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タイトル 3. 過去の地震を発掘する―活断層の活動履歴調査― (地盤に刻まれた大地震の痕跡)
著者 堤 浩之・近藤 久雄
出版 地盤工学会誌 Vol.65 No.5 No.712
ページ 51〜58 発行 2017/05/01 文書ID jk201707120024
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  • タイトル
  • 3. 過去の地震を発掘する―活断層の活動履歴調査― (地盤に刻まれた大地震の痕跡)
  • 著者
  • 堤 浩之・近藤 久雄
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.65 No.5 No.712
  • ページ
  • 51〜58
  • 発行
  • 2017/05/01
  • 文書ID
  • jk201707120024
  • 内容
  • 地盤に刻まれた巨大地震の痕跡.堤 浩之(つつみ過去の地震を発掘する―活断層の活動履歴調査―ひろゆき)同志社大学理工学部 教授(元・京都大学大学院 理学研究科 准教授). は じ め に近藤久産業技術総合研究所雄(こんどうひさお)活断層・火山研究部門主任研究員わり,活断層調査は地震被害軽減のための中心的な調査に位置づけられることとなった。活断層調査を迅速に進活断層とは,最近の地質時代(第四紀・第四紀後期なめるために,地震調査研究推進本部は地方公共団体に調ど)に繰り返し活動し,将来も活動してマグニチュード査費用を交付し,それまでとは比較にならないほど多く7 クラス以上の大地震を発生させることが推定される断の調査がその後の約 10 年間で行われた。そして,それ層である。したがって,将来いつ活動し,どのような地らの活断層調査・活動履歴調査で得られたデータを基に震を発生させるかを予測するためには,過去の活動履歴して,約100の主要活断層帯の長期評価が1996年より公を知ることが必要である。日本の内陸活断層の活動間隔表されており,現在も継続中である。地震調査研究推進は概ね 1 000年以上であり,歴史時代に活動したことが本部による調査によって,主要活断層帯の活動履歴の概観察・記録されている活断層はごく僅かである。ほとん略は解明されたが,近年ではその成果を踏まえ,長期的どの活断層については,過去の活動の痕跡は地盤を構成地震発生確率の高い断層や近年大地震を引き起こした断する地形や地層に記録されており,その痕跡を地形学や層( 2014 年長野県北部の地震を引き起こした糸魚川―地質学の論理に基づいて読み取ることが必要となる。静岡構造線断層帯北部や 2016 年熊本地震を引き起こし本章では,陸上や内湾の浅海底に分布する活断層の活動履歴を読み取る地形・地質学的手法について解説する。その後,国内外の典型的な調査事例を紹介し,最後に活断層の活動履歴調査に関する課題や展望を述べる。た布田川―日奈久断層帯など)を対象とした重点的な調査が継続されている。地震活動・地殻変動の激しい我が国の活断層研究は,米国などと並んで世界をリードする立場にあり,国内だなお,古文書として史料の残っている時代に発生したけではなく海外でも多くの優れた研究が行われている。地震を歴史地震( historical earthquake )と呼び,それそれを反映して,トレンチ掘削調査法や古地震調査に関以前に発生した地震を古地震( paleoearthquake )と呼する優れた解説も既に存在する。日本語では,トレンチぶ。我が国では,古文書に地震被害の記録があり,さら掘削調査法について基本的な概念や調査の実例を詳細にに活断層調査で震源となった活断層が特定された最古のまとめ,課題や展望を示した教科書がある4)。英文では,地震は679年の筑紫の地震(水縄断層の活動による)で古地震学について国際的な視点からレビューし,基本的ある1),2) 。本章では,主として先史時代の古地震の地な概念や方法論に関する最先端の情報を世界的な事例を形・地質学的調査を中心に解説する。基に詳しく解説したものがある6)。やや専門的ではある我が国における活断層の活動履歴調査,特に後述するが,古地震学に関する網羅的な教科書も出版されておトレンチ掘削調査は, 1943年の鳥取地震( M7.3 )時にり7),活断層研究者にとっては必読の教科書となってい活動した鹿野断層について 1978 年に行われたものが最る。