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出版

タイトル ドリルジャンボの削孔データを使用した三次元地山評価システム(技術紹介)
著者 山下 雅之・塚田 純一
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.1 No.720
ページ 30〜31 発行 2018/01/01 文書ID jk201807200017
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  • タイトル
  • ドリルジャンボの削孔データを使用した三次元地山評価システム(技術紹介)
  • 著者
  • 山下 雅之・塚田 純一
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.1 No.720
  • ページ
  • 30〜31
  • 発行
  • 2018/01/01
  • 文書ID
  • jk201807200017
  • 内容
  • 技術紹介ドリルジャンボの削孔データを使用した三次元地山評価システム3D Ground Evaluation System using Drilling Data of Drill Jumbo山下雅之(やました株 技術研究所西松建設まさゆき)上席研究員塚田純一(つかだ株ジオマシンエンジニアリングじゅんいち)代表取締役. は じ め に山岳トンネルの掘削では,切羽周辺やその前方の地山性状を定量的に把握することが最適支保を迅速に適用する上で非常に重要である。その把握手法の一つとしてドリルジャンボの削孔データの利用が古くから注目されており,主に切羽前方探査法(削孔検層)としての開発・適用が進んできた。しかし,削孔検層では 1 本若しくは数本の長尺削孔データを用いて切羽前方の地山性状を把握することに重点が置かれており,切羽及びその近傍の地山性状を詳細に評価するまでには至っていない。近年,コンピュータ制御のドリルジャンボ(コンピュータジャンボ)の普及が進んでおり,装薬孔・ロックボルト孔といった施工時の削孔位置・角度データが容易に入手可能となってきた。今回このような技術を利用し,削孔検層データに加えて,施工時に得られる大量の削孔データを処理・解析して切羽近傍の地山性状を三次元評価可能なシステム1)を開発した。以下に,その技術内容を紹介する。.システムの概要図―システムの構成. システム構成本システムは,図―に示すように坑内においてドリルジャンボによるすべての削孔データを計測する『計測システム』及び,得られた削孔データを専用ソフトで処理する『解析・評価システム』で構成されている。. 計測システム計測システムは,削孔位置・角度情報の取得が容易なコンピュータジャンボの使用を基本として構築されている。図―のように,計測装置はドリルジャンボ本体に常設され,施工時若しくは切羽前方探査時における削岩図―計測システム機の各種作動油圧,削孔距離,孔口位置及び削孔角度が自動収録される。また,これらの収録データは装置内のモニタ画面にリアルタイムで表示される(図―,図―参照)。. 解析・評価システム計測システムで得られたデータは,専用ソフトを使用して図―に示すような流れで処理・解析される。この計測データは,坑内の無線・有線通信設備を使用して処理の中で,削孔データから直接算出される地山評価指トンネル坑外の現場詰所に設置した専用パソコンに適宜標が穿孔エネルギーである。この指標は掘削体積比エネ送信され,さらにインターネットを介して現場事務所やルギー( Speciˆc Energy)2),3)とも呼ばれ,「単位体積の技術研究所などの遠隔地にも送られる。また同時に,ド地山を削孔するために削岩機が要したエネルギー」に相リルジャンボの稼働状況をリアルタイムにモニタリング当する。この値が大きいほど“より硬質”な地山であるすることも可能となっている。と評価され,独自式により穿孔エネルギーから地山強度を換算することも可能となっている3)。30地盤工学会誌,―() 技術紹介図―解析・評価システムにおけるデータ処理の流れ図―図―適用トンネルにおける地山強度の三次元評価事例穿孔エネルギーの三次元ボーリング表示例図―本システムによる IoT 活用イメージで求めた一軸圧縮強さもほぼ同様の値を得ている。また,適用区間では凝灰質砂岩・凝灰角礫岩を主体とした堆積軟岩層が分布していたが,その中で特に脆弱な白色凝灰岩層の分布状況を地山強度の分布図を用いて予測・評価することもできた(図―中の各図で 5 MPa 以下を示す濃色部に相当)。図―地山強度の三次元ブロック図の表示例.まとめと今後の展開今回,施工時におけるドリルジャンボの削孔データを図―の処理・解析過程で得られる三次元ボーリング用いて,切羽前方に加えて切羽及びその周辺の地山性状及び三次元ブロック図の出力例を図―及び図―に示を詳細かつ連続的に三次元評価することが可能なシステす。さらに本システムでは,三次元ブロック図の任意断ムを開発した。今後は,現在実施している試験適用を継面における二次元表示も可能であり,地質縦断図や平面続するとともに他トンネルへの展開も進め,更なるシス図,切羽観察記録との比較が容易となっている。テム改良を行う予定である。さらに本システムを使用しこれらのデータ処理・解析については,1 切羽分の施工データの三次元処理・解析に要する時間が概ね数分程て,図―に示すような山岳トンネルにおける IoT 活用についても積極的に進めていきたいと考えている。度であり,施工サイクルの中で三次元の地山評価を連続的に行うことが可能となっている。. 適 用 事 例コンピュータジャンボの導入トンネルにおいて本システムの試験適用を実施した。図―に適用結果の一例を示す。本適用では,掘削時に地山強度の三次元ブロック図を適宜作成・更新した。さらに,必要に応じて横断図や平面・縦断図を作成し,それらを切羽における地山強度分布の傾向把握や予測等に使用した。参考文献1)山下雅之・三井善孝・塚田純一ドリルジャンボの削孔データを使用した 3 次元地山評価システムの開発,土木学会第 72 回年次学術講演会,208 , pp. 415 ~ 416,2017.2) Teale, R.: The concept of speciˆc energy in rock drilling,Int. J. Rock, Mech. Min. Sci., Vol. 2, pp. 5773, 1965.3) 山下雅之・石山宏二・福井勝則・大久保誠介さく岩機のさく孔効率と岩盤特性についての検討,第41回岩盤力学に関するシンポジウム講演集,pp. 1~6, 2012.(原稿受理2017.10.18)本システムによる評価では,適用区間の地山強度は全体的に10 MPa 前後を示しており,掘削時に原位置試験January, 201831
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