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出版

タイトル 平成28年8月北海道豪雨災害調査報告会(<特集>第52回地盤工学研究発表会)
著者 石川 達也
出版 地盤工学会誌 Vol.65 No.11/12 No.718/719
ページ HP25〜HP25 発行 2017/11/01 文書ID jk201707180030
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  • タイトル
  • 平成28年8月北海道豪雨災害調査報告会(<特集>第52回地盤工学研究発表会)
  • 著者
  • 石川 達也
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.65 No.11/12 No.718/719
  • ページ
  • HP25〜HP25
  • 発行
  • 2017/11/01
  • 文書ID
  • jk201707180030
  • 内容
  • 平成28年8月北海道豪雨災害調査報告会Special Session on Heavy Rainfall Disasters in Hokkaido on August, 2016石川達北海道大学大学院也(いしかわ たつや)公共政策学連携研究部 教授高い所では斜面崩壊が,標高が低い所では河川増水に起1. は じ め に因する地盤の侵食や洗掘が生じたことが報告された。特(公社)地盤工学会災害連絡会議は,地盤工学会北海に,これまで道内で大規模な土砂災害が報告されていな道支部を中心とした産・学の地盤工学の専門家からなるい風化花崗岩(まさ土)や周氷河性堆積物など従来と異「平成 28 年 8 月北海道豪雨による地盤災害調査団」(団なる問題土の顕在化の可能性が指摘された。長: 石川達也 地盤工学会災害連絡会議北海道委員)を「道道・高速道路・鉄道の被害概要」では,道道で最結成した。調査団は,平成 28 年 8 月に北海道を襲った歴大降水量観測後に土砂災害が発生したことや,JR の橋梁史的な豪雨災害について,これまで全道各地で被害状況で河道と橋台の方向の不一致や大量の流木の堆積が想定と復旧状況に関する調査を行い,地盤災害の現象・事象以上の水平荷重が作用させ,橋台や橋脚を流失させたこの原因の学術的究明と,災害の早期復旧並びに防災・減とが報告された。特に,前者の時間遅れについては,災災技術の向上について検討してきた。本特別セッション害発生時間の推定精度や災害発生地点と離れた観測点ででは,調査団の 8 編の報告(表—1)を通して,調査の結の降水量の観測精度に問題がある可能性が指摘された。果明らかになった平成 28 年 8 月北海道豪雨災害の被害の「河川堤防の被害と復旧の概要」では,空知川堤防が特徴と,それを踏まえての今後の道路・鉄道・河川堤防上流側約 300m,下流側約 150m の区間に亘って決壊し,管理や防災・減災対策とこれに関連する研究や行政に対上流部は堤外側からの越流が,下流部は堤内側からの越する提言が報告された。流がそれぞれ破堤の主要なメカニズムであったことや,空気湧出に伴う基盤漏水や噴砂の有無あるいは堤体およ表-1表特別セッションの報告内容題1. 被害概要2. 気象概要3. 国道274号・国道38号の被害概要と地盤工学的特徴4. 道道・高速道路・鉄道の被害概要5. 河川堤防の被害と復旧の概要6. 総括発表者石川達也(北海道大学)川端伸一郎(北海道科学大学)木幡行宏(室蘭工業大学)川村志麻(室蘭工業大学)磯部公一(北海道大学)西村聡(北海道大学)川尻峻三(北見工業大学)石川達也(北海道大学)2. 調査報告成果の概要「被害概要」では,過去に例を見ないほど複数の台風が連続して北海道に襲来し,道内の広い範囲で道路,鉄び堤内地盤の内部構造把握のために実施された原位置試験(表面波探査)の結果が報告された。「総括」では,北海道の地域性を考慮した地盤工学研究や地盤防災行政を考える上で今後重要な技術的検討項目として,①雨慣れ・気象慣れしていない地盤の扱い,②従来の想定を超える豪雨対策の検討,③従来と異なる問題土・崩壊形態の顕在化の可能性,④豪雨時に地盤内に浸透しない表面流の扱い,⑤河道の蛇行・流路変動による土構造物の被害,の 5 点が示された。3. まとめ道,電気および水道等の社会基盤施設に甚大な被害が生昨年の災害発生からほぼ 1 年経過後の報告会の開催とじたことや,昭和 56 年以降の主な道内の豪雨災害と比較なったが,会場一杯の多数の参加者があり,研究者・技し,昨年の豪雨災害の被害額が過去最大規模であったこ術者の関心の強さを伺わせるセッションとなった。質疑とが報告された。では,本州と北海道の豪雨災害の発生メカニズムの違い「気象概要」では,平成 28 年 8 月中旬の一週間に 3や,積雪寒冷地における記録的な豪雨災害に対する防つの台風(7,9,11 号)が北海道に上陸したことや,東災・減災対策の在り方に関する討論があった。今後なさ北地方太平洋側に台風 10 号が上陸したことは,昭和 26れるであろう,これらの回答となるより詳細な被災原因年の気象庁の統計開始以来,初めてであったことが報告の学術的な究明や被害軽減策に関する研究・対策工の効された。特に,台風第 10 号は,日高山脈の東側で「地形果検証に関する検討など,この分野の更なる研究の進展性降雨」を発生させた結果,500mm を超える積算雨量とを期待したい。なお,調査団は,地盤工学会のホームペなるなど,各地で観測記録を更新する豪雨となった。ージを介して調査活動成果(報告書および報告会資料)「国道 274 号・国道 38 号の被害概要と地盤工学的特徴」では,台風 10 号の接近に伴う地形性降雨により,標高がNovember/December, 2017を公開している。参照いただければ幸いである。(原稿受理2017.9.4)HP25
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