書籍詳細ページ
出版

タイトル 1964年新潟地震における新潟市内の建物と地盤の被害分布と地形条件の関係
著者 保坂 吉則
出版 第61回地盤工学シンポジウム
ページ 45〜50 発行 2018/12/14 文書ID fs201812000008
内容 表示
ログイン
  • タイトル
  • 1964年新潟地震における新潟市内の建物と地盤の被害分布と地形条件の関係
  • 著者
  • 保坂 吉則
  • 出版
  • 第61回地盤工学シンポジウム
  • ページ
  • 45〜50
  • 発行
  • 2018/12/14
  • 文書ID
  • fs201812000008
  • 内容
  • 1964 年新潟地震における新潟市内の建物と地盤の被害分布と地形条件の関係Relationship between topographic conditions and damage to buildings andground in Niigata City area during 1964 Niigata Earthquake保坂吉則*Yoshinori HOSAKA1964 年の新潟地震後に行われた新潟市中心部の被害調査データを,GIS によりベクトル化して得られた建物被害面積と地盤変状長さにより被害のレベルを定量評価し,50m メッシュ区画で被害分布を検証した。昭和初期に河道を埋め立てた地盤は特に被害が著しく,江戸時代中期の水域における埋土や河川堆積物においても高い被害が確認された。被害を地形区分毎に比較したところ,砂丘地は無被害地区が広く被害レベルも小さいが,浅層の平均 N 値が低い分布を示す埋土・盛土地形は,6 割以上の区域で被害が生じ,被害レベルも高いことがわかった。キーワード:地震, 液状化,微地形,地理情報システムEarthquake, Liquefaction, Microtopography, GIS認識していたことを示唆している。1.研究の背景上部構造物の耐震化が進められてきたことで,近年の本研究は,「新潟地震地盤災害図」に記載された記録を地震ではその損傷や倒壊の被害が減少する一方で,液状液状化被害ととらえたうえで,その画像をベクトルデー化や斜面崩壊などの地盤破壊に関連する被害が相対的にタ化し,液状化の被害範囲とレベルを定量評価すること,顕在化している。液状化は,地震動がそれほど大きくなおよび,被害レベルと地形情報との関係を,ボーリングい場合でも発生し,近隣で被害の有無が明瞭に分かれるデータを交えて比較検討することを目的とする。ことから住民の関心も高く,液状化に関するハザードマップの重要性が増している。住民向けに自治体が作成する液状化のハザードマップは,地形情報から簡易推定する方法や,ボーリングデータより液状化指数 PL を求めて評価する方法,また応答解析による詳細検討を交えた手法など様々なアプローチがある。いずれの手法も,評価指標は被害予測と関連付けがなされるが,その関係は,過去の災害履歴の分析に基づいている。2.研究の目的1964 年に発生した新潟地震の後で,新潟大学理学部が市内中心部の被害の悉皆調査を実施しており,その成果は 3000 分の 1 地形図を利用した「新潟地震地盤災害図1)」に詳細にまとめられている。図1 は災害図の一部を図 1 「新潟地震地盤災害図」1)の被害記録抜粋抜粋したもので,被災した建物や地盤の亀裂,変形の状況のほか,浸水区域や噴砂・噴泥箇所が詳細に書き入れられている。新潟地震における地盤変状の発生が主に液3.新潟地震被害の定量評価状化に起因することはもちろんであるが,建物被害の大3.1 検討対象地域半もまた液状化が原因と考えられる。その根拠として,検討する範囲を図 2 に破線で示す。新潟市内東部では液状化が生じていないと思われる砂丘の高台は被害が全新潟空港や阿賀野川の堤防をはじめ,広範囲で液状化被く記録されていない点と,被災した建物に上部構造の倒害が発生し,西部でも砂丘斜面下部ですべりや流動を伴2)う被害が生じたが,本研究は地盤災害図の調査範囲であ壊や大規模な損傷がほとんど見られないという報告書る信濃川両岸の中心市街地のみを対象とした。の記述が挙げられる。「地震災害図」ではなく,「地盤災害図」という標題も,当時から被害が地盤に因るものと* 新潟大学工学部 助教Assistant Prof., Faculty of Engineering, Niigata University45 レースしてベクトルデータ化した。