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地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721

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タイトル 表紙
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210001
内容
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タイトル 本号の編集にあたって(<特集>トンネル/地下構造物)
著者 中村 公一
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ i〜i 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210002
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タイトル 目次
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210003
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タイトル CONTENTS
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210004
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タイトル 沢田敏男先生のご逝去を悼む
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210005
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タイトル 地盤工学から見た地下空間構造物(<特集>トンネル/地下構造物)
著者 清木 隆文
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 1〜1 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210006
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タイトル 大規模地下空洞の建設及び維持管理(<特集>トンネル/地下構造物)
著者 森岡 宏之
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 2〜5 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210007
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タイトル 山岳トンネルの最新建設技術及び維持管理(<特集>トンネル/地下構造物)
著者 野城 一栄・磯谷 篤実・海瀬 忍
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 6〜9 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210008
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タイトル 都市トンネルの最新建設技術及び維持管理技術(<特集>トンネル/地下構造物)
著者 小西 真治・寺島 善宏
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 10〜13 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210009
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タイトル 地盤掘削の安定液に用いたフェロシリコンの電磁分離による回収方法に関する検討(<特集>トンネル/地下構造物)
著者 吉田 弘
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 14〜17 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210010
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タイトル 土と構造物の相互作用を考慮した下水道管渠の断面方向耐震設計例(<特集>トンネル/地下構造物)
著者 島津 多賀夫・東田 淳・吉村 洋・井上 裕司
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 18〜21 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210011
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タイトル トンネル切羽前方地下水の新しい調査・評価方法について(<特集>トンネル/地下構造物)
著者 川端 淳一・升元 一彦・岩野 圭太・岡田 侑子
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 22〜25 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210012
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タイトル 鳥屋山トンネル路面隆起対策~全幅一括インバート設置工事~(<特集>トンネル/地下構造物)
著者 安田 賢哉・山家 信幸・宮沢 一雄・芳賀 伯文
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 26〜29 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210013
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タイトル 杭施工管理問題への提言(論説(投稿))
著者 岩﨑 好規
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 30〜31 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210014
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タイトル 高性能魚群探知機による水底の地形・地質調査(技術紹介)
著者 山崎 新太郎・田房 友典・岩崎 俊佑・平松 雅宏
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 32〜33 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210015
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タイトル 地盤環境工学におけるモニタリング技術の展望(寄稿)
著者 下辺 悟
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 34〜35 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210016
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タイトル 日本最北端の土木系学科を有する大学での補強土壁の研究(寄稿)
著者 小笠原 明信
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 36〜37 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210017
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タイトル 新規制定の地盤工学会基準案「地下水面より上の地盤を対象とした透水試験方法基準」への意見に対する検討結果の報告
著者 地盤工学会基準部
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 38〜38 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210018
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タイトル 新規制定の地盤工学会基準案「水圧破砕法による初期地圧の測定方法」への意見に対する検討結果の報告
著者 地盤工学会基準部
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 39〜39 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210019
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タイトル ついにはじまる,室内土質試験の国際統一化 ―第18回CEN/TC341/WG6(室内土質試験)会議参加報告―((学会の動き)(ISOだより))
著者 地盤工学会ISO国内委員会
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 40〜40 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210020
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タイトル 地震PML(技術手帳)
著者 吉澤 睦博
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 41〜42 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210021
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タイトル 6. 圧密とせん断(X線CTから見る土質力学)
著者 肥後 陽介・高野 大樹・大谷 順
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 43〜50 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210022
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タイトル 6. 南海トラフの「今」を知る統合的海底観測網(南海トラフ巨大地震・津波発生の真実にせまる~強靭な社会の構築に向けて~)
著者 荒木 英一郎
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 51〜57 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210023
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タイトル 会告・第7期代議員選挙のお知らせ
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 58〜59 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210024
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タイトル 新入会員
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 60〜60 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210025
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タイトル 書籍紹介
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 61〜61 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210026
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タイトル 編集後記
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 62〜62 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210027
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タイトル 平成29年度役員等
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 62〜62 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210028
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タイトル 奥付
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ 62〜62 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210029
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タイトル 会告
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
ページ A1〜A3 発行 2018/02/01 文書ID jk201807210030
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  • タイトル
  • 表紙
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210001
  • 内容
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  • タイトル
  • 本号の編集にあたって(<特集>トンネル/地下構造物)
  • 著者
  • 中村 公一
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • i〜i
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210002
  • 内容
  • 本号の特集にあたって限られた土地を有効に利用する方法として,地下空間は様々な用途で利用されています。古くは,鉱山の資源採取のための坑道,道路・鉄道のトンネル,上下水道に利用され,近年では,特に都市部において,電気,水道,ガス等のライフラインをまとめて地下に埋設する共同溝,地下鉄,地下河川,地下街や地下駐車場等の施設が整備されています。平野部の少ない我が国においては,地下構造物の設計及び施工について多くの技術が研究開発されてきました。その中でも代表的な地下構造物であるトンネルについては,青函トンネル等で培った技術が世界の海峡トンネルで用いられており,これからもリニア中央新幹線の工事により技術の蓄積が期待されています。しかし,高度経済成長期に建設された地下構造物の経年劣化による老朽化,豪雨・地震等による災害時の地下構造物,2016年11月に福岡市で発生したトンネルの陥没事故など,多くの問題も残されています。このような背景を踏まえ「トンネル/地下構造物」と題して,トンネルをはじめ,数多くの地下構造物を対象に,設計,施工,維持管理に関する最新動向,最新技術とその適用事例,今後の課題について紹介する特集を企画しました。総説では,地下空間と地盤の関わりと地下構造物の区分を概説し,今後の展望について執筆されております。3 編の論説では,大規模地下空洞・山岳トンネル・都市トンネルに関する最新の建設技術及び維持管理について,ご執筆頂きました。4 編の報告では,環境へ配慮した地盤安定液の利用,下水道管渠の耐震設計,トンネル切羽前方地下水の調査・評価方法,供用中の高速道路トンネル対策工事といった多岐に渡った報告がされております。本特集号が読者の皆様にとって有益なものとなることを願っております。中 村 公 一(なかむら こういち)地盤工学会のホームページ URLhttps://www.jiban.or.jp/国際地盤工学会ホームページ http://www.issmge.org/編集兼発行者公益社団法人地盤工学会
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  • タイトル
  • 目次
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210003
  • 内容
  • 口絵写真(*HP)講座X 線 CT から見る土質力学6. 圧密とせん断前沢田敏男先生のご逝去を悼む付特集テーマトンネル/地下構造物総説地盤工学から見た地下空間構造物 …………………………………………………………………… 1●清木論説隆文大規模地下空洞の建設及び維持管理 ………………………………………………………………… 2●森岡宏之山岳トンネルの最新建設技術及び維持管理 ………………………………………………………… 6●野城一栄/磯谷篤実/海瀬忍都市トンネルの最新建設技術及び維持管理技術 ……………………………………………………10●小西報(公告募)(公募)真治/寺島地盤掘削の安定液に用いたフェロシリコンの電磁分離による回収方法に関する検討 …………14●吉田弘土と構造物の相互作用を考慮した下水道管渠の断面方向耐震設計例 ……………………………18●島津多賀夫/東田(公募)募)説稿)技術紹介淳一/升元賢哉/山家稿裕司一彦/岩野圭太/岡田信幸/宮沢侑子~全幅一括インバート設置工事~ ………………………………26一雄/芳賀伯文杭施工管理問題への提言 ………………………………………………………………………………30●岩o好規高性能魚群探知機による水底の地形・地質調査 ……………………………………………………32●山崎新太郎/田房寄洋/井上鳥屋山トンネル路面隆起対策●安田論(投淳/吉村トンネル切羽前方地下水の新しい調査・評価方法について ………………………………………22●川端(公善宏友典/岩崎俊佑/平松雅宏地盤環境工学におけるモニタリング技術の展望 ……………………………………………………34●下辺悟寄稿(学生編集委員)日本最北端の土木系学科を有する大学での補強土壁の研究 ………………………………………36資新規制定の地盤工学会基準案「地下水面より上の地盤を対象とした透水試験方法基準」への意見に対する検討結果の報告 …………………………………………………………………………38料●小笠原明信●地盤工学会基準部新規制定の地盤工学会基準案「水圧破砕法による初期地圧の測定方法」への意見に対する検討結果の報告 …………………………………………………………………………39●地盤工学会基準部 学会の動き(ISO だより)ついにはじまる,室内土質試験の国際統一化 ―第18回 CEN/TC341/WG6(室内土質試験)会議参加報告― ………………………………………………………………………40●地盤工学会 ISO 国内委員会技術手帳地震 PML …………………………………………………………………………………………………41●吉澤講座睦博X 線 CT から見る土質力学6. 圧密とせん断 ………………………………………………………………………………………43●肥後陽介/高野大樹/大谷順南海トラフ巨大地震・津波発生の真実にせまる6. 南海トラフの「今」を知る統合的海底観測網 …………………………………………………51●荒木英一郎会告 第期代議員選挙のお知らせ ………………………………………………………………………58新入会員 ………………………………………………………………………………………………………60書籍紹介 ………………………………………………………………………………………………………61編集後記 ………………………………………………………………………………………………………62
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  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210004
  • 内容
  • Theme: Tunnel and underground structureUnderground Space Structure from View of Geotechnical Engineering …………………………………………………… 1● Takafumi SeikiConstruction and Maintenance Technologies for Large Underground Cavern …………………………………………… 2● Hiroshi MoriokaCurrent Construction Technology and Maintenance of Mountain Tunnel ………………………………………………… 6● Kazuhide Yashiro, Atsumi Isogai and Shinobu KaiseCurrent Construction Technology and Maintenance of Urban Tunnel ……………………………………………………10● Shinji Konishi and Yoshihiro TerashimaAn Utility of Electromagnetic Separation Method for Collecting and Reusing Ferrosilicon as Stabilizing Materialat Earth Cutting Construction ……………………………………………………………………………………………………14● Hiroshi YoshidaSeismic Design Example of Buried Sewer Pipes Considering Interaction between Soil and Structure ………………18● Takao Simazu, Jun Tohda, Hiroshi Yoshimura and Yuji InoueNew Groundwater Investigation Method by using Horizontal Boring from Tunnel Face ………………………………22● Junichi Kawabata, Kazuhiko Masumoto, Keita Iwano and Yuuko OkasaCountermeasure against Road Surface Upheaving at Toyasan Tunnel (on the BanEtsu Expressway)―OneWay Invert Construction in Full Cross Section― ……………………………………………………………………26● Kenya Yasuda, Nobuyuki Yanbe, Kazuo Miyazawa and Norifumi Haga
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  • 沢田敏男先生のご逝去を悼む
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210005
  • 内容
  • 元副会長,名誉会員,功労章受章者沢田敏男先生のご逝去を悼む本会名誉会員・元副会長の沢田敏男先生は,日本学士院会員などとしてご活躍中でしたが,去る平成 29年 10月 18日に急逝されました。 98歳のご生涯でした。沢田敏男先生は,昭和 17 年に京都帝国大学農学部農林工学科を卒業され,岡山農業専門学校講師,同教授を経て,昭和 25年に京都大学農学部助教授に就任,同 34 年に同教授となり,農業工学科農業施設工学講座(現・農学研究科地域環境科学専攻施設機能工学分野)を担当されました。その後,昭和 46年農学部長,同 53年学生部長の要職を経て,昭和 54年から同 60 年までの 2 期 6 年間にわたって第 20 代京都大学総長を務められたのち,京都大学名誉教授の称号を受けられました。先生は,永年にわたり農業工学,特に農業土木学の研究,教育に精励され,多くの研究業績を挙げられたほか,農業土木学会会長としても活躍され,研究者,技術者を多数育成し,学術の進展,農業の発展,生産性の向上に大きく寄与されました。先生の研究は,学位論文の「浸透水の流動に関する研究」に始まり,フィルダム設計理論の基礎を成しています。以後に発展した研究内容は「水利施設の基礎工に関する研究」と「貯水ダムの設計に関する研究」に大別され,いずれもダムをはじめとする水利諸施設の設計上の基本的な問題に取り組み,新たな知見を得るとともに,その成果を実証したことにおいて高い評価を受けられました。その評価の一端として,昭和58年農業土木学会学術賞,同59年日本農学賞及び読売農学賞,同62年日本学士院賞を受けられました。京都大学退職後は,日本学術振興会会長,大学設置・学校法人審議会会長,日本学士院会員,国際高等研究所所長等,多くの要職を歴任されました。また,教育研究や大学行政等における顕著な業績が評価され,平成3 年勲一等瑞宝章,同 6 年文化功労者,同17年文化勲章を受けられました。先生が学位論文の研究をされていた当時,黎明期の本会(旧土質工学会)活動に大いに貢献されました。その後,総長に在任されていた昭和60年に名古屋市で開催された第20回土質工学研究発表会では「フィルダム工学の進歩」の題目で特別講演をされました。また,平成 8 年講書始の儀において,この題目によりご進講をされています。先生は生来の優れた頭脳と強靱な体力をお持ちで,いつもお元気で本学における多くの公式行事に近年まで出席されていました。また,学術分野への関心や理解は98歳まで衰えず,ご指摘に驚くこともしばしばありました。さまざまな要職のお立場から多くの重要課題に取り組まれて顕著な成果を挙げられ,一世紀近くにわたり壮大な人生を全うされました。その間に先生のご薫陶を受けられた方々が非常に多くおられます。そのご恩に対して深甚の謝意を申し上げますとともに,衷心より先生のご冥福をお祈り申し上げます。(村上章京都大学農学研究科教授地盤工学会会長)公益社団法人地盤工学会
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  • タイトル
  • 地盤工学から見た地下空間構造物(<特集>トンネル/地下構造物)
  • 著者
  • 清木 隆文
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 1〜1
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210006
  • 内容
  • 地盤工学から見た地下空間構造物Underground Space Structure from View of Geotechnical Engineering清木隆文(せいき宇都宮大学. は じ め にたかふみ)准教授の構造は,「拠点構造物」,「線状構造物」に分けられます。「拠点構造物」は,地下鉄駅,地下から大規模地下地下構造物は,人々の足元よりも下にある施設で,上空洞,「線状構造物」では,トンネル構造が代表例で挙水道,下水道などの比較的小規模なものから,地下発電げられ,山岳トンネル,都市トンネル,開削トンネルな所,地下鉄,地下河川など大規模なものまで多種多様にどに大別されます。これらの構造物によってそれぞれ,存在しています。近年,地下構造物として作り出された設計,建設,維持管理の対応が異なります。この度の論空間,地下空間はテレビや雑誌などのメディアで取り上説では,これら地下空間構造の代表例として,大規模地げられたり,専門誌で,その有効利用の可能性が特集さ下空洞,山岳トンネル,都市トンネルに絞ってそれぞれれたりして,“陽のあたる”機会が増えています1),2) 。の分野を代表する方々に地盤工学とぞれぞれの構造物の一方で 2016 年 11 月に発生した地下鉄延伸工事に伴う博関係を切り口に解説の執筆を御願いしました。これらの多駅前道路の陥没事故のように,ひとたび事故を起こせ構造物について,これまでと最新の建設技術とその維持ば,地下施設の建設が批判を以て報道されています。管理について紹介していただいています。地下構造物は,土木構造物の中で,橋梁構造物などのように華々しさはありませんが,電気,ガス,水道など.まとめを供給する重要構造物が多く,規模や必要とされる機能土木構造物を建設し,維持管理をするためには必要なによって,様々な工夫がなされています。特に,日本は技術の分野として,地盤工学は,土木工学の中でも“縁海外に比べて,複雑な地形・地質構造を持ち,自然災害の下の力持ち”のような存在で,人々の生活を支えて当も多いことから,日本独自に土木技術が対応すべき課題たり前,災害時にも社会資本を安全に支えるのも普通で,は多く,その結果,安全で使いやすい地下構造物を作り一度問題が起これば,問題解決のために矢面に立たされ出し,長期間使うためには,国内技術者の弛みない技術ます。地盤材料は,室内試験や原位置試験などで,その力の研鑽が行われています。一部を知ることができますが,知りたい情報を全て知る.地下空間と地盤工学. 地下空間と地盤の関わり地下空間の構造,地下空間構造は,建設される深さのことが不可能な「あいまいな材料」を対象として,人々の生活を支えています。この「あいまいな材料」の懐に地下空間構造物は形作られ,人々の生活を支えています。今後,地下空間構造物は,新たに建設するだけでなく,程度と建設する場所の地質の状況によりますが,一般的維持管理を適切に行って,長寿命化することが期待されに大きな土圧と水圧を伴います。特に地質が複雑な場合,ます。さらに,地震時に地下は,地表に比べて地震動がその作用の状態はかなり複雑です。また,日本列島は,1/2~ 1/ 4 と小さいことから,地震の影響を受けにくい主に北米プレートとユーラシアプレートに載っていますと言われて来ました。しかしながら,熊本地震の俵山トが,フィリピン海プレート,太平洋プレートに押され,ンネルの崩落の事例などの例もあり,地下空間構造の地地下空間が深く岩盤中などに建設されると,土被り圧だ震時挙動に関する研究も注目されます。けでなく,水平方向の応力の影響も無視できなくなる場読者の皆さんには,次ページからの論説・報告で,地合もあり,構造物を建設する場合の初期状態の土圧初下の構造物への興味を深めていただく事を期待します。期応力の分布に注意を要します。このような地形・地質や初期応力などの複雑な条件に対して,先人達が培ってきた地盤工学の知見や技術が各所に活かされています。. 地下構造物の区分について地下空間は,その利用方法から地下鉄駅,地下街,などの「不特定多数の方々が入ることができる施設」と地下発電所,地下貯蔵施設,地下実験施設などの「特定の方々が利用する施設」に区別されます。また,地下空間February, 2018参考文献1)地下空間普及研究会みんなが知りたい地下の秘密,サイエンス・アイ新書,ソフトバンク・クリエイティブ,2010.2) 例えば酒井喜一郎地下空間活用の変遷と課題―さらに快適な地下空間創造に向けて―,土木学会誌,Vol. 102,No. 8, pp. 8~11, 2017.(原稿受理2017.10.25)1
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  • タイトル
  • 大規模地下空洞の建設及び維持管理(<特集>トンネル/地下構造物)
  • 著者
  • 森岡 宏之
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 2〜5
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210007
  • 内容
