書籍詳細ページ
出版

タイトル 新規制定地盤工学会基準・同解説 水圧破砕法による初期地圧の測定方法(JGS 3761-2017)【ダウンロード版】
著者 地盤工学会 地盤調査規格・基準委員会 水圧破砕法による初期地圧の測定方法基準化WG
出版 新規制定地盤工学会基準・同解説 水圧破砕法による初期地圧の測定方法(JGS 3761-2017)【ダウンロード版】
ページ 発行 2020/04/01 文書ID os202004010001
内容 表示
ログイン
  • タイトル
  • 新規制定地盤工学会基準・同解説 水圧破砕法による初期地圧の測定方法(JGS 3761-2017)【ダウンロード版】
  • 著者
  • 地盤工学会 地盤調査規格・基準委員会 水圧破砕法による初期地圧の測定方法基準化WG
  • 出版
  • 新規制定地盤工学会基準・同解説 水圧破砕法による初期地圧の測定方法(JGS 3761-2017)【ダウンロード版】
  • ページ
  • 発行
  • 2020/04/01
  • 文書ID
  • os202004010001
  • 内容
  • 新規制定地盤工学会基準・同解説水圧破砕法による初期地圧の測定方法(JGS 3761-2017)【ダウンロード版】2020 年 4 月公益社団法人地盤工学会 序文地盤工学会(旧土質工学会)は,「土質試験法解説(第 1 集)」を 1956 年に,「同(第 2集)」を 1959 年に発刊して以来,試験・調査法とその解説に関する単行本を,およそ 10 年ごとに改訂出版してきた。現今,これらは「地盤材料試験の方法と解説」(2009 年刊)及び「地盤調査の方法と解説【2013 年改訂版】」(2013 年刊)として刊行され,広く利用に供されている。しかしながら,近年は,技術の進歩が早く,また基準の標準化への要望も高まり,室内試験・地盤調査法に関する地盤工学会基準(JGS)においても,上記の単行本の改訂期にかかわりなく新規制定や改正が恒常的に行われるようになっている。学会基準の制定・改正は,学会誌「地盤工学会誌」に公示し,基準素案は学会ホームページに掲載している。このように,内容と経緯は案の段階で公示されているものの,会員の意見等に対する検討の結果,場合によってはその後に修正や変更が加えられることがあり,所定の審議を経て正式に施行された最終的「成案」の速やかな周知を図る機会が従来はほとんどなかった。また,利用者への適切な普及には基準の「解説」が重要な役割を果たすことから,解説についても早期上梓への期待が大きかった。こうした事情から,この冊子シリーズは上記の単行本の補遺版として,順次成案となった最新の学会基準・解説を編集し,発刊するものである。したがって,当冊子の主旨から,ここに収録した基準と解説は,上記の単行本の次回改訂に際しては本編に収録される予定である。最後に,当冊子を編集・刊行するに当たり,担当各委員会・ワーキングおよび学会事務局の関係各位のご尽力に深甚なる謝意を表するとともに,当冊子がさらなる進歩・発展に寄与することを願ってやまない。基準部長 大嶺 聖 水圧破砕法による初期地圧の測定方法(JGS 3761-2017)水圧破砕法による初期地圧の測定方法基準化 WG目次1 まえがき ················································································································2 コンプライアンスに係わる課題と解決方法 ··································································3 地盤工学会基準「水圧破砕法による初期地圧の測定方法」 ·············································4 基準の解説·············································································································4.1 適用範囲 ··········································································································4.2 引用規格・基準 ·································································································4.3 用語及び定義 ····································································································4.4 測定用具 ··········································································································4.5 測定方法 ··········································································································4.6 計算 ················································································································4.7 報告 ················································································································5 各種の初期地圧測定法······························································································5.1 岩盤の破砕を利用する方法 ··················································································5.2 応力解放法 ·······································································································5.3 孔壁や岩石コアの破壊現象を利用する方法 ·····························································5.4 岩石の特性と応力の相関を利用する方法 ································································6 水圧破砕法における留意点および事例 ········································································6.1 評価における留意点 ···························································································6.2 試験における留意点 ···························································································6.3 適用事例 ··········································································································引用・参考文献 ···········································································································- i -114131313131516191920202123242525262830 水圧破砕法による初期地圧の測定方法基準化 WG 名簿No.会務氏名12345678910111213リーダーWG 幹事メンバーメンバーメンバーメンバーメンバーメンバーメンバーメンバーメンバーメンバーメンバー伊藤横山板本小川長田小村木口木村坂口佐藤新萩原山本所属高敏幸也昌治浩司昌彦健太朗努英雄清敏稔紀孝一育夫晃司国立大学法人東北大学 流体科学研究所公益財団法人深田地質研究所(元 応用地質株式会社)株式会社エヌピー応用地質株式会社国立大学法人埼玉大学大学院 理工学研究科国立研究開発法人防災科学技術研究所国立研究開発法人産業技術総合研究所株式会社ダイヤコンサルタント国立大学法人東北大学大学院 環境科学研究科国立研究開発法人日本原子力研究開発機構元 一般財団法人電力中央研究所サンコーコンサルタント株式会社独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構- ii - 1.一方,SH の大きさは次のいずれかの要領で決定する。第一の方まえがき法では,き裂が初生する時の孔井水圧,つまり破砕圧を利用す地盤調査規格・基準委員会では,2009 年に二つの原位置初る。ただし,この場合には一般に測定困難な原位置岩盤の引張期地圧の測定法を基準化した。これらは「埋設ひずみ法による強度が必要になることが問題となる。そこで,その問題を回避初期地圧の測定方法」(JGS3741-2012)および「円錐孔底ひずする方法として考案されて広く普及しているのが,き裂再開口み法による初期地圧の測定方法」(JGS3751-2012)であり,い圧Pr を用いる第二の方法であり,これに本基準も従っている。ずれも応力解放法に分類される方法である。これとは異なる原ただし,そこで必要となる Pr と地殻応力との関係式が,ASTM理に基づいており,広く普及している初期地圧測定法として水および ISRM による従来の基準と本基準では異なっている。す圧破砕法がある。応力解放法が坑道から水平に近い角度で掘らなわち,従来の基準では同関係として次式を用いることになっれた,数十メートルの比較的浅い孔井での利用を前提としていていた。𝑃𝑃r = 3𝑆𝑆h − 𝑆𝑆H − 𝑃𝑃pるのに対して,水圧破砕法は鉛直に掘られた数百メートルの孔(2.1)井で利用されるのが一般的であり,適用範囲も両者で大きく異ここで,Pp は岩体中の初期間隙水圧である。しかし,その後のなっている。しかし,わが国で水圧破砕法の基準化は,これま水圧破砕法の進歩によって,上式の代わりに次式を用いるべきでなされてこなかった。一方,海外では ASTM (American Societyであることが明らかとなってきた 1), 2), 3)。1𝑃𝑃r = (3𝑆𝑆h − 𝑆𝑆H )for Testing and Materials)で 1987 年(1992 年, 2008 年改訂)に2(2.2)基準化され,その後 BS (British Standard)で 1999 年に,ISRMこれと同時に,式(2.2)の Pr を正しく測定するためには,測(International Society for Rock Mechanics) では 1987 年,1999 年,定システムのコンプライアンスが適切な大きさである必要性2003 年に提案法(Suggested Method)として公表されている。が明らかとなってきた。ここで,測定システムのコンプライアしかしながら,これらの基準あるいは提案法(以下,「従来のンスとは,試験区間を含む送水系の水圧を単位圧力上昇させる基準」)は従来の水圧破砕法の理論に基づいており,現在わがために必要な送水量のことである。これらの経緯を踏まえて本国で適用されつつある,新しい測定理論とコンプライアンスを基準では,従来の式(2.1)ではなく式(2.2)を用い,かつ,コ考慮した測定システムによる方法とは大きな差異がある。このンプライアンスの影響を考慮して Pr を測定することとした。ため,平成 24 年度に地盤工学会に「水圧破砕法による初期地これが従来の基準と本基準の大きな違いである。圧の測定方法基準化検討委員会」が設立され,新しい水圧破砕式(2.2)の物理的な背景は 4.6 節で別途解説するが,同式を法による初期地圧の測定方法基準化制定の必要性が答申され用いる上では次のことに注意を要する。まず式(2.2)からわかた。これを受けて平成 25 年度に設立された「水圧破砕法によるように,SH が同じであれば Sh が大きい場合ほど Pr も大きくる初期地圧の測定方法基準化 WG」によって水圧破砕法の基準なる。よって,Sh が SH と等しいときに Pr は最大となり,Sh の案が作成され,地盤工学会の基準部および理事会における所定大きさと等しくなる。また,式(2.2)に Pp が含まれていないの審議手続きを経て学会基準として制定された。同基準の基本ことからわかるように,Pr は本質的に Pp とは無関係である。的な考え方と具体的な実施要領を本解説にとりまとめた。ただし,応力状態によっては Pr が Pp よりも小さくなる。このとき,水圧破砕試験において加圧を開始する時点で人工き裂が2. コンプライアンスに係わる課題と解決方法既に開口していることになり,Pr を測定することができない。このような状況は,(SH - Pp)と(Sh - Pp)の比が 3 を超える応2.1 従来の基準と本基準の相違力状態のときに現れる。Pr を測定できなければ,当然ながら式本基準が対象とする水圧破砕法は,孔井の一区間を水で加圧(2.1)を応力評価に適用することができないので,上述の第一して人工的に生成したメートルサイズのき裂の負荷応答からの方法に従って破砕圧から SH の大きさを決定することが必要岩盤応力を評価する方法である。鉛直な孔井で水圧破砕試験をになる。この対応は従来の基準と同様である。一方,Pr を測定行うと,水平面内の最大主応力 SH の方向に孔井壁面から伸びする上で考慮が必要となるコンプライアンスは,従来の基準にる鉛直なき裂が生成される(図 2.1)。このとき観測される,きない新たな概念である。このため,コンプライアンスが Pr の裂閉口圧Ps から水平面内の最小主応力Sh の大きさを決定する。測定に影響する理由と,実際の測定に用いるシステムのコンプ1 ライアンスが適切かどうかをどのように判断するのかについて以下に詳しく解説する。2.2 き裂開口圧の測定とコンプライアンスの影響注水によって孔井および人工き裂内の水圧が上昇して,き裂が再開口する過程を考える。ここで,“き裂が開く”とは相対するき裂面同士が接触しなくなることであり,き裂全体の中で接触しなくなった部分のことを以下では単に開口部と呼ぶ(図2.1)。また,人工き裂内の水圧が場所によらず孔井水圧 P に等しく一様であると仮定する。このとき,き裂の再開口前後における P と送水量の積算値 Vacc の関係は次式で与えられる 4)。𝑑𝑑𝑑𝑑𝑑𝑑𝑉𝑉𝑎𝑎𝑎𝑎𝑎𝑎=�1𝐶𝐶01𝐶𝐶0 +𝐶𝐶𝑓𝑓(𝑃𝑃 ≤ 𝑃𝑃𝑟𝑟 )(𝑃𝑃 > 𝑃𝑃𝑟𝑟 )図 2.1 水圧破砕で生成されたき裂と孔井軸に直交する平面内(2.3)に作用する最大および最小主応力の関係ここで,C0 は測定システムのコンプライアンスである。Cf は人工き裂のコンプライアンスであり,き裂内の水圧を単位圧力上き裂の再開口後しばらくは P の増加と共に開口部が徐々に昇されるために必要な送水量のことである。C0 が一定とみな孔井半径方向に伸展するが,P が Sh と同等の大きさになると,せるのに対して,Cf は人工き裂の開口状態で変化し,全体が閉開口部の先端が孔井の応力集中域の外縁に達する。その結果,じているときは零であり,開き始めると開口部の伸展に伴ってわずかな P の増加で開口部が急激に伸展し,Cf も急激に大き大きくなる。このことと式(2.2)の関係から,P-Vacc 曲線のくなる。これに伴い,P-Vacc 曲線の勾配が再び大きく減少する勾配が初期の大きさから減少し始めるときの P として Pr を測(図 2.2)。このときの勾配の変化は,き裂が開き始めるときよ定できることがわかる。本基準における Pr の測定法は,このりも遙かに大きい。このことと,P-Vacc 曲線の形状と C0 の関原理に従っている。係を勘案すれば,C0 が大きい場合には Pr を Sh に近い値として一方,前節で述べたように,いかなる応力状態でも Pr が Sh誤って測定してしまうと予想される 1)。佐野ら 5)が報告していを越えることはない。また,P が Sh より小さい内は,開口部がるように,従来のシステムで測定された Pr が,Sh に等しい水孔井周囲の応力集中域を越えて伸展することができない 2), 3)。圧であるき裂閉口圧 Ps と近い例が非常に多いという事実は,つまり,人工き裂が開き始めても P が Sh の大きさに達するま従来の測定システムの C0 が大き過ぎたためと説明できる。