当初は,被害建物の棟数や亀裂の箇所数での評価も考えたが,建物は戸建て住宅以下のものから,数千 m2 の大規模な物件までを含み,亀裂の規模も大きく異なることから,被害規模を評価するに当たり,面積や長さの情報を持つベクトルデータでの定量化が適当と判断した。被害は災害図中で複数に分類されて記録されており,建物被害は木造,鉄筋コンクリート造,タンク類の 3 種類の構造形式について,地盤変状は,地盤の亀裂,道路や鉄路の波状変形,地表面の陥没・隆起の 3 形態についてベクトル化を行った。続いて,作成したそれぞれのベクトルデータから,GIS の機能を利用して被害建物の面図 2 本研究の検討対象領域積と地盤変状の長さの定量情報を抽出した。なお,閉じた曲線で示されている地盤の陥没・隆起はポリゴン化も3.2 被害情報の定量化可能であったが,外周をライン要素でトレースして他の被害の定量化は,建物被害と地盤変状に分けて行った。地盤変状と同様に長さで評価した。建物の構造形式別の画像化されている災害図を GIS でラスターデータとして被害面積のヒストグラムを図 3 に,地盤変状の形態別の読み込んだ後,着色された被害建物はその平面形をポリヒストグラムを図 4 に示す。木造は 100m2 付近の頻度がゴン要素で,地盤変状は亀裂等に沿ったライン要素でト高いが,その規模の建物が元々多いためと考えられる。タンク類の被害は 50m2 以下の小規模なものが大半で,主に東部の工場地帯に分布する。地盤変状は 50m 以下のものが件数としては優勢である。3.3 被害分布被害の大きさを地区毎に定量評価するため,検討領域を 50m のメッシュで分割し,GIS を用いて各メッシュに含まれる被害建物の面積と地盤変状の長さをそれぞれ求めた。なお,被害分布の検討に際しては,建物の構造形式や地盤変状の形態の区別はせず,建物被害と地盤変状の 2 項目にそれぞれ集約した。設定した総メッシュ数 9,526 に対して,建物被害は24.4%の 2322 箇所,地盤変状は 28.4%の 2703 箇所で発生した。建物が無く地盤変状のみが見られる地区や,建物密集地帯で地盤変状が顕在化していないと思われる地区もあるため,両方の被害を含むメッシュは 1324 箇所にと図 3 被害建物 1 棟当たり面積のヒストグラムどまる。一方,いずれかの被害が発生したメッシュは3701 箇所に上り,検討領域の 4 割弱で液状化による被害が発生したと見ることができる。被害のあったメッシュに関して,各被害の大きさの分布を図 5 のヒストグラム図 5 各メッシュの被害のヒストグラム図 4 地盤変状 1 箇所当たり長さのヒストグラム46 で確認する。いずれも被害のレベルが小さくなるほど頻できる。度が高くなる指数分布を示す。なお,江戸時代の河岸は,元禄一二年(1699 年)の絵つぎに,被害がどの地区でどの程度発生したかを確認図 3)を基に,1911 年の地形図や米軍撮影の空中写真からするため,メッシュの被害をランクで色分けして地図上痕跡が確認できた地形情報を参考に,著者が推定したもに配置した分布を,建物被害は図 6 に,地盤変状を図 7のである。大きく蛇行していた信濃川本流は,阿賀野川に示す。全体を概観すると,建物被害と地盤変状の分布が分離後の 18 世紀半ばには現況に近い流路となり,元禄はおおむね同じ範囲にあることがわかるが,建物被害が期の河道域の一部は中州が形成されて陸地化した。新潟比較的小さい信濃川右岸の現県庁周辺や通船川の南部,地震の約 200 年前である。また,信濃川両岸の埋立ては信濃川河口東部では顕著な地盤変状が見られる。昭和初期で,新潟地震発生の約 35 年前である。無被害メッシュは,海岸沿いで標高が高い砂丘地,中このような地盤形成過程と被害を比較するため,1911心部の古町地区,および,新潟駅南部地域に広がる。砂年以降に陸地化した領域,および,1699 年以降明治時代丘地は地下水位が低いため,液状化しなかったと考えらまでに陸地化した領域に属するメッシュ内の建物被害面れる。その他の無被害地区は,いずれも旧河道や旧水域積のヒストグラムを図 8 に,地盤変状長さのヒストグラから外れており,江戸時代以前の比較的古い堆積物であムを図 9 に示す。