委員会関連資料 1980年
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タイトル 序文
著者 加藤渉
出版 委員会関連資料
ページ 発行 1980/03/25 文書ID 57950
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タイトル まえがき
著者 三木五三郎
出版 委員会関連資料
ページ 発行 1980/03/25 文書ID 57951
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タイトル 土質工学会文献要約集の説明
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ i〜iii 発行 1980/03/25 文書ID 57952
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タイトル 表-1 国際土質工学分類
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ iv〜v 発行 1980/03/25 文書ID 57953
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タイトル 表-2 標準キーワード
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ vi〜vii 発行 1980/03/25 文書ID 57954
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タイトル 表-3 土質工学研究発表会分類
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ viii〜viii 発行 1980/03/25 文書ID 57955
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タイトル キーワード索引
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 479〜489 発行 1980/03/25 文書ID 57956
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)1.一般,土木地質
著者 文献要約集編集委員会
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ページ 1〜16 発行 1980/03/25 文書ID 57957
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)2.現地調査
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 16〜59 発行 1980/03/25 文書ID 57958
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タイトル 3.分類・物理化学的性質
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 59〜80 発行 1980/03/25 文書ID 57959
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)4.構造・透水性
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 80〜90 発行 1980/03/25 文書ID 57960
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)5.圧縮・圧密
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 90〜107 発行 1980/03/25 文書ID 57961
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)6.せん断 1(砂)
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 107〜119 発行 1980/03/25 文書ID 57962
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)7.せん断 2(粘土)
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 119〜129 発行 1980/03/25 文書ID 57963
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)8.せん断 3(特殊土その他)
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 129〜138 発行 1980/03/25 文書ID 57964
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)9.動的性質 1(一般)
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 138〜141 発行 1980/03/25 文書ID 57965
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)10.動的性質 2(砂)
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 141〜154 発行 1980/03/25 文書ID 57966
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)11.動的性質 3(粘土)
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 154〜155 発行 1980/03/25 文書ID 57967
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)12.動的問題
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 155〜173 発行 1980/03/25 文書ID 57968
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)13.熱的性質
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 173〜177 発行 1980/03/25 文書ID 57969
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)14.岩の性質
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 177〜184 発行 1980/03/25 文書ID 57970
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)15.地盤の応力と変形
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 185〜207 発行 1980/03/25 文書ID 57971
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)16.地盤の支持力
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 207〜215 発行 1980/03/25 文書ID 57972
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)17.杭の支持力 1(一般)
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 216〜232 発行 1980/03/25 文書ID 57973
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)18.杭の支持力 2(水平)
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 232〜239 発行 1980/03/25 文書ID 57974
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)19.杭の支持力 3(NF)
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 239〜241 発行 1980/03/25 文書ID 57975
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)20.構造物の基礎
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 241〜258 発行 1980/03/25 文書ID 57976
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)21.掘削変形
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 259〜272 発行 1980/03/25 文書ID 57977
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)22.土圧,アンカー
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 272〜289 発行 1980/03/25 文書ID 57978
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タイトル (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)23.斜面安定
著者 文献要約集編集委員会
出版 委員会関連資料
ページ 289〜310 発行 1980/03/25 文書ID 57979
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  • タイトル
  • 序文
  • 著者
  • 加藤渉
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57950
  • 内容
  • 序文 土質工学会は,その前身である日本土質基礎工学委員会の発足から数えて昨年で30周年を迎えた。その記念事業がかずかず行われた中に本書,すなわちr土質工学会文献要約集(1979年版)」の刊行がある。 委員会時代の昭和28年に創刊されて翌年から土質工学会の会誌となった「土と基礎」を初めとして,“Soils and Foundations”や「土質工学会論文報告集」など,学会の定期刊行物に発表された論文,報文,資料などの数は大変な数にのぼり,その内容はまた極めて多岐にわたるが,その題名,著者名,主要なものの要約などを,学会の標準キーワードを添えてこの機会に一冊の本にまとめて刊行しようというのである。 これが出来ればわが国における土質基礎工学進展の模様が手にとるように分るのではないかと楽しみであったが,関係各位の非常な努力で短時日のうちに期待どおりのものが上し(梓)される運びとなった。しかも幸いに定価も極めて安く押さえられている。これは学会の情報委員会の多年にわたる国内文献要約活動の成果がそのまま役立ったのと,記念事業として学会経費が投入されているためである。 この本の利用法は文献検索用を初めとして実にいろいろと考えられる。『土質基礎工学に関心をお持ちの各方面の方々が,本書を常に座右に置いて大いに活用していただければと念願して止まない。昭和55年3月社団法人 土質工学会会長 加  藤渉
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  • タイトル
  • まえがき
  • 著者
  • 三木五三郎
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57951
  • 内容
  • ま え が き 本書は,土質工学会が30周年記念事業の一つとして企画刊行した「土質工学会文献要約集(1979年版)」である。 ここには土質工学会が,その30年にわたる活動の中で昨年末までに発刊した定期刊行物,すなわち「土と基礎」,「土と基礎特集号」,“Soil and Foundation”,“Soils and Foundations”及び「土質工学会論文報告集」に登載された報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート及び一般報告,論説,総説,資料について,それぞれに0001∼1669及び5001∼5600の番号を付けた上で,その題名・著者名・所載巻号及びぺ‘ジ数,図・表・写真・文献数が,内容を示す数個ずつの標準キーワードとともに列挙されており,さらにその中でも重要な前6者については600字以内の要約が添えられている。 この1669編の文献要約のほとんどは,かねてから学会の情報委員会が進めてきた国内文献の要約作製作業の成果の一部であり,その中の545編はすでに本書が企画されるより前の「土質工学会論文報告集」の末尾に掲載されたものであるが,本書には表記法や標準キーワードの付け方などに若干の修正を施した上で,未発表分と併せて再録されている。ただし従来の未発表分が今後,「土質工学会論文報告集」の末尾に再録されることはない。 本書の編集は,別記の委員よりなる文献要約集編集委員会によって行われた。その発足は昭和54年5月30日である。以来極めて短時日のうちに行われた主な作業は,標準キーワードの修正を含む「土質工学用語シソーラス(案)」の改訂,情報委員会委員及び著者(最近発表分)が作製した文献要約の内容,表記法,添付標準キーワードなどの検討,文献要約のできていなかった一般報告等についての標準キーワードの添付,各題目の内容別28項目への配列等であり,これらの作業の一部については情報委員会の幹事の方々にも御協力をいただいた。 ところで本書の各題目の配列は,まず文献要約を付けるものと付けないものとに大別し,それぞれを土質工学研究発表会のプログラム編成用分類(表唱参照)に従って中分類し,その中では年代順に並べるという方法をとっている。もともと上記の中分類は,国際土質工学分類l I.G。C,(表一1参照)による細分類をもとにその数項目ずつをくくって28の中分類にまとめたもので,一応は例えば「6,せん断1」とか「26.締固め,路盤,舗装」といった内容別に区分されている。従って内容による大まかな文献検索はこの中分類によって可能なはずであるが,実際には最初にまず細分類であるL G,C.の番号によって検索内容を具体的に決めてから中分類を参照する方がよいようで,例えば「ダム」は1。G C。で「H−4 土工,盛土及びダム」に入っているので「26.」の中に含まれていることが分るのである。 土質工学会は,国内文献の検索システムとしてキーワード方式の使用を考え,昭和46年には274の標準キーワードを提案し,「土質工学用語シソーラス(案)」も昭和51年には少数ながら印刷されて,主として情報委員会の委員や幹事を中心に試用されてきた。今回は上述のようにその改訂案が出されて本書で全面的に使用されているが,この新しいシソーラス案を本書の末尾に掲載できたのは一大収穫であった。これを機会にこのシステムによる本格的な国内文献の検索活動が活発化することが期待される。 本書はまさに,土質工学会が30年にわたって情報を提供し続けた成果を一冊の本に集約してみせた貴重な金字塔だといえよう。これが各方面にさまざまな場面で役立つことを確信するものであるが,ここに改めて短期間に本書を作り上げた関係各委員や学会担当職員の努力に対して敬意と謝意を表するものである。昭不1]55年3月文献要約集編集委員会委員長三木五三郎
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  • タイトル
  • 土質工学会文献要約集の説明
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • i〜iii
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57952
  • 内容
  • 11.土質工学会文献要約集の説明 この文献要約集は,「土と基礎」,「土と基礎特集号」,「Soil and Foundation」,「Soils and Foundations」,「土質工学会論文報告集」の創刊号から1979年までの刊行分の掲載記事の文献要約を収録したもので,,詳細は次のとおりである。 1.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート(記事番号0001∼1669) 掲載記事のうち論文,報文,報告,及び研究ノート、について平均400字の文献要約と著者名・巻号・ぺ一ジ・刊行年などの書誌事項,1。G,C.(国際‡質工学分類,表一1)及びキーワード(表一2)を与えた。文献要約の配列は,土質工学研究発表会分類(表一3)に従い,その中を時系列に並べた。又,全体に一連の記事番号(0001∼1669)を与えた。 II.一般報告,論説,総説,資料(記事番号5001∼5600) 掲載記事のうち論説,総説,一般報告,及び資料について標題のみを採り上げ,それに著者名・巻号・ぺ一ジ・刊行年等の書誌事項,及び1.G.C。,キーワードを与えた。文献要約の配列は,前記1.の説明と同様である。なお,全体に一連の記事番号(5001∼5600)を与えた。 キーワード索引 土質工学用語シソrrラス(案)に基づいて各文献要約に付与されたキーワードグループのうち,その文献の主題を表わす重要なキーワード(文献要約にあるキーワードグループ中で1まアンダーラインがしてあるキーワード)を5・音順に配列し,それぞれの恥ワードには該当の記事番号をつけた♂2.土質工学会文献要約集の利用のしかた 2.1 大まかな主題範囲あ文献調査の場合 土質工学会刊行の前記3誌に掲載された文献記事について・ある特定主輝に関する文韓記事を大まかに探したい場合は,土質工学研究発表会分類(表一3)に従って配列されている1・II・ の文献要約を直接利用するのが便利嫡る。まず課したい主題の項目臓一3から見つけ・次に文献要和の該当ぺ一ジを開き,標題と要約を直接参照する。丈献要約は,時系列に配列されているので分類にある主題については遡及調査がでぎる♂ 又,1,G.C.が文献要約の右上につけてあるので,表一1を参照して探すことも可能である。 2.2より詳しい主題の文献を探す場合 前記2ユの分類に従って探す方塗で主な来献は見つかるが・他の分類にも関係の茜る文献記事があるかもしれない,又,土質工学研究発表会分類の項目にない,もっと詳しい主題の文献を探したい,このような場合は,キーワード索引の利用が効果的である。このキーワード索引に使用しているキーワード1ま,「土質工学用語シソーラス(案)」に登録してある標準キーワードである。そのため特定の主題ぞ探したい場合は,探したい主題の概念を「土質工学用語シ ソーラス(案)」を参照して標準キーワードに置き換えてから,該当のキーワード索引を探し,文献記事の記事番号により・文献要約を参照し目的とする文献記事かどうか判断する・(付録のr土質工学用語シソーラスの解謝及び「土質工学用語塑一ラス(案)」参照) 例えば,「軟弱地盤上の建築物の不同沈下」に関する文献を探したいとする・まず,この質問から必要な自然語のキーワードは次のものが考えられるる 軟弱地盤,建築物,不同沈下 これをもとに「土質工学用語シソーラス(案)」を参照すると,次の標準キーワードが得られる。 〈自然語のキーワード>  <標準キーワード>  軟弱地盤     一→  軟弱地盤  建築物     一→  建築  不同沈下     一→  沈下+不均質性 11 次に,キーワード索引を参照し,軟弱地盤,建築,沈下,不均質性,すべてに該当する同一の記事番号があれば,それが求める文献である。もし,該当する文献がない場合は,軟弱地盤,建築,沈下,と三つのキーワードにしぼって探す。それでもない場合は,建築,沈下,の二つのキーワードで探してみる。このようにして探すと,質問そのものずばりの文献ではないが,関係の深い文献を得ることができる。 2.3 目的とする文献が見つかったら 標題文献要約,書誌事項等を参照し総合的に判断して,必要ならば原文献を閲覧する。皿一般報告,論説,総説,資料については,文献要約がないので,付与されたキーワードのグループが判断材料になる。標題と特にナンダーラインのあるキーワードから必要な文献かどうか判断するとよい。3.文献要約の記載例とその説明文献要約は次の2種類より成り,各々の体裁・内容は次のとお一りである。1.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート麟饗㌶短,、1,馨撒’な力 一般に地すぺりり定義は山崩れ等と混同しがちであるが,地すべりは山崩れに比べると甚だ緩かな斜面で起こっており,しかもその多くは運動も極めて緩慢であり,断続的である。又地・すべり1串特定な地域だけに起こ腸滑動するに際して,すべり面となるべき一つの層が存在し,この層は極めて不浸透な地層からなると共に,地下水の流入のために水の物理的,化学的によ,うて粘土分などの滑剤を生成する素質を有することが必要である.更に著者は日本の地すべりの現況を調査し,地形的及ぴ地質的な特徴と地すべりの発生を関係づけている,すなわち,大体15。付近の斜面が最もすべりやすく,風化生成された粘土が存在するのが一般である,以上のような地すべりが誘発される原因には次のようなものが挙げられる.(1)河水の侵食,(2)気象的要素,(3)地すぺり地内の地表水,(4)地すべり地内の地下水,(5)地震や火山爆発.これらの要素が複合されて局部的な地すべりが起こり,これが次第に波動式に全体へ伝わり’二欝べりが次々鷺響ていくものと解釈 膿献要約イ乍製者現地調査/降雨/地すべ量)/侵食/浸透/すべり面/地下水/地形学/地質学/粘土鉱物/物理化学的性質/ベントナイトII.1一般報告1論説,総説,資料・駕.基礎工学〔一般〕/一    キーワード     (注)1にはIIの③記事区分を記載しない。又,IIには1の⑪要約を記載しない。 ① 記事区分=土質工学研究発表会分類(表一3)に分け,その中を時系列に並び替え,全体を一連番号で表示した。なお,1については0001から1669まで,IIについては5001から5600までである。 ②1.G.C.(lntemationalGeoteclmicalCla8i伽ationSystem);右上に1。GC.(表一1)の番号を付した。なお,L G,C.記載の順番はアルファベット順とした。 111③ 記事区分:IIについては,r一般報告」,r論説」,r総説」,r資料」の区分を各々記載した。なお・1については省略した。④ 題名1原文どおり記載した。昭和53年9月1日より土質工学会用語表記法が制定された。従って・制定前の記事と制定後の記事の用語表記法に相違があることをご了承願いたい。又,Soils and Fomdations及び土質工学会論文報告集に掲載された英文論文,英文研究ノートについては,情報委員会委員,論文報告集編集委員会委員もしくは著者が作成した題名の和訳を()内に示したる⑤ 著者1日本人はできるかぎり漢字で記載した。委員会名等の団体著者も含む。l⑥ 掲載誌名:次の四つにつき各々表示した。l  i)土と基礎(Vo1.1,No.1∼VoL27,No。12) 五)土と基礎特集号(No.1∼No、6) 血)Soil a血d Foundation(Vo1。1,No,1∼Vo1.7,No.4) lv) Soils and Foundation島(Vo1・8,No・1∼VoL12,No・1) v)土質工学会論文報告集(Vo1.12,N6112パVo1.19,No.4)⑦発行年月=発行年及び月につき表示、した。⑧・掲載巻号= 掲載巻・(V・1・)及び号(NQ・)につき表示した・、,、⑨掲載ページ=掲載ぺ一ジを表示した。 F 』1「卜⑩図1表,1写真及び参考文献の数=図の数,表の数,写真の数及び参考文献の数を各々表示した。璽要約:1については情報委員会委員・幹事もし・くは著者が作成した要約碑載した・㈱Illこついては省略した。⑫キーワード:表一2に示す標準キーワードのうち関係するキーワー「ドを付与レた。なお,付与したキーワ,一ドのうち,特に重要なものについてはアンダーラインを付した。              一琴,キーワード言己勧順序は5暗1頗とした・、      11⑬文献要約作製者・燐要約酢製した情報委員会委員翠曽事を融繍、r土と細一のV・職画・から,又,r土質工学会論文報告集」のVoL 17・No・1からは著者自身が作製しているので,作禦者は表示していない。1なお,「土哲工学会論文報告集」のVo1.17,No,1以降に掲載された外国人の執筆による英文論文についての要約は,論文報告集編集委員会委員が和訳したもので,、和訳者の氏名を表示したる1
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  • タイトル
  • 表-1 国際土質工学分類
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • iv〜v
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57953
  • 内容
  • iv表一1 国際土質工学分類(1。G.C・=Intemational Geotechnical Classification System)  water,In Situ Stress)〕A 一般 〔General〕A−1 基礎,土及び岩の工学の領域 〔Fomdation,Soil and  Rock Engineering・Scope〕A−2歴史 〔Historical Aspects〕C−8現地試験(工学的性質に関するものはDとF参照)  〔Fiel(1Testing(exc1,一Tests for Engineering Pro−  perties,seeGroupsDan(1F)〕C−9現地調査報告 〔Reports on Site Investigations〕A−3図書及び文献の分類〔BibliograPhies and Literature   Classi行cation〕A−4教科書,ハンドブック及ぴ土質工学の定期刊行物   〔TextboQks,Handbooks and Geotechnical Periodi・  cals〕A−5 用語 〔Nomenclature〕A−6会社,機関及ぴ研究所 〔Companies,Institutes,and   Laboratories〕A−7学協会及ぴ集会 〔S㏄ieties and Meetings〕A−8 職業倫理と法規(施工基準を含む)  〔Professional   Ethics and Legal Requirements(inc1.Codes ofD 土の性質:室内試験と現地試験 〔Soil Pro− 1perties=Laboratory誕n−Field Deter]mi一 皿ations〕  ・概念,理論,試験法,装置及ぴ結果 1〔Concepts,Tkeo・ 「ries, Methods of Determination, Equipment and Results.〕 D−0一般(実験室の装備を含む) 〔Genera1、(inc1・Labo・  ratory SupPlies)〕D−1分類と判別 〔Classi五cation an(11denti6catfon〕D−2物理化学的性質(腐食とシキソトロピrを含む)   Practice〉〕   〔Physico一ρhemical Properties (incL Corrosiop, A−9 教育 〔Education〕  Thixotropy))      :1B 土木地質 〔Ehgineering Geology〕  自然現象の説明ぐ実例を含む 〔In4uding Descriptions  and Case Reeords of Nat1皿al Phenomena.〕 B−0 一般 〔Genera1〕 B−1土の生成 〔Soil Formation〕、阜一3地下水、〔(}roりnd Wat“「〕,B−3マス運動及び培盤沈下〔琿ass「Movements a血d   Subsidence〕 B−4天災(地震,洪永を含む) 〔Natural Catastrophes   (inc1.・Ea此hq廿akes,FloOds)〕 B−5永久凍土及び凍結地盤  〔Permafrost・and Frozen   Ground〕 B−6海底地質学 〔Submar玉ne Geology〕 B−7構造地質学 〔Structural Geology〕 B−8地球以外の地質学 〔Extraterrestrial Geology〕 B−9地形学 〔GeomorPhology) B−10鉱物学及ぴ記載岩石学 〔Minera1Qgy and Petrogra.   phy〕C 現地調査 〔Site Investigations〕 調査,試料採取,現地試験(工学的性質を除く),及ぴ施工D−3組成,’構造及び密度(間隙率を含む) 〔ComPosition,  Structure and Density(incl.Porosity)〕D−4透水性と毛管現象 〔Perm6ability:and Capillarity〕・D−5圧縮性(圧密及び膨潤を含む)〔Compressibility(inc1・   Consolidation孕nd Swelling)〕D−6せん断変形と強度特性(間隙水年を含む)  〔Shear−   DeformatiQn and Stfength Propefties(incL Pore申   wat6r Pressure)〕D−7動的性質 〔Dynamic ProPe「ties〕 Dr8熱的性質(凍結を含む) 〔Thermal Properties(inc1,   Freezing)〕 D−9 締固め特性 〔Compactibility〕 D−10土一添加材混合物の性質 〔Properties of Soi1−Addi.   tive Mixtures〕E 土質工学問題の解析 〔Analysis of Soil− Engineering I》roblems〕 理論的,実験的及ぴ実用的な解析方法  〔Theoretica1,  更㎞piric巳1anaPractical斑ethodsofAnalysis.〕E−0 一般 〔General〕E−1 自重,載荷重及び掘削による地中応力 〔ln Situ Stre− 前の現地観測の装置と方法 〔E吼uipment aM Teehni−   sses caused by Gravity an(1Applied Loa(is and ques・fExp1・rati・n,Sampling・FielaTesting  Excavations〕 (excludingEnginee血gPf・perties)・andPrec・n− E−2変形及び沈下の問題(杭を含む) 〔Deformation and stfuction Field Observations・〕C−0一般(現地調査の計画を含む) 〔Genera1(incl.Plan.   Settlement Problems(inc1.Piles)〕  ning of Site Investigations)〕 E−4杭の支持力 〔Bearing Capacity of piles〕 E−3地盤の支持力 〔Bearing Capacity of Sons〕C−1空中写真調査 〔Airphoto Surveys〕 E−5 土圧問題(サイロを含む) 〔Earth Pressure ProblemsC−2物理探査 〔Geophysical Surveys〕   (inc1.Silos)〕C−3サウンディング 〔Probing(Soundings)〕 E−6斜面,切取り及び掘削の安定 〔Stability of SIQpes,C−4掘削調査 〔Exploratory Excavations〕   Cuts an(i Excavations〕C−5ポーリングの方法,装置及ぴ結果の記載〔BQring Te−  chnique and Equipment and Recording Qf Results〕 E−7浸透及び水理学的問題(侵食を含む) 〔Seepage andC−6試料の採取と処理〔Sampling,Handling of Samples) E−8動的問題 〔Dynamic Problems〕 E−9凍結作用及び熱伝達問題 〔Frost Action and HeatC−7現地状況の測定(地下水,原位置応力を含む)   〔Measurement of Field Conditions(inc1.Grom(1。   other Hydraulic Problems(inc1.Erosion)〕   Transfer Problems〕 VE−10路盤と舗装の挙動 〔Behaviour of Base Cou「ses an(1H−1構造物の基礎(建物,橋梁,タンクなど) 〔Founda・  Pavements〕  tions of Structures(Buildings,Bridges,Tanks,E−11土と車両の相互作用(トラフィカビリティー)〔Soi1−  etc,)〕  vehicle Interaction(Trafncability)〕F 岩の性質:室内試験と現地試験  〔RockE−2土留め構造物及び止水壁〔Retaining Stmctures and  Cutoff Walls〕H−3 素掘り掘削 〔Unsupporte(i Excavations〕  Properties:Laboratory and FieM Deter−H−4土工,盛土及ぴダム(締固めについてはKl−5参照)  minations〕  〔Earthworks,Embankments,Fills an(i Dams(for  概念,理論,試験法,装置及ぴ結果 〔Concepts,Theo−  Compaction see K−5)〕  ries,Met血ods of Determinatioll,Equipmellt alldH−5地下構造物(トンネル,カルバート,たて坑を含む)  Res皿lts.〕  〔Undergroun(i Structures(inc1.Tunnels,ConduitsF−0一般(実験室の装備を含む) 〔Genera1(inc1.Labora−   tory SUPPlies)〕F−1分類と判定 〔Classmcat量on and Identi且cation〕F−2 物理化学的性質(風化に対する抵抗を含む) 〔Physico−   chemical Properties(inc1,Weathering Resistance)〕F−3組成、構造及ぴ密度(間隙率を含む) 〔Composition,   Structure an(1Density(inc1,Porosity)〕  and Shafts)〕Hム6 道路,鉄道及ぴ空港の路盤と舗装〔Base Courses and  Pavements of Roads,Railroads an〔1Airfields〕H−7港湾,運河及び海岸保全施設  〔Harbours,Canals  and Coastal Protective Works〕K 施工法及び施工機械  〔Construction Me・F−4透水性と毛管現象 〔Permeability and Capillarity〕  thoas and Equipment〕F−5圧縮と膨潤 〔Compressibility and Swelhng〕  土及ぴ岩の改良工事を含む 〔Including ImprovementF−6せん断変形と強度特性  〔Shear−Deformation alld  of Soil a皿d Roek Conditions.〕   Strength Properties〕 K−0 一般  〔Genera1〕F−7動的性質 〔Dynamic Properties〕 K−1地下水位低下と排水 〔Dewatering and Drainage〕F−8 岩の特質(熱的性質,電気的性質及び磁気的性質を含 K:一2注入工法 〔lnjection Processes(incl,Grouting)〕   む)〔Special Properties of R㏄k(inc1,Therma1, K−3プレローディング,爆破による置換え  〔Preloading   Electric  and Magnetic Propert1es)〕   an(1Soil Replacement by Blasting〕G 岩の工学的問題の解析 〔Analysis of Rock−  Engineering Problems〕 K−4土及ぴ岩の掘削,処理ならびに運搬 〔30il and Rock   Excavation,Processing an(1Transportation〕K−5 締固め 〔Compaction〕  理論的,実験的及ぴ実用的な解析方法  〔Theoretica1, K−6 土質安定処理(機械的,化学的,,熱的ならびに電気的  Empirieal.and Practical Metho−s of Ana】ysis.〕   方法を含む) 〔Soil Stabilizat量on(incL Megりanical,G−0 一般 〔General〕   Chemical,Thermal an(i Electrical Methods)〕G−1 自重,造構作用,載荷重及ぴ掘削による原位置応力 K−7杭及び杭打ち 〔Piles and Pile Driving〕   〔ln Situ Stresses caused by Gravity,TectQnics, K−8 ケーソン及びピア 〔Caissons孕n4「Dβeゑpiers〕   Applied Loa(1s and Excavations〕 K−9 アンダーピニング 〔Underpinning〕G−2変形問題 〔DefQr項ation Problems〕 K−10泥水工法による基礎及び止水壁の施工 〔Slurry−assis・G−3岩の支持力 〔Bearing Capacity of R㏄k〕   ted Construction of Foun(iations an(1 Cuto丘G−4斜面,掘削及ぴト∼ネルの安定〔Stability of Sbpes,   Wa11s〕   Excavations apd  Openings〕G−5浸透間題(排水を含む) 〔Seepage Problems(incl・   Drainage)〕G−6動的問題 〔Dynamic Problems〕G−7凍結作用及び熱伝達問題 〔Frost Action and Heat   Transfer Problems〕H 構造物の設計,施工及び挙動〔Desig皿,Con− K−11定着,タイバック壁,土の補強,ライニング及脊その他   の支保工 〔Anchorages,Tied−back Walls,Rein・   forcement,Linings and other Supports of Soil and   Rock〕K−12大水深における施工法と施工機械(凌藻,土運船投棄を   含む) 〔Deep・water Constmction Methods and   Equipment(inc1,Dredging,Barge Dumping,etc,)〕  st川ctionand[BehaviourofEnginee血gS 雪と氷の力学及び工学 〔Smw a亘d I¢e Me・  Works〕  ckanicsandEnginee血倉〕  解説=事例:調査の総合,設計,施工(機械及ぴ材料を含S−1雪及び氷層 〔Snow an(11ce CQver〕  む)及ぴ挙動  〔Descriptions多Case His鳶ories3Syn−S−2雪と氷の性質 〔Progerties of Snow and Ice〕  the8es of Investigatio皿s, Design,Con8tructio皿S−3雪と氷の工学 〔Snow an(11ce Engineering〕  (i皿cl.E吼uipme皿t and Materials)and Behavio腿r.〕且一〇 一般(契約と示様を含む) 〔Genera1(inc1,General   Contracts and Specification)〕以上の他にM(施工材料)とT(関連項目)があるが,この二つは“Geotechnical Abstract”に使用しないので,省略する。
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  • 文献要約集編集委員会
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  • vi〜vii
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57954
  • 内容
  • V1表一2標準キ 〔ア行〕ドワ 基  準  Standard地  震  Earthquake 基  礎  Foundation止水Cutoff アイソトープIsotope 基礎工学〔一般〕Foundation地すべり Landslide 浅い基礎 Shallow Foundation      Engineering〔General〕室内実験Laboratory Test アーチ作用 Arching, 橋台Abutment 橋梁Bridge地盤NatUra1Ground 圧縮Compression地盤係数 Subgrade Reaction 圧縮強さ  Compressive Strength 切取り斜面 Cut slop孚    Coe伍clent 圧密Consolidation 杭 Pile、,C.B.R.Califomia Bearing Ratio 圧密試験 Consolidation Test 杭打ち Pile Driving締固め Compaction 圧密非排水せん断 Consolidated 空気Air締固め砂杭 San〔1Compaction Pile       Undrained Shear 空 港 Airport締切り Cofferdam 暗きょ Conduit 掘削Excavation斜面安定 Slope Stability 安全率 Safety Factor アンダーピニングUnderpinning 安定解析 Stability Analysis繰返し荷重 Repeated Load収縮Shrinkage,クリープCreep集中荷重 Concentrated Load群杭PileGroup 一軸圧縮試験Unconfined Compression計画Planning     Test「井戸Wel1傾斜荷重 Inclined Loa¢  主働土圧 Active Earth Pressure受働土圧 Passive Earth Pressureナ ケーソン Caisson衝撃荷重 Impact Load植生Vegetation 異方性 Anisotropy 浮き基礎Floating Foundation 裏込め Backn11原位置試験 In・situ Test 鋭敏性 Sdnsitivity    −   1 液状化 Liquefact圭on建 築  Buildingシルト Silt現地調査 Site Investigation、,事例CaseHistory 鉛直荷重 Vertical Load原子力 Nuclear減衰Damping顕微鏡検査 Microscopy しらす Shirasu,試料Sample試料の乱れ Sample Disturbance震 害 Earthquake Damag6 応  力  Stress 鋼 Stee1進行澱壊・マ「o琴「1斧s’veF久i!F∫e 応力経路「Str凶s戸ath*降 雨 Rainfal1侵食IErdsion浸透Seepage 応カーひずみ曲線Stress・strain Curve洪積層 Diluvial Deposit 応力分布Stress Distribution 温度効果 Temperature Effect鉱物Mineral降伏Yield高分子材料 Polymer 〔力行〕 過圧密 Overconsolidation 海岸Coast崖錐〔堆積物〕Talus Deposit海底土 Ocean Soi1 化学薬品 Chemica1火山成粗粒土Volcanic Coarse.grained     Soi1火山灰質粘性土 Volcanic Cohesiv6      Soil荷重Load火成岩 Igneous Roじk 河川River 間隙圧 Pore Pfessure間隙比 Void Ratio含水量 Water Content*岩石質材料 Bou1(1er andlor Cobble高有機質土・Eighly Organ董c Soil港  湾  正[arbor           i 氷 Iceコンクリート Concreteコンシステンシー限界Consistency        Limits〔サ行〕振動Vibration・一水 圧l Wate亡貸essu士σF水位低下 Drawdownり水中構造物U姐erwater「St垣cture水平荷重H・riz・ntal「無・adl水路Canal i図式解法 Graphic白1Analysis 砂1Sandすべり面 Slip Surfaceスラリ」菖lu丘y−静止土圧 At Rest Pressure載荷試験 Load Testぜい性破壊Brittle Failure採 鉱 Mining成層LayeredSystemサウンディングSounding静的I Static座屈Buckling施工Construction砂質土  Sandy Soi1石灰Lime三軸圧縮試験 Triaxial Compressiop      Test設計Design節理Joint残積土  Residual Soi1セメント Cementサンプリング Sampling 煙ん断弾さ Shear Stfen琴th岩屑Detritus,残留応力 Residual Stress測定Measureme血t貫入試験 PenetratiQn Test残留強さ Residual Streηgth塑  性 ”Plasticity岩盤RockMass*時間効果 Time Effect岸壁Quay試  掘Test P琵管理CQntro1次元解析 Dimensional Analysis機械Machine試験装置 Test Equipment試験方法 Test Procedure支持力 Bearing Capacity機械基礎 Machine Fomdation*技術開発 Engineerlng Development粗粒土 Coarse・grafnea Soi1〔夕行〕耐  震  Earthquake Resistant堆積岩 Sedimentary Rock堆積土 Sedimentary So圭1 V11 ダイレイタンシー Dilatancy     Friction変形Deformation たて坑 Shaft、斜め杭Batter Pile偏心荷重 Eccentric Load ダムDam タンクTank弾性Elasticity 断層Faults〔Geology〕地下構造物 Underground Structure軟弱地盤 Soft Gromd変成岩 Metamorphic Rock二次圧密,Seconda「y ComP「essionベーンせん断試験 Vane Shear Testねじり Torsion 熱 Heat粘{生土  Cohesive Soi1ベン1トナイト B今ntonite防護工事 Prqtective Construction膨  張  Expansion粘弾性 Viscoelasticity飽和Satufation地下水Ground Water粘着力 Cohesion飽和土Fully Saturated Soi1地球物理学 Geophysics粘土Clay舗装Pavement地形学 Topography粘土鉱物 Clay Mineralポーリンク“ Drilling*地下資源 Underground Resources地質学 Geology沖積層 Alluvial Deposit〔ハ行〕注入Grouting廃棄物Wastes直接せん断試験 Direct Shear Test排水Drainage貯水池 Reservoir排水せん断 Drained Shear 沈下Settlement*土の構成式 Constitutive Equationバイブロフローテーション工法         Vibroflotation〔マ行〕r摩擦Frictionまさ土 Decomposed Granite Soi1 水 Water密 度  Density毛管現象 Capillary Phenomena破  壊  Failure木材Wobd土の構造 Soil Structure爆破Blasts模型実験Model Test土の分類Soil Classification場所打ち杭Cast−in−place Pile盛土Earthn11定着Anchorageバーチカルドレーン Vertica1Drain〔ヤ勘堤防Levee発電所 Powerplant 、鉄道Railroad波動Wave Propagation電気Electricity非圧密非排水せん断 Unconsolidated     ofSoi1電気浸透 Electro・osmosis       Undrained Shear矢板壁Sheet Pile Wall野外試験 Fiel(l Test有機質土 Organic Soi1電算機の応用 Computer Application比 重 Specific Gravity有限要素法FiniteEle血ent Method土  圧  Earth Pressureひずみ Strain有効応力 E鉦ective Stress統計的解析 Statistical Analysis引張り Tension揚圧力 Uplift凍 結 Frost Action弓i張り強さ  Tensile Strength揚水試験 Pumping Test凍結融解試験Freeze−thaw Testing非破壊試験No叫estructive T旦st溶脱Leaching透水性 Permeabilityひぴ割れ Fissure擁壁Retaining Wa11動的Dynamic費用Costs〔ラ行〕等分布荷重 Uniform Load表  土  Surface SoiI道路Highwayフィノレター Filter ライニング Lining ・・特殊せん断試験 Special Shear Test風化Weathering リノfウンド Rebound特殊土 Special Soi1深い翠?曾ep冥OU?仔ation*リモートセンシング Remote Sensing土 工 Earthwork不均質性 Heterogenelty粒形GrainShape土質安定処理 Soil Stabilization膨れ上がり Heaving粒  径  Grain Size土質力学〔一般〕Soil Mechanics腐食Corrosion粒子破砕 Particle BreakageフーチングFooting粒状体 Grapular Materia1      〔Genera1)土壌学 Soil Science土地改良 Land ImProvement’物理イB学的性質  Physico一ρhemical       Properties流線網、Fl・wNet、,1 リラクゼーション Relaxation土地造成 Land Reclamation物理地下探査Geobhysid由Exploration土地保全 Lan(1Conservation負の摩擦 Negative Friction レオロジー Rheology土中水 Soil Water不飽和土 Partially Saturated Soi1 礫 Grave1 ドックDock トラフィカビリティーTrafncability トレンチ Trench トンネル Tunne1〔ナ行〕内部摩擦角 Angle of InternaIプレッシャーメーター試験      Pressuremeter TestプレローデイングPreloading分類Class遣cation平板載荷試験Plate Load Test平面ひずみ Plane S柱ainべた基礎Mat Foundation(注)*は昭和55年に追加,変更された標準キーワードを示す。履歴Hysteresis一歴史History歴青Bitumenレ ス Loess連続基礎 ContinuQus Footing路床・路盤 Road Base1コックフィル R㏄kfi11
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  • 表-3 土質工学研究発表会分類
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
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  • 委員会関連資料
  • ページ
  • viii〜viii
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57955
  • 内容
  • V111表一3 土質工学研究発表会分類1. 一般,土木地質(A−1∼A一9,B−0∼B−10)2, 現地調査(Cム0∼C−9)   2−1サンプリング   2−2 サウンディング   2−3 その他3,分類,物理化学的性質(D−0∼D−2)4.構進,透水性(D−3,D−4)5,圧縮,圧密(D−5)6。せ庖断1(砂)(D−6)7. せん断2(粘土)(D−6)8,せん断3(特殊土,その他)(D−6)9, 動的性質1 (一般)(D−7)10,動的性質2(砂)(D−7)11.動的性質3(粘土)(D−7)12。 動的問題(E−8)13.熱的性質(D−8,E−9,G−7,S−1∼S−3)14,岩の性質(F−0∼F−8,G−0∼G−7)15, 地盤の応力と変形(E−0∼E−2)16. 地盤の支持力(E−3)17.杭の支持力1(一般)(E−4,K−7)18.杭の支持力2(水平)(E−4)19,杭の支持力3(NF)(E−4)20. 構造物の基礎(H−0,H−1,K二8,K−O)21. 掘削変形(H−2,H−3,K−4,K−12)22,土圧,アンカー(E−5,H−7,K−10,K−11)23.斜面安定(亘一6)24,浸透,排水(E−7,K−1)25.地中構造物(H−5)26・ 締固め,路盤,舗装(D−9,Er10,耳r耳,H−4,H−6,K−5)   26−1 土工,盛土,ダム   26−2 路盤,舗装    26−3締固め27・ 地盤改良1(物理的安定処理及び注入1工法)(K−0,K−2,K−3,K−6)28・地盤改良2(化学的安定処理)(Dr10・、K−6) (注) (〉、内は該当する1,G.C,(国際土質工学分類)を示す。
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  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 479〜489
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57956
  • 内容
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工557  工5631568  1571  15721585  15905434  5516  55720209  02310554  06450683  0686  06880727  518052431576  1578  15845575ね5442発電所ねじり0608  0670熱 02500251  0273  0693  0700  0706  1545  1591波動   0721   1626ひ0359061612321600粘性土0152  0218  0307  0315  0330  0357   03970486  0497  0498  0499  0539  0551   06170618  1024  1079  1132  1135  1175   13131375  1469  1472  1541  1553  1559   16341661  5198  5260  5318  5397粘弾性0410  0498  0748  0793粘着力0428  0526  0528  ・0926  0962  1554  1629弓1張り   16315536粘 土   1171008503540401048906191238粘土鉱物0001  0040  0246  0268  0269  0313  0339   05295271  5284  5596   0345   0399   0487   0529008903670403049507631412014703700405050108041558024603750410050408501616025303760476050608511628026503950477050911165312032203960485051311705320非圧密非排水せん断比 重0240  0248  5273ひずみ0252  03790489  0492   0756 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  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)1.一般,土木地質
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  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 1〜16
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57957
  • 内容
  • 「「0001BO/C7地ヒり現象の概要谷ロ敏雄土と基礎(1953・7)Vo1.1,No.2,pp.9∼16,図・3,表・6参文・40003B1カコウ(花陶)岩のマサ状風化斎藤実土と基礎(1956.6)Vo1.4,No.3,pp.33∼34,図・1,表・2,写真・3 一般に地すべりの定義は山崩れ等と混同しがちであるが,地すべりは山崩れに比べると甚だ緩かな斜面で起こっており,しかもその多くは運動も極めて緩慢であり,断続的である。又地すべりは特定な地域だけに起ごり,滑動するに際して,すべり面となるべき一つの層が存在し,この層は極めて不浸透な地層からなると共に,地下水の流入のために水の物理的,化学的なカによって粘土分などの滑剤を生成する素質を有することが必要である。更に著者は日本の地すべりの現況を調査し,地形的及び地質的な特徴と地すべりの発生を関係づけている。すなわち,大体工5。付近の斜面が最もすべりやすく,風化生成された粘土が存在するのが一般である。以上のような地すべりが誘発される原因には次のようなものが挙げられる。(1)河水の侵食,(2)気象的要素,(3)地すべり地内の地表水,(4)地すべり地内の地下水,(5)地震や火山爆発。これらの要素が複合されて局部的な地すべりが起こり,これが次第に波動式に全体へ伝わり,二次的なすべりが次々とひき起こされていくものと解釈される。 (山内) 西目本の瀬戸内海地域,特に香川県地区に広く分布する花嵐岩その他の岩石が,まさ状に風化する状態を調べた結果を,土木方面で必要と思われる範囲について報告している。先ず風化形成を三つに大別し,花圏岩のまさ状風化が新鮮岩と風化岩のみで下層土や表層土を欠くか,あっても非常にうすいものであることを述べ,更に,造岩物質の変質があまり見られないことなどの4つの理由を挙げてまさが花闘岩の物理的破砕の結果形成されたものであることを説明している。又まさと安山岩地帯の表層土の物理的性質を比較し,’団粒化の度合い,分散率,侵食率,流動限界,容水率など花嵐岩がより侵食を受けやすいことを示している。最後にまさ状風化の原因とメカニズムについて推察し,又,花闇岩とよく似た風化を示すせん緑岩の風化についても触れている。(網干)現地調査/降雨/地すべり/侵食/浸透/すべり面/地下水/地形学/地質学/粘土鉱物/物理化学的性質/ベントナイト火成岩/鉱物/風化/物理化学的性質/まさ土00020004露匪B4/c9/H4BO遠賀川の堤防決壊及び漏水について古賀雷四郎・内田一郎土と基礎(1954.1)Vo1.2,No.4,PP,4∼7,図・8,表・4,参文・1地質的に見た東京の地盤 1963年6月,北九州を襲った豪雨は福岡県植木町で遠賀川左岸の堤防を決壊させた。又直方市より下流数箇所において漏水を生じさせた。本文は,決壊の原因と対策を検討するため,堤防の決壊状況及ぴ土質調査を行い,その結果を報告している。当決壊箇所の堤防は,明治40∼43年ごろに築造されたもので,その際堤防の位置を変更し,決壊箇所は以前の河床であった。又,昭和10年ごろよりこの付近の石炭採掘による鉱害を生じ,特に左岸堤において大きな沈下を生じていた。更に主原因として明らかになったのは,決壊堤外地で堤防より約30mくらい離れた箇所に,以前より大きな池があり,この池の底が透水層に通じていたことが判明した。この奪水層を通った水が,堤防の下部を洗って,ついに決壊に至ったものと判断された。堤防の復旧工事として,矢板を堤防の基礎に打設し透水層・をさえぎり,堤防にコアを入れ,本体として高水敷の土を用いた。堤防漏水は幹川右岸において生じているが,その原因は堤体に埋め殺した樋管や砂層によるもので,矢板打込みとセメント注入を実施し,漏水防止を 東京の旧市内を中心とする地区の地質についての知識は,近年格段の進歩をしている。これは土木,建築事業の基礎調査の問題が急速に増加したことと,それを土質力学的に解決するための裏づけとしての地質的研究が真しに行われてきたからである。筆者は,地的研究結果の一部を,地形と地史の記載は資源科学研究所に従い,沖積層については,深田地質研究所の結果を使い述べている。東京の地形は,西部の台地と東部の低地に区分されるが,最近の研究で,淀橋面,豊島面,本郷面の3エレメントに分けられる。又,地史に関しては第三紀層の生成から古東京湾の生成,消滅と段丘の発達,そして,東京湾の生成と,主な地層名を挙げながら説明し,東京湾地域地質状態一覧図として図示している。又,地質に関してはその層序の下位から順に説明してある。又,江東区の滞水層に関しても,その性質を,それぞれ述べ,その地下水の供給源についても触れてある。又これらの調査は露頭による一般の地質調査とは異なり多数のボーリング資料の検証を必要とするもので資料の増加により修正される。(西田)暑醤小野寺透油土と基礎(1958.12)Vo1.6,No.6,pp.工0∼16,図・5行った。(山内)河川/侵食/浸透/注入/沈下/堤防/透水性/破壊/矢板壁L火山灰質粘性土/砂質土/事例/地下水/地形学/地質学/沖積層/ボーリング」一 「「0005B6/1)10007A7/BO/Co/EO有明海沿岸の地盤について土質工学会九州支部土と基礎(1959.8)VoL7,No.4,pp.31∼36,図・24第5回国際土質基礎工学会議の雑録川崎浩司土と基礎(1961.10)Vo1.9,No,5,pp,48∼50 農林省の委託研究の一環として九州支部が行った有明海沿岸一帯の土質に関する資料調査の結果である。有明海沿岸を諌早,佐賀,大牟田,熊本の4地区に分け柱状図から各地区の特徴1バリで開催された第5回国際土質基礎工学会議について,日本及びヨーロッパからの出席者についての感想や,会議の印象,その後の見学旅行などを中心に述べたもので,公式羅録とは違った楽しい話題が豊富に述べられている。(三笠)を調べると,諌早,佐賀両地区では20∼30mのかなり厚い軟弱粘土質があり,一それ以下は粘土,砂,礫及びそれらの混合物の互層となり,大牟田,熊本地区は表面から粘土,砂,シルト,礫,それからの混合物の互層が連続しており基盤は相当深く210mまで調査して現れないところもあった。土質試験結果について塑性図,σ・と自然含水比,g。と自然間隙比,三軸圧縮試験における0,pと自然含水比,・自然間隙比との関係,圧縮指数C。と液性限界,自然含水比並びに自然間隙比の関係がプロットされ, 地区別の特色を見出そうとしている。又,全地区の結果について自然問隙比と液性限界,.粘土含有量と液性限界,自然間隙比と粘土含有量,乾燥密度と自然含水比の関係がプロットされ,それぞれについてある程度の相関を認めている。三軸圧縮試験の結果は佐賀地区のデータに限られているが,他は全地区にわたっている。N(久野)間隙比/含水量/コンシステンシー限界/事例/せん断強さ/沖積層/軟弱地盤/密度基礎工学〔一般〕/土質力学〔r般〕00060008韓匪B7/D1/D3ライン・シルトの工学的特性赤井浩一Geotechnical Properties of Tokyo Sロbsoils(東京下層土の地質工学的特性)大崎順彦土と基礎(1960.4)VoL8,No。2,pp.40∼42,図・2SoilandFoundation(1962.5)Vol.2,No.2,pp.17∼34,図・30,表・10,参文・3 ドイツのライン河流域に分布するライン・シルトについて,その生成過程と鉱物特性,更に工学的特性について述べたものである。まず,一般にレスと総称されている土質は,大別して大陸型レスと氷河型レスの二つになり,後者に属するライン・レス,すなわちライン・シルトは,ビュルム氷河期(現代より約25』000年以前)の最盛期に堆積した1∼2kgf/cm・程度の先行荷重をもつ正規圧密シルトであるとしている。次に,ライン・シルトの主な土質定数の平均値を示し,更に,活性度が意外に高く,このことがライン・シルトの工学的特性に大きい影響を及ぽすとしている。この工学的特性を調べるために,長期圧密試験を行い,時間一沈下曲 東京下層土の構造を地形的,地質的観点から,沖積層,関東ローム属,段丘地属,渋谷粘土属及び東京層のように分類できることを地質図,地質的特徴及び地盤図によって示している。次いで,土質的観点から,その物理的特性と力学的特性とを統計処理で論じている。力学的特線に現われる特異な挙動について考察している。すなわち,直径70mm,・高さ4mlnの乱さないシルト試料の圧縮クリープ試験(σ=0.65kgf!cm2,10週間)の結果を図示して,瞬間沈下が非常に大きいこと,一次,二次沈下に続く三次圧密と名づけるべき沈下領域での特異性を指摘し,これが上述の強活性の粘土分によるものであるとしている。(北郷)圧縮/圧密試験/クリープ/シルト/事例/堆積土/沈下/二次圧密/レスLBOID1暑誉蹄性では,標準貫入試験のN値の分布特性と平板載荷試験の荷重一沈下曲線からの地盤反力係数の分布特性とを挙げ,東京層の中の東京礫層が高層建築物の基礎として,最も信頼できる支持基層であるとしている。土の分類では,土質試験結果から,土粒子の比重の平均値と範囲,密度と問隙比,土の密度と間隙比の平均値と範囲,粘着力と内部摩擦角との関係,N値と内部摩擦角との回帰式,亙値と一軸圧縮強さとの回帰式,含水比,塑性限界及ぴ塑性指数の範囲,塑性指数と液性限界との回帰式,圧縮指数と液性限界との関係,圧縮指数の平均値と範囲及ぴ先行圧縮応力を統計的に整理し,前近の各地層の特性を検討している。 (山内)一軸圧縮試験/火山灰質粘性土/貫入試験/コンシステンシー限界/地盤係数/事例/堆積土/地質学/土の分類/平板載荷試験/密度」 「「0009B2/C7ある地スベリ地における地下水と移動の関係について0011B4/C9土と基礎(1965,5)Vo1.13,No.5,pp,25∼27,図・5Damage to Civil E皿gineering Structures(土木構造物の被害)福岡正巳SoilandFoundation(1966.3)Vo1.6,No、2,pp.45∼52,図・8,表・2 地すべり地の地下水が地すべりに与える影響を現地調査によっ亡知り,解析しようとする試みで行っている研究の工例として,福島県西会津町の滝坂地すべりの調査結果を報告している。この地域の地質層序は下から花闇せん緑岩,緑色凝灰岩,褐色頁岩で,地すべりは緑色凝灰岩と頁岩の中に発生しており,東北,北陸に広く見られるタイプの地すべりである。地表水及び垂直ボーリングにより採取した地下水の水質試験結果によるとNa+Kが非常に高いことが分かった。又,X線回折線分布では岩盤中の試料はゼオドライトが優性であり,これらの水が比較的長期間に亘って岩盤中に滞留していた深層地下水の露頭であることが推定された。更に,薬剤による地下水追跡結果は,深層地下水脈の流速は1∼10’ユcm/s,大陥没帯で水脈に直交方向に10−2cm/sで拡散していることを示していた。この深層地下水の水位は降雨量とは無関係で融雪との相関が見られること,及び地下水位と地すべり運動に良い相関があることから,ほ行地すぺりが融雪による深層地下水に影響されていることが結論された。(網干) 新潟地震による土木構造物の被害について,被害発生地域における地震規模ζ地質,地盤の流動化と構造物の被害との報告をしている。新潟地方での被害を受けた主な土木構造物の分布の地質の分布とをまとめ,その原因は沖積平野に堆積している亙値が10よりも小さな砂層であると指摘している。この砂の粒径は均質でD5・が約0.3mmであり,テルッアーギとペックが示している0.06∼0.10mmの砂よりもやや粗な砂である。構造物の被害は,この亙値10以下のゆるい均等な砂と地下水による流動化現象によるものとし,下水管,電柱及び基礎杭の被害に触れている。詳細な被害調査を昭和橋, 千代橋について実施し,昭和橋についてはP・橋脚の基礎杭の引抜き試験を行い,・杭先から6mの位置ですべり面が発生しているのを確認し,又,この地盤の土質試験から,砂の臨界間隙比は0.81であることを明らかにした。道路の被害は阿賀野川㊨旧河床にある海老ケ瀬道路の水平移動と沈下の調査を,斜面のすべり面については育山地区の自然斜面のすべり面調査を実施している。 (山内)渡正亮一現地調査/地すべり/事例/地下水/透水性/水暗きょ/液状化/橋梁/杭/現地調査/地震/地すべり/震害/砂/沖積層00100012露匪B4/HOA Short Note on the Seismological Features of the Niigata Earthquake(新潟地愛の地狸学的特徴について)金井清B4卦達新潟地震にさいして福島会津地方に発生した災害と地質鈴木敬治・八島隆一・陶山国男土と基礎(1967.10)Vo1.15,No.10,PP,3∼9,図・5,表・1,写真・8,参文・2淘Soil and Foundation(1966.3)Vo1.6,No.2,pp.8∼13,図・7,参文・7 気象庁によって調査された新潟地震の震度分布について述べ,その震度の最大記録は,最大加速度で150パ190G飢であ?だ。気象庁,カリフォルニアなどで発表されたマグニヂュードの大きさと,余震の記録とからマグニチュードあ大きさについて検討し,次いで,地震によって発生した津波の高さと到達時間の分布を明らかにし,これが余震の分布と類似していることを示した。新潟地震による地盤の沈下と隆起との分布図を示し,地盤沈下は海岸に沿って生じ,その最大は45cmで,2つの新しい海底断層が確認されているが陸地にはみられなかった。新潟地方では19世紀末から水準測量が繰返されており,地震の前まで3年ごとに行われていた。1898年から1964年までの代表的な五つの地点のベンチマークの高さの変化が解析されたが,この結果から,新潟地震の震央に近接する地盤の変位に顕著な変化が発生している。従って,水準測量を短い間隔で繰返し行うことが,−現在において地震を予測する最も良い方法で 新潟地震の際に発生した会津盆地一帯の被害状況と地質との関連を現地踏査を行ってまとめたものである。調査の結果,新潟地震による会津地方の災害は広範囲にわたっているが,目橋川とその支流沿岸地域,磐梯山爆裂火口と裏磐梯の火山泥流地域,只見川沿いの段丘面上でのしらす層の厚い地域に顕著であった。建物の被害は,低位段丘面に近接する盆地面上の部落に多く,土蔵の被害が目立つ。地割れの被害醤低位毅丘面の砂,砂礫の分布地域に多い。又,地すべりは,最近の火山活動によって生じた地質のところである。会津盆地が新潟からかなり離れているのに被害が大きかったのは,地質上,地形上の特徴にも関係が深いと思われる。(西田)あると結論づけている。 (山内)地震/地盤/事例/断層/沈下L建築/現地調査/地震/震害/地形学/地質学」ω 「「0013B4!E70015B4/C9新潟県北部の羽越水害一とくに花コウ岩地帯における土石流について岩永 伸・馬場一雄・永田 聡土と基礎(1968.6)Vo1.16,No,6,pp.11∼18,図・11,表・1,写真・41968年十勝沖地震災害の土質上の特徴斎藤迫孝・三島史朗,木村秀雄,土屋 浩 清水久雄土と基礎(1968.9)V61.16,No.9,PP,19∼29,図・11,表・4,写真・10,参文・8 昭和42年8月28日,29日の集中豪雨によって新潟県北部に羽越水害が発生し,花崩岩分布地域に土石流を伴ったが,この土石流と雨量・花醐岩の分布・まさ土の堆積状態・地形など 1968年十勝沖地震による青森県東部における震害の調査に基づき,地質の震害の関係及び鉄道・道路の盛土の災害の特徴が土質特性と共に示されている。被害は沖積層や厚い火山灰層が堆積する地区に限られた。被害を大きくした原因に,地震発生前に五戸町を中心に,210mmに達した集中豪雨が挙げられる。この異常降雨が軟弱な土質と合わせて災害を特色づけた。自然斜面の崩壊は厚さが数m∼十数mに堆積した火山灰台地周縁部に起こり,傾斜角が20∼30。の緩斜面で,・しかも斜面の横断面が起伏に富む地区に集中した。盛土の被害は狭い谷あいの軟弱地盤上や平地から台地への取付け部に発生し,崩壊は盛土部分に限られ,盛土下の軟弱土層のすべりや流動化は見られなかった。盛土の破壊形態は五つに分類され,特に盛土材料によっとの関係及び被害状況について述べている。この土石流による被害は過去の土石流により形成された扇状地末端付近で特に大きいが,これに対して段丘面はほとんど被害を受けておらず,又,新第三紀層分布地も崩壊数も少なく規模も小さく豪雨では比較的崩れ難いとしている。花闘岩類の崩壊は種々の形態を示し,風化深度により崩壊深度も異なるし,温泉の多い地域では温泉作用を受けて風化がより進んでいるとしている。土石流及ぴ崩壊の状況は雨量・地質構造・花闇岩の構成鉱物5地形r水系密度・渓流の形態・扇状地の形成過程・深層風化(特に温泉風化)などに関係あるもめと考えられ,又渓床中の崩積砂礫の分布・風化層の厚さなども防災上十分注意する必要があるとしている。 (北郷)Fて破壊形態が異なっている。盛土の破壊には(i)降雨による盛土内の間隙水圧の増加,(ii)地震動による盛土材料の流動化あるいは剛性の減少,(iii)洪積層と沖積層との振動性状の相違といった要因が挙げられる。 (市原)一火山成粗粒土/火山灰質粘性土/現地調査/降雨/地震/地すべり/震害/耐震/沖積層/軟弱地盤/盛土崖錐〔堆積物〕/火成岩/岩屑/降雨/地すべり/侵食/水路/風化/まさ土鑑匪0014LB4/C90016勢B4/C91968年十勝沖地震による地盤震害調査概報土質工学会農害調査委員会土と基礎(1968.9)VQ1,16,NQ.9,pp.5∼17,図・18,写真・19,参文・31968年十勝沖地震による青森県内の地盤およぴ土質構造物の被害について河上房義・浅田秋江・佐藤二郎・柳沢栄司・森 芳信土と基礎(1968.9)Vo1.16,No.9,pp.31∼37,図・12,表・3,写真・13,参文・7 1968年十勝沖地震(5月16日,マグニチュードM=7.8)による被害地区(北海道南東部及び東北地方北東部)の地盤震害調査結果を示している。現地視察,地盤状態に関する資料収集,標準貫入試験等を行った。被害は青森県東部で著しかった。砂地盤の液状化は沖積層や海岸及び湿地の埋立地で発生し,特に函館市七重浜の埋立地で顕著であった。液状化が生じた地盤に,噴砂・噴水の跡が認められ,噴出物は砂,時に粘土であった。地盤の液状化により,建物や道路等に損傷,不同沈下,崩壊が生じ,地下構造物の地表への浮上がり,あるいはその徴候があった。八戸市内の河岸段丘にも液状化が認められた。軟弱な砂質地盤を締固めた地点に液状化は生じなかった。地割れは札幌市郊外やむつ市で多く発生し,道路や鉄道,二宅地等におけるすべりによる地盤沈下も各所で発生した。崖崩れは八戸市五戸町で著しかった。崖崩れの原因は地震のほか,地震直前の豪雨が地盤の含水比を増加させたこともある。崖崩れが生じた火山灰質土の下にあるしらす層に液状化が生じた痕跡が認められだ。(市原) 1968年十勝沖地震による青森県内の山崩れ,及び鉄道・道路の盛土,河川堤防,アースダム,その他の盛土の被害を示している。地震の規模はM=7.8であり,SMAC強震計による最大加速度は,青森市内で211Ga1,八戸市内で191Ga1であった。山崩れは尻内、五戸及び剣吉に囲まれた山地の火山放出物が堆積した地盤に集中した。地震直前の多量の降雨により,降下軽石層の上にある砂質ローム,又は粘土質ロームのせん断強度が失われたところに,地震動の作用を受けたためにすべりが発生したものと思われる。鉄道及び河川堤防の被害は,三沢∼乙供間の小川原湖周辺の湿地帯に顕著であった。軟弱地盤内における地震動の重複反射により,盛土基底面でかなり大きな変位が生じたと考えられる。河川堤防は旧河川敷上での被害が多かった。アースダムの被害は,むつ市周辺で著しく,完全に決壊したものもあった。道路の盛土の決壊は地域的特徴がなく,沢を横断して築造されているところに例外なく発生した。液状化/火山成粗粒土/火山灰質粘性土/現地調査/降雨/地震/地すべり/しらす/震害/砂/地下構造物/沈下火山成粗粒土/火山灰質粘性土/現地調査/降雨/地震/地すべり/震害/ダム/堤防/鉄道/道路/軟弱地盤/盛土聾畑(市原)」 「「0017一B4/C9/H40019B4/C9十勝沖地震によるアースダムの被害調査とその考察守谷正博・高岡恭三・山下 進土と基礎(1968,9)VoLエ6,No。9,pp.39∼45,図・9,表・2,写真・10十勝沖地震による東北本線の被害について中村一彦,中嶋三郎土と基礎(1968.11)Vo1.16,No.11,PP.19∼27,図・14,表・5,写真・6 1968年5月16目に発生した十勝沖地震は北海道,青森県などの各地に多大の被害をもたら 1968年十勝沖地震による東北本線の被害は,盛岡∼育森間に集中した。 この区間における盛土,橋梁などの被害とその復旧対策を示している。特に,尻内∼野辺地間は軟弱地盤地帯であり,全被害件数の60%がここに集中した。築堤の被害は崩壊,陥没,き裂等が生じ,その規模も大であった。一方,橋梁,トンネル土留め壁,及び切取り区間の被害は軽微であった。盛土の崩壊や陥没並びに変状は,(i)軟弱地盤の層厚が大きいほど大であり,(ii)大河川沿いの河谷平野内では少なく,台地を刻む支谷中の軟弱地盤上及び沖積層と洪積層の境界付近に多く発生し,(iii)橋台のような構造物と盛土との境界部分,切盛りの境界部分,曲線部分,勾配変更部分(落ちこみ)付近に見られた。盛岡∼青森間の地質は,ほとんどが火山性堆積土から成る。運輸省八戸港工事事務所の強震計によると,最大加速度は東西方向で188Gal,南北方した。このうち決壊,機能障害の被害を受けたアースダムも多くあった。これらのダムの復旧に当たり,被害の原因を調べ対策をたてるために,膏森県内の代表的な被害ダム12か所が決壊,機能障害までの機構について調査された。調査した被害ダムに共通していることは,i)基礎が火山灰質粘性土の軟弱地盤であるが無処理である,ii)堤体材料は火山灰質粘性土である,iii)斜面勾配が堤高に比べ急である,iv)堤体内の浸透水に対して排水施設が設けられていない,v)貯水池水位が満水位にあり,滑動による堤頂の沈下と重なって越流した,などが挙げられた。決壊,機能障害を起こしたア7スダムの復旧は被害を受けた原因,被害状況,原ダムの型式などを考慮しつつ滑動土塊の活用,引張りき裂部分の切取り流用,周辺の土質材料の利用などを考え,押え盛土工法を主とした最小限の復旧工法が提案されている。(市原)向で235Ga1であり,設計震度κに換算するとκ胃0.24となり,当該地区のκ冨0.2を上回っていた。地震直前の豪雨も被害を増長させた。 (市原)一火山灰質粘性土/現地調査/地震/震害/ダム/貯水池/軟弱地盤/引張り/防護工事/盛土橋台/切取り斜面/地震/震害/鉄道/軟弱地盤/盛土00180020韓臣B4/C9えぴの地震と地盤災害土質工学会シラス研究委員会土と基礎(1968.9)Vo1.16,No.9,pp.47∼59,図・17,表・5,写真・2,参文・8関東ローム(火山灰質粘性土)に関するシンポジウムの報告関東ローム研究委員会土と基礎(1970.7)Vo1.18,No.7,pμ5∼11 昭和43年2月21日から群発的に発生したえびの地震による被害調査及ぴ災害対策を示して このシンポジウムは昭和45年2月27日,28日に関東ローム研究委員会が日消ホールで開いたものである。シンポジウムは,第1部会r火山灰質粘性土中の水の問題」(有機質火山灰土の水分に関する一提案,関東ローム土層における水分移動について,火山灰土のpH水分量に関する2,3の知見,締固めた関東ロームの膨潤に関する2,3の考察),第2部会r分類,試験法に関する問題」(関東ロームの繰返しによる工学性の変化について,関東ロームの強度特性について,JUSCSのVH分類に対する考察,関東ロームの分類試験方法についての提案),第3部会「設計,施工に関する間題」(九州灰土の動的載荷試験,関束ロームの設計,施工のいる。被害地のえぴの町と吉松町の地盤は沖積しらす層からなり,周辺はしらすの山地で囲まれている。一連の地震により,山腹斜面の崩壊,堤防,鉄道,道路,橋梁,建築物並びに農林関係の施設に被害が生じた。山腹斜面の崩壊は気象作用を受けやすい斜面の表層に近い部分が崩落したという形状のものが多かった。両町を流れる川内川の堤防は8か所で延長方向のき裂が生じた。国道268号線の一部で舗装面のき裂や沈下が見られ,路肩の崩壊も各所で生じた。噴砂は各所で発生したが,噴出物は田んぽにおけるものと,川内川の川原におけるものとでは粒度が異なっていた。橋梁の被害はコンクリート橋の支承付近に生じ,プレートガーダーの橋に被害はなかった。 橋梁の基礎二に被害は認められなかった。農地における用水路や農道にき裂や破壊が生じた。又,山腹斜面からの崩落土により埋没した用水路が各所に見られた。建築物では鉄筋コンクリート造におけるき裂やブロック構造の倒壊があった。(市原)橋梁/現地調査/地すべり/しらす/震害/水路/沖積層/堤防/道路LA7暑苗畑新しい試み,関東ロームによる盛土め圧縮について,灰土(阿蘇火山灰土)の土性について,関東ローム道路土工における問題点)に分けて研究発表と討論が行われた。この報文では,まえがきを久野悟郎委員長,第1部会の内容を竹中肇氏,第2部会の内容を浅川美利氏,第3部会の内容を都淳一氏が分担執筆している。(市原)火山灰質粘性土/試験方法/施工/設計/土の分類/土中水㎝」 「「0021B4B20023地震予知についての最近の状況萩原尊礼土と基礎(1971.8)Vo1.19,No,8,pp.27∼33,写真・13南関東の地下水新藤静夫土と基礎(1972.5)Vo1.20,No.5,pp.25∼36,図・18,参文・6 地震の原因は地下のマントル部分が熱対流によって表面で水平に動き,これが岩石をぜい性破壊を起こすことにある。そしてぜい性破壊前に岩石は微小なクラックが生じ,これが微小地盤の原因であるとされている。そして破壊近くになると変形は加速される。従って予知方法として次のことを挙げている。1)測量による地殻の変形,2)検潮による土地の変動,3)傾斜計,伸縮計による土地の傾斜伸縮の測定,4)極微小地震の観測,5)地震波速度の変化の測定,などである。そして地震の前に地殻変動のあった例として,新潟,浜田,鳥取,松代の各地震,前兆として前震のあった例として北伊豆,伊賀上野,陸羽,チリ,松代の各地震を挙げている。そして実際の日本列島の明治年間及び戦後の測量からの地形変化,大正12年の関束大地震の前後の測量結果,それ以後の測量結果にによる地形変化より地震の予測について解説 東京,千葉,埼玉の平野部における地盤沈下が最近とみに目立ってきている。一地盤沈下の最大の原因が地下水の過剰揚水にあることはもはや疑うものはいないが,地下水の実態の細目にしている。(八木)①ついては不明な点が多い。筆者は昭和45年6月以降,束京,千葉,埼玉,神奈川の一都三県で組織された南関束地方地盤沈下調査会の調査員として当該地方の地下水の実態を明らかにする作業に従事し,地下水位と揚水量に関する以下の資料を得た。1)地下水位の経年変化,2)地下水面の形状,3)地下水位の層準別変化,4)揚水量の経年変化,5)揚水量の分布,6)地下水位と揚水量の関係。これらの資料を検討した結果,従来この地域には地下水の流れ,すなわち水脈があり,自然に補給されていると考えられていたが,地下水盆の水はある部分での揚水が行われない限りほとんど停留していると考えるべきであるとの結論を得た。その他に今回の調査を基として,今後の地下水問題に関して以下の点すなわち1)地下水盆管理に関して,2)非常,緊急用としての地下水,3)地下水の監視体制,について提言している。(網干)一事例/浸透/水位低下/地下水/土地保全岩盤/地震/事例/ぜい性破壊/測定/断層/地球物理学/物理地下探査薙臣0022A80024汁B4/B7/B8土質試験法の有効数字の取り扱いについて松本錬三土と基礎(1971,9)Vol.19,No.9,pp.31∼37,図・2,表・7,参文・7地震時における地盤構造と建造物の倒壊の関係について一埼玉平野部を例として一森川六郎土と基礎(1972.7)Vo1.20,No.7,pp.11∼16,図・11,表・2,参文・5 土質試験の精度を十分高めるため,計算誤差を避ける安全な計算けた数の決め方を紹介したものである。先ず有効数字の通則解説をしている。次に,久野によって提案された計算誤差を避けるに安全な計算けた数を簡単に求める関係式と同形の式摺=0・4×10・『・,撚計算を構成する項及び因数の総数,η:計算誤差を避けるに安全なけた数,3=答の相対誤差を1×10一εとした場合の3における彫,π,3を実用的な表にして解説されている。最後に土質試験法における有効数字の取扱い方針を箇条書きにして提案している。(八木) 地震による地盤構造と建造物の倒壊の関係について,関東大地震及び西埼玉地震の際の埼玉県の平野部での被害を例にとって検討している。まず,上記地方の地形,地質を概説したのち,丘陵,台地,低地の各地における被害状況を示している。この結果次のことが明らかとなった。一般に第三紀層からなる丘陵,洪積層からなる台地ではほとんど被害がないかあっても少ない。沖積層からなる低地では被害が大きい。そのうちでも,地震の進行方向と直角の台地南線,台地内に深くはいり込んだ低地の湾入部,蛇行地帯,2∼3の河川の合流地帯などでは被害の発生率も高く,地形との関係が明らかとなった。又,沖積砂地盤では液状化の可能性も考えられた。又,古利根構造線の東側で被害が少なく,西側では多かったことは古い地質構造とも関係があることが分かった。又,重力異常の高い地域では被害が少なく,重力異常の低い凄癖地域では大きかった。(西田)室内実験/統計的解析L洪積層/地震/事例/震害/地質学/沖積層」 「「0025B80027B4アボロ計画の月調査機器と研究成果伊佐喬三土と基礎(1973.6)Vo1.21,No.6,PP.9∼12,図・1,表・3,参文・19深層観測井にょる地震予知観測 1972年末にアポロ計画が終り,今後再ぴ人間が月へ行くことは当分なさそうである。アポロ計画では,いろいろと工夫された機器を使って広い分野の研究調査が行われた。月面実験装 現在進められている地震予知計画において,東京は特定観測地域に指定されている。そして東京の地震予知の実用化をはかるため,東京をとりまく少なくとも3地点に深層ボーリングを行い基盤岩(先第三紀層)の中での地震の前駆現象を観測することになり,その中の1地点での深層ボーリングと機器の据付けが終わったので,その概要を説明したものである。この観測地点は,地質条件及ぴ地表や信号ケーブルなどからの振動ノイズの影響を考慮して・岩槻市末田に決定され,又,観測井の深さは測定機器の耐温・耐圧性を考えて3,500mとされた。観測機器は,微小地震観測用の倍率100万倍の速度型地震計,地殻変動観測用の感度2/100〃の傾斜計,やや大きい地震の観測と他器のバック・アップ用をかねた加速度型地震計などで構成されており,350気圧100℃の環境に耐えられる容器の中に入れられてボーリング坑底に設置されている。現在は機器の調整が終わり,坑底状況が安定したと確認され次第,本格的な観測が高橋博土と基礎(1973.6)Vo1,21,No.6,pp.27∼31,図・4,表・4置のうち主なものは11号のEASEPと12号以降のALSEPであり,ALSEPは原子力電池を電源とし,データを処理して地球に電送するデータサブシステムが装備された。ALSEPの内容は受働地震計,能働地震計,月面磁力計,太陽風実験,高速イオン検出計,低温陰極ゲージ,熱流量測定,荷電粒子環境測定,ほこり探知機,月面重力計と移動用重力計,放出物及びいん(隈)石検出器,月表面の電気的性質を知る実験などが主なものであるが,その他にも斜面安定度,土砂が斜面を下る運動の有無,安定角などの観察も行われた。そして月の地下構造の成立や歴史,岩石・土壌の成分や物理化学的性質,大気や宇宙線を含む月表面の環境侵食営力など多くのことが分かったが,新たな謎も増えた。集められた試料やデータをすべて解析するには今後20年を要すると言われている。(網干)開始される。(網干)い正計画/地震/地盤/事例/震害/測定/地球物理学土質力学〔一般〕彊臣0026LB40028Al1A61BO地震の防災対策について伯野元彦土と基礎(1973.6)VoL21,No.6,pp.23∼25,図・2オランダの最近の土質工学河野伊一郎土と基礎(1973.6)Vo1.21,NQ.6,PP.61∼66,図・6,表・1,写真・2 地震の防災対策として著者らが提唱している地震警報システムについて説明したものである。この警報システムの原理は,地震波動の伝わる速さと電気あるいは電波の伝わる速さの差を利用して,震源地に近い点での地震情報をいち早く大都市に伝えようとするものである。送 1971年9月から1972年9月までのデルフト工科大学(オランダ)滞在に基づいて,干拓事業や地下水問題を中心にオランダの最近の土質工学を紹介している。先ずオランダの特徴として国土事情と干拓の歴史,気候と風車,土質とチューリップなどをあげて説明している。次られて来た情報は判断センターで処理され,一般家庭への警報を行う・と共に,オン・ラインで直結した各種重要施設の非常処理装置に信号を送り,自動的に停止復元を行う。このシステムは伝ぱ速度の差を利用するものであるから直下型の地震に対しては無効であり,東京の場合70km以上離れている相模湾岸から房総半島南にかけての地震好発地域を震源とするものが対象となる。このシステムの実用化に残された問題点として,1)このシステムに最適の地震計の開発と情報伝送,2)地震情報の判断基準の設定,3)このシステムの効果の調査,を挙げている。そして,将来地震予知法が完成されるまでのつなぎとして,又,完成された場合はそれと組み合わせて効果的に機能を発揮できるであろうと述ぺている。(網干)に,オランダの土質構成と地下水について,地層構成が単純で広く一様に分布しており,オランダの地下工事で必ず必要となる地下水位低下工法としてはディープウエル工法やジーメンスウエルが成功していること,又,用水として7割を地下水に依存しているが,地下水位低下による塩分の混入が問題になることなどを述べている。又,オランダの歴史であり国家事薬である干拓事業について,すでに完成に近いゾルデ海の干拓,現在進行中のデルタ計画,北海に浮ぷ五つの島を本土に堤防で結ぴ締切るという大構想のワーデン計画について述べている。最後に,オランダ唯一の工科大学であるデルフト工科大学の簡単な紹介をしている。(網干)管理/地震/地盤/震害締切り/事例/水位低下/地下水/堤防/土質力学〔一般〕/土地造成/歴史粧聾陶刈」 「「0029B4天草と真幸との山くずれ井上正康土と基礎(1973.7)Vo1,21,No.7,PP.17∼20,図・1,写真・70031QQB4/C947・7豪雨による西三河地方の山地崩壊植下協・桑山忠土と基礎(1973.7)Vo1,21,No.7,pp・29∼32,図・4,写真・4,参文・7 昭和47年6月末から降り続いた雨で,熊本市,益城,,人吉,水俣地区で浸水や崖崩れが続出し,天草の災害地区では7月6目午前9時から12時までに200∼300mmに達する集中豪雨に見舞われ,・120余名の死者を出した。又肥薩線真幸地区では30万m3に達する土砂崩壊により。鉄道や多数の家屋の流出を生じた。本報文はその災害の現地調査の結果をまとあたものである。山崩れは地質のいかんにかかわらず発生している携その頻度,形態は地質と密接な関係があるとしている。すタりが生じている場合は}赤崎層と白岳層との境界とか安山岩の風化むだところ,節理の発達した部分や崖錐の基盤上が主であると述べている6この地方の比較的大きな河川としては・倉江川と栖本川があるが,・ζの2つの川に沿っての被害は少なくて,小川に限って集中しているζとが述べられており,1著者はこの理由についての検討を行っている。(八木) 昭和47年7月愛知県西三河地方の花樹岩地帯を襲った集中豪雨による地盤災害については従来雨量の少なかった地方に発生したこと,大部分が自然斜面の崩壊であらたこと,その発生頻度が地域内の基盤岩質によって著しく異なっていたことなどが特徴として挙げられている。崩壊規模は小さいものが多く,ほとんどが表層すべりであり,同じ花闘岩地帯であっても,粗粒黒雲母花醐岩地帯と角せん石・黒雲母花醐岩せん緑岩地帯とで斜面崩壊の発生頻度に大きな差があることが報告されている。東海地方を襲った豪雨は愛知県半田付近から北東に伸びる幅20km,長さ80km・の狭い帯状地域に集中しており,中心地区の愛知県西加茂郡藤岡村, 小原村では7月12目21時からエ3日2時までの5時間に200∼250mmの降雨量があったことが述べられている。筆者らは災害発生直後に組織された調査研究班に土質工学分野から参加し,災害直後の航空写真を解析すると共に,崩壊現地の調査を行っている。それと共に,今回のような崩壊多発山間地域の中で,豪雨時に安全な場所を探すことも目的の一つとし,同じような斜面で崩壊をまぬがれたところについても調査が行われたこどが述べられている。しか.し,一崩壊しなかった斜面下部に小規模な崖錐とか人工の石積などが散見され,崩壊防止にこれらが役立っていたのではないかと述べられている。(八木)B4/C9広島県における斜面崩壊について一昭和47年7月集中豪雨災害一山本弘夫・細川盛登・低引洋隆・橋川邦武土と基礎(1973.7)VQ1.21,No.7,PP.21∼28,図・12,表・2 この報文は昭和47年7月の集中豪雨の際・、発生した広島県内の災害のうち,特に斜面崩壊について述べたものである。斜面崩壊と素因,誘因との関係を厳密に議論することは,完全なデータ収集に制限があるとして基盤地質,総雨量との関係だけがとり挙げられている。従来広島県内での災害といえぱ,まさ土地帯でのものが多く発生している。これはまさ土自体の種々の性質が特殊であり,更に人ロ密集地域.(瀬戸内海沿岸部)がほとんどこのまさ土地帯に位置、していることによるものである。しかし,今回の災害では,特に県北地方で雨量が多かったため,まさ土地帯以外の地域でも災害が多く発生している。従って,いままであまり注意が払われなかったところに斜面崩壊が発生し,重大な被害を生み出したことが特徴として挙げられている。そこで本報文では将来の斜面崩壊を予測するうえで教訓となるような斜面崩壊を4箇所(赤羽地区,若尾地区,亀谷地区,赤井谷地区)選ぴ,報告している。斜面崩壊箇所を調査,視察して,崩壊した場所に多くの共通点があることを見出している。特に,地質的条件として地盤の強度が著しく低下していたと思われること,あ・るいは地形的条件と組み合わさって雨水がある特定の地域に集中していた点が強調されている。(八木)現地調査/降雨/地すべり/まさ土L畠津0030し現地調査/降雨/斜面安定/事例/破壊現地調査/降雨/地すぺり/地盤/事例/破壊0032概幌惜B4/C9大阪層群にみられる地スベリについて中世古幸次郎土と基礎(1973.7)Vo1.21,No.7,PP.41∼47,図・10,表・1牌 大阪府南部の泉北丘陵地域の地すべりの大部分は農耕地に分布し,崩壊規模が小さく,しかも人家などに対する被害が少なかったこと,又日本の地すべりの大半が第三紀,破砕帯,温泉地すべりに分類されているが,大阪層群はその分類外のものであることなどにより従来ほとんど報告例はない。泉北丘陵地域では,大阪府企業局によって泉北ニュータウンの建設が進められている。その宅地造成の計画・設計・施工は,地すべり問題をぬきにしては実施できない。従って地すべり地に関する種々の調査研究が実施され,筆者は昭和42年以来,幾っかの調査に参加してきている。その間,造成地区内外において地すぺり活動の状態を観察し,その実態の把握と原因の究明に努めてきている。又防止対策についても幾つかの提案が行われている。、この報文は,泉北丘陵地域を中心とした調査結果を基に地質学的な見地(地形・地質・土質・水質・粘土鉱物)に立って地すぺりの実態と原因について,まとめられたものである。地すべりは斜面崩壊から地すべり土塊の形成といういわゆる表層複合地すべりが大部分で,堆積環境・第四紀地殻変動,及び5世紀頃の窯業が主因で,発生層準は大阪層群下部の上部層準に限られていることが述べられている。(八木)現地調査/地すべり/設計/地質学」 「「0033B4/C90035KO石炭採掘による地スペリ的現象山田剛二土と基礎(1973.7)Vol.21,No.7,PP.49∼53,図・7,表・4多摩ニュータウンと文化財の保護北條晃敬土と基礎(1974.2)VQL22,No.2,pp.1工∼16,表・1 国鉄夕張線清水沢第七志幌加別川橋梁付近の山腹は台地状の単純な地形を示しているが,昭和4工年11月頃より橋台,橋脚が移動沈下してき裂を生じ,又道道平耽線(アスファルト舗装)が一部陥没き裂を生じ,送電用鉄塔が傾斜移動し,付近の井戸水が一部渇水するなど地すべり 多摩ニュータウン事業に関連した文化財の保護に関する経緯を略述し,開発と文化財保護に関しての問題点と今後の方向について報告している。多摩ニュータウン事業の場合,事業計画決定以前に,文化財保護委員会と協議し文化財保存に関する基本方針を定め,文化財調査団を発足させた。以後,毎年事前発掘調査が行われ,この調査に基づき文化財側と事業者側が協力関係を保って,現在に至っている。以上の経緯から,筆者は文化財保護における問題点として次の4点を指摘している。1)事業開始前に,文化財の所在を明らかにする科学的方法が必要である。2)文化財発掘側の体制が弱体である。3)住民や社会には,文化財が重要であるとの意識が低い。4)文化財保護の管理体制が弱体である。以上の問題点を踏まえ,文化財保謹の今後の方向として,次の4点をあげている。1)開発にあたっては文化財を尊重し,その保存を十分配慮する。2)文化財に対する住民の認識向上を図る。3)文化財調査体制の強化と調査技術の向上を図る。4)文化財管理体制の充実・強化を図る。(北郷)の前駆現象とみられるものが現われている。被害の進行が急進したのは昭和42年4月ごろから11月ごろまでであるが、その後は橋脚の沈下の進行が少しあるだけでその後特別の変状はない。この報文は地すぺり的現象が著しくなった時期から一連の地すぺり調査すなわち橋台,橋脚の変状,移動沈下,、広域移動調査,伸縮計,傾斜計による測定,ボーリング調査,地下水調査,すべり面測定を行い,それらの結果について考察を加えたものである。これらの結果から,この地域の地すべりは一般に観測される現象と多少異なることが報告されている。すなわちこの付近の地質は古第三紀幌内層に属し,夕幌炭採鉱地帯であることが大きな原因であるとしている。すなわち採炭の状況と地すべり的現象を照合すると被害の著しかった時期と採炭時期が一致し,しかも採炭が中止になると地表の変状も停止したことから,地下の陥没によって発生した地表変動現象であると推定している。(八木)P掘削/現地調査/地すべり/すべり面/地下水/沈下事例/施工/土地造成/土地保全/歴史00340036建臣A8/D9KO稲城砂の土質工学的性質と土工事設計基準吉岡昭三・木賀一美・小杉紘平・前田穂積土と基礎(1973.12)Vo1.21,No.12,pp.23∼29,図・10,表・4,参文・4都市土木における環境保全飴谷尚克土と基礎(1974。2)Vo1.22,No.2,PP.5工∼56,表・2 稲城砂は,三浦層群に属する細砂層で,目本住宅公団が施工する多摩ニュータウンの宅地開発において遭遇する地層である。当公団が宅造法の主旨を守り,補完し,、良質でかつ経済的な宅地造成を施工するという基本的観点から,稲城砂の特性を解明するための各種の試験,調査,研究を実施し,その結果に基づく土工事設計基準を作成したものである。その内容てとしては,締固めに関しては,現場締固め試験結果と設計基準,締固め仕事量が乾燥密度に与える影響,細粒分含有量,試料養生期間が乾燥密度に与える影響,締め固めた土の透水性とせん断特性を考慮している。のり面に関しては,模型盛土のり面の崩壊形式を実験より研究し,勾配,小段,排水,のり面保護について基準が規定されている。造成面に関しては,その規模や勾配をいかにして土砂流出等の被害を少なくできるかを把握する目的で侵食状況調査が行われた。その他,調整池に関しても研究がなされている。(西田) 横浜の地下鉄工事に際し, 実際に計画,実施した沿道対策について報告している。この沿道暑導痴対策は,工事着手前,工事期間中,工事終了時の三つに分けられる。工事着手前の対策としては,12項目あげ,そのうちの主なものは,担当工区の土地事前調査,関係機関と地域代表への工事説明,広域住民への着工予告あいさつ,沿道住民への工事説明,工事関係者への沿道対策教育,土捨場付近と土捨コースの事前調査,苦情受付機関と沿道定例会の設置,着工あいさつと家屋事前調査などである。工事期間中の対策としては,15項目を挙げ,その主なものは,沿道責任者の定例巡視,道路清掃班と家屋修理班の編成,苦情受付と適正処理,苦情受付機関の定例会合,騒音や振動・営業支障などに対する対策,関係機関と地域代表への工事進ちょく状況説明,沿道家屋被害状況報告などである。エ事終了時の対策としては,被害家屋定期巡回訪問,被害家屋補償資料の収集,沿道補償班の編成,地域代表への補償業務進ちょ く状況説明,関係機関と沿道住民への工事完了あいさつなどである。以上の沿道対策の結果かなりの成果を挙げたと報告している登(北郷)基準/切取り斜面/砂/設計/特殊土/土地造成/盛土L掘削/振動/施工/土工/土地保全/トンネル/変形」o 「「0037A5!E7浸透水力について吉田昭治土質工学会論文報告集(1974.3)VoL14,No.1,pp・89∼94,図・2,参文・130039呂A1材料の破壊小林昭一土と基礎(1974.9)Vo1.22,No.9,pp.27∼33,図・7,参文・35 浸透水が土粒子に及ぼす力学的作用は,しばしば土工技術上,重要な問題になる。しかし,この作用の説明に当たり用いられる浸透水圧(seepage pressure)あるいは浸透水力(seepagefQrce)なる概念はテルツァーギが提案して以来いまだ明確にされていないようである。本論文はこの浸透水力の力学的規定を行おうとしたものである。先ず,テルツァーギ,ハル,山ロ,フローリンの著書中に述べられている浸透水力についての説明の要点を述べ,そこに含まれる問題点を指摘している。次に,流動抗力の概念を媒介にして,これらの説明中に欠如している浸透水力についての力学的規定を行うと共に,その定式化を試みた。又,圧密現象のように土粒子骨格が変化する場合も含めて,この概念の一般化を企図している。これに附随して,従来のとらえ方とは異なる浸透水力とダルシーの法則との関連性を明らかにしている。(山□) 本文は材料の破壊についてその現状を展望したもので,ぜい性破壊を中心に述べている。破壊は種々のレベルで考えられる1種の非均一局所変形であり,破壊開始,破壊伝ぱ,終局破壊の状態に至る。系の挙動は作用する外荷重並びにその履歴の関数として表わされ,巨視的な一様応力ないしひずみ場を生ずる場合,破壊開始状態及び終局破壊状態に対してそれぞれ,∫1(σヴ,εfノ,θ)冨0,∫F(σ‘ノ,εu,θ)=0,(∫,ノ=1,2,3)が存在する。微視的な破壊規準は,巨視的な最大及び最小主応力の関数として表わされる。これらの破壊開始の規準として,一般グリフィス規準及びせん断破壊規準がある。巨視的破壊規準は,破壊時の瞬間に作用している外荷重(巨視的な一様応力)で表したもので,モール及びクーロンなどの規準がある。これらの規準はいずれも最大及び最小主応力で表示されるが,ほかに最大,最小主応力の和と差による表示,八面体応力表示,曲面表示,及びレンドユリック応力面及び等圧面上の破壊曲線による表示などがある。(市原)圧密/間隙圧/浸透/水圧/飽和土応力/基準/ぜい性破壊/土質力学〔一般〕/破壊/ひずみ彊臣0038B4軟岩地帯の災害一地スペリー福本安正・山野井徹土と基礎(1974.6)Vo1.22,No.6,pp。21∼27,図・8,表・5,写真・2,参文・12 わが国における山腹斜面崩壊や地すぺりの災害は軟岩の分布する地域で多く発生しているが,この報文では新潟県下の地すべり災害を地質,土質の両側面から検討している。地質学的観点からみて年間を通じての地すべり発生件数の傾向は裏日本的環境要因に関係があり,第三紀層特にしゅう曲地帯に多く発生する。岩質的に見ると,黒色泥岩に多く発生するが,そのメカニズムは不明である。土質工学的観点からみると地すべり面は極風化層の中か,この層と風化層との境界付近に形成されるが,ときには風化層中に形成される場合もある。土質を粘土,シルト,風化泥岩類に分け,標準貫入試験を行い,各分類ごとの深さと亙値についての特徴を詳細に述べている。超音波伝ぱ速度測定,岩石試験を行いそれぞれ垂直,水平の両方向に実施し動・静ポアソン比,動・静弾性係数,圧縮強さを求め,極風化層,風化層,基岩層(軟岩)について結果をまとめ,特に軟岩層においては,岩盤中にき裂がなければ動・静弾性係数の比は6:1であったが,き裂が発達していると,この比は30:1になることがあるとしている。0040暑B1/B10苗粘土鉱物とその応用武司秀夫土と基礎(1974,9)VoL22,NQ.9,pp.59∼65,図・3,表・1,参文・10鼠 この報告は,粘土の性質,粘土鉱物とその成因,粘土鉱物の知識の利用について述べている。初めに,粘土の同定並びに性質の判定のための測定技術の進歩について述べ,粘土鉱物学の基礎と応用の両面に亘って関心が高まってていることを示している。次に,粘土鉱物の二つの基本的結晶構造,すなわち層状構造(2層,3層,4層構造)と複鎖構造について図示し,粘土の成因については,風化作用によるもの,熱水によるもの,堆積によるものがあることを示し,それらについて略述している。粘土鉱物学の利用については,土木に関係の深いモンモリロナイト(ペントナイトと酸性白土)を例にあげ,火山性地すべり,泉北地すべり(大阪層群)との関係について述べている。(植下)(北郷)一軸圧縮試験/貫入試験/岩盤/地すべり/すべり面/風化L地すべり/堆積土/熱/粘土/粘土鉱物/ベントナイト」 「「0041B4/C91974年伊豆半島沖地震による道路,港湾の被害特性0043A7/A9オーストラリアの地質力学について山内豊聡松沢宏土と基礎(1976,4)VoL24,No.4,pp.5∼工2,図・11,写真・8,参文・17土と基礎(1976.5)VoL24,No.5,pp.7∼14,図・2表・2,写真・3,参文・18 本報告は気象庁震度階でV,マグニチュード6,9の直下型地震として各方面から注目された“1974年伊豆半島沖地震”による道路と港湾構造物の被害について,現地踏査による調査を行って以下の特性を述べ,考察したものである。(1)石廊崎地震断層の南側200∼300mの範囲において道路の被害は甚大で,この範囲の外側では被害軽微であった。これは,当地震における程度の活断層に対する耐震工学上のひとっの目安を与えると考えられる。(2)構造物の被害の程度は地震力の作用方向が関係していて,構造物の延長線に対する地震の加速度の作用方向が直角に近づくにつれて,被害の程度は大きくなっているようであった。(3)土留め構造物の変位が小であれば,すべり面は壁下端より上方の1点から発生する可能性がある。(4)被害の発生はこの地方の地質構造に密接な関係があり,推定活断層の密集地域において被害が発生し,無被害地区は断層が比較的疎な所であった。この他,盛土部と切取り部における被害の比較,地震時土圧に対する考え方について述べている。(土岐) オーストラリアの地質力学についての研究と教育の概要を述べたものである。国土は極端な平たん性を有し,かつ乾燥性の気候であって,地質学的には,粘性土の分布が極めて少なくほとんどが岩盤で,そのため砕石による築堤やフィルダムではロックフィルが多くを占めている。このように目本と比べて研究する必要のないほど良好な地盤であるが,各種の地下資源を有しているため,その開発と密接な地質力学として土質力学,岩の力学,基礎工学などが,他の工学部門よりも重要視されていること,又,有限要素解析などイギリスの影響を受けていることなどが研究動向である。次に大学の教育については,ニューサウスゥェイルズ大学を例として挙げており,欧米と同様,大学が国際的シンポジウムなどを開催する共に,軟弱地盤などの研究も盛んであり,国際的に研究するのが常識となっている。又,連邦科学技術研究機構の活発な活動や,オーストラリアエンジニア協会などの学協会が日本のものと規模や活動で異なっていることなどを報告している。(北郷)一岸壁/現地調査/港湾/地震/震害/すべり面/耐震/断層/道路/擁壁岩盤/基礎工学〔一般〕/地盤/土質力学〔r般〕/軟弱地盤/歴史/ロックフィル00420044硲圏LB4/C9暑B2!B3/K21975年大分県中部の地震調査報望月利男・国井隆弘・松田磐余・田村俊和土と基礎(1976.4)Vo1.24,No.4,pp.13∼18,図・7,表・1,参文・8米国の地盤沈下と対策の概要 1975年4月,大分県中部に発生した中規模な地震(M=6.4)は震源の深さがOkmと浅いため,局部的には気象庁震度階でV1[の地震による程度の被害をもたらした。−本報告は被災地域における被害の分布に注目し,この分布を地盤の特徴及ぴ推定加速度と関連させながら被害の特性を明らかにすると共に,各種構造物の詳細な被害調査結果を基に,地盤の主な動きの方向を地域的にとらえて,地震断層の活動を推測する試みを行ったものである。地震の被害の特徴の一つとして,表層地盤の違いと各地区における被害率との関係が必ずしも明りょうに結びつかないことをあげ・このことは推定された最大加速度あるいは各種構造物の被害についても同様であることを指摘している。又,地震断層の活動を推測する試みとして,各地区において構造物などの被害から地盤の動きを求め,その傾向の異なる境界線の走向が推定加速度の大きい主軸の走向とほぽ一致したことから,地表では確認できなかったが,著者らが求めた境界線を地震断層とみなし得るという結論に至っている。(土岐) 著者が米国の地盤沈下地帯を歴訪した時の記録で,それらの地域の地盤沈下の現況,その原因及ぴ対策を紹介したものである。ほとんどの地域の地盤沈下は地下水の継続的かつ急増する揚水が主な原因であることを示し,対策としては隣接地域の表流水を導入して水需要に対応し,地下水の使用を低減させて,沈下の進行を阻止しようとするものが大半であって,例えばサンタクララ谷地域,サンウォーキン谷地域などではこの方法が成功した例であり,他の地域においても同様の計画が進められている。又,ロングビーチ市では,石油の採取が沈下の主要因であるため,精密な地質解析データを基に,巨費を投入した大規模な注入井により水の注入を行い,油層の水圧を回復させ沈下の防止に成功したぱかりでなく,かえって地盤の隆起を観測した地域もある。しかし,ここでも都市,産業用水などによる沈下については,他の地域と同様の対策がなされている。又,米国では1900年ごろから各地の標高,地下水位,揚水量などの記録が蓄積されているが,我が国ではこの面での整備が遅れていると述べている。(北郷)現地調査/地震/震害/耐震/断層井戸/水圧/地下水/注入/沈下/リバウンド誉石井求塒土と基礎(1976.5)Vo1.24,No.5,pp.15∼20,図・14,参文・18昌」 「「A200450047旨A1ソ連における土質工学柴田哲男・大草重康土と基礎(1976.5)Vo1.24,No.5,pp・29∼35,図・6,写真・1,参文・18イギリスにおける土質工学太田秀樹土と基礎(1976.5)Vo1.24,No.5,pp.45∼48 ソ連の土工質学発展の過程と現状を紹介したものである。先ず革命前のロシアにおける科学技術の発達とソ連の地盤,地質条件の特徴を簡単に説明し,次いで1928年から始まる第1次5か年計画以後,ソ連の国土開発と共に発展してきたソ連土質工学における顕著な研究と著轡及び,積極的に行われていた海外の研究の導入について述べている。次に,ソ連の土質・基礎工学の分野で指導的な役割を果たしている『基礎及び地下構造物研究所』の機構と研究方向及び研究テーマを紹介し,次いで・1959年から出版されている論文誌『地盤,基礎及ぴ土質力学』の論文内容,論文数について述べて研究の動向を示している。最後に,近年のソ連における研究として,ソコロフスキーの塑性論,ベレザンツェフの極限平衡理論による基礎の沈下計算,スナルスキーの円形基礎下における地盤内応力と変形問題に対する研究,そして,フローリングからザレッツキーに至る力学モデル,及び杭の負の摩擦力の研究,FEMの応用などの特徴的な研究について簡単に紹介している。(土岐) イギリスの土質工学の現状を紹介するに当たって著者は先ず最近話題にのる事柄として,イギリスの若い技術者のあこがれであり全国民の期待である北海油田の開発事業を中心に,高速道路の環境問題及びドーバー海峡のトンネル工事に触れて,実務関係のトピックとして,テームズ川下流地域で石油備蓄用タンクの建設における試験盛土を通してのイギリスの技術者の試験工事や構造物測定に対する熱心さ及び考え方を述べ,イリー島にある大寺院の基礎部分の修理並びに19世紀に作られた構造物の景観と環境の調和についての著者の感想を述べている。又,イギリスの研究活動においては,実務と結ぴついた形で行われている現状と大学におけるアカデミックな研究としては,土の応力と変形の間の関係を導こうとする研究で現在その理論の応用としての境界値問題を解く研究を中心に,これと並んで土の微視的構造に関する研究,あるいは基礎的研究の一つとして遠心装置を用いたモデル試験などのテーマを中心に行われている情況をとりあげている。(北郷)一杭/塑性/沈下/土質力学〔一般〕/負の摩擦/有限要素法/歴史応力/基礎/トンネル/ひずみ/模型実験/有効応力00460048辮卜B1/D3/D9生成に由来するレス土の工学特性三木五三郎・斎藤孝夫土と基礎(1976.5)VoL24,No,5,PP.37∼44,図・16,表・1,写真・5,参文・20オランダにおける土質工学河野伊一郎土と基礎(1976.5)VQL24,No.5,PP、49∼54,図・3,表・4,写真・3 本邦にはないが世界的に広く分布するレス土の生成,分類,工学的特性並びにこれをフィルダム,道路に使ったときの特長について報告している。生成では一次堆積・レス土がroot hole及び方向性のある粒子配列に特徴のあること,二次堆積レスは場所によって性質の異なるこ 本報において,オランダと日本の比較を紹介した後,オランダにおける土質工学について,先ずオランダの土質力学の特徴をPolderと呼ばれる干拓事業を中心にオランダの土質構成並びに最近の道路網や地下鉄の建設について紹介し,オランダ干拓の3大プロジェクトであるゾイデル海干拓計画,デルタ計画,クーデン計画を具体的に述べ,目新しい研究テーマとして,地下水,浸透間題における地下資源確保,地下水の塩水化,堤体の浸透と安定がとりくまれ,基礎教育,研究に非常にカを入れていることなどの教育・研究情況を紹介している。(北郷)と,分類特性では,世界各地のレス土は素材的にさほど差異がなくCLとMLに分類されること,強度特性については,湿潤によって土の骨格構造が容易にぜい弱化し,せん断強さが減少し,粒子配列の異方性も強度に影響を与えること,沈下特性では,含水量の増加に伴い生じる急激な崩壊性沈下を中心に特性を説明して,原位置で生じる沈下量を定量的に予測することの困難さを説明している。次に,レス土地盤に生じる特異な破壊現象と斜面発達の例を示し,この現象を把握するためには現場でのきめの細かい観察が必要であるとしている。レス土は,十分なエネルギーのもとで適当な含水比で締固めると優れた力学特性を発揮し,この素材特性はダムのコア材はもとより道路の路床材としての利用を可能だとしている。(北郷)原位置試験/現地調査/三軸圧縮試験/締固め/せん断強さ/堆積土/沈下/透水性/特殊土/土工/土の分類/レスLA7冴薔畑海岸/浸透/地下水/堤防/土地造成」 「「0049B3濃尾平野の地盤沈下とその解析桑原 徹・植下 協・板橋一雄土と基礎(1976.12)Vo,124,No.12,pp.29∼34,図・13,表・1,参文・120051E2/B3新潟平野の地盤沈下青木滋土と基礎(1977.6)Vo1.25,No.6,pp.21∼28,図・16,表・4,写真・1,参文・17 この報告は,濃尾平野の地盤沈下の近況と解析を主体にして述べている。すなわち,濃尾平野の地盤構造,地盤沈下の経年変化と現況,地下水位の経年変化,深層土質調査結果,深層の横方向載荷試験結果,地盤沈下量の解析と将来予測,地盤沈下と温泉との関係について述べている。地下水の状況については,多くの単層取水井の水位資料を用いて,過去の地下水位と水位低下速度を推定し,平面分布を示している。深層土質については,・飛島観測井設置時に得た不かく乱サンプルにより,物理特性及び力学特性を明らかにしている。又,横方向載荷試験により,深度と地盤の変形係数との関係も明らかにしている。地盤沈下の解析では,シフマンの定率漸増荷重の場合の圧密式を用い,地下水位の低下傾向を実測値に基づき仮定し,地盤沈下経過を計算しており,実測値と良く一致した結果を得ている。(市原) 新潟市及ぴその周辺地区の地盤沈下を総括し,今後の問題点を指摘するため,既存の文献,データを集約し,沈下の経過,地盤沈下による被害,地質と地盤沈下の関係,地盤沈下の原因,地下水の利用状況,地盤沈下の対策について述べている。特に最近の状況として,鉱業用ガス水をすべて地下に再注入する6次規制後,地層の膨張による地盤の一時的な隆起をみたが,沈下が完全に終息したとはいえず,ここ数年の推移をみまもる必要のあることを示した。一井戸/地盤/水圧/地下水/地質学/沈下圧密/地盤/事例/水位低下/地下水/地質学/注入/逸王/膨張00500052聾臣B6/D1/D2暑B2/B3昔関東平野(その1)東京の地盤沈下深海底土の物理,鉱物的性質(中央太平洋海盆底土を例として)青木三郎土と基礎(1977.5)VoL25,No.5,PP.21∼28,図・21,表・2,参文・12土と基礎(1977.6)VoL25,No.6,PP.29∼36,図・16,表・2,参文・工7 中央太平洋海盆底(水深4,000∼6,000m)から採取された代表的な底質(珪質粘土,珪質∼石灰質粘土,深海粘土)である4本の海底土(柱状)の物理,鉱物的性質を調べた。船上と陸上での測定結果や,海水と純水による試験結果についても報告した。比重,単位体積重量などの値は従来報告されている深海,浅海底土の値よりもかなり小さいが,海底下部方向へのこれらの数値の増減の変化は類似している。カサグランデ分類法ではいずれの試料も高有機質土に属する。コンシステンシーは,海水による測定値が純水による値よりも高い。せん断強度,貫入抵抗値はいずれも海底下部方向へ増大している。鉱物成分はイライト,モンモリロナイト,クロライト,カオリナイトの粘土鉱物が主成分で,石英,長石も少量ながらすべての試料に含まれていた。粘土鉱物の組成比は底質によって,又海底下部方向へ多少変化していることが認められた。以上のことを要約すれば,『底質によって物理,鉱物的性質に差異があること,又,海水,純水による測定値に明りょうな差異が認められた。 堆積盆地における地盤沈下ははん(汎)世界的にみられる現象であるが・なかでも東京の下町低地は地盤沈下の発祥の地といわれ,これまでにも多くの調査・研究が行われている。しかし,近年,地盤沈下対策による地下水の揚水規制が実施され,地下水位の上昇に伴って地盤沈下も急速に停止する傾向にある。本報告は,このような地下水位の変化,地盤沈下状況の推移について,槻測井による実測記録を中心に解析した結果を記述した。解析結果を述べる前に,当地域における地盤沈下研究の概要,地質と地下水の賦存状況について記述した後,(1)東京都内の地下水の概況について述べ,地下水の揚水量と地下水位の変化を経年的に示し,又実測記録に基づく両者の相互関係は極めて高いことを示した。次に(2)地盤沈下地域における被圧地下水の水質から水循環の機構を検肘し,地下水位の低下期における地下水の起源に間隙水が大きな役割を果たしていること,(3)地盤沈下状況の経過を経時的に平面図で示し,特に水溶性天然ガスの採取と沖積低地南部における地盤沈下の関係,揚水規制と地層の収縮,膨張の関係等塒石井求について述べた。海底土/鉱物/高有機質土/試料/比重L圧密/井戸/地盤/水位低下/測定/地下水/沈下/水器」 「「0053B2/B30055鼠B2/B3大阪平野の地盤沈下中町弘伸土と基礎(1977.6)Vo1.25,No.6,pp.61∼67,図・10,表・1,参文・6関東平野(その2)千葉の地盤沈下石井皓土と基礎(1977。6)Vo1,25,No.6,pp.37∼43,図・12,表・3測定・水準測量から約60%を地表面下60mまでの,約30%を220m以深の地層収縮によっていることが知られ,船橋地区では約100%近くを200m以深層の収縮によっている。観測井 大阪平野の地盤沈下は,すでに明治工8年当時の陸地測量部が行った水準測量によりその徴候がみられていたが,地盤沈下の原因として地塊変動説が唱えられていた。昭和11年,災害科学研究所の和達清夫博士によって地盤沈下は地下水の過剰揚水が原因であることが確かめられたが,これを契機に大阪市は地盤沈下観測施設の増設,深層ボーリングによる地質構造の把握等の調査を行う一方,法的には厳しい地下水の採取の規制を打ち出すなど抜本的対策に乗り出した。これらの一連の対策が効をなし,昭和37年ごろには年間20cm以上の地盤沈下が発生していたのが,その後急激に鈍化の道をたどり,ここ数年をみる限り一応終息したと言えの深度によって区切られる地層の地下水位一地層収縮関係を考察すると,水位回復にかかわらずる。昭和10年から50年までの累積沈下量は,臨海部を中心に推定280cmを超えた所もあ地層収縮を見せる浦安地区の60m以浅層,水位に対応して弾性変形を示す浦安地区の22m以浅の地層と船橋地区の220m以残の地層,又,著しい水位低下による地層収縮と引き続く水位回復に伴う若干の膨張を見せる船橋地区の200m以深層の変動など,その関係に3種類のパタり,その社会的損失は計り知れないものである。本稿は,大阪平野のうち主と『して大阪市の地盤沈下について観測データーを基に地下水と地盤沈下,最近の隆起現象と地下水の自然かん養との関連性などについて解析したものである。 地盤沈下は江戸川左岸・京葉臨海・九十九里各地域に拡大し,建造物の損壊・基礎の抜け上がり・墓石の埋没・海水の逆流・内水はんらんなどを生じた。房総半島中部はケスタ構造の地形を示しており,上総掘りで知られるように地下水はアーテシアン構造のなかで良く被圧され,各用途に利用されている。第三紀層には水溶性天然ガスを含むかん水がはい胎し,工業・都市用にガスが,ヨード工業にかん水が供給されている。浦安地区の沈下は地盤沈下観測井のーンが見られる。一井戸/洪積層/地盤/水位低下/測定/地下水/沖積層/沈下圧密/井戸/応カーひずみ曲線/地盤/水位低下/測定/塑性/弾性/地下水/沈下津臣0054B3B3濃尾平野の地盤沈下桑原 徹・植下 協・板橋一雄土と基礎(1977.6)Vo1.25,No.6,pp.53∼60,図・20,参文・25佐賀平野の地盤沈下大島恒彦土と基礎(1977,6)Vo1.25,No.6,pp.69∼74,図・6,参文・9 濃尾平野からの地下水揚水量は,昭和25年頃から急増し,昭和48年には1目当たり380万 三角州低地を主とする佐賀平野(佐賀地区及ぴ白石地区)の地盤沈下について,近年行われた調査・観測の結果に基づき,地盤構造や地盤沈下の実態を記述した。地盤構造については,佐賀地区,白石地区それぞれについて行われた調査を関連づけ,佐賀平野の地質断面図を描いてみた。地層の重なりの具体例として両地区の主要観測井の地質柱状図に亙値及び一軸圧縮強さを合わせて示した。又,佐賀平野の地下構造を考える材料としてBouguer異常図を紹介した。近年組織的に行われている水準測量による地盤沈下量,沈下量の大半をうけもつ沖積粘土層(A層)の等層厚線図,地下水位等高線図及び井戸分布図を併置して,その相関が明らかになるよう試みた。又,佐賀地区(都市型揚水),白石地区(農業揚水)の観測井による沈下量と地下水位の月別変動図を挙げて,その特徴を示した。更に佐賀地区の観測井における日変化と付近の工場の揚水量,降雨量との関係を示す図を作り,地下水位の変化が地盤沈下と密接に関係し,これが揚水量と相関があることを示した。tにも達している。このような地下水の過剰揚水のために,地下水位は年々低下し続け,最近15年間の累積沈下量の最大値が147cmにまでなった。濃尾平野では,伊勢湾台風の大災害を契機にして,地盤沈下の実態をつかむべく,建設省,愛知県,三重県等により,水準測量の強化,地層別の圧縮量や滞水層の水圧変化の状態を知るための地盤沈下観測井の設置,地下水揚水量の調査等が進められてきている。本文では,これらの調査資料に基づき,濃尾平野の地形と地質構造,地下水の利用状況,地下水位及び地盤沈下の傾向,地盤沈下の解析について述べている。圧密/井戸/洪積層/地盤/水位低下/測定/地下水/地質学/沖積層/沈下L0056碁昔塒井戸/現地調査/洪積層/地盤/水位低下/沖積層/沈下/物理地下探査」 「「0057A6/B40059A9伊豆大島近海地震の災害復旧坂部好叙・瀬古 誠土と基礎(1978.9)Vo1.26,No.9,pp.25∼34,図・10,表・1,写真・6京都大学土木系学科における土質工学と教育赤井浩一土と基礎(1979.4)Vo1.27,No.4,pp,3∼6,表・1,参文・2 1978年1月14目工2時24分ころ,伊豆大島近海を震源とするマグニチュード7.0の地震及びその後の余震により,伊豆半島の道路は県の管理する天城越えの伊豆中央幹線道路である主要地方道修善寺下田線をはじめとして交通が途絶するなど甚大な被害を受けた。被害箇所の特徴は,道路沿い山腹斜面の大規模な崩壊が目立ち,特に隣接部やその上方はかなり広範囲にわたりき裂や段差を生じ地盤がゆるみ不安定な状態を呈している。そして地震後の降雨により更に破壊が進んだ新たな崩壊が発生したりしている。現道で復旧する場合の復旧計画の基本方針を示すと共に,現道の復旧が不可能と考えられる箇所については橋梁により道路のつけ替えを行い崩壊箇所とその周辺の地盤のぜい弱化が著しい区間ではトンネルなどによりつけ替え改良復旧が示されている。又,被害の激甚であった保善寺下田線の大規模な被害箇所の状況,地質調査の結果などから決められた復旧計画の数例などについても紹介している。 京都大学工学部土木系学科(土木工学科・交通土木学科)における土木教育の特徴として,(1)多人数教育,(2)学部一大学院一貫教育,(3)教養課程完全2年制の三つを挙げ,その教橋梁/地震/地すべり/事例/壁/重路/トンネル/防護工事室内実験/土質力学〔一般〕贈0060暑育理念を中心に解説を行った。特に,1学年120名の学生を必修科目として教えるr土質力学及び演習」の授業方法と,「土質実験」の考え方について記している。すなわちジ前者では講義を大講義室で行い,各章が終わったところで土質演習があるが,このときは学生を4班に分け,4人の教官が約30名ずつの各班を分担し,小講義室で演習を一斉に行う。又,後者のr土質実験」では二つのサブクラス編成とし,1回135分の実験を授業する。実験項目は,物理試験・透水試験・圧密試験・一面せん断試験・一軸圧縮試験・三軸圧縮試験・土圧測定であって,求められた土質パラメーターの意味と各パラメーター相互聞の関連性や,それらの実際設計問題への適用法などを考察させる。本文では更に,土質関係教科の内容を紹介し,結びとして現今の土木技術者に対する要望を述べている。1陸0058B4/C9/E3宮城県沖地震の被害状況と地盤特性奥津春生土と基礎(1978,12)Vo1.26,No、12,pp41乍17,図・14,表・1,写真・5,参文・4M.1.T(マサチュセッツ工科大学)における地盤工学に関する教育バンマルク(Erik Van Marcke)・ラッド(Charles C・Ladd),松尾 稔訳土と基礎(1979.4)Vo1.27,No,4,pp。7∼11 1978年6月12日に発生した地震(震度V,M富7,4)は,震度Wに近い強さ(地下1階306 本文は,マサチュセッツ工科大学(M.1.T.)における地盤工学関係の教育と研究課題を概括的に紹介したものである。先ず教育の関係としては,大学院コースと学部コースに分け,それぞれの学生数,学位や資格を得るための必要事項や単位数について説明し,ついで開講されている地盤工学関連科目の説明がなされている。設定されている科目数は,学部コースが3,大Ga1)であったため,従来みられなかった地盤種別に対する反応がみられた。特に被害が集中したのは第4種地震で,平野部では,・泥炭を主とする軟弱地帯に,丘陵部では,宅地造成法施行前に傾斜地を階段状に整地した住宅団地のうち,中・下段の厚い盛土帯に大きな災害が発生した。又,第3種地盤である臨海沖積平野の砂地盤(砂・礫・粘土互層)でも,中・高層建物の不等沈下が目立った。これに対して,第三系(中新∼鮮新統)の岩盤で代表される丘陵地の第1種地盤や,段丘砂礫と岩盤(第三系鮮新統)が一体になっている旧仙台市街地では被害が軽かった。以上の地盤種別と地質層序・亙値との関係や被害集中度と構造線(断層線・とう(擁)曲線)との関係,特に構造線に支配されて生じた平野部の厚い泥炭図の存在,丘陵部の急な谷地形・ゆう(湧)水。低湿地の分布状態を解説した。又,災害を進行させた雨水の浸透・風化・地下水の問題にも触れた。貫入試験/地盤/震害/断層/地下水/地質学/土地造成/風化/分類LA6/A9装塒学院コースが13であり,それぞれの科目の担当教官名も併記されている。そして,これらの背景となっている教育のフィロソフィーが述べられている。その後に,レベルの高い教育はレベルの高い研究成果に支えられて始めて可能であるから,常に高いレベルの研究活動を維持する努力が必要である点を強調レ,最近のM・L T・での研究活動を紹介している。主要な研究課題を17題挙げ,主たる研究者名と共に,その研究内容と工学的意義を簡単に説明している。土質力学〔一般〕嶺」 「「0061A90063C6/D1工業高専における土質工学教育の現状飯竹置夫土と基礎(1979.4)Vo1.27,No.4,pp.13∼16,図・2,表・1,参文・3土質調査に於ける二つの新しい試みに就て森  博土と基礎(1953.4)Vo1.1,No.1,pp.25∼31,図・10,表・2,参文・3 主として(1)工業高専における教育の特色,(2)土質工学に関連する科目のカリキュラム,(3)土質工学の効果的教育の3点から工業高専における土質工学教育の現状について述べている。(1)では高専の特色として5年間の一貫教育,一般科目と専門科目のくさび形配置,専門科目,特に実験実習,設計製図の重視について,(2)では土質工学の基礎から応用までを教えるには授業時間数不足であること,土質実験での試料の確保,原位置試験が難しいことについて,(3)では学生へのアンケート結果を基にして,彼らがどの程度土質工学という学問に対して理解し,興味を持っているかについて分析すると共に,それに対する対応策について述べている。このためには先ず土木工学における土質工学の重要さを認識させると共に土の複雑さを理解させることが必要である。又,効果的な教育方法と一して現場の状態を映画やスライドで見せる視聴覚教室,現場見学,講議と模型実験とを有機的に結合させ原理の理解を深めざせる,実際の設計例を演習させること,などを提案している。 本報告は深層土質試料採取法と標準打込試験と土質定数について述べている。先ず試料採取機の変遷を著者らの試作を通して述べ,器具の特徴も併記されている。層序の判断のみならコアボーリング工法で良いが,乱さない土質試験を行うのは不適である。そこで,改良努力の結果,ドライサンプラー,固定ピストン型シンウォールサンプラー,標準スプーンサンプラーが作られ高い性能を得た。しかし深層の場合,Osterberg教授の考案による水圧式サンプラーを使い,100mまでの不かく乱試料を採取した。次に,在来の打込試験はせん断抵抗の相対的変化を知り得るのみで不確実な調査とされていたが,小型のスプーンサンプラーを打込む標準打込試験は土も採取できるので,貫入抵抗や地盤支持力の大略を判定することができる。すなわち著者らの実験結果として,(1)打撃数は砂の内部摩擦角の増減に従って増減する数値である。(2)打撃数と土質の相関性の対応ができる。(3)打撃数と圧縮強度の関係でテルツァーギの実験値の適当性を確認できると同時に日本の土に見られる特性も判明できる。(山内)5一【露臣勢謹畑一軸圧縮試験/サンプリング/試験装置/沖積層/分類土質力学〔一般〕/模型実験早一0062A90064C7工業高校における土質工学と教育原田静男土と基礎(1979.4)Vo1.27,No.4,pp.17∼19,図・3,表・3簡便なる張力計及ぴそれによる現場試験について長谷川源太郎土と基礎(1955.1)Vo1.3,No.8,pp.15∼19,図・11,表・5 学習指導要領の変遷と工業高校における土木科の教育内容の推移を明らにすると共に・土質工学の指導内容について詳細に述べている。又,土質実験の実験項目・履修時間・設備の利用について,図により現状を報告している。 更に,土質指導上の問題点をあげ,多様化する生徒に対する指導効果を上げる方策として次 工事現場などでロープの張力を測定するための張力計を製作した。本器は作業中のロープに容易に取り付けられるばかりでなく,そφ測定には技術や熟練を要せず,現場の作業者の手で行えるように簡便かつ堅ろうである。測定はロープのたわんだ量と,たわませるに必要な力をそれぞれスクリューについている物差しと力量計の指針から読み取る。その結果,簡単なカの釣り合いの関係から張力が算出される。本器をシヤレッグクレーンの控え索の張力試験に使用の3項目を提示している。 (1)圧密・土圧などの理論の模型実験による指導r (2)実験実習を基調とした教科指導 (3) 知的な実習から開発的学習への切り換え曲醸謝瞭ヰv斗噛て、して,スクリューを60mmまで上下させて,移動量が10mmになるごとに力量計の読みを採ったところ,スクリューを上下中に,力量計の読みがループを描いた。このループは主にロープを曲げたり,伸ばしたりする際の素線間の摩擦力によるもので,ロープの曲げ伸しにより正負の値をとりその大きさを等しいと考えれば,このループの中央を通る直線を引いて,この直線が図の原点を通るように平行線を引けば,張力のみによるたわませ量とその力の関係を知ることができる。本器は,この他に数例の張力測定に使用し,十分に実用的であることが分かった。(市原)測定/摩擦圧密/室内実験/土圧/土質力学〔一般〕/模型実験L」
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)2.現地調査
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 16〜59
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57958
  • 内容
  • 「「0061A90063C6/D1工業高専における土質工学教育の現状飯竹置夫土と基礎(1979.4)Vo1.27,No.4,pp.13∼16,図・2,表・1,参文・3土質調査に於ける二つの新しい試みに就て森  博土と基礎(1953.4)Vo1.1,No.1,pp.25∼31,図・10,表・2,参文・3 主として(1)工業高専における教育の特色,(2)土質工学に関連する科目のカリキュラム,(3)土質工学の効果的教育の3点から工業高専における土質工学教育の現状について述べている。(1)では高専の特色として5年間の一貫教育,一般科目と専門科目のくさび形配置,専門科目,特に実験実習,設計製図の重視について,(2)では土質工学の基礎から応用までを教えるには授業時間数不足であること,土質実験での試料の確保,原位置試験が難しいことについて,(3)では学生へのアンケート結果を基にして,彼らがどの程度土質工学という学問に対して理解し,興味を持っているかについて分析すると共に,それに対する対応策について述べている。このためには先ず土木工学における土質工学の重要さを認識させると共に土の複雑さを理解させることが必要である。又,効果的な教育方法と一して現場の状態を映画やスライドで見せる視聴覚教室,現場見学,講議と模型実験とを有機的に結合させ原理の理解を深めざせる,実際の設計例を演習させること,などを提案している。 本報告は深層土質試料採取法と標準打込試験と土質定数について述べている。先ず試料採取機の変遷を著者らの試作を通して述べ,器具の特徴も併記されている。層序の判断のみならコアボーリング工法で良いが,乱さない土質試験を行うのは不適である。そこで,改良努力の結果,ドライサンプラー,固定ピストン型シンウォールサンプラー,標準スプーンサンプラーが作られ高い性能を得た。しかし深層の場合,Osterberg教授の考案による水圧式サンプラーを使い,100mまでの不かく乱試料を採取した。次に,在来の打込試験はせん断抵抗の相対的変化を知り得るのみで不確実な調査とされていたが,小型のスプーンサンプラーを打込む標準打込試験は土も採取できるので,貫入抵抗や地盤支持力の大略を判定することができる。すなわち著者らの実験結果として,(1)打撃数は砂の内部摩擦角の増減に従って増減する数値である。(2)打撃数と土質の相関性の対応ができる。(3)打撃数と圧縮強度の関係でテルツァーギの実験値の適当性を確認できると同時に日本の土に見られる特性も判明できる。(山内)5一【露臣勢謹畑一軸圧縮試験/サンプリング/試験装置/沖積層/分類土質力学〔一般〕/模型実験早一0062A90064C7工業高校における土質工学と教育原田静男土と基礎(1979.4)Vo1.27,No.4,pp.17∼19,図・3,表・3簡便なる張力計及ぴそれによる現場試験について長谷川源太郎土と基礎(1955.1)Vo1.3,No.8,pp.15∼19,図・11,表・5 学習指導要領の変遷と工業高校における土木科の教育内容の推移を明らにすると共に・土質工学の指導内容について詳細に述べている。又,土質実験の実験項目・履修時間・設備の利用について,図により現状を報告している。 更に,土質指導上の問題点をあげ,多様化する生徒に対する指導効果を上げる方策として次 工事現場などでロープの張力を測定するための張力計を製作した。本器は作業中のロープに容易に取り付けられるばかりでなく,そφ測定には技術や熟練を要せず,現場の作業者の手で行えるように簡便かつ堅ろうである。測定はロープのたわんだ量と,たわませるに必要な力をそれぞれスクリューについている物差しと力量計の指針から読み取る。その結果,簡単なカの釣り合いの関係から張力が算出される。本器をシヤレッグクレーンの控え索の張力試験に使用の3項目を提示している。 (1)圧密・土圧などの理論の模型実験による指導r (2)実験実習を基調とした教科指導 (3) 知的な実習から開発的学習への切り換え曲醸謝瞭ヰv斗噛て、して,スクリューを60mmまで上下させて,移動量が10mmになるごとに力量計の読みを採ったところ,スクリューを上下中に,力量計の読みがループを描いた。このループは主にロープを曲げたり,伸ばしたりする際の素線間の摩擦力によるもので,ロープの曲げ伸しにより正負の値をとりその大きさを等しいと考えれば,このループの中央を通る直線を引いて,この直線が図の原点を通るように平行線を引けば,張力のみによるたわませ量とその力の関係を知ることができる。本器は,この他に数例の張力測定に使用し,十分に実用的であることが分かった。(市原)測定/摩擦圧密/室内実験/土圧/土質力学〔一般〕/模型実験L」 「「0065C5/C60067C6/1)6船上ボーリンケの実施例中島保治土と基礎(1955.7)Vo1.3,No.10,PP.32∼36,図・9試験供試体におよほすサンプリングの影響について山口英太郎・難波直彦・永石義隆土と基礎特集号(1960.2)No.2,pp.55∼57,図・4,表・2 本文は,干拓地等における軟弱地盤調査のための船上ボーリングの実施例の報告である。ボーリング船には単船式と複船式があり,前者は河川・港湾・湖沼等風浪の少ない地域で,後者は海岸等のように比較的風浪のある地域で使用される。単船式を例にとれば,上甲板張の捨土船を使用することができ,普通この船には三方又は四方やぐらが組立てられる。やぐらの高さはロッド2本(6m)が一度に引き抜けるだけの高さが必要である。作業に当たっては,シンゥォールサンプラーを使用して,自然試料をかく乱しないように注意深く採取した。サンプラーチューブを取り外したのちは,直ちにその両側をパラフィンで固定し,テープで目張りをした。なお船上ボーリングを行う場合の人員は一般に技工1名,助手1名,人夫4名 (船頭を含む)である。平均1目の掘進量は4∼6m程度で計画しておけぱよく,掘進で土層を調べてゆくだけの場合は1日に20mぐらいは可能である。干拓堤防では200∼500m一を越えない間隔で調査し,50∼200mの問隔ごとに柱状を調べて標準打込試験を併用してゆくことが望まし 固定ピストン型シンウォールサンプラーを使用しかく乱の影響を受けやすい軟弱沖積粘土のい。て市原)サンプリングについて述べている。使用したサンプラーチューブの内径は50mm,60mm,75mmの3種類である。サンプラーチューブ内の強度が,上端部で25㎝ほど,下端部で5∼10cmほどの区間で低下していることが認められた。下端部の乱れがHvolslevの報告にくらべて短い範囲でしか生じていないのは,有明粘土が軟弱で引上げの際の乱れが少ないためと推論している。試料の大きさによる強皮の違いは,3種サンプラー径につき無成形のものと,、成形して乱れた部分を取除いたものとの比較を行い,成形したもののほうが10∼50%ほど高い強度を示すことを明らかにしている。又,試料土の保存期間の相違による強度変化は.サンプリング時の影響よりはるかに少なく,ここでは考慮するに及ばないことを指摘しているが,一旦開封したものは,その後の含水比の変化が大きいので,できるだけ早く処理すぺきであるとしている。又,本文で示した密封運搬法を使用すれば,運搬上の影響を避けることができるとしている。(土岐)∼1海底土/サンプリング/事例/軟弱地盤/ボーリング曲聲盤瞬一軸圧縮試験/鋭敏性/サンプリング/試料/試料の乱れヰ0066C60068vC6/C8/D6シンウォールサンプラー内の試料押抜き方法の一試案浅川美利土と基礎(1958.10)Vo1。6,No,5,PP.28∼31,図・4,表・2,参文・3八郎潟におけるサンプリング試験について小川泰恵・藤田則之・横田正夫土と基礎特集号(1960。2フNo.2,PP.58∼63,図・11,参文・2 電気浸透の原理を応用してシンウォールサンプラー内の土を押し抜く方法について述べ,その方法の可能性と適用性について検討したものである。粘性土の多くは,土とサンプラーとの間に生ずる周辺摩擦が大きいため,サンプラーから容易に取り出せない。この周辺摩擦を何らかの方法で除去してやれば,試料を容易にとり出せるわけである。そこで電気浸透の原理を応用することを試みている。この方法で最も問題となる点は,サンプラー内面付近の土の含水変化が生ずる点であるが,実験によると,実用上支障ないものであることが分かった。ただし,いかなる種類の土に対しても本法が適用できるというのではない。すなわち,土の種類や含有されている水の性質などによって電気浸透効果が変わるので,摩擦軽減を浸透に依存している本法は,それらの条件の違いによって有用度が異なるであろう,と述べている。(西田) 固定ピストン型シンウォールサンプラーを使用し,八郎潟一帯に堆積する沖積粘土のサンプリングに伴う問題を検討したものである。先ずサンプリングに先だち予備試験を行いチューブ内の卯の分布が,連続的であり,含水比の変化がないかぎり一軸試験までの時間と卯の値は無関係であることを確認した上で,サンプラー径,サンプラーからの試料の取出し方法,匁ロ形状及び供試体のトリミングの影響等について本試験を行った。チューブ内の一軸圧縮強さσ。は,匁口より上部にゆくに従い低下すること,供試体径,サンプラーからの試料の取出し方による⑳の変化はないが,トリミングの有無については,トリミングしたほうが強度が大きくなることを指摘している。サンプラー純長については,特に軟弱粘土の場合には,研P雪15くらいに取ったほうが良いと指摘している。最後に,サンプラーの径は,大きいほどよく,膨張性の粘土では内径比の大きいものがよいとし刃口形状は,新型のほうを採用すぺきである純v、としている。(土岐)含水量/サンプリング/電気浸透L一軸圧縮試験/鋭敏性/サンプリング/試料/試料の乱れ旨」 「「0069C6/D60071おC6/D6粘土の乱さない試料採取に関する2・3の試験について福岡正己・中神昌彦土と基礎特集号(1960.2)No.2,PP.64∼68,図・6,表・2,写真・4泥炭地における3吋固定型シンウォールサンプラーの実用性について 土の試料採取は,十分慎重に行わなければならないばかりでなく,試料を供試体として成形するまでに受ける悪影響についても十分な考慮を必要とするものである。そこで本研究は,多くの影響因子の一つであるシンウォールサンプラーのクリアランスについて検討したものであるが,技術的な問題と,地盤の複雑さのためその検討を行うことはできなかった。しかしシンウォールサンプラーチューブ内の試料は,上下端でかなり乱されているが真ん中の試料は良好であることを確認した。又,.試料の成形に関しては,成形して乱された部分を除いた方がかなり高い強度を示すことを明らかにしている。更にフォィルサンプラーと通常のシンウォールサンプラーを用いたサンプリングの比較から,十分な知識と技術がなければ,高級なサンプラーを用いた結果が在来の方法によるものよりも,かえって悪いことを述べている。最後に,さ細な注意と技術が,試料を乱さないように採取することに大きな影響を及ぽすことを指摘して論 3in固定型シンウォールピストンサンプラーを使用して泥炭を乱さない状態で採取する条件について述べたものである。先ず試料を採取した泥炭の原位置強度を,数種類のコーンペネトロメーター及ぴベーン試験機を用いて試験し,その結果を比較している。サンプリングについては,試料採取比(実際にとれた試料長と押込長との比)を試料の乱れを示す一つの尺度と考え,これと採取深度との相関性について検討している。すなわち3.5m以上では,95%以上の試料採取率が得られ,2.5m以上では,採取回数のうち9割までが95%以上を示していることが分かった。そこで,試料採取に当たって許容される採取変形率のとり方については,種々論議のあるところではあるが,個々の採取率が90%を下回ることなくしかも採取率95%以上のものが全体の9割を占める程度に制限するとすれば,石狩周辺の泥炭地盤で乱さない試文を結んでいる。(土岐)までは・ピット掘削・直切切出法によるべきと述べている。(土岐)大平至徳土と基礎特集号(1960・2)No・2,pp・74∼81,図・17,表・3,参文・5料を採取するためには,サンプラー深度を2m以上とするのが良いと考えた。又,深さ2m心Dl曲港謎陽現地調査/サウンディング/サンプリング/試料の乱れ/軟弱地盤/有機質土一軸圧縮試験/サンプリング/試料の乱れヰ0070C6/D6サンプりングに関する2・3の問題柳瀬重靖・藤下利男土と基礎特集号(1960.2)No.2,pp.69∼73,図・10,表・2 構造物の設計に際し,現場でシンウォールサンプリングを行いその強度を基準とすることがあるが,サンプリングの良否は設計上に多大な影響を与える。そこで本論文は』サンプリングに伴う2・3の間題について述べ,実例についてこれを検討したものである。コアーバレル内の土の強度が下端ほど低い傾向については,採取に伴う応力の減少による膨張並ぴにその際のかく乱によるものと説明している。又,試料採取後,半目以上たってから行った試験の強度は,採取直後の1/2になり得ることを指摘している。又,採取後の膨張を押えるという意味で少なくとも土かぷり重量以上の強度のシールの使用をすすめている。更に300m程度までの深さの試料の採取に成功した実際例の結果を述べて採取された試料が受けたかく乱の程度の評価法,あるいは,この補正法の研究の必要性を説いている。この他,サンプラーの一般的注意事項を挙げ,現在では注意深いサンプリングによって実用上差支えない程度で原位置強度の試験ができるとしている。(土岐)0072てc5/c6/c7純日比谷粘土のサンプリングについてv森博,鷹野昭治,小松幹男、土と基礎特集号(1960.2)No.2,PP.82∼89,図・11,参文・4 試料採取法の違いが試料に与える乱れの程度を目比谷粘土について比較した報告である。日比谷粘土について概説したあと,本実験に使用したサンプラーとサンプリング法を説明し,試料の乱れを力学的性質の差で判断するため一軸圧縮試験と圧密試験を実施して,その結果を詳細に検討している。又,試料の採取時だけでなく成形に基づく乱れも検討し,更に地表面でのモールドやスコップによる採取とシンウォールチューブによる場合の乱れの比較を行っている。以上によって著者らの得た結論は次のようである。(1)面積比7%,クリアランス比0.7∼1.5%のサンプラーで採取した径75cm,長さ85㎝の試料は上下端を15cmずつ切取れば乱れた部分を取除ける。(2)乱された土の一軸圧縮強さ及ぴ破壊ひずみのばらつきは試料の乱れを判定する規準となる。(3)チューブからの試料押出しは採取後なるべく早く行うのがよい。(4)圧密特性は試料の乱れの特別法としては一軸試験ほど鋭敏でない。(5)モールドで採取した試料の一軸圧縮強さはばらつきがあるが,平均値はチューブサンプルの場合と一致する。(北郷)圧密試験/一軸圧縮試験/応カーひずみ曲線/サンプリング/試料の乱れ/膨張L圧縮強さ/圧密/圧密試験/一軸圧縮試験/応カーひずみ曲線/サンプリング/試料/試料の乱れ/ひずみ/ボーリング」 「「0073C5/c6/C7/H40075C6/c9林裕貴土と基礎特集号(1960.2)No.2,pp・90∼93,図・6試料採取に伴う乱れについての考察佐藤 勇・相宮邦利・牧.省吾土と基礎(1960.10)Vo1.8,No.5,PP.4∼9,図・9,参文・3 鉱さいダムの築造,維持,改修等に関する一般的な説明を行った後,その内部に堆積した鉱さい試料の採取法の過去と現在及び将来に対する希望を述べたものである。現行の方法は・先ず,スゥェーデン式貫入試験とベーン試験による予備調査で採取位置を定めた後・ウォッシュボーリングを使いボーリングを行うが,その密度は時間と経費の関係から一ダム当たり10内外であるとしている。サンプラーには固定ピストン型を使っているが,チューブの内面が腐食したり,採取の状態と内容物を外部から観察できないなどの欠点があるので,内管に透明プラスチックを使った二重管式サンプラーが望ましいとしている。実際のサンプリングに際しては,地下水面下の砂のサンプリングが困難であることなどを挙げている。試料の運搬に際しては,ゆるい試料の多くがチューブ内で変状して,空隙が生じたと述べている。又,運搬が完全でも,試料の押出し後に脱水変形等の不都合があるとしている。今後の希望として,信頼性の高い原位置試験法の確立を挙げ,その一つとして現位置での密度試験を挙げている。(北郷) シンウォールサンプラーを用いて採取した軟弱地盤の試料から得られる一軸圧縮強さ,圧縮ひずみには,地盤の強度の局部的変動よりも採取に伴う乱れの影響が大きく表われた。このことについて,瀬戸内海での舟上からのサンプリング実施例から考察したものである。1本のシンゥーオルサンプラー内の一軸圧縮強さは,上下端で極端に小さく・中心部よりやや下側で最大値となる弓型分布を示した。これから,乱れの鼠的評価は不可能であるが,総合的な判断から乱れの大小は推定できるとしている。又,サンプラー内の弓型の強度分布も土質特性に応じて種々のパターンに分類され,乱れの程度も,土質特性の影響が大きいことを示している。これより,各土質特性に適合した形状並びに寸法のシンウォールチューブを選ぷことはもちろん土質特性に応じて,サンプラーの挿入及ぴそれ以前の操作に工夫をこらすことが・乱れの影響を最小限にくい止めるため必要であると指摘している。更に,設計強度算定の場合,乱れの影響を考慮した設計強度の算定に心がけるべきであると述べている。(北郷)鉱さいダムにおけるサンプリングに一貫入試験/原位置試験/サンプリング/試料の乱れ/坐/ボーリング圧縮強さ/一軸圧縮試験/海底土/サンプリング/試料の乱れ/軟弱地盤/粘性土/ベーンせん断試験00740076曲達闘餅ヰC5/C6/C7ボーリンケとサンプリング陶山国男,大矢 暁土と基礎特集号(1960.2)No.2,pp.94∼101,図・2,写真・1,参文・8 この論文は,サンプリングにおける試料の乱れの原因あるいはこれを少なくするための方法手段を論述したものである。サンプリングのいかなる過程において,試料の乱れが生ずる危険があるかをその作業順序に従って,次に示す4つに区分して説明している。(1)サンプリング前の孔底の乱れ,(2)サンプラーを地盤に押込む時に生ずる土の乱れ,(3)サンプラーを引揚げる時に生ずる試料の乱れ,(4)サンプラーを引揚げた後,試験するまでに生ずる乱れ,特にボーリング操作の重要性とサンプリングの現場担当者と室内試験担当者との有機的連絡の必要性を強調している。次に主な論点を挙げる。(1)ボーリングは,段取の良否が調査結果に大きな影響を与えるので重要である。(2)ポンプはボーリング上,必要不可欠なものであるが,サンプリングに際しては,使用をあやまると凶器となる。(3)チューブ先端の土は引揚げ時に,複雑な応力状態となり,乱される可能性が大きい。(4)試料の保管は体積変化をなくし,振動,温度変化,水分の移動を防ぐことが重要である。(北郷)vC6/D6斗てサンプリングに関する研究(その1)(シンウォールサンプリング中に生ずるサンプラーの変形、について)小泉安則・酒井左武郎・大槻朝雄土と基礎(1962.4)Vo1.10,No.2,PP,3∼13,図・17,表・1,写真・5・参文・6 サンプリング中のチューブの変形は試料を乱し強度低下を生じさせる。本論文はシンウォールサンプラー(直径76mm,肉厚1.2mm)について,試料採取時に生ずるサンプラーの変形や傾斜を実測し,変形の機構や試料の乱れへの影響を考察したものである。試験地盤は東京砂層の上部の沖積粘土層,シルト層の36mで,実験はサンプラーヘッドの上部に傾斜計をつけ,チューブにはポリエステルゲージを貼付した。又,現位置ベーンせん断試験と採取試料の一軸圧縮試験の比較による試料の乱れの程度を調べた。その両者のせん断強さの比を乱れ度とすると,値は1.2∼1.5の範囲にあり,深くなるにつれ増大する。押込みカは土のせん断強さにほぽ比例する。深さ18mまではτ一〇.4∼0.6kgf/cm2で押込み力は300kgf程度であるが,深さ28mでは,0.95kgf!cm2になり,押込み力は2,000kgfに達してロッドは高次の座屈を生ずる。ロッドの湾曲のためサンプラーが傾斜して押込まれる実態が明らかにされ,サンプラー変形の機構が考察された。そしてその変形が試料の乱れの大きな原因となることが明らかにされた。(東山)原位置試験/サンプリング/室内実験/試料/試料の乱れ/ベントナィト/ボーリングLサンプリング/試料の乱れ/べ一ンせん断試験/ボーリング/野外試験這」 「「0077C5/C60079C6Soil and FoundatiQn(1962,5)Vo1.2,No.2,pp.35∼50,図・3,表・3,参文・7チュウ積粘土のサンプリングに関する研究(第一報)藤下利男,松本一明,堀江宏保土と基礎(1966.6)Vo1.14,No.6,pp.7∼13,図・20,表・2,参文・3 ボーリングに始まって,実験室で試料を押し出すまでの過程のうちで,どのようなところに試料の乱れが生じる危険(要素)があるかを分析し,そのなかで,特にボーリングの重要性及び現場担当者と室内実験担当者との有機的連絡の必要性について述べている。試料の乱れを生ずる要素の分析では,作業の順序に従い,次のように区分している。(1)サンプリング前の孔底の土の乱れ,(2)サンプラーを地盤に押込む時に生ずる土の乱れ,(3)サンプラーを引揚げる時に生ずる試料の乱れ,(4)サンプラーを引揚げた後,試験するまでに生ずる試料の乱れを挙げ,それぞれについての原因と対策を提案している。最後に,サンプリング結果の検討で現場担当者による試料の観察と記載項目及ぴ試験担当者による試料の観察と記載項目をいっしょにまとめたサンプリングカードを提案し,従来,比較的軽視されていたサンプリングにおけるボーリングの重要性と現場担当者と試験担当者との情報交換の必要性を強調している。(山内) 粘性土の乱さない試料を採取する場合,サンプリング方法,サンプリングチューブの寸法や材質の違い,更にサンプリングを行う人の技術によって土の強さの測定値が大きく影響される。本文はサンプリングの規準化を目的に,まずサンプリングの方法及びチューブの寸法や材質などを主体とした見地から実地試験を行い,その結果及びそれに対する検討結果を報告している。なお実地試験は岡山県錦海湾の干拓地で行われた。試験結果は次のようである。(1)サンプリングチューブの直径は内径75mmのものでも良好な試料を採取することができる。又,長さは120cm以下が妥当である。(2)材質は,真ちゅうよりも剛度が大きくさびにくいステンレス鋼がよい。(3)引き抜き方法よりも追切り方法の方がよい結果を得る。(4)ボーリング孔の間隔は5m以上あれぱよい。(5)チューブの厚さは,真ちゅう製で1.5mm,ステンレス製で1.3mmが妥当と考えられる。(6)10年前に行った同場所でのボーリング結果と比Signi£cance of Boring in Sa皿pling(ボーリングとサンプリングの意義)陶山国男・大矢暁8べて,技術の向上が見られた。(網干)卜o巳一曲達髄蹴一軸圧縮試験/機械/サンプリング/試料の乱れ/事例/野外試験基準/サンプリング/試料の乱れ/ボーリング尊0078C5/C6サンプリングに関する研究(その2)(シンウォールサンプリング中に生ずる試料のネジレについて)小泉安則,大槻朝雄,伊藤幸爾郎土と基礎(1964.12)Vo1.12,No.12,pp,17∼23,図・10,写真・2,参文・1 一般に乱さない試料の採取方法として(固定ピストン式)シンウォールサンプリングがある。この方法はサンプラーを地中に挿入した後,サンプラー内の採取試料と自然地盤との縁切り操作として2,3回サンプラーを回転させている。このような縁切り操作は採取試料にねじれを与え試料のかく乱の一因となると考えられる。本文はつめを取り付けたサンプラーにより試料を採取し,そのつめ跡を見ることにより貫入中及び縁切り操作によるサンプラーの回転が試料に与えるねじれの程度を調べている。実験の結果,サンプリング中には試料に相当のねじれが生じる場合のあることを明らかにしている。縁切り時の回転によるものは,多くの場合,刃先部分から約30cmにわたって平均6。程度のねじれが生じている。サンプラーの貫入によるものとしては,ロッドが上部で固定されている場合は回転は生じないが,固定されていない場合はサンプラーが回転し,これによる試料のねじれは最大12%のせん断ひずみを生じ無視し得0080vC6純Mゆるい砂のサンプリングについて後藤正司土と基礎(1967.5)Vo1.15,No,5,PP.25∼28,図・8,表・2,写真・2、 地震動により砂層内の間隙水圧が上昇し,砂厨が流動化することは室内実験でも認め得る現象である。又,このような流動化現象は比較的浅い層内で,しかも1ぜ値が10以下のゆるい砂層に起こるという見当もついてきた。しかしゆるい砂層の密度がどのような値であるかは,信頼し得るサンプリングによって初めて分かるものである。このような要請から,ゆるい砂のサンプリングについて各種サンプラーを用いた現場試料採取試験を行い,その結果について比較検討を加えた。試料採取テストは新潟県東港臨海工業地点で行い,同地点の土質は小礫混じり砂であった。その結果フォイルサンプラーによる試料採取は不可能であったが,他の3種類のサンプラーではおよそ80%以上の採取率を得た。このような結果について種々検討を加え,サンプリング過程における注意点としてサンプラーの引上げ時間,材質,長さを指摘し,又,スライム除去に使用する泥水について比重,循環方法に関する研究の必要性,各種サンプラーの改良点を述ぺている。(網干)ない量であることが分かった。(網干)サンプリング/試料の乱れ/事例/粘性土/ポーリングL間隙圧/原位置試験/サンプリング/砂/比重/密度」 「「0081C3C60083・コンポジットサンプラーの試作研究陶山国男,大矢 暁,伊藤徳二郎土と基礎(1967.11)Vo1.15,No,11,pp.15∼20,図・2,表・1,写真・2,参文・9ゆるい砂のサンプリング後藤正司土と基礎(1968.8)Vo1.16,No.8,pp・19∼25図・6,表・5,写真・1工,参文・1 消耗度の高いシンウォールサンプラーの不経済性を検討し,反復作用可能なサンプリングチューブを内蔵した二重荷式のコンポジットサンプラーを試作し現場試験を行った結果が報告されている、乱さない試料を採取するサンプラーの条件として現在,チューブの断面積比が小さいことを一つの条件とするボシュレフの考え方と,逆に断面積比は問題にする必要はないとするカルステニアスの考え方がある。シンウォールサンプラーは前者,うンポジットサンプラーは後者の考え方を適用したものである。シンウォールではチューブが薄肉のため土の強度が大きいとチューブが変形し試料を乱してしまう。又,コンポジットサンプラーは,引き揚げ時にセストンを固定するコーンクランプ装置がっいていない。つまり,引き揚げ時の試料の脱落防止は,チューブと試料の摩擦力だけにたよっているため,低粘着力の土では脱落気味となり試料が乱れることになる。従って,粘土分が多くぜん断強さの大きい土に対してはコンポジット,シルト質で低強度の土に対してはシンウォールを用いた方が乱れの程度の少ない試料を採取で シンウォールサンプラーによるゆるい砂のサンプリングはナンプラーの気密性が十分でないと,衝撃などによって試験あ脱落が多い。試験の脱落を防止する方法として, i)エアカーテンアダプタr ii)コアキャッチャr iii)エアチュ‘ブ式ピストン,iv)薬液注入を考案し,室内の土槽でサンプリングのテストが行われた。エァカーテンアダプターはサンプラーの下端にできる空気膜で,コアキャッチャーは空気でふくらませたゴム膜で,エアチューブ式ピストンは従来のピストシの気密性を高め,薬液注入は試料下端を固結させることで,それぞれ試料の脱落を防ぐ方法である。室内実験ではそれぞれに問題点があるが,かなりの効果が認められた。又,フリス型のサンプラーにエアカーテンアダプターをつけたものと,従来の固定ピストン式シンウォールサンプラー,ビショップサンプラーとで野外実験により比較したが,送気と衝撃に注意すればフリス型にエアカーテンアダプターでは92.5%の採取率があげられ,構造と操作の点からこの方法がかなり有効なサンプリング方法といえる。(市原)きるということが述べられている。(西田)国1曲巻サンプリング/砂/ボーリングサンプリング/試料の乱れ/シルト/粘性土闘國ヰ0082C6サンプリングチューブの材質について大矢 暁・関 信雄・鈴木勝男土と基礎(1968.8)VoL16,NQ.8,pp・3∼7,図・6,表・5,写真・1,参文・9 硬質な地盤や深い地盤のサンプリングで押込み中にサンプリングチューブに起こる変形は試料を乱す可能性が強い。サンプリングチューブの変形は材質と剛度に関係があり,試料の乱れの少ないサンプリングができるように,チューブの材質及び肉厚と剛度の関係が室内実験によって明らかになった。供試体として真ちゅう,鋼,ステンレス鋼,アルミニウム合金の4材質につき,内径75mmで肉厚を変化させた幅1cmのものが用いられ,試験はリング状供試体に軸方向圧縮力を加え,荷重と変形の関係が求められた。チューブ剛度に与える影響は材質にくらべ肉厚の要素の大きいことは理論的に明らかであり,試験結果でもこのことが確かめられた。サンプリングチューブとして用いる材質は剛度の高いものが望ましく,ーステンレス鋼,鋼,真ちゅう,アルミ合金の順で優れている。特に硬質な地盤,深い地盤には考慮する必要があり,内径75mmのチューブの肉厚を試験結果などを考え,地盤の一軸圧縮強さと対応させて真ちゅうとステンレス鋼について示してある。(市原)サンプリング/地盤/試料の乱れ/変形L0084c6/E9Undisturbed Sampling of Saturated Sands by Freezing(凍結による飽和砂の乱さない試料採取)v、唱v、吉見吉昭・畑中宗憲・大岡 弘土質工学会論文報告集(1978.9)VoL18,No.3,pp.59∼73,図・19,表・1,写真・2,参文・26 きれいな飽和砂の乱さない試料を採取する方法を提示している。この方法は,中掘り方式によ?て地中に鉛直に埋設された鋼管と塩化ビニール内管から成る2重管中を,エタノールとドライアイス粉末の混合液を循環させることによって周囲の砂を凍結し,凍結した砂柱全体を引き抜くものである。試料の乱れの程度を検討するために室内実験及ぴ理論解析を行った結果次のことが分かった。(1)鉛直有効応力が3tf/m2程度を超えると,細粒土含有率5%以下の砂の凍結膨張ひずみは0.1%以下である。(2)凍結融解履歴が砂の排水せん断特性に及ぽす影響は無視できるほど小さい。.(3)環境条件に関しては,半径方向の凍結による平均主応力の変化は大きくないことが予測される。(4)凍結砂柱の外周部分の乾燥密度は, 凍結前の原位置における乾燥密度とほぼ等しい。上記の考察の結果,この試料採取方法が,地下水面下のきれいな砂の乱さない試料を採取する方法として有効であり,,かつ,凍結砂柱の半径方向の密度分布を検討することにより一,試料の乱れの程度の確認が可能であることが結論できる。温度効果/サンプリング/試料の乱れ/砂/ダイレイタンシー/凍結/凍結融解試験  醇」 「「0085C5!C60087鵠C6軟弱粘土のサンプリング松本一明土と基礎(1979.5)Vo1.27,No.5,pp.11∼16,図・11,参文・12砂質土のサンプリング曽根 学・是枝慶一・安田 進・阪上最一土と基礎(1979.5)VQ1.27,No.5,PP.17ヴ24,図・17,表・3,写真・4,参文・11 軟弱粘土のサンプリングにおいて原位置の地層の状態をそのままに採取することは不可能であり,必ず乱れを伴う。その土質試料の乱れは,個人の技術力の優劣で差異が生ずるのが普通で,結果の利用上,大きな問題である。サンプリングにおける乱れの要因としては,応力解除に伴うもの,及び機械的原因によるものに大別できる。応力解除による乱れは比較的小さく実用上無視できるものもあるが,機械的原因による乱れは90%以上に及ぷものも少なくない。すなわち応力解除の要因は,土かぷり圧の除去,空気中に採り出すことによる水圧の除去,及び温度変化などが考えられる。一方,機械的要因は,数えあげればきりがないが,主なものを挙げると,ボーリング機具の回転力と押込力に伴う乱れ,送水圧力によるものなどで,サンプリング作業時のオペレーターの技術力,経験,慎重さなどが大きく影響する。又,サンプラーの形成,サンプリングチューブの形状,及びサンプリング方法の一つであるピストンの固定の良否が試料の乱れに大きな影響力を及ぼしていることが多い。 砂質土の乱さない試料を最近では高採取率で採取することができるようになった。しかし,採取された試料の品質評価に関する研究など基礎的研究はその重要性の大きさにもかかわらず,ほとんど進んでいない。この論文では我が国における砂のサンプリングに関する現状を述べると共に試料の乱れ,運搬及ぴ試料の成形に関する基礎的実験結果について述べている。試料の乱拡関する実験は直径100cmの増とφ52㎜,φ75m咽耀ストン式サガラーを用いた標準砂による実験とアルミ棒積層体による二次元モデル実験である。それらの実験結果から試料の品質はサンプラ肋の押込み時に作用するチュヲブ内壁の摩擦に大きく影響され,その周辺部の試料に乱れが生ずることを明らかにした。又,その乱れはサンプラー径が小さいほど試料の内部にまで及び,サンプラーの径と品質の間には密接な関係があることを示した。その他,試料の運搬・成形時に行われている凍結の問題として,飽和度と膨張率の関係及ぴ飽和度・含水比と成形の難易性についての実験結果を示している。卜D一現地調査/サンプリング/試料/試料の乱れ/粘性土/粘土/ボーリング曲達闘腰現地調査/砂質土/サンプリング/室内実験/試料の乱れ/凍結/膨張/模型実験ヰ0086C60088vC6/C7硬質土のサンプリング塩井幸武・元田良孝土と基礎(1979.5)Vo1.27,No.5,pp.17∼24,図・11,表・1,参文・7泥炭のサンプリング佐々木晴美土と基礎(1979.5)Vo1.27,No,5,pp.31∼38,図・18,表・2,参文・7 土木構造初の寒持層として選ばれることの多い硬質土の力学的特性は,サンプリングが難しいために亙値等の間接的な情報としてしかとらえることができない。筆者らは当研究所で硬質土の乱さないサンプリングのたあに開発した「ロータリマフォイルサンプラー」を通して硬質土のサンプリング方法と間題点を考察した。本文ではまず「ロータリーフォイルサンプラー」の原理と機構を説明し,次に本機を用いて行った硬質土のサンプリング例を示した。従来から硬質土のサンプラーとしてあるデニソン型サンプラー及び標準貫入試験機のサンプラーとの比較を行い,本機の適用性と従来のサンプリング方法の問解点を論じた。 泥炭の各種妾ンプリング方法の特徴,泥炭サンプルの乱れの要因と判定方法,泥炭地盤に対するシンウォールサンプリングとフォイルサンプリングの適用性,泥炭サンプルに基づく土質定数の決定と泥炭地盤の工学的性質に関するばらつきとの関連等について考察している。特に,泥炭サンプルの乱れの判定方法については,その強熱減量が乱れの影響を受けないことに着目し,泥炭サンプルについての強熱減量と含水比の関係直線の勾配を,この判定のための一指標と見なし得る可能性を示唆している。泥炭地盤に対するシンウォールサンプリングとフォイルサンプリングの適用性については,採取試料の上では,おおむね,同等と見なしてよいであろうとしている。又,泥炭地盤の工学的性質に関するぱらつきが大きいところから,設計のための土質定数を決定する際には,単に,当該調査範囲の泥炭サンプルに基づく土質定数によるだけでなく,泥炭地盤の工学的性質に関する既往のデータを統計処理した資料の利用が望ま斗喝て、しいことを指摘している。現地調査/洪積層/サンプリング/試料/試料の乱れL高有機質土/サンプリング/試料の乱れ/統計的解析/特殊土/軟弱地盤」 「「0089C51C60091C3地盤改良された硬い沖積粘土のサンプリング長原昌弘土と基礎(1979.5)Vo1.27,No.5,pp.39∼43,図・15,表・2,参文・2簡易地耐力調査の一方法について(コーンペネトロメーターの活用)室町忠彦土と基礎(1954.10)Vo1.2,No.7,pp.34∼40,図・4,表・4,写真・4 圧密促進法により改良され,卯≒2kgf/cm2程度に強度が上昇した鋭敏な沖積粘土のサンプリングを,通常のサンプリング(固定ピストンサンプリングで肉厚1.5mmのステンレス製チューブを使用)で行ったところ,チューブの変形,先端試料の脱落などの不都合を生じたため,サンプリング方法,サンプリングチューブの種類を変えて比較実験を行った結果について述べている。サンプリング方法として,固定ピストン式サンプリング,デニソン型サンプリング,追切り工法の3種類について比較実験を行うと共に,固定ピストン式サンプリングについては肉厚及び材質の違いによる比較実験を行っている。その中で,デニソン型サンプリングは,採取率が非常に悪く,σ・の低下が著しい,又追切り工法は, ドリルパイプの鉛直性が深度が深くなるに従い保ち難く,チューブに変形を与え強度低下を起こす恐れがあり適さない。従って,肉厚のチューブを使用した固定ピストン式サンプリングがすぐれた方法であることを,卯の深度分布,P・の深度分布,サンプル内部の卯の分布の比較図により示している。 比較的簡単な構造物のための地耐力調査には,i)資料等による予備調査,ii)現地調査,iii)オーガーボーリング,iv)簡易地耐力試験,までの調査を行えばよいとして,これらの中で問題となるiv)の簡易試験のうち第一に挙げられる貫入試験を総合的に考察するものである。まず地耐力の概略値を知る点で他のいずれの方法によるよりもはるかに簡単,迅速,経済的であり,試験自体が直接的で原地盤のあるがままの状態で測定できるなど,ペネトロメーターの実用性を述べたのち,ペネトロメーターを静的測定方式と動的測定方式に二分し,その操作,装置型式,代表的装置及び特徴に触れている。次に,携帯用の最も簡単なコーンペネトロメーターを取上げ,構造と操作法を述べ,利点として構造的にも操作的にも最も単純で極めて経済的であること,測定する静的貫入抵抗の変化が動的なそれに比べ非常に正確であることなどを挙げると共に,測定結果の整理方法としてダイアルゲージの読みからコーン指数,コーン支持力そして換算地耐力を求める図を提示している。最後に,先端抵抗と周面摩擦を別個に調査するための二重管フリクションスリーブ型ペネト戸メーターについて概説している。(山内)o一曲芸闘陽ヰて鴎鋭敏性/サンプリング/試料の乱れ/沖積層/土地改良/軟弱地盤/粘土貫入試験/原位置試験/サウンディング/試験装置/試験方法/支持力00900092v随,的心DC3/C6/C8c3/K6標準貫入試験と地盤の支持力について(1)一貫入試験の信頼度に対する検討一村山朔郎・森田紀元・赤井浩一・能城正治土と基礎(1954.4)Vo1.2,No.5,pp.12∼18,図・9,表・2,参文・6標準貫入試験と地盤の支持力(2)一貫入試験によるウエルボイント・サンドドレーン工法の施工効果の判定一村山曖郎・森田紀元・赤井浩一・能城正治土と基礎(1955.11)VoL3,NQ,12,PP.4∼7,図・6 粘土質地盤に対する標準貫入試験の信頼度を検討する目的で,大阪市その他二,三の地方の基礎地盤の数多くのデータを用いて,土の貫入抵抗とせん断強さの関係,サンプラーによる試料のかく乱の程度を調べた。得られた結果を要約すると,次のようになる。(1)純粘土に近いような地盤では,テルツァーギ・ペックの与えた打撃回数と一軸圧縮強さの関係は,いくらかの誤差の範囲で,その妥当性が確かめられるが,非常に軟かいか,又は硬い粘土では外れてくる。(2)シルト質粘土地盤では,テルツァーギ・ペックの関係式によく当てはまる。(3)砂質粘土地盤では,ほとんどテルツァーギ・ペックの関係式が適用できない。ただし,土の粘着力以外の成分を考慮できる三軸圧縮試験結果を用いると,地盤のせん断強さと打撃回数との間に,直線的な相関を推定することができる。(4)レイモンドサンプラーによる試料の圧縮強さと,乱さない試料によるものと比較した結果,前者は相当に乱されていることが分かった。(山内) 大阪市の庭窪浄水場沈澄池の掘削施工に当たり,地盤安定処理のために,ウエルポイント工法とサンドドレーン工法の併用工法が採用された。この報告は,その地盤安定処理の施工前及び施工中の前・後期の3回にわたってほぼ同一地点で行った貰入試験結果を比較することにより,ここで用いられた地盤安定処理の施工効果について述べたものである。得られた結果を要約すれぱ以下のようである。(1)掘削面付近のシルト質細砂層の安定は十分ではないが,少なくとも地下水流の浸透によるせん断強さの減少は防止できた。(2)下部の砂層については地下水位の低下によって,この層に加わる有効上載荷重が増加した彰とと,下方への地下水の流動により,締固めが促進され,著しい亙値の増加が認められた。(3)下部粘土層については,液性指数の減少,一軸圧縮強さ及び圧密降伏応力の増加が認められた。しかし,ウエルポイン曲薔闘騰畔曽M当屯v、トの間隔が大きかったため,粘土層内部では,圧密現象はそれほど進行していなかった。(市原)圧縮強さ/貫入試験/原位置試験/試料の乱れ/せん断強さ/統計的解析/粘性土/野外試験L圧密/事例/水位低下/軟弱地盤/バーチカルドレーン留」 「「0093C31C7/R60095ペネトロメーターは鉄道路盤鯛査にも使える室町忠彦土と基礎(1955.11)Vo1.3,No.12,pp・28∼32,図・4,写真・4コーンペネトロメータの使用例手島 渚・黒沢考蔵・長井与二雄・後藤専之助土と基礎(1956.12)Vo1.4,No.6,pp.4∼10,図・9 基礎地盤の予備調査に効果を挙げているコーンペネトロメーターによる貫入試験は,「探測」の目的には時間的,経済的に優れた方法である。本文は,このコーンペネトロメーターを一部大型改造化して鉄道盛土路盤の強度調査を実施し,その結果を報告したものである。改造の要 八郎潟干拓予定培は面積約22,000haに及ぴ,その土質調査に当たっては費用及ぴ時間の制約上ボーリング調査にのみ頼ることができないため,コーンペネ.トロメーターを大々的に利用した。本文はその概要と調査結果を報告している。使用したコ㌘ンは,最大径6.O cm,断面積23.26cm2,コーソ全長46.5cmで,単管式であるがロッド周辺の摩擦除去のためウォータージェットを用いている。調査点数はボーリング24点コンペネ352点であるが,その実施手順の説明を行っている。同一地点におけるボーリング試料の一軸試験結果とコーンペネトロメー点は,プルーピングリングの容量を100kgから300kg用に替えたこと,押込み用ハンドルを二人押込用の大きさに替えたことで,コーン先端角30。は従来通りであった。調査対象の束北本線小牛田一瀬峯間は開通後60年を越す下り本線とそれに腹付け盛土した上り本線(開通後1年未満)から成り,新旧路盤の経年の違いによる強度比較を得ることができた。調査結果は,例えぱ,新路盤ではコーン支持力が7∼10kgf/cm2であるのに対し,旧路盤では9∼14kgf/cm2であった。又,並行して行われた路盤表層上でのCBR試験結果との対応(他地域で行われた調査資料も一部含む)から,CBR値が10以下の場合,コーン支持力値のほぼ112が現場CBR値に相当していることも示した。(市原)漣C3ター貫入抵抗値とを比較することにより,貫入抵抗値に応じて地盤を,非常に軟い,軟い,硬い,の3種類に分けて湖底土質断面図や各層の等深平面図を作製し,これを堤防や槽造物設計の資料として用いている。二重管式コーンペネトロメータとの比較試験によると,ジェット式単管コーンペネトロメーターによる調査結果が良好であることが分かったと述べている。(網干)bDbD曲一軸圧縮試験/貫入試験/原位置試験/現地調査/サウンデ∼ング/地盤/事例/せん断強さ/粘性土/ボーリング貫入試験/原位置試験/()・B R・/鉄道/盛土醸猷断尊0094C80096曽標準打込試験の実用性拡張の問題簡単で有効適切な土質調査の実例一ロッド打込試験とスウェーデン式貫入試験一福岡保福岡保 標準貫入試験(SPT)より得たN値から原位置の土の強度を推定する式はテルツァーギ・ペ ロッド打込み試験及びスウェーデン式サウンディング試験による土質調査の実施5例を示土と基礎(1956.4)Vo1.4,No.2,PP.11∼17,図・12,表・1,参文・5当へv、土と基礎(1957.6)Vo1、5,No.3,pp.21∼25,図・6,表・2,写真・1,参文・7ックの提案したものがよく知られている。これは粘土の場合,σ。(kgf/cm2)=0.122颯砂の場し,それぞれ土質調査に当たって,簡単かつ有効であることを述べた。ロッド打込試験は,先合は内部摩擦角φが1Vとの関係図で与えられるものである。しかしながら砂と粘土のいずれかに単純に割り切れない場合は多く,又,テルツァーギ・ペックの関係式を用いるには目本の土への適用性を確める必要がある。本文は,シルト質粘土,関東ローム,砂について著者が継続的に集積して来たデータをまとめ,π値と強度定数の関係を報告している。なお,せん断強さ定数はシンウォールチューブ(断面積比7%以下)で採取した試料の三軸試験により求めたもので信頼できる値である。まとめた結果は亙値と0あるいはφとの関係図に示されている。又その平均的な値を与える経験式が示されている。貫入試験において,深いところでは貫入効率が低下するので,これをハイリーの杭打ち公式によりN値補正する方法についても述端角60。の円錘コーンをボーリングロッドの先端に付け,63.5kgの質量の重錘を76cmの高さから落下させ,30cm貫入に要する打撃回数(1賦R)を求める。スウェーデン式サゥンデべている。(網干)vC8/H1ィングは,100kgf載荷した状態で1回転させた時の貫入量(P1・・。)を求める。以下に主な実施例を示す。①建物基礎の調査として,1本の杭打試験と3本のロッド貫入試験を実施した。杭の支持力(1∼・)とダRとはほぽ一次関係にあり,それを実験式として示した。②管埋設のための調査で,調査地点17箇所のうち7箇所で標準貫入試験を,12箇所でロッド貫入試験を実施した。1N値と2賑値がほぽ比例関係にあることが確かあられ,その関係を実験式として示した。その他スウェーデン式サウンディングで建物基礎の調査を行い,基礎のタイプを適切に選ぷことのできた2事例を示した。このように前述した現位置試験法が簡単かつ有効な方法であると結論している。(三笠)貫入試験/三軸圧縮試験/せん断強さ/統計的解析L貫入試験/基礎/杭打ち/建築/現地調査/サウンディング/試験方法/事例」 「「0097C3/C90099C4/C5河北潟の土質調査について吉田 稔・清水孝純・今井外志夫土と基礎(1957.エ0)VoL5,No.5,pp.4∼8,図・7,表・1貫入試験による地盤断面調査の実施例室町忠彦土と基礎(1958。12)Vo1.6,No.6,PP。5∼9,図・6,表・2,写真・2 総面積2300haの河北潟を2本の締切堤を作って1,200haの干拓田地を造成するために昭和31年に4か月にわたって行われた土質調査の結果が述べられている。潟底の標高は一2m,平均水位は+0.4mで,地盤構成は潟底から15∼35mの沖積粘土層,亙値22∼37で層厚1∼3mの細砂層,やや締った粘土層から成っている。、軟弱な粘土層に対してはコーン貫入試験を500m方眼点で数多く行い,等強度線を描いた。7地点から採取した乱さない粘土試料に対して行った土質試験からは,中層部で含水比が百数十%と高く,又,液性指数は1前後で,表層部では有機質含有量が高いこと,塑性図へあプロットはA線に沿って点が分布した。一軸強度 地盤調査の手段は,多種多様であるが,長い延長の地盤概況と短期間に知る必要にせまられる場合,あるいは限られた小地盤内の精密調査を行う場合などには,貫入試験を採用すると非常に効果的である。本文は,咋秋北陸本線線増の際,小杉∼呉羽間の軟弱地盤において実施した事前調査の貫入試験の概要について報告するものである。使用した貫入試験機は,動的及び静的のコーンペネトロメーターで,前者は,線路延長26㎞に沿う地盤縦断調査に,後者は,地点における盛土調査に使用した。そして,筆者は,瞳的コーンペネトロメーターによる路盤横断調査では,携帯用のペネトロメーターを用いた調査を行っている。そして地盤縦断及び盛土下地盤横断図をそれぞれ作製し,図示して考慮してある。又,調査に用いた動的コーン貫入は粘土層底部でも0.54kgf/cm3と弱く,又,圧縮指数と液性限界はσFO.007(2〃L−30)の関係があり,自然間隙比との関係はC。禺0.33θであった。(三笠)試験は探査深度6∼9mを目標としたものであるが,[10∼15mとしてはボーリングロッド使用の大型コーンを使っており,現地実験を通しで亙値換算のためのデータを集積中である。(西田)“05的0098曲薔闘職貫入試験/現地調査/静的/動的/軟弱地盤/盛土海底土/サウンディング/室内実験/沖積層/堤防C30100ヰ尋C3v当スエーデン式サウンディングロッドについて上田嘉男土と基礎(1957.10)Vo1.5,No.5,pp.9∼12,図・8,参文・3サウンディングの実施例について山内恒雄土と基礎(1959.2)Vo1.7,No.1,pp.9∼13,図・7,表・3,参文・5 国道1号線改良に伴う橋梁基礎工事において,スウェーデン式サウンディングをボーリング調査に併用して,その適用性を調べた。180。回転を1回転として25回転当たりの貫入量と・50cm貫入に要する回転数との二つの表現法により結果をボーリング結果と対比させる 地盤の土質工学的調査において,限られた調査費の中で設計に必要なボーリング資料を得ようとする時は孔数及び孔長に制限をうけ,又,サンプリング数にも制約をうける。このような場合スウェーデン式サウンディングをボーリングと併用することにより有効な調査手段となる。サウンディングが深さに対して連続的に土層の相対密度,緊硬度を表わすことができ,ボーリング及びサウンディングによる土質工学的性質を参考として,地盤の状況を広範囲に適確につかみ得たことを報告した。事例として二つをあげ,第1例として松江有料道路の国鉄山陰線と立体交差する嫁ケ島跨線橋の基礎地盤調査である。ここでは盛土荷重による構造物の沈下及び近接する密集家屋の影響が問題となり,サウンディングの併用により土層の工学的性質を適確に解明して,設計として表層土の置換えと,橋台基礎を杭により計画して工事は無事完了した。第2例としては国道9号線の島根県大田市朝山地区内の盛土地区地盤の地すべりに対すと,前者は砂層に対して,後者は粘土層に対して適切な表現法と考えられた。又,砂礫層では回転によって音が聞こえることからも,地盤構成を知るための予備調査に適したものであると判断された。30cm貫入に要する回転数と標準貫入試験のN値は,両対数紙上では直線関係が認められ,又,回転トルクと30cm貫入に要する回転数の対数はほぽ直線関係を示した。亙値が30を越える締まった砂では貫入は困難を極め,ロッドのねじ切れる恐れがあり,又,引抜きにジャッキを用いねばならなかっ1た。尚ロッドの継手が弱点で破断することがあり,継手を強化する工夫が必要である。(三笠)義冥、る対策工法の調査である。サウンディングの100kgf荷重,50cm貫入当り半回転数20の深度を軟弱深度と考え,すべり面を確定して,この回転数よりせん断強さを推定して,押え盛土が良策であると判断して,以後無事竣工したことを報告している。(小田)貫入試験/サウンディング/砂/ねじり/粘土Lサウンディング/支持力/地すべり/事例/せん断強さ/沈下/盛土謡」 「「0101C20103鵠C31D6/E4電気探査法における二,三の問題について矢作文弥土と基礎(1959.4)VoL7,No.2,pp.4∼8,図・6赤土台地における各種サウンディング方法の比較実験とその実用性の検討三木五三郎土と基礎特集号(19598)No.1,pp。14∼23,図・13,表・3,参文・5 土木構造物基礎・地下水その他各種の調査には,試錐と併せて電気探査法を有機的に活用することによって、それらの長所・短所を相補い,調査経費の節減と調査時日の短縮が可能となる。そこで,電気探査法のうち,基礎調査に最も多く利用されている比抵抗法による垂直探査について,探査を実際に行う場合に直面する問題を筆者の経験に基づき整理したものである。先ず,ρ一σ曲線を求めるに際しては,測定作業中も常に解析を意識し,測線の状況,電極の状態等作業全般について細大洩らさぬ注意と管理を行う必要のあること,解析に際しては十分な地質踏査など地質学的な背景をもって処理すべきであり,単なる地球物理的解析のみに終らせてはならないことを指摘している。殊に,電気探査柱状図には,・同一砂礫層であっても,粘土分の多少・地下水の状態等によって「みかけの境界面」が表われること,均一な地盤であっても地表付近に比抵抗の小さい局部的異常物質がある場合は,複雑な多層構造をしているかのような「見かけの比抵抗変化」が示されることなど解析上の注意を述べている。(植下) 約20種のサウンディング方法について赤土台地で比較実験を行い,各方法による測定結果の相関性を調べ,こはらサウンディングを赤土台地で実用する場合の具体的方法と得失とを論じたのもである。まず,実験を行った赤土台地の土層構成について簡単に触れたのち,比較実験に用いた各種サウンディングの概要を示している。次に,比較実験の方法と結果を,並行して行った乱さない試料についての一面せん断及び一軸圧縮試験の結果と共に示している。続いて,実施した個々のサウンディング方法の得失を論じ,かつ主な方法について実用的な相関式を提案している。結論として,オランダ式貫入試験は赤土台地においても有効なサウンディング方法であるとし,この試験結果を利用して杭の先端支持力を推定する方法を示している。又,この方法による指定値と,杭の打込み試験結果から建築学会の設計基準による公式を用いて算定した動的耐力とを比較し・極めてよい相関性が得られることを示している。(北郷)“ユに現地調査/事例/地下水/地質学/電気/物理地下探査火山灰質粘性土/貫入試験/杭/原位置試験/サウンディング/試験方法/支持力/粘着力01020104曲啓闘陽ヰC3/D6/E6サウンディングロッドによる築堤土強度の簡易測定法について福岡正己・座親勝喜土と基礎特集号(1959.8)No,1,pp.9∼13,図・8,表・4八郎潟におけるサウンディングについて小川泰恵・手島 渚・藤田則之・横田正夫土と基礎特集号(1959.8)No.1,pp,24∼28,図・7,参文・2 既設の築堤土の強さをじん速に求める目的で実施したスウェーデン式サウンディングの結果と一面せん断及び三軸圧縮試験から得られる強度定数との間の相関について考察したものである。まず,スウェーデン式サウンディング試験機の構造とその使用方法について述べ,続いて3種類の土について室内で行われたサウンディング試験の結果について説明している。試験方 八郎潟干拓工事の調査・施工のために行われたサウンディング方法及びその結果と室内試験結果との相関性について述べたものである。まず,八郎潟干拓事業及ぴこれに伴う土質調査の概要を示し,土質条件と作業条件の制約から,機動性を有し,簡便で精度の高い調査法としてコーン貫入試験が選択されたとしている。次に,採用された単管ウォッシュポイント型と二重管型のコーンペネトロメーターの概要,並びにそれらを台船上で操作するための改良点などを記している。続いて,これら貫入試験から得られる貫入抵抗値と一軸圧縮強さとの比較を行い,単管型では比較的ばらつきが少ないのに反し,二重管型ではぱらっきが大きく,かつ一軸圧縮強さへの換算係数についても従来のデータに比して大きな差異がみられたとしている。これについては,粘土の鋭敏比とコーンの断面積との関係が測定値に影響するものとみている。結論として,八郎潟粘土のように極めて軟弱な地盤についてもペネトロメーターの特性をよく把握し,実施上十分留意すれば一軸圧縮強さの推定等に活用できるとしている。(北郷)法は,①内径28cm,高さ65cmの大型三軸圧縮試験用モールドで静的に締め固められた試料について実施するもの,②内径を38㎝と大きくし,更にサウンディングロッドと土の間に生ずる摩擦を除去するため,ロッドに接する部分の土を中途で排除して行う試験,③野外で1m平方,深さ1.5mの穴を掘り,これに試料をてん充して行う試験の3種類である。次に,同じ試料について実施した非排水の一面せん断及ぴ三軸圧縮試験から得られた強度定数とサウンディング結果との相関を求めている。最後に,このようにして求められた相関関係を利用して,サウンディング結果から関東ロームの斜面のすべりに関する安全率を計算する手法を示しqvC3/D6穐義冥、ている。(北郷)サウンディング・三軸圧縮試験・室内実験・斜面安定・直接せん断試験L一軸圧縮試験/海底土/貫入試験/原位置試験/サウンディング/試験装置/軟弱地盤」 「「0105C3/C80107C3スエーデン式サウンディング試験結果の使用について稲田倍穂土と基礎(エ960.2)Vo1.8,NQ.1,pp・13∼18,図・11,参文・3鉱さいダムにおけるスエーデン式貫入試験と標準貫入試験の実施例 スウェーデン式サウンディングテストの結果を単に地盤の成層状態1硬軟の程度等を調べる間接的な目的だけでなく,直接地盤の強度特性と結びつけて精密調査の予備的な手段として,又は精密調査の一部として利用しようとする目的で,サウンディングテストの結果と一軸圧縮強さ及ぴ標準貫入試験の丼値の相関性を調べたものである。地盤としては名神高速道路予定地の軟弱地盤が対象とされた。スウェーデン式サウンディングテストの荷重π躍,1m当たり囲にある粘土又は粘性土について⑳と四解又は卯と亙s四の各間に,又,礫,砂,砂質土,砂礫及ぴ礫混じり砂質土に関しNと羅岬又はNと1賦解との各間に・それぞれ強い 神岡鉱山和佐保堆積場では,選鉱場より流送されてくる廃さいをダッチサイクロンにより濃縮し,同時に分級する。その分級された粗粒分(サンド)で築堤をかさ上げしながら,その背後に,分級された細粒分(スライム)を堆積する形式になっている。この報告は,この築堤内で昨年実施した土質調査のうち,スウェーデン式貫入試験と標準貫入試験についての実施例を報告したものである。築堤の斜面とてんば面で行った標準貫入試験の結果から,』〉値と深さρとの間には明らかに相関性があることが分かった。このことは均質な砂質土が自然堆積したときには,その亙値又は強度が深さ方向にどのように変化するかをある程度示唆するものと考えられる。又,標準貫入試験の亙値とスウェーデン式貫入試験1%躍との間には,次式で示す一次的相関関係のあることを実測結果から示し,その係数及び誤差の範囲,又,実際に使用する上での注意事項を提示している。更にこれらの結果を基に卯一N関係にも言及している。関係があることが分かった。(市原)   ムr冨0.27ハπsw−2立元勉土と基礎(1960.8)VoL8,No.4,pp.17∼20,図・8,参文・4の半回転数亙解,標準貫入試験の打撃数亙,一軸圧縮強さ卯としたとき,瓦躍く100回の範(市原)卜⊃的一軸圧縮試験/貫入試験/原位置試験/現地調査/サウンディング曲醸劃瞭貫入試験/現地調査/サウンディング/ダムヰe106C3/D1連続記録式原位置試験車について福田秀夫土と基礎(196工.4)VoL9,No.2,pp.25∼3σ,図・工4,写真・2,参文・4 従来ほとんど調査研究が行われていなかった筑豊地帯の土質についての種々め調査結果を示したものである。工学上特に問題となるのは通常ソーラ層と呼ばれている植物の痕跡を止めた軟弱有機質土層である。主としてこの層を対象として,本文の前半ではコーンペネトロメーター(WES式,先端角度30。,径2,85cm)による調査結果を示し,検討を加えている。すなわち,コーン試験と並行して行った一軸圧縮強さを⑳,コーン支持力(最小貫入抵抗をコーン験結果を基に示し,全体として筑豊地盤の輪郭を明らかにしている。(市原) 現位置試験を能率よく正確に行えるように試験機を搭載した試験車を試作した。試験はコーン貫入,プルサウンディングと共に電気コアリング,透水試験も実施でき,すでに水島,五井,堺地区で3,000地点以上の調査を実施した。