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地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727

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タイトル 表紙
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出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270001
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タイトル 英訳版室内試験・地盤調査に関する規格・基準(Vol.3)
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270002
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タイトル 本号の編集にあたって(<特集>豪雨による斜面災害)
著者 酒井 崇之
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ i〜i 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270003
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タイトル 目次
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出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270004
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タイトル CONTENTS
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出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270005
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タイトル 会長就任のご挨拶
著者 大谷 順
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270006
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タイトル 会長を退任するにあたって
著者 村上 章
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270007
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タイトル 地盤工学会名誉会員推挙報告
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270008
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タイトル 平成29年度プレミアム会員に関する報告
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270009
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タイトル 地盤工学会平成30年度新任副会長紹介
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270010
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タイトル 近年の集中豪雨による斜面災害とその教訓―繰り返される災害に備える―(<特集>豪雨による斜面災害)
著者 安福 規之
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 1〜5 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270011
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タイトル 平成29年九州北部豪雨被災エリアの土砂災害発生歴と三郡変成帯の土石流発生頻度(<特集>豪雨による斜面災害)
著者 鈴木 素之・大石 博之・矢野 健二・阪口 和之・松木 宏彰・西山 浩司
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 6〜9 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270012
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タイトル 花崗閃緑岩地帯における深層風化に関する現地調査報告(その1)(<特集>豪雨による斜面災害)
著者 笠間 清伸・古川 全太郎・矢ヶ部 秀美
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 10〜13 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270013
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タイトル 花崗閃緑岩地帯における深層風化に関する現地調査報告(その2)(<特集>豪雨による斜面災害)
著者 大嶺 聖・山下 浩二・藤白 隆司
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 14〜17 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270014
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タイトル 2017年九州北部豪雨時の斜面崩壊分布と水理解析による統計的再現性について(<特集>豪雨による斜面災害)
著者 登坂 博行・吉田 堯史・才田 進・盧 涛・末岡 徹
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 18〜21 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270015
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タイトル 平成28年台風第10号により岩手県で発生した土石流・斜面崩壊の特徴と豪雨時の斜ハ災害リスク評価(<特集>豪雨による斜面災害)
著者 大河原 正文・登坂 博行・堀田 良憲・末岡 徹
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 22〜25 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270016
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タイトル 2014年台風11号豪雨による六甲山系の斜面崩壊地分布と砂防堰堤堆積土砂の変動特性の関係(<特集>豪雨による斜面災害)
著者 南部 啓太・西岡 孝尚・澁谷 啓
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 26〜29 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270017
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タイトル 地層抜き取り調査法を用いた地盤災害の地質学的調査(技術紹介)
著者 高田 圭太・松木 宏彰・木下 博久
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 30〜31 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270018
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タイトル 繰り返し地震波干渉法に基づく地盤構造物のモニタリングの試み(技術紹介)
著者 黒田 清一郎・田頭 秀和・増川 晋
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 32〜33 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270019
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タイトル 鳥取西道路 気高第2トンネル工事の見学(寄稿)
著者 渡上 正洋
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 34〜35 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270020
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タイトル 平成29年度地盤工学会の表彰に関する報告(学会の動き)
著者 古関 潤一
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 36〜46 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270021
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タイトル 地盤工学会地盤環境賞を受賞して(学会の動き)
著者 高畑 陽・藤原 斉郁・石井 裕泰・松井 秀岳・大石 雅也
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 47〜47 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270022
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タイトル 地盤工学会地盤環境賞を受賞して(学会の動き)
著者 阪神高速道路(株)・阪神高速技術(株)・(一財)関西環境管理技術センター・東洋建設(株)・大阪ベントナイト事業協同組合・(一財)地域地盤環境研究所・勝見 武・嘉門 雅史
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 48〜48 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270023
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タイトル 地盤工学会地盤環境賞を受賞して(学会の動き)
著者 鹿島建設(株)
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 49〜49 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270024
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タイトル 地盤工学会技術業績賞を受賞して(学会の動き)
著者 大阪府都市整備部富田林土木事務所・大阪市交通局・大鉄工業・吉田組・森組・紙谷工務店共同企業体・(株)大林組
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 50〜50 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270025
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タイトル 地盤工学会技術業績賞を受賞して(学会の動き)
著者 酒井 正二郎・奈須野 恭伸・寺本 淳一
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 51〜51 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270026
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タイトル 地盤工学会技術開発賞を受賞して(学会の動き)
著者 北村 明洋・奥西 一裕・久保田 篤之・澤村 康生・寺本 俊太郎・木村 亮
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 52〜52 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270027
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タイトル 地盤工学会技術開発賞を受賞して(学会の動き)
著者 末政 直晃・田中 剛・大和 眞一・足立 由紀夫
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 53〜53 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270028
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タイトル 地盤工学会技術開発賞を受賞して(学会の動き)
著者 神田 政幸・西岡 英俊・佐名川 太亮・喜多 直之・光森 章・妙中 真治・乙志 和孝
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 54〜54 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270029
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タイトル 地盤工学会論文賞(和文部門)を受賞して(学会の動き)
著者 森本 励・川村 國夫・宮下 孝・山岸 達也・高橋 裕之・津田 雅丈
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
ページ 55〜55 発行 2018/08/01 文書ID jk201807270030
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  • 本号の編集にあたって(<特集>豪雨による斜面災害)
  • 著者
  • 酒井 崇之
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • i〜i
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270003
  • 内容
  • 本号の特集にあたって我が国は台風,梅雨,あるいはゲリラ豪雨による集中豪雨が多いです。過去30年を見ても,1時間に50 mm,あるいは 1 日に200 mm を超える雨が増加しており,今後も増加すると言われております。我が国の国土は約 7 割を山地・丘陵地が占め,土石流・地すべりが起きやすく,また急峻な地形であることから,一度大雨が降ると河川に水が一気に流れ出し,洪水が発生しやすい状況にあります。これらの理由から,防災対策を行っているのにも拘わらず,毎年,豪雨による災害が起きています。豪雨による災害は突発的に起きることが多いため,事前に災害リスクが高い箇所や災害が起きるタイミングを把握することが重要で,社会からも強く求められております。現在,斜面変状や降雨量のモニタリング,気象予報精度の向上,地形把握,不飽和土から飽和土に至る地盤状態における強度低減メカニズムの解明が行われています。これらの研究が進むことにより,災害リスクの高い場所の把握や,災害の事前予防が期待されております。このように豪雨による斜面災害は,地盤工学分野において喫緊の課題であると言えます。そこで,本号では,「豪雨による斜面災害」と題し,特集を企画致しました。総説では,近年の集中豪雨による斜面災害から繰り返される災害にどのように備えるか執筆されております。6 編の報告では,近年発生した豪雨による斜面災害について,解析を用いた分析,土砂災害発生履歴と土石流発生頻度の整理,斜面災害リスク評価,現地調査の報告といった多岐に渡った報告がされております。本特集を通して,豪雨による斜面災害のメカニズムの解明や,予測技術や対策技術の発展に貢献し,本特集号が読者の皆様にとって有益なものとなることを願っております。酒 井 崇 之(さかい たかゆき)地盤工学会のホームページ URLhttps://www.jiban.or.jp/国際地盤工学会ホームページ http://www.issmge.org/編集兼発行者公益社団法人地盤工学会
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  • 目次
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270004
  • 内容
  • 口絵写真(*HP)前付報告平成29年九州北部豪雨被災エリアの土砂災害発生歴と三郡変成帯の土石流発生頻度報告花崗閃緑岩地帯における深層風化に関する現地調査報告(その 1)報告花崗閃緑岩地帯における深層風化に関する現地調査報告(その 2)報告2017年九州北部豪雨時の斜面崩壊分布と水理解析による統計的再現性について学会の動き(国際活動から)第 7 回日中地盤工学シンポジウムを開催して会長就任のご挨拶●大谷順会長を退任するにあたって●村上章地盤工学会名誉会員推挙報告平成29年度プレミアム会員に関する報告地盤工学会平成30年度新任副会長紹介特集テーマ豪雨による斜面災害総説近年の集中豪雨による斜面災害とその教訓―繰り返される災害に備える― …………………… 1●安福報(公告募)(公募)平成29年九州北部豪雨被災エリアの土砂災害発生歴と三郡変成帯の土石流発生頻度 ………… 6●鈴木募)募)募)募)宏彰/西山浩司清伸/古川全太郎/矢ヶ部秀美聖/山下浩二/藤白隆司博行/吉田堯史/才田進/盧涛/末岡徹正文/登坂博行/堀田良憲/末岡徹2014年台風11号豪雨による六甲山系の斜面崩壊地分布と砂防堰堤堆積土砂の変動特性の関係 …………………………………………………………………………………………26●南部技術紹介和之/松木平成28年台風第10号により岩手県で発生した土石流・斜面崩壊の特徴と豪雨時の斜面災害リスク評価 ……………………………………………………………………………………22●大河原(公健二/阪口2017年九州北部豪雨時の斜面崩壊分布と水理解析による統計的再現性について ………………18●登坂(公博之/矢野花崗閃緑岩地帯における深層風化に関する現地調査報告(その 2) ……………………………14●大嶺(公素之/大石花崗閃緑岩地帯における深層風化に関する現地調査報告(その 1) ……………………………10●笠間(公規之啓太/西岡孝尚/澁谷啓地層抜き取り調査法を用いた地盤災害の地質学的調査 ……………………………………………30●高田圭太/松木宏彰/木下博久繰り返し地震波干渉法に基づく地盤構造物のモニタリングの試み ………………………………32●黒田清一郎/田頭秀和/増川晋寄稿(学生編集委員)鳥取西道路学会の動き平成29年度地盤工学会の表彰に関する報告 …………………………………………………………36●渡上●古関気高第 2 トンネル工事の見学 …………………………………………………………34正洋潤一地盤工学会地盤環境賞を受賞して ……………………………………………………………………47●高畑陽/藤原斉郁/石井裕泰/松井秀岳/大石雅也地盤工学会地盤環境賞を受賞して ……………………………………………………………………48株 /阪神高速技術株 /(一財)関西環境管理技術センター/東洋建設株/●阪神高速道路大阪ベントナイト事業協同組合/(一財)地域地盤環境研究所/勝見武/嘉門 雅史 地盤工学会地盤環境賞を受賞して ……………………………………………………………………49株●鹿島建設地盤工学会技術業績賞を受賞して ……………………………………………………………………50株 大林組●大阪府都市整備部富田林土木事務所/大阪市交通局/大鉄工業・吉田組・森組・紙谷工務店共同企業体/地盤工学会技術業績賞を受賞して ……………………………………………………………………51●酒井正二郎/奈須野恭伸/寺本淳一地盤工学会技術開発賞を受賞して ……………………………………………………………………52●北村明洋/奥西一裕/久保田篤之/澤村康生/寺本俊太郎/木村亮地盤工学会技術開発賞を受賞して ……………………………………………………………………53●末政直晃/田中剛/大和眞一/足立由紀夫地盤工学会技術開発賞を受賞して ……………………………………………………………………54●神田政幸/西岡英俊/佐名川太亮/喜多直之/光森章/妙中真治/乙志和孝地盤工学会論文賞(和文部門)を受賞して …………………………………………………………55●森本励/川村國夫/宮下孝/山岸達也/高橋裕之/津田雅丈地盤工学会論文賞(和文部門)を受賞して …………………………………………………………56●高畑修/熊田正次郎/安藤淳也/宮口新治/石山宏二/保高徹生/小峯秀雄地盤工学会論文賞(英文部門)を受賞して …………………………………………………………57●石藏良平/安福規之/Michael J. Brown地盤工学会論文賞(英文部門)を受賞して …………………………………………………………58●内村太郎/東畑郁生/王林/西江俊作/山口弘志/瀬古一郎/Qiao Jianping地盤工学会論文賞(英文部門)を受賞して …………………………………………………………59●Howard Taylor/Catherine O'Sullivan/WayWay Sim/Simon J Carr地盤工学会研究奨励賞を受賞して ……………………………………………………………………61●富樫陽太地盤工学会研究奨励賞を受賞して ……………………………………………………………………62●栗本悠平地盤工学会研究奨励賞を受賞して ……………………………………………………………………63●大坪正英学会の動き(国際活動から)第 7 回日中地盤工学シンポジウムを開催して ………………………………………………………64技術手帳地盤工学分野へのマイクロ・ナノバブルの利活用 …………………………………………………67●渡部●濱本講座要一/張昌一郎/竹村鋒/西村貴人/鈴木聡/勝見武健一郎杭基礎の支持層確認と支持力確保6. 既製杭の支持層確認方法と支持力確保のための施工管理 ……………………………………69●木谷好伸/廣瀬智治サンプリングの極意6. 有害物質を対象としたサンプリングとその評価事例 …………………………………………76●畠俊郎/五十嵐敏文/新藤和男/辰巳健一会告公益社団法人地盤工学会第60回通常総会報告……………………………………………………84新入会員 ………………………………………………………………………………………………………85編集後記 ………………………………………………………………………………………………………86
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  • CONTENTS
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270005
  • 内容
  • Theme: Slope Disaster Caused by Heavy RainfallLessons from Slopedisasters Caused by Heavy Rain in Recent Years ―Preparing for Repeated Disaster― ……… 1● Noriyuki YasufukuSediment Disaster History of the Area AŠected by 2017 Heavy Rainfall in Northern Kyushu District andOccurrence Frequency of Debris Flows in the Belt of Sangun Metamorphic Rock ……………………………………… 6● Motoyuki Suzuki, Hiroyuki Oishi, Kenji Yano, Kazuyuki Sakaguchi, Hiroaki Matsugi and Koji NishiyamaReconnaissance Report on Deep Weathering of Granodiorite ………………………………………………………………10● Kiyonobu Kasama, Zentaro Furukawa and Hidemi YakabeReconnaissance Report on Deep Weathering of Granodiorite ………………………………………………………………14● Kiyoshi Omine, Kouji Yamashita and Takashi FujishiroStudy on the Reproducibility of Slope Failure Distribution Observed at Northern Kyushu Torrential Rain in 2017,using Surface/subsurfacecoupled Hydrologic Simulation ……………………………………………………………………18● Hiroyuki Tosaka, Takafumi Yoshida, Susumu Saita, Lu Tao and Toru SueokaCharacteristics of Debris Flow and Slope Failure in Iwate Prefecture by 2016 Typhoon No.10 andSlope Disaster Risk Assessment during Heavy Rain …………………………………………………………………………22● Masafumi Okawara, Hiroyuki Tosaka, Yoshinori Hotta and Toru SueokaRelationship between the Areal Distribution of Slope Failures and the Variation of Sedimentin Sabo Dam over Rokko Mountain Area Caused by Heavy Rainfall of Typhoon No. 11, 2014 ………………………26● Keita Nambu, Takahisa Nishioka and Satoru Shibuya
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  • 会長就任のご挨拶
  • 著者
  • 大谷 順
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270006
  • 内容
  • 会長就任のご挨拶公益社団法人会地長盤大工谷学会順本年 6 月 6 日の総会において,第35代地盤工学会長を拝命し,村上 章第34代会長のあとを引き継ぐことになり,2020年 6 月までの 2 年間,その職務を務めることになりました。歴代の会長,また諸先輩方が残された多くの実績を思うと,かなりのプレッシャーを感じますが,誠心誠意を持って運営していく所存です。私は正会員になって 30年になります。これはちょうど平成年間とほぼ同時期です。その間,学会名が土質工学会から地盤工学会,会誌が土と基礎から地盤工学会誌,Soils and Foundations が完全英語化し,Elsevier を publisher に指定,加えて最大の変化は,現在地盤工学会が公益社団法人であることです。また地盤工学会は国際地盤工学会( ISSMGE)のメンバー学会でもありますが,これについても 4 年に一度の世界会議(ICSMGE)を一度(2005年大阪会議),またアジア地域会議(ARC)を二度(1987年京都会議,2015年福岡会議)開催しています。以上は,順調に国内外に対し,学会のプレゼンスを発揮してきたと言えます。しかしその間,会員は減少傾向にあり,昨年度末では9 500余名となっており,他学会の状況に違わず,会員の高齢化に加えて若手会員の減少が認められることも現実として受け止める必要があります。私自身のこれまでの地盤工学会における活動については,もちろん,所属する九州支部からの派遣委員として,最初は学会誌の編集委員や調査部員等,いくつかの仕事をさせていただきました。その後は,どちらかというと国際部での仕事が多く,九州支部会員を主体として 1988 年から 2007 年まで 5 回開催した地盤の補強に関する国際シンポジウム(IS Kyushu),また最近では,上記でも紹介した第15回国際地盤工学会アジア地域会議において,実行委員長を務めさせていただきました。これらに於いて多くの会員の方々と一緒に活動できたことは,今日の私自身の形成に多大な影響をもたらしていることに疑う余地はありません。これまでの私自身の経験や現在の学会が置かれている現状を基に,任期中に取り組む方針について,以下の 3 項目を考えています。1) 国際的プレゼンスを高める活動2) 国土強靭化に資する技術開発と防災・減災技術の推進3) 長期的展望に立つ学会運営まず 1)についてですが,ISSMGE における地盤工学会のプレゼンスをより一層高めることは当然ですが,それを後押しする活動,すなわち以前各支部で開催していた IS シリーズ(1988年の IS Kyushu より開始)のような国際的情報発信の場の重要性を痛感しています。これにより各支部の収支バランスや広域的な人材育成の可能性が考えられます。大事なのはその際,学会の長期的展望を踏まえて若手が主体となる運営を目指すことです。私が実行委員長を務めた第15回アジア地域会議では若手会員の活躍は目を見張るものがあり,これら若手に対し,世界へ情報発信する場を提供する必要性を強く感じています。また,我が国の技術力は世界をリードしているにもかかわらず,世界的認知度は必ずしも高いとは言えず,我が国の技術を世界に広めることも重要であると考えています。次の 2)については,学会が推進している公益社団法人としての社会貢献をしっかり果たすことです。地盤工学会は現在地盤品質判定士を推進しており,今年 2 月には国土交通省から宅地防災として唯一登録資格認定を受けました。今後はこの地盤品質判定士を広く知っていただくと共に,広く活用いただくことが重要です。もちろん災害が起こって活動するだけでなく,起こる前に何をしたらいいかという点についても取り組んで行きたいと考えており,その際,新たな技術開発も不可欠となります。最後の 3)については,やはり会員数拡大が必須となります。現在進めている若手会員と女性会員数増加策に加えて,シニア会員や元留学生および海外からの滞在研究者の学会参加といった会員の多様化をめざすと共に,その方々の活躍の場を提供することが重要だと考えます。以上の三項目は独立ではなく,相互に関係していることは言うまでもありません。地盤工学会としてはこのような活動について,従来から言われているように,専門学会として土木,建築,農業土木,および応用地質といった多方面の方々の学会参画,およびいわゆる産官学,特に官としての国や地方公共団体との強い連携は学会の長期的展望には不可欠です。最後になりましたが,上記を実現するには,まずは現在におけるパラダイム転換を理解すること,また“Scrap andbuild”の考え方は不可欠となります。新たな施策を講じるためには現存するいくつかの事項を終了させる必要があります。またその継続には年齢・性別に関係なく,いわゆる“Sustainability of human resources”が重要な役割を演じるとことは間違いありません。是非,多くの会員の方々のご指導,ご鞭撻をいただくと共に,学会活動に積極的に参加いただくことを含めたご支援をよろしくお願いします。熊本大学大学院先端科学研究部教授
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  • 会長を退任するにあたって
  • 著者
  • 村上 章
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270007
  • 内容