  • 大規模地下空洞の建設及び維持管理Construction and Maintenance Technologies for Large Underground Cavern森岡宏株東京電力ホールディングス之(もりおかひろし)経営技術戦略研究所. は じ め にスペシャリストや変電設備を収納する空洞として建設されるようになった。その後,発電所の高落差化,高出力化による発電設近年,環境問題や土地の有効利用,安全性,経済性の備の大型化に伴い,空洞の断面積も徐々に大きくなり,確保などの観点から地下空洞の利用が積極的に進められ現在では 1,400 m2 を超える地下空洞が建設されるようてきている。当初の地下空洞利用は,道路トンネルなどになった。写真―に大断面での地下空洞掘削時の状況のインフラ網としての輸送空間や揚水式発電所などの収を示す。納空間といった用途に限られていたが,最近では,水封我が国の地下発電所の空洞形状は,図―に示すとお原理を利用した石油・ LPG の地下貯蔵施設や地上からの遮蔽・隔離性を利用した放射性廃棄物の地層処分施設,都市部河川の治水のための地下調節池,ニュートリノの研究に代表される最先端の素粒子物理学・宇宙物理学などの学術研究施設としての利用などの新たなニーズが発生してきている。このように,地下空洞に対する社会のニーズは多様化し,今後建設される地下空洞は大規模化すると共に,高地圧や低強度といった厳しい地山条件下での建設が行われることも多くなると予想される。その中で,安全性を確保した上で如何に合理的かつ効率的に地下空洞を建設していくかが大きな課題となっている。また,我が国で本格的に大規模地下空洞が建設される図―地下発電所空洞掘削断面積の変遷1)に加筆ようになった 1960 年代から既に 50 年近くが経過しているが,今後は,空洞に支保の劣化等の経年変化が発生することも予想される。その中で,どのように空洞の健全性や設備の余寿命を評価し,如何に的確に空洞を維持・管理していくかも新たな課題となってきている。本稿では,これまで培われてきた大規模地下空洞の建設技術及び将来に向けて整備が急務とされている維持管理技術の現状と今後の課題について紹介する。.大規模地下空洞の歴史我が国において大規模地下空洞が建設されたのは,1943 年に建設した雨 竜発電所(北海道電力,出力 51MW )が最初となる。その後, 1960 年代に本格化し,写真―大断面地下空洞の掘削(東京電力神流川発電所)地下発電所だけでも全国に 50 箇所以上,それ以外にも多くの用途,地山条件に対応した空洞の建設が行われている1)~3)。これまでに建設された地下発電所について,掘削断面積に着目した変遷を整理したものを図―に示す。建設初期段階において掘削断面積 400 m2 程度でスタートした地下発電所は, 1950 年代にはダム水路式の一般水力発 電 所 の 水 車 発 電 機 を 収 納 す るた め の 空 洞 とし て ,1970 年代以降は揚水式発電のための高出力ポンプ水車2図―地下発電所空洞掘削形状の種類1)地盤工学会誌,―() 論説り,主に「きのこ形」「卵形」「弾頭形」の 3 タイプが定,必要に応じて物理探査やジオトモグラフィーが行わ採用されてきた。「きのこ形」は空洞の天井部にアーチれる。コンクリートを打設するタイプで,地質不良部や自立性これらの事前調査によって地下空洞の詳細レイアウトの劣る地山に対して力学的安定性に優れており多くの地が決定されると掘削開始前に空洞周辺の挙動を監視する点で採用されている。「卵形」は地山の持つ支保機能ための計測器が設置されるが,これらを埋設するための(アーチアクション)を最大限に利用する NATM の考ボーリング孔から得られる情報も空洞周辺の地質情報とえ方を適用したもので,天井部も含めて空洞全周においして活用される。さらに,空洞掘削が開始されると壁面て吹付けコンクリートと PS アンカー(プレストレストに PS アンカーが施工されるが,そのボーリング孔につアンカー)を主要支保部材としている。卵形形状では空いても打撃検層や孔壁画像観察等も併用して地質情報を洞周辺での応力集中を避け,緩みの進展を抑制できるこ取得する。地下空洞周辺の地質情報は横坑調査とこれらとから,土被りが大きく高い地圧が作用している地点でのボーリング調査及び切羽観察結果が順次加えられるこ採用されている。「弾頭形」は「卵形」に対して側壁部とで,空洞掘削の進展と共に更新していくことになる。を垂直にした形状であり,側壁部のデッドスペースを縮. 設計小することで,地山が良好であり側壁部に緩みの進展が空洞の力学的安定性は断面が大きくなるほど低下し,少ない地点において採用されている。地下発電所以外では,燃料貯蔵施設として地下空洞が支保構造も大規模となる。このため,一般的なトンネルと比べ設計・施工は難しくなり慎重な検討が必要となる。利用されている例1),2)も多い。石油の地下貯蔵について地下空洞の支保設計の概念フローを図―に示す。は, 1976 年に国を中心とした研究会が発足し,菊間地連続体としての設計点(今治市)での実証試験を経て 1980 年代から 3 地点地下に空洞を掘削する場合,空洞部分の初期応力(初の横穴式水封方式による石油地下備蓄基地(貯蔵量500期地圧)が解放されることにより空洞周辺部では応力集万 kl )が建設されている。空洞の断面積は 500 m2 程度中が発生し,力学特性の変化した掘削影響領域(緩み領となっている。さらに, 2000 年代以降には,液化石油域)が形成される。空洞掘削前に行われる空洞の力学的ガス( LPG 他)の地下貯蔵が検討され, 2 地点の水封安定性に着目した支保設計では,事前の調査・試験結果方式による地下備蓄基地(貯蔵量85万 t)が建設され,により定めた解析条件に基づき挙動予測解析を実施し,現在操業を行っている。空洞周辺に発生する緩み領域の予測が行われる。そして,.地下空洞の建設技術. 調査緩み領域内に形成される岩塊に対し,すべりや落下などの破壊モードを想定し,それらに対する力学的安定性を確保するように空洞の支保パターンが選定される。地下発電所や燃料地下貯蔵施設,放射性廃棄物埋設施空洞の力学的安定性を検討する手法としては,有限要設などの地下空洞は,安全性と経済性の観点から可能な素法( FEM )等による逐次掘削ステップを考慮した数限り堅硬かつ緻密な岩盤中に建設することが望ましい。値解析が用いられることが多い。近年,数値解析においしかし,計画地点において対象となる地山は地下空洞のて非線形な応力ひずみ関係が反映されるようになり予建設にとって必ずしも良好な岩盤であるとは限らない。測解析の精度は向上した。特に,岩盤のひずみ軟化特性特に,我が国では褶曲や断層が多く地質構造が複雑であを考慮した応力再配分の挙動を解析で再現したことによることを十分に認識しておく必要がある。り,緩み進展後の支保発生応力についても予測解析で取空洞の力学的安定性や周辺岩盤の水理特性は地山の条件に大きく依存しており,その状態を事前に把握するためには適切な調査が必要となる。地下空洞の場合,机上での資料調査から原位置試験まで様々な方法が用いられるが,地下深部の空洞の場合には特にボーリング調査と横坑調査が極めて重要になる。ボーリング調査には,地上から空洞の建設予定深度まで掘削するものと,横坑内から掘削するものがある。前者は横坑の掘削前に予め空洞の建設可否についての概略的な見通しを得るために行われるのに対し,後者は横坑内から空洞周辺の地質や地下水の状況をより詳細に把握するために行われる。横坑調査では,坑壁の岩種,風化・変質の状況,断層・破砕帯・節理の分布及び性状,湧水の状況などを観察し,空洞の建設予定位置周辺の地質断面図作成のための基礎情報が取得される。また,横坑内では地山の力学特性を把握するために,原位置岩盤試験や初期地圧の測February, 2018図―地下空洞の支保設計概念フロー3 論説図―図―地下空洞の支保パターン例(神流川発電所)5),6)地下空洞の計測器配置例(神流川発電所)7)卵形空洞の天井部では「大断面頂設導坑先進アーチ切拡工法」が採用されるようになった。神流川発電所での最り扱えるようになった4)。さらに, PS アンカーの導入力による緩み進展抑制効果を設計に反映して支保の合理化を図った例もある5)。不連続体を考慮した設計掘削により発生する空洞周辺の緩みは,岩盤内に存在する節理,シーム,破砕帯等の不連続面の状態によっては不安定となり,岩塊の崩落や滑落の原因となる。一般に岩盤中の不連続面の変形量は岩石と比べてかな終支保パターンと断面の加背割りの例を図―に示す。盤下げ部の施工は,掘削に伴う緩みの進展を抑制するために,側壁部の掘削を縦断方向に 14~ 18 m 両側ブロックに分割し,千鳥状に掘削していく工法(ブロック分割工法)6),7)などが新たに採用されるようになった。. 情報化施工地下空洞掘削時の挙動予測は,数値解析技術の向上によりある程度実務に供するレベルに達してきた。しかし,り大きく,強度も著しく小さいため,岩盤全体の挙動はこのような高度な解析手法をもってしても実際の挙動を不連続面の力学特性と幾何学条件に大きく依存する。正確に予測することはかなり困難である。線状構造物で地下空洞の安定解析・設計にあたっては,岩盤全体をある一般的なトンネルと比較すれば空洞周辺では密度の不連続面も含めた等価な連続体としてモデル化するか,高い調査が行われるものの,それでも事前に取得できる連続体の中で不連続面を個別にモデル化することにより情報には限界があるため,当初設計での地質評価・力学数値解析による予測解析が行われる。特性・初期地圧などの設計条件には不確実性が伴うこと並行して切羽での掘削に先立ち,個々の不連続面の性になる。状と幾何学的分布からキーブロック解析を実施して不安さらに,大規模地下空洞の場合,盤下げ掘削中に上部定な岩塊を抽出し,必要に応じて補強対策が行われる。の変状対策工を実施するには特別な足場が必要となり,. 施工工期,工事費に対して大きな影響を与えることになる。地下空洞の掘削方法については,トンネル掘削の標準したがって,切羽で得られる情報を設計・施工にフ工法が矢板工法から NATM(吹付コンクリート,ロッィードバックする情報化施工は,安全と品質を確保してクボルト工法)に移行する中で,設計の考え方が明確に設計合理化を図る手段として極めて重要な役割を担ってなり施工実績を積み重ねることで改良が加えられてきた。いる。1960 年代までの地下空洞は小規模なものが中心で,情報化施工による設計合理化を図るには,現状の空洞支保についても鋼製支保工と矢板によるものであった。の安全性を適切に評価する必要があるため,現場では挙1970年代に入ると施工機械の大型化と NATM を指向動を監視するための各種計測が行われる(図―)。計した技術開発が進み,さらに 1980 年代に入ると,より測値に対しては,予め管理基準を設定しておき,実際のコスト,工期,スケールメリットを追求する発電所の開挙動と比較することによって力学的安定性が評価される。発が進み,積極的に急速施工や大断面施工が採用された。空洞の大断面化に伴って天井アーチのアバット部に大実際の計測管理は,「日常管理」と「ステップ管理」の異なる役割を持つ 2 つの方法を併用して行われる。きな応力集中が発生するようになったため,アーチアバ日常管理は,日常の掘削作業の進行に伴って行われるット部を先行して掘削し鉄筋コンクリートや PS アン観察・計測管理であり,日々測定される変状の程度や管カーで事前に補強する「頂設・側壁導坑先進アーチ切拡理基準レベルに応じて予め用意された対策メニューを適工法」が採用されるようになった。この頃から油圧削岩用したり,監視体制の強化や支保の追加等,現状の設備機が導入されるようになり,掘削作業効率が向上した。の範囲内で対応可能な対策が行われる。1980年代後半に入ると,NATM の考え方が導入され,4一方,ステップ管理は予め決められたイベント時期若地盤工学会誌,―() 論説しくは日常管理の中で計測値と予測値の乖離が顕著にな年挙動から空洞の長期的な安全性を評価する方法の検討った場合に行われる。ステップ管理では,それまでに得を行っている。その結果,空洞掘削後の長期挙動に対しられた観察・計測結果に基づいて地山評価を見直し,そても適切に力学特性を設定することで当該時点での空洞の時点での将来の挙動を予測しなおし,必要に応じて設の安全性を的確に評価でき,随時管理基準の見直し等に計・施工方法の変更や管理基準の更新が行われる。反映していく継続的な維持管理手法を提案している。管理基準値については,連続体を仮定した数値解析による予測解析結果が用いられることが多く, PS アン.おわりにカー荷重計やコンクリート応力計のような部材の発生応今後,社会からの多様なニーズに対して,地下空洞の力を測定する計測器については,それぞれの部材の耐力建設計画も増えることが予想される。それに伴い,これも考慮して設定される。計測値が管理基準値を超える見まで以上に厳しい条件下での設計・施工が求められる。通しとなった場合には当初設計の見直しが行われ, PS地下空洞の建設技術については,厳しい条件での施工アンカーの本数や吹付コンクリート厚さなどの支保量や,事例が蓄積されていく中でそれらを克服する新技術や新掘削方法についても変更されることがある。工法が生み出されることになろう。また,こうした経験設計の考え方とリンクした理想的な情報化施工を実現の蓄積や計測技術,解析ツールの改良を反映した情報化するためには,緩み領域の形成を支配する岩盤内の応力施工技術によって,今後もより合理的かつ効率的に空洞状態を早期に精度良く把握することが必要となる。を建設する技術が開発されていくことが期待される。これまでは岩盤内の応力測定の困難さから内空変位や一方,維持管理に目を向ければ,大規模地下空洞が盛岩盤変位計を中心としたひずみ量に着目した計測管理がんに建設され始めた 1960 年代から既に 50 年近い年月が行われてきたが,ひずみ量により緩み領域の進展を評価経過している。この間に空洞の支保部材は緩慢ではあるする場合,岩盤内の応力状態との対応関係が明確でないがその機能を低下させており,いずれは空洞の力学的安ため,その評価の精度には課題があった。定性に影響を与えていく可能性もある。このため,今後岩盤の応力状態を把握する手段として,巨視的な破壊は既設の空洞の安全性を的確に評価し,適切な対策工を(緩み)に先立つ微視的な破壊の兆候を捉えることのでタイムリーに行っていく継続的な維持管理技術を体系的きる AE ( Acoustic Emission )に着目し,その計測結に整理していくことが重要と考えられる。果を設計・施工にフィードバックする試みも行われている8),9)。.地下空洞の維持管理技術我が国の大規模地下空洞の建設は,前述のとおり1960 年代以降に盛んに行われるようになり,地下発電所の数は現時点で 50 基を超え,その多くは数十年以上の長期に亘って供用されている。地下発電所の場合,掘削中に施工される支保工により空洞の力学的安定性は確保され,さらに空洞内部に構築されるコンクリート構造により安全性が増す。このため,既設地下発電所空洞では,長期間の供用中においても目視観察による確認や建設時に設定された管理基準に沿った計測管理が行われているのが現状である。しかし,長期間供用している地下空洞においては,空洞周辺岩盤の物性変化,地下水位の変動,支保の劣化等が生じている可能性があり,これらのリスクが顕在化した場合,支保が負担する荷重の増大や初期に設定した支保耐力の減少により,空洞の力学的安定性が損なわれることになる。このような場合,建設時の条件に基づいて設定した管理基準によって空洞の安全性を評価することは必ずしも適切ではない場合があると考えられる。地下空洞の安全性評価の事例については,これまで建設時の挙動の分析・評価や解析モデルの検証は多数報告されているが,地下空洞が完成して供用を開始した以降の安全性評価についてはあまり報告されていない。柏柳ら10),11) は,空洞建設時から供用開始後まで計測が継続されている地下発電所空洞を対象に,得られた経February, 2018参考文献1 ) 土木学会大規模地下空洞の情報化施工,丸善, 1996.2 ) 土木学会大規模地下空洞の建設・維持管理事例集(H25年度集約版),第42回土木学会岩盤力学に関するシンポジウム講演集 CD,土木学会,2014.3) 日本電力建設業協会施工からみた地下発電所の変遷と事例集,文星閣,2004.4) 工藤奎吾・小山俊博・鈴木康正大規模地下空洞支保設計への数値解析の適用について,土木学会論文集,No.588/38, pp. 37~49, 1998.5) 前島俊雄・森岡宏之大規模岩盤空洞へのゆるみ領域に着目した情報化設計システムの適用,土木学会論文集,No. 742/60, pp. 133~148, 2003.6) 前島俊雄・森岡宏之・伊東敏彦ゆるみ領域に着目した大規模地下空洞の情報化施工,トンネルと地下, Vol.32, No. 5, pp. 29~38, 2001.7) 森岡宏之高地圧下での大断面空洞掘削―神流川水力建設所地下発電所建設工事,土木施工,Vol. 42, No. 13,山海堂,pp. 8~15,2001.8) 森岡宏之・南 将行・前島俊雄・田坂嘉章・Ming CAI・青木謙治AE 計測による大規模地下空洞掘削時の岩盤挙動評価手法に関する基礎的研究,土木学会論文集,No. 791/67, pp. 81~96, 2005.9) 森岡宏之・南 将行・前島俊雄・田坂嘉章・黒瀬浩公・Ming CAI  AE 計測データに基づく岩盤強度定数の逆解析手法の提案,土木学会論文集 C,Vol. 63, No. 2, pp.389~402, 2007.10) 柏柳正之・福原 明・清水則一地下発電所空洞の経年挙動と維持管理における長期安定性評価,電力土木,No. 343,pp. 9~18,2009.11) 柏柳正之・松林 茂・清水則一地下発電所の維持管理のためのモニタリングとその評価事例,電力土木,No.361,pp. 23~27,2012.(原稿受理2017.10.25)5
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  • タイトル
  • 山岳トンネルの最新建設技術及び維持管理(<特集>トンネル/地下構造物)
  • 著者
  • 野城 一栄・磯谷 篤実・海瀬 忍
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 6〜9
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210008
  • 内容
  • 山岳トンネルの最新建設技術及び維持管理Current Construction Technology and Maintenance of Mountain Tunnel野城一栄(やしろ(公財)鉄道総合技術研究所かずひで)主任研究員海瀬磯篤実(いそがい独 鉄道建設・運輸施設整備支援機構忍(かいせ株 高速道路総合技術研究所. は じ め に谷あつみ)総括課長補佐しのぶ)研究室長超長尺先進ボーリングの技術開発が行われている。トンネルの建設現場においては,従前からの短尺・穿孔探査山岳地帯が国土の多くを占める我が国においては,二ボーリング( 20 ~ 50 m ),中・長尺ボーリング( 50 ~点間を最短距離で貫くことができる山岳トンネルは必要1 000 m )と,新規開発された超長尺先進ボーリング不可欠な構造物である。日本では,明治時代以降,木製支保工,鋼製支保工,吹付けコンクリートとロックボルトからなる支保工へと段階的に技術革新を行いつつ,これまでに多くのトンネ(1 000 m 以上)(図―)が目的別に使い分けられている。. シ ー ル ド を 用 い た 場 所 打 ち 支 保 シ ス テ ム(SENS)ルが建設され,山岳トンネルの建設技術は円熟期を迎えSENS は,密閉型シールドマシンを用いて掘削と切羽つつあるといえるが,社会からの要請に応え,さらなる保持を行い,掘進と並行してシールド後方部で場所打ち安全性・品質の向上,コストの低減を目指し,様々な技の一次覆工を打設し,その後,二次覆工を施工してトン術開発が引き続き行われている。ネルを構築する工法であり,東北新幹線三本木原トンネ山岳トンネルは安定した固い地山に建設されることがルではじめて導入された(図―)。山岳工法(NATM)多いことから,比較的環境の変化が小さく,適切な維持とシールド工法の境界領域において,安全な掘削機構と管理や補修・補強を行えば長い期間にわたって使用する合理的な覆工機能を有した工法となっている。ことが可能な構造物であるといえるが,それでも,供用NATM と比較した利点として高速掘進が可能であるを重ねるにつれ,経年劣化や複雑な地形・地質に起因しことが挙げられ,北海道新幹線津軽蓬田トンネルでは一た外力の作用,地震による被害などを受ける場合がある。般的な NATM を大幅に上回る平均月進190 m を達成しまた,他の構造物と同様,人口減に伴う維持管理技術者た。一方,シールド工法と比較した利点として高価なセの減少や,維持管理に対しても投資の説明責任が求められるといった社会環境の変化も生じている。維持管理の分野においても,さらなる安全性の確保,長寿命化,効率化といった面において,様々な技術開発が行われている。本稿では,山岳トンネルの建設技術や維持管理技術について,最近実施されている技術開発の一端を紹介する。.最近の山岳トンネルの建設技術. 切羽前方探査技術トンネルの施工において,計画段階での地質調査では,図―超長尺先進ボーリング施工状況1)地山状態を完全に把握することが困難である。そのため,施工段階で地質上の問題が想定される場合は,必要に応じて,坑内からの前方探査として,ボーリングを用いた先進ボーリング,削岩機を活用した削孔検層,弾性波等を利用した物理探査等が行われる。これら各種前方探査のうち,先進ボーリングは直接的に地質を確認できること,湧水状況も確認でき,湧水が多い場合は水抜き孔も兼ねることができることから,湧水の問題が懸念される地山では適用される事例が多く,近年では,従来の先進ボーリング以上の調査長さを持つ6図―SENS のシールド地盤工学会誌,―() 論説グメントを用いないで済むことが挙げられ,コスト低減部が改良されているため,地盤沈下を抑制できる他,切効果も期待できる。最近では都市トンネルへの適用も行羽が安定し,安全にトンネルの掘削を行うことができる。われており,都市トンネルでは比較的硬質な地盤中とな本工法は,地表の制約条件が少ない小土被り部で多く適る相鉄・ JR 直通線西谷トンネル,相鉄・東急直通線羽用されている。沢トンネルでも適用されている。西谷トンネルは土被り. 覆工コンクリートの品質改善が 1D ( D トンネル直径)以下の小土被り区間での施工となったが地表面に大きな影響を与えずに施工を完了山岳トンネルの覆工コンクリートは, NATM 導入以中流動コンクリートの採用することができた。現在施工中の羽沢トンネルは西谷ト来,トンネルに全断面型枠をセットしコンクリートをポンネルのシールドマシンを転用しており,覆工構造にセンプにより圧送して打込む方式が一般的となっている。グメントと場所打ちライニングを使い分けていることがしかし,型枠内は狭小空間で窮屈な姿勢での作業を余儀特徴である。なくされており,締固めやポンプ筒先の移動等が十分に. 盤ぶくれに対応したインバート構造行えていないのが現状であった。特に,アーチ部におい山岳トンネルにおいて,建設時あるいは建設後に路盤ては人力締固めが困難なことから締固め不足によるコン隆起による変形が問題になることがある。最近は掘削時クリートの密実性の低下,横流しによる材料分離,充填の切羽の性状や既施工区間の観察・計測結果を重視して不足による背面空洞の発生等の課題があった。底盤部のトンネル構造を選定する試みがなされている。これらの課題の解決のために,従来の覆工コンクリー路盤隆起に対しては,インバートの掘削半径を小さくし一トと高流動コンクリートとの中間的な性状を求め,◯てトンネルを丸くすることや,早期閉合が有効とされて従般のコンクリートプラント設備で製造可能である,◯いる。図―に,路盤隆起による変状が懸念された新幹前の施工機械・設備で施工でき,大規模な型枠補強を必線複線断面トンネルで最近採用された断面を示す。 材料分離抵抗性と適度な流動性を有する,要としない,◯. 事前地山改良工法 締固めが型枠バイブレータのみで可能である,のコン◯土被りの小さい箇所でトンネルを掘削する場合は,トセプトのもと,コストを考慮して,スランプが 21± 2.5ンネル上部の地山やトンネル自身が沈下するという問題cm ,スランプフローが 35 ~ 50 cm となるように配合しがある。また,地山によっては切羽が崩壊する危険もあた中流動覆工コンクリートが開発され,導入されている。る。土被りが小さい箇所でトンネルを掘削する技術とし養生環境の改善て事前地山改良工法が開発され採用されている。この工これまで山岳トンネルの覆工は打設数日後には脱型さ法はトンネル上部の地山を掘削し,トンネル側部の地山れ通常の坑内環境で養生がされるのが通例であったが,を改良する。その後埋戻しを行ったのち,トンネルを掘最近では覆工の長期耐久性向上を目的に,打設後型枠を削するというものである(図―)。トンネル側部,上取り外すまでの時間をこれまでより延長する,あるいは,型枠取り外し後から給水,水分逸散防止,封緘及び膜養生等で覆工コンクリート表面を湿潤状態に保つ日数をこれまでより増加させる(図―)などにより,特にコンクリートの表面を緻密にさせる取り組みも一般的に行われている。背面平滑型トンネルライニング工法現状の覆工背面が覆工コンクリートの品質に及ぼす問題点として,吹付けコンクリート面の凹凸が覆工コンクリートの収縮を拘束することによるコンクリートひび割れの発生,防水シートの展張り余裕不足又は余裕過多に図―路盤部構造の変更による路盤変位対策の例2)図―February, 2018事前地山改良工法の例2)図―湿潤養生の例7 論説よる覆工背面の空洞発生及び防水シートの破損,覆工厚. 最新の維持管理技術の不均一に起因する応力集中の発生などが挙げられる。その改善策の一つとして,覆工背面の空隙の解消を図り,レーザー, CCD カメラ,ラインセンサーカメラ等に覆工画像撮影技術適切な厚さの覆工コンクリートを施工するため,背面平よる各種覆工画像撮影技術が開発され,実務で一般的に滑型トンネルライニング工法が開発され,適用されてい用いられている。現地での詳細点検に活用できるように,る。点検前に覆工表面画像を撮影(ひび割れ幅の認識精度本工法は,トンネル形状の専用型枠を用いて,型枠の0.5 mm 程度)し,これを基に変状展開図を作成してお外周面に防水シートを展張りし,吹付けコンクリートのくことがよく行われている。作業時間の短縮をはかり,凹凸部と防水シートとの隙間に充填材(モルタル)を注利用者のサービスレベルを極力低下させないように,計入するものである(図―)。吹付けコンクリートに防測車両の走行速度も比較的高速( 50 km / h 以上等)で水シートが密着しかつ覆工背面は平滑な構造となり,覆ある。覆工画像の例を図―に示す。工コンクリートの下地として理想的な環境を作り出すこ覆工の変形測定技術トンネルの外力変状に対する評価の客観性向上を目的とができる。.最近の山岳トンネルの維持管理技術. トンネルの維持管理の流れ で示した画像取得装置( Mobile Imaging )として,に加えて,レーザーによるトンネル壁面の変形計測装置( Mobile Mapping )を搭載した車両( MIMM )も開発他の構造物同様,山岳トンネルも建設の時代から維持されている。MIMM は,外力変状の疑いのあるトンネ管理の時代へと移行しており,トンネルを今後も安全かルについて,高速走行しながら,精度の良い客観的な変つ快適,便利に供用していくための技術開発が行われて状把握を行うことができる。変形モード解析図を図―いる。に示す。図―に,トンネルの維持管理の流れを示す。定期的維持管理システムな点検(事業者によっては検査と称す)により,トンネトンネルは長期にわたり供用されるものであり,適切ルの状態を確認し,健全度を判定し,必要により措置をで効率的な維持管理のためには,維持管理情報をデジタ行い,記録を行うことの繰り返しにより,トンネルの維ル化した上で一元管理することが有効である。特に,持管理がなされている。なお,点検間隔は事業者毎に定 で紹介した新しい維持管理技術においては点検結果がめられている。トンネルの点検は,目視や打音が主体であるため,検査員にかかる負担が大きい。また,担当者の経験や判断力に依存する部分もある。そのため,目視や打音を補完するための技術開発が盛んに行われている。図―図―8背面平滑型トンネルライニング工法トンネルの維持管理の流れ(鉄道の例)図―図―覆工撮影技術による覆工画像3)MIMM による変形モード解析図4)地盤工学会誌,―() 論説図― TMS 機能概要3)デジタル情報の形で出力されることになる。これに在来の目視点検情報を加え,また補修の情報も取り込み,維持管理情報を一元管理するシステムが各事業者により開図― TCI の概念図5)発されてきている。また,システムによっては,維管理情報の集約・一元管理だけにとどまらず,これらの情報nひび割れの本数(本)を元にトンネルの健全度の判定を補助する機能がついて(k)ひび割れいるものもある。t(k)ひび割れ k の幅(m)k の長さ(m)維持管理システムの例として,トンネル・マネジメンu(i k)ひび割れ k の法線ベクトルが xi 軸となす角度(度)ト・システム(TMS)を紹介する。TMS は,点検や補u(j k)ひび割れ k の法線ベクトルが xj 軸となす角度(度)修においてひび割れ展開図の作成や各種帳票の作成を行aひび割れ幅の重み付けに関する係数う「ひび割れ点検支援システム」と,「ひび割れ点検支bひび割れ長さの重み付けに関する係数援システム」で作成されたデータを取り込んで,変状原F0TCI の大きさ因推定や対策工選定等を行う「マネジメントシステム」F11TCI の縦断方向成分の 2 つのシステムで構成される。TMS の機能概要図をF22TCI の横断方向成分図―に示す。担当者の技能によるところをできるだけF12=F21TCI のせん断方向成分排除し,定量的な評価を行うための支援と統一的なフォーマットによる確実な点検も目的としている。TCI を使った維持管理.おわりに本稿では,山岳トンネルの建設技術や維持管理技術にトンネル覆工点検の主要要素として,覆工の健全度をついて,最近実施されている技術開発の一端を紹介した。数値的に評価する指標として,ひび割れ指数(Tunnel我が国は地形的,社会的な条件から,トンネルは社会lining Crack Index: TCI)を導入している事例が見られ資本整備において今後も非常に重要な構造物であり続ける。るといえるが,一方で,社会資本整備のための財源の減TCI は,岩石のひび割れの密度や方向,幅を総括的少や,労働力の不足,環境意識の高まりなど,トンネルに定量化する指標であるクラックテンソルを援用し,覆を取り巻く環境も変化している。これらのニーズに合致工の定量的健全性評価法として提案された指標である。した技術開発が今後も求められるものと考えられる。TCI の基礎式を式(1)に示すとともに,その概念図を図―に示す。式で示す F11, F22 は,それぞれ TCI の縦断成分,横断成分を示すものである。覆工コンクリート参1)の劣化の指標 F0 は,テンソルの一次不変量として縦断・横断成分の和(F0=F11+F22)として表され,このF0 を「 TCI 」と呼び数量的「覆工の劣化度」としている。それに対し,F12は TCI の対角項成分であり,ひび割れの斜め方向成分の多さを表すものである。2)3)TCI を用いると覆工に発生するひび割れを定量的に ~ の技術と組み合わせ評価することが可能となり,4)ることにより,検査業務の高度化,効率化をはかることが可能となる。Fi j=1 n∑ (t(k))a(l(k))b cos ui (k) cos uj (k) …………(1)A k= 1A覆工コンクリートの面積(A=Ls×La)(m2)Ls覆工コンクリートの縦断延長(m)5)考文献岡 浩一・山下 学・三隅宏明・加藤宏征道路トンネルで初めて超長尺先進コントロールボーリングを採用―新名神高速道路 箕面トンネル―,トンネルと地下,Vol. 45, No. 11, pp. 15~24, 2014.焼田真司・丸山 修最近の鉄道トンネル建設技術,Railway Research Review, Vol. 72, No. 9, 2015.「トンネル新技術への挑戦」連載講座小委員会トンネ―道路トンネルの点検システム―,ル新技術への挑戦トンネルと地下,Vol. 48, No. 2, pp. 61~68, 2017.重田佳幸・岡本直樹・前田洸樹・八木 弘・水野希典・前田佳克・海瀬 忍横断方向ひびわれと走行型計測の変形モード解析による外力変状の評価について,土木学会第72回年次学術講演会,362, pp. 723~724, 2017.重田佳幸・飛田敏行・亀村勝美・進士正人・吉武 勇・中川浩二ひびわれ方向性を考慮した覆工コンクリートの健全度評価,土木学会論文集 F, Vol. 62, No. 4, pp.628~632, 2006.(原稿受理2017.10.24)(通常はスパン長)La覆工コンクリートの横断延長(m)February, 20189
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  • タイトル
  • 都市トンネルの最新建設技術及び維持管理技術(<特集>トンネル/地下構造物)
  • 著者
  • 小西 真治・寺島 善宏
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 10〜13
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210009
  • 内容
  • 都市トンネルの最新建設技術及び維持管理技術Current construction Technology and Maintenance of Urban Tunnel小西真株東京地下鉄治(こにし工務部しんじ)土木担当部長寺島善株首都高速道路宏(てらしま技術部よしひろ)技術推進課課長. は じ め に近年,都市部では良好な都市環境の保全,都市空間の高度利用の観点等から,鉄道や道路等の社会インフラ整備においてトンネル構造が採用される事例が増えている。都市高速道路トンネルの施工法は,従来は開削工法が主体であり渡河部で沈埋工法が用いられるなど非開削工法は部分的に用いられることが多かったが,近年は路線全体としてシールド工法が採用される状況となっている。道路トンネルにおけるシールド掘進距離は,施工開始年が 2005年以前は 3 km 程度であったが近年は 8 km 程度まで実績が積み重ねられている。さらに,大断面シールドの高速掘進技術についても,セグメントの幅広化,セグメントの掘進同時組立システムの確立等,各種の技術開発により月進400 m 或いは500 m の施工計画が実現できる段階に達している。しかし,道路や鉄道の機能としては分岐・合流部,換気所或いは拠点となる駅が必要であり,長距離・大断面シールドの利点を最大限に生かすには,シールドトンネル拡幅技術が重要となる。長距図―地中拡幅部の施工概要離でシールド掘進した後に,分岐・合流部などの必要な空間をシールド断面から拡幅する技術,すなわち非開削仮設系も含めて地盤条件に適した仮設物,構造物とするで大断面の地下空間を建設する合理的な技術が求められことが非常に重要である。本事例の地盤条件は,上総層ている。を主体とした,泥岩・砂質泥岩・砂・砂岩の互層で,い地下鉄では,新しい路線の建設が少なく,既存構造物ずれも硬質な地盤であるが,砂質泥岩の水圧が高く均等の改良工事が主流になっている。このため技術動向は,係数が比較的小さい地盤である。本線シールド内からの営業を続けながら安全に短期間で撤去,新設部構築及び止水壁の造成,パイプルーフ内からの薬液注入によるパ既設部との接続ができる技術の開発が進められている。イプルーフ間地山の遮水ゾーン構築,内部支保工設置の維持管理では点検での機械化や ICT 化が進められ,後,本線シールドを切開き,パイプルーフで囲まれた地点検結果の評価や補修計画についてビッグデータの解析山を拡幅掘削する。本設構造となる楕円形状の覆工コン技術や AI 技術の活用が始まっている。クリートを打設し,養生後に隣接ブロックの施工を繰返本稿では,都市トンネルの建設技術や維持管理技術にして拡幅躯体が完成する。パイプルーフと仮設セグメンついて,最近実施されている技術開発の一端を紹介する。トによって支持された空間内での覆工施工となり,構造.最近の都市トンネルの建設技術. 大口径パイプルーフを併用した地中拡幅技術1)上・止水上の弱点となりやすい接合部を設けずに RC 躯体を構築することが可能となる技術である。. 山岳工法を併用した地中拡幅技術2)大口径パイプルーフを用いて道路トンネル本線から出本線シールドと連結路シールド間の地山を掘削しシー入口へ移行する区間の拡幅部を構築する技術である(図ルド間に鋼製セグメント(以下,鋼殼)を設置してジャ―)。本線シールドを長距離掘進した後,拡大シールンクション拡幅部を構築する技術である(図―)。ド工法により本線シールドを拡径してパイプルーフ鋼管連結路側の地中に残置したシールドマシンの胴体部を( F1 200 ,延長約 200 m )の発進基地を構築する。大口開口し発進基地を構築し,上半部から鋼アーチ支保工と径パイプルーフと仮設セグメントによって支持された空吹付けモルタルを用いた山岳工法によりトンネル縦断方間内に地中拡幅部の覆工構造を構築する。地中構造物は向に掘削する。掘削完了後,セグメント組立装置を用い10地盤工学会誌,―() 論図―施工概要図図―図―説切羽の安定性の確認写真―吊り補強小竹向原の改良工事写真―削孔状況て上半部のアーチ形状の鋼殼を組立て上半部の覆工を構築する。下半部も同様の手順を繰返し,アーチ形状の覆工が完了した後,本線と連結路の間の中間部を地山掘削,仮鋼殼撤去により楕円形状の覆工全体が完成する。地質は上総層群の泥岩を基盤岩とし,その上位に東京層砂質土,東京層粘性土,東京礫層及びローム層,埋土などの地表層が分布する。土被り 19 m 程度のシールドに対して,GL9 m 以深には概ね均質で一軸圧縮強度 2MN/m2 程度の泥岩層が厚く堆積している。介在砂層も図―長尺アンカー鉄筋の設置薄層であり湧水量もほとんど認められない地質である。計画時における山岳工法の適用性に関しては,地山強削孔による長尺補強鉄筋の挿入工法を紹介する3)。度比による切羽の安定性検討,都市部山岳工法の過去の箱型トンネルを拡幅する場合,通常は軌道間に仮支柱実績に対する変形係数,一軸圧縮強度の比較から可能でを設置し,既設構造物外壁を撤去するが,バラスト撤去あると判断した。詳細な切羽の安定性,支保構造に関しに伴う軌道変動,建築限界支障,き電停止中の短い作業ては,三次元 FEM 解析を用いてトンネル周辺地山の破時間等が問題になる。そこで PC 鋼棒による「中床版の壊安全率をもとに検討した。図―(a)は上層トンネル吊り補強」(図―,写真―)による受け替え工法をが上半掘削,下層トンネルが下半掘削の状態における地用いた。これにより,安全確保と 2 ヶ月の工期短縮が山の破壊安全率を示している。破壊安全率はモール・可能となった。クーロンの破壊基準により算定した。安全率 1.0を上回接続では,既設の配筋は折り曲げ筋を用いるため圧縮ることと,連結路シールド下端付近,中間掘削部下端付側の鉄筋が少なく,拡幅時の発生応力が許容値を超え,近で安全率が小さく施工上,特に注意する箇所であるこ接続部での鉄筋量が不足した。施工箇所は,既設構造物とが確認できる。山岳工法を適用した地中拡幅において内を営業線が通っていることや工期の問題から,ウォーは,地質の確認と施工段階毎に地山の状態を詳細に把握タージェットで削孔し長尺のアンカー鉄筋を設置し,不して慎重な施工が求められる。足する鉄筋量を補った(図―)。. 改良技術地下鉄では,地下構造物の改良が主な工事となってい株 (以下,東京メトロと呼ぶ)る。図―に東京地下鉄の小竹向原の改良工事の例を示す。線路を増やすために,.最近の都市トンネルの維持管理技術. 都市トンネルの維持管理上の問題都市トンネルでは膨圧性地山のような外力が加わって営業線の一部を撤去し,新設部分を構築し既設部分と接くる地盤がなく,また,覆工が RC 構造であることから,続している。このため,営業下での既設構造物の撤去や維持管理で問題になるのは,ほとんどが材料劣化による接続技術の開発が進められている。ここでは,小竹向原ものである。