書籍詳細ページ
出版

タイトル 平成28年度道路保全地盤技術向上の調査・研究成果報告会(<特集>第52回地盤工学研究発表会)
著者 宮田 喜壽
出版 地盤工学会誌 Vol.65 No.11/12 No.718/719
ページ HP17〜HP18 発行 2017/11/01 文書ID jk201707180027
内容 表示
ログイン
  • タイトル
  • 平成28年度道路保全地盤技術向上の調査・研究成果報告会(<特集>第52回地盤工学研究発表会)
  • 著者
  • 宮田 喜壽
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.65 No.11/12 No.718/719
  • ページ
  • HP17〜HP18
  • 発行
  • 2017/11/01
  • 文書ID
  • jk201707180027
  • 内容
  • 平成 28 年度道路保全地盤技術向上の調査・研究 成果報告会Debrief Session about Research and Studies on Improvement in Geotechnical Road Management宮 田 喜 壽(みやた よしひさ)(公社) 地盤工学会「平成 28 年度道路保全地盤技術向上の調査・研究助成審査委員会」委員長1.本報告会の背景を実施し,斜面変形は縦打ち補強材の打設角度やピッチによらず斜面の中段がはらみ出すモードとなること,補地盤工学会は,道路保全技術センターからいただいた強材の仕様や打設間隔が同じであっても,補強材の打設寄付を原資に,道路保全技術の向上に資する調査助成事角度の違いによって,斜面変位量及び盛土内変位分布に業を平成 24 年にスタートさせた。この事業は公募制で,違いが見られる,などの知見を得ている。これらは,補厳正な審査をパスした研究担当者には,最長2年間研究強材の効果的な打設形態や設計で考慮すべき限界状態の費が助成される。得られた成果は中間及び最終報告書と設定及びその解析法の確立につながるもので,斜面補強して学会から公開され,研究担当者は研究発表会で実施技術の高度化に貢献するものと評価される。される成果報告会で発表する流れとなっている。これまで,平成 24 年4件,25 年3件,26 年4件,27 年5件が行われ,28 年度が最後として4件の助成が行われた。今年の報告会はそれらの研究成果が発表された。以下,その内容を簡単に紹介する。2.報告内容(1) 構造物接続部への適用を目指した泥炭地盤における長期沈下予測ツールの開発【担当:山添誠隆(秋田工専),西村 聡(北海道大学),期間:平成 28 年度】道路は様々な地盤に構築されるが,泥炭地盤上の盛土の安定問題は古くからの技術的課題として残されている。図-1 泥炭地盤における長期沈下予測に関する研究(山添ら)本研究では,泥炭地盤における長期沈下挙動の予測ツールの開発を目的として,定ひずみ圧密試験(CRS)及び長期圧密試験を実施し,アイソタック則の適用性を確かめている。その成果をもとに,間隙比の塑性的な変化速度を状態変数とした数値解析モデル(図-1)を二次元水・土連成 FEM プログラムに組込み,これをプラスチックボードドレーン工法で改良された泥炭性軟弱地盤上の試験盛土に適用して,提案する解析法の妥当性を検証している。本研究で得られた知見及び開発された予測ツールは,橋梁などの構造物と盛土部との間に発生する不同沈下など,従来の解析法では困難だった沈下予測の精度向上に貢献するものと評価される。(2) 縦打ち補強土工法の力学挙動の解明に関する実験的研究【担当:加村晃良(福島工専),河井 正(東北大学),金 鍾官(東北大学),期間:平成 28 年度】道路保全工事において,斜面の安定性確保は重要な課題である。斜面の法肩などから縦方向に補強材を打設する補強土工法(縦打ち補強土工法:図-2)の適用が大きく期待されているが,その設計法の確立は課題として残されている。本研究ではその課題解決のために実大実験November/December, 2017図-2 縦打ち補強土工法に関する実験的研究(加村ら)HP17 写真-1集中豪雨における RC 橋脚に関する研究検討(葛西ら)(3) 集中豪雨後における RC 橋脚沈下現象の挙動解明と写真-2地中空洞崩落・道路陥没発生に関する研究(佐藤ら)対策工の検討【担当:葛西 昭(熊本大),金田一広(竹中工務店技研),大谷順(熊本大学),期間:平成 28 年度】3.おわりに2012 年 7 月の九州北部豪雨では,熊本県,大分県,福以上紹介した4件の研究成果の詳細は,地盤工学会ホ岡県に甚大な被害が発生した。気候変動による集中豪雨ームページ(https://www.jiban.or.jp/?page_id=3558)に掲の顕在化が懸念される中,各種道路インフラの豪雨対策載しているので,是非参照いただきたい。上記サイトかの重要性は益々高まりを見せている。本研究では,豪雨らは,過去の助成研究の報告書のリンクも設けられていによって水位が上昇した際の橋脚の安定問題に着目し,るので,道路保全に関わる皆様には是非とも目をとおし一級河川白川の支流である黒川での鷲の石橋(3 径間 PCていただきたい。橋,橋長 38.4m,最大支間長 12.8m)に生じた被害(写真今回で道路保全に関する研究助成事業も終了となった。-1),特に河川中央に存在する中間橋脚の沈下を詳しく考学会が直接若手研究者を支援するという画期的な事業で,察している。さらに,水位上昇や流水及び流木の影響に多くの成果が得られた。しくみづくりに尽力された方々,ついて,土の骨格構造を考慮した水~土弾塑性連成解析助成の審査,評価に関わられた方々に改めて謝意を表すによる検討結果を示している。地盤,構造物,流体の相る次第である。学会としては,新たな形で若手会員の活互作用問題については研究が十分に進展しておらず,そ躍を後押しするようなことができないか模索し,実行すのメカニズムは十分に解明されていない。実際の被害分る必要があると考えられる。析から理論解析までを行った本研究は,その解明と対策(原稿受理2017.8.28)法の確立に貢献するものと評価される。(4) 外部応力による地中空洞崩落・道路陥没発生メカニズムの解明【担当:佐藤真理(島根大),藤澤和謙(京都大),期間:平成 27 年~ 28 年度】道路の陥没が全国で多発している。浸透流に伴う地中施設周辺での土砂流出が地盤内に空洞をつくることが,ひとつの要因といわれている。本研究では,空洞を伴う地盤の浸透流解析と空洞の崩落現象の模型実験による再現を実施し,そのメカニズム解明を目指した検討を行っている。解析では,多孔質領域と流体領域での流れを連続的に同時解析する手法を用い,その有効性を検証している。室内模型実験では,よほど極端な状況でないと空洞の崩落が生じないという 27 年度の検討結果をもとに,空洞上部に弱層がある場合の空洞崩落プロセスの再現に成功している(写真-2)。道路陥没未然防止のための地盤内空洞・ゆるみの探知に向けた検討は各方面で精力的に進められつつある。本研究は,それらの問題に取り組む研究者や技術者に重要な知見を与えるものと評価される。HP18地盤工学会誌,65―11/12(718/719)
  • ログイン