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タイトル 振動式コーンを用いた定点振動の適用性に関する室内土槽実験
著者 石村 陽介・谷本 俊輔・佐々木 哲也
出版 第61回地盤工学シンポジウム
ページ 65〜72 発行 2018/12/14 文書ID fs201812000011
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  • タイトル
  • 振動式コーンを用いた定点振動の適用性に関する室内土槽実験
  • 著者
  • 石村 陽介・谷本 俊輔・佐々木 哲也
  • 出版
  • 第61回地盤工学シンポジウム
  • ページ
  • 65〜72
  • 発行
  • 2018/12/14
  • 文書ID
  • fs201812000011
  • 内容
  • 振動式コーンを用いた定点振動の適用性に関する室内土槽実験Laboratory experiments on applicability of fixed point vibrationusing vibro-cone石村陽介*,谷本俊輔**,佐々木哲也***Yosuke ISHIMURA, Shunsuke TANIMOTO and Tetsuya SASAKI地盤の液状化強度に対しては,年代効果が強く関連していると考えられているが,N 値に基づく液状化判定では,十分に年代効果を評価できず,室内試験においても,試料採取時の乱れの影響により,適切に液状化強度を評価できない。こうした年代効果を有する土の液状化特性を適切に評価するには,新たな原位置試験法の開発室内試験に供する不攪乱試料の採取技術の向上,が必要とされている。そこで,著者らは,原位置液状化試験法としての振動式コーンの開発を行っており,その適用性について室内土槽実験を行った。実験の結果,定点振動による試験法において,先端抵抗が低下し,コーン先端周辺が液状化したと考えられるタイミングを明確に捉える事ができ,原位置液状化試験として有用性が確認された。キーワード:液状化,原位置試験,コーン貫入試験Liquefaction, In situ test, Cone penetration test1.はじめに地盤の液状化強度には,年代効果が強く関連していると考えられている。東北地方太平洋沖地震では,東北地方太平洋沖地震では,湾岸部の埋立地において大規模な液状化が発生したのに対し,直近の沖積平野では,液状化がほとんど発生しておらず,堆積年代の違いにより差① コーンポイント④ 間隙水圧計⑦ パルス計異が生じたと考えられているが,現行の液状化判定法では,堆積年代の区別なく液状化が発生するとの判定結果③ 荷重計(qc用)⑥ 振動部図- 1 振動式コーンの模式図が得られ,N 値に基づく液状化判定では年代効果を適切に評価できない事が指摘されている。1)また,年代効果を有する土のせん断挙動について,谷本ら② 間隙水圧フィルター⑤ 加速度計れており2)は不攪乱試料5),当時の振動式コーンは標準的な三成分コーンに振動機構を搭載したものであり,静的貫入と振動貫とその再構成試料に対し,繰返しせん断応力を与えると,入における先端抵抗の差分を指標として液状化強度を推負のダイレイタンシーの累積量や累積速度,サイクリッ定するものであった。また,近年においても振動式コークモビリティの発現状況は明らかに異なる一方で,初期ンの開発がおこなわれている。神宮司らせん断剛性やせん断強度の差異は必ずしも大きくないこと加速度センサーを備えたコーン貫入試験機を開発してとを示しており,不攪乱試料の採取時の乱れの影響を受おり,引き抜き時に振動させた時の加速度と空気中で振けている可能性が考えられ,室内試験において,年代効動させた時の加速度を比較して,液状化判定を行う方法果を有する土の液状化特性を適切に評価することは困難を提案している。6)は,振動機構本報では,著者らが開発している振動式コーンを用いである。た試験法とその適用性に関する室内土槽実験の結果につ年代効果を有する土の液状化特性を適切に評価するにいて報告する。は,年代効果の影響を評価可能な新たな原位置試験法の開発,室内試験に供する不攪乱試料の採取技術の向上が2.振動式コーンの概要必要である。そこで,著者らは原位置液状化試験法とし振動式コーンの模式図を図- 1 に示す。