地盤工学会誌・土と基礎 2018年
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地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726

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タイトル 奥付
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 51〜51 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260027
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タイトル 若松加寿江・安田進会員「平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞理解増進部門」を受賞(国内の動き)
著者 若松 加寿江・安田 進
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 31〜31 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260019
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タイトル 機能性粘土材料(技術手帳)
著者 鈴木 正哉
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 32〜33 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260020
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タイトル 5. 場所打ちコンクリート杭の支持層確認方法と施工管理のポイント(杭基礎の支持層確認と支持力確保)
著者 宮本 和徹
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 34〜41 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260021
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タイトル 5. 岩石・岩盤のサンプリング(サンプリングの極意)
著者 岡田 哲実・谷 和夫
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 42〜49 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260022
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タイトル 地盤工学会活動支援醵金のお礼
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 50〜50 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260023
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タイトル 新入会員
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 50〜50 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260024
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タイトル 編集後記
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 51〜51 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260025
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タイトル 平成30年度役員等
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 51〜51 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260026
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タイトル 岡二三生会員「平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞研究部門」を受賞(国内の動き)
著者 岡 二三生
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 31〜31 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260018
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タイトル 第53回地盤工学研究発表会
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260028
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タイトル 会告
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ A1〜A7 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260029
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タイトル 地盤工学会所在地
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ A8〜A8 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260030
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タイトル 地盤工学会技術講習会のお知らせ
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260031
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タイトル 裏表紙
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260032
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タイトル 地盤は,連続体か? 粒状体か?(口絵写真(HP)・総説)
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260033
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タイトル 風化火山灰を原料とした,低環境負荷・高性能凝集材(口絵写真(HP)・技術紹介)
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260034
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タイトル 有効応力から「粒子有効力」へ,間隙率から「間隙径分布」へ(<特集>地盤は連続体なのか? 粒状体なのか?)
著者 杉井 俊夫・朱 発瑜・末松 知奈
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 14〜17 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260010
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タイトル 本号の編集にあたって(<特集>地盤は連続体なのか? 粒状体なのか?)
著者 森 友宏
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ i〜i 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260002
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タイトル 目次
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出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260003
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タイトル CONTENTS
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出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260004
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タイトル 地盤は,連続体か? 粒状体か?(<特集>地盤は連続体なのか? 粒状体なのか?)
著者 中田 幸男
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 1〜3 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260005
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タイトル 連続体としての地盤のモデル化(<特集>地盤は連続体なのか? 粒状体なのか?)
著者 渦岡 良介
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 4〜5 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260006
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タイトル 粒状体としての地盤のモデル化(<特集>地盤は連続体なのか? 粒状体なのか?)
著者 前田 健一
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 6〜7 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260007
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タイトル 粒子法による地盤解析に関する一考察(<特集>地盤は連続体なのか? 粒状体なのか?)
著者 野々山 栄人・宮田 喜壽
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 8〜9 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260008
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タイトル 粒子・要素混合法を用いた数値計算法と実践(<特集>地盤は連続体なのか? 粒状体なのか?)
著者 桐山 貴俊・肥後 陽介・小林 聖二・遠藤 和雄
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 10〜13 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260009
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タイトル 表紙
著者
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260001
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タイトル 巨視的及び微視的観点から見たtijの概念の意義(<特集>地盤は連続体なのか? 粒状体なのか?)
著者 中井 照夫
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 18〜21 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260011
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タイトル 地盤改良工法の新施工管理システム(技術紹介)
著者 菅 章悟・雑賀 光洋・鈴木 亮彦・秋間 健
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 22〜23 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260012
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タイトル 風化火山灰を原料とした,低環境負荷・高性能凝集材(技術紹介)
著者 和田 信一郎・家長 陽二郎・宮西 賢一・高田 史朗
出版 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
ページ 24〜25 発行 2018/07/01 文書ID jk201807260013
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  • タイトル
  • 奥付
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 51〜51
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260027
  • 内容
  •     ◆編集後記◆近年の巨大地震や集中豪雨に見られるように,毎年のよう本号では,「地盤は連続体なのか粒状体なのか」とに各地で地盤に起因する被害が生じています。災害に対する題して特集いたしました。連続体による地盤解析技術は古く方策を論じる中で,最初に最も有効な地盤モデルを選択できから様々な角度で研究が実施され,土水連成の現象や大変形るかどうかは,計算結果の精度や対策の有効性にも大いに関の問題に対して高精度の解を得るために有効な構成則が数多係するものと思われます。そこで今回,最先端の地盤のモデく提案されています。一方で,近年のコンピューター技術のル化技術にスポットを当て,特集させて頂いた次第です。本目覚ましい発達に後押しされ,土のミクロな挙動を忠実に表特集が皆さまのお役に立つことができれば幸いです。現することによって精度を確保する立場に立って,土を粒状最後になりましたが,本号の発行に当たり,ご多忙の中ご体でモデル化する試みが増えています。いずれの手法につい協力いただきました執筆者の皆さまに心よりお礼申し上げまても,今後の更なる発展が見込まれるとともに,実務におけす。(柏尚稔記)る合理的な設計の促進に繋がることが期待できます。※印は公益出版部会構成員平 成年 度 役 員会理長大 谷順事 (事業企画戦略室)(総務部)(会員 ・ 支部部)(国際部)(公 益 出 版 部)(調査 ・ 研究部)(基準部)監事藤井衛副 会 長 菊 池 喜 昭樋 口 俊 一(*)小  猛 司(*)小田部 雄 二(*)前 田 健 一(*)石 川 達 也(*)※中 野 正 樹(*)堀 越 研 一(*)(国 際 部 兼 任)毛 利 栄 征田中岸 田金 子耕一潔哉敏西 村山 中大 嶺木北村本田亮勝 彦奈緒子山口晶強※稔聖(*)室長,部長平 成  年 度 公 益 出 版 部 会理事・部長理事部員石西鈴越川 達 也村強木 健一郎村 賢 司理事・副会長若 井榎 本菊明 彦忠 夫池喜昭宮田喜壽小林範之渡邉康司杉本映湖平成年度「地盤工学会誌」編集委員会委員長企画・編集グループ西 村主査 福委員 赤川主査 高委員 大主査 長委員 荻主査 森委員 井主査 山委員 井委員長 若委員兼幹事 中委員 秋澤戸第 1 グループ第 2 グループ第 3 グループ第 4 グループ講座委員会強※永 勇木 俊口 貴橋 寛竹澤 正野 俊友上 波口 健口 雄井 明村 邦本 哲田邉 勇副委員長介文牛 塚之三 枝行雄神 田明寛川 野宏彦今 泉治介倉 田彦※彦伊 藤平岩 井豊島 田人中 島鈴木健一郎※太弘基幸大 塚佐々木文泰哉典岡檜本 道垣 貫孝司加藤島原寛章優幸正正田大輔宮本順一山下勝司健一木元小百合鈴木健一嶋本敬介和俊小林陵平中村公一古川全太郎大輔酒井崇之宮下千花吉田泰壱裕記正篤宏金白中澤石道伸保洋一律平神新福山保 泰田惇輝健小曽細林 浩 二我 大 介田 寿 臣朋金 澤山 中伸 一光 一近 藤丹 野明 彦正 浩基平成年度「Soils and Foundations」編集委員会委員長風間基樹副委員長宮委員長桑野玲子副委員長小田喜壽※岡村未対勝見武佐々真志平成年度「地盤工学ジャーナル」編集委員会名誉会員特別会員林範之※豊田浩史河井正会員現在数(平成30年 4 月末現在)152名(国際会員105名含む) 正会員 7,159名(国際会員980名含む) 学生会員 743名876団体(国際会員47団体含む) 合計 8,930名・団体会費(年額)正会員 9,600円 学生会員 3,000円 国際会員(特別もしくは正会員に限る)2,000円 特別会員特級 300,000円,1 級 240,000円,2 級 160,000円,3 級 100,000円,4 級 60,000円Soils and Foundations 購読料(会員に限る,税別)15,000円(Online 版ライセンス+冊子版)または7,500円(Online 版ライセンスのみ)地盤工学会誌平成30年 7 月 1 日発行編集発行所公益社団法人2018 地盤工学会July, 2018定価1,728円(本体価格1,600円) 無断転載2018年 7 月号 Vol.66, No.7 通巻726号株「地盤工学会誌」編集委員会印刷所 小宮山印刷工業編集業務代行地盤工学会有 新日本編集企画〒  東京都文京区千石丁目番号電話 (代表) FAX ホームページ URLEmail jgs@jiban. or. jp広告一手取扱株廣業社を禁ずるhttps://www.jiban.or.jp/〒 東京都中央区銀座丁目番号電話 51
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  • タイトル
  • 若松加寿江・安田進会員「平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞理解増進部門」を受賞(国内の動き)
  • 著者
  • 若松 加寿江・安田 進
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 31〜31
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260019
  • 内容
  • 岡二三生会員「平成年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞岡研究部門」を受賞 二三生(おかふさお)京都大学名誉教授平 成 30 年 度 科 学 技 術 分 野より,滑り破壊など多相地盤の破壊の前兆である変形がの文部科学大臣表彰科学技術帯状の狭い範囲に集中する,ひずみの局所化現象である賞研究部門を受賞いたしません断帯及び圧縮帯を予測・再現することが可能になりした。受賞対象は地盤の弾粘ました。弾粘塑性構成式は時間を陽に含まず客観的であ塑性構成式と局所化変形のシり,解析の安定性も確保されています。成果は,大規模ミュレーションの研究です。掘削事業,大震災での河川堤防被害の照査などに適用で内容は時間依存性の地盤材料き,建設時や災害時の地盤の変形から破壊までを精度よの構成式として弾粘塑性式をく再現予測して安全な国土の保全建設及び防災・減災に提案するとともに,地盤材料寄与することができます。変形の局所化の研究は,平成の破壊の前兆としての変形の3~ 5 年に実施された土質工学会(現地盤工学会)の地局所化を予測するためのシミ盤の破壊と変形の局所化の委員会や国際地盤工学会 TCュレーション法です。構成式としては,超過応力型の弾34 での活動で触発されました。主論文は,せん断・圧粘塑性理論弾粘塑性構成式にひずみ軟化効果を取り入れ縮帯と大阪駅北掘削についてですが,先駆者の研究によた弾粘塑性構成モデルを提案してきました。次に,空気っており,諸先輩,先生方,共同研究者の方々,学生の―水―地盤骨格からなる多相系材料の大変形をシミュ皆様及び支えてくれた家族に深く感謝いたします。レーションできる有限要素解析を提案しました。これに若松加寿江・安田進会員「平成年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞若松加寿江(わかまつ理解増進部門」を受賞かずえ)関東学院大学防災・減災・復興学研究所研究員安田東京電機大学 進(やすだすすむ)レジリエントスマートシティ研究所プロジェクト研究教授国民への普及啓発」です。2011 年東日本大震災では,東北地方と関東地方の全県に液状化が発生し,これまで半世紀以上にわたって高額な地盤調査や対策工事を前提とする液状化対策から置き去りにされてきた戸建て住宅が甚大な被害を受けました。私どもは,周囲の専門家やメディアの協力を得て,液状化の基礎知識,被害を受けた住宅の復旧方法,液状化しやすい土地の見分け方,液状化に対する備え・対策などについての知識の普及啓発活動を継続的に行ってまいりました。震災以来 7 年,一連の取り組みを評価していただいたことを大変嬉しく思っております。今回の受賞を励みに,これからも社会貢献につながる研究活動このたび,平成 30 年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞理解増進部門を受賞いたしました。このような栄えある賞を頂き,大変光栄に存じます。受賞対象業績は「宅地地盤の液状化被害と軽減策についてのJuly, 2018を行ってまいりたいと思っておりますので,今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。最後に,これまでの活動に際し,ご理解とご支援を頂きました多くの方々に心より感謝申し上げます。31
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  • タイトル
  • 機能性粘土材料(技術手帳)
  • 著者
  • 鈴木 正哉
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 32〜33
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260020
  • 内容
  • 技術手帳機能性粘土材料The functionality of clay materials鈴木正哉(すずき国立研究開発法人産業技術総合研究所まさや)地圏資源環境研究部門. は じ め に地盤工学において粘土は,土木工事において,地盤として扱う場合と,材料として捉える場合が存在する。前者は,主に地盤の強度を把握する上での粘土であったり,後者は,地盤を掘削する際に用いるベントナイトを用いた泥水など材料としての粘土であったり,いずれにしても地盤と粘土は深い繋がりがある。一般に対象とされる粘土は,土壌中に含まれるカオリナイトやイライト,そしてベントナイトの主要成分であるスメクタイト(モンモリロナイト)など,層状の結晶構造を持ったケイ酸塩鉱物である。本稿では,粘土の中でも層状構造を有していない,ある意味特殊な機能性粘土材料について紹介する。.土壌中に存在するナノマテリアルナノマテリアルとしてよく知られるナノカプセルとナ図―アロフェン(上)とイモゴライト(下)の構造模式図ノチューブといえば,C60 フラーレンやカーボンナノチューブが挙げられるが,火山灰に由来する土壌中にもナノカプセルとナノチューブが存在する。それらはアロフェン,イモゴライトという物質である。アロフェンは直径3.5~5.0 nm のナノカプセルの形を,イモゴライトは外径1.8~2.2 nm・長さ数十 nm~数 mm のナノチューブの形をしている。アロフェン及びイモゴライトの構造模式図を図―に1),2),透過電子顕微鏡写真を写真―に示す3)。アロフェンとは,ギリシャ語の合成語で「異なってみえる」という意味で,偏光顕微鏡下で結晶とは認められず,様々な色を呈する物質に対して名づけられたものである。一方,イモゴライトは日本で発見された鉱物であり,熊本県球磨郡の「いもご」と呼ばれる土壌に多く含まれていたため,「いもご」と「石( lite )」の合成語としてイモゴライトと命名された。アロフェン及びイモゴライトは,軽石や火山灰など火山 噴 出 物 に 由 来 す る 土 壌 に し ばし ば 見 ら れ るた め ,1990 年頃までは主に土壌学の分野において研究がなされてきた。その後,触媒としての機能やガス貯蔵物質と写真―アロフェン(上)とイモゴライト(下)の透過電子顕微鏡写真しての検討がなされ,近年ではナノマテリアル粘土として着目されている4)。これらはナノサイズの特異な形状活環境の湿度を自律的に制御する調湿材料,さらにはポと,高い比表面積を有しているばかりでなく,水との親リマーナノコンポジットとしての応用や,細胞培養にお和性や吸着能力にも非常に優れているため,水処理やダける医療分野への応用が検討されている。中でも,アロム湖などの濁水処理用凝集剤や有害汚染物質吸着剤,生フェン及びイモゴライトにおけるフッ素及びホウ素の吸32地盤工学会誌,―() 技術手帳写真―写真―トラック搭載時の蓄熱システムの外観ハスクレイの透過電子顕微鏡写真図―オフライン熱輸送システムにおける熱利用イメージることから,幅広い湿度帯で水蒸気の吸着が可能であることである。.ハスクレイを用いた実証試験このハスクレイに改良を加えた吸着剤を基に,NEDOのプロジェクトにおいて 6 社による実証試験を行った8)。トラック搭載時の蓄熱システムの外観とオフライン熱輸送システムのイメージを写真―及び図―に示す。実図―ハスクレイの水蒸気吸着等温線証試験では,ハスクレイ約 2 t を搭載したトラックによる工場間でのオフライン輸送を行い,従来の固液相変化着特性については,最近注目を集めている5)。.省エネシステム用水蒸気吸着剤を利用したシステムと比較して 2 倍以上の蓄熱を可能とすることを示した。COP21 において採択されたパリ協定により,地球温暖化防止に向けた温室効果ガス削減については,日本に参1)おいてもさらなる省エネが必要とされている。低温廃熱を利用したシステムは, 1990 年代から革新2)的な技術の発展を遂げているが,低温廃熱をうまく利用できる無機系吸着剤の開発は,なかなか進んでいない。そのような中,筆者らはアロフェンやイモゴライトの構造を取り込みながら,低結晶性の粘土鉱物と非晶質物質3)4)の複合体からなるハスクレイという物質の開発に成功した6)。ハスクレイの名称は,粉末 X 線回折図形において,5)非晶質な含水アルミニウムケイ酸塩( HAS  HydroxylAluminumSilicate)のピークと層状構造は示さないものの粘土のシートに由来するピーク(Clay)が見られる6)こと,また生成物は 2 種類の混合物でなく 1 種類の生成物からなることから,HAS と Clay の複合体とみなし,7)HASClay と名付けた。ハスクレイの透過電子顕微鏡写真を写真―に7),水蒸気吸着等温線を図―に示す。ハスクレイの特徴は,図―に示すように6),水蒸気の吸着量が多く,相対湿度と吸着量の関係が直線的であJuly, 20188)考文献Abidin, Z., Matsue, N. Henmi, T.: Disolution mechanismof nanoball Allophane with dilute Alkali Solution, ClaySci. 12, pp. 213222, 2004.産総研深部地質環境研究センター・セラミック研究部門ナノチューブ状アルミニウムケイ酸塩の高濃度合成法,AIST Today, Vol. 3, No. 11, p. 36, 2003.日本粘土学会編アロフェン・イモゴライト,粘土ハンドブック第 3 版,技報堂出版,pp. 88~92, 2009.鈴木正哉アロフェン・イモゴライトの合成と応用,粘土科学,Vol. 50, No. 2, pp. 81~87, 2011.宮原英隆・平井恭正・森本和也・万福和子・鈴木正哉アロフェン・イモゴライトにおけるフッ素・ホウ素吸着機構について,第23回地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会講演要旨集,S501, 2017.鈴木正哉・前田雅喜・犬飼恵一高性能吸着剤ハスクレイの開発,シンセシオロジー,Vol. 9, No. 3, pp. 154~164, 2016.産総研プレスリリース安価な高性能無機系吸放出材を開発,2008.10.8.国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構ホームページ,入手先〈http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100730.html〉(参照 2018.2.4)(原稿受理2018.2.5)33
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  • タイトル
  • 5. 場所打ちコンクリート杭の支持層確認方法と施工管理のポイント(杭基礎の支持層確認と支持力確保)
  • 著者
  • 宮本 和徹
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 34〜41
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260021
  • 内容
