研究発表会 2010年
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第45回地盤工学研究発表会発表講演集

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タイトル 港湾の設計基準に基づいた地盤物性値の評価例
著者 野崎郁郎・渡部要一・田中政典・西岡壮志
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 1〜2 発行 2010/07/15 文書ID 59500
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タイトル 土質試験データの不確かさ分析の基礎的研究
著者 岡本有希加・小堀慈久・奥田靖貴
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 3〜4 発行 2010/07/15 文書ID 59501
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タイトル 地盤工学はIPCCに貢献できるか?
著者 安原一哉
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 5〜6 発行 2010/07/15 文書ID 59502
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タイトル マルチコアに対応する地盤数値解析プログラムの開発
著者 蔡  飛・鵜飼恵三・高橋千明
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 7〜8 発行 2010/07/15 文書ID 59503
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タイトル アンコール遺跡バイヨン中央塔ピット埋め戻し材の土質特性
著者 福田光治・岩崎好規・藤原照幸・中川 武・山本信夫・下田一太
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 9〜10 発行 2010/07/15 文書ID 59504
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タイトル 遠心模型実験におけるくい打機の走行挙動と地盤起伏の関係(その2:挙動解析)
著者 堀 智仁・玉手 聡・前田周吾・末政直晃
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 11〜12 発行 2010/07/15 文書ID 59505
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タイトル 遠心模型実験におけるくい打機の走行挙動と地盤起伏の関係(その1:実験概要および条件)
著者 前田周吾・玉手 聡・堀 智仁・末政直晃
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 13〜14 発行 2010/07/15 文書ID 59506
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タイトル アンコール・バイヨン寺院中央塔の基礎直下の遺跡調査ピットの基礎安定への影響
著者 岩崎好規・福田光治・下田一太・中川 武
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 15〜16 発行 2010/07/15 文書ID 59507
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タイトル コンビネーションコーンによる動的貫入試験とスウェーデン式サウンディングの比較実験
著者 利藤房男
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 17〜18 発行 2010/07/15 文書ID 59508
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タイトル スウェーデン式サウンディング試験におけるスクリューポイントの摩耗について
著者 曽根圭一・須々田幸治・藤井 衛
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 19〜20 発行 2010/07/15 文書ID 59509
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タイトル NSWS試験による地盤判定の試み~洪積層における地盤判別~
著者 池亀温子・末政直晃・田中 剛・大和真一・関口和富
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 21〜22 発行 2010/07/15 文書ID 59510
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タイトル 塑性論アナロジーモデルを用いたSDS調査法による土質判定の試み(佐賀・有明平野での標準貫入試験結果との比較)
著者 大和真一・末政直晃・田中 剛・池亀温子・関口和富
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 23〜24 発行 2010/07/15 文書ID 59511
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タイトル RPDによる連続打撃動的貫入試験の水平ボーリングへの適用
著者 中野義仁・柴田 東・倉岡研一・今村大介・大野司郎
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 25〜26 発行 2010/07/15 文書ID 59512
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タイトル サウンデイングオーガーで求めたトルクと築堤材料の密度の関係
著者 小野哲治・宇都洋一・塚元伸一・阿部知之
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 27〜28 発行 2010/07/15 文書ID 59513
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タイトル CPTデータを利用した設計強度定数の推定 ーその1粘性土の非排水せん断強度についてー
著者 山本伊作・宮坂享明・桑原文夫・岡信太郎・岩本勝大・樋口 靖
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 29〜30 発行 2010/07/15 文書ID 59514
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タイトル CPTデータを利用した設計強度定数の推定 ーその2砂質土の内部摩擦角についてー
著者 岡信太郎・宮坂享明・兵動正幸・岩崎崇雄・北条 豊・西村真二
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 31〜32 発行 2010/07/15 文書ID 59515
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タイトル 重機を反力とした簡易な支持力試験の検討
著者 玉手 聡・堀 智仁
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 33〜34 発行 2010/07/15 文書ID 59516
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タイトル サンプリング法の違いによる試料に及ぼす乱れの影響(その1.概要)
著者 大浦和香子・菊地康明・上廣 太・金城宏一郎
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 35〜36 発行 2010/07/15 文書ID 59517
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タイトル サンプリング法の違いによる試料に及ぼす乱れの影響(その2.試験結果)
著者 菊地康明・大浦和香子・上廣 太・金城宏一郎
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 37〜38 発行 2010/07/15 文書ID 59518
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タイトル ポリマーサンプリングにおけるコア側面の粗度を考慮した被膜形成効果の実験的検討
著者 石崎崇大・谷 和夫
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 39〜40 発行 2010/07/15 文書ID 59519
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タイトル 簡易・軽量装置によるケーシングボーリング法:滑材特性その1
著者 近藤悦吉・吉田次男・中村 真・八木澤正宏
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 41〜42 発行 2010/07/15 文書ID 59520
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タイトル 水圧式サンプラーを利用したサウンディング試験の開発(第2報)
著者 入口 洋・大島昭彦・和田昌大・柳浦良行
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 43〜44 発行 2010/07/15 文書ID 59521
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タイトル CPT貫入試験を用いた固定ピストン式シンウォールサンプリングと試料の評価 (その2)
著者 寺下陽三・石黒直紀・大橋朋子・河野智也・山田朋之・小林久男
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 45〜46 発行 2010/07/15 文書ID 59522
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タイトル チューブ貫入によって発生する砂地盤の間隙水圧挙動と間隙比変化
著者 正垣孝晴・佐藤 葵・金田一広
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 47〜48 発行 2010/07/15 文書ID 59523
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タイトル 関西空港で実施された深層ボーリング(KIX18-1)の層序と特徴について
著者 北田奈緒子・井上直人・江村 剛・眞野裕子・竹村恵二
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 49〜50 発行 2010/07/15 文書ID 59524
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タイトル ボーリングデータ(KIX18-1) および音波探査データからみた関西国際空港周辺の堆積構造
著者 井上直人・北田奈緒子・江村 剛・眞野裕子・竹村恵二
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 51〜52 発行 2010/07/15 文書ID 59525
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タイトル 液状化対象層のサンプリング手法と液状化強度試験結果の評価事例
著者 島田徹也・砂川伸雄・甲斐弘司・小泉勝彦・濱田貢次・望月秋利
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 53〜54 発行 2010/07/15 文書ID 59526
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タイトル 昼飯大塚古墳墳丘復元に関する研究 ー(その1)墳丘の非破壊検査ー
著者 吉村 貢・三村 衛・福本惣太・中井正幸・豊田富士人・寺尾庸孝
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 55〜56 発行 2010/07/15 文書ID 59527
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タイトル 昼飯大塚古墳墳丘復元に関する研究 ー(その2)墳丘材料の室内試験)ー
著者 寺尾庸孝・三村 衛・福本惣太・中井正幸・豊田富士人・吉村 貢
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 57〜58 発行 2010/07/15 文書ID 59528
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タイトル 地盤の劣化と土性の変化
著者 中山義久・西田一彦・木村 浩・國眼 定・松川尚史
出版 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 59〜60 発行 2010/07/15 文書ID 59529
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  • タイトル
  • 港湾の設計基準に基づいた地盤物性値の評価例
  • 著者
  • 野崎郁郎・渡部要一・田中政典・西岡壮志
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 1〜2
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59500
  • 内容
  • 1D - 00第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月港湾の設計基準に基づいた地盤物性値の評価例設計設計基準港湾東亜建設工業正会員○野崎郁郎港湾空港技術研究所国際会員渡部要一港湾空港技術研究所国際会員田中政典保全工学研究所国際会員西岡壮志1. はじめに新港湾基準では,地盤物性の各種試験結果に関して深度分布を考えた場合,変動係数 CV が最小となるような分布を見つけ出し,データ個数 n も考慮して地盤定数の特性値を設定することとなっている 1).信頼性設計を実施するための設計コードとして JGS40012)や Eurocode73)が挙げられ,性能照査に用いる土質設定法が定められている。本稿では、土質データベースに保存されている既往の地盤調査結果の幾つかに対して、新港湾基準ならびに JGS4001 や Eurocode7 等の一般化された設計コードを適用し、設定される特性値について比較、検討、考察した結果を報告する。2. 土質定数の設定のアルゴリズム地盤定数の特性値を求める為、まず、調査や試験によって計測された各種の調査・試験や計測・観測(モニタリング)の直接的な結果(計測値)理論,経験,相関性を適用一時処理を含む値(導出値)を基に,最小二乗法により一次式(a*=c1z+c2)による回帰式を推定し地盤のモデル化を行う.ここで得られた値(推定値)に,データの個推定された地盤パラメータ(導入値)数 n とばらつき(変動係数 CV)を考慮した統計的な処理を行うことで,当地層区分該地盤の物理・力学特性を反映した代表的な値(特性値)を設定する.ここで,統計的な処理のみに着目してしまうと,試料の乱れや局所的地盤のモデル化(推定値)な物性の変化に伴う極端な地盤定数の変化も統計的な誤差として処理さ限界状態・ばらつきを考慮統計処理れてしまう可能性がある.この場合,経済的にも技術的にも不合理な設計となってしまう.これらを回避する為に,技術的なデータの取捨選択地盤パラメータの代表値(特性値)が必要となる.地盤パラメータの設定フローを図-1 に示す.部分係数の適用基礎・地盤のモデルに用いる地盤パラメータ(設計値)3. 土質定数の設定への適用図-1 地盤パラメータ設定フロー土質データベースに保存されている地盤情報の中より,広島港において実施された地盤調査結果を検討対象とした.調査地点の地盤は主に粘含水比 w (%)性土を主体とする堆積層で構成されている.図-2 に自然含水比 wn,液性0501001500限界 wL,塑性限界 wp の深度分布を示す.表層から深度 2.4m 程度までは自然含水比 wn が液性限界 wL より大きい.深度 18.9m 以深では,自然含水比 wn が著しく減少しており,この深度において堆積層が変化していると考えられる.5図-3 当該地盤の一軸圧縮試験結果(導出値)に対し,(a)深度方向に一応に分布しているとモデル化した場合,(b)一層で直線的に分布しているとモデル化した場合,(c)新港湾基準に基づき三層に分布しているとモデル深度方向に一応に分布していると考えた場合,平均値 cu=14.14(kN/m2)で一定あるとし,深度分布をモデル化できる.このとき変動係数 CV は 0.5210深度 z (m)化した場合の深度分布を示す.15となり特性値を求めることも可能であるが,表面付近のせん断強さを過大に評価することは安定解析上危険な設計となるため,このモデルは用いるべきではない.次に,一層で直線的に分布しているモデルを考えた場合,20自然含水比 wncu*=4.10+1.15z(kN/m2)でモデル化できる.このとき,CV は 0.25 となり,液性限界 wL特性値 cuk は 0.85cu*(kN/m2)となる.塑性限界wpばらつきを考慮した新港湾基準に用いられるアルゴリズム基づき三層25図-2コンシステンシー特性の深度分布An application of the new design code for port facilities in evaluation of soil parameters: I.Nozaki (Toa Corporation), Y.Watabe,M.Tanaka (Port and Airport Research Institute), T.Nishioka (Hozen Maintenance & Management Engineering)1 220非排水せん断強さ c u(kN/m )2040600圧密降伏応力 p c(kN/m )非排水せん断強さ c u (kN/m )20406000非排水せん断強さ cu非排水せん断強さ cu非排水せん断強さ cu推定値 cu*推定値 cu*推定値 cu*特性値 cuk特性値 cuk特性値 cuk10101010深度 z (m)5深度 z (m)5151515152020202025252525(b) 一層で直線的に分布図-3100150200圧密降伏応力 pc5(a)深度方向に一様に分布5005深度 z (m)深度 z (m)00022非排水せん断強さ c u (kN/m )204060図-4 圧密降伏応力深度分布(c)三層に分布モデル化した特性値の深度分布2に分布しているモデルを考えた場合,cu*=2.15+1.61z(kN/m2)(0<z<9.1 の回帰直線),0cu*=6.39+0.99z(kN/m2)(9.1<z<21.0 の回帰直線) ,cu*=-342.04+16.44z(kN/m2)(z>21.0m非排水せん断強さ c u(kN/m )2040600非排水せん断強さ cuの回帰直線)でモデル化できる.CV はそれぞれ 0.19,0.21,0.34 となり,得られる推定値 cu*特性値 cuk特性値は一層目,二層目では cuk =0.90 cu*,三層目では cuk =0.80 cu*となる.5ここで,深度 21.9m に着目すると,非排水せん断強さが 10(kN/m2)程度と 25(kN/m2)いることを見ることができず,試料に内部的なクラックが存在していたなどの強度を低下させる要因が存在していたのではないかと考えられ,これらのデータは特性値を求める上で除外すべきケースであると考えられる.深度 z (m)程度に分かれて分布している.圧密試験の結果(図-4)では,応力が著しく低下して1015先に述べた 2 点を除外した場合の三層分布モデルを図-5 に,非排水せん断強さの導出値の深度分布のみならず,図-2 に示したコンシステンシー特性の分布も参考に20して,深度分布を 3 本の直線分布と近似したモデルを図-6 にそれぞれ示す.2 点を除外した場合の三層に分布しているモデルを考えた場合(図-5),三層目は25cu*=-226.81+11.51z(kN/m2)(z>21.0m の回帰直線)でモデル化できる.CV は 0.12 とな図-5 三層分布モデルり特性値は cuk=0.78cu*で得ることができる.圧密試験結果,コンシステンシー特性の分布も参考にして,深度分布を三層で分2布 す る モ デ ル と し た 場 合 , cu*=2.15+1.61z(kN/m2)(0<z<8.1 の 回 帰 直 線 ) ,0cu*=10.11+0.69z(kN/m2)(8.1<z<18.2 の回帰直線) ,cu*=-339.29+3.10z(kN/m2)(z>18.2m非排水せん断強さ c u(kN/m )2040600非排水せん断強さ cuの回帰直線)でモデル化できる.CV はそれぞれ 0.21,0.21,0.20 となり,特性値は推定値 cu*特性値 cuk三層全て cuk =0.90 cu*で得ることができる.この場合,統計的にのみ処理を行った場5合に比べ大きな特性値を得るとともに,合理的な深度分布が得られていることがわ深度 z (m)かる.4. まとめ今回の検討で得られた結果を以下にまとめる.10151) 適切な地層区分を設定し,各層で導出値の平均値あるいは回帰式によって深度分布のモデル化を行うことにより,深度分布を推定する必要がある.202) 特性値を設定する際,試料の乱れや局所的な物性の変化に伴う極端な地盤定数の変化について,必要に応じてデータを取捨選択しなければならない.3) 圧密降伏応力,非排水せん断強さ,コンシステンシー特性等,多くの地盤情報を参考にして,合理的な特性値を設定する必要がある.参考文献:1) 渡部ら:性能設計概念に基づいた実用的土質定数設定法, 土木学会論文集 C vol.63No.2, pp.553-565, 20072)EN1997-1:2004:Eurocode7,Geotechnical design-Par1:General rules,20043)地盤工学会基準 JGS4001-2004:「性能設計に基づいた基礎構造物に関する設計原則」, 2004225図-6 圧密試験結果とコンシステンシー特性を考慮した三層分布モデル
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  • タイトル
  • 土質試験データの不確かさ分析の基礎的研究
  • 著者
  • 岡本有希加・小堀慈久・奥田靖貴
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 3〜4
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59501
  • 内容
  • 2E - 00第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月土質試験データの不確かさ分析の基礎的研究呉工業高等専門学校専攻科 学生会員○岡本有希加呉工業高等専門学校正会員小堀慈久広島市役所正会員奥田靖貴キーワード:不確かさ評価,一面せん断試験,強度定数1.はじめに表1 一面せん断試験結果一覧土木構造物の設計・施工をする上で、安全性が問われており、試験結果の精度・信頼性測定者試料番号の検討をする必要がある。これらのことより、1近年では、測定値の信頼性を確保するため不確かさが注目されている。そこで、本研究で2は、試験データの算出において測定者の違いによる不確かさへの影響と、測定の繰り返しAによる不確かさへの影響についてを、一面せ34ん断試験の強度定数 C とφより不確かさの検討をする。52.不確かさとは計測データの信頼性を表すための新しい尺6度として考え出されたのが「不確かさ」の概7念であり、ばらつきを特徴づけるパラメータで測定のばらつきを示している。一般的に、誤差と不確かさの違いは「真の値はわかってBいる」という前提の誤差に対し、不確かさは89「私たちが知ることができる知識には限界がある」という前提で考えられている。不確か10さの求め方として、測定のばらつき要因の特定、特定した個々のばらつきの要因により、11どのくらい測定値のばらつきがあるのか求め12それらを合成して全体的なばらつきを求めることで測定値の全体的なばらつきが不確かさC13となる。3.実験方法14土の一面せん断試験を地盤工学会の基準に準じて行った。せん断変位速度は、1mm/min、15せん断変位は 8mm、拘束圧は 40,80,120,160拘束圧(kN/m2)408012016040801201604080120160408012016040801201604080120160408012016040801201604080120160408012016040801201604080120160408012016040801201604080120160破壊強度 粘着力c(kN/m3) (kN/m2)24.857.19-9.385.44125.433.0762.70.379.24128.1533.0763.39093.02129.5231.0173.03-2.190.95139.1829.6368.90.797.84126.7837.2173.72188.88146.0732.3858.989.8107.48104.0429.6353.74-6.269.59125.432.3866.143.477.17124.0232.3853.051.484.06115.0624.1275.792.490.26119.2628.9473.720102.66131.636.1257.881.790.95126.7823.4350.3-6.267.52109.5532.3865.466.984.75116.44内部摩擦角φ(度)測定者試料番号39.531637.031738.57D1840.571938.692040.512133.372237.16E2335.562434.92536.86拘束圧(kN/m2)408012016040801201604080120160408012016040801201604080120160408012016040801201604080120160408012016025組(試料番号1~25)破壊強度 粘着力c(kN/m3)(kN/m2)28.9457.193.291.36108.5925.4957.19-6.288.88120.5826.8762.01-0.788.88117.1331.0161.32086.81123.3329.6357.19-1.783.37119.8924.857.19-9.385.44125.433.0773.033.4105.42132.2935.8382.687.6112.7139.1839.9677.864.5117.13148.8238.5876.48-1.7115.75157.09平均値0.116標準偏差4.720変動係数(%) 40.69240.1137.3334.5634.16kN/m2 とした。実験条件として、標準砂を用い 5 名の測定者がそれぞれ 5 回の実験を行った。1 組の試料は 4 つの供試体から構成される。測定回数は、100 回とし一面せん断試験により求めた強度定数 C、φにより不確かさの検討を行った。4.実験結果および考察4.1 一面せん断試験表 1 に一面せん断試験結果について示す。表 1 より、粘着力の平均 C=0.116kN/m2、せん断抵抗角の平均φ=36.36°と良好な結果が得られた。また、図 1 にはせん断応力-せん断変位曲線について示す。図 1 より、応力増加が均等で圧密応力にしたがってほぼ圧密応力と対応したせん断応力の増加図 1 せん断応力-せん断変位曲線が見られ、大きさに応じた値となっていることがわかる。A fundamental study on uncertainty evaluation of soil test data.Yukika OKAMOTO1,Shigehisa KOBORI2, Shizuki OKUDA31Advanced Engineering Faculty of Kure College of Technology, 2Kure College of Technology, 3Hiroshima City Office3内部摩擦角φ(度)34.3338.3936.6537.0936.5939.5339.5340.3742.4544.6336.3582.2990.063 4.2 供試体の均質性表 2 に破壊強度による供試体の表 2 破壊強度による供試体の均質性均質性について示す。破壊強度の平均値は、全ての拘束圧においてに項目4070~72%を示している。また変動係2数は、全ての拘束圧において 0.5%以下となっている。このことより、均質な供試体が作成されていると拘束圧(kN/m 2 )80120160平均値(kN/m )28.33358.19784.893114.345210.7410.37921.7120.37331.8830.37642.1070.368破壊強度 標準偏差(kN/m )変動係数(%)考えられる。4.3 相関係数表 3 拘束圧-せん断応力の近似曲線の相関係数拘束圧と最大せん断応力の関係より、表 3 に相関係数を示す。いずれも、0.8~0.9 の良い相関を示しているが、測定者 E の E-3、E-4、E-5 で 0.858~0.868 と低い値をとなり、測定者 E の測定値の違いが見られた。また測定者 D では、高い相回数12345A0.99750.97640.98240.95360.9754B0.92320.93220.95720.97340.9937測定者C0.96510.95390.9850.93370.994D0.99250.99910.9960.99010.9965E0.99650.92810.86820.8580.8661関係数を示しており、安定した良好な測定者であると考えられる。表 4 C とφの分散分析表(a)粘着力 C要因平方和(kN/m2)2 自由度 分散(kN/m2)2 分散比測定者の違い53.458413.3640.522測定の繰り返し512.3962025.62合計565.85424F分布境界値2.866(b)内部摩擦角φ要因平方和(kN/m2)2 自由度 分散(kN/m2)2 分散比測定者の違い92.131423.0335.261測定の繰り返し87.566204.378合計179.69824F分布境界値2.8664.4 分散分析(c、φ)表 4 に、測定者の違いによる C、φへの影響、測定の繰り返しによる C、φへの影響についての分散分布表を示す。表 4 より、粘着力 C の分散比は 0.5216 であるので、F 分布境界値より小さくなる。よって、測定者の違いによる影響が小さいことが考えられる。また、内部摩擦力φの分散比は 5.2607 となり、F 分布境界値より大きくなるので測定者の違いによる影響が大きいと考えられる。なお、F 分布境界値は、有意性 5%より求めた値である。また、分散Vより、粘着力cの測定者の違いについて標準偏差σA=1.627kN/m2同様にcの測定繰り返しについて標準偏差σE=5.101kN/m2 を得て,測定者の違いの標準不確かさUmn(c)=1.627kN/m2、測定繰り返しの標準不確かさUsq(c)=2.281kN/m2 を算出した。内部摩擦角φについても、測定者の違いについて標準偏差σA=1.932°、測定繰り返しについて標準偏差σE=2.089°を得て,測定者の違いの標準不確かさUmn(φ)=1.932°、測定繰り返しの標準不確かさUsq(φ)=0.934°を算出した。c、φいずれも、平均値から見て試験結果の精度は良いと思われる。5.まとめ①土の一面せん断試験による標準砂の力学的性質として粘着力の平均 c=0.116、せん断抵抗角(内部摩擦角)の平均φ=36.36°と良好な結果が得られた。②破壊強度による供試体の均質性では十分認められた。また、変動係数 0.5%以下となり均質な供試体が作成されたと考えられる。③測定者の違いによる C、φの不確かさの検討では相関係数より、安定した良好な観測者であることがわかった。④分散分布は、粘着力 C では測定者による違いに影響が小さいことがわかった。一方、内部摩擦φでは測定者の影響があることがわかった。cとφの標準不確かさが得られ、精度のよい試験結果であると思われる。参考文献1) 鹿島出版会:新土質実験法,鹿島出版,20072) JAB 試験所協議会:JABLAS 不確かさ基礎(ANOVA)テキスト,20094
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  • タイトル
  • 地盤工学はIPCCに貢献できるか?