信濃川両岸の 1911 年以降の新しい埋立ったことが無被害の要因と考えられる。地の方が被害の大きいメッシュが分布することはヒストグラムにも反映しており,平均値も大きい。ただし,江戸時代に陸地化した旧水域も被害が小さいとは言えない。分布図を詳細に見ると,水際線に沿って被害メッシュが並んでいる箇所がある。埋土・盛土部と原地盤とで沈下量が異なり,被害となったことが想定される。また,昭和大橋上流右岸側は無被害であるが,埋立て時はこの地域が高水敷で盛土が薄かったためと考えられる。図 6 建物被害の分布(50m メッシュ)図 8 地盤形成期別の建物被害ヒストグラム図 7 地盤変状の分布(50m メッシュ)3.4 河道変遷と被害の関係旧河道部が液状化しやすいことは従来から良く知られているが,1911 年測図の地形図から読み取った水際線と,江戸時代半ばの推定水際線の位置を上図内に破線,点線図 9 地盤形成期別の地盤変状ヒストグラムで示すと,旧河道内に被害が集中する状況が改めて確認47 4.微地形と被害の関係4.2 地形と被害との関係4.1 新潟市域の沖積層形成と地形の特徴本研究で参照した地質図幅は,堆積条件に加えて表層越後平野は,約 8000 年前に現在の海岸から 10km 以上5m までの土質を考慮した詳細な区分で分類されており,内陸の位置に沿岸砂州(バリアー)が形成され,その後たとえば後背湿地は,主体となる土質によって 5 つに区は海岸と平行な砂丘列が徐々に前進して陸地が広がり,分されている。国土地理院の土地条件図の分類では,古1000 年前頃までに現在の海岸線に達している4)5)。砂丘い旧河道域が示されていないこと,また,広大な面積を列の下部は 40~50m の深さまで厚い砂層が堆積してい占める盛土地の中に,河川の埋立地と水田上の薄い盛土る。砂丘列は市内北部で最大 10 列が確認されており,こ造成地が混在していることから,液状化被害との比較にの地域の研究者は,形成年代の古い順に新砂丘 I,新砂は利用しにくい点がある。一方,図 10 の地質図幅は,水丘 II,新砂丘 III と呼んで分類 6)した。現在の海岸砂丘に田上の盛土地が造成前の地形条件で表示されており,あ該当する新砂丘 III が形成されると,越後平野を流れる河る程度深部までの地盤構成が影響する液状化被害との適川の出口は限定され,北東部の阿賀野川や加治川もその合性が良いと判断した。ただし,本研究では土質の詳細河口は江戸時代半ばまで信濃川河口付近にあり,砂丘の区分までは考慮せず,堆積条件毎に,砂丘堆積物,河川背後では各河川が氾濫を繰り返しながら流路を変えてい堆積物,後背湿地・砂丘間低地堆積物,および,埋土・た 7)。新潟市内は,砂丘部を除くと標高が 0~2m の範囲盛土の 5 区分で比較検討することとした。にある平坦な低地が広がるが,河道変遷の影響により表各メッシュに割り当てる地形属性は,メッシュ中央点層の地形・地質は,図 10(2016 年に発行の新潟・内野地の情報を採用した。広域のハザードマップでよく用いら質図幅 8)から作成)のように非常に複雑な分布を示す。れる 250m メッシュでは内部に複数の地形を包含する場江戸時代に大きく蛇行していた信濃川は,阿賀野川の合が多いが,50m メッシュで表現した地形分布は実際の分離や河道内の土砂移動などで徐々に現在の流路位置に地形分布とおおむね対応する。収束した。また,江戸時代末に新潟奉行の川村修就が砂はじめに,地形毎の被害概況を把握するため,建物被防林の植樹を行うまでは,冬季の北西の季節風で砂丘か害と地盤変状のそれぞれで被害,無被害のメッシュ数のら内陸部への大量の飛砂 9)があり,これも表層地盤形成比率を求めて表 1 に示す。建物被害も地盤変状も,砂丘に影響したと考えられる。阿賀野川は,1731 年の洪水で堆積物は 9 割前後が無被害で,砂丘地で被害が発生した放水路が本流化したことで河口が現在の位置に変わった箇所は,主に標高が低い低地との境界部に位置していた。後,信濃川に合流していた流路の一部は通船川として残埋土・盛土は 6 割以上でいずれかの被害が見られた。り,周辺に広大な旧河道地形が現れた。これらの地域の地形は,旧河道の埋土のほか,砂丘間低地堆積物に分類表 1 地形別の被害の有無に関するメッシュ数の割合されている箇所もある。