初である3)。この調査では,1943年の地震とさらに古い地震の痕跡が見出され,変位の累積性やおおよその活動間隔も解明された。それに引き続く幾つかの調査を通じて,活断層の存否・ずれの向き・活動時期・活動間隔などの解明にトレンチ掘削調査が非常に有効であることが. 過去の断層活動(地震)の痕跡をいかにして解読するか.. 地層に記録された過去の断層活動(地震)の痕跡認識された。そこで 1981 年度から,東京大学地震研究過去の断層活動(地震)の痕跡を読む鍵は,定常的な所・通産省地質調査所(当時)・京都大学防災研究所で地質プロセス(侵食・堆積など)を記録する地層の中に,は地震予知計画の中にトレンチ掘削調査を取り入れ,計断層活動による地形や地層の切断や変形を認定すること画的に調査を行うこととなった4)。である。また断層活動の時期を特定するためには,断面1980 年代及び 1990 年代の前半を通じて,トレンチ掘として見える地層境界のどの部分が地表に露出していた削調査は毎年数地点で継続的に行われ, 1994 年までに(地表面をなしていた)時に断層活動が起こったのかを50以上の地点で調査が行われた5)。その後,1995年 1 月認定する必要がある。断層活動時に,地表に露出していの阪神淡路大震災と同年 6 月の地震調査研究推進本部た地層面をイベント層準と呼ぶ。イベント層準は明瞭なの設立によって,活断層研究を取り巻く状況が大きく変地層境界として認定できることもあれば,ある地層の堆May, 201751 講  座積中の期間などのように,ある時間幅を持ってのみ認定できることも多い。図―.は,ほぼ垂直な露頭に現れた地層の堆積構造や変形構造から,過去の断層活動の痕跡をいかにして読み取るのかを模式的に示したものである6),8)。以下に,代表的な事例について,断層活動の痕跡やイベント層準をどのように認定するのかを簡潔に記載する。A)不整合面 a より下位の古い地層は断層により切断されているが,それが未変形の地層によって被覆されている場合に,切断された地層の堆積後で被覆する地層の堆積前に断層活動があったと考えられる。この場合には,不整合面 a が最新の断層活動のイベント層準を示す。また断層によって切断されている地層に着目すると,下位の地層は上位の地層よりもより大きく上下に変位している。下位の地層のより大きな変位は,最新とそれ以前の断層活動の累積変位量を示すと考えられ,変位量の異な図―. 露頭で観察される断層活動(地震)の地質学的痕跡の解読法を示す模式図6),8) 。黒三角はイベント層準を示するそれらの地層を隔てる不整合面 b がより古い断層活動のイベント層準となる。B)断層運動に伴い出現した崖が,崖の上部から崩落してきた未変形の堆積物に覆われている場合には,断層により切断されている地層の堆積後で未変形の地層の堆積前に断層活動があったと考えられる。崩落堆積物は,通常,断層活動に伴う地震動や直後の地形改変過程で速やかに堆積することが多い。C)断層変位によってかつての地表に出現した割れ目とそれを埋める堆積物は,断層活動の痕跡と考えられる。割れ目を埋める堆積物は,断層が活動した時に既に地表に堆積していた場合もあるし(図―.はこの場合を示す),断層活動後に速やかに堆積して割れ目を埋めた場図―. 2011 年 4 月の福島県浜通りの地震( M7.0 )で井戸沢断層に沿って出現した地震断層のトレン合もあり得るので,露頭の詳細な観察が必要である。チ掘削調査。写真の中央部を横切り手前側が低D)下した崖が地震断層強震動に伴って地層(通常は粒径の揃った砂層)が液状化し,それが地表に噴出したことを示す砂脈や噴砂跡がある場合には,その地域がある時期に強震動に見することが必要である。しかし通常は,そのような条件舞われたことを示す。噴砂は,地震発生時の地表を覆っを満たす自然露頭はほとんど存在しない。道路工事によて堆積するので,考古遺跡などのように遺構面の年代がって偶然に出現した活断層露頭から,阿寺断層の最新活詳しく分かる場合には,歴史地震との対応を検討できる動時期と活動間隔を明らかにした例もあるが10) ,その重要な情報となる9)。ような露頭が出現することは稀である。一般的に,地層実際には,上記のような古地震の痕跡が複雑に混じりは地形の低所を埋めるように堆積するので,トレンチ掘合った露頭が多く,個々の断層活動の痕跡を分離するの削調査では低地を人工的に掘り込むことが必要となる。