すなわち,塩害や漏水に起因したコンク改良工事で用いた中床版吊り補強とウォータージェットリート片のはく落が問題となっている。このはく落事故February, 201811 論説写真―温度差の例図―自動抽出の例ることが分かった。全面打音結果と比較したところ,浮写真―アプリケーションの検査画面き・はく離の程度が悪い箇所に関しては 80 を超える割合で検出ができており,将来はく落に進展する可能性を防ぐために,浮き・はく離箇所の抽出,その進行の把握及び進行に応じた適切な措置の実施が必要である。. 最新の維持管理技術検査の ICT 活用4)検査の効率化のため,タブレットを用いた検査システのある箇所は的確に捉えられる事が分かっている。東京メトロは全トンネルの可視画像データとそこから抽出したひび割れや漏水等の変状をデジタル化したデータベースを保有している。後者は,これと画像認識技術で,はく落のあった位置のはく落前の画像と良く似た場ムの導入が進んでいる。東京メトロで開発したアプリ所を自動抽出する(図―)手法である。現在,主要なケーションの検査画面を写真―に示す。個々の変状に変状パターンについてのプログラムの開発が進んでおり,対して前回の検査記録(写真,キロ程,部位,変状,健全面打音結果で見つかった浮き・はく離の約 93 を見全度等)が表示され,変状を確認した後,タッチパネルつけることができているが,可検出が非常に多い問題もの特性を生かし,迅速に記録できるようにした。さらに,発生している。そこで,精度を上げるため AI 技術の導変状の写真撮影は,撮影画面に前回の写真を小ウインド入に向けた検討をはじめている。ウで表示させ比較しながら同じ角度で撮影できるように検査データの統計分析の活用工夫した。また,現場での変状の確認忘れを防ぐため,区間に対する健全度評価を行うツールとして,維持管タブレット端末に位置情報を自動取得させ,検査者が居理指標 u を開発した。これはトンネルをキロ程 5 m 毎る位置に応じて,確認すべき過去の変状を自動通知するに区切って,その区間毎の変状集中度合いから,統計分機能を整備した。また,アプリケーション上に記録した析により 5 m 区間の健全度を数値化したものである。u検査情報をサーバーに蓄積し,その情報を確認・修正・の算出は,蓄積している全般検査結果を数量化し,u と記録するシステムを構築した。変状の観測確率の関係を示すモデルを仮定し,そのモデタブレット端末,アプリケーション及びシステムの導ルに項目反応理論における「識別力」及び「困難度」を入により,現場作業では,検査記録の簡素化及び,変状表現するパラメータを持たせ,マルコフ連鎖モンテカルの確認漏れのリスクが低下している。事務所作業では,ロ法を利用したベイズ推定によって各パラメータ及び u事前作業や手書きのメモを PC に転記する作業がなくなを推定し,数値による健全度合いを尺度化したものであった。また,システムでは検査情報を関係者全員が常時る。図―に計算結果例を示す。一部 u が小さい区間が閲覧することが可能で,以前は 3 ヶ月近くかかっていあるが,この区間は実際に徹底して補修を行った区間でた検査結果の閲覧が翌日にはできるようになった。これある。この u の値により,路線の違いや検査年度の違いらにより検査作業が大幅に効率化できた。また,現在はによる検査結果のばらつきをなくし,全検査結果が同じ多くの作業者がスマートフォンのタッチパネルの操作に土俵で比較できる。これにより,詳細な調査や大規模な慣れており,現場での拒否反応もなくスムーズに導入が保全対策が必要になる可能性がある区間を特定し,補進められた。強・補修などの優先順位の根拠をこれまで以上に高める覆工のはく離・浮きの可視化技術5)現在目視と打音検査で行われている,浮き・はく離検出について赤外線熱計測を用いる方法と画像認識技術を用いる手法の開発が東京メトロで進められている。ことができると考えている。スマートインフラ管理システムの開発6)株 では, ICT を活用し,さまざまな情首都高速道路報を IoT により有機的に連携し,課題の見える化, AI前者は,トンネル壁面が営業時間中車両の熱であたたの活用,複眼的な判断により,ライフサイクルコストをめられ,終電後夜の冷気の流入で急速に冷やされ,浮き最適化し,持続可能なインフラを実現することが可能とのある部分と健全な部分に生じた温度差(写真―)をなるスマートインフラ管理システム(iDREAMs: intel-赤外線熱計測で見つける方法である。実際のトンネルでligenceDynamic Revolution for Asset Management sys-計測した結果,外気温が10~5°C 以下になると計測可能tem)を開発し運用を開始している。な温度差が起こりやすく,冬の寒い日が計測に適してい12iDREAMs の中核技術である InfraDoctor(インフラ地盤工学会誌,―() 論写真―図―説MMS (Mobile Mapping System)維持管理指標計算結果ドクター)は GIS ( Geographic Information Systems )をプラットフォームとしており,各種台帳などのデータ写真―維持管理委員会の様子ベースを地図上に統合している。GIS プラットフォームには三次元点群データを連携させており,データは化から,道路におけるシールドトンネルの大断面,長距MMS(写真―)で一般車両と同じ速度で道路を走行離化,合流分岐部の切り拡げ技術,地下鉄における既設しながら取得することができる。点群データを構成する構造物のリニューアルに関する技術開発が進められてい各点は,それぞれが測量精度を持っているため,これをる。維持管理では,将来の技術者の減少を考慮して,利用することで正確に寸法を計測できることができ,協ICT ,ビッグデータ解析, AI の活用が進められている。議用図面作成や CAD 図面作成に活用できる。さらに,このように,都市トンネルの建設や維持管理において様構造物の 3D CAD モデルを自動で作成する機能を実装々な技術開発が進められている。さらにレベルの高いトしており,現状の形状の FEM モデルを容易に作成するンネル建設及び維持管理の実現とその成果による安心・ことが可能である。 3D モデルは CIM のデータとして安全・安定した都市機能の維持に貢献していきたい。も活用している。点群データから構造物の基準面を作成し,基準面から個々の点との差分を求めることで変状を検出する機能等,参1)さまざまな機能を有している。さらに,点群データを活用し,点検車と周辺構造物の干渉チェックなどを行う点2)検シミュレーション,システム上で既設構造物と補強部材の配置検討や現場での部材設置時の取り回し検討などの設計シミュレーションも行うことができる。3)各データの実務への活用東京メトロでは,平成 28 年度より路線の検査が終了4)した時点で,社内で維持管理委員会を開催しその路線に対する維持管理の方針を検討している。この委員会は,5)本社,現場監理事務所,グループ会社のメンバーが集まり,可視化された各検査結果,統計分析結果や補修実績等を用いて,短・長期的な維持管理計画を議論する場である(写真―)。この委員会は,立場の違うメンバーが問題点を共通認識できるとともに,ベテラン技術者と6)考文献内海和仁・菊地勇気・藤井 剛・大野 了大口径パイプルーフを併用した分合流部の非開削切開きの設計施工,基礎工,Vol. 45, No. 3, pp. 18~21, 2017.永井政伸・斉藤一成・齋藤 篤・小倉靖之セグメントを用いた非開削切開きによる分合流部の設計施工,基礎工,Vol. 43, No. 3, pp. 55~62, 2015.株 改良建設部有楽町線・副都心線小竹向原東京地下鉄株 , pp. 129駅・千川駅間連絡線設置工事,東京地下鉄~142, 2017.榎谷祐輝・三浦孝智・川上幸一・豊田貞光ICT による地下鉄トンネル維持管理システムの構築,トンネルと地下,Vol. 47, No. 10, pp. 41~45, 2016.三浦孝智・川上幸一・小西真治・篠原秀明地下鉄トンネル覆工の浮き・剥離の可視化による検出システムの検討,トンネルと地下,Vol. 47, No. 11, pp. 41~46, 2016.土橋 浩・永田佳文・高野正克 i DreaMs ―首都高の新しいスマートインフラ管理システムの開発―,土木施工,Vol. 58, No. 7, pp. 68~71, 2017.(原稿受理2017.10.26)若手技術者の意見交換,技術伝承の場ともなっている。. お わ り に都市トンネルでは,環境問題や将来のインフラの老朽February, 201813
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  • タイトル
  • 地盤掘削の安定液に用いたフェロシリコンの電磁分離による回収方法に関する検討(<特集>トンネル/地下構造物)
  • 著者
  • 吉田 弘
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 14〜17
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210010
  • 内容
  • 報告地盤掘削の安定液に用いたフェロシリコンの電磁分離による回収方法に関する検討An Utility of Electromagnetic Separation Method for Collecting and Reusing Ferrosiliconas Stabilizing Material at Earth Cutting Construction.吉田弘(よしだ有吉田エンジニアリング. ま え が きひろし)代表がベントナイトの約1 500倍と高価であり,FS と比較しても約150倍と高価な材料であるため,建設用に利用す地盤を掘削する際に,掘削壁面を安定させるための地ることは困難である。FS は単価がベントナイトと比較盤安定液(以後,安定液と記述する。)にはシールド工して約 10 倍程度であるため,単位体積重量の大きい安事の安定液及び地下を掘削する際の土留め用安定液があ定液を製造するためにベントナイトを多量に投入して安る。前者は地山の土砂を利用し単位体積重量が 10.3 kN定液を作製することと比較して,経済的に対抗できる可/ m3程度の安定液を使用している。後者は,一般にベン能性がある。著者は単位体積重量が大きな安定液の材料トナイト泥液を使用し,単位体積重量13 kN/m3 程度のとして FS に着目し, FS の実用に向けた検討を行ってものを使用している。これらの特徴として前者では安定きた。その結果, FS は単位体積重量が大きい安定液液の単位体積重量が小さいため,安定液が噴発し,掘削(重安定液と記述する。)として利用できることを示した。切刃の破損防止が困難である。後者では,深度 140 m に達するもの,掘削幅5.0 m になる地中壁が施工され,ベントナイト泥液利用による安. FS 重水液から FS 粒子を回収する方法の検討定液単位体積重量増加は産業廃棄物となり,また掘削し. FS の回収方法た土砂が高含水状態になることがあり,その処理費は高FS の安定液から FS を回収できれば,高価な材料の価なものとなっている。これらの課題に対して,単位体再利用が可能であり,FS を含んだ安定液の最終的な処積重量が大きく,単価が安定でしかも,処理も容易な安分価格も安価になると考え, FS を回収する方法として定液の開発が必要となっている。安定液の処理費が,安以下の 4 つの手法について検討した。価になる場合は,産業廃棄物の量も減少し環境への影響が小さくなる。本稿では,将来の大深度地下掘削を鑑みFS の安定液よりふるい分けによる分離方法は, FSふるい分け分離法て,単位体積重量の大きい安定液を製造する方法につい粒子の粒径が 100 mm と極めて小さく,粒子が凝集して,て述べる。さらに,国連が提案した持続可能な開発目標その粒子間に水を含んでしまうため,この方法によって( Sustainable Development Goals )に準じた,安価で環分離することは困難であった。境に優しい安定液材料の利用を目指す検討として,使用した安定液から電磁分離により安定液材料を回収,再利FS の単位体積重量が 24 ~ 50 kN / m3 と水に比較して用する方法について実験した結果を述べる。.単位体積重量の大きい安定液材料の種類と特徴粘性の大きい安定液の材料として,ベントナイト,フ沈降分離方法大きいため,水中で沈降分離する現象が考えられる。しかし,水中で簡単に FS 粒子が水と分離してしまうと安定液としての利用が不可能になる。したがって実際に安定液とした FS を利用する場合には,の予備実験で記述するが,粘性を増加するためポリマーを混入している。ェロシリコン( FS )そして,ポリタングステン酸ナトこのような安定液から FS を沈降分離するには,数日間リウム( SPD と記述する)が考えられる。この中でベが必要であり,多量の安定液から FS を分離するには,ントナイト泥液は,土木建築用安定液の主流として使用大きなタンクを複数基必要となり,現実的には不可能とされている。しかし,より単位体積重量の大きい安定液考えられる。を製造するには,ベントナイトより単位体積重量の大き遠心分離法い材料を安定材料として開発する必要がある。ベントナ単位体積重量の大きい FS を水から分離するには遠心イト単位体積重量は26.9 kN/m3,FS の単位体積重量は分離法が有効であるが,これはあくまで実験室内では有24 ~ 51 kN / m3 であり, FS は約 2 倍程度の単位体積重効な手法であって実際の掘削に用いる大型遠心分離機が量の安定液を製造できる。 SPD (ポリタングステン酸多数必要となり,この手法も現実的には困難である。ナトリウム)は極めて理想的な材料であるが,その単価14地盤工学会誌,―() 報電磁分離法告回収の方法は異なる。そのために,安定液から FS を回FS は鉄分を含むため高い磁性を有する。したがって,電磁吸着分離法(以下,電離分離法)で多量の使用済み収する新しい装置の開発が必要である。. 土木関連電磁選鉱機の基本的特徴安定液から FS を回収することは可能であると考えられ磁鉄鉱を例にとれば,「磁鉄鉱の粒径による磁性は,る。実際の鉄鉱石の鉱山では,この電磁分離法で掘削し粒径 500 mm を基準とし, 100 mm まで,緩やかに減少た鉱山の岩砕から鉄鉱石を選別している。以下に鉱山でし,それからの粒径になると著しく減少する。」1)と言わのこの方法と実際に安定液からの FS の分離における課れている。題について整理した。安定液から FS を回収するためには以下の事項を検討土木安定液と鉱山の FS 粒子含有液(以下鉱山重液と称す)との相違点は,以下のとおりと考えられる。土木安定液の重液分離(以下土木重液と称す)は,粒径100する必要がある。1)電磁石の電流の強さは,磁極間隔により決まる,2)磁気モーメントは,磁性の強さ等より決まる。mm 以下(図―)で粒子に磁性があること,重液に粘磁性が強い鉱物ほど引き付け易く,距離の二乗に反比例性が多いこと,分離以前の重液は粒径100 mm~5 cm まするた平均体積重量が25 kN/m3 程度の掘削土砂を含有して3)磁性が同一の鉱物は,磁気モーメント= V ・ J にいる。FS 重水液の FS 粒子は,100 mm 以下(図―)より体積(V )が大きいと,感応し易くなるが,(J )は,が適するので,ふるいわけ分離は困難である。沈降分離磁化の強さとよばれ,単位は,G(ガウス)である。しでは,FS は重いので沈降するが,粒径が細いので沈降かし,重力の影響が効いてくると磁石に引きつけ難くなに時間がかかる。これに比べて電磁分離は, FS は鉄分る。これらを経験から 1~ 5 mm 径の鉱粒が引き付けらを含むために磁性があるので,電磁吸着分離が単時間で,れ易いということが明らかとなった。確実に分離できる可能性がある。4)磁力線の形状は,磁極配列により決まる。磁力. 鉱山電磁分離法の土木分野拡張における課題線が濃密になり,磁場勾配が急に高まる区域で選別が行鉱山では,この電磁分離法によって掘削液から FS 粒われる。子を回収している。鉄鉱石を含む液体である鉱山重液は,電磁分離条件として,重液に粘度が少ない, FS 粒子径.電磁選鉱機の従来の研究と開発が 1~ 5 mm と大きい,粘性を高めるためのポリマー,. 従来の電磁選鉱機また前処理で細かい粒径は排除されているなどの特性が電磁選鉱機は,以下の,大きく 3 つの方式がある1)。ある。1)乾式又は湿式方式2)磁力を,直流電源か,交流電源か,あるいは永一般に土木設備の場合は規模が小さく,さらに土木工事の場合人家に近く,環境水質,特に,排水,騒音等に敏感であり,それらの最適環境と,維持に関する制限の久磁石からとる方式3)鉱物種より,設備の磁束密度を低磁力にするか,ほか,諸々の環境条件を考えて,設備を計画する必要が高磁力25 000 G(ガウス)程度(1 G=10-4 T(テスラ))ある。鉱山機械で FS を使用した例は,石炭を浮鉱分離にするかを判断する必要がある。一般的には,低磁力選するために FS 重液を利用して,石炭浮鉱分離後,残渣鉱機が多く,2 000~3 000 G(ガウス)程度で,磁性が液から FS 分離を行い,残渣液から FS を電磁分離した強い鉱物回収に対するものが多い1)例がある1)。 は非磁性回転ドラムで,内側に固定式電磁図中の◯土木重液では, FS 安定液の FS 回収は,鉱石採集を(直流)があり,ドラムの下部はわずかに水に浸かり,のように,予めスクリーンによる材 から投入される。◯ は上昇水流鉱石は,重液の状態で◯料分別,砂利の破砕の必要はない。また,土木重液は, は精鉱室(磁着物質)◯ は尾鉱室(非磁着の送り口,◯主とする鉱山重液比較的高粘度が粒子沈降防止のために必要である。鉱山重液は,経験から分離に適した粒径は, 1 ~ 5 mm の粒径の粒子が,良く電磁吸着するといわれるが1)土木重液は,利用し易い粒径は 100 mm 以下の粒子が望ましいと考えられている。したがって作業条件,粒径により FS図―February, 2018FS 粒径加積曲線図― グレンダール式ドラム電磁選鉱機3)15 報告表―フェロシリコンの特性表―図―ドラム式電磁選鉱実験機3)(単位安定液の条件mm)表― 片羽室(中間磁着物質)物),◯,なお,ドラム径は 50配合試験結果~75 cm,幅43~80 cm である。. 土木用 FS 回収機これに対して土木重液の FS 回収機は,湿式磁力選鉱機である。電源は,土木重液が比較的短期で,小規模,多数などの条件から,交流電源又は,永久磁石が適する表―と考えられる。そのため,従来の機械を改良する必要が計測管理基準ある。土木工事では,工期が短期であるため,移動が多く,事業規模は小さく,設置面積が制限される等の条件から,小規模設備を数多く,立体的に組み合わせる設備などが多くなる。その他,付随する副資材, FS などの格納,給水,排水設備に関しても同様の配慮が必要であ3)る。安定液の浸潤液量,マッドケーキ厚,粘性,単図―にドラム式電磁選鉱実験機を示す。土木用安定位体積重量を表―に示す。浸潤液量は API 簡易圧力液を通過させ,磁力吸着効果の確認,機械規模の検討,計で,圧力 30 kPa , 30 分間加圧,この間の浸潤液量を から鉱石効果を確認することとし,この場合,投入口◯計測した。浸潤液排水口に形成されるマッドケーキ厚を でドラム◯ に搬送され,ドラム◯が投入され,鉱石は◯計測し,粘性は,ファンネル粘性計 s(秒)により測定 非磁着で一部吸着分離され,磁着物,非磁着物は各々◯した。 磁着物,に落下する。実験機は,物ホッパー,又は,◯4)API 簡易圧力計は, 30 kPa に調整して, 30 分間視覚により散水量,磁着物,回転速度,吸着,分離等が加圧し,下部排水口からの浸潤水液量を計側する。同時容易に改良できるよう,また,正確に材料投入量,除去に pH を計測した。管理基準は,表―に拠った。量及び給水量の関係を計測可能なように側方開放型とし粘度計は B 型回転計( mPa ・ s (ミリパスカル秒)により計測される。た。. 予 備 実 験.実験機試料投入以前に,磁着材料 3 種類の安定液の. 実験方法製作を行った。これは土木作業で使用される予定の単位土砂の分離,FS 回収実験土木現場を仮定した材料には,FS 材料の約2.5倍の豊体積重量,粘性,粒径,代表的な配合を 3 種類決め,浦砂を混合した FS 安定液を試作した。試作したドラムAPI 試験方法2)で粘性,マッドケーキ厚,浸潤液量,等式選鉱機により, FS 電磁回収量を計測した。動力は直を計側した。表―に本研究で用いたフェロシリコンの流,回収磁極は固定式,構造は湿式ドラム型とした。構造 は , 鋼 製 , 幅 員 1 680 mm , 長 さ 1 150 mm , 高 さ特性を示す。. 安定液配合1 100 mm ,径 500 mm を持つ電磁回収機であり,従来安定液の配合設計は, FS にポリマー,豊浦砂の配合の実績を考慮して,ドラム内3 800 G(ガウス)(磁鉄鉱を決めた。安定液製作の条件を表―に示し,配合試験鉱山平均約1 500 G(ガウス))の電磁回収機であり,従来の実績を考慮して,ドラム内 3 800 G (ガウス),(表結果を表―に示す。材料使用する材料は, FS ,ポリマー,砂,及び水―参照)表面磁束密度の磁石を内蔵した。図―におでポリマーは粘度 200 ~ 3 200 cP (センチポアズ)を使 上部から投入し,ドラム回転いて,試料をコンベヤー◯用した(cPセンチポアズ(1 Pa. s=10-3 cP))。 に吸着され,ドラ移動にしたがって,磁着物はドラム◯FS の粒径分布は,図―に示すように90が100 mm配合試験配合材料の試験は,API16 下部に落下する。ム背面に達し,磁化のきれた時点で,◯ ホッパーに落下させ一方非磁着物は磁着されないので◯以下の分布である。試験基準2)による。回収効率を検討した。地盤工学会誌,―() 報表―磁鉄鉱選別グレンダール式操業図―電磁分離表―試作機では,磁石 3 800 G (ガウス)と磁束密度を大きく設計し,試料供給速度を 20 cm3 / s と散水を行うなどの計画により,100 mm 以下の微粒子を 90回収できるという結果をえた。. 装置改良後の FS 回収実験の結果表―において, Test1 では,中間産物の 29.15 kN /告実績例1)実験結果結果数値表ということは,材料費が約 10 減価されたことを意味する。.おわりに単位体積重量の大きい安定液を経済的に使用し,使用後に電磁分離回収を行い,産業廃棄物を減少させ,国連m3 重量割合(1)が Test2, Test3 に比べて多いが,こ主導の持続可能な開発目標(SDGs)の一翼を達成した。れは Test1 のみ,洗い水を加えたことによる。これに執筆にあたり,岡山大学大学院名誉教授西垣誠先生の伴い電磁磁選機の清浄に生じるロスが多かった。Test1ご指導に厚く御礼申し上げます。の中間産物は T.Fe が1.22(2,図―)であり,他の試験に比べて若干高かったが,ほぼ,電磁分離が行われていることが分かった。 Test3 は,磁着物の T.Fe 重量は21.01 kN/m3(3)であり,これは Test3 磁着重量( kN / m3 )が,もっとも多く, 3 回の実験中 T.Fe 含有量()53.9(4)は最も少ない。これは磁着物に非磁着物の巻き込みが多いことを示す。これは,ポリマー量増加(5 ,表―)に伴う液の粘性増加が起因したと参考文献1)原田種臣鉱山読本,5 巻,17集,技術書院,p. 151, p.169, p. 175, 1976.2) American Petroleum Institute: Standard Procedure forTesting Drilling Fluids, p. 8, 1976.3) 吉田 弘・西垣 誠・西山 哲地盤工学会中国支部論文報告書,フェロシリコンの大深度掘削用泥水への適用に関する研究,Vol. 33, No. 1, 2015.(原稿受理2017.10.23)考えられる。回収率(6,表―磁着物 T.Fe)約90February, 201817
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  • タイトル
  • 土と構造物の相互作用を考慮した下水道管渠の断面方向耐震設計例(<特集>トンネル/地下構造物)
  • 著者
  • 島津 多賀夫・東田 淳・吉村 洋・井上 裕司
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 18〜21
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210011
  • 内容
  • 報告土と構造物の相互作用を考慮した下水道管渠の断面方向耐震設計例Seismic Design Example of Buried Sewer Pipes Considering Interaction between Soil and Structure島津多賀夫(しまづ株 地盤技術事業部アサノ大成基礎エンジニアリング吉村洋(よしむら阿南工業高等専門学校東たかお)課長ひろし)創造技術工学科教授田淳(とうだ大阪市立大学工学研究科井上裕じゅん)客員教授司(いのうえゆうじ)株中央復建コンサルタンツ社会インフラマネジメントセンター チームリーダー. は じ め に下水道管渠の現行耐震設計基準1),2)(以下,現行設計法と呼ぶ)は,材質・形状・規模・施工法が異なる 11種類に及ぶ下水道管渠を広く扱っている点に特徴があるが,他の地中構造物の耐震設計指針と同様に,以下の問 管渠の地震時挙動予測に応答変位法を用題を有する。◯いているため,管面に働くせん断土圧 t を垂直土圧 sと同等の大きさと見積もるなど,遠心実験3),4)によって判明した「土と構造物の相互作用」の実態を反映できて 不均一な土層から構成される実地盤を均一地いない。◯盤に置き換えて共振一次モードの水平地盤変位を仮定しているため,実地盤の変位モードとは乖離がある。そこで,著者らは弾性 FEM を用いた埋設管渠の耐震設計法5),6)を提案し,遠心実験との比較から提案設計法の妥当性を確認した4)。本稿は,この提案設計法を用いて実際に近い地盤変位を与えた場合の下水道管渠の地震時挙動(土圧と断面力)を求め( Case b),設計で仮定図―タイプモデル地盤される共振一次モードの地盤変位の場合(Case a)とどの程度の違いがあるかを調べた。.検討対象とした事例と解析方法. 管渠検討対象とした管渠は,耐震計算例2)に示された鉄筋コンクリート管(以下, RC 管と呼ぶ,外径 1 164 mm,図―神戸地震波(神戸海洋気象台 EW 成分波12)内径 1 000 mm ,管厚 82 mm, Ep = 33 GN / m2, np = 0.167,土被り高 H=2 m)と現場打ちボックスカルバート(以した重複反射理論に基づく応答解析8)により第一近似と下,矩形渠と呼ぶ,全高3.9 m,全幅 4 m,頂版厚0.4 m,して求めた時刻歴応答地盤変位のうち,管渠上下端の相側壁・底版厚0.5 m, Ep=25GN/m2,np=0.167, H=1.5m)である。対変位量が最大となる時点( RC 管と矩形渠で t = 5.54sec と一致)の水平地盤変位分布である。G と h の収束. モデル地盤と地震による地盤の水平変位分布値( Gf, hf )の深度分布を初期値( G0, h0 )と併せて図耐震計算例2)に示されたタイプモデル地盤(図―)―に示す。に,図―に示す神戸地震波7)(神戸海洋気象台EW 成分波1 2 )を与えた時のモデル地盤の水平変位分布を以下の 2 通りのケースについて求めた。Case a と Case b の水平地盤変位の分布,及び管渠上下端深度の相対変位量を図―と表―に示す。. 弾性 FEM 解析の方法Case a は,神戸地震波の応答スペクトルから求めた解析は常時と地震時増分に分けて行い,両者の和を地応答速度( Sv= 1.5 m / s )を与えた場合の均一地盤・共震時とした。常時の解析は Case a と Case b で共通であ振一次モードの水平地盤変位分布である。 Case b は,る。地震時増分の解析では,動的問題を静的問題として各土層の剛性率 G と減衰定数 h のひずみ依存性を考慮扱い,両ケースで地盤の水平変位と剛性分布を変えた。18地盤工学会誌,―() 報図―図―表―G と h の初期値と収束値の分布(Case b)図―告矩形渠の常時の解析条件Case a と Case b の水平地盤変位分布Case a(共振一次モード)と Case b(応答解析)の管渠上下端深度における相対変位量どの時点でも,地盤と管は線形弾性体と仮定し,管面の境界条件は,遠心実験の計測結果3),4)に基づいて,管面に垂直剛性 kn = 9.81 GN / m3 ,せん断剛性 ks = 0 GN /m3 のジョイント要素を挿入して,せん断土圧 t が働かない完全滑動条件を与えた。地震時においては管面において管渠と地盤の開口を許容した。解析モデルの幅は検討結果5)に基づいて24 m とした。 地盤RC 管の常時の解析条件は以下の通りとした。◯の単位体積重量は,管側深度以浅の平均湿潤重量(gt=図―Case b で与えた地震時増分解析モデルの ED 地盤の弾性係数 Es は,管側深17.2 kN/m3)とした。◯度の周辺地盤の N 値を用いて Es= 2 800 N = 14 000 kNCase b では応答解析で得られた躯体埋設深度範囲の絶 地盤のポアソン比/ m2 とした7) 。◯ns は, K0 = 0.5 の時対水平加速度の平均値 0.26 g とした。地盤の弾性係数 基床厚は30 cm とし,の値をとって ns=1/3 とした。◯ED とポアソン比 nD は,Case a では耐震計算例2)にした基床底で変位をゼロに拘束した。一方,矩形渠の埋設条がってそれぞれ 24 539 kN / m2, 0.493 の一定値を与えた。件(図―)は,地下水位が矩形渠の中央深度付近にあ一方,Case b では両管渠の場合とも ED を図―に示すり,かつ 4 層の地盤が絡んで複雑である。そこで,矩ように地盤の各層で変えた。この各層の ED の値は Gf と◯ の単純化は採用せ形渠の常時の解析では,上記の◯(図―)を ED= 2(1+ nD)Gf に代入して求めた。 nD はとず,図―に示すように層ごとに単位体積重量 g・g′Es = 2 800 N( kN / m2 )を与え,静水圧を管面に作用す と◯ の条件は RC 管と同じる分布荷重として与えた。◯.RC 管と矩形渠の地震時挙動. RC 管の解析結果にした。地震時増分の解析では,両管渠とも,解析モデルの全高を耐震計算例2)に合わせて24.7地下水位の上下で0.45と0.499を与えた。図―に Case a と Case b の常時,地震時増分,地震m とし,管渠と土の自時において RC 管に働く垂直土圧 s と曲げモーメント重を無視し,図―に示した水平地盤変位を地盤側方境M の分布を示す。いずれも圧縮 s と内側引張り M を正界と地表面に左方向に作用させた。地震時慣性力は矩形として表してある。この図から以下が分かる。渠の場合の管要素だけに与え,その値は Case a では躯Case a と Case b の地震時 s は,第 3 象限の分布に体中央深度の設計水平加速度0.57 g (g重力加速度),若干の相違があるが,全体としては大差がなく,February, 201819 報告図―RC 管の垂直土圧 s と曲げモーメント M の分布いずれも第 1, 3 象限に集中し,第 2, 4 象限では開口によりゼロになっている。両ケースの地震時 M の分布も良く似ており,地震時 の Mmax は , Case a が 9.0 kN / m, Case b が 8.5kN/m となり,Case b の方がわずかに(6)小さかった。このように地震時の s 分布と Mmax が両ケースで大差なかったのは,地震時増分計算において,RC 管の埋設位置における地盤の相対変位量の相違( Case a < Case b ,表―参照)と地盤剛性の相違( Case a > Case b )の影響が相殺されたためと考えられる。. 矩形渠の解析結果図―に矩形渠の Case a と Case b の垂直荷重(地震時増分を除き,地下水位以浅は s,地下水位以深は有効s と水圧の和), M ,及び軸力 N (圧縮が正)の分布を示す。この図から以下が分かる。地震時垂直荷重の分布は,左側壁下部と頂版左側を除くと両ケースで良く似ており,いずれも右肩に垂直荷重が集中し,右下部と左側壁上部では開口により両ケースとも右下部で水圧強度,左側壁上部でゼロになっている。一方,左側壁下部の地震時垂直荷重は, Case a では下部ほど集中しているのに対して,Case b では下端部を除いて等分布に近い。図―矩形渠の垂直荷重と曲げモーメントの分布地震時 M の分布の形は両ケースで似ているが, Mの大きさに違いがあり,矩形渠の下半分の M は全体に Case a の方が Case b よりも大きいが,左側壁上部の M は Case b の方が Case a よりもかなり20大きい。 地 震時 N は ,頂 版 ・ 左側 壁と 底 版・ 右 側壁 で 両ケースの大きさが逆転している。地盤工学会誌,―() 報図 ―矩形 渠の 地震 時増 分解析 で得 られ た地 盤変 形告図― 矩形渠の地震時増分解析で得られた地盤変形(Case a)(Case b)両ケースの地震時の荷重と断面力の相違は, Caseするので,注意が必要である。b の側壁下部の粘土層が Case a よりも硬く(地震時増分で Case b の ED=47 332 kN/m2 に対し CasekN / m2 ),この層が謝辞Case b の矩形本研究は,平成 27 ~ 28 年度土木学会関西支部共同研渠の地震時変形を強く拘束したために生じると解究グループ「老朽化,及び更生した下水道管きょの耐震釈できる。設計法に関する研究」(代表東田a の ED = 24 539図―(Case a)と図―(Case b)は,地震時増分淳)の活動の一環として実施したもので,構成員から貴重な意見を頂いた。解析で得られた地盤と矩形渠の変形を実寸の 10 倍に拡また時刻歴応答解析の実施に当たって中央復建コンサル大して示している。この図から以下が分かる。株 の山本和広氏のご協力を得た。ここに記して謝タンツ矩形渠の回転は Case a の方が Case b より大きい。意を表します。両ケースとも,矩形渠の左側壁上部と右下部で地盤との間に隙間が生じており,左側壁上部の隙間はCase b の方が Case a よりもかなり大きい。これらの相違は, Case b において,矩形渠の上半分の柔らかい地盤の水平変位量と矩形渠の下半分における硬い地盤による変形拘束度合いの両者が参1)2)3)Case a よりも大きいために生じたと解釈できる。. 結論4)管面で摩擦抵抗がゼロ,及び開口を考慮した弾性FEM を用いた提案耐震設計法によって下水道用の RC管と矩形渠の耐震設計を実施し,下水道管渠の現行耐震5)設計基準が仮定する一次モード地盤変形・均一剛性地盤の条件と応答解析による地盤変形・不均一剛性地盤の条件で求めた荷重・断面力を比較した。その結果,今回扱6)った矩形渠のケースのように,下層地盤の地震時剛性が大,上層地盤の地震時剛性が小の不均一地盤を跨いで埋設される管渠では,両条件で算定された荷重と断面力がかなり異なることが分かった。このことは設計としてク7)8)考文献日本下水道協会下水道施設の耐震対策指針と解説,2014年版,2014.日本下水道協会下水道施設耐震計算例(管路施設編),2015年版,2015.Tohda, J., Yoshimura, H., Ohsugi, A., Nakanishi. K.,Ko, H. Y., and Wallen, R.: Centrifuge Model Tests onDynamic Response of Sewer Trunk Culverts, ICPMG2010, pp. 651656, 2010.Tohda, J., Yoshimura, H., and Maruyoshi, K.: Centrifuge Model Tests and Elastic FE Analysis on SeismicBehavior of Buried Culverts, 15th Asian Regional Conference on SMGE, JPN106, Fukuoka, 2015.土木学会関西支部共同研究グループ老朽化,および更生した下水道管渠の耐震設計法に関する研究,平成27年度報告書,2016.土木学会関西支部共同研究グループ老朽化,および更生した下水道管渠の耐震設計法に関する研究,平成28年度報告書,2017.日本道路協会道路橋示方書・同解説,2012.建設省土木研究所地盤の地震時応答特性の数値解析法,土木研究所資料第1778号,1982.(原稿受理2017.10.25)リティカルとなる断面位置が両条件で変わることを意味February, 201821
