委員会関連資料 1986年
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委員会関連資料

タイトル まえがき
著者 福岡正巳
出版 委員会関連資料
ページ 発行 1986/03/01 文書ID 58081
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タイトル 1.土砂崩壊災害の実態
著者 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
出版 委員会関連資料
ページ 1〜8 発行 1986/03/01 文書ID 58082
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タイトル 2.現在の諸基準と問題点
著者 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
出版 委員会関連資料
ページ 9〜32 発行 1986/03/01 文書ID 58083
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タイトル 3.崩壊の事前予測
著者 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
出版 委員会関連資料
ページ 33〜76 発行 1986/03/01 文書ID 58084
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タイトル 4.災害の予防対策
著者 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
出版 委員会関連資料
ページ 77〜124 発行 1986/03/01 文書ID 58085
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タイトル 資料-1 岩の分類
著者 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
出版 委員会関連資料
ページ 125〜127 発行 1986/03/01 文書ID 58086
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タイトル 資料-2 急傾斜地崩壊防止工事技術指針
著者 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
出版 委員会関連資料
ページ 128〜131 発行 1986/03/01 文書ID 58087
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タイトル 資料-3 落石対策便覧
著者 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
出版 委員会関連資料
ページ 132〜136 発行 1986/03/01 文書ID 58088
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タイトル 資料-4 鉄筋アンカーによる切土のり面地山補強方法
著者 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
出版 委員会関連資料
ページ 137〜138 発行 1986/03/01 文書ID 58089
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タイトル 資料-5 現場打ちコンクリート吹付け枠工
著者 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
出版 委員会関連資料
ページ 139〜141 発行 1986/03/01 文書ID 58090
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  • タイトル
  • まえがき
  • 著者
  • 福岡正巳
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  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 発行
  • 1986/03/01
  • 文書ID
  • 58081
  • 内容
  • まえがき 近年、土木工事における掘削工事は、施工機械の大型化により大規模化、工期短縮化、省力化の傾向を示している。 しかし、労働省の統計によると、掘削中の土砂災害は増加の一途をたどっている。 しかも、人命にかかわるような重大災害は市町村道の建設、拡幅などに代表されるような小規模かっ人力施工の現場において多く発生している。このように土砂災害は工事の効率化の陰にかくされた盲点とも考えられる。 このような背景から土質工学会では、労働省からの委託により「掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会」を設け、昭和58年度以来3年闇、主として崩壊の事前予測、災害の予防等の技術解明に焦点をあてて検討を進めてきた。検討過程は次のとおりである。 昭和58年度  掘削工事の実態、災害の実態把握、斜面安定に関する資料収集整理 昭和弱年度  報告書第一次原案の作成 昭和60年度  各論の内容の検討、報告書の完成 また、本委員会は土質工学の立場から次の項目に関する検討を行った。 ①土砂災害の実態の分析 ②現在の諸基準と問題点 ③崩壊の機構 ④崩壊の事前予測 ⑤災害の予防対策 本報告書作成に当たっては、委員各位の多大のご協力をいただいた。ここに厚く御礼申し上げるとともに、本報告書が土質工学の理論と現場における防災技術との橋渡しとなり、災害が少しでも少なくなることを願うものである。社団法人土質工学会掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会委員長 福岡正巳⑳
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  • タイトル
  • 1.土砂崩壊災害の実態
  • 著者
  • 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 1〜8
  • 発行
  • 1986/03/01
  • 文書ID
  • 58082
  • 内容
  •           ■,土砂崩壊災害の実態1ほ 災書発生状シ兄1−1ほ工事種類別災害発生状況 昭和55年から昭和58年までの間に発生した切取り工事における土砂崩壊災害員2件を道路工事、砂防工事、造成工事、河川工事、ダム工事およびその他の工事の6種に、さらに、これらの工事にっいて、それぞれ、新設、改良、災害復旧のおよび防災、その他の区分で分類すると図畦.工のようになる。 この図から道路工事における災害が、全体の窮%と半数蓬i糠’1響以上を占めていることがわかるが、これはわが国における6。!   箆土木工事の中の道路建設工事の比重が大きく、工事量その証一ものが他の工事に比較して圧倒的に多いことによるものと i 隅一4考えられる。鶉蘭 道路工事の細区分をみると、改良工事、災害復旧工事、新設工事の順となるが、道路幅員の拡幅のための切取り工 1耀R、.、一事、地震、集中豪雨等による斜面崩壊の復旧工事に関連した切取り工事で多発する傾向をみせている。1−1−2発注機関別の災害発生状況 〇   近  砂  造  河  ダ  そ   工  工  工・ ユニ  工   疑防反測ムの   箏  峯  亭  峯  事  他 災害が発生した切取り工事を発注機関別にみたのが図一!,2である。同図には前節で述べた工事種類別の表示を併図一L!工事種類別災害件数せて行っている。道路以外の工事を含めその内訳は、都道府県妬%、市町村23%、民間!3%の順である。繋70「「工事の性格から当然公共工事が大半を占めているが、わが国における道路は主要国道を除き、都道府県、市町村のいわゆる地方公共団体が管轄しており、したがって、これらにか’かわる発注機関によるものが断然多い結果となっている。件60ヌ経  工 ・のヱ  事  偲事銘50口口羅圏噺雄  霧藩路  毒毒番40〒ぬ■.‡・3工事規模別による災害発生状況 災害の発生した工事の規模がどの程度のものであったかを知る手掛りとして、災害を請負金額、工期、現場の就労30人員数等により分類すると、次のような結果となる。 すなわち、工費にっいてみると、王千万円以上1億円未満翻1翻圏圏河  去そ艦奪撫ン  8単3藩20が最も多く(68%)、次いで!億円以上(11%)、500万円未満工期については、6ケ月未満が最も多く(65%)、次が1年未満【Io罫塚駕瀬(!0、5%)、500万円以上i千万円未満(王0.5%)となっている。ヤ弓ゑ『一『(26%)となっており、これらで90%以上を占めることになる。建  農  郡  竃  幾  不 就労者数では、10人以下が71%、H人∼20人が!9%、2工省  省  貼  材  悶  明人∼30人で些%という順となっている(比率は、いずれも不明設 綿 群 町図一!、2発注機関別災害件数分を除いた数字である)。以上のことから、土砂岩石崩壊災害は概して小規模工事に多発しているといえる。1ユー4崩壊地山の高さおよび勾配切取り工事の対象で崩壊の発生した自然斜面またはのり面等(これを崩壊地山と呼ぶことにする)一L一 σ)状ン兄(メ堤摸)を1男らかにするノ1二め、高さ、勾配にっいて分類し、 クロス集計したものカく表一・!.1である。なお、ここにあげた区分は、崩壊部分そのものの高さ、勾配ではなく、崩壊前の地1,Uの高さ、勾配についてのものであり、崩壊娩模にっいては後節で述べる。 表』!、.1から、高さでは、1伽未満が全体の4割を占めており、30潟1未満を含めると、2/3近くに達することがわかる。また、勾配では70。∼79。、60。∼69。の順であり、60(’以上で全体の6割強を占めている,,ただし、崩壊は必ずしも急勾配¢)地山に限られることはなく、高さとの関係でみると、!伽未満程度の地1.hでは急勾配の地山で発生しやすく、高さがtOmを越えると、勾配が60。以下の緩い地由でも発生している傾向が認められる。表…玉.玉 崩壊圭也ii.1の高さ 。勾西己別分類潔・一293・一394・一49 5・一59「即司8・一899G∼ 不明小計4o∼45∼91635163i3王o∼1415∼192G∼291383三9230∼499650∼994!00∼不  明小計451 1 1 t i 1 1 1 1王220122132143王428王42簾」.5月別発生状況 図臭.βは災害の月別発生件数を示したものである。これによると年閥を逼じて発生しており、季節的な変動は比校的少ない。しかし、9、io月にっいては台風等による集中豪雨等の影響、また12月、2月は寒冷地における凍結融解による影響があると考えられる。lj−6被災者の属性2G(%1 ⊆Ω薩災煮一り年令、経験年数 作業中に被災した労働者の年令別構成をみると図二L護に示す結果となった。同図より40∼50代の中高年令層に被災者が集中して(15災書名・数)10作業環境が劣悪なために若年労働者を吸引できず、申高年令層に労働力を頼らざるをえないという一般的事︷きおり、約60%を占めている。このことは、建設工事が オ!55実を麺実に反映していると思われる。被災者の経験年数にっいては図一・i.5より、経験年数が長くなるに従い、Gほぼ指数関数的に被災者数が滅少している。            く月}1 三 2 3 4 5 6 7 6 9 三〇H!2 (2)被災者の職種 被災者の職種にっいてみると図一                          図一1。3月別災害件数」.6となる、,切取り工事の中心作業者である土工に当然のことながら被災者が多く全体の半数以..ヒを占めており、次に、現場監督、現場主任等の現場職員が多い。また最近、切取り工事においても、工期の短縮あるいは、省力化をはかるため、機械化施工が進められているが、これに対応して建設機械の運転者が被災する事例も多くなっている。∼2一                で^’、 以工924293“94“954596・尋6974 1磐1いF 令》 下              図一工。4 被災者年令分布5。「臼㍊誓者糾〔[尋1G! 尋”〔〔、 r   口 Gも・ 0 5 憩15202530不 i i 1 ∼ l l l 4 9  (経験年鉄)      _一口 0  土瀧 大雇 坑 現 逐 そ   役       埼 載… の        職  工夫工工災 只 争 他図一圭.5 被災者経験年数分布図一L6 被災者の職種別分類ヱ4  19  24  29      ε婆1屍η1(%)酬4030(%)談賭碑鯛町鰍死亡20敗302020王o  o骨   折図一圭.7illl!l王o…o5G}〔床ま浮迷琵コ発土墾ブ除擾白そ不     ン 砂搾コ 域動 颪石滋 考破塗桑ツ の者の 撫翻讐 彩関おヱク 修運全宝内胸頭シ不身   鍛孤部 ヨ揺肖,1搬劔護運離喜責臓瀦明打   破 圧打 7挨息裂迫撰ク明 図一圭,8 破災者の作業別分類被災者の死亡原因別分類一3一 (3)被災者の死亡原因 被災者の死亡原因別にみると図ヨコとなる。なお、複数の傷害が複合して死亡した場合には、それらの傷害のうちで最も致命的と思われるものを死亡原因とした。図畦,7よ!)、土砂、岩石等の打撃による骨折・打撲、および崩壊した土砂岩石への埋没による窒息が大部分を占めており、これらは他の災害には見られない土砂岩石崩壊災害特有の現象である。 (4)被災者の作業 図ヨ、8は災害発生時に被災者が行っていた作業についての分類結果を示した。掘削後の整地、床掘り、型枠の組立て・解体、のり面掘削という順であり、掘削作業以外の作業中に被災する場合もかなり多い。1、。2土砂崩壊の発生形態1.濃」.土砂崩壊の規模 崩壊部分の高さ、幅、厚さおよび崩壊土墨にっいて、クロス集計および単純集計したのが表綾,2、図一玉.9∼王0である。ただし、落石災害については、この集計から外し別に分折を行った。             表一1,2崩壊部分の高さ・幅別分類1灘・一45一一ll15二1姦・…ll25−2913・一34!35−3114・一41!15刈950∼ 0∼4 5∼9王0∼王41810 7三1 120∼24小計3122355721 125∼2930∼34135∼391不  明(%)2727王423.王23.王12。王493.47.724王.7、3.4221.71.72622.24.36.OI.70.90.90.9講1429.912 129.G三145∼4950小  計王工40∼4・1(96)io.2董2 4 115∼19不明玉5!173,4玉2.9玉00.脅ヌO{)、0 落石による災害を除いたi王7件の災害にっいて、崩壊部分の高さ劉発生件数を調べてみると、0∼循の場合が艦%と最も多く、次いで5∼9mが26錫となっており、この両者で全体の2/3を占めている。また崩壊高さ5舳以上の規模の大きな崩壊も全体の10%を占めている,、崩壊幅別にみると、0∼4および5∼騒の場合がそれぞれ約1/4を占め、次いで10∼玉舳が土4%の順になっており、崩壊幅1舳未満の災害が全体の60%近く占めている。崩壊厚さについては、測定の困難なこともあり、不明のものが多く満足できるデータとはいえないが、災害件数の多い順に、0.5∼0.91R、1.0∼圭,41Rとなっている。崩壊厚さ1.5m未満のものが不明分を除いた災害の53%を占めていた,、崩壊土蚤にて)いての分析結果を麩H,玉0に示すが、同図より崩壊土量50バ未満の崩壊が半数を占め、なかでも0∼伽3の小焼模な崩壊による災害がi7%を占めている。一方崩壊土量が20Gボ以上の比較的規模の大きな崩壊も17%近く発生している。 以上から、土砂岩石崩壊災害(落石を除く)は、崩壊高さi顕未満、崩壊幅i舳未満、崩壊厚さi.5111未満、崩壊上量50ボ未満の規模で半数が発生しており、いわゆる自然斜画の崩壊と比校して、崩壊嵐模はかなり小さい事力くわかる。一4一 3。11!ll   パ   ロに〔   濁   ロ      ロ   らび   f一卜3・1レ10n﹃∫卜臼王o目口5                      り         G?・三5エ∼・ユ蝕・ら53玉・不 、賢1鱒榊甲1?0エ10210          0。40.91.U.92.4λ9 明    4 9エ929394999149王99             厚 さ (m)                 土最嘩・,不lq       図一!.9崩壊部分の厚さ別分類    図一1.!0崩壊土量別分類 落石災害にっいて、落下高さ別に調べたのが図一!。!工で140あるが、同図より0∼輪の高さからの落石が最も多く、次   10i(%)いで5∼9蒲となっており、落下高さ王脇未満の災害が7割近くを占めている。1。2。2降雨との関係20 土砂崩壊には気象条件が関係し、特に降雨の影響が大き『「いものと考えられる。斜面の安定に対する水の影響は特に・大きく土のせん断強度の低下、土の単位体積重量の増加および間隙水圧の発生等から、理論的にも崩壊を発生しやす〔〔o   ヱ〇三52G253G35{G‘55G不   1  環  1  …  ∼  l  l  l  lくすることが知られている。G   14  19  2書  29  34  39  4‘5  {9     甲! 60     高 さ (m)美図一4.U 落石の落下高さ別分類属5G蓼 4030 災害発生と降雨状況との関係にっいてみると図一一図一王.12のような結果が得られ、災害発生の当日またはそのi∼3日前に降雨があった場合が多いこと2G」1。1G        当  三一3  隆        ゑ      ぴイ        降 麗 な        爾   剛   し  図一主.i2 降雨状況による災害発生件数が確認された。1−2.3のり面掘削後の経過β数 のり面または斜面の掘削により、これらの安定度の低下が崩壊を起こす結果となるが、崩壊にいたるまでには時間的余裕のある場合とない場合があるが、一般には土質条件、地形的要因等多くの因子が関係するため、その余裕時間を定量的に求めることは困難であるとされて一5一るが、図≧L馨に示すよ 1ゆ13奪蛇劇睡浮c陪謙o。》突嚇蝋き醸鶴鰍轟が薄ππゆ野ψ\<山鶴 あ§長%池c曝ゆ翼溢旨叫罫かゆ1ヤ■ 罷辮蝋業瞭la警マ%鯵s蝉樽薫懸%磁ゐQ}(㌧騨藩囎H轟 蝿蒔滋○蓋幽菖9鍵紳いり ゅいぜト ロ謙駐葉蝉囎一鯵 蝿CGoぴδぺ翫蒔駅鱈㊦曄婁き醜き串卜淺m眞階薄蘭9%ω討 ロ蝉聾。亟吏丑∼ o   轟』{ハ    くハ    蝿oo    o    o一“「一■  一一一一一一    斜壱   ω   o   瓢ト薗轡藩一瞳爾田巌u、醸e著馨讃蕊!囲δぺゆ蒔鷹照議6o‘ 表一L.3(!) 崩壊の形態一覧表絡の崩壊パタ 土砂の絹壊バク ンン岩臆が魁又は.ξ数個  1一1−aグ)逢.涯   舗鳥「1の多い岩臨で蓬1−2−c    王一2一II 1一雪一b 硬軟互層の雄 腿錐性堆縫物    段1獅矧番 (縦錐型)      (礫を一1型)風1ヒマ擦、帯’1擬 (ヨ三ねぎ状1需造型)転石型落石(按け落ち型)浮石型落石(剥離型)ト1−z−eする{,の蓬、‘u型王型 甥れlllこ.にって分離された岩塊が鋼れHに沿って剰落するタイブであ 碧塊,莱石など,巨礫を含み,しかも礫醗充墳物(マトリックス)がる。購結度の低い物質よりなる猫合翠この充眠物が.風化診浸食されて,臣礫が移幽しにされ,パランスを失って按け落ちるタイプである。1一1−a  I一玉一aは、!謝し「1の多い1‘1よりなる急斜藤において,勉爽水の浸1−2−c,f−2−d 透や掘肖llによるゆるみ,∼璽.1二などに、よって害叡L総が1畢き,岩塊が抜i客  1”一2一Cは崖錐(がいすい)樽三}1餅貞物(崩積二i:)におiする落1了;で ちるタイブである。比較的硬い岩(古第三紀の砂岩や中生代以穂の堰 積岩,火戒岩)の急傾斜地で発生することが多い。 あ夢.至一2−dは段提撲の下部などにみられる段iそ礫翻分にみられ る落石である。いずれも礫とその充墳物との堅さの差がはっきりして1−1−1, いるところiこ原瞬がある。  1一重一bは,堅い鴛と柔らかい署とが互層になっている部分にお いて,柔らかい部分が風化,浸食されて流失し,堅い部分がオーバー  尉盤が風化して行く過1慰こおいて工一2−eのように風化残留物と ハング状態とな夢落下するタイプである。 して玉ネギ状に,藪礫が残されることが多い。特にまわりの風1ヒ物が一一2−e 砂質土の場合,浸食されて,1−2−c,dと隅嫌のバターンの落石 となる。    麟1崩簗瀦き三i頓く、が浅小規摸な墨【一i一腿      証一署一b     翼一屡一一c1【一2−d    騒一2−c    Il−2一‘ 飼れ[1の多い罎   硬軟五層     柱状節理のある岩 未繊結土紗     不透水層の存在   土石流的麟壊嵩の剥離・崩落型崩壊土砂の肌落ち,崩落型崩壊鱈琉建塑崩落型 砦の節理に沿って働壊する中規漠の崩壊をいう。掘削によって潜在的 圭砂や士新iのll聾山が掘削に.炉予応力が闘放され.衷!こ厭化が進行しそな害輯L臼が1則き,そこにi蒋水等が浸透し,脆弱1ヒし泌〔線的なすベリ面1この後の降爾等に.仁って暖水し,崩壊するタイプで,土砂の崩壊としてはもっとも多いタイブである。沿って瑚嬢するものが多い。1〔一璽一a琵一z−6  狂一1一一alま1一!一aと瞬錘演,乏艦謬息良fドは堅いが,害叡も顕が発達  }[一2−dは未醐結の士砂の斜漸で起こるもっとも多い嚇壊であ した急斜薦において,風化や1繍糠痔のゆるみに,kって醤れPが開き, る。 割れlllに沿って飛落するタイプである。岩の旗壊としては,もっとも  ド1然皐{瀬の場合は裟土が,また切圭のり而の場合は甑肖彗時のゆるみ 多いタイプである。 や風1ヒに.仁って強度低下したのリジ趨耐・1近の.1二砂が.ll年爾等により,{1型  地梅顧が斜面プ1向に傾斜している(流れ盤)窮合や,断羅1破砕帯の ように不規1瞭こ劇れ仁1が発逮した部分で発生することが多い。 さら1こ脆弱化し,櫛落するタィブである。 自然斜海では,炎瑠.ヒと.1、髪盤との境饗が,はっき”している嚇合に発 生しや十い。虫た,砂質上やシルト系統の:1二砂の塔合、パイピング (砂と水の混合物の噴繊)が起こリ,この腫の崩壌が発生することが貰一1−b  i【一圭一もは.ヒ部に漿い岩,下部に柔らかい牲又は士砂が存在する 多い。 ような場台,1一主一bとli解良,下郎が先行して1蝋ヒ,浸11ミさ為,上玉{一2−e 掛∼がン㌘一バーハンクツ耳塵となり1角雌計3’るタ・でフ●である。  葺一2−eはL郎1こ透ノ手く1宝物質,下郎1こ不透ノkl’回毎質が存信する葦痔  ローム概や,シラスの、Llll∼に溶岩や凝灰矯が存葎するような場合に 台』,」也卜』水(湧水)が両∼宝の境異付透に薬中し,その上モで崩壊する この種の茄響費が発生しやすヤ㌔ タイブである。一7一 表一1.3(2) 崩壊の形態一覧表 さらに,掘溺の際,下部をすかし瓢りした場舎や,丁部の軟辮を憩,陳 特に,上部に洪則匿の砂,礫(陛癒礫),下部に第三紀の泥鴇が存在 斜角に切土した揚合にも,この照の崩壌が起こりやすい。 するような場合に多い。この場合。上部の砂層が厚く,しかも切土がK−1−c 濯…い場合には,鷹一2−dに承すような大働填を起こすことがある。  直立,あるいは急傾斜角の受け盤(斜薦に対して反対鰭に鎮斜)と弧一2−f 蹴る.之うな節理(署H)をもった美i}が鰍1郭するタイブである。 (餌,  Iし一2−fは,急瞬斜のrl無斜而に崩隈二i:や風化が進んだ裳土が存 舅i状節理をもった火戒端) 准している.ヒうな場合1こ,斜而上.部が崩演し,崩落十るニヒ砂が,下部  この煎の崩壊は少ないが,節理の閏係から郁分的に悪傾斜に切取ら の衰解ニヒを道逮わ.にする月いわゆ聖る二新了τ流的なll弔褒であるり 勲,ノこり,オ’一ノ{一ノ、二/ク■と元仁る芝鯵合力;多レ、。こσ).妻うな部∼分1こ,多己匿芝  渓流の繊嘆1こよっては,本絡的土石流となり凱型なみの大焼携なも や地礁などの振動を与えると,そ1浪.が覗金となることが多い。 のとなることもある。土砂の麟嬢バク ン碧の崩壊バタ ンレ:ξ、疹♪!ヂ崩壊ilil安鐙 ㌦戴み轟落がく、濃又は広範照 斑一1−R           翼[一書一h  擶藻L身!i賑            勉贋,節理の流れ盤大規髄崩壊(岩盤すぺ鯵)にわたる崩壊         /葦暑/ 鍔盤中に掩度に強更望の機い弱線(》鱗L舞,懸病藤,ギ1脈など)が壌!遼し,その弱線1こ沿って滑落ナるウイプである。斜而と弱綿との乾舐,頗  鈷難土の円処ナベリ斜角などの関1系によって崩壊規嘆がき象る。求た,朱端で隆}起すること   !4∵oり㌔9・’∫   f/身:シ麟《     軽  鍍一2−e         複台すペリもある。織一薯一“  翫一玉一aは余蹴ii嚢翻に購溺や熱変質した身事派が存在する場合に発大規模崩壊(地すぺり型) 4三する。 崩預il(照錐)や騨i性=ヒ,地iliで発∫ヒする大おε嘆な1也すぺり的な崩壊  この種の漸壊は,「受け盤∫の“ili所でも発盈する(受け盤の場合. 落璽馳すリ型 裏総に弱線がないと。大崩壊は起こllにくい)。「受け盤まの場合,切をいう。基盤との境界でナペる場合直線的なすべ夢となるが,基盤が深 ニヒして,ある程度時1斑が経過してから崩1裏することが多い。い猛差合・仁麟1鶴眠づ噌べ!》となる。櫃一1−b1疑一2−c  Iil−1−bは,一定方向に剖丸llが発遠し,しかも制丸縞の方向が  }ll−2一』Cは,斜面方向に傾斜して基皇,生のFヒに崩積上や段1マニ礫層な 斜噸とほぼ1司一方II、1となる場合’に艶生するクイプである。 どが堆積している場合,’,駐盤がすべり台的な役“となって,、L部の土 いわゆる1一流オ峻1鷺σ)崩1貞である。 砂が滑落するタイブである。  この場合,犯舞illiからの湧水が顕旨であることが多い。  また,このような条件の直今i所の上癩に盤土をした揚含,さらに崩壊 発生率が嘉い。】1【一一2−d蓼獲一・一2−o  凱一2−dは軟弱な1翠i纏土(第四紀繍)の地盤を掘削した場合に発1屡型 塗する珂弥すベリrl{∫な鋤埋乏である。  …1【一2−eはli【一2−cの基盤の、ヒの堆積願が切二1二深さより樺く堆 積している揚合に起こる複合(轡州と直線の紐合せ)すぺ勢的な廟墳 である。  いずれも,すベリ面の深さによっては,末端が隆起することがある・ ’『    一一8一
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  • 2.現在の諸基準と問題点
  • 著者
  • 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 9〜32
  • 発行
  • 1986/03/01
  • 文書ID
  • 58083
  • 内容
  •        2一現在の諸基準と問題点2.1 各機関の基準の紹介と比較                          表一2.1 切取りの場合、計画・設計上最も重要なこと堀山磁類 掘輌の礫1酬動勾配gooは、掘削のり面の勾配の決定である。地形、土5”味満岩ばん又は竪い粘ま二からなる地由5濯以上質に応じ、また掘削後ののり面保護工の有無等75。・・飽・☆叢洋も勘定し、完成後の崩壊および施工中の崩壊に対し安全な勾配を設定しなければならない。そこで、各機関で現在用いられている規制および基準を紹介し、それらを比較すると次のようになる。なお、ここで紹介しているものは労働安全規則を除くと、完成後ののり勾配を規定している。したがって、掘削中ののり勾配にっいての規定ではないので礼この点を十分留意しておくことカく大切である。2.iほ各機関の規制およぴ基準 (!)労働安全衛生規則による規制 人力掘削㊨砂からなる地山を手掘りにより揺削俸業の場合にっいては、労働安全衛生規則第356条、       一一第357条において、地山の種類別に切取り高さに       引       引       諏応じた勾配の規制をしている(表詑、i、図老.!)。 (2)道路土工要綱(日本道路協会) 切土のり       L   面の安定を検討する場合、安定計算は意味があ曹発破など1こより崩堀乏しや丁い状態の地山35曜堪下と宇る     1[一fるケースはごくまれであると考えてよい。この場合は表一2.2の標準値を参考として、後述する   図一2.1地山の掘削面と勾配安定上の必要事項にっいて十分考慮したうえ、           表一2.2地山の土質に対する標準のり面勾配i 切 土 蕎地   山   の   土   質硬  岩・き!エニ0.3∼PO.8敦  岩肋砂勾    配工=0.β∼王ほ.2密宝でない拉度分鷹の簸いも1;ヱ.5∼の5m以下  P G。8∼P1.0密実なもの5∼!,Om   砂 賞土1:1。G∼1:1冒25m以下   1:1.O∼1:L2密実でないもの5∼10m1:1.2∼工:工.5密実なもの,主たは粒度分布のよいもの珊m以下110。8∼1:工.O王0∼王5皿工11.0∼L=1.2密実でないもの,重たは粒度分布の悪いもの10m以下1:1.0∼L:1.2工G∼£5m工:L。2∼L:1、5粘 挫 土0∼10m1;0.8∼1:工.2岩塊雲たは玉石まじウ粘匙土5m以下王:1.G∼Pl.25∼工Om王:工.2∼王:1.5砂利または岩塊まじり砂質土(注):シルトは粘性土に入れる。上髭以外の土質は別途考慮のこと。一9一 自然斜藏   ◎。⑪α㍗,.燭土のり面 !!五一◎、/’/−ノ!    −!    (a)(b)図一2.3 切土部の崩壊模式図図一2。2崩壊模式図層理,節理   ! ノ ノ・節理,   破砕帯  一割目/ノ〆つ!ノ     崩壊面力ノ’    α’崩壊面f(も)(a)『図一2。5       図一2.4崩壊摸式図           崩壊模式図総合的に判断すべきである。表一2.2は経験的に求めたのり面勾配の標準値を示したものであり無処理、植生工またはネット程度の保護工を前提とした標準のり面勾配である。なお、ここでいう勾配は、単一のり面で、小段を含まない勾配である。〔特に注意の必要な切土〕  特に注意の必要な切土として、下記に示すような個所があげられる。このような個所にっいて は、表一2.2とともに別途のり面の安定性を検討するものとする。 i)崩積土、強風化斜面の切土  崖錐、風化斜面、火山泥流、その他旧崩壊部などでは、団結度の低い崩積土などが堆積し、自然斜面が地山の限界安定傾斜格に近い傾斜になっていることがある。このような箇所を地山より急な勾配で切土すると不安定となり、図一2。2のような崩壊が発生することがある。の砂質土など、特に侵食に弱い地盤の切土 まさ土、しらす、山砂、段丘礫層など、主として砂質土からなる土砂は表面水による侵食に特に弱く、落石や小崩落、土砂流失が起ることが多い。iの泥岩、蛇紋岩など、風化が速い岩の切土 第三紀の泥岩、頁岩、固結度の低い凝灰岩、蛇紋岩などは切土による応力開放、その後の乾燥湿潤の繰返しや凍結融解の繰返し作用などによってのり面表層から次第に土砂化して、図老.3に示したAまたはBのような崩壊が発生することが多い。iv)割目の多い岩の切土 地質的構造運動を受けた断層破砕帯、冷却時の収縮によってできた柱状、板状節理など岩盤には多くの弱線が発達している。前者は中・古生層など古い時代の岩(片‘岩、片麻岩、チャート、粘板岩、蛇紋岩)などに多く、後者は玄武岩、安山岩、流紋岩、花商岩などが多いo この種の岩の崩壊には図一2.4に示されるものが多い。 v)割目が流れ盤となる場合の切土 堆積岩に発達した層理、片岩や片麻岩に発達した片理、火成岩に発達した柱状、板状節理など一定方向に規則性をもった割目が発達している場合で、この割目の傾斜の方向とのり面の傾斜の方向が同じ方向となった場合はのり面に対して流れ盤関係となり、一10一 図一2.5のような崩壊が起ることがある。vi)地下水が多い場合の切土 地質条件のいかんにかかわらず湧水が多い地点や地下水位の高い地点を切土する場合、そののり面は不安定となる要素をもっており、のり面勾配もそれだけ緩くする必要がある。vの積雪、寒冷地における切土 豪雪地帯ののり面は融雪時のなだれと融雪水によるのり面崩壊が問題となる。また寒冷地では凍結融解による表層はく離や落石が生じやすい。輔)長大なのり面となる場合 長大なのり面は万一崩壊した場合大災害となることがある。また切土の施工が進んでからの変更(切直し)は経済的にも施工性からいっても不利な面が多く、余裕のある設計を行うことが望ましい。(3)建設省・河川砂防技術基準(案) 標準のり面勾配は、道路土工要綱に示されている表詑.2と同じである。ただし、注)として下記のものが記述されている。 注)①切土がこの表の切土高を越えるとき、または、この表に定めのないときは、別に安全度を    確かめ、安全を確認しておかなければならない。   ②上表は風化が著しい場合あるいは侵食の恐れがある場合は、これらに対して適切な保護を    した場合に適用できる。   ③しらすの場合は別途検討する必要がある。(4)設計要領(日本道路公団) 標準のり面勾配は、道路土工要綱に示されている表一2.2と同じである。ただし、軟岩・硬岩の区分は、掘削の難易性から判断されるものと同様で、主として岩のせん断強さとき裂の多少に支配されるものである。その標準勾配の範囲は、土砂と比べて、幅が広く、これだけでは、判断が困難であるが、これらはのり面の安定を支配する条件が極めて多いことによるので、下記に示す項目や、崩壊性要因をもっ地質部での検討を含め、総合的に判断する必要があるとしている。 ①図一2.6、図一2.7は、全国約2,200ののり面台帳から、軟岩および硬岩の地質ごとののり面勾配  の採用率を示したものである。ただしのり面保護工で、土圧を考慮した保護工は除き、他の  全ての工種を含んでいる。 ②図一2.6、図一2.7によると、軟岩および硬岩の各地質における勾配採用率は、軟岩で!:圭,0、  硬岩で!:0.8がピークを示しているものが多い。この勾配は、表老,2の標準のり面勾配の範囲  の中央値(軟岩!=0.85・硬岩!:G.55)と比べて、緩い勾配となっているが、勾配を決定する場  合は、弾性波速度やき裂の程度なども参考に総合的な検討を行う必要がある。 ③ 自然地山の地質、地層構造は極めて複雑かつ変化に富んでおり、特に表一2.3に示すような  地山を切土する場合は、のり面崩壊の危険性が高いので、必ず土質調査または、地質調査を  行っての』り面勾配を検討し、のり面安定にっいての対策を考慮しなければならない。 ④表一2.4は安定検討のなかで過去の参考資料から読みとれる崩壊性要因をもつ地質の安定・  不安定の境界勾配値と標準的なのり面勾配の中央値とを比較したものである。   この境界勾配値は、過去の事例を参考に、最大公約数的判断に基づき求めたものであり、不  安定側であっても、崩壊しない事例もあるように現場条件によって多少異る。したがって、調  査時点からこれらのことを考慮して、必ずしも画一化することなく、調査・設計を行うことが  大切である。  ⑤ 安定上の問題点および安定検討に留意する点にっいて表一2.5に列記する。一H一    第四紹       新第三紀       中生代           100            二                     40囲40        β蓉40      1 β窃                  …           20            20 20  d3050.8王IHl2   0急0.50も王.0・。2 、  0.30,5α81・Q12   のり面勾配              のり面勾配               のり面勾記   古生代 ’    火成岩 、、、.   変成岩                    や1 10            100  1    (銘3)        (612)        (468)                     8 80            80頻         頻         頻                     60 60              60度          度          度                     40           40 40鯛2β窃         栩        20 20              。急。15。鋤.b、ゑ  。.3。お誌11。三.2  ・.3・七・ゑ11Q王.ゑ    のり面勾配              のり面勾配              のり面勾配      図一2.6 地質ごとののり面勾配採用率(軟岩)    新第三記       中生代       三G            三〇           古生代一王0 8。4   (王18) 8      86  、,(≧了1頻類           頻          度60       度6       度60鉛40・、     囲4      (囎40 2Q             2              2  ・13吃り嘘勾詣・1:2 α3αもり鷺勾話L2 α3・あり罷Q漉    火成岩  .   変成岩 三〇             IGO       (314)                (99)   参考文献  ・.きO.も・.き王1・王.2   蕊・。もGl811・王t2     ’一曙9㌧    のり面勾配               のり薗勾配                   .,.き       図一2.7 地質ごとののり面勾配採用率(硬岩)             一12一一 表一2.3崩壊性要因をもっ地質代 表 地 質 等崩壊性要因をもつ地質浸食に弱い土質しらす.山砂.まさ土固結度の低い土砂や強風化岩塵錐,火山灰土,火山砕屑物(第四宗己) 崩積ニヒやζ………風イヒ花蘭岩等風化が速い岩泥岩,凝灰岩,頁岩,枯板岩,蛇紋岩,片岩類等割れ目の多い岩片岩類,頁岩,蛇紋岩,花商岩,安山岩,チャート等層理,節理が斜面の領斜方向割れ目が流れ盤となる岩と一一致している片岩類.粘板岩等断層破砕帯,旧地すべり地,崩壕跡地等講造的弱線をもつ地質 ⑥ 切土高が20m以上の長大のり面は、のり面全体の地質が均質で堅硬であることはまれで断層   等の弱線を伴っていることが多いので安定に関して、地質、地下水状況等をより詳細に調   査し、設計しなければならない。 長大のり面を設計する場合には、正確で詳細な情報を知るための調査を行うことが重要である。特に断層や地下水は、のり面の安定に大きく影響を与えることが多いので、ボーリング調査の地に、地表踏査や、弾性波探査などの調査を行い、きめ細かな検討が必要である。 長大のり面は、施工中の崩壊や、変状、推定岩盤線の変更などを生じた場合、手戻りが大きく、また管理では点検の困難さと補修の際には大規模な安全対策を必要とし、非能率的であることが多い。したがって、施工性や用地面を考慮し、設計することが大切である。 (5)建造物設計標準解説、土構造物(国鉄) 国鉄では、下記のようなことを考憲してのり面形状・を決定している。 ①のり面勾配、犬走り等切取りのり面の形状は、地形、地質構成、土・岩盤の性状を検討のう  え切取りのり面の安定がはかられるよう排水工と合わせて決定しなければならない。   なお、のり面勾配は表一2.6によるのを標準とする。 ②犬走りは原則として、幅1.諭とし、のり高が1鋤以上の場合7蹴ごとに設けるものとする。   ただし、のり高にかかわらず土と岩との境界や透水層と不透水層との境界には必要に応じて  設けるものとする。 ここで、土の軟らかい、緩い、また岩の硬軟に関して表一2.7の強度を参考にして決める。