は容易ではない。地形の発達過程や地層の堆積過程を考トレンチ掘削調査の適地としての条件は,断層の通過慮しながら断層活動の履歴を紐解き,断層活動の存在の位置が精度良く決められること(数 m 以内),年代測定確からしさをランク付けしながら作業を進めることになが可能な比較的新しい地層が連続的に堆積していること,る。ひとつの断層活動イベントが,複数の痕跡から裏付掘削地や土砂置き場も含めて十分な広さがあること,なけられればその確実性は高くなり,そうでなければ確実どが挙げられる。人口密度が高く,集約的な土地利用が性は低くなる。行われている我が国では,調査適地を見出すことが困難.. トレンチ掘削調査な場合が多い。トレンチ掘削調査の成否は,掘削地点のトレンチ掘削調査とは,断層が通っている場所に調査選定でほとんどが決まるといっても過言ではない。その溝(トレンチ)を掘り,断層や断層変位を受けた地層のためには,調査候補地周辺の「地形を読む」目が試され断面を人工的に露出させ,過去の断層活動を解読する調る。地形の人工改変の有無についても注意が必要である。査方法である(図―.)。断層の最近の地質時代(例え調査候補地の選定ができたら,地権者に調査の趣旨や工ば過去数千年間)の活動履歴を明らかにするためには,事の内容を説明し,調査許可を得ることに努力する。さその期間に堆積し,しかも年代測定が可能な地層が存在らに,地元の教育委員会などに赴き,調査予定地が埋蔵52地盤工学会誌,―() 講  座文化財包蔵地であるか否かの確認も必要である。国内での調査の場合には,通常幅数 m ,長さ約 10 m,炭素年代測定試料は,現生の根などの不純物を取り除き,AMS (加速器質量分析)年代測定機関に測定を依頼す深さ約 3 m のトレンチを重機を用いて掘削することがる。得られた放射性炭素年代値は,無料で公開されてい多いが(図―.),調査地の広さや形状,変形帯の幅なる OxCal11) などのプログラムを使って,暦年補正をすどによって規模や形状は大きく変わる。なお,断層の通る必要がある。 OxCal では,試料の年代値に層序の情過位置を精度良く決められない場合や,トレンチの掘削報も加えることで,断層活動の年代を統計学的に算出す深度よりも深い部分の情報を得たい場合には,掘削の前ることが可能であり,最近の古地震学的研究では必須の後に地中レーダ探査や電気探査などの物理探査,あるい解析となっている。火山灰試料は,水洗・超音波洗浄後,はボーリング掘削などを併用することも多い。火山ガラスの形態や重鉱物組成,屈折率などを基に広域トレンチ掘削調査の一般的な行程は以下の通りである。調査地が水田や畑の場合には,耕作土(表土)を剥◯ぎ,掘削土砂とは別に保管する。火山灰と対比する。土器片は,地元の教育委員会の考古学の専門家に時代鑑定を依頼することが多い。このような作業を通じて,トレンチ掘削調査では断層幅約 1 m で深さ約 1 m の浅い溝を断層の走向に直活動(地震)の発生時期や活動間隔,個々の断層活動に交して掘り,断層の通過位置や変形帯の幅を確認する。伴う変位の向きや量を明らかにし,活断層から発生する◯断層の通過位置を考慮してトレンチの最終的な形状◯を決め,本トレンチの掘削を開始する。崩壊を防ぐために,深さや堆積物の状態に応じて壁面には適当な傾斜をつける。重機での掘削の段階で壁面をなるべく平滑にしておくと,後の作業が楽になる。◯重機での掘削が終了したら,ねじり鎌などを使って人力で壁面を平滑にする。地震の長期予測に資するデータを取得することができる。. 調 査 事 例.. 過去回の断層活動の履歴が判明した事例(丹那断層)トレンチ掘削調査では,なるべく多くの古地震活動の痕跡を読み取り,その発生時期を明らかにすることによ◯壁面に水糸でグリッド(通常 1 m 間隔)を設ける。って,平均的な活動間隔やその揺らぎなどの検討が可能◯地層境界や層相,及び変形構造に着目しながら,壁となる。これまでに我が国で行われたトレンチ掘削調査面のスケッチをする(通常縮尺 1/20~1/10)。写真も数で,最も多くの地震イベントが解読された例として,次にわたり撮影し,正確な記録を残す。スケッチをする1980 年と 1982 年に伊豆半島北部の丹那断層で行われた壁面の面積にもよるが,通常はスケッチの作成に最も時調査事例12) を紹介する。丹那断層は, 1930 年の北伊豆間がかかる。