  • 杭基礎の支持層確認と支持力確保.場所打ちコンクリート杭の支持層確認方法と施工管理のポイント宮本和株東洋テクノ徹(みやもと執行役員かずあき)技術本部本部長ある。以下では,代表的な 3 工法について施工法を記. は じ め にす。杭基礎のトラブルは,調査・試験段階(地盤情報),.. アースドリル工法計画・設計段階(地盤条件・工法選定検討不足),施工写真―.にドリリングバケット,写真―.にアース段階,供用段階における様々な要因によって発生していドリル掘削機,図―.に施工順序を示す。アースドリる 1) 。ル工法の掘削方法は,アースドリル機のケリーバ(掘削場所打ちコンクリート杭(以下,場所打ち杭と呼ぶ)用バケットを回転させる鋼製ロッド)に取付けたドリリの施工段階におけるトラブルは,掘削・鉄筋建込み・コングバケットを回転させながら地盤を掘削し,掘削土砂ンクリート打込みなどの各工程において発生しており,をバケット内に収納する。収納した土砂は,バケットと特に,掘削時における支持層確認不足によって構造物のともに地上に引上げ排出する。掘削孔壁は,表層部は表沈下・傾斜などのトラブルが発生する恐れがある。層ケーシングにより,それ以深はベントナイトなどを用場所打ち杭工法の支持層確認は,直接掘削した土砂をいた人工泥水である安定液により保護する。掘削完了後,採取し,事前に行われている土質調査資料のサンプルと一次孔底処理を行い掘削孔内に鉄筋かごを建込む。次にを目視で比較することにより行う。これは他の杭種と大二次孔底処理を行ったのち,トレミー管を用いてコンクきく相違している点であり,支持層を直接目視により確リートを打込み,杭を築造する。認できる大きな特長を有した工法である。一方,土砂の目視では支持層の確認が困難な地層もあるため,場所打ち杭の設計・施工をする上での課題も残されている。本章では,場所打ち杭を設計・施工するにあたって,支持層の確認方法と支持性能に影響を与える主な施工管理のポイントを述べる。. 場所打ち杭の施工方法場所打ちコンクリート杭は,アースドリル工法,オールケーシング工法と,リバースサーキュレーションドリル工法(以下,リバース工法と呼ぶ)の 3 工法に加えて地中壁杭工法,BH (Boring Hole)工法と深礎工法が写 真 ―. ド リリ ン グバケット写真―. アースドリル掘削機図―. アースドリル工法の施工順序2)34地盤工学会誌,―() 講  座.. オールケーシング工法プの先端に取付けた三翼ビットを回転させて地盤を掘削図―.にオールケーシング工法の施工順序,写真―し,掘削した土砂は孔内水とともにサクションポンプな.に回転式オールケーシング掘削機を示す。オールどにより地上に吸上げ排出する。掘削孔壁は,表層部はケーシング工法の掘削は,杭の全長にわたりケーシングスタンドパイプにより,それ以深においては泥水中の土チューブを回転圧入しながら,ケーシングチューブ内の粒子によって形成されるマッドケーキと水頭差により保土砂をハンマグラブで掘削・排土する。掘削孔壁は全長にわたりケーシングチューブを建て込むことにより保護する。掘削完了後,鉄筋かごを掘削孔内に建込み,トレミー管を用いてコンクリートを打込みながらケーシングチューブを引抜き,杭を築造する。従来の掘削機は揺動式が主流であったが,現在は製造されていないため,現存する機械はわずかである。写真―.はハンマグラブでケーシングチューブ内の土砂を掘削する状況を示している。.. リバース工法写真―.にリバース掘削機,図―.にリバース工法の施工順序を示す。リバース工法の掘削は,ドリルパイ写 真 ―. 回 転 式 オ ー ルケーシング掘削機写真―. リバース掘削機図―. オールケーシング工法の施工順序2)図―.July, 2018リバース工法の施工順序2)35 講  座護する。掘削完了後はアースドリル工法と同様である。. 場所打ち杭の支持層確認方法締まり具合や硬さを正確に把握することはできないが,視覚や触覚,回転抵抗や掘削土量・速度などの施工状況なども補足的な判断材料となる。また,試験掘り時には,.. 基本的な支持層確認方法掘削深度 1 m かつ地層の変わるごとにサンプリングを場所打ち杭の支持層確認方法は,採取した土質調査資行い,土質調査時の試料と比較するとともに,以降の各料及び設計図書などに基づいて掘削土砂との比較によっ杭の施工においては,支持層のサンプリングを行い,試て行う1)。掘削した土砂は乱されているが,土質の判定料びんに詰め保管する。図―.に N 値と掘削トルクのには問題ないので,目視により土質の判定を行うことが関係を示す。都内某所において,掘削地盤の N 値とできる。アースドリル掘削機の掘削回転トルクのデータを調査し試験杭たところ,掘削径による回転トルクの違いがあったが,本杭の 1 本目に施工する杭を試験杭と称する。試験N 値の相違による回転トルクの値に大きな相違はみら杭では,1 m ピッチでバケット内に収納した土塊を土質れなかった。そのため,回転トルクだけでなく,掘削時サンプルやボーリング柱状図の記事と照合作業を行う。のバケット押し込み力や掘削時間も含めた総合的な施工支持層付近に達したら,掘削速度を落として丁寧に掘削データと掘削地盤の N 値との相関関係が示されれば,する。支持層が砂礫や堅固な地層であれば,支持層に達支持層判定の有力なデータとなる可能性がある。するとケリーバが振動したりゴリゴリ音が聞こえたりすまた,新たな支持層判定方法の開発が進められている。るので,重機のオペレータと感触のやり取りをするのも写真―.に貫入試験装置,図―.に貫入試験装置の構よい。支持層の確認では,先ずバケットで採取した土塊造図を示す。筒状の鋼製ケーシングに,標準貫入試験とをボーリング調査時の土質試料(サンプル)やボーリン同じ衝撃エネルギーを発生させる機構を内蔵している。グ柱状図の記事と照合する。次に,その掘削深度を柱状貫入試験装置をアースドリル機のケリーロッドにジョイ図の支持層天端レベルと照合する。なお,掘削中は,検ントしたのちに,静かに杭底にセットして貫入試験を開尺テープを表層ケーシング天端に当てて深度の測定を常始する。地上部にて打撃毎の沈下量をモニタリングでき時行うが,表層ケーシングが若干沈下している場合もあて,得られた Nr 値で支持層地盤の強度判定が可能となるので,掘削深さの最終確認は,基準点からのレベル測る。また,貫入ロッド先端部にはサンプラーロッドが取定で実施する。写真―.に試験杭における掘削土砂のり付けられており,貫入試験と同時に土質サンプルの採サンプル,写真―.に支持層の土質サンプルを示す。取も行うことができる。以下では,アースドリル工法,オールケーシング工法における支持層管理方法について記す。アースドリル工法アースドリル工法の支持層確認方法は,バケットで掘削した土砂と土質調査資料のサンプルとを目視により比較して,支持層の確認を行う。掘削した試料では地盤の図―. N 値と回転トルクの関係(砂質土)4)写真―.掘削土砂のサンプル3)写真―. 支持層の土質サンプル3)36写真―. 貫入試験装置5)地盤工学会誌,―() 講  座図―. 貫入試験装置の構造図5)オールケーシング工法オールケーシング工法の掘削は,ケーシングチューブを掘削孔全長にわたり回転(揺動)・押込みながらケーシングチューブ内の土砂をハンマグラブにて掘削・排土することにより行う。オールケーシング工法の支持層の確認方法は,ハンマ図―. オールケーシング工法の支持層管理方法2)グラブで掘削した土砂と土質調査資料のサンプルを比較して支持層の確認を行う。アースドリル工法と同様に,試料では地盤の締まり具合や硬さなどを正確に把握することはできないが,回転(揺動)・押込み圧力や掘削速度などの施工状況などを補足的な判断材料として締まり具合や硬さを判定する。図―.にオールケーシング工法の支持層管理方法を示す。図のように,回転式オールケーシング掘削機のケーシングの押込み力を一定にして,ケーシングの回転トルク値と掘削時間を計測して,積算トルク値(トルク値×掘削時間)をモニタリングすることによって,支持層を判定する方法が検討されている。.. 支持層の確認困難な事例以下に,支持層への根入れ不足が発生しやすい地盤の図―. 支持層の急傾斜地盤例4)例と支持層の確認方法の例について述べる。支持層の傾斜・不陸支持層の傾斜や不陸は,事前の地盤調査の段階である支持層と同一地層で N 値が漸増する層支持層の上部に支持層と同一地層で N 値が漸増する程度までは把握できるが,支持層の高低差が大きい場合,層がある地盤において,場所打ち杭で支持層の確認を行予定深度になっても支持層に到達しないことがある。う場合,掘削した土質サンプルを土質調査資料と比較し支持層の急傾斜地盤例を図―.に示す。地盤構成は,埋土,シルト,砂混じりシルト,シルト混じり砂,固結ても見分けがつかないため,支持層の確認が困難になる。特に,支持層の確認が困難な地盤例として, N 値 50シルトとなっている。平面図に示された曲線は支持層等の支持層(細砂層)で,その上部に N 値 30前後の同じ深線である。等深線の間隔が狭いところは支持層面が急色調の細砂層がある場合,支持層を誤認する恐れがある。傾斜していることを表している。ボーリング調査は 10本程度の結果から支持層面を想定して杭の位置における支持層への根入れ長さを決めて掘削長を決定しているが,. 場所打ち杭の施工管理のポイントアースドリル工法とオールケーシング工法において,杭の施工段階において,予定深度になっても支持層が出各工法特有の施工方法があり,ここでは杭の鉛直支持性ないため更に掘削長を変更した事例である。能に影響を与えると考えられる施工管理のポイントにつJuly, 201837 講  座図―. 表層ケーシングの長さ図―. 安定液の使用目的とこれに必要な性質の関係6)いて述べる。6),7).. アースドリル工法必要である。また,掘削中に混入した砂やシルト分を主体とするスライムの分離を容易に行え,かつコンクリー表層ケーシング表層ケーシングは,表層地盤の崩壊を防ぐために使用トの打込み時に,安定液がコンクリートに混入されるこする。表層ケーシングには鉄筋かごの心ずれ防止の役割となくコンクリートと置換されることが必要である。掘があるので,表層ケーシングに心ずれや傾斜が生じない削孔に供給する安定液の重点管理項目は粘性,比重,ようにケーシングを精度良く建込む必要がある。pH ,砂分率の 4 項目である。(ただし, CMC を主材料また,表層地盤が緩い砂層や既存杭撤去後の杭孔と干とする場合は,ろ過水量を追加し 5 項目とする。)また,渉する場合,掘削孔の傾斜や崩壊が懸念される。特に,一次孔底処理後又は,コンクリート打込み前に安定液の崩壊してケーシングと表層地盤の間に空隙ができて,砂分を測定し,砂分率が管理値以下であることを確認すケーシングの裏側にコンクリートが回り込み,ケーシンる必要がある。安定液は,掘削する地盤の土質構成や硬グを引き抜く際に杭頭部のコンクリートの不具合が発生軟,地下水位や水質,掘削深さ等の施工条件を考慮してする恐れがある。心ずれや杭頭不良を引き起こさないた配合を決定する。めにも,既存杭撤去の有無や表層地盤の状況を確認する。崩壊が懸念される場合は,表層ケーシングの長さの検一次孔底処理孔底処理には鉄筋かご建込み前に行う一次孔底処理と,討を行う。図―.に既存杭撤去孔と干渉する場合の望コンクリート打込み前に行う二次孔底処理がある。一次ましい表層ケーシングの長さを示す。既存杭撤去孔後の孔底処理は,掘削完了後に沈殿待ちを行い,一定時間経埋め戻された状態は軟らかい場合や未固結状態の場合も過後底ざらいバケットでスライムを除去する方法と掘削ある。また,硬い状態で固結している場合もあるので,完了後直ちに孔内の比重の高い孔内水と貯水槽内の良好油圧ジャッキや回転式掘削機を使用してケーシングを建な安定液を水中ポンプで置換する方法がある。て込む必要がある。孔底処理は,掘削完了時に残留した掘りくずや,孔底安定液の管理に沈積するスライムを除去することを目的とする。これ安 定 液 に は , ベ ン ト ナ イ ト 系 と CMC ( CarboxyMethyl Cellulose)系の 2 種類があり,孔壁の崩壊防止と孔内土粒子の沈降を促進するとともにコンクリートとが確実に実施されていないと,先端支持力の低下及び杭断面欠損の原因となる。図―.に沈殿待ち時間と沈殿量の関係を示す。底ざの置換性を重視して,低比重・低粘性の安定液を使用すらいバケットによる孔底処理終了直後から,5, 10, 15,る。ベントナイトは,海底,湖底に堆積した火山灰や溶20, 30, 45, 60分経過時の孔底に沈積するスライムの沈殿岩が変質することで出来上がった粘土の一種でモンモリ量を検測器具で測定する。一般に,沈殿状況は,地盤,ロナイトを主成分とし石英,長石,雲母等を含む鉱物で掘削深さ,安定液の性質によって異なるが,C 点に至るある。安定液の分野では主に45~63 mm (250~300メッ時間は30~60分程度であることが多い。シュ相当)以下の粉砕粒度のものが使用されている。B 線のように沈殿量が時間経過とともに増加を続けるCMC は木材パルプ(セルロース)を主原料とした水溶場合は,孔壁が軽度の崩壊(肌落ち)を起こしているこ性の高分子増粘剤である。ベントナイト懸濁液に CMCとが考えられる。この場合には,安定液の配合などを検を添加して適当な粘性を持たせると,造壁性(マッド討する。ケーキ形成能力)が格段に向上するため,ベントナイトと並び安定液には欠かせない材料の 1 つである。図―.にベントナイト系の沈殿試験結果,図―.に CMC 系の沈殿試験結果を示す。沈殿試験結果から,図―.に安定液の使用目的とこれに必要な性質の関ベントナイト系安定液は CMC 系安定液と比較すると沈係を示す。安定液は,孔壁に薄いマッドケーキ(不透水殿量が多くなっている。アースドリル工法ではドリリン膜)を形成し,安定液圧により孔壁の崩壊を防ぐ機能がグバケットで地盤を掘削し,バケット内に収納した土砂38地盤工学会誌,―() 講  座図―. 沈殿待ち時間と沈殿量の関係6)写真―. スライム処理用ポンプ図―. 沈殿試験結果(ベントナイト系)8)写真―. 安定液貯留用水槽図―. 沈殿試験結果(CMC 系)8)図―. サンドコンテンドチューブによる砂分試験を地上に排土することを繰返すため,掘削時に孔内の安定液中に土砂が混入しやすい。ベントナイト系安定液は地では水槽の確保が困難な場合が多い。このような現場CMC 系よりも土砂を抱えやすい特徴があり,掘削時にでは,従来どおり底ざらい後の沈殿待ちの管理となるが,混入した土砂を安定液中に多く抱えるため,沈殿する量沈殿待ちに十分な時間を持たせた工程を組むなどの配慮も多いと考えられる。なお,両者ともに 10 ~ 20 分程度が必要となる。で沈殿量は一定の量となっている。一次孔底処理は,孔底から吸い上げた安定液をサンド写真―.にスライム処理用ポンプを示す。安定液置コンテンドチューブで砂分試験を行い,砂分率が管理値換による一次孔底処理は,ポンプを掘削完了後孔底付近内であることが確認できたら,孔底処理完了とする。砂まで降ろし,孔内の安定液を水槽に戻し,孔内へは砂分分率の管理値は,安定液置換を実施する場合,3以下の少ない安定液を注水することにより行う。で設定されている事例が多く見られる。図―.にサン写真―.に安定液貯留用水槽を示す。水槽の量は,ドコンテンドチューブによる砂分試験を示す。サンドコ杭 1 本あたりの最大掘削量の 2~3 倍の量を用意するこンテンドチューブ内に砂が沈殿して,100分率目盛からとにより,孔内の砂分を含んだ安定液と置換することが砂分率を読み取ることができる。でき,一次孔底処理時に孔内に注水する安定液を良好な埼玉県内の N 団地において,杭工事の試験杭・中間状態に維持することができる。また,掘削孔内から吸い杭・最終杭において,安定液置換による一次孔底処理を上げた安定液に含まれる砂分を振動ふるい機で除去する行った後,孔内の各深度から安定液の性状調査を行った。ことにより,安定液を再使用することができる。図―.に N 団地における砂分試験結果を示す。 a 住安定液置換を実施するには杭体積の 2.5 ~ 3 倍程度の棟においては,試験杭・中間杭において,砂分率は 0.5安定液を混練できる水槽の確保が基本であるが,狭い敷未満で変化はなかったが,最終杭においては, 1.0~July, 201839 講  座図―. 二次孔底処理方法2)図―. N 団地砂分試験結果9)1.5 となっており,砂を抱えた状態であった。 c 住棟においては,安定液の状態は試験杭から最終杭に至るま図―. 経過時間と沈殿量の関係の例で,砂分率は 0.5 未満であった。 a 住棟の安定液の配合は,群馬産ベントナイト 7と CMC0.1 で, c 住棟の安定液の配合は,新潟産ベントナイト3とコンクリートの流動性CMC0.15 であった。ベントナイトは配合量が多くなコンクリートはトレミー管から先行打設のコンクリーると粘性が大きくなり,砂を抱えやすい性質があり,cトを押し広げるように鉄筋かごの外側へ流れる。そのた住棟はベントナイトの配合量が少なかったため,砂の沈め,コンクリートの流動性が悪いと鉄筋かごの外側まで降が促進され,砂分率も少なく維持することできたもの到達できないまま打ち上がってしまう,いわゆるトウモと考えられる。ロコシ現象となる可能性が高くなる。また,流動性が悪二次孔底処理いと鉄筋かごの内側と外側でコンクリート天端の高低差二次孔底処理は,鉄筋かご・トレミー管を建て込み,が大きくなり,余盛り部分のコンクリート打設時,第一コンクリートを打ち込む前に孔底処理を行う。図―.フープ(帯筋)より上から外周部にコンクリートが落下に水中ポンプによる二次孔底処理方法を示す。孔底に沈してスライムを挟み,杭頭不良を起こすことがある。殿したスライムを吸い上げる際にはトレミー管を孔底の設計時のスランプ18 cm に対して,荷降ろし時の検査中央だけでなく周辺へも移動させて処理することが重要では15.5~16.0 cm であったため受入したが,トレミーである。管内でさらに流動性が低下したため,杭頭不良に至って図―.に経過時間と沈殿量の関係例を示す。沈殿待しまったと考えられる。ちを行って底ざらいバケットでスライムを除去し,次に近年の杭は設計基準強度が高く,単位水量を確保する鉄筋かごとトレミー管を建て込む間に孔底に沈殿するスために高性能 AE 減水剤等を添加するケースが増えておライムを二次孔底処理時に処理する必要がある。二次孔り,従来に比べて粘性の高いコンクリートを打設する傾底処理時の沈殿量は安定液の配合と土質の種類により相向にある。 2013 年度に調査したコンクリートの設計基違する。また,一次孔底処理時に,砂分を含んだ孔内安準強度別の使用件数を表―.に示す。最も多く使用さ定液を砂分の少ない良好な安定液と置換することにより,れている設計基準強度は 27 N/ mm2 で,次に 30 N /mm2その後,鉄筋かごとトレミー管を建て込む間に孔底にスであった。また,45 N/mm2 の使用実績もあり,高強度ライムが沈積する量は少ない。の設計基準強度のコンクリートを使用する傾向にある。砂質土を主体とする地盤の場合,沈殿量は多くなる傾さらに杭の大径化に伴い,トレミー管周囲から出たコ向にあるので,孔底処理方法や安定液の配合を検討するンクリートが外周部へ到達するまでに流動性が失われる必要がある。二次孔底処理に時間をかけずにコンクリーリスクも大きくなっている。杭頭鉄筋の過密化を含めてトを打ち込むには,一次孔底処理時に安定液置換をするこれらを鑑みると,「コンクリートの流動性の低下」とことが有効である。いう不具合要因を事前に 1 つでも排除しておくことが必須であり,計画段階ではコンクリートのスランプを40地盤工学会誌,―() 講  座表―. コンクリートの設計基準強度別の使用件数8)図―. 孔内水位と地下水位に水頭差による地盤の緩み6)場合,ケーシングチューブが建ち上がった状態では注水管の設置が難しいので,ケーシングチューブの上端が下がった状態の時に注水する。一旦バランスを崩すと,その地盤の緩みは継続し,あらゆる施工トラブルの原因ともなるので細心の注意が必要である。図―. フレッシュコンクリートの経時変化試験7)コンクリート打込み時の注意オールケーシング工法で軟弱地盤において施工する場合,コンクリート打込み時にケーシングチューブ引抜き21 cm とすることが望ましい。後の孔壁に作用する外圧(土圧,上載圧)と内圧(コン図―.にフレッシュコンクリートの経時変化試験をクリートの側圧等)のバランスやコンクリートの充填性示す。夏場の施工や交通渋滞によりプラントから作業所不足により杭径が細ることがある。この現象は杭頭部付までの運搬時間が長くなることが考えられる場合には,近で発生しやすく,発生原因は次のとおりである。フレッシュコンクリートの経時変化試験(スランプロス 作業地盤面に近い深度であるため,掘削機の自重等◯による上載圧の影響を受けやすい。試験)を行って,流動性の低下の傾向を把握する。.. オールケーシング工法 コンクリートの最終打込み部分であるため,コンク◯地下水位と孔内水位の関係オールケーシング工法は,掘削孔全長にわたりケーシリートの自重による側圧が小さい。 杭頭部の配筋は密であることが多いため,コンク◯ングチューブを用いて孔壁を保護するため,孔壁崩壊の懸念はほとんどない。しかしながら,ケーシングチューブを容易に圧入するために,突起したカッティングエッリートの充填に影響を受けやすい。. お わ り にジを回転・圧入することによりケーシングチューブ外面今回,場所打ち杭の支持層の確認方法について,支持と周面地盤との間に隙間が形成される。また,ハンマグ層の確認が困難な地盤条件において支持層を判断する取ラブの落下衝撃により周面地盤の緩みが発生する状況で,り組みを紹介した。今後は,このような取り組みが確立孔内水位と地下水位に水頭差がある場合,図―.に示されると共に,施工時データによる支持層確認が行われすような現象が起きることがある。ることが望まれる。1)浸透水圧によるボイリング地下水位が孔内水位より高い場合は,先端地盤面付近の砂質土層において上向きの浸透力が砂の水中単位容積質量以上になり,砂が見かけ上無重力状態となる。粘着力のない砂が水中に浮遊し水とともに噴出することにより発生する。2)参1)2)3)被圧地下水によるボイリング不透水層下の被圧された砂質土層において,不透水4)層となっている粘性土を掘削することにより,砂が水とともに瞬間的に噴出することにより発生する。3)5)パイピングケーシングチューブ外面と周面地盤との隙間が水み6)ちとなり,砂が水とともに流失することにより発生する。一般に,地盤の緩み領域は非常に大きく,杭支持力に悪い影響を与える。7)8)上記の事象が発生しないように早めに孔内へ注水し,孔内水位と地下水位のバランスを保たなければならない。掘削孔への注水は,標準ケーシングチューブを使用するJuly, 20189)考文献地盤工学会杭基礎のトラブルとその対策,pp. 4~22,1992.(一社)日本基礎建設協会場所打ちコンクリート杭施工指針・同解説,2016.宮本和徹場所打ちコンクリート杭の支持層確認方法,基礎工,Vol. 45, No. 8, 2017.宮本和徹場所打ちコンクリート杭の施工における支持層 確 認 と 施 工 に よ る 影 響 , 基 礎 工 , Vol. 42, No. 6,2014.樫本孝彦ほか場所打ちコンクリート杭の支持層確認用の 貫 入 試 験 装 置 ( Rebec ), 基 礎 工 , Vol. 45, No. 8,2017.(一社)日本基礎建設協会場所打ちコンクリート杭の施工と管理,2009.(一社)日本建設業連合会場所打ちコンクリート杭の施工管理のポイント,p. 63, 2017.宮本和徹ほか場所打ちコンクリート杭の施工に関連する実態調査,基礎工,Vol. 43, No. 8, 2015.宮本和徹ほか場所打ちコンクリート杭の品質調査,日本建築学会大会梗概集,2017.41
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  • タイトル
  • 5. 岩石・岩盤のサンプリング(サンプリングの極意)
  • 著者
  • 岡田 哲実・谷 和夫
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 42〜49
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260022
  • 内容
  • サンプリングの極意.岡田哲実(おかだ(一財)電力中央研究所岩石・岩盤のサンプリングてつじ)上席研究員. は じ め に谷和夫(たに東京海洋大学かずお)教授二重管サンプラーによる試料の採取方法」を用いることにより,要求品質は満足されるであろう。岩石・岩盤のサンプリングの一般的な目的と,それら の目的は,サンプリングにより得られた供試体を用の目的で要求される品質を表―.に示す。品質についいて,力学試験を実施し,その結果が直接に設計値としては,表―.に示すように JGS 12211)に記載の区分とて利用されることである。一般的には,土の試料と同様した。岩石・岩盤のサンプリングの目的が土のサンプリに寸法効果を考慮せずに設計に用いられる。土と同様に, ~ である。ングと異なるのは,表―.中のサンプリングは困難であることが多い。新鮮な堆積軟岩 の目的は,主に地質図を作成するために必要な調査については, JGS 3211 「ロータリー式チューブサンプであり,土のサンプリングで言う構造が乱れないことはリングによる軟岩の採取方法」で基準化されており,品要求されない。場合によっては,岩種さえ判断できれば質の高いサンプリングを得ることは可能である場合が多よい場合もあるであろう。い。これと比較すると風化した軟岩は,風化の程度に応 の目的は,不連続面の数量や方向の調査である。不じて硬・軟の部分が混在するため,サンプリングの難易連続面の特性が岩盤の力学あるいは透水特性に大きな影度が高い。一方,断層試料については,基本的にはボー響を与えるため,重要な情報である。数量は, RQDリングによるサンプリングは困難と考えられており,通( Rock Quality Designation )や割れ目密度,方向は走常はブロックサンプリング等の手作業によるサンプリン向・傾斜で整理されることが多い。知りたい情報は,天グが行われている。不連続性岩盤については,力学特性然の不連続面であり,サンプリング時に生じた亀裂は除を得るためには,大きな供試体が必要である。そのため,外したいため,岩盤の状態にもよるが,ある程度の品質採取後の回収・運搬まで考慮すると試料のサンプリングが要求されるであろう。自体が困難と考えられており,通常はサンプリングを諦 の目的は,一般に硬岩において実施される超音波速め,原位置岩盤試験により,力学特性を評価している。度測定,一軸試験,圧裂試験等の試験を行うことである。原位置岩盤試験の整形(岩盤の切り出しや研磨)は,通不連続面を含まない岩の硬さや強さを調べることが目的常手作業で実施される。であり,その結果が直接に設計値となるわけではないが,以上より,岩石・岩盤のサンプリングの極意とは,参考値として間接的に設計値を推定するために利用されにおいてサンプリングが困難な風化した軟岩,断層試料,る可能性があるため,ほとんど乱れがないことが要求さ不連続性岩盤等を,いかに高品質にサンプリングするこれる。しかしながら,硬岩であることからサンプリングとができるかということに帰着されると言える。は容易であり, JGS 1224 「ロータリー式スリーブ内蔵表―. 岩石・岩盤のサンプリングの目的と要求される. サンプリングの乱れの要因採取が困難な風化した軟岩,断層試料,不連続性岩盤をサンプリングするには,サンプリングの乱れの要因を品質避けることである。乱れの要因については,既往の文献2)にまとめられており,ここではそれを表形式(表―.,表―.)に再構成した。詳細については文献2)を参照されたい。表―.に示すのはサンプリング前後の状態の変化である。地中にある岩を採取するため,応力状態の変化は避け表―. 採取試料の品質1)ることができないものである。一方,含水,温度,化学的環境の変化については,ある程度は避けることが可能である。土と異なり,岩の場合にはサクションが大きいため,含水状態は一般的には変化しにくいが,一旦乾燥させてしまうと再度飽和させることが困難になる。また,岩は熱膨張率の異なる複数の鉱物で構成される場合があ42地盤工学会誌,―() 講  座り,温度変化により,内部応力が発生し,乱れの要因と因を掘削時と掘削後に分けて,対象箇所ごとに分類した。なる。また,地中で空気に触れていない岩をサンプリンこれらについては,土のサンプリングと共通するところグした場合,急激に風化が進み,状態が変化する可能性が多いが,岩の場合に特に注意することもある。掘削時もある。つまり,岩の特性に応じて,表―.の 1)~4)において,大深度のサンプリングが多い岩の場合には,の各状態が変化することを意識しておくことが必要であロッドやサンプラーの揺動やたわみに配慮する必要がある。る。泥岩のような細粒分の多い岩石では,スライム停滞一方,表―.には,ボーリングの機械的な撹乱の原も起こりやすい。不連続性岩盤では,ビットと試料,サンプラーと試料の間に剥離した岩片や礫などが挟まるよ表―. サンプリング前後の状態の変化うな状況が発生し,コアに損傷を与えることが多い。掘削後においても,断層試料や不連続性岩盤のように複数の不連続面の噛み合いによりブロック状に構成された試料が,サンプラーの引き上げから試験機に設置するまでの間に,衝撃や振動等の影響でばらばらにならないよう配慮する必要がある。不連続面の噛み合いは初期の状態から一旦ずれてしまうと,元の状態に戻すことは困難であり,それにより力学特性も大きく変化すると考えられ表―. ボーリングの機械的な乱れの原因(文献 2 を再構成)る。以上より,採取が困難な風化した軟岩,断層試料,不連続性岩盤等をサンプリングするには,上記のサンプリングの乱れの要因を可能な限り避ける工夫を行う必要がある。以降では,これらのサンプリングの事例を示す。. 不連続性岩盤の供試体のサンプリング不連続性岩盤を力学試験に供するためには,大孔径でサンプリングする必要があるが,不連続面の数量が多いほど掘削後の回収が困難になる。そのため,掘削後の回収は諦めて,切り出した岩盤で原位置三軸試験を実施した事例がある3)。このサンプリングには,特別な供試体作製装置を用いている(図―.)。本装置は,ケーシング(固定用円筒)に取り付けた 6 個の小型の掘削用モーターで掘削用ビットを回転させ,ケーシングをゴム車輪で回転,傾斜させることにより岩盤を掘削する。直径は約 40 cm ,高さは約 100 cm の円柱状の試験体である。試験体作製時には,掘進長,掘削荷重,トルク,装置のぶれ,送水量,掘削水位等を計測し,その計測データを図―. 岩盤の円柱試験体作製装置3)July, 201843 講  座験が可能であることが示された。ただし,原位置で試験参考にして掘削速度を制御する。装置のぶれを変位計で計測しながら掘削しており,表を行わず,回収して室内で試験を行うためには,表――.の a)に配慮されている。掘削流体は水であるが,.の e)~h)への対処が必要であり,これは大きなハー水位を一定(数 cm 程度)に保持するよう制御されておドルである。り,通常のボーリングと異なり,開放面積が大きいことから,掘削水の圧力が上昇することも,不足することも. 断層試料のサンプリングなく,表―.の b)に配慮されている。また,掘削ビッ ナイフ切断層試料をサンプリングする方法として,◯トの周りには,岩片が抜け出さないように可動式の押さ チェーンソー切り出しによるブロックサンプリング,◯え板(そり)が設置され,切り出した試料はアクリル円 リング押し込み,り出しによるブロックサンプリング,◯筒に挿入される仕組みになっており,表―.の c),d) コアリング,などの方法がある5)。軟弱な粘土を含み,◯に配慮されている。切り出した状態でセルを被せて原位◯ の方法を用いると礫が動いかつ礫も存在する場合,◯置で三軸試験を実施するので,表―.の e)~h)は考慮て粘土部に損傷を与えることが多く,そのような場合に不要である。アクリル円筒に入った試験体にセルを被せ,◯ の手作業によるブロックサンプリングが用は,上記◯若干の圧力(1 m 程度の水位)を付加した状態で,アクいられる場合が多い。サンプリング後の供試体を力学試リル円筒を抜き取るため,表―.の i)に注意が払われ験に供する場合の供試体直径は約 50 mm が標準である。ている。採取したブロックから供試体を成形する場合,通常,手この掘削装置を用いて風化した砂岩( CL 級,不連続作業で行われる。このため,供試体の乱れが懸念される面間隔は30~100 mm 程度)を対象に原位置三軸試験がだけでなく,その品質についても整形を行う技術者に依実施され,応力ひずみ関係が得られた。試験終了後で存する。一方,ボーリングを用いる採取方法が試みられはあるが,試験体を回収することができている(図―る場合もある。砂礫や岩盤等を対象とする場合は,通常,.)。せん断面以外の部分を見ると,岩が剥離せずにうロータリー式スリーブ内蔵二重管サンプラーやロータまく採取できていることが分かる。なお,不連続性岩盤リー式チューブサンプリングが用いられるが,通常これ以外にも風化した軟岩を対象にサンプリングを行った事らでは断層のサンプリングは困難と認識されている。例もあり,この場合もサンプリングはトラブル無く実施これに対して,断層の高品質のサンプリングを目指しされ,原位置三軸試験により,高品質なサンプリングをて開発した装置の事例がある6)。サンプリング装置の全示唆する繰返し変形特性を得ることができた4)。体を図―.に示す。サンプラーの内径は 200 mm であ以上より,品質の高いサンプリングが困難と考えられる。中心の六角シャフトに上下掘進(フィード)用の油ていた不連続性岩盤や風化した軟岩においても,乱れの圧モーター 1 台,掘削用(コアチューブ回転用)の油原因に対処することにより,供試体作製と原位置三軸試圧モーター 3 台,コアチューブ等が取り付けられている。上下掘進用と掘削用のモーターの間には六角シャフトを挟み込んで掘進するための送り用ローラとウォーム歯車が設置されている。掘削用モーターとコアチューブの間には,先端の根切りビットを駆動させるための油圧シリンダーとローラーチェーンが設置されている。根切りビットは最先端部の掘削用ビットのやや上部に内蔵されている。掘削モーターと掘進モーターの制御は D /A コンバーターを介して電磁比例弁の油圧バルブをシーケンサーで制御している。多数の計測項目を A/D コンバーターを介して入力し,掘削モーターと掘進モーターの制御に利用することが可能である。回転計,荷重計,加速度計等の情報を計測しながら掘削し,最適な掘削条件が明確に図―. 三軸セルと盤の円柱試験体作製装置3)なった場合には,それらの計測データを基に,2 つの油図―. 断層試料の採取用サンプリング装置6)44地盤工学会誌,―() 講  座図―. 採取した断層の X 線 CT 画像あると考えており,表―.の g)に配慮されている。試図―. サンプラーの構造6)験室では,三軸セルに保護管ごと供試体を設置する。この時,供試体の上下はキャッピングを行う。保護管の内部に取り付けられたメンブレンをキャップ,ペデスタルに固定し,自立を助けるため負圧による拘束圧を与えた後,保護管を取り外す。保護管は 2 つ割構造になっているため,表―.の h),i)に配慮されている。このサンプリング装置を用いて採取した天然の断層試料の X 線 CT 画像の一例を図―.に示す。なお,X 線CT はアルミ製の保護管に入った状態で撮影したものである。なお,本試料はこのまま三軸試験を行う予定であ程度になり,そのため断層の傾斜はあらかじめ 45~60°るようサンプリング時に計画されている。以上より,ボーリングによるサンプリングが困難と考えられていた断層試料においても,乱れの原因に対処することにより,高品質のサンプリングが可能であることが示唆された。..図―. コアの下端の切断方法6)サンプリングされた軟岩試料の品質.節に記されているように,JGS 3211「ロータリー式チューブサンプリングによる軟岩の採取方法」によっ圧モーターのスピードを制御することができる。て新鮮な(風化の影響が少ない)堆積軟岩については品掘削モーターはサンプラーの直上に設置され,揺動を質の高いサンプリングを得ることが可能であるとされてできるだけ防ぐとともに,装置のぶれをコアヘッド内のいる。この基準では,多重管構造さらにインナーチュー加速度計で計測している(図―.)。