  • 著者
  • 安原一哉
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 5〜6
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59502
  • 内容
  • 3A - 01第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月地盤工学はIPCCに貢献できるか?茨城大学工学部都市システム工学科安原一哉1.緒言第5次IPCC報告書は2014年に発表されることが決まっていて、現在、環境省では、わが国でも出来るだけ多くの分野から貢献でききるよう、IPCCへの推薦候補者を人選中である。残念ながら、国際的に見ても、現状では、IPCC報告書の執筆者の中には、地盤工学専門の研究者は極めて少なく、筆者の知る範囲では、NGIのFarrokh Nadhim博士だけではないかと思われる。例えば、気候変動に伴なう土砂災害評価などは地盤工学の課題であると思われるが、ここでのアプローチは水理学的手法の成果が引用される可能性がある。したがって、このままで行くと地盤工学の多くの知見はIPCCには反映されなくなる危険性がある。本文ではこのことを打開するための方策について筆者の考えを要約して提案をしたい。2.IPCCにおける災害低減の考え方従来自然災害の分野では、災害を防ぐあるいは減らす方策は対策と規定されていると考えられる。これに対して、気泡変動の影響に対する対応策は、適応策という概念規定がなされており、この適応策は、防護(Protection)、順応(Accommodation)、退避(Planned retreat)に分けられている。これを代表的な地盤災害に適応して該当する事例を挙げて整理したことがある1)。このような整理を一般的に認知させるためには、ここで取り上げたものをもう少し分かり易く示すとともに、その妥当性を実証していく必要がある。3.気候変動の沿岸域への影響気候変動の影響評価は各機関や学会で検討されていると思われるが、それらは十分集約しきれていないと考えられる。ここでは筆者の関わっている環境省戦略研究S-4(FY2005-2009)に限ってその成果に言及してみたい。まず、気候変動の影響が最も顕著に表れるのは沿岸域であろう。我が国は周囲が海で囲まれているため、このことは深刻である。しかも沿岸域は低平地でありながら多くの人口が集中していることを考えると影響の評価と対策をしっかり考えておく必要がある。鈴木2) は予測された温暖化に伴う海面上昇が沿岸域の高潮浸水に及ぼす影響人口とその経済的損失を算定した。それによると以下のことが分かっている。①日本南岸地域では三大湾,瀬戸内海,九州西部沿岸の地域が高潮に対して脆弱である.それら以外の地域でも,入り江や河口部に脆弱な地域が散在する.②高潮浸水被害は温暖化の進行にあわせて徐々に大きくなる.そのため,温暖化の進行に併せて徐々に対策をとることが合理的である.4.気候変動の斜面災害への影響次に、我が国は急峻な山地が多く、集中豪雨の増加に伴う斜面災害の増大が懸念されている。このような斜面災害については今のところ2つの予測シナリオがある。S-4での成果に限ってみても、水理学的手法3)と地盤工学的手法4)によって別々に検討されている。これを比べてみたものが表1である。Can geotechnical engineering contribute to IPCC?by Kazuya Yasuhara ( Ibaraki University)5 表1提案者水理学的アプ川越・風間 3)ローチ(2009)斜面崩壊の全国評価の事例手法予測結果・気候変動に対応した降雨情報・気候変動に伴う斜面崩壊発生と数値地理情報に基づいて斜面確率の増える地域を特定発生確率と経済損失額を算定・対策を急ぐべき地域を特定・温暖化に伴う豪雨の年間出現日温暖化に起因する豪雨の年間数の増加を考慮して、今後 30 年、出現頻度の増加を考慮して、日50 年と 100 年を対象として、豪雨地盤工学的ア陳・三谷本全域における豪雨による斜面プローチ(未発表)災害リスクマップを作成し、斜による日本全域の斜面災害リスクを定量的に評価面災害リスクの増加を定量的に・地球温暖化が進んだ場合、斜面評価災害リスクが増加する地域を特定5.地盤工学のIPCCへの貢献:是か非か?可能かどうか?以上のような実情を概観してみると、地盤工学がIPCCに貢献できる余地は十分あると判断するが、学会の中に本文の前提である“地球温暖化”は本当か?という疑問があるとしたら、ここでの議論は無駄になる。また、不確実なものより確実性のあるものに力らをそそぐべきで、起きるかどうかわからないものに力とお金と時間を注ぐ余地はない、という結論なら大きな流れにはならない。しかし、地球温暖化に起因する気候変動が自然災害を巨大化し、数を増している、あるいは、将来その可能性が大きいということを是とするならば、地盤工学、あるいは、地理学、地形学、地質学を含めた“地圏科学”の果たす役割は大きい。地盤工学会でもこのことに関する研究委員会が発足すようなので、とりあえずは、取り組みが先行している環境省S-4プロジェクトや第4紀学会などと連携することから始めるのがいいのではないかと考える。6.結言表題が大きく出た割には本文中の議論はそれに対して説得力のある答えを明確に示すことはできていないが、このようなことをきっかけに、温暖化批判も含めて議論を展開し、我が国の地盤工学会、ひいては、国際地盤工学会がこのことについて何らかの結論を出してもらえることを期待している。引用文献1) 安原: 地球温暖化と複合地盤災害, 地盤工学会誌, Vol.57(4), pp.1-5, 2009.4.2) 鈴木:三大湾および西日本における地球温暖化による高潮被害の予測、地球環境、Vo l. 14(4)、pp. 231-236,2009.3)川越・風間:温暖化に対する土砂災害の影響評価、地球環境、Vol. 14 、No.4、pp. 143-152, 2009.4) 安原・小峯・陳・村上・三谷: 温暖化による気候変動が地盤災害に及ぼす影響, 地球環境, Vol.14(4),pp.247-256, 2009.6
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  • タイトル
  • マルチコアに対応する地盤数値解析プログラムの開発
  • 著者
  • 蔡  飛・鵜飼恵三・高橋千明
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 7〜8
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59503
  • 内容
  • 4E - 01第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月マルチコアに対応する地盤数値解析プログラムの開発数値解析,並列計算,プログラム群馬大学大学院国際会員○蔡飛・鵜飼恵三パシフィックコンサルタンツ株式会社正会員高橋千明1.はじめにパーソナルコンピュータでは、高消費電力と廃熱処理や騒音対策などによる制約や、クロック周波数対効果の停滞などにより、演算能力向上の限界が1990年代末頃からは現実のものとして認識されはじめ、2000年代の中頃にはシングルコアでの処理性能の向上手法よりマルチコアによる向上を図った製品が登場するようになった。また、最近ハイパースレッディング・テクノロジーにより、高度にスレッド化されたアプリケーションで、プロセッサーの各コアにつき2つの処理スレッドを実行でき、より多くの作業を並列実行できる。マルチコアの処理性能を十分利用するには、マルチコアに対応するアプリケーションを開発する必要がある。本研究では、インテル®マス・カーネル・ライブラリ(インテル®MKL)にある並列化対応直接法スパースソルバーPARDISO1)を用いたマルチコアに対応可能な地盤有限要素解析プログラムの開発の試みを報告する。2.スパースソルバー地盤有限要素解析では、多くの場合、離散化により得られた巨大な疎行列をⅠリオーダリング係数とする連立一次方程式 Ax=b の求解が計算の中心の一つとなる。そのため、疎行列向けの高速かつロバストなソルバーは非常に重要である。一般的に直接シンボリック分解法は、反復法が収束しない問題でも解を求められる可能性があり、特に行列が対称正定の場合、数値誤差がなければ解を必ず求められるという特長があるたLU 分解め、広く用いられている。現在では、スカイライン内部のゼロ成分も考慮するⅡⅢことで演算量・メモリ量をさらに節約できる疎行列直接解法(スパースソルバ前進・後退代入ー)が主流となっている。スパースソルバーの処理の流れを図-1 に示す。Ax=bの求解は、(1)リオーダリング、(2)シンボリック分解、(3)LU 分解、および(4)前 Ⅰ:A の非ゼロ成分の位置が変わる場合進・後退代入という 4 つの処理を順に行うことにより実行される。以下、この4 つの処理について簡単に説明する。Ⅱ:A の非ゼロ成分の位置が変わらず、値のみが変わる場合Ⅲ:b のみが変わる場合リオーダリングとは、適当な置換行列 P を用いて、PAPT を LU 分解する時の図-1:スパースソルバーのフローチャートfill-in(LU 分解前はゼロであるが、分解後は非ゼロとなる成分)がなるべく少なくなるようにする方法である。リオーダリングの手法としては、等幅縮小(最小次数法、Reverse Cuthill-McKee 法)、三角形化(Markowitz 法、Tewarson 法)、ブロック化(Stewart 法、Nested Dissection 法)等多くのアルゴリズムがあげられる 2)。PARDISO3)には METIS パッケージから最小次数アルゴリズムまたは Nested Dissection アルゴリズムに基づきリオーダリングが行われる。シンボリック分解では、行列 A を LU 分解する時の非ゼロ成分のパターンのみを着目し、LU 分解後の非ゼロ成分の位置を求める。これにより、LU 分解に必要なメモリと演算量を算出する。また、LU 分解後の非ゼロ成分を格納するためのメモリを確保し、非ゼロ成分をアクセスするためのインデックスリストを作成する。シンボリック分解を効率よく行うために列消去木という概念が利用され、有効グラフの経路探索問題に帰着でき、高速計算が可能となっている。シンボリック分解により確保されたメモリをもとに実際に LU 分解を行う。LU 分解の主な計算方法として更新される列の右側が参照される right-looking アルゴリズム、左側が参照される left-looking アルゴリズム等が知られている。本研究で用いたスパースソルバーPARDISO1)には left-looking アルゴリズムが用いられている。LU 分解後の下三角形行列 L を用いて前進代入、上三角形行列 U を用いて後退代入から解 x を求める。もし同じ係数行列 A を持つ連立一次方程式を繰り返し解くのであれば(例えば、1 つの荷重ステップで修正 Newton-Raphson 法を用いる場合など)、前進・後退代入のみを繰り返せばよい。係数行列 A が同じ非ゼロ構造を持つ連立一次方程式の場合は、LU分解に戻って処理を行う必要がある。また、境界条件や解析領域が変わり、係数行列 A の非ゼロ成分の位置も変わる場合は、係数行列 A を新たに作成し、リオーダリングから処理を行うことになる。3.スーパーノードを用いた LU 分解スーパーノードとは、L において上三角形が全て非ゼロであり、各列が同じ非ゼロ構造を持つ列の集合である。図-2に示すように{A, B}、{C}、{D, E}、…、{P, Q, R}はそれぞれ次数 2、1、2、…、3 のスーパーノードである。Left-lookingDevelopment of multi-core compatible geotechnical numerical analysis programCAI Fei, UGAI Keizo (Gunma University), TAKAHASHI Chiaki (Pacific Consultants Co., LTD.)7 アルゴリズムにスーパーノードの導入により、ブロック化、言い換えれば、データアクセスの局所化が促進される。これによりキャッシュメモリにあるデータの再利用性が高まり、メモリ階層構造を持つ今日の多くのコンピュータにおいて、大幅な速度向上が可能となる。また、ブロック化に効果的なスーパーノードを得るために、非ゼロ構造の違いがある範囲内であれば、ゼロ成分を非ゼロ成分とみなしスーパーノードを生成するほうが有利な場合もある。また、並列化対応直接法スパースソルバーPARDISO1)には 3図-2:スパース行列 A、L と U の非零構造、及びスーパ1)つのレベルの並列化が利用されている。すなわち(1)消去木の ーノード並列化、(2)ノードレベルの並列化、(3)パイプライン処理の並列化である。4.疎行列の格納形式並列化対応直接法スパースソルバーPARDISO を地盤有限要素解析に用いるにあたり、係数行列 A の非ゼロ成分を格納するためのインデックス配列を作成する必要がある。PARDISO が用いられるスパース行列 A における非ゼロ成分の線形配列への圧縮は、各行(行主体形式)を順番に調べ、見つかった非ゼロ成分を順番に線形配列に書き込むことで行われる。格納形式は CSR(Compressed Sparse Row)形式を変形したものであり、対称行列を格納するときは、行列の上半分の三角のみが格納される。格納形式は、a、ia、および ja 配列と呼ばれる 3 つの配列からなる。実数配列 a は行列 A の上三角の非ゼロ成分を行ごとに格納する。整数配列ia の i 番目の成分は、行列 A の i 行目の対角成分が線形配列 a にある位置を示す。整数配列 ja の j 番目の成分は、a(j)の値を含む行列 A の列の番号を格納する。詳細は参考文献 3)を参照されたい。図-2 に示されるスパース行列 A を格納するための ia 配列は(1, 8, 10, 15, 19,21, 24, 28, 30, 32, 34, 36, 37, 41, 43, 45, 46, 47, 48)、ja 配列は(1, 2, 4, 7, 8, 9, 11,2, 9, …, 15, 16, 16, 17, 18)となる。本研究では、節点と要素との関係を予め調べ、配列 ia および ja を効率的に作成することが可能となった。5.解析事例図-3 に示す有限要素メッシュ 1 の節点数は 28665、6 節点三角柱(プリズ図-3:有限要素メッシュム)要素の数は 52060 である。また、図-3 に示すメッシュ 1 を 2 倍分割した節点数が 55965、要素数が 104120 であるメッシュ 2 も用いた。解析は 1 ステップの弾性計算であり、DELLTM VostroTM 420(Windows Vista Ultimate Service Pack 2,Intel®Core™2Quad CPU Q9650 @3.00GHz, 3.00GB RAM)の PC を用いて実行した。解析の実行時間を表-1 に示す。表-1 より、連立一次方程式の求解が全解析実行時間約 1/3~1/4 を占めることが分かる。そのため、今後地盤解析プログラムの他の部分も並列化する必要があると考えられる。また、メッシュ 1 の解析を ThinkPad X200 (WindowsXP Professional Service Pack 3, Intel®Core™2Duo CPU P8600@2.40GHz, 1.89GB RAM)のノートで解析を実行し、他の解析ソフトとの比較を行った。解析の全実行時間を表-2 に示す。表-2 より、解析の実行時間において、開発した地盤解析プログラム GeoFEAS は他の商用プログラムに劣らないことが分かる。表-1:テスト問題の実行時間(単位:s)実行時間メッシュ 1 メッシュ 2リオーダリング1.43.1シンボリック分解LU 分解4.422.7前進・後退代入0.82.3全実行時間27.180.5表-2:テスト問題の全実行時間(s)の比較スレッド数 GeoFEAS Soft SSoft M238.253.0139.3102.058.56.おわりにマルチコアの処理性能を十分利用するには、マルチコアに対応可能なアプリケーションを開発する必要がある。本研究では、共有メモリ型マルチコア上で大規模な対称スパース連立一次方程式を解くことができる、高性能で安定した、メモリ効率がよく、使いやすい並列化対応直接法スパースソルバーPARDISO を用いたことにより、マルチコアに対応可能な地盤有限要素解析プログラムを短期間かつ安価で開発できた。これにより PC でも数万節点規模の問題が高速に解けることがわかった。今後は地盤の連成解析や動的有効応力解析をスパースソルバーPARDISO に適用していくと考えている。謝辞:解析事例に用いた有限要素メッシュ作成を頂いた株式会社フォーラムエイトのシン氏に感謝する。参考文献:1) Schenk, O., Gartner, K., & Fichtner, W.: Efficient sparse LU factorization with left-looking strategy on shared memorymultiprocessors, BIT, Vol.40, No.1, pp.158-176, 1999. 2) 西出隆二・片桐孝洋・金田康正:ブロック幅を動的決定する疎行列連立一次方程式の直接解法、情報処理学会研究会報告、2001-HPC-89、2001. 3) Intel® Math Kernel Library, http:/intel.com.8
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  • タイトル
  • アンコール遺跡バイヨン中央塔ピット埋め戻し材の土質特性
  • 著者
  • 福田光治・岩崎好規・藤原照幸・中川 武・山本信夫・下田一太
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 9〜10
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59504
  • 内容
  • 5C - 03第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月アンコール遺跡バイヨン中央塔ピット埋め戻し材の土質特性遺跡,修復,地盤調査,劣化,強度肥後地質調査福田光治地域地盤環境研究所早稲田大学岩崎好規,藤原照幸中川武,山本信夫,下田一太1.まえがき写真-1 に示すアンコール・バイヨン遺跡の中央塔は図-1 のような石造積層体であり,その中央部には 1933 年代にフランス EFEO が行ったテストピット孔の埋め戻し部がある1).中央塔の安定を検討する上では,このピット孔埋め戻し部の形状と締め固め状態を知る必要がある.このため JASA(日本国政府アンコール遺跡救済チームとカンボジアアプサラ機構の合同チーム(団長:中川武早稲田大学教授))によって機械掘りボーリング調査を行った.本論文はこの調査で得られた土質特性を総括したものである.2.アンコール・バイヨン遺跡中央塔のテストピット孔テストピット孔は中央塔中心部で深さ約 14m であり,孔底付近に短い横坑が存在することが予想されている.テストピット孔の形状や規模は定かでないが,重量構造物としての石造積層体を支えるためには相当の支持力が確保されていなければならない.山中式硬度計という簡便な土質調査ではあるが,積層体の直下は数層のラテライトブロックを介して版築土が続いており,約 800kN/m2 程度の支持力が得られている.測定値の精度も問題写真-1調査対象バイヨン塔堂にしなければならないが,概略的な自重計算結果を基準にすると版築土では十分な安全率が確保されているとは言えない2).このため埋め戻し部の強度特性は石造積層体の安定性Bayon中央塔ボーリング調査に関して重要な影響を与えるため土質調査を行い,標準貫入試験と物理試験などによって埋め戻し材の締め固め特性を把握する必要が11.527m(2009)11.160m(2008)Lucky well 5.840m-2.487m(1995)約14mあった.約-2.473m中央塔内水位-2.973m(2009/3/21)EFEO3.バイヨン中央塔内テストピット内締め固調査埋め戻し跡5め特性4Eleva tion ( m)テストピットは図-1 に示すように深度約14m の鉛直円筒状ピットとして掘削されてい32Lucky well1る.2008 年度にはテストピット孔の調査としLucky well02 002/10/ 312 003/2/2 820 03/6/2 82003 /10/262004 /2/23て表層部の試掘とハンドオーガーにより深度約 8m までの調査を行った.2009 年度は機械図-1バイヨンの基壇と上部砂岩積層体塔群掘り調査により約 19m,フランスのテストピット底深さより約 5m 下まで実施している.ボーリング後観測井を設置したが地下水位は約 14m 付近で確認できた.しかし中央塔より下の基壇における井戸(lucky well)の地下水に示すように年間約 2m 程度以上変動している.図には 1995年に外周部の地山で実施したボーリング BY1A(1995)の結果を併記している.図にみられるようにテストピット孔の孔底は概略的には外周部地山付近に対応した標高関係にある.図-2 は N 値の深度方向分布である.図には 1995 年に実施した外周部地山のボーリング結果を併記している.約 13mまでは N 値 1 程度の均質な黒褐色から褐色の緩い砂層が続いている.そして約 13m 付近で N 値はやや増加する.しかしいったん下がったあと N 値は増加に転じる.併記した 1995 年度の地山の N 値は深度方向に減少していくが,標高約-6m付近から深度方向に増加する傾向を示している.テストピット埋め戻し部分の N 値の深度方向分布と地山の深度方向分布は無理なく重なり合っているように見える.つまりテストピット孔底で確認された標高-2m 付近がテストピットと地Properties of the refilled soil at the central tower of the Bayon of huge sand stone mass in Angkor complex、FukudaMitsuharu、HigoGeo-Survey、Iwasaki Yoshinori、Fujiwara Teruyuki, Geo-Research Institute,Nakagawa Takeshi, Yamamoto Nobuo, Simoda Ichita, Waseda University9 山の境界と予想される.このような N 値の分布から考えると,深度約14m 付近までの埋め戻し土部分は,非常に緩い締め固め状態であることを示している.従って石造積層体中央塔直下基礎中心部には緩い埋め戻しの円筒状ゾーンがあり,中空に近い部分を有する基礎で支持しているという非常に不安定な基礎構造になっていることが明らかにされた.4.テストピット孔内埋め戻し材の含水比と粒度分布図-3,4 はテストピット埋め戻し材と地山の含水比と粒度特性の深度方向分布を示したものである.二つの図の深度方向分布からも標高-2m 付近に地山と埋め戻し部分の境界が存在することが考えられる.この境界は図-1 の外周部のボーリングの坑口標高に対応している.また N 値の深度方向分布から推定した境界深度に対しても整合的である.テストピット埋め戻し部分の含水比は地山付近から増加し,外周部ボーリング結果の深度方向分布に縫合していく傾向を示している.外周部の含水比は雨季と乾期の季節変動を受けるが,中央塔の調査は雨図-2 ボーリング柱状図季に実施したものであり,テストピット孔底付近で地下水位を確認している.標高約 5m 付近は中央塔石造積層体が乗る基壇に対して,すぐ下の階層の基壇であり,井戸が設置されている.これを luckywell と称されている.この井戸深さは約 5m である,調査時点では井戸底に水位を観測している.つまり,luckywell の水位とテストピット孔内の水位および外周部の水位は連動している可能性を示している.図-4 の粒度特性では埋め戻し部分と地山の間には明瞭な境界をみいだすことはできないが,埋め戻し部分では深度方向に 2 段の階段状になって細粒化する傾向を示しているが,階段内での粒度には大きな変化は見られず,一定しており均質である.これに対し地山の粒度は地表部でばらつきが大きいが標高-15m以深では大きなパターンが確認できる.これらのパターンに比べ埋め戻し材の粒度は地山の粒度に比べやや粗粒であり,均質である.5.埋め戻しゾーンの安定性N 値から埋め戻しゾーンの支持力を検討する.埋め戻し材は砂であるから(q c = 400 N kN / m 2図-3 含水比深度方向分布)で支持力を評価する.N=1 とすれば 400kN/m になる.N=220.000110とすれば 800kN/m2 である.この値は積層体直下版築層で実施した山中式硬度計Boring machine0Boringdepth15mHeight--3.84m-5基壇の機能を果たしていない.つまり,リング状の積層体の基礎は直下に空洞-10Elevation(m)6.おわりにhand augerFilled5による支持力よりも相対的に小さい.従って埋め戻し部分は積層体を支持するを有するような基盤モデルが想定される.Representative diameter(mm)0.0010.010.1115-15-20Naturalground-25-30EFEO により発掘された箇所は積層体の基礎として非常に重要な部分である.この基礎調査により非常に緩い状態で埋め戻しされていることを確認した.世界遺産であるバイヨン遺跡は偶然に近い状態で形状が維持されてきたことが予-35-40-45-50Boring(2008)BY1B(95)200903Bayon central towernatural ground想される.今後長期保存を考えたとき埋め戻し部の対策が要求される.(参考文献)1)Olivier Cunin: The Bayon: an archeological and architectural study,図-4粒度特性の深度方向分布Joyce Clark 編集:River Books, Bayon New perspectives,pp.136-229,2007.2)福田光治、岩崎好規,藤原照幸,中川武,山本信夫,下田一太:アンコール遺跡バイヨン中央塔の支持力と基壇構造,第 44 回地盤工学研究発表会発表講演集、pp.113-114、2009.10
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  • タイトル
  • 遠心模型実験におけるくい打機の走行挙動と地盤起伏の関係(その2:挙動解析)
  • 著者
  • 堀 智仁・玉手 聡・前田周吾・末政直晃
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 11〜12
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59505
  • 内容
  • 6K - 07第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月遠心模型実験におけるくい打機の走行挙動と地盤起伏の関係-その 2:挙動解析-くい打機,遠心模型実験,転倒災害(独)労働安全衛生総合研究所東京都市大学大学院1. はじめに国際会員○堀学生会員智仁,国際会員 玉手聡前田周吾,国際会員 末政直晃た.前報(その1)1)では,遠心場走行実験の概要と模擬地盤の作製について述べた.リーダーの 3 箇所(上部:Acc1,中部:Acc2,下部:Acc3)に取り付けた加速度計の値を比較すると,その振幅には本報では,くい打機模型に異なる安定度(限界傾斜角)Acc1>Acc2>Acc3 という関係が見られ,リーダー上部のを与え,地盤起伏の有無が走行時の揺動と接地圧変動に加速度計に大きな応答が生じている.また,接地圧力を及ぼす影響について検討を行った.比較すると,CR(中央車軸),RS(後輪)に比べ,FS(前輪)の接地圧が大きく,転倒モーメントが作用している.2.実験概要3.2 高速度カメラによる挙動解析2.1 実験条件高速度カメラの動画を解析して,走行時に生じた傾斜実験条件を表 1 に示す.実験ケースは安定度と地盤条角を求めた.図 2 に傾斜角を統計処理した結果と安定度件が異なる全 4 ケースである.実験の詳細については別の関係を示す.傾斜角の平均値をマークで示し,標準偏報 1)を参照されたい.差をエラーバーで示した.平坦地盤における平均値に着表1実験安定度(度)Cs15Cs210Cs35Cs410目すると,安定度の違いによる差はみられない.標準偏実験条件せん断強度せん断強度の(kPa)変動係数 Cvg平坦地盤73.20.175起伏地盤83.60.106地盤条件差についても同様の傾向を示している.一方,起伏地盤の傾斜角を比較すると,安定度の違いにより走行中に生じる傾斜角には差が見られ,不安定な条件である安定度 5度の傾斜角が大きい.また,標準偏差においても,安定度 10 度に比べ,安定度 5 度の方が大きな値を示している.次に,地盤条件の違いによる比較をすると,平坦地盤に比べ,起伏地盤の傾斜角および標準偏差が大きく,走行2.2 高速度カメラの概要本実験では,高速度カメラを用いて走行挙動を記録し,挙動解析を行った.動画は 500 コマ/秒で撮影し,1pixelは約 0.8mm である.写真 1 に測定点の概要を示す.測定点を模型リーダー部の上下に設けて,それぞれを Point0,Point1 とした.Point0 と Point1 を結んだ測線の傾斜角を算出し解析を行った.なお,本研究では模型の車軸の名称中の挙動は地盤強度のバラツキよりも,地表面起伏の影響を大きく受けることがわかった.3.3 履帯の接地圧分布図 3 に接地圧分布割合と安定度の関係を示す.ここで,履帯接地圧分布割合とは,全接地圧に対する各車軸に作用する接地圧の割合を意味する.図中に示した値は,最を前輪から FS(Front Sprocket),FR(Front Roller),CR(Center解析対象区間変位(mm)300応答加速度 走行速度(m/sec2) (cm/sec)Roller),RR(Rear Roller),RS(Rear Sprocket)と定義した.40接地圧(kPa)4501003.実験結果15003.1 実験結果の一例実験結果の一例として Cs1 の結果を図1 に示す.図中のデータは実大スケールに換算したものである.変位の増加とともに,応答加速度と接地圧が増減していることが分かる.変位が 150mm より大きくなると,走行速度がほぼ一定になり,定常走行になる.この時,模型の履帯(履帯長さ 140mm)全面が走行地盤上に位置20010-1FSCRRS010する.従って,本研究では,走行距離Acc1(リーダー上部)Acc2(リーダー中央)Acc3(リーダー下部)1520経過時間 (sec)150mm 以降のデータを解析対象区間とし写真 1高速度カメラの測定点図1実験結果の一例(平坦地盤)Centrifuge model test on relation between sway of the drill rig model and ground undulations (part 2: Analysis of sway)Hori Tomohito, Tamate Satoshi (National Institute of Occupational Safety and Health)Maeda Shugo, Suemasa Naoaki (Tokyo City University)1125 2傾斜角平均値 標準偏差 変動係数5度0.40.481.2110度0.390.471.18100-2平坦地盤安定度5度10度4傾斜角平均値 標準偏差 変動係数2.332.30.991.361.691.2520-2接地圧力分布割合傾斜角 (度)2FS平均値 標準偏差5度0.660.2210度0.60.26安定度-1起伏地盤105度10度起伏地盤平均値0.350.25105傾斜角と安定度の関係図3ークで示し,標準偏差をエラーバーで示す.接地圧分布割合の結果においても,平均値と標準偏差は前述した傾斜角とほぼ同様の傾向を示している.一方,RS平均値0.610.570表2図4地盤の破壊確率 PF支持力安全率(Fs)1.5234500.5転倒危険度11.5転倒危険度と接地圧分布割合の関係10接地圧力分布割合と安定度の関係も大きな荷重が作用する FS(前輪)のものである.平均値をマFS標準偏差0.810.74安定度 (度)安定度 (度)図21−1安定度-15RS平均値0.190.22FSの接地圧分布割合4Cs1:安定度5度(平坦)Cs2:安定度10度(平坦)Cs3:安定度5度(起伏)Cs4:安定度10度(起伏)平坦地盤安定度平坦地盤Cs10.120.02000起伏地盤Cs30.410.330.190.090.040.5地盤の破壊確率 PF6平坦地盤起伏地盤0.4変動係数接地圧 Cvp支持力 Cvg0.340.1752.2910.106安定度5度0.3Cs3(起伏地盤)0.2Cs1(平坦地盤)0.11図5地盤条件の違いによる比較では,地盤条件1.522.53支持力安全率 Fs3.5 4 4.5 5地盤の破壊確率と支持力安全率の関係起伏地盤に比べ,平坦地盤の FS の平均値が大きい.この原因として,起伏地盤条件は走行時の揺動が大きく,揺工現場で慣用的に用いられている短期の支持力安全率れの影響により前輪だけではなく後輪にも接地圧が作用Fs=1.5 の PF を比較すると,その値は Cs1 で 0.12 であり,したためと考えられる.このことは,図中の表に示す RSCs3 で 0.41 である.すなわち,現行の方法で用いられて(後輪)の値からも明らかである.いる安全率 Fs=1.5 を採用した場合,地表面起伏が大きい3.4 転倒危険度場合,地盤が破壊する確率が約 4 割であることを意味している.くい打機模型の安定度a と走行中に作用した傾斜角r本報告の検討は,あくまでも仮定的なものである.しの関係から,転倒危険度 Dt を式(1)により定義した.Dt  1   a   r   aかしながら,現行の方法では,自走時の揺動に伴う接地(1)圧変動については考慮されていない.そのため,安定設置に必要な支持力安全率は,現行の Fs=1.5 よりも大きな上式の右辺第 2 項は安全の余裕度を示し,Dt=1 では模安全率を採用する必要があると考えられる.型が転倒することを意味する.図 4 に転倒危険度と接地圧分布割合の関係を示す.図中には平均値と標準偏差の和と差をエラーバーで示した.4.まとめ実験条件の違いにかかわらず,転倒危険度の増加に伴関東ロームを用いて地盤作製方法の異なる 2 種類の模い,FS の接地圧力分布割合が大きいことがわかる.また,型地盤を作製し,遠心場走行実験を実施した.地盤支持平坦地盤と起伏地盤の結果を比較すると,地盤条件の違力のバラツキを有する平坦地盤と,起伏を有する地盤のいが顕著に現れており,平坦地盤では転倒危険度が低い結果から,自走時に生じる傾斜角および接地圧力変動は,のに対して,起伏地盤では非常に高くなっている.特に地盤形状に起因して大きくなることが明らかになった.安定度 5 度(▲)では,転倒危険度の平均値と標準偏差そのため,走行路の平坦性は非常に重要なパラメータでの和が 0.9 であり,不安定な状態であったことが推察されある事がわかった.る.3.5 地盤の破壊確率と支持力安全率の関係遠心場走行実験より得られたハンドベーン試験と接地謝辞:本研究は厚生労働科学研究費補助金において得られた成果であり,関係各位に対し謝意を表します.圧力の変動係数 Cv(=標準偏差/平均値)を用いて,不確実参考文献さを考慮した支持地盤の破壊確率の検討を行った.算出1)前田ら:遠心模型実験におけるくい打機の走行挙動と地2)方法の詳細については既報 を参照されたい.Cs1 と Cs3 における地盤の破壊確率 PF と支持力安全率Fs の関係を図 5 に示し,表 2 に各支持力安全率 Fs おけるPF の値を示す.Cs1 と Cs3 を比較すると, Cs3 は上方に位置しており,地盤の破壊確率が高いことがわかる.施盤起伏の関係(その 1:実験概要および条件),第 45 回地盤工学研究発表会,2010.2)堀ら:自走するくい打機の揺動と接地圧力に関する遠心模型実験(その 2) 履帯に作用する接地圧力変動,第 44回地盤工学研究発表会,pp.1223-1224,2009.12