最近は,壁面の写真をつなぎ合わせて一枚地震( M7.3 )の際に活動した断層であり,丹那盆地とのモザイク写真を調査中に作成し,スケッチに要する時その周辺に左横ずれの地震断層を出現させた。調査地点間の短縮をはかることもある。は,地震直後に作られた詳細な地割れ(地震断層)分布地史や地形発達を考慮しながら,複数の参加者で地◯図を参照して,その地割れ帯に直交するように掘られた。層の区分や対比を行い,さらに断層構造やイベント層準1980 年 10 月に掘削されたトレンチは,深さが最大 3 mを議論する。この作業は,スケッチのコピーに色を付けの予察的なものであった。 1982 年 2 月には,同じ箇所ながら行うことが多い。で深さ約 7 m ・長さ約 30 m の巨大なトレンチが掘削さ地層の堆積年代を決めるために,放射性炭素年代測れた(図―.)。壁面にはシルト・泥炭・礫などからな定試料(炭・木片・腐植土など)・火山灰・土器片などる過去約6 000~7 000年間に堆積した地層が露出した。を採取する。それに加えて,4 枚の火山灰層が見出された。◯◯トレンチを埋め戻す前までに,調査地の詳細地形図丹那断層は幅 1~2 m の断層帯をなし,最上部の水田をトータルステーション等を用いた現地測量により作成土壌を除く全ての地層を切断・変位させていた。断層帯し,トレンチの位置や形状を正確に記録する。以上)で傾斜する。は横ずれ断層に特徴的に高角度(80°◯トレンチを埋め戻す。後に沈下等が起こらないよう地層と断層の間に見られた,1)切った・覆われたの関によく転圧しながら作業を行う。作業終了後,地権者に係, 2 )裂けた・埋まったの関係,及び 3)断層の両側現地を確認してもらい了解を得る。断層活動の認定そのものに問題があれば,結果としてで厚さが異なる地層・厚さが同じ地層の存在に基づき,9 回の断層活動の痕跡が認められた。このうち最新のも得られる活動時期や活動間隔は無意味であるので,壁面のが 1930 年の北伊豆地震にあたり,新しい方から 3 番の詳細な記録(スケッチ・写真)を必ず残す必要がある。目のものは紀元841年の伊豆の地震と考えられている。また調査はできるだけ関連分野の研究者に広く公開し,確認された 9 回の断層運動の発生間隔は,およそ700~なるべく多くの専門家と議論をすることで,解釈の客観1 000年であった12)(図―.)。この活動間隔は,日本性を担保するようにすべきである。またひとつの調査地の内陸活断層の中で最も短いもののひとつである。点で,過去の断層活動の記録が欠落なく保存されているこのトレンチ掘削調査が大きな成果を収めたのは,とは限らないので,可能な限り複数地点で調査を行い,1)大規模なトレンチを掘削できるような広い調査用地調査結果を統合することが望ましい。を確保できたこと,2)地層が比較的連続的に堆積する現地調査後は,採取された試料の分析を行う。放射性May, 2017ような環境にあったこと,3)放射性炭素年代測定(当53 講  座図―. 1991年に徳島県阿波市市場町上喜来で行われた中央構造線断層帯父尾断層のトレンチ掘削調査の位置と周辺の畦・旧河道の右屈曲14)図―. 丹那断層の1982年調査の北壁面の写真。岡田篤正氏撮影図―. 丹那断層の 9 回の地震イベント(A~I)の年代。個々の地震イベントに対して,白抜きと黒塗りの枠が示されている。黒塗りの枠は, 4 枚の火山灰層の年代・層位を基に堆積速度が一定と仮定した場合の個々の地震イベントの年代幅を示す。白抜きの枠は,火山灰の年代と放射性炭素図―. 父尾断層のトレンチ掘削調査の東壁面の断層部のスケッチ。P21~P2.4 は考古学遺物を,C21 は放射性炭素年代測定を行った炭の採取位置を示す14)られた14)(図―.)。長さ約15 m で深さ約 3 m のトレ年代測定値を総合して得られた個々の地震イベンチを掘削したところ,その東壁面と西壁面に明瞭な断ントの年代幅を示す12)層が露出した(図―.)。壁面には,日開谷川によって運ばれてきた礫層と砂層が見られ,断層によって南落ち時はβ線計数法)が可能な腐植質土壌が多くの層準からに変位している。東壁面では 2 条の断層が確認された。採取されたこと, 4 ) 4 枚の火山灰層が壁面に露出し,北側の断層( F2 1 )は,人工改変を受けた地層以外の放射性炭素年代測定結果の解釈の補助となったこと,なすべての自然堆積の地層を切断しているのに対し,そのどが挙げられる。