  • 会長を退任するにあたって公益社団法人 地 盤 工第代会長 村 上学会章東畑郁生第33代会長から引き継いだ会長職を,2018年 6 月 6 日に開催された公益社団法人地盤工学会第60回通常総会にて退任し,大谷 順新会長に引き継ぎました。2 年間の任期中は,平成28年熊本地震,平成28年 8 月北海道豪雨ならびに平成29年 7 月九州北部豪雨に対して,災害連絡会議を通じて支部災害調査団を編成し,地盤災害を調査するとともに報告会を実施しました。また,国際地盤工学会会長に対する東畑前会長の推薦活動を国内外で行いました。選挙の行われた第 19 回国際地盤工学会議では,東畑前会長が Board Level Committee の一つである Professional ImageCommittee(PIC地盤工学の社会的地位向上推進委員会)の委員長就任を要請され,2021年までその任にあたられることになりました。たまたま,小職も TC103(Numerical Methods in Geomechanics)の委員長を同じ任期で務めることになり,他の TC・ATC 委員長とともに斯界学術・技術の発展と,日本地盤工学会の国際的地位向上に貢献したいと考えています。一方,学会が刊行する国際ジャーナル Soils and Foundations( S&F)は,論文投稿数・掲載数とも順調に増加し,世界において競争力を有するに至りました。会長任期中は,副会長ならびに総務部長の強力なご支援のもと,全国の会員,理事・監事,永田満枝事務局長を始めとする学会事務局の方々の絶大なるご協力をいただきました。昨年度一般会計決算で収支差が黒字となりましたことは,こうしたご尽力の賜物であるのみならず,基準英訳に関する寄付を多方面から頂戴したことも大きな要因でした。関係各位に衷心より御礼申し上げます。就任当初は,学会事業の公益性の維持向上,コンプライアンスの遵守,透明性と情報開示の徹底,理事会による適正なガバナンスなど学会内部統治を確保したうえ,社会の人々から支えられる開かれた学会活動を行うとともに,学会の活性化を図るために,若い方々を始めとする多様な人材に魅力を感じていただき,精彩に富んだ学会に向けた方向性のもとで事業の推進を考えました。このため,2009年度中長期ビジョンの検証と見直しのほか,以下の 3 項目を掲げま 国土強靱化に関わる学術・技術の振興,◯ 地盤品質判定士を核とした技術者継続学習制度の構築,した。すなわち,◯ S&F を中心とする国際情報発信力のさらなる展開を掲げました。◯ については,地震・豪雨災害が毎年のように発生し,支部災害調査の資料が蓄積され,その内容を速報版で S&F◯の投稿区分「Geo-disaster report」にオープンアクセスとして掲載しています。このシステムは地盤災害に関する学術・技術の振興に大きく寄与するものと思われますが,最近では Vol. 56, Issue 6(2016年12月発行)に熊本地震の調査結果が公表されて以来,新たな報告が見られません。これも活用することで,国土強靱化に関わる地盤工学の学術・技術の進歩が大いに期待されます。 については, S&F が投稿原稿数,掲載論文数,アブストラクトおよび論文ダウンロード数,インパクトファク◯ター・SNIP・SJR などのジャーナル評価指標について堅調な伸びを示し,国際ジャーナルとしての競争力と地歩を築いています。とくに,インパクトファクターは今年1.599となり,その国際競争力は一層高まりました。S&F を利用した国際情報発信には,その展開に十分な余地が残されており,今後の戦略が期待されます。 については,平成 30年 2 月 27日に地盤品質判定士が国土交通省登録資格として,新たに設けられた「宅地防災」◯施設分野で登録されました。近年,滑動崩落・擁壁倒壊・液状化といった宅地災害が相次いで発生していますが,宅地防災業務に係る調査及び設計を行うために必要な土木及び建築の知識を有する技術者は多くありません。今般の資格認定により,公共工事の品質確保と技術者の育成及び活用を図ることができ,宅地防災業務に限らず自治体の公共事業に関する技術相談にも活用が期待されます。当学会としては,さらに多くの地盤品質判定士の育成を目指して技術者継続学習制度が確立されることを祈念します。最後に,地盤工学会がもつ課題にも目を向けたいと思います。会員数減少について,田中耕一副会長を始めとする会員・支部部が積極的に対応を図られています。中長期ビジョンを検証して見直したのち,若手会員に向けた学会パンフレットの改訂を考えていましたが,残念ながら成し得ずに次期会長期へ申し送りとなりました。一般会計収支差の改善について,会員数減少と相俟って自助努力だけでは限界があるように思われます。今年度の科学研究費申請に向けた準備をすでに始めており,外部資金の獲得も目指す一方,日下部元会長が退任挨拶で書かれたように,年度予算の 10ほどをご寄付で賄うことができれば,学会のアクティビティを減じることなく財政の健全化が可能かと思われます。その元で,学術の貢献にむけて学会が一丸となって取り組み,多くの若手会員が国内外で活躍されることを願っています。関東・中部・関西以外で初めて会長に選出された大谷 順氏のご活躍に大いに期待します。京都大学農学研究科教授
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  • 地盤工学会名誉会員推挙報告
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270008
  • 内容
  • 地盤工学会名誉会員推挙報告(五十音順敬称略)地盤工学会第60回通常総会において,下記の10名が地盤工学会名誉会員に推挙されましたのでご報告いたします。きたむらりょうすけ北村良介        現在鹿児島大学名誉教授生 年 月 日昭和22年 6 月29日                昭和 46 年 3 月鹿児島大学農学部林学科卒業        昭和 52 年 3 月京都大学大学院工学研究科博士課程土木工学専攻単位取得退学        昭和 52 年 4 月京都大学助手(防災研究所)        昭和 54 年 6 月鹿児島大学講師(工学部)        昭和 58 年 4 月鹿児島大学助教授(工学部)        昭和 63 年 4 月鹿児島大学教授(工学部)        平成 25 年 4 月鹿児島大学名誉教授        平成 2 ~ 4 年 度地盤工学会理事        平成 6 ~ 24 年 度地盤工学会九州支部評議員        平成 21 年 度地盤工学会九州支部支部長        昭和 57 年 5 月土質工学会論文奨励賞        平成 16 年 3 月地盤工学会功労章受章くまがいこうじ熊谷浩二        現在八戸工業大学名誉教授生 年 月 日昭和22年 8 月 9 日                昭和 48 年 3 月東北大学工学部土木工学科卒業株 入社        昭和 48 年 4 月前田建設工業株 技術研究所研究員        昭和 51 年 3 月前田建設工業株 技術研究所土質研究室副室長        平成 2 年 9 月前田建設工業株 技術研究所土質研究室長        平成 6 年 9 月前田建設工業        平成 11 年 4 月八戸工業大学教授(工学部土木工学科,大学院土木工学専攻)        平成 15 年 4 月八戸工業大学工学部建築工学科長,大学院建築工学専攻主任        平成 18 年 4 月八戸工業大学入試部長        平成 20 年 4 月八戸工業大学工学部土木建築工学科長,大学院土木および建築工学専攻主任        平成 22 年 9 月八戸工業大学評議員(平成25年 9 月 2 日まで)        平成 23 年 4 月八戸工業大学基礎教育センター長,図書館長        平成 25 年 4 月八戸工業大学社会連携学術推進室長(平成28年 3 月31日まで)        平成 30 年 3 月八戸工業大学退職        平成 30 年 5 月八戸工業大学名誉教授年 平成  3    8月「地盤改良におけるトラブルの要因とその対策」編集委員会委員 9月~5年        平成 14 ~ 16 年 度地盤工学会理事   15 平成   3月地盤工学用語辞典編集委員会委員(地盤改良と補強土) 年 2月~17年        平成 18 年 4 月 ~地盤工学会東北支部評議員   24 平成   3月第 年 2月~25年47回地盤工学研究発表会実行委員会委員長        平成 26 ~ 28 年 度東北地域地盤災害研究委員会委員        平成 28 年 度東日本大震災 5 周年シンポジウム実行委員会委員        平成 28 年 4 月 ~廃炉地盤工学委員会委員        平成 16 年 3 月地盤工学会功労章受章        平成 25 年 3 月地盤工学貢献賞受賞(環境フロンティア研究会の活動)        平成 27 年 4 月地盤工学会東北支部功労表彰 くわばらふみお桑原文夫株        現在パイルフォーラム日本工業大学副社長名誉教授生 年 月 日昭和22年 9 月 5 日                昭和 45 年 3 月東京工業大学工学部建築学科卒業        昭和 47 年 3 月東京工業大学大学院理工学研究科修士課程建築学専攻修了        昭和 50 年 3 月東京工業大学大学院理工学研究科博士課程建築学専攻修了        昭和 50 年 10 月日本工業大学講師(工学部建築学科)        昭和 53 年 4 月日本工業大学助教授(工学部建築学科)        昭和 62 年 4 月シドニー大学工学部土木工学科客員研究員        平成 2 年 4 月日本工業大学教授(工学部建築学科)        平成 8 年 4 月日本工業大学建築技術研究センター長株 取締役副社長        平成 22 年 4 月パイルフォーラム        平成 19 年 度地盤工学会理事(地盤工学会誌編集委員長)        平成 19 年 3 月地盤工学会功労章受章こやましゅうへい小山修平        現在大阪府立大学名誉教授株 アスカソイルコーナー技術顧問生 年 月 日昭和22年 5 月 4 日                昭和 47 年 3 月大阪府立大学農学部農業工学科卒業        昭和 49 年 3 月大阪府立大学大学院農学研究科修士課程農業工学専攻修了        昭和 52 年 3 月大阪府立大学大学院農学研究科博士課程農業工学専攻修了        昭和 52 年 4 月大阪府立大学農学部農業工学科助手        昭和 55 年 9 月大阪府立大学農学部農業工学科講師        昭和 64 年 1 月大阪府立大学農学部農業工学科助教授平成  3    3月フロリダ大学農業工学科在外研究員 年 7月~4年        平成 9 年 4 月大阪府立大学農学部地域環境科学科教授        平成 12 年 4 月大阪府立大学大学院農学生命科学研究科教授        平成 17 年 4 月大阪府立大学大学院生命環境科学研究科教授        平成 24 年 3 月大阪府立大学名誉教授株 アスカソイルコーナー技術顧問        平成 27 年 10 月 ~        平成 9 ~ 12 年 度地盤工学会入門書等企画委員会委員長        平成 13 年 度地盤工学会出版事業検討委員会委員長        平成 13 ~ 14 年 度地盤工学会理事        平成 16 年 3 月地盤工学会功労章受章 さいとうくにお齋藤邦夫        現在中央大学研究開発機構教授中央大学名誉教授生 年 月 日昭和22年10月 3 日                昭和 45 年 3 月中央大学理工学部土木工学科卒業        昭和 47 年 3 月中央大学大学院理工学研究科修士課程土木工学専攻修了        昭和 47 年 4 月中央大学理工学部土木工学科技術職員        昭和 50 年 4 月東京工業大学助手(工学部)株 協和コンサルタンツ技術部長        昭和 63 年 4 月株 日建設計中瀬土質研究所副所長        平成 3 年 4 月        平成 13 年 4 月中央大学教授(理工学部)        平成 17 年 4 月中央大学研究開発機構長(平成26年 3 月まで)        平成 19 年 11 月中央大学理工学研究所長(平成23年 3 月まで)        平成 21 年 5 月中央大学評議員(平成29年 5 月まで)        平成 30 年 4 月中央大学名誉教授        平成 30 年 4 月中央大学研究開発機構教授(現在に至る)        平成 15 ~ 16 年 度地盤工学会理事        平成 18 ~ 20 年 度地盤工学会関東支部副支部長        平成 17 年 3 月地盤工学会功労章受章さのよしふさ佐野佶房        現在函館工業高等専門学校名誉教授生 年 月 日昭和17年 9 月25日                昭和 40 年 3 月北海道大学工学部土木工学科卒業        昭和 42 年 3 月北海道大学大学院工学研究科修士課程土木工学専攻修了        昭和 42 年 4 月北海道大学講師(工学部)        昭和 42 年 10 月函館工業高等専門学校講師(土木工学科)        昭和 49 年 4 月同上助教授        平成 4 年 4 月同上教授        平成 7 年 4 月同上教授(環境都市工学科)        平成 7 年 4 月同上学生主事併任(平成 9 年 3 月まで)        平成 18 年 3 月函館工業高等専門学校定年退職        平成 18 年 4 月函館工業高等専門学校名誉教授        平成 18 年 7 月道南地区コンクリート技術センター長        平成 28 年 5 月同上退職        昭和 57 ~ 59 年 度土質工学会誌「土と基礎」編集委員   62昭和 ~平成    年度土質工学会北海道支部幹事11         平成 4 ~ 6 年 度土質工学会土のコンシステンシーに関する研究委員会委員   6 平成 月~   6月土質工学会フォールコーン試験方法基準化委員会顧問 年108年        平成 8 年 10 月 ~地盤工学会災害連絡会議地方連絡委員   11 平成   2月地盤工学会役員候補者選考委員会委員 年 2月~14年        平成 12 ~ 14 年 度地盤工学会北海道支部評議員        平成 15 年 度地盤工学会北海道支部長        平成 16 ~ 17 年 度第40回地盤工学研究発表会実行委員会副委員長        昭和 43 年 5 月土質工学会北海道支部賞        平成 16 年 3 月地盤工学会功労章受章        平成 18 年 4 月地盤工学会北海道支部功労者表彰 ぜん善 こうき功企        現在(一財)沿岸技術研究センター参与九州大学名誉教授生 年 月 日昭和23年 2 月25日                昭和 48 年 3 月九州大学大学院工学研究科水工土木学専攻修士課程修了        昭和 48 年 4 月運輸省港湾技術研究所土質部研究官財 国際臨海開発研究センター研究員        昭和 53 年 12 月        平成 9 年 4 月運輸省港湾技術研究所土質部長        平成 10 年 9 月九州大学教授        平成 15 年 4 月九州大学西部地区自然災害資料センターセンター長(兼任)        平成 24 年 4 月九州大学名誉教授        平成 24 年 4 月九州大学大学院工学研究院特任教授        平成 30 年 4 月(一財)沿岸技術研究センター参与        平成 14 ~ 16 年 度地盤工学会用語辞典編集委員会委員長        平成 15 ~ 16 年 度地盤工学会九州支部支部長        平成 16 ~ 28 年 度九州地盤情報システム協議会委員長        平成 17 年 度地盤工学会福岡県西方沖地震調査団団長        平成 19 ~ 20 年 度地盤工学会副会長        平成 4 年 5 月土質工学会論文賞        平成 15 年 5 月地盤工学会技術開発賞        平成 16 年 3 月地盤工学会功労章受章        平成 3 年 4 月科学技術庁長官賞        平成 13 年 7 月国土技術開発賞優秀賞        平成 23 年 9 月産学官連携推進会議国土交通大臣賞たなかやすお田中泰雄        現在神戸大学名誉教授Tunku Abdul Rahman 大学(マレーシア)Adjunct 教授生 年 月 日昭和22年 5 月16日                昭和 45 年 9 月神戸大学工学部土木工学科卒業株 錢高組        昭和 45 年 10 月        昭和 48 年 11 月カナダ Acres Manitoba Ltd.        昭和 50 年 9 月マニトバ(カナダ)大学大学院工学研究科修士課程土木工学専攻修了        昭和 52 年 3 月カナダ Montreal Engineering Co. Ltd.        昭和 55 年 11 月シェフィールド(英国)大学大学院工学研究科博士課程土木工学専攻修了        昭和 55 年 12 月神戸大学助手(工学部)        平成 3 年 3 月神戸大学講師(工学部)        平成 5 年 7 月神戸大学助教授(工学部)        平成 11 年 10 月神戸大学教授(都市安全研究センター)        平成 24 年 4 月神戸大学名誉教授        平成 24 年 5 月Tunku Abdul Rahman 大学(マレーシア)教授(理工学部)        平成 29 年 7 月Tunku Abdul Rahman 大学(マレーシア)Adjunct 教授(理工学部)        昭和 59 ~ 60 年 度地盤工学会関西支部幹事長        平成 15 ~ 16 年 度地盤工学会理事(会誌部長)        平成 15 ~ 16 年 度「土と基礎」編集委員長        平成 20 年 度地盤工学会関西支部副支部長        平成 21 年 度地盤工学会関西支部支部長        平成 18 年 3 月地盤工学会功労章受章 はしもと橋本ただし 正株 地域地盤環境研究所        現在代表取締役会長生 年 月 日昭和23年 2 月19日                昭和 45 年 3 月徳島大学工学部土木工学科卒業        昭和 47 年 3 月徳島大学大学院工学研究科土木工学専攻修士課程修了        昭和 47 年 4 月京都大学防災研究所助手財 大阪土質試験所(現(一財)地域地盤環境研究所)入所        昭和 48 年 4 月財 大阪土質試験所副所長        平成 5 年 4 月財 地域地盤環境研究所所長        平成 15 年 10 月株 地域地盤環境研究所代表取締役~現在に至る        平成 20 年 4 月        平成 15 ~ 17 年 度地下空間建設における調査計測技術とその活用に関する研究委員会委員長        平成 19 ~ 21 年地盤工学会関西支部副支部長平成  22    3月地下建設工事においてトラブルが発生しやすい地盤の特性とその対応技術に関する研究委 年 6月~25年員会委員長        平成 27 ~ 28 年地盤工学会関西支部支部長        平成 26 年 3 月地盤工学会功労章受章        平成 29 年 3 月地盤工学会貢献賞やすだ安田すすむ 進        現在東京電機大学レジリエントスマートシティ研究所プロジェクト研究教授東京電機大学名誉教授生 年 月 日昭和23年 3 月 4 日                昭和 50 年 3 月東京大学大学院工学系研究科博士課程土木工学専攻修了株        昭和 50 年 4 月基礎地盤コンサルタンツ        昭和 61 年 10 月九州工業大学助教授(工学部)        平成 6 年 4 月東京電機大学教授(理工学部)        平成 25 年 4 月東京電機大学研究推進社会連携センター長        平成 28 年 4 月東京電機大学副学長        平成 30 年 4 月東京電機大学プロジェクト研究教授        平成 30 年 4 月東京電機大学名誉教授        平成 10 ~ 12 年 度地盤工学会理事        平成 18 ~ 19 年 度地盤工学会副会長        平成 29 年 度 ~地盤工学会関東支部支部長        平成 16 年 3 月地盤工学会功労章受章        平成 23 年 6 月地盤工学会研究業績賞        平成 23 年 9 月国土交通大臣賞産学官連携功労者表彰        平成 24 年 11 月ガス保安功労者経済産業大臣表彰        平成 30 年 4 月科学技術分野の文部科学大臣表彰(理解増進部門)
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  • タイトル
  • 平成29年度プレミアム会員に関する報告
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270009
  • 内容
  • 平成年度プレミアム会員に関する報告第60回地盤工学会通常総会において,平成29年度プレミアム会員の紹介と名簿が以下のとおり報告された。平成年度(新規)プレミアム会員名簿【タイプ】【タイプ】承認 No.氏承認 No.名201701042安川201701043八嶋201701044安田201701045柴田英明201701046熊谷浩二郁氏201702026夫伊名東徳二郎厚進*プレミアム会員(終身会員)制度のタイプごとの特徴区タイプ 1分会 員 の 意 思20年以上申請時の会員歴典10年以上申請年度の 4 月 1 日現在申請時の年齢特タイプ 2地盤工学およびそれに関する技術の普及・啓発活動に協力し,積極的に学会活動に協力する意思があること。正会員としての資格のほかに次の特典を有する。1. 研究発表会に無料で投稿・参加できる。2. 本部主催行事に半額の参加費で参加できる。3. プレミアム会員(タイプ 1)資格付与の証書が交付される。4. 総会にて新規プレミアム会員(タイプ 1)として紹介される。5. 年 1 回地盤工学会誌に名簿が掲載される。60歳以上正会員としての資格のほかに次の特典を有する。1. プレミアム会員(タイプ 2)資格付与の証書が交付される。2. 総会にて新規プレミアム会員(タイプ 2)として紹介される。3. 年 1 回地盤工学会誌に名簿が掲載される。※プレミアム会員(終身会員)制度についてはホームページをご参照ください。https://www.jiban.or.jp/ˆle/kaiin/premiumannai.pdf【地盤工学会プレミアム会員名簿】(平成年月末日現在)(50音順)〔タイプ〕〔タイプ〕浅岡顯泉博允伊東徳二郎今野誠内田一徳岩崎好規宇野五十嵐尚雄勝岡林郁夫可児幸彦神谷光彦川村博通奥園誠之尾上篤生嘉門雅史北浦勝君島光夫草深守人熊谷浩二國生剛治澤孝平久保田翼住岡宣博住吉正信座親勝喜塩井幸武柴田英明寺西俊郎伴野松次郎中岡時春新城俊也末岡徹杉村義広中村和弘中山洋本城勇介諏訪靖二山昌照龍岡文夫柳沢新市横田漠吉田弘田村伴次常松哲陶野郁雄吉田喜忠米村内藤輝也中井照夫中澤重一那須誠橋口公一保坂雅夫松岡元三田地利之八嶋厚安川郁夫安田安原一哉藪内貞男進信幸(匿名 2 名)
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  • タイトル
  • 地盤工学会平成30年度新任副会長紹介
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270010
  • 内容
  • 地盤工学会平成年度新任副会長紹介(敬称略)木村亮京都大学大学院教授(30.6~32.6)株 土木(カッコ内は任期。なお,任期中の副会長には,平成29年度より菊池喜昭東京理科大学教授と田中耕一鹿島建設設計本部技師長が就任しております。)2
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  • タイトル
  • 近年の集中豪雨による斜面災害とその教訓―繰り返される災害に備える―(<特集>豪雨による斜面災害)
  • 著者
  • 安福 規之
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 1〜5
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270011
  • 内容
  • 近年の集中豪雨による斜面災害とその教訓―繰り返される災害に備える―Lessons from Slopedisasters Caused by Heavy Rain in Recent Years―Preparing for Repeated Disaster―安福規之(やすふく九州大学.はじめに平成 29 年( 2017 年) 7 月 5 日から 6 日にかけて,九のりゆき)教授雨 量 値 と 順 位 は , 1976 年 1 月 か ら 2017 年 7 月 ま で のデータに基づいている5)。朝倉の10 km 東に位置する北小路公民館ではどの積算時間で見ても 25 位以内と高い。州北部を襲った豪雨(気象庁命名平成 29 年 7 月九州特に, 2 時間積算で 5 位, 3 時間積算で 4 位, 6 時間積北部豪雨)は,九州北部,特に福岡県朝倉市から大分県算では 2 位で過去最大にほぼ匹敵し,12時間積算では 1日田市間の狭い中山間地域に大きな被害をもたらした。位で過去最大を100 mm 近く上回っている。このようにこの豪雨は,気象庁朝倉雨量観測所で 511.5 mm ,日田本事例の雨の降り方は, 1 ~ 3 時間積算での降り方が激雨量観測所で 329.5 mm ,国土交通省鶴河内雨量観測所しかっただけでなく,6,12時間積算でみると観測値とで 532 mm の 12 時間雨量を記録し,平成 21 年,平成 24して過去最大クラスであったことが特徴的であり,非常年の九州北部豪雨の記録を大きく上回り1)~3),中山間地に激しい雨が 9 時間も局地的に持続したという点で特域において,同時多発的な山腹・渓岸の斜面崩壊や土石異な現象であったと考えられる。このことは,図―に流・泥流が発生した。当該地の斜面は風化作用が深くま示すように,平成 24 年九州北部豪雨と平成 26 年広島豪で及んだ花崗閃緑岩や変成岩類であったため,源頭部の雨における代表的な降雨記録との比較からもよく分かる。規模の大きな崩壊に加え,中流域の渓床や渓岸の洗掘・本事例に限らず,平成 21 年, 24 年の九州北部の豪雨崩壊が進行し,民家や農地の広がる下流域に多量の土砂を含め,各地域の最近の豪雨では短時間降水量の極値更と流木が氾濫堆積し,甚大な土砂・流木・水被害を与え新が頻繁に起こっている。日本における過去 40 年間のた。データを統計学的に分析した結果からも,1 時間降水量筆者は,学会等の地盤災害調査団のメンバーとともに,被害を受けた中山間地域を中心に現地調査を実施し,各50 mm と 80 mm を超える降水量ともに増加の傾向にあることが明らかになっている2),3)。また,地球温暖化の地区での斜面災害の状況について詳細に調べるとともに,一連の土質・地質調査を行い災害地盤の土質・水理学的特性などの把握を行った3),4)。斜面災害時の最優先事項は,少なくとも人的被害をゼロにすることである。そのためには,従来型の砂防堰堤などのハード対策としての「施設整備」に加え,ソフト対策としての人命保護や開発抑制のための「警戒避難」と「土地利用制限」が今まで以上に重要になるものと考えられる。本稿では,上記の観点から近年の豪雨による斜面災害の特徴を整理し,これからの斜面災害への備えと今後の技術的な課題について,地盤工学的な視点に留意して述べる。なお,本稿では,「地盤災害」を斜面災図―朝倉,北小路公民館,全国歴代 1 位の雨量比較3)害や河川堤防等の被害による災害の総称として使用し,また,「斜面災害」は,流木を含む土石流,がけ崩れ(斜面崩壊),地すべりによる災害の総称として使っている。.今次豪雨の特徴と災害ポテンシャルの認識朝倉のアメダス,北小路公民館,全国のアメダスに対する歴代 1 位の最大積算雨量と全国のアメダスに対する歴代の順位を図―に示す3)。なおアメダスの歴代のAugust, 2018図―降雨記録の比較1 総説視点に立った IPCC の報告によると6)災害外力としての降水量の増大のみならず降雨の集中化,台風の巨大化や,最大瞬間風速の記録更新,竜巻の発生頻度の増加なども懸念され,このような災害ポテンシャルの増加に対応し,壊滅的なダメージの回避を念頭においた災害への備え,すなわち効果的な適用策とその実装が今後益々重要となるものと考える。そうした中,地盤工学が果たすべき役割は少なくない。.降雨による斜面崩壊の形態と土砂移動図―降雨と斜面崩壊の因果関係7)(筆者が一部加筆)斜面崩壊発生の原因は,素因と誘因に分けて考えられる。一般的には,素因として地質条件,地形条件,植生などがあげられる。一方,今回,発生した斜面災害の誘因は,言うまでもなく降雨である。特定の斜面が崩壊を起こすには,これらの崩壊が起こりえる素因を十分に備えていることが必要条件であり,誘因となる現象が発生することが十分条件である7)。両者が同時に満足するとき,はじめて崩壊が起きる。地盤工学的にみて,降雨と斜面崩壊の因果関係は,図―のように描くことができる1),7)。こうした因果関係は,風化などの進行を踏まえると,時間的に変化することを認識しておくことが肝要図―雨量と崩壊面積割合の関係8)であろう。具体的に説明すると,1)地盤の飽和化による滑動力の増加と抵抗力の減少,2)地下水位の上昇・る。水圧の増加に伴う有効応力の減少,3)崩積土と基盤岩また,今次のような極端な豪雨による多くの斜面崩壊のような異層境界面の湿潤による弱化,4)浸透流によによって,発生土砂量や流木量がどの程度になるかを推る滑動力としての浸透圧の発生, 5 )表層流による洗定することは,例えば,砂防施設や河道の構造や規模を掘・侵食及び渓床堆積物の移送,6)異層境界面浸透水考えるうえで極めて重要である。そのためには,降雨とや節理・亀裂に集中する裂か水によるパイピング現象,関連づけて斜面崩壊の規模や形態を同定することが求めさらに,7)降雨が地盤の浸透能をはるかに超えるようられる。しかし,その崩壊の規模や形態は,素因としてな場合には,表層を流れる水がある厚さを持って流下し,の地質条件,地形条件,植生などの特性や誘因としての流水表面と地盤表面の間で速度勾配が生じることによっ降雨強度(時間当たりの降雨量など)によって大きく変て,滑動力に寄与するせん断力の発生などがある7)。動するものと考えられ,現状では十分な精度で発生土砂今次の豪雨についてみると,先にも示したように過去量を推定できる状況にはない。そうした中で,今次の豪に例のないような強い雨が長時間,続いたことから,上雨で発生した赤谷川流域での斜面崩壊等を対象に,その述の 1)から 7)すべての要因が動員されていた可能性地域での土砂移動現象を詳細に分析し,累積雨量と生産があり,その結果として同時多発的に斜面崩壊が,朝倉土砂量との関係をイメージ図としてまとめる試みが,地を中心とした筑後川右岸流域の特定の地域に発生したと頭薗によってなされている9)。図―がそのイメージ図推察される。こうした多くの要因が動員されて生じるよで,対象流域に着目すると,累加雨量とともに生産土砂うな斜面崩壊,特に自然斜面に対する斜面安定計算法は量がべき関数的 に増加し,また,累積雨量 200 ~ 500十分に整っているわけではなく,時空間的に変化する斜mm に対応した典型的な崩壊形態も併せて分かるように面内部の構造や水理学的特性を適切に評価する手法の開整理されている。この図には,生産土砂量に具体的な数発も併せて,今後,実装可能なシステムとしての総合的値は入っていないものの,災害履歴を反映したこうしたな斜面安定の解析手法の確立が望まれる。図が整えられれば,この流域ではどれくらいの累積雨量図―は,筑後川右岸流域の調査対象範囲における各の時にどういった崩壊が卓越し,どの程度の生産土砂量時間雨量と斜面の崩壊面積割合の関係を整理したものでになる可能性があるのかを流域圏単位で想定できることある8),9)。この図から, 1時間雨量 100 mm, 3 時間雨量になる。今次のような極端豪雨によって派生する中山間250 mm , 6 時間雨量 350 mm , 12時間雨量 400 mm , 24地域での災害において地盤,河川,砂防など異分野間で時間雨量450 mm を超過すると,崩壊面積が急激に増大連携した流域圏でのレジリエンス強化が強く求められてする傾向が読み取れる。こうした統計的な情報を包括的いる中で,こうした試みは地盤工学的な貢献につながるに整理・分析し,危険度評価などで活用できる仕組みをものと思われる。今後,このような事例分析が広くなさ構築することができれば,地域性を考慮した防災・減災れ,活用されることを期待したい。対応を検討する際に,有効な手立てになるものと思われ2地盤工学会誌,―() 総図―.説累加雨量と生産土砂量の関係性9)(筆者が一部アレンジ)斜面崩壊の形状分析とその比較今次の豪雨により生じた崩壊斜面の幾何学的形状(崩壊傾斜角,崩壊高さ,崩壊深さ)の分析が笠間らによってなされている10) 。対象とした調査地域は,福岡県朝倉市において斜面崩壊が多くみられた流域(東から赤谷川,乙石川,白木谷川,寒水川,北川,奈良ヶ谷川)である。分析には,崩壊前後のレーザプロファイラデータが使用されている。具体的な分析方法や使用された地質情報などは,先の参考文献 10 )に詳しい。ここでは,いくつかの分析結果を紹介する。