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タイトル 地盤工学における数値解析の発展に貢献した先人達(<特集>地盤工学における人物史)
著者 渦岡 良介・山川 優樹・若井 明彦・ピパットポンサー ティラポン・前田 健一・松島 亘志・金田 一広
出版 地盤工学会誌 Vol.65 No.5 No.712
ページ 8〜11 発行 2017/05/01 文書ID jk201707120009
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  • タイトル
  • 地盤工学における数値解析の発展に貢献した先人達(<特集>地盤工学における人物史)
  • 著者
  • 渦岡 良介・山川 優樹・若井 明彦・ピパットポンサー ティラポン・前田 健一・松島 亘志・金田 一広
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.65 No.5 No.712
  • ページ
  • 8〜11
  • 発行
  • 2017/05/01
  • 文書ID
  • jk201707120009
  • 内容
  • 報告地盤工学における数値解析の発展に貢献した先人達In‰uential People in History of Numerical Method in Geomechanics渦岡良介(うずおか徳島大学大学院若井明彦(わかい群馬大学大学院前田健山りょうすけ)川教授優樹(やまかわ東北大学大学院Thirapong Pipatpongsa(ピパットポンサー・ティラポン)あきひこ)教授京都大学大学院一(まえだ松けんいち)名古屋工業大学大学院島教授金ゆうき)准教授亘准教授志(まつしま筑波大学大学院田一広(かねだ株 竹中工務店技術研究所たかし)教授かずひろ)主任研究員. は じ め にここでは地盤工学における数値解析の発展に貢献した先人達を紹介する。数値解析は複雑な地盤挙動を予測するために用いる構成式や数値解析手法を高度化し,実務にも適用されてきた。以下では,構成式,有限要素法,有限要素法以外の連続体解析,不連続体解析,実務への適用について,発展の歴史を紹介する。内容は「アカデミックロードマップと発展史・人物史の委員会数値解析小委員会」の活動成果をもとにしたものであり,詳細は地盤工学会 HP のアカデミックロードマップを参照頂きたい。.構 成図―クーロンの肖像画(左)と 1773 年論文の付図1)(右)式材料試験や擁壁土圧の検討図などが描かれている弾性体やそれに類する古典的な構成式群は,やがて金属塑性論に端を発した非線形性の記述法を導入した弾塑性構成式へと発展してきた。塑性力学の系譜を紐解いてみを基礎としながらも,地盤材料に特有の力学特性を精いくと,その源流は 18 世紀の後半まで遡ることができ緻に表現することを中心的課題として進展してきた。支る。当時,クーロン1)(CharlesAugustin de Coulomb,持力,土圧,斜面安定などにみられるように,地盤力学1736~1806年)(図―左)が砂岩を用いた実験に基づ問題においては古典的塑性論に基づく解析法が古くからき破壊面上の垂直応力に依存した限界せん断応力の破壊用いられてきた。しかし,地盤材料を対象とした弾塑性規準を提案していることは,土の構成式研究の源流をた構成式の先駆けとしては,モール・クーロンモデルとドどる上で見逃せない(図―右)。ラッカー・プラガーモデルが挙げられる。後者は 1950黎明期ともいうべき上述の時期から 20 世紀前半にか年代初頭に,前者はそのさらに前に提案されたものであけて,Coulomb, Tresca, Mohr, Maxwell, Huber, Hen-るが,両モデルは簡便さゆえ現在でも幅広く用いられてcky, N áadai, St. Venant, L áevy, von Mises, Prandtl, Reussいる。らによって主に金属材料を対象として弾塑性理論の枠組1960 年代にケンブリッジ大学の土質力学グループがみが形づくられ, 20 世紀半ばには Drucker や Hill らの提案したカムクレイ・モデルは土の弾塑性構成式として活躍により,加算形式でのひずみ増分の弾塑性分解,降当時画期的なもので,その後の構成式研究に多大な影響伏関数,塑性ポテンシャル,塑性流動則,塑性硬化則をを与えた。カムクレイ・モデルは実験室でよく練り返さ基本骨格とする弾塑性力学の数理体系が確立した。れた正規圧密状態にある飽和粘土の負荷時の挙動を表す地盤材料は降伏応力の圧力依存性,塑性圧縮性,ダイことを目的とし,圧縮とせん断を統一的に扱うことを目レイタンシー特性など,金属材料にみられない複雑な力指した世界最初の弾塑性構成式といえる。