コーンポイント,ての振動式コーンの開発及び適用性の検証を行っているところである3),4)。荷重計,間隙水圧計,振動部及びパルス計から構成され振動式コーンの開発は,1980 年代に土木研究所で行わている。*国立研究開発法人土木研究所交流研究員Collaborating Researcher, Public Works Research Institute**国立研究開発法人土木研究所研究員Researcher, Public Works Research Institute***国立研究開発法人土木研究所上席研究員Team Leader, Public Works Research Institute65 表- 1 実験ケース一覧(case4:密詰め)case4-1-24-2-24-2-44-2-64-3-24-3-44-3-64-4-24-5-24-6-24-7-24-8-24-8-44-8-64-9-24-9-44-9-64-10-24-10-44-10-64-11-24-11-44-11-64-12-24-12-44-12-64-15-24-16-24-16-44-16-64-17-24-17-44-17-64-18-34-19-24-19-44-19-6図- 2 剛土槽平面図表- 2 実験ケース一覧(case3:緩詰め)case3-1-23-2-23-2-43-2-63-3-23-4-23-5-23-6-23-7-23-8-23-8-43-8-63-10-23-10-43-10-63-11-23-12-23-12-43-12-63-13-23-14-2貫入方法静的定点定点定点振動振動振動振動振動定点定点定点定点定点定点振動定点定点定点振動振動貫入位置122234567888101010111212121314深度(G.L.-m)0.71.01.30.71.01.30.71.01.30.71.01.3-回転周波数(Hz)漸増漸増漸増10040608080漸増漸増漸増漸増漸増漸増110漸増漸増漸増140170錘交差角(°)00000000180180180000120180180180150180遠心力(kN)0.3250.0520.1170.2080.2080.2090.2100.198貫入方法静的定点定点定点定点定点定点振動振動振動振動定点定点定点定点定点定点定点定点定点定点定点定点定点定点定点振動定点定点定点定点定点定点定点定点定点定点貫入位置122233345678889991010101111111212121516161617171718191919深度(G.L.-m)0.71.01.30.71.01.30.71.01.30.71.01.30.71.01.30.71.01.30.71.01.30.71.01.30.71.01.31.30.71.01.3回転周波数(Hz)漸増漸増漸増漸増漸増漸増100100150180漸増漸増漸増漸増漸増漸増漸増漸増漸増漸増漸増漸増漸増漸増漸増160漸増漸増漸増漸増漸増漸増漸増漸増漸増漸増錘交差角(°)00018018018018000909090904545451351351350001801801801400001801801800000遠心力(kN)0.0680.3250.7310.7600.329-宇部珪砂 6 号について,繰返し非排水三軸試験を行った結果,液状化強度は,Dr=37%で RL20=0.162,Dr=77%でRL20=0.261 であった。また,模型地盤の相対密度については,模型地盤の作製時と一連の試験終了後に計測しており,case3 では Dr=37%から Dr=51%,case4 では Dr=77%から Dr=77.5%まで上昇していた。コーン貫入及び振動については,以下の 3 つの手法で振動部については,大小二つの錘を組合せた二重偏心錘を採用しており,この二つの錘の交差角度と回転周波行った。数の組み合わせにより,任意の遠心力を設定可能とした。静的貫入:振動させずに一定速度で貫入これをプローブ軸周りに回転させることで,その遠心力振動貫入:一定の回転周波数で振動させながら,貫入速度 1cm/sec で貫入を地盤に繰返し与えるものである。なお,振動部の中心定点振動:所定の深度まで静的に貫入し,一定深度で振は,プローブ先端から約 35cm 上方に位置している。動開始から概ね 40 秒で 100Hz となるようにまた,プローブ内の非回転部に加速度計を設置し,水回転周波数を漸増させながら振動平 1 方向の加速度を測定できるものとした。