図―は,対象としたすべての流域における崩壊斜面図―崩壊斜面の傾斜角の分布10)の傾斜角の崩壊前後の頻度分布と累積頻度を示したものである。図中には,全国を対象とした降雨による斜面崩壊の累積分布の結果11) も比較として示されている。これより,今次の九州北部豪雨による崩壊斜面数で最も多付近で,平均の崩壊斜面の傾斜角は35°程い傾斜角は40°度であることが分かる。また崩壊斜面数の 8 割は,傾以下で発生しており,全国の事例のそれより約斜角 38°小さいことなどが地域的な特徴として読み取れる。20°図―には,崩壊斜面の崩壊高さの頻度分布と累積頻度が示されている。このような分析が全国の累積頻度との比較でなされることで,極端豪雨下での地域における崩壊斜面の形態の特色が統計的な視点から明らかにされ,図―崩壊斜面の高さの分布10)記録として蓄積されていくことが地盤工学的には重要である。m を超える深い層からの大きな崩壊も存在することが次に,個々の崩壊斜面の平均崩壊深さを流域ごとに整読み取れる。加えて,図―からは,今次の極端豪雨下理したものが図―であり,地質に着目しながら流域ごでの各流域での崩壊面積比が 3 ~ 8 の範囲にあることとの崩壊面積比(崩壊域の合計面積と流域面積の比)をが認識できる。こうした分析結果が,将来的には,降雨まとめたものが図―である。図―から,いずれの流指標分析や斜面崩壊・侵食・堆積などの土量分析と統合域も流域全体での平均の崩壊深さは 0.4 m から 1.3 m の化され,リアルタイムでの斜面のリスク評価手法につな範囲にあることや,崩壊斜面の中で平均の崩壊深さが 8がり,使える技術として確立されることを望む。August, 20183 総説図―平均崩壊深さの分布10)図― 1967年以降の各地方での斜面災害の状況14)ダーの精度が近年格段に向上し,また,ドローンを使った画像分析技術の進展も著しいものがある。そのような環境の中で,こうした最新の技術を積極的に取り入れた地形判読と地質・層序状況などの分析に基づくスクリーニング技術の活用が多くの機関で近年,なされている。こうした中,所定の精度をもって危険斜面の見える化(指標化)ができれば,事前防災の質を高める上で極めて有用な手立てとなる。今後,こうした視点での学術的で体系的な取り組みが加速化し,将来的には,新しい技術を積極的に導入した事前防災の高度化に資する取り組図―崩壊面積比の比較10)みの標準化がなされることを期待する。. 中山間地域での地盤情報データベースの充実.地盤防災・減災の視点からの技術的課題地盤工学会九州支部では,これまで九州 7 県において 6 万本を超えるボーリングデータ等を有する地盤情今回並びに過去の災害履歴の教訓から今後の水・地盤報のデータベース化を行い,九州地盤情報共有データ防災における地盤工学的に早急に取り組むべき課題としベースとして,一般に提供してきている。しかし,それて筆者が強く意識した事項をいくつか述べる。らのデータは都市部や沿岸域でのものが圧倒的に多くな. 過去の災害の記録の整備っているのが現状である。今回のように,中山間地域で今回のような九州北部での極端な豪雨による地盤災害発生するような地盤災害に対して,復旧・復興に寄与すは,程度の違いはあっても,これまでに何度も繰り返さるデータベースとするためには,中山間地域での地盤れてきている。過去に多くの貴重な災害記録があるにもデータの充実が不可欠である。災害復旧対応時の地盤調かかわらず,それらが有効に活かされていない現状があ査で得られるデータをスムーズに集約し,地盤データのる。それぞれの部署(行政機関)でばらばらに記録が保チェック機能を有する体制を整えることなど,行政の管されており,一元的な情報となっていないことや,記ニーズに応じて地盤技術者が対応できることは少なくな録があったとしてもそれらが,一般に活かされるようない。今次の災害を受けて,「地域に役立つ地盤情報とは形態で残っていないようなケースが多い。このような状何なのか」を整理・分析し,具体的な対策を決定するた況を鑑みると,例えば,学会等の地盤防災にかかわる技めの判断指標として利用しやすい災害対応型の地盤情報術者が主導して,国,地方の機関と協働し,過去に遡っデータベースの構築に期待が寄せられている。また,同て分野横断的に災害履歴の記録をある程度統一した形式時に,優先順位などを含めた災害対応の判断理由を客観で収集・整理し,それをアーカイブとして有効に活かし的に説明できるような学術的な視点からの分かりやすいていけるような仕組みづくりを推進する取り組みができ地盤災害リスク分析手法の確立も望まれる。ていないものであろうか。次の災害に備えるために地域で広く活用され,また,次の世代にこれまでの経験を伝え,活かす上でも有効な手立てとなるように思える。. 地形判読と地質・層序状況による事前崩壊危険斜面のスクリーニング技術の高度化レーザプロファイラデータや C X 合成バンドレー4. 斜面崩壊の周期性の理解と土砂災害危険個所抽出精度の向上花崗岩類の分布地域での崩壊の周期性については,詳細な研究が 1980年代になされている12),13) 。現地調査を通して,山くずれ発生後の経過年数と表層土の厚さの関係,集水面積と山くずれの平均周期の関係が整理されて地盤工学会誌,―() 総説いる。この研究に照し合せれば,平均的な崩壊深さが0.7 m 程度とすると,周期性は 200 年程度と予測される。こうした時間軸に着目した表層土の再形成速度や斜面崩壊の周期性に関する研究を地質に応じて深めていく必要がある。花崗岩分布地域では,崩壊跡に再形成された表層土や渓床に経年的に堆積している渓床堆積物などが災参1)2)3)害に大きく関与しているため,極端豪雨を対象とする場合には,通常の地形解析からの土砂災害危険箇所の指定4)だけでは十分でない。斜面や渓流の堆積物の分布,崩壊跡地に侵入している植生,源頭部・渓岸斜面の花崗岩の風化形態,過去の崩壊や土石流の履歴の周期性等を調査5)することによって斜面災害リスクを明らかにし,そうした知見も踏まえた土砂災害危険箇所の選定に関する取り6)組みが進展することを期待する。.おわりに7)近年,各地域で局地的で集中的な豪雨による斜面崩壊の卓越した土砂・河川災害が発生し,甚大な人的及び物8)的被害をもたらしている。図―は, 1967 ~ 2012 年の日本の各地方での斜面災害の件数とその割合を地方ごと9)でまとめたものである14) 。九州・沖縄地方の斜面災害割合は31と他の地方よりも大きく,年間で平均390回10)を超える斜面災害が発生していることになる。気候変動に関する政府間パネル( IPCC )や各種研究機関の調査報告などによると,局地的な集中豪雨は今後も増加の傾向にあると指摘されている。このような状況11)の中,想定される気候変動下において,降雨などの災害外力の増大と社会基盤の老朽化及び社会構造の変化に伴12)う総合的な防災力の低下を念頭に置き,これまでに繰り返されている地盤災害の状況を丁寧に比較・分析し,得13)られる成果を学問領域を超えた連携,更には実社会や地域住民並びに行政との協働を通して,将来を見据えた減災・防災に活かす工夫が今まで以上に求められる。August, 201814)考文献地盤工学会平成 21 年 7 月九州北部豪雨による土砂災害調査報告書,2010.地盤工学会平成 24 年 7 月九州北部豪雨による地盤災害調査報告書,2013.平成29年度科学研究費補助金特別研究促進費(研究代表者秋山壽一郎)平成 29年 7 月九州北部豪雨災害に関する総合的研究報告書,課題番号17k20140,2018.安福規之・笠間清伸・石蔵良平・村上 哲平成29年 7月九州北部豪雨の被害報告―地盤災害を中心にして―,基礎工,Vol. 46,No. 3,pp. 104~108,2018.デジタル台風アメダス集中豪雨―過去の大雨ランキング,http://agora.ex.nii.ac.jp/digitaltyphoon/heavy_rain/,2018.IPCC2013: Climate Change 2013, Cambridge UniversityPress, Cambridge, United Kingdom and New York, NY,USA.伊勢田哲也・落合英俊・棚橋由彦土砂崩壊の実態と降雨特性との関係,昭和57年 7 月長崎豪雨による災害の調査報告書,長崎大学学術調査団,pp. 59~711982.筑後川右岸流域 河川・砂防復旧技術検討委員会(委員長小松利光)筑後川右岸流域 河川・砂防復旧技術検討委員会報告書,2017.地頭薗隆日田市小野地区の土砂災害,平成29年度(公益社団法人)砂防学会講習会テキスト, pp. 19 ~ 30 ,2017.笠間清伸斜面崩壊の形状分析と深層風化に関する現地調査,平成29年度科学研究費補助金特別研究促進費(研究代表者秋山壽一郎)平成 29年 7 月九州北部豪雨災害に関する総合的研究報告書(課題番号 17k20140),第3 編,第 3 章,pp. 127~139,2018.小山内信智・冨田陽子・秋山一弥・松下智祥がけ崩れ災害の実態,国総研資料第530号,pp. 1~210,2009.矢ヶ部秀美最近の斜面災害の形態(その 1)―集中豪 ―,斜面防災技術 Vol. 44,雨による斜面災害の形態No. 3,pp. 27~37,2017.下川悦郎・地頭薗隆・堀与志郎花崗岩地帯における山くずれの履歴,日林九支研論集,No. 37,pp. 299~300,1984.国土交通省平成24年度防災白書,2013.(原稿受理 2018.4.12)5
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  • タイトル
  • 平成29年九州北部豪雨被災エリアの土砂災害発生歴と三郡変成帯の土石流発生頻度(<特集>豪雨による斜面災害)
  • 著者
  • 鈴木 素之・大石 博之・矢野 健二・阪口 和之・松木 宏彰・西山 浩司
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 6〜9
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270012
  • 内容
  • 報告平成年九州北部豪雨被災エリアの土砂災害発生歴と三郡変成帯の土石流発生頻度Sediment Disaster History of the Area AŠected by 2017 Heavy Rainfall in Northern KyushuDistrict and Occurrence Frequency of Debris Flows in the Belt of Sangun Metamorphic Rock鈴木素山口大学大学院矢野健之(すずき創成科学研究科二(やの株 ジオテック技術士事務所松木宏彰(まつぎ株 広島本社復建調査設計.もとゆき)大教授石博之(おおいし株 調査解析部西日本技術開発阪けんじ)口和之(さかぐちひろゆき)部長代理かずゆき)株 社会インフラマネジメント技術部アジア航測取締役ひろあき)西山浩九州大学大学院地盤技術課長司(にしやま理事こうじ)工学研究院環境社会部門助教三郡変成岩から成る斜面の崩壊特性や乱さない試料の工はじめに学的性質が一部明らかにされているが5),変成岩地帯の平成 29 ( 2017 )年 7 月 5 日~ 6 日にかけての九州北部豪雨では福岡県朝倉市,東峰村,大分県日田市などを中心に各地で甚大な被害が発生した。この地域一帯は土石流の発生頻度は明らかになっていない。.調査対象箇所2009 年, 2012 年にも同様に,豪雨による被害を受けて三郡変成岩,花崗閃緑岩,安山岩などの異なる地質帯おり,歴史的にみて過去に何回も同じか,若しくはそれで崩壊や土石流が発生した。その主因は豪雨であるが,以上のレベルの被害を受けていたと考えられる。しかし発生数・規模は上記の地質条件によって異なったと考えながら,これまでに土砂災害発生歴はほとんど解明されられる。三郡変成岩が分布する妙見川では表層崩壊が多ていない。発し,土石流化した。また,それに伴って大量の倒木・この災害では三郡変成岩の分布域において崩壊や土石流木が発生していた。花崗閃緑岩が分布する赤谷川~乙流が多発したことが特筆される。これより,変成岩分布石川周辺では大量の土砂が下流に排出された。花崗閃緑域の土砂災害の発生頻度を明らかにする重要性が出てき岩の分布面積は比較して小さいが,深層まで風化した層たと考える。筆者らは,この点を解明するために,筑後が崩壊したため,土砂量が極めて大量になったと考えら川支川の奈良ヶ谷川で発生した土石流により堤体が決壊れる。一方,安山岩が分布する大分県日田市小野川ではした朝倉市山田地区の山の神ため池を対象として現地調急斜面で大規模な崩壊が起こり,河道閉塞を起こした。査を実施してきた。この調査では堤体部の上流の削剥さこれは地質構造的要因や集水地形などが影響したものとれた両側岸において堆積物断面の土層構成を把握し,土考えられる。中から炭化した木片や葉を採集し,放射性炭素(14C)これら被災箇所のうち,本研究では,朝倉市山田地区年代測定法により,それらを含んだ土層の形成年代を決の山の神ため池(奈良ヶ谷川)を対象とした。この箇所定した。また,本地域における過去の災害を記録した災には三郡変成岩が分布している。本ため池は筑後川の支異誌を調査し,過去の災害の発生状況の推移を調べた。川である奈良ヶ谷川の中流部に位置し,今回の豪雨にお以下に,その結果と考察について報告する。いては堤体が決壊し,甚大な被害が発生した場所である。.口絵写真―( http: // u0u1.net / EDoR )は山の神ため土砂災害の発生状況池周辺の被災範囲を示した地図6)であり,赤色の囲みは2017 年 7 月 5 日 に 発 生 し た 九 州 北 部 豪 雨 は , 福 岡土砂崩壊地,ピンク色の線は道路損壊,青色の囲みは洪県・大分県にまたがる地域において観測史上記録的な豪水流到達範囲をそれぞれ表している。これらは国土地理雨とそれによる甚大な被害をもたらした1),2)。被災エリ院6)によって空中写真をもとに作成されたものである。アで計 307 件(うち福岡県が 232 件)の土砂災害が発生口絵写真―は堤体決壊後の山の神ため池の状況である。し,特に朝倉市では 163 件の災害が集中的に発生した土石流は写真右奥の上流から左手前の下流に流下した。( 2017 年 9 月 4日時点)3) 。九州北部では 2009 年7 月に中国・九州北部で, 2012 年 7 月に九州北部地域で豪雨今回はこの決壊したため池内の両岸で露頭調査を実施した。がそれぞれ発生しており,どちらも豪雨に起因とした土砂災害が発生している4)。今回の土砂災害は三郡変成岩,花崗閃緑岩,安山岩などの異なる地質条件で発生した。6地盤工学会誌,―() 報.調査方法.告調査結果と考察. 災害記録からの水害イベントの検索・抽出. 史料の解析結果前述のように,今回の豪雨災害では変成岩,花崗閃緑『福岡縣災異誌』7)において西暦704~ 1936年の 1233年岩,安山岩の異なる地質帯で土砂災害が発生した。また,間で629件の気象災害が記載されていた。このうち,洪洪水は筑後川の支川で発生し,上流部の崩壊土砂・流木水・大雨に関する災害は416件であった。朝倉のみ抽出を下流に流して,被害の規模を大きくした。この被災エすると 31 件,久留米では 44 件であった。朝倉と久留米リアを流れる筑後川は日本三大暴れ川と言われ, 1889に関しては江戸時代( 1600 年以降)のみに気象災害が(明治 22 )年, 1921 (大正 10 )年, 1953 (昭和 28 )年記載されていた。朝倉では 1826 年以降から記録が多くに大水害が起こっている。このような歴史的背景をふまなり, 1896年以降( 1921 ~ 1931年を除く)では災害のえて,被災地の過去の災害発生状況の大要を把握するこ発生間隔が 4 年以下となっている。福岡県全体でみるとが重要である。そこで,『福岡縣災異誌』7)に記載されと 1600 年以降から記録が多くなり, 1630 年以降の災害ている災害記録のうち,西暦704~1936年までに起きたの発生間隔は 6, 7, 10年が 1 回ずつあるが,それ以外洪水又は大雨に関する災害イベントを検索し,本資料には 4 年以下であった。年によっては,1 年間に数回の災「洪水」「大雨」「暴風雨」「猛雨」「霖雨」「豪雨」「(大)雷雨」として記載されているものを抽出した。得られた災害イベントは発生年,災害の種類,発生場所の観点で整理し,場所ごとの気象災害発生年表を作成した。害が起きている年もあった。. 土石流堆積物層の年代測定結果本調査では A~G 地点(7 地点)において土石流堆積物層の評価及び炭化物の採取を行った。口絵写真―にまた,その資料調査では朝倉市とそれに隣接した久留は口絵写真―に示した A ~ G 地点における露頭状況米市で発生した災害を対象とした。ただし,朝倉市はを示している。なお,炭化物採取箇所は図中に赤色の破2006 年に甘木市,朝倉町,杷木市が合併してできた市線の丸で囲んでいる。また,図―には目視観察によるであり,さらにこれまでにも幾度かの地名変更があるた堆積物層区分の評価と 14C 年代測定結果をまとめている。め,本資料において「朝倉」の他に「甘木」「杷木」「志右岸最下流側の A 地点では炭化物を 8 点採取した。波」「秋月」8)と表記された地名を朝倉の旧地名として抽上位の砂礫層から年代測定に用いられる炭化物を採取す出した。ることができなかったが,それを挟む上下のシルト層の. 土石流堆積物層の評価年代値は測定できたため,それらの結果をもとに上位の決壊したため池両岸を露頭調査し,堆積物層を目視観砂礫層は1875~1976年のおよそ100年間に堆積したもの察して,土石流堆積物層であるか否かを判断した。静穏と推測した。シルトや粘土は砂礫よりも長い時間をかけな環境下で形成する土層の特徴としては,下位から粗粒て沈降することから,上述のシルト層は静穏期に形成さ分が堆積し,上位になるほど,より細粒な土粒子が堆積れたと考えられ,その層が連続堆積している期間は土砂するのが普通である。それに対して,土石流堆積物層は,流などの外的撹乱要因は発生していないと考えた。粗粒分が細粒分と入り混じりながら堆積し,粗粒分の優右岸側の B 地点では河床の上に堆積したシルト層か勢な層が静穏期の細粒分を主とする層の上位にくる逆級ら炭化物を 2 点採取した。露頭状況より, A 地点の上化が生じるのが特徴である。現地では,このような土石部シルト層( GL 0.0 ~ 0.2 m )及び B 地点のシルト層流堆積物の組成と構造に着目して,土石流堆積物層の評( GL 0.0 ~ 0.2 m )は同一の堆積層であると判断でき,価を行ったが,ため池で静穏時に堆積するシルト層や粘それらの形成年代値より,おおよそ 1725 ~ 1900 年の間土層の細粒堆積物層の空間的な分布の把握に努めた。は比較的静穏時であったと推測した。. 放射性炭素(14C)年代測定による年代値の決定土石流は渓床や渓流側岸を削剥しながら流下するので,土石流体中には植物・樹木やそれらの破砕片を巻き込む。土砂堆積域では,これらが土中で長い年月をかけて炭化C,D 地点では炭化物を 4 点採取した。C 地点と D 地点の距離は約 10 m であり,炭化物はすべて同一のシルト層から採取している。この他,左岸側の E 地点では土石流堆積物の上に堆した形態で保存されていることがあり,これを用いた年積したシルト層から,左岸最上流側の F 地点ではシル代測定が可能なケースがある。本研究では,口絵写真―ト混じり層から,右岸下流側の G 地点ではシルト層かに示した A~G 地点(7 地点)で合計17点の炭化物サら炭化物をそれぞれ採取した。このようにシルト層が平ンプルを採取し,それぞれ YM10~YM26のサンプル面的に連続して分布していることから,これを堆積層の番号をつけた。また, X 地点では採取地点とは別に柱基準として検討した。さらに,口絵写真―に示した状図を作成した。露頭調査において口絵写真―のようX 地点において観察した,より詳細な露頭柱状図を図に堆積物層から採取した炭化物に対しては 14C 年代測定―に示している。を実施し,上記の評価地層の形成年代値を決定した10)。以上,山田地区では形成年代を測定できた土石流堆積物と思われる砂礫層が 2 層みられたことから,この地域では 2017 年 7 月九州北部豪雨での土石流を含めて少なくとも 3 回の土石流が発生していたと示唆できる。August, 20187 報告図―各地点の堆積層区分と 14C 年代測定結果生年表としてまとめたものである。図の左から福岡県全体,朝倉,久留米に分けて洪水・大雨に関する災害の発生年をプロットし,その横に今回の調査で得られた土石流堆積物の 14C 年代測定結果を記載している。なお,図―( a )は紀元前から西暦 2000 年まで,図―( b )は1600 から 2000 年までに分けて記載している。なお,歴史資料のない紀元前の年代記録も得られているが,再堆積した試料の可能性もあり,今後の課題である。14C 年代測定結果の 1151 ~ 1276 年及び 1875 ~ 1976 年を災異誌7)の記事と照合すると,それぞれ1274年又は1281年と1874 ~ 1935 年にかけての洪水・大雨記録と対応していることが分かった。史料記載の災害数に対して,本調査で認められた土石流堆積物層は 2 層と非常に少ない。雨これについては以下の 2 点が考えられる。まず,◯による災害は発生したが,本ため池まで土砂を運搬できるような土石流は限られた回数しか発生しなかった点, 本調査において 1 枚の層として認識している砂次に◯礫層が複数の堆積イベントによって形成された点である。 を裏付けるものとして,図―に示した X 地点にお◯図―X 地点における柱状図(図中の数値は GL m を表す)ける露頭柱状図を考察すると,この地点では複数の砂礫層に加えて,シルト層の中にも数 cm 厚さの砂・礫層を頻繁に挟んでいることが確認できた。このことから,本. 土石流発生年表調査で年代が確認された土石流堆積物の他にも土石流に図―( a ),( b )は前項の上記の検討結果を土石流発よる土砂堆積イベントが発生していた可能性が十分に考8地盤工学会誌,―() 報図―朝倉市山田地区の土石流発生年表えられる。. ま参とめ三郡変成岩が分布する被災地域の土石流発生頻度の解1)2)明を目的として資料解析による既往災害の推察,現地調査による土石流堆積物層の認定並びに年代測定を行った。現時点で明らかになったことを以下に要約する。3)災害記録の解析を行った結果,洪水・大雨に関する災害の発生間隔は,福岡県全体(1630年以降)及び朝倉( 1896 年以降)で,ともに 4 年以下であった。4)朝倉市山田地区では過去に 1151 ~ 1276 年の間と1875 ~ 1976 年の間に土石流が発生し,現ため池箇所まで到達していた可能性があり,いずれの年5)代も災害記録における水害イベントと対応していた。6)本調査で得られた 2 回の土石流の他に土石流堆積物層が確認できており,更に複数の土石流が発生していた可能性がある。今後,周辺地域へ調査を拡大するとともに,より詳細な堆積物層の解析等を実施する必要がある。謝辞本研究は JSPS 科研費 17K20140 (代表者秋山7)8)9)壽一郎)の助成を受けた。現地調査では井柳卓也氏(西日本技術開発),志賀竜巳氏(元 山口大学工学部社会建設工学科学部生,現 奥村組)に,図面作成では片岡知氏(山口大学大学院生)にご助力いただいた。ここに記して,関係各位に誠意を表す。告10)考文献国土交通省九州地方整備局平成 29 年 7 月九州北部豪雨に関する情報,入手先〈 http: // www.qsr.mlit.go.jp /(参照 2018.04.18).bousai_joho/H29hokubugouu.html〉福岡県総務部防災危機管理局福岡県防災ホームページ,平成 29 年 7 月九州北部豪雨に関する情報(第 172 報),入手先〈http://www.bousai.pref.fukuoka.jp/cake_ˆles/NewsDetail11958ˆle.pdf〉(参照 2018.04.18).国土交通省水管理・国土保全局砂防部平成 29 年 7 月九州北部豪雨による土砂災害の概要〈速報版〉 Vol. 6(平成 29 年 9 月 4 日時点),入手先〈 http: // www.mlit.go.jp / river / sabo / h29 _ kyushu _ gouu/ gaiyou.pdf 〉(参照2018.04.18).福岡県県土整備部砂防課福岡県の主な土砂災害事例,入手先〈http://www.sabo.pref.fukuoka.lg.jp/jirei/index.html〉(参照 2018.04.18).山本哲朗・鈴木素之三郡変成岩風化土の工学的性質とその諸問題,土と基礎, Vol. 53 , No. 6 , pp. 19 ~ 21 ,2005.国土地理院地図(電子国土 Web 地図),入手先〈http://maps.gsi.go.jp / # 16 / 33.382325 / 130.766981 / &base =std&ls = std 7C20170705typhoon3_ 0810handoku&disp= 11&lcd = 20170705typhoon3 _ 0810handoku&vs =c0j0l0u0t0z0r0f0〉(参照 2018.04.19)福岡測候所福岡縣災異誌,1936.朝倉市市のプロフィール,入手先〈http:// www.city.asakura.lg.jp / www / contents / 1297132122720 / index.html〉(参照 2018.04.16).国土地理院地図(電子国土 Web 地図),入手先〈http://maps.gsi.go.jp / # 18 / 33.380070 / 130.759422 / &base =std&ls = std  7C20170705typhoon3 _ 0713dol1 7C20170705typhoon3 _ 0810handoku&blend = 0&disp =111&lcd = 20170705typhoon3 _ 0713dol1&vs =c0j0l0u0t0z0r0f0〉(参照 2018.04.19).鈴木素之時間学の構築 防災と時間,恒星社厚生閣,p. 116,2015.(原稿受理 2018.4.24)August, 20189
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  • タイトル
  • 花崗閃緑岩地帯における深層風化に関する現地調査報告(その1)(<特集>豪雨による斜面災害)
  • 著者
  • 笠間 清伸・古川 全太郎・矢ヶ部 秀美
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 10〜13
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270013
  • 内容
  • 報告花崗閃緑岩地帯における深層風化に関する現地調査報告(その)Reconnaissance Report on Deep Weathering of Granodiorite笠間清東京工業大学伸(かさまきよのぶ)環境・社会理工学院古川准教授矢ヶ部秀全太郎(ふるかわ九州大学大学院美(やかべ工学研究院ぜんたろう)助教ひでみ)NPO 研究機構ジオセーフ.はじめに平成 29 年 7 月九州北部豪雨により,福岡県朝倉市,東峰村及び大分県日田市を中心に広域的に斜面崩壊及び河床洗掘・河岸侵食が発生し,多量の崩壊土砂及び土砂堆積によって甚大な被害をもたらした。多数の斜面崩壊と多量な発生土量の原因の一つとして,花崗閃緑岩地帯における地盤の深層風化が考えられる。地盤工学会で結成 さ れ た 平 成 29 年 7 月 九 州 北 部 豪 雨 地 盤 災 害 調 査 団(団長安福規之,九州大学教授)は,福岡県朝倉市の白木谷川の崩壊斜面において地盤の深層風化に着目して現地調査・試験を実施した。本稿では,斜面崩壊に関するこれまでの現地調査結果及び花崗閃緑岩を対象とした図―福岡県朝倉市周辺の地質図深層風化に関する現地調査結果を主に報告する。.斜面崩壊の概要図―に産業技術総合研究所地質調査総合センターによる福岡県朝倉市周辺の地質図1)を示す。朝倉市周辺は,三郡変成岩類(砂質片岩,苦鉄質片岩,泥質片岩),花崗閃緑岩及び豊肥火山岩類(安山岩,凝灰角礫岩等)が広く分布しているが,福岡県朝倉市において斜面崩壊が多かった地質は,泥質片岩と花崗閃緑岩であった。これら岩石は,風化・変質作用及び断層などの影響により,材料特性が変化する。口絵写真―( http: // u0u1.net /EDoR)に示すように花崗閃緑岩は,堅硬な岩盤の状態から,多亀裂性の弱風化岩,鬼まさ,まさ土へと変化し,図―最終的には赤まさと呼ばれる粘性土へ風化変質していく各流域での総流入土砂量(単位万 m3)地盤材料である。口絵写真―は,白木谷川流域の斜面崩壊の写真であ入土砂量が最も大きく,その支流である乙石川でも土砂る。白木谷川流域の地質は,ほとんどが花崗閃緑岩であ量が大きい。また,北川や黒川の土砂量は, 100 万 m3るが,上流部になるにつれて,泥質片岩と安山岩が見らを超えている。例えば,熊本地震により阿蘇大橋付近でれるようになる。写真は,斜面崩壊の源頭部を撮影した発生した深層崩壊による発生土砂量が約50万 m3 であっものである。崩壊は,花崗閃緑岩,泥質片岩及び安山岩たことを考えると,各流域における土砂量は,非常に大の境界部で発生していることが分かる。また,一番下にきい。降雨が集中した朝倉市周辺が地質学的に深層風化分布している花崗閃緑岩が深くまで材料劣化しているこの進んだ地域であり,特に花崗閃緑岩のまさ土化が深部とが特徴であり,白木谷川流域の発生土砂のほとんどは,まで及んでいたことが素因として考えられる。上流部の深層風化した花崗閃緑岩からのまさ土の供給であったことが示唆される。.深層風化に関する現地調査図―は,九州大学の三谷泰浩教授のグループが試算前章のような背景から白木谷川の花崗閃緑岩地帯におした各流域における流入した土砂量である。赤谷川の流いて深層風化に関する詳細な現地調査を実施した。調査10地盤工学会誌,―() 報図―白木谷川の花崗閃緑岩地帯での詳細調査位置図―告花崗岩からなる斜面の風化模式図個所は,図―に示す白木谷川の中流域の花崗閃緑岩地帯であり,2 か所を調査対象とした。それぞれをサイト1 とサイト 2 とする。本稿では,サイト 2 に着目して調査結果を報告する。サイト 2 の崩壊面積と崩壊土量は,それぞれ 2 700 m2 と 7 000 m3 であり,崩壊前の平均傾であった。崩壊幅と崩壊高さは,それぞれ斜角は 35.6 °69 m と42 m であり,平均崩壊深さと最大崩壊深さは,2.6 m と 11 m であった。口絵写真―に示すように滑落崖から河床部まで 5 か所において,土木学会の風化区分をもとに,深度と風化の度合い及び表層土の厚さの図―風化による岩級区分2)計測,深度ごとの土壌硬度,現場密度,粒度(試料採取),浸透能試験,崩壊斜面の表層で試料採取,現場密度試験,化している。局部的には玉石状に硬い岩芯が残っている現場透水試験及び山中式土壌硬度計による貫入試験を実部分はあるが,均質に深部まで風化していることが観察施した。また,採取した試料に対して,土粒子密度試験,できる。掘削作業は,ブルドーザーで容易に排土できる含水比試験,粒度試験と強熱減量試験を実施した。状況である(口絵写真―)。. 風化区分表層に近い尾根筋の掘削面(口絵写真―)では,全花崗岩類の分布地域で発生する斜面崩壊の形態は誘因体は灰白色の細砂でハンマーで容易に掘削できる。特徴の降雨パターンに依存するが,基本的にはその地域の花的に黄褐色の粘土~シルト状まで風化した節理面が筋状崗岩類の風化形態(素因)が最も大きく関係しているもに認められる。掘削した土砂の感触は,パサパサした感のと考えられる。花崗岩類の一般的な風化形態を図―触で密度が小さい。及びに図―に示す。それに対して同じまさ土でも掘削面の裾部に露出して花崗岩類の風化形態としては,図に示すように,新鮮いるまさ土(口絵写真―,)は,明らかに岩盤の組な岩盤→多亀裂性風化岩→まさ土(砂質土)が一般的で織が残っており,節理面から剥離しやすいような性状をある。局所的な風化形態としては,節理面などの不連続持っている。ハンマーで容易に掘削することができるが,面沿いに風化が進み玉石状に硬い岩芯が残留して脈状と尾根筋のものと比べて少し力を入れる必要がある。掘削なった部分が観察されたり,表層部では赤まさと呼ばれした土砂は0.5~1 cm 程度の角礫が多く,バサバサしたるように粘土化している部分が見られる場合もある。感触である(鬼まさと呼称されることがある)。調査地に分布する花崗岩類は,角閃石や黒雲母などのこのように調査地の花崗閃緑岩は,非常に風化が厚い有色鉱物を含む添田花崗閃緑岩と呼ばれるもので,九州箇所があり,物性的にも異なることが想定されたために北部地域に分布する花崗岩類の中では古い時代の花崗岩D クラスを細区分して調査を行った。であるとされている3)。花崗閃緑岩中の有色鉱物は化学「風化花崗岩とまさ土の工学的性質とその応用」(土質的風化作用を受けやすく,一般的には花崗岩よりも風化基礎工学ライブラリー)で示されている岩級区分を参考が進みやすいと考えられている。また,当該地の花崗閃にして調査地の花崗閃緑岩の風化区分を行った。緑岩は,その後の地質構造的な活動によって断裂が発達CM クラス(口絵写真―)していることも指摘されており4),これらの地質要因の調査地の中では風化があまり進んでいない岩盤で,節ため深くまで風化作用が及んでいる。理面沿いに風化が進む。岩自体は堅硬でハンマーの打撃その典型的な花崗閃緑岩の深層風化を,寒水川左岸のでやっと割れる程度の硬さを持つ。調査地では露頭箇所東雲採土場で観察できる(口絵写真―)。