有効平均垂直学特性を有し,圧力非依存性と塑性非圧縮性を前提とす応力~軸差応力~比体積の間に一義的な関係があるとする金属塑性論の枠組みをそのまま地盤材料に適用するこる状態境界面(図―右)と,完全塑性かつ体積変化をとはできない。そのため,過去 50 年間における地盤材生じない限界状態の基本概念に立脚し,塑性の履歴変数料を対象とした構成式の開発研究は,金属塑性論の枠組として塑性体積ひずみを用いる。過去 50 年間における8地盤工学会誌,―() 報告地盤材料の弾塑性構成式の開発研究は,カムクレイ・モデルを基本に改良・拡張する方向で進展してきたといっても過言ではない。弾塑性力学の基本体系が確立して間もない時期に,シンプルな概念をベースとして土の複雑な応力-ひずみ挙動を的確に表現できる構成モデルが発明されたことは驚異である。ケンブリッジ大学土質力学グループの創設者であり,当時グループを率いていたのがロスコー1) ( KennethHarry Roscoe, 1914~1970年)(図―左)である。彼の生い立ちや人柄は様々な逸話とともに文献1),2)に詳述されている。カムクレイ・モデルは 1958 ~ 1968 年頃に図―かけて複数の論文によって世に発表されたが, 1958 年実験室でのロスコー1)(左)とカムクレイ・モデルの状態境界面(右)に G áeotechnique 誌に発表された論文3) が第一弾とされる。カムクレイ・モデルの誕生と改良・発展は,ロスのは難しい課題であるが,調査・計測技術やパラメータコー自身の仕事はもとより,彼の研究グループ創設期の同化技術の高度化と並行してパラメータ設定法の確立も研 究 学 生 で あ る ス コ フ ィ ー ル ド ( Andrew Noel望まれる。一方,近年ではコンピューターが急速に性能Scoˆeld, 1930 年 ~ ) と ロ ス ( Charles Peter Wroth,向上・普及したことと相まって,多数粒子群で構成され1929 ~ 1991 年)の優れた仕事ぶりによるところも大きる微視構造と土粒子個々の運動を直接的にコンピューい。ターで解析し,その結果から土のマクロな力学特性を把しかしその後,彼らと同じくロスコーの教え子である握しようとする平均化・均質化の手法も試みられている。バ ー ラ ン ド ( John Boscawen Burland, 1936 年 ~ ) が当初より巨視的な力学挙動の表現を目的としてきた構成1965 年にオリジナルカムクレイ・モデルのエネルギー式と,こうした新たな試みとの相互補完が今後重要にな散逸式について疑問を提起したことがきっかけとなり,っていくであろう。ロスコーとバーランドは1968年にエネルギー散逸式が p′軸上に角点を持つことを回避し,降伏曲面のなめらか.有限要素法さ(導関数の連続性)を保証した修正カムクレイ・モデ有限要素法は,連続体を有限の要素に分割して,要素ル4)を提案した。その後,ロスコーはオリジナルモデルごとの連続条件に基づく支配方程式を組み立てた後,全を無視して修正モデルへと完全に傾倒し,スコフィール体の要素へと展開し,境界値問題・初期値問題を考慮しドに実験を禁止した時期もあったという。見捨てられたながら数値計算する近似解法である。FEM は,非線形,形となったスコフィールドはロスと名書 ``Critical State異方性,弾塑性,粘性,静的・動的問題,混合境界値問Mechanics5)''を著した。ロスコーは 1970 年に不慮題などにも,変分原理によって簡単に取り扱うことがでの事故により逝去する。彼の死後,スコフィールドが彼きるため,広く利用されている数値解析手法の一つであSoilの地位を継いでケンブリッジ大学土質力学グループを率る。FEM の数学的理論の研究が開始されたのは1940年い,ロスはオックスフォード大学で,バーランドはイン代まで遡るが,工学的問題に対する計算ツールとして注ペリアル・カレッジでそれぞれ教鞭を執った。目されたのは 1950 年代半ばのことである。歴史的な経この 50 年で地盤材料の構成式研究は飛躍的な発展を緯として,有限要素法が急激に普及する以前は,航空宇遂げた。特定の土質(砂,粘土など)あるいは特定の力宙に関する企業においてのみメインフレームコンピュー学問題(せん断破壊,圧密など)に対象を限定して構成ターが配置されていたので,有限要素法の初期の開発は,式を提案し高度化していく研究指向は,様々な種類と状航空機の構造への応用から始まった6) 。 1954 年には,態の土について統一的記述を可能とする構成式開発へとArgyris らが航空機の分野において開発したエネルギー変遷し,近年になって統合型・万能型構成式が完成の域理論と剛性マトリクス法を提案し,その後の有限要素法に達しようとしている。 