また,試料の保護ブ内に格納される試料をスリーブで保護するタイプのサ管は構造上,非回転が保証されており,表―.の a)にンプラーを用い,地盤の種類や性状及びその条件に応じ配慮されている。表―.の b)掘削流体,c)ビットにつてビットの種類やシューの配置(ビット先行型ないしシいては特に記載がない。サンプリングした試料(コア)ュー先行型)を適切に選択するとしている。しかし,こは,アルミ製の保護管に入る。保護管の内側にはメンブのように基準で定められた装置を用いたとしても,地質レンが挿入されており,コアはそのメンブレン内に収納年代が若い堆積岩や凝灰岩などの強度が低い軟岩では,される仕組みになっており,表―.の d)に配慮されて硬岩では問題とならないサンプリングによる乱れの影響いる(図―.)。が無視できないほど大きい場合があることも報告されて掘削後については,供試体にダメージを与えないよういる7)~12)。供試体の下端を切断する根切りビットが内蔵されておりここで問題となるのは 2 点である。1 点目は,コアの(図―.),表―.の e )に配慮されている。サンプ外見から乱れの影響を判断することが難しいので,連続ラーの解体は内管と保護管を容易に分離できる構造で,的なコアとして採取されている場合には乱れの影響が少表―.の f)に配慮されている。コアの上下を固定したないと判断してしまうことである。乱れの影響が無視で状態で保護管ごと試験室に運搬する。コアと保護管の間きないほど大きいとされる試料であっても,コアの形状にはゴムスリーブが挿入されており,振動抑制の効果もや性状には,不適切な削孔によると想像される顕著な変July, 201845 講  座状(側面が過度に削られてコアが細くなっていたりするューブサンプリング(深さ 1~ 8 m )によって得られたなど)が認められないことが多いからである。試料を用いた一軸圧縮試験から求められた接線ヤング率2 点目は,乱れの影響を簡便に評価することができるEtan と応力比 q / qu ( q は軸差応力, qu は一軸圧縮強さ方法が確立されていないことである。軟岩の固結度は硬3.1 ~ 3.2 MN / m2)の関係である12) 。岩相は細粒砂岩~岩よりも低いので,一軸圧縮試験ないし三軸圧縮試験に砂質泥岩(シルト岩)・泥岩より成り,塊状・軟質で節用いた供試体が表―.に示す各種の原因による乱れを理はほとんど観察されず,層理はほぼ水平(傾斜 1 ~受けた場合に,その乱れの程度に応じて構成粒子間の固)である。孔内起振受振方式の速度検層(サスペンシ2°結(セメンテーション)が損傷を受けて求められる強度ョン PS 検層)による弾性波速度は一様で Vp= 1 500~や剛性は低くなる。しかし,得られた剛性や強度の値を1 800 m/s, Vs=480~520 m/s である。試験前に測定し見ただけでは,乱れの影響の有無や大小を簡単に知るこた供試体の超音波速度が現場での検層の結果とほぼ一致とはできない。ブロックサンプリングや大きな口径のサ(Vs=500~520 m/s)することから乱れの影響が小さいンプラーを用いて適切に採取した試料から実験室で供試と思われるデータ(図中の白抜き印)は,せん断の前半体を丁寧に成形して得られる乱れのより少ない試料を用(q/qu<0.5)では接線ヤング率 Etan が一定(応力~ひずいた力学試験の結果と比較をする必要がある。その他に,み関係が線形)で,その後に Etan が徐々に低下して非検層などにより地盤で測定する弾性波速度と試験に利用線形性が著しくなる。これは土質材料やマイクロクラッする供試体で測定する超音波速度を比較したり,現場でクを含まない岩質材料に共通する一般的な特徴である。大径の試験体を利用して行う原位置岩盤三軸試験の結果しかし,供試体の超音波速度が 8 割程度( Vs = 370 ~と比較したりすることも有効である13) 。あるいは,プ450 m / s )に低下して乱れの影響が大きいと思われるレッシャーメータ試験や平板載荷試験の結果及び現場のデータ(図中の十字印),あるいは 2 / 3 程度( Vs = 300岩盤変位の計測結果を基に,剛性のひずみレベル依存性~380 m/s)にまで低下して乱れの影響が著しいと思わと応力レベル依存性を総合的に考慮して評価した研究もれるデータ(図中の黒塗り印)は,せん断開始時(q/quある14),15)。=0.1)の Etan の値が乱れの影響が小さいと思われるデー供試体の外見から乱れの影響の有無や大小を判断するタに比較してそれぞれ 7 割,4 割にまで低下する。それことは難しく,乱れの影響を簡便に評価することができと共に特徴的なのは,せん断初期( q / qu < 0.1 )に Etanる方法も確立されてはいないが,乱された試料を用いてが急減した後に増加に転じてから破壊に至ることである。各種の試験・測定を行った場合にどのような結果が得らすなわち,接線ヤング率 Etan と応力比 q / qu の関係が 2れるかということについて検討した事例がある12)。つの極値を有するような試験結果が得られた場合には,例えば,サンプリングによる乱れを受けた堆積軟岩や乱れの影響が大きいことが示唆されるのである。なお,セメント改良土を用いて三軸圧縮試験を行うと,特徴的乱された試料の試験結果で接線ヤング率 Etan がせん断な応力~ひずみ関係が得られることが指摘されている7)。初期に低く,その後に乱されない試料に匹敵する値までその特徴は,供試体の側面で局所的な軸変位を微小ひず復活することは,乱れの影響によって開口したマイクロみから計測して評価される変形特性を見ると,せん断初クラックがせん断初期に密着することで説明できるが,期に接線ヤング率 Etan が急減して極値を持つことであ極小値が存在する理由については分からない。る。図―.は,新第三紀鮮新世後期(3.4~1.6 Ma)の当該地点では,乱れの影響の程度を変えるために掘削堆積軟岩(仙台層群上部の大年寺層)でロータリー式チ条件(ビットの種類,給圧(掘進速度),回転数,掘削水量)を制御して実施したロータリー式チューブサンプリングの他に,同一地盤内に掘削した調査坑において乱れの影響が理想的に少ないと思われるブロックサンプリングも行っている。それぞれの試料に対して行った各種の試験・測定によって求められたさまざまな地盤パラメータ(特性値)を比較して,試料の乱れの影響の受け易さ,あるいは試料の乱れを評価する判断材料としての適否を調べた。定性的にまとめた検討結果を表―.に示す。表に示す物理特性や力学特性に係る地盤パラメータ(特性値) k の感度は,損傷指数 DI ( Damage Index )として評価した8)。DI(k )=1-k/k……………………………………(5.1)( k乱れの影響が理想的に少ないと思われるブロック図―. サンプリングによる乱れの影響を受けた堆積軟岩の一軸圧縮試験により得られた接線ヤング率Etan と応力比 q/qu の関係12)46サンプリングによる結果)ブロックサンプリングによる試料とロータリー式チューブサンプリングによる試料とを比較して外見上の性地盤工学会誌,―() 講  座表―. 試験・測定の結果に及ぼす試料の乱れの影響12)図―. サンプリングによる乱れの影響を受けた堆積軟岩について接線ヤング率の初期値 Etan,i と S 波速度の二乗 Vs 2 に係る損傷指数の比較12))(注)◎非常に高い,〇高い,△低い,×非常に低いその結果,より経済的な設計を志向するために乱れの少ない試料を得ようという努力は怠らないにしても,軟岩状に違いがない場合には,湿潤単位体積重量 gt や自然の試料の乱れについてはそれほど神経質にならなくても含水比 wn に差は見られない。しかし,コアの超音波速良い,という考えを持つ方がいても不思議ではない。度測定による S 波速度 Vs は,図―.に示すように数しかし,この論旨には重大な落とし穴がある。地盤構十も低くなるので,非破壊で乱れの影響を評価する指造物の設計・施工では,事前に地盤の構造や力学特性を標として有望である。完全に把握できるわけではないので,施工中の観測デー圧裂試験と一軸圧縮試験によって評価される地盤パラタに基づいて設計と施工計画を適宜修正する観測施工がメータ(特性値)の感度については,引張り強さ st が導入されている。例えば軟岩地盤中のトンネル掘削工事最も良く,続いて接線ヤング率の極小値 Etan,min ,初期を考えてみると,内空変位の計測結果に基づいて岩盤内値 Etan,i , q / qu = 0.5 の割線ヤング率 E50 ,一軸圧縮強さ部の応力変化を逆算する際に,乱れの影響で過小評価さqu の順だった。一方,破壊軸ひずみ ea,f や接線ヤング率れた軟岩の剛性が使われたならば,安定性について危険の極大値 Etan,max は乱れの影響に対して鈍感だった。サ側の評価となってしまうので注意をする必要がある。しンプリングによる乱れの主な原因はサンプラーの揺動にかも,せん断初期の剛性は強度よりも乱れの影響に対すよる機械的な撹乱と推察され,マイクロクラックなどのる感度が高いことを考慮すれば,乱れの影響に神経質に損傷の影響は圧縮場よりも引張り場で顕在化するため,ならざるを得ないはずである。引張り強さ st が試料の乱れを最も敏感に反映すると考以上をまとめると,ロータリー式チューブサンプリンえられる。なお,微小ひずみレベルのせん断剛性が Sグによって得られた軟岩の試料については,次のような波速度 Vs の二乗に比例することから, Vs 2 と接線ヤン 基準( JGS 3211 )に則っ考え方が合理的であろう。◯グ率の初期値 Etan,iの損傷指数 DI を比較したところ,図てサンプリングを行ったとしても,乱れの影響が無視で―.に示すようにほぼ 1  1 に対応していた。したが 乱れの影響を評きない場合があることを前提とする。◯って,力学試験を実施する前に供試体の超音波速度を測価するための情報を得るために現場の弾性波速度検層定すれば,初期剛性に及ぼす乱れの影響の程度を評価す( JGS 1122 )及びコアの超音波速度測定( JGS 2110 )ることが可能である。を行い,後者による S 波速度 Vs が前者を過度に下回ら上に述べたように,軟岩の場合には,乱れの影響によ 一軸・三軸圧縮試験においてせないことを確認する。◯り強度が過小評価されるのが一般的である。したがって,ん断初期に接線ヤング率 Etan が急減して極値を持つ特たとえ乱れの影響が懸念される試料を用いた力学試験の徴を有する結果が得られた場合には,乱れの影響が大き結果に基づいて対象となる軟岩地盤における安全率を計いことを疑う。算したとしても,安定性については安全側の(保守的な)評価となるはずである。しかも,表―.に示すように. 計測ボーリング技術の活用一軸圧縮強さ qu の感度は剛性よりも低く,三軸圧縮試JGS 3211 「ロータリー式チューブサンプリングによ験を行って現地の土被り圧相当の拘束圧を加えれば乱れる軟岩の採取方法」には,「採取作業の品質を保証し,の影響が低減されることも期待できるかもしれない。実さらに室内力学試験の結果を解釈するにあたって使用し際には,乱れの影響によって強度や剛性を過小評価してた供試体の品質も含めた検討が行えるようなボーリングしまうにしても,軟岩は土質地盤より堅硬であるので設マシンおよび装置の運転状況や掘削状況を記録すること計が成り立たないほど安全率が低くなることは稀である。が望ましい。」と記載されている。この文章が意図するJuly, 201847 講  座ところは,試料はどのように採取されたのか,また得らこの中で‘地盤パラメータのトレーサビリティ’に関れた試料は力学試験に供するに価する品質を有している の‘作業や試料の品質評価’である。この係するのは◯のか,といったことを評価することは非常に重要であり,概念は,削孔記録(掘削変数の深度分布)という文書をそのためにはサンプリング作業の状況や結果をきちんともってボーリングの経過を記録し,将来にわたってその吟味できるような計測が行われることが理想であるとい情報が追及・遡及できるようにすることを意味する。うことである。要するに,サンプリングの作業に対して技術的には,地上でも孔底でも計測を行うことができ計測ボーリング技術を用い,室内力学試験における‘地るし,リアルタイム・モニタリングも実現可能であ盤パラメータのトレーサビリティ’を向上しようというる18) 。コアバレルに計測器を設置する孔底計測は,よ趣旨である16)。りサンプリングされる試料に近い場所での計測なので好地盤を削孔(ボーリング)する際にさまざまな計測をましいが,現在の IT を持ってしてもそれほど容易ではすることを表現する言葉にはいくつかある。よく耳にすなく,コストも大きい。しかし,ボーリング機械の周辺るのは MWD (Measurement While Drilling)と LWDに計測器を設置する地上計測は,技術的に容易でありコ(Logging While Drilling)で,文字通り削孔中に測定あストも小さく,通常の深さ(数十 m より浅い)のボーるいは検層をすることを意味する。これに対して「計測リングであれば計測結果からサンプリング時の異常を把ボーリング」は英語では ID (Instrumented Drilling)と握することができる程度の精度や応答性は保障される7)。言い,文字通りには計測しながら削孔することを意味すまた,‘地盤パラメータのトレーサビリティ’という観る。内容的には MWD や LWD とほとんど同義と思わ点から言えばリアルタイム・モニタリングの必要はなく,れるが,‘孔を掘る’行為,すなわち Drilling の部分に記録したデータをサンプリング終了時に回収して解釈で重点が置かれていることが異なる。したがって,‘計測きれば十分である。のために削孔する’のではなく,あくまでも‘削孔のた‘地盤パラメータのトレーサビリティ’にとって有用な掘削変数としては,掘進変位,給圧(ビット荷重ないめに計測する’ことを意味する。計測して得られたデータを削孔の目的に合致するようしロッドに作用する軸力に相当),ロッドに作用するトに有効に利用する道が拓かれている必要がある。計測ルク,掘削水の送水圧の 4 項目が挙げられる。なお,ボーリングの目的は図―.に示す以下の 3つである17)。ロッドの回転数と掘削水の送水量は,一般的に装置で機◯地盤特性の把握械的に設定することが多いが,異常な掘削状態の際には◯作業の自動化・標準化に向けた数値制御制御が不安定になるので,その状態を記録すべきという◯作業や試料の品質評価観点から追加すると基本的な掘削変数は 6 項目となる。電気的に連続計測された削孔記録は,給圧ないし軸力,トルク,掘進速度,回転速度,送水圧,送水量の深度分布として整理される。これらの情報を見れば,試料がどのようなオペレーションによってサンプリングされたのか,コア詰まりなど試料の品質に関わる異常事態は生じなかったのかなど,現象を分析することが可能である。計測ボーリングの目的として‘地盤パラメータのトのレーサビリティ’の他に将来的に期待されるのは,◯‘作業の自動化・標準化に向けた数値制御’である。ボーリング機械の制御技術はフォアマンと呼ばれるボーリング機械を操作する機長の経験と技能に依存するところが大きい。地質・地盤調査の業界では,現在,優秀なフォアマンの高齢化と彼らが有する技能・技術の継承が重要な課題となっている。計測ボーリング技術によって優れたオペレーションの内容が技術的に解明され,伝達可能な情報に変換されることが重要である。さらに,自動制御技術及び進展が著しい AI 技術と組み合わせることによって,サンプリング技術が格段に向上することが期待できよう。このような観点から注目される技術開発も報告されつつある19)。. お わ り に粘土や砂・砂礫などの土質地盤では,各地層は連続・一様とみなして,直径 30 ~ 70 mm 程度の供試体を用い図―. 計測ボーリング技術のコンセプト12)48た三軸圧縮試験などの力学試験の結果を基に力学特性に地盤工学会誌,―() 講  座係る各種の地盤パラメータを設定する。したがって,ボーリング孔からサンプリングされたコア(土質試料)の力学特性そのものが重要である。一方,岩盤の場合に8)は,不連続面の影響が無視できない硬岩と連続・一様とみなすことが可能な堆積軟岩では,考え方が異なる。軟岩の場合には,ほぼ土質地盤と同様の考え方で,乱れの9)少ない試料を得て室内力学試験の結果が重要視される。しかしながら,コアの外見からは乱れの影響の有無や程度が判断しにくいこと,さらに潜在的な節理の影響が大10)きい可能性があることから,現地で得られる弾性波探査や各種の載荷試験,あるいは地盤挙動の観測結果との整合性に留意することが重要である。また,硬岩の場合に11 )は,ボーリング等によりサンプリングされるコア(岩石試料)の力学特性よりも不連続面を含む岩盤,あるいは不連続面自体の力学特性の評価が重要である。この不連続性岩盤の力学特性の評価については,大口径の岩盤サ12)ンプリング及び現場で供試体を作製して行う原位置岩盤三軸試験,代表的な不連続面である断層破砕帯からのサンプリングなどの技術開発が進展している。13)参14)1)2)3)4)5)6)7)考文献地盤工学会固定ピストン式シンウォールサンプラーによる土試料の採取方法,2013.地盤工学会地盤調査の方法と解説,第 3 章 採取試料の品質評価,pp. 210~225, 2013.岡田哲実・伊藤 洋・生貞幸治・笹田俊治・山上裕也・今林達雄・武井 孝・細野高康原位置岩盤三軸試験法の不連続性岩盤への適用性検証,電力中央研究所,研究報告,No. N07513, 2008.岡田哲実・納谷朋広・中村大史原位置繰返し三軸試験装置の開発と風化砂岩を対象とした試験法の実証,第44回岩盤力学に関するシンポジウム講演論文集,2016.田中達吉・船戸明雄破砕性岩盤と不均質岩盤の試験方法の現状と課題,第 15回岩盤工学システムセミナー,2章,pp. 1~24, 1998.岡田哲実・谷口友規・平山伸行・折田隆三断層試料を採取するためのサンプリング装置および三軸試験装置の開発,第14回岩の力学国内シンポジウム講演集,2017.龍岡文夫・木幡行宏・壷内達也・村田健司・王 林軟July, 201815)16)17)18)19)岩のロータリーサンプリングにおける試料の乱れ,サンプリングに関するシンポジウム,土質工学会,pp. 15~22, 1995.小高猛司・王 林・龍岡文夫・中丸伸一堆積軟岩の変形特性に及ぼすサンプリング時の乱れの影響,土木学会第51回年次学術講演会,―A343, pp. 686~687, 1996.早野公敏・龍岡文夫・古関潤一試料の乱れが堆積軟岩の変形特性に及ぼす影響とその評価,地盤工学会,軟岩と硬質土のロータリー式サンプリング技術と物性評価に関するシンポジウム,pp. 105~108, 2000.三上武子・中山栄樹試料の乱れが変形特性に与える影響の一考察,地盤工学会,軟岩と硬質土のロータリー式サンプリング技術と物性評価に関するシンポジウム,pp. 141~144, 2000.坂上武晴・北川陽一・青砥一浩・佐々木和彦・亀谷裕志堆積軟岩に対する室内・原位置試験結果からみたサンプリングによる乱れの影響について,地盤工学会,軟岩と硬質土のロータリー式サンプリング技術と物性評価に関するシンポジウム,pp. 173~178, 2000.谷 和夫・川崎 了・伊藤 洋ボーリング技術の高度化に関する研究,―均質な堆積軟岩におけるサンプリングによる試料の乱れの評価―,電力中央研究所,研究報告,No. U97066, 27p., 1998.谷 和夫原位置岩盤三軸試験によって評価された大谷石のせん断強さの位置付け,材料,Vol. 55, No. 5, pp.483~488, 2006.Tatsuoka, F. and Shibuya, S.: Deformation characteristics of soils and rocks from ˆeld and laboratory tests,Proc. 9th ARC on SMFE, Vol. 2, pp. 101170, 1992.Tatsuoka, F. and Kohata, Y.: StiŠness of hard soils andsoft rocks in engineering application, Proc. Int. Sym. onPre-failure Deformation of Geomaterials, Vol. 2, pp. 9471066, 1994.谷 和夫基礎設計における地盤パラメータのトレーサビリティ,基礎工,Vol. 34, No. 8(通巻第397号),pp.6~9, 2006.谷 和夫電力中央研究所における「計測ボーリング」技術の開発経緯,電力土木, No. 278 ( 11 月号), pp.117~121, 1998.谷 和夫二重管サンプラーのインナーチューブの共回りの状況と採取される試料の乱れに関する検討,第52回地盤工学研究発表会,pp. 229~230, 2017.谷川正志・堀之内富夫計測物性値による高品質コアサンプリングの技術開発,地盤工学会誌,Vol. 66, No. 3,pp. 34~35, 2018.49
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  • 地盤工学会活動支援醵金のお礼
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  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 50〜50
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260023
  • 内容
  • 【会告】地盤工学会活動支援 醵金のお礼平成26年 4 月号より開始しました「ご寄附のお願い」に対しましては,お陰様をもちまして,毎年大変多くの会員各位ならびに関係者の皆様よりご醵金を賜り,心より感謝申し上げます。平成29年度にご醵金を賜りました皆様のお名前をここに掲載し顕彰させていただきます。いただきました寄附金は「持続すべき地盤工学会」,「持続できる地盤工学会」を目指した基盤確立のための応援資金として,無駄なく大切に活用させていただきます。なお,今後の醵金につきましても,順次お名前を当学会誌上に掲載させていただく予定です。さらなる会員各位のご支援とご協力をお願い申し上げます。寄附累計額,,円(平成年月日現在)寄附者一覧(平成年月日~平成年月日,時系列順,寄附合計額,円)岡 徹様箕作 誠様海老沢 薫様吉國 洋様大深伸尚様砂川徹男様鶴見哲也様村上 功様土田 肇様衛藤正行様熊谷浩二様橋田太郎様仁科利晴様他匿名 6 件末新正天 野畠 山堀 内嵯 峨宮 本西 田宮 o上 村古 橋和 田大河原林加 藤張宇津野松 本金 井馬 場関 野吉 田藪 内中 田50俊哉乃康 光孝次郎順 一洋 介正 宏哲 範浩 志智 之孝佑 治孝 予海 仲衞聡 碩三千雄圭 佑真 登敬 司弘智 広会員北海道寒地土木研究所堀内技術士事務所有基礎工学独 鉄道建設・運輸施設整備支援機構株日特建設秋山技術士事務所ケイエムエンジニアリング株 つくば地質株清水建設株 東さく技工株前田建設工業神奈川大学株鹿島建設株鹿島建設リニューアブル・ジャパン株 不動テトラ株 地層科学研究所株前田建設工業大阪市株応用地質入会員(5 月理事会承認)堀森相永岡羽雅昭文二衛株宇部工業株西日本高速道路エンジニアリング中国株インフラテック学生会員堀 田 良 憲 岩手大学小 宮 聖 子 東京電機大学松 田 幸 弘 関東学院大学王サ イ 東京理科大学村 田 裕 一 日本大学能 美 大 希 千葉工業大学渡 邊 悠 樹 横浜国立大学佐 伯 俊 輔 信州大学柴 田 晃 佑 信州大学豊 田 和 也 信州大学星 野 高 光 信州大学森 下 航 希 信州大学Gathuka Vivian Njambi 京都大学Wahyuningtyas Indah Sri 京都大学種子永 栄 輝 京都大学特級株 セイコー別会員( )所属支部(九州)地盤工学会誌,―()
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  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
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  • 2018/07/01
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  • jk201807260024
  • 内容
  • 【会告】地盤工学会活動支援 醵金のお礼平成26年 4 月号より開始しました「ご寄附のお願い」に対しましては,お陰様をもちまして,毎年大変多くの会員各位ならびに関係者の皆様よりご醵金を賜り,心より感謝申し上げます。平成29年度にご醵金を賜りました皆様のお名前をここに掲載し顕彰させていただきます。いただきました寄附金は「持続すべき地盤工学会」,「持続できる地盤工学会」を目指した基盤確立のための応援資金として,無駄なく大切に活用させていただきます。なお,今後の醵金につきましても,順次お名前を当学会誌上に掲載させていただく予定です。さらなる会員各位のご支援とご協力をお願い申し上げます。寄附累計額,,円(平成年月日現在)寄附者一覧(平成年月日~平成年月日,時系列順,寄附合計額,円)岡 徹様箕作 誠様海老沢 薫様吉國 洋様大深伸尚様砂川徹男様鶴見哲也様村上 功様土田 肇様衛藤正行様熊谷浩二様橋田太郎様仁科利晴様他匿名 6 件末新正天 野畠 山堀 内嵯 峨宮 本西 田宮 o上 村古 橋和 田大河原林加 藤張宇津野松 本金 井馬 場関 野吉 田藪 内中 田50俊哉乃康 光孝次郎順 一洋 介正 宏哲 範浩 志智 之孝佑 治孝 予海 仲衞聡 碩三千雄圭 佑真 登敬 司弘智 広会員北海道寒地土木研究所堀内技術士事務所有基礎工学独 鉄道建設・運輸施設整備支援機構株日特建設秋山技術士事務所ケイエムエンジニアリング株 つくば地質株清水建設株 東さく技工株前田建設工業神奈川大学株鹿島建設株鹿島建設リニューアブル・ジャパン株 不動テトラ株 地層科学研究所株前田建設工業大阪市株応用地質入会員(5 月理事会承認)堀森相永岡羽雅昭文二衛株宇部工業株西日本高速道路エンジニアリング中国株インフラテック学生会員堀 田 良 憲 岩手大学小 宮 聖 子 東京電機大学松 田 幸 弘 関東学院大学王サ イ 東京理科大学村 田 裕 一 日本大学能 美 大 希 千葉工業大学渡 邊 悠 樹 横浜国立大学佐 伯 俊 輔 信州大学柴 田 晃 佑 信州大学豊 田 和 也 信州大学星 野 高 光 信州大学森 下 航 希 信州大学Gathuka Vivian Njambi 京都大学Wahyuningtyas Indah Sri 京都大学種子永 栄 輝 京都大学特級株 セイコー別会員( )所属支部(九州)地盤工学会誌,―()
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  • 編集後記
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 51〜51
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260025
  • 内容
  •     ◆編集後記◆近年の巨大地震や集中豪雨に見られるように,毎年のよう本号では,「地盤は連続体なのか粒状体なのか」とに各地で地盤に起因する被害が生じています。災害に対する題して特集いたしました。連続体による地盤解析技術は古く方策を論じる中で,最初に最も有効な地盤モデルを選択できから様々な角度で研究が実施され,土水連成の現象や大変形るかどうかは,計算結果の精度や対策の有効性にも大いに関の問題に対して高精度の解を得るために有効な構成則が数多係するものと思われます。そこで今回,最先端の地盤のモデく提案されています。一方で,近年のコンピューター技術のル化技術にスポットを当て,特集させて頂いた次第です。本目覚ましい発達に後押しされ,土のミクロな挙動を忠実に表特集が皆さまのお役に立つことができれば幸いです。現することによって精度を確保する立場に立って,土を粒状最後になりましたが,本号の発行に当たり,ご多忙の中ご体でモデル化する試みが増えています。いずれの手法につい協力いただきました執筆者の皆さまに心よりお礼申し上げまても,今後の更なる発展が見込まれるとともに,実務におけす。(柏尚稔記)る合理的な設計の促進に繋がることが期待できます。※印は公益出版部会構成員平 成年 度 役 員会理長大 谷順事 (事業企画戦略室)(総務部)(会員 ・ 支部部)(国際部)(公 益 出 版 部)(調査 ・ 研究部)(基準部)監事藤井衛副 会 長 菊 池 喜 昭樋 口 俊 一(*)小  猛 司(*)小田部 雄 二(*)前 田 健 一(*)石 川 達 也(*)※中 野 正 樹(*)堀 越 研 一(*)(国 際 部 兼 任)毛 利 栄 征田中岸 田金 子耕一潔哉敏西 村山 中大 嶺木北村本田亮勝 彦奈緒子山口晶強※稔聖(*)室長,部長平 成  年 度 公 益 出 版 部 会理事・部長理事部員石西鈴越川 達 也村強木 健一郎村 賢 司理事・副会長若 井榎 本菊明 彦忠 夫池喜昭宮田喜壽小林範之渡邉康司杉本映湖平成年度「地盤工学会誌」編集委員会委員長企画・編集グループ西 村主査 福委員 赤川主査 高委員 大主査 長委員 荻主査 森委員 井主査 山委員 井委員長 若委員兼幹事 中委員 秋澤戸第 1 グループ第 2 グループ第 3 グループ第 4 グループ講座委員会強※永 勇木 俊口 貴橋 寛竹澤 正野 俊友上 波口 健口 雄井 明村 邦本 哲田邉 勇副委員長介文牛 塚之三 枝行雄神 田明寛川 野宏彦今 泉治介倉 田彦※彦伊 藤平岩 井豊島 田人中 島鈴木健一郎※太弘基幸大 塚佐々木文泰哉典岡檜本 道垣 貫孝司加藤島原寛章優幸正正田大輔宮本順一山下勝司健一木元小百合鈴木健一嶋本敬介和俊小林陵平中村公一古川全太郎大輔酒井崇之宮下千花吉田泰壱裕記正篤宏金白中澤石道伸保洋一律平神新福山保 泰田惇輝健小曽細林 浩 二我 大 介田 寿 臣朋金 澤山 中伸 一光 一近 藤丹 野明 彦正 浩基平成年度「Soils and Foundations」編集委員会委員長風間基樹副委員長宮委員長桑野玲子副委員長小田喜壽※岡村未対勝見武佐々真志平成年度「地盤工学ジャーナル」編集委員会名誉会員特別会員林範之※豊田浩史河井正会員現在数(平成30年 4 月末現在)152名(国際会員105名含む) 正会員 7,159名(国際会員980名含む) 学生会員 743名876団体(国際会員47団体含む) 合計 8,930名・団体会費(年額)正会員 9,600円 学生会員 3,000円 国際会員(特別もしくは正会員に限る)2,000円 特別会員特級 300,000円,1 級 240,000円,2 級 160,000円,3 級 100,000円,4 級 60,000円Soils and Foundations 購読料(会員に限る,税別)15,000円(Online 版ライセンス+冊子版)または7,500円(Online 版ライセンスのみ)地盤工学会誌平成30年 7 月 1 日発行編集発行所公益社団法人2018 地盤工学会July, 2018定価1,728円(本体価格1,600円) 無断転載2018年 7 月号 Vol.66, No.7 通巻726号株「地盤工学会誌」編集委員会印刷所 小宮山印刷工業編集業務代行地盤工学会有 新日本編集企画〒  東京都文京区千石丁目番号電話 (代表) FAX ホームページ URLEmail jgs@jiban. or. jp広告一手取扱株廣業社を禁ずるhttps://www.jiban.or.jp/〒 東京都中央区銀座丁目番号電話 51
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  • 平成30年度役員等
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  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
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  • 51〜51
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  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260026
  • 内容