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  • タイトル
  • トンネル切羽前方地下水の新しい調査・評価方法について(<特集>トンネル/地下構造物)
  • 著者
  • 川端 淳一・升元 一彦・岩野 圭太・岡田 侑子
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 22〜25
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210012
  • 内容
  • 報告トンネル切羽前方地下水の新しい調査・評価方法についてNew Groundwater Investigation Method by using Horizontal Boring from Tunnel Face川端淳一(かわばた株 技術研究所鹿島建設岩野圭升主席研究員太(いわの株 技術研究所鹿島建設じゅんいち)けいた)上席研究員元一彦(ますもと株 技術研究所鹿島建設岡田侑上席研究員子(おかだ株 技術研究所鹿島建設かずひこ)ゆうこ)研究員. は じ め に山岳トンネル掘削の施工において,湧水やそれに伴う切羽崩壊という課題に対しては,これまでも長年にわたり水抜きボーリングや水抜きトンネルの施工,止水注入を駆使した施工が行われてきた。しかしながら,切羽前方の地下水の湧水圧,湧水量の計測をタイムリーに行うことは難しく,事前予測をしながら,施工時の湧水対策を定量的に管理することは,未だに大きな課題となっている。一方で,近年500 m 以上に達する先進水平ボーリング技術が実用化され,100 m 程度のボーリングを短時間に掘進できる様々なボーリング技術も進歩してきている。そこで筆者らは,これらのボーリング技術を駆使して,これまでより多くの信頼できる地下水情報を切羽から得るための地下水調査技術の開発を行っている1)~3)。本稿では,技術開発の基本的考え方とこれまでの調査実績,調査結果を用いた評価手法例について紹介する。.トンネル切羽からのボーリング調査に関する基本的な考え方山岳トンネル掘削時の地下水対策については,工事前の地質調査結果等によって状況を予測し,工事中の坑道湧水量や調査ボーリングの湧水量を考慮し,現場において都度もっとも効率のよいと考えられる水抜きや止水対策が行われることが一般的であった。地下水対策は,本来,事前に危険な湧水帯の位置を特定し,予測した湧水帯に近づいてくればその状況を定量的にモニタリングしつつ掘進することが望ましい。しかしこれまでは,それを可能とする計測技術が整備されておらず,評価手法自体も体系的に整理されているとはいえなかった。そこで筆者らは,大土被り等の理由により地表からのモニタリング孔の設置が困難なトンネルにおいて,トンネル切羽図―下水調査からの水平ボーリングによって地下水調査,評価,対策を系統的に行うことを考えた。すなわち,坑内から実施トンネル切羽からのボーリングによる系統的な地である。するボーリングの長さによって, 1 )長尺(~ 1 000 mまず,長尺ボーリング調査によりトンネル前方の湧水程度), 2)中尺(~ 150 m 程度), 3)短尺(~ 30 m 程帯の位置と数,水圧,湧水量(透水性)についての情報度)(図―)に分類した上で,それぞれのボーリング)を集め,問題となる可能性のある湧水帯を特定する(◯。調査の役割を明確化して,切羽前方の地下水の系統的な次に,この特定した湧水箇所に切羽が150 m 程度に近づ調査,評価を行い,それに基づいて対策を行うことを考いてきた時点で,中尺ボーリング先端で当該湧水帯の地えた(図―)。その全体のコンセプトは以下のとおり下水圧の変化をモニタリングできる装置を挿入し,トン22地盤工学会誌,―() 報図―図―告長尺ボーリングによる先端水圧測定装置3 種類のボーリング調査を用いた切羽前方の湧水対策フロー)ネル掘進に伴う水圧低下をモニタリングする(◯。最後に切羽が問題となりそうな湧水帯に 30 m 程度に近づいた時点で,必要に応じて短尺ボーリングで水抜きや注),その効果をモニタリングす入による止水を行い(◯る,というものである。実際のトンネルで遭遇する湧水帯は図―にあるような二次元的な断層であるとは限らず,当該地下水の賦存量,形態に応じた湧水の規模(継続時間,湧水量の時系列変化)を事前に正確に予測することは難しい。しかしながら,上記のような系統的な調査の考え方に沿って合理的な評価手法を確立することにより,トンネル切羽で遭遇する湧水量や湧水圧の事前予測の精度は,これまでの調査方法に比較して格段に高まり,適切な対策をより合理的に行うことも可能となると考えられる。次項以降で,上記の 3 種のボーリングを用いた計測技術について紹介するとともに,その実施例を示す。さ図―長尺ボーリングによる削孔時先端水圧測定結果らにこれの計測データを基に,水抜きボーリング等の湧水対策を行う場合の考え方についても触れる。.長尺ボーリングによる地下水調査技術を口元のブルドン管を目視で読む方法が一般的であったが,この方法では断続的なデータが取得できるのみで,削孔長が長くなると孔内に存在する複数の湧水帯に平均. 技術概要的な水圧を計測することとなり,各湧水帯の位置やおおまず,トンネル掘進上問題となるような湧水帯の位置よその水圧を判断することは困難であった。そこで,耐と湧水圧,湧水量を把握するため開発した超長尺ボーリ振動性の非常に高い水圧計測ユニットをボーリング先端ングによる計測技術について述べる。最近,高速掘進の部分に設置できる装置を新規開発した。この水圧計は内可能な 500 ~ 1 000 m 級の水平コントロールボーリング部にバッテリーとメモリを搭載した自記式水圧計とし,が普及し始めており,“超長尺ボーリング”ともいわれ削孔中の湧水圧を連続的に計測,保存ができるシステムている4)。このボーリングにより削孔エネルギーや,口となっている。この計測方法によりボーリング掘進全長元での湧水量や湧水圧を計測は可能であったが,これににおいて,どこに,どの程度の水圧,湧水量を持つ湧水加え,前方の湧水帯の湧水量と湧水圧をより精度よく把帯が存在するかについて,トンネル掘削前に長尺ボーリ握するための計測技術を開発した。ング削孔中に把握することができるようになった。湧水量に関しては,ボーリング管の削孔開始位置の口元に電磁流量計を設置し,削孔中の湧水量をデジタルで自動かつ連続的な計測方式とした。湧水圧については,従前は,ボーリング削孔中の水圧February, 2018. 計測実績この新しい計測技術を某トンネル現場にて適用した。計測した一連のデータの中から湧水圧・湧水量データを図―に示す。ここで図中の“スイリモ”とはこの計測23 報告図―中尺ボーリング適用トンネル現場の縦断図及び水圧モニタリング位置図―中尺ボーリングによる先端水圧モニタリング装置装置の商品名である。また,同図中に口元で手計りにより計測した湧水量,湧水圧の結果を併記したが,手計りは計測点数が少なく傾向が捉えにくいのに対し,新しく開発した計測では,削孔深度に対するボーリング先端部の連続データが取得できている。湧水圧・湧水量ともに値の急増点を捉えており,この変化点に湧水帯があるこ図―おける水圧測定結果とが明白になった。.中尺ボーリング先端部地下水モニタリング技術中尺ボーリング先端部モニタリングと近傍井戸に水位はトンネル天端から最大で 20 m 程度上方に位置しているため,トンネル掘削は困難を極めることが想定さ. 技術概要れた。そこで,湧水が懸念される砂礫区間に切羽が到達実際のトンネル掘進時には,長尺ボーリングで特定しする約100 m 手前から湧水圧モニタリングを行った。切た湧水帯の手前150 m 程度に近づいた時点で,中尺ボー羽付近より 120 m のボーリングを削孔し,削孔時の湧リングによる新モニタリング技術の適用が効果を発揮す水・地質データから100 m 以深の砂礫層部が湧水区間とる。対象湧水帯の湧水圧,量を正確にモニタリングする判断した。湧水が多い区間の手前で比較的硬質であったためには,パッカを対象湧水区間の手前に確実に掛ける82 m 地点にパッカを設置した。施工時は安定してパッことが必要となる。これは,口元での水圧計測では,トカを挿入することができ,削孔開始から水圧計測の開始ンネル掘削に伴って湧水帯に近づくにつれ,トンネル側まで通常の中尺ボーリング削孔と同様に土日を含む 4壁からの逸水による水圧低下のため,実際の湧水区間の日以内で完了することができた。湧水圧を危険側に評価する可能性があるためである。パ図―に本システムを適用した結果得られた水位とッカを対象湧水区間の手前に掛けるためにはボーリングボーリング先端付近に位置する観測井戸の水位の時刻歴削孔後,一旦削孔ロッドを引抜き,パッカを裸孔に挿入を示す。本システムで得られた水位データは,近くの観する方法が考えられるが,この方法では,大量出水で湧測井戸の水位と連動した動きを示し,正確にボーリング水が口元から噴出する状況での孔内へのパッカ押し込み先端部の湧水圧を計測できていることが確認できた。が難しいだけでなく,水平孔の場合,孔崩れによりパッ本技術の開発により,問題となる湧水帯の水圧や湧水カの挿入・回収が困難でありほとんど実績がない。そこ量の変化をモニタリングしながら,トンネル掘進を行うで図―に示すように,ボーリング削孔後に先端の削孔ことが可能となった。これによって次項に示すような水ロッドを引き抜かず(=裸孔にすることなく),逆に削抜きボーリング等の対策を前もって,より信頼性の高い孔ロッドを保孔管として活用し,パッカを挿入・設置すレベルで定量的に行うことができるようになると考えらるシステムを開発した(特許出願中)。この手順を可能れる。とする本システム最大の特徴は,削孔ビットがパッカ挿入時に外れ,そのまま押し出される機構とすることである。. 計測実績このシステムのプロトタイプを製作し,某トンネル工事現場で適用試験を実施した。本トンネルは扇状地扇頂付近にあり地下水が豊富な砂礫層を通過する(図―)。24.切羽周辺の水圧測定と湧水対策. 短尺ボーリングによる水圧計測技術中尺ボーリング水圧モニタリング技術によって,湧水懸念区間の湧水圧を把握できれば,湧水対策の検討を前もって,タイムリーに行うことが可能となる。中尺ボーリングにより湧水圧のモニタリングを行いな地盤工学会誌,―() 報図―告湧水帯位置での水抜きボーリングによる水圧低下計算例策を行うにあたって,より正確でタイムリーな結果を得図―短尺ボーリングによる水圧計測装置の設置状況ることのできる新しい調査計測方法と,それを用いた湧水対策の検討方法について述べた。こうした考え方は基がらトンネル掘進し,湧水帯まで 30 m 程度まで近づい本的なものではあるが,従来は実測データの不足から十てくれば,必要に応じて水圧や湧水量の確認のための分に定量的な事前検討を行うことは困難であった。特にボーリングや水抜きボーリングを短尺で行うことになる。水抜き工については,その基本的な考え方が示されるこ短尺ボーリングによる水圧測定は,従前は各現場で工夫とはあっても,計測データの信頼性が足りず,実際の調した方法で計測され,アナログで断続的なデータが多い。査方法やその計測事例が多く紹介されてきたとはいえなそこでどの現場においても簡単にデジタル水圧計測がでかった。今後も,今回紹介した計測技術を駆使することきるよう水圧計測ユニットを新規に作製した(図―)。により,トンネル掘進時のより合理的な地下水対策の設この装置はメカニカルパッカにより口元で水圧計測する計,検討手法の確立を図っていく所存である。システムとした。水圧計測はデジタル計測で,水圧計自体をパッカシステム内に内蔵し一体化した。. 水抜きによるトンネル湧水対策の検討参1)以上紹介してきた計測技術により,トンネル切羽前方の地下水の状況についてより高精度に把握することが可能となった。これにより,湧水対策のための水抜きボー2)リングや止水対策についても,その定量的な検討を施工しながらタイムリーにより合理的に行うことが可能となった。図―はバルクヘッドモデルによる水抜きボーリ3)ングの設計例を示したものであり,このケースでは切羽が 安 定 す る 水 圧 0.6 MPa 以 下 を 満 足 す る に は 8 本 のボーリングが必要であることを示している5)。従前のこ4)うした検討は,考え方は存在しても,対象とする湧水帯の水圧や透水係数について,正確な値をタイムリーに得ることができなかったため,これまで報告例が多かったとは言えない。今後は実施工を通して計測結果に基づくこうした考え方の適用性を検討する所存である。5)考文献岡田侑子・升元一彦・岩野圭太・瀬尾昭治・川端淳一・北村宜義超長尺ボーリングを利用したトンネル切羽前方の湧水状況計測システムの適用,第14回岩の力学国内シンポジウム講演集,講演番号26, 2017.滝 英明・志水俊仁・升元一彦・岩野圭太・岡田侑子・倉岡研一・久我俊充・橋本淳弘中尺ボーリング先端区間の湧水圧モニタリング技術,土木学会第72回年次学術講演会,219, 2017.小泉恵介・岩野圭太・岡田侑子・升元一彦・川端淳一・福住幸雄・出水秀和短尺ボーリング水圧計測システムの開発と現場適用試験,土木学会第72回年次学術講演会,217, 2017.二村 亨・梅村哲男・萩原博之・生森 敏先進ボーリング技術のブレークスルーを目指して―長尺・高速掘進・孔曲がり制御などの技術開発―,トンネルと地下,pp. 609~619, 2010.小泉 悠・川端淳一・升元一彦・渥美博行高水圧トンネルを安全に施工するための水抜き工の設計法の提案,土木学会第70回年次学術講演会,122, 2015.(原稿受理2017.11.12). お わ り に本稿では,トンネル掘削時の切羽前方の地下水湧水対February, 201825
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  • タイトル
  • 鳥屋山トンネル路面隆起対策~全幅一括インバート設置工事~(<特集>トンネル/地下構造物)
  • 著者
  • 安田 賢哉・山家 信幸・宮沢 一雄・芳賀 伯文
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 26〜29
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210013
  • 内容
  • 報告鳥屋山トンネル路面隆起対策~全幅一括インバート設置工事~Countermeasure against Road Surface Upheaving at Toyasan Tunnel (on the BanEtsu Expressway)―OneWay Invert Construction in Full Cross Section―安田賢哉(やすだけんや)株 ネクスコ・エンジニアリング東北宮沢一雄(みやざわ株 山形工事事務所東日本高速道路課長山家信幸(やんべのぶゆき)株 ネクスコ・エンジニアリング東北かずお)芳賀伯文(はが副所長株 横手管理事務所東日本高速道路係長のりふみ)副所長性を向上することができた。. は じ め に本稿は,鳥屋山トンネルにおいて開通後から徐々に進近年,社会基盤を構成する道路構造物はその老朽化が大きな問題となっているが,トンネルにおいては路面隆起が生じると通行阻害の問題が発生する。今回報告する鳥屋山トンネルはその一事例で,路面隆起が発生した。本トンネルは磐越自動車道の会津坂下 IC~西会津 IC間に位置する期線(上り線)を対面二車線で施工された延長2 600 m のトンネルである(図―)。行していた路面隆起と,これに対する対策工事について取りまとめたものである。.路面隆起の状況. 路面縦断測量トンネルを供用してから 1 年半後の 1998 年 4 月に東坑口より約 600~800 m の区間において,コンクリート土被りは最大180 m あり,地質は新第三紀中新世の堆舗装面に 40 mm の隆起を発見した。それ以降,路面縦積岩類の互層から構成される。また,トンネル建設時よ断測量を繰返し実施してきたが,隆起が継続して進行しり膨張性を示す粘土鉱物であるスメクタイトの含有が確ている箇所はトンネル縦断方向に点在した 3 箇所であ認されていた。路面隆起が発生した箇所では,トンネルった(図―)。対策工施工前(2011年11月~2014年 6建設時の湧水は多かったが,変位は少なく切羽は概ね安月)の平均隆起速度は年 3.1 ~ 6.6 mm と観測され1) ,定していた。また,地山も堅硬かつ良好な岩盤として判2014年 6 月には累積変位量は最大で187 mm に達した。断されたため,インバートがない支保パターンの Cで施工され,1996年 5 月に完成した。. 路面トータルステーション測定2)対策工事までの日常管理を目的として,路面隆起が顕しかしながら, 1996 年 10 月に供用してから間もない著な 3 箇所において,多測点の路面高さを自動で測定時期に路面隆起が発見され,その後隆起は徐々に進行しできるトータルステーションを設置した。対策工施工直累積変位量は最大で190 mm ほどに達し,コンクリート前の 2014 年 6 月から 2015 年 5 月までの間に路面高さの舗装の内部鉄筋が露出する事態となった。この路面隆起変化を常時監視した。監視開始後から顕著な隆起変位をが進行するトンネルの対策として昼夜連続通行止め規制捕捉し, 2014 年 12 月には警戒基準値である 5 mm を超により新たにインバートを設置することとした。今回,える累積変位が認められた。これに対応して,路面には全幅一括施工の「全断面連続片押しインバート施工方法」20 ~ 30 mm 開口した貫通ひび割れが認められた(写真を新たに開発したことにより,変位・変形が極めて小さ―)。また,監視員通路にも隆起変状に相当する盛りく,また従来法に比べ短期間の施工が可能となり,施工上がりとひび割れが確認されるようになった(写真―)。図―26鳥屋山トンネルの位置図―路面縦断測量結果(矢印は顕著な隆起進行箇所)地盤工学会誌,―() 報写真―図―粘土鉱物含有量と吸水膨張率との関係4)図―鉛直地中変位の経時変化(文献 4 に加筆)(孔底深度10 m からの累積変位)告施工前の路面状況た 138.221 kp の道路中心の地中変位計結果(図―)より,融雪・梅雨・秋雨時期における地中変位の伸びが顕著である4) ことが挙げられる。以上の挙動は Na 型の写真―監視員通路のひび割れ. 地質及び岩石の性状路面隆起が発生した箇所の地質は新第三紀中新世の荻劣化形態である,水浸後に膨潤する膨張型5)に合致していた。.対策工の計画検討6). 対策工の設計野層から構成され,緑色凝灰岩,凝灰質砂岩及び泥岩が累積変位量の経時変化より,路面隆起はトンネル縦断急傾斜で互層状に分布した。最大累積変位量を観測した方向に延長239 m にわたって確認された。しかし,変位地点での 10 m ボーリング調査の結果,凝灰質砂岩を主が継続して累積しているのは前述した隆起量が顕著な 3体に分布したが,路面から深度約 5 m までは岩盤劣化箇所のみであったことから,これらを包含した上で,累に伴う破砕が著しく,岩石中に含まれるスメクタイトが積変位量が 50 mm を超過する延長 126 m 区間を対策範地下水等に接触して吸水膨張したと推察される1)。一方,囲として設定することにした。5 m 以深では新鮮で堅硬な凝灰質砂岩が分布しており,膨張性を示す地質ではなかった1)。劣化部の岩石に含まれる粘土鉱物特性を把握するため,要求される対策工種については,トンネル建設時から湧水が多く,累積変位量が最大で187 mm と他の路面隆起トンネルと比較しても大きいことと,その隆起が継続内部標準法による粉末 X 線回折試験及び膨張率試験をして進行していることから,ロックボルト等の応急対策実施し,それぞれ粘土鉱物含有量と吸水膨張率を測定しではなく,インバート設置の恒久対策が必要とされた。た。なお,粘土鉱物の交換性陽イオンも併せて推定したまた,インバートが未設置な箇所で地山の隆起現象が認ないし 6~8°付近に位置する(001)が,回折角度 2u=6°められたこと,及び同質岩種でインバートが施工された面の反射ピークとその形状から判定した3)。箇所では路面隆起が認められないことから,インバートその結果,全 24 試料中 16 試料で Na 型を, 3 試料で半径は既設区間と同じ R= 16 000 mm とした(図―)。Ca 型を示したため,本トンネルに分布する地質の交換さらに,インバートの厚さは,地下水の供給や活荷重性陽イオンは Na 型に相当すると判定された4) 。一方,の繰返しなどにより地山が劣化していることが想定され粘土鉱物含有量と吸水膨張率の相関を見ると,粘土鉱物たことから,全体的に強い風化・変質を受けている岩質含有量は最大でも 30 程度と多くはないが,吸水膨張に相当する地山等級 D程度と考え,45 cm とした。た率は0~60と多様であった4)(図―)。本トンネルの路面隆起の特徴として,測量結果より年3 ~ 6 mm 程度で徐々に隆起し続けていること,隆起しFebruary, 2018だし,早期の埋戻しと再供用の開始,及び初期ひび割れ防止のために設計基準強度45 N/mm2 の早強コンクリートを使用し繊維を混入させて補強することにした。27 報告図―図―インバート施工の概念図インバート対策工図. 対策工施工時の影響解析NEXCO 設計要領7)によるインバートの施工方法は,既設覆工の沈下・変形を防止するため,覆工継ぎ目を含む 3.5 m 区間を先行施工し,その後中間部の 7.0 m 区間に戻って施工することを標準としている。今回,126 m の対策範囲を最短時間の昼夜連続通行止め規制下で施工するためには,全幅一括施工となる全断面連続片押しインバート施工かつ 1 サイクル当たり最図―インバート掘削後の代表的な地質平面図(文献 8 に加筆)低 5 m の抜き掘り区間長が必要であった。このため,既設の覆工コンクリートに影響を与えず一種が急傾斜の互層構造で分布していた8)。その中で隆起度に施工できるインバートのスパン長及びインバート掘が小さい部分では亀裂が少なく, 1.3 t 級の油圧ブレー削による一時的な片持ち状態における既設覆工の安定性カーでの掘削が困難なほど堅硬であった。一方,隆起がについて,それぞれ三次元粘弾塑性モデル及び三次元シ著しい部分では手でほぐれるほどに風化して軟質な部分ェルばねモデルにて数値解析を行った6)。があり,そのほとんどが岩盤等級 CL~D 級であった。インバートスパン長については,許容引張応力度に対図―に示す 138.265 kp ~ 138.300 kp 間では凝灰質応する施工スパンは約 6 m であった。しかしながら,砂岩を主体としており,泥岩及び凝灰岩の薄層が何層も施工スパン 6 m の予想引張応力は許容応力に相当する存在していた。 138.281 kp と 138.287 kp では地質的にことから,安全側に配慮して施工スパンをそれよりも短連続した凝灰質砂岩が分布したが,室内試験結果から前い 5.25 m とした。なお,施工スパン長 6 m のときの覆者は膨張性が低く,後者は膨張性が高かった。同様に,工の水平変位は 6.6 mm と算定されたことから,これを138.277 kp 付近の泥岩でも膨張性に違いが認められた。管理基準値として設定することとした。片持ち状態における解析では,片持ち幅 5 m では増分引張応力が許容値を上回ったが,片持ち幅 2.75 m で以上より,各地質の膨張性は地質の違いによって差異があるわけではなく,同じ地質でも膨張する部分とそうでない部分とがあることが判明した。は許容値を満足する結果であった。このことから,5.25湧水は,側壁コンクリート下部より最大毎分 10 L のm の施工スパンに対し目地を中央に配置すること(図湧水が認められた以外に,全体としては浸み出し程度の―)で片持ち幅が 2.75 m 以下になるため,既設覆工ごく少量であった。の安全性が確保できると判断した。なお,以上の施工を行うには, 40 日間の昼夜連続通行止め規制が必要であった。.対策工の施工とその結果. 覆工変位・覆工ひずみ6),9)インバート施工時におけるトンネル挙動を把握するために,覆工変位をトンネル断面 3 点で計測した。計測結果として,覆工の鉛直変位は,沈下あるいは隆起の一定の連続した変位傾向は見られず, 2.2 mm 沈下~ 2.6. 地山及び湧水の状況mm 隆起の小さな範囲内の不連続な変位であった。トン126 m の対策範囲に出現した地質は,風化の程度に違ネル天端と両側壁の 3 辺の内空変位も同様に縮小や拡いはあるものの,凝灰質砂岩,泥岩及び凝灰岩の 3 岩大の連続傾向は見られず, 1.8 mm 縮小~ 2.8 mm 拡大28地盤工学会誌,―() 報告ことが挙げられる。さらに,インバート施工中及び施工後の計測を綿密に行うことにより,変位・変形が極めて小さい施工方法の妥当性及び対策効果を合わせて検証することができた。.おわりに1997 年以降に建設された NEXCO のトンネルでは,地山等級に関わらず特定の地質においては,原則インバート設置を規定している。しかし,それ以前に建設されたトンネルではインバー図―内空変位経時変化(インバート施工時)トが施工されていないために,供用後に路面隆起が発生した事例がいくつもあり,鳥屋山トンネルもその一つである。の範囲内の変位であった(図―)。さらに,ひずみ値も同様に大きな変化はなく,通常の供用中の高速道路トンネルの路面隆起に対し,対面二車線の制約の中,十数年来にわたり路面計測,路面切削,覆工温度変化に伴う変動であり,顕著な累積性がある変段差修正等の対応に大変苦慮してきた。今回の昼夜連続化は認められなかった。通行止め規制下での全断面連続片押しインバート施工は,対策工事中の変位は±3 mm の範囲内に収まっており,高速道路において初めての試みであったが,施工後に特施工前の解析を基に定めた管理基準値( 6.6 mm )に達段の問題もなく対策効果を検証できた。今回採用した調することはなかった。この値は変位量としては軽微であ査,計測,解析及び施工が今後同様な課題に直面した際ることから,施工スパン 5.25 m とした全断面連続片押の選択肢の一つとなれば幸いである。しインバート施工は,従来法と比較して施工速度が格段に早く,既設覆工の沈下や変位を抑制する点で有効であると判定され,覆工の安全性や安定性に大きく貢献する参1)ものであった。. 路面変位対策工完了後において,路面トータルステーション測2)定を再び実施した結果,施工後約 1 か月間の最大隆起は 1.5 mm 程度,測定を終了した 2016 年 6 月までの約 9か月間の最大隆起は 2 mm 程度で顕著な隆起変位は発生3)しておらず,このことはインバートによる補強対策効果と考えられる8)。なお,対策後に若干の沈下や隆起が見られ地山とのなじみによると考えられるが,対策後初期4)に見られた微小な変位であり,その後は安定していることから問題ないと判断している。.調査工並びに対策工の評価5)長期間に及ぶ変状調査や詳細な常時計測を行うことで,路面隆起状況とトンネル変状状況を詳細に把握すること6)ができた。これらの手法は,路面隆起のリスク把握や対策計画に大きく寄与したと考えられる。また,対面二車線の高速道路トンネルにおいて初めて,長期間の昼夜連続通行止め規制を実施し,その下で路面7)8)隆起対策であるインバート施工を可能にした。標準的なインバート施工方法である覆工継ぎ目を考慮した3.5 m 区間を先行施工する方法に対して,今回新たな試みとして全幅一括施工の全断面連続片押しインバート施工を開発した。この工法は既設覆工の安定性を確保すると共に,施工速度を向上させ延べ 39 日間での施工を実現した。それには変状状況をモデル化した事前の数9)考文献宮沢一雄・安田賢哉・菊池慎司・鶴原敬久路面隆起が徐々に進行するトンネルの変状調査と再現解析 ―磐越自動車道 鳥屋山トンネル―,トンネルと地下, Vol.47, No. 3, pp. 33~43, 2016.安田賢哉・菊池慎司・宮沢一雄・鶴原敬久・松井端亘路面隆起トンネルに適用した新しい路面測定手法,地下空間シンポジウム論文・報告集,Vol. 20, pp. 171~176,2015.八島隆志粉末 X 線回折法によるスメクタイトの交換性陽イオンの推定,全地連「技術 e フォーラム 2011 」京都,論文 No. 40, 2011.安田賢哉・山家信幸・宮沢一雄・林崎信男・鶴原敬久盤ぶくれが発生した東北地方の高速道路トンネルにおける地山物性値の傾向 ―粘土鉱物特性に着目して―,土木学会第72回年次学術講演会講演概要集(DVDROM),344, 2017.石田良二・神藤健一スメクタイトを含む軟岩の劣化防止に関する研究,応用地質,Vol. 35, No. 5, pp. 179~192, 1994.宮沢一雄・安田賢哉・須山恭三・渡辺 淳昼夜連続通行止めによる全断面連続片押し工法でインバートを新設―磐越自動車道 鳥屋山トンネル―,トンネルと地下,Vol. 47, No. 8, pp. 7~18, 2016.株 設計要領第三集トンネル トンネル東日本高速道路本体工保全編(変状対策),pp. 133~134, 2014.安田賢哉・芳賀伯文・齋藤 望・山家信幸・斎藤 建・鶴原敬久・白川優衣路面隆起が徐々に進行する供用中の高速道路トンネルの地山挙動,第14回岩の力学国内シンポジウム 講演集 講演番号 irms_0070, 2017.安田賢哉・鶴原敬久・宮沢一雄・芳賀伯文・佐藤直輝・林崎信男供用道路トンネルにおける全断面連続片押しインバート施工の解析と実測値の挙動検証,第51回地盤工学研究発表会(岡山大会)講演要旨集(DVDROM),742,地盤工学会,2016.(原稿受理2017.10.12)値解析によって影響を予測し,効率的な施工につなげたFebruary, 201829
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  • タイトル
  • 杭施工管理問題への提言(論説(投稿))
  • 著者
  • 岩﨑 好規
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 30〜31
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210014
  • 内容
  • 杭施工管理問題への提言Proposal for Pile Construction Control Problems岩o好規(いわさき(一財)地域地盤環境研究所よしのり)専務理事. は じ め に平成 27 年 10 月 14 日に新聞報道され,社会的問題となったいわゆる“杭打ちデータ偽装問題”は,ただ単に杭長の現場確認手法の問題にとどまらず,杭基礎設計,施工に関する現行規範の問題点を浮彫りにした。国土交通省に設置された基礎ぐい工事問題に関する対策委員会は,中間とりまとめ報告書1)を発表し,施工の責任を客観的・専門的見地から審査・検証・調停する中立的な組織・機能の検討,地盤状況の知識の共有を提案している。証言取材に基づいた真相解明記事2)が文藝春秋や,ダイヤモンド online3)に掲載されており,事実関係はこれらに詳しい。筆者は,建築学会の司法支援建築会議を通して最高裁判所の委嘱を受け,大阪地方裁判所での民事調停委員を 敷地地盤経10 年間経験した。今回の事例を考察し,◯ 既存杭の引抜跡対応問題,◯学緯情報共有の必要性,◯図―横浜傾斜マンション周辺の旧地形会内に法地盤専門委員会の設立を提案するものである。.横浜傾斜マンションの敷地マンション建物が傾斜したとされる当敷地開発前の地形図を図―に示す。当該マンション施設も同時に示したが,旧地形からみると,ほぼ平坦な水田である。問題とされている 8 本の杭の場所には,改築敷地で,長さは 18 m の杭が使用されていた。新築工事の前に,18 m の杭は 8 本引き抜かれ,杭の空洞部分には,低強度のモルタルセメントが注入された。これらの経緯については,国土交通省の中間報告書には,傾斜地盤である 基盤深度14 m から18 m の傾斜ことの記載はあるが,◯ 18 m の既存杭,及び設計の杭長地盤であったこと,◯が 14 m であったという事実関係2) には触れられていない。.当該敷地地盤の特徴図―に横浜市による都築区池辺町付近の地盤データの公表地点が示されているが,当該地内のボーリング地点はないが,周縁部のデータが No. 1 ~ No. 9 まで掲載図―横浜市地盤データ地点このような地層の場所では,杭打ちの職人は,軟弱層から硬質層に達したことは容易に判断できたと述べている2)。確かに容易であったに違いない。この地域の地盤を調べていると,なんと,地盤沈下地域である。図―に横浜市によって計測されている地盤沈下監視されている。それらの多くは,基礎地盤まで達していな用の水準点 M14 (図―参照)の水準測量による沈下いが, N 値> 50 を示す地層までの調査結果が示されての状況である。この軟弱地盤は現在も地盤沈下が継続しいるのは,No. 7 及び No. 8 地点である。これらを図―続けており,マンション完成から問題になった時点までに示す。 N 値自沈の有機質土やシルトが 10 m 内外続に, 80 mm の沈下が観測されている。そのうちの約半いたあとに,泥岩や砂層に到達している。分は東日本大地震による地殻変動によるものであるが,30地盤工学会誌,―() 論図―説杭引き抜き及び注入処理が優勢で現れている。本当に,試験施工地盤は土丹層であったのか疑問が残る状態にある。図―No. 7, No. 8 地点のボーリング柱状図「杭基礎のトラブルとその対策」地盤工学会編(第 1回改訂版,2014)によれば,[今回のアンケート調査で最も注目されるトラブルは,改築敷地における地中に残置された躯体や,杭への突然の遭遇と,これら地中障害物の撤去後の埋め戻し処理方法に関するトラブルである。]と記述されているように改築敷地においては,解決しなければならない課題がある。.残された課題と地盤工学会の役割以下に示す情報公開は従来から取り組まれているが,工法,試験法などの確立は,地盤工学会が独立第三者機関として,業界と共に推進すべき課題であろう。 地盤情報及び敷地経歴情報の公開共有化◯図―マンション立地地盤付近の地盤沈下横浜市は市で実施したボーリング情報を公開し今回も役に立ったが,地盤は連続しているゆえに,すべての地盤本件の杭とマンション傾斜は一筋縄で理解できない状況情報は公開し,社会で共有しないと,有効に活用できなにある。い。こういう地盤情報の共有化システムの提供は,地盤.法地盤工学上の疑問. 杭の引き抜き後のモルタル注入による影響具体的に本件現場における杭抜きの方法は不詳である工学会が国交省などと推進する必要があろう。 改築敷地にある既存杭の引き抜き及び処理法◯ 既存杭引き抜き敷地における杭施工法◯ 杭載荷試験による現地確認手法◯が,本件現場のような超軟弱地盤であると,注入された杭偽装問題に限らず,法制度と地盤工学上とを研究すモルタルが注入時の形態のままかどうか不明で,もし,る委員会は国際地盤工学会では TC302 (Forensic Ge-GL 14 m あたりに固化したモルタル塊があれば,杭打otechnicalち技術職の証言と符合する。もし,杭打ち担当者が,杭工事における事故や紛争,裁判などの解決に資する法地打ち地盤の性状や,杭の引き抜き処理地盤であることを盤工学委員会の設立が必要である。日本における法地盤知っていたとすれば,くい打ち管理はどのようにして確委員会を地盤工学会内部に設置し,国内外における地盤認できるか工事事故例の収集,法的規制の研究などを実施し,成果簡単にはいかなかったに違いない。. 採用された杭工法Engineering)として活動している。さらに,を社会に還元する必要があろう。DYNAWING 工法と呼ばれるプレボーリング拡大根固め杭工法で,対象支持地盤は粘土層ではなくて,砂礫層が対象である工法である。砂礫層では本件の場合,試験杭で確認することとなっていた。通常このような試験は,工事前に実施し,適用性を検討するが,当該工事では,意外にも,杭載荷試験は杭工事期間中(図―)に実施されている。図―にみるように,当該地域の基礎地盤は土丹と通称される泥岩ではあるが,No. 7 地点のように,砂質土February, 2018参考文献1)国土交通省基礎ぐい工事問題に関する対策委員会中間とりまとめ報告書,2015/12/252 ) 由利俊太郎旭化成より悪いヤツがいる,文藝春秋,2016, 1 月号,pp. 158~167, 2015.3 ) ダ イ ヤ モ ン ド on line , 入 手 先 〈 http: // diamond.jp /articles//85497?page=2〉,(参照 2016.12.22)4) 横浜市環境創造局平成26年度横浜市地盤沈下調査報告書,p. 15, 2015, 8.(原稿受理2016.12.22)31