しかし何よりも,日本における本格的南側の F22 は 24 の礫層は変位させているが,23 のなトレンチ掘削調査の開始当初に行われ,主要な活断層砂層に覆われる。すなわち F2 1 と F22 は異なる時期研究者が長期間にわたり観察議論を繰り返して,地層かに活動し,最新活動の際には F21 が活動したと考えらら最大限の情報を引き出すことができたことが大きい。れる。 F21 の先端部には楔形をしたシルト層が分布し,.. 歴史地震との対応と地震時の横ずれ変位量がこれは層位や層相より父尾断層の最新活動の際に生じた分った事例(中央構造線父尾断層)地割れを埋めたかつての水田土壌であると判断された。トレンチ掘削調査と調査地周辺の地形調査により,活この中から,中世末期( 16 世紀頃)に仏具を作った鋳断層が中世以降に活動した証拠が見出され,またその際型の破片が出土した(P21)。すなわち,父尾断層の最の横ずれ変位量が判明した例として, 1991 年に行われ新活動時期はこの遺物の形成年代よりも後になる。た中央構造線断層帯父尾断層のトレンチ掘削調査の事例を紹介する。四国は,中世以前の地震に関する古文書に乏しいが,社会が安定した江戸時代以降の地震の記録はほぼ欠落な本トレンチ掘削調査は,徳島県阿波市市場町上喜来でく残されていると考えられる。よって父尾断層の最新活行われた。ここには,南流する日開谷川の河岸段丘を横動時期はほぼ 16 世紀に限定でき,その中でも 1596 年の切る東西走向・南落ちの低断層崖が存在し,中央構造線慶長伏見地震の際に活動した可能性が指摘されてい断層帯の第四紀後期の活動を示す典型的な変位地形としる14)。 F22 が切断する 24 礫層の最上部からは,弥生て知られていた13) 。この付近に,徳島縦貫自動車道が式土器の破片が出土した。またその近傍から採取された建設されることになり,この低断層崖の東に位置する日炭は, 2250 ± 130 yBP ( years before present , 1950 年開谷川の谷底低地で,トレンチ掘削調査を行う機会が得を年代値の基準年とする15) )の放射性炭素年代値を示54地盤工学会誌,―() 講  座した。よって,父尾断層のひとつ前の活動は,約 2 000年前に起こったと考えられる。トレンチ調査地周辺では,断層の推定通過位置で,水田の畦や旧河道が系統的に右屈曲しており,その屈曲量は 7.0 m ・ 12.9 m ・ 6.2 m ・ 7.6 m と計 測 され た (図 ―.)。このうち,7 m 程度のものが最新活動時の右横ずれ変位量を示し, 12.9 m の変位は過去 2 回の断層運動に伴う累積変位量と考えられる。図―. トルコ・北アナトリア断層系で連鎖的に生じた20世紀の大地震21)この調査は,四国の中央構造線断層帯が中世以降に活動したことを地形・地質学的に実証した最初の研究となった。この調査以降,四国で行われた多くのトレンチ掘削調査で,中央構造線断層帯が過去数百年間に活動した痕跡が見出されている。また四国の中央構造線断層帯沿いには,最近の活動に伴う変位量を示す数 m 規模の横ずれ地形や条里制の区割りなどが残されており,長大な断層に沿う 1 回の地震時の横ずれ変位量が断層沿いに大きく変化することが明らかにされている16)。.. 過去複数回の地震の時期と変位量が分かった事例(トルコ・北アナトリア断層)図―. 1942 年地震時に活動した断層上で実施した 3Dトレンチ調査6) 。断層に直交する方向だけでなく,平行する方向にも多数のトレンチを掘削し,過去の複数回の地震に伴う横ずれ量を復元した。これまでの活断層研究では,ある活断層帯からは同じような規模の大地震が,数百年から数千年の間隔で規則紀に M7 クラスの大地震が次々と連鎖的に発生したこ的に繰り返し発生する比較的単純なモデルが考えられてとが知られている(図―.)。また, 1668 年には,同きた。しかし実際には,複数の活断層によって構成され断層系中部の複数の断層群が長さ約 600 km にわたってる大規模な活断層帯では,複数の断層が同時に活動する同時に活動し,M8 クラスの巨大地震を発生させた可能ことによって,ひとつの活断層が単独で活動するよりも性が歴史記録をもとに指摘されている22) 。そこで, 20規模の大きな地震が発生することが知られている。例え世紀に周辺の断層とは連動しなかったと考えられる M7ば, 1992 年にアメリカ・カリフォルニア州で発生したクラスの地震と,複数の活断層区間が同時に活動して巨ランダース地震( M7.3 )では,雁行配列する複数の活大地震となった 1668 年地震時の変位量を比較すれば,断層が連動して活動した17) 。