  •     ◆編集後記◆近年の巨大地震や集中豪雨に見られるように,毎年のよう本号では,「地盤は連続体なのか粒状体なのか」とに各地で地盤に起因する被害が生じています。災害に対する題して特集いたしました。連続体による地盤解析技術は古く方策を論じる中で,最初に最も有効な地盤モデルを選択できから様々な角度で研究が実施され,土水連成の現象や大変形るかどうかは,計算結果の精度や対策の有効性にも大いに関の問題に対して高精度の解を得るために有効な構成則が数多係するものと思われます。そこで今回,最先端の地盤のモデく提案されています。一方で,近年のコンピューター技術のル化技術にスポットを当て,特集させて頂いた次第です。本目覚ましい発達に後押しされ,土のミクロな挙動を忠実に表特集が皆さまのお役に立つことができれば幸いです。現することによって精度を確保する立場に立って,土を粒状最後になりましたが,本号の発行に当たり,ご多忙の中ご体でモデル化する試みが増えています。いずれの手法につい協力いただきました執筆者の皆さまに心よりお礼申し上げまても,今後の更なる発展が見込まれるとともに,実務におけす。(柏尚稔記)る合理的な設計の促進に繋がることが期待できます。※印は公益出版部会構成員平 成年 度 役 員会理長大 谷順事 (事業企画戦略室)(総務部)(会員 ・ 支部部)(国際部)(公 益 出 版 部)(調査 ・ 研究部)(基準部)監事藤井衛副 会 長 菊 池 喜 昭樋 口 俊 一(*)小  猛 司(*)小田部 雄 二(*)前 田 健 一(*)石 川 達 也(*)※中 野 正 樹(*)堀 越 研 一(*)(国 際 部 兼 任)毛 利 栄 征田中岸 田金 子耕一潔哉敏西 村山 中大 嶺木北村本田亮勝 彦奈緒子山口晶強※稔聖(*)室長,部長平 成  年 度 公 益 出 版 部 会理事・部長理事部員石西鈴越川 達 也村強木 健一郎村 賢 司理事・副会長若 井榎 本菊明 彦忠 夫池喜昭宮田喜壽小林範之渡邉康司杉本映湖平成年度「地盤工学会誌」編集委員会委員長企画・編集グループ西 村主査 福委員 赤川主査 高委員 大主査 長委員 荻主査 森委員 井主査 山委員 井委員長 若委員兼幹事 中委員 秋澤戸第 1 グループ第 2 グループ第 3 グループ第 4 グループ講座委員会強※永 勇木 俊口 貴橋 寛竹澤 正野 俊友上 波口 健口 雄井 明村 邦本 哲田邉 勇副委員長介文牛 塚之三 枝行雄神 田明寛川 野宏彦今 泉治介倉 田彦※彦伊 藤平岩 井豊島 田人中 島鈴木健一郎※太弘基幸大 塚佐々木文泰哉典岡檜本 道垣 貫孝司加藤島原寛章優幸正正田大輔宮本順一山下勝司健一木元小百合鈴木健一嶋本敬介和俊小林陵平中村公一古川全太郎大輔酒井崇之宮下千花吉田泰壱裕記正篤宏金白中澤石道伸保洋一律平神新福山保 泰田惇輝健小曽細林 浩 二我 大 介田 寿 臣朋金 澤山 中伸 一光 一近 藤丹 野明 彦正 浩基平成年度「Soils and Foundations」編集委員会委員長風間基樹副委員長宮委員長桑野玲子副委員長小田喜壽※岡村未対勝見武佐々真志平成年度「地盤工学ジャーナル」編集委員会名誉会員特別会員林範之※豊田浩史河井正会員現在数(平成30年 4 月末現在)152名(国際会員105名含む) 正会員 7,159名(国際会員980名含む) 学生会員 743名876団体(国際会員47団体含む) 合計 8,930名・団体会費(年額)正会員 9,600円 学生会員 3,000円 国際会員(特別もしくは正会員に限る)2,000円 特別会員特級 300,000円,1 級 240,000円,2 級 160,000円,3 級 100,000円,4 級 60,000円Soils and Foundations 購読料(会員に限る,税別)15,000円(Online 版ライセンス+冊子版)または7,500円(Online 版ライセンスのみ)地盤工学会誌平成30年 7 月 1 日発行編集発行所公益社団法人2018 地盤工学会July, 2018定価1,728円(本体価格1,600円) 無断転載2018年 7 月号 Vol.66, No.7 通巻726号株「地盤工学会誌」編集委員会印刷所 小宮山印刷工業編集業務代行地盤工学会有 新日本編集企画〒  東京都文京区千石丁目番号電話 (代表) FAX ホームページ URLEmail jgs@jiban. or. jp広告一手取扱株廣業社を禁ずるhttps://www.jiban.or.jp/〒 東京都中央区銀座丁目番号電話 51
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  • 岡二三生会員「平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞研究部門」を受賞(国内の動き)
  • 著者
  • 岡 二三生
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 31〜31
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260018
  • 内容
  • 岡二三生会員「平成年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞岡研究部門」を受賞 二三生(おかふさお)京都大学名誉教授平 成 30 年 度 科 学 技 術 分 野より,滑り破壊など多相地盤の破壊の前兆である変形がの文部科学大臣表彰科学技術帯状の狭い範囲に集中する,ひずみの局所化現象である賞研究部門を受賞いたしません断帯及び圧縮帯を予測・再現することが可能になりした。受賞対象は地盤の弾粘ました。弾粘塑性構成式は時間を陽に含まず客観的であ塑性構成式と局所化変形のシり,解析の安定性も確保されています。成果は,大規模ミュレーションの研究です。掘削事業,大震災での河川堤防被害の照査などに適用で内容は時間依存性の地盤材料き,建設時や災害時の地盤の変形から破壊までを精度よの構成式として弾粘塑性式をく再現予測して安全な国土の保全建設及び防災・減災に提案するとともに,地盤材料寄与することができます。変形の局所化の研究は,平成の破壊の前兆としての変形の3~ 5 年に実施された土質工学会(現地盤工学会)の地局所化を予測するためのシミ盤の破壊と変形の局所化の委員会や国際地盤工学会 TCュレーション法です。構成式としては,超過応力型の弾34 での活動で触発されました。主論文は,せん断・圧粘塑性理論弾粘塑性構成式にひずみ軟化効果を取り入れ縮帯と大阪駅北掘削についてですが,先駆者の研究によた弾粘塑性構成モデルを提案してきました。次に,空気っており,諸先輩,先生方,共同研究者の方々,学生の―水―地盤骨格からなる多相系材料の大変形をシミュ皆様及び支えてくれた家族に深く感謝いたします。レーションできる有限要素解析を提案しました。これに若松加寿江・安田進会員「平成年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞若松加寿江(わかまつ理解増進部門」を受賞かずえ)関東学院大学防災・減災・復興学研究所研究員安田東京電機大学 進(やすだすすむ)レジリエントスマートシティ研究所プロジェクト研究教授国民への普及啓発」です。2011 年東日本大震災では,東北地方と関東地方の全県に液状化が発生し,これまで半世紀以上にわたって高額な地盤調査や対策工事を前提とする液状化対策から置き去りにされてきた戸建て住宅が甚大な被害を受けました。私どもは,周囲の専門家やメディアの協力を得て,液状化の基礎知識,被害を受けた住宅の復旧方法,液状化しやすい土地の見分け方,液状化に対する備え・対策などについての知識の普及啓発活動を継続的に行ってまいりました。震災以来 7 年,一連の取り組みを評価していただいたことを大変嬉しく思っております。今回の受賞を励みに,これからも社会貢献につながる研究活動このたび,平成 30 年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞理解増進部門を受賞いたしました。このような栄えある賞を頂き,大変光栄に存じます。受賞対象業績は「宅地地盤の液状化被害と軽減策についてのJuly, 2018を行ってまいりたいと思っておりますので,今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。最後に,これまでの活動に際し,ご理解とご支援を頂きました多くの方々に心より感謝申し上げます。31
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  • タイトル
  • 第53回地盤工学研究発表会
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260028
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  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • A1〜A7
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260029
  • 内容
  • ■ お知らせ開催期日締切月日内容開催場所「自然災害等の被災会員における会費減免」について30年 7 月24日~26日「第53回地盤工学研究発表会」のお知らせ高松掲載ページ10月号 2 P11・12月号 3 P10月 2 日10月 2 日「平成30年度地盤工学会賞」候補募集要項2P「平成30年度地盤工学会出版賞」候補募集要項4P10月 2 日「平成30年度地盤工学貢献賞」候補募集要項4P■ 論文・原稿募集開催期日締切月日30年12月14日行事名9 月15日「第61回地盤工学シンポジウム」論文募集8 月15日「地盤工学会誌」への概要原稿公募テーマ「他分野とのコラボレーション」(予定)締切月日行開催場所掲載ページJGS 会館 6 月号3P4P■ 催し物開催期日30年 7 月 3 日~ 5 日30年 7 月24日~26日事名開催場所「三軸圧縮試験実技講習会」第53回地盤工学研究発表会掲載ページJGS 会館 6 月号高 松3P5 月号4P5P30年 7 月24日~26日第53回地盤工学研究発表会(交流会事前参加申込のお知らせ)30年 9 月26日2018年度第 2 回 宅地地盤の評価に関する最近の知見講習会『盛土のJGS 会館安定と宅地の液状化』5PJGS 会館6P30年 9 月27日「防災・環境・維持管理と地形地質講習会」30年10月24日~26日(概要提出)7 月31日(参加登録)9 月20日30年10月30日~11月 1 日高「第 8 回大地震や豪雨による地盤災害に関する日本―台湾ワークショップ」The Eighth JapanTaiwan Joint Workshop on Geotechnical Hazards 宇from Large Earthquakes and Heavy Rainfalls第24回 地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会福松5P治島4 月号4P■ 支部からのお知らせ支部名関東支部開催月日締切月日中国支部事名開催場所掲載ページ「極大地震時における表層地盤の強い非線形現象とそのJGS 会館 6 月号影響に関する研究シンポジウム」論文募集と参加案内30年 8 月10日7 月27日30年11月 2 日8 月31日(予定)第15回地盤工学会関東支部発表会(GeoKanto2018)のご案内東京4 月号6P中部支部名古屋5 月号5P30年 7 月 6 日7月4日セミナー部会らせ名古屋6 月号5P30年 8 月 6 日7 月26日30年 8 月 6 日7 月27日30年 8 月20日8 月13日30年 8 月27日8 月20日中 部 支 部 30年 5 月~11月関西支部行セミナー部会から年間行事計画のご案内集中講座「直接基礎の設計」開催のお知「第30回 中部地盤工学シンポジウム」開催のご案内6P名古屋地盤工学会関西支部 60 周年記念事業 一般市民向け特別企画 ~福井県立恐竜博物館バスツアー「福井の地質と化石発掘体験」~講演会「広域地盤沈下対策としての地下水管理と UNESCO の地盤沈下問題への取り組み」続々・初心者のための弾塑性 FEM 講習会4P6P岡山7P周南7P■ 共催・協賛・後援開催期日締切月日30年 7 月11日~12日30年 7 月13日,14日30年 7 月27日,28日30年 7 月20日30年 8 月 7 日~ 8 日30年 8 月29日~31日30年 9 月12日8 月29日行事名開催場所掲載ページ第28回環境工学総合シンポジウム2018東京平成 30 年度「場所打ちコンクリート杭の施工と管理」に関する技術講習会東大京阪4 月号8P第 16 回市民防災講座「災害リスクを考える―豪雨・土砂災害に備える―」広島6 月号6P東京愛知大阪第17回木材利用研究発表会平成30年度第66回年次大会工学教育研究講演会地盤工学の知見に基づく歴史的地盤遺跡の保全と活用に関する研究委員会講習会― 1 ―7P7P5 月号5P7P 開催期日締切月日行30年 9 月18日~20日30年 9 月26日~28日30年10月18日,19日30年11月12日~14日3 月30日30年11月28日~29日30年12月 6 日~ 8 日事名開催場所第 9 回土砂災害に関するシンポジウム福岡地盤技術フォーラム2018第13回地盤改良シンポジウム東京東京第13回 SEGJ 国際シンポジウム東京ハイウエイテクノフェア2018東京第15回日本地震工学シンポジウム(2018)宮城6 月号京都11・12月号11 P第 5 回斜面防災世界フォーラム「ISDRICL 仙台パートナーシップの推進と評価 ―仙台防災枠組み20152030と持続可能な開発目標への自発的貢献―」32年11月 2 日~ 6 日掲載ページ5 月号3 月号5P3 月号1 月号5P5P8P7P6P■ 国際会議・IS 等の開催予定開催期日行事名開催地31年 6 月17日~20日第 7 回地震地盤工学会議国際地盤工学会31年10月14日~18日 第16回アジア地域会議ホムページhttp://www.7icege.com/イタリア台ー湾地盤工学会ホームページ(https://www.jiban.or.jp/)に,会告及び最新出版案内が掲示されていますのでご覧ください。国際地盤工学会ホームページ(http://www.issmge.org/)地盤工学会の本部及び支部の所在地は本号会告の 8 ページをご参照ください。行事等は予定変更の可能性がありますので,最新情報はホームページ等をご参照ください。■お知らせお知らせ「平成年度地盤工学会賞」候補募集要項審査審査は,表彰委員会内規に則り,表彰委員会で行い,理事会で決定します。発表受賞決定の場合には,直接本人に通知します。また,「地盤工学会誌」でも発表します。授賞第 61 回通常総会( 2019 年 6 月予定)において行い,受賞者に賞状を贈ります。応募締切日平成年月日(火)時。なお,送付の場合,当日の消印(受付)のあるものを有効とします。提 出 先封筒の表に,「地盤工学会賞応募業績」と明記のうえ下記へ,直接持参,宅配便,書留のいずれかで提出してください。〒 東京都文京区千石四丁目番号(公社)地盤工学会 表彰委員会事務局 宛――電話―― FAX◎推薦書の用紙ホームページからダウンロードしてください。https://www.jiban.or.jp/?page_id=598(公社)地盤工学会地盤工学会表彰規程により,下記のとおり平成 30 年度学会賞候補を募集いたしますので,奮ってご応募ください。学会賞は「環境賞」,「技術賞」,「研究・論文賞」の 3 賞に分けて募集していますので,ご注意ください。応募の形式推薦とし,自薦・他薦を問いません。なお,推薦者は本学会の会員に限りません。なお,推薦にあたり,次の点にご留意ください。1 ) 推薦書記載の賞区分が適当でないと判断した場合は,推薦者と相談のうえ,賞区分を変更することがあります。2 ) 審査にあたり,必要な場合には,資料の追加提出を求めることがあります。.環境賞環境賞は,地盤工学分野において環境負荷低減や環境保全・創造に貢献をしたと認められる事業や社会活動等で,平成年月日から平成年月日までの年間以内の業績を対象とします。地盤環境賞1) 対象とする業績地盤工学分野において環境負荷を低減する新しい技術開発や環境保全・創造に寄与した事業・社会活動等で,社会的貢献度が高い業績2) 受賞候補者の資格 個人あるいは機関,および,それらのグループ。◯ 過去に地盤環境賞を受賞した人は候補者になれない。ただし,機関についてはこの限りではない。◯3) 提出書類 推薦書 1 部◯ 業績を示す資料(5 点以内で,合計50ページ以内) 6 部(所定の表紙を添付)◯ 貢献内容(下記備考を参照)を示す資料 1 部◯ 提出書類の電子ファイルを CD もしくは DVD に記録し同封すること(◯ は Word・PDF の両方,◯ ~◯ は PDF で記録する)◯4) 備 考 グループ(機関)の業績を受賞候補とする場合には,個々の機関が計画,立案,等のどの分野を担当したかを推薦書に記入し,グループ(個人)◯の業績を受賞候補とする場合には,個々の業績全体に対する貢献内容を示す資料を 1 部提出してください。 推薦書に記載の受賞候補機関・個人以外に,候補業績に貢献した機関・個人がある場合は,その同意書を添付してください(業績資料に記載の◯ある受賞候補以外の機関・個人についても同意書が必要です)。― 2 ― .技術賞技術賞は,地盤工学の進展に顕著な貢献をしたと認められる事業や技術で,平成年月日から平成年月日までの年間以内の業績を対象とします。技術業績賞技術開発賞技術奨励賞1) 対象とする業績地盤工学の進展に顕著な貢献をしたと認められる技術または事業で,特に社会的貢献度が高く,計画立案,調査,設計,施工等に斬新な着想が活かされた業績。その対象となる技術または事業が,募集公示年の 9 月末日前 5 か年以内の業績。1) 対象とする業績1) 対象とする業績地盤工学における新技術開発およびその実用地盤工学に関する注目に値する技術的な提案化等で,顕著な貢献をしたと認められる業績。を行い,将来その実用化等に貢献が期待でき募集公示年の 9 月末日前 5 か年以内に実用る業績。化されて実績が認められた技術。それに関する提案あるいは論文の一つが,募集公示年の 9 月末日前 5 か年以内に地盤工学会機関誌類に発表されたもの。2) 受賞候補者の資格 個人あるいは機関,および,それらのグ◯ループ。2) 受賞候補者の資格2) 受賞候補者の資格 主として開発を担った,個人あるいは機関, 平成 30 年 4 月 1 日において,満 36 歳未満◯◯および,それらのグループ。の個人,またはそのグループ。 過去に技術業績賞を受賞した人は候補者に◯なれない。ただし,機関についてはこの限りではない。 過去に技術開発賞を受賞した人,機関・グ◯ループも 候補者になれる。 過去に技術奨励賞を受賞した人は受賞候補◯者になれない。 個人を対象とする応募の場合は,業績を示◯す資料,論文等において第一著者を原則とする。第一著者以外を受賞候補者とする場合,候補者の貢献度合いを「貢献内容を示す資料」に詳細に記載すること。3) 提出書類 推薦書 1 部◯ 業績を示す資料(5 点以内で,合計50ページ以内) 6 部(所定の表紙を添付)◯ 貢献内容(下記備考を参照)を示す資料 1 部◯ 提出書類の電子ファイルを CD もしくは DVD に記録し同封すること(◯ は Word・PDF の両方,◯ ~◯ は PDF で記録する)◯考4) 備 技術賞については,共著またはグループ(機関・個人)の業績を受賞候補とする場合には,その個人の業績全体に対する貢献内容を示す資料を◯1 部提出してください。 技術賞については,推薦書に記載の受賞候補機関・個人以外に,候補業績に貢献した機関・個人がある場合は,その同意書を添付してください◯(業績資料に記載のある受賞候補以外の機関・個人についても同意書が必要です)。 技術業績賞については,グループ(機関・個人)の業績を受賞候補とする場合には個々の機関が計画,立案,等のどの分野を担当したかを推薦◯書に記入してください。 地盤工学会機関誌類とは,次のものをいう。◯地盤工学会誌,Soils and Foundations,地盤工学ジャーナル,地盤工学会(支部を含む)が主催・共催する会議等における刊行物,その他地盤工学会刊行物,国際地盤工学会(技術委員会を含む)が主催 ・共催する会議等における刊行物。.研究・論文賞研究・論文賞は,地盤工学に関する学術および技術の進展に顕著な貢献をしたと認められる業績で,研究業績賞については全部または一部が,平成年月日から平成年月日までの年間以内に,論文賞・研究奨励賞については全部または一部が,平成年月日から平成年月日までの年間以内に地盤工学会機関誌類に発表されたものを対象とします。研究業績賞論文賞(和文部門,英文部門)研究奨励賞1) 対象とする業績1) 対象とする業績地盤工学に関する一連の研究テーマについて,各部門に対して,地盤工学に関する学術の進多くの研究論文・報文により,学術および技展に 顕著な貢献をしたと認められる単一の術の進展に顕著な貢献をしたと認められる業論文。績。なお,研究奨励賞で受賞した論文は,対象とならない。1) 対象とする業績地盤工学に関する注目に値する研究を行い,将来学術の進展に貢献が期待できる業績。2) 受賞候補者の資格 個人◯2) 受賞候補者の資格 平成 30 年 4 月 1 日において,満 36 歳未満◯の個人 既に研究業績賞を受賞した人は,受賞候補◯者になれない。なお,平成 3 年度までに受賞した論文賞は,研究業績賞とみなす。2) 受賞候補者の資格 論文の著者◯ 過去に受賞した人も重ねて受賞候補者にな◯れる。 既に研究奨励賞を受賞した人は,受賞候補◯者になれない。 同一論文で,既に論文賞を受賞した人は,◯受賞候補者になれない。 個人を対象とする応募の場合は,業績を示◯す資料,論文等において第一著者を原則とする。第一著者以外を受賞候補者とする場合,候補者の貢献内容を「貢献内容を示す資料」に詳細に記載すること。3) 提出書類 推薦書◯1部 論文等(5 点以内で,合計50ページ以内・◯所定の表紙を添付)6部 貢献内容を示す資料◯1部 提出書類の電子ファイルを CD もしくは◯ は Word・DVD に記録し同封すること(◯ ~◯ は PDF で記録する)PDF の両方,◯3) 提出書類 推薦書◯ 論文(所定の表紙を添付)◯1部6部 提出書類の電子ファイルを CD もしくは◯ は Word・DVD に記録し同封すること(◯ は PDF で記録する)PDF の両方,◯3) 提出書類 推薦書◯1部 論文等(5 点以内で,合計50ページ以内・◯所定の表紙を添付)6部 貢献内容を示す資料◯1部 提出書類の電子ファイルを CD もしくは◯ は Word・DVD に記録し同封すること(◯ ~◯ は PDF で記録する)PDF の両方,◯考4) 備 地盤工学会機関誌類とは,次のものをいう。◯地盤工学会誌,Soils and Foundations,地盤工学ジャーナル,地盤工学会(支部を含む)が主催・共催する会議等における刊行物,その他地盤工学会刊行物,国際地盤工学会(技術委員会を含む)が主催 ・共催する会議等における刊行物。 共著の論文を受賞候補とする場合には,論文賞を除き,その個人の業績全体に対する貢献内容を示す資料を 1 部提出してください。また,その◯中の特定の者を受賞候補者とするときには,共著者の同意書を添付してください。 研究・論文賞については,同一業績での,各賞への同時推薦はできない。◯― 3 ― 「平成年度地盤工学会出版賞」候補募集要項(公社)地盤工学会平成 28 年度より 2 年ごとに,地盤工学の発展あるいは普及に貢献した出版物を対象としその著者を表彰いたします。地盤工学会表彰規程により,下記のとおり募集いたしますので奮ってご応募ください。応募の形式推薦とし,自薦・他薦を問いません。なお,受賞候補者は会員・非会員を問いませんが,推薦者は本学会の会員に限ります。また,推薦にあたり,次の点にご留意ください。1) 推薦書には必ず推薦対象出版物を冊(3 部)添えてください。(審査終了後に返却しますが,受賞出版物につきましては 1 冊(1 部)を寄贈してください)2 ) 審査にあたり,必要な場合には,資料の追加提出を求めることがあります。審査審査は,表彰委員会内規に則り,表彰委員会で行い,理事会で決定します。発表受賞決定の場合には,推薦者に通知します。また,地盤工学会誌・ホームページでも発表します。授賞第 61 回通常総会(平成 31 年 6 月開催予定)において行い,受賞者に賞状を贈ります。平成年度「地盤工学貢献賞」候補募集要項(公社)地盤工学会「地盤工学貢献賞」は平成22年度(2010年度)より隔年での募集でしたが,平成29年度より毎年募集となりました。候 補 対 象長年にわたる地道な活動・業務,一般市民に対する活動のいずれかを通じて地盤工学の進歩発展あるいは社会的イメージの向上に多大な貢献をした個人または団体受賞候補者本会会員・非会員を問わない。すでに地盤工学貢献賞を受賞した者は重ねて受賞することはできない。名誉会員および地盤工学会功労章の受章者についても受賞候補者になることができない。ただし,「一般市民に対する活動」により,名誉会員および地盤工学会功労章の受章者が本賞の受賞候補者となる場合はこの限りではない。候補の範囲平成年月日までの活動・業務とする。推薦の方法推薦者は会員(正会員,特別会員),支部,その他一般とする。■論文・原稿募集論文 ・ 原稿募応募締切日平成年月日(火)時。提 出 先封筒等の表に,「地盤工学会賞出版賞応募書類」と明記のうえ下記へ,直接持参,宅配便,書留のいずれかで提出してください。〒 東京都文京区千石四丁目番号(公社)地盤工学会 表彰委員会事務局 宛――電話―― FAX推薦書の用紙ホームページからダウンロードしてください。https://www.jiban.or.jp/?page_id=3528出版物の候補対象以下の条件を満たすものとします。1. 平成年月日から平成年月日までのか年以内に発行されたものであること。2. 市販された出版物あるいは図書館などでの公開が保証されていること(電子出版物を含む。但し地盤工学会出版物は除く)。3. 新規の著作として一定の水準を確保していること(ハンドブック,マニュアル,便覧の類,資格試験参考書,教科書,あるいは改訂版で一部のみが改訂されたもの等は除く)。4. 本賞は賞に値する出版物の著者を表彰するものであることから,団体の場合は原則として執筆者名が明記されていること。推薦者は別に定める推薦書を一部提出する。なお,当該活動・業務に関する参考資料を添付することを妨げない。審査表彰委員会において行う。表彰通常総会または支部総会において行い賞状を贈呈する。応 募 締 切平成年月日(火)(必着)提 出 先〒 東京都文京区千石――(公社)地盤工学会 表彰委員会事務局 宛推 薦 書ホームページよりダウンロードをお願いいたします。〈地盤工学貢献賞のページ〉https://www.jiban.or.jp/?page_id=68. 表彰対象分野の具体例 地盤工学に関わる技術者育成 地盤工学に関わる実験・試験機器の開発や改良 地盤工学に関わる資料・データ収集とその公開 地盤工学に関わる調査・計画・設計・管理・施工・検査・防災などの技術支援 地盤工学の社会的イメージの向上 その他 上記趣旨に合致するもの集「地盤工学会誌」への概要原稿公募テーマ「他分野とのコラボレーション」(予定)◇今回募集する下記の特集号に投稿を希望する方は,A4 判縦長の用紙に題名,執筆者と連名者の氏名,〈所属機関および連絡者を明記のうえ,内容が理解できる 2 000 字程度の概要と,必要ならば図表等を添付して,メールにて会誌編集委員会( E mail: kaishi genko @ jiban.or.jp )あてにお送りください。◇投稿者は,本学会の正・国際・学生会員に限ります。同一著者(筆頭著者)からの複数の採択はいたしません。◇概要を審査後,掲載可となった著者には,改めて原稿依頼状等をお送りいたします。その際の本原稿の締切りは,平成30年11月下旬を予定しております。◇最終的な掲載の可否は,編集委員会にご一任ください。◇出版計画は随時変更される可能性があります。発行号平成年月号(予定)テーマ「他分野とのコラボレーション」(予定)概要原稿の締切り平成年月日趣 旨土に関する学問として始まった土質工学は,土質・基礎工学の発展といった伝統的なトピックスに加えて,人工的な地盤材料,防災や減災,環境保全などの新たな学術・技術分野も包括した「地盤工学」へと発展しました。その過程では,土木工学,工学,理学,農学,医学,社会科学,人文科学などの様々な分野の学問や技術が有効活用されてきました。そして,時々刻々と変化する自然現象や社会的要請に対応すべく,地盤工学に関わる学者や技術者は現在も他分野の知識や技術を取り入れ,分野の垣根を越えた活動を通じて地盤工学を日々進化させています。例えば,近年多発している豪雨災害へ会誌編集委員会― 4 ― の対策では土木工学全般,工学全般や理学的な知見を取り入れています。生産性向上に向けた取り組みでは,工学全般や社会科学的な知見と地盤工学とのコラボレーションを実施しています。また,土壌汚染に対して微生物の機能の利用や,コンクリート工学の知見からセメント改良土の化学的性状分析等,すでに適用されている技術,これから実用化していく技術,様々■催し物第回地盤工学研究発表会主催地盤工学会第 53 回地盤工学研究発表会を高松市において開催いたします。一般発表のほかに,最近の地盤工学的問題を扱う 9 のディスカッションセッションを開催いたします。また,会員以外にも公開する技術展示コーナー,特別セッション,特別講演会,市民向けの参加行事も同時に開催いたします。期日平成年月日(火)~月日(木)会場サンポートホール高松(研究発表,技術展示,特別講演会,市民向け行事),レクザムホール(研究発表),JR ホテルクレメント高松(交流会)〈参加申込み〉発表者以外(連名者を含みます)で研究発表会に参加を希望される方は,発表会当日に会場の受付で申し込んでください。発表会当日の申込みは,「総合受付」で参加登録,参加料の支払いをお願いします。総合受付では当日の参加登録のほか,しおりの配布,学会刊行物の紹介,交流会の受付などを行います。発表者以外の参加料(DVD 版講演集含む)会員(正会員,国際会員) 会員(学生会員) 非会員(一般) 非会員(学生)13 000円な技術があります。そこで,平成31年 3 月号では,「他分野とのコラボレーション」と題して,他分野で培われている技術領域の活用,応用による地盤工学的課題の解決・発展に寄与する研究または実務における事例,活動についての報告を幅広く原稿を募集します。会員の皆様の積極的な投稿をお待ちしております。7 000円18 000円10 000円〈大会ホームページ〉以下の各行事の詳細は,大会ホームページをご覧ください。また,随時更新しておりますので,定期的にご覧の上,情報の更新をご確認ください。アドレスは下記のとおりです。https://sipnet.co.jp/aec/2018/53jiban/index.html「第回大地震や豪雨による地盤災害に関する日本―台湾ワークショップ」The Eighth JapanTaiwan Joint Workshop onGeotechnical Hazards from Large Earthquakesand Heavy Rainfalls主催公益社団法人地盤工学会,台湾地盤工学会,国際地盤工学会 ATC3後援京都大学防災研究所,防災研究協会◎総合受付場 所サンポートホール高松◎特別講演会開催日月日(水)1700~1830場 所サンポートホール高松 大ホール◎技術展示コーナー開催日月日(火)900~1800月日(水)900~1630月日(木)900~1500会 場サンポートホール高松◎交流会開催日月日(水)1900~2030場 所JR ホテルクレメント高松 飛天の間会 費一般7 000円,学生会員3 000円◎見学会半日コース月日(水)午後一日コース月日(水)◎市民向け行事A地盤品質判定士による住宅地盤相談会開催日月日(火)~日(木)場 所サンポートホール高松 会議室B「知りたい 宅地の安心,安全」講演会開催日月日(水)1320~1640場 所サンポートホール高松 第小ホール各種申込方法など大会ホームページをご覧ください。問合せ先公益社団法人 地盤工学会調査基準・技術推進チーム電話――,Email: jgs53@jiban.or.jp〒 文京区千石――ホームページアドレスhttps://www.jiban.or.jp/日場時平成年月日(水)~月日(金)所京都大学防災研究所・おうばくプラザ・きはだホール概要提出締切年月日(火)参加登録締切年月日(木)詳細は,以下の web サイトをご参照ください。http://ur2.link/kuj1問合せ先(公社)地盤工学会 国際部電話――Email: kokusai@jiban.or.jp●本部講習会申込み方法及び申込み先氏名,勤務先・同住所・同電話番号, FAX ,メールアドレス,会員(会員番号)・非会員の別を明記した申込書を FAXまたはメールでお送りください。参加受付後,請求書と郵便振替用紙をお送りいたしますので,会費のご納入は請求金額をご確認のうえ郵便振替(または銀行送金)でお願いいたします。なお,銀行送金の場合には,請求番号と送金日を別途 FAX またはメールでご連絡ください。地盤工学会講習会係 E mail:kosyukai @ jiban.or.jp FAX ―― 電話――〈講習会申込みフォーム〉https://www.jiban.or.jp/info/application_form_kousyukai.html「年度第回 宅地地盤の評価に関する最近の知見講習会『盛土の安定と宅地の液状化』」災害や 2014 年 8 月の広島豪雨災害では,土石流などにより宅地が大きな被害を受けました。これらの地盤災害を契機として,宅地地盤の周辺地形地質環境を含めた地盤の安定性と地盤リスクを適切に評価することの重要性が再認識されています。宅地地盤の状況を,限られた情報の中で的確に把握・評価するためには,携わる技術者が地盤2011 年 3 月の東日本大震災や 2016 年 4 月の熊本地震では,液状化や盛土・擁壁崩壊などで, 2013 年 10 月の伊豆大島豪雨― 5 ―催し物 工学に関する高度な専門知識と技術者倫理を有するだけでなく,常に新しい知見を得る必要があります。そこで,公益社団法人 地盤工学会では,住宅地盤に関わる最近の話題・知見を集めた講習会の 2018 年度第 2 回『盛土の安定と宅地の液状化』を企画いたしました。