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  • タイトル
  • 高性能魚群探知機による水底の地形・地質調査(技術紹介)
  • 著者
  • 山崎 新太郎・田房 友典・岩崎 俊佑・平松 雅宏
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 32〜33
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210015
  • 内容
  • 技術紹介高性能魚群探知機による水底の地形・地質調査Subaqueous topographic and geologic investigations by a highperformance ˆsh ˆnder山崎新太郎(やまさき北見工業大学岩崎俊田助教佑(いわさき弓削商船高等専門学校しんたろう)房友典(たぶさ弓削商船高等専門学校しゅんすけ)平松技術職員雅とものり)教授宏(ひらまつ北見工業大学まさひろ)技術員. は じ め に漁業やレジャーのための漁群探知機は,音響測定装置,すなわちソナーの一種であるが,近年,漁礁を発見し効率的に漁業を行いたい,又は効率的に釣りを楽しみたいというユーザーの希望を実現するために,衛星測位システムを実装し,さらにその測深性能も解像度も飛躍的に高性能化している。そして,それは水底の科学調査や簡易な水底の測量,底質調査を低価格で実現するという研究者にとっても魅力的な副産物を産んでいる。さらに,図―高性能魚探で得られるソナーイメージこの魚群探知機のデータを解析し,様々な情報を抽出できるソフトウェアも登場し,一層科学研究において利用イドスキャンイメージでは,深い場所で幅約100 m に亘されるようになってきている。って反射強度を面的に映し出している。筆者らは,最近の高性能魚群探知機を利用し,大型船以上の高性能魚群探知機では測深を面的に密に行えば,の侵入できない沿岸の浅い水域において発生する地すべ数値地形モデルの作成に必要な空間位置及び深度の情報りの調査1) や,水中に沈んだ災害遺構の調査2) に利用しが得られるため,それから水底地形図を作成することがている。これらの装置が有効な深度は,概ね数十 m 以可能である3)。一方で,水底地形図の作成方法として一下という浅い水域に限られ,精度面でも未検証な点が多般に用いられているマルチビーム測深器と異なり,魚群いが,それをもってしても水中の調査が低価格で簡易に探知機はシングルビームである。そのために,調査効率なってきたことは大きな利点があろう。本稿では,筆者はそれらと比べると格段に落ちる。しかし,総重量は数らが行っている方法について概要を述べる。.高性能魚群探知機魚群探知機をはじめソナーは音波を水中で射出し,水中の物体をイメージングし,深度を測定するものである。kg 以下と軽量であるために小型のゴムボートにも艤装でき一人での調査が可能な他,筆者らは無人でしか調査ができない危険水域の調査を実現するためにラジコンボートにも艤装を行って調査を実施している(図―)。ただし未検証な点もある。特に音速や,測深においてこの技術によって魚群を検知し,さらに船を安全に航行重要な水温や塩分などの細かな設定が大幅に簡略化されさせることができる。前述したように,近年の魚群探知ており,その算出方法は未公表である。精度については,機は衛星測位システム(GNSS)を実装しており,そし筆者らはレッド(測鉛)測深値との比較により水深 30てソナーイメージにも位置情報が付加されているようにm 以下では測深値の違いが0.5 m 以下に収まっているこなっている。さらに,ソナー音源の運用周波数は従来のとを確認したが,まだ様々な環境において十分な検証が魚群の検出に有効な周波数の利用から,より高解像度で行えているとはいえず今後の課題であろう。水中の物体や地形を精密にイメージングできる高い周波数の音源も用いられるようになってきた。そして,扇状.データの処理と表面地質の分析に音波を射出し,その反射強度をイメージングすること高性能魚群探知機によって科学調査が行われるようにで水底面の構造物を映し出すサイドスキャンソナーも実なった背景として,得られたデータを処理する安価なソ装されてきている。このような技術は,水中の物体の精フトウェアが販売されていることもある。図―はその密な観察を実現する。図―は神奈川県芦ノ湖におけるような測深データのエラーの補正と抽出と,水底表面地水没林をイメージングしたものである。従来の魚群探知質の粗さや硬さを分析するソフトウェア(英国 Reef-機の周波数帯では捉えられない水中の木々を実際の形にMaster Software 社製 ReefMaster v.2.0)の表示例であ近い形状で複数検出している(矢印は水中林)。またサる。このソフトウェアを利用することの第一の利点は,32地盤工学会誌,―() 技術紹介図―魚探データの補正・分析ソフトウェアによる表示例.おわりに近年のドローン( UAV )による地形の精密測量・図化の簡易化・低価格化と同様に,光の届かない水中においてもその地形,地質を知る方法がより手軽に低価格になってきていることを紹介してきた。今後,様々な水域の特に科学調査においてこのような方法は普及するだろう。図―高性能魚群探知機と各種船への艤装の例誌面の都合により,多くの文献を紹介することはできなかったが,参考文献に筆者らの研究を挙げた。筆者らソナーが自動取得する測深値は頻繁にエラーを含んでいの調査事例及び調査技術に関しての詳細はそれらをご覧るために,取得されたソナーイメージそのものと対比し,いただきたい。エラーの修正が効果的に行えることである。また,理論的な根拠は十分に与えられていないものの,半経験的に水底で反射した音響信号から底質の粗さ( E1 値)や硬さ( E2 値又は PeakSV 値)を定量的に分析できる機能を備えている。筆者らの研究では,水中カメラで取得した画像との対比で概ね合理的な結果を得ている4)。また,上記のようなソフトウェアを経由して,数列として経緯度,深度,粗さ値,硬さ値等の抽出が可能である。これは DEM と同様に各種 GIS ソフトウェアで扱え,等深線図の作成や三次元モデルの作成に利用できる。上記の低価格のソフトウェア以外に,近年さらに高機能な設定,分析を可能とする音響調査の専門ソフトウェアにおいても高性能魚群探知機で得られたデータファイルに対応するものが増えてきており,それらを利用すれば,さらに精密な地形・地質の解析が可能になるだろう。February, 2018参考文献1)山崎新太郎・松四雄騎・片岡香子・山口直文神奈川県・芦ノ湖の湖底調査―低価格サイドスキャンソナーによる水底調査の試み―,京都大学防災研究所年報,Vol.60(B), pp. 453~460, 2017.2) Yamasaki, S., Kamai, T.: A novel method of surveyingsubmerged landslide ruins: Case study of the Nebukawalandslide in Japan, Engineering Geology, Vol. 186, No.24, pp. 2833, 2015.3) 山崎新太郎・原口 強・伊藤陽司レジャー用魚群探知機を利用した水底地形調査(解説),応用地質,Vo. 54,No. 5, pp. 201~208, 2013.4) Yamasaki, S., Tabusa, T., Iwasaki, S., Hiramatsu, M.:Acoustic water bottom investigation with a remotelyoperated watercraft survey system, Progress in Earthand Planetary Science, Vol. 4, No. 25, pp. 19, 2017.(原稿受理2017.11.2)33
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  • タイトル
  • 地盤環境工学におけるモニタリング技術の展望(寄稿)
  • 著者
  • 下辺 悟
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 34〜35
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210016
  • 内容
  • 地盤環境工学におけるモニタリング技術の展望A View of Monitoring Technique in Geoenvironmental Engineering下辺日本大学悟(しもべ理工学部さとる)非常勤講師(前教授)の含水量の測定方法へと発展・応用されてきたもの. は じ め にである。所定の周波数 f の電磁波( f > 150 MHz )地盤環境工学で取り扱う分野は,“地盤と環境の相互を種々の形状・大きさを有する TDR プローブを測関連”をキーワードに,地盤災害,地盤汚染,廃棄物や定対象土に挿入し,オシロスコープやスペクトルア建設発生土,生態系など,広範囲で多岐にわたる1)。近ナライザーなどの高価な装置を駆使して,当該電磁年の社会的にもシリアスな地盤防災,土壌・地下水汚染,波のプローブに沿う反射応答時間を計測する。道路陥没等の諸問題に対して,当該メカニズムの詳細な◯FDR 法 ( Frequency Domain Re‰ectometry , 周解明や今後の適応策の社会実装に向け,実証データのモ波数領域反射法)FDR 法は,土の誘電特性を周波ニタリングプロファイリング技法の構築・蓄積は必須数間隔から測定する方法である。 TDR 法と同様に,である。これが地盤環境の情報認知へと拓かれる。高価な波形図化・解析装置やソフトウェアが必要であり,複素誘電率 e ~周波数特性の理解には手間本稿では,最近の地盤環境モニタリング・センシング技術の現状と課題を大局的に述べるとともに,降雨による斜面崩壊実験への適用事例を紹介する。.地盤環境のモニタリングと土壌水分計がかかり熟練を要する。◯ADR 法( Amplitude Domain Re‰ectometry ,電圧振幅領域反射法)ADR 法は,f=100 MHz の電圧定在波を同軸ケーブル内蔵プローブのシグナルロ筆者の記憶によれば,モニタリング(monitoring,継ッドにより測定対象土に伝送させ,その反射応答の続監視)という用語に関して,地盤工学でそれと同類とインピーダンスから電圧振幅差を計測するものであ見なされるジャンルは, 1970 年代の「現場計測工法」る。写真―に ADR プローブとミニデータロガーや「動態観測」といったキーワードを思い起こす。このを示す。この ADR 法は TDR, FDR 法と比べ安価頃には以前と比べ,地盤と構造物に相互関連した地盤環で操作しやすく,土中温度や塩分の影響が小さいの境における変位(沈下),圧力(土圧,間隙水圧,サクが特徴である。ション)等の計測技術とコンピュータ技術の進歩もあり,. その他の土壌水分計2)実データが迅速かつ系統的に収録されるようになった。静電容量式土壌水分計としては,安価な ECH2O やこれらの蓄積が,当該設計・施工への反映を睨んだ,Hydra Probe の他に,土の含水量・電気伝導度・温度「情報化施工」や「逆解析」手法の確立に繋がったと思われる。を同時に測定できる WET(Water content, Electricalconductivity, Temperature)センサーがある。日本では,ここでは,昨今のエレトロニクスの著しい発展とともHydra Probe や WET センサーの使用実績は乏しい。に,地盤環境計測における土の物質移動モニタリングしかしながら, Hydra Probe は本体が堅牢で,情報の(水分・汚染物質)の重要な必需品の一つで,最近話題データ共有化を指向したワイヤレスセンサーネットワー性や利用頻度が高い小型軽量化・高精度化した,土壌水クにも適することから,アメリカでは主に農学・水文学分計の最前線を概説する。分野での土壌水分計測を中心に多くの研究実績がある。.誘電率法と土壌水分計2)近年,土の含水量(体積含水率 uw )を間接的に測定Hydra Probe は水分のみならず,地盤の塩分濃度や汚染度と密接に関連する土の電気伝導度 EC もリアルタイする,電磁波を用いた土壌水分計法の発展には目覚しいものがある。その代表的な水分計は,次の三つの測定原理・方法から構成される。いずれも計測の基本原理は同一で,土中の電磁波反射特性を利用したもので,土の誘電率 e を求めるための測定要素がそれぞれ異なる。一般に,これらの計測原理は“誘電率法”と呼ばれている。◯TDR 法 ( Time Domain Re‰ectometry , 時 間 領域反射法) TDR 法はもともとケーブルの不具合等を検査するケーブルテスターとして端を発し,土34写真―ADR プローブ(ThetaProbe ML2x)地盤工学会誌,―() 寄稿ムで同時計測できることから,今後“マルチプローブ”として大いに期待される。なお,これらのセンサー使用の際には,温度・塩分依存性を十分留意する必要がある。さらに,電磁波法の現場含水量計測への応用として , GPR ( Ground Penetrating Rader , 地 中 レ ーダー)法がある。この GPR は道路面下の空洞調査用プローブカーにも車載され,最近マスコミ等でよく取り上げられている。.土壌水分計のキャリブレーション2)土壌水分計のキャリブレーションとは,土の誘電率と含水量の関係を構築することである。ここでは,図―斜面崩壊実験での予測体積含水率の経時変化簡便・迅速な土の含水量測定方法として室内・現場計測を問わず有望視されている, ADR 法のキャリブTensiometer, MT )を併用した ADR MT 法の適用事レーション結果を中心に,その現状と課題を述べる。例(降雨による斜面崩壊実験)を紹介する。傾斜角 33°土の誘電率はその三相構成(気相,液相,固相)からの二層モデル斜面が大型実験土槽に上層が関東ローム,して,含水量に大きく依存することが知られている。そ下層に成田砂とそれぞれ所定の締固め状態で作成された。れは水の誘電率が常温で ew ≒ 80 ,空気は eair = 1 ,固相本実験では, 10 本の ADR 及び 8 本の MT プローブがは鉱物組成等にもよるが, es= 2 ~ 12の値を呈するなど,斜面内の設定位置に埋設され,人工降雨装置による降雨構成する誘電率での大きな差異による。強度 40 mm / h 及び連続降雨 8 時間で,斜面が崩壊する図―に,筆者を含む既往の研究における e~uw 関係まで全プローブがリアルタイムで当該計測・収録システの一例を示す。その結果,この関係は代表的な Topp 式ムによりモニタリングされた。図―は斜面崩壊実験でを含め土の種類や構造,土性,乾燥密度 rd 及び塩分のの予測体積含水率 uwの経時変化を示したものである。影響を受け,かなり様相が異なるようである。したがっなお,図中には両試料の飽和体積含水率( uw )s の値もて,正確な体積含水率を必要とする場合には,測定対象併記した。その結果,斜面表層にあるプローブは降雨浸土に対して e~uw 関係を求めることが望ましい。潤とともに ADR 1 から ADR 6 まで順に応答している。筆者の研究2) によれば, ADR ・ TDR法の精度とばら特に斜 面先近 傍にあ る ADR 1 と ADR 2 の uwが高いつきに関しては,両者とも大部分の土は相対誤差±5,値を示し,その傾向は降雨開始120分後の斜面先破壊に絶対誤差±0.02 m3/m3(2)以内の精度に収まってい先行していることが注目すべき点である。これは土中水る。粘土分の多い粘性土,有機質土や火山灰質粘性土はが斜面に沿って斜面先近傍に水分移動しているためと思炉乾燥法との偏差やばらつきが大きく,今後の課題であわれる。さらに,斜面肩破壊が180分後に観測された。以上のように,モデル斜面はこれらプローブの体積含る。. ADR 法の適用事例2)水率の変化に応じて逐次表層崩壊形式を呈していることから,体積含水率の急激な変化が斜面崩壊の様相を事前簡便・迅速で高精度な ADR 法の工学的応用として,に検知しているものと考えられる。このプロファイリン筆者が既に提案している土の含水量とサクションの同時グ(proˆling,深層分析)結果は,MT によるサクショ測定法である,マイクロ・テンシオメーター( Microンの経時変化挙動からも実証されたことを付記する。近年,地球温暖化の影響による海水温の上昇で大気中の水蒸気量が増大するなど,異常気象が続いている。これに伴い,台風による大雨や局地的な豪雨の発生回数も増え,土砂災害の危険性が益々高まっていることから,モニタリングの重要性と土砂災害適応策の社会実装に向け,今後の発展・深化に期待してやまない。参考文献1)嘉門雅史・大嶺 聖・勝見 武地盤環境工学,共立出版,pp.1~12, 2010.2 ) 下辺 悟土の誘電率と含水量の関係及びその工学的応用,地盤材料試験・地盤調査の精度とばらつきに関するシンポジウム論文集,地盤工学会, pp.153 ~160, 2012.図―February, 2018誘電率と体積含水率の関係(原稿受理2017.10.23)35
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  • タイトル
  • 日本最北端の土木系学科を有する大学での補強土壁の研究(寄稿)
  • 著者
  • 小笠原 明信
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 36〜37
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210017
  • 内容
  • 日本最北端の土木系学科を有する大学での補強土壁の研究Study on Reinforced Soil Wall on Northernmost University in Japan小笠原明信(おがさらわあきのぶ)学生編集委員(北見工業大学). は じ め に筆者が所属している北見工業大学は土木系学科を持つ,日本最北端の大学である。 1 ~ 2 月の厳冬期の外気温は- 20 °C にまで低下し,日本で最も寒くなる大学であると思われる(ちなみに夏期には 30 °C を超える日も多々ある)。北見工業大学では,このような多様な気候条件を活かして積雪寒冷地における地盤構造物の屋外動態観測を多数実施している。筆者は,学部 4 年次から川口貴之先生が主宰する凍土・土質研究室に所属し,卒業・図―凍上による変状及び壁面パネル脱落事例修士研究のテーマとして,積雪寒冷地における補強土壁の損傷メカニズムの解明と効率的な維持管理手法の検討構築された補強土壁も少なからず残存すると考えられ,に取り組んでいる。本稿では,筆者が学部・修士の研究変状の可能性を有する既設補強土壁を地盤調査等によっテーマとして取り組んでいる補強土壁に関する研究内容て抽出しようとする際には,変状の詳細なメカニズムをについて紹介する。本稿が,他大学や高専で筆者と同様把握しておく必要がある。このように,積雪寒冷地におに地盤工学の研究に取り組む方,地盤工学に興味があっいて補強土壁の形式によっては補強土壁の耐力低下を招て今後の所属研究室に迷う方などのお役に立てることがくことに強い興味を引かれた青森県出身の筆者は,学部できれば幸いである。.積雪寒冷地における補強土壁の問題筆者の研究で対象としている帯状補強材を用いた補強土壁工法は,現在では日本国内で最も多く採用されている工法である。積雪寒冷地でも数多くの施工実績があるが, 2000 年に長野県で報告された事例をはじめとして,4 年次の研究室配属の段階から,大学院博士前期課程への進学を想定し,縮尺模型実験による定性的な挙動把握~既設補強土壁の状態把握手法の検討~実物大補強土壁の構築と動態観測を一貫して行うことを決意した。.縮尺模型実験による冬期間の変形挙動の把握盛土材の凍上が原因とされる幾つかの変状事例が報告さ上述の背景から,将来的に実物大実験を行うことを念れている1)。図―は凍上によって変状が発生したと考頭に,帯鋼補強土壁の凍結融解挙動を定性的に把握するえられている 2 つの事例であるが,壁面パネルと補強ことを目的として,凍上性が異なる 2 種類の盛土材を材の接続部で破断し,壁面パネルが脱落していることが使用した高さ1.5 m の補強土壁模型を屋外に構築し,様確認できる。この補強土壁工法では,地震や記録的な降々な計測を卒業研究の一環として行った2)。補強材と接雨などの外力が作用して変状が発生した場合でも,図―続した壁面パネルにある荷重計による,一連の観測結果のように壁面パネルが脱落することは極めて稀である。から,荷重は壁面側から盛土材に凍結が入った直後に急また,図―のような変状と壁面パネルの脱落は,現状速に増加しており,その際の荷重については凍上性の高では予兆の把握が困難であり,融雪期に発生するため,い盛土材を使用した方が大きいことが分かった。さらに,積雪寒冷地においては地震や記録的な降雨に匹敵するよ融雪期には図―に示すような壁面パネルの落下が確認うな課題となっている。厳冬期に壁面パネルへ凍上力ができた。脱落した壁面パネルの補強材との接続部で補強作用した際には比較的大きな力が補強材に作用すること材が破断しており,その状況は図―と類似しているこも予想されるが,どのようなタイミングで凍上力が作用とが分かる。このような屋外での模型実験によって定性(集中)するのか,破断に至る前に補強材は引抜けない的ではあるものの,補強土壁の変状形態と最終的には壁のかなど,変状した詳細なメカニズムについて考えると面パネルの脱落まで再現することに成功したことで,地疑問点も数多く存在する。積雪寒冷地に新設される補強盤工学における問題解決の面白さを肌で感じることがで土壁は,凍上対策として壁面パネル裏側には凍上抑制層きた。一方で,卒業論文発表会や地盤工学会北海道支部を設けるようになっているが,この対策が施される前にの技術報告会の準備において,上述した問題解決の面白36地盤工学会誌,―() 寄図―縮尺模型実験で脱落した壁面パネルの状況写真―稿遠心載荷実験に用いた補強土壁模型さを筆者の研究内容として他者に伝えることの難しさを痛感し,卒業研究を通して自分の弱点を明確にすることができた。.既設補強土壁の状態把握手法の検討と実物大補強土壁の構築修士論文の研究では,既設補強土壁の健全性評価手法の検討を試みている。変状の程度が異なるいくつかの既設補強土壁に対して表面波探査を行い,変状程度と S写真―構築中の実物大補強土壁波速度分布の関連性について検討した。その結果,補強土壁内の S 波速度のばらつきの程度が変状の程度と関連していることが分かった3)。.今後の進展このような研究に取り組む中で,施工中の補強土壁で当面の目標は,実物大補強土壁に対して丁寧な動態観表面波探査を実施することができ,幸運にも発注者や補測を実施して,壁面パネル脱落メカニズムの解明に資す強土壁メーカーなどの実務者と議論する機会を得た。こるデータを取得することである。同時に,表面波探査なのような経験から筆者は,補強土壁と将来の就職の関係どの地盤調査を定期的に行い,壁面パネル脱落の前兆と性を意識し始め,まずは企業をよく知ることが大切であ損傷を受けた補強土壁の維持管理に適用可能な手法を検ると考えて,補強土壁メーカーへのインターンシップに討することである。しかし,実補強土壁において壁面パ参加した。インターンシップ中には,技術的な内容のみネルの脱落が発生するのは,竣工して数年後であることならず業界動向など,大学では得ることができない情報が確認されているため,筆者の博士前期課程の在学期間を知ることができた。また,遠心載荷実験に立ち会う機中には壁面パネルが脱落しない可能性がある。つまり,会があった。地震動の作用を想定した遠心載荷実験(写筆者の目下の最大の悩みは,新たに構築した実物大補強真―)では,壁面パネルの変状は進行するものの,壁土壁の計測データが確実に取得できているかに加えて,面パネルの脱落やそれに伴う盛土材料のこぼれ出しは発博士後期課程への進学である。生していなかった。このように,地震力の作用では図―筆者が研究を進めるにあたり,指導教員である川口貴に示したような壁面パネルの脱落に至らないことを目之先生から常に暖かいご指導を頂いております。また,の当たりにし,積雪寒冷地での壁面パネルの脱落現象は,既設補強土壁での表面波探査や実物大補強土壁の構築は,低頻度ではあるものの,地盤構造物としての耐力を確実寒地土木研究所の橋本に低下させる事象であると改めて感じることができた。インターンシップでは志村直紀 氏をはじめとするヒロ先述したように壁面パネルの脱落についてメカニズム株 の皆様にご協力を賜りました。末筆ながら記セ補強土の概略が判明したことと,表面波探査を用いた維持管理聖 氏との共同研究の成果です。して深甚なる謝意を表します。手法についてある程度の見通しができたことから,寒地土木研究所と協力し,写真―に示す実物大補強土壁の構築に着手した(2017年10月竣工)。実物大補強土壁は,北見工業大学が2016年より北見市から約30 ha の旧北見競馬場を借り受けて実験フィールドとして運用している「オホーツク地域創生研究パーク」に構築した。実物大補強土壁は良質な盛土材料と凍上性を有する盛土材料で構築し,冬期間の寒気の侵入によって凍上性盛土材料を使用した補強土壁には意図的に変状を与える。その際の補強材のひずみ,壁面土圧,盛土内の飽和度や温度などを計測する予定である。また,補強土壁の経時的な耐力低下を把握するため,定期的に表面波探査を行う。February, 2018参考文献1)橋本 聖・川尻峻三・川口貴之・林 憲裕・林 宏親凍上によるテールアルメ補強土壁の被災事例,土木学会北海道支部論文報告集(DVDROM),Vol. 73, 2017.2 ) 小笠原明信・橋本 聖・川口貴之・中村 大・川尻峻三・山下 聡帯状補強材を用いた補強土壁の凍結融解挙動に関する模型実験,地盤工学会北海道支部技術報告集,Vol. 57,pp. 341~346,2017.3 ) 小笠原明信・川尻峻三・橋本 聖・川口貴之・田中悠暉・中村 大・山下 聡表面波探査による既設補強土壁の S 波速度の測定と評価,ジオシンセティックス論文集,印刷中.(原稿受理2017.10.24)37
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  • タイトル
  • 新規制定の地盤工学会基準案「地下水面より上の地盤を対象とした透水試験方法基準」への意見に対する検討結果の報告
  • 著者
  • 地盤工学会基準部
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 38〜38
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210018
  • 内容
  • 資料―新規制定の地盤工学会基準案「地下水面より上の地盤を対象とした透水試験方法基準」への意見に対する検討結果の報告地盤工学会基準部新規制定の地盤工学会基準案「地下水面より上の地盤は「地盤調査規格・基準委員会」,「基準部会」並びにを対象とした透水試験方法基準」を「地盤工学会誌」平「理事会」で審議・承認されました。ここに,その結果成 28 年 2 月号で公示し,基準案を学会ホームページに(表―)をご報告いたします。なお,検討結果は学会掲載して(公示期間平成28年 4 月30日まで),会員の皆様から意見を募りました。いただいたご意見を,基準案を作成した「地下水面より上の地盤を対象とした透水ホームページにも掲載しております。ご意見をいただいた会員の方々にお礼を申し上げるとともに,今後ともよろしくお願いします。試験方法基準化 WG 」で検討しました上で,その結果表―意No.1見内(原稿受理2017.12.13)基準案に対する会員からの意見への検討結果容附属書 A(規定)「結果の解析方法」は,測定値の整理図の例示および飽和透水係数を算出する式が紹介されている。附属書 B(参考)「定水位浸潤装置及び試験結果整理の例」は,数種意見への対応基準には採用しませんが,解説に記述いたします。適用限界につきましては,本試験法の当初の目的でもあり,計測深度,透水係数の大きさを試験法ごとに解説に記述いたします。類の装置および土壌パラメータ( B.4 )と形状係数 C を与える式の係数の例,などが表示されている。整理例は見当たらない。これらは過去の研究成果を受けた基準化作業なら,その開発を担当された者の見出した結論の範囲に適用限界がある筈であろう。複数の装置の適用限界は明示できる見込みか,公開される基準である。2地盤工学会誌( Vol. 64 2, pp. 32 ~ 33 )の公示資料では,具体的な本 基準には採用しませんが,解説に記述いたします。アンケートの実施,基準に対する社会的な必要性,ニーズが,その例示もなく示されない 例示につきましては基準には載せることはできませんので,解説に記ために,曖昧さが大きくなっている。述いたします。3上記の公示資料に述べられているように,「実施機関やサイト」では,種々の地盤条件が異なるために,「比較検討や統一的な評価が困難な状況にあった。」という状況になるから,基準化を如何にすべきか重要で基準には採用しませんが,解説に記述いたします。ここでの「評価困難」は,技術的困難の意味ではなく,個別に試験が実施されてきたことから評価困難という意味であり,統一手法,条件で行うことで比較ある。しかし「評価困難」の解決にならず,趣旨が自己矛盾に陥っていると解される。検討ができることを示しております。複数の試験方法が推奨される現場地盤条件(「場」,「領域」など)を明基準には採用しませんが,解説に記述いたします。4確にすべきである。領域内部の地盤土質の種類・成層性によっても境界条件によっても浸透流は変わることから,次の状態量を計測することを考慮に入れるべきと主張する。 対象地盤の成層性(異質粒度の成層地盤では浸透流は著しい影響を受けるため) 土質性状(土質粒度砂質土か細粒土か,乾燥密度 or 間隙比,試験前後の含水比) 「地下水面より上の地盤」の高さに対する制約を明確にすべき(上記2 項目の影響を受ける) 装置を設定する地盤土性により懸念される「地盤内の間隙空気」に対する規定38地盤工学会誌,―() 資料なお,表―に示しました基準案に対するご意見のほおいて,基準案及び解説を紹介・説明するとともに,基かに,基準案を対象とした公開討論のご要望をいただき準案に対するご意見を参加者からうかがいました。参加ま した 。こ れを 受け て, 第 52 回地 盤工 学研 究発 表会者からは,解説に反映すべき貴重なご意見を多数いただ(平成29年 7 月開催)のディスカッションセッションにきましたが,基準案に対するご意見はありませんでした。資料―新規制定の地盤工学会基準案「水圧破砕法による初期地圧の測定方法」への意見に対する検討結果の報告地盤工学会基準部新規制定の地盤工学会基準案「水圧破砕法による初期地圧の測定方法」を「地盤工学会誌」平成 28 年 4 月号で公示し,基準案を学会ホームページに掲載して(公示期間平成28年 6 月30日まで),会員の皆様から意見を募りました。その結果,当公示期間中において会員からのご意見はありませんでした。この上で「地盤調査規度確認と修正を行い,「基準部会」並びに「理事会」で審議・承認されました。当基準案についてご確認をいただいた会員の方々にお礼を申し上げるとともに,今後ともよろしくお願いします。(原稿受理2017.12.13)格・基準委員会」で当基準案のフォーマットについて再February, 201839
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  • タイトル
  • 新規制定の地盤工学会基準案「水圧破砕法による初期地圧の測定方法」への意見に対する検討結果の報告
  • 著者
  • 地盤工学会基準部
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 39〜39
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210019
  • 内容
  • 資料なお,表―に示しました基準案に対するご意見のほおいて,基準案及び解説を紹介・説明するとともに,基かに,基準案を対象とした公開討論のご要望をいただき準案に対するご意見を参加者からうかがいました。参加ま した 。こ れを 受け て, 第 52 回地 盤工 学研 究発 表会者からは,解説に反映すべき貴重なご意見を多数いただ(平成29年 7 月開催)のディスカッションセッションにきましたが,基準案に対するご意見はありませんでした。資料―新規制定の地盤工学会基準案「水圧破砕法による初期地圧の測定方法」への意見に対する検討結果の報告地盤工学会基準部新規制定の地盤工学会基準案「水圧破砕法による初期地圧の測定方法」を「地盤工学会誌」平成 28 年 4 月号で公示し,基準案を学会ホームページに掲載して(公示期間平成28年 6 月30日まで),会員の皆様から意見を募りました。その結果,当公示期間中において会員からのご意見はありませんでした。この上で「地盤調査規度確認と修正を行い,「基準部会」並びに「理事会」で審議・承認されました。当基準案についてご確認をいただいた会員の方々にお礼を申し上げるとともに,今後ともよろしくお願いします。(原稿受理2017.12.13)格・基準委員会」で当基準案のフォーマットについて再February, 201839
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  • ついにはじまる,室内土質試験の国際統一化 ―第18回CEN/TC341/WG6(室内土質試験)会議参加報告―((学会の動き)(ISOだより))
  • 著者
  • 地盤工学会ISO国内委員会
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 40〜40
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210020
  • 内容
  • ついにはじまる,室内土質試験の国際統一化―第18回 CEN/TC341/WG6(室内土質試験)会議参加報告―地盤工学会 ISO 国内委員会. は じ め にせん断速度を決める目安として,せん断強さ(ピーク)を 示 す ま で の 時 間 を, ASTM など も 参 考 に し て ,CEN/TC341/WG6 (Laboratory tests on soils室内土12t90(90圧密までの12倍の時間)とした。質試験)の第 18回会議が, 2017年 10月18日~10月 20日の 3 日間にわたってマドリード(スペイン)にある Ce-透水を表す用語として,Conductivity ではなく,昔かISO/TS 1789211(透水試験)の議論dex(公共工事研究試験センター)において開催された。ら地盤工学の分野で慣れ親しんでいる Permeability会議名から分かるように,ここでは CEN (欧州標準化を使うこととした。投票で多くの意見が出されたら,委員会)が国際規格の策定作業を行うことになっている。これは,本件が ISO/TC182/SC1 での投票で CEN リードのウィーン協定適用となったためである。メンバーは,イギリス(議長国),ベルギー,フィンランド,フランス,ドイツ,ギリシャ,オランダ,ノルウェー,ポルト再度見直す。 Rigid wall(締固めモールドや圧密試験装置が基本)と Flexible wall (三軸試験装置が基本)の試験装置概略を示す。Constant head, Falling head constant tail, Falling headガル,スイス,スウェーデン,スペインの欧州各国と,raising tail, Constant ‰ow の 4 種類を示す。Constant日本である。日本は ISO からの正式オブザーバーとい‰ow test(ポンプと水圧計を使用)はあまり一般的でう立場なので,積極的に意見を発して,欧州のみの考えないようであるが,ノルウェーなどでは行われている方に偏った国際規格にならないよう努力することが必要ようである。である。今回は 18 回目の会議であり,出席者は 11 名であった。.議論の内容議論した内容はその場で決定するのではなく,メール供試体サイズ(直径と高さ)は,試料の最大粒径の 6倍以上とする(日本は 5 倍以上)。透水係数と適切な動水勾配の最大値を書いた表を参考に掲載する。例えば, 10-9 m / s 以下の透水係数では,動水勾配は最大30とする(基本,ASTM と同じ記述)。又は次回の会議で再確認される。どのように修正されたフランスからは大きすぎる(試料が乱される)との意かがしっかりと確認できることは大変ありがたい。その見があり,国によって様々な値が取られているようで反面,同様に議論が繰り返されるなど,ゆっくりとした進行になっている。今後の日程こ こ で 議 論 す る 規 格 は , 12 の ISO / TS ( Technicalspeciˆcation )である1) 。議長より,現在の手続きの進捗状況(ISO 規格となっていないもの)の説明があった。ISO/DIS 178927(一軸圧縮試験), ISO/DIS 17892 8(非圧密非排水三軸圧縮試験)は最終投票がそれぞれ2017年 10月 23日, 12月 15日に締め切られる予定である。ISO / DIS 17892 9 ( 圧 密 三 軸 圧 縮 試 験 ), ISO / DISある。初期飽和度と作用させるバックプレッシャー( BP )の表を掲載する。これにより,どの程度の BP で飽和するのかが分かる。例えば,飽和度95なら300 kPaの BP を作用させる。流れの安定性の判断として,流速が 10 の誤差で測定できるようになるまで続ける。水の粘性の温度補正は,ISO 178924(粒度試験)と同じ表を掲載する。透水係数は 4 点以上測定し,平均値を取る。17892 12 (コンシステンシー限界試験)は, ISO 事務次回は, ISO / TS 17892 10 (直接せん断試験)の投局に提出済みで最終投票が始められるのを待っている状票結果(意見付き)が出てくる2018年 6 月中旬にパリ(フ態である。ISO/TS 1789210(直接せん断試験),ISO/ランス),又はロンドン(イギリス)で開催予定である。TS 17892 11 (透水試験)は,年内( 2017 年)に WG(文責豊田浩史長岡技術科学大学)案を事務局に提出する予定である。ISO/TS 1789210(直接せん断試験)の議論定圧試験のみを取り扱い,側壁の摩擦は考慮しないなど,実務向けの規格となっている。40参1)考文献ISO だより,地盤工学会誌,Vol. 60, No. 8, p. 46, 2012.(原稿受理2017.11.8)地盤工学会誌,―()
