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タイトル アンケート調査結果から見た地盤材料試験の現状 ー精度向上に対する意識の変化ー
著者 中澤博志・若杉 護・沼倉桂一・日置和昭・中川 直
出版 第54回地盤工学研究発表会発表講演集
ページ 27〜28 発行 2019/06/20 文書ID rp201905400014
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  • タイトル
  • アンケート調査結果から見た地盤材料試験の現状 ー精度向上に対する意識の変化ー
  • 著者
  • 中澤博志・若杉 護・沼倉桂一・日置和昭・中川 直
  • 出版
  • 第54回地盤工学研究発表会発表講演集
  • ページ
  • 27〜28
  • 発行
  • 2019/06/20
  • 文書ID
  • rp201905400014
  • 内容
  • 0014第 54 回地盤工学研究発表会(さいたま市) 2019 年 7 月D - 00アンケート調査結果から見た地盤材料試験の現状 -精度向上に対する意識の変化-技能試験アンケート調査地盤材料防災科学技術研究所国際会員○中澤博志基礎地盤コンサルタンツ正会員若杉護川崎地質正会員沼倉桂一大阪工業大学国際会員日置和昭全国地質調査業協会連合会正会員中川直1.はじめに公益社団法人地盤工学会は,平成 23 年度以降,7 回の「技能試験」を実施し,主要な地盤材料試験の精度確認とアンケート調査を継続的に行ってきた。平成 30 年度は,貧配合改良土の湿潤密度試験と一軸圧縮試験を実施したが,技能試験開始から 3 回目の同一な実験にあたる。そこで,実施者側としての技能試験の継続性,試験所が技能試験へ継続的に参加する意義,あるいは試験技能の向上がどのように見られたか,z スコアのように客観的に評価できない点について把握するため,いままでの 3 回分の湿潤密度試験と一軸圧縮試験のアンケート調査結果をまとめた。本報では,主に試験装置・器具の使用前点検を始めとする実施率の変化と改善について報告する。2.技能試験概要3 回にわたる技能試験の概要1)-3)について,表-1にまとめ示す。地盤材料試験としては,「土の一軸圧縮試験 (JIS A1216:2009)」および「土の湿潤密度試験(JIS A 1225:2009)」に従い行われている。いずれの回も試料の均質性確認試験および技能試験結果の評価 4)は,ISO/IEC 17043 (JIS Q 17043)に準じて実施された。3 回の技能試験では,均質性確認試験の変動係数は技能試験の変動係数に対して小さく,ばらつきが低いサンプルを提供することができている。地盤材料は,毎回,若干異なる種類のものを用いているが,貧配合改良土として,セメント添加量と試験実施時期を明示したうえで,プラモールドに養生された状態で 1 試料あたり 4 供試体を委員会より一斉送付している。評価項目については,湿潤密度試験と一軸圧縮試験で,含水比 w,湿潤密度t,乾燥密度d,一軸圧縮強さ qu,破壊ひずみf および変形係数E50 である.本報では qu に絞って説明することとするが,H30 年度に実施した一軸圧縮試験のアンケートの詳細については,参考文献 5)を参照されたい。表-1実施試験土の一軸圧縮試験(JIS A 1216:2009)土の湿潤密度試験(JISA 1225:2009)参加機関試験実施期間試験結果報告期限技能試験概要地盤材料について供試体の品質(土の一軸圧縮強さ)zスコアについて(土の一軸圧縮強さ)51藤森粘土にポルトランド 均質性確認試験の変動係数セメントを添加し作製し は,試料56と試料59がそれぞ平成24年9月24日平成24年10月31日た安定処理土.(2種類: れ7.9%,7.7%し,技能試験に~25日33ついては,13.1%,11.2%56kg/m ,59kg/m )|z |≦2 の満足な範囲に入らない機関は,51機関中6機関(12%)55市販のシルトにポルトランド平成27年10月8日3平成27年10月30日 セメントを25kg/cm および~9日30kg/cm3を配合した試料均質性確認試験の変動係数は,試料25と試料30がそれぞれ6.6%,8.3%し,技能試験については,9.4%,10.6%|z |≦2 の満足な範囲に入らない機関は,55機関中8機関(15%)市販の粘土にポルトランド 均質性確認試験の変動係数は,試料41と試料45がそれぞセメントを41kg/cm3およびれ4.7%,4.8%し,技能試験に345kg/cm を配合した試料 ついては,16.0%,16.9%|z |≦2 の満足な範囲に入らない機関は,52機関中13機関(25%)申し込み 平成30年9月6日平成30年10月5日53,実施52 ~7日3.アンケートの方法各機関において,試験者と試験装置以外は極力同一条件で試験に臨めるよう,改良土を一斉配布しているが,同時にアンケートを配布し,試験結果と共に回収・整理してきた.アンケートの内容は,技能試験全般的な共通事項として,技能試験の認知度や参加の意義に関する設問,一軸圧縮試験については,試験者の年齢,身分,経験年数,試験の頻度・実績,試験装置・器具の種類,日常点検・定期点検の頻度などを設問としている。4.アンケート結果3 回のアンケート集計結果について,表-2 にまとめ示す。表中の茶色のハッチング部分は,元から高い水準での実施率を示すアンケート項目,水色は前回に比べ増加した項目,および黄色は 3 回の技能試験でコンスタントな増加傾向にある項目を表している。なお,H24 年度,H27 年度に引き続き今回 3 回目の技能試験では,約 7 割の機関が継続的,あるいは過去に経験していることがわかっている。4.1技能試験全般表-2 に基づき技能試験全般的な特徴を整理する。