1950 年代半ばに FEM ( Finiteの基本を作り上げた。 1956年には, Turner らがトラス,Element Method有限要素法)が誕生し,地盤工学分梁などの要素の剛性行列を導入したものを発表し,有限野においても数値解析による地盤の変形・破壊挙動の予要素法が世の中に浸透し始めた。 1960 年代に入ると,測評価が幅広く用いられるようになっている。こうした非構造的問題に応用され始めた。 Clough ( 1960)7)が初状況の中で,土の力学特性を表現する構成式は,土質試めて The Finite Element Method の名前を発表した。験による要素物性の究明成果の表現形態としてだけでな1960年には, Wilson が非線形問題においても応用し,く,数値解析を通じた工学的活用とユーザー拡大を前提最初の FEM のオープンソースとして配布された。元々とした中核的技術としての発展が今後求められる。高度差分法の専門家である Zienkiewicz により,計算力学分に洗練された構成式が十分に表現性能を発揮するには,野( Computational Mechanics )を発足して FEM に関入力パラメータの精度・信頼性向上も求められる。地盤するテキスト(Zienkiewicz and Cheung, 1967)8)を初版物性の空間的ばらつきのもとで予測の信頼度を保証するした。FEM 開発に携わった偉人達の功績により,1950May, 20179 報告年代から 1960 年代にかけて航空宇宙産業からより幅広い工学分野への技術が発展するに至った9) 。 FEMは,コンピューター技術の発展により,土木工学の各分野で大きく寄与したと言える。.不連続体解析数値計算の著しい発達がもたらされ,ダムの解析,浸透不連続体解析とは,土粒子をそのままモデル化してそ流解析などの地盤工学分野においても比較的早くから適の集合体である地盤の振る舞いを解析したり,岩盤内の用がなされた。1968年に Christian は間隙水圧を有限要結晶や亀裂をブロックとしてモデル化して岩盤全体のマ素の中心で定義する方法を採用して,非排水問題を解いクロな応答を解析する手法である。ここでは,不連続体た。 1969 年に Sandhu & Wilson は変分法を用いて,間解析で現在使われている理論・実験手法・解析コードに隙水に関連する条件式を定式化し,圧密解析の手法を提関して貢献された方々を紹介する。案した。その後,有効応力原理を用いた FEM は,地盤Peter Cundall は DEM ( Discrete Element Method 工学分野へのさらなる応用化に発展し,現在では実務で個別要素法)の開発者である。 1971 年に公表された論も広く用いられている。文では亀裂性岩盤斜面の評価手法としてその基本的なア.イデアを示し, 1979年に公表された G áeotechnique の論有限要素法以外の連続体解析文14)によって現在の DEM の原型を確立している。英国災害の甚大化や短時間での頻発化,複合化,破壊発生ロンドンの Imperial College にてドクターを取得してお予測から流動範囲予測を行う被害予測による要望の多様り,the University of Minnesota で勤務しながら Itasca化,地盤の形成過程の見える化,複雑な施工過程におけInternational Inc. でも解析プログラムの開発やコンサる地盤―構造物―流体の相互作用の複雑化に対応するたルタント業務に携わっている。数多くの論文や受賞歴がめに,有限要素法のように要素~節点情報を必要としなあり,イギリスの権威ある王立協会( Royal society )い方法であるメッシュレス法又はメッシュフリー法といにおいて Fellow of the Royal Society にもなっている。う解析手法の提案やそれを地盤分野に取り込もうとするShi G. H. は DDA(Discontinuous Deformation Anal-動きが急速に高まっている。また,その前から提案されysis不連続変形解析)の基礎理論の開発者である。理ている有限差分法においても,解析手法の改善や計算機論を体系化したものは1988年(PhD Thesis Universityの性能の向上によって発展を遂げている。学術研究レベof California at Berkeley)で発表しているが,1984年ルで現在発展中のものもあれば,既に実用設計で用いら(Proceedings of the 25th U.S. symposium on rockmechanics),1985年(Int. Jour. Anal. Methods Ge-れているものもある。