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  • タイトル
  • 地震PML(技術手帳)
  • 著者
  • 吉澤 睦博
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 41〜42
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210021
  • 内容
  • 技術手帳地震 PMLSeismic Probable Maximum Loss吉株 竹中工務店澤睦博(よしざわ技術研究所 地震工学部. は じ め にむつひろ)地震リスクグループリーダーするものであり,図―に示す不確実性1)が含まれる。 と◯ は地震ハザード(対象地点に影響を及図―中の◯地震 PML(Seismic Probable Maximum Loss予想ぼす地震動の大きさとその超過確率の組合せ)のばらつ最大損失額)は,不動産の売買や証券化の際に行われる ~◯ はフラジリティ(地震動の大きさに応じたきで,◯デュー・ディリジェンス( Due Diligence ,以下 DD と個別建物の被害確率)のばらつきを表す。ハザードのば略す)業務において,地震による経済的な損失予測で用らつきは広域的な関連が強く人為的には管理できない事い ら れ る 指 標 で あ る 。 こ こ で は DD を 概 説 し , 地 震象であり,フラジリティのばらつきは人為的に管理できPML の現状及びその課題と今後について紹介する。る事柄を対象としている。.デュー・ディリジェンス地震 PML は,ある想定する規模の地震により当該建物が被害を受けたとき,被災前の状態に復旧する補修工DD とは,不動産の売買や証券化等において,対象と事費の,総建替工事費(再調達価格)に対する割合で定なる不動産を専門家が多角的に調査・診断し,投資対象義される。PML は,建設地の地震危険度と建物の地震としての価値を適正に評価,資産査定することを言う。損失の両者に基づき評価されるが,現状は評価会社が算日本では不動産証券化の動きが 1990 年代後半から始ま定式や評価モデルのパラメータを独自に構築している場り,DD が行われるようになった。合が多く,PML の算定方法は統一されていない。日本DD の業務は図―の通り,物的調査,環境調査,法建築学会の建築物の安全性評価ガイドライン小委員会に的調査,経済的調査の 4 つのカテゴリーに分かれる。おいて,評価会社が採用している PML の定義を調査し物的調査に環境調査を含めた報告書をエンジニアリンた結果を表―に示す。エンジニアリング・レポートのグ・レポートと呼び,土地・建物の状況を調査しリスクガイドラインである文献 3 でも表―の定義が示されを適正に洗い出すことを目的としている。地震 PML は,ている。物的調査の地震リスクの判定の際に用いられる。. 地震 PML の定義地震リスク分析は,将来起きるであろう大地震が建物にもたらす経済的な損失の大きさとその発生確率を予測PML1 では損失を評価する地震( A 断層における地震など)を特定してから,特定地震に対する地震動強さ ~◯ のばらつき)を考慮してや損傷評価のばらつき(◯90非超過確率の損失率を算定する。 ~◯ )を考慮PML2 では地震動強さのばらつき(◯した地震ハザード曲線から 50 年 10 の地震動強さを求 ~◯ )をめ,地震動強さに対し損傷評価のばらつき(◯考慮して 90 非超過確率の損失率を算出する。図―に PML1 と PML2 の関係を示す。図―図―デュー・ディリジェンスにおける業務区分February, 2018地震 PML 評価における不確実性の構成(文献 2の図に追記)41 技術手帳表―PML の定義の種類とその算出手順と特徴図―PML の試算例(文献 1 の図を元に作成)災害による損失の大きさが 20 を大きく超える場合にデフォルト(債務不履行)の可能性が高まると言われており,日本の地震 PML では,より厳しく査定する考えで15を目安とする場合もある。近年,新築建物の設計要件として地震 PML の提示が求められる場合もある。例えばデータセンターの設置基準4)では,最も高信頼なサービスレベルを提供する階層のティア 4 では,PML3 で10未満が求められる。.地震 PML の課題と今後地震 PML は建物の耐震性能が金額として定量化されるため事業への影響が明確で分かりやすい。しかし,評価会社により PML の定義や考慮すべき不確実性の評価が異なるため,基本的には投資対象の建物に対する相対的な耐震性の指標として判断すべきであろう。また地震 PML では,建物個々の特性が大きく影響す図―PML1 と PML2 の関係(文献 1 の図を元に作成)る損失,例えば機器・家具・在庫品の損失,地震後の津波や火災による損失,敷地地盤の液状化や傾斜地崩壊による損失等は一般的に考慮されていない。高層建物などの新たな地震リスクとして顕在化してきた長周期地震動による損失も対象外である。近年,公開されている地震調査研究推進本部の地震活動モデル5)を用い,PML1 の考え方で,津波や長周期地震動をイベントリスクとして地震 PML の評価へ取り組む研究6),7) も報告されている。図―PML1 と PML3 の関係(文献 1 の図を元に作成)対象建物の特性に応じ,地震ハザードによる PML と合せて,地震リスクの総合的な判断への利用が考えられる。一方,PML3 は PML1 や PML2 のように特定の地震や地震動による損失ではなく,全ての地震イベントごと ~◯ )を考慮しに地震動強さや損傷評価のばらつき(◯て 50 年間での超過確率 10 の損失を算出する。図―に PML1 の関係と合せて示す。参1)2)3)各 定 義 に よ る PML の 大 小 関 係 は , 概 ね PML1 とPML2 が同程度,PML1≒PML2>PML3 となる傾向があることが報告されている1)。図―は同一の手法(地震 ハ ザ ー ド 評 価 , フ ラ ジ リ テ ィ評 価 が 同 じ )に よ り4)5)PML1 ~ PML3 を求めた結果である。 PML3 / PML2 は1 以下, PML1 / PML2 は 0.5 ~ 2 程度となっている。全6)体的には PML1>PML2 となる地点の方が多い。7). 地震 PML の使用例欧米では証券化対象不動産の評価で,地震を含む自然42考文献日本建築学会建築物の安全性評価ガイドライン小委員会 報告書,pp.1~42, 2010. 地震動,p.46, 1999.地盤工学会ジオテクノート◯ロングライフビル推進協会・日本ビルヂング協会連合会不動産投資・取引におけるエンジニアリング・レポート作成に係るガイドライン,pp.171~195, 2011.日本データセンター協会データセンター ファシリティ スタンダード,pp.2~7, 2014.防災科学技術研究所,入手先〈http://www.jshis.bosai.go.jp/〉(参照 2017.9.11)佐藤一郎・福谷 陽津波を考慮した地震 PML の提案,日本建築学会大会学術講演梗概集,pp.59~60, 2014.恒川裕史・大渕正博・糸井達哉・高田毅士長周期地震動を考慮した PML 評価手法の開発,日本建築学会技術報告集,Vol. 21, No. 47, pp.61~66, 2015.(原稿受理2017.9.11)地盤工学会誌,―()
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  • タイトル
  • 6. 圧密とせん断(X線CTから見る土質力学)
  • 著者
  • 肥後 陽介・高野 大樹・大谷 順
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 43〜50
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210022
  • 内容
  • X 線 CT から見る土質力学.肥後陽京都大学大学院介(ひご工学研究科大ようすけ)准教授谷熊本大学大学院圧密とせん断高野大樹(たかのだいき)国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所港湾空港技術研究所 主任研究官順(おおたに先端科学研究部じゅん)教授局所化現象は,世界中で大きな研究的興味を惹いており,. は じ め にX 線 CT を用いた多くの研究成果が残されてきている。X 線 CT を初めて土質力学に適用したのは,フラン本章では,三軸圧縮試験におけるひずみの局所化現象教授らである1) 。の可視化を中心に,圧密,一面せん断,一軸圧縮におけ気乾砂の三軸圧縮試験を行い,供試体中に発生するせんる変形挙動の可視化事例を示し,従来の力学試験で得ら断帯を三次元的に可視化した。さらに,せん断帯内部のれる巨視的な応答と X 線 CT が明らかにした新しい事間隙比を定量化することにより,同じ拘束圧条件下では実との関係を紹介する。ス・グルノーブルの Jacques Desrues限界状態における間隙比が初期の密度によらず一定となることを示し,現在でも多くの論文に引用される極めて. 圧密新規的な結論を導くことで,X 線 CT の威力を世界中にバーチカルドレーン工法を対象としてドレーン材の変広く知らしめた。この研究では,ダイレイタンシーによ形が粘性土の圧密挙動に与える影響を評価するために模る密度変化の観察に X 線 CT の特徴である密度分布の型実験を実施した6)。可視化が上手くフィットした。このように,土の破壊と地盤材料として初期含水比150のカオリン粘土,ドいう重要な問題と,物体内部の密度変化を三次元的に可レーン材として OHP シートで補強したろ紙を使用した。視化するという X 線 CT の特徴によって, X 線 CT は図―.に実験断面を示す。カオリン粘土層の上下端に元来,ひずみの局所化の可視化ツールとして用いられて排水槽となる豊浦砂の層を設けている。 CASE1 は無対きた2),3)。さらに現在では,マイクロX 線 CT の発達に策,CASE2, 3 はドレーン材を設置したケースである。より,土粒子スケールの変形挙動の可視化が可能となっCASE2 は粘土層の圧密沈下に伴うドレーン材の変形をたことで,土の微視構造の変化と巨視的な土の応答との許容するケース, CASE3 はドレーン材の上下端を固定関係を明らかにすることに,X 線 CT は重要な貢献をもし変形を許容しないケースである。試料容器は高さ355たらしている4),5)。mm ,内径 110 mm のアクリル容器であり,粘土層の初実務や学問としての土質力学においては,破壊にいた期高さは 200 mm である。 CT 画像の撮影は,熊本大学るまでの現象,つまり剛性やモール・クーロンの破壊規所 有 の 産 業 用 X 線 CT ス キ ャ ナ を 用 い て 行 わ れ た 。準に代表される強度が重要であるが,破壊前の変形量の1voxel のサイズは 0.073×0.073× 2 mm3,撮影間隔を 2小さい領域では,土の幾何学的変化が少ないため, Xmm ピッチとし連続的な画像を得た。線 CT においても状態変化の可視化は容易ではない。一口絵写真―( http: // u0u1.net / EDoR )は各ケース方で,大変形領域における,破壊面の可視化やひずみののドレーン材の中心位置における鉛直断面の圧密度分布図―. 実験装置及び実験ケースの概略図6)February, 201843 講  座である。圧密度は CT 画像の輝度値から換算した地盤密度より算出した。 CASE 2 及び CASE 3 の画像中央における黒色の領域がドレーン材である。CASE 1 において,圧密の進展に伴い供試体上部から圧密が進展している様子が確認できる。 e = 25.0 の時点で上下端において圧密度100の領域が形成されているが,供試体中央は圧密度が100に達していない。これは上下の排水層の影響が強く出ているためと考えられ,本実験の圧密圧力が小さく,応力の伝達が上部の方が高いためだと考えられる。CASE 2 ではドレーン材の変形が下側部分と中央部分において確認できる。さらに圧密度の分布をみると,ドレーン材の屈曲部分に圧密度の高い領域が形成さ図―. 一面せん断試験結果7)れていることが分かる。またドレーン材の変形が少ない領域では圧密度の低い領域が確認できる。CASE 3 では圧密度がドレーン材の周辺から均一に進行していく様子を確認できる。以上のことからドレーン材の局所変形が不均一な圧密の進行の原因となることが分かる。現在,CT 画像から粘土のミクロな土骨格構造を観察することは難しい。しかし,土のマスとしての密度変化を評価する場合は,対象が細粒分で構成される地盤であっても効果を発揮する。. 一面せん断試験X 線 CT 装置は,装置中央に被検体を設置する回転テーブル,その両側に X 線源と X 線の減衰を計測する検出器で構成される。この回転テーブル上に設置可能な載荷装置を作製することで,載荷と CT 撮影を同時に行う in situ 条件での実験が可能となる。これより,撮影ごとの移動による供試体の乱れや,画像上の位置のずれ図―. 供試体鉛直断面における密度分布7)などを回避することができ,より複雑な境界条件での実験が可能となる。ここでは,X 線 CT 装置内で行った一に発生する局所的な体積変化を可視化する際 X 線 CT面せん断試験結果について紹介する。CT 撮影は熊本大は非常に有効なツールとなる。学の産業用 X 線 CT スキャナを用いた。豊浦砂を対象に鉛直応力100 kPa で一面せん断試験を行った7)。. 一軸圧縮試験図―.に一面せん断試験における応力―変位関係,自然堆積粘土の一軸圧縮試験を実施した。用いた粘土鉛直変位―せん断変位関係をそれぞれ示す。せん断応力は円山川粘土で,湿潤密度は 1 545 kg /m3,自然含水比は,せん断変位 2 mm 付近でピークを示し,せん断によは 65.0 ,初期間隙比は 1.83 ,供試体寸法は,直径 35り供試体は正のダイレイタンシー挙動を示しており,典 は応力―ひずみ関mm ,高さ 70 mm である。図―.型的な,密な砂のせん断挙動を示していることが分かる。係であり,初期状態を含む( a )から( d )の 4 つの軸ひず図―.に示す破線の変位段階(Initial, Step 1, Step 2,みで圧縮過程の供試体の X 線 CT 画像を取得した。撮Step 3 及び Step 4 )においてせん断を停止し CT 撮影影時には載荷を中断しひずみ速度をゼロの状態とするたを行った。図―.に,供試体中心での鉛直断面画像をめ,応力緩和が見られる。撮影後の再載荷では,応力―示す。応力―変位関係でせん断応力がピークに達する前ひずみ関係は弾性的でなく,応力緩和の影響により何らの Step 1 において既にせん断箱の境界付近において低かの土骨格構造の塑性的変化が起こっていることが示唆密度領域,つまり変形が局所化した領域が発生しているされるが,ほぼ撮影前の軸応力まで回復していることがことが確認できる。さらに局所化領域は,供試体の外側分かる。から内側,また上下方向へと進展し,ひずみ軟化が収束 を見ると,初期状態において,供試体上部図―.する Step 3 において供試体断面全体に進展している。よりも供試体下部の方がやや暗く,密度が低いことが分最終的には,せん断箱の境界より上下±5 mm の範囲にかる。変形過程では,初期状態において密度が高い上部わたりせん断帯が形成されている。これより一面せん断に存在するクラックのような低密度領域を発端として,試験によるせん断面の発生は,せん断箱端部より供試体密度の低い供試体下部の領域に破壊面が発達しているこ中心に向かい生じることが分かる。このようにせん断時とは興味深い。44地盤工学会誌,―() 講  座図―. 山砂三軸圧縮試験結果9)図―. 円山川粘土の一軸圧縮試験結果と X 線 CT 画像8)一軸圧縮試験は拘束圧が大気圧であることから,後述の三軸圧縮試験と比べて,破壊面が開口するため空隙が に示すようにせ生じて可視化しやすくなる。図―.ん断面あるいは引張りによるクラックが明瞭に観察できる。一方で,粘土のせん断帯の厚さは小さいため,拘束圧条件下の三軸圧縮試験では画像の目視によるせん断帯の観察は困難である。このような場合は,後述の画像解析によるひずみ場の全視野計測がせん断帯の可視化に有効である。. 三軸圧縮試験.. 砂質土における変形の局所化X 線 CT を用いた砂の三軸圧縮試験前に示した一面せん断試験と同様,三軸圧縮試験もX 線の透過性を考慮した装置を使用することで,載荷と撮影を同時に行う insitu 条件下での試験が可能とな図―. 山砂供試体の CT 画像9)ことが確認できる。載荷に伴い供試体が樽型に変形し,供試体中心部分が膨張し密度が低下していることが分かる。CT 画像の直接的な観察からは,密度に関する情報に基づいた議論が主となり,供試体内部の変位場を評価することは難しい。変位場の全視野計測る。粒度の良い地盤材料の三軸圧縮過程における破壊現CT 画像から変位場を評価するためには,全視野計測象の評価を試みた9) 。山砂は 0.001 mm から 4.75 mm まに代表される画像解析方法を適用する必要がある。全視で広い範囲にわたる粒径が存在し,平均粒径は0.54 mm野計測とは,計測器による点での計測と対象に,領域全である。供試体は高さ100 mm,直径50 mm の円筒形と体の物理量を測定する方法である。ここでは,山砂のし,乾燥密度1 579 kg/m3 となるよう突き棒を用いて締CT 画像に画像相関法(Digital Image Correlation: DIC)め固めて作製した。三軸圧縮試験は気燥状態の供試体をを適用した事例を紹介する9)。DIC は 2 つのデジタル画排気条件のもと拘束圧を 50 kPa とし所定の軸ひずみレ像間における空間的な変位やひずみを評価する数学的手ベルにおいて CT 撮影を行った。図―.は試験より得法である。 DIC は 20 年ほど前から固体力学,流体力学,られた軸差応力―軸ひずみ曲線である。CT 撮影は図中医学など幅広い分野で積極的に用いられており(流体力に示す Initial, Level A, Level B, Level C 及び Level D学では Particle Image Velocimetry: PIV として知られの時点において行われた。図―.は CT 撮影結果よりる),地盤工学の分野においても室内試験において土材得られた供試体の三次元画像と鉛直断面画像を示す。本料の変形過程のモニタリングに適用されている。実際の撮影条件での voxel サイズは, 0.07 × 0.07 × 0.5 mm3 で解析では,デジタル画像を小さな領域に分割し各領域をあった。画像からも幅広い粒径の土粒子が含まれている自動的に追跡し画像全領域の変位をサブピクセルの精度February, 201845 講  座図―. 各載荷ステップ間における変位場の可視化9)で算出する。この処理は,画像中に現れる材料自体の構造や細かいテクスチャを追跡するため,マーカーなど異物を供試体に挿入する必要がなく,マニュアルでの変位補正等も必要としない。CT 画像では土粒子密度のばらつきにより得られる濃淡が追跡対象となる。 DIC は対象物の変位や変形をデジタル画像の微小領域の相関から求める手法であり,多くはデジタルカメラによって撮影された二次元画像に対して適用される。しかし,解析対象となる画像が CT 画像のように三次元であれば,三次図―. 各載荷ステップ間におけるひずみ場の可視化9)元的な変形挙動を解析することが可能となる。図―.は解析により得られた変位分布である。断面の位置は,図―.に示した断面とほぼ同じであり,それぞれ断面に対して鉛直方向と水平方向の変位成分を示している。これより,供試体内部全体での変位分布が確認できる。載荷初期段階(InitialA)では変位は供試体全体に均質に分布していることが分かる。さらに,軸ひずみの増加とともに,供試体上端にくさび状の領域が形成され( AB),次第に供試体右上端から左下端を境界に, 2 つの領域に分割される( B C 及び C D )ことが確認できる。このように 3D DIC の適用結果では,な図―. 供試体の鉛直断面画像10)めらかで,連続的な分布が得られている。この変位分布に基づき,各ひずみ量を連続体力学的なアプローチ手法(具体的には, FEM の変位とひずみを関係付ける B マトリクスを用いることで得られる)から算出することが可能である。図―.に得られた最大せん断ひずみ,体積ひずみ分布をそれぞれ示す。最大せん断ひずみの分布より,供試体の変形が次第に局所化していき,複数あったせん断帯が次第に一つの領域に集中していくことが分かる。また,せん断帯内部では主に体積膨張が卓越しているが,部分的には体積収縮を示しており,複雑な破壊面を形成している。これは,粒状体材料特有の破壊モードであり,いわゆるせん断帯内部において粒子同士の乗図―. 相馬珪砂 3 号の三軸圧縮試験結果10)り上げや,落ち込みにより生じていると推察できる。土粒子スケールの変形の観測ひずみ 1毎に行った。粒子の追跡に先立ち,図―.CT 画像が個々の土粒子抽出・識別可能な解像度を有に示すグレースケールの CT 画像より土粒子を抽出・ラしている場合,それぞれの土粒子に着目した離散的なアベリングする必要がある。画像から粒子を抽出する方法プローチが可能となる。ここでは,確率的弛緩法を用いについては様々な手法が提案されているが,今回は,二た三軸供試体内の粒子追跡方法について紹介する10) 。値化処理した画像に Watershed 処理を施し画像上の接相馬珪砂 3 号を対象とした三軸試験で図―.に示す供触点を切り離し,個々の粒子を抽出した。これを解析す試体の三次元画像を得た。供試体サイズは,q35 mm×ることで,粒子の形状に関する情報を得ることが可能とH80 mm である。CT 撮影は,図―.の軸差応力・体なる。積ひずみ―軸ひずみ関係中の A ~ U で示すように,軸46抽出された全粒子の情報から変位ステップ間の粒子の地盤工学会誌,―() 講  座図―. 個別砂粒子の移動量分布10)変位ベクトルを計算する。変位ベクトルの算定には,異図―. 気乾,飽和,不飽和豊浦砂の三軸圧縮試験結果12)なる変位ステップにおける画像で同じ粒子を同定する必要がある。変位ベクトルの同定には確率的弛緩法を用いた。まず,各粒子が移動しうる領域内のすべての粒子重条件とした。心座標を検索し候補ベクトルとする。そのため一つの粒図―.に応力―ひずみ関係と体積ひずみ―軸ひずみ子には複数の候補ベクトルが存在することになる。この関係を示す。供試体の体積は CT 画像の供試体が占める候補ベクトルには,各粒子重心座標が持つ体積,表面積,voxel の体積を積分することで正確かつ容易に求めるこ平均半径などの数値情報と比較をしてその候補ベクトルとができる11) 。応力緩和の見られる箇所で載荷を中断の確からしさの指標として確率が付与される。次に,一し,CT 画像を取得している。応力緩和後,ほぼ同じ経定領域内の近傍の他粒子が持つ候補ベクトルを検索して路をたどって載荷中断前の状態に回復しており,この比較し,方向,大きさが類似する候補ベクトルが存在すケースでは応力緩和の影響はほとんどないことが分かる。る場合はその候補ベクトルに付与する確率が上がり,そ応力緩和の影響は,粘土や細粒分を含む砂など時間依存うでない場合には確率が下がるという計算を複数回行う性を持つ材料に顕著に見られ(図―.,図―.),相ことで,ある候補ベクトルの確率が上昇して収束する。馬珪砂(図―.)や豊浦砂では小さいことが分かる。つまり,移動粒子の周囲には似た動きをする粒子が存在ピーク応力は不飽和砂が最も大きく,サクションの影するという仮定を元にして,集合体として整合が取れた響で土粒子間力が増加した結果と考えられる。また,体(つじつまが合った)移動ベクトルを見つけることがで積ひずみは圧縮が正であり,いずれも正のダイレイタンきるというものである。同定された粒子はナンバリングシーにより膨張していることが分かる。飽和土が気乾土され,ステップ間粒子の空間移動量,回転量などの空間よりもピーク応力が大きいのは,供試体作成法の違いの変位情報を計算し画像中の粒子 voxel に書込みを行うこためと考えられるが(気乾砂は気中落下,飽和砂は水中とで個別粒子の空間的な移動量を把握できる画像となる。落下),この点は微視的構造からの原因解明が今後の課図―.は抽出した粒子に粒子の空間移動量を付与し題である。た例である。粒子の色は移動量を表す。今回の実験にお図―.に軸ひずみ 20 時の CT 画像を示す。正のいて識別された砂粒子の総数は約 9 360個であった。そダイレイタンシーにより膨張した箇所は密度が低下するのうち各ステップ間で追跡できた粒子は 9 000 個程度とため,その他の箇所よりも暗く表示されている。この低なり,粒子追跡の精度は 96 以上と高いことが確認さ密度領域は, DIC 解析を行うとせん断ひずみの集中領れた。画像から載荷初期段階においては均質であった変域と一致するため,せん断帯である。図―.から供試位場が徐々に中央部に集中し局所化に至る過程が観察で体全体の体積膨張量はほぼ同等であるのに対して, CTきる。画像では不飽和砂でせん断帯が最も明瞭に表れており,.. 不飽和土の微視構造変化とその巨視的応答とせん断による膨張がより局所的に起こっていることを知ることができる。このことは不飽和土のひずみ軟化が最の関係不飽和土のひずみの局所化と応力―ひずみ関係も顕著であることと対応している。また,水平断面 A前項は気乾砂の三軸圧縮試験であったが,本項では不1 に見られる円弧状のせん断帯と,A2 に見られる放射飽和土の三軸圧縮試験におけるひずみの局所化挙動と応状のせん断帯は,三次元的にはコーン形状とその周囲の力―ひずみ関係について述べる。気乾状態,飽和状態,放射状のせん断帯発生モードであり, Desrues ら1)によ不飽和状態の高さ 70 mm ,直径 35 mm の密な豊浦砂供って報告されたモードと同様の,密な砂の排水三軸圧縮試体を準備し,それぞれ,排気条件,排水条件,排気―試験に見られる典型的なモードである。で三軸試験を行っここでさらに注目したいのは,応力―ひずみ関係の残た11) 。不飽和土は,空気圧を大気圧に保ち,供試体の留応力状態であり,いずれの軸差応力もほぼ同等となっ含水比は試験中に一定とし,変形中にサクション可変のている点である。残留応力状態では,供試体内の変形は非排水条件において拘束圧50February, 2018kN/m247 講  座図―. 不飽和珪砂 5 号の三軸圧縮試験結果13)図―. 気乾,飽和,不飽和豊浦砂の CT 画像(軸ひずみ20)ほとんどせん断帯内部で発生していると考えれば,せん断帯内部の応答は,飽和度によらずユニークであると解釈することができるのである。つまり,せん断帯内部においてはほとんどサクションの影響が発揮されず,飽和砂や気乾砂と同様に振舞うということになる。実際に,間隙水はせん断帯内部でどのように存在し,マクロな応図―. 不飽和珪砂 5 号の CT 画像(軸ひずみ18)13)答にどのような影響を与えているのか,次項でせん断帯内部の微視的観察から考察する。せん断帯内部の間隙水の微視的特性次に,この局所スキャン画像をセグメンテーションにより,土粒子相,水相,空気相に三値化14) した。さら密な珪砂 5 号供試体を用いた,不飽和砂の三軸圧縮に,三値化した画像からせん断帯内部とせん断帯外部に試験を実施した。なお,この実験は排気―排水条件で実位置する 1 辺 4.2 mm の立方体領域を取り出した。口絵 で示した排気―非排水条件とは異なり,施している。写真―は軸ひずみ 18 の例であるが,同じ領域を初変形中のサクションは一定で,供試体の水分量が変化す期状態から局所スキャンで追跡している。三値化画像をる条件である。排気―非排水条件での同様の検討は現在得ると,土粒子実質部分,間隙水,間隙空気の体積を実施しているところであり,条件は異なるものの,せんvoxel 数をカウントすることにより容易に求めることが断帯内部での間隙水の微視的挙動を観察する目的で実施できる。これらの三値化画像を用いて,この立方体領域した。用いた珪砂 5 号の D50 は 324 mm であり,豊浦砂と局所スキャン領域の飽和度と間隙比を求め,せん断過よりも大きい。粒径が大きいほど砂は保水性が低く,間程における,それぞれの推移を検討した。隙からは水が抜けやすく,間隙水は主に土粒子接触点周りにメニスカスとして存在することとなる。図―.に間隙比,図―.に飽和度について,局所スキャン領域全体及びせん断帯の内外部のせん断過程に図―.に実験結果を示す13) 。図中のコンター図はおける変化を示す。せん断帯の内外部については,全体DIC によって得たせん断ひずみ場の供試体中央部鉛直スキャン画像においてせん断帯が確認された軸ひずみ 9断面である。豊浦砂の試験と同様,ひずみ軟化,体積膨からの間隙比と飽和度の推移を示している。まず,局張,せん断帯の発生が見られる。所スキャン領域の間隙比と飽和度の初期状態からの変化図―.は軸ひずみ 18 時の全体スキャンとせん断を見ると,間隙比はせん断に伴う正のダイレイタンシー帯にフォーカスした局所スキャンの鉛直断面である。全により単調に増加しており,一方,飽和度は単調に減少体スキャン画像を見ると,局所スキャン領域の右上角かしていることが分かる。一般に,密度が小さいほど土のら左斜め下方向にせん断帯が発達しており,局所スキャ保水性は低下するため,せん断帯内部でも体積膨張に伴ン画像ではせん断帯内部においてダイレイタンシーによって保水性が低下したものと考えられる。せん断帯内部り膨張したことで,明るい灰色で表される土粒子が少なの間隙比は,せん断帯外部よりも明らかに大きく,せんくなっているように見て取れる。断帯の内部でダイレイタンシーが顕著であることを示し48地盤工学会誌,―() 講  座図―. 局所スキャン領域及びせん断帯内外部の間隙比変化13)図―. 局所スキャン領域及びせん断帯内外部の飽和度変化13)図―. 水相のクラスター数の変化13)ている。また,軸ひずみ 15 以降のせん断帯外部では,ん断帯外部に比べて少なく,かつ減少する傾向を示した。初期値よりも間隙比が低くなっており,せん断帯のすぐ同じサクションが作用していたとしても,メニスカス水外側では圧縮が起こっていることを示唆している。飽和が多いほど土粒子間力をより強め,土骨格の強度・剛性度はせん断帯の外部では,ほぼ初期値と同等の値であるへのサクションの寄与が大きくなる。つまり,軸ひずみのに対して,せん断帯内部の飽和度はより低くなっていの増加につれてメニスカス水の数が減少することは,サる。クションの強度・剛性への寄与度が低下していることをさらに,間隙水の存在形態を調べるため,Morpholo-意味し,応力―ひずみ関係に見られるひずみ軟化の一因gy 解析を行った13) 。口絵写真―に示すように,三値となっていると考えられる。したがって,不飽和土の軸化画像(a)から水相のみを取り出し,水とそれ以外の二差応力はサクションの大きさだけでなくメニスカス水の値化画像とした後に( b ), Erosion, Dilation の順に画像数にも依存していると考えられる。処理14),15) を行い,部分容積効果や吸着水などの土粒子接触点のメニスカス水に寄与しないと考えられる水相を除去した(c)。つまり,(c)の過程によって,土粒子接触. お わ り に本章では,X 線 CT による土の圧密試験(ドレーン材),点周りのメニスカス水のみが抽出されるのである。最後一面せん断試験,一軸圧縮試験の結果について簡潔に紹に,クラスターラベリングを行った。つまり,空間に独介し,三軸圧縮試験については重点的に解説を行った。立して存在する連続した水の塊を 1 つのクラスターと主に,破壊などの大変形問題の可視化に対して X 線 CT見なし,これらに番号を付与した。が有効であることが分かる。これに対して,微小変形領三軸圧縮過程における水相のクラスター数の推移を図域についても,マイクロ X 線 CT 技術を用いて,土粒―.に示す。軸ひずみが増加するにつれて,水相のク子同士の接触状態を詳細に解析し,ファブリックテンソラスター数が減少していることが分かる。また,せん断ルや共軸性を定量化したり, X 線蛍光分析( XRD )と帯内部と外部を比較すると,せん断帯内部の方が水相のの組み合わせにより,土粒子そのもののごく微小な変形クラスター数が少ない。つまり,体積膨張に伴って土粒から,土粒子を弾性体と仮定して応力状態を三次元的に子間の接触点数が低下したために,接触点周りに存在す再現しようとする試みがなされている16),17)。るメニスカス水の数も低下したと考えられる。X 線 CT により今後さらに,本章で紹介したような,軸ひずみ 6以降ではメニスカス水の数が徐々に減少ひずみの局所化領域における種々の局所量とマクロな挙する傾向にあり,せん断帯内部のメニスカス水の数はせ動との関係について明らかにしていくことが可能となるFebruary, 201849 講  座であろう。さらに,破壊前の XRD や画像解析技術との融合により,破壊前の微小変形領域についても,従来の計測技術では明らかにできなかった事実を知ることができるようになる可能性を秘めている。このような X 線9)CT による貢献は,土質力学の分野の古くからの課題であった「微視的構造変化と巨視的応答の関係( FromMicro to Macro)」に迫る糸口としての,現在のところの最有力候補と言えるであろう。参1)2)3)4)5)6)7)8)50考文10)献Desrues, J., Chambon, R., Mokni, M. and Mazerolle, F.:Void ratio evolution inside shear bands in triaxial sandspecimens studied by computed tomography, G áeotechnique, Vol. 46, No. 3, pp. 539546, 1996.Otani, J., Mukunoki, T. and Obara, Y.: Characterizationof failure in sand under triaxial compression using an industrial Xray CT scanner. 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  • タイトル
  • 6. 南海トラフの「今」を知る統合的海底観測網(南海トラフ巨大地震・津波発生の真実にせまる~強靭な社会の構築に向けて~)
  • 著者
  • 荒木 英一郎
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 51〜57