まで,開口部の孔井半径方向長さは,大きくなっても孔井の高々た,P-Vacc 曲線の勾配変化と C0 の関係を検証するためのフィ直径程度に過ぎない。したがって,P-Vacc 曲線の勾配変化からールド実験が実施されている 3)。この実験では,C0 が約 20 倍式(2.2)に対応する Pr を正しく測定するには,開口部の長さ異なる 2 種類の測定システムを用意し,水圧破砕で生成したきが孔井直径よりも十分小さいときの Cf が,P-Vacc 曲線の勾配裂をそれぞれのシステムで再開口させたときの P-Vacc 曲線をに明らかな変化を起こす程度に C0 を小さくしなければならな比較した。このとき,C0 を 41.2 ml/MPa およいことになる。ここで,P-Vacc 曲線の勾配変化と C0 の関係を模式的に表したのが図 2.2 である。C0 が大きいほど Cf が相対的に小さくなり,き裂の再開口前後における曲線の勾配変化がより小さくなるので,勾配変化から Pr を正しく検出することがより難しくなる。図 2.2 P-Vacc 曲線の形と C0 の関係2 び 1.6 ml/MPa としたときの結果をそれぞれ図 2.3(a)と図 2.3 (b)10(a)Compliant systemに示す。両図の目盛りは,縦軸は同じであるが,横軸は C0 の違いに合わせて図 2.3(a)の方が図 2.3(b)に比べて 25 倍大きい範8P, MPa囲となっている。また,図中の矢印は勾配変化から決定した PrPr(a)6を示しており,その左側に示された記号が 2 つのき裂に付けた名称である。上述した予想の通りに C0 の大きさで Pr が明らかT1_12.5 m (CR4)4に変化しており、C0 の大きい図 2.3(a)の結果では 2 つのき裂の Pr がほぼ等しいのに対して、C0 の小さい図 2.3(b)の結果でT2_7.3 m (CR4)20は両者の Pr には明らかな差が生じている。なお、C0 が小さいときの Pr の差は、2 つのき裂を含む岩体に作用する SH の違い0200400600V , ml8001000を表している。acc2.3 コンプライアンスの評価方法10(b)問題となる C0 の大きさは,対象となる孔井と同じ内径を有8する鋼管で加圧試験を行うことで実測できる。この場合,き裂T2_7.3 m (R1)P, MPaがないので式(2.3)の Cf は圧力によらずに常に零であるから,6その試験で得られた P-Vacc 曲線の勾配の逆数として C0 が求Pr(a)T1_12.5 m (R3)められる。また,き裂のコンプライアンス Cf の大きさは,孔4井半径 a,き裂の孔井軸方向高さ h,岩盤のヤング率 E およびポアソン比νの関数として次式で求めることができる 4)。2Stiff system005101520V , ml253035𝐶𝐶𝑓𝑓 (𝑃𝑃) =40𝑎𝑎𝑎𝑎𝜋𝜋 1× � − 𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠 �2 𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠−1� − 𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠𝑠 −1�𝑎𝑎 + 𝐿𝐿𝑎𝑎 + 𝐿𝐿2 2acc図 2.34ℎ(1 + 𝜈𝜈 2 ){(𝑎𝑎 + 𝐿𝐿)2𝐸𝐸コンプライアンス C0 が, (a) 41.2 ml/MPa および+𝑎𝑎�(𝑎𝑎 + 𝐿𝐿)2 − 𝑎𝑎2 �(2.4)(b) 1.6 ml/MPa の測定システムで得られた P-Vacc 曲線のここで L はき裂開口部の孔井半径方向長さであり,孔井内水比較 3)圧 P,岩盤応力 SH および Sh の関数である。したがって,L の関数である Cf も P,SH および Sh の大きさによって変化する。図 2.4 近似計算で求めた P-Vacc 曲線3 また L の大きさは次式を解くことで求めることができる。𝑓𝑓1 (𝑠𝑠) 𝑃𝑃 − {𝑓𝑓2 (𝑠𝑠) − 𝑓𝑓1 (𝑠𝑠)} 𝑆𝑆H + 𝑓𝑓2 (𝑠𝑠) 𝑆𝑆h = 0表2.1 近似計算で求めたP-Vacc 曲線の勾配変化から検出(2.5)される Pr の大きさ,C0 および E の関係(真の Pr はここで s = L/(a + L)であり,f1(s)および f2(s)は次式で与えられる。2}𝑓𝑓1 (𝑠𝑠) = 1 + (1 − 𝑠𝑠) { 0.5 + 0.743 (1 − 𝑠𝑠)𝑓𝑓2 (𝑠𝑠) = 0.5 (3 − 𝑠𝑠) { 1 + 1.243 (1 − 𝑠𝑠)3 }一方,式(2.3)を積分して次式を得る。𝑉𝑉acc = �𝐶𝐶0 �𝑃𝑃 − 𝑃𝑃p �𝑃𝑃𝐶𝐶0 �𝑃𝑃 − 𝑃𝑃p � + ∫𝑃𝑃 𝐶𝐶𝑓𝑓 𝑑𝑑𝑑𝑑r�(𝑃𝑃 ≤ 𝑃𝑃r )(𝑃𝑃 > 𝑃𝑃r )5 MPa)(2.6)E, GPa(2.7)したがって,上式の Cf に式(2.4)を代入すれば,任意の C0,a,h,SH および Sh の条件における P と Vacc の関係,つまり P-Vacc 曲線を求めることができる。ただし,式(2.4)および(2.5)C0, ml/MPa2510205010015.45.45.45.66.26.825.45.45.666.87.655.45.86.26.889105.66.26.87.699.8C0 が小さいということは,き裂挙動に対する圧力の応答が敏が成立するのは,P が Sh より小さい範囲,つまり開口部内の水感になることを意味しているので,C0 が小さい測定システムの流れが無視でき,圧力が一定と見なせる範囲であることに注を用いることは,き裂閉口圧 Ps 等の他の観測値を正しく測定意を要する。なお,式(2.7)の計算は,一般的な表計算ソフトすることにも有効である。を使って容易に実行することが可能である。上記の要領で求めた P-Vacc 曲線の例を図 2.4 に示す。ただ3. 地盤工学会基準「水圧破砕法による初期地圧の測定し,以下の数値を仮定した。方法」(JGS 3761-2017)SH =20 [MPa], Sh =10 [MPa], Pp =3 [MPa], a =50 [mm],h =1[m], E =10 [GPa], ν =0.2, C0 =2, 10, 50 [ml/MPa]図 2.4 の結果より,き裂再開口前後の曲線の勾配変化が,C0 が大きいほど小さくなり,Pr を正しく検出することがより難しくなることがわかる。また,Pr の測定に適した C0 の大きさは,岩盤応力が同じでも他のパラメータの組み合わせで変化し,aおよび h が小さいほど,また,E が大きいほど小さくなる。そこで,図 2.4 と同様にして求めた P-Vacc 曲線の勾配変化からPr を読み取り,その値が C0 および E の組み合わせによってどのように変化するかを調べた結果が表 2.1 である。ただし,C0および E 以外のパラメータは図 2.4 と同じとした。同表において薄墨に着色した枠内の各数値が,P-Vacc 曲線の勾配が減少し始める圧力として読み取った Pr(以下では,見かけの Pr と呼ぶ)である。全ての場合に初期応力が同じなので真の Pr も 5MPa で一定であるにもかかわらず,C0 および E の組み合わせで見かけの Pr が様々に変化しており,C0 が適切でなければ非常に大きな誤差を生じることがわかる。ここで,見かけの Pr に30%の誤差を許容するならば,E が 1,2,5,10 GPa のそれぞれの場合について,濃い薄墨に着色した枠内の結果を与えるC0,つまり 50,20,10,5 ml/MPa 程度にすることが必要と判断される。このように,C0 を含む測定条件を想定した P-Vacc曲線を式(2.4)の近似式を使って予め求め,その勾配の変化から正しく Pr を検出できるかどうかを評価すれば良い。なお,4 地盤工学会基準JGS3761-2017水圧破砕法による初期地圧の測定方法Method for initial stress measurement by hydraulic fracturing technique1適用範囲この基準は,孔井を利用した水圧破砕法による初期地圧の測定方法について規定する。測定は,割れ目の少ない岩盤を対象とする。2引用規格・基準次に掲げる規格及び基準は,この基準に引用されることによって,この基準の一部を構成する。これらの引用規格及び基準は,その最新版(追補を含む。)を適用する。JIS A 0207 地盤工学用語3用語及び定義この基準で用いる主な用語及び定義は,次による。3.1初期地圧原位置岩盤応力のうち,坑道掘削などの人為的な擾乱による応力変化を受けていない岩盤応力のこと。3.2水圧破砕試験区間に送水して加圧することにより,孔井壁面に新たなき裂を生成すること。3.3ブレークダウン送水中に孔井壁面にき裂が生成して,試験区間の水圧が急減すること。3.4シャットイン送水管の途中にあるバルブを閉じて送水を止めること。3.5コンプライアンス試験区間への送水量を測定する流量計から試験区間までの部分の水圧を単位圧力上昇させるために必要な送水量のこと。3.6送水レート試験区間への送水量を示す用語で,単位には ml/min を用いる。5 3.7破砕圧 Pb試験区間の孔井壁面にき裂が生成するときの水圧のこと。3.8き裂閉口圧 Psシャットイン後に試験区間の水圧が下がり,き裂の先端が閉じ始めるときの水圧のこと。3.9き裂再開口圧 Prき裂の全面が閉じた後に試験区間を再加圧して,き裂が孔井壁面で開き始めるときの水圧のこと。4測定用具測定用具は,次による。4.1 水圧破砕試験装置水圧破砕試験装置は,水圧破砕用送水ポンプ,パッカー用送水ポンプ及びデータロガーからなる地上装置と孔井内に挿入する水圧破砕用ゾンデ,及びゾンデと地上装置をつなぐ送水管で構成される。ゾンデの昇降は,図 1のワイヤラインあるいは図 2 のロッドで行う。水圧破砕用ゾンデと送水管は,き裂再開口圧を正確に読み取れるように,コンプライアンスを小さくする必要がある。孔井ウインチパッカー用送水ポンプ送水管データロガーパッカー用高圧ホースワイヤライン孔井圧力計、流量計パッカー注水孔試験区間ケーブル水圧破砕用送水ポンプデータロガーロッド圧力計、流量計パッカー注水孔試験区間パッカーパッカー図 1-ワイヤラインを用いた水圧破砕試験の例6図 2-ロッドを用いた水圧破砕試験の例水圧破砕用ゾンデパッカー用高圧ホース水圧破砕用送水ポンプ地上装置送水管パッカー用送水ポンプ地上装置シーブ水圧破砕用ゾンデアーマードケーブル a)水圧破砕用ゾンデ 水圧破砕用ゾンデは,2 つのパッカーと圧力計や流量計等の測定器で構成され,2 つのパッカーの間に注水孔がある。注記 1試験区間長は,孔径の 3~6 倍程度が望ましい。注記 2 圧力計は,測定範囲が最大 30 MPa 以上で,分解能 0.01 MPa 以下のものが望ましい。注記 3 流量計は,測定範囲が最大 100 ml/min 以上で,分解能 0.1 ml/min 以下のものが望ましい。b)水圧破砕用送水ポンプ 水圧破砕用送水ポンプは,想定される破砕圧より大きい圧力で試験区間を加圧できるものとする。注記 4 水圧破砕用送水ポンプは,30 MPa 以上の圧力で連続的に 100 ml/min 以上の吐出能力を有するものが望ましい。c)パッカー用送水ポンプ パッカー用送水ポンプは,想定される破砕圧より大きい圧力でパッカーを加圧できるものとする。注記 5パッカー用送水ポンプは,30 MPa 以上の圧力で加圧可能なものが望ましい。d)データロガー データロガーは,0.1 秒以下のインターバルで測定できるものとする。e)送水管 送水管は,想定される破砕圧より大きい圧力に耐えられるものとする。4.2き裂型撮り装置き裂型撮り装置は,孔井内に挿入するき裂型撮り用ゾンデと送水ポンプから構成される。き裂型撮り用ゾンデは,パッカー,き裂型撮り用シート及び方位計や圧力計等の測定器で構成される。パッカーの長さは,試験区間より長くする。ゾンデの昇降は,水圧破砕用ゾンデと同様に行う。注記 65方位計は,1°以下の分解能を有するものが望ましい。測定方法水圧破砕試験は,水圧破砕用ゾンデを孔井に挿入し測定対象位置にてパッカーの加圧により孔壁に密着させた後,水圧破砕用送水ポンプを用いて破砕試験と再開口試験を行い,破砕圧,き裂閉口圧,き裂再開口圧を計測する。水圧破砕用ゾンデを回収した後,き裂型撮り用ゾンデを孔井に挿入し測定対象位置にてパッカーの加圧により水圧破砕試験で生成されたき裂の型撮りを行う。具体的な方法は,次による。5.1a)準備地質状況の把握 測定位置周辺の地質状況は地圧測定の目的に応じて既往調査結果等を参考に十分把握しておく。b)c)5.2a)試験対象の孔井 裸孔部の壁面がなめらかな円形の孔井を選定する。注記 1孔井の口径は,76 mm~96 mm 程度が望ましい。注記 2孔井の掘進方向は,鉛直が望ましい。試験区間の選定 明瞭な割れ目(節理,層理,断層等)による分離面が存在しない区間で試験を行う。測定手順水圧破砕用ゾンデの設置 水圧破砕用ゾンデを孔井の試験位置まで降ろし,パッカーを膨らませて孔井壁面に密着させる。注記 3b)パッカーは,想定されるき裂閉口圧より大きい圧力で加圧することが望ましい。破砕試験 試験区間に送水して試験区間の圧力を昇圧させ,ブレークダウンを確認した後にシャットインを行う。シャットイン後は,試験区間の圧力変化を測定した後,試験区間の圧力を解放する。注記 4水圧破砕試験の測定記録例を附属書 A の図 A.1 に示す。注記 5送水レートは一定とすることが望ましい。7 c)再開口試験 試験区間に送水して試験区間の圧力を昇圧させ,試験区間の圧力がほぼ定常となることを確認した後にシャットインを行う。シャットイン後は,試験区間の圧力変化を測定した後,試験区間の圧力を解放する。注記 6送水レートは一定とすることが望ましい。注記 7再開口試験は 3 回以上繰り返すことが望ましい。d)水圧破砕用ゾンデの回収 パッカーを収縮後,水圧破砕用ゾンデを孔井から回収する。e)き裂型撮り試験 き裂型撮り用ゾンデを試験区間に設置し,パッカーを膨らませて型撮り用シートを孔井壁面に圧着させ,破砕試験で生成させたき裂の型を撮る。き裂型撮り用ゾンデの回収後,き裂の型のトレースを行い,孔井軸にほぼ平行なき裂が生成していることを確認する。注記 8 パッカーは,き裂再開口圧の 2 倍以上の圧力で 10 分間以上加圧することが望ましい。5.3破砕圧,き裂閉口圧,き裂再開口圧,き裂方位の決定a)破砕圧 破砕試験の最大圧力を破砕圧とする。b)き裂閉口圧 破砕試験及び再開口試験におけるシャットイン後の圧力-時間関係で,曲率が変化する高圧側の圧力をき裂閉口圧とする。注記 9c)き裂閉口圧の決定方法の例を附属書 B の図 B.1 及び図 B.2 に示す。き裂再開口圧 再開口試験における加圧時の圧力-積算流量関係で,曲率が変化する高圧側の圧力をき裂再開口圧とする。注記 10 き裂再開口圧の決定方法の例を附属書 C の図 C.1 に示す。d)き裂方位 型撮り記録からき裂の平均的な方位を直線で近似して,き裂方位を決定する。注記 11 き裂方位の決定方法の例を附属書 D の図 D.1 に示す。6計算初期地圧の算定は,次による。ただし,応力は圧縮を正とする。孔井軸に直交する面内での最大主応力を SH,最小主応力を Sh としたとき,それぞれの大きさは,観測されたき裂再開口圧 Pr 及びき裂閉口圧 Ps から次式で求められる。Sh = Ps(1)SH = 3Sh – 2Pr (2)最大主応力の方位は,き裂型撮り試験により求められたき裂の平均的方位とする。7報告次の事項を報告する。a)測定概要(孔井の方向と直径,測定深度)b)送水圧,送水レートの経時変化及びパッカー圧c)破砕圧,き裂再開口圧,き裂閉口圧の決定方法と結果d)き裂の型撮り記録と方位の決定結果e)初期地圧の計算結果(主応力の大きさ,方向)f)この基準と部分的に異なる方法を用いた場合の内容g)その他,特記すべき事項8 附属書 A(参考)測定記録の例A.1測定記録の例図 A.1 に,水圧破砕試験の測定記録の例を示す。図 A.1-水圧破砕試験の測定記録の例9 附属書 B(参考)き裂閉口圧の決定方法の例B.1き裂閉口圧の決定方法(ISIP 法)の例図 B.1 に,き裂閉口圧の決定方法(ISIP 法)の例を示す。87試験区間の圧力 (MPa)き裂閉口圧65432060120180240300360420経過時間 (s)図 B.1-き裂閉口圧の決定方法(ISIP 法)の例B.2 き裂閉口圧の決定方法(dt/dP-P 法)の例図 B.2 に,き裂閉口圧の決定方法(dt/dP-P 法)の例を示す。0-100き裂閉口圧-150-2008圧力の時間微分をとる区間7-250試験区間の圧力 (MPa)圧力の時間微分の逆数 (s/MPa)-50-3006543-3502060120180240300360420経過時間 (s)-4005.05.56.06.5圧力 (MPa)図 B.2-き裂閉口圧の決定方法(dt/dP-P 法)の例107.0 附属書 C(参考)き裂再開口圧の決定方法の例C.1き裂再開口圧の決定方法の例図 C.1 に,き裂再開口圧の決定方法の例を示す。