試験車はジープに,移動のときに倒せるやぐらを載せ,運転機構はすべて自動車のエンジンで駆動される。貫入及び引き抜き抵抗は電気的に計測,記録する。コーン貫入試験機は2重管式で,これまでの試験によると貫入抵抗と粘着力の間にC、≒100の関係があり,砂地盤ではσ。≒研の関係を得た。プルサウンディングは折りたたんだ抵抗翼を外管につけて押し込み,』ワイヤーで引き上げる形式で,土層の相対的な強さを調べるのに適しており,−電気コアリングは貫入ロッドの先にσ2∫鳥の電極をもつ先端部を取り付け,コーン支持力と共に比抵抗を測定する。透水試験は外管の先にストレーナーを切った先端を取付け,外管に給水して給水量が一定になる流量によって地盤の透水係数を求める。これらの試験機による実施例が幾つか述べられている。(三笠)一軸圧縮試験/原位置試験/サウンディング/特殊土/軟弱地盤/有機質土現地調査/サウンディング/試験装置/試験方法断面積で割った値)をR。とすると,(4。/1∼・)の値が粘土ではo.25程度,有機質土ではo,23∼qC3筑豊地帯飯塚地区の軟弱地盤とそのコーンペネトロメーターによる調査について内田一郎,松本錬三土と基礎(1960.2)Vo1.8,No,工,pp.19∼26,図・26,表・エ,写真4,参文・30.56となることを示し・有機質土に関しては幅が大き過ぎて鳥から卯を求めるには問題が多いことを指摘している。又,貫入に際しロッドの周辺摩擦が入ると,データとして全く信頼性のないことを実証している。本文の後半では,多くの指数的性質間の相関,例えば自然含水比一Φ,自然間隙比一⑳,液性限界一圧縮指数,自然含水比一圧縮指数等の相関を多くの試L0108て当へて、ミ」 「「0109C30111鵠C3/C8ボーリング機械を利用してコーンテストを実施する一方法三木幸蔵土と基礎(1962.9)VoL10,No.7,pp。31∼34,図・7,写真・3イスキメーター比較実験室町忠彦・小峰利夫土と基礎(1962・12)Vo1・10,No.10,pp・11∼17,図・7,表・4,写真・6,参文・3 現在使用されている種々のコーン試験機を,ボーリングの際行う標準貫入試験器具のようにボーリング機械を使用して実施でぎるように考案した器具を紹介すると共に,実際に試験を行った結果について報告している。従来のコーン試験では,強固な砂礫層が存在した場合,いったんこの層を掘り抜いて試験を行わねぱならず,コ‘ン試験機だけでは調査ができる範囲が限られていた。しかし,ロータリー式ボーリング機械を用いて,『ボーリングロッドをそのまま外管として使用し,内部の鋼棒にコーンを取付けることによりコーン貫入試験が可能となる。貫入抵抗は,内部にオイルを密閉したピストンシリンダーに作用する圧力を圧力計で測定することにより求められる。圧力計には高圧用と低圧用の2種があり,コックの開閉によりこのいずれかの使用が可能である。強固な地盤に当たった場合には,ロッドを引きあげ,コーンの代わりにコアチューブを取りつければ,この層が抜けるまで標準貫入試験を行うことができる。 軟弱地盤の現位置での強度測定方法の一つとしてイスキメーターを開発製作し,その実用性を検討している。先ず,引抜速度及び開翼の断面形状が引抜抵抗に与える影響について検討している。これにより,適切な引抜速度の範囲を求め,開翼の形状が相似であれぱその大きさに関係なく単位面積当たりの抵抗がほぽ等しいことを明らかにしている。次に,ポータブルコーン試験(強度σ,),ベーンせん断試験(強度τ),及び一軸圧縮試験(強度σ。)との比較実験を実施している。その結果から,イスキメーターによる抵抗値のがτの約10倍の値を示すこと,卯に比べて4fがロープ重盈及び摩擦の影響を幾分受けやすいことを示している。又,のは卯にほぼ等しいが,争はロッド重量及び摩擦の彫響をかなり強く受けることを指摘している。更に,比較実験を行った5地区9地点の全データから,⑳と中,τ,卯との関係を表わす実験式を求めている。(谷本)(佐武)鱒鱒貫入試験/機械/サウンディング/試験装置/ボーリングサウンディング/試験装置/試験方法/せん断強さ/有機質土01100112C3!D6曲詰劃瞬ヰ曽vC3/C8爆発エネルギーを利用した貫入試験とその適用について松尾新一郎・福住隆二土と基礎(1962。工1)Vol.10,No.9,PP.21∼27,図・12,写真・1S−1コーンペネトロメーター車について矢野厳介・鎌田正孝土と基礎(1963.4)VoL11,No.4,pp.8∼16,図・15,写真・7,参文・9 簡便性,携帯性を持ち,広範囲な土質状態に対して単一の試験機での適用を試みるため,爆発エネルギーを利用した銃形式の貫入試験機に着目して,該験方法,測定値と土質,他の試験値との関係や適用上の問題について検討している。試験機の機構は一般の銃と同一で,火薬量や弾と火薬との距離を調節してエネルギーを変化させ,機械を地表面に接地して弾を初速250∼500m!sで発射すると,弾は地中に10∼80cm程度貫入する。砂質土(最大粒径4・8mm)・まさ土を用いた室内土質試験での貫入量と密度,強度の関係から,貫入量測定値は一義的に土の密度の大小を示す尺度とはなり得ず,強度副定値と類似の意味を持ち,セメント安定処理したまさ土の一軸圧縮試験と貫入量の関係から,道路路床路盤の強度管理方法としての適用や砂質土に対するCBR値と貫入量の関係から舗装合計厚さの決定法としての利用の可能性がある。一方現場での測定結果では,土研式貫入試験より本方法のほうがばらつきは少ないが,含水比 原位置において積載車の動力を利用したS−1コーンペネトロメーター車を用い,土の自然成層状態のせん断強さその他の特性を調査し,その解析を行ったものである。この原位置連続試験機は,先端コーンに貼った電気抵抗ひずみ計を用い,コーン抵抗値のから土の圧縮強さを連続内に自記測定するものである。又,試験値を補足チェックするたあに,H型コアードゾルマシーンによるサンプリング装置も備えている。この調査方法の特長は,測定と解析がじん速にでき,複雑な土質成層状態の場合に対しても適用性が良く,軟弱地盤のようなサンプリングが困難な地盤のせん断強さを連続的に調査することが可能な点にある。本論文では,まず,試験機の機構と各部の詳細な説明がなされ,1次に,測定値の解析法,周辺摩擦抵抗値及ぴ先端摩擦抵抗値の求め方を述べ,解析結果を杭支持力(砂質土及び粘性土),沈下量の概略計算,’地穐、又、耐力の計算へ応用する例を示している。最後に,具体的な現場実施例を紹介している。(山内)の高い粘性土や混礫土には間潭がある。、(藤田)貫入試験/試験方法/C.B,R/砂質土/まさ土L貫入試験/原位置試験/現地調査/サウンディング/サンプリング」 「「0113C4!C50115COアイソトープの土質工学への利用原田千三土と基礎(1966,6)Vo1.14,No.6,PP.3∼6,図・6,表。1名神高速道路における動的貫入試験の実施例鈴木敏夫・稲垣健治土と基礎’(1963。11)』Vo1.11,No,11,pp,3∼9,図・16,表・4,参文・8 道路公団高速道路名古屋建設局一宮工事事務所が,名神高速道路において基礎地質調査に実施した動的貫入試験結果を報告している。調査地域は一宮工事事務所管内(木曽川左岸∼一宮市九日市場約9.5km)で,機械ボーリング約50地点,動的貫入試験約50地点,試験杭15地点の調査データを基に動的貫入試験の解析を行ったものである。このデータの解析上の主目的は次の二つが挙げられる。(1)標準貫入試験値と動的貫入試験値の相関性,(2)杭の載荷試験を行わずに杭長を決定することご又,動的貫入試験に使ったコーンは従来のコーンを改良してジェット式コーンを採用し,調査費用,調査時間が標準貫入試験や他の動申貫入試験よりも,節減されたと報告している。’(西田) アィソトープは土の水分密度その他の調査や土質工事の管理などの土質工学の躇方面にすぐれた利用面をもっている。著者は数年前にソ連の土木関係の大学を視察した際に,ソ連におけるこの方面の研究実状に深い印象を受け,これを紹介した。まずラジオアイソトープを用いた土の密度の測定法として透過法と散乱法の2つの測定原理を説明し,ソ連においてすでに実用化されている散見法による密度計の1例を紹介した。次に,7一放射線吸収法及び中性子法による土の水分の測定法,更に岩石の放射線の強度を測定することにより地質を判別分類する方法などの原理とその実用化の程度について説明した。その他の利用法として,混合材料の品質管理にトレーサー法が用いられていることも紹介し,最後に,ラジオアイソトープの人体への許容量についても簡単に触れている。(網干)め歯曲誉闘瞬アイソトープ/地盤/事例/測定貫入試験/杭/測定/動的ヰ0114C3野0116C3/C6/D6て穐義深い砂レキ層のN値の修正法竹中準之助土と基礎(1965.2)VQ1.13,No.2,PP.34∼42,図・8,参文・13 昭和39年度「砂質土に関する土質力学上の諸問題」シンポジヴムの報文とそれに対する討論である。標準貫入試験に事いて,調i査深度の増加に伴いしロッド重量の増加によ・る打1撃勘率の低下,ロッドの弾性圧縮やバックリングあるいは蝦動による打撃エネルギーの損朱,などの理由で測定亙値を補正する必要があるとの考え方がある。本文は,打撃エネルギーの伝達効率を半導体ひずみゲージを用いて測定し,深さに対する1V.値の補年法について検討している。測定の結果,1)N値が10以上の地盤では,貫入深さ10∼30mの範囲内において深さに無関係に最大2tの衝撃荷重を生じており・ 2)ワッドの吸収するエネルギーはロラド長に無関係でエネルギ」効率は約25%である。などを報告している6これに基づいて,従来の深さによるN値の補正の考え方を批判している。結論と,して,締った砂礫層では深さ30mまではエネルギー効率に関する補正は必要なく,又N値から内部摩擦角に間隙比を推定する際蘇さによる鯨圧の脚を斑す騨要髄鱗ギズス岬レツ鱒正は溺1鱗ると述大型貫入試験貝戸俊一・阪口 理・西垣好彦・三木幸蔵・湯上英雄土と基礎(1971.7)Vo1.19,No。7,PP,15∼21,図・9,表・2,写真・3て、・現在最も広く行われている標準貫入試験は試験深度が深い場合や粒径の大きい礫を含む場合は過大となるため,大型の貫入試験機を試作して従来のものと比較検討したものである。大型貫入試験機のサガラーの内径縦来のものの35㎜砒べ弘mmとし,‘打螂ネルギーも大きくしている。試験地点は大阪の阿倍野,埼玉県三郷及び草加新栄町団地である。’これらの試験より次の結果を得ている。1)阿倍野のような礫分の多い地盤では,標準貫入試験のN値(1v、)と大型貫入試験の亙値(輪)を加えちれるエネルギーの違いにより補正した値油。との比濡/陥・は大きくなる。2)試験深度が深くなると亙。醐4・が大きくなり,エネルギ占面スがロッドの長さに比例して大きくなる。3)大型貫ろ試験サンプラーは三軸試験用の供試体の採取が可能で,求あたg.と柚。の関係は大崎式と比較的よく一致する。4)どの地盤にも適用できる亙・を修正する式はなく,それぞれの地盤に適したものを見いだすぺきである。(八木)べている。(網干)貫入試験/原位置試験/サウンディング/三軸圧縮試験/サンプリング/衝撃荷重/内部摩擦応力/貫入試験/サウンディング/衝磐荷重/粗粒土/野外試験』一角一諺」 「「0117B61C20119C7音波による海底地盤調査新谷錬三・杉田 楽土と基礎(1972.9)VoL20,No。9,PP.27∼32,図・4,表・1,写真・4,参文・7電気探査による軟弱地盤の改良効果の測定吉住永三郎・菅野 強・斎藤 明・縄田義鮎・藤崎忠俊土と基礎(1974.11)Vo1.22,NQ.11,pp,27∼33,図・19,表・2,参文・4 海底地盤を調査する種々の方法のうち,短期間に広範囲に海底下を調べるのに有効な音波探査について,その機種の選定,精度,適用性等を説明し,その利用価値を述べたものである。本文では,まず音波探査の一般的原理を簡単に説明し,次に探査装置の概要と音源方式について,磁わい方式・水中放電式・電磁誘導方式に分類し,それぞれの特徴・目的・音源・適用等について説明している。結論としては,海底地質構造,根入れの深い橋の基礎,海底トンネル,大型シーバース基礎などの調査に対しては,可探深度の深いもの(スパーカー等),小型シーバース,港湾竣深,沈埋トンネルなどの比較的浅いものに対しては,分解能のよいもの(ソノプローブ等)が必要と述べている。次に精度について大きな影響をもつものとして,次の三つをあげている。(1)調査位置の測量での誤差,(2)音波の物理的性質である多軍反射や散乱波による記録上の誤差,(3)解析上での誤差。又,音波探査の実施例として,大阪湾で行 軟弱地盤の改良効果の電気探査による測定は従来はほとんど用いられておらず,現地測定は試験的な電極配置による測定で,測定結果の考察は不十分であった。この報告は,電気探査の概要,測定結果の処理や表現などの基礎的事項を地盤改良を含めた詳細は実例で説明している。電気探査法のうち比抵抗法においては,接地抵抗測定法と比抵抗測定法に区別される。この後者の比抵抗測定法は二つの電流電極と二つの電位電極を用いるものであり,これならば,接地抵抗測定法と異なり,電極近傍以外の地下構造の比抵抗を計測できる。電気探査の測定値の処理は地下の電気定数を決定することと,この電気定数から地盤土の定数を知る2つの作業に区別される。後者は,地盤土の含水比,間隙比,一軸圧縮強さとの関連をみつけることであるが,これは供試体を使用しての室内実験と電気探査の原位置測定から関係を付けなければな8らない。(市原)ったので載せている。(西田)め山曲達電気/土地改良/軟弱地盤/物理地下探査/野外試験現地調査/試験装置/試験方法/地形学/地質学/物理地下探査翻瞭ヰ0118C3/C9 音波探査は海底地質調査を行う上で有効な手法であるが,音波礫層の分布する所では不適であり,ボーリング調査に頼ることが多い。本報告にあるT.L M.型ペネトロメーターは厚さ 本報告は,先ず異方性及び不均一性の弱い泥炭のせん断強さを決定するサウンディングの問題点を明らかにし,これらに対処する目的でべ一ンせん断強さとコーン支持力に関する多くの調査研究資料に基づきせん断強さを決定する最適な方法を述べている。室内試験から決定することに困難をもつ泥炭のせん断強さは,現在べ一ン試験や静的コーン貫入試験によって求められている。しかし,これらのサウンディング法は試験機の寸法効果,泥炭の異方性,不均一性によって多くの問題を内在しているため,修正を余儀なくされる。この点に関して筆者は,異方性問題では数多くの資料よりせん断面の角度に対して修正係数を提案している。更に実際の泥炭上盛土のすべり破壊を予知するためのせん断強さをサウンディングによって推定する目的から,上記調査資料に加え,盛土の破壊例を収集,整理してコーン支持力とせん断強さの間に海底土/貫入試験/サウンディング/振動v当サウンディングによる泥炭のセン断強さの決定方法について佐々木晴美・能登繁幸土と基礎(1976.7)Vo1.24,No,7,pp.13∼18,図・7,表・6,参文・28む利点がある。本装置のバイブロハンマーは油圧モーターによって振動を発生するので海水中に入れることが可能である。コーン貫入抵抗の測定にはバイブロハンマーを停止して,静的に貫入を行う。バロブロハンマーは測定深度にコーンをセットするのに使用されているので自重貫入時とバイブロハンマー貫入時との測定条件の上での差異は生じていない。又,深度はガスをバイブロハンマー直下に送り,開口しているホースの先端で水圧とバランスさせたガス圧を,コーン貫入抵抗と同様にオシログラフに記録し,ロッドの長さを加えて求めることができる・問題点としては,①測定値の信頼度については,コーンを貫入させる際貫入速度が調整し難いので試験条件を一定に保持できぬ測定変動があること。②適用範囲については,従来オランダ式ヌーンペネトロメーター試験での換算式卯≡51ぜに比べやや大きめの争が出ていて,又,今後砂層ぺの適用について改良レてゆく必要があることなどが挙げられている。(西田)qC3/E6水中サウンディングによる海底地盤調査大橋義彦・市川 慧・山田正俊土と基礎(1973.12)VoL21,No.工2,pp・3∼8,図・10,表・2,参文・520∼25mの軟弱地盤のコーン指数の測定が1∼2日で終わり,作業機械スペース等が軽少ですL0120義て、新しい換算係数を定義している。(市原)安定解析/異方性/貫入試験/高有機質土/サウンディング/せん断強さ/統計的解析/べ一ンせん断試験/盛土」 「「0121C3/C80123C3/D6Standard Pe皿etration Resistance in Cokesionless Soils(非粘性土における標準貫入抵試料採取併用型半自動的コーン貫入試験の調査例福田暴三・新沼岩保・高岩勝抗)土と基礎(1976.7)VoL24,No.7,pp・19∼24,図・9,表・1,写真・3,参文・2T.E.A.Gawad土質工学会論文報告集(1976.12)Vo1.16,No。4,pp.47∼60,図・30,表・3,参文・8 亙値が0∼2の軟弱地盤の調査では,却値による地盤強度の推定よりも,オランダ式貫入試験によるコーン指数から強度を推定するほうが精度が高い。このオランダ式貫入試験と標準貫入試験の長所をもつ試料採取併用型自動的コーン貫入試験機(BV試験機)による地盤調査方法,及びオランダ式貫入試験との比較検討を行っている。その結果は次のようである。(1)BVは操作が容易である。(2)BV試験より得られたM。(10cm貫入に要する打撃回数)とコーン指数卯の間には良い正の相関性がある。M・と亙値の間にはMσ寓2亙なる関係が得られているが,サングレラットの式N2・=8Nとは異なっている。(3)沖積層において砂層が分布する場合には,砂層の影響でロッドに摩擦が生じN一・が増大するため1v、・の補正が必要であり,この補正方法が示され亡いる。(4)M・とσ・の相関が良いことより,BV試験は十分実用に耐えられるものと考えられる。(5)1Ψ、・と卯の関係は土質によらず同一関係式となるようであり・補正は土層内に崩壊甦の砂層が分布するかどうかによっている。(市原) 砂地盤における標準貫入試験の貫入抵抗値Nがどのような因子によって大きく影響されるかを調べるため,径90cmの土槽を使って比較実験を行った。実験用の砂としては,粒径分布の特徴を示す二つの係数によって調整した資料を用い,乾燥密度と上載荷重を変化させて貫入抵抗を求めた。又,比較のたあ,サンプラーの刃先の部分を径1.4,2,3inの3種のコーンに置換したときの抵抗亙。を測定したほか,原位置土におけるこれらの貫入抵抗も,ケーシング有無の条件で実測した。これらのすべての測定値は多重相関解析法によって整理し,亙値と上記の諸要素との関係式が求められた。これらの関係は両対数図上ではいずれもほぽ直線として表わされる。ケーシングなしの原位置土での亙値と脇値の比較測定結果では,単純な比例関係が成立し相互の換算は可能である。尚,実験土の大きさによる境界効果については,別途比較測定を行って修正係数を求め,径2mの土槽に対応する貫入抵抗値に修正して上記のbD卜o曲謹韻瞭考察を行っている。(柴田)ヰ曽て当貫入試験/サウンディング/砂質土/室内実験/密度/粒径貫入試験/現地調査/サンプリング/試験装置/試験方法/沖積層/軟弱地盤義て蚤.0122LC3/D6/E40124C2/C7/c9関東ローム地帯のベーン試験などについて科谷貞吉・今野 誠土と基礎(1976.7)Vo1,24,No.7,pP,33∼38,図・エ0,表・3,参文・8アイソトープによる蛭沢土堰堤の漏水調査について落合敏郎土と基礎(1954.ヱ)VoL2,No,4,pp,13∼16,図・6 関東ロームのような特殊土では,応力挙動が複雑でその強度も試験方法により大幅に異なる。そこで,原位置での強度が測定できれば,訟料採取時の乱れによる誤差からのがれられる。この観点から関東ロームの強さに関して,原位置でのベーン試験と室内での直接せん断試験,一軸圧縮試験の結果を比較検討し,又,同じ地盤の標準貫入試験と杭打ち記録より関束ロームの強さについても考察している。試験場所は習志野市内の関東ローム層で,地層や物理的性質があらかじめ調査されている。直接せん断試験より得られた0,φを用いて計算されたぜん断抵抗値は,ベーン試験の実測値より過大となる。そこで,試験地点の上載荷重が先行荷重以内であることを考えφ30とすると,計算によるせん断抵抗値とべ一ン試験の測定値は近くなる。次に,杭貫入時に土が乱された状態にあると考えれぱ,乱した試料のべ一ン試験値による杭の限界支持力がマイヤホフの限界支持力とかなり一致することが判明している。又,1V値 本文は,ダム漏水の調査を目的として,ラジオアイソトープを応用する方法の概要を述べている。実際に適用したダムは,山形県蛭沢アースダム(最大堤高24,2m,堤長240m,昭和23年竣工)である。このダムは,築堤開始と共にたん水を開始したところ,漏水箇所が発見されたので漏水入ロにセメント注入を行った。この間,漏水機構を明確に把握するため電気探査,音響探査など行ったが,十分な成果が得られなかった。そこで,漏水脈を探す目的で,新しい調査法としてアイソトープをトレーサーとして応用することを試みた。使用したアイソトープは,地下水によく混合し,流動しやすいCo6。の溶液を用い,漏水入口付近に投入し,ガィガーミュラー計数管でガンマ線放射能を測定した。又,アイソトープによって推定された漏水ルートを確かめるために,3mおきに20本のボーリングを2列にわたって実施したところ,漏水ルートを確認できた。この結果から,地山の断層及び凝灰岩の節理・き裂が漏水ルートをから杭の支持力そ推定することは,土質によっては困難であると指摘されている。(市原)形成していることが判明した。(山内)火山灰質粘性土/貫入試験/杭/支持力/試料の乱れ/せん断強さ/ぺ一ンせん断試験アイソトープ/現地調査/浸透/節理/断層/非破壊試験甲ω曲達鉗瞭小e臨巽」 「「0125C91E6/H40127・厚木一東京線道路改良工事 一特に高築堤のための調査一中沢安蔵・南部繁春土と基礎(1954.4)Vo1.2,No。5,pp。18∼22,図・6,表・2霞ケ浦周辺干拓堤防基盤の土質調査(第1報)守谷正博土と基礎(1955.1)VoL3,NQ.8,pp。27∼30,図・5,表’1 本報告は,県道厚木東京線改良工事に際して実施した土質調査の結果,並びに現場への適用 茨城県稲敷郡鳩崎村地先の霞ケ浦余郷入干拓地区の締切り堤防の築堤に先がけ,基礎地盤の支持力や堤防の沈下状況の判断のために,土質調査が行われたもこの報告では,まず,実施された土質試験法の詳細とそめ試験結果について示し,次に,その結果に基づき,基礎地盤の性質を明らかにしている。明らかとなった基礎地盤の性質を示すと以下のようである。(1)−最上部1,5mは流動に富む軟弱なへどろが堆積している。深度工.5∼25.9mまではシルド質粘土であり,深さと共に硬さを増している。深さ25.9m・より以下では,徐々に砂分が含まれ,含水比の低下と硬さの増加が著しい。(2)’深さ14m程度までの地盤では,自然含水比が液性限について述尽たものである。当工事区間には,高さ27mに及ぷ切取り,13mの高盟土,及び深度21mの軟弱地盤上の盛土など,施工に注意すべき箇所が存在し,適当な対策工法を必要としている。土質試験は,物理試験,せん断試験,締固め試験,圧密試験等を行い,その結果により,のり面の安定並びに軟弱地盤に対する施工法を考察している。・AASEO土質分類によれば,当地区の‡はA−5又は,真一8群に入り,盛土材料及び基礎地撃として望まレくないものである。しかし,乾燥期に転圧に注意レて施工すれば盛土は可能であり,切土ほ雨水による崩落に注意すれぱ安定が期待できおこ乏が分かった。 次に,軟弱地盤上の盛土施工に対しては,押え盛土を行う一方,・松丸太を土丹層内まで打込憂,頂部を連結してすべり出し防止を設計した。(山内)認C9界よりも大きく,不安定な状態となっている。(3)土のせん断試験による粘着力の平均値は,一軸圧縮試験でδ=0.15(kgf/6m2),一面せん断試験でσ=0.12『G=gflcm2)となった。(市原)卜Dω曲事例/設計/道路/土工/軟弱地盤/盛土現地調査/事例/堤防/軟弱地盤薔謎職0126LC90128C2大野川知原ダム計画に伴う貯水池透水地層の調査若木三夫・中野友記土と基礎(1954.10)VQ1.2,No.7,PP.26∼29,図・4,表・5電気式地下探査法による地七り調査例箭内寛治・津金二郎土と基礎(1956.6)Vo1.4,No.3,pp。23∼27,図・13,写真・2,参文・9 九州総合開発の一計画としての大野川知原ダム建設においては,貯水池周辺山峰の阿蘇溶岩に存在する中間層の透水性が懸念された。本文はそのために行った土質工学的観点からの調査を報告するものである。透水地層として最も懸念すべき地点とそれらの関連性を有する横断箇所を選定し,その調査方針を立てるための地質調査を行ったのち,現地透水試験用の試料と材料比較のために行う物理試験用の試料を採取し定水位型の透水試験を実施している。又,踏査によって発見された各露頭箇所の位置の相対的関係を知るために高低調査を行って,数断面あ仮想地層に対する動水勾配を求めている。これうの結果から,透水地層材料の間隙比,粒皮組成及び透水係数を吟味し,クィックサンド現象の危険性を検討すると共に,動水勾配,透水係数共に最大の断面について遷水量を推定して,クィックサ著ド現象渾全く考える必要のない・こと,透水量もそれほど心配するほどのものではないことの結論を得ている。(山内) 本文は,地すべりによる山地頂部の崩落や,橋梁その他の構造物の沈下を阻止する等,施工上の必要から地すべり面を推定し,あわせて地すべり構造の解析を行うために,山梨県南巨摩郡豊岡村及ぴ睦合村で実施した電気式地下探査による調査法とその結果を報告している。まず電気地下探査を行づて気付いた注意すべき点として電極棒の接触抵抗を挙げ,これによるミスを防ぐための対策など実施時の注意事項を五つ挙げ,又,得られた資料を解析するに当たっての注意を5項目にわたって説明している。又,・幾つかの測点における比抵抗一深度曲線,比抵抗積算値一深度曲線などの調査結果を示してその傾向や層序関係を説明し,露頭部などの地質調査と考え合わせて描いた地質断面図を示している。調査及ぴ解析結果として,千枚田地区では小規模な上段地すべりど,深度約10∼25mの所に平均厚さ3∼4mの下段地すべり粘土を持ち,尚その下に10∼20mの厚い風化砂岩を有しているので,将来も地すべりが続くであろうことなどを結論している。(網干)      『    一火山成粗粒土/計画/現地調査/ダム/貯水池/透水性現地調査/地すべり/地盤/事例/電気/物理地下探査卵㊦言」 「「0129c8/H40131CO/C9施工管理のための土質試験法と試験誤差にっいて高橋彦治土と基礎(1956.10)VoL4,No.5,pp.6∼16,図・1,表・10,写真・3建築地盤調査計画について大崎順彦土と基礎(1958.2)Vo1.6,No,1,pp.20∼26,図・5,表・3 国鉄小千谷発電所調整池アースダム工事の機械土工に際して施工管理の目的で行ったテストピー、ス採取の方法と測定値誤差範囲について報告している。施工管理試験は比重,含水比及び土の単位単積重量を求めるために行’うが,判定時間の短縮という観点に立って,含水比測定はピクノメーター法を,又,単位体積重量の決定は砂による置換法を採用している。各試験における試料の採取方法,試験手順,計算方法等を細かく説明し,各試験に入り込む誤差の要因を詳細にあげ,その許容誤差の限度を示している。又,これらρ個々の誤差を含む測定値も多数集積されて統計的に処理されると,誤差範囲そのものは問題とならなくなるが,個々の試料,すなわち日々の作業に対する品質管理の立場からみれば,その誤差が問題になることを強調し 建築敷地において地盤調査を実施する場合,敷地の状況並びに建てるべき建物の条件に応じてどのような調査計画をたて,どのような項目について調査を行い,、又,その結果を基礎構造の設計に当たっていかに活用するかという能率的でかつ効果的な地盤調査の体系,について述べている。地盤調査の規模と方法は,その敷地における地盤の条件はもとより,建物の規模,、種類,用途などにより異なり,又,他面,経費の点からもその精度に制約をうけるものであるが,本文で述べられた体系では, これら諸条件を互いに折り合わせつつ,事前調査→予備調査→本調査→追加調査という順序に従らて調査を進めてゆき,又,これらの結果を逐時基礎構璋の設計に反映させてゆくシステムとなっているもので季ると述ぺ七いる。(西田)ている。(網干)卜Dω曲含水量/管理/試験方法/締固め/事例/施工/測定/統計的解析/密度計画/現地 調査/地盤/事例/設計/費用達闘障0130LC7/1》40132C8/C9土質調査に伴う簡便な地下水調査の一例一瀬田川洗いゼキ調査について一中堀和英・舟木士郎土と基礎(1957.2)Vo1.5,No.1,pp.13∼17,図・8,表・7国鉄川崎火力発電所基礎ケーソンにおける土圧測定柳田真司土と基礎(1958.4)Vo1.6,No.2,pp.17∼23,図・7,表・2,参文・3 琵琶湖から流れ出る瀬田川に計画された新洗いぜきの基礎地盤調査の一環として実施した現場透水,地下水圧測定,揚水,水質の各試験を実施し,その結果をまとめた報告である。得られた主な結果を以下に示す。①新たに開発したシューと有孔部から成る透水試験器をボーリングの孔底に打込み,各層の透水性について検討した。絶対的な透水係数値は得られなかったが,各層の透水係数の相対的な関連が得られ,この方法は更に多くの試験を実施すれば,実用試験法となり得る。②旧洗いぜき付近で被圧水あ水圧を測定した。最大150gflcm2で,『水質検査の結果と併せて考えると,洗いぜき付近からの直接の被圧浸透水はない。③揚水試験牽非平衡回復法によって実施し孝。透水性の比較的良い地表から3mまでの地質の透水係数として彦呂2.9×エ0一℃m/sの値を得た。④更にボーリング孔内の水位測定結果より,洗いぜぎ側方の比較的浅い所での上流からの漏水があることが分かった。(三笠) 国鉄川崎火力発電所基礎ケーソン工事において,14基のケーソンのうちB、型とE型の2基現位置試験/試験方法/浸透/水圧/地下水/透水性/揚水試験基礎/ケーソン/水圧/設計/測定/土圧/摩擦小e言のケーソンく体に土圧計1水圧計を設置して,沈下中及び沈下終了後の土圧を測定し,又,ケーソン底面にも,土圧計を設置して,上部構造載荷に伴う底西反力の変化を測定レ,一そΦ結果と考察を報告している。土圧計は坂田式SPR−6一型を,水圧計は孫田式SPR−6型間隙水圧計を用い,その構造・設置位置・設置方法を書いている。測定は,昭和31年7月=10日,12日の中埋コンクリート打設から,32年ユ月24日の本鉄骨架設中まで6か月半にゃたって「行われ・その結果を図表に表わしている。図中の想定間隙水圧は水圧測定結果から定常時間隙水圧を督定したものとし,、算定土圧はランキン土圧により計算している。考察は,間隙水圧・側面土圧,底面土圧計についてかなり詳しくなされている。最後に筆者は,測定は計画準備期間も短く,かつ工事工程も異常に早く進んだため,十分な測定結果を得たとは言い得なかった≒しジ今までの測定結果からは設計に当たって考慮に入れた周辺摩擦に疑問があるとしている。(西田)器」 「「C801330135ω“CO/C8衝撃式地盤支持力測定機による現場における支持力測定について正木 昭・田島昭生土と基礎(1958.6)Vo1.6,No.3,pp・8∼9,図・3,表・1土質調査方法の現状に対する一私見 現場における支持力測定について,φ30cmの平板載荷試験によるκ値をK75値に換算したものと,衝撃式地盤支持力(1値)の関係を求め,各測定値間の誤差について論述している。 合理的な土質調査方法が急速に採用されつつあることは,まことに喜ぱしいが,果たしてそれらが正しく仕様され正しく実施され,かつその効果が有効に利用されつつあるか否かは疑わしいとの立場から筆者は,まず,標準貫入試験方法について,原則,、企業者側の「仕様」,その他について不備と思われる事項,受注者側特に試錐業者の実施調査において不適当と思われる点を列挙している。次いで,乱さない試料の採取及び室内土質試験方法について∫原則,仕様,実施について同様に私見を述べている。又,筆者は,各種貫入試験の基準を作成し実施方法を統一することが望ましいとしており,地耐力試験ではより考慮すべき原則を記述して,更に,土質調査の実施時期と予算についての私見をまとめている。以上述ぺていることはすべて基本的な原則を反復したに過ぎないとし,これらが無視されている現状に対する改善の方向を学界及ぴ有識者各位に呼びかけ,結びとしている。(西田)藤井和土と基礎(1958.8)VoL6,No.4,pp.48∼50この場合,κ値を測定した後,同一場所で衝撃式を実施するが,前者の転圧の影響は無視している。誤差については,地盤と載荷板との密着性が要因であるので・この両者の密着性をよくするため,その間に薄い砂層を設けて測定している。このとき,砂の状態(乾湿)や砂層厚を変えて関連をみている。一般に,砂層は薄く,やや湿り気のあるほうが誤差が小さくなるという結果が得られている。(西田)国ω曲貫入試験/基準/計画/現地調査/載荷試験/試験方法/室内実験/試料現地調査/支持力/測定/動的/平板載荷試験溶灘陽0134C4/E31H1COIC9国立国会図書館の地盤調査大崎順彦土と基礎(1958.6)Vo1,6,No.3,pp・27∼33,図・8,表・6,参文・7斜面切取りによる地すべりの調査報告赤井浩一・斎藤 実土と基礎(1958・10)VQL6,No・5,pp・6∼9,図・8,表・1参文・3 書庫部分の重量が20tf!m2以上にも及び,しかも敷地の南北で地盤の状況が大きく異なる国立国会図書館の基礎の設計に当たり,事前調査→予備調査→本調査→追加調査という一連の調査体系の実施例を報告している。予備調査として,試掘,ボーリング,標準貫入試験,載荷試験,土質試験を行い,大体の地盤の構成をつかみ,第一次基礎計画をたて具体的に検討してゆくと,沈下量の過大や地盤の局所的な変化などの問題点にぶつかる。それらを解明するために,ボーリングや載荷試験などの補足調査及び基礎構造計画の再検討を行い,地盤の沈下性,流動性,経済性を加味して,最終基礎案を決定している。特に,沈下量の検討については三軸圧縮試験及ぴ圧密試験結果と標準貫入試験のN値の間にある関係を見出し,.その関係を一般に拡張して,他の地点及ぴ他の深さにおける実測遅値からその部分の地盤の沈下特性を推定 風化岩地帯における斜面切取りによって発生した地すべりの調査及び試験の報告である。これは普通の地すべりのように地下水の作用が主原因でなく,道路面下1m未満の深さにある固い紫色粘土層によるものであるとしている。つまり,すべり土塊による圧縮応力がこの粘土の降伏値以上となったときに局部的なクリープ破壊を生じ,変形がしばらく継続した後に他のすべり面の部分で土圧を受けもつという挙動によるものであろうと考えている。そしてこの対策として,切取りの傾斜を緩くし,斜面先にあたる道路面上に排土荷重をのせ対重の役目をさせ掘削した。その際,傾斜面勾配を1割5分としている。又,道路施行基面を原設計よりもできるだけ高くして,この盛土の重量によってすべり面粘土層の降伏応力を増大させることを行っている。そして,先述のように一定載荷が長期間継続して作用することによる,いわゆるクリープ破壊において,最大圧縮強度⑳よりも降伏値σ・の方に重要な意味があることは,村山博士らによって提示されたところである,と述べている。(西田)して,沈下量を算出している。(西田)圧密試験/基礎/計画/現地調査/載荷試験/三軸圧縮試験/試掘/沈下/平板載荷試験L0136郎8凄圧縮強さ/切取り斜面/クリープ/地すぺり/粘土層」 「「0137B21C20139c3/E2/H1ボーリング孔を利用した基礎地盤の横方向K値測定について開渠漏水の調査法と調査例瀬川浩司土と基礎(1959.2)Vo1.7,No.1,pp14∼20,図・8,表・3,参文・3福岡正巳・宇都一馬土と基礎特集号(1959.8)No.1,PP.3∼8,図・9,表・1,写真・2 山腹を通る用水路の開きょよりの漏水が問題となり,その漏水の箇所の発見,漏水量の測定,各所のゆう(湧)水か漏水によるかどうかの判定の目的で,調査した方法とその判定法について ボーリング孔を利用して行う横方向K値測定装置の試作品の概要及ぴそれを用いた測定法並びに結果の利用について述べたものである。最初に,試作した装置の概要及び測定手順を説述べたものである。調査法としてはWennerの電気抵抗地下探査法,電探による漏水調査法明し,これを用いて三か所の現場で計19回にわたって行われた測定結果のうち,代表的な2回の測定例について記述している。続いて,ゴムチューブがボーリング孔壁を押したときの地盤内水平応力の分布形状が,帯状荷重によるK691erの鉛直応力の分布形状と同様であると仮定して,K値からKδglerのEπ値を推定する方法を示している。又,杭頭に水平力をうける基礎地盤内の杭の水平変位の計算式を示し,測定されたκ。値を代入して得られる計算値と単杭の水平引張り試験による実測値との比較を行っている。更に,橋台の施工時に計測された水平移動量と,前述の計算式に実測K値を代入して得られる計算値がほぼ一致することを示し,(仮称),湧水量測定法,水比抵抗測定法を採用した。著者の調査した地区では電気抵抗地下探査法は水比抵抗測定法を応用して,電気比抵抗が4∼28kΩ一cmであれば滞水状態にあると判断できるが,この方法だけからは漏水の判定は無理である。電探による滞水調査法は用水に一方の電流,電極,電位電極をいれ,他のものを用水外の地表面に接地する方法で,電極間隔を一定に保って見掛の電気抵抗を測定するものである。これは通水停止した機会を利用して,その前後の測定値の差が大となったことと通水停止して斜面下の湧水の激減が漏水を立証できた。又,水比抵抗測定法により開きょの水の電気抵抗は10.7kΩ一cmであり,開きょ上方の斜面地下浸透の湧水のそれは6.3kΩ一cmであることより,開きょより下方斜面の湧水の電気比抵抗到定値より,漏水と地下浸透水の混合率を決めることができ,漏水の判定ができたと述べて深さ2∼5mぐらいまでの実測K値を用い,弾性床上のはりの式で計算すれば,静荷重による杭基礎の水平移動量を推定できるとしている。(北郷)“Dいる。(!1、田〉ω曲橋台/杭/原位置試験/試験装置/地盤係数/水平荷重/設計/測定/深い基礎現地調査/浸透/水路/堆積土/地下水/物理地下探査誉闘嘩0138B3/C7B2/C9新潟市付近の地盤沈下と調査丸山文行土と基礎(1959.6)Vo1.7,No.3,pp,13∼18,図・6,表・2鏡川伏流水の調査報告 新潟市付近の地盤沈下の傾向と,地盤沈下の原因究明のために実施中の調査について報告したものである。新潟付近の沈下傾向が具体的に確認されたのは昭和26年i1月の水準測量から 筆者等が高知市の鏡川伏流水の調査を行った際に電気比抵抗による調査が,旧河道を明らかにし,伏流水を包含する滞水層の分布を知るために有効であった実例をのべている。測定には横河電機のL−10メガーを用い,電極の配列はウエンナ‘の4極法によっている。深度一比抵抗曲線の2例を示し,その近傍のボーリング結果を対比し,解析結果の適合性について論じている。調査の結果により滞水厨下面の深度の等高線図を画き,地質調査によって当初予想したで,新発田(BM4410)を仮定不動点とする時,新潟市関屋(BM4425)では明治31年以来265.6mm沈下したことになる。その沈下速度は昭和5年までに年間3,5mm/年,26年までに7.3mm/年で2倍になっており,更に昭和30年までの4年間では↓1・7mm/年の速度で沈下していることが確認された。この沈下原因に天然ガス採取が挙げられ,水準測量と合わせて地下水位の観測が始められたことを紹介し,水準測量の結果からユ日ユmm以上,従って年問36.5mm以上も沈下する地域が次第にふえていく傾向にあることを報告している。(福岡)井戸/地下水/塾王/土地保全L0140小8凄森博・山田正俊土と基礎(1959.8)VQ1.7,No.4,PP.19∼22,図・4,表・2,参文・2鏡川の伏流を確認すると共に,取水地点の選定に役立たせた。一(久野)現地調査/地下水/水困」 「「0141COIDO0143大牟田沖海底地盤の土質について内田一郎・松本錬三土と基礎(1959.10)Vo1.7,No.5,pp.20∼25,図・25地質的特性による地耐力試験結果について畠山 昭土と基礎(1961.6)Vo1.9,No.3,PP.20∼26図・5表.・6 大牟田沖で行われた深さ5mの10本のボーリング孔より採取した不かく乱試料の土質試験結果より土質の概要について述べる。土質はシルト,砂混じりシルト,一部には砂礫も現われ 北陸地方のダムサイト4か所(新第三紀中新世帯)において,横坑内ジャッキ法で見掛けの弾性係数(E)を求めた。試験法・結果を以下に示す。(1)内ノ倉ダム:緑色凝灰岩に流紋岩が貫入した地帯で,6か所において20,30,40cmの載荷板を用いて,何回か繰返して試験した。残留ひずみがほとんどなくなった時の履歴曲線からEを計算した。塊状・硬質な所では約36,000kgf/cm2,クラック帯では約16,000kgf/cln乳であった。(2)笹ケ峰ダム=頁岩・砂岩地帯である。φ=βOcmの載荷板で,5tf加圧・・1分間放置の操作を繰返し,、最大荷重(60tf・る。三角座標によれば砂又はロームに分類される。圧密試験によると正規圧密状態にはあるが,深さと土性との閨係は見出せない。比重は2.6エ∼2,75∫飽和度S一100% とみなせる。各試験値間には次のような関係がある。塑性指数為と液性限界耽の関係は気乾試料ろ=0.74(ωL−21),湿潤試料1ρ=0=83(既一26)。一軸圧縮強さ争は0.024∼0.188kgf/cm2の範囲にあり含水比2〃,間隙比θとの関係は認められない。圧縮指数C・は気乾試料C・=0・043(aワL−33),湿潤試料C6;0,029(2〃L−50),又はCFO.014(ω一301,0c=0,7(θ一L2)間隙比9は気乾試料でθ一〇,03ωL,湿潤試料でθ=0,055(2〃Lr5)。シルト+粘土含有量(ご+3の%は(C+S’)ω⑦c8/H4又は30tf)になるまで続け,最大荷重では10分間放置した。これを3回繰返した。回を重ねるごとに残留ひずみが減少し,Eは増加しだ。Eは砂岩で約11,000kgf/cm2》頁岩で7,000kgf/cm・であった。(3)刀利ダム,大目川ダム=前者は輝石▽角閃石安山岩,後者は緑色凝灰冒1・25(2〃L−20)・又は(C+団)昌23(¢一P・5)。粘土含有量(o)%は(o)嵩0・4(既一15)・寒は(6)』岩帯である。Eの試験法は笹ケ峰ダムと同じである。・得られたEの値は,前者が14.OOO∼6×θ。(松浦)60,000kgf/cm2,後者は3,000∼14,000kgf/cm2の範囲であった。(三笠)bDIω曲海底土/現地調査/室内実験/沖積層/粘性土昔応カーひずみ曲線/荷重/岩盤/原位置試験/静的/ダム/平板載荷試験盤瞭0142co/DO0144C7/1)1/D2載荷された地盤土の土質の変化について山口英太郎・難波直彦・中村六史・永石義隆土と基礎(1959.工0)Vo1.7,No.5,pp,83∼42,図・7,表・2,参文・3地スベリ地の土の特性について一主として徳島県の結晶片岩を母岩とする土の粒度特性一横瀬広司土と基礎(1962.8)VoL10,No.6,pp.3∼9,図・12,表・5,参文・7 有明海の2か所の干拓堤防(諌早,三ツ島)あ直下及び付近の自然地盤から採取した不かく乱試料による土質試験を行い載荷による土性の変化を調べた。調査地点の土質は厚さ15∼30m 結晶片岩を母岩とする地すべり地帯の土の性質を,その粒度組成に着目して,解明しようとしたものである。試料は徳島県内の一6地点から各々1試料,高知県内の1地点から、4試料,合の均一な粘土層で調査はGL−10m付近まで行った。諫早は築堤後8年で圧密は地表より4m付近までしか終っていないが,三ツ島は築堤後30年であり全地層の圧密が終了している。結果は次のようである。(1)含水比ω=自然地盤では地表面で200%,深さと共に減少し10mで90%となる。堤防下は諌早ではGL−5mまでは減少しているが以下自然地盤と大差ない。計10試料を採取した。この試料に対し,土の判別分類法試験,直接せん断試験,透水試験,突固め試験などを行った結果,地すべり地の土は三角座標による分類では砂質土系の土と果なされるが,コンシステンシー限界値や粘着力などからは粘性土に分類できることを明らかにした。この原因を説明するために,環境の異る地区の粘土分の少ない砂質系の土との比較を行った。用いた試料は徳島県末広町における河口堆積土である。この結果,地すべり地の土は,同様な粒度組成をもつ他地域の土に比べて標準偏差,4分偏差が大きい値を示し,これらの値より得られる分散,分級の程度が地すべり地の土の性質を左右する主な原因であるとの結論を得三ツ島では全層に亘り減少している。(2)一軸軸圧縮強さσ・(kgf/cm2);自然地盤では地表面で0.1,GL−10mで0.3である。堤防下は諌早ではGL−4m付近まで僅かに増加しているだけであるが,三ツ島では全層にわたり自然地盤の約2倍となっている。(3)圧密先行荷重:自然地盤はすべて正規圧密である。堤防下は諌早ではGL−4m付近まで圧密が終了したことが分趣s蒔ている。(柴田)かわ,三ツ島では全層に亘り圧密が終了している様子が分かる。(松浦)圧密/海底土/沖積層/堤防/軟弱地盤L間隙比/コンシステンシー限界/地すべり/分類/粒径」 「「0145B7!C71C90147C6/C9大垣軟弱地盤の性質について(その1)一特に名神高速道路大垣試験盛土地区について一稲田倍穂・持永籠一郎土と基礎(1962。8)VoL10,No.6,pp。10∼14,図・2大垣軟弱地盤の性質について(その2)一特に名神高速道路大垣試験盛土地区について一稲田倍穂・持永龍一郎土と基礎(1962.9)Vol.10,Nα7,pp。23∼30,図・11,表・1,参文・4 名神高速道路の工事では,その実施に先行して軟弱地盤の詳細な土質調査を行うと共に,規模の大きい地区では代表的な場所を選定し,実物大の試験盛土を施工して対策工の設計並びに 名神高速道路大垣地区で実施した盛土試験に際して,試験前の地盤の状況を調べる目的で軟弱地盤の土質調査を行った。試料採取は上部粘土層及び下部粘土層に重点をおいて固定ピストン型サンプラーにより乱さない試料を採取することとし,中間砂層においても可能なかぎり乱さない試料を採取するよう努めた。採取した試料については,通常の物理試験の他に有機物含有量及び分解度試験,三軸圧縮試験,一軸圧縮試験及び圧密試験を行った。各ボーリング孔ごとに行ったこれら試験結果を重ね合わせて,代表的な柱状図及ぴ土性図を作成して詳細な検討を試みた。この結果,コーン貫入抵抗はほぽ5Φ、に一致すること,単位体積重量は含水比と密接な関係にあること,圧縮指数が含水比と相関関係にあることなどが明らかにされた。又,大規模な軟弱地盤の調査に当たっては,ボーリング数を節約しても代表的な地点で深度方向の土質の変化を明確にすることが必要であることが指摘された。(佐武)施工法の指針を得ることに努めた。大垣地区では昭和35年7月より盛土試験を開始し,盛土の安定と沈下について観測を続けた。本研究は試験盛土前における基礎地盤の性質を調べるために実施した土質調査結果に基づいて考察を加えたものである。なお,不足する資料については,土質,地盤高,層序及び層厚に試験盛土地区とほとんど相異の見られない名神高速道路沿いの杭瀬川より揖斐川に至る間の地盤調査結果も補足資料とした。まず,地形の概略を述べた後,高速道路に沿った地盤の特性を5層に分類し説明を加えた。更に,地下水自噴地帯の地層特性に説明を加え,滞水砂礫層以上で測定された間隙水圧の特性についても考察を加えた。こうした解析から,広範囲に堆積生成した沖積地帯では,横方向の土層変化を追及する土質調査よりも,深度方向特性を調べる土質調査に重点をおく必要性があることを示した。(柴田)㌣GQ曲間隙圧/地下水/沖積層/道路/軟弱地盤/ボーリング圧縮強さ/圧密/貫入試験/室内実験/土の分類/道路/軟弱地盤/粘土薔鎧瞭0146C7C9/D61E11深井戸に作用する土圧の測定幸野弘道・井口 弘土と基礎(1962.9)Vol.10,No.7,pp.3∼10,図・12,表・3,参文・9施工時の盛土地盤の強さに関する考察(その3)福住隆二・木村 薫土と基礎(1963,6)Vol.11,No.6,PP.26∼31,図・7,表・7,参文・2 地盤沈下によって地中のさく井管にどのような土圧が作用するかを調査する目的で,新潟市山ノ下地区において深井戸の鉄管に磁わい型土圧計10個を取付けて,深い凝孔のまわりに作用する土圧を測定した。深井戸は一490mまで掘削されたが,土圧の計測は一145mまでとし, 仕上げられた粘土の盛土地盤が車両通行によって受ける練返し現象に関して,二つのトラフィカビリティー調査例と種々の条件下で求められた粘土に対する貫入抵抗値について報告している。まずブルドーザー(D−80)とトラック(DA−80LH型)による20∼60回通過のトラフィカビリティー調査及ぴ厚さ60cmの粘土試験盛土上でのトラックによる10∼30回通過のトラフィカビリティー調査より,く1)地盤含水比と影響深度・わだち沈下最との関係,(2)影響深度・わだち沈下量と通過回数との関係,(3)含水比・卯値の深度分布とわだち沈下曲線が示されている。又,コーンペネトロメーターを用いた室内練返し試験による練返し指数(R1〉と含水比との関係及ぴR∫による現場地盤の練返し程度判定の可否についても検討している。次に粘土のコーン貫入抵抗値に関して,先端コーンの大きさの差による卯値の差はほとんどないこと,現場粘土地盤での争値一含水比(躍)曲線と室内モールド内でのの一2〃曲線との関連性についても考察し補正操作のための方法を提案している。(山内)外径41cmの鋼管の両側に土圧計を取付けた外管を挿入して,土圧の測定を2年6か月にわたり行った。測定結果によれば,工事中は測定値にかなりの変動があったが,工事終了後約6か月で土圧計は安定した値を示した。測定値は,管の曲がりの影響を受けて必ずしも左右対称ではないが,一30m付近までは深さに比例して増加しており主働ランキン状態に近い値を示す。しかし,ぞ100m付近では土圧係数は0,1程度とかなり小さくなり,ランキン公式では適合しないことが知られた。この結果,地盤収縮記録と併せ考えて,浅層地盤では土圧に対する地盤沈下の影響はないことを結論づけている。(佐武)井戸/現地調査/沈下/土圧L0148小8誌鋭敏性/含水量/貫入試験/トラフィカビリティー/粘土/盛土/野外試験巽」 「「0149C81C90151鵠C81C9有明干拓試験堤報告一スペリ破壊と沈下強度増加を中心として一農林省有明干拓建設事務所・農業土木試験場 佐賀支場土と基礎(1963.7)Vo1・11,No,7,pp.11∼15,図・12,表・2ラジオアイソトープ(R・1)による地盤改良効果の判断と考察森本辰雄・小川充郎・大野博教土と基礎(1963.8)Vo1.11,No.8,pp.3∼10,図・12,表・3,写真・3 軟弱地盤上の築堤は施工上も間題があり,事前の調査のみでは不十分であるので,特に土質工学上の諸問題を実地に究明するため,有明干拓において実物大の現地試験堤を実施し,その大要を報告している。試験堤防は,置換砂床の形を変えたA型,B型の2種類の断面を採用したが,決定的にこの工事を左右したのは,施工速度の差であったと考えられる。A型断面の施工は,1か年の計画であり,前後2回のすぺり破壊を起こしており,その工事状況,すべり破壊の状況,すべり破壊後の強度変化を図を用いて述べている。B型断面の場合は,満3か年を要する計画であって,A型断面施工の際の状況を考慮したもので,工事状況,圧密及び間隙水圧,層別沈下と強度増加に関するデータを明示して,ぞの大要のみを報告し,沈下と強度増加についての検討は省略している。又,沈下,間隙水圧,塑性流動,波圧を観測するたあの測定計器についての使用結果など説明を図解して,かなり詳細に報告している。(西田) 従来の現位置試験やサンプリングによる地盤調査の判定に関しては,ばらつきが大きかったり,経時的に同位置が測定し難く,又,いかに薄肉のサンプラーでも,粘土の力学的特性を全く変えることなしに採取することはできない。著者らは,R・1による場合は地中に挿入した測定管が存置する期間中,同じ位置で同様の方法で測定できる上に結果がすぐ出てくるので,傾向的には地盤状態の変化を非常に正しく把握することができるといった有利性を挙げ,改良効果の判断や考察について,実施結果に基づく報告を行い,かつガンマ線の光電効果を利用した測定原理,及びその測定装置である散乱型ガンマ線密度計や中性子水分計,又その測定方法に関しても述べている。そしてこのR・1測定の際の誤差の要因と思われる回路の不安定性や,塩素による熱中性子の吸収に関する問題についても述べている。(西田)にω曲圧密/現地調査/すべり面/施工/沈下/堤防/軟弱地盤アイソトープ/含水量/現地調査/密度聾闘陽0150HOIH5軟弱地盤における盛土試験の計画と施工について(その1)(名神高速道路大垣試験盛土の場合)稲田倍穂・持永龍一郎土と基礎(工963.7)VoL11,No・7,pp・17∼23,図・6,表・.3,参文・4 名神高速道路の建設に際して,軟弱地盤上に施工する高速道路の盛土の対策工法を決定し,かつ設計及び施工のための指針を得る目的で実施した大垣盛土試験の例について,試験計画の概要かつ試験盛土の施工の経過などについて述べた報文である。どのような点に重点を置いてこの試験盛土が計画されたか,そのときの調査項目はどうであるかを箇条書きにして述べられているほか,試験盛土の施工位置,規模,試験区間の区分,断面及び工程に関しては,図解して詳細に報告されている。又,サンドドレーンエについては,工種,施工方法,中詰め砂,打設時間などを,盛土工に関しては,施工方法,盛土速度,材料,横断方向の掘削と盛土除去についてていねいに述べられている。更に,準備工に関しては,敷砂及びサンドブランケット,コルゲートパイプについて報告されており,今後計画される軟弱地盤上の盛土試験あるいは盛土工事の参考となるように努めている。尚,試験の実施経過,施工と諸計器の詳細な観測結果については,若干の考察を加え,すでに報告されている。(西田)計画/現地調査/施工/沈下/土圧/道路/軟弱地盤/盛土L0152C9亦e名四道路沿線の地質特性について中尾浩二土と基礎(1963.8)Vo1.11,No.8,pp.11∼17,図・26,表・1書 名四国道は近年交通量の急増した名古屋∼四目市間のバイパスとして建設された道路である。沿線地盤は木曽,揖斐,長良の3河川による流出圧砂の堆積したいわゆる沖積層から構成される。著者は,盛土,橋などの工法,計画を決定するために行ったボーリング及ぴ土質試験の結果から当地方の主として粘性土の特性すなわち,深度と亙値,土粒子の比重,単位体積重量,粒径分布及び深度と自然含水比,液性限界,塑性指数,一軸圧縮強さ破壊時ひずみ量,先行荷重,圧密係数,体積変化率,圧縮指数との関係を図に示し,圧縮指数と液性限界の関係,粘土含有量と液性限界,塑性指数の関係について考察し,液性限界と塑性指数との関係,更に,間隙比と液性限界,含水比と圧縮指数の関係についても資料を報告してある。著者は,こうした簡単な物理試験を正確に行えば,かなり信頼できるデータが得られ,現在の土質工学では,それだけで十分なのではなかろうかと述べている。(西田)貫入試験/沖積層/道路/軟弱地盤/粘性土/ボーリング」 「「0153co/D5/H40155C81C9大山周辺の有機質軟弱地盤について『安達径治・米田 太土と基礎(1963.10)Vo1.11,No.10,pp.13∼17,図・11,表・1,写真・1,参文・2春日出発電所における深度424.4mの土質調査 鳥取県西部の大山のすそ野は大山火山灰層(赤土状のもの)を主とし,一部に溶岩流及び火山砕屑岩を混じえたものからできており,海岸近くではかなり平坦で単調な台地状を示している。そしてこの台地には大山を中心とする放射状の谷が多くきざみこまれ,この谷底には,礫,砂又は粘土からなる沖積層が堆積している。この谷の部分に堆積している沖積層の一部の軟弱地盤が泥炭層に近いものからなっていることが,ボーリングの結果判明した。鳥取県東伯郡町八橋地区を例にとって,この泥炭層を含む軟弱地盤の土質工学的性質を,ボーリングによって採取した試料の一般物理試験,単軸圧縮試験などの結果を,標準貫入試験,圧密試験の結果と共に示している。更にあわせて,この地区での実際の道路盛土の施行を例に,このような軟弱地盤での盛土施行に当たっての対策工法について,地盤地耐力・沈下について検討している。それによると,施行年度を計画的にたてることによって緩速工法を採用するのが一番有利 地盤沈下地帯として著名な西大阪の地盤沈下の測定に役立てるために,ボーリング途中のサンプルをダブル・コア・チューブにより採取し,その土質と化学分析試験を行った。本文は,それらにっいての報告である。沈下測定器は,OP−424・2mに設置してある。土質化学分析としてX線回折と化学分析をし,鉱物組成を調べるため,X線回折をブラックの法則の満足するよう用い回折結果により組成を分析し,化学成分をアルカリ溶解法により行い,pHについてはpH計で測定し,C1イオンについては工業用水試験の硝酸第二水銀法により定量している。土質試験として中心部のねじり破壊をうけていない所を使用した。物理試験として,比重試験,塑性指数,液性指数の分析を行っている。力学試験は,一軸圧縮試験と圧密試験について,圧密試験については,先行荷重が非常に大なので大型高圧密試験機を用いている。この試験結果を間隙比一圧密荷重曲線に示している。(西田)三瀬 貞’鈴木健夫・柳大 夏・森本辰雄・瀬古隆三土と基礎(1963.12)Vo1.11,No.12,pp.19∼24,図・9,表・4,写真・2,参文・8ではないかとしている。(西田)的1ω曲洪積層/サンプリング/試験装置/室内実験/粘土/物理化学的性質安定解析/施工/沖積層/沈下/軟弱地盤/ボーリング/盛土薔鎧盛0154co/c90156土工の施工管理記録から(名神高速道路現場における)深層地盤の原位置載荷試験法について河野成・佐野利秋森博,曽根学C3/D6土と基礎(1963.11)VoL11,No.11,pp.19∼27,図・27,表・10土と基礎(1964.2)VoL12,No.2,pp.3∼9,図・13,表・5,参文・8 道路工学における土に対する知識を今日では,もはや従来のように現場員の経験や勘だり・にたよる危険な施工法には終止符を打った感がある。筆者らは,譜負業者に本格的な土質試験室を備えることを必要条件として発注された名神高速道路工事に従事した。筆者らは,瀬田栗東工事と甲西工事を担当し,これまで得られた土工管理をデータとしてまとめて記録した。ここでは特に甲西地区を中心に述べている。土工管理データとして,(1)土質,(2)試験盛土,(3)締固めの機械,(4)構造物の埋戻し及び裏込め施工,(5)盛土のり面の施工に関するデータが述べられており,特に(1)土質と(2)試験盛土においては相関図を作り,試験を行っていない土の性質を推定し,試験を行った土の性質が相関図によって判断された概略の土質と相違するかどうかについても検討を加えている。(西田) 比較的簡単な操作で深い基礎の支持力を判定する目的で試作した深層載荷試験装置とそれを用いた実測例について述べたものである。先ず,試験装置の概要及び試験方法について述べ,次に三か所の現場で行われた実測例を示し,次のような結論を得ている。(1)十分な深度を有する深い基礎の降伏荷重強さや破壊荷重強さは基礎の寸法にほとんど影響されないとみてよく,深層載荷試験から得られた降伏荷重強さや破壊荷重強さは修正なしに実際の基礎に適用してよい。(2)粘性土での実測例では,その破壊荷重はスケンプトンなどの理論値とほぽ一致したが,砂質土ではテルツァーギ公式による算定値は一般に実測値より大きく,特に深度10m以上になるとその差が大きくなるから,深層載荷試験の方が信頼性が高いと考えられる。(3)深い基礎の側面に働く付着力についても,基礎の材質や表面粗度の影響をとり入れるように工夫すれば,深層載荷試験装置による実測値を用いることができる。(4)載荷試験結果を荷重強度一クリープ曲線として表わすと・下限・上限降伏値及び破壊荷重に対応するような特異点が小e凄認められる。(北郷)管理/試験装置/締固め/測定/土工Lクリープ/原位置試験/降伏/載荷試験/サウンディング/試験装置/支持力/沈下/深い基礎・」8 「「0157、D61E2/E3プレシオメーターの深い基礎の設計に関する応用0159c81P6土と基礎(1964.2)Vo1.12,No.2,pp.工3∼17,図・9,参文・3サンドパイルの打設と盛土による土性変化稲田倍穂土と基礎(1965、1)Vo1.13,No.1,pp.3∼10,図・15,表・4,参文・4 地中深い土層の変形特性を調べる手段としてプレシオメーターが有効であることから,その機構及びこれを用いた実測例を示し,ケーソンの安定計算や杭の横抵抗の計算への応用法を説明したものである。まず,プレシオメーターの構造と測定法を説明したのち,測定された圧力と体積変化の関係曲線が地盤の自然状態での圧力を越えた範囲で擬似弾性領域と塑性領域とに分けられるとし,その境界の圧力は上限降伏値に相当するものであって,・先行圧密荷重と一致する傾向のあることを示している。次に,試験結果から地盤の変形係数を求ある方法を示し,測定結果の応用として実測例に華づいてケーソンの支持力,沈下量・水平力に対する検討及び杭の横抵抗の計算法を説明している。沈下量の計算においては,全沈下量が平均主応力増分及ぴ偏差応力増分によるものの和で表わされると考えているご又,水平力に対する検討においては,地盤の変形特性の深さ方向における変化を考慮するために,地盤係数を深さの関数として表わす必要があるが,これは実際的でないとして近似計算法を示している。(北郷) 名神高速道路建設のため大垣地区で行われた軟弱地盤上の盛土載荷試験においてサンドペイルの打設や盛土の載荷によって生じる沈下や応力の測定がなされ,これらによる土性の変化が調査された。本文はこれらの測定結果を報告し検討を行っている。まず最初に,サンドパイル打設に伴う間隙水圧の発生量,地表面の隆起や沈下とパイル打設方法やパイル間隔との関係を報告し,周辺粘土に与える乱れの影響を調べている。次に盛土前後の地盤の土性変化として,圧密先行荷重,自然含水比,間隙水圧,強度増加,圧縮指数及び一軸圧縮試験の破壊ひずみについて測定結果を示している。実測した間隙水圧と,推定した盛土による地中応力増分4¢:と∠σ3を用いて盛土高と間隙圧係数の関係を求め,パイル打設部及び未処理部共に盛土高の増加によって・4=0,75の一定値に近づいていることを示している。更にこの間隙圧係数と盛土前に採取した試料の三軸試験の結果とを用いて地盤内のせゆ断強さを推定し,盛土中央部下部粘土層内で局部的に限界の応力状態に達していたことを推論している。(網干)森博・田島重男3国1ω曲圧密/応力分布/間隙圧/事例/せん断強さ/測定/軟弱地盤/バーチカルドレーシ/盛土/野外試験安定解析/原位置試験/試験装置/深い基礎/プレッシャーメーター試験達型餅0158C30160The ApPlicatio取of Pressiometre Method to The Design of Deep Eoundations(深い基礎の設計へのプレシオメーター法の利用について)ボーリング用泥水に関する実験的考察一耐塩水性粘土の二,三例一森博・田島重男土と基礎(1956.6)Vo1.13,NQ.6,PP.11∼17,図・7,表・8,写真・9C5郎e書沖野文吉・1新井雄正Soil and Founda廿on(1964.2)VoL4,Nα2,pp.34∼44,図・11,参文・3 供試体を用いる室内試験に比べて,プレシオメーターによる現位置試験は直接その場における土の応カーひずみ関係を求めることができる。ゴム袋の膨張によって加圧するプレシオメーターの感度は直径で0,1mmである。加圧は2分ずつの段階荷重で加える。圧力の上昇に対して体積変化の最初の曲点は自然状態の土圧に,次の曲点は先行圧密荷重に相当する。後者では加圧中のクリープ変形は小さくなる。更に圧力を上げるとクリープ量も増え,土は降伏状態に入る。このときの圧力は粘性土の場合上記後者圧力の1.4倍である。プレシオメーター試験結果の利用の具体例として,直径8.5mmのケーソンを29.5mまで下げたときの安定問題を鉛直支持力,沈下,水平抵抗力についての解析方法を述べ,又併せて水平力を受けた杭の変形の問題を,地盤を降伏力を有する弾塑性体として解いた例を実測値と比較して示している。 ポーリング孔壁面の安定化やスライムの運搬の目的で掘削泥水が使用される。掘削泥水の代表的なものは清水をべ一スとしたNd一ベントナイ,トであるが,これは塩分の多鼠に含まれている水を使用した場合には良好な泥水を作ることができない。塩水中で高い粘性を示す粘土としてはアタパルジャイトが知られているが我が国には産出しない。これに代ねる粘土としては花岡鉱山産めセリサイト,クロライト混合粘土が有望と思われた。本文は,アタパルジャィト,花岡粘土並びにこれと比較検討のために使用したクロライトの代表としての鰐淵粘土,セリサィトの代表としての村上粘土について,水性試験(粘性,脱水量,泥壁厚さ),X線回折,加熱処理,塩酸処理,DTA,電子顕微鏡写真振影を行い,、耐塩水性粘土としての適性やその原因にっいて検討を行っている。実験の結果が図表に示され,又,各粘土の顕微鏡写真が示されている。(網干)(三笠)安定解析/現位置試験/載荷試験/サウンディング/塑性/弾性/プレッシャーメーター試験L/麺現地調査/粘土鉱物/物理化学的性質/ベントナイト/ポーリング」 「「0161C90163C9釧路火力発電所土質調査についてDamage to the Gro皿nd and Earth Structures by the Niigata Earth吼uake of June前口正蔵・酒井賢一・小山田博16・1964(1964年6月16日の新潟地震による地盤と土構造物の被害)河上房義’浅田秋江SoilandFoundaiton(1966.1)Vo1.6,No、1,pp.14∼30,図・16,写真・5土と基礎(1965.8)Vo1.13,No.8,pp.3∼9,図・24,表・9 釧路火力発電所を泥炭地に建設するに当たり,種々の調査を実施した資料の一部を発表したものである。釧路の湿原東端に位置し,表層は約2mの泥炭で被われ,その下部に貝殻まじりのゆるい細砂層がある。泥炭のシンウォールサンプリングは試料採取率81∼100%で,圧縮量の大きい泥炭は分解度が低く,繊維質の強さも強い。コーン値 4・は深さと共に減少し,べ一ン値τとの関係は争=10τといえる。泥炭の圧密係数砺を圧密試験で求めることは困難であり,圧縮指数C。により最終沈下量を想定し,圧密終了期については盛土工事後に検討することとした。砂層を基礎とするときの耐力については,平板載荷試験を行って総合的に求めて構造物に対しては支障ないものと判定している。地下水低下による工事を行うための資料を得るために揚水試験を行っているが,感潮河川の近傍のため観測水位に影響し,解析に困難を生じたが,二つの補正法により検射し,ウ午ルポイントによる揚水工法により施工可能なことが確認されている。(山内) 1964年6月16日の新潟地震により,新潟,山形,福島及び宮城県で発生した地盤と土構造物の被害について報告している。まず,各県の被害を発生した地域の地質を紹介し,構造物の被害に影響を及ぽした地盤の破壊特性として,(1)砂質地盤の流動化(高い地下水位をもったゆるい砂質地盤の流動化による不等沈下,鉄筋コンクリートビルの転倒及び橋脚の傾斜についての考察),(2)砂の噴出現象についての2∼3の観察,(3)地震で発生した地盤面のき裂,(4)砂の流動化で生じた地盤の不等沈下に起因する滑走路の波形変形,(5)液状化による地すべりは地盤内部が流動化し,地盤上部が移動する現象で,一般の地すべりと全く相異すること,及び(6)粘性土の軟弱地盤では,液状化は発生しないか,軟弱地盤特有のき裂と沈下の報告をしている。土構造物の被害では,構造物そのものの地震震動による被害と砂質地盤の液状化によるすべり,沈下及ぴ陥没現象について考察している。(山内)苧QO曲液状化/現地調査/地震/震害/沈下基礎/現地調査/有機質土/揚水試験醇翻瞳0162C90164C31C9害)Niigata Earthq皿akes1964,Build量ng Damage and Soil Condi亡iou (1964年の新潟地震での建築物の被害と土の状態)大崎順彦山田剛二SoilandFoundation(1966.3)VQ1.6,No.2,pp.14∼37,図・41,表・2Damage to Earth Str皿ctures and Fou皿aa価ons by the Niigata Earthquake,June16,1964,inJNR(1964年6月13日の新潟地震による日本国有鉄道の土構造物と基礎の被小e凄SoilandFoundation(1966.1)Vo1,6,NQ.1,pp。1園13,図・12,表・1,写真・10 1964年6月13目新潟地震による鉄道施設の被害は土質に関連し,信濃川河口付近の地域に限定され,発生している。この地域の土の構造は粒度が均等で,ゆるく,飽和状態の砂である。地震の震動で,このゆるい,飽和状態の砂は流動化現象を生じ,鉄道盛土の沈下,陥没及びすべり,井筒基礎上の橋脚の回転,橋台の移動,及び山岳地帯の崖崩れが発生した。 筆者は,被害の観察,土構造物,及び基礎の現場調査について報告している。その内容は,(1)鉄道盛土の陥没と沈下ではN値が4より小さなゆるい砂地盤上の盛土の沈下,マンホール浮上,噴泥,及びき裂の状況から,砂地盤の流動化を確認し,(2)高盛土の流動化によるすべりでは,地震時の羽越本線高盛土の破壊状況,粒径曲線について考察し,(3)自然斜面と切土斜面では,地震によるき裂の発生とその後の降雨によるすべりの発生について,(4)トンネル内のL 新潟地震による建築物の被害の概要,基礎の破壊,被害の分布と土の状態との関連及ぴ破壊の機構について報告している。建築物の被害の概要では福井地震と新潟地震との被害の相異について考察し,新潟地震の建築物の被害を分類し,引張型式,単純ばり型式及び片持ばり型式の三つの分類を行っている。基礎の破壊では,鉄筋コンクリートの建築物の1/3が上部構造の被害であり,残りの213には上部構造物の被害は全く見られず,一基礎の傾斜,沈下及び転倒であるとしている。被害の分布と土の状態との関連では,激しい被害を受けた建築物の分布と地表面下5∼10mに存在する却値の低い砂層との有意差の検定そ行っており,この砂層を被害の原因と参なしている。破壊の機構では,基礎の破壊がこれまでみられたすべり面によるものでなく,ゆるい砂層の液状化による基礎支持力の減少であると考察し,次いで,小泉が提案している限界N値を用いて,建築物の被害分布と土の状態(N値)の分布図を検討し,限界亙覆工のき裂状況,(5)橋脚の回転と橋台の移動では地震による水平土圧,などである。(山内)値の妥当性を検証している。(山内)液状化/砂質土/震害/沈下/鉄道/盛土液状化/貫入試験/建築/現地調査/震害/統計的解析畦」 「「0165C3/E4Ckanges in Density of San−Subsoil Caused by the Niigata Eartkquake(新潟地震による砂の密度の変化)小泉安則Soil and Foundation(1966.3)VoL6,No.2,pp.38∼44,図・5,参文・2 新潟地震の前後に実施した標準貫入試験の結果から,新潟市の砂の限界間隙比を見いだし,地震による構造物の被害の諸現象を説明している。限界間隙比に対応する限界N値を1V・7と定義し,地震前後において,その1甑。。は変化しないものである。N値の調査によれぱ,5mよりも浅いところでは,地震前後におけるN値の変化は明確でない。それより深いところでは,地震前に亙値が相対的に大きかった砂は,地震後亙値が減少し,又,亙値が相対的に小さかった砂は地震後N値が増加した。一方,噴出砂の粒径,粒子形状及び鉱物組成の検討から,噴出砂は3∼9mの間に存在していたものであるとし,この部分の砂は地震により懸濁液の状態になっていたと推論している。温・よりも小さな亙値で支持されていた構造物は広がり基礎,杭基礎のいずれも沈下を生じている。地震時の杭先端支持力はQ’閑輪の〆Aで表わされる状態であったとしている。ここで,Q’=地震時の杭先端支持力,妬’:地震時の支持力係数,P〆:杭の根入深さから砂の流動化深さを引いた値,A:杭の先端部面積である。0167C8   爵地盤の横方向K値の研究(2)一LLTによる測定κ値の精度について一陶山国男・今井常雄・秋元弘志・宍戸政明土と基礎(1966,1工)VQ1.14,No.11,pp.13∼20,図・14,表’2,参文・2 前報の同題(1)に引き続き測定された横地盤反力係数κ値がどの程度の誤差を有しているのかを,κ値が求められるまでをフローチャートに描き,各段階において考えられる誤差要因を基本誤差と演算誤差に分けてそれぞれ検討を行っている。κ値の測定にはLLT(LateralLoad Tester)を用いている。その結果最終的に得られるK値の精度はたかだか有効数字1∼2けたであり,弾性係数E値の糟度は1けた程度であること,又,堅い地盤から軟らかい地盤になるに従ってκ値の精度が悪くなることが指摘されている。従って,前報文で述べられているモノセル法とトリセル法の差違はこの誤差の内に包含されることになり,両者の測定法には実際上差がないことを示している。しかし報文中にも述べられているが,測定法以前の問題である孔壁地盤の乱れ,あるいは局所的凹凸,地盤の不均一性による誤差の値いかんでは本文の検討も無意味になる可能性もあり,これらの検討が急務となろう。(八木)(山内)ドω曲載荷試験/地盤係数/水平荷重/測定液状化/貫入試験/杭/支持力/地震/震害聾劃陽0166C8地盤の横方向K値の研究(1)一測定方法,とくにモノセル法とトりセル法に関して一陶山国男・大矢暁・今井常雄土と基礎(1966.10)VQ1,14,No・10,pp・31∼38,図・11,表・1,写真・2,参文・6 横方向K値の測定手段として,現在ゴムチューブを載荷面とする方法が用いられている。これはケーグラーによって発案された測定法を改良したものである。それを大別すると,載荷部分の鋼製筒とそれをおおうゴムチューブとの組合せで作られる室(セル)が単一であるモノセル,上下のガードセルを備えた3室構成のトリセルに分けられる。ここでは,このセル構成の違いが測定結果に及ぽす影響を,実験的に,又,理論的に吟味している。実験装置として,1回の測定においてトリセル法的取扱いもモノセル法的取扱いも同時にできるLLT−1を試作して実験を行っている。その結果K値測定に際して,トリセル法とモノセル法の間にはほとんど差違はないと結論している。又,同時に新しいモノセル法に属する孔内水平載荷試験装置LLT−IIも紹介している。(八木)載荷試験/地盤係数/水平荷重/測定L0168B3/C8小e新潟平野(内陸部)における地盤沈下の原因に関する一考察北村孝次郎土と基礎(1967.5)Vo1,15,No.5,pp。15∼23,図・13,表・1,参文・12書 新潟平野海岸部における地盤沈下が問題化されるころより,内陸部においても同様地盤沈下現象が現われ,農業用諸施設の機能低下が顕現化した。この原因を究明するため,1959年より3か年間にわたって行った調査とその解析結果について述べている。調査は地盤沈下の期間変動量,沈下地域の把握をはじめ地層別沈下量,地下水位の変動,ボーリング調査,内陸部における天然ガス採取の実態調査等を行った。その結果,i)天然ガス採取規制を反映し,全般的に沈下量は減少し,その範囲も縮少していること,ii)沈下の大部分は軟弱な沖積層に見られること,i茸)i)に相応し地下水位に上昇傾向が顕著にみられたこと,iv)内陸部における浅層ガス井汲上げ量と沈下量は必ずしも比例しないことなどが判明した。以上の結果を総合し,その原因は海岸部における深層大盤揚水にあることを結論づけている。又,新潟地震前後の観測井の挙動,地下水位についても報告している。(網干)地盤/地下水/沖積層/沈下/ポーリング」 「「0169C70171c21D3現場揚水試験の非線形解三宅康夫土と基礎(1967.10)Vo1.15,No.10,pp.19∼24,図・7,表・5,参文・6道路施工管理用密度計水分計に関する研究(その1)山本守之・水品知之土と基礎(1968.1)Vo1.16,No.1,pp.11∼20,図・18,表・6,写真・4 河口湖開発における海水の浸透防止等に関する間題を取り扱う場合,従来,タイス・ノミツ(野満)の公式を用いて,現場非定常揚水試験の解析を行ない,透水係数を求めている。本文では,タイス・ノミツの公式と異なり滞水層の厚さに比べて水位降下量が無視できない場合の解を導いた。そのためタイス・ノミツの式より数学的に改良された解が得られている。揚水試験の結果にタイス・ノミツの式との差がどの程度になるか比較されている。その結果,揚水量が小さい場合にはほとんど一致した透水係数の値が得られている。次に実測揚水量の10倍の揚水量を仮定した場合のタイス・ノミツの解も非線形解の比較が行われた。その結果,タイス・ノミツの解は非線形解に比ぺて約30%小さめの値を示していることが報告されている。 背面散乱型密度計・表面型中性子水分計の実用化の可能性を検討するため,土質別校正曲線作成実験を行い,かつ背面散乱型密度計と透過型密度計との比較を行っている。実験から次の結果を得た。(1)背面散乱型密度計は測定値のばらつきが大きく,実用化には問題がある。(2)このばらつきは,含水比あるいは突固めエネルギーを一定として突き固めた場合には小さくなり,ほぽ1本の校正曲線で表わせる。(3)校正曲線の勾配は,同じ土質でも締固め方法により異なる。(4)土質校正曲線を用意すれば,水分計の使用は実用上支障ないと考えられる。次に背面散乱型密度計について考察し,この密度計で測定値がばらつく原因として以下の点を挙げている。(1)表層部分の密度の影響が大きい。この影響は,垂直方向の密度分布が不均一な場合特に著しい。(2)土質の成分組成により同一密度の土が異った測定値を示す。(3)プローブと試料との間の間隙が極めて大きな誤差要因となる。更に,以上の欠点は,透過型密度計(西田)の使用によって解決できるとしている。(北郷)的ω曲浸透/地下水/透水性/揚水試験アイソトープ/含水量/原位置試験/試験装置/測定/物理地下深査/密度聲闘職CO名古屋地盤図における土質分類の検討0172C、01707/D5土と基礎(1967.12)Vo1.工5,Nα12,pp.7∼珍図・13,表・4,参文・6現地地盤における空気浸透率測定実験についての報告三木幸蔵土と基礎(1968。3)VoL16,Nσ.3,pp,33∼38,図・4,写真・7 日本建築学会東海支部が始めた名古屋地盤図作成作業に対し,土質工学会中部支部も地盤図に関する研究上の協力を行っているが,本文は,地盤の調査資料を地盤図としてまとめるために行った土質分類法の検討過程をのべたものである。すなわち従来の三角座標+分類法(米国道路局,統一分類法,改訂PR分類法,ミシシッピー河委員会分類法等)を実際に適用して我が国の土の性質をよく表示するかどうかの反省を行っていて,東京地盤図,大阪地盤図にはそれぞれ新しい分類法が提案されていることを述べている。著者は,名古屋方面の土の粒径と分布とその組合せによって,現地で粘土質・砂質という土の性質とうまく表示するかどうかを検討し,分類法の名称と土の性質が一致するためには,我が国の土に適した独自の分類法の確立が必要なことを強調している。名古屋を中心とする土に対しては,著者は,砂礫(粘土軸に平行に,砂礫分80∼100%),砂質土(粘土軸に平行に砂礫分50∼80%),粘性土(粘土軸に平行に砂礫分50∼0%)の3種にのみ分類した方が良いことを提案している。(西田) 圧気工法に際しては,ゆう(湧)水を防ぐため切羽に空気圧を送り込む。その場合地盤中の空気浸透率を知る必要がある。しかしながら空気は水と異なって圧縮性流体であり,かつ温度変化を受けるため正確な測定が困難であった。本報文は,この問題を解決するための測定装置を開発し,この装置による現場試験の結果を示している。現場は,東横堀川農人橋横の空地で,数多の断層が考えられる変化にとんだ地盤である。測定箇所は,飽和滞水層と不飽和地層の2点で空気注入圧を1kgf/cm・として空気浸透量の測定を行っている。実・験条件が,掘抜き井戸の条件に近いので,計算で求めた揚水量と空気測定量とを比較して,測定値の妥当性を裏付けている。その結果,(1)飽和滞水層では,揚水量と空気量が等しくなった。すなわち透水係数=透気係数。(2)不飽和地層では,水と空気の粘性係数の比率分だけ,空気が流通しやすいと仮定して揚水量に粘性係数の比率を乗じると,空気測定量の値にほぼ近くなった。以上のことより,この新開発の装置により,ほぽ信頼できる現場透気率が得られるであろうと述べている。植下協・林茂昭小e宙(北郷)地盤/土の分類/粒径L空気/現地調査/試験装置/地下水/不飽和土/ボーリングホ」 「「0173c21c81D30175D5!D6但2/E4道路施工管理用密度計水分計に関する研究(その2)山本守之・水品知之土と基礎(1968.5)Vo1.16,No.5,pp.23∼31,図・3,表・14,写真・5,参文・11地盤の横方向K値の研究(4)一LI・丁測定結果によるクイの横方向挙動の計算法一今井常雄土と基礎(1970.1)Vo1.18,No.1,PP.11∼16,図・7,参文・10 透過型密度計と中性子水分計とを用いて,含水比・湿潤密度を現場測定し,日本道路公団規格による測定との比較を行い,上記測定器が実用器として道路施工管理に適用できる見通しを得たとしている。両測定法について,測定値の分散(F検定)及び平均値の差違(t検定)を調べた結果,両測定器とも有意の差はないと認められた。従って,在来の測定値のばらつきは上記測定器の使用によって解決できるとしている。次に,上記測定器の今後の課題として以下の点に言及している。(1)水分計プローブの遮蔽物質としては,分解能・測定値のばらつきの面からみて,グラファイトの方がパラフィンよりも優れている。(2)小型軽量化の利点を持つレートメーター方式でも,読取精度をあげれぱ実用上支障ない。(3)多点測定に有利で,結果を即座に得るという上記測定器の利点を生かすためには,測定器の安定性の向上・測定器の軽量化・測定の簡易化をはかる必要がある。(4)標準試料法に代わる簡易な安定法チェック法の開 この報文は,ボーリング孔を利用しての孔内水平載荷試験器一LLT一の測定データを用いて設計κ値を求める問題,更にはこれらκ値を用いて,提案の手法による,水平力下の杭瞳の挙動曲線を最終的に求める具体的手続き,並びにその効果の検証について報告したものである。具体的には,LLT測定データから杭のκ値への換算法,杭とLLTの載荷様式の相違がκ値に与える影響の補正法,LLTデータから杭κ値を求める一般公式の模型実験及び実杭の現場水平載荷試験による検証,著者の提案する杭の横方向挙動の計算法と実際問題への適用例の紹介が行われている。結論的にLLT測定結果を基にした提案の手法による実際の杭の挙動の推定が,実用的誤差の範囲内で実測値と極めてよい一致をみている。尚,ここに提案された方法はLLTに限らず・同種のゴムチューブを用いた孔内水平載荷試験の方法に対してもLLTと同様なデータ整理方式をとるならば適用できるものであるとしている。(網干)発が望まれる。(5)測定器を取扱う現場作業所における放射線管理の方法を確立する。(北郷)苧ω曲アイソトープ/含水量/管理/原位置試験/試験装置/測定/物理地下深査/密度杭/原位置試験/地盤係数/水平荷重/設計/プレッシャーメーター試験誌錨囲0174E2/E4地盤の横方向K値の研究(3)一設計に用いるK値一今井常雄土と基礎(1969.11)Vo1,17,No.1工,PP.13∼18,図・8,表・1,参文・11 著者は,本テーマの(1)で横方向κ値の原位置測定法について述べ,その(2)でLLT測定法の精度について述べたが,その(3)の本報文では,杭が水平力をうけるときのChangの式におけるκ値の仮定,実際の地盤におけるK値の性格,従来の杭の水平荷重に対する挙動の計算の仕方,それに対する著者の提案,それに含まれる地盤の横方向反力並ぴにκ値のr般表示について述べている。著者の計算法は非弾性床上のはりの曲げ問題としての非線形現象を,変位をパラメーターとして各部分に分け,各部分ごとに線形解を求めて,その結果を合成する方法で,この場合の地盤反力P並びにK値の一般表示法を理論的・実験的に調べた結果,次のようであることを示した。   P=為。・B3!4y1!2,κ=海。β一V4y−1!2ここに,βは杭幅,yは変位,彦。はβ冒1㎝,Y=1㎝ユのときのK値で,著者はた。を比0176D5/D61D7軟弱地盤における弾性波速度と力学特性今井常雄・吉村正義土と基礎(1970.1)Vo1.18,No.1,pp.17∼22,図・12,表・2,参文・5L8誉 著者らは,著者らの開発になるボーリング孔を利用した軟弱地盤における弾性波の測定法ないしは検層法を用いて,土の工学的諸定数(例えば亙値)と弾性波速度との関連,土の動的力学特性と静的力学特性との関係などを明らかにしようとしている。具体的には,軟弱地盤における弾性波測定の問題点の指摘,提案する弾性波速度の測定方法と測定装置の紹介,弾性波速度と土質の関連性,LLTの測定データとの対比,動的弾性定数と静的弾性定数との関連,S波速度とN値の関係などが述べられている。結論的には,(1)P波の速度分布は土質の違いや亙値にあまり対応しないが,S波の速度はN値や密度に比較的よい相関を示す。(2)弾性波速度を用い非線形の応カーひずみ関係を推定することができる。 (3)弾性波速度から求めた動的弾性定数とLLTで求めた静的弾性定数との関連は,提案する実験で比較的よく説明できる。(4)亙値とS波速度の関係を提案する実験式でほぼ説明できる。(網干)K値と名づけている。(市原)杭/地盤係数/水平荷重/設計ハ小応カーひずみ曲線/現位置試験/静的/動的/波動/物理地下探査」 「「0177C21D61K4斜面の切取り難易の判定と弾性波速度陶山国男・大久保彪・土屋 浩土と基礎(1970.1)Vo1.18,No、1,pp,23∼32,図・12,表・2,参文・80179C91D7Damage to Roads,Dikes and Eighway Bridges auring the Tokachioki Earth吼uake(十勝沖地震における道路,堤防およぴ道路橋の被害)建設省土木研究所SoilsandFoundations(1970.6)Vo1.10,No.2,pp.15∼38,図・12,表・1,参文・16 岩盤切取り工事において,掘削難易の判定を弾性波速度を用いて行おうとする試みは,従来から数多くなされている。しかし,客観的な判定基準を確立するためには,地山における弾性波速度の測定方法及ぴ測定値のとり扱い方,掘削実績資料の収集のあり方,両者の対比の仕方,などについて検討すべき問題点も多い。ここでは,東名高速道路山北地区の切取り部における調査結果を例にとりつつこれらの諸問題が考察されている。結論的に,(1)岩盤の掘削難易の判定基準には,各種機械の掘削能率を加味したものが実用的である。(2)基準量としては,特に情報の得やすいP波速度を用いるのが適切である。(3)掘削の弾性波速度に及ぽす影響はかなり大きいので掘削後弾性波速度と掘削難易を結びつけようとする場合は,掘削の影響をうけない部分の速度を知る必要がある。(4)ソノタイマーその他の簡易弾性波測定機は,地山の弾性波測定には不適である。(5)テストピースの弾性波速度と地山の速度から,地山の化学的変質の程度と割れ目発達の程度を推定できる。(網干) 十勝沖地震による,主として土木構造物の被害状況を調査し,その結果を報告したものである。特に被害の大きかった馬淵川の堤防については被害地区と被害を受けなかった地区に対して貫入試験と土の物理試験を行い,その結果に基づいて両者を比較検討しており,被害を受けなかった地区の土質は細粒分をより多く含有していることを示している。又,道路盛土の被害に対しては火山灰土の影響が大きいことを示しており,更に道路橋に関しては橋けたよりはむしろその取付け付近の被害の大きかったことを指摘している。(山口)“⊃1ω曲壷盤/型/現地調査/生エ/物理地下探査貫入試験/地震/事例/震害/堤防/道路薔闘騰0178B4!C90180B41C9An Outline of Da皿age during the Tokachioki Earth吼uake(十勝沖地震における被Characterisit置cs of La皿dslides and Emba皿kme皿t Failures during the TokacMoki害概要)Earthqロake(十勝沖地震における地スベリおよび盛土被害の特徴)三島史郎・木村秀雄SQilsandFomdations(1970.6)VQ1.10,No.2,pp.39∼51,図・9,表・4,写真・8,吉見吉昭SoilsandFoundations(1970.6)Vo1.10,No.2,pp・1∼4,図・12,表・1,参文・16・亦e壽参文・3 十勝沖地震による各種構造物の被害状況を調整した結果を報告したものである。そして地震時の降雨の影響,地盤震度あるいは地質構造などから被害に対する考察を行っている。例えば地すべりは主として降雨量160mm以上の地区において,その地質が火山灰からなる場合,道路や鉄道等の盛土は火山灰土を用い,沖積地盤上に構築した場合,あるいは液状化現象は非常にルーズに施工されたバックフィルの部分,低い湿田地区に集中して発生していること等が示されている。(山ロ) 十勝沖地震によって被害を受けた自然斜面及び盛土斜面について調査し,被害の特徴を報告している。すなわち地すべりについてはその頻度と斜面勾配との関係を求め,地質構成による影響も支配的であるとしながらも勾配が20∼25。のものの被害が群を抜いて多いことを示している。又,盛土の被害に対しては地形・地質による影響が最も大きいとして,①狭い谷を横断する盛土,②谷に沿った切り土と盛土,③地質年代,特に沖積層と洪積層との境の3部門に分類し,崩壊の形を論議している。(山口)液状化/地震/地すべり/施工/鉄道/道路/盛土L地震/地すべり/震害/盛土曲」 「「0181B4/c9!H60183ぷB4/C91H7Damage to Railway Embank皿ents d皿e to the Tokachioki Earth吼mke(十勝沖地震Damage to Harbou Struct皿res by the Tokachioki Earth吼ロake(十勝沖地震によるによる鉄道盛土の被害)港湾構造物の被害)池原武一郎SoilsandFoundations(1970.6)Vo1.10,No.2,PP.52∼71,図・16,表・2林聡・片山猛雄SoilsandFoundations(1970.6)Vo1.10,No.2,pp.83∼102,図・17,表・2,写真・3,参文・16 十勝沖地震における鉄道盛土の被害について地盤震動の大きさや地質構成の面から検討し,その結果を報告している。すなわち盛土の崩壊や変形は主として古いものよりは新しいものに多くみられた。そしてサンドパイルやコンポーザー等によって処理された地盤上の盛土は崩壊には至らず極く僅か変形したのみであり,又,斜面に杭や礫の層あるいは斜面先に礫を盛り立てたような盛土の破壊はほとんど起こらなかったことを示している。更に著者はこれらの崩壊の形を4種,例えば斜面崩壊,斜面き裂,等といったように分類して説明を行っている。(山口) 十勝沖地震による港湾構造物の被害と津波による被害状況をまとめ,構造物に対しては安定に関する検討を加えて報告している。すなわち各構造物(ケーソン,ブロック等)ごとに支持力に関する安定解析を行い,安全率と地震係数との関係を求めている。そして設計時の地震係数と実際に観測された地盤震度から被害状況を説明している。その結論として現行の設計法に従って港湾構造物を設計すれば,多少安定側の断面を与える結果となるが,その方法は十分満足できるものであるとしており,今回の被害は設計値を大幅に上回った地震力によるものであることを指摘している。又,津波に対しても現在行われている防護工は極めて有効であることが立証されている。(山口)的ω曲安全率/安定解析/港湾/支持力/地震/設計/耐震地震/地盤/震害/鉄道/変形/盛土昔謹陽0182B4/C9Damage to Small Farthfill Irrigation Da皿s in Aomori Prefecture during tkeTokachioki Ea耽hq皿ake(青森県内のかんがい用アースダムの十勝沖地震による被害)守谷正博・川口徳忠SoilsandFoundations(1970.6)Vo1.10,No.2,pp・72∼82,図・3,表・3,写真・5 十勝沖地震におけるアースダム並びにその付帯構造物の被害状況を集録し,報告したものである。先ず堤体の被害の程度から,それを7種例えぱ完全崩壊,基礎の沈下,等に分類し斜面勾配,堤高と被害頻度との関係を求め,勾配が2.0∼2、5割のものの被害が最も多かったことを示している。そして被害の原因としては地震発生時の4日前から100∼211mmに及ぷ降雨によりほとんどの貯水池が満水状態にあり,このため堤の大部部分は飽和状態にあったこと,築堤材料として火山灰土を使用していたこと,あるいは有機質の軟弱地盤を基礎としていたこと等を指摘している。(山口)0184B41c9!E8小Charaoteristics of Liquefaction of1,evel Saudy Ground d皿ring the TokackiokiEarthquake(十勝沖地震におけ水平地盤の液状化特性)岸田英明凄eSQils an(l Foun(latiQns(」」970.6〉Vo1.10,No.2,PP,103∼111,図・5,表・2,写真・2,参文・1 十勝沖地震の際,函館七重浜海岸で起こった砂地盤の液状化特性に関する現地調査の結果とそれに対する考察が述べられている。すなわち被害地区に対して,ボーリングを行い,地質とその支持力(亙値)を求め,地震前の値と比較し,検討している。その結果液状化現象の発生するのは①50%粒径が2,0mmより小さく均等係数が10以下の砂,②有効上載荷重が2.Okgf/cm2以下の場合,③相対密度が75%以下の砂,④砂層の上部に細粒上の層が存在しない等の場合であると結論を得ている。更に以上のことから標準貫入試験値(N)と深度から液状化の生じやすい範囲を定めている。(山ロ)降雨/地震/震害/貯水池L燵状化/現地調査/支持力/地震/地盤/砂/ポーリング/粒径」 「「0185B4/C9/K5Effects of Sa皿d Compaction on I』i吼uefactio皿during the Tokachioki Earthquake(十勝沖地震における液状化に対する砂の締固め効果)大崎順彦Soils and FoundatiQns(1970,6)Vo1,10,No.2,PP.111∼128,図・15,表・1,写真・7 八戸市臨海工場地帯の砂地盤について十勝沖地震前後の亙値と被害状況とから,砂の液状化に対する状態を比較し,振動による砂の締固めの効果について述べたものである。十勝沖地震による八戸市臨海工場地帯の砂地盤の被害について,現地調査を行った結果と設計施工当時の記録とを比較して示したものである。被害のあった地盤は砂鉄を採った後の,砂を埋め戻したままの地盤であったが,そこに工場が建設された。施工時において地盤は次のようなグループに分けられて処理された。すなわちi)バイブロフロテーション工法と杭基礎併用の部分(Group I),ii)バイブロフロテーション工法のみを行った部分(Group II),iii)現地盤のま0187B4/C9Ground Motious−uτing Earth吼uakes an−the Input Loss of Earthq皿ake Power加 an Excitation of B皿ilings(地震時の地動と地震波の入力損失)山原浩Soils and Foundations(1970.6)Vo1.10,No.2,pp,145∼工65,図・18,参文・3 地震時における地盤振動と建物の振動との相異を論じたものである。すなわち建物の地震応答計算をする場合,地盤振動はすぺて同位相等振幅で建物に作用することを前提としている。しかし十勝沖地震の余農を利用して現地観測をした結果,建物の基礎地盤は決して同位相等振幅で動くものではなく,地表に現われる地動の位相差を建物が拘束し,それによって建物を加振する勢力が一部失われることが判明したことを示している。そしてこのようにして失われる勢力を地震波の入力損失と称し,地震波の入力損失は地表に現われる地震動の波長と,建物の平面的な規模との相対的な関係によって決まることを明らかにしている。(山口)まの部分(Group皿〉である。そして完成して半年後に十勝沖地震をうけ,その被害状況はGroup I上の建物及び設備はほとんど無被害,Group II上のものは僅かに不等沈下が生じ,Group III上のものは傾斜,破壊などの被害を受けた。もとのままの地盤ではほとんどクラック,沈下及ぴ砂の噴き出しが観測されたが,掘削の行われなかった部分ではそれらは観測されなかった。(山口)甲ω曲』基礎/建築/地震/地盤/振動/耐震/動的/波動液状化/杭/地震/地盤/締固め/震害/施工/バイブロフロテーション工法越謹協0186B4/C9DamageFeaturesin1968EbinoEarthquakesfromtheViewpointofSoiIEngi一皿eering(1968年えぴの地鍵における土質工学的に見た被害の特徴)山内豊聡・種子田定勝・木村大造Soils and Foundations(1g70,6)VoUO,NQ.2,pp。128∼144,図・10,表・2,写真・4,参文・7 えびの地震(1968年2月)の被害状況を地震を受けた地域の地質学的特性としらすの力学的性質から述べている。中でも,えびの地震の被害の特徴ともいえる山腹崩壊と砂の噴き出し現象が主にとりあげられ,論議されている。又,十勝沖地震の被害の特徴についても検討をしているが,その結果両地震とも火山灰地帯に発生したという共通点はあるものの,その被害は十勝沖地震では主として泥炭地域,えびの地震ではしらす層に集中しているという相異点を述ぺている。そして最後に北海道の沿岸部はえびの地盤に似かよっているので,普通の砂層より容易に液状化しやすいと注意をうながしている。(山口)0188C8憲8荒川放水路における鋼グイの水平抵抗(1)一各種ボーリング孔測定機具によるボーリング孔K値の違いについて一有江義晴・岡田哲夫・矢作 枢土と基礎(1970。9)Vo1.18,NQ、9,PP.23∼30,図・10,表・9,参文・8凄 首都高速道路7号線荒川大橋架設現場(荒川放水路内の軟弱粘性土地点)で調査,試験を行った測定法(土研式K値試験,LLT法,プレッシャーメーター法,KKT法の各種)によるボーリング孔κ値(臨)や,地盤の変形係数(E儒),又,上記各種測定法によって得られたκ餌値から今井法,吉中法を用いて,設計κ値を求めたとき,どの程度異った値が得られるかを比較した。その結果,(1)K辮の平均値については,KKT法が一番大きな値,土研式κ値試験が一番小さい値であった。LLT法とプレッシャーメーター法は,前二者の中間で互いに近似した値になる。(2)地盤の変形係数(E郷)については,KKT法が他の3種よりかなり大きな値である。土研式K値試験とプレッシャーメーター法がやや近似した値で得られる。(3)今井法での基準κ値(地中部杭変位量1cmの設計κ値)は,LLT法とKKT法がほぼ同一で,土研式K値試験とプレッシャーメーター法は前二者より小さい。(4)吉中法での設計κ値は,(2)の結論と同様な傾向になるが,今井法で得られるκ・値とはかなり異なる。(市原)液状化/地震/地盤/しらす/砂/地質学L杭/載荷試験/試験装置/地盤係数/水平荷重/設計/測定/軟弱地盤/プレッシャーメーター試験/ボーリング/野外試験鳶」 「「0189C8荒川放水路における鋼グイの水平抵抗(2)一単グイの水平載荷試験で得られたK値の検討一有江義晴・岡田哲夫・矢作 枢土と基礎(1970。11)Vo1.18,No.11,pp.15∼22,図・16,表・6,参文・7 著者らは,前回同名の表題(1)で各種測定機具によりボーリング孔K値を測定し,測定法による違いを報告した。ここではボーリング孔K値を測定した地点及びその近辺で,杭幅31・85cm,50・80cm,91.44㎝各1本と71.12cm5本の計8本の鋼杭水平載荷試験を行い,Changの式から得たκ値と杭頭変位量,κ値と杭幅との関係や杭の載荷試験から得たκ値0191電算機にょる都市地盤土質柱状図資料の一検索法(第二報)幾志新吉・菅原正已・清水良作土と基礎(1971,5)VoL19,NQ.5,pp,9∼14,図・9と今井法,吉中法の設計K値との比較,杭によるκ値とボーリングK値の結びつけを検討した。その結果は,①Changの式で得たκ値は8本のうち6本が杭頭変位量の一112乗に比例した。②κ値と杭幅との関係では①の6本の杭についてのみ整理すると,一1!3乗に比 電子計算機を用いて,多数のボーリング資料から広い範囲における地盤特性の平均的傾向を把握するための解析例を示したものであって,サンプル地域として東京都大田区が選ばれた。電子計算機を用いることの意義として次のように述べている。すなわち,柱状図を印刷するだけならぱ,原資料をマイクロフィルムにとり,位置座標によって整理しておいて,人手で検索することも可能であり,計算機を使うことがそれほど有利とはいえない。しかしこの方法によると指定した方向について,数分間で土質断面図その他を印刷してくれる有利さがある。解析の例としては,1)大田区を直線状に通る東海道線に沿って土質断面図並びにN値断面図を例した。③上記結果は,今井法の表示と類似しているが,K値そのものの比較では,今井法,作製すること,2)大田区における等N値深度分布図(例えば,厚さ1m以上に亘ってN吉中法の設計κ値は杭水平載荷試験から得られたκ値とよく合うとはいえなかった。④ボーリング孔κ値と杭水平載荷κ値を今井法により結びつけると,ボーリング孔K値測定畠A31c5値が30以上になるところの地表からの深度を平面図上に表わしたもの)を作製すること,3)大田区の地下水位図を作製すること,などである・(北郷)法の場合も,その補正係数は今井の与えたC=π12より大きい値が得られた。(市原)bD①曲埜/載荷試験/地盤係数/水平荷重/設計/ボーリング/野外試験貫入試験/現地調査/サウンディング/地盤/地下水/電算機の応用/ボーリング誉盤瞭0190A3!C5Fie14Tests on Piles in Sana(砂地盤中の杭の野外試験) 電子計算機によるボーリング資料の検索に関する一つの試みを示したものであって,サンプル地域として東京都大田区が選ばれた。ボーリング位置の表示法としては経緯度を用い,2万 東京砂層で根入れ4∼11mの直径20cmの鋼管杭の載荷試験を行ない,杭の打設方法,載荷方法,先端支持力と圧力分布,側面土圧,先端付近の砂の変形,粒度変化,コーン値とN5千分の工の地図に東経・北緯とも6”(東西150m,南北185m)間隔の格子を引き,約1値との比較などを問題にして検討した。杭の先端は同心円状の圧力計を,側面には土圧計を付けた。杭の打設は圧入,打撃,削孔挿入で,載荷試験の結果,圧入,打撃では杭径の10%の貫入試験/現地調査/サウンディング/地盤/電算機の応用/ボーリング盆C8/D6電算機による都市地盤土質柱状図資料の一検索法(第一報)幾志新吉・菅原正已・清水良作土と基礎(1971・4)Vo1。19,No.4,pp・23∼30,図・4,表・5千個のボーリング資料の位置座標を定めた。更に原資料の記載に基づいて,地層深度,層厚,土質記号,色調,土質名,亙値,施行者名などを簡単にコード化できるようなコーディング様式を定めた。そして利用者が6”平方の格子で位置を指定してやれば土質柱状図がラインプリンターによって打ち出されるようにした。問題点としては,1)6”きざみにすると場所によってはこの格子の中に多数のサンプルが落ち,しかもこの網の広さでは,その中に大きな変動が含まれることもあって,網が少し粗すぎたようであること,2)多数の資料の中には,精度の点でむらがあると思われるが,その判断をどのようにするか,又,資料中の誤りをどのようにして発見するかは,人間の総合的判断力によらざるを得ないこと,などを挙げている。(北郷)L01928吉BCP CommitteeSoils an(1Foundations(1971,6)Vol.11,No.2,pp.29∼49,図・21,参文・18沈下量で,挿入では100∼150%で極限支持力となり,載荷速度が0.5mmlminから4mm/minになると支持力は15%増加した。先端圧力は周辺で大きい。削孔挿入杭では中心に近い所で最大になるものもあったが沈下が進むと平均化に向う。試験後掘削して調べた結果,杭先にコアが形成され,砂の密度は始めの1,4791cm3から2g/㎝3に,0.105mm以下の粒子は17%かち65%に増加した。コアのすぐ外側では粒子破砕は側圧100kgf/cm2の三軸試験と同程度である。杭の支持力と亙値の間にはσ冨4NG【gf/cm2)の関係が認められ。又,土を剛塑性体として扱った従来の支持力論と実際の土の動きは異なることが確認された。(三笠)応力分布/杭/載荷試験/砂/変形/密度/野外試験/粒径」 「「0193C90195C9サンフェルナンド地震と建築の被害大崎順彦土と基礎(1971.8)Vo1,19,No.8,PP.22∼24,図・7,写真・3Resistance of Soil to Liquefactio皿and Settlement(液状化と沈下に対する地盤の抵抗) サンフェルナンド地震の現地調査報告で,主に建築物の被害と耐震設計への教訓を述べたものである。要点は次の4点にある。第1は,この地震においては従来考えられなかった1.27gという大加速度が岩盤上で計測された。第2に,これに対処するには,破壊しても崩壊しないようにすれば,人命は失われないので,粘りを与えた設計をする。この点わが国の設計法には不十分なものがある6第3に,構造物の目的に応じて災害時に機能を発揮せねばならないものには,より耐震的に造っておく必要がある。第4に,二次振動が大きな役割をしているので,二次振動の影響を考慮に入れた設計を考えねばならない。(八木) 飽和した砂地盤が地震時に液状化するか否かを定量的に推定する方法を提案した。先ず地震時に地表から限界深さまでの土が一体となって動くとし,このときの平均せん断応力τ、をRobert v.WMtma皿Soils and Foundaほons(1971.12)Vo1.11,No.4,pp・59∼68,図・4,表・1,参文・7                 2               τσ=’5σσσ吻とする。⑳は地表面における最大加速度,σ・は限界深さにおける全垂直応力,gは重力加速度である。係数213は地震動を一様な加速度におきかえるときの係数である。地震の継続時間は20秒を基準にそれぞれの地震に応じて⑳の値を変化させる。限界深さは液状化を生じた地点では液状化層の最深部,そうでないときはN値が急増する深さとした。液状化の発生は限界深さにおける有効上載応力δ・を求め,・τ,/のの値によって判断の基準とした。八つの地震に対して13地点の調査と震動砂箱実験の結果を上の基準でまとめると,相対密度が約55%のこれらの場合にはτ・/δ・の値が0。15より小さいときに液状化が発生していることが明らかになった。(三笠)5D巳Q9曲建築/現地調査/地震/震害/耐震液状化/砂質土/地震/室内実験/野外試験薔盤盛0194LC90196D2サンフェルナンド(ロサンゼルス)地震とその教訓河角 広土と基礎(1971。8)Vo1.19,No.8,PP。34∼40,図・3,表・2地下鉄10号線における酸欠その他地中ガス調査について干本弥三郎・妹尾昭一・石川浩次・辻 光土と基礎(1972.5)Vo1.20,No。5,pp,51∼59,図・19,表・3,写真・2,参文・13 サンフェルナンド地震における地形,地質的背景,強震地域の人文的背景について述ぺた後,この地震の震源,規模などについて地震学的な立場より解説している。更に,建築物,土木構造物,危険物の被害状況について述べ,これらの結果よりわが国の現状と関連させつつ次のような防災への教訓を与えている。1)車両の規制と防災道路の建設,2)立体交差橋梁の落下防止,3)耐震設計上の「粘り」についての配慮をチェックでき.る行政体制の必要性,4)公共施設の耐震性能の管理と維持,5)ガス管の強度調査と自動しゃ断装置の配慮,6)石油などの危険物の防護,7)地震観測体制の充実,8)情報通信体制の整備,などである。(八木) 都市土木における地下建設工事に際し,酸素欠乏ガス,メタンガス発生などが原因と思われる労働災害事故例は,昭和36∼7年ころより目立ち始め,最近は一般住民にまで被害を及ぼす都市公害の様相もみられる。この酸欠に対し,種々の立場からその研究が行われているが,これらの成果によると酸欠の主な原因は「地下水位が低いか,又,圧力の小さい区域において潜かん,シールド工事などを行う際,選元状態で地下水に溶けやすい地層中の第一鉄イオン,重炭酸鉄などが圧気中の空気と接触すると急激に酸化を受けるために空気中の酸素が消費されてその濃度が低下するために起こるもの」とされている。本稿は都営地下鉄10号線建設に先立ち下町低地に発達する沖積,洪積層を対象として酸欠その他地中ガス発生の原因,機構を明らかにするために行った一連の調査の内容,方法,解析検討結果を述べたものである。調査は当該地の5か所をボーリングし,採取したガス,水,土の分析測定を行い,その結果地層別に各層の諸性質,量などを明らかにし,地球科学的諸元とガス発生の相関関係を把握した。(網干)現地調査/地震/震害/耐震空鐘/洪積層/地下構造物/地下水/沖積層/トンネル/物理化学的性質パ邸8諄お 「「0197C8!C9/H70199B6/co/c7シーパース建設工事における海底地盤調査例一新日鉄大分シーパースー大室豊盛・金光英雄土と基礎(1972.9)VQ1.20,No.9,PP。13∼20,図・14,表・2,写真・1,参文・2東京湾環状道路の海底地盤調査 . シーバース型式の独立桟橋建設に当たって行われた海底地盤調査を中心とする事前調査と,施工時の問題点について,大分シーバースの場合にっいて報告している。この工事は,水深約 海底地盤調査を大規模に実施している東京湾環状道路調査のうち,川崎∼木更津を中心とする湾央部及び浦賀水道を中心とする湾口部の調査をしてきた筆者が,その体験を基に,海底地盤調査の方法や問題点をあげ,調査のあり方について述べたものである。まず,海底調査の困難な点を述べ,総合的,有機的にかつ,フィードバックを行いながら調査する必要があることを述べている。次に,地盤を構成する地層の分布の調査方法として,資料の収集,ボーリング及びサンプリング,物理検層,物理探査,コア含有物解析,に分け,又,地盤を構成する地層の工学的性質の調査方法として室内実験,現場試験,孔内現位置試験,その他に分け,その内容,方法,目的を説明し,又,経験を基に,調査上の問題点や,試験方法に対する批評,調査結果をどのように評価するかを述ぺている。最後にまとめとして,調査方法を有機的に連なりのあるものにするために,調査のシステム化が必要だと述べている。(西田)8市川慧土と基礎(1972,9)VQL20,No.9,pp.33∼37,図・工,表・1,参文・730mの所に1kmの海上構造物を建設するもので,又,短期間完成を必要とされたものであった。事前調査として,海底物理探査・ボーリング調査・鋼管杭の打込み試験・鋼管杭内ボーリング調査・鋼管杭の載荷試験などが行われた。本文では,その結果やその結果に対する考察,その結果からどのように支持力を算定したかについて記述している。又,杭打ちの施工管理についてもふれており,杭打ち公式によって杭の打ち止め深さをそのつど変更する方法と,入念な事前調査に基づいて静的支持力公式により杭の設計を行い,設計仕様どおりの杭を打ち込む方法の二つの方法を挙げ,どのように施工したかを,問題点と共に報告している。筆者は,特に,事前調査の必要性について述べている。(西田)国5ω曲海底土/岩盤/現地調査/試験方法/設計/地質学杭/杭打ち/現地調査/港湾/支持力/施工/設計/物理地下探査/ボーリング聾瑠瞬0198B6/C90200B6/C9/H5本州・四国連絡橋海底地盤(明石海峡)の調査について高橋幸蔵・杉田 楽土と基礎(1972.9)Vo1.20,NQ.9,pp・21∼26,図・6,表・4,参文・8東京湾海底沈埋トンネル地盤調査岡田郁生・堂山幸男土と基礎(1972.9)Vo1.20,No.9,pp.39∼47,図・11,表・8,参文・1 本文は,本州・四国連絡橋建設のために行われた海底地盤調査のうち,明石海峡について調査されたものを総括して報告したものである。この調査は多岐にわたる調査なので,海底地質のみに限界して報告している。調査方法としては(別に報告している)底質調査・音波探査・潜水観察・ボーリング・物理検層を利用しており,それによって地質平面図や地質断面図,層序等,を報告している。又,海底地質を,基盤岩類・神戸層群・大阪層群・沖積層に分類し,音波探査資料・ボーリング調査を参考にして,分布・成分・性質等を説明している。又,地質の工学的性質を明らかにするために,海上ボーリングの資料を利用して岩石試験を実施し,一軸圧縮強さと騨弾性係数の関係並びに,一軸圧縮試験の結果から作成した強度断面図を報告し,各地層や岩相について説明を加えている。最後に現在のサンプリングの技術では,原地盤の性質を変えない資料を採取することが困難なので,陸上部の地層を利用して,原位置試験を行い,その結果を利用して海底部の力学的定数を類推し結果を報告している。(西田) 東京湾海底沈埋トンネルの設計条件を定める目的で行った地盤調査についての報告である。趣8首この地区の地質構成の特徴は,層厚30∼40mに及ぶ沖積粘土層の堆積にある。従って本報告では,まず地形及び地質の概略を沈埋部地層図・調査地点別に自然含水比単位体積重量一覧図を添えて述べ,調査計画の概略を記した後,耐震設計のための調査として,常時微動測定とPS波速度検層を行い地盤の動的諸定数を求め,同時に,LIT試験より求めたK値から静的なヤング率を求め,両者を比較しかつ想定地震時における動的諸定数の試算法を検討している。又,地震時の流動化の確認の一手法として振動三軸試験を行い,かつ,地震時の動弾性係数を求めている。又,沖積粘土層の沈下特性,地下水汲上げによる地盤沈下と竣深沈設の応力履歴を考慮した繰返し荷重による土の圧密特性について述べている。その結果により沈埋トンネル区間の将来沈下量を推定して報告している。(西田)海底土/岩盤/現地調査/地質学/物理地下探査/ボーリング圧密/海底土/現地調査/耐震/沖積層/沈下/トンネル/粘性土L」 「「0201COIH40203c8/F6埋立土に利用するシュンセツ土の事前調査松本一明土と基礎(1972.9)Vo1,20,No.9,pp.49∼55,図・2表・3,写真・5孔内測定を利用した岩盤調査(風化花コウ岩の場合)高橋幸蔵・高田志郎・石川浩次・羽竜忠男土と基礎(1973.3),Vo121,No.3,pp.15∼23,図・21,表・2 参文・13 航路,泊地などの水深を増大させるために海底を竣漂して得た土砂を利用して埋立地を造成する場合の,調査計画・調査の方法・問題点について述べた文である。まず埋立土について,沖積層の軟弱粘性土の多いことを述べ,良質土砂との配合計画上の問題,地震時の流動化の問題,竣藻能率並びに海水汚濁と関連した土砂の歩留りの問題等について触れている。次に,竣深土質調査計画として,航路凌深の場合と泊地竣藻の場合に分けて説明し,更に,凌諜土質の調法として,特に,標準貫入試験(N値)とジェットサウンディングを挙げている。更に,その他の土質調査法として,特に,サンプリングについて,土の種類や採取方法別に具体的に,機械の名称を挙げ説明している。これらの土質調査の他に,安全性のための機雷探査の問題,海洋汚染防止のための有害物質の含有量の問題,しらす,コーラルリーフ(さんごしょう)などの土を利用した竣深の問題についても述べている。(西田) 岩盤基礎の設計に際し,必要な地盤定数の決定にはふつう原位置載荷試験やブロックせん断試験が行われるが,海底地盤の基礎の場合はこのような試験による直接検証は困難である。更に,構造物が大きい場合は数少ない試験から不均質な岩盤の諸定数を適切に推定することも要求される。本州四国連絡橋の基礎の設計に当たっては,以上の事情により,ボーリング調査から地盤の諸定数を推定する方法の確立を試みている。広島型及び領家型花嵩岩を対象とし,同一ボーリング孔において,イ)コアの肉眼判定による総合判断,ロ)コアの室内岩石試験,ハ)孔内横方向載荷試験,二)孔内の物理試験,の一連の試験・測定を行った。そしてその結果に基づいて,岩盤区分や割れ目,硬軟の指数となりうるものなどをパラメーターにして種々の物理量相互の関係を検討し,岩盤の性質の評価を試みている。又,孔内の静的変形特性と他の測定物理定数との関係を検討し,実際の横杭内で実施した平板載荷試験やブロックせん断試験結果との比較を行い,変形係数などの簡易な推定法の確立を試みている。(網干)さ⊇ω曲海底土+掘削/現地調査/サンプリング/土地造成岩盤/基準/原位置試験/載荷試験/地盤係数/事例/分類/ボーリング達盟騰0202C90204CO!FO沖縄雑感大草重康土と基礎(1973,1)Vo1,21,No。1,PP,53∼58,図・ユ,表・2,写真・3,参文・2岩盤調査の設計・施工への応用一トンネルー池田和彦土と基礎(1973.3)Vo1.21,Nα3,pp.33∼40,図・6,表・12,参文・12 1972年の6月から7月にかけて約20目間にわたって沖縄群島のうち,沖縄島,慶良間列島 トンネルの地質調査を概略調査,精密調査,施工中の調査の順に,それぞれ調査目的,方法及び結果の適用について説明したもので,その概要は次のようである。1)概略調査は特殊条件を判定し施工上の地質区分をすることが主目的で,主として資料調査と地質踏査による。この調査の結果は,図上選定路線の優劣比較,最終比較路線の選定,概略設計,工事費・工期の概略算定及び精密調査のための資料となる。2)精密調査は最終的なトンネル路線の未定及び設計施工の資料を得るために,a)表層堆積物,b)岩質,c)地質構造,d)地下水及び地表の渡嘉敷島,宮古島,石垣島及び西表島の調査を行い,その感想を述べたものである。調査は主として各島の地形や地質について行われたもので,その概要を述べている。又,これら群島の気象条件について,1年間の気温の変化,風速,降水量などにも触れ,土質工学的な問題の対象となる地盤や水の問題及び道路の問題について感想を述べている。(網干)小8吉水,e)地山の挙動,f)地熱・ガス・温泉・鉱物資源,g)岩盤強度などについて,主として地質踏査や弾性波探査を行う。3)施工中の調査は,事前の調査結果や設計条件と対照し,以後の施工指針とするために行うもので,調査対象は切羽より先の地質予知,切羽付近又は掘削区間の地質確認,施工法の確認又は変更,他物件に与える影響調査などである。そしてその調査法の説明を行っている。(網干)現地調査/地形学/地質学L聾/計画/現地調査/施工/設計/測定/トンネル望」 「「0205C9/DO東京湾における埋立て地盤の性状清水恵助認Cl1E60207航空写真判読による斜面崩壊調査荒木春視土と基礎(1973。7),Vo1.21,No.7,pp.63削68,図・5,表・7,参文・13土と基礎(1973,6)VoL21,Nα6,pp.45∼52,図・20,表・2 東京都港湾局は埋立て土について,昭和42年度より浅層ボーリングやサウンディングを主体に,又昭和47年度からは砂の液状化についても調査を行ってきており,その結果を報告した。本文の概要は次のようである。1)人工的埋立て地盤を構成する陸上発生残土類を地盤として統一的に把握することは困難である。埋立て土層の地質状態は複雑であるが,自然地盤と同じような特徴を示す。2)埋立て地盤の強度は弱くそのままでは十分な支持力をもたない。又,同一埋立て地の中でも土質構成による差がみられる。3)埋立て地盤の大きな特徴は,埋立て造成後しばらくは水位が高いことである。4)埋立て土は載荷重として沖積粘土層の圧密沈下を促進させている。5)埋立て地盤の地震特性,特に砂の液状化についての調査を現在実施中である。6)廃棄物埋立て地盤の系統的調査法が必要である。ごみの亙値は普通の埋立て地盤とほぼ同じか,やや高い値を示す。7)施工に際しては埋立て地盤特有の問題について配慮する必要がある。(網午) 航空写真は広域情報量の集約化,災害履歴の再現性,反射スペクトルの情報化といった機能をもっている。本報文では崩壊に関連する情報を写真判読によって抽出する方法を述べている。写真判読作業の工程は,i)空中写真の入手,ii)第1次判読,iii)現地調査,iv)第2次判読,v)資料の整理,vi)解析のほか,サブルーチン作業として,v五)地形計測,曲)雨量資料があり,これが主な工程となる。航空写真を利用し,斜面の崩壊発生危険度を算出しようとする試みは,ほぽ軌道にのりつつはあるが,崩壊規模の予測についてはまだ端緒についたばかりである。この報文では航空写真から崩壊地を抽出し,崩壊規模と地形,地質,植生,更に気象との関連性についての調査例が述ぺられている。調査地として,新潟県北魚沼郡の破間川流域をとりあげ,調査時期は昭和39年7月の災害直後である。結論として,i)崩壊地の形状には長さ!(m),幅」13(m)のものが多い。廿)崩壊規模の面積が50∼100m・のものが最も多く,それは平均崩壊面積の45∼90%である。iii)標高が1,100mを越えると崩壊の発生数が激増し,1km2当たり10箇所以上となる。iv)第4紀火山噴出物の地域は古生層地域の約1.4倍の崩壊面積と約2倍の崩壊発生率を示していることなどが報告されている。(八木)bD9ω曲現地調査/地すべり/斜面安定/地質学/統計的解析/リモートセンシング液状化/現地調査/事例/せん断強さ/特殊土/土地造成/廃棄物薔盤剛0206C7C91K12サンドコンパクションパイル打設にょる粘性土地盤のカク乱時の強度回復について榎戸源則・高橋 豊・後藤貞雄・前田勝司土と基礎(1973.6)Vo1.21,No.6,pp,87∼92,図・7,表・2,参文・10軟弱海底地盤の強制置換工法 横浜市根岸においてLNGタンク建設のために二重管式サンドコンパクションパイル(SCP)工法により地盤改良を行った。この工事ではSCP打設後2か月間載荷することなく放置され,その間SCP打設によりかく乱された粘性土の強度回復の状態を観測することができたので,その観測結果を報告した。かく乱及びその回復の程度を示すものとして,含水比,単位体積重蚤,一軸圧縮強さ,一軸圧縮試験のピーク荷重強さ時のひずみ量及び圧密係数を選び,これらの値を施工前の現地盤,SCP打設3∼4週間後(1次調査),6∼8週間後(2次調査),鋼管パイル打設約6∼7週間後(3次調査)の各調査段階において測定し比較した。なお,鋼管パイノレは2次調査と同時に打設している。又,閲隙水圧と表面沈下の観測も行っており,その測定結果も報告している。これらを検討した結果,1)強度回復の速さはかく乱された粘土の圧密によると考えると,実測値は計算値よりも遅れており,2)強度増大はSCP打設により発生した間隙水圧の約41%が有効圧密荷重として働いている,と結論している。(網干) 従来,海底軟弱土の置換工法として用いられてきた竣深置換工法では,凌藻した軟弱土の処理,多量の良質な砂の確保が必要となり,海水汚染,へどろ処理などの問題があった。そこでそれらの問題が発生しない強制置換工法の適用が増大してきている。本文では,強制置換工法実施例10数個のうち,代表的な調査観測結果を取り上げ,特に土質工学的に最も興味深い海底地盤の盛上り現象,及び粘性土に与える影響などの賭問題に対して,盛上り土畳と総投入砂量との相関性,盛上り形状(盛上り範囲,盛上り高さ)が施工進行方向,周辺粘性土に与える影響の程度(乱れの影響範囲)を示し,盛上り形状,並びに周辺粘性土に与える乱れの程度は,施工面からの規正が可能であることを示している。このような考察により,今後,適用が増加すると思われる強制置換工法において計画段階で定量的把握が可能となり,より合理的な設計施工,指針を導く資料を提供した報告である。(八木)圧密/間隙圧/時間効果/せん断強さ/測定/沈下/土地改良/軟弱地盤/粘性土/バーチカルドレーンL0208趣e凄薮下博・寺田正治・末松直幹土と基礎(1973.9)Vo1.21,No.9,pp.33∼40,図・9,表・2,写真・1,参文・6海底土/事例/土質安定処理/軟弱地盤」 「「0209C21D6/D71E8On Dynamic Shear Mod皿li and Poissoガs Ratio of Soil Deposits(地盤の動的せん断弾性係数およびポアソン比)大崎順彦・岩崎良二0211CO/C5軟岩の調査法と問題点小島圭二土と基礎(】974.6)Vo1.22,No.6,PP.53∼58,図・9,表・1,写真・1,参文・20土質工学会論文報告集(1973,12)VoL13,No.4,pp.61∼73,図・12,表・2,参文・14 各種の地盤に対して行った多数の弾性波探査の結果を砂から粘性土,及び第三紀,洪積,沖積層に区別してせん断弾性係数とN値との相関性を求めた。その結果横波速度から求まるひずみレベル10−5∼10一‘のせん断弾性係数は,土質及び深度との相関はなく,σ=1,2001》o’8(tflm2)の関係式で表わし得ることが分かった。又,ポアソン比についても縦波・横波速度から同様の手法で考察し,粘性土についてはほぼ0.48を得,又,非粘性土についてのせん断弾性係数との関係式を求めている。(三笠) 軟岩の特性に基づく調査法のありかた及ぴ現在行われている調査法の問題点を述べ,今後の方向について述ぺたものである。調査法と問題点として,まず地表地質調査では凝灰岩の工学的分類表示法の作成が必要であること,弾性波探査ではP波速度の変動範囲が小さく,水飽和度に大きく影響されること,ボーリング調査では削孔とサンプリング,コア試験,孔内変形試験,物理検層,透水試験について述ベカ学試験,変形試験については,軟岩の変形量が大きく載荷速度や繰返し段階のパターンにより変形の量が異なること,軟弱化については,吸水膨張試験や軟弱化促進試験が設定条件によってかなり異った値を与えることなどを述べ,今後の軟岩調査の方向として,岩自体の強度の簡易判定法,軟岩のサウンディング(掘進率検層),サンプリング(二重スリーブサンプラー),こわれやすいコアの試験法(二重スリーブコアを用いる),泥質軟岩の粒度組成の判定について筆者の研究室や行われている方法を説明してある。(北郷)的且ω貫入試験/原位置試験/振動/砂/成層/せん断強さ/弾性/土の分類/統計的解析/動的/波動/物理地下探査曲含水量/貫入試験/岩盤/繰返し荷重/現地調査/サウンディング/サンプリング/試験装置/試験方法/試料の乱れ/ボーリング薔謹幽0210c71F61G30212C7小8沿岸海洋の清染に及ほすシュンセツ埋立工事の影響平戸大橋の地盤調査一主として軟岩の調査と設計について一坂本良一・犬束洋志西村肇土と基礎(1974。6)VoL22,Nα6,pp.45∼51,図・13,表・6土と基礎(1974.9)VoL22,NQ.9,PP.3∼10,図・17,表・2,参文・20 平戸大橋の架設に際し実施した固結度の比較的低い第三紀の砂岩頁岩,第四紀の火山砂層岩及び泥岩の地盤調査を行い,強度と変形特性の推定方法及び設計に対する考え方をまとめたものである。この調査の特色は,高圧プレッシャーメーター試験を多用したことと,コアポーリングの結果の利用を広めたことである。平板載荷試験結果の降伏荷重,変形係数とプレッシャーメーター試験の流動圧,変形係数と比較することにより,強度については1:1,変形については1:2.5で対応することが判明した。各岩相を肉眼的観察により工学的に分類し,更にプレッシャーメーターの変形係数によりランクに分け・各ランクごとに・直径60cm,根入れO mという条件で極限支持力を求め)テルツァーギ公式により,各ランクの岩盤の強度定数を推定し,設計の条件に採用した。主塔橋脚の支持地盤と予定されている砂岩については,以上 瀬戸内海の透明度の低下の原因としては,海水中に懸濁する微細泥の量が増加したためであり,その原因としては排出される固体廃棄物と竣藻埋立工事が考えられる。このうち,微細泥が多いという点では,竣漂埋立工事が問題となる。以上の考えに基づき、実際の竣藻工事の影響がどの程度に大きいかを具体的に示した。この報文の構成は,(1)瀬戸内深の透明度の低下とその原因(1.1透明度低下の現状,1.2透明度とは何か,1.3透明度低下の原因の分析)(2)微細泥の発生源(2。1微細泥とは,2.2廃水及ぴ廃棄物からの負荷,2.3竣深埋立工事からの負荷)(3)竣藻工事の影響(3。1一次的影響範囲,3.2二次的影響範囲)となっている。壽(市原)述べてきた地盤定数推定法のほかに,・平板載荷試験,三軸圧縮試験を行った。(北郷)岩盤/橋梁/現地調査/載荷試験/支持力/設計/ポーリングL海岸/事例/土工/土地造成/粒径誘」 「「0213C1航空写真による地質・土質判読0215C6!D3中村真「非常にゆるい砂」の判定法とその実例半沢秀郎土と基礎(1974.9)Vo1.22,No.9,PP.19∼25,図・4,表・1,写真・14,参文・4土質工学会論文報告集(1974・9)VoL14,No.3,pp・101∼108,図・5,表・2,参文・13 道路の基本計画などで広範囲な地域の土質調査を実施する際には,地質図の利用にあわせて航空写真の判読も行われている。この報告では,筆者の体験による意見もあわせて,地形測量用航空写真による地質・土質の一般的判読法について述べる。航空写真の種類と用途,航空写真判読の原理と利点,限界を述べ,地形・地質の判読の要点として,判読の要素,地形の分類,水系の形状,小谷の形状,色調,土地利用などについてまとめている。そして,航空写真判読の五つの例をあげ,地質,判読事項,考察について詳述している。最後に,米国パデュー大学土木工学科の例を挙げ,航空写真判読の普及と今後のあり方について述べている。(市原) 非常にゆるい砂(very10Qse sand)は圧密非排水試験で液状化型の破壊を起こすことからうかがわれるように,安定性に問題があるため,この種の砂地盤が埋立て工事で造成されると極めて危険である。ここでは,実際の砂地盤がvery loose sandに該当するかどうかの判定法が提案され,その実例が紹介されてる。提案された方法は,せん断試験により液状化型の破壊を生じる砂の最下限の間隙比と拘束圧の関係線を求めておき,現場の砂の間隙比と拘束圧から決まる位置がこの線に対してどちらにおちるかにより判定するものである。このためには乱さない砂試料の採取法が不可欠であるが,現在のところ完全なサンプリング法がないため,実例としては表層サンプリングに限って報告された。対象とされた埋立地は東京湾内の3地区についてであるが,ポンプ船,バージ,ガット船工法に限るならば埋立て地盤にvery loose sand層が造成されることはまずないであろうと結論している。(山ロ)9亭OGD曲安定解析/液状化/間隙比/サンプリング/砂/相対密度/土工/密度計画/現地調査/地形学/地質学/道路/リモートセンシング達盤剛0214C7地スベリと地下水およぴその調査方法渡正亮土と基礎(1974.9)VoL22,No.9,pp.51∼57,図・11,表・2,参文・6 この報告は,地すべりと地下水との関係,及び地下水の調査方法について,筆者の経験に基づきまとめたものである。(1)地すべり地の一般的地形,(2)地すべりの発生原因としての地下水の存在状態,(3)繰り返される地すべりの運動形状(幼年期,壮年期など),(4)地下水分布などの地すべりの特性を示している。又,地すべり対策としての地下水調査としては,最初に調査目的を示し,次いで調査方法の特長として,地下水圧の測定,地下水分布の調査を分けて説明している。すなわち,地下水圧の測定では,すべり面での間隙水圧を測定することは・すべり面が薄いために困難なこと,一r般には滞水層が垂直方向に何枚もあるので多段式のピエゾメーターが最もすぐれていること,を述べている。地下水分布調査では,地質構造の概査方法,陸水の水質,地温の測定,大地比誘電率の測定,地下水検層法,地下水追跡試験について述べている。(市原)0216C7/K6邸e洪積段丘砂レキ層中のシールド計画について古林二郎・高岸一司・鎌田 弘土と基礎(1975.4)Vo1.23,No.4,PP.29∼36,図・10,表・2書 神戸市の地下鉄工事のうち,洪積段丘礫層を通るシールドとそれに伴う地盤安定処理工法の計画及ぴパイロットシールドの施工結果の報告である。現地試験においては,漏気は発進部のカバーロッグの硬い部分ではほとんどなかった。しかし,地盤は被圧地下水帯であるため送気圧が増加すると水位の低下効率は下がる傾向にある。従って,圧気工法では理論的に多鼠の空気量が必要とされた。酸欠空気については,送気開始時には発生するが,長期間の継続送気によって酸素濃度は回復した。又,地下水の強い流れも観測された。これらに対する工法としては一部ディープウエルと,カバーロックのない到達部ではパイロットシールドからのウェルポイントにより抹水した。又,発進部防護,構造物防護, 軌道部横断には事前の注入を,シールド切羽の防護にはシールド内よりクラウン部への注入が計画されている。排水工法や注入工法による地盤改良を行ったパイロットシールドの施工結果,ゆう(湧)水量や漏気量は予定より少なく,周辺井戸への漏気や地盤沈下も少なく,切羽の安定も確保されたと報告している。(北郷〉現地調査/地すべり/水圧/測定/断層/地下水L空気/計画/洪積層/止水/水位低下/地下水/注入/排水」 「「0217.C21C70219岩盤調査ポーリングにおける湧水層の検知地すべり地区の土層と植生藤原忠、一東三郎土と基礎(1976.1)VoL24,No.1,PP.51∼57,図・16,参文・13C71E6/E7土と基礎(1976、2)Vo1.24,No.2,pp.27∼32,図・6,写真・2,参文・7 岩盤調査ボーリングにおけるゆう(湧)水層の検知は,電気検層・温度検層により定性的に行っているのが現択であろが,本文は泥水比抵抗検層くこれは,ボンリング孔内の泥水あるいは水の比抵抗を連続的に測定するもの)を行って,その結果から湧水層の位置を確認する方法について説明したものである。先ず,従来の電気検層・温度検層の原理及びこれらを用いた滞水属の判定法について説明し,次いで泥水比抵抗検層の原理・測定器について説明している。泥水比抵抗検層による湧水層の判定法は次のようである。すなわち,孔井内の泥水あるいは孔内水の比抵抗は温度の影響を除けば全深度にわたって一様であるはずで,滞水層から湧水があればその周辺の泥水の比抵抗が変化すると考えるものである。次に泥水比抵抗検層に電気・温度検層を併用して行った五つの実例について説明している。これらの実例から,湧水層の検知には電気検層・泥水比抵抗検層・温度検層を併用することが望ましいが,最小限度電気検層・泥水比抵抗検層を実施することが解釈を有利にするとしている。(北郷) 防災的立場から・地すべり地区の地表変動と植生の成立過程との関連性について考察したものである。地すべり地区め樹木年輪の異常性と造林木の樹冠不斉を時間指標とする生物学的手法から次のことを明らかにしている。樹幹が外力によって傾斜する以前に形成された組織は,傾斜以後も正常材であるが,新しく形成される組織は異常材になる一という特殊な生命現象を考慮すると,樹木の生成過程において生ずる異常年輪は,地すざり変動の年代記録として有効性をもち,このことは又,一時的な樹冠不斉の現象が生じていることからも確認でき,一方,火山灰地帯での地すべり地区の観測から,特定の火山灰層を鍵層とする時間指標を設定すると,その有無と形態によって土層の安定状態を推定可能であることを示している。又,慢性的な地すべり地区で,著者の提案する三点法測定法によれぱ,、従来実施されている不動点からの角測による移動量測定に比べ,・地すべりの微妙な運動をとらえることができるとしている。以上の観測結果から土層の変化にブロック状の交互性のあることが確認できたとしている。(北郷)卜⊃巳ω曲岩盤/現地調査/地下水/電気/物理地下探査/ボーリング地すべり/斜面安定/植生/侵食/断層/特殊土/ひずみ詰鎧嘩0218C7!D60220co1C9土と基礎(1976.2)Vo1.24,No.2,pp49∼26,図・16,表・3,参文・5土質調査における植生の見方宮脇 昭・佐々木寧土と基礎(1976.2)Vo1.24,No.2,pp.33∼38,図・5,表・4,参文・9 へ どろを細粒質に富む高含水比の粘性土と定義して,八郎潟干拓地のへどろ地盤における植生の土質工学的機能を,よLと牧草について述べたもので,特にそれがへどろ地盤の蒸散作用及び支持力に及ぽす影響に注目したものである。すなわち,よし及ぴ牧草を導入した干拓地内で行った調査結果によると,干拓地の植生として最も安定しているのはよしの群落であり,連続晴天下では地盤の乾燥に一定の役割を果たすが,我が国のような多雨条件下ではよしの地上部が地表排水を阻害するため,その乾燥効果及び地耐力の増加が疑わしくなること,一方,牧・草はよしよりも蒸散作用が更に活発で,地耐力の増加作用も良好であることなどが明らかになったとしている。又,牧草はその地上部を家畜の飼料に供し得る面でよしに比べ有利であるとしている。そこでへどろ地盤を農用地に造成する,とき,いきなり水田としてたん水を行わず一定期間牧草を栽培して地耐力を増したのち,水田に移行するような土地利用のパターンを考えれば,地耐力の面から好ましい効果が期待できることを指摘している。(北郷) 土質調査に必要な植生の見方の基本,植生の調査方法,植生調査資料のまとめ方,植生図の作成法及びその解釈について,Braun−Blanquetの植物社会学的方法牽利用して概説的に述べたものである。まず,調査地点の選定に当たって嫉,植生の群落も構成している種の組合せとその立場が均質になる地点を選ぷよう指摘し,出現種数と調査面積の関係曲線から調査区わくを決定する手法を示し,更に植生タイプの違いに柔る調査面稗の大きさの尺度を具体的に与えている。次に,この調査結果を用いて,種組成から同じ群落に属するとみなされる植生調査資料ごとにまとめ,群落組成表を作成して具体的な植生単位を決定する,又,地形図上にその植生単位の配分を描き現存植生図を作るが,この図は生物集団の具体的配分図であると同時に,環境条件の総和の配分が示されたものと考えられるから,土地利用や積極的な緑の環境創造の際の基本的な図となりうることも示している二。又,植生を指標とした土質判定の可能性を下北半島を例にして,群集レベルの植生単位と土壌区分との対比で示している。(北郷)干拓地の土地と植生一主として八郎潟干拓地について一竹中肇・江崎要邸e商含水畳/支持力/地盤/植生/地下水ノ粘性土/排水/平板載荷試験現地調査/植生/地下水/地質学/土壌学L臼」 「「0221C20223困C2!C3地盤調査における比抵抗電気探査法にういて吉住永三郎土と基礎(1976。3)Vo1.24,NQ.3,pp.21∼26,図・13,参文・4標準貫入試験利用によるS波の原位置測定 地盤調査に最近よく利用されるようになった比抵抗電気探査について,これを適用する場合の基礎事項に重点をおき説明したものである。この報告では,まず「見かけ比抵抗」の測定の重要性を示し,比抵抗探査法として現在使われている垂直探査法と水平探査法について測定原理と適用法について述べ,これら二つの探査法の測定結果に大きな影響を及ぼす地形と表土層の局部異常によるノイズについて説明している。測定結果の解析は,まずアナログシミュレーターによって地形の解析を行い,地下構造は比抵抗がある単位体積をもつものの集合体として表現されるので,解析に必要な単位体積の大きさや形状を仮定した。このようにして求めた構造の見かけ比抵抗が現地で測定された見かけ比抵抗と所定の近似値になるまで,仮定した構造を繰り返し修正した。最後に,地盤に関係ある定数の比抵抗による解釈について,薬液注入工法による注入てん充率,地盤改良工法における圧密沈下量と比抵抗によって定義した比抵抗注入てん充率及び比抵抗圧密沈下量について説明している。(北郷) 地盤基盤の設定や地墾の構造調査には,S波による探査は重要な意義をもつことは明らかであるが,現場作業や解析作業の困難さから一般にはまだ普及していない。今日,地盤調査に非常によく使われる標準貫入試験とS波測定の現場作業が同時に行われ,その記録解析が容易になるならば,この方法が普及することは十分に期待される。そこで,S波測定の主眼を構造物支持層以浅の精査においた場合は,標準貫入試験の各深さでの衝撃力を地震探査の震源に用いることによって,発振源を多数とし,逆に観測点を一点に減らすことができる。又,観測記録には,自然微動と午ンジンノイズが含まれるが,これらの振動は短時間のあいだでは定常的であることを利用して,重ね合せを行うことによって記録を改善し,解析が十分可能な良好な結果を得ることができる。このように求あた結果から,走時曲線を作成し,その勾配からS波速度分布を求めた。これをボーリング柱状図,標準貫入試験,電気検層結果と比較したが,S波速度分布はこれら三つの情報と一致しており,その妥当性を示している。(北郷)塩野計司・太田 裕土と基礎(1976.3)VoL24,No,3,PP.33∼39,図・10,参文・6的ω曲貫入試験/原位置試験/地震/地盤/波動/物理地下探査原位置試験/試験方法/測定/注入/電気/土質安定処理/物理地下探査誉劃陽0222C2!D3弾性波を利用した土層の密度探査法井上啓司・谷口敬一郎土と基礎(1976.3)Vo1.24,No.3,pp。27∼31,図・17,参文・2L0224c2/c7/G5小8RI法の地盤探査への応用言落合敏郎土と基礎(1976.3)VoL24,No.3,pp.41∼48,図・7,表・2,写真・1,参文・4 室内であらかじめ弾性波伝ぱ速度(P波)と,土の密度及び含水比などとの相関関係を把握し,原位置における弾性波伝ぱ速度と含水比とを対比することにより,土の密度を推定しようとするものである。まず室内において,粘性土,まさ土,風化土の3種類について試料を圧縮した状態でひずみ量と弾性波伝ぱ速度との関係を超音波パルス透過法を用いて測定した。粘性土では,伝ぱ速度はある密度まではゆるやかな増加を示すが,それ以上の密度になると急激に増大する傾向を示す。これは高含水比のものほどその傾向は顕著である。又,含水比別では高含水比のものほど密度に対する伝ぱ速度は低下している。まさ土については,粘性土とほぽ同様の結果が得られたが,風化土の場合は,低含水比のものと高含水比のものが近似した値を示し,ある含水比において伝ぱ速度の最大値が存在した。これら土の種類別に伝ぱ速度の特徴を求めておいて,次に実際に,流紋岩質凝灰岩風化土を材料とした盛土に適用し,グラウト前後における伝ぱ速度の変化によって,グラウト効果の判定を行った。(北郷) 放射性同位元素を用いた地盤の探査法の応用としては,天然放射能による方法と人工放射性同位元素(ラジオアイソトープ,RI)による方法の二つがあるが・わが国のような人口ちょう密で国土の狭いところでは,天然放射能を指標とするトレース法が適している。本報はこのトレース法による地盤探査法と地盤内地下水の年代測定法及び基盤中の地下水流測定,地盤内の地下水ゆう(湧)水量測定について述べたものである。まず地盤探査法については,き裂地下水の探査原理について説明し,筆者が開発した宇宙線除去ガンマ線スペクトロ地下水探奪装置の特徴と測定例を示している。又,これを用いたゆう(湧)水探査を実際のトンネルに適用した例も述べてある。地盤内地下水の年代測定法に関しては,測定の原理,試料水の電解濃縮法,液体シンチレーションカウンターによるトリチウム濃度について述べ,実際のトンネル湧水とダム漏水の年代測定結果を示している。又,流速・流量についても測定装置の概要を示すと共に含水量/原位置試験/室内実験/注入/波動/物理地下探査/密度アイソトープ/現地調査/地下水/トンネル/波動/物理地下探査応用実例も併せて述べている。(北郷)」 「「0225B6/C20227C2音波探査による海底地質調査蜷川親治土と基礎(1976.3)Vo1.241No。3,pp.49∼53,図・2,表・1,写真・4ディジタルスタッキング法による地震探査およぴ速度探査瀬古隆三・羽竜忠男土と基礎(1976.7)Vo1.24,NQ.7,pp.51∼58,図・13,表・2,参文・2 海底の地質調査,特に沿岸部での海底トンネルや架橋工事の地盤調査には,従来のボーリングによる方法に代わって,地質情報が遠続的に得られ,かつ比較的少ない時間と労力で実施できる音波探査法が欠くことのできないものとなってきだ。本報告は,過去に行われた調査の中から,音波探査の測線上に多くのボーリングが実施された海域を取り上げ,記録の一部を紹介し,音波探査の記録パターンとボーリング結果とを比較したものである。本報はまず,土木調査に用いられる放電式音波探査機,磁わい式音波探査機,電磁誘導式音波探査機について特色と適用性を述べ,次に岩盤深度と海底堆積物の分布を求めるために行った調査を例として,放電式音波探査機を使用した時の,N値50以上の岩盤,一亙値0∼10程度の軟らかい海底堆積物,π値30以下の礫混じりの砂と断層の記録パターンを示し,ボーリング調査の結果と比較している。最後に,音波探査による調査とボーリング調査の地層境界の不一致の原因について,調査位置測量の誤差と音波の地中伝ぱ速度の決め方に分けて言及している。(北郷) 雑音のない場所で振動計測をするためと,爆薬を使用しないで地震探査を行うために,屈折法地震探査とS波速度検層にディジタルスタッキング法を用いた結果を報告したものである。この場合,2刃3の発震源を使用し1又,各種測定環境のもとで実験を行っている。調査場所は,福岡市北西部,厚木市,埼玉県志木市,福井県美浜町,兵庫県州本市の丘陵性山地と沖積低地であり,各場所における主なノイズ源は風による木の振動,車の通行,人の歩行,常時微動である。発震はP波の場合,おもり落下装置,エアガンであり,S波の場合,板たたきである。計測は同一発震点で何回かの繰返し発震により,その場所で受信する。ノイズの消去はそれらのデータをディジタル量でスタック(重合)させる。その結果,スタック回数が増すとノイズが除去されることが実証できた。これより,本方法がノイズを含めたほとんどの環境条件に効果的に適用でき, 又,P波ばかりでなく,S波による探査,検層にもすぐれていることが分かった。(市原)hDlω曲現地調査/地盤/振動/弾性/波動/物理地下探査海底土/岩盤/現地調査/断層/地質学/物理地下探査/ボーリング註踏餅0226LC30228C2鹿児島におけるチュウ積シラス地盤“特にその地盤工学的特性”について山内豊聡・阪口 理・是枝慶一土と基礎(1976.7)Vo1.24,No.7,pp。25∼32,図・19,表・4,参文・9岩盤調査における物理検層の応用について山下武男・藤原忠一土と基礎(1976.9),Vo1.24,No.9,pp。51∼58,図・20,表・2,参文・10 沖積しらす地盤について,過去の調査資料と各種サウンディング結果より,支持力特性及び動力的性質について述べ,それらのデータを地盤調査や設計施工に役立てようと試みている・沖積しらす地盤は,層厚が大きくて層内は亙値が10程度とほぼ均一な状態にあることが明白にされた。各種調査,試験により,遅値がプレッシャーメーター測定値,変形係数E・,オランダ式貫入抵抗値依,スウェーデン式貫入試験値1091ぜ鋤などと直線的相関があり,せん断定数はo=0,φ4=30∼35。(1V=8∼18)程度であることが示されている・又,地盤改良実験より,液状化に対してバイブロフローテーション工法などの地盤改良工法が有効であることが判明した。沖積しらす地盤の基礎工学的特性に関しては,支持力の判断規準として沈下量を選ぴ資料を整理すると,場所打ち杭については規準支持力と杭長の間にはある範囲内で直線的関係が存在し,これより支持力の推定が可能であることが示されている。又,直接基礎の支持力や 岩盤調査における物理検層の応用として,岩盤の性状,工学的定数の算出及び物理検層相互の関係などを検討し,更にこの関係を利用して岩盤区分の判定を試みた。対象とした物理検層の種目は, 1)電気検層,2)泥水(孔内水)比抵抗検層,3)孔径検層,4)音波検層,5)密度検層,6)その他としてガンマ線検届,温度検層である。物理検層結果の解釈として,比抵抗は,岩盤中のき裂及ぴ空隙の量を表わし,又,比抵抗の深さ方向の分布から,岩盤中のゆう(湧)水届の存在を推定できる。又・音波検層では音波信号にP波,S波,L波などの各波の到達時間,振幅,周期,エコーによる波形のひずみ等の情報をインテンシティログの縦じま模様として,あるいはウェーブトレインとして表現することにより岩盤の物理性(き裂,破砕等)について定性的な判断が可能となる。特に,比抵抗が波動伝ば速度,孔隙率,ヤング率と1対1の良い対応関係にあることから,比抵抗検層と音波検層とが岩盤区別の判定資料に使えることが分か水平抵抗についても考察されている。(市原)った。(市原)貫入試験/杭/サウンディング/しらす/沖積層/バイブロフローテーション工法/場所打ち杭岩盤/原位置試験/波動/物理地下探査小e壽」㎝刈 「「0229C7/D60231吉国洋・加登文士Seismic Refraction Surveying i皿Soils witk Variable Propagation Velocity(速度が変化する地盤の屈折法地震探査)土と基礎(1977.3)Vo1.25,No.3,pp。39∼45,図・6,表・1,写真・2,参文・10Antonio Soriano,Raymond J,Krizek,Arley G.Franklin地盤の変形計測とその情報化施工への適用鵠C2土質工学会論文報告集(1977.6)Vo1.17,No.2,pp.1∼15,図・14,参文・6. 軟弱地震上の盛土の情報化施工システムを確立するためには1現状判断の目安となる指数化された現場情報として何を選ぺばよいのか,又,それらの測定方法・データゐ伝送処理方法・情報の現場へのフィードバックの方法などの難点をどのように解決すればよいのか,という問題に対して,筆者らがこれまで数多くの現場で実施した現場計測の成果を中心にして検討したものである。まず,これまでの現場計測の成果を整理し,土中の変位に関する即時的な情報に注目して,その有意性を検討している。次いで地中の鉛直方向変位の測定,及び水平変位の測定の手段について検討し,更にマイクロコンピューターを応用した情報の収集・伝送・処理・解析システムについて検討している。又,情報の現場へのフィードバックの方法については,野外科学の立場から考察を加え,類似実施例との対比・変形性状,変位速度の検討・解析的手法の応用という3段階の情報活用方法が考えられるとし,その方法を具体的に述べている。 弾性波の伝ぱ速度が深さと共に直線的に変化する地盤の,屈折法地震探査の解析と解釈の過程が述べられている。特に,発破振源に深く埋設され,下層との境界で生ずると同様に〕地表の自由境界面でも屈折が生ずる場合について,この影響を考慮した簡便な解析法が提案きれている。問題は解析的に扱われており,電算によって,距離の変化に対する理論走時が,媒質の幅広い速度変化に対して算出され,一連の図表としてまとめられている。実際の解析は,これらの図表を用いて,測定記録(実測応答走時)と最も良く一致するように,地盤の速度分布を決定することでなされる。竣深による埋立地での三つの典型的適用例が示されている。この方法によって得た地盤の速度分布は,原位置でのべ一ン試験によるせん断強さ分布と良い一致をみせている。この方法は・不均質な堆積層に必然の水平及び垂直方向の地盤の性質変化を定性的に調査するに適しているといえよう。(訳:今井常雄)﹁に『ω曲現地調査/事例/成層/波動/物理地下探査/盛土掘削/測定/沈下/電算機の応用/軟弱地盤/変形/盛土巻闘慨0230co/C9埋立工事における土量管理法について伊藤 晃・吉川玄一・半沢秀郎・広瀬 誠土と基礎(1977.9)VQ1.25,No.9,pp・39∼44,図・12,表・2,参文・8 東京湾横断道路の調査・計画の経緯,構造概要,技術的問題点に関する検討の状況などについての報告である。東京湾横断道路は,地質・海象・気象条件などがきびしく,大型船舶の航行がひんぱんな東京湾湾央部(川崎∼木更津間約15km)を横断する計画であるため,調査は湾央部の地域的な環境条件の解明,設計基準の策定,基準に基づくモデルプランの作成,モデルプランに関する問題点及び実現性に関する技術的検討の順序で行った。モデルプランは,大型船航路部を沈埋トンネル(延長2,2∼3.2㎞),ーそれ以外の部分を海上橋(延長9.0∼10.8 一時海中に仮置した山砂をポンプ船で竣諜する埋立工事で運搬土量と竣深土量の関係を把握し,損失土量が生じた場合,工法上必然的なものなのか,管理上のものか,明確にするため,した。技術的検討の主なるものは,(イ)構造形式・設計条件の選定,(ロ)基礎及び地盤の沈下・不同沈下の検討,(ハ)構造物及び地震の耐震安定性,(二)施工条件・工法i工期,(ホ)船舶の航行及び衝突などである。その結果,今後細部に関する検討が必要であるが,モデルプランの建設は技術的に可能であることが明らかにされた。基礎/橋梁/計画/耐震/沈下/トンネル/軟弱地盤ハ郎B3/c5/K12Planning of Proposed Tokyo Bay Crossing Eighway(東京湾横断道路の調査・計画)深井俊英土の基礎(1977.4)Vo1.25,N銑4,PP.41∼47,図・6,参文・14km)とし沈埋トンネルと海上橋との接続部に人工島(天端長500∼600ml幅100m)を計画L02328蒔(1)土捨船積載土量と仮置土量との土量変化率,(2)仮置時に生じる原地盤へのめり込み土量,(4)仮置から竣漂までの間に生じる細粒子の流失土量,(4)俊藻時の諸条件から生じる回収不可能土量,をサンドサンプリングを中心とした調査により,実測,解析した。その結果,(1)両者の乾燥単位体積質量値は正規分布し,体積変化率は0.895であった,(2)大型土捨船から一斉に落下することから,落下体を円筒型の塊と仮定し,落下エネルギーと原地盤の抵抗エネルギーが等しいとして解析したところ,’めり込み厚の理論値と実測値がほぽ一致した。(3)山砂の仮置前後の粒度分布から,細粒分の変化は少ない。(4)埋立地の仕上り状態とポンプ船の機械的要因から回収しない量を3%とした。それちの値をもうて竣深土量を換算すると運搬土量とほぼ一致した。篁理/サンプリング/地盤/砂/統計的解析/土工/土地造成」 「「0233C9/HO0235C7宮城県沖地震による建築物の被害志賀敏男土と基礎(1978。12)Vo1.26,NQ.12,pp.19∼24,図・5,表・1,参文・3AMethodforDeterminationofAnisotmpicCoe伍cientsofPermeabilitya皿d 1978年6月12目に発生した宮城県沖地震は,宮城県下特に仙台に甚大な被害をもたらし土質工学会論文報告集(19793)Vo1.ユ9,No.コ,pp.55∼62,図・8,参文・3Speo温c Storage from Pumping Test Data(異方性被圧滞水層における揚水試験結果の非定常解析)河野伊一郎・西垣誠た。建築関係に限ってみても,被害は極めて多岐にわたっている。これらの被害について,その概況,特徴を示すと共にそこに秘められた今後の課題について述べたものである。まず,仙台で得られた強震計記録の示す最大加速度について述ぺている。地階あるいは1階で250∼440Ga1になっており,地動が極めて強かったこと,東北大学工学部建設系研究棟の9階で980Ga1に達する世界で初めての記録がとられていることを示している。次に,建築の被害について述べている。構造的被害が仙台旧市街の東部の沖積地に集中しており,地盤と震害の関係が明りょうに現われていること。構造的被害もさることながら,二次部材や内外装の被害,設備の被害,家具類の転倒等新しい被害が続出していることを示している。結びとして,烈強震時に中低層建物の頂部に作用する加速度は,建物に大きな損傷がなけれぱ重力の加速度くらいになることを挙げ,これが広い範囲での常識となる必要があるとしている。 地下水位の比較的高い我が国では,地盤掘削工事の調査として地盤の水理定数(滞水層定数)を求める目的で現場揚水試験が頻繁に実施される。揚水試験結果の解析手法としてTheisの方法や,その近似解としての預cobの方法が古くから用いられてきた。しかし,近年有限要素法などによる数値解析が進歩するにつれて,滞水層定数のより的確な把握が要求されるようになってきている。一方,数値解析による浸透解析では透水係数の異方性についての考慮も非常に容易であるが,滞水層定数の異方性を考慮した揚水試験結果の解析は極めてまれである。本研究はこの観点に基づき異方性被圧滞水層における不完全貫入井による揚水試験結果の非定常解析を示し,その近似解を用いることにより従来のJacobの方法と同じ手法で揚水試験結果を整理することによる異方性の透水係数と比貯留係数を非常に簡単に求める手法について論述した。又,実際の揚水試験結果より本研究に提示した手法を用いて異方性の透水係数と比貯にGゆ曲啓闘噺留係数を求めた例を示した。小建築/地震/地盤/震害/耐震/破壊e異方性/原位置試験/地下水/透水性/揚水試験禽ω0234C71D5DOID2路盤上スラブ軌道の沈下の観測岩崎高明土と基礎(1979.3),Vo1.27,No.3,pp.45∼50,図・13,表・4,参文・3土の液性限界試験における注水量の影響松本錬三土と基礎(1955.11)Vo.3,No.12,pp.22∼27,図・7,表・8,参文・2 国鉄では省力化軌道構造の一つとしてバラストレスの土路盤上スラブ軌道を開発した。設計 JIS A1205による土の液性限界試験において,試料の量,注水要領,こね返し速度(ヘラを動かす速さ)が液性限界に与える影響を調べた。試料には粘着性の山土と干拓の土を用いた。試験は試料約609に対し,最初に所定の量を注水してから第1番目の落下回数を求めるまでの経過時間を20分又は40分となるようにした。これは,一般に第4番目の落下回数を求めるまでの試験所要時間が熟練者で30分,初心者で60分程度を要することによった。」連の実験の結果から以下のことが分かった。(1)一般には,こね返し時間は長い方が,又,こね返し速度は速い方が液性限界は大きい。(2)こね返し時間とこね返し速度を一定にした場合には,試料の量が多いほど液性限界は小さい。(3)こね返すときに試料がばらばらにならない範囲の注水量については,最初の注水量が少ないほど液性限界は大きい。(4)最初の注水量は以上の中でも液性限界に対し,最も大きな影響を与える。(5)液性限界の一定値を短時間に得るためには,試料を塑性限界と現場含水当量の間の含水比で十分にこね返すことが必要である。(市原)条件はスラブ軌道敷設後に生ずる沈下量が3cm以内,大だるみ1/1,800以内,折れ角2。711,000以内,盛土上層部以上の強度K3・≧11kgf/cm2などきびしいものである。この報告は,盛土・切取の設計条件とその適用基準について述べた後,適用性を検討するため各種現地状況で行った試験施工のうちから切盛連続で盛土高さ3mの箇所,曲線中の低盛土で軟弱地盤を生石灰パイルで改良した箇所,高さ16mの高盛土の3箇所の3現地について施工概要と路盤面の経時沈下量測定結果について述べている。いずれの箇所も適用条件を満足する入念な施工を行えば沈下量は設計条件値以内に収まり,開業後現在まで4∼7年を経過しているが何ら大きな支障を生じていないので路盤上スラブ軌道は十分実用的な省力化軌道であるといえると述べている。又,設計条件に対処して設けた適用基準も妥当であったといえると述べている。現地調査/沈下/鉄道/土工/土質安定処理/盛土L0236串螢蒔軸合蛇蕃眸塒含水量/コンシステンシー限界/試験方法/室内実験/試料$」
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  • タイトル
  • 3.分類・物理化学的性質
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 59〜80
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57959
  • 内容
  • 「「0233C9/HO0235C7宮城県沖地震による建築物の被害志賀敏男土と基礎(1978。12)Vo1.26,NQ.12,pp.19∼24,図・5,表・1,参文・3AMethodforDeterminationofAnisotmpicCoe伍cientsofPermeabilitya皿d 1978年6月12目に発生した宮城県沖地震は,宮城県下特に仙台に甚大な被害をもたらし土質工学会論文報告集(19793)Vo1.ユ9,No.コ,pp.55∼62,図・8,参文・3Speo温c Storage from Pumping Test Data(異方性被圧滞水層における揚水試験結果の非定常解析)河野伊一郎・西垣誠た。建築関係に限ってみても,被害は極めて多岐にわたっている。これらの被害について,その概況,特徴を示すと共にそこに秘められた今後の課題について述べたものである。まず,仙台で得られた強震計記録の示す最大加速度について述ぺている。地階あるいは1階で250∼440Ga1になっており,地動が極めて強かったこと,東北大学工学部建設系研究棟の9階で980Ga1に達する世界で初めての記録がとられていることを示している。次に,建築の被害について述べている。構造的被害が仙台旧市街の東部の沖積地に集中しており,地盤と震害の関係が明りょうに現われていること。構造的被害もさることながら,二次部材や内外装の被害,設備の被害,家具類の転倒等新しい被害が続出していることを示している。結びとして,烈強震時に中低層建物の頂部に作用する加速度は,建物に大きな損傷がなけれぱ重力の加速度くらいになることを挙げ,これが広い範囲での常識となる必要があるとしている。 地下水位の比較的高い我が国では,地盤掘削工事の調査として地盤の水理定数(滞水層定数)を求める目的で現場揚水試験が頻繁に実施される。揚水試験結果の解析手法としてTheisの方法や,その近似解としての預cobの方法が古くから用いられてきた。しかし,近年有限要素法などによる数値解析が進歩するにつれて,滞水層定数のより的確な把握が要求されるようになってきている。一方,数値解析による浸透解析では透水係数の異方性についての考慮も非常に容易であるが,滞水層定数の異方性を考慮した揚水試験結果の解析は極めてまれである。本研究はこの観点に基づき異方性被圧滞水層における不完全貫入井による揚水試験結果の非定常解析を示し,その近似解を用いることにより従来のJacobの方法と同じ手法で揚水試験結果を整理することによる異方性の透水係数と比貯留係数を非常に簡単に求める手法について論述した。又,実際の揚水試験結果より本研究に提示した手法を用いて異方性の透水係数と比貯にGゆ曲啓闘噺留係数を求めた例を示した。小建築/地震/地盤/震害/耐震/破壊e異方性/原位置試験/地下水/透水性/揚水試験禽ω0234C71D5DOID2路盤上スラブ軌道の沈下の観測岩崎高明土と基礎(1979.3),Vo1.27,No.3,pp.45∼50,図・13,表・4,参文・3土の液性限界試験における注水量の影響松本錬三土と基礎(1955.11)Vo.3,No.12,pp.22∼27,図・7,表・8,参文・2 国鉄では省力化軌道構造の一つとしてバラストレスの土路盤上スラブ軌道を開発した。設計 JIS A1205による土の液性限界試験において,試料の量,注水要領,こね返し速度(ヘラを動かす速さ)が液性限界に与える影響を調べた。試料には粘着性の山土と干拓の土を用いた。試験は試料約609に対し,最初に所定の量を注水してから第1番目の落下回数を求めるまでの経過時間を20分又は40分となるようにした。これは,一般に第4番目の落下回数を求めるまでの試験所要時間が熟練者で30分,初心者で60分程度を要することによった。」連の実験の結果から以下のことが分かった。(1)一般には,こね返し時間は長い方が,又,こね返し速度は速い方が液性限界は大きい。(2)こね返し時間とこね返し速度を一定にした場合には,試料の量が多いほど液性限界は小さい。(3)こね返すときに試料がばらばらにならない範囲の注水量については,最初の注水量が少ないほど液性限界は大きい。(4)最初の注水量は以上の中でも液性限界に対し,最も大きな影響を与える。(5)液性限界の一定値を短時間に得るためには,試料を塑性限界と現場含水当量の間の含水比で十分にこね返すことが必要である。(市原)条件はスラブ軌道敷設後に生ずる沈下量が3cm以内,大だるみ1/1,800以内,折れ角2。711,000以内,盛土上層部以上の強度K3・≧11kgf/cm2などきびしいものである。この報告は,盛土・切取の設計条件とその適用基準について述べた後,適用性を検討するため各種現地状況で行った試験施工のうちから切盛連続で盛土高さ3mの箇所,曲線中の低盛土で軟弱地盤を生石灰パイルで改良した箇所,高さ16mの高盛土の3箇所の3現地について施工概要と路盤面の経時沈下量測定結果について述べている。いずれの箇所も適用条件を満足する入念な施工を行えば沈下量は設計条件値以内に収まり,開業後現在まで4∼7年を経過しているが何ら大きな支障を生じていないので路盤上スラブ軌道は十分実用的な省力化軌道であるといえると述べている。又,設計条件に対処して設けた適用基準も妥当であったといえると述べている。現地調査/沈下/鉄道/土工/土質安定処理/盛土L0236串螢蒔軸合蛇蕃眸塒含水量/コンシステンシー限界/試験方法/室内実験/試料$」 「「0237D2舗装道路々床のサクションと含水量の実態調査0239DO8試作せる荷重一時間一変位自動測定器について’加藤 渉・本岡順二郎土と基礎(1957.6)Vo1.5,No.6,pp,31∼34,図・5。写;真・1森麟土と基礎(1956.6),Vo1.4,No.3,,p。28∼31,図・4,表・2,写真・1,参文・7 道路を舗装すると路床土の含水量は漸次変化し一定値に近づき,土質に対応した平衡含水量に達する・路床土の設計含水量は舗装後到達するこの平衡含水量をとるのが合理的であるとする見方がある。本文はこの考え方に立って,基礎データを得るために東京付近の約30か所で実施した試験結果を報告している。土の平衡含水量は土質の少しの相異によってかなりの差があるので,より正確な方法として既設舗装道路の路床含水量の代わりにサクションを測定しておき,このサクションに対応する含水当量を新設道路の路床土について求めるという方針にたっている。測定の結果,地下水位が高いあるいは路床内に水が浸透するなどの悪い環境を除くと,路床土のサクションは100∼300gf/cm2の範囲に入っており,土質による差はほとんど見られない。設計含水量としては100gflcm2のサクションに対応する含水最をとるのが適当である。塑性限界と平衡含水量は土により必ずしも対応しないので塑性限界による基準は適当で 建築物の不同沈下問題を解明するために,地耐力試験を人力を要せず測定する装置の紹介である。装置は油圧ポンプと圧力制御,変位の記録装置からなる。圧力制御はブルドン管圧力計の指針に接点を付け,これによりポンプのモーターの起動,停止を行う。変位記録はダイヤルゲージに1/10mmごとに接点をつけ,この信号を数えてペンを動かし,2cm/hで動く記録紙上に階段状の時間一変位曲線を描く。荷重を次の段階に移すには2時間における沈下量が0,1mm以下,すなわち2時間で1度も沈下の変化が記録されないことを利用する。この試作した装置による試験結果の記録例が示されている。(三笠)ない,などを結論している。(網干)9ゆ間隙圧/含水鼠/原位置試験/締固め/測定/道路/土中水/不飽和土/毛管現象/路床・路0238盗荷重/管理/載荷試験/試験装置/支持力/沈下盤D20240D2/D3土の物理的試験値の個人差について松本錬三土と基礎(1956。12)Vol.4,No.6,PP.24∼26,図・4,参文・3土粒子の比重測定について神山光男土と基礎(1958.4)VoL6,No.2,pp.4∼8,図・2,表・4,参文・2 土の物理的試験値の個人差について,九大工学部土木教室で実施した学生実験結果をまとめ,個人差の入りやすい実験項目やその原因などを検討している。試料は粘着性で塑性指数の大き 土の基本的性質として重要な位置を占ある比重値が,試験方法によってどの程度の差を生ずるものであるかを実験的に考察したもので,試験は,煮沸による方法で行い各煮沸段階ごとに新たなピクノメーターで測定した。使用した試料の三角座標による土質分類名称は,粘土,シルト質粘土ローム,シルト質ローム,粘土質ローム,ローム,砂質粘土ローム,砂質ローム,い土と塑性指数の小さい土の2種類を用い,これを各3組及び著者がそれぞれ土の粒度,液性限界と塑性限界,遠心含水当量,現場含水当量と収縮定数,突固め,現場における土の乾燥単位体積質量の試験を行っている。試験値に対する考察を行い,個人差の大きいものと小さいものについて次の結果を得ている。(1)比重,粒度,塑性限界,遠心含水当燈,突固めの各試験値は個人差が小さく,初心者と熟練者とであまり変わらない。(2)液性限界,現場含水当量,収縮定数の各試験は,初期の含水比や試料調整等の試験要領に応じて結果が変化するため,初心者の行った試験値は相当大きな誤差を生じる。これらの試験値の初心者の個人差は,塑性指数の大きい土に対して顕著である。(網干)爵醐き艦啓醇癖砂,の8種類で,1名称の土に対して3試料,計24試料について2実験を行った。準備状態は,かく乱試料,自然試料,空気乾燥試料,炉乾燥試料の4状態とし,煮沸時間は,0分,10分,20分,40分,60分,120分,180分,240分の8段階に分類して行った。同一試料で試料状態により比重値が異なるものであれば,比重値が最も高く求められる試料が誤差の原因となる要素が少ないのであるから,本試験の考察により,試料状態としてはかく乱試料を用い,時間煮沸を行って,その比重値を求め,試料の土質名称に従った補正係数を加えたものを比重値とすべきである。としている。(西田)含水量/コンシステンシー限界/試験方法/室内実験/試料/事例/測定/統計的解析/物理化学的性質/密度L試験方法/試料/シャト/砂/型定/粘土/些重」 「「0241D2/D30243D21D3わが国アースダムのコア材料について手島 渚・加藤哲夫・中原通夫土と基礎(1958.4)Vo1.6,No.2,pp.30∼33,図・8,表・1土の乾燥機構と含水量測定の比較実験浅川美利土と基礎(1958.12)VoL6,No.6,pp.25∼32,図・10,表・2,参文・13 アースダムのコア材料の適否を判定する基準となるものは,アメリカにおいて調査,研究されたものが多く,そのまま風土,施工方式の異なるわが国に適用してよいかどうか問題があっ 含水水分の多少が,土の物理的な性質や力学的な性質を支配するものであることは周知の事実である。それゆえ, 土の性質を得る時は,どの種の試験目的に対しても含水量は必ず測定される。その測定はじん速で,しかも,精度の高いものであることが要求されるが,その両者を満足するのは容易なことではない。本文は,土を炉乾燥する場合の乾燥度特性をできるだけ詳細に知ることと,じん速測定方法として提案されているものの特長などを比較して,どの種のアースワークにどれが適合するか,どんな点を改良すれば更に方法として良くなるかなどを検討した結果を述べている。又,JIS標準方法に対しての取り扱い上の疑問点を挙げ,別の方法との比較をしながらまとめている。又,含水量測定方法の比較実験では,その方法の特長と実用度の比較一括表を挙げ,ラジオメータ法,熱線水分計法,濃度計法,ニュートロン法及ぴ機た。籏者は,わが国にある現在施工中の堤高15m以上のアースダムのうち66について,各農地事務局材料試験室から送られてきた資料を整理し,コア材料についてその性質の概要をまとめ,コア材料選択の基準をどこにおけばよいかの判断の一助にしたいとしている。コア材料の指標試験と.しての,土粒子の真比重,可塑性,粒度,突固めの各試験の結果をまとめ,土粒子の真比重,可塑性,粒度分布,最大乾燥密度について詳しく書いている。その結果,先ず土粒子の真比重は2.60∼2。80の範囲にあり,液性限界は,西日本では50%以下であるが東目本では50%以上のものが多い。粒度加積曲線の範囲は東西日本では異なり,最大乾燥密度の平均は東日本では1・25∼1・40tlm3,西日本では1・55∼1・70t/m3の間にある。これらのζとから考え合せて東日本と西目本では用土の母集団が異なるようである,としている。(西田)械的方法などについてもふれている。(西田)伊串0242D2/D3試料調整方法が粒度試験結果に及ほす影響神山光男土と基礎(1958.6)VoL6,No,3,PP、4∼7,図・12表・1,参文・6 JIS A1204に規定されている粒度試験方法は,十分空気乾燥させた試料を使用することとなっているが,実際には,炉乾燥試料を用いることがある。本研究は,空気乾燥試料と炉乾燥試料,煮沸試料,自然試料,かく乱試料について,それぞれ粒度試験を行い,それらの関係から試料調整方法の違いが,砂分,シルト分,粘土分などにどの程度の差異をもたらすかを考察したものである。炉乾燥試料については,乾燥によるシルト分及び粘土分の結合が著しく,結合した土粒子は,分散剤によっても容易に分散され難く,粒度分析の結果に甚だしい誤差を生じ,一般に砂分が多くあらわれる。煮沸,自然,かく乱試料については,砂分が空気乾燥試料より少なく算出される。(西田)室内実験/試料/試料の乱れ/砂/粘性土/狸径L盗温度効果/含水量/試験方法/試料/測定/熱/水止水/締固め/施工/坐/比重/密度/盛よ0244薄醐壽艦啓酵癖D1試料の乾燥状態が土の稠度に及ほす影響神山光男土と基礎(1959.2)Vo1.7,No,1,PP。44∼47,図・2,表・4,参文・5 土試料の乾燥程度の変化に伴い,液性限界,塑性限界の値が変動することについて多数の実験を行い考察を行ったものである。試験に用いた土試料は世田谷区玉川周辺のもので,粘土,シルト質ローム,ロームの種類で約50種にわたっている。乾燥程度は自然含水比のもの,乾燥炉で完全乾燥のもの,空気乾燥のものであって,空気乾燥試料については空気乾燥の過程において適宜乾燥を中断して4∼5種の異なった含水比の試料について,液性限界試験,塑性限界試験を行った。耽=σゾ万+み,ωp=σゾ万+δの関係が得られることが分かった。ここにωは乾燥状態のときの含水比である。粘土,シルト質ローム,ロームと粒径が大となるほどσの値は小さくなる傾向を示した。試料を乾燥するほど求められる試験値は小さくなるが,これは試料を乾燥すれば小粒子が結合して,見掛上粗粒子となり,乾燥程度が高いほど粒子間の結合ヵが増すからであると考察をしている。これより試験開始時の含水比は試料採取の含水比の40%以下にならぬよう留意すべきであると結論づけている。(小田)温度効果/含水量/コンシステンシー限界/室内実験/試料/土の分類/熱窪」 「「0245Dl/D20247土の土質化学分析法について土の電気浸透透水係数について三瀬貞三瀬貞 土の化学的性質の研究は土を構成している固体成分,間隙の液体,気体成分,及びそれらの界面に関するものに分けられるが,本研究はこれらに関してまず必要な土の浸出液の化学的分析法について土質工学的に検討した方法を操作法の詳細にわたって述べたものである。土を何らかの液体で浸出し,浸出された溶液より適当な方法でこれらの物質を分析しようとするものであるから,研究の主要部分は浸出操作にあり,浸出された液の分析は分析手法の選択の問題となる。分析法の提案はpH,有機物,遊離鉄及ぴアルミニウム,イオン交換容量について土質工学的見地から行われており,更に酢酸アンモニウムによる土の浸出,水による土の浸出,イオン交換樹脂による分析について詳述されている。(久野) 土の電気浸透脱水の条件を明らかにし,更に進んで土の電気化学的性質を究明するために,精密な測定を試みている。分極を考慮した島の測定装置を試作し,カオリンについて種々の測定を実施し,その結果より電気浸透透水係数に及ぽす種々の影響について考察している。まず,イオン半径,SiO・!R・o・及び温度の影響にっいて文献を参照して考察を加えた。次いで,間隙比の影響については,飽和状態での関係を調べるための圧密容器型測定装置を試作,測定し,浸透量が間隙比に影響され,ある間隙比の所での浸透量に極大のあることを確めた。pH土と基礎(1959.8)VoL7,No.4,pp.37∼43,参文・38爵DOID2/D4土と基礎(1960.2)Vo1.8,No.1,pp.27∼33,図16,参文・4については,イオン強度の等しい緩衝液についてpE2∼12の範囲において測定し,島がpRと共に増大することを明らかにした。粒径及び粒度分布については,大阪市の沖積粘土について,粘土含有量の増大と共に逆に島の減少することもあることを観察した。最後に分極について考察を加え,その防止対策について検討を加えた。すなわち最も効果ある方法は直流波形を脈流とし,更に衝撃式波形を与えることであることを実験的に認めることができた。(市原)ω串化学薬品/試験方法/土中水/物理化学的性質/有機質土蝋圧密/測定/電気浸透/透水性/物理化学的性質/飽和/粒径薄輻0246D2/D10土中の化学成分と土の物理的性質との関係について三瀬貞土と基礎(1959.12)Vo1.7,No.6,pp.100∼107,図・21,表・5,参文・6 吸着イオンや間隙水中の溶存イオンによる土の物理的・力学的性質への影響という問題について筆者が行った実験結果を中心に検討し考察している。まず,既往の文献よりイオン交換容量と土の物理的性質,交換性イオンの種類と土のせん断強さ間との対応関係を紹介している。次に,カオリン,酸性白土,ベントナイトに種々の薬液を種々の濃度で添加混合した試料についてAtterberg限界試験,圧密試験,粘弾性試験,電気抵抗測定を各々行い検討した結果,Atterberg限界試験では濃度によりベントナイト,酸性白土,カオリンの順に顕著な変化を示し,ベントナイトを用いた圧密試験では濃度大ほど膨潤大で圧密係数が大であり圧縮係数と液性限界とは直線に対応せずある濃度ではずれ,粘弾性試験では濃度大ほど粘性・・弾性共減少するとしている。筆者が考案した水銀を極とした電気抵抗測定では,−不飽和土の抵抗は含水比大で減少するが塑性限界を境に減少度を減ずること,濃度大ほど減少し間隙比大で増大すること,沖積粘土では成層面に直角方向が平行方向及び練返し試料より大としている。(小泉)圧密試験/化学薬品/間隙比/含水量/コンシステンシー限界/電気/土中水/粘弾性/粘土/粘土鉱物/物理化学的性質/ベントナイトL0248論様番準畑DOID2土粒子の比重測定用ピクノメータの改良について箭内寛治土と基礎(1960,2)VoL8,No.1,pp.39,図・1,写真・1 本論文は現在JIS1202により土粒子の比重を測定するのに使っている50ccあるいは100ccのストッパ付測定器(以下これをピクノメーターと略称する。)の使用上の不便さを指摘して,次の点について改良を提案したものである。第1に土粒子を入れやすくするために入ロを広くしたこと,第2に安定を良くする必要上底広がりにし,煮沸気泡によるピクノメーターの浮き上がりを防ぐため底部に中心から縁辺に向う上り勾配の傾斜をつけたこと,このため3本の足をつけてピクノメーターの坐りをよくしたこと,第3に容量100gの化学天秤(多くの実験室でこれを備付けていると考えて)で土粒子を入れた状態のピクノメーターの質量を測定可能なようにするためストッパを細く短かくし,ふたの内部を中空にするなどして質量をできるだけ30g以下におさえたことである。(北郷)試験装置/試験方法/室内実験/測定/比重」 「「0249DO0251D2土の含水比のじん速測定(高周波加熱による)最上武雄・川崎浩司土と基礎(1960.8)Vo1,8,No.4,pp.11∼16,図・10,表・1,写真・5,参文・10A De▽ice for Triaxial Compression Test of Sand(砂の三軸圧縮試験装置)中瀬明男Soil and Foundation(1960,4)VoL1,No.1,pp,61∼63,図・2,写真・4 砂の三軸圧縮試験における一つの問題は側圧をかける前に自立させることである。一般にはサクションをかけることで自立させているが,ここでは,既製の三軸圧縮試験機に簡単なアクセサリーをつけることによって,比較的容易に試験ができる装置の報告である。装置の機構は極めて単純なもので,供試体をマイターボックスで保持し,これが自立できるほどのσ3がかかった時にマイターボックスをはずして試験するものである。構造はマイターボックスとそのホールダーとから構成され,砂の供試体のセット方法について,図と写真とで詳細にその操作手順を説明している。このマイターボックスでの,相模川の乾燥砂についての三軸圧縮結果を紹介し,軟い粘土の場合についても使用できるとしている。なお,装置の欠点として,大きな容量を持つエアチャンバーを使用する場合には差支えないが,水銀の入ッドなどを利用する際に 本文では,試料土の内部から加熱する高周波電流を利用した乾燥炉を用いて,試料の処理法や乾燥炉内での試料の設置法をかえて,土④含水量のじん速測定法の開発を行ったことを述べている。高周波電流と110℃の熱風を併用して土の受皿に縁なし鋸皿を用い,試料にアルコールを浸透させてやることにより,試料が最も早く乾燥することを見出した。JISに基づいて恒温乾燥炉亡24時間試料を乾燥させたときの乾燥度を100%と定義して,98∼99%の乾燥度に達するまでの時間は,上記の方法では20分であったのに対して,恒温乾燥炉では90∼120分を要した。更に,試料の乾燥中の重量を逐次測定するために,乾燥炉上に設置した化学天秤から乾はセル内の水圧を上昇せしめることもあると報告している。(山内)・試料が熱風を併用した高周波による乾燥では逆に乾きやすかった。(市原)燥炉の上ぷたを通して炉内の試料をつり下げて試料を乾燥させたところ,試料の厚さが5mmのとき7、∼8分で,10mmのとき8∼10分で絶乾状態になった。又,一 恒温乾燥炉で乾き難い9温度効果/含水量/試験装置/試験方法/測定/熱三軸圧縮試験/試験装置/試験方法/砂0250L串遍DO0252爵醐爵態DOQロick Measurement of Moisture Content of Soil(土の含水比のじん速測定)最上武雄・川崎浩司Soil and Foundation(1960・4)Vo真工・No・1・pμ64∼68・図・6・写真・1不飽和土の圧縮試験における横ヒズミの測定装置の試作小泉安則・伊藤幸爾郎土と基礎(1960.12)Vo1.8,Nα6,pp.22∼24,図・6,写真・4 含水比をじん速に測定するために,内部加熱方式の高周波電流と熱風とを併用しだ乾燥炉を試作し,乾燥し難い4種の土について種々の実験を行ったものである。高周波乾燥炉は高周波発振器,マッチングボックス及び乾燥炉の3部分からなり,高周波電流はフィダー,マッチングボックス,銅板を通って乾燥炉に導かれる。乾燥器はその底に電気ヒーターをおき,それによって生じる熱風が試料皆置いてある電極間を通り,上部の排気筒に流れる自然通風式のものである。各種の土の含水比測定の結果,関東ロームでも20分で98∼99%乾燥できる,電極間隔と試料を薄くするほど乾燥効果は大である。試料を細分するほど乾燥が早い・試料は時計皿よりも銅皿に置いたほうがよい,試料をアルコールで浸透させると効果が大きい,及び高周波電流のみで乾燥効果は普通の恒温乾燥炉の場合より劣るが,高周波電流と熱風とを併用することにより高能率が得られる,などの結論を示している。(山内) 筆者らは,不飽和土の圧縮試験において,横ひずみを直接測定する方法を考えた。従来の三軸圧縮試験では,ゴムスリーブを通して供試体周囲よりσ・をかけて圧密したのであるが,今回試作したものでは,試料の内部の圧力を減圧して,供試体外周の大気圧とあ差によって,σ、を供試体に与えた。この際,用いられた減圧装置は試験中,試料の含水比が変化しないようにエ夫されている。圧縮試験中の横方向の変位は, 供試体中央に横方向からセットされたダィヤルゲージを用い,直径の変化を測定するζとにより,求めることができる。測定結果の例とし温度効果/含水量/試験装置/試験方法/測定/熱三軸圧縮試験/試験装置/測定/ひずみ/不飽和土蕃陣畑て,関東ロームの場合が示されている。(市原)爵」 「「0253D2Soil Proper6ies and their Measurements Concerning the Sensitivity Ratio ofClay(土の鋭敏比に関する土の性質とその測定)山口真一Soil and Foundation(1961.6)VoL2,No.1,pp,56∼62,図・4,参文・302551)1/D3R砂の粒度に関する統計測度松浦義春土と基礎(1962.6)VoL10,No.4,pp.3∼8,図・1,表・3,参文・4 大阪の沖積粘土を用いて,粘土の鋭敏比に関する一連の試験を実施し,鋭敏吐の問題を論じるとき,“粘土の中の特殊水(special water in soi1)”の挙動が重要であると報告している。カオリナイトで構成された沖積粘土にっいて,鋭敏比,電気抵抗及び比熱容量の試験を行い,強度回復と電気抵抗,乱さない粘土と練返した粘土での含水比と比熱との関係,練返した粘土の養生期間と粘土に含まれる水の比熱容量及び練返した粘土の含水比と強度との関係を得ている。これらの実験から,電気抵抗と含水比の関係で,乱さない粘土の中の20%の水が電気の不導体としての性質をもつこと,これを特殊水と定義し,この特殊水は普通の水の比熱が1.0であるのに対して,もっと大きな比熱をもつこと,又温度の上昇により特殊水の一部が普通水に変化することで含水比の増加と同じ効果を与え,粘土の強度が減少する,及び圧密め進行につれて特殊水が増加するなど興味ある考察を行っている。(山内) 砂の粒度について記述したり,比較したりする場合,その粒度特性と数量的に表現することができれば便利であることから,統計測度の概念を導入した。その代表的なものとしてモーメント測度,4分位測度,図解モーメント測度について,それぞれの意義,特徴,算定法を述ぺかつそれらの相互関係について検討した。モーメント測度は数理統計学による裏付けがあるが計算が繁雑である。4分位測度,図解モーメント測度は,いずれも粒径加積曲線を利用して簡単に求められるが,統計理論の裏づけに欠けている。しかし,図解モーメント測度は4分位測度を基にして,モーメント測度の利点をできるだけ取入れようとした測度と解され,モーメント測度と図解的に近似する方法で求められる。実験結果によると,粒度の中心傾向,ちらばりについてはモーメント測度と図解モーメント測度の間に高い相関性がある。結論として図解モーメント法の使用を推奨している。(大矢)9串一軸圧縮試験/鋭敏性/温度効果/含水量/時間効果/電気/土中水/熱/粘土0254L螢砂/統計的解析/分類/粒径DO0256曹醐論輝魯臨掘D1土の物理的試験値の個人差について(続報)(初心者による試験値のバラツキと信頼性)松本錬三土と基礎(1962・5)Vo.10,No.3,pp・11∼15,図・11,表・4,参文・3宮崎県外浦港海底滞積層粘土の指数的特性について 同表題の昭和31年度実施の土質実験学生実習の結果に続くもので,6種の土について実施した比重,粒度(5μm通過率及び50μm通過率),液性限界,塑性限界,収縮限界,収縮比,遠心含水当量,現場含水当量,最適含水比の各項目についての学生実習の結果と熟練者のそれとを平均値,不変分散,変異係数などの比較によって検討したものである。その結果,比重,塑性限界,遠心含水当量,突固め各試験値は個人差が小さく,初心者と熟練者とであまり変わらず信頼性がある。又,粒度,液性限界,収縮定数,現場含水当量の各試験は,その試験要領に応じて結果が変わるため,初心者の行った試験値は相当大きな個人差を生ずることもあって無条件に信頼できない,との結論を得た。(芥川) この報告は,宮崎県外浦港の岸壁改築計画に伴って行われた海底部の土質調査の結果から,主として∫堆積層粘土の強度特性,各指数間の関連性を検討したものである。コンシステンシー試験結果から,浅層部のものが深層部のものより自然含水比が液性限界に近いかそれ以上であり,不安定な含水状態にあるとしている。強度特性については』軸圧縮試験で調べ,破壊ひずみと深度,深度とコンシステンシ』指数や液酉指数の関係を検討し乱れやすさは浅層部のものほど大きいと述べている。又,活性度と鋭敏比,鋭敏比と液性指数,液性指数と粘土分含有量,コンシステンシー指数と粘土分含有量,塑性指数と粘土分含有量などの関係にづいて検討し,各々の関係に相関性が認められるとしている。(森)含水鼠/コンシステンンシー限界/試験方法/室内実験/試料/事例/測定/統計的解析/物理化学的性質/密度一軸圧縮試験/鋭敏性/海底土/含水量/コンシステンシー限界/粘性土藤本広土と基礎(1962。7)VQ1.10,No.5,pp.12∼16,図・11,参文・4」 「「02571)2/E6E鉦ect of Ion Exchange in Stability of Earth Slope(斜面安定におけるイオン交換の影響)松尾新一郎Soil and Fo葛nda廿on(1962.9)Vo1.3,No.1,pp.3∼9,図・7,表・3,参文・3 京阪神急行電鉄今津線仁川駅の鹿塩において,昭和26年7月13目より20目にわたり,地すタりを生じ路盤が隆起した。それまで,十数年間安定であった斜面が,外的条件に特別の変化の認められないのにかかわらず.滑動を起こした事実について,物理化学的な面からのイオン交換現象との関連で,その原因の探求を試みた。土質と水との化学的関連性を研究するため,現地で地下水とすべり面を構成する粘土及び雨水を採取し,各種の化学分析試験を実施した。その結果,雨水と地下水とではCaにおいて非常に顕著な差が認められたので,現在土のCa一土とかって存在したであろう飽和Ca一土とでせん断試験を実施し,内部摩擦角と粘着力で差を生じた。これらを用いて斜面の安定計算をすると安全率0・6と1・3とになる。以上より,当初Caで飽和されていて力学的に安定であった土が∫地下水に洗われて,その交換性Caを置換浸出され,次第に安定性を減じ地すべりを発生したものと推定される。(山内)0259D3Statistical Measures Concer皿ing the Gra面ng of Sa皿d(砂の粒度に関する統計的手法)松浦義春Soil and Foundation(1963.3)Vo1.3,No.2,pp.24∼36,図・1,表・3 粒度を定量的に表現し,比較するために,幾つかの統計的手法による方法について紹介し,それらの特性を明らかにした。まず粒度を粒径の平均,偏差,一ひずみ度,尖鋭度で表わす。それらは解析的な方法と図形的に求める方法の二つがある。’モーメント法は解析的にそれらの値を求める方法で,手法は数理統計学で確立している。次に粒度分布曲線から数値を拾い出して計算する四分偏差法を用いた場合の計算法を紹介し,分散による粒度分布の良悪の判断を示した。図形的に求める方法は,粒度分布はφ分布,ρ分布,一般対数分布のどれかにはめるのであらかじめそれらの曲線について求めてあった計算式で必要な値を求めるいう手法を紹介した。上の三つの方法について比較の結果は,①最も厳密な方法はモーメント法であるが,計算がわずらわしいのに対し,.偏差法は厳密さには欠けるが容易に求めることができる。②図形的に求める方法は,粒度分布が対称であればモーメント法の結果とよく一致し,海成土に応用したところ中央値,分散については実用的に十分な結果を与える。(山内)聾串地すべり/斜面安定/地下水/土中水/物理化学的性質/溶脱凱測定/統計的解析/分類/粒径蒔醸爵0258C71D211)6/H40260Bl/D1態吉野川河口の滞積土の粒度組成からみた特性一主として土の分級度がコンシステンシー値に酵畑呂施工時の盛土地盤の強さに関する考察(その1)福住隆二・木村 薫土と基礎(1963,2)Vo1.11,No2,pp,19∼24,図・12,表・1,参文・4 盛土・堤体は永久構造物としての強さと安定性を保持する必要があるのと同時に,施エ時にもトラフィカビリティーなどの面から十分な強度を持つことを要求される。この観点から,盛土地盤の強度に及ぽす種々の要因のうち含水比及ぴ密皮の影響を,実験室で求めた強度特性曲線からの考察結果と現場でのそれとを対比しながら,砂質土,粘性土冬々について述べている。砂質土の場合,施工時の地盤強度が含水比に大きく左右されるという実験室での考察結果を再確認すると共に,密度増加の効果を過信し不要の努力をするよりも,排水処理,乾燥など含水比減少の方策がもっと強調されてしかるべきとしている。これに対して,粘性土の場合には,含水比30%付近で卯値が密度,含水比の双方の影響を受けるという現場での事実は,室内実験におけるこの付近の強度・密度関係と矛盾することが分かり,この原因が室内実験での突固めによる試料のかく乱に基づくものであることを考えて,これに関する補正を行わなければ室内実験結果を現場に適用することはできないと述べている。(山内)圧縮強さ/含水量/現地調査/砂質土/室内実験/C.B.R./粘性土/密度/盛土L及ぽす影響について一横瀬広司土と基礎(1963.4)Vo1.11,NQ.4,pp.24∼29,図・11,参文・7 堆積土の性質は,その形成過程すなわちそれがその場所に堆積するまでに受けた分級(淘汰)作用と密接な関係があると考えられているので,土の性質を表わすものというアッターベルグ限界と,粒度分析結果の統計的処理で得られた土のサイズ・パラメーター(Krumbeinの方法による中央粒径,平均粒径,標準偏差,四分偏差,ひずみ度,尖鋭度)との関係を調べた。試料は吉野川河ロ付近6地点,平均深さ40m,87試料を中心に考察を進め,他の堆積環境条件の異なる湖成堆積物(アガシズ湖)と河川堆積物(ミシシッピー河)と比較している。この結果,吉野川河口の沖積土のように堆積環境変動の大きい場所の土の性質は,淘汰作用によりかなり影響を受けることが判明した。Romingerによる淘汰度(分級度表示)を用いて整理するとその差異が明確となり,分級が高い(淘汰が悪い)ほど土の圧縮性を示す液性限界の値は低くなり,淘汰の悪い土(粒子配合の幅の大きいもの)はせん断抵抗の相対的大きさに関係する流動指数も大きくなることが確認された。(山内)河川/コンシステンシー限界/沖積層/土の分類/粒径」9 「「0261D10263臼D1土の工学的性質の分類衷とその意義三笠正人土と基礎(1964.4)Vo1.エ2,No.4,pp.17∼24,図・1,表・2,参文・7フォールコーン(円スイ貫入)法で液性限界を求め得るか箭内寛治・五味貞夫土と基礎(1965.10)Vo..13,No.10,PP,17∼21,図・9,表・2,写真・1,参文・7 これまで土の工学的性質を統一的に分類整理した分類表がなく,土の問題を考えるのに不便が多かったので,土の工学的性質をその土に固有な性質と,状態によって変わる性質の二つに大別して,それぞれ一次性質,二次性質とし,これらを更に細分して全部で六つの性質群により分類表を作製した結果について述べている。一次性質は,基本的要素,基本的特性及び力学的・工学的特性に細分され,土の分類はこの一次性質によって行うことができるとしている。又,’二次性質は状態,力学的性質及ぴ工学的性質に分けられるが,特に土の状態は,密度,含水量,骨組構造の三つの要素で決定されることを示している。土の力学的性質には時間の要累を無視できないものがあり,せん断強さ,弾性係数,体積圧縮係数などの量は一般的に時間の関数となるので,この分類表では項目として出さなかったことなども説明している。更に,これら性質群の相互関係についての基本的ルール,性質と量と試験法の関係などについても詳細に考察することにより,この分類表の意義を明らかにしている。(北郷) JISに規定されている液性限界測定法は,器具装置,試料調整及ぴ試験者の熟練度などの問題で測定値にばらつきが多い。スウェーデンでは,これを改良してフォールコーン法を用いて成果をあている。本報では既製のアスファルト針入度試験器を用い,コーンの先端角60。,合計質量60g,試料容器は予備実験の結果,内径52mm,深さ29mmのものを製作し実験を行った。試料は液性限界40∼181%の範囲の41種類を用いた。その検討結果の概要は次のようである。1)フォールコーン法は,十分現行規定の液性限界試験方法の代用とすることができ,現行の方法に比較して個人誤差,器具による誤差がはいり難く,かつじん速に液性限界が求められ,現行法よりすぐれた点が多い。2)フォrルコーン法によれば最小約2∼3%,1点法を利用すれば約5%程度まで誤差のはいる可能性があるが,現行法による誤差より小さい。