奮ってご参加ください。GCPD ポイント.日時平成年月日(水)930~1730会場地盤工学会 大会議室(東京都文京区千石 4―38―2,TEL 03―3946―8677)「防災・環境・維持管理と地形地質講習会」支部からのお知らせ場地盤工学会 大会議室(東京都文京区千石 4―38―2,TEL 0339468677)会費会員 12 000 円 非会員 15 000 円 学生会員 3 000 円後援団体の会員 14 000 円(消費税込み,テキスト代別)テキストテキストは,新刊本「実務シリーズ 32 防災・環境・維持管理と地形・地質」平成 27 年 11 月発行」を使用します(テキストの価格(税抜)定員60名株),井上公夫(砂防フロン講師今村遼平(アジア航測株),ティア整備推進機構),小俣新重郎(日本工営株),関口辰夫(国土地理院),千葉達朗(アジア航測株 環境地荒井 融(地圏科学研究所),稲垣秀輝(株)質),上野将司(応用地質会土質基礎工学ライブラリー「建設計画と地形・地質」の 30年ぶりの改訂版として「防災・環境・維持管理のための地形・地質の見方」が出版されました。高度成長期の建設の時代から防災・環境・維持管理の時代へと大きく世の中が変化したことを考慮して,項目や扱う事例を一新しました。本講習会では,この書籍をテキストとして,防災全般,土壌・地下水・廃棄物などの環境問題,トンネル・ダム・土構造などの維持管理問題について,地形・地質からの見方を経験豊富な技術者が初・中級向けにわかりやすく解説します。奮ってご参加ください。GCPD ポイント.日時平成年月日(木)930~1700■費会員12 000円 非会員15 000円(消費税を含む)注会員には,地盤工学会員,地盤品質判定士(補),後援団体所属を含む配布資料本講習会のために講師の方が作成する説明資料の縮小コピーを配布します。定員70名講師谷 和夫(東京海洋大学),今村遼平(アジア航測株 ),國生剛治( 中央大学名誉 教授),先名重樹(防災科学技術研究所),若松加寿江(関東学院大学),東畑郁生(東京大学名誉教授)会支 部 か ら の お 知 ら せ●各支部行事等への申込み方法各支部事務局及び主催者へお問合わせください。中 部 支 部「第回ご案内中部地盤工学シンポジウム」開催の主催(公社)地盤工学会中部支部後援(一社)中部地質調査業協会,(一社)建設コンサルタンツ協会中部支部,(一社)日本建設業連合会中部支部,(一社)日本応用地質学会中部支部開催日時平成年月日(月)910~1720(予定)場所名古屋大学 ES 館 ES ホール内容特別講演 2 件『「まどみちお」の詩から三種の鏡へ』八嶋 厚先生(岐阜大学教授)『地盤調査の技術変遷 ―主として軟弱地盤関連調査―』坪田邦治氏(中部土質試験協同組合)今回は, 30 周年記念大会として,講師の方々が携わってこられた貴重なご経験をご講演いただくことにしております。論文発表18件懇 親 会1745~1930(予定) ES 館 ES 会議室において, 30 周年記念事業として懇親会を開催いたします。参 加 費会員(特別会員を含む)3 000円,学生会員1 000円,非会員5 000円 60歳以上の正会員/特別会員2 000円(シニア割引)(後援団体の方は正会員と同額)投稿料をお支払いいただいた方の参加費は不要です。申込み方法参加ご希望の方は,中部支部 HP ( http: // jgs chubu.org/)の当行事申込みフォームに必要事項をご入力の上よりお申し込みください。入金確認後,参加証と領収書を郵送いたします。参加費振込先三井住友銀行名古屋支店 普通口座0921947公益社団法人地盤工学会中部支部問合せ先(公社)地盤工学会中部支部名古屋市中区栄二丁目番号ポーラ名古屋ビルF電話―― FAX――Email: jibanchu@jeans.ocn.ne.jp関 西 支 部地盤工学会関西支部周年記念事業 一般市民向け特別企画 ~福井県立恐竜博物館バスツアー「福井の地質と化石発掘体験」~主催(公社)地盤工学会関西支部開催日時平成年月日(月)800~2000集合場所ハービス OSAKA バスターミナル(ハービス PLAZA ENT)定員先着80名(保護者同伴でお願いします)今回の見学会は,関西圏在住の小学 5, 6 年生およびその保護者を対象とします。参 加 費保護者一人2 000円,小学生一人1 000円― 6 ― 申込期限平成年月日(金)申込み・問合せ先(公社)地盤工学会関西支部電話――FAX――Email: o‹ce@jgskb.jp※詳細はホームページ[http://www.jgskb.jp/]にてご確認ください。中 国 支 部講演会「広域地盤沈下対策としての地下水管理と UNESCO の地盤沈下問題への取り組み」主催(公社)地盤工学会中国支部GCPD ポイント数.日時平成年月日(月)1600~1800場所岡山大学環境理工学部棟(F)講義室(岡山市北区津島中 3―1―1)会費無料続・初心者のための弾塑性 FEM 講習会主催(公社)地盤工学会中国支部GCPD ポイント数.日時平成年月日(月)1300~1650場所徳山工業高等専門学校メディアホール(周南市学園台)会費会員3 000円,非会員5 000円,学生会員無料■共催・協賛・後主催(一社)日本機械学会協賛地盤工学会ほか開 催 日平成年月日(水)~日(木)会場早稲田大学 西早稲田キャンパス第回 木材利用研究発表会木材工学委員会開催日平成年月日(火)~日(水)会場土木学会「土木会館」階 講堂地盤工学の知見に基づく歴史的地盤遺跡の保全と活用に関する研究委員会講習会主催(公社)土木学会関西支部後援地盤工学会関西支部ほか日講師若井明彦(群馬大学),中田幸男(山口大学)申込方法参加をご希望の方は,中国支部 HP よりお申込みください。問合せ先山口大学大学院創成科学研究科 吉本憲正Email: nyoshi@yamaguchiu.ac.jp電話――申込期日月日(月)※プログラムの詳細は,中国支部 HP[http://jgschugoku.jp/]にてご確認ください。援第回環境工学総合シンポジウム主催(公社)土木学会後援地盤工学会ほか講師大東憲二(大同大学情報学部教授)申込方法参加をご希望の方は,中国支部 HP よりお申込みください。問合せ先岡山大学大学院環境生命科学研究科 珠玖隆行Email: shuku@cc.okayamau.ac.jp電話――申込期日月日(月)※プログラムの詳細は,中国支部 HP[http://jgschugoku.jp/]にてご確認ください。(〒1698555 東京都新宿区大久保 3―4―1)問合せ先日本機械学会 環境工学部門(担当職員 遠藤貴子)〒 東京都新宿区信濃町番地 信濃町煉瓦館階―電話―― FAX―HPhttps://www.jsme.or.jp/event/201830212/Email: endo@jsme.or.jp(〒1600004 東京都新宿区四谷一丁目外濠公園内)問合せ先(公社)土木学会事務局研究事業課(担当林 淳二)〒 東京都新宿区四谷 1 丁目 外濠公園内―電話―― FAX―HP  http: // committees.jsce.or.jp / mokuzai07 /node/11Emailjhayashi@jsce.or.jp会場大阪市立大学文化交流センター申込み期限平成年月日(水)申込み・連絡先(公社)土木学会関西支部http://www.jscekansai.net/時平成年月日(水)1000~1750ハイウエイテクノフェア主催(公財)高速道路調査会後援地盤工学会ほか開 催 日平成年月日(水)~日(木)会場東京国際展示場(東京ビッグサイト)西.ホール(〒1350063 東京都江東区有明 3―11―1)問合せ先(公財)高速道路調査会 事業部共創事業課 豊田・西岡〒 港区南麻布―― OJ ビル階―電話―― FAX―HPhttps://www.expresshighway.or.jp/htf/Emailhtf@expresshighway.or.jp― 7 ―共催・協賛・後援
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  • タイトル
  • 地盤工学会所在地
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • A8〜A8
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260030
  • 内容
  • 〒1120011 東京都文京区千石 4382公益社団法人地盤工学会 電 話03(3946)8677(代) FAX03(3946)8678Email: jgs@jiban.or.jp ホームページURL https://www.jiban.or.jp/北海道支部〒0600061 札幌市中央区南 1 条西 2 丁目 南一条 K ビル 8 階電 話011(251)7038,(261)7742 FAX011(251)7038Email: hjgs@olive.ocn.ne.jp東北支部〒9800014 仙台市青葉区本町 251 オーク仙台ビル 3F(江陽グランドホテル北側隣)電 話022(711)6033 FAX022(263)8363Email: jgsb-th@tohokushibu.jp北陸支部〒9500965 新潟市中央区新光町10番地 3 技術士センタービル 7F電話/FAX025(281)2125Email: jgskoshi@piano.ocn.ne.jp関東支部〒1120011 東京都文京区千石 4382 JGS 会館内電 話03(3946)8670(代) FAX03(3946)8699Email: jgskantou@jiban.or.jp中部支部〒4600008 名古屋市中区栄 2926 ポーラ名古屋ビル 8 階電 話052(222)3747 FAX052(222)3773Email: chubu@jiban.or.jp関西支部〒5400012 大阪市中央区谷町 157 ストークビル天満橋 8 階801号室電 話06(6946)0393 FAX06(6946)0383Email: office@jgskb.jp中国支部〒7300011 広島市中区基町103 自治会館内電話/FAX082(962)5557Email: chugoku@jiban.or.jp四国支部〒7908577 松山市文京町 3 社会連携推進機構 3 階 愛媛大学防災情報研究センター内電 話090(6881)9036 FAX089(927)8141Email: nakajima@cee.ehimeu.ac.jp九州支部〒8100041 福岡市中央区大名 2412 シーティーアイ福岡ビル 2 階電 話092(717)6033 FAX092(717)6034Email: jgsk_ jimu@able.ocn.ne.jp― 8 ―
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  • 地盤工学会技術講習会のお知らせ
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260031
  • 内容
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  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260032
  • 内容
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  • タイトル
  • 地盤は,連続体か? 粒状体か?(口絵写真(HP)・総説)
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260033
  • 内容
  • 総説:地盤は、連続体か?粒状体か?(本文1~5ページ参照)口絵写真-1 地盤は、連続体か?粒状体か?2つの画像は豊浦砂を撮影したものである。上図は2m程度離れたところからデジタルカメラを用いて,下図は顕微鏡を用いて,撮影された。観察する側の意図で,一つの塊のようにも見えるし,粒の集まりのようにも見える。
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  • タイトル
  • 風化火山灰を原料とした,低環境負荷・高性能凝集材(口絵写真(HP)・技術紹介)
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260034
  • 内容
  • 総説:風化火山灰を原料とした,低環境負荷・高性能凝集材(本文24~25ページ参照)口絵写真-2姫路城の堀に直接投入して浄化した事例左:投入前,右:投入後
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  • 有効応力から「粒子有効力」へ,間隙率から「間隙径分布」へ(<特集>地盤は連続体なのか? 粒状体なのか?)
  • 著者
  • 杉井 俊夫・朱 発瑜・末松 知奈
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 14〜17
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260010
  • 内容
  • 報告有効応力から「粒子有効力」へ,間隙率から「間隙径分布」へEŠective Grain Force Instead of EŠective Stress, and Pore Size Distribution Instead of Porosity杉井俊夫(すぎい中部大学工学部としお)朱発教授末松瑜(しゅはつゆ)株大日コンサルタント知奈(すえまつちな)(一財)ベターリビング. は じ め にた(図―)。これは,単一粒子の沈降速度ではなく粒子群による干渉沈降速度を援用し,静止した粒子群の中地下水位が高い掘削現場や堤防におけるパイピングをにある粒子径に対する相対速度で考えたものである。本はじめとする浸透破壊を対象とした研究は,「古くて新流速式は,砂粒子の沈降速度式ルビー4)の式をも利用ししい研究」と言われてきた。これには土塊としてのつりていることから,層流域から乱流域までも適用できるこ合い,すなわち有効応力が消散するテルツァーギの限界とも有効である。多粒子限界流速式を式(1)に示す。動水勾配が古くから示されてきたが,現場では土の非均質性や細粒分移動など内部浸食( Internal Erosion )にVcm=n1/m6mrw d{rw(rs-rw)gd3+1-154m2}……(1)ついての評価ができていないことが大きく関わっているRe<0.2のとき=4.65+19.5・d/D1/m′ものと考えられる。こうした内部浸食現象,又は地表面0.2<Re<1.0のとき0.03=(4.46+17.6・d/D)R-1/m′e侵食現象は,刻々と土塊内部の構造及び境界条件が変わ1.0<Re<500のとき0.1=4.45R-1/m′eる1),2)(進行性の)ために,現象を連続体として取り扱500<Re<7000のとき=2.39 ……………………(2)1/m′うことが難しい。そこで,土を粒状体として取り扱うことで解決の一助となるのではないと考える。また,粒状体とその表裏の関係である間隙にも目を向けると,これまで土質力学では連続体として考える場合が多く,実際ここに,d粒子径[cm],D円筒管直径[cm],(Re粒子レイノルズ数 Re=)Vcdrwである。mには大きさの異なる間隙の分布を平均値である間隙率鉛直つり合いから導かれた式は,これまで水平流れが(間隙比)としてしか扱ってこなかった。そのため,土卓越する現象には適用できないと考えられてきたが,水の非均質性や間隙構造(構造の発達度合い)などの評価平流れが卓越する場合にも流出,侵食の発生は初期にはは行われず,近年 X 線 CT が撮られるようになったが,地表境界面で発生するため,水平流れが卓越する久楽ら定量的な評価までには至っていない。土を連続体から粒のデータ及び筆者らの実験により侵食発生時の流速の鉛状体として取り扱うということは,土塊体積に対する間直成分をとることで多粒子限界流速により説明可能であ隙体積で表される平均値の間隙率ではなく,粒子が形成ることを得ている5)。する間隙径分布ととらえることになるものと考えられる。図―は数値解析実験で久楽らの実験結果を再現し,本稿の前半では粒状体として水が流れない二次元個別速度の鉛直成分の最大値を実流速に換算した結果,一致要素法( 2D DEM )の解析に,土粒子が浸透流の中ですることを確認している。粒子レイノルズ数 Re > 1 で有する浮力を差し引いた「粒子有効力」という考え方をは乱流域に入り,ダルシー則に基づく数値解析の誤差が導入することで浸透破壊現象のシミュレーションを実施あるものの,それ以下では一致することが分かる。した。後半は,これまで細孔径分布を計測する水銀圧入多粒子限界流速は,粒子群を形成する土粒子の水中重法が用いられることがあったが,実際には粒子形状の凹凸,亀裂などの細孔部の計測値であるため,実務に利用できなかった問題を解決するために,水分法による間隙径分布の測定による評価から間隙構造を評価した結果を報告する。.多粒子限界流速を用いた粒子有効力の考え方筆者の杉井は,これまでに鉛直一次元流れの浸透破壊現象に土粒子の水中重量と流速による損失(透水力)がつりあう実流速を多粒子限界流速式3)として提案してき14図―多粒子限界流速式の適用と実験地盤工学会誌,―() 報表―解析データ図―表―図―告見かけの重力加速度の減少粒子情報流速と見かけの重力加速度量が消散する際の流速を示しているが,このことを利用図―(左)粒子の浮上の様子と(右)粒子間力の分布した新たな「粒子有効力」を提案した。この考え方は,これまでの土塊(連続体)としての有効応力ではなく,ある 4 種類の粒径の粒子移動と粒子有効力による粒子粒状体として考えた場合に透水力を受ける粒子の水中重間に働く力の分布を図―に示す。流速が上昇するにつ量を「粒子有効力」として考えるものである。今回,表―,に鉛直方向流れの噴砂の現象のシミれ,細かい粒子から流出する現象,粒子間力は流速が0.1から0.5 cm /s への増加とともに中層部の粒子間力がュレーションを行った。図―のように鉛直上昇流の速減少しているが, 1.0 cm / s になると粒子間力は小さく度を増加させていき,多粒子限界流速式に達した段階でなるところと大きくなる部分が現れる。これは下部の細見かけの重力加速度をゼロと見做し(図―),粒子有かい上昇粒子が上部の粒子を押し上げようとするために効力が減少していくことを基に,松島6)が作成した個別増加するものと推察された。要素法においてシミュレーションを行った。解析結果でJuly, 201815 報.告間隙くびれ径の分布(間隙径分布)の測定を求める。間隙径分布を測る方法には,「水銀圧入による細孔径4s………………………………………………(3)h p=rwgdm分布計測」( ASTM ( D4404 84))があるが,土塊の間ここに,hp負の間隙水圧,rw水の密度(g/cm3),隙径を測るには細部を測りすぎる問題があった。土壌物g重力加速度(cm/s2),理学において従来の水分特性曲線から推定する方法を宇s水の表面張力(73.46 dyne/cm)である野ら7)がまとめて「水分法」と称している。本研究では,Vr=この「水分法(水分特性曲線から求める方法)」により,間隙径分布の計測を行った。本方法を用いた理由は,粒ここに,Se有効飽和度,u体積含水率,状体フィルターの内部安定性指標に,ケニーら8)の指標( HF Shape curve )が知られているが,「間隙くびれ径(図―)」が粒子移動の抑制・捕捉に繋がるとして実験的に粒径の0.25倍の大きさに当たることを提唱している。u-ur……………………………………………(4)us-urus飽和体積含水率, ur最小容水量,である。排水過程を測る保水性試験装置(図―)に示す。.間隙径分布による構造評価図―に示すように,筆者らは豊浦砂について水分法を土の締固め曲線上にある同一の乾燥密度に対して,2用いて計測した結果,粒径幅の小さい試料で高密度に締つの透水係数や強度定数が得られることが知られている。め固めると粒度分布の約 1 / 4 の間隙径分布になること間隙構造が土粒子の配向によるとテキストには記されてを得,水分法による間隙径分布は,間隙くびれ径の分布いるが具体的に評価された報告はない。そこで,本研究と考えることができると考えたからである。図―に,では初期含水比を変え,同一エネルギーで締固めた 2排水過程の水分特性曲線と間隙くびれの関係を示す。間試料について間隙径分布を計測した。図―には用いた隙くびれにより,対応するサクションに平衡し保水され山砂の粒度分布を,図―には JIS A 1210 の Aa 法とている。同じエネルギー550 kJ/m3 で得られた締固め曲線を示す。得られた保水性試験結果を用いて排水過程の水分特性今回は,乾燥側の含水比 9.4 (試料 D )と湿潤側の曲線を式(3)のように毛管径(間隙径)と毛管上昇高の12.6 (試料 W )で締固めを行い,どちらも乾燥密度関係から,式( 4 )に代入することで累積間隙体積率 Vr1.940 g / cm3 (間隙率 26.7 )となった。図―にも 2つの試料の点を示した。試料 D 及び試料 W の間隙構造を比較するため,2 連式保水性試験機を用いて水分特性曲線を求めた結果を図―に示すが,サクションが 10cm を過ぎたあたりから,両者は大きく乖離していくことが分かる。これは,強い圧力をかけた際に,多くの水が一気に排水されているためであると考えられ,試料図―間隙くびれ径と HF Shap curve.図―図―図―162 連式保水性試験装置豊浦砂の粒度と間隙径分布間隙くびれ径と水分特性曲線(排水過程)図―山砂試料の粒度分布地盤工学会誌,―() 報告図― 締固め曲線と試料 D と試料 W図― 間隙率が等しい 2 つの間隙径分布.おわりに土を粒状体と捉え,多粒子限界流速を用いて「粒子有効力」を定義,また粒子と表裏一体にある間隙についても間隙径分布から構造の評価を行った。前者については粒子有効力の減少は線形と仮定した結果でさらなる検討や後者については多くのデータの蓄積が必要と考える。図― 同じ間隙率の試料の水分特性曲線しかし,粒状体と捉えることで講義等での現象イメージ化のしやすさ,また今まで説明できなかった点が見えてD の方が大きい間隙が存在していると考察される。くることからその重要性を再確認した。2 連式保水性試験機を用いて間隙径分布を上述したように求めた結果を図―に示す。また,粒度分布から得られる均等係数,曲率係数を間隙径分布に対して同様に参1)定義して,図中に記した。D60P………………………………………………(5)D10P2)(D30P)2………………………………………(6)D10P×D60P3)UcP=Uc′P=図―から試料 W より試料 D の方が間隙の均等係数′共に小さく,間隙径分布の範囲も狭UcP,曲率係数 UcP4)いことが分かる。このことから乾燥側で締め固めた試料D の方が同じ間隙率でも数は少なくとも大きい間隙径5)が分布しているため,透水性が高くなることが推察できる。以上の結果から,締固め時の水分量が少ないと土粒子同士がサクションにより結合し,大きな間隙径が残ることが推察できる。逆に,水分量が多いと飽和度が高い6)7)ためサクションが小さく,締固め時に液状化に近い現象により,均質な間隙径が残ると考えられる。8)考文献杉井俊夫・山田公夫・B. Indraratna粒状性フィルター材の透水性挙動の評価,中部大学工学部紀要,Vol. 44,pp. 1~9, 2008.吉岡 淳・久楽勝行・佐藤正博水平方向の浸透流によるパイピング現象について,土木学会年次学術講演概要集,1984.杉井俊夫・佐藤 健・宇野尚雄・山田謹吾浸透破壊の発生プロセスと土の非均質性,土と基礎,Vol. 37, No.6, pp. 17~22, 1989.Rubey, W. W.: Settling Velocities of Gravel, Sand, andSilt Particles., American journal of science, Vol. 25, pp.325338, 1933.杉井俊夫・長瀬弘己・末松知奈ほか浸透破壊における内部浸食の発生メカニズムと評価法,第 5 回河川堤防技術シンポジウム論文集,pp. 9~12, 2017.松島亘志実際に個別要素法プログラムを動かしてみよう,個別要素法セミナーテキスト,2010.宇野尚雄・神谷浩二・田中宏路「空気圧入法」と「水分法」による砂の間隙径分布,土木学会論文集, No.603/44, pp. 35~44, 1998.Kenney et al.: Internal Stability of Granular Filters: Reply. Canadian Geotechnical Journal, 23, pp. 420423,1986.(原稿受理July, 20182018.3.29)17
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  • タイトル
  • 本号の編集にあたって(<特集>地盤は連続体なのか? 粒状体なのか?)
  • 著者
  • 森 友宏
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • i〜i
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260002
  • 内容
  • 本号の特集にあたって我々が日々取り扱っている「地盤」とは,連続体なのか,それとも粒状体の集合なのかは,非常に悩ましい問題です。粘土は「連続体」のようである一方,砂は明らかに「粒状体」に見えます。しかし,粘土でさえもミクロ・ナノスケールの世界で見れば「粒状体」の集合であるようにも見えます。はたして,地盤の様々な挙動を数値計算によってより正しく表現するためには,地盤は「連続体」と「粒状体」のどちらで表現するのが適切なのでしょうか。これまで,地盤の変形問題を数値計算で取り扱う場合には,コンピュータの計算性能の制限や連続体力学の援用の観点から,地盤は「粒状体」ではなく「連続体」として取り扱われることがほとんどでしたが,より精密な地盤の挙動を表現するために懸命な努力と研究が行われ,その成果として様々な優れた構成則が提案されることとなりました。しかし,これら構成則の研究が進み,より精密な結果が得られる構成則ができる一方で,適用できる土質や条件に制限が増えていき,汎用性が狭まっていくというジレンマに悩まされる結果を生んでいます。一方で,近年の土石流や大地震による度重なる地盤の大規模変形被害を受け,地盤の大変形を取り扱う数値計算手法が求められるようになったこと,またコンピュータの計算能力の向上にも後押しされ,地盤を「粒状体」として数値計算を行い,特別な構成則を介在させずに地盤の挙動を表現する試みも行われるようになってきています。以上の背景を踏まえ,本特集号では「地盤は連続体なのか? 粒状体なのか?」と題して,地盤を「連続体」及び「粒状体」としてモデル化している各種数値計算手法の特色や留意点,長所・短所,今後の課題等を紹介する特集を企画いたしました。本特集号が,読者の皆様にとって有益なものとなることを願っております。森   友 宏(もり ともひろ)地盤工学会のホームページ URLhttps://www.jiban.or.jp/国際地盤工学会ホームページ http://www.issmge.org/編集兼発行者公益社団法人地盤工学会
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  • タイトル
  • 目次
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260003
  • 内容
  • 口絵写真(*HP)総説地盤は,連続体か 粒状体か技術紹介風化火山灰を原料とした,低環境負荷・高性能凝集材特集テーマ地盤は連続体なのか総説地盤は,連続体か●中田論説粒状体なのか粒状体か …………………………………………………………………… 1幸男連続体としての地盤のモデル化 ……………………………………………………………………… 4●渦岡良介粒状体としての地盤のモデル化 ……………………………………………………………………… 6●前田報告粒子法による地盤解析に関する一考察 ……………………………………………………………… 8●野々山(公募)募)募)貴俊/肥後陽介/小林聖二/遠藤和雄俊夫/朱発瑜/末松知奈巨視的及び微視的観点から見た tij の概念の意義 ……………………………………………………18●中井技術紹介喜壽有効応力から「粒子有効力」へ,間隙率から「間隙径分布」へ …………………………………14●杉井(公栄人/宮田粒子・要素混合法を用いた数値計算法と実践 ………………………………………………………10●桐山(公健一照夫地盤改良工法の新施工管理システム …………………………………………………………………22●菅章悟/雑賀光洋/鈴木亮彦/秋間健風化火山灰を原料とした,低環境負荷・高性能凝集材 ……………………………………………24●和田寄稿(学生編集委員)資料信一郎/家長陽二郎/宮西賢一/高田史朗JDESC コアスクール ロギング基礎コース2017に参加して ………………………………………26●伊藤真司室内試験関係日本工業規格(JIS)の改正への意見に対する検討結果の報告 ……………………28●地盤工学会基準部新規制定の地盤工学会基準「岩石の供試体の作製方法」案について ……………………………29●地盤工学会基準部新規制定の地盤工学会基準「軟岩の変形特性を求めるための繰返し三軸試験方法」案について …………………………………………………………………………………………………30●地盤工学会基準部 国内の動き岡 二三生会員「平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞 研究部門」を受賞 ……………………………………………………………………………………………………31若松加寿江・安田進会員「平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞理解増進部門」を受賞 …………………………………………………………………………………31技術手帳機能性粘土材料 …………………………………………………………………………………………32●鈴木講座正哉杭基礎の支持層確認と支持力確保5. 場所打ちコンクリート杭の支持層確認方法と施工管理のポイント …………………………34●宮本和徹サンプリングの極意5. 岩石・岩盤のサンプリング ………………………………………………………………………42●岡田哲実/谷和夫会告地盤工学会活動支援 醵金のお礼・新入会員 ……………………………………………………50編集後記 ………………………………………………………………………………………………………51
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  • タイトル
  • CONTENTS
  • 著者
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260004
  • 内容
  • Theme: Soil is a continuum material?, or a granular material?Soil is a Continuum Material?, or a Granular Material? ……………………………………………………………………… 1● Yukio NakataModeling of a Soil as a Continuum Body ……………………………………………………………………………………… 4● Ryosuke UzuokaModelling of a Soil as a Granular Body ………………………………………………………………………………………… 6● Kenichi MaedaA Study of Geotechnical Analysis using SPH Method ……………………………………………………………………… 8● Hideto Nonoyama and Yoshihisa MiyataApplication of ParticleElement Coupled Numerical Method ………………………………………………………………10● Takatoshi Kiriyama, Yosuke Higo, Seiji Kobayashi and Kazuo EndoEŠective Grain Force Instead of EŠective Stress, and Pore Size Distribution Instead of Porosity ……………………14● Toshio Sugii, Zhu Fayu and China SuematsuSigniˆcance of tij Concept from Macroscopic and Microscopic View Points ………………………………………………18● Teruo Nakai
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  • タイトル
  • 地盤は,連続体か? 粒状体か?(<特集>地盤は連続体なのか? 粒状体なのか?)