8試験区間の圧力 (MPa)76き裂再開口圧54320102030積算流量 (ml)図 C.1-き裂再開口圧の決定方法の例1140 附属書 D(参考)き裂方位の決定方法の例D.1き裂方位の決定方法の例図 D.1 に,き裂方位の決定方法の例を示す。裏返しNSWEWSE(表)(裏)Nき裂展開N15o E180 oN15 o E図 D.1-き裂方位の決定方法の例12N15o E 4.4.3 用語及び定義基準の解説4.3.1 初期地圧4.1 適用範囲初期地圧とは,本基準において「原位置岩盤応力のうち,この基準は,割れ目の少ない岩盤を対象としている。明坑道掘削等の人為的な擾乱による応力変化を受けていな瞭な割れ目(節理,層理,断層等)による分離面が存在しい岩盤応力」と定義しているように,岩盤・地盤内に存在てこれらにより試験区間外への水圧のリークが発生するする自然の応力状態を意味している。岩盤応力には大きく場合は試験が成立しない。そのため,これらの分離面が存分けて初期地圧と,坑道掘削等の人為的行為による局所的在しない区間を選定し,試験を行う。また,線形弾性で均応力変化(二次応力)がある。初期地圧の発生原因は,土質等方とみなせる岩盤を想定している。や岩盤の自重による荷重,地殻構造運動の造構応力等であ孔井を利用した初期地圧の測定方法としては,この方法る。比較的浅い場所での初期地圧は地形の影響を受ける。の基準化に先立って,JGS3741-2012「埋設ひずみ法による本試験方法は初期地圧の測定方法を規定するものである初期地圧の測定方法」及び JGS3751-2012「円錐孔底ひずみが,測定位置によっては,坑道掘削等による二次応力測定法による初期地圧の測定方法」が基準化されている。これも可能である。初期地圧は,その目的により,初期応力,ら 2 つの基準はともに応力解放法と呼ばれる測定原理に地山応力あるいは一次地圧とも呼ばれる。地下深部では地基づく初期地圧測定方法である。一方,水圧破砕法は上記殻応力とも呼ばれる。基準とは測定原理が異なり,深度 100m を超える鉛直孔で4.3.2 水圧破砕の適用性が高い。応力解放法の 2 つの基準と水圧破砕法の水圧破砕とは,孔井のある区間(試験区間)をパッカー特徴を比較し,表 4.1 に示す。それぞれ特徴が異なるため,で密閉して送水して加圧することにより,孔井壁面にき裂測定対象となる地盤の性質や位置,測定目的に応じて使用を生成することをいう。水圧破砕の原理は,2 軸応力状態する測定方法を選定,あるいは相互に組み合わせて初期地下における均質等方弾性体とみなせる板に円孔が存在す圧を評価することが必要となる。また,本基準「水圧破砕る場合の問題を解いた Kirsch の解に基づいている。水圧破法による初期地圧の測定方法」と既に公表されている砕によるき裂は,Kirsch の解より孔井壁における接線応力ISRM Suggested Method(2003)6)と ASTM Standard(2008)7)のが最小となる位置に水圧の作用によって生じた引張応力主要な記載内容について比較し表 4.2 に示す。が加わり,その位置の引張応力が岩石の引張り強さに達した時生成する。き裂の発生・進展方向は原位置応力状態に4.2 引用規格・基準規定される。水圧破砕は,地圧測定だけでなく,高温岩体本基準では,他の規格・基準を引用しない。地熱発電やシェールガス・タイトオイルの採取等にも利用されている。表 4.1基準化された初期地圧測定法の比較基準番号基準名称本基準水圧破砕法による初期地圧の測定方法・鉛直下向き数100mの孔井・透水性の低い岩盤・岩盤応力を直接計測・人工き裂による方位測定・解析に弾性論を用いないJGS3741-2012埋設ひずみ法による初期地圧の測定方法・孔口から50mまで・硬岩から軟岩まで測定可能・高間隙水圧下では困難・セメントの養生に5日要す・孔径変化をひずみで計測・回収コアを用いた感度試験・弾性論に基づく応力解析三次元での初期地圧・ひずみ計の養生が不要・孔底の解放ひずみを計測・弾性論に基づく応力解析・測定機器が軽量コンパクト三次元での初期地圧JGS3751-2012適用対象・孔口から50mまでの水平孔円錐孔底ひずみ法による・硬岩から軟岩まで測定可能初期地圧の測定方法・湧水のある孔底では困難13測定・解析方法の特徴得られる結果ボーリング孔に直交する二次元での初期地圧 表 4.2区分記載項目対象岩盤適用範囲地盤工学会基準と国際基準との比較表割れ目の少ない岩盤応力状態に関する条件(記載なし)線形弾性で均質等方な岩盤を想定線形弾性で均質等方な岩盤を想定想定外のときには結果に影響あり孔井軸と人工き裂がともに鉛直の場合,孔軸方向の応力が主応力で土被り圧に等しいとみなす雁行状の割れ目が発生した場合,孔軸方向と主応力方向が一致しないとみなす1つの主応力が孔軸方向でかつ最小主応力でない場合,他の2つの主応力が直接求まる最小主応力が孔軸方向の場合,孔軸に平行と直交のき裂が生じ3主応力が決定可能(記載なし)(記載なし)水圧破砕用ゾンデと送水管は,き裂再開口圧をコンプライアンス 正確に読み取れるように,コンプライアンスを小さくする必要がある試験区間長水圧破砕試験装置圧力計流量計水圧破砕用送水ポンプパッカー用送水ポンプき裂型撮り装置構成及び方位計人員試験者と掘削作業者準備試験対象の孔井試験区間の選定水圧破砕用ゾンデの設置破砕試験孔径の3~6倍程度が望ましいパッカー間は孔径の最低6倍パッカー間は孔径の最低6倍測定範囲が最大30 MPa以上で,分解能0.01 MPa以下のものが望ましい測定範囲が最大100 ml/min以上で,分解能0.1ml/min以下のものが望ましい30 MPa以上の圧力で連続的に100 ml/min以上の吐出能力を有するものが望ましい測定深度が数100 mの場合はパッカー近傍に配置することが望ましい(仕様の規定なし)通常は地表装置となる1~10 l/minで100 MPaまで加圧可能なポンプもある(制限はしていない)10~70 MPa地表か試験区間(または両者)で計測0~70 MPa,0~25 l/minを推奨(一般的な岩石の透水性のもとで加圧可能)(水圧破砕用と区別していない)(パッカーによるき裂型撮り装置のみ記載)パッカーによるき裂型撮り装置の方位は磁気や方位計は,1°以下の分解能を有するものが望まし ジャイロによるいボアホールカメラやテレビュアーも利用できるパッカーによるき裂型撮り装置の方位は磁気やジャイロによるボアホールテレビュアーも利用できるが条件によってはき裂を識別できない(理論に対する理解や現場での決定力,経験について明記)一般的には鉛直方向裸孔部の壁面がなめらかな円形の孔井を選定す孔井の口径は,土木に係る調査では76 mm~96ることmm程度,石油や地熱,地球科学分野では180孔井の口径は,76 mm~96 mm程度が望ましいmm以上のこともある(記載なし)(理論に対する理解や現場での決定力,経験について明記)一般的には鉛直方向滑らかで真円の孔壁となるダイヤモンドビットを推奨どのような孔径にも適用できる明瞭な割れ目(節理,層理,断層等)による分離 コアや孔壁画像から割れ目や特異な構造の無い割れ目の無い区間を選定区間を選定し試験を行う面が存在しない区間で試験を行うパッカーは,想定されるき裂閉口圧より大きい圧 2~4 MPa程度(破壊が生じないような圧力)まで 通常この段階では3 MPaのパッカー圧で十分設パッカーを加圧し試験区間を分離する置できる力で加圧することが望ましい送水レートは一定とすることが望ましい一定の送水レートで圧力の上昇から1分程度加圧1~3分で最大圧になるように透水係数に応じた一する(透水係数が大きい場合は送水レートを大き定の送水レートで加圧するくする)パッカー圧は試験区間より2MPa程度高く維持パッカー圧は試験区間より2MPa程度高く維持ブレークダウンを確認した後に加圧を停止するが解放はしないシャットイン後は,試験区間の圧力変化を測定し シャットイン後数分(3~10分程度)で試験区間の圧力を解放するた後,試験区間の圧力を解放する(破砕試験と同様に実施)送水レートは一定とすることが望ましい送水レートはき裂が開口する前にき裂内に浸透しないように十分に大きくする試験区間の圧力がほぼ定常となることを確認した後にシャットインを行うシャットイン後は,試験区間の圧力変化を測定した後,試験区間の圧力を解放する再開口試験は3回以上繰り返すことが望ましい測定手順(仕様の規定なし)30 MPa以上の圧力で加圧可能なものが望ましい (水圧破砕用と区別していない)ブレークダウンを確認した後にシャットインを行う再開口試験ASTM D4645-08※2)ISRM SM ※1)本基準ブレークダウンを確認した後に加圧を停止するが解放はしないき裂閉口圧に落ち着く同じ送水レートで繰返し再開口させる(破砕試験と同様に実施)(記載なし)(破砕試験と同様に実施)(記載なし)(記載なし)同じ送水レートで少なくとも3回繰り返す再開口試験の後で段階的に送水レートを変更す(その他の試験は記載なし)る試験を実施する選択肢もあるき裂型撮り用ゾンデを試験区間に設置し,パッき裂型撮り用ゾンデを試験区間に設置し,パッカーを膨らませてパッカーを覆う軟質なゴムをき裂き裂型撮り試験 カーを膨らませて型撮り用シートを孔井壁面に圧 にめり込ませてき裂の型を撮る着させ,破砕試験で生成させたき裂の型を撮る(深い真円でない孔では型撮りは不適として他の手法も紹介している)パッカーは,き裂再開口圧の2倍以上の圧力で10 シャットイン時の圧力よりやや大きな圧力で30分分間以上加圧することが望ましい程度(型を残すために必要な時間)加圧するき裂型撮り用ゾンデを試験区間に設置し,パッカーを膨らませてパッカーを覆う軟質なゴムにき裂の型を撮る破砕圧の決定破砕試験の最大圧力を破砕圧とする最初の加圧試験の最大圧力を破砕圧とするき裂閉口圧の決定破砕試験及び再開口試験におけるシャットイン後破砕試験及び再開口試験においてポンプ停止後 最初の加圧ではき裂が十分に伸びず(孔径の5倍の圧力-時間関係で,曲率が変化する高圧側のに現れる圧力(dt/dP-P法などを例示)以上),き裂閉口圧は高くなる場合が多い圧力をき裂閉口圧とする(ISIP法,dt/dP-P法を例(2つ以上の方法を用いることを推奨)(Lee&Haimson(1989)を引用)示)再開口試験における加圧時の圧力-積算流量き裂再開口圧の関係で,曲率が変化する高圧側の圧力をき裂再決定開口圧とする最初の加圧試験の最大圧力を破砕圧とする(記載なし)き裂再開口圧やき裂閉口圧より大きな圧力で30分程度加圧する圧力-時間曲線の傾きが破砕試験の傾きから変通常は2回目か3回目の再開口試験における圧力化する圧力-時間曲線において破砕試験の傾きより小さくな(新鮮な水圧破砕き裂での2回目の載荷から決定り始める圧力することを推奨)型撮り記録からき裂の平均的な方位を直線で近似して,き裂方位を決定する型撮り記録からき裂の平均の方位を決定する型撮り記録からき裂の平均の方位を決定するき裂が鉛直(±15°程度以内)の場合は鉛直応力が 水平き裂が発生する場合の応力決定法も記載し主応力の1つとして応力を計算するている最大主応力S H = 3S h – 2P rS H - P o = T + 3(S h - P o ) – (P b - P o )S H - P o = 3(S h - P o ) – (P r - P o )ここで,T :引張り強さ,P o :間隙水圧間隙水圧の変化,再開口圧の決定精度の問題があることを指摘しているS H = T + 3S h - P b - P oS H = 3S h - P r - P oここで,T :引張り強さ,P o :間隙水圧間隙水圧の変化,再開口圧の決定精度の問題があることを指摘している最小主応力Sh =PsSh = PsSh = Psき裂方位の決定計算土被り圧から求める(鉛直応力が最小主応力でな鉛直応力(記載なし)土被り圧から求めるい場合,鉛直のき裂が発生する)※1) ISRM Suggested Methods for rock stress estimation - Part 3: hydraulic fracturing (HF) and/or hydraulic testing of pre-existing fractures (HTPF)※2) Standard Test Method for Determination of In-Situ Stress in Rock Using Hydraulic Fracturing Method14 4.3.3 ブレークダウンから孔井軸に直交する面内での最大主応力を求めることブレークダウンとは,孔井に送水中に試験区間の水圧がができる。上昇して孔井壁面にき裂が生成し,さらに送水を続けることでき裂が開口して水がき裂内に入り込み,試験区間の水4.4 測定用具圧が急減することをいう。4.4.1 水圧破砕試験装置4.3.4 シャットイン(1) 水圧破砕用ゾンデa) パッカーシャットインとは,送水管の途中にあるバルブを閉じてパッカーは,水圧破砕試験時において孔井壁面に密着し,送水を止め,放置することをいう。シャットインを行うことによって,き裂閉口圧を決定することができる。シャッ試験区間の圧力を確実に維持できるものを使用する必要トインはブレークダウン後に行い,その後,き裂再開口試がある。収縮時のパッカーの外形寸法は,通常は孔井の口験(少なくとも 3 回)とセットで行う。径より 5mm~10mm 小さいものを用いる。パッカーの拡張4.3.5 コンプライアンスは水圧によるもので,試験区間の上下を仕切る二連式のパコンプライアンスとは,試験区間への送水量を測定するッカー(一般に,ダブルパッカー,ストラドルパッカーと流量計から試験区間までの部分の水圧を単位圧力上昇さ称される)が用いられる。二つのパッカー間の試験区間長せるために必要な送水量(水の体積)のことをいう。き裂は,その中央部において試験区間端部での応力集中の影響再開口圧を正確に読み取るためにはコンプライアンスをがないように,孔径の 3~6 倍程度と規定した 7),8),9)。パッ小さくする必要がある。カーの昇降には,ワイヤラインやロッドが用いられる。ワ4.3.6 送水レートイヤライン方式は昇降時間を短縮できること,ロッド方式送水レートとは,単位時間当たりの送水量のことをいう。は孔内湧水がある場合でも確実にパッカーを設置できる一般に単位は ml/min。こと等の利点があり,孔井の深さや孔内の条件に応じて昇4.3.7 破砕圧降方式を選定する。ワイヤラインを用いた水圧破砕測定装置の例を図 4.1 に示す。破砕圧とは,試験区間の孔井壁面にき裂が生成するときb) 流量計の水圧のことで,ブレークダウン時の圧力のことをいう。破砕圧を用いて孔井軸に直交する面内での最大主応力を送水流量を正確に測定するためには,流量計を水圧破砕求めることも可能であるが,この場合,岩石の引張り強さ用ゾンデに組み込むことが望ましい。流量計には機械式流を正しく決定する必要がある。量計,電磁流量計等が用いられる。流量計の測定範囲とし4.3.8 き裂閉口圧ては 100 ml/min 以上,分解能は 0.1 ml/min 以下を標準としたが,試験区間の体積や送水系のコンプライアンスを考慮き裂閉口圧とは,シャットイン後に試験区間の水圧が下がり,き裂の先端が閉じ始めるときの水圧のことで,孔井した測定範囲の流量計を選定する必要がある。表 4.3 には,軸に直交する面内での最小主応力の大きさに等しい。き裂既往の報告例に示されている送水量やコンプライアンス閉口圧は,シャットイン後の圧力の経時変化の記録からを含む測定条件を示した。ISIP 法あるいは dt/dP-P 法で決定する。c) 圧力計4.3.9 き裂再開口圧試験区間における圧力変化を正確に測定するためには,き裂再開口圧とは,シャットイン後の圧力解放によりき圧力計を水圧破砕用ゾンデに組み込むことが望ましい。圧裂の全面が閉じた後に試験区間を再加圧して,き裂が孔井力計の測定範囲は最大 30MPa 以上,分解能は 0.01MPa 以壁面で開き始める水圧のことをいう。き裂再開口圧は,再下を標準としたが,試験箇所の岩盤強度,応力状態に応じ開口試験における加圧時の積算流量と圧力の関係が直線た圧力計を選定する必要がある。からずれ始める圧力値として決定できるが,この直線から(2) 水圧破砕用送水ポンプずれ始める圧力を正確に読み取るためには,コンプライア送水ポンプは一定流量の送水が可能で脈動の少ないポンスを小さくする必要がある。き裂再開口圧とき裂閉口圧ンプを用いることが望ましい。送水ポンプには,インバー15 ある。内径の大きいボーリングロッドや高圧ホースを使用する場合は,送水系のコンプライアンスを低減するため流量計を水圧破砕用ゾンデの近くに設置する必要がある。(6) その他の装置その他の装置としては,試験時の試験区間の水密性を確認するためにパッカー用圧力計,ポンプの運転やバルブの開閉等のための制御装置,ワイヤライン方式におけるウィンチや深度計等がある。4.4.2 き裂型撮り装置図 4.1 ワイヤラインを用いた水圧破砕試験装置の例(1) き裂型撮りゾンデ(Yokoyama and Ogawa13)に加筆)a) パッカーき裂の型撮りは,き裂型撮りシートを孔井壁面に圧着さ表 4.3水圧破砕試験の報告例と測定条件せて破砕試験で生成したき裂のレプリカを撮る。