技能試験を重ねるたび,リピーターが増えたことが一因でもあるが,Results of Questionnaire in Proficiency Testfocused on Change in Consciousness on theAccuracy ImprovementHiroshi Nakazawa (NIED), Mamoru Wakasugi (Kiso-Jiban Consultants), KeiichiNumakura (Kawasaki Geological Engineering), Kazuaki Hioki (Osaka Institute ofTechnology) and Sunao Nakagawa (Japan Geotechnical Consultants Association)27 表-2技能試験の認知度は着実に増加し,H30は参加する機関の 9 割以上が技能試験を知っての参加となっている。今後,参加アンケート対象アンケート分類今後,技能試験に参始当初から増加し,最近では 9 割を超えており,参加継続への意義を認識したの実施率等(%)アンケート項目技能試験の認知度の意思を示している機関は,技能試験開加するか?試験者技能試験全般かし方参加したくないとの意思を示す機関の理今後,技能試験に参(参加52機関)知っている738796ー参加する758994ー社員・契約社員648292418565ー529ー向上・精度の確認ー技能試験に参加したく 3件の参加しないない理由理由は不明。必要(試験項目) 試験結果の評価方に応じて,参加・ 法が理解できな不参加を判断。い。1.0%/minー9442供試体直径〇3.5cmまたは5.0cmー70100供試体の高さ径比〇1.8~2.5未満ー9698載荷能力ー50kN以下7180100載荷方法ー手動・電動94100100上部載荷板タイプー半固定(球座付き)738481購入時検査ーする677385使用前点検ーする7310098タイプーロードセル887892一軸圧容量ー500N以下533549縮試験感量ー5N以下71100100購入時検査ーする757886使用前点検ーする738796校正ー年1回以上433648種類ー電気式変位計804960測定範囲〇20mm以上849184(13mm以上)最小目盛〇0.01mm以下8810092購入時検査ーする697581使用前点検ーする789396校正ー年1回以上413842試験方法試験装置られる。その他の特徴として,試験者については,社員・契約社員といったある種責任荷重計の参画が減少したことが一因と思われる。また,技能試験結果の活かし方として,H27 に比べ H30 には社内教育・試験技能29%となり,H27 の 5%に比べ大幅に増加H30(参加55機関)〇の参加の意思は,比例関係にあると考え資料・営業のために活かしたい機関がH27(参加51機関)載荷速度試験の認知度の増加と今後の技能試験への向上が著しく減少したが,一方,研究H24ーのコメントする)との意見もあった。従って,技能たが,H30 に増加したのは,大学・高専設問研究資料・営業加しないとした機関は,試験項目次第では参加しない(参加ある立場の試験者が,6~8 割程度であっ試験規格社内教育・試験技能の今後の技能試験の活ではないかと推察される。一方,今後,由は,z スコア以外の視点が無い,あるいアンケート結果のとりまとめ変位計している。技能試験に参加する目的意識元から高い水準前回に比べ増加コンスタントに増加傾向が変わりつつある兆候であると思われる。4.2一軸圧縮試験表-2 に基づき一軸圧縮試験の結果の特徴について,ますは,試験規格にある試験方法(載荷速度,供試体直径および直径と高さの比)と変位計(測定範囲および最小目盛)に着目する。試験方法に関し,H30 における載荷速度の順守率の低下については設問の仕方により厳密な回答を求めてしまい,概ね 1%/min で実施している機関が除かれた結果であるが,特に,供試体の直径に関しては,H30 には完全に規定を順守される結果を示した。変位計については,測定範囲で設問が変わったため定量的に言及はできないが,最小目盛に関しては,もともと高い水準を示している。規定以外の項目について述べる。試験装置に関して上部載荷板は半固定のものが多く,また,購入時検査については,実施率が増加傾向にあること,使用前点検の実施率は,最近 2 回の技能試験(H27 と H30)でほぼすべての機関で実施されている。荷重計については,校正の実施率は低い水準にあるが,購入時検査,使用前点検の実施率は,技能試験の実施年の後ほど増加しており,変位計についても同様な傾向を示している。試験装置,荷重計および変位計の購入については,各機関の事情がある。一方,使用前点検については,各試験機関・試験者で装置の状況を踏まえて実施すべきことであるが,その主な内容は,載荷装置の動作・載荷速度の確認,センサ類の固定,外観目視および清掃であり,センサ類の校正と電気系統のチェックも含まれている。特に,載荷装置の動作やセンサ類の固定は,試験結果に直接拘わる項目であり,表-2 に示すように殆どの機関で使用前点検を実施するようになったことは,技能試験への継続参加の意義の一端を伺うことができたと捉えている。5.まとめ本報では,アンケート結果に基づき,主に試験装置・器具の使用前点検を始めとする実施率の変化と改善と技能試験参加の意義について考察した。アンケート結果と z スコアとの関連を直接示すのもではないが,試験実施時に試験装置・器具類の使用前点検の実施率が高い水準を示すようになってきたことについては,技能試験を継続してきた意義があるものと考えられる。【参考文献】1)技能試験準備委員会:平成 24 年度土質試験の技能試験報告書 平成 25 年 1 月,地盤工学会,69p, 2013. 2)技能試験準備委員会:平成 27 年度土質試験の技能試験報告書 平成 28 年 1 月,地盤工学会,73p, 2016. 3)技能試験準備委員会:平成30 年度土質試験の技能試験報告書 平成 31 年 1 月,地盤工学会,72p, 2019. 4)澤他:技能試験配付試料の均質性の評価方法と判定基準について,第 48 回地盤工学研究発表会,pp.209-210, 2013. 5)沼倉他:アンケート調査結果から見た地盤材料試験の現状 -土の一軸圧縮試験-,第 54 回地盤工学研究発表会,投稿中.28
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