有限差分法では, 1981 年に Cundall が提案した地盤omech.),1989年(Int. Jour. Num. and Anal. Methods解析を目的として差分法にベースをおく離散化解析手法in Geomech.)等において,有限要素法で用いられるジが提案されている。その後,プログラムコードが整備さョイント要素の開発者である Richard E. Goodman とのれ設計の支援実績もある。連名で岩盤工学への応用を発表している。 1991年(9thFEM では大変形解析時にリメッシュが必要でありかArmy Conference on Applied Mathematics and Comput-なり煩雑であるが,メッシュレス法では規則的若しくはing )では不連続体と連続体を同時に扱える Numerical不規則的に散らばった計算点から,メッシュを作成するManifold Method を 発 表 し て い る 。 こ の 業 績 に よ りことなく解くことが可能である。自由水面を持つ流体力China Natural Science Award などの国際的な賞を数多学の問題にも応用されている。 Belytschko ( 1994 年)く 受 け , 現 在 で も 中 国 科 学 院 大 学 ( Universityら10) の粒子法からヒントを得た近似関数の整備によっChinese Academy of Sciences)等の教授を務めているて地盤工学への応用が加速したと思われる。ofと同時に,長江科学研究院(Yangtze River Scientiˆcさらに,メッシュレス法の中で,連続体を有限個の粒Research Institute)のテクニカルディレクター(Tech-子によって表現し,連続体の挙動を粒子の運動によってnical Director ) や 米国 カ リフ ォ ルニ ア 州に あ る DDA計算する方法として,粒子法がある。各々の粒子は,質Company の会長として精力的に活動している。量,応力,ひずみといった変数を保持しながら移動する,連続体解析である。 1977 年に SPH 法がLucy11) や小田匡寛(オダマサノブ)は砂の試験体を樹脂で固Gin-め,切断面を顕微鏡観察することで粒子配列(ファブリgold & Monghan12)によって天体物理学の分野で提案さック)を定量化する手法,光弾性棒により二次元粒状体法が非圧縮性流体を対象に越塚ら13)中の force chain (応力鎖)構造を可視化・定量化するによって提案される。流体部分や地盤―流体の連成問題手法などを用いて,粒状体のマクロな力学特性に及ぼすにおける二相・三相問題,ダイナミックな問題への適用微視構造の重要性を明らかにした。また,岩下和義(イも精力的に進められるようになった。ワシタれ,1995年に MPSカズヨシ)教授と共同で,粒子間接触点回転剛以上の解析手法について,地盤工学の研究者・技術者性モデルを導入した拡張個別要素法による要素試験シミには,どのような高精度化がどれだけ必要か,境界条件ュ レ ー シ ョ ン を 行 い , 粒 状 体 の せ ん 断 帯 内 の forceをいかに明確にするかなどの課題があるが,それらをクchain 形成と崩壊のメカニズムや偶応力理論との関連性リアにすることで大きな可能性をもっている。このようを検討した。これらの研究論文は,高い引用件数からもな解析手法自体の発展も地盤工学の発展と新たな魅力に分かるように,後続の粒状体研究に大きな影響を及ぼし10地盤工学会誌,―() 報告た。また,岩下教授と共同で編集した書籍15) は,現在盤ばねの算定やその後の耐震性評価に使われてきている。の粒状体研究の標準的な教科書となっている。一方で,不飽和浸透―変形連成解析や越流を考慮した応佐武正雄(サタケマサオ)は粒状体にグラフ理論を力―浸透連成解析など高度化が図られている。圧密解析,初めて適用し,応力とひずみの定義,様々な異方性を表支持力解析など目的に応じた解析ソフトではなく,前述現するファブリックテンソル,一般化マイクロポーラーした GEOASIA は地震後の圧密や支持力といった連続理論の構築などの定式化を行った。これらは,粒状体とする様々な事象に対して一貫して解析する手法を提案す連続体理論を結びつけるための基礎理論となり,個別要るなど数値解析の高度化が進んでいる。素法などの離散的数値解析の結果を取り扱う際の標準的な手法にも役立っている。