パッカー深度(m)孔径(mm)試験区間長(mm)には水圧で拡張するゴムパッカーが用いられる。き裂型撮7-1376540400Ito et al. 10)210101510200-70016佐藤ら11)116-1017114-200-70041※)萩原ら12)48998700200-400049200-3007630010-300報告例Ito et al.3)Yokoyama andOgawa13)送水量 コンプライアンス(ml/min)(ml/MPa)り用シートには熱収縮チューブや生ゴム等が用いられる1.6が,細かな人工き裂をトレースするために十分な可塑性を※)有するシートを用いる必要がある。b) 方位計※)方位計は,き裂型撮り時のパッカーの方向を計測するも2.5のであり,計測の分解能としては 1 度以下を標準とした。※) 記載グラフからの推定値方位計には,電子コンパスをゾンデに内蔵させる方法や,ター制御のプランジャーポンプやシリンジポンプ等が用ゾンデに内蔵した磁石を写真撮影する方法がある。いられている。送水ポンプの能力としては吐出圧力 30 MPa(2) その他の装置以上,送水量 100 ml/min 以上を標準としたが,試験区間の圧力計,パッカー用送水ポンプ,データロガー,送水管,体積,送水系のコンプライアンス,岩盤強度,応力状態等データロガー等があり,これらは水圧試験に用いる装置をに応じた送水ポンプを選定する必要がある。共有する場合が一般的である。(3) パッカー用送水ポンプ4.5 測定方法パッカー用送水ポンプは,型取り試験の加圧にも使用するため,試験箇所の最小主応力以上の加圧能力が必要であ水圧破砕試験は,孔井の準備と試験区間の選定,水圧破る。パッカー用送水ポンプの最大吐出圧力は 30 MPa 以上砕と割れ目の再開口試験の繰返し,およびき裂方位の測定を標準とする。に大別される。水圧破砕試験の基本的な測定フローの例を(4) データロガー図 4.2 に示す。4.5.1 準備データロガーにより試験時の送水量と試験区間の圧力を連続的に収録する。収録インターバルは 0.1 秒以下を標(1) 地質状況の把握水圧破砕試験の準備としては,測定地点周辺の地質・岩準としたが,データ解析に十分な収録インターバルを選択する必要がある。盤状況あるいは風化や変質等の地質的特徴を把握する必(5) 送水管要がある。可能であれば既往の調査ボーリングコアや検層データ等も参考にする。送水管は継手も含めて想定される破砕圧に対して充分な耐圧性能を有する必要がある。低コンプライアンスを確(2) 試験区間の選定保するためには,内径 2mm 程度のステンレス管が有効で水圧破砕を行う試験区間は,破砕帯や変質帯を避けき裂の16 準備となることがある。また,鉛直孔の場合,孔内水の水頭圧地質状況の把握を考慮してパッカー圧を設定する必要がある。パッカー加孔井の削孔圧後,試験区間に低圧で送水し,パッカーや自然き裂から試験区間の選定の漏水の有無を確認する。試験前の型撮り(2) 破砕試験ダブルパッカーの加圧が完了した後,速やかに水圧破砕測定のための送水を行う。このときの送水レートを 50ml/min 程水圧破砕用ゾンデの設置度とすると,硬質な岩盤の場合では送水開始から 1 分以内破砕試験図 4.2で破砕を生じることが多い。新しいき裂が生成されると圧再開口試験力は急激に低下するが,この時のピーク値が破砕圧(Pb)水圧破砕用ゾンデの回収となる。その後,送水バルブを閉じ試験区間への注水を停き裂型撮り試験止(この操作をシャットインと呼ぶ)する。試験区間の圧力がある程度安定したら試験区間内の圧力を解放し破砕水圧破砕試験の基本的な測定フローの例試験を終了する。(3) 再開口試験存在しない箇所を選定する。この選定作業には,ボーリングコアの観察と,可能であればボアホールカメラで孔井壁破砕試験終了後,引き続き再開口試験を行う。再開口試面を観察することが望ましい。試験区間の選定後には,こ験では,試験区間に再び送水・加圧し,破砕試験で生成しの区間の型撮り試験によりき裂の存在しないことを確認たき裂が再開口する時の圧力(Pr)とその後のシャットイする。き裂型撮り試験の詳細については 4.5.2 測定手順にンによるき裂閉時の圧力(Ps)とを測定し,その後試験区記す。また,トンネルや坑道内からの試験を行う場合には,間の圧力を解放する。この一連のサイクルが再開口試験で坑壁周辺の応力集中領域の擾乱範囲を避けて試験区間をあり,この作業を 3 回以上繰り返しき裂再開口圧とき裂閉選定する必要がある。口圧の再現性を確認する。再開口試験での送水レートは,き裂が大きく伸びすぎな4.5.2 測定手順いように調整する。例えば,孔井内にパッカーが設置され(1) 水圧破砕用ゾンデの設置た状態での測定系全体のコンプライアンスが 5ml/MPa 程選定された試験区間の深度に水圧破砕用ゾンデ(以下,ゾンデ)を正確に設置することが重要である。特に,鉛直度の時には,送水レートは 10ml/min 程度が適当である。孔井でワイヤラインを用いるときには,ワイヤラインの伸(4) 水圧破砕用ゾンデの回収再開口試験終了後,ダブルパッカーの圧力を解放し,水びによる深度のずれも考慮して設置深度の計測を行う必圧破砕用ゾンデを孔内から回収する。孔内でのパッカーの要がある。ゾンデの位置が確定した後,ゾンデのダブルパッカーを収縮はパッカーゴムの収縮力によるが,孔内の水位が低い膨らませる前に,必要に応じて水圧破砕用送水管のエアー場合,パッカーの送水管に残留する水圧のためパッカーが抜きを行う。ダブルパッカーの圧力が記録できる測定装置十分収縮しないことがある。この場合には,バキュームポを使用するときには,パッカー圧載荷直前からデータ収録ンプによりパッカーの送水管に残留した水を抜き取る必を開始し,この後の一連の水圧破砕試験での試験区間の圧要がある。力と送水レートを連続して記録することが望ましい。デー(5) き裂型撮り試験き裂型撮り用ゾンデを試験区間に設置し,パッカーをタ収録のインターバルは 0.1 秒以下で行う。ダブルパッカーは,想定されるき裂閉口圧より大きい圧膨らませて型撮り用シートを孔井壁面に圧着させ,破砕力で加圧することが望ましい。ダブルパッカーの加圧が大試験で生成させたき裂の型を撮る。パッカーは,き裂再きすぎると試験区間の孔壁にき裂が生じる場合があり,ま開口圧の 2 倍以上の圧力で 10 分間以上加圧することが望た小さすぎるとパッカー孔壁に十分密着せず漏水の原因ましい。17 ることによりき裂閉口圧をより客観的に決定することができる。(3) き裂再開口圧き裂再開口圧(Pr)は,再開口試験においてき裂が孔壁面で再度開き始める瞬間の圧力と定義される。き裂再開口圧は,本基準の図 C.1 に示した再開口試験における圧力(P)と積算流量(Vacc)との関係から求める。き裂が閉じた状態で送水を開始したとき,送水直後は P- Vacc 関係にしばしば下に凸の非線形な変化が現れる。その後,圧力増加とともに P- Vacc 関係がほぼ直線的に変化する。さらに,き裂が再度開き始めたとき加圧系の体積増加に伴い P- Vacc 関図 4.3係に上に凸の非線形な変化が現れる。この P- Vacc 関係がき裂型撮りの例(生ゴム,矢印がき裂のレプリカ)直線から離れる瞬間をき裂再開口圧とする。コンプライアンスの小さな加圧システムでは,P- Vacc 関き裂型撮り用ゾンデの回収後,型撮りシートに方位基準線を記入した後,細い油性マーカでき裂のトレースを行い,係の変化から直接き裂再開口圧を読み取ることができるき裂の方位を記載する。図 4.3 にき裂をトレースした型撮が,加圧系のコンプライアンスが大きくなるに従い図 2.2りシートの例を示す。に示したとおり,P- Vacc 関係の明瞭な変曲点を読み取るこ4.5.3 破砕圧,き裂閉口圧,き裂再開口圧,き裂方位の決とが難しくなる。このような場合には,最初の破砕試験に定おける P-Q 関係のグラフに再開口試験での同グラフを重(1) 破砕圧ねて読み取る方法や,P- Vacc 関係の微係数(dP/dVacc)か破砕圧(Pb)は,連続的な送水加圧により試験区間の圧ら変曲点を読み取る等の工夫がなされている。これらの変力が上昇し,孔井周りの最小応力と岩盤の引張り強さを超曲点の読み取りには,試験データをできるだけ細かな時間えた時き裂が生じた瞬間の圧力である。一般に,硬質な岩間隔で記録しておくことが必要となる。盤では圧力-時間曲線がピーク状を呈するため,破砕圧の読取りには 0.1 秒以下のインターバルで記録されたデジタルデータを用いるか,連続的なアナログ記録が必要となる。破砕圧は,ブレークダウン圧(Breakdown pressure)とも呼ばれる。(2) き裂閉口圧き裂閉口圧(Ps)は,シャットイン操作後のき裂の先端が閉じ始める瞬間の圧力と定義される。これは,Hayashiand Haimson14)が示した図 4.4 の stageⅠから stageⅡに移行するときの圧力である。本基準の図 B.1(附属書 B)に示した「き裂閉口圧の決定方法(ISIP 法)」により得られる圧力は,図 4.4 の stageⅠから stageⅡに移行する過程の圧力に相当する。シャットイン後の圧力の時間微分の逆数(dt/dP)と圧力(P)の関係を図 4.5 に示す。この図において,圧力が下がり始める直線区間が stageⅠ,次の直線区間が stageⅡ,最終的な直線区間が stageⅢに対応する。この関係図を用い図 4.418シャットイン後のき裂閉口過程 14) (4.6.2)SH=3Sh-Pr-Pp0Stage Ⅰここで,Pp は間隙水圧である。上式において,一度開いた-50き裂閉口圧間と同一の間隙水圧が作用するStage ⅢSH=3Sh-2Pr-2008-300本基準においては前提としている。65一方,従来から破砕圧 Pb と岩盤の引張り強さ T を用い4て最大主応力を算出する以下の式が用いられてきた。3-3502060120180240300360420SH=3Sh-Pb +T-Pp経過時間 (s)5.05.56.06.5(4.6.4)式 4.6.4 は,岩盤の引張り強さの評価において圧裂引張試7.0圧力 (MPa)図 4.5(4.6.3)以上の式 4.6.1 と式 4.6.3 を用いて主応力を算出する方法を圧力の時間微分をとる区間7-250-40015)ため,き裂再開口時には Pp=Pr を 4.6.2 式に代入し次式を得る。-150試験区間の圧力 (MPa)圧力の時間微分の逆数 (s/MPa)き裂が完全に閉じた後においても,き裂内部には試験区Stage Ⅱ-100験を用いた時,この圧裂引張試験で得られる引張り強さは,シャットイン後のき裂閉口過程における「圧力の破壊条件の違いから水圧破砕での岩盤の引張り強さと一致しないことが指摘されている 1)。このため圧裂引張試験時間微分の逆数」と「圧力」の関係の代わりに,より水圧破砕試験での破壊条件に近い中空円(4) き裂方位筒試料に内圧を作用させ,引張り強さを求める試験が提案水圧破砕試験により生成するき裂は,図 2.1 に示したよされている 16)。うに一般に孔井軸に沿って向かい合う 2 条の割れ目とし本基準では,できるだけコンプライアンスの小さな水圧て形成されることが多い。また生成されたき裂は,き裂型破砕試験装置で得られるき裂閉口圧 Ps およびき裂再開口撮りシートにより孔井の壁面では本基準の図 D.1 のように圧 Pr から,式 4.6.1 と式 4.6.3 を用いて主応力を算出する認められる。型撮りシートを展開し 2 条のき裂の形状を直ことを基本として,式 4.6.4 は過去のデータの評価におい線近似してそれぞれの方位の平均値から孔井軸に直交すてのみ用いることとする。る水平面内での最大主応力軸の方向を決定する。4.6.2 主応力の方向孔井軸に直交する面内での最大主応力 SH の方位は,き4.6 計算裂型撮り試験により求められたき裂の平均的方位とする。4.6.1 主応力を求めるための観測方程式これと 90 度回転した方位が,最小主応力 Sh の方位となる。水圧破砕試験の測定記録からき裂閉口圧 Ps およびき裂4.7 報告再開口圧 Pr を求めて,孔井軸に直交する面内での最大主応力 SH と最小主応力 Sh を算出する。ここでは 3 つの主応報告は,以下の項目について記載する。4.7.1 測定概要(孔井の方向と直径,測定深度)力の内,1 つの主応力の方向が孔井軸と一致しているものと仮定する。また,応力の符号は圧縮を正とする。・水圧破砕を実施した孔井の基本的な情報として,孔井破砕試験および再開口試験のシャットイン時には,き裂の位置(地図,孔井の孔口座標),方向と直径,孔井内先端が閉じ始める瞬間の圧力であるき裂閉口圧 Ps が最小主応力と一致するの水位等を報告する。14)ため,最小主応力は以下の式となる。Sh=Ps・初期地圧に影響を及ぼすと考えられる地形,周辺に存(4.6.1)在する断層の性状,地質構造,岩盤物性等を報告する。き裂再開口圧は,一度開いたき裂が完全に閉じた後に再・測定の目的,実施期間,測定器具の仕様等を報告する。び開き始める瞬間の圧力であるため,このときは引張り強・測定深度の選定の根拠および測定深度を報告する。度が零の岩盤の孔井周りの応力状態としての釣り合いか4.7.2 試験区間の水圧,送水レート,パッカー圧ら次式を得る。・水圧破砕試験の結果として,各測定深度における試験19 5.区間の水圧や送水レートの経時変化およびパッカー各種の初期地圧測定法圧等を報告する。4.7.3 破砕圧,き裂再開口圧,き裂閉口圧の決定方法と地圧測定法は,鉱山の地下深部坑道の安全性を評価するため 1950 年頃からその開発が始まり,その後土木分野や結果・試験区間の水圧および送水レートの経時変化から読地球科学分野での適用が行われるようになった。それぞれみ取った初期地圧の算定に必要となる破砕圧,き裂の測定法が開発された当初は,主に坑道壁面周辺の二次地再開口圧およびき裂閉口圧を測定深度ごとに示す。圧が測定対象であったが,その後,岩盤の初期地圧が測定・き裂再開口圧については,再開口試験における加圧できるよう改良が進められてきた。ここでは,これまでに時の試験区間の圧力と積算流量を図示し,き裂が再国内外で開発され現在も利用されている初期地圧測定法開口した圧力を示す。を測定原理に基づいて分類し,表 5.1 に整理した。個別の各方法の特徴について以下に概説する。・き裂閉口圧については,決定した方法(ISIP 法あるいは dt/dP-P 法)を示し,き裂が閉口した圧力を示す。5.1 岩盤の破砕を利用する方法4.7.4 き裂の型撮り記録と方位の決定結果岩盤の破砕を利用する水圧破砕法は,1950 年頃から石油・型撮り記録を図示する。き裂の平均的な方位を直線で近似し,決定したき裂方位もこれに記載する。開発の坑井刺激法として始まり,現在の初期地圧測定法と・水圧破砕で生成したき裂の特徴(直線,雁行型等),して発展してきた。この測定法は,孔井内のパッカーで閉じられた区間に送水し,孔壁に圧力を加え岩盤に引張り破既存き裂の有無を示す。・型撮りに用いたパッカーの拡張圧を示す。壊を生じさせるものであるが,最近では水圧破砕と同様に・孔壁観察等,別途実施した方法があれば,併せて報孔井のある限られた区間に水圧以外の方法で直接圧力をかけ,圧力と岩盤の破壊や変形との関係から地圧を求める告する。方法も提案され,その適用例の報告も見られるようになっ4.7.5 初期地圧の計算結果(主応力の大きさ,方向)・主応力値を求めるための観測方程式を示す。表 51 測定原理で分類した初期地圧測定法・各測定深度の最大主応力および最小主応力の値,最測定原理大主応力の方向を示すとともに,それぞれの深度分水圧破砕法岩盤の破砕を利用する方法布を図示する。スリーブフラクチャアリング法乾式破砕法・必要に応じて,初期地圧を類推できる他の測定事例孔底ひずみ法等と比較し,初期地圧の状態を評価する。4.7.6測定方法の名称埋設ひずみ法この基準と部分的に異なる方法を用いた場合の応力解放法孔壁ひずみ法内容孔径変化法・基準通りに実施できなかった場合には,その理由を孔壁や岩石コアの破壊現象を利用する方法示すとともに,異なる方法を用いたことによる初期地圧測定結果への影響について報告する。4.7.7 その他,特記すべき事項ボアホールブレイクアウトによる方法DITFによる方法コアディスキングによる方法AE法・その他,特筆すべき事項があれば報告する。岩石の特性と応力の相関を利用する方法(コア法)DRA法DSCA法ASR法コア変形法20 (a) 水圧破砕法(b) スリーブフラクチュアリング法σ2(c) 乾式破砕法σ2σ2ウレタンスリーブσ1剛体載荷板σ1Pき裂σ1PPき裂き裂σ1 :最大応力, σ2 : 最小応力, P : 破砕圧図 5.1岩盤の破砕を利用する方法の概念図(横山 17)に加筆)てきた。これらの地圧測定法を,圧力を作用させる媒体の下することはない。き裂の発生は,ウレタンチューブの内種類より分類すると図 5.1 に示す 3 つの方法に分けられる。圧と孔井の半径方向変位の圧力-変位関係から確認する。