3)試料は自然含水比域下に乾燥しないよう管理すべきで,420μmふるいでふるう必要はないのではないか。4)フォールコーン法ではどんな試料でもファイネスナンバーが求められる。(山内)9串螢含水量/貫入試験/コンシステンシー限界/試験装置/試験方法/室内実験/粘性土含水量/コンシステンシー限界/せん断強さ/土の構造/土の分類/物理化学的性質0262D1D1北郷繁土と基礎(1965.9)Vo1.13,No.9,pp.13∼18,図・8,表・2,参文・7粗砂のまじった粘性土の液性ならぴに塑性限界値についての一実験横瀬広司土と基礎(1965.12)Vol.13,No.12,pp.3∼6,図・7,表・2,参文・12 JIS・に規定している液性限界測定法は不確実な要素を含んでいるので,より正確に求める方法を見出すためにコーン貫入試験を行い,現行試験法に検討を加えている。カサグランデの方法は土の動的挙動を測定するものであり,液性限界としての含水比はある種のせん断強さをあらわすと理解され,静的なコーン試験はそれをいっそうよくあらわすと考えられる。重さ一定,先端5種,試料土13種を用い,試験は1人で行ったものである。含水比に対するコーン貫入量の対数は直線となり,先端角の異なる線は平行している。又,二つの含水状態におけるコーンによる排土量の比は,コーγ角度に無関係であり,角度はなんでも.よいことになる。プランドルの支持力式による粘着力の概略値を求めると,予想外に分散している。塑性の低いものから高いものまでを同一のものさしではかるこ孝には無理な点も含まれているようだが,コーン試験での貫入量は液性限界の大きさには無関係といえそうである。コーン試験は従来の方法の不備を解消できるなどの利点があり,妥当な方法と考えているp(山内)本報は,粘性土に粗砂が混入することによって生ずるコンシステンシー限界の変化の状態について,粘性土に粗砂を種々の割合で混合して実験を行った。液性及び塑性限界の測定は粗砂を含んだもの以外はJIS規格に従った。測定は同一器具で同一実験者が行い,試験開始時の試料の含水比及び練り返し時間は一定条件のもとで行った。試料に混入した粗砂部分は,その混入割合に比例して固体部分の質量を増加させるが,微粒子間に働く本質的な結合力には無関係であると考え,混合材料の液性限界値は, JIS規格で求められ,液性限界値と粗砂混入率で決まり,粗砂混入率が増加すると,.液性限界値は直線的に減少す:る式を示した。又,粒径の変化に対しては,平均粒径を採用し,平均粒径の増加に対し液性限界値は漸減する式を示した。塑性限界値についても同様な式を示した。実験値と計算値を文献のデータとも併せて比較すると,液性限界値及び塑性限界値共に,粗砂混入の少ない部分では実測と計算がよく近似するが,混入率が大きくなるとその差が大きくなってくる。(山内)含水量/貫入試験/コンシステンシー限界/試験装置/試験方法/室内実験/粘性土含水量/コンシステンシー限界/室内実験/砂/測定/粘性土/麺径液性限界測定法に関する実験L0264薗醐爵磁書臨陶」 「「0265D1D10267有明粘土の粒度試験に関する二,三の実験永石義隆土と基礎(1965.12)Vo.13,No,12,pp,7∼12,図・7,表・2,写真・8,参文・12液性限界測定法に関する実験的研究(第3報)北郷 繁・益田栄治・佐野借房土と基礎(1967.12)Vo1.15,No.12,pp.15∼25,図・15,表・8,写真・1,参文・11 粒度分析試験においては,化学的な分散処理の優劣が試験精度に大きく影響するので,あらゆる悪条件下においても,よい分散性能を有する分散剤を見いだすことが必要である。有明海 本報文は同題第1,第2報に引続きコーン貫入法による液性限界(LL)の測定法に関しての研究である。この研究の目的は,(1)コーン貫入試験と併行し,LL付近のせん断強さを測定し,LLを強度の面から定義すること。(2)コーン貫入速度と貫入特性の関係を調べ,妥当な海底粘土はNaC1を多く含んでおり,このような土はJIS規格による分散法では,懸濁液が綿毛状を呈して不適である。このような場合は塩分を除去する方法もあるが,ここでは塩分除去をしなくても有効に働く綿毛化防止剤の探求を目的として,アンモニウム塩3種,ナトリウム塩11種を選んで比較実験を行った。試料はNaCl濃度の異なる4種を用い,濁り度とハイドロメーターテストを行った。有明粘土のように塩分濃度が高く,かつ有機質の多い海底粘土の分散処理は,徹底的に脱塩処理を行えぱ,JIS規格の分散処理も適用できるが,r般的には次のような方法が好ましいといえる。分散剤はヘキサメタりん酸ナト リウム,.テトラりん酸ナトリ,ウム及びトリポリりん酸ナトリウムの3種を使うべきであり,添加量は1000cc当たり0.5N液を50ccとすることを提唱している。(山内)貫入速度をみつけること。(3)LL付近での2〃一10gτ(”:含水比,τ:せん断強さ)の直線性の妥当性を確かめること。(4)試験容器の大きさの決定。ということである。これらの結果は,90D工00gのコーンを用いた場合,内径60mm,深さ30mmの容器を使い,コーンの平均貫入量を10mmとする。その他,LL付近のせん断強さは一定でなく,LLの大きさによって変化する。凹一10gτ線は塑性の全域にわたって一つの直線では結ばれていないらしいことなどが述べられている。(西田)9ゆ含水量/貫入試験/コンシステンシー限界/試験装置/試験方法/室内実験/せん断強さ/粘性土海底土/化学薬品/室内実験/土中水/塾土/物理化学的性質/溶脱/笙径0266D2液性限界の一点式決定法について一徳島県下チュウ積土への適用一横瀬広司土と基礎(1966.6),VoL14,No。6,PP。15∼19,図・13,表・3,参文・7 液性限界をじん速化,簡便化するために,あらかじめ既往の資料から統計的に流動曲線の傾度を求め,、この値を利用して任意点での打撃数と含水比を変数とする液性限界値推定のための式を誘導しておき,1回の測定で液性限界値を決定しようとすξ一点式の決定法が幾っか提案されている。本文はこれまでに提案されている式の一部を変形してより簡単な式を導き,その適用性について検討している。この変形式は含水比と打撃数の対数値を線型関係であらわし,更にこれを変形して対数値の項を含まない近以式として導かれたものである。この変形式及び他の提案されている式を,地質学的成因によりグループ分けした徳島県下の沖積土に適用した結果は次のようである。変形式の測定可能範囲は打繋数1%=14∼46で,安全側として写;=15∼35が考えられる。又,流動指数値を利用する式及びtanβを用いた式による結果の比較においても,偏差率で5%を許容すれぱ,現在提案されているいずれの式も十分利用できる。(網干)0268蝋爵幡論緑D2/D33眸燗Physical and Chemical Prope■ties of Decomposea Granite Soil Grain(マサ土粒子の物理・化学的性質について)松尾新一郎・西田一彦Soils and FQundations(1968.12)Vo1.8ジNo.4,pp.10∼20,図・12,表・1,参文・9 関西,中国地方のまさ土について鉱物組成,土粒子の物理・化学的性質を明らかにし,まさ土の工学的特性を検討している。まず,まさ土を重液法,磁気分離法にょり一次鉱物を分離ジ定量した結果,鉱物組成にかなりの変化があり,母岩の性質に関係している,まさ土の風化度を示すインデックスとして,長石の比重による方法が従来のピクノメーターによる値より風化度を表現できることが分かった。一この長石の比重は粒子の破砕強度に影響を与え,X線回折の結果,カオリナイトが優勢になる。化学的性質では,長石の粒子の粉体をCO・を除去した脱イオン水中に懸濁させ,.pHを測定すると粒状体のpHは変化しないのに対し,粉状態では酸性からアルカリ性に大きく変化した。これから,土粒子の表面と内部では化学的性質にかなりの差がある。これまでの研究結果とあわせて,・まさ土の工学的性質を支配する一次要素は鉱物組成の差異であり,そのインデックスとして有色鉱物量を,風化度を示すインデックスとして長石比重をとりあげている。(山内)コンシステンシー限界/室内実験/事例/測定/統計的解析/粘性土L顕微鏡検査/鉱物/粘土鉱物/風化/物理化学的性質/まさ土/粒子破砕雪」 「「0269D2/D3Infiuence of Clay Composition an−Exchangable Cations on Inferential Testing(粘土のタィプと陽イォン置換量がアッターペルグ限界に及ぽす影響)T.S.Nagaraj,B.V.Somashekar鵠D10271シルトの特性に関する実験的考察土の判別分類法委員会土と基礎(1969。8)VoL17,No。8,PP.41∼50,図・17,表・8写真・11,参文・4Soilan(1FQundation(1969.3),Vo1,9,No.1,pp。1∼10,図・8,表・4,参文・8 異なる2種の粘土(カオリナイト,モンモリロナイト)でアッターベルグ限界値に及ぽす電解質の種類と濃度の影響を調ぺた。カオリナイト(置換容量30meq/loo9),モンモリロナイト(同じく工19meq/1009)を用い,電解質は(A)CaC1,,(B)NaC1,(C)Ca(OH)・,(D)(COONa)・の4種とした。電解質の添加量は完全に粘土の負電荷と置換するときを1として係数∫を0∼1,5に変え,z〃L,鞠,流動指数に及ぼす∫と電解質種類の効果を実験した結果,カオリナイトでは1)A),C)で∫が増すと”Lが増し,B)では不変,D)ではωsが減る。2)ωsが小さいときは∫が増すと既が減るが,C)で∫>0.4ではノと共に増す。3)流動指数への影響は少ないこと,又,モンモリロナィトと同様では1)すべての電解質に対し∫と共に既が大きく減る。2)鞠に対してはカオリナイトと同様である。3)流動曲線勾兜は/が増すと下り,これはA),C)において特に著しい。すなわち含水比が少し変わっても強度が大きく変わり, 土の判別分類法委員会では,シルトの特性を具体的に掌握できるような試験を行うこととなり,明らかにシルトの特性を有する土を準備して,委員による総合検討を行った。ここで用いられた試験はASTMによる簡易判別試験,鉄道技術研究所判別試験,フオールコーン試験,振動試験である。結論をまとめると次のようである。(1)粘土とシルトはASTMや鉄道技術研究所などの簡易試験法によりその性質の違いが明瞭に見分けられるので現場においては上記簡易試験法による分類が推奨される。(2)粘土とシルトの区分は乾燥強さにおいて明瞭に見られ,炉乾燥状態においていっそう顕著である。(3)シルトのJIS規定による液性限界試験は極めて困難でぱらつきも大きい。又,フォールコーン試験による値もばらつきの可能性が大きい。(4)含水比増加による振動中の流動性において,シルトは細砂に近い顕著な流動性を示すが,粘土分を含むに従いその流動性は見られなくなる。(5)簡易試験による塑性図分類におけるMLとMRの判定はその境界付近ではかなり難しい。(市原)水に対して鋭敏である。(山口)僧串含水量/コンシステンシー限界/収縮/土の構造/土中水/粘土鉱物/物理化学的性質0270Bl1D20272雷醐詩磁露陣蜘DOID6関東ロームのコンシステンシーに関する一斉試験関東ローム研究委員会・箭内寛治土と基礎(1969.4)Vo1.17,No.4,pp,33∼38,図・8,表・1,参文・2液性限界測定法に関する実験的研究,(第4報)ゴヒ郷 繁。益田栄治 関東ロームの同一試料について,25機関で自然含水比,液性限界及ぴ塑性限界の一斉試験を実施した結果が示してある。自然含水比については,比較的よい均一性を示し,同一層から採取したものなら,一般に言われているほど散らばりはなかった。コンシステンシーは,試験開始時の含水比によりかなり変化し,液性限界では完全乾燥試料が自然含水状態のそれの70%であったとし,練返し時間は,大半が3分以上で行われており,明瞭な変化は認め難いが,1分程度の極く短時間では,液性・塑性限界とも小さな値が出ており,これより関東ロームにおいても,一般の土の5∼20分の練返し時間がほぼあてはまるとしている。注水後の放置時間は,試験結果にさほど顕著な影響を与えないが,流動指数は練返し時間が長いほど,注入後の放置時間が多いほど,その値は減少するとしている。420μmふるいによる試料の調整は70%の機関では行われていないが,この試料の場合,420μmふるいによる調整は,コンシステンシーにほとんど影響を与えていないことを示している。(北郷) 本文はコーン貫入による液性限界の測定法に関して行った実験の報告である。試料としては,自然採取土の14種を用いている。既発表・第3報までの結果をふまえたこの実験的研究の結論は次のようである。(1)コーン貫入法によって液性限界を決めるとき,先端角90。,質火山灰質粘性土/含水量/コンシステンシー限界/室内実験/聾/統計的解析/特殊土盗コンシステンシー限界/室内実験/シルト/測定/ダイレイタンシー/土の分類/粘土土と基礎(1969.9)Vo1.17,No.9,pp.5∼14,図・13,表・7,参文・8量100gのコーンを使うとすれば,容器の大きさは,内径60mm,深さ30mmが適当で,コーンの貫入方式を自由落下とするならば,ω∼10g♪直線(”は含水比,Pは貫入量)で液性限界を求める基準貫入距は9.5㎜がよく,鞭を勘るためには,ヵをはさんで4個の測定値が必要である。(2)塑性全域にわたるω∼力関係は半対数表示よりも,両対数表示の方がよりよい直線関係があり,含水比とせん断強さの問題についても同様のことがいえる。(3)コーン貫入量♪はコーン重量の平方根に比例して大きい。(4)コーン貫入量♪から,粘土の非排水せん断強さの概略値を推定することができる。(5)液性・塑性の両アッターベルグ限界をコーン貫入法によって同時に求めることは可能のようである。(市原)コンシステンシー限界/含水量/貫入試験/試験装置/試験方法/室内実験/せん断強さ/粘性土」 ’﹁「0273D302751》1マイクロ波による土の急速乾燥について徳永光一・梅村敏和・厳野志朗土と基礎(1970.5)Vo1.18,No.5,pp・11∼19,図・14,参文・6統一土質分類と土の諸性質との関係一名古屋地盤図資料の場合一植下 協・浅井武彦土と基礎(1970.8)VoL18,No.8,pp.33∼41,図・17,表・1,参文・6 土の急速乾燥特に含水比のじん速測定については,多くの研究がなされてきたが,多数の試料を同時に計測できるかという点では未解決に思われる。又,じん速法の大部分が計測の全過程にわたって人手を拘束し,習熟を必要とする。こういう理由で,特殊な場合を除いて,じん速法はなかなか目常化しない。筆者らは近時市販されつつある電子レンジを改造し,簡単で日常化しうる含水比測定のじん速化を試みた。電子レンジによるマイクロ波加熱方式は,乾燥した土塊や繊維質を透過し,湿潤部でマイクロ波が吸収される。従来の電熱や赤外線乾燥のような外部加熱とは質的に異る。その結果は,乾燥所要時間90分,全計測時問2時間,1回に計測しうる土量は50gから合計300g程度まで,土質は泥炭も含め各種混合して差し支えない。110℃標準炉乾燥法に対する相対誤差は±1.4%,炉の取扱い操作は簡単で,乾燥中は無人放置であり,乾燥前後の秤量,計算は従来と同様である。なお,火山灰土,沖積粘土,砂, 名古屋地盤図に収録された土質試験結果資料に基づいて,塑性図分類の行いうるものを統一土質分類法によって分類し,その分類と土の諸性質との関係を次の7項目に分け整理検討した。(1)各地質時代試料の塑性図上の位置,(2)統一土質分類と三角座標分類との対応,(3)液性限界,塑性限界,塑性指数と粘土含有量との関係,(4)土質分類と一軸圧縮強さとの関係,(5)土質分類と粘着力と内部摩擦角との関係,(6)土質分類と圧縮指数と液性限界との関係,(7)土質分類と圧縮指数と初期間隙比との関係。その結果,統一土質分類と三角座標上区画を1対1に対応させることは難しいが,統一土質分類の判前分類法委員会の簡易分類法にまで簡単化すれば,著者らの簡易三角座標とほぼ対応させうる。統一土質分類と土の力学的性質泥炭などに対する乾燥過程の基礎的資料が併せて紹介されている。(網干)ー試験を行うことが難しいような土に対応させるべきであると考えている。(市原)との関係においては,CH,MHグループとCL,MLグループとの相違は一般にみられるが,それぞれのグループ内でのCとMとの相違は判然としない。土質記号Mはコンシステンシ9ゆ温度効果/含水量/試験装置/試験方法/室内実験/測定/塾0274D2液性塑性両限界の同時測定に関する研究(第5報)北郷 繁・佐藤正義土と基礎(1970.6)VoL18,No.6,pp.9∼15,図・8,参文・4 従来のフォールコーン法は,液性限界の決定を対象としていたのであるが,本論文にはこの方法を塑性限界の決定にまで拡張して,この両限界を同蒔に決定し,かつ,実用の可能性のある方法が提案されている。この方法の原理からして問題となるのは次の4点である・すなわち・(1)含水比とコーン貫入量の相互関係,(2)基準貫入最の決定,(3)測定法の精度,(4)コーン質量の比較。これを確かめるために,容器は直径60mm,深さ30mm,コーンは先端角が90。で質量が100,200,300gの3種を用い,貫入速度は自由落下として実験を行っている。この結果,次のことが明らかにされている。(1)ωとカの相互関係は,両対数表示の方が半対数表示よりも直線的である。(2)低含水比で,10gε〃一10gカの直線が左に偏いする場合がある。この原因は粘土の活性度や試料の操作法に関係ありそうである。(3)基準貫入量としては,液性限界に対してはまず間違いない値が得られたが,塑性限界についてはデータ不足である。(4)この測定法は精度的にJIS法に匹敵するものである。(網干)圧縮強さ/圧密/間隙比/コンシステンシー限界/砂質土/シルト/土の分類/内部摩擦角/粘性土/粘着力/有機質土盗0276薄蟷壽偲魯臨淘D1μ》4!D9Consistency of ]【)ecomposed Granite Soils an征 Its Relation to EngineeringProperties(まさ土のコンシステンシーと工学的性質との関係)松尾新一郎・福田 護・西田一彦SoilsandFoundatiQns(1970.12)Vo1.10,No.4,pp・1∼9,図・12,表・1・参文・4 まさ土のコンシステンシーを測定する方法として,コンクリートで用いるスランプ試験法の適用を試み,その試験結果とまさ土の締固め特性,透水性などの工学的性質との関連を明らかにしている。実験は含水比を変化させながらスランプ試験を行い,含水比一スランプ曲線でのスランプ3cmの時の含水比を流動限界砂ノ’と定義している。この方法で,比叡山,六甲山,生駒山などの各地から採取した試料の防’を求めると,躍ノ’はそれぞれの試料で異なり,有色鉱物が多く風化度の高いまさ土ほど,W∬の値は大きくなっている。これは土粒子の内部に間隙が存在するためであり,土粒子の含水比を土粒子含水比と土粒子間含水比とに分け,土粒子間含水比で整理すると,各試料の躍ノ1の値はたがいに近い値となる。 四∫」と工学的性質との間連は,突固めでは肪’の値の大きいほど74m、Xは小さくなる。又,同一の間隙比で,四∬の値の大きいほど,飽和時の透水係数は小さくなる。このような結果から,まさ土の工学的性質の判定にコンシステンシー試験法は有用であるとしている。(山内)含水量/貫入試験/コンシステンシー限界/試験装置/試験方法/室内実験/粘性土L含水量/コンシステンシー限界/締固あ/土の分類/透水性/風化/まさ土」8 「「0277D10279きD1統一土質分類と土の諸性質との関係一愛知・三重の土質資料にもとづいた場合一植下 健・野々垣一正・浅井武彦土と基礎(1971.2)VoL19,No.2,pp.13∼19,図・10,表・1,参文・9統一土質分類法にもとづく土の肉眼判定山田剛二・今井重利土と基礎(1971.3)Vo1,19,No.3,PP.13∼22,図・23,表・7,参文・3 先に報告した名古屋地盤図資料による統一土質分類と土の諸性質との関係が地域を広めた場合にもあてはまるかどうかをみるため,愛知,三重両県の範囲内で,土質資料がまとめられている地域について,報告書に収録されている土質試験結果のうち,塑性図分類ができる土質資料の統一土質分類を行い,統一土質分類と①粒度組成三角座標との対応,②一軸圧縮強さとの関係,③粘着力と内部摩擦角との関係,④圧縮指数と液性限界との関係,⑤圧縮指数と初期間隙比との関係などを整理,検討し以下の結論を導いた。1)粒度組成のみによる分類法と塑性図による分類法は異質の分類体系で互換性はない。2)土の強度特性などとの関係の意義を検討すると,有機質土,火山灰質土の分類には,A線の意味は大きいが,シルトを分類するにはA線による境界は不適当で,A線,C線,D線で囲まれる領域はもっと拡大してよい。改善案として,非常にシルト的な土のみM記号を与え,A線の下にくるだけのシルト的でない粘性土には,典型的なシルト又はシルト質土のMH,MLと区別するのが適当である。  (北郷) 国鉄沿線に発生したのり面崩壊土中,142個の土を選ぴ出し,その土を統一分類法の順序に従って,肉眼判定を行い,土質分類試験結果との適中率を調べ,肉眼判定の限界とその適用性について論じたものである。判別操作はこれまで提唱されたもののほかに,2,3の独自の方法を加えて行っている。判定者を技術レベルに対応して,判定者Aを,一般土木技術者で土質の専門家でないものとし,判定者Bを土質を専門とし経験15年以上の者とし,この両者に対して砂利,砂,低塑性粘性土(LL<50%),高塑性粘性土(LL〉50%)の4区分の判定をさせ判定者Aの全体の適中率32%,判定者Bの適中率84%,と判定者のレベルによって判定精度が非常に異なることを示している。更に土質試験に経験の深い技術者が,肉眼判定の操作手順を注意深く行った場合どの程度の判別が可能であるかを検討している。この目的のため,判定者Bが,統一分類を基準として,大分類から細分類へ順を追って肉眼判定を行い,その適中率を調べ,肉眼判定による土の分類の可能性と適用性について述ぺている。(北郷)9串蛍火山灰質粘性土/間隙比/シルト/土の分類/内部摩擦角/粘性土/粘着力/有機質土0278Lコンシステンシー限界/砂質土/土の分類/粘性土/粒径D10280薄醒爵億魯醇瑚Dl/D2「土質分類」基準化作業の中間報告土の判別分類法基準化委員会土と基礎(1971.2)VQ1.19,No.2,PP.21∼24,図・4,表・工,参文・30塑性図上における土の性質分布山田剛二・今井重利土と基礎(1971.5)Vo1.19,No.5,pp.15∼22,図・25,表・2,参文・4 統一土質分類法には,火山灰質土が含まれていないことや,粒径分類における礫と砂の区分が我が国のそれと相違するなどの問題点があるので,これらを検討した上でこの分類法に沿った学会基準を確立するため,以下の検討と提案を行った。 エ)砂と礫の粒径区分については,4.76mm,2.O mmのどちらがよいともいえず,目下検討中であること,2)礫,砂の粒径分布の良否の判定基準については,曲線係数U♂胃1∼3には意味がなく,粒度がよいためには,均等係数U・’>6だけでよいこと,3)細粒分含有率による土質区分では・火山灰質土VHを液性限界80%を境として2種に区別するのがよいこと,4)簡易分類体系としては,地盤の全体的に役立つような提案を行ったこと,5)三角座表分類については,一応統一分類に対応させたものを提示した。尚,土質分類データーシート,土質分類の図式記号,土質分類と工学的性質との対応表についても審議可能であるように準備されている。(北郷) 室内実験及ぴボーリング報告書からのデータを利用てし,土の諸性質が塑性図上でどのように分布するかを検討したものである。室内実験では,38個の試料を用いて粒度試験,コンシステンシー試験,一軸圧縮試験,曲げ強さ試験,及び,簡易判別試験としての乾燥強度試験を火山灰質粘性土/砂/土の分類/粒径/礫一軸圧縮試験/コンシステンシー限界/塑性/土の分類/透水性/粒径実施している。又,全国23地点,およそ600個の試料についてのボーリング報告書から,圧縮指数,透水係数並びにタフネス指数を抜粋して塑性図上の分布を調べた。その結果,塑性図上に示される土の諸性質はおおむね一般のとおりであるが,各性質の分布傾向として以下のことが言える。1)圧縮指数は液性限界に比例すること,2)タフネス,乾燥強度の分布を区分する各コンターはA線にほぽ平行して走るが傾度は一様でないこと,3)透水性の大小を区分するコンターはA線に平行となり,透水性に関してA線の持っ意義は大きいこと。更に簡易試験による乾燥強度は圧砕法に加えて折損法を用いると便利なこと,土の判別分類法委員会の塑性図改訂案は,土の性質分布の傾向からみて妥当と考えられる,などの結論を得ている。(北郷)」 「「0281D1Class価cation of Coarse Soils Based ou Engineering Properties(工学的性質に基づく粗粒土の分類)植下 協・野々垣一正Soils and Foundations(1971.9)Vo1.11,No.3,PP.91∼111,図・20,参文・16 統一土質分類法は世界的な土の工学的分類法となりつつあり,我が国でもこの方法に基づいた分類法の基準化の気運があるが,これに先立ってわが国の土質との対応を調べておかねぱならない。この論文では粗粒土に対して統一分類法と工学的性質(突固め試験,CBR試験,透水轍)との対応艦べ,礫と砂の4.76㎜と2.Omm区分の蘭,細粒土含有率による土質分類,礫と砂の粒度の良否の判断基準を検討した。その結果礫と砂の粒径区分を4.76mmD20283火山灰質粘性土を用いた注入材料の物理化学的性質の研究岩田元恒・今藤健征土質工学会論文報告集(1972.6)Vo1.12,No.2,pp.75∼85,図・12,表・2,参文・5 著者らはこれまでにベントナイト,関東ロームに対して,粘土・セメントグラウトにおける粘土の機能を研究し,その利用効果と配合理論を展開してきたが,本文は日本各地に広く分布する火山灰質粘土にもその理論が適用できるかどうかを調べたものである。火山灰質粘性土はそれに含まれる粘土鉱物がアロフェンあるいは加水ハロイサイトで,活性が鈍いので一部をベントナイトに置換して実験を行った。実験の結果は,1)これらのグラウトは降伏値を有するシキソトロピー性塑性流動を示すがセメントを添加する前のベントナイトとの懸濁液は必ずしもと2,0㎜のいずれが適当かは工学的瀕との対励らは判断できなかった。細粒分(74μmこの性質は示さない。2)粘土・セメントグラウトの配合はC!L+β+C=o.3,β1乙+B昌α3,以下)の含有層は5%,15%,50%で工学的性質に違いが認められ,5%以下できれいな礫,きれいな砂とみなしうる。15%で細粒の影響が出始め,50%を越えると細粒分の影響が圧倒的な細粒土とみなしうる。粒度については均等係数硫>10,1く曲率係数0!<vπで粒度分布がよいと考えられる。以上の結果とこれまで我が国の習慣及び世界的傾向に従って礫,砂の四ノL+B+C巧2.5(L:火山灰質粘性土,β:ベントナイト,C;セメント,四:水)でまず混合し,ブリージング,フロー値が所定の値を示さない場合にはベントナイトの比率(βノL+β)あるいは水の比率(r71L+β+σ)を変えて最終的な配合を決定するのが良い,と結論している。(三笠)区分を2㎜とした修正統一土質分類と工学的噸の対応を示し,わが国に適すると思われ9る組粒土の土質分類を提案した。(三笠)ゆ室内実験/C.B.R/締固め/砂/土の分類/粒径/礫0282D2/D6火山灰質粘性土/セメント/塑性/注入/粘土鉱物/ベントナイト蝋0284薄晶論蛇欝醇畑D2/D3/1)9締固めた双葉ロームの強度回復と土中水の働きについて藤井弘章土と基礎(1971.11)VoL19,No.11,pp。5∼10,図・13,参文・17有機質火山灰土の工学的性質に対する土中水の影響鈴木敦巳土質工学会論文報告集(1972,9)VQL12,No.3,PP。75∼85,図・9,表・1,参文・12 北海道の羊蹄山北東15kmに堆積する高含水比火山灰土は突固め回数の増加による強度低下,養生による回復を生じる。このシキソトロピカルな現象を自由水,拘束水の変化をとらえつつ検討している。上記試料について,JISによる突固め試験を含水比,突固め回数亙を変 有機質火山灰土を対象として,土中水の物理的な性質と,その土質工学的影響を調べ,次のえて行った試料を1∼30日養生し,直径1cmのコーン試験を行い,遠心力法によるpF一含水比関係も求めた。実験結果は1)コーン指数争は含水比既,1Vの増加と共に減少し,養生回数と共に回復し,亙=25∼50で最も大きく,1週間以内で一定となる。2)pF一含水比(”ノω・)曲線で養生した方が非養生のものより含水比は大きく,この差は亙=24∼55,pF=3.5で最も大きくなる。pF=3.12における含水比”pF3.・21ψ・と¢‘は相関関係があり,”pF3.・2/2〃・=80%で条件にかかわらずσ‘は0.2∼1.2の間にある。以上のことから拘束水には結論を得た。1)土中水は拘束水(pF≧4。1∼4.5),準拘束水(4.1∼4.5>pF≧3.3)及び自由水(pF<3.3)に大別し得る。 2)拘束水は力学的には固相として挙動し,外力の影響を受け難い。又,拘束水量は有機物含有量に対して直線的に増加する。3)自由水は力学的には完全に液相として働く。 4)準拘束水は力学的には拘束水と自由水の中間的な性質を示し,外力の影響を受けやすい。又,塑性限界状態における有効水は準拘束でその量は乾燥過程を通じてほぼ一定に保たれる。5)突固めに際して,液相として潤滑性を発揮するのは自由水のみであり,先行乾燥含水比によって注水過程の突固め曲線が異なるのは,乾燥過程の準拘束水又は拘束水が非可逆的に脱水されるためである。(三笠)可逆的なものと非可逆的なものがあり,それぞれ量は力学的エネルギーや含水比により異なり,pF=2・0程度のポテンシャルのものもある。又呂〃pF3,ユ2は突固め回数,養生条件を示すものとしてよく卯と関連する。(西田)圧縮強さ/火山成粗粒土//含水量/貫入試験/室内実験/締固め/土中水L火山灰質粘性土/間隙比/含水量/コンシステンシー限界/締固め/密度/有機質土謹」 「「0285D2火山灰に由来する有機質土の土壌工学的検討0287謡D21D6/D9竹中肇土と基礎(197す.2)VoL21,No.2,pp.13∼19,図・16,表・2,参文・11有機質火山灰土(主として黒ボク)の2,3の性質について小川正二・苑 世亮・久保田勝守土と基礎(1973.2)Vo1.21,No.2,pp.47∼51,図・12,参文’7 我が国には火山灰土が広く堆積していて,ラこれらの土は有機物(腐植)を多く含むことで特徴づけられている。これまでは主として化学的性質(肥沃性)の面から取り扱われていた火山灰土の内容を,有機質含有量を一つの軸として,物理的・工学的性質について統一的に検討したものである。まず,火山灰に由来する有機質土の物理的・工学的性質を知るために行った比重,乾燥密度と現場含水比,水分保持特性,コンシステンシー,突固め,透水,強度などの試験結果を示し,有機物含有量や乾燥履歴との関係を説明している。次にこれらの結果に基づいて農地利用上の諸問題について検討を行い,1)作物生産上,通気性,保水性,易耕性にすぐれているが耐食性に劣り転圧や散水,防風林,排水路などの対策が必要である。 2)農地土工に対して,湿地ブルドーザーを必要とせず運動効率も良効で,農地材料として用いる場合は強度の期待ができず,又透水抑止の目的のためにも不適当である,.などの結論を得ている。(網 東北地方に存在する有機質火山灰土のうち,宮城県西北部に位置する東北大学川渡農場の黒ぽくについて,物理試験,突固め試験,圧密試験及び一軸圧縮試験を行いその結果を示すと共に,乾燥過程及び養生目数がこれらの工学的性質に及ぼす彫響について考察を行っている。そして次のような結論を得ている。(1)黒ぽくの工学的性質は,土粒子の周囲に存在する拘束水のうち,その拘束水の低い最外殻部の自由水の程度によって異なり,コンシステンシー,突固め特性,圧縮特性,強度特性などの性質は乾燥の程度によって変化する。(2)このように自由化しやすい拘束水は多少は可逆性を有しているが,大部分は非可逆的である。従って低含水比の場合は加水後の養生目数と共に突固め曲線の形は変化し,又,乾燥過程の突固めと一致することはない。(3)締固めた供試体の強度回復は供試体の含水比の状態が異なっても乾燥密度が同じ程度である。従って強度回復は拘束水の可逆性によるものではなく,土粒子間力の回復に干)よるものであると考えられる。(網干)曾串火山灰質粘性土/含水量/締固め/せん断強さ/透水性/土工/土壌学/表土/物理化学的性質/有機質土0286DO0288マサ土の色調の表示方法とそれによる有色鉱物量およぴ風化度の判定について松尾新一郎,澤 孝平土質工学会論文報告渠(197a3)Vol.工3,No.1,pp・113∼122,図・20,表・2,参文・22 本文は九州における主な有機質土である黒ぼくと称する有機質火山灰土(OV)とソーラ層といわれる高有機質土(Pt又はMk)について,その物理化学的性質や力学特性に関する最近の研究成果をとりまとめたものである。本文の要点は次のようである。(1)有機質土の全国的な物理的性質のデータに基づいて,日本統一分類に対する2,3の提案を行っている。(2)有機質火山灰土(OV)特に黒ぽくの土中水を物理化学的性質によって拘束水,準拘束水及び自由水の3成分に分け,乾燥過程における非可逆性を説明している。次にこの方法に基づいて突固め特 まさ土の有色鉱物量,風化度及ぴ含水比を簡便に判定できるようまさ土の色調を国際照明委員会(CIE)の方法により測定した。測定機は自記色彩測定機を用いた。この波長純度は10μmである。、試料は地叡山白亜紀型黒雲母花嵐岩を砕いた粒子を磁気分離機を用いて分離し,有色鉱物の混合割合を変えた7種である。主な結果は,①有色鉱物量が増加すると明度は減少し,純度は逆に増加する。②風化の指標となる見かけ比重が減少すると明度は増加し,純度も大きくなる。⑨主波長は含水.比,風化度, 有色鉱物量に無関係に577μmである。’ ④純度と含水比の関係は凹=5∼10%で極大,2〃=20%で極小という複雑な曲線関係を示した。⑤含水比の増大に伴い白から遠ざかる(色差が増える)が,ω冨20%以上ではあまり変化しない。このような結果から,まさ土の色調は有色鉱物量,風化度,含水比に関係が深く,乾燥状態で明度と純度を求めると,有色鉱物量と風化度が判定でき,更にまさ土の明度を測定するとその含水比牽い,並びに強皮増加比及ぴ平均圧密度の決定方法についての注意を述べている。(網干)曹醐爵韓呂臨畑Dl/D2/1)3九州の有機質土について山内豊聡・巻内勝彦・鈴木敦巳・安原一哉土と基礎(1973.2)Vo1.21,No.2,PP.37∼46,図・18,表・3,参文・26性及び有効応力表示によるせん断性を説明している。(3)有機質土(Pt,Mk及びOV)の圧密において,二次圧密が優越することを透水係数の変化に着眼して説明し,又,寸法効果・時間効果を取り入れてそれらの解析方法を提案している。更に,繰返し荷重下での圧密の取扱蛍火山灰質粘性土/高有機質土/時間効果/締固め/せん断強さ/土中水/物理化学的性質求めることができると述べている。(三笠)L火山灰質粘性土/繰返し荷重/高有機質土/時聞効果/締固め/せん断強さ/二次圧密/分類/物理化学的性質含水量/鉱物/土の分数/比重/風化/まさ土」 「「0289D10291D2A Si皿Ple Methd of Ideutifying an Expansive Soil(膨張性土の簡易判別法)土質試験法の手法上の要点と注意点(主として使用されている物理試験と締固め,CBRおよV.Dakshanam田1t五y7V。Ro皿anぴ透水試験について)原喜伴土質工学会論文報告集(1973.3)Vo1.13,No.1,pp.97∼エ04,図・2,表・2,参文・17土と基礎(1973.4)Vo1.21,No.4,pp.49∼55,図・13,表・3,参文・16 膨張性土を分類するために,土の統一分類用に用いられる塑性図を修正したものにLL,P工,SI,をプロットし,横軸のLL範囲を非膨張性土から超膨張性土の6区分によって膨張性土の分類を行う方法を提案している。膨張性土の判別にはこれまで幾つかの提案があるが,試験法が繁雑であったり,方法によっては膨張性の評価が異なったりしているのが実情である。筆者らは気候,土質の特殊条件のインドにおいて膨張性土の分布の実態を早急に把握すべくこのより簡易な方法によって土の判別を試み,従来提案されている方法との違いを多くの試料について検討している。この方法が標準的な方法になるにはまだ検討が必要であろうと述べている。(三笠) 土質試験は正しい試験方法に従って実施すれぱ当然精度の高い試験結果を得ることができる。それには真に試験法を正しく理解して試験に生かすことである。このような観点から各試験項目の要点と注意点とをできるだけ「土質試験法」の解説に重複しないよう配慮し,手法上の要点を具体的にふれて解説し,又それぞれの注意点について細かく指摘している。まず,試験の主要器具であるはかりについて,取扱い時の注意事項や誤りやすい点を挙げて説明している。次に,土粒子の比重試験における脱気法や計量操作,含水量試験における採取量や乾燥炉の温度調節・乾燥時間,粒度試験における試料の分散方法,コンシステンシー試験における試験結果の個人差によるばらっき,突固めによる締固め試験における含水量の調整法,透水試験における試料の飽和の方法や不かく乱採取試料の充てん材料,などの試験の手法上の要点と注意点について説明している。(網干)9串含水量/コンシステンシー限界/試験方法/室内実験/C・B R./締固め/土の分類/透水性/比重コンシステンシー限界/試験方法/室内実験/収縮/塑性/土の分類/特殊土/膨張0290LD20292盗書醐爵態c9/D2物理試験結果の意味と適用限界箭内寛治土と基礎 (1973.4)Vo1.21,No.4,pp.13∼18,図・3,表・7,参文・14廃棄物の性質とその埋立地盤 土の物理的性質の試験結果について,(1)各試験結果を総合的に判断して判別分類を行い工学的に利用する場合,(2)物理試験の一つ一つを直接設計に利用する場合,の2通りに分けて説明を行ったものである・判別分類された結果は,施工材料としての適否あるいは施工機械の選定規準として利用されること,及び土の工学的性質を基本的に理解するために利用されること,更にそれ以外に各試験結果のチェックにも使われることを述べている。そして試験方法の不備に起因する試験結果の限界についてはその解決対策を示し,試験結果のもつ散らばりの意味や処理方法について簡単に説明を行っている。次に,土粒子の比重試験,含水量試験,単位体積質量試験,粒度試験,コンシステンシー試験及び遠心含水当量試験の各試験結果の工学的意味について説明し, これらの測定値から力学定数を推定したり,あるはい他の物理特性を推定して利用する方法について例を挙げて説明している。(網干) 廃棄物として排出されるものは,家庭からの動植物性の残渣や紙くず・繊維くずなどの都市ごみから製造業や建設業などからの各種産業廃棄物まで種々雑多である。これらが各種中間処理の実施によって最終処分されるときは,礫類,土砂類,脱水スラッジ及び焼却灰類に区分できる,この4種類の最終処分されるときの廃棄物の比重,強熱減量,pH,コンシステンシー,締固め,CBR,圧縮及ぴ粒度試験の結果を示し,埋立て材料としての特性について説明した。次に,東中島,榎津及ぴ戸田埋立処分跡地を例に,廃棄物の埋立処分跡地の利用状況と地盤の特性を述べた。これらはいずれも生ごみにより埋立てられたものであるが,地盤の沈下が大きい。強度が不足,メタンガスが発生,植樹が枯死するなどの間題が生じている。これらの問題のうち,腐食性廃棄物に起因するものは中間処理態勢の強化により対処できる。又,跡地利用を考えて,今まで行われてきた投棄処分という考え方を改めて,廃棄物による盛土土工として十分な管理のもとに埋立て処分を行う必要がある。(網干)’間隙比/含水量/コンシステンシー限界/試験方法/土の分類/比重/粒径現地調査/事例/特殊土/土地造成/廃棄物魯眸畑植下協・桑山忠土と基礎(1973.6)Vo1.21,No.6,pp.53∼59,図・7,表・1,写真・4,参文・14お」 「「0293D2/K6ヘドロの土壌工学的特性とその改良一主として八郎潟のヘドロについて一竹中 肇・江崎 要土と基礎(1973。6)VQ1.21,Nα6,PP.67∼74,図・19,表・2,参文・130295BO/DOID1置Geological Physical,and Mechanical Properties of“Shirasu”and its E皿gineeringClass迅cation(シラスの地質的,物理的およぴ力学的性質とその工学的分類)春山元壽土質工学会論文報告集(1973.9)Vo1,13,No.3,pp.45∼60,図・18,表・9,参文・7 八郎潟干拓により,もと湖底面17,229haが干陸化されたが,これは層厚およそ20mの高含水比の軟弱な粘性土であり,そのままでは農耕には適さない。干陸化されて地表に露出したへどろは風雨にされて次第にその性質が変化してゆき農耕可能な土となるが,このような変化メカニズムを明らかにして土壌工学的にみてへどろを積極的に改良する方法を見い出そうとしたものである。まず乾燥に伴う土性の変化について,現場含水比やpF値などの経年変化を測定して検討を行い,乾燥により疎水化現象が進みへどろは不飽和となり,次第に土構造が発達して行く過程を明らかにした。又,乾燥に伴って強度が増加する過程を主としてのの測定結果を中心に明らかにし,空気の侵入に伴って起こる土の化学的性質の変化について明らかにした。次いで,へどろを砂混入により改良した場合,及び電気的浸透によって透析を行い,改良した場合のへどろの理工学的性質の変化についても検討を加えた。(網干) 南九州に分布するしらすについて、多くの現地調査,室内試験を行い,地質学的及び工学的考察を加えたものである。しらすの鉱物組成は火山ガラス質が80%以上を占め,化学成分として珪酸が約70%を占める。粒子の形状は一般に角ばったものが多いが,粒径が小さくなるに従って角ばりは更に増す。粒子表面は火山ガラスのように滑らかなものと,軽石のように粗いものとが混在する。工学的立場からしらすを分類すると,風化しらす,普通しらす,団結しらす,しらす様堆積物,降下軽石に大別できる。各種しらすの乱した試料について締固め試験を行うと,”。p監=23%程度,ρごma.一1.3∼L4t/mユで,シラス様堆積物は各45%,工t!m3程度であった。試料の幾つかは締固め曲線のピークのでない場合もあった。三軸CD試験では,φcD=38∼42。,風化しらすは26∼30。で,o=0∼0。58kgflcm2であった。乱さない試料ではφcD=38∼42・,o=2・4∼4・1tf/m2であった・見かけの粘着力は粒子間のインターロッキングによるものと解釈している。その他多くの試験結果を示している。(三笠)僧ゆ海底土/土の構造/土壌学/土地改良/土地造成/表土/物理化学的性質/有機質土0294Bl/Dl1E8Major Type80f Soil Deposits in Urban Areas加Japa皿(わが国の都市地域における地盤の類型)大崎順彦・阪ロ理火山成粗粒土/締固め/しらす/せん断強さ/地質学/土の構造/透水性/特殊土/粘土鉱物/粒形/粒径蛍0296蒔醐誉磁欝醇塒DO/D5粘性土の土壌物理学的把握一土壇水のエネルギー概念を中心として一岩田進午・古賀 潔土と基礎(1974。9)Vol.22,No.9,pp,11∼17,図・9,表・3,参文・27土質工学会論文報告集(1973。6)VoL13,No,2,pp.50∼65,図・17,表・4,参文・9 沖積平野上にある我が国都市地域の沖積層及び洪積層を地質学的生成過程を考慮して砂質層,粘性土層によって分類すると,沖積層は8種,洪積層は5種,両層の組合せで6種に類型化される。又,粘土から砂に対して0から1までの数値を与え,N値の深さ変化と合わせてボーリング柱状図を実用的に単純化することを試みた。この方法を電算機を適用できるようにして多数のボーリング結果を処理してみると,上記の6種の地盤類型に到逮した。それぞれの類型地盤の構成層厚とN値を統計的に求め,又,せん断弾性係数と亙値の関係を利用して類型地盤ごとの常時微動と強震時の卓越周期を求めて図及び表に示した。(三笠) 土壌物理学の中で確立されつつある,土壌水のエネルギー概念を中心に解説し,又,土の力学性と関係深い分野も紹介することを目的としている。土壌水の状態量としての化学ポテンシャル(pF)の意義を述べ,pFを決定する賭要因の種類,表式,特徴を明らかにし,諸要因が作用する水分領域とpFへの寄与の程度を示している。pF水分特性曲線,pFと水膜の厚さの関係,吸着水の物理的性質,土壌水のエネルギー概念と土の力学性について述べている。土質工学的にも重要な問題の例として,練り返しによる軟化,硬化,乾燥による水分の低下を構造変化とpFの観点から,又圧密における先行荷重を構造変化の観点から説明した。最後に筆者らは,土の降伏,変形など土質工学の本質的問題を解決するには,土粒子間及び土粒子と水分子の相互作用についてのより定量的な研究,及びそれらと巨視的な降伏,変形との関係を明らかにするための研究が必要であると述べている。(市原)貫入試験/洪積層/成層/地盤/地質学/沖積層/土の分類/電算機の応用/統計的解析/動的L圧密/間隙圧/降伏/土壌学/土中水/物理化学的性質/変形/毛管現象」 「「0297B1/Dl/D30299D1生成学的土壌分類とその土質工学的応用近藤嶋雄・河野英一土と基礎(1974.9)Vo1.22,No.9,pp,43∼49,図・10,表・5,参文・8簡便な原位置試験法によるしらすの判別分類法難波直彦・春山元寿土と基礎(1975,2)VQ1.23,No.2,pp.55∼63,図・12,表・10,参文・10 農業上の利用目的に対する生成学的土壌分類に関する研究は多いが,この生成学的土壌分類を土質工学に利用する研究はほとんどなく,この報告は,富士市浮島ケ原地区を例として,生成学的土壌分類に基づく,材料としての土並ぴに地盤としての土の土質工学的分類に関する研究である。まず,土壌生成因子として,気候・植生・地形・地質・地下水を考え,6種類の土壌属に分割し,土壌図を作成した。次に,各土壌属内の代表的地点を選定し,土の工学的分類との対応をみた。又,式・門村の地盤型区分を参考にし,泥炭質軟弱地盤型,粘土質軟弱地盤型,火山砂礫質軟弱地盤型の3種類の地盤型区分を行い,前述の6種類の土壌属との関係を明 しらすの「かたさ」はしらすの骨格構造の団結力,粒度・密度・堆積状態・風化状態及び含水比などの諸性質が相互に関連した結果として表わされるものであるという観点に立ち・しらすの物理的,力学的性質から山中式土壌硬度計とびょう打ち銃による簡単な原位置試験による分類判別手段について検討している。その結果,山中式土壌硬度計によるしらすの判別分類は,しらすの硬度と乾燥密度との関係から統計的手法によってしらすを風化しらす,ふつうしらす及びかたしらすの3段階に大別することが可能であることを述ぺている。一方・ぴょう打ち銃による礫分含有量,乾燥密度,含水比の3指標の相関性を求め,しらすの物理的・力学的・らかにした。(植下)指数値の影響を検討し,ピストン貫入量によってしらすをr非常に固い」・「固い」・」ふつう」・「やわらかい」,「非常にやわらかい」という5段階に分類する基準を定めている。又・指標硬度と貫入量との対応関係についても相関性があることを指摘している。(北郷)9串螢含水量/原位置試験/しらす/墨些/堕/密度/野外試験/粒径/墨地盤/地質学/土の分類/土壌学/軟弱地盤/分類0298D2/D6火成岩系風化砂質土の工学的性質について福田護土と基礎(1975,2)Vol.23,No.2,pp.13∼18,図・17,表・5,参文・6 花岡岩,せん緑岩,流紋岩系岩石の風化残積土から成る風化砂質土の工学的性質について自然含水比,比重,pE,強熱減量,粒度分布,分類,コンシステンシーなどの土の基本的性質を測定し,まさ土を中心として他の風化砂質土と測定値の比較検討を行い,母岩鉱物の相違が土の基本的性質に大きな影響を与えることを指摘している。又,不飽和状態,浸水飽和状態における各風化砂質土のθ一10gρ曲線,σ‘一乙ワ・曲線,ρ’一”。曲線の形状を比較して圧縮特性を,乾燥,非繰返しによるρ動、.一”ノ’曲線の関係から締固め特性を論述している。更に・母岩鉱物一風化度合一含水量一応力履歴の系により土の基本的せん断特性が支配されるものと考え,排気,排水条件下で,下部可動式一面せん断試験機を用いて不飽和土,水浸後の不飽和土及ぴ水0300曹醐誉様魯臨畑Dl/D5/1)6Swe皿ing and Resi−ual S加ength Characteristics of Soils Based on a NewlyProposed“Plastic Ratio Chart”(「塑性比図」上での膨潤およぴ残留強さ特性)斉藤孝夫・三木五三郎土質工学会論文報告集(1975・3)Vo1・15,No・1,pp・61∼68,図・11・参文・8 塑性指数と液性限界の関係よりなるカサグランデの塑性図は,土を分類するうえに広く用いられている。しかし,この図から定量的に土の力学的性質を評価することはできない。そこで,本論文では,新たに塑性比と液性限界の関係から与えられる塑性比図により,コンシステンシー特性と土の力学的性質のうちの膨潤・残留強さとの関係を調べた。従来のカサグランデの塑性図とこの塑性比図との関係を考察した結果,ここで新しく提案された塑性比図が土のコンシステンシー特性を評価するうえに有効であること,土の膨潤・残留強さを定量的に評価するに有用であることを示している。(山口)中作成不飽和土のせん断試験,非水浸のCBR試験を行い風化砂質土の力学的性質に与える過圧密効果,応力履歴,初期含水比,コンシステンシーの影響が検討されている。(北郷)過圧密/火成岩/C.B、R./締固め/せん断強さ/特殊土/甦/不飽和土/飽和土/まさ土Lコンシステンシー限界/残留強さ/土の分類/膨潤謡」 「「D20301土による大気中一酸化炭素の浄化作用について0303ま1)0東京湾における生こみ埋立て地盤について清水恵助,佐藤良二,嬉野通史土と基礎(1975.8)VoL23,No.8,pp.51∼60,図・17,表・4,参文・10三瀬貞・山田優・池田浩一土と基礎(工977・5)Vo1.25,No.5,pp.29∼34,図・9,表・3,参文・26 土壌はいろいろな面で自然環境の浄化に役立っている。その一つに大気中の一酸化炭素の浄化作用がある。この作用の原因は土壌中の微生物の働きであるとされているが都市環境などとのかかわりを知るにはまだ不明な点が多い。そこで,作用の性格と自然界での作用の大きさを把握するため実験と調査を行った。実験は,約25」の容器に土壌とCO含有空気を密封し,経時的にCO濃度を赤外線式ガス分析計又は検知管により測定する方法によった。種々の条件での実験から,土壌の有機物含有量,含水比,締固め度,温度,実験空気のCQ濃度などとCOと浄化速度との関係を知った。又,大阪市内の約150箇所から採取した土壌について実験した結果から大阪市内の全土壌により年間約1,800tのCOを浄化でき,この量は市内の年間総CO排出量の0.5%弱にあたることを計算した。 東京湾で実施されてきた生ごみ埋立てを対象として,生ごみ埋立て地盤に関する土質工学的アプローチを試みたものである。先ず,時代の変遷や都市の発達に応じて,ごみ質や量,処理・埋立て工法などが変わり,そのことが埋立て地盤の特徴にも反映していることを明らかにした。次に,埋立て地盤の土質工学的調査から,湿潤密度は0・5∼1.O g/㎝3,1ぜ値は5∼15にばらついていること,圧密試験による体積圧縮係数と圧密係数(0.5∼7.Ocm2/s)は一般の粘土よりもかなり大きな値であること,透水係数は一般の中粒∼細粒砂のものに相当することなどを明らかにした。最後に,生ごみ埋立て地盤の利用について言及し,環境問題並ぴに建設工事の際に配慮すべき項目を整理して示すと共に,新らしい生ごみ処理・埋立て方法として,衛生埋立て工法(sanitary land五11)と破砕埋立て処理方法について紹介している。(市原)ω串0302盗現地調査/地盤/土地保全/廃棄物空気/土壌学/物理化学的性質D2/F20304互)0水蒸気吸着によるマサ土粒子の表面特性の検討西田一彦・佐々木清一土質工学会論文報告集(1975.6)Vo1.15,No.2,pp,79∼87,図・16,表・1,参文・20一軸・三軸圧縮試験およぴ圧密試験の自動化の現状と問題点大矢 暁・千葉芳夫・佐藤勝英・堀内富夫・小泉国士土と基礎(1975.工1)Vo1.23,No.11,PP.9∼16,図・10,表・12,写真・3 神戸付近より採取したまさ土について,その風化の程度と水分吸着の関係を実験的に調べ, 土質試験における試験要員の削減,処理能力の増大と読み取り誤差の排除による試験精度の向上を目的として自動化,自記化システムを導入した。一軸及び三軸圧縮試験においては,応力とひずみの測定にひずみゲージを使用したロードセルと変位計を用い,間隙圧測定には半導体の小型圧力変換器を用いてその出力電圧を制御する回路に供試体の断面補正演算回路を組み込んでレコーダーに応カーひずみ曲線と間隙水圧一ひずみ曲線を自動記録させるようにした。これら検出器の性能試験を行ったところ,その精度はフルスケールに対して±0.3%以内というレコーダーの精皮以内の値であった。又,圧密試験においては,沈下量の検出に差動トランスを用いて沈下量測定結果と圧密諸定数の演算結果を随時マニアルで打ち出しをすることができ,モニタースコープには沈下量をゾ7∼3曲線として見ることができるようにした。この装置完成後約1年間にわたって,ダイヤルゲージによる沈下量の直接測定結果と比較検討を重ねた結果・十分に実用上支障のない結果を得ていることが確認された。(市原)Langmuirの単分子吸着理論を拡張したBET理論により検討したものである。水分吸着,変形量測定器を用い40℃の下で土粒子に対する水分吸碧量及び,その間の変形量を測定し,風化度合いに応じた吸着特性の差異を吸脱着等温線(吸着量と相対温度曲線)を画いて考慮した。風化度が増すと吸着量も増えるが,風化度の差異は,粒子表面での水分吸着に際しての自由エネルギー(Banghamの方法で計算する)の変化で規定され,風化度の大きい土ほどエネルギーレベルの低下が大きくなる。更に風化の進んだ土を破砕すると吸着量が増すにもかかわらずエネルギーレベルの面積密度が減少することから,土粒子の水分子に対する表面的性質が破砕によって大きく変わるものとしている。又,水分吸着時の吸着熱も風化度に依存し,風化度の高い土では吸着の初期に水分子がランダムの配向を示すため負の吸着熱が出ること,又,風化の進んだ土では水分吸着中に土粒子間の距離が増大しないため膨張量が小さいことなどを述べ曹醐詩艦墨醇畑ている。(山□)鉱物/室内実験/測定/熱/風化/不飽和土/変形/まさ土L圧密試験/一軸圧縮試験/三軸圧縮試験/試験装置/室内実験/測定/電算機の応用」 「「0305DOID50307DO!D2圧密試験の自動化システム小川育介・福井史朗・酒井哲雄・加登文士土と基礎(1975.11)Vo1.23,No.11,pp・17∼23,図・7,表・2,写真・3,参文・1液性限界に関する2,3の問題瀬古隆三・高橋一晃・瀬古治生土と基礎(1975.11)Vo1.23,No.11,pp.33∼38,図・11,表・3,参文・13 筆者らは,」工S A1217圧密試験(土質工学会案)の方法を忠実に実行するような圧密試験データ自動処理システムを開発した。このシステムは,30連の標準圧密試験器を制御し,沈下量の読み取りから圧密諸係数の算出を経て,最終報告書(諸定数関係図を含む)の作成に至るまでの作業を自動化したものである。本文では,このシステムの設計と実施,データ解析の手法・在来作業とシステム実施後の比較考察などについて述べている。このシステムでは,圧密 液性限界の試験方法では,試料の乾燥度,注水,練返し方法,個人差などによって試験結果にぱらつきが認められる。しかし,ここではこれらによるばらつきを極力抑えて,もっぱら試験器具によるばらつきを多くの実験より考察している。用意された試験器具は3種類であり,係数蔽γ7一法と曲線定規法を用いたが,得られた圧密係数にういて,自動解析と在来解析法とを比較すると,ゾτ法が曲線定規法に比べて,相関性・偏差などで好ましい結果を示した。これは,在来のフィッティングが相当主観的にならざるを得ないためと解釈された。システム実施後の作業時間は,当初もくろんだ省力時間にほぽ見合うだけ短縮された。(市原)皿の形状,皿の取付け位置,ゴム台に差異がほどこされている。そのうち2種類はJISに規格された形状寸法である。使用した試料は2種類であるが,それぞれ沖積粘土であり,統一土質分類ではCHに相当する。ただし,初期含水比が異なっている。液性限界試験結果は器具そのもの(メーカ製品そのまま)による影響,皿の傾きによる影響及び下のゴム台の影響について各々比較,検討された。その結果,器具そのものによる影響は皿の傾きによる影響として統一的に整理でき,2種類の試料とも皿の傾きが大きくなるほど液性限界が大きくなったことを報告し,この原因として皿のゴム台に対する衝撃力を挙げている。一方,ゴム台の影響はほとんどなかったことも明らかにしている。(市原)ω串圧密試験/試験装置/試験方法/室内実験/図式解法/測定/電算機の応用0306DO0308フォールコーン法による液性・塑性限界の測定佐野倍房・鈴木輝之・北郷 繁土と基礎(1975,11)Vo1.23,No.11,PP,39∼46,図・7,表・7,参文・20 土質試験におけるデータ処理の省略化,速時性,計算精度の向上を計って,試験データの読み込み・記録・編集・解析を自動的に行わせる自動記録・解析システムを導入した。このシステムによって各種土質試験のオンライン処理,並ぴにアナログデータレコーダー及びデジタル磁気テープ装置によるオフライン処理が可能となった。特に,動的試験のようにデータ量が膨大で解析が複雑な試験では,電磁式オッシログラフで記録し,これを人力で読み取ってデータ解析を行った従来の方法と比べて,このシステムを導入したことにより,データの記録及び解析についての精度は大幅に向上し,作業の省略化,結果のじん速な把握,データ保管の容易さなどにおいて大きな効果があった。適用例として,動的三軸圧縮試験におけるフローチャートと解析結果のラインプリンターによる出力例,X−Yプロッターによる出力例が示されてい フォールコーン法によって土のコンシステンシーの重要な境界値である液性・塑性両限界を同時に測定する方法について報告している。その方法とは,土の塑性領域内で含水比とコーン貫入量で両対数紙上で直線になることが数多くの実験より確かめられた上で,前もって多くの土に関する液性・塑性限界の基準貫入量を求めて右き,この値を適用しようというものである。実験に用いた試料は20種ほどであるが,現行法との対比で得られた液性・塑性限界に対応するそれぞれの基準貫入量はあらゆる土において先端角90。,鯉200gのコーンで13.5㎜,1.7mmとほぼ同一値をとった。一方,貫入量は,貫入速度,試料容器寸法,コーン質量及び先端角によって変化する。本報告は,これら影響因子の定量化をコーン及ぴ試料容器を変化させて実施している。その結果,コーンを自由落下させる試験では,容器寸法が内径60㎜,深さ30mmのものを実用的とし,又,コーン種類の違いによる貫入量の違いがコーン質量,先端角それぞれについて一定の法則性のもとに整理できるとしている。(市原)管理/三軸圧縮試験/試験装置/室内実験/測定/電算機の応用/動的薄醐歯様書酵闘DO/D2土質試験における自動記録・解析システムの一例木村 薫・平間邦興・丸山 誠土と基礎(1975・11)VoL23No・11,pp.25∼31,図・6,表・3,写真・4,参文・6る。(市原)L盗含水量/コンシステンシー限界/試験装置/室内試験/測定/粘性土含水量/貫入試験/コンシステンシー限界/試験装置/試験方法/室内実験/粘性土ミ」 「「0309Bl1D1/D60311A Note on Some Observation on a Mig皿atitic Residual Soil from Rio DeJaneiro(リオデジャネイロの混成岩残積土に関する土質試験結果について)Probability Models of Undrained Strength of Marine Clay Layer(海成粘土層の非V.K.Garga,L A。Seraphim松尾稔・浅岡顕土質工学会論文報告集(1975.12)Vol.15,No,4,pp,1∼11,図・9,表・5,写真・1,参文・12排水強度の確率モデル)土質工学会論文報告集(1977.9)Vo1.17,No.3,pp.53∼68,図・7,表・4,参文・20cm/sとしている。土Aと異なり土Bのせん断特性は締固めた場合が舌Lさぬものより大きいが,締固め土の強皮に及ぽす含水比の影響は土Bにおいて少ないこと,又,締め固めた土の破壊ひずみは最適含水比で最小であり,このとき粒子破砕の兆候が認められたこと。風化土層の物性を各種の方法で調べたが,風化と共に粒径や粒子比重がだんだん減少することが確認され 飽和粘土の非排水強さは軟弱地盤の設計において最も重要な指標の一つであるが,周知のように,これは確率変量となる。従って,軟弱地盤の精度の高い信頼性設計を行うためには,強度の変動特性を正確に表現する確率モデルが必須である。本研究では,このモデルの確立のために,まず,二つの見地から非排水強さの変動の性質が解析されている。解析の一つの側面は,試料の採取や土質試験において避けられない試料の乱れに起因するばらつきであり,他の一つは,地盤の本来的な不均質性に原因するものである。非排水強さの最終的な確率モデルは,これら2種類のばらつきの重ね合わせの結果として理論的に求められている。次に,海成粘土地盤から採取された粘土試料による多くの試験結果を用いて,非排水強さの確率モデルが統計的に特定化されている。そしてその結果から,上記の理論的推論の正しいことが証明されていたことなどを述べている。(山□)る。 リオデジャネイロ付近の30m高の切取りから採取した2種類の混成岩風化残積土(A,B)の土性,力学特性の試験報告である。この土は黒雲母と長石の含有成分に差があり,土Aは石英と長石に富み,土Bは雲母に富んでいる。締め固めた状態, 乱さぬ状態について飽和,不飽和土の排水せん断を直接せん断試験で行った。Lambeの提示に従いせん断速度は2。5×10,‘おDO/D6辞ゆサンプリング/試料の乱れ/せん断強さ/統計的解析/軟弱地盤/非圧密非排水せん断/不均含水量/残積土/締固め/せん断強さ/直接せん断/風化/粒径0310                       D2/D5/D6粘土の力学的性質に及ぽす含水量の影響に関する実証的研究一pF4.2を中心として一岸上定男・高橋 悟土質工学会論文報告集(1976.9)Vo1.16,No.3,pp、87∼96,図・14,表・5,参文・12 土粒子と水との結合力による土中水の存在形態を表わすのに用いられるpF表示により,土の水分量を表わし,土中水分量を変えた場合に生ずる土の力学的性質の変移点の意味を実験的に明らかにしようとしたものである。供試土として,沖積粘土と第三紀風化粘土の二つを選び,突固め回数を変えることによって,乾燥密度が同じで含水比が異なる供試体を用意しておいて,一面せん断試験,及び標準圧密試験に準じた方法による圧縮試験を行い,粘着力やせん断抵抗角の正切とpF値の関係,更に圧縮試験から得られる諸特性とpF値との関係を調べている。その結果,粘土の力学的性質の変移点は,従来漢然と言われていたように,土中に自由水がなくなって吸着水のみとなるpF4.2ではなくて,それより少し低い値の4.0∼4.1付近にあることが分かり,その機構を推定して変移点の意味づけを試みている。又,この変移点における土粒子表面の水膜厚さを計算すると約30Aとなり,この値は吸着水層が十分に発達した時の厚さに大体一致するとしている。(北郷)螢質性0312爵崩詩韓魯酵碑DO信頼性設計のための土質の統計的性質堀内孝英・川村國夫土と基礎(1977.11)VQ1.25,No.11,pp.1工∼18,図・11,表・12,参文・22 土構造物の力学的挙動を確率・統計的に取り扱い設計を行う信頼性設計においては,設計に用いる土質賭定数の統計的性質が重要なデータである。本報告では,軟弱地盤上の盛土や擁壁などの土構造物を設計する際に現われる斜面安定,沈下,土圧の問題などに適用される土質諸定数の頻度分布,分布モデル,深度に対する相関,分布の遷移特性,他の土質特性との相関などについて,内外のデータをまとめて考察している。具体的に考察された土質定数は,飽和粘土の非排水せん断強さo。,圧縮指数C,,,圧縮比銑(=1+C‘1θ),体積圧縮係数筋,圧密係数0。及び不飽和土のみかけの粘着力0,内部摩擦角φであり,これらについて,その平均値,分散,変動係数などの統計的性質が具体例に即して述べられている。対象となったデータは,道路,鉄道,港湾などの諸分野にわたっており,データの統計的性質に及ぼす土質の成因などについても考察されている。又上述した力学的定数の統計的性質とより容易な物理試験結果との相関についても調べ,力学的賭定数の平均値,分散などを推定する方法を示している。圧縮/間隙圧/含水量/直接せん断試験/土中水/粘性土/粘着力/物理化学的性質/毛管現象L圧密/設計/せん断強さ/沈下/統計的解析/内部摩擦角/粘性土/粘着力/不飽和土」 「「0313D2/D30315DO/D2/D3ヘドロの工学的性質について嘉門雅史土と基礎(1978.1)VoL26,NQ.1,PP.19∼24,図・12,表・1,参文・13霞ケ浦底泥の理工学的性質について軽部重太郎土と基礎(1978.1)VoL26,No.1,pp.18∼25,図・15,表・2,参文・15 浮遊へどろを広義に解釈して堆積届をも含めて取扱っており,へどろ問題においてその解明の基礎ともいうべき工学的性質についてとりまとめたものである。特にへどろの成因による構成粘土鉱物の種類と量,へどろの浮遊堆積の分布,へどろの沈降・堆積のメカニズム,へどろの含水比とそれに伴う強度等の力学的特性,へどろ中の有機物(油分)や有害物質の影響などにっいてトピックス的に説明を行っている。へどろの構成粘土鉱物については大阪湾表層部における測定結果を示し,モンモリロナイトの分布などから浮遊へどろの供給源としての河川の役割を推論した。又,浮遊層の定義として海底測深方法のうち重錘と音波との相異から決定しうることを示した。更に沈降・堆積のメカニズムでは,ペッド状の沈降をあげ,形成された団粒が堆積構造を左右するものであるとした。へどろの含水比と力学的特性については,力学的な特異性がへどろ自体の含水比がその液性限界よりも大きいところに帰因することを強調した。最後にへどろ中に含有される油分の拡散性についても言及した。 霞ケ浦は,近年水質汚濁(富栄養化)が顕著で,汚濁源の一つにもなっている底泥(へどろ)に対して,これを竣深するなどの対象が計画されている。本報告はこうした霞ケ浦の底泥を,自然物として,又,環境保全対策の対象物として,あるいは材料としてながめ,その基礎的な諸性質を,主に室内実験によって調べ,考察したものである。まず底泥の堆積について,その分布と堆積速度を文献を引用して紹介している。次に筆者らが試作した簡易柱状採泥器を用いて,霞ケ浦の各地点の底泥を深さごとに採取し,この基本的性質(粒径組成,比重,有機物含有量,粘土鉱物,化学性,沈降特性)を調べ,その特徴と相互の関連,場所や深さによる違いについて考察している。更に試料をしぽりながら,工学的性質(アッターベルグ限界,収縮特性,流動特性,透水性,強度)を,主として底泥の乾燥(含水比低下)との関連でとらえ,考察を加えている。最後に,得られた結果に基づいて,霞ケ浦の底泥と水質に関する幾つかの問題点を指摘している。9串海底土/含水量/沖積層/土の構造/特殊土/軟弱地盤/粘土鉱物0314C6/D2江》5/1)6海底浮泥の基本的性質奥村樹郎・梅原靖文土と基礎(ユ97&1)Vol.26,No.1,pp,26∼32,図・ユ9,表・2,参文・20 海底上に存在する超軟弱な浮泥は港湾工事上のみならず海洋環境保全上の観点から多くの問題点を引きおこしている。本文は,これらの海底浮泥の処理処分に関連して実施されている諸調査試験に関する資料から調査試験法の現況とその問題点,物理化学的性質ないしは力学的性質などの基本的性質について報告している。まず,海底浮泥の処理処分を竣諜・埋立により実施する場合は必要な調査試験方法を紹介し,その際,浮泥厚測定上の問題点,埋立処分地の沈下予測に関連した問題点が指摘されている。次に,近年,底質浄化の観点から実施されている調査試験結果から自然含水比,粒子比重,単位体積質量,強熱減量,COD・等を含む物理的ないしは化学的性質についての海底浮泥の一般的特性が述ぺられている。更に,竣深土の埋立処分地へのボンプ輸送時の粘性抵抗,埋立処分地における圧密・沈降特性,安定剤処理後の強度などに関連した力学的性状が述べられている。コンシステンシー限界/収縮/堆積土/透水性/特殊土/軟弱地盤/粘性土/物理化学的性質/有機質土/レオロジー盗0316曹醐誉艦趣臨塒、BOμ)1/F1AMethodoflde皿tificationan−ClassificationofPyroclastieFlowDepositsdue to Hardness(硬度による火砕流堆積物の判別分類法)春山元寿土質工学会論文報告集(1979。3)Vol。19,No。1,pp。81∼92,図・12,表・8,参文・7 南九州に分布する火砕流堆積物(しらす及び溶結凝灰岩)は地質学的には30種類近くに分類されているが,工学的立場からは設計,施工,あるいは防災上の指針を得るうえで,分類は単純化されることが望ましい。このために,ここでは火砕流堆積物の硬さに着目して,簡便な方法で判別分類する方法が提案されている。判別分類法の妥当性は統計学的手法を用いて,特に匿3,F及び≠検定によって検証された。主要な結論としては,1)火砕流堆積物の硬度は,その基質部の硬さを意味し,山中式土壌硬度計で測定された指標硬度で表示され,そして火砕流堆積物を工学的に判別分類する基準として採用され得ること・2)硬度20mm以下は軟弱風化しらす,20∼26mmは風化しらす,26∼31mmは普通しらす,31∼35mmは硬しらす,及び35mm以上は溶結凝灰岩として分類されること,3)硬度は乾燥密度の増加に従って高くなり,含水比の増加に従って低下すること,4)硬度と乾燥密度の関係から判別分類図が作成されること,が示されている。圧密/海底土/現地調査/港湾/サンプリング/室内実験/スラリー/せん断強さ/物理化学L雇質火山成粗粒土/火成岩/現地調査/しらす/土の分類/特殊土お」 「「03170319C8/D4火山灰質土の水分保有特性について藤村 尚・久保田敬一土質工学会論文報告集(1979.9)Vo1.19,No,3,pp.103∼111,図・14,表・2,参文・19釧路泥炭地における透水試験前田一男土と基礎(1955.7)Vo1.3,No.10,pp.5∼8,図・5,表・5,参文・3 本研究は鳥取県内に広く分布する大山火山灰質土の代表的なもの2,3を特に試料として採用した。そしてこの土の鉱物成分とその粒子の作る構造が,締固めによってどのような影響を受けるか,従って,この土の水分保有性の本質,及ぴそれと構造変化との関係を明らかにした。水分の保有性はpF値の測定によって検討した。先ず,このpF測定試験に採択した方法は吸引法,加圧膜法,蒸気圧法の3種類である。このうち加圧膜法によるpF測定範囲(pF=2.0∼4.5)では試験法によるpF値の差異が認められることから,その原因についての検討が必要である。又,従来から用いられてきた遠心法や,以前Croneyらが用いた圧密法を用いpF測定を行った。その得られた結果を他の方法のものと対比させて,試験法の相違による影響を実験的に検討した。次に,締め固めた火山灰質土の水分保有特性をまさ土と比較して述ぺた。又,pFについては土の構造との関係に注目して,飽和度及び乾燥密度との関係から処理して表示した。最後に,土の力学的性質に影響を及ぼすこの土の収縮特性及ぴpFとの関連性 釧路泥炭土の透水性を室内透水試験と野外透水試験によって検討したものである。室内透水8試験は直径20cm,高さ5cmの不かく乱土の供試体を使用し,変水位透水試験によって実施した。一方,野外透水試験は田町公式に従う方法で行われた。注目すべき結果は以下に示すとおりである。釧路泥炭土は石狩泥炭土に比して透水性が大きい。釧路泥炭土の横方向の透水係数は縦方向のそれより数倍大きく,このことは泥炭生成過程に大きく依存している。野外透水試験による透水係数は,室内試験の縦方向のそれと比較的に近似している。(市原)9について述べた。ゆ蛍火山灰質粘性土/含水量/締固め/収縮/土の構造/土中水曹醐詩態魯醇塒0318高有機質土/室内実験/土の構造/透水性/野外試験D10320C7/D4道路土工のための土質分類について植下 協・今泉繁良土と基礎(1979.12)Vo1,27,No.12,pp.25∼27,図・3,表・3,参文・5注水による現場透水試験の実施例守谷正博・野田健二土と基礎(エ957.4)Vo1.5,NQ.2,pp.25∼29,図・8,表・2 土質工学会では,昭和48年に日本統一土質分類法を制定し,土質分類法の統一をはかった。この分類法は,目本道路協会が昭和52年に改訂出版した「道路土工・土質調査指針」には全面的に採用されているが,同時に出版された「道路土工・施工指針」では,必ずしも日本統一土質分類法と十分に対応した指針となり得ていない。合理的な道路土工計画のためには,日本統一土質分類法との対応でこれからの土工指針を確立していくことが大切であると考え,「道路土工・施工指針」にある施工のための土の分類を,日本統一土質分類の立場から考えた。先ず施工指針に示された土の分類に対する考え方の現状がどの程度であるかを,日本統一土質分類体系を基準として示した。次に,主要締固め機械と土質区分との対応について,目本統一土質分類からみた適応する締固め機械という考えで,「道路土工・施工指針」に示された表を整理し,この表の方が「機械土工の計画」という仕事の流れに立った場合には使いやすいことを示 愛知用水用ため池拡張工事の土質調査の一環として,注水による現場透水試験を実施し,更にその結果の妥当性について室内透水試験等で検討した。現場透水試験は,地盤調査用ボーリング孔の内4孔を選び,それぞれ5∼6層について,「注入」あるいは「圧入」の方法で注水試験を行った。特にこの試験のためにゴム製のパッカーを試作し,用いた。試験は1時間間隔で注水量及び水位を観測し,これを約50時間継続した。現場は礫混じりロームと粘土が互層となっている。試験の結果,透水係数はおよそ8×10−7∼1×工〇一5㎝!sの大きさの範囲にあった。又,現場付近の露頭から6試料を採取し,変水位透水試験を実施し,場所試験の結果と比した。機械/計画/土の分類/道路/土エLD21D311》9餅轄臨醐呉眸較し,更にTerzaghiが提案した式で透水係数を計算した。2試料については3者がエオーダーの範囲にばらついたが,残り4試料は三者共比較的良く一致した。すなわち,注水試料は土層の状態,粒度,圧密度によって室内試験と良く一致する場合もあるし,そうでない場合もあると結論している。(三笠)井戸/原位置試験/室内実験/浸透/透水性」
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)4.構造・透水性
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 80〜90
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57960
  • 内容
  • 「「03170319C8/D4火山灰質土の水分保有特性について藤村 尚・久保田敬一土質工学会論文報告集(1979.9)Vo1.19,No,3,pp.103∼111,図・14,表・2,参文・19釧路泥炭地における透水試験前田一男土と基礎(1955.7)Vo1.3,No.10,pp.5∼8,図・5,表・5,参文・3 本研究は鳥取県内に広く分布する大山火山灰質土の代表的なもの2,3を特に試料として採用した。そしてこの土の鉱物成分とその粒子の作る構造が,締固めによってどのような影響を受けるか,従って,この土の水分保有性の本質,及ぴそれと構造変化との関係を明らかにした。水分の保有性はpF値の測定によって検討した。先ず,このpF測定試験に採択した方法は吸引法,加圧膜法,蒸気圧法の3種類である。このうち加圧膜法によるpF測定範囲(pF=2.0∼4.5)では試験法によるpF値の差異が認められることから,その原因についての検討が必要である。又,従来から用いられてきた遠心法や,以前Croneyらが用いた圧密法を用いpF測定を行った。その得られた結果を他の方法のものと対比させて,試験法の相違による影響を実験的に検討した。次に,締め固めた火山灰質土の水分保有特性をまさ土と比較して述ぺた。又,pFについては土の構造との関係に注目して,飽和度及び乾燥密度との関係から処理して表示した。最後に,土の力学的性質に影響を及ぼすこの土の収縮特性及ぴpFとの関連性 釧路泥炭土の透水性を室内透水試験と野外透水試験によって検討したものである。室内透水8試験は直径20cm,高さ5cmの不かく乱土の供試体を使用し,変水位透水試験によって実施した。一方,野外透水試験は田町公式に従う方法で行われた。注目すべき結果は以下に示すとおりである。釧路泥炭土は石狩泥炭土に比して透水性が大きい。釧路泥炭土の横方向の透水係数は縦方向のそれより数倍大きく,このことは泥炭生成過程に大きく依存している。野外透水試験による透水係数は,室内試験の縦方向のそれと比較的に近似している。(市原)9について述べた。ゆ蛍火山灰質粘性土/含水量/締固め/収縮/土の構造/土中水曹醐詩態魯醇塒0318高有機質土/室内実験/土の構造/透水性/野外試験D10320C7/D4道路土工のための土質分類について植下 協・今泉繁良土と基礎(1979.12)Vo1,27,No.12,pp.25∼27,図・3,表・3,参文・5注水による現場透水試験の実施例守谷正博・野田健二土と基礎(エ957.4)Vo1.5,NQ.2,pp.25∼29,図・8,表・2 土質工学会では,昭和48年に日本統一土質分類法を制定し,土質分類法の統一をはかった。この分類法は,目本道路協会が昭和52年に改訂出版した「道路土工・土質調査指針」には全面的に採用されているが,同時に出版された「道路土工・施工指針」では,必ずしも日本統一土質分類法と十分に対応した指針となり得ていない。合理的な道路土工計画のためには,日本統一土質分類法との対応でこれからの土工指針を確立していくことが大切であると考え,「道路土工・施工指針」にある施工のための土の分類を,日本統一土質分類の立場から考えた。先ず施工指針に示された土の分類に対する考え方の現状がどの程度であるかを,日本統一土質分類体系を基準として示した。次に,主要締固め機械と土質区分との対応について,目本統一土質分類からみた適応する締固め機械という考えで,「道路土工・施工指針」に示された表を整理し,この表の方が「機械土工の計画」という仕事の流れに立った場合には使いやすいことを示 愛知用水用ため池拡張工事の土質調査の一環として,注水による現場透水試験を実施し,更にその結果の妥当性について室内透水試験等で検討した。現場透水試験は,地盤調査用ボーリング孔の内4孔を選び,それぞれ5∼6層について,「注入」あるいは「圧入」の方法で注水試験を行った。特にこの試験のためにゴム製のパッカーを試作し,用いた。試験は1時間間隔で注水量及び水位を観測し,これを約50時間継続した。現場は礫混じりロームと粘土が互層となっている。試験の結果,透水係数はおよそ8×10−7∼1×工〇一5㎝!sの大きさの範囲にあった。又,現場付近の露頭から6試料を採取し,変水位透水試験を実施し,場所試験の結果と比した。機械/計画/土の分類/道路/土エLD21D311》9餅轄臨醐呉眸較し,更にTerzaghiが提案した式で透水係数を計算した。2試料については3者がエオーダーの範囲にばらついたが,残り4試料は三者共比較的良く一致した。すなわち,注水試料は土層の状態,粒度,圧密度によって室内試験と良く一致する場合もあるし,そうでない場合もあると結論している。(三笠)井戸/原位置試験/室内実験/浸透/透水性」 「「03211)3/D403231)4/E7/K1和田サドルの透水試験について仲矢智厚・根岸俊男土と基礎(1958.2)Vo1.6,No.1,pp.5∼12,図・6,表・2,写真・2ウエルポイントによる現場揚水試験について瀬古新助・戸部兼雄・佐藤隆也土と基礎特集号(1959.8)No.1,pp.34∼36,図・5,表・1,写真・3 木曽川支流王滝川を締切る牧尾ダム地点の左岸裏側に当たる部分は,和田サドルと呼ばれ,火山活動や河川浮遊物や風に運ばれた堆積物によって形成されたものである。ダムの設計上,和田サドルの成層状態を調べ,透水性を検討することは重要であるために,透水試験が行われてきた。本文は,その概要及び結果について紹介している。地質状態を確かめるためボーリングによる完全なコア採取及びそれと併行して注水による透水試験が行われた。和田サドルのような広範囲な地域においては,ごく限られた範囲の注水試験は,不明瞭な点が多いため揚水による透水試験も行われた。その結果,和田サドル滞水層の透水係数として1×10−3に近い値を得ている。しかし,著者らは,この値は比較的揚水後短時間のうちに与えられるものであっ 大きな直径(Z))の揚水井戸を掘る代わりに直径Pの円周上にウエルポイントを数個設置し,これらを直径Pの井戸の個々のストレーナーと仮定して揚水試験を行い,透水係数を算出した結果について記したものである。最初に現場揚水試験の目的,試験方法を略記し,試験結果の精度を高めるためには大きな水位低下が必要であるとしている。続いて,大直径の井戸の代わりに数個のウエルポイントを円周上に設置して現場揚水試験を行った例を示している。次に,この試験方法の特徴として, 1)段取が簡単であづて揚水試験設備完了までに要する目数が大幅に減少すること,2)揚水量並びに水位降下量が大きいので信頼度の高い試験結果を得ること,て,水圧を20m以上降下させると地下水源等からの干渉が,揚水に直接影響されてくるのではないかと述べている。(西田)3)ウエルポイント1本当たりの揚水量は現場で実験する以外に決定法はないが,この試験を行うことによって必然的にその資料が得られること,4)観測井戸を直径Pの中心に設けておけば,算出された透水係数を用いて推定される水位降下の計算値と実測値とを比較することができる,などを挙げている。(北郷)餅踏原位置試験/沖積層/透水性/ボーリング/揚水試験井戸/原位置試験/試験方法/浸透/水位低下/測定/地下水/透水性/揚水試験礁醐0322D3/D60324D4/E7大阪洪積層粘土の工学的特性村山朔郎・赤井浩一・植下 協土と基礎(エ958,8)Vo1.6,No.4,pp.39∼47,図・18,表・2,参文・6水溜りによる地盤透水係数の測定法松尾新一郎土と基礎特集号(1959.8)No.1,pp.37∼39,図・1,表・2,参文・3 大阪の沖積層粘土は主として梅田層粘土とよばれている軟弱粘土で,大阪における建築物の基礎の安定や沈下と関係が深いため,その工学的性質はよく調べられている。しかし大阪の第2粘土層として存在する洪積層粘土については,まだ十分な調査報告がない。そこでこの報文では筆者らが行った大阪の洪積粘土についての調査結果を沖積層粘土に比較しながら報告している。先ず報告は,大阪市の地質構成の概要を山根新次郎博士の説明を引用して述べている。次に,洪積層粘土の特性を調べるために用いた試料を採取した地点の土質柱状図を示すと共に試料の物理的性質に関して述べている。次いで鉛直方向及び水平方向の圧密試験を行い,洪積層粘土の圧密特性を明らかにしている。更に洪積層粘土の深さによる強さの変化を知るために一軸圧縮及び三軸圧縮試験を行っている。そして,応カーひずみ曲線については2種のサンプラーによる試料で個々に検討する他,含水比と強さの関係及ぴ標準貫入試験による粘土試料の強さの推定についても詳細な検討を加えている。(西田) 貯水池又は沈殿池の底面あるいは堤体法面など現地地盤の透水係数を,池の水位やたまり水の時間的低下の割合を観測することによって,そのおおよその値を推定する方法と,この方法を用いた計算例を示したものである。最切に透水係数算定の原理を説明したあと,横浜市水道麻溝沈殿池と京都市水道伏見貯水池での測定結果にこの算定法を適用した例を示している。前者は降雨期に池の中の小面積はたん水した機会をとらえて水位低下状況を測った資料,後者は池に設置された正確な標尺の読みにより,使用中の池の水面低下状況の観測結果を基にして透水係数を算定したものである。前者では他の方法で測定した透水係数とよく一致し,後者で前者に比して収れんの遅いのは,池底内に局部的に漏水の多い場所があることによって地盤の均一性の仮定が満たされていないことによるものとしている。最後に,この算定法の適用範囲は10”1cm/s以下の透水係数をもつ土であると推定している。又,特別の設備,費用を要せず極めて僅かな労力で現地地盤の透水係数が求められる点にこの方法の特色があるとしている。美慮(北郷)圧縮強さ/圧密/圧密試験/応カーひずみ曲線/洪積層/三軸圧縮試験/軟弱地盤/世L現地調査/浸透/水位低下/測定/貯水池/透水性曽」 「「D303250327砂の相対密度に関する実験的研究北郷 繁・木崎芙美雄土と基礎(1959.10)Vo1.7,No.5,pp.4∼8,図・5,表・8,写真・3,参文・7放射流式透水試験器による土の透水係数の測定法酒井佐武郎・川北米良土と基礎(1960.10),VoL8,No、5,pp.22∼26,図・4,表・3,写真・2,参文・5 砂の最大密度,最小密度について比較試験を行い標準的な測定法を提案した。試験に用いた 従来の土の透水試験器の欠点である計測された透水係数値の信頼度の低いこと,試料の透水性の良否によって,別の試験器を使用しなけれぱならないという不便さを除くために,放射流式透水試験器を考案,試作し,データーシートの記載法,例題を含めて,試験法を鮮細に説明している。この透水係数を求める装置を使用して,従来の定水位試験をいかに行うかが最初に示されているが,実際問題として,この定水位試験はこの装置では砂,シルトなど透水係数が10−5cm/sec程度以上の比較的に透水性のよい土に対して用いると便利である。シルト質ないし粘土質の土では,この装置を用いて,変水位透水試験を行った方がよい。そのためには,装置の中央部に取り付けた定水位用のガラス器具をはずして,スタンドパイプにおきかえて,スタンドパイプ内の水位変化を計測すれぱよい。又,透水係数が10−7cmls以下の粘土では,上記の装置の中央部を水圧タンクに結びつけて,比較的に圧力の高い水を試料中に流入させてその透過水量をメスシリンダーで計測して,透水係数を求める。(市原)砂は60%粒径D6・が0.2mmの細砂,0.5mmの中砂,0.7mmの粗砂の3種類である。(最大密度)=プロクター試験,ふるい振動機による振動,コンクリート用棒状バイブレーターによる締固めの3種と比較したところバイブレーターによる値が最大となった。バイブレーター法について乾燥砂と飽和砂の相異,振動時間の影響,表面載荷重の効果などの比較試験を行い次の方法を提案した。(1)炉乾燥砂をCBR用モールドに充てんしカラーをのせる。(2)コンクリート用小型棒状バイブレーター(径2.5㎝,長さ45cm)を砂の中央に貫入定置し5分間程度振動を加え締固める。(最小密度):CBRモールドの中に乾燥砂をロートで注ぐ方法と,ビーカーに入れた乾燥砂を落下高を零に近くして静かに注いで行く方法を比較したところ,後者の方が小さな値となった。表面の仕上げを慎重に行うこと,モールドに衝撃を与えないことが肝要である。(松浦)認DO/D4←轟試験装置/室内実験/試料/透水性/粘性土間隙比/砂質土/試験方法/測定/密度/粒状体酵醸0326DOID40328D1/D3変水位透水試験機の試作について森  博土と基礎(1959.12)Vol.7,No.6,pp,108∼111,図・4,表・1火山灰土の組成と指数的特性について山内豊聡・藤本 広土と基礎(1960,10)Vo1.8,NQ,5,PP.27∼35,図・12,表・5,写真・1,参文・12 土質工学会試験法委員会で審議作成された透水試験方法皿S A1218(案)に基づいて変水位透水試験機を試作し,粘性のある砂質土試料について行った実験結果を検討している。初めに変水位透水試験をDarcyの法則が適用し得る条件下で行うための4条件を指摘し,これらを満たすために試験機設計上考慮した要点を述べ,次いで設計図を示して試験機の操作法を説明 わが国に広く分布する火山灰土の安定処理を合理的に行うためには,土の組成を明らかにし火山灰土の特異性を明らかにする必要があると述べ,そのための試験法に関する提案を示し,している。最後に2000μmふるい通過,74μm残留砂と0.5mmふるい通過の関束ロームを質量比で砂100に対してローム各々5,10,20,30,50,100の比率で混合の試料について行った実験の結果,透水係数は粘土の混入蚤の増加と共に3×10−3cmlsから4×10−4cm/sまでほぽ直線的に減少することが確認された。又,透水係数の数値の信頼性は1けたのみ信頼し得ること,試料の飽和度はほとんどが99%以上を示しており,砂ローム質量比1:1の試料でも完全に飽和し得ることを実験結果から示している。(小泉)涛酵21種類の路床土について組成の分析試験を行って考慮を加えている。試験方法は,MIT土質安定研究室などにおける方法を参考にして決め,この試験と物理試験及ぴハーバード式突固め試験の結果より,アロフェンや一次鉱物を主体とする火山灰土のコンシステンシーに関する,液性限界が高く塑性指数が小さいという特異性を指摘し,更に活性度と比表面積の関係より,界面化学的処理による効果的な安定処理の可能性を示唆している。又,土の高含水比の保持,締固めの困難,乾燥による性質の非可逆性などの工学的問題が,有機物含有量と密接な関連があることを明らかにしている。そして,アロフェン質土壌は,1グループをなして他の種類の土に比べて工学的特異性を持つことから,これを筆者の考える土質工学的火山灰土の定義にあてはめることが妥当だとしている。(北郷)間隙比/砂質土/試験装置/試験方法/室内実験/測定/透水性/粘性土/飽和/密度L火山成粗粒土/火山灰質粘性土/鉱物/コンシステンシー限界/試験方法/締固め/しらす/土質安定処理/物理化学的性質/有機質土」 「「03291)3/1)4/D60331D4!E7アースダムの設計施工における土質試験値の適用と施工管理について沢田敏男・今尾昭夫・酒井信一土と基礎(1961.2)Vo1.9,No.1,pp.39∼43,図・9,表・2,参文・3現地地盤の透水係数測定法矢作文彌土と基礎(1961.8),Vo1,9,No.4,PP.24∼29,図・5,表・5,写真・2,参文・3 アースダムの盛立材と要求される力学的強度と透水性を知るために行われる試験結果を実際に適用するに当たって考慮すべき事項を述べた。まず突固め試験については,試験可能な粒径の制限から試験結果を現地材料にそのまま適用できず,礫混入率の補正が必要である。透水係数に対しても同様の補正が必要で,乾燥密度,含水比,透水係数に対する礫混入率の補正式を示し,これによる計算結果を図示している。又,オーバーコンパクションは土粒子を分散状態にするため透水性を低下させ,一方せん断強さの粘着力成分はやや大きくするが摩擦力成分を急減させるので,実際の締固めがどのように行われるかを材料の性質と合わせて注意せねばならない。このような事項を考慮して,東条川安政ダムの2種の盛立材の突固め,透水,三軸圧縮試験を行い,必要なせん断強さ,透水係数を得るための管理基準と,期待できるこれらの値 現位置透水試験の一つである,水を試験用溝から浸透させる方法(側壁法)の場合の透水係数(海)の算定式を誘導し,更にその式のだ当性を室内試験で検証した。式の誘導は,深溝浸透の場合と浅溝浸透の場合に分けて行っているが,いずれもkozenyが示した流れの複素宰面を表わす式を基に導いたもので,観測点でのヘッド(h4)と溝の形で決まる亙,Bを用いて,を推定した。(三笠)蒼=1/T・{縮+π11・/2(β±2H)・[±1手exp(午2πん4/8±2の]1(深溝浸透の場合は上の符号を用いる)と表わした。式を検証するために,3x1.5×0.7mの水槽に砂を詰め,規定の形の溝を掘り,浸透試験を行い,更に試験後乱さない試料を採取して定水位透水試験を行った。見かけの透水係数を,深溝,定水位(深い位置の試料),浅溝,定水位(浅)の順で示すと,1.8x10−2,1.3x10−2,4・4x工0−3,6×10−3cm/sという結果で,側壁法で十分な精度の透水係数の値を求めることができたと述べている。又,加を溝の近くで観測すると,毛管圧作用等の影響で,測定値に誤差が入る可能性が大きいと述べている。(三笠)←灘原位置試験/砂質土/室内実験/透水性含水量/鍵/三軸圧縮試験/締固め/せん断強さ/坐/土の構造/透水性/盛圭/礎酵蜜0330D4粘土の透水係教の一推定法西田義親・堀文二土と基礎(1961.6)Vol.9,No.3,PP,34∼36,図・7,参文・8 富山,金沢地方で採取した10種類の粘性土の試験結果を整理し,粘性土の透水係数を,間隙比9と塑性指数ちから求める実験式を導いた。試料は,粘土をいったん110℃の炉で乾燥させたものを乳鉢で粉砕し十分練り合せたもので,JIS法に従って圧密試験を実施し,透水係数を求めた。その結果を10館一θの関係でプロットすると,それがほぽ直線となるので,この関係をθ=α+β1Q9孟と表わし,α,βを実験から求めることにした。α,βとちとの関係をプロットすると,図上でほぽ直線となり,この試料に対してはα≒0・085右+2・0,β≒0.007為+0.19と表わすことができた。結局,々は8とちの関数で表わすことができたと述べている。更に乱さない試料について調1べたところ,鉛直の方向に対してはα≒0。0851)+1.1,β≒0。0851p+0.09,水平方向に対しては,α≒0。101ρ+L2,β≒0.0111p+0.12という結果が得られた。又,この式は,kozenyが砂に対して求めた式と類似していると述べている。(三笠)0332D31E2誉An Example of Extremely Low Soil Conversion Faetor(非常に小さな容積変化率の醇例)都淳一SoilandFoundatiQn(1962・9)Vo1.3,No.1,pp.26∼39,図・11,表・2 国鉄篠ノ井線の塩尻・広丘間の複線化の土工に際し,切土盛土の容積変化率を0,9に仮定したが,膨大な盛土土量の不足を生じた。この原因どして,盛土材料が非常に多孔質のため,高い密度まで締固められたことと地盤の圧密沈下による盛土断面の増加の二つが考えられた。この立証のため,調査計画に動的貫入試験によるサウンディング,盛土の乾燥密度の分布の推定,盛土材料の土質試験,乾燥密度と貫入の程度及び盛土選択のための貫入試験が実施された。地盤の圧密沈下については,乱した盛土材料の圧密試験を実施し,地中応力の計算から,自然地盤の推定沈下量が計算されている。これらの調査と計算結果によって,盛土材料の乾燥密度は自然状態で0.6から0.79/cm3であったのが,締固め後には,1.0から1.191cm3程度に増加していた。又,締固め後に,施工機械の締固め効果によって地表面は全断面にわたって,かなりの沈下を発生していることが計算で推定され,上述の原因の推定の正しさを立証している。(山内)圧密/間隙比/コンシステンシー限界/統計的解析/透水性/粘性土/飽和土L圧密/圧密試験/貫入試験/サウンデイング/締固め/沈下/密度/盛土器」 「「0333D40335土の透水性に関する一考察松尾新一郎・木暮敬二土と基礎(1969.5)VoL17,No.5,pp.23∼29,図・15,表・1,参文・11営団地下鉄永田町工事現場における現地透気試験について増田義孝・三木幸蔵土と基礎(1970.1)Vo1.18,No.1,pp.3∼10,図・12 地下水の浸透や土質改良などで重要な意義をもつ土の透水性に関して,従来明らかでなかった中間的な粒度分布をもつ土について,間隙比,粒度分布によって透水性がいかに変化するかについての実験結果を示し,これに考察を加えている。実験に用いた試料は砂,砂質ローム,シルト質ロームなど15種の土である。透水係数は定水位,あるいは変水位透水試験から求め この報文はシールド工法に関連して行われた千代田区永田町営団地下鉄9号線現場における現地透気試験についての報告をとりまとめたものである。現地は,上部に厚さ14.O mのゆるい上部砂層があり,その下に厚さ4.Omの粘土と砂とが互層になったいわゆる上部東京層がありその下によく締まった下部砂層が10mあまりある。透気試験は下部砂層に90mmのパイプで圧気を送入し,上部砂層及び下部砂層の間隙水圧の時間的変化と圧気送入量とを測定し,これらと透気係数とを関連づけようと計画されたものである。装置及び操作方法の詳細は,「土と基礎」Vo1.16,No.3に報告されている。尚,現地透気試験結果から次の結論を得ている。一 (1)送気圧がある限界に達すると局部的に漏気道が発生する。(2)限界送気圧以下では,単位時間当たりの圧気送入鼠は,ある時点まで時間に比例して増大し,その後一定値となる。(3)砂層の透気係数は,透水係数と同様,土の間隙量に密接な関係があり,密度によって大きく変動する。 (4)透水係数と透気係数の比は,大略水と空気の粘性の比として考えればよたものである。結果をまとめて。θを間隙比として,(1)透水係数は不均一砂ではθ」}‘・5に,シルトを含んだ砂では65に,砂質ロームではθ9に,シルト質ロームではθ1・に比例し・比例指数は細粒土になるに従い大きくなる。(2)土粒子径と透水係数とは密接な関係があり,透水係数はP5・冨に比例し,P、。2に比例する。ただし最大粒径の異なる土の透水係数を求めるにはP・・を使った方がよい。(3)土中に含まれる粘土量と透水係数については,U。.。。5(粒径0,005mm以下の土粒子含有%),U。.・7‘(粒径0,074mm以下の土粒子含有%)の増加により,透水係数は急激に低下する。(4)粒径加積曲線から透水係数を求めることができる,としている。曽D41E5い。(網干)(北郷)野灘間隙比/空気/原位置試験/浸透/地下構造物間隙比/室内実験/シルト/砂/地下水/透水性/粒径礁醐0334D3/D40336D4砂レキの有効間ゲキ率に関する実験的研究松尾新一郎・木暮敬二土と基礎(1969.7)Vo1.17,No.7,pp.19∼25,図・15,表・1,参文・7砕石の透水性に関する実験松尾新一郎・木暮敬二土と基礎(1970.2)Vo1.18,No.2,pp・5∼10,図・13,参文・6 自由地下水帯における地下水開発にとって重要な意義をもつ有効間隙率(土中水のうち重力で排水できる水の体積,すなわち,土の間隙から吸着水,毛管水を除いた間隙体積の土体積に対する百分率)に関して実験的に検討した。対象とした試料土は主として砂礫であり,一部, 砕石をフィルターなどの透水性材料として利用することは,今後十分考えられる。本文は,砕石中の水の流れの基本的な性状を明らかにすることを目的として実施した実験結果を示し,透水性材料として砕石を利用する場合の基礎的資料が提示してある。すなわち,1個の砕石の最大,中間及び最小粒径を用いて砕石粒形を表わす方法を示し,又,砕石中における水流の層流と乱流の境界,層,乱流域1こおける水の流れの基本的性質などについて考察したものである。得られた結果を要約すると以下のようである=(1)砕石粒子の粒形の分布を表わす一方法を提案した。 (2)砕石中の水の流れは土の場合と違って,小さい水頭差によって乱流状態となるので屈流状態の検酎のみならず,乱流状態に関しても吟味する必要がある。 (3)層流から乱流へ移る限界レイノルズ数は砕石の性質によって変化する。(4)層流領域においては透水係数海は10%径ρ1。の1.4乗に比例するようである。(5)乱流領域においては,平均流速と動水勾配との間には対数的関係があり,その比例定数は砕石の大きさによって変わる。粘土の混入した砂礫を用いた。実験には,内径20cm,高さ70cmの土槽を本体とする装置を用い,土層内試料を水で飽和させた後,排水量,含水量を測定する方法を採った。得られた結果の要約は次のようである。(1)礫では有効間隙率と間隙率とはほぽ直線関係にあるが,砂では直線関係にならず間隙の減少は有効間隙率を急激に低下させる。 (2)有効間隙率は粒径が小さくなると著しく減少する。(3)間隙中で有効間隙の占める割合は1)・・≒1∼2mm以上の砂礫では80%以上である。しかし,P、。が小さくなるに従って,その割合は減少する。(4)粘土の混入した砂礫の有効間隙率は著しく減少し,10%の粘土混入によってその値は約1/2になる。(市原)呉畔(網干)間隙比/室内実験/砂/地下水/土中水/粒径/礫L暗きよ/浸透/透水性/フィルター/塑/粒径/礎」 「「0337D予The Properties of Decomposed Granite Soils ana their Influence on Pelrmeab−ility(マサ土の土粒子特性と透水性への影響について)松尾新r郎・西田一彦SoilsandFoundations(1970,3)VoL10,No.1,pp.93∼105,図・14,表・1,参文・6 土粒子の風化の進行に伴う土の性質の変化と,空隙の変化を顕微鏡を用いて観察したものである。すなわち,土粒子のうちで,風化に伴って高質の著しい長石粒子と有色鉱物(黒雲母)粒子について顕微鏡による観察を行った結果,風化度の増加に伴って土粒子内の空隙が増加すること,土粒子内の空隙の分布は,風化度の低い場合,ある方向に規則的であるが,風化度が高くなると不規則になること,空隙の大きさは大部分毛細管のオーダーであること,又,有機物はへき(舅)開面に沿った空隙が多く,空隙の絶対量は長石のそれより多いこと等を明らかにしている。更に透水性に関与する要素として二つ挙げている。その一つは鉱物組成であり,他の一つは鉱物粒子内空隙の多少であるとしている。(山口)0339D2/D3Role of Active Clay in the Shrinkage Behaviour ilt 皿ロ1ticomponeut Clay−San−Systems(粘土一砂の混合系の収縮挙動における活性粘土の役割)K.V.G.K.Gokhale a皿d皿.AnandakrishnanSQils and Foundations(1970.9)VoL10,Nα3,pp,92∼94,図・1,参文・13 自然にある土はすべて,粒子とコロイドから成り,さまざまな粒径,構成とその結果としての活性を持った雑多な混合系と見なすことができるものであり,土の工学的挙動を理解するためには,混合系における個々の相や構成の役割と寄与程度について,基礎的な理解が必要であると述べている。従来の研究は,砂と単一の粘土の混合系を取扱ったものであったが,ここでは,砂にカオリナイトとモンモリロナィトを種々の割合で混合した系について,粘土の混合率と系の収縮限界との関係を調べている。その結果,モンモリロナイトとカオリナイトの比が1=3であるような粘土と砂の混合系においても,収縮挙動に影響を与えるほど,モンモリPナイトの活性は顕著であること,又,カオリナイトは,相当に高い割合で存在するときにのみ,粘土と砂の混合系の収縮挙動に影響を与えることが明らかになったと報告している。(山内)←灘顕微鏡検査/鉱物/透水性/風化/まさ土/粒形コンシステンシー限界/室内実験/収縮/砂/粘土/粘土鉱物臨醐0338D31D60340D3/D6砂の異方性に関する基礎的研究(その1)小田匡寛・風間秀彦土と基礎(1970.9)Vo1.18,No.9,pp.15∼21,図・14,表・5,参文・12砂粒子の形状・組成が砂の土質工学的性質に及ぼす影響に関する研究 普通の砂粒子は球状粒子というよりも,むしろ偏平だ円体に近い。このような形状の砂粒子は集合体として積み重なるときに,定方向配列する傾向がある。この定方向配列は砂の強度,変形係数の異方性に密接な関係をもつ。本報告では,円筒容器に詰めて作った砂供試体における力学的異方性と,供試体内部の構造的異方性との関係を明らかにした。報告の前半では砂供試体の内部構造の異方性について,後半では三軸圧縮試験結果と供試体内部構造との関係について述べている。得られた結論は,①砂の構造の異方性は粒子の定方向配列によるものと,Kallsteniusなどが示した球粒子の異方的な積み重なりによるものとがある。②砂粒子の定方向配列の程度は粒子形状,砂の詰め方などによって異なる。③粒子配列方向に圧縮する場合と粒子配列直角方向に圧縮する場合の強度比は砂粒子の細長比と相関関係があり,強度の異方性は粒子の定方向配列による構造の異方性と密接な関係がある。④同様の変形係数比は粒子の偏 砂粒子の材質,形状,表面状態が,砂のせん断強さ,最大・最小間隙比の値に及ぼす影響について実験的に検討したものである。砂粒子の形状及び表面状態を定量する細長比宛及び修正円摩度πを定義し,これらの測定方法を示している。実験は,10種の砂についての下部可動型直接せん断試験と最大・最小間隙比の測定であって,これらの結果と疹及びπとの関連を検討して次のような結論を与えている。1)修正円摩度πは,粒子の表面状態の定量的表現として有効である。2)低い(σくo.6kgf/cm2)垂直応力範囲では,せん断抵抗角に及ぼすπの影響呉小田匡寛・榎本文勇・鈴木正醇土と基礎(1971.2)VoL工9,NQ,2,pp・5∼12,図・11,表・3,参文・15は著しく,鉱物組成,細畏比の役割は比較的小さい。高い垂直応力(1.7∼2.6kgf/cmZ)では,πへの依存度は小さく,砂粒子の破砕性が強い因子と思われる。3)粒径をパラメーターに取ると,πと最大・最小間隙比はある程度の相関性を持つが,細長比とは無関係である。(北郷)平性とはほぽ無相関である。(市原)異方性/顕微鏡検査/三軸圧縮試験/砂/統計的解析L間隙比/砂/せん断強さ/直接せん断試験/内部摩擦角/粒径田」 「「0341D2/D3/D6Efiect of Initial Structure on the Residual Strength of Kaolinitic Clay(カオリン粘土の残留強度に対する初期構造の影響)B,K Ramiah,P.Pumshothamaraj留D30343砂質土の最緩,最密充てんに関する実験的研究立元 勉・青山清道・山門明雄土と基礎(1972・5)Vol・20,No・5,pp.61∼66,図・5,表・6,写真・2,参文・20SoilsandFomdations(1971.工2)Vo1.11,Nα4,pp.14∼23,図・5,表・3,参文・10 締め固めたカオリンの残留強さが初期構造によってどう異なるかを調べるため,一面せん断試験中に供試体に直流電流を通し,せん断変位に伴う土の構造の変化を電気伝導度の変化としてとらえた。供試体は圧密を1)一方向から加圧し全周排水,2)一次元圧密,3)等方圧密の3通り突き固めたのち4)膨張させずに飽和,5)膨張させて飽和の2通り,計5種の試料を用いた。残留せん断特性と電導度の変化は繰返しせん断方式によって調べた。試験結果によると残留せん断強さは供試体成形法によって決まる初期の構造に無関係で,このことは一定の直圧下における体積変化量が一定であることからも説明できる。直流電導度はせん断の繰返しと共にせん断強さと同様に低下していき,一定値に落ち着く,初期と残留状態におけるこれらの比は相関性を示し,初期構造に無関係セあった。(三笠) 相対密度が砂質土の力学的性質に対して重要な意義をもっていることはすでに広く認識されているが,その判定に必要な最緩,最密充てん(間隙比)の測定方法が,わが国ではまだ規格化されていないために,研究者は独自で開発した方法を用いて測定している状況である。筆者らは,砂質土の研究をする過程でその測定が必要になったために,砂質土の最緩,最密充てん方法についての既往の提案,あるいは研究を参考にし,又,独自のものも入れながら比較実験を行っている。この報告はその結果を発表し,規格化の際の参考に供するものである。最緩充てん法については,シュルツェームースのロート法,北郷一木崎のビーカー法,コルブスゼゥスキーのティルティング法,筆者らの考案した瞬間的充てん法の4種について,それぞれ30回試験を繰り返している。又,最密充てん法についてはシュルツェームース法,北郷一木崎の方法,プロクター突固め試験の3種について30回試験を行っている。この結果,筆者らはシュルツェームースの提案している最緩,最密充てん法が有望であると判断している。(網干)←譲繰返し荷重/残留強さ/せん断強さ/直接せん断試験/電気/特殊せん断試験/粘土間隙比/砂質土/試験方法/締固め/測定/密度/粒状体臨醐0342LD3/1)60344D3/D61皿itial Fabrics and t五eir Relatioロs to皿echanical Properties of GranularDeformation Mechanism of San己in Triaxial Compression Tests(三軸圧縮試験に皿ateria1(粒状体としての砂の構造およぴ力学的性質と構造との関係について)小田匡寛Soils and Foundations(1972.3)VoL12,No.1,PP.17∼36,図・22,写真・1,参文・10おける砂の変形メカニズム)小田匡寛土質工学会論文報告集(1972.12)Vo1.12,No.4,pp.45∼63,図・19,表・2,参文・24 砂のような粒状体の力学特性は構成粒子の配列構造に依存するという観点から,粒状体の構造特性の定量的解明を試み,強度・変形特性との関連に検討を加えた。粒径と粒子形状など性質の違う4種の砂を2通りの方法でモールドに詰め,そのまま合成樹脂で固結する。これを供試体軸に平行,垂直,45。に交差する面方向薄片として切り出し,偏光顕微鏡で粒子の長軸の配列性及び粒子接点での接平面の傾きの分布を観察した。その結果から偏平粒子からなる砂には異方性の構造があり,その程度,性質は砂の詰込み方,粒子の形状によって決まることが分かった。次に粒子の配列構造を異にする供試体を作り,排水三軸試験を行ない,せん断特性に与える構造の影響を調べた。これによると初期構造の違いは強度,ダイレイタンシー,弾性係数などに大きな影響を与えること,初期構造としての接平面の定方向配列傾向は最も基本的な要素と考えられるが,粒子の長軸方向の配列傾向は基本的構造要素に影響を与える一影響因子 三軸圧縮状態にある砂の微視的構造の変化を観察し,砂の構造特性と力学特性の関係を吟味したものである。3通りの詰め方で均質な乾燥砂の供試体を作り,三軸試験機で排水せん断を行い,その途中の3∼5段階で圧縮を止め,そのまま供試体を固結して薄片を切り出し,顕微鏡で粒子構造(間隙比,粒子配列,接平面など)を観察し,次の結論を得た。1)残留強度の状態に達した供試体は拘束,膨張,せん断の各領域に分けられる。2)膨張領域では相対密度が15∼30%まで下がり,不安定な構造となる。3)せん断領域では粒子の長軸や接平面はせんであることが分かった。(三笠)断領域で起こる。(三笠)異方性/間隙比/顕微鏡検査/三軸圧縮試験/砂/せん断強さ/土の構造/粒形/粒状体顕微鏡検査/三軸圧縮試験/進行性破壊/砂/ダイレイタンシー/土の構造洪醇断面の方向に一致する傾向にある。こ4れは最大主応力面と35。傾き,7=π/4+φ・/2の式の値と一致しない。4)せん断過程は構造の変化に応じてひずみ硬化,過渡,定常の3段階に分けられる。ひずみ硬化段階では接平面の法線方向が圧縮方向に集中する傾向にあり,このことが砂の構造を強化してピーク強度を生ぜしめるものと見られる。5)定常状態の変形の多くはせん」 「「0345D30347D41E7皿icro・structure of Co皿pacted Kaolin Clay(締固めたカオリンのミクロ的構造)吉中龍之進・風間秀彦土質工学会論文報告集(1973.6),Vo1・13,No,2,pp。19∼34,図・13,表・2,写真・14,参文・エ4A Field Comparison of Air and Water Flow through Silt(シルト層中の空気およぴ水の流れに関する現場比較実験)G.E.B皿ight土質工学会論文報告集(1973.9)Vo1.13,No.3,pp・29∼43,図・6,参文・12 JISの方法でモールドに締固めたカオリンの微視的な構造を走査型電子顕微鏡による観察とX線回折により締固めたときの含水比の違い及び締固め方向に平行と直角な面について,粒子の配列性,空隙の分布など土構造を,又,透水試験からもK:ozeny−Caτmanの式を用いて土粒子の配列性を調べた。これらの実験の結果から,締固めたカオリンはマクロに見ると等質あるいはランダムな構造に見えるが,ミクロ的には三次元的な土粒子の集まったブロックの集合体になっており,その配列性は等方的ではない。このことはX線回折,透水試験からの解析からも同じ傾向が見い出される。又,含水比の増加に伴い,土粒子は締固め方向に直角に並ぷ傾向が見られるが,これは個々の粒子の配列の変化よりも,ブロック構造が変化していったもの 堆積厚さ24∼27mの鉱山堆積場に一連の井戸を掘り,空気あるいは水を圧入し,各地点の圧力をピエゾメーターで測定した。その結果をFickの質量輸送過程における拡散理論と比較検討した。初めに1本の井戸で定常及ぴ非定常状態での実験を行い,これの検討から,水及び空気の両方に対してこの法則が良く適合することを示した。ただし空気流の場合は水も移動するので,透気係数の変化を考える必要があった。次に隣り合う井戸から水又は空気を圧入した場合の圧力の重ね合わせの法則が成立するかどうかを検討した。その結果,水流の場合はほとんど正確に一致したが,空気流の場合は必ずしも一致しない。その理由として,実験中の透気係数の変化を挙げている。又,空気流については単井を用いた定常状態における深さ方向の圧と考えている。(三笠)力分布を調べると理論値とよく一致した。(三笠)野藤井戸/空気/シルト/浸透/スラリー/地下水/透水性/流線網異方性/顕微鏡検査/締固め/土の構造/透水性/粘土/密度礁醐0346LD40348D4/D9土の水分保持特性よりみた浸透と排水宇野尚雄土と基礎(1973.8)Vo1.21,No.8,pp.21∼25,図・12,参文・11締固め試料の長期浸漬による透水係数の変化 土中の浸透と排水を非定常透水現象として取り扱う場合,解析に必要なパラメーターとして貯留係数及び比水分容量を取り上げ,特に高含水比の土や細粒土に対する浸透・排水の解析に際しては比水分容量を用いた解析が有用であるとしている。初期含水比と貯留係数の関係は一般に直線関係を示すが,高含水比になると含水比の場所的な変化が大きいため,この変化を含めた基本式の誘導が必要となる・この基本式による水分保持特性曲線(含水比とサクションの関係)を考慮した数値計算結果と実験による圧力変化の測定調査は,不飽和領域においては良い一致をみせている。又,2次元場の解析については,実測による結果と比水分容置を考慮した数値解析による結果を対比させて示してあり,良好な結果が得られている。又,細粒土と粗粒土の水分保持特性の相違も詳しく説明されている。結論として土中水の浸潤により含水比が急変する場合の透水解析には貯留係数を用い漸変する場合の透水解析には比水分容量を用いた フィルタイプ上流部のロック材の透水係数が10−2cm/s以下で貯水池の水位が急降すると,間隙水圧はそのほとんどが残留し,のり面の安全率が低下し,地震時には1.0を切る場合も考えられる。又,近年築造されているロックフィルダムのロック材は採取地点の問題などで,かなり微細な粒子が混入しており,又,経年数変化により微細化し,透水係数の漸減が考えられる。これらの観点より,室内実験でロック領域の締固め供試体の透水係数の経年変化を調べ呉神谷貞吉・今野誠・羽田 実醇土と基礎(1974。4)VoL22,No.4,pp,45∼50,図・15,表・4,写真・4,参文・5方が良いと述べている。(八木)た実験についての報告である。試料は高瀬ダム付近より採取したまさ土で4760μm以下JISA−1210,1.1b法により,最大乾燥密度近くで締固めて供試体を作り,長期間透水試験を継続している。これによると透水係数は均等係数が大きいほど小さくなっており,長期間浸漬の結果では,はじめの1週間はやや低下したが,以後600日まではむしろ漸増の傾向にあり,関東ロームも同様の結果になっている。なお,この実験は5年間続けられ,透水係数の変化に加え,粒度分布と粒子形状の変化の観測がなされる予定である。(北郷)含水量/浸透/排水/不飽和土/毛管現象顕微鏡検査/時間効果/締固め/ダム/透水性/フィルター/粒形/粒径/ロックフィル零」 「「03491)4/D60351D4/D5/D6注入工法によるハイダム下の厚い砂レキ層基礎の力学的,地下水理学的改良(その1)寺戸康隆土と基礎(1974・4)VoL22,No・4,pp。51∼58,図・14,表・5,参文・2手嶋渚 最近ハィダムの立地条件は悪化の傾向にあり,特に基礎が厚い砂礫層の時は,透水性や不同沈下などで種々の問題があり,このような場合の基礎処理工法の一つとしての注入工法がしゃ水性と強皮向上の両面において好適であるとの判断から,これを北海道のしろがねダムに採用し,施工したときの報告である。注入材料はウルトラセメントを主体とし,注入工法は従来の方法とマンシェットチューブ工法に準じたストレーナーチューブを併用している。後者の工法は,低吐出量注入であり,偏向注入や過剰リークを押え,注入効果を高め,狭い間隔で注入することによりマス全体を圧縮固化させることができると検証結果を示している。又,注入工法によるしゃ水効果は,当初の透水係数10−3cm/sが中央のカーテン列では10薗5cm/sまで改良され,強度効果は地表及び深層の載荷試験でチェックされ,注入後の降伏荷重は,注入前の値の1・8∼2.7倍となった。又,グラウトの地表へのいつ流の防止は,所要のアンカーを付加した 均等係数の小さい細砂として特徴づけられる稲城砂の特性を調べるために,半動的な締固め法である二一デング締固めによって供試体を作製し,透水性,強度などについての実験を行った。透水性については,飽和供試体の変水位透水試験を行い, (エ)乾燥密度が同じ値であっても,締固め含水比によって透水係数の値が大きく変わり,特に最適含水比の湿潤側では,わずかの締固め含水比の差によって著しく変わる。(2)透水性には間隙比6又はθワ(1+θ)との密接な相関は認められない,など粘性度と似た特性があることを明らかにした。又,強度については,水浸の供試体と非水浸の供試体の両方について一軸圧縮試験を行った。得られた応カーひずみ曲線の形から,含水比の低い供試体は綿毛構造,含水比の高い供試体は配合構造になっていると考えられ,Seedらの示した粘性土の特性と似ている。以上から,土質分類と土の工学的性質との一般的な対応は,稲城砂のような砂質土においては認められないことを示しコンクリートキャップを用いて行っている。(北郷)た。(北郷)QOQO稲城砂の半動的締固め試料の透水性と強さ土と基礎(1975.3)VoL23,No.3,pp.47∼54,図・19,表・1,参文・11F蕪載荷試験/セメント/ダム/注入/沈下/透水性圧縮強さ/応カーひずみ曲線/砂質土/締固め/透水性儲醐0350D4/D60352D4/E7乱さない風化花コウ岩試料の特性について庄野久人・佐々木清・藤原茂範土と基礎(1975.2)Vo1.23,NQ.2,PP,19∼24,図・8, 表・5,写真・4圧気シールド工事に伴う現場透気試験について木島詩郎・藤村 正土と基礎(1975.4)Vo1.23,No.4,pp.19∼27,図・20,表・2,参文・5 ロック部基礎及びフィルター材としての検討資料を得るために典型的な広島型風化花寓岩土(まさ土)の乱さない試料を用いて,大型三軸試験,現場せん断試験,透水試験を実施しその特性を明らかにすると共に,乱した試料による結果との比較を報告したものである。大型三軸 圧気シールド工事における空気消費量,圧気圧,噴発の有無などの問題の解明のために現場透気試験を行った報告である。地盤を土層,滞水条件別に三つのタイプに分け,それぞれの場合の地盤中の空気の流れを考察している。地盤内への漏気量は上部のカバーロックの層厚や強さに影響され,カバーロックがない場合は,同一有効送気圧に対する漏気量が大きかった。地下水位の低下は,水頭以上の送気圧段階では原水頭と比較して水位低下量が少なく,有効送気圧でみても,その値が増加するにつれ水位低下効率が落ち,カバーロックがない場合や不備な場合は,効率の低下が著しいことを明らかにし,又,噴発現象もカバーロックの有無や強さとに影響されることを示した。次に,地盤の透気性については,空気透過係数の概念を導入して土層のタイプ別に理論式より空気透過係数を求め,カバーロックがない場合や地下水が自由水面を持つ場合は,空気は理論式に近い値で流れるが,カバーロックが厚く安定している場合は,空気透過係数は透水係数と透気係数の中間の値を示すことを報告している。(北郷)試験機用の乱さない供試体の形状は径300mm,高さ700mmである。試験は圧密排水(CD)条件として供試体の含水比を飽和状態,自然状態の2通りで行いひずみ制御による応カーひずみ曲線,強度定数が報告されている。又,乱さない供試体での三軸試験とせん断試験の結果を比較するために,長さ45×幅30x高20cmのせん断箱を用いて現場一面せん断試験が実施され,0,φの値は三軸試験の結果とほぼ等しいことを報告している。更に,大型三軸試験機を用いて乱さない飽和試料と乱した試料とに関する定水位試験を行った結果,乱した試料が予想外に大きい透水係数を示すことを見いだしている。以上,まさ土をロック部基礎材として使用する場合には,まさ土の変形特性に関する検討が重要である。(北郷)美咋応カーひずみ曲線/原位置試験/三軸圧縮試験/せん断強さ/透水性/不飽和土/飽和土/まさ土L空気/試験方法/地盤/浸透/水位低下/地不水/野外試験」 「「0353D3/D40355D3/D4マサ土の透水性に及ぽす粒子破粋の影響松尾新一郎・福本武明土質工学会論文報告集(1977.3)Vo1.17,No.1,pp.87∼97,図・11,表・3,参文・13マサ土の粒子破砕に伴う透水性低下について松尾新一郎・福本武明土質工学会論文報告集(1977.12)VoL17,No.4,pp.87∼97,図・15,表・3,参文・5 突固めによるまさ土粒子の破砕にそれに伴う透水性低下との関係を明らかにするために,『ま’さ土と石英質河川砂(非破砕性土の代表)に対して同一粒度・同一条件下で締固め試験(JIS まさ土粒子の破砕とそれに伴う透水性低下との関連性について,方法論は従来と同じであるがまさ土の種類と突固めエネルギーを変えて検肘した結果,主として次のことがらが判明した。(i)突固めエネルギーの増加と共に透水係数が低下するという周知の傾向は,まさ土の場合粒子破砕の影響を受けて普通土よりもいっそう顕著となる。(h)任意の突固めエネルギー下で締め固められたまさ土の透水係数と比表面積との間には,最適含水状態において,両対数紙上で直線関係が成り立つ。(iii)最適含水状態におけるまさ土の透水係数は,突固めエネルギーの大小にかかわらず,粒子破砕のために常に土粒子表面積比のμ乗に相当する倍率だけ低下しあるユニークな状態下で落ち着く。(iv)粒子破砕とそれに伴う透水係数の低下度との間の定量的関係は,最適含水比時に限らず,その前後の主要な含水領域にわたって成り立つ。A1210)及び変水位透水試験(JIS A1218)を実施し,両材料で得られた試験結果を突き合わせながら巨視的立場から基本的な考察を行った。主な結論は,(1)最適含水状態において,まさ土の透水係数と粒度(比表面積)との間に,両対数紙上で直線関係が成り立つこと。(2)最適含水状態において,粒子破砕に伴う比表面積の増大と透水係数の減少が,常にあるユニークな状態を指向しながらバランスよく行われること, (3)最適含水状態を含む主要な含水領域において,粒子破砕に伴う透水係数の低下量が,(13)式又は(14)式を用いて推定できること,などである。.麻薦間隙比/含水量/締固め/土の構造/透水性/まさ土/密度/粒形/粒径/粒子破砕間隙比/締固め/透水性/風化/まさ土/密度/粒形/粒径/粒子破砕03540356臨醐D4/1)5/K6DOID3洪Reforme&Carman,s Filtration Tbeory and its Application to Forced WaterLoss of Clayey Flu量d Mua(Carmanのろ過理論の改良と泥水の強制脱水へのその適用)今井五郎・繍谷和夫土質工学会論文報告集(1977.12)Vo1.17,No.4,pp.45∼57,図・10,参文・7 粘土質泥水の脱水メカニズムを明らかにする目的で,一次元の強制脱水実験を実施した。泥水供試体内の間隙水圧及び含水比の分布を実施することにより,泥水脱水の基本メカニズムがろ過によって支配されることが判明した。ろ過理論はすでにCaτmanによって提案されているが,筆者らは土質工学者に身近な物理量を用いて,しかも実験的に明らかにしたメカニズムに基づいてより簡易な理論を構成した。この理論は供試体隔で実質的に進行する圧密を無視しているが,その圧密効果をとり入れるための手法をも同時に提案した。理論が正しく適用できるのは,ある限界含水比以上の含水比を有する泥水に限ること,そしてその限界含水比は作用荷重が大きくなると低くなることが実験的に明らかになった。理論上の結論は次の3点にまとめられる。すなわち,(1)泥水の厚さは,脱水が終了するまで,ゾ7に比例して減少する。(2)脱水の終了に要する時間は初期泥水厚さの2乗に比例して長くなる,(3)初期泥水厚さは脱水速度になんらの影響も及ばさない。これらの理論的予測の正しさはすべて実験的に確認稲城砂の土質工学的性質と微視的考察山口 宏・木賀一美・芥川真知・風間秀彦土と基礎(1978.2)VoL26,No.2,pp.41∼48,図・14,表・1,写真・9,参文・10醇 稲城砂は多摩ニュータウン建設地域に広く分布し,地域性の強い砂質土である。今後,稲城砂の大規模な土工が行われようとしているが,稲城砂は土質工学的に特殊な性質を示し,未知な点が多い。そこで,稲城砂の物理的性質を全体的に把握し,代表的な不かく乱突固め試料について,透水,三軸圧縮,洗掘抵抗,侵食試験などを行った。これらの結果を中心に他のデータも引用して考察をし,更に稲城砂が特殊な性質を示す原因を鉱物学と微視的構造などの観点から検討を加えている。稲城砂は場所,層準,風化履歴により土質工学的性質が異なること,稲城砂は凝灰質の砂粒子を多く含み風化されたものは細粒子に破砕され,その結果粘性土的性質が強くなること,そしてその程度は風化砂粒子の質と量,風化程度,締固め仕事量などに支配され,締固めることにより異質の土になることを強調している。特に,不かく乱,突固めた試料の顕微鏡写真から微視的構造の変化が理解できる。侵食性は大きいがしらすほどでないこと,消石灰,セメントの混入により耐侵食性が増すことを示している。された。圧縮/圧密/含水量/透水性/土質安定処理/粘土/廃棄物/フィルターL顕微鏡検査/砂質土/締固め/侵食/土の構造/特殊土/風化/粒子破砕器」 「「0357D5/Dlo/K6Forced Dewatering Cbaracteristics an征1)isposal E伍ciency of Fhid Mud(泥水のD30359脱水特性とその処理効率)A Treatment of Sali皿ity in Water Content Determi皿ation of Very Soft Clays(塩分を含む土の含水比決定)今井五郎・森  恒・山田貞彦土質工学会論文報告集(1978・9)Vo1.工8,No.3,pp・13∼25,図・8,表・2,参文・5今井五郎・鶴谷和夫・矢野弘一郎土質工学会論文報告集(1979.9)Vo1.19}No.3,pp・84∼89,図・3,参文・7 一次元強制脱水によって泥水を処理する場合の処理効率を解析的に論じることを目的としている。そのために,作用荷重及ぴ粘土の種類そして凝集剤が脱水特性に及ぽす影響を実験的に検討し,その結果と先に提案した脱水理論に基づいて,半実験公式を提案した。脱水速度は妙“で,脱水に要する時間はτグエ私2で表現される。係数〃・,τは粘土の種類の影響を強く受けるが,泥水の初期含水比の影響はさほど受けない。又,凝集剤の添加は〃を増加させ,脱水時間が短縮する。一般に粘土の活性が低いほど”は大きく脱水速度の大きいことが知れた。上記の半実験公式を用いて脱水の処理効率を解析的に検討した結果,処理土量を最大にする最適層厚の存在することが判明した。処理層厚が最適層厚からずれると,処理効率は急激に減少する。処理効率を高めるためには,作用荷重を大きく,泥水の含水比を低く,そして処理層厚を最適層厚に一致させることが必要で,最適層厚は泥水の係数τ,作用荷重ヵ,脱水装置の特性によって決定されることが結果として得られた。 塩分を含む土を普通の炉乾燥法で乾燥させて,その含水比を決定すると,塩の結晶を土粒子の質量に加算することになるので,正しい含水比値を求められない。そこで,新たに「塩分比」なる実測可能な量を定義し,正しい含水比を与える測定法及び計算法を示した。正しい含水比と従来法で求まる含水比との差は,塩分濃度の高いほど,含水比の高いほど大きくなる。従って,海成粘土をポンプ竣深して得られる泥水などの含水比決定の際にはこの塩分補正をする必要のあることを示している。更に,室内でそうした塩分を含む泥水を入工的に作製する場合,正しく所期の含水比に調製するには,混合すべき土の質量と(海)水の質量とを事前に決定しておかねばならない。その手法も同時に示してある。8卜蕪齢荷重/含水量/室内実験/粘性土/廃棄物醐呉嘘間隙比/含水量/室内実験/測定/粘性土.σ10358D2/D4Physical Properties of Weathered Granite Soil Particles and Their E旋ct o皿Permeability(まさ土の土粒子特性と透水性の関連性)松尾新一郎・西田一彦・佐々木清一土質工学会論文報告集(1979.3)Vo1.19,No.1,pp.13∼22,図・12,表・2,参文・8 本研究は,まさ土の透水性に与える比表面積の役割を指摘したものであり,この比表面積を他の土粒子物性から算定し,その結果に基づいて透水係数との関連性を検討したものである。窒素吸着によるBET法で,比表面積を求め,風化度を表示するパラメーターとした。次に,pF3.3の含水比を加圧膜法で測定し,比表面積との関係を明らかにした。更に,定水位透水試験より得た透水係数と上記の土粒子物性との関連性を把握することより,透水係数を支配する要素について分析した。主要な結論は,次のとおりである。(1)風化皮による土粒子の表面特性は,窒素吸着による比表面積と深く関係し,更に,pF3.3の含水比を支配する。(2)pF3.3の水分は,透水の場合,拘束水と考えられ,つまり,土粒子の内部空孔や表面の凹凸に拘束されている水分であり,透水に関与しない。(3)透水係数は,間隙比,比重,みかけ比重,中央粒径の諸量と密接な関係にあるから,両者は,最小自乗法の適用により実験式で示さL0360D5/E2宙謡サンドパイル排水工のためのグラフとその使用例高木俊介土と基礎(1955.11)Vo1.3,No.12,pp.8∼14,図・9由蹄 従来,サンドパイル排水工による築堤の沈下の実測値を理論と比較する場合には,バロンのグラフによるのが普通であるが,これは圧密当初に全荷重が一時に載荷されることを前提にしており,荷重が漸増することを考慮していないという欠点がある。この報告はバロンの計算をやり直して詳しいグラフをつくり,次第に荷重を増していくときの変化を算定する実用的な方法を示したものである。一本のサンドパイルの排水の対象となる領域と同じ面積を有する有効円の直径4σとサンドパイルの直径4ずとの比λをパラメーターとして,単位外部荷重による水平面内の流れによる平均過剰間隙水圧錫の値を横方向の換算時聞丁みに対して図示している。この図と,縦方向の換算時間丁・と縦方向の流れによる平均過剰間隙水圧う・との関係を用いて,具体的な例について従来の設計でとられた一定荷重による圧密度の時間変化を示している。更に載荷速度一定の漸増荷重については,全荷重を一時に載荷したときの圧密曲線を基準として盛土期間に応じてこの圧密曲線を数値積分して圧密度を求める例を挙げている。れる。(市原)室内実験/測定/透水性/土中水/風化/まさ土圧密/沈下/排水/バーチカルドレーン/盛土」
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)5.圧縮・圧密
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 90〜107
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57961
  • 内容
  • 「「0357D5/Dlo/K6Forced Dewatering Cbaracteristics an征1)isposal E伍ciency of Fhid Mud(泥水のD30359脱水特性とその処理効率)A Treatment of Sali皿ity in Water Content Determi皿ation of Very Soft Clays(塩分を含む土の含水比決定)今井五郎・森  恒・山田貞彦土質工学会論文報告集(1978・9)Vo1.工8,No.3,pp・13∼25,図・8,表・2,参文・5今井五郎・鶴谷和夫・矢野弘一郎土質工学会論文報告集(1979.9)Vo1.19}No.3,pp・84∼89,図・3,参文・7 一次元強制脱水によって泥水を処理する場合の処理効率を解析的に論じることを目的としている。そのために,作用荷重及ぴ粘土の種類そして凝集剤が脱水特性に及ぽす影響を実験的に検討し,その結果と先に提案した脱水理論に基づいて,半実験公式を提案した。脱水速度は妙“で,脱水に要する時間はτグエ私2で表現される。係数〃・,τは粘土の種類の影響を強く受けるが,泥水の初期含水比の影響はさほど受けない。又,凝集剤の添加は〃を増加させ,脱水時間が短縮する。一般に粘土の活性が低いほど”は大きく脱水速度の大きいことが知れた。上記の半実験公式を用いて脱水の処理効率を解析的に検討した結果,処理土量を最大にする最適層厚の存在することが判明した。処理層厚が最適層厚からずれると,処理効率は急激に減少する。処理効率を高めるためには,作用荷重を大きく,泥水の含水比を低く,そして処理層厚を最適層厚に一致させることが必要で,最適層厚は泥水の係数τ,作用荷重ヵ,脱水装置の特性によって決定されることが結果として得られた。 塩分を含む土を普通の炉乾燥法で乾燥させて,その含水比を決定すると,塩の結晶を土粒子の質量に加算することになるので,正しい含水比値を求められない。そこで,新たに「塩分比」なる実測可能な量を定義し,正しい含水比を与える測定法及び計算法を示した。正しい含水比と従来法で求まる含水比との差は,塩分濃度の高いほど,含水比の高いほど大きくなる。従って,海成粘土をポンプ竣深して得られる泥水などの含水比決定の際にはこの塩分補正をする必要のあることを示している。更に,室内でそうした塩分を含む泥水を入工的に作製する場合,正しく所期の含水比に調製するには,混合すべき土の質量と(海)水の質量とを事前に決定しておかねばならない。その手法も同時に示してある。8卜蕪齢荷重/含水量/室内実験/粘性土/廃棄物醐呉嘘間隙比/含水量/室内実験/測定/粘性土.σ10358D2/D4Physical Properties of Weathered Granite Soil Particles and Their E旋ct o皿Permeability(まさ土の土粒子特性と透水性の関連性)松尾新一郎・西田一彦・佐々木清一土質工学会論文報告集(1979.3)Vo1.19,No.1,pp.13∼22,図・12,表・2,参文・8 本研究は,まさ土の透水性に与える比表面積の役割を指摘したものであり,この比表面積を他の土粒子物性から算定し,その結果に基づいて透水係数との関連性を検討したものである。窒素吸着によるBET法で,比表面積を求め,風化度を表示するパラメーターとした。次に,pF3.3の含水比を加圧膜法で測定し,比表面積との関係を明らかにした。更に,定水位透水試験より得た透水係数と上記の土粒子物性との関連性を把握することより,透水係数を支配する要素について分析した。主要な結論は,次のとおりである。(1)風化皮による土粒子の表面特性は,窒素吸着による比表面積と深く関係し,更に,pF3.3の含水比を支配する。(2)pF3.3の水分は,透水の場合,拘束水と考えられ,つまり,土粒子の内部空孔や表面の凹凸に拘束されている水分であり,透水に関与しない。(3)透水係数は,間隙比,比重,みかけ比重,中央粒径の諸量と密接な関係にあるから,両者は,最小自乗法の適用により実験式で示さL0360D5/E2宙謡サンドパイル排水工のためのグラフとその使用例高木俊介土と基礎(1955.11)Vo1.3,No.12,pp.8∼14,図・9由蹄 従来,サンドパイル排水工による築堤の沈下の実測値を理論と比較する場合には,バロンのグラフによるのが普通であるが,これは圧密当初に全荷重が一時に載荷されることを前提にしており,荷重が漸増することを考慮していないという欠点がある。この報告はバロンの計算をやり直して詳しいグラフをつくり,次第に荷重を増していくときの変化を算定する実用的な方法を示したものである。一本のサンドパイルの排水の対象となる領域と同じ面積を有する有効円の直径4σとサンドパイルの直径4ずとの比λをパラメーターとして,単位外部荷重による水平面内の流れによる平均過剰間隙水圧錫の値を横方向の換算時聞丁みに対して図示している。この図と,縦方向の換算時間丁・と縦方向の流れによる平均過剰間隙水圧う・との関係を用いて,具体的な例について従来の設計でとられた一定荷重による圧密度の時間変化を示している。更に載荷速度一定の漸増荷重については,全荷重を一時に載荷したときの圧密曲線を基準として盛土期間に応じてこの圧密曲線を数値積分して圧密度を求める例を挙げている。れる。(市原)室内実験/測定/透水性/土中水/風化/まさ土圧密/沈下/排水/バーチカルドレーン/盛土」 「「0361D5/E20363D5盛土速度を考えたサンドパイル排水工の間隙水圧変化の解析法高木俊介土と基礎(1956.6)Vo1.4,No.3,pp.3∼10,図・12,参文・5炭がら拘束圧縮試験結果について北方常治土と基礎(1957.2)Vo1.5,NQ.1,pp.7∼12,図・16,表・7 サンドドレーンによる粘土地盤の圧密において,一次元的載荷荷重が一定速度で増加している時及び増加が止って定荷重になった後の間隙水圧を計算する方法について述べている。まず,一定荷重のもとで,鉛直方向と水平方向の圧密が同時に生じる場合の間隙水圧がそれぞれの解の積の形で与えられることを述べ,半径方向5点における解及び一次元圧密の詳しい解を図に示している。次に漸増荷重の場合の間隙水圧の扱い方を一般的な式で説明し,載荷速度が一定で鉛直方向の流れの影響を無視できる場合は非常に簡単な取扱いとなり,その時の有効円周上における計算図を与えている。又,具体例について数値を挙げて計算を行い,計算方法,注意事項などの説明をしている。最後に,実際の問題に関してサンドパイル打込み時の発生間隙水圧の問題,三次元的変形を伴う圧密への適応性など残された課題の多いことを述べている。 炭がら(コークス)の静的,及ぴ繰返し荷重による圧縮特性について実験的に検討した、試料は入換用機関車から排出されたものを,0.4∼4・Ommの標準ふるいで粒径に従って分けた工0種類と更にそれらを混合した計13種類である。炭がらは固く固結したものから結合力の弱いものまでが混合している。”圧縮用リングとして突固め用モールド(φ10cm)を用い,63・7kgf/cm2以下の応力で実験を行った。得られた結果は次のとおりである。①粒径の大きいものほど圧縮蚤は大きい。その差は10kgf/cm2以下の応力に対して顕著で,それ以上の応力に対する沈下量の増加割合は粒径によらずほぼ一定であった。②粒子破砕は荷重の増加と共に増え,又,粒径の大きいものほど大きい。③載荷重と圧縮ひずみとの間で初期接線弾性係数(Eの,正割係数(島)を定義した。島,盈共粒径が大きいほど小さく,又,載荷重の大きいものほど大きい。④繰返し荷重に対するヒステリシス係数(E盈)は荷重の大きいものほど,又,粒径の大きいものほど大きい。又,弾性回復率は荷重の大きいものほど,又,粒径の小さいも(網干)のほど大きい傾向が見られた。(三笠)㎝m圧縮/応カーひずみ曲線/繰返し荷重/静的/特殊土/粒子破砕圧密/荷重/間隙圧/設計/軟弱地盤/バーチカルドレーン識0362D5/K60364D5粘土の電気浸透における二,三の実験坂田四郎土と基礎(1956・12)Vo1.4,Nα6,pp・27創31,図・12,表・1,参文・6軟弱粘土用三軸圧密試験機の試作について 透水係数の特に小さい軟弱な粘土地盤の改良工法として有望と思われる電気浸透による圧密 堆積初期の粘土の圧密特性を考察する目的で,軟弱粘土用の三軸圧密試験機を試作した。この装置は,上下両面排水の可能な三軸圧縮試験機のセルに似ているが,試料の上部加圧板の重試験の結果を報告している。実験装置は長さ30cm,断面14×10cmの模型及び径10㎝,長さ20cmの縦型の2種類で,試料1㎝当たり0.7Vの直流電圧を加えるもので,試験中は試料の収縮量,ピエゾメーターによる間隙水圧分布,電流,塩素イオン含有量と含水量の分布を調べている。又,試験後の一軸圧縮強さ,先行圧密荷重の分布なども調べている。結果を要約して次のように述べている。(1)間隙水圧は陰極函から陰イオンを補給している間はほとん一ど変化なく,陰イオンの補給を中止すると低下し始める。(2)間隙水圧は極限値があり,場所により値が異なる。(3)試料の収縮は陰極近傍部が最大で陽極に向って漸減する。(4)試料強度は陰極側は非常に強くなるが陽極側は処理前と大差ない。(5)電流は時間と共に減少し初期の半分になると間隙水圧は極限値を示し試料の収縮はとまる。(6)試料強度の増加の機構は,帯電2重層と和水陰イオンとに電気力が作用して負の間隙圧を生じることによるもので,圧密宙中野坦脳土と基礎(1960.6)Vo1.8,No.3,pp29∼33,図・6,参文・7量が試料に載らないように対重を装備している。又,試料の直径は80mmで高さは最大100mmとし,試料が自重圧密中にその形状を保持することができるように,それと同寸法の金属製のカバーを装備し,載荷と同時に左右に開くようにした。この試験機で耽=78%,P1=46%の粘土に対して実験を行ったところ,自重圧密完了後において高さが50mm,直径が80mmを有する試料の圧密は・荷重の工段階に対して%時間で終了させることができた。著者の三軸圧密試験機では三軸圧密理論の適用により,圧密終了時間を普通の一軸圧密試験機程度に短縮できると述べている。(市原)と同じ機構である。(網干)圧密/間隙圧/室内実験/せん断強さ/測定/電気浸透/土質安定処理/粘性土L圧密試験/間隙比/試験装置/試料/粘土田」 「「0365DOII)50367急速圧密試験法について野田建二土と基礎(1960.6)VoL8,No。3,pp.34∼37,図・3,表・1,参文・2名神高速道路乙訓地区試験盛土工事報告(その1)上阪春樹・荒柴 茂・森下兼治・福住隆二土と基礎(1961.4)Vo1.9,No.2,pp.4∼11,図・12,表・4,写真・2 圧密試験における急速試験法の概要と実施方法が述べられている。短時間で圧密試験が可能となる急速試験法は最急勾配接線法の理論を利用する。すなわち,テルツァーギの一次圧密理 名神高速道路は京都府乙訓地区で軟弱地盤地帯を通過するため,盛土造成に伴う圧密や安定に関して,本格工事が始まる前に,計画路線上の一部に地盤改良工事と,ほぽ実物大の盛土工事論において,ある時間での沈下量と最終沈下量の比(圧密度U)は時間係数丁。だけの関数を施工した。地盤状況はGL−1.5mが砂礫で,その下方に4∼5mのシルト質粘土の沖積軟弱層が存在する。地盤改良にはサンドパイル1.2∼1.6mを三角形配置に打設し,7mの盛土をもつフーリエ級数型の解である。いま(1−U)圧密残余をRと定義し,このRとT,の曲線において最急勾配接線を求めればT”=0.404,1∼#0.298を通る最急接線勾配3=一〇.688を得る。これは圧密度がo.688だけ進行すれば,(o.688/3)の写像より圧密が100%進行したと読み換えることができるわけである。従って,圧密試験において,諾%圧密に対応するダイヤルゲージの読み43は,4』冨山+ゐ/3・釘100で算定される。ここに,ゐ,4εは時間軸に対数をとれぱ,それぞれ最急接線の1対数サイクルに相当する沈下量,及び初期ダイヤルゲージの補正値である。圧密試験において乃は短時間で得られるため,¢%圧密における沈下量は前式より容易に算定される。従って,従来どおりの方法で圧密係数が求められるわけである。旨D5/D6を行い,間隙水圧の変化と沈下,側方移動やコーン試験による地盤の強度変化を調べた。サンドパイルを打設しない非改良区とも比較し,①実測沈下は塑性流動を含むため計算値より相当速い。②サンドパイルの効果は認められたが,工00%の効果とはいえない,③盛土周辺にサンドパイル打設による地表面の変動が認められる,④圧密による粘土の強度増加は僅かである,⑤サンドパイル打股による強度低下はたいした量ではなく,回復も速い,などの結論を得た。なお,調査結果の検討は次号に述べられている。(三笠)(市原).σ1宙圧密試験/試験方法/室内実験/沈下/飽和間隙圧/貫入試験/沖積層/沈下/道路/粘土/バーチカルドレーン/盛土識0366C6/D1!D50368D5琵琶湖有機質土の工学的特性木下真治・洞田則久・谷山重孝土と基礎(1960.8)VoL8,No.4,pp.4∼10,図・23,参文・7軟弱粘土の圧密試験における一考察 琵琶湖大中之湖周辺の軟弱な有機質土の工学的特性について,強熱減量と土の賭定数との比較より考察を行ったものである。まず有機質土の比重と自然含水比には強熱減量と相関のあることが示されている。又,JIS法で求めた液性限界,塑性限界には強熱減量との相関が見られないのに対し,試料の乾燥を行わず湿潤状態から求めた液性限界は強熱減量と高い相関関係のあることを明らかにした。これから有機質土は湿潤状態から求めた液性限界値がその特性を示すと考え,湿潤状態から求めた液性限界値を用いるべきであると指摘している。又,一般に粘土では,粘土含有量と圧縮指数の間に固有の関係が成り立つが,有機質土では全くその傾向を異にし,強熱減量と圧縮指数の間に強い相関関係が示されることを明らかにした。以上の結果より,Skemptonの提案した圧縮指数推定の式を用いる場合,有機質土については,強熱減量の項を加えた式のほうが良いことを指摘して,著者の得た実験式を示して妥当性のあることを 軟弱粘土の圧密試験で得られる時間一沈下曲線のなかには,沈下量が時間に比例するような極端な場合もあり・このような場合在来の方法では二次圧密は全く分離できない。そこで二次圧密は一次圧密と同時に生じているものとして,マクスウェル型の圧密モデルを用いて,これを分離した結果をテルツァーギモデルと比較,考察した。その結果から,粘土に生じるクリープ速度が小さいほど良い結果を得ることが分かった。従って圧密試験は調べようとする土に適する載荷方式,載荷期間を工夫してクリープ速度を小さくすることが大切であると考えてい由曝中野坦土と基礎(1961.2)Vol.9,No.2,pp。12∼17,図・3,表・3,参文・2る。(三笠)述べている。(北郷)圧縮/コンシステンシー限界/軟弱地盤/物理化学的性質/有機質土L圧密/圧密試験/二次圧密/粘土」 「「0369D2/D51D60371D5圧密完了後に生じた粘着力が先行圧力におよぼす影響初期間ゲキ比から圧密沈下量を求める方法森麟渡辺進・井元美晴土と基礎(1962.2)Vo1,10,No.1,PP.13∼18,図・14,表・1土と基礎(1962.11)VoL10,No・9,pp,7∼U,図・4,表・6,参文・3 乱さない試料の先行圧力を圧密試験で求めると,その料試採取地点における有効上載圧力よりかなり大きく,又,過去の地質的荷重量や乾燥による毛管圧力等を加えても尚大きいことがしぱしばみられる。従来,先行圧力が有効上載圧力より大きい場合,すぺて過去にそれに対応する圧力を受けたものとして処理されてきた。圧密試験や圧密急速せん断試験において,圧密完了後に静置するとシキソトロピー現象により粘着力を増し,先行圧力は増大する。これは,いままで受けた圧力だけでなく圧密完了後に生じた粘着力のために大きな影響を受けたためと考え,これを実験的に確かめている。圧密完了後に生じた粘着力を有する粘土試料をつくり,・圧密試験及び圧密急速せん断試験によって圧密後に生じた粘着力が先行圧力に及ぽす影響を定量的に示している。このことから,従来の先行圧力の概念である土層の受けた最大圧力という考え方を修正すること及ぴ用語についても適当でないと指摘している。(竹中) 初期間隙比と圧密試験におけるθ一10g力曲線との関係から圧密沈下量を推定する方法とその場合の誤差について検討している。フォイルサンプラーによって採取されたピート,シルト,粘土などの乱さない32試料の採取時の間隙比(初期間隙比6・と呼ぷ)と圧密試験結果を基に圧密沈下量を推定している。この推定法は土の初期厚さに対する沈下量との比(沈下率μと呼ぷ)を導入し,このμが一定荷重強度下でθ・と直線関係にあることを圧密試験結果から求め,直線の勾配,節点を与える定数を各荷重段階で求めた。ただし,この直線はθ。が1以上の場合に適用される実験式である。これからθ・をパラメーターとしてμ一10g汐関係を図化し,θ,とクが与えられた場合,この図を利用して最終沈下量を求めることを示した。なお,圧密試験結果の圧縮指数からの沈下量の推定には,±15%程皮の誤差を含み,初期間隙比から推定した沈下量は,圧密試験から推定した沈下量に対して±13%程度の誤差を含む可能性があることを考察している。(藤田)9円圧密/圧密試験/応力/荷重/間隙比/三軸圧縮試験/せん断強さ/直接せん断試験/土圧/粘着力圧密/間隙比/沈下/統計的解析/軟弱地盤/有機質土欝0370D2/D5圧密圧力にもとづかない粘着力が鋭敏比におよほす影響森鱗土と基礎(1962。10)VoL10,No.8,PP,3∼8,図・8,表・4,参文・2 飽和粘土の鋭敏比は,粘土の強度を設計に取り入れる場合に,考慮すべき性質の一つである。又,鋭敏比は,粘土の骨格構造や,粒子間の結合力の性格を知るための重要な手がかりになる。筆者は,わが国の沖積粘土における鋭敏比の大きな差に着目し,実験的手法によって,鋭敏比に与え『る影響について調べた。その結果,それは圧密圧力に基づかない粘着力によるものであることが分かった。実験考察は,まず粘土の高鋭敏比でも測定可能な一面せん断試験によって,6種類の沈殿粘土(圧密圧力に基づく粘着力を有するもの),及び石こう粉を用いて団結した粘土(圧密圧力に基づかない粘着力のみを有するもの)について行った。その結果,前者の鋭敏比は最小1,5,最大5,0であ.り、,後者の鋭敏比はほとんどが15以上であった。更に,実際の粘土について検討するため,関東地区の12の沖積粘土について実験した結果,それらの鋭敏比は最小3』0,最大27.6であり,大部分は5より大きい範囲にある。この原因は,前記実験結果の考察により,圧密圧力に基づかない粘着力による影響であることを示した。(上野)圧密/鋭敏性/沖積層/直接せん断試験/粘土/物理化学的性質/飽和土L0372m1)5乱さない飽和粘土の長期圧密に対する考察赤井浩一土と基礎(1963.3)Vo1.11,No.3,PP.10∼16,図・5,表・1,参文・17職 粘土層の二次圧密に影響する因子を含めた長期圧密試験の結果は次のようである。(1)縦軸に間隙比の変化をとると試料厚さのいかんにかかわらず,二次圧密の直線部分の傾斜はほぽ同一となる。(2)10g’法で求めた一次圧密終了に要する時間渉…を比較すると,圧密理論に合致し,試料厚さの2乗に比例する。(3)一次圧密量と二次圧密量を比較すると,試料厚さの小さいものほど二次圧密量の占める割合が大きくなる。更に,著者は二次圧密の原因は,非等方周圧のもとで軸差応力によって生ずる土粒子相互位置のずれにあることを明らかにし,試料厚の変化に対する二次圧密の差は,水平土圧係数の相違によることを示した。従って,現地における二次圧密の推定を行うためには,現地の条件と同じ多次元応力のもとで側方変位を許さない三軸圧密試験を行って,粘土の構造モデルのレオロジー定数を決めるべきであることを結論づけている。又,その討論内容が示されている。(山内)応力/間隙圧/土圧/二次圧密/ひずみ/飽和土拐」 「「03731)50375罐’1)5粘土の強度の考え方について三笠正人土と基礎(1963.3)VoL11,No.3,pp.31∼47,図・16,参文・36三軸試験機による圧密係数0ゐの測定川上浩土と基礎(1963.3)Vo.11,No.3,pp.17∼22,図・10,表・1,参文・6 層状粘土では,層に直角な方向と層に平向な方向では透水係数が異なることから圧密係数も異なるものと考えられている。水平方向圧密係数砺の測定に関しては種々の方法が三軸試験 粘土の強度の問題は非常に複雑であるが,基本的なことは応力履歴と排水条件が粘土の強度機を利用して行われている。本文ではこの方法で砺と0・の比較ができれば圧密試験を行わずに三軸圧密過程から大略の値を測定されることを理論式と実験を行って示している。適当なぺ一パードレーンによって円柱供試体の側面と一端面から排水を行い,非排水面で間隙水圧を測定した場合と供試体全体の平均間隙水圧の差を供試体の寸法と体積変化から是正し,近似合のせん断試験の計算方針について述べている。次に粘土の強度に関する諸説を概観し、有効応力に基づく〆,φ〆解析法の問題点を指摘した。これらの結論として著者は次のように述べている。(1)粘土のせん断強さを粘着力,摩擦力に分けるのはあまり意味がないので,常に全せん断強さを考え,これが与えられる条件によってどう変化するかの法則を知り,それを活用すればよい。(2)有効応力の原理はそれほど有効確実な計算方法でなく,間隙水圧係数Aの不確定さや非排水せん断試験の結果から,0’,φ’を決定する方法が確立されていないなどの不確定要素を内包しているので,実用上不便なものである。又,その討論内容が示されている。的にo轟を決めることができると述べている。この具体的な求めは標準圧密試験でのv〆7r法・10g云法によって簡単に決定できるが,多少の修正は必要である。更に,ぺ一パードレーンの具体的な形状や仕方について間隙水圧等の発生状態から適当なペーパードレーンのセットについても検討がなされている。又,その討論内容が示されている。(山内)をどう変えるかであり,0とφの解釈と利用の問題となる。そこで実際の安定計算を行う場(山内)9円応力/間隙圧/せん断強さ/粘土/有効応力/履歴圧密試験/間隙圧/三軸圧縮試験/透水性/排水識0374D5/D6粘土の含水比と強度の関係について竹中準之介土と基礎(1963.3)Vo1.11,No.3,pp.23∼29,図・8,参文・2 日本における沖積粘土の土質試験結果を収集し1比較して,普遍性のある土性論を帰納的に求めることは,実用的問題の理論や応用の発達に重要な意味をもつものと思われる。著者はこれまでの検討によって次のような結論を得ている。(1)日本の沖積粘土の土性は地域的に異なるものでなく,その力学的性質については堆積状態とその後の変化だけが影響する。すなわち,構成粘土鉱物の組成は土質工学的には問題にする必要がなく,むしろ土質工学的には海底粘土,淡水性粘土,溶脱の度合だけで多少影響する。(2)先行圧密荷重は固定的なものでなく,その粘土の構造に関する強度の1種であるので,粘土が人工的に圧密される場合と自然堆積作用で徐々に加わる圧密される場合では異なるが,同一応力履歴の場合,含水比(液性指数)により一義的に決まる。(3)非排水強さ磁と先行圧密荷重あの関係についてはスケンプトンの式o.ゆ=o.11+o.oo37(P1)がよくあてはまる。又,その討論内容が示されている。(山内)圧密/応力/含水量/せん断強さ/沖積層/粘土/履歴L0376mD5/D6A Study on Long−Term Consolidation of Unaisturbed Saturated Clay(不飽和粘土鵡の長期圧密に関する研究)赤井浩一SoilandFoundation(1963。8)Vol.4,No.1,pp。50∼56,図・5,表・1一次元圧密の時間一沈下関係に見られる二次圧密現象は主として偏差応力によるせん断変形のクリープで,又,一次元圧密試験ではモールドと試料との摩擦抵抗,荷重増加率と載荷時間,供試体厚さ,更に有機物含有量によっても二次圧密曲線は影響される。二次圧密のようすを調べるために直径6cm,層厚0.5,1.0,2.O cmの乱さない粘土試料によって0.1kgf/cm2から24時間倍荷重載荷で3,2kgf/cm2までいき,次の6.4kgf/cmzで約100日間の長期圧密を行ないIogずに対する二次圧密のひずみ勾配はいずれも等しく,一次圧密の≠…はH2則を満足し,2cm厚の標準供試体で15目で10gオに対する最終二次圧密勾配に入る,15日時における一次圧密比は層厚が大きくなるほど増すことの結果を得た。又,σ3=3、0,3。4kgf!cm2のもとで行った三軸状態での圧密は側方変位は複雑だが,二次圧密勾配は偏差応力が大きいほど大きい。従って二次圧密現象は実際の三次元応力状態を考えた三軸圧密試験によってとらえるべきであると結んでいる。(三笠)圧密/圧密試験/異方性/応力/三軸圧縮試験/水平土圧/二次圧密/粘土/レオロジー」 「「03771)50379D5/E2佐々木伸圧密現象の見方について一過剰水圧から圧縮ヒズミヘー三笠正人土と基礎(1964.3)Vo1.12,No.3,pp.19∼25,図・6,参文・10 構造物の建設中,その他自然界で起こる圧密現象は,一般には連続的に増加する荷重のもとでの圧密と考えられる。他方,研究室で行われている圧密試験は,段階的増加荷重によるものであるが,この試験から求められた結果を,直ちに連続増加荷重下の圧密現象の解析に適用することの危険性について,理論的,実験的に述べている。実験は,デルフト陶土のこね返し試料を使い,試料の全高さ,圧密係数,体積圧密係数を一定としたものと,スプリングを利用した連続増加荷重によるものについて行っている。又,同時に段階的増加荷重による圧密試験も行っている。実験から得た結果と,deJongの時間と共に連続的に低定速度で増加する荷重による圧密理論式から求めた結果とは,満足する一致を得ている。一方,普通の段階的増加荷重による圧密試験との間に,長期沈下量,二次圧密効果,圧密係数等について差異が認められる。これらから,連続的増加荷重による圧密の解析に段階的増加荷重のものを用いるのは適当 テルツァーギの導いた過剰水圧の概念と圧密方程式は、これまで圧密の問題を考える上のより所となってきたが,圧密試験結果や圧密モデルを新しい立場から解釈することにより,圧密の中心概念を,過剰水圧から圧縮ひずみへと切り換えた新圧密方程式によるべきことを示したものである。大阪港海底粘土の試験データを例示して,応力とひずみの非直線性,つまりテルツァーギ理論の体積圧縮係数と透水係数一定の仮定がだ当でないことを明らかにし,この両者が圧密中に減少していっても,その比が一定であれぱ圧縮ひずみに関する圧密方程式が誘導されることを示している。この新圧密理論は,水の流れの問題というよりは骨格の圧縮の問題,つまりフォークトモデルの一般化としての圧密モデルに適合することを説明している。更に,三次元圧密や二次圧密の問題について考察し,特に三次元圧密の問題は,そのすべてがせん断変形を伴うので複雑であり,理論の厳密さにこだわらず現在までの近似理論を実験的な裏付けにより,実用公式として確立していくことを提案している。(北郷)・連続増加荷重による圧密の室内実験と考察土と基礎(1963.10)VQ1.11,No.10,pp.3∼6,図・11,表。2,写真・1,参文・4でないと指摘している。(西田)9m圧密/圧密試験/荷重/試験方法/室内実験圧縮/圧密/圧密試験/応力/透水性/二次圧密/粘土/ひずみ/有効応力謡03781)5The Measure皿e皿t of Eorizontal Coemcient of Co皿solidation q by A TriaxialTesting Apparatus(三軸試験装置による水平圧密係数傷の測定)川上浩0380D5由Consolidation Characteristics of Peat(ピートの圧密特性)曝渡辺進SoilandFoundation(1964。12)VoL5,Nα1,pp.41∼54,図・16,表・1,参文・3Soil and FQ1皿dation(1964.2)Vo1.4,No.2,PP.45∼54,図・10,表・17参文・6 乱さないピートの圧密特性を実験的に調べ,圧密時聞に対する層厚の2乗則,二次圧密,除 軸対称三軸試験の供試体周囲と上端を排水面とした場合について,テルツァーギの三次元圧密方程式をo均/0F1,2,供試体高を属直径Rを∬11∼=o・一5,1,2,4について解き,平均間隙水,下端の間隙水圧の変化を図示し,理論計算の結果に基づいて三軸圧密中の体積変化又は端面間隙水圧の測定結果から通常の圧密試験の場合と同種の方法で,ヅ7あるいは10g云法によって砺を求める方法を示し,又,この方法が砺,砺,π,Rの土性,供試体形状の違いによってあまり大きな誤差を生じないこと理論的に説明した。次に上記理論の基礎となる供試体に巻くペーパードレインについて,スリットの入れ方,端部の処理法,巻き数を6種に変えて圧密実験を行い,供試体軸に平行な切り込みを入れたものを2重に巻いたものが最も良いとの結果を得ている。このぺ一パードレイ・ンを巻いた圧密試験を6本の供試体について行い,求荷再圧密の過程を考察した。試験は直径6cm×厚さ2cmと20cm×7cmの供試体で行った。圧密特性として10g一≠法による24時間載荷の一次圧密比は平均0,5である。透水係数は圧密試験から求あたものより透水試験から求めたもののほうが大きい傾向があり,θ一10gヵ関係は自然間隙比によって決まるθ一109汐群が求められた。層厚を変えた場合圧密時間は大きな図厚の方が層厚の2乗に比例する値より短かくなった。二次圧密の大きさは間隙比と荷重状態にかかわるが,供試体層厚,荷重増加率には無関係であった。又,圧密中に荷重を一部減らす除荷再圧密過程は前半の膨張過程を一次圧密,その後の圧密過程を二次圧密過程としてこの現象を見ることができる。(三笠)めた砺を表に示している。ゾ7法による砺は10g云法より少し小さく,端面の間隙水圧から求めたものは体積変化から求めたものより少し小ざい。(三笠)圧密試験/間隙圧/三軸圧縮試験/透水性/排水L圧密/間隙比/透水性/二次圧密/有機質土/リバウンド」3 「「0381D5/E203831)5ペーパードレーン工法について網干寿夫・河本 勇。稲葉晃己土と基礎(1965.6)Vo1.13,No.6,pp.3∼10∫図・22,表・2,写真・4、参文・11圧密諸係数に関する一考察沢田敏男・鳥山胱司土と基礎(1965.9)Vo1.13,No.9,pp.19∼22,図・10,参文・6 軟弱地盤の改良工法として用いられるペーパードレーンの圧密促進効果を室内実験,現場実験及び本工事のデータから調べるとともに,排水効果に及ぽす種々の因子について考察し,この工法の設計方法を確立しようとしたものである。まず室内試験及び野外での小型のモデル実験を行い紙柱の排水効果について調べた。その結果紙柱の透水性が確保されるなら断面3mm× テルツァーギの圧密方程式では脇,た・らの値を圧密中一定であると仮定しており,このことが圧密の計算値と実測値の誤差の原因になると思われ,著者らは正規圧密粘土の筋と舟がδの増加に伴って減少することを考慮した圧密方程式を導き,そのとき必要となったσと圧密諸係数の関係を厩往のデータにつき整理したものである。正規圧密粘土でσの増加量が大きい場合は,簡はδの増加にほぽ反比例して減少するが,先行圧密を受けた部分では正規圧密部分のように一般的傾向はないようである。んはδに反比例し半対数紙上のθとδ,たの勾配は負となり,その絶対値はほぼ等しい。らはδのの増加に対して一定ではなく,数分の1ないし数倍に減少又は増加するものがかなりある。この0,の増減はδと物,たの両対数紙上の勾配の絶対値によってほぽ決まり,推定計算値と実測値は比較的よく一致している。(山内)10cmの紙柱は直径5cmの砂柱に換算してBarronの理論を適用できることを結論した。次に,不規模な現場実験及び本工事においてサンドドレーンとぺ一パードレーンの改良効果について比較を行った。サンドドレーンによる時間一沈下曲線から横方向排水による圧密係数C拘を逆算し,この値をペーパードレーンによる沈下曲線に適用してカードボードの排水柱として効果を推定すると,断面3mm×10cmのカードボードは直径6cm前後の砂柱に相当し,こ8れは室内試験の結果とほぼ一致している。しかしながら一軸圧縮強さの増加状況は深部での遅れを示すデータも得られており,排水柱の水頭損失の影響が原因と思われる6(網干)・9円圧密/問隙比/事例/透水性/粘土圧密/室内実験/設計/沈下/軟弱地盤/粘土/バーチカルドレーン/野外試験欝0382D5盛土基礎の沈下測定一地盤沈下測定装置による一村山 昇土と基礎(1965.7)Vo1.13,No.7,pp。11∼14,図・6,写真・4D5固On the Rigorous So1ロtions in One−Dimensio皿al Consolidation of Non−komoge・1亘ious Clay Layers(不均一粘土層の一次元圧密の厳密解について)山ロ柏樹・木村 孟莇0384SoilsandFomdations(1967.1)Vo1.7,No.1,pp。41∼57,図・5,表・5,参文・11 沖積層のいわゆる軟弱地盤上に築堤した場合の圧密沈下は,いろいろと問題が多いので,これを確実にとらえることを目的として,自動記録計を併用した地盤沈下測定装置を試作した。これを邑知潟干拓の鹿島路堤防において,堤防中央部と押え盛土部に設置し,工程と気象条件などから沈下の挙動を推定している。本装置は軟弱地盤上の干拓堤防や河川堤防,埋立て工事などその応用範囲は広く,出水時における堤防の危険匪などを察知することができるとしている。本装置は中央に固定ロッドがあり,先端固定管と共に下部の硬層にモルタル注入で固定し,地盤や盛土部の沈下は・各位置に股けた可動管と土の付着力によって生ずる移動量を記録することになっている。襲置の設置は,まずボーリング機により削孔し,ケーシングで保護しておいて行うので,ケーシング引抜きの後,可動管と土との付着力が発揮されるまで可動管を固定ロッドに固定して数目問放置し,付着力が生じた時点に可動管を作動させる方法をとってL テルツァーギの一次元圧密論で透水係数や圧密係数が深さの関数であり,同時に体積圧縮係数が有効応力の関数であるとき,圧密の基礎方程式は∂g1∂∫=∂[∫(¢)∂gノ∂司1∂ヱ(ヱは粘土層上端から測る鉛直座標値,gは過剰水層又は圧縮ひずみ)で表わされることを述べ,ノ1(¢)=1+副,又は,∫(κ)=θβむの両者に対する厳密解を与えた。又σ,β(正負)の広い範囲に対し圧密度,時間曲線図を示し利用しやすい形としている。なお,∫(諾)を厚さ方向に平均した時のテルツァーギ近似解の比較を由来してある。その結果として両端排水の場合,σ,βの通常の値に対しT〆!T・(Tは時間係数,7は厳密解,σは近似解)の値はすべてのUに対し1∼2(平均1,3)で近似性は良いが,上端排水の場合は正のσ,βに対し比の値は大きくなり’T・は著しく小さいこと,特に圧密の初期において近似解は圧密速度を過大に評価する危険があることいる。(山内)を結論している。(山口)試験装置/事例/沈下/堤防/軟弱地盤/野外試験圧密/間隙圧/時間効果/不均質性/変形/飽和」 「「0385D50皿the Consolidation of Partly Sat皿rated Soils Compaeted Wet of OptimumMoisture Content(最適含水比以上の締固め不飽和土の圧密)沢田敏男・鳥山胱司Soils and Foundations(1968,9)Vg1.8,No.3,pp.63∼86,図・工0,表・2,参文・17 締固め土においても,最適含水比以下の土では飽和度が小さいため,載荷重により生じる間隙圧は一般に小さく,又,圧密により排出される間隙流体は空気が主であるため間隙圧の消散も早く終る。他方,最適含水比以上の締固め土では載荷重により生じる間隙圧は大きく,間隙圧の消散も比較的長時間を要し,土構造物の沈下,安定に問題を生じる。ここでは,最適含水比以上の土の圧密に影響をする要素の問題点と圧密方程式を導ぴくために用いた仮定を述べ,次に,不飽和土の圧密方程式を間隙流体の圧縮性,透水係数の飽和度と有効応力による変化,体積圧縮係数の有効応力による変化を考慮して導いている。これらの数値計算の結果,(1)初期間隙圧が大きいほど同一の時間に対する圧密度は大きい。(2)体積圧縮係数が大きいほど圧密は早く生じる。(3)締固め飽和度が大きいほど圧密の進行は速くなる。(4)飽和度により透水係数が変化する程皮が大きくなるほど圧密は遅れる,などが明らかになった。又,2種の締固め土の三軸圧縮試験による圧密試験から数値計算と一致することを示した。(山内)03871)5Characteristics of Side Friction in the One−dimensional Consoli−ation Test (オエドメーターテストにおける周面摩擦の特性)門田博知Soils and Foundations (1969.3)Vol.9,No. ,PP.11∼41》図・21,表・2,写真・4,参文・21 瀬戸内粘土の一次元圧密時の周面摩擦特性を実験的に調べた。実験は摩擦試験,試作三軸装置によるκ・試験,底部のロードセルで周面摩擦を測る,の.3種を行った結果1)NC(正規)で最大摩擦はδ冨0.25mm,OC(過圧密)ではδ=0.13mmで生ずる。2)最大摩擦はNCでは有効直応力に比例し,その値は変位速度による。3)OCではEoσ=F榔(1+・βW一α’)(α,βは実験定数,Nは過圧密比)と表わせる。4)再整形したものではα’大きく,β’小さい。5)周面摩擦においても類似の特性がある。6)福山粘土でκ・=0.45, 7)一次圧密終了時の周面摩擦は適当な摩擦係数(∫)によりTaylor式で説明できる。8)」』0.12+0.0095P1である。9)実験による摩擦一相対変位曲線,及び膨張圧β跳(凡:σ地中での土かぷり)を導入し,圧密有効応力σ〆を支配する方程式を導き,周面摩擦(声〆κ・)の場所,時間的変化を求め実験結果を考察した。(山口)㎝m圧密/間隙圧/三軸圧縮試験/不飽和土/有効応力圧密試験/過圧密/試料の乱れ/静止土圧/二次圧密/摩擦/有効応力/履歴欝0386D5/El/E2載荷による軟弱地盤の沈下と強さの増加米倉亮三土と基礎(1968.12)VoL16,No,12,PP、29∼36,図・16,表・3,参文・6 軟弱地盤にたわみ性荷重を載荷したときの沈下量と強度増加について,実用的な算定法を実例に基づいて報告されている。載荷による沈下は瞬間沈下,一次圧密沈下,、二次圧密沈下,一側方流動による沈下の総量で示され,瞬間沈下と一次圧密沈下が支配的である。瞬間沈下は一軸圧縮試験から求められる見かけの弾性係数とブシネスクの式で算定される地中応力によって求めることが可能である。一次圧密沈下は載荷によって生ずる間隙圧を圧密荷重としてテルツァーギの圧密理論で求まるが,間隙水圧の算定はスケンプトンの間隙水圧係数を!1=1/3,β軍1,として行うと計算値と実測値がよく合致したる圧密による強度増加は沈下による圧密度に比例すると考え,スケンプトンの式で与えられる間隙水圧を有効応力の増分として,圧密せん断抵抗角から推定することが可能である。(市原)圧密/応力分布/間隙圧/沖積層/沈下/盛土/有効応力LD50388円One−dimensional Co皿solidation Aifecte征by Side Friction(周面摩擦の影響を考えた餅一次元圧密)門田博知Soils and Foundations(1969.3)Vo1.9,No.,PP.42∼74,図・9,表・8,参文・7 周面摩擦の影響を考え一次元圧密試験の圧密方程式を導き数値計算を行っている。試験の各段載荷における載荷前の初期有効圧分布には著者が以前提案した摩擦を含む表示法を用い,周面摩擦は現在有効圧と膨張圧(土かぷり重量に比例)の和に摩擦係数をかけた形で表わされるとし,a)2㏄力摩擦,透水係数は一定(∫・,海・),b)β㏄ρ,盈昌島,.∫=∫・(1−2ノ亙)(どは試料高)c)9鉱10gヵ,/寧ゐ,彦。dゆの3ケースについて圧密方程式を求め差分的に解いた。a),c)に正規状態,b)は過圧密状態のものである。計算の結果(1),a),b)とも∫。H11∼(1∼1試料半径)がますと,常に沈下速度3がまし,沈下εはへる。(2)c)では∫・研R,∠ヵゆ過圧密比がますと3がましεはへる。3)慣用圧密試験で荷重比(ク+∠カ)ゆ〉4以上では周面摩擦を重視してよい。4)慣用の圧密試験法と整理法ではo。に最大15%(大き目),7π。に最大25%(小さ目)の誤差が入ることを結論している。(山ロ)圧密試験/過圧密/沈下/透水性/摩擦」o図 .「「0389D4/D50391D5    鵠Constant I、oadi皿g Rate Consolidation Test(定率漸増圧密試験法)網干寿夫・吉国 洋・丸山誠一郎.10,No. ,pp.43∼56,図・13,表・1,写真・1,Soils and Foundations(1970.3)Vo1ぺ一パードレーンについての実験高間佐太男・佐々木 伸土と基礎(1969.4)Vo1.17,No.4,PP、13∼18,図・10,写真・1参文・8 軟弱な粘土地盤の圧密促進のたあに,大阪港南港埋立地で行ったぺ一パードレーン及びサンドドレーンの比較実験の結果を示したものである。ぺ一パードレーン用カードボードは・透水性,強さ及び耐久性において優れている必要があるが,この実験では有機すず化合物を混入したものを使用している。主なる実験結果は次のとおりである。(1)サンドドレーンによる沈下は,ぺ一パードレーンよりもはやい。(2)層別沈下では,サンドドレーン,ぺ一パードレーンとも下層において遅れがみられる。(3)ぺ一パードレーンの先行荷重・深さ関係は,浅い部分において理論値とよく一致する。一軸圧縮強さは深さに比例して増加する。深部では浅部に比し幾分圧密の遅れがでているが,この理由として,(a)垂直方向の脱水,(b)圧密荷重の分散,(c)ドレーン内部でのヘッドロスなどの影響を挙げている。又,(1)については,砂とまわりの土の密度の差及びドレーン打設時の土の乱れの差が,特に軟弱な地盤では考慮される必 一定の割合で荷重を増加させる,いわゆる定率漸増荷重による圧密試験法を提案したものである。この方法は漸増荷重下における圧密現象についてR.F.Sch遼man(1958)によって導びかれた方法に従ったもので,試験とその解析結果は標準法による結果と比較されているが,かなり良好な一致をみている。しかし先行荷重以下の領域については0。が一般に一定ではなく,理論の仮定が成立しないので,それが原因となってやや異なった結果となることがある。これに対してはあらかじめ圧密した後荷重を増すことによって信頼性のある結果が得られるとしている。本試験に用いた装置は標準法のものとほとんど同じであるが,荷重を一定の割合で増加させ得るようになっており,更に試料底部を非排水状態とし,間隙水圧を測定する装置が取り付けられている。(山ロ)要があろうとしている。(北郷)㎝円圧密/一軸圧縮試験/沈下/透水性/軟弱地盤/粘土/バーチカルドレーン圧密試験/間隙圧/試験方法諜0390D510g−log曲線定規による圧密沈下一時間関係の整理法大平至徳・小谷 章・加登文士土と基礎(1969.9),Vol.17,No.9,pp.17∼23,図・10,表・1,参文・90392田D5/D6/E2軟弱地盤における現場観測資料の解析例一現場圧密係数,圧密非排水セン断強さの推定と検脳討一山田孝治・西川昭雄土と基礎(1970.12)Vo1.18,No.12,pp・13∼18,図・15,参文・7 著者らは,10g U(圧密度)∼10g T・(時間係数)曲線定規法による圧密沈下一時間関係の整理法を考案したが,この方法の理論的根拠,これによる解析法,理論の適用限界の決定法について述ぺ,あわせて粘土及び泥炭の一次元圧密試験を基にほかの在来法との比較検討を行ったものである。この研究で得られた結果は次のようである。(1)10gU∼10gT・曲線定規は1本でしかも,その初期部分が初期条件,境界条件に応じて一定の勾配をもつ直線で表わされるため沈下の経時変化を理論的かつ客観的に考察しうる。1(2)この整理法は,初期圧縮蚤を除去した補正沈下量一時間曲線についての考察ができるので,他の方法に比べて圧密係数をより適切に決定しうる。(3)初期補正値は理論的に決定される。(4)本整理法においては,Iog U∼10g T.曲線定規を用いて,圧密理論の適用範囲を簡単に決定できる。又,泥炭の圧密現象にL 四日市港霞ケ浦午起地区のサンドドレーンを用いた海面埋立て工事において,盛土荷重を増加させながら計測した圧密沈下量の進行状態から,現地盤の水平方向圧密係数砺を3通りのついても適当な解析が行い得る。(5)10gU∼工ogTワ曲線定規法によって,γ7法は粘土の沈下解析には適しているが,泥炭には不十分で,圧密係数も過小に算出されることが分かっ方法(いずれも門田法を利用)で求めたが,これらの差は実用上無視できる程度のものであった。現地の圧密沈下曲線に基づいて得られたこれらの砺の値は,荷重段階が増大するに従って減少することを示しているので,圧密速度の推定にはこの点での注意が必要である。又,これらの砺を標準圧密試験から求めた砺と比較したが,この地盤では,同程度の値であった。軟弱地盤上の盛土工事では,ここに示したように施工中に沈下記録をとりながら解析を行えば,そのつど圧密度の推定を行うことができ,確実で能率的な施工管理を行いうる。次に,現地盤の粘土の圧密非排水せん断強さτ昭をせん断に垂直に作用する有効圧密圧力によって決まると仮定して推定した結果と,現地盤の圧密の3段階において採取した多数の粘土試料の一か。(市原)軸圧縮強さの半分の値,σ・/2とを比較したが非常によい一致を示した。(市原)圧密/圧密試験/高有機質土/沈下/粘土圧密/管理/施工/せん断強さ/測定/沈下/軟弱地盤」 「「D503931皿皿uenee of Loading Duration on tke Consolidation Indices(載荷時間の圧密諸係数におよほす影響について)奥村樹郎・小川富美子0395D5/E2過圧密粘土の除荷・再載荷過程の経験的評価三瀬貞・山田優・岡巌土と基礎(1971.5)Vo1.19,No.5,pp。3∼7,図・13,表・6,参文・3SoilsandFoundations(1971.3)Vo1.11,No.1,pp,52∼61,図・6,表・1,参文・9 標準圧密試験はかなりの日時を要するので圧密諸係数を緊急に要する場合に対して急速圧密試験法が幾つか提案されている。本論文では通常の圧密試験法の載荷時間を短縮した急速圧密試験法の実用性を検討する目的で,載荷時間を変えた場合の圧密諸係数の変化を調べた。実験は標準圧密試験に基づき,載荷時間だけを,1)標準圧密試験法と同じ,2)ゾ7r法で求めた圧密度で各荷重段階とも工00%とする,3)同じく120%とする,4)各段階とも30分,5)圧密降伏荷重以下を省きあとは24時間,6)降伏荷重以下で圧密度130%,以上で24時間,と変えた。実験結果によると,圧縮性に関しては圧密時間の短い2),3),4)は初期段階にでる二次圧密が後半に持ち越されるので,筋は初期に小さく後半に標準試験と同じぐらいになり,θ一10g P関係は標準試験より上方に位置し,又,圧密降伏荷重は大きくでる。5),6)についてθ一10gP関係は標準試験と変わらない。C。に関しては試験法による差は認められず,単なる 過圧密粘土について,載荷と除荷を繰返し行った圧密試験結果を整理するために,放物線指数なる概念を導入して検討したものである。試験に用いた過圧密粘土は,デンマークの小ベルト地帯で地表面下20∼エ00mぐらいの間に存在する粘土である。圧密試験は,最大荷重300∼500tf/m2まで載荷した後,除荷し,これを繰返して行った。その結果,1)任意の載荷荷重σρからσ、まで除荷した後の再載荷曲線は,異なったσ。から出発してもσρを通ること,2)任意の砺再戟荷した後の除荷曲線は異なったσρから除荷してもσ。を通ること,3)再載荷曲線は,        ∠ε=ερ一乾=σ召(10g(σρ/σ躍))所    碗=放物線指数の形で近似され,σ.の対数と塑性指数ちの対数との間に直線関係があること,などが分かった。又,1ρ<90%の場合は,σ・と為は直線関係を示し,為>90%のときは銑と1ρが無関係になるという考えのもとに,実測されたピヤの沈下量と計算値がよく一致することを見いだした。(北郷)ばらつきだけが認められた。(三笠)9田圧密/時間効果/試験方法/室内実験/粘土圧密/圧密試験/過圧密/粘土/リバウンド謙0394D5/E2圧密沈下計算式の適用方法福岡 保・加納伸郎土と基礎(1971.4)Vo1.19,NQ.4,pp.17∼22,図・10,表・3 プールの工事中に起こった過大な不同沈下に関連して,沈下の実測値と計算値との相違の問題と現行の三つの圧密沈下計算式を使用した場合の各々の計算値と実測値を比較・検討したものであり,三つの事例について沈下量の計算結果を示し,次のように結論している。1)初期間隙比は圧密試験開始時のものでなく,土中にある状態での値を使うべきであること,2)圧密荷重が先行圧密荷重より小さい場合でも沈下が生じることがあることに対しては,圧密係数σ。’なる概念(土かぷり圧と増加荷重の半分の和に対応するθ一10g P曲線の接線勾配)を導入して沈下量を求めるべきこと,3)圧縮指数o・を使う計算式は2)の条件のときには役立たないのでとりやめるべきであること,4)先行圧密荷重としては,土かぷり圧を用いた方が実用的であること,5)以上を総合して圧密沈下量を求めるには,体積圧縮係数筋を用いた式と1)の間隙比を用いて土層厚を1+θ・で表わした式と,2)と4)を組み合わせた式の三つを使L0396円D5/E2Determination of Co皿solidation Consta皿ts of Satumtea Clays(飽和粘土の圧密定数朗の決定)大棋正紀土質工学会論文報告集(1972.12)Vo1.12,No.4,PP,20∼34,図・7,表・2,参文・18 飽和粘土の3次元圧密理論を展開し,得られた解を三軸圧縮試験の結果と比較,検討したものである。理論は,粘土を非圧縮性の間隙水と粘弾性構造骨格との2相材料とし,前者はダルシーの法則に従い,後者はGurtinとStemberg(1962)によって展開された粘弾性理謝こ従うものとして構成され,周面からのみ排水の許される円柱供試体に一定の軸圧,側圧の作用する境界条件に対してラプラス変換を用いて解かれている。一方フジノモリ粘土(京都府)を用いた排水三軸クリープ試験が行われ,体質変化一時間,軸ひずみ一時間の関係について計算と実験の比較検討がなされ,計算で求められた圧縮定数に種々な点で改良の余地を残しながらも実験結果に比較的良く一致する傾向を得ている。又,生じる変位は載荷直後偏差応力によって起こる時間に独立なものと,平均主応力による時間に従属なものの二つである点も結論として用することとしている。(北郷)報告している。(三笠)圧密/圧密試験/間隙比/地盤/設計/沈下/粘性土圧密/応力/クリープ/三軸圧縮試験/沈下/猛/粘弾性/ひずみ∠麺」8 「1「0397D5/E20399一〇〇D2/1)5圧密試験結果の適用と限界網干寿夫土と基礎(工97a4)Vo1.21,No.4,pp.25∼31,図・7,表・1,参文・19Volume Change Behaviour of Partly Saturated Clays during Soaking and the 最近の圧密論の進展のなかから,沈下解析に重要なかかわりあいを持つものの概要を述べ,その要点を示している。粘土の圧密特性や標準試験における側面摩擦,荷重増加率及び荷重載荷時間が圧縮量や圧密過程に及ぽす影響について述べ,圧密降伏応力の意味とその決定法につ土質工学会論文報告集(1973.9)Vo1・13, No3,pp・1∼15,図・8,表・2,参文・29Role of E{fectiマe Stτess Concept(水漫時の不飽和粘土の体積変化挙動と有効応力概念の役割)A。S戚d!haran,G.Venkatappa Rao,R。Samura Pandianいて説明している。r次元圧密解析に関して,多層問題及び圧密過程中海や物が変わる場合の例をあげ,実測曲線と理論曲線とを照合する際に地盤の不均一性,異方性,境界条件,載荷の初期条件,単純化による誤差などを十分考慮する必要があることを述べている。次に多次元圧密沈下解析に関して,従来よぐ用いられているスヶンプトンやデービスらの簡易計算法の概略とその問題点を示し,更に多次元圧密の厳密解及びその利用の現状を述べている。二次圧密については層厚の異なる供試体の長期間にわたる実測例を示し,標準試験により得られる二次圧密に関するデータとの関連について述べている。最後に定率漸増載荷圧密試験と三軸圧密 不飽和状態で締固めた3種類の粘性土について,段階的な数種の圧力を加えて圧密させた後,吸水させ,更に大きな荷重のもとで圧密を行ったときの一次元的な体積変化について,分子問に働く電気的なカを考慮した修正有効応力の概念に照らして考察し,水浸中の粘性土の一次元的体積変化は二つの要因に支配されることを明らかにした。一つは粒子間のせん断力で,ある圧力における浸水後の間隙比は,浸水前の圧密応力にかかわらず一義的に決まる。もう一つは電気化学的な反発力か,モンモリロナイト等の膨張性結晶格子型の粘土に顕著に表われる性質である。浸水前の圧密応力の履歴が浸水後の体積変化に現われる。この二つの要因はすべての粘土にあるが,一般にはどちらか一方が大きく現われる。行った実験はこの修正有効応力の概念で解釈できた。(三笠)試験の現状と将来の見通しについても触れている。(網干)㎝円圧縮/圧密試験/間隙圧/土中水/粘土/粘土鉱物/不飽和土/有効応力圧密/圧密試験/時間効果/試験方法/沈下/二次圧密/粘性土謡0398D5圧密における理論と実際中瀬明男・小林正樹土と基礎(1973.11)Vo1.21,No.11,PP.17∼21,図・10,表・1,参文・20 有機火山灰の圧縮性を阿蘇の黒ぼく(自然含水比230∼260%,粒子比重2・38,炭素含量 粘土地盤の圧密沈下量を推定する場合,理論値と実測値が異なる場合が多いと言われている。その要因としては,実際の地盤において,伽と筋のいずれもが全厨にわたって一定であるような均一な地盤は存在しないと思われること,又,圧密試験からの諸定数の値をどのように決定するかによっても異なることなどが考えられる。ところで圧密試験の問題点は,すでに多数報告されている。しかしここでは問題点の一つとして層厚の影響についてのみ取り上げ,標準圧密試験の結果を層厚の大きな実際の地盤にそのまま適用することには問題があるとしている。又,多次元圧密に関しては理論がかなり整備されてきているが,それらに適用すべき定数に関する研究が遅れていると述べている。従って,粘土地盤の圧密現象を精度よく予測するためには,解明すぺき問題は多く定量的に把握し難い。試料採取と圧密試験精度の問題,及び実際の現象の観測を長時間継続しなければならないという困難さは当分の間消えないであろうている。(三笠)としている。(八木)圧密/火山灰質粘性土/含水量/土の構造/二次圧密/粘弾性/有機質土圧密/サンプリング/室内実験/沈下/二次圧密/粘土mD5有機質火山灰土の圧縮性鈴木敦己土質工学会論文報告集(1973.6),Vo1,13,No.2,pp,99∼107,図・9,表・工,参文・1715∼17%)を用いて,標準圧密試験法に準ずる一次元圧縮試験によって調べた。供試体は自然含水比付近の乱さない土,幾つかの含水比まで乾燥させて再びある含水比に水を加えて練り返しあるいは突固めたものを用い,乱さない土の圧縮性,乾燥による圧縮性の変化,圧密過程について考察した。その結果乱さない土では圧密降伏荷重は大きい,突固め試料では最適含水比(190%)より乾燥側では圧縮性は低く・又・飽和度も小さいために一次圧密の進行も速い・注水練返しの試料では荷重増加に伴って圧縮性は低下する。又,圧密過程にスプリングとダッシュポットを持つモデルをあてはめて圧縮性について考察し,このなかで正規圧密あるいはそれに近い状態で,時間を対数にとった二次圧密の直線部分の勾配は圧密荷重の対数と直線関係を有し,このときEyringの空孔理論における変形機構の数は圧密圧力に比例することを確認しL0400曝」 「「0401E21E6Consolidation of Soils by Vertical Dmin Wells with Finite Permeability(有限な透水性を持つバーチカルドレーンによる圧密)吉国 洋・中ノ堂裕文土質工学会論文報告集(1974・6)VQ1.14,No.2,pp.35∼46,図・8,参文・3 サンドドレーンでドレ}ン砂層の透水時のヘッ,ドロスを考慮した理論は,網干,吉国(1967)によって以前に電気的相似モデルの考えによらて近似的に解かれているが,基礎方程式はバロンのものを修正した式に基づいている。本論文ではピオの理論から出発し吉国が軸対称問題に適用する形で改めた基礎方程式に対する厳密解を与えた。ただしドレーン自体の剛性はないものとしている。その結果1=桜H2!島4♂(転島=粘土とドレーンの透水係数,π需ドレーン長,砺=ドレーン径)が圧密過程を支配する因子であることが分かった。すなわち’が大きいほど,全体の平均圧密度やドレーン底部での平均圧密度が遅れ,粘土層深部での圧密が一般にバロンの理論よりも遅れるという現場で指摘される経験は,ドレーンの抵抗によるのであることが説明された。又亙;4・1砺=5(ぬ寓サンドドレーンの有効円の直径)についてドレーン内,粘土層内の間隙圧がZによってどう変わるかの図を与えている。(山口)0403D5/E2Consolidation of a Clay Cylinder with External Radial Drainage(放射流れによる円筒状粘土の圧密)吉国洋・中ノ堂裕文土質工学会論文報告集(1975.3)Vo1.15,No,1,pp.17∼27,図・7,表・2,参文・4 三軸圧密試験から粘土の圧密諸係数を求める際,一般に,Da Silveira解が適用されている。しかし,・この解は変形条件を考慮しないTerzaghi理論からの解である一方,試験結果からは&圧密と等方圧密とで圧密速度が異なるこξが知られている。そこで,筆者らはl FDaSilveiraの解をどのような変形条件にも適用可とすることを疑問とし,それぞれの目的に適切な変形条件下における三軸圧密試験での理論解析解を求めている。1)平均鉛直荷重一定条件下でのK・圧密,2)半径方向荷重一定条件下での瓦圧密,3)荷重一定の条件下での等方圧密,4)半径方向荷重一定,鉛直ひずみ零の条件下の圧密という4種の条件下についての解を無次元表示している。この結果,三軸圧密試験における圧密速度が変形条件と粘土のポアソン比に依存すること,1)の条件下でDa Silveira解が成立すること,Marde1−Cryer効果が三軸圧密時に生じること等を結論している。(山ロ)9円圧密/間隙圧/三軸圧縮試験/粘土/有効応力圧密/間隙圧/透水性/粘土/バーチカルドレーン欝0402D5/E20404D51E21F5土の膨張による地盤強度の低下について田中達雄・和田克哉・小松信夫・藤下利男土と基礎(1974.7)VoL22,No.7,pp.37∼44,図・16,表・4,参文・2Secon−ary Compressio皿of Organic Soils(有機質土の二次圧密)山内豊聡・安原→哉土質工学会論文報告集(1975,3)Vo1.15,No,1,pp.69∼79,図・10,表・2,参文・9 この報告は,砂杭工法による地盤改良の際の載荷盛土による沖積粘土の沈下と,除荷による膨張の関係及び圧密による強度増加と膨張による強度低下の関係を調査したものである。室内試験では,繰返し圧密試験と圧密膨張非排水せん断試験を行った。又,現場では沈下量,膨張量の計測及びコーン貫入試験を行い,沈下量,膨張量,強度等の実測値と推定値を比較検討した。得られた結果を要約すれば以下の通りである。U狂密試験の結果では,リバウンド量が圧密量より小さく,リバウンド速度は沈下速度より速い。(2)計測沈下量は,実測沈下量とよく一致しているが,沈下速度については実測値の方が大きい。③リバウンド量とその速度については,計算値と実測値はよく一致している。(4)野外で求めるコーン指数及び室内での一軸圧縮試験によれば,載荷盛土の除去により,強度低下がみられ,膨張量と強度の低下はほぼ比例的な関係にある。㈲ある深さの土のせん断強さは,その点の除荷前に受けている垂直応力と除荷 理論的取扱いが非常に困難とされている有機質土の二次圧密特性についての基礎的研究を圧密試験機と三軸圧密装置を用いて行っている。先ず,試験結果を基に二次圧密が考慮された圧密係数の表示法及び二次圧密を含む最終沈下量の算定法が提案される。次に試験結果より,三軸κ・圧密試験中の二次圧密速度が標準圧密試験のそれより約2倍大きくなることから,標準圧密試験での周面摩擦が二次圧密の進行を阻害していること,及びこの二次圧密速度が応力比に線形であることを明らかにした。最後に,筆者らは,側方ひずみを許す三軸圧密試験においては,せん断クリープ速度並びに体積クリープ速度が側方ひずみを許さないκ・圧密試験のものより大きい値を示すことを見出している。(山ロ)田麟後の垂直応力の比(σ1σ・)が小さいと,せん断強さの低下割合は大きくなる。(市原)圧密/一軸圧縮試験/貫入試験/事例/せん断強さ/軟弱地盤/膨張L圧密/圧密試験/三軸圧縮試験/沈下/二次圧密/有機質土」一〇一 「「0405D5/E20407皿医ree−dime凪sional Consoli−ation of a Saturated Clay皿Mer Model Footing(模型基礎にょる飽和粘土の三次元圧密)One Dimensional Volume Change Characteristics of San4u皿der Very LowCon6ning Stresses(きわめて低い拘束圧における砂の1次元体積変化性状)N。B,Shanker,M:.V。Ra{ma皿7A。S.Rao吉見吉昭・桑原文夫・時松孝次土質工学会論文報告集(1975.9)Vo1.15,No.3,pp.51∼60,図・14,表・1,参文・4土質工学会論文報告築(1975.3)Vo1.15,No. ,pp.88−92,図・3,表・3,参文・8 一次元圧密理論で予測される沈下量とその進行速度は実際に観測されるものとほとんど一致しないという事実から,三次元理論より予測する試みでその精度の向上が計られてきている。これら圧密理論の適用性を模型実験的に検証することが本研究の目的となっている。76cm及ぴ100cm立方正方体の飽和粘土の表面上に,それぞれ円形及び長方形の剛性板を置き,この上から0.5kgf/cm2の荷重強度で載荷した。この時,載荷部以外の定点で沈下を測定する。圧密沈下量及びその進行速度について,この測定結果と幾つかの圧密理論から予測される値とを比較した。ただし,この比較のために用いられる粘土の諸定数は前もって標準圧密,三軸圧密などの予備試験よゆ定められたものである。この結果,沈下量については両者にあまり差異がないものの,沈下速度は一次元理論より予測されるものが測定値よりかなり遅れること,この速度予測についてはBiot理論が比較的良い近似を与えることなどを明らかにしている。一〇悼D5/E2!E7液状化状態を含むゆるい砂(有鰹0.エ5㎜,均等係数L4∼2・0の豊瀞と縮砂)を極く低い拘束圧に保ち1次元圧縮,膨張実験を行った。28cm径の砂中に鉛直上昇流を与え低い拘束圧の下で応力制御を行っている。又,液状化させるためには上向き透水力と衝撃による2法を用いた。実験の結果,(1)完全液状化後の砂の圧縮応力ひずみ関係は液状化せしめる方法にはよらない,(2)液状化後の間隙比と有効圧(対数)の関係は0.002∼o。2kgf/cm2の範囲で直線性がみられ圧縮指数は0.005∼0.021である,(3)極く低い拘束圧でも液状化の経験のない砂は,経験した砂よりも圧縮性が,はるかに小さい,(4)ゆるい新潟砂で膨張指数は,液状化後の値の工/5程度である,(5)ゆるい砂層(厚さ5∼20m)が液状化すると自重圧密のため1∼3%の圧縮ひずみが生ずる,(6)液状化層の上に透水性の大きい土層があるとき,液状化による水の上昇があっても表層土の強度は変わらない,ことが判明した。(山ロ)(山口)伊田圧縮/圧密試験/液状化/応カーひずみ曲線/間隙圧/間隙比/地震/室内実験/浸透/砂/沈下/膨張圧密/室内実験/沈下/粘土/模型実験謙0406D3/D5粒状土の圧縮変形に及ぽす初期密度の影響落合英俊土質工学会論文報告集(1975.6)VoL15,Nα2,pp.89∼95,図・12,表・2,参文・12 側方拘束状態で破砕することなく粒状土を圧縮させるときの挙動を応力による間隙率の変化をみる立場で実験的に調べたものである。その結果,初期密度を取り入れた形で粒状土の圧縮量を求める実験式を提案した。先ず先行圧縮応力が圧縮特性に与える影響は砂より粘性土で著しいことを確かめ,粒状土の圧縮変形においては,ただ1回の圧縮では安定した構造は得られず,初期密度が重要なものであるζとを示した。これらの性質に基づいて実験的検討を行った結果,(1)ある圧縮応力での圧縮ひずみと初期間隙率の間に,ほぽ直線関係が成り立ち,これら直線は同一点に集まること,(2)応力の小さい範囲を除けばε=(物一勾o♂一“(εはひずみ,L0408宙D5/E2Theory of One−1》imensional Consolidation of Clays with Consideration of their瑚Rheological Properties(一次元圧密における粘土のレオロジー挙動)関口秀雄・鳥井原 誠土質工学会論文報告集(197a3)VoL16,Nαユ,pp,29∼44,図・11,表・2,参文・24 飽和粘土に対する一次元圧密理論をレオロジー特性式に基づいて構成した。まず村山,関口,上田らによって提案されたレオロジー特性式によるκ・状態の時間,応力と変形の関係式及び間隙水圧に関する連続の方程式を連立させ,これらを無次元化したのち,数値計算のための差分式に変換した。次にこれらの式に含まれる五つのパラメータ、一と圧縮指数の決定法を述べ,次に理論圧密度一時間係数関係に基づいて,実験時間一沈下量の両対数プロットからC,を決定する方法を述べ,慣行の方法で求めた値と比較した。提案した圧密理論と窃の決定法の妥σは圧縮応力,物は初期間隙率,η。は最小間隙率と均等係数による定数,αは圧縮法の程度を表わす数)で表現できる,(3)上記のαは特殊土あるいは破砕しやすい土を除けば,最大,最小間隙率と均等係数で決まることなどを述べている。(山口)当性を確あるために荷重増加率0.1,0。5,1.0のもとで三軸試験機を用いた小型供試体にょる片面排水の一次元圧密試験を行い,時間一沈下関係は数値計算結果とよい対応を示したが,不透水面の間隙水圧の計算値は実測値よりも大きい値を示した。(三笠)圧縮/応力/砂/特殊土/ひずみ/密度/粒状体圧密/間隙圧/時間効果/二次圧密/粘土/レオロジー」 「「E2040904111)5/E2ConsolMation of Embankment Foロndation(盛土基礎の圧密)庄子幹雄・松本 喬土質工学会論文報告集(1976.3)Vo1,16,No,1,pp.60∼74,図・18,表・2,参文・26等時曲線による一次元圧密解析(およぴ電算による解法の紹介)波田耕吉郎土と基礎(1976.4)Vo1.24,No.4,pp.43∼48,図・5,表・1,参文・3 三次元圧密問題をBiotの圧密理論を用いて解かれる例はあるが,単純な場合に限られている・ここでは東名高速道路愛甲地区の軟弱地盤上の盛土による沈下を,地盤を異方性の層状とし,Sandhu and Wilsonの考え方に従って変分原理による有限要素法を用いて解析した。解析は地盤を弾性体とした平面変形問題とし,弾性係数は一軸試験のE,・と圧密試験の篇から推定した。透水係数は,圧密試験から求まる値,それを10倍して水平方向の透水係数にした場合,間隙水圧の実測値を計算値と一致するように試行で求めた場合,の3通りに与えた。計算の結果は間隙水圧の経時変化から求あた透水係数を用いた場合に沈下の過程が実測値とよく一致した。圧密試験から得られる透水係数を用いると実際の沈下より遅れた計算結果を与えた。又ポアソン比は1/3が良く,弾性係数は物から求めた方が良い結果を与えた。更に間隙水圧の分布からみて,一次元圧密として扱えるのは盛土天端幅の1/5∼2/5程度の範囲である 本報告は,実務に携わる技術者に圧密過程中における残留圧密量の推定法について理解が足りないとして,圧密解析上必要な圧密度と等時曲線の概念を説明すると共に,電算機を用いた圧密解析の方法を紹介したものである。まず解析に当たって基本的問題点となる現場における初期条件,境界条件,及び圧密諸特性値の設定について述べ,圧密解析に必要な残留沈下量,圧密度などの諸式を挙げてこれを説明している。次いで,圧密試験から得られる圧密降伏応力に基づく圧密度の求め方を述べている。しかし,実際の場合には圧密の途中において杭打ちなどが行われ間隙水圧が再上昇することがあるため,問隙水圧計の指示値を併用して圧密度を解析する必要があるとしている。更に,間隙水圧計は圧密層の基底部が不透水性である場合,・両面排水に等価な圧密層厚を考えるうえでも,圧密層の中心に対称的に2個以上,又,最大排水踵離の1/2くらいの位置に設置することを勧めている。以上の考察を基にして圧密解析に電算などの結果を得ている。(三笠)機を利用する方法を紹介している。(土岐)㎝田圧密/間隙圧/弾性/透水性/道路/軟弱地盤/平面ひずみ/有限要素法圧密/圧密試験/間隙圧/沈下/電算機の応用欝0410D5/E20412D5飽和粘土の圧密挙動に関する線形粘弾性的考察とその応用安原一哉土と基礎(1976.4)Vo1.24,No.4,pp.35∼41,図・15,表・1,参文・14Regression Analysis of Soil Compressibility(土の圧縮性についての回帰分析) 本報告は飽和粘土を線形粘弾性体と仮定し,粘弾性学におけるポルツマンの重畳定理を利用して得られた単軸的応力・ひずみ・時間に関する基礎式を一軸的側方拘束条件下の圧密及び繰返し圧密試験,三軸的異方圧密試験などの結果に適用して検討したものである。まず,得られた基礎式は一軸的側方拘束圧密試験結果を良く説明し得るが,せん断応力の影響が顕著になる異方的応力・変形状態では非線形挙動を示すようになり,基礎式は例えば,ミッチェルらによって提案されているクリープ関数のような形に修正されなければならないことを明らかにしている。次いで,得られた基礎式を基にして一次元圧密中の二次圧密を含めた沈下計算法を提案し,実際の粘土地盤の沈下挙動を解析することによってその有用性を確かめている。そして,より多くの実測データを得ることによって,エンジニアが使えるような簡便な計算法を提案していくことや,三軸的変形条件下の粘土の非弾性効果を評価する方法の提案が今後の課題であ 土の分類特性や土質指数から,土の圧縮特性を統計的に推定する目的で,乱さない粘土について700以上の圧密試験結果を解析し評価を加えている。データの約4分の3はギリシャ近郊,残りは米国各地から得たもので,沖積,海成,風積及び残積土を含んでいる。土の物理的及ぴ力学的性質の統計パラメrター,相関,ヒストグラムが示され,広範な土を扱っていることが分かる。回帰分析を用い,圧縮指数C、及び圧縮比C。(=σ。ノ(1+θ。))を,初期間隙比9。,自然含水比飾,液性限界既から求めた。そして,今までに報告された他の経験式と比較検討した結果,大きな差異が認められた。結論として,圧縮指数及び圧縮比は共に,初期間隙比だけを含む簡単な線形回帰モデルによって合理的に近似できることが分かった。この場由麟A.S.Azzouz,RJ。Krizek,R。B。Corotis土質工学会論文報告集(1976.6)Vo1.16,No.2,pp.19∼29,図・4,表・3,参文・16合の変動係数は銑及びCrについて,それぞれ0.85,0.74であった。そして,他の変数6。や耽を加えても,得られた回帰モデルの精度の向上は大幅に得られない。(山内)ろうと述べている。(土岐)圧密/圧密試験/繰返し荷重/クリープ/沈下/二次圧密/粘弾性/粘土/レオロジーL圧縮/圧密/圧密試験/間隙比/含水量/統計的解析一〇●o」 「「0413D5!D6/E20415一〇“D5/D6Deformation Characteristics of Eighly Compressible Sand“Shirasu”(高圧縮性のPlane St「ain Conso1Mation of a Clay Layer with Finite Thickness(有限深さ粘土層の平面ひずみ圧密)山口柏樹・村上幸利砂“シラス”の変形特性)春山元寿土質工学会論文報告集(1976.9)VoL16,Nα3,pp・67∼79,図・13,表・1,参文・10土質工学会論文報告集(197”)VoL17,No.1,pp。39∼51,図・23,表・1,参文・5 Biotの三次元圧密理論を基礎として,有限厚さを持つ粘土層の多次元圧密,特に平面ひずみ圧密問題を取り扱ったものである。理論解析の結果,荷重条件やポアソン比の値によっては,三次元圧密の場合の沈下がTerzaghiの一次元圧密理論による沈下よりも遅れる場合があることを示し,この遅れはMande1−Cryer効果と大いに関係あるものとして,その原因について考察を加えている。次に,理論的考察の妥当性を裏づけるために・他研究者による既発表の実験結果,並びに,本研究で行われた2種類の粘土によるモデル実験の結果を示し,間隙水圧のピーク値の現れる時間は測定点を透水層表面との距離が短いほど早いということを実証し,この現象をよく説明し得るが故にBiotの理論の方がRenduUcの理論よりもすぐれているとしている。又,Biotの理論式による間隙水圧に,非排水三軸圧縮試験から得られたダィレイタンシーによる間隙水圧を加算すると,実験値とよく一致することから,粘土のダイレイタンシー特性を考慮すれば,Biotの理論によって間隙水圧の推定が可能だとしている。(北郷) 火山性堆積物であるしらすの強度特牲については,従来かなり解明されてきたが,変形特性については不明の点が多い。しらす地盤の液状化や沈下に関しては強度よりもむしろ変形が重要な影響を及ぼすと考えられる。そこで本報では排水三軸圧縮試験を行って,しらすの収縮過程における変形挙動を解明した。その結果,しらすは普通の砂に比べて圧縮性が著しく高いことが明らかにされた。又,体積変化と応力比,せん断ひずみと応力比,及び体積変化とせん断ひずみの関係を与える式を示した。更に,繰返し載荷試験によって,しらすの変形挙動に及ぽす応力パスの影響を明らかにした。ここで,排水せん断における体積最小点は変形挙動に重要な意味を持つことが考えられた。9由応力経路/火山成粗粒土/砂質土/三軸圧縮試験/しらす/特殊土/排水せん断/変形圧密/間隙圧/ダイレイタンシー/沈下/粘性土/模型実験講0414D5二次圧密を考慮した軟弱地盤の圧密沈下計算法安原一哉・山内豊聡土と基礎(1977.3)Vo1,25,No.3,pp.9∼12,図・9,表・1,参文・60416D5円A Computational Methoa for Consolidation−Coe伍cient(計算にょる圧密係数の決定暇法)B.Sivara皿,Prabhata,K。Swamee土質工学会論文報告集(1977.6)Vo1.17,No.2,pp,48∼52,図・1,表・1,参文・4 顕著な二次圧密を示す土から構成される地盤の二次圧密による沈下を計算する簡便法を提案している。その基本式は一次圧密中の二次圧密及び有効応カー定後の二次圧密を合計して求める形になっており,結果的にべ一ラム(Bjemm)の,遅延圧縮(delayed compression)と等価になっている。提案法による計算結果と現地の実測沈下デー家と照合して,両者に良好な一致がみられることを確かめた。圧密/沈下/軟弱地盤/二次圧密L 圧密試験結果から図解法やグラフ法を用いずに圧密係数を求める方法を提案したものである。テルツァーギの圧密解に対して,圧密度58%を境として圧密度Uと時間係数丁の間の二つの近似式が用いられているが,カーブフィッテイングによりこの両者を一つの近似式で表わした。この新しい近似式の理論解に対する誤差は3%以下であった。圧密試験による時間と圧密量の測定結果から比較的初期の2点の測定値を選ぴ,圧密度53%以下に対して適用される近似式を用いて初期補正量を計算し・次に比較的後期の1点の測定値を新しい近似式に適用し,この両者から一次圧密量及び圧密係数の値を求ある。圧密試験結果の1例について本方法で計算した圧密係数値は,スコットのグラフ法による値の75∼80%であった。(訳=中瀬明男)圧縮/圧密/圧密試験/粘土」 「「04171)5/E2泥炭質地盤に生じる二次圧密速度の推定と問題点稲田倍穂・赤石 勝・山田道男・深見史郎土と基礎(1977.12)Vo1.25,No.12,pp.33∼38,図・10,表・3,参文・80419D5So皿e Analytical Results of a Plane Strain Consolidation Problem of a ClayLayer witk Finite Thickness(有限厚さ粘土層における平面圧密問題の補足的解析)山口柏樹・村上幸利土質工学会論文報告集(1978.3)Vo1.18,No.1,pp.98∼104,図・5,参文・2 泥炭質地盤の宅地造成工事で,事前の土質調査・土質試験が十分に行われ盛土施工後比較的長期間にわたって沈下量が測定された4ケースの現場観測結果を基にして,標準圧密試験結果の一次元圧密解析への適用性を検討すると共に,二次圧密速度に対して推定法と適用例及び問題点について二,三考察を行うたげ検討の結果,次のことが明らかになった。(1)標準圧密試験結果による計算沈下量S〆と実測値に基づいた双曲線法によって推定した実測最終沈下量3!の関係は,3ノ=(LO∼1,2)Sノ〆であった。(2)実測沈下量一時間曲線より計算に用いる圧密係数を逆算すると,無処理地盤では標準圧密試験による圧密係数o,の2∼6倍,サンドドレーン打設地盤では,圧密係数砺がo・の工/2∼1/6であった。(3)実測二次圧密速度及び標準圧密試験結果の各載荷段階における二次圧密速度と初期含水比の関係は,一メスリによる両者の関係とよく一致した。(4)標準圧密試験結果を用いて,二次圧密を考慮した一次元圧密解析法により二次圧密速度を求めた結果極めて実測値に近い値が得られた。 著著らはすでに,ビオ理論に基づき,有限厚さ粘土層の平面圧密問題に対する一般解を誘導して,非透水性で滑面を有する基盤上に粘土層がある場合について,その圧密解を示した。しかし,実際問題としては,基盤が透水性の場合もあるだろう。又,基盤と粘土層の境界面が完全に滑らかであることはありえない。それゆえ,上記の条件に対する解析解だけで実用に供するに不十分と思われる。そこで,本研究ノートでは,補足的に他の典型的な3ケースを考え,これについての解析解を誘導した。又,その時間山沈下関係を図表化し,それぞれのケース間の圧密特性の関係を明らかにした。更に,荷重が粘土層表面全体に作用する極限状態について,基盤と粘土層の境界面の条件が圧密特性にいかなる影響を及ぽすかを調べた。9圧密/圧密試験/クリープ/高有機質土/設計/沖積層/沈下/軟弱地盤/二次圧密/野外試験m圧密/間隙圧/沈下/粘土謙0418D5E廷ect of I,oading I)uration on Resuユts of O皿e−1)imensional Consoliaatio1L Tests(一軸圧密試験における圧密特性に及ほす載荷時間の影響)村上幸利土質工学会論文報告集(197乳12)Vo1.17,No.4,pp,59ル69,図一・9,表・3,参文・9 標準圧密試験のような,比較的大きい荷重増分比での一次元圧密試験の結果をみると,供試体の圧密特性が増分荷重の載荷時間にかなりの彫響を受けることが分かる。本論文は,まず,この主な原因になっていると思われる粘土粒子を取り巻く吸着水の存在に着目し,この力学的影響を考慮に入れ,圧密理論を展開する。この理論を基にした数値計算結果より,載荷時間が圧密特性に及ぽす影響,すなわち具体的には,前荷重段階での載荷時間の増加と共に次荷重段階での圧密の進行が遅れることを示す。この結果は,何人かの研究者がすでに実験的に指摘していることに適合するものである。それゆえ,粘土地盤の原位置における圧密係数などを正確に評価するには,通常の圧密試験結果に,その地盤の履歴性を加味しなければならないとする考え方に理論的根拠を与える。最後に,沈下の進行と過剰水圧消散の関連性について,本理論0420D51K6宙ドレーン材料の透水係数が圧密排水速度におよぽす影響について河原井敏男土と基礎(1978.7)Vo1.26,No,7,pp.23∼28,図・8,参文・5賎 圧密促進のために敷設されたドレーンの有効度は,ドレーン材料の透水係数を考慮に入れて,圧密理論を適用することに より,検討することができるら ここでは,小規模な試験盛土によって確認された,排水機構に関する境界条件に基づいて計算を行った例を数例と,その実験の内容の要約どを示す。の適用性を論じる。圧密/圧密試験/間隙圧/時間効果/二次圧密/粘性土L圧密/透水性/排水/バーチカルドレーン/フィルター一〇」q 「「0421D5/E20423  εD5!D6   ①Mechanical Moael for the Stress−Strain Behaviour of Normally Consoli−ateaCohesive Soil(正規圧密粘性土の応カーひずみ挙動に関する力学モデル)大棋正紀土質工学会論文報告集(1979.9),Vo1.19,No.3,pp.29∼44,図・13,表・1,参文・27Observational Procedure of Settlement Preaiction(沈下予測の観測的方法)浅岡顕土質工学会論文報告集(1978.12)VoL18,No.4,pp.87∼101,図・12,参文・7 一次元圧密沈下の予測で方程式の解析解を直接利用するのは,①圧密係数の,②初期条件,③排水条件(境界条件),更に④終局沈下量の4つの不確実性が高いという理由から実際の現場ではそれほど有効でない場合も多いと考えられる。著者はまず一次元圧密方程式から,その解のべき級数表示を用いて,沈下量が無限階線形常微分方程式に従うことを示す。この方程式の係数は先の4条件と対応がつくがそれは大事でない。著者は次にこの方程式の求解をせずに,その差分表示式を用いて過去の沈下量あ観測値の時系列から将来の任意時刻の沈下を予測するという観測的方法を提案する。この方法の利点はその精度にある。著者は図解法と,若干の数値積分の必要な厳密法とを与えている。図解法の長所はその簡便性にあり,厳密法の長所は,予測値がその信頼性を表わす確率を伴って与えられる点にある。多くの実際のデータを用いて両者の有効性を示している。クリープや薄い排水砂層の存在が無視し得ない地盤や,サンドドレーンの問題に対しても同様の考え方が有効なことを説明し,これらの問題に対する適用例も示した。 この論文は,正規圧密粘性土の圧密,せん断試験結果を基にして,応力増分方向の塑性ひずみ増分方向に及ぽす効果を考慮に入れた応カーひずみ関係に関する力学モデルを示したものである。理論式の誘導においては,弾塑性理論を基礎にしており,ひずみ増分を弾性成分と塑性成分に分けて解析を行っている。又,塑性ひずみ増分は,更に各応力点から♪一定方向の応力増分により生じる♪成分とη一定方向の応力増分により生じるη成分に分けている。得られた応カー塑性ひずみ増分関係は,二つの塑性ポテンシャル,降伏関数,硬化関数を用いたもので,non−associated恥w ru工eの形をとっている。このモデルは,塑性領域において,応力増分方向による塑性ひずみ増分方向が変化する特性を示し,種々の異なった勾配をもつ応力経路に沿う正規圧密粘性土の三軸試験結果をよく説明する。最後に,ここに示したモデルと関連して,Roscoe et a1,(1963,1968)及びCalladine(1971)のモデルと試験結果との比較検討を行っている。9宙圧密/図式解法/測定/沈下/電算機の応用/統計的解析/粘性土応力経路/応カーひずみ曲線/降伏/三軸圧縮試験/塑性/ダイレイタンシー/粘性土欝0422D5/H1膨潤性地盤に建設した精油所における問題点と処置について岡林郁夫・新井邦彦土と基礎(1979.1),Vo1.27,No.1,pp.47∼56,図・14,表・3,写真・7,参文・9 膨張性のある地盤として断水で知られているexpansive soi1から成る地盤に構造物を建設する場合構造物の基礎は,地盤の膨張圧力と体積変化量を考慮した設計を行わなければならない。筆者らは,エクアドルのエスメラルダス市の近郊で,expansive soi1から成る地盤に精油所を建設する業務にたずさわったが,この報文は,このとき行った野外実験と室内実験の結果について記したものである。野外実験は,建設地に小規模の基礎を,掘削深さ(1.Om∼2.Om)と基礎底面の接地圧(2.O tf/m2∼6.O tf/m2)を変えて設置し,強制的に地盤に注入して,地盤の含水量を変化させ,このときに生ずる地盤の体積変化量を観測したもので,室内実験で測定した土の膨張圧と体積変化が一致するかどうかを,野外実験を通じて確認したものである。又,これらの結果を基に,実際に行ったexpansive soil上の精油所の基礎の処置について,その1例を記したものである。D5mDevelopment of a New Consolidation Test Procedure Using Seepage Force(漫透力を用いた新しい圧密試験方法の開発)今井五郎土質工学会論文報告集(1979,9)Vol,19,No.3,pp.45∼60,図・14,参文・12麟0424 ポンプ竣深された粘性土から形成された埋立て地盤の圧密定数を予測するために,新しいタィプの圧密試験法を提案している。この試験法では,圧密容器内で沈降させた堆積物を供試体とし,それに浸透力を作用させて圧密させる方法を用いている。先ず最初に,浸透力がいかにして圧密応力に転化するかという原理が示されている。次に,圧密終了後の①供試体内の間隙水圧分布,②含水比分布,及ぴ③供試体内の透水速度,の3量を測定すると,すべての圧密定数,‘。,倫,た及ぴ圧縮曲線が決定され得ることが示されている。本研究において開発された試験装置を用いた圧密試験によると,圧縮曲線,圧密定数共に0.01kN/m2から50kN/mZの幅広い圧密応力に対して求められることが分かった。この応力範囲は,通常の埋立て地盤の自重圧密を解析するのに十分であり,提案している試験法が埋立て地盤の沈下予測に有効に利用し得ることが結論されている。荷重/含水量/基礎/地盤/特殊土/膨張/野外試験L圧密試験/試験装置/試験方法/浸透/粘性土」 「「0425D50427Excess Pore−Water Pressure and Preconsolidation Eπect1)evelopea in NormallyConsolidated Clays of Some Age(二次圧密を受けた正規圧密粘土中に発生する過剰水圧砂の低圧せん断試験法についてと先行圧密効果)土と基礎(1957.10)Vo1.5,No.5,pp.17∼18,図・3村上幸利土質工学会論文報告集(1979.12)Vo1.19,No.4,pp.17∼29,図・11,表・2,参文・11 一次元条件下で二次圧密を受けてきた正規圧密粘土に増分荷重を新しく作用させると,それに伴って発生する過剰間隙水圧は,もはやTerzaghi理論では説明のつかない特異な挙動を呈する。このうち,初期過剰水圧の発生特性について,Bjemlmの概念を基に数学的モデルをたて,その結果と圧密実験において得られた測定結果との比較を行う。この比較から明らかにされる実験事実といままでに発表されている幾つかの研究成果を基に,二次圧密を受けた正規圧密粘土の一次元圧密における先行圧密効果並びに間隙比と有効圧力の構成関係について考察する。ここで得られた疑似先行圧密圧力や構成関係は,Bjem4mにより仮定されたものに比ぺて,かなりその特性を異にしている。その原因は,両者が対象にしている土の状態の違いにより,粘土粒子を取り巻く吸着水の作用にあると思われる。D6高月豊一・南勲 粘性土の三軸圧縮試験においては,成形後の供試体を試験機に容易に固定できるが,砂のような粘着力のない試料は成型器をはずすと自重によって崩壊し所定の寸法をもった供試体を得ることが困難である。そこで従来の三軸試験に代わって油圧を加えないで,供試体内を低圧にすると負の間隙圧が発生するので,外力を加えなくても砂はせん断強さを持つことになる。この減圧による側圧発生を利用して,直径6cm,高さ15cmに締め固めた砂の供試体に,0・1・0.2,0.4kgf/cm2の側圧で圧縮試験を行い,低応力状態のモール円の包絡線が直線を示すことを示した。(三笠).q「由離由曝三軸圧縮試験/試験方法/砂/特殊せん断試験/排水せん断圧密/圧密試験/間隙圧/時間効果/二次圧密/飽和土o0426D60428直接勢断試験の計算式砂質土のせん断抵抗について谷本喜一・蔭山平八郎土と基礎(1957。8)VoL5,No.4,pp.10∼14,図・13,表・2,参文・3土ど基礎(1958.12)Vo1.6,No.6,pp.21∼24,図・4,表・3 種々な要因の砂の強度特性に与える影響について直接,せん断試験及ぴ一部試料については 砂地盤の直接勢断試験を実施する機会を持った時,その結果を整理するに当たり,目見当で三軸圧縮試験を行い,実験的に検討した。試料は2mm以下で,均等係数1.1∼3・8の6種類の砂である。供試体は直接せん断試験の場合φ10×2cm,三軸試験の場合φ6×15cmであ直線を引いて内部摩擦角φや粘着力0を決めるやり方では,心もとないという理由で,最小二乗法によって直線式を決定しようと試みた。その際,それぞれの垂直応力σによって得られた勢断強さτに“重み”をつけた計算式をつくっている。そして,その式の重みのとり方や比較と分散論に関して,表及び図で説明し,その計算例を挙げている。そして,この計算式の結果と前記の簡単法の結果との違いを調べてみて,簡単式でも十分間に合うのかどうか・あるいは計算式によらなければ信用できる値が得られないのかどうかについて検討している。上記の疑問に関しては,簡単法でも,すこし慣れさえすれぱ十分に正確な結果を与えるものと考えてよいという結論に達している。著者は,この問題よりも,せん断方式とか試料の不均一性にる。得られた主な結果を以下に示す。①含水比の変化に伴う内部摩擦角の変化は極く僅かで,湿潤試料の場合は,乾燥試料より2。程度小さい。②間隙比を小さく}従って相対密度を大きくすれば,内部摩譲角は大きくなる。③相対密度(1)・)が小さい場合,粒度の大なるもQほど内部摩擦角も大きい。P・が大きい場合粒度にあまり関係せず,一定の値をとる。④ゆるい状態の場合,内部摩擦角はほぽ安息角に等しい。⑤直接せん断強さは三軸圧縮強さより小さい値が得られた。(三笠)咋き牽D2μ)6一北野繁響よる結果のくい違いの方がはるかに大きい間題として残ると結論している。(西田)問隙比/含水量/砂質土/三軸圧縮試験/直接せん断試験/排水せん断/密度L鉛直荷重/砂質土/試料の乱れ/せん断強さ/直接せん断試験/内部摩擦角/粘着力」一〇刈