  • 著者
  • 中田 幸男
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 1〜3
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260005
  • 内容
  • 地盤は,連続体か粒状体かA Soil is a Continuum Material?, or a Granular Material?中田幸男(なかた山口大学大学院ゆきお)教授. は じ め に二者択一として話題になるものがいくつかある。「和食か,洋食か」,「犬か,猫か」,「将棋か,囲碁か」などである。これらは,いずれが正解というものはなく,個人の感性,興味,嗜好によって答えが導かれる。オリンピック・パラリンピックを観戦して気付いたが,「スキーか,スノーボードか」も一つである。 1990 年頃,ウィンタースポーツの主流は間違いなくスキーであった。今はどうであろうか。時間と場所にもよるが,スノーボードを楽しんでいる人が多いゲレンデがむしろ多いように思う。国土交通省観光庁のホームページによると,スキーとスノーボードの参加人口比は, 2016年では 6 4になった。 1990 年に 10  0 であったことを考えると急図―激な変化と言える。さらに, 30 代までに限定すると,地盤のモデルと解析手法,力学モデルスノーボードが圧倒的に主流である。現在の年齢別の参加人口比を考えると,スノーボードが主流になるのはも時間における運動を記述することであり,応力やひずみうすぐだとみられる。興味の対象の変化は,あっというが滑らかに表すことができるなら,その領域内がどのよまである。うな内部構造であれ表現できる。地盤工学の中にも,二者択一で話題になるものがある。「粒状体」は,粒の集まりから成る材料に対し,個々「砂か,粘土か」,「排水か,非排水か」,「飽和か,不飽の粒をそのまま取り扱おうとするもので,離散体とも呼和か」。先の質問とは異なり,力学的かつ工学的な立場ばれる4)~6)。粒子一つ一つが固体で,その大きさに制限から最良の解が導かれる。今回,「地盤は連続体なのかはないが,通常 mm から数十 cm 程度を考えるのが普粒状体なのか」(口絵写真―参照,http://u0u1.net/通である。個々の粒子を直接的に取り扱うといっても,EDoR)という二者択一の主題を頂いた。そもそも,連粒子をできるだけ簡単な粒の集まりとして評価しようと続体や粒状体という用語が,土質力学の教科書中には出考える面があり,その点で完全な模造ではなく,粒子特現しない用語であり,馴染みがない方も多いのではない性の誇張化や取捨選択が内在する。かと想像する。ここでは,まず,連続体と粒状体につい前述の質問に戻ると,力学かつ工学的な取り扱いといて,簡単に概説する。その上で,土質力学という学問でう観点から,「地盤をモデル化し数値解析するのであれは,地盤が連続体であるという立場で体系化されているば,連続体粒状体のいずれが適切なのか」という質ことを示す。それに対し,地盤を粒状体としてモデル化問といえる。実務に携わる多くの方は,地盤を連続体としようとする研究の動向について,概観する。その上で,みなしているはずで,研究・開発的な立場の方だと,ど地盤のモデル化の今後について触れてみたい。ちらかは意見が分かれるのであろう。.連続体と粒状体「連続体」は,質量や応力のような物理量がある領域において連続とみなせる仮想的な物体のことをいう1)~3)。.地盤を連続体とする,土質力学という学問土質力学の教科書では,地盤がどのように扱われているか,少し振り返ってみる。地盤が連続体であるというのは,物質粒子の無数の集ままず,土の物理的性質として,土が三相の混合体とみりに対して抽象化できることであり,この数学的抽象化なされる状態量が定義される。この時点で,連続体としの考え方が,物質の微細構造を直接的に関連付ける必要ての取り扱いが始まる。一方で,粒子の呼び名及び粒度のない問題に応用できる。力学の目的は,運動に影響をが定義され,粒子の大きさによって工学的な扱いが変わ与える力に対する応答として,これらの粒子の空間及びることが説明される。土質力学の中で土が粒状体としてJuly, 20181 総説取り扱われる箇所である。換や集会が精力的に行われてきた。学会誌の講座では,続いて,多くの教科書では,浸透,つまり土の中の水1978年の後, 2002年, 2007年,2015年に関連の話題がの動きが説明される。地盤は,多孔質で変形しない連続掲載されている。また,国際地盤工学会での技術委員会体,剛体として取り扱われる。そして,地盤内の応力,( TC )は, 1985 年~ 1994年と, 2001 年以降に,継続的圧密が記述される。地表面からの力の作用に対して,応な活動がある。そして,この TC が主催する国際シンポ力の伝播が説明されるとともに,有効応力の重要性が述ジウムは, 2006年から, 2012年, 2014年と定期的に開べられ,透水性によって変形としての応答が異なること催され,2018年も開催の準備が進められている。が記述される。ここでは,地盤は弾性体とみなされる。国内においても,シンポジウムや,個別要素法に関すさらに,土のせん断と土圧,安定解析,支持力という流る講習会,研究発表会でのディスカッションセッションれである。土の破壊基準としてモール・クーロンの破壊などが,継続的に行われている。ここで, 2007 年に二規準が説明され,それをもとに,土圧理論や,斜面安定日間にわたって行われたフォーラムについて,少し触れについて記述される。ここでの地盤は連続体としての取させて頂く。初日は,粒状体力学勉強会として若手の研り扱いであり,破壊までは剛体であり,破壊に到達した究者の意見交換が行われた。二日目は,大御所の先生方後は完全塑性体と仮定される。による講演会が開催された。初日の勉強会は,若手を中このような取り扱いについて,講座「カムクレイに学心にしたものであったが,そこに二日目に講演して頂くぶ」9)において,次のように表されている。『古来から,予定であった先生がお越しになられ,衝撃的な発言をさ土質力学は三つの国にわかれていた。一つめの国を地下れた。浸透流の国といい,ラプラスという名の王様が治めていそれは,粒状体に対する研究に対する,「現象が複雑た。二つめの国を圧密沈下の国と言い,照崎の殿様とい過ぎて,未だ,学問の対象になり得ない。いうなれば,う大君が治めていた。三つめの国は破壊理論と安定解析江戸時代に月旅行に挑む,あるいは今,僅かな研究陣容,という長い名前の国でクーロンというファラオが治めて研究予算で,天の河に行ってみようとするようなものでいた。これらの 3 国はお互いに相容れない思想を持っある。」という内容であった。また,若手研究者に対していた。地下浸透の国では大地は不動のものと信じられて,「自分の職業として取り組む仕事は,社会の発展にていた。圧密沈下の国では地盤が変形することはあって役に立つ成果を生み出し得るものでなければならない。」も決して壊れることはないとされた。ファラオ・クーロと指摘され,「その視座に立つ時,粒状体力学のみを研ンの国では山地と言わず平地といわず土が終始壊れた』。究のメインとすることは危険であり,研究者として社会3 つのモデルで表されていた地盤が,弾塑性構成モデル人として後悔の人生に陥ると危惧される。」という意見「カムクレイ・モデル」の提案によって統合を見ることであった。粒状体の研究での無用論とも捉えられる発言になった。これ以降,土に対する弾塑性構成モデルの提であったため,私も含め,居合わせた研究者は全員唖然案が精力的に進められ,軟弱基礎地盤の圧密・せん断破とした。ただ,粒状体の研究に対する懸念の一つでもあ壊の問題だけでなく,液状化などの問題にも適用可能なることから,ここで引用をした。その後の国内外の研究モデルも開発された。同時に,実務への活用を想定した動向は,先述のように,年々活発化し,継続的に進んでパラメータの設定手法も提案され,実務への利用が拡大いる。してきた。このような発展がみられた地盤を連続体としてモデル活発化している研究集会での話題は,大きく三つのようである。一つ目は,粒状体モデルによる解析的検討の化する手法にも,いくつか課題があると思われる。例え増加と拡大についてである。地盤力学としての検討では,ば,後述するが解析結果の信頼性の評価である。また,粒子形状や粒子硬さ,強さといった土らしさを導入する地盤工学の分野でのみ通じる用語で検討が進められていための検討が進んでいる。地盤工学的な面では,有限要る点である。土質力学という国は,この国だけで通用す素法のような連続体解析でも可能であるが,個別要素法る言葉でしか分かり合えていないのではないか,この国を用いることでマイクロメカニクス的な解釈が進むように高い壁があって周りの国からの交流が阻害されてはいな事象,個別要素法がより有効な粒子個々の運動が地盤ないか,ということを感じることがある。挙動を支配する事象などの検討がみられる。二つ目は,.地盤を粒状体とする最近の研究動向マルチフェーズに対する解析技術の取り組みである。粒状体モデルの特徴は,個々の粒子の独立的な運動の取り粒状体力学は,個々の粒子の動きから物理法則を導い扱いができる点であるが,さらに水のような液体の作用て,連続体の力学構成式を得るためのものであった。地が加わる場合の地盤工学の課題も多いため,連成に取り盤を連続体の挙動として単に定式化するのではなく,物組まれてきている。三つ目は,微視的な観察技術の導入理的因果関係に基づいて定式化とするためのものであっによる解明である。最も注目されているものの一つがた。これに,個別要素法が提案されることで,個々の粒X 線 CT 技術の導入であり,土の挙動下の連続的な可視子の動きを直接とらえ,地盤の変形挙動を取り扱おうと化によって,粒状体内の個々の粒子の動きや,粒子特性いう動きが加わり,微視的地盤力学としての現象の理解の役割が明らかにされてきている。が飛躍的に進んできた。これとともに,研究面の情報交2発表される内容は,研究的には受け入れられるものが地盤工学会誌,―() 総説多いが,この成果がどのように将来的に役に立つかが見担保が求められている。それぞれのモデル化で抱えてい通せないものも正直ある。その点,先に紹介したご意見るレベルや深さが異なるとはいえ,同様の信頼性が確保は一理ある。一方で,直感的かつ工学全般に受けいれらされることになれば,その差が縮まることも予想される。れる用語が用いられていることから,他の工学の分野と. 解析の対象となる事象の拡大の交流が活発に行われるという特徴もある。地盤工学に含まれる課題が,多様化するだけでなく拡このような集会では,しばしば粒状体としての土をモ大している。そのため,課題の解決に欠かせない解析手デル化し,土質力学の教科書がどこまで書き換えられる法の今後について考えるためには,どのような解析が求かという話題が挙がる。粒状体としてのモデル化が受けめられるようになるかによる。地盤工学会が示す地盤工入れられるようになるためには,粒状土質力学というよ学の未来像についてみてみると,数値解析の未来像は,うな本の出版は必要な過程であるといえる。時間的・空間的なスケールの拡大や,対象となる現象の.地盤のモデル化の今後は拡大が指摘され,例えば,リアルタイム施工解析・災害予測解析,地盤堆積過程の再現・環境変化に対する長期歴史的にみれば,連続体としてモデル化されて取り扱予測などが,具体的な対象として明示されている。これわれる場合が多い。特に実務的にみると,圧倒的に連続は,例えば,大規模災害や複合災害の被害域や規模を推体としての適用であり,その比ではない。電子図書館の定することに対する要求である。さらに,被害の規模に検索システムを使って,地盤工学研究発表会の発表論文応じた対策の設計をより現実的に議論するために,数値を検索した。都合,論文タイトルに所定の用語が含まれシミュレーションには,これまで以上により現実的な結ているかについての検索である。連続体に関連付けられ果が得られることが期待されるようになっている。このる有限要素法や構成式を論文タイトルに含む論文数が中で再現されるべき変状のレベルは,地表面にわずかに210 + 164 編に対し,粒状体に関連付けられる個別要素現れる程度から,地表面へのすべり領域の顕在化,土塊法を論文タイトルに含む論文数は125編である。また,のすべり,すべり土塊の流動化にまで及ぶ。このような個別要素法がタイトルにある論文は 1982 年に登場して場合の地盤モデルでは何が最適なのか現状では,連続いるのに対し,有限要素法を含む論文は 1969 年,構成体か粒状体のいずれで十分な予測が可能かは明言できる式を含むものは 1971 年から発表されている。土質力学状況ではないといえる。として学問体系の構成からみて,連続体としての取り扱いが多くなるのは,自然といえる。この二つのモデル化の勢力図が,将来にわたってこのままかは,今後の動向によるところもあるといえる。.おわりに地盤は,連続体か,粒状体かという主題を頂いた。研究面では,連続体としてのモデル化から,徐々に粒状体. 研究における微視的視点の深化としてのモデル化が受け入れられつつあると感じている。広辞苑によると,分析は,「ある物事を分解して,そこれに対して,実務面で言えば,連続体とする場合がやれを成立させている成分・要素・側面を明らかにするこはり多い。と」とある。 20 年前は,地盤の挙動を分析するために今後は,それぞれのモデル化の特長が活かされる課題再分割された要素の挙動を明らかにすることが最先端のがより明確にされるようになると思われる。このような研究におけるとらえ方であった。この 10 年では,要素中で,研究者・技術者がモデル化を使い分けすることもの挙動を分析するため,さらに分割された要素あるいは,重要ではないかと考える。各々のモデル化が,どこまで粒子そのものの挙動を明らかにすることが,研究の最先適用可能かを考えるという立場が重要であることを重々端となってきた。さらに言えば,粒子の挙動を明らかに承知の上で,適材適所も必要ではないかと思う。それ以するために,粒子特性を検討するような研究もある。こ上に,問題の性質とそれに対する地盤の挙動の本質を分のように,最先端の研究のアプローチが微視的な視点に析しようとすることが重要だと考える。向けられる傾向は,今後も進んでいくことが予想されるため,粒状体としての取り扱いが重視されるといえる。. 数値解析結果に対する信頼性評価現在,数値解析の結果に対する信頼性や妥当性をどのように確保するかについて,検討が進められている。連続体としてモデル化する場合では,解析結果が解析者の経験や能力に依存することが指摘されている。誤差を定量化する考え方など,いわゆるシミュレーション技術の性能規定の検討が求められている。粒状体モデルでの解析では,解析法の検証にくわえて,モデル化の妥当性のJuly, 2018参考文献1)2)3)4)5)井上達雄弾性力学の基礎,日刊工業新聞社,1979.佐竹正雄連続体の力学 序説,彰国社,2000.Y.C. フォン連続体の力学入門,培風館,1980.最上武雄粒状体の力学,土と基礎,1967.佐竹正雄粒状体の力学,地学雑誌,Vol. 98, No. 6, pp.104~111, 1989.6) 土質工学会粒状体の力学,1993.7) 太田秀樹カムクレイに学ぶ 3.模索―新事実発見―の時代,土と基礎,Vol. 41, No. 8, pp. 69~76, 1993.(原稿受理2018.4.2)3
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  • タイトル
  • 連続体としての地盤のモデル化(<特集>地盤は連続体なのか? 粒状体なのか?)
  • 著者
  • 渦岡 良介
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 4〜5
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260006
  • 内容
  • 連続体としての地盤のモデル化Modeling of Soil as a Continuum Body渦岡良介(うずおか京都大学防災研究所りょうすけ)教授多孔質体理論における不飽和土のモデル化の概念を図. は じ め に―に示す。実際の不飽和土は,図―a)のように土粒ここでは数値解析における連続体としての地盤のモデ子が構成する複雑な三次元構造の土骨格とその間隙に存ル化について解説する。連続体とは,物理量が連続的に在する間隙水や間隙空気から成っている。多孔質体理論分布している空間領域1)であり,例えば,密度はある領では,図― b )のように土骨格・間隙水・間隙空気の域の質量/体積の極限値(体積を無限小)で定義され,各相を平均化した連続体を仮定する。この平均化では,これが物体のいたるところで定義できるものである2)。次式の体積比 na を用いている。この定義によれば,土粒子や水であっても原子のスケールでみれば連続体でなくなるが,工学上は問題に適したVa,Vn a=3na=1 ……………………………………(1)∑a=1スケールで平均化(平滑化とも呼ばれる)して連続体をここに, Va は各相の体積, V は全体の体積, a は各相仮定している。地盤工学では,砂質土のように土粒子がの指標(a=1土骨格 s,a=2間隙水 w,a=1間隙目に見えるスケールになるため,工学的にも粒状体か空気 a)である。体積比 na の全相の総和は 1 となる。さ連続体かという議論になっている。したがって,土らに,図―c)のように平均化された各相の連続体が独粒子スケールのミクロな挙動が,対象としている問題に立に運動すると仮定する。この際,各相の間には相互作おいて重要なのか用を考慮する(この相互作用のモデル化は構成式の一つ連続体としてモデル化した場合に,構成式がその挙動を表現できるのかが連続体のモデル化で重要となる。となる)。図では面で表現しているが,理論上は点であり,運動を考える時点において,平均化された各相が空はじめに,連続体としてのモデル化で広く用いられて間上の一点で重ね合わせられている。これらの仮定に基いる多孔質体理論と保存則について概説する。次に,解づくことで,平均化された各相の連続体に連続体力学を析で必要となる各種の構成式,各種の数値解析手法を紹適用でき,これまで蓄積されてきた連続体力学やその数介する。なお,構成式や数値解析手法の詳細については,値解析手法が適用できる。この点が,連続体としての地地盤工学会の書籍3)~5)などを参照いただきたい。盤のモデル化の最大の長所である。一方,上記のような.多孔質体理論と保存則平均化によるマクロなモデル化の適用性が課題である。各相の接触面に着目したミクロなモデル化も試みられて. 多孔質体理論いるが,最終的にはあるスケールでの平均化が必要とな土を連続体として扱う多くの解析手法は,多孔質体理るため,ミクロな挙動を平均化したなんらかの構成式が論に基づいている。多孔質体理論は,固体である多孔質必要となる。土粒子の集合体である土骨格の挙動もその体と間隙中の流体の運動のモデル化であり,地盤工学だ間隙に存在する間隙水・間隙空気の挙動も,対象とするけでなく,材料工学や生体工学など幅広い分野で利用さスケールとそれを表現するマクロな構成式次第というこれている。その歴史は de Boer(デ・ボア)6)により紹介とになる。されており, 20 世紀においては Terzaghi (テルツァー. 保存則ギ)や Fillunger (フィルンゲル)に始まり, Biot (ビ各相に対する質量保存則は次式で表せる。オ)による一般化を経て,様々な地盤工学上の問題に適用されるようになっている7),8)。& ra+div(rava)=mâ a,&t3mâ a=0 ……………………(2)∑a=1ここに,ra は各相の密度(図―の b)),密度の上付き添え字 R は実質密度を表す),va は各相の速度ベクトル,mâ a は各相間の質量交換項(全相の総和はゼロ)である。また,各相に対する運動量保存則は次式で表せる。3raaa=divsa+raba+ âpa,âpa=0 …………………(3)∑a=1ここに, aa は各相の加速度ベクトル, sa は各相の応力図―4多孔質体理論による不飽和土のモデル化テンソル, ba は各相の物体力ベクトル, âpa は各相間の地盤工学会誌,―() 論説相互作用力ベクトル(全相の総和はゼロ)である。以上のように一相系に対する連続体力学との違いは,各物理量が各相で平均化された値となっていること,各相間の質量交換や相互作用力があることである。その他,角運動量,エネルギーの保存則も対象とする問題によっては必要となるが,基本的な考え方は同様である。. 構成式図―式( 1 )~式( 3 )には多数の変数が含まれており,実際土粒子・室内試験・実物のスケールの概念. 時間的な離散化に解くためにはこれらの変数と解くべき未知数の関係が式( 2 )や式( 3 )における,加速度・速度・変位の関係必要となる。未知数は各相の変位や圧力となるが,このは時間積分法で計算される。加速度を考慮しない準静的選択によっていくつかの定式化(例えば,土骨格の変位問題では差分法が,動的問題では数値計算上のパラメーと間隙水圧を未知数とする up定式化8)など)が提案されている。タを導入したニューマークの b 法などが用いられている。いずれの手法でも,時間を有限個に分割することか. 基本的な構成式ら時間間隔が必要となり,これが時間軸における最小ス各相の実質密度,各相の応力,各相間の質量交換,各ケールになる。対象とする問題の物理量の時間変化に応相間の相互作用力を未知数と関連付ける構成式が必要となる。実質密度については圧力との関係を表す構成式が,応力については有効応力と間隙圧との関係を表す構成式が,相互作用については間隙流体の相対速度との関係をじて適切な分割が必要となる。.おわりに連続体としての地盤のモデル化について,多孔質体理表す構成式(ダルシー則)が用いられる。論と構成式,その空間的・時間的離散化を概説した。特. 土骨格の有効応力とひずみの関係に粒状体としてのモデル化との対比を念頭に,連続体と有効応力とひずみの関係は狭い意味で構成式と呼ばれしてモデル化する際のスケールを意識した。例えば,三ている。変形解析では,弾塑性体,弾粘塑性体などの弾軸試験から得られた材料パラメータを用いた構成式によ塑性理論に基づくものやマイクロメカニクスに基づくもる実物の有限要素法による解析は,実務に貢献してきた。のなどがある。極限解析では,剛塑性体が用いられる。しかし,地盤の不均質性や室内試験における結果のばらこれらの構成式は,前述のようにあるスケールでの平均つきに対する評価はこれからの課題であり,数値解析の化に基づいて決定されている。例えば,有効応力とひず信頼性を高める必要がある。また,対象とする現象も基みの関係は,図―に示すように土粒子レベルのミクロ準化されている試験では再現できないものに広がっていなスケールと実物の地盤のスケールの中間に位置する室る。例えば,パイピングのような侵食問題では,土粒子内試験のスケールで検討される場合が多い。実物の地盤スケールでの考察が必要であり,それを平均化した構成を連続体でモデル化した場合,この室内試験のスケール式に反映する工夫が必要である。が実物では点となり,これ以下のスケールでの挙動は無視されることになる。.数値解析手法. 空間的な離散化式( 2 )や式( 3 )の空間的な離散化には,有限差分法参1)2)3)(FDM),有限要素法(FEM)などが用いられる。従来は,変形前後の配置(物体の座標)の変化を無視した微小変形解析が多用されていたが,最近ではこの変化を考4)5)慮した有限変形解析も普及している。また,クラックのような不連続変形を考慮する手法,計算格子(メッシュ)6)をなくして大変形の扱いを容易にした粒子法などのメッシュレス法もある。いずれの手法でも,空間を有限個に7)分割することからメッシュの間隔や粒子の影響範囲のモデル化が必要となり,これが空間における最小スケールになる。対象とする問題の物理量の空間勾配に応じて十分に小さい分割となるよう,分割を変えて収束性を確認する必要がある。8)考文献徳岡辰雄・杉山 勝有理連続体力学の基礎,共立出版,1999.Y. C. ファン連続体の力学入門,改訂版,培風館,1980.地盤工学会地盤の変形解析―基礎理論から応用まで―,地盤工学・基礎理論シリーズ1, 2002.地盤工学会地盤の動的解析―基礎理論から応用まで―,地盤工学・基礎理論シリーズ2, 2007.地盤工学会土の弾塑性構成モデル,地盤工学・基礎理論シリーズ 3, 2009.de Boer, R.: Theory of Porous Media, Highlights inHistorical Development and Current State, SpringerVerlag Berlin Heidelberg, 2000.Lewis, R. W. and Schre‰er, B. A.: The Finite ElementMethod in the Static and Dynamic Deformation and Consolidation of Porous Media, Second edition, John Wiley& Sons Ltd., New York, 1998.Zienkiewicz, O. C., Chan, A. H. C., Pastor, M., Schre‰er,B. A. and Shiomi, T.: Computational Geomechanics withSpecial Reference to Earthquake Engineering, JohnWiley & Sons Ltd., New York, 1999.(原稿受理July, 20182018.4.19)5
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  • タイトル
  • 粒状体としての地盤のモデル化(<特集>地盤は連続体なのか? 粒状体なのか?)
  • 著者
  • 前田 健一
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 6〜7
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260007
  • 内容
  • 粒状体としての地盤のモデル化Modelling of a Soil as a Granular Body前田健一(まえだ名古屋工業大学. は じ め にけんいち)教授また,粒状体の解析手法の代表である DEM が Cundall(カンドール)らによって提案されてから既に約40本稿では,数値計算における粒状体としての地盤のモ年以上が経過している。この間様々な解析法が提案されデル化について解説する。物質の構成を粒子とした力学研究レベルで用いられてきたが,当初は実務への適用は対象を粒状体,粉体,離散体などと呼び,様々な研究分ほとんど進まなかった。しかし,コンピュータの性能が野で多くの成果が挙げられてきた。アプローチとしてはある閾値を超えたここ十数年で実務問題に応用しようと大きく二つに分けられる。実験や数値解析によって土要する流れが加速した。これは,DEM はパラメータが少素スケールや地盤構造物スケールの内部では何が起きてなく,物理的意味が単純なわりに,不連続な材料についいるのかをより小さな粒子スケールで観察し,粒子の幾て大きな変形,接触・剥離,崩壊後の複雑な挙動を再現何や粒子の配置,粒子間のすべりや回転などの運動に着できる解析手法として,その有用性が認められ始めたこ目する「微視化」と,粒子同士の相互作用から粒子群やとを意味している。さらに,連続体近似を用いれば応力間隙の繋がりといったより大きなスケールを介してさらやひずみを知ることができる点も魅力的である。このよに大きなスケールの特徴を記述する「粗視化」である。うな数値実験は問題に潜む「なぜ」を浮き彫りにする強得られた知見は,科学としての成果だけでなく,実問題力な道具となる。さらに,使い手がそのメカニズムを考での現象の理解を深めたり解決に役立ったりし始めていえることで設計や対策に役立つものとなる。ただしる。DEM では,大きな境界値問題を直接計算するためにはここでは,粒状体のモデリングの特徴やその発展を概粒子数が多く必要となり,難しいのが現状である。説し,解析手法として代表的な個別要素法( Discrete. 「土らしさ」の表現Element Method 以下, DEM と略す)を紹介する。解析を進めると,「土らしさ」とは何か,それをどの地盤工学に関わる粒状体としての捉え方1),解析手法にレベルまでどのように表現するのか,ということが解析関する詳細については,地盤工学会誌の過去の講座2)な者の腕の見せ所ということに気づかされる。例えば,円どを参照して頂きたい。形粒子を用いた場合計算時間は短くなる。しかし,実際.粒状体の研究における理論の砂と同様の高い内部摩擦角を得るために粒子間摩擦係数を限りなく大きくしても,内部摩擦角は一向に大きく. マイクロメカニクスならず,供試体は強い正のダイレイタンシー特性を示す。粒状体の力学に関する研究は様々な分野に拡張し発展一方,粒子に少し凹凸を付ける(複数の円形粒子を結合してきた。理学では非平衡統計物理学において,粒子がして 1 つの非円形粒子とする)だけで十分な強度が発ギシギシ,ガリガリとひしめき合った高濃度粒子系,あ現するようになり,圧縮量も増加する。このように一見るいは散逸粒子系力学3) と呼ばれ, Nature や Physical不思議ともいえる現象は粒子個々の動きに着目しても理review などに多くの論文が発表されている。特に,粒解できないし,連続体として眺めても不可解なままであ子の非弾性衝突や摩擦現象は,古くて,かつ,新しいる。土内部の粒子の接触構造スケールでの安定が粒子間テーマで,興味深い発見が続いている。また,材料工学の摩擦だけでなく粒子回転抵抗に起因するからである。でも,様々な材料物性の微視構造に着目した研究,マル結局,土らしさを理解・表現するためには,粒子の配チスケール,マルチフィジックス解析の研究などが精力置だけでなく粒子形状,粒度分布など幾何学特性や粒子的に行われてきた。これは,計算機の能力の飛躍的な進破砕の考慮が重要となる。土の構成モデルの開発におい歩とたくさんの粒子の相互作用を直接計算する数値シミても,粒状性や粒子特性の力学挙動に及ぼす影響を考慮ュレーション手法の発展によって,これまで実験では観することは間違いなく有益である。測できなかった現象が詳細に検討できるようになったからと考えられる。それと並行して,計算される粒子レベ.数値解析手法ルの振る舞いと系全体の振る舞いを結び付けるためのマ. 空間的な離散化イクロメカニクス的視点に立った努力4)に依るところも粒状体を DEM でモデル化するには,質点の力学,振大きい。6動方程式と材料力学の基本的知識があればよく,計算プ地盤工学会誌,―() 論図―説粒状体による地盤のモデル化(左)現地盤(右)原粒子よりも大きな粒子でモデル化した解析地盤図―着目した粒子が周りの粒子から受ける接触力及び力―変位関係に従う,としている。接触面せん断方向も接触状態にある接点の様子同様である。さらに,結合した材料の表現には,ボンドモデルが用いられる。. 時間的な離散化粒子の移動量の算定として,最も広く用いられている方法は,動的陽解法で不釣合い力を加速度に分担させる方法である。安定した計算結果を得るためには,数値積分で適切な時間刻みを用いる必要がある。. パラメータの決定と相似則将来,より飛躍的に計算機が発達することは間違いない。しかし,それでも大規模化・複雑化・詳細化・長期図―粒子間の主な接触モデル化する計算対象を十分にカバーできるとは限らない。そこでの悩みの一つは,計算時間を抑えながらも適切な計ロセスの概要は次のようである。粒子要素の接触変形を算結果を得るような粒子特性(要素サイズなど)を設定直接解かずに剛体(質量 m )として扱い,各要素に作することである。同様の悩みは模型実験にもある。大規用する合力 F から(図―),ニュートンの運動の第二模や実物大の実験は,大規模計算を行うことに相当する。法則( F = ma )に基づいて要素の加速度 a を求め,時小型の 1 g 場での模型実験は多くの回数実施でき,上手間積分で速度,変位を計算し,更新された粒子の位置かに計画をすれば現象のトレンドを効率良く捉えることがら,接触関係を更新する。可能であるが,実物との間には寸法効果や応力レベルの粒子間の接触力は,粒子の相対変位・相対速度から接相違がある。そこで,小規模模型でも,遠心力載荷試験点の変位・速度から算出には接触モデルが用いられる。を行うことで応力レベル依存性は考慮されるが,相似則これは,粒子同士が接触して,力の伝達,粒子回転,粒を満足させる工夫が必要である。要素サイズなどの粒子子間滑りが発生する接触物理モデルであり,フォークト特性についても,相似則のような理論の構築と工学的判モデル(図―)が広く用いられる。ばね係数(kn,ks)断を行うことが重要である。のばね,粘性係数( cn , cs)のダッシュポット,粒子間摩擦係数 m のスライダーの 3 つのモデルが導入される。.おわりに粘性係数 c は,臨界減衰時の粘性係数 ccr (= ( 2mk))今後,DEM などの不連続体解析の適切な利用によっとの比,減衰定数 h (≡ c / ccr )によって設定される( hて,これまで以上に,土の力学や実務の「なぜ」に答え= 1 は臨界減衰を示す)。つまり,粒子間には減衰振動ることが,大いに期待される。さらに,未だ明確な力学方程式が成り立っている。的イメージが薄い粘土や不飽和土などの力学現象解明,ここで,図―右のように,接する 2 球に対して,従来の有効応力の概念に囚われない粒子と広範な速度を接触面の法線方向に力 N が作用したつり合い状態を考持つ流体との相互作用は,水際地盤工学や土砂輸送や液える。実際には,接触部分(幅 b)では局所的に変形が状化,地盤の形成過程解明においても重要といえる。生じて応力が発生し,この合計が接触力となり, N に対する反力となる。弾性体であれば弾性接触理論に基づき計算可能であり,最大のへこみ量 dn と荷重 N との関係が導かれる。ただし, dn は粒子の半径と比較すると小さい状態が理論の対象である。そこで,DEM ではこの接触部分の変形・応力の計算による接触力の算定というプロセスを単純化するために,粒子は剛体であるとし,接する 2 球は,粒子の半径と比較すると小さなオーバラップ量 dn を互いに許し,接触力は接触部分に定めたJuly, 2018参考文献1)TC35 国内委員会講座 粒子特性の評価と工学的意義,土と基礎,Vol. 55, No. 4~No. 9, 2007.2) 前田健一・中田幸男・松島亘志・森口周二・小山倫史講座 地盤工学のための個別要素法,地盤工学会誌,Vol. 63, No. 4~No. 9, 2015.3) 早川尚男散逸粒子系の力学,岩波書店,2003.4) M. Oda and K. Iwashita: An Introduction: Mechanics ofGranular Materials, CRC Press, p. 400, 1999.(原稿受理2018.4.22)7
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  • タイトル
  • 粒子法による地盤解析に関する一考察(<特集>地盤は連続体なのか? 粒状体なのか?)
