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出版

タイトル 女子中高生夏の学校へのポスター出展を通じて(学会の動き)
著者 渡邊 保貴
出版 地盤工学会誌 Vol.65 No.1 No.708
ページ 52〜52 発行 2017/01/01 文書ID jk201707080023
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  • タイトル
  • 女子中高生夏の学校へのポスター出展を通じて(学会の動き)
  • 著者
  • 渡邊 保貴
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.65 No.1 No.708
  • ページ
  • 52〜52
  • 発行
  • 2017/01/01
  • 文書ID
  • jk201707080023
  • 内容
  • 女子中高生夏の学校へのポスター出展を通じてReport of a Poster Exhibition in the Summer School for School Girl渡邊保ダイバーシティ委員会委員貴(わたなべやすたか)(一財)電力中央研究所主任研究員. は じ め にもはや「土木のイメージは良くない」と言われる時代ではなくなったのかもしれない。そのような感想を抱く機会となったのは, 2016 年 8 月 7 日に開催された「女独 国立女性教育子中高生夏の学校」である。本企画は,会館が主催しており,女子中高生が科学技術に触れ,科学技術の世界で生きる女性・先輩たちとともに将来を考える機会を創出することを狙いとしている。参加者は女子中高生,保護者,教員,そして,TA の大学生であっ写真―ポスター展示の前での集合写真(筆者は後列右)利活用の例を知ってもらえた。た。地盤工学会では,ダイバーシティ委員会が主体となり,学生の関心は進路にもある。ダイバーシティ委員会に本企画に 3 年前から参加している。今回もポスター展所属する学会員のキャリア紹介(学生時代の思い出,専示を通じて,学会の活動方針や活動内容を紹介した。ダ門,仕事など)は,数年先の想像がつかない学生にとっイバーシティ委員会からは,田中真弓氏(鹿島建設),ては,ロールモデルとして参考になるものであったよう清木隆文氏(宇都宮大学),西岡英俊氏(鉄道総研),熊である。別会場で行われていたグループ相談会にも参加野直子氏(茨城大学)と筆者が参加した(写真―)。を要請され,学生と近い距離で話をすることができた。筆者は 2 回目の参加であったが,今回新たに気づくこ終了時,用意していた約 30 部のパンフレット類は配とも多々あり,その一部を実施概要と併せて報告したい布し終えていた。3 時間で約30名と考えると,それは決と思う。して大人数とは言えないが,参加者一人一人と時間をか.地盤工学会のポスター展示夏の学校は,8 月 6 日から 3 日間の合宿形式で行われけて話すことができた質の高い時間帯であったと思う。地盤工学は面白いといった感想もあり,嬉しく感じた。反省としては,化学や生物など多岐にわたる集団の中で,ていた。科学に触れることを趣旨としていたことから,今以上に見やすく分かりやすく,展示物との関係性も考複数の講演,実験実習,天体観望といったイベントが盛慮してポスターの表現や内容を工夫することである。り込まれていた。全体工程の中に約 3 時間のポスター展示・キャリア相談の枠が設けられていた。参加者は自.感想と今後について由に会場を歩き回り,キャリア相談を含めてポスター発ポスターの前に立っていた時,どのように話を切り出表を楽しむものであった。分野が偏らずに見て回れるよすか,頭を悩ませた。相手との共通点を得られれば会話うに,運営側ではスタンプラリーを応用したゲームを用が弾むことはよくあるため,共通点を模索することも意意していたようであり,工夫が感じられた。識した。筆者は学生に対して「土木や地盤のイメージ」地盤工学会では,ポスターで地盤工学の概略を説明すをたずねた。筆者が過去に抱いていた土木の良くないイると共に以下の展示物を用意した。メージは共通点になると考えたからである。予想に反し・液状化実験て,その点で共感を得ることは一度もなかった。さらに・泥だんごの作り方とお手本言えば,土木に対する悪い印象がなければ良い印象もな・学会員のキャリア紹介いことが多いようであった。すなわち,イメージは「無液状化実験は,地盤防災への取り組みについて知ってい」のである。業界の多大な尽力により,土木の 3K ともらう良いデモンストレーションであったと思う。特にも言われた時代は過ぎ去り,今ではむしろ無色に近いイ保護者や教員は震災の経験と照らし合わせて話を聞いてメージを持たれているのかもしれない。マイナスからのいたようであり,住宅・インフラに関する質問もあった。スタートではない。これからは,地盤工学の意義や実態学生は,見た目で珍しさのある泥だんごに興味が向きやを直接的に伝えていくことが効果的と思う。すいようであった。砂と粘土の違いと,具体的な粘土の52(原稿受理2016.8.22)地盤工学会誌,―()
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