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)6.せん断 1(砂)
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 107〜119
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57962
  • 内容
  • 「「0425D50427Excess Pore−Water Pressure and Preconsolidation Eπect1)evelopea in NormallyConsolidated Clays of Some Age(二次圧密を受けた正規圧密粘土中に発生する過剰水圧砂の低圧せん断試験法についてと先行圧密効果)土と基礎(1957.10)Vo1.5,No.5,pp.17∼18,図・3村上幸利土質工学会論文報告集(1979.12)Vo1.19,No.4,pp.17∼29,図・11,表・2,参文・11 一次元条件下で二次圧密を受けてきた正規圧密粘土に増分荷重を新しく作用させると,それに伴って発生する過剰間隙水圧は,もはやTerzaghi理論では説明のつかない特異な挙動を呈する。このうち,初期過剰水圧の発生特性について,Bjemlmの概念を基に数学的モデルをたて,その結果と圧密実験において得られた測定結果との比較を行う。この比較から明らかにされる実験事実といままでに発表されている幾つかの研究成果を基に,二次圧密を受けた正規圧密粘土の一次元圧密における先行圧密効果並びに間隙比と有効圧力の構成関係について考察する。ここで得られた疑似先行圧密圧力や構成関係は,Bjem4mにより仮定されたものに比ぺて,かなりその特性を異にしている。その原因は,両者が対象にしている土の状態の違いにより,粘土粒子を取り巻く吸着水の作用にあると思われる。D6高月豊一・南勲 粘性土の三軸圧縮試験においては,成形後の供試体を試験機に容易に固定できるが,砂のような粘着力のない試料は成型器をはずすと自重によって崩壊し所定の寸法をもった供試体を得ることが困難である。そこで従来の三軸試験に代わって油圧を加えないで,供試体内を低圧にすると負の間隙圧が発生するので,外力を加えなくても砂はせん断強さを持つことになる。この減圧による側圧発生を利用して,直径6cm,高さ15cmに締め固めた砂の供試体に,0・1・0.2,0.4kgf/cm2の側圧で圧縮試験を行い,低応力状態のモール円の包絡線が直線を示すことを示した。(三笠).q「由離由曝三軸圧縮試験/試験方法/砂/特殊せん断試験/排水せん断圧密/圧密試験/間隙圧/時間効果/二次圧密/飽和土o0426D60428直接勢断試験の計算式砂質土のせん断抵抗について谷本喜一・蔭山平八郎土と基礎(1957。8)VoL5,No.4,pp.10∼14,図・13,表・2,参文・3土ど基礎(1958.12)Vo1.6,No.6,pp.21∼24,図・4,表・3 種々な要因の砂の強度特性に与える影響について直接,せん断試験及ぴ一部試料については 砂地盤の直接勢断試験を実施する機会を持った時,その結果を整理するに当たり,目見当で三軸圧縮試験を行い,実験的に検討した。試料は2mm以下で,均等係数1.1∼3・8の6種類の砂である。供試体は直接せん断試験の場合φ10×2cm,三軸試験の場合φ6×15cmであ直線を引いて内部摩擦角φや粘着力0を決めるやり方では,心もとないという理由で,最小二乗法によって直線式を決定しようと試みた。その際,それぞれの垂直応力σによって得られた勢断強さτに“重み”をつけた計算式をつくっている。そして,その式の重みのとり方や比較と分散論に関して,表及び図で説明し,その計算例を挙げている。そして,この計算式の結果と前記の簡単法の結果との違いを調べてみて,簡単式でも十分間に合うのかどうか・あるいは計算式によらなければ信用できる値が得られないのかどうかについて検討している。上記の疑問に関しては,簡単法でも,すこし慣れさえすれぱ十分に正確な結果を与えるものと考えてよいという結論に達している。著者は,この問題よりも,せん断方式とか試料の不均一性にる。得られた主な結果を以下に示す。①含水比の変化に伴う内部摩擦角の変化は極く僅かで,湿潤試料の場合は,乾燥試料より2。程度小さい。②間隙比を小さく}従って相対密度を大きくすれば,内部摩譲角は大きくなる。③相対密度(1)・)が小さい場合,粒度の大なるもQほど内部摩擦角も大きい。P・が大きい場合粒度にあまり関係せず,一定の値をとる。④ゆるい状態の場合,内部摩擦角はほぽ安息角に等しい。⑤直接せん断強さは三軸圧縮強さより小さい値が得られた。(三笠)咋き牽D2μ)6一北野繁響よる結果のくい違いの方がはるかに大きい間題として残ると結論している。(西田)問隙比/含水量/砂質土/三軸圧縮試験/直接せん断試験/排水せん断/密度L鉛直荷重/砂質土/試料の乱れ/せん断強さ/直接せん断試験/内部摩擦角/粘着力」一〇刈 「「0429D60431D6各種セン断試験の比較(第2報)(特に砂の試料径,および厚さの影響について)真井耕象・北郷 繁・四方哲雄土と基礎(1962,4)Vo1.10,No.2,pp.14∼19,図・9,表・6,写真・1,参文・1砂質土の変形特性について村山朔郎・八木則男土と基礎(1965.2)Vo1.13,NQ,2,pp.65∼71,図・14,表・2,参文・3 砂のせん断強さについて,直接せん断試験の場合,供試体の寸法,特に試料径と厚さの影響について実験考究したものである。試料は海砂,川砂を混合し,粒径1・20∼O・05mm均等係数2.5に配合調整した乾燥砂で比重は2,73である。試験は直接一面せん断試験機を用い,試料径Dと厚さπについて1)=40∼100mm,.Pノ∬=2∼8の範囲で密な場合(ρ4=1,8∼1、9g/cm3) 昭和39年度「砂質土に関する土質力学上の諸問題」シンポジウムの報文とそれに対する討論である。報文は,砂の応カー変形関係を調べるために種々の応力条件のもとで行った三軸圧縮試験結果を報告している。試料は豊浦標準砂を用い,これを直径3,6cmのモールドで突き固め て間隙比0.6前後の供試体を作成している。試験は平均主応力}定,等方圧縮,側圧一定,主応力差一定及び側圧一定で繰返しの応力条件で排水試験を行い,その応カーひずみ関係などとゆるい場合(ρF1.5∼1,6g!cm3)を検討した。その結果,砂の直接せん断試験によって得られる内部摩擦角φと,試料径P及び厚さπとの相互関係は密度により異なり,密度の大きい密な砂ではφはD及び亙にあまり影響されないが,ゆるい砂では強く影響される。そしてP及び∬が小さくなるほど大きなφを与える。又ゆるい場合,ρrO.1g/cm3程度の密度の増減の影響は,P及び丑の影響に比べて認め得ないほど小さい。更に三軸圧縮試験との比較では,試料径が50mmの場合は直接せん断試験の方が大きな値を与え,P=85∼100mm,∂侭=2∼3が妥当な値を与えるようであるなどが明らかにされた。(東山)Hocoを示している。主要な結論は次のようである。(1)砂の応カーひずみ関係は(σ、一σ・)1伽で規定される。(2)%一定試験ではダイレイタンシーとせん断ぴずみに直線関係が認められる。(3)砂の体積変化はそれぞれ等方応力とせん断応力に比例する成分の和として与えられる。(4)密な砂の等方圧縮では,σ一イψ関係は両対数紙上で必ずしも直線とはならない。(5)繰返し効果を(σ、一σ3)ぞ・関係の接線勾配で判定すると,(σユーσ3)の大きいところでは初回と最終回の比が15であるのに対し小さいところでは4であり,(σ・一σ・)の大きいところほど繰返し効果が大である。(網干)ρヰ応力経路/応カーひずみ曲線/間隙比/繰返し荷重/三軸圧縮試験/堕/ダイレイタンシー/排氷せん断三軸圧縮試験/試験方法/砂/直接せん断試験/内部摩擦角/密度>0430D60432D6砂の直接セン断について一土質工学会セン断試験法委員会の一斉試験に関連して一井上広胤土と基礎(1964・9)VoL12,No・9,pp・3∼7・図・6,参文・9砂のセン断に関する一斉試験山田清臣土と基礎(1965.2)Vo1.13,No。2,PP、89∼94,図・4,表・1 土質工学会せん断試験法委員会で行った一斉試験に関連し,砂の直接せん断試験にっいて検討している。 直接せん断の一斉試験に用いられた試験機は国内製7,米国製1で,いずれもひずみ制御型である。せん断箱は米国製のものが50×50×10㎜の角型,他はすべて円筒型で, 昭和39年度「砂質土に関する土質力学上の賭問題」シンポジウムの報文とそれに対する討論である。昭和38年秋から39年春にかけて土質工学会せん断試験法委員会が実施した砂のせん断の一斉試験結果を報告している。一斉試験の目的は,三軸試験機と直接せん断試験機により得られる強度の相違の程度と,試験機関により得られる測定値のぱらつきを調べることにあり,東京周辺の学校,試験所など11機関が参加している。試料は均等係数が1,5で粒度のよくそろっている福島県小名浜砂を用いている。門斉試験の結果は,初期間隙比とせん断抵抗角,せん断強さ,膨張指数との関係についてまとめられ図に示されている。主要な結論は次のようである。(1)下部可動型の直接せん断試験は,他の試験機より大きなせん断抵抗が得られており,又,機関によるばらつきが大きい。(2)上部可動型直接せん断と三軸試験はほぽ同程度のせん断抵抗が得られ,機関によるばらつきは小さい。(3)直接せん断試験では,試験機の大型のものはφ100×52mm及びφ100x40mmであり,他はφ60×20mmである5又・国内製の一試験機と米国製のものが上部可動型であり,他は下部可動型である。 試験の結果,下部可動型の試験機は上部可動型の試験機よりも最大20。程度過大なせん断抵抗角を与えており,これは下部可動型のものが側面摩擦により試料の膨張を妨げるためと考えられる。供試体の径や厚さが異なることによる測定値の違いは顕著ではなかった。下部可動型による測定値の側面摩擦の影響を補正する方法として,残留強さと体積変化に対する抵抗の和として近似的に求める方法を示している。(網干)覇ハ奪購や実験技術の差が結果獣き礪響する解対し・三軸試験は比較的錠した結果が得られる。(網干)間隙比/三軸圧縮試験/試験装置/砂/せん断強さ/直接せん断試験/統計的解析/内部摩擦残留強さ/試験装置/試験方法/盈/せん断強さ/測定/ダイレイタンシー/直接せん断試験L角『’」 「「0433D6A Statistical Approach to the Mechanios of Gmnular Materials(粒状体の力学の統計的研究)最上武雄Soil and Foundation(1965.3)Vo1.5,No.2,pp.26∼36,図・6,参文・20435D3!D6On the Failure of the Granular Material(粒状体の破壊について)最上武雄・今井五郎SoilandFoundation(1967.8)Vo1.7,No.3,pp.1∼19,図・8,写真・5,表・2,参文・5 等大の鋼球を三通りの並べ方,すなわち密な状態(A),ゆるい状態(C),両者混在の状態 粒状体の力学についての著者の一連の研究の一つであり,粒状体の内部での間隙比の分布,状態確率,実験に基づく論証,粒状体内にせん断変形が生ずる時の主応力間の関係及び内部摩擦角について報告している。粒状体の状態は間隙比とその粒状体各部の間隙比の分布によって決まると考え,状態量エントロピーの変化は間隙比の変化と間隙比の偏差の変化とで示される。論証実験は等しいサイズの鋼球を二次元的に分布させ,間隙の量は光電管からの光の量で測定し,ゆるい状態と密な状態における平均間隙比と間隙比の偏差とを,壁の移動量に応じて観察している。この結果,間隙比は体積変化に関係し,’間隙比の偏差は鋼球の動き又はせん断変形の伝達に関係があることを示し,主応力間の関係から,内部摩擦角と間隙比とを関連させる定数πを提案した。これはせん断が生ずる時のせん断ひずみの増し高ろ 粒状体内の間隙比θ及びそのばらつきεとで示されるものである。(山内)(B)とし,平面二軸圧縮試験を行らた。せん断ひずみを∠ア=一孤伍+〃2擁(ム,12は箱の原長)で定義するとθ(間隙比)一7の関係はAではrと共に増え,Bでは変わらず,Cではrと共に減る。又,3(間隙比の標準偏差)一7の関係はAではアと共に3=0から増え,B,Cでは3=s,(>0)から少し増える。破壊前の5冨3⊃はAとB,Gでは異なり,初期の配列に依存している。一方,圧縮によりできるすべりの模様は,Aでは定った方向に明りように出るが,B,Cではランダムで,すべらないブロックができ,しかもすべり線の現われる段階はおそらく定常的でない。統計力学的考察を行い7冨0で3≡3,(≒0)の条件のもとに!(ε,7,θ)一3一ε,一2好召(1+θ)10g(1+θ)θを導いている。実測したε,ε》,θ,rの値を用い為一アをプロットするとたはほぼ一定の値となることが認められ,この式からsinφ電た1(1+θ)が得られることを示した。これはア冨0で3=0として求めた前の結論と全く同じである。(山口)ρ咋間隙比/鋼/すべり面/統計的解析/変形/摩擦蘭隙比/室内実験/ダイレイタンシー/統計的解析/内部摩擦角き04341)6D3!D6乾燥砂のセン断について高岡恭三・守谷正博土と基礎(1966、11)VoL,14,No、11,pP.5∼12,図・15,表・10,写真・1,参文・5乾燥砂の直接セン断試験の実用性について高岡恭三・守谷正博土と基礎(1968・5)Vo1.16,No、5,pP・11∼21,図・35,表・8,写真・4,参文・3 乾燥標準砂で三軸試験機あ検定を行った後,標準砂といわゆる城山砂について粒度曲線の勾鴎,粒形,ゴ去スリープの厚さ,供試体の大きさが内部摩擦角に与える影響を調べた。すなわち同じ間隙比で粒度曲線が変われば,内部摩擦角に禦ほどの差が出る。丸い均等な砂に比べ,角ばった砂は6∼7。大きい摩擦角を与える。ゴムスリーブめ基準として,角ばった粒子に対しては厚さ0.3∼0.5mm,太さは供試体の95ん97%,丸い粒子に対しては・0・1∼0・3m鴫90∼97%がよい。供試体の大きさについては,高さと直径との比が2・4としたとき・直径7cmと 本報文は,直接せん断試験機と,三軸圧縮試験機で得たデータを比較して直接せん断試験の実用性を立証しようとしたものである。実験は,側面摩擦を減じて体積膨張を拘束することなく,上箱を垂直方向に移動さすために,せん断箱の中央又は端をベアリングで支持する型の下部可動型試験機,更に一般的な上箱固定型試験機の以上3種類について行っている。なお・せん革一奪断力の負荷方式は,手動・電動の2方式,ひずみ速度も,1mm/minと0.5mmlminに変えで三軸試験機の構造,操作が試験結果に与える影響が大きいこと,そして側圧力と容積変化とめ関係,軸差応力,容積変化,ひずみ関係を調べたが,その後残されたものとして,①初期間隙比,内部摩擦角,粒度,粒形,②ゴムスリーブの厚さ,③供試体の大きさ,がそれぞれせん断強さに及ぽす影響を調べたものである。(八木)て行っている。その結果(1)下部可動型試験機としては,中央ベアリング支持方式が,データのぱらつきが少なく,三軸圧縮試験機で得たデータに近いので比較的信頼性が高い。(2)手動には,上箱の浮き上がりを妨げないようにするため軽量化することが重要である。(3)下部可動型試験機は,上箱の浮き上がりを妨げないようにするため軽量化するてとが重要である。(4)下部可動型の場合,土の強度は求めた値の80∼90%であるとされているが,この補正値は,初期間隙比により異なるべきではないかと提言している。(北郷)蘭隙比/三軸圧縮試験/砂/内部摩擦角/塑/粒径間隙比/試験装置/砂/爵的/直接せん断試験直径5cmとの場合について差はほとんど出なかった。この報告は著者らが以前に行った実験L0436」一〇〇 「「0437D3/D6一一〇D60439On the Chtical State Line Proposed by Roscoe et aL(Rosooeらによる限界状態線複合土および混合土のセン断特性に関する基礎的研究木賀一美・井上広胤土と基礎(1968.11)VoL16,Nq11,pp.13∼18,図・11,表・2,参文・2について)最上武雄Soils and Foundations(1968.12)Vol.8,No.4,pp.1∼9,図・5,表・1,参文・8 豊浦標準砂と関東ロームで互層をなす複合土とそれらの混合土についてそれぞれ層構成,初期間隙比,初期飽和度及び砂含有率をかえて三軸圧縮試験によりせん断特性を論じている。その結果より応カーひずみ曲線,体積変化率一ひずみ曲線共ロ己ム単独の曲線を下限として砂含有率の増加と共に上限の砂単独の曲線に近づき,層構成とは無関係である。更に変形係数も側圧及ぴ砂含有率に比例して増加し,複合土は混合土に比して大きいと述べている。又,複合土のせん断強さもローム及び砂単独のせん断の強さ範囲では層構成にはほとんど無関係で砂含有率と直線的な比例関係が成立するため,それぞれの単独試料のせん断強さを知ることによって簡単な計算式より近似的に求めることを示した。又,混合土に関しては,粘着力は複合土と同一様砂含有率に比例してほぼ直線的に減少するが,tanφが砂含有率の増加と共に下に凸型の曲線状に変化するため,複合土と比べてせん断強さは小さい。又,供試体の変形形状は間隙比や層構成によって異なることを図示している・(市原) 粒状体の破壊の機構について著者の理論をロスコーの限界状態線と比較したものである。すなわち,ロスコーらは種々な実験を調べた結果,限界間隙比曲線なるものを提案し,この曲線の名を限界状態曲線と呼んでいる。これは,変形時の土の状態が間隙比,せん断応力及び平均主応力で表わされるとし,間隙比,せん断応力及び平均主応力を三軸とする三次元空間を考える。土のある状態はこの空間内の1点で表わされる。土の状態が変化すると,対応する空間内点はある空間曲線に沿って動き,土が破壊に近づくと,その点は定まった空間曲線上の1点に近づく。この空間曲線のことを限界状態曲線といっている。著者が考えている破壊時の平均主応力と間隙比,せん断応力と間隙比との関係は,限界状態曲線の平均主応力面と間隙比,せん断応力と間隙比平面への投影と考えてよい。又,著者が提案している式中の定数は平均主応力,せん断応力,間隙比を種々変化させて計算してみると,ロスコーの限界状態線の性質と同様の性質を持っていることが判明した乙(山内)㊦咋応カーひずみ曲線/火山灰質粘性土/間隙比/三軸圧縮試験/砂/せん断強さ/内部摩擦角/粘着力応力経路/間隙比/三軸圧縮試験/内部摩擦角/平面ひずみき0438D6/F6/H40440牽D3/D9レキの内部摩擦角と常数左について最上武雄土と基礎(1968.11)Vol,16,No.11,pp.29∼37,図・11,表・9参文・21粗粒材料の一面セン断試験金原文也・加藤敏夫土と基礎(1969.2)Vol.17,No.2,pp.23∼28,図・11,参文・1 土圧や支持力を求める計算は摩擦法則に従って導かれているから,土の内部摩擦角φを知ることが計算の基本となる。砂地盤のφを求めることもなかなか容易ではないが,ロックフィルダムなどで問題となる大粒径の粒状体のφを現行の試験法で求めるには非常に困難が多い。著者は,この論文に先立ち,粒状体の間隙比8とそのばらつきSに着目し,,状態確率の概念を巧みに用いた粒状体の破壊と変形の理論を発表している。その理論の中でφとθとがある定数たによって結ぴつけられることを導き,たのもつ意味と大きさを砂に関する多数の三軸 最大粒径150mm,均等係数700前後の礫岩・泥岩ずりを用いた大規模な盛土(東名高速道路鮎沢工事区)の締固め基準及び設計数値の妥当性を検討するために,170×170×85cmの大型一面せん断試験装置を用いて行った現場試験とその結果を報告したものである。試験は,ひずみ制御方式で行って,ひずみ速度は2mm/sとしている。その結果,(1)締固め程度の大小により,小型の試験機と同様にダイレイタンシーの方向及び大きさが変化すること,(2)間隙比の変化により内部摩擦角は著しく変化し,密噸試料は緩いものに比し数倍の値を示すこ試験結果などとの対比により検討したが,本論文では,.電源開発で行われたロックフィルダムの材料に関する大型直接せん断試験結果を再解析し,大きい粒からなる粗粒体に対する上記理論の適合性を検討している。その結果,著者の理論が有効であることが示されると同時に,岩と,(3)締固めにより内部摩擦角は高くなり,締固めの効果は,泥岩の方が顕著であることが得られ,これらの関係を図表で表わしている。更に各種転圧機械の転圧回数から内部摩擦角が類推できるように,軽圧回数と間隙比の関係を示す図表も併記してある。(北郷)慰質や粒度配合とた値との定量的な関係が明らかにされ,大粒径材料のφを推定する簡便かつ有力な方法が提案されている。尚,巻末に付録として,φ.に関する主要な研究がまとめられている。(市原)間隙比/せん断強さ/直接せん断試験/内部摩擦角/粒形/礫/ロックフィルL間隙比/締固め/ダイレイタンシー/直接せん断試験/内部摩擦角/盛土」 「「0441D3!D6In且uence of Grain−to−Grai皿Priction on Shear Phenomena of Granular Material(粒子間摩擦が粒状体のせん断に及ほす影響)最上武雄・今井五郎Soils and FQundations(1969.9)VoL9,No.3,pp.1∼15,図・9,写真・3,参文・4 粗又は滑な等大鋼球を平面的に並べ二軸圧縮後の配列を写真観察し,粗さ密度が粒状体のせん断特性に及ぽす影響を調べた。密(A),中位(B),ゆるい(C)の他中間の5種とした。箱(」・×」2)が変位(一〃・,〃2)受けるとア=10g(Z7イ」・/11∠」・),1ε2!εd4・ノ」21∠」2/〃Elのひずみを生ずる。1ε,!ε・トァ,θ(間隙比)一アの関係は砂質土と同傾向である。膨張性のため滑(A)ではすべり幅せまく,粗(A)では帯状に広く,これらで幾個かに分かれた全般せん断が生ずる。粗滑による幅の大小は,粗く密なほど動き難いが一度動き出すと影響が遠く伝わることによる(影響域の大小)。−一方B,Cではすべり域が局部的で剛塑性論の仮定とは異なる様相を示す。最上の導入した熊(1+θ)sinφと7−7,(ただし7〕はすべり開始時のもの)のプロットにより粗で密なほど為が大きく,舟は表面粗度や凹凸に関係することが認められた。(山口)0443D6/E8Simple Shear Appara加s Using an Inclinometer(傾斜計を用いた単純セン断試験機)橋場友則Soils and Foundatioas(197L9)Vol.11,Nα3,pp.113∼119,図・10,参文・3 地盤のせん断剛性0やダンピング特性Z)は土のひずみによって異なることが知られている。著者は設計上の資料を得る目的で小名浜砂を用いて繰返し単純せん断を行ない,σ,Dをひずみの関数として表わしたEardinほかの提案式と比較した。単純せん断試験機は供試体径25cm,厚さ7.5cmでせん断ひずみは高感度の傾斜計を用いて測定する。砂は乾燥状態でθは0.74と0.79,直圧力は0.25,0.5kgf/cm2でせん断は静的繰返しである。実験結果とHardin式との比較によると,ダンピングに対してはよい対応を示し,又Pとせん断ひずみの関係はSee(1の発表した結果ともよく対応した。せん断剛性については実験値の方がかなり小さい値を示した。この点に関してはHardin式は細粒を含まないきれいな砂に対したものであり,細粒分を含むと粘性土的にひずみの増加に伴ってせん断剛性が低下する。試料砂には僅かな細粒分が含まれていることを考え,Har(1in式中の係数を砂と粘土に対する中間の値をとると実験結果はよく一致した。(三笠).o咋応カーひずみ曲線/減衰/試験装置/室内実験/砂/特殊せん断試験間隙比/鋼/室内実験/進行性破壊/すべり面/摩擦/粒形き0442D6Elfeet of Su㎡ace Rough皿ess on the Shear Characteristics of Granular Materials(粒状体の粗さがせん断特性に及ほす影響)春山元寿0444小田匡寛土質工学会論文報告集(1972・6)Vo1・12,No・2,pp・1酎18・図・16,表・1・写真・3,参参文・16文・9 鋼球(L56、mm)の表面粗さを滑∼粗に6種に変え,θ≒0.61∼0。63に揃え三軸排水せん断(サィズ5,0×13.1cm)を行い粗さがせん断特性に及ぽす影響を調べた結果1)ピークを過ぎてせん断層が発生し,層の厚さは粗いものほど大きい,2)軸差応力(又は容積変化)ひずみ曲 砂の応力ひずみ関係をせん断中の砂粒子の配列の変化という微視的立場から解明しようと試奪みたものである。二通りの締固め方法により初期構造を異にした直径5cm,高さ13。5cmとかみ合いから成るとして(σユーσ3)ノ=(σE一σ3)R+(σ・一σ諏(4び/ごε)ノ+σ3(ゴ〃/4εンを導いている。の供試体に通常の三軸圧縮試験法により何段階かの軸ひずみを加え,変形した供試体をそのまま固結して,顕微鏡切片を切り出し,粒子の状態を観察し,次の結論に達した。ユ)最大軸差応ヵに至るまで砂の構造は連続変化し,異方性を強くしていく。この異方性は接平面の配列性によって定量的に表現できる。2)最大軸差応力まで変形してもせん断面は現われない。3)変形に伴って粒子は回転する。これは重要な土の変形機構といえる。4)接平面の配列性はここにノは破壊,RはRoweの補正を,ρは体積ひずみを表わす。』右辺第1,2項は粒子間摩擦,第2項はかみ合い,第3項は表面エネルギー効果(Bishopの補正)である。6)最上理σ、ノσ、及び一4びノ4畠と直線的な関係を持ち,かつこの関係は初期間隙比,初期構造,拘束圧に無関係である。(三笠)られた。これはかみ合いに基づくとしている。3)粗いほど破壊ひずみが小さく容積変化率が大きい。4)粒状体の強度は粒子間摩擦と構造効果からなり,後者は更に表面エネルギー効果一The M〔echanism of Fabric Ckanges during Compressional Deformatio皿 of San一(圧縮変形による構造変化のメカニズム)SoilsandFoundations(1969。12)Vo1,9,Nα4,PR48∼67,図・4,表・3,写真・4,線は粗いものではピーク後にのこぎり状になり,Newlandのbddge効果と同様のものがえ革D3/D6論のた値は粗さと共に増すことなどが判明した。(山口)一鋼/室内実験/すべり面/ダイレイタンシー/排水せん断/飽和/摩擦L顕微鏡検査/三軸圧縮試験/進行性破壊/すべり面/砂/せん断強さ/ダイレイタンシー/土の構造/摩擦」一一一 「「04451》5/D6砂の弾性的な変形特性諸戸靖史土質工学会論文報告集(1972,9)Vo1。12,No.3,PP.65∼74,図・16,表・6,参文・100447一一ND5/D6Response of Partieulate Materials at High Pressures(高圧下における粒状材料の応答)Kwan Yee Lo,Marius Roy 土の変形及ぴ変形定数を適切に評価することは重要である。本文は砂の弾性的な変形の応力経路依存性を検討し,変形定数の応力依存性,ダイレイタンシー効果が変形定数に与える影響などについて調べたものである。三軸試験を用い,排水状態で応力比一定及び平均応カー定下で,円筒形砂供試体に静的繰返し載荷を行い,異方性変形定数を有する応カーひずみ増分関係式を用いて弾性的な変形の数式化を行った。その結果砂供試体が異方的な変形性状を示すのはダイレイタンシー効果に起因すること,砂の変形係数は平均主応力の1/2乗に比例し,ポアソン比は主にダイレイタンシーに左右され,縦方向変形係数だけはダイレイタンシニに影響を受けないこと,砂の弾性的変形は本質的には応力経路依存性を示すが,実用的目的で応力経路を無視して変形を扱う場合は,変形定数は初期間隙比及び応力状態により一義的に決まることなどを実験結果の検討から定量的に述べている。(三笠)土質工学会論文報告集(1973・3)Vol,13,No.工,pp.61∼76,図・10,表・4,写真・1,参文・22 高圧下における粒状材料のせん断特性を調べるために25∼1,6001bflin2(1.8∼1エ5.2kgf/cm2)の広い拘束圧下で,同じ粒度に調整した粒子の強度の異なる3種の砂一酸化アルミ,石英,石灰岩一を用いて排水三軸圧縮試験を行い,拘束圧とせん断抵抗角,体積変化の関係を粒子の破砕現象を基に説明している。一連の実験の結果から高拘束圧下における砂の応力,ひずみ,体積変化関係は粒子の強度に依存するとして次の点を明らかにした。①拘束圧が高くなると破壊ひずみが増し,ピークが明確に出なくなり,かつ体積減少が著しくなる。この現象は粒子破砕に起因している。②φは拘束圧が高くなるほど低下する。低下の割合は粒子強度の大きいものほど大きい。これは粒子強度の小さいものは破砕によって間隙比が小さくなるからである。③粒子強度の小さいものでは低圧時と高圧時にダイレィタシンー指数P‘=0なる点が存在し,低圧時のP‘=0に対するφ’の値は高圧時の看にれ対するφ’の値より約3。大きい。(三笠).σ》ヰ異方性/応力経路/応カーひずみ曲線/三軸圧縮試験/砂/弾性/ダイレイタンシー/変形応カーひずみ曲線/三軸圧縮試験/砂/せん断強さ/ダイレイタンシー/内部摩擦角/排水せん断/粒径》0446D6Use of Lubricated aM Conventional End Platens in Triaxial Tests on Sands(砂の三軸圧縮試験において載荷の摩擦力を除く簡易試験法)埋立て地盤におけるφ決定の一考察石神公一・米山利治・半沢秀郎V.S.Raju,S.K。Sadasi▽an,M.Venkatarama皿土質工学会論文報告集(1972。12)Vol.12,No.4,pp.35∼43,図・3,表・1,参文・19土と基礎(1973.4)Vo1.21,Nα4,pp.57∼61,図・9,表・2,参文・7 三軸圧縮試験を行う際の供試体端面拘束の問題は以前から多くの研究者によって検討されてきたが,著者らは従来用いられている加圧板とシリコングリスを塗ったゴム膜を供試体と加圧板の間に入れた澗滑性加圧板とを用いて,砂の三軸圧縮試験を行い,比較検討した。試料はα3∼0.6mmの乾燥川砂で,供試体高さを,高さ/直径=1,2とし1密度は3種類,側圧も3通りに変えて圧密排水試験を行った。従来の加圧板を用いた実験では,ゆるい密度の供試体の場合は中央が膨らみ,高い密度の場合ははっ』きりしたすべり面が生じるが,潤滑性加圧板を用いた場合,どちらも均一に変形しすべり面は生じない。又,強度のピーク点もあまりはっきりせず,内部摩擦角が1∼3。小さくなる。なおこの場合,窩さと直径の比が1でも2でも,差はなかった。これらの実験結果を考えあわせて,三軸圧縮試験は高さと直径が同じ供試体で,加圧板には潤滑性のものを用いて行うことが望ましいと結論している。(三笠)三軸圧縮試験/試験方法/堕/せん断強さ/内部摩擦角/変形L0448D6革一響 扇島埋立て工事に先だって,埋立て材料として使用する千葉県富津市産の粒径均一な細砂(山砂)の設計用内部摩擦角を決定するために行うた三軸圧縮試験の結果について報告したものである。埋立ては一3mまでを底開き式大型パージで,又,一3mより+4.5mまでをポンプ船により行うもので,埋立て土の広範囲な間隙比に対応させるため三つの方法で供試体を作成し,各々の初期間隙比の供試体について圧密排水及び圧密等体積圧縮試験を行っている。試験結果は内部摩擦角φ〆と初期間隙比的との関係で整理され図に示されており,的が0.8以下では32D削35。,θfが0.8を越えるとφρは急激に小さくなり,これはべ一ラムの試験結果と同様の傾向である。次に,過去における埋立て土の亙値測定結果や試験土槽による測定結果を参考に現場の間隙比の推定を行い,主軸試験結果のこれに対応する設計内部摩擦角としてバージ直投部でφ』30。,ポンプ船埋立て部でφ’=25。を採用している。又,工事開始後に行ったチェックボーリングにより得られたN値,1ζ値についてのデータも加えている。(網干)間隙圧/間隙比/含水量/貫入試験/砂質土/三軸圧縮試験/土地造成/内部摩擦角」 「「0449D6A Mechanical and Statistical Model of Gm皿ular Material(粒状体材料の一つの力学0451D31D6的・統計的モデル)Stress−Strain Relationships of Sands Based on the Mobilized Plaue(微視的考察に基づいた砂質土の応カーヒズミ関係)小田匡寛土質工学会論文報告集(1974.3)Vo1.14,NQ. ,pp、13∼27,図・16,写真・1,参文・29松岡元 三軸圧縮中の粒子のミクロ的挙動を調べた著者の既往の資料に基づいて新たな力学的・統計的処理方法を論じている。まず平均接点力と組織のインデクス(&,33)及び粒子間の限界平衡時の主応力比の関係を与えた。次に粒子間力を一つの確率変数てcos分布で近似)とみて,ある方向の接点ですべりが発生する確率を与えた。又,ホーンのソリッドパスの概念を用いて,そのパスに沿って単位長当たりのすべり接点数を,前述の確率値から求め,すべり相対変位4Uを考えることにより単位長さ当たりの相対変位,すなわち主ひずみ比を算定した。これによって,ロウの応力ダイレイタンシー式を修正した形のものを与えた。それは応カダイレィタンシー特性がκ(統計量としての接点力の分布関数における標準偏差と平均値の比)の値によって影響されることを結論している。新しい関係はバーデ著他の実験値と照査し,妥当性が認められたとしている。又,光弾性実験によるカの伝達方向を調べ,粒状体のひずみ硬化特性を現象論的に論じている。(山ロ)           _ 著者がかつて粒状体モデルのせん断を微視的に調べ,提案した潜在すべり面(モビライズド面)の応力ひずみ(又はその増分関係(松岡,1967))を改めて考察し応力比一せん断ひずみ,膨張ひずみ一せん断ひずみの関係を求めている。これを主応力と主ひずみ増分の主軸が一致す土質工学会論文報告集(1974.6),Vo1,14,No。2,pp.47∼61,図・19,参文・12るという仮定のもとに主ひずみと主応力比の関係を与えた。これらは二次元ではεエ=∫(σ、ノσ,弟ε3=g(σ2ノσ3)の形である。更に三次元応力状態のモール内で主応力比が最大となる三つの面上についても上記の応力比,ひずみの関係が成り立ち,重ね合わせの法則が許されるとしてせん断時のひずみと応力比の関係を導いている。例えばε1=∫(σ⊥/σ3)+ノ(σユ侮),ε2=ノ(σ2侮)+4(σ・/σ・)のごとくである。三軸圧縮試験,同伸張試験,平面ひずみ試験,多軸試験のデータによって上記応力ひずみ特性の理論値を照査したところ良い一致がみられ,提案式は広い適用性のあるものであることが説明されたとしている。(山□)9咋圧縮強さ/応カーひずみ曲線/砂/ダイレイタンシー/土の構造/摩擦/粒状体応カーひずみ曲線/顕微鏡検査/砂質土/三軸圧縮試験/ダィレイタンシー/土の構造/特殊せん断試験/排水せん断/平面ひずみき0450                       D3Φ60452A Microscopic Study o皿Shear Mechan量sm of Granular Materials(粒状体のセン断Yielding of Sand in Triaxial Compression(三軸圧縮試験における砂の降伏)龍岡文夫・石原研而土質工学会論文報告集(1974,6)Vo1.14,No.2,pp.63∼76,図・19,参文・4機構に関する微視的考察)松岡元土質工学会論文報告集(1974,3)Vo1,14,No,1,PP.26∼43,図・工2,写真・3,参文・14 粒状土のせん断機構を明らかにするため,砂やアルミ棒,光弾性材料の棒などを用い直接,単純せん断を行ないθ(粒子間接触面の方向とすべり面(モビライズド面)のなす角),粒子間力F,の分布を調べた。θ方向の接点ひん度亙(θ)は,せん断中に徐々に変わるが,その分布形が粒状体のせん断応力や体積変形を支配するものとしている。実験計算上亙(θ)の分布は三角形に近似して十分であることを示し,実験的に知られた特性(F㏄駅θ))を利用してτ1σ=λθ+μ(ここにσは直応力,τはせん断応力,λ≒L1∼L5,μは粒子間摩擦係数でtanφ.を表わす)の関係を導いている。又ソリッドパスの考えから、垂直ひずみについて4鞠昌一tanθ・4θを求めている。両者を結合すれぱ,この種の実験条件に対するσ,τ,ε亙の関係式が得られると同時に,応力ひずみ増分の主軸が一致するという等方性の仮定から二次元主応力,主ひずみの関係を導入している。これによって,密な時とゆるい時の応力ひずみ曲線の形の差異を説明していD6堅一奪 三軸試験において,砂の密度を広く変え排水せん断を行った。試験性の応力径路はいろいろな形のものについて調べ,塑性変形が開始する時点の応力状態を求めた。この点では塑性せん断変形と塑性体積変形が同時に起こることが認められた。偏差応力(g)と平均有効圧(グ)の座標面で画かれた降伏曲線はη=F(ク’)+η》(η噸/ヵ’)の形で与えられる。ただしFはグが増すと0から一1に単調に減少する形のものがあって,密な砂ほどi矧の値は大きい。すなわち降伏曲線は4414グ>0の形をなし,砂の密度によって変わると同時に,ゆるい砂であるほど,同じグに対し降伏させるに必要な4’は大きくなっている。ここで得られた降伏曲線はプールシャスブの提示した唯一の降伏曲線(密度に依存しない)を下限とする形のものであり,グランタ礫についてスコフィールドにより提示された降伏曲線(4σ’14グ<0の形式)とは本質的に異なるのであるが,それは実際的でないことを明らかにしている。(山口)る。(山口)応カーひずみ曲線/顕微鏡検査/すぺり面/ダイレイタンシー/直接せん断試験/土の構造イ麿擦/粒状体L応力経路/間隙比/降伏/三軸圧縮試験/砂/排水せん断/変形」一一ω 「「0453D3/D61)ilatancy Characteristics of Soil(土のダイレイタンシー特性)0455一ト吟D6On Stress I》ilatancy Relation of Sa罰d皿Simple Shear Test(単純セン断試験における砂のストレス・ダイレイタンシー関係について)小田匡寛松岡元土質工学会論文報告集(1974.9)VoL14,No.3,pp.13∼24,図・12,参文・20土質工学会論文報告集(1975、6)VoL15,NQ.2,pp.17∼29,図・14,参文・13 すでに著者が微視的解析から誘導している応カーひずみ関係式はダイレイタンシーによるひずみが主応力比あるいはモビライズド面上のせん断垂直応力比に支配されるというものである。しかし,これは柴田・軽部らが提唱する主応ヵ差・平均有効主応力比で支配されるという見解と異なる。本論文では砂及ぴ粘土の排水三軸圧縮,三軸伸張の試験結果を基に,これらの提案式の適合性を調べた。その結果,三軸圧縮,伸張両条件下でのダイレイタンシーが著者の提案する関係式で一義的に表現できることが検証された。更に,側圧一定の条件下での排水三軸試験の応カーひずみ関係や非排水三軸試験の応力経路が著者の提案によるダイレイタンシー式と圧密によるひずみ式の重ね合わせにより算定できることが示された。この結果,土の強度のみならずダイレイタンシーもクーロンの摩擦則に支配されることが推論されると述べている。(山□) 単純せん断試験で供試体に加えるせん断応力(τ)を増してゆく間,主応力軸と主ひずみ増分軸は一致せず逐次回転するという実験事実に基づいて本験験機に関する砂の応カーダイレイタンシー関係を導いている。すなわち三軸試験では両主軸が一致し,回転することはないから三軸試験結果より得られた応カダイレイタンシー式は修正さるべきだとしている。著者は砂を非粘性剛体として主応力と主ひずみ増分の関係を提示したが,その結果,水平面(見かけのせん断面)上の主応力(伽)に対しτ凱伽㎞ψ(ψは鉛直線と大きい主応力軸のなす角)が得られ,これはColeの実験結果とも合っていること,又,躍は砂の密度には関係せず固体摩擦角(φ.)の関数であることが知られた。κの推定法についても述ぺ,同時にr般化された流れ法則として・主ひずみ増分軸が鉛直線となす角ζ(≒ψ)に対し軸差応力/平均圧力とφ・及ぴ体積ひずみ/最大せん断ひずみの関係をζ,ψを含む形で与えている。なお,直線せん断について,すべり層の厚さが不変として理論を適用した結果も述べている。(山口)9応力経路/応カーひずみ曲線/三軸圧縮試験/砂/ダィレイタンシー/土の構造/粘土/排水せん断咋進行性破壊/砂/ダイレイタンシー/直線せん断/土の構造き0454LD3/D60456牽D3/D6「非常にゆるい砂」の非排水せん断特性についての一考察半沢秀郎・島 正憲土質工学会論文報告集(1974・12)Vo1.14,Nα4,pp.97∼105,図・10,写真・2,参文・13粒状体の応力比一構造式に関する省察橋口公一土質工学会論文報告集(1975.9)Vo1.15,No.3,pp.83∼91,図・3,参文・10 非常にゆるい砂の圧密非排水せん断時の特徴として,次のような6つが挙げられる。①有効内部摩擦角φ’が小さい。②φ’のばらつきが大きい。③破壊時間隙圧係数・4ノが非常に大きい。④破壊時ひずみが極端に小さい。⑤最大主応力差が非常に小さい。⑥軸差応力が最大値に到達後,そのまま減少するものと再上昇するものとのタイプがある。これら6つの特徴について検討及ぴ考察を行った。原因を非常にゆるい砂の構造に求め,その薄片顕微鏡写真を撮り構造の観察をした。その結果,非常にゆるい砂は,非常に間隙の大きいはちの巣構造の部分と比較的間隙の小さい部分とからなり,不均質性を有するものであることが分かった。液状化型の破壊ははちの巣構造部の大きな体積収縮傾向によりもたらされること,応カーひずみ曲線に二つのタイプが現われる理由は非常にゆるい砂の不均質の程度にあることが推定された。(山口) 小田が提案した粒状体の硬化仮定を是認し,更に粒子間接触面の方向はあらゆる向きに存在するという補足条件を用い,応力や粒子間力及ぴひずみ増分の問の諸関係を一般性のある形で導いたものである。これらの式はHorneのすでに提案した粒状体に関する力学的関係式と共圧密非排水せん断/液状化/間隙圧/間隙比/せん断強さ/土の構造/不均質性圧縮/塑性/土の構造/ひずみ/摩擦/粒状体一奪にRoweの応力・ダイレイタンシー式と矛盾するものではないことを述べ,同時にRoweが唱えたすべり接触角一定とする仮定に対し一つの論拠を与えた。しかしながらすべり接触角が一定とする限り,いずれの式によっても,それらが現実の土の挙動を説明し得るのはピーク応力以前のものに限られることを省みれぱ,今後より一般性のある考え方で粒状体の力学を建設せねばならないと述ぺている。(山口)」 「「0457D5/D6E任ect of Water on the Behavior of a Quartz−Rich Sand unaer Higk Stresses(高圧下の石英質砂の挙動に及ほす水分の影響)三浦哲彦・山内豊聡土質工学会論文報告集(1975.12)Vo1.15,No.4,PP,23∼34,図・12,表・2,参文・15 豊浦標準砂を用い高圧三軸圧縮試験を行い,粒子間水分の存在によって高圧時の砂の圧縮性が増し,同時にせん断強さが低下することを明らかにしている。粒子破砕は飽和時の方が乾燥時よりも大きかったが,これは高圧力の下では個々の粒子に微細なクラックが生じ,これらに水が浸入し,表面エネルギーを低下させるのが,破砕増大の原因であると推論している。このことを確かめるため,真空下及びエチルアルコール飽和の2条件の下で高圧せん断を実施して初めの場合と比べたところ,四つの条件下での破砕量やせん断強さは互いに違い,表面エネルギーの低下量と相関性のあることが分かり,推論が裏付けられたとしている。又一軸状態での砂をいろいろの有機質液体で飽和させた後,圧縮して液体の抵抗,粘性,分子容など表面エネルギーの変化の因子と考えられる特性が,破砕に及ぽす影響を調べたが,その結果,水は他の有機質液体と異なり,破砕に特別の効果があることが判明した,と述べている。(山口)0459DOID6直接セン断試験における砂の挙動落合英俊土質工学会論文報告集(1975.12)Vo1.15,No.4,pp,93∼100,図・11,参文・16 直接せん断試験ではせん断中に主応力軸の方向が絶えず回転するため応力状態が不明とされてきたが,小田の提案式τ/σκ=κ・tanψ(τ,伽はせん断面上の応力成分,ψは伽と最大主応力方向のなす角,一κは土の種類で決まる定数)を用いれば応力状態が確定し,モール円が決まることを論じている。これによりτm。・面,(τ/σ遅)m、X面,せん断面等に関し摩擦角が定義され,それらの関係もつけられること,ローの考えに基づいてκの意味を調べ擢昌sinφσσ(φ‘ッはロスコー等のいう限界間隙比状態での内部摩擦角)であること,ψ需0ではφ、(粒子間摩擦角)が発揮されるとしてF2s血φ、/(1+sinφ、)が成り立つことなどを結論している。又,φ。が小さいかφ、,>30。では(τ/σπ)m、.面とせん断面は一致せず,τ/σFκのときにのみせん断面はτm、X面と一致するごとを理論的に示している。(山口)9咋圧縮/応カーひずみ曲線/化学薬品/三軸圧縮試験/型/ダイレイタンシー/土中水/変形/粒子破砕応力/砂/酋止土圧/直接せん断試験/内部摩擦角/平面ひずみき04581》60460DOID6蟹一On the Relationτ/σFκ・tanψin the Simple Shear Test(単純セン断試験におけるτ/σ坪昌κ・tanψ関係について)小田匡寛土質工学会論文報告集(エ975.12)VoL15,NQ.4,pp。35∼41,図・3,表・1,参文・10L直接セン断試験と平面ヒズミ試験における砂のセン断強度の関係落合英俊土質工学会論文報告集(1975.12)Vo1.15,NQ・4,pp・113∼118,図・6・表・2・参文・15 著者は前に粒子論的考案により単純せん断におけるせん断面上の応力成分(τ,伽)と最大主応力方向がσ〃方向との間になす角ψとの間に成り立つ関係式と(τ/σκ禺擢tanψ)を導いているが,その中のκの意味と,式の応用を述べたものである。すなわち落合が前に推論した関係式パ=sinφ、p(φ、ッはロスコー等の限界間隙比における内部摩擦角)と同じものをコール等の考察を用い別の立場から導いている。又単純せん断時のモール円を作ることによりκ。状態ではκF1−sinφ、。が成り立づとし,ヤーキーのκ・=1−sinφよりも,本提案式の方が合理性が高いと主張している。(山口) 直接せん断試験ではせん断中に主応力軸が回転するが,一ロスコー等による実験結果からみて妥当と思われる小田の式を用い,水平せん断面上の応力成分σ垢τあるいはモールの応力円が画かれる.ことをまず述べている。これにより直接せん断・平面ひずみ条件でのせん断に関する内部摩擦角が定義され,一両者の間の関係式を導いている。κは限界間隙状態,又は粒子間すべり状態の摩擦角で表わされるので,直接,平面すべりせん断の摩擦角も,これらの関数として表わされるが,その解析結果を実験値と比べたところ,提案式はゆるい砂ではよく実験と合うが,密な場合,直接せん断の摩擦角の計算値はやや大きめのものとなることが知られたことを述べている。又,ローやフリードマンの同種の問題に対する考え方を概説し,それらによる予測値と実測値の比較を行った結果も示してある。(山□)静止土圧/せん断強さ/特殊せん断試験/内部摩擦角/ひずみ/粒状体応力/砂/せん断強さ/直接せん断試験/内部摩擦角/ひずみ/平面ひずみ韓」一一㎝ 「「0461D1!D6Shear S加e蹴gth of Undisturbed Sample of Decomposed Granite Soil(マサ土の乱さない試料のセン断強度)小野寺 透・小田匡寛・南 和美土質工学会論文報告集(197α3)Vo1.16,No.1,pp.17酬26,図・11,表・1,写真・1 乱さないまさ土の等体積及び等圧の直接せん断試験を行い,その結果について検討した。材料は愛媛県今治市に分布する領家型花闘岩を母岩とするまさ土で,構成鉱物と風化成生物を指標に,①粘土質まさ土,②シルト質まさ土,③砂質まさ土の3種に分類した。試料をおよそφ6×H2cmに成型し,石こうでせん断箱に固定した。せん断条件は,σ=0.5∼6kgflcm2,せん断速度はo.18㎜/伽,圧密時間は鳩間胴とした。得られた主囎果を以下にまとめる。①等体積のσ一τ関係を有効応力で整理すると,破壊包絡線はほとんど等圧の結果に一致した。②砂質土の破壊包絡線は直緯であったのに対し,粘土質まさ土は曲線となった。シルト質まさ土はこれらの中間的な包絡線となった。③空隙率が増加するに従って強度定数φは減少した。(三笠)0463一一〇1》0砂の高圧三軸圧縮試験の結果に及ほす2,3の要因について三浦哲彦・山本哲朗土質工学会論文報告集(1976・9)VQ1,16,No.3,PP、123∼128,図・10,表・2,参文・6 本文は,砂の高圧三軸圧縮試験の結果に及ぽすメンブレンの強さ,メンブレーンペネトレーション及ぴ端面摩擦の影響について述べたものである。まず,厚さ及び材質を異にする数種類のメンブレンを用いて排水せん断試験を行い,厚さ1・2mm程度の天然ゴム製メンブレンを用いれば,測定結果に及ぼす影響は少なく,供試体の作成は容易であり,又,ピンホールの発生の危険性も小さいことを指摘している。次に,メンブレンペネトレーションを二っの方法,すなわち,供試体内に鋼製円柱を挿入する方法及ぴ材料の等方性を仮定する方法によって測定し・それらの結果を検討している。密詰め砂ではいずれの方法でメンブレンペネトレーションを求めてもよいが,ゆる詰め砂においては,円柱を挿入する方法によらなけれぱならないとしている。更に潤滑性拡幅ペデスタル及び摩擦性ペデスタルを用いて三軸試験を実施し,供試体の応カーひずみ特性及びせん断中の試料の粒子破砕特性に及ぽす端面摩擦の影響は潤滑性拡幅ペデスタルを用いることによってかなり取り除くことができるとしている。(北郷)9咋圧縮/応カーひずみ曲線/三軸圧縮試験/試験装置/砂/測定/摩擦せん断強さ/直接せん断試験/まさ土き0462D6Stress−Dilatancy Relations of Anisotropic San−s in Tkree Dimensional StressCondition(三次元応力状態での異方性のある砂のストレスー一ダイレイタンシー関係)龍岡文夫土質工学会論文報告集(1976.6)VoL16,No.2,pp・1∼18,図・20,表・2,参文・200464蟹1)6一A New Parameter to Measure Degree of Shear Deformation of Gra皿ular Nateriali皿Triaxial Compression Tests(三軸圧縮における粒状体のセン断の進み具合いを示す尺奪度)諸戸靖史土質工学会論文報告集(1976・12)Vo1・16・No・4・pp・1∼9・図・7・表・1,参文・6 三軸圧縮試験,三軸伸張試験,平面ひずみ試験及び三次元応力(σ・>σ・>σ3)試験におけるストレスーダイレイタンシー関係を,主応力比,主ひずみ増分比で表わした諸提案式の関連と,これらの式に及ぼす砂の初期異方性の影響について論じている。諸提案式は,(1)RQweが提案した三軸圧縮,三軸伸張状態に対するストレスーダイレイタンシー式が成立つ,(2)松岡が提案した「三次元応力状態では三つの仮想的すべりが生じていて,測定されるひずみはこれらのひずみの線形和で表わせる」という考え方が成り立つ,(3)ポテンシャル関数でひずみ増分が関連づけられ,初期異方性は硬化関数に対して影響をもつ,という三つの基本的仮定に基づいているとしている。諸提案式を,諸家の実験結果で検討し,種々の条件下の試験が統一的に解釈できること,又,いわゆるストレスーダイレイタンシー式は初期異方性の影響を受けない ガラスビーズや砂の三軸試験結果に基づき,粒状体のせん断の進み具合を示す新たな状態関数3,が導入できることを示した。この関数はせん断外力のなす塑性仕事を平均応力で除した量の集積値として定義される。粒状体のせん断変形では外力のなす塑性仕事は応力経路に大きく依存することから,粒状体の基本的性質をふまえてスカラー関数&を導入した。単にせん断の進み具合を示すのであれぱせん断ひずみを用いても別に支障はない。ここで重要なのは関数3。が仕事量を基礎にして導かれていることで,粒状体の塑性せん断変形において,エネルギー関数よりも(修正応力比)×(せん断ひずみ)で示される量のほうが重要な意味をもつようである。又,関数&は粒状体の内部において生ずる乱れと密接に関係していることが示唆さことが明らかになったとしている。(山内)れた。(柴田)異方性/砂/塑性/ダイレイタンシー/排水せん断L応力経路/応カーひずみ曲線/三軸圧縮試験/砂/塑性/粒状体」 「「0465D3/1)6Co−Or面nation Number an征its Relation to Shear Sセength of Gran皿1ar Materia1(粒状体の粒子間接点数(配位数)およびそのセン断強度との関係)小田匡寛土質工学会論文報告集(1977.6)VoL17,No.2,pp.29∼42,図・19,表・3,参文・14 粒状体の微視的構造は,orientation fabricとpackingによって定義できる。前者は,構成粒子の定方向配列により,又後者は,粒子間接点数(配位数)と接点における接平面の三次元的確率分布によって表わされる。この論文では,ガラスビーズのrandom assemblyにおける配位数の測定方法,及びその結果について詳述し,あわせて粒状体のせん断強さとの関連性について言及している。結論を要約すれば,次のとおりである。(1)配位数のひん度分布は,粒度配合に依存し,必ずしも正規分布とはならない。(2)配位数の平均値は間隙比と,又その標準偏差は密な状態の平均配位数とそれぞれ良好な相関関係にある。(3)粒状体の間隙比がある限界値以上に大きくなると,配位数が4以下の不安定粒子数が飛躍的に増加する。(4)粒状体のせん断強さは,配位数の平均値のみならず,粒状体の構造の不均一性を示す指標と考えられる配位数の標準偏差にも強く依存する。D60467Experimental Stu母y of A皿isotropic Shear Strengカh of San通by Plane Sh1ain Test(平面ヒズミ試験による砂の異方的セン断強度の実験的研究)小田匡寛・小石川 功・樋口利男土質工学会論文報告集(1978.3)Vo1.18,No。1,pp.25∼38,図・18,表・1,写真・2,参文・14 平面ひずみ状態での砂の内部摩擦角φρは,三軸圧縮応力状態で稼動される内部摩擦角φ’に比べ約10%大きい値を示す,といわれている。この結論は,しかしながら,砂の土粒子構造や強度特性に認められる異方性を考慮して確立されたものではない。この論文は,砂の構造的あるいは力学的異方性を考慮して,よりr般的なφp∼φ’関係を究明することを目的としている。得られた結論を要約すれば以下のとおりである。(1)乱さない河川砂,海浜砂,砂丘砂は,室内で堆積させた砂と同様,土粒子の卓越配列による構造異方性を示す。(2)砂の強度異方性は,三軸応力状態(σ・=σ・)よりも,平面ひずみ状態(ε・冨0)において特徴的に現われる。このような異方性の特徴は,せん断に伴う粒子の再配列の難易によって左右される。(3)砂の強度異方性は,平面ひずみ状態での支持力や土圧を推定する際には,考慮されなけれぱならない重要な支配因子である。(4)強度異方性を考慮すれば,φρ=工.1×φ’の関係は成立せず,場o合によっては,φp<φ’.となる可能性もあるひ、、咋異方性/支持力/砂/土の構造/内部摩擦角/平面ひずみ/模型実験間隙比/砂/土の構造/内部摩擦角き0466D6C3/C6/1》6A Consideration about Rowe’s Minimum Energy Ratio Principle and a NewConcept of Shear皿echanism(Roweの最小仕事比の原理に関する一考察と新しいセン断A Metkod for EstimatingU皿drained Cyclic Strength of Sandy Soil Using Stanaaτd l機構の一概念)龍岡文夫・岩崎敏男・常田賢一・安田進・広瀬誠・今井常雄・今野政志土質工学会論文報告集(1978・9)VoL18,No.3,pp.43∼58,図・20,表・1,参文・35徳江俊秀土質工学会論文報告集(1978.3)Vo1,18,No.1,pp.1∼10,図・4,参文・13 Rowe(1962)の理論で導入された新たな概念(仕事増分比君を最小にする条件,以下,最小仕事比の原理と呼ぷ)の物理的意味に関して,広く疑問が出されている。Home(1965)は,この疑問にこたえてRoweのストレス・ダイレイタンシー式を証明したとした。筆者は,この最小仕事比の原理の物理的意味を力の釣合いの観点から再吟味した。その結果,以下の点が判明した。(1)Homeの証明は不完全であり,最小仕事比の原理の物理的意味は明らかにされていない。(2)最小仕事比の原理はシ仕事の概念を用いずに接点間力の釣合いの概念から示され得る。その物理的意味は,一定の粒子間接点力が限界釣合い状態におかれた時に,その最大接線方向成分(すべり方向の成分と,これと反対方向の成分)のそれぞれの絶対値を最大にすることである。(3)その結果,この原理の物理的根拠は明確でなく,力学上の一般法則と関連を付けることが困難である。筆者は,又,この原理を用いずにカの釣合い法則のみに依拠した簡明な立場から,せん断機構に関する新たな概念を提案した。三軸圧縮試験/砂/ダイレイタンシー/土の構造/特殊せん断試験/摩擦L0468牽慰Penetration Resistances(標準貫入試験結果を用いた砂質土の非排水繰返し強度の推定法) 砂質地盤の液状化の可能性を推定するためには,土の非排水繰返しせん断強さを求める必要がある。亙値を用いて,この値を推定する方法としては,従来,N値,有効上載圧σ〆から,相対密度1)・=(θma・一θ)/(θmax一θ・i・)×100(%)を推定し,次にPアの値から,強度を推定する方法が多くとられていた。本論文では,不かく乱砂質試料を用いた振動三軸試験の結果に基づいて,上記方法を検討し,この方法で1さ推定誤差が大きいことを示している。そこで,亙値,σ,’,平均粒径,強度1∼’(繰返し回数20回で,軸ひずみ両振幅5∼6%を生ずる応力比禺卿/2σ♂)を直接相関させた結果から,次式を提案している。    O.04≦Z》5。≦0.6㎜に対して    {     1∼f=0.oo42P7*一〇.22510g二〇(」ワ5010,35)                       ゴ    0.6≦05・≦1.5mmに対して,RFO.0042P〆一〇,05 ただし,P,*=21γ厭万(σ。〆:kgf/cm2)一である。液状化/貫入試験/繰返し荷重/サウンディシグ/砂質土/サンプリング/室内実験/耐震/動的/粒径」一一“ 「「0469D3/D6EIfects of Stress History on Cyelic Bekavior of Sand(砂の繰返し挙動に及ほす応力履歴の影響)0471一一coD5!E2軟弱地盤盛土における長期沈下に関する二,三の知見竹嶋正勝土と基礎(1979.3)Vo1,27,No.3,pp・37∼44,・図・17,表・5,参文・2石原研而・岡田 滋土質工学会論文報告集(1978.12)Vo1,18,No.4,pp.31∼45,図43,参文・9 緩い砂の変形挙動は,その堆積構造に支配されるところが大きいと言われている。堆積構造の成因の一つとしては,応力履歴が考えられるが,それは更に過圧密で代表される純粋圧縮についての履歴と,せん断応力に関する履歴との二つに大別されよう。本研究は,せん断応力についての履歴を取り上げ,この影響によって砂の変形特性がどのように変化するかを三軸圧縮試験機を用いて調べたものである。先ず,小さい振幅の繰返し荷重を,数回∫飽和砂試料に非排水状態で与える。この時,初期拘束圧の20∼50%の水圧が発生するが,これを一旦排水して,、初期拘束圧と同じ圧密圧力にもどす。これまでが履歴を与えるプロセスである。次に,非排水で再び三軸圧縮及び伸張側に繰返し荷重を加え,間隙水圧とひずみの発生状況を観察した。その結果,小さい振幅の繰返しを受けた試料は,・次の段階の非排水せん断において,このような履歴を受けなかった試料に比して,間隙水圧発生量が著しく小さく,又,せん断ひずみ 東名高速道路における供用後8年間にわたる沈下追跡調査(4地区,約60点)によると,軟弱地盤盛土の沈下は年ごとに小さくなるが,沈下そのものは長期間継続する。沈下はS=α+β10g≠(S:沈下量,α,β:係数,≠:時間)の式で示され,沈下速度を表わすβは軟弱層厚に比例する傾向がある。長期沈下の発生する要因として標準圧密試験に見られる二次圧密等が考えられる。長期沈下の推定方法を見出すことを目標として,標準圧密試験における二次圧密の沈下速度を取り上げ,試験条件による違い,塑性指数との関係について検討を行った。又,二次圧密を長期沈下原因と見なして実測値との比較を行い,二次圧密が発生するとして求めた計算値と実測値は0.5∼2倍の範囲で対応させることができた。長期沈下原因の発生条件には不明な点も多いが,二次圧密を長期沈下推定の目安として用いることも一方法と考えられる。も少なくなることが判明した。o咋圧密試験/測定/沈下/道路/軟弱地盤/二次圧密/盛土応力/間隙圧/繰返し荷重/三軸圧縮試験/砂/せん断強さきD6革An Experimental Programme to De丘ne the YieU F皿ction for Sand(砂の降伏関数を定めるための実験計画)A Stress−1)ilatancy Model of Gra皿ular Material under Ge皿eral Stress Con−itio皿(一般応力条件下のストレスーダイレイタンシーモデル)奪Nova,R,Wood,DM。徳江俊秀土質工学会論文報告集(1979。3)Vo1.19,No.1,pp。63∼80,図・12,表・3,参文・200470D6土質工学会論文報告集(1978.12)VoL18,No.4,pp.77∼86,図・7,参文・10 砂の応カーひずみ関係に対する弾塑性モデルを作るためには降伏関数と塑性ポテンシャルを定める必要がある。往々にして,この両者は一致するという直交則(normality rule)が成り立つと仮定される。しかしながら,土に対しては,noτmalityの仮定は,必ずしも成り立たないことを示している多くの実験事実がある。実験的研究で,塑性ポテンシャルを決定することは困難ではないが,降伏関数を定めるのは,それほど容易ではない。応力増分試験(stressprobe experiments)では降伏点が明瞭ではないので,降伏関数を正確には定め難い。そこで,ここでは,理論的考察に基づいている他の方法を提案している。実際には,降伏関数の形を,砂の1組の実験データと粘土の1組の実験データから推定している。(訳:龍岡文夫)0472一 Rowe,Home,Barden等によって提案されたストレスーダイレイタンシーモデルでは,任意の三主応力下におけるストレスーダイレイタンシー式を定めることができない。これは,最小仕事比の仮定を用いているために,主ひずみ増分の符号をあらかじめ定めねぱならないことに起因している。本文では,任意の三主応力条件下のストレスーダイレイタンシーモデルを提案している。本モデルは,粒状体の変形は粒子間のすべりによって生ずるという基本的仮定に基づいていると同時に,すべる粒子の位置が,せん断が進行するにつれて移動するというせん断機構に関する新たな概念に基づいている。本モデルから得られた応カーひずみ増分の一般式には,応力経路の影響が一般的な形で含まれている。本モデルから得られたストレスーダイレイタンシー式は,砂を用いた通常の三軸圧縮・引張り試験,真の三軸せん断試験の諸結果と良く合致することが,確認された。応力/応カーひずみ曲線/降伏/三軸圧縮試験/砂/塑性/ダイレイタンシー/ひずみL応力経路/三軸圧縮試験/ダイレイタンシー/土の構造/ひずみ/変形/摩擦/有効応力/粒状体」 「「04731》6Anisotrop量c Deformation Characteristics of Sand unaer Three Dimentional S加essConditions(三次元応力状態における砂の異方的な変形特性)山田恭央・石原研而土質工学会論文報告集(1979.6)Vo1.19,No.2,pp。79∼94,図・25,参文・13 三主応力をそれぞれ独立に制御することができる立方体三軸せん断装置を用いて,飽和した砂を水中落下して堆積させ作成した供試体(10cmx10cm×10cm)を,排水状態でせん断し,三次元応力状態における砂の力学的特性を調べると共に,装置の概略を報告している。平均主応カー定の条件で,正八面体応力面上において放射状をなす応力経路に沿い,種々の方向にせん断試験を行った結果,せん断応力の小さな領域では,最大・中間・最小の各主応力の供試体の堆積方向に関する向きが変化すると,応力状態が同一でも変形特性が大きく異なることが明らかにされた。すなわち,堆積により作成された砂供試体は,堆積方向のほうがそれと直交する方向よりも,圧縮され難く伸張しやすい性質を持っていることが示されている。しかし,最大体積収縮や破壊が生ずるほど大きなせん断応力が加わるようになると,初期構造の異方性が供試体の力学的特性に及ぼす影響はほとんどなくなることが示された。04751)2/D6鋭敏度の測定について久保田敬一土と基礎(1959.8)Vo1.7,No.4,pp.10∼12,図・4,表・2,参文・4 粘土の鋭敏性を知るために乱さない試料と乱した試料との一軸圧縮強さの比をとる方法が用いられているが,試験中の時間経過によってシキソトロピー的強さの回復現象が強くあらわれる鋭敏度の高い粘土については圧縮試験に対し別の配慮が必要となる。筆者は圧縮試験によらない方法としてドイツなどで採用されているWinklerの凝固限界(stiffenning Limit)を用いる方法を紹介している。すなわち,試験管中で十分練り返した試料を,凝固時間1分後倒立させ,正に試料が流れ出そうとする限界の含水比を凝固限界として,次式によりノを求める。             (液性限界)一(自然含水比)            /=              (凝固限界)一(液性限界)∫をクィック・コンシステンシーあるいは流れやすさとよぴ普通の粘土の場合は正,鋭敏な粘土の場合は負となる。外国における測定例を示し,粘性土の鋭敏度の表現方法としての合理ρ性を強調している。(久野)ヰき牽異方性/応力経路/応カーひずみ曲線/室内実験/砂/せん断強さ/土の構造/排水せん断一軸圧縮試験/鋭敏性/含水量/コンシステンシー限界/時間効果/粘土04740476C6!D6奪)8D6咋》T』e E丘ect of Prefreezing on the Strengtk a皿d Deformation Pτopertie80f Gra.nロlar Soils(試験前の凍結が砂質土の強度と変形特性に与える影響)粘土の圧密にょるセン断強度増加の予測Sam F1Tdman,Jai皿e Mel皿ik,Rapkael Baker土と基礎特集号(1960.2)No.2,pp.5∼8,図・2,表・1革倉田進・藤下利男“o詐匪土質工学会論文報告集(1979.12)Vo1.19,No.4,pp,31∼42,図・16,表・4,参文・9 地下水面下の砂質土の乱さない試料を採取することは通常のサンプリング法では不可能なので,原地盤を凍結してから試料のコアを採取するか,原地盤の地下水位を低下させて,ブロックサンプリングしてから実験室内でそれを凍結してコアを採取するなどの方法がとらむている。いずれの方法をとるにせよ試料はある段階で凍結される。この研究では』そのような凍結・融解が砂質土の静的強度及び繰返し応力を受けたときの強度(液状化)や,応力にひずみの関係などに与える影響を3種の凍結法の場合について実験的に調べている。強度などを比較するためには比較すべき試料の相対密度が同じでなければならないが・試料作成時における相対密度のばらつきは避けれらないので,そのための補正を行っていろ。実験の結果,凍結・融解が砂質土の性質をある程度劣化させるが,力学定数については工学的に安全側の値が得られ,かつ,乱した試料を締め固めた場合よりも実際に近い値が得られるので,凍結採取法は推奨できるサンプリング法であることが分かったと述琴ている。(仲野)液状化/繰返し荷重/砂質土/サンプリング/せん断強さ/凍結L 粘土の圧密に伴うせん断強さの増加を推定するには,一般に一軸圧縮試験を行っているが,この報文は,比較的少量の試料でかつ短時間に実施しうる直接せん断試験による推定法を調べたものである。直接せん断試験から得られる全せん断強さSをKrey−Tiedemannの破壊規準で表わすと,Sと一軸圧縮強さσ・との比は,通常の沖積粘土では0.8∼1.2になるとし,その代表的な実験結果を与えている。又,サンドドレーンを行った現場において圧密前後の争を実測した結果と,別途に行った直接せん断試験の結果から得られた3との比較検討より,両者の増加割合は実用的には良く一致していることを確認している。これらのことから,直接せん断試験によって圧密排水せん断(せん断速度0.02mm/s程度)試験を行いその全せん断強さを一軸圧縮強さに等しいと考えて,せん断強さの増加を予測しても実用的には差支えないとしている。ただし,このように推定した値に対しては圧密後の試料採取及び土質試験によって常に確認していくことが望ましいと述べている。(土岐)圧密/一軸圧縮試験/せん断強さ/直接せん断試験/内部摩擦角/粘土」一一〇
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)7.せん断 2(粘土)
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 119〜129
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57963
  • 内容
  • 「「04731》6Anisotrop量c Deformation Characteristics of Sand unaer Three Dimentional S加essConditions(三次元応力状態における砂の異方的な変形特性)山田恭央・石原研而土質工学会論文報告集(1979.6)Vo1.19,No.2,pp。79∼94,図・25,参文・13 三主応力をそれぞれ独立に制御することができる立方体三軸せん断装置を用いて,飽和した砂を水中落下して堆積させ作成した供試体(10cmx10cm×10cm)を,排水状態でせん断し,三次元応力状態における砂の力学的特性を調べると共に,装置の概略を報告している。平均主応カー定の条件で,正八面体応力面上において放射状をなす応力経路に沿い,種々の方向にせん断試験を行った結果,せん断応力の小さな領域では,最大・中間・最小の各主応力の供試体の堆積方向に関する向きが変化すると,応力状態が同一でも変形特性が大きく異なることが明らかにされた。すなわち,堆積により作成された砂供試体は,堆積方向のほうがそれと直交する方向よりも,圧縮され難く伸張しやすい性質を持っていることが示されている。しかし,最大体積収縮や破壊が生ずるほど大きなせん断応力が加わるようになると,初期構造の異方性が供試体の力学的特性に及ぼす影響はほとんどなくなることが示された。04751)2/D6鋭敏度の測定について久保田敬一土と基礎(1959.8)Vo1.7,No.4,pp.10∼12,図・4,表・2,参文・4 粘土の鋭敏性を知るために乱さない試料と乱した試料との一軸圧縮強さの比をとる方法が用いられているが,試験中の時間経過によってシキソトロピー的強さの回復現象が強くあらわれる鋭敏度の高い粘土については圧縮試験に対し別の配慮が必要となる。筆者は圧縮試験によらない方法としてドイツなどで採用されているWinklerの凝固限界(stiffenning Limit)を用いる方法を紹介している。すなわち,試験管中で十分練り返した試料を,凝固時間1分後倒立させ,正に試料が流れ出そうとする限界の含水比を凝固限界として,次式によりノを求める。             (液性限界)一(自然含水比)            /=              (凝固限界)一(液性限界)∫をクィック・コンシステンシーあるいは流れやすさとよぴ普通の粘土の場合は正,鋭敏な粘土の場合は負となる。外国における測定例を示し,粘性土の鋭敏度の表現方法としての合理ρ性を強調している。(久野)ヰき牽異方性/応力経路/応カーひずみ曲線/室内実験/砂/せん断強さ/土の構造/排水せん断一軸圧縮試験/鋭敏性/含水量/コンシステンシー限界/時間効果/粘土04740476C6!D6奪)8D6咋》T』e E丘ect of Prefreezing on the Strengtk a皿d Deformation Pτopertie80f Gra.nロlar Soils(試験前の凍結が砂質土の強度と変形特性に与える影響)粘土の圧密にょるセン断強度増加の予測Sam F1Tdman,Jai皿e Mel皿ik,Rapkael Baker土と基礎特集号(1960.2)No.2,pp.5∼8,図・2,表・1革倉田進・藤下利男“o詐匪土質工学会論文報告集(1979.12)Vo1.19,No.4,pp,31∼42,図・16,表・4,参文・9 地下水面下の砂質土の乱さない試料を採取することは通常のサンプリング法では不可能なので,原地盤を凍結してから試料のコアを採取するか,原地盤の地下水位を低下させて,ブロックサンプリングしてから実験室内でそれを凍結してコアを採取するなどの方法がとらむている。いずれの方法をとるにせよ試料はある段階で凍結される。この研究では』そのような凍結・融解が砂質土の静的強度及び繰返し応力を受けたときの強度(液状化)や,応力にひずみの関係などに与える影響を3種の凍結法の場合について実験的に調べている。強度などを比較するためには比較すべき試料の相対密度が同じでなければならないが・試料作成時における相対密度のばらつきは避けれらないので,そのための補正を行っていろ。実験の結果,凍結・融解が砂質土の性質をある程度劣化させるが,力学定数については工学的に安全側の値が得られ,かつ,乱した試料を締め固めた場合よりも実際に近い値が得られるので,凍結採取法は推奨できるサンプリング法であることが分かったと述琴ている。(仲野)液状化/繰返し荷重/砂質土/サンプリング/せん断強さ/凍結L 粘土の圧密に伴うせん断強さの増加を推定するには,一般に一軸圧縮試験を行っているが,この報文は,比較的少量の試料でかつ短時間に実施しうる直接せん断試験による推定法を調べたものである。直接せん断試験から得られる全せん断強さSをKrey−Tiedemannの破壊規準で表わすと,Sと一軸圧縮強さσ・との比は,通常の沖積粘土では0.8∼1.2になるとし,その代表的な実験結果を与えている。又,サンドドレーンを行った現場において圧密前後の争を実測した結果と,別途に行った直接せん断試験の結果から得られた3との比較検討より,両者の増加割合は実用的には良く一致していることを確認している。これらのことから,直接せん断試験によって圧密排水せん断(せん断速度0.02mm/s程度)試験を行いその全せん断強さを一軸圧縮強さに等しいと考えて,せん断強さの増加を予測しても実用的には差支えないとしている。ただし,このように推定した値に対しては圧密後の試料採取及び土質試験によって常に確認していくことが望ましいと述べている。(土岐)圧密/一軸圧縮試験/せん断強さ/直接せん断試験/内部摩擦角/粘土」一一〇 「「0477D6現場におけるセン断抵抗の決定方法石井靖丸土と基礎特集号(1960.2),NQ.2,pp。20∼25,図・8,表・30479一oND6On the Test of the Modulus of Ruptuτe of Soil Sample(土の圧裂係数の試験について)内田一郎・松本錬三Soil and Foundation(196工.6)VoL2,No.1,pp.51∼55,図・6 粘土地盤の原位置におけるせん断強さを室内実験より推定する際の問題点について種々の観点から総括し,更に各種の粘土のせん断に伴う体積変化特性を調べ,等体積せん断試験やφ=0法などについて考察したものである。直接せん断試験機を用い,数種の圧密圧力σρにて圧密し,次いでせん断時の鉛直応力姻を変えた圧密排水せん断試験を行い,体積膨張も収縮も生じない限界CN比(α〉比=σN/σρ)は,粘土の種類によらずほぼ一定値になることを明らかにしている。限界σ亙、比より大きい場合はせん断時において収縮傾向にあり,この現象は1主応力の増加とその方向変化による圧密が支配的になっていることによるとしている。 従うて,せん断中の中立応力(間隙水圧)の発生は先行圧密応力とせん断時における最大主応力の相対比に密接に関連していることを指摘している。又,三軸試験のもつ理論的な有利さを認めながらも,原位置で異方圧密を受けていた試料をその土かぷり圧に等しい等方圧力で再圧密して,三軸圧縮試験で求めた圧縮強さ争をφ=0法に適用することに対する批判を述べている。 乱した土の試料と乱さない土の試料とについて,一軸圧縮強さと圧裂係数との関係を求めている。圧裂係数は,士の円筒試料の直径方向に荷重を加えた時の圧裂引張り強さである。試料は佐賀県武雄市の六角川右岸の軟弱粘土と福岡県新宮町の砂質ロームで実施され,圧裂係数と一軸圧縮強さ,一軸圧縮強さと自然闇隙比及び圧裂係数と自然間隙比などを整理している。これらの試験結果から,一軸圧縮強さσ‘と圧裂係数σ’との間には,σF(0.14∼0.15)σ‘又は,σ・請7σfの回帰式を求め,圧裂係数試験のクラックが一軸圧縮試験のクラッ クより早く発生すること,試験に要する時間は一軸圧縮試験の時間の1/2∼1/3でよい,更に,試料の必要量がそれほど多くない,供試体の長さは直径の約1/2∼1/3で十分である,及ぴ供試体に脆性がある時,・クラックは両者の試験供試体共に観察されるが,圧裂係数試験のクラックの発生の状態がより容易に観察される,などを報告している。(山内)(土岐)刈圧密/クリープ/三軸圧縮試験/せん断強さ/直接せん断試験/内部摩擦角/粘着力/粘土/有効応力咋一軸圧縮試験/間隙比/試験方法/統計的解析/引張り強さき0478LD5/D60480無C3/C8/D51D6圧密によるかくらん粘土の強度特性について山口英太郎・宮原吉秋・中村六史・高山昌照土と基礎(1960.8)Vo1.8,No.4,PP.21∼27,図・15,表・3,写真・4留崩港基層粘土の工学的性質について谷口秀男土と基礎(1962.2)Vo1.10,No.1,pp.19∼27,図・42,表・2,参文・16 本報は,かく乱された有明粘土の圧密,及び強度特性について土槽を使った模型実験より考察を行っている。すなわち,圧密初期含水比の変化による強度変化,圧密中及び完了後の含水比と強度の関係,粘土の流動特性などが圧密実験土槽(3m×4mx3m)を使用し,サンプリングによる含水比測定とべ一ンによるせん断強さ測定からまとめられている。有明粘土は,比重2.62,粘土分61%であり,含水比が調整されている。なお,圧密度の算定は含水比の変化から計算されている。結論は,まず,初期含水比と圧密完了後の含水比の変化が直線関係にあることを見出し,更に,含水比及び圧密度とせん断強さの対数がそれぞれ直線関係であることを利用して,初期強度,圧密中の強度,最終強さが把握されるわけである。一方,圧密荷重と沈下量から算定されるひずみ速度によって表わされる流動曲線より,上限,下限降伏値が圧密の進行と共にそれぞれ増加することが示されている。(市原) 留崩港舶溜新設のための基礎地盤の現地調査及び室内試験結果の報告である。舶溜建設予定地は留崩川河口部の低湿地であり,軟弱粘土が厚く堆積している。標準貫入試験及びべ一ンせん断試験を現地で行い,室内試験では,一般物理試験と一軸・三軸圧縮試験,一面せん断,室内べ一ンせん断及び圧密試験などの力学試験を行い,試験結果を相互に比較検討し軟弱粘土の性質を検討している。サウンデイングの結果によるゆるい砂質土の下に軟弱粘土層がある。この粘土は活性土と判定され,』一軸圧縮試験などの結果からは半脆性の土に属する。鋭敏比も高く,現地べ一ンせん断試験によって求めた鋭敏比も高い。現地試験結果と室内試験結果の強度定数などの比較検討を行っているが・N値と一軸圧縮強さなどは明瞭な関係は得られていない。圧密特性から,先行荷重によりみると留崩粘土が正規圧密を受けているとしている。又,二次圧密についても検討を行っている。(竹中)圧密/間隙圧/含水量/クリープ/試験装置/せん断強さ/測定/粘性土/べ一ンせん断試験圧密試験/一軸圧縮試験/鋭敏性/サウンディング/三軸圧縮試験/せん断強さ/軟弱地盤/二次圧密/ベーンせん断試験“o詳臣」 「「0481c71C81D6築堤安定計算における粘土層セン断強度の測定について竹中準之介土と基礎特集号(1962.3),No.6,pp・41∼49,図・7,写真・2D60483A Direct Shear Apparatus for Rbeological Soil Testi皿g(レオロジー特性試験のための直接せん断試験器)James H。Poe110t,吉見吉昭Soil and Founda傾on (1963.8)Vo1.4,No. ,pp.44∼49,図・1,写真・3,参文・11 軟弱粘土上の築堤の安定計算に用いる非排水せん断強さの測定法を概説し, 特に原位置測定法であるベーン試験と室内試験である一軸圧縮試験の誤差の原因や優劣を論じ,べ一ン試験装置の改良やコーン試験の導入による原位置せん断強さの測定結果を示して∫φ=0解析法における非排水せん断強さの選定法に論及した報文である。著者の行った海底軟弱粘土に対する原位置せん断強さの測定結果によると,コーン試験により求めたそれは深さ方向に一様に増加しせん断強さの偏差があまり大きくない点において,ベーン試験や一軸圧縮試験による結果より優れた値を与えているとしている。更に,各地点における三者の試験法により求めた非排水せん断強さを総合した結果,それは地表面に近く有効土かぷり圧が小さい範囲ではSkempton,Renke1らの提案した塑性指数と強度増加率との関係から推定される値よりも大きくなる傾向を示し,又有効土かぶり圧が増加するにつれて,彼らの推定方法やTerzaghiらの考え方と比較的良ぐ一致する測定結果を与えるとしている。(北郷) 土のせん断におけるレオロジー特性を調べるための試験法の備えるべき条件として,、供試体内のひずみ(応力)の一様性,体積変化を起こさせない,供試体作製の容易さ,レオロジー試験の目的に合致,を挙げ,これに該当する試験法として直接せん断方式が最適と結論した。これに基づいて作うた試験機は2枚の板の間にうすい長方形の供試体を挟んで一方の板を固定し,他方を荷重を載せたワイヤでプーリーを介して載荷する形式で,可動板は供試体を挟んで前後に置いたローラーに乗っており,これで試験中の供試体の厚さを一定に保つ。蒸留水でねり返した長さ10ユnのカオリン供試体を用いた試験で,供試体側面のひずみ分布を写真撮影から求めてみると,供試体の前後1/2inを除けばひずみの分布は一様であるが,可動板の変位から求めたものより5%大きかった。この試験機の要点として供試体を挾む板の表面を土の種類に応じて適切なものを選ばなければならないと結んでいる。(三笠)メ咋一軸圧縮試験/サウンディング/すべり面/せん断強さ/測定/軟弱地盤/粘性土/ベーンせん断試験/盛土試験方法/室内実験/直接せん断試験/特殊せん断試験/粘土/ひずみ/レオロジーき0482D6A Test on Landslide Soils with Slip Surfaces(スベリ面をもつ地スペリ土の試験)岸本良次郎Soil and Foundation(1962.9)Vo1.3,Nα1,pp.工9∼25,図・3,表・7,参文・1 すべり面をもつ地すべり土の不かく乱試料の一軸圧縮試験と成層の観察とを実施し,更に,現位置で,すべり面をもつ地すべり土に黒しま模様又は,粘土層と他の土層との明確な境界を観察している。これらの結果,(1)現位置で,すべり面上のせん断応力を正確に知るためには,破壊面が発生する時間が重要になる,(2)現位置でのすぺり面をみつけるには,一軸圧縮試験と地すべり土の観察が効果的であるが,粘土鉱物分析,顕微鏡による観察及び地すべり土のレオロジカルな研究を追加すれば,地すべり土の起源や特性がより明らかになる。(3)現場でのすべり面は土層の中で最も弱い面であり,てれは一軸圧縮試験で生じたすべり面に相当するので,現場での潜在すべり面を一軸圧縮試験のすべり面の中でみることができる,(4)試料の中には,垂直クラックが発生しているのもあるが,この垂直クラックは上部の土が下部の土の上ですべった時,引張りクラックから発達したものと考えられる,などの結論を得ている。(山内)0484覇D2/D5/D6邸⊃詳匪第三紀層地スベリ粘土のレオロジー的性質について仲野良紀土と基礎(工963.12)Vo1,11,No.12,pp.9∼17,図・18,表・4,写真・3,参文・14 農地に関した第三紀層地すべりについて各種の調査,研究の結果を主としてレオロジー的観点からまとめたものである。試料採取地,地質,勾配それぞれ違った場所において採取した試−料を,乱さない試料と十分練り返しながら,30%前後の含水比にして約6か月保存した乱した試料を作り,クリープ試験を行った。実験方法はべ一ン試験器(試作)によって行った。載荷後の経過時間と変形量との関係をグラフにし,変形過程の観察結果としてスケッチした。そしてどの場合も,べ一ン周辺のせん断応力が,上限降伏値以下なら変形は,ある時間経過後停止し,せん断応力が上限降伏値以上ならある時間経過後に切断する。そして変形過程はどの場合も前者は3段階の変形過程があり,後者は4段階ある。考察として,クリープ変形過程の表示,粘塑性流動領域に関する考察,定常流動状態における塑性粘性係数,変形速度の漸変段階における見かけの粘性係数と一軸圧縮試験とべ一ン試験の比較が述べてある。地すべり運動のレオロジー的考察が述べられている。(西田)一軸圧縮試験/地すべり/すべり面/せん断強さ/土の性質L応力/クリープ/地すべり/せん断強さ/べ一ンせん断試験/レオロジーN」一一 「「0485D6/E6A Point of View on the Strengtk of Clay−Chiefly based on the criticism ofc’・φ’analysis(粘土の強度の考え方について)三笠正人Soils and Foundations(1964.2)Vo1.4,No.2,pp.1∼23,図・16,参文・36 粘土の強度の問題は非常に複雑であるが,最も基本的なことは応力履歴と排水条件が粘土の強度をどう変えるかである。そこで粘土地盤の安定解析の基本的方針は,与えられた条件で最も危険となる排水条件のせん断試験を行い,その全応力に関する強度定数0,φを用いて全応力解析を行うことであるとして,その具体的な方法を示している。次にこれまでの粘土の強度論を概観し,最も優れた理論と認められているボシュレフの説すらも土の構造,強度の動員とという観点から問題のあることを指摘し,粘土の強度を本質的な意味での粘着力と摩擦力に分離しようという強度論の方向に疑問を投げかけている。最後にGOotechnique学派によって提唱された有効応力解析法を批判し,有効応力に関する強度定数〆,φ〆が実際のせん断試験結果から原理的にも実際的にも一義的に決定し難いものであり,これを用いた安定解析法が実際に甚だ使い難いものであって,前述の一般的な全応力解析法にとって代わるべきものでないことを論証している。「土と基礎」Vo1.11,No.3所載の論文の翻訳であるが,適訳でないと0487一bOD51D6髄飽和粘土のセン断変形と圧密による強さの増加稲田倍穂土と基礎(1967.8)VoL15,No.8,pp.21∼29,図・7,表・2,参文・2 本報文においては,飽和粘土に加わる外力を,体積一定のままで形状のみを変形ざせる異方性の有効応力成分と圧密により体積を減少させる等方性の圧密有効応力成分の二つの成分に分けて解析している。そしてそれぞれの有効応力と変形あるいは体積変化量を明らかにしている。又,飽和粘土の圧密によるせん断強さの増加を求めるために,せん断強さ増加線を描き,圧密有効応力に対応する値を求めるのが適当であることを述べている。本報文においては以上の考え方を飽和粘土の圧密と圧密過程のせん断のみに適用しているが,同様に飽和粘土の膨張や膨張過程のせん断にも適用することが可能であると述べている。又,不飽和土に対しても若・干の修正を加えた上でこの考え方を拡張することができるものとしている。(西田)sころも見られる。(三笠)圧密非排水せん断/安定解析/応力経路/せん断強さ/内部摩擦角/粘着力/粘土/排水せん断/非圧密非排水せん断/有効応力/履歴0486D6咋圧密/室内実験/せん断強さ/粘土/変形/飽和/有効応力0488き環D6心o不飽和締固め土のセン断井上広胤土と基礎(1964,10)Vo1.12,No.10,PP,3工∼36,図・14,参文・7不飽和土の間ゲキ空気圧の一測定法内田一郎・松本錬三・鬼塚克忠。田中拓郎土と基礎(1967.9)Vo1.15,No.9,pp。7∼13,図・9,表・3,参文・6 関束ロームを締固めた不飽和試料についてせん断試験を行い,締固め土のせん断特性を調べると共に直接せん断試験の信頼性を検討している。供試体は小型の突固め試験機により作成し,その初期含水比は75%及ぴ85%,初期間隙比は3,25及ぴ3.88である。又,せん断試験は三軸せん断と直接せん断を行い,直接せん断では上部可動及ぴ下部可動型の2種類について供試体の厚さを変えて試験している。又,先行荷重の影響についても過圧密比を変えた試験を行っ 土の三軸圧縮試験において不飽和土供試体の間隙圧の測定にはこれまで細いU字管によるゼロ指示計が広く用いられてきた。著者らは,ワイヤストレーンゲージを利用したダイヤフラム型圧力計を用いて,この間隙圧の測定を試みた。その結果によると,今後改良を加えることができれば圧力計は役立ちそうに考えられるので,その装置,試験方法と結果,問題点などについて報告したものである。すなわち,圧力計は三軸試験装置で供試体の下におき,軸圧力を与える多孔板を通して空気圧を測定している。試験の方法としてはまず圧力計を組立てて,ゼロ調整を行い,次に供試体をセットする前の体積変化測定装置の検定を行い,次に圧力計にのせた多孔板の上に供試体をのせ,ゴム膜をかぷせ,セットを終って,側圧をかけたときの供試体の変形量を測定し,そしてひずみ制御の非排水せん断試験を行っている。せん断試験後に圧力計の表面はいつも乾いたままであったので,空気圧を測定したものとみとめられた。この方法は問題点はあるにしても供試体底面の飽和土の間隙水圧,及び不飽和土の間隙空気圧を簡単に測定できる。ゼロ指示計で必要な気泡を抜くめんどうがない。排水,排気しながら間隙圧の測て調べている。これらの一連の試験の結果,供試体の径60mmに対してその全厚を10mm程度にして試験するのが適当であること,締固め土の場合には1。Okgf/cm2より大きな垂直応力のもとでは下部可動,上部可動の差異は少なく実用上いずれの試験機を使用しても差支えないこと,及び不飽和ロームのせん断強さに対する先行荷重の影響はこねかえした飽和粘土と全く同様にKrey−Tiedemanの規準が適用できること,などを明らかにしている。又,十分大きな垂直応力のもとでは三軸によるせん断抵抗角にほぼ等しいことも示している。(網干)欝臣定ができる等の利点がある。(西田)間隙比/含水量/三軸圧縮試験/締固め/直接せん断試験/粘性土L間隙圧/空気/三軸圧縮試験/試験方法/測定/不飽和土」 「「D604890491D6柴田徹・星野満土と基礎(1968.1)Vo1.16,No.1,pp.3∼9,図・14,表・1,写真・2,参文・15締固めた不飽和粘性土のセン断特性について内田一郎・松本錬三・鬼塚克忠・田原賢二・三浦 功土と基礎(エ969、8)Vo1.17,No.8,pp.31∼39,図・19,表・3,参文・20 一般に用いられている三軸圧縮試験機の欠点である供試体中の応力,変形,間隙水圧分布の非一様性を除くために開発された三軸スライスせん断試験機について,その特性が検討され・更にそれを用いて練返し再圧密粘土試料について行った圧密非排水せん断試験の結果が応力・ひずみ,間隙水圧,ボッシュレーの強度定数,クリープ破壊について考察されている。試験機の特性としては,(1)単純せん断に近似できるせん断変形を与えうる,(2)圧密時間が短縮され,せん断中の間隙水圧測定の精度が向上する,(3)残留強さ測定が可能なほどの大変形を与えうる,等の利点が挙げられ,又,粘土の特性に関して,(1)内部摩擦が完全に動員されたときのベクトルカーブの直線部はボッシュレーの強度定数を示す,(2)同一の正規圧密粘土ではせん断応力と垂直有効応力との比τ1σ短に含水比によらずひずみの関数で表わされる,(3)クリープ破壊の過程は,過剰間隙水圧の発生によって垂直有効応力が減少してτ1σ’Nの値が増大して破壊時のそれに接近する現象とされる,等の結論が示されている。(北郷) 著者らは,粘性土と砂質土を用い〕種々の乾燥密度と飽和度を持つ供試体を静的に締固めて作製し,非排水条件の三軸圧縮試験を行ない,試験結果から締固め土の応力とひずみ,体積変化,間隙圧,せん断抵抗などについて考察を行った。結果を要約すると次のようである。(1)間隙比の小さい間は側圧の大きさに関係なく,含水量が小さいときは小さいひずみで大きな強さを示し,含水量が大きくなると応カーひずみ曲線はなだらかになる。(2)密な供試体では正のダイレイタンシー指数を示すが,飽和度の増加と共にその値は減少する。ゆるい供試体では負の値を示し,間隙比に関係なく飽和度100%でゼロに近づく,(1),(2)は土の構造によって説明される。(3)測定間隙空気圧とHilfの提案した式による計算間隙空気圧との比較を行うと,飽和度60%までは近い値を示すが,飽和度が高くなるほど大きな差を生ずる。(4)飽和度が高いときや側圧が大きいときは全応力による破壊包絡線は直線にならない。又,全応力によるせん断抵抗角は飽和度の増加と共に減少した。(市原)粘土の三軸スライスセン断試験について悼ヰ間隙圧/砂質土/三軸圧縮試験/締固め/せん断強さ/ダイレイタンシー/土の構造/粘性土/不飽和土クリープ/残留強さ/特殊せん断試験/粘土/ひずみ/有効応力0490D5/D6E∬lect of Principal Consolidation Stress I》i任ere皿ce on Undrai皿ed S五ear Strengtbついて)R.P.Khera7R。J.KrizekW.F.Che皿Soils and Foundations(1968.12)Vo1.8,No.4,pp.48∼51,図・2,参文・5 2種の初期構造をもつ粘土の強さが,異方圧密によっていかなる影響を受けるかを調べることを目的としている。イライト粘土をスラリーの状態から一次圧密し,圧密方向に平行及び直角方向に切り取った試料で非排水三軸圧縮試験を行い,次の結果を得た。(1)三軸圧密中の軸方向ひずみと半径方向のひずみの比は,土の初期構造及び圧密応力によって左右される。(2)平均主応カー定の状態において,圧密主応力比の増大と共に圧密後の含水比が減少した。(3)一次元圧密された試料にその加圧方向と一致する方向に圧密最大主応力を加えると,異方圧密(主応力比2.0)における強度は等方圧密の場合より約9%大きくなった。又,圧密最小主応の主引張り成分をε’とすると,エネルギーの消散速度(P)は,1)昌20tan(π/4一φ/2)Σε’で(6)等方圧密及び異方圧密の場合,間隙水圧係数を用いて計算した強度係数(σ・’一σ、’)/2σ、〆は実験結果とほぽ一致した。(山内)ている。(山内)圧縮強さ/圧密非排水せん断/異方性/間隙圧/三軸圧縮試験応力/降伏/せん断強さ/塑性/ひずみ/引張り/平面ひずみた。(5)間隙水圧係数は土の初期構造,圧密主応力比及び破壊の規準によって左右された。に詳ド 塑性ひずみ速度を用いて,土中におけるエネルギーの消散速度をユニークに決定できると述べている。すなわち,土がCoulombの降伏規準に従う理想的な塑性体であり,塑性ひずみ速度表わされるとしている。ここで,土は等方性であり,従って塑性ひずみ速度の主軸は主応力軸と一致するものとの前提に立っている。又,土がφ需0であり,せん断降伏応力を雄=o)とするTrescaの降伏規準に従うものとすると,エネルギーの消散速度を表わす式は,P=幼職翼1虐1となり,これは,平面応力(σ・=0)の特別なケースとして,1{odgeとPragarによって最初に得られた式であり,後に,ShieldとDruckerによって一般的なケースヘと拡張されたものであると述ぺている。更に,特別なケースとしての平面ひずみの場合,工学せん断ひずみの最大速度を㌔、Xとすると,エネルギーの消散速度は,P富σcosφア皿axで表わされると述べ力を加えると強度は28%大きくなった。(4)圧密主応力比の増大と共に間隙水圧が減少し革D6On the Rate of Dissipation of Energy in Soils(土中におけるエネルギーの消散速度に(非排水セン断強さに及ほす圧密主応力の影響)SQils and FoundatiQns(1968.3)Vo1.8,No. ,pp.1∼17,図・3,表・5,参文・21L0492》N」一GQ 「一「0493D31D6Analysis of Strain Rate In∬uence on Sbear Strengtb by IRate Processes(速度過程論による粘土のセン断強度に及ぽすヒズミ速度効果)T.S。NagaraiSoilsandFoundatiQns(1970。9),Vo1.10,No.3,pp。1∼12,図・3,表・5,写箕・3,参文・15 粘土の応カーひずみ一時間の関係を調ぺたもので,仮定したレオロジーモデルと粘土の骨格構造との関連性を検討している。仮定した力学モデルはマクスウエル型で,ばね定数で弾性挙動を,ダッシュポットで流動過程を表わし,ダッシュポットには速度過程論からのアイリング粘性を用いている。すなわち,せん断ひずみ速度アとせん断応力τとの間には・ア=βs血h鷹の関係が成立するものとしている。α,βは流動係数で,ボルツマン定数,プランク定数。温度,活性化エネルギーなどの関数である。実験はカオリナイト粘土に,適当な化学的処理をし,綿毛,分散の両構造の試料をつくり,.これにひずみ速度を種々に変化させたせん断試験を行っている。構造の識別には,偏光顕微鏡法,各種の物理試験法を用いている。これらの結果から,ひずみ速度を種々に変化させた場合の応力とひずみとの関係は,非線形マクスウエルモデルで定量的に説明できるとしている。又,両構造での応力とひずみ曲線の計算値と実測値と0495一bφD6“Flow Cha1acteristics of Clays(粘土の流動特性)関口秀雄土質工学会論文報告集(1973.3)Vo1.13,No.1,pp.45∼60,図・10,表・6,参文・14 正規圧密粘土についてのこれまでの三軸クリ』プ試験を有効応力比と対数ひずみ速度(4εノ410gオ)に着目し,再検討することによって流動包絡線という新しい概念を導いた。この流動包絡線は粘土の種類,含水比,排水条件,乱さない粘土あるいは練返し試料によらず,ただ一つの簡単な実験式で表わせることを示している。過圧密粘土についてのクリープ試験からも流動曲線が得られており,正規圧密のそれと比較すると流動速度を押えるために過圧密することが有効であるとの示唆を得た。又,正規圧密粘土の平均有効応カー定の排水クリープ試験結果に基づいて応カーダイレイタンシー関係が応力経路と時間効果の影響を受けることを明らかにした。このほか,流動包絡線に及ぽす温度の影響,破壊に至るクリープと非破壊クリープの限界値の簡単な求め方,クリープ曲線の各種のパターンの存在についての検討を加えている。(三笠)8はよく一致している。(山内)咋過圧密/クリープ/時間効果/ダイレイタンシー/二次圧密/粘土/有効応力応力/顕微鏡検査/三軸圧縮試験/土の構造/ひずみ/レオロジーき0494D6A Theoretical Shldy of the Stress・Strain Relations f①r Clays(粘土の応カーひずみ関係について)太田秀樹・畠昭治郎Soils and FoundatiQns(1971.9)VoL11,No,3,pp.65∼90,図・15,参文・37 本論文は粘土をひずみ硬化性のある弾塑性材料と考え等方圧密された粘土の応カーひずみ関係を理論的に扱ったものである。まず粘土の体積変化を圧密とせん断によるダイレイタンシーにょるものと考え,粘土の力学的状態をθ(間隙比),砺,τ。、∫の諸量によって表わす。そして種々のせん断条件下における粘土の力学的状態をθ,伽,τ・醒空間内の状態曲面上の点として表わした。次いで粘土に微少な応力増分を与えたときの応カー塑性ひずみ関係を微分方程式の形で求めた。これを応力履歴に沿って積分すれば粘土の応カーひずみ関係が求まるわけである。この方程式は一般的には積分できないので,本論文では非排水,排水,伽一定,有効主応力,一定せん断,κ・圧密状態などのせん断条件を例にとって正規圧密粘土や過圧密粘土の応力比一ひずみ関係を導いている。(三笠)圧密/応力経路/応カーひずみ曲線/せん断強さ/塑性/ダイレイタンシー/弾性/粘土L0496革D5o詳』セン断試験結果の適用と限界中瀬明男・小林正樹土と基礎(1973.4)Vo1.21,No.4,pp.19∼24,図・8,表・1,参文・19 せん断試験の代表的なものとして一軸圧縮試験,三軸圧縮試験及び直接せん断試験の三つをとり上げ,これらの試験結果を実際問題に適用する際に問題となる点について説明したものである。一軸圧縮強さΦはφ・=0法に適用すべき強度定数という意味をもつ工学的指数として考えるべきであること,又,試料採取に伴う乱れの程度はE5・で比較的容易に推定できることを説明し,更に砂分の多い粘性土の拘束圧除去による一軸圧縮強さへの影響を粘土含水量又はみを用いて補正する方法を示している。三軸圧縮試験に関して,砂質土の試験値とそれに対応する現場間隙比の推定の問題,及び粘性土の圧密条件とσ。ゆ値の関係などについて説明している。直接せん断試験はその機構上,水平面が必ずしも破壊面とはならないなど応力条件の複雑さのため,試験結果の解釈にかなり難しい問題点が残されていーることを示している。そして最後にせん断試験によりσ・ゆ値を求める場合は,試験と地盤の応力条件の相異や強度の異方性,サンプリングによる乱れの影響など十分考慮すべきであると述べている。(網干)安定解析/一軸圧縮試験/間隙比/三軸圧縮試験/サンプリング/試料の乱れ/せん断強さ/塑性/直接せん断試験」 「「0497D6Split Tensile Strengtk of Co血esive Soils(粘性土の圧裂航張力)0499D3/D6B.Ramanatkan,V.RamanStress−Strain Rela廿onships of Clays Based on tke Mobilize&Plane(微視的考察に基づいた粘性土の応カーヒズミ関係)土質工学会論文報告集(1974,3)Vo1.14,No.1,pp.71∼76,図・2 表・4,参文・8松岡元土質工学会論文報告集(1974.6)Vo1.14,NQ.2,pp,77∼87,図・16,参文・11 舗装の層構造では土の引張りカが関係することから円筒供試体の周面に対称線荷重を加えて圧裂させ,粘性土の引張り強さを求めた試験報告である。荷重値と引張り強さは弾性論で関係づけられる。用いた土は五.L−28∼60,P1=14∼29の6種の粘性土である。これらの土の最適含水比より乾燥側で締め固めた供試体について圧裂テストを行い,同時に一軸圧縮強さを求めたところ,両者の間には(引張り強さ)=0.48(一軸圧縮強さ一〇.25)の関係ではほぽ結ぱれる相関性が認められた。これから最適含水比以下で締め固める盛土の場合にも上の関係は適用できると述べている。又,取扱いが簡単宅あるため引張り強さを求める上で,この種の試験は有用であることを結論している。(山口) 著者がかつて粒状体モデルのせん断を微視的に論ぺ,提案した潜在すべり面(モビライズド面)の応力ひずみ(又はその増分関係(松岡,1967))が原理論には粘土にも適用できることを実験的に検証している。まず前の研究で得られた応力ひずみ(又は増分)の関係を考察し,応力比一せん断ひずみ,膨張ひずみrせん断ひずみの関係に分け,これより主応力とひずみ増分の主軸が一致するという仮定のもとに主ひずみと主応力比の関係を与えている。二次元でその形はε・=∫(σ1/σ3),ε3富4(σi/σ3)(3軸対称ならε2;ε3)のようなものである。これから体積ひずみも応力比で与えられる。上記理論を粘性土の三軸排水試験データで検討したところ,正規圧密粘土も過圧密粘土もよく実測値が一致することが認められた。これにより砂と粘土は,粘土の場合に団粒が砂粒に対応すると考えれば,砂と同様に考えてよいことが主張されている。(山口)8塵応カーひずみ曲線/過圧密/顕微鏡検査/三軸圧縮試験/ダイレイタンシー/土の構造/粘性土/排水せん断一軸圧縮試験/試験方法/締固め/粘性土/引張り強さ/舗装04981)60500き球D5/1》6的A Study of the Stress−Strain−Time Behavior of Sa加rate征Clays Based on a TheoryUndrained Behaviour of Overconsolidated Saturated Clays durin理Shear(過圧密of Nonlinear Viscoelasticity(非線形粘弾性理論に基づく飽和粘土のレオロジー特性の解粘土の非排水せん断挙動)析)Yu曲bir A.Varadarajan村山朔郎・関口秀雄・上田貴夫土質工学会論文報告集(1974・6)VoL14,No・2,pp・19∼33,図・11,参文・22土質工学会論文報告集(1974.12)Vo1.14,No.4,pp.1∼12,図・10,参文・工9辟臣) 2種類の練返し粘土を用いて過圧密比が375に及ぷ広範囲にわたる過圧密状態の試料をつ 飽和粘土の応カーひずみ一時間特性(非線形レオロジー特性)を定式化している。すなわち応力テンソルがレオロジカルな応カテンソルと時間変化には依存しない平衡応カテンソルの和で表わされると仮定した。レオロジカルな部分は主ひずみテンソルと相対変形応答関数μ(これは時聞と不変量の関数)の積の時間積分の形で表わした。ここでμは飽和粘土についてすでに見い出されている応力緩和ス尽クトルを用い積分表示に直すと応カーひずみ一時間特性が結局,単一積分で書き下され,取り扱いやすい形式となることを示している。本理論の特別の2,3の場合すなわち応力緩和,定常せん断,定常クリープの場合についてレオロジカルな関係式を書くことができ,その理論的傾向を対応する実測値で照査したところ,現象が十分説明し得ることが認められている。更に平衡応カテンソルによって圧密やダイレイタンシー現象がくり,それを非排水三軸圧縮試験することで,せん断中のせん断応力と間隙水圧の挙動を見い出し,ひずみとの関係において論じている。得られた実験結果は次のようである。 破壊包絡線は過圧密粘土について非線形性を示し,その程度は低い応力レベルにおいて強い。最大主応力差と圧密応力の比の/σ♂の増加は大きい過圧密比において顕著である。間隙圧係数且は過圧密比が小さい時はひずみと共に増大するが,過圧密比が大きい時は逆にひずみと共に減少する。その中間に11がひずみに無関係となる過圧密比が存在し,その値は粘土によって異なるもようである。更に,応カーひずみ曲線の初期接線係数は過圧密比と拘束圧の関数として与えられる。非常に過圧密された粘土の低い応カレベルにおけるせん断挙動を実験的に明らかにしているのが本論文の特長である。(山口)どの程度説明し得るかを論じている。(山口)圧密/応力経路/応カーひずみ曲線/間隙圧/クリープ/時間効果/ダイレイタンシー/雌土/粘弾性/リラクゼーション/レオロジーL過圧密/間隙圧/三軸圧縮試験/せん断強さ/粘性土一に」q 「「0501D51D61D7A Constitutive Equation for Normally Consoliαated Clay(正規圧密粘土の構成方程式)足立紀尚・岡野真久土質工学会論文報告集(1974,12),Vo1.14,No.4,pp。55∼73,図・12,参文・360503一トo①D21D6Back Pressure E任ects on tke Undrained Strength Characteristics of Soft Clay(軟かい粘土の非排水強さに及ほすバックプレッシャーの影響)E.W.Brand土質工学会論文報告集(1975.6)Vo1・15,No・2,pp・ld6,図・12,表・4・参文・11 土質力学の分野で三次元的な境界値問題を解析していくためには,より一般的な土の構成方程式を確立させる必要がある。その時,土はひずみ硬化,ダイレイタンシー,ひずみ速度効果といった現象を示す材料であるので,これらの土の特性を説明できる式でなければならない。本論文では,構成方程式についての従来の研究で主流をなしてきた平衡状態での変形特性と速度依存性に関する特性に対する研究の成果を統合することにより,完全飽和の正規圧密粘土に対する一般性をもちより現実的な構成方程式を与えた。方法としては,ロスコーらの塑性理論にペルツィナの粘塑性理論と幾つかの実験事実を組込ませて,土の速度効果を含み得るように拡張しようとしている。提案式はクリープやリラクゼーションといった現象や等ひずみ速度せん断過程での粘土の挙動をより一般的に表述できるようになっている。得られた結論を基に今後に残される問題及びその解決法を示唆している。(山口) 正規粘土に加えるバックプレッシャー(σβ)の影響を知るため乱さないバンコック粘土(励=83%,砂、=81%,P1=52%で深さ5∼6mより採取のものについて一連のCIUテストを行った結果を報じている。吻は0,0.53(土かぶり圧),2、81,7,03kgf/cm2とし,ゆっくりと加えて24時間保った。テストは1分間で90%の間隙圧応答があったものについて行った。その結果,圧密圧(σσ)の小さいときのみ⑰の影響があり,σcが大きいと強度はσβによって変わらない。σc,σβが小さいと,規準化した応カーひずみ関係は見かけ上,過圧密の様相を呈する。このとき試料は飽和せぬため・4β(スケンプトンの間隙圧係数)<エである。一方,σσが大きいと非排水強さはσβによらず,σσが小さいとσβが小さい場合の強さはσβが大きいものに比べ,ずっと大きくなる。又⑰が小さいと強度包絡線は全応力,有効応力共曲線となって過圧密的となる。これらの実験結果は,練り返し粘土についてLoweなどが行ったものと同傾向であり,現場の軟かい粘土では⑰として現地盤の圧密圧をとるのがよいと述べてい8る。(山口)咋圧密非排水せん断/応力経路/応カーひずみ曲線/間隙圧/せん断強さ/粘土クリープ/三軸圧縮試験/静的/塑性/土の構成式/動的/粘土/リラクゼーション0502D6/D7S庶face(状態境界面内での飽和粘土の応カヒズミ特性)赤井浩一・足立紀尚・安藤信夫土質工学会論文報告集(拘75,3)Vo1.15,No. ,pp.1∼16,図・26,表・3,参文・12土質工学会論文報告集(工975.9)Vo1、15,Nα3,pp,13∼26,図・17,参文・14速度せん断下での挙動に対するYongとJappの実験式,及び応力緩和に対する村山他の実験式の成立を確証した。又,これらの2式が等価であることと,SinghとMitche11のクリープ現象に対する実験式がこむら2式より誘導できることを明らかにした。以上のことから,粘土の唯一的な応カーひずみ一時間関係が存在することを結論している。この研究の実験的検証は粘土を弾・塑性体とみなしRoscoe理論を拡張して得た足立・岡野による粘土の構成方程式の実験的裏付けと考えられるが,粘土の静的変形過程を表わすより厳密な構成方程式の誘導は今無DOID6に詳匪)Stτess−Strain Behavior of a Sa加rated Clay for State below the State BoundaryExistence of a Uni“ue Stress−strain−time Relation of Clays(粘土の唯一的な応カーひずみ一時間関係) 完全飽和した正規圧密粘土を用いて4種のタイプの三軸圧縮試験を行うことで,より一般性を有する粘土の構成方程式を確立させるためのデータを供した。三軸試験結果から,定ひずみL0504きA.S。Balasubramania㎜ 飽和粘土が状態境界面内部において異なる応力経路をたどるときの変形の様相を知るために飽和したカオリン粘土を用い,次の5つの応力経路について応力制御の三軸圧縮試験を行い,体積ひずみ(び),せん断ひずみ(r)を測った。経路の形は平均圧力をヵ,軸差応力をσとしたとき,(1)等方圧密した正規又は過圧密試料に44>0,4カく0,4(σ功)>0を与える,(2)同じく吻>0,4♪>0,4(4カ)>0を与える,(3)異方圧密して状態境界面に至らしめた後吻<0,4カく0,4(σ/ク)>0を与える,(4)同じく吻く0,融<0・4(σ/♪)>0を与える・(5)同じ後に残された問題としている。(山口)く吻<0,助>0,4(4/’)<0を与える,ものである。応力面(幻面)上に〃,7の等しい線を画き,それらの特性を調べたが(1),(2)ではア図は類似したものとなり〃図はヵにより変わる,(3)では供試体が1サイクル中に正のせん断ひずみを受けるため応力ひずみ曲線が不安定となる,(4)では腿109カ,7㏄109σの関係がある・(5)は特別の挙動をするが・〃とアの等値線から,それらの値が求められることを述べている。(山口)応カーひずみ曲線/クリープ/三軸圧縮試験/時間効果/粘土/有効応力/リラクゼーション/レオロジー応力経路/応カーひずみ曲線/過圧密/三軸圧縮試験/批/飽和土」 「「0505D51D6Change in Undrained Shear Strength Characteristics of Saturate− RemouldedClay due to Swelling(膨張にょる乱した飽和粘土の非排水強度特性の変化)三田地利之・北郷 繁土質工学会論文報告集(1976.3)Vo1.16,No.1,pp.45∼58,図・11,表・4,参文・23 過圧密状態における粘土の非排水せん断強さ乱と膨張時の鉛直有効応力との比3。ゆが過圧密比露に対してどう変化するかを調べた。まず含水比と有効応力の関係を実験事実に基づき,正規圧密域及ぴ過圧密域の膨潤後の含水比と有効応力の対数の直線性,(σ・’+σ・’)/2の対数と含水比関係が直線で正規圧密域で上記の直線と平行で,過圧密域でπ≦10の範囲で直線,の仮定のもと、に,且vorslevの破壊規準を用いてπ≦10までは3・/ρと露とは両対数紙上で直線で表わされ,その勾配は圧縮指数と膨張指数の比で決まることを導いた。次に塑性指数が21∼32%の3種の再圧密粘土を用い,κ・及び等方応力条件で圧密・膨張させた試料で非排水三軸圧縮試験を行って上記の関係を確かめ,更に通常の等方圧密排水試験と圧密試験から,現位置における過圧密粘土の非排水強さを確定する方法を示した。又,過圧密状態におけるK。,破壊時の・侮が過圧密比の関数として表わされることを示した。(三笠)05071)51D6一軸試験による土の飾一(7,ψ,ε)特性解析法に関して江藤義勝土と基礎(1977.9),Vo1.25,No.9,pp.25∼30,図・9,表・1,参文・1 土のせん断強さは土の種類,密度,含水量,骨組構造,有効応力などの影響を受けるといわれている。本報告はこのうち,密度及ぴ含水量(比)と一軸圧縮強さの関係に注目をして試験した結果についての報告である・採用した方法は試料の練返し法を主に・練返さない試料を従にし,しかも後者の位置付けを行おうとしたものである。ところで試料には各種の乱れが伴う。このため現地盤にある時の0,φを決定することは困難である。そこで乱れの原因を①機械的〔試料採取,運搬,成形時に起こる〕乱れ,②減圧〔応力の開放に伴うガス分離,膨張〕による乱れ,③熱的〔気温,湿度の変化に伴う膨張,収縮,粘着力及ぴ含水量(比)変化による〕乱れの3種を考えた。試験ではこれらの乱れを低減させる方法ではなく,逆に増大させることにより先の位置付けを行った。又,試験の結果によれば練返した試料の一軸圧縮強さ伽の対数は含水比”及び間隙比θに反比例し,密度アに比例する。特に乾燥密度㍑との関係では土の種類によって,上下に平行移動をする傾向が見られる。8咋圧縮強さ/圧密試験/一軸圧縮試験/間隙比/含水量/試料の乱れ/密度圧密非排水せん断/過圧密/間隙圧/三軸圧縮試験/静止土圧/せん断強さ/粘土き0506D6Local Strain a皿d Displace皿e皿t Pattems in Triaxial Specimens of A Saturate亘Clay(飽和粘土の三軸供試体中における局所ヒズミと変形)A.S.Balasubramaniam土質工学会論文報告集(1976,3)Vo1。16,No.1,PP。102∼114,図・15,写真・3,参文・0508堅D5/D6的群陣Geotechnical Properties of No1皿ally Co皿solidatea Fao Clay,Iraq(正規圧密フ7オ粘土の土質工学的性質)半沢秀郎土質工学会論文報告集(1977.12)VoL17,No,4,PP.1∼15,図・14,表・2,参文・318 一次元圧密後等方圧密したカオリン供試体を応力制御方式で三軸圧縮したときの変形を鉛弾を供試体に埋め込みX線で測定した。まず直径1.5in,高さ3in供試体で,摩擦のある普通のポーラスストーンと,シリコングリスで摩擦を切った端面の影響を比較した。その結果,前者は一様な変形をせず,後者の変形は一様であった。又,局所変形の主軸は供試体の鉛直,水平方向と一致しており,局所ひずみから計算した軸ひずみ,体積ひずみはダイヤルゲージとビューレットで測定した全体のひずみと一致した。直径4ip供試体を用いた同様の試験結果も1.5in径の試験結果と同様であった。圧縮性試験における進行性破壊の過程では供試体上下端に軸対象の水平面から20。の角度をもつ剛体くさぴができたが,伸張試験では見られなか シャトァルアラブ川(チグリス,ユーフラテス両川が合流した後の川の名称)河口に分布するファオ粘土の土質工学的性質をまとめたものである。原位置及ぴ室内実験から,下記のようなファオ粘土の重要な特性が得られた。ファオ粘土は,サンプリング及びトリミング過程で発生する応力解放,間隙水の再分布により,特に間隙水の再分布により著しく乱されること,乱された構造は,サンプルが土中で受けていたと同じ応力で再圧密することにより,もとの構造に復元されること,完全な構造復元を得るには再圧密過程を徐々に増加させる必要があること,などのことが判明した。本論文は更にファオ粘土の(1)設計用非排水強さの決定法,(2)非排水強さの異方性,(3)膨張による強度減少,(4)圧密特性,などの諸点についても述べてある。った。(三笠)三軸圧縮試験/進行性破壊/粘土/ひずみ/変形/飽和土L圧密非排水せん断/異方性/室内実験/試料の乱れ/ベーンせん断試験N」一刈 「「D51D60509Field and I』aboratory Behaviour of K五〇r A1−Zubair Clay,Iraq(コールアルズペール粘土の原位置及ぴ室内実験での挙動について)半沢秀郎土質工学会論文報告集(1977.12)Vo1.17,No.4,pp.17∼30,図・15,表・2,参文・7 シャトアルアラブ川(チグリス,ユーフラテス両川が合流した後の川の名称)のかつての河川跡に分布するコールアルズベール粘土の土質工学的性質をまとめたものである。原位置及び室内試験の結果より,(1)コールアルズベール粘土は過圧密粘土であり,過圧密比は上部ほど高く,下部につれ減少すること,(2)過圧密は,土かぷり圧の除去によるものではなく,二次圧密,セメンテーション,潮位変化時に生じる浸透水力,乾燥作用などによるものと推察されること,(2)二次圧密,セメンテーション,浸透水力,乾燥作用などによりもたらされる過圧密は,粘土のK・値を増加させるのではなく,減少させる作用があること,などのことが判明した。本論文は,この他,種々の実験より得られたコールアルズベール粘土の,(1)非排水強さ,(2)非排水強さの異方性,(3)膨張による強度減少,などについて述べてある。0511一国ooD61)irectional Vane Sh℃ngths for Different Clay Fabrics and S廿ess Conditions(種々の粘土の構造及ぴ応力条件下でのベーン強度の異方性)Jack L Rosenfarb,Raymond J.Krizek土質工学会論文報告集(1978.9)VoL18,No,3,Pp.1∼11,図・6,表・2,写真・1,参文・11種々の応力条件下で圧密したカオリン粘土のせん断強さの異方性を小べ一ンせん断試験により実験的に調ぺた。綿毛構造及び分散構造を持つ粘土のスラリーを,大口径の庄密試験機に入れ,横方向変位を拘束して,種々の主応力下で圧密した。一定の圧密段階の終了後,応力状態をそのままに保って,試料中に』鉛直方向及び水平方向にベーンを差し込み,ベーンせん断強さを求めた。次に,除荷し,強度の異方性に与える除荷の経路とバックプレッシャーの影響を同様なせん断試験により調べた。一般的に言って,せん断強さは土の構造とべ一ンの方向によって異なり,綿毛状構造の粘土の場合と水平方向にべ一ンを差し込んでせん断した場合に,より大きい強度が得られた。除荷の応力経路を種々に変えると強度も変化したが,その変化の中のあるものは,せん断方向の影響を受けた。(訳=仲野良紀)s悸圧縮強さ/圧密非排水せん断/異方性/過圧密/静止土圧/粘土/べ一ンせん断試験圧密/異方性/応力経路/べ一ンせん断試験05100512DO/D5/D6》無D6締固めカオリン粘土の三軸圧縮,伸張およぴクリープ条件下の変形と強度綿引恵一土質工学会論文報告集(1977.12)Vo1.17,No.4,pp.75∼86,図・23,表・1,参文・11乱された粘土の残留強度に及ぼす影響要因宋 永棍・岡田富士夫土質工学会論文報告築(1978.12)VQ1.18,No。4,pp、107∼エ18,図・19,参文・34 盛土,アースダムをはじめとして,地下水面より上方にある土は,比較的高い飽和度をもつ不飽和状態にあるが,これに関する研究は,比較的少なく・その力学的挙動には,不明な点が多い。締め固めたカオリン粘土に対する一連の等ひずみ速度三軸圧縮,伸張及ぴ三軸圧縮クリープ試験を行い,その変形挙動を比較検討した結果,体積変化と軸差応力の関係において,圧縮条件と伸張条件を比較した時に,締固め土の異方性が明らかにされたこと,破壊時の軸差応力と体積変化は,せん断応力経路(本研究においては,側圧一定,平均主応カー定,体積一定の3種類)に依存しないことが示された。特に,不飽和粘性土が,非圧密非排水条件でも体積の変化を生ずるからせん断中の体積変化特異点及ぴ破壊点に着目すると,これらの点における軸差応力と主ひずみ比は直線関係にあり,この直線が,せん断応力経路,クリープ載荷条件などによらず,同一であることを示し,更に,飽和砂の圧密排水試験結果に対しても同様の結果が得られることを確かめ,この主ひずみ比と軸差応力の関係の一般性を検証した。 乱された粘土の塑性,間隙水の種類,応力履歴,含水比,締固め方法,及ぴベントナイトの存在などが,残留強さに及ぼす影響を室内試験によって研究した。試験は,繰返し直接せん断試験で行った。その結果,残留抵抗角と塑性指数の間には,ある一定の相関性が見られるけれども,液性限界との間には明確な相関性がない。又,残留抵抗角とPL/LL間には,多分に相関性の存在する可能性があり,特にモンモリロナイト成分を多く含む土質をも例外なく,検討しうる利点を有している。又,残留強さは土の応力履歴,過圧密度に無関係である。この要因は人工圧密,繰返し,並びに締固め方法の相異による実験で確かめられている。間隙水の種類による影響では,』般に海水処理土の残留抵抗角は淡水処理土より大きい。界面処理土では凝集処理土の残留抵抗角がより大きい。前者は,海水の多角カチオン,及びKカチオンの存在による結果であり,後者は綿毛構造による結果である。又初期含水比のいかんを問わず,ある一定の土質についての残留強さ時における含水比は,ほぽ一定である。bD詳ド応力経路/過圧密/含水亘/残留強さ/締固め/ぜい性破壊/塑性/直接せん断試験/内部摩応力経路/クリープ/ダイレイタンシー/破壊/不飽和土L擦角/ベントナイト」 「「0513D60515D6Undrained S㎞ength Cha■actehstics of an AIluvial Ma戚ne Clay in the Tokyo Bay。(ある沖積海成粘土の非排水強度特性)ある沖積海成粘土の非排水強度半沢秀郎・長島正明土と基礎(1979.6)Vo127,NQ.6,pp。7∼14,図・15表・1,参文・5半沢秀郎土質工学会論文報告集(1979.12)Vo1.19,No.4,pp・69∼84,図47,表・1,参文・15 東京湾内に分布するある沖積海成粘土について種々の非排水強さ試験1)現場べ一ン,2)一軸圧縮,3)κ。圧密三軸圧縮及び伸長,4)一面せん断,などの試験を行った。その結果,この粘土の,(1)正規圧密状態及び原位置における非排水強さ,(2)非排水強さの異方性,及び(3)過圧密比が得られた。又,原位置における粘土の非排水強さ決定法を提案し,その有効性を確認した。正規圧密状態における非排水強さ比(3・/P・)として圧縮,伸長,せん断状態に対し,それぞれ0。36,0.22,0。25なる値を得た。強度の異方性は,0.36,0,22,0,25の比として与えられるが,原位置におけるこれらの強度比は,過圧密比(O。C,R)に関係なく,正規圧密状態における値に等しいことが判明した。又,原位置における非排水強さ比(3“/P。)を,上記の0.36,0.22,0.25と比較することにより,0。C,Rが得られる。その結果得られた0,C.Rは,圧密試験より得られたO,C,Rとよい対応を示し,上部で高く,下部につれ減少す 東京湾内の西南部に分布する沖積海成粘土について,種々の非排水強さ試験を行い・その非排水強さ特性を把握した。本文は,初めに原位置における粘土の非排水強さを室内試験で求める場合,採取した試料を原位置の応力状態で再圧密する必要があることを述べている。次で正規圧密状態及ぴ原位置でのこの粘土の強度,強度の異方性,ひずみ速度が強度に及ぽす影響などの問題について検討を加えている。種々の強度試験・圧密試験より,この粘土は過圧密粘土であることが判明したが,この粘土を過圧密粘土ならしめた要因について検討を加えると共に,二次圧密及びセメンテーション作用によってもたらされた過圧密比を各々定量的に推定する方法が示してある。又,現場べ一ン試験結果の検討から,この粘土のK・値(静止土圧係数)は,深さ方向に一定であり,過圧密比の影響を受けないことが推定された。8ヰきることが判明した。蚤bO圧縮強さ/圧密非排水せん断/一軸圧縮試験/異方性/過圧密/三軸圧縮試験/せん断強さ/粘土/ベーンせん断試験詐』圧密非排水せん断/異方性/過圧密/室内実験/沖積層/粘土9咋05141》51D60516>D6堅皿』e In且ueuce of Stress History an{l Stress System on tbe Stress−Strain−StrengtbCBRと他の力学試験との相互関係Q9prope鴬ies of Saturated Clay(飽和粘土の応カーひずみ一強度特性に及ぽす応力履歴及ぴ応力系の影響)竹下春見土と基礎(1955.9)VoL3,No.11,pp.30∼31,図・2三田地利之・北郷 繁土質工学会論文報告集(1979。6)VoL19,No。2.pP、45∼61,図・13,表・2,参文・30番翼■ この報文では,土のCBRと一軸圧縮強さとの関係,CBRと弾性係数との関係につき調査邸8し,提案的に報告している。乱さない土のCBR(%)と一軸圧縮強さσ。(kgf/cm2)との関係に K。及び等方圧密された飽和粘土の非排水三軸圧縮・伸張状態における応カーひずみ一強度特性にっいて調べたものである。実験結果から,八面体せん断・垂直応力比とひずみの関係及び八面体面上の応力経路は圧密時の応力条件のみならずせん断中の中間主応力の大きさに依存するが,伸張試験時の載荷条件(載荷か除荷か)の影響は受けないとしている。又,非排水強さはもちろんのこと,有効せん断抵抗角φアも応力系・応力履歴の影響を受けることを示し,非排水強さについては高塑性の粘土ほどせん断時の応力系の影響を受け難くなるとしている。次に,八面体せん断・垂直応力比とダイレイタンシーの関係が∼本の直線で近似されるとして計算した等方圧密非排水三軸圧縮・伸張時の応カーひずみ関係と実測値との比較を行い,ダイレィタンシー特性を表わす関数が適当に定められれば,直交条件を用いたひずみの算出が実用上許されるとしている。更に,等方圧密非排水試験のデータを用いて,κ・圧密後の圧縮・伸張時の応カーひずみ一強度関係を予測する方法を提案している。圧密非排水せん断/異方性/応力経路/応カーひずみ曲線/三軸圧縮試験/せん断強さ/ダイレイタンシー/粘土L凄ついては,4。=0.22CBRの相関が見られる。又,乱さない土のCBRと弾性係数との関係については,CBR言5%,20%,100%に対し,E;70kgf/cm2,700kgf/cm2,7,000kgf/cm2の見当で対応することを示している。(市原)圧縮強さ/一軸圧縮試験/C.BR./粘性土/変形No一」
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)8.せん断 3(特殊土その他)
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 129〜138
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57964
  • 内容
  • 「「0513D60515D6Undrained S㎞ength Cha■actehstics of an AIluvial Ma戚ne Clay in the Tokyo Bay。(ある沖積海成粘土の非排水強度特性)ある沖積海成粘土の非排水強度半沢秀郎・長島正明土と基礎(1979.6)Vo127,NQ.6,pp。7∼14,図・15表・1,参文・5半沢秀郎土質工学会論文報告集(1979.12)Vo1.19,No.4,pp・69∼84,図47,表・1,参文・15 東京湾内に分布するある沖積海成粘土について種々の非排水強さ試験1)現場べ一ン,2)一軸圧縮,3)κ。圧密三軸圧縮及び伸長,4)一面せん断,などの試験を行った。その結果,この粘土の,(1)正規圧密状態及び原位置における非排水強さ,(2)非排水強さの異方性,及び(3)過圧密比が得られた。又,原位置における粘土の非排水強さ決定法を提案し,その有効性を確認した。正規圧密状態における非排水強さ比(3・/P・)として圧縮,伸長,せん断状態に対し,それぞれ0。36,0.22,0。25なる値を得た。強度の異方性は,0.36,0,22,0,25の比として与えられるが,原位置におけるこれらの強度比は,過圧密比(O。C,R)に関係なく,正規圧密状態における値に等しいことが判明した。又,原位置における非排水強さ比(3“/P。)を,上記の0.36,0.22,0.25と比較することにより,0。C,Rが得られる。その結果得られた0,C.Rは,圧密試験より得られたO,C,Rとよい対応を示し,上部で高く,下部につれ減少す 東京湾内の西南部に分布する沖積海成粘土について,種々の非排水強さ試験を行い・その非排水強さ特性を把握した。本文は,初めに原位置における粘土の非排水強さを室内試験で求める場合,採取した試料を原位置の応力状態で再圧密する必要があることを述べている。次で正規圧密状態及ぴ原位置でのこの粘土の強度,強度の異方性,ひずみ速度が強度に及ぽす影響などの問題について検討を加えている。種々の強度試験・圧密試験より,この粘土は過圧密粘土であることが判明したが,この粘土を過圧密粘土ならしめた要因について検討を加えると共に,二次圧密及びセメンテーション作用によってもたらされた過圧密比を各々定量的に推定する方法が示してある。又,現場べ一ン試験結果の検討から,この粘土のK・値(静止土圧係数)は,深さ方向に一定であり,過圧密比の影響を受けないことが推定された。8ヰきることが判明した。蚤bO圧縮強さ/圧密非排水せん断/一軸圧縮試験/異方性/過圧密/三軸圧縮試験/せん断強さ/粘土/ベーンせん断試験詐』圧密非排水せん断/異方性/過圧密/室内実験/沖積層/粘土9咋05141》51D60516>D6堅皿』e In且ueuce of Stress History an{l Stress System on tbe Stress−Strain−StrengtbCBRと他の力学試験との相互関係Q9prope鴬ies of Saturated Clay(飽和粘土の応カーひずみ一強度特性に及ぽす応力履歴及ぴ応力系の影響)竹下春見土と基礎(1955.9)VoL3,No.11,pp.30∼31,図・2三田地利之・北郷 繁土質工学会論文報告集(1979。6)VoL19,No。2.pP、45∼61,図・13,表・2,参文・30番翼■ この報文では,土のCBRと一軸圧縮強さとの関係,CBRと弾性係数との関係につき調査邸8し,提案的に報告している。乱さない土のCBR(%)と一軸圧縮強さσ。(kgf/cm2)との関係に K。及び等方圧密された飽和粘土の非排水三軸圧縮・伸張状態における応カーひずみ一強度特性にっいて調べたものである。実験結果から,八面体せん断・垂直応力比とひずみの関係及び八面体面上の応力経路は圧密時の応力条件のみならずせん断中の中間主応力の大きさに依存するが,伸張試験時の載荷条件(載荷か除荷か)の影響は受けないとしている。又,非排水強さはもちろんのこと,有効せん断抵抗角φアも応力系・応力履歴の影響を受けることを示し,非排水強さについては高塑性の粘土ほどせん断時の応力系の影響を受け難くなるとしている。次に,八面体せん断・垂直応力比とダイレイタンシーの関係が∼本の直線で近似されるとして計算した等方圧密非排水三軸圧縮・伸張時の応カーひずみ関係と実測値との比較を行い,ダイレィタンシー特性を表わす関数が適当に定められれば,直交条件を用いたひずみの算出が実用上許されるとしている。更に,等方圧密非排水試験のデータを用いて,κ・圧密後の圧縮・伸張時の応カーひずみ一強度関係を予測する方法を提案している。圧密非排水せん断/異方性/応力経路/応カーひずみ曲線/三軸圧縮試験/せん断強さ/ダイレイタンシー/粘土L凄ついては,4。=0.22CBRの相関が見られる。又,乱さない土のCBRと弾性係数との関係については,CBR言5%,20%,100%に対し,E;70kgf/cm2,700kgf/cm2,7,000kgf/cm2の見当で対応することを示している。(市原)圧縮強さ/一軸圧縮試験/C.BR./粘性土/変形No一」 「「0517D60519砂の三軸圧縮試験における一考案中瀬明男土と基礎(1958.10)Vo1.6,No.5,pp。32∼33,図・2,写真・4土の直接セン断試験に関する考察山村和也土と基礎(1965.1)VoL13,NQ.1,PP.21∼26,図・9,表・2,参文・4 三軸圧縮試験で砂とか軟い粘土のように自立し難い試料を取り扱うことはなかなか困難であるが,この報告は,これらに対する工夫の一つを述べたものである。提案されている装置は,供試体をマイターボックスで保持し,これが自立し得る程度の側圧がかかった時にマイターボックスをはずして試験を行うものである。砂については,サクションをかけるのが良いとされているが,含水比や排水条件を規制する試験に難点がある。そこでこの方法は,セル内の水圧の調節によって,供試体を自立させたことがポイントである。しかし欠点としてピストンの取扱いであり,又,圧縮量の測定において,ビニールパイプによる誤差が生ずるということである。このマイターボックスは,本実験において砂に対して使用したが,軟い粘土に対して有用 一面せん断試験は間隙水圧の測定が困難である,含水量の調節が容易でないなどの欠点を有している反面,三軸試験に比べて試料が少なくてすみ,又装置が簡単で操作が容易であるという利点を有している。一面せん断試験における最大の問題点は側面摩擦の影響である。本文は側面摩擦が得られたせん断強さに及ぼす影響を明らかにする目的で大型直接せん断試験機を作製し,底部に設けた土圧計により試験中の試料に働く側面摩擦の大きさを測定している。又,小型の下部可動型一面せん断試験と三軸圧縮試験も行われ,これらの結果が比較検討されている。結果を要約すると次のようである。(1)直接せん断試験においては試料の寸法が大きくなるほど得られる内部摩擦角の値は小さくなる。(2)側面摩擦は試料の間隙比が小さいほど大きく,その影響は上部固定型の試験機では大きく,又試料寸法の小さいものほどその程度は大きい。(3)せん断面における垂直圧分布は非常に不均一であり,これは進行性破壊の生じていであろうと筆者は述べている。(西田)一CQD6oることを示している。(網干)9ヰき三軸圧縮試験/試験装置/砂応力分布/間隙比/三軸圧縮試験/試験装置/砂/せん断強さ/直接せん断試験覇0520餌翼陸こD0518D6D6邸各種セン断試験の比較(特に前断度の影響について)真井耕象・北郷 繁・土岐祥介土と基礎(1959.6)Vo1.7,No.3,pp.27∼33,図・7,表・10,参文・1 直接せん断試験,三軸圧縮試験,一軸圧縮試験によって計測せられる0,φなどの値が相互にどの程度くい違うものであるかという点について,砂と粘土を用いた室内実験結果の報告である。砂では密度,粘土では含水比と乱れの有無を条件として変化させる他に,せん断速度を毎分,試料径(直接せん断),又は試料の高さ(三軸,一軸)の1/25,115,1,5,25%に変化さ量て,非排水急速せん断試験を行っている。この結果,実用上の目的からは直接せん断試験と三軸圧縮試験は大差のない結果を与えること,せん断速度は,筆者らの実験した三つの方法を通じて1∼5%が妥当であること,砂ではせん断速度による強度の変化はほとんどないが,粘土ではこれがあって大きくなること,一軸圧縮強さは,三軸試験や,直接せん断試験の0,φから計算される値より小さくなったことなどを明らかにしている。(福岡)eシラスのせん断特性について凄藤本廣土と基礎(1965,2),Vo1.13,No.2,pp,56∼63,図・12表・2,写真・2,参文・11 昭和39年度「砂質土に関する土質力学上の諸問題」シンポジウムの報文とそれに対する討論である。報文は,しらす特有の物性に注目した室内試験と野外調査により,しらすのせん断特性を合理的,統一的に解明することを試みている。しらすは粒度組成や塑性,分散率などが砂に分類されるにもかかわらず,0,5∼2.2kgf/cm2の見かけの粘着力を有しており,設計上粘性土と同様に扱われるなどの不合理性を指摘し,この見かけ粘着力はしらす特有の粒子形状とインターロッキングを含めたせん断時のダイレイタンシー特性によるものであると推察している。これを実験で確かめるため,自然の状態に近い相対密度20%の試料の排水三軸試験を行い,せん断に伴う体積変化を求めて他の砂との比較を行い,ダイレイタンシーの大きいことを調べている。又,インターロッキングと強度との関係をロウの理論を用いて説明し,しらすのせん断特性は本質的にはせん断時のダイレイタンシーに伴う有効応力と間隙水圧の変化に起因する見掛けの粘着力と,独特のインターロッキングによる見掛けの内部摩擦抵抗からなると結論している。(網干)間隙圧/間隙比/三軸圧縮試験/しらす/せん断強さ/ダイレイタンシー/排水せん断/有効一軸圧縮試験/三軸圧縮試験/試験方法/せん断強さ/直接せん断試験L応力」 「「0521D605231)6複合土の直接セン断試験による実験的研究(第1報)茨木龍雄土と基礎(1965.3)Vo1.13,No.3,pp。19∼24,図・16,表・4 参文・5乱したシラスの排水セン断特性について春山元寿・山内豊聡土と基礎(1966.8)Vo1.14,NQ.8,pp.餌∼33,図・11,表・2,参文・22 軟弱な地盤に建築物,盛土などの構造物を設ける場合,あらかじめ行う軟弱地盤処理工法の一つとして締固め砂杭工法がある。この工法のねらいは,軟弱土層からの脱水による強さの増加及び,打設した砂杭自体の支持特性及びすべりに対する抵抗性を期待するものである。本文は,この工法によって処理された軟弱地盤上に載荷した場合の問題点の一つである基底破壊に対する挙動を解明するたあに行った複合土の直接せん断試験結果を報告している。試験は直接せん断用リングに一定密度で粘性土を詰め込み,これに同心円状に孔をあけて一定密度で砂を詰めて作製した供試体に,種々の上載圧のもとで直接せん断を行っている。得られた結果は次のようである。(1)複合土のせん断強さは砂杭断面積と直線関係にある。(2)砂杭及び粘性土の応力分担比は,実用的範囲内で各々の土の弾性係数を用いて結合部材の応力分担式から求めることができる。(3)各材料の単一材としての強度・変形定数より複合土の強度・変形特性を 我が国にはしらすと呼ばれる火山噴出物が各地に堆積分布している。しかし,これまでのしらすの物理的・力学的性質に関する研究調査はそのほとんどが災害対策の面から行われたものである。筆者らはしらすの三軸圧縮試験を行い,その強度特性に関する研究を行っている。しらすの強さ成分としては固体摩擦,ダイレイタンシー,インターロッキング,地質的な固結効果などがある。この論文では三軸圧縮試験の結果に砂質土の排水せん断理論を加えて考察を行っている。しらすがせん断を受ける時の体積変化により拘束力に対する膨張のための外的仕事だけでなく,インターロッキングに打ちかつための内的仕事も行われる。特にゆるい状態の場合ではインターロッキング効果が卓越するので,初期間隙比が限界間隙比より小さいときは,排水せん断強さはτ=街+σtanφ4となるが,初期間隙比が限界間隙比より大きいときはτ=σtan向となることを指摘している。(八木)予想することが可能である。(網干)鉾ヰき薫圧密非排水せん断/応力分布/室内実験/せん断強さ/直接せん断試験/粘性土/バーチカルドレーン間隙比/三軸圧縮試験/しらす/ダイレイタンシー/排水せん断/摩擦ω05221》60524鼎禦■D6小土のレオロジカルな構造一現代土壌像と土の変形・流動・塑性一須藤清次・東山 勇・山崎不二夫土と基礎(1965.9)Vol.13,No.9,pp.29∼37,図・8,表・3,参文・36ベーンセン断強さに関する二,三の実験的研究北野 繁・野村健司・佐藤正義土と基礎(1966.9)VoL14,No.9,pp,3∼9,図・15,表・5,写真・3,参文・12 現代土質力学の成立過程を歴史的に回顧し,かつ新しい土の模型の提案を行ない,その模型に従って変形・流動をとりあげ,いわゆるせん断強さの問題を検討している。主な点を挙げると次のようである。①土の状態量としてのpF,転移などについて論じ,状態量は土の比体積又は土壌水のpFが指標となり,降伏値は転移点までの仕事できまる。②土を土壌ゲルを骨格としたはちの巣構造による粘弾性体であり,マックスウェル模型とフォークト模型を直列につないだバーガース模型で置換えられ,応力緩和とひずみ遅延の両側面を表わすことができる。③pFくユ.5の飽水した土では,外力による構造破壊により土粒子表面は広くなりpFを高めて硬化する。水中で形成された土は構造破壊により溶媒和した水が自由化して軟化する。④土の降伏については降伏第V説(ミゼス・ヘンキー説)が認められており,第IV説(クーロン・モール説)はその数字的近似値になっているので実用的意味をもつのであるが,その物理的意 ベーン試験は,重要な原位置強さ試験であるが,べ一ンによるせん断強さと一軸圧縮試験によるせん断強さとの関係,ベーンの寸法と枚数がせん断強さに与える影響などについて述べられている。四つの試料について含水比を変化させ,一軸圧縮試験と寸法の異なる四つのベーン試験が行われている。一軸圧縮試験による粘着力σ・/2とカールソンの算式によるべ一ン試験の粘着力‘とを比べると,いずれも”一10go曲線は直線となる。又,oはσ・ノ2より大きい値をとり,実際のべ一ンの寸法を7%程度大きいものとして算出した値は一軸圧縮試験による粘着力とほぽ一致するとしている。しかしこの7%という値は人工配合粘土による土かぷりの極めて小さい場合であり,土かぶりの大きい乱さない試料ではどのような値になるかは簡単な推論はできないことを指摘している。ベーンの寸法によるせん断強さの影響については測定値の分散が大きいので明確な結論は与えられていない。ベーンの枚数による影響についても同様であるが,羽数の少ないほど0の値が小さくなることが示されている。これは進行性破壊とひずみ速さによるものと考えられる。又,4枚と8枚ではほぽ等しいoの値を与えるということと,4枚以下の枚数ではほぽ等しい角ひずみで破壊することを考え合わせれぱ,4枚羽根味を誤って解釈されていることが多い。(山内)8凄が機構上適当であると述べられている。(八木)応力/降伏/せん断強さ/塑性/弾性/土の構造/粘弾性/破壊/墾L一軸圧縮試験/含水量/室内実験/粘着ヵ/べ一ンせん断試験」一ω一 「「0525D60527一ωD6NE匠ect of Water Content on−the Shear Characteristics of Gra皿ular Soils such as脱気水の圧縮性について網干寿夫・佐々木 康土と基礎(1966。10)Vo1.14,No.10,pp。39∼42,図・3,表・3,写真・2,参文・2’Shi聡su(シラスのような粒状土のせん断特性に及ほす含水比の影響)春山元寿 三軸試験や一軸圧縮試験で間隙水圧を測定するときには,脱気水を使うよう提唱されてきた。しかし現在,脱気水の明確な定義も,作り方も明らかにはされていない。本報文は,脱気水の作り方を示し,又溶存空気量と圧縮性の関係について検討したものである。ここでは水道水,蒸留水,脱気水の圧縮性について比較検討した結果,脱気水は空気にさらすと溶存空気量を増して脱気水ではなくなり,又,溶存空気量は温度の影響が非常に大なので, 温度変化しないように気をつけねばならないが,間隙水圧測定の際には特に脱気水を使う必要はないという結論を得ている。(八木)SQUsandFoundations(1969.9)VoL9,No.3,pp・35∼57,図・18,表・1,写真・3・参文・22 異なる含水比(躍昌0∼49%)で締め固めたしらすの三軸排水せん断を行い,ωの影響を調べた。供試体(サイズ5.0×12。5cm)のθ。=1.1∼1.3,圧密圧0.5∼3、Okgf/cm2,ε=0・8∼1.0%/minである。その結果,1)他の砂質土と異なりωが増すと破壊時のひずみ,ダイレイタンシーが減る。2)ダイレイタンシーが減るので限界間隙比は”が増すと減り,しらすは飽和時には最も不安定になりやすい。3)破壊時軸差応力は躍<10%では多少増す傾向があるが,ωく10%ではωと共に一様に減る。4)乾燥もしくは部分飽和したしらすは側圧σ5の増加につれて破壊時包絡線が曲がる。5)Roweの応力ダイレイタンシー補正をすると4)の曲線は原点を通る直線になる。6)0,>70%,5ワく10%でせん断抵抗角φはほぽ一定,他の場合ωが増すと構造効果の減少のためφが減る。7)見掛け粘着力oはω=10∼20%で最大をとり2〃>10∼20%でωが増すと著しく減ることが示されている。(山ロ)¢圧縮/間隙圧/空気/三軸圧縮試験/測定間隙比/含水量/室内実験/しらす/粘着力/排水せん断/不飽和土咋き蛋0528毒禦臣QO0526D6D6小Shea「Cha「acte「istics of ComPacted Partially Saturatea Soils(締固めた不飽和土のセン断特性について)内田一郎・松本錬三・鬼塚克忠Soils and Foundations(1968.9)Vo1.8,No.3,pp・32∼45,図・15,表・4,参文・3 盛土のように人工的に締め固めてつくる土構造物は不飽和である。そこで,締固め土のせん断特性に及ぽす飽和度,間隙比の影響を調べるために実験を行っている。福岡市周辺にある2種類のまさ土を用いて,種々の間隙比と飽和度を持った供試体の3種の三軸圧縮試験を実施した。それは,非排水試験で体積変化の測定なし,排水試験で星埜の方法による体積変化測定,非排水試験でビショップ,ヘンケルの方法による体積変化測定である,体積変化は間隙比によって支配され,次に飽和度によって影響を受けるようである。又,見かけの粘着力は排水試験,非排水試験を通じて,間隙比によって支配され,飽和度による影響はそれほど大きくないが非排水試験の場合は大である。有効応力の場合は見かけの粘着力は間隙比によって支配されるが,せん断抵抗角は間隙比,飽和度の影響をあまり受けない。まさ土のようなコンシステンシー,粒度をもつ砂質土で作った盛土は降雨によるせん断抵抗の減少を示す。(山内)間隙圧/間隙比/三軸圧縮試験/内部摩擦角/粘着力/不飽和土/まさ土LeRupture Line in a Two−Layer Non−Cohesive Meaium(二層粒状体内の破壊線について)蒔」. 1〕ro皿ovsekSoils and FQunda廿ons(1970.3)Vo1,エ0,No.1,pp.37解42,図・4,参文・1 粘着力のない2種の摩擦性完全塑性体(粒状体)の接触した境界に関し塑性応力場の局所的性質を一般に調ぺたものである。すなわち2種の粒度体がクローンの破壊基準に従うとして・それらのせん断抵抗角くφ・,φ3)及びダイラテーション角(7・・y2)は既知であるとし・更に一方の材料に関する塑性応力状態と破壊線の方向を与える解析的方法,並びに図式的方法を述べたのである。そしてこの解析解あるいは図式解は適当な実験によって接触面上の両側における応力状態及び破壊線方向が知られた場合,各材料のダイラテーション角を求めるのに役立つとしている。(山口)図式解法/塑性/内部摩擦角/粘着力」 「「0529D2/D6Shear Strength Chamcteristics of Saturated Montmor皿onite ane Kaolinite Clays(飽和したモンモリロナイトとカオリナイトのセン断強度特性)A。SrMharan,S.Narasimha Rao,G。Venkatappa Rao05311)1!D5ソーラ層とよばれる高有機質土の土質工学的性質について山内豊聡・安原一哉・巻内勝彦土質工学会論文報告集(197a3)Vo1.13,No.1,pp.135∼141,図・20,参文・8Soilsan(1Fomdations(1971.9)Vo1.11,No.3,pp・1∼22,図・15,表・3,参文・44 飽和粘土のせん断特性に影響を与える種々な要素のうち粘土の構造をとりあげ,構造を変化させる条件として初期含水比,カチオンの濃度,応力履歴を変えて圧密非排水せん断試験を行い構造の変化とせん断特性の関係を調べている。粘土は性質の両極端なモンモリロナイト質土とカオリナイト質土2種とを用い,供試体はスラリー状の粘土を一次元的に圧密したものを整形して三軸試験に供する。カチオン濃度はCa(OE)・の添加量で,応力履歴の差は正規圧密,過圧密とした。正規圧密では両粘土共初期含水比の減少に伴ってφ’は増加し,〆はゼロで粘土の一般的傾向を示すが,過圧密では初期含水比の減少に伴って〆は増加し,φヂの変化は僅かである。Ca(O耳)・の添加により正規圧密粘土でもc’が現われ,φ’の増加がみられる。カリオン質土で塩基置換容量の200%まで増すと高い初期含水比においてもφ’が25.8。から41.5。にも増した。又,有効応力に関する電気化学的な機構についてこれまでの考え方を詳細 福岡県頴田町国道200号線試験盛土工事において,塑性流動が発生したため,ソーラ層(高有機質土)の土質調査を実施した。試料は塑性図A線付近に点在し,無機質粘土又はシルトに分類される。有機物含水量が多いと比重は小さく,液性限界は大きくなる傾向がある。圧密試験の結果を次に示す。①圧密降伏応力(Py)は,ほぽ土かぷり圧と一致した。②液性限界と圧縮指数の関係はCFσ(”L−6)で示すとFO、007∼0.017,δ≒10の範囲であった。⑧自然間隙比と圧縮指数にはσ・=10−o・53θ・1・33の相関性がある。④液性限界と圧密係数の関係は,LLが増大するに従って砺は減少する。⑤有機物含水量が増加すると圧縮指数も増大する。次に一軸圧縮試験の結果は,①Pびが増大するとg・も増加するが,ほとんど強度増加のない材料もある。②液性指数τLが増加すればわずかにS藍の増加が見られる。③変形係数とせん断強さの関係は,E=10∼500・となり大阪沖積粘土E=20σ・より低い。④有機物含水量が増加すると中は減少傾向にある。(三笠)に紹介し,’それによって実験結果の説明を試みた。(三笠)鉾ヰ》圧密非排水せん断試験/三軸圧縮試験/せん断強さ/土の構造/量/粘土鉱物/膨張、圧密/高有機質土/せん断強さ/塑性/沖積層/土の分類/特殊土騒ω0530D60532薫禦臣D6郎えびの・吉松地域に分布するしらすのセン断特性について春山元寿土と基礎(1972.2)Vo1.20No.2,pp.41∼47,図・12,表・2,参文・10粗粒材料のセン断試験の問題点とその結果の適用性 南九州の地震多発地帯であるえびの・吉松地域に分布するしらすに関して排水三軸試験を行ない,破壊ひずみ,ダイレイタンシー,変形係数,せん断強さ定数,及び強さの成分について検討を加えたものである。試料は鹿児島県吉松町川添産の下浦しらす2種と宮崎県えびの町下浦産の下浦しらすと昌明寺しらす各1種計4種である。土質分類は,吉松町産の下浦しらすが砂・えびの産の下浦レらすと昌明寺しらすは共にシルト質砂である。試験方法の概略は次のよ 信濃川の主要支川である高瀬川に揚水発電を行う目的で建設する高瀬,七倉の二つのフィルダムの計画に伴い,その堤体材料である粗粒材の大型一面せん断試験,大型単純せん断試験,大型三軸圧縮試験及び安息角測定を行い,粗粒材のせん断強さに影響を及ぼす要因分類と試験結果の適用性について検討している。そして次のような結論を得ている。粗粒材の力学特性は実用上,カ(粒子の材質,密度),密度=ノ2(粒子の形状,粒度組成)と考えてよい。又,試験機の特性や試験法による結果の違いは,(1)低拘束圧部におけるせん断抵抗角は,三軸圧縮,一面せん断共に安息角を上まわり,一面せん断により得られた値が三軸圧縮よりも大きい。(2)三軸等圧せん断試験での破壊包絡線は拘束圧と共にカーブするが,三軸等体積せん断ではほぼ原点を通る直線となる。結果の適用に関して,三軸等圧せん断試験結果から設計値を求める場合,σ=2∼5kgf/cm2の範囲でモール円を直線で包絡しせん断抵抗角を求めれぱ実用上差うである。供試体寸法は直径5cm,高さ12.5cmであり,20cmEgのサクションをかけ供試体下部より脱気水を給水して飽和させた。その後サクションを解放し,4種の拘束圧0,5,・1.o,2.o及び3.ok㎡/cm2のもとで蹄を行い,終了後,圧縮ひず穂度o.8%/㎜のもとで排水三軸圧縮試験を行った。その結果,地質の異なるしらすは,力学的特性が異なること,同じ地質のしらすでは細粒ほどせん断強さが小さいこと,しらす中の異質礫はせん断特性に影響を及ぽすこと,乱した状態でのしらすの見かけの粘着力は,かみ合いに起因することなどがe啓岩片透土と基礎(1973.4)Vo1.21,No.4,pp,41∼47,図・13,表・1,参文・5支えない。(網干)確認された。(網干)圧密非排水せん断/応カーひずみ曲線/三軸圧縮試験/しらす/せん断強さL間隙比/含水量/せん断強さ/粗粒土/特殊せん断試験/内部摩擦角/粒形」一ωQO 「「D60533有機質火山灰の圧縮強さ鈴木敦己・荒牧昭二郎土質工学会論文報告集(1973.6),Vo1.13,Nα2,PP。110∼117,図・11,表・4,参文・11 阿蘇山系の有機質火山灰土である黒ぽくと赤ぼくを用いて圧縮強さに及ぽす乾燥,かく乱,シキソトロピー及び圧密の影響の傾向とその機構を実験的に調べた。黒ぽくは既=260%,155%の2種,赤ぽくは2〃L=170%で,一軸,三軸圧縮試験にぷった。実験の結果から①乾燥によって凝集構造化し,これによるφ’の増加によって強度は増す。②突固め回数を増してかく乱の度合を変え#場合は粒子間結合,吸着水の自由水化によって非排水強さは低下する。このとき赤ぼく,黒ぼくを問わず準拘束水量と‘’は直線関係がある。③シキソトロピー効果は変形係数により著しく表われ,又,この効果は有効応力の増加(一次効果)と粘着力の増加(二次効果)に基づいており,後者は前者に伴って,又,圧縮強さに基づくひずみが小さいほど大きい。④有機質の存在は二次効果に著しくきいている。以上の結果を土のpF値や一次的性質などを併せて考察している。(三笠)0535一ωD6FRota偵on of Principal S加esses in Granular Material auring Si皿ple Shear(単純せん断中の粒状体における主応力軸の回転)小田匡寛・小西純一土質工学会論文報告集(1974.12)Vo1,14,No.4,pp,39∼53,図・12 単純せん断試験中における粒状体の変形と強度の挙動を明らかにするために,主応力軸の回転並びに応力とひずみ増分の主軸間の関係について,二次元粒状体モデルによる単純せん断試験に基づく粒状体の構造特性の微視的考察から理論的に論じた。まず,実験から,単純せん断中の主応力軸の回転は応力比τ/伽(τ,砲はそれぞれ単純せん断試験で作用するせん断応力と直応力)の増加と共に起こること,並びに,応力とひずみ増分の主軸は一般に一致しないことが明らかにされた。この実験結果と主応力軸が回転する単純せん断の場合でもすでに提案済みの三軸圧縮状態における粒子間力の推定式が有効であるとする仮定に基づいて,応力比と最大主応力軸の傾角ψを関係づける理論式τ/僻冨犀・tanψ(κ:材料に固有の定数)を誘導した。得られた理論式は,著者やロスコー他の行?た実験の結果とよい一致をみることが確認されている。(山口)goヰき圧密試験/一軸圧縮試験/火山灰質粘性土/含水量/三軸圧縮試験/時間効果/締固め進行性破壊/砂/直接せん断試験/土の構造堅0536席灘■ω0534D3/D6D6/F6邸Microscopic Deformation Mecha皿ism of Granular Material in Simple Shear(単純せん断試験における粒状体の微視的変形機構)小田匡寛・小西純一土質工学会論文報告集(1974.12)Vo1.14,No.4,pp・25∼38,図・12,写真・3,参文・15Le空気圧制御方式による三軸試験装置とその適用(その1)赤井浩一・足立紀尚・田伏宜夫土と基礎(1975.3)Vo1.23,No.3,pp、39∼45,図・18,表・3,参文・6 エポキシ樹脂製の円柱棒を用いた二次元モデルによる単純せん断試験を行い,せん断に伴うその構造変化を光弾性によって観測及ぴ解析して,粒状体におけるせん断変形中の主応力軸回転並びに粒子間すべりについて調べた。その結果は,砂の一面せん断試験における構造変化の特性と比較して,よく類似したものであることが分かる。得られた主な結論は次のようである。せん断と共に粒子接点における接平面法線の集中方向は最大主応力軸の方向に一致する。接平面法線のこの集中傾向はせん断変位の大きでさはなくモービライズド面上の応力比の大きさにより決まる。又,この集中方向せん断変形に伴って起こる主応力軸の回転と共に回転する。粒子接触部での微視的すべりはある接触点に限定される。粒状体のひずみ硬化現象と接平面法線方向の最大主応力軸方向への集中性とは深い関係がある。(山口) 荷重制御に空気圧を用いる三軸装置について記述したもので,本報告は前後2編の前編であり,静的試験に使用する装置とその適用例を示したものである。低圧用三軸装置は土質材料の定ひずみ速度試験,応力緩和試験及びクリープ試験を行う目的で作製したもので,三軸室の簡素化,パルスモーター駆動による軸荷重載荷方法,高精度空気圧制御弁の使用,ペロフラムシリンダーでのクリープ時軸圧制御などに特徴がある。この装置を用い,(1)定ひずみ速度せん断試験ではせん断強さはひずみ速度に依存するが,間隙水圧はひずみ速度の影響がない,(2)応力緩和試験でも間隙水圧は一定値を保つ,などの結果が得られた。中圧用三軸装置は軟岩の力学的特性を実験的に明らかにするために試作したもので,その構造の特徴は低圧用装置と同じである。この装置を用いて定ひずみせん断とクリープ試験を行い,(工)側圧の増加と共に強度,発生間隙水圧,変形係数玖。が増大する,(2)破壊以後は明確なひずみ軟化を示す,(3)クリープ破壊はせん断強さの70∼80%で生ずる,などが得られた。(北郷)顕微鏡検査/進行性破壊/埜/直接せん断試験/土の構造/模型実験圧密非排水せん断/応カーひずみ曲線/間隙圧/クリープ/三軸圧縮試験/試験装置蒔」 「「0537DO/1》61D7空気圧制御方式による三軸試験装置とその適用(その2)赤井浩一・足立紀尚・田伏宜夫土と基礎(1975.6)Vo1.23,No.6,pp.53∼59,図・15,表・1,参文・205391)6Two Elastic−Plastic Soil Models for Numerical Analysis(数値解析のための二つの土の弾・塑性モデル)H。L.1)avidson,W.F.Chen土質工学会論文報告集(1976.6)Vo1.16,No.2,pp。43∼50,図・2,参文・14 (その1)(Vo1.23,No.3)に続いて,本報告では振動,衝撃などの荷重条件下における土質材料の力学特性解明のため用いる2種類の三軸試験装置について,それらの適用例ともども述べている。振動三軸試験装置は電気一油圧サーボ方式による繰返し振動軸荷重載荷を主目的とし,測定法には新しい技術を導入している(昭和45年試作)。適用例は,粘一弾塑性体としての飽和粘土の構成式確立のための一連の研究の一つとして,振動荷重下の正規圧密粘土について,有効応力径路,応カーひずみ,弾性定数並びに発生間隙水圧などについて調べたものを示している。衝撃波管を載荷に用いた衝撃三軸装置は,種々の重要な意義をもつ理想化された一次元応力波伝ぱ問題の研究に供するため,精度の高い応力波伝ぱが行えるよう,衝撃波管に接続する供試体部分を三軸式にした装置である。適用例として,飽和粘性土の波動伝ぱ特性の解明をあげ,粘性土ではある応カレベル以上の応力はほとんど伝ぱせず,又,破壊強さの20∼25%の応カレベル以下では,ほぽ弾性的に伝ぱすることなどを示している。(北郷) 土あ境界値問題の解析には,土の応力・ひずみ関係の数学的モデルの選択が必要である。しかし,土の変形挙動は非常に複雑であるため,このモデルの設定に困難を伴う場合が多い。本文は,土に塑性論が適用しうるものと考え,二つの土の弾・塑性モデルについて論述している。一つは完全塑性モデル(拡張されたvQn Misesモデルあるいは・Drucker−Pragerモデル)であり,他の一つは,等方性塑性ひずみ硬化モデル(Cambridgeモデル)である。これらの理論の中では降伏曲面を共有し,そしてこの曲面は平均主応力に依存し,かつ変形速度ベクトルの曲面に対する法線則に依存している。ただし,両理論は同様の破壊関係式を用いているものの,Drucker−Pragerモデルでは破壊時に正のダイレイタンシーが生じ,Cambridgeモデルではダイレイタンシーはゼロとなる差がある。本文では,これら二つの土のモデルについて応力・ひずみ関係を明確な増分形で提示し,精度が良いばかりでなく,数値解析の手段として適していることを述ぺている。(山内)・φ応力経路/間隙圧/繰返し荷重/クリープ/減衰/三軸圧縮試験/衝撃荷重/振動/動的/粘弾性/波動応力/塑性/粘性土/ひずみ/有限要素法咋き無0540無興陸ω0538D6DO小On the Signi伽ance of the“Spatial Mobilized Pla皿e”(空間モピライズト面の意義について)松岡元土質工学会論文報告集(1976.3),VoL16,No.1,pp.91∼100,図・12,参文・12 土が広い意味での摩擦則に支配される材料であるという考え方に基づいて,土粒子が最も滑動しやすい面と考えられるモビライズド面上のせん断・垂直応力比によって,土の変形が最支配されると考え,空間モビライズド面(SMP)なる応力面を提案した。この面上では相異なる主応力下の応カーひずみ関係を統一的に表わすことができる。これを証明するために数種の砂の軸対称三軸圧縮,伸張,平面変形,三主応力三軸試験によるSMP上の垂直・せん断ひずみ増分比,ひずみ,せん断ひずみがせん断・垂直応力比に対して一義的に決まることを示した。又,SMP上のせん断・垂直応力比によって決まる新たに提案した降伏条件は,八面体面上のモール・クーロンの降伏条件を示す六角形に外接する曲線となり,実験結果をよく対応した。この降伏条件とすでに提案されている幾つかの降伏条件との対応関係を述べ,最後にすべり面とSMP面との関連について説明した。(三笠)応カーひずみ曲線/降伏/三軸圧縮試験/砂/ダイレイタンシー/特殊せん断試験/排水せん断/ひずみ/摩擦Le有明粘土の強度異方性について鬼塚克忠・林 重徳・平田登基男・村田重之土質工学会論文報告集(工976.9)Vo1.16,No,3,PP、111∼121,図・16,表・5,写真・4,参文・34吉) 本論文は,先ずこれまでの土の異方性に関する内外の研究について概括してから,有明の沖積粘土についての電子顕微鏡鰻察・X線回析・乾燥水浸・一軸クリープ・一軸圧縮・三軸圧縮・一面せん断・圧密・透水などの試験を行い,構造!変形・強度・圧密・透水の諸特性の異方性について系統的に明らかにしようとしたものであり,更に試料の圧密荷重を変化させ,異方性の原因についても言及している。結論として著者らは,(1)土の構造異方性は,ミクロな粒子レベルでよりマクロな団粒レベルで明確に把握できること,(2)クリープ変形はすべり面が堆積面とほぽ一致するとき最も大きくなること,(3)有明粘土の場合水平方向の圧縮強さは鉛直方向のそれの0.β9∼0。89倍であり,この強度異方性は有力応力に基づく粘着力o’に大きく支配されていること,(4)水平方向の軸ひずみは,鉛直方向のそれの約2倍にも達すること,(5)以上の異方性が,圧密先行荷重の増加に伴い増大するのに対して,透水異方性はむしろ水平方向の値の低下となることなどそ述べている。(北郷)圧縮強さ/異方性/応カーひずみ曲線/過圧密/クリープ/せん断強さ/沖積層/土の構造/粘性土一ω」q 「「0541D6有機質土の強度試験結果に関する二,三の考察対馬雅己・岩崎恒明・宮川 勇土と基礎(1977,9)Vo1.25,No.9,pp.13∼18,図・15,表・2,参文・150543一ωoD6/E6乱さないシラスの強度特性に及ほす含水比の影響について村田秀一・山内豊聡土質工学会論文報告集(197&3)VoL18,No.1,pp.105∼115,図・15,表・4,写真・1,参文・16 室内試験(軸対称三軸圧縮試験)によって泥炭性有機質土,粘性土及びその混合土について圧密圧力の異方性並びに排水条件,せん断速度などによる強度特性への影響について検討を加えている。試験結果によると,1)等方圧密及び瓦圧密土の有効応力解析によるせん断抵抗角φ’は,共に有機物含有量の影響を受けて強熱減量値島の増加に伴って増大する。2)等方圧密非排水及び排水試験による有機質土のせん断抵抗角は,それぞれφ’=51.9。,φF51.5。となり,排水条件にかかわらず同じ値となった。又プ圧密圧力の異方性によるφアは,非排水試験においてK・圧密土の方が等方圧密土より大きく,排水試験では相違が認められなかった。3)非排水強さ増加率o・/♪は,有機物含有量の影響を受けて,少なくとも島が約20%以上ではo・ゆは増加する。4)有機質土のせん断抵抗角φ1は,ひずみ速度εが変化してもほとんど変わらないようである。又強度増加率o・/カは,εの増大に伴って増加する・ 引張り強さの異なる数種類の乱さないしらす供試体の含水比を変化させて力学試験を行い,その強度特性に及ぽす含水比の影響について報告してある。圧裂引張り強さ及び一軸圧縮強さと含水比の関係については,圧裂引張り強さを最大にする最適含水比の存在することを指摘し,これらの強さは含水比が増大すると減少するが,自然含水比以上の含水状態においては特に圧裂引張り強さの減少の割合が一軸圧縮強さのそれより大きいことを明らかにしている。そして,高含水状態及ぴ自然含水状態の地山しらすの切土斜面を対象にしたFEM解析結果も示して,地山のしらす斜面の安定性に及ぼす水分の影響について検討し,高含水状態においてクラックの発生が容易であると推論している。三軸圧縮試験結果を用いては,三軸圧縮強さと含水比の関係に考察を加えたほか,破壊時のひずみを最大にする含水比が存在していることを見出した。又,せん断強さは含水比が変化した場合においても,自然含水状態の試料について導いた表示式で十分に表わすことができることを明らかにしている。¢咋圧密/圧密非排水せん断/異方性/高有機質土/せん断強さ/内部摩擦角/粘性土/排水せん断き圧縮強さ/含水蚤/斜面安定/しらす/ぜい性破壊/せん断強さ/引張り強さ革0544聴翼臣ω0542D6D6/F6小L乱さないシラスの強度特性の要因について村田秀一・山内豊聡土質工学会論文報告集(1977.9)Vo1.17,No.3,pp.81∼9工,図・19,表・3,参文・19乱さないシラスのダイレイタンシーと破壊機構について村田秀一・山内豊聡土質工学会論文報告集(エ978.6)Vo1.工8,No.2,pp.59∼67,図・12,表・2,参文・19 20数種類の乱さないじらす供試体を用いて力学的試験を行い,その強皮特性を特に引張り強さに着目して報告してある。まず,乱さない試料の採取方法と引張り強さの測定法について検討してある。引張り強さは地質学的な固結効果によるもので,一軸圧縮強さと指数関数関係にあることを示し,乱さないしらすのぜい性的挙動を支配する要因であることを指摘している。又,引張り強さと破壊時のひずみ,密度,ぜい性度及び変形係数の関係も明らかにしている。三軸圧縮試験では,固結効果のため最大軸差応力と残留軸差応力の差が著レく大きいこと,最大軸差応力は試料の引張り強さに影響されるが残留軸差応力は影響されないことを見いだしている。又,乱さないしらすの強度の成分は,密に締め固めた乱したしらすの強度の成分に固結効果の成分を加えたものであると結論し,引張り強さの大きいしらすほど固結効果による成分め占める割合が大きいことを明らかにしている。その他に,乱さないしらすのせん断強さの一般的な表示式を,試料の引張り強さや密度に影響されない式で示している。 圧裂引張り強さσ’の異なる乱さないしらす供試体を用いて三軸圧縮試験を行ない,圧縮荷重下で破壊形態が応力状態によって変わっていく過程を,体積ひずみ特性と各応力段階での破壊規準を検討することで明らかにしてある。軸差応力と体積ひずみε。軸及び側方ひずみ関係から,4段階の応力領域に分けて破壊機構を説明した。まず,ε・が軸差応力に対し直線的に変化する領域を弾性域とし,その限界応力値ではGri伍thの破壊規準が適用できることを見出した。次に,弾性変形が支配的な領域をε・が最小値を示す応力状態までとし,せん断変形が支配的な領域をε。が急増する応力状態までとしている。そして,その後の応力状態を完全せん断変形領域とした。又,ε・が急増する応力及び最大軸差応力状態では修正G虹伍thの破壊規準が適用できることを明らかにし,各々の応力状態での修正Grifnth式のμノ,σ。値に対し検討してある。他に,乱さないしらすのぜい性指数や弾性領域とのの関係,又,体積膨張や弾性変形に要するエネルギーとのの関係も明らかにしてある。圧縮強さ/サンプリング/しらす/ぜい性破壊/せん断強さ/引張り強さ三軸圧縮試験/しらす/ぜい性破壊/ダイレイタンシー/弾性/破壊/引張り強さ8嘗」 「「0545D2/D6/D9水路堤体材料としてのgypsiferous soils(石こう土)津田 誠・小池義胤・本間 進・実方貞夫・会田敏雄土と基礎(1979.1)VoL27,No.1,pp,37∼46,図・17,表・4,写真・2,参文・11 石こう土壌は南ヨーロッパ・ソ連・西南アジア曾北及び東アフリカ・オーストラリア等の各地域で見受けられるが,その土としての特性や工学的性質はあまり明らかにされていない。この報告では,シリアの子一フラテス河沿地域の潅概開発に伴う水路建設に当たって問題となった石こうを含んだ土を調査試験を通じて主に水路築堤材料としての観点から考察した。現地調査としては主水路沿いに試掘を行い,炭酸カルシウムや石こうを多く含む土厨であることが判明した。試験としては通常の判別分類試験や力学的試験(締固め。三軸圧縮・透水特性)を実施し,化学分析として全石こう・全石灰含有率を調ぺ,更に石こうの結晶水の性質をつかむため,熱天秤測定やX線回折を行った。又,石こうを含む土としての特性を明らかにするために,膨張試験や長期透水試験を実施した。以上の結果及び石こうの溶解度や膨張性から考えても・石こうの含有’率が30%程度まで参土ならぱ十分に締め固めれば堤体材料として使用して何ら問題がないことが分かった。D60547Particle−Crushing of a1)ecomposed Granite SoiI under Shear Stresses(せん断応力下におけるまさ土の粒子破砕について)三浦哲彦・大原資生土質工学会論文報告集、(1979.9)Vo1,19,No,3,PP,1∼14,図・16,写真・1,参文・9 まさ土について三軸圧縮試験及ぴ繰返し三軸試験を行い,せん断応力下の粒子破砕現象について調ぺた。粒子破砕量を試料の表面積増加43で表わし,せん断中になされた塑性仕事と密接に関係していることを示した。又,せん断応力下の粒子破砕特性は粒子破砕率(43/4助ノなる鼠でよく表わせることを示した。すなわち,破砕時の粒子破砕率(ゴS/4恥ノはダイレイタンシーレイト(吻/4ε・)ノ及ぴ破壊時主応力比(σ1’/σ3’)∫と直線的関係にあることを見出した。これらの実験結果はは高圧下の豊浦砂についての先の研究で得た実験結果と定性的に同じであり,このことから,ぜい弱な粒子からなる土の低応力下における粒子破砕現象は堅固な粒子からなる土の高応力下における粒子破砕現象と本質的には同じであるとの結論を得た。本研究では更に,繰返し三軸応力下における試料の粒子破砕量∠3も又,供試体になされた塑性仕事Wと密接な関係にあることを示した。9咋現地調査/試掘/締固め/水路/せん断強さ/塑性/土の分類/特殊土/盛土←無繰返し荷重/三軸圧縮試験/せん断強さ/ダイレイタンシー/まさ土/粒形/粒子破砕ω0546DO/D60548毒禦臣D6/D7郎しらすの非排水三軸試験における試料調整法及ぴパックプレッシャー春山元寿土質工学会論文報告集(1979.3)VoL19,No.1,pp。109∼115,図・11,表・2,参文・11締固めた有機質火山灰土の変形特性に対する非排水先行載荷効果北園芳人・鈴木敦巳土質工学会論文報告集(1979.9)Vo1.19,No.3,pp.93∼102,図・20,表・2,参文・12 粒子内間隙が多くて,飽和供試体を作成することが困難なしらすに関して試料調整法及びバックプレッシャーの効果を検討し,飽和供試体の作成方法を示した。すなわち,試料準備に際しては,自然含水状態のしらすを数時間煮沸し,その後24時間以上水浸する。このしらすを水を張ったゴムスリーブ付モールド内に充てんして,所定の供試体とする。ここで粒子の沈降速度の差によって粒径分離を生じ,供試体に層ができることがあり,やや不均質となるが,飽和供試体を得るためにはやむを得ないことと考える。均質な供試体を得ようとすれば,完全な飽和を期待できないことになる。バックプレッシャーとしては,1.5kgf/cm2以上を加える。又,一般にしらすは分布区域によって粒度組成が異なり,多孔質粒子の混入率が飽和度を左右するので・バックプレッシャーの決定に際しては,予備試験を行って間隙水圧の発生状況を検討することが重要である。ここで述べた方法を採用すれば,信頼できる試験結果が得られるであろう。又,炭酸ガス置換法による飽和は検討に価する方法である。 繰返し荷重あるいは静的持続荷重を非排水条件下で先行載荷し,それらが先行載荷後の供試体の変形特性に及ぽす影響を実験的に調べ,更に有機質火山灰土の特異性を結晶質粘性土であるカオリンと比較しつつ,先行載荷機構を考察した。その結果,(1)圧密を十分に受けた有機質火山灰土(飽和度99%)については,硬化効果はみられないが,一次圧密のみを終えた供試体(飽和度97%)については,繰返し載荷でせん断強さの増加(約1.9倍)や変形係数の増加圧密非排水せん断/火山成粗粒土/砂質土/三軸圧縮試験/しらすLe吉(2・0∼4・0)(硬化効果)がみられる。(2)有機質火山灰土とカオリンの先行載荷効果の発現機構は異なり,前者の場合は拘束水あるいは準拘束水の移動による土粒子間距離の縮小,後者の場合は土粒子の配向効果が主因と思われる。(3)ひずみ速度と荷重強度の関係から,第一降伏荷重が求まり,それよりもやや低い荷重強度における繰返し先行載荷が最も有効である。(4)先行載荷中の間隙水圧とひずみには露/偏一10gεが直線となる関係が得られた。間隙圧/繰返し荷重/三軸圧縮試験/特殊土/プレローディング/有機質土」一ω刈 「「0549EOIE80551粒状体の速度場の理論一関連流動則と特性曲面一金谷健一土質工学会論文報告集(1979.12)Vo1.19,No.4,pp.103∼111,図・6,参文・48Studies on Soil Dy皿amics i皿JaPan(日本における土の動的研究)河上房義Soil and Foundation(1966.3)Vo1.6,No.2,pp.53∼65,図・14,参文・15 粒状体の降伏後の流動理論を塑性論の立場から展開している。要請条件は1)三次元性,2)完全塑性流動,3).等方性,4)非圧縮性,5)関連流動則,6)応力,速度の特性曲面の一致,である。まずDruckerの理論は運動の拘束のない場合のものであることを指摘し,拘束応力以外の散逸応力にDruckerの仮説を適用することにより新しい関連流動則の表現を得る。 新潟地震により土木構造物がかなりの狼害を受けたので,これを契機に,日本におけるこれまでの土の動的性質に関する研究実験結果を,砂質土と粘性土とに分けて論じたものである。砂質土の動的性質については,1)振動による砂の動的挙動で,石井・林の砂の液状化の実験に触れ,2)振動による乾燥砂のせん断強さで,最上の実験から,200gf/cm2以上で急激なせん断強さの低下があることを明らかにし,3)振動による飽和砂の間隙圧では,著者が行った砂を詰めた円筒タンクの落下実験を紹介している。4)飽和砂の液状化では,液状化とクイックサンド現象の相違について言及し,5)砂の噴出では,新潟地震の際に噴出した砂の現象を説明している。粘性土の動的性質については, 1)動的荷重の作用を受ける粘性土の強度と変形について著者の動的一軸圧縮試験と三軸圧縮試験結果を述べ, 2)振動による粘性土の強度と変形では,最上の関東ロームに関する一連の実験結果を紹介している。地震時の土圧では,1)地震時の乾燥砂の石井・林の実験,2)水浸時の地震による土圧の,松尾・大原の実験結果又,特性曲面と不連続との関係を論じている。そしてCoulomb則に由来する拘束条件を指摘し,拡張Mises則により非圧縮理論を導いた。結果は金属塑性論のLevi−Misesの理論の拡張どなっている。これに関し特性曲面を解析し,従来から知られている2種類の特性曲面を得て,その不連続の大きさも計算している。更に変分原理による定式化を行い,斜面上の流動の安定性を考察した。全体として一貫した三次元テンソルによる議論である。付録として不連続適合条件の解説を行っている。一ωCQ1》61D7go咋き軍を紹介している。(山内)ω麟灘匪液状化/間隙圧/間隙比/砂質土/地震/主働土圧/振動/動的/粘性土応力/降伏/すべり面/塑性/土質力学〔一般〕/内部摩擦角/粘着力/粒状体郎e凄0550D7土供試体に対する繰返し荷重条件と変形を関係づける方法山内豊聡・羅文鵠土と基礎(1965.8),Vo1.13,No.8,pp.21∼25,図・6,写真・1,参文・2 土構造物の設計に繰返し載荷の荷重条件を直接的に取り入れるための基礎研究である。安全繰返し荷重強さより大きい荷重範囲で,不規則な相続く一群の繰返し荷重を受ける土供試体に対して,金属材料で用いられているマイナーの法則を導入して,土の変形を予測する方法を示している。実験は砂質ロームを用いて一軸的連続繰返し載荷を行い,載荷周期は2・5秒と1.5秒の2種を用い,次のような結果を得ている。(1)任意のひずみ量に対して,繰返し荷重強さと繰返し載荷回数の対数との関係は直線的である。(2)初期の載荷があとの載荷に比べて相対的に大きいか小さいかによって灰幻N)(N:許容ひずみに達するまでの回数,刎実際の載荷回数)の値が,それぞれ1.0より小さいか又は大きい1.0前後の値である。(3)繰返し荷重条件を考慮して1.0前後の適当な値2(π/亙)を選定すれば,その値を例えば交通調査に基づいて推定されるような一定時間≠・内のΣ(π脚)σの計算値で割って得られる値別を求めれば,一定ひずみに達するまでの時期が郷×あによって予測できる。(山内)圧縮/室内実験/動的/変形L0552D7/D8陣響書臨囲ApProximate Fo皿s of Wa▼e恥uations for Water−Saturated Porous Materialsan置Relate通Dy皿amic Moaulus(飽和された多孔質材料に対する近似的波動方程式と,それに関連した動的係数)石原研而SQils and Foロndations(1970.12)Vo1.10,NQ.4,pp.10∼38,図・15,表・3,参文・10一1融 Biotの理論で用いられている物質定数を計算し,縦波についての近似的波動方程式を誘導し,ポアソン比ソ,間隙水圧係数β’を数値計算している。先ず,地盤を土と水との2相系とみなして解いたBiotの理論での物質定数を,水の圧縮率σ・,固体粒子の圧縮率c・,及び骨格の圧縮率C4で表わしている。次に,土と岩のそれら3定数などの値を求め,これらの値と透水係数とから,Biotの波動方程式の微小項を探し,これを無視して縦波の近似的波動方程式を誘導している。又,この式は弾性波動方程式と同一になることを示している。このような近似が成立するのは,振動数1∼100Hzの範囲であり,地盤は非排水状態で変形を生じることを示し,非排水状態の応カーひずみ関係を用い,ツとβ’を求める式を誘導している。最後にソとβ’とを数値計算し,その結果をグラフに示している。これによれば,yは0.5に極めて近く,ザも普通の土では1に近くなることを述べている。(山内)圧縮/間隙圧/地盤/振動/波動/飽和」