実験ケースは表- 2,表- 1 に示すとおりで,表中の貫入位置は,図- 2 の貫入位置に対応する。静的貫入,振動貫3.実験概要幅 1.3m×奥行 1.3m×高さ 1.5m の剛土槽内に作製した入については,G.L.-0.3m~G.L.-1.3m を対象に実施し,定層厚 1.35m の模型地盤に対し,一連の試験を行った。地点振動については,G.L.-0.7m,1.0m,1.3m,の 3 深度で盤材料は宇部珪砂 6 号であり,case3:緩詰め(水中落下実施した。なお,一連の試験は,図- 2 の孔番号 1~14 ま法,Dr=37%,t=18.48kN/m2)とたは 1~19 の順に実施した。case4:密詰め(突き固め法,Dr=77%,t=19.35kN/m2)の 2 種類の飽和地盤を作模型地盤には,図- 2 の剛土槽平面図に示す位置におい製した。なお,case4 では,突き固め後に注水という手順て,G.L.-0.35m,0.65m,0.95m,1.25m に間隙水圧計,加で地盤を作製しており,完全に飽和できていなかった。速度計を設置し,コーン貫入時における地中の間隙水圧66 加速度振幅(m/s )周波数 (Hz)0.20102030401050203020周波数 (Hz)4030400-0.3104020時 間 (s)3-2-6(GL-1.3m)加速度振幅(m/s )30時 間(s)3-2-4(GL-1.0m)2150100530-0.23-2-2(GL-0.7m)1020-0.101040100.30.10.12000.2時 間 (s)501000-100020406008020140608010遠心力 (kN)0.42040時 間 (s)608060802040時 間 (s)60800-0.10.2-5400.10.60200.20.850.3変位振幅(mm)先端抵抗 qc(MPa)400.2010間隙水圧u(kPa)300.3550-500100.4変位振幅(mm)0.421000.6遠心力 (kN)間隙水圧u(kPa)先端抵抗 qc(MPa)0.8-0.20204-2-2(GL-0.7m)4060時 間(s)4-2-4(GL-1.0m)80-0.34-2-6(GL-1.3m)図- 3 定点振動による実験結果例(上:case3-2,下:case4-2)過剰間隙水圧比 加速度 先端抵抗u/'vAcc (m/s2) qc(MPa)と加速度を計測した。4.計測データの処理プローブ内に設置したセンサーについては,10kHz のサンプリング周波数でデータ収録を行い,得られた加速度波形を 2 回積分することで変位を求めた。回転周波数については,モーターに設置したパルス計による計測値と,加速度波形の Complex Envelope から算出した瞬間周波数の 2 種類を抽出し,遠心力について0.201000.40.30.20.1010過剰間隙水圧比 加速度 先端抵抗u/'vAcc (m/s2) qc(MPa)も 2 種類の周波数から算出した。なお,データ整理にあたっては,パルス計の計測精度と加速度波形が受ける電源ノイズの影響を考慮して,120Hz 未満はパルス計計測値,120Hz 以上は加速度波形から算出した瞬間周波数を用いることとした。遠心力は,二重偏心錘の大小の錘それぞれについて,重心距離と回転周波数から個別に遠心力を算出し,二つの錘の交差角度に応じた合力として算出した。先端抵抗,間隙水圧,回転周波数,遠心力についてはG.L.-0.35m 0.40.20ては 0.1s ごとの平均値,加速度については 0.1s ごとの絶対値の最大値を抽出してデータ整理を行った。5.定点振動による実験結果5.1 計測結果定点振動による計測結果の例を図- 3 に示す。周波数0.1030時間 (s)G.L.-0.65m G.L.-0.95m 40G.L.-1.25m01000.20G.L.-0.35m が低下しはじめ,最終的にほぼ零となっていることが確200.510(遠心力)を漸増させると,あるタイミングで先端抵抗G.L.-1.25m0.2過剰間隙水圧比 加速度 先端抵抗u/'vAcc (m/s2) qc(MPa)地盤内の計測結果についても同様に,間隙水圧につい4000.3G.L.-0.35m の最大・最小値を抽出してデータ整理を行った。30時間 (s)G.L.-0.65m G.L.