  • 著者
  • 野々山 栄人・宮田 喜壽
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 8〜9
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260008
  • 内容
  • 報告粒子法による地盤解析に関する一考察A Study of Geotechnical Analysis using SPH Method野々山栄人(ののやま防衛大学校.ひでと)宮助教はじめに田喜壽(みやた防衛大学校よしひさ)教授た,運動方程式と質量保存式を強形式で解くため,解析対象は,飽和・不飽和地盤まで計算可能である。これま東日本大震災以降,想定を超えた事象への対応についでに,流動土砂を疑似粘性流体で解析した事例6),地盤て関心が高まっている。構造工学の分野では,通常は想流体の相互作用を解析した事例7) ,固・液・気三相系定しない作用・事象に対しても,構造物単体あるいはその解析事例8) ,二相混合体理論に基づく土/水連成解析のシステムが破滅的な状況に陥らないように設計する必に拡張した解析事例9)なども報告されている。有限要素要性が広く認識されるようになってきた。地盤工学の分法や個別要素法とのカップリングに関する研究10),11) も野においても,例えば,土構造物や斜面が地震等によっ行われている。一方で,粒子法は,計算精度,境界条件て被害を受けた場合,隣接する道路や家屋にどのようなの処理,計算時間などについて課題があることが指摘さ影響を及ぼすかを予め検討し,その対策を設計で考慮すれている。例えば,粒子法で計算された大変形挙動(変る必要性が指摘されるようになってきた。このような検位場)は全体の傾向が現場や模型実験の結果とよく一致討には,実際の事例を収集し,大型実験などで現象を十していたとしても,応力場やひずみ場の計算結果の妥当分に理解することがまず大切である。その次のステップ性については十分に検証されていない。基本的に,有限として,地盤の崩壊挙動を予測し,対策の有効性を検討要素法などに比べ計算の厳密性に欠けるため,個々の問するための解析法の確立が必要である。題ごとにその適用性を十分に明らかにする必要がある。地盤の崩壊後までの挙動を予測する方法として,数値現在では,それらの課題解決に向けて,様々な取り組み解析が考えられる。地盤工学の分野では様々な数値解析が進められている12) 。計算時間についても,計算環境が既に実務で用いられている。ここで,連続体解析としと解法の高度化によって高速化が進められている。て有限要素法と粒子法,離散体解析として個別要素法1)の適用範囲を,一般的な性能設計で定義されている各種.粒子法による解析例限界状態に対して整理したものを表―に示す。それぞここでは,擁壁の安定問題を例に挙げ,常時から崩壊れの解析法に対して,その適用範囲を広げるための研究後までの過程を粒子法で計算した結果を紹介する。解析が現在行われているので,この分類は暫定的であるが,の概要を図―に示す。解析対象は,壁高 5 m の重力崩壊後までを再現可能な解析法として,不連続体解析に式擁壁である。解析パラメータは図―に示した通りで分類される個別要素法や連続体解析に分類される粒子法あり,三種類の内部摩擦角 q を想定した。構成則には,(ラグランジュ型解法,ラグランジュオイラー連成型解関連流れ則に基づくドラッカープラーガーモデルを用法2))があることが理解される。本稿では,粒子法の一いた。今回の計算では,擁壁と地盤,擁壁や地盤と基礎種で,ラグランジュ型のメッシュフリー法である SPH地盤との相互作用については,特にモデル化をしなかっ法(以下,粒子法)3) に着目し,その特徴及び適用例をた。紹介する。.まず,自重を与え初期応力を計算した(常時の解析)。粒子法の特徴と適用例次に,擁壁に対し水平方向と高さ方向に一様な強制変位を擁壁外側に与えて,静止状態から主働状態への推移を粒子法は連続体近似に基づく解析手法であるため,設計算した(使用限界から終局限界の解析)。擁壁に作用定が難しい粒子同士の相互作用定数でなく,土のマスとする土圧がほぼ一定値になったときの計算結果としてせしての材料特性を解析に取り組むことができる4),5)。まん断ひずみ分布を図―に示す。擁壁の移動によって生じたせん断ひずみは直線状で,その水平面からなす角は表―本研究で考えている各解析手法の適用範囲+ q / 2 )と一致している。この極限解析の理論解( 45 °状態から更に崩壊後の擁壁背面の地盤の挙動を計算した。ここでは,擁壁の機能が完全に損なわれたと仮定して,擁壁を瞬間的に取り除くという最も簡易な条件を与えて計算した。得られた地盤崩壊後の様子を図―に示す。また,内部摩擦角の異なる 3 ケースについての崩壊土8地盤工学会誌,―() 報告再現するという視点が大切だろう。また,複数のハザードが同時に発生するような複雑な条件に対し,このような解析法を適用して被災リスクを定量的に見積もる方法を確立できれば,地盤力学の役割が多くの方に理解して頂けると考える。図―解析概要謝辞本研究は科学研究費補助金( 17H03309)による助成を受け実施したものであり,ここに謝意を表します。参1)2)図―主働状態時の地盤の様子(せん断ひずみ分布,q=25°)3)4)図―崩壊後の最終形状(せん断ひずみ分布,q=25°)5)6)7)図―崩壊土砂先端の水平方向の移動距離の時刻歴8)砂先端の水平方向の移動距離の時刻歴を図―に示す。粒子法は常時から崩壊時の地盤の変形と運動,そして再びつりあい条件を満たし崩壊土砂が静止するまでを計算することができる。9). お わ り に今回,粒子法による地盤解析について紹介するために,10)簡易な条件のもとでの計算結果を示した。粒子法の解法に,.で挙げた課題に対する高度化や更に高度な構成モデルを導入するなどすれば,より現実的な計算結果を得ることできる。数値解析を行う上で大切なことは,実際11)の現象の再現性を確認することであり,そのためには三次元効果や動的問題を対象とする場合には地震波の伝搬効果などを考慮できるように解法の高度化を行う必要がある。先に表―に各種解法の適用性について考察したが,粒子法だけですべての過程を再現できるようにするというより,それぞれの解析法の利点を考慮し,複数の12)考文献Cundall, P. A. and Strack, O. D. L.: A discrete numericalmodel for granular assembles, G áeotechnique, Vol. 29,No. 1, pp. 4765, 1979.Sulsky, D., Chen, Z. and Schreyer, H. L.: A particlemethod for historydependent materials, ComputerMethods in Applied and Engineering, Vol. 118, pp. 179196, 1994.Gingold, R. A. and Monaghan, J. J.: Smoothed particlehydrodynamics: theory and application to nonsphericalstars, Monthly Notices of the Royal Astronomical Society, Vol. 181, pp. 375389, 1977.Bui, H. H., Fukagawa, K., Sako, K. and Wells, J. C.:Slope stability analysis and discontinuous slope failuresimulation by elasto plastic smoothed particlehydrodynamics (SPH), G áeotechnique, Vol. 61, No. 7, pp.565574, 2011.Nonoyama, H., Moriguchi, S., Sawada, K. and Yashima,A.: Slope stability analysis using smoothed particlehydrodynamics (SPH) method, Soils and Foundations,Vol. 55, No. 2, pp. 458470, 2015.Pastor, M., Haddad, B., Sorbino, G., Cuomo, S. andDrempetic, V.: A depthintegrated, coupled SPH modelfor ‰owlike landslides and related phenomena, International Journal for Numerical and Analytical Methods inGeomechanics, Vol. 33, pp. 143172, 2009.今瀬達也・前田健一・三宅達夫・鶴ケ崎和博・澤田豊・角田紘子津波力を受ける捨石マウンド―海底地盤の透水現象に着目した海岸構造物の安定性,土木学会論,Vol.67, No. 1, pp. 133~144, 2011.文集 A2(応用力学)Maeda, K., and Sakai, H.: Seepage failure and erosion ofground with air bubble dynamics, ASCE, Geoenvironmental Engineering and Geotechnics, GPS204, pp. 261266, 2010.Blanc, T. and Pastor, M.: A stabilized Fractional Step,RungeKutta Taylor SPH algorithm for coupledproblems in Geomechanics, Computer Methods in Applied Mechanics and Engineering, Vol. 221222, pp. 4153, 2012.ChuzelMarmot, Y., Ortiz, R. and Combescure, A.:Three dimensional SPHFEM gluing for simulation offast impacts on concrete slabs, Computers and Structures, Vol. 89, pp. 24842494, 2011.岩本哲也・中瀬 仁・西浦泰介・東山和博・菅野高弘・八尋明彦 GPGPU を用いた SPH DEM カップリング解析による津波越流実験の再現計算,地震工学論文集,Vol. 70, No. 4, pp. I_295~I_303, 2014.例えば,佐久間茉由・竹山智英・高橋章浩土/水連成SPH 法による斜面変形解析,土木学会 第18回応用力学シンポジウム講演概要集, No. 100059, pp. 117 ~ 118,2015.(原稿受理2018.3.30)解析法を合理的に組み合わせて対象とする現象を予測・July, 20189
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  • タイトル
  • 粒子・要素混合法を用いた数値計算法と実践(<特集>地盤は連続体なのか? 粒状体なのか?)
  • 著者
  • 桐山 貴俊・肥後 陽介・小林 聖二・遠藤 和雄
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 10〜13
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260009
  • 内容
  • 報告粒子・要素混合法を用いた数値計算法と実践Application of ParticleElement Coupled Numerical Method桐山貴俊(きりやまたかとし)肥後株 技術研究所清水建設小林聖二(こばやし陽介(ひご京都大学せいじ)株 土木技術本部清水建設遠藤和ようすけ)准教授雄(えんどうかずお)株 土木技術本部清水建設. は じ め に土の基本構成要素は土粒子であり,その集合体としての地盤材料は本来不連続体的材料である。しかし,工学における対象物は土粒子よりもはるかに大きいスケールを持ち,室内試験においても土粒子スケールの挙動解析から巨視的応答を得るのは困難であるため,地盤材料は図―補間関数毎に異なる支配領域図―形状関数(a)とその導関数(b)(MPM と GIMP を比較)連続体としてモデル化し,不連続体的性質及びそれに起因する非線形的力学特性は構成式の中で表現するのが合理的と考えられてきた。一方,近年,激甚化する豪雨災害や地震時の液状化に伴う地盤の流動的大変形や河川堤防の越流時の侵食など,取り扱う土構造物の変形挙動は微小変形から剥離を含む大変形まで広範になってきている。つまり,地盤材料を連続体的に取り扱うか不連続体的に取り扱うかは,表現しようとする変形の性質やひずみレベルに依存する。近年広く認知されるようになった粒子法は,地盤材料の大変形の解析に特に優位性を有する。本稿では,粒子の支配領域に異なる積分法を適用し,このような連続体的及び不連続体的な大変形の双方を表現する数値計算法の可能性を示す。.計算格子を利用した粒子法著者らは,大変形下であっても要素形状が破綻することのない粒子法を地盤の変形問題に適用することに取り組んでいる。近年は,粒子の支配領域を考慮することで,粒子配置の粗密を考慮することを可能とする新しい計算表的な補間関数を用いた場合,粒子が定義する支配領域法を提案している。これまで種々の補間関数が提案されを図―に模式的に示す。ており,著者らは二次元,三次元における任意形状を表図―に示す補間関数の内,後述する粒子・要素混合現しうる補間関数(Arbitrary Particle Domain Interpo-法の実践で使用する uGIMP 法,APDI 法について詳述lation Method以下,APDI法)を提案してきた1)。する。 Sulsky らが提案した Original MPM は,計算格提案法は粒子に対し任意形状の支配領域を考慮するこ子に対して有限要素法で用いる形状関数を用いて物理量とであたかも有限要素法の要素挙動を可能とした手法でを マ ッ ピ ン グ し て い た3) 。 当 初 提 案 さ れ た Originalある。提案する数値計算法は,一連の計算過程を,物理MPM は計算格子を粒子が通過する際の数値振動が問題空間と計算空間を分けて進める手法である。流体力学でとされ,その後, Bardenhagen & Kober が粒子の支配は PIC 法2) ,固体力学では Material Point Method (以領域を考慮した GIMP 法を提案した4)。図―に一次元下,MPM)3)で代表される手法を発展させた数値計算法空間における Original MPM, GIMP 法で使用する補間である。これら計算格子を用いる数値計算法は,物理空関数及び補間関数の導関数をそれぞれ示す。横軸は計算間と計算空間を繋ぐ補間関数が計算法としての根幹であ格子点と粒子座標の相対距離を表す(原点では粒子と計り,補間関数の定義により様々な変形挙動を表現できる算格子が一致する)。図―(b)に着目すれば,Originalようになる。固体材料を対象とした場合に用いられる代MPM の場合,関数が原点を境に正側から負側へ急変す10地盤工学会誌,―() 報告る。これが数値振動の原因である。一方, GIMP 法のAPDI 法を採用する方法である。 uGIMP 法を用いた領場合,粒子の支配領域を考慮するため,支配領域内で徐域は粒子性が高く不連続的な大変形下であっても堅牢な々にその値を変化させることで数値振動は発生しない。計算性能を示す。これとは対照に,APDI 法を用いた領Bardenhagen & Kober は同じ論文で GIMP 法の実践の域は形状再現性が高く,連続的な大変形解析に有効であ一つとして contiguous particle GIMP 法( cpGIMP 法)る。提案法の概念図を図―に示す。 uGIMP 法に補間を例示し,自ら指摘した Original MPM の数値振動が領域は粒子性が高く,APDI 法による補間領域は要素性克服できることを示した。彼らはさらに, cpGIMP 法が高い。そのため,本稿では,両者による組み合わせ補は粒子の支配領域を逐次更新する手法であり,計算付加間法を粒子・要素混合法と呼称する。提案法では,異なが大きい点を指摘し,粒子の初期支配領域を継続的に使る補間法を組み合わせるため,異なる補間領域の境界部用 す る uniform / unchanged GIMP 法 ( uGIMP 法 ) をが存在する。 uGIMP 法, APDI 法の境界には,任意形提示した。本論では, GIMP 法自体は補間方法の概念状を考慮可能な APDI 法による粒子配置を uGIMP 法のを指し,具体的に実装可能な定式化である cpGIMP 法,粒子配置に一致するよう解像度を合わせて配置することuGIMP 法と区別する。Bardenhagen & Kober は同じ論で,物質の連続性を確保する。文で一次元の定式化を示した。 cpGIMP 法, uGIMP 法の多次元化に際して,長らく各軸方向の補間値を乗算に.基礎の支持力問題を用いた提案法の計算例より重ね合わせる方法が用いられてきた。これに対し,基礎の支持力問題を例に提案する粒子・要素混合法のSadeghirad らは多次元空間を考慮した補間関数を提案有効性を検証する。検証モデルとして,全領域に粒子をし,粒子の支配領域が,平行四辺形,任意四辺形を考慮配置した解析モデル及び基礎近傍に粒子を遠方に要素を可 能 な CPDI 法 及 び CPDI2 法 を 提 案 した5),6)。配置した解析モデルをそれぞれ作成し,同一の境界条件,Sadeghirad らは領域積分法として直接積分を採用して荷重条件による変形解析を実施した。図―に解析モデいた。直接積分の場合,三次元問題へ適用しようとするルを示す。対象性を考慮し左端に対象軸のある右半断面と式展開,数値計算法の実装の複雑さが急激に増加し,一般化が困難であった。著者らは領域積分法として数値積分法を導入することで,粒子に有限要素法の要素の機能を導入し,計算格子を利用する数値計算法として提案した。提案手法は APDI 法と呼称し,任意形状の支配領域を考慮可能な計算手法である。APDI 法で用いる補間関数の概念図を図―に示す。図中に示す Nap, Si はそれぞれ,粒子から領域を示す頂点への補間関数,各頂点から計算格子点への補間関数,を示す。.粒子・要素混合法ここまで粒子~計算格子間で用いる補間関数について図―提案法における補間方法の概念図と実装図説明してきた。この補間関数は粒子毎に使い分けることが可能である。著者らは,この特徴に着目し,物質点毎に異なる補間関数を採用することで,粒子配置の粗密を考慮する方法を開発した。提案する組み合わせは,大変形が予想される領域に uGIMP 法,それ以外の領域に図―July, 2018APDI 法における物理量補間方法の模式図図―粒子による解析モデルと粒子・要素混合モデル11 報告をモデル化している。対象軸上にある矩形領域は基礎を模擬している。図―(a)に示す解析モデルは全て.ニューマチックケーソン沈設解析の実施例uGIMP 法による粒子を配置した。図―( b )に示すモ提案する粒子・要素混合法の実践として,ニューマチデルでは,基礎近傍の大変形が予想される主変形領域でックケーソンの沈設に伴う周辺地盤の変形解析例を示は uGIMP 法による粒子,基礎から遠方の従変形領域です7) 。対象とするのは深さ 60 ( m ),幅 50 ( m )のケーソは APDI 法による粒子(要素)を配置した。いずれのンで,沈設に伴うケーソン直下地盤,周辺地盤への影響解析モデルも有限要素法の要素が配置されている様に見を評価する。モデルの範囲はケーソン着底時深度より下えるが,粒子の支配領域を図化しており,有限要素法の方に70(m),側方に125(m)の範囲を対象とした。通常要素とは似て非なるものである。外力条件として,基礎ニューマチックケーソンは地上で建造され沈設するが,重量を段階的に増加させ,自重により基礎を地盤に押し数値計算上は予め全ての構造物を建造したモデル化とし込む。漸増させた上載荷重と基礎直下の粒子の沈下量をた。有効重量は,別途作成した沈下関係にもとづき付与算出することで,基礎の接地圧~沈下関係を整理した。した。ケーソン近傍に粒子を,その周囲に要素を配置す解析条件,物性値は参考文献1)の条件を用いた。る解析モデルを用いた。計算格子幅は 0.5 m とし, 1 格図―は変形状況及び最大せん断ひずみ分布を示す。子あたり 4 粒子配置した。粒子の影響半径は 0.25 m で図中の色の濃淡は最大せん断ひずみの大きさを示す。結ある。解析モデル,解析条件を図―に示す。ニューマ果図は基礎地盤への貫入状況を示している。図―によチックケーソンは地盤掘削に伴い,ケーソン下に存在すれば,粒子を均等に敷き詰めた解析モデルと,粒子と要る地盤の鉛直支持力が減少し,自重外力が地盤の鉛直支素を組み合わせ粒子の粗密を考慮した解析モデル,それ持力を超過することで自沈する。この施工過程を考慮すぞれによる変形状況,最大せん断ひずみ分布は良く一致るために,ケーソン下に存在する地盤粒子を層厚 1 m×している。図―に示す接地圧~沈下関係もまた両解析60 ステップ実施することで深度60 m の沈設を再現した。モデルで良く一致しており,提案法は従来法と同等の計実装した解析コードは動的陽解法である。施工段階毎に算精度を有することが確認できる。また提案法は従来法自重外力と地盤内力が釣り合うよう,動的緩和法を用いに比べ約 1 / 2 の粒子数であり,解析に要した時間も従て,力の釣り合いを取った。各施工段階で力の釣り合い来法に比べ約 1 / 2 であった。提案法により計算負荷をを確認後,次ステップの地盤掘削を実施した。またケー大幅に低減できることを確認した。ソン側方地盤は,フリクションカット及び滑剤による強度変化が生じる。この条件を解析的に考慮するために,ケーソンの側方に接する粒子は,強度変化が生じたものと仮定し,材料毎(砂,粘土,砂礫)に物性変更条件を付与した。図―に各沈設深度における周辺地盤の最大せん断ひずみ分布を示す。図―(a)によれば,ケーソン近傍で地表の隆起が確認された。この隆起はケーソン刃先から図―図―12最大せん断ひずみコンター図(600 kPa 載荷時)接地圧~沈下関係によるモデル依存性の確認図―ニューマチックケーソン初期構築モデル地盤工学会誌,―() 報図―告ニューマチックケーソンの沈設解析(最大せん断ひずみコンター図)発達する作業室外側に向けた円弧すべりが原因である。図―(b)によれば,ケーソンは刃先近傍から作業室側に発達する円弧すべりによる破壊領域を地盤内に生じ,直下地盤が変形を伴い作業室内へ移動してくる様子が見られる。図―(c)によれば,ケーソン側方の構造物~地盤境界及び地層境界でせん断変形が集中する箇所が見られる。掘削深度の増大と共に地盤の引きずり込みにより,側方地盤の鉛直沈下が顕著となる。地盤深部における鉛直変形は,作業室内及びケーソン直下地盤では鉛直上向きの変形(隆起),側方地盤では鉛直下向きの変形図― 沈設深度により異なる刃先近傍地盤の滑り線(沈下),が顕著である計算結果を得た。図―に刃先近傍における地盤変形の模式図を示す。ケーソンのごく近傍では摩擦によってせん断破壊した土が剥離し,沈設さ3)れていくケーソンと共に下方へ移動する挙動も再現されている。. ま4)とめ本稿で示した解析手法は連続体力学に基づいた基礎方5)程式と構成モデルを用いているが,異なる離散化手法を組み合わせることによって,ケーソン近傍の摩擦による著しい土の不連続的大変形挙動と沈設に伴う大きな隆起などの連続的大変形挙動を再現できることを示した。参考文6)献1)桐山貴俊・肥後陽介計算格子を利用した領域積分数値計算法の地盤大変形問題への適用,土木学会論文集 A2(応用力学),Vol. 72, No. 2, I_155~I_165, 2016.2) F. H. Harlow: A Machine Calculation Method forHydrodynamic Problems. Los Alamos Scientiˆc Labora-July, 20187)tory report LAMS, 1956.Sulsky, D., Chen, Z. and Schreyer, H. L.: A particlemethod for historydependent materials, Comput. Methods Appl. Mech. Engrg., Vol. 118, pp179196, 1994.Bardenhagen, S. G. and Kober, E. M.: The generalizedinterpolation material point method, Computer Modelingin Engineering and Science, Vol. 5, No. 6, pp447495,2004.Sadeghirad, A., Brannon, R. M. and Burghardt, J.: Aconvected particle domain interpolation technique to extend applicability of the material point method for problems involving massive deformations, Int. J. Numer.Meth. Engng, Vol. 86, No. 12, pp. 14351456, 2011.Sadeghirad, A., Brannon, R. M. and Guilkey, J. E.: Secondorder convected particle domain interpolation(CPDI2) with enrichment for weak discontinuities atmaterial interfaces, Int. J. Numer. Meth. Engng, Vol. 95,No. 12, pp. 928952, 2013.小林聖二ほかニューマチックケーソン施工時の影響解析に対する粒子法の適用性,土木学会年次学術講演会,VI250, 2017.(原稿受理2018.3.27)13
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  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
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  • 2018/07/01
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  • jk201807260001
  • 内容
  • ਲਗदણඩघॊ঩ম੫঵भ੍ରध৾ভ੦૆भਲਗఁ୑॑৯੐खथஶ๨ග஼৔૥ୡ‫؞‬৉ೕ৹ਪपঢ়घॊૠત‫؞‬੦૆‫ق‬9RO‫ك‬َਲਗ঵ਜُ‫َ؜‬প৾ઇ୘ُऩनद‫ઁ்؜‬ऎ‫؜‬ओણ৷ৣऔः‫؛‬¾ ঩মभૼ୒॑৷ःञ৉ೕૼ୒भ35ன৫‫؛‬ਲਗ੧੯दभਝੑ‫؞‬઱ੵ঱भૼ୒৓ઐ௱षभણ৷‫؜‬ਲਗૼ୒঻भ୘ਛऩन‫؛‬¾ ೏৾েभ୘ਛ‫؜‬೏৾েषभ঩মૼ୒भ࿠්‫؛‬঩ময৾েभ૥ୡૼ୒॑ৢखञஶୁৡभ਱঱ऩन‫؛‬‫ٹ‬-$3$1(6( *(27(&+1,&$/ 62&,(7< 67$1'$5'6/DERUDWRU\ 7HVWLQJ 6WDQGDUGV RI *HRPDWHULDOV 9RO َ஼৔૥ୡ੦૆ُ‫ ق‬੦૆ઽஈ‫؜‬$ਖ਼ংॖথॲ‫كش‬,6%1 ৒੼‫؟‬৞‫؜‬ভ৩્੼‫؟‬৞‫ق‬ଛમ‫؜‬ઘશ‫ك‬‫୼ٮ‬ઌमYRO‫ٹ‬-$3$1(6( *(27(&+1,&$/ 62&,(7< 67$1'$5'6*HRWHFKQLFDO DQG *HRHQYLURQPHQWDO ,QYHVWLJDWLRQ0HWKRGV 9RO َ৉ೕ৹ਪ੦૆ُ‫ ق‬੦૆ઽஈ‫؜‬$ਖ਼ংॖথॲ‫كش‬,6%1 ৒੼‫؟‬৞‫؜‬ভ৩્੼‫؟‬৞‫ق‬ଛમ‫؜‬ઘશ‫ك‬‫୼ٮ‬ઌमYRO৉ೕੵ৾ভदम‫؜‬஧ম‫؞‬ஒমभ੡द຦஘प஡खऽोथःॊَ৉ೕ౫મ૥ୡभ্১धੰହُधَ৉ೕ৹ਪभ্১धੰହُभૠત‫؞‬੦૆‫ੰق‬ହ॑௾ऎ‫ك‬भஶ๨॑ৰ઱खथउॉ‫؜‬ऒभञल৸ඕभ໷ষऋ౥വखऽखञ‫؛‬ফ২प໷ষखञ9RO ‫ ؜‬ফ২प໷ষखञYROम‫॔؜‬४॔॑রੱपऊবप๔Ⴋऔो‫؜‬ব৔ਗद்ઁऎओણ৷ःञटःथःऽघ‫؛‬০৚৅໷खञ9RO‫ق‬ীၻ‫ك‬पम৉ೕ౫મ૥ୡ੦૆ध৉ೕ৹ਪ੦૆भੑ੦૆॑ઽஈःञखऽखञ‫؛‬ชశ‫؜‬঩মभ੦૆॑৷ःञਲਗ੧੯भਝੑ‫؜‬৹ਪ‫؜‬ਗবযૼ୒঻भ୘ਛ‫؜‬঩মभૼ୒॑৷ःञ৉ೕૼ୒भ35ன৫‫؜‬ਝੑ‫؞‬઱ੵ঱भૼ୒৓ઐ௱ৡभ੍ରऩनपओણ৷ःञटऌञःधઓःऽघ‫؛‬ऽञ‫؜‬প৾ઇ୘भৃपउऌऽखथु‫؜‬೏৾েषभ୘ਛ‫؜‬೏৾েपৌघॊ঩মૼ୒भ࿠්‫؜‬঩ময৾েभ૥ୡૼ୒॑ৢखञஶୁৡभੜਸऩनपुओણ৷ःञटऐोयౘःपோगऽघ‫؛‬䕔཰㘓≧ἣ䛾ヲ⣽䛿ᆅ┙ᕤᏛ఍䝩䞊䝮䝨䞊䝆䠄https://www.jiban.or.jp䠅䛻ᥖ㍕䛥䜜䛶䛔䜎䛩䚹䝃䜲䝖ෆ䜢䛂ⱥヂ䛃䛷᳨⣴䛧䛶䛟䛰䛥䛔䚹ओභোभ্১৾ভ঍‫ش‬঒ঌ‫ش‬४भછආභোঌ‫ش‬४‫ق‬KWWSZZZMJVVKRSSLQJQHW‫ك‬भ౎‫؜‬છ૲दुउେः੷ीःञटऐऽघ‫؛‬‫پ‬ভ৩્੼दभओභোम‫৾؜‬ভ঍‫ش‬঒ঌ‫ش‬४ऊैभභোप଒ॉऽघभद‫؜‬ओିਔऎटऔः‫؛‬
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  • 巨視的及び微視的観点から見たtijの概念の意義(<特集>地盤は連続体なのか? 粒状体なのか?)