また、表一2.6では、土質や岩質に応じたのり勾配の標準値が各々幅をもたせた表現で示してあるが、その範囲内での勾配の緩急は表一2.3を参考として決定する。さらに岩石ののり面勾配と割れ目の状態との関係は、表一2、6に示すとおりであるが、これら各要素が鯛々に斜面の滑動・崩壊にっながるものではなく、この表はあくまでも目安であり、表一2.9の条件などを考慮して既設ののり面状態等を参考に責任技術者が総合判断する必要がある。 (6)林道技術指針(林野庁) 林道におげる切土のり面勾配は下記のようにして決めなければならないとしている。 ①切取のり面勾配は、地層の傾斜、地質および予想される地表水、湧水等に対しても十分安定一!3一   したものでなければならないo ②のり面勾配は、土砂にあっては8分、岩石は3分を標準とし、現地の地形、地質、成層、き  裂の状態、気象条件、のり面保護工の種類、施工法等を考慮して、増減するものとする。 ③次のような地質の地山を切り取る場合は、のり面崩壊の危険性があるので、設計に際しては  十分に検討しのり面勾配の妥当性、のり面保護の方法等にっいて対策を講ずるものとする。  a.地下水位が高く切取りのり面から湧水等のおそれがある場合  b.砂などの透水性の層と粘土、岩盤などの不透水性層が互層になって、その境界面の傾斜と   同一方向になっている場合  c,崖錐と岩盤または地山との境界が急傾斜をなし、地下水の侵入があるような場合  d.岩石の傾斜層において、その傾斜が切取面の傾斜と同一方向になっている場合  e.蛇紋岩、頁岩、粘板岩などの変質岩の場合  f.地すべりまたは山腹崩壊の危険性がある場合  g。断層または断層の影響を受けている地層の場合  塾.水を含んだ細粒分の多い砂層、特にまさ状に風化の進んだ花商岩類および退化した段丘、   砂礫層の場合  i.軟らかい粘土または鏡肌、毛状のき裂を持っ硬い粘土の場合(7)土地改良事業標準設計(農道) 切土のり面勾配は表一2.2の標準のり面勾配を参考にして、地下水、土質、地質、周辺の崩壊状況等現場の状況を十分把握し、安定性にっいて安定計算等、総合的な判断を行って決定しなければならない。なお工事施工中(人力施工)における切土のり面勾配は労働安全衛生規則第3弱条の基準を溝足するものとする。なお、下記に示すような地質、土質の地山を切り取る場合は、のり面崩壊の危険性があるので設計に際しては必ず土質調査又は、地質調査を行ってのり面勾配の保護を行われなければならない。 ①表一2.2に示す値を超える場合 ②地下水が高く切取り面からの湧き水のある場合 ③ 透水性の層(たとえば砂層)と不透水性の層(たとえば粘土層)とが瓦層になっており、その境  界面の傾斜が切取面の傾斜と同一方向になっている場合 ④透水性の土層の下に岩盤があり、その境界が急傾斜をなし地下水の浸出があるような場合 ⑤ 崖錐と岩盤または地山との境界が急傾斜層をなし地下水の浸出があるような場合および、傾  斜層において、その傾斜が切取り面の傾斜と同方向になっている場合 ⑥ 蛇紋岩、頁岩、粘板岩等の変質岩の場合⑦現在までに地すべりまたは、山腹崩壊の危険性がある場合⑧断層または、断層の影響を受けている地質の場合⑨ 水を含んだ細粒分の多い砂層、特にまさ状に風化の進んだ花商岩類および、退化した段丘砂 礫層の場合⑩ 軟らかい粘土の場合⑪その他特殊な地質(8)急傾斜地崩壊防止工事技術指針(建設省河川局砂防部監修) 切土高および切土後ののり勾配は、表一2.2を標準とする。表一2.2は一般的土質の標準値を示したものであり、下記に述べる斜面は特に注意して安定の検討を行いのり勾配を決定する。 ①崩積土、強風化帯、旧地すべり地、崩壊跡地などの崩壊の生じやすい斜面。一!4一 表{2・4標準的なのり面勾配と崩壊性要因をもっ地質のり面勾醜の比較崩  壊  性  要  困  を  も ’) 地  質性 一要 困 を1区分 標準的なのり面勾配D量G0∼∼2z∼o(凡 例)9∼lo2、1﹄ ∼紺∼鵠o∼l田2鯵﹄凋G』illo∼l∼1111)1、2021o∼loCし1∼∼0∼“∼C騒2∼∼“[∼2o∼loA∼ql田∼z0もm﹃o∼︸ S㎜ol∼ひu3鴨02㌻2、o 0、MぺS−ol ∼∼0∼ゆ0lo 201∼z臼∼紛Oo∼ieM3・2も26∼’o』o∼l26∼ゆo玉∼凶iO9∼10∼i︻∼∼o∼員、と雄∼o∼紺olo醸旺A!∼zo∼“匡A撲Bou    5ノ     を 04−   }ノ∠//僻ノ㎜﹃一﹃’∠,41㎜/ア ’4 / ン『 /陶 一㎜不安掴1定}﹃1 一 ↑一 一 }一∠ ・//,、/〆「− ”、\一、.、玉    安定・不安定の!〆.γ一 一㎜安定1糾−∠ノ4ゴ!/イ  。/−7∠ノ/〆義///−P〆  !’㎜3 ’φ隈i’腰囚をもつ1齢勲)境界勾配鱒こつ いて∠,/一!ノ/−7∠!−− ノ「 ’/−1/ ー㎜ …/’−−’7/ ノ’糊一一 m一    一7//︸/ζ//ンイ!ノ   ー, r 一 ’}一−!一!精−/㎜,−〆 ζ /一冒 一ノ!  ,丁−戸 ‘−/7/’。/ 7〆/ララ〆−7 憎閲一      『/,’ン/∠/’∠ノ/,/!   ,!∠ −〆7’!一・〆//一−一一一一    臼一 n一琴}皿一糟一 一乙ン− 16 }7 1B 19 20 〆『〆2 折れ線について    》辮耀㎜㎜芝ノ}−. /『/−/−〆//  ,−7.−!−//∠//.ノノ/∠/ノ//標準的なのり勾醗とα)比較一{      −−!−ま… /プ/一.4購ノノ//,/−戸 硬ギ1軟岩 :L砂門’ン}     』■〆/−.−}−  甲/ }2 1a 逝4 151㌣/! 11学 咽〆一/F噌ノ!/!’,一/ン監0一一.3,∠/〆/ノ一㎜/乙 08 09/∠、/∠/宅//.、く07一ーノズ///ノ﹃’∠r、.一 06注1   ノlk\.05・i監.斜線等についてlo1103ロヨ嫡         要鰍轍砕帯(参一9)花醐岩(参一7)1、盤2∼B2∼0蛇紋嶽(参一5〉蛇紋.揖(参一5〉痂1∼lz、2∼∼oゆ∼2o∼12玉!∼20∼ωiO∼濁鞭硬岩 欧岩 土砂o∼田土質風化θ)速い醤(参一’藍)境界勾百己轍1垂})        5    、.−O一)×x×X x X X XX x X XcO X X ()x X1)c)Xc c○惰xX xx×x x x X x崩癬腰囚をもつ地凶のうち二i偵σ糊のil醐,安定・不安窺の境舞勾肖瀦亀卯ついて珍考鮒弓7−3−2を参照α)こと。 2標準fのなα)り1珂コヨ貞己α)口聲菰二i蝿10m以1・、のコ」鰍!は,濯ミ〃こと泣ミ摩‘を看毒ノしノニfなヨ酉己て多ある。 3標準的なのり爾勾配とα)趾7鮫の欄α端ld弩は,嫉準的なのり面勾配の中央値(秘)と崩喰撚必囚をもっ地’寳の安定・不安定の雛界り〕配組(1昌)を比較したものである・1廿≧1五甚1であるものはO印で示され餉(’おり,腺準的なのりi頗勾自己の中央値まり,多少急でも安定する傾向があることを示している。 1N≧Il3であるもα)は逆に嫉準的なのり爾勾頁己の中火醸Jlり媛勾配にし触ければ安定しない傾向があることを示している。 表一2.5(!) のり面安定に関する問題点および留意事項安定を支配する要因及び 安定上特に留意する点及び安定襖討に関する資料指標となる工学的性質の り面安定上の問題点浸・。のり面及び周辺の誹水。まさ土やしらすは,見掛けのせん新強さは大きく,。洗掘されやすいことかたとえ,垂直に切土しても平常の状態では十分安定ら地山の圃結度や硬度が 処渥を的確に行う・を保っていることが多いが,水や地震に対しては,問題となる。。のり面保護工を畢期1ζ施工し,被覆効果に期待食非常に弱い一面を持っている。乾湿,凍結,雨食等 のくり返しにより,表面がはく離,あるいはガリgo。   のあa物 く安態讃癖ダに  (掘れ溝)浸食をうける。また麹和すると泥流化し <工学的性質〉 大災害となることがある。浸食は.のり面保護工を1.土壌硬度王.しらす、弱 施工前ののり面や,植生工の活着度が悪いのり面で2.弾性波速度2.まさ土 発生することが多い。いil土質ll       選             翠。透水層部と不透水層部. 。透水性の層と不透水性の層とが互層になっており。上部透水層部の固結度固 その境界面の傾斜とのり面が同一方向になっている含水状態及び基盤の頓斜 の境界に広い小段をとるよ、お帽 場合,上部の透水屡のみが饒落する場合と,下部の度角などが問題となる。の 不透水層が,地下水によって弱くなり,まず不透水は可能な隈り緩くする。P低い 層ののり面表層部が滑落し漸次崩壊が上方へ波及し土砂 てゆく場含とがある。崖錐などの崩落は,前者による 〈工学的性質〉や強 崩壊となることが多い。風        ヱ.碁盤傾斜角透水燵の’2.崩積土の厚さ砦 ・聴調土砂(談)繍   鍾_     一一枯土層∼     。透水層部ののり面勾配、3.臼然含水比−4.74μフノレイ邉1過量岩  透永性の層と不透水性  透水性の層の下に岩盤  の麿とが互層の場合   のある場合一圭6一。鷺熱紗1至. 崩積土における安定検討1一 唱 表一2.5(2) のり面安定に関する問題点および留意事項。強度の低い地層あるいは,第三紀の泥岩や凝灰岩・嵐化しやすいことから 。風化が進行しても崩垣  で掘削時には硬く安定したのり面でも,時間経過と地山の固結度や風化のししないための安定勾配の嵐  共1こ急速に嵐イヒカ∫進み,表層が崩壊する。やすさ(スレーキング性)確保の穆度1が閤題となる。。崩壊しても被害を最少。蛇紋岩は,固結度及び隈にとど1めるための小段化嵐化による強度低下の度 の設置が、.合が閤題となる。  <工学的性質〉懸いL土壌硬度三.風化の速い岩におけ2.衰層風化帯の厚さ る安定検討(参7−4)3。弾性波速度2. 蛇紋岩における安定4.N値    “…三   グ <安定検討資料〉検討(参7−5)5.吸水膨張率o(砂岩、泥岩の互層の場合)  (巣一地賃の場合)6. 乾湿くり返し毒式験5こ。蛇紋岩の中には,掘剴後 吸水膨彊による風化で おける吹水量増加率急激に張度低下を来たし.崩落するものもある。7、きれつ間隔8. R.Q.D.9.一義圧緒彊度割。片岩や乖該岩などで,岩盤中に葡遅や,少齪層の。節理,磨翠の発遠程度発達し些地質では,割れ目に沿って崩壊する。劉れ及び風化や凍結融響な 以下,きれつ係数が0.8目の緯合せにより,崩壊のどによるはく離性が問題 以上及び軟質な詑紋岩や形態は異なるがくさぴ状にとなる。               ノれ目の多い偵弾性彼速度が2.脚/s風化の度合の激しい花高崩壊することが多い。割れ      11Q花謡岩は,風化の程度 岩でのり高が王0組以上の目の傾斜がのり面と斜交すや薗結度及び割れ目の頻 のり面は,勾配決定に当る場合にも崩壌する。度が闘題となる。。花高岩は,風化の影響をほとんど受けない硬質のって十分撲討する必要がある。ものから,徐々に風化し,ついにはまさ土と呼ばれ <工学的性質〉 <安定検討資料〉る土砂状のものまで変化の度合が激しい。基岩が花王.弾1生波速度1. 弾性辱1皮速度:とのり面喬岩で衰層は,風化したまさ土が覆っている場合が2.きれつ係数 勾配(参7−6)多く,切土鍛,豪雨など1とより表層のまさ土が崩壊3..きれつ間隔2。きれつ係数とのり面する。4、土壌硬度 勾配(参7−6)5. R.Q.D。3. 花高岩1こおける安定 検討(参7−7)一主7一 表一2,5(3)のり面安定に関する問題点およぴ留意事項割れ 目。層理や節理などが規則正しく発達した結晶片岩や。層理.廊理の傾斜角と粘板岩などは.それらの層理や節理が流れ盤になっのり薗勾配との関係が問 面が25。∼45。の間は最もている場合,雨水などによって傾斜面に沿って大崩題となる。甲︾   し・か ’;壊を起こすことがある。。割れ目の見掛けの傾斜崩壊し易く,傾斜角と同程度ののり勾配とするこ流とが望ましい。れ盤    ノ    !     1     ノ    ノ     ノ     メ    ノと   ノ’二/!文流櫨な    ノ    ノ   1   1          ! 〆’1!  /      ! /る   ノ         ノ  ノ く工学的性質〉 〈安定検討資料>王.割れ目の見掛けの傾1.流れ盤のり面におけ斜角。  ー!       ’  1 !       /     !   1 !口界のり面勾配! /  、  (参7−8)。断層面及び断層の影響を受けて破砕帯となってい構造的る地質は,r般にぜい弱化しており,断層面や,破。断層の影響で強度低下 。破砕度の激しい断層破の激しいもの騰の危瞬で4まのり面勾配力∫砕帯を境界とした大規模で急激な崩壌をまねくこと険性が高く,破砕の程度 1:1.2でも安定を確保すがある。が問題となる。ることが儘難であること。明瞭な断屡では,断層が多.いq弱纏面の傾斜角とのり面勾醗 o断層面の見掛げの傾斜をも.の関係が問題となる。つ勾配も傾斜角と周程度と質破砕帯駈破砕角が20。∼60。付近で流れ・盤となる場合は,のり面地層 る割れ目の傾斜角と限 i破砕帯割自する。 <工学的性質〉 〈安定検討資料〉1 きれつ間隔L 断層破砕帯の安定検2.弾性波速度常討(参7讐9)3.断層面の見掛けの傾 2.断層面の頓斜角との斜角一18一 り面勾配(参7−io)   / !       ,− 例王駈層発見小崩壊発生1列2∫そ 1 /// //硬岩線の確誌/    変更断面/変更断面//!///1////推定軟岩緑//■//!/計薗断面/////   //’  推定硬岩線/   /  / /(例一1)2段目まで切土した漂小崩壌が発生し,のり    面勾配を緩くした例    (検討事項)    ㈲ 赫雇の性状調査(方向・幅・破砕程度)      一・現地踏査..ボーリング,弾性波探萱    回 のり面勾配・保護工の検討      勾配 王:0.8→三:LO      保護ユニ コンクリート吹付擁植生幸ネット    困 遍加買収の検討(例一2)3毅目まで切土した漂硬岩を健認、したのでそ    の後の切土勾配を急にして.掘削量を減じた    例    (検討事項)    軽1岩質の性状調蓋(硬さ,きれつ禮度)      →魂地謡査    1司 のり面勾配・保護工の検討      勾配 1:0。8一三:06      保護工  コンクリート吹付→qックネット図一2.8施工中の設計変更の例表一2.6のり面勾配の標準土 質   岩 賃やわらかい溜誼土嚇■           儒一般一一i崩移やすい土砂甲 憂 質  去甲 喫 質 ゐゆ、試   貴のワ面勾配るい秒穂土・1.5以上摘     要ただし、SPは山砂に箪デる1.5∼三.8ゆ る い 環 拉 土串位のかたさの麹泣土甲位に箭室った旗立土 L2∼三.や禰あ吐砂戦畢こ舞.臓肚嘆賃 土かたい総穂土締ま った砂泣土 LQ∼三.2講ざぢた土砂 鋳烹 っ た藻泣土特   諜   ÷一火   山  灰賀 .鰭 憧 土敦       質1.2以上硬      賃工.G∼工.5灰       士真    砂1.σ以上1.G∼三.5山    砂    ’一し  ら す弱蒐・一ム、岩手篇一ム導1.5、2.G鼻一艮 化 し ら ナー1.o∼L4昔 通 し ら す .0.7∼三.0硬  し ら  ナ0.5∼0.7脇         7=        婁‘y巳       著写       ・ロ0.8、1.2半岩壌以外の迫山で、2偽以上ののウ高の場合は、のワ面勾醗岩   石を45。より曇勾配とナる。歎         岩×崩壊または写石の原菌とをる0.5∼ユ.O髪れつのある岩盤で5m以上のの弓葛の場合は、の・り面勾配を60’よ弓緩勾垂ξとアる。憂         岩0.3、G.8注1表中ののり面勾配の潮で三.5以上、1.2以上及び三.O以上とは£:L.5、二二1・2、及びL  【・0より曇勾配を簑…わし、適月丁’る場合は:それぞれ安全:葺三が薦保:できるようのり面勾配を決 是しなけれ億fならないo 表中の*印は労働安全靖生窺剤第356条、357条の定め1こよるq一主9∼ 表一2.7 参考強度参  考  張  度岩 質土 質やわらかい紹紋到  2く翼≦6歎  質  土ゆるい砂粒到  溢2。.崩れやすい±砂仲るい濃.粒.到.._冒N≦3G一.、…....  一     り響      ■嘗 一一 一                            1   冒  一  甲    顧   嘔中位のかたさの紹肚卜一5<N≦酔……一  一中 優 質 土やや締った土砂中位購った碗出卜2。<蔭4・ 一一}甲欧融っ膿趾卜3。くN≦5。”硬  賃  土かたい総粒司  N〉8諺つた砂粒土l N〉4・ 一響 曜        P     ■  囎締った土砂締った農粒到  N〉5。軟  質 l  N〈3火山灰賃結性土硬  賃 l N≧3風化しらT l牌式土鞭蟹指糎卸。∼2拙幾しらす 1跡式蟻藪講鞭度25∼3。伽し  ら  す硬じらす i帥幾鞭囎赫硬即・一詔厭表一2.8 緩急の参考表条勾 醗急摘件参考弦度始鼠{ヒに対して張の9高 ・低地下水位砥駄のり_ま5吊t臥、の幅の高駄5司参考張度一  ・・……弱鼠化に対して 一   弱緩ズ’を愛界とする。のり高 ・ρ       高地下水位 ・・      高表一2.9岩の緩急、を決定する際の参考表件条割れ目の頻度 ・少割れ農の状態 ・密着割れ目からの湧木 ・胃無︸婁勾 厨摘が急方接向 1生一受け婁官の  り 同鍾罰れ百の頻度多割れ呂の状態 ・・…開ロ、 享占土1まさむ但し、のり高の高低割れ猛からの湧水有}ま5吊を魔界1とする。刀の向 1生 ・・禦…り高流れ菱高一20一  ②しらす、まさなどの侵食に弱い土砂からなる斜面 ③膨張性岩、第三紀泥岩、蛇紋岩および風化に対する耐久性が弱い岩からなる斜面 ④破砕帯、割目の多い岩からなる斜面 ⑤ 流れ盤の斜面 ⑥ 地下水が多い斜面 ⑦積雪、寒冷地の斜面 安定の検討の際に留意すべき点としては、下記に示すようなことがあげられる。 i)崩積土、強風化帯、旧地すべり地、崩壊跡地などの、崩壊の生じやすい斜面 崖錐、風化斜面、火山泥流、その他旧崩壊部などでは固結度の低い崩積土等が堆積し、自然斜面の領斜が地山の限界安定傾斜角を示していることがある。このような箇所では図一2.9のような崩壊が発生することがある。この場合、一応安定計算を行うことができる。 次に述べる項目が斜面の安定を左右する主な要因と考えられる。 ①切土前の地下水位より深く切土するか否か ②マトリックス(礫間充翼物)の固結度、粒度。 ③基盤線がのり面と同じ方向に傾斜しているか(流れ盤か)。 ④過去に崩壊等の履歴があるか。li)しらす、まさなどの侵食に弱い土砂からなる斜面 風化花商岩(真砂土)、砂質火山灰層(しらすや火山砂)、第四紀洪積の砂質土(山砂)等で代表される固結度の低い砂質土は表面水による侵食に弱く、図一2.10のような崩壊が生じることが多い。したがってこのような土質の場合、のり勾配は固結度や粒度に応じて一般にLO。8∼1.5程度(小段を含まない勾配、ただし硬質および中硬質しらすを除く)の範囲で決定する。lii)膨張性岩、第三紀泥岩、蛇紋岩、風化に対する酎久性が弱い岩からなる斜面 第三紀の泥岩、頁岩、固結度の低い凝灰岩、蛇紋岩などは切土による応用開放、その後の乾燥湿潤の繰返しや凍結融解の繰返し作用などによって、のり面表層から次第に土砂化して図一2.且のような崩壊が発生す・ることが多い。 例えば第三紀の泥岩の場合、岩の状態のようものは小段を含まない勾配でLO.8∼1.0、比較的悪いもので1:1.2の勾配が多い。蛇紋岩の場合、条件のよいものと悪いものに差があるため圭肱以上ののり面では1:0、5∼!.2の間の広い範囲でのり勾配が採用されている。しかし、切土中に何らかの変状を起こしたものは、結果的に工=1.5∼2.0となっているものが多い。lv)破砕帯、割目の多い岩からなる斜面 断層破砕帯や風化を受けた岩盤地域では、地山に多くの割目や弱線が発達している。この傾向は中古生代の堆積岩や吉い火成岩等、長期間地殻変動を受け猟.鳳薫適・. 表土  へ   ∼へ寸モ      仏一』 …4ン,・       火山灰。有機り!…ム’ ・  嚇,馬_   賃土など_芹マ∫茅予 鋒↓湧木ア 帯  子  ぞ  拝ヤ    マ  マ(bl不連続薗(a)碁養との境図一2。9崩積土の崩壊模式図一21一     熱  罵,,、勝撫                           炉ゆ                       凍  凍                         畢 券                    新餐な花嵩巻蚤  凍 毅                            療                        奏   奏    (a)シラス,・畝       (b)マ サ         図一2.憩侵食に弱い土砂の崩壊模式図       (&1互 層       (b)第三紀層      図一2.H風化に対する耐久性が弱い岩の崩壊模式図        図一2,!2破砕帯、割目の多い岩の崩壊模式図            ヤ  リも    ヤ            ミミ・惑ミきN.          図一2、爲流れ盤斜面の崩壊模式図  饗藝嚢塗睦獣 るこ  塾                       (bl段丘堆積物の滑落      (al シラス,β一ム        図一2.艮地下水が多い斜面での崩壊模式図                一22一 た岩盤地帯に特に顕著にみられる。 このような地山を切土すると、図一2。L2に示すようにのり面は割目や弱線に沿って崩壊を起こすことが多い。v)流れ盤の斜面 堆積岩に発達した層理、片岩・片麻岩に発達した片理、火成岩に発達した柱状 板状節理など一定方向に規則性をもった割目が発達している場合で、この割目の傾斜の方向とのり面の傾斜の方向が同じ方向となった場合、これはのり面に対して流れ盤関係となり、図一2.!3のような崩壊が起こることがある。 流れ盤か否かの判定は現地路査によって割目等の走向・傾斜を精密に測定して、のり面の走向(のり尻線の方向と考えてよい)と関係から判定する。 道路の切土のり面の実態調査で1よ一般に流れ盤の場合、直高L脈以上ののり面では亙:O.8未満の急な勾配は採用しないほうがよいという結果が報告されている。vl)地下水が多い斜面 のり面の崩壊の大部分は直接、間接に地下水が影響していることはいうまでもない(図一2、14参照)。したがって地質条件を問わず湧水が多い地点や地下水位の高い地点を切土する場合、そののり面は不安定な要素をもっており、のり勾配もそれだけ緩くする必要がある。vの積雪、寒冷地の斜面 豪雪地帯の斜面は融雪時のなだれと融雪水による崩壊が、また寒冷地では凍結・融解による表層剥離や落石が問題となる。 a,なだれ 一般になだれの発生しやすい斜面勾配は1:i.G前後といわれている。しかしなだれ対策のためのり勾配を緩くすることは、特殊な場合を除いてほとんど行われていない。 b.融雪時の崩壊 融雪時における表面水の流量は豪雨時のそれらに劣らない。しかもこの場合、地山はほぽ飽和していることが多く、特に飽和すると強度が低下するシルト分の多い土砂(崩積土、火山泥流、火山灰土、山砂など)における切土のり勾配は一般の標準値より緩くなる。 c,凍結・融解による表屡剥離、落石 凍結・融解によって起こる表麟剥離や落石のためにのり勾配を緩くすることは一般に少なく、のり面保護工等で対処される。(9)急傾斜地崩壊対策事業の手引(全国地すべりがけ崩れ対策協議会) 急傾斜地崩壊防止工事の技術的基準に関する細部要綱にっいての逼達(昭和44年8月)のなかで、述べられていることに、次に示すものがある。 のり面の標準勾配は表一2・2の値に準ずるものである、切土した場合ののり面の措置として、表丑.10がある。            表一2.io切土した場合ののり面の措置土   質軟岩(風化の款:しいものを除く。)風化の著しい岩砂租.1孕尋砂1二に関運した硬質鰭土その陀こ’しに顛するもの土留施設を要しない勾酷の.L際(0.55}土留施設を要する勾混の下隈(0.2}60度8G疲(1.21(0.8)40度50度(重¶5)35痩(1.Ol45度(!0)寒冷地における切土のり面工便覧(案)(北海道開発局、土木試験所〉 積雪寒冷地における切のり面の崩落実態と安定対策にっいて行った調査・検討によって得られた、植生による切土のり面一23一 の標準勾配を表一2.1王に示す。 岡表に示した切土のり勾配は、融雪期における切土のり面崩落に関する要因分析の際に得られた値であり、のり面の安定度合の高い方位である北東と、安定の低い南の安定限界のり勾配を硝いている。(!!)横浜市、長大土工斜面設計施工指針(表詑.12)(12)しらすに対するのり面勾配基準1)建設省勾配基準(表一2.13)の土質工学会しらす基準化委員会の地山しらすの判別分類に基づく切土の設計施工指針 表一2.i4にこの指針をとりまとめたものを示す。iの鹿児島県勾配基準(表一2.15)2⊥2各機関の基準の比較 2.!.!で示した各機関の規制および基準を比較すると、次のことが言える。 ①労働安全衛生規則に示されている切土勾配は各機関で採用されている標準のり勾配に比べて、きっいのり勾配になっている。 ②下記に示すような切土箇所においては、標準のり勾配で対処できないのり面として、特にのり面安定の検討が必要であり、そのための特別の配慮がなされている。  a。崩積土、強風化斜面の切土  b.砂質土等、特に侵食に弱い地盤の切土  c.泥岩、蛇紋岩等、風化が速い岩の切土(凝灰岩、頁岩、粘板岩、片岩類を含む)  d,割れ目の多い岩の切土(片岩類、頁岩、蛇紋岩、花商岩、安山岩、チャート等を含む)  e.割れ目が流れ盤となる場合の切土  f.地下水が多い場合の切土(湧水も含む)  g.積雷、寒冷地における切土  駐.長大なのり面となる場合  i.断層破砕帯、旧地すべり地、崩壊跡地など構造的弱線をもっ地山を切土する場合  」.表一2.2に示す値を超える切土の場合  k.軟らかい粘土の場合  王.その他特殊な地盤の箇所を切土する場合 (!)各機関におけるのり勾配の基準の比較 各機関におげる標準のり勾配の基準を比較したものを示すと、表老.16および図詑。15に示すようなものになる。 (2)安定の検討を必要とするのり面での比較 表一2.!7は安定の検討を必要とするのり面について各項目ごとに機械的に抜き書きしたものであるので、その内容にっいては本指針、他指針とも、本文により、その意味するところを十分理解したうえで適用していただきたい。2,2現場における現在の問題点 我が国の地形は急竣で地質構造は複雑であり、斜面を形成している土砂岩石の性質にっいてみても崩壊を起しやすい条件下にある。一方梅雨、台風、融雪、それに地震といった外的な誘因等斜面の安定にとって望ましくない環境下におかれている。 近年建設の機械化にともないこのような条件下の斜面を急速かっ大量に掘削することにより、大面積の露頭が曝露されることが多く、しばしば人身事故となる災害をまねいている。 これらの現場において抱えている問題点を整理すると次のような項目が挙げられる。一一24一 2。2ほ現在の各機関の設計基準に関して ①現在の諸基準は主として完成断面における大崩壊を防止するためのものであり、施工中の  断面は濤点となξ)がちである。 ②一方、施工中の人身事故は小規模な崩壊落石が多く、これらを記慮した基準が少ない。 ③現在の基準は地山条件が主として物性(例えば硬岩、軟岩、砂質土etc、)のみによって決  められており、地質構造(例えば流れ盤、受け盤)や地下水等の条件が考慮されていない。2・2・2現場が置かれている実態に関して ①土砂災害の起りやすいところほど手を入れる必要があり、必然的に擁壁工事を行う確率が  高い。 ②土砂災害は県道、市町村道等国から遠く離れた工事に多い。土をまったく知らない業者が  石積み等を行うケースが多い。また作業員が高令化していることも無視できない。 ③単年度予算の場合、年度末に工事が集中しがちになるが凍結融解により発生する落石はこ  の時期に集中する。 ④②と同じ理由により十分な安全管理の能力(知識と体制)をもたない中小企業が仕事に当る  ことが多い。また施工計画書の提出の義務付け等、発注者側の体制にも改良の余地がある。 ⑤建設業者が経済的に施工するためには、急勾配の切取りが好都合である。労働安全衛生規  則356条、357条をクリアすればよいのが実態。2−2.3現在の技術の限界に関して ①例え十分な調査を行っても、それを活した理想的な設計を行えるほど、現在の技術は確立  されていない。(切土は、まだ掘削してみなければわからないことが多い。) ②崩壊や落石は明瞭な前駆現象が認められてから崩落までの時間が短く、対応しにくい。 ③露頭を見て崩落しやすいか否かの判断は現場経験者のノウハウに属するものが多く、技術  の伝承が難しい。 ④豪雨や地震の後、いっの時点から工事を再開してよいか判断が難しい。 ⑤斜面崩壊を未然に防止する技術が確立されていない現状を鑑みると、設計の段階でそれらのこ  とを考慮して揺叡をできるだけ少なくする工法を選定することも斜面崩壊の防止のうえで大切  である。すなわち、裏込めの描削を少なくするために擁壁工の選定を少なくすることや、根掘りをしないような工法を適用することなども考えられる。一25一 表∼2ほ1寒冷地における切土のり面勾配の標準値A名    称び)り面σ)条件Cn切 深背後地勾配擁生による吹定限南・北・北画向び)界 の り勾配の  り  醸摘   要方位により疎結融解を受けやすく,嚢而が軟弱化しやすい・未風化火由灰土士            砂火由灰土風  化火山灰土れき質土砂質土れき質土1=1.0∼!:、1、5∼ 15Inl5旧以上及  び出 砂粘性士粘性土    一20%以下5m以下 一2G∼20%     20%以上    一20%以下5∼10m −20∼20%     20%以上    一20%以下寓含水比10m以上 一20∼20%粘性」二;     20拓以上憎o1:1、2∼1:15 ◎1二鴇∼1:1、2質 土(0ド)1:1.2∼1:1,5砂  (Sl1:1,5以.L※砂1:1.5i:1、2∼1:1,5!:1,0∼ll l、2粘 性 土⑥1:1.2∼!:1、51:1.5 以上1:1、5で切土し1:1.o∼1:1.2植生基礎工併用シ ル ト ⑯粕 性 止((》1:1.2∼l II、5火山灰 粘1生.L(V)111.5 以上※      ((》(P1)でい炭岩塊岩塊・玉  石玉  石軟岩軟器岩練.ヒの恐れがある場合には,砂  ⑧砂 質ニヒ(Sド) 1:1、5より緩勾配とするか,切ソシ ル ト ヘ心クリート製のり枠の検討が必要シ ル トい心  1:田  1:1,2備       考1:1.0 ∼ 1:1。5玉石まじり土,岩塊起 された岩ごろごろした河床風化の程度により適宜・ζ工を ・誹111α8 ∼ 1:1,2するo植生する場合は, 1:1.0より緩勾配とすることが望求しい。1[硬岩硬摺中硬岩。α5 ∼ l l1,0〃蟹1生する場合け:, 1:畦8より緩勾iU窪3 ∼ 1:α8配とすることが鑓ましい。皿注) ※印は植生■1法4)みでは安‘定を保1てない場合があるo 表一2.臣 切土のり面勾配の標準1直のり高土質のり高5.0加のり高5.0摺以下の角度(φ),以上の角度(φ)軟岩(風化の著しいもの80。60。50。40。45。35。を除く)置fヒの著しい岩砂利,真砂土、関寮胃一ム,硬質粘土、その他これiこ類す’るもの表一2.圭3 切土のり面勾配の標準値土賃区分勾配(割)備 (0.7)硬貢シラス巧湧ガく力掌多く崩姦の危険ある場合1ま, 三.O割簸とす’る.0.5−0.8 (0.7)掌 覆 賃涜癌に翁い瘍合O.5−G.8シ  ラ  ス (工.0)洗甕に強い場合湧水が多く崩接の危藻ある揚合は.王.o程度とする。0.8∼1.0 (1.0)軟賃シラス湧水が多く崩薮の危険ある揚合は,L2割以上とする。O.8−1.2(1。G)ム 眉口工.o一工.2ゆるい径石層薯積の状態1こよっては,肇で揮え,0.5割琶黛とアる。1.0∼!.5表一2.圭4 地山しらすの判別分類に基づく切土工の設計施工指針ラシ分類捲標硬度養軟賀 軟        多甲硬質シラス識・)滲ラ要質シラスシラス2G以下20∼2525∼30        30∼33植生工がi植生二がi (m皿)勾配(響D湧水がない’「碧ム隅面保護工弛溶結・軽石層i饗籔凝灰岩  礎皇礪33以上空 易1困 難i工.0∼1.5G.8∼1.O Q.5∼G.8 0。5∼0.80.8∼1.20.5以下三.0∼三.5監慧1瀦i簸翰の僻植生1の僻植生のりのス1.O∼1。5シブハ・申シヲハ。セ伽無処 …望のり枠栗石i張   芝1工   1工           麹  随生マットのり枠票石i檀生穴工i植雄           のり枠ブ鐸『種子吹付け’張り  随生マットi植生マットけ        けζ鍔劉のり粋ブ劉張  芝1張  芝iト張ウ   華二欝三 1卜張り   1一27一 表一2。15 切土のり面勾配土地の区分硬貿シラス(注)ただし、切土高さ2メートル以上にっいて適用すること。睡面勾酬摘要1ユ=・・3より副滋騰中硬質シラス1:0.5〃1:0.6 〃軟質シラス1二〇.8 〃・一ム層王:1.σ火山顧劇王:1.0溶結疑灰岩1:0.1計73。1顧お絋そ27ミリメートノレ肚で魅困難63。1殿おおよそ27ミリメートル肝で従可能59。51。’目騨こよって勾配を雛する。45。45。〃〃i飢疑蕎2・メート剛上の胎1ま・:。.3とする84。上鶏の特例事項 ① 中硬質シラスに分類される土質のうち狭い浸食谷における切±面で,簾菱上閤題のない笛駈について は,勲0.3までとナることが出来る。 ②i敦質シラスに分類される土質のうち,硬度ボ亭硬貢シラスに近く,環菱上閤題のない箇彦fについては. 1;0.6までとすることが出来るo小  段①切土のり面には,切±高さ,土質,地賃構成勃の遜類,縫造,硬度,湧水等を考意して小段を設けるこ と。∼28一 -2.16( ) f*ir*J[L3c 35l 1 7 1.4t: ^ i( i) Ft S'C ,: i ::,.{, f 7 >)) i 1]* O);:L) i 'f -}'*::;4 O '4550' OD 60'l.2i.Oo.8 o.7 o.6-29-75 80'6 O 700.5 o 4 0.3 o.'Z l- 2. 15(1)tn8SC, a3!c@@ _r'* } :3f7J;e asr',@ 4-J f ti O・ Jlk_ ; )[ 1 :1 l ill, lIJLLS-* I _: "t Lfr 2<N 6la)@-lo---=-s; rr 4 -'-'; t )cn@) ,:RN i 20@; L sfcs7/J:: ;f f*r ---e j;-・・ -C "":ctf'---/i: 7il :$ c , --'-/,7:4ITt2ae<N 8l'c/r2l!jlll1/Z " /S /1 2.aao a.saa laa 3 aJa.a /a =!2 tS !a lo':lJlOll;,- -. Il{l i'l ':co,IJ JI1c_ ・・_i.I!/I /rr77?la8 !a /Z !S /3 ta8/Uz77a 3 a,slO+77/@J( .8;sIL,1rLzloa J asaa loa/z xS /8 za!lv>8loVla/OcN>#OlOtn;{r*1---I!'i/3/c*]//,i'cl I,nz2afo--aJ a5ao70' coab /.O /Z It 18 20 I#o e 30-so'a),Ca ) ,a) O i ii 1Ivl i(m ti: )Oa !(, /.Zosa370' - ca'a) ip(b) O i 1;a)//afa' ea'a:Tso'Jj ( ,/.8 2pal, t'O'zJ l i;1/f)j ] - 2 .15(2)) !) r '・" JaJi*)I{・+77rl? b_ )( )( ) -lOi35Nr30 @/3S7S it L4 i * -----G) )18RS t :, Cl"[*'' il '; -} 5; i-・・ ・ --.';e i 3 ; i t ' -' -4 6cl・t・・if 11 .f v-lO{8't,,ih44r@ptacX1i'Liaaa.8 !Sa,soe/.81?.O/・?l・o3a< N g So,laad /.e /2F,iI,o?7;8f7, ao;*'jclTitfLcpJT,rilOi:{,11- zlzt{aa.3 a.5,Y)foi Jj ///; 8/,{/J( // l.1 o '--eo'O 8 !a---'-hgo'a) oit71;/t,1)t -,' J-l S12:2oO./ ,a2 O i O L a i oSts !8 20 "ifa '40'50zo '30'ao ta7 aa ag l,,70'iO' Jc'a) O 7 iLfcl') q:) o i 1 e kcS ek12 ,! /8 2a i---Hc,Jo 'q(ciO,l/・e4*la.3 asa!IC"Iiilr-- ///l /Ij //2oa, l/-,,t4L' ' ;'2.0//' stlS l,aa・t /・O /2lO77saOSi({)lD i") C ()la' 表一2ユ7 のり面安定の比較表本項指司 内針他指彌捻翻1容①崩積土,酬 なし5−2)針等内容 。条件がよい斜衝では斜薗高工O斑以上では小風化斜面の 毅を含めない勾蓬が1、0∼1、2。切土5−1)蓑5−3崩覆土の遜正のり勾醗地下水の条件のり勾葭降爾時でも地下水位が計爾訪低い場合  1二工.2編渤み跡雄が摘献ウ高く嫡場釧・:・.5常馳下水位が計酪よ嘱い欝   11=1.8∼2.。②侵食に弱い 。0。8∼L5養度(小殺を含まτ5−2) 土砂(シラない)◎o・8∼エ・5留翼(小段を禽まない) ハごハダついロ 参薫)③膨張色密・ 。第三続泥岩5−2)選化に対す る謝久性が弱い岩,第5一工)三紀泥岩,蛇敦岩条件よい……G.8∼王.G上ヒ勘わるい・一…王.2左岡衰5−4 吸水膨潤や質化に対する耐久性と選正のり勾蓬・詑,紋岩・一・・一〇。5∼エ.2挽察による。切土中に傭らかの変釈を建こしたものに1結果的に1.5分  類乾湿操返しに剥例の り 勾 蓬る敷水量誉加憲[伽藻下款し跡永あり∼2。0となっているものが多い。要蓉度が高屡講LO以下   1;0.8比較的薗結庚新第三紀層,き1.0∼2.Gが低いもの鶴継禁爾蓉度難麹④鼓扉帯,割なし 目の多い岩、5一一2):1.o11こ1.Oh:1.2i   l2・0以上工=工い2   王=1。5なし5−1)裏5−5 {華∫冒の移愛とのり勾配観察じよる分類i例1難盗蔑簸係剃の殉配・割 少 難懸;2…以上住75以下1・:α3 韓難麟欝瓢蒲調lll:二ll⑤割霞が流れ o全壼:高10磁以』とののり面で 5−2)は,1二〇。8米満の急な勾藪 5−1) 鴛左同参考緩5・5・4参黒は採屋しない方が寅い。⑥1のウの直 q5∼工Gm高(小段間葡5−2)5−6)5−7)。5∼工O皿。5∼IOm。5∼10m5鼎王)土質工学会編:切土ノサ面.斯6敏羽.5”2)躰道細舗:道路土ヱーの瞳工,象摘錠工書掛.1兜零4月.5−3)日本測鵬会融河ノ磁防蹄騨(蜀計醐偬傾紛.山縫,王97曄胡.5穫) 髭児島県シラス対策研究会累:シラス地帯における土工設計施工指針.工975年:.5−5) 土賞ヱ学会鷺:地山シラスの判別分類に葵づく切土工の設計施ヱ詣針.1980年.5−6) 臼本運路公団.雷=設計要領第一集ぐ土ヱ)、19葡年1月.5−7) 中村二郎編:砂防地すベウ防疵・急傾斜地崩壌防比施工法.山溝堂蓼1978孝U月.5−8) 土質工学会編:設計施ヱ基準集(設計葡 土工〔改訂都分の抜粋纂〕.1972牢王月.5刃)建殺業労働災害防正詔会:切取工事の安全.王979年1月.一32∼
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  • タイトル
  • 3.崩壊の事前予測
  • 著者
  • 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 33〜76
  • 発行
  • 1986/03/01
  • 文書ID
  • 58084
  • 内容