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)9.動的性質 1(一般)
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 138〜141
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57965
  • 内容
  • 「「0549EOIE80551粒状体の速度場の理論一関連流動則と特性曲面一金谷健一土質工学会論文報告集(1979.12)Vo1.19,No.4,pp.103∼111,図・6,参文・48Studies on Soil Dy皿amics i皿JaPan(日本における土の動的研究)河上房義Soil and Foundation(1966.3)Vo1.6,No.2,pp.53∼65,図・14,参文・15 粒状体の降伏後の流動理論を塑性論の立場から展開している。要請条件は1)三次元性,2)完全塑性流動,3).等方性,4)非圧縮性,5)関連流動則,6)応力,速度の特性曲面の一致,である。まずDruckerの理論は運動の拘束のない場合のものであることを指摘し,拘束応力以外の散逸応力にDruckerの仮説を適用することにより新しい関連流動則の表現を得る。 新潟地震により土木構造物がかなりの狼害を受けたので,これを契機に,日本におけるこれまでの土の動的性質に関する研究実験結果を,砂質土と粘性土とに分けて論じたものである。砂質土の動的性質については,1)振動による砂の動的挙動で,石井・林の砂の液状化の実験に触れ,2)振動による乾燥砂のせん断強さで,最上の実験から,200gf/cm2以上で急激なせん断強さの低下があることを明らかにし,3)振動による飽和砂の間隙圧では,著者が行った砂を詰めた円筒タンクの落下実験を紹介している。4)飽和砂の液状化では,液状化とクイックサンド現象の相違について言及し,5)砂の噴出では,新潟地震の際に噴出した砂の現象を説明している。粘性土の動的性質については, 1)動的荷重の作用を受ける粘性土の強度と変形について著者の動的一軸圧縮試験と三軸圧縮試験結果を述べ, 2)振動による粘性土の強度と変形では,最上の関東ロームに関する一連の実験結果を紹介している。地震時の土圧では,1)地震時の乾燥砂の石井・林の実験,2)水浸時の地震による土圧の,松尾・大原の実験結果又,特性曲面と不連続との関係を論じている。そしてCoulomb則に由来する拘束条件を指摘し,拡張Mises則により非圧縮理論を導いた。結果は金属塑性論のLevi−Misesの理論の拡張どなっている。これに関し特性曲面を解析し,従来から知られている2種類の特性曲面を得て,その不連続の大きさも計算している。更に変分原理による定式化を行い,斜面上の流動の安定性を考察した。全体として一貫した三次元テンソルによる議論である。付録として不連続適合条件の解説を行っている。一ωCQ1》61D7go咋き軍を紹介している。(山内)ω麟灘匪液状化/間隙圧/間隙比/砂質土/地震/主働土圧/振動/動的/粘性土応力/降伏/すべり面/塑性/土質力学〔一般〕/内部摩擦角/粘着力/粒状体郎e凄0550D7土供試体に対する繰返し荷重条件と変形を関係づける方法山内豊聡・羅文鵠土と基礎(1965.8),Vo1.13,No.8,pp.21∼25,図・6,写真・1,参文・2 土構造物の設計に繰返し載荷の荷重条件を直接的に取り入れるための基礎研究である。安全繰返し荷重強さより大きい荷重範囲で,不規則な相続く一群の繰返し荷重を受ける土供試体に対して,金属材料で用いられているマイナーの法則を導入して,土の変形を予測する方法を示している。実験は砂質ロームを用いて一軸的連続繰返し載荷を行い,載荷周期は2・5秒と1.5秒の2種を用い,次のような結果を得ている。(1)任意のひずみ量に対して,繰返し荷重強さと繰返し載荷回数の対数との関係は直線的である。(2)初期の載荷があとの載荷に比べて相対的に大きいか小さいかによって灰幻N)(N:許容ひずみに達するまでの回数,刎実際の載荷回数)の値が,それぞれ1.0より小さいか又は大きい1.0前後の値である。(3)繰返し荷重条件を考慮して1.0前後の適当な値2(π/亙)を選定すれば,その値を例えば交通調査に基づいて推定されるような一定時間≠・内のΣ(π脚)σの計算値で割って得られる値別を求めれば,一定ひずみに達するまでの時期が郷×あによって予測できる。(山内)圧縮/室内実験/動的/変形L0552D7/D8陣響書臨囲ApProximate Fo皿s of Wa▼e恥uations for Water−Saturated Porous Materialsan置Relate通Dy皿amic Moaulus(飽和された多孔質材料に対する近似的波動方程式と,それに関連した動的係数)石原研而SQils and Foロndations(1970.12)Vo1.10,NQ.4,pp.10∼38,図・15,表・3,参文・10一1融 Biotの理論で用いられている物質定数を計算し,縦波についての近似的波動方程式を誘導し,ポアソン比ソ,間隙水圧係数β’を数値計算している。先ず,地盤を土と水との2相系とみなして解いたBiotの理論での物質定数を,水の圧縮率σ・,固体粒子の圧縮率c・,及び骨格の圧縮率C4で表わしている。次に,土と岩のそれら3定数などの値を求め,これらの値と透水係数とから,Biotの波動方程式の微小項を探し,これを無視して縦波の近似的波動方程式を誘導している。又,この式は弾性波動方程式と同一になることを示している。このような近似が成立するのは,振動数1∼100Hzの範囲であり,地盤は非排水状態で変形を生じることを示し,非排水状態の応カーひずみ関係を用い,ツとβ’を求める式を誘導している。最後にソとβ’とを数値計算し,その結果をグラフに示している。これによれば,yは0.5に極めて近く,ザも普通の土では1に近くなることを述べている。(山内)圧縮/間隙圧/地盤/振動/波動/飽和」 「「0553                      D6/D7/E8The C駈aracteristics of Soils Subjected to Repeated Loads ana their Applicatio皿sto Engineering Practice(繰返し荷重を受ける土の性状およぴその応用)羅文鵠土質工学会論文報告集(1973.3)Vo1.13,No.1,pp.11∼27,図・16,表・5,写真・1,参文・工0 舗装道路のような土構造物は繰返し荷重を受けている。このような応力下における土の挙動を明らかにするため,繰返し載荷試験を実施した。試料は北九州国道3号線の砂質ロームである。供試体寸法はφ5×E21.1cm,φ3・5xH=8cm,含水比はω=21%,2〃=19%であった。繰返し周期は1.5s,2.Os,2,5sである。試験結果は次の通り。①繰返し載荷回数が増加するに従って疲労によるひずみが急増する点がある。この点は繰返し応力が大きいほど繰返し回数が少ない。又,繰返し回数N=100以上となると弾性ひずみ量は一定量残留する。②繰返し応力下における土の強度は,繰返し回数によって変化する。これは繰返し応力下での変形過程あるいは,疲労によるものと考えた。③繰返し回数亙をパテメーターとすると応カーひ                           Eoずみ関係が得られ,変形係数E、を求めることができる。④係数F。=瓦を用いてブーシネ0555D7/E2!E8動的K値の基礎的研究玉野治光・矢作枢・三木幸蔵土と基礎(1974.3)Vo1.22,No.3,pp.17∼24,図・8,表・3,写真・3,参文・13 現在,杭基礎の水平耐力計算に使われている静的なκ値に代わって,地盤の動的κ値を導入する目的で,これをボーリング孔内で測定可能な試験機を試作して現場実験を行い,その結果を検討したものである。まず,試作試験機の説明と動的κ値の計算法を示した後,測定結果の検討を行い,動的κ値の位置づけのために行った静的K値の測定,P波S波による検層,振動三軸試験による値と対比した。この比較はそれぞれの測定結果を変形係数に換算して行った。その結果は,P.S検層,振動三軸,動的K値,静的κ値の順になったが・この結果を支配した要因の一つとして載荷速度を挙げ著者の考えを詳述している。最後に,現在の杭基礎設計に伴う間題点を指摘し,動的κ値の導入の必要性を明確にすることを目的として,静的K値を用いた杭の水平許容耐力計算をChangの公式を用いる場合を例として,説明,検討すると共に,動的κ値を在来の計算式に投入した計算例をもあわせて示している。(北郷)スク理論による舗装厚の設計が可能である。⑤繰返し応力による土の変形抵抗は,一定ひずみ              Pに対する繰返し載荷回数の累積比Σ(πi/瓦)を用いることによって定量的に表わすことが5D・             ∫=1墨できる。(三笠)唇圧縮強さ/繰返し荷重/残留応力/時問効果/室内実験/動的/路床・路盤貫入試験/杭/原位置試験/地盤係数/動的陣瑚0554LD70556D7ホプキンソン棒法タイプの土の動的試験法宇都一馬・冬木 衛・近藤 博・松村 広土と基礎(工974・3)Vo1.22,NQ.3,pp41∼16,図・1ヱ,参文・17乱さないシラスの動的性質大原資生・安永文夫・藤井信夫土質工学会論文報告集(1974.12)Vo1.14,No.4,pp,エ07∼114,図・エ5,表・2,参文・5 近年,土や地盤の動的挙動に関する解析手法が開発されるに伴い,大変形領域までを含めた土の動的性質を正確に知ることが必要となってきている。このため,筆者らは従来,金属材料や高分子材料などの高速圧縮試験に多く利用されているホプキンソン棒法を土試料に適用することを試み,ホプキンソン棒法タイプの三軸圧縮試験装置とせん断試験装置を試作し,実験を行った。この結果,高いひずみレベルまでの土の動的変形特性と強度特性を調べることのできる有意な測定方法であり,今後,改良によって砂の液状化,破壊機構,応答特性などを調べることのできる有効な手段となるであろうという結論に達した。本報告では,三軸試験とせん断試験について,試験装置の模式図,図式解法による測定原理,試験結果の解析方法,及び人工の土試料について測定した基準波形,観測波形,観測波形の解析例,公称応カーひずみ線図を示している。又,締め固めた関東ロームについて行ったせん断試験の結果もあわせて示してい 乱さない状態で採取したしらすについて動的単純せん断試験を行い,動的剛性率,履歴減衰定数と液状化について調べた。又,乱した状態で採取し締固めて作った供試体について同様の試験の結果をすでに得ているので,それと比較を行い,乱さないしらすの動的特性を考察した。その結果は乱したしらすの特性とかなり異なり,特に液状化については新しい知見を得た。すなわち,等価剛性率と鉛直圧の比は乱したしらすでは一定となったが,乱さないしらすでは一定とならない実験事実並びに乱さないしらすの雇歴減衰定数が乱したしらすのそれの約2倍の数値をもつ測定結果から,乱さないしらすに潜在する土粒子間結合力の影響を認め,乱さないしらすの液状化には,この影響のために,初期液状化が発生するまでのせん断応力の繰返し回数る。(北郷)(山ロ)応カーひずみ曲線/三軸圧縮試験/試験装置/直接せん断試験/動的/波動液状化/間隙圧/繰返し荷重/耐震/特殊土一[賠は,砂のように応力比τ4/σ〆(τ4;繰返しせん断応力,σ♂=初期有効圧)によって一義的に決まらず,土粒子間の粘着力0を考慮した応力比に(τ4−0)/σ,’よって決まることを見いだした。一GQ」o 「「0557D7!E8/H40559一o“C2/D7フィルダム耐震設計のための動的試験について堤 一・渡辺啓行・緒方信英・塩見 哲土と基礎(1975.5)Vo1.23,No.5,pp.11∼20,図・16,表・2,写真・1,参文・7各種調査による地震の固有振動数の比較土田 肇・倉田栄一・井合 進土と基礎(1976.3)VoL24,No.3,PP,15∼20,図・19,表・1,参文・10 室内での模型振動実験及び材料試験として振動三軸試験,大型振動一面せん断試験を実施し,地震時のフィルダム(均質型,ゾーン型)の動特性と,その動的破壊強さについて検討したものである。数種の模型実験からその寸法効果を明らかにし,一定の物性をもつ模型に対しこの寸法効果を利用して,実ダムと相似する模型寸法を見いだして実験を行っている。これらの実験から,ダムの動特性として入力加速度が大きくなると,応答は非線形的となり応答倍率から得られる減衰定数は20%にも達し,又,貯水の影響は大きいが,応答に関しては耐震的に有利になることを明らかにした。衝撃的破壊としては,ダム軸に平行でかつ斜面の表面に垂直なき裂が生じ,すべり現象は認められない。又,共振的破壊として顕著なのは,岩石の破壊例に見られるstick slip状の現象が,ダム頂部から底部へ伝ぱすることを見いだしている。材料の動特性として,動的変形係数は側圧一定の場合に比較して,位相差を与えることがかなり低下することを,振動三軸試験から確認し,更に締固め度との関係について検討している。 地盤の地震応答解析に必要な固有振動数を非常に実務的な立場から,標準貫入試験,速度検層,常時微動観測,地中地震観測から求め比較したものである。本報では,地盤を水平方向に無限の広がりを持つ幾つかの水平層からなるせん断型粘弾性体と考え,せん断変形は水平一方向のみであるとし,又,基準面は亙値50以上の洪積砂層であるとして,標準貫入試験結果と速度検層結果から固有振動数を求め,これらの値及び常時微動観測結果から推定された固有振動数を,基準面に埋設した地震計によるデータから求められた固有振動数と比較している。1▽値と伝ぱ速度の今井・吉村の関係式から速度を推定し,固有振動数を求めたものは,約4Hz以下では比較的良い一致を示し,速度検層の結果を用いた場合も同様であり,このことは今井・吉村の式の妥当性を示すものである。又,常時微動のスペクトルから求めた固有振動数は,地中地震観測結果との比較では,あまり良い結果を得られなかったが,振動数の低いものから1∼2個の固有振動数については良い対応を示したとしている。(北郷)(北郷)φ響三軸圧縮試験/地震/締固め/振動/設計/耐震/ダム/動的/模型実験/ロックフイル貫入試験/地震/耐震/波動/物理地下探査書臨05581》71E8/H4フィルダムの安定解析における地震力のとり方の問題点河上房義・柳沢栄司・森 芳信土と基礎(1975』5)Vo1.23,Nα5,PP.21パ26,図・11,−表・2,参文・20 均一型アースダムの相野々ダムでの地震観測結果,及び他の実在するフィルダムでの観測結果より,地盤の地震動特性,ダム堤体の地震時応答特性などを示し,設計震度の取り方について検討したものである。地盤の地震動のフーリエスペクトルと最大スペクトルを与える周期は地震の大きさによって異なっており,又,震央までの距離が長くなると卓越周期が長くなる傾向を見いだし,地盤振動の卓越周期が必ずしも地盤の固有周期を示すとは限らないことを示した。又,観測した地震波をフーリエ解析した結果,観測点の位置が高いほどスペクトルレベルが大きく,高さ方向に振動が増幅されており,堤頂では最大10倍以上の加速度増幅が生じていることを示した。以上は相野々ダムの観測結果より明らかにしたが・他のダムの実測結果から,小さな地盤加速度に対してはダムの加速度倍率は大きいが,加速度が大きくなるにつれこの倍率が小さくなることを示している。この理由は,加わる振動加速度が小さいうちは減衰定数が小さいが,加速度が大きくなると,減衰定数が著しく大きくなるためであるとしている。0560塒D7一 [露 Simple Metho−of Analysis for Liquefaction of Sana Deposits −uring Earth・quakes(地震時における砂質地盤の液状化解析法)石原研而土質工学会論文報告集(1977.9)Vo1.17,No.3,pp,1∼17,図・16,表・3,参文・19 地震波の不規則性及ぴ圧密時のκ・値が砂の液状化にいかなる影響を及ぽすのか,今まで室内実験で調べてきた。一方,新潟地震(1964)の際におびただしい液状化が発生した信濃川沿いの地点で大口径サンプラーによる不かく乱試料採取を行い,繰返し三軸圧縮試験を実施した。そこでまず,与えられた地震力のもとで,水平な地盤内の砂の液状化発生を予測する解析法について述べ,それを一様な密度をもつ砂地盤の液状化予測に適用してみた。そして,更に,上記の新潟の地盤にこの解析法を適用してみた。本論文に述べた解析法によると,液状化の有無ばかりでなく,所定の地震動が加わった後に地盤内に発生している残留問隙水圧を推定しうることが可能である。(北郷)安定解析/減衰/地震/地盤/振動/耐震/ダムL液状化/繰返し荷重/地震/砂」 「「0561D6/D70563D7/E8人工骨材を使用したロックフィルダム模型の相似性確認振動実験黒岩真彦土と基礎(1978,5)Vo1.26,No,5,pp.3∼9,図・18,表・8,参文・22土の動的支持力について谷本喜一土と基礎(1959.10)VoL7,No.5,pp,14∼19,図・11,表・3,参文・13 ロックフィルダムの動的安定性の検討を模型実験で行うため,その前提として模型の相似性に関する振動実験を行いこれを確めている。堤体模型材料に通常使用されている実物土質材料を使用すると,相似比が大きい場合は,粘着力と締固めエネルギーは必要以上に大きめに,単位容積重量と内部摩擦角は小さ目に出る傾向がある。そこで,標準砂,鉄粉,エポキシ系樹脂などを混ぜ固めクラッシングし七粒度調整を行い人工骨材を造り模型堤体材料として使用している。この粒状体を連続体とみなして弾性領域における相似則が導かれ,波動特性などによりその相似性が確められている。塑性領域に対しては変形特性(剛性率のひずみ依存性)強度特性(モピライズド摩擦係数のひずみ依存性)などの相似性が検討され,かなり良好な相似性を持つ模型材料であることが確められている。この際の入力波形として,応答倍率の大きくなる 液状化を考えた砂の動的支持力について実験結果を基に理論計算法を提案した。(実験)幅・長・深が85cm×17.5cmx55cmの槽に含水比7%の砂を充てんする (乾燥密度約1・3g/cm・)。 砂の上面に起震機を載せ上下方向の加振及び静的加圧を行った。起震機の沈下量は共振を起こす振動数の付近で最大となる。振動力を段階的に増しながら沈下が停止しなくなるときの振動力を求め,これを動的極限荷重と呼ぶ。動的極限荷重は静的極限荷重の45∼75%の範囲に入る。地盤と縫造物を1質点線型振動系と考え,振動数と半振幅の測定結果から振正弦波12秒5∼50Hzスウィープで上限を押え,応答倍率の小さな正弦半波11200秒間欠50動力ごとに換算質量肱,ばね定数κ減衰係数Cを求めた。 (計算法) 振動加速度が増すと液状化により砂の内部摩擦角が減少するものと考え動的支持力計算法を次のように提案した。(1)鉱,0,κ,振動力瓦角速度ωを仮定し構造物の加速度αを計算する。(2)破壊すべり面上での平均加速度召を計算し,過去の実験結果から動的内部摩擦角吻を推定する。波で下限を押えた波形が使用されている。(3)静力学的公式に吻を代入して動的支持力を求める。(松浦)減衰/麺/塑性/坐/弾性/内部摩擦角/波動/ひずみ/模型実験/粒状体/ロックフィ左液状化/載荷試験/支持力/振動/砂/動的/内部摩擦角0562D7砂の応力状態をかえての動弾性常数の測定大原資生土と基礎(1957.2)VoL5,No.1,pp.5∼6,図・4,参文・4P蝉魯欝畑一0564i露峯D7響溶酵畑Compaction of Dry Sand by Vibra価on in Horizontal I)ireetion(水平方向の振動による乾燥砂の締固め)渡辺隆Soil and Foundation(1961.6)Vo1.2,No.1,pp.1∼15,図・7,表・3,参文・5臆粒径が5㎜以下で隙配合の良い気乾状態の礫対して,嫉法を用い鋤弾齪数の応ヵ依存性について実験的に検討した。供試体はφ7cm×20cmで,密度は1.5∼1,6t/m3とし,側圧は供試体内部を真空にするという方法で0∼0.9kgf/cm2.の間で種々変えて行った。供試体への縦振動はC−R低周波発生装置を用い,又,ねじり振動は供試体下端に電気的に回転トルクを与え各々共振周波数牽求め,ヤング率(E),剛性率(σ)を計算した。側圧の増加と共にE,G共増如し,いずれも0.2kgf/cm2以上ではほぽ直線的に増加するという結果を得た。これらの結果からポアソン比を計算すると,0.1kgf/cm2付近で最大を示し,それより大きな応力に対しては徐々に減じ,0.9衰gf/cm2では約O.3に落着いた。E,0と側圧の関係については実験式を与えている。(三笠)奪 ゆるい砂の安定処理には,振動による砂の締固めが使われている。ここでは,バイブロフローテーション工法による締固めに際し,最も有効な振幅と振動数とを見いだすための基礎的実験を報告している。実験は振動板が垂直に取りつけてある振動箱の中で,乾燥砂を水平方向に加振して実施され,砂の沈下と砂内部の振動とを測定している。実験の結果,(1)一定の振動数に対して,8分間の沈下に対してある時間での沈下の割合(沈下率と呼ばれる)は水平距離や振動数の値にかかわらず一定である。(2)振動板は共振性を示したが,1,500回!minより高い振動数においては,振動板が砂と接触するとは考えられず,共振の振動数は短い箱を使用しても変化しない。(3)沈下と振動数との関係では,共振以下の振動数と1,500回ノmiロの,振動数との2つの場合に分けられるが,後者の場合が実用的に有効である。(4)1,500回/minから1,800回/minの範囲で砂の沈下を決定する振動は偏心モーメントと角速度の積で得られることが判明した。(山内)応力/砂質土/三軸圧縮試験/室内実験/振動/動的L試験装置/締固め/締固め砂杭/振動/砂/土質安定処理/バイブロフローテーション工法」一藤一
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)10.動的性質 2(砂)
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 141〜154
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57966
  • 内容
  • 「「0561D6/D70563D7/E8人工骨材を使用したロックフィルダム模型の相似性確認振動実験黒岩真彦土と基礎(1978,5)Vo1.26,No,5,pp.3∼9,図・18,表・8,参文・22土の動的支持力について谷本喜一土と基礎(1959.10)VoL7,No.5,pp,14∼19,図・11,表・3,参文・13 ロックフィルダムの動的安定性の検討を模型実験で行うため,その前提として模型の相似性に関する振動実験を行いこれを確めている。堤体模型材料に通常使用されている実物土質材料を使用すると,相似比が大きい場合は,粘着力と締固めエネルギーは必要以上に大きめに,単位容積重量と内部摩擦角は小さ目に出る傾向がある。そこで,標準砂,鉄粉,エポキシ系樹脂などを混ぜ固めクラッシングし七粒度調整を行い人工骨材を造り模型堤体材料として使用している。この粒状体を連続体とみなして弾性領域における相似則が導かれ,波動特性などによりその相似性が確められている。塑性領域に対しては変形特性(剛性率のひずみ依存性)強度特性(モピライズド摩擦係数のひずみ依存性)などの相似性が検討され,かなり良好な相似性を持つ模型材料であることが確められている。この際の入力波形として,応答倍率の大きくなる 液状化を考えた砂の動的支持力について実験結果を基に理論計算法を提案した。(実験)幅・長・深が85cm×17.5cmx55cmの槽に含水比7%の砂を充てんする (乾燥密度約1・3g/cm・)。 砂の上面に起震機を載せ上下方向の加振及び静的加圧を行った。起震機の沈下量は共振を起こす振動数の付近で最大となる。振動力を段階的に増しながら沈下が停止しなくなるときの振動力を求め,これを動的極限荷重と呼ぶ。動的極限荷重は静的極限荷重の45∼75%の範囲に入る。地盤と縫造物を1質点線型振動系と考え,振動数と半振幅の測定結果から振正弦波12秒5∼50Hzスウィープで上限を押え,応答倍率の小さな正弦半波11200秒間欠50動力ごとに換算質量肱,ばね定数κ減衰係数Cを求めた。 (計算法) 振動加速度が増すと液状化により砂の内部摩擦角が減少するものと考え動的支持力計算法を次のように提案した。(1)鉱,0,κ,振動力瓦角速度ωを仮定し構造物の加速度αを計算する。(2)破壊すべり面上での平均加速度召を計算し,過去の実験結果から動的内部摩擦角吻を推定する。波で下限を押えた波形が使用されている。(3)静力学的公式に吻を代入して動的支持力を求める。(松浦)減衰/麺/塑性/坐/弾性/内部摩擦角/波動/ひずみ/模型実験/粒状体/ロックフィ左液状化/載荷試験/支持力/振動/砂/動的/内部摩擦角0562D7砂の応力状態をかえての動弾性常数の測定大原資生土と基礎(1957.2)VoL5,No.1,pp.5∼6,図・4,参文・4P蝉魯欝畑一0564i露峯D7響溶酵畑Compaction of Dry Sand by Vibra価on in Horizontal I)ireetion(水平方向の振動による乾燥砂の締固め)渡辺隆Soil and Foundation(1961.6)Vo1.2,No.1,pp.1∼15,図・7,表・3,参文・5臆粒径が5㎜以下で隙配合の良い気乾状態の礫対して,嫉法を用い鋤弾齪数の応ヵ依存性について実験的に検討した。供試体はφ7cm×20cmで,密度は1.5∼1,6t/m3とし,側圧は供試体内部を真空にするという方法で0∼0.9kgf/cm2.の間で種々変えて行った。供試体への縦振動はC−R低周波発生装置を用い,又,ねじり振動は供試体下端に電気的に回転トルクを与え各々共振周波数牽求め,ヤング率(E),剛性率(σ)を計算した。側圧の増加と共にE,G共増如し,いずれも0.2kgf/cm2以上ではほぽ直線的に増加するという結果を得た。これらの結果からポアソン比を計算すると,0.1kgf/cm2付近で最大を示し,それより大きな応力に対しては徐々に減じ,0.9衰gf/cm2では約O.3に落着いた。E,0と側圧の関係については実験式を与えている。(三笠)奪 ゆるい砂の安定処理には,振動による砂の締固めが使われている。ここでは,バイブロフローテーション工法による締固めに際し,最も有効な振幅と振動数とを見いだすための基礎的実験を報告している。実験は振動板が垂直に取りつけてある振動箱の中で,乾燥砂を水平方向に加振して実施され,砂の沈下と砂内部の振動とを測定している。実験の結果,(1)一定の振動数に対して,8分間の沈下に対してある時間での沈下の割合(沈下率と呼ばれる)は水平距離や振動数の値にかかわらず一定である。(2)振動板は共振性を示したが,1,500回!minより高い振動数においては,振動板が砂と接触するとは考えられず,共振の振動数は短い箱を使用しても変化しない。(3)沈下と振動数との関係では,共振以下の振動数と1,500回ノmiロの,振動数との2つの場合に分けられるが,後者の場合が実用的に有効である。(4)1,500回/minから1,800回/minの範囲で砂の沈下を決定する振動は偏心モーメントと角速度の積で得られることが判明した。(山内)応力/砂質土/三軸圧縮試験/室内実験/振動/動的L試験装置/締固め/締固め砂杭/振動/砂/土質安定処理/バイブロフローテーション工法」一藤一 「「0565D70567一斜D7N衝撃を受けた飽和砂中に発生する間ゲキ水圧河上房義・小川正二・虎瀬允昭土と基礎(1965.5)VoL13,No.5,pp.3∼7,図・エ4,表・2,参文・3動荷重を受ける砂粒子の接触圧変化について岡本瞬三・伯野元彦土と基礎(1964.工0)VoL12,No.10,pp・37∼40,図・8 動荷重を受けたゆる詰め砂は,乾燥時においても不安定になりやすいことはよく知られている。この現象を詳しく研究するため,砂粒子の表面に電導インクを焼き付け,その電導砂粒子を普通砂中に埋設し,動荷重が作用した時の電気抵抗の変化を測定することにより砂粒子間の接触圧変化を推定しているσ試験は,一面せん断装置により静的なせん断応力を加えた場合,円筒形のモールドを振動台で定常振動させた場合及び重錐の落下による衝撃圧を加えた場合について行われている。試験結果を要約すると次のようである。(1)砂のせん断初期には砂粒子相互のすべりのない弾性限界が存在する。(2)砂に定常振動を与えるとその方向いかんを問わず全体的なゆるみの状態を示し,その程度は振動数の高いほど著しい。振動的接触圧は水平動の加速度にほとんど無関係である。定常波よりも非定常波の方が砂は不安定になりやすい。(3)円筒内に拘束された砂に衝撃を加えると瞬間的なゆるみあるいは締まりの現象を生じる。衝撃が鋭くなると初期にゆるみを生じるが,これは反射波の影響だけでは説明できない。(網干)本文は鉛直方向の衝撃力を受けた飽和砂の挙動を,発生する間隙水圧に注目して行った模型実験の結果を報告したものである。飽和砂を直径60cm,高さ110cmの剛な円筒容器につめ,これをある高さから床のスプリング上に落下させて衝撃力を与え,その時に発生する間隙水圧を埋設した間隙水圧計により測定している。試料は細砂,粗砂,礫の3種類を用い,試料の粒度,聞隙比あるいは間隙径の影響を調べている。又,衝撃力の大きさは容器下部の加速度計により測定している。得られた結果をまとめると次のようである。(1)衝撃力と発生する間隙水圧の間には時間的なずれがみられる。(2)間隙比が大なる場合は砂の液状化現象がみられ,流動化による噴砂現象は容器の壁面近くに発生する。(3)間隙水圧の値は礫では間隙比にあまり関係ないが,砂の場合は間隙比と共に増大する。(4)間隙水圧分布形は試料の種類や衝撃力には関係なく一定であり,又,深さと共に増加するがある深さ以後は一定値に近ずく。(網干)5蝉液状化/間隙圧/間隙比/室内実験/衝撃荷重/砂/模型実験/粒径/礫応力/試験装置/衝撃荷重/振動/砂/直接せん断試験魯酵0566D7/H10568D7塒馳新潟地震におけるバイブロフローテーションの効果渡辺隆土と基礎(1965.2)Vo1.13,No.2,pp。27∼33,図・5,表・2,写真・7 昭和39年度「砂質土に関する土質力学上の諸問題」シンポジウムの報文とそれに対する討論である。報文は,新潟地震によるタンク基礎や建築基礎の被害調査に基づヤ・てパイブロフローテーションの効果を調べている。まず,調査を行った石油工場の震害について被害の概要を述べている。摩擦杭基礎の被害の例,油タンクでは沈下や地盤と構造物の相対的動きによる配管系に被害が多いことなどを写真を添えて説明している。バイブロフローテーションが効果を挙げた例として2∼3万k1タンク及び建物基礎の例を挙げである。いずれもN値が3∼7程度の地盤をバイブロフローテーションにより深さ4∼7mにわたってN値10∼20程度に改良している。地震時に13∼エ4tf/m3の油荷重で作用していたタンクでも基礎の沈下は2∼3cmで被害はなかったこと,建物の例は1。の傾きと最大の沈下40cmを生じたが付近一帯の被害に比べると軽微であることなどを報告 している。又,バイブロフローテーションの締固め特性から推定した液状化しやすい土の粒度分布を与え,新潟の砂がこれに含まれることを示している。The Experiments of the Bearing Capacity of the Vibrating Sand Layer(振動砂層の支持力に関する実験)後藤正司Soil and Founda之iQn(1966.3)Vo1.6,No.2,pp、100∼106,図・15奪 新潟地震の被害はゆるい飽和砂層に起因するものとし,横振動による豊浦標準砂の乾燥時と飽和時との振動実験について報告している。実験装置は振動が作用している厚さ14cmの砂層に,3種類(質量180.6g,344g及び509.5g)の質量をもつ貫入棒の貫入深さを求めるものである。実験の組合わせは,振動数(3.O Hzから1.O Ez刻みに10.OHz)一時間(200s)一貫入深さ,加速度(1,000Ga1)一振幅(0.15,0.25,0.30及ぴ0.50cm)一貰入深さ及び加速度一貫入棒の質量一貫入深さである。この一連の実験結果から,貫入深さは振動数,加速皮及び貫入棒の質量に比例して増加する。更に0.15∼0.50cmの小さい振幅と0.65∼0.85cmの大きな振幅とで乾燥砂と飽和砂との振動実験から,特に飽和砂の場合に,加速度が100Ga1程度のところまで大きな振幅の振動のときに貫入深さが深いことを見いだしていて,地震の振動特性が条件の悪い振動特性であるとしている。(山内)(網干)液状化/貫入試験/基準/基礎/現地調査/砂質土/地震/地盤/事例/震害/沈下/バイブロフローテーション工法L液状化/貫入試験/砂質土/支持力/地震/室内実験/振動」 「「05691)7An Experimental Study of Liq皿efaction of Saturated Sa皿ds(飽和砂の流動化に関する実験的研究)吉見吉昭SoilandFoundation(1967・3)VoL−7,No・2,pp・20’》32,図・13,表・3,参文・5 鋼製タンク(直径50cm,高さ27cm)の中に,ゆるい飽和砂・(ジルコン砂及び新潟砂)を入れ,ゴム膜でカバーし0∼600gf/cmZの空気圧を抑え荷重として加える。振動台の上に乗せ水平振動(3∼8Rz,σ=200∼960cm/s2)を与えて液状化現象を調べた。その結果,各深度ごとに間隙圧を測ったところ液状化するまでに,a)初期圧縮,b)突然液化の2段階が存在することが認められた。a)では各液の間隙圧が一様かつ同時に上昇し,砂は安定な構造を保ち,水の流れはほとんどない。この段階の継続時間は抑え荷重の大きいほど,加速度の小さいほど長いことが知られた。又,b)では有効圧がある限界値に至ると間隙圧は急に上昇して急激な液化が生じ,その限界値は加速度と共に増すこと,その時の動水勾配は限界動水勾配(’、。=(G。一1)/(1+θ,)に大体近いこと,更に初期有効圧力の変化の小さい範囲では,深さに関せず同時に液化が生ずることが判明した。(山□)0571D3/D7Characterisitics of Lique丘ea Sands during Mino−Owari,Tohnankai a皿d FukuiE巳rthquakes(濃尾・東南海及び福井地震!において液状化した砂の特徴)岸田英明Soils and Fomdations(1969,3)Vo1.9, No.1,pp.75酎92,図・11,参文・19 濃尾(1981),東南海(1944)及び福井(1948)地震の時に,噴水・噴砂を生じた11か所の地盤調査結果が示してある。これらの地点はいずれも砂質地層を含み,又,地下水位も地表面近くにある。土質試験の結果より液状化したと考えられる地層を最近の研究結果に基づいて調査し,又,地震の時に観察された噴水・噴砂,建物や地盤の沈下などの諸現象とを比較して検討した結果,地震時における噴水・噴砂の現象が1964年の新潟地震におけるような飽和砂質地震の完全液状化を,常に発生させているものでないことを明らかにした。前述の地震は気象庁震度階でV∼VIの範囲にあり,この程度の地震の時には以下の条件で飽和砂の液状化が発生している。ユ)統一分類法による粗粒土で,50%透過率の粒径が2・O mm以下で,かつ均等係数が10以下のこと,2)有効上載圧が2,0kgf/cm2以下であること,3)相対密度が75%以下であること,4)飽和砂質土層の上に細粒土層が存在しないこと。このほかに,液状化した砂の土粒子の顕微鏡写真をとり,土粒子の形状についても検討している。(山口)す響液状化/間隙圧/室内実験/振動/砂/飽和/有効応力液状化/含水量/現地調査/地震/砂/地下水/密度/粒径05700572魯陣D6/D7振動により流動化した砂層が壁体に及ほす圧力土田肇L瑚D7/E8卜⊃砂の流動化における繰返し応九測圧およぴ間隙比の影響について慰谷本喜一・西勝土と基礎(1968,5)Vo1・16,No.5,PP.3∼10,図・11,表・4,写真・1,参文・15土と基礎(1969.4)VoL17,No.4,pp・19∼24,図・9,写真・3,参文・6 構造物の計画地点が,液状化を起こす可能性がある場合,ある程度地盤が液状化しても構造物が安定を保ち得るように設計しなければならない。本報文は,その際必要となる砂層内での液状化の拡がる速度と,液状砂層が壁体に及ぽす圧力について行った。振動台を用いた実験結果のまとめである。振動台は,長方形の振動箱(長さ262cm,幅50cm,深さ100cm)を水平方向に正弦的に振動さすもので,4種類の砂について実験している。なお振動箱の一側面は,実験中内部が観察でるきように,1強化ガラス板がはめてある。その結果,以下のことが分かった。(1)ゆるい飽和砂層に正弦振動を与えると,表層部より液状化が生じ,その現象は徐々に下方に拡がる。(2)液状化の判定は,ガラス板からの砂粒子運動の視察,及び間隙水圧の変化の2方法により的確に行なえる。(3)液状化した砂層は,液体に似た挙動を示す。従って液状化した砂層が壁体に及ぽす圧力は,動水圧と同様にウエスターガードの式で推定できる。(4)液状化の拡がる速度の推定は,現在の段階では明確に行えない軌(北郷)、 飽和砂の液状化現象を周期載荷非排水三軸試験法によって究明したものである。液状化現象に重要な影響を与える要因として,動荷重応力度,動荷重継続時間,拘束圧,砂の間隙比を挙げ,実験ケースとして,動荷重継続時間0,25秒,載荷周期2Hz,拘束圧0.5,0.75,1.Okgf/cm2のもとで,0.66,0.73,0,80の3種の間隙比の飽和砂についての動的三軸試験の結果を検討して次の結論を示している。なお,液状化の判定基準としては,発生間隙水圧が載荷時と除荷時で等しくなった状態と規定している。すなわち(1)一定間隙比,一定繰り返し回数のもとで液状化のおこる軸差応力は,側圧が増加するほど大きくなり,その増加率は徐々に増大する。従って表層部ほど液状化を生じやすい。(2)」定側圧,一定繰り返し回数のもとでの軸差応力は,間隙比が減少するほど大きくなり,θ冨α65以下では,液状化現象は考えられない。つまり締固めにより液状化現象を防止できることが確かめられた。更にこの結果とBoussin−esqの応力分布理論を用いて,実際問題への適用法も示している。(北郷)液状化/試験装置/振動/砂/動的/飽和液状化/間隙比/繰返し荷重/砂質土/締固め/振動」一蒔ω 「「0573D7E任ect of Displacement Rate on Horizontal Soil Reaction i皿Sand(砂の横方向反力に及ぽす変位速度の影饗)竹田仁一・立川博之Soils and Foundations(1969.6)Vo1.9,No.2,pφ.15∼34,図・14,表・3,写真・1,0575一高“D6/D7Liquefaction Process of Sand duri皿g Cyclic Loadiug(繰返し載荷を受ける砂の液状化)柴田 徹・行友浩・三好堂SoilsandFoundations(手972・3)VoL12,No.1,PP、1園16,図・16,表・1,参文・6参文.・7 土に接する構造物と土の間の水平反力を動的問題に関し実験的に研究した。鋼製円筒(Lうmφ×1.5m)中に相模川砂をつめ,中央に19×15×180㎝の長方形状杭を立て,上部に加変速で繰り返し変位を水平方向K与え,杭周の土圧を測った。変位速度は10一・∼102cm/sの間で4段階に変えて密度は乾燥砂で中位ヴゆるい状態,飽和砂ではゆるい状態で行った。その結果,1)変位速度の大小にかかわらず第1回載荷時は弱いスプリング,第2回載荷後は堅いスプリングのような挙動をする,2)速度<10cm/sでは速度の反カー変位曲線に与える影響は小さい,3)1cmの変位における押込み応力(島,・・)は砂燥時には深さ及び速度にはホらない。しかし速度が1cm/sより大きいとき飽和砂では速度が増すとだんだん減る,4)深さと々・の関係は静的のものと異なり複雑な非線形関係をすることなどが確かめられた。(山口) 飽和したゆるい砂地盤の地震による液状化現象を調べるために,豊浦砂とガラスビーズを試料として,振動三軸試験による急速繰返しせん断試験,通常の三軸試験機及び単純せん断試験機による緩速繰返しせん断試験を行い,問隙水圧の発生に着目して液状化現象を考察した。急速繰返し試験は伽(平均応力)一定の条件である乙又,載荷応力は主として圧縮と引張りの両振れの規則振動であるが,別に応力振幅を増減させる試験も行っている。得られた主な結論は,1)液状化前の1サイクル中に増加する間隙水圧はせん断応力と平均主応力あるいは垂直応力の関数で表わせる。又,不規則振動にもこの関係は適用できそうである。2)この一連の実験においても液状化に近づくとせん断応力と間隙水圧増減の逆転現象が見られた。又,液状化開始時にモビテイズされる内部摩擦角は粒子間摩擦角と密接な関連が認められた。呂)液状化発生までの載荷回数は繰返しせん断応力と初期有効応力の比の関数で表わし得たが,その物理的意味は必ずしも明らかでない。(三笠)β響液状化/間隙圧/繰返し荷重/三軸圧縮試験/地震/振動/砂/ダイレイタンシー/内部摩擦杭/繰返し荷重/室内実験/地盤係数/水平荷重/動的角一書醇05741)4/D7振動をうける飽和砂の透水性(その1)一水平振動を与えたときの鉛直方向の透水係数について一黒田勝彦・高田邦彦土と基礎(1969.8)Vo1.17,No.8,pp。23∼29,図・19,表・2,参文・10 飽和砂層の液状化過程及び圧密過程を理論的に解析した論文は現在までに数編あるが,いずれの論文においても動態時にダルシーの法則が仮定されている。筆者らも同様の仮定の基に,セル式岸壁に作用する間隙動水圧を解析したが,模型実験の結果とは必ずしもよい一致を示さなかった。この原因はダルシーの法則を仮定したことであると考え,次の4点について実験的に研究を行った。①飽和砂層に水平振動を与えた場合の鉛直方向の透水係数はどうなるか。②このときダルシーの法則は適用できるか。③セル中詰め飽和砂の沈下特性はどのようであるか。④セル内壁に働く間隙水圧と透水係数,間隙比と嫡どのような関係にあるか。実験結果から得られたことは,(1)水宰振動をうける飽和砂の鉛直方向の透水性に関してはダルシーの法則が適用できる。(2)透水係数は静態時と同様θヲ(1+θ2)は比例する。(3)振動時に透水係数が減少すると考えられていたのは間隙比の減少による結果である。(市原)間隙圧/間隙比/室内実験/振動/砂/透水性/飽和土L0576D7鱒飽和砂の液化に対する有効圧の影響について大原資生・鈴岡直彦上と基礎(1972.5)Vol.20,No.5,pp.45∼50,図・11,参文・7bO砂 飽和し孝ゆるい砂層にせん断振動が作用するとその骨格構造がくずれ一時的に砂粒子が水中に浮遊した状態,即ち液状化現象が生ずる。筆者は振動台を用い砂箱内の飽和砂層に対する液状化実験を行った。この種の実験は砂層に作用する初期有効圧を変化することができ難いという欠点があったが,この点を改善する方法を考案している。飽和砂の液状化に対する有効圧,動的せん断応力,振動繰り返し回数などの影響にっいて検討を加えた結果は以下の結論を得ている。(1)地震時の液状化の発生には,(i)初期有効圧σ。,(ii)励起せん断応力τイ,(i圭i)振動繰り返し回数ηの3要素が支配的な要因となる。(2)飽和砂層の液状化発生条件はτ4≧(砺一砺)tanφと考えられる。(φ:砂の内部摩擦角,晦=液化直前の間隙水圧),(3)飽和砂層が一定加速度の振動をうけている場合,液状化が生じるまでの振動繰返し回数鋸はτ4/σ・によって決まり,液状化の発生の条件を考えるとき1まτ4/恥がその指標となる。又,更に,これらの室内実験結果を新潟地震の際に液状化した砂地震に適用している。(網干)液状化/砂質土/地震/室内実験/振動/内部摩擦角/有効応力」 「「0577D7Liquefactio皿of Saturated Sand in Triaxial To潤ion Shear Test(三軸ネジリセン断試験による飽和砂の液状化)石原研而・李相一0579D7/E8振動砂箱による飽和砂の液化に関する実験結果の検討大原資生・鈴岡直彦土質工学会論文報告築(1972.12)VoL12,No,4,pp,85∼94,図・17,表・1,参文・9土質工学会論文報告集(1972。6)Vlo.12,No.2,pp.19∼39,図・14,表・3,参文・14 三軸ねじりぜん断試験装置によって飽和砂のひずみ制御繰返しせん断を行い,拘束圧力状態の述いと液状化の可能性を調べた。砂は0.074∼0.84㎜の粒径範囲で,相対密度42,62,78%の供試体により試験を行った。試験のシリーズ1では圧密後も主応力比を一定に保ったまま交番ねじりせん断力を加える。この場合には液状化は起こらずせん断破壊の様相を示した。シリーズ2では異方圧密を行い,セル内の水の出入りを封じて試料の水平方向のふくらみを拘束する。載荷ピストンはこのため供試体と同径にしてある。この場合には液状化が起こり,初期の主応力比の小さいものほど間隙水圧の上昇が早いことが確かめられた。この違いは異方圧密した試料は側方拘束下で繰返しせん断と共に水平方向の車応力が増大し・液状化開始時には主応力が1に近づくことによって説明された。更に従来の繰返し載荷の三軸,単純せん断の両試験法における液状化可能性の違いが,この主応力比の変化という考えで説明できた。(三笠) 著者う揖さきに振動砂箱を用いて初期有効拘束圧を変えた液状化の実験を行ったが,今回は同じ試料を用いて正弦波による動的三軸,動的単純せル断あ試験を行い三者を比較検討した。試料は飽和状態の豊浦標準砂,新宮砂の2種である5結論として,1)いずれの試験においても飽和砂の液状化は繰返しせん断応力と初期有効拘束圧り比τ4/σ。’によって一義的に決まり,この比の大きいほど液状化が早い。2)同一の繰返し回数で液状化が生じるときの.τd/σ〆の値は,振動砂箱の場合が最も大きく,三軸,単純せん断の順に小さ,くなる。その比は100:80:68である。この差の生じた原因の一つは内部摩擦角の選び方にあるものと思われる。(三笠)β響液状化/間隙圧/振動/耐震液状化/繰返し荷重/砂/特殊せん断試験/有効応力書眸0578D7Sand Liquefaction aue to Irregular Excitatio皿(任意荷重を受ける砂の液状化)石原研而・安田進土質工学会論文報告集(1972.12)VoL12,No,4,PP、65∼77,図・16,表・1,参文・11液状化/荷重/間隙圧/繰返し荷重/三軸圧縮試験/地震/砂異方性/応カーひずみ曲線/温度効果+熱/間隙比/三軸圧縮試験/砂/動的秒前後で増大が目立ち,ほぽ9秒で供試体は液状化する。又,EM試験の方がCM試験よりo繰返し応力を受ける乾燥砂の間げき比変化と変形土岐祥介・北郷 繁土質工学会論文報告集(1973.3)Vo1.13,No.3,pp,77∼86,図・17,参文・12小さなせん断応力で液状化する。又,均一なサイクリック偏差応力を加えた場合には地震濠形による最大偏差応力の50∼60%の大きさで液状化した。(三笠)で,飽和状態で実験した。一載荷は地震加速度の+方向を軸圧の圧縮側とした場合(CM講験),1又,逆に軸圧の引張り側とした場合(EM試験)の二通りで行った。地震記録はゆれが始まって8秒前後で加速が大きくなり,9秒で最木抑速度となっているが,それに伴い間隙水圧も9海D6/D7 乾燥豊浦標準砂を振動三軸試験機によって繰り返し圧縮し,間隙比の変化と変形のようすを調べたものである。試験方法は等方圧縮状態で振動数2Rzで180。の位相差をもつ同じ大きさの軸応力,側応力を500回加え,これを段階的に大きくして破壊に至らしめるのと,静的破壊応力の2/3の軸差応力を加えた異方圧縮状態で上と同様に載荷する場合で,比較のための応力制御式段階載荷の静的圧縮試験である。供試体の初期間隙比,初期の静的応力状態を変えて実験を行っている。結果は,等方応力状態に繰り返し載荷すると,降伏荷重の70∼90%まで動荷重に比例して間隙が減少する。この減少率は静的試験のユ0倍にも逮する。軸差応力状態で繰返し載荷した場合は静的試験より大きな軸ひずみを生じ,不安定が増大する。又,繰返し載荷による間隙比の変化は静的強度動員率の影響を受け,軸差応力が静的試験における収縮段階までは等方応力状態での繰返しの場合と同じ傾向を示すが,軸差応力がある値以上になるとせん断びずみにかかわらず膨張傾向を示した。(三笠) 新潟地震(1964)で得られた記録をそのままインプットデータとして動的三軸圧縮試験を行い,ランダムな荷重のもとでの砂の液状化について研究を行った。装置は従来用いられている三軸圧縮試験機にサーボ装置を取り付けたものであるが,フィードバックサーキットや,載荷軸上方にラバージョイントを設け,試料の剛性が低下した後も指定した波形の載荷が可能なように特に注意が払われている。用いた試料は地震被害の最も大きかった地点から採取したものL0580騨一昏」q 「「0581D70583一“oB4/D7土質工学における地震入力の扱い方浅田秋江土と基礎(1974.9)Vo1.22,No.9,PP,35∼41,図・7表・2参文・8埋立造成地盤の液状化予測について斎藤 彰・石神公一・米山利治・松田栄一・荻野弘雅土と基礎(1974,3)VoL22,No.3,pp.25∼32,図・14,表・2参文・3 ある海域の埋立て造成に用いる土砂が粒径均一な細砂であるため,造成後地震による液状化が憂慮された。よって,,この砂について,振動単純せん断試験機と振動三軸試験機を用いて実験を行い,液状化の可能性を検討したものである。実験の結果から,応力比と振動回数との関係,これを基にしての振動数30回で液状化を起こす応力比と相対密度との関係を求めた。こ 地盤による砂地盤の液状化の検討,構造物の耐震性の検討において,地盤の入力波形としてSH波を使用し,入力振幅として加速度量を採用する現在の方法は必ずしも十分ではない。場合によっては実体波であるSH波の重複反射と同程度に表面波であるReyleigh波とLQveのそれよりもずれてくること,しかもその傾向が両試験において逆になること,振動単純せん断試験の結果は従来の実験値よりも低めにでることなど幾つかの問題点も出ているが,結局中拘束圧での液状化条件は拘束圧によらず相対密度のみに依存するという結果が得られた。更に,地盤条件,地震の規模などを想定し,両試験の結果を用いた場合とSeedが示した応力比と平均粒径のデータをこの砂に用いた場合について,Seedの簡易法で解析を行い,深度と液状化波が卓越するので,特に長大構造物の耐震性には表面波の影響について再考を要しよう。又,軟弱地盤上の砂質盛土の被害の程度は軟弱層の厚さが大きいほど,つまり地盤の卓越周期が長く加速度より変位が卓越する地盤ほど大きい。このような盛土の破壊は液状化が原因したと報告されており,液状化も含めて軟弱地盤上の砂質盛土の耐震性については加速度外力の考え方から変位あるいは変形中心の考え方に移行する必要があろう。更に本文では,SE波の重複反射理論に基づいた地盤の応答解析について,地盤モデルの深さの取り方,S波速度の求め方並びに強震時における地盤の挙動を軽震観測から推定することに関する問題点が述べられていせん断応力との関係を求め図示した。(北郷)る。(市原)「れによると,低拘束圧(0.5kgf/cm2以下)における液状化条件が中拘束圧(1。0∼2,0kgf/cm=)呂響液状化/地震/地盤/震害/振動/耐震/軟弱地盤/盛土液状化/砂質土/三軸圧縮試験/地震/直接せん断試験雷酵0582D6/D7乾燥砂の変形特性におよぽす動的繰返し応力の影響土岐祥介・北郷 繁土質工学会論文報告集(1974.3)Vo1.14,NQ.1,pp,95∼103,図・22,表・2,参文・10 標準砂を用い動的三軸圧縮試験を行った。供試体に等方圧力を加え,変動する軸圧と側圧の0584D61D7嫡凶Strengtk Characteristics of Dry Sand Subjectea to Repeated Loading(繰返し応力を受ける乾燥砂の強度特性)土岐祥介・北郷 繁土質工学会論文報告集(1974.9)VQ1,14,NQ.3,pp.25∼39,図・15,表・1,写真61,参文・10噂大きさは等しいが180。の位相差で加えた。振動荷重の周波数は2Hzであり,変動圧を所定L回数繰返して段階的に増し破壊に至らしめるような実験を行ったところ変形特性に関し次のことが明らかになった。(1)初め繰返し応力を受けた砂は,以後の繰返し(坪<10000)に対し軸ひずみがほとんど増さない,(2)軟ひずみは初期の繰返しで急増する,(3)過去に多数の繰返し載荷を受けた砂は,小数のものに比べ変形抵抗が大きく,構造そのものが変わることが示唆された,(4)繰返し応力履歴の影響はせん断ひずみよりも体積変化に大きく動く,(5)この影響は構造の変化の原因となるひずみ値に依存するようである,(6)変形係数を上記動的三軸試験と自由振動テスト,圧縮波伝ぱ速度テストの結果と比べたところ,ほぼ同一の値をえた。この論文では繰返しせん断中に,間隙比以外の因子として粒度そのものの変化を含む構造の変化が大きな影響を与える点を強調している。(山ロ) 地盤時あるいは交通荷重を受ける条件下での土の強度特性は,地盤の支持力や斜面安定の計算時に重要なものである。本論文は,動的繰返し応力を受ける乾燥砂の強度特性について,振動三軸圧縮試験機を用いて種々のせん断試験を行い,その結果を基に論じたものである。試験結果から,砂は静的応力よりも動的繰返し応力の基でより大きい強度を発揮すること,変形に関しては繰返し応力下で静的応力に対するより安定性が低下すること,又,繰返し応力に対する強度は,繰返し応力を受ける前の砂の静的応力状態の影響をうけ,砂の初期間隙比や拘束圧などがこの強度に及ぽす大きい要素であることが指摘された。更に,加振台上で三軸圧縮試験が行われて,その試験結果から,砂の強度を動的外力により生じる応力状態に影響されるのであって,供試体の受ける加速度には無関係であることが結論された。(山口)繰返し荷重/三軸圧縮試験/砂/土の構造/動的/変形/履歴応カーひずみ曲線/繰返し荷重/三軸圧縮試験/地盤/砂/せん断強さ/内部摩擦角」 「「0585D6D70587Drainea Deformation of Sand under Cyclie Stresses Reversing Direction(反転繰返し応力をうける砂の排水変形特性)龍岡文夫・石原研而土質工学会論文報告集(1974。9)Vo1.14,No.3,pp.51∼65,図・18,参文・6Sa皿d L均uefactio皿in Hollow CyliMer Torsion un−er Irregular Excitation(中空円筒ネジリによる不規則荷重下での砂の液状化) 圧縮側と伸張側の両方のせん断を含む繰返し排水三軸せん断試験により,砂のひずみ硬化特性が調べられた。その結果,伸張側のせん断時に与えられる応力が破壊値より小さいある値以下であるならば,引き続き圧縮側のせん断を受けてもこの時の変形特性は伸張側の応力履歴の影響を受けないこと・又,この逆の過程についても同様のことがいえる。このように,繰返し応力の大きさがある範囲内にある場合,圧縮側と伸張側での降伏条件が亙いに独立であるという実験的事実に基づき,単純載荷時での変形特性に関する知識を用いて反転繰返し荷重を受ける砂のダイレィタンシーとせん断ひずみの予測法を提案した。この方法はランダムな繰返し載荷やせん断ひずみ振幅が一定の繰返し載荷に対しても適用しうるものである。(山ロ) 砂の液状化の研究として,以前から筆者らは地震時の地表加速度波形を供試体に作用させる動的三軸試験を行ってきているが,その試験の欠点を改めるために,動的中空三軸ねじりせん断試験を今回ここに試みている。用いられた地震時波形に対して,せん断応力振幅と残留聞隙圧の関係を求めて,衝撃荷重,振動荷重の両ケースについて最大せん断応力に達した時点で間隙圧が急激に生じること,液状化に抵抗するに必要な応力比は振動荷重より衝撃荷重の場合のほうが大きい値になることを明らかにした。又,不規則繰返し荷重下でのこの応力比と規則繰返し荷重を20回繰り返した時液状化する応力比との関係を調ぺている。最後に,今回の動的ねじりせん断試験結果と前回の動的三軸試験結果とを比較し,液状化に必要な応力比は両者で石原研而・安田進土質工学会論文報告集(1975.3)Vo1.15,No,1,pp。45∼59,図・19,表・1,参文・5ほぽ一致することを明らかにしている。(山ロ)5響液状化/間隙圧/繰返し荷重/地震/砂/飽和土繰返し荷重/降伏/三軸圧縮試験/砂/塑性/ダイレイタンシー/排水せん断呂醇,0586D6/D7Undrainea Defo皿ation a皿d Li吼uefaction of Sand under Cyclic Stresses(繰返し載荷時での砂の非排水変形と液状化)石原研而・髄岡文夫・安田 進土質工学会論文報告集(1975.3)Vo1.15,NQ.1,pp。29∼44,図・14,表・1,参文・9 三軸せん断装置での砂の変形特性に関する実験事実を基に,繰返し載荷時での非排水変形特性並びに液状化についての力学的モデルを提案している。このモデルをつくるうえの基礎として,ダイレイタンシー特性,せん断ひずみ特性,降伏条件及びその降伏特性,液状化の発生条件に関する5つの基本仮定を導入している。このモデルに基づき,繰返し載荷時中の間隙圧,せん断ひずみ及び液状化発生の算定のための手順を図式的に説明した。このモデルによって予測される砂の非排水条件下での挙動を,幾つかの載荷条件下での繰返し三軸試験結果と比較したが両者には良い一致がみられ,提案されたモデルの適応性が実証されたとしている。(山口)0588踊C6/1》71K5に水門置換砂の液状化予測と対策柳堀義彦・落合 真・半沢秀郎・広瀬 誠土と基礎(1975.6)Vo1.23,No.6,pp.11∼16,図・8,写真・1,参文・10慰 新砂水門(都江東区)の建設工事における置換砂の液状化防止についての調査と対策の考え方や手法,経過を報告したものである。置換砂の液状化特性を振動箱を用いる方法で把握すると共に,現地で乱さない試料を採取して砂層の相対密度を求め,両者を比較検討した結果,設計震度で置換砂層が液状化する危険性が極めて高いことが判明した。そのため,sand compa・ction工法による地盤改良を行い,改良砂層の相対密度を求めた結果,一部目標値を下回る部分もあったが,複合地盤効果,過圧密効果などを加味して液状化の危険はないと判断している。又,この判断を下すまでの経過で浮かび上がってきた問題点として,sand samplingに関する問題,ρ動,X,ρ岨。測定上の問題,改良地盤の液状化特性の取扱い方,silt以下の細粒子が混入する過圧密砂の液状化特性の取扱い方の4点を挙げ,これらについての筆者らの考え方や処理法の推移を示している。尚,』〉=0という非常にゆるい飽和砂のsamplingが可能なBishopのサンプラーを改良した固定ピストン式サンプラーを開発したことを報告している。(北郷)液状化/応力経路/繰返し荷重/三軸圧縮試験/砂/ダイレイタンシーL液状化/過圧密/現地調査/砂質土/サンプリング/地震/室内実験/締固め砂杭/締切り/試料の乱れ」一“刈 「「0589D31D6/D70591一僻ooD71E8土の液状化に及ぽす粒度および細粒分含有率の影響渡辺忠雄・袖川正人・田中靖雄・日置 修土と基礎(1975.6)Vo1.23,No.6,pp,37∼44,図・14,表・3,参文・3振動を受ける飽和砂の挙動小川正二・佐々木康二・柴山孝幸土質工学会論文報告集(1975.9)VoL15,No.3,pp.73∼81,図・21,表・2,参文・13 我が国の沖積砂層のように,シルト,粘土といった細粒子を含む地盤の液状化対策のケースを考え,振動三軸試験機を用いて,種々の粒土組成の土について一連の液状化実験を行った結果を述べている。振動三軸試験はi)飽和砂の液状化に及ぽす間隙比と粒度の影響,ii)細粒分を含む飽和砂の液状化,iii)細粒分を含む乱さない砂の液状化の3種類について行っている。i)では余裕間隙比θ一θmi。の概念を導入して実験結果を整理し,この値が一定なら相対密度によらず,液状化発生時のσ4〆2σ・の値が確定することなどを示し,砂の液状化対策としては締固めによる余裕間隙比の減少を図るのがよいとしている。ii)では細粒分を含む砂の液状化に対する抵抗は地盤を過圧密状態にするこどによって,かなり増大することを示している。iii)では細粒分を含む土は粘性の影響が現われ,乱さない試料のほうが乱した試料より液状化に対する抵抗が大きく,室内実験結果を原位置地盤に適用する場合にはこの点を考慮する必要があることを示している。(北郷) 小型の砂層に砂を入れ飽和させたものを鉛直又は水平に加振して液状化や間隙圧に及ぼす壁面の効果などを実験的に調べたものである。用いた砂は新潟砂と2種の川砂で比較的均等なものである。実験の結果,(1)どの結果でも加振の初期には砂層の圧縮による間隙圧の増加がみられ,次いで上部の砂層に膨張が起こり,圧縮,膨張層の間に水のみが存在するような,いわゆるグランド・ブレークが現われる,(2)この発生状況と砂中にセットしたおもりの沈下状況から液状化範囲は壁面の影響を受けている,従って新潟地方におけるように古い砂丘届の間に,ゆるい砂が沖積している地質状態のものでは, 3次元的に液状化間題を調べる必要がある,(3)実測有効圧は問隙圧変化や砂の沈下とよく対応し,砂層の支持力は間隙圧増大と共に低下する,(4)砂中のおもりの沈下速度から液状化層の動粘性係数は200∼350ポアズと推定される,ことが判明した。(山ロ)峯液状化/過圧密/間隙比/サンプリング/室内実験/試料の乱れ/シルト/砂/沖積層/飽和/粒径爆液状化/間隙圧/支持力/振動/砂/沈下呂眸0590D6!1)70592撫C2/1》71E8卜D1皿flue皿ce of Degree of Shear Sh1ess Reversal o皿 “e Li旦uefaction Potential ofSa加rated Sand(飽和砂の液状化発生条件に対するセン断応力逆転度の影響)吉見吉昭・大岡 弘土質工学会論文報告集(1975.9)Vo1.15,No.3,pp。27∼40,図・23,参文・11 ゆるい飽和砂の液状化発生条件をみるためリングねじりせん断機により平面ひずみ条件に近い形で非排水せん断試験を実施した。初期に静的せん断応力τ・を加え,これに動的パルスを与えたが,完全両振り,部分両振り,片振り等の加え方をした。試料は新潟万代島の砂で相対密度は40%,又周波数は1∼12Hzである。実験の結果,(1)飽和砂は周期せん断力財の向きが部分的にもせよ逆転すれば破壊するが,逆転せぬときは破壊が起こらなかった,(2)τ。の値にかかわらずピークのτが有効直応力の0.3倍近くになると,液状化が生じた,(3)τ。が増すほど,与えられた回数内で液状化を起こすためのτ4の値は減ずる,(4)τ4と液状化に必要な回数の関係はτ・値にあまり影響されない,(5)τ。が大きいほど液状化時点での全せん断力が大きくなる,(6)両振り条件において液状化の起こる条件は財の大きさと繰り返し回数に主に支配されるが,この特性は周波数にはあまり影響されないことが認められた。(山口)砂地盤の動的変形特性の現場測定と室内実験栗林栄一・龍岡文夫・岩崎敏男・吉田精一土と基礎(1975.12)Vo1.23,No.12,pp.27∼32,図・15,表・1,参文・13響 地震時の地盤の振動特性を予測するには,土の動的変形特性を求めねばならない。動的変形特性を調ぺる上で,室内試験,現場測定にはそれぞれ長所,短所がある。それゆえ,両者を併用することにより,より高い精度の解析モデルを作ることができる。この報告は,現場測定と室内実験で求めたせん断剛性率θを比較検討した結果を述べたものである。南伊豆町入間と川崎市扇島の2地点でPS検層を含む地盤調査を行い,せん断波速度鴨からσを求め,N値の関係を調べた。1又,この2地点の砂に対して室内で共振法土質試験を行いGを求めた。この試験より,平均有効主応力と間隙比からσを求める実験式をあらわした。そして,この実験式を用いて,地盤の深さ方向のGの分布を算定し,これを佑から求めたGと比較した。その結果,ひずみが非常に小さいときのGはPS検層の結果だけでは深さ方向の変化はとらえ難い。従って,共振法土質試験などの室内試験結果と併用して決める方がよいとしている。又,N値からGを求める方法は精度の良い方法ではないと指摘している。(市原)地震/室内試験/砂/弾性/動的/特殊せん断試験/ねじり/ひずみ/物理地下探査/ボーリ液状化/間隙圧/繰返し荷重/地震/室内実験/砂/動的/ねじり/破壊/平面ひずみLング」 「「D70593砂の液状化強度についての実験的研究一間ゲキ圧係数β値の液状化強度に及ほす影響一半沢秀郎・鈴木和幸・畑 久仁昭・松田栄一土と基礎(1976.7)VoL24,No.7,pp.45∼49,図・12,表・2,参文・8 砂質土の液状化強度を検討するため,飽和度状態に注目して各条件下で圧密試験及ぴ振動単純せん断試験を実施した。飽和度状態はスケンプトンが提案した間隙圧係数βを用い,圧密前後でこの8値が大きく変化することを示したのち,砂の液状化強度がB値に強く依存していることを実験的に示している。使用した試料は2mm以上の礫及び74μm以下のシルト分を除いた比較的粒径の均一な浅間山砂である。まず,β値の異なる試料を作成し,圧密試験を行った結果,圧密前後に発生する間隙水圧に大きな差が認められた。この原因は,間隙水圧の発生が初期飽和度に強く左右されるためであるとし七,それを理論的,実験的に確かめている。次に,繰返しせん断応力τ4と初期有効応力σ〆の比τ4/σ・’を一定にしてβ値と初期液状化回数の関係,あるいはB値を一定にしてτ4/σ。’と初期液状化回数の関係などを求めるため振動単純せん断試験を行った。その調査,β値が大きいほど,又,τご/σ〆が大きいほど,少ない振動回数で初期液状化を発生するような傾向が得られた。(市原)0595D5/1)6/D7Draine通and Undrai皿ed Stress−Strain Behavior of Sands Subjectea to Cyclic ShearStress under Nearly Pla皿e Strain Condition(準平面ひずみ条件下での排水およぴ非排水状態における砂の繰返しせん断性状)大岡 弘土質工学会論文報告集(1976.9)VoL16,NQ.3,pp.19∼31,図・17,参文・8 完全両振りの繰返しせん断応力を準平面ひずみ条件で載荷可能なリングねじりせん断試験機を用いて,上載圧1kgf/㎝2のもとで砂の排水及ぴ非排水状態の繰返しせん断特性を調べたものである。実験結果から,せん断応力振幅一定の静的排水せん断においては,初期相対密度及びぜん断応力振幅の大きさにかかわらず,繰返し回数Nと丼回目までに蓄積された体積ひずみの間に,又,亙とN回目におけるせん断弾性係数の間に,、更にNと亙回目までに蓄積された単位体積当たりのひずみエネルギーの間に,すべて双曲線の関係が成立するとしている。一方,動的非排水せん断においては,相対密度が約40%のゆる詰め試料でかつ初期液状化が発生するまでの範囲で,せん断応力振幅に対する1サイクル当たりの間隙水圧増分の比が,初期せん断応力比のほぼ4乗に比例することを明らかにしている。更に,八木の方法に従うと,動的非排水せん断試験で得られた結果は,静的排水せん断試験のそれから説明できるとしている。(北郷)圧密/液状化/間隙圧/繰返し荷重/試験装置/室内実験/振動/盈/直接せん断試験/不飽和土β響圧密非排水せん断/液状化/応カーひずみ曲線/間隙圧/鐡璽/砂/ねじり/排水せん断/平面ひずみ呂眸0594D7/D91E20596畑D7/E8心DChamcteristics and Mechanism of Vibratory Densi丘cation of Sand3n4 Role ofAcceleratiou(砂の振動締固め現象の特性とその機構および加速度の役割について)徳江俊秀土質工学会論文報告集(1976.9)VoL16,No.3,pp・1∼18,図・20,写真・1,参文・12Liquefaction Potential恥aluated from Cyclic Strain−Con仕011ea Properties Testson Sau面(砂の振動ひずみ制御試験による液状化ポテンシャルの評価)M.L Silver,T.K。Park土質工学会論文報告集(1976.9)Vo1.16,No.3,PP,51∼65,図・10,表・2,参文・12 振動による砂の締固め現象に特有な要素である体積力(加速度)の役割と,実際の地震時に想定される動的応力と体積力が同時に作用する時の沈下特性,及びこの場合の支配因子について実験的に調べたものである。行った実験は,剛な容器を用いた鉛直振動実験,単純せん断振動実験及び繰返しせん断実験である。実験結果から,体積力は接点における砂粒子の微動を生じせしめ,砂粒子のかみ合い抵抗を減少させるために,静的応力などによって砂粒子が動かされて沈下が生じるものと考慮している。又,地震時の砂質地盤の沈下は,主に動的せん断応力によってもたらされるが,ゆる詰めの状態では減衰抵抗が,中程度に締まった状態では体積力の貢献が,それぞれ無視できないことを指摘している。更に,せん断ひずみは沈下量を規定する重要なパラメーターであって,せん断ひずみと体積化の関係は,上載圧や少なくとも0.5g以下の振動加速度の形響を受けないとしている。(北郷) 土の動的応答を調べるために行われる振動三軸試験には,ひずみ制御式と応力制御式とがあり,前者は主として土の動的応カーひずみ関係を求めるために,又,後者は液状化の挙動を明らかにするために用.いられている。本研究は締まり具合がゆるいものから中位の砂について,ひずみ制御式振動三軸試験の結果を用いて,液状化ポテンシャルを評価する方法を調べ,同時に供試体作製法の違いが砂の液状化に及ぽす影響についても調べている。結論を要約すると次のようである。1)ひずみ制御試験におけるあるひずみレベルでの最大あ応力比は,間隙水圧比のピーク値が約0.5になった時に生じる。2)液状化ポテンシャルは,締まり具合の中位の砂については,応力制御試験とひずみ制御試験で同じ結果が得られる。3)供試体の作製に当たって,wet rodding法(含水比約8%の湿潤砂をモールド中に注ぎ込む) を用いるかdry vibrざtion法(乾燥砂をモールド中に注ぐ)によるかで,砂の動的挙動が大きく異なる。奪)(北郷)間隙比/繰返し荷重/地震/締固め/振動/砂/動的/ひずみL液状化/間隙圧/繰返し荷重/減衰/三軸圧縮試験/試験方法/室内実験/砂/動的一僻」o 「「0597D3!D70599一㎝o1》61D7!D8飽和砂の液状化への変動セン断応力および過圧密の影響扇島地区における液状化予測と対策の実施例斉藤 彰・有馬 宏・米山利治・福田正美土と基礎(1976.2)Vol.24,No.12,pp。35∼42,図・19,表・1,参文・12小川正二・三井澄夫・和田正土質工学会論文報告集(1976、12)Vo1.16,No.4,pp.77∼83,図・13,表・1,参文・9 日本鋼管(株)では,横浜・川崎両市にまたがる扇島前面の海域515万m2を埋立て造成し,粗鋼生産600万t/yearの製鉄所を建設中であるがレ埋立て砂が粒径均一な細砂であることから,液状化に関する調査研究が続けられてきた。この報告はぞの調査結果について検討を加えたものである。地盤が液状化する可能性については,室内振動実験による液状化せん断応力を求め,現地におけるサンドサンプラーによる密度測定,PS検層などから地盤特性を調査のうえ,モデル地盤を設定し等価線形法による応答解析を実施して予測を行っている。予測の結果は,100Ga1前後の地表面加速度では地表面下5m付近を中心として液状化をしはじめ,200Ga1以上の地表面加速度では地下水位以下の層が液状化するというものである。液状化対策は震害によって工場の機能に著しい影響を与える構造物に対して重点的に対策を施し,主として,バイブロロッド工法によって砂地盤を締め固めることによって行っている。この工法は簡便な締固め機構であるにもかかわらず,バイブロフローテーションェ法より効果的である。(市原) 地震時に地盤は種々の大きさのせん断応力を受ける。このような複雑なせん断応力を受ける飽和砂の液状化の発生条件を検討するために,異なる大きさの軸圧と側圧を位相差0。,180。及ぴ,両者のサイクル数の比を1=1,2:1,5:1で載荷する動的載荷試験を行った。又,液状化の発生基準への砂の過圧密の影響を調べた。主な結果を要約すると以下のとおりである。(1)異なる大きさのせん断応力を受ける場合にも,等価平均せん断応力(Seed and工d直ssの定義と異なる)ωτ4の概念を用いれば,⑳τ4/σ・一駈関係は同じ大きさのせん断応力を繰返して受けたときのτ4/σ・一1W曲線と一致する。(2)同じ回数で液状化が発生するのに要するせん断応力は過圧密比の大なるほど大きい。OCR言2の場合には,バックプレッシャーによる間隙水圧が繰返しせん断応力によるものとして補正すると,OCR旨工のときのτ4/σ・一茄関係と一致する。しかし,OCR冨5の場合には体積膨張が大きく,上記のような補正ができなかった。(柴田)蜀液状化/サウンディング/砂質土/地震/締固め/耐震/土質安定処理/バイブロフローテーション工法響圧密非排水せん断/液状化/過圧密/間隙圧/繰返し荷重/型/動的呂欝0598D6/D7Sand Li吼uefaction through Volume I》eerease Potentia1(余裕間ゲキ比で表現した砂0600にPore Pressure Rise Mechanism and Soil Liq皿efaction(間ゲキ水圧上昇のメカニズムの液状化)と土の液状化)石原研而・渡辺忠雄土質工学会論文報告集(1976.12)Vo1.16,No.4,pp・61∼70,図・14,表4,参文・19石橋 勲,Mehmet A.S五e通f,土屋忠三 砂質土の密度を表現するためには,間隙比そのものよりも相対密度のほうが,特に多くの砂の特性を比較する時などには適しているといわれている。このため,砂の液状化の難易の推定には相対密度が使われるのが普通である。しかし,これとて適切な密度指数とはいえず,同じ相対密度でも砂によって液状化抵抗力が異なることが知られている。液状化は,現在ある砂が更にどの程度体積収縮をし得るかということに関係が深いと考えられる。そこで,現在の間隙比θと最小間隙比9mi。との差,9一θ出、を密度を表わす一つの指数と考え,いろいろな砂について行った液状化実験結果と,この密度指数との関連を求めてみた。その結果,相対密度よりも,θ一8蜘のほうが液状化抵抗力との関連が深いことが判明した。今までに報告されている実験結果を整理し,一般に液状化抵抗力がこのθ一θ眺の値とどのような関係にあるのか燭D6/D7響土質工学会論文報告集(1977.6)Vo1.17,Nα2,pp.ユ7∼27,図・14,表・1,参文・工4 非排水繰返し試験をねじりせん断装置を用いて行い,一様振幅及び不規則振幅のせん断応力のもとにおける間隙水圧の発生を予測する方法を提案した。1サイクルごとにどのくらい間隙水圧が上昇するのか,せん断試験のデータを分析してチャートを作製し,それに基づいて,全体の間隙水圧上昇量を推定できるようにした。(訳;石原研而)を,最後に検討した。(柴田)液状化/間隙比/三軸圧縮試験/砂/動的/密度L液状化/間隙圧/繰返し荷重/室内実験/ねじり」 「「06011)6!D7EEect of Grain Size ana Grading on Dymmic Shear Mduli of Sa皿ds(砂の動的セン断変形係数に及ほす粒径と粒度の影響)岩崎敏男・龍岡文夫土質工学会論文報告集(19779)VoL17,No.3,pp,19∼35,図・20,表.・4,参文・7 せん断ひずみγ=10『5から10−4における乱した砂の正規圧密状態でのせん断変形係数に及ぽす粒度分布特性の影響を共振法土質試験機を用いて調べた結果を示してある。試験結果によると,粒度分布の悪く(均等係数の小さく),かつ,細粘土を含んでいないきれいな砂のせん断変形係数Gは,砂の種類,粒径によらず,一定の実験式で表わせるが,均等係数が大きく,粘土をある程度含んでいる自然砂のGは,同一の拘束圧,間隙比, せん断ひずみに対して,きれいな砂のσよりも小さい。人工配合砂の実験を含めて検討すると,同一の条件に対して,均等係数が大きいほど,又,細粒分の含有率が大きいほど,σの値は小さくなる傾向にある。従って,正規圧密状態にある砂地盤のσを,きれいな砂での実験結果から推定するのは適切ではなく,当該地点から採取した砂について,実験するのが適切である。又,減衰の値に及ぼす粒度分布特性の影響は,σに対する影響よりも小さい。0603D6/D7Shear M【oduli of Sa皿ds under Cyclic Tortio皿al Shear Loading(繰返しねじりセン断における砂のセン断変形係数)岩崎敏男・龍岡文夫・高木義和土質工学会論文報告集(1978.3)Vo1.18,No.1,pp,39−56,図・21,表・2,写真・1,参文・27 地盤などの地震応答解析で必要となるせん断変形係数σを,広い範囲のせん断ひずみ(10一・から10−2)に対して求めた結果を示してある。せん断ひずみr=10−6から10一‘までのGは,中空供試体を用いた共振法土質試験によって,又,r=10−4から10噌=までのGは,同じく中空供試体を,繰返しねじりせん断する試験によって求めている。実験は主に豊浦砂について行っているが,その他,12種の砂についても実験を行っている。両試験法による σは,7〒10一‘でよく一致することが示されている。従って,r=10−5∼10−2の間での連続したGの変化特性が示されている。又,他者の実験結果との比較を行っており,供試体をねじる方式に限定すれば,それらの実験結果のばらつきは,あまり大きくないことを示している。これらの実験結果に基づいて,r=10−6から10二2までの一σのひずみ依存性を推定する簡便な実験式を提案しており,これと他者の提案式との比較を行っている。5響振動/砂/動的/特殊せん断試験/ねじり/粒形/粒径振動/砂/動的/特殊せん断試験/ねじり/変形呂臨0602D71E8不力ク乱砂の液状化特性と地震時セン断応力の推定について海老根 昭,中川誠志,黒原一郎土と基礎(1978.2)VoL26,No.2,pp・19∼24,図・13,表・2,参文・130604D61D7畑鱒Yielding of O▽erco皿so1量dated Sand and Liqロefaetion Moael under Cyclic Stresses(過圧密砂の降伏と繰返し荷重のもとにおける液状化モデル)ハ嬉石原研而・岡田滋土質工学会論文報告集(157ε.3)Vol.18,Nα1,pp・57∼72,図・16,参文・11 細粒分を含んだ沖積砂層から不かく乱試料を採取し振動三軸試験によってその液状化傾向を調ぺた。不かく乱砂の液状化強度は相対密度に対してはあまり相関性がなく,ル値及び細粒分含有量などと関係づけた方がよいように思われる。粒度分布や相対密度を変えないように作成したかく乱試料の液状化強度を調べ1粒子の骨格構造の破壊による液状化強度減少の割合を調べた。かく乱によって不かく乱強度の50∼90%に液状化強度は低下する。複雑な地層条件をもつ地盤について重複波反射理論を有限要素法による地震応答解析を行ない両法の結果を比較検討し,重複波反射理論は複雑な境界条件の場合でも適用できる場合があることを示した。Seedの簡易式の適用性について検討し,てい減係数について提案を行った。液状化/地震/試料の乱れ/砂/相対密度L 過圧密比が2∼5の範囲で砂を過圧密し,しかる後に静的圧縮及び伸張三軸試験を実施した。その結果,正規圧密状態でせん断応力を加える場合とは全く異なった応力状態で降伏が生じることが分かった。そこで,過圧密状態に対応する降伏曲線を応力座標内に描いてみる試みを先ず行ってみた。次に,過圧密砂に対し静的繰返し三軸試験を実施し,OCR=1.3程度でも相当に硬化が進行し,間隙水圧の上昇率が著しくにぷることを確かめた。最後に,前に提案した正規圧密砂に対する水圧上昇モデルを,過圧密砂の降伏曲線の特性を加味して拡張し,任意のOCR一値をもつ砂の水圧上昇の予測を可能にした。このモデルによる予測値と前述の繰返し試験の結果を比較してみたところ,比較的よい一致をみることができた。液状化/過圧密/三軸圧縮試験/砂」一㎝一 「「D6/D70605聖Hysteretic I》amping of Sa皿ds u皿《[er Cyclic Loading and its Relation to ShearMoaulus(砂の履歴減衰と,それのセン断剛性率との関係)龍岡文夫・岩崎敏男・高木義和土質工学会論文報告集(1978,6)Vol.18,No.2,pp。25∼40,図・20,表・2,参文・15 中空供試体を用いて共振法土質試験(せん断ひずみγ;10¶6から10−4まで)と,中空ねじ.りせん断試験(r=10叫∼10[=)を行って,13種の乱した砂の繰返しせん断時の履歴減衰を求めている。他の条件が同じであれば,砂の履歴減衰係数は,間隙比,試料作成法にほとんど影響を受けず,砂の種類にやや影響を受け,繰返し回数,せん断ひずみ振幅,拘束圧に強く影響を受ける。これらのことを定式化した結果が報告されている。一方,同一の試料におけるせん断変形係数、σについては,.すでに同著者によって報告されている。その結果を用いて,履歴減衰係数と,、σの10一・の時の値からの7の増加による低下率との関係を導いている。ごの関係は,砂の種類,繰返じ回数,拘束圧によってあまり変わらないので,どの関係を用いれば,σΦナの増コロに対する低下率が求まっておれば・履歴減衰係数を求め多こ≧ができる。又・・この関係を,他の研究者による結果と比較しており,提案曲線は,妥当なものであることが示されている。     。、       一0607一㎝C61D7NCyclic Strengths of Undish耳rbed Sands Obねined by Large Diameter Sampli皿g(大口径サンプラーで得られた不かく乱砂の繰返し強度)石原研而・M.L SiIver・北川久雄土質工学会論文報告集(1978.12)Vo1.18,No.4,pp.61∼76,図・17,表・2,写真・2,参文・9・1964年の地震で著しい液状化を生じた新潟市信灘川の右岸の}地点で,大口径サンプラーを用いた砂の不かく乱試料採取を行った。試料は原位置でいったん排永した後,直ちに液体窒素で凍結し,ドライアイズを詰めたアイ冬ボックスに入れて実験室へ持ち帰った。凍結したままの試料は三軸装置にセットし,融解jL・たあとで炭酸ガλを通して再飽和させた。その後で非排水条件のもとで繰返し荷重を与え液状化を発生させだ。一このような液状化試験を9つの異なる深さから採取した試料に対し実施した結果,昔,河底であったと想定される生5mの深度を除ぐと,一般に液状化強度が小さく20回の繰返しで液状化を生ずるに必要な応力比は0.10∼0.18の範囲にあることが分から.た。又,4。5mゐ深さの土は過圧密されていた彩跡があり,20回の繰返し応力比は0.22であった。以上の結果,1964年の地震で液状化したと思われる土層の繰返し強度はまだかなり小さいことが指摘された。蜀轡減衰/振動/砂/動的/特殊せん断試験/ねじり液状化/繰返し荷重/砂質土/震害06060608零陣D6/D7陶D6!D7bOPore Pressure Preaiction during Earthqnake Loadings(地漣波荷重による飽和砂の間隙圧上昇の予測)M.A.Sherif・石橋 勲・土屋忠三土質工学会論文報告集(197a12)YoL18,No・4,PP・19∼30,図・10,表・3・参文・10Shear Mo皿ulus and Damping by I)rained Tes偽oηClean Sand Specimens Recon.stituted by Various Methods(種々の方法で作製したきれいな砂の排水試験にょるせん断慰剛性率と減衰)1,飽和砂龍岡文夫・岩崎敏男・吉田精一・福島伸二・須藤秀雄土質工学会論文報告集(工979.3)VoL19,’No.1,pp.39∼54,図・11,・表・3,参文・18の繰返しせん断応力による間隙圧の上昇,びいては液状化の予知を目的として,筆者らが最近開発した動的ねじりせん断試験機(torsional simple shear device)を用いて行った飽和Ottawa砂に対する室内液状化実験の結果を解析し,飽和砂の間隙圧上昇は主として応力履歴(stress history),繰返し効果(number−Qkyclic effect),そしてせん断応力度(appli記stress inte耳sity)に起因すると仮定し,実験式を提案した。N回めの繰返しせん断応力による間隙圧上昇を(亙一1)回めでの残留間隙圧と有効拘束圧,N回めに加えられたせん断応力,それに4つの砂の関数として漸近式化し,不規則な地震波による間隙圧上昇を予知ずる方法を示した。その一計算例と実験的に得られた結果とはよい一致を示している。筆者らは,又,式に含まれる4定数をOttawa砂の間隙比の関数として図に示し読者の便に供している。 共振法土質試験機と中空ねじり試験機を用いて,種亙の方法で作製した豊浦砂の繰返しせん断時のせん断剛性率Gと減衰比ηを調べた。対象としたひずみの範囲は10『6∼10『2である。供試体の作製時の砂の状態としゼは,空気乾燥・湿潤・飽和の3種,砂のまき方としては,スプーンでまく方法,.ホースからのま迭出しの2種,締固め法としては,モールドをたたく方法,タンピングする方法, 棒つき法の3種を行った。試験時の供試体の状態も,空気乾燥・湿潤・飽和の3種であり,供試体作製時と試験時の間隙における飽和化,不飽和化,凍結ラ融解の影響も調べた。繰返しせん断試験は排水状態で行った。いずれの場合も,σとηは,今回採用した供試体作製法によらない値を示した。このことは,排水繰返し載荷時におけるσとηの値は,応力・ひずみ履歴とか構造にはあまり影響されないことを示しているものと思われる。しかし,きれいでない砂(例えば,細粒子を含む)について,同様なことが言えるかは分からないとしている。ニコ磁/間隙圧/墾/室内実験/砂/塑/ねじり/飽和L繰返し荷重/減衰/室内実験/砂/動的/ねじり」 「「D61D7σ609Stress Conditio皿s and Stress Eistories A任ecting Shear Moaulus ana Damping ofSand under Cyelic Loading(繰返し載荷における砂のせん断剛性と減衰に与える応力状態と応力履歴の影響)龍岡文夫・岩崎敏男・福島伸二・.須藤秀雄土質工学会論文報告集(1979.6)VoL19,No.2,pp,29∼43,図・16,表・2, 参文・13 繰返し載荷時における砂Qせん断剛性率と減衰比と,拘束応力条件及び応力履歴の関係を,中空ねじり試験機を用いて調ぺた結果を報告しているσ実験はすべて飽和供試体を用いた排水試験である。せん断ひずみ振幅で5x10,5から5×10”3の範囲の実験結果から次のことを報告している。三軸圧縮応力状態では,平均主応力が一定ならぱ,一せん断剛性率Gは,応力比に大きく影響されないが,三軸伸張応力状態では,応力比の増加に対するσの減少率は大きい。初期せん断応力によるσの減少は,三軸圧縮応力状態において大きい。σは,拘束応力状態の影響を受けるが,そのひずみ依存性は,影響をほとんど受けない。減衰比ηに対する拘束応力状態の影響はややあるが,σに対してより小さい。過圧密履歴によって,間隙比の減少によらない0の若干の増加,ηの若干の減少はあるが,一木きなものではないb以前に受けたより木きな繰返しせん断履歴によって,間隙比の減少によらないσの若干の増加,ηの若0611C61D7!F7Cyclic S加ength of UMisturbed Sands Obtained by a Piston Sampler(ピストンサプラーで採取された不かく乱砂の繰返し強度)石原研而・M・L Silver・北川久雄土質工学会論文報告集(1979.9)VoL19,No.3,pp.61∼76,・図・18,表・2,参文・4騨㌶ 1964年の地震で液状化を生じた新潟市の信濃川右岸の一地点を選び,オスターバーグサンプラーによる砂の不かく乱試料採取を実施した。同時に,この地点から350mほど離れた液状化を起こさなかった地点を選び,同様にオスターバーグサンプラrによる試料採取を行った。試料はサンプリングチューブ(外径76.3mm)’に入れた庫ま原位置において2日間鉛直にして放置し,間隙水を排除した。その後,原位置で凍結し,実験室まで運搬し,フリーザー内に貯蔵した。試験前にサンプリングチュ“ブを縦方向と横方向に切断し,凍結試料を取り出し,三軸室内におさめ,融解し,再び試料を飽和させて繰返し試験を実施した。試験の結果,20回の繰返しで初期液状化あるいは±2.5%の軸方向ひずみを生じる必要な繰返し応力比は,0.12∼0.23のオーダーで,液状化を生じなかった地点と生じた地点との間に,著しい差異は認あられなかった。干の減少がある。貫浬応力経路/繰返し荷重/砂/動的/特殊せん断試験/ねじり液状化/繰返し荷重/サンプリング/室内実験/震害欝醇06101)711)9Deformation Behaviours of Dry Sand under Cyclic Loadi皿g and a Stress−Dila−tancy Mode1(繰返し載荷時の乾燥砂の動的変形とストレスダイレイタンシーモデル)徳江俊秀土質工学会論文報告集(1979.6)VoL19,No.2,pp.63∼78,図・24,写真・1,参文・16 繰返しせん断荷重を受ける乾燥砂の動的変形特性は,地震時における砂質地盤の沈下など工学上の重要な問題の一つである。この変形特性はジ複雑で数多くの力学因子の影響を受ける。本文では,せん断方向の回転(平面内),載荷回数,せん断応力振幅,初期間隙比などの影響を繰返し単純せん断試験を実施して調べた。その結果,①せん断方向の回転は,砂の体積減少にほとんど影響しないこと,②せん断ひずみ振幅,体積変化共に,・ユ0数回でほぼ収束する・こと,③動的変形特性は,限界かく乱応力比(the stress ratiQ of cロtica1 dis瞭ba且ce)によって,異なった二つの側面に大きく分けられ,この癖力比が,動的変形特性を考えるうえで,さまざまな重要な役割を果たすこと,④限界かく乱応力比は,静的せん断試験によって求まる降伏応畑D3/D・鱒Shear Characteristics of a Quick Sand in the A■abia皿Gulf(アラビア湾に分布するあるクイックサンドのセン断特性)半沢秀郎・伊藤 裕・鈴木和幸土質工学会論文報告集(1979.12)Vo1.19,『No.4,pp,1∼15,図・16,表・2,写真・1,参文・15嬉 アラビア湾内のある地方に分布するシルト質細砂のせん断特性をまとめたものである。原位置及び室内試験より,1)このシルト質細砂は,・クイックサンドと呼ばれる静的せん断状態において液状化破壊をひきおこす特殊な砂の1種であること・2)その非排水強さは,正規圧密粘土とほとんど同じであること,3)その液状化強度は,一新潟砂,その他の代表的砂の液状化強度と比較したところ,更に小さいこと,4)砂粒子とシルト粒子が水中に同時に沈降沖積する過程で,砂粒子同志の安定した接触が・ シルト粒子により妨げられた結果,不安定な構造を有するクイックサンドが形成されたと推定されること,などのことが示してある。力比(the yield stress ratio)と一致することなどが判明した。更に,二次元のストレスダイレイタンシーモデルを作製し,このモデルが実験結果と良く合致し,上記の実験結果を良く説明」得ること,その結果,限界かく乱応力比の力学的意味,定義を明らかにし得ることが可能となった。         一.一間隙比/繰返し荷重/室内実験/締固め/砂/沈下/動的/特殊せん断試験/変形L一㎝GQ・圧密非排水せん断/液状化/シルト/砂/せん断強さ/特殊土」 「「0613D6/D7E』fectsofOverconsolidationan−K。Con−itio皿sonLiquefactionCharacteristicsof Sands(砂の液状化特性に及ほす過圧密とK・一条件の影響)石原研而・高津浩明土質工学会論文報告集(1979.12),VoL19,No.4,pp.59∼68,−図・10,参文・10 表面荷重の除去や地下水位の変動等によって水平な砂質地盤が過圧密される時には,一般に横方向の変位が拘束された状態で鉛直荷重が減るので,κ・一値が増加することになる。今まで砂の過圧密が液状化に及ぽす影響については,若干の研究がなされてきているが,κ・一値の増加の影響もあわせて考えないと片手落ちになる危険性がある。そこで,ここでは,ねじり三軸圧縮試験装置を用いて,過圧密と共にκ・一値の増加を砂の試料の中に発生させ,その後にねじり繰返し荷重を加えて液状化特性を調べた。その結果,等方圧密でしかも正規圧密状態にある砂の液状化強度が知れれば,、K・一値と過圧密度OCR一値が与えられる時,異方圧密でしかも過圧密状態にある時の液状化強度を求めることができることを示した。0615一㎝“1)7三軸的繰返し荷重を受ける土の荷重と変形の関係山内豊聡・羅 文鵠土と基礎(1965.11)Vo1.13,No.11,pp.17∼21,図・6,表・2,写真・2,参文・2 さきに一軸的繰返し載荷試験を行って,一つの荷重群が繰返し加えられることによって・一定のひずみに到達するまでに要する時間を予測することができることを示したが,本報は,その試みを三軸的繰返し載荷試験に応用して得た結果を報告し,更に繰返し荷重を受ける土の変形係数の求め方について,その概略を述べている。試料は福岡市香椎の赤土を用い,側圧L5kgf/cmZのもとで,毎回2秒の周期で6,000回ずつ繰返し載荷した。その結果次のことが得られている。(1)任意のひずみ量に対し,繰返し荷重強さと載荷回数との関係は直線的である。(2)Σ(π/めの値は,載荷方式の相違によってそれぞれ一定の値が得られた。(3)繰返し荷重条件を考慮し,適当なΣ(幻めの値を実験で決めれば,一定ひずみに達する時期が予測できる。(4)変曲点皿以後はぜい性破壊の危険があるので,この値をもって許容荷重強さとすべきである。(5)繰返し荷重を受ける土構造物は,その寿命内に受ける荷重強さの予想される回数貫に基づいた繰返し方式によって求めるべきである。(山内)蝉違陣塒応カーひずみ曲線/三軸圧縮試験/室内実験/塑的/変形奪鱒液状化/過圧密/繰返し荷重/地震/室内実験/静止土圧/動的/ねじり0614D7Properties of Compactd Soils Under Transient I』oads(瞬間荷重のもとでの締固め土の性質)河上房義Soil and Foundation(1960.11)VoL1,No,2,pp・23∼29,図・6,参文・2L0616FD7蝉書偉踊Response Characteristics of Sat肛ated Clay to I皿pact Loading(衝撃的荷量に対する飽和粘土の応答特性)赤井浩一・山内勇喜男ωSoilsandFoundations(1968.6)Vo1.8,No.2,pp.13∼34,図・8,表・2,参文・6 瞬間荷重を受ける締固め土の力学的特性を検討している。粘土5ローム及び砂質ロームの3種の土が,種々の含水比と締固め度とで実験され,締固め土の極限強度は,通常,ひずみ速度効果と呼ばれるように,載荷速度の増加につれて増加している。しかし,土の種類と含水比の状態によっては,爵的荷重のもとでの極限強度が瞬間荷重のものより大きくなる場合もある。極限強度に与える締固め密度の影響と変形係数との変化についても論じている。実験装置・試料の土質特性及び実験方法を紹介し,載荷速度を最大50∼120kgf/cm2/sから最小0・006∼0.02kgf/cm2/sの間で5段階変化させて,ひずみ一応力曲線及び載荷速度と極限強度との関係を求め,(1)粘土のような塑性土は,瞬聞荷重のもとで,一軸圧縮試験の初期段階で完全な弾性状態を示し,明確な降伏点を通過後,塑性状態にはいる,(2)瞬間荷重のもとでの極限強度の含水比は,静的荷重に比タて’より最適含水比に近づくなどの結論を得ている。(山内) 地震の際の外的じょう(擾)乱の主要部分が,周期的な振動よりもむしろ一連の衝撃荷重に類するランダムな振動からなるとの立場から,このような不規則な短期の振動荷重に対する飽和粘土の動的応答特性をその含水量との対応において調べるために・三軸装置を用いて縦衝撃による自由振動,ねじり衝撃による自由振動及び強制縦振動により,次の結果を得た。動的三軸試験から得られた飽和粘土の非排水せん断強さは静的な試験のL5−2.0倍である。レイリー(Rayleigh)の方法による応カーひずみ関係は振動実験で求めたものとほぽ一致する。自由振動における加速度は時間に対し指数的に減衰する。粘土をフォークト型のモデルで仮定したばね定数と粘性定数は,いずれも降伏値以下の振動系質量に対してほぽ一定となる。ねじり振動で得られた飽和粘土のせん断弾性係数と対数減衰率は支持荷重に影響されない。縦衝撃振動とねじり衝撃振動とから求められた対数減衰率の値はr般にヲ致しない。定常調和振動波形の強制振動から求めた減衰エネルギーと応力振幅の間には対数紙上で直線関係がある。(山内)圧縮強さ/一軸圧縮試験/応カーひずみ曲線/含水量/締固め/静的/塑減衰/三軸圧縮試験/地震/衝撃荷重/振動/動的/粘性土/粘弾性鉾匪)」
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)11.動的性質 3(粘土)
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 154〜155
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57967
  • 内容
  • 「「0613D6/D7E』fectsofOverconsolidationan−K。Con−itio皿sonLiquefactionCharacteristicsof Sands(砂の液状化特性に及ほす過圧密とK・一条件の影響)石原研而・高津浩明土質工学会論文報告集(1979.12),VoL19,No.4,pp.59∼68,−図・10,参文・10 表面荷重の除去や地下水位の変動等によって水平な砂質地盤が過圧密される時には,一般に横方向の変位が拘束された状態で鉛直荷重が減るので,κ・一値が増加することになる。今まで砂の過圧密が液状化に及ぽす影響については,若干の研究がなされてきているが,κ・一値の増加の影響もあわせて考えないと片手落ちになる危険性がある。そこで,ここでは,ねじり三軸圧縮試験装置を用いて,過圧密と共にκ・一値の増加を砂の試料の中に発生させ,その後にねじり繰返し荷重を加えて液状化特性を調べた。その結果,等方圧密でしかも正規圧密状態にある砂の液状化強度が知れれば,、K・一値と過圧密度OCR一値が与えられる時,異方圧密でしかも過圧密状態にある時の液状化強度を求めることができることを示した。0615一㎝“1)7三軸的繰返し荷重を受ける土の荷重と変形の関係山内豊聡・羅 文鵠土と基礎(1965.11)Vo1.13,No.11,pp.17∼21,図・6,表・2,写真・2,参文・2 さきに一軸的繰返し載荷試験を行って,一つの荷重群が繰返し加えられることによって・一定のひずみに到達するまでに要する時間を予測することができることを示したが,本報は,その試みを三軸的繰返し載荷試験に応用して得た結果を報告し,更に繰返し荷重を受ける土の変形係数の求め方について,その概略を述べている。試料は福岡市香椎の赤土を用い,側圧L5kgf/cmZのもとで,毎回2秒の周期で6,000回ずつ繰返し載荷した。その結果次のことが得られている。(1)任意のひずみ量に対し,繰返し荷重強さと載荷回数との関係は直線的である。(2)Σ(π/めの値は,載荷方式の相違によってそれぞれ一定の値が得られた。(3)繰返し荷重条件を考慮し,適当なΣ(幻めの値を実験で決めれば,一定ひずみに達する時期が予測できる。(4)変曲点皿以後はぜい性破壊の危険があるので,この値をもって許容荷重強さとすべきである。(5)繰返し荷重を受ける土構造物は,その寿命内に受ける荷重強さの予想される回数貫に基づいた繰返し方式によって求めるべきである。(山内)蝉違陣塒応カーひずみ曲線/三軸圧縮試験/室内実験/塑的/変形奪鱒液状化/過圧密/繰返し荷重/地震/室内実験/静止土圧/動的/ねじり0614D7Properties of Compactd Soils Under Transient I』oads(瞬間荷重のもとでの締固め土の性質)河上房義Soil and Foundation(1960.11)VoL1,No,2,pp・23∼29,図・6,参文・2L0616FD7蝉書偉踊Response Characteristics of Sat肛ated Clay to I皿pact Loading(衝撃的荷量に対する飽和粘土の応答特性)赤井浩一・山内勇喜男ωSoilsandFoundations(1968.6)Vo1.8,No.2,pp.13∼34,図・8,表・2,参文・6 瞬間荷重を受ける締固め土の力学的特性を検討している。粘土5ローム及び砂質ロームの3種の土が,種々の含水比と締固め度とで実験され,締固め土の極限強度は,通常,ひずみ速度効果と呼ばれるように,載荷速度の増加につれて増加している。しかし,土の種類と含水比の状態によっては,爵的荷重のもとでの極限強度が瞬間荷重のものより大きくなる場合もある。極限強度に与える締固め密度の影響と変形係数との変化についても論じている。実験装置・試料の土質特性及び実験方法を紹介し,載荷速度を最大50∼120kgf/cm2/sから最小0・006∼0.02kgf/cm2/sの間で5段階変化させて,ひずみ一応力曲線及び載荷速度と極限強度との関係を求め,(1)粘土のような塑性土は,瞬聞荷重のもとで,一軸圧縮試験の初期段階で完全な弾性状態を示し,明確な降伏点を通過後,塑性状態にはいる,(2)瞬間荷重のもとでの極限強度の含水比は,静的荷重に比タて’より最適含水比に近づくなどの結論を得ている。(山内) 地震の際の外的じょう(擾)乱の主要部分が,周期的な振動よりもむしろ一連の衝撃荷重に類するランダムな振動からなるとの立場から,このような不規則な短期の振動荷重に対する飽和粘土の動的応答特性をその含水量との対応において調べるために・三軸装置を用いて縦衝撃による自由振動,ねじり衝撃による自由振動及び強制縦振動により,次の結果を得た。動的三軸試験から得られた飽和粘土の非排水せん断強さは静的な試験のL5−2.0倍である。レイリー(Rayleigh)の方法による応カーひずみ関係は振動実験で求めたものとほぽ一致する。自由振動における加速度は時間に対し指数的に減衰する。粘土をフォークト型のモデルで仮定したばね定数と粘性定数は,いずれも降伏値以下の振動系質量に対してほぽ一定となる。ねじり振動で得られた飽和粘土のせん断弾性係数と対数減衰率は支持荷重に影響されない。縦衝撃振動とねじり衝撃振動とから求められた対数減衰率の値はr般にヲ致しない。定常調和振動波形の強制振動から求めた減衰エネルギーと応力振幅の間には対数紙上で直線関係がある。(山内)圧縮強さ/一軸圧縮試験/応カーひずみ曲線/含水量/締固め/静的/塑減衰/三軸圧縮試験/地震/衝撃荷重/振動/動的/粘性土/粘弾性鉾匪)」 「「0617D6/D7Stress−Eistory E圧ects on Shear Modulus of Soils(土のせん断弾性定数に及ほす応力履歴の影響)S.S.A五五,F。E.Richa1t,JL土質工学会論文報告集(1973.3)Vo1.13,No.1,pp.77∼95,図・13,表・1,写真・2,参文・20 土の微小ひずみにおける動的せん断弾性係数σに対する圧密時間と応力履歴の影響を円柱供試体の共振法によって実験的に調べた。対象とした土は最大粒径0.7mmの砂から粘土まで7種で,間隙比を変え,又,含水状態は空気乾燥と飽和について実験を行った。圧密時間の影響については載荷後1,000分以降になると時聞の対数に対してGは直線に増加するが,増加の割合は平均粒径が0.04㎜以上1こついては時間の対数工サイクノレ当たり1,000分観時のσの3%以下で小さいが,細粒のものでは圧密時間の影響が大きく,例えば飽和した細粒カオリンでは13%もなる。又,平均粒径が0.04mmに比較してずっと小さいものでは応力履歴として先行圧密圧力の影響が顕著に現われることが明らかにされた。これらの実験結果から,室内実験から現場のσを推定する際に十分な配慮が必要であると結論している。(三笠)D70619Dynamic Shear S廿e皿gth of Sahlrated Clay(飽和粘土の動的セン断強度)大原資生・松田 博土質工学会論文報告集(197a3)Vo1.18,NQ.1,pp.91∼97,図・11,表・1,参文・5 飽和粘土に繰返しせん断応力が作用したときの強度,すなわち動的強さの測定を行うために,非排水状態で動的単純せん断試験を行った。試料は粘土含有率が98%のカオリンで,これを正規圧密したものである。まず静的試験によって静的強さと破壊ひずみの規準づけを行・い,次に静的強さの0,10,25,50,75%に相当する静的せん断応力が負荷された状態で動的試験が行われた。その結果,単純せん断試験機によって測定された静的強さは,三軸圧縮試験機によって測定されたものより小さいが,単純せん断試験中に最小主応力は変化しないとしてモール円表示すると,その破壊線は三軸圧縮試験から得られたものとほぽ一致する。繰返し回数が少ないほど動的強さは小さいが,静的せん断応力の負荷によって動的強さは増大する。間隙水圧は,繰返し回数が増加すると大きく発生するが,静的せん断応力の負荷によってその発生は押えられる。又,粘土においても液状化に類似した現象が生じることなどを,実験的に明らかにした。響呂臨輝圧密非排水せん断/液状化/間隙圧/繰返し荷重/地震/粘土応力経路/過圧密/時間効果/室内実験/弾性/動的/粘性土/粒径co群匪0618D6/D7Shear Moduhs and Skear Stre鳳gth of Cohesive Soils(粘性土のせん断弾性率とせん断強度)原昭夫・太田外気晴・丹羽正徳・田中俊平・坂野正0620D7/E8犀地震時における土の支持力と土圧力岡本舜三土と基礎(1957.4)Vo1.5,No.2,pp.4∼10,図・12,表・1,参文・22響書翻醐土質工学会論文報告集(1974,9)Vo1.14,NQ.3,pp.1∼12,図・15,参文・14 粘性土地盤上の構造物を対象とする動的解析において重要な要素である初期せん断弾性率とせん断強さについて,その関係を標準貫入試験から得られる亙値との関連性も含めて議論している。先ず,S波による速度検層試験並ぴに三軸試験等による初期せん断弾性率とせん断強さの求め方を略述している。S波による速度検層試験と標準貫入試験は同時に行われることが多い実情に鑑み,提案された方法により得られた試験結果を基に,初期せん断弾性率,せん断強さ,亙値の三者の相互関係が図示された。この結果,亙値と初期せん断弾性率,亙値とせん断強さの間には,指数関数で表示できる関係が存在すること,又,初期せん断弾性率はK・条件下でのせん断強さに比例し,その比例係数が約500という数値をとることが結論された。(山□)貫入試験/原位置試験/室内実験/せん断強さ/甦/粘性土/物理地下探査L 1956年に米国カリフォルニア州バークレー市で開かれた世界地震工学会議に著者が発表した論文を翻訳したもので,内容は課題についての国内での研究状況をまとめたものである。以下に主な内容を示す。①振動する砂の機械的性質については最上の研究を引用し,加速度が300Ga1を越えると1iquefactionの状態になり,せん断強さが著しく減じること,更にこの加速度の大きさはちょうど烈震(震度VI)と同等であることを述べた。②振動中の土圧については物部・岡部らの設計法を紹介した。更に松尾(春)が実験を行い,振動による圧力の増加は深部より表面近くではるかに大きいという結果を紹介し,これらの結果に基づいて日本港湾協会が決めた岸壁に働く設計圧力計算法を紹介した。③振動時の土の支持力については岡本らの試験結果を紹介した。更に実験結果に基づいたすべり面の形を仮定して導いた地震時の支持力算定式を提案し,実験結果と良く対応しているという結果を示した。更に立石が研究した粘土層の地震時の支持力について,円形滑り面を仮定して導いた計算式を紹介した。(三笠)支持力/地震/振動/設計/耐震/土圧」一㎝㎝
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)12.動的問題
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 155〜173
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57968
  • 内容
  • 「「0617D6/D7Stress−Eistory E圧ects on Shear Modulus of Soils(土のせん断弾性定数に及ほす応力履歴の影響)S.S.A五五,F。E.Richa1t,JL土質工学会論文報告集(1973.3)Vo1.13,No.1,pp.77∼95,図・13,表・1,写真・2,参文・20 土の微小ひずみにおける動的せん断弾性係数σに対する圧密時間と応力履歴の影響を円柱供試体の共振法によって実験的に調べた。対象とした土は最大粒径0.7mmの砂から粘土まで7種で,間隙比を変え,又,含水状態は空気乾燥と飽和について実験を行った。圧密時間の影響については載荷後1,000分以降になると時聞の対数に対してGは直線に増加するが,増加の割合は平均粒径が0.04㎜以上1こついては時間の対数工サイクノレ当たり1,000分観時のσの3%以下で小さいが,細粒のものでは圧密時間の影響が大きく,例えば飽和した細粒カオリンでは13%もなる。又,平均粒径が0.04mmに比較してずっと小さいものでは応力履歴として先行圧密圧力の影響が顕著に現われることが明らかにされた。これらの実験結果から,室内実験から現場のσを推定する際に十分な配慮が必要であると結論している。(三笠)D70619Dynamic Shear S廿e皿gth of Sahlrated Clay(飽和粘土の動的セン断強度)大原資生・松田 博土質工学会論文報告集(197a3)Vo1.18,NQ.1,pp.91∼97,図・11,表・1,参文・5 飽和粘土に繰返しせん断応力が作用したときの強度,すなわち動的強さの測定を行うために,非排水状態で動的単純せん断試験を行った。試料は粘土含有率が98%のカオリンで,これを正規圧密したものである。まず静的試験によって静的強さと破壊ひずみの規準づけを行・い,次に静的強さの0,10,25,50,75%に相当する静的せん断応力が負荷された状態で動的試験が行われた。その結果,単純せん断試験機によって測定された静的強さは,三軸圧縮試験機によって測定されたものより小さいが,単純せん断試験中に最小主応力は変化しないとしてモール円表示すると,その破壊線は三軸圧縮試験から得られたものとほぽ一致する。繰返し回数が少ないほど動的強さは小さいが,静的せん断応力の負荷によって動的強さは増大する。間隙水圧は,繰返し回数が増加すると大きく発生するが,静的せん断応力の負荷によってその発生は押えられる。又,粘土においても液状化に類似した現象が生じることなどを,実験的に明らかにした。響呂臨輝圧密非排水せん断/液状化/間隙圧/繰返し荷重/地震/粘土応力経路/過圧密/時間効果/室内実験/弾性/動的/粘性土/粒径co群匪0618D6/D7Shear Moduhs and Skear Stre鳳gth of Cohesive Soils(粘性土のせん断弾性率とせん断強度)原昭夫・太田外気晴・丹羽正徳・田中俊平・坂野正0620D7/E8犀地震時における土の支持力と土圧力岡本舜三土と基礎(1957.4)Vo1.5,No.2,pp.4∼10,図・12,表・1,参文・22響書翻醐土質工学会論文報告集(1974,9)Vo1.14,NQ.3,pp.1∼12,図・15,参文・14 粘性土地盤上の構造物を対象とする動的解析において重要な要素である初期せん断弾性率とせん断強さについて,その関係を標準貫入試験から得られる亙値との関連性も含めて議論している。先ず,S波による速度検層試験並ぴに三軸試験等による初期せん断弾性率とせん断強さの求め方を略述している。S波による速度検層試験と標準貫入試験は同時に行われることが多い実情に鑑み,提案された方法により得られた試験結果を基に,初期せん断弾性率,せん断強さ,亙値の三者の相互関係が図示された。この結果,亙値と初期せん断弾性率,亙値とせん断強さの間には,指数関数で表示できる関係が存在すること,又,初期せん断弾性率はK・条件下でのせん断強さに比例し,その比例係数が約500という数値をとることが結論された。(山□)貫入試験/原位置試験/室内実験/せん断強さ/甦/粘性土/物理地下探査L 1956年に米国カリフォルニア州バークレー市で開かれた世界地震工学会議に著者が発表した論文を翻訳したもので,内容は課題についての国内での研究状況をまとめたものである。以下に主な内容を示す。①振動する砂の機械的性質については最上の研究を引用し,加速度が300Ga1を越えると1iquefactionの状態になり,せん断強さが著しく減じること,更にこの加速度の大きさはちょうど烈震(震度VI)と同等であることを述べた。②振動中の土圧については物部・岡部らの設計法を紹介した。更に松尾(春)が実験を行い,振動による圧力の増加は深部より表面近くではるかに大きいという結果を紹介し,これらの結果に基づいて日本港湾協会が決めた岸壁に働く設計圧力計算法を紹介した。③振動時の土の支持力については岡本らの試験結果を紹介した。更に実験結果に基づいたすべり面の形を仮定して導いた地震時の支持力算定式を提案し,実験結果と良く対応しているという結果を示した。更に立石が研究した粘土層の地震時の支持力について,円形滑り面を仮定して導いた計算式を紹介した。(三笠)支持力/地震/振動/設計/耐震/土圧」一㎝㎝ 「「0621E8/H1地盤の振動性状と機械基礎谷本喜一土と基礎(1957.4)Vo1.5,No.2,pp.34∼41,図・10,表・3,参文・180623冨一㎝①E3/E8水平振動による砂の支持力減少に関する実験的一考察山内豊聡土と基礎(1958.6)VoL6,No.3,pp。19∼23,図・13,表・1,参文・1礎、静鴫., 機械基礎の振動問題を地盤一機械系としてとらえ,それらの力学的関係及びその防振についてまとめたものである。まず系の自由振動数と地盤反力係数等の関係を示し,更にそれらに関するH Lorentz,Andrewsら,久田らの実測結果を紹介している。次に機械基礎の場合,自然振動数に影響を与える基礎面積との関係について述べ,Tschebotarioffの実測データを紹介している。防振については,振動数比と伝達率及ぴ振動数比と振幅比との関係を図化し,防振上の原則と,松平の研究等を引用して実際上の間題と方法について述べている。又,鍛造機の防振基礎として用いられる浮き基礎について,一まず衝撃力とその伝達力及び振幅についての関係式を示し,その防振対策について述べている。(三笠) 粘着力のない砂や礫は,ある程度以上の加速度の振動を受けると,粒子間の圧力が周期的に変化し,粒子の相互位置が変わり,せん断強さは急激に減少し,いわゆる液状化現象を呈する。本研究は,砂地盤の水平振動に対する支持力減少を実験的は考察するため,懸垂したプラスチック製の砂箱に毎秒工0サイクルまでの小周期強制振動を与え,液状化そのものを調べ,又,装置の規模の影響をみるための予備実験を行っている。砂の厚さに応じて,水平加速度と静圧力,ゆり込み圧力,振動圧力の関係を求め,水平振動による砂の支持力減少の影響をテルツァーギの支持力式において,砂の内部摩擦角を一意的にかえて静的に支持力計算を行う指針を与えている。(西田)5轡機械基礎/繰返し荷重/減衰/地盤/地盤係数/衝撃荷重載荷試験/砂質土/支持力/振動/動的/内部摩擦角欝0622E3/E8/H606241)0/E8/K7粘土の動態時強度と鉄道路盤の強度試験村山朔郎・柴田 徹・斉藤 実土と基礎(1958.6)VoL6,NQ.3,PP。15∼18,図・8,表・2,参文・4動的貫入試験に関る研究(その1) 乱した粘土の動態時強度は,静的強さに比べて減少し,その強度低下は主として振動加速度に支配されることが判明しているが・乱さない粘土については,まだ十分解明されていない。そこで,乱さない土試料を用い,各振動数に対する振幅,最大加速度,せん断強さの関係を求める実験を行い,それを鉄道路盤の静的強さと列車による道床振動加速度の関係に適用している。結論として,粘土供試体の共振振動数において,振動加速度は最大となり,動態時強度は最小になることや,動態時のせん断強さと静的強さの比と・最大加速度との関係で両対数紙上で直線となり,乱さない粘土の動態時強度は,振動加速度によって一意的に決定すること,又,粘性土路盤では,路盤強度を表わす動的貫入抵抗と道床振動加速度の関係は一義的であり,両対数紙上で直線関係にあることなどがつきとめられている。(西田) 動的貫入試験及び杭打の際,ランマーの衝撃によって,ロッド先端にどのくらいの応力及びひずみが生じるかという問題を,一端が弾性的に支持された棒の縦振動の問題として解析的に解き,数値計算を行ったものの第1報である。この問題は,一端固定の場合の,支持端において変位がないという境界条件の代わりに,棒の支持端が弾性的に変形するという条件を用いて解いている。まず,ランマーの重さ,落下高,ロッドの長さと弾性定数,弾性支持の条件が与えられれば,支持端の任意の時刻におけるひずみが求まる式を示している。これより,種々のパラメーターとひずみの大きさ,及びロッド先端におけるひずみの時間変化の関係を数値計算して図示している。動的貫入試験を論じる上で必凄なのは・弾性支持端に生じる最大ひずみ,であると述べ,計算結果より,ロッド端支持体の弾性係数及びランマーの質量が大きいほど,又,一ロッドの密度が小さく,ロッド長が短いほど,ロッド先端に生じるひずみは大きく,衝撃匪北郷繁醐土と基礎(1960.12),VQ1.8,No.6,PP.18∼21,図・4,参文・3応力の継続時間が長いこと等を示している。(北郷)貫入試験/振動/静的/せん断強さ/鉄道/動的L貫入試験/杭打ち/弾性/動的/ひずみ」 「「0625E80627E8/H2サンドクッション上の無継手鋼製セルラー型仮護岸の振動実験について(その1)動的貫入試験に関する研究(その2)堤一北郷繁土と基礎(1961.2)Vo1.9,No.1,pp。4∼9,図・10,表・6,写真・15,参文・7土と基礎(1962.10)VoL10,No.8,PP.19∼24,図・11,表・1 前号の理論的な考察に続いて本文では実験的な研究のうちの実験方法を述べた。実験は外径10.48mmの鋼管と鋼棒を用い,長さは単位長さを1として,」,2∼,呂1とし,継手のある場合とない場合に区別した。棒の上端に打撃を与えるためのランマーは質量を0.25∼2kgの4種とし,落下高は10∼50cmの5段階に変化させた。棒の下端は同径の弾性支持体(k−body)に,金具(H−body)で接続する。材質は軟鋼と硬質塩化ビニールで,長さは5,・10,20cmである。弾性支持体は剛体の上にあると仮定しており,この剛体は硬鋼と花闘岩を用いた。棒のひずみはワイヤストレrンゲージにより,ブラウン管オシログラフ上の波形を写真撮影して測定した。測定結果と考察は次号の(その3)に掲載されている。(三笠) 東京電力横須賀発電所の構内において,灰捨場締切工として.表記の仮護岸(以下セルとする)を用いることになった。この工法は立地条件さえ満足すれぱ,工期,工費を大幅に低減することができる。しかしセルの振動性状について未知の要素が多く,耐震設計の早急な確立が望まれている。筆者はこの要請に基づき,セルの振動性状を把握する目的で,現地で振動実験を行った。セルの概略寸法は直径14m,高さ工0.5mのもので,土丹層の上に設けられたサンドクッション(厚さ1m)上に設置されている。実験結果の解析は(1)自由度系と,(2)自由度系の振動方程式によって検討している。主な結果として,(1)セルの振動性状及びセル応力について,ある程度定量的に把握することができた。−(2)この実験はあくまで限られた条件におけるものであり,セルの応力は数Ga1の慣性力しか加えられていないが,もし線形として震度の慣性力を推定すると,共振時の応力又は地盤反力はそれぞれ300kgf1㎝2,12tflm2(静的地盤反力は20tflm2で設計されている)になることを示した。(上野)B埋応力/締切り/振動/砂/測定/塑/ひずみ/矢板壁/野外試験貫入試験/サウンディング/試験装置/試験方法/室内実験/難/魎/ひずみ・遜0626E8動的貫入試験に関する研究(その3)北郷繁土と基礎(1961,4)Vo1.9,No.2,pp.31∼43,図・26,表・12,参文・11 動的貫入試験の理論的考察(その1)と実験方法(その2)に続いて,実験結果をまとめ理論に照らして考察した。まずランマーの落下高と棒に発生するひずみの大きさの関係は,理論的に予想されるように落下高の平方根に比例した。又,棒が長くなると発生するひずみは小さくなり,その減少割合は理論値より大きくなった。継手の影響は認められず,入念に作った継手は応力伝達に影響しないことが分か?た。ベースを鋼にした場合は石材の場合よりも約16%ひずみが大きく,中実棒は中空棒よりも断面積で70%大きく,力の伝達は20∼80%増加している。次に棒に発生するひずみの大きさを,実験値と理論値の比によって考察すると,結局棒の長さ,中空と中実,ランマー質量,べ一スの剛性などの条件によらずほぼ一定であり,理論と実験は相似的であることが結論づけられた。最後に標準貫入試験に対してこの研究結果をどう適用するかを述べた。(三笠)0628E『麗サンドクッション上の無継手鋼製セルラー型仮護岸の振動実験について(その2)堤 一土と基礎(1962・11)VQ1.10,No,9,pp.3∼6,図・5,表・1,写真・1・参文・3醜 水平振動台上にサンドクッションとセルの模型(実物の1125)を設置して加振実験を行い,加振力の増大による共振周波数の低下という非線形の傾向を得ている。飽和に近い含水比をもっ砂が十分に締め固められた特定の条件であるが,ζの非線形特性はサンドクッションの地盤係数の非線形特性が原因であると推測し,実験結果を回転振動に注目した振動方程式によってシミュレートしている。振動方程式はK.K]otterの方法及び相似型電子計算機を用いた方法で解いている。この場合,地盤係数のみを非線形と仮定し,減衰定数は一定としている。このシミュレーションによって実験結果が良く説明できたことから,加振力に比例して共振周期が伸びること,サンドクッションの地盤係数の非線形性で説明できると結論づけている。今後の研究課題としては,減衰定数を一定としないシミュレーションの必要性,回転振動のみでなく,せん断振動,すべり振動との連成を考慮した振動方程式を用いることの必要性などを挙げている。(藤田)貫入試験/サウンディング/試験装置/試験方法/弾性/動的/ひずみL減衰/地盤係数/締切り/塑/電算機の応用/模型実験」一α刈 「「0629c91E8/H10631一㎝QOC9/E1橋基礎の震害と地盤(その1)小寺重郎土と基礎(1964.3)Vo1.12,No.3,pp,11∼18,図・16,表・5,写真・3,参文・1橋基礎の震害と地盤(その3)小寺重郎土と基礎(1964.5)VQ1.12,No.5,pp。17∼24,図・14,表・6,写真・4,参文・4 関東大地震の際に被害を受けた鉄道橋のフーチング,杭,井筒基礎について,震害の程度と地盤条件の関係を調査した報文である。橋脚及び橋台の被害分布は,ほとんど激震地域(家屋被害率10%以上)に限られているが,激震地域内でも無被害であった橋脚の特徴は,その高さが低くかつ水平力に対する抵抗が大であったことにあると指摘している。橋脚や橋台の沈下による被害は,震央に近い地区にはほとんど認められず,軟弱地盤の多い荒川流域など震央に比較的遠い地区に集中していることから,これらの震害は地盤条件と密接な関係にあることを示している。そこで,荒川流域の幾つかの橋脚基礎を詳細に検討し,東北荒川橋のような片側杭,片側杭なしというような基礎の不同は,橋軸直角方向に大きな傾斜を生じせしめる原因となること,又,粘土やシルトの含有量の少ない砂層が軟弱な粘土層の上にある場合は砂層の支持力が地震時に著しく低下することなどを明らかにしている。更に,土質試験や載荷試験の結果から各地点の支持力を算定し,震害の原因を定量的に説明している。(北郷) 小田原付近のフーチング杭による橋台及び他地域における井筒による橋台の震害を報告すると共に地盤との関連性について述べたものである。小田原付近のものについては局部的な堵盤の差違に注目しており,特にローム層とシルト層では基礎からの作用力がほぽ等しいのにローム層に被害が少ないのは土質による支持力の差によるものとし,地盤によって水平変位を受けた橋台の多くは根入れ部が軟弱地盤中にあり,地震時土圧に対して,橋台の基礎に用いた垂直杭の水平抵抗が十分でなかったこと,又,軟弱地盤中の暗きょの変位と築堤の震害状況とを考え合せると,築堤の沈下に伴って橋台の根入れ部の地盤が押し出されることで橋台の変位が助長されたことになり,橋台の変位は背面土圧ばかりでなく,築堤の沈下による橋台根入れ部の土の移動も影響したことを指摘している。井筒基礎については,巧つの鉄道橋を例にして,杭基礎と比ぺて地震以外の影響が少なく,支持力の大きいものほど沈下の少ない傾向を示したことなどを個々の場合について地質図等を示しながら説明している。(北郷)墨響基礎/橋台/杭/支持力/地盤/震害/沈下/土圧/軟弱地盤/フーチング基礎/橋台/杭/ケーソン/支持力/地盤/シルト/震害/沈下/軟弱地盤魯0630LC9/E8/E10632C9!E8/E1橋基礎の震害と地盤(その2)小寺重郎土と基礎(1964.4)Vo1.12,No.4,pp.9∼16,図・19,表・6,写真・3橋基礎の震害と地盤(その4)小寺重郎 第1報に引続き,地盤が比較的軟弱な荒川流域の橋脚基礎の震害例を幾つか示し,基礎の設計条件と震害の関連性について検討している。例えば,常盤線荒川放水路橋とこれに近接している東武線荒川放水路橋の震害を比較した結果,両橋共ひび割れは生じていないが,常盤線に比べて東武線の橋台の沈下が著しい原因は,東武線の杭基礎が弱体であったこと,杭1本当たりの死荷重反力の大きさに問題があったことなどであるとしている。又,赤羽発電所の杭基礎などと比較することにより,杭の極限支持力の40%以下の死荷重反力であれば沈下が生じないことを示している。一方,地盤が比較的堅硬な相模湾沿岸の基礎の震害を調査した結果から,橋脚及び橋台にひぴ割れ,切断などの被害が大きいが,基礎の沈下したものは少なく,又橋脚基礎の沈下がほとんど認められないのは,この地域の地盤が砂,礫を主体にした堅硬なものが多かったためであると指摘している。更に,局部的な地盤の差異が大きい小田原付近の橋台基礎の震害についても調査検討を行っている。(北郷) 関東大震災を中心としたその他の大地震を受けたことのあるフーチング,杭基礎,井筒基礎などの基礎樽造物について,静的震度法に基づいて地震力を水平震度0.3あるいは0.2の水平地震力におきかえて根入れ部分に発生する主働土圧,受働土圧,水平地盤反力などを計算し,それを土質試験から求めたそれと震害の有無との比較検討を行っている。それによると,特に,根入れ部分が軟弱な粘性土地盤からなる場合にはほとんどの基礎構造物において水平抵抗力及び支持力の低下が著しく,それに伴ってけたのずれや橋脚の変位,傾斜,ひび割れ,転倒や基礎部の沈下等に関する震害が顕著となることを多くの実例及び実測データに基づいて報告している。又,基礎構造物の震害のr般的傾向は地震力の大きさそのものによる以外に,根入れ部分,基礎部分の地盤を構成している土質や基礎の形状にも大きく左右され,特に,砂質地盤と粘性土地盤,あるいは同じ大きさのN値を有するシルト層地盤とローム層地盤で震害の程度が大きく異なることを実測データの分析から指摘している。(北郷)基礎/橋台/杭/支持力/地盤/震害/沈下/土圧/フーチング基礎/橋台/杭/支持力/地震/鑓/沈下/無/塑盤/ひび割れ翻曲土と基礎(196生6)VoL12,No.6,pp.25∼33,図・14,表・4,写真・2,参文・2」 「「0633B4/C9E80635地震による砂地盤の破壊に関する一考察アラス力地震によるアンカレッジ市の被害について竹山謙三郎・鈴木音彦土と基礎(1964.7)Vo1.12,No.7,pp.2∼6,図・8,表・1,写真・5山原浩土と基礎(1965.2)VoL13,No.2,pp。3∼11,図・10,参文・3 1964年3月27日にアラスカで発生した地震によるアンカレッジ市及びその周辺地区の被害状況を約1週間にわたって調査した結果を,主として地すべりに関連して報告している。地すべりはアンカレッジ周辺の高さ約20m程度の崖地6か所で大規模に発生しており,すべり最大幅は小さいもので300m,大きいもので2,500m,又すべり方向最大距離は130m∼720mである。すべりの形状は3か所が円形すべりを,又1か所はクイック・クレイに見られる典型的な崩壊形状を示していた。地盤は氷河期堆積層で,その構成はGL±0∼一8mまでが密な砂礫層で,それ以深は硬∼中位のBoQtlegger C・ve Clayと呼ばれるモンモリ・ナイト系の粘土である。地すべりの5か所はすべて台地の北西方向に面した斜面に発生しており,地震動の方向と強く関連していることがうかがわれた。又,古い地すべり跡は今回の地震では安定しており,アンカレッジ市の地すべり地域の補修対策に参考になると考えられる。その他,地震動による構造物の被害状況や津波による被害についても概要を報告している。(網干) 昭和39年度r砂質土に関する土質力学上の諸問題」シンポジウムの報文とそれに対する討論である。地震時砂地盤の安定性について,地震動により地盤内にひき起こされた応力と,その応力状態での地盤のせん断抵抗により判定できるとの考え方に基づいて解析を行っている。まず基盤から入射するせん断波と圧縮波により地盤内水平面上に生じる波動応力を与える式を示している。次にこれを新潟地震の場合に適用し, 常時微振動や新潟地震観測結果に基づいて地震時の深さ方向せん断応力分布を計算し図に示している。又地盤のせん断抵抗力はクーロンの規準に従うものとし,水平面上に作用する応力を用いて,φが一様の場合,φが深さと共に増加する場合,飽和砂及ぴ乾燥砂の場合について計算し図に示している。そして,飽和した砂の場合は地震は地表から深さ6mまでの部分でせん断応力はせん断抵抗力を超え,不安定な状態となり,地盤の液状化発生が説明されるとしている。この考え方を杭基礎に適用し,砂地盤液状化による被害防止のための杭打込み深さについて考察している。(網干)鼻響安定解析/液状化/応力分布/杭/地震/地盤/砂/せん断強さ/内部摩擦角/波動液状化/現地調査/洪積層/地震/斜面安定/震害/粘土/破壊書0634E8/H10636E2/E8地盤,基礎の震害が橋に及ぽす影響一新潟地震に関連して一小寺重郎土と基礎(1964.8)VoL12,No.8、PP,27∼32,図・7,表・2,写真・8,参文・5新潟地震における砂の密度の変化小泉安則土と基礎(1965,2)Vo1.13,No.2,pp。12∼19,図・5,参文・3 橋の震害はその付近の地盤,基礎の震害の影響を著しく受けるが,この点について1964年新潟地震の震害を中心に,過去数例の震害を混じえてその傾向を分類検討ししている。まず最初に,耐震計算をする前に地震そのものを知ることが重要であると強調し,橋の震害状況と橋の特性について次のように要約している。(1)橋の下部構造の基礎はそれぞれ独立しており,これは下部構の動きの不様性に関係する。(2)橋の地点が傾斜している,洗掘により根入れがかたよる,築堤による土圧をうける,など偏心荷重を受けている,(3)上部構造と下部構造は一体ではなく,設計時には両者間の結合は静的荷重で考えているが,橋全体としての耐震性の検討が必要である。これらの観点から橋の震害例を分類検討し,アンカーボルトの切断は下部構造の相対変位による,橋台の震害は軟弱地盤に集中している,斜面の影響, 基礎の沈下の原 昭和39年度「砂質土に関する土質力学上の諸問題」シンポジウムの報文とそれに対する討論である。報文は,新潟市内で新潟地震前後に実施した標準貫入試験の結果から地震作用による砂の密度の変化を推定し,その結果に基づいて震害の諸現象を説明している。原位置の砂の密度を求めるのは容易ではないので,それにかわるものとして標準貫入試験のN値を用いた。地震前後の同一地点同じ深さの亙値の変化に着目し,地震により変化の生じなかった限界の亙値を亙。。として実測データよりこの深度分布を求めた。地震前の亙値が脇7よりも小さい所では液状化が生じたものとして地震時の杭の有効根入れ長を低減し,これと地震前の杭の支持力安全率に関して沈下の被害の有無をプロットした結果,杭の安全率が大きい建物や有効根入れ長の減少の割合いが少ない建物では被害が生じていないのに対し,安全率が小さい建物あるいは大きくても有効根入れ長の低減が著しい建物では被害が生じており,地震時安全率が因として振動による基礎地盤が弱化する,など写真や躍表を混じえて説明している。(網干)麗醜L Oになる限界曲線を境に被害の有無が区別された。(網干)基礎/橋台/橋梁/現地調査/事例/震害/沈下/軟弱地盤L安全率/液状化/貫入試験/杭/現地調査/砂質土/地震//地盤/事例/沈下/密度qo一」 「「0637C8/E40639一E8〇〇ケーソンまたはクイで支持した高層建物の振動特性とその性状田治米辰雄・寺田真一土と基礎(1965.5)VoL13,No.5,pp.9∼15,図・16新潟地震における施工中のペデスタルグイの挙動北後寿土と基礎(1965,2)Vo1.13,No.2,pp,20∼26,図・7,表・1,写真・3 昭和39年度「砂質土に関する土質力学上の諸問題」シンポジウムの報文とそれに対する討論である。報文は,建築基礎のペデスタル杭施工中,打込み済の杭が新潟地震により受けた被害状況,及び杭載荷試験の結果について報告している。場所は万代橋西詰め河口よりで,杭は 軟弱地震に高層建築物を建てた場合を想定し,種々の地盤特性を仮定してその地震応答を模型実験により実験的に求め,又簡単な仮定のもとに理論計算を行っている。想定した構造物はGL−20m程度の却値40以上の支持層に打込まれた。地鐸後の標準貫入試験によると,地震後一15mまでの亙は低下し,下部砂層は増大傾向茜あ拠川側では地すべりにょると思われ杭基礎及びケーソンで支持されているというもので,これを重量と長さ11100,時間1/6.33の縮尺毛デルでシミュレrトしている。地盤は砂,プラスター及び水の混合物で,時間経過による硬化を利用して地盤剛性をコントロールしている。実験の結果,軟弱地盤の地震反応は大きぐなっているにもかかわらず建物の反応はむしろ堅い地盤に直接のる場合よりも小さくなっており,このような軟弱地盤上にも高層琿物を安全に建てられることが分かった。なお,この場合・二次固有周期近辺の反応が大きくなるためガその検討が重要である・などを述ぺている。。る地層の沈降が推定された。地震による杭の被害状況は,(1)川側の杭は川の方へ最大2m移動し,杭の傾斜も最大13/100に達している。(2)道路側の杭の移動量は最大30cmであるが,その方向は一定でない,などである。被害を受けた杭の載荷試験の結果は次のようである。(1)川側の杭は沈下量曲線の性状が悪く,支持力は小さく,横移動量の残留ひずみに異常点が認められる。(2)道路側の材令8日以上の杭ば所定の支持力を有しており1噴砂現象によ地上100m,地下40m,縦横共に25mの平面をもつ純鉄骨構造が厚さ30mの軟弱層上に(網干)る悪影響は認められない。(網干)藁響液状化/貫入試験/杭/載荷試験/支持力/地震/事例/震害浅い基礎/杭/地震/室内実験/振動/弾性/軟弱地盤/粘性土/模型実験魯0638E3鉛直および斜め方向の動的基礎荷重をうける砂の力学的性質竹田仁一・立川博之土と基礎(1965.2)VoL13,No.2,pp.50∼55,図・13,表・2,参文・3 昭和39年度r砂質土に関する土質力学上の諸問題」シンポジウムの報文とそれに対する討論である。砂地盤上の円形基礎の模型載荷試験を行い,載荷速度が沈下量,支持力,地盤係歎などに及ぽす影響を調べている。実験は,1.5×1,5×1.35mの砂槽に,深さ1.2mの気乾状態及ぴ飽水状態の砂地盤を作成し・これに直径15cmの模型フーテング崇油圧装置と加圧用レバーを用いて約102kgf/cm・/sまでの速度範囲で載荷している。載荷は鉛直荷重及び弓0。傾いた荷重の二通り行っている。実験の結果,・次のように結論し宅いる。、鉛直荷重実験について,(1)密実な砂では沈下速度の増加に伴い支持力も増加するが,中密な砂ではほとんど無関係であるσこの傾向は飽水砂に顕著に認められる。(2)地盤係数も沈下速度あ増加に伴い増加し,編.5は沈下速度の対数に比例する。(3)沈下速度と荷重速度は指数関係にある。又,斜め方向荷重試験について,基礎支持力は荷重速度とほぽ無関係であり,鉛直載荷荷重実験の値よりかなり小さい。(網干)浅い基礎/鉛直荷重/傾斜荷重/載荷試験/時間効果/支持力/室内実験/地盤係数/砂/密度/模型実験L0640C9/H7謡The Damage to River Dykes a皿d Related Str賦c加しres Caused by the NiigataEarth卿ake(新潟地震で生じた河川堤防と関達施設の被害)横村四郎吉Soi14ndFoundatiQ且(1966.1)VoL6,No.1,PP,38∼53,図・⊥2,表・1,写真・16醐 新潟地震は信濃川,阿賀野川に沿った新潟市に大きな災害を発生させた。この地震による被害の特徴は,基礎地盤の土質特性に左右されていることであり,河川堤防とその関連施設の被害は主に砂地盤の流動化によるか,もしくは,シルト堆盤のすべり破壊によヴ発生している。この報告は,河川堤防の土質と地震で発生した被害との関連を明確にし,復旧工事の方法を検討レている。このために,地震災害前の信濃川と阿賀野川沿いの地形について,地質学や地形の変遷の概略と基礎地盤の組成について述べ,次いで阿賀野川に沿った堤防や関連施設に対する被害の特徴として,堤防の天端のクラックと沈下,河川堤防の斜面のクラックと破壊及ぴ堤随基礎からの漏水などを挙げている。阿賀野川の河川堤防φ基礎地盤の土質特性と地震との関連では,基礎の土質の種類と振動思期と振幅との関係,振動を受けた土の強度,液状化の限界深さがスウェーデンサウンディング試験から,約5∼8mであるとし,基礎の支持力と地震との関連では,間隙水圧の上昇が,すべり破壊,洗掘破壊及び沈下破壊を発生した。(山内)液状化/河川/現地調査/震害/堤防/破壊」 「「0641A7/E80643E8Conference on Soil Dynamics under the Japan−United S惚tes Coopera廿▼e ScienceVibration Behaviorofa Sa皿通Layer Res皿lting Upo皿InclinedFi㎜UuaergroundProgram(土の動力学に関する日米科学会議)Bo皿ndaries(傾斜した堅い層上にある砂層の振動特性)石原研而Soil and Fonn(1ation(1966.3)Vo1.6,No.2 pp.1∼7SoilandFoundation(1967.1)VoL7,No.1,pp・15∼30,図・13,表・1,参文・7 1965年7月13日から19目まで,東京と新潟で,・地震時の土の動的性状に対する研究状況,新潟地震及びナラスカ地震に対する調査資料に関しての情報の交換,新潟地域の視察を行った。会議には,日米からの十数編の論文が提出されたが,”討論された点は次のとおりである。新潟,アラスカ両地震共に,砂の液状化現象に関導した被害が多かった。砂の液状化に関して多くの研究が進められているが,まだ定量的な結論を下すまでには至っていない。幾つかの仮説が提案されたが,小泉の新潟地農調査結果からの限界間隙比の推定,液状化を生ずる可能性のある粒度範囲など,シード(Seed)、によるアラスカの地すべり機構に対する粘土層にはさまれた砂の液状化の重要性が指摘された。ヌコット(Scott)は液状化と問除水の非定常流との関連性に注目している。被害構造物の復旧方法についても, 主として新潟に関して報告された。地盤の耐震設計は今後の研究に期待しなければならないことが確認された。(山内) 地震時の地盤運動に及ぽす境界の影響を実質的に調べ,振動強さが剛性境界の地表面近くで特に増幅されることを示した。まず鳥取地震, 男鹿地震,新潟地震で堅い岩盤に囲まれた沖積層部で特に被害の大きい実例を挙げ本実験の目的を明らかにしている。実験は長さ5m5幅0.5m,高さ1mの土層に砂を入れ手動バイブレーターで締めた。端の一端に加振板を鉛庫に設け他端に傾斜剛性境界を角度を変えて入れた。又V字状に鉛直境界を入れた試験もしている。加振容量は2gl呂5Rzまでのものであり相似律を吟味した結果,スケール比は1110∼113P(実際の地盤の層厚として10∼50m)に対処する。砂中には加速度計を入れ軸方向の値を測づた結果,加振板からだんだん減少するが2・7mまでは境界の影響が及ばないことを認め,2.7血までの聞の値を外挿して,’境界の影響による加速度の増大を識別している。その結果,水平加速度の増幅率は 1.2型2.0倍となり,傾斜境界の場合は傾角が45。付近で最大となり,V字状境界の場合,その交角の小さいほど,倍率が大きぐなることが分からた。(山口)鈴響岩盤/地震/模型実験/振動/砂/動的液状化/地震/震害/動的魯0642E8堤防の耐震性と常時微動との関係について河上房義・浅田秋江・柳沢栄司土と基礎(1966.9)VoL14,No.9,PP.19∼25,図・18,表・20644E8醍Soi1−Structure Interaction during Earthquakes(地震時の土・構造物系の干渉につい醸て)橋場友則,Robert v.WhitmanSoils and Fo奨nda甘ons(1968・6)VoL8,NQ・2・、pp・1∼12!図・5・・参文・19 構造物の耐震性を正確に判定することは非常に困難なことである。この論文では,常時微動の振動特性が地盤に固有のものであること,又,その振動特性が自然地震の場合にも現われることから,常時微動を測定し解析することによって,土木構輩物の耐震性を推定する方法が述べられている。すなわち,筆者は八郎潟中央干拓堤防と最上川河口付近の河川堤防の常時微動を測定し,標準貫入試験,スウェーデン式貫入試験,あるいは乱さない試料の土質試験を行い,常時微動の振動特性と地盤構造や,新潟地震,男鹿西方沖地震による地震被害との間に明確な相関性を見出している。最上川下流堤防の測定結果からは常時微動の波形や周期一頻度特性,堤頂や地盤の卓越周期と震害の間に明らかな相関関係が見出されている。又,八郎潟中央干拓堤防の測定結果からは,常時微動の波形や周期一頻度特性,堤頂や地盤の卓越周期と震害,地盤構造の間に明らかな相関関係が見出されている。そして,この2つの地域の相関闘係は共に同様の傾向を示していることを指摘している。(八木)原位置試験/地震/室内実験/振動/測定/耐震/堤防L 剛な基盤上にある有限の厚さを持つ均質弾性土層上の基礎又は構造物の地震時における挙動に関して,略算的な解析を試みたものであり,一工学的に半無限弾性理論の適用する可能な範囲の推定を目的とした。略算的解析の手段とじて,有限厚さり弾性地盤を質量・ばね系に置換するために,基礎をとり囲む土のシリンダーを考えた。土・構造物系の相互作用の見地から,シリンダーの決定は有限要素法による固有値解と対応させてなされた。ここで決定された有限個の質量及ぴばねより成る振動系と,過去の実験結果との比較を第一次モードの固有振動数について行った結果を示している。次にこのモデルを建物に適用して,地盤と建物との質量比及び剛性比を要素として,基礎幅に層厚の等しい場合の第一次モードについて,固有振動数及びモードの形を求あている。この結果,建物の階数の少ないほど,地盤の影響を受ける可能性が高いことが推定される。有限厚地聾上の左方形基礎では,地盤の層厚が基礎幅の2倍以上の場合には,工学的に半無限弾性体の理論が適用し得る。(山内)建築/地震/地盤/振動/動的/有限要素法」一〇一 「「0645】i】8セン断波動による地震時の地盤応力と破壊の推察0647一①NE:5地震時主働土圧について佐々木定・那須誠大原資生・前原博・永田洋文土と基礎(工969、11)Vo1.17,NQ.11,pp.5∼11,図・12,表・1,参文・2土と基礎(工970.2)Vo1.18,No.2,PP.27∼35,図・22,参文・13 著者らは,地盤を半無限二次元弾性体と仮定し,水平地震動が下の基盤からまっすぐ上方向へ上ってくるものとしてせん断波動方程式を考え,ダランベールの波動解を用いて,地震時の地盤中のせん断応力の時間的変化を推定する方法を示している。 この解を求めるに当たり,(1)地表面でせん断応力がゼロである条件(地表面が自由端)の場合,(2)地表面に重量構造物があり慣性により地表が不動の条件(地表面が固定端)となる場合,(3)前2者の中間的な条件(地表面が半固定端)となる場合に対し,地盤中の水平変位速度とせん断応力の時間的変化を求める方法を図で示している。次に,1968年の十勝沖地震の記録を用い,上記(1)と(2)の条件の場合に対し,地震動による地盤中のせん断応力の深度的・時間的変化を例示した。なお以上の解析に基づき,地震時応力による地震破壊の機構を,モールの応力円を用いて説明し,地震時における地震破壊の要因について考察を加えている。(市原) 地震時に擁壁に作用する土圧に関する問題は, 耐震工学上の重要な問題である。1924年物部,岡部両博士は震度法による地震土圧の計算式を提案したが,この土圧はクーロン土圧やランキン土圧と同じく地震時の極限土圧,すなわち地震時の主働及ぴ受働土圧である。又,地震時土圧は壁の変位型式によって壁に作用する土圧分布とかなり違う。著者らはこの点を考えて,砂層が振動を受けているときに各種の変位型式の壁に作用する地震時主働土圧を測定する実験を行っている。実験には載荷面積1m2,許容積載荷重0.5tfの振動台が用いられている。本研究では,回転数180τpmを用い,全振幅を5.5−22,1㎜の範囲に変化させ,震度0.1∼0.4の振動によって実験されている。ごの結果,地震時主働土圧合力は壁の変位型式に無関係でほぼ一定であり,その値は,物部岡部公式で内部摩擦角が震度0.1当たり約215。減少するとして計算した値に一致することや,平行移動壁,下部変位壁などでは砂のアーチ作用及びせん断力による土圧の再分配の現象が認められることを明らかにしている。(網干)寅響砂質土/地震/室内実験/主働土圧/動的応力分布/墾/地盤/弾性/動的/遡/遡溶0646E5/E8Earth Pressure under Seismic Conditions(地震時土圧解析)M,R。Madka▼,N.S.V.Kameswara RaoSoils and Foundations(1969.12)VoL9,No.4,pp.33∼47,図・7,参文・100648B4/c9/E8謡The Interrelation between Frequency Characteristics of Ground and Eaτth哩皿akeDamage to Struc加res(地盤の周波数特性と建物の地震被害)融山原浩SoilsandFoロndations(1970.3)Vol,10,No.1,PP.57∼74,図・19,表・1,参文・5 クーロン土圧論に基づいて,震度法により土圧計算を行って物部公式等と比較している。震度は,Newmarkのr般震度議論にならい,その方向は未知としている。土けいの釣合式を立又,壁,地表面の傾角,粗さ角の影響は静的のものと大差ないことが示された。(山口) 地震時の建築物の被害は,従来主として建物と地動の周期性によるものと考えられていた・しかし著者は十勝沖やカラカス地震(1967年)等の被害状況を総合検討した結果,この他により重要な要素が含まれていると判断し,その合理性を論じたものである。その重要な要素の一つは地震の持つエネルギーレベルであり,もう一つは著者によって定義された周波数選択度である。地動の周波数選択度と建物の被害との間には十勝沖地震の場合,密接な関係があることを指摘している。そしてこのことに関し,原理的な考察を行っている。又,この問題から派生して・常時徴動と地震動の周波数特性の比較や,建築基盤と考えられている地層から入射する地震波の周波数特性などについて,実測資料を交えてr般的考察を行っている。(山ロ)安定解析/地震/主働土圧/受働土圧/設計/擁壁建築/地震/地盤/震害/耐震て土圧Pの表示式を導き∂P1∂α=0,∂矧∂θ署0(ただしαは震度方向,..θはすべり方向)としてα,θを定め,壁,地表面の傾角,粗さ角に応ずる土圧を求め,安定計算同様σア但(=0∼0,25)に対し,φ(0,10。,20。,30。)をパラメーターとして主受働土圧係数κ4,κpをいろいろなケースに対し表示している。これによって震度Nが分かれば最も危険な土圧が分かるが,o=0として主働時に物部公式と比べると震度及びφが小さいほど,物部値より大きく(最大偏差29%ほど),震度φが大きくなると物部値より多少低下する結果となっている。L」 「「E80649Installation of Strong−Motion Seismograpb at EI Centro,California(エルセント口強震計の設置情況)大崎順彦Soils and Foundations(1971,6)Vo1.,No.2,pp.61∼63,図・4,参文・2 エルセントロ地震は最近までに強震計が記録した唯一の強い地震であるため,この地震の波形は高層建築物をはじめあらゆる構造物の動的解析に用いられている。ところが,この地震波がどのような場所で記録されたかは案外知られていないので,著者は詳しく紹介している。強震計は18m×24mの鉄筋コンクリート造りの平地下構造の建物の中にあるコンクリートブロックに設置されている。このブロックはガスエンジンの基礎で大きさは約18m×6m×9mで地中に6mはいっている。地盤は200∼300mまで沖積層で,地表は軟らかいシルト層である。沖積層には部分的に砂礫を含んでいるが土の力学的性質は正確には知られていない。(三笠)E80651建設工事・都市交通と地盤振動滝中元弘土と基礎(1972.5)VoL20,No.5,pp.37∼44,図・8,表・2,参文・56 最近の高度の産業成長に伴い,都市周辺での建設工事の増加,都市交通の増大はまことに著しいものがある。このため建設機械は大型化し,工期は長くなり,又,交通車輌の増加と大型重量化となって騒音,振動公害は大きな社会問題となってきている。騒音については,その測定法や評価の方法が国際的にも確立されているが,振動に関する研究は古くから行われていたにもかかわらず,振動公害に関する研究は騒音に比ぺて非常にたちおくれている。現在,振動公害の規制は,地方条例又は内規によって工場,事業場からの振動が規制されているが,建設工事は極く一部の地方自治体でかなりゆるい指導が行われているにすぎず,交通機関については全く規制されていない状態である。そこで本報告では,まず振動の人体感覚,許容値について最近に至るまでの研究成果を紹介し,公害振動の計測器規格の新提案,振動公害の評価法に関する現状を説明し,次いで,建設工事,都市交通による地盤振動の実例の幾つかを示し,振動公害対策について述べている。(網干)B響機械基礎/地震/地盤/事例/測定地盤/事例/振動/測定魯0650D8動的解析における地盤の考え方山原浩土と基礎(1971.8)VoL19,No、8,pP.7∼15,図・12,表・3,参文・21 地盤の動的解析法の考え方の歴史と理想地盤による高精度の実用計算法の紹介である。理想地盤のポアソン比ン;0.25を一定にすることを推奨し,更に実用化のために二つの仮定を設けた。1)静的荷重による地中応力分布は動的荷重の場合もそのまま保存される。2)基礎版の振動によって地中に逸散する波動は,基礎版に極く接近したところで平面波状である。又,地震のばね定数の計算では基礎版の接地応力分布を上下及ぴ水平動,回転動,ねじり動に対し剛基礎,均等分布又は三角分布,放射線分布を仮定した。以上の仮定より水平動のばね定数と上下動のばね定数の比はいつも0.88と一定になり,回転動とねじ動のばね定数は等しくなる。又減衰係数は仮定2)により振動数に無関係になる。以上より地盤をぱねとダシュポットに置き換え振動理論によって解析し精解値と比較した結果,円形基礎に対し実用上支障ないこと,長方形基礎に対し回転動を除き両辺の比が0、2∼5の範囲で実用上適用でき,回転動ではそれが0.7∼1.4であることを示した。又,横波速度の推定値を示している。(八木)地震/地盤/振動/動的/粘弾性L0652E8/H1謡Natural Frequency of Buildings Fou皿面d upon Stratum of Soi1(有限層厚地盤上の憩建物の固有周期)橋場友則土質工学会論文報告集(1972.6)VoL12,No.2,pp、41紺46,図・7,写真・1,参文・5 有限層地盤上に基礎を持つ構造物の固有周期は弾性論や有限要素法によって取り扱われているが,実用面からはその複雑さや手間のために難点がある。本論文では構造物及び地盤を等価な質量及びばねによって代表させる近似解法を提案し,室内実験によってこの解法と対比検討を行っている。実験は有限層厚地盤としてフォームラバーを用いた地盤一構造物模型を振動台に乗せて電磁起振機により正弦波振動を与える方法によった。実験の結果,提案した近似解法計算値と実験値は固有周期に関して比較的良い一致をみた。又,建物を1自由度系とした場合の固有周期に関してDunkerleyの方程式により得られた計算値と実験値の比較もかなり良い一致をみた。(三笠)機械/基礎/地震/室内実験/地盤/振動/弾性/動的」一①① 「「0653E6/E80655堤防の大型模型振動実験沢田健吉・香川崇章・佐々木 康・古賀泰之・小林健二土と基礎(1972.7)Vo1.20,No.7,PP17∼23,図・26,表・2,写真・1軟弱地盤上の盛土の耐鍵性の検討上沢 弘・那須 誠・室町忠彦土と基礎(1972。7)Vo1.20,No。7,pp,31∼38,図・11,表・1,写真・4,参文・8 堤防内に杭が打ち込まれた場合の堤防の耐震性を検討するため高ざ3m,天端幅2m,敷幅11mの大規模な模型堤防に対して,振動実験を行なった。模型は,杭の有無,下部に砂層の有無,杭下部先端の固定,自由などの5種類である。土は,砂質ロームを用い堤内加速度,動土圧,杭動土圧の測定が行なわれた。実験は共振曲線を求めるための入力加速度20,40,60 軟弱地盤上の盛土の地震時の解析法,耐震対策工法を現地調査と大型模型実験を通じて検討した。現地調査より地震時の盛土の破壊をのり面流失(1型),盛土崩壊(E型),盛土縦割れ(皿型),盛土沈下(W型)に分類した。模型実験より液状化はのり尻下より始まり中央部へと移る。安定解析においては間隙水圧の上昇は有効土かぷp圧に比例するとした。皿型の安定解析ではすべり面を盛土底面に沿うすべりと盛土内を通る直線すべりの折線であるとして,震度κを考えて安全率を算出した。皿型すべりではすべり面は底面に沿うものだけとして盛土内では鉛直なき裂がはいるとした。耐震対策工法として3種の実験を行った。(1)排水プラット工法では盛土底部に砕石を敷いたが,基礎の沈下は避けられなかったが,盛土内の間隙水圧の上昇はなく破壊は防げた。(2)シートパィル締切り工法は基礎の流動化を防ぐものであり,他の工法に比べ沈下は小さい。(3)テンション材敷込み工法では盛土中にテンション材を入れて引張り強さを与えるが,この場合も沈下は防げなかったが,破壊はしなかった。(西田)・Ga1,堤防を破壊させる加速度150∼200Ga1のものである。振動数は1∼20Hzである。以上より次の結果を得た。(1)入力加速度が大きくなると共振振動数は低下する。(2)堤体内鉛直土圧は共振振動数付近で入力加速度と位相のずれを生じそれを境として位相が逆転する。土圧の水平分布は中央と両端で小さい。(3)杭に作用する土圧の鉛直分布は中央で大きく,堤体の共振振動数付近では特に大きくはなく,姫動数応答は杭の共振曲線と類似する。(4)堤体と杭の相対変位は杭の共振振動数付近で大きい。(5)確かなすべりはない。又,大型模型実験の問題点を述ぺ,有限要素法による応力解析により杭の有無の差は堤項部のみに現われることを一〇劇E6/E8指摘した。(西田)寅響安定解析/液状化/現地調査/砂質土/斜面安定/亟露/沈下/模型実験/盛土橋台/杭/斜面安定/耐震/堤防/土圧/動的/模型実験/盛土/有限要素法再0654E4/E8鋼グイ構造物の非弾性応答と耐震性林聰・稲富隆昌土と基礎(1972。7)VQ1.20,No.7,PP.25∼29,図・8,表・工,参文・8 鋼杭桟橋の耐震性を杭の塑性領域をも考慮して検討している。まず鋼杭桟橋の復元力特性を実物大の模型実験により調べ,桟橋の場合は一自由度の振動模型で置き換えられること,復元力特性は「港研方式の横抵抗計算法」とジェニングスが提案したr般的な履歴性復元力の表示式が用いられることを確かめ,種々の地震動に対し,その振動模型の弾塑性地震応答の計算を行った。応答計算で最も重要な変位応答に対して,最大応答変位.葺と降伏が生じる変位y》との比μ・はσダ/σ。,動(珍M)で表わされることを示しそれらの関係を図示した。こにに吻;構造系の降伏強さ,σ・=入カレペル,砺:降伏強さ,yジ降伏変位,ルf:床版と上載荷重0656E8/H1曲 多柱基礎の大型模型に対し,1)水平方向の静的荷重,2)自由振動,3)強制振動実験を行い,ばね定数,減衰定数を求め,その動的挙動の解明を試みている。杭は径30cmを9本,聞隔qOcmとしたもの・径20cmを9本・間隔60cmとしたもの,径20cmを16本,間漏60cmとした群杭と各単杭,2本の組合せ杭である。各々に頂盤を取り付けている。地盤はシルト質ロームである。実験1) に対しては最大変位を1mmとして,頂盤に対する見かとし,y臼c7/y’,を新しい安全性の指標とした。同時に極限変位に対する荷重瓦・と最大応答変位に対する荷重1∼・との比F・r/17・も安全率と考えた。実在の桟橋ではr・・/y・は3.o∼4。5,けのばね定数から固有振動を計算し九が2),3) の動的な実験結果と差がある。実験2)よりぱね定数,固有振動数,減衰定数を計算している。実験3)では重錘回転式の起振機を頂盤上に載せ,振動数4∼10Hzの正弦波を与えた。この実験は,共振曲線,振動数の変化による地盤と杭の振動状況,起振力に対する杭及び地盤各部の位相差を求めるために行われた。これらより固有振動数,見かけのばね定数,見かけの減衰定数などを算出し,その結果について考察Fσ7/Frは1.5∼2.4の範囲にある。又,安全率としてr‘7/E7が1.3∼1.4程度が適当であるを行?ている。(西田)の質量。又水平抵抗理論より桟橋の杭全部が塑性モrメントに達する変位を極限変位yσ囲多柱基礎の振動実験高田孝信土と基礎(1972・7)Vo1.20,NQ.7,pp.39∼43,図・8,表・5とした。(西田)安全率/群杭/鋼/降伏/港湾/水平荷重/塑性/耐震/模型実験L深い基礎/杭/群杭/載荷試験/振動/水平荷重/動的/模型実験」 「「E6/E80657・0659D7/E「8ロックフィルダム模型の振動破壊実験田村重四郎・岡本舜三・加藤勝行土と基礎(1972.7)Vo1.20,No.7,pp.45∼51,図・13,表・5,参文・1動的セン断試験とその結果の適用小川正二土と基礎(1973.4)Vo121.,No.4,pp。33∼40,図・20,参文・13 ロックフィルダムの耐震対策の合理方策の検討のため,振動台上に高さ1.4m,幅2.Om,の大型二次元模型を作り,正弦波形で加振破壊させた結果を報告している。今回はたん水のな 動的せん断試験は主として,(a)土構造物や基礎地盤が動的外力によって破壊する場合,(b)土の弾性係数や減衰定数を求めて基礎地盤と上部あるいは地中構造物の相互作用を検討する場合,を対象として行われる。本文は後者の,繰返し荷重の状態を対象として製作された動的三軸及ぴ直接せん断試験機の概要と,それらによって行われた実験の結果について説明したものである。又,直接せん断試験機は水平地盤が水平振動を受けるときの応力状態の再現に適し,三軸試験機は交通荷重を受けるときやすべり面上での応力状態に対応させるに適していることを述べ,各試験機の概要図及び供試体内部の応力状態について説明している。次に動的せん断試験はi)動的せん断強さ,o,φ,廿)弾性係数,減衰定数,iii)液状化の発生基準,などを求めるために行われると述べ,この3つの事項についてそれぞれ実験結果を示し説明している。そしてこれらの試験結果の安定解析への適用例として,1)地震による地盤の応答計算,い場合である。材料は粒径5∼10mmの砕石,2∼6cmの川砂利,10∼30cmの玉砂利などでコア材として砂混じりシルトを用いた。模型は中央コァのあるものと種々の粒径の均一材料でのり面勾配を変えた場合,小段を設けた場合について行い崩壊加速度との関係を求めた。実験結果は次のようである。 1)粒度が比較的そろっている場合,粒径の増大は斡面の崩壊時の加速度(αノ)を増加させ,次式の実験式で表わせる。αFO.1410g、。g+κgは粒径(cm),κは定数で勾配と振動数で決まる。2)のり面勾配がゆるくなるとα∫は増加するが,ある勾配以上になるとα!の増加の割合が小さくなり,一定値に近づく傾向がある。3)のり面の破壊状態は材料の粒径やのり面勾配に関係する。4)小段はαノを増加させる効果と同時に崩壊状況を変化させる。5)中央コア型のダムはコア部とシェル部の材料の弾性係数の相互関係はダ2)液状化発生の可能性の検討,を挙げて説明している。(網干)ムの崩壊状況に影響を与える。(西田)寅響安定解析/液状化/繰返し荷重/砂質土/試験装置/事例/動的/特殊せん断試験次元解析/耐震/動的/破壊/模型実験/粒径/ロックフィル罫0658E4/E8/H1Vibrations o鳳a Model Pile in Soft Clay(軟弱粘土地盤中の模型グイの振動)P.J.Moore,B。KG.Crossley土質工学会論文報告集(197a9)VoL12,No.3,pp.19パ31,図・13,表・2,参文・12 軟弱な粘土地盤中の細長い模型杭が静荷重及び振動荷重を受けた場合の弾性座屈特性を調べた。室内実験を行うたあに現場における振動測定を行い,振動の強さの範囲を調べた結果,杭によって支持されている構造物の振動は鉛直方向が強いので,模型杭に4種類の振動周期の鉛直振動を加えて比較実験を行った。又,静的な偏心荷重に対して荷重と回転量の関係を調べた。実験結果によると,極限荷重と弾性限界荷重の両方から求められる杭の座屈荷重は振動の有無によって差は出なかった。この結論が実物の杭についてもあてはまるかどうかを知るため,相・似則によって検討を行った結果,実物杭の挙動に対しては振動の強さによって異なる可能性が出た。これは今回の測定が交通荷重による弱いものであったが,これがもっと強い場合には杭の座屈荷重に対して影響すると考えている。(三笠)0660C7/E8謡地盤の液状化調査について石原研而土と基礎(1973.6)VQ1.21,Nα6,pp,21∼22,図・3,表・1曲 東京都の江東,墨田の両区につき,将来の地震に備えて,地盤が液状化を起こすかどうかの可能性を調べるために幾つかの調査を行った。液状化判定の基礎資料を得るための調査としては,原位置での水圧測定,ボーリングによるN値と間隙比の測定,関束地震の際の震害に関する聞き込み調査,過去の地震における地盤沈下の調査などを行った。液状化の判定には,地震の大きさを関東地震に一応の目安を置き最大加速度0.254を採用し,土の種類により液状化しゃすい土とし難い土とに分類し,これを第1の判定規準とした。次に砂層のN値,更に土脳の構造について層別の判定を行っている。・これによる液状化判定の結果や詳細は“地震よる地盤変動と土質構造物への影響に関する調査”に報告されている。この判定作業において特に問題となったのは土の分類と層位の区分で,どの種の土が液状化してどれがしないか,又,どのような土質構成が液状化しやすいかという問題であり,これらについて更に基礎的研究を強力に進める必要がある。(網干)杭/座屈/支持力/室内実験/振動/動的/模型実験L液状化/間隙圧/間隙比/原位置試験/現地調査/地盤/耐震/統計的解析」一①㎝ 「「0661E7/E8Ejfect of Subsurface Li吼uefaction on the Strength of Surface Soil(表層土の強度に対する深層液状化の影響)吉見吉昭・桑原文夫土質工学会論文報告集(1973.6)Vo1.13,No.2,pp.68∼81,図・20,参文・10 地表面化の砂層が液状化すると,そこで発生した間隙水圧によって表層土中に上向浸透流が起こり,有効応力が低下してせん断抵抗力が低下する。この場合の地層中の間隙水圧の動きの追跡をTerzaghiの圧密理論を適用して有限要素法で解析した。筋の値は液状化する下層については,繰返しせん断による液状化後の圧密曲線から,上層は可逆的圧密・膨張関係から求める。ゐの値は鰐(1+θ)に比例するとする6計算は上,下層の勘と物の比,初期の下層の過剰水圧分布,上層と下層の層厚の比,下層底部は下の層の透水性,上厨の初期過剰水圧,上層の地下水面を幾つか変化させた場について行い,主な結論として,表層土の筋が液状化層に比べて1けた小さいときは表層土中の最大間隙水圧は他の条件の影響をあまり受けない,表層土の筋xたの値が液状化層のそれの1120以下では表層土の有効応力は消滅する,を得た。又,間隙水圧についての考察から深層液状化による表層土の強度低下を防ぐには,表層土0663一o①E5/E8Earth pressure During Earthquake(地震時土圧)市原松平・松沢 宏土質工学会論文報告集(1973.12)Vo1.13,No.4,pp.75∼86,図・19,写真・2,参文・2 地震時の主働土圧と静止土圧及びそれらの合力の作用点を大型の振動土槽を用いた実験で明らかにし,その算定式を求めた。振動土槽は長さx幅×深さが2×1×0.75mで,乾燥豊浦標準砂を相対密度85%で,3.3Hzの正弦振動を加え,加速度500Ga1付近までの可動壁面に作用するカを水平,垂直方向力として測定することによって土圧とその合力の作用点を求めた。実験の結果から振動時にも静的の塑性平衡状態に相当する状態が存在し,壁面と砂の摩擦力がモビライズしたときの土圧を地震時主働土圧と考えた。このときの土圧は静水圧分布を示さず,その作用点は300Ga1で壁底面から45%位置で,加速度と共に上方に移る傾向が見られた。そして地震時主働土圧について地震時換算載荷重を導入して,物部の理論式を用いることにより,主働土圧及びその作用点の算定式を導いた。地震時静止土圧についても同様に実験値に基づいて算定式を導いた。これらの算定式は壁面及び裏込め天端の傾角によらず利用できるものである。(三笠)の締固めによる強壌増加と共に透水性を増加させることが効果的であるとしている。(三笠)β響地震/室内実験/主働土圧/振動/砂/静止土圧/設計/動的/擁壁圧密/液状化/間隙圧/地震/地盤/浸透/砂/有限要素法欝0662D7/E8Analytical Solution foアA皿nular Ring−Unifom Loading Contact Pressure Dis・trib皿tion to Predict Maehine Foundation Respo五se(円環状底面接地圧分布の振動解より機械基礎の動特性を予測する方法)0664E8囲7イル・ダムの動的解析渡辺啓行土と基礎(1974。3)Vo1.22,No.3,pp.33∼42,図・13,表・7,参文・29醐にK.S。Sankaran,M.S.Subrakmanya皿土質工学会論文報告集(1973.9)VoL13,No,3,pp,17∼27,図・5,参文・11 等方,等質な半無限弾性体表面に置かれた剛な円環状底面を持つ機械基礎の上下振動の共振特性とポアソン比の関係を,弾性論に基づいて計算し,結果を図にまとめた。まず弾性論に基づく変位一適合条件式を境界条件を満足させるように解き,円環基礎の内径と外径の比を5通りに変え,又,ポアソン比を0∼0・5の間で細かく変え1共振振幅,共振振動数との関係を計算し,図にまとめている。円環基礎の(内径/外径)=0の円形基礎の場合は,すでにSungが計算している結果と一致し,又,現場の測定例はこの半無限弾性論から求めた解によく合っている。この解と現場振動試験の共振曲線を対比することによって,機械基礎の大きさの決定,あるいは基礎の振動特性を推定することができる。(三笠)機械基礎/振動/弾性/等分布荷重L 本報告はフィルダムの耐震設計上必要な堤体内の加速度分布や応力分布を推定するための動的解析の一事例を示し,動的解析に用いる堤体材料の動的変形特性及び解析結果を述べたものである。まず,9個のフィルダムについて岡本教授が求めた堤軸直交方向の固有振動周期から堤軸直交断面全体の平均せん断弾性率を松村博士の解を用いて求めた。次に詳細な弾性波速度試験を行い,弾性論の速度公式を用いて堤体内の弾性定数の分布を求めた。これらの結果は極めて小さなひずみに対応したものであるので,激震時の状態に相当するものとして,振動三軸圧縮試験を行い,解析を行った結果,土の粘弾性定数には荷重依存性が顕著に認められた。更に,この結果を用いてロックフィルダムの地震応答解析を行い,地震時のある瞬間の弾性率の断面内分布を等弾性率曲線として描くと,先の弾性波試験の結果と傾向的にかなり似ており,絶対値もかなり近い値となっている。最後に,ロックフィルダムの有限要素法による解析例を示し,今後の課題もあわせて述べている。(北郷)地震/室内実験/振動/耐震/ダム/動的/有限要紫法/ロックフィル」 「「0665E80667E2/E8/H4地盤と構造物の相互作用解析今村純也・寺本隆幸・谷 研一土と基礎(1974.3)Vo1.22,No.3,pp。43∼48,図・16,表・13,参文・8非線形力学特性を有するアースダムの動的解析渡辺 弘・小田英一・山上拓男土と基礎(1975,1)Vo1.23,No.1,pp.11∼18,図・13,表・1,参文・9 地盤と構造物の相互作用解析で,等価ばね・マスを用いたペンジイン系の連成モデルによる場合,架構のばね・マスの値がゼロに収れんした時には,等価地盤は自然地盤と全く同じ動きをすべきことに着目し,モデル誤差による擬似連成効果が混入しない等価ばね・マスの求め方を述べ,数値解析例を報告している。モデルは,架構及び土の等価ばね・等価マス(架構と同じ変化をするものとして算出)の系とせん断型の自然地盤系とで構成され,これらの系は,相互作用を伝える等価な水平ばねでつながれている。江束デルタ地帯の高層住宅を例として,このモデルを用いて地下室のある場合と,ない場合について,地震を入力として解析し,以下の応答結果を得た。①建物の最大応答せん断力からみて,地下室のあるほうが有利である。②入力とした地震の大きさでは,地表付近を除いて地盤は弾性範囲内にある。⑨震動開始約2秒以後の架構の振幅は,地下室のある場合は地盤とほぼ同じであり,地下室のない場合は地盤の振幅より大きくなる。最後に,計算に当たっての注意事項及び問題点について述べている。(北郷) アースダムを構成している材料の力学特性が非線形であるとして,その振動応答について研究したものである。FEM解析に用いる動的弾性係数は,動的せん断応力とせん断ひずみが双曲線であるとして誘導し,弾性係数の応力依存性及ぴひずみ依存性をとり入れるためにニューマークのβ一法のβ=1/6に相当する線形加速度法を用いている。粘性減衰マトリックスは,ウイルソンの提唱に従い質量マトリックスと剛性マトリックスの線形結合からなっていると仮定している。粘性減衰マトリックスの係数α,βについては,室内試験と数値計算の結果を基にして考察を行い,振動三軸圧縮試験から決めたこの解析のための堤体材料の物性値は,現場の条件を良く表わしているとしている。このようにして地震波動伝ぱによるアースダムの震動解析を,ダム底面における入力波の位相差を考慮して逐次数値積分法によって行い,応答特性,並ぴに堤体破壊は堤体の肩にあたる部分に生じる大きなせん断応力によって支配されることなどの動的解析結果を具体的に示している。(北郷)β響応カーひずみ曲線/応力分布/地震/室内実験/ダム/電算機の応用/動的/変形/有限要素応力分布/地震/地盤/地盤係数/弾性/地下構造物/変形法呂0666LE8/H50668E2/E8/H1沈埋トンネルの動的解析一模型振動実験と地震応答解析一岩崎敏男・川島一彦土と基礎(197生3)Vo1.22,NQ.3,pp。49∼55,図・9,写真r1,参文・10液状化した砂地盤における構造物の挙動と被害防止策吉見吉昭’桑原文夫・橋場友則土と基礎(1975.6)Vo1.23,No.6,PP.17∼22,図・13,写真・1,参文・12 近年,わが国で建設で活発となってきた沈埋トンネルはr般に軟弱な地盤中に埋設されるため,耐震安全性の十分な検討が必要不可欠である。ここでは,東京湾岸道路沈埋トンネルと東京湾横断道路沈埋トンネルの計画案を参考にして,沈埋トンネル及びその周辺地盤を対象とした模型振動実験を行い,又,実験結果の検討のため実験振動モデルの主要な断面を二次元平面ひずみ状態にモデル化し,有限要素法による応答解析を行った。結果は次のとおりである。(1)模型振動実験は地盤と沈埋トンネルの振動特性を三次元的に把握するための有効な手段であるが,実験結果の解釈に当たっては模型実験特有の問題について検討すべきである・(2)沈埋トンネルは一般に,かん(函)軸直角方向には周辺の地盤の振動に従って振動し・地震波の優勢な比較的低い振動数の範囲では沈埋トンネル独自の振動は現われないと考えられる。(3)二次元平面ひずみ状態を想定した有限要素法による応答解析は,減衰定数などを実験では相似させることが困難な条件の場合の振動特性を推定するためには有力な手法である。(北郷) この報告は,構造物近傍における砂地盤の地震時の液状化発生条件及ぴ液状化後の浸透水流,並びに液状化の結果起こる構造物の沈下などについて理論的・実験的に検討し,被害防止対策を提案したものである。この目的から,飽和砂試料について行った繰返しせん断試験,構造物を支持する砂地盤の模型振動実験,地震時の地盤内応力の解析,地盤の一部が液状化した後の浸透水流解析,新潟地震(1964)におけるRC建物・木造住宅などの被害調査結果などを総合的に検討し,暫定的な結論として次の2点を挙げている。1)中層RC建物程度の構造物の直下の地盤では地盤中の間隙水圧が上昇し難いため,外周の地盤よりも液状化が発生し難い。従って,構造物の底面幅が大きいほど沈下量は小さくなる傾向がある。2)木造二階建程度の軽量建物の支持地盤が液状化する恐れのある場合,必ずしも地盤改良をしなくても十分剛強なRC造の布基礎を設けることによって被害を防止することが可能である。(北郷)次元解析/振動/耐震/動的/平面ひずみ/模型実験/有限要素法液状化/応力分布/地震/室内実験/震害/浸透/耐震/沈下/模型実験/有効応力麗臨」一〇刈 「「0669E3/E8/E10671一〇coE8/H1液状化を考慮した基礎構造物設計上の問題点矢沢 枢・和田克哉土と基礎(1975.6)Vo1.23,No.6,pp.23∼28,図・8,参文・4製鉄所における大型構造物の基礎新見吉和・武富昌之・久我 昂・伊佐隆善土と基礎(1975.9)VQ1,23,No.9,pp.31∼38,図・9,表・11,参文・6 初めにr道路橋耐震設計指針(以下,協会指針という)」(日本道路協会,昭和46年制定)にある液状化に関する条文の概要とこの条文を基礎構造物設計に適用する上での問題点について述ぺている。最大の問題点として,この条文には液状化すると判定される飽和砂質土層は耐震計算上支持力を無視する土層として扱うとあり,液状化するか否かで支持力が0か100%かということとなり・基礎の工費に及ぽす影響が極めて大きいことを挙げている。又,設計対象地盤の液状化判定自休が協会指針を単純に適用できる場合は少なく,土質調査資料の微妙・な解釈によって液状化するか否かの判定に個人的な差が表われるので,液状化の問題は設計者にとってかなりの負担になっているとしている。次に,協会指針を適用して液状化を考慮した基礎建造物を設計する際に液状化現象を設計にとり入れる考え方,構造形式を決定する上での経済性,安定性の評価法などを具体的に示している。最後に,協会指針をより合理的に運用するた この報告では,製鉄所の代表的な大型構造物(原料荷役岸壁設備,高炉設備,転炉設備)の基礎をとりあげて,その計画・設計の概要と大型化の結果生じた2,3の問題点を紹介する。岸壁設備に当たっては,地震外力の低減をはかるため鋼材を利用した結果,構造物がかなり可とう性を帯びたものとなり,震度法による解析に応答解析を併用して検討した。その結果,構造物固有周期が一般の桟橋と比較して小さいこと,入力地震波の特性により構造物の応答挙動はかなり変化することが分かった。高炉設備については,地盤反力分布の実測結果と,群杭としての支持力の設定,地震時の水平力処理と地盤の流動化対策,地震時の応答解析について述べている。転炉設備については,地震応答解析手法を用いた動的設計を行ったので,震度法による静的解析と比較し考察している。(市原)め過去3年にわたって首都高速道路公団の液状化研究委員会でなされた研究概要を示している。(北郷)藁響液状化/貫入試験/基準/支持力/地震/設計/耐震/費用岸壁/基礎/杭/設計/耐震/動的露0670D6/D7液状化に及ほす地盤波の不規則性と初期拘束圧の影響石原研而・安田進土と基礎(1975.6)Vo1.23,No.6,pp.29∼35,図・12,表・1,参文・17L0672B4/E8酷地盤の応答計算と東京都区内地盤の応答特性望月利男・松田磐余・宮野道雄土と基礎(1975.12)VoL23,No、12,pp.11∼17,図・10,表・2,参文・9 地震波のような不規則荷重を飽和砂の液状化の評価にどのようにとり入れたらよいか,又・一般に,液状化に対する抵抗力はせん断力と拘束圧の比で表現されるが,拘束圧として何を選んだらよいのか,という二つの問題について,筆者らが最近行った実験を中心にして検討し,考察している。前者の問題の一つとして,不規則荷重と一様振幅(規則)荷重との関連づけをどのようにしたらよいのかを挙げ,三つの方法が考えられるとしている。その中で,不規則荷重下での土の抵抗力を実験的に求めた換算係数で一様荷重下の土の抵抗力に変換する方法について,三軸装置及び中空ねじりせん断装置を用いて筆者らが行った実験結果を基にして,詳細に述べている。他の二つの方法については在来の研究の紹介に留めている。後者の問題については,これまでの研究結果を紹介し,液状化の前後で変化するκ・値との関連において間隙水圧の変化を論じることの重要性を指摘している。&値の変化を求めることのできる装置として中空ねじりせん断装置を挙げ,実験結果と共にその装置の概略図をしている。(北郷) 種々の地震構成に対して,多質点系モデル及び波動重複反射波理論により周波数応答解析を行い,地盤構成と増幅特性の関係を調べている。二つの手法による計算結果から,波動重複反射理論による地盤の増幅特性は多様であり,この系を通常の粘性減衰をもつ多質点系に置換することは困難であることを示している。又,地盤の応答倍率が主として基盤と表層における最も低剛性の層との剛重比(波動インピーダンスの逆数)で大略定まることを示している。以上の解析結果をふまえた波動モデルによる応答計算及び地質学的考察から,応答特性に基づく13種類のタイプに東京都区内の地盤を区分しその分布図を作製した。その結果は安政江戸地震及ぴ関東大地震もしくは被害分布とかなり良い対応を示している。(市原)液状化/応力/間隙圧/繰返し荷重/地震/室内実験/動的/ねじり現地調査/洪積層/地震/地盤/震害/振動/沖積層/動的醐」 「「0673B4/E80675B4/E8軟弱地盤上に築造された八郎潟干拓堤防の耐震性について河上房義・浅田秋江土と基礎(1975.12)Vo1.23,’No.12,pp543∼49,図・17,表・3東京チュウ積地盤の地震時応答の予測矢作枢・中川誠志・和田克哉・今井常雄土と基礎(1975.12)Vo1.23,No.12,PP.19∼25,図・16,参文・7 首都圏の砂層地盤をモデル化し,地盤の地震時応答の予測を試みたものである。地盤調査によって,地表面付近にゆるい飽和砂の分布し,液状化しやすいと考えられる地点を6か所選んだ。これらの地点の地震基盤として(i)工学的支持層,(H)第三紀層の二つのケースを考え,重複反射理論に基づいて地表での応答特性を計算した。その結果,地盤の卓越周期の観点からは基盤を工学的支持層と考えても実用上は問題ないとして,これを基盤とした。震源の深さは一律に30kmと仮定し,基盤での速度スペクトル,加速度スペクトルを求めた。基盤での加速度は各地点共通に100Ga1とした。基盤への入射波形は釧路一S634,東京401を用いた。応答計算の結果,加速度の深さ分布は一様でなく,中間に軟弱な厚い粘土層のあるところでは地中で最大加速度を示した。ひずみは剛性率の大きい砂層で小さく,軟弱な粘土層では大であった。せん断応力は砂層の連続する地盤では深さ方向に増加,粘土層では深さ方向に増加するか,あるいは一定な傾向を示した。なお・この計算では土の粘性減衰効果は無視されている。 八郎潟中央干拓堤防のような軟弱地盤上に築かれた砂盛土は,過去の地震によって著しい被害をうけ,その耐震性の低さが実証された。この堤防の耐震性を検討するため,過去の地震によって受けた被害調査,堤防の常時微力測定,地表と地中の地震動同時観測などを行った。これらの結果をSH波の重複反射理論,表面波伝ぱ理論による計算結果と比較検討し,八郎潟干拓堤防の耐震性を明らかにした。一それによると,地震による堤防の沈下量は地盤の卓越周期が長いほど大であった。そして,八郎潟干拓堤防では1.0秒前後の卓越周期を有する地盤が堤体の沈下に大きな影響を及ぽすことが示された。著者らは地震基盤の設定は構造物の固有振動周期に応じて柔軟にすべきであると述べている。更に,堤防のように延長方向に長い土構造物は表面波も考慮すべきであるとして,表面波による応答特性も求めた。その結果,入力地震波としてはSH波だけでなく,表面波も考えるべきであるとしている。この表面波にはラブ波よ りも分散性レーレー波の方が優勢に含まれていることが分かった。(市原)(市原)旨埋液状化/洪積層/地震/地盤/砂/沖積層地震/震害/耐震/沈下/堤防魯0674D7/E80676D7/E8地盤調査結果と応答解析について佐藤輝行・武富正憲土と基礎(1975.12)Vo1.23,No.エ2,pp.33∼41,図・24,表・4,参文・3地震時の地盤内応力とヒズミー土の非線形性の影響一柴田 徹/佐藤忠信土と基礎(1975.12)Vo1.23,No.12,pp・51∼58,図・工2,表・1,参文・18 土質調査,土質試験結果を耐震設計に利用する場合,基盤入力地震波の想定,地盤のモデル化,解析など不明確な点が多い。この報告は目本住宅公団において設計された市街地高層住宅設計に含まれる動的解析の中から,地盤調査の結果を応用した次の4例について述べたものである。第1の例は常時微動調査の結果より入力地震波を選定し動的解析を行ったものであり,第2の例は土質調査結果から人工地震波を作成し,これを入力地震波として動的解析を行ったものである。応答解析の結果から人工地震波による応答は入力値としてEI Centroを用いたものに比べると112∼113のせん断応力係数の値を示した。第3の例は土質調査結果から地盤の各種復元力特性を決定し,地盤のみの振動解析及び地盤と建物の連成系の応答解析を行ったものであり,第4の例は敷地内における観測地震波を用いて地盤特性を求め,応答解析を行い,建物と地盤の相互作用について検討したものである。(市原) この報告はSH波の重複反射理論を拡張することによって得られる。土の動的ひずみ依存性を考慮した波動理論を用い,これまでに得られた地表面での強震記録を基にして,土の非線形性が地盤内に発生するせん断応力やひずみにどのような影響を与えるかについて,検討を加えたものである。地盤の振動解析に当たって,土のモデルはフォークト型の非線形粘性体とし,タフト地震記録や工068年の十勝沖地震記録を用いて地盤の最大ひずみ,最大せん断応力分布などを示している。これらの解析結果から,せん断ひずみの深さ方向の分布については,線形解と非線形解の間に顕著な差異が認められるが,せん断応力の分布に関しては両者の差が醒歯ほとんどないことを示している。又,地中の最大せん断応力σm、。(z)をその位置の最大加速度σm。Xで除した値を深さに対してプロットすると,線形,非線形を問わず地表面下10m程度以下の地盤内ではτ鳳(Z)/σ町xの値は深さに比例してほぼ直線的に増加することを示している。(市原)現地調査/地震/地盤/事例/振動/設計/耐震/動的L応カーひずみ曲線/応力分布/地震/地盤/動的一〇」〇 「「0677一刈B4/E80679Brief Review of Liquefac廿on During Earthquakes in Japan(目本における地震による液状化履歴)栗林栄一・龍岡文夫土質工学会論文報告集(1975.12)Vo1.15,No.4,pp.81∼92,図・5,表・2,参文・6 現場における液状化現象と地盤条件を関連づけるために,わが国で過去1世紀にわたり地震により発生した液状化現象の文献調査をした結果を述べたものである。その結果,目本全土,関東地区,濃尾地区,北陸地区での液状化地点の分布図を与え,関連因子を論じている。少なくとも44か所で液状化が起こったが・地域は旧河道もしくは海岸の埋立地のように沖積層に限られることが分かり,ある地域では完全に同地点とは断定し難いが異なった地罠で何回も液状化の経験があることが判明した。液状化発生のためには地震の強度が基本的に関係し,現行気象庁震度階で5以上(80∼250Ga1以上)であることを必要とし,更に液状化が発する危険区域を震央距離(1∼km)で示すと,統計的に1091。1∼=0.77κ一3.6(Mはマグゴチュード)で表わせることを示している。(山口)oB4/E8土質柱状図ファイルによる地盤振動シミュレーション幾志新吾土と基礎(1976.12)VoL24,No.12,PP,23∼28,図・6,参文・12 本報では,国立防災科学技術センターによって進められてきた「電算機による都市地盤土質柱状図資料の蓄積・検索・解析法に関する研究」の一環として行った地震による地盤振動の想定に用いた手法とその川崎地区への適用例を紹介している。この手法は,ある地区における数多くのボーリング資料を基にして,想定地震に対する表層の応答解析をS波の重複反射理論に基づいて行い,地震動に関する諸特性の平面的な分布図を電子計算機に描かせるために開発された。結果は基盤深度,地層数,表層厚,表層固有周期,最大増幅度とその振動数,最大加速度などの分布図をそれぞれの等値線といっしょに出力させるようにした。応答解析に必要なS波速度は,まず土質柱状図を基にして地盤を数層に区分し,各層における標準貫入試験の亙値の平均値から求めた。なお,当地区における地盤モデルの基盤層の深さはy・=600m/sを基準に定めた。解析に有効であったボーリング資料の数は1,750個であった。(市原)β蝉液状化/地震/事例/震害/耐震/沖積層/歴史貫入試験/地震/地盤/振動/電算機の応用魯0678D71E81)6/E8Pre−iction of Li“皿efac廿on i皿Sana Depos量ts duhng Earthq皿akes(地震時における砂地盤の液状化予測)Dynamic Shear Mod皿lus of Soil Us加g a Random Vibration Method(不規測振動法による土の動的セン断弾性係数)石原研而・Jobn I・ysmer・安田 進,平尾寿雄土質工学会論文報告集(1976.3)Vol.16,NQ.1,ppユー16,図・17,表・1,参文・16Raymond N.Yong,秋吉 卓,Robert D.Japp 飽和砂が繰返し荷重を受けた際に発生する間隙水圧(影)を計算する方法につてはすでに発表したが(1975),それを電算で計算できる形に修正し,地震記録のある旧信濃川埋立地(Nと略す,新潟地震),冑森港(A,十勝沖),八戸港(H,十勝沖)での液状化発生について検討した。発生間隙水圧は・有効応力,遷移面角θ*,軌跡中心の応力轡及び材料に関する定数鳥で表わせるものとし,まず三軸繰返しねじり試験結果に適用し,方法の妥当性を確かめた。 微少ひずみの土の動的弾性係数は正弦波入力によるものが多いが,本研究ではHardinが考案した3軸セル内に円柱供試体を設麗し,これに定常不規則入力を加えて得た応答より土の動的せん断弾性係数σを求め,従来の手法によるものと比較検討した。正弦的あるいは不規則な各入力に対するGは,排水・等方拘束圧下における粘土あるいは砂の同一供試体の頂部に上記のねじり振動(10−5以下のひずみ)を短時間加えたとき,供試体とその頂部支持部との連成系が得る応答の共振振動数ゐ及び応答スペクトルよりの期待振動数ゐから算出された。この連成系の周波数応答曲線は,理論的には共振振動数に関して比較的対称であるのに反し,実際の周波数応答曲線は著しい非対称性を示した。その結果ゐのみを考慮する正弦波入力によるσと共振点周辺のスペクトルを考慮する不規則波入力によるGとは,拘束圧の低いほどその相異が著しくなることが分かった。これは周波数応答曲線の非対称性によるところが大きく,弾性係数σは従来値よりやや大きく現われることが認められた。次に,Schnabe1らが開発したプログラムSHAK:Eを使って,上述3地点での加速度のtime瓢stQ可をせん断応力のそれに変換した。これを入力し,間隙水圧の発生の状況から液状化発生について検討し次の結果を得た。N地点:G.L−1.5パ8mの間でUレ/σ・がほぽ1となり,この区間で液状化は発生した。ここではアパートの倒壊被害があった。A地点二4∼15mの区間でU・/σ・が1近くなった。岸壁や物上場に被害があった。E地点:U、!σ。が連続して1となる区間はなかった。岸壁が僅かに傾いた程度の被害しかなかった。以上のように実際と良く対応した結果が得られている。(三笠)液状化/応力経路/間隙圧/繰返し荷重/港湾/震害/砂/動的/有効応力L0680謡碑土質工学会輪文報告集(1977.3)VQL17,No.1,pp.1∼12.図・16,表・1,参文・11間隙比/繰返し荷重/減衰/三軸圧縮試験/排水せん断」 「「0681D7/E8Settleme皿t of Buildings on Sa加rated Sand during Earthquakes(飽和砂上の建物の地震時沈下)吉見吉昭・時松孝次土質工学会論文報告集(1977.3)Vo1.17,No.1,pp.23∼38,図・21,表・2,参文・17 砂地盤一構造物系の2次元模型に対する水平振動実験を行い,地震時の構造物近傍の液状化発生条件,及びそれに伴う構造物の沈下について調べている。又・新潟地震の鉄筋コンクリート建築物の被害例と実験結果とを比較検討している。実際の地盤に比べ縮尺された模型地盤では,振動により発生した水圧と消散による水圧変化を区別し難いが,本実験では水の代わりにグリセリン水溶液を用いて透水係数を小さくして,この問題を緩和している。その結果,(1)模型構造物直下の間隙水圧の上昇蚤は構造物から離れた地盤(free岨eld)に比較して小さいこと,(2)模型構造物直下の初期有効応力に対する間隙水圧の上昇量の割合は,構造物の平均接地圧が大きくなるほど小さくなること,(3)模型構造物の場合と新潟地震の被害構造物の場合のどちらも液状化深さに対する構造物の幅が大きくなるほど沈下層が減少すること,(4)剛な地中壁に囲まれた模型構造物の直下の水圧上昇量は水平地盤よりも小さく,その結果構造物の沈下量も小さくなること,が結論されている。0683D7/E8Attenuation with Distance of Tra伍c一㎞duced Vibratio皿(道路交通振動の距離減衰)谷口栄一・沢田健吉土質工学会論文報告集(1979.6)VoL19,No。2,pp.15∼28,図・18,表・6,参文・14 自動車荷重によって生ずる地盤振動の距離減衰について,試験車による現場振動実験,及び実交通を対象とした道路交通振動の全国調査結果に基づいて解析が行われている。著者らはまず道路交通振動の主成分がRayleigh波であることを示し,次に道路交通振動の距離減衰と地盤振動の振動数,基準点(外側車線中央より5m地点)の振動レペル,地盤条件の関係について考察を加えている。最終的には倍距離に対する振動レベルの減少量の形で距離減衰の予測法が提案されている。なお,基準点の振動レベルと距離減衰の関係については今までほとんど研究されていなかったが,著者らは基準点の振動レベルが高いほど距離減衰が大きいことを示した。その原因として道路交通振動が伝ぱする地表面付近においては拘束圧が0に近いために,振動の伝ぱ速度及び土の減衰比が微小ひずみ領域(10一・∼10一‘)においてもひずみ依存性を有していることが挙げられている。このことは現場振動実験により確かめられており,又,共振法による室内実験の結果とも一致すると述べられている。艮響減衰/振動/測定/道路/波動/ひずみ/野外試験液状化/間隙圧/建築/地震/事例/振動/砂/沈下/模型実験再0682D7/E8Prediction of Vertical Vibrations of Footings by Mass−Spring−1》ashpot Mode1(質量一バネーダッシュポットモデルによる基礎の上下振動の予測)KS。Sankaran,M.S.Subrahmanyam0684E8/H5溜地盤振動の遮断工法木村 薫・小出忠男土と基礎(1979.8)Vo1.27,No.8,pp.9∼15,図・16,表・2,参文・11薗土質工学会論文報告集(1977.3)VoL17,No.1,pp.53∼64,表・3,参文・10 地盤上の剛な機械基礎の共振振動数と共振振幅を予測する1自由度系の実用計算式が示されている。その方法はばね定数と減衰定数に加振モーメントの影響を考えて,α,β,7なる無次元パラメーターを用いている。まず基礎の質量に関しては有効質量を考え,これは基礎の加速度σの重力の加速度9に対する比としてα=σ/4で考えている。又,最大振幅・4・a・を予測しようとする基礎の振動数の実験による振動数に対する比をβ=み呂伍・,同様に基礎の質量比を7とし,このβと7を用いて減衰定数を求める修正式を示している。これらのα,β,7は更に♪,4,3乗される性質のものと考え,既住の実験結果よりその値を求め,それぞれヵ=2,σ=4,ε=1/2なる数値を示している。具体的なその修正計算式は次のとおりである。共振振動数:壕撮盤)・嬬ね定数減齪数:凪酬 3種類の地盤においてこの方法を適用し,上記の簡単な修正計算法を示している。(訳:太田 公害振動のような微小振幅における地盤の振動防止対策には,振動の発生源,伝ぱ経路,被.害対象の3段階において実施される。伝ぱ経路に障壁を設けて振動を反射あるいは吸収する方法は,振動遮断工法の基本的原理である。障壁には,空溝によるほか振動の防止に有効な材料を用いた遮断壁による場合とがある。著者らは,遮断壁の材料にコンクリート,発泡ウレタン,発泡スチロールを選ぴ,各種の構造を有する遮断壁を地盤に設置して,振動実験からその遮断効果を調査した。結果は,遮断材料に発泡ウレタンや発泡スチロールなどの,密度ρ≦0.191cm3のものを用いることによって空溝とほぼ同じ振動の遮断効果が得られる。振動の遮断効果は,遮断壁を透過する波動の伝達率と壁の低部や側方から回折する回折波の振幅分布との影響によって異なる。本文では,これらの問題に関する最近の研究結果や実験結果を基とし,遮断効果に及ぼす影響を検討している。地盤振動の遮断工法を適用するに当たり,事前に調査しておかなければならない地盤振動の現況や地盤の成層状態などに関しての説明を行うほか,遮断壁の設計方法やその施工における問題点等についても述べている。外気晴)鉛直荷重/機械基礎/原位置試験/振動/設計L高分子材料/室内実験/振動/地下構造物/動的/波動/野外試験/有限要素法」一刈一 「「0685E8/E10/H60687アスファルト舗装の製造による自動車交通振動低減のための実験達下文一土と基礎(1979.8)VoL27,No.8,pp、17∼24,図・18,参文・11埋設管の動的地盤バネ定数に関する理論的考察鵜飼恵三・山口柏樹土質工学会論文報告集(1979.12)Vo1.19,NQ.4,pp.93∼102。図・16,参文・12 自動車交通による振動をアスファルト舗装の構造で低減させるための実験的試みを行っている。そのために,まず起振源となる車輌をとりあげ大型貨物車の積荷時,特に車速が増加するにつれ振動が大きくなること,車輌のばね下振動に依存することを挙げている。次いで舗装が設置されている地盤の特性にも影響を受けることを挙げている。又,アスファルト舗装の構造と振動の関係では,まず起振機などを用いて小規模な舗装や実物大の構内試験舗装によって実 全無限弾性地盤中の埋設管に対する動的地盤ばね定数を軸方向及び軸直角方向について導出し,その性質を明らかにすると共に他の文献の実験結果と対比した。入力地震波は縦波と横波の2種類に分類し,・各々定常な正弦平面波と仮定した。以下に結論を列挙する。 1)波長と管径との比が大きいとき,管の運動を,管軸方向及び管軸直角方向の各成分ごとに独立に,弾性床上のはりの振動方程式により表わすことができる。2)動的地盤ばね定数は,披速,波長,管径,地盤のせん断弾性係数・S波速度・ポアソン比の関数となる。3)地盤ばね定数に関する実測値(他の文献による)と理論値との比は,軸方向の場合0.12∼2,34,軸直角方向の場合0.06酬0.88となった。種々の条件を考慮すると,理論と実測とは平均的にみれば大差はない。4)軸方向ばね定数の変化は,軸すべりを考慮しない場合には管の軸ひずみに対して影響するが,考慮する場合には値が2倍ほど温変化しても影響は小さい。軸直角方向ばね定数の変化が管の曲げひずみに与える影響は,実際上極めて小さい。験を行ったところCBR−TA法においてT4を過大にすること,路床あるいは下層路盤に剛性の高いセメント混合物を用いたサンドウィッチ舗装構造が優れているとしている。一方,実際の新設舗装道路において各層の施工段階で通常の舗装とサンドウィット舗装を比較実験し,後者が優れているとしている。なお,この実験に関連して自動車走行による振動と起振機による振動との間で実測による関係を見出し,起振機による自動車走行への仮想を示唆している。一刈E8Nβ減衰/C.BR./衝撃荷重/振動/設計/道路/平板載荷試験/舗装/野外試験/歴青/路床・路盤響地震/地盤係数/甦/地下構造物/塑/波動書0686E8/K7杭打ち機械の振動対策北川原徹・原誠・樋野親俊土と基礎(1979.8)Vo1.27,No8,pP。33∼4Q,図44,表4,参文・3 従来,振動パイルドライバーやディーゼルパイルハンマーによって行われていた既製杭打込み工法の地盤振動対策が可能であるか否かについて・建設省土木研究所で実施した実験結果等を紹介したものである。まず,振動杭打ち工法については,現在,振動パイルドライバーで採用されている10∼20Hzの加振力を50∼150Hzまで高めることにより,地盤振動を内部減衰効果によって大幅に減少できることが,理論的にも,又実験結果からも確かあられた。更にこの工法を実用化させるためには,杭の共振現象を利用して杭先端部の振幅を増幅させなければならないのでこれについても簡単な理論検討が加えられている。次は,打盤力による杭打ち工法については,クッション材等を用いて材撃波形を変えても地盤振動はほとんど変化せず,振動対策には役立たないが,騒音対策には有効であることが確かめられた。0688EOIE8謡粒状体の速度場の理論一弾塑性理論と不連続波動一金谷健一土質工学会論文報告集(1979.12)Vo1,19,NQ.4,pp.113∼120,図・5,参文・10醜 同一著者の論文の続編である。前論文では粒状体の降伏後の流動を塑性論の立場から展開して,関連流動則に新しい意味づけを行うことにより完全塑性流動の理論を構成している。本論文では更に弾性成分をも考慮した弾塑性理論に発展させた。前論文の理論が金属塑性論のLevi−Misesの理論の拡張であるのに対し,本論文の理論はPrandt1−Reussの理論の拡張となっている。弾性ひずみを導入するとき必要となる応力速度の定義に関してJaumann微分やLie微分の適用法をまず考察している。そして弾性ひずみと塑性ひずみを考慮した方程式を導いている。これに対し不連続波面の伝ぱを解析し,伝ぱの可能な方向,その速度,それに与える内部摩擦角や体積圧縮率の影響を明示した。このことは弾性域と塑性域との境界面の存在条件とその伝ぱとをも記述している。付録としてLie微分と運動不連続適合条件との解説を行っている。杭打ち/振動/施工/波動L動/降伏/塑些/弾豊/一/内部摩擦角/粘着力/麺/粒状体」 「」0689E8/H10691E9/H6Record of Lateral Pressure Taken duri皿g Earthquake(地震時側圧の記録)幾田悠康・丸岡正夫・三苫孝文・長能正武土質工学会論文報告集(1979.12)VoL19,No.4,pp.85∼92,図・10,表・2,参文・2道路の凍結融解期と凍結深さの推定竹下春見・小田切照男土と基礎(1956.2)Vo1.4,No.1,pp・25∼30,図・5,表・5,参文・2 本報告は建物の地下外壁に作用した地震時土圧・水圧に関する実測記録について述べたもの 寒冷地における道路は冬期間は凍上を起こし,早春になって融解が始まると路盤や路床部分が過飽和水をもつ状態になって道路のトラフィカビリティーが低下し交通不能になることが多い。凍上に対する対策をたてるためにはまず道路の凍結深さを知る必要がある。本文は,1目の最高最低気温の資料のみから凍結深さを推定することを試みている。まず1日の最高・最低気温が12時間周期でくり返されるものとして各サイクルの凍結指数及び融解指数を求める。これらの指数の経時変化より,凍結初期,凍結期,凍結融解初期,凍結融解終期,融解期の5段階に分ける。凍結深さを寺田式とStefan式を用いて,全凍結期間にわたって凍結指数及ぴ融解指数を累計し計算した凍結深さと,各期間ごとに計算したものを実測値2例と比較している。その結果凍結融解各期に分けて規定した場合の凍結深さは実測の約倍となり,これは路面温度が気温に比べて高いことが原因と思われる。気温と路面温度の関係を実測に基づいて補正である。この記録は1978年6月12日宮城県沖地震(マグニチュード7.4)が発生した際,約380km離れた横浜市の沖積地盤地域において得られたものである。記録の採取点数は直交2方向で土圧7点,水圧3点の計10点である。記録の採取は地震を換震器によって感知し,スターターが作動した時点から差動トランス型動ひずみ測定器によって連続的に測定,記録する方法を用いた。これらの記録から地震時における土圧・水圧の特徴は1)常時の土圧・水圧(カ)に対する地震時の最大振幅(∠加)は2。74∼6.37kN/m2の範囲にあり,その比∠加ゆは0.011∼0.374であり,いずれも地表面に近いほど大きくなる傾向がある。2)各記録は共通して約10秒の長周期成分の波を有している。3)各記録はセンサー設置位置によって異なる特徴もをもっている。すなわち,支持壁のものは単純で長周期成分が卓越しているが,地下構造体内のものは建物と地震の相互作用によると考えられる複雑な動きをしている。4)水圧と土圧は非常に似た特性を示す。し凍結深さを計算すると実測と良く一致した。(網干)昼凍結/道路/路床・路盤建築/墾/丞圧/壁/地下構造物/沖積層/土匡/深い基礎0690B5/E90692凍上機構について村尾恭一土と基礎(1957.6)Vo1,5,NQ.3pp,17∼20,図・2,参文・3 寒地における土壌は凍上作用を引き起こすので構造物に与える被害は漢大となる。特に,道路,鉄道においては凍上被害は比較的軽少ですむが,融解による被害は大きい。すなわち地盤が凍結する場合,地中水が盛んに凍結線に向って吸い上げられるのに対し,融解作用は地面からと凍土の下面からの両方から起こるので全面的に地盤がゆるむ。又,切取斜面や下水の側溝,土留擁壁,トンネル等は凍上作用のためコンクリート構造物を押し出し,き裂を生じ大きな被害を被る。霜柱の発生こそ凍上の本態であり,その位置に存在していた地中水がそのまま氷柱になるのでなく,大部分は地中水が下方から吸い上げられ上昇移動するためである。もちろん土質,地中水,温度などに影響されることは凍上原因からも容易に判断される。凍上防止対策の一般工法は次のものが挙げられる。(1)地下水位を下げ排水する。(2)非凍上性材料で置換 1954年版土木工学ハンドブック(土木学会編)に記載されている凍上機構の説明に関しての温度効果/止水/施工/鉄道/塗鎧/土中水/排水/毛管現象/路床・路盤すE9凍上被害とその対策について真井耕象土と基礎(1953.4)VoL1,No。1,pp。7∼13,図・6,写真・6える。(3)地下に遮水層を設ける。(4)凍結深度を浅くする。(5)化学溶液で処理する。(山内)L浬書醍盗嬰呂醇輝問題点を指摘し,更にBouyoucousによって示された熱泳動現象を引用して著者の考えを示した。ハンドブックでは,①土の表層が凍結し,体積が増え凍上する(9%),②凍結により,凍結土底面に空隙が生じるが,その部分は毛管作用により水で満たされる。③更に温度が下がると,その部分を含めて凍結し凍上すると,凍上機構が説明されている。それに対して,①不飽和土においても氷層は形成される,②土中水が凍結する場合,9%の凍上は考えられず,これは凍結する際に水分を吸い上げながら凍結するためである,等の問題点を指摘し,分離氷層の厚さだけが凍上するという考え方を示した。次に中谷博士の「分離氷層は土中に生じた霜柱である」との考えを引用し,地下水は深部から「熱泳動」と称する温度差によって生ずる地下水の移動現象及ぴ毛管作用が補助的な働きにより凍結線付近に吸い上げられ,それが凍結し,霜柱を形成するという機構で凍上が生ずると説明している。(三笠)氷/地盤/浸透/地下水/凍結/土中水/毛管現象一刈GO」