-0.95m 10100.1s ごとの平均値,加速度及び変位については 0.1s ごと202030時間 (s)G.L.-0.65m G.L.-0.95m 40G.L.-1.25m図- 4 地盤内の加速度と過剰間隙水圧比(上:case3-2-2,認された。先端抵抗がほぼ零となった時の周波数は,定中:case3-2-4,下:case3-2-6)67 20先 端 抵 抗 が 零 と な っ た 時 の 周 波 数 (Hz)40 60 80 100 120 140 160 180 20000.20.20.40.4深度(G.L.-m)深度(G.L.-m)00.60.81.21.2C4-90°C4-135°1.4C3-0°C4-0°C4-180°図- 5 先端抵抗が零となった時の周波数の深さ方向12121010初期先端抵抗(MPa)初期先端抵抗(MPa)1486C4-135°C4-180°864422C3-0°C4-0°C4-90°分布1420C3-180°C4-45°図- 6 先端抵抗が零となった時の遠心力の深さ方向分布010.81C3-180°C4-45°先 端 抵 抗 が 零 と な っ た 時 の 遠 心 力 (kN)0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.90.611.4C3-0°C4-0°0.140 60 80 100 120 140 160 180 200先 端 抵 抗 が 零 と な っ た 時 の 周 波 数 (Hz)C3-180°C4-45°C4-90°C4-135°C4-180°0C3-0°C4-0°0.10.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.91先 端 抵 抗 が 零 と な っ た 時 の 遠 心 力 (kN)C3-180°C4-45°C4-90°C4-135°C4-180°図- 8 初期先端抵抗と先端抵抗が零となった時の遠図- 7 初期先端抵抗と先端抵抗が零となった時の周心力の関係波数の関係点振動を行う深度によって異なるが,case3-2 では 60~下が生じたと考えられる。70Hz 程度,case4-2 では 100~150Hz 程度であった。先端以上の結果から,定点振動を行うと,まず先端抵抗が抵抗がほぼ零となったタイミングで,間隙水圧は上昇し,低下し始めると同時に,振動部付近において地盤の剛性加速度・変位振幅が急激に大きくなっていることが確認低下が生じ,最終的に先端抵抗が零となるタイミングでされた。プローブ先端付近の地盤の剛性低下が生じると考えられcase3-2 について貫入孔直近の A1 の各深度の加速度計る。なお,密な地盤の case4 についても,先端抵抗がほの計測値,P1 における各深度に設置した水圧計の計測結ぼ零となったタイミングでプローブ先端付近の過剰間隙果から算出した過剰間隙水圧比を図- 4 示す。先端抵抗が水圧比がピークを示す傾向が確認された。低下し始めると,振動部付近の加速度がわずかに上昇し,定点振動を行った全ケースについて,先端抵抗が低下過剰間隙水圧も反応している。計測値の変化が微小であするタイミングを明確に捉える事ができており,定点振ったこと,プローブ周辺地盤への振動の影響範囲がプロ動を行うことにより,プローブ先端付近で剛性低下が生ーブのごく近傍に限定的であることに4)よるものと考えじる瞬間を捉えることが可能と考えられる。られるが,これは,振動部付近の地盤の剛性低下を捉え5.2 先端抵抗が零となる時の周波数,遠心力たものと考えられる。定点振動では,深度毎に先端抵抗が低下する際の周波先端抵抗がほぼ零となったタイミングでは,プローブ数や遠心力が異なっていることから,先端抵抗が零とな先端付近において加速度,過剰間隙水圧比ともにピークった時の周波数及び遠心力を偏心錘の交差角度毎に整理を示しており,プローブ先端付近において地盤の剛性低し,周波数の深さ方向分布を図- 5,遠心力の深さ方向68 1.21801.1先端抵抗が零となった時の遠心力(kN)先端抵抗が零となった時の周波数(Hz)2001601401201008060402010.90.80.70.60.50.40.30.20.1001 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20実施順(孔番号)C3-0°C3-180°C4-0°C4-45°C4-90°C4-135°C4-180°1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20実施順(孔番号)C3-0°C3-180°C4-0°C4-45°C4-90°C4-135°C4-180°図- 9 実施順による先端抵抗が零となった時の周波数図- 10 実施順による先端抵抗が零となった時の遠心力分布を図- 6 に示した。