5.1.1 水圧破砕法加圧により孔壁に発生するき裂は,最初に孔井軸直交断面水圧破砕法は,孔壁に発生した引張き裂の方向から最大での最大地圧方向に生じ,その後も加圧を継続すると最小主応力の方向を,き裂の再開口時と閉口時の圧力から最大,地圧方向にき裂が発生する。最初に発生するき裂を“一次最小主応力を求める方法である。この方法は,1950 年代にき裂”,次に発生するき裂を“二次き裂”と呼ぶ。Hubbert18) によ り提 案 され ,Scheidegger19) , Fairhurst20) ,5.1.3 乾式破砕法HaimsonDe la Curz28)は,孔井内にき裂を発生させる方法としてボ21)らによって改良された。この方法の長所は,鉛直下向きの深さ 1,000m 以上孔井でも測定できることにある。アホールジャッキを用いる方法を提案した。ボアホールジまた,地圧を評価するとき岩盤の弾性定数を必要としないャッキは,載荷板が孔壁と同じ曲率の半円形断面の剛なプこともこの方法の特徴である。この方法は孔井に直交するレート一対で構成され,油圧によりプレートが孔井を押し二次元平面での測定法であるが,Cornet22),Mizuta et al.23)広げる方向に載荷し、岩盤に引張り破壊を生じさせる。発により 1 つの孔井で三次元での初期地圧を決定できる方生したき裂の方向はプレートの載荷方向と直交であり,き法が示された。この方法は HTPF(Hydraulic Test on Pre-裂の発生はジャッキの圧力-変位関係から読みとる。このexisting Fractures)法と呼ばれ,孔井と交差する 6 つ以上の方法では,孔軸に平行な任意の方向の縦き裂を発生させる独立した自然き裂面に作用する地圧の垂直応力成分を計ことができるため,近接した 3 深度以上で異なる方向のき測することにより,三次元応力状態が決定できる。Ito et al.1)裂を発生させ,孔軸直交面内での二次元地圧を求めることは,き裂開口プロセスの理論的解析結果からき裂再開口圧が可能となる。Yokoyama et al.29)はこの考え方を応用し,模を与える条件を修正し,加えて測定システムの高剛性化を型実験や数値解析に基づいたプレートフラクチャリング実現することによる修正水圧破砕法を提案した。これによ法を提案した。また,佐野,他 30),Yokoyama et al.31)は,同り,測定される初期地圧の最大主応力の大きさの信頼性が様の測定原理を用いて乾式破砕法と称する応力測定法を向上した。本基準ではこの修正水圧破砕法を採用した。提案し,新たな測定器の開発を行った。この測定器では,5.1.2載荷板が孔壁に密着できるよう工夫されており,引張りきスリーブフラクチャリング法1980 年代前半,Stephansson24)は Sleeve fracturing を提案裂を発生させる位置も制御されている。し,その後,この方法は Serata et al.25),菅原,他 26),Mizutaet al.27)によって改良された。水圧破砕法では孔壁の加圧に5.2 応力解放法水を用いているのに対し,この方法ではウレタンチューブ1950 年代後半に提案された応力解放法は,応力の作用しを介して油圧で孔壁に圧力を加える。き裂が発生してもきている岩盤から岩石サンプルを切り離すときの応力解放裂に流体が流入しないので,水圧破砕法のように圧力が低過程で生じる岩石のひずみや変位を計測し,弾性論に基づ21 5.2.1 円錐孔底ひずみ法き地圧を測定するものである。応力を解放させる作業にはボーリングを用い,このときの作業を「オーバーコアリン円錐孔底ひずみ法は,1950 年代後半に初めて提案されたグ」と呼ぶことから,応力解放法をオーバーコアリング法孔底ひずみ法の進化形で,現在わが国で最も多く利用されともいう。応力解放法は,わが国の鉱山や土木分野におけている応力解放法のひとつである。孔底ひずみ法は,孔井る初期地圧測定法として最も実績の多い手法である。このの孔底面にひずみゲージを貼付して応力解放するもので,手法の大きな特徴は,弾性論を基礎とする岩石の応力-ひOka et al.32)はフラットな孔底に貼付した 8 素子ゲージを用ずみ関係から地圧を算定するところにあり,観測方程式がいて 1 つの孔井のみで 6 個の独立な応力成分を決定できる明解で三次元での初期地圧を求めることができる。しかし方 法 を 開 発 し た 。 Sugawara and Obara33) , Obara and一方では,弾性論を基礎にしていることから,割れ目や不Sugawara34)は,半球面状に整形した孔底に 16 素子ゲージ均質性等により岩盤が非弾性的挙動を示すときには,応力を貼付する球状孔底ひずみ法を開発している。最近に至りの測定結果に少なからぬ誤差を生じる。また,測定できる小林,他 35)および坂口,他 36)によって,ひずみゲージ貼付深度は,ひずみ計や変位計を孔井内に確実に設置する作業のための小口径孔井と同一口径でオーバーコアリングで上の制約から,通常孔井の孔口から 50m 程度が限界であきる円錐孔底ひずみ法が提案されている。この方法はコンる。現在よく用いられている応力解放法は,ひずみや変位パクトオーバーコアリング法と呼ばれており,測定の信頼の測定を行う位置の違いにより分類すると,図 5.2 に示す性が高く国内での測定実績が多い。4 つの方法に分けられる。5.2.2 埋設ひずみ法埋設ひずみ法は,1970 年代後半金川,他(a) 円錐孔底ひずみ法 (CCBO)37)により開発された。測定に用いる埋設型変位計(多軸ひずみ計)は,開発当初二次元応力解析用の 5 成分型であったが,その後,金川,他 38)によって三次元応力解析が可能な 8 成分型に改良された。この方法の特徴は柔らかいモールド材に配置された多軸ひずみ計を孔井内にセメントミルクで固定し,応(b) 埋設ひずみ法 (CRIEP)力解放に伴う孔井の三次元的な形状変化を測定するところにある。ひずみ計を直接孔壁に接着しないため,軟岩から硬岩までの幅広い測定対象に適用可能である。もう一つの大きな特徴は,多軸ひずみ計の埋設された回収コアを用いて,ひずみ計素子それぞれのキャリブレーション(ひずみ感度試験)を行うことにある。埋設ひずみ法はわが国で(c) 孔壁ひずみ法 (CSIRO)独自に開発された地圧測定法であり,国内の地下発電所や原子力発電所の立地調査に多くの実績を有している。5.2.3 孔壁ひずみ法孔壁ひずみ法は,1960 年代後半 Leeman39)により提案され,Hiramatsu and Oka40)により孔壁のひずみと 6 個の独立(d) 孔径変化法 (USBM)な応力成分との関係が完全な解析解として明らかにされた。この方法は,小口径孔壁の 3 箇所に 3 成分ひずみ計を貼付し,大口径オーバーコアリングの削孔により応力解放したときのひずみから,三次元応力を決定するものである。孔壁に直接ひずみゲージを貼付することが難しいため適用例は少なかったが,CSIRO (Common Wealth Scientific and図 5.2応力解放法の概念図(横山Industrial Research Organization of Australia) で開発された17)に加筆)22 CSIRO HI Cell を用いた測定例が Pine et al.41)により報告さσmaxσmaxれてからは海外での測定例が多くみられ,わが国でも数例σmaxの実績がある。5.2.4 孔径変化法孔径変化法は,多くの研究者により研究されており,1950 年代終りに Leeman42)は,CSIR(南アフリカ共和国の国立機械工学研究所)Ⅰ型およびⅡ型を,Obert et al.43)や(a) Borehole break outMerrill44)は USBM(アメリカ鉱山局)型を開発した。この(b) Drilling induced tensilefracture(c) Core disking方法は小口径孔井の直径を応力解放前後で測定し,その変図 5.3 孔壁や岩石コアの破壊現象を利用する方法の概念化量から孔井軸に直交する二次元断面での地圧成分を決図(横山 17)に加筆)定するものである。この方法では,測定器を孔井内に機械的に固定することで応力解放前後の孔径変化が計測できよって,Plumb and Cox49),Cowtgill et al.50)らは,北米およるため,測定作業の容易な点が大きな特徴である。最近,び北海地域の採油井等で孔井の拡大した方向と応力場に菅原,他 45)は三次元的な孔径変化が計測できるデータロガ関して膨大なデータを収集している。ー内蔵型の孔径変化測定器を開発した。5.3.2DITF による方法水平面内で差応力の大きな地圧下において孔井を削孔5.3 孔壁や岩石コアの破壊現象を利用する方法すると,孔井に雁行状に配列した引張き裂(DITF)が観察さ岩盤に孔井を削孔したとき,孔壁やボーリングコアに破れることがある。Stock et al.51)は,鉛直方向が1つの主応力壊現象が現れることがある。ここではこれまでに述べた原軸であると仮定できるとき,引張き裂は孔壁面の最大圧縮位置での能動的な測定手法とは異なり,孔井削孔に伴い自主応力の軸方向に発生するため,これらのき裂は最大主応然に発生する破壊現象を観察することにより,地圧の推定力の方向を推定する方法として利用できることを報告しを試みる方法について述べる。特に,孔井に発生する破壊ている。Okabe et al.52)は,ある範囲の深度で地圧状態が一現象を利用する方法の開発は,ごく最近進歩の著しい孔壁様であると仮定すると,孔壁に発生する引張き裂の位置との観察機器の発達によるところが大きい。現在,孔壁や岩傾きは,孔井の方向に依存することを示し,いくつかの深石コアの破壊現象を利用する方法としては,図 5.3 に示す度で測定された引張き裂の位置と傾きおよび孔井の方向3 つの手法がある。から,三次元初期地圧状態を推定する方法も提案している。5.3.1 ボアホールブレイクアウトによる方法5.3.3 コアディスキングによる方法大きな水平地圧下にある岩盤に鉛直方向のボーリング孔井軸との直交面内での地圧が,孔井軸方向の地圧の数を行ったとき,孔壁の縦方向に 2 条の連続的な剥離状の破倍ある岩盤にボーリングを行ったとき,ほぼ同じ厚さの円壊が生じることがある。この破壊現象はボアホールブレイ盤状に分離したコアが採取されることがある。この現象はクアウトと呼ばれ,1960 年代に Leeman46)が初めて報告しCore disking コアディスキングと呼ばれており,本来割れた。その後 Zoback et al. 47),Hickman et al.48)らは,原位置の目のない岩盤でボーリングビット先端部において,コア軸孔井でのデータを詳細に分析し応力測定法の一つとして方向の引張応力が岩石の引張強度を超えたときに,コアが提案した。孔井軸が 1 つの主応力方向(通常は鉛直方向)ディスク状に破断するものと考えられている。ディスキンに平行であると仮定したとき,孔壁の接線方向の圧縮応力グコアから初期地圧の情報を推定する試みは古くから行は孔井軸と垂直な最小圧縮主応力の方向において最大とわれているが,菅原らなる。逆に,最大圧縮軸の方向に引張き裂ができる場合もその後,Haimson and Lee54)はディスクの形状から,コア軸あるが,一般にブレイクアウトは圧縮応力による孔壁の破方向が主応力の一つであると仮定し主応力方向を推定し壊現象をさし,孔径は最小圧縮軸の方向に拡大する。ボアた。Ishida and Saito55)は,応力解放法で得られた中空のディホールテレビューア等の高精度な孔径測定装置の発達にスキングコアを用いて,ディスキングが発生する地圧条件2353)は地圧成分の関係式を提案した。 を提案した。Matsuki et al.56)は,軸対称物体非軸対称荷重問によって提案された。この方法では,岩石供試体の一軸圧題の有限要素法コードを用いて,一般的地圧条件における縮載荷時において,供試体に密着させた圧電素子等を用いコア内部およびコア下部の引張主応力分布を解析し,ディて AE を計測する。作製した供試体の方向別に初期地圧成スキングが起きるための地圧範囲と具体的地圧条件式を分の絶対値を推定することができるため,独立した 6 方向提案している。以上の供試体を用いることにより,三次元での初期地圧を評価することができる。5.4 岩石の特性と応力の相関を利用する方法5.4.2DRA 法1970 年代から,室内で岩石供試体を用いて原位置の地圧DRA 法は変形率変化法とも呼ばれ,岩石の応力-ひずを推定する方法が提案されてきている。これらの方法は,み関係の非線形性を利用する方法で,Yamamoto60)によっ原位置での方法に比べ測定作業が容易であり,定方位の岩て提案された。岩石の応力ひずみ関係において,岩石に石コアさえ採取できれば適用深度に限界のない点が大き一軸圧縮応力を繰返し与えたとき,各繰返し時の同じ応な特徴である。現在,実用的に用いられている主な測定法力レベルにおけるひずみの差と応力の関係に,非線形性は,図 5.4 に示した 5 つの方法である。が見いだされた。この差ひずみと応力の関係における変5.4.1曲点が,岩石が受けていた先行応力に一致するものと仮AE 法AE 法は岩石コアを用いて室内試験により初期地圧を求定されている。DRA 法は AE 法と同様に,岩石供試体のめる方法であり,AE(アコースティック・エミッション)一軸圧縮載荷を行い,その供試体の軸方向の初期地圧成のカイザー効果と呼ばれる現象を利用している。1950 年代分の絶対値測定するため,三次元での初期地圧を評価す初め Kaiserることができる。そのため,Yokoyama et al.61)は,DRA 法57)は,多結晶金属材料の引張試験時において繰り返し荷重履歴を受けた材料が,過去の最大履歴荷重に達と AE 法を同一供試体するまでは AE をほとんど発生しないという現象を発見しで同時に行う方法を提案して,それぞれの測定結果をクロた。この現象はカイザー効果と呼ばれ,金属材料の非破壊スチェックしている。検査によく用いられるようになった。カイザー効果を利用5.4.3DSCA 法は差ひずみ曲線解析法とも呼ばれ,定方位のボして初期地圧を推定する方法は,金川,他 58),瀬戸,他 59)(a) AE法(b) DRA法ーリングコアから切り出した立方体の供試体に静水圧を(c) DSCA法作用させる方法である。この方法は,Simmons et al.62) やSiegfried et al.63)によって,岩石供試体内のクラックの定量ひずみゲージAE センサDSCA 法化評価法として開発された。その後,Strickland et al.64)によって初期地圧測定に応用され,現在に至るまで多くの研究者によって研究が行われてきた。DSCA 法では,静水圧下一軸載荷繰返し一軸載荷(d) ASR法ひずみゲージ封圧におけるマイクロクラックの閉塞する圧力を,立方体の供試体に貼付された 6 枚以上のひずみゲージの応力ひずみ(e) コア変形法関係から求める。この方法では,三次元主応力比とその方向が求まるが,地圧の絶対値は岩石試料を採取した深度から推定される土被り圧をその鉛直応力成分と仮定して,他の応力成分を求める。この方法の大きな特徴は,1 個の供試体から三次元での初期地圧が推定できるところにあるひずみゲージが,松木,他 65)は DSCA 法の基本仮定や解析理論について応力解放によるコア変形はまだ検討の余地があることを指摘している。図 5.4岩石の特性と応力の相関を利用する方法の概念図(横山 17)に加筆)24 5.4.46.ASR 法水圧破砕法における留意点および事例ASR 法は非弾性ひずみ回復法とも呼ばれ,掘削直後のボーリングコアの非弾性的なひずみの回復を計測する方法6.1 評価おける留意点である。この方法は Voight66)により,岩石の短時間での回6.1.1 評価法復ひずみが全体の回復ひずみに比例すると仮定できれば,一般に水圧破砕法による地圧の測定結果を見る場合に初期地圧測定法として有効であることが示唆された。岩石は,どのような評価方法を用いたか,に留意することが肝が等方均質で線形粘弾性であると仮定すれば,応力解法に要である。評価式等によって値が異なるからである。表 6.1より回復する非弾性ひずみの主ひずみ方向は,初期地圧のには水圧破砕法による地圧評価の各種の方法を示し,本基主応力方向に一致する。この方法は,多くの研究者が比較準で採用している評価式を下線で示す。これら各種の方法的深い深度から採取された定方位のボーリングコアに適について以下に説明する。用しており,中でも Teufel67)は直径方法の変位を計測する表中の記号 a-1 から a-4 は Sh の評価方法である。いずためのディスクゲージを用い,Wolter and Berckhermer68)はれも式(Sh = Ps )を用いるが,Ps の読み取り方法として差動トランス式変位計を用いた計測結果を報告している。複数が提案されてきており,方法によって読み取り値に少Matsuki69),Matsuki and Takeuchi70)は,定方位のボーリングなくない差がある場合がある。方法の特徴から,a-1, a-2 はコアの非弾性回復ひずみのデータから原位置の三次元応相対的に高めの値を a-3, a-4 は低めの値を読み取ることが力の大きさと方向を決定するための理論解を導いた。多い。