地形区分河口から約 60km 上流に大河津分水路が開削され,メッシ建物被害地盤変状いずれュ数か被害有無有無2715 5.2% 94.8% 11.6% 88.4% 13.7%381 30.2% 69.8% 39.9% 60.1% 56.2%砂丘堆積物河川堆積物後背湿地・砂丘3587間低地堆積物2301埋土・盛土1922 年の通水で流量が減少した後,昭和初期に信濃川の両岸を埋め立てて造成された現在の万代地区や白山駅南部の川岸町等の街区は,旧水域の埋土や堤防沿いの盛土29.9% 70.1% 28.5% 71.5%42.1%40.8% 59.2% 48.8% 51.2%64.5%地形に分類される。図 10 新潟市中心部の地形分類 8)図 11 建物被害の地形別ヒストグラム48 質と N 値の深度分布から考察する。ほくりく地盤情報システム 10)に掲載のボーリング点(図 10)における柱状図情報から,1m の深度区間毎に粗粒土,細粒土,高有機質土,および表土・盛土の占める比率をそれぞれ求め,同じ地形区分に属する全ボーリングを平均した深度分布を図 15 に示す。後背湿地と埋土・盛土地形は,浅層部に細粒土や有機質土を少し含むが,全体としては粗粒土層が主体の層構成である。また,粗粒土の内訳を見たとこ図 12 建物被害の地形別密度分布ろ,細砂と中砂が主体であった。このことは,液状化しやすい土質条件であることを示唆する。なお,ボーリングに付属の土質試験データより表土・盛土層の細粒分含有率を求めると,平均値が 18%程度であり,粗粒土と同等とみなすことができる。N 値の分布については,土質の構成比と液状化を考慮し,粗粒土層で計測された N 値のみを 30cm 貫入量に相当する打撃回数に換算した後,地形区分毎に同じ深度区間で平均して図 16 に示す。埋土・盛土地形は N 値が 10未満の層が他の土質に比べて厚いことがわかる。4.4 平均 N 値の深度分布と液状化発生の有無について液状化発生の有無を考えるため,参考として FL =1 となる境界の N 値分布を道路橋示方書 11)に準じて試算した。算定にあたり,地盤の湿潤単位体積重量を 20kN/m3,地下水位面を G.L-1m と仮定し,新潟地震に近いと考えら図 13 地盤変状の地形別ヒストグラムれるレベル 1 地震動の設計震度(III 種地盤)を用いた。埋土・盛土地形の平均 N 値は FL =1 の N 値分布に近接しており,この地形の浅層部は液状化層が厚いと推測される。FL=1 の境界より小さな N 値を示す貫入試験の箇所の割合を 10m 以浅と 10m 以深に分けて求め,結果を表 2にまとめる。10m 以浅のデータは被害メッシュの割合と同じ傾向であり,砂丘部は割合が低く,埋土・盛土部で高い値を示した。いずれの地形区分も深部は平均 N 値が高くて液状化しにくいため,地形条件により浅層部の土質と N 値分布が異なることが,液状化被害の多寡に影響図 14 地盤変状の地形別密度分布次に,被害が発生したメッシュのみのヒストグラムを作成し,被害レベルの地形による違いを比較する。建物被害面積のヒストグラムを図 11 に示す。埋土・盛土地形では被害の大きい領域まで分布する状況がみられるが,違いを詳細に比較するため,地形別の密度曲線を重ねて図 12 に示す。なお,密度曲線はプログラミング言語 Rの density 関数のデフォルト条件で求めた。図から,砂丘地は被害面積が小さな領域で密度が高く,500m2 以上は非常に少ないことがわかる。そのほかの地形条件は類似の傾向であるが,その中で埋土・盛土は被害の大きい領域で最も密度が高い。地盤変状の地形別のヒストグラムを図 13 に,密度分布を図 14 に示す。砂丘地の方が後背湿地よりも若干被害が大きいが,傾斜のある砂丘外縁部で側方流動やすべりによって亀裂や地割れが多発したことが考えられる。4.3 地形別の土質と N 値の分布について図 15 新潟市中心部の地形別土質分布地形と被害の関係を,ボーリングデータに基づいた土49 したことを確認できた。化発生層の割合が高いことが被害の主要因と考えられる。深部によく締まった砂層が分布する新潟市の地盤は,砂丘地の約 9 割程度は無被害であったが,被害地でもそ浅層の砂層の下部に軟弱粘土層が厚く堆積する東京の東の規模は小さい傾向であった。河川堆積物と後背低地・部低地とは大きく異なる構造となっており,同じ後背低砂丘間低地堆積物の地形はその中間の被害状況であった地に分類されていても地盤の増幅率が比較的小さい12)。