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210023
  • 内容
  • 南海トラフ巨大地震・津波発生の真実にせまる~強靭な社会の構築に向けて~.荒南海トラフの「今」を知る統合的海底観測網木英一郎(あらき国立研究開発法人海洋研究開発機構えいいちろう)地震津波海域観測研究開発センターた2)。2008年には,気象庁は既存の東海沖ケーブルに加. は じ め にえ,御前崎沖から志摩半島沖にかけての東南海沖にケー南海トラフで繰り返す巨大地震は,その震源のほとんブル式 OBS を整備した3) (図―.)。また,海洋研究どが海底下にある。次に巨大地震が発生したら,その地開発機構は, 2007 年に豊橋沖で商用海底ケーブル通信震はどのような規模の現象となるのかシステムの一部譲渡を受け,海底観測システム(東海スその地震によって発生する津波は,どのような規模で,どのような海岸への影響が発生するのか将来かならず起こる地震キャナー)4)の設置を行っている。これらの海底ケーブル式観測システムは,地震・津波南の観測を主目的としたものと,多目的の観測ステーショ海トラフの巨大地震は互いに連動する場合があることがンに地震・津波観測が含まれるものとに分かれるが,地知られているが,最初の地震から次の巨大地震に連動が震・津波の観測を主目的にしたシステムでは,信頼性確どのように起こるのか保のために,ケーブルに50 km 程度の間隔で必要となるに向けて,震源域が今どのような状態にあるのかまた,いち早く巨大地震と津波の情報を提供することで,被害の軽減につなげること中継器の容器内に観測センサーを組み込んだものであり,はできないものかケーブルあたりの観測点数は数点にとどまる。そのため,それらの問いに答えようとしたとき,地震の震源に近陸上の地震観測網と比べて観測点密度がかなり疎となるい場所,すなわち海底及び海底下での観測が重要となっことや,長期間の運用の間の故障などのリスクを下げるてくる。海底での地震の観測は,本講座で取り扱う海底ために,高感度な最新の観測センサーを採用することがケーブルを用いたリアルタイムの観測システムの他に,難しいという課題があった。多目的の観測ステーション自由落下・自己浮上型海底地震計( OBS )などによっでは,終端部にセンサーを複数取り付けることができるても行われている。 OBS は機動的な展開が可能であるが,ケーブルの途中に観測点を設定することはできなかものの,最長の観測時間は,計測機器本体の電池容量にった。よって制限される。その観測期間は現在では 1 年程度南海トラフでの地震活動の実態把握のためには,これまで伸びたが,設置した OBS を船で回収しなければ記では不十分であり,海底での高密度・高感度な観測網が録を得ることができないので,いつ起こるかわからない必要とされていたが,技術上の問題から対処できていな地震を待ち受けることや,その即応的な解析には不向きかったのである。つまり南海トラフで発生する地震の実である。海底ケーブルを用いたリアルタイム観測は,常態はベールに包まれていたと言える。時観測であるから,地震発生時に防災情報を即時的に出そのような課題を解決し,地震時のリアルタイム防災すことが可能であり,長期間定点観測であるから,地震情報提供に役立てることだけでなく,震源域の地殻活動発生帯の活動の変化を追いかけるのに適している。を詳細に把握できる海底観測システムの実現を目標とし南海トラフでは,沖合の震源域から遠く離れた陸上でて,2007年から海底地震・津波観測監視システム(DO-の観測では,感度が足らず,実際には沖合で発生していNET )の開発が行われ,これまでに東南海地震震源域る微小地震の活動を把握することが困難である。震源域と南海地震震源域への展開(それぞれ DONET1, DO-の実態把握のためには,海底での高感度な観測が必要でNET2 と呼ぶ)が実施された(図―.)。ある。南海トラフ地域での海底ケーブルを用いた地震観測は,1979 年に気象庁によって設置された東海沖ケーブル式常時海底観測システム1)に遡るが,東南海・南海地震の. 海底地震・津波観測監視システム( DONETドゥーネット).. 技術目標震源域である熊野灘・紀伊半島沖・四国沖の海域は観測DONET は,南海トラフのリアルタイム防災情報,すの 空 白域 であ った 。 1996 年に は, 海洋 科 学技 術 センなわち巨大地震の震源域海底での近傍観測データを得るター(現海洋研究開発機構)によって室戸沖に海底地ことによって,地震発生時に緊急地震速報及び津波警報震総合観測システム 1 号機として 2 台の海底地震計,2をいち早く出すことや,警報での推測と実際の観測デー台の海底津波計及び先端観測ステーションが設置されタを比べることで,地震・津波防災情報の精度向上に活February, 201851 講  座図―. 南海トラフにおける海底ケーブル地震・津波観測点及び海底孔内観測点の分布。DONET 整備前に展開されている気象庁及び海洋研究開発機構の既存の海底地震計・津波計と,DONET で整備された海底観測装置,ノード,DONETに接続された長期孔内観測システムを海底ケーブル(実線)とともに示した用できることを目指した。また,リアルタイム防災の目的のみならず,次の巨大地震への推移を現場観測によって高感度に把握し,時間的変化を見ることによって,より精度の高い地震発生様式のモデルを得ることも目標とされた5)。巨大地震発生後,南海トラフでの過去の地震履歴に見られたように連動が想定され,震源域における余震活動や,ゆっくりとした海底地殻変動の進行などは,次の地震への準備過程を反映している可能性も示唆されるところであり,実際にそのような海底地殻変動観測を実施することが可能なシステム構築を目指し開発が行われた。このような目標から,DONET の開発で実現されるべき技術目標は,1)高密度・多点の観測網が展開できること2)長期にわたる観測が実現できる信頼性の担保,3)高度な観測能力をもつ観測点そのための機器の交換性等であり,そのために DONET では様々な技術開発が実施された6)。.. 観測システム構成図―. DONET システムの海底部構成と海底観測装置の設置手法の概念図高密度・多点観測網を,長期にわたって高い運用性を確保しつつ実現するため,観測点は海底ケーブル商用通「ノード」には,観測装置を最大 8 系統接続することが信技術をベースとした海底「基幹ケーブル」を採用し,でき,「ノード」を中心とした高密度な多点観測の展開そこから分岐接続された「拡張用分岐装置(ノード)」が可能である。観測装置と展張ケーブルも,無人探査機へ複数の観測点を 10 km 程度の距離で展開する「展張によって海底へ敷設・設置が行われる。このように,海ケーブル」によってスター型接続とする方式(図―.)底の機器の多くを無人探査機による海中作業によって設とした。「基幹ケーブル」は,ケーブル敷設船によって敷設し,置する方式が採用された。このことによって,DONETでは様々な利点が得られた。それは,正確な観測点の位商用通信システムと同様に 25 年の設計寿命を持つ高い置情報,基幹ケーブルに完全には依存せず,比較的自由信頼性を担保している。「ノード」は,「基幹ケーブル」度の高い観測装置選択が可能であり,将来追加する観測からの光データ通信・時刻情報と電力を観測装置毎に分点の設置自由度が得られることである。仮に海底の設置配する機能を持ち,海底「基幹ケーブル」の「終端装置」機器の一部に故障が発生した場合でも,故障した機器をに無人探査機による水中作業によって接続される。各切り離し,システム全体の運用を継続することや,故障52地盤工学会誌,―() 講  座した機器の回収・交換による修理・観測再開が可能となェーズでは自動の展張制御が行えるまでに進化している。陸上での地震観測網では,観測装置の故障は頻繁にる 7) 。発生しているが,それを交換修理することによって,観観測装置も無人探査機等による設置方式の利点を最大測網の機能を維持している。DONET の開発により同様限に生かしたものとして開発された。観測装置は,マグの観測網運用が海底においても可能となった。「ノード」ニチュード 8 級の地震とそれに伴う津波だけでなく,接続によって,観測装置の機能を「基幹ケーブル」から地殻のひずみ場を反映する微小地震,陸上での観測から切り離し,自由度を高め,部分的な故障によってシステその発生が知られていた超低周波地震などのスロー地震ム全体の運用性を損なうことが避けられるのである。を網羅して観測できるようなものを目標としたため,単「ノード」は,陸上局から海底ケーブルに給電された一種のセンサーではカバーできず,地震計は観測ノイズ電力を各観測点へ向けて分配する。ネットワーク全体がの小さな強震計・広帯域地震計,津波・地震観測のため高信頼に稼働し続けるためには,各観測点の起動と停止の水圧計には,水晶水圧計・微差圧計・ハイドロフォンが他の観測点の動作に影響を与えないことが重要である。を合わせて採用した。広帯域地震観測が狙う長周期の地ノードでの給電分配は,各観測点の電力負荷変化にかか震動の観測では,海底に流れる底層流による影響が大きわらず,ノードが接続されている基幹ケーブルシステムいことが知られており,また,巨大地震時の強振動を極への負荷が変動しないように設計されている。このこと力忠実に観測するため,地震計は,地中に埋設することで,ノードに接続された各観測点のメンテナンスの際に,で,地盤とセンサーとのカップリングを向上させるとと他の観測点での観測を継続しながら独立して起動・停止もに,底層流等のノイズ源の影響を避ける計画とした。を安全に行うことができる。ノードはまた,各観測点とこのため,地震計を海底下に確実に埋設する技術開発をの通信を行い,観測点からのデータを光ファイバー回線行った。海底下への測器埋設は,測器交換が比較的容易を通じて陸上局へ中継するとともに,陸上局からのコマに回収が行えるよう,これまでの測器を堆積物中へ押しンドの中継・時刻基準の分配も行う。込む方法8)ではなく,ピストンコアラーによって海底に.. 設置技術埋設したケーシング管内に観測装置を収納し,砂によっ「ノード」と各観測点は,無人探査機の海底作業によて後埋設を行う方法9)を採用した。埋設設置(図―.)って展張される「展張ケーブル」で接続される。これまを行ったことにより,海底に設置した地震計と比べ,特で,ケーブル敷設船による海上からのケーブル展開技術に水平地震動の観測能力が著しく改善されている10) 。によっていたため,観測点の設置位置の制御が困難であ熊野海盆など軟質の堆積物が厚く堆積する海底では,長り,最大で敷設地点の水深程度の位置誤差が生じる可能周期地震動が増幅することもあり,地震計をしっかり海性があった。無人探査機の海中作業による展張ケーブル底面とカップリングさせることは,地震動の忠実な観測によれば,ピンポイントへの観測点設置が可能となる。にとっても重要であると考えられる。一方,DONET で要求される10 km 程度の長距離の展張.. システムの設置と運用作業は,困難かつこれまでに例のないものであったため,DONET の設置はまず東南海地震震源域を対象とした展張作業を確実に安全に行える無人探査機による作業技DONET1 から始まった。2009年度には基幹ケーブル敷術の開発も同時に行われた(図―.)。開発された展張設や陸上局の設置工事, 2010 年 3 月に無人探査機によ技術の信頼性は, 50 点を超える DONET 観測点の構築るノードと観測装置及び展張ケーブル設置・接続が行わ実績が物語っており,その技術は, DONET2 構築フれ,最初の観測点が稼働を始めた。以降順次無人探査機による観測点の設置作業が行われ,東日本大震災も経て設置作業が加速され, 2011 年 8 月には, 20 点からなる観測網の運用を開始した。引き続き DONET2 の設置が南海地震震源域の四国沖で行われ,こちらも 2016 年 3図―. 10 km の展張ケーブルの海底敷設のために開発された展張システム(無人探査機 JAMSTECハイパードルフィンに搭載)February, 2018図―. 海底下に埋設された DONET 地震計の様子53 講  座月には29点の観測点設置が完了し, DONET1 側への増設観測点と合わせて計 51 点の海底観測網が設置完了した。DONET のデータは, JAMSTEC 横浜研究所での解析のためリアルタイムで送信されるのと並行して,気象庁・防災科学技術研究所(NIED),大学の地震観測データの国内での流通に使用されている EarthLAN11) にリアルタイムで送信されている。気象庁は,EarthLAN から,DONET の地震と水圧の観測データを受信し,緊急地震速報や津波警報などのリアルタイム防災情報のために役立てている12),13) 。また, DONET の観測データの南海トラフ沿岸の各自治体・電力会社等での防災への活用等も始まっている。三重県,和歌山県では,「 DONET を活用した津波予測・伝達システム14)」の運用を図―. 長期孔内観測システムの構成図(IODP C0002Gサイト)開始している。これは,DONET で50 cm 以上の津波を観測した場合に,緊急速報メールで通知するとともに,自治体の防災担当者へ沿岸の津波浸水域の予測結果を知らせるものである。2016年 4 月, DONET2 の設置完了と運用開始にともない,地震観測データの統合運用を目的として, DONET1 及 び DONET2 は , JAMSTEC か ら NIED に 移管された15) 。現在は, JAMSTEC と NIED の連携によって DONET1 及び DONET2 の運用が行われている。. 長期孔内観測システムDONET の観測装置が設置されている海域の海底は,図―. DONET に接続されて運用を2016年 7 月に開始した長期孔内観測システム(C0010A)。海底の様子を示す多くの地域で柔らかい泥でおおわれている。そのため,海底下の断層運動にともなう微小なひずみ変化など,地殻変動を観測しようとしたとき,観測装置と地盤とのカ続された水圧計によって計測される仕組みである。海底ップリングが弱く,底層流等のノイズの影響が大きく,では,同時に海底水圧の計測も行っている。水圧計を含高感度な観測が困難であると考えられる。そこで,海底め,海底の水中着脱コネクターに接続を行うことで,孔に掘削した孔を利用し,海底のノイズ源から離れ,固結内に設置された多様なセンサーからデータを得ることがした地層へしっかりとセンサーをカップリングさせるこできる。とで,海底地殻変動等の高感度観測を可能にする「長期これらの水中着脱コネクターを通じ,全孔内センサー孔内観測システム」が構想された。これは, 2000 年代を DONET に接続するためのインターフェース装置を初頭までに深海掘削計画( ODP )で試みられた日本海開発し,無人探査機によって設置・接続を行い,「長期溝や南海トラフでの孔内観測システムを発展させたもの孔内観測システム」によって長期にわたる連続リアルタであり,統合国際深海掘削計画(IODP,現在は「国際イム観測が確実にできるよう開発を行った。ひずみ計を深海科学掘削計画」と称する)での南海掘削計画はじめとする孔内センサーの多くは,周囲の地殻へのカ( NanTroSEIZE )において,システムの開発と,東南ップリング確保のため,チュービングを通じて「ちきゅ海地震震源域への複数点設置が計画された。「長期孔内観測システム」は,地球深部探査船「ちきう」船上から圧送したグラウトによって孔にチュービングとともにセメンチング・固定される。セメンチングは,ゅう」によって掘削した海底下 500 ~ 1 000 m 程度の深パッカー(孔内閉塞装置)と合わせ,孔内の間隙水圧計さの孔底近くにひずみ計・傾斜計・地震計(広帯域地震測点を海底から隔離する役割も果たす。計・強震計・ジオフォン)・温度計アレイ・複数の間隙「長期孔内観測システム」は,孔の深さと同程度の長水圧ポートを設置し,長期観測を実現するシステムであさを持つ巨大な観測システムである。このような巨大なる(図―.)。孔中のセンサー群は,チュービング(金システムを南海トラフ海域へ設置するには,黒潮の強潮属細管)に取り付けられ,「ちきゅう」によって孔中に流下でもあることから,降下のために使用するドリルパ降下・設置される。センサーからの信号は,チュービンイプへ生じる強い渦振動の抑制など,様々な問題の解決グに取り付けられたケーブル群によって海底まで伝送さが 必 要 で あ っ た16) 。 2010 年 に IODP Exp. 332 航 海 でれ,水中着脱コネクターによって終端される。孔内の間C0002G 孔 , 2016 年 に は IODP Exp. 365 航 海 で隙水圧は,各々の間隙水圧ポートから水管で海底まで接C0010A へ の 「 ち き ゅ う 」 に よ る 設 置 に 成 功17),18) ,54地盤工学会誌,―() 講  座2013 年 1 月, 2016 年 7 月にはそれぞれ DONET へ接続で知られたプレート境界面の近傍であった。本震の近傍し運用を開始した(図―.)。 2018 年中には, C0006で小さな前震が発生していたことや,余震がプレート境サイトへ設置も予定されている。界面近傍の本震から10 km 程度離れた位置に多数発生し. 近年の海底・孔内観測から明らかにされた地震発生帯周辺の活動南海トラフの東南海・南海地震の震源域では, 1944ている様子が明らかとなった。また,DONET の海底水圧計記録から,この地震で熊野灘の広域で海底面変動が起こったことが分かった(図―.)。多くの点で水深 1 cm 未満と小さな変動であり,年の東南海地震(Mw8.1),1946年の南海地震(Mw8.4)陸上の GPS 測位では,この地震による地殻変動を明瞭の活動の後,目立った活動がなく静かな状況にあった。に観測することはできていないが,地震のメカニズムが2004年には,紀伊半島沖地震( M7.4)が発生したが,プレート境界型であった場合,観測された海底面変動がこれは沈み込むプレート境界面で発生したものではなく,よく説明できることが分かった。また,そのような地震プレート内地震と考えられている。そのような状況で,から海底で励起される津波は,DONET の海底水圧計でDONET1 と長期孔内観測システムによる海底モニタリングが始まっていた 2016 年 4 月 1 日に,三重県南東沖の熊野灘を震源とする M6.5 の地震が発生した。1944年の東南海地震の震源近くで発生したことから,プレート境界面で繰り返す巨大地震の再来との関係で,この地震がプレート境界地震であるかどうかを判定することは,極めて重要であると認識された。DONET 等によるモニタリングが充実した後で,初めて発生した M6 級地震であることから,地震動・海底地殻変動・津波など様々な観点から,この地震とそれに伴う現象についての検討を行った19)。震源がプレート境界面にあるかどうかは,プレート境界地震であるかどうかを判断する非常に重要な情報である。DONET 海底地震計で観測された前震・本震・余震の震源決定を,これまで JAMSTEC が震源域で展開してきた海底下地殻構造探査をもとにした高精度な地震波図―. DONET で観測された2016年 4 月 1 日地震時海底水圧変動記録。地震によって海底で発生した津波と,海底地殻変動を明瞭に観測している速度構造モデルで決定したところ,反射法地殻構造探査図―. 1944年東南海地震の震央・すべり分布,2016年4 月 1 日三重県南東沖地震の震央, DONET 及び 3 箇所の海底孔内観測点(三角印 C0002G,C0010A, C0006(予定))の位置関係を示すFebruary, 2018図―. 2016年 4 月 1 日三重県南東沖地震とその後の長期孔内観測システムによる孔内間隙水圧観測結果55 講  座の観測とよく一致した。このことは,海底で発生する津波の発生源・規模とそのメカニズムを海底観測に基づいて特定することが可能であることを示唆している。さらに,長期孔内観測システムの間隙水圧記録からは,地震に伴う周囲の地殻ひずみ変化を正確に記録できるだけでなく,その感度が非常に高いことが分かった(図―.)。 こ の 地 震 で は 長 期 孔 内 観 測 シ ス テ ム 2 点( C0002G, C0010A )は震源から 20 km 程度離れた位置にあるが,各孔内でそれぞれ 0.37 m, 0.17 m 圧縮方向に地殻ひずみ変化が起こったことが推定された。これらは,地震学的手法によって推定された地震のマグニチュードと震源メカニズムから期待される変化とよく一致している。孔内では地震時の短時間での地殻ひずみ変化のみならず,震源周囲での 2 日間にわたる地震後すべりが観測されており,海底孔内でゆっくりとした地殻変動も高感度に観測が可能であることを実証するものであった。DONET 整備時には,既に超低周波地震や低周波微動が南海トラフの巨大地震発生域の沖合で発生していることが知られていた。陸上の観測網が直上をおおうように展開されている固着域より深部では,低周波微動・超低周波地震だけでなく,さらにゆっくりとしたすべりである「スロースリップ」と,様々なスロー地震のなかまが知られているが,DONET や長期孔内観測システムが設置された東南海地震の固着域浅部でも,「スロースリッ図―. 2016 年 4 月 1 日三重県南東沖地震の発生後震源の沖合で「スロースリップ」が発生したこと を 示 す 孔 内 間 隙 水 圧 変 化 ( 上 図 ) と DO-プ」の発生の可能性が考えられてきた。NET による低周波微動活動の位置(丸印)と,活動度(四角内)。DONET 観測点は(三角印)孔内での間隙水圧の観測は非常に高い感度でのゆっくりとした地殻変動の計測が行えることから,浅部付加体孔内観測点は(黒三角印)での「スロースリップ」の有無が 2 点の孔内間隙水圧データから検証された。その結果,東南海地震の固着域沖合のプレート境界では小規模ではあるものの,短い期測の重要性を示唆している。現在のところ南海トラフ震間で繰り返し「スロースリップ」が発生することによっ源域での高感度な地殻変動観測は,海底孔内 2 点によて,プレート沈みこみに伴うひずみが無視できない量解ってカバーされる狭い範囲でしかない。「長期孔内観測放されている場所があるということが示唆された20) 。システム」の広域・多点展開,DONET で展開しているこの観測結果は, GPS 音響海底測位から示唆されてい水圧計を用いた長期の地殻変動把握,海底でも孔内と同る浅部付加体での「プレート間固着度」の低さ21) とも様な精度での地殻変動観測を可能とする技術の開発など整合する結果であった。の取り組みが必要となるものと考えられる。ここでは三重県南東沖地震だけでなく(図―.),また,現在 IODP の南海トラフ地震発生帯掘削は,東北地方太平洋沖地震や熊本地震などによって超低周波海底下 5 km を超える深度に到達しようとしているとこ地震や「スロースリップ」が誘発されている20) ことかろである。そのような超深部で地震断層の状態と挙動をら,この海域ではプレート境界面がすべりやすい状況に直接観測することは,南海トラフのような海溝型巨大地あることも示唆している。震発生のメカニズム理解への大きなステップとなるだろこのように,地震だけではなく,「スロースリップ」う。などのゆっくりとした地殻変動の連続観測が海底で可能本章では,深海底での先端的なセンサー技術・海中作となってきたことで,南海トラフのプレート境界での地業・掘削技術の適用によって,海域での観測能力が近年震準備状況について実観測をもとに議論することができ著しく向上し,巨大地震発生準備過程にある南海トラフるようになってきている。の現在の活動の実態把握につながりつつあることを見て. リアルタイム海底地殻変動モニタリングを目指してきた。海底でのモニタリングは,未だ発展途上の段階にあり,今後も深海底で様々な先端技術の適用と発展が必要である。地震と,それによって誘発される「スロースリップ」の南海トラフでの観測は,巨大地震の発生ポテンシャル評価へ向けた南海トラフ広域での海底地殻変動の連続観56謝辞本章を記すに当たって,この講座を企画し,執筆の機地盤工学会誌,―() 講  座会を与えていただき,丁寧に原稿を見ていただいた海洋研究開発機構・倉本真一氏に感謝する。また,DONET及び長期孔内観測システムの開発・設置・運用に当たっ11)て,その開発・製造には逐一名をあげることはしないが,数多くのメーカー各社の皆さまの協力があり実現した。ここにあらためて感謝申し上げる。また,開発したシス12)テムの設置・運用に当たって,地球深部探査船「ちきゅう」をはじめとする,数多くの研究船・作業船・ケーブル敷設船と搭載された無人探査機等が必要であり,計画の成功には,これらの運航関係者の皆さまの尽力に負う13)ところが多大であったことを記し,感謝申し上げる。本研究に当たり,科学研究費,基盤研究 S(15H05717)を使用させていただいた。参1)2)3)4)5)6)7)8)9)10)考文献海底地震常時観測システムの開発,気象研究所技術報告,第 4 号,1980.門馬大和・藤原法之・岩瀬良一・川口勝義・鈴木伸一郎・海宝由佳・木下 肇「海底地震総合観測システム」,JAMSTECJ DSR, 13, 721731, 1997.気象庁気象庁のケーブル式常時海底地震観測システム,地震予知連絡会会報,86, 123, 2011,〈http://cais.gsi.go.jp / YOCHIREN / report / kaihou86 / 12 _ 03.pdf 〉(参照2017.9.4)Asakawa, K., Yokobiki, T., Goto, T., Araki, E., Kasaya,T., Kinoshita, M., and Kojima, J.: New Scientiˆc Underwater Cable System TokaiSCANNER for UnderwaterGeophysical Monitoring Utilizing a DecommissionedOptical Underwater Telecommunication Cable, IEEEJournal of Oceanic Engineering, Vol. 34, No. 4, 2009.Kaneda, Y., Kawaguchi, K., Araki, E., Matsumoto, H.,Nakamura, T., Kamiya, S., Ariyoshi, K., Hori, T., Baba,T., Takahashi, N.: Development and application of an advanced ocean ‰oor network system for megathrust earthquakes and tsunamis, in Sea‰oor Observatories, pp.643666, Springer, Heidelberg, Germany, 2015.Kawaguchi, K., Kaneko, S., Nishida T. and Komine T.:Construction of the DONET realtime sea‰oor observatory for earthquakes and tsunami monitoring, Sea‰oorObservatories, P. Favali et al., Springer Praxis Books,doi 10.1007/9783642113741_10, pp. 211228, 2015.Choi, J. K., Nishida, S., Yokobiki, T. and Kawaguchi, K.:Automated cablelaying system for thin opticalˆbersubmarine cable installation. IEEE Journal of OceanicEngineering, Vol. 40, No. 4, pp. 981992, 2015.Wooding, F. B., K. R. Peal, and J. A. Collins: Sea‰oorseismometer burial, Sea Technol., 42, pp. 1015, 2001.Kaneko, S., Araki, E., Kawaguchi, K., et al.: Installationmethod of highquality seismic observation in thesea‰oor, Proceedings of OCEANS'09 IEEE Bremen,May 1114 Bremen, Germany, 2009.Araki E, Yokobiki, T., Kawaguchi K, Kaneda Y.: Background seismic noise level in DONET sea‰oor cabled ob-February, 201814)15)16)17)18)19)20)21)servation network, In: Proceedings of international symposium underwater technology 2013, Tokyo, 2013,doi:10.1109/UT.2013.6519858小原一成・汐見勝彦・針生義勝・松村 稔・島貫 卓データ伝送ネットワークプラットフォームの開発と Hinet システムへの実用化.日本地球惑星科学連合2008年大会講演要旨,S144P012, 2008.気象庁新たな観測データの緊急地震速報への活用開始〈http://www.について,報道発表,平成27年 3 月24日,jma.go.jp / jma / press / 1503 / 24a / eewkatsuyou20150324.pdf〉(参照 2017.9.4)気象庁津波情報に活用する観測地点の追加について,報道発表,平成28年 7 月21日,〈http://www.jma.go.jp/jma / press / 1607 / 21b / tsunami kansoku20160721.pdf 〉(参照 2017.9.4)Takahashi, N., Imai, K., Ishibashi, M., Sueki, K.,Obayashi, R., Tanabe, T., Tamazawa, F., Baba T. andKaneda Y.: Realtime tsunami prediction system usingDONET, J. Disaster Research, 12, 4, pp. 766774, 2017.国立研究開発法人防災科学技術研究所,国立研究開発法人 海洋 研 究開 発 機構 地 震 ・津 波 観測 監視 シ ステ ム「 DONET 」の移管について,報道発表,〈 http: // www.bosai.go.jp / press / 2016 / pdf / 20160401 _ 01 _ press.pdf 〉(参照 2017.9.4)Kyo, M., Saruhashi, T., Sawada, I., Namba, Y., Araki,E., Kitada, K. and Kimura, T.: Plan and technologicaldi‹culties on NanTroSEIZE long term boreholemonitoring system. In: 2011 IEEE Symposium on Underwater Technology and Workshop on Scientiˆc Use ofSubmarine Cables and Related Technologies., 2011.Kopf, A., E. Araki, S. Toczko, the Expedition 332 Scientists: Proc. IODP, 332: Tokyo (Integrated Ocean DrillingProgram Management International, Inc.), 2011.Kopf, A., D. SaŠer, S. Toczko, the Expedition 365 Scientists: Expedition 365 Preliminary Report: NanTroSEIZEStage 3: Shallow Megasplay LongTerm BoreholeMonitoring System (LTBMS). International Ocean Discovery Program, 2016.L. M. Wallace, E. Araki, D. SaŠer, X. Wang, A.Roesner, A. Kopf, A. Nakanishi, W. Power, R.Kobayashi, C. Kinoshita, S. Toczko, T. Kimura, Y.Machida, S. Carr: Nearˆeld observations of an oŠshoreMw 6.0 earthquake from an integrated sea‰oor and subsea‰oor monitoring network at the Nankai Trough,southwest Japan, J. Geophys. Res. 121, pp. 83388351,2016.Araki, E., SaŠer, D. M., Kopf, A. J., Wallace, L. M.,Kimura, T., Machida, Y., Ide, S., Davis, E., IODP Expedition 365 shipboard scientists: Recurring and triggeredslowslip events near the trench at the Nankai Troughsubduction megathrust. Science, 356(6343), pp. 11571160, 2017.Yasuda, K., Tadokoro, K., Taniguchi, S., Kimura, H., &Matsuhiro, K.: Interplate locking condition derived fromsea‰oor geodetic observation in the shallowest subduction segment at the Central Nankai Trough, Japan, Geophysical Research Letters, Vol. 44, No. 8, pp. 35723579, 2017.57
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  • 会告・第7期代議員選挙のお知らせ
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 58〜59
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210024
  • 内容