現場の採掘が少なく,河床や河岸に塊状又は板状で露出している。面は南向き斜面で,地形図からは採掘面の脚部から尾根砂防堰堤の基礎等として利用されている。までの比高は約 70 m で,露出している面全体がまさ土August, 201811 報告CL クラス(口絵写真―)表―花崗閃緑岩地帯における物理特性多亀裂性岩盤で割れ目が発達する。岩質も脆弱化してハンマーの打撃では鈍い音を発し,容易に割ることができる。河床や河岸の洗掘跡に広く露出している。割れ目に沿って風化が進み,酸化して赤茶色~褐色の薄い粘土を挟む箇所がある。崩壊面では塊状~ブロック状を呈し全体が丸みを帯びる。また,洗掘された河床では均質に風化してブロック状に剥離していく部分が観察された。DH クラス(口絵写真―)優白色~黄灰色で均質に風化が進む。長石が白色の変質粘土化している。ハンマーで容易に崩せるが,手では掘れない。破面は凹凸が著しい。崩した土砂は指圧で容易に潰せるほど脆弱質で礫状となり,バサバサ感がある。割れ目間隔15~30 cm 程度で,節理面などの不連続面が開口しており明瞭に確認できる。DM クラス(口絵写真―)黄灰色~優白色で均質に風化が進む部分。長石の粘土化や有色鉱物の結晶が消失しているのが認められる。ハンマーで容易に削れるまで軟質化しており,崩れた土塊は指で容易に潰せる。石英や長石の粒子細片が残っており,全体が細砂~粗砂状を呈する。鉱物粒子は硬い。割れ目間隔は不明か,30~50 cm 程度。割れ目面は密着し著しく風化した形跡で黄褐色の筋状模様となる。DL クラス(口絵写真―)表層に近い強風化部で,黄褐色~茶褐色を呈する。岩組織(節理面など)が観察できないほど均質に土壌化しており,ハンマーで容易に崩せる。手のひらでの指圧で容易に崩せ粉末状を呈し,一部砂状となる。手にした感触では乾燥部はパサパサしているが,少し含水した箇所では手の中で団子を作ることができる。場所によっては図―花崗閃緑岩地帯における粒径加積曲線赤褐色のシルト~粘土状を呈する(赤まさ)。崩壊面は軟質なためリルやガリが生じやすい。から中腹にかけて細粒分を多く含み,下部では細粒分が. 深層風化斜面の物理・化学特性及び浸透能ほとんど含まれなかった。細粒分が多い要因は,風化作表―に各地点での物理特性,図―に粒度分布を示用により花崗閃緑岩の土粒子が細粒化したことが考えらす。なお,せん断強さは山中式土壌硬度計の換算式5)れる。上記の粒度試験結果と合わせて現場で計測した透( D = 6.10 ln ( qu )- 8.50, D =貫入深さ mm )から一軸圧水係数の値を考察すると,粘土分を含む斜面の表面から縮強さ qu を求めた後,せん断強さ s (= qu / 2)を算定し中腹部は,砂分を多く含み,中腹部~下端部では比較的た。また,針貫入試験も実施したが,全個所で測定下限透水係数が低いことが分かる。値を下回った。図―に強熱減量と細粒分含有率の関係を示す。ここ と◯ の含水表―の物理特性より,斜面上部の地点◯では風化度を表す指標として簡単に求められる強熱減量比がそれぞれ23と28であり,河床部に近づくと 9を用いた7)。なお,図中には西中国地方に分布する広島 と◯ がそ前後まで低下した。逆に土粒子密度は,地点◯型まさ土の結果も示す。図より,斜面下部の細粒分含有れぞれ 2.590 g / cm3 と 2.549 g / cm3 となり,深度が深く率は 1.8前後に対し,強熱減量が高い斜面上部は 56g/cm3まで増加した。乾燥密度と推定せまで増加した。強熱減量の増加に伴い,細粒分含有率もん断強さも同様の傾向を示した。強熱減量に関しては,増加する直線関係にあった。この傾向は広島型まさ土も斜面上部から下端部にかけて減少する傾向を示し,斜面 ,◯ ,◯ の試料の方が広島同様だが,白木谷川の地点◯上部と下部の差は 2程度であった。花崗岩中のハロイ型まさ土より細粒分が多い。また,今回調査した朝倉市サイトがメタハロイサイトに変質することが風化の原因の花崗閃緑岩の方が,広島型まさ土に比べて強熱減量のであり,メタハロイサイトが増加すると強熱減量が増加増加に対する細粒分増加の割合が大きい。広島型まさ土するという報告がある6)ことから,斜面の表面付近からは比較的粗粒分が多いまさ土であるため,粒度組成が強下端部になるにつれて,徐々に風化度が低くなっている熱減量の増加の割合に影響していると考えられる。なると,2.668ことが推測できる。各深さの土性に関しては,斜面上部12図―に強熱減量とせん断強さの関係を示す。図より,地盤工学会誌,―() 報図―図―告飽和度とせん断強さの関係強熱減量と細粒分含有率の関係風化に関する詳細な現地調査を実施した。福岡県朝倉市の花崗閃緑岩地帯において,風化の程度を表す指標として CM クラスから DL クラスに区分を行った。斜面崩壊地の土質試験により,崩壊斜面上部の細粒分含有率が56 であり,河床に近い斜面下部にくらべて 36 増加した。また,強熱減量の 3増加と飽和度の13増加により,せん断強さは約 1/9 程度まで低下した。謝辞本研究は地盤工学会平成 29 年 7 月九州北部豪雨地盤災害調査団の調査結果の一部である。航空写真並びにレーザープロファイルデータは,福岡県県土整備部砂防図―強熱減量とせん断強さの関係課と国土交通省九州地方整備局にご提供いただいた。また,本調査研究の一部は, JSPS 科研費 17K20140 及び と◯ のせん断強さが斜面下部となる河床部に近い地点◯九州建設技術管理協会の助成を受けて実施したものであそれぞれ 143 kN / m2 と 121 kN / m2 に対し,斜面上部でる。関係者各位には深甚の謝意を表したい。は17kN/m2まで低下した。強熱減量が2.5前後増加すると,せん断強さは約 1/9 程度まで低下した。図―に飽和度とせん断強さの関係を示す。図より,参1) ~◯ では飽和度の増加に伴い,特に斜面上部にある地点◯せん断強さは顕著に減少する傾向にあった。斜面上部の母材は砂分を多く含んでいるが,風化した造岩鉱物間の2)3)粒子間力が低いため,含有する細粒分の影響が卓越する。細粒分は保水性が高いため,降雨による浸透水が斜面表4)層部に貯留されることで,飽和度の上昇に伴う粘着力の低下により,強度も低下したとみられる。このような強度低下特性は,花崗閃緑岩の乾燥時は固いが,浸水によ5)り脆弱になる特性8)として認識される。図中には,大津らによるタイの斜面崩壊地点で採取した花崗閃緑岩の強度低下特性を示し,Grade は風化特性を表す。図より,6) と◯ の試料は Grade IV に相当するため,斜面の地点◯ ,◯ ,◯の非常に風化しているといえる。一方,地点◯7)試料は Grade VI に含まれるため,まさ土まで風化しているといえる。. まと8)め福岡県朝倉市白木谷川の花崗閃緑岩地帯において深層August, 2018考文献国立研究開発法人産業技術総合研究所地質総合センタ ー  地 質 図 Navi , 入 手 先 〈 https: // gbank.gsj.jp /geonavi/〉(参照 2017.12.28).土木学会編軟岩評価,p. 6, 1992.唐木田芳文・早坂祥三・長谷義隆北九州の白亜紀深成岩類,日本の地質 9,九州地方,共立出版,pp. 83~90,1992.佐古有希枝・柚原雅樹小倉田川構造線,田川断層周辺の添田花崗閃緑岩に発達する断裂系,福岡大学理学集報,Vol. 34, No. 2, pp. 45~58, 2004.永留 健・御手洗義夫・大森慎哉・細川和成山中式土壌硬度計を用いたセメント系固化処理土の強度特性評価,第 7 回地盤工学会関東支部発表会講演集, pp. 94 ~ 97,2010.古河幸雄・藤田龍之X 線回折強度によるまさ土の風化度の評価土木学会第50回年次学術講演会講演概要集,pp. 106~107, 1995.村田秀一・兵動正幸・安福規之風土化に着目したまさ土の圧縮・せん断特性,土木学会論文集,Vol. 382, 7, pp. 131~140, 1987.大津宏康・北岡貴文・野並 賢花崗岩の風化特性に着目した降雨に対する切土法面の安定性に関する検討,地盤工学ジャーナル,Vol. 11, No. 1, pp. 103~114, 2015.(原稿受理 2018.4.19)13
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  • タイトル
  • 花崗閃緑岩地帯における深層風化に関する現地調査報告(その2)(<特集>豪雨による斜面災害)
  • 著者
  • 大嶺 聖・山下 浩二・藤白 隆司
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 14〜17
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270014
  • 内容
  • 報告花崗閃緑岩地帯における深層風化に関する現地調査報告(その)Reconnaissance Report on Deep Weathering of Granodiorite大嶺聖(おおみね長崎大学大学院工学研究科藤山きよし)下教授白浩二(やましたこうじ)株基礎地盤コンサルタンツ隆司(ふじしろたかし)株 福山コンサルタント.はじめに平成 29 年 7 月九州北部豪雨により,福岡県朝倉市,東峰村及び大分県日田市を中心に,多量の崩壊土砂及び土砂堆積による甚大な地盤被害がもたらされた。地盤工学会で結成された平成 29 年 7 月九州北部豪雨地盤災害は,以下のとおりである。撮影機器DJI Phantom4撮影方法静止画1 枚/2 秒連続撮影(80以上オーバーラップ)図化ソフトAgisoft PhotoScan Professional editionver1.3.4調査団(団長安福規之,九州大学教授)は,福岡県朝ここでは,簡易測量であるため,画像の位置情報は,倉市の白木谷川の崩壊斜面において地盤の深層風化に着ドローンの GPS 機能を利用した。撮影した画像は,図目して現地調査・試験を実施した。本稿では,斜面崩壊化ソフトを用いて処理解析を行い,三次元モデルを構築に関するこれまでの現地調査結果及び花崗閃緑岩を対象し,図化ソフト上で計測を行った。とした深層風化に関する現地調査結果(その 2)として,作成したモデルでの崩壊斜面正面図と計測結果を口絵ドローンを用いた簡易測量,簡易動的コーン貫入試験及写真―( http: // u0u1.net / EDoR )に示す。崩壊高さびコーン貫入・引抜き試験による強度定数の推定の結果は最大 43 m ,崩壊幅は中間部で 60 m ,滑落崖の高さはを報告する。.深層風化に関する現地調査白木谷川の花崗閃緑岩地帯において深層風化に関する3~ 4 m であった。また,崩壊斜面に露出する風化花崗閃緑岩は,その色調や侵食深さから表―の 3 つに区分できる。. 簡易動的コーン貫入試験詳細な現地調査を実施した。調査個所は,図―に示す簡易動的コーン貫入試験は,サイト 2 の構成地質で白木谷川の中流域の花崗閃緑岩地帯であり,2 箇所を調ある花崗閃緑岩の風化深度を確認するために,滑落崖背査対象とした。それぞれをサイト 1 とサイト 2 とする。後の計 2 地点で実施した(口絵写真―)。本稿では,サイト 2 に着目して調査結果を報告する。UAV による空撮写真を使った簡易測量,簡易動的表―ドローン計測判読結果コーン貫入試験,ポータブルコーン貫入試験及びスパイラル杭の引抜き試験を実施した。. ドローンを用いた簡易測量崩壊斜面の形状,風化帯の厚さを簡易的にかつできるだけ詳細に把握するため,ドローンを用いた空中写真測量を実施した。簡易測量に使用した機器及び図化ソフト図―14白木谷川の花崗閃緑岩地帯での詳細調査位置図―簡易動的コーン貫入試験結果の比較(サイト 2)地盤工学会誌,―() 報図―に示すように,頭部滑落崖背後の K 4 地点では簡易動的コーン貫入試験結果 Nd 値≦ 10 (換算 N 値告. ポータブルコーン貫入・引抜き試験による強度定数の推定≦ 4 )を示す強風化部が深度 5.0 m まで,側部滑落崖背原位置強度を簡易に測定する方法として,ポータブル後の K 6 地点では深度 1.3 m まで分布する結果が得らコーン貫入試験とスパイラル杭の引抜き試験を用いた強れた。両地点とも以深では急激に Nd 値が高くなる結果度定数の推定法が提案されており2),その適用を行った。となっている。また,両地点近傍の滑落崖に分布する花本試験で用いるコーン貫入試験機は,ポータブルコー崗閃緑岩の露頭を観察すると,口絵写真―に示すようン貫入試験機の上部に荷重計(デジタルフォースゲーに,頭部の K 4 地点では長石がほとんど粘土化し指圧ジ容量 1 kN ,精度 1 N )を接続したものとなってい砕で粉末状になる「まさ土」が分布し,側部の K 6 地る。試験方法は,荷重計にロッドとコーンをつけ,表層点では長石の大部分は変質粘土化するがやや硬質なカリから50 mm 貫入し,貫入抵抗力を測定する。長石や石英粒子を残す「鬼まさ」の分布が確認されていまた,本試験で用いるスパイラル杭は先端が螺旋状にる。これら簡易動的コーン貫入試験と露頭地山の深度をなっている金属杭である(GT スパイラル社製のテント対比させると,表―の土層分類のとおり,Nd 値≦ 10ペグ)。通常の杭では引抜きの際に杭と土の間の摩擦抵が「まさ土」,Nd 値>10が「鬼まさ」となる。抗を測定することになるが,スパイラル杭はすべり面のまさ土,鬼まさのいずれも土木学会の風化区分では金属部分と土が接する面積が小さいため,近似的に土のD 級岩盤相当(本誌 p. 11の図―参照)のものであるみの摩擦を測定していると仮定する。周面摩擦力は貫入が,図―の風化イメージ図に示すように,同じ D 級深さの影響を受けるため,貫入深さがゼロに相当する値岩盤でもサイト 2 の地山の風化深度は尾根部で厚く,を地盤の粘着力とする。斜面中腹で薄くなる傾向が確認された。コーン貫入・引抜き試験の説明図を図―に示す。サイト 2 における斜面崩壊は,高さ H =約 43 m ,崩コーン貫入試験では一般に用いられるコーン(先端角壊幅=約60 m,平均崩壊深さ d=約2.6 m の規模を有し,,断面積 314 mm2)を使用し,引抜き試験ではスパ30 °尾根頂部~白木谷川河床部までの斜面全体に渡って表層イラル杭(杭の長さ 220 mm,直径 25 mm)を用いた。部が滑落している。 Nd 値> 10を示す「鬼まさ」以深のいずれも斜面に対して垂直に挿入する。コーン貫入試験地山の滑動については定かではないが,今回の Nd 値とは数回試験を行い,貫入量 50 mm の貫入抵抗力の平均その近傍露頭観察結果からは,流失した斜面表層土砂は値をコーン断面積で除した値を地表面の支持力とする。Nd 値≦ 10を示す「まさ土」が主体となっていたと考え引抜き試験は貫入深さを変えて,それぞれの引抜き力のることができる。ピーク値を杭周面積で除して周面摩擦力と貫入深さの関崩壊地周辺における Nd 値とすべり面の関係に関するこれまでの研究との比較では,構成地質によらず,すべり面の Nd 値は5 ~ 15 であることが多いとされている1)。係を求める。周面摩擦力は貫入深さの影響を受けるため,貫入量がゼロに相当する値を地盤の粘着力とする。テルツァーギの浅い基礎の支持力公式で根入れ深さをゼロとサイト 2 における崩壊面の Nd 値も10程度であったと想し,コーン貫入試験から得られる支持力と引抜き試験か定され,過去の災害データと相違ない結果となっている。ら得られる粘着力を代入してせん断抵抗角 q を逆算により求める。表―簡易動的コーン貫入試験結果による土層分類q=acNc+bgtBNr+gtDfNq ……………………………(1)ここで, q 全般せん断の極限支持力度, B 基礎底面の最小幅,Df(=0)根入れ深さc粘着力gt土の単位体積重量,Nc, Nr, Nq全般せん断破壊の支持力係数,a(=1.3), b(=0.3)形状係数図―サイト 2 斜面崩壊地における表層風化イメージ図August, 2018図―コーン貫入・引抜き試験の説明図15 報告図―表―スパイラル杭引抜き試験結果の例コーン貫入試験とスパイラル杭引抜き試験による強度定数の推定値図―サイト 2 の全景と調査位置ると,平均貫入力,粘着力,内部摩擦角の 3 つの値は図―現場試験の実施状況(水平方向)ほぼ同値となった。このことから,強度推定試験は斜面に対して水平・垂直どちらの方向からでも試験が可能とサイト 2 の全景と調査位置を図―に示す。コーン ~◯ までいうことが分かる。強度推定結果から,地点◯ ~◯の 5貫入・引抜き試験を実施した地点は,斜面の◯の上層部は粘着力が12~16 kN/m2 となっていて,内部 ~◯ の上層部は強風化のまさ土で,箇所である。地点◯ ~◯ の下の値を示した。一方,地点◯摩擦角は25~ 30° と◯ の下層部は弱風化の鬼まさに相当する(図―地点◯層部では粘着力がゼロに近く,内部摩擦角が大きな値を より下の箇所は硬くてコーン貫入ができな)。地点◯示した。よって,下層部は砂質土の特徴を示しており, だけ垂直と水平の二つの方向で試かった。また,地点◯上層部から風化が進んでいて下層部ではあまり風化が進験を行った。このようにしたのは,試験するときに急斜んでいないことが,強度特性の点からも示唆される。面では垂直に貫入や引き抜くことが困難な時があるため西田ら3)は,多くの現場から採取した乱さないまさ土方向によって違いがあるのかを比較するためである。図の室内一面せん断試験及び三軸圧縮試験を行い,まさ土―に現場試験の実施状況を示す。今回の調査場所の斜の分類を行っている。また,村上ら4)は,砂質土地盤の面は急勾配であったため,一人は補助として二人で試験せん断強度を乱さない状態で直接測定できる簡易現場試を行った。これらの現場試験は一つの地点において 30験機を開発し,まさ土地山の現場強度の結果と西田らの分程度の時間で行うことができる。室内実験結果との比較を行っている。図―,図―及原位置でコーン貫入試験を実施する場合は,同じ地点び図―は,これらの既往の研究で得られた各種まさ土でも貫入する場所によって値にばらつきが生じるため,の粘着力,内部摩擦角及び間隙比の関係に今回の現場でそれぞれの地点で最大 7 回までして計測して,その平得られた強度の推定値をプロットしたものである。図―均値を求めた。の粘着力と内部摩擦角の関係では,三軸圧縮試験の と◯ のスパイラル杭引抜き図―に一例として地点◯データを除くと,粘着力が低下すれば内部摩擦角が増加試験結果を示す。場所と深さによってばらつきがみられする傾向にある。今回の測定結果は,同様の傾向にあるるが,数回行うことで平均をとり,直線近似を行う。杭ことが分かる。図―の間隙比と内部摩擦角の関係では,の根入れ深さが深くなるほど引抜き力が大きくなること内部摩擦角が低下するほど間隙比が増加する傾向が示さが分かる。れており,今回の測定結果もその範囲にあることが分かこれは,土の内部摩擦角が影響していると考えられる。る。すなわち,風化が進み,間隙比が増加すると内部摩そのため,切片の値がそれぞれの地点の粘着力と推定さ擦角が低下し,粘性土の特性に近づくことが示唆される。れる。表―に各地点の調査結果(現場密度試験)とコー一方,図―の間隙比と粘着力の関係では,明確な傾向ン貫入・引抜き試験による強度定数の推定値を示す。が示されていない。西田らは,粘着力がランダムな値に の水平・垂直方向のそれぞれの値をみ表―の地点◯16なるのは,乱さないまさ土の破壊包絡線が直線ではなく,地盤工学会誌,―() 報告図― 間隙比と粘着力の関係(従来のまさ土の実験結果図―内部摩擦角と粘着力の関係(従来のまさ土の実験に今回の現場試験のデータをプロット)結果に今回の現場試験のデータをプロット)ポータブルコーン貫入試験及びスパイラル杭の引抜き試験による強度推定により,斜面上部から中腹におけるであ粘着力が 12 ~ 16 kN / m2 で,内部摩擦角は 25 ~ 30 °った。一方,斜面の下部では粘着力がゼロに近く,内部摩擦角が大きく砂質土の特徴を示した。これらの結果は,従来のまさ土の実験結果と同様の傾向を示した。これらの結果から,上層部ほど風化が進んでいることが示唆される。謝辞本研究は地盤工学会平成 29 年 7 月九州北部豪雨地盤図―間隙比と内部摩擦角の関係(従来のまさ土の実験結果に今回の現場試験のデータをプロット)災害調査団の調査結果の一部である。航空写真並びにLP データは,福岡県県土整備部砂防課と国土交通省九州地方整備局にご提供いただいた。また,本調査研究の曲線になるためであると述べている3)。いずれの結果についても,コーン貫入・引抜き試験による強度定数の推定値は,既往のまさ土の実験結果と同一部は, JSPS 科研費 17K20140 及び九州建設技術管理協会「建設技術研究開発助成」の助成を受けて実施したものである。関係者各位には深甚の謝意を表したい。様の傾向を示し,推定値としては概ね妥当な範囲にあることが示された。. まとめ福岡県朝倉市白木谷川の花崗閃緑岩地帯において深層風化に関する詳細な現地調査を実施した。得られた知見をまとめると以下のようになる。斜面崩壊地の頭部滑落崖背後では Nd 値≦10(換算 N値≦ 4 )を示す強風化部が深度 5.0 m まで,崩壊地の側部では深度1.3 m まで分布する結果が得られた。今回の簡易動的コーン貫入試験結果とその近傍露頭観察結果からは,流失した斜面表層土砂は Nd 値≦10を示す「まさ土」が主体となっていたと考えることができる。参考文献1)小山内信智・内田太郎・曽我部匡敏・寺田秀樹・近藤浩一簡易貫入試験を用いた崩壊の恐れのある層厚推定に関する研究,国土技術政策総合研究所資料, No. 261,pp. 21~23, 2005.2) 大嶺 聖・杉本知史・田中栄一コーン貫入試験とスパイラル杭の引抜試験による各種地盤材料の強度推定,第28 回 廃棄物 資源循 環学 会研 究発表 会, pp. 415 ~ 416,2017.3) 西田一彦・青山千彰物理特性からみた乱さないまさ土の分類,土木学会論文集,No. 352/2, pp. 40, 1993.4) 村上俊秀・鈴木素之・山本哲朗・葛城裕司・池溝友謙砂質土地盤における試作現場せん断試験機の適用性,山口大学工学部研究報告, Vol. 51, No. 2, pp. 113 ~ 121,2001.(原稿受理 2018.4.24)August, 201817
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  • タイトル
  • 2017年九州北部豪雨時の斜面崩壊分布と水理解析による統計的再現性について(<特集>豪雨による斜面災害)
  • 著者
  • 登坂 博行・吉田 堯史・才田 進・盧 涛・末岡 徹
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 18〜21
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270015
  • 内容
  • 報告年九州北部豪雨時の斜面崩壊分布と水理解析による統計的再現性についてStudy on the Reproducibility of Slope Failure Distribution observed at Northern Kyushu Torrential Rainin 2017, using Surface/subsurfacecoupled Hydrologic Simulation.登坂博行(とさか株 地圏環境テクノロジー才田社長進(さいた株 地圏環境テクノロジーすすむ)技師長末株 キタック.ひろゆき)岡吉田堯株 地圏環境テクノロジー盧株 地圏環境テクノロジー徹(すえおかたかふみ)チーフジオロジスト涛(るたお)技師とおる)株 地圏環境テクノロジー顧問(元・はじめに史(よしだ顧問)しかし,地形情報や推定される地質情報を反映した三次元水理解析は可能であり,多数の山岳斜面における水2017 年 7 月 5 日から 6 日にかけて九州北部を襲ったの地表・地下の動きを同時に追跡することで,間隙水圧豪雨は,福岡県朝倉市や大分県日田市の山岳域においてがより上昇しやすい箇所等を抽出し,安定性(安全率)多数の斜面崩壊を引き起こした。今回の災害では,気象の低下を確率的に見積もることができる可能性がある。情報をはじめ,国・自治体や学会調査団等による現地調本研究では,このような水理解析の適用性を検討する査,災害状況を記録する空中写真の撮影,被災前後のため,崩壊が集中した赤谷川上流域を取り上げ,豪雨時レーザープロファイラー情報(LP 情報)などの収集・の解析により,斜面の間隙水圧の上昇,安全率の低下,整理が行われており,災害のメカニズムや今後の防災研それによる崩壊位置の再現性等について考察する(図面究に資する極めて貴重な情報が残された。類は口絵写真―~,http://u0u1.net/EDoR を参照)。豪雨時の表層崩壊は,表流水掃流力や地下浸透による間隙水圧上昇が斜面の力学的安定性を損なう結果である.解析対象領域及び崩壊状況が,表土層の透水性,厚さ,せん断強度などの不確実性解析対象領域は,図―に示した赤谷川上流域(乙石もあり,斜面ハザード評価において水の動き自体を直接川北東部)である。図―は,レーザープロファイラー考慮することは一般的ではない。情報により,豪雨後に標高が低下した地点を示したものである。標高差の計算値には測量上の誤差やデータ処理上のエラーも含まれるため,ここではある閾値(0.5 m)以上の標高変化を示している。図―18解析対象領域(赤谷川上流域)図―LP データによる標高変化地点分布地盤工学会誌,―() 報図―を見ると,本地域の崩壊の大半は,厚さが 1~告地表からの深度0.5 m までを極めて透水性の高い表土2 m 程度の表層崩壊とみられる。ここは花崗閃緑岩と三とし,以深は順次透水性を低くし,3 m 以深は弱風化郡変成岩が分布する地域であるが,分布地質による崩壊部・新鮮部として一括した(表―参照)。頻度,深さなどの明らかな違いは見られない。なお,崩壊発生後の LP 地形データ判読を行い,より確度の高い崩壊箇所の抽出や崩壊 LP 形態の検討も行った(.参照)。.主要な沢の渓岸部では,表土及び風化部を設定せず,新鮮部を露出させた。なお,現地の崩壊状況の調査では,断層破砕帯にやや規模の大きな崩壊が発生しているとの報告があるが,そ水理解析手法及び斜面安全率評価手法の概要山岳地における降雨時の斜面地表流,地下への不飽和のような箇所の水理構造を検討する情報が少ないため,本解析では考慮しない。渓岸侵食も崩壊に大きくかかわっていると考えられるが,これについても対象外とする。. 格子システムの作成浸透流,地下水の地表への湧出,より深い地層中の飽和対象領域の平面格子は,東方向を X 軸,北方向を Y地下水流を表現するために,水・空気 2 相系地表水・軸として設定し,10×10 m の規則格子とした。1 m LP地下水連成解析手法( GETFLOWS)を利用する2)。紙データにより各点の標高値を抽出し,鉛直方向には,最面の都合上,詳細は参考文献を参照されたい。また,斜面安全率は,円弧すべりの安全率計算に用い下底部を- 200 m として地下を 12 層に分割し,地上標高より上に地表層,大気層をつけ,全 14 層とした。鳥られる修正フェレニウス法を用い,斜面を計算格子ス瞰図を図―に示す。各層の厚さは,地質構造を考慮し,ケールで直線的に傾斜した 1 つのセグメントとみなし表―のように設定した。なお,対象領域の周辺は河川て算出する。と分水嶺による閉境界とし,最下底部も閉境界とした。.赤谷川上流域における豪雨時水理解析. モデル作成に利用する情報本領域の解析モデルの作成には,表―の情報を利用河川の下流端の地表面は流出境界とした。. 水理パラメータの割り当て設定した地質区分に対し,表―のように,塚本ら3)を参考に経験的に推定される水理パラメータを与えた。. モデル初期化(豪雨前の状態の作成)した。豪雨前の状態を作り出すために,解析ではまず,地表. 地質解析範囲の赤谷川上流域には,主に三郡変成岩類(泥を完全大気状態(河川など地表水のない状態),地下を質片岩,緑色片岩)と白亜紀花崗閃緑岩(領家帯)が分完全飽和状態,静水圧状態として設定し,一定の降雨布している(図―参照)。地質により風化状況に違い(気象庁のメッシュ平年値, 4.5 mm / day 前後)4) を与えがあると考えられるが,災害発生前後の LP データに,て計算を開始する。時間の経過と共に,次第に河川と地頻度や崩壊深さの明らかな違いは見いだせず,この解析では両者の水理構造を区別しないこととした。通常の山林における表土(土壌層)の,深度 0.5 ~ 1m までは,根系の発達や生物撹乱により透水性が特に高い。このため,豪雨時でも雨の大半は地下に浸透する。深さ 1 m 程度の土壌層より下では透水性がやや低く,雨水の浸透が阻害されるようになる。それに加え,斜面の下部では上部から流下する地下水が加わり,土砂状風化部基底付近で間隙水圧が上昇して,斜面の安定性を低下させるものと考えられる。以上から,次の点に着目して赤谷川上流域の水理地質構造を作成した。渓流堆積物の分布は,地形データから推定し設定した。水理構造は表層土壌の一般的構造を念頭に置いて設定し,基盤地質による違いは考慮しない。表―赤谷川モデル作成に利用した情報図―赤谷川上流域三次元格子及び地質区分表―August, 2018地質区分と水理パラメータ19 報告図―赤谷川上流域中央部の降雨強度及び累積雨量2)下水がバランスし,地形・水理地質に対応した水の三次元分布(圧力及び水飽和率)の平衡状態に近づく。引き続き,豪雨前の 10 日間の実降雨(日雨量)5) を与えて,豪雨時直前の状態( 2017 年 7 月 5 日 0 時)を再現した。. 年月九州北部豪雨時の解析九州北部豪雨時の降雨記録は, XRAIN 雨量データ( 250 m 解 像 度 , 1 分 間 隔 )1) を , 対 象 期 間 の 2 日 間図―地下 2 m における水圧の変化(豪雨後と豪雨前水圧の差)図―地下 2 m における安全率の変化(豪雨後と豪雨前の差)( 2017 / 07 / 05 ~ 2017 / 07 / 06 )について 1 時間雨量に変換してモデルに入力した。入力降雨データの領域中央部の例を図―に示す。.解析結果及び考察. 豪雨時斜面状態の変化豪雨時の斜面水理状態の変化は,表流水水深・流速,水飽和率,間隙水圧の変化により表現される。本地域では,表層崩壊が多かったと考えられることから,地表下2 m に設定した透水性の大きく異なる地層の境界をすべり面と仮定し,その深度における水理状態を検討した。図―は,2 m 深における豪雨以前の状態からの全域の水圧の変化を示している。降雨の浸透により多数の斜面で間隙水圧が上昇している様子が見られる図―は豪雨前の安全率,豪雨直後の安全率の差を描い た も の で あ る 。 こ こ で は , 粘 着 力 15 kPa , 摩 擦 角,層厚 2 m,間隙率0.3を使った。斜面傾斜角は10 m40°格子の周辺も含め 9 点を利用し算出し,すべり面長は格子長さと傾斜角を用い,格子単位で算出した。なお,このパラメータの組み合わせで,豪雨前は全体的に 1を上回っていた。安全率は各地点の土質や不確定な条件に左右されるため,ここでは,計算値自体ではなく,豪る箇所があり,そのようなものは「変状発生」とした。雨後と豪雨前の安全率の変化(低下)を見ることにする。図―( c )は,豪雨前・後の LP 陰影図を利用し崩壊地. 部分領域における詳細な比較特有の地形変化が認められる場所を抽出し, 10 m 解析図―は図―の赤枠内の拡大図である。この谷筋の格子に示したものである。図―( c )と図―( d ),図両側には多数の崩壊が LP の標高変化から推定されてい―(e)を比較し,解析と実際の崩壊との相関を検討する。ここでは,地形判読により,崩壊地の広がりを確認る。すると共に, 10 m スケールの解析格子における水圧上昇地点や安全率低下地点と崩壊地との相関性を検討する。解析によって得られた水圧上昇(図―(d))及び安地形判読解析と実際の相関定率低下(図―(e))と地形判読により得られた崩壊・図―( a )は LP データによる標高変化分布( 0.5 m変状範囲(図―(c))との間には,目視的にパターン以上の低下地点),図―(b)は豪雨後 LP データの陰影の類似性が認められる。特に図の右側(東側)部分の類図である。LP データで明瞭な標高の低下が見られない似性は比較的良い。図左側(西側)についてもおおよそ箇所でも,斜面の変状に伴う微地形らしいものが見られ(c)の位置と整合的であるが,水圧が上昇し安全率が低20地盤工学会誌,―() 報図―告部分領域における現地状況と解析結果の比較下した格子の数は(c)より少ない。図―(a)に見られる表―LP 地形判読結果と解析結果の比較ように西側は東側より崩壊が多発しており,他の谷でも同様の傾向が認められる。当時の風向きの影響などが考えられるが実際の原因は不明である。統計的に見るために気象予報に使われる的中率算出方法4)を利用する。具体的には,図―(d),(e)で抽出した格子を安定率低下大,それ以外を安定率低下小として,図―(c)の崩壊+変状範囲に入るか否かを数えて表―これは,斜面崩壊危険度の評価の上で,水理解析にに示した。この部分領域の場合,安定率低下大の地点と崩壊・変状地が合致した割合が(69+38)/190≒0.56,よる情報活用の可能性を示唆していると考えられる。今後は,豪雨前後の詳細なデータが揃っている本地域全体的な的中率4)(安定率低下大の格子が崩壊・変状にの情報を活用して,以下のような検討を行い,斜面防災入った場合と,安定率低下小の格子が崩壊なしに入った対策に結び付けてゆきたい。場合の割合)が( 69 + 38 + 834 )/ 1187 ≒ 0.8 となる。比崩壊前後の LP データの処理による過去及び新規の較を格子単位で行うか,多少大きなスケールで考えるかで異なり,当該格子とそれを中心に半径 15 m 程度の範崩壊箇所の抽出,形態の検討手法の整理。斜面の勾配や過去の崩壊形態に基づく,表土の平均囲に入れば当たりと考えると,的中率は 0.8 程度まで上がる。どのようなスケールで現象を見て,どのような方的なせん断強度の推定。表層崩壊が生じる場合と生じない場合の表流水掃流法で適合性を評価するかは今後検討したいと考えている。以上の結果は,水理解析により抽出される危険地とLP 崩壊地点が定性的・定量的にも比較的整合的であり,力や地下水挙動の違い。地形の離散化精度や表層の水理構造の感度分析。このような解析に基づく,斜面安定性評価の考え方斜面崩壊危険度の評価に新たな情報として利用できる可の整理。能性を示唆していると考えられる。. まとめ参1)2017 年 7 月九州北部豪雨時の福岡県朝倉市・赤谷川上流域における斜面崩壊分布の水理解析による再現性を検討した。内容及び結果は以下のようにまとめられる。赤谷川上流域を平面 10 m 格子で分割し,地形及び2)地質を反映した三次元水循環モデルを構築し,降雨記録を与えて当時の状況の再現を試みた。3)豪雨前後の LP データの地形判別により当時の崩壊・変状位置分布を推定し,解析から得られた水圧上昇地点の分布,及び安全率低下地点の分布と4)5)考文献(一財)河川情報センターXRAIN 雨量データ(九州北部地域, 2017/ 07 / 05 ~ 07 / 06)(共同研究「 Get‰ows とレーダーデータの活用による検討」中央大学理工学部河株 地圏環境川・水文研究室・(一財)河川情報センター・テクノロジー),2017.登坂博行・小島圭二・三木章生・千野剛司地表流と地下水流を結合した 3 次元陸水シミュレーション手法の開発,地下水学会誌,Vol. 38, No. 4, pp. 253~267, 1996.株,塚本良則編森林水文学 現代の林学・6 文永堂出版1992.(一財)気象業務支援センターメッシュ平年値,2010.(一財)気象業務支援センター解析雨量,2018.(原稿受理 2018.4.25)比較し,両者に整合性のある結果が得られた。August, 201821