本基準ではき裂挙動の物理的な解釈から a-1 または5.4.5 コア変形法a-2 を採用している。コア変形法は,応力解法に伴うボーリングコアの断面形b-1 から b-5 は SH の評価式である。b-1 は,孔壁の引張状変化から初期地圧を推定する方法で,Funato and Ito71)にり破壊基準に基づく評価式(SH=3Sh-Pb +T-Pp)を用いより考案された。この方法は,定方位のボーリングコアのる。b-2 は,多孔弾性理論により孔壁への浸透の影響を考断面形状を深度方向に連続的に計測し,得られた平均的な慮した引張り破壊基準に基づく評価式である。浸透の有無楕円形状から孔軸に直交する二次元での初期地圧の主応により b-1 は Pb の上限を b-2 は下限を与える。どのような力方向を推定する。岩石の弾性定数を仮定すれば,主応力条件で b-1, b-2 が適用されるかについての検討が報告され差の大きさが算定できる。ボーリングコアは,回転ビットているで切削されることによって原位置応力から解放される。そとして,Pb の代わりに Pr を用いる方法であり,多くの適の際,切削される瞬間のボーリングコアは直径 d0 の真円用例があると考えられる。その評価式においてき裂発生後で,切削されたボーリングコアは応力解放に伴って弾性的は(遠方の)間隙水圧 Pp でなく孔内水圧 Pr を用いるものに変形し,その変形量は解放応力に比例する。孔井軸に直が b-4 である。本基準ではこの方法を採用している。b-5 は,交する面内応力が異方的であれば,ボーリングコアの断面複数回の水圧破砕を一様な領域で行ったとき,水圧破砕きは真円ではなくわずかに扁平となる。そこで,ボーリング裂の発生方向のばらつきが地圧の偏差(SH-Sh)に依存すコアの断面形状を精密に求めることにより,面内応力を評ると考えて,き裂方向のばらつきの情報を用いる。72)。b-3は,b-1 の評価式で岩の引張り強度 T =0c-1 から c-3 は上以外の方法である。c-1 は,方向の異な価することができる。この方法は,応力解放に伴うボーリングコアの変形から地圧を求めるという原理においては,る複数のボーリング孔での Sh(,SH)の地圧測定結果から,ボーリングコア自体をセンサとした応力解放法の一種と3 次元の地圧を構成する。c-2 は,複数の方向の異なる既存いえる。ボーリングコアを整形する必要もなく非破壊の測き裂での水圧破砕による Ps の測定から各既存き裂の垂直定ができること,コア径に制約はなく比較的短いボーリン方向の地圧を評価し,3 次元の地圧を構成する。c-3 は孔壁グコアでも測定できること等から適用範囲は広く,他のコ面に雁行状に発生するき裂の傾きも用いて 3 次元の地圧ア法との併用も容易である。を求める。以上のように,水圧破砕で地圧を評価するいくつかの方法があり,方法によって結果が異なることがあるので,既25 存の測定結果を評価する場合にはどのような方法で測定場合,本基準の b-4 では SH = Sh と評価されることになる。したものかを知ることが肝要である。本基準では,Sh の評既存の水圧破砕による地圧測定結果や本基準による測価式として a-1 または a-2 を規定し,SH の評価式として b-定結果を評価する際には以上の点にも留意するとともに,4 を規定している。また,そのようにして求められた Sh, SHSH を評価しうる他の情報,例えば表 6.1 に示した破砕圧 Pbを複数孔に適用して c-1 の方法とすることができる。と岩石の引張り強さ T を用いる方法や,コアディスキング,6.1.2 Pr に関する限界ボアホールブレイクアウト等の情報も参照しておくこと(1) 地圧の偏圧が大きい場合が望ましい。き裂再開口試験で Pr を測定するときに得られる値は孔6.2 試験における留意点内静水圧 Pp より大きい。すなわち実際の測定においてはPr > Pp である。本基準では表 5-1 に示した b-4 を用いるの本基準において規定していないものの試験の実施におで,3Sh – SH > 2Pp すなわち,SH < 3Sh – 2Pp の範囲の結果いて重要と考えられる事項として,流量をどれくらいで行が得られる。実際の地圧の偏圧が大きく SH が Sh の 3 倍程えばよいか,シャットイン操作をいつ行えばよいか,等が度以上ある場合には,水圧破砕で生成したき裂が完全に閉挙げられる。現状では実験や数値モデル等での検討がまだじないため,実際とかけ離れた地圧の評価結果となる。不足しており,これらを規定する明確な根拠を示すことは(2) 上述以外で Pr が適切に測定できない場合難しい。しかし,定性的な推論の例を挙げて試験実施の際本基準では Pr = (3Sh - SH)/2 と考えている。これより Pr <の参考に供したい。6.2.1 流量Sh である。もし,試験システムのコンプライアンスが大きい場合には,2.2 節で説明したように真の Pr よりも大きな流量が破砕圧に対して影響することは多くの室内実験見かけの Pr を測定してしまうことになる。また,コンプラで認められており,原位置での確認例もある。本基準ではイアンスとは別に,流量が小さい場合には Pr は Sh に近く破砕圧を利用しないことから破砕圧の観点は省略する。流なるとの指摘 73), 74)もある。これらのことから,なんらかの量はき裂再開口圧にも影響することは,いくつかの数値モ原因で Pr が適切に測定できず,仮に Pr = Sh の結果を得たデルでの検討例や,原位置での確認例がある。なお室内実表 6.1水圧破砕法による地圧評価の各種の方法■ S h, S H を評価 (下線は本基準で採用)Sh文献記号シャットイン曲線からP s を読み取る方法Sh = Psa-2Gronseth & Kry82)・ 二直線法(P -logt )Sh = Psa-181)・ ISIP 法Sh = PsS h = P spqHayashi & Haimson14)・ dt/dP-P 法Sh = Psa-3Doe et al83)a-4Muskat・ マスカット法ステップ流量試験からP spqを読み取る方法S H P b = 3S h - S H + T - P p84)Aamodt & Kuriyagawa18)a-5Hubbert et alb-1P b = (多孔弾性理論による破壊基準式)Haimson85)b-2P r = 3S h - S H - P p※1)Bredehoeft et al86)b-3P r = (3S h - S H)/2※1)Hardy & Asgian75)b-4Shin et al87)b-5き裂方向のばらつきを用いる確率水圧破砕法■ S 1, S 2, S 3 を評価Mizuta & Kobayashi88)方向の異なる複数孔でのS H, S h を用いる方向の異なる複数の既存亀裂のP sを用いる89)Cornet & Valette90)Hayashi et al雁行亀裂情報を用いる方法※1) P rの読取り方法にもいくつかあるがここでは省略する。  本基準では、P rの読取りが装置のコンプライアンスに依存することに特に留意している。26c-1c-2c-3 験では生成き裂の挙動に対する試料の外部境界条件の影響が大きいためか,Pr の検討事例がほとんど見られない。Hardy et al.75)はき裂内への浸透と変形の連成解析を行った。き裂長とき裂内の透水性(初期の開口幅)を変えたケースの解析の結果,いずれの場合でも最大圧力に大きな差はなく,式(Pr = (3Sh - SH)/2)が適切であった。Boone et al.74)はき裂として Dugdale-Barenblatt モデルを採用し,き裂内と岩盤内の浸透,岩盤の多孔弾性も考慮した詳細な連成解析を行った。そして,孔内圧を次第に上げたときに流量が急に増える圧力として再開口圧 Pr を定義図 6.1し,Pr と加圧速度との関係を示す(6.1)式を得た。Pr = Sh + f(τ)[( Sh -ηPp)/(1-η)- Sh],τ = c tr/L2(6.1)見かけのき裂再開口圧 Pr(a)に対する流量とコンプライアンスの影響 1)ここで c は拡散,η は多孔弾性に関する係数,tr は加圧開始から再開口するまでの時間,L はき裂の半長である。こ裂内への浸透・流入が生じることにより実際より小さい読の結果では,加圧速度が小さければ Pr は Sh に近づくこと,み取りになることが考えられ,また流量が大きすぎる場合SH の影響は受けないこと,を示している。には1回のサイクルでき裂の進展量が大きく発生して次76)はき裂内の水の流動を考慮する数値解析でPrのサイクルの試験に影響を与えることも考えられる。良好を評価した。この解析でき裂の閉合時にもき裂は完全にはな記録の得られた既往の実験例を参考にすると,加圧開始閉じていないという現象を考慮している。この結果,き裂から最大圧力までの時間がおよそ 30 秒程度から 150 秒程が開き始める時点の圧力は式(Pr = (3Sh - SH)/2)で与えられ度にすることが考えられる 10),11)。た。しかし,これを圧力-時間曲線上で見出すことはできず,6.2.2 シャットイン操作のタイミング伊藤らシャットインの操作は,基準の用語で定義したように,圧力曲線が非線形になる圧力はこれより後であり,それは流量とともに小さくなると指摘した。さらに伊藤ら77)は,送水管の途中にあるバルブを閉じて送水を止めることでこの非線形になる点の圧力は SH と関係なく,流量が小さあり,破砕のサイクル,再開口のサイクルの各々において,くなるに従い Sh に近づくことを指摘した。試験区間の最大水圧を確認後に行う。最大水圧を確認したIto et al.1)はまた,真のき裂再開口圧 Pr0 と圧力曲線か後いつシャットインを行うかによってき裂の大きさが変Pr(a)を,流量およびコ化する可能性があるが,タイミングについて必ずしも確立ら読み取る見かけのき裂再開口圧ンプライアンスを変えて数値解析により評価した。そのした考え方はない。結果を図 6.1 に示す。この結果より,コンプライアンスが一般論として述べると,水圧によるき裂の開閉挙動に基小さい場合には Pr の読み取りは流量にあまり依存しないづいて地圧評価を行うのであるから,き裂が小さ過ぎず,が,コンプライアンスが大きい場合には流量とともに大また大き過ぎないようにしたい。発生したき裂長がボーリきくなることを指摘している。ング孔周囲の応力集中範囲内に留まるようなら小さ過ぎ原位置での観察例としては,均質な花崗岩地域の孔のるだろう。逆にき裂が大き過ぎて,地圧条件によってはき同一深度で流量を変えた再開口試験の結果,圧力-積算流裂面の向きが変化したり,または既存の割れ目につながれ量の曲線から読み取る Pr は流量とともに変わること,まば,適切な地圧評価に悪影響を及ぼすだろう。たシャットイン後の曲線裾野部のレベルに近い場合と Shシャットインを行うためのバルブが地表にある水圧破に近い場合のあること,の事例が示されている 78)。砕試験システムの場合には,バルブ閉鎖箇所から加圧区間本試験基準の実施において定量的ないしは実証的に流までの水の体積が大きい。この場合,仮に送水管が完全に量の基準を設定することは現時点では難しい。流量が小さ剛であっても水の圧縮性のために,圧力低下に伴う水の体すぎる場合には,き裂が孔壁部で十分に開口しないままき積増加によって水が加圧区間そしてき裂内面に供給され,27 き裂を過大に成長させることが懸念される。このためシャットインバルブが地表にあるシステムを用いる場合には,最大圧力を確認したら即座にシャットインをするようにした事例がある。一方,シャットインバルブが加圧区間の近傍に設置してある水圧破砕試験システムの場合には上述のような懸念があまりない。この場合にはき裂が小さすぎることを避けるために,最大圧力後もある程度の送水を続けてからシャットインする例が見られる。図 A.1(附属書 A)もそのような例である。なお,シャットインのバルブ閉鎖を地表で行う場合と加圧区間近傍で行う場合とを同一試験箇所で比較した事例によれば,シャットイン直後の圧力線の屈曲が加圧区間近傍でのバルブ閉鎖の場合に,より明瞭に見られたとの報告がある 79)。6.3 適用事例Ito et al.10)は三重県津市の花崗岩ないし閃緑岩の岩体に深さ 210 m, 径 101 mm のボーリング孔を掘削し深度 132図 6.2m で実施した水圧破砕について報告している。各パッカー圧力と流量の時間曲線 10)長は 880 mm 加圧区間長は 510 mm であり,コンプライアンスを小さくするために流量計を加圧区間近傍に設置し深度 600 m までの 5 深度の SH と Sh の値から,逆断層型のている。パッカー圧は 20 MPa 超とし,送水流量は地上設応力場と推定された。また,4 地点の水圧破砕試験から得置の流量計で約 1200 ml/min とした。図 6.2 に,破砕ならられた応力方位は,ボアホールブレイクアウト及び掘削時びに再開口のための加圧サイクルの圧力と流量の時間曲に水圧によって生成された縦き裂から推定された応力方線を示す。なお図には地上で計測した流量も参考に示して位と整合的であった。ある。なお,前述のシャットイン操作のタイミングについ佐藤ら 11)は岐阜県瑞浪市の約 1.2 km 離れた 2 か所で,ては,破砕のサイクルでは最大圧力を確認後速やかにおこ流量計を地表に設置したコンプライアンスの大きいシスなっていることがわかる。図 6.3 には,圧力と累積の送水テムと,流量計を加圧区間近傍に設置したコンプライアン量の関係を示している。横軸のスケールが1桁異なり,地スの小さいシステムによる水圧破砕試験を行った。深度は上~加圧区間に貯留される水の量が加圧区間だけの場合地表近傍から約 1000 m である。低コンプライアンスのシと比べて格段に多いことがわかる。そして流量計を地上にステムでは流量計の下流側の加圧系の容量は約7リット設置する従来方法では Pr を 5.5 MPa, 加圧区間近傍に設置ルである。再開口圧の読み取りを,従来型の高コンプライする方法では 3.6 MPa と読み取った。また,別途読み取っアンス型では各サイクルの圧力-時間曲線を重ねて曲線がた Sh (6.4 MPa)を用いて本基準と同じ評価方法により SH,低コンプライアンス型逸れる点として読み取り(図 6.4)を 12 MPa と求めた。では単一サイクルで圧力-総流量曲線が直線から逸れる点Satoh et al.80)は産総研が愛知県〜紀伊半島〜四国においとして読み取った(図 6.5)。高コンプライアンス型の場合て整備を進めている地下水等総合観測点の掘削孔井を用には,読み取りが不明瞭な場合が多いと報告している。こいて水圧破砕試験等を実施した。なお,上述の Ito et al.10)はれに対し低コンプライアンス型の場合には,再開口圧を明そのうちの1地点の結果である。愛知県豊田市の地点では,瞭に読み取ることができたと報告した。再開口圧を用いた28 SH の評価に関しては,高コンプライアンス型の場合に式(Pr =(3 Sh - SH)/2)を用いると Sh よりも小さくなることがあったと報告している。一方,そのようなデータを除いて式(Pr =3 Sh - SH - Pp)を用いると,低コンプライアンス型で式(Pr =(3 Sh - SH)/2)を用いた場合と概ね同等な結果が得られ,深度に伴う地圧の逆断層型から正断層型への変化の観点でも一致した結果であった。図 6.4図 6.5図 6.3圧力と累積送水量の関係 10)29Pr 読取りのための複数サイクルの加圧曲線 11)Pr 読取りのための圧力-累積流量関係図 11) 實 : 水圧破砕法による初期応力データの品質につい引用・参考文献て-花崗岩における実測結果に基づく高剛性装置の1)Ito, T., Evans, K., Kawai, K. and Hayashi, K. : Hydraulic適用性と最大主応力値の評価-,Journal of MMIJ,Vol.fracture reopening pressure and the estimation of maximum128, No. 7, pp. 449-454, 2012.12) 萩原育夫, 戸村重樹, 塚本斉, 佐藤隆司, 長秋雄 : 花horizontal stress, Int. J. Rock Mech. Min. Sci., Vol.36, Issue2)6, pp. 811-826, 1999.