凡例は,「模型地盤の case-偏心端抵抗が零となった時の周波数が 140Hz 以上,初期先端錘の交差角度」を示している。先端抵抗が零となった時抵抗が 6MPa 以上の計測結果は,全て G.L.-1.3m におけの周波数,遠心力は,深度が深くなるほど大きな値を示る実験結果となっているが,初期先端抵抗と先端抵抗がしており,先端抵抗を低下させるのに必要な振動強さが零となった時の周波数の関係には,有意な相関関係は認大きくなっている。これらは,液状化強度(液状化発生められなかった。初期先端抵抗と先端抵抗が零となったに必要なせん断応力)の拘束圧依存性を捉えたものと考時の遠心力の関係についても,有意な相関関係は確認でえられる。きなかった。5.4 実験の繰返しによる密度増加の影響case3(緩詰め)と case4(密詰め)で比較すると,先端抵抗が低下した時の周波数,遠心力は,case3 の方が小さ前述したとおり,模型地盤の相対密度は,実験終了後い値を示している。ただし,case3-12(偏心錘交差角度には変化していた。また,繰り返し振動を加えることに180°)については,case4 と同程度の値を示しているが,よる液状化強度の増加も考えられることから,先端抵抗この原因については不明である。が低下した時の周波数,遠心力について,実施順に整理した結先端抵抗が零となった時の周波数については,偏心錘の交差角度による差異は認められず,地盤の相対密度,果を図- 9,図- 10 に示す。図の横軸は,静的貫入,振動プローブ先端の深度毎に同程度の周波数となっている。貫入を含めた一連の試験の実施順序を示し,図- 2 の孔番一方,遠心力については,偏心錘の交差角度毎にばらつ号に対応しており,実施順(孔番号)毎に左から G.L.-0.7m,いていることが確認できる。このように,定点振動にお1.0m,1.3m での定点振動の結果を示す。case3 の実験結果では,偏心錘の交差角度が 0°のケーいては,遠心力の大小よりも,周波数に強く依存する結スについては,実施順序による差異は認められなかった。果が得られた。ただし,case3-10-6 については,貫入試験機の操作ミスの5.3 先端抵抗による影響所定の深度まで静的に貫入した後,プローブを振動しため,小さい値となっている。偏心錘の交差角度が 180°始めた時の先端抵抗を初期先端抵抗と呼ぶこととする。のケースでは,case3-12 の実験結果は case4 と同程度の初期先端抵抗の深さ方向分布については,深度が深くな値であった。地盤の相対密度は,case4 の Dr=77%に対し,るほど大きくなっている。このため,初期先端抵抗はプcase3 では実験終了後でも Dr=51%と小さいことから,異ローブ先端付近の地盤の応力状態を示す指標の一つと考常値と考えられるが,原因については不明である。えられ,初期先端抵抗が大きいほど先端抵抗が零となっcase4 の実験結果では,先端抵抗が零となった時の周波た時の周波数,遠心力も大きくなることが想定される。数は,いずれのケースも同程度であった。先端抵抗が零そこで,初期先端抵抗と先端抵抗が零となった時の周波となった時の遠心力については,偏心錘の交差角度毎に数,遠心力の関係について整理した。異なっているが,複数回実施した偏心錘の交差角度 0°と 180°のケースに着目すると,実施順による差異は認初期先端抵抗と先端抵抗が零となった時の周波数,遠められなかった。心力の関係を図- 7,図- 8 に示す。初期先端抵抗と先端抵抗が零となった時の周波数の関係は,マクロ的には初期以上の結果から,case3-12 を除き,模型地盤に対し繰先端抵抗が大きいほど周波数も大きくなる傾向がみられ返し貫入及び振動実験を行ったことによる密度増加や液る。定点振動の深度毎に確認すると,例えば,図- 7 の先状化強度の増加の影響は小さいと考えられる。