  • 3.崩壊の事前予測3ほ事前予測のための基本的考え 図一3。1は、崩壊の事前予測に対する主要因を選び出したものである。崩壊の事前予測の目的は、崩壊の発生を予測して起こりうる諸災害を事前に防止することであるから、斜面崩壊の基本形態、崩壊の発生、崩壊土の運動を総合的に考慮することが、その基本となる。 斜面崩壊の基本形態にっいては、地盤条件と外力に影響される崩壊形態の類型化、崩壊の発生にっいては崩壊発生の判定、崩壊土の運動にっいては崩壊土の運動に関係する発生の場所とその影響等にっいて知ることが必要である。しかも、労働災害は施工中の事故を対象とすることが多いのであるから、工事現場での土工作業の状態を念頭に置いて、前述の3っの要因の相互関係を把握することが大切になってくる。地盤条件と外力の作用発生の場所とその影響   1斜面崩壊の基本形態崩壊の発生崩壊の事前予測と対策図一3.13−2斜面崩壊の基本形態 図一3.2は、実際の土工作業時において発生した数多くの崩壊例を巨視的な地山条件を基として崩壊の形態区分をしたものである。 崩壊形態は、次の3つに区分することができる。 (a)落石、侵食、表面剥離等、特に不安定要因はもたないが、急勾配のり面に発生しやすい。 (b)表層崩壊、土質、岩質が地下水等の不安定要因をもっのり面で発生しやすい。 (c)大規模崩壊、地すべり性崩壊等、地質構造上の不安定要因をもっのり面で発生しやすい。 これらの崩壊形態は、土質・岩質によって発生の仕方や運動形態が異なる。地山条件としては、土砂と軟岩に大別することができる。土砂は粘性土、砂質土、崩積土と風化表層土、軟岩はき裂の少ない固結度の低い岩と固結度は高いがき裂の多い岩に区分する。地山条件を具体的な土(岩)の種願で説明すオtば1次0)ようである。 (1)粘性土1第四紀層粘性土、火山灰質粘性土(関東ローム)、強風化泥岩、温泉余土、火山泥流、       等 (登)砂質土;山砂、砂丘砂、火山灰砂質土(しらす)、まさ、等 (蟹)崩積土、風化表層土1崩積土(崖錐)、風化表層土、段丘砂礫、等一33一 CLL・ : :=iAj ;L, :. 'Z<g)';:+-; i .+__-(_7_,/< '- _ '.__r4-"75 : "J j.;C jl<"-!=Zg7i Vi ' IC I 1-0-j * ;ij ( ,'' )'+・ , ・・i':_7'-'"i'; flJ"' I 'l.,i.-.t:< 2P;.:.JF1iTTCL ;: :(J' < >71 ( (V---_ .:'¥ r " : Z"i---- F ,J' g L_ :Ti :irJAC' ' : "' :: -':'J,,.dl''r l :'1 / f _"rl 'l z I-' 1: '11:' "' 7E] iv IV _ TV-(L / ')! ;l 'l l! :!t¥:'/ i/1:i; :"Nl '6a) )' i t .tlf' }1 ¥ tf)tr¥/;_>:t ?'i;:;'-e 'O J/''!: 1 Pc')/ ii;:;( ' ';( ' l:;J_! 7 / 5'rr Cl;(})/ 2 /J L'-1j :1- 1 c1 " __J _{S:1 ":/' f _rnrlH-r 14l/ i'- )¥ i//_; rq!;c; ' !'Ik :il:i f 'j_1' 't[1' 1 i I1 c h/ rrr r '.11 t4-r_L 11+{ J' 'l-; - l / } 1' ?; 1r/ '1ill: 'Yl- 7v :; i /+J'?1 t" 1 rl; !t 'c ; fL"rl J"i¥ ' lC))¥l4 r'_[rr; y * 4l(;b-)L(jV; -hi--;_"*-/'".)_ +'; S]-'"_ .'*' ,¥'J*-.._.{;...) ! 1^ :' "" :- ;;"--' ;. - j :; c.. tj-,c;h'>Ji:r n c" (:-_.c; '"' tl(tc',l3.2 TJ cr))*?ii ; ;/ )- 34;'1+ ',t"'F":;1'ct!!/__,^*.:*5jc?y  (配)き裂の少ない固結度の低い岩1新第三紀層、古第三紀頁岩、熱水変質した火成岩、凝灰岩、粘土                化した蛇紋岩、等 (V)固結度は高いがき裂の多い岩;中吉生層、火成岩、等 図に示すように、崩壊形態は地山条件と崩壊の組み合わせによって、1−a、狂一b、田一c等と分類することができる。 表一3、1は、昭和48年∼5三年死亡災害の発生した崩壊i)を図一3.2によって分類したものである。 土砂に関しては、崩積土および風化表層土に発生する転石型落石、および土質に関係なくbの表層崩壊が多い。また、大規模崩壊に関してはHの砂質土と皿の崩積土で災害が発生しやすい。 軟岩に関しては、落石と表層崩壊が主体となる。また、大規模崩壊に関しては地質構造上の崩壊要因が十分に把握されない時に崩壊による災害が発生するものと思われる。 以上、図君.2と表一3.圭から、災害を発生しやすい崩壊の特徴は、次のようにまとめられる。 ①地盤構成が不均一、複雑で、斜面の安定性評衝に関係する力学的定数値の設定が難しい斜面地  盤 ②降雨、地下水、地震等の崩壊外力の作用によって容易に安定性が低下する斜面地盤 ③崩壊の発生が急で、かっ崩壊土の動きが速いもの このような崩壊の特徴を考慮しながら、次節において崩壊に関係する要因にっいてまとめる。表一3.王崩壊形態の分類(昭和48年∼5!年死亡災害の分析)ら砥惣ゐq種類c一’雫六一(一z6−3(   喬橿’細’}ムこ  初■1矛封鼠c1青崩咳9彪搬摸  萌夷撞勿‘蝕騨司辮1ア呼oイー)ケo互:砂蜀よ 麟護』乙(一ク皿:尺媛弓よ 128!ワぐ一)8き4.677σ芝の罫’史0…皿、勘蹴3,2,・§々 ‘義・・石   ’む試ノ聖’よ尚▽鰍驚lqノ7 ζ岬クノ認0乏n∫巴   与  o〆“総、言ナ 3q g3 8 〆一35一oブ  1膿 3.3崩壊に関係する要因 図唱、3は、斜面の崩壊形態に関係する基本要因である。斜面崩壊の発生と形、および崩壊土の運動は、地盤条件、斜面形状、外力によって影響される。 地盤条件には斜面後方の地形地質、土層・地層の構成、土と岩の力学的性質を含む。斜面形状は形状を規定するもので勾配・高さ等である。外力としては、降雨・降雪、凍結融解、地下水、地震等であるD 以上のような諸要因が、実際の崩壊規模にどのように関連しているかについてとりまとめる。渡墾桑ノ争♂ま、菊勅状’,“c’で◎            図一3.3斜面の崩壊形態に関する基本要因3・3」地盤条件と斜面形状    の 図一3.4は、切土のり面の崩壊の実態にっいてのとりまとめの例である。 (王)と(2)は、高速道路切土面において、切土後崩壊を起こしたのり面蜀0箇所、およびそれに対応する崩壊地点に近い健全なのり面100箇所を選び分類したものである。(王)によれば、複合地形、台地、あん部等が崩壊を起こしやすく、尾根を切土した部分では健全なのり面が多い。(2)は切土する前のものと斜面傾斜角ごとに、崩壊のり面、健全のり面のグルーブそれぞれの頻度を示したものである。切土前、なだらかな地形、っまり台地や老年期の箇所ほど切土すると崩壊率が高いことがわかる。 (3)は崩壊率直高と崩壊頻度に関するものである。のり高7醗以上ののり面全体が崩壊したものは少なく、特に1伽以上になると、切土高さの影響はほとんどない。 (4)は、崩壊前のり面勾配と崩壊頻度との関係である。必ずしも急勾配のり面に崩壊が多いとは限らず、むしろ1:0,8∼1.O(50∼45)に多く、一般に軟岩と土砂の中間と判定され、その境界付近ののり勾配を採用されたのり面に崩壊が多くなるのがわかる。    2)     2) 図一3.5と図一3.6は、崖崩れと斜面の傾斜角、地質との関係である。図一3.5によれば、最も出現度の高い斜面の傾斜角は30∼5Gであるが、急な斜面ほど崩壊が発生しやすい傾向がある。 図唱.6は、崖崩れと地質区分の例である。深成岩類で崖崩れが発生しやすいという傾向がわかる。一36一 I :;}:: )_i: ";¥Vl l: _ :;(:Sl!/;!i30RJt4J "-S S¥fa'tf l )l ( ) c:itf;;1///1'Tll4J-///1.: ' ''t" /(J:I/:l1 rt ) r sl (; ; :)O i i ( sr; ) r )Li}- 20l!j _30L':xs lO*o =o;Dot/- 30IoE80Io( ) 17)'r))o) (;!,4 ) R ( ,_,_i) (,' j (h__h ) Ci ),, ]*'u+,)t¥,( 2060 *・ -C]' 5' IC' 15' 20' 3S' 30' 35' 4V'405' lO' 15' 20' 2S' 30' 35' 0'i t i i ! I I I i20iC()j t ;1:.・'1i.=}1 d:'f*') j j: *La/( a+ b) x lOO%o)(J' ( )( *・,'" ) ) O_ 40_,+o 30A=} :;*,- a)t *(1)i・・'・(- :/; R i (1)e20'lO{1=c * ; * ,/ * irN .O'IZ35 5 ? 8 S IG Il 12 i3 1 15413),ij;il1h'*'=I ;:::'3]S. ,jj: 5)OT--'-*;_s' 30 3:25-'/¥4$:=t ;{sl]/" ¥:s's;20Io?: : .s,oe.5 V.b i .O I .2 1 .Sti io.5O.8 1.0 1.2( )l 3 4l ooa))i 1 Zi.5 2.0;vr*"_*-io;si ? tP,:lil ti**- _ .t . :f, )$t ( t・3)f);G'*・*?i j*xU QxXj i i *'1L** *,XFv_ : ;2'5 tti:! :: :(o'5{)'(:34;). .IlrO.S¥I!1"I' ,t;'r *_,tt;・1-{.= ----/IOU.;(.+*,* :,1 h't :/t3 .9)00.4O.aS=i:OL0.3fL * ・. ;;{=' 2. S2L-* **'-h L . tS = I ! <, z'_IOxi, :0.liO9 9I- 3.5f) i'f ^r==,P,t・ a)*(i )lj, ] ;Z a)h'(). Tl: E:4/1 i5.0) .0.85!O :O O SO eO ,O O{ i39 9 i59 {S9 79i i:,・1ESOf i]- 37-ATlh' h&?L. fh+:i Li; (:P)tS r *e.T 't., j L. ;{i li l i *L t , i,lJ C,.LT<.  以上のような崩壊に関係する地盤条件は、3。6で述べる数量化理論によって崩壊に対する影響度を定墨的に評価することが可能となる。   の 表一3.2は国鉄の例で、数量化理論によって崩壊の可能性を予測した場合の的中率および崩壊要因の影響度にっいてまとめたものでめる。表中の総合判定の◎は影響度の非常に高いもの、Oは影響度のあるもの、△は全般的に影響度が少ないが特別な条件下で影響度の増加するもの、×は影響度の少ないもの1こなる。             表一3.2切土のり面解析結果一覧/△◎//(会)(8)(8)1(皇)(倉)/(合)(8)(会)(2))・1△◎i◎△1・/87%200 ヨ/ 1981s3xxiO△1×△◎140(△),(の(◎),(○)(△)1(△)(×)(x)1(◎)(◎)i(x)(○)1(○)(70)(2)i(会)(8)1(会)1(美)1(美)(美)(8)1(δ)(8)1(8)1(会)(8) 84150 84(63)(2)1(金)!(8)i(誕)(8)(2)i(美)(δ緬)!(8)i(会)1(2)!(8)三44 82(54)1(いi〈いil〈ihl◎レi◎i〈(会)慰2)!(合)1(8)1(6)1(金)i(:)i(2)剛 縁(76)(三〇〇)児島地区)8 妻遷。伊田王6工/  86(熊本地区)7 長 埼線的中率△デ荏タ数成層タイブ◎裏潜土厚さ地質土質6臼豊線(鹿妨護工鹿児島壌ゆう水︵降雨時︶5△、B豊(大分ゆう水︵平時︶地区)○ ◎  △(△)(◎)、(◎)(◎)(△)/△ ○◎影響圏4○︵△︶身 延 線(8)△)(△)(○) △集水地域3/り肩状況β 豊・豊肥・翼南ノリ肩こう配2ノリこう配山 陰 線◎︵◎1◎︵○線   区ノリ長No.1(8)i(金)1副(8)1(2)圖(馨)囹(2)1(=)i(二)1(倉)1(8)1./i(参)!(創(壼)1(急1(2)1(宝)1(合)!(美)18)1(8)i(合)i(8)図(8)1(美)9  7 十  810   4十5十6十7xl×回・回x回Oi◎1△ix囹◎        1−8 計 8i8i8回7国7国7is同515       について◎と07!217i314!31・131316国213           △とx、・161・i4i3i2161エ14121413i2          総合織◎1×回△10ゆlxlO囚◎1×i△tO           ◎=要困レソジ帳 1∼3位  (◎)など;少数ノリ面(4掴以下)           Ol要困レンジ顛 4∼6位  の水準を焉いたときの順位:           △ 要因レγジ揺 7∼9位  データ数の彌で( ヌま崩壊データ数           x;要困レンジ輻 10位以下   3) 表一3.3は、表一3,2のような手法に基づき、鉄道、道路、崖崩れ、山地崩壊等にっいて崩壊の要因と判別上の関連度について調べた例である。 崩壊要因の影響度は、表一3.2と同じ基準によって、◎、○、△、×と表示されている。総合判定の欄をまとめれば、次のようである。 ◎:表面の状況、傾斜、植生、地質 ○:斜面横断形状、斜面縦断形状、比高、面積、表層状況・種類・厚さ △:ガリ、斜面の向き、リニアメント × :岩盤状況風化度 表一3。43♪は、これまでの崩壊例を数量化理論によって調べ、崩壊の危険度を判定する要因として重要と思われるものをとりまとめたものである。一38一 表一3,3試行結果の概要(山腹斜面の例)N。.・蒸雨一恵』i翫ゼ珊「鉄道46“6b6c×◎△◎○島鍛県.X○X○X△△×O△○X◎◎瀕道霞嫉1一県謄冨由夢程い花i、蛸5a5bXラス,{交巨i岩,路がけく繕れ路○XO◎○△O△◎○◎×○◎O○◎◎XX××x○○◎◎◎○X◎○△292(難5)305(64)224(39)斜面下部状況◎ ◎i口崩壊地形△○◎○○○○兵庫県d七年型,中尋琴OxO◎X◎X◎XO年型四国由脈:変成監 古生11爵地崩壊六 甲zマ+60%,三OX鳥取県,花醐揖XX紀40%X岡11際?花臨i1‘一1O O O◎◎× ◎××○(斜面1そ) Q(斜面長)  (斜面長)X ×届 Ilr l∫『 7G8δ  5  5  548  5  7  _「δiτ貞τ”rり》 1‘ 1へ44X◎◎◎◎◎(土質)○Xま80(39)580(168)(88)4748.三7670.775.18王7G7871.3(95)71、57364746後56◎1.曹塞皿8三.5王0つ・乞(7−10f立二{一量…曳」76.8(68)492×77.8214540○6 1226(40)(91) 12 13Ol『il別解翫で、記位(!一3‘凱F腰)O判別解θrで 1弦(4−6位ド1!度)△周別剰llでI」◎(土質)◎◎﹄1_、_滋乙り翅総含半嗣定(38)X一16   ,il一  ◎と()の和276X ○(33)(エ27)◎(斜瀬}と)二46720◎◎由(153)(152)xx i X554623○◎数  ゴ帥率323XXデ タの(脚鰍)(%)(52)X○×問 上 段氏崖1013◎千葉県二躍一ム層長野県,三三紀丘二陵 壮u○ず道王2◎△x△Xll弓 上1安出鴇千葉県二三紀,ローム以灘懸灘囎その飽 北 薩画積綴臆嚇岬険麗児島猷,  .逐 娑i4 と 亡 の柄・醸.Do×x判別解栃でずっと下位または検定で東却されたもの         試行結果の概要(山腹看,i面の働)9}表一3.4崩壊危険度判定基準例の比較(素因的要素のみ)A判定要園地質関係BC1灘藷繍/勤斜_関束容一ム,花鵠岩な1)どの大区分(蓬準の変更)風化度,不安定挫地山2)の評価お条懸砂質L,、∫魏状一 土質関孫、肚2) 表層土の厚さ     2) 表履土の厚さ斜面形状ほ)横翫形,績衙形   2)勾醗   3)高さ水分関係i三) ゆう水の有無三) 勾藍三          1) 勾配, 2) i葛さll臨の艦轍Pゆ粥認グ   12)集水地形       …2) 集Z張地形, 集水範囲   i地形麗係 三)背後の地形背後の土地駕用       l   21A l文献25)切取のり葡を対象とする。B、文献2勾切取のり面を対象とする。C二文献3①自然斜面を対象とする。地農災魯対策。 安定性評価に直接関連する力学的条件を定める地質と土質条件、崩壊に関係する力の大きさに影響する斜面形状、外力としての斜面内地下水に影響を与える水分関係と地形関係が素因的要素の基本でめる。 崩壊の事前予知と災害の防止に役立てるためには、崩壊の可能性に関する判断につげ加えて、崩壊土の地盤構成をできる限り詳しく調べておくのがよい。 図唱。7と表一3.5は、表麟崩壇に関する土質と崩壊の形態的特徴および降雨の影響にっいて概念的一39一 に説明したものである。表一3.5に示すように、崩壊のタイプによって外力の影響度が異なってくる。         ω,熱盤のヶδ賜着創勘ミ           ミヴ冒瀕うγ心》フ恢帰5           ベツ         >                    、多菱                  多毅麺               箋観                 /          ρ)蕪敦癖鋳溺.警灘8ペソ’向・   ン ーソeシきび、)ひ頭、冨砺璽盛酌∼’ ①扇望フ”コ・ソフ双啄魍;戒         さ、ぜ          )z磐                    ノ《          轡磐趨酸幽2趣’.、評                        ρ弩塑ノ                      .鐙鯉                    ..ツヘ\麺_                   ゲしかノ                  。凌}プ                  シ              図一3.7土質と表層崩壊の関連 我が国においては土地利爾上の制約から斜面末端部分での土工事が増加する傾向がある。斜面上方からの運澱土砂は斜面末端部分に堆積することになる。 図一一3.8は、傾斜基盤上崩積土の基本形態である。崖錐状崩積土、土石流状崩積土、崩壊土砂堆積性崩積土、コルヴィアル性崩積土のそれぞれにっいて粒度、層構成、力学的定数値も異なる。また、崩積土の切土形状によっては、基盤との位置関係によってすべり土塊の形状が異なるわけであるから、安定計算においては地盤構成を正確に把握することが大切になってくる。一一40一 表一3.5表層崩壊の形状的特徴晶懐q列ン・講∫装べ対テ胡吟9睾グ鐙度         講酸べ受郁β駒睾殉度;醜6縮ぺ物漏畦・寒岩幽・》漏椴卵油の甥等髄惣瀞購!岬パ廷錬‘《傘吻15マソ、溢’斜面’マ蝉瀦臨痴庭衣っ硬て ・1隙’k融宝1・一雛2重動’ごを・∼ρコ?’こ壌趣ρ星136り君潟◎△◎’ね・」3◎◎O窓搬“み3O◎△窓鴇2・昭。◎Q◎穿霧∼’凋獅ぐ勘滅フー脳7ヲス書さフ’1凱ア脚嗣ヘツ呈デ♂.蓼畷繍爵戒!⊂硫鱈⊥乙シ・ザ碇粥・儲夷ψ9担搬撫レ3ジギ1∼岨・“へ’ツ繍惣辮ブΦ∼碓細駿いろツ鉢心り翔◆硝破1}嫌ベタ効!∼し1ざ.繭斜寒岱球弓“辛鍍’璃考さ鳩七’マ虻ノ勘惇きソL》今∼・距’蓋り」奪叡」、∼岩瞭、α艮姻駄ツ≧晦的容1よ日o◎;彩鯉麟ヅし∼一裾ムヌ遍ノ設・影増広・.○;馳黛λ傾∂.な)こ石流ザ擁乙・印煮磁課覇摂よー        ,・∫ノ/        .・/       ’づ/       9一,’/        0・ヴ     o考ζγよ勢魅醜峻・賛ベノ瞭。蛾      o ノ      イ     ーo!/タ   ご・91諮 葵翁1輔  0』♪00ンκ窮男。   、4二う禽銭    ンr』」0■ 葉伽商織識  ●.ゴoしン嚢  σ  6 1  , ノ’く9こ凶九性輔こグ む  .!廉〆3)卵爆工砂謂皇 ・・2も 肺姦エノノ    :一ノダ        ./        く!ごr      1でニヂ告こ衿φ麟遼  繰才嫡黄こ   、茅/   雌・碓楼し恭亡の  ・’{.oノ’ρ ノ0ノ、璽 !    、!.多会馨誕輸   !−‘4二5∼二一 1、つ!!●!夙・』孟殖 づ・−●るイ言脆   ロノリづみ .7ノヨ ロ ァ ノ ,1’/ 、輌し』!ノ遜 ジ.イ」二…茎簸図一3、8傾斜基盤上崩積土の基本形態一41一 3。3,2降雨と斜面内地下水 崩壊の大半が降雨に関連していることから、崩壊外力のうちで降雨は斜面崩壊に対して最も重要な要因である。本委員会が検討の対象としている工事中の小規模崩壊に関する降雨データは非常に少ない。故に、ここでは、自然斜面を対象とした降雨データを引用することによって災害に対する降                 の雨の影響を推察することにする。図一3.9は、崩壊までの雨量測定例である。累積降雨量が短時間の内に急激に増茄する過程で、崩壊が発生する。崩壊は漸次小規膜のものから大規模のものへと移行していく。311    大崩壊鷺.1。。降豊襲欝畿臨ポ鞭/☆ し。弟三溺詫岩)           ∼‘7∼80・蝉襯 久ザ乙/ヨ30。ヒ60裏濫‘_2GO二i翰既 ユoo0020メ,_詞,,51520Q   考/▽   《  / ,ノ      ノ      ノ0                         1りU      20G      3QQ1日目2日目         時闘(時〉 ’                24讐懸溺量ユ01叱’5   図一3.9崩壊までの雨量測定例    図一3.!0地質別崩壊までの24時闇降雨量 図一3.!02)は、地質別崩壊までの24時間降雨量にっいての例である。崩壊発生に経る24時間降雨量の小さいものは花商岩、大きいものは火山灰質粘性土である。地山の種類によって、崩壊に対する降雨量の影響度が異なる例である。    の 図一3.i1は、崩壊発生前後における累積雨量と時間雨量との関係である。図中、降雨条件が①と②e’。⊂ζur(崩壌嚢)85璽ogc Fq穂ur聖5ロここロド ドゼサロリむハぱ (健(1ぴ矯嘆葵よ)馨 Ch垂bα (…970.7)ロ ロロまゆのド (鼻裏薬よ㊥り3 Chibo {!971,9}     置∈;ooε匡4 こhibG(1972」2》/{//し劉樹1     ぢへ   :=澱倉./5、 1”‘ 為一   !匂   !臼脊!!  /1  名 〃, 〃ノる /ノノ/12塑/!♂3465 Yomq縁ito  (1972。7⊃ 5 _タミ縦ろ・無/2 Chibo(1970.”}①僑榊り劉 f4  ロ        きロロ                       らロロ               も        ア          麟鋪墨Rt {mm)図一3.!i崩壊発生前後における累積雨量と時間雨量との関係一42一 ㊥大災害;  A小災害の実線よりも上になると崩壊の発生頻度が増加o中災害  ×無災筈する。 図一3,裂25)は、まさ土斜面での崩壊と降雨履歴との関係である。降雨履歴としては、前日まで2週闘の総雨量と当日の雨量を選んでいる。図一3.!3は、崩壊に対する降雨の影響には地域性があることの例である。以上のようなことを総合的に考慮して、1鵬馨\癖㌔一 ムx遙\崩壊を生じやすい降雨特性にっいて奥田は次のようにまとめている。 ①24時間雨量では20伽厭を越えると崩壊が急       x  x\.          \0  増する。     ⊥UQ       コOO       300 ②圭時闇雨量では20蹴を越えると崩壊発生率     当琶の爾量 (rnm)  が急増する。図一3.12呉市におけるまさ土斜面・ ③!時間最大雨量の出現直後から3時間までの    災害と雨量  間に崩壊が発生することが多い。④10分間降雨が5照以上の強雨が長時間集中すればする程崩壊が発生する。⑤降雨強度(単位時間当りの雨量)には20分程度の小変動が重なった!∼2時闇程度の時間変動(波) が見られ、崩壊の発生はその第2波ないし第3波の山で現れ、特に第3波以降に多い。           毒臓(篇7}             糟     霊     蕩          ’阻〉旨          !口          鷲4薯垂…1}1計聖貯匹葦璽}一ザ1蓼当}ヨi…『箏1          調i          卸1                     =鴎、   量       1   ,   1も』叉窺・謂(工判i1  口     得ヨ1螺量ゆゆ脚知罰皿鄭噸輩郵E1,拳匹1麺『匹11塵筆1非9ヨ11玉i星じ︸ヒ匙   てコ     ゆと1季i1︻1聖[きト獅星51ll   沸奪1田邸o 1 /    1     1                       ζ 爺・亭望(z571ゆ姻くミF際口卸功図伽等‘へ姻く   ロマロ     さτし引!毛 亭報(工72,『…郵篭1」…1蓄馬雛毒嚢∈…i……             1   もス調(《Gl一一一一           鰹理(35〕  婚     ”     凱                 了ロ    コ            蘭一監『ゆ            蓬≡……『=9霞撰凹譜卸潮訟期垂輩『            強±1 1黎摯1緬           華葺姻く、ノト1吐1i計[しξ図一3,醤地質別崩壊までの連続降雨量一43一  一般に切取り作業は、降雨時には中止されており、したがって、降雨中の崩壊による事故は少ない。むしろ降雨後の作業再開時点が問題であり、湧水の増加や雨水の浸透による地盤の緩みは降雨後もかなりの時間続くことが多いため、この間、多量の土砂を掘削することは控えるべきであろう。 降雨によって崩壊が発生しやすくなるのは、斜面内の間隙水圧の上昇、浸透水による強度の減少、飽和度の増加による地盤の重量増加等が生ずるからである。降雨時の安定性を定量的に評価するためには、これらの現象を正確に把握することが必要である。 図一3。142)は、斜面地盤内の地下水の例である。強風化花商岩と風化花調岩とでは地下水の供給源と流出経路が異なる等のために、それぞれの層において固有の地下水面を有している。 特に、降雨時においては強風化花淘岩中の地下水位が全体的に上昇して段丘礫層内へせり上がるようになる。                        G) 降雨時の地下水位上昇を詳しく測定した例が、図唱.15である。 (1)が調査位置図である。調査地は、標高60醗前後の尾根に位置し、斜面は約40度の傾斜である。地下水位は、W一工、W−2、W−3に自記記録式水位計を設置し、自記雨量計による降雨量観測も実施している。水位と降雨量の主な特徴は、次のようである。 ①W−!;降雨量と明確な相関を示す地点である。日降雨量が20㈱以上になると地下水位は変動し、     約翻上昇した後!∼2日で下降する。 ②W−2;尾根部にあたるもので、W−!と同様に日降雨量20囎以上で水位の変動を示すが、上昇程     度は0.5∼1。舳でW−1に比較してかなり小さい。 ③W−3;日降雨量にはあまり影響されず、冬季に下降し夏季に上昇する季節的な変動を示してい     る。 これらの変動ペターンは、W−!では谷斜面であるために地下水が集中しやすいこと、W−3では道路による地形の改変等により降雨との反応が他2地点と異なることがわかる。斜面上の位置によっても、地下水位の発生の仕方は異なる。以上は、岩盤中に存在する割れ目間隙によって発生する現象である。                                   2) 斜面地盤が均一な砂からなる場合の降雨時の問隙圧の変化を知るには、図一3.16の模型実験が参考となる。(!)の模型底面は不透水層である。不透水層で浸透がリバウンド(間隙水圧が増加)するのは、不透水層までの深さが浅い(2)の方が(i)よりも早い。また、間隙圧の測点の真上の地表面に静水圧があると仮定した場合、(!)の!と(2)の3とも斜面下方に近いところで間隙圧                段丘礫層内地下水颪..,  胴、           (強雨または豪雨時のがあると静水圧以上となり、パィピング←  ≒ぐ、く乏く“磯ノ、.。     み出現する)が生じやすいことがわかる。     も、促‘噛♪諜 降雨の影響を数値解析上の安定評価に           } う、一泳      ←           地下r水面 ←  ∠      強風化花嵩岩結び付けるためには、間隙水圧の特性を調べることが重要になってくる。       ^Nい申     Grπ13    Grm2        。   ゆ爆、化花闘岩図一3.翼各属ごとの地下水面一44一            ∼島rm F寧            拾メ◎ ㌻   ノ斡孚 O      /    圧1列℃総鰐黙(21土質柱状騒およぴ物理特控   モ K地義面傾系・卜計   △   自記綱鑓計131lGL・m)地下水 6司位上」冒L」、w−1 10 ㈲墜100聰60互 20, 甲W−3,’一,一W−29 1 10 1 H212    i3 1 4   5   6   71u8 1 9(4)標高70一、、㌔1 (自言己水位言十設澱〉獄  P−1 ノぐイブ歪言十s冒正  地表菰傾斜齢  ヨくロユ6G   地すぺり計  繋き5重、,蕩歪計50  強風化も6 ・.  砂質泥岩    、、、.40  20 凡甥   王030   凸湧水  学地下水流動   、石稜工  図一3.15風化泥岩中の降雨と地下水位(土)調査位置、(2)風化泥岩の物性、(3)降雨量と地下水位、 (4)A−A断面横断図、▽一嗣ζ擾轟130沿∈     1軒♪15緬¥’工一 20想謹窺 Ioo3’  b ヨロ  め  りぴ 1 (副間隙永圧認定点LliO    6「 1:ぐm l l∼、嫁ト1、   、。圭}  1−b3  fio  賢び1 :,4ul.   15lZ樋 4i(留oじり    らり     ゆ1ノ)   以分)まるり     い     ヨロ    仁ラ邑1 tし嚇丁(分)図一3.16間隙圧の経時変化一45一 3.3.3強度定数 降雨の浸透によって、斜面上の土砂は強度が減少する。図唱。圭7は、締固めた関東ロームの飽和度と粘着力の関係である。また、図唱.187)は、細粒分含有率20笏以下の砂質土を締固めたものである。これによれば、水浸による強度低下は内部摩擦角の低下によるものと粘着力の低下によるものとになる。特に、粘着力の低下は間隙比が!。2を越えると急に目立っようになる・ 安定計算を実施するには、土質定数値を適確に選択することにっけ加えて、強度定数値(C、φ)と才べり面の形状に関する特性を理解することも重要である。E O.8足 (罵いた試料〉箋Ill蒼   1   きCd8糊一   「穐薄一る  関東ロームと 比 重2.66δQ.6 ぷ400 乾燥密度王.039/c驚3 間陳比L58 60%槌径0.26組皿碧 30%粒径O.!3mmo均等係数173.3撫04ず0.2’課        ⊃G            __諜..羨愚 破 想 蟹 o肇30受 如 ④ A 氷浸状態     o   l     i0.20.850 60 70 80 90 !00    S7(%)5002(f1.0    1.2    1.4問 隙 比  e   図一3.H 飽和度(Sr)と粘着力(Cu)の関係   図一3ユ8 間隙比と強度定数の関係                               8) 図一3。19は、薄い傾斜崖錐切取り斜面に生ずる崩壊の例である。図一3.20は、図一3。⑲のような崩壊の場合、すべり面の先端が切取り面上の崖錐と基盤の境界を通るものとして、崖錐の粘着力の大きさがすべり面の大きさと安全率に与える影響を調べたものである。Fs=LOOになるすべり斜面長さは、c=0.70tf/バの場合で玉噸であったものが、c=0.50tf緬2では7脈と大幅に長くなる。ほんの僅かの粘着力の変化が、安全率とすべり土塊の大きさに著しい影響を与える。 図一3、2iは、土砂斜面の強度定数とすべり面の大きさにっいて調ぺたものである。円弧すべり安全率Fs−1,00を与えるcとφの組み合わせを3ケースとした。内部摩擦角φが大きくなると土塊のすべり円弧の深さは浅くなる。 以上のように、各々の土層条件ごとに土塊の強度定数(c、φ)が、すべ1)安全率とすべ1)土塊の大きさに与える影響の程度は異なるのである。 図一3.3の斜面の崩壊形態に関する基本要因の簡単な事例にっいて説明してきた。崩壊に対する斜面の安定性を定量的に評価するには、安定に影響する地盤の土質定数値を適確に選ぶことが大切になる。図一3.22は、斜面の安定の程度を簡便に知るのに役立っ。Taylorの安定図を、のり勾配ごとに整理したものである。図中の原点から放射状に引かれた等すべり面線は、同一すべり円弧においてc、!γHとφが変化した時の安全率を示すものである。この実線の勾配が小さいほどすべり円弧深さは浅くのり面に近づくことになる。 図唱,23は、斜面変動の発生領域図である。実際の斜面が崩壊した場合、どの運動形式をとるかにっいて様々な領域区分が提唱されているが、ここで条件をごく単純化して、変動土塊の底面の傾斜角θと形状b、争をパラメータとして斜面変動の発生領域を概念的に示したものである。一46一 η敬ソノ畝3qソ泊部    論評 鶴⑦零要定ノG捧ダ篭.・守〆/     慧鷺壌雛奢     ∼・為く吹・か航こ《戯起     出ヒ紬好¥zδノ莞全箋     彩全屡り最鞍可ペノ〆図一3。!9 薄い傾斜崖錐層切取り斜面に生ずる崩壊の例1:lllc嵩0甲7‘≧f.袖為.づ=35●κ冨G.93I』Olぎ唱.よm i 1 /旛O.5{ζ伽:}.φ雷35’! ワ謂  ’∼漏3・伽一;ど脅’嶺 o.so     バ   .残殊、.   9,’7雇ご1:1監o.7σ》4l l『o.505葦0     50 三goアベリ済面些ぎ:ぬ副図一3.20 薄い傾斜崖錐層切取り斜面に生ずる円弧すべりの安全率とすべり斜面長さゲース‘(ぜ1mZ) 6  名(m煽)123 盆5    0●   Loo L4   20●   LO2 LO   3G●   LO3餌而から亭ぺり円覗さでの量長濃さ4‘(瑚  &oo  二50  L70   君鴇旧賑拠糧瓦泌.躊  儀撫偽細餌\.ヂメ         ノノ かしぜへ ぢ覇5磯・伽’ 砺   δ、v図一3.滋 土砂斜面の強度定数とすべり円弧深さ一47一 o.ee.eesos04003¥h os1!,02c.2o.o Joo 20oo40 5e;o, ogsRs s;o20c . oEeREEs4e :ooeoe050,504e4sho iO¥ e.3oJ5uVo.2o-2oo. LoelOSo 5eo4020c * o GF ;;Sa.so.e0.50.50404) 0.3¥ o.]oceo zo40 ee5e20c . OESRE Svo. 2o.2eeloeolOl-3.2Z20c .:C 40 5eEGR;ES),'D :i Ip ' f= )}:i;A E:' "+'(t_f}C. "* "A E: 5 Fs ._-48-c ,; *7.)ceGReESI 340 5ec)        喋篇.、,惣ぴ鍛           一30−20一二〇   〇   工O ・ 29   30  40  5C  60  70  80  90             .     餐勤之塊の底面の傾斜角8閥               (頚域境界を示す確簸は自望であって               明藁…召こは足;められない)              図一3.23 斜面変動の発生領域3−4崩壊の発生と崩壊土の運動3−4ほ崩壊の発生と計測(1)崩壊発生の形態と計測のポイント これまで、切土のり面における地山条件と崩壊形態、崩壊の発生に関係する地盤条件・斜面形状・外力などの枢互関連について説明してきた。死亡災害を生じやすい崩壊としては、表一3.!にみるように、落石・浸食・表面剥落・表層崩壊などの比較的小規模なもので崩壊の発生が急で、かっ崩壊土の動きが速いなどの特徴を有していることがわかっている。 表一一3.6は、崩壊の時問経過と土砂の状態の関連に基づいて、図一3.2の崩壊の発生形態上の区分けを試みたものである。表中、崩壊土砂の状態にっいては、ばらばら・どさり・大規模、の表現区分を期いている。ばらばらとは、表面水によるガリ浸食(H−a)を除いて、小規模な土砂が崩落する状態をいう。どさりとは、崩壊土砂が量的にまとまった状態で移動することをいう。崩壊の時間経過としては、急・断続的・ゆっくりの3っとした。急とは崩壊が突然発生して前兆減少を把握するのに困難なもの、表一3。6 崩壊の時闇経過と土砂の状態 萌壊が少崩磯  q》礁狂寺向鰹・需ゑ,と喧ソノ∂1”ざ’♂ご摩睡勅ヱー4竣一久階鏑壌)7一β蒼薯襖孝2恢3で7・一q物G17一腐π一脅断旙勇:L−b江一b皿一bアアー6ワ卸物釧/一)皿一C九くノ 1「一)1 ビー)    …    }一49一 ゆっくりとは崩壊の発生も経過も時間的にゆとりのある場合である。      、,め断続的とは、急と、壷っくりの輔の状態をさすもので、欄壊が醗し  イ遍て最終的には大きな斜面崩壊になる進行性崩壊や崩壊外力としての降雨の量と継続時間に影響されて崩壊が生ずるまでに土塊に発生する経時的変状の状態のことである。                          ・(まら{まらと急枢分される鉱幽、v唱は崩励発生噺兆現象蝦膚 計》聖γ                                       器・を事前に把握することが困難なために計測の対象とはなりにくい面がある。崩壊の量がある程度以上になると、崩壊土砂の状態はどさりから 図一3.24 計測のポイント大規膜なものになる。あるまとまりのある土塊として崩壊するわ                  紹)麹こ鱒期方も災害の生防も様々で・計測 冥 !//躍働樋曇鍵撫鰐灘議諭『/でもある。            ψ嵐                l l l膀ゑ                               影くズ人鞭よゆの多い工事工程の中で実施される                躍♪     R覧衣ことになるわけであるから簡便さ                 舞填と正確さという相反する条件を同              ω時に満足することが大切になってくる。                      ぐ⊂)焚轡ノ執認 様々な制約条件の中で効果的な          費蘇、“尽皇(ぜ計測を実施するには・嚥の発生   藏騨  多い。故に、計測の位置は多いほど好ましい。(a)は、最・j・安全率のす     図一3.25計測器の設置位置と時期の例べり面下端が第2小段と道路面にある場合である。土砂斜面の場合には掘削の進行とともにのり表面全体に変状が生ずることが多い。(b)は降雨時期に、浸透水による崩積土の強度減少や間隙水圧の発生によって崩壊が発生しやすくなる場合である。この場合には、i次すべり、2次すべりというように一50一 崩壊が進行性破壊となって斜面上方に移行することが多いので・         鳶裂1次すべりの発生する位置での変状を計測することがポイントと   xなる。(c)は破砕帯が割目などの地質条件によ(て潜在的崩壊のパ                                 ド                                      ペターンと発生位置が前もって予測される場合である。          /       鰍ノ荊以上述靴ように、地盤条件掘削条1牛観場ごと1こ黙貌 のこ琳  じ                                lYl ・呉  段差(Zl また、計器による観測結果に基づいて、斜面崩壊の危険度を正確                                       裟に判定する技術は、現状では確立されていない。