崗岩地域における水圧破砕試験事例, 第 49 回地盤工伊藤高敏 : 水圧破砕地殻応力評価法の問題点とき裂学研究発表会プログラム予稿集, DS-10, No. 63, pp.131-開口圧の物理的意味, 月刊地球, 26 巻, 2 号, pp. 84-89,132, 2014.13) Yokoyama, T. and Ogawa, K. : New hydraulic fracturing2004.3)Ito, T., Igarashi, A., Kato, H., Ito, H. and Sano, O. : Crucialsystem for in-situ stress measurement by using higheffect of system compliance on the maximum stressstiffness mechanism, Proc. 7th Int. Symp. on In-Situ Rockestimation in the hydrofracturing method : TheoreticalStress, pp. 569-577, 2016.14) Hayashi, K. and Haimson, B.C. : Characteristics of shut-inConsiderations and Field Test Verification, Earth Planets4)5)Space, Vol. 58, Issue 8, pp. 963-971, 2006.curves in hydraulic fracturing stress measurements andIto, T., Funato, A., Lin, W., Doan, M. L., Boutt, D. F., Kano,determination of in situ minimum compressive stress, J.Y., Ito, H., Saffer, D., McNeil, L.C., Byrne, T. and Moe, K.Geophys. Res., Vol. 96, Issue B11, pp. 18311- 18321, 1991.T. : Determination of stress state in deep subsea formation15) Ito, T. and Hayashi, K. : Relation between reopeningby combination of hydraulic fracturing in-situ test and corepressure and tectonic stresses for hydraulic fracturinganalysis – a case study in the IODP expedition 319–, J.tectonic stress measurement, Proc. 8th Int. Cong. ComputerGeophys. Res., Vol.118, Issue 3, pp. 1203-1215, 2013.Methods and Advances in Geomech. Morgantown, pp.佐野修,伊藤久男, 水田義明:地殻応力測定法の信頼1591-1596, 1994.16) Yamashita, F., Mizoguchi, K., Fukuyama, E. and Omura,性を損なう要因について,月刊地球, 26 巻, 1 号, pp. 39-6)7)8)55, 2004.K. : Reexamination of the present stress state of the AteraHaimson, B.C. and Cornet, F.H. : ISRM Suggested Methodsfault system, central Japan, based on the calibrated crustalfor rock stress estimation-Part 3: hydraulic fracturing (HF)stress data of hydraulic fracturing tests obtained byand/or hydraulic testing of pre-existing fractures (HTPF),measuring the tensile strength of rocks, J. Geophys. Res.,Int. J. Rock Mech. Min. Sci., Vol. 40, Issue 7-8, pp. 1011-Vol.115, Issue B4, B04409, doi:10.1029/2009JB006287,1020, 2003.2010.ASTM International, D4645-08 : Standard test method for17) 横山幸也 : わが国で開発・改良された初期地圧測定determination of in-situ stress in rock using hydraulic法の基準化と国際化, Journal of MMIJ, Vol. 129, No. 12,fracturing method, 1, pp. 1-7, 2008.pp. 683- 693, 2013.地盤工学会, 地盤工学会基準 : 地盤の物性を評価す18) Hubbert, K.M. and Willis, D.G. : Mechanics of hydraulicる た め の プ レ ッ シ ャ ー メ ー タ 試 験 方 法 (JGS3531fracturing, Petrol. Trans. AIME, T.P. 4597, 210, pp. 153-166,2012), 2012.1957.地盤工学会, 地盤調査の方法と解説, pp. 661-696, 2013.19) Scheidegger, A.E. : Stresses in the Earth's crust as10) Ito, T., Satoh, T. and Kato, H. : Deep rock stressdetermined from hydraulic fracturing data, Geologie und9)Bauwesen, Vol. 27, pp. 45-53, 1962.measurement by hydraulic fracturing method taking20) Fairhurst, C. : Measurement of in situ rock stresses withaccount of system compliance effect, Proc. 5th Int. Symp.particular references to hydraulic fracturing, Rock Mech.on In-Situ Rock Stress, pp. 43-49, 2010.Eng. Geol., Vol. 2, pp. 129-147, 1964.11) 佐藤稔紀, 丹野剛男, 引間亮一, 真田祐幸, 加藤春30 21) Haimson, B. C. : The hydrofracturing stress measuring32) Oka, Y., Kameoka, Y., Saito, T. and Hiramatsu, Y. :method and recent field results, Int. J. Rock Mech. Min. Sci.Investigations on the new method of determining rock stress& Geomech. Abstr., Vol.15, Issue 4, pp. 167-178, 1978.by the stress relief technique and applications of this method,22) Comet, F. H. : Stress determination from hydraulic tests onRock Mechanics in Japan, Vol.3, pp. 68-70, 1979.preexisting fractures -the HTPF method, Proc. Int. Symp.33) Sugawara, K. and Obara, Y. : Measurement of in-situ rockon Rock Stress and Rock Stress Measurements, pp. 301-312,stress by hemispherical-ended borehole technique, Int. J.1986.Min. Sci. & Tech., Vol. 3, pp. 287-300, 1986.23) Mizuta, Y., Sano, O., Ogino, S. and Katoh, H. : Three34) Obara, Y. and Sugawara, K. : Field stress measurements indimensional stress determination by hydraulic fracturing forjointed rock, Proc. Int. Conf. on Mech. of Jointed andunderground excavation design, Int. J. Rock Mech. Min. Sci.Faulted Rock, pp. 827-834, 1990.& Geomech. Abstr., Vol. 24, Issue 1, pp. 15-29, 1987.35) 小林昭一, 吉田太, 打田靖夫 : 円錐形状孔底ひずみ24) Stephansson, O. : Rock stress measurement by sleeveゲージによる原位置応力測定, 第 8 回岩の力学国内シfracturing, Proc. 5th Cong. Int. Soc. Rock Mech. (ISRM),ンポジウム講演論文集, pp. 279-284, 1990.Melbourne, Balkema, Rotterdam, pp. 129-137, 1983.36) 坂口清敏, 尾原祐三, 中山智晴, 菅原勝彦 : 円錐孔底25) Serata, S. and Kikuchi, S. : A diametral deformation methodひずみ法の応力測定精度, 資源と素材, Vol.108, No.6,for in situ stress and rock property measurement, Int. J. Min.pp. 455-460, 1992.Geol. Eng., Vol. 4, Issue 1, pp. 15-38, 1986.37) 金川忠, 林正夫, 日比野敏 : 初期地圧測定に関する26) 菅原勝彦, 尾原祐三, 荒木秀朗, 石村豊 : スリーブフ二,三の考察, 第 9 回岩盤力学に関するシンポジウム講演論文集, pp. 46-49, 1975.ラクチャリングによる地圧測定, 第7回岩の力学国内シンポジウム講演論文集, pp. 181-186, 1987.38) 金川忠, 日比野敏, 石田毅 : オーバーコアリング法27) Mizuta, Y., Sakuma, S., Katoh, H. and Kikuchi, S. : Stressによる 3 次元地圧計測法-埋設型 8 成分ゲージの開発and stress change measurements by hydraulic fracturing and-, 電力中央研究所報告, No.385033, 1983.double fracturing for safe underground excavation, Proc.39) Leeman, E. R. : The Determination of the complete state of2nd Int. Work Shop on Hydraulic Fracturing Stressstress in rock in a single borehole laboratory andMeasurement, pp. 205-244, 1988.underground measurements, Int. J. Rock Mech. Min. Sci. &28) De la Cruz, R. V. : Jack fracturing technique of stressGeomech. Abstr., Vol.5, Issue 1, pp. 31-38, 1968.measurement, Rock Mech. Rock Eng., Vol. 9, pp. 27-42,40) Hiramatsu, Y. and Oka, Y. : Determination of the stress in1977.rock unaffected by boreholes or drifts, from measured29) Yokoyama, T. and Nakanishi, A. : A proposal of geo-stressstrains or deformations, Int. J. Rock Mech. Min. Sci. &measurement technique by plate fracturing, Proc. 3rd Int.Geomech. Abstr., Vol. 5, Issue 4, pp. 337-353, 1968.Symp. on Rock Stress pp. 143-148, 1997.41) Pine, R. J., Tunbridge, L.W. and Kwakwa, K. : In-situ stress30) 佐野修, 横山幸也, 小川浩司, 折田隆三, 中山芳樹,measurement in the Carnmenellis Granite-I. Overcoring板本昌治, 桑原和道, 陳渠, 平田篤夫, 水田義明 : ボtests at South Crofty Mine at depth of 790m, Int. J. Rockアホールジャッキ式応力測定法の妥当性の検討, 第Mech. Min. Sci. & Geomech. Abstr., Vol.20, Issue 2, pp. 51-28 回西日本岩盤工学シンポジウム論文集, pp. 65-70,62, 1983.2007.42) Leeman, E, R. : The Measurement of changes in rock stress31) Yokoyama, T., Ogawa, K., Sano, O., Hirata, A. and Mizuta,due to mining, Mine Quarry Eng., Vol. 5, No. 7, pp. 300-Y. : Development of borehole-jack fracturing technique and304, 1959.43) Obert, L., Merrill, R.H. and Morgan, T.A. : Boreholein situ measurements, Rock Stress and Earthquakes,deformation gauge for determining the stress in mine rock,Chapter 12, pp. 93-100, 2010.31 US Bureau of Mines Report of Investigation, RI 5978, 1962.Rock Stress Measurement at Great Depth, 8th ISRM Cong.,44) Merrill, R.H. : Three component borehole deformation gagepp. 19-24, 1995.55) Ishida, T. and Saito, T. : Observation of core discing and infor determining the stress in rock, US Bureau of Minessitu stress measurements; Stress criteria causing coreReport of Investigation, RI 7015, 1967.discing, Rock Mech. Rock Eng., Vol. 28, Issue 3, pp. 167-45) 菅原隆之, 石島洋二, 石関崇 : 孔径変化法のための182, 1995.測定器の開発, 資源・素材学会春季大会講演集, pp.56) 松木浩二, 本郷公, 坂口清敏 : 引張主応力解析に基127-128, 1999.46) Leeman, E.R. : The measurement of stress in rock ‒ Parts I,づくコアディスキング形状と三次元地圧の関係, 資源と素材, Vol. 113, No.3, pp. 317-324, 1997.II and III., J. S. Afr. Min. Metall., 65, pp. 45-114, 1964.47) Zoback, M. D., Moos, D. and Mastin, L. : Well bore57) Kaiser, J. : Erkenntnisse und Folgerungen aus der messungbreakouts and in situ stress, J. Geophys, Res., Vol. 90, Issuevon metallischen Werkstoffen, Arch. Eisenhutt., Vol. 24,B7, pp. 5523-5530, 1985.Issue 1-2, pp. 43-45, 1953.48) Hickman, S.H., Healy, J.H. and Zoback, M.D. : In-situ stress,58) 金川忠, 林正夫, 仲佐博祐 : 岩石における地圧成分natural fracture distribution, and borehole elongation in theの Acoustic Emission による推定の試み, 土木学会論文Auburn geothermal well, J. Geophys, Res., Vol. 90, Issue報告集, 第 258 号, pp. 63-75, 1977.59) 瀬戸政宏, 歌川学, 木山保, 勝山邦久, 繰り返し載荷B7, pp. 5497-5451, 1985.