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  • 平成28年台風第10号により岩手県で発生した土石流・斜面崩壊の特徴と豪雨時の斜ハ災害リスク評価(<特集>豪雨による斜面災害)
  • 著者
  • 大河原 正文・登坂 博行・堀田 良憲・末岡 徹
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 22〜25
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270016
  • 内容
  • 報告平成年台風第号により岩手県で発生した土石流・斜面崩壊の特徴と豪雨時の斜面災害リスク評価Characteristics of Debris Flow and Slope Failure in Iwate Prefecture by 2016 Typhoon No.10and Slope Disaster Risk Assessment during Heavy Rain大河原正文(おおかわら岩手大学堀田良.登准教授憲(ほった岩手大学大学院まさふみ)坂博行(とさか株 地圏環境テクノロジーよしのり)博士課程末岡 ひろゆき)代表取締役徹(すえおかとおる)株 キタック顧問(前株 地圏環境テクノロジー)はじめに平成 28 年 8 月 30 日,岩手県大船渡市に上陸した台風10 号は,岩手県の沿岸地域を縦断する形で各地に甚大な被害をもたらした。具体的な被害状況としては,岩泉町,久慈市,宮古市を中心に死者・行方不明者 25 名,住宅地全壊494棟,半壊2 219棟,床上浸水104棟,床下浸水1 342棟などの被害が発生し,被害総額は,1 680億円にものぼった1)。岩泉町の小本川流域の高齢者グループホーム楽ん楽ん(らんらん)の被害に見られるように河川氾濫がクローズアップされているが,実際には土石流・斜面崩壊による土砂災害も多発していた。平成 30年 3 月 31 日現在における災害復旧工事の進捗率は,箇図―所ベースで 14 ,ロットべース(工事を円滑かつ迅速土石流・崩壊発生箇所を記載した地理院地図(加筆)2)に進めるため,隣接する複数の災害箇所を一括りとしたもの)で 23 と災害経過から 1 年以上経ても復旧・復表―安家地区,穴沢地区,鼠入地区における土石流・崩壊の発生数興はまだ始まったばかりといえる。ここでは,甚大な被害を被った岩泉町,久慈市,宮古市を対象に台風 10 号による土石流・斜面崩壊の発生数等を調べ,土石流の発生メカニズムについて考察するとともに,豪雨時の斜面災害リスク評価のための水循環解析について検討した。.土石流・斜面崩壊の発生状況明した土石流・斜面崩壊の発生数を表―に示す。発生. 調査範囲と試料採取数の算定にあたっては,土石流・斜面崩壊の発生パター調査範囲は,台風通過時に高い降水量を記録した久慈 土石流単体,◯ 斜面崩壊を起源とする土石流,ンを,◯市・岩泉町を流れる安家川,小本川,遠別川,三田貝川, 斜面崩壊の 3 種類に区分し各々の発生数をカウント◯大川,長内川などの主要河川並びに国道 340 号, 455 号,した。県道 7 号, 29 号, 171 号, 202 号沿いを調査対象とした。. 土石流の統計的分析現地踏査により土石流・斜面崩壊の発生状況を確認する土石流発生率は,「いわてデジタルマップ」3)に記載さとともに,試料として崩壊土砂を採取した。れている土石流危険渓流指定箇所と当該地域の土石流の. 土石流・斜面崩壊の分布図と発生数発生箇所を比較し,岩泉町主要道路に沿った土石流危険土石流・斜面崩壊箇所の分布と発生数は,国土地理院渓流発生箇所内における土石流発生率を算出した。のホームページにて公開されている「土砂崩壊・堆積地. 土石流流下距離等分布図(9 月 7 日,10月 7 日撮影)」2)に現地調査等に図―は土石流発生数と土石流の流下距離を示したもより新たに判明した土石流・斜面崩壊発生箇所を追記しのである。その結果,流下距離は100~200 m が最も多た(図―)。い。土石流単体の場合は,土石流流下距離が短く,斜面図―「土砂崩壊・堆積分布図」と踏査結果等から判22崩壊が土石流化したものは長い傾向があった。地盤工学会誌,―() 報告. 土石流渓流斜度よって,樹木の生い茂る山中にせき止められたと考えら土石流発生箇所の平均斜度を次式より求めた。れる。結果,土石流が発生した渓流の下流部分には堆積平均斜度=tan-1(源頭部と下流部の標高差÷渓流水長)土砂が見られず,「国土地理院地図」による写真判読及………………………………………………………(1)び主要道路沿いに行った現地踏査による土石流の確認が図―に渓流斜度分布を示す。斜度は15°~20°が最も多い。困難であった。したがって山中の調査等を行うことで危険渓流指定箇所内には新たな土石流が発見される可能性. 谷次数がある。谷次数の判定には,ホルトンストラーの方法を用いた。.土石流の発生メカニズム表―に本地域における谷次数ごとの土石流発生数と本地域の地質は,北部北上帯に属するジュラ紀付加体発生率を示す。土石流が発生した谷の本数は,0 次谷がであり,砂岩・粘板岩を中心とした混在岩,チャート,最も多く,次いで 1 次谷,2 次谷の順となった。図―石灰岩,花崗閃緑岩,斑れい岩,デイサイト,流紋岩なは谷次数と土石流発生率との関係であるが,本地域ではどから構成されている。土石流・斜面崩壊は,混在岩と0次谷がもともと多いことから,発生率で見たときは発チャートの境界部に多く発生している。堅硬なチャート生数とは逆に 2 次谷が最も高い。は風化しにくく,一方,混在岩は不連続面が発達し,凍. 土石流発生箇所と土石流渓流指定箇所結融解作用等による風化が進行しやすい。そのためチ土石流危険渓流指定箇所での土石流発生率を表―にャート層と混在岩との境界部に混在岩の風化,細片化し示す。表―より,危険渓流箇所内での土石流発生率はた土砂が堆積していたものと推測される(図―)。57.7であった。台風による土石流の発生が見られなか図―は斜面から採取した試料の保水力評価試験結果った危険渓流指定箇所には,砂防堰堤などの土石流抑制である。採取岩石水分蒸発時間は 18.4 min と保水力の工が危険渓流並びに流域界に設置されている箇所が見ら低い標準砂(16.0 min)に近い値であった。一方,ベンれた。そのため土石流による土砂が抑制工のはたらきにトナイトの水分蒸発時間は, 28.5 min と採取岩石より水分保持時間が長い。当該地では,採取岩石での X 線回折分析からも高い保水力をもつ粘土鉱物は検出されていない。また,現地踏査から当該地域の表層土砂は薄く,すぐに岩盤となるため樹木が深く根を張れないケースを度々確認した。以上より,土石流の発生メカニズムとしては,硬く緻密な岩盤斜面が連続しその保水力も低く,表―図―図―流下距離分布渓流斜度と土石流発生数との関係表―August, 2018谷次数ごとの土石流発生数と発生率図―谷次数と土石流発生率との関係土石流危険渓流指定箇所での土石流発生率23 報告またその上の表層土砂が薄いことから多量の降雨が斜面石流化したものと考えられる。氾濫域に多量に堆積して内部に吸収・保水されずに斜面表面を一気に流れ下り土いた渓床堆積物は,土石流によって押し流されたものと考えられる。.崩壊土砂の有効利用現地では,土石流,斜面崩壊だけでなく河川氾濫によって各地で道路が寸断された。このため,道路上にはそこからもたらされた大量の土砂が堆積しており,その有効活用が緊急の課題であった。そこで流出土砂の路体,路床などの道路材としての適用性を調査するために,土質試験(土の含水比試験,土粒子の密度試験,土の粒度試験,土の液性・塑性限界試験,土の締固め試験,CBR 試験,三軸 CD 試験,土の圧密試験,締め固めた土のコーン指数試験,土の強熱減量試験)を実施した。なお,土質試験に用いた試料は,三田貝川・大川・小本川流域において崩壊土砂を採取したものを使用した。土質試験の結果は,表―及び図―~に示した。その結果,崩壊土砂は土質区分として「砂質・礫質土」図―チャ-ト層との境界部で発生した土石流に分類され粗粒分主体の土質であることが判明した。また,締固め特性は,最適含水比 wopt=12.9,最大乾燥密度 sdmax = 1.968 g / cm3 であった。路体材としては仕上がり厚さ 30 cm 以下・締固め度 Dc = 90 以上,路床材としては仕上がり厚さ 20 cm 以下・締固め度 Dc = 95以上の条件を満たす必要がある4)。それによると以下の結果が得られた。路体材rdmax×90=1.771 g/cm3(Dc≧90を満たす含水比範囲 w=6.0~19.5)図―路床材rdmax×95=1.870 g/cm3保水力評価試験結果表―各地区の土石流堆積物の土質試験結果図―図―24締固め曲線CBR 試験結果図―三軸 CD 試験結果地盤工学会誌,―() 報告(Dc≧95を満たす含水比範囲 w=10.3~16.4)路体材,路床材としていずれも 20 未満の低含水比で1.8~1.9 g/cm3 の最大乾燥密度が期待できる。また,CBR 値は88.7が得られ道路材として問題ない。また,強度特性は粘着力 cd = 21.6 kN / m2 ,せん断抵が得られ,礫質土の一般値5) である q =抗角 qd = 37.9 °以上の値を示している。せん断強度特性の面からも,35°当該材料は道路材のみならず擁壁背面の埋戻し材などに有効活用が期待できるものと考える。.図― 100 mm / h × 3 時間の降雨で出現する地表流の様子豪雨時の斜面災害リスク評価地域住民に対して居住地の土砂災害危険箇所を周知する目的で作成されたハザードマップは,従来地形・地質を基に作成されてきている。そのため,降雨浸透による斜面の不安定化や渓流部堆積土砂の不安定化などの要素は加味していない。そこで,ハザードマップには斜面の水循環解析を導入することで,土砂災害のリスクレベルをより明らかにし,ハザード情報の改善に生かす方向が考えられた。図― 100 mm / h × 3 時間の降雨で出現する地表流の底面せん断力本研究では,斜面災害発生前の DEM を使った斜面の表流水・地下水解析を行い,掃流力の強度,斜面安全率の低下などを算出した。解析には,統合型水循環シミュレーションシステム「GETFLOWS」6)を使用した。GETFLOWS による精細水循環モデリングによる可能な解析は,以下に示すとおりである。対象斜面地域水理モデルの作成想定豪雨パターンにおける表流水掃流力,表層飽和度,地下水圧を考慮した斜面安全率の算出河川近傍斜面からの土砂産出量推定図― 100 mm / h × 3 時間の降雨で出現する斜面安全率の変化集落等に対する土砂到達範囲の推定岩泉町における DEM 解析の試行例を図―~に示いことから,事前のリスク評価が重要である。豪雨時のす。これらの試行解析結果より,沢沿いに地表流が出現土石流・斜面崩壊が水の作用によることは明白であるこする様子が再現されている。それに伴い地表流の底面せとから GETFLOWS などの水循環解析が有効であり,ん断力や斜面安全率が低下しているのが確認される。今今後,実際の発生位置・規模との整合性の確認が不可欠後の検証としては,実際の土石流や斜面崩壊の発生位である。置・規模との整合性の確認が必要である。. まとめ参1)平成 28 年 台 風第 10 号 に よる 岩手 県で 発 生し た 土石流・斜面崩壊状況を調査した結果,土石流・崩壊の発生2)数は1 000箇所以上であった。また,「土石流危険渓流指定箇所」における土石流発生率は約 6 割であった。当該地域の土石流の原因としては,当該地域に分布する岩3)盤斜面の保水力の低さが挙げられ,保水力の低い岩盤斜面に短時間に多量の雨が降り注いだことで,渓流内に堆積していた不安定な土砂が流動化し土石流となったものが多い。また,土石流・斜面崩壊により発生した崩壊土砂は,土質試験より路体材・路床材として利用できることが明らかになった。当該地域のように保水力の小さい地域では,降雨から土石流の発生までの時間が極めて短August, 20184)5)6)考文献国土交通省平成 28年の水害被害額(暫定値),入手先〈http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo03_hh_000922.html〉(参照 2018.2.15).国土地理院平成 28 年台風第 10 号に関する情報,入手先〈 http: // www.gsi.go.jp / BOUSAI / H28.taihuu10gou.html〉(参照 2017.8.10)岩手県いわてデジタルマップ砂防 GIS コンテンツ,入手先〈https://www.sonicwebasp.jp/iwate/map?theme=th_68#〉(参照 2017.8.10).日本道路協会道路土工盛土工指針, pp. 219 , 220 ,2010.日本道路協会擁壁工指針,p. 66,2009.登坂博行・小島圭二・三木章生・千野剛司地表流と地下水流を結合した 3 次元陸水シミュレーション手法の開発,地下水学会誌, Vol. 38 , No. 4 , pp. 253 ~ 267 ,1996.(原稿受理 2018.4.23)25
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  • 2014年台風11号豪雨による六甲山系の斜面崩壊地分布と砂防堰堤堆積土砂の変動特性の関係(<特集>豪雨による斜面災害)
  • 著者
  • 南部 啓太・西岡 孝尚・澁谷 啓
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 26〜29
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270017
  • 内容
  • 報告年台風号豪雨による六甲山系の斜面崩壊地分布と砂防堰堤堆積土砂の変動特性の関係Relationship between the Areal Distribution of Slope Failures and the Variation of Sediment inSabo Dam over Rokko mountain Area caused by Heavy Rainfall of Typhoon No. 11, 2014南部啓太(なんぶ株 設計部協和設計けいた)谷神戸大学大学院.岡孝尚(にしおか株 設計部協和設計次長澁西はじめに2014年台風11号豪雨により,六甲山系では約270箇所の斜面崩壊が発生し,下流域に土砂が流出して道路や住宅地に大きな被害を及ぼした。六甲山系の地質は,花崗岩を主体としており,花崗岩啓(しぶや工学研究科たかひさ)執行役員部長さとる)教授ない事例などを分析した。これらの特性に関して,砂防堰堤の流域面積や配置されている谷次数などを考慮して検討し,検討結果から得られた斜面崩壊と下流への土砂流出特性について報告する。. 年台風号の降雨特性と斜面崩壊状況の「風化残積土」である特殊な地盤特性を有するまさ土. 降雨特性地盤が広く分布し,豪雨時には斜面部や渓床部に残積し2014 年台風 11号は, 2014年 8 月 8 日~ 10 日にかけてたまさ土が流水とともに流下して土石流化し,土砂災害六甲山系に豪雨をもたらし,特に有馬地域を中心としたを引き起こすことが特徴である。北六甲エリア(有馬川観測所)で, 1 時間最大雨量 88六甲山系では,神戸市街地に大規模な被害を及ぼしたmm / hr , 1 日最大雨量 292 mm , 2 日最大雨量 477 mm1938 年の阪神大水害以降,砂防施設の整備が進められの猛烈な豪雨が観測された。短時間の雨量だけでなく,ており,現在に至るまで500基以上の国土交通省直轄の連続雨量でも大規模な降雨特性を有しており,大きな被砂防堰堤が整備されている。これまで, 1967 年 7 月豪害が発生した 1967 年 7 月豪雨( 1 時間最大雨量 69 mm /雨や 1995 年兵庫県南部地震などにおいて,多くの土砂hr)5)と同等以上の降雨規模であった。災害が発生したが,砂防施設の整備効果により被害を軽図―に 2014 年台風 11 号豪雨における 1 時間最大雨減することができた。 2014 年台風 11 号豪雨により発生量の等雨量線図を示す。この図から,北六甲エリアの降した土石流に対しても,多くの砂防堰堤で土砂や流木を雨規模が大きくなっていることが確認できる。捕捉し,下流への土石流被害を防止した1)。. 斜面崩壊状況2014 年の台風 11 号豪雨における六甲山系での斜面崩降雨規模が大きい北六甲エリアを中心に,六甲山系で壊に関しては,これまでいくつかの報告2),3)があり,斜は269箇所の斜面崩壊が発生した。図―に示した等雨面崩壊角度や斜面方位,降雨条件などの特性がまとめられている。一方で,土石流被害及び砂防堰堤での捕捉効果については,概略的な報告4)はあるものの,崩壊土砂の流出特性の検討は不十分である。六甲山系では砂防施設の点検が定期的になされており,台風豪雨時には緊急点検が実施されている。 2014 年台風 11 号豪雨後も緊急点検を実施し,砂防堰堤の堆砂状況などが調査された。その調査結果を利用することで,崩壊土砂の流出特性を把握することができると考えられる。そこで本稿は,崩壊土砂の流出特性を明らかにするために,崩壊箇所が最も多かった北六甲エリアの有馬川水系を抽出し,崩壊地と砂防堰堤背面の堆砂変動との関係性を検討した。中でも崩壊地が分布していないにもかかわらず,砂防堰堤の堆砂が急激に増加した事例や,一方で崩壊地があるにもかかわらず堰堤の堆砂が変動してい26図―2014 年台風 11 号豪雨による崩壊箇所分布と等雨量線図地盤工学会誌,―() 報写真―図―告斜面崩壊状況例(点検時)崩壊面積と崩壊箇所数,累積頻度の関係表―斜面崩壊と地質の関係を示す。流域面積においても,崩壊地での渓流の流域面積が 0.1 km2 以下となる割合が 34 , 0.5 km2 以下が 68であり,有馬川水系全 8.33 km2 に対して流域面積が小さい各支渓流の最上流域付近での崩壊が多数占めるこ図―とが確認できた。これらの傾向は塚本8)が既に指摘して崩壊地と渓流特性の比率いるように,土石流の発生源の多くは 0 次谷からの崩量線図と崩壊地分布図から,崩壊地の分布についてややばらつきが認められるものの,1 時間最大雨量が多い有壊土砂であることを示唆しているものと考えられる。. 斜面崩壊と地質との関係馬川流域付近の北六甲エリアで崩壊地発生箇所が集中し有馬川水系では,六甲花崗岩が主たる地質であるが,ていることが確認でき,降雨規模が崩壊に影響を及ぼし中流域付近では有馬層群,一方下流域では神戸層群が分ているものと考えられる。布している6)。今回の崩壊は,表―に示すように六甲図―に有馬川水系で発生した斜面崩壊の崩壊面積と花崗岩が最も多く,次いで有馬層群・神戸層群が同等の箇所数並びに累積頻度の関係を示す。有馬川水系では結果となっている。斜面崩壊と地質特性との相関を検討35箇所の崩壊が発生した。するために,有馬川水系に占める各地質の流域面積と崩写真―に崩壊状況の例を示す。崩壊面積は全体で約31 000m2であった。崩壊面積の内訳は,500m2以下が壊箇所数の比率を検討した結果,神戸層群が最も高く,次いで六甲花崗岩で有馬層群が最も低い値を示した。17 箇所, 1 000 m2 以下が 26 箇所と, 1 000 m2 以下の占神戸層群は,新第三紀の堆積性軟岩であり,地すべりめる割合が全体の崩壊の約 75 であり,崩壊形態の大や斜面崩壊が発生しやすい地層として知られており9),10),部分は表層崩壊であることが確認できた。有馬川水系の流域面積に対する崩壊箇所の比率が最も高くなったこと地質は,主に六甲花崗岩を基盤としており6),表層崩壊は,このような地質特性による影響の可能性が高い。を起こしやすい風化して低強度となったまさ土の特殊な地盤特性7)によるものと考えられる。. 斜面崩壊と渓流位置との関係図―(a)に崩壊地が直下に流入する渓流の谷次数の比率を示す。1~ 4 次谷に流入する崩壊地が 20~31と概ね同程度のバランスで分布していることが確認できる。.斜面崩壊と砂防堰堤の堆積土砂変動との関係. 砂防堰堤の堆砂状況図―の有馬川水系の流域諸元図に,崩壊地の発生箇所と砂防施設との位置関係を示している。しかしながら,崩壊形態としては渓床部付近の土砂を有馬川水系では,国土交通省直轄の砂防堰堤が 45 基巻き込むような渓岸沿いの崩壊箇所が 3 箇所あるもの設置されており,他官庁等の砂防施設を含めると100基の,崩壊全体数のうち約 90 が 0 次谷の斜面で発生し以上の施設が整備され,土砂災害対策が展開されている。ていた。図―(b)に崩壊地が流入する渓流位置での流域面積August, 2018国土交通省直轄の砂防堰堤において, 2014 年台風 11号豪雨の緊急点検や定期点検時に,堰堤 45 基のうち 1127 報告写真―表―図―砂防堰堤の堆砂状況例(点検時)砂防堰堤の堆積土砂量と斜面崩壊諸元有馬川水系の流域諸元図施設番号260のように,上流域に崩壊地が分布してい基(約 25 )で急激な堆砂面の上昇が認められた。こないにもかかわらず,急激な堆砂面の上昇が認められたれらの堰堤は,いずれも土石流危険渓流の最上流域に位堰堤が 6 基確認された。これらの 6 基の堰堤は,全体置する,若しくは最上流域でない場合は,同一の土石流的に渓床勾配が概ね 1 / 6 以上の急勾配であり,土石流危険渓流において複数基の砂防堰堤で堆砂面の上昇が確流下区間13) に該当することから,渓床部に堆積してい認されたケースである。写真―に点検時に確認されたる土砂が下流に流出し,下流に設置された堰堤まで土砂砂防堰堤の堆砂状況の例を示す。堰堤天端まで堆砂が進が到達して捕捉されたものと考えられる。んでおり,砂防施設の流出土砂の捕捉効果が機能していることが分かる。これらの状況からも,砂防堰堤の設置により,谷次数また,これらの 6 堰堤で堰堤堆積土砂量と渓床堆積土砂量の比率を比較した結果,施設番号 362 ・ 423 では100以上と高く,それ以外は 0~ 38と低い値を示し,の大きい本川区間や下流域に分布する保全対象への土砂明瞭な違いがあることが確認できた。一方,高い値を示流出の軽減効果が十分に発揮されたことが確認できる。した施設番号 362 ・ 423 は,上流域に砂防施設が設置さ. 斜面崩壊と砂防堰堤堆砂状況との関係れていない渓流の最上流域に整備されている堰堤で,砂崩壊土砂量は,崩壊面積に対して 1967 年 7 月豪雨時防施設が未整備であるため,渓床堆積土砂量の多くが下に発生した斜面崩壊箇所で計測された平均層厚 1.57 m流堰堤に流出して堰堤堆積土砂量の比率が大きくなった及び河道への流出率0.82を用いて算出した。堰堤背面のものと考えられる。堆積土砂量は 2014 年台風 11 号前後における堆砂面の高一方で,低い値を示した施設番号260・330・505では,低差の変動量から,簡便法11) により算出した。堆砂勾上流側に直轄砂防堰堤や他官庁施設が複数基設置されて配は現渓床勾配の1/2~2/312)及び LP データ4)をもとにおり,施設の整備により渓床部の不安定土砂の下流への設定した。流出を防ぐ効果が発揮され,堰堤堆積土砂量の比率が小表―に有馬川水系で堆砂面の上昇が認められた砂防さくなったと考えられる。なお,施設番号504は,渓流堰堤 11 基の各施設で捕捉された堰堤堆積土砂量と上流最上流域の 0 次谷に位置していることから,計画対象側の斜面崩壊面積・土砂量,台風豪雨以前に調査した不土砂量が渓床堆積土砂量ではなく崩壊可能土砂量を主た安定な渓床部堆積土砂量(いずれも概略値)を示す。る土砂量とする12) ため,渓床堆積土砂量を 0 に評価し28地盤工学会誌,―() 報た。告防堰堤の堆砂面の変動状況の観測結果から,崩壊土砂のまた,施設番号209のように崩壊地の下流側に位置す流出特性を検討し,砂防施設の整備効果の評価を行った。るにもかかわらず,堆砂面が上昇していない堰堤では,砂防施設が未整備の区間では,崩壊土砂が渓床部の堆崩壊地から該当堰堤までの区間に小規模なものも含めて積土砂を伴いながら流出することが考えられるが,小規砂防施設が多数整備されている状況が確認できた。模な砂防施設を設置することにより,下流への土砂流出以上のことから,崩壊地からの流出土砂以外の渓床部の軽減を図れることが確認できた。また,斜面崩壊が発に堆積している不安定な土砂の下流への流出被害に対し生していなくても,渓床部に堆積した不安定な土砂の流ても,土石流発生・流下区間にあたる 0 次谷や一次谷出が顕著に認められた。に砂防施設を整備することにより,流出抑制を図ることができたものと評価される。砂防施設を配置するにあたっては,最下流域に整備するケースが多いが,流域が広い渓流については,最上流上流側で斜面崩壊が発生したケースでは,崩壊地下流域にも砂防施設を整備することで,被害拡大を軽減でき側の砂防堰堤において,施設番号221のように堰堤堆砂ることが確認できた。今後は他水系についても検討を進面の急激な上昇が認められた施設が確認された。1 箇所め,事例を増やしていく予定である。の崩壊面積が 1 000 m2 以上である場合,崩壊土砂が流動化し土石流となって下流に被害を及ぼす危険性が高くなり14) ,例えば施設番号 221 や 402 での上流側の崩壊土参1)砂が堰堤まで流出し,捕捉される結果となった。ただし施設番号402では,崩壊規模に比べて堰堤堆砂面の上昇2)量は多くなく,堰堤の上流側に高さ 5 m 程度の小規模な砂防施設が 2 基設置されており,これらによる流出3)土砂の抑制効果が発揮され,堰堤までの到達土砂量が減少されたものと考えられる。4). 後続降雨と砂防堰堤の堆積土砂量の変動特性台風 11 号豪雨後の調査で堆積土砂量の変化が生じた堰堤で,2 年後の2016年調査では,多くの堰堤で顕著な5)土砂量の変化は認められなかった。 2015 年では連続雨量 400 mm を超える 2015 年台風 11 号豪雨が発生したため,渓床部や斜面部に残存した不安定化したまさ土地盤6)7)が下流域に流下する危険性が考えられたが, 2014 年に比べて顕著な土砂流出は認められなかった。これは, 2014 年台風 11 号豪雨又は直後の降雨でほとんどの不安定土砂が流出してしまったことや, 2015 年8)9)台風 11 号豪雨は, 1 時間最大雨量が 30 mm 程度であり,2014年台風 11号の 80 mm 以上の最大雨量と比較して相対的に規模が小さかった影響によるものと考えられる。10 ). 砂防施設計画への活用に関する考察有馬川水系は,上流域に配置していた砂防施設により多くの土石流を捕捉・抑制していたことから,下流域へ11 )12)の土砂流出を防ぐことができた。砂防施設の配置計画を行う際には,保全対象の直上流の最下流域に優先的に整備することが多いが,渓床勾配が急な土石流発生・流下区間(渓床勾配 I= 1/6 以上)にも小規模な砂防施設を配置することで,大規模な土石流の発生を防ぐことができ効果的である15) ことを示唆しているものと考えられる。.おわりに13)14)15)考文献六甲砂防事務所土石流をくい止めた砂防えん堤,入手先〈https: // www.kkr.mlit.go.jp/ rokko/ disaster/ history/h26/pdf/typhoon_20140919.pdf〉(参照 2018.4.17)沖村 孝土砂災害の現状と課題,地盤工学会誌,Vol.64, No. 4, pp. 1~3, 2016.鏡原聖史・植田允教・沖村 孝 2014 年台風 11 号の豪雨によって六甲山系で発生した崩壊の特徴,地盤工学会誌,Vol. 64, No. 4, pp. 4~7, 2016.宮崎元紀・田村圭司・久保正和・渡辺隆吉・郡 典宏・山田真悟・吉川卓郎平成 26 年台風第 11 号により六甲山地で発生した崩壊について,平成27年度砂防学会研究発表会概要集,pp. B292~293, 2015.沖村 孝大きな降雨強度の頻発に備える,水文・水資源学会誌,Vol. 29, No. 1, pp. 1~4, 2016.兵庫県兵庫の地質―兵庫県地質図解説書・地質編,pp. 12~41, 1996.澁谷 啓・李 俊憲・鏡原聖史・岡本健太・若本達也・片岡沙都紀締め固めた六甲山まさ土の工学的特性について,基礎工,Vol. 42, No. 12, pp. 53~56, 2014.塚本良則侵食谷の発達様式に関する研究(),新砂防,Vol. 87, No. 4, pp. 4~13, 1973.中世古幸次郎・河野 清・嘉門弘司・三木幸蔵軟岩地帯の宅地造成の問題点とその対策,土と基礎,Vol. 22,No. 6, pp. 13~19, 1974.谷本喜一・野田 耕 3 章 土質工学的諸問題とその対応 山地・丘陵部―土地造成,土と基礎,Vol. 36, No.11, pp. 43~48, 1988.砂防学会監修砂防学講座第 5 巻 2 ,山海堂, p. 34,1993.国土交通省国土技術政策総合研究所砂防基本計画策定指針(土石流・流木対策編)解説,pp. 19~40, 2016.国土交通省国土技術政策総合研究所土石流・流木対策設計技術指針解説,p. 1, 2016.建設省土石流危険渓流および土石流危険区域調査要領(案),p. 21, 1999.石川芳治・梅沢広幸・澤田梨沙・溜池 綾平成26年 8月豪雨による広島県で発生した土砂災害をふまえた土石流発生源の予測方法と対策の提案,平成28年度砂防学会研究発表会概要集,pp. B14~15, 2016.(原稿受理 2018.4.23)2014 年台風 11 号豪雨で発生した斜面崩壊状況及び砂August, 201829
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  • タイトル
  • 地層抜き取り調査法を用いた地盤災害の地質学的調査(技術紹介)
  • 著者
  • 高田 圭太・松木 宏彰・木下 博久
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 30〜31
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270018
  • 内容