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)13.熱的性質
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 173〜177
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57969
  • 内容
  • 「」0689E8/H10691E9/H6Record of Lateral Pressure Taken duri皿g Earthquake(地震時側圧の記録)幾田悠康・丸岡正夫・三苫孝文・長能正武土質工学会論文報告集(1979.12)VoL19,No.4,pp.85∼92,図・10,表・2,参文・2道路の凍結融解期と凍結深さの推定竹下春見・小田切照男土と基礎(1956.2)Vo1.4,No.1,pp・25∼30,図・5,表・5,参文・2 本報告は建物の地下外壁に作用した地震時土圧・水圧に関する実測記録について述べたもの 寒冷地における道路は冬期間は凍上を起こし,早春になって融解が始まると路盤や路床部分が過飽和水をもつ状態になって道路のトラフィカビリティーが低下し交通不能になることが多い。凍上に対する対策をたてるためにはまず道路の凍結深さを知る必要がある。本文は,1目の最高最低気温の資料のみから凍結深さを推定することを試みている。まず1日の最高・最低気温が12時間周期でくり返されるものとして各サイクルの凍結指数及び融解指数を求める。これらの指数の経時変化より,凍結初期,凍結期,凍結融解初期,凍結融解終期,融解期の5段階に分ける。凍結深さを寺田式とStefan式を用いて,全凍結期間にわたって凍結指数及ぴ融解指数を累計し計算した凍結深さと,各期間ごとに計算したものを実測値2例と比較している。その結果凍結融解各期に分けて規定した場合の凍結深さは実測の約倍となり,これは路面温度が気温に比べて高いことが原因と思われる。気温と路面温度の関係を実測に基づいて補正である。この記録は1978年6月12日宮城県沖地震(マグニチュード7.4)が発生した際,約380km離れた横浜市の沖積地盤地域において得られたものである。記録の採取点数は直交2方向で土圧7点,水圧3点の計10点である。記録の採取は地震を換震器によって感知し,スターターが作動した時点から差動トランス型動ひずみ測定器によって連続的に測定,記録する方法を用いた。これらの記録から地震時における土圧・水圧の特徴は1)常時の土圧・水圧(カ)に対する地震時の最大振幅(∠加)は2。74∼6.37kN/m2の範囲にあり,その比∠加ゆは0.011∼0.374であり,いずれも地表面に近いほど大きくなる傾向がある。2)各記録は共通して約10秒の長周期成分の波を有している。3)各記録はセンサー設置位置によって異なる特徴もをもっている。すなわち,支持壁のものは単純で長周期成分が卓越しているが,地下構造体内のものは建物と地震の相互作用によると考えられる複雑な動きをしている。4)水圧と土圧は非常に似た特性を示す。し凍結深さを計算すると実測と良く一致した。(網干)昼凍結/道路/路床・路盤建築/墾/丞圧/壁/地下構造物/沖積層/土匡/深い基礎0690B5/E90692凍上機構について村尾恭一土と基礎(1957.6)Vo1,5,NQ.3pp,17∼20,図・2,参文・3 寒地における土壌は凍上作用を引き起こすので構造物に与える被害は漢大となる。特に,道路,鉄道においては凍上被害は比較的軽少ですむが,融解による被害は大きい。すなわち地盤が凍結する場合,地中水が盛んに凍結線に向って吸い上げられるのに対し,融解作用は地面からと凍土の下面からの両方から起こるので全面的に地盤がゆるむ。又,切取斜面や下水の側溝,土留擁壁,トンネル等は凍上作用のためコンクリート構造物を押し出し,き裂を生じ大きな被害を被る。霜柱の発生こそ凍上の本態であり,その位置に存在していた地中水がそのまま氷柱になるのでなく,大部分は地中水が下方から吸い上げられ上昇移動するためである。もちろん土質,地中水,温度などに影響されることは凍上原因からも容易に判断される。凍上防止対策の一般工法は次のものが挙げられる。(1)地下水位を下げ排水する。(2)非凍上性材料で置換 1954年版土木工学ハンドブック(土木学会編)に記載されている凍上機構の説明に関しての温度効果/止水/施工/鉄道/塗鎧/土中水/排水/毛管現象/路床・路盤すE9凍上被害とその対策について真井耕象土と基礎(1953.4)VoL1,No。1,pp。7∼13,図・6,写真・6える。(3)地下に遮水層を設ける。(4)凍結深度を浅くする。(5)化学溶液で処理する。(山内)L浬書醍盗嬰呂醇輝問題点を指摘し,更にBouyoucousによって示された熱泳動現象を引用して著者の考えを示した。ハンドブックでは,①土の表層が凍結し,体積が増え凍上する(9%),②凍結により,凍結土底面に空隙が生じるが,その部分は毛管作用により水で満たされる。③更に温度が下がると,その部分を含めて凍結し凍上すると,凍上機構が説明されている。それに対して,①不飽和土においても氷層は形成される,②土中水が凍結する場合,9%の凍上は考えられず,これは凍結する際に水分を吸い上げながら凍結するためである,等の問題点を指摘し,分離氷層の厚さだけが凍上するという考え方を示した。次に中谷博士の「分離氷層は土中に生じた霜柱である」との考えを引用し,地下水は深部から「熱泳動」と称する温度差によって生ずる地下水の移動現象及ぴ毛管作用が補助的な働きにより凍結線付近に吸い上げられ,それが凍結し,霜柱を形成するという機構で凍上が生ずると説明している。(三笠)氷/地盤/浸透/地下水/凍結/土中水/毛管現象一刈GO」 「「0693D61D8/K60695一刈“1)8/K6焼結工法について山田剛二・杉野 勇土と基礎特集号(1961.1)Nα4,pp。62∼67,図・17,表・4,参文・5液体窒素による地質凍結実験〔II〕 焼結工法に関して,その基礎的な資料を求めるために,加熱による土の性質の変化,中空円筒の内部を加熱した場合の孔周辺の温度分布及び乾燥機構についての室内実験,焼結孔の試掘,燃焼方法,固結程度の測定などの現場試験を行い,その結果を示したものである。そして,その実験結果から次のことを結論づけている。土の温度上昇率,乾燥速度,拡散係数を実験で求め孔周辺の温度分布,含水比分布の経時的変化を求めることができる。群孔の場合はサンドドレーンの設計と同様な取扱いによる。固結の効果を上げるためには孔径を大とし温度を高くしなければならないが,なるべく放射状のき裂を発達させ,蒸発面積を大とし熱の伝導が対流で起こるように効果範囲を拡大させる必要がある。含水量の多い土,浸透水がある場合は固結の効果は低下する。焼結孔の連結は望ましいが崩壊などで燃焼効果を低下させることがある。以上により,連続孔方式よりも単一の焼結孔により燃焼排気,供気ができる単管式バーナーのような燃焼装置が必要であると結論づけている。(北郷) 報文〔1〕(土と基礎Vo1.12,No.10)で模型実験を行い,液体窒素による地盤凍結処理の実用性のあることが確かめられた。今回はこの凍結処理工法の設計に必要な定量的データを得ることを目的に行った実験の結果を報告している。模型実験は一辺約1mの長方形モールド内で行い,土中の含水量をパラメータとし,その間隙率の変化による液体窒素の注入量,凍結状態,温度分布とその変化過程について測定している。又,凍結管理,管の間隔の決定のためには凍結前後の土の熱的性質を知ることが特に重要であり,これに関する考察も行い測定結果を示している。実験結果をまとめると次のようである。(1)透水係数0.1cm/s程度の地盤も凍結可能である。(2)注入管径と凍結性は無関係である。(3)液体窒素の表面伝熱係数は24kca1/m2・h・℃であり,凍結速度はブライン工法の約1,000倍である。(4)土中含水量が多いほど注入窒素量は増大する。(5)過冷却を無視した場合,必要な窒素量は熱量計算値の約60%であった。又,最後に,窒素注入による凍結過程の計算には熱伝導型の理論式が適用できない鎌田正孝土と基礎(1964.11)Vo1.12,No.11,pp.3∼10,図・24表・3,写真・5ことを指摘している。(網干)蚕蓼室内実験/地盤/施工/地下構造物/凍結/土質安定処理/模型実験圧縮強さ/温度効果/含水量/原位置試験/室内実験/浸透/土質安定処理/熱溶0694LB5/D8/E90696D8/H2青森・岩手両県下における砂利道軟弱化についての二,三の考察今野彦貞・富田高久土と基礎(1963.10)Vo1.11,No,10,pp,7∼12,図・14,表・4,写真・1液体窒素による地質凍結実験と施工例鎌田正孝・吉野耕一土と基礎(1965.11)Vo1.13,No.11,pp,23∼27,図・12,写真・2,参文・3 寒冷地においては,冬季に砂利道が凍害をうけ,交通上大きな障害となっている。この凍害は凍上による破壊よりも,春季の融解時における路床及び路盤の軟弱化による破壊である。この軟弱化について,冑森・岩手両県での実状をあげ,更に土質,気象などからその原因について考察を加えている。まず,軟弱化の発生しやすい土質として現地試料土の分析から,砂質ロームを挙げ,この試料(含水比約95%,最適含水比54%)を用いて,凍結前の含水比種々の場合について,鉛直方向における凍結前後の含水比の分布の比較を室内実験によって行っている。この結果から,含水量は凍結前の含水比が高いものが凍結後増加することから,両県下においては,晩秋の降水量が春季の軟弱化に大きな影響を与えるとしている。そして,この凍結実験による路床土中の水分変化と移動の状態から,締固めが軟弱化防止に大きな効果を挙げることを示し,実際に突固め回数の多いものほど凍結後の含水比は減少したと述べている。又,温度低下,凍結期間の影響などについても,実際の気象条件から考察している。(西田) 本文は主として自然地盤を対象とした場合の液体窒素による凍結実験と二つの実施例について述べている。主な目的は,液体窒素注入時の地盤凍結状態,地層の相違による凍結状態と液体窒素の注入量の関係,そのときの融解時間の調査にあった。又,コストの点から液体窒素使用量を少なくするために,冷媒として冷却空気を注入した実験を行った。実験工では,ドラム缶中で砂を用いて,約90分で100!の液体窒素を注入したときの凍結時間と温度分布を調べ,約500分で全体の温度は±0℃となることが分かった。実験皿では,自然地盤(シルト質)での基礎実験を行っている。地盤に流出した液体窒素は,瞬間的に気体となり,土中間隙を通って常温となって地表面に逃げる。注入後ある時間が過ぎれば,各点の不均一な温度は均一になり,掘削は注入後1目ぐらい放置してから行った方が経済的であるといえる。施工例は,民家に隣接したシルト質砂の掘削の場合と,埋設管横断部の地盤安定を行って掘削する場合について,初期の目的を達成した例について述べている。(山内)含水量/室内実験/締固め/土の分類/凍結/凍結融解試験/路床・路盤掘削/事例/処/轟/模型実験/野外試験醇畑」 「「0697E90699D8Particle Size as a Basis for Preaicting Frost Action in Soils(凍上現象予測の根拠液体窒素による地質凍結実験(皿)鎌田正孝・樫村 博としての粒径)E.Pe皿皿er土と基礎(1967.7)Vo1.15,No.7,pp。31∼37,図・14,表・2,参文・3Soils and Foundations(1968.12)VQL8,No.4,pp.21∼29,図・3,参文・7 液体窒素(以下LN・と書く)を利用した地盤凍結工法には,いまだ種々の問題点があるが,本文は,実験「1」として凍結中の地中温度分布,凍結速度,解凍中の温度分布,LN・の使用量,凍上量に関して実験結果と計算値とを比較検討し,実験「皿」として,凍結速度の調整と凍結温度の調整をしながら凍結を行った場合の膨張測定と圧縮試験の結果を述べたものである。実験「1」の結果から以下のことが述べられている。(1)凍結中の地中温度分布,及び凍結速度は計算値とかなりよく一致する。(2)凍結管が隣接しているときの温度分布,及び凍結速度については,単管の計算値とそれほど大きな差が生じない。(3)冷却停止後の凍結土の解凍については,実験値と計算値があまり一致しないが,これは実験の不備によるところが大きいと考えられる。冷却停止後2日間,ほとんど融解しなかったという事実より,LN・の中断による工事への影響は少ない。(4)LN・の使用量は,実験によるものと計算値とは実験での使用量が少し多いものの,よく一致する。(5)凍上量は,凍結管の付近が最も少なく,凍結管からの距離に比例して大きくなる。冷却停止後も僅かに凍上が進行する。実験「皿」の結果からは,冷却時間によって同一温度での圧縮強さ,膨張率に大きな差が認められることが報告され 土の凍上しやすさを評価するために,凍上速度と凍上圧の二つの量が尺度として用いられているが,必ずしも両者が同時に同様な傾向を示すとは限らない。すなわち,低い凍上圧を示す土が低拘束条件のもとに相当に大きい凍上速度を示しうる反面,アイスレンズの成長によって大きな凍上圧を示す高密度の粘土のような土が透水性が低いために小さな凍上速度を示すことがある。土質工学の分野では凍上速度を測定することにより,粒径から凍上しやすさを予測することが行われている。多くの研究機関では,凍上条件を決定するような粒径又は細粒土の含有率の限界値について結論は出ていない。この論文では凍上機構特にアイスレンズの成長による凍上圧の上昇が試料の粒度分布とどのような関係をもつかを明らかにしている。(1)土粒子の中の細粒土が凍上圧の大きさを支配する。(2)凍上圧が最大になるのは,凍結領域の拡張が最盛期を過ぎた後,氷と水の境界が定常状態に達した時である。(3)粒径又は間隙径がある値になると,凍上しない土が急に凍上しやすくなるという明瞭な区別はない。(山内)声ているo(西田)灘間隙比/含水量/氷/凍結/透水性/土中水/毛管現象/謹径圧縮強さ/温度効果/掘削/凍結/膨張書0698E9/H5/K11D6/D8凍上アーチによる凍上現象と掘削面の断熱養生法山田正男土と基礎(1968.8)Vo1.16,No.8,pp.27∼35,図・18写真・1,参文・9土のセン断抵抗に及ぽす温度変化の影響井上広胤/中西曲久土と基礎(1969.5),Vo1.17,No,5,PP17∼21,図・15,表・3,参文・3 本文は直径10mの円弧型凍土アーチの櫓築中における凍上現象が隣接構造物に及ぽした影 管路設計に当たって熱応力が重要な問題の一つとなる場合があるので,これに関連し高温下における地盤の力学的性状を明らかにするために行った実験的研究の結果を報告したものである。実験は三軸圧縮試験であり,試料として砂及び砂質ロームを用いている。供試体の加熱については,三軸セル内の液温を高める方法をとっている。砂試料に関し,80℃以下では温度変化がせん断抵抗角に与える影響はほとんどない。これはこの程度の温度変化では,せん断抵抗に影響するような間隙比の変化をもたらさないと考えるものである。ただし飽和試料と炉乾燥試料を比較すると,前者はやや小さい値を示す。砂質ローム試料に関し,温度上昇に伴いせん断抵抗角の値は減少する傾向を示す。20℃における値は,800Gにおける値に比し1。∼2。低い値となる。この原因として,温度変化による土粒子の膨張の影響の他に,間隙水の粘性の低下の影響を挙げている。又,飽和度の上昇に従い,せん断抵抗角及び粘着力の値は低下するが,特にせん断抵抗角の値に大きな低下がみられるとしている。(北郷)響とその考察,又,掘削仕上げ面の断熱養生法の計画と実際が述べられている。両側をコンクリートで拘束され,真上に下水暗きょが埋設されている凍結領域を,ブロック化して両側より冷却を開始した場合,暗きょ列は凍上現象により最大凍上量39mmに達し,円弧状に変形した。又,道路表面が両側の建物にも影響の表われ,特に建物の地下壁には微少きれつが生じ,柱は約3㎜程度上方嘆位をしたが,これらは紳停止後工5∼18日目で逆に急灘沈下が始まり,70日目でほとんど沈下速度は0となった。著者は掘削仕上げ面の断熱養生法として断熱材の選定が問題になることを示し,断熱材の熱貫流率のコンクリートの養生の経時温度変化を大きく支配することを模型解析(一次熱流微分方程式)と施工後の測定実績より確めた。(市原)温度効果/コンクリート/施工/地下構造物/凍結/トンネルL0700醇痴間隙比/三軸圧縮試験/砂/せん断強さ/内部摩擦角/塾/粘着力/飽和」一刈㎝ 「「0701E9/H5/K60703地下鉄工事における凍結工法について干本弥三郎・伊藤良行土と基礎(1975.4)VoL23,No.4,pp.43∼48,図・8,表・1,参文・32地質凍結工法を対象とした土の凍結膨張高志 勤・生頼孝博・山本英夫土と基礎(1977.7)Vo1.25,NQ.7,pp.25∼32,図・14,参文・16 東京都営地下鉄工事の例より凍結工法の問題点とその対策例を述べた報告である。凍結工法を,凍土を土留め壁としゃ水壁に利用したトレンチ工法による方法,凍土を止水壁として利用し側部の上土を一部土留め壁として利用する方法及び止水壁としてのみ使用する方法の三つに分類し,各々の実施例を示している。凍結膨張に対する対策としては,温水管による凍土の成長抑制,吸収帯の設置,過剰水の強制排水,構造物の仮受けや補強があるが,凍土の強度からみると,必要以上の排水をせぬように留意せねばならない。又,解凍に伴う強度低下や沈下に 凍結工法に付随して生じる凍結膨脹を支配する因子のうち,主な外的因子である拘束応力,間隙水圧,凍結速度の影響が著者らの室内実験の結果,明確な形の実験式としてとらえられた。これらの実験式を導出した過程と,これらの式から演えきされる凍上速度や凍結面付近の土中水の移動に関する興味ある結果が概説される。又,土が特に大きな凍結膨張を示す原因は,凍結面又はその付近での未凍結土側からの吸水であることから,未凍結土内の動水抵抗が凍結膨張を抑制する効果のあることも示されている。更に,一凍結前線付近で吸水が生じている以上・凍結前線より離れた未凍結土内ではそれに見合う脱水が生じているはずであることから,これらの現象が前記の実験式を用いて理論解析された結果が概説され,実施工において観測される凍結膨張にもこの影響が現われるので室内実験の値より小さくなることが示されている。最後に,凍結膨張卸制法について述べてあり,特に間隙水の粘性増加による動水抵抗の増加によって凍結膨張が抑制できることが提案されている。対しては,強制解凍をしてLWなどの注入による方法が最も効果的であった。次に,地下水流は大きな事故発生の原因となるので,凍土壁完了後も温度管理や抗内への漏水の有無に留意し,注入などにより完全に止水することが必要である。凍結配管は,一般に工期の関係上密閉型になるため,一部未凍結部分の凍結に伴い,配管に大きな圧縮応力が生じることもあるので,余分な水を抜くことや凍結管の補強などの必要性があることを述べている。(北郷)一刈D8/E9/K6o声蓼温度効果/止水/地下水/注入/沈下/凍結/土中水/軟弱地盤応力/間隙圧/室内実験/地盤/凍結/土中水/膨張/有効応力呂0702D80704D2/D8低温液化ガスによる地質凍結山田正男土と基礎(1977.7)Vo1.25,No,7,pp・17∼24,図・11,表・1,参文・12土丹の凍結圧測定実験榎戸源則土と基礎(1977。7)VoL25,No.7,pp.33∼39,図・24,表・4 液体窒素による地盤凍結工法は,凍結領域が比較的小規模で,急速地盤凍結の場合に用いられるが,緊急処置として本工法が採用された工事報告は少ないようである。液体窒素による地盤凍結工事費の70%程度は,液体窒素費となる傾向が強いにもかかわらず,地盤凍結と凍結維持などの冷却経過時間に対応する液体窒素量の計算法らしきものがなく,僅かに,単位体積凍土当たりの液体窒素量を予定全凍土量倍する程度にとどまっているようである。本文は,国 低温液化ガス(LNG,LPG等)貯蔵用地下タンク建設の結果,周辺地盤の凍結に伴い発生する凍結圧(付加土圧)を定量的に把握するたあ,土丹について,実験室的に凍結圧を測定する一方法を提案し,その実験結果を報告したものである。本実験では,可及的実測値に近い値を得るため,(1)試料を採取可能な限り大きなもの(40cm×20cm×20cm)を使用し,(2)モデルを単純化し一次元とした。以上2点が特徴である。その結果,(1)凍結圧汐と変位量δ道下の礫混じり砂地盤内に埋設された直径300mmの配水管ベンド部の突発的漏水処置に採用の間には・二次式の関係がある。(2)本実験に用いた土丹層の場合(圧縮強さ20∼30kgf/cm2,含水比30%程度)最大凍結圧は4∼8kgf/cnユ2程度である,ことが分かった。した液体窒素による地盤凍結工事(1970年)をとりあげ,特に,経時液体窒素量の計画と実際とを比較するに際し,経時凍結厚さと熱負荷の実用的計算法を提示し,経時凍結厚さの計算値と実際はよく近似すると共に,経時液体窒素量の計算値と実際も又実用的によく近似すること咋塒を述べたものである。温度効果/時間効果/止水/地盤/事例/設計/凍結/土質安定処理/熱L圧縮強さ/一軸圧縮試験/室内実験/試料/弾性/土圧/凍結/粘弾性/変形」 「「0705D6/D7/D80707S2/S3凍結一融解を受けた土の性質青山清道・小川正二・川渥 修・田村富雄・福田 誠土と基礎(1977.7)Vo1.25,No.7,pp.41∼46,図・12,表・4,参文・7ゆるい乾燥雪の変形機構と強度特性福江正治土と基礎(1978.5)VoL26,No.5,pp.図・13,表・1,写真・3,参文・12 寒冷地や高所の山岳地帯においては,土が凍結一融解作用を受けて軟弱化するために,道路や鉄道の路床,路盤などに被害が生じている。又,寒冷地での路床,路盤の設計,施工に当たっては,凍結一融解を受けた土が繰返し載荷を受けた時の力学的特性を考える必要がある。これらの問題について,著者らは水分の供給をさえぎった“closed−system”により,凍結融解を受けた土の力学的性質の変化について実験を中心にして検討し考察している。ここでは,凍結一融解時の水分移動,凍結一融解を受けた土の応カーひずみ関係,土の圧縮強さへの凍結一融解のサイクル数の影響,凍結一融解作用を受けた土の強度回復について述べている。又,繰返し応力を受ける凍結一融解を受けた飽和粘性土の動力学的性質について,軸ひずみ振幅と載荷回数の関係,等価弾性係数と降伏載荷回数の関係などについても言及している。 雪氷についての工学的問題を述べ,雪の力学における基本的な問題である変形機構と強度特性について粒子の形状,粒径,粒子間結合力,密度及び載荷方法から検討している。室内実験(側方ひずみ拘束での死荷重載荷,一軸圧縮,直接せん断)を一13℃で行い1その結果,雪の力学特性が特に粒子結合力と載荷方法により異なることを示している。雪の力学変形は載荷速度が速ければ弾性的セ破壊が生じ,載荷速度が遅いときは粘性的挙動を示し破壊を生じない。このような変形機構を微視的観点から粒子間のすべり,粒子の破砕及ぴ粒子接触面積の増大に伴う粘着力の増加によって説明している。多圧縮強さ/応カーひずみ曲線/温度効果/繰返し荷重/凍結融解試験/土中水/粘性土一軸圧縮試験/応カーひずみ曲線/クリープ/氷/直接せん断試験/堕/ひずみ/粒形/粒径/粒子破砕07060708B5/E9/G7ドc91G4曲面体要素による潜熱を含めた非常熱伝導解析法内田 博・高瀬啓元・平野隆久鹿野川ダム貯水池周辺の地すべりについて(その1)樋口哲治・設楽武久・久保 光土と基礎(1977,7)VoL25,No.7,pP,47∼52,図・10表・2,参文・9土と基礎(196L12)VoL9,No.6,pp.37∼52,図・25,表・2 二次元,軸対称及び三次元構造物に関して精度,計算時間の短縮などに有利な曲面体要素を用いた有限要素法による潜熱を考慮した非定常熱伝導解析法を開発した。本解析の特徴は,(a)空間的には“曲面体要素を用いた有限要素”による連続体で近似し,(b)時間的には,“てい形則を用いた直接積分法”によって時間の連続性を近似している。又,潜熱の取扱いは蓄えられた熱量が1個の要素の凍結あるいは融解に必要な熱量(潜熱)に達したかを節点において判定し,凍結の判定をされた場合はこの節点を含む要素のその節点に対応するガウス積分点 黒瀬川構造体に近い愛媛県肱川に築造された鹿野川ダムの貯水池周辺において,たん水完了約1か月後に3か所の地すべりが発生した。その原因について調査した報告である。き裂は広範な山塊に数多く発見され,その中には古くからのき裂も含まれていた。調査は,①滑動状況,②地質,③被圧地下水の量と滑動状況との関係,等を明らかにする目的で,数多くの垂直及び水平ボーリングを実施した。調査の結果から,①2か所の地すべりは,断層によってもともと地すべり地塊として存在していたことが素因となったもので,粘土層を挟む破砕された頁岩,泥岩の層に沿ってすべり面ができ,又,地すべり地塊中の数条の粘土層に沿って二次的なすべり面が形成された,②他の1か所は不透水層を境にして表土層がすべりを起こしたものである,での熱定数を変更している。尚,1個の要素に16個のガウス積分点を置いているが要素中央部の4個の積分点については8節点のうち過半数の5節点が凍結あるいは融解した場合に熱定数を変更する方法をとっている。この解析法は対象とするモデルが複雑な断面形状,境界条件の場合や熱定数などの異なる複合材に有効であり,凍結・融解を伴う熱伝導計算に適用され蓼書欝壇雌8解塒と結論している。(三笠)る。本報告では解析法の概略を二次元,軸対称問題について紹介し,室内規模の実験で得た軸対称球び三次元モデルの測定結果と解析結果を比較している。室内実験/凍結/熱/有限要素法L現地調査/地すべり/測定/ダム/断層/地質学/貯水池/物理地下探査/ボーリング」一刈刈
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)14.岩の性質
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 177〜184
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57970
  • 内容
  • 「「0705D6/D7/D80707S2/S3凍結一融解を受けた土の性質青山清道・小川正二・川渥 修・田村富雄・福田 誠土と基礎(1977.7)Vo1.25,No.7,pp.41∼46,図・12,表・4,参文・7ゆるい乾燥雪の変形機構と強度特性福江正治土と基礎(1978.5)VoL26,No.5,pp.図・13,表・1,写真・3,参文・12 寒冷地や高所の山岳地帯においては,土が凍結一融解作用を受けて軟弱化するために,道路や鉄道の路床,路盤などに被害が生じている。又,寒冷地での路床,路盤の設計,施工に当たっては,凍結一融解を受けた土が繰返し載荷を受けた時の力学的特性を考える必要がある。これらの問題について,著者らは水分の供給をさえぎった“closed−system”により,凍結融解を受けた土の力学的性質の変化について実験を中心にして検討し考察している。ここでは,凍結一融解時の水分移動,凍結一融解を受けた土の応カーひずみ関係,土の圧縮強さへの凍結一融解のサイクル数の影響,凍結一融解作用を受けた土の強度回復について述べている。又,繰返し応力を受ける凍結一融解を受けた飽和粘性土の動力学的性質について,軸ひずみ振幅と載荷回数の関係,等価弾性係数と降伏載荷回数の関係などについても言及している。 雪氷についての工学的問題を述べ,雪の力学における基本的な問題である変形機構と強度特性について粒子の形状,粒径,粒子間結合力,密度及び載荷方法から検討している。室内実験(側方ひずみ拘束での死荷重載荷,一軸圧縮,直接せん断)を一13℃で行い1その結果,雪の力学特性が特に粒子結合力と載荷方法により異なることを示している。雪の力学変形は載荷速度が速ければ弾性的セ破壊が生じ,載荷速度が遅いときは粘性的挙動を示し破壊を生じない。このような変形機構を微視的観点から粒子間のすべり,粒子の破砕及ぴ粒子接触面積の増大に伴う粘着力の増加によって説明している。多圧縮強さ/応カーひずみ曲線/温度効果/繰返し荷重/凍結融解試験/土中水/粘性土一軸圧縮試験/応カーひずみ曲線/クリープ/氷/直接せん断試験/堕/ひずみ/粒形/粒径/粒子破砕07060708B5/E9/G7ドc91G4曲面体要素による潜熱を含めた非常熱伝導解析法内田 博・高瀬啓元・平野隆久鹿野川ダム貯水池周辺の地すべりについて(その1)樋口哲治・設楽武久・久保 光土と基礎(1977,7)VoL25,No.7,pP,47∼52,図・10表・2,参文・9土と基礎(196L12)VoL9,No.6,pp.37∼52,図・25,表・2 二次元,軸対称及び三次元構造物に関して精度,計算時間の短縮などに有利な曲面体要素を用いた有限要素法による潜熱を考慮した非定常熱伝導解析法を開発した。本解析の特徴は,(a)空間的には“曲面体要素を用いた有限要素”による連続体で近似し,(b)時間的には,“てい形則を用いた直接積分法”によって時間の連続性を近似している。又,潜熱の取扱いは蓄えられた熱量が1個の要素の凍結あるいは融解に必要な熱量(潜熱)に達したかを節点において判定し,凍結の判定をされた場合はこの節点を含む要素のその節点に対応するガウス積分点 黒瀬川構造体に近い愛媛県肱川に築造された鹿野川ダムの貯水池周辺において,たん水完了約1か月後に3か所の地すべりが発生した。その原因について調査した報告である。き裂は広範な山塊に数多く発見され,その中には古くからのき裂も含まれていた。調査は,①滑動状況,②地質,③被圧地下水の量と滑動状況との関係,等を明らかにする目的で,数多くの垂直及び水平ボーリングを実施した。調査の結果から,①2か所の地すべりは,断層によってもともと地すべり地塊として存在していたことが素因となったもので,粘土層を挟む破砕された頁岩,泥岩の層に沿ってすべり面ができ,又,地すべり地塊中の数条の粘土層に沿って二次的なすべり面が形成された,②他の1か所は不透水層を境にして表土層がすべりを起こしたものである,での熱定数を変更している。尚,1個の要素に16個のガウス積分点を置いているが要素中央部の4個の積分点については8節点のうち過半数の5節点が凍結あるいは融解した場合に熱定数を変更する方法をとっている。この解析法は対象とするモデルが複雑な断面形状,境界条件の場合や熱定数などの異なる複合材に有効であり,凍結・融解を伴う熱伝導計算に適用され蓼書欝壇雌8解塒と結論している。(三笠)る。本報告では解析法の概略を二次元,軸対称問題について紹介し,室内規模の実験で得た軸対称球び三次元モデルの測定結果と解析結果を比較している。室内実験/凍結/熱/有限要素法L現地調査/地すべり/測定/ダム/断層/地質学/貯水池/物理地下探査/ボーリング」一刈刈 「「0709DO/F2Geotechnical Feahlres of Soils and Rocks Related to Landslides of TertiaryFract皿e Zone TyPe in Japan(日本の第三紀層破砕地層の地スベリに関連した土と岩との地質工学的特性)大平成人・岸本良次郎・仲野良紀Soil and Foundation(1962.9)Vo1.3,No.1,pp。40∼51,図・19,表・5,参文・3 長野県北安曇郡小谷村字上手村の第三系鮮新小谷層郡の雨中砂岩,泥岩層の風化残屑(青黒粘土)と長野県飯山市上境地区の第三系鮮新統浜石岳層の珪藻を含む砂岩,泥岩の風化残屑について,地すべり地の概況,試掘孔とボーリングコァとによる土層の状況(現場含水比,N一値及ぴ一軸圧縮強さ),土粒子と空気の体積比,密度,塑性図表と三角座標とによる土質分類などの物理試験,透水試験及ぴ三軸圧縮試験を実施した。又,露頭から得た乱さない母岩の供試体については圧縮試験とスレーキング試験を行った。これらの結果から,青黒粘土の地すぺり土はほぼ同一の物理性と力学性を示すが,珪藻土の地すべり土はそれらとかなり異る性質を示す,地すべり母岩(泥岩)にはスレーキング現象がある,及び試掘孔のすべり面の状態などが明らかになった。これらのデータを基に,地すべりの安定計算をし,試料深さと安全率から,0711一刈ooG5/H4東郷ダムの不透水性ブランケットの設計と施工岡田 茂・薮亀淳夫・大根義男土と基礎(1963,2)Vo1.1工,No.2,PP.14∼18,図・6,写真・3,参文・5 透水性基盤上にダムを築造する場合,技術的及び経済的な面から,ダム上流に不透水性のブランケットを設けて・基盤からの漏水を防止することがあるが,本論ではこの不透水性ブランケットに関して愛知用水・東郷ダムで行った設計と施工について報告している。基礎地盤の最上層にある砂層の表面には約0・5m厚の泥土が堆積しているため,これを除去しないでそのまま自然ブランケットとして利用し,この上部に不足分の厚さだけ人工ブランケットを設けるよう設計している。ブランケットの設計理論はBennettによるもので,これにより必要なブランケットの長さ及び厚さを検討した結果,上流においてはできるだけ厚さを薄くし,ダム付近においては厚い,より不透水性の材料を使用することが有効であることを得ている。ブランケットの材料にはダム敷地内の泥土をキャリオルスクレーパーにより運搬すると共に,残部を土取場の材料によること,及び転圧の方法は20tブルドーザーで水平に30cm以上の厚さに撒き出し,キャリオルスクレーパーを運行させるだけであることを述べている。(山内)地すべりの危険範囲を指摘している。(山内)、丼雌安全率/岩屑/現位置試験/試掘/地すべり/室内実験/斜面安定/地質学/物理化学的性質懸/施工/設計/坐/透水性/ライニングe0710C8/G3横坑内ジャッキ法による地耐力試験について畠山昭土と基礎(1963.2)Vo1.11,No.2,pp.10∼13,図・3,表・1 横坑内ジャッキ法による地耐力試験には,使用する試験器及ぴ試験方法により,数種のものがある。本論では,能力100tのオイルジャッキによって鉛直方向に加圧し,荷重と沈下鼠の関係を求める方法,及びその結果から見かけの変形係数を決定する方法について概説してある。まず,試験器の構成と整備を述べたあと,測点の選定・整形及ぴ試験器の据付けに当たっての注意を掲げている。次に,試験方法であるが,ここでは最大荷重に至るまでの載荷を永久変位が小さくなるまで繰返し,その履歴曲線を求める方法について,各観測者による試験の分担要領と注意事項を説明している。最後に,以上の試験結果の整理法として,荷重・沈下量の履歴曲線を描くこと,この履歴曲線の初めの直線部分を除く最急勾配の直線部分に注目して,その線上の荷重とこれに対応する沈下量とからチモシェンコの式に従って変形係数を算出すること,及び加圧前及び減圧後の無荷重時における沈下量の差を永久変位とすること,を示している。(山内)0712D2/D3醇由比地スペリ母岩(泥岩)の軟弱化と物性の変化について(その1)一軟弱化のメカニズムについて一仲野良紀土と基礎(1964,11)Vo1.12,No.11,pp・27∼33,図・6,表・2,写真・7,参文・26嫡 静岡県由比町の地すべり母岩(泥岩)の軟弱化のメカニズムについて実験的研究を行い,泥岩がスレーキングする時のエネルギーについて化学熱力学的考察を行っている。まずスレーキングのメカニズムを知るために,水及び物理化学的諸定数が既知の有機溶媒中に試料を入れ,その反応の激しさを観察している。その結果,泥岩の軟弱化は主として水素結合による1種の化学的溶解現象であり,泥岩の粘土粒子に吸着される水によって放出される自由エネルギーの一部が泥岩の破壊エネルギーとして使用されることを推論している。次に幾つかの相対湿度中で平衡させた泥岩のスレーキング試験を行い,水蒸気圧が相対湿度100%付近を僅か1∼2%変化するだけでスレーキングし始めることを明らかにし,この時のエネルギーにっいて化学熱力学的検討を行っている。そして実際問題との関連について考察し,地下水位の変化などに伴う土中水蒸気圧の変化する範囲や,地質的に破砕されている範囲において,特に泥岩の軟弱化が進行しやすいと述べている。(網干)岩盤/原位置試験/載荷試験/試掘/試験装置/試験方法/支持力L含水量/地すべり/室内実験/堆積岩/土中水/粘土鉱物/風化/物理化学的性質」 「「07131)2/1)3/D6由比地スベリ母岩(泥岩)の軟弱化と物性の変化について(その2)一軟弱化に伴う物理性,力学性の変化と泥岩の結合力の本性について一仲野良紀土と基礎(1964,12)Vo1.12,No.12,pp。3∼8,図・11,表・3,写真・2,参文・100715F2/F8On Weatheri㎎and Cha㎎e ofProperties of Tertiary Mudstone Relate征to Land−slide(第3紀層の地毛り泥岩の風化と性質の変化について)仲野良紀SoilandFoundation(1967.1)Vo1.7,No.1,pp.1∼14,図・10,表・4,写真・2,参文・8 泥岩の軟弱化メカニズムについて「土と基礎」Vol.12,No.11に報告している。このような泥岩の軟弱化に伴う物理特性や力学特性の変化を知るために,一軸圧縮試験及び超音波伝ぱ速度測定を行い,これらの値と密度,含水比,間隙率,飽和度との関係を求めている。用いた試料はボーリングによる試料と300kgf/cm2で圧密したリモールド試料であり,又,比較のために乱さない粘土,τ生ゴム及び絹についても動弾性係数や静的弾性係数を求めている。結論を要約すると次のようである。(1)泥岩の軟化に伴い密度は減少する。そして一軸強さの対数と密度とは直線関係が存在する。(2)粘土∼自然泥岩ばかりでなく,風乾粘土,乾燥泥岩についても(1)の関係は成立する。(3)リモールドした人工泥岩は同一密度の自然泥岩よりも容易に吸水膨張するが,一軸強さは自然泥岩のそれより多少大きい。(4)泥岩を構成している粘土粒子の珪酸ゲル様被膜は粘土粒子を不活性化しており,粒子間結合力の主たるものは吸着水の水分子同士の水素結合力であると推定される。(網干) 本州中部地方の地すべり地帯における第3紀泥岩の劣化のメカニズムを実験的に調べた。一皮乾燥された泥岩は水中で劣化しやすいことを確かめるため2時間真空内に放置したものと,しないものを水中に潰けスレーキングを比べた。軟化特性を見るため乾燥したもの,又は圧砕し再び等密度に圧縮したものを水中に入れ膨張量を測った。又,いろいろな温度の下で平衡状態に達した泥岩のスレーキングと一軸圧縮試験を行い,得られたデータに基づいて熱力学的考察を行った。その結果(1)泥岩の劣化は初めから粘土粒子の周囲に吸着されている水分子と新しく吸着する水分子の間の水素結合によって起こる化学作用による。(2)劣化は吸着する水分子の持つギッブスの自由エネルギーがスレーキングを起こさせるエネルギーとして効く。(3)泥岩を劣化させる乾燥時の相対湿度は泥岩の種類で異なる。(4)泥岩は地盤内で蒸気圧や,地下水位が変動するところで劣化しやすい。(5)一軸圧縮強さと密度の間に一意的関係がある。(6)第三紀層地すべりは泥岩の水と出あう時のスレーキング特性に大きく関係しそうである,罫などが認められた。(山□)雄圧縮強さ/一軸圧縮試験/間隙比/含水量/地すべり/堆積岩/土中水/粘土鉱物/風化/密一軸圧縮試験/含水量/岩盤/地すべり/堆積岩/地質学/殿/物理化学的性質/密度度80714F6F2福島橋における岩盤アンカー試験について坂本良一・藤田圭一土と基礎(1966.8)Vo1.14,No.8,PP,11∼17,図・11,表・2,写真・4マサ土の工学的性質について松尾新一郎・西田一彦・山下親平土と基礎(1967.3)Vo1.15,No.3,pp、19∼23,図・9,参文・6 一般に杭基礎の場合支持層である岩盤の上にへどろのような軟弱層が存在すると,地震時の水平力に対する十分な横抵抗を期待するのは難しい。ここでは三径間連続箱桁橋の設計に際して,橋脚下端を経済的な理由からピン構造よりも固定構造にする必要が生じ,杭先に岩盤アンカーを設置することになった。筆者らは橋脚予定位置と同一層の存在する陸上において岩盤ア まさ土地帯に切取られた斜面は外気に接し,温度変化や雨水による浸透溶脱作用により土粒子間に変化を生じ,強さを徐々に失い崩壊していく。この際土木工学上特に問題とされるのは数十年間という比較的短時間に起こる変化であり,それが土の性質にどのように影響するかを調査している。調査は比叡山東麓の黒雲母花闘岩地帯で,風化の著しい斜面上部より風化のあまり進んでいない下部に沿って1mごとに6か所測定点を設け,又,表層部に限らず深さ方向にも測定点を設けて試料採取を行い,密度測定,溶脱試験,粘度分析,X線分析及ぴ化学分析を行った。その結果,(1)花崩岩の風化残留土は風化の進行と共に密度を減じ,細粒化し自然含水比が大きくなる。(2)切取り後の性状変化は切取り前の風化の度合に影響される。(3)切り取り前の風化による化学成分変化より切取り後の方が顕著である。(4)切取り後,急激に強さの低下を起こす原因の一つには粒子周辺の残留遊離元素の溶脱があること。(5)風化の度合を判定する規準として密度の測定が有効であることなどを述べている。(網干)ンカーの試験を行っている。岩盤アンカーとしてはPC鋼を用いたPSアンカーを採用し,引抜き試験,グループ引抜き試験,固定度試験,及び岩盤の三軸圧縮試験を行っている。引抜き試験では引抜き強さが270tf,グループ引抜き試験ではグループ効果が0。80と良好な結果が出ているが,固定度試験ではPC鋼線の伸びが大きく,杭先に固定構造としての境界条件を与えられないことなどが述べられている。(八木)岩盤/橋梁/杭/載荷試験/地震/水平荷重/定着L0716醇臨一刈含水量/切取り斜面/風化/まさ土/密度/溶脱/粒度」o 「「0717F6Triaxial ComPression Test and Stre皿gth Ckaracteristics of Soft Rocks(軟岩の三軸圧縮試験と強度特性)吉中竜之進Soil and Foundation(1967.3)Vo1.7,No,2,PP.51∼66,図・17,写真・2,参文・8 軟岩の定義として一軸圧縮強さσ。=1∼100kgf/cm2,含水比5∼50%を与えている。最大側圧100kgf/cm2までの容量の三軸試験機を用い,砂岩,凝灰岩,泥質岩の3種の軟岩について三軸非排水せん断試験を行った。その結果,砂岩でφは側圧と産地で異なるがφ=35∼53。,o冨12∼58kgf/cm2であり,凝灰岩と泥質岩でφ冒o∼6。,‘=5∼16kgf!㎝2であった。又,試験した軟岩につい亡ヤング率はE=(42∼47),(4。)1・』12801・3で表わされることが判明した。なお,現場のピット内で載荷試験を行ったところ,室内試験によるものと同程度のEが得られ,支持力値は0,φをテルッァーギの支持力公式に適用して求めた計算値と,ほぽ一致することが知られた。(山口)一GOG40719oStrength and Earth Pressure of Rock with Weak Pla皿es(弱面のある岩層の強度とランキン土圧)大草重康Soils and FQundations(1968.3)Vo1.8,No.1,pp.49∼79,図・20,参文・13 規則的に弱面が発達する岩層のせん断強さについて,二次元及び三次元的な考察を行い,併せてこのような岩層のランキン土圧を算定した。弱面のせん断強さと岩層本来のせん断強さとの関係についてはr土と基礎」Vo1.15,No.11ですでに報告している。弱面に沿う破壊条件と弱面を切って岩層に新しい破壊条件が生じる式を規定し,この二つの破壊条件の比較から主応力と弱面がある範囲内にあると,破壊は弱面に沿って起こり,この角度からはずれると,弱面のない岩層として取り扱って差支えない。弱面のある岩層のランキン主働土圧は,弱面のない場合のランキン主働土圧より小さくはなく,ランキン主働土圧は逆の関係にある。このような場合を拡張して三次元の場合の破壊面の発生についての条件も導いている。弱面が三次元的に発達している場合の主働土圧は二次元の場合よりも小さく,受働土圧の場合は逆である。しかし,塑性平衡状態において,重要な意義を有する中間主応力の正確な値を決めることができないので三次元の場合は二次元の場合に比べて検討が定性的になるとしている。(山内)墨雌安定解析/応力/岩盤/斜面安定/主働土圧/受働土圧/土圧/ひぴ割れ含水比/岩盤/載荷試験/三軸圧縮試験/支持力s0718G10720博Gl1Hl/K11割れ目のある岩層の土圧大草重康土と基礎(1967.11)Vo1.15,No.11,pp.21∼28,図・11,参文・13橋脚の岩盤定着に関する実験野口 功・小寺重郎・高田穰之・大町武司土と基礎(1970.2)Vo1.18,No.2,PP.11∼26,図・32 岩層にひぴ割れが生ずるとそのすき間は風化物などの物質により満たされるのでせん断抵抗角はもとの岩層のそれよりも小さくなる。そのためひび割れ面の主応力方向に対する角度がある範囲に存する場合には,破壊はひび割れに沿って生ずることになる。これらの土圧を計算すると割れ目がはいっている面岩層の主働土圧は,割れ目めはいっていない岩層の主働土圧より常に大きいか等しい。逆に受働土圧は常に小さいか等しくなることが論じられている。(西田) この報文は,日本鉄道建設公団が昭和40年以来43年までに,本州,四国連絡鉄道道路併用つり橋の基礎調査の一環として行った橋脚基礎の岩盤定着に関する実験結果である。高架橋を経済的に設計する一つの工法として基礎岩盤に橋脚基礎を鋼材で定着する方法が考えられるが,この際次のことが明らかになっていなければならない。(1)定着鋼材の引抜抵抗,(2)フーチング底面と岩盤との目地が開いてからの橋脚の挙動,(3)鋼材をプレストレスする場合にはクリープなどによる緊張力の減少。これらは,岩盤の種類によっても相当異ったものとなることが考えられるので,本四連絡橋の高架橋の建設の予想される垂水,坂出,児島,鳴門の4地点を対象とした岩盤の調査,定着鋼棒め引抜実験,定着鋼材の緊張力減少測定試験,岩盤に定着された模型橋脚の水平載荷試験及ぴ振動試験等の結果がかなり詳細にわたって報告されて嵐いる。(網干)岩盤/主働土圧/受動土圧/内部摩擦角/粘着力/ひび割れL鑓/橋梁/クリープ/原位置試験/現地調査/載荷試験/星着/深い基礎」 「「0721F3/F5/F70723F2岩石の物理的性質と弾性波速度大久保 彪・寺崎 晃土と基礎(1971.7)Vo1.19,No.7,pp.31∼37,図・9,参文・9フィルダムに用いるロック材料と軟岩の使用山野隆康土と基礎(1973.3)Vo1,21,No.3,pp,25∼31,図・4,表・3,写真・3,参文・11 弾性波伝ぱ速度と岩石の弾性係数,強さなどとの関係を知るために,過去に行われた試験結果を総括して,それらの間の相関性について調べたものである。弾性波速度は超音波パルス法でP波を測定したもので,密度,吸水率,間隙率,静的ヤング率,一軸圧縮強さはJISに準じて求めた。これらの資料を整理した結果を要約すると次のようになる。1)速度は密度の関数となって密度の小さい領域では指数関数的に,密度の大きい領域では対数関数的に増加する。2)孔隙が多いほど速度は減少する。3)孔隙中の水分の有無によって速度は変化する。一般には含水によって速度は増加するが,軟らかい岩石においては逆に減少するものもある。4)静的ヤング率と一軸圧縮強さは速度の増加に伴って一般に指数関数的に増加する。 5)動的ヤング率と静的ヤング率との関係は非線形であるが相関性はよい。(八木) 近年良好な基礎岩盤を有するダムサイトが減ってきたため,コンクリート重カダムに代わって大規模なフィルダムが築造されるようになってきた。フィルダムは現地産材料の活用により比較的低廉に築造できる利点があるが,同時に使用材料の多様化をもたらしている。本文はまずフィルダムに用いるロック材料の具備すべき条件を述べ,特に軟岩をロック材として使用する場合は盛立て時のみならず風化進行後の安定解析も行う必要があることを強調している。次に著者らの行った軟岩の風化試験の概要と試験結果を紹介している。この試験は辺長5cmの立方体供試体に温度・湿度を長時間にわたり周期的に変化させるもので,その間の試料の相対的な破砕の度合いをもって風化度を定義している。そして試験の結果,風化度特性は特定の風化度に対応するサイクル数によって表わされ,堤体内部の風化促進要因とこの試験のサイクル数との対応関係を明らかにすることによって,将来のロック材の設計数値を合理的に定めることができると述べている。『(網干),国誰圧縮強さ/間隙量/含水量/岩石質材料/弾性/波動/非破壊試験/密度岩石質材料/試験方法/事例/ダム/風化/ロックフィルe0722LF2/F30724Fl/K4風化花コウ岩の破断面観察に基づく風化形式の判定およびその表示方法松尾新一郎・澤 孝平土質工学会論文報告集(1972,12)Vo1.12,No.4,pp・105∼112,図・17,写真・1,参文・23道路土工における岩盤調査松岡国太郎土と基礎(1973.3),Vo1.21,No.3,pp,43∼49,図・8,表・3,参文・13 花醐岩が風化・変質してまさ土に至る過程において,風化現象がどのように行われるか,又,風化の量的な表示をどうするかについて研究した。比叡山(京都府),六甲山(兵庫県)から採取した6種類の風化花醐岩を試料とし,まずはじめに密度,吸水率,反発係数を求め,風化の程度を量的に表示した。次に引張り試験を行ない,風化度と引張り強さ,破壊形態について検討し次の結果を得た。1)花圏岩の風化は,まず石英r匿石の粒界が弱体化する。2)風化の影響は石英内に欠陥が生じるものと長石の変質が優勢なものとがあり,前者は物理的な,後者は化学的な風化による。 3)密度,吸水率は主に化学的風化の程度を表わし,反発係数は物理的風化の程度を表わすのに適する。4)引張り強さは総合的風化の指標で,主に粒子間の結合力に依存する。5)物理的風化により生じるまさ土は,石英粒子が弱体化し,細粒化していく。一方化学的な風化が優勢なまさ土は,長石が変質して粘土化していく。(三笠) 山地部においては大きな切取りとそこから発生する材料を使用した盛土による道路,しかもその工事対象の多くが岩盤となるような道路工事が行われることになる。本文は,主として日本道路公団における実例に沿って,道路土工の施工の側面から,岩盤調査の一端を述べたものである。まず道路土工で通常行われる岩盤調査の調査方法・項目とその内容,得られる成果,調査の頻皮や精度,調査段階に応じた適用性,解明できる項目,調査成果を利用する計画内容などを表にし各調査項目の概要を述べると共に,これらの調査を行う場合に特に注意すべき点について説明している。次に,これらの岩盤調査の結果得られた資料と道路土工の設計との関連について述べている。地山の状況を表わす指標として弾性波速度,き裂係数,吸水率の変化を選び,これらの指標と切土のり面勾配の関係を実例を挙げて説明している。更に,割れ目の走行傾斜とのり面勾配の関係,及び切土からの発生材を用いて行う盛土の施工性についても触れているo(網干)火成岩/顕微鏡検査/鉱物/破壊/引張り強さ/風化/まさ土/密度岩盤/切取り斜面/現地調査/施工/設計//道路/土工/分類酵闘」一co一 「「0725F60727一coNG2/G6超高圧KKT試験機による岩盤強度の測定についてSeis皿ic Skear Wave Propagation through Earth Da皿s(アースダムにおける地震時三木幸蔵・湯上英雄・雨宮松雄土と基礎(1973.6)VoL21,NQ.6,PP。81∼85,図・6,表・4,写真・1C.N.Papadakis,E.B。Wylieセン断波の伝播)土質工学会論文報告集(エ975.6)Vo1.15,No.2,pp,47∼61,図・10,表・1,参文・17 岩石強度の現位置測定装置として開発した超高圧坑内載荷試験後の概略を説明すると共に,この試験機を使用して求めた測定値と岩石コアーの試験結果とを対比して考察したものである。本機が従来の標準型試験機と異なる点は,普通のボーリング孔が利用できるように載荷部本体の外径が64mmに小型化されたこと,載荷板を変えることにより最大荷重強さ46L5k菖f/cm2ないしは692.3kgf/cm2の加圧能力に改良されたこと,及び孔内変位の測定精度が1/1,000mm以上に高められたことである。この試験機を用いて,流紋岩,花嵐岩,和泉砂岩の載荷試験を行って得られたκゐ,軌値と,コアー試料の一軸圧縮試験により求めた島,依値の測定結果の例を示した。両者の値を比較すると,E・は花闘岩の場合E・=10恥線よりも下にあり,和泉砂岩はE・=10昂線上,流紋岩はE・=20恥線近くにあった。又,一軸圧縮強さσμと臨値の相関ははっきりせず,これはコアー中の目に見えない潜在き裂が卯値に大きく影響しているためと思われる。(網干) 対称台形状アースダムの底部に水平地震波が入るとし,ダム内のせん断波の一次元伝ぱ問題を解析的に調べた。ダムの土質の力学的特性は粘弾性もしくはRamberg−Osgoodの提案に従う非線形,ひずみ軟化の特性をもつとした。又,せん断剛性,粘性,密度は深さに対し変化する(一定の場合も含む)とした。粘弾性の場合には,底部が調和振動するときに解として複素引数を持つ円筒関数でコンパクトな形が得られた。なお本式はランダム振動に対してはフーリエ解析と最小自乗規準則を用い拡張,適用できる。非波形材料の場合,状態と運動に関する2つの波形双曲型偏微分方程式を特性曲線法により解いている。特性曲線解は特別の場合として線形粘弾性解析解と一致し,又,異なった減衰のメカニズムを用い,せん断層に分けて解析したSeed,Maτtinの方法によるものとも大体合うことが知られ,特性曲線法が,方法の単純さ,非線形への適用性の正確さ,計算の迅速さなどの点から,極めて優れたものであると述べている。(山口)罫雌減衰/地震/ダム/弾性/粘弾性/波動/盛土圧縮強さ/岩盤/原位置試験/試験装置/ボーリングe0726LF50728F6/C7軟岩の高圧圧密陶野郁雄・中山 哲土と基礎(1974.6)Vo1.22,No,6,pp.59∼65,図・14,表・6,参文・2岩盤分離面の表面形状とセン断強さとの関連吉中龍之進・小野寺 透土と基礎(1976.1)Vo1.24,No.1,pp.7∼12,図・13,写真・2,参文・16 東京工業大学が製作した高圧圧密試験機の紹介及び問題点とそれを用いての軟岩の圧密特性について述べてある。試験機は,通常の規格であり,圧密箱は浮動リング型を採用した。この浮動リング型と固定リング型及び供試体の大きさの違いの影響を調べるために,明星大学のレバー式大型圧密試験機を併用して,乱した粘土についての比較実験を行い, 1)荷重段階の変化に対し圧密状況は変わらない。 2)土質工学会基準案による圧密降伏応力は若干高い値を示した,3)浮動リング型では,カサグランド法による圧密先行応力が妥当な値であった,4)固定リング型では,供試体の直径の違いは圧密特性に影響を与えない。5)固定リング型での,10gオ法とゾ7法とによる圧密係数はよく一致する,6)曲線定規法を用いることができない,などである。更に,東京都の地盤沈下調査において,上篠崎,赤塚の2地点からの乱さない試料の高圧圧密試験を行い,9−10gヵ曲線,脇一109Pの特性,圧密先行応力と鉛直有効応力の関係について検討を加えた。(北郷) 岩盤の破壊はそれを構成する岩石の強さによるよりも既存の分離面を中心に生ずることが多いことから,分離面の表面形状の調査方法とその実態及び表面形状とせん断特性の関連にっいて,花闇岩についての資料を中心に述べたものである。まず,表面形状・粗さの測定法及ぴ結果の表現法を紹介し,節理面での測定例を示した。次に,花闘岩について人工的に3種の異なる粗さをもつ分離面を作り,0.2∼1,20kgf/cm2の垂直応力の範囲で実施した一面せん断試験の結果について説明している。せん断強さとしてはτ∫∼σグラフ上の各測定点と原点を結んで得られる傾角φ・で表現している。φ・は材料自身のせん断強さと分離面の凹凸によるせん断抵抗の和を表わすものと考えられるが,後者がφ・の1/2にも及ぶことを示した。次に同一粗さと材質を有する分離面上に等しい垂直応力が作用した場合のせん断強さが,せん断面積の増大と共に減少することについて検討し,せん断面積の増大によって高次の粗さ部分への応力集中が増大し,この部分が低次の粗さへと移行することによるとしている。(北郷)圧密/圧密試験/試験装置/試験方法/岩盤岩盤/現地調査/残留強さ/室内実験/節理/せん断強さ/測定/断層/内部摩擦角眸瑚」 「「0729F6/G4/H50731F6/G2/H1異方性岩盤におけるセン断強度特性の測定と空洞掘削の数値解析例日比野 敏・林 正夫・本島 睦・後藤浩一土と基礎(1976.1)Vo1.24,No.1,pp.13∼19,図・18,表・1,参文・11平戸大橋におけるゆるい砂岩のクリープ変形について大志万和也土と基礎(1976.1)Vo1.24,No.1,pp。27∼33,図・7,表・3,写真・2,参文・9 地下発電所空洞を異方性岩盤内に掘削した場合の周辺岩盤挙動の数値解析例を示したものである。まず,せん断試験の結果から破壊包絡線を2次の放物線で近似し,ジェーガー(」・C.Jaegar)による異方性材料の破壊特性を導入して,層理面と最大圧縮応力の作用方向との交角 平戸大橋の田平町側橋脚の支持地盤は比較的ゆるい砂岩を部分的に挾んでおり,クリープ変形の生じる恐れありとして,室内クリープ試験を実施し,長期のクリープ変形量について検討したものである。クリープ試験に先だって実施した高圧三軸圧縮試験の結果を基に,5段階程度の載荷で破壊に至るように軸荷重の大きさを定めた。実験結果の整理に当たっては,(1)ひずみが時間の対数に比例する場合,(2)ひずみと時間の対数との関係は非線形であるが,ひずみ速度の対数と時間の対数との間に直線関係がある場合,の二通りの仮定による整理を行っているが,結局(1)の仮定を用いても差支えないと判断されたので,以後の計算はこの仮定のもとに行っている。橋脚基礎のクリープ変形量の計算に当たっては,土かぶり圧による沈下は終了しているものと考え,載荷重による地中応力は一定の角度で分散するものとし,又,地盤内応力状態は静止圧状態に近いものとして計算した。その結果,ひずみは時間の対数に比例して増大し,クリープ変形量は初期変位を含めて4∼5cm以内であることが分かったとしている。ωとせん断強さとの関係を推定した。更に載荷板直径30cmのジャッキ試験により求めた弾性係数Eと前述ののとの関係を求めたが,顕著な異方性はみられなかった。一方,1m立方の岩盤ブロックによる三軸試験の結果ではω=0。の時のE値はω=50。の時の約2倍となった。そこで,E値の異方性の測定に際しては供試体の切り出しや載荷面積の大きさなどについて慎重に検討すべきであるとしている。次に,これらの試験から得られた物性値を用い,かつ岩盤を直交異方性材料と仮定して行った数値解析例を示した。解析の結果,初期地圧の最大圧縮応力の作用方向と岩盤の層理面方向との相対関係によってライニング内応力,岩盤の変形最やゆるみ領域の大きさが著しく異なることを示している。(北郷)(北郷)罫雌安定解析/異方性/応力分布/岩盤/掘削/原位置試験/せん断強さ/変形/ライニング岩盤/基礎/クリープ/三軸圧縮試験/室内実験/沈下/変形/レオロジーs0730LG2/G4/E50732F6/G2地下空洞における岩盤のクリープ変形の計測とその適用世良田章正・足立紀尚・岩崎好規土と基礎(1976.1)Vo1.24,No.1,pp.21∼26,図・14,写真・3,参文・8孔内載荷試験と岩盤の変形に関する特性の研究武内俊昭・田中荘一・鈴木楯夫土と基礎(1976.1)Vo1.24,No.1,pp.35∼41,図・15,表・1,写真・1,参文・8 カナダ中央部のカリ鉱脈の開発に際し,安全かつ経済的な坑道の配置設計,掘削指針を確立することに関連して,クリープメーターによる計測とその結果を用いた坑道天井部破壊防止工法の開発過程について記述したものである。まず,対象となる岩盤は岩塩であるが,三主応力制御三軸試験などの解析結果を基にして,岩塩の挙動を記述できるようなレオロジカルモデルを示した。次に,現場計測器として2点間の相対変位を計測できるクリープメーターの性能及ぴその用途について脱明している。更に,カナダのカリ鉱脈開発における坑道天井部破壊崩落間題にふれ,従来工法による場合の破壊崩落の機構について説明すると共に,対策としてとられた破壊防止工法の内容及ぴこの工法の開発過程で用いられたクリープメーターによる計測例が示されている。又,前述のレオロジカルモデルを適用した有限要素法による変形解析と実測 孔内載荷試験から得られる測定結果が岩盤のどのような性質と関係するのかについて,平板載荷試験の結果と対比しながら検討したものである。まず,孔内載荷試験装置の原理について述べ,これを岩盤に対して適用する際の問題点を指摘し,更にこの問題点を改良すべく著者らが開発したエラストメーターの原理を紹介している。次に,この装置を用いて行われた孔内測定結果を整理・検討して下記のようにまとめている。(1)平板載荷試験から得られる変形係数と比較する之,変形係数の大きい岩盤では孔内載荷試験によるものののほうが大きく,変形係数の小さな岩盤ではその逆になる。(2)孔内載荷試験の結果を用いて構造物基礎岩盤の変形を考える場合,変形係数のひずみ依存性を考慮すべきである。(3)孔内載荷試験による変形係数と降伏荷重とは∋岩盤の違いによらずかなりよい相関を示す。(4)エラストメーターによるク値との比較がなされている。(北郷)リープ載荷がら,岩盤の粘弾性的性質が把握できる。(北郷)岩盤/掘削/クリープ/現地調査/採鉱/時間効果/測定/粘弾性/変形/有限要素法岩盤/クリープ/原位置試験/試験装置/地盤係数/測定/粘弾性/プレッシャーメーター試験/平板載荷試験/変形/ボーリング臨嫡」一〇〇QO 「「0733Fl1F60735一GO“F2/F8地層比抵抗係数による岩盤の評価藤原忠一・安盛義人・梅内勝彦・塚田基治土と基礎(1977.9)Vo1.25,No.9,pp.7∼11,図・11,表・4,参文・15各種孔内測定による岩盤の工学的性質の判定林宣煕・越智啓登・石川浩次土と基礎(1976.3)Vo1.24,No.3,PP.7∼14,図・21,表・3,参文・6 風化花崩岩類地盤のボーリングによる孔内測定値の分類特性を検討し,地盤モデル図の作成と,変形・強度特性などの工学的性質を判定表示する方法を試みたものである。岩の性状を広くカバーするようなインデックスはみつからないので,複数のインデックスを組み合わせて総合的に性質を判定することが必要であるとして,風化の程度に応じた広範囲な測定が可能で測定分解能と対応幅のあるものを選んでいる。測定結果は,風化岩盤を岩石の集合体とみなし,その工学的性質が岩石の硬軟及び固結の程度と,集合状態である割れ目間隔,方向の二つの要素に支配されると考え,測定インデックスもこの二つの要素の程度によって変わるとして考察’を進めている。工学的性質判定区分のための測定インデックスの境界は測定対比の結果決められ,変形特性区分と強度特性区分の表示法を与えている。地盤モデル図は,工学的性質判定手法を用いてボーリングの連続的測定値を細分判定し,岩盤区分の境界をみつけ断面区分図をつ 岩盤調査ボーリングにおける電気検属結果の応用として,地層比抵抗係数による岩盤評価について,現地調査を主体に行うと同時に室内実験も併せ行い検討し考察している。現地調査では,石油開発における場合,油田で長期調査の結果,地下構造の究明と産油量の推定で,相関のあることが判明している。一方,岩盤調査における場合,花闇岩地域における調査結果,見掛比抵抗から真の比抵抗を算出し,地下水面以下について,山岳部・海岸・海上(海面下)の三つのケースについて検討した結果,同一地域における見掛比抵抗は地層水の比抵抗によって左右されるので,その関係は地層比抵抗係数に置換えて検討することが有利であること。地層水が同一であっても地層水抵抗が異なるのは,岩盤の性質,すなわち風化度,ち密度,き裂,孔隙,粘土化の問題を検討すぺきである。最後に地層比抵抗係数と岩石試験(ヤング率・岩盤区分)で相関が判明している。くり,設計用の工学定数を表示している。(北郷)罫雌岩盤/現地調査/室内実験/測定/地下水/物理地下探査/ボーリング火成岩/岩盤/地盤/ボーリング/野外試験e0734F3/G4/H40736F6/G4風化花コウ岩地帯における切取り斜面と盛土水本信男・宮原健二土と基礎(1976.12)VoL24,No.12,PP.9∼16,図・17,表・6,写真・1,参文・6斜面の掘削時の安定について北原義浩土と基礎(1978.6)VQ1.26,NQ.6,pp・23∼30,図・19,表・1,参文・エ1 熱水脈を含む風化花崩岩地帯における切取り斜面の安定問題を,施工後の斜面状態の観測と室内せん断試験とによって考察し,勾配や保護工に関して一応の目安を提案している。又,風化花陶岩地帯の土工管理で重要となる土量変化率を風化度,現場密度,含水比などと関係づけている。花閏岩は風化されることにより工学的性質が変化するが,風化度,地山密度,自然含水比,間隙水などが弾性波探査による縦波速皮といずれもよい相関関係にあること,及び熱水脈部分ではせん断抵抗が低下することを示している。これらの関係を用いて実際に崩壊した切取り斜面を工学的に検討した結果,崩壊の主原因は切取り斜面の勾配が,地層面と節理面がなすりょう線より急であり,いずれも35。以上であったたあと,降雨時の水処理がまずかったためであるとしている。一方,地山から採取した風化度の異なる試料について締固め試験を行い土蚤変化率を求めたところ,風化度の差による土量変化率は1.0∼1.2程度であると報告して 我が国の重要土木工事には,狭あい,急しゅんな地形を克服せねばならない場合がしばしぱである。又,気候,風土の特徴として,地震,台風及び豪雨などが自然条件として避けられない。長大斜面の掘削安定問題が土木工学上の重要課題となる理由は上記の事情によるものである。本報告ではまず掘削安定問題に関する諸外国の極く最近の研究で指摘されている力学的な知見を簡単に概括し,問題点の認識の‘助とした。次に筆者が最近用いているF.E Mによる材料非線形の逐次解折の手法を含め,従来から良く用いられている円弧すべり法,複合すべり法などとの関連,及びこれらの手法の適用の手順の考え方を述べた。材料非線形を考慮した逐次解析手法は極く最近になって開発された手法である。その意味で解析例を示し,そこに包含される力学上の諸問題の扱いの中から,掘削斜面の安定上特に重要と感じている“応力径路”と“残留強さ”とを取り挙げて解説した。最後に実際の斜面で実測された変形の挙動の1例を示して,この種の問題の解明には,実測による力学的挙動の把握,解析手法の検証が重要なこいる。(市原)眸塒とを示した。火成岩/岩盤/切取り斜面/斜面安定/節理/土工/風化/まさ土L安定解析/応力径路/切取り斜面/残留強さ/測定/変形/有限要素法」
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)15.地盤の応力と変形
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 185〜207
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57971
  • 内容
  • 「「0737c8/D6/E20739E2/D5/D6三池炭鉱に於ける第2人工島工事並にその沈下について森田定市・須藤 実・江川隆久土と基礎(1955.4)Vo1.3,No.9,pp.5∼12,図・13,表・6,参文・4大阪チュウ積層粘土の力学的特性とその対策村山朔郎・植下 協・柴田 徹土と基礎特集号(1960.2)No.2,pp・26脚32,図・15,表・1,参文・7 三池炭田の海底部の掘削に伴い,坑口と切羽間の距離が遠くなり,通気,運搬,保坑,排水等の関係から,海底部に立坑を開削する必要にせまられ,その基地として施工計画高600mの第2人工島が造成されたが,この報告は,人工島造成のための予備調査としての潮流,試錐調査,載荷調査,並びに築島の実施設計,施工学について述べている。更に,土質力学的に興味ある事項として,海底の軟弱地盤の土質試験の結果と,それに基づく人工島の沈下計算並びに沈下測定結果との比較が挙げられる。人工島の沈下は工事開始後3か月で約90cm沈下しているのに対して,沈下計算では約79cmの値を得ていた。両者の差異は部分載荷による三次元的圧密沈下,塑性流動による沈下,地下水圧の静水力学的不連続な変化に起因する各層単独に起こる圧密沈下等と,仮定の不備によるものと説明されている。この場合,軟弱な粘土層が比較的浅いため沈下は急激に現われ,3か月で約60%の沈下を示し,又,沈下量の約70%は上層部10m軟弱層中で起こるものと考えられている。(市原) 梅田層粘土とよばれる沖積層粘土の工学的性質について行った,数年にわたる研究結果の一部を報告している。まず室内実験結果より強皮特性,圧密特性について考察を加えている。次にこの粘土層上の構造物の1例として,大正橋をとりあげその変位,沈下量の調査結果を室内試験の結果を基に考察している。この調査においては,深さ,上下方向,方位の正確に分かる特殊なボーリングで試料を得ており,圧密曲線が荷重履歴を示す性質を利用して各方向の地中応力を求めて考察を行っている。このような基礎調査の結果から.軟弱地盤上の構造物について,(1)支持力に対して十分な安全率があっても,圧密移動・塑性流動のため致命的な影響を受ける可能性がある,(2)不同沈下を防ぐため地質状態と載荷重についての正確な知謝が不可欠である,(3)横方向の荷重があるとき3横方向移動はまぬがれえない,(4)剛性の低い基礎では応力集中の可能性が大きく安全率が3程度であっても,局部的には安全性が低く塑性流動を起こしやすい,等の基礎工学上の注意を述べている。(土岐)旨達載荷試験/測定/沈下/土地造成/軟弱地盤瞬圧密/圧密試験/基礎/橋台/静止土圧/沖積層/沈下/軟弱地盤/レオロジーe軒0738E1/E3/H40740δE2/E4軟弱地盤上の盛土速度統制に関する二つの考え方高木俊介土と基礎特集号(1960.2)No.2,pp.工4∼19,図・5,参文・10両総用水における築堤沈下量の予測高木俊介土と基礎特集号(1960.2)No.2,pp.47園51,図・6,参文・4 軟弱地盤上に築堤を行う場合,すべり破壊が起こらないように施工できる盛土速度をどのように決めるかという問題についてその考え方を述べたものである。第1の考え方は,BQussi− 軟弱地盤上に築堤した場合,特に水路を施工する場合に,究極の沈下量及び途中の経過を知る必要が起こる。筆者はサンドパイルによる築堤,及び抑え盛土による築堤において,在来の方法による解析を試みたが思わしい結果が得られず・実用的な簡便法を新たに案出し,両総用水を例にしてこの方法を検討している。この簡便法は,終局沈下量の決定に,受持っている有効応力を先行荷重としていることを除けば,通常の方法と同じである。片対数紙上での圧密曲線のプロットの中間の時期に直線部分が存在することから,この線を延ばして終局沈下量に近づいたならば,適当に曲げて終局沈下量が漸近線になるように図を描き,これをもって沈下の時間的経過とする方法である。又,漸増荷重によるサンドパイルにおける圧密度についての理論曲線が示されているが,この報告で述べた場合は,層を単一層として考えたこと,層が泥炭を含んでいたことなどから実測値との間に誤差が生じているとした。このような考察から簡便法は簡単に実用上十分な精度で沈下の時間的経過を見積もることができると述べている。(土岐)nesqの式を用いた応力計算から1種の支持力公式を示し,盛土荷重による地盤の粘着力の変化を調べていくものであり,軟弱層がかなり深い場合に適用できるとしている。第2の考え方は,現場で間隙水圧を測定して有効応力に関するすべり条件(限界線)を決め,Mohrの応力円がこの限界線と接しないように盛土速度を制限すればすべりを起こさないで施工できるとするもので,千葉県両総用水の築堤のすべり解析を例示している。この実例では,盛土荷垂による地盤反力を放物線分布と仮定してBoussinesqの式から地盤内応力を算定し,更に間隙水圧計による測定値から,有効応力に関するMohrの応力円を求め,又,β回のすべり破壊時のMohrの応力円から限界線を決めている。ここで,この方法による場合は,地盤中の応力状態を正確に評価しなければならないので,立体土圧計による実測方法を研究する必要があるとし伴圏駅ている。(土岐)圧密/安定解析/応力分布/間隙圧/すべり面/施工/軟弱地盤/粘着力/盛土/有効応力L圧密/締固め砂杭/沈下/堤防/軟弱地盤/粘土/排水/盛土」一QO㎝ 「「0741E2/H10743一〇〇〇E1Settlement ana Crack Observation of Structures(構造物の沈下とクラックの観察)大崎順彦SoilandFoundation(1960,4)Vo1.1,No.1,PP,3∼19,図・18,表・1地中応力算定図表大崎順彦土と基礎(1961.6)Vo1.9,No.3,PP.37∼38,図・3 将来のデータ整理の方法を検討するために,広島市内の17のアパート,5の学校及び2の病院の計算沈下量と観測沈下量との比較,及び構造物の不等沈下に起因するクラックの発生問題を論じている。先ず,広島市を調査対象地域に選んだ地質・土質的理由と,柱状図,間隙比 地表面に長方形等分布荷重が作用する時,隅角部の地中応力鉛直成分の計算図表は,Taylorによって与えられているが,この図表には①僅かであるが誤差がある・②読みづらい・などの欠点がある。そこで計算を正確にやり直した上で,読みやすいように図表化して示したものでと密度との関係,塑性図,液性指数と一軸圧縮強さ及び圧密度と時間などの土質特性とを示している。この結果,広島市を3地区に分割し,調査対象建物のリストをあげ,これらの建物で観測された沈下を,全沈下,不等沈下及ぴ相対沈下で定義することを提案し,次いで,計算沈下層を算定する際の,土質定数の決定と計算法(ブーシネスクの式とニューマークの図解法・テルツァーギの圧密理論)とを述ぺ,広島日赤病院の事例について,計算沈下量と観測沈下量とを比較している。不等沈下とクラックの発生では,“変形角(angle of deformation)”を定義し,クラックの発生と限界変形角の上限・下限線を示している。(山内)ある。(三笠)蜀達基準/建築/事例/沈下/ひび割れ/フーチング/変形臨応力/弾性/等分布荷重8哉0742E1photoelastic Studies of the Stress in Powder Mass(粉体の応力に関する光弾性的研究)若林隆夫Soil and Foundation(1960.11)Vo1.1,No.2,pp.12∼22,図・21,参文・2 粉体中の応力測定のたあの光弾性法が,土質力学と基礎工学の分野に適用され,著者は直接せん断箱,2本の杭及びフーチングの下の粉体に生ずる応力分布を観測している。これらの実験の結果,直接せん断試験では,種々のせん断ひずみの状態の応力分布を,円偏光及び平面偏光で観察し,等傾線と主応力線とを示し,最大主応力線の方向とすべり面の角度は約10度と推定している。2本の杭先端の応力分布では,杭の間隙(13,20,40mm),杭先角度(50,70,90,110度)及び荷重(100∼400kgf)を変化させ,観測した応力分布が,フレーリッヒ(Frohlich),ブーシネスク(Boussinesq)の理論と良く一致することを示した。フーチングの下の応力分布では,応力分布がフーチングの幅とカバープレート(粉体の隆起を防止するため)の状態で変化するが,ブーシネスク及びテルツァーギ(Terzaghi)の理論とは若干相異し,プランドル(Prandt1)の理論とはよく一致すると報告している。(山内)0744冴E2/K6伴陽名神高速道路乙訓地区試験盛土工事報告(その2)(盛土の安定と圧密沈下について)上阪春樹・荒柴 茂・斎藤 実・福住隆二土と基礎(1961.6)Vo1,9,No.3,pp.40∼48,図・10,表・10“ 試験盛土区間においてサンドドレーン打設による改良区と未改良区の各々に盛土をし,圧密と安定性について検討した。実測された両地区の沈下曲線と計算による沈下曲線とはかなりの差を生じた。この差をまず側方移動による塑性沈下によるものと考え,測定した側方変位量から圧密沈下量を補正してみたが,やはり計算値との一致は見られず・その他にせん断による圧密,砂礫層の圧密,のの変化等が影響したものと推論している。改良区で測定された間隙水圧は,パイル打設による影響で‘・が値が低下し,少し理論値より遅れる結果となったが全体的には良く一致した。次にコーン貫入・一軸圧縮試験を実施し,地盤の強度増加について検討したところ,盛土中央では予想値(0ゆで計算)を下回り・逆に斜面部分では大きくなっていた。これはせん断応力を受けた部分で圧密が促進された等の理由によるものと説明している。なお,側方流動は3週間で停止したが,これは圧密による強度増加がありたためであろうと述べている。(三笠)応力/応力分布/群杭/室内実験/すべり面/直接せん断試験/フーチングL圧密/間隙圧/透水性/土地改良/バーチカルドレーン/盛土」 「「0745E1/H50747E2/H4弾性理論による目活国際会館潜かん処女沈下の検討大内二男土と基礎(1961.8)Vo1.9,NQ.4,PP.35∼40,図・12,参文・4築堤荷重による不同沈下の解析赤井浩一土と基礎(1961.12)Vo1.9,No,6,PP.15∼18,図・4,表・2,参文・6 潜かん設置時の地中応力を弾性理論に基づいて計算し,想定されるすべり面と実際に生じたすべり面とを比較し,検討した。荷重として①潜かんに働く土圧,②潜かん周辺に働く摩擦力,③潜かん自重,④土の自重を考えた。弾性計算は,1m間隔メッシュの交点で,各荷重による応力を計算し,重ね合せ,主応力と主せん断応力(τ皿、x)の大きさと方向を計算した。更に各点でのせん断抵抗力(τRlモール・クーロンの破壊基準に従う)と主応力で決まる∠τmi.を計算し,方向と大きさを図示した。この値が負となる範囲(τ四.≧τπ)は,潜かんの刃先から球根状に拡がり,その範囲を塑性域と見なした。更に,R(=甜τmiゴイ」)が最小となったすべり面を想定すべり面と考え,実際のすべり面と比較すると,地中応力を計算する際に 築堤荷重によって堤内地の家屋に不同沈下が生じたので,その原因を解明するために,基礎地盤の圧密沈下量,沈下速度を計算した。現地の地盤概要は,深度10mまではゆるい砂層と,それ以深に厚さ10mの粘土層があり,これらが沈下に関与していると考えられた。砂層の沈勧冨σ苫/σz=tan2(45+π/2)としたものに,位置,形状が最も良く似ていた。又,実際にすべった箇所での Rは,ゼロに近い値となったが,そうでない所では,正の大きな値となり,実際を良く説明できたと述べている。(三笠)下量としては数cmを考える必要があると述べている。粘土層に対しては,沈下計算は粘土層ゐ中央深度の応力増加量を考え,更に水平方向の応力増加量の分布は,著者の理論解によって堤体中央直下でσm、.≒8tf/m2,のり先でσ=0となる2次放物線を仮定して,弾性解によって計算し,堤体下各点の最終沈下量を求めた。この結果,のり先と,その点から5m離れた点での沈下量の差は8.5cmとなり,これが不同沈下の直接の原因と考えられる。盛土後10年で,粘土量の90%の圧密が完了するという結果が得られ,現在は堤体築造後25∼30年の年数を経過しているので,粘土層の圧密沈下は終期に入っていると述べている。(三笠)旨聲鱒圧密/応力/応力分布/弾性/沈下/堤防安定解析/応力分布/ケーソン/すべり面/弾性/粘性土8斎0746E2/K6名神高速道路乙訓地区試験盛土工事報告(その3)<サンドパイル打設による地盤状態の変化)上阪春樹・荒柴 茂・斎藤 実・福住隆二土と基礎(1961.8)Vo1.9,No.4,PP.41∼46,図・7、表・6,写真・2 コーン貫入強度と間隙水圧を測圧し,サンドパイル打設による周囲地盤の乱れについて検討した。強度変化のようすはコーン貫入試験で,サンドパイル打設から2か月の間にわたって測定を行った。まずパイル打設後は10∼20%の強度低下を生じたが,10日目にはほぼ回復し,60日後には約16%の強度増加を示した。パイル打設による強度低下については実際上問題ないと結論している。パイル打設による間隙水圧の変化については,増加間隙水圧(4U)は打設前の間隙水圧が高い所では,そうでない所のものより小さいという結果になった。これは地盤がフローし,ある限界以上に間隙水圧が上昇しなかったためと結論している。又,打設前に採取した試料の偽から計算した間隙水圧曲線は,実測曲線とかけ離れ,0。値を実測値のおよそ半分としたときほぽ一致した形となった。0・が変化した原因はパイル打設による地盤の乱れによると結論している。(三笠)0748とE1/E10伴The General Tbeory of Stresses and Displacements in Two一工』ayer Viscoelastic圏Systems(二層粘弾性系の応力と変位の一般理論)石原研而Soilan(1Foundation(工962.5)Vo1.2,No.2,pp.51∼68,図・19,表・3,参文・11愚 二層系問題を粘弾性論の立場から,粘弾性モデルとして,2要素モデルと1要素モデルのすべての組合わせから成る16種類の二層系について,理論式の誘導と考察を行ったものである。すなわち,フォークト(Voigt)モデル,マックスウエル(Maxwe11)モデル,スプリング及びダッシュポットの四つのモデルを想定し,計算方法はinertiaの影響一が無視できるqausi−staticな問題に対して,リー(E・B.Lee)の提案した“弾性体との対応原理(Correspondingprinciple)”に基づいている。まず,スプリングとダッシュポットの組合わせによる二層系地盤内の応力及び表面変位の時間的変化の特性を示し,次いで,両層共VQigtモデルで表わされる二層系,両層共Maxwe11モデルで表わされる二層系及びその他のモデルの組合わせからなる二層系の応力と変位の時間的変化特性を考察し,上述の組合わせのモデルで,前記の16種類の二層系問題を一般的に説明できるとしている。(山内)圧密/間隙圧/事例/透水性/土地改良/道路/バーチカルドレーン/盛土L応力/成層/粘弾性/フーチング/変形/舗装/リラクゼーション」一〇〇刈 「「0749E2/D60751軟弱地盤における試験盛土について安遅径治・宮浜和昭土と基礎(1962.6)Vo1.10,No.4,pp.9∼工6,図・16,表・6,参文・3軟弱地盤上の盛土の基底破壊前後にあらわれる地表ヒズミについて室町忠葦土と基礎(1963.3)Vo1.11,No.3,pp.48∼53,図・11 広島県三原市内国道改修に伴なう試験盛土において実施した現場測定及び室内試験の結果に検討を加え,計算値と実測値の関連性について述べている。沈下量については,三笠(1961)の理論に基づいてせん断変形による沈下と圧密沈下を算出し,その合計沈下量と載荷後20目目の実測沈下量の比較を行っている。盛土中央部においては,両者がほぼ一致することが示された。又,両側部の沈下量の不一致については,これをすべり破壊の前兆と考えて,限界盛土高を決定している。圧密係数0・については,圧密試験から得られた値と,現場の過剰間隙水圧実測値から求めた値は比較的よい一致を示している。又,時間係数7、亙丁(ただし1Wま整数)に対する圧密度の比を圧縮比と呼び,実測沈下量から圧縮比を求め,圧縮比と時間係数の関係 軟弱地盤上の段階式盛土施工に際し,底部破壊の危険の大きい2地点において,地表ひずみ計及び地表変位杭による変位及びひずみの観測を行った。実測ひずみと理論式による弾性ひずみの比較において,最初の測定時で全位置のひずみが弾性ひずみを越えており,以後のひずみは側方流動によることが知られ,破壊時のひずみ量は弾性ひずみの計算値の20∼25倍にも当たることが示されている。よって,このようなピート地盤の測定に当たっては基準杭の設置等をも考慮すべきである。又,盛土荷重と対応する全変位量の関係における破壊の現われ方は平板載荷の荷重強度と全沈下蚤の関係に似ており,ある限界の荷重強度を越えると変位量が急激に増大して破壊することが知られた。なお,この沈下曲線の差は地盤の圧縮性の差が歴然と表われている。この変位から破壊の接近を予知するには測定精度を上げる必要があるが,非常に有用である。又,討論内容についても示されている。(山内)から圧密係数を逆算している。このようにして求めた0・値は他の方法で求めた砺値に比べるとかなり大きいが,これはせん断変形による沈下の影響であろうとしている。(大矢)一CQQOE2/E6/E4蜀婆醜すべり面/測定/軟弱地盤/破壊/ひずみ圧密/間隙比/事例/沈下/道路/軟弱地盤/盛土e蔚0750E20752dE2伴路盤圧力の分布に及ぽすまくら木の形状効果について岡部二郎・安山信雄土と基礎(1962.9)VoL10,Nα7,pp.17∼22,図・17,表・14Co皿pressibility of a Certain Volcanic Clay(ある火山灰質粘性土の圧縮性)糊小泉安則・伊藤幸爾郎Soil and Foundation(1963.3)Vo1.3,No.2,pp・37∼48,図・13,表・1,参文・4駅 まくら木の形状寸法に変化を与えた場合,路盤圧力の分布にいかなる影響があるかを原寸の模型軌道を用いて実験的に求めた。まくら木の寸法は,長さ,幅及び厚さをそれぞれ5段階に変えたものとし,更に道床の砂バラストの厚さを3段階に変化させた。荷重はCBR用ジャッキあるいはビブロジール(振動発生式軌道試験機)を用いて載荷し,静的及び動的荷重に対するまくら木の沈下量をダイヤルゲージで,又,バラスト直下の路盤圧力を5個の土圧計によって測定した。この結果,まくら木の長さを増大させると路盤圧力及びまくら木の弾性沈下量が著しく低減すること,まくら木の厚さが増加しても静荷重あるいは低速度荷重ではその効果が少ないが高速度荷重では路盤圧力が低減されること及びまくら木幅の増加は静荷重及び動荷重の雨者を通じて効果が少ないことなどが明らかにされた。なお,バラストの厚さが増加すると,路盤圧力は著しく低減するが,一圧力分布の形は同様でレール直下で最大値が現われる。(佐武) 関東ロームの沈下の問題を各種の室内,現場実験を基に,「沈下」の性質について検討し,沈下量を与える式を導き,それと実測値との比較を行った。まず関東ロームの沈下を載荷直後に生ずる初期沈下とその後に続くクリープ沈下に分けて考えた。前者は最終強さの半分より小さい応力に対して沈下量が比例することより弾性論で初期沈下量を求めることができるとし,強度と弾性定数,ポアソン比との関係を実験的に求めた。後者に関しては,約4か月間にわたる長期平板載荷試験,多軸圧縮試験を行い,①初期沈下後,数日間続く等方応力によって生ずる体積ひずみ及びその後に続く偏差応力によるせん断ひずみクリープがあること,②クリープは時間を対数にとった時直線的に進むことを明らかにした。そこで以上の結果を基に,沈下量を与える式を導き,その値と関東ローム層上に建設された4階建てビルディングの沈下実測結果と比較したところ,対数紙上でのサイクル時間当たりの沈下量,合計沈下量とも良く一致した。(三笠)鉛直荷重/応力分布/室内実験/鉄道/沈下/路床・路盤L圧縮/圧密/クリープ/沈下/平板載荷試験」 「「0753H4/E2Test Fill oll Soft Ground(軟弱地盤の試験盛土)安達径治・宮浜和昭Soil and Foundation(1963.3)Vo1.3,No.2,Pp.63∼80,図・16,表・6,参文・3E20755Lateral Stability of Rigid Poles Subjected to an Applied Couple(偶力を受ける剛な柱の横方向安定性について)Robert L.Kondner,Raymond J.Krizek,Bruce B。SckimmingSoil an(i Foundation(1963.8)VQ1.4,No.1,pp.24∼43,図・11,表・3,参文・7 3mの砂層の下に更に15mの粘土層がある地盤上に6mの高盛土の道路を施工するに当たって,沈下量推定のために約26×34mの大きさの現場盛土試験を行った。現場では間隙水圧計,沈下板を設置した。3.4mまで盛り上げた時に沈下予想値と実測値の差が大きくなり,破壊が懸念されたので盛土を停止し,約100日間観測を続けた。盛土後約20目目に沈下曲線に変曲点が現われ,同時に間隙水圧がピークに達した。このことはせん断変形が初めの約20日間で終了したと解釈した。ぐの結果を三笠が提案した「三次元的沈下計算法」で計算した値と比較したところ,盛土全域にわたってほぼ一致した。次に圧密係数を,①現場で計測した過剰間隙水圧測定結果から求める方法,②Scottが提案した「圧縮比」を定義しそれを基に求める方法の二つで計算し,標準圧密試験で得られた値と比較したところ,前者と室内試験結果とはほぼ同値となったが,後者とはかなりかけ離れた。以上の結果は,この現場での沈下量及び沈下速度を確実に推定する上で非常に有効に利用できると結論した。(三笠) 地表面でモーメントを受ける根入れのある棒のたわみの問題を模型実験と次元解析によって解いている。まず物理量として棒のたわみ霧,根入れ長乙,断面積・4,周長C,作用モーメント砿,土の単位重量r,内部摩擦角φ,土の粘性係数η,載荷時間∫,相対密度P6を挙げ,構成式として次式を仮定する。          巻{羨・多祭票∂・]   (8)次に直径20.5in,高さ14inの砂槽に直径0.501∼L515inのアルミニウムと鋼パイプの根入れを変えて,地表面位置にモーメントだけをかけた載荷試験を行ってたわみとの関係を求め,棒の断面,砂と密度及び載荷時間を加減することで式(8)は右辺の第工,第2項だけになる。上式に照らして実験結果を整理してたわみとモーメントを双曲線式の型に導き,棒の安定限界値を得た。実際の数値を入れた計算例もつけている。(三笠)蜀首論杭/クリープ/載荷試験/次元解析/室内実験/水平荷重/堕/内部摩擦角/塑/密度圧密/施工/沈下/変形/盛土/野外試験e蔚0754E1/E2δE2/E6伴Grand Surface Strai皿Occurring at the Time of Base Failure of Embankment燈駅文・2(盛土が底部すべりを生じたときの地表面ひずみ)室町忠彦Soil and Faundation(1964.2)Vo1.4,No.2,PP.24∼33,図・11,写真・1 砂槽に模型杭を貫入させたときの砂槽底面の応力とその分布から杭の地盤に対する等価載荷深さの考えと群杭の場合の応力の重ね合わせについて考察した。一実験は長さ×幅×深さが95.2×45.2×46.6(cm)と150×100×100(cm)の砂槽に均一粒径の気乾砂を間隙比0.8∼0。95 軟弱地盤上に盛土を施工し,底部すべりを生じたときの地表の動きを解析したものである。地盤は層厚4。4m,o;O.8∼1.o tf/m2のピート地盤と層厚6.7m,o崔L45∼1。6tf/m2の粘土質地盤で,測定はのり先に一端を固定したインバール線による自記変位計によるほか,ピートまでの密,中,ゆる詰の状態で,直径(先端角)が2(60。),4(53。),4(53。),5cm(53。)のコ地盤に対しては3m間かくで60cmの根入れの変位測定杭をインバール線に平行に6本打っンクリートと鋼杭を用い,砂槽底面には土圧計を置いた。貫入中の杭による地盤内応力σ2は杭が砂を押しのけることによる応力pσzと杭が押し込まれようとするための応力Lσzの和としてとらえた。後者は弾性体の内部に載荷した場合の解に等しく,その作用深さを等価載荷面とすると,ほぼ杭の貫入深度に一致するが,荷重が小さいときには上方に位置する。群杭の場合のσzは間隙,押し込みの順序によって異なり,間隙が小さいときには応力集中の傾向が見た。盛土は段階的に施工する。施工に伴なって地表が膨れ上がり,流動が起こる。破壊時のひずみ速度を層厚と地表面変位から計算するとピート地盤では一〇,18∼一〇.06%/h,粘土地盤では一〇.oo2%/hであった。ひずみと盛土高の関係は平板載荷試験の荷重と沈下の関係に似ており,破壊時のひずみはμ=0.5,E=10kgf/cm2(一軸試験から)を用いて求めた弾性計算値のStress Distribution by Model Piles in Sand(砂地盤中の模型杭による応力分布)岸田英明Soil and Foundation(1963.8)Vo1.4,No, ,pp.1∼23,図・22,写真・5,表・5,参L0756られるが,杭間隙が直径の2倍以上のときの二吻については弾性解の重ね合わせによって計20∼25倍となった。現場測定法の問題としては計器設置点としての不動点が盛土から遠くなるための測定精度の低下,地表面に固定点を取れないために打つ杭の回転による測定誤差を指算できる。(三笠)摘している。(三笠)応力分布/貫入試験/杭/杭打ち/群杭/載荷試験/室内実験/砂/静的/弾性/土圧原位置試験/斜面安定/測定/沈下/粘性土/ひずみ/盛土/有機質土」一〇〇〇 「「0757E20759盛土荷重を受けた軟弱地盤内の応力測定稲田倍穂Bearing Capacity of Diluvial Gravelly Sand I)eposits(洪積砂礫層の支持力)竹中準之助Soilan(iFoundation(1964.12)Vo1.5,No,1,pp.1∼16,図・14 名神高速道路の建設に際して軟弱地盤上に建設する道路盛土の設計施工資料を得る目的で盛土試験を実施した。この盛土試験の計画と実施については,「土と基礎」Vo1,工1,NQ.7及びNα8に詳細に報告されている。本文は,盛土荷重を受けた軟弱地盤内の間隙水圧及び土圧の測定結果を報告すると共に,それに対する検討を行っている。測定はサンドパイルによる地盤改良部及び非改良部について行われ,盛土前,パイル打設中,盛土中,放置中及び盛土除去時の測定結果が図表に示されており,又計算による推定値と比較検討されている。これらの測定及び検討の結果は次のようである。(1)盛土荷重により増加する地盤内鉛直応力をフレリ署ヒの式で計算すると浅部では過少に深部では過大に評価する。水平応力は実測値は計算値より極めて小さい。(2)サンドパイルの打設により発生した間隙水圧は,その後放置期間中まで長く残留していた。又,間隙水圧の減少速度を平均載荷重に対応する乱さない土の圧密係数を用いてTerzaghi式で計算したものは実測値とよく一致した。(網干)洪積砂礫層の粒径分布は沖積層のそれと違いはないが,よく締まっているため亙値は明らかに大きい。側圧一定の三軸試験によると6k菖f!cm2以上の側圧で砂粒子の破砕が生じモール円の包絡線が曲がってφの値は減少する。又,側圧6∼10kgf/cm2,軸差応力15kgf/cm2の範囲で弾性的な挙動を示ず。次に井筒の中で刃口付近のGL−17mに掘ったピットの中で0・1mZの平板で最大330tf/m‘の載荷試験と井筒の刃先内径2mいっぱいに作ったコンクリートブロックを載荷面にした最大約125tf/m2の載荷試験を行い,荷重一沈下曲線から後者は前者に比較してずっと弾性的であることから深い基礎下面の洪積砂礫層は通常の荷重に対して弾性的挙動を示すものと推論した。このときの沈下量は三軸試験の応カーひずみの初期の傾きから求めた変形係数を用いて弾性論によって計算したものに等しい。更に,深い砂礫層のサウンディン土と基礎(1964.10)VoL12,No.10,PP・11∼19,図・14・表03・写真4一〇〇C3/E2グに対して直径89mmのコーンを二重管を通して1.5tのハンマーで50cm高さから打撃貫入させ1m貫入の打撃数を用いる新しい試験法を提案した。(三笠)鯨言圧密/応力分布/間隙圧/事例/測定/軟弱地盤/粘性土/バーチカルPレーン/盛些/遡齢井戸/貫入試験/洪積層/載荷試験/三軸試験/粗粒土/弾性/沈下/深い基礎懸e現0758C8但2砂地盤に及ぽすクイの締固め範囲の計算西田義親土と基礎(1965.8)Vo1.13,No.8,pp.33∼37,図・2,参文・15 名神高速道路の建設に当たって大垣工区で実施した盛土試験の測定結果に基づいて,盛土荷重を受けた軟弱地盤の沈下について検討を行っている。盛土が部分載荷であることを考慮するために,Skempton and Bjerrumの方法により間隙圧係数且を用いて瞬時沈下量と圧密沈下量を計算している。又,圧密速度は間隙圧係数且を思いて推定した間隙水圧を初期値として一次元圧密のアイソクローンを描き,9∼10gヵ曲線より直接沈下量を計算している。なお,間隙圧係数’4は,計算値と実測間隙水圧が一致するような値を選んでいる。このようにして計算した沈下量及び圧密速度を実測の沈下量と比較したところ・載荷時に発生する間隙水圧が 砂地盤に杭が打込まれると,周囲の砂は水平と鉛直方向に移動するが,主な変形は横方向の変位によるものと考え,鉛直方向の垂直応力も取り入れた三次元的な計算を示している。円筒座標を用いた応力の釣合式で7,≠,z面でのせん断応力は近似的に0と考え,鉛直方向の圧力は土かぶり圧と仮定している。破壊した土の応力は変位量にも関係するはずであるが,問題を簡単にするため一応モールの条件だけを用いている。杭周囲の地盤を破壊領域と未破壊領域に分け,各領域での水平垂直応力を示した。砂の破壊領域の範囲は近似的に弾性理論から類推し,自然地盤の状態に比べて変化した応力を基に計算している。実際の例を基にして計算すると,その砂の初期間隙比や圧縮指数にもよるが,地盤の破壊する範囲は杭径のほぽ3∼7倍であると推定することができる。ス,砂地盤に杭を打込んだ場合,3垂直応力の和が杭を打込む前の自然状態から変化するのは,上述の地盤の破壊領域に限られている。なお,この計算は杭が存在するとき地盤内に生ずる応力状態も計算することができる。(山内)圧密/間隙圧/事例/測定/延/螂/粘性土/盛些冴E2盛土荷重を受けた軟弱地盤の沈下稲田倍穂土と基礎(1964.11)VoL12,No、11,PP.工7∼25,図・9,表・6,写真・1鉛直応力増分と等しい(・4=1)と考えた場合は実測値と計算値が全く一致していないのに対し・間隙圧係数且を考慮した場合は極めて良い一致が見られたことを報告している。(網干)L0760伴糊誌応力/近/締固め/砂」 「「0761E20763E1/E2粘土地盤上に置かれた二つの基礎の干渉による沈下最上武雄・清水英治土と基礎(1965.11)VQ1.13,No’11,pp・9∼工6,図・14,写真・5,表・8,参文・4有効応力の増加により砺と髭が減少する土の圧密について沢田敏男・鳥山胱司土と基礎(1965.10)Vo1.13,No.10,PP,9∼16,図・18,表・1,参文・5 正規圧密粘土では透水係数為と体積圧縮係数伽は有効応力δの増加につれて減少するが,このような場合にも物,たを一定と仮定しているテルツァーギの圧密方程式がr般に用いられている。このことが実際との誤差の原因ともなるので,ここではそのことを考慮に入れた圧密方程式を,土の強さを支配している有効応力を中心にして考えている。その結果,従来同一にみなされていた間隙水圧の消散と土層の圧縮の進行速さの異なることを明らかにし,この両者の差は載荷前と圧密完了後の有効応力の増加割合によって決まることを示した。主な結論は次の通りである。(1)圧密係数砺が一定の場合,土層の圧密中の圧縮の影響を無視すれば,土層の圧縮はテルツアーギの式で求めたものに等しく,問隙水圧の消散はかなり遅れる。(2)土層全体の圧縮時間曲線は,比較的テルツアーギの式と似ている。(3)砺が一定でも土層の圧縮を考慮すれば,みかけの圧密係数が大きくなるため圧密が早くなる。(4)底面不透水性の場合には膨張部分が生じ適用できない場合がある。(山内) 半無限領域の粘土地盤上で,基礎を単独に設けて載荷した場合と・2個をある間隔において各々独立に載荷した場合を比較すれば,同一荷重であっても後者では基礎板下の応力が干渉し合うために前者に比べて沈下のようすに変化がある。このような干渉現象の存在を確かめるために小規模な室内実験を行った。試料は東京丸の内の沖積粘土の再圧密土を用いた。基礎板の幅は,3,4,5cmの3種類で,中心間隔5∼20cmに変化させ,先行圧密荷重前後の3種類の荷重で試験した。その結果次のことが明らかになった。(1)二つの基礎板を粘土面上において載荷した場合,相互干渉を示さない限界間隔比は6と考えるのが妥当である。(2)干渉現象がある二つの基礎板の沈下を計算する際,先行圧密荷重より小さい荷重であれば,鉛直方向応力の合成だけを考えて計算してよいが,先行圧密荷重より大きい荷重では,水平方向応力成分の合成も考える必要がある。(3)ウエスターガードの式で求めた鉛直方向圧力分布の値と実測鉛直土圧の値はほぽ等しく,弾性論による重ね合わせが粘土にもある程度適用できる。(山内)蜀薔瞬浅い基礎/応力分布/載荷試験/室内実験/塾王/獲土/模型実験圧密/応力/粘土/飽和土e冴冴0762El/E2地下の分布荷重によって生じる地盤内の鉛直応力と変位の一計算西田義親土と基礎(1965.11)Vo1.13,No.11,PP.3∼8,図・3,表・7,参文・10 地中に分布荷重が作用した場合に地盤に生ずる応力を求める場合に,地表面に集中荷重が作用する場合の式を拡張応用する例があるが,これは必ずしも妥当ではない。本文では地下の深い所で,等分布荷重の働く円形基礎の下方の地盤内に生ずる鉛直応力と鉛直変位を.ミンドリンの式を基にして解析的に求めている。応力及び変位共に円形基礎の中心下及び周縁下におE2/E3糊(その1),(その2)駅竹田仁一・立川博之土と基礎(1966.3,4),VoL14,No.3,PP,7∼12,No.4,PP、3∼9,図・22,表・5,写真・1,参文・10る。(山内)応力分布/等分布荷重/深い基礎/変形鉛直荷重/解析/載荷試験/事例/砂/沈下/平板載荷試験/変形/模型実験ころでは1/2になり,周縁下の場合は112(地表面)から1!4(非常に深い所)になる。又,基礎の鉛直変位は地盤材料のヤング係数に反比例し,載荷半径と荷重に比例するσ変位の影響値はポァソン比μと’/7・の関数であり,根入れが深くなると,地表面における場合の約半分にな伴砂層上の基礎盤圧入実験における荷重,沈下量および沈下速度(または載荷速度)間の関係 各種密度の砂層上に設置した円形基礎盤に,1行程の速度を種々に変えた荷重を加えて圧入実験を行った結果を検討し,沈下速度が約10cm/s以下では・荷重速度と沈下速度との間に相当広い範囲にわたって指数関係が成立つことを見出し,これを簡単な式に表わした。次に,この式によって荷重,沈下蚤,沈下速度の三次元場におけるこれら3量間の関係を求める方法を説明し,この方法によって実験結果を計算しこの式の妥当性を示した。そして,この関係を用いて,平板載荷試験の結果から荷重‘沈下曲線を延長する方法及び降伏支持力値の推定法について説明し,その計算例を示した。最後に,高速な領域における荷重速度と沈下速度との関係について触れ,沈下速度が10cm/sをこえる高速な領域においては,前述の指数関係は成立せず,沈下速度のある増加に対して荷重速度の非常に大きな増加が対応する,と述べている。(網千)ける式を導き,応力の場合はσz々の値,変位の場合は影響値∫・を,それぞれポアソン比0.1,0,25,0.50の3種類に変えて,種々の深さについて数値計算している。その結果,基礎底面における応力は,分布荷重に対して,中心下の場合は地表面で1.0のものが非常に深いとL0764」一〇一 「「E207650767砂層上の基礎盤圧入実験における荷量,沈下量および沈下速度(または荷重速度)間の関係多段式周辺加圧ジャッキを使用した水平載荷試験機と横方向K値について(その2)三木幸蔵土と基礎(1966.8)Vo1.14,No.8,PP19∼25,図・12,表・2,写真・12,参文・2竹田仁一・立川博之土と基礎(1966.4)VoL14,No.4,pp.3∼9,図・22,表・5,参文・10 同題目(その1)“土と基礎(1966,Vo1.14,No.3)”の後半である。(その1)では実験方法及びデータ解析方法,荷重速度と沈下速度との関係(沈下速皮10cm/s以下の場合)について報告した。本文では(1)沈下速度が10cm/sの場合の荷重,沈下量及ぴ沈下速度(又は荷重速度)間の関係及び高速な領域における荷重速度と沈下速度との関係について考察を行い,又(その1)及び(その2)を通じてのまとめを行っている。まず(1)について,荷重,沈下量及び沈下速度を座標軸としたとき,これらが一つの曲面で与えられることを示し,この曲面で表わされる関係を用いて沈下速度(又は荷重速度)を異にする荷重,沈下曲線の推定,一〇〇E2 これまで地盤の横方向κ値を測定するには,ゴムチューブにガス圧を加える方法が用いられてきた。しかしこの方法では実際に杭に水平荷重が作用したような場合とは条件が異なることや,ゴムチューブに剛性がないことなどから問題点が多いことを筆者は指摘している。筆者は新しく特殊な鉄板と油圧ジャッキの組合わせで,地盤内でほぽ円形に広がったり縮んだりする水平載荷試験機を考案製作している。この論文では新しい試験機の製作過程,構造,使用方法及び砂質土と軟弱粘土における測定結果について述べ,最後に現在使用されているゴムチューブを用いた3種の試験機により測定されたκ値との比較を行い,ゴムチューブの問題点について考察している。(八木)荷重・沈下曲線の延長と支持力の推定ができることを示している。又,沈下速度が10cmlsを超える高速な領域ではこめ関係は成立せず,沈下速度のある増加に対して,荷重速皮の非常に大きな増加が対応する。(網干)蜀詰浅い基礎/載荷試験/砂質土/支持力/室内実験/設計/沈下/フーチング/模型実験鵠現位置試験/載荷試験/試験方法/塑/水平荷重e蔚0766E1/E2表面載荷をうけた砂層内応力の測定松尾稔・染谷昭夫・森寛明土と基礎(1966,5)Vo1.14,No.5,PP,3∼10,図・17,表・1,写真・1,参文・9 粒状体の集合である砂層が荷重を受けた場合・連続体のような挙動を忠実に示すとは考えられない。そこで本文は,種々の載荷重による砂層各位置の応力変化,挙動を調べることを目的に,外径5.5mm,内径2.2mm,長さ6mmの円筒状の光弾性ひずみ計を豊浦標準砂中に埋設し,各表面荷重による模型地盤内部の応力の測定を行い,その結果を報告している。載荷試験の結果は,各表面荷重における砂層内部の主応力の大きさとその方向,せん断強さの動員の程度について整理され,Boussinesqの式による計算値と比較検討されている。又,荷重と沈下及び沈下速度との関連についても考察がなされている。そしては,σ1計算値の30∼50%,σ3は100∼250%程度であること,全面的なせん断すべりが生じるのは荷重が2.2∼2。4kgflcm2程度であること,又,荷重が1kgf/cm2付近でσ二,σ3の方向に変化が認められ沈下量度が急激に増大しており,この荷重付近で地盤内応力又は変形状態に特徴ある変化が生じて炉る0768δE2伴洲大型鉛直載荷試験による洪積世砂レキ層の変形特性吉田 厳・駒田敬一・吉中龍之進・足立義雄土と基礎(1966.12)Vol.14,No.12,PP,29∼37,図・15,表・5,写真・2,参文・4駅 本報文は,本州四国連絡道路調査の一環として,明石海峡の周辺に広く分布する明石層の変形特性を明らかにするため直径37.5cm∼300cmの平板を用いて行った鉛直載荷試験に関するものである。試験地盤は,深さ5∼6mまで粒度構成含水状態が均一の砂礫地盤よりなり,それより深くなると締まった地盤となることが明らかにされている。又,載荷試験の結果から,0∼3m程度の基礎幅に対する変形係数は直線的に増加することを指摘し,この関係が3m以上の基礎幅のものに対しても成り立つと推定している。更に,本実験結果がテルツァーギの修正式による計算結果と良い一致を示していることが述べられている。(西田)こと,などを報告している。(網干)応力/応力分布/載荷試験/砂/地盤/測定/沈下/内部摩擦角/変形/模型実験L鉛直荷重/洪積層/載荷試験/砂/平板/変形/礫」 「「0769EODiscontinuiセ70f Stress an−Veloci旬in the Rigid Plastic Fiela in Soil Meehanics(土の剛塑性場の応力,速度の不連続性)山口柏樹Soil and Foundation(1967.8)Vo1.7,No.3,pp.54削64,図・7,参文・10 土が剛塑性体で破壊規準がモール・クーロン則に,流れ条件がミーゼス則に従うとした場合に塑性場の応力や速度の不連続,連続性に関し解析して一般的特性を証明している。その結果,応力不連続線をはさむ2領域間の応力不連続条件を与えた,異なるφ(o=0)の土の境界は応力不連続線となり,そこでの屈折法則を導いた,応力不連続線を交差するすべり線は必ず屈折する,応力不連続性を調べる上でモール円の考えは甚だ有用である,ある線に沿い切線速度に不連続性があれば,それは必ずすべり線となる,応力不連続線を介してひずみ速度は連続でありえない性質などが導かれている。(山口)0771E1/E2複合地盤に関する模型実験(その1)最上武雄・中山二郎・上田 茂・桑田 尚・鎌田英男・田口荘一土と基礎(1968.8)Vo1.16,No.8,pp.9∼17,図・13,写・3 複合地盤内の応力分布の問題を解決するため,試料の気乾砂と油粘土(粉粘土と油の質量比が3.6,4。0でそれぞれの一軸圧縮強さ0.56k重/cm2,0.64kgf/cm2)を使用し,模型実験を行っている。荷重は0.1∼0.14kgf/cm2を5∼18段階に変え,10分/1段階の等速載荷とし,土圧計は市販のストレンゲージ型を,『載荷板は鋼製の型と寸法の違う5種のものるそれぞれ使用している。実験結果は,パイル砂にかかる応力と油粘土にかかる応力の比「応力分担比」でもって整理されている。それによれば締固められたサンドパイルに応力集中が生じ,応力分担比は2∼16の範囲の値をとる。しかもこの応力分担比の値は,地盤の深さやサンドパイルの長さによって特に異なった傾向は示さず,又一定荷重のもとでは,荷重の小さい場合を除いて時間による変化は小さい。著者らはこれらの諸結果が実際の現場における現象といかに結びつくか検討の余地があることも指摘している。(市原)嶺昔臨応力分布/載荷試験/砂/沈下/土圧/粘性土/模型実験応力/降伏/すべり面/塑性/不均質性e厩0770E20772網干寿夫・吉口洋On the Contact Pressure Distribution betwee皿Rigid Loads and an Elas行c SolidUnaerlain by a Rigid Boundary(有限層の接触応力について)山口柏樹,木村 孟,金野春幸SoilandFoundatiQn(1967.12)Vo1.7,No.4,pp.38∼58,図・16,表・1,参文・3Soils and Foundations(1968.9)Vo1.8,NQ.3, pp.46∼62, 図・6, 写真・3, 表・3,A Study on the Consolidation Process A任ected by Well Resista皿ce in the Ver伽aIDrain Method(圧密に及ほす鉛直ドレーンの井戸抵抗の影響)dE1伽滞駅参文・12 サンドドレーンが長くなると砂中の鉛直流れに伴うヘッドロスが無視し得なくなることを考慮して三次元的に圧密現象を解析しバロンの理論を改良したものを提案し,実験と比べた。まず砂中のヘッドが時間と共に変わる場合の圧密方程式を導きバロンの解と比べR=(π・一1)島LZIF(π)が島砺2(鳥,砺=粘土,砂の透水係数,4p=ドレーン直径,L=ドレーン長,”=径比,灰π)=バロンの関数)の値が圧密過程に効くことを推論した。圧密方程式は数値的にも解くことが困難であるため電気的相似モデルによって圧密解を求め圧密度,砂中のヘッド,時間係数等に与えるRの影響を示す図表を与えている。精度を調べるためL=8m,碗=3cm,露零6.8,R旨0.5のモデルについて実験を行った結果,実験値と計算値は圧密め終末部を除いて良い一致を見ている。又,普通ドレーンの下半分の圧密の遅れが目立つという経験は,井戸抵抗に起因するものであると述べている。(山口)圧密/井戸/砂/電気/透水性/バーチカルドレーンし 有限深さの弾性体における厳密解を重ね合わせることによって,剛性載荷条件を満す接触応力分布を求めると同時にそれらの接触応力による弾性体内の鉛直応力分布を明らかにした。又,フォームラバーによる模型実験を行い,その結果との比較検討を試み次のことがらが明らかになった。(1)接触応力の分布形で層厚/荷重幅の影響が0.5よりも小さいものでは中央部の応力がやや大きくなる。これに対して0.5より大きいときには応力は中央部で最小となり,形としてはSadowskyの分布に似たものとなる。(2)層厚/荷重幅が1.5に達すると境界面がなめらかなときと粗であるときで分布形はほとんど差異がなくなりSadowsky式による分布に近くなる。(3)鉛直応力分布については,等分布荷重による半無限体内の分布形と比べると,応力比が大きいところでのかたよりは甚だしいが,応力比が0.3以下では表面から層厚の半分くらいの深さまでは比較的良く一致する。(4)平均荷重強さが過大にならない範囲では,拘束状態の変形係数を用いた計算値と実測値とは良く一致するなどである。(山内)応力/応力分布/弾性/等分布荷重/模型実験」一〇ω 「「0773DO/D6/E20775一〇“EOIGOA Review of Applicatio皿s of the Fi皿ite Element Methoa of Analysis to Problems複合地盤に関する模型実験(その2)最上武雄・中山二郎・上田 茂・桑田 尚・鎌田英男・田口荘一in Soil ana Rock Mechanics(土質力学およぴ岩盤力学へ応用した有限要素法解析の総括)土と基礎(1968.11)Vo1.16,No.11,pp,5∼エ1,図・13,写・1,参文・1N。Radhakrishman,C。ReeseSoils and Foundations(1970.9),Vo1,10,No,3,pp。95∼112,参文・85 第1報では複合地盤の応力分布について述べたが,本論文ではそれにひき続いて,特に沈下の問題,応力分担比と沈下の関係について実験結果に基づいて考察している。油粘土中にサンドパイルを打設した複合地盤中に土圧計を埋設して,荷重と沈下量,又は土圧を計測する模型実験結果から複合地盤での沈下量は油粘土のみの地盤の沈下量よりも一般に小であった。又,沈下阻止率はパイルの本数,太さ,長さが増加すれば大になり,特にパイル上部を太くすれば沈下阻止に効果的であることが明瞭であった。荷重強さが増加すれば沈下阻止率,パイルの応力分担比は減少するが,各深さ共応力分担比が大きくなるとそのときの沈下阻止率の値も大きくなる傾向が判明した。そのためいかに応力分担比を増加させるかが今後の課題となる。(市原) 有限要素法は,土質力学及び岩盤力学の分野において広く応用されている。本文では,土質技術者にとって特に関心のある,斜面安定,盛土,カルバート,舗装,支持力,杭,動土質,透水の問題,及び岩盤力学における諸問題に応用した有限要素法の解析について現況総括と問題点の検討を行っている。、解析精度に関していえば・今まで解析値と実測結果の比較が多くの例について報告されているが,変位に関しては応力の場合よりも解析精度は低いようである、今後更に研究を必要とする問題として,斜面や盛土の応力分布計算における施工順序と初期応力状態の影響,舗装材料特性の把握,カルバートや杭問題への非線形特性の応用,そして非線形モデルによる砂地盤解析などを挙げている。土質力学問題へ有限要素法を応用する場合に最も大切な要点は,材料の特性化すなわち構成式にある。従って,新しい室内試験と現地測定法の開発や,現場での観測を更に進めることが必要であると指摘している。(山内)嶺誉誌安定解析/応力/岩盤/塑性/弾性/電算機の応用/粘弾性/変形/有限要素法応力分布/締固め砂杭/砂/沈下/粘弾性/粘土/破壊/模型実験8蔚0774E2/E3妊E2/K3平板載荷試験における地中応力の挙動に関する実測橋場友則・免出 泰・川崎孝人・遠藤正明土と基礎(1969.1)Vo1.17,No.1,pp.11∼14,図・8,表・2参文・2名神,東名高速道路における盛土の沈下状況について浜田定男土と基礎(1971.3)Vo1.19,No.3,pp.31∼38,図・11,表・2 水平応力測定を伴う室内平板載荷試験(乾燥砂)と現場平板載荷試験(関東ローム)とを行い,在来地表面位置においてのみ論じられていた載荷試験の荷重一変位特性と地中の水平応力の変動との関連性を追求し,降伏荷重決定の手段を得ようと試みたものである。載荷方法は荷重制御方式による急速載荷であり,円形載荷盤直径は,現場試験については30cm,室内試験ずみ計型小型圧力計(室内試験),差動トランス型水平圧力計(現場試験)を使用し,その測定地点は載荷板端部より載荷板半径分ほど下った位置である。両実験の結果,水平地盤内応力は軸荷重に対して2種の直線で表わされるような増加傾向を示し,この両直線の交点の荷重が両対数表示の荷重一沈下曲線における降伏点とほぼ一致することを明らかにしている。又,軸荷重の増加に対する水平地盤内応力の増加割合は,弾性範囲で約10%,塑性範囲で約50%で 名神,東名両高速道路沿線の軟弱地盤地区の中で代表的な地区を選び,沈下の実測データを中心に,主として盛土の供用開始後の沈下について述べている。各測定点で,軟弱層全体,上層部のみ,及び下層部のみの3種を実測している,各地点の沈下の実測データと計算値との対比によると,双曲線法による推定は一般にピートを主体とした地盤では比較的よく合うようで,又,厚い粘土層からなる地盤でも推i定時点より約3∼5年ぐらいまでは比較的誤差は少ないことを示している。沈下傾向は軟弱地盤を構成している沖積層の土質構成によって分けられるようであり,土質及ぴ層厚が似かよっていると,沈下傾向も類似の傾向を示しているという事実に注目し,粘土を主体とした層厚20m以上の四つの地区と,ピートを主体とした層厚10m以下の二つの地区の沈下傾向について論じ,更に,これらの沈下が主にサーチャージ工法施行後の残留沈下であることから,サーチャ幽ジの割合,放置期間,土質条件などと,残留あったが,この数値は主に土のせん断特性に左右されるものと推定している。.(北郷)沈下の関係について述べている。(北郷)応力/応カーひずみ曲線/降伏/沈下/平板載荷試験塁蜜/測定/逸王/軟弱地盤/粘土/プレローデイング/有機質土については23,18,13cmの3種を用いている。水平応力測定には直径30mmの抵抗線ひL0776伴糊駅」 「「0777E1/且5E20779Finite Element Method Applied to Biot・s Consolidation Theory(Biotの圧密理論粘土地山中の素掘円形トンネル周辺の塑性領域における応力分布について小田英一・山下拓男土と基礎(1971.3)Vo1,19,NQ.3,pp,39∼46,図・11,参文・11への有限要素法の応用)横尾義貫・山肩邦男・長岡弘明Soils and Foundations(1971.3)VQL n,No.1,pp・29∼46,図・10,参文・16 水平な地表面を有する地山が,粘着力だけを有し,等方等質であり,これに重力が作用しているとき,この半無限体の地山中に水平な素掘円形トンネルを掘削した場合の塑性領域内のトンネル周辺の応力分布及ぴ弾塑性境界の形,大きさを求めたものである。一地山の粘土の降伏条件式と応力平衡条件式から,連立偏微分方程式を導き,物理面の特性曲線がすべり線となり双曲線偏微分方程式を得る。塑性領域内の解はトンネル周縁上の境界条件のみによって求められる。この結果からトンネル周辺のすべり線の形状と,その線に沿うせん断応力の分布を計算し,一方H Schmidtの弾性理論によりすべり線に沿ったせん断応力分布を求め,この二つのせん断応力が一致している場所を弾塑性境界としている。以上のような方法による解析と計算例を示し,弾塑性境界の形はポアソン比によってかなりの差異がみられるが,定性的には塑性領域がトンネル側方で大きく広がっただ円形を呈していることなどをみいだしている。(北郷) Biotの三次元圧密理論は,その方程式の複雑さゆえに単純な場合にのみその解が得られている。本論文は近年構造物の解析によく用いられるようになった有限要素法をBiotの圧密理論に適用し,非均質,非等方の任意形状地盤の一次,二次,三次元圧密問題を解くための有効な数値解計算法を与えたものである。まずBiotの圧密方程式に等価な変分原理が導かれ.これに直接法を用いて数値計算式を得ている。この数値計算法を用いて計算例としてまず均一地盤の一次元圧密を解き,その結果は理論解とよく一致している。次に中心部に円形の等分布荷重を受ける有限厚さ地盤の軸対象問題を地盤の圧縮係数,透水係数,ポァソン比が異方性であり,かつ前二者は層の上半分で一定,下半分で深さの一次関数に変化するとして解いている。圧密荷重は初期に一定速度で増し,以後一定荷重になるとした。計算結果は代表地点の時間一沈下,時間一間隙圧曲線と対称軸を含む地盤断面上の変位,及び間隙圧の分布図(幾つかの経過時間に対して)で示され,この計算法の有効性を実証している。(三笠)蜀昔アーチ作用/応力分布/すべり面/塑性/弾性/トンネル/粘土臨圧密/異方性/変形/有限要素法8軒0778E2冴0780El/E2Stress and Displacements due to Rectangular Load on a Layer of Fi皿ite Thickness(有限厚さの層上の長方形荷重による応力と変位)D.M.Milovic,」.P。To皿rnierVertieal Displaceme皿ts at Dijferent Depths below Loaded Area(表面載荷による地表面下の鉛直変位)Soils and Foundations(1971.3)VoL11,No.1,pp.2∼27,図・15,参文・5Soils and Foundations(1971.9)Vol.11,No.3,pp.23∼30,図・8,表・2,参文・8 この論文では剛性基盤上にある無限の広がりを持つ有限厚さの一様な等方弾性体上に長方形のたわみ性基礎によって載荷した場合の応力と変位を理論的に求めた。弾團函と剛性基盤間は完全に粗であり,弾性層上の載荷板下面も粗である。弾性層の自重は考慮していない。上記の 等分布荷重が任意の形状で地表面に作用したときの地盤中の任意点の鉛直応力,及び変位を仮定のもとに,解はH/β=1、o,2.o,3.o(Hは弾性層の厚さを,βは載荷幅),L/β;1。o,2.0,5,0(Lは載荷長さ),ポアソン比μ瑞0.15,0.3,0.45に対して水平及ぴ鉛直荷璽に対して求められた。計算結果は無次元の影響値として利用に便利なように表及び図にまとめられている。(三笠)伴料駅N。S.V。Kameswara Rao,AJ.Valsangl【ar求める図式解法の一つとしてNewmarkの影響円法がよく用いられる。これは影響円上に基準長さに合わせた縮尺で載荷面を描き,その面内の小円環の数を数えることにより,基準長さに等しい深さにおける変位が求まる。ところが異なる深さにおける変位を求めるときには縮尺を変えた載荷面をいちいち書き直さなければならない不便がある。等方弾性地盤上半径Rの円上に等分布荷重が載ったときの円の中心の上の地表面の変位をW’,円中心の深さ篇で『とすれば1尺・昌確/四〆,二つの同心円品,鳥で囲まれた小円環に対し,δ謂数2−1R・が一定となるように影響円が作られるわけであるが,深さ2、のときのδの値をδとしたとき,5〆δを1尺1と3;β1峰の関数で与えた。そしてBoussinesqの解についてδ;0。1,ポアソン比を0.1きざみでδ/δと3の関係をグラフ化した。又,Westergaardの解についても同様のグラフを作っている。(三笠)鉛直荷重/応力分布/水平荷重/弾性体/等分布荷重L浅い基礎/鉛直荷重/図式解法/沈下/等分布荷重」一〇㎝ 「「0781EOIE2一〇E20783①S雌ness Matrix foτBeams o皿Elastic Fo皿dation by Virtual Work PrincipleVariational Principles for Consolidation(圧密に関する変分原理)横尾義貫・山肩邦男・長岡弘明Soils and Foundations(1971.12)Vol.11,No.4,PP.25∼35,図・2,参文・8(仮想仕事の原理による弾性地盤上のハリの剛性行列)Shib−Fang Chen土質工学会論文報告集(197a6)Vo1.12,No.2,pp.46∼56,図・3,参文・7 本論文は有限要素法を圧密解析に適用するときの基礎になる変分原理を最も一・般化した形で導いたものである。この誘導に対して用いた仮定は,1)土は不均質・非等方性の線形弾性体,2)非圧縮性の水で飽和,3)土の変形は有効応力のみによる,4)ダルシー則が適用されるの四つである。この変分原理は圧密の支配方程式と等価で,土の骨組の変位とひずみ,有効応力,水頭,動力勾配,土と相対的な水の流速の六つの独立で連続な場を持つ。一般化されたこの変分原理は支配方程式の幾つかを拘束条件とすることにより,非排水変形を含む圧密の解析に用いることができ,更に支配方程式の適当な組合せを拘束条件にすればいろいろの変分原理を導くことができ,これらのうちの幾つかに直接法を適用すれぱ有効な有限要素法を導くことができる。(三笠) 地盤上のはりの問題を解くのに通常の有限要素法では地盤とはりを数多くの要素に分けて未知数の多い連立方程式を解くことになるが,ここに提案した方法は,はりは要素に分割するが,地盤の変形を既知の近似解を利用し,地盤全体を一つの要素として未知数の少ない連立方程式として解く方法である。地盤の変形はVlasovの近似解を用い,はりと地盤の間の連続条件からはり要素節点での変位と回転の関数として地盤の変形を表わしておき,次にはりと地盤について仮想仕事の原理を適用してはり節点における変位と回転の支配方程式を得ている。本文には有限厚さの弾性地盤上に置いた弾性ばりに等分布荷重,集中荷重あるいはモーメントが作用する場合の二つの計算例をあげ,この計算法の合理性を示している。(三笠)蜀誉睡地盤/静的/弾性/沈下/電算機の応用/ぺた基礎/有限要素法圧密/間隙圧/弾性/粘土/変形/有限要素法/有効応力e赫0782E2邑0784D6/E2Finite Eleme皿t Analysis of Consolidation Following Undrained Deformation(非排水変形を伴う圧密の有限要素解析)横尾義貫・山肩邦男・長岡弘明Soils an(i Foundations(1971.12)Vo1.,No.4,PP・37∼58,図・9,参文・13A Metkod to Estimate Modulus of Eorizo皿tal Subgrade Reaction for a Pile(クイの横方向地盤係数の算定方法)吉田 巌・吉中髄之進 土の非排水変形に対する有限要素解析では水頭は要素境界で不連続を示すshape functionにより,又圧密の有限要素解析では水頭は要素境界で連続なshape functionによって解かれている。急速載荷による非排水変形を初期条件とする圧密を後者によって解析しようとすれば,初期の非排水変形を水頭が連続である圧密解析時のshape fmctionを用いなければならない。この方法を用いて等方弾性体とした円柱形の粘土モデルに上面のみに載荷する場合を解いてみると,水平,垂直変位は正解と合うが,水頭分布は全く異なったものになり,この方法が非排水変形を伴う圧密解析に適用できないことが明らかになった。次に新たに導いた有限要素法を用いて要素境界で水頭が不連続であり得るshape functionを用いて同じ問題を解いてみると,圧密初期には多少の差は見られるが,正解に良い一致を示した。更にこの解析法の精度を確かめるために軸対称問題に用いるプログラムを用いて一次元圧密を解くと厳密解に良く 杭頭の横抵抗の設計に必要な水平地盤反力係数を推定する実験式を求めることが本文の目的である。先ず平板載荷試験・ボーリング孔内載荷試験・供試体圧縮試験で求めた変形係数の相関関係を求め,次いでN値と変形係数の関係を調べた。又,水平地盤反力係数に対する載荷幅の影響をテストピット内で水平載荷試験を行って明らかにした。多数の杭載荷試験結果をChangの方法を用いて逆算して々値を求め,上で求めた々値との関連を明らかにした。このようにして杭の設計に用いる水平た値を,通常の地盤調査から求める変形係数・杭寸法・杭頭変位・土の非弾性的性質などを基にして求める方法を提案している。地盤の孔内載荷による変伴滞憩土質工学会論文報告集(1972。9)VQ1.12,No.3,pp。1∼17,図・12,表・2,参文・23形係数と杭の設計に用いるた値との関係定数はVesi6らによる理論との関係とほとんど等しい。(三笠)一致した。(三笠)圧密/間隙圧/弾性/電算機の応用/粘土/変形/有限要素法/有効応力・L杭/原位置試験/載荷試験/支持力/地盤係数/水平荷重/設計/平板載荷試験/変形」 「「0785E2/H40787E1/E2Polynomial Solutions of Elastic Layer Problems(弾性層問題の多項式解)有機質軟弱地盤上の道路盛土の施工渡辺崇博土と基礎(1973.2)Vo1.21,NQ.2,pp.29∼36,図・21,表・1,参文・5N.1. Robinso]皿土質工学会論文報告築(1973.3)VoL13,No,1,pp.29∼43,図・1,表・6,参文・32 有機質土は無機質の粘土・粘性土に比較して,r般にせん断強さが小さい,圧縮性が大きい,理論解析にのり難い,などの理由で設計・施工上の支障となることが多い。本文は,東名高速道路愛甲地区及ぴ袋井地区で無処理地盤と処理地盤の比較のための試験盛土の施工結果及び東名高速道路の沈下追跡調査結果に基づいて, 有機質軟弱地盤における設計・施工上の問題点を報告している。まず,東名高速道路で遭遇した有機質土の物理的性質及び力学的性質として,強熱減蚤と自然含水比の関係,土粒子比重と強熱減量の関係,乾燥密度と自然含水比の関係,一軸強さの深皮分布,強度増加率,圧密特性などについて土質試験を示している。次に,サンドドレrンによる処理地盤及ぴ無処理地盤への試験盛土結果のうち,盛土の安定性,圧密速度及び強度増加率に関して,土質試、験結果から予測された値と実測値を比較検討し,設計・施工上の問題点を説明している。最後に東名高速道路の代表的な軟弱地盤を対象に,開通後行なった長期間にわたる沈下追跡調査の結果も示している。(網干) 剛な基盤上にある1層あるいは2層の均質な弾性層の表面に任意の形の鉛直荷重を受けたときの弾性層の完全な挙動を解く方法が示されている。この方法は容易に電算のプログラム化ができ,正確な解をじん速に得ることができる。まず層の境界条件を満足するように対称調和級数と重調和級数と共に半無限体に対する対称な点荷重解を用いる。級数中の定数は二重フーリエの方法で決める。多項式は半径と深さ方向に展開し,半無限体に対するブーシネスク解と多項式解の両者について応力と変位を扇形上で数値積分を可能ならしめた。この扇形法を任意の形の上載荷重に対して適用する。この方法を用いて粗な剛性基盤を持った一定深さの単一層で,表面に集中荷重,等分布荷重,台形荷重が載荷したときを解析した結果を示した。計算精度は集中荷重のとき幅/深さが3.5,等分布荷重と台形荷重のときは幅/深さが3.5の円筒領域の点に対して満足しうる。(三笠)蜀圧密/安定解析/含水量/地盤/事例/せん断強さ/沈下/土地改良/軟弱地盤/バーチカルドレーン/盛土/有機質土薔鴎応力分布/集中荷重/電算機の応用/等分布荷重/変形/路床・路盤e哉0786El/E2多層系路盤面上におけるK値の推定方法須田 煕・佐藤勝久John T.Christian,Ing.Hieng Wong土質工学会論文報告集(1973・3)VoL13,No.1,pp・1パ10,図・8土質工学会論文報告集(1973.3)VQ1.13,No.1,pp・123∼133,図・23,表・1,参文・8応力分布/掘削/弾性/変形/有限要素法ごC8/E2/Elo/E6Errors in Simulati皿g Excavation in Elastic Media by Finite Elemen的 (有顧素法による弾性体内での掘削のシムレートにおける誤差) 切ばり支持による掘削時の応力解析を有限要素法によって弾性解析する場合,掘削過程をシミュレートした計算ステップの数によって,変位,特に垂直掘削面上部の変位が顕著に変化し,重ね合せの原理と矛盾する。この原因を調べるため,2つの掘削モデルについて計算を行い,応力の連続性を検討した。この結果,掘削底面のり尻部分に急激な応力変化が発生しており,計算モデルがこの応力変化に対応できていないために生じる誤差が,計算ステップごとに足しこまれていることが分かった。そこでこの部分の応力を平均化して計算したところ,誤差がかなり減少し,実用に耐え得る結果を得た。この手法を用いて掘削時の応力解析を行う場合でも,計算ステップを増加することによって誤差が足しこまれる傾向があるので,計算ステップはなるべく少なくすべきである。更に非線形解析においては多段階にわたって掘削過程をシミュレートする必要があるので,誤差について慎重な配慮が望まれる。(三笠)L0788伴淵燕 2層系弾性理論を用いて多層系路面上のκ値を推定する方法とK3。値からκ75値への換算方法について,実験値と比較し検討した。平板載荷試験は野外試験舗装,載荷槽内試験舗装で実施し,κ75値,κ3。値の比較は空港舗装で実施した。弾性理論を用い,2層構造と考えると,レ=0。5で馬!κF111㌔と示される。F四はBarberの沈下係数でh/σ,瓦μらの関数である。無次元路盤厚さ創σ,路床平板載荷からκ・値,E・値並ぴに予定路盤の弾性係数瓦が既知であれぱ路盤上面の変形係数瓦値は容易に求めることができる。この2層理論を路床から路盤へ順次繰り返すことによって多層系地盤にも適用できる。実測値と理論値を比較すると,両者はかなり対応している。1ζ』・値からK75値の換算は同理論から求められ,乃を増大させると1層系地盤の換算係数K3。μζ75=2・5に収束し,実験式κ3・/κ75=2・2とは異なった。実測値と比較すると理論値換算係数2・5が妥当であることが分かった。(三笠)空港/C・RR、/設計/弾性/地盤係数/平板載荷試験/舗装/路床・路盤」一〇刈 「「0789E10791一〇〇〇D:5/E二2/H二1地盤の挙動計測による建設基礎の合理化の例植下 協・松井克俊・大岡 武・永瀬信一土質工学会論文報告集(1973・9)Vol・13,No・3,pp・87∼95,図・13,表・2,写真・1,参文・10Stress Distribution under I皿clined Loads(傾斜荷重にょる応力分布)B,K。Ramiab,LS.Chikkanagappa土質工学会論文報告集(197a6)Vo1.13,No.2,pp.35∼47,図・9,表・1,参文・4 半無限弾性体の境界面に鉛直集中荷重が作用した場合の鉛直応力分布に対するBoussinesqの解と,水平集中荷重が作用したときのCerτutiの鉛直応力分布に対する解を重ね合わせて,傾斜荷重に対する弾性体内応力分布の計算法を提案した。まず集中傾斜荷重に対して傾斜角が水平から鉛直まで10。ずつ変化したときの鉛直応力の影響値を表示し,傾斜が鉛直,30。,60。,85。,水平の場合の応力球根を図示した。又,これを等分布線荷重に拡張した場合の応力球根と水平,鉛直面に生じる応力分布を示した。最後に長方形の等分布荷重に対する影響値を求める図を示している。(三笠) 名古屋市の中心部にある既設ビルに接続して増築工事を行うに当たり,地下3階の基礎底面は一14.75mの熱田洪積粘土層に位置することになった。既設ビルは深礎工法でその下の砂礫層に支持されているが,増築工事の事前検討の結果,建物荷重が基礎深さの土かぷり圧と似た値であること,洪積粘土層が過圧密粘土で十分な支持力をもっていることが分かり,琴た基礎にすることにした。接続建物と接続道路との段違いを避けるため,正確な変位量を知る必要がある。そこでボーリング孔内横方向載荷試験で地層の弾性係数を求め,掘削によるリバウンド量を弾性論で推定すると共に,現場観測を行い,確定値の妥当性を確認した。次いでその経験に基づき,ビル建設中の地盤の圧縮沈下量を同様にして推定し,設計・施工に取り入れることによって経済的な基礎工法で工事を完成させた。(三笠)嶺苗圧縮/過圧密/掘削/建築/洪積層/地盤/事例/砂/成層/施工/測定/弾性/沈下/粘土/プレッシャーメーター試験/べた基礎/リバウンド応力分布/傾斜荷重/弾性離e厩0790E20792M.Nayak地盤の変形と破壊における理論と実際網干寿夫土と基礎(1973.11),VoL21,No.11,pp.9∼15,図・8,写真・4,参文・7 点荷重及び軸対称分布荷重を水平面上に受けた直交異方性体の表面の弾性沈下を理論的に求めた。この直交異方性体の二つのヤング係数,二つのポアソン比及び一つのせん断弾性係数が表面沈下に与える影響について調べた。その結果,沈下計算には水平方向と鉛直方向のヤング係数の比だけでなく,水平方向のひずみが鉛直方向の応力に影響を与えるポアソン比とせん断弾性係数をも考慮しなければならないことを数量的に例をあげて示した。これは沈下算定にはこのポアソン比の影響は無視され得るとするBarden(1963)の結論とは異なる。又,水平方向のひずみがそれに直角な水平方向に影響を与えるポアソン比の変化は沈下にあまり影響しないことを示し,このポァソン比を消去する沈下計算法を提案した。又,これらの弾性諸定数の特性を考慮して中位の直交異方性体の弾性沈下を求める図を示した。(三笠) 土の変形と破壊に関する従来の線形弾性と剛塑性論に立脚した理論の問題点についてその実態を明らかにしている。前者の問題点としては地盤が均質等方性であって,地盤の沈下に対して主応力の方向であるとか水平応力の大きさなどは問題にしないことである。このようにすれば問題は非常に簡単になるが,軸対称の地点以外には適用できないし,又,最も問題なのは,弾性論の立場からだけいっても一般理論への発展の方向を失っていることである。従来の支持力論や斜面安定計算法がいずれも地盤を剛塑性と考えることから派生する種々の難問に悩んでいることを明らかにしている。それに代わるものとして土の非線形応力ひずみ関係とダイレイタンシーについて考慮し,進行性破壊に着目することが重要であるとしている。そして新しい理論として,現在の段階では従来のような単純な形にまとめ上げられることはまずありえないので,その解法として差分法とか有限要素法といった数値解法が利用されることになるであろElastic Settlement of a Cross Anisotropic Medium UMer Axi・sy皿etτic Loadi皿9(軸対称載荷を受けた直交異方性体の弾性沈下)冴E2伸魁駅土質工学会論文報告集(1973.6)VQ1.工3,No.2,pp・83∼90,図・5,参文・8うと述べている。(八木)異方性/鉛直荷重/集中荷重/弾性/沈下/等分布荷重L応カーひずみ曲線/支持力/地盤/進行性破壊/塑性/ダイレイタンシー/弾性/破壊/変形/有限要素法」 「「E20793海岸軟弱地盤の変形挙動と粘弾性解析赤木知之・色部 誠・伊藤圭典・田村滋美土と基礎(1973ほ2)VQ1.21,No.12,pp・31∼36,図・13,表・1,参文・3E20795In且uence of Soil Inhomoge皿eity on Raft Be五aviour(べた基礎に及ぼす土の不均一性の影響)P.T.Brow皿土質工学会論文報告集(1974.3)VoL14,No.1,PP.61∼70,図・6,表・2,参文・7 軟弱地盤の変形挙動を評価するには圧密沈下解析だけでは不十分な場合が多く,別の要因を考慮する必要がある。その一つとして地盤の粘性流動による変形が考えられている。本報文は長時間積み上げられていた石灰による地盤の変形と,燃料タンクの水張試験による周辺地盤の変形挙動を粘弾性理論を用い,有限要素法により解析を試みたものである。この際,地盤の粘弾性定数を各地質について明確に定めることは困難なので地盤を水平層状の3層にモデル化し,第1層は平板載荷試験,第皿層は三軸排水クリープ試験,第皿層は亙値からそれぞれ粘弾性定数が定められている。このように地盤の粘弾性的性質に着目した解析結果は良好な近似度で良い一致を与えるものであり,圧密沈下以外の変形量に計算可能な解析を与えるものであると述ぺられている。(西田) 半無限地盤をせん断剛性がσ(2)=σ(o)+㈱のように深さに対し直線的にふえるとし,半径σのべた基礎(たわみ性,剛性)の一様載荷に応ずる地下,接地圧,基礎の曲げモーメントを解析した。ル=σ(o)/G(σ)を不均一性を表わす指数,κ㏄飾3/σ(o)σ3(≠は基礎の厚さ)を剛性比とすれば,剛性基礎の接地圧は存→1になるほど,端部で大きくσ(o)=0,yε(土のポアソン比)一〇.5では接地圧は一様(すなわち弾性支承状態)となる。又,曲げモーメントは乃が小さくなると徐々に減るが,Kが10から0,1まで減ると急激に小さくなる。一方沈下に関しては剛性の場合鼻>0.2ではレsの値はあまりよらずσ(σ)に逆比例すること,又,たわみ性基礎でもな>α2では,端部と中心沈下が,ツsによらずσ(σ)に逆比例することが示された。弾性支承の仮定はG(o)≒0では弾性解の極限と考えられるが,この方法ではモーメントの局所的特性を明らかにし得ず,内の値によって広く変わるという弾性解を用いるのが考えの上で合理的であると述べている。(山口)蜀貫入試験/クリープ/三軸圧縮試験/沈下/軟弱地盤/粘弾性/平板載荷試験/変形/有限要素法薔瞳地盤係数/弾性/沈下/べた基礎/不均質性e蔚0794δEl/E2Stress and Displacements due to Rigid Rectangular Fou皿dation on a Layer ofFinite Thickness(有限厚さの層の剛な長方形基礎による応力と変形)D。M.Milo▼ic,」.P.Tou】mier0796D9/E1伴滞各種現地締固め機械にょって発生する地中応力藤井弘章・沢田敏男土と基礎(1974・4)Vo1・22,No.4,pp・31∼38,図・10,表・3,参文・22愚土質工学会論文報告集(1973.12)Vo1.13,No.4,pp・29∼43,図・6,表・16,参文・8 剛な地盤の上にある有限厚さの層の表面に長方形の剛性基礎で鉛直荷重を載荷したときの層の応力,変位を理論的に扱ったものである。計算の前提は,①基礎は剛で底面粗,②土層は等方等質な弾性体,③土層は表面が水平で底面は剛で粗な面に接している,④土層の自重は考えない。解析は各軸方向の変位をフーリエ級数で与え,釣合い条件及び境界条件を満足するように係数を定めることにより応力式と変位式を求めている。この計算式によって,層厚夏,基礎の大きさをβ×Lとして,研B=1.0,210,3.0,5.0及びL/β=1.0,2.0,5.0に対する応力と変位の影響をポアソン比μ=0.15,0.30,0。45について求めている。結果は16の表と5つの図に示している。(三笠) ロックフィルダムの現地転圧試験を,5種の締固め機械と,粘性土やロックなど4種の土質を用いて行い,その際測定した地中応力と弾性理論解とを比較した報告である。弾性理論解は荷重を静的とみなし,締固め地盤をほぼ均質等方性を持つ弾性体と仮定し,その上にたわみ性の荷重が載荷された時の土中の応力を求めたものである。実測値と理論解では各機種を通じて,定性的には同じ傾向を示している。又,タイヤローラー,振動ローテー,タンピングローラーでは,粘性土で走行速度の遅い場合は,理論解と実測値の差は少ないが,ロック材で速度の大きい時は,実測値のほうがはるかに大きい値を示している。又,振動ローラーにおいては,振動数を上げるより・走行速度を落としたほうが締固め効果がある。しかし・ブルドーザーでは,公称接地圧に近い値を用いて理論解を求めているが,粘性土で低速で約4倍,高速で約6倍,実測値のほうが大きく,砂では9倍以上となっている。ランマーはひずみエネルギー法を用いて衝撃圧力を算定しているが,この場合は,理論解はほぽ実測値と一致した結果が得られた。(北郷)鉛直荷重/応力分布/弾性/べた基礎/変形L応力/応力分布/機械/締固め/静的/ダム/弾性/野外試験」一〇〇 「「0797C7/D5/E2E10799NooIuitiamistribution of Avemge Excess Pore Water pressure due to a TrapezoidalLoad(台形荷重による平均過剰間げき水圧の初期分布)深層土質と地盤沈下量一東京都東久留米地区について一石井求・遠藤毅・中山哲・小笠原弘信一P。K。Krugmann,RJ.Krizek土と基礎(1974,7)VoL22,No.7,pp.5∼13,図・21,表・3,参文・16土質工学会論文報告集(19749)VoL14,Nα3,pp,67∼79,図・10,表・1,参文・7 東京都東久留米市神宝町で,昭和47年夏に1,003・8mのボーリングを行い・ワイヤーライン工法で径40∼63mmのコアを採取し,土質分類試験を行うと共に,8組の砂質土試料について高圧三軸試験,8組の粘性土試料に対して高圧圧密試験を行い,これにの試験結果を基に,昭和36年から48年までの12年間の地下水位変動による地盤沈下量を計算し,実測沈下量と比較した。計算では,礫層は圧縮ゼロ,地下水位上昇時の膨潤を無視した。その結果の,昭和47年1年間の計算沈下速度は,1実測値の7割であったが,12年間の平均沈下速度は・実測値に近いものであった。今回の研究で分かったことは,この種の計算精度を高めるためには,土質試験を200m以浅で,もっと密に行うぺきであったこと,各粘土層の厚さを正確に決める必要があること,深さ方向の水位分布を正確に知る必要のあることなどである。(市原) 道路盛土のような台形表面荷重により有限厚さ地盤の内部に発生する過剰間隙水圧の初期分布を数値積分法により求め,広い範囲の幾何学的変数に対して計算結果を図表化した。なお・土は飽和しているとし,スケンプトンの間隙圧係数且を用いることでダイレイ穿ンシーの影響を考慮している。手法としては,弾性理論に基づき,重ね合せの原理を用いて,台形表面荷重作用時の地盤内応力を解析的に求めた。この結果を近似しながらファイロン則とシンプソン則を用いて数値計算した。この際,精度の検討が行われている。得られた応力値をスケンプトンの間隙圧算定式に代入して過剰水圧を求め,図表化するという手順による。得られた計算結果から,間隙圧係数ムの影響は地盤の厚さが増すにつれ大きくなり,みの値が大きいほど平均間隙水圧は大きく,又,水圧方向に分布が広がるといった幾つかの知見を与えている。(山ロ)塗薔瞬圧密/間隙圧/沈下/粘性土/飽和土/盛土圧蜜/圧密試験/三軸圧縮試験/遡/地下水/塾王/ボーリング・e酪妊0798E2/H10800E2/E5/E4f∀建築物の沈下性状有限要素法による深山ダムの応力・変形解析瀕松浦誠仲野良紀・田中忠次・山下進駅土と基礎(1974,8)Vo1.22,No.8,pp.29∼36,図・14,表・4土と基礎(1975,1)Vo1,23,No.1,PP。19∼26,図・15,参文・13 本研究は,建築物の直接基礎及び杭基礎の沈下について種々の提案式及び調査,実験資料を示し,剛性の影響を考慮してその性状を展望したものである。直接基礎の即時沈下量3・を推定する式が種々提案されているが,推定値/実測値はいずれも過大な値を与えており・ぐれは剛性の影響を考慮すると若干緩和される。即時沈下に関して剛性を考慮しない総沈下量の最大値3ma.に対し剛性を無視した最大相対沈下畳3D’m・泥は50∼75%,剛性を考慮した最大相対沈下量3Dm..は30∼50%程度となる。圧密沈下量3・は通常テルツァーギの一次元圧密理論より計算されるが,この式より求めた総沈下量の最大値3m、xに対し3〆恥xはほぼ比例して増大し荷重分布が均等な場合は3D’m、・は40∼50%程度となる。又剛性の効果を受けた実測最大相対沈下量は3〆皿,、に比べてかなり小さく,その程度はSm・xが大きいほど著しい。締まった砂層,砂礫層などの基盤層に支持杭を用いた場合は,単杭の長期設計荷重に対応する沈下量S∫・と多数の杭を用いた場合の建物の最大相対沈下量との比は5∼15であり総沈下量との アスファルト表面しゃ水型の深山ロックフィルダムについて,築堤材料の非線形性を考慮した有限要素解析を行い,実測値と比較したものである。築堤過程の解析における有限要素モデルとしては,4節点三角形要素を変位が適合するように組み合わせて構成される四辺形要素を用いた。解析に必要なロックフイル材の諸定数は,大型三軸圧縮試験の結果にDunkan,Ka1・hanyらの提案した方法を適用することによって求めた。築堤過程における鉛直方向変位の計算値とクロスアームによる実測値,計算による主応力分布状態と土圧計による実測結果との間にかなりよい一致がみられた。又,貯水時については,非線形有限要素解析と6節点三角形要素を用いた弾性解析とを行っているが,弾性解析によるしゃ水壁の変形量が実測値の2倍余となっているのに対し,非線形解析による変形量は実測値とほぽ一致したとしている。今後の問題点としては,静的∼動的問題と一貫した手法で取り扱うために,弾塑性解析法を用いることも検討する必要があるとしている。(北郷)比は更に大きい。(市原)応カーひずみ曲線/三軸圧縮試験/ダム/土圧/平面ひずみ/塑/有限要素法/ロックフイ基礎/杭/建築/沈下L空」 「「0801C8/E2/H40803E2/F5特殊な性状をもつ岩塊を用いた盛土地盤の沈下についての研究中世古幸次郎・嘉門弘司・三木幸蔵・芳原和貴・田中隆夫土と基礎(1975.3)VQL23,No.3,pp.31∼38,図・9,表・2有限要素法による軟弱地盤の変形解析柴田徹・富永真生・松岡元・菅野安男土と基礎(1975.1)Vo1.23,No.1,pp。27∼33,図・12,表・1,参文・5験を行って決定した。土の応カーひずみ特性はE及ぴレの二つのパラメーターに押し込んで表現し,土要素位置の応力に依存して変化するEl・ンを用いて直接反復法による非線形解析を行って地盤の応力状態と変形状態を尉算した。解析の結果は実測値の傾向と良く一致し,原位置から採取した試料の室内試験の結果を基にして地盤の変形を推定する著者らの示した方法の 山地の造成地では種々の岩種の岩塊を用いた人工地盤が形成されるが,その沈下の問題についてはほとんど解明されていない。そこで本報告ではまず岩塊盛土の沈下機構,特に風化に対する抵抗力が弱く膨潤性をもつ岩塊を用いた盛土の沈下機構を明らかにする。盛土材料中に,分解しやすく膨潤性の高い岩塊が多量に混入すると,岩塊の細片化と膨潤による空隙の充てん作用が同時に進行し,空隙の減少につれ,沈下速度も徐々に減少する。従って,膨潤性が高く,分解しやすい岩塊の混合割合の多い盛土地盤は沈下量が少なく,沈下も又,早期に完了すると述べている。次に,沈下を促進するための有効な手毅を探る目的のために試作した大型圧密振動試験機を用いた実験結果から,実際に盛土地盤を沈下させるのは振動や浸透水の流下作用であることを明らかにしている。最後に室内実験や原位置試験(貫入試験,KKT試験,透水試験,P・S検層,電気検層)の結果から,実際地盤の沈下を密度値と間瞭比から求めている。妥当性が明らかにされている。(北郷)(北郷) 上部が砂層,下部が軟弱なシルト層からなる二層地盤上で試験盛土を行ない,各層の沈下と側方変位を測定して有限要素法による解析結果と比較したものである。解析において最も問題となる圧密とダイレイタンシーを同時に表現する一般的な応カーひずみ関係式は,著者の一人がかねてから提案しているせん断時の応カーひずみ関係式と在来の圧密時のθ一logヵの関係式を重ね合わせて用いている。この応カーひずみ式に含まれるパラメーターは,現場から採取した試料の平均主応カー定排水三軸圧縮試験と,砂では等方圧縮試験,シルトでは標準圧密試嶺応カーひずみ曲線/載荷試験/室内実験/ダイレイタンシー/電算機の応用/変形/盛土/査限要素法薔瞬圧密/間隙比/岩屑/沈下/土地造成/密度/盛土e冴0802El/E2/E4盛土の非線形有限要素解析の一方法について小沢貞夫土と基礎(1975.1)Vol.23,No.1,pp.49∼54,図・6,表・2,参文・90804δE2伴Settle皿ent of Rec㎞9dar Foundations on Overco鵬01iaated Clays(過圧密粘土上滞矩形基礎の沈下)駅N。Nayak,UK.Chakrabar硫土質工学会論文報告集(1975。3)VQL15,No・1,pp・81∼88,図・3,表・2,参文・10 盛土と非線形有限要素解析の精度と効率を高めるために,境界条件の決定法及び平衡方程式を解く方法を改良して新しく開発したプログラムについて述べ,傾斜コアダムについて行った解析結果を従来のダム解析用プログラムによる結果と比較したものである。このプログラムでは,応カーひずみ関係は既存のプログラムと同じように双曲線関係で近似しているが,要素の型式として非適合モードを含むアイソパラメトリック要素を使用し,ダム斜面下の三角形要素の初期応力の決定法にも改良が加えられている。又,土の破壊後の挙動を表わすため,破壊後において土の体積圧縮係数を破壊前と同じ値に保ちながら剛性率をゼロに減少する手法を取り入れている。新しく開発したプログラムと従来のプログラムによる解析結果を比較し,両者によって計算した応力及び変形の差は小さいが・新しく開発したプログラムによる結果のほうが正確であるうえに,25%以上も計算時間が少なくてすむことを示した。最後にこの非線形弾性有限要素解析の欠点と改良の余地について述べている。(北郷)応カーひずみ曲線/応力分布/ダム/弾性/電算機の応用/変形/盛土/有限要素法L 六方晶系直交異方性体と考えられる過圧密粘土について,一様荷重を受けた長方形部分の瞬間及び圧密沈下を理論的に取扱っている。これらの沈下計算に当たっては,2個の無次元パラメーター0,4(0は横方向と深さ方向の弾性率の比,ゴは水平面内と鉛直面内のせん断剛性率の比)を導入し,Harrの解に体積ひずみ零の条件をいれることで,これらのパラメーターと瞬時沈下式の影響係数との関係を図示した。一方,圧密沈下については,Lekhnitskiiの一点荷重に対する応力解を積分することにより,長方形荷重中心線上での鉛直応力分布を求め,一次元圧密沈下式より,パラメーターとこの沈下量との関係を図表化している。(山ロ)圧密/異方性/過圧密/弾性/沈下/粘土」No一 「「E208050807Tke Behaviour of Unifor皿1y Loaded Piled StriP Footing(等分布荷重を受けるクイで支えられたフーチングの挙動)P.T。Brow皿,TJ。Wies皿er土質工学会論文報告集(19鳳12)Vo1.15,No.4,PP,13∼21,図・9,参文・12A Statistical S加dy on a Conventioml“Safety Factor皿ethod”(いわゆる「安全率法」に関する推測学的研究) 半無限弾性地盤中の1列の杭基礎で支持された帯状フーチングが一様分布荷重を加えられた問題を解析し,変位,不等沈下,曲げモーメント等の最大値を図表により示している。計算方 一般に抵抗力と作用力の比として定義される安全率は,地盤強度や荷重,安全計算法などの不確かさをカバーするはずで,その値は構造物の重量性も考慮された上で決定されてきた。論文の前半では盛土の安定問題において,安全率がカバーすべき不確かさの確率的な構造にっいて検討している。そして自然地盤における非排水強さの“変動係数の一定性”について論議され,更にこの“一定性”は地盤の過渡現象を表現する役割を演ずることについて述べている。次に滑動破壊現象は,地盤の不均一性や安定解析法における誤差や仮定を考えて,確率事象と見なすことが妥当であると説明している。論文の後半では,統計的決定理論によって,不確実性下での盛土の設計法が検討されている。まず損失関係は,破壊の確率と,構造物の有用性を評価する選好関数から導かれる。この損失関係を用いた最適設計手法が示され,慣用法による安全率についても統計的決定理論を基に検討が加えられている。(三笠)法はフーチングと杭を数個の区域に分け,Mindlinの弾性解とBardenの板の近似解法を採用したもので,杭と地盤,フーチングと地盤の接触応力を計算している。杭長/杭径≡50,ポァソン比=0.5,フーチング幅/杭径=5の場合に対し数値計算を行ったが,杭と土の弾性率比が大きいと杭は大半の荷重を分担し,最大沈下や不等沈下も小さくなるが,逆に負の曲げモーメントは大きくなること,又,フーチングと土の相対剛性についていえば,基礎がたわみ性であると,杭があるほうが,ない場合に比べて大きな正の曲げモーメントが出ることが示されている。又,他のポアソン比に対しては,その値が沈下に及螺す影響は大きくないことなどが付記されている。(山口)oNb⊃EOIE6松尾稔・浅岡顕土質工学会論文報告集(1976.3)Vo1.16,No.1,pp・75∼90,図・9,表・4,参文・23a薔聴安全率/安定解析/設計/せん断強さ/粘性土/破壊杭/弾性/沈下/フーチングe蔚0806D6/El/E2Finite Ele皿e皿t Analysis of Immediate a皿d Consolidation Deforma価ons Basea onEifective Stress Principle(有効応力よりみた即時および圧密変形の有限要素解析)太田秀樹・吉谷進・畠昭治郎松本喬土質工学会論文報告集(1975,12)Vo1。15,No。4,pP,61∼79,図・15,参文・28土質工学会論文報告集(1976.12)VoL16,No.4,pp.23∼34,図・14,表・1,参文・11 弾塑性,弾性状態で提案された柴田等の間隙比一応力の微分関係を異方圧密された初期条件の下に積分して新しい降伏曲面式を導いている。適合法則を適用してひずみ増分の式を示し,特別の場合として非排水三軸圧縮,排水三軸圧縮,平均有効圧一定等におけるひずみ増分を解析表示した。これより圧縮,伸張時の強度や応力ひずみ関係の差が説明されるとしている。この理論はケンブリッジ理論を特別の場合として含むものであり,同理論の物理的背景についても著者等の立場から言及している。次に応用としてK。圧密された正規粘土地盤上に一様帯荷重を加えられた直後の地盤内の有効,全応力分布と変形を有限要素法を適用して求めた例についても述べたものである。しかし,この計算法によって応力比が高い場合のせん断ひずみの算 この論文では,飽和弾性地盤の非排水変形及び圧密変形を有効応力の概念を導入して有限要素法で解析する手法を示している。特に,変位に関する内挿関数は空間に関して三次のもの,間隙水圧に対する内挿関数は二次のものを用いなければならないことを強調している。従って,変位に対しては8節点を有するアイソパラメトリック要素を,間隙水圧に対しては4節点のアイソパラメトリック要素を用いている。計算例として,等方性で単層の弾性地盤上に等分布荷重が載荷されたモデルに対して,載荷直後及び圧密期問中の変形,間隙水圧及び応力分布を示している。載荷直後の非排水状態では,この数値計算手法の実用性と精度を確認するため,従来の全応力による解析結果とを比較している。その結果,この手法の優良性を証明している。更に圧密終了後の排水状態における各応力分布と載荷直後の非排水状態の各応力分布とを比較し,垂直応力以外の応力は排水条件に大きく依存していることを示している。(柴田)圧密/異方性/応力経路/応カーひずみ曲線/応力分布/過圧密/せん断強さ/ダイレイタンシー/変形/有限要素法冴E2Anisotropic Stress−strain RelationsMp of Clay a皿d Its Application to EiniteElement Analysi6(粘土の異方的応カーヒズミ関係と,その有限要素解析への応用)定は難しいとしている。(山口)L0808伴料駅圧密/応力分布/間隙圧/弾性/電算機の応用/変形/有効応力/有限要素法」 「「0809E1/E20811E2/G2レオロジーモデル定数の一決定法赤木知之埋立てによる周辺地盤の変形と対策杉本隆男・阿部博土と基礎(1977.3)Vo1.25,No.3,pp.13∼19,図・13,表・1,参文・10土と基礎(197B)Vol.25,No.3,pp,47∼52,図・4表・2,参文・7 東京の下町低地のように,N値0∼3の軟弱なシルト層が厚く堆積している地盤上に盛土を行うと,沈下・横移動・膨れ上がりなどの地盤変形を生じることが多い。ここでは,沖積地盤上の運河を埋め立てたときの周辺地盤の変形事例から,側方流動と圧密に着目し,主として有限要素法と三笠の理論を用いた変形解析を行い,対策工法の検討を行った。この結果,(1)周辺地盤の変形は,施工中及び埋立て後2か月間程度は側方流動的であり,その後は圧密による 土質材料のクリープ特性を,一般化したレオロジーモデルによって評価し,そのモデル定数をクリープ試験データから決定する方法について述べたものである。ここでいう一般化レオロジーモデルとは,フォークトモデルを任意の数だけ直列に連結したものであり,その数を定数決定の過程で慣用的に決めるようになっていることがこの手法の大きな特徴となっている。すなわち,実験的に得られるクリープ曲線の勾配の変化から近似的遅延スペクトルを求め,そのピークの数からフォークトモデルの組合せの数が決められている。ピークの位置から遅延時問が決まり,ばね定数はクリープ実験値から最小2乗法によって求まる。具体例として温泉余土のクリープ特性を扱っている。方法の一般性を説明するために,従来から土質材料のクリープ表示に用いられている対数表示法との関係についても触れ,対数表示法は,この報告での方法の特別な場合に相当することを示唆すると共に,手法の基礎に物理的意味づけがなされている沈下が著しい。(2)有限要素法を用いた解析結果が実際の地盤の動きに近い解を与える。(3〉対策工法として鋼矢板を打ち込む場合には,剛性よりも根入れを長くしたほうが効果がある。(4)埋立て荷重を6.5tf/m2から4・6tf/m2に減らすと,鋼矢板工法(W型,」;20m)に近い効果があることを示した。ことを示している。蜀昔瞬クリープ/軟弱地盤/粘弾性/変形/リラクゼーション圧密/沈下/軟弱地盤/膨れ上がり/変形/盛土/有限要素法e斎冴0810D5/E2盛土地盤上に構築される構造物の沈下とその解析について一マサ土のような風化砂質土を対象として一福田護0812D5/E2伴圏道路盛土の圧縮沈下について一粗粒土の室内試験結果による一石井恒久土と基礎(1977。5)Vo1,25,NQ.5,pp.13∼20,図・16,参文・4駅土と基礎(工97”)Vo1・25,No・3,pp・33型38,図・15,、表・4・参文・6 盛土地盤は,締固め次第で圧密性の異なる地盤が造成され,直接基礎として構造物を構築する場合は,その沈下量を予測する必要がある。本文では,盛土材としてまさ土のような風化砂質土を対象とし,室内試験においてこの種の土は正規圧密状態で8−10g力線が直線性を示すこと,並びに過圧密状態の範囲では載荷してもその変形が無視できることから,盛土地盤の応力履歴を考慮し,構造物の築造によるその変形量の算定法を提示している。そして,まさ土,せん緑岩,流紋岩系,安山岩系の風化土について,種々な含水比における室内圧縮試験を行い,C,と”の関係を示すと共に,σ。は母岩鉱物の特性に影響されることを論述している。これら4種の土について,種々なω並びに締固め荷重を設定した解析結果を示している。この解析では,盛土地盤を正規圧密領域と過圧密領域に分け,解析結果から両領域の境界面で圧縮ひずみで最大になることを指摘し,同時に締固あの重要なことを強調している。壁/火成岩/基礎/砂質土/塾王/不飽和土/盛些/履歴L 道路の供用開始後,長期間にわたり構造物取付部や切土と盛土の境などに段差が生じ,道路管理上種々の問題が生じている。そこで,時間の経過と共に進行する盛土の沈下に着目し,盛土材の圧縮沈下特性について室内圧縮沈下試験結果を基に定量的な考察を行う。室内試験は21種類の盛土材について,モールド内に種々の条件で直径工5cm,高さ4cmに供試材を作成し,周辺拘束状態で載荷し,このとき載荷時間と沈下鼠を測定する方法をとった。試験結果によると,いずれの供試体においても,上載荷重による各供試体の圧縮沈下は載荷後の短時間内に生じる即時沈下と時間の経過と共に進行するクリープ沈下の2つに分かれ,後者の沈下は載荷時間の対数と直線関係にある。この現象は,ひずみで表わすと,ε=σ+うIogオと表わされ,土のクリープ的な沈下特性を示すゐ値と土の種類・載荷時間・荷重強さ・含水比・締固め度などの要素との関係を求めた。更に,このゐ値を用いて盛土の圧縮沈下量の推定方法及びその現場への応用結果についても述べている。oNQO圧縮/クリープ/室内実験/粗粒土/沈下/道路/盛土」 「「0813E2E20815関東平野(その3)横浜の地盤沈下片山雅之土と基礎(1977,6)Vo1.25,No.6,PP,45∼51,図・13,表・6,写真・2,参文・4軟弱地盤の盛土による沈下の時間的経過の予測船木輝海土質工学会論文報告集(197牝6)VoL17,No.2,pp・75∼84,図・8,表・7,参文・21 軟弱地盤地帯(沖積地)の地盤沈下実験として,横浜市が実施した調査・研究と対策の概要をまとめたもので,水準測量の成果や観測井戸の測定等各種の調査結果を示してある。この調査は昭和34年から継続し実施しており,対策はこれら科学的学問的資料に基づいて請じている。1例として定説化した地下水の揚水行為と地盤沈下の関係を証明した臨海部の工業地帯における工業用水の供給による沈下現象の鎮静化が挙げられる。又,都市における再開発事業に伴う沈下現象と被害状況,更にその対策の問題点にふれてみた。今日のように水需要が増大する社会情勢のなかで,地盤沈下問題を解消するにはきめ細かな施策を盛り込んだ法制度の確立が必要といえよう。そして,それに近づくため,地下水の管理手法についての検討を行ってい 軟弱地盤の盛土による沈下の時間的経過に関して,テルツァーギ(Terzaghi)の圧密理論による計算値が実測値と大差を生じた例が多数報告され問題になっている。現在土質力学的方法によりこの問題を十分に解明することは容易ではないようである。しかるに最近実用可能な予測値の必要度が高まってきた。本論文では従来の土質力学的研究方法に代わって,沈下の経時的な実測資料を解析してこの問題への接近を試みた。そのために無処理地盤において次の3問題について検討した。(1)圧密係数値が供試体の厚さに応じて変化するという現象が新たに実験の結果発表されたが,実際の地盤における両者の関係を実験の結果と比較検討し,その関係を利用して予測する方法,(2)地盤にボーリングでは発見困難な薄い砂層の排水層の存在を仮定した場合の予測の検討,(3)実測沈下資料の解析による予測用経験式の作成。(1)については今後補足的な研究をすれば実用的な予測ができるであろう。(2)についてはこのような層の調査資料が乏しい現状では,この方法による予測は困難である。(3)この経験式によれば簡単にかなり実測値に近い値が得られる。るoNo轟蜀薔齢圧密/圧密試験/地盤/沈下/軟弱地盤/盛土/野外試験管理/地盤/地下水/沈下/軟弱地盤e蔚0814LE20816冴A7/EOIHO盛土地盤の浸水に伴う沈下とその解析について一マサ土のような風化砂質土を対象として一福田 護・中沢重一土質工学会論文報告集(197乳6)Vo1・17,No・2,pp・65∼73,図・23,表・2,参文・6地盤工学問題の信頼性設計に関する国際的な動向黒田勝彦土と基礎(1977・11)Vo1.25,No.1工,pp・35∼41,表・5, まさ土のような風化砂質土を材料とした盛土地盤では完成後,締固めが不十分であると浸水による地下水面の上昇に伴い,自重沈下を生ずることが少なくない。これは,締固めが不十分で,土は高位の構造をもっており,水が土中に浸入した場合粒子間の接触力が低下し,土粒子が相対的に移動し,再配列することによって生ずる体積変化に起因するものである。そしてこのような沈下は,施工時の締固め圧と造成後の土中の応力状態,つまり地盤の応力履歴条件に支配されるものと考えられる。そこで,この現象を確かめるため正規圧密及び過圧密の両状態での室内浸水試験を行い,沈下についての定量的把握につとめた。検討の結果,施工時の締固め圧の大小によって支配される地盤の浸水による圧縮ひずみ性状を,四つのタイプに分類し,その沈下解析法を提案し,あわせて3種の風化砂質土地盤についての解析例を示している。 地盤工学における確率,統計を基礎とした信頼性設計について,既発表論文からみた研究内容の分類を行い,この分野の研究上の話題を抽出した。一方,主要な研究者リストと,欧米各国で,土に関する信頼性理論の講義を行っていると思われる大学のリストを示した。又,国際土質基礎工学会(1.C.S.M.F。E)と確率,統計の土質及び構造工学への応用に関する国際会議(1.C.A.S P)の動向を述べた。更に,この分野における既発表論文のリストを年代順,プロシーディング別に整理すると共に,入門書と思われる主要な図書をリストァップした。最後に,信頼性理論の中で特に,信頼度分析(不確実性の分析)の方法及び設計代替案の選択の方法について,数学的定式化の抱える幾つかの問題点を指摘し,今後の研究の方向を示唆した。砂質土/残積土/沈下/塑/まさ土/盛よ/璽歴安全率/安定解析/設計/統計的解析/費用伴滞※」 「「0817D10/E2超軟弱(ヘドロ)地盤の版状載荷試験・解析一ヘドロの地盤反力係数について一吉田信夫・簑原正孝土と基礎(1978.2)VQ1.26,No,2,PP.13∼18,図・9,写真・1,表・3,参文・6 超軟弱(へどろ)地盤の改良工法で,セメント系土質安定処理剤を用いて,浅層改良層の設計をする際に,へどろの地盤反力係数勘が必要になる。すでに,浅層改良層をへどろ上のはりとして施工し,載荷試験・解析結果については,「土と基礎」VQ1.蝕No.6(1976)で報告している。今回の三重県四日市港の場合は,表層改良層を版として施工し,二層系版に拡張した。版の諸元は長さ30m,幅20m,厚さ1.5mであり,現位置での載荷試験は3.6x3,6m,載荷重0,5,1.0及び1,25tf!m2で沈下量を実測した。浅層改良版をへどろ上の四辺四隅自由な版とみなし,々をパラメーターにして理論沈下量を計算する。この理論沈下量と実測沈下鼠を照合して,両者の整合のよいたを求め,へどろのたとして推定する。四目市港の場合,前述の載荷重に対応して,為は,8,0,5.0及び3,0gf/cm3が得られた。次いで,佐賀県伊万里港,山□県西山港での載荷試験の為と比較し,それらのへどろの土質特牲と為との関連を検討し,0819El/E2A Study on the Crack Generation in Fill・Type Da皿s(フィルダムのき裂発生機構に関する研究)成田国朝・大根義男土質工学会論文報告集(1978,3)Vo1.18,No.1,pp。11∼24,図・18,参文・13 フィルダムに発生するき裂は,貯水時において漏水やパイピング現象を誘発し,場合によっては堤体を崩壊に至らしめる重要な問題であり,設計・施工時に絶えず論議されている。本論文は,有限要累法による弾性解析に基づいて,フィルダムの縦断面内における不同沈下に起因するき裂発生機構を明らかにし,これを設計・施工上の検討事項として議論し,考察したものである。ここでは主として施工後の沈下に伴って発生する堤頂部のき裂問題を対象に,まず堤頂に発生する引張り応力・ひずみとアバットメントの形状や勾配変化との因果関係を整理し議論した。そして実ダムのき裂予知に対して実用的には弾性解が有効に使用できることを二,三の実例を引用して示した。最後に,これらの議論をふまえて引張りひずみを限界条件に含むき裂の判定法を提案したものである。地質係数法による浅層改良層の設計に用いる為を,へどろのせん断強さとの関係で提案している。嶺薔浮き基礎/載荷試験/地盤係数/沈下/土質安定処理/軟弱地盤/ベーンせん断試験臨坐/沈下/ひずみ/豆塑有限要素法e蔚0818E1/E2/H1タンク基礎工事における大型円形載荷による地盤の沈下神野晃一・大平 彰・斎藤一郎・前 孝一土と基礎(1978.2)VoL26,No.2,PP。33∼40,図・24,表・3,参文・4 大分石油化学コンビナート内に昭和51年1月から昭和52年5月にかけて,52,000k1タンク2基,4,000k1タンク2基を建設した。ここの地盤は支持層まで約60mあり,その構成は大きく分けて砂層30m,粘性土層30mの2層系になっている。このような地盤に対して実物大の載荷を行い各層別の沈下,周辺地盤での地表面沈下を工事期間中測定した。その結果を基にして砂層の沈下式(De Beerの式)の適用性について調査を行った結果,荷重が増し,地盤の鉛直ひずみ量が10−2程度をこえると,計算値は実測沈下量に近づいてくる傾向が分かった。次に実測沈下量から各層での鉛直ひずみと変形係数との関係をつかみ(E賦ε一軌5一一・・5),その結果を用いてFEM弾性解析を行い実測値と比較した。変形係数の値は処女荷重のプレロード載荷時の砂層についてはE』(6∼9)亙・粘性土層についてはE=1000,再載荷の水張り時の砂層についてはE=(28∼80)π・粘性土層についてはE揖210σとした。なお,深層部での地中応力分布はブーシネスクのそれより,FEMの結果の方で大きくなる傾向が分かった。繰返し荷重/砂質土/測定/タンク/沈王/粘性土/バイブロフローテーション工法/ひずみ/変形/盛土/有限要素法/リバウンドL0820dEOIE2伴職Nonli皿ear Analysis of a Soil witb Arbitrary Dilatancy by Finite Element Method(土質材料のダイレイタンシー特性を考慮した地盤の非線形解析法)趨国生剛治土質工学会論文報告集(1978・3)Vo1.18,No・1,pp・73∼89,図・18,表・1,参文・16 土のような粒状体がせん断変形を受ける時に体積変化を起こすいわゆるダイレイタンシー現象は粒状物質に特有の現象である。従来の非線形解析法の多くは土の物性定数として変形係数Eとポアソン比ソを用い,せん断に伴う体積変化を圧密による体積変化と合わせて間接的に評価しているが,ンが0.5以上の場合,数値解析法において使われる剛性マトリクスが正値でなくなるため,急激な正のダイレイタンシーを示す密な土質を取り扱うことができなかった。ここに提案した新しい解析法は,従来と同じ増分非線形解法の枠内にありながら,土の体積変化を圧密によるものとせん断によるものに分け,それらを独立に計算することにより正負のいかなるダイレイタンシー特性を持つ材料も容易に扱える方法である。又,土のせん断変形特性に与える応力経路の影響も考慮することが可能である。本法を用いて行った予備的な解析と二つの応用的な解析(フーチングと盛土の解析)の結果,この解析法が実際的な問題に対して十分な実用性を有することが示された。bO応カーひずみ曲線/静的/ダイレイタンシー/電算機の応用」o㎝ 「「0821E1/E50823E2ワイスコフ体としての地盤の2次元問題について後藤恵之輔・山内豊聰土質工学会論文報告集(1978.6)Vo1.18,No,2,pp.47∼58,図・12,参文・19海成粘性土地盤の沈下の実測とその解析例藤咲忠臣・時任正人土と基礎(1978・12)Vo1.26,No.12,pp・33∼43,図・9,表・10,参文・5 土のせん断抵抗が地盤内の応力や擁壁土圧に及ぽす影響を弾性論的見地から明らかにしている。せん断抵抗をヤング率とせん断弾性係数の比で表わして支配方程式を導き,その解に基づいて,3種の二次元問題を解析した。まず,鉛直荷重を受ける半無限地盤の応力伝ぱを取り扱い,ゆるい砂地盤や軟弱な粘土地盤における応力の影響範囲が従来の弾性理論から考えられている深さ滋上に及ぷことを明らかにしている。次いで剛な基盤上にのる一様な地盤の底面が一部鉛直変位するときの応力分布を求めて,アーチ作用がゆるい砂地盤では起こりにくいことを理論的に説明し,最後に鉛直壁の平行移動による弾性土圧を取扱って,移動壁の土圧分布がせん断力の影響のために静止土圧分布から離れるとするTschebotarioffの指摘に理論的解釈を与えた。更に,本論で得られたいずれの解においても,その極限をとれば通常の弾性体に対する解が導かれ,Boussinesq理論に基づく従来の解が本論の特例に他ならないことも示してい 筆者らは,臨海工業地帯の埋立造成された軟弱な粘性土地盤に袋詰めサンドドレーンエを併oNo用した盛土造成工事を行う機会を得,Terzaghiの圧密理論及ぴBarronの圧密解に従い,圧密沈下現象の解析を行っている。しかし沈下の実測値は,その絶対量において当初の解析値に比ぺ5∼10%大きく,しかも圧密の収束状況は遅れを示している。そこで二次圧密現象に着目し,再検討したところ,沈下実測結果とほぽ一致した結果が得られたので,ここにその解析例を示している。この二次圧密沈下の解析方法は種々研究発表されているが,今回はその1例に従い解析している。又,沈下実測結果に基づく圧密係数の解析結果にも言及し,その結果が圧密試験結果とよく一致していることから,実測沈下の収束状況の遅れの原因が,圧密係数値の低下でないことも類推させている。る。蜀誉躊圧密/施工/沈下/軟弱地盤/二次圧密/粘性土アーチ作用/鉛直荷重/応力分布/地盤/弾性/土圧/平面ひずみ/擁壁e萌0822LE2/H40824dE2岩見沢試験盛土における軟弱地盤の挙動の測定結果持永龍一郎・票原則夫土と基礎(197&7)VQ1.26,No.7,pp.21∼27,図・10,表・4,参文・3沖積粘土層上の建物の不同沈下松浦 誠・芳賀保夫土と基礎(1979.3)Vol.27,No.3,pp.5工∼55,図・4,表・2,参文・6 この報告は,日本道路公団が昭和50年7月から昭和52年8月にかけて, 北海道岩見沢市において実施した泥炭性軟弱地盤上の試験盛土の動態観測結果の概要について述べている。この試験盛土は,主としてバーチカルドレーン工法の効果を判定する目的で実施したもので,カードボードドレーン,サンドドレーン及び無処理の区間を設け,盛土載荷による各区間の地盤の挙動を測定し,比較検討した。測定結果で最も特徴的な点は,特にバーチカルドレーン区間において,敷砂層(厚さ約1m)中に長期間非常に大きな過剰間隙水圧が残留するのが観測された点である。同様の現象は,サンドパイル中でも観測された。このような現象は,バーチカルドレーン本来の効果を妨げるものであり,この工法の適用に当たっては,敷砂層やドレーン材の透水性について十分な検討が必要なことを示している。このような現象にもかかわらず,当試験盛土では,地盤の過剰間隙水圧の消散や強度の増加についてバーチカルドレーンの効果が顕著であった。しかし,沈下促進については,その効果はあまり明らかでない。 広島市において行った沖積粘土層上の鉄筋コンクリート造建物15棟の不同沈下をく体コンクリート打設時点から圧密沈下がほぽ完了するまでの間長期間にわたり測定した記録である。測定は連通管式水準器によって行われた。不同沈下の測定結果を測定面全体の傾斜と相対沈下量に分解し,それぞれについて圧密度との関係を求めた。圧密の起点はコンクリート打設期間の中間とみなし,今回の測定建物ではしゅん工前3か月とした。又,測定開始前に生じた沈下については測定結果を外挿して推定する方法を示した。測定はく体コンクリートに金属のピンを埋込んで設置したが,中には子供のいたずらなどで固定度のゆるんだとみられるものが生じた。建物に剛性がなけれぱ相対沈下量は圧密度に比例して増加することになるが・実際には剛性のために圧密が進行すると増加率が減少する。この結果は筆者らの提案した実用算定法による計算値ともおおむね一致した。調査建物の付近に後になって建てられた建物の応力重畳の作用が,傾斜及び相対沈下量に多大な影響を及ぼすことも明らかとなった。圧密/聞隙圧/高有機質土/せん断強さ/測定/沈下/軟弱地盤/バーチカルドレーン/盛土圧密/建築/測定/沖積層/沈下/変形伴滞誌」 「「0825E1/E20827.E3地衷面載荷によるワイスコフ体地盤の応力沈下特性後藤恵之輔・山内豊聰土質工学会論文報告集(19793)Vol.19,No。1,pp.97∼107,図・22,参文・21海面干拓における基礎地盤載荷試験の一例松谷勇治土と基礎(1953.4)Vo1.1,No,1,PP.31∼33,図・4,表・4,参文・2 ワイスコフ体とは,ヤング率Eとせん断弾性係数Gの関係がEIG>2(1+レ)(ッ:ポァソン比)となる材料をいうが,この考え方によれば,土のせん断抵抗を研σの比で表わすことができる。本論では,地盤をこのワイスコフ体と見なして,地表面載荷による半無限地盤内の応力及び変位の式を誘導し,これらに及ぼすせん断抵抗の影響を検討することにより,ゆるい砂地盤や軟弱な粘土地盤において,応力の影響範囲が従来の弾性理論による深さ以上に及ぶことなどを理論的に明らかにした。次いで,本理論をFr6hlichの応力集中を考慮した理論と比較して,両者による鉛直応力及びせん断応力がそれぞれ載荷半径の2∼3倍及び1倍の深さ以深でほとんど一致することを示すと共に,一様な砂地盤の等分布載荷試験の結果を検証して,本理論の適用性を吟味した。最後に,一様な砂地盤の剛性載荷試験に関する鉛直応力の実測値と本理輪値の比較により,締まった砂ではEIGが小さくて弾性体の値の2(1+レ)に近く,ゆるい砂ではこれよりかなり大きな値をとる,とする本理論の妥当性を確認した。 この工事は山ロ県宇部市及ぴ小野田市の海面の干拓施工記録である。地域の南部は大潮干潮位以下の低地で軟弱粘土層をなし,他の区域は干潮時に干潟となる細砂を含む粘土属である。土質試験の結果を用いて,基礎根入れ深さごとの支持力をCaquQt,Terzaghiの式により計算している。又,堤防線上において載荷試験を行い,沈下状況を45日にわたって記録している。(山内)蜀薔鴎e瞬冴載荷試験/支持力/沈下/土地造成/粘土鉛直荷重/亟1/些盤/弾性/塾正伴闘駅0826D5/E2/H4/H508285E3腐植土層上の敷地造成工事一二次圧密沈下の平易な取り扱い一森川帖二・荒川正彦土と基礎(197911)Vo1.27,No,11,PP。51∼58,図・13,表・7参文・4土質によって路床の支持力は判定できないか竹下春見土と基礎(1953.10)VoL1,No、3,PP,14∼16,図・3,参文・7 有機質土が堆積した軟弱地盤上に盛土工事を行う際には,土量の決定(沈下盤の正確な把握)・二次圧密沈下等による残留沈下の軽減等が問題となる。筆者らが最近行った敷地造成工事にっいて,実測沈下データの解析を中心に,工事概要・土質概要・残留沈下対策工の効果等の工事結果を述べている。実測沈下の取扱い方としては,実測沈下データを10g∫曲線定規法で圧密理論曲線と対比することにより,沈下を即時沈下・一次圧密沈下・二次圧密沈下の各部分に分け,実測沈下の最終沈下量研,体積圧縮係数%・圧縮係数傷二次圧密係数ε4沈下の各部分の割合等の値を定義・計算している。「沈下の推定一沈下測定等の動態観測一実際の沈下の把握」という工事の流れを,「上記計算値と推定に使用した圧密試験値との比較」とい 道路舗装の設計において問題となる路盤及ぴ路床の支持力係数K値を,簡単な土質試験の結果から推定する方法を提案している。すなわち,土の貫入抵抗と土質試験の結果及び貫入抵抗とK値,それぞれの相関関係から土質とK値を関係づけようとしたものである。路床の貫入抵抗は土木研究所で設計製作された貫入試験機により,10cmごとに貫入に要する打撃回数(初で表わし,路床の平均位置から採取した試料についてL、L,P,L及び現場含水量を測定うことで処理する方法の平易さ有用さを主張している。る埼玉県中南部における国道及び県道での実測データに適用した結果,κ=5・飢己一工なる簡単な関係溝得られ,従って関東ロームについては道路に関する土性図があれば,現場の含水量を測定し亡乳‘.を求めこの式よりK値が推定できるとしている。(山内)蒔瞬e浦准母し相対ちゅう度(飢o.:コンシステンシー指数に相当する)を求めると,飢o.と1091。Nは比較的よい相関性を示すとしている。一方,X値と1091Wとの間にもよい相関関係が認められ,これらの関係式からNを消去しKと乳にの関係式を得る。路床土として関東ロームが分布す圧密/施工/沈下/土地造成/軟弱地盤/二次圧密/盛土/有機質土含水量/貫入試験/コンシステンシー限界/支持力/地盤係数/路床・路盤L鱒o」刈