が,河川堆積物は埋土・盛土地との境界で地盤変状が顕マグニチュード 7.5 の地震規模にもかかわらず,液状化著に見られた。以外の震動による上部工被害が少なかったことを解釈する上で,今後,この地域の地盤応答特性を考慮した詳細謝辞:新潟大学災害・復興科学研究所の卜部厚志准教授な検討が必要と考えている。より,新潟地震地盤災害図の復刻版と新潟及び内野地域の地質図幅をご提供頂いたことに深く謝意を表します。参考文献1) 西田ほか(1964.):新潟地震地盤災害図 カラーA0 版6 葉,新潟大学.2) 土木学会新潟震災調査委員会編(1966):昭和 39 年新潟地震震害報告,土木学会.3) 新潟市編(1973):新潟市史 上巻 (昭和九年発行の復刻版),名著出版会.4) 鴨井幸彦・安井賢(2004):古地理図でたどる越後平野の生いたち,土と基礎,Vol.52 No.11,pp.8-10.5) 鴨井幸彦・田中里志・安井賢(2006):越後平野における砂丘列の形成年代と発達史,第四紀研究,Vol.45No.2,pp.67-80.6) 新潟古砂丘グループ(1974):新潟砂丘と人類遺跡-新潟砂丘の形成史 I-,第四紀研究,Vol.13 No.2,pp.57-68.7) 大熊 孝(1988):洪 水と治水の 河川史, 平凡社,図 16 新潟市中心部の地形別 N 値分布pp.121-129.8) 鴨井幸彦・安井賢・卜部厚志(2016):新潟及び内野表 2 標準貫入試験箇所で FL < 1 となる割合地形砂丘堆積物河川堆積物後背湿地・砂丘間低地堆積物埋土・盛土深度 1~10m17.8%23.1%39.8%59.3%地域の地質,地域地質研究報告(5 万分の 1 地質図幅),深度 10~20m9.3%3.3%9.1%20.5%産業技術総合研究所地質調査総合センター.9) 新潟市編(2011):新・新潟歴史双書 6 新潟砂丘,新潟市,pp.49-57.10) 北陸地盤情報活用協議会(2018 年 10 月):ほくりく地盤情報システム,http://www.jiban.usr.wakwak.ne.jp/.5.まとめ11) 日本道路協会編(2017):道路橋示方書・同解説 V 耐「新潟地震地盤災害図」の画像データより,建物被害震設計編,日本道路協会,pp.161-164.の面積と地盤変状の長さの情報を抽出し,50m メッシュの区画毎にその被害規模を定量評価した。建物と地盤の12) 尾崎佑輔・大竹雄・保坂吉則(2018):新潟市域にお被害の面的な分布はおおむね同じ傾向で,旧河道域を中ける土層厚空間分布の確率的推定と地盤応答特性評心に,特に埋土・盛土地形で高い被害率を示した。この価 , 土 木 学 会 第 73 回 年 次 学 術 講 演 会 講 演 集 ,地形条件は,浅層部の N 値が他の地形より小さく,液状pp.659-660.Damage level were quantitatively evaluated with building damage area and ground deformation lengthwhich were obtained using GIS from damage survey data of 1964 Niigata Earthquake in the centralarea of Niigata City and damage distribution was estimated with 50m mesh section. Severe damageoccured in the area reclaimed in the early Showa Period, and there were also relatively large damagein the fill and river deposit formed in the middle of Edo Period. For topographic conditions, damagewere distributed in approximately 14% area of dune deposit, while 65 % of reclaimed area in the oldriver channel were damaged notably.50
  • ログイン