しかしながら、多少とも危険と思われる斜面において、計器による観測を行うことは、作業従事者の注意を喚起し、また計測データの蓄積により危険  図一3.26 丁張り型変位計度判定の方法が確立できることが見込まれることから、その意義は大きいと言わねばならない。 労働災害が小規膜の掘削斜面に多発することからいえば、その計測の方法は簡単に設置できるものでなければならない。以下に現状尾いられている方法を挙げるが、この中から簡便な方法を選び、採用する必要がある。(2)地表変位の測定①丁張り型変位計 簡便な計測装置として、図一3,26に示すようにクラックをはさみ、クラックと直 交する方向に4本の杭を打ち、これに板を打ちっける。真ん中を切断しておけば、板の食い違いに より2点闘の変位を知ることができる。②簡易ひずみ計 変位を測定しようとする2点間の距離が矯以内の場合には、図一3.27のごとき簡易 ひずみ計を設置できる。クラックをはさんで2本の杭を打ち、一端にロッドを固定する。可動端に 変位指示装置を設置する。変位指示装置としては、細線ローラー、ダイアルゲージ、電気式変位変 換器などである。(b)は細線ローラーによる変位検出の例である。可動端の杭上面にガラス板を接 着、この上に直径0.諏mのニクロム線を置き、この上に惣端から1申ばしたロッドをのせて置く。移 動によりニクロム線が回転するので、ニクロム線を折り曲げておけば、移動量は分度器上の針の 鉄ひソド        /礁鉱・赴匪]定端(ヒンジ)η〆》一一一・一α∫∼1所一一一1π々a〉ノ㈲筍瘍ひヂみ許全俸図冷漉器ピθかヨ線o一ラー’ぐお  豊,’立襖出図一3.2了 簡易ひずみ計一51一満 塩ビ管(保護用)動きとして指示される。ロッドとしては、鉄筋でも代インバー線用できるが、この時には温度変化の影響を受けやすい。この欠点としては、移動にっれてニクロム線の中心が移動するので、絶えず元の位置に戻してやらねzzばならない。伸縮計zz/③伸縮計 測定地点の間隔が緬以上になると、インバ亀裂ー線を張り渡して計測を行う。風による振れおよびくい温度変化の影響を軽減するため、通常塩ビパイプでインバー線を保護している。図唱.28は、伸縮計の配図一3.28 伸縮計の設置置例である。 図一3.29に示すように、インバー線をインバー綜緊張方法(可動端)緊張するため可動端には重錐、バネ、  滑車                      イ内蔵渦巻バネを用いている。この端部  インバー線ノ位でベルが鳴る警報器付きのものあるいは電気式変位変換器も市販され !インバー線ヌはフレキシ7ノレワイヤー百一重錘でのインバー線の移動量を計測するが、変位量を5倍に拡大して自記記録する記録計が地すべり計の名称で市販され広く用いられている。一定の変ゆ                         い     ∪ ス妊ノレ読員気式       一一を一ジ難轡轍石てマ勲ネ電 位…ている。④ダイアルゲージ方式 可動端の杭頭     uに図一3.30のごとき台座をとりっけ、防水型ダイァルゲージで測定することも実胴化されている。5c獄X5c殿の杭頭にとりつけ可能な台座が盛土式変位計の名称で市販されている。ダイア        .内蔵渦巻バネ _            ’、、声  !        1 ● 塁     キ   ぞインバー,線   ・ノソルゲージにより王/10舳礪の単位の読み○取りが可能となる。微少変位の 検出には最も簡便な方法である。図一3.29 インバー線緊張方法⑤見通し線測量による変位測定 図一3.31のように滑動方向と直交する方向に見通し線を設けて線上に測点(変位杭)を設置する。端部の基準点は不動地に選定し、トランシットを据え付けて測点の移動量             ・・ 乞ヤ         ,」2乙盛ニニ£一        、     ピ“を計測する。⑥警報器付変位計 インバー線などを用いた簡易変位計では一寸した工夫で警報器を取り付ける二とが可能である。インバー線の可動端でインバー線に電気接点を設け、これらの間に電池とベルを配置す     ス▽7れば、所定の変泣により接点が接触した時にベルが鳴るようにすることができる(図一3.32参照)。これ一52一 図一3.30 ダイヤルゲージ式台座 __ /(>A'L 't=- :i:i:t " ¥:lt ' f _ '5 - Iom fEi:i : L , (l- !f'_-'!r 4il3.]-3.32;c Z ; *・{ t+{' .t t"I ¥/ // "{) ///{.."j i/ll ':: ; i{i :1'*;' ; (oO/tfr;,;・ia/i2/'e -fVvy>//r ;: //(/'l::);;//;;;t * /17//vre'r / ,:;///'vj"//V/:-¥*' i ii '1'*;L-- *1r fs/ '_-lV i- S; f -'9;$:P;"'- orr'i{l - 3. 33,+, :'; _ ;^r =- 53i 'fiJ:'J ) -." + jJtl][]B //c  らは、電気店で市販の部品により簡単に製作することができる。(3)地表変位の評緬 地表変位の絶対値ですべての崩壊の危険度を示すことは困難であり、崩壊の規模、形態によっても変化する。まκ、崩壊予知の計測例も少ないが、現状では避難の最小限界値として土質を問わず2∼4陥/dayを推奨できよう。 一例として、長野県大所砂防ダム工事現場では、高さ1伽、勾配5分で掘削していた蛇紋岩斜面において斜面上部にのる崖錐の崩落が心配され、4關の変位で作動する警報器を設置していた。10バの土砂崩落に対し、警報器の知らせで斜面下の作業員は逃げることができた。       の また、図一3.33に示す崖錐礫の厚く堆積する斜面を切取るために、斜面上に5段の伸縮計が設置されていた。25日閻に39/5㈱=8蹴の変位がしょうじたが、崩落せずに工事を完了している。 以上は、崩壊までの移動変位が比較的小さい砂質土の例であるが、クリープ性の地すべりに対して iO〉渡は次のような提案をしている。 避難態勢:!陥/dayの変位が5∼1G日続いた場合、または、io翻、!day以上が2日間以上続いた場合 緊急避難:変位が2陥魚r以上の場合     “) また、斎藤は伸縮計のひずみ速度において、次のような数値を示している。                要注意;!G 7/瞬n以上                要警戒二10 6緬嶽以上                厳重警戒:1G 5/甑n以上 これを測点間10伯の伸縮計で計測したものとして、日移動量に換算すると、                要注意:1.如評day                要警戒:!4陥/day                厳重警戒:員4鰍/dayということになる。 以上のように渡、斎藤の地すべりに関する危険度のガイドラインでも1日2m餓の変位は要注意である。 土砂掘削による崩壊災害においては、毎朝現場の点検を行うとすれば、2船の移動がみられるのは変位速度が少なくともi日2醗鐙以上であることを意味しており、!時間2照の可能性もある。 地すべりに比較して崩壊が短時闇で発生することを考えると2∼舶mのガイドラインは避難すべき限界値として過小な値とは書えない。既往の設置例でも2鏡mおよび3職が使用されている。 斜面の変位がわずかながらも徐々に進行する場合には、次のような方法によって崩壊を予測することができる。 ①クリープ特性に基づく破壊時間の決定(斎藤による) ②変位と加速度の関係に基づく破壊予測(福岡による) ③変位速度の逆数による破壊予測(福岡による)                     【2) i)クリープ特性に基づく破壊時間の決定(斎藤、土と基礎、20−2、1972) クリープ変形による斜面崩壊の場合には、クリープ特性に基づき斜面の破壊時間を決定することができる。 クリープ曲線で時間一ひずみ関係が直線を示す第2次クリープ領域の定常ひずみ速度と破壊までの余裕時闇は、図一3.34に示すように両対数紙上で直線関係が成り立っことが知られている。 また、破壊に近付くと、第3次クリープ領域にはいり、この直線関係は失われるが、この場合にもその時点でのひずみ速度とクリープ破壊時間との聞に逆比例関係が成立するものと考え得る。これにより次式を得る。一54一 1遇量吸、 \ ¥  、困\c  ×\ \   o1卜・・b…ひ’1嵐。宗谷本翻酢『驚AII八きザミ  ロも芦臼i  1一琴1∬i響 ,へ1蔓控騨1酢響A薯とA2の中荊&型 lo・聖・ 霞  些  量量億9 1.璽全l  i蹴ヒズミ速測麟kXiボ/分}i図一3.34 斜面崩壊実験ならびに実斜面の崩壊 『臼l      書撃響酢  肇葦墜章閣1A萎肇響,       一…遡’へ引\¥ 、  、             、X周封彰己記繰廊昇次クリ}プ}io・OG蓋1奪1趨,録酢一浅虫1簡易測定)11睾1N,鐘’畷一ムi予諏本繍1謝ぢ交痴・協ごi魯1、、 \  ¥ のトへ1  一一一 1睾G撮ム国立1iヨ7蕊:灘鴇三繊=ナ’おド1言己\¥ \  \  ¥題繧示《3・験●禰島1♂ 輿\ ¥ ¥響 u登G\ \   A  oi大づ1・川鉄道1実醤脂生1、¥ ¥    ¥ A         、       \      \       \蚕・A3に対応するiクワーブ曲綴  ●、  \   \¥ ¥!皿』盤oこ2   【3匙1破壊時悶1『      →…時 間・図一3.35 第3次クリープにおける破壊時間    の図式解法記録による適合性の検討     tr−toE=A109趣G     tr−t1タ00酪暫 鳶121,魂1線  ㍑  クリープ破壊の時刻旗》亀嘉乙  t  任意の時刻  「こ二!魯  『 !シ!il  『’(り載穂月2『7、一 }『『一 }一8『!3=OG琴19:00・時星2分22 」喜25,23,124・29・121 22・2826・,273G・ i3置2i昭和4L環7母 一…                          8月1’藍        月 日 図一3.36 浅虫における地すべり1/2(tブの2tr弍三;一 一 一榊     一 ’で、曲線上の3点が与えられれば決定できる。3点のひずみの問隔を等しくとり、その時刻をt、し、tとす 臼GOれば、破壊余裕時間は次式で与えられる。                        i Gツ乙︳  A 常数疑 上式は、tr、to、Aの3っの未知数を含んでいるの1蜘即 罪一譜一崩 蝉41瀬年;1εh3001銀1驚穆 ’尊1鵡i駈禽  轟  to ひずみεが0の時刻◎¥塩ゆqo︹驚替1某要1晒醸ここに   ε ひずみ(t2弍、)一ン2(t3−tま)  これより、図一3.35に示す手順で、図式解法で破壊時刻trを求める事ができる。図一3.36は浅虫地すべりの解祈例である。                    E3)il)変位と加速度の関係に基づく破壊予測(福岡:9th ICS瀞E,VGl.2,!977) 傾斜約・茎0。、長さ約工訥の関係ローム斜面において、人工降雨による崩壊実験を行った際には、図一3.37に示す結果を得ている。崩壊土層の厚さは、約2.面である。(c)図に示す変位一時間曲線を得ている。これより、変位一速度臨線を求め、さらに変位一加速度曲線を求め得る。この時、(d)図に示すように、変位と加速度の対数の闇には、直線関係があり、斜面の崩壊時には加速度が急増することが示されている。このように加速度の変化を調べることにより、崩壊に向かっているかどうかを判別できる。ilの変位速度の逆数による破壊予測(福岡:委員会議事録より) 破壊時には変位速度は無限大に近づくことから、その逆数は破壊時にゼロに近づくことになる。そこで、時閥と速度の逆数を刻々ブロットしていけば、大略の破壊時刻を予測できる。かな之)のバラツキが予想されるが、簡便に破壊を予測できる方法である。一55一 (4)地表傾斜の測定 1)測定装置 図一3.38に示すように、地表に50×50×王5c恥のコンクリートを打設し、この上にガラス板を水平に接着し、2本の水管傾斜計を互いに直交するように配置する。凍上が心配される地盤では、長さ!斑程度の杭を打設し、砕石を入れて凍上の影響を除く必要がある。の地すべりに購いられる判断基準 地すべりに対しては、表唱.7のような判断基準が示されている。しかし、これらはおおむねの判断基準で、傾斜変動が日々累積し、その累積量がioO秒あるいは100秒を越える場合にも、崩壊あるいは地すべそ)が生じなかった例も多い。したがって、傾斜変動は崩壊予測に使閑する目的ではなく、地盤の異常変動の有無を確認する目的で用いるのがよい。樫(塊)4醜評 仲藩ナ 1  亀 iエ4    訟“ソ薗 ト                       ぞ ’        ! 工2              ρ≒≦ノll鵬) 多破夷‘の劣面壇    ‘占)断嶺飼口 2xエσa1ぴ10Gイヂ(ぐ)壷黛感奏0 102030405G60  醇画(玲) 200(ゆ出三)工00イニ1鄭朝騨コヨ娩艶,玉一畑レ        1’帥oエ671ぴ1ぴエδエσ3エσ=1σ匡1 1G lozlo3     力嵯浪κ喰の(の斐嫌加葱度図一3。37 変位、速度、加速度および時間の棺互関係一56一      幻o臨                 ,ゲつス坂   図一3。38 傾斜計設置台構造図表一3.7 変動種別一覧表準確定変動均擁斜雪ニズξ躍.il麗動方向と11発1足変動ニドIEり費動循尉く誠〆1渦顎引・翼…り・蹟、ll壇変動司一一羅/(一/mL璽」11・擬i郷署   致  1び秒以上  顕著15秒州や 潜花変動三〇3秒以上やや顕著10累秒以内ややあり、び秒以上i‘まとんどなし無常恋動    i3.4−2崩壊土の運動 掘削工事中の土砂災害を未然に防止するためには、もし、その掘削面が崩壊するとすれば、どの程度の規膜のものが、どのような運動機構で発生し、その崩土はどこまで到達するのかをあらかじめ推定しておく必要がある。 ここでは主としてこれまでに発生した崩壊や落石の事例から統計的に分析した結果から一般的傾向を述べる。(!)崩壊規膜の推定 のり面や自然斜面の崩壊(落石、地すべり性崩壊を含む)規模は地山を構成している土や岩盤の物性(土質、岩質)、地質構造(地層構成、断層の発達状況等)、水(地下水、表面水)によって支配される。特に地質構造が直接的に原因となるような崩壊には大規模なものが多い。 図一3.2と表略。iで、地山条件と崩壊形態の関連、および死亡災害を起こした件数にっいて説明した。 これによれば、圧倒的に多いのが表層崩壊(b)であり、ついで落石タイプ(a)となる。 大規模崩壊や地すべり性崩壊(C)に死亡災害が少ないのは滑動が緩慢であるか、崩壊までに前駆現象がみられ避難できる余裕があるためであろう。    ユの 図一3.38は高速道路における切土のり面の崩壊発生件数を崩壊規模別に比較したものである。ここでのタイプは次のとおり分類している。 ○地すべり性崩壊1表畦.3の雁型に相当する。  山崩れ性崩壊  :表畦.3の狂型(一部販型)に相当するが崩壊土量数千立米程度のもの。  崖崩れ性崩壊  :表畦.3のE型に縮当ずるが崩壊土量数百立米程度のもの。  剥離性崩壊   1表綾.3の昼型に榔当するが崩壊土量数十立米程度のもの。一57一 ゴ。、、蕃臥%、_ピ羅壊ダC;  崖くずれ住崩壇         ,/C:  崖くずれ注崩壊         図一3.39切土のり面の崩壊形態分類とその発生比率・ri         惹・一膿蓑80監      、薫∼轟ゆ◎.一ガ。    x(、。一5.・鍔旨70ひ        輔・。一 晶叢    ム、  1ギ      ! β     !!  ー庶’;墾60ψ   ,一5◎。戦触煽らム登o轟. 図一3,40 急傾斜地崩壊の概念図 図でもわかるとおり小規模な崩壊ほど発生件数が多い。図のグラフには タイプは入っていないがさら1こ多数発生して。1・ もロ●▲ぼ    臣50/iヨ守再目劉iHiいることが予想される。 ところで、このa∼cのタイプのうち、のり肩(のり面)最上部を含む崩壊はa、b、cであり全体の70%を占めている。これは40.蝉急傾斜面の崩壊斜面長と斜面傾斜角(堆積岩)図一3.4工玉誓のり面最上部には崩積土や強風化帯が存れにしてものり面の点検はのり肩およびその上部斜面が重要なポイントとなろう。▲     ム奮1:1:1:3ギ   :1二3:1:31   翼套’3:}甲。  物。ご60翼轟 r㌔ 鉱。了 .’ 一範静齢二紳。殖一α滋50陸㌔韓瞠轟、L ■ u。 ム』弘40岱040! E 轟4  ◎   ム二億 l l l い関係を示したものである。(建設省土木研。。ムム⋮1響絹三1・コ叢ま←30電のらo邑o笥o 図一3。駐∼3.42は急傾斜地で崩壊した斜面の勾配βと崩壊延長(奥行き)LとのIoo60雄1“oの‡澱孝亀桑11鍵舞十一!・顧一ある。一耽髄聯イ‘欄∼ム7061 ! ガl  l雛琵o 9未然に察知し対策を行う場合崩壊時の外力、すなわち崩壊規膜を推定する必要がム80在することが多いためと思われる。いず ところで、このような急傾斜の自然斜             15)面の末端を切土すると図一3.40に示すような崩壊を起こすことが多いが、これをsO 60 70 80    崩壊将面長L(m)工0    2U    30    紺    50 60 70 80    15)       16)究所データを奥園が図化ノこのデータを     繊壊ぎ販長L(m)傾斜角βのランク別(たとえば30。∼40。 、図一3.42急傾斜面の崩壊斜面長と斜面傾斜角(火成岩)一58一 鱒o∼50。)にL聯0から大きい方へ累積すると図中の曲線σ)ようになる。この曲線から、たとえば勾配弱。∼60。といった急傾斜地での崩壊の90%は延長40餓以下で治まる二とがわかる。 崩壊の100%を抑止するとすれば、延長は半無限の膨大な長さとなり、現実の対応策では不可能に近い。現実には、これらの崩壊の何パーセントを阻止するような対策で踏み切るかという方針を設計者は考えなければならない。もし冊%でいくという方針であれば、斜面勾配に応じて図中の破線のような値の崩壊延長を外力として考えればよいことになる、図唱.4圭は推積岩、図弓。42は火成岩のデータである。両者にはそれほどの差が認められない。 次に、崩壊深さである。前述の資料から崩壊土砂の摩さ(篇4雛)の分布の実態を示したのが図唱.43ある。これによると、推積岩も火成岩もその崩壊の90%以上が厚さ3飛以下のものである。この厚『                                             鐸)さにっいても、斜面勾配と関連性があることが予想される。図一3.44は、自然斜面において弾性波深査等を行い、表層風化帯や崩積土の厚さを推定し、斜面勾配との関連性を調べたものである。この図から次のことがいえる。 ①斜面勾配が緩いほど表屡厚さが厚い。 ②表層厚さは、花商岩で代表される深成岩、第三紀層、中・古生代層、火山岩、変成岩の順 となっている。  鴨1・)t.5と畢睡iuo“昌5」了.     o 輔切三.こ;.響5.9、.9コ曝じr.9   議堰出砂の厚さど(鷹1          蟻壇畜秒の9さど(瓜} 図一3.43 急傾斜地の崩壊部の崩壊面深さの実態      ㎝曾莚鮒   歪錠巻   汽轡き   莚告君附 可鞠一」r  箪亭【網4 響“㍉藍一  .吊一,璽 ,藁い鴇翻 1’臼1冒 旺1【口扁”三扁臼冒 獅剥繍1目 」」1温上晶 1膿目胤目Lイ日,三罵’月硫目’1目射図一3.44 地質別斜面傾斜角と表層の厚さ/00彊壽タ%一震園G∬375瓢 1£ !.0 α5σ2GβG2一面’2ピ3σ一405G6G7080190’:OG’HO  監 ∼ 1 1 ; i 竃 1 … 蓄192939495969798999葦Q9     崩壊の虞(m)図一3.萄 崩壊の幅の頻度分布一59一  以上のことから、崩壊規模は斜面勾配によってある程度その限界の延長、厚さを推定することが}侭 一ン  プc5勺o                            t5) 次に崩壊の幅であるが、これも建設省の調査噴によれば図一3。妬のような分布となっており、全崩壊のgo%は幅繭以下の小規模なものであることがわかる。このことは、もし掘削作業中に崩壊の前兆が現れたら、土砂の崩落方向ではなく、むしろ直角方向(横方向)に避難する方が回避できる可能性が高いことが予測される。(2)崩土の到達距離 自然斜面や切土の1)面が崩壊した場合、その崩土は下部のどこまで達するかは次の要素に支配される。 ①崩壊規模、 ②崩壊斜面高さと傾斜角、③崩壊土砂の粒度、 ④同含水条件、⑤下部斜面の傾斜角、  ⑥同凹凸と植生条件、 このうち①、②は崩壊のエネルギー、③、④は崩壊(流下)時の摩擦係数、⑤、⑥は減速領域の抵抗条件として到達距離に関連する要因と患われる。 図一3.46は、斜面傾斜角と崩土の到達距離の関係について過去の急傾斜地崩壊事例をプロットしたものである。全体的な傾向としては、緩勾配ほど到達距離が長くなる。傾斜角60c、40。を境に到達距離の分布特性に差がある。60。以上の場合は到達距離は!0鍛程度が大部分である。60Q∼40。の場合、到達距離が30餓程度まではかなりの頻度で発生する。40。以下の場合は5舳までも達するの走)ある。これは、緩勾配ほど大崩壊が大きいこと(図唱.40、図一3.駐)、緩勾配ほど細粒土の傾向が強く、高含水状態であると推測されるからである。 図一3.47は傾斜角と(到達距離/崩壊高)の関係を示したものであるが、これも図一3.45と類似した傾向が認められる。 図一3。48は斜面構成土質別の到達距離/斜面高にっいて崩壊実績の頻度を示したものである。この図からも先述のとおり岩よりも土砂(段丘堆積物・崩積土等)の方が到達距離が長いことがわかる。 なお同図の右側に独立して分布している崩壊サンプルは、地表面形状等他の要因によるものであろう。 図一3.48は地形ペターン別に到達距離/斜面高の崩壊頻度を示したものである。尾根部よりも谷部の方が到達距離が長い傾向が認められ、谷部の方が高含水状態であることが多いためと思われる。 以上のデータから次のことがいえる。 ①地形的には緩傾斜や谷部での崩土は到達距離が長い場合が多い。 ②岩よりも土砂部、しかも①から考えても高含水状態の崩土が到達距離が長い。 ③①②意外の条件の場合、崩壊の9G%が崩土の到達距離は斜面高さの1.2倍以下である。いずれの場合も高さの2倍の水平距離があれば大半は停止する。(3)崩壊の土の移動速ぎ8) 災害の発生は、崩壊土の移動速さにも影響される。崩壊土の移動が緩慢で退避に時間的余裕がある場合には、人的災害は最少限度に防止されうる。 崩壊土の移動速さに関する研究例は非常に少なく、経験的に土塊の移動速さが2パsec以下であれば現場に居合わせる人間は退避が可能であることがわかっている程度である。しかしながら、崩壊土の運動は物理運動そのものであるから、理論的根拠によって移動速さに関する検討を行うことが大切になってくる。 図唱.50は、崩壊土の移動速さ推定の例である。傾斜角βの斜面上に物体が載り、すべる場合の運動一60一 方程式は(!)式である。       W d2S       一一 。 =Wsi技β一μ響COSβ       g dt舶一(1) (1)式より(2)、(3)式が求まる。        ds      V一τ一9t(sinβ一μc・sβ)+V・……’…く2)      s一⊥一gt2(siRβ一μc。sβ)+V。t+s。……一         2く3)           ここに、靴物体の重量              g二重力の加速度              s:斜面距離              t:時闇              β:斜面の傾斜角              μ:摩擦係数              v:速度              Vo:初速(tニOのときのV)              SG;t=0のときの物体の位置         ℃:・二二         8。1:.鴨        『壽檎;1』9・・:』.二噛        爆楡黒鷺㌻『虞髪        僑讐華響鶴         量o                    一         『 40              協           ZO          30璋1土の…窟{胆}君図一3.46 崩土の到達距離と斜面傾斜一61一犯 婚60膠蟹l  e  ●   ●    e   ■   馳   .   ■lr  曾   甲一   〇    ・   ロ     り            ゆ :o5  蹟起の雌短雌ノ彫塾靖ぽA 41崩土の到達距離/崩壊高と斜面傾斜     図一3。47乱織_』、蒲・偉麟繋愚モ建三133L8捻、、乞封緯c{π一9σr−1:{!oro:OG崩。一ll滋、‘滋o緩sαジ・ 3α3 ”   曹…型36蔦竈6c  一!ooo匙00由90%一i腹の小oな釜蕊24.4 25.5ユoo臼∴臼一ヂ・%一i山腹段三の‘___9σ   i大轟5    %50 コま ロ ロゆ『颪辟、屑輻器.記且Iqo 50 コロ谷鼠蘂,1§≦,嶽窃火山な5  5  5  5二〇〇山一ク残。一→甲腹ヂーク・%一iの小77コ3.3 _。_oな尽椴2三8鄭2τ4駆弱4.α4840α808亨。%一一1農刻網餐23.正稲 0205g   o9…P   L23   L79   2,Σ9 ロマヨ  ゑリエ   エ きヨ  ロヨo護}o.§’賂 1.9勝ローμ監   55  {  1   1   監  監αlg o.39G59 0.79 0,99  L19  口9  絡9﹃蓄甲αい黙薯乳7乳7 π 3β o』一 r 董 奪 5 1 塾 監 i 蚤 崩二の量1逗毘霞/肩薗の高さ G39崩出の到迄毘離/緬の蔦さ減図一3.48 斜面構成土質別崩土のoポL8『1  ∼L794図一3.49 斜面横断形と崩土の到達距離/斜面の高さ到達距離/斜面の高さ一62一  崖の部分においては、土は空中を飛行する。この場合空気の抵抗を無視する。また、落下した場合にエネルギーの損失が起こるが、これも無視する。計算の結果が、図中のグラフである。A∼Dまではμ繍G、D以遠はμ=G.4である。CP区間の土塊速度は約工7恥/sec篇6!km魚である。自動車の速度と比較すれば、土塊のすべり速さがかなりの大きさになることがわかる。 室内実験によれば、摩擦係数μはG.4∼0.6のことが多いが、図のようにμ篇Gの場合も生じうることに留意するのがよい。           θ        ムム      1が  …夏  匿げ  中瀞窪 60概C高 55鷲層  、D該 50認 45円 疑賄颪図        ‘ 1 20、、・、1 、迅 三515度、、 ヨス¢c、、、マ :o α民lbl 速lbl 速  民 三〇 9経週 a時  7麟3G曙■ 嬉戸・羅0‘0 5 10 −5 ZO Z5 ユ0 35 40 45 50 55 50 55 70 75’80 85 90          水 平 距 崖 薦         1σ3 疲  避  碑  闇くマ  β            図一3.50崩壊土の移動速さ推定の例3.5落、石19)3.5ほ落石の基本形態 図一3.51、図唱.52は落石の発生形態の模式である。落石は、抜け落ち型落石と剥離型落石に分かれるQ 抜け落ち型落石は、崖錐性堆積物、段丘礫層、火山砕ぜっ物、火山性泥流堆積物、新第三紀の角礫凝灰岩、風化花繭岩類などで代表されるような岩塊、玉石、礫とマトリックスからなる地質の斜面でみ一63一 (g)崖誰性堆積物  (b》段丘確層   (c)火山砕せつ物  (d)風化花嵐岩頚 (落石の形状』    (落石の形状し  _(落石の形抗    (落石の形訳, 亜角環一角辮    }鵬…一亜円醸〉  月鞭一角剛     屠礎∼亜鍔劇図一3.51抜け落ち型落石の発生形態(a)蔀理・き裂の   (b)層理・き裂の(c)硬軟著しい差のある 発達している岩     発達している岩剥離型落石の発生形態 図一3.52捌 分  類 7G 60、 型(凸形}〆訳) 5021 (凹形)釦「難40嶽 1停 30誼 20 工o上 下 痘 S 逆昇 降 線   S  谷 尾 塵 混      ω製型型合   斜面型(横断型)ω型 墾 型 型 型ぐの地3直線璽ヒジ4複合郵形)ガ5復合一》必斜面型(縦断型)られるタイプである。マトリックスが地表水や地下水によって浸食されたりして、落石の元となる岩塊などが表面に浮き出して抜け落ちるタイプである。 剥離型落石は、岩目の多い硬い岩よりなる斜面で発生するものと硬い岩と軟らかく風化浸食に弱い岩との互層よりなる斜面で発生するものとがある。 落石はどのような斜面に発生するのであろうか。図唱.20)53は、落石と斜面特性にっいてまとめたもので、昭和53年建設省が実施した落石実態調査によるものである。対象斜面数は232、このうち落石発生斜面(過去5年間に1回以   l l l l l  30 3540 4550   皐斗面勾百己 (度)べ3)      斜面勾醗(度)図一3.53落石と斜面特性上落石が発生した斜面)は89、落石非発生斜面は!43である。(王)は、斜面型(横断)型である。谷型、直線型の割合が低く、尾根型、混合型で発生する比率が高い。ここで、発生率とは、たとえば、谷型斜面総数に対する落石発生斜面数の割合である。(2)は、斜面型(縦断型)である。上昇型やS型で発生率が高い傾向がある。(3)は、斜面勾配である。傾斜が急なほど発生率が高くなる傾向がある。 以上のような落石の誘因は複雑であり、幾っかの因子が重なって起こるために、落石災害については原因を明確にできないことが多い。誘因としては、降雨、積雪、凍結融解、風、地震あるいは人為的誘因などがある。一64一 3.5.2落石の運動 落石の運動に関する最近の研究成果は、落石対策便覧(昭和58年7月)に取り入れられている。ここでは、落石の運動に関する基本的現象にっいて説明する。 図一3.54.は、落石の跳躍の例である。0からスタートして44の位置で跳躍運動を開始する。0∼44の位置までは、すべりと回転運動が主体であるが、跳躍を開始してからは回転と飛跳運動が主になる。 図一3.55は、図一3。54の跳躍軌跡から、各々の跳躍量の最大値と、落石運動の開始位置(0)からの落差にっいて整理したものである。最大跳躍量は、落下高さが2臨を越えると30Gc鵬に達する場合もある。以上の実験は、斜面勾配約60。、斜面長約3騒の風化花商岩からなる斜面で行なわれた例である。0 46ぢユ55   44            ぜ 62 6♂8           ∼ 68           3            76          8882ミoわ       .礁辱DL−50.OO109図一3.54落石の跳躍      舞躍量々(cm}0撫鳶、、鍵△、、 しO5GO   600   700  匙00     20G     300     400繕嫌 ▲i30cmi50Cm・70c吊ii坂状iO   o   o    タ〃ル\ノ当  7垣ノタ 21)・構が亀◇》^.ロ             ロα、4毎群多ε卸、瀞轟騨㌧・3【)o濁鍛拠・ O  Oo  4  ▲ム      ● O         o        畠   ◆己』     A        為o O聖 ◆  ◆凸 〇  二図一3.55 落石の跳躍量と落下高さの関係一65一一  落石の生ずる斜面条件は場所により様々であるが、跳躍運動の基本は図で説明したものと類似のものになる。 図唱.56は、斜面内の突起による跳躍量の増加の例である。斜面内の突起の水平面に対する角度が小さくなるにっれて跳躍量が増加する傾向がある。 落石の発生する斜面条件は、様々である。図一3。57は、落石防護工の被害に関する実態調査から求めた跳躍量と落石高さの関係である。この図から、次のような特性が明らかとなる。 ①落石高さが大きくなると跳躍量が大きくなる。 ②普遍の斜面では、一般に跳躍量が2織を超えることはほとんどない。 ③斜面上の局部的な突起のある場合や、凹凸の多い斜面では、跳躍量は2m以上になることがあり、  落石高さの大きい場合には4∼5冊に達することもある。15    1γ2  1計算式:物c・sβ(slaθ一tanβ・C。Sθ)21縛〃   ここにθ唱2β2−90’  o’づ   る伽曳60曾10〃癖・E   .薄∼  斧  馬くや∼   否  や”  1ムイ、   5奔      否     〃    、e職oム(60’ム  44044   4  44ムG照覇ロ  △54      0  ロロ     ロ翁    θo  oロoロq  o     口   糠亀 ロoo ooL5 1020γ(m!sec)図一3.56 斜面内の突起による跳躍量の増加(高松)町.粧 斜面の凹凸i 蹄 x小励箕/i㍊”Pコ      1.5    aG醒都祉日にお1祐,香石西駿臓の高さから求めた灘縞継κcos8価図一一3.57 落石防止棚への衝突高さ一66一誌  落石が跳躍運動を開始する時の速さについての測定例が、図一3。58と図一3,59である。 図一3.58は、跳躍開始時の線速度分布である。図によれば、線速度のピークは3∼5評secと8∼1G評secの2っの領域で生じている。このうち、3∼5評secのピークは斜面勾配の変化点で跳躍を開始した場合であり、一様な勾配が連続している場合の跳躍開始線速度は8∼10評secとなる。 図一3。59は、跳躍開始時の角速度分布である。これによれば、12∼20rad/secで跳躍を開始することがわかるG畦二7ン31)7り一ト得面』腱2G自然宕h蕾隔、型へ、=ズ廟悼}1。卜10zzzzノZ0    5    10   15 0  線逮度(m/sec) 10  15  20  25線速度(m/sec)図一3。57 跳躍開始時の線速度分布30自...塗コンクリート斜f海20却20認r口, ,門0 峯δ12正62024コS3236.茎0 0⋮1 !01,,、10 ,δ 12 16 20 」4 は8 32 14乞   1   角逮度lrad、・sec聖;6 4り .萎達 4δ 52 角速度!rad!secl             図一3.58 跳躍開始時の角速度分布 図一3.60は、落石速度の測定例である。落石高さ4肋まではHの平方根に比例して落石速度は増加するが、40田を超えると落石速度は20評secと一定になる傾向を有する。 以上のように、落石の落下速度は見ため以上に速く、たとえこぶし大の小石でも人的災害を発生させる危険性が高いことカ{わかる。 図略.6Lは、落石経路の説明である。急傾斜面はもともと落石が発生しやすい箇所であるが、掘削時の振動・変位などによりますます危険性が大きくなる可能性がある。特に、のり肩よりも上部斜面の浮き石、転石状況は点検時にも詳細にわからないことが多い。まして掘削中の作業員の位置からは見えないことが多い。落石は原則として等高線に直角方向に落ちてくる。したがって、尾根部では分散され、谷部では集申する傾向がある。 しかしながら、斜面には微細な凹凸が無数にあり、落石の形状も不規則である。図唱。62は、直線形斜面の場合の落石の広がりを現場実験で確かめたものである。これによれば、広がり角αは40。程度となる。一67一  これまで述べてきたような運動特性を有する落石が、どの程度の破壊力を示すかについては図一3.63からその概略を理解することができる。 落石防止網、落石防止棚、落石防止壁、落石覆工の順に耐えることのできる落石の位置エネルギー                    V(m/sec)              0   10  20  30  404o雷電岬x神β△薗原A王0o薗原B 20 』 『窪)3G之o、i  』 、 』 嵯05060図一3。60落石速度    逆路  海(a》凸形斜面  (b)凹形瀬  (c)蘇形斜画図一3.61斜面の平面形状のの分類と落石経路         く       悪投君高投石線    ハ 1へ 50実撃種類      一      /      \!王92 1 、03 1 9窪蓋1 0 40X一×Q一一一Q△一一一△日030020  酬\㌔ 礎 10       \X             \ 0                 、                 ぬ     150        7G         30      50      70 30   板 状に耐      塊状(cm)図一3.62 落石の形状と拡がり(平場まで)一68一 が大きくなる。小破程度の被害が発生する落石の位置エネルギーの最少値は防止網では約0.1い現、防止棚では約4いm、防止壁では約60t・擶となる。大  破中  破蕗石のみの場創                        ノQ落石防止搬                   1ノム落石防止擁壁    だ落石防止網     ,ノノ            1       ノィx落石防止癩o落石桜工     罪小  波落砧欝>ピ微  破ノ   !   !  !1! ! !つ/ ♪/       1./ 停!                     ’落緑薪被書なし一x升X,5〔)手oo   500エOGO1     −  10   o.1  0.5 1   ⊃ 10   5〔)手oo      落石朔,猛エネルギー(落石磁X落稿さ、(い耐          凡  例 蕪争落石が搬した繍はあ渤‘その難が肚たないもの驚二蝶欝簸購顧聯2・の腰二難犠獺譲懸霜罷諾濃撃㌶・の  各工種の被警程度  (防止湯}  無被警                               ・  軽微_燃嚥鶴なく.帽ヤー鋤る袖るい欄の妨み硯畝。2  霧=難懸綿:輔鍔搾鱗鴇烈鐸欝需窓。  大破一一一支柱の傾斜が60。以上でσイヤr縄の破新が児ら礼o。  {防止飛〕  難微一破網面責か全体の5%葱蒲  ・卜破一一破網耐責が釧紅の2596緬  中破一破網面種が全体の60%燕満  大暖一噸網面穂が全{紅の60%以上  〔防止壁〕  無蔽筈                              酔  軽←一、蕎ラ霧灘織1辮潔禦饗婿懸1鮮禾図一3.63 落石の位置エネルギーと落石防護工の被害程度の関係3.6崩壊の予測と点検3−6ほ数量化理論と危険度判定基準 崩壊事例に関する数多くのされたデータから崩壊発生の危険度を判定する基準をっくろうとする場合に、統計的分析では数量化理論を適用することが多い。 数量化理論では、まず過去に崩壊歴のある斜面とない斜面にっいて、崩壊に関連性が高いと考えられる要因を定めその情報を得る。次に、崩壊、非崩壊グループの枢関比が最大になるように要因水準ごとの点数(判別得点)を計算する。そして、斜面ごとに要因水準の点数を合計し、基準値と比べてその斜面の危険度を推定する。各要因の崩壊への関適度は、要因内の水準の判別得点の幅(レンジ)で、相対的に順位づれられる。一69一  図一3.64はその例である。(2)の表からのり面の各要因・水準の判別得点を知り、それらを加算合計することで、そののり面の判別得点(y値)を求め、(!)を参照すれば危険・安全グループの境界値から判断して、のり面の危険度を推定することができる。 たとえば、(2)の各要因が水準2の斜面要素を持っているものとする。 表中の判別点の合計は0,G29955となり、(!)の限界1直y。慧0.02287より大きくなる。故に、この斜面は適中率p;83.9%の範囲内で安全な斜面と判定されることになる。いわゆる要因の点数化による危険度判定基準では、加算合計を容易にするために得点は整数表示とすることが多い。一銑限界纏,  ∪                         限界値;ぎ・累O。02287適中率=P謂83・9%σFO.QQOO44▽2富O.029896王σ2=0.OOGO581非災グループ1災害グループ(安全)雪1        1 0・1}製2誓oコFO.0164742ヨ摯喉         0。4        得0・3        蓑0.2(危険)        ∼        驚瀬.          ゴマi       …一           ・一一…一昌ヘー…    .