日本でも, 1891 年の濃尾連動しなかった場合と連動した場合の個々の断層の挙動地震( M8.0)では,濃尾断層帯を構成する複数の活断の違いが明らかになるはずである。層が同時に活動し,全長約 80 km の地震断層が出現し北 ア ナ ト リ ア 断 層 系 中 部 で 発 生 し た 1942 年 の 地 震た18) 。このように,複数の活断層が同時に活動して生(M7.0)では,長さ約48 km の断層区間がずれ動き,調じる地震は連動型地震と呼ばれ,その発生様式の解明は,査対象地点では地表に 3 m の右横ずれを生じたことが将来発生する地震規模を予測する上で重要な課題となっ分かった。さらに,三次元的なトレンチ調査(図―.)ている。と地形測量を実施した結果, 1668 年の地震に伴う右横この課題の解決へ向けた調査方法のひとつは,個々のずれ量が約 7~8 m と1942年よりも 2 倍以上大きかった大地震によって生じた断層のずれの量を地形や地質からことが分かった。この調査結果は,複数の断層が連動し復元する方法である。活断層が活動して大地震が発生すた場合としなかった場合では,同一地点でのずれ量が大ると,活断層に沿って地表にずれが生じる。そのずれのきく異なることを示している。量は,数 10 cm 程度から 10 m を超えるものまで様々でこのように,地震ごとに同一地点でのずれの量が異なある。重要な点は,ずれの量は一般的に地震規模に比例るという事実は,ひとつの活断層帯からは同じような規して大きくなるということであり,例えば M7 の地震模の大地震だけが繰り返すという考えでは説明できず,では 2 m 程度, M8 の巨大地震では 10 m 程度という経今後国内外の他の活断層帯でも検討されるべき課題であ験的な関係式が知られている19),20) 。地表のずれは大地る。また,ある活断層帯で復元された地震に伴うずれの震のたびにほぼ同じ位置で繰り返し生じ,数千年から数量が大きい場合には地震規模も大きかった可能性があり万年前に形成された地形や地層に長期的なずれの累積と(その逆のパターンもあり得る),地震時のずれの量の情して記録されている。そこで近年,三次元的に多数のト報を整備することにより,個々の地震像を詳細に復元でレンチを掘削して,数回分の大地震の横ずれの累積量やきる可能性がある。このように,断層の変位量を詳細に個々の大地震の横ずれ量を復元する調査が実施されてき解析することにより,活断層帯から将来発生する地震規た。以下に,トルコ・北アナトリア断層系の調査事例を模の推定の高度化につながることが期待される。紹介する21)。北アナトリア断層系は全長 1 200 km にわたり, 20 世May, 201755 講  座.. 内湾の浅海底活断層の調査事例(別府湾の海底活断層)陸域の活断層が内湾の浅海底に延びていることも多く,これらの浅海底活断層調査も内陸直下型地震の長期予測のためには重要である。近年も, 2005 年福岡県西方沖地震や 2007 年能登半島地震などの被害地震が,浅海底活断層の活動により発生している。また陸上は基本的に侵食場であるのに対して,内湾は堆積速度が断層の縦ずれ変位速度を上回ることが多く断層活動の痕跡が欠落なく保存されていることから,地震発生に関するモデル検討の観点からも着目されてきた23) 。我が国において,図―. 別府湾で得られた音波探査記録の一例。断層を学術的な観点からの浅海底活断層調査が本格化したのは挟む白いバーは,コアリングサイトとコアの長さを示す24)1980 年代である。高知大学・東京大学・広島大学・大分大学などの研究グループが,数次にわたって行った別府 湾 の 海 底 活 断 層 調 査 を 皮 切 り に24) , 三 河 湾 ・ 伊 予灘・橘湾・福岡湾などで,音波探査とピストンコア試料の採取を組み合わせた調査が行われてきた。その後,日本列島沿岸海域の活断層調査が広域に高精度で行われるようになり,調査事例が飛躍的に増加した25),26) 。時間の経過とともに,使用される機器はより高精度となっていったが,調査は基本的には海底地形調査・高分解能地層探査・柱状試料採取の組み合わせで行われる。ここでは,我が国における浅海底活断層調査の模式地である別府湾の調査について,調査方法を中心に紹介する24)。