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  • 遠心模型実験におけるくい打機の走行挙動と地盤起伏の関係(その1:実験概要および条件)
  • 著者
  • 前田周吾・玉手 聡・堀 智仁・末政直晃
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 13〜14
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59506
  • 内容
  • 7K - 07第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月遠心模型実験におけるくい打機の走行挙動と地盤起伏の関係-その 1:実験概要および条件-くい打機,遠心模型実験,転倒災害東京都市大学大学院(独)労働安全衛生総合研究所学生会員○前田周吾,国際会員 末政直晃国際会員堀智仁,国際会員 玉手聡3.模型地盤の作製1.はじめに基礎工事用大型建設機械(以下,くい打機という)の走行地盤は,関東ロームを用いて 2 種類の地盤を作製転倒災害が年間数件発生しており,その発生防止は重要した.一つは,静的載荷により締固めた「平坦地盤」でな課題となっている. 本研究の目的は,くい打機の転倒あり,もう一つは,遠心載荷で締固めを行った「起伏地を防止するために必要な支持地盤の条件を明らかにする盤」である.詳細については後述することとする.地盤作製後,写真 2 に示す地表起伏の分布計測装置(以ことである.下,地表面スキャナーという)を用いて走行地盤の地表本報告では,施工現場に潜在する不安定要因に着目し,支持力の不確実性と地盤起伏の存在が,機体揺動と履帯面の起伏の計測を行った.この装置には,2 種類の変位計接地圧力に与える影響を調査した.関東ロームを用いて 2が搭載されている.一つは,キーエンス製のレーザー変種類の模型地盤を作製し,小型模型による遠心場走行実位計(LB-300)であり,地表面の凹凸を計測するもので験を行った.はじめに,遠心場走行実験の概要の紹介し,ある.もう一つは,KYOWA 製のワイヤー式変位計次いで実験方法とその条件を述べる.その後,模型地盤(DTP-D-1KSP)であり,水平方向の変位を計測するものの作製方法や地盤形状・強度についての詳細を報告する.である.図 2 に計測位置を示す.本研究では,進行方向を x 軸,それと直交する方向を y 軸と定義した.x<60mm2.遠心場模型実験の概要2.1 くい打機の小型模型実機を 1/25 スケールで再現したくい打機の小型模型をは,待機区間であるウレタンフォーム地盤であり,走行区間である関東ローム地盤は x>60mm である.計測位置作製した.作製した小型模型を写真 1 に示す.実機と重については,y=45,67.5,85,125,165,182.5,205mm心位置が相対的に等しくなるよう,モーター等の部品がの全 7 測線について計測を行った.配置されている.模型の車軸はアームで支持された片持遠心場走行実験終了後,地盤のせん断強度のばらつきち梁構造をしており,これらのアーム部分にひずみゲーをハンドベーン試験にて調査した.写真 3 にハンドベージを貼ることによって,履帯面に働く接地圧分布の計測ン試験器の概要を示す.本研究で使用した装置は幅が可能となっている.また,リーダーの 3 箇所に加速度計を設置して,自走時における機体の揺れを測定した.2.2 実験装置および実験概要図 1 に実験の概要を示す.実験に用いた容器は幅 250mm,長さ 800mm,高さ 300mm である.その上部には遠心装置の回転に伴う風の影響を排除するために風防カウルを設置し,模型を覆っている.走行時の移動距離は,ワイヤー式変位計で測定した.リーダーに設置した加速度計は,上から Acc1~Acc3 と定義した.表 1 は実験条件を示す.異なる 2 つの安定度(限界傾斜角)を与えた.ここで安定度とは,機械が安定に対し写真 1 くい打機模型て最も不利となる状態において,傾けても転倒しない角図 1 遠心模型実験の概要図度を表わし,前後左右について満足しなければならない値である.この比較は,異なる重心高さが与えられたくい打機の自走時挙動を調査するためである.表 1 実験条件実験Cs1Cs2Cs3Cs4安定度(deg)510510遠心加速度(g)地盤材料5関東ローム地盤条件平坦地盤起伏地盤写真 2 地表面スキャナー図 2 計測位置(平面図)Centrifuge model test on relation between sway of the drill rig model and ground undulations (part 1: Test program)Shugo MAEDA (Tokyo City University), Naoaki SUEMASA (ditto),Tomohito HORI (National Institute of Occupational Safety and Health), and Satoshi TAMATE (ditto)13 10mm×長さ 20mm のベーンが 4 枚備わる小型のものである.調査は 50.mm 間隔で実施し,合計 45 箇所で計測した.3.1 平坦地盤平坦地盤は圧縮後の層厚が 25mm となるよう,所定量の試料を堆積させ,平坦に均した.その後,平板を設置して,ベロフラムシリンダーにて載荷圧力 150kPa で静的写真 3 ハンドベーン写真 4 土被り用砂の設置に締固めた.模型地盤は二層により作製し,厚さは 50mmとした.図 3 に地表面起伏の計測結果を示す.走行区間(x>60mm)における地盤の高低差は 3mm 程度であり,概ね平坦な地盤と言える.図 4 にハンドベーン試験の結果を示す.走行路の中心部分でややせん断強度の高い部分が見られる.これは,図6壁面付近の摩擦の影響により,締固め効果が小さくなったためと考えられる.せん断強度は 45kPa~100kPa のやや地盤作製方法の概要図 8 にハンドベーン試験結果を示す.x=150,300,400mm広い範囲に分布している.地点に相対的にせん断強度が大きな地点が見られる.こ図 5 にせん断強度の度数分布を示す.せん断強度は釣れは,地盤表面に起伏を与えたことに起因すると考えら鐘型の分布をしており,正規分布に近い分布を示し,それる.しかしながら,地盤表面に起伏が存在するにも関の変動係数は 0.175 であった.わらず,せん断強度の分布範囲は 60kPa~100kPa と,せん断強度は平坦地盤に比べ,狭い範囲に分布している.3.2 起伏地盤図 9 にせん断強度の度数分布を示す.平均値は 83.6kPa地表面起伏を有し,地盤支持力のばらつきが少ない地であり,変動係数は 0.106 と小さい.平坦地盤のそれより盤を作製するため,遠心載荷による締固めを行った.も小さく,せん断強度のばらつきの小さい地盤であるこ圧縮後の層厚が 50mm となるよう,所定量の試料を堆とがわかる.積させた後,地表面を平坦に均した.地表面起伏を有する地盤を作製するため,直径の異なる 2 種類(D=110mm,4.まとめ38mm)の円筒缶を用いて,図 6 のように予め窪みを設け関東ロームを用いて 2 種類の模擬地盤を作製し,地表た.円筒缶は地表面から 10mm 貫入させた.次に,写真 4面起伏とハンドベーン試験によるせん断強度の計測を行に示すように,透明のビニールシートを設置し,土被りった.平坦地盤は起伏が小さく,せん断強度のばらつき圧用の豊浦砂を投入した.その後,地表面付近の載荷圧が大きい地盤であり,遠心載荷による締固めを行った起力が 150kPa となるよう遠心加速度を与えた.遠心載荷時伏地盤の起伏は大きいものの,せん断強度のばらつきが間は約 1 時間とし,沈下量の増分がほぼゼロになったこ小さいことがわかった.遠心場走行実験結果の詳細については,別報 1)に示す.とを確認して,遠心載荷終了とした.地表面起伏の計測結果を図 7 に示す.x=210,360,460mm参考文献地点に窪みが確認でき,地盤の高低差は約 10mm であり,1)平坦地盤に比べ大きな起伏を有していることがわかる.堀ら:遠心場走行実験におけるくい打ち機の走行挙動と地盤起伏の関係-その 2:-挙動解析-,第 45回地盤工学研究発表会,2010.0.4せん断強100 kPa2.0 mm20095 kPa90 kPa15085 kPa80 kPa1.5 mm1501.0 mm1000.5 mm050 100 150 200 250 300 350 400 450 500x (mm)75 kPa70 kPa10065 kPa60 kPa0.0 mm50-0.5 mm-1.0 mm55 kPa50100150200-1.5 mm図3平坦地盤(等高線図)250300350400450図450 kPaハンドベーン試験結果(平坦地盤)0.0図5-8 mm50050 100 150 200 250 300 350 400 450 500x (mm)-10 mm-11 mm20092 kPa15084 kPa10076 kPa5068 kPa50100150200-13 mm図 7 起伏地盤(等高線図)80100120140せん断強度の度数分布平均83.6250x (mm)3003504000.1060 kPa図 8 ハンドベーン試験結果(起伏地盤)140.20.0450標準偏差 変動係数8.880.1060.3相対度数y (mm)y (mm)-7 mm60せん断強度100 kPa-4 mm10020せん断強度 (kPa)-2 mm-5 mm00.4-1 mm150400.11 mm200標準偏差 変動係数12.80.1750.245 kPax (mm)平均73.20.3相対度数2.5 mmy (mm)y (mm)3.0 mm20406080100120140せん断強度 (kPa)図9せん断強度の度数分布
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  • アンコール・バイヨン寺院中央塔の基礎直下の遺跡調査ピットの基礎安定への影響
  • 著者
  • 岩崎好規・福田光治・下田一太・中川 武
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 15〜16
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59507
  • 内容
  • 8H - 01第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月アンコール・バイヨン寺院中央塔の基礎直下の遺跡調査ピットの基礎安定への影響バイヨン,遺跡,遺跡掘削地盤研究財団国際岩崎好規 1)肥後地質国際福田光治 2)早稲田大学下田一太 3)早稲田大学中川武 3)1)アンコール・バイヨン寺院中央塔日本国政府アンコール遺跡救済チーム(団長:中川武早稲田大学教授)は,1994 年に結成され,第1フェーズ,第2フェーズを経て,第3フェーズ(2006/1~2010/12)までの5年を,主としてアンコールトムの中心寺院バイヨンの調査を実施している。バイヨン寺院は,アンコール朝中興の祖とされるジャヤバルマン VII によって 12 世紀後半建設されたものとされている。バイヨン中央塔は,バイヨン寺院の中央西より位置に,高さ公称 45mとされる円筒形組石造である。実測によると,寺院周囲の地盤面から,約 14.5mの盛土を基礎として基壇直径約 22m,高さ約 31m の塔が立っている。Fig.1Bayon Temple, Angkor Thom, CambodiaFig.2 Vertical Section of the Central Tower, Bayon1900 年初期にフランス極東学院による調査保存活動が開始されたが,1933 年フランス隊トルーヴェによって中央塔内部中心部が発掘調査され,このときに出土した石材彫刻片は,高さ 3.6m(台座まで含めると 4.75m)仏陀坐像と判明した。本発掘孔は,約 12.5mの深度に達したとき,地下水が出てきたために,それ以深の発掘を断念したと記録にある。D e p th (m )46860810黄褐色を示し,粒度からは中砂を主体とし,含水比は上層で121220%と高く,下層にいくと約 6%程度と低い状態であった。14142009 年 3 月に本格的なボーリングを実施した。16その結果,約 14mまで盛土で,発掘された 13mまでは SPT18182020自然地盤10N=26, 地山で,N=15-50 が得られ506準貫入試験に換算して N=2 程度を示し,土質は,暗褐色からN=3,オリジナル盛土でS P T N - v a lu e203040非常に締まった410締まった取(約 6m)を実施した。動的コーン貫入試験によれば,標20中位に締まったコーン貫入試験(約 1m),またハンドオーガーによる土質採2クメール版築盛土掘が実施され,発掘深度約 2.2mである。発掘底より簡易動的0緩い2008 年7月末から 8 月にかけて,基礎中央部分の考古学的発0非常に緩い2)中央塔基礎中央部の再発掘とボーリング調査W a t e r le v e l16Fig.3 Boring at the base of the Central Towerた。3)中央塔建設に伴う応力履歴シミュレーションStudy Pit in the foundation mound of the Central Tower of Bayon Temple, Angkor, and the effects on the foundationstability, 1)Y.Iwasaki,(GRI), 2)M.Fukuda(Higo Geo-Survey), 3) I.Shimoda, and T.Nakagawa(Waseda Univ.)15 Plate Load(kPa)0.0中央塔基礎部の埋戻しは,非常に緩い状態であるので,空洞状態0100200300400500600E=800kPa, φ=30, C=20kPaと考えられる。現状の安定性を,盛土,塔の構築,発掘の工程を<simulation>2.0Settlement(mm)考慮しながら,盛土の応力状態の履歴をシミュレーションした。仮定した盛土物性は,現地で実施した平板載荷試験をシミュレーションすることで求めた(Fig.3)。砂質土であることから,変形係数は,平均拘束圧の平方根に比例させた。内部摩擦角度や,粘着力は室内試験結果,その他材料の定数は推定値である。地盤部分4.0<field test>E=400kPa, φ=30, C=20kPaD15cm6.0E=400kPa, φ=30, C=15kPaE=400kPa, φ=30, C=10kPa8.0N1SC0329を軸対象としてモデル化し,塔は荷重として与えた。Table-1 Constitutive parametersN1NC0328D=15cm10.0Fig.3 loading plate test vs. SimulatedLoad(kPa)1st step2nd step(2-3)m2901400(4.5-5.0)m (5-6.5)m (6.5-8)m (8-11)m36056028034070中央塔の構造から,中央部と周縁副塔の 2 段階に分けて構築されたと考えられている。盛土を構築した後,Fig.4 に示したように,2段階に相当する載荷を行い,さらに,中央部に直径 2mの空洞掘削を上部から段階的に行って,数値シミュレーションを実施した。最大荷重は,中央部で,1.4MPa(140ton/m2)に達する。Fig.4 Laoding Steps4)シミュレーション結果Fig.5 Redistribution of Vertical StressFig.6 Redistribution of Tangential Stress中央塔建設直後の基礎盛土の圧縮沈下は,約 5cm である。発掘による空洞化によって,応力の再配分が発生するが,Fig.5 には,鉛直応力成分の変化を左側(発掘前)右側(発掘後)として示した。中央部分に集中していた鉛直応力は,リング状に分散している。Fig.6 に,接線応力成分の変化を示した。掘削後空洞背面にいわゆる応力リングを形成しているが,このため,壁周縁は免圧ゾーンとなり,壁周辺から約 1m の間は塑性化している(Fig.7)ことが推定される。5)結論1933 年の掘削から約 75 年間,仏陀坐像が埋められたのは更に昔だが,空洞状態で崩壊もせずに存在していたという事実は驚きである。塔頂部からの降雨は完全に防げているわけでもないが,空洞周囲の塑性領域が発生し(Fig.7),中心部から 2.5m 付近に見られる鉛直圧の集中による大きな拘束圧によって塑性領域の拡大が阻止されているために安定していると考えられる。もし,雨水の浸水が空洞周辺盛土に達すれば,崩壊するであろうが,恒久的な安定には,ピットの再掘削締固め,ライニングなどの対策が必要であろう。参考文献:JASA, Angkor Technical Report on the Survey of Angkor Monument 200916Fig.7 Yielded Zone
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  • タイトル
  • コンビネーションコーンによる動的貫入試験とスウェーデン式サウンディングの比較実験
  • 著者
  • 利藤房男
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 17〜18
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59508
  • 内容
  • 9C - 03第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月コンビネーションコーンによる動的貫入試験とスウェーデン式サウンディングの比較実験動的コーンスウェーデン式サウンディングN値応用地質㈱国際会員○利藤房男1.はじめに宅地地盤の支持力を把握するために、動的貫入機構を有する静的貫入試験法であるコンビネーションコーン(CPTC)を開発した1)。コンビネーションコーンとスウェーデン式サウンディング試験(SWS)の比較実験により盛土の性状によっては SWS 試験結果にロッド周面摩擦が影響することがわかった 2)。また、CPTC 試験と表面波探査を併用することで、面的な調査を効率よく実施できること3)、CPTC 試験は軟弱な地盤への適用性が良いことを確認した4)。本報告では、CPTC 試験機のもう一つの機能である動的な連続貫入試験とスウェーデン式サウンディング試験を同じ位置で比較実験を行った結果を報告する。2.コンビネーションコーン試験機の動的貫入機構CPTC 試験機の構造を、図-1 に示す。この試験機は、軟弱地盤に関しては静的コーン貫入による連続貫入が可能で、軟弱層とやや締まった層が互層をなすときは動的コーンで貫入を進め所定の深度で静的コーン貫入を行うというコンビネーションコーンの機能が利用できる。更に、やや締まった地層が連続する場合には、同じ試験機で異なるロッドと先端コーンを使用して、静的コーンの代わりに動的コーンの連続貫入が可能である。本動的コーン貫入試験は、ISO 国際規格(ISO 224762:2005)に示されている分類の内、貫入エネルギーが中程度である DPM(medium)に準拠した試験法となっている 5)(図-2 参照)。3.比較実験サイトの土質特性比較実験は、関東圏の宅地造成現場で実施した。当地区は、主に関東ロームによる切土及び盛土が存在し、盛土地盤ではコンビネーションコーンの静図-1 コンビネーションコーンの構造的 貫 入 試 験を 実 施 し、 切 土部 で 動 的 貫入 試 験 とSWS 試験との比較実験を実施した。4.実験結果と考察動的貫入試験は 3 箇所で実施し、スウェーデン式サウンディング試験を直ぐその近傍で実施することで、両者の結果を比較検討した。代表的な試験結果を、90°の打撃回数を基にロッド周面摩擦の影響をなくするためにトルク補正を行っている。この打撃回数(Nd)は、エネルギー的に標準貫入試験の N 値とほぼ一致している。スウェーデン式サウンディングは 1m当りの半回転数 Nsw でまとめた。試験結果をみると、動的コーン貫入試験の打撃回数Nd 値は、深度 3m 付近を境に、それより上部と下部で傾向が異なっている。上部層は、Nd=5 前後で、深度方向に Nd 値はほぼ一定である。下部層は深度方向にNd 値が大きくなる。今回の試験では、Nd 値=20 程度の地盤まで貫入することが可能であった。動的貫入試験図-2結果(Nd 値)とスウェーデン式サウンディング結果CPTC の動的貫入の示様The in-situ experiment between the dynamic penetrating test by combination-cone and weight sounding testFusao Rito (OYO Corporation)1743.7±0.3図-3 に示す。動的コーン貫入試験の結果は、10cm 毎 (1m 当たりの半回転数 Nsw)を比較すると、深度 3m 付近までは両者ともにほぼ深度方向に一定の値で、それ以深では深度方向に Nd 値、Nsw ともに大きくなっている。両者の傾向は、ほぼ同様であることが確認できる。スウェーデン式サウンディング結果を基に、稲田式(N=0.003Wsw(単位:N)+0.05Nsw)で求めた換算 N 値と動的コーン貫入試験の Nd 値の関係を、表-1 及び図-4 にまとめた。これによると、スウェーデン式サウンディングからの換算 N値と、動的コーンの Nd 値の関係は、やや Nd 値の方が大きめであるが、比較的良好な関係が得られた。本試験機は、軟弱地盤から N 値 20 程度の比較的硬質な地盤まで適用できることが確認できた。一つの試験機で、静的貫入、動的貫入を併用した静的貫入、動的貫入と 3 種類の試験を実施できるので、今後幅広い用途・地盤に適用できるマルチな試験機となることを期待している。図-4Nsw から稲田の式での換算 N 値と動的コーンの Nd 値の関係図-3SWS 試験と CPTC 試験結果の比較表-1Nsw から稲田の式での換算 N 値と動的コーンの Nd 値の関係地点深度(GL-m)1230.1-0.4 4.0-5.0 0.1-3.0 3.0-5.0 0.1-2.5 2.5-5.0スウェーデン Nsw(回)20642117315162稲田の式(粘性土)による換算 N 値3.96.14.011.63.711.0動的コーン Nd(10cm 貫入、トルク補正有り)4.48.45.113.62.813.55.謝辞宅地地盤の支持力調査法の精度向上を目的としてコンビネーションコーンを開発し、現地においてさまざまな比較実験を実施した。開発に対するアドバイスや実験場所を提供していただいた、都市再生機構の関係者の皆様方に深謝いたします。【参考文献】1) 利藤房男,伊藤義行,人見孝,松尾秀幸:動的静的コーンの開発,第 40 回地盤工学会研究発表会講演集,PP47~48,2005,7.2) 利藤房男,米森博喜,加賀靖男,西村真二:動的静的コーン貫入試験とスウェーデン式サウンディング試験結果の比較第41 回地盤工学研究発表会講演集,PP169~170,2006,7.3) 利藤房男,西村真二,好田繁:動的静的コーンと表面波探査による宅盤調査方法,第 42 回地盤工学会研究発表会講演集,PP65~66,2007,7.4) 利藤房男,伊藤義行,本間史祥:コンビネーションコーンの軟弱地盤への適用性,第 44 回地盤工学研究発表会講演集,PP59~60,2009,8.5) ISO 22476-2(2005) :Geotechnical investigation and testing – Field testing – Part2 Dynamic probing.18
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  • タイトル
  • スウェーデン式サウンディング試験におけるスクリューポイントの摩耗について
  • 著者
  • 曽根圭一・須々田幸治・藤井 衛
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 19〜20
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59509
  • 内容
  • 10C - 03第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月スウェーデン式サウンディング試験におけるスクリューポイントの摩耗についてスウェーデン式サウンディング試験スクリューポイント摩耗東海大学国際会員ジオテック正会員ジオテック正会員藤井衛須々田○曽根幸治圭一1.はじめにスウェーデン式サウンディング試験(以下、SWS 試験と呼ぶ)は、戸建住宅など小規模建築物の地盤調査法として広く利用され、JIS A 1221 に定められている1)。SWS 試験は、荷重(Wsw)と半回転数(Nsw)の貫入抵抗から原位置における土の硬軟、締りの程度を評価する試験方法であるが、スクリューポイント(以下、SP と呼ぶ)の形状が Wsw とNsw の値に影響を及ぼす要因の一つであることが報告2)されている。本報告は主に使用限界に達した SP の摩耗の状況を測定した結果と摩耗の状態の異なる SP を用いて貫入抵175抗の違いについて調べた結果について述べる。1502.調査方法1)SP の摩耗測定125使用済みの SP28 本の全長と直径を計測した。直径は、写真-1 に示す器具を用いてロ100ッドとの接続部を基準に 25 ㎜間隔にマーキングし、2 方向各 2 回を 3 人でノギスを用いて計測した。28 本の内訳は、調査員がリング状のチェッカーを用いて通過しないものの75摩耗の状態を目視し、摩耗が激しく使用限界に達したと判断した SP が 25 本、使用途中50の SP を回収したものが 3 本である。この内、2 本は 1 現場 5 箇所のみ使用したほぼ新品25の SP である。2)摩耗度に違いのある SP による SWS 試験ロッド接合部新品時の最大直径部であるロッド接合部より 50mm の直径が 30mm 以上(30.79mm)のSP と 30mm 未満(29.07mm)の SP を用いて、実際の地盤にて新品の SP との比較試験も行った。試験場所は中野区(谷地)、荒川区(海岸低地)、足立区(自然堤防)、横浜市港写真-1 計測装置南区(台地)の 4 箇所にて行った。表-13.調査結果および考察1)SP の摩耗測定長さ測定結果を表-1 に示した。また、各 SP と新品 SP の範直径の差を、最大径部が 30mm囲以上の SP と 30mm 未満の SP をSP 測定結果直径【ロッド接続部からの距離】(㎜)(㎜)255075100125150175最大値198.9531.8630.8727.6122.0520.4316.7611.06最小値195.6430.4529.0725.3921.9818.7915.139.64平均値197.4831.2530.2126.8123.0619.4515.8410.41新品200.2532.9132.8829.2725.6121.8518.2912.33分 け て 摩 耗 率 と し て 図 -1(30mm 以上)、図-2(30mm 未25.025.020.020.015.015.0摩耗率(%)摩耗率(%)満)、摩耗量として図-3(30mm 以上)、図-4(30mm 未満)にまとめた。10.010.05.05.00.00.02550751001251501752550ロッド接合部からの距離(㎜)図-175100SP の摩耗率(30mm 以上)図-2(Tokai University)150SP の摩耗率(30mm 未満)Study on abrasion of screw point in Swedish Weight Sounding TestMamoru Fujii125ロッド接合部からの距離(㎜)Kouji Susuda(Geotech)19Keiichi Sone(Geotech)175 4.5っている。最大径部 30mm 以上の SP の摩耗の進行状況は、4.0図-3 より最大径部の摩耗量はやや大きいが、全体的にはほ3.5ぼ均等に削れている。一方、図-4 より最大径部 30mm 未満の3.0SP の摩耗状況では、最大径部の摩耗量が大きくなり、先端部から最大径部に向かって徐々に摩耗が大きくなっている。摩耗量(㎜)すべての SP でロッド接合部から 25mm の摩耗量は小さくな2.52.0また、新品に近い 2 本の摩耗状況から先端部分の摩耗が先に1.5大きく進行するものの、摩耗率が 15%を超えたあたりから摩1.0耗が鈍くなり、SP 全体に摩耗が進行し最大径に近い部分の0.5摩耗量が増えている。しかし、図-1、図-2 より接合部から0.025の距離で 100mm~150mm 間の摩耗率の傾きは比較的小さく安5075100125150175ロッド接合部からの距離(㎜)定していることから、SP の使用限界を見極めるには適した図-3位置であると考える。2)摩耗度に違いのある SP を用いた SWS 試験SP の摩耗量(30mm 以上)4.54.030.79mm、試験終了時 30.45mm)の SP と 30mm 未満(試験開始3.5時 29.07mm、試験終了時 28.72mm)の SP を用いて新品の SP と3.0実際の地盤にて比較試験を実施し図-5、図-6 に表した。サンプル数は図-5 で 75 点、図-6 では 55 点である。図-5 では点に重なりがあることから、各点毎にサンプル数を記入してある。最大径部が 30mm 以上の SP では自沈時は若干の数値の低下が見られるが、回転貫入する土質では数値に大きな差異は認められなかった。しかし、最大径部が 30mm 未満の SP で摩耗量 (㎜)今回の 試験では、最大 径部が 30mm 以 上(試験開始時2.52.01.51.00.50.0は従来から考えられているように自沈層は自沈しやすく、回255075100125150175ロッド接合部からの距離(㎜)転貫入する土質では回転数が増加し、Nsw のバラツキが大き図-4くなっていた。このことは、最大径部 30mm 以上の SP では、SP の摩耗量(30mm 未満)ねじりの効果が効いているために回転貫入する土質においては Nsw の差異が見られないが、最大径自体は小さくなっていることから、自沈層ではやや影響が出ているものと思われる。また、最大径部 30mm 未満の SP では角が大きく削られ、ねじりの効果が小さくなり回転貫入する土質において Nswが増加し、新品に対する数値のバラツキも大きくなっている。正確な貫入抵抗を計測するためには SP 最大径部の摩耗の管理を適切に行うことが重要であると考察する。4.まとめ本報告に用いた SP は関東地方で使用され摩耗した限定されたものであり、今後は様々な SP の計測および実際の比較試験を通じて SP においてに貫入抵抗に影響を与える摩耗の程度の特定を進めたい。▲1◆1130㎜未満30㎜以上線形 (30㎜未満)線形 (30㎜以上)0.75▲5◆11▲1◆320030㎜未満30㎜以上y = 0.9391xy = 0.8152x▲5◆4▲12◆13150摩耗SP Nsw摩耗SP Wsw(kN)▲6◆4▲8◆140.5▲11◆9▲5◆10▲5◆1▲4◆20.25▲8◆310050▲3▲10000.250.50.750150図-5100150200新品SP Nsw新品SP Wsw(kN)図-6SP の比較試験(自沈層)SP の比較試験(回転層)<参考文献>1)地盤工学会:地盤調査の方法と解説、第 6 編サウンディング、pp.280~288(2004)2)田村、藤井他 5 名:スウェーデン式サウンディング試験による地盤評価技術に関する研究(その 1)第 39 回地盤工学研究発表会(2004.7)20
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  • タイトル
  • NSWS試験による地盤判定の試み~洪積層における地盤判別~
  • 著者
  • 池亀温子・末政直晃・田中 剛・大和真一・関口和富
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 21〜22
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59510
  • 内容