而…曹一..㌘..一1.}_…∫ジ1各要嗣く1瞬容と!ll欄点剖(囎の伊1)!. ノ   リ   長2. ノ ジ こ う 配3. ノ リ 肩 状 況     馬4.ノリ肩こう配翫 集 水 地 形6.影   響   圏筆 1 乳ゆう水(平時)8,ゆう水(降雨時)i 9・防  護   工10,土      質無.地      質12.成潜 タ イ ブ13.層      厚15m〉0.0孟354三4325 玉0> 15>  20>   麗 25>0.006601 O.01G391 砿0呈2580 0.010507350〉  40> 45>. 50〉O.OG2701 0.OO9560 0.G10332一αOGユ321雑 木湿 地平 地林地銑013797 0.023848 0.008873 住007871逆傾斜 三〇〇> 55>銑OG5QG8宅地0.0063646725く r55く0.O道 路0.0 30>  3Gく  0.O 凸 2355  ㎎一(LOOO31830m>  100〉住0蓋4618 0.0122王O乾燥一〇,003729片下り0、OG85王3 軌 100〈g lα0238483…0.OΣ507060。0呈46!8湿潤0.003729 0.O一〇,001663 一〇。GO51520.〇三〇88玉α0…0868吼0ゆう水湿潤流水住0往004951 一(LOG12G7被覆地ノリ面工土 留裸地0.008880 0.OG4600一G.0玉67Gl 0.〇三2096砂利土シルト砂質土 岩一〇。O:8830一〇.OO34510.OGO622 0.〇三658・1次地盤台地・段難 押幽しα006158士・法(3+4 土・被(2+3 土・法・被(2÷3+4、0.03422{0.0至7520 −0.00磁09享’i性土一〇。〇三〇572鞍 土G.00.0急変深(弱)漸 増一〇.007573 一〇,0王2157 {LO董0201深(中)0.0豆0520貫入不能砿o50>20cm〉 200〉200〈0.005615 ㈱592gl一αO・ユ21葦 一〇.O…0970 O.0   100〉効卿雌0.〇三3641軌0一〇.015070 一〇.010508 一G。009317平 直レンジト藝81    水 輩要 霞  O.0107星3霊120.0355三8!α005152120.0226774O.0玉68995効渠、顕位は少致ノリ面の水傘.を含む場合林 地3人工擦隷地平 地;畑地など湿 地3水田など抑出し言扇状地,土石流狼籔地など            図一3.64 数量化理論による危険度判別例表一3.8と表一3.9は国鉄の切取りのり面採点表である。表一3,8の土砂斜面にっいては、雨量評価点を定めている。 表一3、!eは急傾斜地(崖崩れ)の危険度判定基準である。昭和紹年度に全国的に多発した斜面災害を建設省で整理分析した結果である。 数量化理論による危険度予測の適中率を上げるには、崩壊機構と密接に関係する要因をいかにして取り上げるかが最も重要なことになる。一70一 表一3.8 切土のり面(土砂斜面)採点表素      田      点ノリ睡への水の渠中しやすさ土質地質ゆゆう水関係表短土厚さノリこう記/ツ高塞遡こ点{よ錫{購として特異繕に対ノリ再』1部ノリ而への する配慮特殊条1■1・の状況 撫水範霞60,点とする痔異層が認めら5副ス下0 1割、文り.急 1こに背に弱い土’‘}.5翻1以1ぐ ( 朔く些1鱈擁是1000n、2以   一le質 ・純砂 一lo    需15∼mln         一5.ヒ  ー5    −5 五7、II つll7.1しる現場の実俵に応じ10∼20m   −15    ±20とする1割5分012Gm以上       ヨ       ;   一25敏大長をと 複合斜漁は平始一レワ平均をとるo繰   o膨勢藩鋸綴鱈鷲訪  護  点醗茂しi+エ・O   O沸水処理 たて下水捗玉0盲 講 陸10勢一サ圃i土留綱一高斜添繭強○○F1卜}…o○○○1 11 18G35070300602505020G40工50      ■○1『…11i11400○○(、海蝿雛水ト1。溝  1÷10i象90○○表層土強 ブ・ック張i+∬1ヒ石張(辣〉1刊o/特異層とは,縮生±中に砂レキ水が集まりやす七地形対○役蜥纒マソクリ脚/1護防…Eな「1的1防、護工禦整剛+2・雨猛評価点ガイスイ 扇状砂質胃ヒ  ー5ほm前俊 一10 ノリ而は常に湿潤一10その他の地 1000m=以 世,火鵡嘱その催の粘性;』     形    0下   0わ,地スベリ       6象.5m以上織5 ノリ面は乾鯖土   一王o}§1 1f()uξ}ヨ11○○1○○○t 1○りに」£、郵.藍,勃一虹点を槻、{」て倉』トし. ノジ海,葬傭,1鼠と曹動るo一方そrの蓼灯乙で三卜画される許害日葎量から『蕎最評韮面点ノサ面の状況と認べ驚 ヌ慕ヨ点1こしゴこがって加算し,を承め,ノリ徴コ召距点 と匙乏乞して,詩僑ナろo鋳、二点 はノリ面.勿犀,∵,蕊∫ズ躍1二i,巧工法なとらに!こ場合のみ甜殖ナるq表一3。9 切土のり面(岩石斜面)採点表素         霞         点ノ痔レリこ刺躍劇響響の勢q嚇鰍地麟殊矧講の特一4−2判断点は現場の実情に,一1応じて±4点とする 0欝1劉 奎釧跡  護点おもな酬畷工睡象対護防○○○○○○○o岩目補強腰塁矧+4州欝闇○○並○∼一騰耳驚○○○○○一71一○ 表一3.王0 急傾斜地危険度判定基準(大工原による)(a) 〔急、傾斜地崩壌危険区域危険度判定基準〕要備  考高     さ10m以上10m宋満傾  斜  度45。以上45。未満オーバーハング 有 無表土の厚さ0.5m以上0.5m以下ゆ う 水 等 有 無 有 無崩     壊急蔭斜地崩壊防止満  足ユニ事の抜術的基準不満足構造物の異常{ 有 無注 人為的工事によって各要罎による危険が消減しているものについてはその要国を ないものとし0点とする     (b) 〔急傾斜地危険度採点区分〕数点ラγクABC自然斜副人工斜面9点以上   蔦点以上6∼8点   9∼騒点5点以下   8点以下備  考危険度  大〃  中”  小3。6−2目視観察およぴ計測による点検 (1)目視観察 目視観察では、工事周辺の地表状態および崩壊に直接関係する徴候にっいて説明する。 i)現場周辺の地表状態 ①鞍部地形は断層の可能性が高い:図唱,65は、鞍部地形道路の模式である。図のb付近、適常、馬の背と呼ばれる所を鞍部という。このような地形が横方向に連続している所には、一般に断層がみられ掘削による崩壊が発生しやすい。 ②竹やぶ杉林は地下水が多い:木の種類によっては、水分の多い所を好む。竹やぶや杉林が山腹に分布する場合には、地表面の流下水が集まりやすいことのほかに、地質条件(たとえば断層)などによって地下水が豊富な場所であることが多い。 ③幹の変形した立木が集中している部分は不安定である:樹木は、特別の理由がない限り直ぐにのびるものである。ところが、山腹斜面のクリープ性土塊移動や、雪などで押さえっけられたり、常時一定方向からの強い風が吹く所では、根曲がりが生ずる。斜面上の樹木の根曲がりは、斜面が不安定である可能性が高い。 ④跣設道路に近接した切土のり面に特に注意すること:土地利用が密な我が国では、掘削工事現場に近接してなんらかの土木建築物が存在することが多い。国鉄の調査に、「切土のり面の崩壊は、のり肩上部に道路がある場合に多い」という報告がある。図一3.66は、のり肩に道路がある場合ののり面変状例である。既設の素掘り側溝用地境からの浸透水によってのり面がはらみだした例である。一72一       コめ ヌヨ   ./図一3.65 鞍部地形模式         謬魂4⊆  一!ノ /段差白盤,∼ノ憾うピ 11揺     のり1所のハラミ            ぎ.平i甦{i罰鵬へ  b.A㎜醐面          図一3.66 のり肩に道路がある場合ののり面変状例li)崩壊に直接関係する徴候①工事現場の全地域の踏査わずかな土砂の崩落、落石に注意。  掘削現場では異常はなくとも、土質・地形条件の類似した隣接した斜面でわずかな土砂の崩落、 落石がある場合には、同様な現象が掘削斜面にも波及するものと考え、厳重な監視が必要である。②のり肩部より上方の斜面の亀裂の発生の有無。 のり面の変状は最初に上部の引張りき裂に現われる。したがってのり肩に生じたき裂は崩壊の前兆とみてよい。このき裂に雨水等が入ると、崩壊を促進することになるので、早急にシート等でき裂を保護するとか、変位を測定することが大切となる。 斜面上部の下草をきれいに刈っておくと亀裂を発見しやすい。③のり表面への浸透水の有無 粘土ならば肌ざわり。  降雨の後、掘削のり面の下部に浸透水がみられる場合には、斜面の安定性は著しく低下したも のと考え、厳重な注意が必要である。揺削斜面の枯土では、程度の差はあれ、掘削により粘土内 に負の間隙水圧が発生しており、これにより粘土には見掛けの強度が付与されている。しかしな がら、降雨時にはこの間隙水圧が開放され、斜面の安定性は低下する。特に、浸透水がある場合 には、間隙水圧は正圧に上昇しており、斜面の安定性は著しく低下していると考えねばならない。④もともと湧水のある所では、その濁りに注意。 遭常、雨が降ってもにごったことのない湧水が、急ににごったり、湧水量が急に変わった場合には、崩壊の前兆として要注意である。湧水がにごる原因として次のことが考えられる。 a。降雨等によって、湧水量が急に増加し、これまでの層流が乱流となる場合。 む.地山が変形し、水みちに変状が起こった場合。この場合別の水流が合流し、水量が増加し一73一  てにごる場合と水みちが閉塞され、湧水が減少する場合が考えられる。  いずれにしても崩壊の前兆と考えた方がよい。⑤斜面上部に工事現場がある場合に、その地表排水は? 斜面上部に工事現場がある場合には、工事の一時的状況として、斜面上部に降雨水が集まるような地形条件が造り出されることがある。そのため、降雨時地表水が斜面上部に集中して、斜面の崩壊を引き起こすことがある。掘削斜面のみならず、広く目をくばる必要がある。⑥のりのはらみに注意。 のり面の横から見通して凸状の湾曲部が発見されたら、一応はらみの疑いを持った方がよい。  切土当初の整形ミスか本当のはらみかを見出すことは、なかなか難しいが、はらみの場合、次 の現象が現れることが多い。  a.凸部の下部からゆう水がある。(または湿っている)  b.凸部の上部に引張りきれっがある。  c.斜面に転石がまじる場合には、浮石が発生する。  もともとはらみが発生するのは、地すべり性の少しずっ変形するタイプの崩壊であり、これは 岩すべりよりも粘質土系のすべりに多い。したがって高含水比であり、間げき水圧もかなり持っ ている場合である。  また、はらみが嵐て来るのは、崩壊ゾーンのなかでもコンプレッション(受動)域であり、この 部分に変状が確認されるということは、テンション(主動)域では、かなり変形が進んでいなけれ ばならない。したがって、上部に必ずテンションクラック(引張りき裂)が現れているはずである。  はらみまたは、その疑いのある凸部が確認されたら、水糸等を張って、はらみの量を時闇的に 計測することが望ましい。その後の対策は、のり面復旧対策と同じと考えたい。⑦小石パラパラは崩壊が近い。 崩壊直前には一般に、小石がパラパラ落ちる現象が見られるといわれている。これは崩壊に至る前にかなり地山がひずみを起こし、その結果起こるものと思われる。⑧崩壊の直前には音がする。 崩壊は、地由がある部分で、せん断破壊され、バランスを崩す現象である。従って大崩壊となる程、このせん断破壊される部分に大きな力が加わることになる。 崩壊の直前には、岩石が破壊したり、木根が切れることにより大きな音が発生するといわれる。移動の緩やかな地すべりでも、移動量の大きな時は、同様の現象があるといわれている。 崩壊時の体験者の証言では最初、岩石等の破粋音と思われるミシミシ、その後木根の切れる音と思われるプツプツ、最後に破粋音と移動音とが混合したと思われるゴーという大音響とともに崩壊するといわれている。 表一3.11は、図唱.2の崩壊形態と①∼⑧の崩壊の徴候との関係を示したものである。 (2)計測 労働災害は、概して小規模な掘削工事において発生しやすい。これは、工事の規模が小さくなる程、工事上の土質工学的課題も平易になるためにありきたりの技術検討ですましてしまいがちであること、および、工事に従事する技術者と作業員の技術的安全知識が不十分になりがちであることと無関係ではない。目視観察の有効性は、それを実施する技術者の経験に大きく影響される。一方、専門家によって正しく計測器が設置され、計測値の評価基準が示されれば、現場技術者が崩壊の徴候を数値で容易に知ることができる。小規膜握削工事を対象にした計測例は、それほど多くない。3.4.王で述べた一74一 簡易計測をこまめに実施してデータを集積し、計測値の評価基準をっくりあげることが必要である。      表一3.1圭 崩壊形態と崩壊の徴候 崩適沸穂 ジ脚皇禽表蘇略、裏ん崩壌』 ‘勾土2)わ・凝a_  1勇壌脅櫛交迂工⑦婁檀凶1註こ乙ケ◎皿 皿▽◎◎◎◎江 皿◎◎,◎, 、⑨◎◎◎◎㊤掬猷。ρq尊◎−驚奪◎㌔○製瑞り翼  }④;qソら’討蓼◎◎◎‘ ◎し○○O◎◎◎◎○◎,◎◎◎◎◎◎◎◎Q○. .○⑧鰹φ麟・○ユ3“○、ρ’○○○○◎◎◎◎○・◎1○○『○○,』ダ○○○○○O○○O○○○○◎◎◎◎◎○○、◎6O○○○○○◎○○○、、(〉◎⑤○◎◎:禰蕊衡価q屠硫oノr障    {㌧』.ず‘ロf一75一攻一マ噂4サ『 .}‘O;淘ム’鐘爆橘註g紅孟○◎正,、ユ亀㊨@、り曇’k◎◎、③3顯納▽,逗’②踊驚イ⑦弘ノ“ヲノ、・ラ工⊂.騨 ,.珪雪. 奉冬屡ゐ,禰嚇壌,硬弓ツ麟咳垂○ 参考文献!)建設業労働災害防止協会:切取工事の安全、P.5、昭和54年王月.2)土質工学会=土砂災害の予知と対策、第4章.崩壊、pp.155∼248、昭和60年6月.3)小橋澄治:斜面安定、第2章.斜面の安定度の予測にっいて、pp.i8∼54、昭和58年4月.4)芥川真知、風間秀彦、申島健一:斜面崩壊と降雨条件との関係にっいて、pp.369∼372、第20回自然  災害科学総合シンポジウム、昭和58年8月。5)網干寿夫、低引洋隆:真砂土自然斜面の崩壊にっいて、第7回土質工学研究発表会講演集、1972.6)平間邦興、鳥井原誠ら:第3紀泥岩斜面の安定性に関する調査計測例、第!9回土質工学研究発表会  講演集、pp.1243∼1246、昭和59年6月,7)芥川真知、風間秀彦:ゆるみによる砂質斜面の不安定化と表層滑落、応網地質、25巻3号、pp.32∼  4G、昭和59年.8)斎藤孝夫:地盤土と土層断面図、p,娼、鹿島出版会、昭和6G年.9)原繁之、山口進、山田昭峯:信越本線戸倉∼屋代間線増工事の土留擁壁の設計施工、土木技術、36  −2、P費.97∼!08.1G)渡正亮:最近の地すべりの問題点、基礎工、Vo王,13、恥.9、pp.i3∼圭7、昭和60年.1玉)斎藤遽孝:崩壊予知の回顧と展望、第2回構造物検査技術講演会記録、国鉄施設局、1970.12)斎藤適孝:土と基礎、Voi.20、No.2、昭和47年.i3)福岡正巳二9慮IC翻FE、Vo王.2、1977.14)奥園誠之、島田忠則:これまでの事例にみる切土のり面の崩壊形態とその対策、施工技術、9巻7号、  1976年4月.王5)建設省河川局傾斜地保全課、土木研究所急傾斜地崩壌(研)がけ崩れの実態にっいて、土木研究所  資料第!492号、昭和54年3月.鐙)奥園誠之:切取斜面の設計から維持管理まで、鹿島出版会、昭和58年7月.賀)田中芳則:斜面表層厚さと分布形状にっいて、応用地質、第23巻第!号、1982年3月。娼)ローム斜面崩壊実験事故調査委員会資料、昭和49年6月.据)日本道路協会;落石対策便覧、昭和58年7月。20)土質工学会:土質工学ハンドブック王982年版、p,1363.一76一
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  • タイトル
  • 4.災害の予防対策
  • 著者
  • 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 77〜124
  • 発行
  • 1986/03/01
  • 文書ID
  • 58085
  • 内容
  •             4一災害の予防.対策4・1予防対策のための基本的考え 災害を生じる斜面崩壊の事前予測にっいては、第3章で説明した。予測される災害は、事前の予防対策によって積極的に防止されることが望ましい。 図一4.1は、災害の予防対策のための基本フローである。実際の掘削工事は、施工計画書に基づいて実施される。たとえ完成図が同一な建設物であっても、施工方法は施工業者によって異なるのが普通である。全体工事の中の工費と工期の関連での掘削工事の位置付けによって、施工計画の中での災害予防対策に関する考えが形づくられる。 施工計画では、施工法、仮設、工程、安全などが論じられる。これら4っの項目のどれかiっでも無理があれば掘削作業にひずみが生ずることになる。いわゆる掘削工事における土砂災害は日常の掘削作業の最中に発生するわけであるから、予防対策を効果的に実施するためには予知された斜面崩壊が施工中のどのような時点で生じやすいかにっいての見通しを持っことが大切となる。 施工計画に基づいて掘削工事が開始されるわけであるが、予防対策は事前と途中の2っに区別される。事前の予防対策とは工事着手前に前以て対策を計画実施することを定めるもの、途申の予防対策とは工事開始後の状況変化によって新たに対策が検討実施されるものである。建設現場では掘削工事のほかにも様々な工事が実施される。対策(その!)とは掘削工事そのものに直接関係するもの、対策(その2)とは完了掘削工事周辺で実施される他工事によって間接的に完了掘削面の安全性が脅かされたり掘削工事が原因で他工事の災害が誘起されるものに対する予防対策のことである。それぞれの時点で実施される予防対策工が同一のものであったとしても、基本的に施工環境が異なるわけであるから、工事全体の中での工費と工期の中での位置付けに相違がでてくることに留意することも大切である。 また、施工中の災害予防対策工は安全な工事完成を目的として実施されるわけであるから、予防対策工の立案に際しては掘潮面の長期安定を維持するために実施される一般の対策工法にっいても考慮の対象とすることが肝要である。表一4,1は、一般の対策工法の種類である。工法は大別して抑制工、挿止工とになる。抑制工は崩壊の誘因となる雨水あるいは他の崩壊要因を携水工、のり面保護工などにより事前に排除して斜面の安定を図る工法であり、抑止工は構造物などを設けることによって斜面の崩落、滑動を抑止する工法である。 図一4.玉および表一4.!に基づいて災害の予防対策工の設計施工上の位置付けを区別すると次のようになる。 ①途中予防対策が工事中の短期対策工になる場合 ②途中予防対策がのり面の長期安定対策工になる場合 ③事前予防対策が途中予防対策をも必要とし、かっ全体としてのり面の長期安定対策工になる場 合 ④事前予防対策がのり面の長期安定対策工になる場合 図一4,2は、これらを模式的に説明したものである。(!)は、工事中の短期対策工の例である。豪雨時の掘削のり面保護のためのシート被覆や構造物築造のための急勾配切土のり面の一時的安定化などがその例である。シート披覆などの途中予防対策は、こまめに実施することが大切である。(2)、(3)、(4)は、事前および途中の予防対策のいずれもがのり面の長期安定対策工を形づくるものである。それぞれの場合にっいて工事契約上の位置付け、実施決定の方法などが異なるのであるから、工事関係者の十分な連絡と協議が常にもたれなければならない。図一4.3は、ある建設会社の切土工事設計施工一77一 駿ソ綱塗認9々 ω第脳江皐災迭1r詠∼デ3デ財孟筒殺η破酌テ幽勇薇爾的換 ビ∼)鹸齪榔鯉・歴鰹欲⑳礫弁ち擬討餐叙摯呼∼つ紬府μ筆9働グ 王奮袷   凝!1,  ・(1ヱ \ω麺τ鰍イ2)張,談掘苺γτ’3〉τ麗  ノ夢殉溶¥ ㈲安’全 ノ}摘吻工事娩3∼津鯉\    /刈 、!○○}ヱ奏k工期\輔泌繍(塩’途・酬オ勾碧(葱η覇禰醜(ざ・∼)図一4.1災害の予防対策のための基本フロー遼軽β初紹域)塗騨φ欝 に関するチェックフローシートの例である。工事の進行に伴って、災害への対処の方法が刻々と変化する様子が読取れる。工事を受注した側からすれば、工事中の変更は設計変更という手続きによって具体化される。災害予防という観点からの設計変更に対する技術上の位置付けを明確にすることが、現場での対応を敏速にする上で効果的になる。               表一4.!対策工法の種類分 類主  な  目  的種工工  極 細  分地褒水擁除工排  水  工地下水排除工抑擁植生に二よるのり面保護工翻制工111工          構          造          物雨水の作用を受けないようにする。 に          よ          る          の          り          面          保          護          工植生工モノレタノレ吹付“けユニ吹付け工コンクリート吹付け工石張り。ブロック張り工張 り 工コンクリート張工プレキャストのり枠工のり枠工現場打ちのり枠工その他その穐ののり面保護工121雨水の作窮を受けて崩壊する層能性の高いものを除去する。不安定土塊の切虹斜面形状を改良する切土エ切土工④切土工⑧石積み・ブロック擁壁工簿もたれ・コンクリート擁壁工止雨水などの作用を受けても崩壊が生じないようにカのバランスをと擁  壁  工重力式コンクリート擁壁工コンクサート枠擁壁工る。工アンカー工アンカー工杭    工杭工押さえ盛土工 揮さえ盛土工そ落石予防工落石を防止する。落石防止工落石防護工の雪崩予防工勉雪崩を防止する。雪崩防止工雪崩防護工土留め翻工柵郷舗£と揮止工.の瀟方の目的を持つ工種工編柵工蛇かご工蛇かご工崩壊が生じても被害が出ないようにする工種  待 受 け 工  待受け式擁壁工防止工施工時の防護工仮設防護工  仮設防護柵工一79一 e) r 5otyi ! :") F :': :;4; '="- -a: :a)7-,dl -,1 ol1 /:t );C /:fn T // _ S r p' ' 7'-* c"'tJ ilr/; : c')1/)';H -"( I ) _T'l'e) ',_','p7>7 '34 l; :Fi?eT'/A '*./:T; JL- (: )' l),-'Ls/ ; :; s"'' /*- '; '::ACi/ 'I/'r- d ; ./') ';;;"/ ll' / --' /4 / 7; ;i'/J/ '/ e. -'7? 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地形地質などのn  謂査撮告雪設計施工図3類現及び周冊驚査1’Yes駆匿ないか1チェックシート醤o71         7}追鑛謂薩の      Ye3追i調’1獄の 必要性はあるか 叢と禦夜の・o        81工地点に崩壊     Ye3 履歴はあるか081Yes在活動中か、獲発の斑能性はなされているカ,No        9,夫面地点は樂水    Ye3        91づを呈しているか 適窮なものか0水工の計販は    No設Yesi塞1        101面は安定勾偲   製G での設計か        1鱒3霞された設計力   No∼面臼工の  設計の確認        m適坊な設菰1が    No なされているかe5       121而保護■は      No 適切なものか変Ye5        2}’面施1しlrξσ)     Ye5全確保に悶題はNo2,訓法の変“!1,よ 可能であるか Yes更Noま319全管理のための言灘言瞳垂の・菖の        3季全体的にみて     No覇題箇所に炭り 問題はないか     薄 。検Yes工計画3の作成5工μ繧始        4}計画時想定との   討o 椙逼はないか討設誕変更の      Ye3 必栗はあるか轟蚕蒔1こ想定した 言条=の畢置しe3        5}A状等の裂常は    Yes 認められろか群o51        61・急対策の      ¥e変’調査、及び 必要はあるか 図蒲.ヒでの・諺遷災工の検藷と 二〔o∼o        監31説測による      Yc 磁観測は必要か“測による 態懲磁の隻,、追加調喪のの       Yeはあろか誌、二灘麟搬口・狸擁荊彫説変更σ)必要はNo        14}≦常降爾、地雀、    Yeヨ水位げ)急変等は法商,.. および辺鍵五のF群oYesノ在窃.t工弓;は継続申であるか纈o工完図一4.3 切土工事設計施工に関するチェックフローシート一81一 4.2安全な掘削方法4.2−1まえがき (1)掘削作業の安全面からの位置づけ 掘削作業は大昔から至る所で行なわれている作業であって、特殊な現場条件の場合を除けば比較的容易に誰でもできる単純な作業である。 それ故簡単な調査と慣用されている法勾配を矯いて設計図が画かれ、それに従って作業が進められることになるが、大ていの場合は無事工事完了となる。しかし作業中何らかのはずみで転石が斜面を滑り落ちたり、部分的な小崩落が生じた経験を持っている現場技術者は少なくない筈であり、これらは発生のタイミングと規模によっては人身事故や大災害にっながってくる。現在の掘削作業においては、100%安全な擬削作業は存在しないが、掘削作業の宿命ともいうべき下記事項を常に認識して安全性の向上を心掛けることが望まれる。 i)崩落崩壊の潜在的危険性 斜面では重力の作屠によって土石は常に低方へ動こうとする力を保有している。したがって条件さえ揃えば、何時でもどこでも崩落や崩壊が起り得るわけである。 急勾配での掘削とか地層状態の悪い掘削作業では当然崩落崩壊の危険性は高いが、地層状態のよい通常の勾配での掘削作業でも、場合によっては部分的な崩落や落石が生ずる可能性はないわけではない。 掘削作業では過度の怖れを抱くことは不必要であるが、本来、潜在的に崩落崩壊の危険性があることを先ず認識しておくべきである。 li)安定に関する工学的手法の適用 斜面の安定性に関するこれまでの掘削工事の経験は、第3章で述べたような工学的手法を用いることによって論理的に説明されるようになってきている。掘削工事の経験と常識にあわせて工学的手法を正しく適用することが、崩壊の危険性を事前に予測して適切な対応策を実施するために不可欠である。 ii1)崩落崩壊現象発生の予測と対応 計測機器の利用によって、掘削作業中の地山の動静を事前に捕まえ、崩落崩壊を科学的に察知することが研究されている。その詳細については第3章に記述されているが、これらは地すべりとかあるいはすでに崩壊現象の発生している現場での調査手法として実用化されている。現在の技術では地山の性質や動き、あるいは目に見えない亀裂や力の状態を科学的に完全に捕まえ、掘削作業中の突然の崩落や崩壊を事前に察知するまでに至っていない。特に落石や小規模の部分崩壊の予知はより一層困難である。 したがって現在では崩落や崩壊の危険度に対する判断は、作業関係者個々の経験度からくる技術力にゆだねられている面が大きいが、しかし計測機器は可能な限り活明して、崩壊の事前予測の情報を得ることが望ましい。 iv)合理的な施工計画と注意深い施工 掘削作業では前述のように安定に関する理論解析に限界があり、また崩落崩壊の発生の予測が困難であるとはいいながら、これまで大部分の掘削作業においては相当高い確率で安全に作業が行なわれてきている。 これは書うまでもなく、経験から得られた合理的な施工計画のもとに、注意深く施工することによっ・一82一 表司1.2(圭) 災害実態表分 類I  EA’崩落工事種別災害燃痢矧欄桝勾再己道 路 切 土 発破後の浮石1落下高囲  輌3 土 石 79。足もと崩壊1発破亀裂見えず径o.1m 岩石 45。上部より  コソク不十分・径G.掘  岩 石 700  5ぺ  岩 石 80。     (浮石処理)  佃   節理の多い岩 85。ベンチ9覇 降雨、急勾配       除去作業A  ”ダム岩掘潮 発破後の浮石       除去申A  ”道 路 切 土 発破後の浮石       除去中A  ”ダム法面仕上げ ピック作業中、.上傍鼎分       地山崩落A’崩壊ダム原石山プルドーザ走 15Qm3 岩 石A’ 〃       行中崩壇急傾斜対策工 斜面上部のり       頭抜け落 38バ土石(頁岩)林 道 切 土 醤岩中のり面 主バ  岩 石A’ 〃上部go。     1 75。  3霞 i亀裂岩、     1降雨30翻       上部崩落A’ 〃ダム表土邉削 射水中上部崩壊A『 〃土堰堤工事,原地盤整形掘 6盤3 表 土 500バ  土 砂 i5偲 風化、降雨130醐下部45。45。 4菩。       肖彗中地山醗壊7∼12m 射水     岩盤との境が,,.上甥薔誰離B 崩落道路擁壁作業1旧切取のり面       からの崩落  β 3     』恥   一アー  a厭   石  口 75。B 崩落ダム油隠し部1栗石投入中       地山部の崩落  3組3 岩 石 急     降雨ig隅田 8。5m  亀裂、連続降爾B 崩壊道路切土擁壁1ブロック積中  40m3 土 石 60。  10飢   地麿崩れやすし       上部地山崩壊『B 崩落道路切土擁壁 ブロック積,       基礎掘肖1沖 王.5国3   〃 62。 4.!皿  風化岩、降雨B  ”道路擁鞘讐麟辱割 10m3、 土 砂 73。  触  風化軟岩、 15バ  土 砂 65。 9.8皿  降雨40則冊  5醗3 土 砂 63。  9渦  連続降雨 !0m3、 土砂 73。  6m   土質悪し、降雨一 L5鳳3、 シラス §G。  凋   軽石属の崩壊零 570雛3・ 崖誰 45。  22m  降雨、風化土径G,舳,岩石73∼ge。 139鋤上  150絹穣降雨B  ”B  ”       朋覆道 躇 擁 壁i型枠作業中      き道勧.ク誰轟沖,     急勾配      1のり面嶺壊B  ”B 崩落砂防土留め1斜面床掘り中      1上部崩壌宅造擁壁工1墓礎掘削中地       1山蕩壊B  ”C 落石道艶擁蒲藷事中ダム型枠作烈山腹からの露、       !ダム麟翻,1顯幕) 500ボ  土 石堆定尾5。1       1D 崩壊D  ”D  ”     悪しダムコア耕置場i試料採取中し       !』岨一       1朋製 2G顕3 土 砂ゴルフ場造成i切盛作業中4、GG伽3 関東ローム 7G。  王舳   勾配が急       1堆稜土崩壊      }堆積土の   ” 廷方で糧工 2,300m3 土砂      ゆるみ土地造成擁積土積み  20凱  軟質シラスのi       1中堆積土朋壊D 崩壇  8伽  連続降雨、土質       感み輔壊2・ooo明シラス     堆積土       }一83一 分  類 (1)A型法面仕上げ作業中の落石、崩落等B”擁壁等施工中の崩壊崩落C”自然斜面からの落石、崩壊4例落石!!バ未満程度の単石が落下するもの  1崩落i岩砕などが部分的に抜け落ちるもの10254  !崩壊1上記以外のものi︸⋮A畢〃 掘削作業中の崩落、崩壊D〃堆積土等の崩壊分  類 (且)て、高い確率で安全性が得られてきたものと考えられる。 従って掘削規模の大小、あるいは作業条件の難易にかかわらず、事前の踏査や調査は真剣に行ない(調査の内容程度は条件により異なる)、適確な施工計画を立て、注意深く施工することが侮よりも必要と考えられる。 参考までに、掘削作業中の崩落崩壊による人身事故の事例は、比較的小規模工事に多く見られる。その理由は定かでないが、小規模工事ということで施工計画や作業管理などを軽視してはいけないことは確かであろう。 v)危険性を見逃がさない勇気 掘削作業が一っの流れに乗って進められているとき、作業関係者は作業の流れに慣れてしまって、危険の兆候も見落としがちである。また作業内容に何となく危険注を感じたとしても、実際に異体的な兆候が生じない限り、そのことを指摘しにくい雰囲気がないでもない。しかしこのような場合は勇気を持って危険性を検討し、安全を確認した後、作業を進めることが絶対に必要である。 (2)揺削作業申の災害実態および原因 建設業労働災害防止協会編r切取工事の安全」記載の災害事例から災害実態を整理・分類すると表一4.2(1)、表4.2(2)のようになる。 (1)分類(王)による区分 分類(1)は災害の発生した時点での作業内容によって分類したものである。 ①A型およびA’型 いずれも掘削作業中の事例で全体の35箔がこれに当る。この内容を更に区分するとA型は掘削後の法面整形中のもので、A’型は掘遡主作業中のものである。A型、A’型とも同じ位の率である。 ②B型 擁壁等を設置するために法面の基礎を掘削し、型枠等を設置してコンクリートを打設し、あるいは、コンクリートブロックの積上げを行う作業中に発生した災害である。この場合、よう壁背面の掘削勾配は安定勾配の確保が困難なこともあり、また更にその法尻の基礎掘削を行うので、より崩壊を起こしやすい状況にある。また、擁壁設置のための型枠、あるいは擁壁そのものが障害となって崩壊による事故を大きくしている。事例でみると事故件数の40%がB型である。 ③C型 他の作業に従事中、自然斜面、あるいは古い切土斜面からの崩落、落石による事例である。事故件数は!0%近くである。 ④D型 仮置き中の掘削土や盛土材料が崩壊した事例である。 仮置土は密実でなく、また原地盤(斜面)との接着が悪かったため、上載荷重、あるいは法尻掘削 により崩壊した。事故件数は15%程度である。 (11)分類(亘)による区分 この区分の仕方は余り理論的でないが、いわゆる崩壊でない崩落、落石による事例が約半分である。このような現象は、少量の土塊や単石の抜け落ち的現象である。 (iの土質・地質による区分 災害を起こした地層は、土砂の場合と岩の場合が同数位であるが、余り厳密な区分ではない。夫々の状態としては、土砂の場合は土質が粘着性の弱いものであるとか、一84一 地層に沿って表土が滑ったものもあれば、堆積状の枯性土の滑ったものもあり、一率には言えない。 岩質のものでは、亀裂の多いものや、風化したものに発生しており、また殆んどの場合は大規膜崩壊ではなく、小規模の抜け落ちとか、単石の転り落ちによるものが多い 注)土砂の場合にしろ、岩質地盤の場合にしろ、過去掘削現場が大崩壊を起こしたことは相当ある。しかし、その場合人身事故がその割りには発生していないのは何故か。事前の兆候があったためか。 (iv)勾配による区分 災害を起こしている掘削勾配は仰角60度以上の場合が圧倒的に多く、またその中で70度を超すものも多い。このことは余り厳密な言い方ではないが、勾配が急なほど崩壊の危険度は高まっていると考えてよいであろう。 反対に45度程度の勾配は通常安定した勾配と考えられるが、その場合でも条件が重なると大崩壊を起こすことを示している。 (v)崩壊との原因 ①大部分の崩壊等に降雨が何等かの形で影響しているかも知れない。 ②地山の地質・土質が本来崩壊しやすい性質であったかも知れない。 なお、土質、岩質そのものは全般的に健全であっても、部分的に亀裂等があれば、そこが欠陥となって崩壊を起こしている。 ③勾配が安定勾配を上廻っている。 ④のり尻の掘削によって法面の安定状態を乱した。 ⑤仮置土の処理が悪かったため崩壊した。 ⑥技術力(経験)の不足、すなわち危険度の洞察力の不足。 以下、上述に類する災害を防止することに目標を絞って、安全な施工を期するための手順、留意点などにっいて述べる。4−2・2施工計圃における安全施工の検討 Q)施工計画の立案 工事受注者は工事着手に先立って施工計画を立てることが必要になる。 施工計画は工事の目的とする構築物を所定の工期内にどのような方法手段で施工するかを定め、円滑な工事の推進と経済的施工の実施を目的としている。 なお、事故防止ならびに安全衛生に関する計画は施工計画に盛り込まれる主要項自の一っである。図一4.4、表4.3は土工の施工計画の立案手順を示したもので、このネットワークは次の8段階に区分できる。◎印の段階は安全施工にとって特に重要な段階である。 なお、施工計画は工事実施の途中において、工事が計画どおり、実施されているか否かをチェックする工事管理にも用いられる。 (2)掘削作業の施工計画 通常、掘削作業は一っの工事の中の一部分として施工計画の中に折りこまれる場合が殆んどである。掘削作業の占める割合が大きい場合には掘削工法の選定あるいは安全対策などにっいて十分検討が行なわれるが、掘削作業のウエイトが小さい場合には、単なる工程計画上の一部分としてのみ取り扱われることになりかねない。そこで掘削作業の安全確保を主眼として、前記の施工計画を読み替え、各段階における主要項目を整理すると次のようになる。 1)[工事内容の把握及び調査]段階1設計図書及び現地踏査や資料調査によって次の点を検討する。 ①掘削工事の規模、内容、特に掘削法面の形状構造、自然地盤の状態 ②掘削箇所の地形、地質、地表水、湧水一85一 i ' : :l: IT"J 5T'_'T (v ' LII->- i:]' !Iii'S_.!1"/i J- I ']4 t' i f .' l'l ; I i4.fn :c_' .*,t).' L/"fl'Iit=p 1'ry ..' " 4(D JYj ' i :rl 'V!L'.__.t*trlI (4)--r+1 3, I !.:I_':J::ll ' > 'l' 'r-lr' " . :" .! "= " ''(Li,::Ti;;:;1;;::"' ' ; :: 1 *]L :?JaLhl;IIlr;' n I l^ r!difrA i' :'i8)iLI!L :1' IiIf! !I I i,lI__ f*. 1' ' " I. , _ I j . , =fi'l M tal *( )I ' :llLIllIeco)* 't .}' It;tl] l' }1.,41F ;Tfe:u Ltl 'l¥lAt1_' JL)L.T'il},;;L) * lo)ojitj: :j__ :.._:; _'_ _'_= _ .iIt J' ; ..t I.,*..l Jlo_¥ '/ ;1;f :)f 3)-l DJ : ' 11)I 17.!il!i il, !l *I: i : ', *1"IjL 'rJ I: I ,I =' I ' =' =: 4: j'JL':7 :T :J ': l:!: 'v; I I ¥l4r' 'I l , , i ,= : ':[r ti !I Ci¥'l I ''tltlrll - 4 . 4 illl )= ;1tPn:ci f 'u : l'It.fl( -'-r -<(l J- @L ¥i t'i c1 'f" ' ! 表一4,3 施工段階区分内     容段  階◎﹀第一段階工事内容の把握及び調査図の番号図の①∼④土量の配分④∼⑥三工区の区分及び施工順序の設定⑥∼⑦四施工法の検討⑦∼⑧五工程計画の検討⑧∼⑩六施工計画の決定⑩∼⑫◎七目的別整理⑫∼⑭◎八工事への適用⑭∼⑯︵◎二)◎ ③掘酬箇所の近隣環境、気象、地すべり崩壊箇所の有無 ④工事嗣道路、進入路ii)〔施工法の検討]段階:各掘削箇所にっいて施工法の検討を行ない、{吏用機械の選定及び工事費の算定を行う。一般的には通常行なわれている施工法を中心に、施工性、作業能力などを検討し、特に問題がなければその施工法を採用することになる。この場合施工の安全性について当然、施工性の検討の中に織りこみずみでなければならないが、この段階では通常の現場条件下での通常の施工法による施工計画であれば、実作業にあたって、ルールに従った施工を行う限り、安全牲は確保されているものとしている。また、施工計画段階での施工法の検討は機械作業を申心にしてなされるので、人力施工部分については別途検討した方がよい。 現場条件や掘削法面の形状が通常の場合にくらべて厳しいと判断した場合には(例えば地形が特に急峻である。崩壊を起こしやすい地質である。掘削勾配が急である。掘削高さが相当高い。etc)、この段階で次のような検討を行い、安全な施工法を見出さねばならない。 ①設計図面のチェック再検討(特に掘削勾配について) ②現地再調査(地形、地質、掘削方法など) ③特殊工法の必要性(ロックネット、ロックボルト等)iの[工程計画の検討]毅階:工程計画はとかく余裕日数の少ないものになりがちであるが、安全施工のためには多少ゆとりのあるものであることが望まれる。 特に掘削作業では降雨申は勿論、地質によっては降雨後でも崩壊予防のため作業不可能日を見こまなければならない。また大形機械で一時に大量の掘削をすることが許されない場合も少なくない。工程に追われて無理な工事をし、崩落崩壊の誘因とならないよう、当初の工程計画には必要十分な作業日数を見込む必要がある。 1v)[目的別整理〕段階及び[工事への適用]段階 前記の段階を経て一応完成された施工計画であるが、この段階で目的別計画に整理し、不適切あるいは不合理な部分があるかどうかを再検討する。 すなわち、掘削工事の安全あるいは防災面からの見直しを行うによって、安全性はより向上することになる。 またその結果を計画表に整理し、施工時の工事管理に役立たせることによって掘削の安全確保の実行性が高まることになる。一87一 4.2。3掘削工法 掘削工法には、掘削量及び掘削対象材料によっておのずと標準的な工法がある。しかし夫々の現場条件は必ずしも同一でないので、必要に応じて標準工法を修正して施工することになる。 (1)掘削作業の標準パターン 1)丁張りの設置 測量によって掘削断面を示す丁張りを設置する。急峻な斜面では測量及び丁張り作業そのものも危険性を伴うので十分注意して行なわなければならない。なお、丁張りは機械のオペレータからよく確認できるようにすることと、作業の邪魔にならないように設置する。ii)建設機械の進入路 掘削作業は一般に掘削法面上部から始めて、段々と下方へ掘削を進めることになる。従って、掘削㎎の建設機械をその地点まで運搬するための進入路が必要である。 ブルドーザ及びバツクホウは自力進入が可能である。ブルドーザは最大登板能力としては35度程度はあるが、地山とのすべりがあるので実照的には30度程度が限界である。油圧式バックホウは掘削装置を利用して35度程度までの登板は可能であり、条件によってはそれ以上の登板も可能である。しかし注意しないと横すべりあるいは転倒を起こすこともあるので、機械の足場を確認しながら無理をせず進入する方がよい。 なお、大規模の掘剛箇所では当然大形機械の使用が考えられるので、そのような場合は仮設道路を新設して機械を搬入することになる。仮設道路はこのあと資機材及び作業員の輸送道路として使用する。lii)伐開除根及び表土処理 掘肖彗に先立って伐開除根及び表土処理が行なわれる。樹木は遍常事前に伐採処理してあるので、除根およびブッシュ等の処理が必要である。 伐開除根は現状条件に応じてブルドーザ、レーキドーザ、バックホウなどを屠いて行う。急斜面での伐開除根は機械の進入が難しいので、掘削作業と同時に行うことになる。 表土(植物の育成、微生物の生息に適した土壌、盛土材としては好ましくない土砂)は薄く(G.3∼i醗程度)剥ぎ取って、適当な場所に仮置きし、後日盛土法面の被覆土として使用するとか、畠地に還ll元することになる。 伐開除根及び表土処理は掘削工程に合せてなるべく直前に行うことにする。広い面積を一気に行うと、降雨による土砂流出等の災害の原因になる。 自然斜面上での伐開除根作業では自らの作業によって表土上の転石等を落下させないようにすることは勿論であるが、機械作業時の振動等によって上部からの落石などが予想される場合は、防護ネット等の事前財策を検討しなければならない。iv)掘削作業a)機械掘削(荒土工) 掘削工事の主体部分はすべて機械掘翻になる。掘削作業の基本的な工法としては図遺.5に示すようにベンチカット工法(階段式掘削)とダウンヒルカット工法(傾斜面掘削)がある。実際にはこの両工法を変形した工法も存在している。イ.ベンチカヅト工法 ベンチカット工法は階段的に掘削を行う工法で、バックホウやトラクタショベルによって掘潮積込みが行なわれ、通常ダンプトラヅクで運搬する。地山がかたいときは発破を使罵して掘削する。この工法は工事規模が大きい場合に多く用いられており、掘削機械などに見合ったベンチ高さの選定が必要である。一88一  ベンチカット工法には図一4.6のとおり2つの方式がある。ロ.ダウンヒルカット工法 ダウンヒルカット工法はブルドーザ、スクレープドーザ、スタレーパなどを用いて傾斜面の下り勾配を利用して掘削し、運搬する工法である。下り勾配は余り急にすると危険になり、また帰りの上り勾配は機械の登板能力によって決まる。ハ.その他の工法 例えば切土高さの低い切拡げ掘幽などでは図一4。7のようにバックホウを用いた工法もある。この様な場合は掘削土を手前に落すので注意すべきである。二・構造物基礎工のための掘削方法 たとえば擁壁基礎築造のための掘削は通常バックホウにより行う。人力により整形作業その他が行われるが、この際の事故が最も多い。b)法面の仕上げ 機械掘削作業では法面部の仕上げ掘削が困難なため通常、人力を主体として作業になる。 仕上げ掘削作業は人間が小型削岩機、バール、くわ等を使用して浮石の除去や法面の整形を行う。足場が悪いこと、掘削斜面上部からの落石等の危険があるので注意すべきである。法面仕上げ作業では仕上げ精度に固執しないで、むしろ法面の安定を考えてやる方がよいと考えられる。v)法面保護工 掘削終了後はなるべく日時をおかず法面保護をすることが望ましい。 また、必要によって落石防止ネット等を設置する。 (2)掘削作業に用いる機械の選定手順 掘削工事嗣機械の基本的な選定手順は次のとおりである。 地質の状態……地山の硬軟によって適用可能な機種を設定する。    ↓ 地形・掘削形状……地山斜面の緩急、掘削断面の形状などから掘削土の積込運搬方法を定め、          機種を選定する。    ↓ 掘削土量等……掘削土量の大小、掘削地山の状態などから機械の規格容量が定まる。     も 工事環境……工事箇所によっては環境対策として工法機種の見直しを行う。 (3)施工機械の組合せ 以下に小規模工事の場合の例を示す(表纏.4)。安全施工確保の観点から言えば、各機械作業毎の運搬方法、あるいは発破工法等にっいて詳細に述べるべきだろうが、それらにっいては他のマニアル等に示されており、また、この報文の趣旨は崩落崩壊からの事故防止であるから省略する。  一一一一ッ③       響一顧一一「至  ⑥   /一⑤}一一”④  ⑨  イラ ⑧}一一需一囎⑦  価》 ダウンヒルカット(a) ベン・チ’カッ寿図一4.5 掘削方法(土工指針より)一89一  図一一4.6(a) サイドヒル方式の一例(切取工事の安全より)図遍.6(b)譲ックスカッ防式の_例(切取工事の安全より)!///昏聾し ’ハノ  /       一粛{{4          図一4。7  表一4・4槻模工事における施磯械の組鯉也鰍・財之一 尤土一 ろ、イ微勾・そん孔て響破蝿)…才癒剤クローラドり1レバ’ツクホ’一せ協し左に隻ピ 1  .荘雛ハ》ドド』塾)’し砕晃夫型フ“レーカプルドーザ祷培左に鳳じリッヘ・トザ/ぐ’ソフ木ウ1画ク不ウヘンドブいカー左」窺/ぐ’ソ7木、キエ具左擢左囹の君)面激づ(1ぐ一’し、℃のめ集Lブ1し匹ザち向一識込ン冴ち鳳/ゾリク木う赫輪トヲ タシ9べrレ虐   凡5「       ゆ     一’                1 ◎、一go一 4.2−4災害実態からみた安全施工留意事項 掘削作業に関する一般的な施工法あるいは安全の確保についてはすでに各種の指針などに示され周知のところであり、それらの原則を忠実に守ることが安全施工の基本であることはいうまでもないo 本項では4.2.王の(2)項に述べた災害実態を参考として、今後も発生するおそれのある4種の災害条件を設定し、それぞれの災害発生を防止するための施工のやり方あるいは施工時点での留意すべき事項などにっいて検討することにした。内容的にはこと新しいものはないし、、また絶対的な対策も示してないが、このような手順を踏むことによって、多少なりとも事故の減少を願うものである。 (1)第工種災害に対する防止手順落妙ノ◎予想される災害の内容  鞍イ.掘削作業場上方の自然斜面からの落石!/羅削ノロ,掘削作業場上方の自然斜面の崩壊  !①自然斜面部分は通常工事区域外であるので調査がやりにくいが、事前に一度は踏査する。条件に よっては、精密調査が必要となる。②自然斜面上に浮石、転石、風化岩などがあるときは目視などにより滑落の危険度を判断する。 1)滑落の危険性がある場合には次のような対策を検討する。  a。根固め  b.他の転石や樹木などとの連結  c.除去  d,ネットなどによる防止防護工(4.3参照) il)滑落は降雨、振動、凍結融解などにより発生するので、その誘因のあった時は点検あるいは工  事の一時中止などの対応が必要である。③自然斜面の状態などが次のときは崩壊に対するチェックを行い、対策を検討する。 i)斜面の状態など  a.地表に亀裂がある。  b.地質、地層が崩壊しやすい性質である。  c.地表水、湧水がある。  d。自然斜面の傾斜が急で(例30G以上)、長い斜面である。  e.掘削部の切取り勾配が急で、切取り法長が大きい。 の崩壊に対するチェック  a。付近の類似斜面の崩壊の有無、状態から判断する。  b.安定計算を行う。(c、φを適宜に仮定して試算する)  注:絶対的なチェック方法はないので、いろいろのチェックを試みて総合的に判断すること   になる。 iの対策(1)崩壊の危険性があると判断された場合には関係者と協議して、次のような対策を検  討する。一91一一   a.排水工  b.アンカー工法など  c.危険部分の除去  d.その弛  注:実際には危険の程度が櫃当明確でない限り、このような事前対策はやりにくいことが多    い。多くの場合は崩壊現象が発生してから対応することになりがちである。    したがって、掘削作業時においては、  e.定期的な点検監視  f.計器の設置(できれば原則として)    により、崩壊現象を早急に捕捉できるようにすることが望ましい。 lv)対策(2)対策(1)が不適当と判断され、かっ崩壊の危険度が高いときは、関係者と協議して   基本設計の見直しを行う。(2)第2種災害に対する防止手順◎予想される災害の内容…通常の切取り工事において、掘削作業中あるいはのり面整形作業中イ.のり肩部、のり面中間部などの部分的な抜け落ち、崩落または小崩壊     ロ。のり面の浮石、転石などの落下                     z                                        鹸峯,     注:のり面の大きな崩壊は災害事例が少ないので記入してない。                                    扱輌 ①施工前の調査  a.地形(設計図書との対比)…測量、丁張りにより確認  b.地層、地質…「表一L3崩壊の形態一覧表」と対比して、どのような崩落、崩壊が生じやすいかを   検討する。  c。地表の亀裂の有無、状態  d,地表水、湧水の状態 ②設計図ののり面形状に対する留意事項 (イ)逼常型掘削法面 設計図に示されている掘削法面の形状が次のような場合は通常型の形状である。                   土砂の場合   L王∼!:工.2           掘削法面勾配  軟岩 〃    1:0。5∼!:王                   硬岩 〃    1:0.3∼LO.5           掘削高さ    10∼1舗以下           のり面保護   土砂の場合   植生工程度                   岩の 〃    吹付け、枠工程度 このような通常型形状の場合は、一応施工後の法面は簡単な法面防護工によって、法面の安定は確保されていると考えてよい。しかし、掘削作業中の落石、崩落、部分的崩壊は地質条件や作業のやり方によって生ずる可能性はあるので、設計からただちに掘削時の安全性をうのみにすることはさ一92一 {ナな葦ナ才L∈ま1ならない。 道路土工指針等に示されている標準法面勾配(表丑.2参照)は、地質毎の大体の標準を示したものであるが、実際の現場では、その地方の類似箇所での実例を参考にするのが最も望ましい。 (ロ)やや急勾配型のり面 地形などの関係でやむを得ずのり面勾配を前項の逓常型より急勾配にしてあるとか、掘削高さが15mを超すような断面では、設計上ののり面安定は一応検討してあるとしても、掘削作業時の崩落崩壊の危険性は、通常型のり面の場合より大きくなる。したがって、施工法にっいて特段の検討を要する。 なお、このような勾配のときは、一般にのり面保護工が構造物型になってくる。 ③施工法および工程のチェック  1)無理な施工法となっていないか。掘削手法そのものは特別の場合を除けば、大同小異であ   る(機械の規格あるいは台数は工事内容により異る)。従って、ここで言う無理な施工法とは   上下同時作業を行うとか、危険性の高い場所で無防備に作業を進めるとか、必要な手当を行   なわないまま作業を強行するとか、無計画に工事範囲を拡げるなどのことである。  の無理な工程となっていないか。工程に無理があると必然的に無理な施工を行わざるを得な   くなる。従って工期の定め方、工程計画の立て方は、単に施工スピードの面からでなく、安   全確保の面からの検討が必要なことは前述したとおりである。 ④施工時の一般的な留意事項  i)指揮命令の徹底  の作業員に対する作業内容、作業方法等の理解の徹底  ill)監視点検の強化 事例では点検によって災害が防止できたか否か不明であるが、浮石抜落   ちなどは点検の強化で捕捉できるかも知れない。   監視の効果は明白で、落石の警告によって逃避して助かった作業員もいる。   なお、点検監視は経験豊富な技術者が自ら行うことが望ましい。また警告用音声装置を準備   した方がよい。  〔点検の要領]  (イ)対象工事区域の全地表面にわたる踏査  (ロ)のり肩部より上方の亀裂の発生の有無の確認  (ハ)のり面の地層変化部の状況の確認  (二)浮石の状況変化の確認  (ホ)湧水の発生の有無、又は湧水量の変化の確認  (へ)湧水の濁りの変化の確認  (ト)凍結、融解の状況の確認  (チ)含水状態の変化の確認  (り)各種のり面保護工の変状の有無の確認   [点検の時期]  (イ)作業の開始前(休憩後も含む)一93一  (ロ)作業の終了後 (ハ)降雨の後(雨量の多少に関係なく)、また連続降雨、大量降雨のあとの念入りな点検、日   照り、干天の続いたあとの降雨の際の綿密な点検 (二)地震(中震以上……震度4以上)の直後 (ホ)近隣で発破作業が行われたとき iv)同時上下作業の禁止および上向き掘削の禁止 上下で同時に作業することの危険は言うま  でもない。また、下方から上方の掘削をするのも危険であるので原則として禁止する。 v)降雨および降雨後の崩壊の危険性  掘削作業中の崩落崩壊が降雨や降雪のあとに起こりやすいことや、凍結融解時の落石が多い  ことなどから、降雨降雪直後の作業は極めて危険である。地質、土質と降雨量、降り方(連  続、集中、闇欠型など)と地形の状態などと、崩落崩壊の発生の関係が現在調査研究されて  おり、確実な予測は無理としても作業開始の参考とすることができる。   日本道路公団の研究によれば、大規模崩壊は累積降雨量が数百ミリに達してから起こるこ  とが多いとされている。従って、降雨中の掘翻作業は厳禁であるが、降雨後は掘削再開に当  たっては全域の点検を行った後、異常がなければ再開にふみ切ってもよい。点検の結果、の  り面後背地斜面のクラックやのり面からの湧水が発見されたときは、更に慎重な処置が必要  になる。   寒冷地での落石は1∼4月の鈴∼12時頃に多いとされているから、この次期の下部での作業  は注意すべきである。 vi)表面水、湧水の処理 掘削作業の事前に切廻しその他の処理を行う。 vの安全帯の使用 高所作業では安全帯を使用し、墜落を防ぐ。ただし急に退避する場合には邪  魔になることもある。 vの計測のすすめ 掘削のり面の変動を事前に知るために、原則として計測を行うことが望まれ  る。特に多少なりとも崩落崩壊の可能性が感じられるときは、計測器を設置するなどして、少  しでも安全施工の向上をはかるべきである。⑤施工 1)癌削計画のり面に沿って上方から掘削する。  a.主掘削(荒土工)は機械作業が申心となるが、作業計画に従って整然と行う。掘肖軽は切り過ぎ   ないように注意する。また、機械の足元の崩壊と上方からの崩壊あるいは落石などに注意す   る。落石の危険のある場所ではFOPS(落石防護機構)の装着を考慮することが望ましい。   また、万一の崩壊などに備えて、機械の退避やオペレータの退避ができるよう、作業場の整   理を心掛ける。  b,掘削した土砂は作業計画にない限り、下方の自然斜面に落としてはならない。  c.発破後ののり面整形作業はのり面の落ち着きを確かめてから行う。それ以後でものり表面   は発破の影響で浮き上がっている部分もあるのでコソクなどは注意して行う。またのり面   が急なときは足場に注意する。   浮石除去は通常作業員の判断で行なわれるが、判断の難しい転石などにっいては指導者の   指示により行う。のり面を平坦にすることも必要であるが、無理して凸部を削る必要はない。 ののり肩部は部分的崩落を起こしやすいので、ラウンディングするなどの処理が必要である。 1の多層(2層以上)からなる地層は掘削によって表層が滑ったり、あるいは中層の抜け落ちなど一94一   の現象が発生している。したがって掘削中、層の境目に達した時は、よく観察して検討し、次の  施工に入ることが望ましい。  また、地層状態が設計時点での予想と異なる場合は、掘削形状の変更を含めて検討する。(3)第3種災害に対する防止手順◎予想される災害.内容    繍ψ壷                            二矛/    イ、掘削のり面の勾配が安定勾配より急な場合(たとえば擁壁などの構造物の配置のため     の掘削)に生ずる崩落、崩壊貿.自然斜面の傾斜が相当の急勾配であり、構造物築造(たとえば堰堤)のための基礎掘削 中の崩落、崩壊 上記の場合における事故率が最も高い。 基本的な防止手順は第2種災害の時と同様であるが、監視点検の強化など更に充実する必要があ る。①設計図の切土形状に対する留意事項 i)抗土圧型のり面保護工を用いたのり面 のり面保護工に抗土圧型を胴いてある設計や、完  全な擁壁を胴いてある切土のり面の場合は、当然掘削作業中ののり面の安定は保証されてい  ないものとして対処する方がよい。  実際には多くの場合、短い時間であれば安定は保たれていることを利用して特別な補強工事  なしで掘削作業が行なわれているので、上記の記述とは矛盾している。(このことにっいて  は将来の検討にまちたい。) ll)特殊なのり面 ダム工事などの切り立った崖面での掘削作業は傾斜が直に近い部分もあり、  あらゆる面で危険性の高い作業である。  したがって、全般に落石、崩落防止のための対策工(ネット、ロックボルト、吹付)が施され、  また、部分的には特殊な作業方法をとらざるを得ないこともある。②掘削中ののり面の安定にっいての検討 i)周辺の同種工事実績などから安全性を確かめる。 の安定計算などにより安定性を確認する。(例:テーラーの安定図表などにより) iii)その地質に対する安定勾配のx%(たとえば80%)以内の範囲にあるか否かの検討(例LG.8  →工:G.64)③施工計画および施工 i)できるだけ機械掘削とし、特に人闇が凹部で作業する時間を少なくする。 の擁壁背面の掘削は、掘削勾配、地麟地質、自然斜面の状態、地山全体の形状をみて、掘削  の手順を決める。掘削は地山の安定を考慮してできるだけ全面的なのり尻の掘渕はしないよ  うにする。また掘削から擁壁立ち上がりまでの日時はなるぺく短期間とする。 iの擁壁基礎部の掘削、栗石などの敷均し締固め、基礎コンクリート打設、型枠設置コンクリ  ート打設(ブロック積、裏込めコンクリート打設)、型枠取りはずし、裏込材投入などの際は、  万一崩落などの際の退避が可能のように段取りする。例えばブロック積であれば、2段位づ一95一    っ積んでは裏込め材を充填して地山を押えながら積上げて行く。すなわち足場の整理、逃げ   場の確保である。 ④掘削の安全性が確保できないと想定されたときは、関係者と協議して計画変更、あるいは補強工 法などの採用が必要となる。(婆)第4種災害に対する防止手順     イ藤よ纏                                   ノ                             ー鹿一一r  ◎予想される災害の内容               ・”                       吻!チリが塊     イ.掘削による仮置き土の崩壊        ノ        ・一 ブルドーザなどによる切盛作業(ダウンヒル工法)の場合、自然斜面上に仮置きされた土砂は雨などの影響により崩壊を起こしやすい。しかも一挙に大量の土砂が流れるため大災害に結び付くことが多い(自然斜面の勾配は緩でも発生する)。 これを防止するためには次の対策が必要である。 ①自然斜面上に土砂の仮置きはしない。必ず安全な場所に仮置きする。 ②仮置きする場合は地山の段切りなどにより、仮置き土と地山が一体になるようにする。  また、仮置き土は、よく締固めて、雨水の浸入などがないようにする。 ⑧降雨または地下水の影響を受けないよう処置する。       [参考資料]切土工事の安全 建設業労働災害防止協会道路土工指針   日本道路協会4,3崩壊防止工と防護工4−3ほ崩壊防止工 (!)防止工一般 地山掘削に際してここで述べる防止工は比較的小規模の地山崩壊を想定したもので、掘削工事中に発生すると考えられる局部的な地山崩壊を対象としたものである。 従って、地山全体の安定の検討は基本設計および詳細設計において既に完了していると考えられる。 ただし、防止工の実施の段階において、基本設計に問題があると想定される場合には監督者に報告し、指示を受けなければならない。基本設計に変更が発生した場合には、それに応じた防止工が検討されるべきである。 防止工の選定においてはその防止工の適合性は次に掲げる項目を十分に検討した上で決定されなければならない。 ①防止工の工事そのものがまず施工中危険性がないか? ②地山特性に合っているか? ③短期間に施工可能か? ④施工法は容易か? ⑤必要に応じて増設することが可能か?一96一  ⑥防止工そのものは急速に破壊することなく、ねばりがあるか? ⑦降雨、地震等の天然現象の変化によって防止工の耐力が著しく低下することがないか? ⑧防止工を設けたことによって、その周囲に問題が発生しないか? 以上の項目およびその現場特有の条件を考慮して検討し、決定されなければならない。 防止工は仮設的に工事申のみにその目的を果たすものと、本設即ち永久構造物の一部として、構造効果的役割を果す兼閑型の防止工も最近多く見られるので、その果す目的が短期のものか、長期のものか明確にする必要性があり、特に綱製部材を使用する場合には、短期か長期かでその防錆対策が根本的に異なるので、注意が必要である。 設けられる防止工は設置されたことによって多少の土圧は受けることが当然予想される訳で、その場合、防止工は変形又は変位が発生することになる。それは設置される防止工によって差があるが、ここでは、防止工の変形又は変位は仮設的なものと考えて一般的に許容され得るものと判断して良い。但し、その変形または変位量が著しく大きく、地山を著しく弛め、それがだめに地山全体の安定を損うことが想定されるような防止工は使用することが出来ない。 具体的な防止工の選択に際しては、図一4.8に関する要素にっいて総合的に検討される。各工法にっいての選択要素に関する相互位置付けについては、(8)で説明する。 (2)排水工 斜面崩壊の主な要因としては降雨・湧水・地下水がある。斜面に降った雨水や斜面周辺から流入する表面流水によって斜面が侵食されたり、地中に浸透した水によって土中の間隙水圧が上昇し、また地盤の強度が低下したり、含水による地盤の重量増等により斜面の安定が損われたりする。また砂質の斜面では地中に浸透した水により、パイピングによる局部崩壊とその進行により斜面が崩壊することもある。さらに二次的なものとして、斜面地山の凍結融解や湿潤乾燥の繰返しによる風化の促進等の影響もある。 排水工はこのような、斜面の安定を損う可能性の大きな地表水・地下水を速やかに集めて斜面外の安全なところへ排除したり、地表水・地下水の斜面への流入を防止することで斜面の安定性を高めることを目的として閑いられる。 1)掘潮地域内およびその周囲に設置される仮設的地表排水工 切土工の着手に先行して、周囲から、流入する地表水を遮断する目的で施工する場合もある。特に切土工事中に降雨水が斜面に集中して流下したため崩壊事故を発生することが多いことから、できるだけ工事区域の周辺に地表水排除工を先行して実施することが望ましい。場合によっては仮設工事として設置することも考慮される。 工種としては地表水を集めるための横鉾水路工と集めた水を迅速に擁水するための縦抹水路工に区分されるが、一般にはこれが一体となって機能するものである(図一4.9、図一4.王G参照)。しかし地形的に自然な集水が期待できるときは縦排水路工のみの場合もある。また斜面に小規模の食渓があってそれが発達するおそれがある場合、その縦横侵食を防止するために流路工的な縦排水路を設けることがある(図畦.11)。 また排水路の線形や勾配の急激な変化によって溢水や跳水が生じることがないよう必要に応じて落差工、減勢工、跳水防止工を設けることが望ましい。 擁水路の設計にあたっては現地形および崩壊防止施設完成後の排水系統等を考慮する。 排水路の流末処理は排水された水が再び斜面や施設の基礎地盤に悪影響を及ぽさないよう、速やかに区域外へ排水するよう配慮する。一97一  擁水施設の施工はできる限り早い時期に行うことが望ましい。例えばのり肩排水施設などは切土工事に先がけて行っておくほうが、切土作業のために有利である。しかし必ずしも工事に先がけて、あるいは工事の進み具合に備えて施工できない場合もある。このような場合は仮排水施設によらなければならないが、本携水施設施工後も地下排水路として活用するなど、何らかの排水の役目をもたせておくように考慮すべきである。 施工中または切取り後の斜面は植生その他斜面保護を完成するまでは最も不安定な状態にあるので、必要に応じ降雨時ビニールシートやキャンパス、ジオテキスタイル類などによる彼覆、ソイルセメントやビニールパイプなどによる仮排水などの手段をあわせて講ずる必要がある。 li)地下水排水工 地下水擁除工は地表面下に透水性のある層をっくって斜面内に分布している地下水を誘導排水し、土塊中の含水比や間隙水圧を下げて斜面を安定させる(図一4。!2)。また隣接地域から斜面内に地下水が流入する場合は、流入前にこの地下水を遮断して排除する。 排除の対象となる地下水の深浅によって浅層地下水排除工と深層地下水緋除工に区分し、その目的に応じた対策工法がとられている。浅層地下水排除工としては暗渠工、横ボーリング工等がある。深層地下水排除工としては機ボーリングエ、集水井工、排水トンネル工等がある。斜面崩壊防止では、主として地表水の浸透が多く軟弱な箇所あるいは湧水の多い箇所で暗渠工が地表排除工に併設されたり、地下水の豊富な箇所では横ボーリングエが用いられる。地下水排除工を計画するにあたっては、湧水や地下水にっいて十分な調査が必要である。 暗渠工は斜面崩壊の危険を避けるためできるだけ人力で掘削し、防水マットなどによる不透水層の施工と埋戻しを入念に行わなければならない。また施工中の安全管理のため工程に合せて下部より延長を短く区切り、玉区間ごとに施工が完了するよう心がけることが大切である。 掘削は下流より上流に向って行う。一度に計画深まで掘削せず、状況判断、地質調査、仕上げ掘削を考慮して2∼3回ぐらいに分けて行うことが望ましい。 軟弱な地盤や急斜面で施工を行う場合は矢板を使っての掘削が多く、この場合周辺の地山を緩めないよう埋戻しが終わってから、逐次矢板を取り外すよう心がけねばならない。 横ボーリングエの施工は排水路工を実施した後に行うことを原則とする。携水路工実施前に横ボーリングエを施工する場合には仮排水路工を施工しておかなければならない。また施工中は工事用水の処理に十分配慮するものとする。ボーリング施工中は地質状況および湧水状況に十分注意し、施工後には誹水量の測定を行うことが望ましい。 a.擁壁工事に関しての要点 ①湧水、浸透水の基礎部への流入を避けるため擁壁背面の水は速やかに前面に排出する。 ②擁壁前面に排出した水は擁壁付近に停滞させることなく速やかに処理する。 ③擁壁背面の水を排除するため、内径7.5c環程度の水抜孔を3編2に1か所以上の割合で設置する。  湧水、浸透水の多い場合は数量を増す。 ④水抜孔は排水が良好にできる位置に設置する。 ⑤水抜孔の設置にあたっては土粒子等の吸出し防止に留意する。土質、湧水等現場状況により  透水性の吸出し防止材を併用する。 b.法面掘削、整形工事に関しての要点 切土工の施工に先だって斜面状態を注意深く調査して、背後地からの地表水の流入経路、湧水箇所にっいて把握し、その対策として、のり肩部付近すなわち切土施工斜面の上方で仮排水路(恒久的な施設でもよい)を設置したり、湧水箇所についても安全一98一 %;s?'e f:(2o*s::1 r/) c) o r'LJn7 O LJOLJ hLJt :T;Zc S :? 1;':. I ,P t+:;ix;; (r)stssz +i} tr'_'t'l-4.gl-4.8ILICD7Et*f ih7[15 :: : j:= f:r:;;:E:;I /t[] ¥ ( ・/'S; c;'1e; f[l} /'_+}#7L_c)7.' ,i.S!ricssl''l?F cSi if) r!eS1 -; (I _(7 El - 4. IC:7;1(; ;)j-4.11:{ il L{ :.: s(i? IJL li!*P?'- ..*.t. :' .'' ..A' m(R::;:17t'.... '.'.. i){J Ic:-: (O !; EP'ih:C'* . ':・.A: .: '."' 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に施工区域外に排水しておくことが望ましい。また、降雨後は必ず斜面を踏査して、新たな流水や湧水がないか、また亀裂等の斜面の変化にっいて点検し、しばらくは掘削を見合せる。 また、降雨に備えて施工中の斜面を保護することも大切である。樹木の伐開や表土を翻いだ状態は雨水等に対し非常に不安定なので、降雨に備えてビニールシート等を用意しておき、降雨の際斜面を被覆する必要がある。施工中に新たに湧水が生じた場合、ビニールパイプなどで仮排水する。 ill)排水処理を考えた土質掘削方法 切土のり面、あるいは地下構造物を構築する場合の掘閉地山を安定させる工法として、鋼矢板優用の自立工法、切ばり工法、逆打ち工法、アースロックァンカー工法等の山留め工法、あるいはアースロックアンカー工法、ソイルネイリング工法、テールアルメ工法等のアンカー工法が存在する。これらの工法は一般的にオープンカット工法が広く採胴されており、土砂の崩壊を山留め壁や切りばり、腹起こしなどで防ぎながら掘削して行くので、多くの建設機械、重量物支保工等の搬入が必要で、施設等の設置の必要性があり、狭い敷地しか有さない現場には適さない。また作業の安全確保が難しく、施工費も高くなる。 またアンカー工法では長いアンカーを使用した場合、隣接する建造物等への影響も考慮しなくてはならない。 このような問題点を改善するためにこの方法は大型機械、施設等が不要で急斜面においても施工ができ、作業の安全確保が容易で施工費が安価となり、隣接する地山への影響も少ない掘削工法を提供することをさらに従来問題となっていた地山からの流水を効果的に処理することが可能な掘削工法を施工することが大切である。すなわち、地山からの水圧を軽減させることによって、経済的な仮設掘削工事を行なうことを目的としたものである。 この土留工法は、地山を上方から段階的に掘削するとともにロックボルトに堰板を固定し、堰板と掘削地山間に連孔性エアーモルタル等を打設することによって排水処理を行なうものである。<実施例> 以下、図に示す一実施例に基づきこの方法を詳細に説明する。 この説明において地山は上方から徐々に段階的に掘削して行く。図一4.王3において地山は段階的に短,h2,h3……h盤ごとに順に掘削する。 掘削とともに掘削地山に水平方向にロックボルト圭を打設する。ロックボルト1は鋼線等を使閑したアンカーに比較して短く、打設しても隣接する建造物に与える影響は少ない。 ロックボルト1には堰板2を固定して掘削地山に面して敷設する。堰板2として金網を使用すれば、排水が良好となる。また肉厚の薄い高強度コンクリート板を堰板として使用すれば、モルタル仕上げの必要もなくなる。 コンクリート板は運搬、架設の関係上スチール構造と同様に取扱いできるよう板厚が5∼15c醗、圧縮強度は王000∼王400Kg/cバであれば十分にスチール製品と同様に施工性が良好となり、スチール製品と比較して防錆の必要がない。 堰板2は平滑なものを垂直に敷設してもよいし(図一4.14)、地山側に中央を膨らませた蛮曲型のものを使用してもよい(図一4.婚)。 掘削地山と堰板2間には連孔性エアーモルタルあるいはドライセメントモルタル3を打設する。連孔性エアーモルタルは発泡剤を混入したモルタルであって、気泡が連続しているものである。ドライセメントモルタルは水を混和しない状態のモルタルであって、地山から浸み出る水等によって硬一王00一 残1一亨/ぎ・;「7一飾』.h, 7 毒8煽図一4ほ3 排水処理を考えた土質掘削方法概念図             i顎r“i:1〉  ・ ・捌.驚「   蟹儲r鐵..、図一4.掻 鉄筋アンカー図4。15鉄筋アンカー     と平滑堰板     と湾曲型堰板一10工一図一4.!6山留あ壁からの誹水 化を待っものである。 以上のようにして全高Hを掘削して安定化を図る。 掘削地山の下端部に排水溝を構築する(図一4.i6)。側溝の地山側の側面に携水連絡孔を形成しておけば、モルタル内を流れて落下してきた水が撲水溝内に流れることが可能となる。 金網を堰板として便用した場合等はモルタル吹付けにより仕上げを行う。 掘削地山の安定化を図るとともに排水層として使用する連孔性エアーモルタルあるいはドライセメントモルタルの試験配合および実施の結果を総合的にまとめると、圧縮強度は50kg/cバ∼!5Gkg/cバとなった。ことにセメントと砂が1:1の場合には20Gkg/cm2以上の結果が得られた。 また透水係数は!0−2c評sec程度、またはそれ以下であるので、十分に換水効果が期待できる。<この方法の効果> この方法は以上のような構成を有するため、以下のような効果を得ることが可能である。 ①地山は上方から徐々に段階的に掘削するため素掘りでよく、大型掘削機械等が不要で狭い敷  地にても作業が行える。また施工費が安価となる。 ②掘剴とともに地山の安定化を図るため、作業が安全に行える。 ③鉄筋アンカーを使用するため隣接建造物への影響が少ない。 ④連孔性エアーモルタルあるいはドライセメントモルタルを打設するため、擁水性が極めて良 好になる。 (3)金網、エキパンドメタル等による防止工 金網やエキペンドメタル等による土砂崩落の防止は従来から使嗣されて来ており、数多くの使用のされ方がその多くは比較的小量の土砂の崩落を防止することにある。具体的には小砂やスコップ1∼2杯程度の土砂が落下するのを阻止出来るものであって、地山の安定化には直接的にはその効果を期待することは出来ないが、掘削作業の安全性は著しく改善される。尚、間接的には小崩壊を防止することによって、大きな崩壊のきっかけを防止することに役立っと考えられる場合もある。 金網等による防止工は手軽で比較的作業条件の悪い処でも施工が可能で、一般的に使用されている金網は3㈱(3.2無撮)内外の径で50膿内外の網目(メッシュ間隔)が多い。短期的に使用される工事掘削用であれば1種メッキで良い。ただし、長期的にその効果を期待する場合には3種メッキが良い。この金網の固定には径13囎∼25雁程度のアンカー鉄筋が使閑され、長さは地山の条件にもよるが、500隔∼ioOO鵬程度で一般的には50舳恥の長さのアンカーが多い。アンカーのピッチは鉛直方向、水平方向ともに抽∼2臓間隔である。 この防止工の良い点は先に述べたように手軽の施工が可能であることにあるが、これ以外にこの防止工を設けたことによって、斜面に重量が増加したことにならないこと、および更に重要なことは法面背後の間隙水圧が増加する要素を持っていないことである。従って、この種の防止工はこの防止工のみで不安が発生した場合には、直ちに吹付モルタル、又はコンクリートを行なうことによって、更に大きな崩壊を防止するカを持っことによるが、逆に法面背後よりの排水を照止することになるので、その場合には排水工に関して注意を払う必要がある。 この防止工の施工手順としては最上部の切取直後に金網を設置、アンカーで固定した後、次の段の切取に入ると云う上から下へ順次防止工が完了した後に切取作業を行なうことが安全作業の上で合理的である。 (4)鉄筋アンカーとPCアンカーによる防止工 i)鉄筋アンカー一102一  鉄筋アンカーによる地山補強方法はSS工法(Son Sea瞬Rg Syste飢)、ルートペイル、ネイリング、S胃、鉄筋補強土工など多くの名称で呼ばれているが、これらの方法に多少の特長、差はその名称によってあるが、大体同じような効果があり、従って、その使用目的もほぼ岡一と考えて良く、最近この種の工法に関しての研究報告、実施報告も多い。しかし、まだその設計計算方法にっいては、統一化されていないのが現状である。 但し、経済性が高く、簡便的であるので、使用される傾向にある。しかし、PCアンカーとはその効果の目的は異るのでその使用際、効果と目的を十分に検討した後に実施しないと、大きな問題が発生することがあるので注意すべきである。一例としてSS工法にっいて説明をしよう。実際には、まず地山にボーリングを行ない、この潮孔内に補強材を挿入した後、セメントミルクまたはモルタルを注入し、地山と一体化させる。注入材が硬化すれば、補強材によって、地山どうしが結びっけられ安定化する。 補強材には、鋼材を用いる場合と合成繊維等の容易に切断できるものを用いる場合とがある。 SS工法は全面接着型のデッドアンカーを細かいピッチで地山に設置するものと考えられ、設計方法は、後述するアンカー工法と同様に行なう。設計に当っては、斜面の安定計算より求められた必要なすべり力に対して、せん断力、引張力、定着長の検討を行ない、必要な断面と長さを決定する。図一4.17のように補強材とすべりカとのっり合いから引張抵抗力の大きさを決定するが、SS工法の場合には、アンカー工法のようにプレストレス効果を評価することがむずかしいので、安全側を見て、T・CGSθ・taRφの項は無視する。 補強材の引張応力分布を前もってプレストレスカを与えるアンカー工法と比べてみると、アンカー工法の場合には、図一4.18のように、頭部からのプレストレスカは、定着部に!00%伝達される。この支圧を受けるために、はりまたは版が必要となり、プレストレスカを与えた場合には、はりまたは版は、イーイ線まで押し込まれる。これに対して、SS工法の場合には、すべり土塊内の周面摩擦力が引張力に抵抗し、すべり土塊の土質条件に応じて、図一4.19のa∼dのような分布が考えられる。aは、すべり土塊の状態が良い場合、dは、悪い場合である。a、bは、すべり土塊内で引張力に抵抗するので表面にはりや版は必要ないがl c、dは、地表面にはりまたは版を設けて補強材を留めておかなければならない。地表面の変位もa∼dに応じて変化する。しかし、通常すべり面の厚さは、それほど厚くはなく、図一4.⑲の範囲Lで補強材が伸びるとしても、その伸び量は大きくないと考えられる。 