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タイトル DS-07「エネルギーに基づく液状化予測の可能性」(<特集>第52回地盤工学研究発表会)
著者 小林 孝彰・東野 圭悟・金 鍾官
出版 地盤工学会誌 Vol.65 No.11/12 No.718/719
ページ HP12〜HP12 発行 2017/11/01 文書ID jk201707180023
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  • タイトル
  • DS-07「エネルギーに基づく液状化予測の可能性」(<特集>第52回地盤工学研究発表会)
  • 著者
  • 小林 孝彰・東野 圭悟・金 鍾官
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.65 No.11/12 No.718/719
  • ページ
  • HP12〜HP12
  • 発行
  • 2017/11/01
  • 文書ID
  • jk201707180023
  • 内容
  • DS-07「エネルギーに基づく液状化予測の可能性」Prospective Views on Liquefaction Assessment by Energy-based Methods小林 孝彰(こばやし たかあき)海上・港湾・航空技術研究所港湾空港技術研究所 研究官東 野圭 悟(あずの けいご)中央開発(株) ソリューションセンター担当課長金鍾 官(きむ じょんかん)東北大学大学院工学研究科・工学部土木工学専攻 助教1. は じ め に設計地震動が大きくなり,地震動の継続時間の重要性も大きく認識されてきた昨今,現状の FL 法は性能設計の枠組みに十分応えられるものになっていない。とくに,新たな地震の度に議論される地震波補正係数の妥当性や,液状化発生時の地盤の靭性能を評価しにくい点などが問題である。一方,エネルギーに基づく液状化予測の考え方は,従来の FL 法に比して優れた特徴を有するものの,実用化に至っていないのが現状である。本稿は,第 52回地盤工学研究発表会における,「DS-07 エネルギーに基づく液状化予測の可能性」についてまとめるものである。2. 研究の動向当 DS では全 8 編の論文が発表され,活発な議論が交わされた。発表された内容を大別し,以下にまとめて紹介する。2.1エネルギーによる地震外力の算定に関する研究はじめに委員長より,地盤各層に入力するの地震波動エ ネ ル ギ ー (Demand) と 地 盤 各 層 の エ ネ ル ギ ー 容 量(Capacity)を対比する液状化判定法が紹介された。地震波動エネルギーと液状化現象を直接関連付ける新しい試みである(論文番号761)。一方のエネルギー釣合法に基づく方法は,上部構造物の耐震設計法を液状化に拡張したものである。地震波の入力エネルギーはエネルギースペクトルとして評価され,発表では3つの地震波に対する分析が報告された(論文番号763)。2.2エネルギーによる液状化抵抗に関する研究東日本大震災後の原位置サンプリング試料の試験結果(土木研究所提供)を対象とした分析では,異なる N 値,細粒分含有率を有する試料の液状化に関して,累積損失エネルギーが応力比に比べて 4~5 倍の感度を持つことが示された。また現状の応力比一定試験の後,さらに一慮した試験について発表された。いずれもエネルギーという連続的なスカラー指標ならではの分析であり,現状考慮されていない各種の地盤条件を統一的に設計に反映するための足がかりとなるものである(論文番号 767,768)。残る 1 編では,累積損失エネルギーを用いて一つの供試体の繰返し試験結果から液状化強度曲線を求める試みが紹介された。本論文では,液状化に至るまでの累積損失エネルギーが一定値になることに着目しており,エネルギーという指標に着目して,試験回数を省く提案であった(論文番号 766)。2.3複数回液状化(再液状化)に関する研究複数回の液状化を対象とした研究として,2 編の論文が発表された(論文番号 764,765)。両検討においては,応力経路における変相線を境として,供試体の消散エネルギーを強度増加に寄与する正の効果,および負の効果に分けて定義する考え方が示された。またその時点の平均有効主応力で正規化した消散エネルギーを用いることで,初期有効応力で正規化する場合に比べて次回液状化の予測精度が向上する結果が示された。このようにエネルギーを指標とすることで,再液状化に代表される液状化関連現象の定量的な理解が進むことが期待できる。3. おわりに本稿に示す通り,エネルギーに基づく手法も多種多様であり,更なる研究の発展を期待できるものである。DS当日の盛況ぶりから,研究者・実務従事者の本テーマに対する関心の高さが伺える。エネルギーに基づくより合理的な液状化予測の実現を目標に,これからも皆様と議論を重ねたいと願う。なお,「エネルギーに基づく液状化予測手法に関する研究委員会」では,平成 29 年度末を目処に,本 DS の内容を含む形で報告書を刊行予定である。様々な立場の方々にぜひ手に取っていただきたいと思う。(原稿受理 2017.8.25)定ひずみ振幅での繰返し試験等を行うことで,土の粘り強さ,剛性低下などを評価する試験方法が紹介された(論文番号 762)。また,異方応力状態,地下水変動履歴を考HP12地盤工学会誌,65―11/12(718/719)
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