  • 11C - 03第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月NSWS 試験による地盤判定の試み~洪積層における地盤判別~スウェーデン式サウンディング,周面摩擦,洪積層東京都市大学 ○学生会員 池亀 温子国際会員 末政 直晃正会員 田中 剛株)日本住宅保障検査機構正会員 大和 真一正会員 関口 和富1.はじめにスウェーデン式サウンディング試験(以後 SWS 試験)は,安価で試験方法および装置が簡便であり,簡易なサウンディングの中では比較的に貫入能力が優れている 1).また,2000 年に住宅品質確保促進法が制定されて以来,戸建住宅の宅地調査に頻繁に用いられている.現行の SWS 試験における土質の判定は,砂質土と粘性土を区分する程度にとどまり,詳細な土質区分ができない.さらに,SWS 試験は貫入メカニズムが複雑であり,ロッドの周面摩擦が不明瞭である.これらのことから,試験データから客観的に土質判別が行える宅地調査方法の開発が望まれている.そこで,田中ら 2)3)4)は,一連の研究で SWS 試験結果に塑性論アナロジーモデルを適用させ,周面摩擦を除去した SWS 試験の新しい試験方法(以後 NSWS 試験)を提案してきた.しかし,現行の NSWS 試験による地盤種別判定には主観的な要素が多く含まれるため,NSWS 試験を広く利用するためには,定量的に評価が行える地盤種別判定方法が必要となる.そこで本報告では,洪積層を対象とした定量的な地盤判定方法を確立することを試みた.2.NSWS 試験写真 1 に自動 NSWS 試験装置を示す.試験中は常にロッドが回転しており,回転しながら荷重が増加する単調載荷方式を採用している.NSWS 試験によって取得される試験データには,最大トルク(Max.T)平均トルク(Av.T),最小トルク(Min.T)および貫入量(L),沈下速度(V)とロッドの回転数(N)がある.NSWS 試験方法は,まず初期載荷荷重(0.25N)が載荷され,1 回転分のトルク等の計測を行う.そして貫入量が 25cm に到達するまで,1回転毎に 0.38 kN,0.5 kN,0.63 kN,0.75 kN,0.88kN,1kN の順に荷重が増加し,その都度,上記に挙げた項目を計測することになっている.また,ロッドに作用する周面摩擦力を算定するために,25cm 貫入毎にロッドを回転させたまま 1cm 引き上げて,その際の最小トルク写真 1 NSWS 試験装置(Min.Tm)最大トルク(Max.Tm)平均トルク(Av.Tm)の計測を行っている.修正トルクT(Nm)図 1 に千葉市の NSWS 試験結果の修正トルク-深度関係にボーリング試験結0 10 20 30 40 50 60 70 80 90果を重ね合わせたもの,および SWS 試験結果を示す.修正トルクは計測トルク0から摩擦トルクを差し引いたものである.図 1 より,現行の地盤判定方法では,1これらのグラフからトルクの大きさやバラツキ,形状を読み取り,地盤種別判2定を行っているが,図 1a)に着目すると,ボーリング試験による土質区分の層ローム3ごとにトルク値の挙動が変わることが分かる.これより地盤の層区分は比較的は難しいと言える.しかしながら,この方法による地盤判定には,経験的な要素と主観的な要素を多く含まれるため,判定者によって地盤判別が異なることも想定される.このことから,以下に示す方法により地盤判定を試みた.3 地盤判定 3)4)4深度(m)容易に行えることが確認できるが,SWS 試験結果からでは,土質判定を行うの凝灰質粘土567細砂83.1 判定対象地洪積層のさいたま市見沼,下都賀郡,松戸市,三鷹市,千葉市,さいたま市9西区,目黒区,坂東市,苫小牧市の 9 地点において NSWS 試験を行った.以下10では,千葉市の結果について説明する.a)修正トルク-深度関係b)SWS 試験結果図 1 修正トルク-深度関係,SWS 関係3.2 判定方法NSWS 試験により得られたデータから,25cm 毎に修正トルク(T)-修正荷重(W)関係,正規化半回転数(NswD)-正規化トルク(πT/WD)関係のグラフを作成した.Assesment of soil classification using NSWS-Classification of soil into diluvial layer-A.Ikegame, N.Suemasa, T.TanakaTokyo City UniviersityS.Yamato, K.SekiguchiJapan Inspection Organization21 図 3 に千葉市の T-W 関係,図 4 にNswD-πT/WD 関係を示す.図 3 に示すように細砂やロられ,凝灰質粘土は W の増加に伴い T は一定に近い傾向が見られた.これは,凝灰質粘土は団粒状となっているため,その塊自体は比較的硬質であるが,間隙が大きく,脆い構造を有しているため,スクリューポイントの回転貫入により地盤が乱されやすいということが考えられる.このことから, T-W 関係により得られた近似線の傾き (dT/dW)は,ロー80修正トルク(kN・m)ームのような内部摩擦角を有する土質の場合には,W の増加に伴い T も増加する傾向が見y = 46.633x + 29.9360y = 8 .1976x + 11.45220y = 0.4801x+ 9.26510ム系の土質は正の値を示し,ロームより大きな内部摩擦力を有する細砂はロームよりも大00.25きな値を示す傾向にある.一方,凝灰質粘土の dT/dW は 0 付近の値を示す傾向にある.0.75120に値が小さくなる傾向が見られた.以下では,Cp,dT/dW および 25cm 毎の最大荷重(Wmax)細砂y = 58.895x - 440.08凝灰質粘土15N swD3.3 地盤種別判定結果0.5修正荷重(kN)図 3 T-W 関係NswD-πT/WD 関係により求められた近似線の傾き (Cp)は,細砂,ローム,凝灰質粘土の順を用いて,Wmax-dT/dW 関係および Cp-dT/dW 関係のグラフを作成した.細砂凝灰質粘土ローム40ローム10図 5 に千葉市の Wmax-dT/dW 関係を示し,図 6 に Cp-dT/dW 関係を示す.図 5 に着目する5と,細砂では Wmax が 1kN 以上で,dT/dW が 40 以上の範囲に分布する傾向が見られた.ま0y = 1.3215x - 3.2398y = 1 .0056x - 0.9618た,ロームでは Wmax が 0.5kN~0.7kN で dT/dW が 5~20 の範囲に多く分布した.凝灰質粘024土の Wmax はロームと同範囲の値を示したが,dT/dW は 0~10 とロームより小さな値を示す6πT/WD8103050図 4 NswD-πT/WD傾向が見られた.図 6 に着目すると,ほとんどのロームおよび凝灰質粘土の Cp 値は 1 以上1.2となる傾向が見られた.また,細砂では Cp 値が 1 以上の値を示した.13.4 全地点判定結果図 7 に全地点の Wmax-dT/dW 関係を重ね合わせたもの,図 8 に Cp-dT/dW 関係を重ね合わW max (kN)0.80.60.4せたものをそれぞれ示す.図 7 に着目すると,Wmax が 0.9kN 以上で dT/dW が 20 以上の範千葉市ローム千葉市凝灰質粘土0.2囲に多く分布する土質は砂系であり,Wmax が 0.5kN 以上 1 未満で dT/dW が 5~30 の範囲に千葉市細砂0多く分布する土質はローム系である場合が多い.Wmax が 0.5kN の範囲にローム系の土質が-50-30分布している理由として,ローム系の区分の中にはローム質粘土も含まれており,粘土に近い性質であった為と考えられる.また,凝灰質粘土は Wmax が 0.5kN~0.8kN で d T/dW が1000~15 の範囲に分布するものと,Wmax が 0.4kN 以下で dT/dW が-20~30 の範囲に分布する10ものとがあった.これは含水比の違いによるものと考えられる.シルト(粘土)質細砂はロ1ローム0.01が 20~40 の範囲分布するものと,Cp 値が 30 以上で dT/dW が 20 以上の範囲分布するもの0.001凝灰質粘土細砂-50がある土質は砂系である場合が多い.この原因として,密度の違いが考えられるが,砂は-30~30 の範囲分布する土質はロームである場合が多い.Cp 値 1 以下の範囲にローム系の土質1.2が分布している理由として,ローム質粘土の存在が考えられる.また,凝灰質粘土は Cp 値1dT/dW103050細砂ローム0.8Wmax(kN)ト(粘土)質細砂はロームと同傾向を示した.-10図 6 Cp-dT/dW 関係修正トルク値の形状から判断することができると考えられる.Cp 値が 1 以上で dT/dW が 030 の範囲に分布するものとがあった.これも含水比の違いによるものと考えられる.シル100.1や粘土が含まれているためであると考えられる.図8に着目すると,Cp 値が1~10でdT/dWが 0.5~10 で dT/dW が 0~15 の範囲に分布するものと,Cp 値が 0.1 以下で dT/dW が-20~dT/dWCpームと同じ傾向を示した.これらが砂系の土質と同範囲に分布しない理由として,シルト-10図 5 Wmax-dT/dW 関係0.6凝灰質粘土0.4ローム系以上から,NSWS 試験を実施することにより,まず地層区分ができる.そして,各地層0.2のデータを図 7 および図 8 にプロットし,データの主たる分布位置から地層判別を行う方0凝灰質粘土シルト(粘土)質細砂砂系-50-40法が提案できる.-30-20-100dT/dW1020304050図 7 全地点 Wmax-dT/dW 関係4 まとめNSWS 試験による現場実験の結果から定量的な地盤判定を行う方法を提案し,本手法が100砂系,ローム,凝灰質粘土を概ね判定できることが確かめられた.ローム10細砂1)前 俊守:安心できる家づくりは地盤から,週刊住宅新聞社 2)田中ら:塑性論アナロジーモデルを用いた新しいスウェーデン式サウンディング試験による地盤判定の試み(その1:ロッド周面摩擦の除去と沖積層と腐植土地盤の判定),建築学会,2008 3) 田中ら:塑性論アナロジーモデルを適用した新しいスウェーデン式サウンディング試験装置の開発 最近のサウンディング技術と地盤評価シンポジウム pp91-96 2009.10 4) 池亀ら:新しいスウェーデン式サウンディング試験による地盤判定の試み~沖積層における地盤判定~ 第6回地盤工学会関東支部 pp.60-61 2009.1122Cp【参考文献】1凝灰質粘土0.1ローム系0.01凝灰質粘土シルト(粘土)質細砂砂系0.001-50-40-30-20-100dT/dW102030図 8 全地点 Cp-dT/dW 関係4050
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  • タイトル
  • 塑性論アナロジーモデルを用いたSDS調査法による土質判定の試み(佐賀・有明平野での標準貫入試験結果との比較)
  • 著者
  • 大和真一・末政直晃・田中 剛・池亀温子・関口和富
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 23〜24
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59511
  • 内容
  • 12C - 03第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月塑性論アナロジーモデルを用いたSDS調査法による土質判定の試み(佐賀・有明平野での標準貫入試験結果との比較)SWS試験,トルク, 標準貫入試験株)日本住宅保証検査機構○正会員大和眞一株)日本住宅保証検査機構正会員関口和富東京都市大学国際会員末政直晃東京都市大学正会員田中剛1.はじめに有明平野は日本でも有数の軟弱地盤地域であり,基礎補強の有無に係わらず戸建住宅の不同沈下事故が比較的多い地域である.戸建住宅の調査で最も多く利用されているスウェーデン式サウンディング試験(以後 SWS 試験という)では WSW(荷重)と NSW(半回転数)で地盤を評価するが,サンプリングの実施がないので土質の特定が困難である.標準貫入試験(以降 SPT 試験という)の場合は 1m間隔で試験を実施しN値で地盤を評価するが,試験の実施が 1m毎のため連続的に土質を確認することが困難である.双方の試験とも軟弱層内に隠れている硬軟の差が明瞭に読み取れず地盤が一様に軟弱であると判断したり,支持層を過大に評価する場合も多い.その結果,堆積状況が不均一な地盤では地盤の評価を誤る例が少なくない.著者らは,塑性論アナロジーモデルを適用させた新しい試験方法1)2)スクリュードライバー式サウンディング試験法(図-1 以下,SDS 試験法という)を開発した.SDS 試験法は荷重,ロッドの貫入量,図-1自動SDS試験装置調査実施場所沈下量,回転抵抗トルク等の一次的なデータから,補正トルク,Cpその他二次的な試験データを求め,これらのデータから土質判定する方法である.有明平野において実施した試験結果の比較を以下に示す.2. 試験概要試験場所は佐賀県小城市内.標高は A.P+5m程度.長崎本線久保田駅の北西約 1.8km,嘉瀬川,六角川等の河川によって土砂が堆積し図-2 調査地周辺地形図て形成された有明平野に位置する.図-2 の調査地周辺の地形図から読み取れるように付近には多くの水路が発達し,高低差は認められない.当該敷地において SPT 試験,SWS 試験及び SDS 試験を実施し,各試験結果の比較を実施した.3. 試験結果3.1 SWS 試験結果当該敷地では計5測点で SWS 試験を実施した.各測点ともに GL1.50m付近まで回転層となり,GL-1.50m付近から GL-4.00m付近に2mかけては自沈層が確認できた.試験場所による差異も殆ど認められず,表層から深部まで荷重,半回転数ともに同一傾向を示し水平堆4m積であると判断できた.SWS 試験結果の代表例を図-3 に示す.赤丸で示す様に GL-1.50m付6m近から GL-4.00m付近まで自沈層が確認でき,以深では回転層となり,GL-10mまで連続的な回転層が確認できた3.2 SPT 試験結果8m図-4 に SPT,SWS,SDS 試験の比較図を示す.調査は SDS 試験を中心に1mの離れ距離を持って SPT 試験及び SWS試験を実施した.SPT 試験の結果 GL-1.40mまで盛土で N=2,GL図-3 SWS 試験結果代表例Shinich YamatoAssesments of soil classification useing SDS23Japan Inspection Organization Co., Ltd. 4.70mまでシルト質粘土 N=0~1,GL-7.80mまでシルト混じり砂 N=2~5 の確認ができた.GL-4.70m以深ではSWS 試験で回転が得られたように N 値が得られ,SWS 試験と同様に支持層と判断できる結果となった.3.3 SDS 試験結果図-4 に示す通り SDS 試験では GL-2m付近から GL-5m付近まで試験データが得られず,極端に軟弱な様相を呈した.図-4 の GL-4.0m~GL-10.0m部分を拡大したものを図-5 に示す.比較対照として SDS 試験 Cp 値(Nsw/T/W)のグラフも併記した.Cp 値は SDS 試験法から求められる地盤の硬さを表す指標である.SWS 試験及び SPT 試験の結果,支持層と判断できる GL-6.0m以深では補正トルク及び Cp の値に大きなバラツキが見られる結果となった.図-4 SPT・SWS・SDS 試験の比較これは,SPT 試験では連続的に N 値が得られ,均一層と想定していた地盤内に硬軟の差があり,軟弱な粘性土と締まりの良い砂質土との互層状に地盤が堆積していることを示している.SWS 試験及び SPT 試験の結果から支持層は GL-6m程度が妥当と判断できるが,SDS 試験の補正トルク及び Cp の結果から,軟弱な粘性土と締まりの良い砂質土の互層である事が読み取れるので,支持層は GL-9m程度まで必要であることが予想できる.3.003.504.707.809.800シルト質 4.15粘土 4.4515.155.4526.156.455シルト混り砂砂トルク値456Cp値粘性土砂質土粘性土7.157.4548.158.45178粘性土9.159.45159砂質土10.1510.45 15107砂質土図-5 SPT,SDSトルク値,Cp値 比較図4.まとめSWS 試験はロッドにかかる周面摩擦の影響で試験深度が深くなると荷重または半回転数が大きくなるという問題を有している.また,SPT 試験においては 1mピッチで貫入試験を実施するので,貫入試験と貫入試験の間での軟弱層,又は硬質層等の層変りが現れた場合適正な地盤の評価が難しい.特に互層状の地盤で地層を判断する場合,ボーリング機械の回転音や泥水の色調変化等,調査員の経験値による判断が影響し,今回の様に試験結果として適性な結果が現われない場合がある.一方 SDS 試験では 25cm区間内で最大 7 測点の試験データが取得でき連続的な地盤の評価が可能である.また,ロッドにかかる周面摩擦も除去できるので,互層または深部の軟弱層の適正な評価が可能である.今回の比較試験から,有明平野をはじめとする超軟弱地盤ではロッドの周面摩擦の除去及び連続的なトルク値等のデータを取得し,データを正規化する事によって SWS 試験及び SPT 試験では評価のできない地盤の不均一性の評価が SDS 試験では可能である事が確認できた.【参考文献】1) 大和眞一、末政直晃、田中剛:新しいスウェーデン式調査法で腐植土地盤をみつける 基礎工 Vol.37、No.62)関口和富、大和眞一、末政直晃、田中剛:第6回地盤工学会関東支部発表会 Geo-Kanto 2009.1124
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  • タイトル
  • RPDによる連続打撃動的貫入試験の水平ボーリングへの適用
  • 著者
  • 中野義仁・柴田 東・倉岡研一・今村大介・大野司郎
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 25〜26
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59512
  • 内容
  • 13C - 03第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月RPDによる連続打撃動的貫入試験の水平ボーリングへの適用サウンディング,貫入試験,水平ボーリング(株)興和(国)○中野 義仁, (国)柴田 東鉱研工業(株) (正)倉岡 研一, 今村 大介近 畿 大 学(国)大野 司郎1.はじめに小型ロータリーパーカッションドリル(RPD)による連続打撃動的貫入試験を開発し,自然地盤やセメント改良体の品質評価への適用性について検討してきた 1), 2), 3), 4).その結果,連続打撃動的貫入試験は,鉛直・傾斜方向の何れに於いても,標準貫入試験(SPT)や小型動的貫入試験などの従来のサウンディングと同等に地盤の硬軟変化の評価ができることがわかった.さらに,セメント改良体でも強度変化を連続的に捉えることができることがわかった.連続打撃動的貫入試験は,通常小型 RPD を利用しているが,大型 RPD でも実施可能である.トンネル先進ボーリングなどで利用されている大型 RPD によるパーカッションワイヤーラインサンプリング工法(PS-WL 工法)5)と併用することができれば,長尺の水平ボーリングでもコア採取と同時に地盤の硬軟の指標となる連続打撃動的貫入抵抗 P 値を得ることができ,効果的な調査が可能となる.そこで,本稿では,新潟県長岡市内のトンネル先進ボーリングにおいて,PS-WL工法による水平ボーリング(L=85m)と併せて連続打撃動的貫入試験を実施し,水平ボーリングでの連続打撃動的貫入試験の適用性について検討した.01020 (m)既ボーリング2.試験地の概要と試験方法表土・崖錐坑口(東側)試験地は,新潟県長岡市街地より南東約 10km の山岳地既ボーリングで施工中であった全長約 1.2km の国道トンネル工事である.既ボーリング泥岩・砂質泥岩互層試験地の地質は,図-1 に示すように新第三紀鮮新世の泥トンネル凝灰角礫岩岩・砂質泥岩より構成され,不規則に凝灰岩や凝灰角礫岩既掘削部凝灰岩を狭在している.先進ボーリングは,トンネル掘削が終盤水平ボーリング L=85.0mとなった区間において,連続打撃動的貫入試験を併用した図-1 試験地の地盤PS-WL 工法で 85m の水平ボーリングを実施した.また,大型 RPD は削孔能力が高いことから,PS-WL 工法によるL=85m の水平ボーリングは,約 24 時間で完了した.写真-1 と図-2 にそれぞれ試験状況と計測システムを示す.PS-WL 工法の先端ビットは,地質が硬質であったため , 写 真 - 1(b) に 示 す 外 径 φ 89mm の ス パ イ ク タ イ プ〔PS89-WL(採取コア径φ45mm)〕を使用した.水平ボーリ(a) 試験状況ングにおける連続打撃動的貫入試験の計測システムは,鉛直方向と同様であり,掘削時の打撃油圧,給進油圧,回転大型RPD (130C型)油圧は,操作盤の油圧計でなるべく一定となるように管理した.また,P 値(先端ビットが 30cm 貫入するのに要する操作盤打撃回数)は,貫入時間と油圧ハンマーの挙動から計算されロッドる単位時間当たりの打撃回数(打撃密度)で評価できる(b) 先端ビット写真-1 試験状況と先端ビット油圧ハンマー(ドリルヘッド)貫入長測定装置(エンコーダー)1), 4)ことから,水平深度(Hd)1m ごとにエンコーダーと時計による 30cm 貫入時間と打撃密度から求めた.ガイド3.PS-WL 工法による採取コア(a) H d =6~8mPS89-WL 工法による採取コアは,写真-2 に示すように,図-2 試験・計測システム凝灰角礫岩凝灰角礫岩や亀裂などが発達する部位では,礫状に採取されたが,それら以外の部位では,短柱状~棒状(RQD≒20~100%)に採取することができた.また,採取率はほぼ泥岩(b) H d =18~20m (砂質泥岩)100%であった.採取コアの品質は,礫状に採取された部位砂質泥岩でも地質確認を行うには十分な状態であり,短柱状~棒状に採取された部位は,一部で吸水膨張による軟化が確認されたものの,それ以外の部位は硬質であり,各種試験に利写真-2 採取コアの例用できる状態であった.“ Application to the horizontal drilling of Continuous percussion penetration test.” Nakano.Y and Shibata.A (Kowa Co.,Ltd.), Kuraoka.Kand Imamura.D (Koken Borilng Machine Co.,Ltd.), Ohno.S (Kinki University)25 N p (N/mm)4.連続打撃動的貫入試験結果E V (MN・m/m) E R, E P (MN・m/m)0 5 10 15 20 0.00 0.01 0.02 06)図-3 に採取したコアに対する針貫入試験 か510 0ΣE (MN・m/m) P 値 (30cm)【PS89】510 15 0 1000 2000 30000ら得た針貫入勾配 NP ,式(1)で算出される単位長10さ を 削 孔 す る 時 に 要 し た 各 エ ネ ル ギ ー 7) ,PS89-WL による P 値(30cm)の深度分布を示す.20掘削長, H d (m)ΣE = E V + E R + E P ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)E V: 単位長さを削孔する時に要する押込みエネルギー(E V = T v × V d/V d )E R: 単位長さを削孔する時に要する回転エネルギー(E R = 2π ×T q×R p /V d )E P: 単位長さを削孔する時に要する打撃エネルギー(E P = P p×P n /V d )R p: 回転数V d: 掘削速度T v: 押込み力(給進力)P p: 打撃1回当たりの打撃エネルギーP n: 打撃回数T q: 回転トルクPS89-WL による P 値(30cm)は,採取コアの Npと良い対応を示しており,地盤の硬軟の変化を捉えていることがわかる.また,単位長さを削孔す3040506070   E R   E P8090図-3 Np, EV, ER, EP, ΣE, P 値深度分布る時に要した各エネルギーEV,ER,EP を見ると,掘削に要するエネルギーの中では圧倒的に打撃エネルギーEP が大きく,その深100度方向の変化は P 値(30cm)と同等である.図-3 は,RPD は打撃・回転・給進に保つことができれば,掘削は打撃エネルギーの影響が最も大きく,1 打撃当たりの打撃エネルギーにも大きな変化がないことから,水平ボーリングでも P値のみで地盤の硬軟の変化が評価できることを示している.N p (N/mm)の作用によって掘削されるが,それらの油圧をコントロールし,ある程度一定10r = 0.772図-4 に PS89-WL による P 値(30cm)と Np の関係を示す.図中の実線は全プロットに対する回帰直線である.図-3 の Np の深度分布に示したように,試験地1100の地盤は強度変化が比較的小さく,P 値(30cm)と Np の関係は狭い範囲での比較であるが,それでも両値の相関は良く,相関係数は r = 0.772 と比較的高い結果を得た.図-5 は,PS89-WL による P 値(30cm)と一軸圧縮強さ(qu)の関係である.図中の(○)は,Np からの推定 qu6)であり,(●)は採取コアに対する一軸圧縮試験から8●得た qu である.また,実線は全プロットに対する回帰直線である.P 値(30cm)大きくなる傾向である.P 値(30cm)と採取コアの qu の関係も P 値(30cm)~推定qu 関係の範囲にプロットされ,同様の傾向であり,これら全プロットに対する相関係数は,r = 0.757 と比較的高い結果を得た.図-4, 5 の結果は,種々の地盤におけるデータを蓄積し,さらに検討する必要はあるものの,水平ボーリング○一軸圧縮試験結果N pからの推定値6q u (MN/m2)と推定 qu の関係は,若干バラツキはあるが,推定 qu の増加と共に P 値(30cm)は100010000P 値 (30cm)【PS89】図-4 P 値と Np の関係4r = 0.7572でも P 値から地盤強度などの物性値が概略推定できることを示唆している.05.ま と め0本稿の主要な結論は以下のように要約される.1)RPD による連続打撃動的貫入試験から得られる P 値は,水平ボーリングでも地盤の硬軟変化を評価することができる.また,PS-WL 工法を併用するこ100020003000P 値 (30cm)【PS89】図-5 P 値と qu の関係とにより,コアも同時に採取することができ,効果的な調査が可能となる.2)3)水平ボーリングにおける P 値と Np,qu の関係は相関が高く,それらの相関係数はそれぞれ 0.772,0.757 であった.種々の地盤におけるデータの蓄積は必要であるが,水平ボーリングでも P 値から地盤強度などの物性値が概略推定できることが示唆された.【参考文献】 1)(独)港湾空港技術研究所(2009):液状化対策に関する実物大の空港施設を用いた実験的研究,港湾空港技術研究所資料,No.1195,pp.91~96. 2)中野・柴田・倉岡・大野(2009):傾斜ボーリングにおける連続打撃動的貫入試験と長尺サンプラーの開発,第 44 回地盤工学研究発表会講演集,pp.75~76. 3)中野・倉岡・大野・柴田ら(2009):RPD による連続打撃動的貫入試験の改良体品質評価への適用,土木学会第 64 会年次学術講演会講演概要集,pp.365-366. 4)中野・柴田・倉岡・大野(2009):RPD による連続打撃動的貫入試験の開発と各種地盤への適用,最近のサウンディング技術と地盤評価シンポジウム発表論文集,pp.63~68. 5)遠藤哲哉(1998):調査ボーリングとロータリーパーカッションドリル,関東地質調査業協会「技術ニュース 59」,pp.26~31. 6)岡田ら(1985):針貫入試験による軟弱な地山強度の推定,土と基礎,Vol.33,No.2,pp.35~38. 7)西ら(1997):回転打撃式ドリルを用いた新しい地盤調査法,日本建築学会技術報告集,第 5 号,pp69~73.26
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  • タイトル
  • サウンデイングオーガーで求めたトルクと築堤材料の密度の関係
  • 著者
  • 小野哲治・宇都洋一・塚元伸一・阿部知之
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 27〜28
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59513
  • 内容
  • 14D - 09第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月サウンディングオーガーで求めたトルクと築堤材料の密度の関係原位置試験、締固め、堤防応用地質㈱応用地質㈱九州支社正会員○小野哲治〃正会員宇都洋一〃正会員塚元伸一東京本社正会員阿部知之1.はじめに現場密度試験の実施箇所近傍で,簡易に地盤の貫入抵抗を得ることができる” サウンディングオーガー”を使った原位置試験を試行的に実施した.このサウンディングオーガーは,スクリューオーガーを地盤に貫入する時の抵抗力を測定する調査法である.実際の堤防開削箇所で実施したところ,乾燥密度とサウンディングオーガーから得られる回転抵抗(トルク)の間に良好な相関関係が得られた.このサウンディングオーガーは一人で簡便に実施できる測定器であり堤防など盛土の管理を行う上の有効なツールになるものと思われるため,測定調査事例について紹介したい.2.試験装置一般に使用される静的コーン貫入試験は,浅い深度についても砂質土が多い盛土では貫入困難になることが多い。また、スウエーデン式サウンデイングは,100kg の荷重を使用する上に一人では測定できないという欠点がある.このような欠点を補うためにサウンディングオーガーが開発された.このオーガーは細粒分の多い砂と粘土を対象にした Helical Probe Test や砂地盤を対象にした Auger Penetration Test を参考にして開発されたものである.サウンディングオーガーの装置概要図を図.1 に示す.図示のように,この試験器具はハンドル,ロッド,おもり,先端スクリュー,及びトルクレンチから成っている.ハンドルは 下向きに荷重を与えないように,図.2 に示す工夫がなされており,おもりは砂地盤に貫入するために 3kg と軽量の荷重が取り付けられるようになっている(総重量は約 4kg である).スクリューは長さ 26cm,径は 20mm となっている.測定はスクリューオーガーを地盤に貫入する時の回転数と回転抵抗力(トルク)である.トルクは図.3 のようにトルクレンチを取り付けてトルク計で計測できるようになっている.ハンドルを手で下方に押し込トルクレンチむとハンドルが折れ曲がり、回転させるハンドル過大な力がオーガーにかからないようになっている.ロッドおもりトルク計スクリュー図.2図.1ハンドル頭部サウンディングオーガー図.3トルクレンチ3.試験方法サウンディングオーガー試験の方法を以下に示す.①サウンディングオーガーを組み立てる.②おもりを適当な位置にセットした後、オーガーを地盤上に鉛直に立て、スクリューが地盤に隠れるまで(約26cm)回転させながら貫入する(この状態を深度0mとする).③ハンドルを回転させてオーガーを地盤に貫入させて測定を開始する.測定は10cmの貫入に要する回転数をカウントする.Relation of density and torque for levee material requested with Sounding Auger. ; Tetsuharu ONO,Youichi UTO,ShinichiTUKAMOTO,Tomoyuki ABE(OYO Corporation)27 ④残り半回転~1回転になったところで,ハンドルをトルクレンチに取り替えて回転させてトルクを測定する.⑤上記の作業を繰り返して測定を行い,回転数が20回に達したところで測定を終了する.4.試験結果例写真.1サウンディングオーガー試験風景サウンディングオーガー試験は、南九州の河川堤防の掘削現場で実施した.試験対象は礫質土から粘性土まで多様な土質を示す堤防盛土である.試験風景を写真.1 に示す.そして,貫入深さと回転数及び,トルクの関係図を 1 例として図.4 に示す.図示のように,40cm 貫入に対し回転数は殆ど変化しないのに対し,トルクは深度方向に変化が見られた.このため,今回はトルクに絞って密度との関係を求めてみた.測定結果は表.1 に示す通りである.図.5、図.6 はトルクの平均値と湿潤密度、乾燥密度との関係である.これらの図表から以下のことが言える.・ ばらつきはあるものの,湿潤密度や乾燥密度とトルクとの間には相関が認められる.・特異な有機質土のデータを除外すれば湿潤密度より乾燥密度の方がトルクとの相関性が高い.・ データの数が十分ではないが,同じトルクで見ると,細粒土より粗粒土の方が乾燥密度は大きい.今回の試験データに基づくと有機質土を除けば,乾燥密度(ρd)とトルク(N・m)との間には,図中の式が求められ土質名るため,締固め基準に応じた品質管理の情報を簡便・迅速に礫質土礫質土礫質土礫質土シルト質砂礫混じり細砂中粗砂砂混じり粘土シルト砂質シルト砂質シルト砂質シルト粘性土有機質シルト得ることが出来る可能性がある.  回転数及びトルク(N・m)51015020000.10.10.20.20.3回転数トルク0.4回転数及びトルク(N・m)510150深度(m)深度(m)  2地点1地点0.5200.3回転数トルク0.40.5図.4表.1 サウンディングオーガー試験結果湿潤密度含水比乾燥密度トルク33(N・m)W(%)ρt(g/cm )ρd(g/cm )1.6961.6411.7671.6501.4601.7061.8331.7061.6501.6961.6411.7671.8331.46016.67.76.921.728.217.530.517.521.716.67.76.930.528.21.4541.5231.6541.7551.1391.5381.3111.4531.3571.4131.4391.3801.4050.8305.610.28.910.92.34.23.514.66.43.73.39.312.75.4貫入抵抗と深度との関係2.22.0湿潤密度 ρt (g/cm3)乾燥密度 ρd (g/cm3)2.42.0ρd = 0.0228T + 1.23931.61.2礫質土砂質土粘性土有機質土0.8ρt = 0.0085T + 1.63351.81.6礫質土砂質土粘性土有機質土1.41.20.402図.546810トルク T (N・m)1214160乾燥密度とトルクの関係24図.66810トルク T (N・m)121416湿潤密度とトルクの関係5.おわりにサウンディングオーガー試験を用いることにより一人で簡便に地盤の貫入抵抗を測定できることが確認できた.今後はデータの蓄積を図って盛土材の管理指標を定めることが出来たならば,情報化施工を始めとして各種の盛土の施工管理のツールとして活用ができる.また,地盤の緩みが把握できるので河川堤防の維持管理にも使える有効な調査方法であると思われる.参考文献:1)Abbas Mohajerani(1993):Australian Geomechanics、2)Felixs.Y.Tokel etc(1988):Testing Jornal Geotechical28
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  • CPTデータを利用した設計強度定数の推定 ーその1粘性土の非排水せん断強度についてー
  • 著者
  • 山本伊作・宮坂享明・桑原文夫・岡信太郎・岩本勝大・樋口 靖
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 29〜30
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59514
  • 内容