また,米国の Cowin 教授やJenkins 教 授 ら と 共 に , 粒 状 体 力 学 に つ い て の US JapanSeminar16) を参1)4 回( 1978 , 1982 , 1987 , 1991 )にわたって主催し,分野を超えた粒状体力学研究の推進とコミュニティー作りに貢献した。.2)実務への適用3)実務への適用に関しては「人物史」というより,組織などで開発されてきた解析ソフトや特徴ある構成式を搭載した解析コードが実務へ大きく貢献していると考えら4)れる。そこで,実務への適用に関しては解析ソフト名や解析コードという観点から述べたい。なお,ここでは主に国内の FEM 解析17)を中心に整理している。圧密解析は,港湾分野では GeoFEM ,道路分野では1980 年代より関口・太田モデルを搭載した土―水連成5)6)7)FEM 解析 DACSAR による試験盛土の解析的研究が行われ,実務においても適用されている。また, 2000 年代では高度化された弾塑性モデルを搭載した GEOASIA8)なども適用されるようになってきている。安定解析では,トンネル分野では 1990 年代から剛塑9)性有限要素法による検討が始まっており,その後,詳細な変形解析の必要性から tij モデルなど弾塑性有限要素10)法による解析が2000年を境に研究が始められている。液状化解析では,港湾分野では2000年代からは FLIP11)による有効応力解析による変形照査が実務で適用されるようになってきている。河川分野では 1995 年に河川堤防耐震点検マニュアルにより,Du 法による円弧すべり12)解析の適用が推奨され,実務で採用されている。変形解析では LIQCA などによる有効応力解析や,簡易な残留変形解析 ALID 等の FEM 解析が 1990 年代に開発・普及された。2000年代では前述の FLIP, LIQCA, ALID13)14)に加え最小エネルギー原理(東畑モデル),円弧すべり( Du 法)の 5 つの解析手法18) が実務で使われるようになってきている。どの分野でも,安定解析では円弧すべり解析はいち早15)16)く導入され,動的解析では一次元の等価線形解析であるSHAKE は建築分野に限らず実務で多く適用されている。さらに, 1980 年代からは,耐震設計において液状化を考慮する必要性が認識されることとなり,地震応答解析結果に基づく液状化判定が導入されてきている。原子力17)18)考文献最上武雄ほか小特集「土質力学の発展に貢献した人々」,土と基礎, Vol. 31, No. 11, 1983. (クーロン( C. A.Coulomb )については網干壽夫著,ロスコー( K. H.Roscoe)については中瀬明男・日下部治著)木村 孟・ Schoˆeld, A. N. ・太田秀樹・関口秀雄・日下部治講座「カムクレイに学ぶ」,土と基礎,Vol. 41,No. 5, 1993から Vol. 42, No. 4, 1994に連載.Roscoe, K. H., Schoˆeld, A. N. and Wroth, C. P.: On theyielding of soils, G áeotechnique, Vol. 8, Issue 1, pp. 2253, 1958.Roscoe, K. H., Burland, J. H.: On the generalized stressstrain behavior of `wet' clay, in: Heyman, J., Leckie, F.A. eds., Engineering Plasticity, Cambridge Univ. Press,pp. 535609, 1968.Schoˆeld, A. N. and Wroth, C. P.: Critical State SoilMechanics, McGrawHill, 1968.地盤工学会地盤工学における数値解析入門,2000.Clough, R. W.: The ˆnite element method in plane stressanalysis, Proc. 2nd ASCE Conf. on Electronic Computation, Pittsburgh, 1960.Zienkiewicz, O. C. and Cheung, Y. K.: The ˆnite elementmethod in structural and continuum mechanics,McGRAWHill, 1967.Zienkiewicz, O. C.: Origins, milestones and directions ofthe ˆnite element method A personal view, Arch Comput Method E, 2(1), pp. 148, 1995.Belytschko, T., Lu, Y. 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