69 0.30先 端 抵抗qc (MPa)0.501間隙水圧加 速 度 振幅変位振幅2u (MPa)(m/s )(mm)0.005 0.01 -100 -50 0 50 100 -0.400.4先端抵抗qc (MPa)0 0.2 0.4 0.6 0.8 10間隙水圧u (MPa)0.005 0.01加速度振幅(m/s2)050-50変位振幅(mm)00.2-0.2 v0 v00.40.40.50.60.6u0u0深さ (m)深度 (G.L.-m)0.70.80.80.9111.11.21.21.31.41.43-1-2(static)  3-14-2(170Hz,180°,0.198kN)3-13-2(140Hz,150°,0.210kN)  3-11-2(110Hz,120°,0.209kN)3-7-2(80Hz,0°,0.208kN)3-1-2(static)  3-3-2(100Hz,0°,0.325kN)3-7-2(80Hz,0°,0.208kN)  3-5-2(60Hz,0°,0.117kN)図- 11 case3 の周波数,遠心力が異なる振動貫入の実験図- 12 case3 の遠心力 0.2kN 程度で回転周波数が異なる結果0振動貫入の実験結果先端抵抗qc (MPa)510 150間隙水圧加速度振幅変位振幅2u (MPa)(m/s )(mm)0.0050.01-200-100 0 100 200 -0.4-0.2 0 0.2 0.400.40.60間隙水圧加速度振幅変位振幅2u (MPa)(m/s )(mm)0.0050.01-200-100 0 100 200 -0.4-0.2 0 0.2 0.4 v0 v00.4先端抵抗qc (MPa)510 15u00.6深さ (m)深さ (m)u00.80.8111.21.21.41.44-1-2(static) 4-6-2(150Hz,0°,0.731kN) 4-1-2(static) 4-5-2(100Hz,0°,0.325kN)図- 13 case4 の回転周波数,遠心力が異なる振動貫入の4-15-2(160Hz,140°,0.329kN) 4-5-2(100Hz,0°,0.325kN)図- 14 case4 の遠心力 0.3kN 程度で回転周波数が異なる振実験結果動貫入の実験結果6.振動貫入による実験結果水圧については静水圧程度であるが,静的貫入よりも振振動貫入では,深さ方向に振動強さ(回転周波数,遠動貫入の方が高い値を示しており,振動強さが大きいほ心力)が安定しづらい傾向があった。これは,プローブど間隙水圧も高くなる傾向が確認された。加速度振幅及の固有振動数や,押込み機から突出するプローブの長さ,び変位振幅については,case3-7-2 の先端抵抗が零となっ等の影響と考えられる。ている区間は case3-3-2 と同程度であるのに対し,先端抵抗が零に至っていない区間では,case3-3-2 より小さく,case3 における回転周波数,遠心力が異なる振動貫入の実験結果を図- 11 に示す。case3-3-2 及び 3-7-2 についてcase3-5-2 より大きくなっていることから,加速度及び変は,静的貫入と比較して先端抵抗が低下しており,プロ位振幅は地盤の強度低下度合いと関連していると考えらーブ先端周辺において,地盤の強度低下が生じていたとれる。考えられる。ただし,case3-7-2 では,先端抵抗が零とな次に,case3 の模型地盤において,遠心力を強度低下のっている区間と先端抵抗が低下しているものの零には至境界と考えられる遠心力 0.2kN 程度となるように周波数っていない区間があり,case3 の模型地盤においては,振と偏心錘の交差角度を調整した振動貫入の実験結果を図動強さとして回転周波数 80Hz,0.2kN 程度がプローブ先- 12 に示す。回転周波数については,80~170Hz の幅を端の強度低下を生じさせる境界になっていると考えられ持っているが,いずれのケースにおいても,静的貫入とる。また,case3-5-2 の先端抵抗は静的貫入と同程度であ比較して先端抵抗は低下していることが確認された。以り,回転周波数 60Hz,遠心力 0.117kN では,振動強さが上の結果から,case3 の模型地盤における強度低下には遠弱く地盤の強度低下に至らなかったと考えられる。間隙心力が強く関連しており,遠心力 0.2kN 程度が強度低下70 が生じる境界になっていると考えられる。えられる。