時の AE 特性による地圧の推定, 第 8 回岩の力学国内49) Plumb, R.A. and Cox, J.W. : Stress directions in easternシンポジウム講演論文集, pp. 321-326, 1990.North America determined to 4.5km from borehole60) Yamamoto, K. : A theory of rock core-based methods for in-elongation measurements, J. Geophys, Res., Vol. 92, Issuesitu stress measurement, Earth Planets Space, Vol. 61, pp.B6, pp. 4805-4816, 1987.1143-1161, 2009.50) Cowtgill, S. M., Meredith, P. G., Murrell, A. F. and Brereton,N. R. : Crustal stresses in the North Sea from breakouts and61) Yokoyama, T., Kanagawa, T., Yamamoto, K. and Tanaka,other borehole data, Int. J. Rock Mech. Min. Sci. &T. : Simultaneous measurement of AE and DR forGeomech. Abstr., Vol. 30, Issue 7, pp. 1111-1114, 1993.estimation of Geo-stresses, Proc. 5th Conf. on Acoustic51) Stock, J.M., Healy, J.H., Hickman, S.H. and Zoback, M.D. :Emission/Microseismic Activity in Geologic Structures andMaterials, pp. 257-264, 1991.Hydraulic fracturing stress measurements at YuccaMountain, Nevada and relationship to the regional stress62) Simmons, G., Siegfried, R.W. and Feves, M. L. :field, J. Geophys., Res., Vol.90, Issue B10, pp. 8691-9706,Differential strain analysis: a new method for examining1985.cracks in rocks, J. Geophys. Res., Vol. 79, Issue 29, pp.4383-4385, 1974.52) Okabe T., Shinohara N., Takasugi, S. and Hayashi, K. :Earth’s crust stress field estimation by using vertical63) Siegfried, R.W. and Simmons, G. : Characterization offractures caused by borehole drilling, Proc. Ⅷth Int. Symp.oriented cracks with differential strain analysis. J. Geophys.on the Observation of the Continental Crust ThroughRes., Vol. 83, Issue B3, pp. 1269-1278, 1978.64) Strickland, F.G. and Ren, N. K. : Use of differential strainDrilling, pp. 265-270, 1996.53) 菅原勝彦, 亀岡美友, 斎藤敏明, 岡行俊, 平松良雄 :curve analysis in predicting the in-situ stress state for deepコアディスキング現象に関する研究, 日本鉱業会誌,wells, Proc. 21st US Symp. Rock Mech., pp. 523-532, 1980.65) 松木浩二 : DSA による地殻応力計測, 資源・素材材学94 巻, 1089 号, pp. 797-803, 1978.会 地殻応力計測ワークショップ資料集, pp. 92-104,54) Haimson, B.C. and Lee, M.Y. : Estimating in situ stress1989.conditions from borehole breakouts and core disking -66) Voight, B. : Determination of the virgin state of stress in theexperimental results in granite, Proc. Int. Workshop on32 vicinity of a borehole from measurements of a partial77) 伊藤高敏, 林一夫 : 水圧破砕地殻応力計測におけるanelastic strain tensor in drill cores, Felsmechanik und縦き裂開口圧と地殻応力の関係, 日本機械学会論文Ingenieurgeologi, Vol. 6, pp. 201-215, 1968.集(A), Vol. 58, No. 545, 1992.67) Teufel, L. W. : Prediction of hydraulic fracture azimuth from78) 新孝一, 李方全, 大久保誠介 : 水圧破砕における亀anelastic strain recovery measurements of oriented core,裂の発生と開口・閉合の挙動について-不連続面の少Proc. 23rd US Symp. Rock Mech., pp. 238-245, 1982.ない中国の花崗岩地域での水圧破砕実験(第3報),資源と素材, Vol. 113, No. 2, pp. 107-114, 1997.68) Wolter, K.E. and Berckhemer, H. : Time dependent strain79) 新孝一, 李方全, 大久保誠介 : 水圧破砕による中国recovery of cores from KTB-deep drilling hole, Rock Mech.Rock Eng., Vol. 22, Issue 4, pp. 273-287, 1989.房山地点の岩盤応力測定-不連続面の少ない中国の花崗岩地域での水圧破砕実験(第2報), 資源と素材, Vol.69) Matsuki, K. : Three-dimensional in situ stress measurement112, No. 13, pp. 921-928, 1996.with anelastic strain recovery of a rock core, Proc. 7th Cong.80) Satoh, T., Kitagawa, Y., Shigematsu, N., Takahashi, M.,Int. Soc. Rock Mech. (ISRM), Vol. 1, pp. 557-560, 1991.70) Matsuki, K. and Takeuchi, K. : Three-dimensional in situTsukamoto, H., Kiguchi, T., Itaba, S., Umeda, Y., Sato, T.,stress determination by anelastic strain recovery of a rockSeki, Y. and Koizumi, N. : Shallow crustal stress aroundcore, Int. J. Rock Mech. Min. Sci. & Geomech. Abstr., Vol.Shikoku and Kii region, SW Japan, inferred from hydraulic30, Issue 7, pp. 1019-1022, 1993.fracturing tests and borehole wall observations, Proc. 6th71) Funato, K. and Ito, T. : A new method of diametrical coreInt. Symp. on In-Situ Rock Stress, pp. 660-665, 2013.deformation analysis for in-situ stress measurements, Int. J.81) Gronseth, J.M. and Kry, P.R. : Instantaneous shut-inRock Mech. Min. Sci., Vol. 91, pp. 112-118, 2017.pressure and its relationship to the minimum in-situ stress,72) 新孝一, 張伯崇, 李方全, 金川忠, 大久保誠介 : ブレWorkshop on Hydraulic Fracturing Stress Measurements,ークダウン圧力に及ぼす加圧速度の影響-不連続面U.S. Geol. Surv. Open File Report, 82-1075, pp. 147-166,の少ない中国の花崗岩地域での水圧破砕実験(第1報)1982.-, 資源と素材, Vol. 112, No. 9, pp. 595-600, 1996.82) Doe, T.W., Hustrulid, W.A., Leijon, B., Ingvald, K. and73) Pine, R.J., Dedingham, P. and Merrifield, C.M. : In-situStrindell, L. : Determination of the state of stress at thestress measurement in the Carnmenellis granite – II.Stripa Mine, Sweden, Workshop on Hydraulic FracturingHydrofracture tests at Rosemanowes Quary to depths ofStress Measurements, US. Geol. Surv., Open File Report,2000m, Int. J. Rock Mech. Min. Sci. & Geomech. Abstr.,82-1075, pp. 305-331, 1982.Vol.20, Issue 2, pp. 63-72, 1983.83) Muskat, M. : Use of data on the build-up of bottom-hole74) Boone, T.J., Ingraffea, A.R. and Roegiers, J.C. : Simulationpressures, Transactions of the AIME, Vol.123, pp. 44-48,of hydraulic fracture propagation in poroelastic rock with1937.application to stress measurement techniques, Int. J. Rock84) Aamodt, R.L. and Kuriyagawa, M. : Measurements ofMech. Min. Sci. & Geomech. Abstr., Vol. 28, Issue 1, pp. 1-instataneous shut-in pressure in crystalline rock, Workshop14, 1991.on Hydraulic Fracturing Stress Measurements, U.S. Geol.75) Hardy, M.P. and Asgian, M.I. : Fracture reopening duringSurv., Open File Report 82-1075, pp. 394-403, 1982.hydraulic fracturing stress determinations, Int. J. Rock85) Haimson, B. : Hydraulic fracturing in porous and nonporousMech. Min. Sci. & Geomech. Abstr., Vol. 26, Issue 6, pp.rock and its potential for determining in-situ stresses at great489-497, 1989.depth, Doctoral thesis, Univ. of Minnesota, 1968.76) 伊藤高敏, 林一夫 : 水圧破砕地殻応力計測における86) Bredehoeft, J.D., Wolff, R.G., Keys, W.S. and Shuter, E. :縦き裂開口挙動の解析, 日本機械学会論文集(A), Vol.Hydraulic fracturing to determine the regional in situ stress57, No. 540, 1991.field, Piceance Basin, Colorado, Geological Soc. of33 America Bulletin, Vol.87, No.2, pp. 250-258, 1976.87) Shin, K., Sugawara, K. and Okubo, S. : Application ofWeibull's theory to estimating in-situ maximum stress SHby hydrofracturing, Int. J. Rock Mech. Min. Sci, Vol. 38,Issue 3, pp. 413-420, 2001.88) Mizuta, Y. and Kobayashi, H. : Improved stressdetermination procedures by hydraulic fracturing, TechnicalReport to the US Geological Survey, No.USDI-14-000117775, 1980.89) Cornet, F.H. and Valette, B. : In situ stress determinationfrom hydraulic injection test data, J. Geophys. Res., Vol. 89,Issue B13, pp. 11527-11537, 1984.90) Hayashi, K., Sato, A. and Ito, T. : In situ stressmeasurements by hydraulic fracturing for a rock mass withmany planes of weakness, Int. J. Rock Mech. Min. Sci., Vol.34, Issue 1, pp. 45-58, 1997.34 新規制定地盤工学会基準・同解説水圧破砕法による初期地圧の測定方法(JGS 3761-2017)【ダウンロード版】2020 年 4 月 1 日 初版発行編集地盤工学会地盤調査規格・基準委員会水圧破砕法による初期地圧の測定方法基準化 WG発行・販売公益社団法人地盤工学会東京都文京区千石 4 丁目 38 番 2 号〒112-0011 Tel 03(3946)8677©2020 公益社団法人地盤工学会ISBN 978-4-88644-112-6 C3051 \6,280EFax 03(3946)8678
  • ログイン