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)16.地盤の支持力
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 207〜215
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57972
  • 内容
  • 「「0825E1/E20827.E3地衷面載荷によるワイスコフ体地盤の応力沈下特性後藤恵之輔・山内豊聰土質工学会論文報告集(19793)Vol.19,No。1,pp.97∼107,図・22,参文・21海面干拓における基礎地盤載荷試験の一例松谷勇治土と基礎(1953.4)Vo1.1,No,1,PP.31∼33,図・4,表・4,参文・2 ワイスコフ体とは,ヤング率Eとせん断弾性係数Gの関係がEIG>2(1+レ)(ッ:ポァソン比)となる材料をいうが,この考え方によれば,土のせん断抵抗を研σの比で表わすことができる。本論では,地盤をこのワイスコフ体と見なして,地表面載荷による半無限地盤内の応力及び変位の式を誘導し,これらに及ぼすせん断抵抗の影響を検討することにより,ゆるい砂地盤や軟弱な粘土地盤において,応力の影響範囲が従来の弾性理論による深さ以上に及ぶことなどを理論的に明らかにした。次いで,本理論をFr6hlichの応力集中を考慮した理論と比較して,両者による鉛直応力及びせん断応力がそれぞれ載荷半径の2∼3倍及び1倍の深さ以深でほとんど一致することを示すと共に,一様な砂地盤の等分布載荷試験の結果を検証して,本理論の適用性を吟味した。最後に,一様な砂地盤の剛性載荷試験に関する鉛直応力の実測値と本理輪値の比較により,締まった砂ではEIGが小さくて弾性体の値の2(1+レ)に近く,ゆるい砂ではこれよりかなり大きな値をとる,とする本理論の妥当性を確認した。 この工事は山ロ県宇部市及ぴ小野田市の海面の干拓施工記録である。地域の南部は大潮干潮位以下の低地で軟弱粘土層をなし,他の区域は干潮時に干潟となる細砂を含む粘土属である。土質試験の結果を用いて,基礎根入れ深さごとの支持力をCaquQt,Terzaghiの式により計算している。又,堤防線上において載荷試験を行い,沈下状況を45日にわたって記録している。(山内)蜀薔鴎e瞬冴載荷試験/支持力/沈下/土地造成/粘土鉛直荷重/亟1/些盤/弾性/塾正伴闘駅0826D5/E2/H4/H508285E3腐植土層上の敷地造成工事一二次圧密沈下の平易な取り扱い一森川帖二・荒川正彦土と基礎(197911)Vo1.27,No,11,PP。51∼58,図・13,表・7参文・4土質によって路床の支持力は判定できないか竹下春見土と基礎(1953.10)VoL1,No、3,PP,14∼16,図・3,参文・7 有機質土が堆積した軟弱地盤上に盛土工事を行う際には,土量の決定(沈下盤の正確な把握)・二次圧密沈下等による残留沈下の軽減等が問題となる。筆者らが最近行った敷地造成工事にっいて,実測沈下データの解析を中心に,工事概要・土質概要・残留沈下対策工の効果等の工事結果を述べている。実測沈下の取扱い方としては,実測沈下データを10g∫曲線定規法で圧密理論曲線と対比することにより,沈下を即時沈下・一次圧密沈下・二次圧密沈下の各部分に分け,実測沈下の最終沈下量研,体積圧縮係数%・圧縮係数傷二次圧密係数ε4沈下の各部分の割合等の値を定義・計算している。「沈下の推定一沈下測定等の動態観測一実際の沈下の把握」という工事の流れを,「上記計算値と推定に使用した圧密試験値との比較」とい 道路舗装の設計において問題となる路盤及ぴ路床の支持力係数K値を,簡単な土質試験の結果から推定する方法を提案している。すなわち,土の貫入抵抗と土質試験の結果及び貫入抵抗とK値,それぞれの相関関係から土質とK値を関係づけようとしたものである。路床の貫入抵抗は土木研究所で設計製作された貫入試験機により,10cmごとに貫入に要する打撃回数(初で表わし,路床の平均位置から採取した試料についてL、L,P,L及び現場含水量を測定うことで処理する方法の平易さ有用さを主張している。る埼玉県中南部における国道及び県道での実測データに適用した結果,κ=5・飢己一工なる簡単な関係溝得られ,従って関東ロームについては道路に関する土性図があれば,現場の含水量を測定し亡乳‘.を求めこの式よりK値が推定できるとしている。(山内)蒔瞬e浦准母し相対ちゅう度(飢o.:コンシステンシー指数に相当する)を求めると,飢o.と1091。Nは比較的よい相関性を示すとしている。一方,X値と1091Wとの間にもよい相関関係が認められ,これらの関係式からNを消去しKと乳にの関係式を得る。路床土として関東ロームが分布す圧密/施工/沈下/土地造成/軟弱地盤/二次圧密/盛土/有機質土含水量/貫入試験/コンシステンシー限界/支持力/地盤係数/路床・路盤L鱒o」刈 「「E308290831E2但3平板載荷試験の載荷板の大きさと支持力の関係米倉亮三土と基礎(1954.10)Vo1.2,N軌7,pp.11∼14,図・6,表・3.参文・5地盤載荷試験の結果とその考察福岡 保,村田静男土と基礎(1956,8)Vol.4,No.4,PP.12∼18,図・11,表・2,参文・6 細粘土の路床から砂利路盤に至るまで種々異なる地盤に対して平盤載荷試験と貫入試験を行い,まず貫入抵抗と支持力の関係としてK≡σ炉(K:K値,1“:打繋回数)を得,定数σとゐが載荷板の大きさによることを示している。次に,この関係式に基づいて載荷板の大きさと支持力の関係を検討した結果,載荷板の周長面積比とK値が直線関係にあるとするHouse1の提案は硬い地盤では成立しないこと,いずれの大きさの板でもある深さの点における鉛直応力が一致すると仮定して求めたK値の比が実測値と比較的良く一致することを得ている。そしてこれらの結果から,載荷板の径として75cmを基準と考えて差支えなく,これより小さい載荷板によって求めた支持力値を75cm載荷板によるそれに換算するとき,その換算比率を土の硬軟により変えるのが望ましいとして,κ値換算表を提示している。しかし,この換算では載荷板が小さいほど誤差が生じやすくなるので,なるべく現場では大きい径の載荷板を使用する 本文は平板戴荷試験によって地盤の許容支持力を決めるときの考察資料を提供するために,著者が行ったデータをとりまとめたものであり,基礎の安全率と許容沈下量の問題に関連して基礎設計上の考え方に言及している。本文を要約すると次のようである。(1)砂地盤では@は建築学会基準に従って決めるのは不合理で,σ・は許容沈下量に対して決められねばならない。NoQOすなわち許容沈下量が与えられてから,3−3。(2β/cβ+o.45))zの式及び測定されたσ∼3曲線からのを算定する。(2)関東ロームについて建築学会基準とテルツァーギ式により算定された卯を比較すると,前者は後者より大きい値が与えられ,かつ安全度が低い。又,沈下に対しても安全度が低い。(3)試験実施上の注意事項について幾つか述べた。(4)現行の建築学会基準の載荷試験による⑳の決め方は,近い将来上部構造の許容沈下の問題と土質力学に適合するように改正されてよい。(網干)のが望ましいと述べている。(山内)s達安全率/鉛直荷重/基準/支持力/地盤/設計/沈下/平板載荷試験貫入試験/支持力/地盤係数/平板載荷試験/路床・路盤臨80830E2/E30832料DO/E4軟弱地盤上の築堤(限界支持力計算の一例)稲田倍穂土と基礎(1955.9)Vo1.3,No.11,PP。4∼16,図・16,表・6土の限界支持力模型実験における相似性について 軟弱地盤上に施工される盛土の支持力が,幾つかの提案された支持力公式並びに実際の現場築堤試験における荷重一沈下量曲線から求めた支持力と比較,検討したものである。対象となる基礎地盤は恋瀬川軟弱地盤と称せられるもので,深さ15∼18cmほど堆積した著しく軟弱な地盤である。採用された支持力公式はプランドル,テルツァーギ,及ぴ星埜などによる提案式であり,その値は現地土質試験及び室内土質試験より若干修正された値に基づいて計算されている。一方,現場築堤試験は計画断面と大きさ等しく,幅22m,長さ30mの区域で実施された。それらの結果は以下のとおりである。プランドル,テルツァーギの支持力公式は星埜のそれより大きな値を示した。圧カー沈下量曲線より得られた実際の支持力は提案された支持力公式のうちで星埜の式と最もよく近似した。現場築堤試験とは別に模型実験を実施した結果,基礎地盤の変形特性が定性的に明らかにされた。(市原) 土の模型実験において問題となる相似性について,土の限界支持力の場合を検討したものである。まず,土の塑性平衡状態をあらわす塑性方程式から相似則を誘導し,塑性平衡状態においては,幾何学的縮尺1加の場合応力・粘着力とも1加となり内部摩擦角は変化しないものとした場合に相似性が成立つことを示した。土が粘着力をもたない場合の実験では,ρ=1・49/灘南勲母土と基礎(1960.2)Vo.18,No,1,pp・34∼38,図・9,表・2,参文・4cm3,φ=50。2αの風乾砂を,1辺40cm深さ30cmの砂槽につめ,その砂の表面に載荷板を置き,載荷板の上方より圧縮して限界支持力を求めた。実験値は,受圧板下の平均圧力と限界支持力の場合について整理され,共に著者が導いた相似則と実測値とが良く対比することが示されている。粘性土の場合には,含水量を調整することにより粘着力を1、2∼10.Ogf/cm2の8種類に変化させ,限界支持力を測定した。この場合においても,相似則と実測値はほぼ成立するが,限界支持力に関しては,実測値の方がやや小さ目の値であったことを示している。(市原)荷重/原位置試験/支持力/室内実験/すべり面/せん断強さ/沈下/堤防/軟弱地盤L次元解析/支持力/室内実験/砂/内部摩擦角/粘性土/粘着力/模型実験」 「「833E3/E6On the Beari皿9CaPaoity of a SloPe of CoLesio皿1ess Soi1(非粘性土斜面の支持力について)水野高明・徳光善治・川上 浩Soil and Foundation(1960.11)Vol.1,NQ.2,pp。30∼37,図・10,参文・2 著者の1人の水野高明は,すでに,水平地盤について,主働土圧領域,過渡領域及び受働土圧領域の連続性を考慮し,限界平衡状態で,その支持力を求めている。上述の方法を非粘性土ののり肩や小段に作用する荷重のもとでの,斜面の支持力問題へ拡張したものである。支持力を計算する図表として,斜面の傾斜角0∼40度,内部摩擦角15,25,30,35及び40度と荷重幅δについての,支持力/(荷重幅×土の単位体積重量)を図示し,次いで,斜面傾斜角10度で内部摩擦角15,20,25,30,35及び40度と斜面傾斜角20度で内部摩擦角25・30,35及び40度についてのすべり面の形状を求めている。理論的な支持力とすぺり面の形状とを実証すζのに,二次元問題として,土粒子の動きを検討するため直径5.Ommの竹の棒を用いて模型実験を実施している。この結果,理論値と実験値とはよく対応することを示し,道路盛土のような斜面ののり肩は交通荷重が作用した時の斜面の支持力計算に有効であるとしている。(山内)E30835深い基礎の安定について(共筒およぴニューマチックケーソンの安定に関する考察)自石俊多土と基礎(1964.2)Vo1.12,No.2,pp。45∼48,図・4 井筒やニューマチックケーソンなどの深い基礎の安定計算に関して,(1)底面反力が直線分布でない場合及ぴ(2)偏心,傾斜荷重の作用する場合の計算法を示したものである。(1)については,反力が直線分布するという従来の仮定を否定し・実際の分布は圧縮側にかたよった曲線分布であると考え,これを折線で近似して計算するものである。なお,この場合反力の合力の大きさ及びその作用位置が実際の曲線分布におけるものと等しくなるように折線を選ぷ。このようにして反力分布を近似した時の底面反力のモーメントその他の計算式を示し,根入れ幅比が比較的小さい基礎ではこの計算法によるべきであるとしている。(2)については,基礎底面とすぺり面とのなす角が常に土の内部摩擦角に等しいものとし,基礎端部から2θ(θは偏心量)の点における鉛直面上の力の釣合いから極限支持力の算定を導いている。数値計算の結果から,荷重の傾斜角の増大に従って極限支持力が急激に減少することを示し・水平荷重の合力の作用位置が高い塔状構造物では荷重の傾斜角が大きいので注意を要するとしている。(北郷)属聲安定解析/応力分布/傾斜荷重/ケーソン/支持力/深い基礎/偏心荷重安定解析/支持力/主働土圧/受働土圧/図式解法/すべり面/模型実験齢e0834E2/E3水平力を受ける深い基礎の地盤反力と変位についてL0836掛c3/D6/E3土と基礎(1964.1)Vol.12,No.1,PP.27∼32,図・13,参文・2鳥海勲洪積砂レキ層の支持力について竹中準之介土と基礎(1964.2)Vo1.12,No.2,pp.51∼58,図・14 現在のところ基礎が地表に設置された場合の振動解はあるが,地中に埋設された場合の解析は行われていないのにかんがみ本論文では,第一段階として静的に水平力が基礎頂部(地表)に作用した場合を,単層・基盤層・基盤層根入れ・中間層の四つに分け,以下に述べる仮定や条件のもとで解析したものである。仮定や条件は,地盤を半無限体とし,各地層の剛性は異なるが,いずれもポアソン比は1/4としている。又,基礎は,単に深さだけでなく半径に対する比で状況が変わるので,L胃基礎の深さ,プ。一基礎の半径とした時のL価=」に関してσ,5・エ0・2.0・4.0の四つを扱った。更に計算殺階では,基礎は,せん断変形するものとし,あまり綱長い場合は曲げ変形が主体となるので適用をさけ,剛比も一定の組合せだけを扱ったものである。それぞれの場合の計算結果は,基礎の変位曲線・側圧分布及び底面せん断力と側圧合計の分担率を実例について図示している。又,ロッキング動は,底面のモーメントと側圧により分担され,側圧分布ひいては,底面せん断力にも影響を与えるとしている。(北郷) 洪積砂礫層の土質工学的特性と,その支持力に関する載荷試験結果及び洪積砂礫層の調査法について記述したものである。まず,沖積層と洪積厨とにおけるN値の比較から,粒度組成が近似していても洪積砂礫層の亙値が大きいことを示し,これは堆積後の二次的な影響特に地震作用によって密な層が形成されたことによるものとしている。次に,高圧力下での三軸圧縮試験のデータから,高圧力になると粒子破砕によって内部摩擦角が小さくなることを示し,深い基礎における砂礫層の挙動は内部摩擦角の減少を無視しては考えられないことを指摘している占又}井筒定着地盤における平板載荷試験と井筒の実物試験の相互比較を行い,砂礫層上の深い基礎における荷重一沈下関係は一般の設計荷重の範囲内では浅い基礎の荷重一沈下関係に比して弾性的要素が多いこと,三軸圧縮試験の結果から,深い基礎の荷重一沈下関係の推定がある程度可能なことを示している。更に,深い砂礫層の調査用に試作した二重管式の連続貫入試験機の概要とそれを用いて行った調査結果を示している。(北郷)荷重/基礎/麺/地盤/水平荷重/せん断強さ/地下構造物/瞳/変形応カーひずみ曲線/貫入試験/ケーソン/洪積層/載荷試験/三軸圧縮試験/支持力/粗粒土/沈下/内部摩擦角/深い基礎/粒子破砕准冴」Noo 「「E30837Stabili醇of Deep Foun通ation(Consiaeration on stability of well and pneumaticcaisson)(深い基礎の安定(ウエル及ぴニューマチックケーソンの安定性に関する考察))白石俊多Soil and Foundation(19642)VoL4,No.2,pμ55∼62,図・4 基礎底面に生ずる地盤反力分布は,通常の設計法においては直線的と仮定される。しかし一般に荷重増加時の圧縮量は荷重減少時の膨張より大きい例から見ても地盤反力係数は一定とはいえないので,直線的な反力分布の仮定を下に凸な曲線とし,かつそれを2本の直線に置き換えた形で鉛直,水平荷重,荷重の偏心を考え,基礎幅が広い場合に精度の低くなる従来の計算法を改良した。次に砂地盤内に偏心,傾斜荷重を受ける比較的深い基礎の場合についても,偏心荷重を受ける場合の解から,更に傾斜荷重も合わせて受ける場合の近似解を導き,作用合力の角度による支持力値の低下を図に表わしている。(三笠)0839E2/E3/H4N−o泥炭性軟弱地盤の盛土対策工法一とくにコンポーザー工法の適用性について一高橋沙土と基礎(1965.7)VoL13,No.7,pp.33∼39,図・3,写真・6,表・7 砂杭による複合地盤の改良効果として,砂杭の応力分担比が大きく,沈下阻止効果を発揮するなど多くの機能が示されているが,定性的に理解できても,これを定量的に考えることには困難が多い。そこで泥炭性軟弱地盤の現地において試験盛土を実施し,それらの特性をチェックすると共に,プレシオメーター試験の結果による地盤の変形特性を利用して,コンポーザーパイルによる複合地盤の特性を理論的に求めることが可能であることを示している。その結果載荷圧が小さいほど砂杭の応力分担比は大きくなり,プレッシャーメーター降伏値程度の圧力でそれはほぼ1となり,幾つかの施工事例と比較しても合致することから,理論的に説明できるとしている。又,本工事においては,以上の結果を基に計画盛土高に応じて未改良,サンドドレーン工法及びコンポーザー工法を計画実施した。沈下の実測記録より,サンドドレイン区域では理論値と実測値はよく一致し,コンポーザー区域では沈下阻止効果を考慮した計算よりは予想以上に少なく,初期の目的に対しては満足な結果が得られている。(山内)屋嬉応力/高有機質土/地盤/事例/設計/沈下/盛土/野外応力分布/傾斜荷重/支持力/地盤係数/砂/深い基礎/フーチング/偏心荷重臨e0838E2/E3In−Situ Bearing Test for Deep Strata(現場深層載荷試験)森博・曽根学Soil and Foundation(196生12)VQ1.5,NQ.1,PP,工7∼30,図・12,表・5,参文・8 非粘性土地盤は乱さない試料の採取と実大載荷試験が経費の点で困難なため支持力値の算定には解決すぺき点が多い。著者らは直径9cmの載荷面を持つ三重管式の深層載荷試験装置を用いて砂礫地盤の載荷試験と外管の引き上げによる周面支持抵抗の測定を行った。試験は柳川,バスラ(イラク),東京の3地点で行った。予備試験として行った粘性土地盤に対する試験では,試験材の打込みによる地盤の乱れの回復時間は最少10時間は要ることが分かった。直径9cmの標準寸法の試験と合わせて直径30cmの試験の結果から,沈下鼠は異なるが降伏応力は載荷面積に無関係である,N値から推定した内部摩擦角でテルツァーギ式から得る支持力値は試験値より常に大きい。粘土地盤ではスケンプトンの式から求めたものにほぽ一致する。周面抵抗係数は砂質シルトで非排水強さの3割程度であった。又,殺階載荷の沈下測定から得られる荷重一クリープ沈下の曲点から降伏応力を求めることができた。(三笠)0840掛E3蒸路盤の平板載荷試験における載荷面中心下の鉛直方向応力と沈下小山道義土と基礎(1966・7)Vo1・14,No・7,pp・11∼18,図・9,表・5,参文・4邑 路盤の支持力や沈下を求めるために平板載荷試験がよく用いられる。しかしこの試験結果に基づいて支持力の問題を解析するためには,荷重一沈下関係と路体を構成する土の強度特性とを関係づける必要がある。著者は,平板載荷試験を行い,載荷板中心線下の主応力@)を実測し,載荷平均荷重強さ(σ)との関係を求めて次のような結論を与えている。すなわち,比応力(=σゆ)と深さ一載荷板半径比(一2/4)の関係は片対数紙上において直線関係にあること,及ぴ比応力低減特性が路盤の強度特性に影響されることが示されている。つまり,¢g=かθ嚇置μであるとしている。ただし常は路盤の強度特性によって定まる定数である。又深さ糾こおける厚さ∂2なる部分に生ずる圧縮ひずみ∂εを∂ε=(σ2/E)・妬∂2と仮定し,これを積分してε=4(ヵノσ)り”・θ一馳μなる関係を導いている。ただし雑は土の強度特性に依存する量であり,盈=卿π,C=彦”・E,Eは弾性係数に相当する係数である。以下上に導いた2式を等価層厚的な考え方を導入して,2層地盤,更には一般的な多層地盤に拡張適用し,載荷荷重と沈下量の関係を理論的に導いている。(八木)貫入試験/現位四試験/杭/クリープ/載荷試験/試験方法/支持力/砂質土/粘土/深い基楚L応力分析/支持力/沈下/平板載荷試験/路床・路盤」 「「0841El/E3BearingCapacityofaC。ntin皿。usF。。tingSetinTwo−Layere−Gr・皿皿d(二層地盤内にある連続フーチンケの極限支持力に関する研究)横尾義貫,山肩邦男,長岡弘明Soils and Foundations(1968.9)Vo1.8,NQ.3,pp.1∼31,図・22,参文・21 均質地盤内に設置された連続フーチングについての粘着力及び等価自由表面上の上載荷重による支持力を求めるマイヤホフ(MeyerhQf)の方法を,軟弱層に被われた支持層内に底面を置く連続フーチングの場合に拡張することを目的としている。このために,理想化した地盤にっいて極限解析を行い崩壊荷重を求める。支持層と軟弱層とについて平面ひずみ状態にあり,自重をもたない土はモール・クーロンの降伏条件式をもち,かつ降伏条件と一致する塑性ポテンシャルをもつ塑性体とする。このような性質をもつ地盤に対し,ソコロフスキーのすべり線場を得る方法及びシールド(Shield)の求あた均質地盤上の表面フーチングに関する静的許容応力場を求め,次にこの応力場に適合する塑性ひずみ速度をもつ運動学的許容速度場をShieldの方法で求めている。極限解析の定理を用い,フーチングの底面が完全になめらかな場合,完全に粗な場合及び任意の粗さの底面の場合に対する崩壊荷重を求め,この崩壊荷重を利用して実際の二層地盤の近似支持力をMeyeτhofの一層地盤の近似法で求める。(山内)0843E3/E6複合地盤の支持力に関する研究(その2)松尾 稔・寺村晶忠・稲田直治・広瀬富哉土と基礎(1969.1)Vo1.17,No.1,pp・3∼9,図・11,写・2,表・5,参文・3 粘土単独地盤と複合地盤(粘性土地盤中に砂杭を打設したもの)とに,室内載荷試験を行い,その試験結果を考察,更に粘土単独地盤についての解析を示している。試験結果を載荷時の含水比が等しい三つのグループに分け,各グループについて試験結果を比較検討し,粘土単独地盤に比べて複合地盤では,同一荷重下における沈下量が小さく,限界荷重が大きいことを明らかにしている。又,粘性土地盤中に打設された砂杭の初期密度によって同一荷重下で沈下量に差が生じることを指摘している。載荷試験終了後地盤を種々の縦断面によって切断し破壊面を調べ,両地盤共破壊面の形状は載荷板の外端と斜面先を通る円弧で近似できることを明らかにしている。更に粘土単独地盤について通常の分割法による斜面安定解析を行い,臨界円の先端が斜面先を通ることを確かめ,解析結果と試験結果を比較検討し円弧すべりによる全応力解析法の有効性を実証している。以上の解析において,細片の分割数の多少は解析結果に影響せず,粘土の非排水せん断強さの値の変動が安全率に大きく影響することを示している。(北郷)5達安定解析/支持力/成層/塑性/平面ひずみ/連続基礎安定解析/載荷試験/支持力/室内実験/すべり面/粘性土/破壊/模型実験瞬e掛E3/E608420844複合地盤の支持力に関する研究(その1)                D5/E3/K6松尾 稔・稲田直治・寺村昌忠土と基礎(1968,12)VoL16,No、12,PP.21∼28,図・23,表・3,参文・6複合地盤の支持力に関する研究(その5) 軟弱粘性土中に砂杭を造成し,複合地盤として外力に耐えさせる工法が近年多く採用されているが,複合地盤の支持力特性に関しては未解明な点が多い。この論文では,この種の複合地盤の支持力特性究明のために実施された大型の室内模型実験の結果のうち,圧密に関する種々の実験結果とその解析結果が示され,考察が加えられている。実験は,砂杭を含まない粘土単独地盤にっいて4回,又,複合地盤に関しては6回行われた。その結果,圧密係数の推定を大きく誤らないかぎり,粘土単独地盤についてはTerzaghiの一次元圧密理論が,又,複合地盤にっいてはBarronの圧密理論が工学的にみて有効であることが示された。又,実験結果を理論圧密曲線に適合させたときの圧密係数の時間的変化や複合地盤中における粘土部分の含水比の位置的,時間的な変化の定性的な傾向が明らかにされている。更に,初期(圧密前)含水比が高けれぱ,同一の圧密圧力に対しても,初期含水比が低かった場合に比べて圧密後到達する含水比が高くなることが定量的に示されている。(市原) 模型複合地盤(粘性土地盤中に砂杭を打設したもの)に室内載荷試験を行い,その実験結果の解析方法と解析結果とを示している。解析に当たっては,円弧すべりの安全率を計算するための準備として,土中の応力分布・土の密度・強度定数及び破壊円について幾つかの仮定を設けている。解析は,複合地盤を平面的にみて粘土だけの帯状部分と砂杭を含む帯状部分とに分割し,この両断面において別々に計算した安全率を等置することによって,荷重分担比(砂杭表面への鉛直圧力と粘性土表面への鉛直圧力との比)と複合地盤全体としての安全率を求酸るという方法によっている。解析の結果,粘性土の非排水せん断強さの小さな複合地盤ほど何重分担比が大きくなり,粘土単独地盤と比べて複合地盤では安全率が上昇することを明らかにし,各試験について実験結果と解析結果とがほぽ一致していることから,この解析方法の妥当性を明らかにしている。更に,土中の応力分布を変化させて計算した結果から,応力分布の決定が安全率に大きく影響することを示し,その重要性を明らかにしている。(北郷)圧密/圧密試験/室内実験/締固め砂杭/沈下/土質安定処理/軟弱地盤/模型実験安全率/安定解析/応力分布/載荷試験/支持力/静止土圧/模型実験礁L冴松尾稔土と基礎(19692)Vol.17,NQ.2,pp。5∼11,図・10,表・1,参文・8N一」一 「「0845E1但30847D6/E3/E5/E6N−NLimit Analysis and Limit Equilibr加m Solutions is Soil Mechanics(土質力学における極限解析法と極限平衡法による解について)W.F.Chen,C。R Scawtborn粗い岩盤上のタイ積土の支持力に関する塑性論的研究橋口公一土と基礎(1969.5)Vo1.17,N似5,pp.31∼35,図・6,写・2,参文・9SoilsandFoundations(1970.9)VoL10,No、3,PP,13∼49,図・27,表・1,参文・38 岩盤上の堆積土の支持力を,土の自重が無視でき,荷重底面と岩盤面が完全に粗である場合について塑性論的に求め,その結果を実験により確かめている。解析はまず・内部摩擦角φが零の土について,荷重幅砂と堆積土層厚0との比がγ7より大なる場合・小なる場合の二つに分け,前者においてはPrandt1のすべり線場が維持され,後者においては,すべり線が岩盤面と荷重底面に接し,荷重中心部で鉛直線に45。の角度で交わるという仮定をしてすべり線場を決定している。次にこれをφ≧0の土に拡張して,すべり線が岩盤と接しない場合の支持力Q。と粘着力との比がφの関数となり,すぺり線が岩盤と接する場合には,電算機を用いてすべり線網目の交点座標・網目交点間の鉛直合力・荷重底面の鉛直力・剛性くさびに沿う鉛直ヵを算出しこれより支持力Qを求めている。以上の解析から,QIQ。と砂/Pとは,φ=0の土では直線関係,φ>0の土では指数関係となり,この傾向はφが大なるほど著しいことを明らかにし,これを実験により確かめている。更に荷重底面が中粗なる場合について若干の考察をしている。(北郷) 土の安定性間題の解法として,これまで極限平衡法が用いられてきているが,この解法は,土の応カーひずみ関係を全く無視する点に問題がある,他方,極限解析法は,クーロンの降伏規準と流れ法則に従い,応力とひずみとの関係を考慮している。本論では,土の安定性問題に極限解析法を適用するに当たって,その基本となる下界定理と上界定理を説明し,上界定理により.塑性変形中に消散する力学的エネルギーを散逸関数0で定義し,等方せん断ゾーン,放射せん断ゾーン,対数らせんせん断ゾーンについての0を求めている。次いで,上記の両解析法を,(1)垂直な切取りの限界高,(2)主働,受働土圧,(3)地盤の支持力などに適用し,(1)ではFelleniusの解との比較,(2)では内部摩擦角,壁面摩擦角などを変化させた時の主,受働土圧係数の比較,(3)ではTschebotahoffの解との比較を行い,更に三次元支持力問題の検討も行っている。結論として,土を完全塑性体として上記の解析法を適用することは,土の安定性問題を論ずるための厳密な方法であるとしている。(山内)5婆安定解析/応力/降伏/支持力/主働土圧/受働土圧/塑性/ひずみ応力/載荷試験/支持力/すべり面/塑性/等分布荷重/内部摩擦角睡e0846E3/K8An Observation of Ultimate Beari皿g Capaeity of Silty Clay(シルト質粘土の極限支持力に関する観測)遠藤正明・橋場友則・大内;男Soils and Foundations(1970.3)VoL10,No. ,pp.15∼24,図・8,写真・3,参文・4 日比谷交差点の一角に建設された日活国際会館のケーソン工事(1951年)におけるケーソンの沈下設置に関する研究結果が示されている。同会館のケーソン工事は非常に均質なシルト質粘土層からなるものであるが,この地盤を工6回にわたって破壊させて急速沈下を起こさせて施工した。沈下の観測結果から土の破壊性状を考察し,更に弾性論を用いて第1回目の沈下現象を検討している。すなわちこの解析では潜かん休及び掘削によって発生する荷重に対して地盤内応力を求め,地盤のせん断強さと地盤に発生するせん断応力を求め,臨界すべり面を推定した。一般に破壊現象に対して弾性理論を適用することは,主として水平応力に関して小さく見積もることになり,観測結果と計算結果とは良好な一致をみないが,この場合はかなりよく0848鴎E3准Bearing Capacity of Footings un−er Inclined Loads(傾斜荷重を受けるフーチングの支持力)冴Swami Saran,Shamsher Prakashi,A.V.S,R.MurけSoilsandFoundations(1971.3)Vo1.11,Nα1,pp。47∼52,図・6,表・2,参文・4 砂地盤の表面に置かれた傾斜荷重を受けるフーチングの極限支持力を室内模型実験によって求めた。フーチングの幅は10c皿,長さ10,20,40cm,帯状の4種,荷重の傾斜角は0,7。5,15,20度の4種類である。フーチングは地盤面に水平で荷重を傾斜させた場合及び荷重の傾斜角だけ傾け,荷重をフーチングに垂直に加える場合の二通りで,前者のフーチングはスチールボールをかいして加圧軸に結合され,後者は剛結状態である。使用した砂は乾燥状態で相対密度80%,内部摩擦角は420である。同じ傾斜角の荷重に対してフーチングを傾斜させた場合の方が,水平な場合より大きな極限支持力が得られた。又,極限支持力の実験値はマイヤホフ理論による計算値とよい一致を示した。(三笠)一致したことが報告されている。(山口)ケーソン/シルト/すべり面/施工/せん断強さ/沈下/破壊/地盤/弾性L傾斜荷重/載荷試験/支持力/室内実験/砂」 「「0849E3085ユE3Bearing Capacity of A皿isotropic Nonhomogeneous Medium underφ=O ConditionBearing Capacity of Deep Eoundations in Saturated Clays(飽和粘土中の深い基礎の(φ冨0条件による異方性地盤の支持力)支持力)V。Sreenivasulu,B。V.RanganatぬamA,Siva Readyp R.J.SrinivasanSoils and Foundations(1971・6)Vo1.11,No.2,pp・17∼27,図・14,参文・7SOils and Foundations(1971.12)Vo1、11,No、4,PP,1∼14,図・11,参文・13・本論文は粘性土地盤上の連続基礎の支持力を扱ったものである。土のせん断強さはφrρ条件とし,ρは水平及び垂直せん断面で別々に深さ方向に変化するとして地盤の異方性を考慮 本論文は異方性粘土の非排水せん断状態における基礎の極限支持力を解析的に求めたものレ・深さZ,水平面とθなる破壊面で次のように表わす。        勉一・砺[(・+島号) θ+刀1(・+碓)sl ]で,計算上の基本的な仮定は(1)土の強度はC署CE[1+(海‘i)sin2ψ]で,‘OHは水平方向のせん断強さ,盈は鉛直方向せん断強さのCEに対する比,ψは共役すべり線の2等分線が水1轟,」・は深さに対するoの増加,π・はoh・/07・で異方性をド西は基礎幅の半分を表わす。根入れ4がある場合には基礎側面に耀認なる付着力が働くものとする。σ擁・・偽,島,ん,常,4乃④関数としていろいろ変えてすべり円弧による安定解析を行い,濡σ=(σ/oh・)mi、としぞ支持力係数を求めている。安定解析の結果は,こMσ=1吻・+亙昂+丼々+1晒甲のように各パラメーターごとの形に整理して図示し,各パラメーターの影響を調べると共にN,σを求められるようにしてある。(三笠)平となす角である。(2)せん断強さは深さに対して直線増加,破壊時には(3)基礎鉛直壁面に沿う三角形の弾性くさび,及び(4)基礎底面に水平と45。をなす弾性くさびを生じる。なお基礎鉛直面の摩擦力も考慮している。まず壁面に沿うくさびの釣合いからくさびの塑性面における応力が求まり,この面から特性曲線に沿って基礎底面の弾性くさびまで数値積分を行うことによって基礎底面における応力が求められる。この応力とくさび領域の釣合いから極限支持力をg・昌C”1叱+あ珊として求ある。汐・は上記塑性面上直応力,σσ・は地表面鉛直せん断強ざである。1恥,1%を求めるために壁面に沿うくさびの塑性面の角度,根入れ,為,深さ方向の強度増加率そ変えてこれら亡1吃の関係を求め,上式によって亙gを決定し,結果を数枚の図にまとめている。(三笠)お聾支持力/粘土/非排水せん断/深い基礎/不均質性安定解析/異方性/支持力/粘土鵠e0850E3E3Bearing Capacity of Footings of Clays(粘土上基礎の支持力)Relation between Shape Factors for坪.and坪g in Bearing Capacity FormulaA.Siva Reddy,RJ.Srini▼asanSoils and FQundations(1971・9)VoL11,No・3,pp・51∼64,図・27,参文・14(基礎の支持力公式における瓦・,瓦σ形状係数間の関係) 等分布鉛直荷重を受ける粘土地盤中の連続基礎の支持力を,基礎端を通る円形すべり面を仮定したφ=α法によpて解析したものである。この解析には粘土地盤の強苓に異方性と不均一性を考慮している。せん断力の異方性については,破壊時の最大主応力の方向が鉛直及ぴ水平の場合の粘着力をそれぞれ・砺,砺とし,最大主応力が水平と∫なる角度をなす場合の粘着力σfをCf=CE+(C・一Cπ)sin2∫で表わす。地盤の不均一性については2層地盤を考え,各層において強さが深さの一次式として増加するものとしている。ただしC・/CE=たの値は各層とも等しいとした。計算は地下水面低下によって表面が乾燥した状況,すなわち表面からある深さまでは粘着力は減少し,再び増加していく場合について,勘』深さ方向の強度の変化率,層の変わる深さをいろいろ変えて行った。支持力係数N・は地表面における粘着力C”を用いてσ。=C,・亙,と表わした。計算結果は諸数値と1V。の関係として,又,臨界円め頂角と半径L0852排導邊松尾義貫・山肩邦男・長岡弘明Soils and Foundations(197a3)VoL12,No.1,pp,37∼43,図・2,参文・9 一般的な三次元応力状態における浅い基礎の支持力公式としては平面ひずみ状態における支持力係数・、亙ら筋・1馬 に形状係数をかけたものが通常用いうれている。これらの形状係数は半経験的に決められた値であるが,本文では粘着力0,載荷重σに対する三次元応力状態における支持力係数濡,1%間の関係を理論的に誘導し,これやら跳,馬の形状係数α,β間の関係を導いている。地盤をせん断抵抗角φ,粘着力ぐを有する完全剛塑性体として,地表面上に置かれた任意形状の基礎に対して極限解析の手法で次式を導いた。              ム砧 αハ7‘十cotφ             β=瓦昌跳+c。tφlMの形状係数が実験的あるいは理論的に重められる≧,上式によっ力畑の形状係数を求めの関係としてそれぞれ図示されている。(三笠)ることができる。(三笠)異方性/支持力/粘土/不均一性/連続基礎浅い基礎/支持力/塑性」bO−QO 「「0853E3/E5The I’imit E吼ロilibrium Analysis of Bearing Capacity a皿d Earth Pressure Problemsin Nonhomogeneous Soils(不均一地盤における支持力,土圧の極限平衡問題)A.Sabzevari・A・Ghahra皿a皿i0855E3N一轟まさ地盤上の建物の不同沈下松浦 誠・芳賀保夫・西村光正土と基礎(1975,3)Vo1.23,No。3,pp。25∼30,図・10,表・7,参文・7土質工学会論文報告集(197a9)Vo1.12,No.3,pp・33∼48,図・17,参文・9 非線形破壊規準を満足する不均一地盤の極限平衡問題についての一般的理論を述べ,支持力,土圧問題のすべり線及び地中応力分布の数値解析例を示した。理論はせん断強さが不均一な非線形分布の場合について極限状態での釣合方程式を特性曲線論によって導き,すぺり線の方向と特性曲線の方向とは一致することを証明している。数値解析の結果,すぺり線の形や応力分布は均一な地盤の場合に比べかなり異なり,不均一地盤の土性のC,φ,7などの平均値の土性を持つとした均一地盤の場合とかなりの差があること,例えば支持力も載荷幅に比例しないことなどを示した。更に層状地盤や・締固め効果の一様でない地盤などでは・現位躍試験によってその地盤特性を調べ,不均一を考慮した本理論に基づいて解析すべきであると述べている。(三笠) まさ地盤はr般に良好な支持地盤と信じられているため,とかく安易な基礎の設計が行われがちである。しかしまさ地盤といっても,風化の程度によりかなり性質を異にするため,基礎’設計に妥当性を欠く際には不同沈下が生じ建造物に障害が起きる。本報ではまず,現場での観測,ボーリング,サウンディングの結果から,まさ地盤の地盤係数と風化程度とN値の関係,風化程度と力学的性質の関係などを示し,支持力の面からみたまさ地盤の分類法を提案している。次に傾斜地に造成した支持地盤における不同沈下の実際の測定結果から,最大相対沈下量と最大変形角,最大相対沈下量と不同沈下による障害の程度の関係などを示し,これに基でいて許容地耐力を定義している。最後に,実際の即時沈下量の観測を基にして,即時沈下量に対する相対沈下量の許容値を求める手順を示し,更にテルツァーギ・ペックの提案した亙値と即時沈下量の関係式から,1V値と許容地耐力との関係を求め図示している。(北郷)5苫応力分布/支持力/すべり面/塑性/土圧支持力/地盤係数/設計/沈下/特殊土/分類/まさ土瞳0856涛e0854E3Plastic Equlibri皿皿in A皿iso廿opic Cohesi▼e Clays(異方性粘土の塑性平衡)M.Livneh,JGreenstein土質工学会論文報告集(197生3)VoL14,No,1,pp.1∼12,図・8,参文・8 異方性粘土の剛塑性問題における特性曲線を応力,.速度に関し論じ解析的取扱い方を示し,支持力問題に応用している。降伏条件は(σ置一σ夕)2+4τ記ノ=P。ただしPは異方性パラメーター(この場合Welland粘土と合わせて4個を用いている)の他,基準軸と主応力σ:のなす角ψの関数で,かつψについて週期πなるものである。非圧縮条件とミーゼスの流れ法則を用い,速度の特性曲線式を導き,降伏条件と釣合い条件から応力の特性曲線式を求めた。それから両特性曲線は一致しπ/2で交わることが示された。応用例として異方性粘土地盤上の帯基礎の問題を解き異方性の軸が地盤と一致する時と,15。で交わる場合の2〉・線図を異方性主軸方向の一軸圧縮応力比のいろいろな値に対し求めて図表を与えている。異方性軸が地表面と一致する時,鉛直一軸圧縮強さで支配される均一地盤に比べ,水平方向一軸圧縮強さが0.4∼0.6E3礁クイ支持地盤について阪口 理土と基礎(1975,7)Vo1.23,No.7,pp。21∼26,図・9,表・2,参文・11δ 支持杭基礎は,良質な地盤で構造物を支持させることを原則に設計しているが,良質な地盤とは,杭の種類,施工方法,杭先端形状,建物の規模,建物の重要度,地層の特性等によって異なる。この報告では,わが国の代表的な地域の地盤構成を考えながら,又,施工方法の差異も考慮して,どのような地層を杭支持層と考えれば良いかを考察した。わが国の主要都市が沖積平野と洪積台地にあることから,沖積層と洪積厩を対象とし,粒径及び基礎工学的性質により,地盤構成要素を6種(表層部,沖積砂層,沖積粘性土層,洪積砂屈,洪積粘性土層,基盤層)に分け,東京,大阪,名古屋の各地域の地盤構成,特に杭基礎地盤について述べる。又,杭の支持地盤として十分な地層であるかどうかの判断として,先端支持力の求め方,周面摩擦力の求め方,支持層下の粘性土による沈下の影響をあげて,詳細に説明している。(市原)の場合に抽は約40%減ること,異方性主軸が地表面と交差するとN。は,より小さくなることなどが示されている。(山□)異方性/支持力/すぺり面/塑性/粘土/平面ひずみL基礎/杭/洪積層/地盤/沖積層」 「「0857E30859E3Beari皿g Capacity of Surface Footings o皿San征Layer Resting on a Rigid RoughBase(粗い剛性底面上の砂層の帯基礎支持力)T.W.Pfei且e,B。M。Das土質工学会論文報告集(1979・3)Vo1.19,No,1,pp・1∼11,図・13,参文・10Ejfect of Submergence on Bearing Capacity(支持力に及ほす水浸の影響)S.Krisぬnamurthy,N。S.V。K Rao土質工学会論文報告集 (1975.9)VQ1.15,No.3,pp。61∼66,図・4,参文・6 基礎地盤中にある地下水面の位置が,支持力に与える影響をSokolovskyによる特性曲線法を用い解析している。自重は地下水面上では土の密度,下では水中密度としている。地下水面の位置を変え,φ昌15。∼40。に対して支持力係数』〉7の値を求めた。結論としては全体が水浸しているときの1V,を乾燥時の亙7の50%とみなし,両者を結ぷ直線で内挿する近似方法は4/西(4は地下水面までの深さ,西は基礎幅)によって正か負の誤差が出ること,4/西>0ユでは近似解法は過小な鱈を与えることが分かった。又,それ以上の深さになると地下水面の影響がなくなるような限界の山は内部摩擦角と共に増大することを述べている。(山口) 密な砂地盤上の粗い長方形フーチング(乙/β=1∼6)の支持力をモデルテストで調べ砂層厚さHが及ぽす影響等を論じたものである。その結果として,(1)無限地盤の支持力値と等しくなる限界の研βは理論より少し高目のものとなった,(2)根入れが十分大きいとき三軸のφに対しφ’;1.04φとしてマイヤホフの式に適用するとよく合う。しかし浅い基礎では切B<0,6までは上のφ’を用いても実験値は計算値より過大となる。なお,寸法効果を考えると計算値はほぽ妥当な値を示すものと考えられる,(3)マイヤホフの提示した層地盤に関する形状係数は,本実験によっても適用性が確かめられた,ことが述べられている。(訳:山□柏樹)冨詰浅い基礎/支持力/砂/地下水/連続基礎基礎/砂質土/支持力/室内実験/成層/フーチング購0860掩e0858D6/E3/H1On the In且uence of Progressive Failure i皿 tbe Bearing Capacity of SkallowFounda廿ons in Dense Sand(密な砂中の浅基礎の支持力に及ぽす進行性破壊現象の影響について)山口柏樹・木村孟・新井斉昭土質工学会論文報告集(1976.12)VoL16,No.4,pp41∼22,図・11,表・4,写真・2,参文・17 本研究は,地盤の支持力に関する寸法効果現象を密な砂中の浅い帯基礎の場合について解明することを目的として行われたも.のである。支持力実験は,小型模型によっても実物におけると同程度の応力を地盤内に生ぜしめ得る遠心力載荷装置により,豊浦砂を用いて行った。テレビカメラを主体とする観測装置によって,フーチングの貫入に伴って地盤内に生ずる変形を追跡すると同時に,地盤内に発生するすべり線をX線によりとらえた。これら一連の測定の結果,地盤内に生ずるせん断ひずみは場所的に大きく変化し,おおむねすべり線に沿って発達して行くことが明らかになった。これにより,等せん断ひずみを地盤内で仮定する従来の支持力理論が,非常に小さい模型の極限支持力並びに実物に近い寸法の基礎の残留支持力を除いては,地盤の支持力を正しく評価し得ないことが結論された。又,実測した地盤内のせん断ひずみに対応する摩擦角を,平面ひずみせん断試験で求めた摩擦角とせん断ひずみの関係から決定し,実測すべり線に沿ってKbtter式の積分を行って支持力を求めることを試みたが,その支’持力値は実測値と非常に良い一致を示した。(柴田)浅い基礎/支持力ノ進行性破壊/残留強さ/砂/すべり面/内部摩擦角/変形/平面ひずみ/模型実験LD6/E3准E鉦eet of Stfength Anisoセopy on Bearing Capacity of Skallow Footing in a DenseSand(密な砂における浅いフーチングの支持力に及ほす強度異方性の効果)小田匡寛・小石川功土質工学会論文報告集(19799)Vo1.19,No.3,pp、15∼28,図・14,参文・39廿 土の力学は,従来,土の等方性を前提として議論された。特に砂質地盤の場合,球状に近い形状の粒子から構成されるために,等方性の前提は暗黙のうちに是認されていた。しかし近年,不かく乱砂質土の土粒子構造の研究や砂の強度試験の結果から,砂質地盤の異方性の実体が明らかにされた。この研究は,モデル地盤の支持力実験と剛塑性論による理論的検討の両面から,異方性の土質工学的意義を究明している。得られた結論を要約すれば次のとおりである。(1)異方性地盤の塑性平衡条件は,拡張されたKδtterの方程式で表わせる。(2)堆積面に垂直な方向で最大の極限支持力が得られ,一方堆積面に平行な方向で最小となる。その比はおよそ1.6:1となり,異方性の極限支持力に及ぼす影響は無視できない。(3)強度異方性の極限支持力に及ぽす影響の大きいのに比べ,残留の支持力値に及ぼす影響は無視できる。(4)平面ひずみ試験から得られた強度定数を用いて拡張されたK6tterの方程式を数値積分した結、果,実験と定性的に一致する結果が得られた。(年)支持力係数ハrノのsize e廷ectは,主に強度定数の平均応力依存性による。浅い基礎/異方性/残留強さ/砂/内部摩擦角/平面ひずみ/模型実験」鱒一α
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)17.杭の支持力 1(一般)
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 216〜232
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57973
  • 内容
  • 「「0861DO/E40863K7N一①東京駅7番フォーム高架橋基礎の杭打高島三号機橋基礎の設計について比田正 .土と基礎(1953.4)Vo1.1,No,1,pp.56∼66,図・11・表・8・参文・10河原畑良弘土と基礎(1953.7)Vo1.1,No,2,pp.49,写・1, 横浜港高島三号桟橋附近の海底地盤は極めて軟弱で,海底より30mの深さまでは粘土層で 国鉄では東京駅第7番フォーム高架橋施工に当たり,基礎工として鉄筋コンクリート中空硫ある。シンウォールサンプラー,弾性波地盤探査,杭打止り試験を行づて地層状況を比較した結果はほとんど一致した。シンウォルルサンプラーからは土の物理試験,粘土のせん断強さ試験を行いo=0.22∼0.47kgf/cm2を得た。又,杭打込みにより乱された土の強度回復は極めて大きいことが分かった。又,摩擦杭の載荷試験から粘着力o醤021∼0,31kgf/cm2が得られ,この桟橋の設計においては粘着力σ■0.3kgf/cmZ,安全率2』5を採用した。摩擦杭と支持杭のいずれを採用するかは困難であるが,ネガティブフリクシ互ン,杭の曲げ強さと圧縮強さ,粘土地盤の乱れ,強度回復,工費等の種々の検討結果から本工事では摩擦杭を採用とした。尚,高島桟橋二号も摩擦杭で完成後25年経ているが,『沈下等なんら支障は生じていないことも参考になっている。桟橋全体としての安全計算はTschebotarioffの計算式から十分に安全である(外径30cm,長さ5mより16mまで)を打込んだ。このために使用された杭打機は計3台であった。すなわち,(1)ヴァリカン単働スチームハンマー2,268kg,組立木やぐら,(2)油谷複働スチームハンマー,4,082kg油谷式鉄骨やぐら,(3)油谷複働スチームハンマー4,082kg,ブラウンホイスト式鉄骨やぐらであり,打込みに際しては,汽かん圧力を7kgf/cm3に保ち,ハンマーの作動を十分ならしめた。又,打止りとしては杭の長さ10cmにつき最低50∼60回(打止り1.7∼2.O mm/回),最高100回内外であった。なお,打込みにおいて杭頭が乱立する状態となったのは,この附近の地質が非常に不規則で,ボーリングの結果による杭長決定とのギャ』ップを示すものであった。(山内)ことが判明した。(山内)蜀酢圧密/杭打ち/ケーソン/現地調査/せん断強さ/地球物理学/塗E/軟弱地盤/ボーリングe機械/橋台/杭/杭打ち/コンクリート/試験装置/ボーリング泌蒸δ0862C7/E4E4/K7沈下せる高架橋の既設基礎杭載荷及ぴ引抜試験について池田俊雄土と基礎(1953.7)Vo1.1,No.2,PP.32∼42,図・14,表・1,写・6,参文・5現場で実施した杭の支持力推定の一法について池原武一郎土と基礎(1953.10)Vol.1,No.3,pp.8∼9,図・2 有楽町一新橋間の電車線高架橋は昭和8年頃から沈下を開始し,現在沈下の最も著しい内山 鉄道橋の径間拡張工事に伴う新旧桁交換横取りのための足場の杭支持力推定に際し,実施し下町供橋の一部においては最大山側39cm,海側26cmに達しき裂を生じている。この原因を探るために地質調査と基礎杭の載荷,引抜試験を行って理論的解釈を加えた。結論は次のとおた現場試験及びWellington公式,Sander公式並びにTerzaghi公式による計算値を比較りである。内山下町供橋の沈下原因は,杭の支持力は十分であるが圧密沈下する沖積層中に大部分が摩擦杭として支持されており,不沈下の基盤層に達していないためと解される。不等沈下の原因は基盤の深浅と共に杭の長さの不同による影響と考えられる。次に,第一有楽町第10号橋脚基礎杭の載荷試験結果は,摩擦杭と支持杭の中間の性質を有し,杭先端は一応砂層に達するものと考えられ,十分の支持力を有するのであるが,長期荷重に対しては,沖積層の圧密沈下による周辺摩擦力がネガティブに作用する場合を考えると,杭先端の支持力に不足を生じ,沈下を生じた主因といえる。(山内)基礎/杭/載荷試験/支持力/水圧/地下水/沖積層/沈下L0864一1一露し,設計支持力決定に至る経過を報告したものである。杭は末口24cm,長さ10mの生松丸太で,水深3.Omの水中に打設され,基礎の土質は粘着力σi3.3tf/m2(323・4kN/m2)の冑粘土である。打設して,3日後に再打込みを行い,Wellington及ぴSanderの公式により算定すると,各々4,55tf,5.60tfとなり,又,Terzaghi公式によると10.9tfであった。一方,実施した試験はエビームをレバーに使用し,一端を支点とし他端の下にジャッキと力計を挿入してジャッキアップにより杭を引抜く引抜き試験である。この結果,10.5tfで完全なせん断破壊を生じたが,そのまま4・目間放置して再引抜き試験を実施したところ,抵抗を90%近く回復し,8。5tfでせん断破壊を起こしたと報告している。これらを考慮し,この杭の支持力を9.Otfと決定して工事を行った結果,無事完工したと述べている。(山内)杭/原位置試験/支持力/設計/粘土」 「「0865E4/H70867E4清水港石炭埠頭基礎工について瀬尾五一土と基礎(1954.4)Vo1.2,No.5,PP.23∼32,図・11,表・1米原駅構内拡張工事に於けるデルマグ杭打機による杭打及ぴ其の載荷試験宮川真一土と基礎(1955。4),Vo1.3,No.9,pp.41∼43,図・5,写・3,表・1 静岡県清水港の石炭ふ頭築造付近の海底地盤は,深さ35mまで軟弱な粘土シルト層であり,一3・5m以下に砂混じりの砂利層が現われている。本文は,この軟弱な粘土シルト層中に,島式ふ頭(detached pier)の基礎工を施工するに当たって,土質条件,外力条件を考えて,4種類の構造を比較検討した結果を報告している。土質調査及び土質試験により,基礎地盤の極限支持力は13∼47tf/m2が設計上の目安として得られた。外力条件としては,荷おろし機の車輪荷重,ふ頭そのものの水中重量,ふ頭上の構造物重量,接岸時における船舶の衝撃力,地震動によるカなどが考えられるが,最も重要なことは軟弱地盤上で200tfに達する船舶衝撃力をいかに処理するかにある。水平力に対抗する方法として,重力式基礎工とてい着式基礎工があるが,種々比較した結果,斜杭上にA型脚構をもつてい着式基礎構造が最適であると考えられた。最後に,この基礎工について,基礎杭の強度,支持力,水平抵抗及ぴ安全率を設計し考察を行っ 米原駅構内拡張工事に伴い,軟弱地盤に施工される構造物の基礎杭の耐荷力を知るため試験杭の載荷試験を行った。杭は外径30cmで,長さは7mと13mで,杭打機は,ドイツより購入したデルマグジーゼルハンマーであった。大葭堀地点で,5.73m打込んだ試験杭(テルツァーギ公式による計算支持力34.9tf)の載荷試験による極限支持力は35tf,船場地点で,工2.80m打込んだ杭(テルツァーギ公式による計算支持力495tf)の載荷試験による極限支持力は40tf以上という結果で,これらの試験杭のテルツァーギ公式による計算値と載荷試験にホる結果との対応はよいことが分かった。(市原)ている。(山内)§酢e鉛直荷重/杭/杭打ち/載荷試験/支持力/軟弱地盤岩壁/基礎/港湾/衝撃荷重/水平荷重/水平構造物/設計鴎器0866El/E40868土と基礎(1955.1)VoL3,No.8,PP.13∼14,表・1鉄筋コンクリート基礎杭の継手梅木一郎・菅原 操土と基礎(1956.4)Vo1.4,NQ.2,pp・27∼31,図・10,表・3,写真・5,参文・4 杭基礎を用いる構造物は多いが,現場で杭の支持力を推定することは非常に難しく,従来から用いられてきている支持力公式の安全率がどの程度であるかが明らかにされていない。そこで筆者らは,最近国鉄で実施した載荷試験のデータを集計して,ウエリントン公式,建築学会公式,ヒレー式,テルツァーギ式で予測される支持力と載荷試験で得られる支持力とを比較し,各公式の安全率と分散の程度を検討した。得られた結果は,以下のようである。(1)ウエリ.ントン公式で計算される支持力は安全率が3.0くらいであり,建築学会式ではa4程度となっている。(2)ウエリントン公式と建築学会公式による支持力の分散は大きく30∼40%程度である。(3)エネルギーの消失を考慮しているためヒレー式による支持力の分散は小さく20%程度である。(4)テルッァーギの静力学的公式による支持力の分散は13%程度で、動力学的公式の半分程度である。(5うヒレー式,・テルツァーギ式は,極限支持力の推定式であり,任意の プレキャスト鉄筋コンクリート基礎杭の継手の補強法の改良と,その試験施工の結果を報告している。国鉄大阪工事事務所で,杭打作業空間の関係で全長21m,4本継ぎの鉄筋コンクリート杭の施工の必要を生じた。従来,杭の継手部は曲げ抵抗が弱く,打込時に打撃力が損失し破損が生じやずい,などの弱点となっている。この弱点を補うために,継杭の長さと同等のPC鋼棒を使用し,杭の継足しと同時にスリーブナットによって鋼棒の継足しを行い,任意の長さの杭を施工するという新しい継手補強法を開発した。継手における打撃力の損失を検討するために,単体の杭,てん充式継杭,及びPC鋼棒式の継杭の杭打試験を行い,ワイヤーストレーンゲージにより打込みの際の打撃力伝ぱ状況を測定した。その結果,継杭の打込みに際しては継手部の反射波により複雑な圧縮波形を呈するのに対し,PC継手杭では単体の杭に近い波形を示しており,打撃力の損失に対してPC杭が有利であることが分かった。(網干)杭の支持力に就いて池原武一郎・町田富士夫δK7【贈安全率をとることができる。(市原)杭/載荷試験/支持力/設計LN応力/杭/杭打ち/コンクリート/衝撃荷重/事例/測定/野外試験」一刈 「「0869E40871K7東北本線品井沼悪水抜橋梁基礎杭載荷試験堀松和夫土と基礎(1956。10)Vo1。4,Nα5,pp,17∼19,図・6,写真・2大阪環状線高架橋基礎杭試験報告(1)杭打試験別所多喜次・西川重次・杉浦 弘土と基礎(1957.12)VoL5,No.6,pp・6∼13,図・18,写真・1,表・2 本橋梁位置の地層は沖積層で,主として軟弱な粘土層よりなり,この深さは約30mと推定さ 大阪環状線の天王寺∼西九条間の高架橋の基礎杭は弁天町駅付近で35m以上の長尺杭となれた。これと隣接し平行に走る在来線の橋脚基礎杭は長さ4mであり,施工後約5年間で5cmるので,杭打試験を行って基礎杭としての信頼性を確かめた。試験項目は打込み施工の難易,打込みによる杭の損傷,曲り,継手部の異常などである。地盤状況は地表から数mは埋立層,の沈下を生じたが,以降は沈下が止まっている。これを参考に本橋の基礎工も摩擦杭の設計としたが,地層,支持力の変化及び支持層の有無を調べる目的で杭打試験を行った。杭は元ロ直その下に6∼7mの梅田砂層があり,30数mまで粘土層が続き,その下に支持層となる天満砂径25cm,長さ7,7,11mの赤松材の継ぎ杭を用い,深さ25mまで打込んだ。杭の載荷試験礫層がある。杭は直径35∼50cmのRC杭の3本継で,3・5tfのドロップハンマーを用いきは摩擦杭としての支持力を求めるための鉛直載荷試験及び列車通過時に生じる天端振動解析の基礎資料を得るための横抵抗引張り試験を行っている。載荷試験データやそれをもとに決定しが,時間当たりの打撃回数が少なく,能率が低く,強力な杭打機の出現が望まれた。打込時の周面摩擦を切るために突起くつを付けたことは打込時間の短縮に役立った。杭打中の応力をワイヤストレーンゲージで測定した結果はコンクリートで336kgf/cm2,鉄筋で1400kgf/cm2の最た杭の設計値を示している。(網干)N−oo大応力を得,又,7tfmの最大曲げモーメントが生じていた。打込まれた杭の偏心は最大で104mm,平均60mmで,先端の偏心は3本の杭について150∼48mmで,長尺にもかかわらず,良好な結果を示した。(三笠)峯鉾橋梁/杭/載荷試験/事例/設計/沈下/鉄道/軟弱地盤/摩擦/野外試験e応力/基礎/杭/杭打ち/コンクリート耕譲0870C8/E4基礎杭の載荷試験についての一考察菅原操土と基礎(1957・4)Vol・5,No・2,pp・11∼16,図・12,表・1,写真・3,参文・9 国鉄上淀川橋梁(大阪)の改良に伴い,試験杭を施工して,極限支持力を検討した結果をまとめた。現地の地盤は厚い砂層とシルト質粘土層が互層となっており,GL−21m付近に天満砂礫層が表われる。この層を支持層と考えて,甲(22・5m打込),乙(21m),丁(12m)の3本の試験杭を打設し,荷重一時間一沈下量を観察した。又,杭の6∼8か所にストレンゲージを貼付し,杭応力を測定した。甲,丁杭は15mm沈下した時の,又,乙杭は杭周摩擦力測定を目的としたので沈下鼠の急増する点の荷重を極限支持力とした。得られた主な結果を以下に示す。①杭の深さに比例して杭応力が減じ,杭周に摩擦力が働いていることが観察できた。②30∼140tfの合荷重に対して杭周摩擦力は30∼42tfで,摩擦力は時間の経過(最大3hr20min観測)と共に減じ,最大で約60%減じた。③実測された極限支持力値と,静力学公式で計算さ0872誉E3/E4一1悪大阪環状高架橋基礎杭試験報告(2)別所多喜次・西川重次・杉浦 弘土と基礎(1958.2)Vo1.6,No.1,pp.27∼34,図・12,表・7) 大阪環状高架橋基礎の杭打試験は,先報において報告され,本文では,載荷試験の内容及び結果を報告している。試験杭は,3本で,各杭に対する先端支持力並びに周辺摩擦力の大きさが決定された。その結果,φ50cm,φ45cmの杭の先端支持力として,それぞれ,135tf,80tfが得られ,杭の周辺摩擦力は,5tf/m2前後が得られた。内部摩擦角は,標準貫入試験,あるいは,大阪駅のアンダーピニング工事における土質試験の結果から想定して,相当締まっていることが認められているので,少なくともφ;35。は期待できる。この場合,テルツァーギ式による先端全支持力の値を2で割った値は,沈下量20mmに対する先端全支持力にほぽ等しい。しかし,杭打公式ウエリントン式による全支持力の値は過少であった。(西田)れる極限支持力値はほとんど一致した。(三笠)荷重/杭/載荷試験/支持力/深い基礎/摩擦L杭/載荷試験/試験方法/支持力/内部摩擦角」 「「0873K7/K90875KO/K7大阪駅高架橋のアンダーピニングについて(その2)(施工法の試験工事)久保村圭助・広瀬卓蔵土と基礎(195&8)Vo1.6,No.4,pp,15∼26,図・30,表・4,写真・4杭打ち公式の適用性松下清天・岸田英明土と基礎(1958.10)Vo1.6,No.5,pp.21∼27,図・13,表・5,参文・6 大阪駅高架橋のアンダーピニングについては,すでに本誌の前号において計画の概要を述べているが,ここでは本工事着手前に行った試験工事について報告している。試験の目的は,第 杭打ち公式は,多くの問逼点をもっているが,試験費用が安くてすみ,試験方法が簡単であるために,我が国では多く用いられている。この報文は,杭打ち公式を工事現場で使う時に生ずる問題点についての研究である。杭打ち公式は,ニュートンの反発理論に基づくものであるが,杭打ち時に生じるエネルギーの減少の正確な値を知り得ない限り支持力の算定は不正確となるとして,筆者らは,ロープの影響や,やっとこの影響を考慮して,効率をα5とすれば安全であると述べている。又,杭の支持力と杭打ち順序について,筆者らは,地盤の性質によって異なると述べているが,この報告において支持力と杭打ち順序の関係が認められなかったが,これは,ダイレイタンシーの作用と周辺摩擦力が組み合わされて相殺したのでないかと述べている。次に,貫入鼠の測定精度を高めるには,錘の落下高をできるだけ大きくすることが一にフルサイズ(径1.2m)のA,B,C計3本の杭による各種施工法の比較研究,第二に完成後,両側B,C杭をアンカーとした中央A杭に対する載荷試験であるが,今回の報告は前者についてのものである。筆者らは,ケーシングについては型式,継手方式,鋼管やコンクリート管の変状とその原因,又,各杭の圧入抵抗と圧入による偏心,各種掘削工法,底コンクリート,更に地下水位の観測や土質試験などを行い,結果の概要を述べている。なお,この試験工事は予想し得ない種々の事態に遭遇し,度重なる失敗,計画変更などのため1年半の長期にわたったもので,実際の工事にはこの外,更に,仮受支保工,プレテスト,班設武智杭の処置などの問題点,あるいは研究事項が残ってはいるが,この報文では,杭の施工法そのものと,引き続き行われた載荷試験による杭の支持力についての検討が行われている。(西田)必要であると述べている。(西田)峯詳e杭打ち/支持力/ダイレイタンシー/動的貫入試験/橋台/杭/杭打ち/掘削/ケーソン/載荷試験/支持力/施工博游0874KO/K7dK7大阪環状線高架橋基礎杭の設計施工について高架橋一線増設工事に関する二,三の問題について杉浦弘菅原操 高架橋の設計に当たって最も問題となる基礎構造のうちの一つである杭基礎について,以下のように報告している。まず,杭の許容支持力の決定に際して,単なる全支持力は,周辺摩擦力と先端支持力の和であらわされているが,地震時の影響を考慮する必要がある。又,沈下によって負摩擦が生ずるが,これは計測が不可能に近く,地下水位から推定している。更に杭径や杭配筋や継手という杭そのものに関する設計であるが,杭径は,取り扱いの難易,杭打ちの難易,杭強度等を考慮して決定され,又,杭配筋は,運搬や打込みに際して有害なひぴ割れが生じないよう,水平力に抵抗しうるように決定されなければならない。ベルヌーイ・オイラーの仮定に基づいて抵抗モーメントを算定し,又,地震などの水平力も考慮して杭配筋を設計している。継手も,実験を通して又,費用などの関係から決定されている。一とおり杭の形状が決定されると更にフィードバックして安全を確認する必要がある。打込み深さが30cm以上と 大阪環状線の一部を形成する臨港貨物線高架橋1線増設区間における在来基礎杭の群杭試験,その他,設計上の問題点についての報告である。群杭における沈下や支持力の推定はこのような増設工事において重要である。又,単杭との比較検討も大切である。テルツァーギの式土と基礎(1958,10)Vo1.6,No。5,pp.10∼20,図・24,表・8,写真・5L0876一[離土と基礎(1958.10)Vo1,6,No.5,pp・41∼49,図・23,表・5,写真・3,参文・8より算出された単杭の極限支持力と実験結果は大体一致している。又,ランパートの報告によれぱ,同じ荷重で群杭の場合の沈下は,単杭の場合の10倍になるが,本実験でも8倍となマて大体一致している。次に群杭の許容支持力の決定であるが,これには二つの考え方があり,一つはブロックとして群杭を取り扱う方法,もう一つは群杭効率を用いる考え方である。又,偏心荷重や横方向支持力の検討もなされている。そして,このように,細心の注意を払って多岐に亘り検討が加えられているのは,この区間が特異な沈下区間であり,構造上,経済上,新設線側も既設杭を利用することになったことなど,設計上特別の配慮が必要であったからであなると平頭杭を使用した方が安全である。(西田)ると述べている。(西田)群杭/コンクリート/支持力/水平荷重/負摩擦単杭/群杭/支持力/設計/沈下」N−o 「「0877K7/K90879E4大阪駅高架橋アンダーピニングについて(その3)(載荷試験)自石俊多・久保村圭助・工藤尚男土と基礎(1958.12)Vo1,6,No.6,PP.33∼40,図・11,写真・6デルマック杭打機による杭の動力学的支持力の算定米倉亮三土と基礎(1959.4)Vo1,7,No.2,pp,17∼18,図・3,参文・1 大阪駅沈下対策の一環として,東部にアンダーピニングを実施することになり,実物大の杭の試験工事を実施し施エ法の研究を行い,その後のその杭について載荷試験を行って地耐力を求めたが満足な結果が得られなかった。そこで改めて地耐力を求めるために模型杭による載荷試験を実施した。本文では,主に,模型杭について,種々検討して行った載荷試験の方法,結果について報告してある。実物大の載荷試験では,杭底面掘削の際にクィックサンドを起こし意外に小さい荷重で,支持層が破壊したことについて述べている。模型杭の載荷試験では,その試験方法の決定あるいは,試験方法の検討に関して写真,図を挙げ詳細に説明している。又,試験記録も,杭載荷の場合,平板載荷の場合とについてその結果を図で示し,試験設備の問題点にもふれている。更に,杭先端付近の地中応力と杭の沈下について,あるいは,短時間作用する荷重と長時間作用する荷重に対する許容地耐力の問題についても考察している。(西由) デルマック杭打機を使用して杭打ちを行った場合,現場の最終沈下量から支持力を推定する方法について検討したもの宅ある。標準貫入試験結果の分かっている地盤に対し,テルツァーNo卜oギの支持力公式を用いて静力学的支持力を求め,他方,動的な支持力の算定にはHileyの公式を用いてドロップハンマーによる場合とデルマッ.クによる場合の支持力を計算し,、この三つの値について比較検爵している。その結果,比較的正しい極限支持力を与えるという静力学的公式による支持力とHiley公式による支持力とが割合によく一致しており,デルマックD−12を使用した杭打ちでは,打撃エネルギーとしてStuttg4rtの実験結果に基づいて呂12tf−cm・打撃効率を0,8とすれば, Hiley公式を用いて極限支持力を求めること⇒∫できることを示している。(植下)蜀誹アンダーピニング/応力/応力分布/杭/載荷試験/沈下/平板載荷試験/模型実験/有効応e杭/杭打ち/支持力/動的力料器0878L妊E4/K70880E2/E4摩擦杭周辺の応力分布井上広胤土と基礎(19592)Vo1.7,NQ.工,pp.21∼22,図・5,写真・2,参文・3三井生命本社ビルベノト式基礎台柱の耐力について箕曲在信・遠藤正明・川崎孝人土と基礎(195912)Vo1・7,No・6,pp・80∼91,図・17,写真・7,表・7,参文・3 摩擦杭周辺の土中の応力分布の研究に関して著者は二次元光弾性実験によって摩擦杭周辺の垂直応力の分布状態を調べた。試験片は厚さ6mmのエポキシ樹脂板で,杭の先端と試験片の切込最深部との間には僅かの空間をあけ,試験片と杭の接触は幾分テーパをつけたので,杭の径は先端部で4・5mm,試験片上端面で5mmである。等色線写真より切込部先端付近に応力集中現象を呈していて,しまの形は杭との接触状態が変化すれば変わるが,それは杭との接触面の極く近傍に限られ,2次より低次のしま及び切込部先端では変化がないことが実験より分かった。杭先端を通る水平断面の垂直圧力分布はMoπisonの理論によるものと大体同じ傾向をなすが,中央における応力集中の度合は実験の方が幾分大きい。しかし土の場合はこのような極端な集中現象は起こらず,Moπisonの理論よりももう少し横に広がりを持った応力分布が起こるのではないかと推論している。光弾性実験は理論的方法の未確立なこの時点では一応の参考資料になるのではないかと述べている。(小田) わが国に技術導入されたベノト式基礎台柱の設計耐力を決めるために載荷試験を行った。こ応力/杭/室内実験/集中荷重/測定/弾性/摩擦杭/載荷試験/支持力/沈下/場所打ち杭/深い基礎/摩擦一[溜の台柱の直径は,980mmで深さ約25mの東京砂礫層に設置された。この種の杭の長期許容耐力は沈下量の制限から決められるという見地から,Terzaghi−Peckの方法や東京砂礫層における載荷試験結果などを基にして,設計荷重を300tfと想定し,最大100tfまでの載荷をした。その結果,最大700tf時の全沈下量が10.5mmであり,先端地盤面の沈下量が4・24mmと推定され,この設計荷重値は妥当であることが確認された。(小泉)」 「「0881一C9侭70883C8/E4落錘効率θの実測についての一提案今井芳雄土と基礎(1960.2)Vo1.8,No、1,PP.11∼12,図・2東京用品庫新築に伴う基礎クイ試験報告(その1)鈴木信孝土と基礎(1960.4)VoL8,No.2,PP.22∼35,図・23,写真・21,表・4 本論文は杭打ち時の落錘効率を運動方程式から導びいて,現場におい亡落下高さと落下に要した時間から簡単にこれを求められるよう提案したものである。落すい(錘)効率は自由落下の運動エネルギーと抵抗を考慮した錘の運動エネルギーとの比と定義している。微小時間に作用する抵抗が錘の落下運動に及ぼす影響は各微小時間について互いに独立であると仮定し,微小時間の抵抗の和と落下全時間との商として求めている平均抵抗で抵抗を代表させていろ。運動方程式の積分や変形を繰り返すことにより平均抵抗は錘の質量,落錘時間,重力加速度及び落錘高さの関数として表わしている。更に落錘効率を図表化し,観測実例も示している。(北郷) 本報告は,計画中の東京用品庫新築工事に用いる基礎杭の設計資料にするため,昭和34年1月から3月にわたり,目本国有鉄道東京工事局において,隅田川用品庫構内に施工した基礎杭の支持力の野外試験を述べたものである。試験実施地域の地盤状況については,昭和32年と昭和33年に行った標準貫入試験,土質試験結果,土質柱状図を用い概括している。上記用品庫を杭基礎とした場合に,支持層の深度と支持力,杭の水平抵抗及び周面摩擦の大きさ,粘土層の圧密量などの問題が生じるので,杭の打撃試験(打込み貫入量とひずみの測定),鉛直及び水平載荷試験,引き抜き試験を実施した。ここで用いた杭の種類は,鋼管杭(先端開放型とペンシル型)と鉄筋コンクリート杭(平頭型とペンシル型)の2種類である。(市原)旨誹機械/基礎/杭/杭打ち/現場調査/衝撃荷重/施工e貫入試験/杭/載荷試験/支持力/水平荷重/施工/設計/ひずみ/野外試験凝潜0882LE4/K70884冴C8/E4名神高速道路猪名川橋基礎ベノトクイの施工概要と荷重試験池上雅夫・赤坂和雄・野馬口親弘土と基礎(1960.2)VoL8,No.1,PP.43∼53,図・18,写真・13,表・6,参文・0東京用品庫新築に伴う基礎グイ試験報告(その2)鈴木信孝土と基礎(1960.6)Vo1.8,No.3,PP,16∼25,図・6,表・5 名神高速道路猪名川橋工事でのベノト杭工法の特徴,施工概要,荷重試験について記したものである。使用したベノト掘削機EDF−55型の特徴は,1本のワイヤで操作されるハンマーグラブ掘削装置,ケーシングチューブの揺動装置と簡単に自走・方向転換のできることであった。次に,ベノト杭施工の作業能率を分析し,3日間に2本の杭が完成すること,掘削よりも引き抜きに問題の多いこと,チューブ内砂利投入高に限界(この場合は1m)のあることを示した。荷重試験は,垂直載荷試験,横荷重試験,試験杭のコンクリート諸元調査を実施し,そのために,鉄筋計,ひずみ計,温度計,土圧計が設置された。その結果,垂直荷重に対して周辺摩擦力は4∼18mの間に集中しその上・下部ではほとんど働いていないこと》杭先端に働く軸方向力は杭頭に加えられた荷重の数分の1に過ぎないこと,横荷重に対しては深度3m付近に鉄筋及ぴコンクリートの最大応力が発生し,深度5m以下ではその値は急激に減少すること この報告は,第1報に続くもので,基礎杭の支持力の事前検討と,杭の載荷試験結果から求められる支持力について述べている。支持力の事前検討として,静力学的支持力公式による極限支持力(テルツァーギの杭先端支持力公式)と動力学的公式による支持力(EngineeringNews式とHiley式)を取り扱い,各公式による値を比較検討している。又,杭の載荷試験結果を用い,建築学会建築基礎構造設計規準により支持力を算出している。杭の周面摩擦にっいては,杭側面の摩擦抵抗を深さに関係なく一様であると仮定し,載荷試験及び引抜き試験結果を用い試算している。杭の水平載荷試験については,地盤反力係数を一定と仮定した弾性支床上のはりの理論を用い,、理論値と実測値を比較検討している。載荷試験結果の解析結果から,許容鉛直荷重は,いずれの杭も80tf以上であり,許容水平力としては, 15∼20tfは十分に耐えうると判断した。そして工費その他の理由から,外径50cm杭長30mの鉄筋コンクリを示した。(市原)ートが最も適当であると結論している。(市原)橋台/原位置試験/載荷試験/施工/場所打ち杭/深い基礎/摩擦杭/載荷試験/支持力/水平荷重/負の摩擦/摩擦ド[融」NN一 「「0885E2/E4■ke Bearing Capacity of a Pile Driven into Soil an虚Its New Measuring Metko一(クィの支持力とその新しい計算方法)村山朔郎・柴田 徹Soil and FQundation(1960.11)VoL1,No.2,pp,2∼11,図・13,参文・4 杭の沈下と支持力の理論的・実験的研究を行い,レオロジカルな観点から導ぴかれた理論で,摩擦杭の沈下を求める公式を得ている。更に,この公式を適用し,杭の限界支持ヵの新しい計算方法を導びき,この極限支持力が実験室・現場での試験結果とよく一致することを示して,摩擦杭への適用だけではなく,他の杭の種類へも適用できるとしている。まず,粘性地盤中の摩擦杭の理論的考察で,摩擦杭のクリープ特性と荷重制御試験の基礎理論とを示し,室内模型実験では,模型杭と土質の紹介,模型杭のクリープ沈下・荷重制御試験及びドロップハンマーと極限支持力との関係を,野外試験では,試験杭と柱状図,7.5mと9.5mの試験結果と先端支持層をもつ杭の試験結果を示し,(1)摩擦杭の沈下は粘土のせん断クリープで求められる。(2)極限支持力以下の時,摩擦杭の沈下クリープは経過時間の対数に比例する。(3)時間を対数でとれば,沈下速度は荷重に比例するなどの結論を得ている。(山内)0887NbO卜oE4/K7現地における杭の打込み試験と載荷試験安江朝光土と基礎(196工.12)VQ1.9,Nα6,pp。4∼11,図43,表・1,写真・7,参文・3 鋼杭の支持力と内部応力の分布状態を解明するたあ,H鋼杭の打込み試験と載荷試験を実施し,更にストレーンゲージで内部応力を測定した。載荷試験は短期載荷(一定荷重で一定時間載荷)と急速載荷(一定時間ごとに一定荷重を増加)の2方式とした。急速載荷の場合の上限降伏値は荷重・沈下量の関係が両対数紙上で折れる点としたが,この時の荷重は内部応力の最大値を生じさせる荷重と一致した。2方式による載荷試験の極限支持力には,①急速載荷破壊荷重の6割が急速載荷降伏荷重,②短期載荷破壊荷重の7∼8割が急速載荷降伏荷重,③短期載荷破壊荷重と短期載荷15mm相当量荷重はほぼ等しい,という関係が得られた。内部応力の測定結果によると応力は杭の上端で最大で,下部ほど減少している。これは周面摩擦のためと考えている。こり応力の分布より先端支持力と周面摩擦力を算定し・杭の弾性変形量を計算すると生55㎜となり,実測5.28mmとほぼ一致した。又,杭の軸圧縮応力が最大となる点は,急速載荷破壊荷重より小さいと述べている。(三笠)峯誹e応力/応力分布/杭/杭打ち/載荷試験/支持力/測定杭/クリープ/載荷試験/支持力/室内試験/沈下/摩擦/野外試験/レオロジー渦塒冴0886LE4/K70888C9/D2各種基礎杭の比較実験(関西電力尼崎第三火力発電所工事における例)横尾義貫・原田 守・山肩邦男・佐藤 寛土と基礎(1961.10)Vo1.9,No.5,pp.20∼40,図・39,表・8,参文・18鋼グイの腐食性に関する調査の1例大崎順彦・大矢 暁土と基礎(196a2)Vo1.10,No.1,PP.28∼35,図・14,表・6,写・1,参文・8 関西電力尼崎第3火力発電所建設現場で,E鋼杭(305×300),鋼管杭(φ600,閉端及び開端),スチール・ペデスタル杭(φ450,φ600)の打ち込み,載荷(短期及び長期)及び引抜き試験を実施し,その結果を報告したものである。杭(27m)には応力を測定するため,ストレンゲージを9か所に,あるいはカールソンゲージを6か所に設置した。試験地点の地盤の概要は,地表から約26m厚さの軟弱粘土層と約10m厚さの洪積砂礫層から成り,この砂礫層を支持層として試験を行った。得られた主な結果を以下に示す。①H鋼杭は打ち込みやすく,砂質地盤又は砂層を多く含む多層地盤に適するが,支持層が薄く根入れ深さに制限のある支持杭としては不適当である。②閉端鋼管杭は途中に砂層のない地盤で,根入れに制限のある浅い支持層の場合に適する。又,開端鋼管杭も前者とほぼ同様な傾向を持つが,支持力は小さく,クリープ量は約2倍程度と大きい。③スチール・ペデルスタル杭は閉端鋼管杭とほぽ同様な杭特性を持つ。しかし先端部では座屈が生じており,杭の改善を必要とすることが分かった。(三笠) 構造物の基礎として鋼杭が使用されることが多くなり,地中における鋼材の腐食が問題となっている。鋼杭の腐食は,地層の電気化学的性質によることは知られている。ここでは,鋼杭使用予定の建築敷地で,電気化学的な腐食性の調査を行った結果の報告である。腐食に関連する要素は,地盤の比抵抗・含水量,地下水の比抵抗・pH・溶存酸素量,鋼材の自然電位及び電気施設の影響などである。腐食程度の推定法は種々提案されているが,最も信頼性の高いとされるRosenqvistの方法によっている。腐食率測定装置を試作し,地盤の復極率及び比抵抗を測定している。この測定結果から,地盤の腐食性の判定を行い,年間腐食率曲線を用いて鋼杭施工後の年間腐食率を推定している。又,調査敷地に近接して電車線路があることから,この電車軌条からの漏えい電流が腐食に及ぼす影響を検討したが,電車の迷走電流による腐食の心配はないと推定している。なお,復極率及び比抵抗と腐食程度の関係や年間腐食率曲線を我が国の各種の土について作成する必要があると指摘している。(竹中)基礎/杭/杭打ち/クリープ/載荷試験/支持力/測定/野外試験基礎/杭/現地調査/鋼/腐食/ボーリング一[賭」 「「0889C8/E4/E70891水深15mの海底におけるクイの載荷試験連続打撃を受けたコンクリートの強度について網干寿夫・門田博知土と基礎(1962.4)Vo1.10,No.2,PP.20∼24,図・9,写真・6土と基礎(1962.11)Vo1.10,No.9,PP.工7∼20,図・2,写・8,表・9K7渡辺繁・福山 勲 呉市目新製鋼の横桟橋の基礎の施工に際し,水深15mの海底で行った杭の載荷試験についての報告である。設計では直径7mの円簡形のシェルが17本の支持杭によって支えられ,杭は長さ16m,直径45cmの既製コンクリートパイルが海底の軟弱地盤を貫いて支持層に打ち込まれる。13個のシェル基礎のうち最も軟弱な部分のシェルが選ばれ,その中心杭が試験杭となった。試験は海水の濁度がよくないこと,潮流があることなどのために,載荷による沈下を水中で直接読みとることが不可能であったため,載荷も沈下量の測定も遠隔操作によって海上の測定用台船上で行うことになった。載荷は250tfの分離型オイルジャッキを使用,反力をとる手段として試験杭のまわりの杭にのせた架台に鋼製インゴットを積み上げ,その中心にオイルジャッキのピストン部をおき台船上から操作した。沈下量測定はストレーンゲージを貼付した燐青銅板を防水シールしたものを用いた。載荷方法は20tfずつ増加する応力制御方式で行った。試験は成功し予想どおりの支持力値を確認した。(東山) コンクリート杭に連続打撃を加えた場合,コンクリートの強度がどのように変化するかを室内実験により調べている。実験にはページの衝撃試験機を改造したものを使用し,供試体75φx150mmの頭部には破損防止のため木製のキャップを冠着させている。実験は重さ10kgの重錘を自然落下により同一高(30,45,60cm)から,1,000回の打撃(目標打撃応力度200kgf/cm・,なお3,000回の打撃も比較のため実施)を供試体に加えた後・圧縮試験を行うと共に,この供試体と同一配合,同一寸法,同一材令のものの圧縮試験を行い,強度の比較をしている。コンクリートの受けた衝撃力については目標としたものより若干低い値であると思われるが,衝撃後のコンクリート強度は,無衝撃のコンクリート強度と比較して5∼6%の低下を示している。又,実物の杭での試験結果では,その差が認められず,100∼200kgf/cm2程度の打撃応力を1,000∼3,000回繰り返し与えてもコンクリート強度はほとんど低下しない。もし低下しても5鎚以内であろうということが判明した。(藤田)蜀誹海底土/杭/原位置試験/港湾/コンクリート/載荷試験/支持力/ストレーンゲージe圧縮強さ/杭/コンクリート/室内実験/衝撃荷重渦礁冴0890co/E2/K7地中に打込まれた1型鋼の曲りの実測結果遠藤正明・宮崎 強土と基礎(1962.7)Vo1.10,No・5,pp・5∼11,図・11・表・6・写真・2 この報告は,地中に打込まれた鋼杭などの傾斜度を推定する資料を得る目的で・オープンカット工法の作業現場に仮設桟橋受杭として打込まれた1型鋼の曲がりを,掘削後,トランシットと下げ振りを使って測定し,統計学的な推定と材料力学的な考察により検討したものである。44本の杭について,杭軸に沿う上,中,下端部で,フランジ面及びウェブ面に沿った曲がりの変位を測定し,これを曲がり角度に変換して度数分布図を描いている。標本値から正規母集団の平均値と標準偏差を計算し,確率分布曲線を求めている。これを基に,傾斜勾配一確率曲線を描いている。他の3現場で同様な測定とデータ処理を行ったうえで次のように述べている。1型鋼の場合,ウェブ面とフランジ面に沿った曲がりの大きさの比は2:1程度で断面剛性と関係しているようだが,H形鋼を用いた2現場の測定結果は断面剛性から考えられるものとは全く逆の結果で,これは土層の相違によると考えられる。その他に,杭の長さ,継手,施工方法が地中における曲がりに影響するので各種の条件を考慮して判断すべきである。(森)0892El/K7一パ[贈載荷試験で破壊したペノトグイの原因調査高橋賢之助土と基礎(1964。2)Vo1.12,No.2,PP。21∼26,図・5,写真・6,表・7 場所打ち杭の大型化に伴い,基礎地盤はもちろんのこと杭自体も相当の強度を有する必要のあることから,載荷試験中に破壊したベノト杭の破壊原因について考察したものである。まず,調査の対象となったベノト杭の施工状況及び載荷試験の模様を説明し,載荷試験中止後破壊部発見までの経過と破壊部分の観察結果を示している。次に,破壊部分から採取したコンクリート供試体についての骨材セメント比及び強度試験の結果から,破壊部分のコンクリートが不良であることが分かった。そこで,この杭の打設に用いられたミキサー車のコンクリート量,工場出発時刻,打設開始時刻と上端深度の関係,練り時間.ケーシングの引抜き時刻と下端深度及び土質,地下水位などの関係を調べた結果,不良コンクリートのできた原因はケーシング内に浸入した地下水によって水セメント比が大きくなったことにあるとした。そして・ペデスタル杭などのようにトレミーパイプの使用が不可能な,小径の場所打ち杭の施工に当たっては地下水に十分注意する必要があるとしている。(北郷)杭/コンクリート/載荷試験/支持力/塾1/水圧/施工/地下水/塑/場所打ち杭/深い杭/杭打ち/現地調査/施工/測定/統計的解析/型LN基礎」bOω 「「0893・E2/K7ペデスタルグイの破損についての一考察陶浪貞彦土と基礎(1964・3)Vol.12,Nα3,pp・3∼9,図・12,写真・4,参文・50895に春NE2/E4The Elastie Settlement of a Pile in tke Ground(地盤中での杭の弾性沈下)西田義親Soil and Foundation(196412)Vol.5,No.1,pp・31∼40,図・3,表・4,参文・4 ペデスタル杭のケーシング打込みの際の衝撃力が未硬化のコシクリート杭に与える影響を,現場観察と定量的な解析により検討したものである。杭打ちやぐらの移動記録と現場の状況から,ある杭のケーシング打ちを行うとその直前に打った杭が損傷を受け,その損傷箇所は硬い表土(厚さ2m)の下のシルト層がほとんどであり.更に杭打ちやぐらの進行方向と杭のくびれの性状とにほぼ一定の相関があることを見いだした。そこで,隣接してケーシングを打った場合,エネルギー効率を80%として計算した衝撃力が杭面に作用する応力を地盤及び杭を弾性体と仮定して,ブーシネスク式により算定した。その結果,シルト層上部では,この衝撃圧と主働土圧の和が未硬化のコンクリートの受働圧に比べて大となっていることが判明し,ヶ一シング打込み時の打撃圧力が杭の損傷をもたらしたものと推定している。又,衝撃によるシルト層のせん断破壊とそれに伴う軟弱化について考察し,現場打ち杭の施工には衝撃による損傷に十分な注意が必要であることを指摘している。(北郷)半無限弾性地盤中の弾性杭に静的鉛直荷重が載荷したときの杭の弾性沈下を解析的に求めた。解法は杭頭に載荷したときの杭と周辺地盤との摩擦応力,この摩擦力による杭の圧縮変形,杭と周辺地盤の摩擦合力,及び杭の先端支持力としてミンドリンの半無限弾性体内の集中荷重解を利用した杭先変位解,の各理論式から四つのパラメーターを持つ杭の鉛直変位式を導いた。杭と土との摩擦力は深くなると徐々に大きくなるが,これを2sin舷とおき,杭先でゼロと考えると,上記の杭の変形方程式は杭の長さと直径の比,地盤のポアソン比,土と杭の弾性係数だけで表わせるようになる。杭頭の載荷重が増すと杭と周辺土との摩擦力も大きくなるが,土のせん断力を超えないから,この摩擦力を土の粘着力を最大値として,上の式の適用できる載荷重の範囲の式も上記のパラメーターを用いて求められ,これらのパラメーターの数値解を四つの表にまとめている。(三笠)蜀韓杭/コンクリート/主働土圧/受働土圧/衝撃荷重/シルト/施工/粘着力/場所打ち杭e鉛直荷重/解析/杭/静的/弾性/変形/摩擦掛跡0894K7迷走電流による鋼杭の電食防止星野九平土と基礎(1964.6)Vol.12,No,6,pp.15∼18,図・9,表・1,写真・1,参文・3 一般に電鉄軌条から大地へ漏れる電流の大きさは大略的に見て一変電所当たり50∼300A/yearと考えられ,軌道付近の大地電位分布状態は軌道中心を中心とする半円状の等電位曲線を形成し地表面電位は軌道中心からの距離との関数として表示されるとし,このような鉛直方向及び水平方向の電位勾配を生じている地中に鋼杭を打設した場合には鋼杭に迷走電流が発生し,それが流入する部分で最大の電食度を示し,深さ方向に一様でない腐食を生じるとしている。例えば,軌道中心から鋼杭までの距離が3∼20mの範囲での平均電食率及び最大電食率はそれぞれO.Q58∼O.027mmlyear,0・116∼0・Q54mmlyearになるという実験結果を報告している。なお,一般に鋼杭が互層地盤に打ち込まれた場合には均一層地盤中におけるよりも腐食を被る度合が著しいことから,鋼杭の迷走電流による電食防止対策は経済性及び合理性から鋼杭の分極特性を利用した電気防食法が有効であることを指摘すると共に,電気防食に必要な所L0896冴E4/HO一1露Some Proble皿s iu the Ultimate Bearing Capacity of Piles Estimatd on theBasis of皿any Loading Tests in Fields(現場の多くの載荷試験より推定されたクイの極限支持力のいくつかの問題)川崎浩司,尾股敬三,T.Miz皿no,K.F.BronsSoil and Foundation(1965。3)Vo1.5,No.2,pp.1∼6,図・1,・表・6,参文・6要防食電流の決定方法についても論じている。(北郷) 木杭,既製コンクリート杭,場所打ちコンクリート杭及び鋼杭の160の載荷試験のデータから,単位断面積当たりの極限支持力と単位長さ当たりの最大沈下量とを統計的に整理し,それぞれの杭の型式についての特徴を明らかにしている。このために,(杭の極限支持力/杭の断面積)と(杭の載荷試験における最大沈下量/杭の長さ)との関係を図示し,木杭のデータの1/3と既製コンクリート杭のデータの2/3は場所打ちコンクリート杭の分布範囲に含まれている。場所打ちコンクリート杭の最大沈下量/杭の長さの比は最小である。鋼杭の極限支持力/杭の断面積の比は最大で,最大沈下鼠/杭の長さの比は大きいなどの結論を得ている。更に,土質条件と支持力の計算法などの簡単な条件のもとで,既製コンクリート杭,場所打ちコンクリート杭及ぴ鋼管杭の経済的な杭基礎の設計の検討をしている。(山内)基礎/杭/鋼/地下構造物/地盤/鉄道/電気/腐食杭/載荷試験/支持力/設計/沈下/統計的解析」 「「0897H1/K70899K7建物基礎としてのリバースサーキュレーション工法およぴ鋼管グイ工法の施工例について逢坂敏夫土と基礎(1965.7)Vo1.13,No.7,PP.25∼31,図・12,写真・3内部に水を入れた開ロクツ(沓)クイの打込み試験渡辺 繁・北村好正土と基礎(1966.4)Vo1.14,No.4,pp.工9∼22,図・4,写真・7 青函連絡船取替えに伴う函館乗船上家改築工事の施工に当たり,、施工地付近は埋立て地で圧密沈下の実績があるため,地質調査をした結果,約52m下に存在する火山礫層(N値60)に支持杭を到達させる必要を生じた。乗船上家2か所のうち,1か所はリバース工法とベノト工法ている。リバース工法がわが国に輸入されて間もないころであったので・その工法の特徴,機械の仕様や構造,施工法などについての詳しい紹介がなされている。リバース工法とベノト工法を併用した場所では,当初はリバース工法だけで設計されていたが,岸壁建設時に砂置換されていた部分からの漏水で,ケーシング内のヘッドを保てなくなったためにとられた処置であって,結果的には船の接岸・護岸時の振動による崩壊に対しても完全に水圧がかけられ,安全先端開口くつ(沓)を取り付けた遠心カコンクリート杭内に水が侵入したまま杭打ちを行うと,水による内圧上昇とコンクリートに働くリングテンションのためにたて割れが発生することが多い。本文はこれら開ロくつ杭の水中打込みの可否に関して行った打込み試験の結果を報告している。試験は長さ8m,内径26cm,外径40cmの遠心カコンクリート杭を,(1)排気キャップを使用し,注水面を杭頭から2m下とする,(皿)排気キャップを使用せず,注水面を杭頭から1m下とする,(皿)排気キャップを使用し,注水面を杭頭から10cm下,とした3グループに分けて打込み試験を行い,杭打ちに伴うたてき裂の発生の有無及び土砂の杭内への侵入高について調査している。その結果,杭頭を密閉して打撃を加える従来行われている皿のタイプの工法ではたてき裂が発生するが,杭内の排気を許す特殊キャヅプを使用する1,皿の工法ではき裂の発生は認められなかった。そして杭打ちに際しては土砂や水の侵入の程度にかか施工ができた。(山内)わらず排気用キャップの使用が望ましいと述べている。(網干)(上部約8∼16m)の併用により,径610mm,長51mの長大杭を施工し,他の1か所は地形上と荷重の関係から,径457.2㎜,長5工mの鱒杭を施工し,共戯功した工鋼を示し§酢基礎/杭/建築/事例/施工/場所打ち杭e杭/杭打ち/コンクリート/衝撃荷重/事例/水圧/施工/ひぴ割れ泌准0898El/E40900クイの側面摩擦による間ゲキ水圧の一計算西田義親土と基礎(1966.3)Vo1.14,No、3,PP.3∼6,図・2,参文・11粘性土およぴ砂質土における鉄筋コンクリートケイの挙動について佐治泰次・広岡利貞・池田 勤土と基礎(1966.8)Vo1.14,No.8,pp・3∼10,図・10,表・6,写真・8,参文・8 粘性土地盤に打込まれた摩擦杭が鉛直方向に移動するときに,側面摩擦のために杭周辺部の地盤内に発生する間隙圧の算定式を導いている。まず,地盤を弾性体と仮定し,地表面に応ヵは作用しない。杭から相当離れた遠方では土は変形しない。自然の地盤では鉛直方向の圧力は深さに比例する。杭付近では地表面は鉛直方向に沈下する,などの条件のもとに弾性方程式を解いている。次に,この解の第1項のみを取り出し,杭の側面摩擦が杭先端付近で0となるという条件のもとに地盤内に発生する間隙水圧の表示式を導いてレ)る。そして,杭の側面摩擦により生じる間隙水圧は,杭にかかる荷重が小さいときはその荷重に比例するが,大きくても粘土の非排水せん断強さの0.a∼1.2倍をこえないと思われおこと,比較的浅い場所では負の間隙水圧が発生する可能性があり,その大きさは杭先端付近の間隙水圧のほぽ0,18倍ぐらいと この報文は電気的ひずみ測定計器を用いて,鉄筋コンクリート杭の打込み時,静的載荷時における杭の挙動,応力状態を測定した結果について述べたものである。筆者は粘性土地盤と砂質土地盤という性質の異なる2つの地盤に同質同寸法の鉄筋コンクリート杭をできるだけ同一条件で打込み,更に載荷試験を行い,杭の動的挙動と静的挙動を知るだけでなく,それらと地盤の相互関係を知ることを目的としている。又,実験には継杭を用いているため継手の応力状態も同時に測定している。打込み時においては,ストレーンゲージを用いて3断面での軸力と2断面での曲げモーメントを測定し,又,静的載荷時にはダイヤルゲージを用いて沈下量と杭の静止時の軸力と曲げモーメントを測定している。更に溶接継手部の軸力と曲げモーメントを測定している。そして測定した杭頭の軸力と4種の杭打ち公式から求めた貫入抵抗値と実験結果とを比較している。その結果,当初筆者が目的とした杭の動的・静的挙動と地盤との相関関係については明確なものは得られなかった。しかし打込み時における幾つかの注意事項と継手部の応力の発生状況,杭打ち式の適用に関する条件などについて幾つかの知見が述べられてい思われること,などの結論を得ている。(網干)ごE4一【建る。(八木)応力分布/解析/間隙圧/杭/沈下/粘性土/摩擦/理論的L応力/杭/杭打ち/コンクリート/砂質土/測定/粘性土  卜o  旨」 「「0901E40903Ultimate Bearing Capacity of Piles Dri▽en into Loose Sand(ゆるい砂中に打込まれクィ先端部のスライムの除去に関する装置の試作研究たクィの支持力)荒武嗣・谷島博岸田英明Soils and Foundations(1967.8)Vo1,7,No.3,pp.20∼29,図・12,参文・9土と基礎(1958,6)VoL16,Nq6,pp.19∼23,図・7,写真・8,参文・7 ゆるい砂地盤に杭を打込むと相対密度が増え,内部摩擦角φは局部的に大きくなる。従来の実績データから締固まる範囲はR冨(6∼8)7(プ=杭半径),又,すべりゾーンの半径1∼∫は47と見込んでいる。そこで2Rの範囲のφの形として山形の分布を考え,その形は両端でφ(現地盤),中央でφF(φ、+40。)/2と仮定した。これはφニ40。の締まった地盤では打込みによる密度変化はないとする立場である。群杭についても中間のφのコンターが想定されるから,各杭の破壊ゾーンに囲まれる部分でのφの平均値(う)が計算でき,これをマイヤホフの深基礎公式に適用すれば支持力σ(う)が評価できる。これとσ(φ・)の比を求めると,比は杭間隔が増すと1に近づき,減少すると2∼4(φ・の小さいほど大きい)に増大する。室内実験で4本,9本の群杭について解析値を照査したところ満足な一致がみられ,現場試験結果を解釈する上でも有効であることが示されている。(山口)K7Nωo 造成杭のコアリングを行う場合,先端部にスライムの沈積が見られ,杭の支持力に悪い影響を与える。スライムの除去に関する一般的な方法は,注入管から水を送り込み,スライムを流し出し,同じ管からモルタルを送り込む方法であるが,この方法では,モルタルが残留しているスライムを巻込んで凝結し,注入水蚤を変化させても期待した強度は得られていない。それで,エアー管を取り付け,注入管より水,エアー管より空気を3kgf/cm2で送り,スライムを除去した後,注入管よりモルタルを注入すると先端部のモルタル強度は,ほぽ目標とした強度が得られているが,この方法でも注入管に固定したノズルを用いた場合では,粘土においては水が最短距離を流れ,その他の部分のスライムが残留することがあるが,回転ノズルや平ビットを回転させる方法を用いると,スライムは完全に除去されることが分かった。以上の実験からコネクターの試作を行い,施工を実施し,その後細部に改善を加え,R Cパイルや鋼管においても順調に作業を進めることができたと報告している。(北郷)蜀誹e杭/試験装置/スラリー/注入/場所打ち杭/野外試験杭打ち/群杭/支持力/室内実験/締固め杭/内部摩擦角耕勲09020904dE4/E1/K7Field Test with Regard to the Pile Dri▽ing and the Bearing Capaci旬of PiledFo皿鳳置ations(クィ打ちとクイ基礎の支持力に関する現場実験)小泉安則・伊藤幸爾郎Soils and Foundations(1967.8)Vo1.7,No.3,pp,30∼53,図・23,参文・5場所打ちコンクリートグイの諸問題 その1.オールケーシングの採用工法におけるボイリング現象高橋賢之助土と基礎(1968.7)VoL16,No.7,PP.25∼28,図・4 直径α3mの閉端鋼管杭を用い9本の群杭(90cm間隔)と単杭を粘性土層中に深さ5.55m オールケーシングによる場所打ちコンクリート杭は掘削中にボイリング現象を起こし,掘削まで打込み,杭及び杭基礎の現場実験を行った結果の詳細な報告である。地盤は頁岩混じりの鋭敏なシルト質粘土(卯≒0.35kgf/cm2,ω≒L乙≒エ20%)であった。各種計器を設置し打込み時,載荷時の間隙水圧,周面土圧,軸力分布,先端土圧,地盤内沈下等を測定した。その結果,打込み中の周面有効圧は消失し,地盤は流動化するが,その範囲は杭径の6倍程度であった。生じた過剰水圧は約3週閲後に消失する。圧密終了後杭打ち時の土の変位に起因して有効側圧は現地盤圧よりo.2∼o.3kgf/cm2の増加がみられた。単杭の載荷試験では周面摩擦が各点で同時にせん断強さに到達するに反し,群杭では外側の杭が余計に分担し進行性破壊の様相を呈する。この時の低減率は75∼80%であった。又,杭先端の接地圧は小さく,拡がり基礎に比べて20%に過ぎないことなどが判明した。(山口)能率の低下,杭の支持力不足をきたすことが多くある。直径90cmのHW杭の施工に先立ち間隙圧/杭打ち/群杭/支持力/進行性破壊/土圧/フーチング/野外試験LE4一1離)現場で試験杭を施工し,孔内水位の急上昇,掘削底面の上昇を調べ,ボイリングの確認を行ってから,孔内水位を地下水位より常時高くしてボイリングを防ぎながら掘削し,この方法が本工事の施工指針とされた。掘削中にボイリングを起こした杭と起こさなかった杭を比較すると載荷試験において沈下量が大きくなり,許容支持力を低下させ,ボイリングによって支持層の地盤をゆるめることが分かる。ボイリングを生じない場所打ち杭の施工は地層及び地下水の状況を十分調査し,孔内水位を常に地下水位より高く保ちながら掘削及びコンクリート打設を行うことが肝要である。(市原)掘削/載荷試験/支持力/施工/地下水/沈下/場所打ち杭」 「「0905E2/E4/K70907K7大口径鋼管グイの閉ソク性に関する2,3の実験小松雅彦・肱黒和彦・富永真生土と基礎(1969.5)Vo1.17,No.5,PP.11∼16,図・14,表・1,写真・3,参文・4場所打ちグイの諸問題一その2ペデスタルグイ採用構造物の不同沈下に関する一考察高橋賢之助土と基礎(1970.4),Vo1.18,No.4,Pμ7∼13,図・9,写真・2 倉敷市水島における沖積層(支持層18,2m)での,3種の閉そく性の異なる鋼管杭の載荷試験より,杭先端の形状と支持層へと根入れ深さが支持力に与える影響を調べ,これらの相互関係を杭先端の閉そく性の観点から論じたものである。試験に用いた杭あ先端は,オープンのもの,特殊な先端部シューを取付けたもの,及び管内に良質の土砂を中詰めしたものの3種である。管内に土砂を中詰めする長さが1∼3mでは大差はないが,4mで著しい効果を発揮した。載荷試験より得られた支持力より,オープンの場合の閉そく性(完全に閉そくされた状態の支 ペデスタル杭の基礎をもつ某工場建家が,昭和37年にしゅん工した後約40cmの不同沈下持力の比)は支持層への根入れ長さ5mで42%・12mで63%で,100%の状態に達するには20m以上必要とするのに対し,先端部シューの場合は根入れ長さ3・2mで63%の閉そく性が得られ,支持力もa2∼a4倍となり,又,コストの面でも13∼15%のダウンが見込まれるとしている。土砂中詰めの場合では杭の支持力は,オープンの場合の1,5倍となり,手軽にある程度支持力を増加させる方法としては有効であるとしている。(北郷)を生じた。この地点は地表より砂質土層と粘性土層の互層となっており,杭先端はG.Lより約30m,上部粘性土層の下端付近まで達している。地質調査報告書,設計図書,杭打ち記録,杭載荷試験結果を検討した結果,不同沈下の原因について以下の定性的結論を得ている。(1)杭外管の打込みに伴う上部粘性土中の間隙水圧の上昇による杭コンクリート断面の欠損,(2)この欠損の度合は間隙水圧の上昇度合に比例すると考えられるから,連続して打込んだ場合,後に打込んだ杭の方が大きい。(3)不同沈下の大小は杭打ち順に関係する。(4)杭打ちを一時中止した場合,間隙水圧の減少に伴う粘性土の強度増加のため,外管を目標深さまで貫入できないこともある。(5)間隙水圧の上昇は,杭の貫入を困難にする。(6)粘性土地盤に杭打ちをした時に発生する間隙水圧の影響は,既製杭に対しても同様であると考えられる。(網干)§誹8鉛直荷重/間隙圧/載荷試験/支持力/塾王/粘性土/場所打ち杭杭/鋼/洪積層/載荷試験/支持力/沖積層/沈下/野外試験渦避と0906E4鋼管グイの支持力機構と適用例山原浩土と基礎(196911)Vo1,17.No.11,pp.19∼27,図・16,表・3,参文・9 大ロ径の開端鋼管杭が載荷試験の結果,期待したよりも小さい支持力しか得られない現象や,径の大きい開端鋼管杭が,径の小さい杭よりもかえって支持力が小さいという珍現象に対し,著者はその理論的機構を日本建築学会論文報告集No.96,97に「鋼管杭の閉そく効果と支持力機構」と題して発表した。それに対し,かなりの反応があり,各方面から同理論式を使った計算値と実測値との比較を示した多くの載荷試験資料が著者の手もとに送られてきた。そこで,著者は,その理論の概要と開端鋼管杭支持力の計算の仕方,その計算で使用する諸係数の値を説明し,応用例を解説を加えて5例示した。この5例によると,いずれも現場載荷試験による極限支持力は計算値とよく合致している。ただし,これらの計算例は,いずれも不完全閉そく状態にある開端鋼管杭の場合であり,完全閉そく状態の場合であれば,本理論の適用外0908、K7/K11一【善福寺川の護岸工事について間片博之・大島四郎土と基礎(1970.9)VQL18,No・9,pp・5∼14,図・23・表・7・写真・5離 善福寺川は東京都の住宅密集地帯を流下する関係上,工事に際しては,振動,騒音,地盤沈下など隣接地の住民に迷惑を与えないための配慮が必要である。その点を考慮した護岸工事として,M.LP杭(ミクスト・イン・プレースパイル),P・LP杭(パクト・イン・プレースパイル)などを使う特殊工法を試みた。昭和39年度に採用しだM・LP杭の工事そのものは・無振動,無騒音であったが,護岸築造の過程で,予想外に多いゆう水に災いされ,不幸にも周囲の家に不等沈下を招いた。そこで,昭和40年度よりP.1。P杭を使用した半重力式護岸の工事を行ったが,その結果は,不等沈下を1cm以内におさえることができ・工事に伴う隣接家屋の被害はほとんどなくなった。(市原)となり,閉端杭の支持力公式によって支持力が算定されることとなる。(市原)、杭/鋼/載荷試験/支持力L河川/現地調査/事例/施工/沈下/軟弱地盤/排水/場所打ち杭/防護工事」NN刈 「「0909E40911E4/K7マトリックス法にょる横力を受けるクイの解法弁田親弘・山門明雄・大地羊三土と基礎(1971.3)VoL19,No.3,pp・23∼29,図・9,表・3,参文・15開放シューP・Cグイ先端部のたて割れに関する実験的考察六車 煕・宇都一馬・内山勝麗土と基礎(1971、5)Vo1、19,No、5,PP.23∼32,図・11,表・4,写真・5,参文・4 変形法を使用し,静的な横力を受ける単杭の挙動を非線形弾性曲線法で求めようとするものである。水平方向地盤反力係数κは,地層や深さなどにより変化するものであるが,変形法による解法は,杭の断面に関係なく,任意のκの値を用いた演算で処理できるという利点を持つ。本研究では,杭を分割し,各節点の釣合い条件式を導き,これをマトリックスによって表現して解法を進めている。更に,ヒンジ点及ぴ支点の処理,Newton−Raphson法における初期値について論じ,最後に,琵琶湖大橋橋脚基礎杭を例にとり,篠原,久保及び林,宮島らのκ値を用いて,デジタルコンピューターによる,非線形弾性曲線法の計算例を示している。本解法は非線形弾性曲線法における水平方向地盤反力係数が分かるとしたとき,次のような場合に有効に使用できると結論している。すなわち,1)地盤が変化する場合,2)上層地盤を置換した場合,3)変断面の杭の挙動,4)短杭の挙動。(北郷) 開放シューPC杭のたて割れの発生原因を究明し,効果的なたて割れ防止方策を知る目的で行った2種類の実験結果が示してある。実験工では,打込みによる中空内部への土の侵入過程,たて割れの状況,及び,侵入土の一軸圧縮強さ,密度変化などを把握し,たて割れの原因を推測する目的から,先端形状を変えた5種類(各種2本ずつ計10本)の杭打ち試験を行った。実験皿では種々のたて割れ防止対策をほどこした6種類(各種2本ずつ計12本)の杭打ちを行った。実験1から,1)たて割れは打撃時のフープテンションではなく,中空部に侵入する土の圧力によって発生すること,2)杭先端部に長い鋼管を付けることは,たて割れの面から考えるとマイナスであることなどが分かった。そして実験皿の結果から考えると,たて割れを防止するために最も信頼できる方策としては,中空内部への土の侵入量を制限するか,又は,完全にふさいで土の侵入を許さないかのどちらかの方策をとるべきことを提案している。(北郷)NNoo峯誹e杭打ち/支持力/施工/破壊/深い基礎/リバウンド杭/地盤係数/水平荷重/弾性/電算機の応用/変形糾融0910HO/E40912dK7一L鹿島線線路構造物と基礎工の選定について宮川一郎土と基礎(1971.4)Vo1.19,No.4,pp.3∼9,図・6,表・2,写真・1PCクィ打込み時の計測例から見た打撃応力推定式の適用性東正 久・坂本 功・山本英壱土と基礎(1971。7)VoL19,No.7,pp。3∼14,図・16,表・6,写真・1,参文・6 国鉄鹿島線の千葉県佐原市香取駅から茨城県鹿島町北鹿島駅間18km間の建設工事に際して,区間の地形・地質に応じて使用した基礎工と線路構造物について述べている。18kmのうち,線路構造物は,盛土・切土が44%,橋梁・高架橋55%,トンネルエ%である。又,地形地質を次の五つに大別し各々の場合における線路構造物と基礎の種類とその選定理由を述べて 打込み時の杭軸方向応力を知るため2か所の現場で,杭頭より2.5m深さの各点の動ひずみ,いる。1)台地,2)台地周縁低台地と大舟洲三角洲台地,3)台地周縁谷底低地,4)水郷三角州湿地,5)河川部。これらのうち1)のような良質な地盤に恵まれた地点ではすべて直接基礎を用いている。2)から5)の軟弱な地盤の地点は,支持杭,中間層支持杭,摩擦杭を採用しているが,いずれも完全支持杭ではないので,杭打ち,杭垂直載荷,杭水平載荷の各試験を行い,又,中間層支持杭では圧密による沈下を考慮し,又,横方向κ値の増加をうながす工法を考慮して設計し,又,地震に抵抗させるために基礎のつなぎばりを十分剛強なものとして定式と比較し,次の結果を得た。なお,計算における諸係数はクッション,ハンマー及ぴ杭の弾いる。(北郷)エネルギー釣り合い式では長さに対する補正を行った方がよく,その式を示した。(八木)杭/載荷試験/支持力/事例/設計/鉄道杭/杭打ち/原位置試験/コンクリート/衝撃荷重/測定正賭杭貫入鼠・ウバウンド量を測定した。1か所では杭数6本で平均長14m,他所では4本で平均長37mである。支持層はκ値が40∼50の砂礫層である。打込みはジーゼルハンマーで行ない,クッション材は松合板厚さ5cmのもの2枚である。これらの測定結果を既提案の打撃応力推性係歎と単位体積重置は各々100,400,2,100tf/m2,1×10薗6,a6x10−6,7.85×10−6tf/cm3としている。1)貫入量Sとリバウンド量κを用いる式では3だけの基準法施行令式より3+κ又は3+K/2を考慮した新基準法施行例式,鋼杭基準式,Hilleyの式が実測値に相似する。2)波動方程式と吉成式が実測値とほぼ平行な傾向を示す。3)計算値/実測値の度数分布の形より波動方程式と吉成式が段も適用性がよく・前者では係数α=1・75が適当である。4)打撃」 「「0913E4/H1無音無振動工法にょる既製コンクリートグイの載荷試験結果に関する統計的処理(その1=荷重沈下性状について)山肩邦男・中島澄子土と基礎(197a3),Vo1.20,No.3,pp・23∼31,図・7,表・9 無音無振動工法によって施工されたPC杭,RC杭の載荷試験資料53件について,荷重一沈下量曲線の性状(その1),並びに許容支持力(その2)に関する統計的考察を行ったものであり,本文は,その1,として荷重一沈下性性状について報告した中間報告である。まず53件の載荷試験資料の一覧表を示し,これを基に,荷重度一沈下量曲線図及び荷重度一沈下量杭径比曲線図を作製し,杭径による特性,施工法による特性,同一地盤における異種工法間の比較載荷試験などについて考察している。又,ピヤ及ぴ打畢工法による既製コンクリート杭の荷重度一沈下量曲線の特性と,無音無振動工法による杭の特性との比較もなされている。、それによると,無音無振動工法による杭は,先端処理法が十分な場合はピヤのスライム処理を行ったものと同等あるいはそれ以上の剛性を持っているが,打撃工法による杭よりも剛性が低下してい0915E4弾塑性解析にょるクィの先端支持力とその適用性山口柏樹土と基礎(1975.7)Vo1.23,No.7,pp.7∼11,図・7,参文・31 この報告は,球状空洞の弾塑性広げの解析結果を利用し,砂地盤の先端支持力の評価式を与えると同時に,実用に供し得るようにこの支持力をN値と土かぷり圧の関数形で表わしたものである。塑性変形時の非圧縮性と塑性状態での応カーひずみ増分がPrandtl−Reuβの関係式に従うものとし,又,砂の内部摩擦角,ポアソン比,静止土圧係数を仮定し,先端支持圧Pを支持層のせん断弾性係数Gと土かぶり圧で表わした。更に又,せん断弾性係数Gと亙値との関係を仮定し,埋込み杭と打込み杭の支持圧を土かぷり圧で表現し,図表で支持庄を決定できるようにした。ここで得た先端支持力式による支持力と現場試験又は室内試験による支持力を比較検討し,埋込み杭に関しては,計算値と実測値との対応はよいが,それでもなお計算値が低目の値を与える傾向にあること,打込み杭に対しては,計算値が実測値と比べ,約40%も過小になることを示した。(市原)ると結論している。(網干)§酢杭/コンクリート/載荷試験/支持力/統計的解析e杭/支持力/塑性/弾性渦蒸ρ914E41無音無振動工法による既製コンクリートグイの載荷試験結果に関する統計的考察(その2:許容支持力について)山肩邦男・中島澄子土と基礎(1972,4)VoL20,NQ.4,pp。39∼45,図・20,表・13,参文・9 無音無振動工法によって施工されたPC杭,RC杭の載荷試験資料53件について,許容支持力に関する統計的考察を行ったものである。長期許容支持力の検討においては,長期許容支持カク)判定,長期許容支持力の実験値と計算値の比較検討,ピヤ工法の場合のマイヤホフ式による計算値の比較,打撃工法による既製コンクリート杭の場合の計算値との比較,長期許容支持力度の比較,降伏荷重発生時の沈下量について,6つの項目に分類してそれぞれ報告されている。更に,先端抵抗及ぴ摩擦の特性に関しても報告されている。結果として,荷重強さ一沈下量曲線のもつ沈下剛性(見かけの地盤係数)及び許容支持力の実験値と諸計算値との関係,許容支持力度などがかなり定量化されるに至った。又,ピヤ並ぴに打撃工法による既製コンクリ」ト杭との間における比較についてもかなり明らかになったのではないかと考えている。アサノポールK:Kなど10社の提供による資料を対象としている。(網干)鉛直荷重/杭/コンクリート/載荷試験/統計的解析L0916妊E4E各種施工法によるクイの許容支持力山肩邦男土と基礎(1975.7)VoL23,No.7,pp.13∼20,図・10,表・10,参文・43賠 最近,建築基礎構造設計規準の改訂版が発刊されたが,改訂に関連した研究として,各種の工法によって施工された杭の載荷試験結果を数多く収集し,これらの杭の支持力に関する賭問題を統計的に検討する調査研究を行った。この報告では,杭の種類として打込み杭,埋込み杭,場所打ちコンクリート杭を取り扱い,杭の載荷試験結果と許容支持力算定式とを比較し,統計的処理をほどこし,この式の中にある定数を決定している。又,降伏荷重と杭頭沈下量あるいは杭頭残留沈下量との関係も整理している。更に,埋込み杭及び場所打ちコンクリート杭については,幾つかの調査報告を引用して,スライムや先端地盤のゆるみについて考察している。以上の統計的調査に基づき,打込婆杭,埋込み杭,場所打ちコンクリート杭別に許容支持力算定式を提案している。(市原)杭/載荷試験/支持力/統計的解析/場所打ち杭」鱒oN 「「0917E4E40919載荷試験から支持力を判定するうえでの問題点吉成元伸土と基礎(1975.7)Vo1.23,No。7,pp.27∼33,図・12杭の支持力算定式の一つの提案駒田敬一土と基礎(1975.7)Vo1.23,No.7,pp.57∼6工,図・15,表・1,参文・5 杭の載荷試験結果が有効に使用されていない現状において,試験時に杭の各点のひずみの計油を行うことを提案し,更に,試験結果の最も有効な整理法を提案している。この報文では,筆者はまず載荷試験から,杭の極限支持力や降伏荷重を決定する際に生ずるばらつきの原因を述べ,高所からみた反省を行っている。この反省に付する具体的な方法として,鉛直杭の各点のひずみを測定すれば,杭の先端抵抗並びに周囲摩擦の解明を行うことができるから,支持力判定に犯しやすい誤ちを完全になくすことができるとしている。筆者は,鉛直載荷試験結果の実例を示し,試験結果の整理に,従来の座標とは異なった座標を用い,降伏荷重,極限支持力 筆者は,道路橋下部構造設計指針の杭基礎の設計編の改訂のために,多くの実験研究に基づいて,より実状にあった支持力式を得るための調査研究を行った。この報告では,現行の支持力算定法とその適合性,杭の周面摩擦力,先端支持力,鉛直支持力について述べている。現行の支持力算定法の適合性を調べるために,載荷試験結果から得られる実測値と計算値を比較し,杭径が大きくなると,計算値が過大になることを指摘している。杭の周面摩擦力については,杭の種類と地盤の種類別に,N値との対応関係を示した。又,地盤と杭との相対変位量と周面摩擦力との関係も明らかにしている。先端支持力については,種々の径の模型杭を用いた実験により,根入れ比(根入れ長さ/杭径)と先端地盤支持力度の関係を求め,先端支持力が先端地盤のN値と根入れ比との関数になることを示し,先端支持力度の算定図を提案している。又,ここに提案した杭の支持力算定式による極限支持力計算値と実測値を比較し・計算値は実測値に対して2倍から1/2倍の間にばらつくことを示している。(市原)の決定法を示している。(市原)NQQo蜀誹e杭/載荷試験/支持力/設計杭/載荷試験/支持力/ひずみ掛お0918K7クイの施工と施工管理藤田圭一土と基礎(1975。7)Vo1.23,No.7,pp,43∼48,図・11,表・1,参文・13L冴0920E4/H7一1霜250,000DWT,大型鉱石シーバースにおける鋼管グイ基礎工法古谷博明・榊豊和・小関楯志土と基礎(1977.4)Vo1.25,No.4,PP.17∼24,図・18,写真・1,表・3,参文・4 筆者は,杭の施工法を打撃工法,場所打ち工法,埋設工法の三つに大別し,各施工法と施工管理について述べている。打撃工法の重要な検討事項として,ハンマーの種類と容量の選定を挙げ,杭の種類,形状,寸法,長さ,打込み角度,本数,地盤の硬さ,環境条件などを考慮して選定することを勧めている。打込み杭の施工管理として,周辺構造物や地盤への影響,打込み時に発生する杭の破損,杭の打止め,杭打ち試験,継手,施工記録について述べている。又,場所打ち杭,埋設杭の施工管理としては,地盤のゆるみの防止,孔壁の保護,スライムの除去,良質の鉄筋コンクリートの打設をあげ,各種の対策を述べている。(市原) フィリピン,ミンダナオ島に建設したシーバースは,対象船舶25万DWT,水深一23m,アンローダー2基,シップローダー1基の載る大規模なものであり,これに基礎杭として大ロ径鋼管一直径1,200mm,長さ60mのものを使用した。1本の杭にかかる鉛直荷重は360tfで管理/杭/杭打ち/施工/場所打ち杭杭/杭打ち/港湾/載荷試験/支持力/設計/摩擦ある。この支持力を確認するため載荷試験を実施した。試験杭の先端部内側を加工して実施したテストでは,1,200tfの加力に達しても破壊せず支持力の安全が確認できた。支持力機構としては,杭内外面の摩擦力が支配的であった。又,開端杭で外側にリング(いわゆるフリクションカッター)を付けた場合は700tf前後で破壊し,大幅な支持力の低下が観測された。シーバースの建設は,この2回の載荷試験結果から得られた情報をべ一スにして全体の杭の設計と施工管理基準を設定して進めた。大口径鋼管杭の使用に当たっては,外側に補強リングを付けることは避けるべきであり,又.アーチング効果を発揮させるには,開端杭の内側にアーク型のシューを取りつける必要がある。」 「「0921E4/H10923E2/E4土と基礎(1977、5)Vo1.25,No,5,pp.49∼56,図・14,写真・4,表・6,参文・5場所打ちグイの鉛直支持機構に関する試験と考察椎 泰敏・竹内幹雄・染谷 毅土と基礎(1977.11)Vo1.25,No’11,pp.51∼58,図・17,表・2,参文・6 PCウエルは最終沈下後,く体内部に底版コンクリート打設と中埋め土砂のてん充を行うものであるが,このようにして施工されたウエル先端の閉そく効果に対する評価が明確にされていないため,実際の設計では,まちまちの判断がなされている。底版コンクリートとウエルく体の間には当然かなりの付着効果が期待できるが,コンクリート打設条件及びウエルく体面などの相関々係により,その程度が異なることが考えられ,模型実験を行ったものである。実験に必要な供試体は,鉄筋コンクリート管φ360を24体用意し,500tfアムスラー型耐圧試験機により,押抜き試験を行い,それぞれ異なる底版コンクリートの諸条件について・すべり及びひずみの測定を行ったものである。新旧コンクリートの付着特性としては当然ではあるが,内面粗の空気中打設が最も優れていたが,水中打設においてもかなりの付着力が測定され単純にこの付着力を評価するのみでも,PCウエルの先端閉そく効果はかなり期待できるものと考え 場所打ちコンクリート杭の鉛直支持力については,不確定要素が多く幾つかの既往の提案式とは大きく異なるのが常である。筆者らは,鉛直支持力そのもののみならず,支持力機構の解明を試みるべく,支持杭及び摩擦杭の各2本ずつ施工し載荷試験を行った。杭本体変形・応ヵ及び杭周辺地盤の変形について計測し,その結果,支持杭と摩擦杭では顕著な差はなく,支持杭といえども摩擦杭的挙動を示すことが分かった。場所打ちコンクリート杭では周辺摩擦力が支配的であることを基本に,周辺地盤の応力・変形の理論式を求め,地盤の変形測定結果と合わせて,杭の支持力機構,地盤の破壊過程に考察を加えた。又,多層系地盤における杭体の挙動に関する式を誘導し,電算を使っての容易な計算を可能とした。実測値との比較では,極めてよく合致する結果を得,本計算式の妥当性を示した。本式によれば,周辺摩擦強度一変形曲線を知ることができれば,例えぱ,小口径杭の鉛直載荷試験などにより,容易に杭の荷重変形PCウェルの先端閉そく効果に対する基礎的研究谷 敬・今泉清・佐藤洋曲線を求め得る。られる。罫菖e鉛直荷重/応力分布/杭/載荷試験/支持力/測定/塑性/電算機の応用/場所打ち杭/摩擦基礎/杭/コンクリート/支持力/室内実験/場所打ち杭/深い基礎/摩擦掛器0922E4!E50924一P皿110ut Resistance of Rough Rigid Piles i皿Gm取ular Soil(粒状土における粗い剛性杭の引抜き抵抗)Behaviour of Isolated Bored Enlarge−Base Pile u皿der Susねine4Vertical Loads(孤立した先端拡大場所打ちケイの長期鉛直荷重に対する挙動)Braja M.Das,Gerald R。Seely,TkomasW。Pfei丑eV.Chandrasekaran,K。G.Garg,C。Prakash土質工学会論文報告集(1977.9)VoL17,No.3,pp.72∼77,図・6,参文・5邑E4[贈土質工学会論文報告集(1978.6),Vo1。18,No,2,pp,1∼15,図・20,表・3,写・3,参文・34 本報告は粗い模型剛性杭を乾燥砂の中で行った引抜き実験の結果について示したものである。実験は,杭の埋込み長さを種々に変え,ゆるい,中間的な,又は密な状態の砂について行った。実験結果によると,短い杭の上向き摩擦力の平均値1は杭の埋込み比乙μンにほぽ直線的に比例して増加することを示した。1の実験値とMeyeτhQf(1973)の理論値(1=κ・アLtanδ/2)とを比較した結果,理論値の引抜き係数κ・を用いるときは,「杭一土」相互間の摩擦角δを細心に評価する必要があることを示した。又,δと土の摩擦角φとの比(δノφ)は,非常にゆるい砂から相対密度70%以上の密な砂まで,それぞれ約0,4から1まで変化することを示した。(訳;許光瑞) 先端拡大場所打ち杭の現場載荷試験を,北部インドのガンジス平原における沖積性シルト質砂地盤において行った。5本の試験杭は直径15cm,先端拡大部直径37.5cm,根入れ深さが3mであった。試験の目的は先端拡大杭の支持力機構を明らかにし,あわせて数多くの支持力公式の検証をすることであった。各々の杭の破壊モードは必ずしも明白ではなかったが,押抜きせん断破壊が認められたのが特徴である。、杭の周面摩擦は・杭の沈下が杭径の2∼3%蝉したとき最大になった。周面摩擦力は極限支持力の40%を占めたが,これは土圧係数が2のときに相当する。弾性論的に求められた荷重一沈下曲線は,実際とは一致しなかったことが指摘される。(訳:青鹿勝之)杭/支持力/砂/密度/模型実験/揚圧力LN鉛直荷重/基礎/杭/載荷試験/砂質土/支持力/静的/沖積層/場所打ち杭/野外試験」ω一 「「0925E4/K70927C8/E4NωN大阪環状線高架橋基礎杭試験報告(3)一横荷重試験及ぴ負摩擦力測定試験一別所多喜次・西川重次・杉浦 弘土と基礎(1958.6)Vol.6,No.3,pp.34∼40,図・18,表・2神戸ポートアイランドで用いた異径PCグイの実験について小池康夫・福井 実・山口 猛土と基礎(1979・6),Vol.27,No.6,pp.35∼42,図・22,表・3,参文・15 神戸ポートアイランドは昭和41年から埋立てが開始された人工島であり,現在各種施設の建設が進んでいる。この人工島に鉄筋コンクリート造3階建の倉庫を建設するに際し,沖積粘土層の圧密に伴うネガティブ・フリクションを低減するために,先端部の径を大きくしたPC杭を採用し,しかも中間部にアスファルトを塗布した。この杭を用いたのは,下部の径を大きくすることによって先端支持力を大きくし,中間部及び上部の径を小さくすることによる杭周面積の減少がネガティブ・フリクションの低減につながることなどである。本報告は,打込み試験(打撃応力測定),鉛直・水平交番載荷試験の結果と杭打ち施工記録 についてまとめたものであり,異径PC杭は施工管理に注意すれば一般の杭と変わらず施工できること,杭先端支持力の判定に際し杭先端閉鎖断面積を用いることができること,周辺土と杭体との間隙は砂詰めにより水平抵抗の低下防止をはかれることなどについて述べている。 φ45cmの鉄筋コンクリート杭に横荷重を急速載荷,緩速載荷し,鉄筋計と土圧計により,曲げモーメントと土圧強度の実測値と理論計算値を比較している。この実験結果によると,地盤反力係数縦ヱ)の値を土質や水平荷重の大きさに応じて適当に仮定すれば,最大曲げモーメントの生ずる位置及び大きさは,計算値,実測値とも大差がなく,土圧強度の大きさや分布についても両者は類似している。この他,負摩擦力の測定について,大きさ,分布状態等諸性質を調ぺるため,てこやジャッキを利用した杭引抜き試験を実施した過程が述べられている。特に,緩速引抜き法について,圧密によるN.S.F.を測定するためひずみ速度を考慮し(0.1mm/d),時間一引抜量曲線が水平のとき,つまり,引抜力と摩擦力が釣り合うところをN.S,Eの概略§値としている。(西田)誹e掛器d一0926E41H1硬質シルト(土丹)層に打込んだ鋼管杭の周面摩擦力について上江洲 清・沢井布兆土と基礎(1979.12)VoL28,No.12,pp,119∼126,図・17,表・8,参文・6 硬質の粘性土に打込んだ杭の周面摩擦力は,その硬質粘性土の粘着力よりも小さくなる。この理由は,杭の打込みに際して,杭と周辺地盤との間に微小な「すきま」が発生するためと考えられている。この周面摩擦力の粘着力に対する低減の割合は,粘着力が20tf/m2以下の地盤の場合は種々の文献に示されている。しかし,粘着力が20tflm2以上の硬質粘性土については,ほとんど明らかにされていない。筆者らは,横浜市金沢区の硬質シルト(ご≒100tf/m・の土丹)地盤に打込んだφ600の鋼管杭の鉛直載荷試験結果から,硬質シルト層に根入れされている杭の上部(硬質シルト層の上端付近)は,根入れ下部(杭の先端付近)よりも小さな摩擦力しか働らかないことを明らかにした。つまり「すきま」の状態は,根入れの上部と下部とでは異なっていると考えられる。ただし,実務設計上は根入れ長全体についての平均周面摩擦力が分かれぱよいと考えられ,このような意味において,粘着力が100tf!m2程度の地盤の場合,著耽≒0.250となることを報告している。杭/載荷試験/支持力/振動/粘性土/粘着力/摩擦L[賠杭/載荷試験/水平荷重/土圧/負の摩擦/摩擦杭打ち/コンクリート/載荷試験/支持力/沖積層/沈下0928声E4詳e鋼グイの現地打込み試験と載荷試験井口 弘渦導d土と基礎(196a10)VQL10,NQ.8,pp。9∼18,図・18,表・5,参文・12bD 新潟港山の下ふ頭建設工事において,多量の鋼杭を使用することになった。これら基礎杭における設計・施工の適否などを検討する目的で,現地において杭の打込み,引抜き試験,及び杭美嶋の鉛直,水平の載荷試験が行われた。杭種はH400×400x12。5のE鋼と,φ508×9の鋼管杭で,根入れ長はそれぞれ14∼20mと16∼20mである。地盤はほぼ一様な砂地盤で,地表部ではゆるく,深くなるにつれて締まっている。試験結果によると,(1)動力学公式(Hiley系のデルマック社提案式,建築鋼杭の規準案式)による値は載荷試験結果の1.3∼2,0倍の値を示した。(2)鉛直支持力について検討すると,Terzaghi,Dunhamの各式は試験値に近く,Meyerhofの式は過大に出ている。(3)杭の水平抵抗について検討すると,Changの近似式で算出した掘皿a.値は運研実験式で算出した値の68%になり,過小になっている。一方,隔について比較すると,いずれの方法によっても誤差はほとんど生じないことを示した。最後に,杭の水平抵抗を求めるための亙値とた値の関係について示した。(上野)鉛直荷重/杭/杭打ち/砂質土/載荷試験/支持力/水平荷重」
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)18.杭の支持力 2(水平)
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 232〜239
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57974
  • 内容
  • 「「0925E4/K70927C8/E4NωN大阪環状線高架橋基礎杭試験報告(3)一横荷重試験及ぴ負摩擦力測定試験一別所多喜次・西川重次・杉浦 弘土と基礎(1958.6)Vol.6,No.3,pp.34∼40,図・18,表・2神戸ポートアイランドで用いた異径PCグイの実験について小池康夫・福井 実・山口 猛土と基礎(1979・6),Vol.27,No.6,pp.35∼42,図・22,表・3,参文・15 神戸ポートアイランドは昭和41年から埋立てが開始された人工島であり,現在各種施設の建設が進んでいる。この人工島に鉄筋コンクリート造3階建の倉庫を建設するに際し,沖積粘土層の圧密に伴うネガティブ・フリクションを低減するために,先端部の径を大きくしたPC杭を採用し,しかも中間部にアスファルトを塗布した。この杭を用いたのは,下部の径を大きくすることによって先端支持力を大きくし,中間部及び上部の径を小さくすることによる杭周面積の減少がネガティブ・フリクションの低減につながることなどである。本報告は,打込み試験(打撃応力測定),鉛直・水平交番載荷試験の結果と杭打ち施工記録 についてまとめたものであり,異径PC杭は施工管理に注意すれば一般の杭と変わらず施工できること,杭先端支持力の判定に際し杭先端閉鎖断面積を用いることができること,周辺土と杭体との間隙は砂詰めにより水平抵抗の低下防止をはかれることなどについて述べている。 φ45cmの鉄筋コンクリート杭に横荷重を急速載荷,緩速載荷し,鉄筋計と土圧計により,曲げモーメントと土圧強度の実測値と理論計算値を比較している。この実験結果によると,地盤反力係数縦ヱ)の値を土質や水平荷重の大きさに応じて適当に仮定すれば,最大曲げモーメントの生ずる位置及び大きさは,計算値,実測値とも大差がなく,土圧強度の大きさや分布についても両者は類似している。この他,負摩擦力の測定について,大きさ,分布状態等諸性質を調ぺるため,てこやジャッキを利用した杭引抜き試験を実施した過程が述べられている。特に,緩速引抜き法について,圧密によるN.S.F.を測定するためひずみ速度を考慮し(0.1mm/d),時間一引抜量曲線が水平のとき,つまり,引抜力と摩擦力が釣り合うところをN.S,Eの概略§値としている。(西田)誹e掛器d一0926E41H1硬質シルト(土丹)層に打込んだ鋼管杭の周面摩擦力について上江洲 清・沢井布兆土と基礎(1979.12)VoL28,No.12,pp,119∼126,図・17,表・8,参文・6 硬質の粘性土に打込んだ杭の周面摩擦力は,その硬質粘性土の粘着力よりも小さくなる。この理由は,杭の打込みに際して,杭と周辺地盤との間に微小な「すきま」が発生するためと考えられている。この周面摩擦力の粘着力に対する低減の割合は,粘着力が20tf/m2以下の地盤の場合は種々の文献に示されている。しかし,粘着力が20tflm2以上の硬質粘性土については,ほとんど明らかにされていない。筆者らは,横浜市金沢区の硬質シルト(ご≒100tf/m・の土丹)地盤に打込んだφ600の鋼管杭の鉛直載荷試験結果から,硬質シルト層に根入れされている杭の上部(硬質シルト層の上端付近)は,根入れ下部(杭の先端付近)よりも小さな摩擦力しか働らかないことを明らかにした。つまり「すきま」の状態は,根入れの上部と下部とでは異なっていると考えられる。ただし,実務設計上は根入れ長全体についての平均周面摩擦力が分かれぱよいと考えられ,このような意味において,粘着力が100tf!m2程度の地盤の場合,著耽≒0.250となることを報告している。杭/載荷試験/支持力/振動/粘性土/粘着力/摩擦L[賠杭/載荷試験/水平荷重/土圧/負の摩擦/摩擦杭打ち/コンクリート/載荷試験/支持力/沖積層/沈下0928声E4詳e鋼グイの現地打込み試験と載荷試験井口 弘渦導d土と基礎(196a10)VQL10,NQ.8,pp。9∼18,図・18,表・5,参文・12bD 新潟港山の下ふ頭建設工事において,多量の鋼杭を使用することになった。これら基礎杭における設計・施工の適否などを検討する目的で,現地において杭の打込み,引抜き試験,及び杭美嶋の鉛直,水平の載荷試験が行われた。杭種はH400×400x12。5のE鋼と,φ508×9の鋼管杭で,根入れ長はそれぞれ14∼20mと16∼20mである。地盤はほぼ一様な砂地盤で,地表部ではゆるく,深くなるにつれて締まっている。試験結果によると,(1)動力学公式(Hiley系のデルマック社提案式,建築鋼杭の規準案式)による値は載荷試験結果の1.3∼2,0倍の値を示した。(2)鉛直支持力について検討すると,Terzaghi,Dunhamの各式は試験値に近く,Meyerhofの式は過大に出ている。(3)杭の水平抵抗について検討すると,Changの近似式で算出した掘皿a.値は運研実験式で算出した値の68%になり,過小になっている。一方,隔について比較すると,いずれの方法によっても誤差はほとんど生じないことを示した。最後に,杭の水平抵抗を求めるための亙値とた値の関係について示した。(上野)鉛直荷重/杭/杭打ち/砂質土/載荷試験/支持力/水平荷重」 「「0929H20931E4自立式鋼管矢板岸壁の設計須田 熈・渡辺信夫土と基礎(1965.1)VoL13,NQ.1,pp.11∼19,図・8,表・2,参文・4垂直控えグイの横抵抗久保浩一・三枝富士男・鈴木敦巳土と基礎(196a5)VQ1.13,No.5,pp・17∼24,図・15,表・2,参文・7 港湾施設の建設は急速なテンポで行われることを要求されてきており,その1例として京浜港本牧ふ頭9号物揚場に建設された自立式鋼管矢板岸壁の設計施工を紹介している。自立式鋼管矢板岸壁の安定性は杭の横抵抗の問題に帰結する。この問題で最もr般的に用いられる解法は地盤を弾性ばねで置き換えたChangの方法である。篠原・久保は地盤が非弾性的な挙動をすると考え,模型実験の結果を用いて杭の挙動を推算している。この両者の計算方法を詳しく説明し,計算結果の比較を行っている。その結果,篠原・久保の方法はChangの方法よりも杭頭変位が著しく大きくなることを報告している。次に新しく改良した二建型の鋼管矢板つめを紹介し,その施工性や費用を従来のものと比較している。最後に鋼管矢板壁と鋼矢板壁との比較を行い,鋼管矢板は施工性や強度に関して有利であることを強調すると共に,継手部の水 壁体に接近して控え杭を設置しなければならない場合,壁体の挙動は杭の横抵抗に影響を及ぽすと考えられる。本文はこのような場合の杭の横抵抗に問題をしぽり,下端ヒンジの剛性壁背部の杭の挙動が壁体背部の主働領域の発生によりどのような影響を受けるかということに関して横型実験を用いて実験的に考察している。実験に用いた土槽は長さ3.5m,幅2・O m,高密性に問題があると述べている。(山口)さ1.65mの大きさで,模型壁体の寸法は高さ50cm,幅160cm,厚さ9cm,又,杭は長さ170cm,幅7cm,厚さ1.2cmの長方型断面の鋼製である。実験は壁体と控え杭をワイヤで連結し,壁体に外力を加えてその背後に主働領域を発生させ,その時の杭頭変位,杭の曲げモーメント,ワイヤの張力を測っている。実験の結果,杭と壁体の間隔が小さく壁体背後の主働領域と杭前面の受働領域が重なり合う場合はその度合いに応じて杭槽抵抗の低下が認められるが,仮想地表面を想定することにより杭の挙動を推定できることを明らかにしている。又,これらに基いて垂直控え杭設計法を提案している。(網干)属誹港湾/事例/設計/土圧/矢板壁e杭/砂質土/室内実験/地盤係数/受働土圧/水平荷重/設計/粘性土/模型実験/擁壁掻器0930H1組グイ基礎の水平載荷試験報告(その1,その2)一東海道新幹線城山地区における一松本嘉司・土屋敬・杉野勇土と基礎(1965。3,4)Vo1.13,No.3,pp。3∼91Vo1.13,No.4,pp。3∼8,図・30,表・5 本文はRCラーメン高架橋が杭基礎によって軟弱地盤上に構築された場合の水平抵抗力を検討するために,三島地区において行われた実物大組杭基礎の水平載荷試験を行い,その結果を報告している、地盤は地表から10mまでが亙値ほぽOの一様な軟弱層で,それ以深N値は増加し,15m以下はN値70以上の支持層である。杭は直径45cmのRC杭であり,鉄筋にひずみゲージをはりつけて載荷試験中の杭のひずみを測定している。試験供試体は単杭,斜組み杭,直組杭の3種類であり,これらに水平載荷,振動載荷,更に単杭については鉛直載荷と引き抜き試験を行っている。これらの試験の結果は,鉄筋のひずみ分布,杭頭の水平変位,鉛直変位,角変位などが荷重との関係で図表にされ詳しく報告されている。(山口)0932冴H1鱒美闇新石狩大橋の基礎工一とくに大径鋼管斜めグイの載荷試験について一高橋陽一土と基礎(1965.8)Vo1.13,No.8,pp.11∼19,図・18,写真・5,表・工0,参文・10 組杭あるいは群杭基礎の水平力に対する解析法は幾つかあるが,実験の裏付けにとぽしい。この報告では新石狩大橋の橋脚に採用した放射状斜め組杭基礎の解析に竹下による計算法を適用し,最も簡単な系の斜め組杭について,載荷試験結果と数値計算値との比較を,’杭頭たわみ,モノリス回転角及び杭の地中部曲げモーメントについて検討し,同計算法の実用性を確かめたものである。試験の種類としては,軸方向,斜め単杭水平及び斜め組杭水平の各載荷試験を行っている。軸方向荷重の増大につれて周面摩擦力も増加し,抵抗としてはほとんど摩擦力にたよっている。単杭としての最大曲げ応力を生ずる位置はチャンの解にほぽ等しく,地表面下10m以下では曲げ応力はほとんど問題にならない。斜め組杭では竹下による解析法で検討した結果は,実測値に対して±数%以内のばらつきにおさまり,極めて有用な計算法であることが分かった。なお,過去のデータを土質によって分類し,普遍性をもたせるのも一つの方法である。(山内)群杭/載荷試験/地盤係数/事例/水平荷重/斜め杭/野外試験L群杭/載荷試験/事例/水平荷重/斜め杭」NQOQO 「「0933B3!E4/H20935E41H1水平載荷試験結果による地スペリ防止グイの設計例三木幸蔵土と基礎(1967.6)Vo1.15,No.6,pp.17∼22,図・9,表・2,写真・3,参文・3大阪港鋼管防波堤の載荷試験中森敏博・波多野清史土と基礎(1967。8)Vo1.15,No.8,PP.3∼13,図・20,表・8 一般にCIP工法と呼ばれる地すぺり防止工法は,基盤中に杭を根入れさせ,その横抵抗によって地すべり移動層を直接的に押えるものである・しかしCIPの設計において打ち込む杭の間隔や径について明確な基準はなく,現状ではヘンネス(Hennes)の式を用いている。そこでCIPを合理的に設計するには基盤の正確な横荷重に対するせん断強さの評価が重要であると考え,水平載荷試験機を試作すると共にこれを阿万灘州本線灘吉野災害復旧工事の地すぺり調査に用いた結果を述べている。これらの結果と土圧計算より必要とされるCIP杭の横荷重に対する耐力を保持させるには2m以上の根入れが必要となることが判明した。又,建築基礎構造設計基準書に規定される土圧公式,Changの公式及びKA値を用いて求めた場合にも根入れ長さは2m以上が結論された。以上のような基本的検討に将来の風化による強度低下, 大阪港北港防波堤南関門の港口改良のために防波堤法線を一部変更して,その新設部に直径土砂流出に対する考慮を加えた設計例を述べている。・(網干)NQO“2,000㎜の雛椛用い,杭の横蹴搬圧耐抗する髄を採用すること1こなり,本報告はその載荷試験についてのものである。今日まで大口径鋼管杭を防波堤として用いた例はなく,その横方向支持機構などにはなお問題点があり,その点を解決するために載荷試験を行ったものである。その結果,鋼管杭が水平力を受けた場合,先端自由の杭のモーメントは地中部で最大となり,最も腐食の激しいスプラッシュゾーン,それに続く海水中の部分では割合小さくなる利点をもっていることが述べられている。又,鋼管杭の横抵抗は,通常のものと同様に取扱えるが,反力係数は小さ目に見積もることが必要であり,その挙動は,亙値5程度の置換え砂の場合,篠原一久保式において彦≡5gf・cm一・・5としたときとよい一致を示している。又,根入れ長さにおいては理論どおり1.5’励,(’”・,=12m)を用いて十分であり,海底土の置換えは一層系として解き得ることが示されている。この鋼管の固有周期は約1・6秒である。最後に鋼管内の中詰め砂は断面剛性にあまり影響を与えていないことが述べられているが,中詰め砂が断面の大変形を防いでいることが推察される。(西田)蜀麟8岩壁/杭/鋼/戦荷試験/水平荷重杭/原位置試験/載荷試験/地すべり/水平荷重/設計/せん断強さ/土圧排潜δ09340936E4/E8フランスの現場実験の一例 一実物大グイの横抵抗一湯浅欽史土と基礎(1967.6)Vo1.15,No.6,PP.23∼27,図・4,写真・7,参文・2水平振動をうけている砂層中のクイの支持力についての模型実験大原資生土と基礎(1967.8)Vo1.15,No.8,pp・31∼34,図・7,写真・1,参文・4 フランスでは近年大□径場所打ち杭の使用が高まり,口径2mのものも試験的に用いられている。それと共に大口径場所打ち鉛直杭に横抵抗を期待する要求も生まれているが,その力学的性状には不明な点が多い。このような状況よりパリ東部郊外の高速道路建設予定地に現場実験施設も設け,一般的なコンクリート杭を対象にした杭の横抵抗に関する現場載荷試験施設及びその実験組織など紹介している。又,杭の変形状態,地盤反力など杭挙動を明らかにするために使用する変位計,傾斜計などの計測機器の概略,性能及び計測システムについても紹介を 地震時には,振動によって砂質地盤の強さが減ずるため杭の支持力が低下することが考えられる。本報告においては,振動台上の砂箱内に乾燥砂を満たし,その中に模型杭を打ち込み,更に,杭に鉛直荷重を加えて全体を水平に振動させ,その時の極限支持力を求める実験を行っている。その結果を基にテルツァーギの支持力公式を用いて求めた各支持力係数値と震度との関係がどのようになるかをグラフに示している。著者は,各支持力係数値が内部摩擦角の関数であることから,支持力の低下は振動中の砂の内部摩擦角の減少によると考えている。しかし,この係数値を用いて実際の杭の地震時支持力を求めるには,更に粘質土の場合についての実験や,大きい模型杭を用いて検討を行う必要があると述べている。又,この実験結果は杭の地震時の支持力を考える上での一つの参考となるであろうと述べている。 (八木)行っている。(網干)載荷試験/場所打ち杭/変形LE4/K7N美網)液状化/鉛直荷重/杭/支持力/振動/砂/模型実験」 「「0937E4/H7石巻工業港防波堤H型鋼沈床の応力測定とその解析E40939Generalized Solutions for Latera11y Loa−e且Pile in Elasto−Plastic Soil(地盤の塑性状態を考慮にいれた水平荷重を受けるクイの解法)江上房義・佐武正雄・小川正二・伊藤 饒・佐藤昭典土と基礎(1967,9)Vo1.15,No.9,pp・15∼19,図・12,表・2,写真・2,参文・7A.S.Re−dy,AJ.ValsangkaアSolis and Foundations(1970.9)VoL10,No.3,pp。66∼80,図・16,参文・15 軟弱地盤上に防波堤を築造する場合の基礎工法にはいろいろあるが,石巻工業港においては地盤に働く荷重の分布幅を広げ,又,円弧上りの長さを増大させて地盤の安全性を保つ目的でR形鋼沈床工法が用いられた。その設計資料を得るために現場の応力測定を行い,その結果を基にして地盤反力係数法によりH形鋼の断面係数を算定する方法を述べている。21mのH形鋼(600×300x12×19,∫署ユ13990cm2)を75cm間隔にならべ,9本をユ組にしたものである。ストレーンゲージをフランジ部15点につけた。荷重は沈床設置時,捨石施工時,ケーソン載荷時,ケーソン中詰あ完了時,ケーソン上ぶた完了時の5段階について測定してある。解析はWinklerの方法を用いている。実測値から彦値を逆算すると各測点で一定にはならないが,断面算定のためには中央の最大モーメントの点で計算値と実測値が一致するように定めればよい。捨石荷重に対しては,はりの両端において地盤のせん断抵抗に相当する反力が作用するものと考えると実測に近い応力分布が得られるという。地盤の変形には弾性変形のみでなく塑性変形も含まれ,又,海底の地盤反力係数を直接測定することは困難にしても何らかの方法で為値を求めなければならないことを強調している。(西田) 杭が水平荷重を受けた時,地表面近くの地盤は塑性領域になると考え,粘性土と砂質土に分けて,杭の挙動に関する一般解を与え,種々の傾向を調べている。すなわち,塑性領域の抵抗分布の土質による相違,弾性領域の地盤定数,及び杭頭の固定条件などを変化させ,杭の挙動を検討している。塑性領域での塑性抵抗の分布を,粘性土では’+疏τ,砂質土ではあ∬+ながと仮定し,記号をすぺて無次元のパラメーターで表わして,方程式を簡易化して解いている。ただし,ここに渉;定数,5τ;深さである。この解の数値計算で求められる結果の主なものは,(1)杭の突出長が長くなると,変位とモーメントが増大する。(2)深さ係数9が4になれぱ無限長の杭と考えてよい。(3)地盤の塑性を考慮にいれているので,杭の突出長と杭頭変位の関係は非線形である。(4)杭頭を固定すると,変位が小さくなる以外は,塑性領域に関して同じであり,粘性土と砂質土では同様の傾向を示す。又,載荷試験結果と対比して本論の諸式の有用性を確かめている。(山内)蜀誹e杭/載荷試験/砂質土/地盤係数/水平荷重/塑性/粘性土応力/鋼/港湾/地盤係数/設計/測定/軟弱地盤掛礁0938E40940邑E2/E4水平力を受ける斜組グィの設計について青木義典土と基礎(1970.8)Vo1.ユ8,No.8,PP,27∼32,図・8,参文・3Laterally Loadea Pile i皿Elasto−Plastic Soil(弾塑性土内の水平力を受けるクィ) 現行の設計法によると,あまり杭頭変位が問題にならず,しかも地上に杭が突出していない場合には,水平力を斜組杭でもたせるのと直杭でもたせるのとで許容支持力が著しく異なり,斜組杭のほうがずっと小さい。この点に疑問を感じた著者は,次の仮定に基づいて,斜組杭の新しい計算法を提案した。仮定としては,(1)静力学的支持力公式により求められる極限支持力以下の軸力では,杭の沈下は弾性沈下と考え,軸力が極限支持力に達したら変位は無限に大きくなるものとする。(2)曲げモーメントにより,杭の最大応力が降伏点に達したらそれ以上の曲げモーメントには抵抗できず,変位は無限に大きくなるものとする。(3)杭の変位には,局部座屈や全体の座屈の影響は一切考えない。このような,塑性設計的な考え方を導入すれば,極限支持力は斜組杭のほうが大きいこととなる。この計算法の適用範囲は,変位があまり間題にならず,鋼杭を使用し,砂地盤に限る。又,荷重は一方向からしかかからない場合に限られ この研究は地盤を弾塑性体として,水平力を受ける杭の挙動を理論的に扱ったものである。地盤は降伏応力以下において地盤反力係数を一定とし,それを越えると地盤反力を一定としている。杭先条件は杭頭自由で,杭先は自由と固定とし,長杭と短杭について地盤反力係数と地盤の降伏強さの幾つかの組合せに対して変位,地盤応力,せん断力,曲げモーメントの分布を求めた。計算結果によれば,先端自由の短杭は地盤の一部が降伏しても剛体杭の性状を示す。最大曲げモーメントは杭先固定短杭では先端に,他の杭では中聞に近い所になり,杭先固定型の杭は杭先自由型より水平抵抗が大きいが,杭が長くなるとこの関係が逆転する。杭の横抵抗と変位の関係は土の応力とひずみの関係に似ている。又,地盤内に発生する塑性域の深さ,荷重と変形の関係,杭の曲げモーメントを計算して無次元化し,図示した。(三笠)hO美届M。R。Madhav,N。S。V.Kameswara Rao,K.Madha▼anSoils and Foundations(1971,6)Vo1.11,No.2,pp・1∼15・図・13,参文・16る。(市原)杭/鋼/地盤/水平荷重/砂/設計/沈下/斜め杭L杭/地盤係数/水平荷重/塑性/弾性」bOQO㎝ 「「0941E2/E40943卜oMoael Pile Group Subjectea to Cyclic Lateral Loaa(繰返し水平荷重を受ける模型群Generalized Solutio皿s of 島【ia11y a皿a I’aterally I’oaded Piles in Elasto−Plasticケイ)Soil(軸圧を受ける単杭の横抵抗の一般解)A.Singh,S.PrakaskA。J。Vals餌gkar,N。S。V。Kameswara Rao,P。K.BasudharSoils and Foロndations(1971.6)Vo1.11,No,2,pp・51∼60,図・10,参文・7土質工学会論文報告集(1973.12)Vo1.13,No.4,pp.1∼14,図・19,参文・18 比較的密な砂に埋め込まれた4本の模型群杭に対し,繰返し水平荷重を作用させ,杭の挙動を調べた。模型地盤は1.2mの立方体砂槽を用い,模型杭はアルミニウム合金の1.27cmの正で正方形配置のものを扱い,杭頭の自由度,鉛直荷重を変え,100回の繰返し水平荷重を与え,杭頭の変位,回転・モーメントの分布を調ぺた。実験結果によると,変位,回転及びモーメントの値は繰返し回数によって増加するが,その割合は繰返し回数に対して減少してゆくこと,杭頭自由の群杭の杭頭変位は単杭のそれに似ていること,鉛直荷重の影響はあまりないことが 軸力と水平力を同時に受けた杭の解析である。地盤は上下2層に分け,上層を粘土地盤では深さに比例し,砂地盤では深さの2次式に比例する抵抗を生ずる塑性地盤とする。下層は変位に比例した抵抗を示す弾性地盤としている。軸力は上層の塑性層では杭の周面に摩擦が働かないとして一定とし,下層の弾性地盤内は,粘土地盤では側面摩擦抵抗一定で深さに比例して減少し,砂地盤では深さに比例する側面摩擦で深さの2乗に比例して減少するとしている。以上仮定の基に弾塑性床上のけたとして,べき級数の形で数値解析を行っている。計算例として,塑性部分,弾性部分の抵抗係数,杭頭の固定条件,杭頭の荷重条件などの要因を変化させ,地認められた。(三笠)盤中の杭の座屈条件を求め亡いる。(三笠)方形断面で肉厚1。6皿m,長さ61cmのものを用いた。群杭としては杭中心間隔が杭幅の4倍QOE2/E4o蜀誹繰返し荷重/群杭/砂/模型実験e鉛直荷重/杭/座屈/地盤係数/水平荷重/塑性/弾性料礁0942ごE3/E4一地すべり防止グィの挙動に関する研究福本安正土質工学会論文報告集(1972,6)Vo1,12,No.2,PP。61∼73,図・15,表・1,写真・3,参文・16 地すべり防止工法の中で有効な工法として多く用いられている杭打ち工法は,杭の挙動について未知な点が多いため,その設計法も確立されているとはいえない。 著者らは設計に役立てるため,新潟県東頚城の第三紀層地すべり現場で実際の地すべり防止杭に土圧計,ひずみ計を取り付け,又試験杭周囲にパイプひずみ計を配置し,杭の挙動ど土塊の変動を長期にわたって調べた。その結果これまでの設計計算式に用いられている反力分布とは異なり,すべり層中では三角形に近い放物線となり,不動層との境界で杭反力はゼロとなり,すべり層中に生じる最大反力は不動層中の最大反力の1/2であった。又,N値が1C程度のすべり層中のRC杭に対して上流,下流側共土圧は最大8kgf/cm2で,径30cmの杭の影響幅は2m程度と推定された。又,杭の背面の受働土圧の効果は計算上無視されてきたが,この効果は大きく,これらを考慮した地すべり防止杭設計提案式として,すべり層中の土圧合力を杭頭自由の地上突出杭に作用する水平力とし,Changの式で杭剛性,根入れを決める式を導いている。(三笠)安定解析/杭/現位置試験/地すべり/斜面安定/受働土圧/すべり面/設計/土圧L0944E2/E4トり美判Analysis of an Axially and Laterally Loaded Tapere4Pile in Sand(軸力と横力を受ける砂地盤中のテーパー杭の解析)A。S量va Reddy,G.Ramasamy土質工学会論文報告集(1973,12)Vo1.13,No.4,PP15−27,図・11,・表・1,参文・7 軸力と水平力を受ける砂地盤中の円形断面テーパー杭を地盤反力を弾塑性的に仮定し,はりの曲げ理論で解析している。解析に際して地盤反力は,地表付近の塑性域は三次元的広がりを持つ土くさぴとし,それより下方の弾性域はテルツァーギの提案した形を用いる。杭頭の固定条件は,自由及び固定の2通りとし,杭の周面摩擦は深さに対して放物線形と仮定した。解析結果は塑性域の反力係数,杭のテーパー比,杭体の座屈荷重に対する作用軸力比をパラメーターにし,杭頭の変位,最大モーメントと水平荷重の関係を無次元量で図示している。そして杭頭固定は自由条件より変位が小さい,杭頭の変位,最大曲げモーメントは軸力及びテーパー比の増大によって増大する,との結論を得ている。又,付録として,実際の数値を適用した計算例を付けている。(三笠)鉛直荷重/杭/座屈/地盤係数/水平荷重/塑性/弾性」 「「0945E2/E4/H2E40947水平力を受けたクィ基礎の有限要素法解析山内恒雄・瀬古隆三・戸部兼雄・沓沢貞雄土と基礎(1975.1)VoL23,No.1,pp.41∼48,図・13,表・2,参文・1クィの水平載荷試験の荷重一変位曲線にみられる特性について(コンクリート系グィの場合)佐藤輝行土と基礎(1976.9),VoL24,No.9,pp。25∼32,図・27,表・4,参文・6 北上大ぜきの施工中に,仮締切りの一部として用いたせき柱が,仮締切り内の排水に伴って生ずる水位差によって水圧を受けた場合の基礎杭の挙動を,有限要素法により解析したものである。解析に当たって,地盤を平面ひずみ状態,杭を一次元のはり部材と考えることにより,平面問題にはり部材を含んだ状態を表わす剛性行列を誘導している。地盤の応カーひずみ関係を線形と仮定し,弾性係数を丼値から推定,ポアソン比は一律に0,35とした。計算は荷重条件と杭頭の拘束条件との組合わせで6通りである。計算結果から次のことが分かった。1)杭頭拘束の度合により,水平変位にはほとんど差がないが,曲げモーメントが大きく変化する。2)荷重方向にならんだ各杭の曲げモーメントは杭の位置によってかなり変化する。3)この解析法は地盤を通して杭に荷重が作用する場合に有効である。又,実測されたせき柱床板の水平変位量と計算値とが大きく異なったのは弾性係数の推定に問題があるとして・載荷幅に対して修正された横方向地盤係数を用いると実測値とほぽ一致するとしている。(北郷) 杭の鉛直支持力については「建築基礎構造設計規準」(1974)に提案されて十分であるが,水平支持力に関しては,同規準でも不十分で,チャンの式,ブロムの提案式についても,実証データが少ない。そこで,この報文では過去に行われたコンクリート杭及び新たに行ったコンクリート系杭の水平載荷試験の結果を整理し,荷重一変位曲線にみられる特性を述べたものである。次のことが要約される。(1)関東ローム層,平均N値諄3∼6程度の地盤であると水平変位量1.O cm以下で降伏現象が現われる。(2)表層が亙≒1,程度の軟弱層であると水平変位鼠は1.O cm以上で,又1V≧5の関東ローム以外の地盤においても水平変位量が1・O cm以下で降伏現象が現われる。(3)盛土地盤については,杭径が大きくなるにつれて,降伏時の変位量は小さくなる。(4)チャンの式による逆算K値は,変位が小さいほど大きな値を示す。(5)荷重一変位曲線における降伏現象は杭材のひび割れ現象により生ずることが多い。(市原)声誹e杭/コンクリート/載荷試験/地盤係数/水平荷重杭/止水/地盤係数/締切り/水平荷重/変形/矢板壁/墨/流線網渦准母0946E4/K7地スペリ防止グイの挙動について福本安正土質工学会論文報告集(1976.6)Vo1.16,No.2,pp,91∼103,図・29,表・5,写真・2,参文・22 新潟県の第三紀層地すべり斜面において抑止杭を施工した後もなお移動の激しい10の現場について,ストレーンゲージを張りつけたひずみ杭及び杭の両側に取り付けた土圧計による地すべり土圧と地盤反力等の現場計測,並びに破壊した杭の引抜き,地すべり面の調査を行い,次の事項が明らかになったと述べている。(工)地すべり抑止杭に生じるモーメント分布はS字型と弓型に大別できる。(2)地すべり面より上の杭の突出部の長さによってモーメンド分布は変化する。(3)地すべり面より上の杭反力分布は地すぺり面付近でゼロになる放物線型をなす。(4)地すべり面より上の杭背面の地盤反力は杭反力の8∼10倍である。(5)杭が屈曲破壊するときは,S字型,弓なり型,逆くの字型に区分できる。(6)杭の破壊点は地すべり面下0・7∼0.8mの深さに生じ,破壊はせん断破壊ではなくモーメントによる曲げ破壊である。(7)地すべり抑止杭は,片持ばりとしてではなく弾性床上のはりとして解くことが必要である。(山内)杭/地すべり/斜面安定/受働土圧/すべり面/破壊L0948E4/G4/K7爬美煮地スベリ防止対策グイの三つの機能中村浩之土質工学会論文報告集(1977.3)Vo1.17,No.1,pp・99∼109,図・10,表・1,参文・19 地すべりをコントロールするために用いられる杭の三つの機能(抑え,くさび,補強)を明らかにし,杭設計に必要な事項について述べたものである。現在地すべり地では大□径杭(剛体杭)と鋼杭(たわみ杭)が一般に使用されているが,杭の施工位置によってそれぞれ異なった機能を発揮する。抑え機能は地すべり移動層を直接抑える機能で主に大口径杭が,又鋼杭は地すべり中部∼末端部で移動層と不動層をつなぎ止めて,くさびカを発揮し,又補強機能は地すべり地末端部で新たにせん断面が形成されるのを阻止し,地盤強度を高める機能である。杭の現場からの実測データを参考にし,これらの機能別にそれぞれの杭の解析法を示し,地すべり斜面安定解析式に算入する方法を示す。杭の解析法として,剛体杭の場合には土研式,たわみ杭の場合にはChangの式を応用した。Nω安定解析/杭/地すべり/斜面安定/すぺり面」刈 「「0949E2/E40951E4NGゆCQクイの水平耐力と地盤の変形一坪値とK値の関連について一クイ材の塑性を考慮した解析法古藤田喜久雄・風間 了土と基礎(1977.8)VoL25,No。8,PP,工5∼20,図・15,参文・6矢作枢 近年,場所打ちコンクリート杭の使用が多くなり,杭材の塑性,すなわちコンクリートの引張り側き裂発生以後の性状を考慮した杭の水平抵抗の評価が重要な問題である。本研究での杭材をも考慮した解析方法では,地盤及ぴ杭材を深さ方向に層分割し・各層に変位の増加に伴うE、値の減少する性状及び曲げモーメントの増加に伴う曲げ剛性の低下の性状をそれぞれ導入している。なお,この杭材の抵抗モーメント及び曲げ剛性の計算に際してコンクリートの引張り強さを考慮している。これらの解析方法を水平載荷試験(杭頭自由)が実施された場所打ち 杭の水平耐力をチャンの式で扱う手段として,地盤の非線形性,杭幅の影響,杭の剛度,杭種などを考慮し現場載荷試験データを整理した。次に,整理したデータを基に,統計手法を用い要因分析を行い,チャン式に適用できる横方向地盤反力係数κ値(見かけ上のK値)が,杭頭変位の一112乗,杭幅の一3/4乗に比例する要素が大きいことを把握した。これら要因分析結果から,κ値と相関の高い要因を量的要因と質的要因に分け,量的要因としては,杭頭変位量,杭幅,亙値を選び,質的要因としては地盤種別,砂礫,砂,ローム,粘土,シルト,コンクリート杭(…,5娼㎜)随用した結果,実験結果耀われた杭材の部き裂難に及ぴ砂と粘土の互層の6種,杭種,鋼管杭,PC杭,場所打ち杭の3種を選び,数量化理論第1類式から,杭種別に値の推定式を提案した。又,推定式から得られるκ値を用いて杭頭土と基礎(1977.8)VoL25,No.8,pp.29∼35,図・12,表・5,参文・16伴う杭頭変位及び引張り側鉄筋ひずみの急激に増加する杭の挙動は明確に説明できることが判明した。又,この杭材の塑性(き裂発生)の性状はたわみ角分布に明瞭に現われ,荷重増加に伴う杭材の塑性域の,最大曲げモーメントの生じる位置より上方及び下方に広がる性状がよく荷重変位曲線を算出し,載荷試験結果と比較した。認められる。声誹e貫入試験/杭/載荷試験/支持力/地盤/地盤係数/水平荷重/設計/統計的解析杭/コンクリート/載荷試験/支持力/地盤係数/水平荷重/塑些/場所打ち杭渦導0950E40952地盤反カー変位関係の非線形性岸田英明・中井正一土と基礎(1977.8)VQ1.25,No.8,pp。21∼28,図・20,表・2,参文・34群ケイの水平抵抗一群グイ基礎水平載荷試験の結果一小倉正巳・奥田・庸・山岡重喜土と基礎(1977.8)VoL25,No.8,pp・37∼44,図・11,表・6,写真・2,参文・16 地盤反力法によって水平力を受ける杭の解析を行う場合には,地盤反カー変位関係の非線形性や,地盤の破壊パターンの変化等を考慮する必要がある。バイリニアと仮定した地盤反カー変位関係は,地盤反力係数と極限地盤反力を与えることにより決定されるが,これらの値は,砂の場合には標準貫入試験亙値,粘性土の場合には一軸圧縮強さ4・によって推定できるとし,その方法を検討している。まず,土質定数から地盤の変形係数を推定し,杭一地盤系用に 水平抵抗における群杭効果は定性的にも定量的にも明確に把握されていないのが現状であ修正されたVesi6の提案式によって地盤反力係数に変換する。又,極限地盤反力は,地表面付近(1領域)とそれ以深(皿領域)とでは地盤の破壊パターンが異なることから,これら二つの領域で分けて考えている。1領域でほ杭前面の土のくさびが押し上げられる破壊パターンを,又,E領域では二次元的すべり面を持つ破壊パターンをそれぞれ仮定し,極限地盤反力をdE4塾D呉網る。筆者らは,径40cm,長さ25mの既製PC杭16本よりなる実物の群杭基礎を用い水平載荷試験を行ったが,同時に同位置での単杭水平載荷試験,土質諸試験をも併わせ行い・これらの結果を対比する形で群杭効果を究明しようとしている。群杭効果はChangの式における水平地盤反力係数(KA値)の低減に代表されるものと考え,単杭群各々の載荷試験の実測値からフィードバックされたκ盈値,土質試験結果の変形係数から求められたκん値を対比して群杭効果を表わしている。なお,一試案として群杭にも適用し得る地盤変形係数を基にしたκハ値算出式を提唱している。このほか,本載荷試験により杭体の鉄筋を30φ程度フーチング内に埋め込めば杭頭部はほぽ固定とみなしうることも分かった。与える式を導いている。なお,■領域における極限地盤反力の値は,Bromsの提案式を裏付ける結果となっている。杭/地盤係数/水平荷重/砂/すべり面/静的/粘土/プレッシャーメーター試験L群杭/原位置試験/載荷試験/三軸圧縮試験/試験装置/試験方法/地盤係数/水平荷重/フーチング」 「「0953E409551)6/E4/E5クリープを考えた杭の横方向K値打込みグイと埋込みグイの水平抵抗(載荷試験による比較)山本稜威夫・森 紘一・大西靖和土と基礎(1977.8)VoL25,No.8,pp,45∼48,図・11,表・2矢作 枢・萩原英輔・田矢盛之土と基礎(19793)Vo1,27,No。3,pp。19∼26,図・20,表・1 同一地盤に設置した埋込み杭と打込み杭,いずれも単杭で杭頭自由の水平載荷試験を行い,その挙動について比較した。埋込み杭は地盤にあらかじめ穴をあけ,φ400cm PC杭を埋込み 長期の水平力を受ける杭基礎の設計法を確立する第一歩として,単杭の杭頭に長期水平力が作用する場合の挙動を土質試験から求めた横方向K値の変化から証明することを試みた。研打設,打込み杭はφ400mm AC杭を打撃して設置したものである。試験では地表面近くの関東ローム層をブロックサンプリングし,土質試験を行うと共に載荷に伴って起こる地表面の変位をも測定している。その結果,打込み杭に比べて埋込み杭の杭頭変位は同一荷重に対して後者が前者の1.5∼2・0倍であった。打込み杭のひび割れ荷重はチャン式によって算出した値と試験値とがよく一致した。破壊荷重についてはチャン式による算出値は危険側・ブロムス式に究内容は試験杭の長期水平載荷現場試験と現位置におけるボーリング孔内長期載荷試験とからなり,最後にそれらの関連づけた検討を行っている。解析法は弾性地盤反力法(Cha㎎式)として,横方向K値の時間的なてい減を考慮した方法を採用している。試験杭の現場試験は3よる算出値は安全側であった。埋込み杭での破壊荷重はいずれも式による算出値は危険側であった。打込み杭の破壊荷重(12・O tf)における杭頭変位は約12mm,ひび割れ荷重(9・O tf)して,Singh及びMitche11の方法により整理した。長期載荷時の横方向κ値の変化は,クリープ前の横方向K値との比で試験杭及び孔内長期載荷共整理し,比較的短期間の孔内試験蜀時の変位は約5mmで,埋込み杭の破壊荷重(9,0tf)での杭蕨位は8−9㎜であった。から現場載荷試験結果をよく説明できることが明らかとなった。誹荷重段階に分けて行いそれぞれの荷重段階で90目(4次は48日)の長期載荷を行った。孔内長期載荷はLLTにより行ったが,標準を180minとし1,000min及び8,000minも測定e料導冴卜⊃0954E40956E4多誹壁グイの水平抵抗金谷砧二・宮崎砧助・茶谷文雄土と基礎(1977.8)Vo1.25,No。8,PP,49∼53,図・12,表・3,写真・2クィに働く負摩擦力の測定玉置 脩・天野節夫・今井常雄土と基礎(1966.・12)Vo1.工4,No.工2,PP,13∼22,図・20,表・2,写真・2・参文・10 RC地中壁を杭として用いた場合(壁杭と呼称する)の水平抵抗について述べたものである。壁杭は断面形状が長方形であるので,杭自体の曲げ剛性及び水平力を作用させた場合の地盤反力の性状が面外方向とで異なっており,水平力に対する挙動も方向性を有するものと推測される。円形断面杭の場合は通常,地盤反力を杭のみつけ幅に作用する地盤の受働抵抗として扱うが,壁杭の水平抵抗を評価する場合は,地盤の抵抗要素を杭前面の受働抵抗と側面の摩擦抵抗とに分離して検討することが必要となる。特に,面内方向の水平抵抗は,杭側面の摩擦抵抗による影響が大きく,これを無視することはできない。本文では,壁杭の面内及び面外方向について実施した水平交番載荷試験結果の概要を報告すると共に,面内方向について杭側面に 大森海岸の東京湾埋立て地に首都高速道路1号線が築造されることになった。この埋立て地の地盤はシルト質の軟弱地盤で,そのため,かなりの圧密沈下が予想された。従って高架構造の基礎杭にはかなりの負の摩擦力が働くものと考えられた。本報文は,現地に試験杭を打ち込み,杭に働く応力と地盤の沈下量,間隙水圧の測定を長期間行った結果について述べたものである。地盤は,埋土,4層の沖積層,その下に存する洪積層から成り立っている。沈下を起こしているのは沖積層の最下層であることが認められている。実験で求められた負の摩擦力と別所博士の理論に基づく負の摩擦力を比較して,値が少し異なるのは,負の摩擦力算出における誤差及び実験時にウエルポイント施工が行われたことによるものであると述べられている。作用する摩擦力を考慮した設計手法を提案している。(八木)杭/載荷試験/支持力/地盤係数/水平荷重/設計/場所打ち杭/野外試験L美網杭/クリープ/支持力/地盤係数/水平荷重/軟弱地盤ノ排水せん断/野外試験火山灰質粘性土/杭/載荷試験/水平荷重/静的/施工/野外試験圧密/応力/杭/測定/軟弱地盤/負の摩擦e料蒸冴ω2問  ゆ  8」
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)19.杭の支持力 3(NF)
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 239〜241
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57975
  • 内容
  • 「「0953E409551)6/E4/E5クリープを考えた杭の横方向K値打込みグイと埋込みグイの水平抵抗(載荷試験による比較)山本稜威夫・森 紘一・大西靖和土と基礎(1977.8)VoL25,No.8,pp,45∼48,図・11,表・2矢作 枢・萩原英輔・田矢盛之土と基礎(19793)Vo1,27,No。3,pp。19∼26,図・20,表・1 同一地盤に設置した埋込み杭と打込み杭,いずれも単杭で杭頭自由の水平載荷試験を行い,その挙動について比較した。埋込み杭は地盤にあらかじめ穴をあけ,φ400cm PC杭を埋込み 長期の水平力を受ける杭基礎の設計法を確立する第一歩として,単杭の杭頭に長期水平力が作用する場合の挙動を土質試験から求めた横方向K値の変化から証明することを試みた。研打設,打込み杭はφ400mm AC杭を打撃して設置したものである。試験では地表面近くの関東ローム層をブロックサンプリングし,土質試験を行うと共に載荷に伴って起こる地表面の変位をも測定している。その結果,打込み杭に比べて埋込み杭の杭頭変位は同一荷重に対して後者が前者の1.5∼2・0倍であった。打込み杭のひび割れ荷重はチャン式によって算出した値と試験値とがよく一致した。破壊荷重についてはチャン式による算出値は危険側・ブロムス式に究内容は試験杭の長期水平載荷現場試験と現位置におけるボーリング孔内長期載荷試験とからなり,最後にそれらの関連づけた検討を行っている。解析法は弾性地盤反力法(Cha㎎式)として,横方向K値の時間的なてい減を考慮した方法を採用している。試験杭の現場試験は3よる算出値は安全側であった。埋込み杭での破壊荷重はいずれも式による算出値は危険側であった。打込み杭の破壊荷重(12・O tf)における杭頭変位は約12mm,ひび割れ荷重(9・O tf)して,Singh及びMitche11の方法により整理した。長期載荷時の横方向κ値の変化は,クリープ前の横方向K値との比で試験杭及び孔内長期載荷共整理し,比較的短期間の孔内試験蜀時の変位は約5mmで,埋込み杭の破壊荷重(9,0tf)での杭蕨位は8−9㎜であった。から現場載荷試験結果をよく説明できることが明らかとなった。誹荷重段階に分けて行いそれぞれの荷重段階で90目(4次は48日)の長期載荷を行った。孔内長期載荷はLLTにより行ったが,標準を180minとし1,000min及び8,000minも測定e料導冴卜⊃0954E40956E4多誹壁グイの水平抵抗金谷砧二・宮崎砧助・茶谷文雄土と基礎(1977.8)Vo1.25,No。8,PP,49∼53,図・12,表・3,写真・2クィに働く負摩擦力の測定玉置 脩・天野節夫・今井常雄土と基礎(1966.・12)Vo1.工4,No.工2,PP,13∼22,図・20,表・2,写真・2・参文・10 RC地中壁を杭として用いた場合(壁杭と呼称する)の水平抵抗について述べたものである。壁杭は断面形状が長方形であるので,杭自体の曲げ剛性及び水平力を作用させた場合の地盤反力の性状が面外方向とで異なっており,水平力に対する挙動も方向性を有するものと推測される。円形断面杭の場合は通常,地盤反力を杭のみつけ幅に作用する地盤の受働抵抗として扱うが,壁杭の水平抵抗を評価する場合は,地盤の抵抗要素を杭前面の受働抵抗と側面の摩擦抵抗とに分離して検討することが必要となる。特に,面内方向の水平抵抗は,杭側面の摩擦抵抗による影響が大きく,これを無視することはできない。本文では,壁杭の面内及び面外方向について実施した水平交番載荷試験結果の概要を報告すると共に,面内方向について杭側面に 大森海岸の東京湾埋立て地に首都高速道路1号線が築造されることになった。この埋立て地の地盤はシルト質の軟弱地盤で,そのため,かなりの圧密沈下が予想された。従って高架構造の基礎杭にはかなりの負の摩擦力が働くものと考えられた。本報文は,現地に試験杭を打ち込み,杭に働く応力と地盤の沈下量,間隙水圧の測定を長期間行った結果について述べたものである。地盤は,埋土,4層の沖積層,その下に存する洪積層から成り立っている。沈下を起こしているのは沖積層の最下層であることが認められている。実験で求められた負の摩擦力と別所博士の理論に基づく負の摩擦力を比較して,値が少し異なるのは,負の摩擦力算出における誤差及び実験時にウエルポイント施工が行われたことによるものであると述べられている。作用する摩擦力を考慮した設計手法を提案している。(八木)杭/載荷試験/支持力/地盤係数/水平荷重/設計/場所打ち杭/野外試験L美網杭/クリープ/支持力/地盤係数/水平荷重/軟弱地盤ノ排水せん断/野外試験火山灰質粘性土/杭/載荷試験/水平荷重/静的/施工/野外試験圧密/応力/杭/測定/軟弱地盤/負の摩擦e料蒸冴ω2問  ゆ  8」 「「0957E2/E4ApProximate Calculatio皿of Negati▼e Skin Friction of a Pile(クイの負周面摩擦についての近似計算法)沢口正俊Soils an(i Foundations(1971、9)VoL11,No.3,pp,31∼49,図・16,参文・4 本論文はやわらかい地盤に打ち込まれた杭に働く負の周面摩擦力を理論的に解析したものである。カの釣合いを考えた次の基本式から理論を展開する。                4σ3               ,4=一=ψ1            (1)                49’4は杭の実断面積,σ・は杭応力,Zは座標,ψは杭周長,1は周面摩擦である。土と杭の摩擦力は弾塑性的な相対変位と摩擦力の関係を仮定し,1)相対変位が小さく,杭長にわたって摩擦力が相対変位に比例する場合,2)相対変位が大きく,摩擦力が弾塑性両域にまたがる場合の理論式を誘導し,種々の条件のもとにこれを解いて,幾つかの図にまとめている。又,鋼杭研究委員会が行った野外実験の測定結果と理論計算結果との比較を行った。それによると比較的良好な一致を得ているが,ある値についてはかなり大きな差が認められたが,これは諸式に含まれる定数のとり方に原因するのであろうと著者は述べている。(三笠)に麻E40959oチュウ積層が厚い軟弱地盤での負の摩擦力とクィの設計井上嘉信土と基礎(1974,8)Vol.22,NQ.8,pp.21∼28,図・19,参文・23 最近行われた負の摩擦力に関する実大杭での実験結果によれぱ,従来考えられていた設計法では不十分であることが明らかになった。そこで,この報告では現在までに実施された負の摩擦力の主な実測結果を基に,負の摩擦力の経時的変化,その大きさや分布,中立点及ぴ近接杭(群杭)の影響,負の摩擦力に対する杭の設計などについて述べる。負の摩擦力の経時変化をみると,中立点近傍を除き,短時間に完全に発揮され,その大きさは地盤の鉛直有効応力卯(tf/m2)に比例する。            ル(tf/m2)=α。σ〆(tf/mZ)ここに,比例定数αの目安として,α=α25∼0.35(粘土層,シルト層),α=0,35パ0.55(砂質粘土層,砂質シルト層),α=0.55∼0.65(砂質土層,N<10)を提案している。杭の設計については,負の摩擦力を負の支持力と考える方法と,荷重と考える方法を述べ比較検討している。(市原)多誹応力分布/杭/地盤係数/塑性/弾性/負の摩擦8杭/群杭/支持力/設計/負の摩擦掛灘0958LE4/H10960冴E4/H1地盤沈下をする地域におけるクイ基礎の設計について小泉安則土と基礎(1972,4)VQ1.20,No.4,PP。工1∼16,図・10,参文・12軟弱地盤における鋼グィの鉛直支持力(ネガティブフリクションを低減したクイの設計)斎藤 彰・石神公一・亀井敏雄・福屋智亘土と基礎(1975,7)Vol.23,No.7,pp.35∼42,図・エ5,表・3,参文・3 地盤沈下する地域で支持層まで打設された杭には,周面に負の摩擦力が作用することは以前より注目されていたが,杭の施工技術の進歩と杭材の品質向上により長尺杭の施工が可能となり,又,都市の発展,産業の発展により埋立地や厚い軟弱地盤上にも長尺杭で支持される諸施設が増加した近年において,負の摩擦力は問題にされることが多くなった。構造物の重量に加えて,負の摩擦力が荷重として働き,杭の先端部分の支持力のみがそれに抵抗することになる。地盤沈下する地域でめ杭の設計では,作用する負の摩擦力を適切に評価し,杭先端部の支持力,杭材の応力などを検討しなければならない。著者はここで,1964年からの土質工学会鋼杭委員会の実験結果,最近の研究成果に基づき,負の摩擦力の評価の方法や先端の支持力の算定方法について述べている。杭設計の際の安全率は,負の摩擦力が杭の沈下と共に減少することから,小さめにとってよいが,地盤,土質の予測し得ない不均一性を考えるならば,最小限 筆者らは,slip layer工法の導入をはかると共に,同じ原理に基づいた新しいネガティブフリクション(NF)パイルの開発を行い,NFを大幅に低減できる杭の実用化に成功した。この過程おいてには,材料試験,打込み,引抜き試験,載荷試験,長期観測試験などを行って,その有効性を確認している。本文では,これら一連の試験のうち,材料特性の説明と,正の摩擦力を低減した短期載荷試験,負の摩擦力を低減した長期載荷試験について述べ,その結果に基づいて行った杭の設計の一部について報告する。短期載荷試験では,杭の先端支持力特性を把握すると共に,土の摩擦力を低減できるアスファルトの特性を明らかにするために行われたもので,杭頭荷重の80%以上が杭先端へ伝わっていることが確認された。又,長期載荷試験で1.5は必要であるように考えられるとしている。(網干)果の大きいことが分かる。(市原)杭/支持力/沈下/軟弱地盤/深い基礎/負の摩擦技術開発/杭/載荷試験/支持力/設計/軟弱地盤/負の摩擦/歴青①2司)は,NFの時間的推移や,アスファルト塗布杭のNF低減効果を確認するために行われたもので,塗布杭では,塗布下端部の最大軸力が20tfとなり,無処理杭の560tfと比べると,効」 「「0961E40963El/K1ネガチィブフリクションの測定結果について堤 一高・根井基雄土と基礎(1975.7)Vo1.23,No.7,pp,49∼55,図・17,表・2合同庁舎の基礎工事岩田三郎土と基礎(1953.7)Vol,1,No.2,pp.22∼26,図・7,表・6 軟弱地盤におけるネガティブフリクション(NF)の発生のメカニズムを知り,NFに対する対応策をたてることを主眼として,NFの測定試験工事を行った。この報告では,単杭におけ 本庁舎は旧海軍省跡の敷地約4,000坪の所に地下1階地上8階の鉄骨鉄筋コンクリート造りである。はりのスパンが9mの高層建築であるため,地震力に対して建物の要所に剛強な耐震壁群を配置した。地震応力の分布は壁群とラーメンの相対的水平変位の関係から決定されるものであり,上部構造の力学的変形のみならず,壁群とラーメンを支持する基礎の力学的条件により非常に大きな影響を受ける。地震時耐震壁縁端部に作用する直圧で生ずる沈下によって起こる耐震壁基底部の回転角を4×10『‘radと仮定して,柱下の直圧力を計算した。又,約800tfの耐震壁の引抜力が生じるので,各柱を堅固な地盤にできるだけ直結させるような工法が必要となり,地質調査の結果から杭柱施工法として木田式の深礎工法を計画したが,ゆう水等のため実際は深礎工法,真管工法,ウエル工法の3工法が用いられた。作業工程中孔基底部で地耐る杭径別のNF測定,群杭における等価重量負担半径の異なる各杭のNF測定,アスファルト系塗布材を使用した杭(スリップレイヤー工法)のNF測定とそれらの結果について述べる。単杭のNF測定は,NFの基本的事項を把握する目的で行ったもので,杭径別,杭の先端形状別,地盤条件別の測定を行った。又,群杭のNF測定では,NFの群杭による低減率と杭間隔との関係について調査した。アスファルトのスリップレイヤーを設けた杭のNF試験では,スリップレイヤーの効果を調査するために,スリップレイヤーのある杭とない杭を並列的に打設した。この結果を比較すると,NFが6.1tf/m2から,o.7tf/m2へと減少しており,スリップレイヤーの効果が確認された。(市原)峯力試験を行い,沈下の増加励らも膿瞭おける鴨的沈糧として仮定した2∼3㎜の値は一応安全側であると判断した。(山内)詳e糾蒸d杭/群杭/載荷試験/測定/負の摩擦応力分布/基礎/建築/支持力/施工/耐震/地下水ω乞問0962DOIE40964c9/H1/K8クイに働くネガティブフリクションに関する試験報告佐々木武彦・小川篤生土と基礎(1979.3)VoL27,No,3,pp,27∼35,図・10,表・3住の江橋橋脚基礎の設計について(干満差の大きな軟弱地盤での一例)袴田恒夫・東島 栄土と基礎(1954.4)Vo1.2,No.5,pp.4∼8,図・5,表・7,写真・5,参文・3 地盤沈下地域に長尺の支持杭を使用すると,負の摩擦力が働くことが知られているが,その定量的な値及び負の摩擦対策杭の効果についての実験例が少ない。常磐自動車道の起点にあたる埼玉県三郷市付近は,地下水の過剰汲み上げによる自然地盤沈下が生じている。当地区に計画中の高架橋の基礎杭にも負の摩擦力が働くと思われるので,試験工事を行い,負の摩擦力の発生機構を調べると共に,対策杭の効果を確認した。試験は自然地盤沈下地区と4mの載荷盛土による強制圧密沈下地区の地区に分けて行った。なお使用した杭は開端鋼管杭(φ800mm−6本),場所打鉄筋コンクリート杭(φ1,016㎜一1本)であり,そのうち負の摩捌策杭とし 佐賀市の西南方15kmの六角川河□地点に架設する道路橋の橋脚工事について,調査結果とケーソン基礎の設計事例を報告している。有明湾一帯は,第四紀層の厚さは160m以上といわれ,不断の自重沈下が続く軟弱地盤で,かつ6m及び潮汐差があり,橋梁基礎工事には種々の困難が予測された。計画地点での潮位・水深,ボーリングによる地質調査,土質試験(河床ては厚さ6mmのアスファルトを塗布した鋼管杭2本及び厚さ2mmのポリエチレン保護層と4mmのアスファルトを塗布した鋼管杭である。試験により負の摩擦力と土質試験結果との比較を行った。又,対策杭の効果も確認した。8謙・礁爵8瞬譲土のせん断強さはφ冨5。,σ冨0.3tf/m2),杭打試験に基づいて,又,潜かん重量,気圧,浮力をそれぞれ計算して,橋脚の所要根入れ長さ(22.5m)を計算した。ケーソン据付けその他施工法の選択に関しては,最大水深7,5m,最大潮汐位5.7m,河床下8,0mの軟弱粘土という条件を考慮して浮動式の潜かん圧気工法を採用した。その他,潜かん刃口断面,刃口設計荷重強度・刃口底面の許容地耐力を算定し橋脚基礎の設計を行った。なお,斜面に位置する橋脚橋台が潮汐水位差によって動揺し,径間に周期的な伸縮現象が起こることが付近で実測されているので,この径間変動対策についても考察を行っている。(山内)杭/鋼/支持力/軟弱地盤/粘着力/負の摩擦/歴宵LN“橋梁/ケーソン/事例/水中構造物/設計/軟弱地盤/深い基礎」一
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)20.構造物の基礎
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 241〜258
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57976
  • 内容