また,振動貫入では,深さ方向に振動強さがcase4 において回転周波数,遠心力が異なる振動貫入の安定しづらく,実験結果に誤差が生じる可能性が考えら実験結果を図- 13 に示す。なお,case3 と比較すると case4れる。の振動貫入では,深度方向に振動強さ(回転周波数,遠心力)が安定しづらい傾向が確認されており,これは,7.定点振動と振動貫入の試験方法に関する考察地盤の相対密度の違いによるものと考えられる。今回の実験に置いては,定点振動と振動貫入による試case4 においても,静的貫入と比較して先端抵抗が低下験方法で室内土槽実験を行った。どちらの試験法においしていることが確認された。ただし,振動強さが同じても,地盤の剛性または強度低下が確認され,原位置液case3-3-2 と case4-5-2 を比較すると先端抵抗の低下度合状化試験としての利用可能性が示唆された。それぞれのいは case4 の方が小さく,これは地盤の液状化強度試験方法の手法とメリット,デメリットを表- 3 に示す。(case3:RL20=0.162,case4:RL20=0.261)を捉えたものとそれぞれの手法について,メリット,デメリットがある考えられる。間隙水圧については,静的貫入時と同程度が,特に地盤の剛性低下を明確に捉えられること,設計であり,これは,case4 の地盤では完全に飽和できていな等の実務での利用しやすさ,等を考慮すると,定点振動かったためと考えられる。加速度振幅,変位振幅についでの試験法が望ましいと考える。ては,case3 と同様に,先端抵抗の低下度合いと連動するような結果であった。また,間隙水圧,加速度振幅,変8.結論位振幅について,G.L.-0.7m 以浅で安定しない結果であっ定点振動による実験の結果,以下の知見が得られた。たが,これは,振動強さが安定しなかったためと考えら1) 定点振動により,回転周波数(遠心力)を漸増させるれる。と,あるタイミングで先端抵抗が低下し始め,最終的case4 において,遠心力を 0.3kN 程度として,回転周波に先端抵抗が零となることが確認された。数が異なる振動貫入の実験結果を図- 14 に示す。遠心力2) 模型地盤内の加速度,過剰間隙水圧比の結果から,先を同程度とした振動貫入における先端抵抗は,同程度で端抵抗が零となるタイミングでピークを示すことがあった。このことから,case4 の地盤においても,強度低確認され,地盤の剛性低下が生じていたと考えられ下は遠心力が関連していると考えられる。る。なお,地盤の剛性低下は,プローブ振動部付近,これらの結果から,振動貫入により,地盤の強度低下プローブ先端付近の順に生じていると考えられる。が確認され,その強度低下は遠心力と関連していると考表- 3 定点振動と振動貫入の手法とメリット・デメリット試験法載荷方法定点振動・振動貫入一定の深度で遠心力(周波数)を漸増させなが・ら振動させる方法・一定の振動強さ(回転周波数,遠心力)で振動させながら貫入する方法1本の貫入孔で所定の深度毎に振動を実施・静的貫入とセットで実施するため,2本以上の貫入を実施液状化強度・の評価指標メリット先端抵抗が低下(剛性低下)した時の周波数,・静的貫入と振動貫入の先端抵抗の比等遠心力,等・先端抵抗の低下(剛性低下)を明確に検出でき, ・かつその時点の遠心力,周波数,等を把握可能・・一定深度で振動させるため,地層(土の性状)液状化強度の深さ方向分布の分解能が高い先端抵抗の低下度を評価指標としており,結果の整理が容易の変化の影響を・1本の貫入孔で試験を行うため,作業効率がよいデメリット・一定深度での計測となるため,振動貫入に比べ・ると,液状化強度の深さ方向分布の分解能が低い振動強さが安定しなかった場合,試験結果に誤差が生じる可能性がある・静的貫入と合わせて2本以上の貫入が必要となり,定点振動と比べ作業効率が悪い・静的貫入と振動貫入で貫入位置が異なるため,地層構成の差異の影響を受ける・ロッドの継ぎ足しの際,計測データに不連続が生じる71 3) 先端抵抗が零となった時の周波数,遠心力の整理結して利用が期待できるものと考えられる。果から,定点振動における地盤の剛性低下には,遠心今後は,土槽実験や,原地盤での実験を行うことで,力よりも,回転周波数に強く依存していると考えら実験データを蓄積していき,定点振動により得られる実れる。験結果と液状化強度の関係を検討していくことが重要で4) 一連の試験における地盤の密度増加や液状化強度のある。