  • 技術紹介地層抜き取り調査法を用いた地盤災害の地質学的調査Geological approach for understanding of geohazards by Geoslicer survey高田圭太(たかだ株 東京支社復建調査設計松けいた)下博久(きのした株 四国支社復建調査設計.宏彰(まつぎ株 地盤環境部復建調査設計主任エンジニア木木ひろあき)課長ひろひさ)課長~6 m 程度の試料を柱状に採取できるロングタイプ(写はじめに真―b ),表層 1 ~ 2 m 程度の地盤を簡易に採取できる活断層や津波堆積物など地盤災害の調査では,地層のハンディタイプ(写真―c)があり,調査の目的(採取堆積状況やその変形構造を知る必要がある。その方法と深度や幅,堆積物の状態)によって使い分ける。ワイドして,一般的にはトレンチ掘削等により地層断面を露出タイプ,ロングタイプでは矢板の打抜きと同様にクレーさせて観察する方法を用いることが多い。しかし,用地ンとバイブロハンマを使用する。ハンディタイプは重機の確保や壁面の保持などの制約があるため,どこでも実を使用せず,一連の作業を人力で行う3)。また,水深が施できるというわけではない。一方で,ボーリングによ浅い場所では,クレーン台船を用いて水底の調査を行っるコア採取は調査箇所の制約は少ないものの,地層の堆た事例もある(写真―d)。なお,地層抜き取り調査は積状況や変形を把握できるほどの断面を得ることができ軟弱な土砂に適用可能な調査法であり,岩盤や玉石が卓ない。越する地盤には適用できない。地層抜き取り調査法は,これらの課題を踏まえて開発された日本発の技術であり1),2) ,地層を幅 10 cm ~ 1 m.地盤災害調査への適用事例程度,厚さ数 cm ~数十 cm の断面として採取すること. 活断層の調査ができる。この方法では,ボーリングコアと異なり定方写真―は活断層のトレンチ調査において,トレンチ位の板状試料が得られるため,地質学的手法により表層より下位の地層を把握するために地層抜き取り調査を実地盤を検討する分野において非常に有効である。施した事例である。調査を行ったヘイワード断層は,米本稿では,地層抜き取り調査法を用いて活断層や津波国サンフランシスコ湾の東に位置し,サンアンドレアス堆積物,地震による液状化など地下浅部で生じる地盤災断層に併走する長さ約70 km の右横ずれ断層であり,将害を調査した事例を紹介する。来地震が発生する危険性が最も高い活断層のひとつと考.地層抜き取り調査法の概要えられている。地層抜き取り調査で採取した地層断面地層抜き取り調査に用いる機材は,コの字型のサンプルトレイとその開放面を閉じるためのシャッタープレートからなる。これらを順に地中に打ち込み,間に挟みこんだ地層ごと引き抜くことで試料を採取する(図―)。機材には,幅約 1 m ,長さ 2~ 4 m 程度の地層断面を採取できるワイドタイプ(写真―a),幅約0.4 m,長さ 4図―30地層抜き取り調査の流れ写真―主な機材による調査状況例地盤工学会誌,―() 技術紹介写真―活断層トレンチ底からの調査状況と観察された地層写真―地層抜き取り調査で採取した過去の津波堆積物められた(写真―)。堆積物の放射性炭素年代や含まれる火山灰から,津波堆積物 A は中世~江戸時代に,津波堆積物 B は約1 000年前に発生したものと推定され,当地が過去にも 400 ~ 600 年程度の間隔で繰返し大きな津波に襲われてきたことが明らかになった6)。.おわりにこのほかにも,土石流堆積物について過去の災害の発生時期や周期を検討した事例7),洪水による河床変動,写真―液状化による地層の変形地震による河川堤防の被害調査など,地質学的なアプローチにより地盤災害に関する新たな知見が得られてい(写真―右)には,右側に低下する明瞭な地層のずれる。詳細は個々の報告を参照されたい。が認められ,トレンチ調査では知ることができなかった地表下 3 m 以深の地質構造の一部が明らかになった4)。活断層調査では,こうした地層のずれから過去の地震の参1)発生時期やその間隔を解明することで,将来の地震発生確率予測が行われている。2). 液状化層の調査大きな地震により地盤が液状化し,その結果として噴砂現象が起こることはよく知られている。一方で,実際3)に液状化が発生する地下の様子は直接見ることができないため,どの地層で液状化が発生し,どのような現象が起きているのかを知るのは難しい。過去に液状化が発生したことが明らかな場所で地層抜き取り調査を行った結4)果,液状化により堆積物が流動して形成された構造や,もともとの堆積構造が変形したことを示す地層があることが分かっている5) (写真―)。こうした地下で生じ5)る現象を知ることは,液状化発生メカニズムの理解や対策の高度化に繋がると考えられる。. 津波堆積物の調査過去の津波災害の発生時期や頻度及びその規模等を知6)るため各地で行われている津波堆積物の調査では,堆積物が運搬された水流の向きや上下に堆積する地層との境界が重要な情報となるため,それらを詳細に観察することができる地層抜き取り調査が広く用いられている。東北地方太平洋沖地震で津波により被災した岩手県野田村で行った調査では,耕作土の下に複数の津波堆積物が認August, 20187)考文献中田 高・島崎邦彦活断層研究のための地層抜き取り装置(Geoslicer),地学雑誌,Vol. 106, No. 1, pp. 59~69, 1997.原口 強・中田 高・島崎邦彦・今泉俊文・小島圭二・石丸恒存未固結堆積物の定方位連続地層採取方法の開発とその応用,応用地質,Vol. 39, No. 3, pp. 306~314,1998.高田圭太・中田 高・宮城豊彦・原口 強・西谷義数沖積層調査のための小型ジオスライサー(Handy Geoslicer)の開発,地質ニュース,No. 579, pp. 12~18,2002.高田圭太・遠田晋次・中田 高・奥村晃史・原口 強サンアンドレアス断層系ヘイワード断層におけるジオスライサー調査―調査速報―,日本地震学会ニュースレター,Vol. 13, No. 6, pp. 3~6, 2002.TAKADA, K. and ATWATER, B. F.: Evidence for Liquefaction Identiˆed in Peeled Slices of HoloceneDeposits along the Lower Columbia River, Washington,Bulletin of the Seismological Society of America, Vol. 94,No. 2, pp. 550575, 2004.高田圭太・宍倉正展・今井健太郎・蝦名裕一・後藤和久・越谷 信・山本英和・五十嵐厚夫・市原季彦・木下博久・池田哲哉・岩手県県土整備部河川課岩手県沿岸における津波堆積物の分布とその年代,活断層・古地震研究報告,Vol. 16, pp. 1~52, 2016.阪口和之・楮原京子・松木宏彰・鈴木素之山口県防府地域における大規模土石流の発生周期,第 7 回土砂災害に関するシンポジウム論文集,pp. 19~24, 2014.(原稿受理 2018.4.23)31
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  • タイトル
  • 繰り返し地震波干渉法に基づく地盤構造物のモニタリングの試み(技術紹介)
  • 著者
  • 黒田 清一郎・田頭 秀和・増川 晋
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 32〜33
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270019
  • 内容
  • 技術紹介繰り返し地震波干渉法に基づく地盤構造物のモニタリングの試みMonitoring for soil structures using timelapsed seismic interferometry黒田清一郎(くろだせいいちろう)国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構施設工学研究領域 施設構造ユニット 上級研究員増川田頭秀和(たがしらひでかず)国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構施設工学研究領域 施設構造ユニット長晋(ますかわすすむ)国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構施設工学研究領域 領域長.はじめに地震波干渉法とは複数観測点における波動場の相互相関関数等から,その観測点のうち 1 点を震源とし,もう 1 点を観測点とするグリーン関数(インパルス応答)を求める手法であり1),地震学においては地下構造のイメージング等に活用されている2)。また構造物における地震時応答を原位置で評価する手法として,地震工学分野においても活用が進められている3),4)。一方で筆者らは農業用フィルダム等の地盤構造物を対象として,その図―アレイ地震観測と地震波干渉法適用結果地震時応答の特性評価やその時間変動の監視を目的として地震波干渉法の適用を行ってきた5)~7)。本稿では地震波干渉法を農業用ダムにアレイ状に設置した振動計について適用した事例,農業用ダムに既設の地震計の非地震時の雑振動も含めた振動観測記録に適用.農業用ダム既設地震計の非地震時雑振動も含めた振動観測記録への地震波干渉法の適用した事例,及び農業用ダムを模した土構造物模型の遠心前章で示したように,地震波干渉法を地震観測記録に載荷実験に適用した事例について述べる。特に地震波干適用することによって構造物の地震波伝播特性を把握す渉法に基づく解析を繰り返し適用することによって,地ることができ,それを繰り返し適用することにより伝播震波伝播速度の時間変化のモニタリングを試みた事例に特性の時間変化を把握することができる。前記の例の貯ついて紹介する。水位による変化の他に,例えば,強振時やその前後に発.アレイ状に配置した地震計の振動観測結果への繰り返し地震波干渉法の適用生する地震波伝播速度の変化も捉えることができる5),7)。前記の例では地震発生時の観測記録に適用したが,もしより発生頻度が高い微小な地震や,常時微動に適用する農業用のロックフィルダムにおいて堤頂,法面及び監ことができれば,より頻度高く,またより再現性高く,査廊にアレイ状にセンサを配置し(図―(a)),地震観地震波伝播特性の評価と監視を行うことが可能となる。測を行った結果を示す(図―( b ))。またこの地震波そこで農業用ダムに設置された既存の地震計システム形に堤体の地震波伝播特性を評価するために,監査廊をについて,その常時振動計測機能を用いて取得した観測基準として地震波干渉法を適用して得られた結果の波形記録に地震波干渉法の適用を試みた。 11 時間の連続的を図―(c)に実線にて示した。初動ピークの位置を黒な振動記録から取得した,有感地震,無感地震及び非地丸で示したが,下部から上部への推移からは,ビル構造震時の常時微動の観測記録の波形の例を図―(a)~(c)物における結果と同様に3),4),地震波の上方進行波が推に示した。図―(d)にそれぞれの地震波干渉法の適用移する様子がみられ,基盤(監査廊)を基準とした地震結果を比較した。常時微動については 10 秒間毎の地震波伝播時間を示すものと考えられた。またこの地震波伝波形に地震波干渉法を繰り返し適用した結果をもとに,播特性の時間変化を評価するために,貯水位が上昇した10 時間分の平均化処理を行ったものであり,無感地震後に発生した地震観測波形についても地震波干渉法を適についてはその間に発生した 9 回の地震観測記録に適用した結果を図―(c)に破線で,また初動ピークを▽用した結果の平均である。図―(d)より微小な無感地で示した。貯水位上昇による地震波伝播速度の遅延の影震や常時微動でも有感地震と同様な評価が可能であるこ響とみられるピークの遅延がみられた。とが示された。32地盤工学会誌,―() 技術紹介図―遠心載荷模型振動実験における地震波干渉法適用結果.おわりに現在,.と.で述べた農業用ダムの一連の地震観測記録への繰り返し地震波干渉法の適用については,全国の各地区での農業用ダムに容易に適用可能となるように,ルーティン的に解析を行うことが可能なプログラムを開発している。それにより強震に伴う地震波伝播速度の一時的な低下やその後に続く緩和過程などについて,定量的な解析を行った事例の蓄積を進めている7)。また農研機構で近年導入された遠心載荷模型実験装置では.で示した振動特性の常時監視が容易にできる環境を整備してきており,実際の農業用フィルダム等の地盤構造物でみられるような地震波伝播速度の変化の要因を,今後,遠心載荷振動試験による実験的な手法により解明することについても検討を進めている3),8)。本稿の調査実験の一部は農食事業(課題 A28002 ),科研費(16H02580)により実施した。地震計観測記録図―農業用フィルダム既設地震計の地震時及び非地震時の観測波形及び地震波干渉法適用結果等の解析においては,農林水産省,関東農政局那珂川沿岸農業水利事業所等の関係各位の御協力を賜りました。記して謝意を表します。.農業用ダムを模した土構造物模型の遠心載荷実験への適用前述の基盤堤頂間の地震波伝播速度が,大規模地震時や長期供用時どのように変化をするかを再現し,またその変化の要因を明らかにする手法として,遠心載荷模参1)2)3)型振動実験が考えられる。そこで堤体を模した土構造物模型に関して遠心載荷振動実験を行った際の振動計測波形に地震波干渉法を適用した結果を示す。4)図―( a )に堤体模型の概要を,図―( b )に堤体模型に設置した加速度計の観測波形を示した。模型は振動台に設置してあり,堤体模型の上下流方向に強制的に加振したときの強制加振時の波形から地震波干渉法によっ5)て抽出した応答波形を図―(d)に示した。このような模型実験においても,実際の農業用ダムの結果と同様に6)地震波伝播時間の推移を確認することができた。また振動台による強制加振を与える前の,非加振時の微小な振7)動(図―(c))にも注目し,地震波干渉法を適用した。その解析結果である応答波形を図―(d)に点線で示したが,加振時の干渉法適用結果と同様なものとなり,非加振時でも微小な雑振動の計測波形に地震波干渉法を適用することにより,随時地震波伝播特性の評価が可能と8)考文献中原 恒地震波干渉法 その 1 歴史的経緯と原理,地震,Vol, 68, No. 4, pp. 75~82, 2015.中原 恒地震波干渉法 その 2 応用,地震, Vol, 68,No. 5, pp. 125~133, 2016.Snieder, R. and E. ºSafak: xtracting the building responseusing seismic interferometry: Theory and application tothe Millikan library in Pasadena, California, Bull. Seismol. Soc. Am., 96, pp. 586598, 2006.Nakata, N, Snieder, R., Kuroda S., Ito S., Aizawa T.,Kunimi T.: Monitoring a Building Using DeconvolutionInterferometry. I: EarthquakeData Analysis. Bulletin ofthe Seismological Society of America, Vol. 103, No. 3,pp. 16621678, 2013.黒田清一郎・増川 晋・田頭秀和土構造物の地震波伝播特性評価と経年変化監視への適用性,農業農村工学会誌,Vol. 81 No. 8, pp. 627~630, 2013.相澤隆生・黒田清一郎地震波干渉法による弾性波探査,地盤工学会誌,Vol. 65, No. 1, pp. 16~19, 2017.黒田清一郎・北谷康典・田頭秀和・中村康明・吉野英和・増川 晋農業用ダム振動特性監視のための地震観測記録解析システム,農業農村工学会誌,Vol. 85, No.3, pp. 3~6, 2017.林田洋一・黒田清一郎・田頭秀和農業用ダムの機能評価における地盤工学的展開,地盤工学会誌,Vol. 66 No.5, pp. 12~15, 2018.(原稿受理 2018.6.8)なる。August, 201833
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  • タイトル
  • 鳥取西道路 気高第2トンネル工事の見学(寄稿)
  • 著者
  • 渡上 正洋
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 34〜35
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270020
  • 内容
  • 鳥取西道路 気高第トンネル工事の見学Visit to Ketaka tunnel No. 2 construction site, Tottori Nishi Roads渡上正洋(わたりうえまさひろ)学生編集委員(鳥取大学大学院).はじめに.気高第トンネル工事の概要鳥取西道路は,山陰道の鳥取 IC から青谷 IC までの今回取材を行った気高第 2 トンネル工事は,鳥取西全長 19.3 km であり,鳥取 IC で鳥取自動車道に,青谷道路において,瑞穂宝木 IC と浜村鹿野温泉 IC の区間IC で青谷・羽合道路に接続し,高速道路ネットワークを結ぶものである。気高第 2 トンネルは,掘削延長528の一翼を担う道路となっている(図―)。このうち,m のトンネルであり,全区間において NATM 工法が採平成 25 年 12 月 14 日に鳥取 IC から鳥取西 IC 間の 1.8 km用され機械掘削が行われている。 NATM 工法は,地山が開通している。自身がもつ支保機能を最大限に生かし,トンネルを形成本事業が計画された背景には,鳥取県の道路事情の問するという考えのもと考案され, 1970 年代に日本に導題がある。鳥取県を東西に結ぶ国道 9 号線は,京都市入された。現在では,山岳トンネルの標準的な工法となから下関市に至る延長約730 km の主要幹線道路である。っている。また,トンネルの地山は,花崗岩と火山砕屑しかし鳥取県では,朝夕及び観光シーズンに深刻な交通岩で構成されており,掘削断面に応じた補助工法が用い渋滞が発生している。また,この区間は代替道路が無いられ掘削が行われている。ため,大きな事故や災害等の発生時には,日常生活はもとより,地域の経済活動に多大な支障をきたしている。.トンネルの補助工法と適用地盤の地質以上のような背景から,本事業は緊急時の代替路線のNATM 工法では,トンネル切羽を開放し掘り進めて確保・現道路の渋滞の緩和・観光・医療・物流活動を支いくことから,地山条件によっては掘削断面が不安定化援するとともに,山陰地方における高規格幹線道路網のし,崩落等の危険性が高まる。一部を形成する路線で,広域交流の促進及び地域活性化に貢献することを目的とし,整備が進められている1)。今回は,鳥取西道路事業の中でも地盤系構造物の代表ともいえるトンネルについて取り扱う。平成 30 年 3 月 20 日,鳥取県鳥取市気高町の気高第 2本章では本施工現場で用いられたトンネルの補助工法と,補助工法が用いられた地盤について示す。気高第 2トンネル工事では,3 区間において同様の補助工法を要している(図―)。また,天端安定対策区間のトンネルの設計断面図を図―に示す。トンネル工事の現場において取材を行った。本稿では,本施工現場で計画されていた補助工法は,注入式長尺取材内容を基に,施工現場の概要,本施工現場で行われ鋼管フォアパイリング(FP)・中尺先受け鋼管・注入式たトンネルの補助工法,施工現場の地質について紹介すFP ・短尺鏡ボルト・鏡吹付コンクリート・脚部補強となっている。その中でも今回は,注入式長尺鋼管 FP にる。ついて紹介する。. 注入式長尺鋼管 FP(AGF 工法)本現場では,天端の安定化対策として注入式長尺鋼管FP(AGF 工法)が採用されている。設計段階では中尺先受け工と合わせて計画されていたが,施工現場への適用性・施工性・工事費の面を考え注入式長尺鋼管 FP が採用された。注入式長尺鋼管 FP は,切羽より斜め前方の地山の外周部に鋼管を打設することで,曲げ剛性を高め,また,注入材により,トンネル周辺地山の改良をすることで,切羽前方の地山変形を抑制する工法である(写真―)。本現場では,計画段階で,終点側坑口部付近において,強風化した半固結状の凝灰角礫岩が分布し,玉石の混入が考えられ,注入式長尺鋼管 FP が適用できないと考えられていた。しかし,玉石が軟質であること,図―34鳥取西道路概要図2)削孔システムの能力が向上していることから,補助工法地盤工学会誌,―() 寄図―図―稿地質縦断図3)支保パターン図写真―地層境界(花崗岩―凝灰角礫岩)比較的安定した状態であった。.おわりに本稿では,鳥取西道路気高第 2 トンネル工事の現場見学・取材を行い,山岳トンネルの補助工法と,本施工現場の地質についての紹介を行った。私自身,大学院にてトンネルの研究を行っていることから,今回の現場取写真―AGF 施工状況(左写真),AGF 施工完了(右写真)材,原稿作成を通して新たな知見を得ることができ,とても有意義な経験だった。今回の経験を活かし今後の修士論文に活かしていきたい。を必要とする 3 区間において長尺鋼管 FP が施工された。最後に,本稿執筆にあたり,鳥取西道路気高第 2 ト. 補助工法が適用された適用地盤の地質ンネル工事の取材現場を紹介していただいた,国土交通本施工現場は,主に起点側の坑口から中程にかけて花省鳥取河川国道の皆様,記事案の相談,資料提供,現場崗岩類が分布しており,終点側にかけては鮮新世火山砕株 鴻池組の皆様にの案内におきましては,施工者である屑岩に属する凝灰角礫岩が分布している。花崗岩類は表多大なるご協力を賜りました。末筆ではありますが,こ層部では風化が進み,まさ状となっており,深部では,こに記して深く感謝致します。新鮮で硬質な花崗岩が分布している。鮮新世火山砕屑岩は,上位に火山角礫岩,下位に凝灰角礫岩が分布しており,トンネル掘削区間は凝灰角礫岩となっている。凝灰角礫岩は低固結~半固結状となっており,脆弱な地山を形成する。終点側のボーリング調査では, N 値 10 ~ 20の軟質な地山となっている。トンネル中間点では花崗岩と凝灰角礫岩の地層境界が現れている(写真―)。地層境界は脆弱化し,被圧地下水が伴う可能性があり,坑参考文献1)鳥取県ウェブサイト,入手先〈http://www.pref.tottori.lg.jp/118746.htm〉(参照2018.4.13)2) 国土交通省中国地方整備局鳥取河川国道事務所ウェブサイト,入手先〈 https://www.cgr.mlit.go.jp / tottori/ road/torinishi/index.html〉(参照2018.4.13)3) 鳥取西道路気高第 2 トンネル補助工法および注入材の検株 鴻池組)討(参照平成28年11月 (原稿受理 2018.4.20)壁の自立性が悪く,大きな変形を引き起こす危険性が懸念されていたが,実施工を行う中では,トンネル切羽はAugust, 201835
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  • タイトル
  • 平成29年度地盤工学会の表彰に関する報告(学会の動き)
  • 著者
  • 古関 潤一
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 36〜46
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270021
  • 内容
  • 平成年度地盤工学会の表彰に関する報告表彰委員会委員長古関潤一(こせきじゅんいち)公益社団法人地盤工学会第60回通常総会(平成30年 6に技術奨励賞への応募があった。創設した平成 19 年度月 6 日)において,平成 29 年度の地盤工学会学会賞のこそ 3 件の応募があったが,その後 10 年間に 3 件の応表彰,貢献賞の表彰,名誉会員の推挙,一般表彰が行わ募しかなく,受賞に至ったのは 2 件のみである。積極れたので,これらについて報告する。的な応募を望むとともに,応募数が少ないことへの対応.地盤工学会賞の選考経過と結果については表彰委員会としての検討課題としたい。表彰委員会では,応募業績 1 件につき,それぞれ 5地盤工学に関する優れた研究業績と技術的実践の奨励名の審査委員を選出し,専門的な立場から第 1 次審査 に定めるとおり,公と表彰を行うことは,定款 5 条を実施した。そして,各審査員からの審査結果に基づい益社団法人地盤工学会の主要な事業(公【4】表彰関連て,第 2 次審査の対象を絞り込み,表彰委員会 20 名全事業)である。学会賞は,地盤環境賞,技術賞,研究・員による投票を行った。上記の過程で,応募業績に関連論文賞の 3 部門からなる。さらに技術賞部門には,技の深い方が審査に当たることがないように配慮した。そ術業績賞,技術開発賞,技術奨励賞の三つの賞があり,して,表彰委員会は投票結果に基づき最終審査を行い,研究・論文賞部門には研究業績賞,論文賞(英文部門・学会賞候補者を選んだ上,授賞理由書を付して理事会に和文部門),研究奨励賞の三つがある。このうち,論文推薦した。平成 30 年 3 月 16 日開催の理事会において,賞は平成 22 年度から,和文部門と英文部門を設けてい推薦内容及び授賞理由を審議した結果,学会賞を決定しる。た。これらは,表―に示すとおり,地盤環境賞 3 件,平成 29 年度は,所定の期日までに地盤環境賞 4 件,技術業績賞 2 件,技術開発賞 3 件,論文賞(和文部門)技術業績賞 3 件,技術開発賞 4 件,技術奨励賞 1 件,2 件,論文賞(英文部門)3 件,研究奨励賞 3 件の合計研究業績賞 1 件,論文賞(和文部門)4 件,論文賞(英16件である。そして,授賞業績に対して平成30年 6 月 6文部門)7 件,研究奨励賞 7 件の応募があった。図―日の通常総会で表彰を行った。なお,受賞者自身によるに,平成 29 年度も含めて過去 5 年間の応募数の推移を業績の内容紹介は,第 53 回地盤工学研究発表会(高松示す。市)の学会賞受賞者講演セッションで行われる。この図に見られるとおり,平成 29 年度の応募総数は31件と,前年度の35件より減少しているが,5 年間のス.名誉会員の推挙の経緯と結果パンでみると例年なみの応募数である。研究・論文賞部名誉会員は,定款 6 条 3 及び表彰規程18条に,「地盤門において,特に論文賞への応募が英文部門,和文部門工学とそれに関連した建設事業の発展に特に功労・功績ともにやや少なかったのは残念である。一方,昨年度はが顕著」である者と,定められている。本部・支部の役応募が無く心配された地盤環境賞には 4 件の応募があ職や永年にわたる会員継続に関して,より配慮を深めるり,次年度以降も多くの応募が続くことを期待したい。と共に,外国や学会員以外の方にも幅広い候補者の選考技術賞関連では,技術開発賞の応募が増えたことは学会を行ってきた。平成 29 年度は委員会で作成した候補者として非常に喜ばしいことである。今年度は,6 年ぶり案が学会賞審議と同日の理事会で承認され,その後の通常総会で10名の新たな名誉会員が推挙された。.地盤工学貢献賞の選考経過と結果地盤工学貢献賞は,長年にわたる地道な活動・業務,一般市民に対する活動のいずれかを通じて地盤工学の進歩発展あるいは社会的イメージの向上に多大な貢献をした個人または団体に授与する表彰制度である。平成 22年度の創設以来,隔年で表彰していたが,今年度より毎年表彰することとした。今年度は,表―に示す通り,本部と支部の推薦による 2 件を表彰した。表彰式は本部の通常総会ならびに支部総会で行われた。図―36過去 5 年間の応募数の推移地盤工学会誌,―() 学会の動き表―平成29年度学会賞【環境賞部門】(順不同敬称略)賞の区分受賞業績名/業績発表文献受高畑藤原土壌・地下水浄化における施工時間の短縮とリサイクル可能な石井「打ち込み式注入管」の開発松井大石賞者名株)陽(大成建設株)斉郁(大成建設株)裕泰(大成建設株)秀岳(大成建設株)雅也(大成建設地盤環境賞授賞理由土壌・地下水汚染の浄化対策は,都市部を中心として近年極めて重要な地盤工学上の課題となっている。本業績は,地中に薬液や空気を送り込むための打ち込み式注入管という既存の技術を活用して,新たに特殊スリットを開発することにより,コスト低減・工期短縮を可能とする手法を確立したものであり,その社会的貢献は非常に高い。また土壌・地下水浄化だけでなく,空気注入による地盤の不飽和化による液状化対策などの実証実験も実施しており,さらには打設時の貫入抵抗に基づく簡易地層判定手法も併せて開発し,今後の応用性も非常に高い。以上より,本業績は地盤環境賞にふさわしいと認められた。株阪神高速道路株阪神高速技術100 万 m3 クラスの大規模・再生活用事業を対象とし,新たに強 (一財)関西環境管理技術センター株化・構築した ETC 車両認証による電子マニフェストを活用した,東洋建設建設汚泥統合管理システムを開発・運営した「資源循環型共同プ 大阪ベントナイト事業協同組合ロジェクト」モデル事例地盤環境賞(一財)地域地盤環境研究所勝見武(京都大学)嘉門雅史((一社)環境地盤工学研究所)授賞理由本業績は,阪神高速道路の大和川線事業(道路事業)から発生する大量の建設汚泥を大阪市の土地造成(港湾事業)に再生利用するという異なる事業間で連携・共同化を進めた全国初の事業スキームであり,事業コストの削減や CO2 の削減,さらには最終処分場の延命化など,社会的貢献が非常に高い。また技術的には,ETC と GPS を活用したリアルタイムの車両監視システムにより大量の建設汚泥のトレーサビリティの確保を可能とし,総合的な建設マネジメントとして開発・運用されている点の独創性が高く評価された。今後の大規模な公共工事で大量に発生する建設発生土や汚泥の再生利用のあり方を示す事例として,本業績は地盤環境賞にふさわしいと認められた。中間貯蔵施設における高含水・高粘性の農地除去土壌を対象とし株鹿島建設た高性能選別補助材の開発授賞理由本業績は,2000万トン以上の放射性セシウム土壌の保管・管理を実施する中間貯蔵施設において,土壌改質のための補助地盤環境賞材として,従来技術では難しかった高含水や高粘性の除去土壌も含めて,含水比や土質の異なる除去土壌に対して,少量の添加で迅速に改質が可能で,pH が中性である補助材の開発に成功したものである。少量の添加率で土壌改質が可能なことは,貯蔵対象土壌の減容化に直接寄与することから社会的貢献度は高い。また,開発材は pH が中性で改質後土壌の pH が変化しないことから,周辺自然環境への影響が小さく,土壌処理作業の安全性が高まる。以上より,地盤環境賞にふさわしいと認められた。【技術賞部門】賞の区分受賞業績名/業績発表文献受賞者名大阪府都市整備部富田林土木事務所関西圏最大級断面のシールド施工および地下鉄トンネルとの超近 大阪市交通局接施工技術業績賞(技術)大鉄工業・吉田組・森組・紙谷工務店共同企業体株 大林組授賞理由本業績は,関西圏では最大級の掘削外径(q12.54 m)となる泥土圧式シールド工事において,地下鉄営業線トンネル直下を非常に近接した条件で,地盤改良等の防護工を施工せずに高度な掘進管理によって工事の影響を最小限に抑制して通過した技術である。具体的には,地下鉄トンネル構造物の挙動を計測し,その結果を掘進管理に速やかにフィードバックした。さらにシールド掘進時の各施工段階における施工時荷重を精緻にモデル化した解析を行い,掘進管理パラメータの制御に積極活用した。これらの技術は近接施工の施工計画と掘進管理への適用が今後期待されることから,技術業績賞としてふさわしいと認められた。国土交通省九州地方整備局大分川ダム工事事務所株地盤工学関連の最新技術を導入した新世代のロックフィルダム盛 鹿島建設株立工事三井住友建設株竹中土木技術業績賞(事業)授賞理由本業績は,九州地方整備局管内で初の中央コア型ロックフィルダムとなる大分川ダム(堤体積380万 m3)を,地盤工学に コア着岩関連した最新技術を導入することにより,高品質確保と高速施工(盛立期間20ヶ月)を実現した事業である。具体的には◯ デジタルカメラ画像による盛立材料の粒度変動監視システム,◯ 打球探査法による基礎岩盤,原石の処理への湿式吹付工法の適用,◯ GNSS を利用した各種施工機械の導入,◯ FEM 情報化施工管理による高速盛立施工管理,◯ 建設機械の自動化技術迅速判定技術,◯開発,等による。これらは CIM・ICT 施工を取り入れた生産性向上,品質確保,安全性向上等が求められる近年の建設事業への適用が今後期待されることから,技術業績賞としてふさわしいと認められた。August, 201837 学会の動き【技術賞部門】賞の区分受賞業績名/業績発表文献受北村円筒金網とチェーンを用いた災害復旧工法の開発賞者名株)明洋(昭和機械商事株)奥西 一裕(昭和機械商事株)久保田篤之(昭和機械商事澤村康生(京都大学)寺本俊太郎(摂南大学)木村技術開発賞亮(京都大学)授賞理由本技術は,山間地の斜面災害や河川護岸の災害を早期に復旧するために,円筒金網とチェーンを用いた簡便な災害復旧工法として開発されたものである。これまでの蛇籠を用いた方法よりも急勾配地域における施工が可能であることや円筒金網による法面自体の保護に加え,チェーンを用いた緊縛による補強材としてのすべり抑制の両面を兼ね備えた工法は,山間地や河川堤防以外の地域にも適用可能と考えられる。すでに実用化もされていて,災害復旧などにおける施工実績もある。また,今後様々な土構造物への適用拡大が期待されることから,本技術は技術開発賞としてふさわしいと認められた。末政直晃(東京都市大学)剛(東京都市大学)トルク計測を加えた新しいスウェーデン式試験法(SDS 試験法) 田中株)の開発足立由紀夫(日東精工大和株)眞一(ジャパンホームシールド技術開発賞 授賞理由本技術は,安価で簡便であることから戸建住宅用地盤調査法として普及しているスウェーデン式試験法に関して,その問題点である土質判定の困難さを克服する方法として開発されたものである。開発に際して,サンプラーを併用するのではなく,トルク計測を追加することで問題を解決している。施工前の地質調査に対して有用性が高く,宅地地盤として問題となる軟弱な有機質土層を判定することが可能となったことが特徴である。事前調査にかかるコストを抑え,住宅が関わる地盤の問題を解決する方法の一つとして汎用性があると考えられることから,本研究は技術開発賞としてふさわしいと認められた。神田シートパイル補強工法―シートパイルによる既設構造物基礎の耐震補強技術―技術開発賞政幸((公財)鉄道総合技術研究所)西岡 英俊((公財)鉄道総合技術研究所)佐名川太亮((公財)鉄道総合技術研究所)株 大林組)喜多 直之(株 大林組)光森章(株)妙中 真治(新日鐵住金乙志株)和孝(新日鐵住金授賞理由本技術は,鋼矢板を使った既設構造物基礎の耐震補強技術の一つである。既設構造物基礎の周辺にシートパイルと既設基礎のフーチングを一体化させた複合基礎を構築し,耐震補強を施している。矢板の先端を補強加工しており,施工機械や施工工程の工夫による低コスト化もなされている。