  • 著者
  • 中井 照夫
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 18〜21
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260011
  • 内容
  • 報告巨視的及び微視的観点から見た tij の概念の意義Signiˆcance of tij Concept from Macroscopic and Microscopic View Points中井照夫(なかいてるお)株 地域地盤環境研究所・中部大学. は じ め に巨視的な観点からの地盤の挙動解析(連続体解析)と言えばカムクレイ・モデル1),2)等の弾塑性モデルによる有限要素解析,微視的な観点からの解析(粒状体解析)と言えば,個別要素法( DEM )等による解析を意味することが多い。しかし,連続体解析では,いくら数値解図―析法の精度や効率を上げても,使う構成モデルが要素と二次元応力状態での Mohr の応力円と応力パラメータして説明できる挙動以上のものは得られない。一方,粒状体解析では典型的な現象の再現ができても,実際地盤の挙動予測にそのまま使えるとは到底考えられない。著.二次元状態での応力パラメータ者の意見では,粒状体解析はあくまで実験や理論を補佐図―に示すように,主応力( s1, s3)が作用する二するあるいは代用する道具立ての一つである。近年,粒次 元 応 力 状 態 を 考 え る 。 二 次 元 モ デ ル で は , tmax 面状体解析と言えば DEM を想像するが,例えば小田3)ら(45°面)上の平均応力 s とせん断応力 t を使って定式化による土の微視的観察から得られた粒子接点角分布に関をすることが多い。この時,せん断・垂直応力比はする研究こそ先駆的な粒状体研究であると言えよう。t45° t s1-s3===sin qm0 ……………………………(1)s45° s s1+s3ところで,巨視的解析では,多くの場合( p, q)を応力パラメータとする構成モデルが使われ,その適用性は一方,村山8)は半世紀以上前に土は摩擦則に従う材料多くの場合三軸圧縮条件下だけで検証される。これは,だから 45 °面ではなく,( t / sN )max となる mobilized 面平均応力 p 及び偏差応力 q をベースとする金属塑性論か(最大稼動面とも呼ばれた)に着目すべきだと主張した。らの発展として地盤材料のモデルが開発されてきたことここでのせん断・垂直応力比はによる。その後現在まで,( p, q )を応力パラメータとt s 1- s 3==tan qm0 …………………………………(2)s N 2 s 1s 3したモデルでは三軸圧縮条件下以外では同じ材料パラメータで説明できないことが分かっていても(気にして式( 1 )であろうが,式( 2 )であろうが 2 つの応力パラいないのかもしれないが),地盤の解析に使われている。メータで表現するので,どちらでもよいとも考えられる平面ひずみ条件の盛土解析のような場合は,三軸圧縮条が,式(1)では応力比が 1 を超えると引張り領域になる件下の材料パラメータで近似的に対応できても,三次元のに対し,式(2)では無限大になっても引張り応力は発解析が必要とされる地盤の変形・破壊予測では,一般的生しない。どちらが扱い易いかは明白であろう。な三次元応力下の要素レベルの応力~ひずみ関係を唯一的に表せる構成モデルの Frame work がまず基本となる。三次元応力下の地盤材料の力学挙動を唯一的に表すた.三次元状態における弾塑性モデル. 正八面体面と空間活動面め,空間活動面( SMP)4)に始まり,それを発展させた三次元の構成モデルでは,等方性を仮定すると 3 主拡張した空間活動面(SMP)5),更にこの SMPの考え応力若しくは 3 つの応力パラメータ(不変量)で降伏方を一般化した tijの概念6)へと発展させてきた。30年以関数(塑性ポテンシャル)を記述できる。しかし,3 つ上も前の話である。本稿ではこの概念が実験結果に合わの変数を用いる関数は決めにくいので,実験事実を参考せるための既往の応力パラメータ( p, q)の修正ではなに,2 つの応力パラメータで定式化する。図―に示すく,地盤材料が摩擦則(せん断応力でなく応力比)に従ように,3 主応力(s1, s2, s3)が作用する時,各2 主応う材料であり,かつ応力比の変化とともに異方性が発達力間でせん断力が最大になる面が 3 つ定義できるし,する粒状体の性質を連続体に反映させたものであること各 2 主応力間でせん断・垂直応力比が最大になる面も 3を説明する。以前の「講座」7)でもつ定義できる。三次元空間においてせん断応力が最大にtij の考え方に触れたが,ここではその意義に絞って解説する。なる 3 つの面を共有する面が正八面体面( Octahedralplane )であり,せん断・垂直応力比が最大になる 3 つ18地盤工学会誌,―() 報カムクレイ型モデル( p, q)平面上の降伏曲面と応力の取り得る領の応力パラメータ域図―図―告( a ) 正 八 面 体 面 ( oct. 面 ) と ( b ) 空 間 活 動 面(SMP)図―の面を共有する面が空間活動面(SMP)4)となる。. ( p, q)を用いるモデルの特徴と問題点→図―は主応力空間に主応力ベクトル( OP )と正八面体面( ABC )を描いている。正八面対面の法線の方向余弦は( 1/ 3 , 1 / 3 , 1/ 3 )となるので, OP はこ図―図―の面に垂直な成分(ON)と平行な成分(NP)に分けら応力比ひずみ増分比関係応力・ひずみ関係れる。カムクレイ・モデル1),2)を始めとする多くの弾塑性モデルの降伏関数 f= 0 は,これらの成分に対応する2 つの応力パラメータ( p, q)を使って定式化される。p=11ON= (s1+s2+s3)=soct33q=313(s1-s2)2+(s2-s3)2+(s3-s1)2=toctNP=222図―………………………………………………………(3)そして,応力 sij 空間で直交則が成り立つとして,次式図―で塑性ひずみ増分の方向が計算される。de pij=L(&f&f &p &f &h=L+&sij&p &sij &h &sij)(ここに,h=q/p)………………………………………………………(4)oct. 面 上 の ひ ず み増分方向の実測値カムクレイ型モデルのoct. 面上の降伏曲面とひずみ増分方向下の試験( u = 15 °)ではひずみ増分方向は応, 30 °, 45 °力比が大きくなるに従い,半径方向(応力経路の方向)図―は( p, q )空間にカムクレイ型の降伏曲面( fから傾向を持って左側にずれる。同図において,中間主= 0)と直交則を模式的に描いている。上半分が三軸圧ひずみ de2 は u = 0 °方向では最少主ひずみ増分 de3 に等縮条件,下半分が三軸伸張条件を表す。応力と塑性ひず方向では最大主ひずみ増分 de1 に等ししくなり,u=60°み増分の共軸性から p 軸方向には塑性体積ひずみ増分くなる。すなわち,正八面体面上のひずみ増分方向の僅de pvかなズレは主ひずみ増分の評価に大きく影響する。( p,が,q 軸方向には塑性偏差ひずみ増分de pdが対応する。図―のプロットは正規圧密粘土の三軸圧縮及び伸張q)を用いたモデルでは図―からも分かるように正八試験結果( p = const. )の応力・ひずみ関係を,カムク面体面上の降伏曲面の形状は必然的に円であり,それかレイ型の応力及びひずみ増分パラメータで整理したものら計算されるひずみ増分方向は常に半径方向となる。である。また,図―は応力比ひずみ増分比関係の整以上のように,カムクレイ型の応力パラメータを用い理を示すが,圧縮側と伸張側で異なる関係となる(これた定式化では,中間主応力の影響が適切に考慮できないは図―の降伏曲面の形状が圧縮側と伸張側で異なるこ面と同じ問題点も必然的に持上に,前節の二次元の 45°とを意味する)。しかし,( p, q)を用いたモデル化ではつ。図―の圧縮側の q / p = 3の直線と伸張側の q / p =これらの関係が中間主応力の大きさに拘わらず成り立つ1.5 の直線はそれぞれ最小主応力 s3= 0 の状態を表し,ことを前提とする。図―は同じ試料の 3 主応力制御これらの直線より左側では引張り応力が作用する領域試験(s1>s2>s3)から得られる正八面体面上のひずみ(白塗りの領域)となる。すなわち,引張りに抵抗しな増分方向の実測値を正八面体面上の応力経路に重ねて描い材料では,同図のグレーの領域でしか応力を定義でき及び u=60°はそれぞれ三軸圧縮及び三いている。u=0°ない。しかし,カムクレイ・モデルやその後の異方性等軸伸張試験の応力経路を意味する。相異なる 3 主応力を考慮しカムクレイ型の派生モデルでも,降伏曲面は原July, 201819 報告点で q 軸に接する形状となる。また,中間主応力を考慮するため便宜的にパラメータを中間主応力の大きさで降伏曲面の形を変えることもあるが,( p, q )でモデル化する限り,この問題点は変わらない。更に言えば,( p,q )を使った bounding surface モデルや subloading sur-face モデルにおいても引張り領域に入る可能性は同じである。これは地盤の変形解析に適用したとき,弾性変形をしている間や塑性変形していても q/p が大きくなっ図― (tN, tS)平面上の降伏曲面と応力の取り得る領域た時に引張り領域(図―の白塗りの部分)に応力状態が入る可能性があることを意味する。したがって,構成モデルは,中間主応力の影響はもとよりどのような変形図―tij モデルの応力パラメータをしても引張り領域に入らない定式化が必要で,応力パラメータ等に制限を設けるようなモデル化は実際問題への適用で問題が生じると言わざるを得ない。. tij の概念に基づく定式化とその意義tij の概念に基づく弾塑性論の式の展開はこれまでに文献9)~11) 等で述べているので,ここではなぜこの概念が有効であるのかという点について解説する。図― 正八面体面上のさて,図―の SMP の法線の方向余弦は応力比の関数となり,応力の二次及び三次の不変量を I2, I3 としたひずみ増分方向図― 応力比ひずみ増分比関係の解析結果時,次式で与えられる(a1, a2, a3)=( I3/(I2 s1),I3/(I2 s2), I3/(I2 s3)) ……(5)軸圧縮条件,下半分を三軸伸張条件として降伏曲面を模したがって, SMP 上の垂直及びせん断応力は次式のよ式的に描いている。ここでも,応力と塑性ひずみ増分のうに表せる。共軸性が成り立つとすると,塑性ひずみ増分の SMP に(sSMP=s1 a 21+s2 a 22+s3 a 23=3I3/I2tSMP=垂直な成分及び平行な成分( deNp, deNp)が塑性ひず(s1-s2)2a 21 a 22+(s2-s3)2a 22 a 23+(s3-s1)2a 23 a 21み増分パラメータとなり,それぞれ tN 軸及び tS 軸方向………………………………………………………(6)に対応する。なお,なぜわざわざ修正応力を導入する必ここに,せん断・垂直応力比 tSMP/sSMP=const. とす要があるのかという点に関しては後で説明する。るとモール・クーロンの破壊基準に外接する松岡・中井前出の図―の曲線は tij の概念を使った正規圧密粘基準4)となり,内外で多く引用されている。なお,この土の応力~ひずみ~ダイレイタンシー関係の計算曲線を基準を使って既往の( p, q )を用いたモデルの降伏曲面示すが,圧縮・伸張の差異を含め実測値を説明できる。をひずませ,中間主応力を考慮したモデル化も度々行わ図―は図―と同じ実測値を tij の概念に基づく応力れているが,本質的なやり方ではない。さて,式(5)の比~ひずみ増分比関係で整理したものであるが,圧縮・( a1, a2, a3 )を使って,次式で示す修正応力の主値を定伸張に拘わらずユニークな関係になる。言い換えれば,図―の( tN, tS )空間に描く降伏曲面(塑性ポテンシ義する。t 1= a 1 s 1 ,t2=a2 s2, t3=a3 s3 ………………………(7)ャル)の形は中間主応力の影響を受けない。図―は図また,修正応力テンソル tij は,( a1, a2, a3 )を主値とす―の実測値に対応するせん断ひずみ増分方向の計算結る対称テンソルを aij とすると,次式で表せる。果であるが,実測される方向のズレを適切に表現できる。tij=aikskj ………………………………………………(8)更に,式( 6 ) , ( 9 )から分かるように, tN = 3I3/ I2 となさて,式( 7) , ( 8 )の修正応力を使えば,式( 6 )は次式のるので,図―の tN>0 の領域(グレーの領域)ではすように表せ,それは図―に示すように,修正応力のべての主応力は正となる( tS 軸上で s3= 0 となる)。しSMP に垂直な成分及び平行な成分として再定義できる。(たがって,応力比 tS/tN がいくら大きくなっても引張り応力は発生せず,降伏曲面の内側にも引張り領域はない。tN=ON=t1 a1+t2 a2+t3 a3=sSMPtS=NT= (t1 a2-t2 a1)2+(t2 a3-t3 a2)2+(t3 a1-t1 a3)2=tSMP以上のように,tij の概念を使えば,中間主応力の影響………………………………………………………(9)を適切に考慮できるだけでなく,引張り応力の発生しなそして,降伏関数 f=0 を(tN, tS)の関数で表し,sij 空間でなく,修正応力 tij 空間で直交則が成り立つとして,次式で塑性ひずみ増分が計算される。de pij=L()&f&f &tN &f &X=L+(ここに,X=tS/tN)&tij&tij &tij &X &tij………………………………………………………(10)図―は( tN, tS )空間に図―と同様,上半分を三20いモデル化が自動的にできる。. tij の概念が持つ物理的な意味ここでは粒状体力学と呼ばれている分野のこれまでの研究成果を参考に tij の概念の意味について考えよう。半世紀近く前,小田3)は砂のせん断試験の微視的な観察から,粒状体は応力比の増加に伴い接点の接平面の法線地盤工学会誌,―() 報方向が最大主応力方向に向く粒子が増えることを見いだし,これがせん断により生じる粒状体の誘導異方性の源であることを示した。松岡12) もアルミ棒積層体の一面告てから直交則を適用するのが本筋と言えよう。.おわりにせん断試験の粒子接点角分布の観察から同様の結果を見地盤材料は粒状性材料である。したがって,粒状体といだしている。図―は小田による砂の応力・ひずみ関して解析するのが本質であると考えるかもしれないが,係と粒子接平面の法線方向頻度分布を表すローズダイア実務で使うためには連続体として応力~ひずみ関係(構グラムである13) 。また,佐武14) は光弾性棒集合体のせ成モデル)を記述する必要がある。したがって,地盤はん断試験等を参考に,粒子接平面の法線方向分布を粒状連続体なのか粒状体なのかと言う二者択一の議論に体の構造テンソル fij と考え,小田らの実験結果から構は抵抗を覚えるが,連続体力学だけではモデルの物理的造テンソルは応力比と関係づけられ,その主値(f1, f2)意味が明確にならない。そこでは,粒状性材料としてのと主応力比( s1/ s2)の間に近似的に次の関係が成り立見方が必要であり,それを通してモデルの物理的意味もつとした。明確になる。また,地盤材料の挙動を支配するのは摩擦f1/f2(s1/s2)0.5……………………………………(11)また,佐武15)は次式の修正応力を提案している。則である。連続体としてのモデル化でも,どのような応力を使って定式化すべきかについて洞察が必要である。-1sij=(1/3)fik skj ……………………………………(12)ここに, aij が fij の逆テンソルになっており,式( 8 )から tij と si j が対応する修正応力テンソルとなる。図―の(a)図はこの粒子接点の接平面法線方向分布が最大主応力方向に向くことを二次元で模式的に示して参1)2)いる。これを連続体として考えれば,( b )図の様に s1方向に硬くなる異方性が発達することを意味する。この異方性材料の挙動は(c)図に示すように,等方性材料を3)仮定し,s1/s2 よりも小さな応力比となる修正応力を作用させるのと等価である(式(5)から分かるように,a1,4)a2 は s1 及び s2 の平方根に逆比例する)。すなわち, tij空間で流れ則を考えることは,異方性連続体を等価な等5)方性連続体に変換してその力学挙動を説明することを意味する。さて,同じように流れ則を考える透水問題でも,6)異方性地盤では等ポテンシャル面に流線は直交せず,地盤を等方的な空間に変換し,そこで直交則を考える。一7)方,多くの弾塑性モデルでは等方,異方を問わず通常の応力空間で直交則を仮定しているが,これが物理的な意8)味から正しい異方性の扱いなのかはである。異方性が発達する場合,tij の概念のように等方的な空間に変換し9)10)11)図― 応力状態と粒子接平面の法線頻度分布(小田13))12)13)14)15)考文献Schoˆeld, A. N. and Wroth, C. P.: Critical State SoilMechanics, McGrowHill, London, 1968.Roscoe, K. H. and Burland, J. B.: On the generalizedstressstrain behavior of wet clay. Heyman and F. A.Leckie ( eds. ) , Engineering Plasticity, CambridgeUniversity Press, pp. 535609, 1968.Oda, M.: The mechanism of fabric changes during compressional deformation of sand, Soils and Foundations (S& F), Vol. 12, No. 2, pp. 118, 1972.Matsuoka, H. and Nakai, T.: Stressdeformation andstrength characteristics of soil under three diŠerent principal stresses, Proc. of JSCE, No. 232, pp. 5970, 1974.中井照夫・松岡 元3 主応力下の土のせん断挙動に関する統一的解釈,土木学会論文報告集,第303号,1980.Nakai, T. and Mihara, Y.: A new mechanical quantity forsoils and its application to elastoplastic constitutivemodels, S & F, Vol. 24, No. 2, pp. 8294, 1984.中井照夫講座 地盤材料の構成モデル最前線, 7.3 ,地盤工学会誌,Vol. 59, No. 9, pp. 66~75, 2011.Murayama, S.: A theoretical consideration on a behaviorof sand, Proc. IUTAM Symposium on Rheology and SoilMechanics, Grenoble, 1964.Nakai, T. and Hinokio, T.: A simple elastoplastic modelfor normally and over consolidated soils with uniˆedmaterial parameters, S & F, Vol. 44, No. 2, pp. 370,2004.Nakai T., Shahin H. M., Kikumoto M., Kyokawa H.,Zhang F. and Farias, M. M.: A simple and uniˆed threedimensional model to describe various characteristics ofsoils, S & F, Vol. 51, No. 6, pp. 11491168, 2011.Nakai, T.: Constitutive Modeling of Geomaterials: Principles and Applications, CRC Press, Boca Raton/London/New York, 2012.Matsuoka, H.: A microscopic study on shear mechanismof granular materials, S & F, Vol. 14, No. 1, pp. 2943,1974.Oda, M.: Inherent and induced anisotropy in plasticitytheory of granular soils, Mechanics of Materials, Vol. 16,No. 12, pp. 3545, 1993佐武正雄地盤と土の異方性,土と基礎,Vol. 32, No.11, 1984.Satake, M.: Fabric tensor in granular materials, Proc.IUTAM Conference on Deformation and Failure ofGranular Materials, Delft, pp. 6368, 1982.(原稿受理2018.3.27)図― tij の概念の説明図July, 201821
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  • タイトル
  • 地盤改良工法の新施工管理システム(技術紹介)
  • 著者
  • 菅 章悟・雑賀 光洋・鈴木 亮彦・秋間 健
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 22〜23
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260012
  • 内容
  • 技術紹介地盤改良工法の新施工管理システムNew Execution Control System of Ground Improvement Method菅章株 不動テトラ鈴悟(すが地盤事業本部木亮株 不動テトラしょうご)技術部彦(すずき地盤事業本部技術企画課あきひこ)ICT 推進室長雑賀株 不動テトラ秋光地盤事業本部間株 不動テトラ洋(さいか工事部健(あきま地盤事業本部工事部みつひろ)工務課課長たけし)施工技術支援室. は じ め に深層混合処理工法などの地盤改良工事は,地盤中に貫入する施工装置の動作を把握することが重要になるが,施工中は直接見ることができず,運転席の施工支援画面に表示される管理計器の値で施工状況を確認していた。そのため,支持層への到達の判断などは,主にオペレータの判断に委ねられてきた。そこで,施工状況をリアルタイムに,複数のスタッフが共有できる「可視化技術(見える化)」が求められてきた。さらに,施工記録はオシログラフや集計表の様式で,改良体ごとの帳票に出力してきたが,現場全体で視覚的に評価することも困難であった。これらの課題を克服するために,地盤改良工法においても ICT の導入などが図られている。本稿では,当社が所有するシステムである,「リアルタイム施工管理シ図―リアルタイム施工管理システムの構成ステム」と施工情報を 3 次元で表示できる「3 次元モデル化システム」の機能を有する地盤改良工法の新施工管理システムについて紹介する。.リアルタイム施工管理システム. システムの構成前述したように,施工状況は施工支援画面に管理計器の値で表示されるため,運転席でのみ状況確認を行っていた。そこで,無線 LAN を利用することで情報の共有・確認ができるようなシステムを構成した。図―に示すように,施工機の運転席に設置した,施工状況が表示されているパソコンと同じ画面を,無線 LAN を利用してタブレット端末や事務所内に設置したパソコンで施工状況を共有・確認できる。. システムの特徴リアルタイム施工管理システムの特徴を下記に示す。施工状況の可視化従来の施工支援画面は図―(a)に示すようにグラフと数値のみが表示されており,施工状況を瞬時に把握することは困難であった。この施工支援画面に加え,地盤中の施工状況をリアルタイムにアニメーション表示する管理装置(図―(b))を設置することで,視覚的に施図―施工管理モニター画面工状況を把握することができ,瞬時に状況を把握することを可能とした。22地盤工学会誌,―() 技術紹介新たな管理装置には,「撹拌翼の先端深度」,「撹拌翼の貫入・引抜速度」,「セメントスラリーの流量」,「撹拌翼の回転数」,「オーガーモーターの電流値(貫入抵抗)」を表示させ,視覚的な状況把握により適切な判断が可能となるようにした。施工状況の共有化無線 LAN ,タブレット端末やパソコン等を用いることで,リアルタイムにオペレータの施工支援画面と同じ情報を図―のように複数のスタッフで共有,及び確認できる。これにより,例えば支持層への到達判断など,情報の共有化を図るとともに精度の高い管理が可能となる。また,従来は施工支援画面の情報を確認する際は,図―運転席を直接覗き込む必要があったが,本システムを利施工機械の誘導画面(●施工位置,○現在の施工機械の位置)用することで運転席を覗き込む必要がなくなり,施工機付近にいなくても施工状況を確認できるため安全性の向上が可能となった。GNSS による施工機の誘導と位置情報の記録リアルタイム施工管理システムは,オプションとしてGNSS(全球測位衛星システム)と連動できるようになっている。複数の電子基準点の観測データから,測量現場のごく近傍に仮想の基準点を設置し座標測定を行うVRS (仮想基準点)方式を用いて,施工機に設置している 2 台の GNSS 受信機から撹拌翼杭芯までの数値をオフセットすることで,杭芯座標値を表示することを可能とした。これにより,打設位置の杭芯まで運転席の中のモニター画面のみで施工機を 1 cm 単位の精度で誘導できるため(図―),施工精度を格段に向上させるとともに,地盤改良機付近に誘導員を配置する必要がないため安全性の向上が可能となった。また従来は,施工した改良体の杭頭部を掘り起こして確認していた打設位置(設計と実施工の差異)を,GNSS 座標データとして記録することができるようになった。これにより,地盤改良機誘導システムで得られた位置座標(GNSS 座標データ)を利用することで,実際図―に打設された位置と設計位置を対比した 2 次元平面モ3 次元モデルの図化例デルで改良体の偏芯位置を一目で確認できる。.次元モデル化システム.おわりに従来は,施工記録を確認する際に,平面図と打設結果現在,建設業界では熟練作業員の高齢化や少子化に伴表(オシログラフと集計表)などの複数の資料を照らしう若手技術者の減少が懸念されており,国土交通省は生合わせる必要があり,チェック作業に多大な労力を要し産 性 向 上 , 業 務 の 効率 化 を 目 的と し て 情 報 化 施 工 やていた。本システムは CIM (Construction InformationCIM の積極的な導入による「iConstruction」を推進しModeling / Management)に適応した 3 次元モデルを作ている。成できる機能であり,各深度の電流値,スラリー量,回本システムを用いることで,信頼性の高い地盤改良が転数等の施工結果を色分けして表示することで,現場全提供できることの他に,生産性向上及び業務の効率化が体の施工記録を視覚的に短時間で評価可能となった。期待できる。図―は 3 次元モデル化システムを用いて図化したなお,本システムは当社の機械撹拌式深層混合処理工例である。各深度の地盤強度に応じた貫入抵抗を示す電法に適用可能であり,他の地盤改良工法へ適用拡大を推流値を色分け表示したものであり,色分け表示すること進中である。で支持層への到達などの判断を視覚的に捉えて判断でき,(原稿受理2018.4.6)到達の妥当性を確認できる。July, 201823
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  • タイトル
  • 風化火山灰を原料とした,低環境負荷・高性能凝集材(技術紹介)
  • 著者
  • 和田 信一郎・家長 陽二郎・宮西 賢一・高田 史朗
  • 出版
  • 地盤工学会誌 Vol.66 No.7 No.726
  • ページ
  • 24〜25
  • 発行
  • 2018/07/01
  • 文書ID
  • jk201807260013
  • 内容
  • 技術紹介風化火山灰を原料とした,低環境負荷・高性能凝集材Preparation of Environmentally Benign High Performance Flocculant from Weathered Volcanic Ash和田信一郎(わだ株 アステック宮西賢株 アステックしんいちろう)主席研究員一(みやにし家永陽二郎(いえなが株 アステックけんいち)高環境エンジニアリング部長. は じ め に田ようじろう)環境エンジニアリング部チーフ史株 アステック朗(たかだしろう)常務執行役員したがって,凝集を促進させるには,拡散層をできるだけ薄くする必要がある。一般に価数の大きい吸着イオ建設工事に伴って発生する濁水は,水処理施設に導入ンは表面に密着して吸着する傾向がある。3 価のアルミされ, PAC 等の多価金属イオンや合成高分子等の凝集ニウムイオンや, PAC に含まれる 7 価の水酸化アルミ剤による凝集・沈殿法によって懸濁物質が除去され,処ニウムイオンクラスター([Al13O4(OH)24(H2O)12]7+)理水は放流される。沈殿物は汚泥として処分されることなどはその例である。アルミニウム塩や PAC を添加すが多い。るとこれらのイオンがカルシウムイオンやナトリウムイしかし,発生した濁水を専用の処理施設に導入して処理するのではなく,凝集剤を濁水発生個所に直接投入しオンを押しのけて吸着するため,拡散層はほぼ消失する。そのため粒子同士は衝突・凝集しやすくなる。て凝集・沈殿させ,凝集物は残置する方が合理的である凝集を促進させる別の方法は,正の表面電荷をもつ微場合もある。また,そのようにせざるを得ない場合もあ粒子を添加することである。正電荷を持つ微粒子の周りる。前者の例としては河川や沿岸における建設工事があには陰イオンからなる拡散層がある。この粒子が,表面る。後者の例としては,地盤造成現場での想定外の出水電荷が負で,陽イオンからなる拡散層を持つ粒子と接近などによって発生した濁水の処理がある。ただし,このして拡散層が重なり合うと,陽イオンと陰イオンは対にような処理を可能にするためには,用いる凝集剤が環境なって,電気的中性を保ちながらその部分から遠ざかる親和性の高いものである必要がある。具体的には,凝集ことができ,粒子同士は接近して衝突・凝集する。剤に生物毒性がなく,過剰投入しても水に残留しないことが必要である。これまでもこのようなニーズは認識されており1),天然物を原料とした凝集剤が開発され市場に提供されている。我々は,風化火山灰を原料として, PAC や合成高凝集体をさらに大きくして沈降を促進させるため,通常は水溶性の合成高分子も加えられる。高分子は凝集体同志を架橋して成長させ,速やかに沈降させる。.開発した凝集材による凝集機構分子に匹敵する凝集能を有する,環境親和性の高い凝集開発した凝集材は,風化火山灰に水と少量の pH 調整剤を開発し,一連の凝集材製品を「ドロンパ」という愛剤(食品添加物)を加えて弱酸性とし,主要構成物質で称で提供している2)。本稿では,その性格や作用機構にあるアロフェン(直径約 5 nm の球状粒子)やイモゴラついて紹介する。.凝集剤による濁水の凝集機構の一般論濁水中の懸濁物質の大部分は,土を構成する微細鉱物イト(直径約 2 nm ,長さ数 mm の繊維状粒子)の集合体を解きほぐす処理を行ったものである。これらの鉱物粒子の外表面は正に帯電しているが3),弱酸性にすると正電荷量が増す。(粘土鉱物)である。この鉱物は表面が負に帯電していこの凝集材を濁水に添加すると,.で述べたように,ることが特徴であり,それを中和するため,正電荷を持負電荷をもつ粘土鉱物と正電荷を持つアロフェンが相互つカルシウムイオンやナトリウムイオンなどが吸着されに凝集して凝集体を形成する。また,繊維状物質であるている。吸着といっても,粒子表面にぴったりと固着しイモゴライトは凝集体を架橋しさらに大きな凝集体形成ているのではなく,ちょうど地球の大気のように表面近を助ける(図―)。この作用は合成高分子凝集剤の架傍に拡散している。このような粒子同士が接近すると吸橋作用と似ている。つまり本凝集材は, PAC と高分子着陽イオンの拡散層が重なり合う。吸着陽イオンは,拡凝集剤の両方の機能を併せ持つと考えられる。散してるとはいえ,表面の負電荷に見合う量が表面近傍写真―には本凝集材を用いて濁水を凝集させたときに拘束されている。このため,接近した粒子間の拡散層に生成する凝集体の写真を示す。比較のため PAC 添加の重なり部分のイオン濃度は上昇する。その結果,こので生成した凝集体の写真も示している。写真から明らか高濃度を解消すべく水分子が流入して粒子は押し離され,なように,本凝集剤単独の添加で, PAC の場合よりも衝突・凝集は妨げられる。大きな凝集体が形成されていることが分かる。24地盤工学会誌,―() 技術紹介図―開発した凝集剤による凝集機構図―沖縄の赤黄色土を用いた凝集試験結果とんどない。また塩類をほとんど含まないので,処理水の電気伝導度にもほとんど影響しない。このため, pH低下や塩濃度の上昇に敏感な水生生物が生育している河川や池などにも直接投入することができる。風化火山灰はリン酸イオンや重金属イオンの吸着能が高い。そのため,(添加量にもよるが)処理水のリン酸イオン濃度や重金属濃度は低下する。. 過剰投入でも残留しにくい専用の水処理施設ではなく,河川や池に直接添加する場合には,添加率の正確なコントロールが難しい。この場合,やや過剰に添加しても凝集剤が残留しないことが望ましい。図―は,沖縄の赤黄色土の高濃度濁水に対する添加量と濁度の関係である。最適添加量(この試験では約 6 mL/L)をかなり上回って添加しても濁度の上写真―PAC (上)と開発された凝集材(下)による凝集体の大きさの比較。白点は照明の反射。スケールは 1 cm昇はみられない。これは,本凝集材が,河川水や池水に含まれる塩類に反応して自己凝集する性質を持つからである。..本凝集材のメリットとそれを生かした処理今後の展開本凝集材は,これまで河川等陸上の工事における濁水. 生物毒性がない対策のため利用されてきた。しかし最近,底泥の巻き上本凝集剤は風化火山灰と水及び少量の pH 調整剤を原げで発生した濁水の拡散防止や,水中溶接等水中工事の料としているので,動物や植物への毒性がない。分析機ための視界の確保等のため,海洋土木においても使用さ関に委託して行ったヒメダカへの曝露試験によると,死れつつある。加工法の改良や補助資材の利用等により,亡や行動異常などは全く認められなかった。WET 試験様々なタイプの濁水に対してより強力な凝集力を発揮で(生物応答性試験)でもミジンコ等への毒性,成長・繁き,かつ有害物質の除去能などの付加的機能を持つ凝集殖阻害は認められなかった。材となるように開発を続けていきたい。このため,本凝集剤は,生物が生育する河川や池などに直接投入することができ,管理者の承認が得られるならば,凝集沈降物は水底にそのまま残置しても問題がない。実際,夏季に生じた急な透明度低下を解消するため,多数の鯉や草魚が生息する姫路城の濠に直接投入し透明度 を 40 cm か ら 120 cm 以 上 に 改 善 す る こ と が で き た(口絵写真―(http://u0u1.net/EDoR)参照)。. 水質への悪影響が少ない本凝集剤は pH 調整剤(食品添加物)を用いて弱酸性参考文献1)柏井条介・結城和宏天然凝集剤(アロフェン)の濁質凝集効果,ダム技術,No. 239,pp. 20~28,2006.株 アステック水処理剤,入手先〈 http: // www.astec 2) geo.co.jp/watertreatment/〉(参照 2018.4.6)3) Guimalaes, L., Enyashin, A. N., Frenzel. J., Heine, T.,Durte, H. A., Seifert, G.: Imogolite nanotubes: Stability,electronic and mechanical properties, ACSNANO, Vol.1, No. 4, pp. 362368, 2007.(原稿受理2018.4.6)に調節しているが,濁水に投入した場合の pH 変化はほJuly, 201825
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