  • 15第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月C - 03CPT データを利用した設計強度定数の推定-その1粘性土の非排水せん断強度について-CPT㈱地盤試験所国際会員宮坂設計強度定数㈱地盤試験所正会員岡粘着力㈱地盤試験所正会員山本1享明日本工業大学国際会員桑原文夫信太郎㈱地盤試験所正会員岩本勝大伊作㈱地盤試験所非会員樋口靖はじめに近年,産業技術の進歩に伴いコーン貫入試験も目覚しい変化を遂げている。具体的には国内の多種多様な地盤に対応できるように貫入圧入装置の小型化・ドリリングやハンマリングなどの多機能化および反力装置の小型化・効率化などである。コスト的にはまだ問題点が若干残っているが,性能設計時代に実用的な地盤調査法と云えよう。本報文はコーン貫入試験から取得したデータから粘性土の設計用土質強度定数の推定について述べるものである。2粘性土の非排水せん断強度の推定オランダ式2重管コーン貫入試験または電気式3成分静的コーン貫入試験(以下併せてCPT と略す)から得られた先端抵抗力度 qc と,粘性土の非排水せん断強度 Su との相関をSu =q c − σ voNk⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅(1)示す基本式は式(1)のとおりである 1)。ここで,Su は非排水せん断強度,qc は先端抵抗力度計測値,σvo は全土かぶり圧,Nk はコーン指数である。式(1)右辺の分子のところは,全土かぶり圧を差引くことで,正味のコーン先端貫入抵抗力度を表している。本文は非排水せん断強度の推定に関わるコーン指数 Nk(コーンファクター)に注目し,様々な検討を加えた。まずは粘性土の非排水せん断強度(Su)とコーン指数との相関式の導かれ方を,浅い基礎と深い基礎に分けて紹介する。2-1浅い基礎の場合粘土地盤における浅い基礎の極限支持力 qu は Terzaghi-Meyerhof の式で表すと,qu =1γBN γ + cN c + γD f N q ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅( 2 )2ここで,γは単位体積重量,B は基礎幅,cは粘着力,Df は基礎底面深さ,Nγ,Nc,Nq は支持力係数である。一般的に飽和粘土の非排水せん断強度(Su)は,原位置ベーン試験,原位置から採集した土試料の室内せん断試験,一軸圧縮試験,三軸圧縮または引張試験から求められるが,式で算定する場合には,内部摩擦角(φ)が 0 であることから、粘着力(c)に等しい。さらに内部摩擦角φが 0 のときの Terzaghi の支持力係数 Nr=0,Nq=1,Nc=5.7となる。これらをもって式(2)を整理すると,式(3)のようになる。Su = c =qu − γ D f N qNc=qu − γD fNc=qu − γD f5 .7⋅ ⋅ ⋅ ⋅(3)式(3)と式(1)を見比べると,式の形がまったく同様であることがわかる。2-2深い基礎の場合表-1 Ncの値2)深度/杭径(Df/B)012≧4Nc6.37.88.59杭のような深い基礎の場合,粘性土地盤に根入れした打込み杭の先端極限支持力(Qp)は,浅い基礎の場合と同様に,φ=0,Nr=0,Nq=1,さらにγDf が杭自重と相殺されるとして,経験的に式(4)が成立することが確認されている 2)。Q p = A p cN c⇒qp =QpAp= cN c⇒c=qpNc⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅( 4)ここで,Ap は杭の先端閉塞断面積,qpは杭の先端極限支持力度である。打込み杭工法で施工された中実正方形杭や円筒形杭に適用される Nc の値は表-1 に示す。2-3相関式の形式(3)と式(4)を見れば,浅い基礎,深い基礎に関わりなく,先端抵抗力度は粘土地盤の非排水せん断強度との間に,ある係数を介して相関性を持っていることがわかる。CPT の場合もまったく同様な理屈であり,式(1)の係数(Nk)のことをコーン指数と呼ぶ。3図-1 コーン先端構造図コーン指数の種類と値非排水せん断強度を算定するときに用いるコーン指数は,使用するコーン貫入抵抗の種類によって,以下に述べる3つに分けることができる。3-1コーン貫入全抵抗力度3成分 CPT のコーン先端構造を図-1 に示す。間隙水圧(u2)を測るフィルターはコーンの直上にあるため,コーン先端全抵抗力度は間隙水圧で補正する必要がある。補正された先端抵抗値は式(5)で与えられる。基本式である式(1)のコーン先端全抵抗力度 qc は,間隙水圧計測機能が付いていないときの測定値である。このような場合はコーン指数を Nk と表す。これに対して,間隙水圧計測機能が付いている場合は,間隙水圧で補正した全貫入抵抗力度 qt を用いなければなEstimation of Soil Strength Parameter Based on CPT Data: Part 1 Undrained Shear StrengthT. MIYASAKA1), F. KUWABARA2), S. OKA1), K. IWAMOTO1), I. YAMAMOTO1), Y. HIGUCHI1)1)Jibanshikenjo Co., Ltd., 2) Nippon Institute of Technology29 らない。このような場合は,式(6)に示すとおりコーン指数を Nkt と表す。⎛A ⎞qt = qc + u2 ⎜⎜1 − N ⎟⎟ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ (5)AT ⎠⎝Su =q t − σ voN kt⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅( 6)ここで,qt は補正先端抵抗力度,u2 は間隙水圧,AN はフィルター部分を除いた有効断面積,AT は先端コーン本体断面積である。コーン指数 Nk の値は,一般的に表-1 に示す Nc の値に比べて若干大きくなっている傾向がある。これはコーン直径が杭に比べてかなり小さくなっていることから,寸法効果によるものと考えられる。Nk の値は,ヨーロッパ,北米では 10~20 の範囲内に分布しており,過去のデータがなければ平均値である 15 を用いるのが一般的である 3)。これに対して,日本国内では 10 程度といわれており,粘土地盤の堆積過程や構成鉱物などの図-2 コーン指数 Nkt の理論解の値相異によるものと考えられる。一方 Nkt の理論値は,式(7)に示す。σ vo(1 − K o ) + 2α ⋅ ⋅ ⋅ ( 7 )Su,N kt = 0.19 + 2.64 ln( I r ) −式(7)に基づいて計算した一般的な Nkt の理論解の値の分布を図-2 に示す。ここで,Ir は剛性指標,Ko は水平方向土圧係数,αは粗度係数,α=0(滑らか),α=1(粗い),G はせん断弾性係数である。図-2 をみると,Nkt の理論解の値は,Nk の実測データとほぼ同様な値を示している。これに対して,国内海成粘性土の場合のコーン指数 Nktは,図-3 に示すように塑性指数(Ip)と相関関係なく,8~16 に分布していると田中らが報告している 4)。また,筆者らは国内において数多くの CPT 結果に基づき,図-3 コーン指数 Nkt と Ip との相関粘性土地盤の非排水せん断強度に強い地域特性があることを報告し,粘土の非排水せん断強度 Su を推定するときに用いられるコーン指数 Nk を特定するには,原位置ベーン試験または一軸圧縮試験や三軸圧縮試験のような室内試験を用いたロカライゼーションが必要であることを提議している 5)。3.2コーン有効貫入抵抗力度コーン有効貫入抵抗力度(qe)を使用した非排水せん断強度との相関式を式(8)に示す。Su =qeq − u2= tN keN ke⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅(8)ここで,u2 は間隙水圧測定値である。Nke の値は通常の粘性土では約 9±3 となっている。しかしながら極軟弱粘性土では,qe 自体の値が小さく,qc や u2 の計測誤差に影響を受けやすいことから,コーン指数 Nke のバラツキが大きく実用的になっていない 1)。3.3Su =過剰間隙水圧過剰間隙水圧(Δu)を使用した非排水せん断強度との相関式を式(9)に示す。u − u0Δu= 2N ΔuN Δu⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅(9 )ここで,u0 は静水圧,Δu は過剰間隙水圧である。Vesic の空洞押し広げ理論に基づくコーン指数 NΔu の理論解の値は,2~20 の比較的広い範囲に分布しているが,極軟弱粘性土層においてはコーン先端貫入抵抗力度を測る荷重計の非線形性や分解能限界などにより,qt の精度に不確実性がある場合,設計用非排水せん断強度を求めるには,Nkt を用いるよりも NΔu を用いて,その値を 7~10 にするのが安全である 1)。4まとめ粘性土地盤においてコーン指数を使って設計用非排水せん断強度を決める際,間隙水圧の測定値に不安がある現状を勘案しながら安全を考慮して,下記の値を用いるのが妥当と思われる1)。なお、コーン指数の下限値を設けることは,設計強度の上限値を設けることと同義であることに注意されたい。原則的には原位置ベーン試験または室内せん断試験,一軸圧縮試験,三軸圧縮試験などによるロカライゼーションにより,コーン指数を決めるのが最善であろう。試験によるロカライゼーションができない場合には,極軟弱粘性土に対して NΔu を 7~10 の範囲内に,正規圧密粘土に対して Nkt の下限値を 10 程度に,通常の粘性土に対して Nkt を 15~20の範囲内に,固結粘土に対して Nkt の下限値を 30 程度にすることが一般的である。【参考文献】1)T. Lunne, P.K. Robertson, J.J.M. Powell; Cone penetration Testing in Geotechnical Practice, p.64~68, 19972)Foundations and Earth Structures Design Manual, NAVFAC, DM 7.2, Fig.2, p.7.2-196, 19823)P.K. Robertson, R.G.Campanella, Guideline for Using the CPT, CPTU and Marchetti DMT for Geotechnical Design, Vol. II,Univ. of British Columbia, Vancouver, BC, Canada; Mar. 19884)田中洋行,榊原基生他;我が国の正規圧密された海成粘土の静的コーン貫入試験から得られた特性;港湾技術研究所報告第 31 巻第 4 号;1992 年 12 月5)宮坂享明,兵動正幸;多成分コーン貫入試験結果の解釈その2粘着力およびせん断強度の推定;第 40 回地盤工学研究発表会,pp67-68;2005 年 7 月30
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  • タイトル
  • CPTデータを利用した設計強度定数の推定 ーその2砂質土の内部摩擦角についてー
  • 著者
  • 岡信太郎・宮坂享明・兵動正幸・岩崎崇雄・北条 豊・西村真二
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 31〜32
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59515
  • 内容
  • 16C - 03第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月CPT データを利用した設計強度定数の推定-その2砂質土の内部摩擦角について-CPT㈱地盤試験所国際会員宮坂享明山口大学国際会員兵動設計強度定数㈱地盤試験所正会員西村真二㈱地盤試験所正会員岡内部摩擦角㈱地盤試験所正会員岩崎崇雄㈱地盤試験所正会員北条1正幸信太郎豊はじめに近年,産業技術の進歩に伴いコーン貫入試験も目覚しい変化を遂げている。具体的には国内の多種多様な地盤に対応できるように貫入圧入装置の小型化・ドリリングやハンマリングなどの多機能化および反力装置の小型化・効率化などである。コスト的にはまだ問題点が若干残っているが,性能設計時代に実用的な地盤調査法と云えよう。本報文はコーン貫入試験から取得したデータから砂質土の設計用土質強度定数(φ)の推定について述べるものである。2.砂質土のせん断強度一般的に,飽和粘性土地盤の設計強度は非排水せん断強度が用いられるのに対して,砂質土地盤の場合ではせん断強度(τu)の推定に,粘着力(c)のほかにせん断抵抗角(φ)が必要である。ここでは電気式3成分静的コーン貫入試験(以下 CPT と略す)から得られたデータを用いて砂質土の内部摩擦角に着目し,検討を行なった。砂質土のせん断強度は以下の式に示すように粘着力(c)とせん断抵抗角(φ)によって推定される。τ u = c + σ vo tan φ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅(1)= c +σ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ (2),,votan φ,図-1 大型室内土槽試験による砂質土のここで,’ は有効応力による表記である。支持力数 Nq と tanφ’との相関式(2)において,砂質土の粘着力(c’)は第2項のσ’tanφ’に比べて値が小さいことから、安全を見て無視されるのが一般的である。よって欧米では,qc から砂質土のせん断強度を推定ときには,図-1 のように qc と tanφ’の相関性に着目して行われている。実用的に使われている2種類の推定式を以下に示す。πqφ ' ( + 4φ ') tanφ 'N q = c = tan 2 (45o + ) ⋅ e 3⋅ ⋅ ⋅ (3)2σ 'vo⎛π1(log N q + 0.29) ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅(4)2.68100ここで,Nq は支持力数であり,CPT による結果である。式(3)は Lunne ら 1)が,式(4)は Robertson ら 2)が同じく 1983年に提唱したものであり,両式に基づく Nq~φ’相関曲線を併せて図-2 に示す。図-2 をみると,式(3)によるφ’の算定結10果は式(4)によるものよりも若干低めになっていることがわ1(log Nq + 0.29)2.68Robertson & Campanella(1983)tanφ' =かる。式(4)に基づく日本国内の適用結果では,φ’を若干過大評価していることが報告されており,下方修正の必要性が指摘されている 3)。10式(3)を全応力表記に直して算定したせん断抵抗角(φ)と,国内でよく使われている N 値とφの相関式 4)を用いたせん断0.2Estimation of Soil Strength Parameter Based on CPT Data: Part 2 Internal Friction AngleT. MIYASAKA1), M. HYODO2), S. NISHIMURA 1), S. OKA1), T. IWAZAKI, Y. HOJO1)Jibanshikenjo Co., Ltd., 2) University of Yamaguchi310.40.6tanφ'0.811.2図-2 支持力数 Nq とせん断抵抗角(φ’)との相関抵抗角(φ)の算定結果とを併せて図-3 に示す。1)⎞⎜ + 4φ' ⎟ tan φ'φ') ⋅ e⎝ 3 ⎠2Lunne & Christoffe rson (1983 )Nq = tan 2 ( 45 ° +Nq (qc/σ'vo)tan φ ' =1000 図-3.をみると,式(3) の全応力表記に基づいた算定結果は,国内でよく使われている N 値とφの相関性に基づいた道路橋示方書の式と大崎の式によるせん断抵抗角(φ)の算定結果との間に分布していることがわかる。式(4)よりも式(3)のほうが妥当であることがいえる。55。したがって,前述のように直接的せん断抵抗角 φ (deg)明らかになっている⎜ + 4φ' ⎟ tan φ'φ') ⋅ e⎝ 3 ⎠2Lunne & Christoffe rson (1983 )Nq = tan 2 ( 45 ° +50研究発表が多く報告されており,実用レベルに耐えうることが5), 6)に qt を用いたφへのアプローチのほかに,換算N値を経由して,国内でよく使われている N 値とφの相関式用いたアプローチも CPT の補正先端抵抗力度(qt)からせん断抵抗角(φ)を算定する手法の選択肢の一つとして考えられる。3.粘性土と砂質土の区分け⎞⎛πまた,近年では qt と換算N値(N60 または Nc)との相関に関する45403530①道路橋示方書②大崎③PeckCPT結果(N値~φ)時松・鈴木らは国内での適用結果に基づいて,式(5)による細粒分含有率(FC)の算定を提案している 5)。2007 に横浜で実施し25た CPT 一斉試験の結果をこの提案式で整理した結果を図-4 に示す 7)。20粒度試験結果とほぼ一致しており,式(5)は細粒分含有率 FC を適正に0評価していることがわかる。10203040506070N値なお,一般的に粘性土と砂質土との区分けは,FC=50%と図-3 式(3)に基づくせん断抵抗角(φ)されている。FC≧50%であれば粘性土として扱い,粘着力(c)0を用いてせん断強さを求め,FC<50%であれば砂質土として204060801000.0扱い,せん断抵抗角(φ)を用いてせん断強さを求める。FC = 1.0 I c4 .2⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅(5)2.0ここで,Ic は土質性状タイプ指標,Qt は正規化先端抵抗,4.0FR は正規化摩擦抵抗率である。{I c = (3.47 − log Qt ) + (1.22 + log FR )2}2 0 .5Qt = (q t − σ vo ) / σ ' voFR = f s / (q t − σ vo ) × 100 %6.04.まとめ砂質土地盤においては,コーン指数を適用することができないため,欧米では砂質土の設計せん断強度の推定は qc とφ’深度(m)8.010.012.0の相関によって行われている。国内の適用結果から,式(3)に基づいた算定結果は,国内でよく使われている N 値とφの相14.0関式用いた道路橋示方書の式と大崎の式との間に分布しており,式(3)は妥当であることがいえる。 また,換算N値を経由して,国内でよく使われている N 値とφの相関式を用いたアプローチも CPT の補正先端抵抗力度(qt)からせん断抵抗角(φ)を算定する手法の選択肢の一つとして考えられる。16.0SandClayCPT予測物理試験結果18.020.0FC(%)図-4 式(5)に基づく細粒分含有率 FC【参考文献】1) T. Lunne, H.P. Christoffersen; Interpretation of Cone Penetration Data for Offshore Sands; Proc. 15th OTC, Houston, Vol. No.1,pp.181-192; 19832) P.K. Robertson, R.G.Campanella; Interpretation of Cone Penetration Tests. Part 1:Sand: Can. Geotech. J.,20, pp718-733; 19833) 青木一二三,宮坂享明他;多成分コーン貫入試験結果その1土質性状分類や換算N値について;第 41 回地盤工学研究発表会,C03,pp149-150;2006 年 7 月4) 地盤調査の方法と解説;(社)地盤工学会 pp264;20045) 鈴木康嗣,時松孝次他;コーン貫入試験結果と標準貫入試験から得られた地盤特性との関係;日本建築学会構造系論文集,第 566 号,73-80,2003 年 4 月6) 宮坂享明,岡信太郎他;CPT 換算 N 値と標準貫入試験 N 値;最近のサウンディング技術と地盤評価シンポジウム 2009年 10 月7) 地盤工学会;最近の CPT テクノロジーとその設計・環境・防災への適用に関する研究委員会報告書;2009 年 10 月32
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  • タイトル
  • 重機を反力とした簡易な支持力試験の検討
  • 著者
  • 玉手 聡・堀 智仁
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 33〜34
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59516
  • 内容
  • 17C - 03第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月重機を反力とした簡易な支持力試験の検討載荷試験支持力(独)労働安全衛生総合研究所 ○玉手建設機械1.はじめに聡,堀智仁平板載荷試験では載荷点に対して規程で定める離隔を移動式クレーンやくい打機などの大型機械を施工現場与えた位置に基準点を設け,これに架けられた基準ばりをに設置する場合は,写真 1 に示すような転倒災害を防止す不同点として沈下を計る.この沈下は載荷板上の 4 箇所でるために支持地盤の安定を確保することが重要である.し計測され,平均値が用いられる.一方,支持力試験では反かしながら,現場の支持力は目視や踏査などにより経験的力装置の浮き上がり量と載荷装置の伸張量から沈下量をに判断される場合が多く,支持力不足による転倒事故も発算出する.生している.従って,クレーン等の設置に際しては現場地両試験における所要時間は大きく異なる.平板載荷試験盤の支持力を工学的に調査して,確認する必要がある.では載荷の段階数によって異なるが,3 時間以上を要する.地盤の支持力を直接的に調査する方法には平板載荷試これに対して支持力試験は約 20 分である.但し,この時験がある.しかし,この試験は実施に時間を要し,また方間は載荷のみであり,準備時間を含まない.後述する支持法も必ずしも簡単なも力試験装置は架台上にユニット化されており,その準備はのではない.そこで本簡単に短時間で行うことができるよう工夫されている.研究では現場で多く用3. 支持力試験装置いられるバックホウ現場支持力試験に用いた装置の概要を図 1 に示し,試験(重機)を反力に利用しの様子を写真 2 に示す.装置の架台には 4 個の車輪が備わた簡易な支持力試験をり,手押しによる移動が可能である.油圧アクチュエータ検討した.本論文ではが架台の前方中央部に備わり,その後部には電動モーターこの試験の方法を述べ,次いで開発した試験装置を紹介する.そして,得られた試験結果に基づいて本試験の適用性を考察する.2. 試験方法と問題点写真 1 建設機械の転倒事故表 1 は平板載荷試験と今回検討した支持力試験の比較を示す.両試験で用いる載荷板の形状と大きさは同じであり,30cm の円形である.しかし両試験では荷重の載荷方法と変位の計測方法が異なる.平板載荷試験 1)では計画最大荷重を 5 から 8 段階に分割し,段階的に荷重を載荷する.載荷荷重は各段階で 30 分間の保持が標準とされ,沈下量が計測される.一方,支持力試験では変位制御で荷重を載荷し,その速度は 5mm/min としている.この値は一軸圧図 1 現場用の支持力試験装置縮試験における軸変位速度 1%/min を参考に,載荷板直径のスケール比を考慮して暫定的に決定したものである.表 1 平板載荷試験と支持力試験の方法の比較載荷板載荷方法反力装置沈下量所要時間(1 箇所)平板載荷試験支持力試験(JGS 1521-1995)直径 30cm の円形荷重制御変位制御(計画最大荷重を 5 か(5mm/min)ら 8 段階で載荷)実荷重又はアンカー重機基準ばりから載荷板 載荷装置の伸張量から重機上の沈下 4 点を計測の浮き上がりを引いた値3 時間~4 時間 40 分約 20 分写真 2 重機を反力とした支持力試験の様子“A study on application of bearing capacity test by using self-weight of construction machineries”, S.Tamate(National Institute ofOccupational Safety and Health) and T.Hori(ditto)33 と油圧ポンプが備わる.油圧アクチュエータのシリンダー傾向が見られ,両曲線はほぼ一致している.得られた q-s/D部には 3 段ストロークする重複構造が与えられている.全関係より求めた K と qu の値は両地盤において明確な違い長は 258mm の収縮状態から最大 486mm まで伸長する.を示し,それぞれの地盤における再現性も確認された.そのため,アクチュエータを収納した状態はコンパクトで2500あり,下部走行体と地盤の間に挿入することができる.アクチュエータと載荷板の間には容量 100kN(10t)の薄型ロトローク量(sst)はワイヤー変位計(図 1 参照)により,直接測定する.なお,載荷板の沈下量(s)の値については図2 に示すように,反力として用いた重機の浮き上がりを考2000載荷応力 q (kPa)ードセルが備わり,剛結されている.アクチュエータのス支持力試験(BC1)支持力試験(BC2平板載荷(PL1)平板載荷(PL2)qu15001000慮する必要がある.アクチュエータの載荷位置における理500論浮き上がり量(slt)を別に計測した前部と後部における機体の浮き上がり量 sa と sb 及び計測間隔 la と lb を用いて換K00.00算する.sa と sb の計測Code  BC1 BC2 PL1 PL2K(MPA) 48.8  46.8  44.5  56.4qu(kPa)  962 1044 999 1262 0.020.040.06沈下比 s/D 0.080.10にはワイヤー式変位図 3 平板載荷試験と支持力試験による載荷応力(qa)-沈下比(s/D)関係の比較計を用いる.この変位計はマグネットホルダーが備わり,重機ボけることができる.4. 試験結果の考察salasltsblb図 2 機体の浮き上がり補正の方法図 3 は平板載荷試験(PL 試験)と支持力試験(BC 試験)の結果を比較して示す.試験は都内の建築現場で行った.地盤は表面から深さ約 1m までの範囲が,セメント安定処理BC3(砂質地盤1)BC4(砂質地盤2)BC5(ローム地盤1)BC6(ローム地盤2)400載荷応力 q (kPa)ディへ容易に取り付BC3300200BC4quBC6100     砂(BC3, 4)  ローム(BC5, 6)K(kPa)2215  1630qu(kPa)    180    70により養生されていた.現場内の数カ所において,両試験を各 2 ケース実施した.載荷応力(q)は載荷荷重を載荷板020.0の面積(A=706.9cm )で除した値であり,沈下比(s/D)は沈下0.10.20.30.40.5沈下比 s/D量(s)を載荷板の直径(D=30cm)で除した値である.両試験結果を比較すると,共通して載荷初期の s/D<0.02 では曲BC5線の傾きが大きくその後,屈曲する.s/D>0.03 では s/D 増図 4 関東ローム地盤と成田砂地盤における載荷応力(qa)-沈下比(s/D)関係の比較分に対する q の増加が減少している.載荷初期における曲5.まとめ線の接線勾配(K)を比較すると,PL2 以外の 3 つは値がほぼ一致している.また,屈曲前後の 2 接線の交点におけるq の値を極限支持力(qu)と定義し,その 値を比較する.PL2はその他の 3 ケースに比べて 2 割程度値が大きいものの,その他の 3 つはほぼ値が一致している.現場内の支持力自体が幅をもって分布していることを考慮すると,支持力試験による q-s/D 関係の調査に大きな差は生じないものと考施工現場で使用される大型重機や移動式クレーンの転倒事故を防止するためには,設置地盤の安定確保が不可欠な条件である.しかしながら,その確認は目視や踏査等により経験的に判断されているのが現状である.平板載荷試験は直接的に地盤の支持力を確認できる有効な試験法であるが,その実施に時間と準備を要するため,これまではクレーン等の安定確認に用いられた例が聞かれなかった.えられる.図 4 は関東ローム地盤と成田砂地盤で行った平板載荷試験(BC 試験)の結果を示す.両地盤においてそれぞれ 2ケースの試験を実施した.2 つの地盤で得られた q-s/D 関係には良い一致が見られ,本試験の再現性が確認できる.砂質地盤の結果 BC3 と BC4 では q-s/D 関係に明確なピークは見られない.s/D が 0~0.1 の範囲では s/D 増分に対する q 増分は高く直線的な関係が見られる.さらに,この関係には s/D=0.1 付近で屈曲点が見られる.s/D>0.1 における q の増分は s/D<0.1 に比べて減少している.2 回の試験より得られた両曲線は良い一致を示している.ローム地盤の結果 BC5 と BC6 の q-s/D 関係にも類似した本研究では簡易な現場支持力試験の適用を検討した.地下水位等の影響がない不飽和な施工現場を対象に試験を行った結果,平板載荷試験の結果と良い一致が見られた.また,同一地盤に対する結果の再現性も確認された.従って、載荷速度の差が地耐力の評価に影響が少ない施工現場では,支持力試験による簡易調査で標準試験をある程度補完することが可能であり、支持地盤の安全確認に有効な手段となりうることがわかった.謝辞:本研究は平成 19 年度厚生労働科学研究費補助金(労働安全衛生総合研究事業)の交付を受け実施したことにより得られた成果である.関係各位に感謝申し上げます.参考文献:1)地盤調査法:地盤工学会,pp345-361,1999.34
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  • タイトル
  • サンプリング法の違いによる試料に及ぼす乱れの影響(その1.概要)
  • 著者
  • 大浦和香子・菊地康明・上廣 太・金城宏一郎
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 35〜36
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59517
  • 内容
  • 18C - 06第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月サンプリング法の違いによる試料に及ぼす乱れの影響(その 1.概要)サンプリング1試料の乱れ沖積粘土ポラス暮し科学研究所正会員菊地康明ポラス暮し科学研究所正会員ポラス暮し科学研究所正会員上廣光貴基礎コンサルタント正会員金城宏一郎○大浦和香子太はじめに戸建住宅を対象とする地盤では,主にスウェーデン式サウンディング試験(SWS)が広く実施されている.SWS の特徴は,支持力の検討には比較的信頼性を有するといえるが,変形および沈下の検討を行うことは精度面などの理由から現実的ではない.適切な変形および沈下の検討を行う場合,一般に機械ボーリングにより室内土質試験用の土質試料を採取し各種土質定数を得る必要があり,戸建住宅に用いる調査としてはコスト的にも現実的ではない.そこで本報では,関東(東京・埼玉)における浅部の自然堆積地盤(SWS 結果から 1kN 以下の荷重で自沈する沖積粘土層)を対象とし,ハンドオーガー調査孔を利用した簡易サンプリング手法(静的・動的)と機械ボーリングにより採取した室内土質試験用の土質試料を用いた各種土質試験結果を整理し,サンプリング法の違いによる試料に及ぼす乱れの影響を紹介する.2各種サンプリング法の概要本研究にて用いたサンプリング法は,いずれも固定ピストン式シンウォールサンプラーを使用し,一般に知られる機械ボーリングによるサンプリング法(写真.1)と,ハンドオーガー調査孔を利用した簡易サンプリング法で,1 つは錘の自重(最大 200kg)による静写真.1 機械ボーリングによる 写真.2 簡易サンプリング 写真.3 簡易サンプリングサンプリング風景風景(静的)的貫入(写真.2),1 つは風景(動的)a)錘(20∼30kg)をある高さから自由落下させる動的b)(打撃)貫入(写真.3)の計 3 種類である.サンプリングに使用する道具は,いずれの方法においても機械ボーリングによるサンプリング時に用いる道具と同様であり,簡易サンプリング法のうち静的貫入する場合のみ 1 個 20kg の錘を最大で計 10 個使用す写真.4サンプリング道具一式る(写真.4a,写真.4b).以下に簡易サンプリング手法の手順について紹介する.SWS 結果から変形および沈下の検討が必要となる土質の堆積深度を確認し,所定の深度までハンドオーガー調査により掘削する.掘削後にサンプラーを設置し,おもりを利用し圧入(静的)もしくは打撃(動的)による室内土質試験用の土質試料採取を実施する.簡易サンプリングに必要な作業は概ね先述のとおりであり,非常に簡便で大型機材を搬入する必要は無く低コストで,狭地でも実施可能である.3地盤概要表.1 には,比較に用いた各種サンプリング法と土質試験データの内訳を示す.本研究にてサンプリングの対象とした地盤は,戸建住宅において SWS を実施した場合に最も検討する必要があるとされている深度 5mまでに堆積した自然体積地盤(SWS 結果から 1kN 以下の荷重で自沈する沖積粘土層)で,かつ簡易サンプリング法で採取可能な浅部(概ね3m 程度まで)に堆積する土質である.各種サンプリングを実施した現場は,いずれも沖積層が厚く堆積する沖積低地に位置し,地盤調査結果を図.1a(東京都北区:K 現場),図.1b(埼玉県越谷市:P 現場)に示す.土質を採取した深度における地盤調査結果は,いずれも N 値≦2,SWS では荷重(Wsw)≦0.50kN である.表.2 には,土質試験を実施した各試料の物理特性を示す.サンプリングした一部の土質において砂分を 45%前後含んでいるが,全体的に概ね同様の傾向を示していることを確認した.図.2 には,一軸圧縮試験を実施した試料の粒度試験結果(粒径加積曲線)をまとめた.Influence of sampling methods on the difference of sample disturbance (Part1 Outline):Yasuaki KIKUCHI,Wakako OOURA,Hutoshi UEHIRO(POLUS R&D Center of life-style Inc.,),Kouichirou KINJOU(Koki Kiso Consultant Co., Ltd.)35 試料採取会社固定ピストン式シンウォールサンプラー【A】敷地北側機械ボーリング簡易(静的)サンプリング簡易(動的)サンプリング【B】【C】K現場【D】敷地南側機械ボーリング簡易(静的)サンプリング簡易(動的)サンプリング【E】【F】【G】P現場機械ボーリング簡易(静的)サンプリング簡易(動的)サンプリング【H】【I】a)試験数量採取試料数量採取深度(m)22.00∼2.70K社(S氏)K社(S氏)K社(S氏)K社(S氏)K社(S氏)K社(S氏)K社(T氏)P社(K氏)P社(K氏)1一軸圧縮試験2.00∼2.30-10 -50土質試験会社2.30∼3.7041.70∼2.503砂質シルト5細 砂61.70∼2.00112.00∼2.904731.60∼2.5078料深さ番:号 【A-1】m【A-2】粘 土2砂混じりシルト3砂質シルト3045砂混じりシルト8細 砂1.60∼2.00391.60∼2.102図.1地盤調査結果(a:東京都北区,b:埼玉県越谷市)沖積粘土の物理特性埼玉県越谷市(P現場)敷地南側【C-1】【C-2】【D-1】【E-1】【F-1】【G-1】【G-2】【G-3】【H-1】【H-2】【H-3】【I-1】【I-2】) 2.0∼2.7 2.0∼2.7 2.0∼2.3 2.3∼2.5 2.5∼3.7 1.7∼2.5 1.7∼2.0 2.0∼2.9 1.6∼2.5 1.6∼2.5 1.6∼2.5 1.6∼2.0 1.6∼2.0 1.6∼2.0 1.6∼2.1 1.6∼2.1湿 潤 密 度 g/cm3 1.7731.8411.8151.7871.8051.8441.8701.8801.8441.7831.7551.7451.7571.7201.7351.733乾 燥 密 度 g/cm3 1.2351.4001.2801.2701.3271.4131.3991.4431.3471.2381.2261.2011.2271.1661.2141.170一 土粒子の密度 g/cm3 2.712般 自然含水比 %43.72.7072.7242.7022.7102.7112.7232.7042.6772.6712.6752.6912.7012.7212.6832.68831.541.840.636.230.733.730.537.044.443.645.343.547.542.948.11.1960.9351.1291.1271.0460.9220.9470.8810.9751.1701.2021.2411.2061.3341.2101.297間隙比飽和度%99.091.4100.997.593.489.996.893.8100.9101.897.598.297.396.995.199.7石分%0.00.00.00.00.00.00.00.00.00.00.00.00.00.00.00.0礫分%0.00.00.00.00.00.00.00.00.00.00.00.00.00.00.00.0分粒 砂度 シ ル ト 分%7.412.09.29.744.740.546.348.43.02.51.24.24.22.24.80.765.8%45.348.046.152.236.744.639.937.865.070.465.965.567.668.465.9分%47.440.144.738.118.615.013.813.832.027.232.930.428.329.429.433.5最 大 粒 径mm0.2500.2500.2500.2500.4250.2502.0000.2500.2500.1060.1060.2500.2500.1060.2500.106(F-S)(F-S)(F-S)(F-S)(FS)(FS)(FS)(FS)(F)(F)(F)(F)(F)(F)(F)(F)粘土分 類 記 号粒径加積曲線(左:東京都北区,右:埼玉県越谷市)10010090908080通過質量百分率(%)通過質量百分率(%)図.270605040A-1-1A-2-1B-1-1C-2-2D-1-2F-1-1F-1-430201000.0014125換算N値(P現場:SWS)N値(P現場:SPT)93【B-1】N値(換算N値)5 10 15 207細 砂3敷地北側試06砂混じりシルト東京都北区(K現場)(-10 -5041表.2b)30N値(K現場:SPT)3D社25埋 土212N値(換算N値)5 10 15 20埋 土1620深度(m)試料採取位置調査現場土質試験データの内訳試料採取法深度(m)表.10.010.1粒度 (mm)A-1-2A-2-2C-1-1C-2-3D-1-3F-1-2A-1-3A-2-3C-2-1D-1-1E-1-1F-1-370605040G-1-1G-2-2G-3-2H-2-1I-1-130201011000.0010.010.1G-1-2G-2-3H-1-1H-2-2I-1-21G-2-1G-3-1H-1-2H-3-1I-3-110粒度 (mm)まとめ本報では,本研究にて用いた各種サンプリング手法の概要と,サンプリングを実施した現場における地盤概要を紹介した.さらに,サンプリングした土質の物理特性を把握するため,土質試験(物理試験)を実施し,試験の結果から一部を除き,概ね同様の傾向にある土質であることを確認している.「その2.試験結果」では,主に一軸圧縮試験の結果を元に,サンプリング法の違いによる試料に及ぼす乱れの影響について紹介する.〈参考文献〉1)地盤工学会:土質試験の方法と解説,1990.32)土質工学会:土の試験実習書,1992.43)地盤工学会:地盤調査法,19954)地盤工学会:地盤工学・実務シリーズ 6,地盤調査・土質試験結果の解釈と適用例,2009.736