液状化実験などのモデル実験と解析によって検証を試みると共に複合基礎工法としての施工マニュアル(案)も整備されており,実用性は十分にあると判断される。また,液状化対策工法としても効果が検証されており,今後の普及が見込まれる工法である。よって,本技術は技術開発賞としてふさわしいと認められた。【研究・論文賞部門】賞の区分論文賞受賞業績名/業績発表文献森本川村能登半島地震による「のと里山海道(旧能登有料道路)」盛土崩宮下壊とその地下水位推定山岸―山岳・丘陵部道路盛土の地震時安定評価の簡便法提案―高橋津田受賞者名励(国土交通省)國夫(金沢工業大学)孝(国土交通省)達也(国土交通省)裕之(石川県)株)雅丈(日本工営(和文部門) 授賞理由本論文は,能登半島地震により被災したのと里山海道について,設計当初の資料や点検記録,地質及び地下水の調査結果等を基に,各盛土部の特徴について整理・分析し,大規模崩壊が腹付け盛土や片盛土で多く発生していること,盛土内の地下水位やのり先付近の地形・地質が崩壊に強く関与したことを明確にしている。また,道路盛土の安定性評価において,地下水調査や三次元浸透流解析の検討結果を用いて,盛土横断方向の谷筋から浸透流入する地下水の推定が重要であることを立証するとともに,水文学の合理式とダルシー則により盛土内の地下水位を予測する簡便法を提案したものである。これらの検討は,今後の道路盛土の安全性評価に有益かつ大きく貢献するものと高く評価できる。以上より,論文賞(和文部門)としてふさわしいと認められた。論文賞高畑修(福島県土木部)熊田正次郎(福島県土木部)安藤 淳也(福島県土木部)道路維持管理に伴い発生する放射性物質含有土への土壌洗浄工法株)宮口 新治(応用地質の適用性評価株)石山 宏二(西松建設保高 徹生((国研)産業技術総合研究所)小峯 秀雄(早稲田大学)(和文部門) 授賞理由本論文は,土壌洗浄工法の応用による湿式分級の放射性物質含有土への適用性について検討したものである。粒度試験等によるスクリーニング試験と実機プラントを用いた実証試験による成果から,放射性セシウムが0.075 mm 未満のシルト・粘土分に濃縮され,「再利用可能な資材」と「その製造過程で発生する廃棄物」に処理できることを示すことにより,湿式分級試験の有効性を評価した。世界的にみても知見の少ない放射性物質含有土の処理・減容化の分野において,比較的容易に実施可能な湿式分級が実用レベルで適用できることを述べており,学術的かつ実務的にも価値が高い。また,被災地等における環境保全並びに復興の視点においても社会的貢献度が高く,今後の地盤工学に関する学術の進展に顕著な貢献をもたらすと考えられる。以上により,論文賞(和文部門)としてふさわしいと認められた。38地盤工学会誌,―() 学会の動き【研究・論文賞部門】賞の区分受賞業績名/業績発表文献受An estimation method for predicting ˆnal consolidation settlement of ground improved by ‰oating soil cement columns石藏良平(九州大学)安福規之(九州大学)賞者名Michael J. Brown (Reader, University of Dundee, UK)授賞理由本論文は,軟弱地盤上に盛土を建設する際に今後利用拡大が期待される非着底改良技術の実務展開を支援するものである。論文賞非着底改良技術は,深層部を非着底かつ低置換で改良することにより,地盤環境や経済性など近年求められている性能の多様化に対応できる技術として期待されている。本論文では,新規性に富む粘土地盤中の周面摩擦抵抗を積極的に取り入れた改良体と粘土に作用す(英文部門)る応力分担モデルが構築されるとともに,模型載荷試験と実規模構造物の動態観測結果に基づく,精度の良い非着底改良地盤の沈下予測モデルが提案されている。さらに,実務者が使用できる設計フローが提案されており,理論的根拠をもとに設計方法まで提示されている点で,実務的発展性が非常に高く,今後同技術の活用が推進されることが期待できる。以上より,論文賞(英文部門)としてふさわしいと認められた。Precaution and early warning of surface failure of slopes using tiltsensors論文内村太郎(埼玉大学)東畑王郁生(関東学院大学)株)林(中央開発株)俊作(中央開発西江株)弘志(中央開発株)一郎(中央開発Qiao Jianping(中国科学院成都山地災害与環境研究所)山口瀬古賞(英文部門)授賞理由本論文は,豪雨時に発生する斜面表層崩壊の前兆現象を把握する簡易観測手法を提案している。前兆現象の把握には斜面表層に設置した傾斜計を利用し,傾斜速度が毎時0.01度を超えると警戒,毎時0.1度を超えると警告すべき事象であること,斜面の低い部分に設置すると前兆現象をより効果的に把握できることを,約10年間かけて各地で実施した現場観測および原位置降雨実験により立証した。提案手法は,廉価な機器を斜面に多数配置することで,前兆現象を捉え早期避難を支援することができ,今後の斜面防災に関する観測技術にもつながり,実用的貢献度は高い。以上より,論文賞(英文部門)としてふさわしいと認められた。Howard Taylor (Civil & Environmental Engineering Imperial College, London, UNITED KINGDOM)SubParticleScale investigation of seepage in sandsCatherine O'SullivanWayWay SimSimon J Carr論 文 賞(英文部門) 授賞理由本論文は,透水問題に対し粒子スケールの解析的検討を行ったものである。球形ガラスビーズおよび subangular な砂について粒子堆積構造をマイクロ X 線 CT により取得し,粒子表面の解像度の影響評価を行った後,数値流体力学(CFD)解析により数値解析的に透水試験を行い,見かけの流速および間隙を流れる真流速の関係を定量的に明らかにしている。CT を用いた供試体の粒子堆積構造同定においては,画像解析精度などの影響を丁寧に検証した上で,粒子形状や粒度分布の影響などを含めた包括的な検討を行い,狭窄部の影響について定量的に示した点が高く評価できる。以上より,論文賞(英文部門)としてふさわしいと認められた。地盤材料の異方剛性を高効率かつ高精度に特定する方法の開発と富樫実証陽太((公財)鉄道総合技術研究所)授賞理由本業績は,従来簡易な試験法により高い精度で求めることが難しかった岩石などの地盤材料の異方剛性(方向,大きさ)に研究奨励賞関するパラメータを,これまでの方法と比較して格段に労力と費用がかからない方法で正確に同定することができる先駆的な試験技術を独創的な試験装置の開発により提案したものである。本業績では,提案手法の妥当性・有用性を数多くの室内試験により検証するとともに,理論的な裏付けを十分に検討しており,完成度も高い。また,特許を申請するなど実用化に向けた取り組みも進められており,今後地盤工学のさまざまな実務においても貢献が大いに期待できる。以上より,研究奨励賞としてふさわしいと認められた。地盤工学的アプローチによる海底巨大水平断層の初期形成メカニ栗本ズムの解明に関する研究研究奨励賞株)悠平(清水建設授賞理由本業績では,巨大地震の発生や規模に大きく影響を及ぼすとされる海底巨大水平断層(デコルマ)の初期形成メカニズムの支配的因子を明らかにするために,室内要素試験(静的および動的載荷試験)および微視的内部観察を行い,室戸半島沖の天然のデコルマゾーンから見出された物性変化と類似した現象の説明に成功している。また二次元有限変形 FEM 解析での数値実験によって,地震などの動的外力がデコルマ初期の形成主因である可能性を見出している。本業績の成果は,地盤工学だけでなく,地震学や地質学との学際領域への発展にも貢献し得ると高く評価できるものである。以上より,研究奨励賞としてふさわしいと認められた。Shaking table tests on mitigation of liquefaction vulnerability forexisting embedded lifelines研究奨励賞大坪正英(東京大学生産技術研究所)授賞理由地震時の地中ライフライン被害は,地盤工学における重要な課題である。本業績では,既存埋設管を対象として,部分的な開削あるいは非開削で施工可能な,浮上防止治具工法,排水管工法,薬液浸透固化工法,シース管挿入工法を提案している。重力場での振動台模型実験により,液状化発生および管浮上メカニズムに着目し,現場の施工条件等に応じた選択,あるいは組み合わせ工法を適用することで,管浮上被害を効率良く軽減できることが示されている。今後予測される未曽有の大震災に備え,既存の地中ライフラインを低予算で補強することを目指した本研究は,地盤工学に関する注目に値する研究であり,将来学術の進展に貢献が期待できると判断される。以上より,研究奨励賞としてふさわしいと認められた。計16件(注受賞者の所属は応募当時,掲載は応募順による)August, 201839 学会の動き.表―功労章の選考経過と結果功労章は,表彰規程第22条に,「地盤工学の発展に,(順不同敬称略)所属支部永きにわたり,功労のあった者」と定められており, 2年毎に授与される。平成 29 年度は,本部・支部推薦を受け,表彰委員会で選考し,学会賞審議と同日の理事会地盤工学貢献賞受賞者受賞分野本部NHK 制作局エンターテインメ 社会的イメージの向上ント番組部「ブラタモリ」制作 ◯チーム関西NPO 福井地域地盤防災研究所において,表―に示す 25 名を決定し,受章者が所属計2 技術者育成◯件する支部の総会で表彰状が授与された。.表―特別会員の表彰功労章受章者(敬称略)地盤工学会は,特別会員の永年にわたる学会支援活動に対し,感謝の意を表するために特別会員の表彰を行っている。平成 29 年度,表彰基準に新たに該当した特別所属支部会員の所属する支部総会で表彰された。.学会賞以外の一般表彰および支部表彰者所川 達 也〃〃〃土本藪屋   勉多 俊 司  正 樹事業企画賞(会員・支部部)4 件(表―)2)「地盤工学会誌」年間最優秀賞(公益出版部) 1室蘭工業大学 名誉教授株 北海工営社 代表取締役社長株 執行役員土木部長北海道電力東北仙頭紀明日本大学工学部土木工学科関東上野将司株 技術本部応用地質〃〃〃喜規田内 敏 夫矩 大 義中 耕 一株 代表取締役社長芙蓉地質関東学院大学 学長株 土木設計本部 技師長鹿島建設〃土倉〃西村 友 良前橋工科大学 工学部社会環境工学科教授足利工業大学 創生工学科建築・社会基盤学系 教授〃宮田 喜 壽伊東 泰件,年間優秀賞2 件(表―)3)国際会議若手優秀論文賞(国際部) 6 件(表―中部)4) 孝豊田工業高等専門学校環境都市工学科教授名城大学理工学部社会基盤デザイン工学科 教授 猛 司〃〃〃杉大張井東俊憲夫二鋒中部大学工学部都市建設工学科 教授大同大学情報学部総合情報学科 教授名古屋工業大学大学院工学研究科社会工〃吉村優治学専攻 教授岐阜工業高等専門学校環境都市工学科 進/2017/03/happyou_52.pdf)に掲載するとともに,第 60 回通常総会(平成 30 年 6 月 6 日開催)議案書教授に受賞者一覧を掲載した。部部)74件(表―)6)(一社)FLIP コンソーシアム西井合中国熊本 直 樹広島工業大学工学部環境土木工学科授西村 伸 一山本岡山大学環境管理センター 教授・センター長広島大学大学院国際協力研究科 教授支部賞等76件(表―)〃〃九州春行木 寺 佐和記〃永嶋〃廣岡 明 彦洋政(一社)九州地域づくり協会参事株 技術顧問日本地研教技術部上席九州工業大学大学院工学研究院建設社会工学研究系 教授計40理事長関支部賞は各支部総会で表彰され,一般表彰のうち上記の 1)~3)の各賞は本部の通常総会で表彰された。防衛大学校システム工学群建設環境工学科 教授小HP ( https: // www.jiban.or.jp / wp content / uploads永年にわたる正会員への感謝状贈呈(会員・支准教授社友〃地盤工学研究発表会優秀論文発表者賞(調査・研究部) 137 件の受賞業績および受賞者の詳細は5)北海道大学大学院公共政策学連携研究部教授本部の一般表彰と支部表彰は,下記のとおりである。1)属石より,前回表彰後,特別会員としてさらに所定の期間継その再表彰の対象は表―.に示す15機関である。特別章北海道会員は表―.に示す37機関である。また,平成17年度続している会員に対して,再表彰を行っている。今年度,受25名地盤工学会誌,―() 学会の動き表―. 表彰特別会員表―. 再表彰特別会員(順不同敬称略)所属支部北海道〃〃北〃〃東〃〃〃〃〃中四4級4級東北株 不動テトラ東北支店4級東株旭化成建材株 千葉工場宇部マテリアルズ4級4級株三陽技術コンサルタンツ4級株中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株 ダイワ技術サービス国土交通省東北地方整備局東北技術事務所東北大学大学院工学研究科土木工学専攻地盤工学分野株 東京支店佐藤工業4級PC フレーム協会国土交通省関東地方整備局横浜港湾空港技術調査事務所静的圧入締固め工法(CPG 工法)研究会株 関東支社東日本高速道路部〃〃株 名古屋支店東亜建設工業株 シーテック国土交通省中部地方整備局名古屋港湾空港技術調査事務所〃〃〃株 名古屋支社中日本高速道路株 名古屋支店前田工繊名古屋工業大学都市社会工学科張研究室4級4級4級4級3級4級4級4級4級〃名古屋高速道路公社4級4級〃有 東濃技研4級阪神水道企業団株日本海工4級3級国株 奥村組四国支店3級州株 ホープ建設コンサルタント4級4級西〃四九〃株 アーステクノ〃株 九州支店ライト工業計154級会員4級4級4級4級国広島大学大学院工学研究科社会基盤環境工学専攻4級国株西日本高速道路エンジニアリング四国4級4級株 エス・ビー・シー株 第一コンサルタンツ4級4級株 福岡支店日本工営九州工業大学地盤工学研究室37関4級4級4級August, 2018部3級4級4級計〃中4級4級名古屋工業大学都市社会工学科前田研究室〃〃4級4級株本州四国連絡高速道路神戸大学大学院工学研究科市民工学専攻地盤安全工学教育研究分野州関4級4級株首都高速道路株 東京計測〃〃〃〃九国土交通省北海道開発局帯広開発建設部帯広道路事務所東京大学土質・地盤研究室株 サムシング株東曹産業〃級4級4級株 関東支社千葉工事事務所東日本高速道路株メインマーク西名 ・ 等株 ズコーシャ総合科学研究所地質調査室株 ユニオン・コンサルタント〃〃〃関員北海道〃〃〃〃会4級4級株JR 東日本コンサルタンツ(一財)土木研究センター〃所属支部株 北海道支社基礎地盤コンサルタンツ株エスエスコンサル(一社)北海道開発技術センター東中名 ・ 等 級国土交通省北海道開発局小樽開発建設部小樽道路事務所〃〃関会 員(順不同敬称略)4級4級会員41 学会の動き表―事業企画賞(第19回)(順不同敬称略)賞の区分受賞業績名受地盤工学会国際部地盤工学会主催国際会議論文集の電子出版シリーズ「 Japanese渡部要一,勝見 武,西村Geotechnical Society Special Publication」木俊文,藤澤和謙賞者名聡,肥後陽介,高野大樹,飛田哲男,椋アカデミックロードマップと発展史・人物史代表者アカデミックロードマップと発展史・人物史の委員会中部支部地盤工学会中部支部 南海トラフ巨大地震中部地域地盤災害研究委員会南海トラフ巨大地震に対する市民のための防災・減災シンポジウム (代表野田利弘)事業企画賞(旧)凍上対策工の調査・設計法に関する研究委員会代表者 小野丘(委員長),佐々木裕一(幹事),岩倉 徹(幹事),北海道支部「斜面の凍上対策の調査・設計マニュアル(案)」の刊行及び講習会安達隆征,石川達也,上野邦行,大谷高志,沖崎 裕,海部友和,川口貴之,川端伸一郎,神原孝義,佐藤厚子,下條芳範,高見雅三,谷藤義弘,所 哲也,土門謙治,中村 大,中村 剛,中村哲也,西本聡,野口 明,橋本和明,林 啓二,平田 文,福田興士,前田克吏,宗岡寿美,森田恵弘,山崎裕幸,横地省一,吉田計4力(以上,委員)件表― 「地盤工学会誌」年間最優秀賞,優秀賞(敬称略)賞の区分受村上間 「平成28年熊本地震による液状化・陥没による地盤被害」/平成29 永瀬年最優秀賞年優受賞業績名/業績発表文献秀年 4 月号掲載(報告)賞者名哲(福岡大学)英生(九州工業大学)株 土質リサーチ)大里 重人(矢ヶ部秀美(NPO 法人研究機構ジオセーフ)株)狹田 彰二(JR 東日本コンサルタンツ株)宏(東日本旅客鉄道「武蔵野線軟弱地盤上の盛土の降雨対策と維持管理」/平成29年 6 中村舘山勝((公財)鉄道総合技術研究所)月号掲載(報告)間株)西原聡(中央開発賞木佐貫 寛(国立研究開発法人土木研究所)「不飽和地盤における水の浸透モニタリング」/平成29年 1 月号掲稲崎 富士(国立研究開発法人土木研究所)載(報告)有 地圏探査技術研究所)今村 杉夫(計表―3件国際会議若手優秀論文賞(順不同敬称略)賞の区分受賞業績名受Solute transport in soilbentonite cutoŠ walls considering chemical diŠusionSimulation of waterNAPLair threephase ‰ow in porous mediabased on a generalized characteristic curve modelIn‰uence of alteration on engineering properties of bentonite in国際会議若手優秀論文賞highly alkaline conditionDynamic centrifuge model tests of reinforced slopes by rock boltswith facing plateWater shielding mechanism of a doublelayered compacted earthstructure and its application to conservation of tumulus moundsThe evaluation for radiation shielding ability of the soil materialsand application to design for construction計426賞井敦史(京都大学)中村圭太(横浜国立大学)渡邊保貴(電力中央研究所)中本詩瑶(東京工業大学)澤田茉伊(京都大学)吉川絵麻(早稲田大学)者名件地盤工学会誌,―() 学会の動き表―永年にわたる正会員への感謝状贈呈(敬称略)所属支部会北海道武市靖日沼直之東北葛西祥男島田一男橘房徳北陸伊藤清春高木仁志矢富盟祥関東安達小竹俊夫晃磯田 知廣佐々木 甫内田勉佐々木芳文粕谷塩見土弘 道夫馬場 干児若松加壽江出町藤井惠良三戸川宮崎泉毅中部飯嶋俊比古林拙郎飯田善朗加藤関西東順一片瀬貴文古川正明宮崎洋明中国柴田和正杉岡裕男住広四国岡田知己西川一夫森直樹九州渡嘉敷直彦西村武吉福田光治員氏賢一郎金城武田徳一憲一久保正一郎立花 秀夫倉持鳥羽美智雄矢o 愼治内藤稔山村 俊作野沢山本逸男尊仁野月平義則吉田映畑中 宗憲了戒 公利博行小松幹雄寺島恵利本郷智之水野公一若杉清春塩崎義弘高森洋東田淳中尾睦中島正章藤原正明宮原茂美森光治湯原徹田原嘉介仁科利晴哲哲夫忠彦名表―門脇高橋武清支部賞等(順不同敬称略)【北海道支部】賞の区分受賞業績名振動台模型実験による種々の地盤のせん断剛性のひずみ依存性と過剰間隙水圧の影響評価支部賞凍結進行方向が破砕性火山灰土の動的強度に及ぼす影響受磯部所回転式破砕混合工法による堤防盛土材料のセメント安定処理事例 畠山賞者名公一(北海道大学)哲也(苫小牧工業高等専門学校)株 ドーコン)潔芽(水理模型実験による橋台背面盛土の崩壊メカニズムと対策工に関御厩敷公平(北見工業大学)する検討支部賞不飽和鉄道バラストの繰返し変形特性に及ぼす粒子径の影響評価 松谷真吾(北海道大学)(学生部門)積雪寒冷地における雨水・融雪水の地盤内浸透流挙動予測森樹脂製受圧板を用いた地山補強土工の凍上対策に関する検討山岸瑛(北海道大学)昂平(北見工業大学)【東北支部】賞の区分受賞業績名支 部 賞12段長大切土におけるのり面の長期安定対策工(最優秀賞)受賞者名株 山形工事事務所)沖原 穂高(東日本高速道路株 山形工事事務所)早川 正城(東日本高速道路株 奥村組上山インター工事所)斉藤 亮祐(今泉菅原浜本株 奥村組技術研究所)和俊(株 東北支社)千尋(東日本高速道路株 女川原子力発電所)洋(東北電力株 女川原子力発電所)女川原子力発電所取水口における捨石層直下の地盤改良の実施に 今泉忠徳朗(東北電力株 女川工事事務所)鈴木 昭浩(前田建設工業ついて株 女川工事事務所)竹岡 正二(前田建設工業支部賞株 東北支店)沼部 聡一(五洋建設株 本社)地中障害物が存在する防潮堤の地盤改良(深層混合処理工法)施 飯田 陽朗(ライト工業株 東北支店)石黒 勇次(ライト工業工例株 東北支店)佐々木慎司(ライト工業【北陸支部】賞の区分受賞業績名受支 部 賞北陸地方の地震・斜面災害などに関する一連の地盤に関連した研(論文部門大塚究研究業績賞)支 部 賞 Development and Application of a Dynamic XFEM for the Seis( 論 文 部 門 mic Residual Displacement Analysis of an Embankment, Soils 新保研究奨励賞) and Foundations, 57(3), 2017支 部 賞(技術部門技術賞)富山県高岡線道路坂東立体化事業August, 2018賞者名悟(長岡技術科学大学)泰輝(石川工業高等専門学校)国土交通省北陸地方整備局富山河川国道事務所43 学会の動き【北陸支部】賞の区分支部受賞業績名受賞者名者名者名者名賞(企画部門若手技術者とインターン学生の現場交流勉強会株 北陸支社東京コンサルタンツ支部活動に対する功績松井企画賞)支部賞(功績部門株)守(元ダイチ功績賞)【関東支部】賞の区分受賞業績名受賞株 千代田コンサルタント東海村における公共施設と宅地の一体的な液状化として開削工法 東海村による地下水位低下工法の CM 業務支部技術賞株パレスシートと砕石による軟弱地盤の表層改良工法の開発と実用 鹿島建設株芦森工業化支部功績賞関東支部設立及び千葉県グループの創設ならびに活動活性化への貢献ソイルセメント柱列壁を本設杭として利用した基礎構造の地震時挙動とその評価法に関する検討鉄道橋の既設木杭基礎橋脚の周囲に施工する鋼矢板の計画・施工優秀発表賞実績表面にジオグリッドを敷設することによる表流水に対する地盤材料の吸出し低減効果の検討MRI を用いた層構成地盤の浸透挙動評価に関する研究畑中宗憲冨安株 大林組)祐貴(株)松本亜里紗(鹿島建設小林貴瑠(東京理科大学大学院)荒木大輝(山梨大学大学院)平成 28 年熊本地震被災斜面における多点計測による傾斜変位及蘇び土壌水分変化の長期観測事例草本根系の地盤補強効果に関する基礎実験池谷東京の溜池付近に分布する谷底低地に対する二次元地震応答解析 原株)綾(中央開発真希(東海大学)千明(東京電機大学大学院)年代効果による履歴の液状化強度とせん断弾性係数に及ぼす影響 根布谷有美(東京理科大学大学院)高濃度薬液固結砂の長期強度特性および針貫入試験による強度推山本定について一次圧密中の二次圧密挙動と H2 則優秀発表賞馨(早稲田大学)吉富隆弘(東海大学大学院)伊豆大島における降下火山砕屑物の含水比と一面せん断特性に関正岡する研究翔(山梨大学大学院)繰返し圧密履歴を受けた砂質土の液状化強度特性金井微粒子の浸透可否評価に関する検討上村健太郎(東京都市大学大学院)放射線遮蔽性能を有する超重泥水セメント固化処理土の開発にお勇介(東京電機大学)今井健人(早稲田大学)製鋼スラグを混合した粘性土の力学特性柿原結香(東京理科大学大学院)キャピラリーバリア型覆土に用いる細粒土に関する検討鈴木明日香(茨城大学)ける予備的調査非塑性シルトの粒子形状の違いによる繰返しせん断作用下での圧柳田縮特性の比較匡慶(宇都宮大学大学院)スクリューオーガを用いた SDS 試験による貫入実験花上遼太(東京都市大学)上塩原地区における地すべり対策事業の実施について大森智志(栃木県県土整備部)【中部支部】賞の区分受賞業績名受安藤賞株)登(東邦地水功績賞支部活動に対する功績論文賞無害で軽量性,摩擦性,排水性が高い破砕瓦の有用性に関する検森河由紀弘(名古屋工業大学)討技術賞花崗閃緑岩の熱水変質帯における水圧ハンマを用いた高速ノンコ伊藤ア削孔による切羽前方探査の適用森株 アイエスシイ)富雄(株 大林組)哲(【関西支部】賞の区分受賞業績名受河井学44術賞降雨時の盛土内浸透流と空気圧分布について賞克之(近畿大学)片岡沙都紀(神戸大学大学院)澁谷啓(神戸大学大学院)地盤工学会誌,―() 学会の動き【関西支部】賞の区分社会貢献賞社会貢献賞受賞業績名土砂災害により発生した災害廃棄物の適正処理と高リサイクル率受賞者名株 鴻池組の達成平成 23 年台風12 号に伴う熊野那智大社裏山の斜面崩壊・土石流に関する調査研究矢野株)晴彦(中央開発野株)裕之(サンコーコンサルタント株 タニガキ建工)谷垣 勝久(石田 優子(立命館大学)田内 裕人(和歌山大学)本塚江種智貴(人と防災未来センター)伸之(和歌山大学)【中国支部】賞の区分受賞業績名橋本涼太(広島大学)カンボジア・アンコール遺跡の石積構造物基礎の支持力特性に関 小山倫史(関西大学)「地盤と建設」 する一考察論文菊本三村賞粒子フィルタによる沈下量の確率分布推定と信頼性解析機械学習による傾斜計計測結果評価方法に関する検討地盤工学平成26年広島豪雨災害で発生した土石流源頭に対する地形解析セミナー報告賞地震を直接誘因とした切土のり面災害に関する考察技術賞受賞者名統(横浜国立大学)衛(京都大学)珠玖隆行(岡山大学)吉田郁政(東京都市大学)安住晴(鳥取大学大学院)中村公一(鳥取大学大学院)猪俣陽平(山口大学大学院)中田幸男(山口大学大学院)株)有本 行秀(西日本高速道路エンジニアリング中国株)佐々木啓之(西日本高速道路エンジニアリング中国株)下野 宗彦(西日本高速道路エンジニアリング中国中田 幸男(山口大学大学院)中国地方整備局広島港湾空港技術調査事務所中間土層の海底地盤に対する一軸圧縮強度と三軸圧縮強度の併用 中国地方整備局境港湾・空港整備事務所による強度決定法を適用した設計と施工広島大学大学院工学研究科地盤工学研究室株中電技術コンサルタント【四国支部】賞の区分受賞業績名賞株)崇(新日鐵住金大型震動台実験による実大蛇篭擁壁の震動特性(その 1)―実験芝原概要―隆(高知大学大学院)大型振動台実験による実大蛇篭擁壁の振動特性(その 2)―振動優秀発表者受鋼矢板によるため池堤防の耐震補強工法に関する基礎的検討―そ籾山の 2数値解析による耐震補強効果の検証―特性と緊結効果の評価―ラインホッパーを用いた空中落下法による模型地盤作成者名者名田所佑理佳(高知大学大学院)肥前大樹(徳島大学大学院)天然ガスのハイドレート化貯蔵を想定した地下空洞の長期変形挙孫動評価源K(愛媛大学大学院)締固めた津波堆積物分別土の一軸圧縮強さについて貢太(香川高等専門学校)竹谷【九州支部】賞の区分受賞業績名受賞Microscale evaluation and modeling of ‰uid movement and therelated boundary ‰uxes [mainly evaporation] through unsaturat- Alowaisy Adel(九州大学大学院工学府建設システム工学専攻)ed porous medium地震と豪雨を対象とした地形・地質情報に基づく河川堤防の危険支部学生賞 度評価(優良学生賞) 不連続変形(DDA)方法の改善と応用長濱康太(九州大学大学院工学府建設システム工学専攻)余鵬程(九州大学大学院工学府建設システム工学専攻)Model Testing of Countermeasures for Caisson Type BreakwaterMitra Paren(九州大学大学院工学府建設システム工学専攻)induced Seepage Flow and Over‰owunder Tsunami難透過性岩石中における超臨界 CO2 の透過挙動解明のための実験的検討一般廃棄物焼却灰の開水路分級技術に関する基礎的研究支部学生賞Study on Resistance and Dimensionless Tractive Force of Em-(優良学生賞) bankment Against Over‰ow Under centrifugal Field短繊維混合処理工法を用いた液状化対策工法に関する研究August, 2018今里光紀(九州大学大学院工学府建設システム工学専攻)前田拓麿(九州大学大学院工学研究院環境都市部門)万金庭(九州工業大学大学院工学府建設社会工学専攻)堀哲巳(福岡大学大学院工学研究科建設工学専攻)45 学会の動き【九州支部】賞の区分受賞業績名受賞者名中性化処理した上総層群泥岩の長期的な pH 安定性の検討赤司かがり(九州産業大学大学院工学研究科産業技術デザイン専攻)地下空洞を有する地盤の安定解析に関する基礎的研究邱陶磁器廃材を用いた藻礁の作製と設置後のモニタリング竹下あかり(佐賀大学理工学部都市工学科)実(西日本工業大学大学院)Characteristics of strength development of soft soils treated with Serigne Mansour Mbodji (佐賀大学大学院工学系研究科都市工学専攻)cementリサイクル材料としてのジオポリマーの諸問題について製鉄所構内に積み付けた大気エージング処理用製鋼スラグ山の膨張促進工法の開発地震動を受ける道路トンネルの動的応答特性に関する研究小塩祥平(佐賀大学農学部)秋月智也(大分工業高等専門学校都市・環境工学科)張学朋(長崎大学大学院工学研究科)支部学生賞 サイフォン導水ホースを用いた地盤内の地下水の排水手法白石(優良学生賞)自己組織化マップと主成分分析に基づく名水百選の水質特性の分坂口類異なる相対密度における土粒子構造の評価と液状化対策としての梅田SCP 工法への適応に関する研究赤ボクを母材としたベントナイト混合土の遮水特性の解明に関する研究不飽和浸透を考慮した体積力法による斜面安定解析に関する基礎的研究第四紀琉球層群に見られる特殊な浸食形態の物理・化学的な分析評価46宮本幸基(長崎大学大学院工学研究科)紗代(長崎大学環境科学部)洋彰(熊本大学工学部社会環境工学科)陸(熊本大学大学院自然科学研究科)宇都遼太郎(鹿児島大学大学院理工学研究科海洋土木工学専攻)o山浩考(琉球大学大学院理工学研究科)地盤工学会誌,―()
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  • タイトル
  • 地盤工学会地盤環境賞を受賞して(学会の動き)
  • 著者
  • 高畑 陽・藤原 斉郁・石井 裕泰・松井 秀岳・大石 雅也
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 47〜47
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270022
  • 内容
  • 地盤工学会地盤環境賞を受賞して高畑陽(たかはた株 技術センター大成建設藤原斉郁(ふじわら株 技術センター大成建設松井秀.井裕泰(いしい株 技術センター大成建設主席研究員岳(まつい株 技術センター大成建設主席研究員石ただふみ)よう)大ひでたけ)石雅主席研究員也(おおいし株 環境本部大成建設副主任研究員ひろやす)まさや)課長はじめにこのたび,「土壌・地下水浄化における施工時間の短縮とリサイクル可能な「打ち込み式注入管」の開発」に対しまして地盤工学会から栄誉ある「地盤環境賞」をいただき,誠に光栄に存じます。受賞した業績は,有害物質で汚染された土壌・地下水を原位置浄化にて非掘削で浄化する際に用いる浄化用井戸(注入管)の開発になります。平成 15 年より試作品図―打ち込み式注入管の設置手順の注入管の製作を開始し,その後改良を重ね,現在は多注入管を使用できます。くの浄化サイトで適用できる技術になりました。以下にその概要を説明いたします。.注入管の引抜きも容易であるため,浄化終了後に井◯戸を残置させることなく,注入管を繰返し使用でき打ち込み式注入管の概要地中深くに達した有害物質の浄化を経済的に行うため,ます。貫入抵抗に基づいて簡易的に地層を判定する技術1)◯土壌を掘削しない原位置浄化技術を用いる機会が増えてや注入管を斜め方向に打設して既存構造物直下で浄います。空気や浄化材を地盤に注入して浄化を行う場合化を行う技術2)も開発済みです。には注入管が必要となりますが,従来型のボーリング削孔後に注入管を設置する方法は施工手順が多く,工期が長くなる課題がありました。.おわりに本注入管は,豊洲新市場でのバイオスパージング(空打ち込み式注入管は,土壌調査で用いる自走式振動貫気供給)によるベンゼンやシアン化合物による地下水浄入装置(バイブロドリル)により,効率的に注入管を設化工事に採用され,工期短縮や管材の繰返し使用による置できる技術です(図―)。先端部にコーンとフリク環境負荷低減に貢献することができました。原位置浄化ションカットを備えた長さ約 1 m のガス配管用鋼管を技術の適用は今後ますます拡大していくと思われる中で,打設し,ねじ接合と打設を繰り返しながら延長し,所定本技術が広く普及することを期待しています。の深度に到達させます。空気や浄化材の供給が必要な深度には特殊加工した縦スリットを配置しています。.◯打ち込み式注入管の特長約 10 m の注入管の打設に必要な時間が 30分程度であり,従来の注入管と比較して約 10 倍の速度で注入管を設置できます。◯最後に,本技術開発にご支援いただいた皆様に改めて感謝いたします。スリット幅及びスリット数を最適化することによって,打設中にスリットから土砂の侵入を防ぐことが参考文献1)高畑 陽・松井秀岳・石井裕泰・堀越研一土壌浄化・地盤改良に用いる打ち込み式注入管の開発,大成建設技術センター報,Vol. 45, No. 52, 2012.2 ) 藤原斉郁・高畑 陽・小林真貴子・青木智幸・宇野浩樹地盤不飽和化工法への打込み式注入管の適用性検討,大成建設技術センター報,Vol. 48, No. 9, 2015.できるため,排土・洗浄作業が不要で設置直後からAugust, 201847