  • 【会告】第期代議員選挙のお知らせ公益社団法人地盤工学会定款第 7 条により,「地盤工学会誌」11・12月合併号選挙管理委員会https://www.jiban.or.jp/?page_id=6475でお知らせしました第 7 期代議員の選挙を実施いたします。立候補者については,選挙公示の結果,届出がな.投票用紙の記入かったため今期の選挙はございません。そこで,今期の1)所属される支部を選んでください。投票は各支部からの推薦候補( 84 名)への信任投票の2)該当する支部からの推薦候補を確認し,不信任みとなります。支部推薦候補一覧は別表をご参照くださとする候補者があれば,氏名を記入してください。い。全員信任される場合は何も記入しないでください。なお,候補者名以外の記入や,他の支.投票用紙部の候補者名を記入された場合は,投票が無効本誌に綴じ込んだ投票用紙(はがき)に自書し, 62となります。円切手を貼付のうえ投函してください。あるいは,投票用紙のコピーを FAX で送信されるか,投票用紙電子フFAX あるいは Email での投票の宛先.ァイルに記入したものや,投票用紙に自書したうえ電子FAX03―3946―8678ファイル化したものを Email により送信していただいもしくは Emailvote@jiban.or.jpても結構です。投票用紙電子ファイルは学会ホームページにありますのでダウンロードしてください。〈投票用紙電子ファイルダウンロード先〉58.投票締め切り日時年月日(木)郵送の場合は当日の消印, FAX または E mail の場合は当日午後 5 時までに届いたものを有効とします。地盤工学会誌,―()     別表第 7 期代議員候補者名簿(平成30~31年度)(50音順)氏No.名所属No.氏名所属【北海道支部】5 名31 眞野英株 建築総本部生産技術本部建築技術部之 清水建設1工藤正株 土木部電源開発グループ彦 北海道電力32 宮下千花 (国研)土木研究所地質・地盤研究グループ施工技術チーム2中辻栄株 北海道支店土木技術部愼 清水建設33 山口恵美 関東学院大学理工学部理工学科土木学系3中村 努 苫小牧工業高等専門学校創造工学科34 山内崇株 土木事業本部土木設計部寛 前田建設工業4西村 聡 北海道大学大学院工学研究院35 山本 株 大林組技術研究所地盤技術研究部彰 5橋本 聖 国立研究開発法人土木研究所寒地土木研究所寒地地盤チーム1【中部支部】7 名【東北支部】5 名1鵜野雅株 不動テトラ中部支店地盤営業部明 河2久保裕一 中部土質試験協同組合技術部3杉井俊夫 中部大学工学部都市建設工学科4張  鋒 名古屋工業大学大学院工学研究科社会工学専攻5中 井 健太郎 名古屋大学大学院工学研究科土木工学専攻6東7株 テクノサポートパンウォール事業部設計グループ山 根 茉莉子 井 正 東北大学大学院工学研究科土木工学専攻株 ダイヤコンサルタント経営本部品質管理部2高坂敏明3佐藤 株 東北工事事務所気仙沼工事区豊 東日本旅客鉄道株 技術本部奥山ボーリング4藤井 登5山口 晶 東北学院大学工学部環境建設工学科【北陸支部】4 名1伊藤彰株 技術部浩 本間技建2大竹 雄 新潟大学工学部建設学科34野隆之 国土交通省中部地方整備局港湾空港部海洋環境・技術課【関西支部】12名1芥川真一 神戸大学大学院工学研究科有 ソイル・ラボ土質試験室松 村 沙 弥 佳 2渦岡良介 京都大学防災研究所宮3江種伸之 和歌山大学システム工学部崎琢株 工務部人 梅本建設工業【関東支部】35名4小林 晃 関西大学環境都市工学部1株 原子力本部原子力技術第三部磯   さち恵 大成建設5建山和由 立命館大学2上野一株 技術研究所木技術開発部彦 五洋建設6株 鳴尾研究所鶴ヶ崎 和 博 東洋建設3内村太郎 埼玉大学工学部建設工学科7中井卓株 アーステック東洋巳 4王寺秀株 技術センター介 中央開発8中西典株 大阪支社技術部明 復建調査設計5小口千明 埼玉大学大学院理工学研究科9南荘 株淳 阪神高速技術6鬼塚信弘 木更津工業高等専門学校環境都市工学科10 羽田武株 大林組大阪本店土木営業部営業第一部司 7尾上篤株生 興亜開発11 東尾啓株 関西支店土木部司 鹿島建設8柿原芳株 技術本部彦 応用地質12 林 健株 フォレストエンジニアリング二 9川端淳株 技術研究所一 鹿島建設10 木内大株 技術研究開発センター地盤・防災技術グループ介 東亜建設工業1上 俊二 広島工業大学工学部環境デザイン工学科11 河野 株 関東支店支店長)寛 関東地質調査業協会(日本物理探鑛2北出圭介 徳山工業高等専門学校土木建築工学科12 小秀登 東京都交通局建設工務部保線課軌道担当3小松 株 沿岸整備部海域設計グループ満 中電技術コンサルタント13 斎藤広隆 東京農工大学4西村 強 鳥取大学大学院工学研究科14 坂井公俊 (公財)鉄道総合技術研究所鉄道地震工学研究センター地震動力学研究室5増本 清 岡山大学大学院環境学研究科15 高橋直株 技術本部技術研究所土質地盤グループ樹 三井住友建設【中国支部】5 名【四国支部】4 名16 高橋英紀 (国研)海上・港湾・航空技術研究所港湾空港技術研究所1安17 田中幸久 (一財)電力中央研究所2岡 林 宏二郎 高知工業高等専門学校ソーシャルデザイン工学科まちづくり・防災コース18 土倉 泰 前橋工科大学工学部社会環境工学科3神野邦株 愛媛建設コンサルタント彦 19 中島典株 土木事業本部土木部ツイスター事業グループ昭 日本国土開発安原英明 愛媛大学大学院理工学研究科20 中山健株 首都圏事業本部二 川崎地質4芸浩株資 ニタコンサルタント【九州支部】7 名株 ダイヤコンサルタントジオエンジニアリング事業21 南 部 いづみ 本部地圏環境事業部地盤解析部地盤解析第 課11伊東周株 九州支社長崎支店作 基礎地盤コンサルタンツ22 西嶋岳株 安藤・間土木事業本部技術第二部郎 2井上由株 九州支社技術管理部美 応用地質23 野村英株 技術本部雄 基礎地盤コンサルタンツ3酒匂一成 鹿児島大学学術研究院理工学域工学系海洋土木工学専攻24 原田健株 不動テトラ地盤事業本部技術部二 4林 泰弘 九州産業大学建築都市工学部都市デザイン工学科25 平井貴株 環境資材事業部土木資材部雄 三井化学産資5前田秀株 流域環境整備部喜 西日本技術開発26 平山利株 環境保全部河川水域情報グループ晶 国際航業6椋木俊文 熊本大学大学院先端科学研究部地権環境エネルギー部門27 福村一成 宇都宮大学農学部農学部環境工学科7山 本 健太郎 西日本工業大学工学部総合システム工学科土木環境系28 藤原斉株 技術センター土木技術研究所地盤・岩盤研究室土質チーム郁 大成建設29 堀田崇株 フジタ技術センター土木研究部由 30 増田幸政 千葉県県土整備部都市整備局市街地整備課February, 201859
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  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 60〜60
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210025
  • 内容
  • 新正蔵 谷田 中澤 田伊 波早乙女長 岡米 澤小 島椿野 田吉 川野 口坂 本足 立水 谷奥 村釘 o天 日元 浦PouyanTemuri誠俊信宏二輔之樹勉正 男友 哉宏 章知 子伸太郎猛ゆ い亮 士泰 樹宣 子圭 司佑 樹美 薫哲 郎AsemKikava会会員株道路工業国立研究開発法人土木研究所寒地土木研究所株東日本高速道路大林・佐藤・荒井共同企業体北電石狩 JV 工事事務所株日本工営株 高速道路総合技術研究所株 大林組株DOWA エコシステム株 アース・ソリューション株基礎地盤コンサルタンツ株基礎地盤コンサルタンツ株 坂本都市設計株 ジオワークス株 エステック株 精研(一財)九州環境管理協会株日本地研University of Illinois at Urbana-ChampaignBatumi Shota Rustaveli State University学生会員畑勇 志 室蘭工業大学ヤン ジアチアン 北海道大学大学院菅 野 蓮 華 東北大学ホシー クォック 長岡技術科学大学大学院木 村 健太郎 首都大学東京星 野 天 海 宇都宮大学近 藤 壮一郎 日本大学大 原 一 哲 名古屋工業大学長 崎 耕 欣 名古屋工業大学60入員(12月理事会承認)木 村西 村戸 田加 藤山 口田 中天 満溝 端片 山山 田小松原山 田山 崎中 山伊 坂石 橋濱 永林岩 田世 良宮 本片 岡入 口狩 生中 西時 松石 丸藤 田志 賀来 栖高 橋真郷望茉 優智 大和 樹さ ち脩 平良 健潤 一桂 吾和 樹涼 雅裕 太亮拓 己弘 康貴 史力祐 樹菜 美涼 太望 沙宗一朗卓 玲淳那 留太 一義 成竜 巳直 之雅 和名古屋工業大学名古屋工業大学神戸大学京都大学大学院京都大学大阪市立大学大阪市立大学京都大学大阪大学大阪大学山口大学山口大学山口大学山口大学山口大学山口大学山口大学山口大学山口大学山口大学山口大学山口大学山口大学山口大学山口大学山口大学山口大学山口大学山口大学山口大学北九州市立大学大学院特級別株 中国支店大成建設会員()所属支部(中国)地盤工学会誌,―()
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  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 61〜61
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210026
  • 内容
  • 書籍紹介「Foundations of Elastoplasticity: Subloading Surface Model」橋口公一本書は,地盤工学の力学的基盤である弾塑性力学につ著界に向けて発信され広範に活用されると確信される。いての解説書である。まず,弾塑性力学の基礎知識とし本書は,地盤工学をはじめ理工学分野の大学院生,試て求められるテンソル数学や連続体力学について分かり験研究機関の基礎研究者は元より,業界技術者にも広く易く解説されている。続いて,塑性力学に関する基礎概購読され,弾塑性力学の発展,実務設計の抜本的改善が念および具体的な定式化が明確に解説されている。特に,実現されると期待される。著者自身により提案された下負荷面モデルについて詳述されている。他のモデルは降伏面の内部を弾性域と仮定するのに対して,本モデルにおいては,応力が降伏面に近づくにつれて塑性ひずみ速度が連続的に発達する。し 滑らかな弾―塑性遷移が表現され,応力がたがって,B5判定価796ページ27 005円,Springer 社(ISBN9783319488196)※全国大手書店・インターネットで販売 応力降伏面に達したか否かの降伏判定は必要でない。を降伏面に引き付ける自動制御機能を有し,数値計算において,応力が降伏面から飛び出すと,自動的に降伏面に引き戻される。本モデルは,弾塑性変形現象は元より摩擦現象を含む固体の非可逆力学現象の支配法則とみなされる。本書は,弾塑性変形現象の物理的背景が多くの事例によって詳しく述べられ,また,全ての式の誘導過程が飛躍無しに記され,本書のみで初心者にも十分理解でき,弾塑性力学の高度な知識を容易に習得し得るように平易な解説が工夫されている。また,地盤構造物の弾塑性変形現象についても,実測値との比較を示しつつ詳細に解説されている。なお,我国で基本式が創出された弾塑性モデルの国際レベルの汎用商用ソフトへの標準搭載(全ユーザーが利(京都大学農学研究科地域環境科学専攻村上章)用可能)はかつて実現していない中,下負荷面モデルは大型汎用構造解析ソフトへの標準搭載作業が完了し,世February, 201861
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  • 編集後記
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 62〜62
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210027
  • 内容
  •     ◆編集後記◆と考え,本特集を企画するに至りました。本号では,「トンネル/地下構造物」と題しまして特集を地盤工学に携わる私達技術者としては,便利さだけを追求いたしました。するのではなく,社会・自然環境への配慮や施設の長寿命化近年,山岳地域だけではなく,平野都市部においても上・を常に念頭に入れて,調査・設計・施工を行うことが課せら下水道といった社会インフラ整備において多くのトンネル技れていると考えます。術が採用されていることはご存知の通りです。本特集がそのような課題解決への手がかりになれば幸いに社会インフラが充実すれば,確かに国民の生活の質が向上思います。いたしますが,反面で自然環境に大きな影響を与える可能性最後になりましたが,本号の発行に当たり,ご多忙の中ごがあります。また,将来発生しうる巨大地震に対応したイン協力いただきました執筆者の皆様に心より御礼申し上げます。フラ整備も大きな課題といえます。(峯啓一郎記)よって,このような課題に対する最新の知見を注視すべき※印は公益出版部会構成員平 成  年 度 役 員会理長事監村 上章副 会 長 古 関 潤 一(事業企画戦略室)本 多眞(*)(総務部)小 高 猛 司(*)(会員 ・ 支部部)廣 岡 明 彦(*)(国際部)勝 見武(*)(公 益 出 版 部) 橋 章 浩(*)※(調査 ・ 研究部)西 村 伸 一(*)(基準部)仙 頭 紀 明(*)西 田 耕 一藤 井衛事菊池喜浜 田小田部英 治雄 二石 川中 野山 中達正昭※也※樹稔田中耕一金子敏哉北田奈緒子堀越研一(国際部兼任)(*)室長,部長平 成年 度 公 益 出 版 部 会理事・部長理事部員 橋 章 浩石 川 達 也鈴 木 健一郎越 村 賢 司理事・副会長野榎田 利本 忠菊弘夫池宮喜田昭喜壽岸田潔渡邉康司杉本映湖平成年度「地盤工学会誌」編集委員会委員長企画・編集グループ石 川 達 也※主査 福 永 勇委員 浅 野 将木 内 大学生委員 小笠原 明渡 上 正主査 正 田 大委員 大 竹主査 長 澤 正委員 荻 野 俊主査 森友委員 今 泉 和主査 鎌 田 敏委員 倉 田 大委員長 野 田 利委員兼幹事 小 林 浩委員 秋 本 哲澤 村 康戸 邉 勇第 1 グループ第 2 グループ第 3 グループ第 4 グループ講座委員会副委員長介人介信洋輔雄明寛宏俊幸輔弘※二平生人鈴木牛 塚久 保畑 下林健一郎※太基博侑 輝聖 淳岡 本藤 原大 木伊 藤道孝優拓 馬裕 孝加松那島村須寛郁章聡香金山沖澤中野伸光頌一一悟阪田暁高橋寛行野々村敦子山下勝司木元 小百合小林孝彰鈴木健一富樫陽太柏尚 稔中村公一古川全太郎峯之宮下千花山口健治吉田泰基邦 彦壱 記宏 明健稲島細積田田真哉篤臣近曽森藤我下明大智彦介貴酒谷匂川一友成浩酒井 崇中伊重福村藤松田寿川渡伊口邉藤貴真之諭司澤丹田野正豊浩啓一郎平成年度「Soils and Foundations」編集委員会委員長風間委員長三村基樹副委員長渦衛副委員長岸岡 良介岡村未対宮田喜壽※平成年度「地盤工学ジャーナル」編集委員会名誉会員特別会員田潔※小林範之豊田浩史会員現在数(平成29年11月末現在)156名(国際会員116名含む) 正会員 7,308名(国際会員975名含む) 学生会員 832名883団体(国際会員45団体含む) 合計 9,179名・団体会費(年額)正会員 9,600円 学生会員 3,000円 国際会員(特別もしくは正会員に限る)2,000円 特別会員特級 300,000円,1 級 240,000円,2 級 160,000円,3 級 100,000円,4 級 60,000円Soils and Foundations 購読料(会員に限る,税別)15,000円(Online 版ライセンス+冊子版)または7,500円(Online 版ライセンスのみ)地盤工学会誌平成30年 2 月 1 日発行編集発行所公益社団法人2018 地盤工学会62定価1,728円(本体価格1,600円) 無断転載2018年 2 月号 Vol.66, No.2 通巻721号株「地盤工学会誌」編集委員会印刷所 小宮山印刷工業編集業務代行地盤工学会有 新日本編集企画を禁ずる郵便番号  東京都文京区千石丁目番号電話 (代表)郵便振替 FAX ホームページ URL https://www.jiban.or.jp/Email jgs@jiban. or. jp広告一手取扱株廣業社〒 東京都中央区銀座丁目番号電話 地盤工学会誌,―()
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  • 平成29年度役員等
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  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 62〜62
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210028
  • 内容
  •     ◆編集後記◆と考え,本特集を企画するに至りました。本号では,「トンネル/地下構造物」と題しまして特集を地盤工学に携わる私達技術者としては,便利さだけを追求いたしました。するのではなく,社会・自然環境への配慮や施設の長寿命化近年,山岳地域だけではなく,平野都市部においても上・を常に念頭に入れて,調査・設計・施工を行うことが課せら下水道といった社会インフラ整備において多くのトンネル技れていると考えます。術が採用されていることはご存知の通りです。本特集がそのような課題解決への手がかりになれば幸いに社会インフラが充実すれば,確かに国民の生活の質が向上思います。いたしますが,反面で自然環境に大きな影響を与える可能性最後になりましたが,本号の発行に当たり,ご多忙の中ごがあります。また,将来発生しうる巨大地震に対応したイン協力いただきました執筆者の皆様に心より御礼申し上げます。フラ整備も大きな課題といえます。(峯啓一郎記)よって,このような課題に対する最新の知見を注視すべき※印は公益出版部会構成員平 成  年 度 役 員会理長事監村 上章副 会 長 古 関 潤 一(事業企画戦略室)本 多眞(*)(総務部)小 高 猛 司(*)(会員 ・ 支部部)廣 岡 明 彦(*)(国際部)勝 見武(*)(公 益 出 版 部) 橋 章 浩(*)※(調査 ・ 研究部)西 村 伸 一(*)(基準部)仙 頭 紀 明(*)西 田 耕 一藤 井衛事菊池喜浜 田小田部英 治雄 二石 川中 野山 中達正昭※也※樹稔田中耕一金子敏哉北田奈緒子堀越研一(国際部兼任)(*)室長,部長平 成年 度 公 益 出 版 部 会理事・部長理事部員 橋 章 浩石 川 達 也鈴 木 健一郎越 村 賢 司理事・副会長野榎田 利本 忠菊弘夫池宮喜田昭喜壽岸田潔渡邉康司杉本映湖平成年度「地盤工学会誌」編集委員会委員長企画・編集グループ石 川 達 也※主査 福 永 勇委員 浅 野 将木 内 大学生委員 小笠原 明渡 上 正主査 正 田 大委員 大 竹主査 長 澤 正委員 荻 野 俊主査 森友委員 今 泉 和主査 鎌 田 敏委員 倉 田 大委員長 野 田 利委員兼幹事 小 林 浩委員 秋 本 哲澤 村 康戸 邉 勇第 1 グループ第 2 グループ第 3 グループ第 4 グループ講座委員会副委員長介人介信洋輔雄明寛宏俊幸輔弘※二平生人鈴木牛 塚久 保畑 下林健一郎※太基博侑 輝聖 淳岡 本藤 原大 木伊 藤道孝優拓 馬裕 孝加松那島村須寛郁章聡香金山沖澤中野伸光頌一一悟阪田暁高橋寛行野々村敦子山下勝司木元 小百合小林孝彰鈴木健一富樫陽太柏尚 稔中村公一古川全太郎峯之宮下千花山口健治吉田泰基邦 彦壱 記宏 明健稲島細積田田真哉篤臣近曽森藤我下明大智彦介貴酒谷匂川一友成浩酒井 崇中伊重福村藤松田寿川渡伊口邉藤貴真之諭司澤丹田野正豊浩啓一郎平成年度「Soils and Foundations」編集委員会委員長風間委員長三村基樹副委員長渦衛副委員長岸岡 良介岡村未対宮田喜壽※平成年度「地盤工学ジャーナル」編集委員会名誉会員特別会員田潔※小林範之豊田浩史会員現在数(平成29年11月末現在)156名(国際会員116名含む) 正会員 7,308名(国際会員975名含む) 学生会員 832名883団体(国際会員45団体含む) 合計 9,179名・団体会費(年額)正会員 9,600円 学生会員 3,000円 国際会員(特別もしくは正会員に限る)2,000円 特別会員特級 300,000円,1 級 240,000円,2 級 160,000円,3 級 100,000円,4 級 60,000円Soils and Foundations 購読料(会員に限る,税別)15,000円(Online 版ライセンス+冊子版)または7,500円(Online 版ライセンスのみ)地盤工学会誌平成30年 2 月 1 日発行編集発行所公益社団法人2018 地盤工学会62定価1,728円(本体価格1,600円) 無断転載2018年 2 月号 Vol.66, No.2 通巻721号株「地盤工学会誌」編集委員会印刷所 小宮山印刷工業編集業務代行地盤工学会有 新日本編集企画を禁ずる郵便番号  東京都文京区千石丁目番号電話 (代表)郵便振替 FAX ホームページ URL https://www.jiban.or.jp/Email jgs@jiban. or. jp広告一手取扱株廣業社〒 東京都中央区銀座丁目番号電話 地盤工学会誌,―()
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  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • 62〜62
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210029
  • 内容
  •     ◆編集後記◆と考え,本特集を企画するに至りました。本号では,「トンネル/地下構造物」と題しまして特集を地盤工学に携わる私達技術者としては,便利さだけを追求いたしました。するのではなく,社会・自然環境への配慮や施設の長寿命化近年,山岳地域だけではなく,平野都市部においても上・を常に念頭に入れて,調査・設計・施工を行うことが課せら下水道といった社会インフラ整備において多くのトンネル技れていると考えます。術が採用されていることはご存知の通りです。本特集がそのような課題解決への手がかりになれば幸いに社会インフラが充実すれば,確かに国民の生活の質が向上思います。いたしますが,反面で自然環境に大きな影響を与える可能性最後になりましたが,本号の発行に当たり,ご多忙の中ごがあります。また,将来発生しうる巨大地震に対応したイン協力いただきました執筆者の皆様に心より御礼申し上げます。フラ整備も大きな課題といえます。(峯啓一郎記)よって,このような課題に対する最新の知見を注視すべき※印は公益出版部会構成員平 成  年 度 役 員会理長事監村 上章副 会 長 古 関 潤 一(事業企画戦略室)本 多眞(*)(総務部)小 高 猛 司(*)(会員 ・ 支部部)廣 岡 明 彦(*)(国際部)勝 見武(*)(公 益 出 版 部) 橋 章 浩(*)※(調査 ・ 研究部)西 村 伸 一(*)(基準部)仙 頭 紀 明(*)西 田 耕 一藤 井衛事菊池喜浜 田小田部英 治雄 二石 川中 野山 中達正昭※也※樹稔田中耕一金子敏哉北田奈緒子堀越研一(国際部兼任)(*)室長,部長平 成年 度 公 益 出 版 部 会理事・部長理事部員 橋 章 浩石 川 達 也鈴 木 健一郎越 村 賢 司理事・副会長野榎田 利本 忠菊弘夫池宮喜田昭喜壽岸田潔渡邉康司杉本映湖平成年度「地盤工学会誌」編集委員会委員長企画・編集グループ石 川 達 也※主査 福 永 勇委員 浅 野 将木 内 大学生委員 小笠原 明渡 上 正主査 正 田 大委員 大 竹主査 長 澤 正委員 荻 野 俊主査 森友委員 今 泉 和主査 鎌 田 敏委員 倉 田 大委員長 野 田 利委員兼幹事 小 林 浩委員 秋 本 哲澤 村 康戸 邉 勇第 1 グループ第 2 グループ第 3 グループ第 4 グループ講座委員会副委員長介人介信洋輔雄明寛宏俊幸輔弘※二平生人鈴木牛 塚久 保畑 下林健一郎※太基博侑 輝聖 淳岡 本藤 原大 木伊 藤道孝優拓 馬裕 孝加松那島村須寛郁章聡香金山沖澤中野伸光頌一一悟阪田暁高橋寛行野々村敦子山下勝司木元 小百合小林孝彰鈴木健一富樫陽太柏尚 稔中村公一古川全太郎峯之宮下千花山口健治吉田泰基邦 彦壱 記宏 明健稲島細積田田真哉篤臣近曽森藤我下明大智彦介貴酒谷匂川一友成浩酒井 崇中伊重福村藤松田寿川渡伊口邉藤貴真之諭司澤丹田野正豊浩啓一郎平成年度「Soils and Foundations」編集委員会委員長風間委員長三村基樹副委員長渦衛副委員長岸岡 良介岡村未対宮田喜壽※平成年度「地盤工学ジャーナル」編集委員会名誉会員特別会員田潔※小林範之豊田浩史会員現在数(平成29年11月末現在)156名(国際会員116名含む) 正会員 7,308名(国際会員975名含む) 学生会員 832名883団体(国際会員45団体含む) 合計 9,179名・団体会費(年額)正会員 9,600円 学生会員 3,000円 国際会員(特別もしくは正会員に限る)2,000円 特別会員特級 300,000円,1 級 240,000円,2 級 160,000円,3 級 100,000円,4 級 60,000円Soils and Foundations 購読料(会員に限る,税別)15,000円(Online 版ライセンス+冊子版)または7,500円(Online 版ライセンスのみ)地盤工学会誌平成30年 2 月 1 日発行編集発行所公益社団法人2018 地盤工学会62定価1,728円(本体価格1,600円) 無断転載2018年 2 月号 Vol.66, No.2 通巻721号株「地盤工学会誌」編集委員会印刷所 小宮山印刷工業編集業務代行地盤工学会有 新日本編集企画を禁ずる郵便番号  東京都文京区千石丁目番号電話 (代表)郵便振替 FAX ホームページ URL https://www.jiban.or.jp/Email jgs@jiban. or. jp広告一手取扱株廣業社〒 東京都中央区銀座丁目番号電話 地盤工学会誌,―()
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  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.2 No.721
  • ページ
  • A1〜A3
  • 発行
  • 2018/02/01
  • 文書ID
  • jk201807210030
  • 内容
  • ■ お知らせ開催期日締切月日内容開催場所「自然災害等の被災会員における会費減免」について30年 7 月24日~26日「第53回地盤工学研究発表会」のお知らせ高松掲載ページ10月号 2 P11・12月号 3 P■ 論文・原稿募集開催期日31年10月14日~18日30年 7 月24日~26日31年10月16日~18日締切月日行2月2日2月4日国際地盤工学会「第16回アジア地域会議」論文募集「第53回地盤工学研究発表会」論文募集2 月15日「地盤工学会誌」への概要原稿公募テーマ「最新の ICT を活用した防災/災害対応技術」(予定)3 月15日「地盤工学会誌」への概要原稿公募テーマ「調査・設計・施工の最新技術全般」(予定)5 月31日事名開催場所論文募集 APUNSAT2019 (The 7th AsiaPaciˆc Conference onUnsaturated Soils)台湾高松掲載ページ11・12月号 4 P前号 2 P前号4P2P名古屋11・12月号 5 P開催場所掲載ページ■ 催し物開催期日締切月日行事名30年 2 月 2 日「不飽和地盤の挙動と評価講習会」30年 2 月 8 日30年 2 月14日「平成29年度 第 3 回宅地地盤の評価に関する最近の知見講習会」30年 2 月22日30年 3 月 1 日「山留め・土留めの設計講習会」JGS 会館 11・12月号 6 P「実務者のための土と基礎の設計計算演習講習会(軟弱地盤,耐震・前号 5 PJGS 会館液状化編)」30年 3 月13日「実務者のための土と基礎の設計計算演習講習会(山留め,斜面安定JGS 会館編)」前号5P30年 3 月28日,29日「実務者のための土と基礎の設計計算演習講習会(構造物基礎編)」JGS 会館前号5P「現場における地盤調査法の基本講習会」30年 7 月24日~26日2 月28日第 53 回地盤工学研究発表会(高松大会)での技術展示コーナー出展募集のご案内JGS 会館 11・12月号11 PJGS 会館 11・12月号 6 P前号 4 PJGS 会館高松11・12月号 6 P■ 支部からのお知らせ支部名開催月日北海道支部 30年 2 月28日締切月日2 月21日北 陸 支 部 30年 2 月23日30年 2 月21日名「構造物基礎に関する技術講習会」開催のお知らせ「第27回調査・設計・施工技術報告会」論文募集2 月14日平成29年度 現場見学会―安威川ダム(大阪府)工事現場見学会―2月9日平成30年度2 月28日四国支部事地盤工学会北陸支部評議員会・特別講演会中 部 支 部 30年 6 月中旬関西支部行開催場所掲載ページ札幌2P新潟3P名古屋11・12月号 9 P茨木幹事の公募「平成29年度地盤工学会四国支部賞」候補募集前号7P前号7P前号7P■ 共催・協賛・後援開催期日締切月日行事名開催場所掲載ページ30年 2 月 8 日~9 日30年 3 月12日第22回「震災対策技術展」横浜第24回宅地擁壁技術講習会横浜東京30年 3 月19日30年 5 月20日~24日第22回土木鋼構造研究シンポジウム東京3P「日本地球惑星科学連合2018年大会」千葉11・12月号11 P国際シンポジウム「GeoEnvironmental Engineering 2018 (GEE 2018)」 福第13回 SEGJ 国際シンポジウム東岡30年 5 月25日,26日30年11月12日~14日32年11月 2 日~6 日2 月16日第 5 回斜面防災世界フォーラム「 ISDRICL 仙台パートナーシップの推進と評価 ―仙台防災枠組み20152030と持続可能な開発目標への自発的貢献―」― 1 ―京京都前号8P3P3P前号8P11・12月号11 P ■ 国際会議・IS 等の開催予定開催期日行事名開催地30年 3 月17日,18日第 7 回日中地盤工学シンポジウム国際地盤工学会31年10月14日~18日 第16回アジア地域会議ホ中国台湾ームページ地盤工学会ホームページ(https://www.jiban.or.jp/)に,会告及び最新出版案内が掲示されていますのでご覧ください。国際地盤工学会ホームページ(http://www.issmge.org/)地盤工学会の本部及び支部の所在地は本号会告の 4 ページをご参照ください。■論文・原稿募集論文 ・ 原稿募集「地盤工学会誌」への概要原稿公募テーマ「調査・設計・施工の最新技術全般」(予定)会誌編集委員会◇今回募集する下記の特集号に投稿を希望する方は,A4 判縦長の用紙に題名,執筆者と連名者の氏名,所属機関および連絡者を明記のうえ,内容が理解できる 2 000字程度の概要発行号平成年月号(予定)テーマ「調査・設計・施工の最新技術全般」(予定)概要原稿の締切り平成年月日趣 旨地震や豪雨等の昨今の激甚化する自然災害に立ち向かうべく,安全な土木構造物を建造するために,地盤の調査・設計・施工技術は日々「進化」し続けています。土木構造物・建築物を建設する際には,必ず地盤調査が行われます。今日では,高精度で,かつ広範囲に地盤の物性を把握するためのボーリングやサウンディング技術が提案・実装されています。さらに,構造物や周辺地盤の変状を迅速に把握するためのリアルタイムモニタリング技術が発達し,構造物建設後の安全性の確保に寄与しています。構造物の設計法に関しても,工事の安全性と合理性を向上させるためのシステムの整備や,今後予想される災害に対する変形・安定照査等,現地の地盤環境に即した解析・予測方法が開発され,産学官の連携・競争の下発展しています。■支部からのお知らせと,必要ならば図表等を添付して,メールにて会誌編集委員会( E mail: kaishi genko @ jiban.or.jp )あてにお送り下さい。◇投稿者は,本学会の正・国際・学生会員に限ります。同一著者(筆頭著者)からの複数の採択はいたしません。◇概要を審査後,掲載可となった著者には,改めて原稿依頼状等をお送りいたします。その際の本原稿の締切りは,平成30年 6 月末を予定しております。◇最終的な掲載の可否は,編集委員会にご一任下さい。◇出版計画は随時変更される可能性があります。施工技術に関しては,地盤を不飽和化して液状化を防止する技術,廃棄物をリサイクル材料として有効利用する環境に優しい技術,災害に対して「粘り強い」構造物を建設するための新たな材料や工法等,様々な切り口から新たな技術が提案されており,大きな期待が寄せられています。このように,日々「進化」を続ける地盤の調査・設計・施工技術ですが,既存のデータとの関連性,統合可能性といった評価法の確立,現場技術者のスムーズな新技術の習得,習熟等の課題があり,今後一層の技術の「深化」が重要になります。本号では,最新の地盤調査・設計・施工をする際の特色・留意点,長所・短所やこれまでの手法とのギャップ,統合方法,今後の課題等について広く紹介する特集を企画致しました。地盤の調査・設計・施工技術は日々進化を続けており,常に最新の知見に触れていくことが大切であることから,最新の取り組みや情報を紹介していただければと思います。会員の皆様方の積極的な御投稿をお待ちしております。支 部 か ら の お 知 ら せ●各支部行事等への申込み方法各支部事務局及び主催者へお問合わせください。北海道支部「構造物基礎に関する技術講習会」開催のお知らせ主催公益社団法人地盤工学会北海道支部共催北海道土木技術会 土質基礎研究委員会後援国立研究開発法人土木研究所寒地土木研究所GCPD ポイント数.内 容北海道では,泥炭性軟弱地盤や火山灰質地盤など特殊土と呼ばれる地盤に対し,構造物を設計,施工する機会が多い。そのため,技術者は,経済性,施工性のみならず,特殊地盤条件に合わせて,様々な種類の構造物基礎から最適な基礎構造形式を選択する必要がある。本講習会では,構造物基礎の一般的な設計,施工上の留意点に加え,回転貫入杭やニューマチックケーソン基礎,鋼管ソイルセメント杭など近年北海道でも採用件数が増えている構造物基礎の特徴,設計・施工上の留意点,および特殊土への対応方法を,開発者,設計者,施工者,研究者それぞれの視点から説明する。日 時平成年月日(水)1300~1630会 場(国研)土木研究所寒地土木研究所階講堂(札幌市豊平区平岸 1 条 3 丁目)演題・講師北海道における構造物基礎の設計・施工のポイント江川拓也((国研)土木研究所寒地土木研究所),地震時の地盤応答変位と杭の水平抵抗力磯部公一(北海道大学),回転貫入杭の鉛直支持力・引抜き抵抗力永井宏(室蘭工業大学),ニューマチックケーソン工法の設計・施工上の留意点阿部慎太郎(オリエンタ― 2 ― 株)ル白石,鋼管ソイルセメント杭工法の設計・施工泥炭および火山灰質土への対応加藤篤史,山路耕寛(ガンテツパイル工法協会)参加費会員(地盤工学会・北海道土木技術会土質基礎研究委員会)5 000円,非会員6 000円,学生1 000円申込期限平成年月日(水)株 ドーコン 環境事業本部 地質部 左近利秋申込先・問合せ電話 ―― Email: ts1357@docon.jpプログラム・申込み方法ほか,詳細は北海道支部ホームページをご覧下さいhttp://jgshokkaido.org/pastweb/hokkaido.html北 陸 支 部地盤工学会北陸支部評議員会・特別講演会日時平成年月日(金)1330~1530 地盤工学会北陸支部評議員会1550~1700 特別講演会場 所技術士センタービル F (新潟市中央区新光町 10 番地 2)内容・講師「大河津分水路改修について」田部成幸氏 国土交通省北陸地方整備局信濃川河川事務所 所長■共催・協賛・後特別講演会参加費1 000円 資料代金懇親会参加費3 000円 当日受付にてお支払いください申込み・問合せ先地盤工学会北陸支部 事務局〒 新潟県新潟市新光町番地 技術士センタービル階電話・ FAX ―― E mail  jgskoshi @piano.ocn.ne.jp詳細は北陸支部 HP ( http:// www.jibankoshi.com /)をご覧ください。援第回宅地擁壁技術講習会主催(公社)全国宅地擁壁技術協会後援地盤工学会ほか開催日平成年月日(月)会 場アルカディア市ヶ谷(私学会館) 階富士西(〒1020073 東京都千代田区九段北 4―2―25)第回土木鋼構造研究シンポジウム主催(一社)日本鉄鋼連盟後援地盤工学会ほか開催日平成年月日(月)会 場東京大学伊藤国際学術研究センター 地下階 伊藤謝恩ホール国際シンポジウム「 Geo Environmental」gineering 2018(GEE 2018)En-主催福岡大学,京都大学大学院地球環境学堂,ソウル国立大学(韓国),ジョセフ・フーリエ大学(フランス),カーン大学(フランス)後援地盤工学会ほか開催日平成年月日(金),日(土)会 場福岡大学 中央図書館階 多目的ホール及び文系セその他詳細は下記 HP をご参照ください。問合せ先(公社)全国宅地擁壁技術協会〒 東京都千代田区鍛冶町―― 神田渡辺ビル―電話―― FAX―HPhttp://www.takukyou.or.jp/Emailakiyama@takukyou.or.jp(〒1130033 東京都文京区本郷 7―3―1)その他詳細は下記 HP をご参照ください。問合せ先(一社)日本鉄鋼連盟 業務部 市場開発グループ〒 東京都中央区日本橋茅場町――(鉄鋼会館)―電話―― FAX―http://www.jisf.or.jp/info/event/Emaildobokushinpo@jisf.or.jpンター棟階(〒8140180 福岡市城南区七隈 8―19―1)論文申込み締切平成年月日(金)問合せ先シンポジウム事務局 佐藤 研一,古賀千佳嗣(福岡大学工学部社会デザイン工学科)〒 福岡市城南区七隈―― 福岡大学工学部――電話―― FAXEmailgee2018@fukuokau.ac.jp― 3 ―共催・協賛・後援
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