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  • タイトル
  • サンプリング法の違いによる試料に及ぼす乱れの影響(その2.試験結果)
  • 著者
  • 菊地康明・大浦和香子・上廣 太・金城宏一郎
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 37〜38
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59518
  • 内容
  • 19C - 06第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月サンプリング法の違いによる試料に及ぼす乱れの影響(その 2.試験結果)サンプリング試料の乱れ沖積粘土ポラス暮し科学研究所正会員○菊地康明ポラス暮し科学研究所正会員大浦和香子ポラス暮し科学研究所正会員上廣光貴基礎コンサルタント正会員金城宏一郎太はじめに1前報 1)では,東京都北区(K 現場)および埼玉県越谷市(P 現場)の 2 現場における浅部の自然堆積地盤(スウェーデン式サウンディング(SWS)結果から 1kN 以下の荷重で自沈する沖積粘土層)を対象とし,本研究にて用いた各種サンプリング手法の概要と,サンプリングを実施した現場における地盤概要を紹介した.さらに,サンプリングした土質の物理特性を把握するため,土質試験(物理試験)を実施し,試験の結果から一部を除き,概ね同様の傾向にある土質であることを確認している.本報では,主に一軸圧縮試験の結果を元に,サンプリング法の違いによる試料に及ぼす乱れの影響について紹介する.一軸圧縮試験による試料の乱れに関する検証結果2本研究では,サンプリング法の違いによる試料に及ぼす乱れの影響を検証するため,主に一軸圧縮試験を実施した.表.1 には,一軸圧縮試験の結果をまとめた.その結果,K 現場におけるサンプリング試料では,機械ボーリングによる一軸圧縮強さが最も大きく,次いで簡易サンプリングによる動的(打撃),静的の順であった.P 現場では,静的による簡易サンプリング試料が最も大きく,次いで機械ボーリング,簡易サンプリングによる動的(打撃)の順となった.特に K 現場では,サンプリング法の違いに関わらず,同位置にてサンプリングした試料における試験結果のバラつきが大きい.これは,不均一かつブロック状に混入する砂分が影響している可能性が高い(写真.1,写真.2).加えて,本研究では,試料の運搬・成型・土質試験の実施は,いずれの現場においても同工程,同一人物がそれぞれ行っているが,サンプリング作業においては異なる人物が実施していることから,サンプリング時における人為的要因が試験結果に対する影響を及ぼしているとも考えられる.東京都北区(K現場)試料(深さ番:m料深さ番:動的(打撃)静的動的(打撃)静的69.736.6111.0131.0136.027.032.746.051.145.918.044.835.625.429.846.231.945.08.388.052.052.455.8114.928.474.535.972.733.987.747.096.446.322.192.733.012.5100.943 11.400 10.100 9.2600.3510.7221.6201.5302.7700.7590.8030.6780.5020.6972.9302.0902.920機械ボーリング静的動的(打撃)号 G-1-1 G-1-2 G-2-1 G-2-2 G-2-3 G-3-1 G-3-2 H-1-1 H-1-2 H-2-1 H-2-2 H-3-1 I-1-1mI-1-2I-2-1) 1.6∼2.4 1.6∼2.4 1.6∼2.5 1.6∼2.5 1.6∼2.5 1.6∼2.5 1.6∼2.5 1.6∼2.0 1.6∼2.0 1.6∼2.0 1.6∼2.0 1.6∼2.0 1.6∼2.1 1.6∼2.1 1.6∼2.1一 一軸圧縮強さ kN/m2 62.5軸%5.82圧 破壊ひずみ縮変形係数 MN/m2 3.640写真.150.642.445.854.546.057.754.561.453.343.374.336.240.943.16.038.418.777.706.536.885.064.786.734.874.907.2110.5710.252.1001.0601.1102.1800.9501.5802.3102.3802.1901.9304.4800.6500.8841.350写真.2K 現場における試料写真P 現場における試料写真(左から G−1−1,H−1−2,I−1−2)(左から D−1−1,E−1−1,F−1−3)2.1機械ボーリング) 2.0∼2.7 2.0∼2.7 2.0∼2.7 2.0∼2.7 2.0∼2.7 2.0∼2.7 2.0∼2.3 2.3∼2.5 2.5∼3.7 2.5∼3.7 2.5∼3.7 1.7∼2.5 1.7∼2.5 1.7∼2.5 1.7∼2.0 2.0∼2.9 2.0∼2.9 2.0∼2.9 2.0∼2.9埼玉県越谷市(P現場)(一軸圧縮試験結果一覧号 A-1-1 A-1-2 A-1-3 A-2-1 A-2-2 A-2-3 B-1-1 C-1-1 C-2-1 C-2-2 C-2-3 D-1-1 D-1-2 D-1-3 E-1-1 F-1-1 F-1-2 F-1-3 F-1-4一 一軸圧縮強さ kN/m2 78.6軸%5.12圧 破壊ひずみ縮変形係数 MN/m2 4.640試表.1機械ボーリング一軸圧縮強さ(qu)と破壊ひずみ(εf)・圧縮ひずみ(ε)の関係次に,一軸圧縮試験から得られたσ-εf 曲線および qu・εとの関係から,異なるサンプリング手法より得られた試料の乱れの程度について検証した.図.1 には,今回実施した一軸圧縮試験によるσ-εf 曲線を示す.その結果,乱れの少ない試料は全体の 7%前後で機械ボーリングによりサンプリングした試料であり,やや乱れていると判断される試料がInfluence of sampling methods on the difference of sample disturbance (Part1 Outline):Yasuaki KIKUCHI,Wakako OOURA,Hutoshi UEHIRO(POLUS R&D Center of life-style Inc.,),Kouichirou KINJOU(Koki Kiso Consultant Co., Ltd.)37 約 50%,その他は乱れの大きい試料であることを確認した.特に,均一な試料をサンプリングした P 現場では,動的にてサンプリングした試料において最も乱れが大きいことを確認した.また,図.2 には,qu とεf の関係を示す.その結果,機械ボーリングでは「2%≦εf≦9%」,静的に簡易サンプリングした場合では一部を除き「4.5%≦εf≦7%」の範囲にあり,qu 値が増加するほどεf 値が小さくなる傾向にある.動的に簡易サンプリングした場合では qu 値の増減に関係なく「2%≦εf≦11%」の範囲にあることを確認した.A-1-1A-1-2A-1-3A-2-1A-2-2A-2-3B-1-1C-1-1C-2-1C-2-2C-2-3D-1-1D-1-2D-1-3E-1-1F-4-1F-4-2F-4-3F-4-4140130120圧縮応力:σ(kN/㎡)110100908070605040302010001234150G-2-1120G-2-2110G-2-3100G-3-190G-3-280H-1-170H-1-260H-2-150H-2-240H-3-130I-1-120I-1-210I-3-105 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15圧縮ひずみ:ε(%)図.1G-1-2130012345 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15圧縮ひずみ:ε(%)σ−εf 曲線(左:K 現場、右:P 現場)一軸圧縮強さ(qu)と変形係数(E50)の関係2.2G-1-1140圧縮応力:σ(kN/㎡)150150140機械ボーリング(K現場)ら,異なるサンプリング手法より得られた試料の乱れの程度130120機械ボーリング(P現場)110静的サンプリング(P現場)100動的サンプリング(K現場)90動的サンプリング(P現場)について検証した.図.3 には,qu と E50 の関係を示す.その結果,機械ボーリングによりサンプリングした試料が最も乱れの少ない結果となり,次いで静的による簡易サンプリングであることを確認した.3まとめ全体として,動的に簡易サンプリングした場合に最も乱れが大きくなることを確認した.また,機械ボーリングを利用一軸圧縮強さ:qu(kN/㎡)ここでは,一軸圧縮試験から得られた qu・E50 との関係か静的サンプリング(K現場)8070605040した場合に最も乱れの少ない試料をサンプリングすることが3020可能である結果が得られたが,静的に簡易サンプリングした10試料においても概ね同様の傾向が得られた.したがって,静0012345的に簡易サンプリングする方法は,積載荷重の軽い戸建住宅678910 11 12 13 14 15破壊ひずみ:εf(%)図.2における基礎設計を実施する上で必要な地盤調査法として,qu−εf の関係より経済的で適切な支持力特性や沈下特性の推定に有益な情報12が得られ,SWS の補完的役割として簡易サンプリング手法(静10不均質な土質である場合や軟らかい沖積粘土であるがゆえに乱れが生じ易いなど,土質に応じた影響も考えられることから,より乱れの少ない試料を採取できる手法に改良を繰返し,戸建住宅地盤において安価で簡易的に室内土質試験が実施できるサンプリング法として確立させたい.謝辞本研究にご協力頂いた,㈱土質基礎研究所大谷雅之氏変形係数:E50(MN/㎡)全側の値として評価できれば現時点での適用も可能である.しかし,検証現場が少なく,人為的な影響は勿論であるが,98765432他の関係各位に謝意を表します.1〈参考文献〉01) 菊地,大浦,金城:サンプリング法の違いによる試料に及ぼす乱れの機械ボーリング(K現場)機械ボーリング(P現場)静的サンプリング(K現場)静的サンプリング(P現場)動的サンプリング(K現場)動的サンプリング(P現場)線形 (機械ボーリング)線形 (静的サンプリング)線形 (動的サンプリング)11的)は有効な手段となり,土質試験結果が各種条件を考慮し安010 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140影響(その 1.概要),第 45 回地盤工学研究発表会投稿中一軸圧縮強さ:qu(kN/㎡)図.32) 地盤工学会:土質試験の方法と解説,1990.33) 地盤工学会:地盤工学・実務シリーズ 6地盤調査・土質試験結果の解釈と適用例,2009.738qu−E50 の関係
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  • タイトル
  • ポリマーサンプリングにおけるコア側面の粗度を考慮した被膜形成効果の実験的検討
  • 著者
  • 石崎崇大・谷 和夫
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 39〜40
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59519
  • 内容
  • 20C - 06第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月ポリマーサンプリングにおけるコア側面の粗度を考慮した被膜形成効果の実験的検討ポリマー, サンプリング, 被膜横浜国立大学大学院学生会員 ○石崎 崇大横浜国立大学大学院工学研究院 国際会員谷和夫1. 背景・目的水溶性ポリマーの濃厚溶液を用いたポリマーサンプリングによって,砂や砂礫及び破砕帯や風化ないし変質して脆弱化した岩からも乱れが少ない試料を採取することができる.また,高吸水性ポリマーを加えると,さらに品質の高い試料が得られることが提案されている.ポリマーサンプリングのメカニズムとして,柳沢ら(2003)は,被膜形成効果と削孔中にコアの側面に作用する拘束圧をもたらすワイゼンベルグ効果を提示した 1).しかし,石崎ら(2010)は,水溶性ポリマー濃度 4%≦Cpl≦6%においてワイゼンベルグ効果は発揮されるものの,高吸水性ポリマー(濃度 0.00%≦Cpa≦0.15%)はワイゼンベルグ効果を促進するものではないことを示した 2).さらに,海岸沿いの発電所でポリマーサンプリングの失敗事例が報告されており,地下水中の塩分と地電流の悪影響が懸念されている.そこで,ポリマーサンプリングのメカニズムを解明するため,ポリマーがコアを保護するメカニズムとしての被膜形成効果に着目し,ポリマーの濃度とコアの側面に形成される被膜の厚さの関係を調べた.2. 実験に用いた試料と実験方法ならびに結果の整理方法実験装置の概要を図 1 に示す.使用する器具は,ボール盤(アクリル円筒を回転するためのベンチドリル, (株)日立工機, DE-4300, 回転数 360-2400rpm,円筒容器(内径φin=190mm, 高さ h=194mm のアクリル製),アクリル製の回転円筒(外径 dout=55mm, 内径 din=51mm, 高さ H=250mm, 質量 mc=183g),直流電源(電圧 E=0-20V, KIKUSUI, PMC-5A),溶液中の抵抗値を調べるためのテスター(SANWA, PC20)である.コア側面の粗度の影響を検討するため,回転円筒の側面をアクリル面とするケース「滑」,コアを模擬するために側面に豊浦砂(平均粒径 d50=0.234mm, 均等係数 Uc=1.33)3)を貼り付けたケース「粗」の 2 種類の側面条件を設定した.ポリマー溶液に用いる試料は,泥水用の増粘剤である水溶性ポリマー(ポリアクリルアミド回転軸直流電源を主成分, (株)テルナイト,イージードリル),紙おむつなどに使用される高吸水性ポリマー(アテスタークリル酸ソーダ重合体を主成分,最大吸水能力が質量比 1000 倍(Cpa=0.10%), (株)ナリカ,P70-3790-02), 観賞魚用の人工海水用の塩( (株)マリン・テック製,SEALIFE)である.円筒容器通気孔回転円筒基本ケースを水溶性ポリマー濃度 Cpl=0-10%に設定し,さらに添加剤としての効果を検討するために高吸水性ポリマー濃度 Cpa=0.00-0.15%,海水の影響を検討するために塩分濃度H=250mmCsa=0.0-3.0%,地電流の影響を検討するために電位差 E=0, 1, 10, 18V を変化させたケースを設定して検討を行なった.円筒容器中に高さ 100mm まで水道水(2860g)を満たした後,設定した濃度に相当する質量のtav (mm)50mmポリマーと塩を入れて充分に撹拌する.そして,ボール盤に取り付けた回転円筒を 50mm のdin=51mm深さまで溶液中に下ろし,電気抵抗の測定と直流電流を流すために必要な銅線を円筒容器のdout=55mm対角位置の内側面に設置する.室温 T=20-26℃で所定の電圧(E=0, 1, 10, 18V)で直流電流をポリ50mmφin=190mmマー溶液中に流し,テスターで抵抗値(0.1-40kΩ)が一定なことを確認する.その後,ワイゼンベルグ効果によるポリマー溶液の上昇が定常状態になるように 4 分間回転(R=360rpm)させ,回図 1 試験装置の概要転円筒の内側面と外側面の上昇高さ hin&hout を目視で測定する.測定後,回転円筒を回転軸から外して懸乗式の高精度フォースゲージ(佐藤商事, FG-5005)を用いて,回m240 を 4 分間計測した.結果の整理方法は,余分なポリマー溶液が滴下した後(t=240s)の安定的に形成された被膜の質量 mp(=m240-mc), 被膜の面積 Ap=π(douthout+dinhin)+π(dout2-din2)/4,ポリマー溶液の密度ρp=1.0g/cm3 を用いて,ポリマー溶液の被膜の平均厚さ tp,av(=mp/(ρpAp))を評価した.3. ポリマー溶液の被膜の平均厚さtp,avに及ぼす影響a) 水溶性ポリマー濃度 Cpl の影響水溶性ポリマー濃度Cpl=0-10%がポリマー溶液の被膜の平均厚さtp,av に及ぼす影響を図 2 に示す.粗・滑ともに Cpl の増加に伴って tp,av も(粗:3.0mm,5ポリマー被膜の平均厚さ tp,av(mm)転円筒(「滑」mc=183g, 「粗」mc=206g)と付着したポリマー溶液の合計質量4Cpa=0%, Csa=0%粗32100滑:4.3mm)増加した.そして,Cpl=0-4%では,粗・滑の影響はなかったが,Cpl=6-10%では滑のケースの tp,av が 0.1-0.5mm 薄かった.通常のポリマーサExperimental study on film forming effect for polymer sampling considering roughness of drilled-coreT. ISHIZAKI and T. TANI (Yokohama National University)39滑2468水溶性ポリマー濃度Cpl(%)図 2 tp,av と Cpl の関係10 の間の隙間(約 1mm)と同程度な厚さの被膜が形成されることが分かった.b) 高吸水性ポリマー濃度 Cpa の影響水 溶 性 ポ リ マ ー 濃 度 Cpl=4% に 対 し , 高 吸 水 性 ポ リ マ ー 濃 度Cpa=0.00-0.15%がポリマー溶液の被膜の平均厚さ tp,av に及ぼす影響を図 3 に示す.粗・滑ともに,Cpa=0.00-0.10%にかけて tp,av は(粗:0.72mm, 滑:0.55mm)増加した.しかし,0.10%≦Cpa≦0.15%において,滑では tp,av が 0.07mm 増加したことに対し,粗では 0.51mm 減少した.ワイゼンベルグ効果は高吸3ポリマー被膜の平均厚さ tp,av(mm)ンプリング(Cpl=4-6%)ではコアバレルないし内管の内側面とコアの側面と  Cpl=4%, Csa=0%粗滑2100.00水性ポリマーの添加によって効果に影響はなかったが,被膜形成効果は促0.050.100.15高吸水性ポリマー濃度Cpl(%)進されることが分かった.c) 塩分濃度 Csa の影響図 3 tp,av と Cpa の関係水溶性ポリマー濃度 Cpl=4%に対し,塩分濃度 Csa=0.0-3.0%がポリマー溶液の被膜の平均厚さ tp,av に及ぼす影響を図 4 に示す.塩分濃度 Csa の増加に膜形成効果を促進させるため,海岸近傍でサンプリングできない理由として,塩分の影響ではないことが分かった.d) 電圧 E の影響水溶性ポリマー濃度 Cpl=0-10%に対し,電圧 E=0-18V がポリマー溶液の被膜の平均厚さ tp,av に及ぼす影響を図 5 に示す.全ての Cpl の値に対し,tp,avは電圧E にばらつきは依存しない(粗では0.03-0.51mm,滑では0.18-0.58mm).よって,ポリマー溶液の被膜の形成能を理由として,地電流がサンプリングされた試料の品質に影響していないことが分かった.2.0ポリマー被膜の平均厚さ tp,av(mm)伴い,粗・滑ともに tp,av は(粗:0.28mm, 滑:0.42mm)増加した.塩分は被Cpl=4%, Cpa=0%粗1.5滑1.00.50.00123塩分濃度Csa(%)4. 結論図 4 tp,av と Csa の関係ポリマーサンプリングが乱れの少ない試料を高品質に採取するメカニズムを解明するために,ポリマー溶液がコアを保護する被膜形成効果に着目し,コアを模擬した回転円筒に付着するポリマー溶液の被膜の厚さを計測増加に伴ってポリマー溶液の被膜の平均厚さ tp,av が大きくなり,さらに,側面の粗度の違いによって被膜厚さに影響がないことが分かった.そして,コアとビットの間(約 1mm)を充填する程度の被膜は通常のポリマーサンプリングの条件(水溶性ポリマー濃度 Cpl=4-6%)で充分に形成されてコアを保護する効果が得られると考えられる.次に,水溶性ポリマー濃度 Cpl=4%に対し,高吸水性ポリマー濃度Cpa=0.00-0.15%の増加に伴って tp,av も増加した.しかし,粗では,0.10%≦Cpa≦0.15%において,tp,av =0.51mm 減少した.そのため,高吸水性ポリマーポリマー被膜の平均厚さ tp,av(mm)した.その結果,水溶性ポリマーや高吸水性ポリマー,塩分ともに濃度の5Cpl(%)01246810432粗滑1005101520電圧 E(V)の添加が被膜形成効果の促進に貢献すると言える.水溶性ポリマー濃度 Cpl=4%に対し,塩分濃度 Csa=0.0-3.0%にかけて,粗・図 5 tp,av と E の関係滑ともに tp,av は増加した.よって,海岸近傍でサンプリングできない理由が,塩分の影響ではないことが分かった.最後に,水溶性ポリマー濃度 Cpl=0-10%に対し,tp,av は電圧 E=0-18V に依存しないので,地電流がポリマー溶液の被膜に影響がないことが言える.参考文献1) 柳沢希美,谷和夫,金子進,酒井運雄:水溶性ポリマーを使用した新しいサンプリング方法のメカニズム,第 33 回岩盤力学に関するシンポジウム, pp.49-56, 2004.2) 石崎崇大,谷和夫:ポリマーサンプリングにおけるワイゼンベルグ効果の検討,第 39 回岩盤力学に関するシンポジウム,pp.128-133,2010.3) 細野康代,吉嶺充俊:豊浦砂の粒度分布, 土木学会第 64 回年次学術講演会, pp.335-336, 2009.4) 石崎崇大,谷和夫:ポリマーサンプリングにおける被膜形成効果の検討,第 6 回地盤工学会関東支部発表会, pp.68-72, 2009.40
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  • タイトル
  • 簡易・軽量装置によるケーシングボーリング法:滑材特性その1
  • 著者
  • 近藤悦吉・吉田次男・中村 真・八木澤正宏
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 41〜42
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59520
  • 内容
  • 21第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月C - 05簡易・軽量装置によるケーシングボーリング法:滑材特性その1ケーシングボーリング,滑材,簡易装置関西電力(株)電力技術研究所 正会員○近藤悦吉(株)ニュージェック技術開発グループ 中村 真東西基礎調査(有)正会員吉田次男八木澤正宏1.はじめに地質調査ボーリング作業の効率化ならびに安全性向上を目指した簡易・軽量装置によるケーシングボーリング法の開発に取り組み1)2)3)、室内実験による更なる効率化と現場への適用性検討を行っている。本報では、そのうちケーシングと薄膜外管の間に塗布する高性能滑材の種類特性の検討を行っているうちの2種類の特性結果について報告するものである。2.本ボーリング法の概念ケーシングボーリングにおいて困難な作業は、長期間設置後の揚収である。本工法はそれを容易にするもので、その概念は図-1に示すようにケーシング周囲に薄膜外管を設け、ケーシングと薄膜外管の間に滑材を塗布し一体化させて掘進し、調査および観測終了後、滑材効果により簡易にケーシングを地上に揚収し、次に薄膜外管を揚収する方法で、この際の掘削方法は各現場に適した方法を自由に選択できる。貫入力貫入力地表面ケ地下水位ケ負圧|シ薄膜外管薄膜外管シオ|ガ|掘削ング滑|材滑材ン吸引掘削グすべり面a) 全 体 構 造 図b) ケーシング揚収図c) 薄膜外管揚収図図-1 本ケーシングボーリング法概念図3.滑材とその検討種類本研究で採用している高性能滑材は蜂蜜である。蜂蜜の滑材としての性能は高性能で、クーロン式単純せん断試験結果1)では多用されるワセリンやグリースの換算φ約 6.7 度に対して蜂蜜は約 0.85 度である。また、市販品で入手が容易であり現場作業が容易に行えること、低コストであること(400~4,000 円/kg)、劣化しにくいこと(80 度以上の高温とイースト菌との発酵に要注意4))、も選定理由である。また、比重、粘性他は花の種類により異なるので要注意4)で、このため本研究では代表的種類を選択して、その特性を検討している。そのうち本報では日本産ニセアカシア(Jpn-Aca)とアメリカ産クローバ(Usa-Clo)について報告する。1628870ケーシングアクリル製外径 11cm ,t =5m m滑材の種類特性把握のため、揖斐川砂を用いて水中落下式で作成した砂質地盤の下部から排水した不飽和土層で室内実験を行った。470土層777本システム砂の粒度とその基本諸値を図-3 に、下部からの排水経過時間とケーシングのみ揚収(従来法)実験結果を図-4 に示す。揚収力は半径 30cm の回転トルク実験から求めている。水位観測管基本特性値90項  目8070土粒子の密度-23(×10 ・N/cm)最大密度ρdmax6050-231.491-231.21930(×10 ・N/cm)最小密度ρdmin20(×10 ・N/cm)402.6631030237100通過質量百分率 (%)4.室内揚収実験実験に用いた土層構造を図-2 に、用いた揖斐川16110土層下部排水孔00.010.1粒図-2 実験土層側面図1径 (mm)図-3 実験砂の粒度と基本特性値A Study on Casing Boring Method by Compact System:Characteristic of Slide Material (1)The Kansai Electric Power Co.,Inc., Power Engineering R&D Center:Etsuyoshi KONDO, Tsugio YOSHIDANEWJEC Inc.:Makoto NAKAMURA & Touzai Foundation Examination Inc.:Masahiro YAGISAWA4110 実験範囲1 実験範囲215~35hr35~75hr5.実験結果190滑材 Jpn-Aca と Usa-Clo を用いた実験の、土層温度~本システムの回転ト185ケーシング揚収力(N)ルクから求まる静的揚収力(開発法)/ケーシング揚収力(従来法)(以下「揚収力比 S」と呼ぶ)を図-5,6 に、本システムの回転併用揚収力(開発法)/ケーシング揚収力(従来法)(以下「揚収力比 DsL」と呼ぶ)を図-7,8 に示す。結果の全体は、土層温度の上昇に伴って揚収力比 S,DsL とも小さくなり180175y=1.3875x+127.1y=175.91170165160155150145バラツキも小さくなる。これは温度上昇に伴う滑材の活性化であり、低温側140010 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 120はバラツキも大きい。排 水 経 過 時 間 (hr)図-4 ケーシング゙揚収力~排水時間揚収力比 S は、Jpn-Aca と Usa-Clo ともに土層温度 24 度付近では平均約0.075、土層温度 17 度付近で約 0.20 と同様の値を示している。揚収力比 DsL は、土層温度 24 度付近では Jpn-Aca が平均約 0.003、Usa-Clo が平均約約 0.0035、土層温度 17 度付近では Jpn-Aca が平均約 0.007、Usa-Clo が 0.006 であり、値としては同様といえる。しかし、その相関係数を見ると、揚収力比 S で Jpn-Aca が 0.8333、Usa-Clo が 0.66836、揚収力比 DsL で Jpn-Aca が 0.8285、Usa-Clo が 0.6891 と Jpn-Aca が大きくなっている。これは、実験前の滑材塗布時の感触も同様で、作業上の扱いはやや Jpn-Aca が有利といえる。0.450.450.400.400.300.250.35-2.6158y = 304.54xr = 0.8333揚収力比S揚収力比S0.350.200.150.250.200.150.100.100.050.050.000.0014 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 2614土層温度(度)1617181920212223242526図-6 滑材Usa-Cloの土層温度~揚収力比S揚収力比DsL揚収力比DsLy = 8.7765x-2.5296r = 0.828515実験時の土層温度(度)図-5 滑材Jpa-Acaの土層温度~揚収力比S0.0120.0110.0100.0090.0080.0070.0060.0050.0040.0030.0020.0010.000y = 2515.8x-3.3193r = 0.668360.300.0120.0110.0100.0090.0080.0070.0060.0050.0040.0030.0020.0010.000y = 0.5047x-1.5754r = 0.689114 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 2614 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26土層温度(度)土層温度(度)図-7 滑材Jpa-Acaの土層温度~揚収力比DsL図-8 滑材Usa-Cloの土層温度~揚収力比DsL6.まとめ開発した簡易・軽量装置によるケーシングボーリング法の滑材種類の日本産ニセアカシア(Jpn-Aca)とアメリカ産クローバ(Usa-Clo)について検討した結果、両者とも揚収力比 S,DsL の値はほぼ同じで良好であるが、データのバラツキから作業の容易性をみると Jpn-Aca がやや有利であるといえる。以上参考文献1) 近藤悦吉・吉田次男・中村真・八木澤正宏:簡易・軽量装置によるケーシングボーリング法―浅深度法―,第43回地盤工学研究発表会論文集,pp.199-200,2008.72) E.KONDO・M.NAKAMURA・M.YAGISAWA:Unsonsolidation Ground Visualization Method by Photography in PolyhedronTransparent Borhole Casing,International Symposium on Lowland Technology(ISLT2008),pp.107-110,2008.93) 近藤悦吉・吉田次男・中村真・八木澤正宏:簡易・軽量装置によるケーシングボーリング法:薄膜外管短冊配置角効果,第44回地盤工学研究発表会論文集,pp.89-90,2008.84) Wikipedia:蜂蜜,2008.03.08検索42
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  • タイトル
  • 水圧式サンプラーを利用したサウンディング試験の開発(第2報)
  • 著者
  • 入口 洋・大島昭彦・和田昌大・柳浦良行
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 43〜44
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59521
  • 内容