この調査では,漁船に受信機と送信機のセットを積み株 KAIJO 製, SP 込み(3 型地層探査機),別府湾西部図―. ピストンコアラーの作動の概念図27)の水深20~65 m の海底が集中的に調査された。GPS によって位置決めをしながら,平行する測線に沿って船を秤をつなぐメインワイヤーは弛ませてある。走らせ,音波探査の断面を得る。送信機の発振エネル2.ギーは比較的小さいが,音波の周波数が比較的高いためラーが自由落下する。(4~8 kHz 程度)解像度の良い記録が得られた。得られ3.重りが着底し荷重がなくなると,天秤が外れてコアピストンがちょうど海底面に達した時にメインワイた記録の一部を図―.に示す。ここでは海底下約20 mヤーが張るように長さを調節してあるので,ピストンはの地層が明瞭にイメージングされている。音波は音響イ上部から引かれ海底面の上で停止した状態になる。ンピーダンスが急変する境界で反射し,特に火山灰が明4.瞭な反射面をなす。これらの地層の分布がシャープに切イプの下部から上部へ引きあげられる。このとき吸引圧断される箇所が断層である。断層の位置を複数の測線でが働くために,パイプは堆積物を吸い込みながら海底に確認し連続性を追うことで,断層分布図が作成される。押し込まれる。調査海域では多くの断層が南落ちの変位を示す(図―5..)。で落下は停止する。これらの断層による地層の変位量をみると,下位の地層ほど大きく変位しており,変位の累積性が認められる。6.本体とパイプはそのまま落下を続け,ピストンはパピストンが本体の基部のストッパーに達したところコアラーを引きあげる。持ち帰ったコア試料は 1 m ごとにカットされ,アルこれは断層が繰り返し活動したことを示す。断層の活動ミパイプから押し出される。その後,帯磁率測定・写真時期を明らかにするために,断層の両側でピストンコア撮影・肉眼観察と記載を行う。さらに,実体顕微鏡下でリングによって柱状試料を得る。図―.は,高知大学火山ガラス・石英粒・有孔虫・珪藻などを計数し,それ理学部で開発されたピストンコアラーの機材と原理を示らの指標に基づきコアを対比する24)。したものである27) 。ピストンコアリングは,パイプ内図―.は,別府湾で採取されたコアの目視記載によにピストンがあることにより,パイプを堆積物に押し込る対比と,帯磁率・火山灰・石英粒・有孔虫の量比の垂む力とピストンが堆積物を吸い上げる力のバランスによ直変化から求められた総合対比を示す24) 。地層の対比り,効率的に採泥できるシステムである。ピストンコア線が平行な部分は,断層を挟んで地形が平坦で地層が同ラーによる採泥は以下のような手順で行われる27)。じ厚さで堆積した箇所を示す。その中で, 3 層準(A~ピストンコアラーを先端に重りをつけた天秤にセッC)において,断層の低下側に厚く堆積した地層が認定トし,海底に向かってゆっくりと降ろす。ピストンと天され,これは断層運動に伴い形成された地形の低所を埋1.56地盤工学会誌,―() 講  座図―. 別府湾で断層を挟んで得られたコアの対比。A~C はイベント堆積物を示す24)積した地層(イベント堆積物)であると判断された。火図―. 糸魚川―静岡構造線断層帯・神城断層で生じた山灰や放射性炭素年代測定値に基づくと,これら 3 回2014 年の長野県北部の地震と神城断層で想定されていた固有地震の関係29)の 断層活動の時 期は,約 5 300 yBP ・ 3 500 yBP ・ 680yBPと求められた24)。それ以前の活動の痕跡が読み取られた。地層に含まれる. 活断層の活動履歴調査に関する課題固有地震より一回り小さい地震の問題2014 年 11 月の長野県北部の地震は,長大な活断層帯のひとつである糸魚川―静岡構造線断層帯で発生した。木材等の年代を放射性炭素年代測定で調べたところ,2014 年地震のひとつ前の地震が 1640 年以降に発生したことが分かった。 2014 年とひとつ前の地震によって 2回分変位している地層は上下方向に約 1 m ずれており,前回の地震のずれ量も約0.5 m であったことを示してい地震の規模は気象庁マグニチュード 6.7と中規模であった。さらに先行する地震は,従来から指摘されていたた。震源となった神城断層を含む糸魚川―静岡構造線断841 年若しくは 762 年の大地震の可能性があり,その際層帯は,内陸活断層では地震発生の可能性が最も高い断の上下変位量は 1 m 以上であったことが分かった。