図纏.20のような変形をし、引張力のみを受けることも考えられるが、せん断力でチェックしておけば、引張許容応力の方が大きいので、安全側である。 補強材が容易に切断できれば、次のような応用例が考えられる。 (応嗣例) のり面の掘削 のり面をカットするとき、地山の崩壊が懸念される場合には、ショートベンチで、地山を少しずっおさえながら切り下る方法がとられているが、掘削、のり面保護工、補強工などの種々の工種が入り乱れ、各々の工事は、重複できないので、手持ちが多くなる。この工法により、地山全体を補強した後、のり面を切り下げれば、手待ちもなく、後でまとめてのり面保護工を行なうことができる。以下に施工手順にっいて述べる(図曇.2上)。 ①足場を組み、削孔を行なう。 ②補強材を挿入する。 ③注入を行なう。一103一 すべり而.ク頭郎繁結のほウすぺ弓藤 ,“x〉㊥癖すベワ土堤すべり土塊,の     ,う   愛瞭奏 ∼華梯葵    憐\図一4.鐸 SS工法の概念図一4.18 アンカー工法の場合のアンカー鋼材の引張り応力分布 畢.〃すぺP面蒸’‘イすべり土塊∠ 6−.もG厨すベワ土塊鱗是擁     \くンぎ綴力図一4.19SS工法の場合のアンカー鋼材の引張り応力分布(11図一4.20SS工法の変形/①  (21495瑠2倒鑑佃・多ヲ.   1⊂)掘澗子定嫁  ⑥グラウト磯楓②足   塘 ’⑦寵強}オ挿入部③粥 孔 磯 ?◎9 溺 罎④醗 強 材  ⑨法面像護工⑤パ7カー図一一4.雛 のり面掘削の施工手順一工04一  ④のり面の掘削を行なう。露出した補強材は、カッター、のこぎり等で簡単に切断できるため、  掘削の支障とはならない。 ⑤全面切り下った後、のり面保護工を施す。のPCアンカーとのり面保護工との関係 のり面を安定させるために必要とするアンカーの引張力は、安定計算(安全率)との関係において先に示したごとく算定される。 算定されたアンカー引張力は、対象とする地盤に対して比較的大きいので、アンカーケーブルを直接地盤にPCげたのように、支圧版だけで定着することはできない。したがって地盤状況に応じてアンカーケーブルを定着するのに適した構造体を設けなければならない。 のり面状況と法面保護工とアンカーとの関係を現在まで実施された現場を例にとって分類すれば次のとおりである。 a.のり面状況(コンクリートブロックの使用で良い場合) のり面に岩盤が完全に露出し、クラックは少ないが、表面より数十凧のところに断層が存在している場合、のり面自体をほぼ1枚の連続した岩盤として、一種の構造体と考えることができ、問題としている断層面においては十分なプレストレスが伝達されるとする。のり面の表層部自体の崩壊は直接問題とはならない。 図一4,22、図一4.23はコンクリートブ召ックを使用したアンカー定着の例である。図一2.24は具体的な例で、図中のFll断層の緩みによる斜面崩壊を防止しようとするものである。 b.のり面状況(RC格子ばりを使用する場合) のり面に岩盤が露出し、比較的大きなクラックは発生しているが、表面が崩壊するような小さなクラックは少なく、内部に地すべり粘土が生成されている場含。 クラックの発達状況は図一4.25のごとく、余り発達しておらず格子ばりでカバーできる状態で、格子ばり間内にクラックにより独立した岩のブロヅクが数多く存在していない。 〔実施例〕 ①日本道路公団東北高速道路岩舟工区  0.袖×0.7但のRC格子ばりで、格子ばりの交点に1ケーブルPa=60tのアンカーを配置している。  なお格子ばり間は鉄筋入婚c膿厚のコンクリート吹付けを行なっている。 ②農林省大迫ダム左岸のり面安定処理  鉄筋コンクリートの柱(幅2m、高さ2躍、長さ3舳)をのり面に沿って、約7鴨間隔で打設し、こ  のコンクリートのコラム(柱)をアンカーケーブル%=!掲t/本で5∼6個所固定した。先の岩  舟工区より岩盤面の条件がよかったので、横ばりおよびコンクリート吹付けは行なわなかっ  た。  アンカーケーブル本数合計32本、コラム本数合計6本。 c。のり面状況(全面のり面保護が必要な場合) のり面に一部土砂が露出し、岩盤は風化が進行し、崩壊性のクラックが緬かく、数多く発生している場合、地すべり枯土が分布しており、このすべり面に沿って滑動以外に、円弧すべりの検討も必要である。 この場合は、図一4.26のごとくクラックが洛子ばり間内に独立した状態で、数多く存在しているか、土砂がのり面に露出していて、格子ばりでのり面保護することは不適当であると同時に、アンカー工法本来の効果が十分に発揮されない。一tG5一一 不適当と考えられる原因は次のとおりである。①与えたプレストレスが主として格子ばり下面において直接分担されるので、非常に大きな支 圧応力を受けることになるので、はり部の局部的な沈下が発生し、有効プレストレスとして の効果が少なくなる。②地盤の硬い個所と弱い個所とが散存しているので、はりの構造上問題がある。③のり表面全体へ均等にプレストレスを与えてやることができず、格子ばりの闘内の地盤の浮 上がりが発生する。④状態の悪い傾面においてRCばりを構築するのは、型枠、コンクリート打設など問題点が多い。  このようなのり面の状態においては、のり面全体にプレストレスカを均等に与えて、のり 面の安定を図ると同時に、地表よりアンカー定着用の地盤および岩盤までの闇を圧縮層とし、 一種の構造体とする。図一4.27のごとく、のり面全体にプレストレスを与えて、のり面全体を 完全に拘束してやればプレストレスを与えた方向に対して直角方向にも圧縮感力が生じ、圧 縮層が形成され、のり面安定に対して非常に有利となる。またRC版ののり面保護工を使用す れば、メンテナンスは問題ない。ただし、次の事項は十分に留意しておくことが必要である。  イ.排水孔はおのおののRCブロック版に比較的大きな孔を数多く設計、RCブロック版の背後   の水抜きに対して十分注意する。と同時に犬走りにはおのおの排水溝を設ける。  ロ.RC版は遠続RC構造とはせず、7礁×7醗内外のRCブロック版とし、1ブロックに4本のア   ンカーケーブルの配置が適当である。 これらは、掘削ゆのり枠の打設吟アンカーの緊張といったサイクルで、掘削地盤を作業足場として使いながら切り下る場合が多い。しかし、地山が崩壊性のような場合(先ののり面状況(B)、(C)が想定される)には、緊張、掘削を行なったときに、図一4.28のようにアンカーの緊張力に変化がなくても崩壊する懸念がある。したがって、まず地表面から杭を最終掘削地盤より深くまで必要根入れ長を貫入させ、先のサイクルで掘削するのが、安全上からも、最も望ましい(図一4.29)。 杭とアンカー工法とによる土留め壁の大きな特徴は、地表から根入れ部まで、くしの目のように杭が建込まれているので、各掘削段階で地山を解放状態に置かないこと、およびアンカーによリプレストレスを与えて地山を安定化させることである。 田)アンカーを応用した斜面掘削工法 斜面掘削を行ない、地山の抵抗力と滑動力とのバランスが崩れると斜面が崩壌するのは周知の通りである。これを防止するために、図一4.30のように地表面から不動地盤まで、アンカーを打設し、滑動しようとする土塊を押え付ける方法が一般的に採られている。この方法は、各掘削段階で、アンカーの施工(削孔命アンカーケーブルの挿入尋注入→養生ゆアンカー反力材の設置ゆ緊張)をする必要があるため、手待ちが多く、工期が長くなる他、アンカーの緊張前までの斜面の安定性に問題がある。 この問題を解決するため、掘削予定線にあわせて、斜面掘削前にアンカー(イ)を前もって打設し、このアンカーに、滑動土塊を受け持たせようとしたのが、先に挙げた本工法である。アンカーの上端は、別に打設したアンカー(ロ)に接続しておく(図一4.31)。のり面にプレストレズを与えようとする場合には、のり面表面とアンカーとの間にジャッキをはさみ、ジャッキによりアンカーを反力として法面を押え付ける事もできる。このようにして、各掘削段階でのアンカーの施工が不要となるので、工期も短かく、斜面の崩壊もおさえることができる(図一4.32)。一106一 : '/-A)"O,.7i],]* :1'/-'c;l1-lIi:' -' _¥¥l l El r l ]1L L} ] E]/ ;f/ _ _ 1?'1-h ¥J4.22 ::/:T) - h 7fl-4'23 7)/!- * :': : l t""-: 1:/) - h jcz y)i U t"*7 y)fy - )j lP /i'30'141 131 Ii T'2s42e4ls EL,(12.2ao5ao4ls 3sOGOoo-ic'410v ELi{33li:L l! Rc:tt'7lr'?s l'os $0 'QQa L/? "Q-'7:* Rc5it' 'S{¥ EL 4a7. 40oEE:LL::38::::_38'ooo'oo is ,ooo EL 498 . 200a9s77 I" '39o Li!:Cl - 4 . 24 F -1l 7J1;LrlL_JT{ =l-4'25f i lS ; ;:F/;f{ lJ ( L'_ 7t)ty) -j 4 26 i i :i 'rr j i(:*1R'A:lli-: :- y t:ItJ f 'f'l'i 2Se///¥E 2¥eh//b':si-_v'r¥¥/¥'ll ( d,,1'/"'-'/ ///:/¥///,:¥-ffLj/// ¥h(r) ' c't-$"r;・ .'= '3r)j;' J ;'7 - r-7!U/"'=0.43'7s' /<bl-4.27::/;L///, :*.)' - h :tA)! U-t-..B {;7'1/;/l-4'28 (7CEJlh・ Z/::f':7:/; '-- J.:i;;J47 /0-1)i' 'T:1"-_ '-7_ 7>it G'. ' )I 8 dJ ' = ' ./ l¥//./;ZIS/_ /sl ----"r .-_-ie;e4/ ' ?./ /:/ '- '2 :!f'. -' __4 _ :-?> )- ) .l*d'7>'-!" /"i j;;1: -- /J (", . ¥a"'/(i,___ '? Z_7_1_i"'--_ A _____-_,/I-4.297:/)fy-I1(r"I!'-;;t・-・ /1:"), 4e'l - 4. 30 7 ,/ j? fi l( ) ':.n ia )- 107 --g)l - 4. 31 7 )/j: ;,7i- : :T :  この考え方は、図一4.33のようなアンカーの分力に期待したものであり、掘削途中の斜面だけでなく、自然斜面や既に造成された人工斜面にも拡張できる。その場合には、図纏.34のような配置とし、常に分力が斜面に向かうようにする事が必要となる。アンカーは、縦方向には、大きな引張りカを発揮するが、横方向の剛性は小さいので、滑動力が分力を上廻った場合でも、図一4.35のような変形をし、分力は、全て、アンカーの引張り力に転稼されていくので、崩壊にまで至るとは考えられない。その場合、斜面の正面は、図一4.36に示すように、のり面全体を包み込む事になる。こうして、従来のように、変形を許さない工法と比べて、アンカーの打設本数も大幅に減少させる事ができるので、コストダウンにっながる。 (5)吹付モルタルコンクリート等による防止工 この防止工は切取り斜面が急勾配でのり面が安定しにくい場合や降雨によって、のり面が浸食されやすい場合等に使用されている。 仮設的に使矯される場合には、掘削直後に吹付を行ない地山を安定させることが必要である。擁壁背後やのり面整形のために使用される場合には、仮排水路に密着するように吹付を行なうことが、雨水による浸食防止のためにも重要である。 仮設の場合には無筋、時により金網、溶接鉄筋金網を使嗣することがあり、鉄筋アンカーを兼用することによって、ある程度の地山の崩壊防止を期待することが出来、切取り上層にこの防止工を採用することは効果である。 のり面保護のために使用するか?斜面の安定を期待するか?によって、当然、対応の方法が異なるので、この効果の目的を明確にして計画を立てることが大切である。 ①浸食防止のために使用されるのり面保護はモルタル又はコンクリート吹付の厚さは5c恥∼!Gc現 程度で、均一の厚さに吹付るのが一般的である。極く短期的で仮設に使臆される場合には、2  c期∼3c確程度のモルタル吹付でその目的を発揮することが出来る。 ②地山の安定を期待する場合には鉄筋アンカー、PCアンカー等を兼屠することによって、構造的  効果を計ることが合理的である。この場合にはアンカーを定着することの必要上、吹付モ ルタル又はコンクリートによって格子梁構造をのり面に設けることが一般的である。  この工法は掘削を行なおうとする最上部に吹付モルタル又はコンクリート梁を設け、これ をアンカーで固定した後、下部の掘削を行なうことが掘削作業の安全性向上の上で大切であ る。 (6)杭、シートパイル等による防止工 土留工法として広く採用されている工法として疑形綱を適宣間隔離して地山に下方に向って打ち込み、掘削に従って木製の矢板を隣り合うH形鋼間に挿入して地山の崩壊を防止する工法が存在する。 この工法は現在都市部の大型の工事現場で多く採用されている。 しかし、上記の工法で問題となるのは山岳部の工事には適さないことである。すなわち山岳部においては地山が急勾配であり、工事の規模が非常に小さくE形鋼を打ち込み、埋設するだけの大きな架設段取りが行えないことが多いことである。 i)解決するための手段一108一     ジヤ・片   マンかつ71翻>文、∼,勘     )γ    謀,熟     命か図一4.32 地山への押し付けカ 図一4.33 カの作用図           .、〆グ         〆!’、/一        //      7/・グ     、グ!//!   ,グ/   〆//   ①図一4.34 コア材による押し付け力の付加図一4。35 のり面を包むアンカー工法・麟    11V/Vo△  σ  4  0  轟  o        孟』        o図一4.36 のり面を包んだアンカーの平面配置一!09一  この土留工法は、図一4。37に示すように掘削予定位置に掘削方向に沿って適宣間隔離して下方に向って削孔を形成し、該削孔内にシース内に挿通された引張鋼材を挿入し、該削孔及びシース内にコンクリート等を注入して細径杭を形成し、掘削に伴って地山に打設したアンカーによって細径杭を地山に固定することによって上記の問題点を解消するものである。 ii)実施例 以下図に示す施工概略図に基づきこの方法を施工順序に沿って説明する。 a.削孔の形成 地山の掘削予定位置に掘削方向に沿って適宣間隔離して下方に向って削孔を複数形成する。掘削には小口径のボーリング機を使閑すればよく、現場への搬入、削孔作業も容易で山岳部での施工に適している(図一4.37)。 b,引張鋼材の挿入 削孔内にシース内に挿通された引張鋼材を挿入する(図一4.38)。 引彊鋼材はPCストランド、フレキシブル鉄筋等比較的屈曲が容易な材料が採用できる。 シースとしては鋼製の異形スパイラルシース、樹脂系異形シース、金鋼製の円筒状シース、薄肉鋼管等が採屠できる。 引張鋼材の下端は掘削予定の道路面等よりも充分深く位置せしめておく。 c.細径杭の形成 削孔及びシース内にモルタル若しくはセメントペーストを注入して細径杭を形成する。 モルタル等はシース内にて硬化するため、掘削後に水平土圧荷重によって細径杭が変形することによって、モルタル等にクラック等が発生してもシースによってモルタル等が引彊鋼材から剥れることがない。特に、鋼状のシースを優用すればシース外周のモルタル等とシース内のモルタル等がっながって一体化でき、従ってモルタル等の剥離が生じない。 d.掘削 地山を掘削予定線、すなわち細径杭に沿って掘削する。掘削は図一4.39に示すように数段階に分け、み、B、Cの順に序々に上方から掘削する。 e.アンカー打設 掘削に伴ってアンカーを細径杭に沿って打設する(図一4.40)。 アンカーとしては締付け式アンカー、鉄筋接着式アンカー等の鉄筋アンカーが使用できる。 アンカーによって細径杭を固定する。すなわちアンカーのアンカープレートによって細径杭を押えて細径杭を固定する。 細径杭によって水平土圧荷重を支える場合、図一4.4玉に示すように隣合う細径杭間の地山内にアーチ作嗣が働き、地山の大きな崩壊を防ぐ。 f。その他 以上のように細径杭を便用して地山の崩壊を防止するが、細径杭をそのまま永久構造物として使用することもできる。 また隣り合う細径杭はモルタル等を吹付ける等、或いは格子状に型枠を組んで型枠内に鉄筋を配筋し、コンクリートを打設してコンクリート構造物を構築することができる。 地山が比較的軟弱な場合は径の大きなシースを使用して地山を支えてもよい(図一4.42)。 1のこの方法の効果 この方法は以上のような構成を有するため、以下のような効果を得ることができる。一疑G一 I・'"*::"/-A*, , .'vA'.'+ (¥.] :' ?) '・/l-4.37LLIocO J1:51. -l 4. 38l*fl; '-;o-:ese7-;o'lL5: ':,h-L a ;?!? J- 'i;:"a'',_F'L ,1/) :,/l-4.39II;,t; (2 :7 '/-A;jt/? n ? '/-i U VJ : )I )l ?l:j-4 .+"1f' L lb¥¥ {1}r/:// ¥i/;/_' Iu" ''¥ } /ill/"_: /l-4'41 H?s:ttLiP)7rJTH¥$' tF:r" ;e: :1l()' i¥: i6ii:¥;l(//h¥_"i"' '^"/Slk,.::=i(/___"4 ' Ll' :L:'''' 1;-'(::' < ":':'¥!'s' ;" " " ' ';" "" ' ; 7;.(f':1:i:e .; t i' ;-'.::.';.:_'.'./' ""l 4'42! LLI/7iu :) v- 111-i)) : :c;LLt7 )/)- ) T  ①ボーリング機械によって削孔し、シース内に挿通した引張鋼材を挿入し、モルタル等を注入  して掘肖liに伴ってアンカーによって引張鋼材を固定するだけであるため、現場への資材、機  械等の搬入、施工が容易であり、山岳部での施工にも適している。 ②細径杭は引張鋼材をシース内に挿通してモルタル等を注入して地山を支えるため、地山との  接触面積が大きくなり、地山の支圧献力も充分であり、地山に勢断切れが発生することもな  い。 ③引張鋼材はシース内に挿通してモルタル等を注入するため、細径杭が屈曲してもモルタル等  が剥離することがない。 (7)土砂安定化剤を使用した斜面掘削方法 ここに述べる方法は簡易な施工で斜面の崩壊を防止する斜面安定化工法に関するものである。 斜面の安定化を図るために斜面にコンクリートやモルタルを吹付ける工法が存在する。この工法はコンクリートやモルタルの強度を期待するものであり、大規模な施工には向いているが、小観模な施工には機械コストが高すぎることなどから不敵である。またセメント系固化機は圧縮には強いが引張りに弱く、のり面の崩壊は主としてのり面の隆起という形で生じるためコンクリート等には引張りひずみが働き、このようなカによってひび割れし易くなる。 またコンクリート、モルタル中にグラスファイバー、スチールファイバー等の繊維状強化材を混入して、繊維状強化材に引張り力を受け持たせて、のり面の崩壊により有効に耐え得るようにした工法が存在するが、繊維状強化材を混入するため機械的にコスト高となり、特に小規模な施工では不向きである。 ここに述べる斜面安定化工法は、斜面に粘稠性及び凝結性を有’する液状土質改良材を散布或いは吹付け、液状土質改良材が硬化する以前に液状土質改良材上に繊維状強化材を散布或いは吹付け、繊維状強化材上に再び液状土質改良材を散布或いは吹付けることによって、大がかりな機械を便周しないで簡易に施工が行え、尚且っ引張り強度を高めて有効に斜面の崩壊に耐え得るようにするものである。以下実施例に基づき詳細に説明する。 この方法は斜面に粘稠性及び凝結性を有する液状土質改良材を散布或いは吹付け、液状土質改良材が硬化する以前に液状土質改良材上に繊維状強化材を散布或いは吹付け、繊維状強化材上に再び液状土質改良材を散布或いは吹付けるものである。 土質改良材は透水性を有し、通常圧力注入等によって地山に浸み込ませ、地山の改良を行うものであるが、例えばモルタルを土質改良材として使用して地山に散布或いは吹付けた場合、水分のみが地山に浸透してセメント粒子と細骨機のみが地表に残り、凝結しても地山との付着が良好でない。 この方法に使用する土質改良材は凝結性とともに粘稠性も有するものである。粘稠性を有する土質改良材は地山に散布或いは吹付けても、粒子が保水して或る程度以工は地山に浸透していかない。従って凝結した場合地山との付着が極めて良好となる。また土質改良材上に繊維状強化材を散布或いは吹付けたとき、繊維状強化材が粘稠性によって土質改良材上にとどまり、からみ合いを持っようになる。 土質改良材としては以下のようなものが存在する。 ①セメントミルク÷メチルセル9一ズ ②セメントミルク+アルギン酸ソーダー ③ポリマーエマルジョン(アクリル酸エスラル、酢酸ビニール、合成ゴム等)÷硬化材(エポキシ一112一   樹脂)或いはセメント ④アスファルトエマルジョン+硬化材 ⑤水溶性高分子溶液(ポリビニールアルコールにホウ酸を混入したもの等)÷硬化材 ⑥酸性水ガラスゾル÷増枯剤(メチルセルローズ等)以上のような構成の土質改良材を地山上に  散布或いは吹付けると、或る程度は地山に浸透して地山を改良し、残りは地表面に残り凝固  して、地表面の強度を高めると同時に透水係数を下げる効果を持っ。 繊維状強化材は散布し易いと同時にからみ合いが良好でなければならない。繊維状強化材は引張り弾性係数が高く、その形状は繊維径が0.2∼!a蔚、繊維長が1∼工Ocmであるものが好適である。 繊維状強化材としては以下のものが考えられる。 ①スチール ②耐アルカリ性ガラス ③炭素 ④アスベスト ⑤ポリエステル ⑥アルミニウム このうちアスベストとガラスは散布するとき風などにより飛散し易く、炭素は高緬である。従ってスチール、アルミニウム、ポリエチレンが好適である。 また機械式擾搾の場合長さが5c醗以下のものが多く縫用されるが、手による散布の場合は長くても支障はなく、また余り長過ぎると散布表面に突出して美観が悪くなるため1Gcm以下のものが好適である。 a.実施例(!) 土質改良材を以下の配合で行った。    アスファルトエマルジョン   26.5kg超早強硬化セメント350kgフライアッシュ7!Gkg   水360kg硬化遅延剤!.6kg これらを混練後、水中ポンプで風化した安山岩を含むもろい斜面に吹付けた。土質改良材の粘性は5,000∼iO,000CPであった。吹付けはG,02∼0.04m3編2の割合で行った。そしてすぐさま径が0、4m田、長さが5c融程度のスチール製繊維状強化材を散布し、土質改良材上に付着させた。繊維状強化材の大半は改良材上に付着し、下に落ちるものはほとんどなかった。繊維状強化材の散布量は約lkg/バで行った。 施工後繊維状強化材は土質改良材によくなじみ、改良材の剥離は生じなかった。 b.実施例(2) 土質改良材としてシリカゾル(非アルカリ性)にメチルセルローズを加え、粘性を3,000∼5,000CPに調整したものを使用した。 この土質改良材を傾斜約25度の砂の斜面に散布した。散布量は約0,02バ/バの割合で行った。散布後すぐ径が0.4鰍、長さが7c罰程度の繊維状強化材であるスチールファイバーを手まきで散布した。ファイバーは若干下まで落下したが、多くは改良材上に付着した。 ファイバーを散布後、既に散布した土質改良材が少し凝結した時点で、再び土質改良材を散布した。散布の量は約0。G2バ/バである。二回目の散布では班に一回目の改良材が凝結しはじめているため浸透は余りなかった。一H3一  施工後、地山表面にはシリカゾルの固化体とスチールファイバーの強固な複合体が形成された。 この方法は以上のように粘稿性及び凝結性を有する土質改良材を散布或いは吹付けるため、水分の一部が地山に浸透して、一部を粒子が保水し極めて良好に付着するとともに繊維状強化材の下方への落下も少なくなり、良好な固化体が構築できる。 繊維状強化材は手まきでよく、機械的なコストも安価になり、施工も簡易に行える。従って、仮設的に掘削時の法面安定には適していると考えられる。但し、長期的な地山安定や地山の構造的な抑止効果を期待することは出来ないと考えた方が良い。 (8)各工法の相互比較 これまで述べた各種防止工の相互比較を表一4。5にまとめた。 表一4.5は、防止工としての効果(目的)である。のり面の崩壊特性にあわせて適切な工法が選択される。 表一4.6は、防止工の対応可能な時期と適用工法である。工法によっては、実施時期に制限がある。 防止工が効果を発揮するまでには、ある程度の時間が必要である。表一4。7は、防止工としての効果が発揮されるまでの時闇と工法の概略である。ここでの時間とは、工事着手後の施工時間と養生期間を含んでいる。王日以内に防止工としての効果が発揮されるものは、地表排水、表面誹水工、金網、エキスパンドメタル、吹付けモルタル、細口径杭、シートパイル、鉄筋アンカー(小型)、土砂安定化剤などである。崩壊の徴候から崩壊の発生までの経過時間が短い場合には、防止工が間に合わない場合もありえる。日常の目視観察や計測などによってできる限り早い時点で崩壊の徴候をキャッチすることが大切である。 表一4。8は、防止工の施工の際の施工機械と材料の特殊性にっいてまとめたものである。表中、特殊とは地方都市などで防止工の用途および目的に必要な機械または材料が簡単に入手できないもののことである。 表一4.9は、概算工事費である。全体としての工事金額を対象防止工総面積で割った蜘3当たりの平均的な概算である。 以上みてきたように、単純に災害の防止工といっても工事中に実施するためには工事開始前からの災害予測に基づく周到な準備が必要なことがわかる。4.3.2落石に対する予防工と防護工 (1)予防工 予防工とは、落石の発生を事前に防止しようとするもので、次のような効果を期待するものである。 ①地表水、凍結融解、温度変化、乾湿の繰り返し、風力などによる浸食風化の進行を防止する。 ②落石予備物質を現位置で直接的に抑止する。 ③落石予備物質を除去あるいは整理する。 ④表層崩壊などの土砂崩壊に伴う落石を防止する。 図一4.43は、落石予防工の種類と効果にっいての説明である。工法の選定に当たっては、工法の特性を考慮するとともに、現場条件、経済性、のり面工との関連を考慮する必要がある。 i)根固め工 根固め工は、斜面上の浮石が転落や滑動を生じることのないように浮石の基部や周囲を斜面上で固定させる工法で、簡単に除去できない大きさの浮石・転石の場合に用いられる。 図一一4.44は、根固め工の例である。このほか、浮石の多い斜面でオーバーハングあるいは鉛直に切り立った岩の亀裂部にコンクリートおよびモルタルを充腫して、岩自身の風化防止と安定を確保する一U4一 h ' >/,' ?/47)*r;JZt{'=*l/' !l;r '): ''':・ oZ^"J'i / ,J;: f*-"lTCg/ ' ./ i{,,I/i t l_ _T 'I7 / '/ l ; FI J_/ 'i!¥ R; lL;: '// o / '5 /" ) ' )c '¥ -Fyl ]JI' , )?: 'b, (//'7 'L]i'/ii' ,/t ';"/4./ ..;:?'. /.:' ;'?.C,') I !;Afd:.",'4 eh" tJ:-4.7,L ', . 7 .? ASaj;**7) -T !f':=htL,..・(/¥,)*'7L/¥ l ') )-,1(i._D/'; rlJ) //._.-) '-- <+ ,IR "'7>;D- , Pc?,-'/7-ltl )l'J1'<Z *,,) .fT'tBf*41_・') p' //:- " ; :J' v1 PC {' j' ir c /'{/L' , "I¥J, ,l /' i!t ','・-・/¥ i;k¥,b/1l/¥c __!LiTTrlF T r}."7;;;'-i?,;:!_iaYi"I) il31- Jj¥ t() - / 'il '-* - **- -]/ f f.) 7 ' l 1('/ / - )j-ii :4.8:-4,9Tttila)::? fJ .=h;I I; c I .P {t I-I.h < I:: .. 7 ;x,rn・177 h-Il I1 :t I-. ; ' ?'irl))'/-A;:)., 7 Tf ).・r ]- l :;Il-4.44l-4.43-ll6-il )IClJ ための根固めもある。 賀)嫉水工 降雨および湧水による落石の発生を防止しようとするものである。排水工は、斜面流化水による次のような落石発生の原因を防止するものであることが必要である。 ①岩塊、玉石、礫などのまわりを充填するマトリックスが地表水や地下水によって浸食され表面  に浮き出して落石となったり、あるいは大きな転石や浮石の基礎が地表水、地下水、凍上などに  よって浸食され不安定になる。 ②地表水の水勢により直接落石が発生する。 ③浸透水により、浮石の基盤が軟弱化して落石が発生する。 表一4。10は、落石予防工としての役割を考慮した排水工の種類である。排水工の構造は「道路土工一道路排水工指針」および「道路土工一のり面工・斜面安定工指針」(日本道路協会)が参考になる。 落石の発生源は、掘削工事の範囲内とは限らない。図纏.45は、沢部急斜面における表面排水路の例である。表一4.1G誹水工の種類1人工のり面蜜 然 斜 面のり屑排水溝地下排水溝(浸透水,湧水)小段排水溝集水1襲講羅議湧水)表藤携水溝(表流水)州縦二排 水 絡 工床瞬工,落差工  1水         ,水         水路(&}基岩、との落石溜り 道路(め}転石+砂質土 張コン効一卜+水路図一4.45 沢部急斜面における表面排水路        ・!1ノ  水抜き孔  ,! 磁)吹イ寸け工     !!、ノ 斜面に湧水がなく、当面崩壊の危険性はないが、浮石や風化しやすい岩、風化してはげ落ちるおそれのある岩などにコンクリートやモルタルを斜面に吹付ける請うほうである。工法にっいては、4.3.!で説明している。  ,_’     欝水溝  1  甲  ’_ ’ _   モルタルまたはコンクリート’     金網(拝艮一50×50mm}  アンカー(φ王6mm乙=40Gmm} 図一4,46は、モルタルおよびコンクリート吹付け工の例である。標準的な厚さは、モルタル吹付け工で5∼10cm、コンクリート吹付け工で!0∼20cmとなる。湧水あ処理には十分な留意が必図一4.46 モルタルおよびコンク     リート吹付け工の例要で・湧水が懸念される場合には吹付け施工前に水平ボーリングか暗きょなどの適切な排水施設を施工する必要がある。一旦7一  iv)張工 張工は、節理の多い岩盤で斜面の浸食、風化、部分的崩壊を防止するために用いられる。張工は少なくとも施工中斜面そのものが安定していることが前提となるために、施工後の落石予防工となる。張工には、コンクリート張工、石張工、ブロック張工などがある。 図一4.47は、コンクリート張工の例である。 v)わく工 わく工には、コンクリートブロックのりわく工や直接現場で施工する現場打ちコンクリートのりわく工があるが、落石対策としては、現場打ちコンクリートのりわく工が尾いられる。 崩壊防止工として4.3.iで説明しているが、湧水を伴う風化岩や長大斜面などで斜面の長期にわたる安定性が問題となったり、浮岩が滑動や転動しそうな恐れのある斜面を押さえ崩落しないように防止する場合に用いられる。ゆえに、斜面や浮石を押さえ、ずり落ちや崩落を生じないような構造としなければならない。のりわくの下部は確実な基礎の上に置く必要があり、格子の交点には地山の状況に応じて、H鋼杭やロックァンカーなどで斜面への定着をはかるとよい。 vl)ロックボルトエおよびロヅクアンカー工 根固め工と同様に、浮石や転石が滑動や転動しないように、基盤にアンカーをとり、斜面上に固定させる工法である。ロックボルトはアンカーが小さく、比較的小規模な浮石や転石に対して用いられる。図一4.48はロックアンカー工の例で、浮石や転石の規模が大きい場合に用いられる。 ロックボルトエおよびロックアンカー工は一般に浮石、転石の数が少なく、また個々の石が大きく、石自体が硬い場合に適する。また、機械ボーリングによりせん孔するため作業足場を設ける必要があり、急勾配斜面の高い位置で施工する場合は、足場の確保、機械の搬入・搬出など経費が割高になる。 vの編棚工 図曇.49は、編棚工の概念図である。落石予備物質の存在する斜面の表層を安定させ、点在する転石を落差の小さい範囲に止めて、表層の流出に伴う藩石を防止しようとするもので経済的な工法である。しかし、大きな浮石や転石を対象とするには抑止力が不十分である。 v頂)切土工 のり面や斜面に分布している落石の危険性のある浮石や転石を切土または小割りすることによって除去し、図一4.50のようにしてのり面の安定をはかるものである。最も基本的な落石予防工であるが、施工性と経済性は十分検討する必要がある。 lx)浮石除去工 斜面上の浮石を直接取り除く方法である。浮石を斜面上から完全に除去する場合には問題がないが、広い範囲に数多く点在している場合には施工が難しい。 x)ワイヤーロープ掛工 浮石や転石が滑動や転動しないようにワイヤーロープを格子状に組んだり、数本のロープでその基部を覆ったり、ひっかけたりして斜面上に固定させる工法である。ワイヤーロープはアンカーボルトなどで確実に基盤に取り付ける必要がある。浮石や転石が巨大な場合とか土地の制約条件などで応急的に斜面上に固定しなければならないときに良く閑いられる。施工法は簡易であるが、仮設構造物として扱うことが望ましい。 表一4.1!は、予防工の適用の目安である。一主18一 ザ譜・ 漆ノ/嚢込み く悪}尋じノ水抜きおよび  7      7滑ll止めのアンカー    7     7     7    ク    7    ゲ   77 滑η止めの金網または鉄筋   77  足付け  7  γ  7車道  7 7車道基礎コンク弓一ト、 (a)コンクリート弓疑工(c)滑り止め付(blコンク弓一ト張工 の打継目 コンク聖1一ト張工図畦47コンクリー畷工の例/・,矯再長い斜薩き裂、!!転石    //  ! アンカー  アンカー/・   堅岩     ノレーズな表層     や浸食されや     すい表層岩図一4.48 ロックアンカー工の例ノ  、 安定な》7:1二   ! のll晦勾醗  転  石  き裂岩など図一4.49 編棚工の概念図表一4・難 落石の規模・タイプ別予防工の適用(参考表)予想される落石の工偶当た『》の大きさ     落石タイプ目朗尉声撮工陸図一4。50 切土工の例浮石・転石の線去工酸浮石・転蕎除去工,切土ヱ饅や風間岩化排水工(麦面充鼠 ・璽_浸物き食巨礫(φ三m泣}○○○○○○◎○◎○◎吹  付  工△出砂邸とのなじみが悪い○出砂部とのなじみ◎のなじみが悪い嬬  概  ヱXXX○X○極  空 工×○X○X○濃  圏  工○○△△○○   ○   ○現場打コンクリートわく工△△○○   ○   ○ロックアンカー工○基盤が浅ければ可施工性の理由からほとんど適馬さ耗ワイヤーロープ掛工○○蟹式落石防止網を併嗣することが多い水工を含む).ソ兀防/図一4.駐 ワイヤーロープ掛工の例浮石・転石の固定・ 女定化工法      ノが.悪いク選止 物工ス   .レ)の肱抜け落ち型○マ)”一〆小   規   模敦十キロ以下の規摂はく離型 扱け落ち型 はく離饗 抜け落ら型 はく離型(裂・踵堤中規模(φ40cm位〉数トンの規模 数百キロの規模3ンク置1一卜張    工ふ一119一土砂稲と施工注の理由からほとんど適絹さ耗ていないていない  (2)防護工 発生源対策である落石予防工に対し、落石防護工とは発生した落石による被害を軽減するためのものをいう。 落石防護工には次のようなものがある。 ①落下エネルギーが大きくならないうちに防護するもの……一…落石防護網、多段式落石防護柵、  編棚など ②防護対象箇所直近で落石衝撃をうけとめるもの・…一一・落石防護柵、落石防護壁、落石防護堤  など ③防護対象箇所上部を覆ってしまうもの…一……落石覆工など (1)落石防護網 落石防護網とは切土のり面あるいは自然斜面を合成繊維網や金網で覆い、落石を網外に出さないようにする方法である。この落石防護網の一例を図一4.52に示すが、これを図樽.53に示すように斜面を覆う形で敷設する方法と、上部に開口部を設けてポケット式にする方法がある。一般には前者のほうが多い。 合成繊維網は軽墨で取扱いが容易であり、仮設掘削においてよく使われる方法である。これはポリエチレン繊維とポリ塩化ビニール繊維とがあり、前者は軽量で強度は大きいものの可燃性であるという欠点が、また後者はそれに比してやや重く、強度も小であり、高価であるが不燃性である。この合成繊維網を使って図一4.54のように掘削をしながら順次下していく方法をとれば掘削時の安全に有効であるが、のり面の変状が見にくいという欠点もある。 金網は重量が大であるが、そのために防護効果も大きく、永久対策として多用されている方法で’陰5m一一    5m      5昂      凋一 羅堤奮昇   1     蚤     1     い,’・    ト  ・・、   、、   \   簸瓢一プ   覆助ローrゼ 舶フ,アンカー メイン?ンη蜘図通.52落石防護網一12G一 oノート  ト済l  lや∼置膨口  謬   窩謄o一トト  ・驚卜o 試1薯鰹▼ ∼∼〆 !塗 \   \確トー一幣臼1トー   層障㌦籔.鍛雪翼趣薄漣叔気辱嬰『☆トヘ1卜o絹鍵劉’ へ   }   陶   )  1∼ 怠べ\ノ ぴつ ト ヤ 蝋謄e潔駆綜鰹義虚記即へ 綻『 1、oザ函\、、、\  仔亟黛\\  ヤ  \\1∫回c\1fゆイ ある。これには亜鉛メッキをしたものと高分子材で被覆したものがあり、前者は錆び易い欠点がある。金網の搬入荷姿にはロール状のもの、扇子状折りたたみ式のもの、蛇腹状のものなどがあり、図一4.53と同様の形で仮設時にも用いることができる。 (2)多段式落石防護棚。 図一4。55に示すようにのり面や斜面の中途に設置する棚で、一般にコンクリートで根固めした鉄骨柱に鋼製の水平材を取りっける。仮設目的の場合にはH形鋼や丸太を地盤に打ち込んだり埋込んで、矢板を張るような方法がある。 (3)編棚 上述の落石防護棚よりも小規模のもので、図一4.56に示すように木ぐいを打込み、竹またはそだを張って落石を防ぐ方法である。仮設時にも低コストで簡単な方法であるが緩傾斜でないと有効でない。 (4)落石防護棚 永久的な防護施設で、道路などの山側に設ける擁壁の上に鉄骨支柱を建て、金鋼、エキスパンドメタル、水平鉄骨などを張る。図一4.57にその例を示す。鉄骨支柱には古レールやH型鋼・1型鋼を用いる。 (5)落石防護壁 斜面下部に敷地の余裕がある場合にとる方法で、図一4.58に示すようにコンクリート擁壁状としたり鋼製のこともある。 (6)落石防護堤 防護壁と同様に敷地余裕がある場合に、図確.59のように下部に土堤及び溝を築いて落石から防護する方法である。 (7)落石覆工 防護対象箇所の上部を覆ってしまい、落石はその上にたまるか、通過するようにした方法である。図一4.6Gに示す形状のもので、ロックシェヅドとか洞門と呼ばれる。この覆工の上部には一般に緩衝材として土砂を置いている。落石覆工においては、施工中の落石を防止することが重要となる。 以上の落石防護工の特徴をまとめると表一4.鐸のようになる。                虐群詩、                  1ノ図一4.55 多段式落石防止棚の例         図一4.56 編棚の例一122一 fL : : ; " ) F/fr'Lnj" )k ) f " f }'Jr7 ・f 'f -c2fI.'1 'C ) / _'-*L: r 5"; . - _;J rt-*- IL4_ _.¥ _I - 4 . 57ih } ) j( )2i !rl7L;:L ' 'f/)d*P;. > '/-f:i - 4. 58: i' '* :(a) F1 1 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PiJ 表一4.12 落石防護工の特徴夫,○○○高賂㌣ノト 易○○⑨○◎’○o○○0O◎◎○O◎’○可Q◎○0○◎o○○◎○0○◎◎  タ圭)○は概当才臆,◎体その中ガ毛ヒく璽こ乏のイ頃1徳ぜ隼強17吉の一124一コストコンクリート瑠薯石跡護壁鉄骨    ⑥Ol○O⑤蕗石斧赫堤創_ココ◎o晒第石霜工施工ノ権匿璽瞬◎良場u」○_ ◎ ○疹 司,破損」畠O『8イ言頬柱久雄◎起⑤古愈褒更択蒸    ⑤10衝製霧.○ 一一一}   一        一○嫡口編繍.動果OO工禿忍声畷頸監ノ1・十!。合成繊維網◎[多・段式蚤石  梨一木平燐窪擁撫永久設規叢1大沖対象航料落石,町護工落石防談網板b耐’OO