  • 22C - 03第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月"& +-,'(  95R@3R6Ń9REOR6Ńߍ¦9RENS”ı¢ą”– –Ĭ– m ã ï ”ÑČ”ı¢ą”–”–ij ‹ ”ŸÊ©þö8R9P<R?Ö  Ü …ñɔ Ü ÔåĕĖ  ÙéģmĝĿ!яöûħŃď&-n0zcĐ÷¼ç—.95R@3R6ŒžØ´0µ¾.)ĝÃ0»~.9REOR60‚ËĖ .)ŃïŽ*Í*TĔõöĠÕÆâ. ŃĝĿ«,/. N l!ŒāĽ+Ĝh ó-ŃíáĂĉŒž! 03 Ā¥-яö±‘!Ĺ£Ĉ&Ń»~/ĝÃ!Z/ ”)Ńv–ĝĿg.!sĪљoŒĤĝĿg.zcĐ.°Ĥ0j¹Z/ĝÃ09REOR6.9REOR6ÆâÍ*Ì| ߍ¦9RENS./!YÓ, ĉŒž0›ġяU ,vß0TÞĩ9REOR6=MSD0ĸõ¸Ĩ1ŒĝÃ0»~.*v. ŃT—äĭī¥ß0ĩģmŃ}ߍŁĸõģm·¶ø¨ł0ç—/"Ń95R@3R6*-.đ ,/. Ïúă!Ńߍ¦9RENS0tðїäĭJREß09RENSĩ-Ń9REOR6Ë.ߍäĭ0ç—.+Ń9REOR6‚Ë95R@3R6*Ė .ŏöĠÕâ0Įô.u‘ 1)!Ń1 ï’ĝĖõĖĎÒ0‘„ Ń­*T—.*äĭī¥0èĥ.  ϑ„!Ń,ńï’Áĕ0w ˜Çç—f0‘„.+-# ĝĿėĐ9RENS×ę0ÿߍ¦Š—C;AR!C;ARQ>BŃISOR6Q>B0`UISOR6K:RŠ—/.\)9REOR6=MSDF>B+-U9RENSF>BŃISOR6Q>BŃĒHS;o0ßľ…яUĭJRE u‘ +-*šĭ1)—䔢Ģxv‡ķ† 3.5 MPaŃĊ 6 L/min 0ðł+ß09RENSĩ-Ń9REOR6=MSD0öĸõ¸Ĩ(ĵߍäĭī¥0Ķýäĭěěç.¸Ĩ'ċ[!vß 25<S=MSDVĬ ĝĿėĐĚ•+-×ęºp/.Ëë.Łß ¯êV .rÄ.ł_ˆð9RENSߍ ,ĸõģm·¶0Ńäĭī¥ ,ģmĭ0à).Ńߍ¦9RENS=MSDF>BŠ—C;AR:SP¿À ƒ&/.ģmĭ! 90 cm .ěçģm·¶!9REOR6Ń]uĄî²9RENS0¸pËxËߍł0ç—Ń/0ðěçl0ĘÜ.,ISOR6Q>BoߍŁĄeĸߍ*đ³ĘÜ.˜Çë!Дı¢ŀ^ñ”Т¬Ļ 2)Ń//YáĂĉŒž0›ġ 14 ÏŃ19 Ï9REOR6*$)!%#  ŀ^ñäĭī¥ߍěçĎÒ0ÿ‰(1) äĭī¥ ,ŃĄexË T-14 b“!56 L/min $%T—.ĄexË T-14Ł20sec uªłäĭī¥ ”!Ń_ˆðJRE!ߍ œ’Ł‰(2){ìłäĭī¥ ”.í° )đ .JRE°ē!_ª ‰(2)ğļ.ߍ!€7S;*yĠUÈŃĚ• ,ß ºp/ģmċ[Ëë4050sec¯êdV.ŃT-2 !ĪX ,ùžģm·¶ ”-Ń}vWĥ)Ńģmĭ 50cm Û)&ŃT-10ģmËį a2 kĀ¥94secÎ , 22sec &!•¤Ý;N4L#ĵö#!ŃćčĦĄÞ Ý)đ ,/.,ŃT-14 !qģm) 9REOR6ĝÃüĞæŃߍ œ˜ģm! 22sec bIJ-Ńģmĭ! 40cm ò& äĭī¥0ĂĆäĭ0à)Ń/09RENS=MSDF>BÄĺĂĴģmĭ½ĆŁäĭ 4.2 L Ā¥ ģmĭ 90cm ›®ł.ÚŃěçߍ p ,ĄexËߍ p1 0¡§Ń;4GP ,ISOR6Q>Boߍ p2 0w ŃĘÜߍ p’ (= p -p 1 + p2) à).bU ,р7S;Development of New Sounding Test Using Hydraulic Piston Sampler (2nd report),Iriguchi Hiroshi and Oshima Akihiko (Osaka City University), Wada Masao and Yagiura Yoshiyuki (Kiso-Jiban Consaltants)43ĸĘÜߍ p’ģmĭİi à),/. 82(2) (1)  71.5694sec p (MPa) q (L/min)94sec543 T-1 (4.0~4.9)T-2 (5.0~5.5)T-3 (6.4~7.3)T-4 (7.3~8.2)T-5 (8.2~9.1)T-6 (9.1~10.0)T-7 (10.0~10.9)T-8 (10.9~11.8)T-9 (11.8~12.7)T-10 (12.7~13.5)T-11 (13.6~14.5)T-12 (14.5~15.4)T-13 (15.4~16.3)T-14 (16.3~16.7)10.521( ) (m)001020304050 t (sec)607000801020304050  t (sec)607080 ٲ̢  ö ,,óG»öˆð4 +ÚòÌ¢-ªh p’T-1»öˆð&¯å°åq öEr射@9=@25;A8802 (m)101214ç•Êg+%+3)1618 p' (MPa)1234 0°„ 78 m ]23N455T-1T-2T-330 01 2pcquN4   8p' 3(3)   T-8T-9T-10T-11T-12T-1325°„W(2) pc, qu, N T-5T-6T-76ÚòSpc, qu (tf/m2)101520(1) p' p'pcquN T-14T-15T-16T-17T-18 T-19 0!íöuŠ¾©â+%ö^ÚòS1 óG» +ßUI8öu澩â+  0*öqu äz²u,%S+ T-13T-146^ÚòS!¼+‘¦(+ p'pcquNT-12ŠgÉÈW *±U !ö qëij¶œ(3) pcquN 164ôϬõ-ÂT-11!öÊÑ öDiµ& N S= 0T-10ÜnZ+ ö (2)N S! 03 z414-Âpc öqu &¥°„˜a\+B˜öÊgå3T-8°„Wö'!*i¿‹l!î‚(2) pc, qu, NT-7Báh͆„ q u ö (#ãTw™qu z 2T-6—-º«%hxìL‰Y pc ö°„ 15m K°1T-9f(2)`š3@9=@2ÚN S (1) p'T-510Ûñ+,¦³ßUÚò30 0 p' 12ö–¹˜®!$”ÐNi *öH‡25T-4ßUæi¿bYPs+Î),+pc, qu (tf/m2)101520T-3Êg!°„›ËS-JÕS ö356Ààg&\ÜnZ+p’ !^3 0T-2°„W!öóG (m)f(1)p' (MPa)120123N4 ˆð +ßUIS- 1 nZ·-Çu N S! 1 -k³ö56ÚòS°„W-f(3)Âp{°„W") !+ öªhp’!öpc öqu ¥–_+êR Ø),+B˜öN S!o[ äq+KC(ö3@9=@230@6.@2-`šÓžÚò!öi¿Ü£œºŠ óÎ),+H‡ö)Oº§c”Ð-ÓÚò-w™ö6A4-ÒÄ+Fu+›‡ö¸mÜ£Qv-f×|?@71A>¤¤:>/ތ-Õ+  1) ¡ŸöI÷ªh…3@9<A-Xº30@6.@2Úò è½, gtMÆ 64 dƒ¨tÔÝ´Mö-185ö2009.2) €ŸöI÷i¿‹l DB kqëij ­ÄÊg} gඊ Öé, Æ 45 di¿tÁŽÕMŽÃEö2010.3) q~öI÷ qëij ç•Êg} Wj e VÎy, Æ 43 di¿tÁŽÕMöNo.129ö2010.44
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  • タイトル
  • CPT貫入試験を用いた固定ピストン式シンウォールサンプリングと試料の評価 (その2)
  • 著者
  • 寺下陽三・石黒直紀・大橋朋子・河野智也・山田朋之・小林久男
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 45〜46
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59522
  • 内容
  • 23C - 06第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月CPT 貫入装置を用いた固定ピストン式シンウォールサンプリングと試料の評価(その 2)コーン貫入試験サンプリング(株)日さく試料の乱れ正会員○寺下 陽三石黒 直紀大橋 朋子河野 智也山田 朋之小林 久男1.はじめに地盤調査における乱れの少ない試料採取は、ボーリングによる地層確認・原位置試験に並行して行われるのが一般的である。一方、静的コーン貫入試験(CPT)は、質の高い連続地盤情報を大量に得ることが可能な手法であるが、静的コーン貫入試験装置(以下、CPT 貫入装置)を用いて乱れの少ない試料を採取することはあまり行われていない。本研究では以前の研究 1)に引き続き、CPT 貫入装置による「固定ピストン式シンウォールサンプリング(エキステンションロッド式)」を行い、室内土質試験によって試料の品質を評価した。また、同地点・同深度においてボーリングによるサンプリングを行い、試験結果を対比した。2.機材および方法(1)試験機CPT 貫入装置は、貫入力 200kN を備えた質量 1.6t の小型クローラ式である(写真.1)。貫入反力は、スクリューオーガーアンカーを深度約2m まで、合計 8 本打込むことにより得た。写真.1 貫入装置全景(2)サンプラーサンプラーの構造は、(社)地盤工学会基準「固定ピストン式シンウォールサンプリング(JGS 1221)」2)に概ね基づくが、ピストンベースをコーン状とし、採取予定深度までコーンを貫入するものである。コーンの形状は直径 68mm、先端角度 60°、高さ 69mm である。(3)サンプリング方法サンプリングは、(社)地盤工学会基準「固定ピストン式シンウォールサンプリング(JGS 1221)」2)のエキステンションロッド式サンプラーによる採取方法に基づいて行った。写真.2 サンプラー機材CPT 貫入装置によるサンプリングは、先端コーンをサンプラーの刃先付近に固定したまま貫入する。このとき、サンプラーにかかる負荷を低減するため、事前に同径の先掘りコーンを貫入した。併せて、泥水噴射による周面摩擦力の低減 3)を実施した。サンプリング時のピスト泥水噴射孔先掘りコーンンエキステンションロッドは、貫入装置の上部にあるバーにチェーンで固定した。(4)評価方法採取した試料について、室内土質試験(物理試験、一軸圧縮試験(JIS A1216)、三軸圧縮試験 UU(JGS 0521))を実施した。先掘りコーンサンプラー先端部写真.3 サンプラー組立状況3.実施結果(1)地盤状況今回サンプリングを実施した地盤は、主に N<4 の粘土が分布する軟弱層である。採取深度は、GL-3.0、4.0、7.0m の計三箇所であった。なお、先行して実施したコーン貫入試験によれば、先端抵抗 qc<0.4MPa 程度であった。(2)貫入状況および採取状況先掘りコーンを貫入した後、サンプラーを挿入した。サンプラー挿入時は、アンカーロッドの浮き上がりもなく、容易に挿入可能であった。採取試料を押抜き後に、目視により試料の状態を確認した所、明瞭な乱れは認められなかった。Thin-walled Tube Sampling with Fixed Piston using CPTYozo TERASHITA,Naoki ISHIGURO,Tomoko OHASHI,Device and Evaluation for Quality of their samples (Part2)Tomoya KOUNO,Tomoyuki YAMADA,and Hisao KOBAYASHINissaku Co., Ltd.45 (3)室内土質試験結果1)一軸圧縮試験前回 1)の結果を含めた一軸圧縮試験結果を表.1 に示す。また、一軸圧縮試験での応力-ひずみ曲線を図.1 に示す。表.1 一軸圧縮試験結果試料番号T-No.1T-No.11)K-No.1K-No.3K-No.3採取深度(m)(4.00~4.85)(7.00~7.70)(4.00~4.85)(3.00~3.80)(7.00~7.75)一軸圧縮強さ qu (kN/m2)26.973.238.337.156.7破壊ひずみεf (%)5.086.596.635.764.860.852.81.0561.0541.64練返し一軸圧縮強さ qur(kN/m )7.418.411.112.812.0鋭敏比 St3.643.983.452.904.732変形係数 E50 (MN/m )22)三軸圧縮試験(UU)三軸圧縮試験結果を表.2 に示す。KB-No.1 は、ボーリング表.2 三軸圧縮試験(UU)結果により採取した試料、K-No.1 は CPT 貫入装置により採取し試料番号KB-No.1K-No.1採取深度(m)(4.00~4.85)(4.00~4.85)湿潤密度ρt (g/cm3)1.4881.527土粒子の密度ρs (g/cm )2.6382.612自然含水比 wn (%)88.370.0間隙比 e2.3241.907c (kN/m )16.910.7φ (°)0.00.6た試料で、いずれも同地点・同深度で採取した試料である。4.考察3試験結果から、採取試料の品質を検討する。(1)一軸圧縮試験結果からの評価本 調 査 に お け る 一 軸 圧 縮 試 験 の 破 壊 ひ ず み は 、 4.86 ~2全応力6.63%の間を示す。一般に、わが国の一軸圧縮試験による破壊ひずみは 6%程度である2)と言われるため、試料に特に大きな乱れはないものと評価できる。(2)三軸圧縮試験結果からの評価応力ひずみ曲線同地点・同深度で採取した試料の物理的性質はほぼ同等90であった。この条件下での三軸圧縮試験結果は、CPT 貫入装置によるサンプリング試料のほうが若干小さい値となっ80K-No.1 (4.00~4.85m)K-No.3 (3.00~3.80m)K-No.3 (7.00~7.75m)T-No.1 (4.00~4.85m)T-No.1 (7.00~7.70m)たものの、概ね同等な結果が得られた。70よって、サンプリング方法による差異はそれほど大きくないと考えられる。2圧縮応力 σ (kN/m )60(3)まとめ本調査の結果より、CPT 貫入装置による固定ピストン式シンウォールサンプリングで採取した試料の品質は、乱れは少ないといえる。これにより、CPT 貫入装置でもボーリングと同様にサンプリングを実施することが可能であると考えられる。504030加えて、実務においては、CPT はボーリングと比較して、迅速に作業を進めることができるため、作業効率の向上に寄与することができると考えられる。20105.今後の課題0今後も継続してデータを獲得し、試料の品質や採取効率0510圧縮ひずみ ε(%)の向上をはかる必要がある。また、引き続きボーリングに図 1.応力ひずみ曲線よるサンプリング試料との比較を行う必要がある。参考文献)1)河野(2008):CPT 貫入装置を用いた固定ピストン式シンウォールサンプリングと試料の評価 第 43 回地盤工学研究発表会2)(社)地盤工学会(2004):地盤調査の方法と解説3)捧(2003):電気式静的コーン貫入試験を用いた大深度調査 第 38 回地盤工学研究発表会4615
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  • タイトル
  • チューブ貫入によって発生する砂地盤の間隙水圧挙動と間隙比変化
  • 著者
  • 正垣孝晴・佐藤 葵・金田一広
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 47〜48
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59523
  • 内容
  • 24C - 06第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月チューブ貫入によって発生する砂地盤の間隙水圧挙動と間隙比変化サンプリング,砂,試料の乱れ防衛大学校㈱竹中工務店(正)佐藤葵・正垣孝晴技術研究所(正)金田一広1.はじめに砂地盤にチューブサンプラーTS を貫入した場合のチューブ内の間隙水圧(砂の有効応力)挙動は地盤の相対密度 Dr やチューブ貫入圧力にも関係して採取試料の品質を直接的に支配すると考えられる。このような視点に立つ研究は,TS で試料を採取する原理や採取試料の品質を規定するためのメカニズム解明の基本であるが,実証的な研究を著者らは寡聞にして知らない。本稿ではサンプリングチューブを地盤に貫入する際のAcrylic boardチューブ内の間隙水圧 u 挙動と採取試料の間隙比 e の変化を,半割チューブを用いた豊浦砂に対する模型実験から検討する。Vinyl pipe2.供試土と実験方法3供試土は豊浦砂である。豊浦砂の土粒子密度は 2.653g/cm であり,均75-㎜45-㎜等係数 1.5,曲率係数 0.94 であり,新潟砂に対するチューブサンプリングで得た試料1)と同等の粒度特性を有している。豊浦砂に対するモデル試験は自然堆積した沖積の細粒分の少ない新潟砂のような地盤を想定Piezometerしている。図-1 に示すように直径d48mm と 75mm の半割チューブを貫入させたモデル試験から,チューブ内の u 挙動と採取試料の e 変化を検討する。Dr は 6%~83%の範囲で任意の 5 箇所を設定した。アクリル前面に配置したターゲットやモデル実験の概要は既報2)a) 半割チューブの平面位置(45,75-mm)と同じである。チPenetrationューブ貫入速度 Sp は 4.5~5.0cm/sec であり,Dr やチューブ径に関係なくほぼ等速である。また,この Sp は倍圧サンプラーの貫入速度に相当45-㎜75 ㎜Vinyl pipe3)しており,75-mm の 1~2cm/sec より大きい。3.半割チューブを貫入した砂地盤の間隙水圧挙動と間隙比図-2 は Dr30%の半割チューブの Fp, Pp, u の最大値 umax と深度 z の関係Upperである。ここで,Fp はチューブの貫入力であり,Pp はチューブ貫入圧力として図-3 に示すようにチューブのみの断面積(a)とチューブ内の砂Middleを含む断面積(b)の半分(半割だから)に対する Fp の比である。Fp は zLowerとともに大きくなるが,75-mm の Fp はチューブ断面積の差に起因して45-mm のそれより大きい。しかし,(b)の Pp は同等であり,(a)は 45-mmが僅かに大きい。各間隙水圧計が測定した umax を z に対して図-2 の右側にプロットしているが,z に対してほぼ直線的に増加し,45-mm の値が大きい。umax は z=31cm で 1.5kPa であり,チューブ内の砂の面積を考慮Semicircle tubeした Pp の 0.15MPa の 1%と小さい。これらのことはチューブの貫入が砂b)半割チューブの貫入(45,75-mm)の有効応力に与える影響が小さいことを意味する。図-1チューブ貫入試験の概念図半割チューブ貫入による間隙水圧挙動に及ぼすチューブ径の影響として Dr30%の例を図-4 に示す。図0a) (Tube)-1(b)に示す 3 箇所に設置した間隙水圧計を上部からUpper, Middle, Lower と区別して u の時間 t 変化を示z (cm)の矢印はチューブ先端が各間隙水圧計の深度 z に達45-mm75-mm10している。時間軸の 0 はチューブの貫入開始時間,u の正と負は正圧と負圧を示している。また,図中b) (Tube&Sand)20し た 時 間 で あ る 。 45-mm の u は t と と も に0.5kPa(Upper)~1.5kPa(Lower)の正圧を示すが,75-30mm の 6 秒(Upper)から 3 秒(Middle と Lower)の間は負圧を示し,その後正圧となり 10 秒程度で消散する。また,u の最大値 umax は 45-mm で 0.6~1.5kPa,75-mm で 0.2~0.7kPa と 45-mm で大きいが,いずれ0 0.2 0.4 0.6 0.8 0Fp(kN)図-20.5 1 1.5 0 0.05 0.1 0.15PP(MPa)PP(MPa)01umax (kPa)半割チューブの Fp,Pp,umax と深度の関係(Dr30%)Pore water pressure behavior and void ratio changes forSatho,M, & Shogaki, T. (National Defense Academy)Toyoura sand caused by tube penetrationKaneda, K. (R & D Institute, Takenaka Corporation)472 600 ㎜1.5 ㎜Pore water pressure, u (kPa)600 ㎜1.5 ㎜Sand75 (45)75 (45)a)TubeSemicircle, Dr30%Upper-101020Penetration time, t(s)a)貫入圧で用いるチューブ断面の定義も z とともに大きくなる。Dr50%ではチューブ径に依らず負圧を示したが,umax の絶対値は逆に 75-mm が大きくなる。u が消散する時間は,45-mm で 8 秒,75-mm で 10 秒程度であり,umax の大きな 45-mm で早い。図-5 に半割チューブで採取した Dr30%の試料を 2cm 毎に区分して測定した e をプロットしている。チューブ貫入による初期間隙比 e (=0.854)からの e の平均値 -e の変化は045-mm で 0.773,75-mm で 0.727 である。図-5 の右側にはチューブ内のターゲットの垂直変位 Dv を z に対してプロSemicircle, Dr30%10-10Pore water pressure, u (kPa)積の差に起因して 45-mm のそれより大きいが,チューブ内の砂の断面積に対する Fp の比 Pp は,45-mm が僅かに大きい。これを反映して間隙水圧の値は,45-mm が僅かに大きいが Pp の 1%程度と小さい。すなわち,チューブ貫入が採取試料の有効応力に与える影響が小さいと判断された。チューブ貫入による初期間隙比 e からの -e の低下は 45-m0で 0.773,75-mm で 0.727 であった。チューブ内のターゲットの垂直変位 Dv は,75-mm の値は 45-mm のそれより大きく,75-mm の -e が 45-mm のそれより小さいことと整合1020Penetration time, t(s)b) Middle3Semicircle, Dr30%Lower20-101020Penetration time, t(s)c)料が採取できることが示された1)図-4が,豊浦砂を用いたモLower間隙水圧挙動に及ぼすチューブ径の影響(Dr30%)0デル試験でも同様なことが分かった。45-mm75-mm1した。45-mm サンプラーは,新潟砂に対しても品質の良い試45-mm75-mmMiddleの e が 45-mm のそれより小さいことと整合している。75-mm のチューブの貫入力 Fp はチューブ断面積や表面Upper2ットしている。75-mm の Dv は 45-mm より大きく 75-mm4.終わりに45-mm75-mm0Pore water pressure, u (kPa)図-3b) Tube & Sand1:45-mm:75-mm(e75=0.727)参考文献10Shogaki, T., Sakamoto, R., Nakano, Y. and Shibata, A.z (cm)1)(2006): Applicability of the small diameter sampler forNiigata sand deposits, Soils and Foundations, 46, (1), 1-14.2)20正垣・佐藤・上浦・金田:密度変化を考慮した砂の原(e0=0.854)(e45=0.773)位置動的強度・変形特性の推定法,地盤工学会誌,30Vol.58, No.5, 2010.3)Shogaki, T., Sakamoto, R.:The applicabilityof a small0.4diameter sampler with a two-chambered hydraulic pistonfor Japanese clay deposits,113-124.Soils and Foundations, 44, (1),図-5480.6 0.8 1 0Void ratio, e0.51Difference of verticaldesplacement, Dv(cm)ターゲットの鉛直変位 Dv,e と z の関係(Dr30%)
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  • タイトル
  • 関西空港で実施された深層ボーリング(KIX18-1)の層序と特徴について
  • 著者
  • 北田奈緒子・井上直人・江村 剛・眞野裕子・竹村恵二
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 49〜50
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59524
  • 内容
  • 25C - 00第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月関西空港で実施された深層ボーリング(KIX18-1)の層序と特徴について地質学,沖積層,洪積層財)地域 地盤 環境 研究所正 ○北田 奈緒子財)地域 地盤 環境 研究所正井上 直人関西国際空港(株)正江村 剛関西国際空港(株)正眞野 裕子京都大学 理学部竹村 恵二1.はじめに関西空港で実施された KIX18-1 ボーリング(約 1320m)では,基盤岩上面までの層序を決定することが一つの目的であった(図-1).各種分析の結果,このボーリング試料には,大阪平野地下部とほぼ同様の地層構成が確認され,大阪堆積盆地の地層構成やその連続性について堆積年代や特徴も明らかになってきた.また,周辺のボーリングとの対比作業により面的な堆積状況を検討した.特に広域対比の結果は,関空のみならず,沖積層および上部洪積層の土質特性の地域性の違いについて理解する上で重要な情報を提供してくれる.2.調査地および周辺の地形と地質大阪堆積盆地は周囲を山地で取り囲まれた盆地であり,周りの山地との境界はいわ図-1 調査位置と周辺の地質(赤:KIX18-1,ピンク:GS-K1,青:OB-1)ゆる活断層からなり,定常的に盆地内が沈降することによって,丘陵や平野が形成された.盆地内部の堆積物は一般に大阪層群と呼ばれ,大阪堆積盆地の形成は約300万年前にさかのぼる1).盆地内部には堆積物が周辺から移入し,約120万年前以降は,氷河期と間氷期がリズミカルに繰り返す気候になり,紀淡海峡付近から海水が定常的に流入するようになった.これにより,温暖期(間氷期)には,湾内で海成粘土(Ma)が堆積している.海成粘土は,当時確認されたものをナンバリングしたが後に追加され,現在ではMa -1からMa13(沖積粘土)まで存在する.今回実施したボーリング調査(KIX18-1)は大阪堆積盆地の中では,大阪堆積盆地の中軸部に近い海域での調査であることから,各地層の削剥による欠如も少なく,地域の変遷を検討するうえで重要な情報になる.3.KIX18-1 の層序と堆積環境図-2に柱状図と堆積環境を示す.基盤岩は花崗閃緑岩からなり1328.65mで確認された.着岩部より上部の約1300m間には基本的に粘土層と砂層が中心となった堆積層が連続的に分布しており,基盤岩上面に神戸層群様の軟岩堆積物は見られなかった.火山灰層序および古地磁気層序から,大阪層群下部層~上部層で見られる海成粘土層はMa -1層~Ma13層まで全て確認し,更なる海成粘土層の可能性が高い粘土層も数枚確認した.海成粘土層がくりかえすのは深度500m以浅であり,500m以深では,淡水成粘土が卓越し,静穏な湖成の堆積物と考えられる.砂層が卓越する部分では,洪水成の砂(中粒砂~粗粒砂)が観察される.岩着直上から100m程度は角礫状の砂礫が多く,材化石も多く入り,狭い河谷部~扇状地で図-2 大阪平野地下の層序の概要堆積したと思われる粗粒な堆積物あるいは土石流堆積物からなる.Stratigraphy around Kansai Airport (KIX18-1) and its characteristics, Kitada Naoko (Geo-Research Inst.),Inoue Naoto (Geo-Research Inst.), Emura Tsuyoshi (Kansai Int’l Airport), Shinno Yuko (Kansai Int’l Airport) andTakemura Keiji (Kyoto Univ.)49 火山灰分析では,現在33の火山灰層が確認され,特に指標となるアズキ火山灰(900ka)やピンク火山灰(1000ka),福田火山灰(1750ka)が確認されている.更に,広域テフラの可能性のある火山灰を含んだ10種の新しい火山灰を確認した.古地磁気層序では,ブリュンヌ-マツヤマの境界(0.78Ma)やマツヤマ逆帯磁期中に見られるハラミヨイベント(0.99~1.07Ma)やオルドバイイベント(1.77~1.95Ma)が確認された.さらに,マツヤマ-ガウス境界(2.58Ma)も確認された.火山灰層や古地磁気境界情報を用いた堆積年代曲線によると,基盤岩直上の年代はおおよそ3.5Ma程度と推定される(図-3).4.神戸地域との比較1995 年兵庫県南部地震直後に基盤までの調査ボーリングGS-K1 が神戸市東灘区で実施されており,これと対比すること図-3 堆積年代から推定される堆積開始時期の推定で大阪堆積盆地の北部と南部の特徴が比較できる(図-4).GS-K1と KIX18-1 について大きく上部(Ma3 まで),中部(Ma-1 まで),下部(Ma-1 以深)を比べると,下部の湖水成粗粒層は層厚がほぼ同じであるが,粒度は GS-K1 の方が粗粒である.上部・中部共に海成粘土層はほぼ同じだけ対比できるが,粘土層間の粗粒層が GS-K1 の方が厚い傾向がある.全体に関空周辺の方が細粒物からなる傾向は,後背地がほとんど丘陵部で大きな山地の少ない関西空港周辺の環境と六甲山地が近接し,六甲断層や大阪湾断層の活動に伴い,高低差のある GS-K1 の堆積環境による違いが反映されていると考えられる.各粘土層間の中間砂層の層厚や粒度の違いは,堆積時の厚密度の違いや現在の地盤特性に大きく影響をもたらす要因と考えられる.また,GS-K1 では未確認の MaDtc 層は関空周辺では広く分布する海成粘土層である.上部に Ata 火山灰層(再堆積)を含むことや AT や阿蘇4火山灰降灰以前の堆積物であること,Ma12 層と明瞭に堆積環境が区切られることから,Ma12 層堆積時の海進時期とは異なる時期に堆積したものであると考えられる.また,1995年に海上保安庁水路部が実施した神戸沖におけるボーリング調査のうち,OB-1 コアの層序と対比が可能と考えられる.このコアは大阪湾断層調査を目的に掘削されたものであるが,当時,近畿圏内において初めて Ata 火山灰が確認されたものである(北田他,2001)2).図-5 で示すような層序からなり,Ma12 層の上部に 2 枚の海成粘土が確認され,その上部の海成粘土のトップにAta火山灰が確認されている.この層序と火山灰の出現深度および海水準変動による気候変動曲線を対応させると,Ma12 層は従来どおり stage 5e に相当し,その上部において小サイクルで繰り図-4 GS-K1 と KIX-18 との対比返す 5a,5c による海成堆積物が OB コアで確認され,空港島におけるMaDtc 層は前述の考察の結果より5a 時期の堆積層と推定することができる.5a の堆積物の分布は関空島周辺では特徴的であるが,神戸の港湾部付近では,出現しない.大阪堆積盆地内の堆積環境を知る上で,KIX18-1 は非常に重要な情報を持つ.また,関空島周辺においても重要な指標となるので,これを基に各地層の空間的な分布を知ることができ,今後の課題となる.引用文献:1)市原実 編(1993):大阪層群,創元社,340p..2)北田奈緒子,竹村恵二,伊藤康人,斎藤礼子,宮川ちひろ,三田村宗樹,七山 太,岩淵 洋(2001):海上保安庁水路部コア OB-1 および OB-2の層序対比とそれに基づく大阪湾断層の活動性評価,活断層・古地震研究報告,Vol1,153-166p.図-550KIX18-1 と OB-1 および気候変動曲線との対比
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  • タイトル
  • ボーリングデータ(KIX18-1) および音波探査データからみた関西国際空港周辺の堆積構造
  • 著者
  • 井上直人・北田奈緒子・江村 剛・眞野裕子・竹村恵二
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 51〜52
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59525
  • 内容
  • 26C - 00第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月ボーリングデータ(KIX18-1) および音波探査データからみた関西国際空港周辺の堆積構造地質学海成粘土弾性波探査地盤研究財団正会員地盤研究財団正会員○井上北田奈緒子直人関西国際空港(株)正会員眞野裕子関西国際空港(株)国際会員江村剛京都大学非会員竹村恵二1.はじめに関西国際空港 2 期空港島で実施された基盤まで到達したボーリング「KIX18-1(図 1 参照)」の地質学的総合検討により空港島周辺の海成粘土を中心とした層序が再整理された例えば1).KIX18-1 で得られた層序区分をもとに,周辺の既存ボーリングの層序の見直しも行われ,空港島周辺の局所的な堆積環境の違いが明らかになってきた.このような局所的な地質学的特徴が沈下予測に影響を与えるとすれば,それらの条件を考慮したモデル作成や解析手法を適用することにより,沈下予測精度の向上が期待される.本研究では,これまでボーリングの検討で明らかになった関西国際空港周辺の堆積環境や,音波探査結果に図1反射測線およびボーリング地点実線が音波探査測線,●がボーリング地点,▲が KIX18-1,黒枠線は図 3,4 の範囲を,黒破線は図 5 の位置を示す.基づいた深部の構造や堆積環境について発表する.2.空港島周辺における海成粘土層分布の特徴関西国際空港が位置する大阪湾は,海水準変動により形成された粘土と砂礫層の互層で構成されている.粘土に含まれる火山灰や花粉・微化石等の年代を特定する情報を地質学的分析により解明することができる.KIX18-1 ではこれらの分析が実施され,海成粘土層とその間に挟まれる砂層が同定・対比され,従来確立されていた層序の再検討の結果が行われた(図 2).砂礫層主体である Ds 層は従来通りで,海成粘土の Ma 層が一部変更となった.粘土層の上面は,Ds 層堆積時期の地形面が保存されていると考えることができ,河川による削剥を中心とした当時の堆積環境を類推することが可能である.図 3 にボーリングの対比結果をもとに作成した Ma12,10,6 上面の深度分布を示す.いずれの深度分布も大局的には海岸から沖合に向かって深くなる傾向を示す.しかし,堆積時期によって局所的な形状に差異が見られる.Ma12 上面の深度分布では,連絡橋から 2 期空港島中心に向かって谷状の形状がみえる(図 3 中の破線矢印).この部分は層厚も周囲より薄くなっており,河川等による削り込みと粗図2層序区分 1)粒堆積物が予測される.Ma6 上面深度分布では,Ma12 とは逆に 1 期空港島南部から 2 期空港島中心部への谷形状が明瞭となり,層厚もその部分で薄くなる(図 3 中の破線矢印).Ma10 上面の深度分布では,Ma6 でみられた南側の谷形状は弱く,Ma12 でみられた谷形状は沖合でより明瞭にみえる(図 3 中の破線矢印).これらの海成粘土層の分布でみられる谷形状が河川によりもたらされたものと仮定すると,河川系の変遷を読み取ることができる.しかしながら,深くなるに従い,ボーリングデータが少なく,コンターの信頼性が乏しくなる.3.音波探査による深部海成粘土層分布の特徴空港島周辺では,1992 年に音波探査が実施されている(測線は図 1 参照).部分的に反射層が不明瞭となっている部Sedimentary structure around Kansai International AirportN. Inoue, N Kitada, K. (Geo-Research Institute), Y. Shinno, T.inferred from borehole (KIX18-1) and Seismic reflection dataEmura (KALD) and K. Takemura (Kyoto University)51 図3海成粘土深度分布左:Ma12 下面,中:Ma10 下面,右:Ma6 上面.●はボーリング地点を示す.分があるものの,大阪堆積盆地の反射断面の特徴である粘土・砂礫の互相に相当する縞状の反射層の繰り返しがみられる.空港島周辺で実施された反射層の特徴や連続性を考慮してとりまとめた結果2),上位から Red,Yellow,Orange,Brown,Purple,Cyan の 7 層の反射面の分布が明らかにされた.図 4 に得られた反射面の深度分布の一例を示す.周辺のボーリングと比較・検討した結果,図 4 に示した Brown は Ma8,Green は Ma2 と Ma1 の間にそれぞれ相当する.両層の深度分布をみると,2 期空港島の南側で明瞭な北西—南東方向の谷形状がみられる.図 4 中の破線の楕円で示したたわみ構造2)は,図 3 の深度分布図にはボーリング点が少ないため明瞭には表れていない.このたわみ構造は深くなるに従いより明瞭となる.図 5 にこのたわみ構造を呈する音波探査断面を示す.断面中のトレース線は解釈された反射層を示す.4.まとめボーリングデータから得られた海成粘土層の深度分布や音波探査記録を比較・検討することで,陸側から沖合に向かって広がる谷形状が見いだされた.これらの谷形状の部分では海成粘土は薄層化し,砂・礫層が優勢になると予想される.空港島周辺では,Ma8 以深は南東—北西方向の谷形状が卓越しており,以浅では北東—南西方向が卓越する.また,2 期空港島の南側で確認されたたわみ構造は Ma8 以深で深くなるに従い顕著になる.現在の空港島は同一の河川系の堆積環境ではなく,異なる後背地や河川系で形成された可能性がある.このため,海成粘土間の Ds 層を考える場合,今回得られた河川系によりもたらされる堆積環境を考慮する必要があるかもしれない.今後は音波探査でみられる構造との整合性が向上するようなモデル修正を,Ds 層を含んで行う予定である.図5図4海成粘土深度分布 2)音波探査断面各トレース線は対比された反射層 2)を示す.左:Brown,右:Green.●はデータ点を示す.【参考文献】1)北田他:関西空港で実施された深層ボーリング(KIX18-1)の層序と特徴について(2010),2) Ito et al: Quaternary tectnic warpingand strata formation in the southernOsaka Basin inferred from reflection seismic interpretation and borehole sequences. J. Asian Earth Sci., 20, 45-58.(2001).52
