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出版

タイトル i-Construction 推進を支える三次元情報の活用(<特集>i-Construction)
著者 杉浦 伸哉
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.1 No.720
ページ 10〜11 発行 2018/01/01 文書ID jk201807200010
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  • タイトル
  • i-Construction 推進を支える三次元情報の活用(<特集>i-Construction)
  • 著者
  • 杉浦 伸哉
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.1 No.720
  • ページ
  • 10〜11
  • 発行
  • 2018/01/01
  • 文書ID
  • jk201807200010
  • 内容
  • 報告iConstruction 推進を支える三次元情報の活用Threedimensional Information Technology to Promote work E‹ciency in iConstruction杉株 大林組浦伸哉(すぎうら土木本部本部長室しんや)情報技術推進課課長. は じ め にiConstruction という言葉があっという間に業界に浸透し,インフラ業界に身を置く関係者であれば,誰でも知っているようになった。いまやその勢いはとどまることを知らず,誰でもこの言葉を使い,生産性向上の必要性を説く。しかしその本質を理解して取組みを進めている方はどのくらいいるだろうか。 ICT 活用工事やプレキャストへの取組みは,iConstruction 推進のため一つの取組み手法であり,その目的は生産性向上である。一言で生産性向上といっても,その定義は幅広く,本質を見極め自らの業務にどのように落とし込むかを,試行錯誤をされている方が多いと思う。写真―本稿では,iConstruction の目的の一つである生産性三次元情報を打合せに利用向上を推進する上で,日々の業務で実践し,効果を上げる方法を具体的事例にて紹介していきたい。.三次元図面情報の共有による打合せ業務の効率化皆さんは,このような経験はないだろうか。日々様々な施工検討を行っているが,打合せを行うための資料は図面である。先般現場での打合せ時にも同じようなことを経験したが,図面を用いての打合せをしているのに,どうも会話がかみ合わない。必死で説明する図―従来と三次元情報利用時の打合せ時間短縮職員とそれを理解していると思われる協力会社の職員がいて,ずっと同じことを話しているのに,二人とも少し全体で約 68 もの時間短縮がなされ,生産性向上へのずつイメージが違っている。結局 1 時間も議論してい取組みとして成果を上げている。たが打合せ後施工現場に出て,いざ作業に取りかかろうこれらの打合せのポイントとしては,施工の関係者はとすると,予定していた段取りがうまくいかず,その場全員が関わるということである。元請け職員だけ,あるでまた話をしながら対応に追われるという感じであった。いは元請け職員と職長だけという狭い範囲だけの関係者従来の我々の仕事は「いままで二次元の平面図,断面で共有するのではなく,施工に関わる関係者全員が三次図,立面図で仕事してきているのだから問題なし」「図元情報を使って打合せを行うことである。面を読みこなせて一人前」「みんな打合せでの内容は分二次元図面だけでは見落としてしまうような空間情報かっているはず」との概念が先行し,その「当たり前」を三次元情報は補完してくれるのである。図面理解力はの感覚で仕事を進めていることが多い。しかし,その土木技術者としては重要な基礎能力であるが,この基礎「当たり前」の状況の中で,三次元情報を活用・表現し能力を更に伸ばすための三次元情報を我々は積極的に利て打合せなどの場面で積極的に利用する,という感覚を用すべきである。この三次元情報をいわば自動車の「エ持ち込んだ途端,仕事の流れを変えることができる。ンジン」と見立てれば,この「エンジン」を使って起工先ほどの事例で紹介した現場では,このポイントにい測量,設計図,情報化施工,検査監督という竣工にむけち早く気がつき,従来方法での打合せだけではなく,写た一連の流れを iConstruction という車のボディーを使真―のような三次元情報を使った打合せに切り替えた。い仕事を運んでくれる,それが本当の iConstruction のその結果,図―にあるように,従来方法と比べると,あり方であると思う。では,その三次元を使った施工管10地盤工学会誌,―() 報理を少し紹介していきたい。. ICT 建機から出力される情報を使った三次元出来高管理三次元情報に時間軸や品質情報・計測情報といった属性情 報を活用することも重要である 。これらを CIM告になった。従来のような分散管理ではなく一元管理のため,出来高や出来形情報との連係により,施工全体を俯瞰して管理しやすくなる。このような効果が三次元では実感されてきている。.(Construction Information Modeling/Management,以車載 3D レーザースキャナによる効率的な測量下「 CIM 」と記す)と国土交通省では定義している。最近では 3D レーザースキャナの利用が拡大してきてここでは CIM という定義に沿った事例を紹介してみたおり,比較的簡単に誰でも測量の代わりとして利用できい。例えば,図―をご覧いただきたい。るようになった。点群は取得する一点一点に属性としてICT 建機はショベルもブルドーザーも自己位置算出位置情報である(x, y, z)が付与されるため,それ自体には測位情報を活用している。その自己位置とそのデーが既に形状と属性をもつデータとして利用できる。非常タを記録した時間情報を活用することで,施工出来形やに便利なデータである。出来高としての情報を三次元表示し,日々の管理業務に利用している事例である。それを自動車に搭載して取得する点群を使えば短時間で広範囲なデータとして取得可能となる。従来であれば,重機からのデータを使い,施工エリア測位として GNSS(Global Navigation Satellite Sys-の確認など二次元での情報管理が主として利用されていtem /全球測位衛星システム)受信機で自己位置を特定たが,図―の事例では,重機から出るログ情報をそのし,自動車に搭載している IMU(inertial measurementまま利用して三次元情報が作成される。unit,運動を司る三軸の角度(又は角速度)と加速度を当初設計段階での三次元情報を基本とし,その設計検出する装置)で補正をかけることで,実測との誤差をデータまでどのくらいの出来高や出来形が完了したのか数 cm まで近づけることができる。このツールを使い図を三次元で確認できるため,進捗状況の把握に有効で,―のように施工前に点群を取得し,設計データと重ねまた施工段階での締固めなどの品質帳票にも自動連係することで,現状と設計との違いをリアルに見える化し,るので,品質全体の「見える化」が一体管理できるよう施工検討での情報として利用する。事前準備が大幅に削減でき,点群の持つメリットを大いに使える。.おわりに土木技術者として,空間把握能力の向上が重要なことは言うまでもない。今回紹介の三次元空間ツールの駆使がその能力向上に役立つと思われる。本稿が多少なりとも皆さんの業務のヒントになれば幸いである。(原稿受理図―ICT 建機情報を使った三次元情報化図―January, 20182017.9.29)ICT 建機からの情報の流れ図―取得した点群の利用例11
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