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  • タイトル
  • 資料-1 岩の分類
  • 著者
  • 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 125〜127
  • 発行
  • 1986/03/01
  • 文書ID
  • 58086
  • 内容
  • 資料一 ■岩の分類  掘削を対象とした簡易岩分類としては、岩石の判定基準(建設省)、岩の分類(日本道路公団)、風化岩の分類(池田による)などがある。 (!)岩石の判定基準(建設省)表一1(a) 岩石の判定基準(建設省)類分石      7∫甲岩名 称岩 石 の 程 度第3紀の岩石で臨の搬が弱いもの・風!竺がはなはだしく,きわめてもろいもの。指兀で離し得る程度のもので き裂間の問隔は王一5c飛ぐらいのもの。軟岩(1) 第3紀の都で固結の程度が良好なもの・風鱒 山πゲ固結の繹摩が良好な9の 風鰭化が相当進み,多少変色を伴い軽い打撃によ1}容易に割り得るもの。離れ易いもの。き裂灘蟹商1讐繰霧1風化・慰そっく鵬進んでいるもの.き裂悶の縣は軟岩(H)10∼30c鷹程度で,麗い書丁撃1により離しうる孝呈度.異種の岩が硬い互層をなしているもので,層魚f々∼楽に離しうるもの。石灰岩’. 多・孔’錠安山岩のようにとくにち密で中硬岩亭ないが,禰当の硬さを有するもの。風化の径度のあまり進んでいないもの,硬い岩石で腿隔が30∼50cm程度のき裂を有するもの・花漁嵜.綜,冤岩など全く変化していないもの。硬岩(王)琶惣羅黙幾1・鞭羅濤‘ナい岩, 角岩な’ど.硬岩(王1)いもの.風化していない灘緒状態のもの・              ‘毛裂が少なく. よく密・マでしている”の。表一1(b) 地山弾性波速度による岩分類(建設省)岩分類軟岩(11)中硬岩硬岩(11)片蘇岩.砂質越’岩・.Bい.o−L3Aい.2ヨ.9Bい.8∼2.s緑色片岩.理岩.角岩.石灰岩。砂岩。揮.緑凝灰岩.礫岩.花廟岩。セン繰岩.A  l.9∼2.9ハンレイ巻.カンラン岩.蛇紋活.流紋8  2.8∼4。1玄武岩A  2.9一一4.2B  婆、王以上A t42以上B一125一岩.ヒン岩.安山嵜,Bグノレ∼ブ硬岩(1)代表的な岩名A  o。7∼1.2Aグノレ︻ブ軟岩(1)グル地断糀波連度 A.B爾グループに入る一ブ  (k耐secl黒色片岩,緑色片岩,千枚岩,枯板岩.輝緑凝灰岩.頁岩,泥岩,凝灰岩,集塊岩 (2)岩の分類(日本道路公団)表一2 岩の分類(日本道路公団)大分慧 小分類  巻暑賀の程覆(目繋)琶石丑片者  砂巻,敦嵩A弾性鼓逮置(蓼考)屡化が逮み.多少の変色も錐い.蚕灰岩, 菱紋岩,き装が発逮し(閤罷工Oq以下程茨)花濤岩, 集翼岩,片無者, 招ひこノ丁覗gハンマーでたたいて目にそって2.Oh/5ec還炭以下罰れるもの.浩毎岩, 閃議岩,1窯山q,支山岩1かん 1   !三.σ一3.Ok富/secヒ1l   l教 巻1蒙巻巳 土  丹・謹戻    「   玉灰暑,花嵩岩,鮒ヒが1訟はだしく.超が発劃   片者,片薫岩,藁し(鑓傷1∼葺o琶え罠),ノ、ンマー   岩・等がi三ぐヒしたもでたた.いて暮易に詞轟る者の薫逐1}しO矯/3ec繋岩C の.ば、ハイドこリ7クリ7バによる覆農以下誌工が蒼効であるが.冤溺役の訳憲がほ≧んど二診嬢(豪状とならな.い}になるもの。   ………石が多く渥入す款暑D   る土砂原踏として転石の麗。入竃ZO%以上の土砂爽提巻,片瀦者,i翼灰曇じで……く罰結したもの.ミ蓄窪石灰者P疑砂者,体変貫せ1ず大ミいき蓑(10∼5Go致巻.砂巻,憂老, 墨茨)のあるもので.穴ハンマー毒1 者 運岩真突山者,ひん巻,で数璽たたいてかろうじて罰れる輩按岩9角宕,玄包炭のもの.弐き,かんらんきし誕彦くG一126一Z60’}3。5Iq/s¢c (3)風化岩の分類表一3 風化岩の分類(池田*による)風     化     程     度鼠化度崩壊I l 豆 1 無 i w i基盤の大∼中非常に大弾性波速度G【m/sec)Al<L2司くωlL2∼a2clくα8!α8∼L4王.0∼1.8岩騰艦岬くエ・一岩目の幅 >2cm地山の 色浸水試験 (岩石試料)5∼30cm安定小安定λ2一鉱6136−451×5L8一%i26∼翫81〉38lL4−aGl >乳・〉50cm20∼60cmα5−2cml軌2∼三cmlくα4cm1∼5cm黒筏∼晴灰∼暗緑∼青灰∼赤褐∼茶福∼赤福∼茶褐黄賜原形をとどめない。あるいは全体的に総片に分雌する全体的に紹片岩塊として分,に分離する。雌するが捜子あるいは岩塊として分艦すの分敵はないoるんど変化しな青灰∼黄繰∼淡緑∼褐∼黄福∼淡黄縁とんど変化しないあるい垂よ操といハンマーでの打撃容易に壊れるそ  の  雌膨測性苗土(灰,緑,青,黒色)を岩自に含むことがある壇れにくい壊れやすい岩目が密着している場合を裏岩目iこ粘土をかんでいるか岩目…こ沿㌧・風‘ヒ進む風化の提痩風化著しい風化普通やや風化訴鯵,堅硬注 1。 A,B。C;ま地質を畏わ宇   A;古生層,深成岩.変皮岩.大部分の火蔵濯.中生層   B;寅第三紀思。一謡の火斑岩,中生層   C=新第三紀艘 a 地山の色は一般的ぼ色で例外もある 3。 浸水試験は嵩石1試料(㎜一灘}g)を水中1こ1昼夜漠したとさの状1艦をみ・る*土木学会二土木構造物の取替標準に関する研究報告書、昭和49年3月一t27一
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  • 資料-2 急傾斜地崩壊防止工事技術指針
  • 著者
  • 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 128〜131
  • 発行
  • 1986/03/01
  • 文書ID
  • 58087
  • 内容
  • 資料一2急傾斜地崩壊防止工事技術指針                (建設省河損局砂防課監修、全国治水砂防協会、昭秘57年8月) (1)安全施工 急傾斜地崩壊防止工事として切土工を行う斜面はその上下部に人家が接近しており、傾斜が急で作業条件が悪い場合が多く危険度も高いので、工事中は災害と事故を防止するため十分な工程管理と施工管理に努めなければならない。 施工中の事故防止のため、次の事項に留意する。 ①作業能力を考慮して無理のない工程とする。 ②仮設防護棚を設置する。 ③斜面下部の切土により崩壊が誘発される危険性がある場合には、必要に応じて土留施設をあ  らかじめ施工しておく。 ④安全監視員を配置して作業を行う。 ⑤必要に応じて自動警報器付伸縮計を設置する。 ⑥危険を察知した場合の笛、警鐘、サイレンなどによる住民や作業員への伝達方法および避難  方法をあらかじめ定めておく。 ⑦必要に応じてあらかじめ住民を避難あるいは家屋の移転をしておく。 ⑧作業員は必ず安全帽を着屠し、2無以上の高所の切土を行う場合には命綱を着用する。 ⑨切土は斜面の上方から行い、すかし掘りや同一斜面での上下作業を行わない。 ⑩必要に応じて短区間施工(一般に延長10∼2舳ごと)を行う。 ⑪のり面上およびのり肩付近の緩い岩塊、樹根、不安定な土塊等はのり面から取り除く。 なお、切土工の施工に先だって斜面状態を注意深く調査して、背後地からの地表水の流入経路、湧水箇所にっいて把握し、その対策として、のり肩部付近すなわち切土施工斜面の上方で仮排水路(恒久的な施設でもよい)を設置したり、湧水箇所にっいても安全に施工区域外に排水しておくことが望ましい。また、降雨後は必ず斜面を踏査して、新たな流水や湧水がないか、また亀裂等の斜面の変化にっいて点検し、しばらくは掘削を身合せる。 (2)施工管理 切土工事は自然斜面に手を加えることであり、斜面の安定性を低下させる場合もあるので、施工中においては地盤の挙動を監視する体制をたて、崩壊の可能性にっいてチェヅクし、事故防止に役立てるものとする。 一般的な崩壊発生の諸現象に係る調査の要点は次のとおりである。 ①のり肩部より上方の亀裂の発生の有無の確認。 ②切土面の肌落ち等局部的な崩落の有無の確認。 ③のり面の地層変化部の状況の確認。 ④浮石の状況変化の確認。 ⑤湧水の発生の有無、または湧水量の変化の確認。 ⑥湧水の濁りの変化の確認。 ⑦凍結・融解の状況の確認。 ⑧各種のり面保護工の変状の有無の確認。 以上の項目については常時点検・監視が必要であるが、特に留意して実施しなければならない時期は、次のとおりである。一一主28一  ①作業の開始前(休憩後を含む)。 ②作業の終了後。 ③降雨のあと、特に大雨のあとあるいは日照りの続いたあとの降雨時。 ④地震後、特に震度4以上のあと。 (3)その他の留意事項 その他の留意事項としては以下のものがある。 ①切土作業は主として人力による場合が多いが、機械を用いる場合は地由に過度の衝撃や振動  を与えないよう適切な機種を選定する。 ②切土作業に先だち正確な丁張を設け、設計された勾配で切り取り、切りすぎや切り不足のな  いように施工する。 ③切土にあたっては、切土施工部分以外の地山や周辺の地山をいためないよう十分注意する。 (4)危険度判定の方法及び点数 雨に対する危険度は、表畦の基準により点数を算出し、表一2より森、B、Cのランクに区分する。次に、地震に対する危険度の評価を行うものとして、表一3、表一4に示すようなものが設定されている。           表一1 急傾斜地崩壊危険区域危険度判定基準超δ醤■κ麟       さ傾   薪   度…Oru以,ヒ7710m未満45’以.ヒ313145’乗満00賓303Gオーバーハングの宥無無表土の厚 さa(o.5m以上ナ三三o有G1無QG有303b(O.5m未満1湧水等の有無崩 壇の 有無無満  運不1藩足窮      考てがけ.ヒに剣を10吊以一ヒのiF堆面がある場合ξ吉む.G030存無13寡無急傾斜地崩壊防止工事の技1蒋的基駆構這物等の異常の隅入為的工邪によって.各駅qによる匙険が蝦滅しているものは.ぞの要因がないものとして酵にfる,蝦①マーバーハングしているが コ ノ例一トで完全に∫簸し七いる場倉はo真ζずる。計表一2 ランクの区分と点数噌フ ン タ点A 8 C自  鴛数1 人 工9点以上ヱ5克以上6.藍一8.藍9.転一14.点5.霞以下8.戴以下一L29一鰯       考 表一3 急傾斜地耐震調査票調査機腿調査者地一区 名整理番号所在地調査年月日自然斜面(A)  自然斜擁(B)  人工斜而  防止工完了斜纐斜而の分類番   号①⑤ ⑥④③⑧⑨⑪⑩斜而上の有害行為与管理要素 ⑫a,d, c一130一工﹄職安の定安に定よ度⑧∼⑪︸ての飽特記事項a b c㌧合判定管理要素点蟄牟鵡集    骨計①∼⑦と 崩_面た屋等る採   点素因要素⑫斜斜え家綾筈崩,τ壊落に互斜蒲安定工の異當変状厚‘さ斜面の異當変状.表土の⑦落双崩壊頻度斜而の地盤オ:ノく⋮ノ、ング斜面勾配調査項目②参考要素管 、理 要 素素 渥 要 素要   素9家土 の屋 到の 達配距置離,副,誌』 表一一4 急傾斜地震災対策斜面危険度判定基準翼累番号調  姦  環  H員  区  分畷10≦”①Gく1:1.0監ない簡“iのオーパーハング740≦ik300,6≦α鴇…素       鰻      要      素旨③斜  弼  勾  配  (α)オ ー パ ー ハ ン グ」る?iil繧のオーバーハング・ングなしオーパーハークなし斜爾の衰i願に転石iに転石,miが多い風化、④斜  面  の  地  鰍転マf, i71iとは褒i痢ゐ・らけ1’f“して㌧㌧るもク)とオ』る。 なお, 鮪…ぞi, 汀石の大ささは牟1『扇茅ξ衙での転τi艦〕,婁1した¥1砂ぐ土管  理  要  素⑨斜而安定工の異常,変状⑭家醗等に臨駐を尊えノゴ8石崩壊⑪aこの場合の斜醗とは炎而が構造物(ネッi・工,麟生工をはぷく)で照わ涯ていない無保韻斜面をさす.異な   しc鴬,蛮状とけ,クラック。設簾等の家雄などに直嵌爪大な肢徴を与える崩壊につながるもの.参考聾累モ  の  他  特  縦  那  環ノ;」γさとlる。家艦等に慣幅を与えない1墾1寅ρ)軽1敏な菰τi、11たf鵡ら、崩’し等をさすgなお,5方止ユコ,カ‘施工さオしている」必なお、⑦。(ゆ,⑩にi瑚しては,地区lj三民へのμi博取りを行い,肢露召己録等の既往賓料と現地訓査を合bせて劃彫ヒポる.異常,変状とは,クラッ1ク。f∫ヒ差,はらみ’1!し纏,家展などに無大な岐霞を与・える舶1産喪に流摸つながるもあ   り昌な   しCの.あ   りa過去1こ瑞石曾樹壊等により家濃などに重大な横傷を与えた耗纏のあるもの.なお,その佳,満足な防止工な   しCか施、1二されていれは』対象外。顕拷 で あ る若予児られるや 甑’いm,1ド島斜面高の範洲で盛:L,水の放流、檸沸,浸透等家脛などに皿大な披富を与える樹壊を助艮させるような行b轟6                                聖C聾   通産、扁衷土とは轟illlグ)1剛L環:星二、イ献質』懐さ3畳ただし,刻二1下に,1…瞭ニルーズな’O賦:1二等が出摺払モれも含めあ   りし 餅 未 満嘉   い沁1 土 の }lji皇 躍… 角置 と 取 蘇重 の 配 1遅」な   し1 回 以 」二年や孝融i安定工による斜而の安定度10合,防止、1二の完戒以llllのり1卸拠闘よ声1橡シ1・ど1る。年な   し⑪赫受け二工などカ‘施工されているような場合。そのユ』法からして転贋,浮祈が多いと刊断参一る.530な   し斜 繭 、Lの 有 轡行 為転マi,岬石力‘多いものは10,鵜とする.例えぱ1農大斜両で践瓢iが植生に眠われて転石,冴石が見えない場合でも,防止工、の工法で菰石に対する一搭1痔見られる湧7kをさす.}P♪   りの異常,変状融当するのが2つ以上あると,思オ)れる場合は、1二泣のもので探.点する.例えぱ慨略が止砂からなり,淡簡に02o0,5 1n 未 満湧            水’斜面⑧1,5 m 以 一1二菰 着, 崩 壊 頻 度蓼一刷の地餓とは,ンU鐸土の下の2∼4ml呈度の際さの旭盤をさす.荊の密度が鰍い場合はll〔従50“n以上とし。密度が高い場今には20cm程度以.とのものとする.轟達していない岩⑦ハン1■レペル等をlllいてi狂確に測5ヒ』1る。観の斜面などで一見してオーバー!・ングと見られるものをさす。土の斜面ではまザないと,思われる.なお。構繊物のある斜而とはモルタル1次”等で表面が隈オ)れている斜両をさす1。65441占 質⑥なお,Φ,②の唄臼は那荊にブく膨i尺の地形図等てレ読んだ債を参考にして,現地では測距儀やクリノメータ1キレツの琵達した岩土汲  二L  の  理  さ                               (1ΦのP。Q簡ク理均勾醍ど1『る働7邑達した岩キレツの晃達した岩《5}欝騰誓欝頚騰贈、盤響 iに玉石が多い          一二5少レキi昆蓼}」5少風1ヒ,10               蜘             噂ーじ監,0≦αく1:0.687374≦llく50町1 而 高 (聴鰯91}≦llく10②配.、9真昌lll。漉誠に対する防IL工の安,註度,般綱図稗、施’1コ曼の老汚化等を海慮、して捌断する.bCm,し/ll漏     逝rU」燗 1ま脚通りとする・斜断の根拠やネF締i安定工の極別およぴ『簡易な月1直工で危険度の軽減が期待できる」等のコメン}を配入”1る。
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  • タイトル
  • 資料-3 落石対策便覧
  • 著者
  • 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 132〜136
  • 発行
  • 1986/03/01
  • 文書ID
  • 58088
  • 内容
  • 資料一3落石対策便覧 落石対策便覧(昭和58年7月、目本道路協会)の中から、落石の危険度予知に関する観察事項にっいて抜き出し整理したものである。 落石は様々な原因が複雑に関連しあって生ずることが多く、その形態も複雑で、発生の位置規模などの予測も困難であるが、危険度予知のためには発生条件に関する定量的評価基準を見出だすことが必要である。 落石の発生形態を大まかに分類すると、図一1、図一2に示すような ①抜け落ち型落石(転石型落石) ②剥離型落石(浮石型落石)の2種類に分けられる。 (1)危険度の点検 下記に示すような点に留意して、点検を行うことが考えられる。 ①浸食により岩塊、玉石、礫が浮き出し、バランスを失うことによる落石の発生(抜け落ち型  落石)   一一マトリックスの浸食に対する抵抗度と表流水の集中の状況、湧水の量とこれらによる  マトリックスの浸食の経時変化の程度、およびこれによる岩塊、玉石、礫の不安定度の現状  と今後の不安定度の増加の程度を考慮して危険度を判断する。 ②表流水が岩目でかこまれたブロックの裏に一時的に貯留し、この水圧によりブロックが押さ  れることによる落石の発生   一一門表流水、湧水がこのような作用を起こし得る条件にあるか否かを検討して危険度を判  定する。 ③岩目でかこまれたブロックの潜在的すべり面に水がまわり、強度が低下することによってブ  ロックがすべり出すことによる落石の発生   一潜在的すぺり面が流れ盤であれば危険度は高く、特にこの不連続面(潜在的すべり面)  の目が遍っていたり、不連続面に粘土が挟まっておれば、危険度はさらに高くなる。 ④パイピング、ごく局部的崩壊、あるいは流水により斜面の形状が悪化し発生する落石   一これらの状態が発生するような湧水、表流水があるかどうか、  また素因として、このような作用を受けやすい地質・土質条件を地由が有しているかがポイ  ントとなる。 ⑤落石の発生源となる地山の風化   一風化には化学的風化と物理的風化とがあり、いずれも落石の発生に結びっく。現状の  風化の程度とともに今後の風化と進行の状況をできるだけ正しく想定することが必要である。⑥地震による落石発生    地震の大きさ、対象斜面特に落石予備物質近傍での地震力の強さ、現状での安全性お よび地震時の落石予備物質近傍での強度低下、これらを考慮して、地震時どの程度不安定に なるかを判断する。転石(抜け落ち型落石)、ブロック化している不安定な岩のブロック、特 に斜面の形状がオーバーハングしている時は、一般に地震時の不安定化の度合いが強いとさ れている。一圭32一 ⑦凍結による岩目の拡大、および岩目の劣化  一対象斜面が凍結、特に凍結∼融解のサイクルを長期間にわたり、繰り返し受けるかど うか。また対象箇所あるいは近傍の斜面、これまで凍結が要因とみなされる落石がどの程度 あったかがポイントとなる。⑧風による落石  一風が落石予備物質に直接作用するよりも立木などが風によってゆれ、これにより立木 の間にはさまっていた岩塊が落石となったり、立木の根がゆすられ、根の間にはさまってい た玉石、礫が落ちることがある。⑨岩目への根の侵入、成長による落石  一このような現状が見られるか否か、また過去この要因による落石の発生が、対象斜面 あるいは近傍の箇所であったかどうかがポイントとなる。⑩倒木による落石  一一木が枯れたり、風によって倒されたりすることにより落石が発生するもの。⑧と同じ ように、対象斜面がこのような条件をそなえているか否かと、過去のこの種の要因による落 石の発生状況がポイントとなる。⑪有害行為により誘発される落石  一切土による地山のゆるみ、水の放流、山いもなどの採取、動物による地表面がみださ れることもこの範疇に入る。⑫積雪による落石  一一積雪の作用としては、雪の滑動による侵食や土石の押し出し、融雪期の水による浸食 や土石の押し出しが落石の発生要因となる。積雪地帯のルートで過去この種の要因による落 石の発生が、対象斜面及びその近隣の斜面であったか否か、またその状況はどのようであっ たかがポイントとなる。⑬振動による落石  一一非常に特殊な例として、道路交通などの振動が落石発生の要因となることがある。地 震による落石発生にっいては⑥を参照。(2)危険度の判定(1)の点検によって得られた情報をもとに危険度の判定の目安を示すと、表一1のようになる。(3)危険度判定時の着眼点と調査項目(!)、(2)の結果をまとめると、表一2のようになる。一!33一 、癖1講      ’く>oσσ      ◎6解籍』(a)崖すい注堪撰物  (奎認奪凄)     麟㊥ゴ1瞬1舗llも(bl段辰婆眉(c)火由碑せつ{吻(d}風{ヒ花こう岩類   (蕪2蛋藁)   (離羅)  (萬禦霊誇凄)図一1 抜け落ち型落石の発生形態嚢嚢  を#3二二=一(a廟弩倭裂の発 (bl層導啓裂の憂  達している巻      達している岩『(c}硬軟著しいi董の  ある岩の互眉剥離型落石の発生形態       図一2        表一1 落石危険度の目安i)斜面の勾配          vi)降爾時の衰流水集中の状況抜 落 ち 型は く 薩 製危 険 度45。以上i 60。以上450∼300危段度(寄)才一パーハソグ600∼450450∼30つ集中の蝦向が藩しく,再溌(ガリ)形成が見られるi鰍度は く 離 型弱灘き出して、、る1た岩  1危段度ゆう水が著しく。これによりパイピγグの進行が見られる(大)象ゆう水畳よあるが,地表面の侵女肇よ厳とんどない‘(小)v漁)岩盤中の割れ目(節理,き裂),層理面,断層面  などの不連続面の状懇(はく離型)磁蔚が煕 す兜風‘ヒ郷慰燗危険度マトリプクスカ1木片で.崩せる稲度1割れ琶が発這した岩不遅続面の麗Oが進行蛇不遜…荒面妻こ沿うずれカ;…態行性塞菰れ盤をなす壇状.片状岩(大)?…不運続面に枯土を挨み,もウう水あウ鼠化しやすい穏状 片状の腿『瓜化し.す 短状、片状の腿マトリ7クスがハγマーで崩せる 岩(受け盤)程度の含環堆捜物∼∼_ゆう水がない一トリ7クスが鮫さ酵すい輯及ずヒ.難.琳霧醗逆しi(穴)の堆積物(小)v爺)ゆう水の状況il)地質,土質の状態按  落  ち  型,‘災中の傾窩がない,ま, 3G。以下300以下(大)集中の傾向があるが。否しくない不運競面に祐土を挨み,ゆう水なし不達董記面力;晋喜口ぴ ゆう水あウ凪化しやナい塊状の醜岩不達続面コう;翼ロ. ゆう水なし畏化しにくい居状,片状の健マトリ7クスが遜い含際纏積物 ハンマーで容易に崩せない不遷続面が密嚢↓岩(受け盆)鼠化しにくい塊状の腿潰鼠)礫の状態(抜落ち型)(小)轍)褒土の状態、麟麟 か i か し1・ 上抜落ち翻はく震型とも危険度表土が侵貢されている厭にあウ、支鰍怨が鞍瞬面からの髄いβ∼1/2でか1堀衆  のワ、ヌ1爵状想桑安1轟面力らの浮出し月 1/2でカ定  1つマト恥クスの侵食抵搬砥い(本)(ネ)表土力{厚く安定している地表にあり,支待状態がやや不安定呈v)気象条件地表にあるが.地表面に安定に支持されている気濫のβ校差がズ寒冷(  〃  )   〃   小譲覗(   〃 以上)多南土甲に埋まっている(大)丁(ふ)温錘(  〃  ) 簿雨レ・妹雲鷹匙険度立木密度疎    (大)     ↑中     ;密    (小)一134一(大)τ『斜面からの浮畠し1/3∼三/2斜面からの浮戯い/3程度以下1緬解出してい加申︵小︶危険度寒冷(冬窮0℃以下)↓(小) 表一2 危険度判定時の着眼点と調査項目区  分地着眼、煮項    目形   斜菰が高かったり,勾茂が急であったウ,あるいは才一バーハ  斜 面 高項昌に対する評髄κ〈10m  ソグしてい蹟りすると一般に詑険笹が大ぎいoユ0≦∬<30   斜癒1の宋端と道艶卜面の『田に落石が停丘二す”るような条件力=あると30≦κ<5050≦κ  i麦災の危験{虫をよ小さくなるo斜薗勾配α〈1=Lo1;LG5α≦L=o.6Bα6≦αす一パーハング斜面末端∼遺蹟面の問危険度T(小)(美)(小)量↓(大)無(小)有(大)落石1が誠返しねり。停止したウする平たん面,媛斜而,くぼ地あるいは構造物があれぱ愈険度は少ない。地質,土質斜面の地盤(抜落ち型)崖鑑懐堆積物。段疵験恩火山粋屑勧,鼠化花嵩岩など岩塊玉石(抜落ち型)全体が締裏っ{いる地盤    (小)               “全体が緩んでいる地蟹      1鍛とそれを充てんする置諮度の低い出砂(マトジ7クス)からな切土のり醜玉石が多い  1る葱…窪では, マトリγクスカ{弱くて.岩填【などが容易そこ抜をナ落ちるものほど危験               ,斜面に転石が多い      (大)(獄く簾型)(はく震型) 馴れ9などの不述続面が発達していたケ.割れ浸沿いに風化が逸んでいたりして。鑓れ農などに鑓まれた岩のブ鷲7クが浮いて木逼競面の発運している岩いる…まど危陸o持にブロプクの錘…面7猶流れ盤の思三琵翫1になってい不運耗面の発達している岩るなど,すべりやすい塒合は危険      (羅面が受;ナ鍵)表   土(小)安定した衷土に覆われている(変)不安定衷士が艮食され,ている錫  富時や無驚筏などにゆう水が晃られたり餅面の背後亀の築水面背後地の集床面積『工不返幾籔の発運していない岩・表土に覆われ,ているが。こ為が誘(峯)      (態颪が流れ設ラ!三(大)処水而硫力ζ大きい滝ど。浸透する量力:多  積が大きかったウずると一穀に危険性が霧いo交爾や強い鱗に綜くなワまた料面へ飛流水となって流れ込  して.落石が驚生する傾両力二あったウ,あるい1ま融雪矯や料面でむ量も多くなり,一{望に危険性が藷い。  凍弄吉愚解力{見られる窪芋隅聾二, 落石力窒発生するき貢飼力;あるカ、どうカ、  ・一一これらの傾向が顕著であれぱ,持にこの時期に危段竺が凝いゆ う 水7算時や埠1水伎などにゆう水が見られるカ・とうか,これらが昆られ.るほど危塗性が瀦い。障 雨 量革悶の抵の抵か,直海嬬などの持疋の絹朗葺こ,鶏爾が拠中する傾向があるかどうか.葎薦量が多かったワ讐にこれが短期翼轟に笑亭するほど飽譲性が一投に凝いo 地震時妻こは落石が発生しやすいが対策の航挫として子知の聞題   地   震がある。新面の下蕊よウ上郎のほ⇒が地震力が大きくなるのが一載的傾岡であるG羅薄畢二対しくiま員二校的安全でも地緩に対しては危段性が天き’い亀形.地質条件があるo(例えばオーパーハソグしている岩の斜面は.雨に対しては箕全でも地震時に旨よ飽険なことカζ多いo)危険頚度 落石が死生づ’る箇浮ヲでば,研じような:客石カ1壕ワ運されること落石の頻凌零工翻栄溝 この場金ある落巧発生により落石発生灘がすべてなくなってしまったか,あるいは残っているか判断のボイソトになるo牢王回以上 またある落石により.その上部かオーパーハソグになるなど次の落石発生詮こ鴛する影響を換討することq落石による過去の強筈の覆度(小)窒零(大)過去に重大な演害があり、これに対して対∫責がなされ.ていない場台。あるいiよ倖遅}こ同じような致署が予想され,これに 落石発生が撮り返される素因と講渇があるかを十分換講ナるこそ の 他 無があるo対して対策がなされてない場合は,危険とカ:大切であるo性が署しく高い。 樹木が密をこは;えているかどうカ》一密だと,落石は止ウやすい   梼    宋一彩旨こ樹木が密に量=えているFまど危:験度が 強風時には逆に,↓ヒっているものが抜け串すことがある。は小さいが,樹木}こより止っている落苔 また樹木の根が岩目を緩めることがある。が点在する場合はかえって危険度が高く 斜面または斜薦安定工に異富,変状が見られるかどうか,もし  斜面の異常。変状斜面iこクラプクや段葦などの異常変釈が見られ持にこれらが最近発生したものであったりあるいは遮行注のものである場なるoあればその状溌o斜面へρ水の放流などの有書行為が見られるかどうかo一135一 1 合は危険性は署しく高くなるoこれ,らが晃られれ纏:危険誓:カち薪くなるo’ また転石(按落ち型)や浮石(はく誰型)がある場合でもこれらが最近移動した跡が見られたり,最近囲いたり進行性の罰れ目が見られる場合の危険性も著しく高いo状毛ルタル吹付けのクラ7ク,擁壁に入ったクラ7クなどについてこれが落石に直接つながるか否かを判断する。斜面に対する有害行斜面高の範囲で盛土,水の放流.停灘,為浸透など崩壊を動長させるような行為,斜面安定工の異常変豪雨時路面を流れる水が偲湾より選水,これが落石や斜面の崩壊につながることがある。一i36一
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  • タイトル
  • 資料-4 鉄筋アンカーによる切土のり面地山補強方法
  • 著者
  • 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 137〜138
  • 発行
  • 1986/03/01
  • 文書ID
  • 58089
  • 内容
  • j;f- 4.f f^*'j:r 1/fy7Ji ) ',)i ')7{ :h . 1N) ) 4) ) -;)_J; i t J_}_ C, LLli,!) ')'+ ::?? .') - h ・ 4 J (RRP). ) - h ,(SF)1)1i) 1:Ii:t ;t uLi S' Ii h .f;ir ) (RP). ')};1)-*7:i -i,-+ ,':^*C +*= ,--+. *r )-) (SW)../ 4 j:,-"._・・{・ 4 l) :/ 3f(S: )f_.-.7,/jl-! : ;Lu ,;1t( f.7y(1' t / /' :e) -"' Ls5i E),1.'; /: "T'7:-'1)) t <_rll. ; . / ._ ' ' 'J.'1''LA'*- f/ ' /.; ; /'*.. ,*( )A,?. / 71 tr /a) ' ・, rd - , a4 ' "'1 ¥)D pf*'/'/¥/ /y!'t: ;"-"L!t'),<¥ l:'- 137./,t i h coeAf :pl 1z)'- r¥ /.¥' ;/ :'h, ',J1, J) I ( h lrY*>/_v¥J F ¥t?Plit l)c!I '¥;' ;)t¥¥ l/1r/;SP¥,l ,-r>¥>'r /' 'I :cH ¥¥' JQ ,1 ::.:fsO:" fej;f4: : _¥/v :..;. : /L t/>vj-¥:( L,¥ - ..; T : Jf fYvf ' r(7¥.-.Jr ' L1l'V' ¥r::Jt s '. 'l( 'l !s' ,; i¥' 'T' ¥f'¥;C¥'¥)l.*. .,-t-J,,]tJ/ v;t nf/r 1P' ',flk',Jlr "h'V L'C : w D " C:e'v;)J)!' t' ' S'9¥/;¥;> ; iy' fr; ¥ ¥ ' :_/¥/r (.-//¥/SL' r}ft{! il'fl¥- >/-F ¥<; Iv t(o¥fllJLl.,.t' JD ' )*¥,¥:" 5iV: ,1"fL / 4 ':fn - ) ;'f/ :/Ai7'¥':;l((; ¥rt・Fr :,,¥ 'r,1 ;i.11¥L¥ .><'-It 'i:t' i_ +u*rl / ' tt?t i?r / '.hr';+r - -- - " ":* i' i >'!::<',,., V'i-r:: cH;A: /hL*dJ 1 '/¥/ - Je:,')/ d v.-/¥Jr¥'l]'?';> :7L t/ ¥',),:tL"l;¥/V'v_" '- t ' l'9 ¥'1 ¥!J74( ' 7 (L¥ ¥tr; : ¥, ¥l¥¥-/¥j'lL¥ /' ¥' --¥I :s,]l' '-' '+' ¥S lfrfr v[ l/ - -dk f ¥'w4 L;)( J nr 4;!' r:t 7lQv ¥ 9;¥ rq '+L' },J1Q J)V9 H:¥ '¥.J9¥r¥:tL; ll'i ¥>?-F/v'<L;r:.' ¥C"(;.f ( '¥:/fHV'_t:A¥ a_ ,'f vc'/t',._'L'(;/rtJ¥Ad k;¥SL'¥'¥';/ 7:_'F'.;o¥・ 7k,, *.r>f 1' J9J9 ¥¥¥ ¥> :,.f : r>f¥: ',4;.9d' t'_ _._(h',J) e-++SLlr'¥ :;o (1: L ¥'L'l-¥frk,¥・-:r ¥¥); L.. (( ti¥1' ' vrh, _ J*h'' '-ro >J ;/_'1,;((¥'
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  • タイトル
  • 資料-5 現場打ちコンクリート吹付け枠工
  • 著者
  • 掘削工事の安全技術に関する調査研究委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 139〜141
  • 発行
  • 1986/03/01
  • 文書ID
  • 58090
  • 内容
  • 資料一5現場打ちコンクリ ト吹付け枠工 現場打ちコンクリート吹付け枠工は、地盤条件に柔軟に対策できる切土のり面の崩壊防止工として有効である。ここでは、崩壊防止工(4.3、王)の中で、(3)金網、エキスパンドメタルなどによる防止工の具体的工法としてストロングフレーム工法、(5)吹付けモルタルコンクリートなどによる防止工としてフリーフレーム工法を説明する。 (1)ストロングフレーム工法 ストロングフレーム工法は、エキスパンドメタル(JIS−G−3351)をある程度の剛性を有するように溝形に加工したものを斜面上に直接敷き並べ、溝の中にコンクリートやモルタルを吹付け、または打設して、コンクリートのり枠を形成するものである。 E鋼や溝形鋼を使用してのり面を抑えようとした場合、重量が大であるため斜面上での作業に適していないと同時に、地山への順応性も悪く、コンクリートとの付着性もよくない。また現場打設のコンクリートのり枠ではコンクリートが硬化するまでに時間がかかるため、手持ちが生じ施工能率が非常に悪くなる。これに対してストロングフレームを使用すれば、地山をカット後に直ちにフレームの剛性を利用して鉄筋アンカーなどによって地山を抑えっけることができるため、コンクリートの硬化を待たずに下段の掘削に移ることができる。そして最下段まで切り下げた後に、斜面全俸を一度にコンクリート吹付けを行なえば、安全性も高く、手持ちがないので作業能率が非常によくなる。 またストロングフレームは、コンクリートとの付着性がよいために、完全に一体となり、さらに吹付時に発生する空気をフレーム外部に逃がすことができるため、均一で高強度のコンクリートが得られる。 この工法の特長としては、 ①ストロングフレームが、せん断に対する強度と適度の剛性を有しているため、このフレーム  を直接ロックボルトまたは、鉄筋アンカー一でのり面に固定することにより、崩壊や早期ゆる  みを防ぐことができること。 ②ストロングフレームと鉄筋アンカーの施工が全部終了後に、吹付作業に移ることができるた  め、施工能率がよいと同時に施工中の安全性が高いこと。 ③ストロングフレームをロックボルトまたは鉄筋アンカーでのり面に固定した後、モルタルま  たはコンクリートを吹付けてはりを形成することによって、のり枠としての強度をさらに増  し、斜面の安定度を高めることができること。 ④モルタル吹付けにより、のり枠を形成した後にのり枠上から再度緊張することもできること。 ⑤ストロングフレームは、鉄筋の代用ともなるので、配筋なしでも高強度が得られるが、配筋  することによって、より以上に強度を高めることができること。 ⑥ストロングフレームは台形状であるため、接合部は重ね合せるだけでよく、重ね合せた状態  で運搬できるので便利であること。さらに、2重、3重に配置することで強度を高めることが  できる。 ⑦ストロングフレームは、モルタル吹付けのときの空気を外部に逃がすことができるので、所  定強度のはりを得ることができること。 ⑧交差部フレームを鉄筋アンカーやロックボルトなどで固定すると、その周辺の中間部フレー  ムも自動的に固定できること。一!39一 ⑨斜面の起伏が大きい場合でも、フレームを2重、3重に重ねながら吹付けを行ない、桁高の大き いはりを形成することができること。『一             図一王 エキスパンドメタルの基本形 (2)フリーフレーム工法 フリーフレーム工法は、工場で変形可能な型枠(フリーフォーム)と鉄筋とを一体化したフレームを製作し、これを地由にアンカー等を用いて固定し、コンクリートまたはモルタルをフレーム内に吹付けて、鉄筋コンクリートの格子枠を作成する工法であり、次のような特長を有する。 ①急斜面、高所での型枠の組立、解体が不要である。 ②フリーフレーム部材が軽量で変形自在なため、作業性が良く、地山の均し作業を必要としな  いo ③地山に応じて経済的な断面を自由に作ることができる。 ④モルタル、コンクリートの打設は吹付工法を用いるので、仮設が簡単で作業スペースをとら  ない。 ⑤地山に直接コンクリートを吹付けるので、地山とはりとが一体となり十分な強度が得られる。 ⑥この工法で作られた格子枠は、おのおのの格子が鉄筋により完全に連続されているので、格  子枠全体としての強度およびねばりがある。 従来、のり面補強工事においてのり枠を作成する場合には、プレキャスト部材を用いるか、場所打ちコンクリートの打設を行なってきた。しかし、前者にっいては、プレキャスト部材は一般に重量が重く軽舅化することが必要であるという問題があり、また、後者にっいては、斜面での型枠の組立、解体作業、鉄筋組立作業、コンクリート打設は非常に施工性が悪く、地山と型枠の間からコンクリートの流出が問題であった。これらの問題に対処し得る工法がフリーフレーム工法であるといえる。 フリーフレーム工法は、一般的に行なわれている吹付コンクリートとは異なり、構造的に吹付コンクリートによる有効なRC部材と考えられる。たとえば、厚さが一定で20cmのコンクリート吹付けを行なう場合に対して、この工法では、吹付コンクリートの断面積、すなわち、体積は同じでも、図一4.51のように有効高さの比ηが、η二4①畑②麗3となり、断面の曲げ耐力は著しく増大すると一王40一 i*t A fjJ t )(*+f - i') . RC f.. C . / *tl,*..' Ij, i.i /s";/i r?;:c :;:; . "i '':' " 'x':;/;;i' / i/;;'// f{; ///:!i.fi ;: .f}::;;''i: ;;'::/://t ;';;]/o' /:/ ' '::7F!s7 "7' J'L1': "/e'? ,, -7 '-LT :It;1 rbst 'F'is:s'= E:://=" =' ='='7' 7v-"' : 7l:R': : trs'bf/:i; t-- - =-J- 2 7 l) - 7 L/ -" / I(D - t :: :' r " -¥¥r' ::$:'e:1t/; -':-"'-/l"cttt__ r:'eeeJ,.I :'r;"' - } :x:tt;R :t ';-7T5i-:' ' z'eel':' :' ' t'-' 5eesw Tie - 15cLEQeIx(t_r:':!:rl'i s lFe'ft;";i.llstiJ]-3 - :,::/J hrs i- -'ts.=s ie - ';e,+_'tl7 }) - 7 L/ I : fO)_
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