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  • タイトル
  • 液状化対象層のサンプリング手法と液状化強度試験結果の評価事例
  • 著者
  • 島田徹也・砂川伸雄・甲斐弘司・小泉勝彦・濱田貢次・望月秋利
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 53〜54
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59526
  • 内容
  • 27C - 06第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月液状化対象層のサンプリング手法と液状化強度試験結果の評価事例サンプリング液状化繰返しせん断基礎地盤コンサルタンツ(株)正会員基礎地盤コンサルタンツ(株)正会員○島田徹也基礎地盤コンサルタンツ(株)正会員甲斐弘司国土交通省小松島港湾・空港整備事務所小泉勝彦国土交通省小松島港湾・空港整備事務所濱田貢次徳島大学大学院望月秋利国際会員砂川伸雄1.はじめに現在,徳島県鳴門市の撫養港海岸において,直轄海岸保全施設整備事業として桑島瀬戸地区の堤防改良を行っている.その一環として,複数の手法を用いて,サンプリングと液状化強度試験を行った.サンプリングに用いた手法は,(1)固定ピストン式シンウォールサンプラーによる土試料の採取方法… JGS 1221,(2)ロータリー式三重管サンプラーによる土試料の採取方法 … JGS 1223,(3)ゲル・プッシュサンプラー(GP-75S)方式による乱れの少ない試料の採取方法,の3種である.液状化強度試験は,(a)繰返し三軸試験,(b)繰返し一面せん断試験,である.併せて三軸試験機上での Vs,Vp の測定を行い,これらについて,一定の知見を得たので報告する.2.サンプリング手法の概要今回,新たに用いたゲル・プッシュサンプラーの概要図を図1に示す.当該サンプラーは,著者らの属する基礎地盤コンサルタンツ(株)が開発したもので,サンプラーの押し込み時に潤滑材の役割を果たすゲルが摩擦を軽減する,先端にキャッチャーを備えており試料の脱落の可能性が小さい,とい試料採取に一定の効果を発揮すると考えられた.図1状(N値が 5~10 回程度の緩い締まり)を呈する液状化層を対象に,乱れの少ない試料採取を行った.3.採取試料の品質確認および評価採取した試料の品質を確認するため,三軸試験機上での Vs およびVp の測定(以下,室内 PS 測定という)を行った.現地の PS 検層から求めた現場 PS せん断剛性率 G0F と繰返し三軸試験(変形試験)から算出した室内試験せん断剛性率 G0L,三軸試験機上で測定し求めた室内 PS せん断剛性率 G0S の比較を図2に示す.室内試験せん断剛性率 G0L(MN/m2)今回は,細粒分が比較的多い沖積中間土,またはシルトと砂の互層図2より,現場 PS せん断剛性率と室内 PS せん断剛性率の整合性がゲル・プッシュサンプリング(室内試験)90シンウォールサンプリング(室内PS測定)三重管サンプリング(室内PS測定)80ゲル・プッシュサンプリング(室内PS測定)7010090807060601:1505040403030202010100高いことがわかる.このため,採取した試料の品質を確認するための指標としては,室内 PS 測定から求めた室内 PS せん断剛性率と現地ゲル・プッシュサンプラー概要三重管サンプリング(室内試験)100図2の PS 検層から求めた現場 PS せん断剛性率の比 G0S/G0F を用いることとした.室内PSせん断剛性率 G0S(MN/m2)いった特徴を有しており,緩い砂系地盤における乱れの少な0010 20 30 40 50 60 70 80 90 100現場PSせん断剛性率 G0F (MN/m2)現場・室内によるせん断剛性率の比較G0S/G0F と G0F をサンプリング種類ごとにプロットしたものを図3に示す.図3を見ると,今回採取した試料の G0S/G0F は,概ね 0.7~1.3 の範囲であった.図3から次の傾向が読み取れる.1)全体の傾向を見た場合z 現場 PS せん断剛性率が低い(原地盤が緩い)と,採取した試料のせん断剛性率は高くなる(締まる)傾向にある.z 現場 PS せん断剛性率が高い(原地盤が締まっている)と,採取した試料のせん断剛性率は低くなる(揺む)傾向がある.2)個々のサンプリング手法で見た場合A New Sampling Method of Potential Liquefaction Skil Lagess and Evalnation of Liquefaction Strengths,N.Sunakawa,T.Shimada,H.Kai(KISO-JIBAN CONSULTANTS CO., LTD) K.Koizumi,K.Hamada(Ministry of Land ,Infrastructure,Transport andTourism Shikoku Regional Development Bureau Komatsushima Porrt and Airport Office,A.Motizuki(The University of Tokushima)53 z 三重管サンプリングは,採取後の試料が緩む傾向にある.z ゲル・プッシュサンプリングは,G0S/G0F が 0.8~1.1 にばらついているが,一方に偏る傾向は見られない.従来のサンプリング方法と比べると,G0S/G0F がより 1.0 に近く,高品質な試料採取が行われた可能性が高いと考えられる.4.液状化強度試験の結果上述した各サンプリング手法で採取した試料を用いて,液状化強度試験を行った.試験方法は次のとおりである.(a)繰返し三軸試験機による液状化強度試験室内PSせん断剛性率G0SG/現場PSせん断剛性率G0F比室内PSせん断剛性率0S/現場PSせん断剛性率 G0F比z シンウォールサンプリングは,採取後の試料が締まる傾向にある.1.5シンウォールサンプリング三重管サンプリングゲル・プッシュサンプリング1.41.31.21.11.00.90.80.70.60.501020 30 40 50 60 70 80 90 100現場PSせん断剛性率 G0F(MN/m2)(b)繰返し一面せん断試験機による液状化強度試験 1)図3 サンプリング手法によるせん断剛性率の結果また,過去に行った近隣の土質調査では,繰返し三軸試験と繰返し中空ねじりせん断試験も行われている.これらの結果を図4,5に示す.シンウォールサンプリング(三軸)三重管サンプリング(三軸)ゲル・プッシュサンプリング(三軸)三重管サンプリング(中空):既往データシンウォールサンプリング(一面)三重管サンプリング(一面)ゲル・プッシュサンプリング(一面)繰返し応力振幅比 σd/2σ'00.70.60.8シンウォールサンプリング(三軸)三重管サンプリング(三軸)ゲル・プッシュサンプリング(三軸)三重管サンプリング(中空):既往データシンウォールサンプリング(一面)三重管サンプリング(一面)ゲル・プッシュサンプリング(一面)0.70.6液状化強度比 RL200.80.50.40.30.20.10.50.40.30.20.1繰返し載荷回数 Nc =2 0 回0.00.00.1110100繰返し載荷回数 Nc(回)10000図4 液状化強度試験の結果図4,5より,以下の傾向が読み取れる.図5204060細粒分含有率 Fc(%)80100液状化強度比~細粒分含有率との関係1)液状化強度試験方法よる傾向z 繰返し三軸試験による液状化強度は,繰返し載荷回数 Nc=20 回で 0.18~0.28 程度であった.また,若干の細粒分含有率による増加傾向が見られる.z 繰返し一面せん断試験と繰返し中空ねじりせん断試験がほぼ同等の液状化強度を示し,繰返し載荷回数 Nc=20 回で0.25~0.38 程度であった.また,細粒分含有率による増加傾向は読み取れない.2)サンプリング手法による傾向z 繰返し三軸試験においては,ゲル・プッシュサンプラーで採取した試料の液状化強度が,分布範囲の上限近くに位置した.ゲル・プッシュサンプラーの特性や3.2)で示した傾向,文献2)に示された乱れによる剛性低下により液状化強度が低下する傾向を考え合わせると,ゲル・プッシュサンプラーで採取した試料の品質が,液状化強度試験の結果に反映され,やや大きめの液状化強度が得られた可能性があると考えられる.z 繰返し一面せん断試験,繰返し中空ねじりせん断試験グループの中では,サンプリング手法による強度の違いは読み取れない.5.おわりに本稿では,複数のサンプリング手法と複数の液状化強度試験の結果について報告した.z 採取した乱れの少ない試料の品質指標として,室内 PS せん断剛性率と現場 PS せん断剛性率の比を用いた.その結果新たに採用したゲル・プッシュサンプラーにより,高品質の試料を採取できた可能性が高いと考えられた.z 試験方法による液状化強度の比較では,繰返し一面せん断試験および繰返し中空ねじりせん断試験によるものが繰返し三軸試験よりも大きい結果が得られた.z これらの点について,今後,サンプリング数や試験データ数を増やし,サンプリング手法の評価手法や液状化強度の検証・検討をしていくことが望まれる.<参考文献>1)石川裕規,奥井隆,望月秋利ら:開発した低応力型一面せん断試験機を用いた液状化試験方法の検討,第 44 回地盤工学研究発表会 pp.333~334,20092)Yoshimi,Y.,Tokimatsu,K.and Hosaka,Y.:Evaluation of liquefaction resistance of clean sands based on high-quality undisturbedsamples,Soil and Foundations,Vol.29,No.1,pp93~104,1989.54
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  • タイトル
  • 昼飯大塚古墳墳丘復元に関する研究 ー(その1)墳丘の非破壊検査ー
  • 著者
  • 吉村 貢・三村 衛・福本惣太・中井正幸・豊田富士人・寺尾庸孝
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 55〜56
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59527
  • 内容
  • 28A - 02昼飯大塚古墳墳丘復元に関する研究古墳墳丘原位置試験第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月―(その1)墳丘の非破壊調査強度京都大学防災研究所京都大学―国際会員三村衛学生会員福本惣太正幸大垣市教育委員会中井大垣市都市計画部豊田富士人ソイルアンドロックエンジニアリング㈱○国際会員吉村貢正 会 員寺尾庸孝1.はじめに昼飯大塚古墳は大垣市の西,京都を出発した中仙道が関ヶ原を越えて濃尾平野に出たところに位置する(図-1)。図-2 のように前方後円墳で,全長約 150m,後円部の直径 96m,高さ13m,前方部の高さ 9.5m の 3 段築成で周壕を持つ,岐阜県最大の古墳である。昭和 54 年より発掘調査に着手され平成 12昼飯大塚古墳年には国史跡指定を受けている。平成 21 年から保存整備のための調査に着手されている。墳丘は築造後これまでに,人の手で開削され削れ取られている部分があり,補充盛土により墳丘の復元が計画されている。これまでの調査は考古学的手法が中心であったが,墳丘の復元工事にあたり,地盤工学的な見地から墳丘の性状を評価した。図-2 に赤斜線で示した前方部の 2 ヵ所で原位置調査と図-1昼飯大塚古墳位置室内試験のための試料採取を行った。この内,本報文では前方左側(図-2 の下側)の開削面について記述する。2.墳丘の構造既往の調査と今回の調査結果から,墳丘は元々の地盤の上に黒ぼくと称されている有機質土,これに粘性土が混入した土,一部に円レキが混じる粘土質シルトの順に積み上げられ構築されている。これらの材料は古墳の周辺から集められたもので,黒ぼくは周壕掘削時のものと考えられている。墳丘は南に伸びる舌状の更新世段丘上に位置しており,西側(前調査位置方部側)に旧河道地形があり,レキ混じり粘性土はこれの自然堤防に起源を持つと考えられる。図-23.調査位置昼飯大塚古墳の地形前方部左側(南面)の調査位置は,過去に隣接する民家の車庫を建設するために,垂直に 2m あまり開削されていた。発掘調査により植生していた竹・笹や雑草は開削面から除去され,墳丘の断面が現れていた(写真-1)。この断面は墳丘の1段目の上部から2段目に相当する。下位に黒ぼく,上位に粘性土がある。写真-1 のように黒ぼくと粘性土は層構造を呈しており,写真-1 ではやや右に下っている。この垂直断面に,写真-1 に示す幅 1.2m×高さ 1.80~2.20mNo.2No.1No.3No.4のエリアを 4 つ設定し,盛土強度と物性値の分布を調べた。4.調査手法対象の盛土は国史跡であるため,破壊することは容認され写真-1調査位置全景ない。このため発掘調査の範囲内で,破壊を最小にとどめるために針貫入試験による強度評価と表面型 RI 密度水分計による盛土物性値の測定という調査手法を適用した。針貫入試験はこれまでに高松塚古墳の調査 1)などに適用しており,直径約 0.9mm の針を 10mm 程度,盛土に貫入するだけで,非破壊の検査手法と考えてよい。全く破壊が許されない場合には散乱型 RI 計器を適用しているが,今回は,A study foward the reconstruction of the Hirui-Otsuka tumulus. (1:Undestructive investigation of the mound)University: Mamoru Mimura, Sota FukumotoOhgaki City:Masayuki Nakai, Fujito ToyodaYoshimura, Tsunetaka Terao55KyotoSoil and Rock Engineering:Mitsugu 直径 16mm の線源棒を挿入することが許可されたので,一般的な表面透過型 RI 密度水分計を適用した。針貫入試験は測点をエリアに 5cm メッシュで設定して行った。また,各エリアの代表的な鉛直側線上ではメッシュ中間点で試験を行った。表面透過型 RI 密度水分計は,測定領域の大きさを考慮して水平方向にに 40cm,鉛直方向に 30cm 間隔の測点を設定して,エリア全体をカバーするようにして測定した。5.調査試験結果一例として,№1 エリアにおける調査試験結果を図-3 に示す。a) 強度コンター図には水平方向に伸びる帯状の構造が示唆される。この構造は b) 測定エリア写真では濃淡の帯模様に見える。a) 強度コンターでは EL.26.3~26.7m に強度がやや大きい領域があり,写真ではやや薄い色の部分に相当する。その下,EL.25.8~26.3m には強度がやや小さい領域がある。EL.25.0~25.8m の領域では中間的な強度で,垂直方向にトレンドを持つ構造があるようにも見える。EL.25.0 より下には強度が小さい領域が横たわっているように見える。a) 強度コンター図からは,以上のように水平方向に卓越する構造があり,古墳墳丘の築造が概ね,現在の盛土工事と同様に水平積層を基本にしていることが分かる。なお,EL.25.0~25.8m の鉛直方向にトレンドを持つ構造は,元々の堆積状況を反映しており,墳丘築造が塊状~ブロック状に掘り出した材料を配置したためではないかと考えられる。表面透過型 RI 密度水分計による物性値の測定から,乾燥密度の鉛直分布を c) 乾燥密度に示した。測定エリアでは下層に向かって乾燥密度は小さくなっている。これは締固め程度が下方ほどちいさいということではない。材料の締固め特性と自然含水比の差,つまりは材料の特性によるものと考えられる。測定エリアでは乾燥密度は全般に 0.8g/cm3 以下,最下層では 0.6g/cm3 である。このエリアでは EL.25.4m の測点で乾燥密度が最大値を示しており,針貫入試験でやや強い帯状の領域となった領域に重なっている。つまり,材料の違いはあっても,乾燥密度が大きいほど強度が大きいという傾向にあることが分かる。標高EL.(m)26.8b) 測定エリア写真a) 強度コンター図123426.6567826.4910111226.21314151626.01718192025.82122232425.62526272825.42930313225.23334353625.03738394024.841A B C D E F G H I J K L M N O P Q R S T U V W X Yc) 乾燥密度25.0図-3qu(×10 2 kN/m 2 )3.0-3.52.5-3.02.0-2.51.5-2.01.0-1.5E列M列U列0.5-1.00.0-0.50.5墳丘が水平方向に積層して築造されているとの前提で,鉛直方向に強度の変化を別途,求めた。このデータについて FFT により,波長とパワーの関係を分析した。結果を図-4 に示す。波長のピークは 15~40cm に認められる。墳丘はこの範囲の積層で築造されたものと考えられる。この結果から,墳丘の復元に当たっては 1 層 30cm の施工層厚を提案した。1.00.4No.1~No.4 重ね合わせ0.30.20.10.0051015202530354045波長 (cm)(参考文献)1)三村0.60.70.90.8乾燥密度 ρd(g/cm 3 )№1 エリアでの調査試験結果針貫入試験スペクトル標高 EL(m)26.0図-4衛ら:高松塚古墳墳丘の構造と原位置試験針貫入試験の強度変化の FFT 分析結果および室内試験による地盤特性の評価に関する研究,土木学会論文集C, Vol.65, No.1, pp.241-253, 2009.5650
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  • タイトル
  • 昼飯大塚古墳墳丘復元に関する研究 ー(その2)墳丘材料の室内試験)ー
  • 著者
  • 寺尾庸孝・三村 衛・福本惣太・中井正幸・豊田富士人・吉村 貢
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 57〜58
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59528
  • 内容
  • 29A - 02昼飯大塚古墳墳丘復元に関する研究古墳墳丘粒度分布第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月―(その2)墳丘材料の室内試験盛土京都大学防災研究所京都大学―国際会員三村衛学生会員福本惣太正幸大垣市教育委員会中井大垣市都市計画部豊田富士人ソイルアンドロックエンジニアリング㈱国際会員吉村貢○正 会 員寺尾庸孝1.はじめに岐阜県大垣市の西部に位置する昼飯大塚古墳は岐阜県最大の前方後円墳である。この古墳は現在までに周壕が堆積物で埋まり,また墳丘の一部が開削され,築造当時の姿とは違っている。国指定史跡となったのを契機に墳丘の復元が計画されている。復元形状は考古学の見地から検討されているが,築造当時と同じ材料を入手することが困難な状況から,古墳墳丘の復元にあたり,地盤工学の立場から検討することとなった。先ず,平成 21 年度に復元に着手される前方部の現状の墳丘について地盤工学的な調査を行った。その際にわずかに採取を許された墳丘材料,および復元材料について室内地盤材料試験を実施した。2.墳丘の構造既往の調査 1)によれば図-1 のように,昼飯大塚古墳の墳丘は河岸段丘の礫質土,粘性土,および黒ぼくと重なる原地盤のうえに,黒ぼく,シルト~礫質土の混在層が盛土されている。盛土下位の黒ぼくは原地盤の黒ぼくを周壕を掘削して際の材料が用いられており,その上のシルト~礫質土も一部は周壕の掘削土,他は周辺から掘削されたものと考えられている。対象部分(前方部)拡大図-1昼飯大塚古墳の地質構造想定粘土混じり黒ぼく3.試験材料室内地盤材料試験に供した墳丘材料は,墳丘の強度分布を調べる 2)ために粘土実施した針貫入試験の際に,新鮮な測定面を用意する目的で墳丘開削表面を深さ約 1cm 削り取ったものである。採取面の観察から図-2 のように,黒ぼく黒ぼく(ブラウン)(ブラック),黒ぼく(ブラウン),粘土混じり黒ぼく,および粘土に区分した。墳丘を復元する材料は,昼飯大塚古墳の北方約 2km で採取されている石灰岩の副産物として生じる石灰岩に挟在する粘性土を主体に調製された,「ジオ黒ぼく(ブラック)ライム」,「スーパークレイサンド」という 2 種類の埋戻し用土と,約 25km離れた岐阜県各務原市で算出する黒土の購入土と,発掘調査に伴って生じた「現場流用土」と呼ぶ黒ぼくと粘性土の混合土が候補に挙げられた。図-2墳丘材料の区分A study for the reconstruction of the Hirui-Otsuka tumulus. (2:Laboratory Tests for the material of the tumulus mound)University: Mamoru Mimura, Sota FukumotoOhgaki City:Masayuki Nakai, Fujito ToyodaYoshimura, Tsunetaka Terao57KyotoSoil and Rock Engineering:Mitsugu 4.室内試験材料の粒度試験結果を図-3,図-4 に示す。上位粘性土を別にすると,墳丘の材料は黒ぼく(3 種類)と粘土で 75μ以下の細粒分含有率が 70%以上の粘性土である。同じような黒ぼくを主体する各務原黒土は砂分が多く,墳丘の上位粘性土や現場流用土に近い。購入土のうち,スーパークレイサンドは墳丘土の中間的な粒度を示しているが,ジオライムは砂礫分が多く墳丘構築材料とは粒度が異なる。黒 ぼく (ブ ラッ90黒 ぼく (ブ ラウ80粘土混じり黒ぼ通過百分率 (%)10070粘土黒ぼく ( ブラック)黒ぼく ( ブラウン)粘土混じり黒ぼく粘土上位粘性土現場流用土各務原黒土スーパークレイサンドジオライム60504030201000.0010.010.11粒  径  D(mm)図-310上位粘性土現場流用土各務原黒土スーパークレイサジオライム100粘土 シルト粒径加積曲線図-4砂礫材料の粒度区分組成2.0黒ぼく ( ブラック)黒ぼく ( ブラウン)粘土混じり黒ぼく粘土上位粘性土現場流用土各務原黒土スーパークレイサンドジオライムZ.A-c 法による突固めによる締固め試験の結果を図-5 に示す。7)乾燥密度 ρ d (g/cm 3 )2.墳丘築造材料の中間の特性を示す復元候補材料は現場流用土1.6s=は,いずれも墳丘の築造材料と締固め特性が一致していない。(ρ土,各務原黒土,スーパークレイサンド,及びジオライム)C.その差は 1.0 以上ある。墳丘を復元する材料の候補(現場流用V.購入土のスーパークレイサンドの最大乾燥密度が最も大きい。A.1.8墳丘築造材料の黒ぼく(ブラック)の最大乾燥密度が最も小さく,1.41.21.0と各務原黒土であり,現墳丘の黒ぼくの代用としては現場流0.8用土が考えられる。復元部分の締固め程度を調べるために,エネルギーをパラ0.60メータとした締固め試験を実施した。材料は墳丘下位の多く1020を占める黒ぼく(ブラウン)であり,自然含水比(最適含水比図-5wopt+14%)の条件とした。結果を図-6 に示す。図-6 には現場密EcJIS で,墳丘の築造はせいぜい足で踏み固めた程度と考えられる。このことから墳丘の復元には大きな締固め機械を用いず,プレートコンパクターを適用することとした。現墳丘の盛土に影響を及ぼす因子として,雨水の流入や,墳丘内部の水分移動が考えられる。古来,古墳にはキャピラ7080901000.70.80.91.0突固め曲線の比較0.86乾燥密度 ρ d (g/cm 3 )度の範囲も合わせて示した。現場の締固め程度は 0.1~0.15×30405060含 水 比  w (mm)リーバリアの効果が応用されているという考えがある。昼飯0.840.820.80現場密度範囲0.780.760.00.10.2は少なくとも,現墳丘と復元墳丘の間で水分の移動が生じな0.30.40.50.6締固めエネルギー  E (× Ec J I S )大塚古墳では墳丘にその形跡はないようである。復元に際し図-6締固めエネルギーと密度の関係8.0いように考慮する必要があると考え,墳丘材料と,復元候補黒ぼく(ブラウン)には差異があるが,復元材料を適当な体積含水率θに調整してθとサクションψの関係がフラットな領域に誘導することで緩和することが可能と考えられる。5.まとめ本研究は墳丘の地盤工学的な特性を明らかにし,復元工事の条件を設定することができた。これらは古墳墳丘の復元工事に反映され,一部復元が完了している。今後,復元工事後の経過を追跡し,その成否を検討する。サクション ψ(kPa)材料について水分保持特性を評価した。結果の一例を図-7 に示す。2 つの材料6.0現場流用土4.02.0参考文献1)大垣市:(補)昼飯大塚古墳土壌調査業務委託2)三村報告書,2008.11衛ら:昼飯大塚古墳墳丘復元に関する研究―(その 1)墳丘の非破壊検査,第 45 回地盤工学研究発表会,2010.7(投稿中)580.00.00.60.20.4体積含水率 θ(cc/cc)0.8
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  • タイトル
  • 地盤の劣化と土性の変化
  • 著者
  • 中山義久・西田一彦・木村 浩・國眼 定・松川尚史
  • 出版
  • 第45回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 59〜60
  • 発行
  • 2010/07/15
  • 文書ID
  • 59529
  • 内容
  • 30D - 03第 45 回地盤工学研究発表会(松山)    2010 年 8 月地盤の劣化と土性の変化(協)関西地盤環境研究センター 国際 ○ 中 山 義 久盛土,溶脱,コンシステンシー限界(協)関西地盤環境研究センター 国際西田一彦(協)関西地盤環境研究センター正松川尚史(株) 国土地建正木村浩中央復建コンサルタンツ(株)正國眼定1.はじめに.ため池や河川の堤防や道路盛土,宅地の盛土などは造成後雨水や地下水の浸透を受け,時間とともに劣化する.劣化にはリーチングのような化学成分の溶脱や土粒子の移動を伴うパイピングなどの現象が知られているが,具体的な評価法が十分解明されていない.そこで,浸透に伴う土性の変化や土構造の変化を判定する方法として活性度 Ac(Ac’)を用いることを考え,古代から近世,現代にわたる種々の土構造物について調査した結果について報告する.2.劣化の概念の整理盛土は一般に築造されてから雨水や地下水の浸透を受け,土中の成分の一部が流出する.この現象はリーチング現象として古くから知られている.一方,水の浸透による高い動水勾配が起こるときには,土粒子の移動まで発生し,パイピング現象としてよく知られている現象がある.土粒子の移動に至らなくても土中の物質の移動で土構造を形成するボンドが切断されると土構造の変形をきたすとともに,土粒子の性質も変化するものと考えられる.ここで,劣化の程度の尺度としてスケンプトンの粘性土の活性度 Ac を取り上げる.その理由は,Ac は塑性指数に対する 2μm 以下の含有率との比であり,土粒子表面の化学的性質の変化や土構造の変化による.粘り気(粘性)の変化を粒度の影響を含まないで評価できるからである.また,本研究では Ac の変わりに Ac’を用いた.求め方は Ac と同様であるが,地盤工学会規準では 5μm 以下を粘土として取り扱っており,5μm 以下のパーセンテージのデーターが使いやすいことによる.また,リーチングによる粘性土の劣化が液性限界値の低下で表されることは従来より知られているが,仮に粒度曲線における細粒分が同じである場合,Ac,(Ac’)の減少は,粘性土の劣化を表現しうると考える.3.調査対象の土構造物3-1 対象盛土の種類と特徴研究の対象とした盛土は築造後 1400 年を経た狭山池や今城塚古墳,約 400 年前に築造された城郭石垣の背面盛土,最近 20~30 年前に築造された盛土まで時間の幅を持たすこと,また,主として水に関係した地盤構造物を対象とし,水の影響に注目した.調査に用いた主な土構造物は表-1 の通りである.ただし,このような現象,一般に長時間を要するので,室内実験で評価するのは難しい.従って長時間を経た土構造物を対象とし,かつ,土層はもともと大差ないものとして仮定して議論する.3-2 劣化程度の評価①狭山池の堤体の年代と Ac の関係 1)表-1 対象となった土構造物一覧狭山池は,築造より約 1000 年を経ており,またその堤体の嵩上工事の構築時期が明確になっていることで歴史土構造物名 目的時代狭山池堤体 ため池古代1400 この堤体は616年に建設され,初期は7mの高さであったが順次嵩上げされ,現在 高さ17m,幅60mに及ぶ.土は粘土シルト,砂よりなり,植物遺恨を有する.今城塚古墳 古墳古代1410 600年前半に築造された前方後円墳.墳丘長約190m,推定高さ16m.詳細な地盤調査・解析により地山と盛土部の境界付近の粘土層が地下水の浸透で軟弱となっており,伏見地震での大きな変形の原因となったことが明らかになっている.的に非常に価値が高い土構造物である.図-1(a)は堤体天端からの深度と Ac の関係を示している.現在の浸潤線より下方の地盤において,深度の増加に従い(築造からの年月が大きくなること),Ac が減少していく.度重なる堤体築造経過年特  徴Aダムため池現代の嵩上げに用いた材料土がほぼ同一であると仮定した場Aため池ため池現代Bため池ため池近世合,地下水の浸透時間の増大に伴い,Ac が低下する傾向がN川堤防基礎河川堤防近代100 堤体高約11mの河川堤防の基礎地盤明確にあらわれていると考える.K川河川堤防近代100 堤体高約11mの河川堤防高松城城郭石垣盛土 近世420 1590年ころに築城,内堀・外堀に海水を引き込んでいるのが特徴である高知城城郭石垣盛土 近世407 1603年ごろ築城されている.N邸宅地盛土一方,図-1(b)は N 邸の宅地盛土が地下水の浸透を受けて,地盤変状を呈し,造成後年月が 24 年と少ない事例で現代54 高さ約30mのダム,54年前に築造されたとしている54 高さ約5mのため池,N値3~5の粘性土で築造.54年前に築造200 築造約200年高さ約10m堤長約200mのため池24 昭和50年代に盛土で築造された宅地.盛土内を地下水が浸透し,粘土がリーチングをうけ,劣化し地盤沈下した事例Degradation phenomena in soil properties of ground ; Nakayama yoshihisa, Nishida kazuhiko, Matsukawa hisashi(Kansai Geo-Environment Research Center), Kimura yutaka (Kokudo chiken), Kokugan sadamu (Chuou Fukken consoultant)59 Ac , Ac'ある.この現場においても,盛土材料が大きく変化していないもの0と仮定した場合,狭山池と同様に地下水の浸透する範囲内で,Ac’0の減少が明らかである.比較的短期間においても,リーチング現象212∇各種土構造物毎の Ac’の変化範囲とそれぞれの築造後年数の関係第1有機物層6深度 ( m )②各種盛土の Ac’と築造後の年数浸潤線(解体前)762年(1247年前)4性土のリーチング現象は比較的短時間においても顕著に現れる場合4現在2010年1608年(401年前)が起っているものと考えられる.このように地下水の浸透による粘があることを提示している.3////////731年(1278年前)8616年(1393年前)第2有機物層10を図-2 に示した.Ac’と経過年月の関係はある幅をもった範囲で示12され,Ac’の変化幅は時代が新しくなるに従って拡がる傾向にある.また,長年月にわたり地下水の浸透を受けた場合,Ac’はある値に旧地盤面第3有機物層Ac'14収束する傾向にあることがわかる.ごく最近の時代の土層は地下水Ac16浸透を受ける時間が短いこと,地下水位の変動の影響が考えられ,図-1(a) 狭山池堤体の深度とAc’Ac’の変化が大きいものと小さいものがあることを表している.Ac,Ac'③Ac と C’ φ’0Ac の低下と地盤強度の変化の関係を求め,図-3 に表した.内部35④地盤の N 値と Ac6地盤の N 値と Ac’との関係を示したのが図-4 である.限られた∇地下水位面大阪層群の地山75 つの構造物における結果のみである.ややバラツキもあるが Ac’図-1(b) N邸盛土地盤の深度とAc’が小さくなると N 値が小さくなる傾向が見られる.Ac’の減少,す2.5N邸分かる.地盤調査においても,地下水位以下で同一層内で明確な N1.5Ac'討する必要がある.最後に本研究は協同組合関西地盤環境研究センターの「保全と修1復のための地盤技術研究会」の研究成果をもとに成り立っており,メンバーの方々に深く感謝いたします.Aため池Cため池高知城狭山池(表層)狭山池①狭山池②Dため池N川(地盤)AダムK川高松城H城Y城今城塚古墳K川(地盤)2値の低下している箇所は,地盤の劣化による可能性を検討することが必要と考える.また,今後同一試料を用いた長期の劣化実験も検24年前大阪層群による盛土4きな影響を及ぼす可能性があると言える.なわち劣化が進むと N 値も小さくなり,強度的にも低下することが////////42深度( m )はφ’よりむしろ,粘着力の低下(直接的には液性限界の低下)に大3Ac'1なφ’の低下とはならない.一方,粘着力は Ac’の低下により,極によるものなので Ac’の低下が影響しにくい.そして,Ac’の低下20摩擦角φ’と Ac’の関係は明確ではないが,Ac’が低下しても極端端な場合,ほぼゼロまで低下するものも見られる.φ’は摩擦成分10.5参考文献 1)西田一彦;狭山池の地盤特性と地盤考古学的考察,狭山池(論考編),pp.245~278,平成 11 年.02000150010005000-500-1000築造年代30図-2狭山池今城塚古墳No.140C'Aため池2040Aダム15C' (kN/m2)N 値50今城塚古墳No.2105φ'303020201010001203Ac'図-4000.511.5Ac'図-3Ac’とN値の関係60Ac’と強度定数の関係2φ'(゚)25土構造物の築造年代とAc’の変化
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