増加の影響は小さいと考えられる。また,振動貫入による実験の結果,以下の知見が得ら参考文献れた。1)1) 東日本大震災合同調査報告書編集委員会(2014):東振動貫入では,静的貫入と比較すると先端抵抗が低日本合同調査報告下しており,プローブ先端周辺で地盤の強度低下が2)(2015):堆積年代の古いシルト質砂とその再構成試振動貫入では,静的貫入と比較すると先端抵抗が低料の繰返しせん断特性,第 35 回地震工学研究発表会下しており,プローブ先端周辺で地盤の強度低下が講演論文集,pp.752_1-9.3) 菅野高弘・谷本俊輔・小濱英司・寺田竜士(2017):振動貫入では,深さ方向に振動強さが安定しづらく,振動式貫入試験法による液状化想定地盤での原位置実験結果に誤差が生じる可能性が考えられる。4)調査,土木学会第 72 回年次学術講演会,pp.619-620.case3 の模型地盤においては,プローブ先端付近の4) 石村陽介・谷本俊輔・佐々木哲也(2018):原位置液地盤の強度低下を生じさせるのに必要な振動強さ状化試験のための振動式コーンの室内土槽実験,第は,回転周波数にかかわらず,遠心力 0.2kN 程度で53 回地盤工学研究発表会,pp.155-156.5) 古賀泰之・島津多賀夫・伊藤良弘(1990):地盤液状あることが確認された。5)地盤災害生じていたことが確認された。生じていたことが確認された。3)共通編 32) 谷本俊輔・地蔵智樹・川口剛・荒木裕行・佐々木哲也振動貫入において,地盤の強度低下は遠心力が強く化の判定法に関する調査報告書-振動式貫入試験法関連していると考えられる。-,土木研究所資料,第 2856 号.定点振動及び振動貫入により,地盤の剛性または強度6) 神宮司元治・光畑裕司・横田俊之・中島善人(2013):低下が確認され,いずれの試験法においても,原位置液利根川下流域における液状化被害地域の物理探査・状化試験としての有用性が確認された。特に,定点振動原位置試験調査-液状化調査技術の新展開-,GSJ 地については,地盤の剛性低下が生じるタイミングを明確質ニュース,Vol.2,No.12,pp.380-384.に捉える事ができており,実地盤に適用した際の結果の解釈のしやすさ,等から,新たな原位置液状化試験法とIt is thought that the aging effect is strongly related to the liquefaction resistance of ground, butassessment method of Liquefaction based on N-value, it is impossible to sufficiently evaluate the agingeffect, and also in laboratory test affected by turbulence when sampling. In order to adequately evaluatethe liquefaction characteristics of soil with aging effect, it is necessary to improve the sampling techniqueof undisturbed samples for laboratory soil tests, and to develop a new in situ test method. Therefore, wedeveloped vibro-cone for in situ liquefaction test, and we conducted laboratory experiments on itsapplicability. As a result of experiments, it was possible to clearly grasp the timing at which the tipresistance lowered and liquefaction around the cone-point by fixed point vibration. It is useful as in situliquefaction test.72
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