神層帯として知られており,今後 30 年間の地震発生確率城 断 層 全 体 が 破 壊 した 場 合 に は, そ の ず れ 量 は 経 験が 14 で,地震規模は M8 程度と推定されていた28) 。式19)から約 3 m と見積もられる。この評価は,被害地震の発生場所を予め指摘していたという点では従来の評価の妥当性を示した。その一方,断1640 年以降に震源域周辺で生じた歴史地震の存在は,2014 年地震の発生前から既に指摘されていた。その地層帯の最北端付近で生じた 2014 年の地震は,この地域震は, 1714 年に小谷村から白馬村にかけて甚大な被害で予測されていた地震規模(M7.6~M8)よりも一回りを生じた正徳小谷地震である30) 。歴史記録の詳細な解小規模であった(図―.)。析 か ら 正 徳 小 谷 地 震の 震 度 分 布が 復 元 さ れ て お り ,長野県北部の地震後に,複数の大学・研究機関が調査2014 年地震の計測震度と比較すると,これらの地震はを行ったが,以下に産業技術総合研究所が行った地震断類似のものであったことが判明した。以上から, 2014層・古地震調査の概要を紹介する29) 。長野県北部の地年長野県北部の地震に先行する地震は,300年前の1714震は,神城断層付近を震源とし,長野県北安曇郡小谷村年正徳小谷地震であったと考えられる。一般に,プレーや白馬村などを中心に,住居や道路,姫川の護岸などのト境界型断層では数十年から数百年間隔で大地震を発生構造物に被害をもたらした。余震分布や地殻変動解析かさせることが知られているが,内陸活断層帯では,活動ら推定された震源断層の長さは,約20 km と推定されて間隔は千年から数万年程度であることが多い。神城断層いる。また今回の地震で特徴的なことは,破壊開始点ののように,300年と極めて短い発生間隔で被害地震が繰深さが約 5 km と浅く,一般的な内陸大地震の震源が深り返した例は日本では知られていない。さ15 km 前後に位置することと対照的であった。現在の地震調査研究推進本部の評価モデルである固有2014 年 3 月に,産業技術総合研究所は白馬村飯森の地震モデルでは,地震の規模が大きいほど発生頻度が低水田に出現した地震断層上で緊急的にトレンチ掘削調査く,規模が小さいほど発生頻度が高くなるという性質がを 実 施 し た29) 。 深 さ 約ある。そのため,見積もられた頻度よりも,実際には一3 m のトレンチの壁面には,2014年の地震で出現した比高0.5 m の撓曲崖(地震断層)回り小さい規模の被害地震が多数発生する可能性もある。に連続する明瞭な東傾斜の逆断層が露出し, 2014 年と今後,このような一回り小規模な地震発生も考慮した評May, 201757 講  座価手法の構築が急務である29)。15 ). お わ り に16)活断層の活動履歴調査は,トレンチ掘削調査に代表されるように,土地の改変を伴う。その意味で,ある地点で調査を行える機会は一度のみであり,調査者にはきち17)んと記録を残し,必要であれば調査終了後に他の研究者が原資料にアクセスできるようにする責務がある。また18)調査の際には,複数の研究者により現地で議論し,客観的な解釈を得るように努めるべきである。また活断層の19)活動履歴調査を行う上では,地権者や地元自治体・漁協の協力が不可欠である。地元の住民や行政関係者と良好20)な関係を築き,研究成果を地元に積極的に還元する努力が必要である。21)参1)2)3)4)5)6)7)8)9)10)11)12)13)14)58考文献千田 昇・村松一良・寒川 旭・松田時彦水縄断層系の最近の活動について―久留米市山川町前田遺跡でのトレンチ発掘―,第四紀研究, Vol. 33 , pp. 261 ~ 267 ,1994.宇佐美龍夫新編日本被害地震総覧[増補改訂版],東京大学出版会,493 p.1996.岡田篤正・安藤雅孝・佃 為成鹿野断層の発掘調査と地形・地質・地震学的考察,京都大学防災研究所年報,No. 24 (B1), pp. 105~126, 1981.岡田篤正変動地形とテクトニクス,古今書院,pp. 18~44,1990.松田時彦陸上活断層の最新活動期の表,活断層研究,No. 13,pp. 1~13,1995.Kondo, H. and Owen, L. 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