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  • タイトル
  • 地盤工学会地盤環境賞を受賞して(学会の動き)
  • 著者
  • 阪神高速道路(株)・阪神高速技術(株)・(一財)関西環境管理技術センター・東洋建設(株)・大阪ベントナイト事業協同組合・(一財)地域地盤環境研究所・勝見 武・嘉門 雅史
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 48〜48
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270023
  • 内容
  • 地盤工学会地盤環境賞を受賞して株阪神高速道路株阪神高速技術(一財)関西環境管理技術センター株東洋建設大阪ベントナイト事業協同組合(一財)地域地盤環境研究所勝嘉見京都大学大学院.武(かつみ地球環境学堂たけし)教授門雅史(かもん(一社)環境地盤工学研究所まさし)理事長はじめにこのたび,『100万 m3 クラスの大規模・再生活用事業を対象とし,新たに強化・構築した ETC 車両認証による電子マニフェストを活用した,建設汚泥統合管理システムを開発・運営した「資源循環型共同プロジェクト」モデル事例』に対して,地盤工学会より栄誉ある「地盤環境賞」をいただき,大変に光栄であるとともに,心より御礼申し上げます。図―阪神高速大和川線位置図本プロジェクトは,阪神高速大和川線のシールド工事の発生土(建設汚泥)に対し,個別指定制度を活用して,大阪市港湾局の第 6 貯木場土地造成事業の埋立資材として再生利用するもので,これにより資源の有効活用等の多くの課題解決に寄与しました。また,発生土の搬出か ら 受 入 完 了 ま で の 運 行 及 び マニ フ ェ ス ト 管理 で ,ETC 電子マニフェストシステムを導入し,トレーサビリティの向上及びリサイクルの透明性の確保を実現しました。.プロジェクト概要図―ETC 電子マニフェストシステム概要図阪神高速大和川線は,大阪都市再生環状道路の一部として,関西都市圏の社会経済活動の活性化に寄与する路線で,平成 31 年度完成に向けて整備を進めています。全長 9.7 km のうち 3.9 km を泥土圧シールド工法で施工た。.建設汚泥の適正処理と品質管理しました。このシールド発生土は産廃(建設汚泥)とし建設汚泥処理土について,学識経験者による諮問や環て取り扱う必要があったため,半水石膏を主原料とした境部局等の調整を経て,本プロジェクトに特化した品質中性固化材と高分子凝集剤を用いた再資源化処理を行い,管理マニュアルを制定し,厳正な品質管理を実施しましその全量を海面埋立材として再生活用しました。た。その結果,建設汚泥から,第 3 種建設発生土相当.ETC 電子マニフェストシステムETC 車両認証による電子マニフェストを自動生成・管理するシステムを開発し,マニフェスト管理の確実性かつ土壌環境基準を満たした埋立資材を安定的に供給することができました。.プロジェクトによる効果及び効率化を図りました。また, GPS 機能により,位本プロジェクトの実施により,建設汚泥の適正かつ有置情報をリアルタイムで監視・追跡し,安全かつ適正な効的なリサイクルの促進,トレーサビリティの確保,環発生土運搬の運行管理をすることができました。約 80境負荷低減,公共最終処分地の延命化,事業費削減など万 m3 の建設汚泥再生に,約19万件のマニフェストの即を実現しました。今後の大規模事業に向けて,本プロジ日全交付を行い,最大 700 台/日規模の大量の建設汚泥ェクトが,大量に発生する建設副産物のリサイクル推進に対するトレーサビリティ確保の支援技術を確立しましの先進事例となることを期待します。48地盤工学会誌,―()
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  • タイトル
  • 地盤工学会地盤環境賞を受賞して(学会の動き)
  • 著者
  • 鹿島建設(株)
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 49〜49
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270024
  • 内容
  • 地盤工学会地盤環境賞を受賞して株鹿島建設.はじめにこのたび,「中間貯蔵施設における高含水・高粘性の農地除去土壌を対象とした高性能選別補助材の開発」に対しまして地盤工学会より栄誉ある「地盤環境賞」をいただき,誠に光栄に存じます。図―開発した選別補助材(左)と改質イメージ(右)受賞した業績は,東京電力福島第一原子力発電所の事故により発生した 2 000 万 t 以上の除去土壌等を管理・め,作業安全性も担保され,さらに,本補助材は硫黄分保管するための中間貯蔵施設において,土壌の減容化・をほとんど含まないため,貯蔵中の硫化水素ガスの発生安定化のための異物除去を目的とした土壌改質を少量の要因になりません。添加で可能とする選別補助材の開発に成功したものです。本補助材は,吸水性を有する天然鉱物を主原料として,開発中は各方面の専門家の皆様に有益なアドバイスやご高分子材料を配合した材料です。急速な吸水性により,議論をいただきました。また,現在,実適用に向けた活土粒子周囲の自由水を捕捉し付着力を低下させ,さらに動を関係者の皆様のご協力をいただきながら,進めてい土粒子の小団粒化を促進します(図―)。水和反応等るところです。が生じないため,養生時間がほぼ不要であり,また,改.除去土壌からの異物選別の課題質後の土壌の飛散や粉じんも発生しません。以下には,高含水・高粘性の農地土壌を本補助材と従中間貯蔵における除去土壌の貯蔵では,除去土壌の減来の材料で改質した実験結果を示します。選別補助材を容化や長期的な不安定化防止の観点から除去土壌に含ま投入して,改質直後の土壌の 20 mm ふるいを通過したれる異物(礫,木根等)を除去する必要があります。一土砂回収率(式ふるい下の土砂重量/改質前土砂重量方で,除去土壌の多くが農地土壌であり,細粒分や有機×100)を,農地土壌を用いた実規模実験により求めま物を含み,高含水・高粘性となっていることが知られてした。その結果,土砂回収率は,生石灰では添加量100います。そのため,除去土壌から異物を選別除去するた~ 120 kg / m3 で 90 未満,本補助材では添加量 20 kg /めには,選別補助材を添加・混合して改質し,ふるいにm3 で 90以上となりました。また,模擬除去土壌を用よる異物除去を可能にする必要があることが共通認識といた実験でも,半水石膏では添加量200 kg/m3 で56.5,なっていました。本補助材では添加量 20 kg / m3 で 85.2 と,いずれも本一般的に,廃棄物混じり土等の改質・選別に用いられ補助材の方が少ない添加率で高い選別効果を発揮するこるセメントや石灰等の材料は,比較的添加量が多くなるとが確認されました。添加量が少ないことは,材料添加こと,改質後の pH が上昇し選別した土の再利用が限定による処理土壌重量増加の低減に繋がり,従来材料を使されること,pH 上昇により改質時に高濃度のアンモニ用した場合の重量増加率10に対し,本技術では約 2アガスの発生が懸念されること等の課題がありました。と 1 / 5 程度に圧縮することができました。貯蔵対象土.技術の概要壌の減容化は施工費・工期の大幅な低減・圧縮に繋がります。また,本補助材は固化成分を含まず,自由水を吸今回開発した高性能選別補助材「泥 DRY (デイドラ水することで土壌を改質しますが,これにより締固め特イ)」は,中間貯蔵施設における土壌改質のための補助性が向上し,改質土を転圧することで,重機走行に十分材で,従来技術では難しかった高含水や高粘性の除去土なトラフィカビリティの確保が可能となることを確認し壌も含めて,含水比や土質の異なる除去土壌に対して,ています。少量の添加で迅速に改質が可能であり,また,pH が中性であることを特長としています。少量の添加率で土壌.おわりに改質が可能なことは,貯蔵対象土壌の減容化に直接寄与本業績は,環境省「平成 27 年度除染・減容等技術実します。また,本補助材は pH が中性で改質後土壌の証事業」で行った実証試験の成果の一部を含んでいます。pH が変化しないことから,改質後土壌は周辺自然環境末筆ながら,ご協力いただきました関係各位に感謝の意への影響が小さく,有機土壌がアルカリ性となった場合を表します。に発生するアンモニアガスの発生もありません。そのたAugust, 201849
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  • タイトル
  • 地盤工学会技術業績賞を受賞して(学会の動き)
  • 著者
  • 大阪府都市整備部富田林土木事務所・大阪市交通局・大鉄工業・吉田組・森組・紙谷工務店共同企業体・(株)大林組
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 50〜50
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270025
  • 内容
  • 地盤工学会技術業績賞を受賞して大阪府都市整備部富田林土木事務所大阪市交通局大鉄工業・吉田組・森組・紙谷工務店共同企業体.株 大林組はじめにこのたび,「関西圏最大級断面のシールド施工及び地下鉄トンネルとの超近接施工」に対しまして,地盤工学会より栄誉ある「技術業績賞」をいただき,誠に光栄に存じます。本業績は,関西圏では最大級の掘削外径となる( q12.54 m )シールド工事において,多数の近接構造物が存在する中,事前に大断面シールド特有の施工リスクの抽出と対応策の策定を行い,それに基づき掘進管理及び計測管理を実施したことで,近接構造物への影響を最小限に抑制して施工したものであります。図―.大和川線シールド平面図・縦断図大和川線シールド工事の概要平成 11 年度に事業着手した都市計画道路大和川線は,株 が共同で事業を進めてお大阪府・堺市・阪神高速道路り,阪神高速道路 4 号湾岸線と同 14 号松原線を連絡する延長約10 km の自動車専用道路で,大阪都市再生環状道路約60 km の一部を形成しています。本工事は大和川線のうち,1 900 m(往復3 800 m)のトンネル区間をシールド工法により施工しました(図―)。シールド路線には多数の近接構造物が存在しており,特に,地下鉄営業線トンネル直下を横断した箇所は,離隔がわずか 2.2 m (約 0.18 D )という非常に近接した図―地下鉄トンネル直下横断部イメージ図条件での施工となりました(図―)。.大断面シールドの施工管理.施工時荷重を考慮した影響解析本工事における地下鉄トンネルとの近接施工にあたっシールド掘進が近接構造物に与える影響については,て,事前調査及び影響解析を行った結果,その影響は軌これまで応力解放率のみによる解析手法が用いられるこ道整備基準の許容値以下であったものの,絶対変位量がとが多かったですが,今回,シールド掘進時の各施工ス大きくなると予測されました。当初計画ではシールド掘テップ(切羽到達時,シールド前半通過時,後半通過時,進に伴う影響の抑制を目的として,シールド通過部上半テール通過時)における施工時荷重をモデル化して解析に存在する均等係数の小さい砂質地盤に対する薬液注入を行い,より実際の挙動に近いものを再現できることがによる地盤改良を検討していました。しかし,薬液注入確認できました。これにより,各施工ステップでどの掘施工時の地下鉄トンネル構造物の損傷やの注入圧による進管理パラメータをどのように制御すれば,近接構造物隆起等の影響が懸念されたことから,地盤改良を施工せへの影響を抑制できるかを把握することができるようにずに構造物の計測管理及び高度なシールド掘進管理によなりました。り施工することとしました。施工にあたっては,地下鉄トンネルの挙動を計測し,.おわりにその結果を掘進管理(切羽圧管理,チャンバー内塑性流本工事において適用した施工管理手法や影響解析手法動管理,外周余掘り充填管理,裏込め注入管理)に速やは,近接施工の施工計画と掘進管理への適用が今後期待かにフィードバックしたことで,影響を最小限(隆起量されます。2.1 mm <管理限界値 10.2 mm )に抑制して通過することができました。最後に,本業績について多大なるご助言,ご指導を賜りました関係者の皆様に対しまして,謹んで感謝の意を表します。50地盤工学会誌,―()
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  • タイトル
  • 地盤工学会技術業績賞を受賞して(学会の動き)
  • 著者
  • 酒井 正二郎・奈須野 恭伸・寺本 淳一
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 51〜51
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270026
  • 内容
  • 地盤工学会技術業績賞を受賞して酒井正二郎(さかい国土交通省九州地方整備局奈須野恭伸(なすの大分川ダム建設工事 JV.やすのぶ)しょうじろう)大分川ダム工事事務所所長寺本淳一(てらもと大分川ダム建設工事 JV所長じゅんいち)統括副所長はじめにこのたび,「地盤工学関連の最新技術を導入した新世代のロックフィルダム盛立工事」に対しまして地盤工学会より栄誉ある「技術業績賞」を頂き,誠に光栄に存じます。本業績は,最近の建設事業を取り巻く環境として,熟練労働者が減少する中,品質確保,安全性の向上,生産性の更なる向上等の社会的要求に対して,地盤工学関連の最新技術を余すことなく導入することで,高い品質と同時に,堤体積 387 万 m3 の高速盛立(盛立期間 20 か月)を実現したことに対して頂いたものであります。.大分川ダム建設工事の概要大分川ダムは,大分川水系七瀬川の上流約21 km の大分県大分市大字下原地先に建設中である多目的ダムであ写真―大分川ダム堤体全景(2018年 3 月24日時点)量的に岩盤・原石の弾性係数を測定できる打球探査法を導入し,無駄のない岩盤掘削と原石採取を実現しました。GNSS を利用した各種施工機械の導入◯り,国土交通省九州地方整備局では初のロックフィルダ現場で稼働する主な施工機械に対して,GNSS システム(中央コア型,堤高91.6 m,堤頂長400 m,総貯水容ム(Global Navigation Satellite System)を搭載するこ量 2 400 万 m3 )になります。 2014 年 2 月から基礎掘削,とで,均一な出来形を確保するとともに,施工と並行し材料採取に着手し, 2017 年 5 月に堤体盛立を完了しまて行う人間による測量作業を極力排することで機械稼働した。現在,湛水試験中であり, 2019 年度の事業完成効率を向上しました。また,ダンプ運行管理システムにを目指して鋭意建設を進めています。よって,工事車両の安全運行と積載物の確実なトレーサ.大分川ダムに導入した最新技術大分川ダム建設において,基礎掘削,材料採取,材料ビリティ管理を実施しました。報化施工管理システム調整,堤体盛立に導入した 6 つの最新技術を紹介しまコア着岩処理への湿式吹付工法(SHOTCLAY 工法)ダムの遮水性を確保するために重要なコアゾーンの着岩処理に対して,湿式吹付工法( SHOTCLAY 工法)を導入し,省人化を図るとともに施工能力を従来工法の1.5倍にすることに成功しました。◯デジタルカメラ画像による盛立材料の粒度変動監視システム盛立材料の材料管理においてもっとも重要な管理項目である「粒度」に対して,デジタルカメラ画像による監視技術を導入し, 1 回/ 15分という高頻度の粒度管理を実施しました。◯高速盛立に対応する施工管理として,埋設計測器を常時観測できるシステムを導入するとともに, FEM 解析す。◯埋設計測器リアルタイム管理システム及び FEM 情◯打球探査法による基礎岩盤,原石の迅速判定技術によって将来の挙動を予測管理することで,堤体盛立品質を確保しつつ,高速盛立を実現させました。建設機械の自動化技術◯本システムは,人間がタブレット端末で複数の建設機械に作業計画を指示し,無人で自動運転するものです。大分川ダムでは,重ダンプトラック,ブルドーザー,振動ローラーが実用段階となり,今後の熟練労働者や作業員の不足への対応策として有効であることを確認しました。.おわりに本業務について数々のご助言とご指導を賜りました国従来,ダム基礎岩盤やロック材などの原石判定は定性立研究開発法人土木研究所,(一財)ダム技術センターを的な判定が主体であり,試験結果を得るには 2 日程度はじめとする関係各位の皆様に対しまして謹んで感謝のを要し,迅速性に欠けていたため,原位置で迅速かつ定意を表します。August, 201851
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  • タイトル
  • 地盤工学会技術開発賞を受賞して(学会の動き)
  • 著者
  • 北村 明洋・奥西 一裕・久保田 篤之・澤村 康生・寺本 俊太郎・木村 亮
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 52〜52
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270027
  • 内容
  • 地盤工学会技術開発賞を受賞して北村明洋(きたむら株昭和機械商事久保田篤寺本西澤村康京都大学大学院補強土グループ理工学部一裕(おくにし株昭和機械商事あつゆき)俊太郎(てらもと摂南大学奥補強土グループ之(くぼた株昭和機械商事あきひろ)しゅんたろう)木講師村 京都大学大学院かずひろ)補強土グループ生(さわむら工学研究科亮(きむら工学研究科やすお)助教まこと)教授作業を行い,設置はクレーンによる吊り施工が可能な点です。円筒形状の特性を活かした工法といえます。写真―の事例では現場が狭いため,資材置場で組立てを行った後,トラックにより直接搬入・据付けを行いこの度「円筒金網とチェーンを用いた災害復旧工法のました。円筒金網130組を 3 日で据えつけることにより開発」に対して,栄えある地盤工学会技術開発賞に選出工期の短縮ができ,全体工事費の削減に繋がりました。していただき誠にありがとうございます。円筒金網補強土壁工法は,小型で軽量な円筒金網(高一昨年の 4 月に発生した熊本地震,また東日本大震さ600 mm,q600 mm)を壁面材,チェーンを補強材と災や平成 23 年台風 12 号など,国土全体が度々未曾有のする補強土壁です。本工法は軽量で組立てが容易である災害による甚大な人的・物的損害に見舞われました。近円筒金網の優位性を生かすため,金網に直接チェーンを年地震,台風,集中豪雨の発生により,土砂崩壊や,河取り付けず,円筒金網内の小型の支圧板にチェーンを連川護岸の崩落により道路等のライフラインが寸断される結することで,チェーンの持つ補強効果により円筒と締事態が数多く発生しています。固められた土と補強材の釣り合いを保つ工法です。頻発する地盤災害を早期に復旧するため,円筒金網と補強材であるチェーンは沈下などの変位に柔軟に対応チェーンを使用した,簡便な本復旧工法として河川護岸でき,室内や原位置引抜き試験によって大きな引抜き抵復旧に有用な円筒金網かご工,山間地の崩壊斜面の復旧抗力を発揮することが実証されています1)。チェーンのに有用な円筒金網補強土壁工法を開発しました。持つ引抜き抵抗力の大きさから,補強材の長さを短くす河川護岸及び斜面崩壊の復旧工法として,通称「ふとることができ,掘削量や盛土量を大きく減らすことで迅んかご」と呼ばれるかご工があります。この工法は,設速な災害復旧に大きな効果があります。写真―に災害置してから栗石等の中詰め材の投入を人力で行わなけれ復旧の事例を示します。ばならないことや,形状が直方体であるため金網にはらみが生じてしまうなどの問題がありました。このような問題を解消するため,剛性の高い溶接金網今後は耐荷力の大きな円筒金網及び引張り抵抗力の大きなチェーンの特性を活かした,土構造物への利用拡大を目指しています。を使用し円筒形状(高さ 1 000 mm , q900 mm )とした最後に,本技術開発に関わっていただきました関係者ことに加えて,円筒体をチェーンで緊縛するという新たの皆様,並びに本技術開発賞に推薦していただきましたな発想により,円筒金網かご工を開発いたしました。熊本大学社会環境工学科教授,大谷順先生に深甚なる謝最大の特徴は陸地でバックホウにより割栗石の中詰め意を表します。参1)写真―52円筒金網かご工考文献北村明洋・福田光治・木村 亮チェーンを補強材とする補強土壁の開発,地盤工学ジャーナル Vol. 3 , No. 3,pp. 273~285,2007.写真―円筒金網補強土壁工地盤工学会誌,―()
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  • タイトル
  • 地盤工学会技術開発賞を受賞して(学会の動き)
  • 著者
  • 末政 直晃・田中 剛・大和 眞一・足立 由紀夫
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 53〜53
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270028
  • 内容
  • 地盤工学会技術開発賞を受賞して末政直東京都市大学大和眞晃(すえまさ工学部都市工学科一(やまと株ジャパンホームシールドなおあき)教授しんいち)技術統括部田中剛(たなか東京都市大学足立工学部都市工学科由紀夫(あだち株日東精工顧問つよし)ゆきお)常務取締役この度,「トルク計測を加えた新しいスウェーデン式試験法( SDS 試験法)の開発」が栄えある地盤工学会技術開発賞を受賞いたしましたことに,大変光栄に存じますとともに厚く御礼申し上げます。宅地における地盤調査は, 2001 年に「住宅の品質確保の促進に関する法律」,2009年に「瑕疵担保履行法」という宅地の健全性確保に関する法律が制定されたのを機に,急速に普及しました。その中でスウェーデン式サウンディング試験(以下, SWS )は,建築基準法上の要件でもあり,自動化試験機により簡便に試験が可能と写真―なったことから,宅地の地盤調査において最も多く用いSDS 試験装置られています。しかしながら, SWS には,試験結果のみから対象地盤の土質を判別することが難しいことや,調査深度が大きくなるとロッドの周面摩擦力が結果に影響を及ぼすといった欠点も指摘されていました。 SWSは他の原位置試験に比べて必要反力が小さく,機動性に富むという大きな長所を有しているのに,この欠点を何とか軽減できないのだろうかSWS では,コーン貫入試験や動的貫入試験とは異なり,押して回すという二動作が特徴的で,これを生かすことはできないかこれらの問いに試行錯誤し,最終的にトルク計測を加えた新しいスウェーデン式サウンディング試験法(SDS)に図―荷重―トルク関係辿り着きました。写真―に SDS 試験装置を示します。SDS 試験機は,通常に市販されているスウェーデン式サウンディング試験機を改良したものであり,試験ロッド及びスクリュー図―補正トルク―深度関係ポイントはスウェーデン式サウンディング試験と同一のものを用いています。 SDS 試験によって取得される試図―に SDS 試験結果の 1 つであるロッド周面摩擦験データは,トルク,荷重及び貫入量,沈下速度とロッ力を除去後の補正トルク値と深度の関係を示します。砂ドの回転数です。また, SDS 試験では,試験時には常質土に着目すると試験区分25 cm 当たりの補正トルク値にロッドを回転させており,ロッドの回転数は 1 分間は,貫入深度の増加に伴ってトルク値が増加しています。に約25回転するように設定しています。載荷荷重は0.25それに対して粘性土では,補正トルク値はほぼ一定値をkN から最大 1 kN まで,ロッド 1 回転ごとに 0.125 kN示します。図―に25 cm 当たりの荷重とトルクの関係ずつ増加(最大 7 段階)させる単調載荷方式を採用しを示します。荷重とトルクの関係は,内部摩擦角を有すています。試験間隔は,スウェーデン式サウンディングる地盤では,傾きが正となり内部摩擦角を有さない地盤試験と同様に25 cm とし,25 cm 貫入ごとにロッドの回では一定若しくは負の傾きを示します。 SDS ではこれ転を停止し,ロッドを 2 cm 引き上げた状態からロッドらの応答から土質判別や地層区分を行っています。現在,を 1 回転させ回転トルクを計測します。この引上げ時全国約30万件の調査データが蓄積しています。の回転トルクを利用して,試験結果からロッドに作用する周面摩擦力を除去しています。August, 2018最後に,本試験の開発に携わっていただきました全ての関係者の皆様に深甚なる感謝の意を表します。53
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  • タイトル
  • 地盤工学会技術開発賞を受賞して(学会の動き)
  • 著者
  • 神田 政幸・西岡 英俊・佐名川 太亮・喜多 直之・光森 章・妙中 真治・乙志 和孝
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 54〜54
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270029
  • 内容
  • 地盤工学会技術開発賞を受賞して神田政幸(こうだ(公財)鉄道総合技術研究所佐名川太亮(さながわ(公財)鉄道総合技術研究所光森部長岡喜たいすけ)俊(にしおか多直之(きた株 大林組妙あきら)中真志和孝(おつし株新日鐵住金ひでとし)研究室長なおゆき)副部長治(たえなか株新日鐵住金副課長乙英(公財)鉄道総合技術研究所副主任研究員章(みつもり株 大林組西まさゆき)しんじ)主幹研究員かずたか)主幹この度,既設構造物基礎の耐震補強技術である「シートパイル補強工法」に対して技術開発賞を賜り,たいへん名誉なことと喜んでおります。開発及び実工事適用においてお世話になった関係者の皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。既設構造物基礎の耐震補強に対するニーズは従来からありましたが,増し杭工法以外には経済的な工法がない状況でした。増し杭工法には,施工に大型の建設機械・設備が必要であること,補強によりフーチングサイズが大きくなることなどの問題があったため,都市部などの図―シートパイル補強工法の概要狭隘な条件では基礎の耐震補強が先送りされてきたのが実情です。このような状況に対して,シートパイルという汎用的な建設資材を活用して,狭隘な施工条件でもコンパクトに耐震補強を行うことができる技術としてシートパイル補強工法を開発しました。シートパイル補強工法は,先行して実用化されている新設基礎用のシートパイル基礎工法の技術を応用したも シートパイルのであり,新たに開発した要素技術は,◯ シートパイルと増しによる既設基礎部材の補強技術,◯ 中間層で支持する先端加工フーチングの接合技術,◯ 中間層あり・軟弱地盤・液シートパイルの支持機能,◯写真―シートパイル補強工法の開発メンバー状化地盤の各種地盤中のシートパイル補強基礎の補強挙動の評価とその設計法です。これらについてモデル実験これまでの適用実績(橋脚 50 基以上)を見ると,河や解析によって検証を行い,その結果に基づいた設計施川内橋脚の耐震補強には,仮締切りとして兼用できる点工マニュアルを作成して供用しています。や地盤改良が不要であることなどにおいて本技術の優位シートパイル基礎あるいはシートパイル補強工法は,性が確認できます。また,洗掘防止のためのコンクリー異なる地盤抵抗要素を組み合わせた複合基礎として設計ト頂版を構築するために既に施工されたシートパイルをする必要がありますが,一般的に複合基礎は必ずしもそ活用した事例は効果的,効率的な補強事例として注目されぞれの抵抗要素を加算して評価をすることはできないれます。都市部の高架橋では,施工機械が小さいことや,ため,その実用化には地盤抵抗要素の相互の影響を評価補強によるフーチングの拡幅量が少ないことが採用の大することが重要です。特に既設補強時には既設基礎が既きな決め手となっています。に荷重を負担している条件も考慮する必要があり,新設今後ますます必要性が高まると考えられる既設構造物基礎に適用する場合よりも難易度が高くなります。上記基礎の耐震補強という重要分野において,経済性,環境 ,◯ ではこの課題を解決しています。一方,上記◯,◯性,施工性に優れた技術として,今後も適用が拡大して は,具体的に既設基礎を補強しようとした場合に想定◯いくことを期待しています。される実務的な項目であり,本技術の適用拡大に貢献す(文責喜多直之)ると考えられます。54地盤工学会誌,―()
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  • タイトル
  • 地盤工学会論文賞(和文部門)を受賞して(学会の動き)
  • 著者
  • 森本 励・川村 國夫・宮下 孝・山岸 達也・高橋 裕之・津田 雅丈
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.8 No.727
  • ページ
  • 55〜55
  • 発行
  • 2018/08/01
  • 文書ID
  • jk201807270030
  • 内容
  • 地盤工学会論文賞(和文部門)を受賞して森本励(もりもと株阪神高速道路宮計画部下高橋裕村國夫(かわむら金沢工業大学環境土木工学科山たかし)(元・国土交通省)之(たかはし株 国土開発センター.(元・国土交通省)孝(みやした(一社)北陸地域づくり協会川つとむ)ひろゆき)岸国土交通省津田株日本工営(元・石川県)達雅也(やまぎしくにお)教授たつや)北陸地方整備局丈(つだ基盤技術事業部まさたけ)地盤技術部はじめにこの度,「能登半島地震によるのと里山海道(旧能登有料道路)盛土崩壊とその地下水位推定―山岳・丘陵部道路盛土の地震時安定評価の簡便法提案―」に対しまして,平成 29 年度地盤工学会論文賞(和文部門)をいただきましたこと,誠に光栄に存じております。当該論文は,能登半島地震により被災した盛土の被災メカニズムを究明するとともに被災に強く関与したと考えられる盛土内の地下水位を簡便に算定する方法等を提案したものであります。なお,本検討は「石川県内の盛写真―大規模崩壊状況土に関する検討委員会」の一項目として協議いただいており,委員会に参画いただきました国土交通省金沢河川文学の合理式とダルシー則による簡便な盛土内の地下水国道事務所,土木研究所,石川県土木部道路建設課及び位の予測方法を検討し,地下水位の実測値と予測値がほ石川県道路公社等の皆様に,この場をお借りして心よりぼ一致する方法を策定いたしました。また,地震当時のお礼申し上げます。地下水位の予測値を用いたすべり安定解析では,崩壊,.論文の概要非崩壊の現象及び崩壊形状で高い整合が得られたことからこの予測方法による予測値は概ね使用可能であると考2007 年 3 月 25 日に発生した最大震度 6 強の能登半島えております。なお,簡便な盛土内の地下水位の予測方地震により「のと里山海道(旧能登有料道路)」では,法において,既存の排水ボーリングからの流出量につい大規模な盛土崩壊が 11 箇所,路面の段差・クラックがても排水量調査結果を参考に検討したことで予測精度を37 箇所,橋梁損傷が 6 箇所と甚大な被害が発生し,緊向上させることができました。急輸送道路でありながら通行止めの事態に至りました。上記の他,各盛土部の整理・分析によって,過去に豪当該論文では,能登半島地震により被災した道路盛土雨などで被災し復旧した盛土部は,地震で崩壊しなかっについて,設計当初の資料や点検記録,地質及び地下水た事実も明らかになり,復旧時の改良土の使用や地下水の調査結果等を基に,各盛土部の特徴について整理・分低下工法(横ボーリング)などの対策工が耐震性向上に析し,大規模崩壊が腹付け盛土や片盛土で多く発生して有効であることが確認できたことも,今後,道路盛土のいること,盛土内の地下水位や法先付近の地形・地質が耐震対策を検討する上で貴重な成果になったと考えてお崩壊に強く関与したことを示しました。ります。また,大規模崩壊部や近接する非崩壊部(路面陥没や段差クラックは発生)における地質調査や地下水観測及び排水量調査結果を基に,観測された盛土内の地下水位.おわりに水文学の合理式とダルシー則により盛土内の地下水位を三次元浸透流解析で再現できるように検定計算を行い,を予測する簡便法は道路盛土部における維持管理のため地震当時の降雨データを基に当時の地下水位を算定して,のボーリング調査や地下水観測及び高度な解析を不要と盛土内の高い地下水位が崩壊の一要因であったことを明することから調査や解析に対して大幅なコスト縮減が期確にいたしました。待でき,今後の道路盛土(土構造物)の安全性評価や危次に,三次元浸透流解析における諸条件を参考に,水August, 2018険箇所の抽出等に使用できればと思っております。55
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