  • 「「0961E40963El/K1ネガチィブフリクションの測定結果について堤 一高・根井基雄土と基礎(1975.7)Vo1.23,No.7,pp,49∼55,図・17,表・2合同庁舎の基礎工事岩田三郎土と基礎(1953.7)Vol,1,No.2,pp.22∼26,図・7,表・6 軟弱地盤におけるネガティブフリクション(NF)の発生のメカニズムを知り,NFに対する対応策をたてることを主眼として,NFの測定試験工事を行った。この報告では,単杭におけ 本庁舎は旧海軍省跡の敷地約4,000坪の所に地下1階地上8階の鉄骨鉄筋コンクリート造りである。はりのスパンが9mの高層建築であるため,地震力に対して建物の要所に剛強な耐震壁群を配置した。地震応力の分布は壁群とラーメンの相対的水平変位の関係から決定されるものであり,上部構造の力学的変形のみならず,壁群とラーメンを支持する基礎の力学的条件により非常に大きな影響を受ける。地震時耐震壁縁端部に作用する直圧で生ずる沈下によって起こる耐震壁基底部の回転角を4×10『‘radと仮定して,柱下の直圧力を計算した。又,約800tfの耐震壁の引抜力が生じるので,各柱を堅固な地盤にできるだけ直結させるような工法が必要となり,地質調査の結果から杭柱施工法として木田式の深礎工法を計画したが,ゆう水等のため実際は深礎工法,真管工法,ウエル工法の3工法が用いられた。作業工程中孔基底部で地耐る杭径別のNF測定,群杭における等価重量負担半径の異なる各杭のNF測定,アスファルト系塗布材を使用した杭(スリップレイヤー工法)のNF測定とそれらの結果について述べる。単杭のNF測定は,NFの基本的事項を把握する目的で行ったもので,杭径別,杭の先端形状別,地盤条件別の測定を行った。又,群杭のNF測定では,NFの群杭による低減率と杭間隔との関係について調査した。アスファルトのスリップレイヤーを設けた杭のNF試験では,スリップレイヤーの効果を調査するために,スリップレイヤーのある杭とない杭を並列的に打設した。この結果を比較すると,NFが6.1tf/m2から,o.7tf/m2へと減少しており,スリップレイヤーの効果が確認された。(市原)峯力試験を行い,沈下の増加励らも膿瞭おける鴨的沈糧として仮定した2∼3㎜の値は一応安全側であると判断した。(山内)詳e糾蒸d杭/群杭/載荷試験/測定/負の摩擦応力分布/基礎/建築/支持力/施工/耐震/地下水ω乞問0962DOIE40964c9/H1/K8クイに働くネガティブフリクションに関する試験報告佐々木武彦・小川篤生土と基礎(1979.3)VoL27,No,3,pp,27∼35,図・10,表・3住の江橋橋脚基礎の設計について(干満差の大きな軟弱地盤での一例)袴田恒夫・東島 栄土と基礎(1954.4)Vo1.2,No.5,pp.4∼8,図・5,表・7,写真・5,参文・3 地盤沈下地域に長尺の支持杭を使用すると,負の摩擦力が働くことが知られているが,その定量的な値及び負の摩擦対策杭の効果についての実験例が少ない。常磐自動車道の起点にあたる埼玉県三郷市付近は,地下水の過剰汲み上げによる自然地盤沈下が生じている。当地区に計画中の高架橋の基礎杭にも負の摩擦力が働くと思われるので,試験工事を行い,負の摩擦力の発生機構を調べると共に,対策杭の効果を確認した。試験は自然地盤沈下地区と4mの載荷盛土による強制圧密沈下地区の地区に分けて行った。なお使用した杭は開端鋼管杭(φ800mm−6本),場所打鉄筋コンクリート杭(φ1,016㎜一1本)であり,そのうち負の摩捌策杭とし 佐賀市の西南方15kmの六角川河□地点に架設する道路橋の橋脚工事について,調査結果とケーソン基礎の設計事例を報告している。有明湾一帯は,第四紀層の厚さは160m以上といわれ,不断の自重沈下が続く軟弱地盤で,かつ6m及び潮汐差があり,橋梁基礎工事には種々の困難が予測された。計画地点での潮位・水深,ボーリングによる地質調査,土質試験(河床ては厚さ6mmのアスファルトを塗布した鋼管杭2本及び厚さ2mmのポリエチレン保護層と4mmのアスファルトを塗布した鋼管杭である。試験により負の摩擦力と土質試験結果との比較を行った。又,対策杭の効果も確認した。8謙・礁爵8瞬譲土のせん断強さはφ冨5。,σ冨0.3tf/m2),杭打試験に基づいて,又,潜かん重量,気圧,浮力をそれぞれ計算して,橋脚の所要根入れ長さ(22.5m)を計算した。ケーソン据付けその他施工法の選択に関しては,最大水深7,5m,最大潮汐位5.7m,河床下8,0mの軟弱粘土という条件を考慮して浮動式の潜かん圧気工法を採用した。その他,潜かん刃口断面,刃口設計荷重強度・刃口底面の許容地耐力を算定し橋脚基礎の設計を行った。なお,斜面に位置する橋脚橋台が潮汐水位差によって動揺し,径間に周期的な伸縮現象が起こることが付近で実測されているので,この径間変動対策についても考察を行っている。(山内)杭/鋼/支持力/軟弱地盤/粘着力/負の摩擦/歴宵LN“橋梁/ケーソン/事例/水中構造物/設計/軟弱地盤/深い基礎」一 「「0965H1b⊃0967“NEl/H4善光寺橋摩擦杭基礎の安定計算について稲田倍穂土と基礎(1955.4)Vo1.3,No.9,pμ25∼32,図・11,表・4土質基礎的に見た住の江橋工事 静岡県掛川市内の善光寺橋の摩擦杭基礎の設計のために,不かく乱試料の力学試験と現場べ一ン試験を実施した。この報告では,初めに,現場における調査と土質調査結果を述べ,基礎地盤の性質を明らかにした後,摩擦杭基礎の設計について検討している。基礎地盤の性質として明らかとなったことは,(1)深さ5∼10mの粘土層は含水比が比較的高く,せん断強さも小さいので,基礎地盤としては適さない。(2)深さ10m以下の粘土層は,均一でよく固結し,せん断強さも大きく,基礎地盤として適当である。(3)この粘土層は正規圧密粘土と思われる。(4)現場べ一ン試験結果によれば,せん断強さは深さ方向に増加しており,深さ10mの粘土層で,ほぼ,0.75kgf/cm2のせん断強さがある。摩擦杭基礎の設計では,平時及ぴ地震時の支持力の検討と基礎の圧密沈下の検討を,詳細に計算し説明している。(市原) 住の江橋は佐賀県の有明海干拓地を環状に連絡する有明沿岸干拓道路を結ぷ橋である。この地域は深度14mまでは強度増加比が0.1の正規粘土地盤であり,支持層までの深さが30mにも達するため,道路盛土や橋脚基礎の設計・施工に際して数多くの困難を伴った。本文はこの工事の事前調査と施工中の計測資料のうち,土質基礎的な面を取りまとめ報告している。まず事前調査について,物理試験,一軸及びベーンせん断試験結果,杭打ち載荷試験,砂杭処理及び無処理地盤への盛土試験の概要と結果を述べている。又,施工中,地盤崩壊の生じた潜かん据付事故の地盤崩壊状況と土質試験結果から計算される地盤支持力値,潜かん基礎底面で行った平板載荷試験,更に道路盛土施工中に生じた流動破壊の状況や対策工,盛土施工後の沈下計東島栄土と基礎(1956.4)VoL4,Nα2,pp,18∼26,図・18,表・10,写真・2,参文・1測結果など,詳しく説明している。(網干)零諒圧密/橋台/杭打ち/ケーソン/載荷試験/支持力/事例/せん断強さ/測定/沈下/軟弱地盤/バーチカルドレーン/盛土/野外試験杭/現地調査/支持力/事例/設計/せん断強さ/粘土/摩擦礁薄0966H1横浜サイロの基礎野平忠土と基礎(1955.11)Vo1.3,No.12,pp.51∼58,図・8,表・2,写真・6 本報告は,輸入穀物の貯蔵施設として利用される穀物サイロの計画,工事概要を述べたものである。サイロ部分は鉄筋コンクリート造で外径8.2m,高さ24.5mのサイロビン28本が連結され,最大20,000tの穀物が収容される。建設場所は港湾の埋立地にあり,この荷重を敷地地盤の直接支持によることは不可能であり,又,建物の構造的,機能的特殊性から,深さ35mにある土丹層を支持層にした。基礎工法は,工費及び工事の信頼性の高さからウエル工法が採用された。ウエルは,43本をかなり密集して地下33mまで沈井させるもので,その沈井方法は,側壁から空気を噴射させて側面摩擦を減殺し自重で沈井させる方法がとられた。沈下に必要なウエルの自重に見合う所要壁厚は,この場合30cmを最小限度とした。A型ウエルの沈下状況は良好であったが,B型ウエルは15本中11本までは30tf∼400tfの載荷を行わなければならなかった。ウエル沈井に当たって,ウエルを完全に垂直方向に維持することは一般に困難であるが,本工事でも30mにわたる沈井ではその傾きが問題となった。(市原)井戸/基礎/計画/施工/沈下/深い基礎L0968eHl/K9曝送気法によって沈下した井筒の土圧測定福岡正巳・越村哲男・山崎陽三郎土と基礎(1957.12)VQ1.5,No.6,pp.35∼38,図・10離 茨木県千歳橋の橋脚基礎の井筒を送気法によって沈下させるときの工事中及び沈下完了後の井筒外周に作用する土圧と間隙水圧を測定して計算値と比較した。井筒は長さ13・6m,幅4・2mの長円形で,30HP×7気圧のコンプレッサーで井筒周囲に2∼3m間隔であけた1∼2mmの細孔から空気を吹き出す。土圧計は坂田式SPR−6型に最大土圧も記録させるために置針をつけて用いた。間隙水圧は上記土圧計の前面に有孔板をはったものと,鉄管の水位を間尺を下げて測るものとを用いた。測定された間隙水圧は静水圧に極く近い値を示した。送気中と送気後の土圧の変化は不規則に脈動し,変動の範囲は0.3kgf/cm2と小さく,全般的にはランキン土圧分布に近似している。井筒の短径方向と長径方向の土圧も測ったが,多少の相違が認められた。又,施工中に震度2程度の地震を経験したが・この程度では土圧の変化は認められなかった。(三笠)間隙圧/基礎/橋梁/空気/施工/土圧」 「「0969K7/K90971H1大阪駅高架橋のアンダーピニングについて久保村圭助土と基礎(1958,4)VoL6,No.2,pp.24∼29,図・12,表・5軟弱地盤上の簡易構造物基礎について一砂基礎の載荷試験一宮原吉秋・隈本 中土と基礎(1958.6)Vo1.6,No.3,p“24∼26,図・4,表・2 大阪駅高架橋の沈下対策としてのアンダーピニングの計画について,そのあらましを述べている。高架橋の縦断面図,沈下曲線図,土質縦断面図を示し,地盤沈下の原因とそのようすを説明し,高架橋の構造,線路の配線状態などにより三つの案を組合わせた基本対策を挙げ,それに必要な新基礎杭の設計を行っている。ここで,負摩擦力は地下水位の経年変化量より推定し,支持力はテルツァーギの式より求めている。支持法として,基礎直下案と基礎間案の比較説明をし,鋼管圧入,コンクリート管圧入,鋼製Eパイル,井筒,ベノトの5つの杭施工法との組合せで5案の施行法を示し,施工上の問題点などと共に表示し,その中から実際に使う案を選び出している。ここでは,原則として基礎下と鋼管圧入又はコンクリート管圧入との組合せを採用するとし,基礎間に施工できる所は井げた式支持方法とするとしている。又,施工上の問題として,圧上掘削,プレテスト,武智杭の処置について詳しく考察している。(西田) 佐賀県の干拓地軟弱地盤おいてに,用水路のU字フリュームパイプ受台の基礎として砂地盤を考え,その実物大の載荷試験を行ったものである。現地は,地表面下19∼23mまでは均一な有明粘土によって形成されており,地下水位は地表面下30mにある。砂基礎の厚さや大きさを段階的に変え,それぞれのケースに対し支持力試験を行い,得られた時間一沈下曲線,荷重一沈下曲線から現地盤に最適な砂基礎が決定された。その際,荷重一沈下曲線については,初期の直線部分の点までを短期安定荷重とし,その半分をもって長期安定荷重として採用している。(西田)8醸荷重/基礎/載荷試験/砂/軟弱地盤アンダーピニング/杭/支持力/地盤/施工/設計/地下水/沈下礁曹09700972大阪環状線高架橋基礎井筒の設計について杉浦 弘・河合和夫土と基礎(1959.2)Vol,7,No.1,PP.27∼43,図・28,表・6,写真・6 本文は,新潟市新川付近の軟弱地盤における排水事業,農業水利改良事業の一環として行われた排水機場の基礎工事経過についての論文である。この流域は,表層が信濃川の流水により氾入堆積した沖積土であり,泥炭層の分布も所どころにあり,地下水は,地表もしくはそれ以上に達する過湿地帯である。ボーリングによる基礎地質調査の結果,簡易ケーソンを用いることとし,具体的設計例が示されている。なお,工事の過程で,当初の予定深さに良好な砂地盤が存在しなかったため,根入れ長を増加している。そして,その砂地盤おいてに,地耐力試験 国鉄大阪環状線の西九条より市岡元町までの高架橋の基礎として採用した井筒基礎の設計及び井筒基礎の施工法について報告したものである。この地域の地盤において26m∼38mの深度に天満砂礫層が存在し,基礎形式としては基礎杭との比較の結果,井筒基礎が有利となることが分かった。井筒の寸法は複線区間では外径4・5m,厚さ50㎝α,単線区間では外径3,6m,厚さ50cmでいずれも円形である。井筒の設計としては主働土圧が作用するとして井筒の所要厚さを決め,施工中の急速沈下のため予想される施工継手部の弱点を補強するため,井筒重量の1/3をつり下げた場合を考え,これによる張力を鉄筋にとらせるとして鉄筋の設計を行った。又,水平震度を0.3として,水平地盤反力係数は深さに比例して増加するとして物部方式で曲げモーメントを求め井筒断面を設計することと,水平地盤反力係数は深さ2mまでは零,それ以上は1.Okgf/Cm2として,井筒を剛体と仮定し,地盤反力は井筒変位に比例するとして,又,垂直地盤反力係数を10及び30kgf!cm2にとって井筒断面を設計検討した。井筒の沈下施工は送気式沈下法によっていて,その施工の詳細について報告している。(小田)機械基礎/基礎/ヶ一ソン/現地調査/支持力/砂/沖積層/排水/表土eH1簡易ケーソンによる排水機場の基礎工事について渡辺一之土と基礎(1958.6)VoL6,No.3,PP.10∼14,図・7,表・3が行われ,安全性が検討されている。(西田)LEl1K8瞬離N“井戸/応力/橋梁/事例/地盤係数/設計/深い基礎/偏心荷重」ω 「「0973D6/E10975The Horizontal Reactio皿s on a Pneu皿atic Caisson(ニューマティックケーソンの水平The Foun−ation of Saga Prefectural Hospital(佐賀県立病院の基礎)反力)森博白石俊多Soil and Foundation(1960.4)Vo1.1,No. ,PP.20醒34,図・7,表・5,写真・1 国鉄川崎発電所ケーソン基礎の水平荷重試験について,土圧計と聞隙水圧計を装着したケーソンの緩速載荷試験・急速載荷試験結果を報告している。試験結果と安定計算の仮定との相違は,(1)荷重方向の変位は非常に小さく,理論でいうような受働土圧を生じるような変位とは,1∼2けたの差があるので,試験荷重の数倍の力をかけたとしても前面の土が降伏するとは考えられない。又,理論で仮定するようにケーソン基部が荷重と反対方向に変位しない。(2)ケーソンの湾曲変位は大で,頂面の荷重方向変位の112強はこの影響である。(3)角変位もケーソン頂面で大であり,ケーソンを剛体とみなして反力分布を計算すると底面土圧が大となる。その他,土の反力分布と荷重継続時間についても考察している。結論として,ケrソン基礎の水平力に対する抵抗力は,理論値よりも大きく,その変位,変形特性及び土圧反力の分布は理論上の仮定と相違し,荷重の継続時間の長短で左右されるとしている。(山内)腫““E2/H1SoilandFoundation(1960.11)VQ1.1,No.2,pp。50∼60,図・10 軟弱な粘土層上に,地下室をもつ5階建の佐賀県立病院の建築に際し,サンドドレーン工法とウエルポイント工法とを併用した土質改良を行って,べた基礎上に建物を施工したが,施工後ほとんど不等沈下を生じていない。この論文は,その病院の建物の基礎の設計と施工との報告である。佐賀市の沖積粘土は非常に軟弱でかつ支持層が深いから,杭基礎は不等沈下を生ずることが過去の施工例で観察されている。このために,著者は土質調査・試験結果から判断して,鉛直サンドドレーンとウエルポイントの両者で圧密による土質改良を提案し,地盤内の土かぷり圧の分布と圧力の分布などを検討している。地下室の掘削に際して,斜面の安定計算とウエルポイント施工時の地表面の沈下を観測し,更に圧密終了後の土質特性の変化を応カーひずみ関係,間隙比・圧密荷重曲線で比較し,せん断強さの増加が圧密荷重の約25%の割合で増加すること及び先行圧密圧力の変化などを報告している。(山内)塁灘臨圧密/応力分布/選/掘削/水位低下/麺エ/沈下/土質安定処理/バーチカルドレーン間隙圧/ケーソン/載荷試験/受働土圧/水平荷重/設計/土圧/野外試験爵0974C7/El/K80976eE2/K8麟西新井橋井筒基礎の土圧測定土質工学会橋梁基礎委員会土と基礎(1960.6)Vo1.8,No3.,PP.1工∼15,図・15,参文・3日活国際会館工事より見た潜かん沈下時のシルト質地盤の破壊現象大内二男土と基礎(1961.6)Vo1.9,No.3,PP。4∼12,図・16,表・3,写真・9,参文・3 深さ34.5mの橋梁基礎の井筒に土圧計,水圧計を取り付けて,沈下中及び沈下終了後の土圧,間隙zk圧及び沈下終了後の井筒底面の反力の変化を沈下開始後からほぽ一年半にわたって観測した結果について述べている。井筒は自重による沈下が困難な場合には壁面から深さに応じて3∼8kgf/㎝2の圧縮空気を噴出して沈下を促進させている。沈下直後の水圧は深さ18mの軟弱層までは静水圧とよく一致する結果が得られているが,それa下では小さな値が記録されている。一方,沈下中の土圧は周辺土質の乱れや井筒の傾斜などによりかなりばらついた値を示しているが,送気中に0.25∼0.6kgf/cm2の土圧の増加が見られ,深さ25mまではランキン土圧に比べ最大で2kgf/cmZ大きな値が記録され,それ以深ではランキン土圧より小さな値が観測されている。なお,沈下終了後3か月間は水圧及び土圧は多少変動するが,その後は一定値を示し,沈下直後の値に比し両者共0.5∼1.O kgf/cm2の低下を示す。更に,底面土圧の観測記録から,上部工などによる増加荷重は井筒の側壁に生じる摩擦力及ぴ粘着力が受け持 東京・日活国際会館地下工事で,潜かんを16回の急沈下を重ねて,約17m厚さのシルト質粘土層を通過させ,支持層に到達せしめた。その間に生ずる粘土層内のすべり面の形状を,施工前に打設しておいた松杭や石灰棒との相対変位や,潜かんから木すいを落とす方法で観測醒し,その結果について検討した。得られた主な結論を次に示す。①潜かん根切り面での応力が,地盤の極限支持力に達したときすべり面が発生する。②2回目以降の急沈下の時,新たなすべり面は発生せず,最初のすべり面上を滑動する形で進む。そのすべり面を踏襲するのが困難となった時,始めて新たなすべり面が発生する。③星埜が示した支持力論に基づき測定結果を検討した。理論が示すよう,処女すべり面は根切り面上の接地圧合力作用点から対数ら線形を成し,接地圧の分布形は6=戻β一{τ)3の三次曲線形となっており,又,すべり面の方向応は主力の方向に対して♪謬(π/4一φ/2)の角皮を成していることが確かめられた。(三笠)つとしている。(北郷)基礎/橋梁/ケーソン/原位置試験/水圧/測定/土圧/軟弱地盤/深い基礎L応力分布/荷重/ケーソン/現地調査/支持力/すべり面/施工/粘性土」 「「0977El/K8大阪市高速鉄道弁天町停留場における井筒載荷試験報告高橋律郎・竹山 喬土と基礎(1963,6)Vo1.11,No.6,pp.1工∼16,図・12,写真・30979C9/H1Damage to Reinforced Concrete Bui1出ngs i皿Niigata City with Special Referenoeto Foundation Engineering(特に基礎工学からみた新潟市の鉄筋コンクリート建築の被害)岸田英明SoilandFoundation(1966.1)Vo1.6,No.1,pp.71解88,図・23,表・2,参文・7 立体交差部橋脚の基礎としての井筒工において,(1)沈下中の刃先土圧・側土圧・側壁応力の変化,(2)側壁に作用する摩擦力,(3)載荷荷重による底板地盤反力の変化,(4)将来作用する負摩擦力,を確かめるために,刃先土圧計(6個),側土圧計(16個),鉄筋計(12個)井筒に取付け沈下工事中及び沈下完了後の500tf載荷試験時に計測した結果の報告である。井筒の直径は3.50m,地層は深さ10mまでは梅田砂層,10∼25mは沖積粘土層,25∼37mは砂・シルト・粘土の互層と続き,約37mで支持層の天満砂礫層に達する。測定結果から荷重と刃先土圧・側土圧及ぴ摩擦力との関係を調べると,約30mまでは井筒自重の40∼70%が刃先に作用しそれ以深で刃先土圧は急激に減少する。梅田砂層の側土圧はほぼ主働土圧に近く摩擦力は初め0.7tflm2くらいから急激に低下する。粘土層の側土圧は時間と共に増大し土圧係数は1近くなり,摩擦力は最大時1.1tf/m2程度で以後減少する。.互層の側土圧はアーチ作用により著しく減少するが,摩擦力は初め0.2tf/m2程度から増大し1.2tf/m3程度を示すこと 新潟地震による鉄筋コンクリート建築の被害が下層土の状態に関連をもち,その特徴は,1ぜ値が5以下の非常にゆるい砂が地下5∼6mにあり,π値が10から30までの中ぐらいの砂が地下10∼15mの位置にある。地震後,そのN値の分布が変化した深さがあり,これを,限界N値亙σ7と定義している。この観点から,建築の基礎の被害を,最大沈下量,傾斜角及び被害の程度で分類し,被害の地域的分布との対応を検討し,亙値と基礎の根入れ深さに関しての被害の軽重の分類図を提案している。次に,済生会病院の鉄筋コンクリート杭基礎,礎小学校の木杭基礎,入船小学校の木杭基礎及び東警察署のコンクリート杭基礎の被害と建築の被害とを調査している。これらより,ビルの被害の原因は,飽和したゆるい砂層の液状化による急激な支持力の減少によるもので,信濃川流域の堆積地域で発生しているが,1“値30以上の地盤で支持された建物では大きな被害を発生していないことを指摘した。(山内)が報告されている。.(山内)零灘井戸/載荷試験/時間効果/主働土圧/深い基礎/負の摩擦/摩擦液状化/貫入試験/杭/建築/コンクリート/震害/砂/沈下酵薄0978Hl/K7/K80980吉村恒・本田修一On the Diagnos焼c Investigatio皿of Restoration of BuiUings Damagea by theNiigata】i】arthquake(新潟地震によって被害をうけた建築物の復旧の方法の検討について)土と基礎(1964.2)VoL12,No.2,pp.37∼42,図・13,表・3梅村魁中央線線増工事における構造物基礎設計施工上の問題点eH1瞬離Soil an(i Foundation(1966.3)Vo1.6,No.2,pμ66∼77,図・5,表・2L 諸々の制約条件から,特殊な設計施工を余儀なくされた中央線線増工事の構造物基礎設計上の問題点について述べたものである。工事概要及び土質条件を述べたあと,杭基礎,径1m程度の柱状基礎,及び径3m程度の柱状基礎(以下深礎基礎と呼ぷ)の3形式について検討している。設計の基本条件は,狭い空間で施工できること,及び山手砂礫層を基盤として用いることである。次に,この3種の基礎についての検討結果を示し,施工面積に余裕のあるところでは杭基礎,余裕が少なく施工条件も悪いところでは深礎基礎を用いるという結論を示した。続いて深礎基礎の設計基準及びその回転量の推定法と計算結果,更に地中ばりの存在による水平抵抗力の増大について説明している。又,この基礎の設計法の限界について述べ,実際の施工状況についても記述している。最後に,震度法によって深礎基礎を設計することは地震時の実際の運動と異なった状況を考えていることになるから,振動理論による解析を行わない限り,深礎の自重に苦しむような設計を続けざるを得ないとしている。(北郷) 新潟地震による鉄筋コンクリートの建築物被害の復旧方法に関して,日本建築学会,建築業協会及び目本建築士連合会の3者よりなる連合委員会が結成され,1964年の7,8及び9月にかけての検討事項を報告している。委員会の主な作業は,被害を受けた建築物の復旧の診断と,復旧作業のための手引を作成することである。復旧作業の基本的考えとして,一つは亙値20以上の層まで杭を施工するかセメントペーストの注入をする。二つは沈下と傾斜とを生じている建築物を基礎を含めて押し上げるか地下室や基礎はそのままにして建築物だけを切り離して押し上げることである。現地での調査を通じて,手引の改訂がなされ,最終的には136頁の手引が作成され,1)被害を受けた建築物の復旧,2)検査のためのチェックリスト,3)復旧作業の方法及び4)復旧診断の例(建築物の概要,被害の程度,復旧のための方法及び工費の見橋梁/杭/支持力/水平荷重/麺エ/劃/耐震/鉄道/深い基礎液状化/建築/地震/震害/費用積もり)などが要約されている。(山内)卜o」“㎝ 「「H10981Restoration Work of Niigata J・N・R・Hospital(目本国有鉄道新潟病院の復旧工事)横山源次郎SQilandFoundation(1966.3)Vo1.6,No.2,pn78∼85,図・10 新潟地震で被害を受けた日本国有鉄道新潟病院の復旧工事について,1)病院の形状と構造,2)被害の状況及び3)復旧計画について報告している。復旧工事の基本的考えとして,建築物は構造上の被害を受けていないので,沈下と傾斜との修正を目的としている。まず,ウエルポイントで地下水位を低下させ,べた基礎の下の土を部分的に掘削することで,べた基礎と地盤との接触面接を減少させ,地盤の支持力を降伏させる。この掘削する土量と深度は地下水位,各箇所の水準,沈下量,傾斜及ぴ土圧などの観測値を中央の管理センターへ連結させ,解析し,工程を管理しながら施工しているごべた基礎の支持力と沈下鼠との関係は平板職荷試験と看護婦寮舎の復旧工事の際に検討し,支持力が20tf/m2までは支持力と沈下量とが比例するとしている。建築物の傾斜が修正された後で,地盤の支持力の増強,地下水の流動を防止する目的で,セメントモルタルがべた基礎の下7.Omまで注入された。このような復旧工事によって,基準線±5.O mm以内を確保できたと報告している。(山内)0983H1N昏①弾性床上にあるハリ構造物の応力解析沢田敏男・長谷川高士土と基礎(1966.4)VoL14,No.4,pp・11∼17,図・6,表・1,参文・5 構造物基礎や地盤中にあるはり構造物の解法として,古くから弾性床上のはりの解が利用されている。本文はウインクラー型(カ=勿)の地盤を仮定し,この弾性床上のはりの解を用いてたわみ角公式を求め,これを用いた構造物の実用的解析法を示している。まず弾性床上のはりの基礎方程式の解を用いて異った材端条件をもつ三つのたわみ角公式を導き,簡単な関数形で表わされる荷重分布に対する荷重項の表示式を与え,又,このたわみ角公式の適用法について一般的説明を行っている。次に,このたわみ角法を杭の曲げ応力解析とラーメン構造に対して適用し,その適用性の検討を行っている。その結果,(1)たわみ角公式は弾性床上のはり一般を解くのに便利である。(2)杭の曲げ応力解析に適用してみると,」≦4/α程度で短杭の性質が表われる結果が得られ,これは一般に言われている」≒5/αより幾分小さめである。(3)ラーメン構造の反力は,地盤の性質による解の特性は,た≦4E4!‘で直線分布となる,などを結論している。(網干)零灘応力分布/解析/杭/地盤ノ地盤係数/設計/弾性/変形/連続基礎アンダーピニング/建築/支持力/震害/施工/べた基礎隣爵0982H1/K5Damage to Oi真Refinery Plants and a Building on Compactea Ground by theNiigata Earthqake and Their Restorations(新潟地震にょる締固めた地盤上の建築物と石油精製工場の被害とその復旧)渡辺隆09848C7/H1麟新型傾斜計によるPCグイの傾斜角測定結果山肩邦男土と基礎(1966,5)Vo1.14,No.5,Pp。11∼18,図・10,表・3,参文・3SoilandFomdation(1966.3)VoL6,No.2,pp.86∼99,図・11,表・3 本文は,地中に打込まれたPC杭及びRC杭の傾斜角を測定するたあに新たに試作された新型傾斜計の概要と測定方法を紹介し,この方法によるPC杭約100本の傾斜角の計測結果 新潟地震による昭和石油精製工場と日本石油精製工場の石油貯蔵タンクの地震による被害が,バイブロフローテーション工法を採用している場合には,ほとんど被害を受けていない。このため,復旧工法としては,重量構造物の基礎は先端支持杭とし,石油貯蔵タンクの基礎はバイブロフローテーション工法で改良を行った。次に,日本電信電話公社の新潟電気通信部の建物の基礎はぺた基礎で,沈下と傾斜の被害を生じたがアンダーピニングによる復旧を行った。最後に,液状化しやすい砂の粒径分布について検討している。地震前後におけるボーリングと標準貫入試験結果からの資料とバイブ・フローテーション工法に用いる砂の粒径分布とから液状化しやすい砂の粒径分布の範囲を提案している。そして,この提案の粒径分布の範囲が,岸田のデータと運輸省第1港湾建設局のデータとによく一致することを例証している。そを示したものである。新型傾斜計は既製コンクリート杭の内面にそって杭の傾斜を測定しようとするものである。傾斜計本体は円筒状で,これに上下2組の可動式脚が取付けてあり,内蔵された振子の傾斜を直交2方向に配置されたしゅう動抵抗により計測するもので,測定可能最癬大傾斜角は3。である。又3本のPC杭について数回測定を行い測定精度の検討を行ったところ,誤差は±13.8’以内であった。PC杭約100本の傾斜角の測定の結果,φ500mm杭とφ40G mm杭の比較では傾斜角はほとんど等しいこと,杭先端の水平変位の推定値は,杭間隔1.35mのものは杭同志が衝突する可能性があるが,その確率はかなり小さいこと,などが明らかとなった。最後に,この傾斜計は測定時間や測定精度の面で実用性が高いことを強調している。(網干)の他に,相対密度と限界間隙比の重要性を議論している。(山内)液状化/貫入試験/杭/地震/締固め砂杭/震害/バイブロフローテーション工法/べた基礎L機械/技術開発/杭/事例/測定/統計的解析」 「「0985E2/H10987H1新幹線城山地区基礎グイ試験の理論的考察基礎の引揚げ抵抗力の算定法と粘性土中の基礎の現場引揚げ試験解析土屋敬松尾稔 土と基礎Vo1.13,No.3,No.4に報告した新幹線城山地区基礎杭試験について,ラドサ 送電用鉄塔の基礎設計に関して,砂地盤において提案されている支持力算定式がそのまま粘性土地盤に適用できるかどうか,できるとするとどう修正したらよいかを現地試験を実施して検討したことが述べられている。その結果,粘性土中の限界引揚げ抵抗力は下部からのせん断破壊面と地表面からのき裂が合した時に生じ,又,変位速度が急激に増大する境界荷重は限界荷重の55∼85%程度という結論を得ている。又,じか掘り地盤に型枠なしに床版コンクリートを施行した場合の抵抗力は計算値が実験値を大きく下まわることが述べられている。そして,粘着力を無視できない粘性土に対する限界抵抗値は,床板側面と土との間に生ずる抵抗力を求め,それを修正式に加えると,実験値とほぽ一致することが結論として述べられている。土と基礎(1966.10)Vo1.14,Nα10,pp.11∼21,図・12,表・5,写真・3,参文・13土と基礎(1966.5)Vo1.14,No.5,pp.19∼24,図・10,表・2,参文・3ブリエビッチの公式を用いた計算値と実測値との比較を行っている。計算にあたり,水平反力係数と杭の押し込みの特性係数はそれぞれ単杭の水平載荷試験及び鉛直載荷試験結果より実測の変位や荷重に見合う値為で用いている。計算の結果は,斜め組杭及び直組杭の変位,単杭と単組杭の水平変位とモーメント,及び,埋戻された単独フーチングの水平変位が示され実測値と比較されている。これらを比較検討して次のことを結論している。(1)杭頭固定として計算すると,ラドサブリエビッチの公式は実験値とよく一致している。(2)杭頭ヒンジとして計算すると,実測値と全く合わない。(3)埋戻されたフーチングの水平変位は,フーチング周囲の土の水平反力を計算に入れると,実測値と比較的良く一致する。(網干)(八木)零灘杭/載荷試験/地盤係数/事例/設計/斜め杭/野外試験定着/粘性土/引張り/深い基礎/野外試験/揚圧力礁薗0986E109888K8鉄筋格子組みを入れた貯水タンク基礎の力学的性状について中堀和英・川本跳万土と基礎(1966。9)VoL14,No.9,PP.11∼17,図・11,表・1,写真・1,参文・2換算面積法による井筒基礎安定解析の一般解法について加藤才治土と基礎(1967.9)Vo1.15,No.9,pp.21∼29,図・13,表・2,参文・3 近年,貯水及び貯油タンクが比較的軟弱な地盤上に建設されることが多くなってきたために,十分安全で経済的な基礎工法が必要となってきている。その1例として,関西電力姫路第2火力発電所などで若干行われた鉄筋格子組み基礎について,沈下状況,土圧,鉄筋の応力などの測定の結果を示し,置換転圧基礎,バイブロフローテーション基礎と比較している。ここでは予備実験として,直交鉄筋格子基礎の載荷試験を行い,鉄筋格子のない場合との沈下量に関する比較をしている。又,タンク基礎にはドーナツ状に切線方向と半径方向に鉄筋を入れ,注水一放水を行い,タンク直下の沈下量,土圧,鉄筋応力,タンク傾斜の測定を行っている。その結果,沈下量,不同沈下共に他の工法に比べ同程度あるいはもっと良好な結果を示している。又・土圧の測定により,不同沈下に大きな影響を与えるタンク周辺部の土圧がかなり軽減されていたことが報告されている。このように鉄筋格子基礎はタンク基礎として有望ではあるが,振動に対する挙動,鉄筋の径と間隔の合理的な配分・鉄筋応力の力学的解析などについて 井筒基礎は地盤反力係数たが深さに比例するとして,前面の反力が放物線分布をなすと仮定した物部式,池原式,横山式等があるが,もしこの々値が根入れの途中で最大になるようなものでは上記の仮定は具合が悪い。本文は,複雑に変化する勘値を基にして井筒の断面のほうを換算変化させ,この換算面積について重心の位置,重心まわりの断面二次モーメント,重心に作用する水平外カモーメントを求めると簡単な四則計算で回転角,回転中心角が求められる。計算の手法は地盤の変位に比例する外力の作用を,はりの曲げ,せん断,軸圧の組合せ計算を行う従来の手法に応用したものであるが,著者の求めた一般的計算式の特別の場合として池原,横山式が求められる。例題の計算があり,杭と井筒と組合せ基礎の計算も示している。この考えを用いると複雑な形式の基礎の安定解析も計算が簡単で,経済設計の比較に便利と著者は言麟癬っている。(西田)は今後に残された問題として未解決である。(八木)浅い基礎/応力/載荷試験/支持力/測定/沈下/タンク/土圧/軟弱地盤LN“安定解析/井戸/解析/地盤係数/深い基礎」刈 「「0989E5/H50991H1Study on tke Uplift Resistance of Footing(1)(基礎の引抜き抵抗の研究(1))LNG(液化天然ガス)タンク基礎の設計と施エ松尾稔榎戸源則・山口靖之・後藤貞雄土と基礎(1969.9)VQ1.17,No.9,pp.25∼32,図・12,表・3,写真・5,参文・11 送電線タワーの転倒問題に関連し,基礎の引抜き抵抗の計算法を提案し,模型実験で照査し特性を調べている。算法は逆丁型の基礎の端部から出る対数ら線すべり線と地表面近くのランキン受働すべり線を結ぷものを考えケッテル式を援用して,すべり線上の鉛直抵抗を求め,その最小値と土及び基礎重量の和をもって引抜き抵抗としている。砂,関束ローム内に20cm内外の円,長方形,六角形,十字形等の基礎を設け根入れを20∼60cmに変え引抜き試験をした。その結果計算値は土質にかかわらず実測値とよく合う。すべり線の形は砂では満足すべき一致を見るがロームでは表面のテンションゾーンの影響が効く,応力制御で行ったとき引抜き量一時間曲線は折れ曲り(降伏点)が生じ,砂では一つロームでは二つ認められた。又,ロームでは下部降伏点以下の引抜きカで繰返し載荷しても引抜き量はふえないこと,正方形基礎は等面積の円形基礎に比ぺ10%ほど引抜き力が大きく,周面の長さが関係すること,水平方向の引抜き力又は斜面地盤内の基礎の引抜き力は著しく減ることなどが判明した。(山口) 横浜根岸湾の軟弱埋立地盤上に建設した大容量の高床式LNGタンク基礎の設計と施工についての概略を示したものである。その基礎工法については・基礎の剛性や施工技術及び工費なSoil and Foundation(1967.12)Vo1.7,No4.,pp.1∼37,図・41,参文・10N“ooどの点から先端開放の鋼管杭基礎を採用した。杭基礎を採用すると地震時の水平力が問題となるが,地盤改良をすることによって横方向地盤反力係数(履値)を1kgflcm・程度に増加させ・横抵抗を得ることにした。この地盤改良には,山砂載荷によるサンドドレーン工法を採用した。杭本体の横抵抗の設計はチャンの方法によるものとしΦ値で施工管理し砺値を推定することにした。この仮定した中一屠関係を確認するため,杭の横方向載荷試験を行い砺値を求め,チャンの方法から求めた々∬値と比較した。この両者の値は必ずしも一致しなかったが実験値のほうが安全側にあったので杭の横抵抗には問題がなかった。”地震係数については,基礎地盤の構造並びにこの構造物の重要性を考慮して0.3を採用した。(市原)零諮杭/載荷試験/地盤係数/事例/水平荷重/施工/設計/耐震/タンク/土質安定処理/軟弱地盤応力/基礎/受働土圧/定着/引張り/フーチング/変形/模型実験隣爵0990E3/H1S馳dy on the Uplift Resista皿ce of Footing(II)(基礎の引抜き抵抗の研究(II))松尾稔SoilsandFoundations(1968.3)Vo1.8,No.1,pp.18∼48,図・23,表・3,写真・7,参文・9L0992eK7/K8瞬Some Particular I)eep Excavations iu Soft Ground in Jap餌(日本の軟弱地盤における特殊な深い掘削例の概要)自石俊多Soils and FQundations(1970.3)Vo1.10,No.,pp.1∼14,図・12,参文・8 基礎の引揚げ抵抗力に関する研究(1)に続くもので,著者がこれまで和文で発表してきたものを海外への発表を目的にとりまとめ,若干の考察を加えたものである。第1章には著者が誘導した限界引揚げ算定式を簡単に示し,第2章おいてに,理論式の簡略化の目的のために新しく展開した近似式を求めている。この近似式はその精度が極めて高く,かつ簡単な手計算で限界引抜き抵抗力が求められる。第3章では著者や他の研究者,すなわちバラ(Balla),七里,ターナー(Tumer)などによって行われた過去の実験を整理し,限界引抜き抵抗力が,基礎体床板部の直径や基礎の埋設深さに対して両対数紙上で直線となることを確かめている。そして,近似式で求めた計算値とよく合うことを示している。第4章では関西電力や電気協同研究会内の「送電用鉄塔基礎専門委員会」と協力して行った現地実験の結果を示し,種々の検討と考察が加えられている。これらの実験結果から種々興味ある結果が得られているが,大体においてに室内模型実験により得られた結果と一致しており,種々の推論の妥当性を確認した。(山内) 空気ケーソン,オープンケーソン,場所打ちコンクリート杭等の特殊な深い掘削工事例の概要について報告したもので,主としてケーソン設置作業時における周辺地表面の沈下量の観測記録や掘削底面の膨れ上がり(ヒービング)等とそれに対する処理方法が示されている。すなわち地表面の沈下については大阪市営地下鉄1号線大黒町工区を始めとし,常盤線桜川鉄道橋,東海道紡噺橋有楽東町間の高架橋等の記録を例とし膨れ上がり現象は根岸線鉄道橋ケーソン設置時の記録を取り挙げて報告している。そして膨れ上がりの防止法として簡単な鋼鉄板を用いた例とかケーソン内の土砂を除去しないで施工した例等についても説明されている。膨れ上がりを防止するためケーソン内に十分な高さの土を残しながら施工した例とし,我が国で軟弱地盤中に設けた最も深いとされている名四国道の木曽川橋基礎のオープンケーソンの工事記録が浅い基礎/安定解析/設計/フーチング/模型実験/野外実験基礎/空気/掘削/ケーソン/鋼/砂/施工/沈下/場所打ち杭/膨れ上がり/摩擦議示されている。この基礎は河床下44mに達するもので設置の際,ケーソンの周面摩擦力を減ずるためエヤージェットが有効に使用された。(山口)」 「「0993H10995EO鋼管矢板ウエル基礎の鉛直方向支持力について一川鉄水島第2溶鉱炉基礎の実施例一小松雅彦・肱黒和彦・富永真生・新村和規土と基礎(1970.7)Vo1.18,No.7,pp。21∼29,図・22,表・2,写真・1,参文・9地震と都市土木岡本舜三土と基礎(1971.8)Vo1.19,No.8,pp.工7∼21 筆者らは鋼管矢板ウエル工法を考案し,水島製鉄所第1溶鉱炉基礎に用いた例をすでに発表した。このときの基礎形式としては,現場打ちコンクリートによるウエル底版部を鋼管矢板先端深度に設けたものであった。ここには,第2溶鉱炉基礎に用いた例を示しているが,この場合では,現地の地層状態を考慮し,ウエル底版部を鋼管矢板の途中深度に設ける構造とした。 都市の諸施設の耐震化に関して,地上構造物,地中構造物,海中構造物について,耐震に対する考え方,相違点について述べている。都市では人口が多いので特に耐震を考慮する必要がある。日本では地盤条件のよくないところに大都市があるので地盤の地質,土質の動的性質に関するzoning mapの作製が急がれる。施設の耐震に関して・地上構造物の耐震設計上の問題点として,局部的な損傷は全体の破壊を意味しないので,構造物の振動と損傷を結びつけることが必要であること,振動解析は進歩したが,構造物の破壊は従来の仕方書の値を用いているので設計がアンバランスであることを挙げている。地中構造物ではその被害の原因は地盤の流動化と断層などの地変が主であり,この点地上構造物と異なり,その被害分布も両者では異なる。海中構造初では沈埋かん(函)などがその例である。この場合も流動化などが問題となる。又,著者が沈埋かんの地震時の応力を測定した結果1cm/sの振動程度で1kgf/㎝2を示し,引張りを考えると無視できない応力で沈埋かんの耐震研究に必要である。(八木)基礎の翫は直径1,219㎜,肉厚12.7㎜,長さ22mの鋼管矢板65本を直径30.29mの円周状にコネクターで連結されるようにして打ち込み,鋼管矢板の途中深さまでの円周内の土を掘削し,その中に,現場打ちのコンクリート井筒基礎を造ったものである。このような現場打ち合成基礎の設計・施工の結果を各種の計測と共に示している。このような基礎の施工と調査の結果,鋼管矢板ウエル基礎の鉛直方向支持力特性としては,鋼管矢板自体の支持力のみによると考えて設計したとしても,基礎工学的には十分であり,鋼管矢板ウエル工法が従来の鋼管杭工法と重力式ウエル工法の中間的新工法であることを示した。(市原)零諮鉛直荷重/掘削/現地調査/載荷試験/支持力/地盤/沈下/深い基礎/施工/設計液状化/地震/震害/耐震醸薄0994LH10996eE1鋼管矢板井筒基礎支保工の情報化施工について一川鉄水島第3溶鉱炉基礎工事一肱黒和彦・富永真生・長野昌雄・新村和規土と基礎(1971.3)VoL19,No.3,pp.3∼12,図・18,表・6,参文・3港湾構造物設計法における問題点片山猛雄・沢口正俊 土と基礎(1972.4)Vo1.20,No.4,pp,17∼22,図・8,参文・25 川鉄水島製鉄所で施工された三つの溶鉱炉基礎の実例を中心に,井筒内を掘削するうえでの井筒壁の支保工構造の決定の推移のほか,特に最後に建設された第3溶鉱炉基礎建設時に採用した現場計測による情報化施工の結果を報告している。本工事の行われた地点は軟弱な砂質土層(20∼24m),硬い砂礫層の順に成層している。昭和40配44年にかけて三つの溶鉱炉を順に施工し,第1溶鉱炉の施工では,大規模な鋼管矢板井筒工法の最初の施工例を示し,第2溶鉱炉の施工では,矢板の曲げたわみが予想より少ないという最初の経験に基づいて,作業能率を高めるため,支保工部材として強度のあるものを用い,取り付け間隔を大きくしている。又,切ぱり,腹起こし材の応力を実測し,計算値との比較を行っている。第3溶鉱炉の施工では,第1,第2溶鉱炉の施工実績と,部材応力測定の結果に基づき,支保工,鋼管矢板はできるだけ小さくし,施工管理として施工中常に各部材の応力を測定し,工期の短縮と安全の確保ができたことを報告し,更に,部材の応力測定結果に検討を加えている。(北郷) 港湾構造物の設計に当たり,港湾樒造物設計基準(運輸省港湾局)編を用いるが,その内容には多くの問題点があるとし,特に杭と重力式構造物の基礎の支持力についての問題点を指摘している。その要旨は次のようである。(1)引抜きカを受ける杭の設計において安全率を一律に3.0にとらず,ケースごとに相応の安全率を設定するのがよい。(2)杭の付着力及び負の周面摩擦の推定法は実状に合っておらず,広範囲の観測結果を待って再検討されなければならない。(3)すべりに抵抗する杭の横抵抗,軟弱地盤における杭の横抵抗及び杭の横抵抗に対する群杭効果については完全に解明されたものではない。(4)現在重力式構造物の基礎の支持力は偏心荷重の作用する浅い基礎の支持力の問題として,立石法,マイヤーホフ法,ヤンブー法のいずれかを用いているが,地盤の破壊現象が明らかでないこと,及ぴ実際の検証が少ないなどの理由で古い方法と併用しているのが現状である。(網干)管理/掘削/砂質土/施工/設計/測定/土圧/矢板壁浅い基礎/杭/傾斜荷重/港湾/支持力/設計/負の摩擦旗譲」N轟o 「「0997E4/H10999E2/E1北上大ゼキ(堰)建設工事と基礎工法会津正人土と基礎(1972.4)Vol.20,NQ.4,pp.29∼37超高層ビル支持地盤の長期安定性について 北上大ぜきは新北上川の飯野川可動ぜきに代え現在地より2.4km上流に新たに建設中の可動ぜきで,総工費約52億円をもって昭和43年度に工事着工し,昭和49年度に完成予定のものである。本報告は,北上大ぜき建設工事のうち特に基礎杭の設計について問題となった傾斜岩盤上の有限長杭の設計方法,及び試験杭についてとりまとめたものである。まず基礎形式は,種々の検討の末耐久性として腐食に弱いが,他の面で優れている鋼管杭を使用した。基礎 構造物が大規模になるにつれて支持地盤の弾性的性質に基づく挙動が注目されるようになった。本文は,霞ケ関ビル,世界貿易センタービル,京王プラザホテルで行った沈下測定の結果を報告している。これらの三つのビルはいずれも堅硬な東京礫層に支持されており,その下部には圧密沈下を起こすような地層は存在しない。各建物はGL−20m付近を床づけとしており,32∼38tf/m・の排土がなされる。建物の平均接地圧はこれをやや上回る35∼43tf/m・である。なお,支持層以深のN値は50以上である。沈下量の測定は,第三紀層を不動点として高層部根切り工事以降について行い,最大沈下量が8.2−15.6mmであること,しゅん工後はほとんど沈下していないこと,下に凸な沈下形状であることなどを報告している。又,建設中の建物荷重強度と沈下量の関係を片対数でプロットしたところ,三つのケースとも排土重量に相当する荷重を境に2本の折線で示されることから,沈下の大部分が掘削のリバウンドによるものN㎝o笹尾光土と基礎(1973.6)Vo1.21,No.6,pp.33∼38,図・14,表・2,写真・2,参文・3杭の設計にあたり,(1)閉そく効果の検討,(2)杭先端の岩盤アンカー長の検討,(3)鋼管内の土砂を排除した場合の円周方向座屈め検討が必要であり,以上の検討の結果を用いて合成法による計算を行った。又,垂直及び水平載荷試験(地盤のK値,杭の垂直力,水平力に対する支持機構検討),水平載荷試験(傾斜岩盤上にアンカーされた有限上杭の境界条件の究明)に打込み試験を行った結果が報告されている。(網干)であると述べている。(網干)零露鉛直荷重/基礎/掘削/地盤/事例/測定/沈下/深い基礎/べた基礎/リバウンド/礫鉛直荷重/岩盤/杭/載荷試験/事例/水平荷重/地盤係数礁薄0998H11000eC9/E8/H1関門橋の橋リョウ基礎地盤調査と設計大橋昭光・木本 満土と基礎(1973.3)Vo1.21,No,3,PP.51∼58,図・7,表・9,参文・3新旧土木構造物の基礎一昭和大橋一桜井誠一土と基礎(1973.6)Vo1.21,N軌6,pp.39∼43,図・7,参文・5 本文は関門橋で行った地質調査の概要と,その調査結果が基礎の安定設計にどのように取り入れられているかについて報告したものである。まず地質調査の方針と経過及び調査結果が説明されている。設計に用いる地盤の諸定数を求めるために平板載荷及びプレッシャーメーターによる原位置試験が行われ,ぱね定数はプレッシャーメーターによる変形係数を基本に,又,強度定数は他の岩盤の値を参考にして平板載荷試験の結果をテルツァーギの支持力公式を用いて逆算することにより決定している。次にこれらの値を用いて行った基礎の安定設計について説明している。耐震設計は従来からの震度法により検討すると共に,構造物の周期を求め,別に地震記録を基に求めた加速度応答スペクトルを利用し,応答加速度を求めて計算する修正震度法による検討も行っている。静的荷重に対する安定については,テルツァーギの支持力公式を利用して検討すると共に,有限要素法による計算も行っている。これらの計算結果が図表に 昭和39年6月の新潟地震により落橋した昭和大橋はその後の多くの調査研究の結果を基に復旧された。基礎地盤は下層から上層へ,細砂層,中砂層,粗砂層の3層から構成され,細砂層は16−18m以深に分布する均質な層でN値は30以上ありこれが支持層とされた。旧橋の基礎工は,橋台,橋脚共φ609,6㎜の鋼管杭を9本1列に打ち込んだもので,昭和31年5月の道路橋設計示方書によると,支持杭としての安全率は3,杭頭水平変位は24cmと計算された。被災後引き揚げた杭の状態や地震前後のκ値の変化より,上部砂層に液状化現象が生じたと推定され,昭和47年4月発行の道路橋耐震設計指針に従い上部砂層10mを無視して計算した杭頭水平変位は209.4㎝となった。これらの調査研究14より,工)地盤上層砂層の流動化,2)下部工自体の剛性不足,3)左岸橋台付近を中心に地すべりが発生しけたに水平力が作用,などが落橋の原因として推定された。新橋はこれらを参考に,斜杭や地中ばりを設け示されている。(網干)て基礎工の剛性を高め,落橋防止を施し橋座幅を広くとる,などの処置を行った。(網干)蹴麟安定解析/岩盤/橋梁/原位置試験/現地調査/支持力/事例/設計/フーチング/有限要素法L液状化/橋梁/杭/現地調査/砂質土/支持力/地震/事例/震害/設計」 「「1001El/H11003Hl/K9アンダーピニング工法による地下鉄桜木町駅構築の築造ペタ基礎地中バリ剛性が接地圧分布に与える影響陶浪貞彦・三雲正夫土質工学会論文報告集(1973.6)Vo1.13,No.2,pp・119∼128,図・6,表・2,参文・3篠原博土と基礎(1974.8)VoL22,No,8,pp.37∼44,図・17,表・2,写真・3 平面四辺形のべた基礎の地中ばりの剛性と地盤係数の変化に対して,柱荷重がどのように伝達されるかを有限要素法によって計算した。柱荷重ははりの交点に与え,はり,版は弾性体とし,同じく弾性と仮定した地盤を節点力と節点変位の関係から等価な杭に置換する。はりの線要素としての変形は節点におけるたわみと回転とし,又,建物重量の深さ方向の分散,偏心,圧密沈下は考えない。地盤係数は1,10,20kgf/cm3を,床板は厚さ40cm,ポアソン比116,はりのねじりは長方形断面のねじりとし,第1試算としてはりの剛性を変化させて500tfの1点集中柱荷重の場合のたわみと地盤反力の分布図を求め,これから荷重点下のたわみや接地圧とはり剛性,地盤係数の関係図を描いた。次いで第2試算として工5節点の四辺形基礎に対して上記の計算法と,一般に採られている略算法一各柱荷重/分担面積による方法,全荷重/全面積による方法一の比較を行い,各種荷重/分担面積法は有限要素法とかなり良い一致をすることを確かめた。(三笠) 横浜市地下鉄桜木町駅の建設工事が紹介されている。この工事区間の延長は162mであり・その間の地下の既設構造物及び路面交通を考慮し,開削工法とアンダーピニング工法及ぴトレンチ工法などにより施工が行われたが,そのうち既設の地上9階,地下3階のG,Cビルの地下4階部にホーム階を新設するために採用されたアンダーピニング工法の設計及び施工が説明されている。この工区の地質は固結砂質シルト層で,その上に沖積層が地表まで堆積している。G Cビルの柱荷重をアンダーピニングによって受け持たせるための支持機構であるB・亘杭は,被圧滞水砂層を貫通して打ち込まれるため,掘削時のゆう水によるはだ落ちが予想され,これに対して薬液注入による掘削面のはだ落ち防止とゆう水止めの処理が行われている。アンダーピニングをしている期間,地下街構造物の変動管理として沈下測定が行われている。1/10mmまで測定できるウォーターレベルが用いられている。測定された沈下量は2㎜以下で,載荷試験の結果どおり十分な地盤支持力と設計どおりの結果が得られている。(市原)8諮応力分布/地盤係数/べた基礎/変形/偏心荷重/有限要素法アンダーピニング/建築/施工/測定/場所打ち杭/深い基礎臨曹1002LH11004eH1蹴芦屋浜高層住宅プロジェクトにおける基礎の設計について川崎孝人・伴野松次郎土と基礎(1974.8)Vo1.22,No.8,pp,13∼20,図・8,表・6,参文・15鉄道構造物の変位進藤 卓・森重龍馬土と基礎(1974.12)Vol.22,No.12,pp・13∼20,図・9,表・1,参文・12 芦屋市最南部に造成された浜地区埋立地の中央に建設される高層住宅の基礎の設計において地震時の液状化について考慮した設計を行ったものである。まず,地盤内の3か所から得られたボーリング資料から,加速度0.2gで埋立層は全域にわたって液状化を発生する可能性があると判断した。この判断は,各深さにおける土の平均粒径,均等係数,シルト粘土含有量,有効上載圧に基づき,大崎・岸田らの基準によったものである。液状化に対する対策として,地盤改良工法,鉛直杭あるいは斜組杭などの施工が考えられるので,各工法の施工性,経済性,安全性などの点を比較検討した。その結果,地盤改良によって液状化を防止し,鉛直荷重に対して配置された鉛直杭で水平荷重を処理する方法が最も適用性の高いことを示している。(市原) 国鉄では,各種の地盤条件における基礎形式や支持方式の適否を検討する目的で,昭和41年より東海道新幹線標準形高架橋の一部に対して,高架橋接続部の目違い量の測定を続けてきた。この橋では,この一連の測定について述べ,構造物の変位と杭基礎の支持機構について考察した。基礎形式としては直接基礎,打込み杭基礎,場所打ちコンクリート杭基礎,支持方式としては完全支持,摩擦支持及び不完全支持,地盤条件としては地盤沈下の有無,基礎条件としては根入れ深さの不同の有無について区分し,目違い量を整理した。その結果,直接基礎の目違い量はかなり小さいこと,完全支持杭基礎では,地盤沈下の有無,杭の根入れ長さにより目違い量が大きく変化すること,摩擦支持,不完全支持基礎では,完全支持杭基礎よりも目違い量が小ざく,あまり地盤沈下により 左右されないことが分かった。又,完全支持杭基礎では,大きなネガティブフリクションが作用するなどの欠点もあり,摩擦杭基礎,不完全支持杭基礎の使用も積極的に検討すべきであると述べている。(市原)液状化/基礎/杭/建築/設計/場所打ち杭浅い基礎/橋梁/杭/地盤/測定/沈下/鉄道/深い基礎/摩擦醒卜o」㎝一 「「1005E2/H11007K9建築物の許容沈下量松浦 誠・芳賀保夫土と基礎(1974,12)VoL22,No.12,pp.21∼26,図・5,表・3,参文・4朝霞水路のアンダーピニング 本報告は,建築物の沈下による構造的障害を防止するために実際の測定結果から不同沈下と構造障害の関係を検討し,種々の支持地盤と基礎構造についてその許容相対沈下量を示しており,又,設計の際の予想沈下量が許容値を越えたときの対策についても述べている。許容相対沈下量は不同沈下によって建築物の各部壁体に有害なき裂が生じないような沈下量を考え,その標準値と最大値の二つについて示している。沈下による構造的障害の防止には変形角あるいは相対沈下量を許容値以下にしなければならないが,本論文では建築物の剛性も考慮した相対沈下量S恥露を実用的に算定するために,3∂m翼の計算値に対する実測値の比,すなわち剛性係数αを導入し,建築物の階数と開口比及び剛性も無視して計算した総沈下量3伽翼からαを求める図表を示している。変形角の限度は,コンクリート壁体にほぼ0.2mm以上の有害なき裂が発生する限界を考えている。構造物障害のほかに機能的障害を防止するために,総 近年,急激な水需要量の増大に伴う地下水の利用が盛んに行われ,朝霞水路(埼玉県志木市,昭和39年しゅん工)は昭和45年ごろより年間10cmの地盤沈下地域に巻き込まれた。このため,水路の杭基礎部と無基礎部との境にずれが生じ,補修工事の必要が起こった。特に重要な堤防上流1ブロック,下流2ブロックの無基礎区間について,種々の補修工事上の制約からアンダーピニング工法を採用し,設計施工した報告である。設計方針としては施工中水路かん体に悪影響を及ぽす心配が大きいため,各施工段階で条件(荷重,たわみなど)の変化に応じて,かん体が設計当初の応力状態以内にあるように検討することとしている。特に,埋戻しの段階ではH鋼横げたのたわみが変化するため,この段階におけるかん体応力の検討を行い,慎重に施工を行った。工事を終えて,今後留意すぺき点として11挙げ,今まで経験した工事の中では安全面,施工面において全工事期間を通じて,全く気のぬけない緊張の連続を要求さ沈下量及び傾斜が過大にならないようにすべきである。(市原)れた難工事の一つであったと結んでいる。(北郷)NN㎝永井正・木村一郎・岡督・福島達也土と基礎(1975,6)Vo1.23,No.6,pp,45∼51,図・15,表・3零諮アンダーピニング/応力分布/止水/水路/施工/設計/地下構造物/注入/沈下基礎/建築/現地調査/沈下酵雷1006皿1溶鉱炉基礎の沈下解析肱黒和彦・富永真正・越後勇吉土と基礎(1974,12)Vol.22,No。12,pp。27∼34,図・16,参文・9 溶鉱炉基礎として開発された鋼管矢板ウエル基礎工法は,1∼4号溶鉱炉と実績を重ねている。ここでは,鋼管矢板ウエルの設計の考え方やその溶鉱炉基礎への実施設計例について,2号,4号溶鉱炉基礎を対比させながら略述し,次いで28∼48か月の長期にわたって観測された沈下の実測値の紹介と沈下問題への考察及ぴウエル底面と脚部との荷重分担の実測について述べる。沈下を予測する場合,平板載荷試験結果に基づくテルツァーギ・ペックの経験式を修正した式では,圧縮クリープが考慮されていないこと,平板載荷試験の載荷板の直径が小さいこと,基礎の剛性が考慮されていないことなどの理由により実測値とは一致しない傾向にある。又,基礎底面の土圧の分布を知り,ウエル底面と脚部の荷重分担状況を把握するため,底面に16個の土圧計を取り付けた。これによれば,4号溶鉱炉の場合,沈下が大きいため,脚部の分担荷重が大きくなっていることが分かった。(市原)井戸/解析/支持力/事例/設計/測定/沈下/深い基礎L1008eH1瞬軟弱地盤における超大型ケーソンの設計笹戸松二・河井章好・江見晋熊土と基礎(1975.9)VoL23,No.9,PP,9∼15,図・18,表・3,参文・7 この報告は,大阪南港・港大橋の基礎工の設計の概要を主として,構造物の大型化に伴う問題に主眼をおき,架橋位置の地質状況,ケーソンの安定問題,ケーソンく体部の設計について述べたものである。支持層となる天満砂礫層が薄いため地震時と常時の安定問題を考慮した。常時の安定では,粘土層の地中応力,地耐力,沈下量の算定法が間題となるが,設計では従来用いられている方法を適用した。地震時の安定では,耐震股計法が問題となるが,設計では地盤と基礎構造物を一体とした等価バネーダッシュポット系で表わされるモデル化を行い,応答解析によるものとした。ケーソンく体部の設計において,軟弱地盤上の大型ケーソンということで特に考慮した点は,く体自重の軽減(初期沈下時におけるづりげた部自重の軽減)と側壁,内部の隔壁及び頂版,橋脚部の応力計算である。側壁と隔壁の応力計算ではAiryの応ヵ関数法と有限要素法により解析を行った。又,頂版と橋脚の応力計算では三次元の光弾性実験を行い,三次元有限要素法により解析を行った。(市原)安定解析/応力分布/橋梁/ケーソン/支持力/事例/設計/耐震/有限要素法」 「「1009D5/E2/H1東京における超高層ビルの基礎武藤 清・安連守弘・長田正至・笹尾光土と基礎(1975.9)VoL23,No,9,pP.エ7∼24,図・16,表・3,写真・3,参文・3 一般に,建築物の基礎を計画する際,その不同沈下に注意しなけれぱならない。特に,超高層ビルの場合,高層部の周辺につながる低層部をもつことが多いため,荷重強さや床付け深さの異なるこれら高・低層建築連結部での沈下量の違いの可能性は,構造計画や施工計画の面から,重要な問題となる。そこで,これらの問題を回避するため,施工に先立ち,高・低層部の沈下量を,地盤を擬似弾性体とみなすことにより,あらかじめ根切りに際して測定しておいたリバウンド量や,コンピューターを用いたFEM解析などから推定し,これを施工計画にフィードバックするという手法が取られる。本報告は,東京における超高層ビルの支持地盤,それに対する基礎計画などを紹介すると共に,上に述べた測定や解析を施工計画にフィードバックさせる手法の結果を,国際通信センタービルと新宿三井ビルを例にして述ぺたものである。(市原)1011E2/H1大型タンクとその基礎岩切 淳・岡林郁夫土と基礎(1975.9)Vol.23,No9,,PP.39∼45,図・11,表・3,参文・5 石油タンクの大型化が急速に進むなかで,石油流出事故以来タンク基礎の不同沈下に伴うタンク本体の挙動が問題となっている。本文は大型タンクの構造的,機能的特性を述べ,タンクと基礎地盤の相互関係を考慮してタンクの挙動を実測のデータをまじえて考察し,大型タンク基礎の不同沈下に対する対策を提案している。又,現行の大型タンクの設計で考えられている応力は実際の応力とかなり相違しており,タンク底板を単なる漏えい防止膜と考える設計のあり方を改める必要があることを述べている。大型タンク基礎に要求される主な条件は,(i)本体と接触する部分の基礎はある程度の変形に順応できる構造であること,(ii)タンク底板は漏えいの可能性があり,内容物が漏えいしてもすぐ発見できる構造であること,(iii)工法の選定では十分な土質調査のもとに水張時沈下量,不同沈下量の許容値を検討して設計にとり入れること。最後に大型タンクの安全性を確立するためには,本体と基礎は同r管理のもとに設計・施工すべきであることを指摘している。(市原)零曳麟過圧密/建築/洪積層/施工/鎚/弾性/地盤/沖積層/塾王/粘土/ぺた基礎/有限要素法/リノでウンド/礫基礎/計画/施工/設計/タンク/沈下礁薄1010LFOIH11012eHO/H4コンクリートダムの基礎の設計飯田隆一土と基礎(1975.9)VoL23,No・9,PP・25∼30,図・9,表・1,参文・4多目的ダムのできるまで吉武英一土と基礎(1976.11)Vo1.24,No.工1,pp.3∼8,図・5 まずコンクリートダムの設計の変遷と,ダム本体と同様に基礎岩盤の安定性が重要であると認識されてきた過程を述べている。基礎岩盤の安定解析を行うことがダムの設計を行ううえで最も重要な項目であるが,そのために必要な基礎岩盤の原位置試験と岩盤の評価について解説している。重カダムの基礎の設計に関しては,従来のせん断摩擦抵抗安全率と点安全率の比較から,現在のダムの設計基準で定められている4という高い安全率について検討を加え,ダム基礎の平均の強度を用いて岩盤のせん断摩擦抵抗安全率が4以上の場合でも,ダムの下流端付近の点安全率が低くなる危険があることを指摘している。次に,重カダム基礎にある断層などの処理方法について説明し,一連の研究から導かれた有益な結論を与えている。更に,アーチダムの基礎の設計の基本的な考え方について述べ,特に岩盤内の断層などとの関連で設計が合理的に行われねばならないことを示している。なお,断層などによって基礎の安全性がそこなわれるときには,有限要素解析によって処理範囲の決定が行われることを述べている。(市原) 一般のダムの計画,設計,施工,管理においては安全性に重点がおかれている。しかし,多目的ダムの場合は,プロジェクト自身が企業会計のダム使用桁設定予定者との共同事業であるため,工学的合理主義を適用すべき点が多く,これをどのように調和させてゆくかといった問題点もある。そこで,著者は多目的ダムができる過程と手法などについて,調査,計画,建設,管理のそれぞれの段階おいてに,実務的な面から,特徴的と思われる事項について説明し安全率/崖盤/基礎/原位置試験/設計/坐/断層河川/管理/計画/現地調査/施工/設計/ダム/貯水池/費用曄酵ている。(市原)N㎝QO」 「「1013HO/H41015鱒㎝癖HOIE4砂防ダムのできるまで平尾公一土と基礎(1976.11)Vo1.24,No.11,pp.23∼28,写真・1かんがい用ダムのできるまで好光雅土と基礎(1976.11)VoL24,No.11,pn9∼14,図・6,表・4 かんがい用ダムのできるまでの法手続について説明すると共に,調査,計画,全体実施設計,実施,管理といったダム事業の流れをフローチャートを用いて説明している。次に・かんがい用ダムのユ例として那須野原開発の基幹施設である深山ダムをとり上げ,深山ダムの建設が計画されるまでのいきさつと,調査,設計,建設の状況が詳細に紹介されている。(市原) 新しく砂防計画を立てる必要が生じるのは,一般に多量の土砂流出を伴う災害が発生した場合である。昭和48年8月に富山県東部一帯に前線による集中豪雨があり,常願寺川水源一帯に大崩壊,土石流が発生した。その結果,常願寺川の右支川,称名川が著しく荒廃し,従来うっそうと森林に覆われ,少々の雨が降っても流水もほとんど濁らないといわれていた河状が,一変してしまった。本報文は,常願寺川,称名川の砂防工事を例として,砂防ダムの計画の初めから,ダムのしゅん工までを,計画調査,砂防計画書の作成,予算要求,用地及び関係官庁との協議,実施設計,発注と契約,施工と監督,維持と管理等の大きな仕事の流れに従い述べている。(市原)零灘管理/計画/施工/設計/ダム河川/管理/量画/現地調査/施工/設計/坐/貯水池/費用/ロックフィル畔蒔1014HO/H410168HOIH4・麟補助事業によるダムのできるまで柳田直三郎土と基礎(1976.11)Vo1.24,No.11,pp.15∼21,図・3,表・3,参文・2Lフィルダムの調査・設計・施工管理の流れについて前田實醒土と基礎(1976.11)Vo1.24,No.11,PP,37∼43,図・3,表・4,写真・3 直轄事業と補助事業の両方を比較しながら,補助事業によるダムのできるまでの特質について述べている。補助ダムの進め方,問題点,特徴などを,予防調査,実施調査,ダム建設のための組織機構,本体着工までの手続,本体施工,そして管理などの各段階で述べている。そして最後に,補助事業によるダムは規模が小さく,仕事も特異な一部の存在でしかないので軽視される傾向があるが,閥題点,注意すべき点は数多くあることを指摘している。(市原) 建設中のフィルダム(カッサダム,二居ダム,手取川ダム)の実例を挙げながら,フィルダム建設の仕事のうち,調査,実施設計,工事の発注と契約,用地と環境保全,準備工事,施工管理について,その内容と流れを紹介している。調査については,特に重要な盛立て材料調査を取りあげている。実施設計では,基礎処理,計測,河流処理,放流設備について示し,ダムの設計については,内外の類似ダムの設計が参考になる。工事の発注と契約については,請負付託図書,工事仕様轡などの必要図書と入札の方法を示している。用地と環境保全では,最近特にその要請が強まってきており,修景緑化と濁水防止に留意しなければならない。最後に,フィルダムの建設に当たっては,現地材料をいかに有効に利用するが,ダムの経済性を左右していること,材料が天然材料であるため品質のぱらつきは不可避で,設計値の適確な選定と注意深い施工管理が要求されることを強調している。(植下)管理/現地調査/コンクリート/施工/ダム/貯水池/費用管理/現地調査/事例/施工/設計/ダム」 「「1017HOIH41019E1/E5ダム技術とコンサルタントの役割高居富一土と基礎(1976.11)Vo1.24,No.11,pp.45∼50,表・1東京港沈埋トンネルの基礎木村康宏・和田克哉土と基礎(1977.4)Vo1.25,No.4,PP.25∼31,図・14,表・6,参文・4 本報文は,「ダムができるまで」にコンサルタントがどんな役割を果たしているかということを紹介しており,ダム建設に携わるコンサルタントの現況と著者の経験並びにコンサルタント薬務に対する今後の期待が記されている。コンサルタント業務の現況では,計画・謂査・設計・施工監理の各々の作業での特徴的な事項について述べている。又,ダム技術は,調査から工事監理まで,技術的判断に一貫性が要求されているにもかかわらず,常駐施工管理についてはコンサルタントに委託されていないのが現状であり,経験技術を重視するダム技術者の育成の要である施工管理が一日も早くコンサルタントに委託されることを希望している。(市原) 東京港第1航路下の軟弱地盤に,沈埋工法により施工された大規模海底トンネルの基礎構造について述べている。このトンネルでは,洪積砂礫層の水位変動,沈埋トンネル施工に伴う除荷,再圧密,及び地盤の生成履歴,などを沈設各地点で実測し,検討した結果,、地盤の不同沈下が予想されたため,沈下量の大きい箇所については,地盤沈下に追従できる基礎杭を,その他の箇所については,モルタル注入工法による直接基礎を採用している。零藷基礎/杭/地下構造物/沈下/トンネル/軟弱地盤/べた基礎管理/計画/現地調査/設計/ダム礁曹1018EO/H4本四連絡橋の基礎六車真一土と基礎(1977.4)Vo1.25,No.4,pp。49∼54,図・8,表・2,参文・3 著者が関係したタイ国発電公社のパンチャオネン(Ban Chao Nen)水力発電プロジェクト 海洋構造物の一例として本四連絡橋計画における海中のつり橋基礎をとりあげ,その計画と施工法の概要を紹介したものである。海中基礎の施工おいてには海底地盤の掘削及び海中コンクリートの施工が特に重要である。海底岩盤の掘削法としては水中発破工法が効果的であることを確かめ,又,水中発破によって生ずる地盤振動や水中圧力波等が周辺の環境に及ぼす影響にっいても各種の検討を行った。海中コンクリートの施工については,水深が大きくかつ大量施工の場合プレパックドコンクリート工法が有利であり,その施工に必要な設備としてモルタルプラント船の計画について述べた。の事前調査,土木構造物の設計,土木工事入札書類の作成,工事資金の調達,土木工事の入札,施工監理契約及び電気・水力機器,施工とその管理をとりあげて詳細に述べている。(植下)管理/遡/施工/設計/坐eK4/K8タイ国パンチャオネンダムー立案から建設まで一三国英四郎土と基礎(1976.11)VoL24,No.11,PP,57∼64,図・4.表・1,写真・5のダム建設工事(流域面積11,000km2,貯水面積420㎞2,総貯水量177億m3)を事例として,外国におけるダム建設について,その立案から建設までの一連の流れについて,ダム建設L1020麟融N㎝基礎/掘削/ケーソン/コンクリート/施工」㎝ 「「1021HOH11023耐震工学における確率統計的方法一主として地震危険度の評価について一亀田弘行土と基礎(1977.11)Vo1.25,No.11,pp・43∼49,図・4,表・1,参文・30クイの弾塑性解析に関する一考察儀賀俊成・雨宮栄一郎土と基礎(1978.5)Vo1.26,No.5,pp.17∼22,図・工2,表・4,参文・12 耐震設計における地震荷重の決定に重要な役割を持つ地震危険度の評価を中心として,耐震工学における確率統計的方法を検討し,これまでの研究の動向と問題点を論じた。はじめに,地震危険度の解析手法を検討した。河角の方法,ポアソン型及びベルヌーイ型の地震発生モデルについて解説し,それぞれの手法の考え方,定式化,結果を検討した。又,過去の地震資料の取扱い方が地震危険度の評価結果に与える影響を論じた。次に,地震危険度評価における幾つかの問題点をとり上げた。まず,過去の地震資料の信頼度を再び検討することとし,ベイズの方法による平均地震発生率の事後分布を用いて,古い時代の地震資料は,強度により,又場所によって信頼度が異なる可能性が高いことを論じた。又,地震の規模と距離から地震動強度を求めるいわゆるattenuation公式について従来の研究を比較検討し,将来の方向として,独立変数の選び方,データの精度の向上の必要性などを論じた。最後に,地震発生モデルに関する問題点を検討し,その改善など将来の必要の方向を探った。 杭基礎の弾塑性解析法の一つに,アメリカ石油協会の定置式海洋プラットフォームの計画,設計,施工に関する技術基準に示されている方法がある。本基準の解析法は,粘性土地盤についてはマトロック(Matlock),砂質土地盤についてはパーカー(Parker)とリース(Reese)のNo①理論によっている。著者等は,このAPI基準の解析方法に従って過去に行われた杭の水平載荷試験結果(粘性土地盤二3例,砂質土地盤:3例)を解析し,その数値計算を行うに当たって必要な実験定数の影響を調査した。この結果,粘性土地盤の極限地盤反力を算出する時に用いる∫値は,最大曲げモーメントにはあまり影響しないが,その分布形状に影響を与えるものであり,比較的硬質な粘性地盤に対しては大きめな値,例えば0.5が,又,軟質な粘性地盤に対しては小さな値,例えば0.25が妥当であること,砂質培盤の極限地盤反力は,内部摩擦角が重要な要素となることが分かった。更に,本解析法は十分な土質調査を必要とするが,杭の挙動を説明できる実用的な杭の弾塑性解析法であることを確認した。8麟荷重/地震/振動/設計/耐震/統計的解析/動的基準/基礎/杭/支持力/地盤係数/水平荷重/内部摩擦角/粘性土誌曹1022E2/E3/H1貯油タンク基礎の地震時安定性国生剛治・江刺靖行・鈴木和三郎・田村滋美・村上秀平・小沢良夫土と基礎(1977.12)Vo1.25,No.12,pp.39∼46,図・18,表・3,写真・2,参文・151024eE3凪1曝Model Tests for Uplift Capacity of Foundations in Clay(基礎の急速引揚げ抵抗力に関する模型実験)激Braja M,Das土質工学会論文報告集(1978.6)Vo1.18,No.2,pp。17∼24,図・9,表・3,参文・13 新潟地震では地盤の液状化に起因するタンクの不同沈下が生じたが,その他にタンクアニュラープレート付近の基礎マウンドが局所的に破壊し,タンクが周縁部で局部的に沈下するような被害が顕著に見られた。本報告ではこのタイプのタンク基礎の破壊原因を究明し,今後の基礎設計法に反映させるため,数値解析及び模型実験による現象の解明を行った。その結果・地震時に貯留液体の動液圧によりタンク側板直下の基礎に大きな鉛直集中応力が加わり,それが基礎破壊の主要因となることが明らかとなった。更に基礎端部に生じた破壊は地震動の継続により徐々に基礎内部へ拡大する傾向が認められた。従って基礎の耐震性を増すためには基礎周縁部に転圧した砕石などのせん断強さの大きな材料を使用すると共に,基礎の周囲をRCリングウォールで囲い込むタンクマウンドの側方への変形を妨げることが非常に有効であることが示された。安全率/安定解析/応力分布/基礎/支持力/集中荷重/設計/耐震/タンク/電算機の応用/模型実験/有限要素法L 粘性土地盤における正方形,及び長方形基礎の急速引揚げに対する抵抗力を室内模型実験により検討している。実験は基礎の大きさ,土かぶり厚さ及び粘性土のせん断強さを変化させて実施された。すなわち(30cm×30cm×30cm)の土槽内に幅3。8cm∼5.1cm,長さ3.8cm∼工9。工cm,厚さ3、2㎜のアルミニウム板を埋設し,その引蹴抵抗韻定した。得られた結果が過去の研究実績と比較され,基礎の引揚げ抵抗に関する2,3の提案がなされている。粘性土における基礎の引揚げ抵抗力は,粘性土のせん断強さと土かぷり厚さに依存するが,本報告では以下のような結論を下している。まず,粘着力に関する引揚げ支持力係数凡は,ある範囲の(基礎の土かぷり厚さ研基礎幅β)まで(研β)と直線関係にあり,(π/B)がある値以上になれば一定値をとる。瓦が一定となる(Hノβ)・値は,粘着力の大きさと基礎の形状に依存し,これらとの関係が定量的に求められている。又,深い基礎(研B>(研β),)に関する凡が他の研究実績とよく一致したことも報告している。(訳:松尾 稔)基礎/試験装置/支持力/室内実験/測定/粘性土/粘着力/揚圧力」 「「1025H1/K51027E2/H1タンク基礎の強度について金原文也・河原井敏男・伊藤雅夫・久保田五十一・平野富佐夫・杉浦研五土と基礎(1978.9)Vol.26,No.9,PP.41∼46,図・13,参文・6上部揖造解析に基づいた燃料タンクの不同沈下許容値の算定について赤木知之・田村滋美・色部 誠土と基礎(1979.9)Vo1.27,No.9,pp.29∼34,図・12,表・3,参文・6 新消防法の施行によりタンク基礎工事において強度規定がなされ,タンク下部3mの範囲,タンク基礎についてはκ3・≧10kgf/cm」,砕石リング部(タンクシェル部直下,寸法2・Om×2・Om)についてはκ3。≧20kgf/cm3と規定された。本実験はこれらのタンク基礎の規定値を満足し得る施工法や使用材料を確認するため,山砂(東京都稲城市産),粒調山砂,4号砕石及び粒調砕石の4種の材料を使用し,盛土厚と属。値との関係を把握すると共に,基礎地盤(タンク下部より3m以深)の強度(k・・値)の違いによってタンク基礎のκ・・値がどのような影響を受けるかを調べ,同時にこの実験値とBarberの弾性解との比較を行った。その結果,基礎地盤のK,。値と使用材料(粒度分布,締固め密度,変形係数)が分かれば何cm程度の盛土厚により所定のκ,・値が得られるかが確認できた。・ タンク基礎地盤に不同沈下が発生すると,その相互作用としてタンク本体はさまざまに変形する。タンクが浮屋根式の場合,その変形が過大になると浮屋根の作動に支障を来しタンクの機能性を確保できなくなる。この報告は,そのような観点からタンク基礎の不同沈下許容値を解析的に明らかにしている。解析は,実物大タンクについて,基礎をウィンクラー地盤,タンク本体を平面殻要素の集合からなる三次元殻構造とし,有限要素法によって行われている。不同沈下は底板に接するウィンクラーばね定数値を任意に与えて導入している。解析結果は,タンク円周に沿った基礎の不同沈下勾配の最大値とタンク上端の直径変化量の関係図として整理されている。20ケースの解析結果をこの図にプロットしているが,それらを3種類の不同沈下パターンに分類した場合,それぞれ直線分布することが明らかにされ,それぞれの不同沈下パターンに対する許容不同沈下勾配がタンク上端の許容変形量を決めることによって求められるとしている。同型のタンクに対する実測結果との比較もなされている。塁醸地盤係数/C.B.R./締固め/タンク/平板載荷試験/変形基礎/タンク/沈下/変形/有限要素法熊爵1026H1/K4/K710288K9ピチューメン介在地盤における橋梁杭基礎工事笹井陽二・堀川保夫土と基礎(1979.1)Vol.27,No。1,PP,29∼36,図・12,表・3アンダーピニングの設計・施工上の問題点、と課題遠藤浩三・宮崎 恒 イラク国北部,チグリス河に架かるFatha−Bridgeの基礎工(場所打ち杭)の工事記録である。試錐結果によると架橋地点の河床は堆積した礫層,及ぴ岩盤(gypsum−anhydrite)から成っており,それらは不規則に変化しており,多くの空隙が岩盤中に見られ,その内部にビチューメン(歴青)が含まれており,杭を支持させるには極めて不安定な地質であった。又,他の問題としてはチグリス河の洪水による洗掘,硫黄のアタックが考えられた。杭はリバース機に岩盤用ビットを取付け掘削を行い,上記の問題を解決するため,施工前のプレボーリングによる空隙の確認,パーマネントケーシングチューブの使用,耐酸セメントを用いるなど種々の工夫を試みた結果,載荷試験も十分にスペックを満足するデータが得られ,成功を収めること アンダーピニングの設計・施工の問題点とその対策例について考察したものである。まず前段にどのような場合にアンダーピニングを必要とするか,その必要性について述べ,それらの場合,通常の地下建設工事と異なる各種制約を受け,アンダーピニングを難しくしている制約条件を列挙した。これらの制約条件下でのアンダーピニングの設計上の問題点については,基本的問題点として,(1)既設構造物の変状予測,(2)既設構造物の許容変状量,(3)アンダーピニング後の既設構造物基礎の支持条件,を取り挙げ考察し,実施例などの対応策を紹介している。施工上考慮すべき点は,一般的なアンダーピニングの施工順序を基に各施工段階における注意事項とその対策について施工例を示しながら述べたものである。麟醒土と基礎(1979.11)Vo1.27,No、11,PP。15∼20,図・11,表・2,写真・1参文・14ができた。基礎/杭/載荷試験/施工/特殊工/場所打ち杭LNアンダーピニング/施工/設計」㎝『 「「K910291031鳴㎝QQH5/K9営業線構築物のアンダーピニング東京駅のアンダーピニング(中央通路拡幅工事について)鬼頭 誠・伊藤昭永・藤永義次・金井芳雄土と基礎(1976.11)Vo1.27,No.11,pp.21∼26,図・10,表・2,写真・4小沢健男・井戸澄夫・中島顕土と基礎(1979.11)Vo1.27,No,11,PP.37∼44,図・11,表・3,写真・5 国鉄における諸工事のうち,東京駅おいてに,混雑緩和対策工事の一環として行われた中央道路改良工事について述べている。この工事は,在来通路の幅員を拡幅すると共に,在来高架橋をアンダーピニングのうえ地下一階を新設し,東京地下駅と八重洲地下街を結ぷものであり,施工に当たっての問題点として,施工場所が駅の中央部で,列車を通しながら施工をしなけれぱならないため,騒音,振動の制限,作業空間の制限等の環境的な問題はもちろん,技術的には,既設高架橋を受け替えるため,施工による高架橋への影響が重要な問題となる。そこで本工事では,施工による異常応力等の発生を防ぐため,施工方法を十分検討し,事前に施工時を想定して高架橋の応力解析を行い,応力・沈下量の許容限界を算出し,施工中は常時コンピューター管理による応力測定を行い,その監視に十分対処することにより,無事工事を完成させることができた。本稿では,このアンダーピニング工事の施工内容,応力解析,測定結果 京都市地下鉄、鳥丸線四条工区における,阪急電鉄烏丸駅のアンダーピニングについて,工事概要・施工の経過・構築物の挙動計測結果を報告するものである。工事概要においては,構築物を弾性版上のはりと仮定したうえで,施工段階ごとに計算を行い,その結果に基づいた施工方法であることを示す。施工は地盤強化薬液注入(LW),構築物下の抜き掘り,ボーリング建込み杭,仮受けけた架設の順序で行い,それぞれについて留意した点を記述している。挙動計測は全部で47箇所において行い,沈下・傾斜・鉄筋の応力度変化を計測している。その中で,最も変化の大きい箇所を選び,昭和52年4月からの経時変化をグラフで示して,施工段階との対応において分析を行っている。結論としては,工事前半おいてに阪急電鉄構築物は約4mmの隆起を生じ,掘削の進ちょくに従って徐々に沈下傾向をたどり,最終的には当初高さおいてに均衡に達したといえる。等を主に述べている。零灘アンダーピニング/荷重/測定/地下構造物/地下水/注入/沈下/透性水/礫アンダーピニング/管理/橋梁/沈下/電算機の応用/防護工事雌蒔1030LH5/K91032eK9橋脚のアンダービニング(営団地下鉄8号線新富一工区で施工した三吉橋の防護工事)時山 誠・松枝一夫土と基礎(1979.11)Vo1.27,No,11,pp.27∼36,図・20,表・2,写真・1工業高校校舎のアンダーピニングー神戸市地下鉄山手線13工区工事一本山省三土と基礎(1979.11)Vo1.27,No.11,pp,45∼50,図・9,表・3,写真・3 地下鉄8号線の銀座一丁目∼明石町間の工事は,三吉橋下をシールドエ法で通過させたが,この三吉橋は,震災後復興院の手によってY字形に架設された古い橋梁と,戦後の都市計画事業にかかる新しい拡幅部や継ぎ足された斜路橋等の集合体であるため,旧堀割内に異質な橋台橋脚が錯そうして築造されている。筆者らは,この工事に直接携わり,工事の初期段階の計画・あるいは工事期間中の現場を通して管理して来た人たちで,数多い既設構造物の概況を始め,それぞれの橋台橋脚のシールド通過に伴う防護方法について,アンダーピニング,近接防護等の実例を紹介し,これらを中心に一連の橋台橋脚に関連づけて,この工事に起因する挙動の経時変化を知ることのできる自動記録装置を工事着手前に設置し,工事完了後,その記録を集約して,各橋台橋脚の施工途上における挙動の程度を数値的に示し,その原因や理由について詳細に述べ,報告しているものである。 鉄筋コンクリート3階建ての工業高校校舎の直下に地下鉄構築を築造するためにとったアンダーピニング工法の紹介である。アンダーピニング工事おいてには学校活動に支障をきたさないことが条件であり,校舎の基礎構造,土質,地下水,施工の安全性などを考慮して,地下鉄構築に支障のない位置に基礎を新設して受け替える下受け工法を採用した。校舎の基礎杭は松アンダーピニング/橋台/橋梁/測定/べた基礎/防護工事アンダーピニング/基礎/支持力/測定/沈下/場所打ち杭購譲杭とRC杭であるが,杭材質及び建築当時の杭施工技術から,又,地盤が玉石混じり砂礫層であることから杭は設計どおり根入れされていないと判断され,トレンチ掘削時に校舎への影響が心配されたので新設基礎が完成するまでの間仮受けを行っている。アンダーピニング施工に当たっては1階各柱に水管式沈下計を設置し沈下測定を行った。最大沈下量は松杭基礎で生じ3m、x=5.5mm,最大相対沈下量は3偽、.=3.3mmであり,校舎の壁や1階床に設置してある実習用計器類などには特に異常は認められなかった。」
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)21.掘削変形
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 259〜272
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57977
  • 内容
  • 「「1033K4/K121035H2ボンプ濃喋船の性能試験法長谷川源太郎土と基礎(1954.1)Vo1.2,No.4,pp,17∼22,図・13波止浜水門仮締切堤の安定について川口正彌・渡部儀三郎土と基礎(1956.6)VoL4,No.3,PP.11∼18,図・12,表・3,写真・3 河川,港湾,干拓などに用いられることの多いポンプ凌諜船の性能試験方法について詳述している。わが国の竣深土量の80%はポンプ船によってまかなわれているが,性能の把握と能率向上に十分な研究がなされていない。そのため,ポンプ船は最良の状態で使用されていない現状である。そこで,本文はまずポンプ船の性能に関する下記の二つの記録・整理方法を説明している。(1)現況の簡単な把握法,(2)ポンプ船の送泥能力に関する吸入負圧や排砂量の吐きロに絞り板をつけたときの開口比の変化を利用して,凌深能力最大の点を見つける方法。更に続いて,下記に列挙するようなポンプ性能試験の測定器と測定方法について基本的な解説を述べているもすなわち,(1)水と排砂量を支えているポンツーンの沈み量を利用した排送中の 島根県波止浜湾水門仮締切堤の概要とその安定計算に関する報告である。仮締切堤の概要含泥率の測定器並びに測定法,(2)泥水用ピトー管を用いた排砂管内の流速(流量)の測定法,(3)ポンプの全揚程の測定,(4)モーターの電流と電圧を利用した馬力の測定法,である。最は,締切堤の内寸25m×53m,長さ8mの鋼矢板を用いた2重矢板壁でその間隔は4mである。矢板は径19mmの棒鋼により2m間隔で緊結している。海底地盤はD.L.一2,0mで,矢板根入れはn L.一7.5mである。俊深土によりnL.±0.Om付近まで締切堤中詰めをし・更にD L.+1.Omまで盛土を行った際に約8mの区間にわたって緊結鋼棒が切断し,両側矢板壁がそれぞれ0.5∼1.5m滑動した。そのため当初の断面を変更し,木杭,切ぱり及ぴ置砂による補強を行うことになり,補強杭の鉛直,水平載荷試験を行っている。新しい計画断面について・堤内完全排水をした第1期掘削時,仮締切堤内の置砂を撤去し止水矢板を打設後D.L−5。2mまで掘削した時の安定計算,転倒に対する検討,補強杭の計算,止水鋼矢板,圧密沈下などの計算を行いその詳細を示している。(網干)後に本文では,ポンプ船の性能試験と測定器についてはまだ改善の余地が多いとしている。(山内)鐸勘安定解析/杭/事例/設計/軟弱地盤/ベーンせん断試験/矢板壁海底土/管理/機械/港湾/試験方法/土地造成琶1034H2日本放送会館掘削工事報告村上忠直土と基礎(1954,7)Vo1.2,No.6,pp、22∼28,図・7,表・2 本会館増築のための掘削工事は斜め三段切ばりを架構しつつ周辺の残土を掘削除去する方法によるが,工事に先立って土質調査及びこれに基づく力学的計算を行うと共に,施工中の土圧及び水圧の測定を実施している。力学的計算はのり面土塊除去前後における鋼矢板の安定計算とのり面及び底部すべり面の安定計算であり,のり面土塊除去前の鋼矢板背面主働土圧を除いていずれも円形すぺり面を仮定して計算を行っている。降雨,地震等外力の影響や土性の変化を常に測定し,危険状態に達する可能性の有無を事前に発見することが必要であるとの観点から,本工法の安定性に最も重大な影響を与える要素が鋼矢板に実際に加わる土圧と,鋼矢板の前面と背面の水位差及び間隙水圧の増加による内部摩擦力の減少であるとして,土圧及ぴ水圧の動態観測を遂行している。その結果,土圧,水圧共に工期中ほとんど一定値を保ち,これによって掘削工事を安全感をもって進行し得ただけでなく,工事途中から支保工を一部当初の斜め三段切ばりから斜め二段切ばりへ変更することもできたとしている。(山内)安全率/安定解析/掘削/水圧/すべり面/施工/設計/土圧/矢板壁L1036                      C7/E7/H2料漏水調査と其の防止施工篠田一夫土と基礎(1957.4)VoL5,No.2,pp.22∼24,図・4,表・2,写真・1融 淀川の右岸距離標26.6km地点付近(大阪府高槻市)は,堤基礎の漏水が多く,大正6年には決潰した経験を持つ。本報告は,この区間の土質調査と矢板による止水工事についてまとめたものである。土質調査は,漏水箇所と目される500m区間に対して9本のボーリングを実施し,それらをまとめて地質図を作製した。おおむねG.L。一9∼11mの間が砂礫層,それ以下は粘土層となっていた。砂礫層について現場透水試験を実施し,為昌2.6×10−Zcm!sという結果を得た。これらの結果からG.L−17mまでを矢板で止水することとした。矢板の立込みは,2本構打ちとジーゼルハンマーによったが,後者の方が能率が良く,矢板の傷みも少ないことから,多くはこの方法によって施工した。止水効果等については検討中であると述べている。(三笠)原位置試験/砂質土/浸透/堤防/透水性/矢板壁/揚水試験/礫」N㎝o 「「1037E6/H21039E5/H1/H2建築工事現場の根伐計画の一例について箕曲在信・遠藤正明土と基礎(1957.8)Vo1.5,No.4,pp.15∼19,図・9,表・1建築物の根切り工事における土圧測定一工事期間中の切りばり反力の変化について一岸田英明土と基礎特集号(1959,8)No.1,pp.48∼53,図・9 山留め設計法についての問題点,解釈を述べ,計算方法の実例を示した。まず計算に用いる強度定数は,ボーリングで採取した試料の簡易一面せん断試験で得られた値(φ,9)とする。ただし砂質土のように飽和水が逃げてしまうものについては,φ。9の値の2/3の値(φ,)を用いる。又・粘着力(‘)は,工事中大雨が予想される場合1/2に低減して用いる。土圧分布はランキンの土圧式によって計算する。一般に土圧は土留の移動や壁の傾斜によって大幅に変わることが指摘されているが,現場の施工経験から主働状態の土圧を設計土圧とすることが妥当と考えた。又,水圧は,架設構造物の場合,密度に飽和密度をとり,水圧としては特に考慮しない。根入れ部の受働土圧は,根切り底付近で観測されるはらみ出し等を考慮して低減する方法を示した。根入れ長さは,計算が得られる必要根入れ長の1.5倍とする。これらの考えに沿って設計した矢板安定計算の実例を示した。(三笠) 深礎工法により,建築の骨組みが山留めを兼用する施工現場での切ばり反力の測定方法,及び切ばり反力の測定から間接的に土圧の変化を調べた結果について述べたものである。この反力測定には,鉄骨材のひずみ量を機械的に求めることのできるWhittmore stτain gageを用い,得られた値に対して温度補正を行っている。本測定においては,切ばりに生じている応力の絶対値を求めることはできないが,想定した切ぱりの分担面積に土圧が等分布荷重で加わっていると仮定して,長期間にわたる土圧値の変動を検討している。一般的な傾向として根切りの進行中,反力は減少し,根切りが終わり下階からコンクリート打ちが始まると反力は増加傾向を示している。更に,切ぱり反力に生じる変化は,山留め架構の剛性(土の拘束条件)に強く影響されることを明らかにし,この事実から根切り工事中,山留めに加わる土圧は相当大きな変化をするのではないかと推定している。又,このことから,土圧を測定する時の計器の最大能力としては,計算値(測定の深さ亙×地盤の単位重量7)の2倍程度は必要としている。(土岐)Noo醇函安定解析/応力分布/主働土圧/受働土圧/水圧/設計/矢板壁応力/掘削/建築/施工/測定/土圧/野外試験暫1038LK121040H2/K4干拓構造物の水中工事について出口勝美土と基礎(1958、10)Vo1.6,NQ.5,pp,34∼40,図・10,参文・3Excavation(掘削)古藤田喜久雄Soil and Foundation(1961.6)VoL2,No.1,pp・37∼50,図・11,参文・8 オランダにおいて筆者が直接見学,体験した工事例の紹介である。広大な面積の干拓であるので,大規模の水上機械を駆使して,大きな波浪に抗して行わなければならない上に,内部に大面積の土地を抱えるために工事の結果には極めて高い安全度が要求されるので,設計及び施工において徹底した堅実性がうかがわれる。堤防については,置換工法によって軟弱層を取りのぞいている。つまり,急激沈下あるいは滑動に対する危険はほとんど排除されるので,堤体の長期沈下についてだけ配慮して余盛すればよいのである。次にコンストラクション・ピットの排水計画であるが,排水の方法としては容易かつ確実性のあるディープウエルポンプ・システムが採用された。排水量は計画量を下回ったが,この原因は,試験と実施の場合とでは,浸透の条件が異り,水の流動によって,砂の間隙がつまり,浸透度が下がるためであろう。仮締切としてのアースダムは,その場所の水深,土質,工費等の諸条件に適合する場合に初めて有利な工法でありうるのであって,一般の水中工事に採用するのは,極めてまれである。(西田) 最近,脚光そ浴びている掘削作業について,(1)掘削による事故の原因と対策,(2)事故の例,(3)矢板に作用する水平方向の土圧及び,(4)新しい掘削工法について検討している。(1)では,事故の原因の分類として,地下水の排水を原因とした地盤と構造物の沈下,矢板の過剰変形による士の移動により沈下,ヒービングによる沈下及び矢板の隙間からの土の流出による沈下などを挙げている。(2)では,ウエルポイントを施工した際の事故例について,ウエルポイントの配置,施工手順,土質特性,沈下の経過及び沈下被害防止のための水の再注入方法などを説明し,(3)では,支保工の設計の際に問題となる矢板に作用する土圧に関して・ランキン,クーロン,テルツァーギ,ペック,チェボタリオフ及び模型実験による土圧を論じ,(4)では,清水建設,西松建設,鹿島建設,竹中工務店及び大成建設で開発された新しい掘削工法を紹介している。しかし,いずれの工法もそれぞれ特徴があるので,作業の完全性を確保する方向に改良を重ねるべきであるとしている。(山内)事例/施工/沈下/軟弱地盤/排水掘削/事例/水位低下/沈下/土圧/模型実験/矢板壁洲盗」 「「1041H20143H2E型鋼を用いたクイ式直擁壁の設計久保村圭助・谷内田昌煕土と基礎(1962・9)Vo1.10,No.7,pp・11∼16,図・9,表・2,参文・5箭壁設計に関する二,三の考察 東海道新幹線の東京都内終点よりの切り取工事区間では,用地その他の制約から高さ約7mの特殊な直擁壁が必要となった。この直擁壁はE型鋼杭を1.5mピッチに深く打込み,切取り施工の土留めとして利用し,切取り終了後に地上部をコンクリートでつつんで直擁壁の骨格とするものである。設計に先立って,幅1mの実物大の模型による水平載荷試験を行なった結果,前面にコンクリート杭を併用した方が変位及び鋼杭の応力がかなり小さくなることが知られた。又,この際,鋼杭頭部はほぽ回転自由であり外力による水平力及びモーメントの一部が鉄筋コンクリート杭に移行していることが知られた。以上の結果から,設計に当たっては,粘着力を考慮に入れたランキン公式により土圧を算定し,水平力試験の結果を用いてChangの方 本文では,昭和36年制定の宅地造成等規制法の骨子について略述すると共に,擁壁を設計する場合に重要と考えられる裏込めの土性の変化及び地下水などによる浸透水圧に伴う擁壁断面の安定性について検討を行っている。土圧の算定に際しては,単に土圧公式に依存するだけでなく,ある幅をもった土圧を考慮して断面決定を行うべきである。含水比の変化の影響について,山土を裏込めとする擁壁高さa Omのせり持ち重力式擁壁の検討を行った。最適含水比で設計された断面について飽和,蒐燥時の安定性を検討し,裏込材にはよい材料を選ぷことが必要であり,たんに規制断面に依存すべきでないことを説いている。浸透水圧が予想される場合については4・Om壁高の例を示しており・特に滑動に対す昌安全率がかなわ減少するので,フーチング下部にキーなどをつけて抵抗力の増大をはかるべきである。又,浮力が作用するために支持力が低下するので,フーチング接地面稜を大きくする必要があることを示している。室達朗土と基礎(1965.9)Vo1.13,No.9,pp・23∼28,図・5,表・6,参文・4法によって横抵抗の解析を行い,擁壁全体を杭の概念で設計する手法を示した。(佐武)(山内)謹勘杭/載荷試験/水平荷重/設計/擁壁安定解析/裏込め/含水量/水圧/設計/土圧/擁壁暫1042H2岩盤上のセル構造の破壊について北島昭一土と基礎(1962.10)Vo1.10,No.8,PP,25∼33,図・18,参文・5 セル構造物は仮締切り堤,又は土止め壁として,多くの利点を有している。しかしその設計法は簡易なものであり,多くの問題が残されている。筆者はこのような問題点を解消するため,小模型による実験を行い,粉体の力学によってこれらゐ実験結果を考察し,新しい設計法を提案した。実験模型には,中詰め土(砂)のせん断抵抗だけ計測するための二重壁模型と,セルのせん断強さ(矢板壁の抵抗との和)を調べるためのセル型模型の2種類である。セルのE2悶新潟地震前後における山の下岩壁のタイロッド張力ならぴに土圧の計測市原松平・田畑和男・近藤昌泰土と基礎(1966.3)Vo1.14,No.3,ppユ3∼20,図・16,表・3,写真・4,参文・9セルがせん断破壊を起こす前に,中詰め土の前部は主働状態に,後部は受働状態になることを示し,そしてこの二つのすべり領域が接触したときにせん断破壊が起こることを示した。セルの設計法については,模型による理論値又は提案された設計値をCummings,Sc㎞eebeh,Terzaghi−Krynineなどの式と検討した結果,筆者の方法は他の方法に較べてかなりよい結果を示した。今後の課題として,セルの根入れの影響,地震時の安定などの究明が必要とされて 新潟港山の下岩壁において前面竣諜型矢板壁のタイロッド張力並ぴに土圧の長期計測を実施中,昭和46年新潟地震に遭遇した。地震によるこの岩壁の被害は軽微で,その後も計測することができた。本文はこれらの計測結果を示して地震前後の岩壁土圧の様相を説明し,地震時の矢板岩壁の安定を検討している。なお,地盤は内部摩擦角28。∼35。の上部粗砂と下部細砂より構成されている。計測と検討の結果,次のことが明らかとなった。(1)地震時のタイロッド張力は地震前のほぽ2倍である25tf1本であり,地震時にはこの残留土圧よりも更に大きな土圧が作用したと考え5れる。(2)地震前の岸壁の安定に関して,free earth support法よりもチェボタリオフの方法で求めた値が計測値に近い。(3)地震時土圧を物部一岡部式で算定し,free earth sロpp◎rt法により地震時の岸壁の安定を検討した結果,この岸壁の安定を検討した結果,この岸壁の安定限界の加速度は171Ga1で,これは付近で計測された水平最大加速度に近い値であった。そして,矢板の根入れ長を長くすることで安定性は増すととができる。いる。(上野)(網干)安定解析/岩盤/締切り/すべり面/設計/土圧/破壊/模型実験/矢板壁安定解析/岸壁/砂質土/地震/事例/測定/土圧/矢板壁高さ及び幅高さ比は,・それぞれh呂30削50cm,δ!h=0.5∼1.8である。破壊での現象として,L1044駅」腫①一 「「1045H21047掘削工事にともなう切バリの土圧変動ならぴに背面土の挙勤に関する一実測結果山肩邦男・中田啓一・福本和正土と基礎(1966.3)Vo1.14,NQ.3,PP。29∼36,図・12,表・2,参文・4鋼板セルの設計法北島昭一土と基礎(1966.12)VQ1.14,No.12,PP.3∼11,図・13,表・4,写真・1,参文・3 世界長ビルの建設に際して基礎掘削工事に伴い,実施された切ばりに作用する土圧友び掘削時の背面土の水平変位の計測結果について報告している。地盤に上部砂層,下部粘土層の2層からなり,掘削山留め工事は逆打ち工法によって行われた。計測の結果は土圧分布の推移過程や背面土の変位などを図表に示しており,そめ概要は次のようであるポ(1)掘削が各根切り面に到達後も土圧は漸次増加し,「約2週間後に安定状態に達す、る。その間に最大土圧の増加は叩∼60%である。(2)下段切ばりの設置が直ちに上段切ばりの軸圧軽減をもたらさず,転減効果の表われるまで長期目要する。(3)実測土圧は,チェボタリオフ式及び遠藤式とは分布形が逆で,上方で大きく下方ほど低減する分布を示した。又,テルツァーギ・ペック式も実測値を上回っている。(4)背面土の変形状態は根切り面下方へのヒービング的な移動が観測され,又,背面土の変位は第士切ぱり支点を中心とする円弧状である。(5)この土の流動の傾向と土圧分 神戸湾摩耶ふ頭で初めて使われた鋼板セルは,その後各地で使われるようになってきている。鋼板セルは,転倒を起こしやすく,又,セルはうすいので,セル殻自体だけでは変形しやすいという欠点をもっている。この設計上の問題点を解決する目的で,平鋼板薄肉模型, 平鋼板厚肉模型,コルゲート模型の3種類13個の模型を使った実験と理論計算を行い,転倒,変bOoNH2形を防ぐ設計法の提案を行っている。(西田)布の増減の現象との関連が説明できた。(網干ン’曽勘基準/鋼/港湾/設計/模型実験/矢板壁掘削/砂質土/事例/測定/土圧/粘性土/変形/矢板壁薔1046LH21048E5/H2垂直控えグイ式鋼矢板工法の設計と施工菅野辰男・福家竜男土と基礎(1966.10)Vo1.14,No.10,PP.23∼30,図・17,表・5,写真・7載荷重をうけるカラ積ブロック擁壁の実験水野高明・徳光善治・政近範光土と基礎(1967.1)Vo1.15,No・1,pp・9∼14,図・15,表・7 本報告は,岸壁・護岸・擁壁などの構造形式のうち,従来の方式である鋼矢板を用いたアンヵ一ウォール,斜め控え杭の代わりに垂直の杭を海底面まで打ち込み,この杭の横抵抗によりアンカーを求める工法について述構られている。この工法の長所としでは,(1)前面鋼矢板と控え杭の間隔が短くできること,(2)設計がチャン法の横抵抗理論を用いるため信頼できる設計であることなどが挙げられている。又,この工法に関して,(i)現地盤が浅いところにあって,岸壁施工完了後前面を竣深する場合,(ii)現地盤と計画水深がほぽ向」で水深がかなり深く,施工時前面から波浪のない場合,(iii)施工時前面から波浪のある場合,の3つの施工法が紹介されている。そして施工法は従来のタイロッドアンカーウォール式と大同小異であるとしながらも,写真と共に実際施工例が紹介されている。(西田) 本報告はから積みブロック擁壁を合理的に設計するのに必要とされる資料収集を目的とした実験例を述べている。 模型ブロックはかみ合わせ構造,表面寸法,控え寸法の異なる3種類のブロックを用い,これを5段の布積みとするから積み擁壁を土槽開口部に設け載荷実験を行った。載荷方法は輪荷重を想定した円形載荷板による場合と帯荷重による載荷を採用し,それぞれ載荷時に擁壁に作用する土圧,擁壁の移動量等を測定した。 それらの測定結果を図表化すると共に,上載荷重による増加土圧の実測値とフレーリッヒ式による計算値を比較している。その結果,(i)ブロック相互のかみ合わせが十分であれば,から積み壁の場合でも裏込め砂利を加えた重力壁と考えても安全であること,(ii)ブロックの自重効果は勾配がゆるいほど大きいこと,(iii)擁壁の安定性に控え長が予想以上に効果的である。更に,(iv)ブロック下端の押えによって安全性を増大し得ることなどを明らかにしている。(網干)岸壁/杭/鋼/施工/設計/定着/土圧/矢板壁事例/設計/測定/土圧/模型実験/擁壁料愚」 「「1049E2/H2E21051掘削にともなう鋼管矢板壁の土圧変動(その1:実測の目的とその結果)山肩邦男・八尾真太郎土と基礎(1967.5)VoL15,No.5,pp.29∼38,図・17,表・3,写真・9土留め壁の設計に関する二,三の考察 鋼管矢板は主管の両側に継手用の2本のジャンクションパイプを備えたもので,ジャンクションパイプを互いにかみ合わせて鋼管を一線上に打込み,矢板壁として用いるも.のである。このような鋼管矢板工法の基礎資料を得る目的から,鋼管矢板に作用する土圧並びに間隙水圧分布,矢板の曲げひずみ分布と変形,切りばりに作用する軸圧力,背面土の流動性状等の計測を計画した。なお,試験地の土質は干拓工事及ぴ凌深工事を経た埋立て地盤で, 表土層(盛土層)は砂質シルト(約2,6m厚)で,それ以下12m厚の中位のコンシステンシ㌘をもつほぼ一様なシルト層で盛土荷重に対して圧密未了の地盤である。掘削工程は第1次根切り底をMP−5m, 土留め壁の設計において,裏込め砂質土の粒度分布及ぴ含水状態によってせん断抵抗力つまり最大せん断抵抗角がどのように変化するかについて実験的考察が行われている。壁の移動最が制限されている場合には,裏込め土のせん断抵抗力はその一部分しか動員されないので壁に作用する土圧はそれに応じて増大する。つまり一般のせん断試験によって求められた最大せん断抵抗角によって土圧を算定するという極限設計を行うことができず,、せん断ひずみの初期の段階においてモービライズされるせん断抵抗が重要にならてくる。そのためには,’層面せん断試験の結果から。直接に設計土圧を詳細に検討していく必要がある。しかし合理的かつ簡単な設計法が望まれる現状においては,まず与えられた含水状態又は将来予想される含水状態について,裏込め土の粒度組成を知るこ匂こより,最大せル断抵抗角をP,W。ローの理論式そ用いて得られた粒度配合とせん断抵抗角との関係のグラフから概略推定する。次にその最大せん断抵抗角φm、・を安全率Fで除し,グーロシの図解法によって簡単に土圧を算定することができれば非常に便利である。従って計算をより簡単化するための便法として,ある与えられた許容移動量ζπと安全率Fとを適確に関係づけることができれば,φ昌φm・x伊として容易に設計牛属を算定することができる≧して硫る。(西田し、 .、室違朗土と基礎(1967,8)Vo1.15,No,8,pp・15∼20,図・9,表・3,参文・3第2根切り底をMP−8mとし,これを4期間に分けて掘削した。掘削工期は2か月間であった。掘削中,、上記のような計測を行い,根切り深さとゆう(湧)水量,土圧・間隙水圧の経時変化,切りばり軸圧の変動,矢板のひずみ変化・水平変位量の分布変化等を図表化している。(網干)間隙圧/掘削/測定/土圧/ひずみ/変形/矢板壁曽勘安全率/せん断強さ/土圧/摩擦/擁壁普1050E2/H2掘削にともなう鋼管矢板壁の土圧変動(その2:実測結果に関する考察)山肩邦男・八尾真太郎土と基礎(1967.6)Vo1.15,No.6,pp。7∼16,図・15,表・1,参文・14シールド推進抵抗の発生機構一砂地盤における模型実験一森  鶴・石原金洋・斎藤征剛土と基礎(1967.8)Vo1.15,No.8,pp。35∼42,図・26 (その1)では各種計測法の概略を述べ,切ぱり軸圧,矢板に作用する土圧・間隙水圧,矢板の曲げひずみや曲げ変形量などの実測結果を示した。本文ではこれら実測結果より,静止時及び掘削時の土圧・、間隙水圧分布,切ばり軸圧と土圧分布の関係,矢板の変形などに関し解析的検討を加えた。その結果・静止時の矢板土圧分布はチ吊ボタリオフの土圧係数κ・=K4置0・5を用いた計算値とほぼ一致したこと,掘削時の主働側土圧に静止時土圧分布に比尽全体的に立ち上がった分布形をなすのが認められた。又,間隙水圧分布も土圧分布の増減傾向に一致していた。掘削の進行に伴う切ばり軸圧は根切り面近くの切ぱりにのみ影響を与えており,しかも切ばり軸圧の分担する土圧分布域についてテルッァーギ法等で検討したが計算値と実測値はかなり異なることが分かった。矢板の曲げひずみ分布は引張り側に大きなひずみを生じ,これには溶接,鋼管内への土の貫入が原因であることが推察される。更に曲げモーメント分布は矢板の土圧分布と切ばり軸圧から求めたものが最も信頼されることなどの結論を示している。 地盤中をシールド機械を推進させる場合の推進抵抗の発生機構を調査するため,模型シールドパイプを均一な砂地盤中に推進させ,.その時の抵抗を測定して,種々の調査,研究を行っている。この結果を以下に箇条書きすると,(1)推進抵抗9の構成要素は,外周抵抗瓦シールドパイプ内に入うた土とパイプとの内面抵抗X,刃先抵抗Yの三つである。このうち推進抵抗Qは内面抵抗Xによりかな、り複雑な彫響を受ける。(2)内面抵抗Xが59kg五以下では刃先抵抗Yは増加しない。(3)シールドの土量が増加するか,切羽に板圧あるいは圧気圧を作用(網干)間隙圧/掘削/測定/土圧/ひずみ/変形/矢板壁魁銀させて内面抵抗Xを増加させれば刃先抵抗Yも増加するので推進抵抗Qの増大は著しい。(4)更に内面抵抗Xが増加すると刃先抵抗Yはf定かむしろ減少する。(5)シールド内に圧気を作用させると圧気の一部が前方地盤に伝達されるので,切羽を押える効果が減少するため,同一大きさに当たる板圧の場合より推進抵抗が小さい。(6)シールド推進に伴う地表の上昇鼠は,シールド先端抵抗に当たるQ(F昌0)の大きいほど増加する。(7)シールドの刃先抵抗rはシールドを地盤に鉛直に立てたときζは限界支持力に当たるものであるが・普通の支持力公式では,LK41052内面抵抗による上述のような刃先抵抗の大きな変動は説明できない。(西田)掘削/砂/模型実験」oNQO 「「1053K41055高圧細噴流による土の切崩し工法に関する考察山門明雄土と基礎(1968.1)Vo1.16,No.1,pp.21∼24,図・6,写真・1,参文・4連続壁に作用する土圧の実測結果と根入れ部の受働土圧に関する考察(その2)川崎孝人・橋場友則・免出 泰・玉木 稔土と基礎(1971,1)Vo1、191No、1,pp.9∼13,図40,写真・2,参文・3 簡単な構造で,十分切崩し装置の役目を果たす水力掘削の技術を土の切崩しに応用する場合に問題となる,(1)使用水量を少なくして十分な切崩しを行い,泥水処理の問題を解決するにはどうすべきか,(2)水中に放出される水噴流の距離に対する圧力の減衰率を小さくし,切崩し能率を高めるにはどうすべきか,という二つの課題について,すでに採鉱の分野で行われている水噴流についての実験研究を基にして考察している。前者の問題に対しては,小口径ノズルを用いた200kgf/cm2程度の高圧細噴流を使用すれば,土質のような柔かいものに対しては,少ない使用水量で十分な威力を発揮することを具体的な数字を挙げて示している。又,後者の問題に対しては,その対策を幾つか挙げている。更に,この水中に放出される水噴流が広がるという欠点を逆に応用するものとして,エヤーリフトを泥水の排出に利用する高圧の細噴流による垂直ボーリングの可能性を示唆している。(北郷) 場所打ちコンクリー』トによる連続山留め地下壁に作用する土圧などを,前論文(Vo1.17,No。7)の測定法に従って計測した結果と,壁体根入れ部の受働土圧の計算に一つの提案を行ったものである。連続地下壁体は長さτ6mのユニットで構築されたもので,測定地点は,川崎市武藤小杉の沖積低地である。実測は根切りの連行に伴う,(1)水圧を含めての土圧分布,(2)切ばりの軸力,(3)連続地下壁の変形の推移である。ここで切ぱり軸力の推移が根切り完了後ほぽ一週間経過した後,2段切ぱり軸力が増大していることは注目すべき点であるとしている。又,ここでは室内実験(砂)も実施され,山留め材の根入れ部の受働土圧に関する観測結果から掘削前における土の水平有効応力が掘削によって著しい減少はしないと判断し,根入れ部分付近に過圧密現象が発生すると考え,砂質地盤の根入れ部分はしないと判断し,根入れ部分付近に過圧密現象が発生すると考え,砂質地盤の根入れ部分の設計用土圧分布として掘削前の静止土圧が残留するとする提案土圧を示している。それと実測結果とを比較して良好な結果bQoFE5/H2が得られたと報告している。(北郷)田勘室内実験/主働土圧/受働土圧/静止土圧/設計/擁壁機械/掘削/採鉱/施工/ボーリング/水愛1054H2堀削工事における切パリ土留め機構の理論的考察山肩邦男・吉田洋次・秋野矩之土と基礎(1969.9)Vo1,17,No。9,PP.33∼45,図・21,表・1,参文・15 従来の切ばり軸圧の計算法の仮定並びに計算結果は,掘削底面以下の抵抗土圧の配慮に欠け,切ばりが設置される施工過程を無視しているため, 実状と合わない。本研究では,掘削底面以下の抵抗土圧並ぴに施エ過程を考慮して,矢板並びに切ばりの支持機構を理論的に考察した。理論展開のための仮定は,(1)粘土地盤を想定し,矢板は無限長の弾性体とする。(2)矢板背面の土圧は,掘削面以上において三角形分布,掘削面以下において長方形分布とする。(3)掘削面以下の矢板に作用する横抵抗は,矢板の変位に比例し,受働土圧を越えない。(4)切ばりは設置後不動とする。(5)下段切ばり設置以後の上段切ばりの軸圧は一定とし,下段切ぱり支点以上の矢板は以前の変位を保持する。以上による理論解の計算例を実測結果と比較したが,従来の方法に比べ,定性的・.定量的にかなりよい近似を示した。次に,矢板の剛性・粘土の硬さが異なる場合の計算例を示し,実用のための近似解をも示している。なお,この理論1056H5/K4糊シールドトンネル掘削に伴う地表沈下と振動特性について川本跳万・宮池克人・奥園』清・森本正孝土と基礎(1972,3)Vo1.20,No.3,pp,15∼22,図・18,表・3,参文・4愚 名古屋市地下鉄2号線の曲線シールドトンネル区間で行われた地盤調査,地表沈下,及ぴセグメントリング変形の測定結果,シールド前進時のシールド機械及び地盤の振動特性などにつ.いて報告し,同時に行われた有限要素法による弾性及び非線形沈下解析,降下床実験に基づくゆるみ沈下計算などの結果を実測値と比較検討したものである。その結果,粘性の比較的少ない地盤では,トンネル開削後かなり早い時期に弾性変形及び塑性変形が終わり,最終沈下量に達するようであり,非線形有限要素法で求めた沈下量及び沈下曲線が実測値とかなりよく一致したこと,及びシールド前進時のシールド機械及ぴ地盤の振動については興味ある特性が観測でき,振動防止装置が有効に作用したことも判明したと述べている。(網干〉は,砂地盤の場合でも土圧分布が与えられれば適用可能である。(市原)掘削/水平荷重/電算機の応用/土圧/粘土/矢板壁L事例/振動/施工/測定/トンネル/有限要素法」 「「1057E61H21059H4/K4/K12山留め工事の問題点田中修身土と基礎(1972.4)Vol.20,No.4,PP.23∼28,図・4,表・2神戸港ポートアイランドの土工計画から施工まで中井喜一郎土と基礎(1972.11)Vo1.20,No.11,PP,35∼42,図・5,写真・3,表・3 根切り工事に伴う山留め工事に関連する研究は以前より行われているが,計算規準,施工指針などの作製は遅れている。しかし工事の方法は経験とかんに頼っていたものから,ボーリング調査に基づく計画図書を作製し,それに沿って施工するものになってきた。建設工事の公害(騒音,振動,地盤沈下,地下水枯渇など)の大半が山留め工事に関係しているので,工法に公害防止を考慮したものが用いられ七いる。しかしそれに伴い,土圧,水圧の増大,コストアップなどの新たな問題が発生している。ヌ,機械化施工による短期工事のため,安定している地盤が急激にバランスをくずされて事故につながる危険性も生じている。土圧,水圧,上載荷重,山留め部材の許容応力度,ヒービングその他施工上の問題点に言及し,著者の経験したり見聞した例などを合わせて,著者の解釈を与えて報告している。一山留め工事を行うに当たり,周囲に何ら影響を与えることなく工事をすませることは不可能に近いが,施工管理によってその影響を僅少なものにすることができると結論している。(網干) 神戸港は横浜港と共にわが国の2大貿易港であり,年々増大する貨物量,海上コンテナ時代の到来という情勢に対処するため,このポートアイランド埋立計画が策定されたのであるが,この土主計画,施工について報告している。計画として,必要土量の算定を行っているが,ポートアイランド計画区域の平均水深が一12mと深いことや,海底面に堆積している沖積粘土層が平均12mと厚いのでその圧密量を考慮している。埋立てに必要な総土量は約9,000万m3で,年間約1,000万卑3一となり,この土砂採取場の選定に当たって,地質,防災,景観及ぴ緑化の点から考察を行ったことを詳しく紹介している。なお,埋立て計画, 土砂採取計画について,それぞれ表に示している。埋立て土は約20km離れた背後の住宅造成で発生する山土を使用したが,神戸の地形的特性を考え,土取場から海岸まで(1,343m)コンベヤで運搬し,桟橋から土運船に積替え海上運搬している。埋立ては,水面下は底開式バージで,水面上はアンローダーとシフタブルコンベヤーの連続土工機械による揚土工法を採用している。(西田)曽勘海底土/機械/掘削/計画/港湾/施工/沖積層/土工掘削/施工/設計/膨れ上がり/変形/矢板壁雪1058E7/K12シュンセツ工事の計画から施工まで酒見尚雄土と基礎(1972・11)Vo1.20,Nα11,pp・23∼28,図・4,表・8,参文・6L1060H2糟掘削工事における土留め壁応力解析中村兵次・中沢章駅土質工学会論文報告集(1972,12)Vo1.12,No.4,pp.95∼103,図・15,参文・5 竣藻工事は,陸上工事と異なり,(1)海面下の工事であり,直接観測が困難である。(2)作業船はオーダーメイドであり,規格生産品でないため一船ごとに性能が違う。(3)施工実績には,土質条件のみならず海象条件,気象条件が複雑にからみ,分析を困難にしている,などの点で特異性を有しているとしている。そして,港湾工事の増大に伴った竣深工事の大量急速施工を目標として,上記の竣漂工事の特異性を考慮しながら,施工計画,施工管理について考察している。まず,施工計画に関しては,竣藻方式,自然条件調査,土質条件調査,深浅測量,土捨位置の選定,土量の算定,作薬品の選定の施工計画へ及ぽす影響を示し,これらの方法にっいて述べている。又,竣藻工事の中でも特にはん用性の高いポンプ船,クラブ船の時間当たりの竣喋土量について明らかにし,これらを中心にした施工管理(航路,泊地の保全,安全の確保,作業位置の確認,施工深度の確認,工程管理,機材の整備,しゅん工の確認)について,その方法,注意点を述べている。(西田) 土留め機構に関する山肩らの理論(土と基礎,Vo1.17,No.9)にはん用性をもたせた電算機のプログラムを開発しぺ実測例と比較,検討を行ったものである。用いた仮定は山肩らが用いたもののほか,土留め壁の根入れを有限長として扱い,先端はヒンジ,固定,自由の3種類とし,地質の状況に合わせて選択できるようにしたこと,切ばり架設時にすでに発生している地中の変位を考慮したことである。土留め壁について立てられた微分方程式は遷移行列法で全断面の変位と応力が求められる。計算結果と山肩らが報告した実測例(土と基礎,VoL15,No.5他)と比較したところ,粘性土地盤に対しては,せん断力,曲げモーメント,変位,切ばり軸力とも,下方部において多少差はあるが全体的に良く一致し,実用上十分の結果が得られている。又,砂質土地盤では,粘性土地盤ほどには一致せず,、これは土圧の算定に問題があると指摘している。又,この計算を基に,土留め壁の応力,変位などに影響を及ぽす要因についても検討管理/機械/掘削/計画/港湾/施工/土工掘削/主働土圧/受働土圧/静止土圧/地盤係数/土圧/変形/矢板壁が行われている。(三笠)N①」㎝ 「「1061H3/H41063H2北海道の泥炭地における河川工事実施例ノ1、林繁・佐々木晴美土と基礎(1973.2)Vol.21,No.2,pp・21∼27,図・10,表・5,参文・12周辺環境を考慮した山留め工亭に伴う安全施工のための実測例達下文一・坂口清実・杉本隆男土と基礎(1973.5)VQ1、21,No.5,pp.13∼20,図・17,参文・6 北海道では石狩川をはじめとする多くの河川で改修する場合,泥炭地に遭遇する機会が極めて多い。この泥炭土は含水比,間隙比,圧縮性が非常に大きく,透水性や強度に顕著な異方性が認められる,などの特異な工学的性質を持つため種々の困難な問題に直面することが少なくない。泥炭地における河川工事実施に際して土質工学的に問題となる点は,一(1)泥炭を盛土材料として使用する場合,堤防浸透水に対する堤体の安定,雨水や流水に対するのり面の安定,−堤体の圧縮変形に対する計画断面の維持,(2)堤防のすべり破壊と沈下に対する安定,(3)水路掘削に伴う切土のり面の安定,及び周辺地盤の沈下,(4)ひ(樋)門や樋管の設計法,などである。これらについて,まず北海道に溶ける泥炭地の分布と泥炭の工学的惟質を軟弱粘土のそれと比較して説明し,次に実際の工事でどのように対処されているかを,堤防工事,水路掘削工事,樋門樋管工事の場合について代表的な実施例を挙げて説明した。(網干) 東京都建設局が発注者となった工事の中で,沖積低地と山の手台地における山留め工事を選び,山留めの挙動と周辺環境の挙動を調べた例に墓づいて, 都市という特殊な施工環境のなかでの土木工事における安全施工について考察している。採用された山留め工の壁形式は鋼矢板工法と親杭横矢板工法が大半を占め,前者ぽ低地部で又,後者は山の手台地や三多摩地域で多く実施されてし・る。支持形式は切ばり式が大部分である。この両者の典型的な実施例の工事概要,地盤の概要及び各種の測定結果を示し,その検討を行っている。そして,背面地盤沈下量は前者では最大沈下量は70mmで最大たわみ量の約6倍の値を示レており,後者セは最大沈Noo下量10mm程度で前者と比較して著しく小さい,などの結果を得ている。山留め工事と施工管理上の問廼点として・山留めの挙動と地表面沈下量の変化の相関性・想定される土圧の算定法ジ山留め材質管理・各種測定項目のシステム化と解析法の確享などがあると述べている。(網干)P勘河川/掘削/高有機質土/事例/水路/施工/設計/軟弱地盤/盛土管理/掘削/事例/施工/測定/沖積層/沈下/矢板壁愛10621064H2岩盤の掘削安達径治土と基礎(1973.3)VoL21,No.3,pp,59∼65,図・9,表・1,写真・6,参文・11多数の切パリ反力実測値から求めた山留め土圧について玉置 脩・矢作 枢・中川誠志土と基礎(1973.5)Vo1.21,No.5,pp.21∼26,図・14,表・1,参文・6 岩掘削の施工性から岩盤を硬岩と軟岩とに分類し,その各々において現在採用されている掘削方法の概要を述べ間題点を挙げた。まず硬岩の掘削に最も広く用いられているせん孔爆破について,岩質,せん孔機の種類,せん孔速度などの関係について説明し,せん孔長やせん孔間隔,経済的装薬量などを決定するために行われるクレーターテストの概要を紹介しその問題点を述べた。更に,硬岩を爆破にようないで掘削する方法として開発されつつある,ブレーカーやせん孔を油圧装置で拡孔するものなどの概要と実用化の現状についぞ述べた。次に軟岩掘削に関して,ブルドーザァに取り付けて使用されるリッパーの概要を紹介し,シャンク数やブルドーザーの重量,地山の弾性波速度,き裂の程度,岩分類などとリッパー作業限鼻との関係について説明した。又,パワーショベルやバケットホイールエキスカベーターによる軟岩の掘削 切ぱり,腹起こしによって支えられる山留め壁の設計土圧にはテルツン}ギやチェボタリオフらによって提案されたものがあり,・我が国ではこれらを基にして制定された建築学会の基礎構造物設計基準の土圧分布が広く使われているが,実際の土圧は種々の要因がからみあって複雑である。近年山留め土圧の実測データがそろろてきたので,蕉れらを整理して従来の設計についても簡単に触れている。(網干)岩盤/機械/掘削/土工/爆破/分類LK4滞駅土圧分布と比較検討している。砂地盤は32個,粘性土地盤は34個のデータを,掘削深さ亙と濯を単位として土圧分布の無次元表示を行って整理し,深のような結論を得ている。砂地盤においては土圧分布は深さ方向にはあまり変化はなく,テルツァーギ・ペックの提案した土圧分布は,分布形は妥当であるがその値は過大である。粘性土地盤では, 特にE≦5の軟らかい地盤の場合,チェポタリオフの提案する0,与7Hの土圧分布は上段の切ばり,.腹起こしに対して危険側の値を示す。又,土圧の深さ方同の分布は,砂地盤と粘性土地盤のいずれの場合も掘削深さが増すにつれて増加する傾向は見当たらなかった。(網干)掘削/砂質土/施工/測定/土圧/統計的解析/粘性土/矢板壁」 「「1065H21067H2根切り工事における切パリプレロード工法野尻明美・近藤貞雄土と基礎(1973.5)Vo1.2工,No.5,pp、27∼34,図・20,写真・2,参文・6読売新聞大阪本社新館新築工事における山留め設計と施工遠藤 満・長谷川年弘・巽 稔・間瀬惇平土と基礎(1973.5)Vo1.21,No.5,pp.45∼53,図・7,表・1,写真・3,参文・5 市街地や種く軟弱な地盤における根切り工事の際の周辺地盤沈下を少なくするために切ばりプレロード工法が有効である。ここでは実際に切ばりプレロード工法を導入した多くの現場のうち,計装安全管理を行った二つの現場の施工例を示してプレロー1ドの効果を検討した。一つ 読売新聞大阪本社新館新築工事において,大阪の水量の多い洪積砂礫層で28mに及ぷ地下掘削を行った。この洪積砂礫層は常水位GL−8.5mであり》又,道路には埋設物が多く周辺はは広島市中心部の地下水位の高いまさ‡地盤における地下工事で,山留め壁は60cm厚のRC連続地中壁である。第二の例は東京大手町の,G,L−15mまで日比谷粘土層が続き,以下東京層,第三紀層と続く典型的な東京下町の地盤におけるもので・山留め壁はアースドリル機による連続柱列で,切ばりはH鋼4002シリーズである。プレロードはそれぞれ設計軸力の50%及び60%を導入している5施工中,土圧計,鉄筋計・間隙水圧財などで測定した山留め壁に作用する土圧,応力,変形量の測定結果を図に示している。 そして,プレロード導入により架構全体の剛性が上がり周辺の地盤や近隣の構造物への影響防止に大いに効果が認められ,又,著者らの提案した山留め計算新法はかなりの精度で計算ができたと述べている。(網干)ホテル,商社,事務所などが密集しており,施工条件としてはかなり厳しいものであった。そこで本工事はディープウエル排水工法を併用したイコネ壁及び支持真柱ピヤによる全館逆打工法を採用した。、本文はこの工事における,(1)山留め壁,逆打く体支持真柱ピヤ,支保工,掘削方法,排水工,計測管理などの山留め計画,(2)真柱,基礎,地下外壁,内壁・スラブなどの地下部分の構造設計の考え方,(3)土留め壁に対する土圧,水圧の仮定とイコス壁の応力算定,(4)イコス背面側圧の測定結果,などについてその概要を紹介し,イコス壁背面に作用する土圧,水圧については仮定値と各段階ごとの計測結果を比較してまとめてある。又,水の多い大阪洪積砂礫層におけるイコス工事実績についても比較的詳細に報告している。(網干)謹髄掘削/洪積層/止水/水位低下/施工/設計/測定/地下水/土圧/粗粒土管理/掘削/事例/施工/測定/沈下/土圧/軟弱地盤/変形愛1066・H21068K12軟弱地盤中における仮土留め工の諸測定について横山浩雄土と基礎(1973.5)VoL21,No.5,pp.35∼43,図・17,表・2水中工事の施工機械平山 勇土と基礎(1973.9)Vo1.21,No.9,PP.9∼14,図・7写真・1 大井ふ頭の人工埋立て軟弱地盤中に施工した羽田トンネルの仮土留め工の測定計画,測定方法及び測定結果について報告したものである。地盤は上部東京層璽上の沖積層とその上部の吹 近年,水中工事の増大に伴い高性能の水中施工機械の要求が高まっている。特に水中捨石ならし機はいずれも開発段階であるが,本文では今後実用化の可能性が大であると思われる水中ブルドーザー・水中振動ならし機械・排土板えい航ならし機について詳述してある。水中ブルには,凹凸の大きい捨石面での転倒,腹がつかえることによって進行が困難になる問題,水中振動ならし機に対しては,本体が振動体であるため,それをつり上げるクレーン舟などのブームの振動が大であること,排土板に捨石が片当りするとならし機全体が回転するため回り止めが必要であること,排土板えい航ならし機は大きな石のならしについては潜水夫の補助が必要である,など,それぞれの機械は数多くの問題点を持っており,又,開発途上であるので,実績,データも不足しており,決定的な評価を下す事が困難であると述べている。(八木)上げ層より構成され,吹上げ層は層厚約5mでN値・工∼4の砂層とその下に層厚5mでN値0∼1の粘性土であり,又,沖積層は層厚4mN値5程度の砂質土とその下め層厚4τnN値o∼3の粘性土である。測定は,①土圧分布と切ばり軸力を測定し,在来め土留め計算法に検討を加え,②土留め背面の沈下量及び沈下簿囲崇明確にし,③応力解放による地盤の変形や周囲の地盤の挙動を明らかにし,④施工状況と土圧の関係を明確にする,などを目的として行っている。これらの測定項目と測定期間及ぴ測定頻度を表に示し,又,主要測定計器の概要と取付け方法についても図に示し説明している。そして最後に,土圧,切ばり,一軸力,鋼矢板応料愚力,深度と最大土圧の関係,鋼矢板打設後の土圧と水圧,・燥大鋼矢板応力,最大切ばり軸ヵ,掘削に伴う地盤の変形及び構築反力などの測定結果を図に示している。(網干)掘削/計画/施工/土圧/軟弱地盤/粘性土/変形/矢板壁L機械/振動/水中構造物/施工/土工馳刈o」 「「1069H21071K12N①oo海底パイプラインの埋設工法島田英雄土と基礎(1973.9)Vo1.21,No.9,PP.41∼46,図・6,表・2,写真・1仮締切り兼用鋼管矢板井筒壁への外水圧による影響について富永真生・榊豊和・森田哲士土と基礎(1973,9)Vo1.21,No.9,pp,15パ23,図・15,参文・7 今まで,仮締切り工,山留め工などの仮設構造物に対しては・十分な設計配慮がなされていなかった。この報告では,井筒の構造剛性を利用した鋼管矢板井筒という新しい基礎構造体に仮締切りという施工法が加味された仮締切り兼用鋼管矢板井筒壁工法を水島大橋下部工を例にとり,水庄による影響を経日的に測定し,設計の考え方、測定結果の検討を述べ,今まで不十分であった仮設構造物に対する設計指針について述べたものである。その具体例として,(1)最終荷重の計算法,(2)荷重分担の計算に対する支持機構の影響,(3)頭部支保工に対する引張り応力の考慮,(4)仮締切り部鋼管矢板応力は本体への残留応力を考えて,できるだけ小さくすること,(5)支保工の円形効果は考慮しなくてもよいこと, (6)鋼管矢板と支保工との間隙には荷重伝達を均等にするためモルタルで防ぐことが挙げられている。(西田) 海底パイプラインを,潮流,波による滑動,投びょうによる破壊から保護するために,埋設作業は海底配管工事において重要な作業である。埋設工法は大きく分けて,パイプ布設に先立って海底に埋設溝を掘って,その溝の中ヘパイプを布設していく先行掘削法と1パイプを海底面に布設したのち,パイプの下を特殊な水中掘削装置を用いて掘り下げ,海底下所定の深さまでパイプを沈める水中掘削法どがある。本文においては,この二つの工法における使用機械,施工法,埋戻しの方法について紹介し,同時に両工法の問題点,今後の課題も述べてある。(西田)謹勘海底土/機械/掘削/施工/地下構造物応力/ケーソン/鋼/締切り/事例/施工/測定/矢板壁琶1070K121072H4/K12掘削システムによる海底岩平面掘削実験一大口径ロータリー掘削機を使用した場合一桜井紀郎・山中鷹志土と基礎(1973.9)Vo121.,No,9,PP.25κ31,図・8,表・7,写真・2中海干拓の水中盛土工事について井関重俊土と基礎(1973.9)Vo1.21,No.9,PP,47∼55,図・8,表・6,写真・6 本四連絡橋の一つ,児島∼坂出ルート(通称Dルート)におい七は海中下部工施工法として「設置ケーソン工法」を計画している。しかしこの工法によると海底岩盤の掘削は非常に膨大なものとなる。本報告は高掘削能率・高精度を期待して新しく考案された平面掘削法の実験計画・実験結果についてのものであるρここで新しく考案された平面掘削法とは種々の掘削機械を載せ,これらを潮流,波浪及び潮位差から防護し,海底の任意の位置に移動可能な,能率的かつ正確に掘削機を作動させるための掘削補助機構である掘削システムと呼ばれるものと,ヒューズ掘削機を利用した大口径ロータリー掘削とによって平面掘削を可能にするものである。この方法により掘削パターンを二通り変え,第1層はボーリング穴と接する方法で,約70㎝,『 中海は鳥取,島根両県にまたがる塩水湖で,この中海の干拓及び埋立てを行い農地を造成すると共に淡水化を図り,農業及び工業用水としての利用を可能にしようとしたものが中海干拓事業である。この中海干拓事業の水中盛土工事は,昭和43年末,八郎潟干拓などの実情を参第2層はラップボーリング方式で5m,それぞれ掘削した結果期待どちりの成果が得られ,平面掘削において,掘削システムと大口径ボーリングマシンの併用工法が今後実用化できるであ陽報考にしてDC600PS級竣藻船2,DS600PS級竣諜船1を作業の主力として着工以来,堤防総延長の60%の盛土,全体量の75%の用土採取運搬を完了,昭和50年4月より中海の淡水化を開始する予定である。この報告では,築堤工事及び地区内道路の水中置土工事において沈下量の把握,二段吹盛土の施工ロス,溜ますを利用する場合の施工ロスなど未解明の事項もあるが,八郎潟干拓など,、同種事例を参考に実績資料の集積もでき,現在行われている堤防築堤工事,地区内道路用土の水中置土の概要が紹介されている6(西田)ろうと述べられている。(西田)海底土/岩盤/管理/機械/掘削/野外試験L事例/水中構造物/施工/土地造成/盛土」 「「1073K121075H4/K4海底掘削機の開発田中康之土と基礎(1973.9)Vo1。21,No。9,pp.57∼62,図・4,表・4,写真・2,参文・3埋立工事と環境問題中井喜一郎土と基礎(1974・2)VQ1・22,No・2,pp・19∼27,図・10,表・5,写真・3,参文・4 東京湾環状道路の施行にあたり,大量の土砂を深い海底から掘削する必要が生じ,施工機械の調査が始められたが,性能的に満足すべき機械がなかった。そのため試験機の製作に踏み切りこれを完成した。この報告はこの試験機の構造概略,及び実験結果からの性能の概略が述べ 住宅地造成の残土を埋立て土砂として利用した神戸港東西海面埋立て地造成工事及びポートアイランド造成工事において実施した環境対策について報告している。この環境対策は,次の6項目に大別される。1)河川及び流出土砂対策:河川改修,砂防ダムの新設,既設砂防ダムのかさ上げ,砂だめますの造成,流域変更,洪水調節池による工事中の流量調節,洪水調節池及び集水面積の変更による工事後のピーク流量調節。2)崩壊斜面対策:総合的調査に基づき,予想崩壊地及び崩壊土砂量を推定し,各箇所ごとに防災対策を実施。3)切取り斜面・盛土斜面の安定:コンクリート擁壁・のりわく工による保護,一水抜き孔の設置。4)切取り地対策:山の一部あるいは山のりょう線の残存による景観の保持,人工丘陵のりょう線に起伏をつけることによる景観の開発,植生に対する配慮,切取りによる風向の変化に対する配慮。5)埋立て地対策1緑化の促進,各種レクリエーション施設の配置,景観の開発,埋立て地利用企業の選択。6)工事中の騒音・振動に対する対策;騒音・振動などの少ない施工法の選択など。(北郷)られている。(西田)P勘海底土/機械/掘削/野外試験切取り斜面/地すべり/事例/土工/土地造成/土地保全/防護工事琶1074H2/K81076H2/H4鋼管矢板井筒基礎の施工およぴ水平載荷試験藤田圭一・山口靖紀・木寺謙爾・島岡久寿・小間憲彦土と基礎(1973.12)VoL21,No。12,PP.9∼15,図・19,参文・7Lateral Behaviourofa Double Sbeet Pile Wall Structure(二重矢板構造の水平挙動)沢口正俊土質工学会論文報告集(1974・3)VoL14,No・1,pp・45∼59,図・16,表・5,参文・6 この基礎は鋼管矢板を円形や小判形等の閉鎖形状に打ち込み,継手部にモルタル等を注入し,各矢板頭部を鉄筋コンクリートで剛結し,一体性を高め,ケーソンと同様の効果を得るようにしたものである。最終的に鋼管矢板を閉鎖状に閉合させ,全鋼管矢板が一体となって外力に抵抗するところに特徴を有するので,施工上(1)鋼管矢板を能率的に精度良く確実に,閉鎖形状に打ち込む。(2)鋼管矢板継手部にモルタルを注入し,更に矢板頭部をコンクリートで剛結して,矢板全体の一体性を高めることが必要であるとしている。設計法の基本「矢板式基礎の設計と施工指針」の問題点として・水平方向地盤反力係数KE・の設計値は,(1)基礎部は周辺地盤より1,5m掘削して築造されているため,周辺地盤に上載荷重が載ったようになり,みかけ上KE・が大きくなる。(2)頭部コンクリート.と地盤の間に摩擦抵抗が作用している。(3)井筒の中の土は矢板によって完全に閉鎖されているため,実測値よりも多少小さい。又,構造上㊦問題点として,各矢板の井筒に対する一体効果,合成効率について述べられている。 水平力の作用する二重矢板式構造物の矢板の弾性解析を行っていろいろな条件に対する理論解を与え,実験値と比較している。2枚の矢板は上端をタイロッドで結合(ピン又は剛結)される場合を考え,両側の矢板は水平たわみが等しく,根入れは十分深いとしてチャンの仮定に従いある深さで固定されると仮定している。又,中詰め砂も弾性的で,水平層内の平均せん断ひずみは矢板のそれに等しく,これに比例した中詰せん断抵抗が働くとして基礎方程式を導いている。この式を結合がピンと剛結の場合に対し,頭部に集中水平力,矢板全長にわたって一様水平力,三面形(水圧状)分布水平力の働く六つのケースに対し解を求め,結果を無次元表示してある。実験は,(a)剛結合で頭部水平力のある時,(b)ピン結合で頭部水平力のある時の二つに対して行ない頭部の変位と最大曲げモーメントの比較をした。10回前後の繰返しテストにおいて(a)の場合は比較的よく合うが,(b)では曲げモーメントが2∼3倍になるもの,滞駅たわみが1/3になるものもあった。(山口)(西田)ヶ一ソン/鋼/支持力/地盤係数/水平荷重/施工/矢板壁L締切り/水中構造物/水平荷重/弾性/変形/模型実験/矢板壁」oNo 「「1077H5/K4軟岩における機械掘削 一第2有壁トンネルー1079H2N刈o柱列式連続壁土留めにおける現地計測と結果尾崎宏二・岡本勝也土と基礎(1974,11)Vo1.22,No.11,PP,9∼16,図・12,表・3渡辺正法・三沢清扶・橋口誠之土と基礎(1974。6)Vol.22,NQ.6,pp。29∼35,図・13,表・2,写真・3 宮城・岩手県境の軟岩地帯を貫く東北新幹線第2有壁トンネルにトントル掘進機(RTM),ロッドヘッダーなどを用いた,発破作業を伴わない全面機械化掘削の実績の報告である。地層は主に凝灰岩(一軸圧縮強さ卯=40∼100kgf/cm2)と,凝灰質砂岩と細粒砂岩の互層(5∼40kgf/㎝2)から成っている。RTMについては,1)掘削進行成績,2)軟弱区間対策,3)機械稼動実績及びカッターについて記述され,2)における上部崩落に対してはプ導坑上半部を人力で下半部はRTMで掘削し,沈下箇所では捨コンクリートを打ってから,RTMを掘進させ・3)についてはスラスト圧と掘進速度の関係,軌跡延長とヵッターの摩耗量との関係などを述べてある。又,稼動率をあげるためには,支保工建込み,鋼車待,一軌道延伸などの作業の能率化が必要であるとしている。本トンネル掘削にはロッドヘッダー,電動油圧ショベルも用いたが,ロッドヘッダーに関しては,機動性からみてσF200kgf/cm2の軟岩に対し最適であるが,ゆう(湧)水に弱く,又,さね残しのリングカット工法を人力に頼らざるを得ないなどの 掘削幅10.7m,掘削深15.1mの開削施工に鋼杭を含む柱列式連続壁で土留めを実施している。その際,連続壁に作用する土圧,間隙水圧,切ばり軸力,土留め鋼杭の曲げひずみと変形,及び背面土の沈下,地下水位の変動などを各種計器によって測定し,観測結果について詳細な考察を行ったものである。現場の土質状況はN値0∼5のシルト質土及び粘性土であり,いずれも沖積層である。観測結果について注目すべきことは次のことである。すなわち,土留め鋼杭の変形は受げたを上部支点に,根切と底面下の第一不動点を下部支点にする弓状を呈し,、その第一不動点が掘削の進行に伴い下方へと移動することである。一方,土留め鋼杭背面の地盤沈下は杭の変形と密接な関係をもち,掘削完了時までの沈下曲線が杭の変形曲線と類似している。更に,土圧に関しては,実測値による分布がテルツァーギ・ペックの提案式と一致したが,切ばり軸力の実測値より算出した土圧値よりかなり大きな値を示したことなどを述べている。(市原)欠点も挙げている。(北郷)曽勘岩盤/機械/掘削/支持力/施工/トンネル問隙圧/杭/掘削/測定/地下構造物/沈下/土圧/粘性土/変形暫1078E6/E21080E5/H2軟弱地盤中における仮土留め工の諸測定について横山浩雄土と基礎(1974.7)VoL22,NQ.7,pp.15∼21,図・15,表・2土留め壁としての地中壁にかかる外圧と内部応力の測定と現場への反映 この報告は,人工軟弱地盤の大井ふ頭に新設する羽田トンネルの施工に伴う仮土留め工(G.L.一16.7m以下に,極く締まった砂礫層が存在し,その上部に沖積屈があり,上部4・8mが 横浜市高速鉄道(地下鉄)建設計画の一環として,尾上町工区の駅部が構築されることになっゆるい砂層,その下部約12mが軟弱な粘土質土層で,鋼矢板をG.L.一17mまで打込み,5段の切ぱりを設置しながら掘削した場合)に関する実測並びにその検討結果を述べたもので,この研究の目的・計画・測定方法・測定内容については,「土と基礎」VoL21(1973)No.5に述べられている。実測とその解析は,切ぱり軸力と土圧の関係,各掘削深度と土圧の分布,鋼矢板の変形と土圧との関係,周辺地盤の挙動と鋼矢板の変形との関係などについて行っている。その結果として,切ばり軸力と土圧との関係では1/2分割法と修正分割法を比較した場合,両者共よい対応性を示したこと,地質面の土の沈下量と鋼矢板の変形に伴う変化土鼠とはよい一致を示し,その量は,安定係数亙FアE/S”が3以下で小さく,4.5以上で急増するこ澄岡沢裕・田原良知・林俊介・小寺修二愚土と基礎(1974.11),Vo1.22,No.11,pp.53∼62,図・19,表・3た。当工区は,1V値3以下の軟弱なシルト層がG.L−33∼42m付近まであり,周囲はビルに囲まれている。工事は,この軟弱地盤を地表面下22∼24mまで開削するもので,施工上の安全性,隣接構造物への影響を考慮して剛性の大きな連続地中壁を土留壁として採用した。そこで施工上の安全管理と今後の設計資料を得るため,地中壁にかかる側圧と内部応力を測定した。それによると,掘削に伴う側圧は背面において,切ぱり設置位置以上で増加するが,全体的には掘削の進行と共に減少する・掘削側では,土圧・水圧の減少と同時に,壁の変位による抵抗側圧の増加がある。掘削時の土圧分布形状,地盤のぱね定数を実測値に合わせるように仮定し計算を行った結果,地中壁の曲げモーメント・切ばり反力は,実測に基づく値とよく合うことが分かった。(市原)となどを示した。(市原)掘削/測定/土圧/軟弱地盤/変形/矢板壁応力/応力分布/掘削/地盤係数/事例/施工/測定/土圧/軟弱地盤L」 「「1081C9/K121083C9/K4軟弱地盤上に投下された砂の状況調査 一大型土捨船による砂投下実験一堤 一高・内河栄作・半沢秀郎・島 正憲土と基礎(1975.11)VoL23,No。11,PP.57∼63,図・11,表・5,参文・5建設工事における浮遊ヘドロの問題点について西山啓伸土と基礎(1978.1)Vo1.26,No.1,pp.54∼59,図・4表・2,写真・1,参文・2 近年埋立て工法はますます大型化しており・この傾向は土捨船の場合特に顕著である。この報告は30,000m’積み大型土捨船で軟弱地盤上に山砂を投下した時の,投下砂の拡散状態,投下砂の密度及ぴ強度,投下により原地盤粘性土が影響を受ける範囲などについて調査した結果を示したものである。調査結果から次の点を指摘、している。(1)投下砂の拡散は投下回数がふえるにつれて横方向に顕著に生ずる。 これは海底面に投下砂が衝突した際に生ずる衝突砂の横方向流によるものであり,大型土捨船を用いた盛土では1=10で示される勾配よりも急な断面を形成することは難しい。(2)大型土捨船によらて造成される地盤の間隙比は約0.8程度であり,(3)船積状態から海底に堆積される状態に至る過程での体積変化率は今回の実験で1ま0。84であった。(4)三軸圧縮試験の結果から投下砂の強度としてφ=30。が期待される。又,(5)大型土捨船からの投下砂により原地盤粘土がせん断変形の影響を受ける範囲は5mと考えられ 首都圏の河川内や東京湾埋立地内などで工事を行う場合,水中又は水底にへどろが浮遊してたり,堆積していたりしている状況に遭遇し,工事の支障となることが多い。河川内の堆積へどろの処理については,その除去及びへどろを改良して道路の下層地盤として用いた工事例を報告し,東京湾内の海中工事については,東京港沈埋、トンネルのへどろ処理対策を報告し,.又,首都高速湾岸線g橋梁下部工事におけるへどろ処理及び海中プレパッグドヲンクリート工事に際して流入する浮遊へどろの防止対策を報告したものである。る。(市原)曽画基礎/橋梁/水中構造物/施工/堆積土/軟弱地盤海底土/現地調査/堕/処/軟弱地盤暫1082LH2/K111084E2/H5二重鋼矢板謹岸の静的挙動について沢口正俊・嶋 文雄・三好弘高土と基礎(1976.4)VoL24,No.4,PP.19∼26,図・13,表・4,写真・1,参文・5連続地中壁とアースアンカーによる大規模山留め工事について安久津 遇・山田邦光・内藤禎二土と基礎(1979.2)Vo1.27,No.2,Pp.33∼42,図・18,表・9,写真・3,参文・6 本報告は,まだ適切な設計法がない二重鋼矢板膜岸の設計法確立のための基礎資料を得る目的で行った模型実験の結果とその考察を述べたものである。模型体のパラメーターとして,壁高,矢板間隔,中詰め砂の密度などを選定しぞ中詰め終了時の矢板の曲げモーメントや土圧,頭部に水平外力が作用した場合、(仮締切一りタイプ)及び,背面に裏込めを行った場合(護岸タイプ)にっい亡の静的挙動に関して, 以下に述べる幾つかの知見を得ている。1)中詰め終了時の矢板の最大曲げモーメントの実測値は,慣用設計法による計算値と良好な近似性を示す。2)二重鋼矢板壁の変形性状は既報の著者の式によ6て大略把握でぎる。又,北島式による破壊荷重は全般に安全側の値を与え,特に護岸タイプでは安全すぎる結果を示したる3)頭部に水平荷重が作用した場合,最大曲げモーメントと荷重出の関係はチ華ンの式と著者の式との併用によって大略把握できる。上記の結果は乾燥砂を蜘用した小型模型実験から得たものであるが,実際の構造物の設計 9施工において参考になる点を多く含んでい右』(土岐) 連続地中壁とアースアンカーによる大規模山留め工事に伴う設計及ぴ施工管理を報告するもの。・現培は埋立て地で地下水位が高く,軟弱層が介在するためアンカー定着に適当な地盤が深く,長大アンカーを必要とする工事である。連壁・アンカーをいかに設計,施工管理するか問題となった。設計時に特に問題になった事項は,側圧係数,アンカー定着時の曲げモーメント・軸力,一アンカーの定着荷重,などの把握である。・側圧係数はκ=0.60として設計し,工裏込め/応力分布/室内実験/設計/土圧/模型実験/矢板壁施工/設計/地下構造物/定着/電算機の応用/土圧/トレンチ/ボーリング淺憩事の進ちょくに伴って計測器及び電算機を効果的に利用して十分な施工管理を行った。アンカ」定着時の曲げモーメン トはアンカーピッチが小さく引張り荷重はほぼ等分布荷重として働いた。又,.軸力は連壁鉛直方向に約50%導入されることを解明した。アンカーの定着荷重の設定は難しい問題であった。すなわち,アンカーの実荷重が設置時より小さい場合には連壁に逆荷重として働くことも配慮しなければならないからである。これは切ばり方式の山留めには生じない現象であお。以上を図・表などを用いて報告した。図」圃一 「「1085H21087H7/K11タワミ曲線法による矢板壁の計算横山幸満土と礎礎(1979.6)Vo1.27,No.6,pp.15∼20,図・8,表・2,参文・9水路における漏水防止の一工法 矢板岸壁の設計法とし七,free eaτth support法によって根入れ長を定め,タイロッド取付点と海底面とを支点とする単純ばりとして矢板の曲げモーメントを求める「仮想ばり法」二が一般に用いられているが,この設計法は砂質地盤又は硬い粘性土中に打込まれた鋼矢板のようなたわみやすい矢板壁を対象としたものである。この報文はまず「仮想ばり法」の適用限界を,矢板壁の剛性と土の弾性を表わす無次元パラメーターで示している。「仮想ばり法」が適用できない矢板壁に対しては,図式解法によるたわみ曲線法が利用されているが,繰返し収束計算を必要とするたわみ曲線法にとって図式解法は不便であるので,表計算又は電算に便利なたわみ曲線法を紹介し,併せて計算例も示している。多段式切りばりの山留めにもこの方法が適用できることが述べられ,連続地中壁や鋼管矢板壁などを用いた大深度掘削でほ,根入れ部分の 本文は児島湾干拓地で施工した,アスファルト・ルーフィング埋設による水路の漏水防止工法の概要を報告している。本地区は,花闇岩及び秩父古生層の母材による河成,海成の運搬土が,80∼100mの厚さで沈積してできた極めて細粒分の多い堆積粘土地盤で,比較的圧密されやすく,その自重により僅かであるが沈下を起こしている。又,地下水・地表水の変動によって収縮き裂が縦横に生じている。用排水路はこのような干潟地に築造されているため,漏水が甚しい状態にあった。そこで,その対策として,堤防の前面のり面を掘削し,杭にボルト止めした当木にルーフィングを順次びょう止めした後,埋戻す簡単な工法を考案し,実施した。使用したルーフィとグは,幅 L9m,厚さ2・5mの金網入りシルバーマット・ルーフィングで,試験成績は,縦と横の引張り強さ(幅=長さ茸30cmの試験片)はそれぞれ46.3kgfと34.5kgf,淡水吸水率は0.83%,一塩水吸水率は1.18%である。ルーフィング施工後は,漏水を完全に防止することができ,予期以上の好成績を得た。(山内)  曽  N杉五男土と基礎(1954.4)Vo1.2,No.5,pp。8∼12,図・3,表・2,写真・10内外水圧差が矢板壁の安定にとって重要な要素であることが付け加えられている。曽岸壁/掘削/締切り/水圧/静的/設計/弾性/土圧/矢板壁琶普渇駅止水/水路/施工/堆積土/排水/防護工事/ライニング雷1086E51088匪円E5宇部港9m岸壁の土圧測定について刈北川典生・市原松平・大津留喬久土と基礎(1955.1)Vol.3,No.8,pp・4∼12,図・13,表・4,写真・6,参文・7旨 土圧計は,(a)土の中に埋め込む場合,(b)構造物に固定し土圧を受けるようにする場合,(c)土圧を受けているものの圧力を間接に受けるようにする場合等,それぞれの目的に合った構造,精度のものを選ぱなけれぱならないとして,考案されている種々の土圧計を分類・解説し,次いで土圧計とひずみ量の関係,土圧計の設置方法並ぴに土圧計の材質について述べている。分類においては,(1)弾性体にひずみを起こさせる方法,( 2)圧力を液圧に変化させるもの,(3)受圧板を一定の位置に支えるために必要な力を測定する方法,に大別している。(1)1く属するものとして・スプリング式土圧計やプルービングリング式土圧計・電気抵抗を利用した土圧計,インダクタンスを利用した土圧計,磁わい型土圧計,キャパシティ型土圧計,.水晶圧土圧計等,(2)として,W.E.S型土圧計,C.H.D型土圧計及びカrルソン・ストレズメーター等,(3)として,ゴールドベック式土圧計,無変位式土圧計,電気秤式土圧計,振動弦型土圧計,秤式土圧計,更に特殊なものとして,くさび型,斜柱式,合力測定型等の土圧計を 日本で最初に行われた岸壁に作用する土圧の長期計測に関する報告である。計測は字部港9一針生幸土圧計にっいて治土と基礎(1953、10)Vo1,1,No,3,pp.30∼38,図・25,参文・29v1m岸壁で行われ,1952年10月の計器据付け後から2年間にわたる土圧の変化が中間報告の形でまとめられている。この岸壁は杭基礎で支持された井筒上にL型壁が据え付けられた形である。井筒(長さ3.Om×幅4.2m×高さ4.5m)の背後1mの位置に基礎地盤の土丹層が直立しており,裏込め粗石は井筒中てんば面の位置でL型壁脚部で上部の裏込めと隔離されている。井筒に作用する土圧を調べるために, 井筒背面上に高さの異なる2か所に筆者らが試作した土圧計を据え付けた。得られた計測値から,土圧計の読みは据付け位置に作用する水圧に従って正しく変化し,常時海水に浸っている区間では潮汐の上下によって生ずる土圧(有効応力〉の変化は実用上無視できることが分かうた。岸壁しゅん工直後,井筒背後の土圧は設計土圧より.も大きく,縮尺が1/6の模型における土圧と似た傾向を示した。その後土圧は井筒上端をてんば面としたランキン土圧程度まで減少した。(市原)紹介している。(山内)応力/試験装置/測定/土圧/ひずみL岸壁/主働土圧/水圧/設計/測定」
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)22.土圧,アンカー
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 272〜289
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57978
  • 内容
  • 「「1085H21087H7/K11タワミ曲線法による矢板壁の計算横山幸満土と礎礎(1979.6)Vo1.27,No.6,pp.15∼20,図・8,表・2,参文・9水路における漏水防止の一工法 矢板岸壁の設計法とし七,free eaτth support法によって根入れ長を定め,タイロッド取付点と海底面とを支点とする単純ばりとして矢板の曲げモーメントを求める「仮想ばり法」二が一般に用いられているが,この設計法は砂質地盤又は硬い粘性土中に打込まれた鋼矢板のようなたわみやすい矢板壁を対象としたものである。この報文はまず「仮想ばり法」の適用限界を,矢板壁の剛性と土の弾性を表わす無次元パラメーターで示している。「仮想ばり法」が適用できない矢板壁に対しては,図式解法によるたわみ曲線法が利用されているが,繰返し収束計算を必要とするたわみ曲線法にとって図式解法は不便であるので,表計算又は電算に便利なたわみ曲線法を紹介し,併せて計算例も示している。多段式切りばりの山留めにもこの方法が適用できることが述べられ,連続地中壁や鋼管矢板壁などを用いた大深度掘削でほ,根入れ部分の 本文は児島湾干拓地で施工した,アスファルト・ルーフィング埋設による水路の漏水防止工法の概要を報告している。本地区は,花闇岩及び秩父古生層の母材による河成,海成の運搬土が,80∼100mの厚さで沈積してできた極めて細粒分の多い堆積粘土地盤で,比較的圧密されやすく,その自重により僅かであるが沈下を起こしている。又,地下水・地表水の変動によって収縮き裂が縦横に生じている。用排水路はこのような干潟地に築造されているため,漏水が甚しい状態にあった。そこで,その対策として,堤防の前面のり面を掘削し,杭にボルト止めした当木にルーフィングを順次びょう止めした後,埋戻す簡単な工法を考案し,実施した。使用したルーフィとグは,幅 L9m,厚さ2・5mの金網入りシルバーマット・ルーフィングで,試験成績は,縦と横の引張り強さ(幅=長さ茸30cmの試験片)はそれぞれ46.3kgfと34.5kgf,淡水吸水率は0.83%,一塩水吸水率は1.18%である。ルーフィング施工後は,漏水を完全に防止することができ,予期以上の好成績を得た。(山内)  曽  N杉五男土と基礎(1954.4)Vo1.2,No.5,pp。8∼12,図・3,表・2,写真・10内外水圧差が矢板壁の安定にとって重要な要素であることが付け加えられている。曽岸壁/掘削/締切り/水圧/静的/設計/弾性/土圧/矢板壁琶普渇駅止水/水路/施工/堆積土/排水/防護工事/ライニング雷1086E51088匪円E5宇部港9m岸壁の土圧測定について刈北川典生・市原松平・大津留喬久土と基礎(1955.1)Vol.3,No.8,pp・4∼12,図・13,表・4,写真・6,参文・7旨 土圧計は,(a)土の中に埋め込む場合,(b)構造物に固定し土圧を受けるようにする場合,(c)土圧を受けているものの圧力を間接に受けるようにする場合等,それぞれの目的に合った構造,精度のものを選ぱなけれぱならないとして,考案されている種々の土圧計を分類・解説し,次いで土圧計とひずみ量の関係,土圧計の設置方法並ぴに土圧計の材質について述べている。分類においては,(1)弾性体にひずみを起こさせる方法,( 2)圧力を液圧に変化させるもの,(3)受圧板を一定の位置に支えるために必要な力を測定する方法,に大別している。(1)1く属するものとして・スプリング式土圧計やプルービングリング式土圧計・電気抵抗を利用した土圧計,インダクタンスを利用した土圧計,磁わい型土圧計,キャパシティ型土圧計,.水晶圧土圧計等,(2)として,W.E.S型土圧計,C.H.D型土圧計及びカrルソン・ストレズメーター等,(3)として,ゴールドベック式土圧計,無変位式土圧計,電気秤式土圧計,振動弦型土圧計,秤式土圧計,更に特殊なものとして,くさび型,斜柱式,合力測定型等の土圧計を 日本で最初に行われた岸壁に作用する土圧の長期計測に関する報告である。計測は字部港9一針生幸土圧計にっいて治土と基礎(1953、10)Vo1,1,No,3,pp.30∼38,図・25,参文・29v1m岸壁で行われ,1952年10月の計器据付け後から2年間にわたる土圧の変化が中間報告の形でまとめられている。この岸壁は杭基礎で支持された井筒上にL型壁が据え付けられた形である。井筒(長さ3.Om×幅4.2m×高さ4.5m)の背後1mの位置に基礎地盤の土丹層が直立しており,裏込め粗石は井筒中てんば面の位置でL型壁脚部で上部の裏込めと隔離されている。井筒に作用する土圧を調べるために, 井筒背面上に高さの異なる2か所に筆者らが試作した土圧計を据え付けた。得られた計測値から,土圧計の読みは据付け位置に作用する水圧に従って正しく変化し,常時海水に浸っている区間では潮汐の上下によって生ずる土圧(有効応力〉の変化は実用上無視できることが分かうた。岸壁しゅん工直後,井筒背後の土圧は設計土圧より.も大きく,縮尺が1/6の模型における土圧と似た傾向を示した。その後土圧は井筒上端をてんば面としたランキン土圧程度まで減少した。(市原)紹介している。(山内)応力/試験装置/測定/土圧/ひずみL岸壁/主働土圧/水圧/設計/測定」 「「1089E5児島湾における排水樋門基礎工の土圧測定1091DO/E5土圧計に関する実験的研究大原資生土と基礎(1956.8)VoL4,No.4,pp.4∼8,図・13,表・1,参文・1藤田則之・馬場博土と基礎(1955.7)VoL3,No.10,PP,37∼43,図・7,表・3,参文・5 ニューマチックケーソンの側壁に作用する土圧をケーソンの沈下中に実測し,実測土圧を計算土圧と比較したものである。このような実測は,今後のケーソン施工に役立つものである。本現場の土質条件は表層7∼10mに軟弱粘土,それ以下に砂礫層が存在している。ケーソンは最終根切りが15、6mであるため砂礫層内に到達されることになる。使用された土圧計はブールドベック改良型土圧計であり,ケーソン下端の両端刃口付近の長辺両側に設置された。実測土圧は,ケーソンの沈下に従って,地盤表層近く(軟弱粘土層が砂で置換された部分)で最大値,中深度(軟弱粘土層部分)で最小値をそれぞれ示した。すなわち,単純な静水圧分布とはかなり異なる土圧が測定されたことになる。(市原) 土庫計の検定装置と,それを用いた受圧面たわみ度の異なる土圧計5個の検定結果について述ぺている。検定装置は一辺20cmの長方形な箱で,中央部底面に土圧計を取付け,ゴム膜及び厚さ3cmの砂層を介して空気圧をかけて検定するというものである。試験は受圧面のたわみ度の異なるひずみゲージ式土圧計畢個について,粒径の異なる2種類の砂を用い,各試験で加圧と減圧を数回行い,圧力と出力の関係を求めている。試験あ結果をまとめると次のようである。直接気圧によゆ得た検定曲線と比べて・砂層を介した場合は圧力が高くなるに従い出力は急激に低下し,又,検定の繰返しに対してヒステリシスを描く。この程度は土圧計受圧面のたわみ度が大きいものほど顕著である。 この原因は試料のアーチ作用と密度変化によると思われる・・土圧計受圧面のたわみ度が小さいものは,一試料の粒径による差が見られない。試作した受圧面たわみ度0.3x10噌‘mm/gf/cm2の土圧計は100頭/cmzの圧力範囲内で気圧による検定曲線とほぽ一致し,ヒステリシスも非常に小さい。て網干)轟臣掘削/ケーソン/現地調査/測定/堆積土/土圧アーチ作用/応力/繰返し荷重/試験装置/室内実験/砂/測定/土圧由ヨ1090H7桜島鋼矢板岸壁について(軟弱地盤における岸壁工事の一例)吉川弘土と基礎(1955.7)Vo1.3,No.10,PP,44∼50,図・6,写真・4,表・1 西大阪は軟弱地盤として有名なとζろであるが,ここに報告する工事は,正蓮寺川左岸桜島地区に鋼矢板岸壁を築造し,3,000t級船舶を繋留し,背後地を貯炭場に利用しようとするちので,この報文では,設計並びに施工上特に注意を払った点について,多数の図面・写真と共に報告している。(市原)1092vE51H2廿和歌山港2.5皿物揚場に作用する土圧の長期変化宗宮義正・西宮俊策・市原松平・大津留喬久土と基礎(1956.10)Vo1.4,No,5,PP.23∼29,図・10,表・4,写真・2,参文・41 和歌山港a5m物揚場岸壁は,総高5.7皿の鋼材を使用せず,しかもコンクリート量を極度に節約した丁型擁壁を基礎杭上に設置した。この擁壁の設計に際して,(a)壁体といっしよに移動すると考えられる土砂に接する棚上の壁面に作用する土圧とその長期的変化,(b)棚下の壁に作用する土圧に対する棚の効果,が疑問となり,これを測定する目的でこの区間にゴールドペック型土圧計を設置した。本文はこの測定結果と考察を報告している。得られた結果を要約すると次のようである。、(1)物揚場背面の水位は前面潮位と一致しており残留水位を考える必要はない。(2)H,W.L』以上の土砂の含水量の変化に」…』る土圧の季節的変動がある。(3)土圧は物揚場建造直後が大きく,以降小さくなり4か月後に定常値に達した。(4)棚上の壁背面土圧は建造当時にエプロン舗装の影響を著しく受け,土圧係数は0.8にまで達したが,定常時には主働土圧に低下した。(5)棚上区間の土圧は,壁背後の土砂を一体として算定した方がよい。(6)棚下の土圧は棚がない場合に比べて著しく低下し,棚下を天端面としてランキン土圧式で算定してよい。(網干)岸壁/杭/杭打ち/現地調査/港湾/嬰/処/設計/定着/軟弱地盤/矢板壁LN岸壁/現地調査/港湾/主働土圧/事例/測定/擁壁」刈ω 「「1093H7/K81095竹内益雄・柴田末雄・立石哲郎・青山正幸土と基礎(1957、4)VoL5,No.2,PP.17∼21,図・7,表・2,参文・4清水港におけるセル型脚構の水平抵抗について篠原登雄・立石哲郎・北島昭一土と基礎(1957,皿)Vo1.5,No.6,pp,27∼30,図・11 塩釜港東ふ頭先端部に延長160mの8,000GT級船舶用雑貨岸壁を,我が国では初めての 直線型鋼矢板を直径10mの円形に打込み,中詰めをせず頂部をRC杭で固めだ1種の杭打Cellular Bulkhead型式を採用して建設したが,その施工概要をまとめた。現地地盤は,8∼形cel1を9個連結したタイプのものとした。施工は,①サンドドレーンによるce11背後地の地盤改良,②鋼矢板打込み,③サンドドレーンによるce11内地盤改良,④前面竣深,⑤上部工の順で作業を進めた。尚,鋼矢板打込みは,ce11の中央に杭打やぐらを設置して行った。矢板の建込み速度は1号ce11で平均15、5枚/日,五号ce11で2a2枚/日であった。cen内側窪の敷砂によって平均9cm海側へ移動したが, その後変形は進まず,継手間の避びによって生桟橋の脚構の水平載荷試験を行づた。海底地盤に軟弱粘土で,2基の脚構の問にジャッキを入れ・船舶の衝撃力あるいは地震時の水平力に相当する100tf.の荷重を加えた。その結果,天端の傾斜量は27100tfでごく小さく、又,水平移動量は8. 5∼9.5cmで,回転による移動を補正すると7。5∼&5cm程度と見なされた。次に矢板に取付けた箔ゲージによるひずみ観測からはモーメント分布が得られ,矢板の見かけの固定点はその反曲点から,海底面からい.くらか下部に求められた。又,天端の移動量から求めた見かけの固定点は,反曲点から求めだものより深くなったが,応力計算には反曲点から求めた方が合理的であるq一連の載荷試験から,この脚構は短時間の衝撃荷重に対しては,弾性的に挙動し,設計荷重に対して十分安全であること.じたものと理解でき起。ζれらの施工を通して,.こΦ型式が有利尽岸壁構造として今後も利用が確かめられた。(三笠)塩釜港Celhlar Bul㎞ead型岸壁15m厚さの軟弱な沖積粘土の下が第三紀層の土丹岩となっており,施工に当たって,①局所的な破壊が全体に及ぼないこと,②作業は段階的に区切って進められること等を考慮して,円鱒刈麻H7し得ると結論している。(三笠)『輿陸岸壁/現地調査/港湾/事例/施工/矢板壁m杭/現地調査/港湾/載荷試験/事例/水平荷重/粘土/矢板壁判1094H1/H7門司港田之浦9m岸壁の基礎杭に作用する荷重ならぴに基礎地盤の接触圧力の実測土橋宣夫土と基礎(1957.6)Vo1.5,No.3,pp・4∼10,図・16,表・2,写真・2,参文・3 門司港田之浦の重力式岸壁の築造に際し,背後埋立て時に基礎杭に作用する鉛直荷重,基礎底面の接触圧力及び壁体背後の横方向土圧を測定し検討した。岸壁基礎として,L.W.L−11.5mまで床掘りし,基礎杭(摩擦杭)を打設した。基礎底面以下の地盤は一17mまでが青色粘土,それ以下はふん(紛)岩となっている。.計器は岸壁背面土圧計3個,低面接地圧計5個,杭頭圧力計6個を設置した。得られた主な結果を示す。①壁背面土圧は,レW.L時に増加し,H.W.L時に減少するが,水位変化による圧力変化以上に土圧が変化した。これは海水の流出入時の浸透圧が土圧に影響を与えたものと解釈した。②壁背面土圧係数を求めると,深部では、0.59→0,36→0.24(1年8か月後),浅部で0,24→1,3』→0.75と変化し,クローン式で求めた値より大きくなった。’これは壁体が陸側に約1。傾斜したためと考えた。③壁前面に打設した杭では約8tf,壁後部の杭で約30tf,壁体底面では5∼15tf/m2の値が計測され,.地盤と基礎杭のL1096vEO/E5廿暗キョに作用する鉛直土圧の実例1市原松平・林裕貴・遠藤慎治土と基礎(1958,4)Vo1.6,No.2,PP.9∼16,図・12,表・2,写真・3,参文・3暗きょ上に次第に土砂を堆稜した場合に,暗きょに作用する鉛直土圧が土かぷり25mにわたってどのような変化をするかを,2個の土圧計を用いて実測した。従来のSpangler等の実験では,土かぷりが15m又はそれ以下であり,又,堆積方法などが鉱山などの場合と異なるの宅,釜石鉱山中の沢捨石堆積場において2年間かけて土かぷりが25mになるまで測定した。暗きょ頂部に土圧計を取付け暗きょ土に次第に砂を堆積してゆき,土かぷりが251nになるま支持力併用が成立している。(三笠)で土圧を実測し,‘方室内実験により土圧の平均単位重量並ぴに圧縮率を算定し,・測定土圧に対して考察を加えた。測定値によると,地表に突出して布設した剛な暗きょに作用する鉛直土圧は,.暗きょ直上の土砂の全重量よりもかなり増大し,土犀係数は土かぷり高25皿で2.0にまで到達することが分かっだ。又,暗きょの土かぷり高さがある‘定の高さ以上になると,それが受ける鉛直荷重は増加しないと考えられているが,この実験により,25mになっても土圧はますます増大してきていることが分かった,としている。(西田)鉛直荷重/崖壁/埜/現地調査/港湾/事例/水中構造物/静止土圧/測定/土圧圧縮/暗きょ/鉛直荷重/現地調査/採鉱/室内実験/土圧」 「「1097E5/K81099E5/H2土と基礎特集号(1959.8),No.1,pp,40∼47,図・20,写真・2山留の切梁に作用する土圧の測定一粘土質地盤における実測一古藤田喜久雄・箕曲在信・遠藤正明・川崎孝人土と基礎(1959.10)VoL7,No.5,PP.26∼37,図・20,表・5,写真・6 東京電力(株)で新設した各所の火力発電所の基礎であるニューマチックケーソンに土圧計を取り付けて得られた側壁土圧の測定結果について述べたものである。まず最初にケ}ソン側壁の作用する土圧の中央部と端部における値を比較し,中央の土圧は端部のそれより明らかに大きいとしている。又,沈設後にケーソンの相対する面に働く土圧は実用上同じ大きさとみてよいとしている。次に鉛直方向の土圧分布は入念に調べた例を示し,(1)沈設後の土圧は一般に上部で大きく下部の刃口のところで小さいこと,(2)刃口付近では,沈下中に一時的ではあるが沈設後の約2倍程度の土圧が発生すること,(3)刃口付近の土圧は減圧沈下直後に減少するが,時間と共に漸増することなどを指摘している。次に,最大土圧強度は側壁の幅と共に増大すること,土圧合力の大きさと壁高との比は壁の幅と共に増大すること,又,着力点の深さと壁高との比は壁高の増大と共に僅かに減少することなどを示し,これらの結果を基にして,設計土圧のための実用式を提案し,計算値と測定値との比較例を示している。(北郷) 東京赤坂溜池東急ビルの根切りに際し切ばりの軸力を測定した。測定には油圧計の1種であるT.K式土圧計を用いた。現場の土質は単軸圧縮強さσ。=0.20川0.53kgf/cm2のシルト及び腐食土であり,シー一トパイルの下端はG.L−12.5m,根切深さは8m,切ばりは3段であるo土圧計は腹おこしから約1.5mの位置に挿入した。油圧計は温度補正が必要であるが,各土圧計ごとの気温は測定していないため朝8時に測定した1日の最低指示値が主働土圧値を示すものとみなした。測定結果は次のようである。(1)切ぱりの土圧は根切りの進行と共に増加するが掘削後土圧が作用するまでには時間的遅れを生じる。この遅れは下段ほど大きくなる。(2)最下段の土圧は基礎コンクリートを打込むと減少する。(3)中央部と端部の土圧差は少ない。(4)切ばりを撤去すると直上の切ばりの土圧が急増する。(5)降雨による土圧の変化は僅かである。各段の切ばりの土圧分布はTerzaghiの提案するてい形分布の形によく合うようである。1段目の切ぼりには三角分布の土圧を想定した場合よりもはるかに六きな土圧がかかるこニューマチックケーソンに作用する土圧の実測市原松平・東京電力KK・自石基礎KKとに注目すべきである。(松浦)巽■掘削/現地調査/主働土圧/測定/土圧/矢板壁ケーソン/現地調査/水圧/設計/測定/土圧/深い基礎由刈1098E5/E6門司小森江L型物揚場に作用する土圧並びに壁体底面の接地圧に対する考察市原松平・土橋宣夫土と基礎(1959,10)Vo1.7,No.5,PP,43∼51,図・20,表・1,写真・6,参文・2 根切工事における山留めの矢板に作用する土圧,特に矢板の剛性と土圧の分布との関係に主眼をおいた模型実験である。長さ143cm,幅65cm,深さ90㎝の砂箱の中央部に矢板として 高さ5.9m,幅3m,底面の長さ4.5mのL型岸壁の底面及び背面に土圧計を取付け長期間の測定を行った。壁体の底面は一3m,その下に厚さ2mの捨石層がある。捨石の下は厚さ2mの沖積砂又は粘土層があり,以下は風化花闘岩層である。測定結果は次のとうりである。(工)壁体は据付後15か月(上部工完成時)に21.8cm,37か月で25,8cm沈下した。(2)壁体ったストレーンゲージにより測定し,曲げモーメント,せん断力図を画いて土圧を算定した。腹起こしに相当する矢板の支えとして2段,又は3段の小型アングル材を配した。乾燥砂,湿潤砂を用い数多くの実験を行った結果,矢板に作用する砂の圧力は三角形分布を基本形とするが,板のたわみが支点の変位に比して大きい場合は中央部で圧力が減少し,その逆の場合には下部で減少し弓形に近い分布を示すこと,分布形の変化に伴って合力の位置は剛性が増すにつれて板の中央に上る傾向のあること,圧力の大きさとしては三角形分布の場合は.ランキンの主働土圧係数に大体近い土圧係数を示すが,板の変形及び支点の変位が小さい場合には主働土圧vE5/H7矢板模型実験古藤田喜久雄・山下亟二土と基礎(1959.8)Vo1.7,No.4,PP、4∼9,図・10,表・4参文・3厚さ1∼3mmのアルミ板又は鉄板をおき,砂の横圧力によって生ずる板の曲げ変形を板にはL1100廿1は据付後19か月で10,37か月で1。40’陸側に傾斜した。・(3)背面埋立土砂は壁体上で沈下少なく,壁体外では約40cm沈下した。(4)底面接地圧は据付時は均一分布であるが時間の経過と共に陸側が大きくなり,合力の着力点位置は陸側より0.45」(1は底面長さ)になった。底面反力は潮位により増減する。(5)陸側基礎端部を通る鉛直面における砂の摩擦角φは室内実より大きい値を示すことなどの知見を得ている。(久野)験の結果,.内部摩擦角の2/3.程度になるものと推定される。φの測定値は褻込め施工時に15。∼30。,埋立完了直後は45。,その後は50。をこえた。φの増加に伴い壁体は陸側に傾いた。(6)壁体の傾斜後,背面に作用する土圧係数はκ=0.6∼0.7である。(松浦)掘削/室内実験/主働土圧/砂/土圧/模型実験/矢板壁岸壁/港湾/測定/土圧/擁壁b⊃」刈㎝ 「「1101E5/H21103図刈oC9/H7室蘭港西1号埠頭一7・5m岸壁の土圧測定織田敏夫・春田精二土と基礎(1960・4)Vol.8,No.2,pp・11∼17,図・12,表・1,写真・2,参文・9軟弱粘土地盤における岸壁の一施工例 一国鉄函館第2岸壁延伸工事について一 室蘭港西1号埠頭岸壁に土圧計を配置し,背面土圧,垂直土圧,底面土圧,内部土圧の測定及び測定結果に対する考察を述べたものである。使用した土圧計は,ゴールドベック港施7型 軟弱粘土地盤における岸壁施工の1例として,地質調査,サンドドレーン試験工事,岸壁基礎の設計,『施工後の検討についての概要を報告している。国鉄の青函航走設備における函館第2岸壁附近の土質は,約40mの厚さの軟弱粘土地盤から成り,このため,既設岸壁は建設当西脇等・菊地宏土と基礎(1960.6)VoL8,N(》.3,PP。4∼10,図・15,表・4及び8型計10個である。背面土圧については,深度に比例しで増大せず,むしろ5∼8m深度で最大となりそれより深いところではかえって減少する傾向があるとしていう。又,L型状壁体の底版上に作用する垂直圧力は,一つの面が側壁によって支えられているので土柱周囲の沈下は底版後趾に沿う鉛直面にのみ発生するものと考え,すべり面が鉛直な平面である場合の応力分布に該当するものとして考察している。更に,底面反力の合力及びその着力点の位置を,鉛直なすべり面を仮定した場合と実測値による場合とで比較し,それらが大体一致していることから上述の仮定は正しいと判断し,しかし,その分布については両者が一致しないとしてその理由をあげている。内部土圧は,上部で大きく深さが増大するに従うが,下部では小さくな初において安定性が極めて悪く,又,建設してから現在まで35年間に約2mに及ぷ大きな圧密沈下を起こし,岸壁のかさ上げを数回行ってきているので,延伸岸壁を既設岸壁と同じ構造にすることは不適当であると判断され,その構造について種々検討を加えた結果,岸壁基礎は多少の圧密沈下を許し,根入れ先端を硬い地盤まで下げずに,粘土層の中間にとどめた潜かん基礎とし,鉄筋コンクリートけたの上部工でつなぎ,ゴム防舷材を取り付けて岸壁の安定性を良くする型式を採用することとした。最後に,工事完了後,現在までの観測によれば,比較的安定性の良い岸壁となっていると報告している。(北郷)るとしている。(北郷)鐸■圧密/岸壁/基礎/ケーソン/現地調査/事例/沈下/土質安定処理/軟弱地盤/粘性土応力分布/岸壁/ケーソン/すべり面/測定/土圧/変形由刈1102H71104vE5/H7廿Lateral Resisねnce of Skeet Pile Cell眼㎏r Detacbed Pier at Shimi羅u Harbo腹r(清水港におけるセル型脚構の水平抵抗)篠原登美雄・立石哲郎・北島昭一Soil and Foundation(1960.4)VoL1,NQ.1,pn35∼41,図・11,表・3 清水港村松石炭ふ頭は軟弱粘土上につくられたデタッチドピアであり,直線鋼矢板を円形に打込み,矢板の上端を鉄筋コンクリート枠で固めた脚構を,単純ばりでつないだ構造である。このセル型脚構は中詰をしないので,構造的には1種の杭打桟橋とみなされ,船舶の接岸による衝撃力,けん引力,又は地震力などの水平力に対する設計には,セル脚構を模型化して脚構の応力と変形を計算した。模型化の当否と固定点の位置及び荷重一天端の移動量の関係を知るために現場実験を実施した。この結果,矢板の根入れ長は100tfの水平荷重に対して十分である。荷重速度が遅い時は,脚構は2’!100tf程度回転するので天端は約1cm動くが残留変形はない,天端の水平移動量は船舶の衝撃と地震などの瞬間的に作用するカに対して,7・5∼8・Ocm/100tf程度はほぼ荷重に比例し,残留変形を生じない,矢板の応力を求めるには矢板の固定点を矢板の断面二次モーメントに対応して決める,などの結論を得ている。(山内)安定解析/岸壁/港湾/載荷試験/水平荷重/設計/矢板壁/野外試験Lコンクリート矢板壁に働く土圧測定実験1片山彬・井口 弘土と基礎(1961.8)Vo1.9,No.4,pp,4∼11,図・15,表・1,参文・3 昭和33年新潟港物揚場新設工事の矢板岸壁をTschebota爺offによる設計法に基づいて設計し,施工後のコンクリート矢板の土圧,曲げモーメント,タイロッドに働く張力・曲げモーメントを測定して設計値と比較検討した。これらの計測にはカールソン型土圧計・同型ひずみ計・抵抗線ひずみ計,鉄筋計を用いた。設計値と,裏込めしてからL5か月後に計測した土圧,並びに裏込め部φ=25。,K450.41,根入れ部φ=30。,1ζP禺3.0,δ躍0とした計算値とを比較した。主働土圧に関しては三者共,受働土圧では計算値とほとんど一致した。又・タイロッドの張力はTschebotario丘の提案した海底面とタイロッド取付位置を支点と考えた単純ばりの計算値と一致した。これらの結果から本設計で用いた矢板の設計法は妥当であったと結論している。タイロッドの曲げ応力については矢板と控壁において両端固定ばりと考えて計算した値とおおむね一致した。(三笠)安定解析/岸壁/現地調査/港湾/事例/設計/裏匡/矢板壁」 「「1105E/5/H2/H7重力式ケィ船岸に作用する背後土圧と接地圧に関する研究土橋宣夫土と基礎(1962.12)Vo1.10,No.10,pp.4∼10,図・14,表・4,写真・2,参文・41107C7/C9ケーソンに作用する土圧の測定(その、1)一大阪ビル建設工事における実測報告一佐藤寛土と基礎(1963.11)Vo1.11,No IL,pp.11∼17,図・8 本文は,重力式けい船岸の壁体に及ぽす土圧と接地圧について研究したものである。研究方法は模型実験及び実物を用いた現場実験によっている。基礎地盤が圧縮性の土質の場合,壁体と背後埋立土砂には施工時期のずれのために相対変位が起こり,壁体背後に鉛直すべり面が生じる。このことを模型実験により確認し,すべり面上の応力の算定式を誘導した。次に,二つの現場のけい船岸において背後土圧,接地圧,壁体変位を3年以上にわたって実測し,壁体が後傾を伴う微小変位を生じること,接地圧の分布が前し傾に比し後し傾で次第に大きくなること,背後土砂の壁に及ぽす土圧係数は浅い位置の値が深い位置のものより大きくなることなどを確かめた。更に,壁体背後に生じるすぺり面上の応力の誘導式による計算値を実測値と比較することにより,観測誤差の範囲内で式が実用できることを示した。又,基礎の支圧力分布が従来の土圧論によって得られる分布とは異なってほぽ均等に近いものであることを明らかにし 大阪神ビルの建築工事を行うに当たり,地下部分の構築工法として建物の外周1スパンに5基のニューマチックケーソンを沈設させて土留めの役割をさせるウォールケーソン工法を採用し,筆者は工事の安全性のチェックと今後の設計指針とするために5基のヶ一ソンのうち1基に土圧計及ぴ問隙水圧計を設置し,約19か月にわたり土圧及ぴ水圧の実測を行い,その実測記録をまとめている。建設敷地の地盤構成は砂質層,粘土層,砂礫層であり,砂礫層は一般に天満層と呼ばれ,亙値が50以上でよく締っており,粘土層は通常梅田層と呼ばれ,非常に軟弱な粘土からなっている、測定に使用した計器は坂田電器製SPR(W)一156で指示計は坂田式MA型である。計器を設置したNo.5ケーソンの送気が開始されたのは昭和36年5月8日で,た。(谷本)ため中断した。(西田)同年9月7目に沈下を完了した。土圧及び水圧の実測は昭和36年5月10日から昭和37年11月24目まで約19か月間行われ,昭和36年12月下旬から昭和37年1月中旬の間は,故障の,鐸匪m間隙圧/貫入試験/基礎/ケーソン/建築/測定/土圧/擁壁圧縮/岸壁/現地調査/港湾/支持力/設計/測定/沈下/土圧/模型実験刈1106C91H7釧路港鋼矢板岸壁における土圧およぴタィロッド張力の測定について織田敏夫・長内戦治土と基礎(1963.10)Vo1.11,No.10,PP,19∼26,図・18,写真・4,参文・14L1108c8/c9ケーソンに作用する土圧の測定(その2)一大阪神ビル建設工事における実測報告一v廿佐藤寛土と基礎(1963.12)VoL11,No.12,pp,25∼30,図・23,表・2,写真・11,参文・3 築島工法によって施工した鋼矢板岸壁が,前面竣深後,矢板岸に作用する土圧の変化,及びタイロッド張力,控壁土圧を実物岸壁に土圧計,張力計を取付けて実測を行ったものである6対象としているのは,昭和34年度から国直轄工事として施工している釧路港一3・O m鋼矢板岸壁で,土圧計,張力計の取付け位置は岸壁全長3バース520mの第2バース中央部分となっている。使用した土圧計,張力計の機構の概略,取付け状況,取付け配置について,図,写真を用いて詳しく紹介している。測定経過と測定結果に対する考察としては,まず土圧については,二つの矢板の土圧の長期変化(昭和37年3月1日∼10月26日),壁面に対する垂直分布の長期的推移を示し,更に実測土圧が,クーロン土圧よりチェボタリオフ土圧に近似であったと述べている。次にタイロッド張力についても張力の長期的変化,陸側海側張力差の長期変化を示し,タイロッド直上の土砂重最による摩擦抵抗のため竣喋後陸側の張力は時日の経過と共に次第に減少し一定値に近づく,などの考察を行っている。(西田) 大阪駅前の軟弱地盤中において施工されたニューマチックケーソンに作用する土圧及び水圧岸壁/事例/設計/測定/土圧/引張り強さ/矢板壁/野外試験基礎/ケーソン/建築/静的+水圧/土圧を昭和36年5月10日から37年11月24目までの約19か月にわたって実測した結果をとりまとめたものである。測定結果の考察に当たり,次に示す4時期に大別した。(1)ケーソン沈下中,(2)沈下終了後から根切り開始まで,(3)根切り中,(4)根切り終了後。実測結果を上記各区分における代表的な土圧及び水圧分布としてまとめて報告している。実測結果から,次のことが分かった。(1)天満(砂礫)層中の土圧係数は,0.2程度であった。(2)天満層中の水圧は,0.5kgf1㎝2稗度で,大して高くなかった。(3)梅田(粘土)層中の土圧係数は,0。5程度とみてよいと思われる。(4)梅田層中の水圧分布は,静水圧分布よりも大きく出ており,従って実測土圧は,水圧に大きく左右されると考えられる。(西田)  凶  ミ」 「「1109C7/E51111E5前面シュンセツ型矢板岸壁の土圧ならびにタイロッド張力測定田畑和男・井野川伊曽二土と基礎(1964,1)VoL12,No.1,pp.19∼25,図・10,表・3,写真・4,参文・4砂地盤の静止土圧係数に関する実験的研究茨木前雄土と基礎(1964.11)Vo1.12,No.11,pp,11∼16,図・11,表・1,写真・1,参文・5 本論文は,日本で初めて施工された前面凌深型矢板岸壁への土圧計取付け・タイロッド張力計取付け方法及び測定結果を報告したものである。計器取付法を詳細に説明したあとで,土圧の測定結果を述べ,前面凌深前後で,主働土圧に変化がなく,受働側土圧は,竣藻完了後,主働状態から完全に受働状態に移り,期待値通りの結果を得たとしている。又,土圧係数をN値からの計算結果と実測値からのものとを比較すると実測値の方が小さな値となったとし,この原因は,矢板背後約3。Omのところに1.Om間隔で走行クレーンの基礎杭が打ち込まれたことにより,土圧が軽減したものと推論している。一方タイロッド張力は,前面竣藻と共に急激に増大し,その後も背後の埋立てに従い,徐々に増加する傾向にあり,又・チェボタリオフの提案による単純ばりの計算結果と実測値を比較すると,実測値は計算値の1/2となり,これは,土圧の場合と同様,走行クレーンの基礎杭に帰因するものとしている。(北郷) 試作した側圧測定用の可動環を持つOedometer及び通常の三軸圧縮試験の両者により砂の静止土圧係数を求め,木製槽により実測した値と比較検討している。本文では静止土圧係数を全く側方変位が許されない場合をκ・,多少共主働側及び受働側に変位が許される場合をそれN刈ooぞれκ・σ,κψと定義して用いている。試作した装置による測定結果はばらつきが見られK・・は0.88∼0.53の範囲にあり平均は0.7であった。三軸試験では,各ひずみレベルで発揮される内部摩擦角φ・を計算し,ε∼φ・の関係を外挿してε=0の時のφ・を求め,この値を用いてヤーキーの式により求めたものをκ。,ランキンの式により求めた主働及び受働土圧係数をそれぞれκ。4,κψとしている。その結果1ζ・αはゆるい状態で0、66,密な状態で0,53,又,K。pはゆるい状態で1.53,密な状態で1.89であった。ヤーキー式による値はα4程度で小さな値であった。ゆるい状態で行われた木製槽による土圧の実測値は三軸試験で求めたκ・σ,κ・ρと非常に良い一致を示しており,この方法により比較的簡単に静止土圧係数を求めることができる。(網干)鵠■三軸圧縮試験/試験装置/砂/静止土圧/内部摩擦角/模型実験/擁壁岸壁/主働土圧/受働土圧/施工/測定/土圧/ボーリング/矢板壁円刈1110LE5/H51112H2鉄筋コンクリートボックスカルバートにかかる土圧について横山治郎土と基礎(1964.9)Vo1.12,Nα9,pp.13∼18,図・14,表・4斜控グイ式矢板壁の設計法について大島 実・杉山道彦土と基礎(1965.3)Vo1.13,No.3,PP,11∼18,図・19,表・7 名神高速道路に使用した鉄筋コンクリートボックスカルバートの設計土圧の計算法及び設計土圧を検討するために土圧測定試験を行い,その結果を報告すると共に若干の考察を行っている。測定した項目は,土圧,鉄筋応力,沈下量で,解析の検討項目は,(1)鉛直及び水平土圧係数,(2)カルバートの上面,側面,翼壁の土圧分布及ぴ底面の反力分布,(3)活荷重の影響,(4)カルバートの変形,変位,(5)カルバート各部の応力,(6)カルバートと周辺の盛土部分の沈下量の相違,などである。これらの測定結果は図表にして示されている。又,これらを考 斜掘杭式矢板壁の設計においては,次のような困難な問題点を内蔵している。(i)矢板と鋼控杭にかかる土圧の負担率が不明である,(廿)地盤係数を導入して根入れ部の状態を弾性的に解くことは計算を著しく複雑にし,しかも土圧配分の不明確さは計算の精度の信頼性を欠く,(出)矢板と斜杭の結合点に曲げモーメントと軸力が発生し変位が生じるが,ごの取り入れ方で結果が異なると思われる。本文は,これらに関して,(i)矢板,斜杭共に根入れ部のある位置を固定点とする,(ii)背面土圧はアーチアクションにより斜杭に負担するものとするが,その一察したところ,カルバートの沈下量は盛土部分の沈下量の50∼60%と考えるのが良いこと,鉛直土圧はカルバート部分と盛土部分の不同沈下に起因する応力集中によりカルバート端部に集中すること,反力及び側圧の分布は土質及び施工の詳細により大きく影響を受けること,な三つの仮定を設け,片持ばりの組合わせとして計算を進め,結合点の変形条件から水平力私鉛直力yを求めて矢板及び斜杭の設計を行っている。この設計法を実例をあげて詳しく説明て旨部は配分係数に応じて矢板にも負担させる,(iii)矢板と斜杭取付部はピン構造とする,というどが分かった。(網干)している。(網干)事例/設計/測定/地下構造物/沈下/土圧/道路/盛土応力/岸壁/杭/地盤係数/設計/土圧/斜め杭/矢板壁」 「「1113DO土圧計に関する実験的研究一動的な土圧の場合一大原資生土と基礎(1965.4)Vo1.13,No.4,pp.19∼23,図・10,参文・1−1115C9/H71)amage to Harbo腿r Structures by the Niigata Earthquake(新潟地震による港湾構造物の被害)林聡・久保浩一・中瀬明男 受圧面変位型の土圧計による土圧の測定において,正しい測定値を得るためには受圧面のたわみ度や受圧面径に対する土の粒径の比がある限度以下でなければならないことが知られている。この限度が動的な土圧の場合には静的な場合とどう違うかということを実験により調べている。直径12㎝,高さ8cmの円筒形砂試料底部に土圧計を入れ,三軸セル内で等方圧を周期1.4秒で動的に加え土圧計の応答を調べている。土圧計はピストン型及びダイヤフラム型のひずみゲージ式のものを,受圧面とたわみ度を変え計18種類について実験を行っている。これらの結果は,各土圧計の代表的な付加応カー出力関係,液圧,砂試料による出力と受圧面のたわみ量との関係などが図に示されている。結論として,(1)動的土圧の測定精度を静的土圧と同程度に確保するためには受圧面のたわみ度を静的場合の1/2程度が必要である,(2)動的土圧の測定にはダイヤフラム型土圧計がピストン型のものよりも有利である,などを述べている。(網干)Soil and Fo1皿da垣on(1966.1)VoL6,No.1,PP,89∼112,図・28,表・3,写真・10,参文・11 新潟地震で港湾施設の被害が多く発生したが,これは新潟地域の地下水のくみ上げと天然ガスの工業化による地盤沈下現象と関連して,新潟港の港湾構造物の被害を多様化させた。現地調査で,港湾地域の土質状態を土質断面図,』粒度分布と液状化の発生条件,標準貫入試験及ぴ三軸圧縮試験で検討している。港湾構造物の被害で,構造物の被害の分類,山下埠頭・通船川護岸の鋼矢板構造の被害例,根入れに対する安全率と震度との関係,アンカー抵抗に対する安全率と震度との関係及ぴ矢板構造以外の港湾構造物の被害状況などを報告している。土質に関連した被害の考察として,・これまで他の土木構造物では・砂の液状化が原因であるとされているが,港湾構造物では被害の原因となっていない。これは,液状化が表面から発生し,下方に拡がるが,港湾構造物の根入れ深さが液状化の深さよりも大であり,又,海底面における粘土の存在などを挙げている。これを構造物の根入れ深さと被害との関係及ぴ構造物の底部における亙値と被害との関係で実証した。その他,復旧工事の基本方針を示している。(山内)駕匪応力/試験装置/室内実験/砂/測定/土圧/動的m液状化/岸壁/港湾/三軸圧縮試験/震害/矢板壁刈1114Lc91H71116E5Seismic Damage to Irrigation and Drainage Facilities on Niigata Allu▼ial Plai皿(新潟沖積平野の灌瀧・排水施設の震害)Tbe EmPirical Eva1皿atio皿of the Coe伍cient K。and K・R(静止土圧係数の実績的評価三品直樹・佐藤瑞夫Soilan(1Foundation(1966.1)VoL6,No・1,pp・31∼37,図・5,表・11.Alpa皿鋤U and Foundation(1967.1),VoL7,Nα1,PP.31∼40,図・6,参文・13 新潟地震による,潅涯・排水施設の震害について,被害の状況と土質との関連を考察している。地震による地盤の被害は,旧河川敷の施設に多く見られ,シルト,粘土及ぴピートで構成されるはんらん原では,部分的にしか被害が発生していない。被害が甚大であった通船川一帯のき裂の軌跡と土質縦断図(5mのゆるい砂層の上に,2mの粘土混じりのピートが存在する)とはよく一致している。土質特性と震害について新潟平野の亀田地域で,スウェーデン貫入試験と標準貫入試験による調査が,西蒲原郡白根地域では標準貫入試験,通船川地域ではスウェーデン貫入試験による調査が実施され,潅概・排水施設の震害と土質との関連が考察されている。その結果,いずれの地域においても,地表面下15m以内のゆるい砂層の存在を指摘し,砂の液状化に起因することを明らかにした。ポンプ場では,剛性基礎をもつ大規模のポンプ場の主要構造は,ほとんど震害を受けていないが,付属施設は多少の震害を受けている。同じ木杭基礎のポンプ場でも,密な厚さで震害の差が生じている。(山内) 臨止土圧係数は強度や履歴によって変わることを区別するため載荷時をκ・,除荷時をκ・Rの液状化/原位置試験/現地調査/砂質土/地盤/事例/震害応力経路/過圧密/砂/静止土圧/塑性/粘土て旨1方法)記号で示してある。脚符のRはK・が除荷時の過圧密比(R)の関数であることを意味する。従来,出されているいろいろなK・の評価式を実験値と照査し,妥当性を吟味した結果,砂質土に対してはヤーキー式(κ。=1−sinφ’)がよく,粘性土ではケニーの式κ。=0.19+0.233×10gbがよいことをまず述べている。 次いでκ・Rに対しては瓦RIK・=1∼んの形に表わされるとし,λの土性による変化を帰納している。すなわち砂質土ではλが密な砂ほど小さくλ冨α5∼α4であること,粘土では1p=一28110g(1.85λ)で表わされるとしている。すなわち過圧密の効果は高塑性粘土では小さくなるのであるが,高塑性粘土では圧縮時の強度増加が相対的に大きいのがその原因であろうと推定している。(山ロ)鱒刈」o 「「1117C8/H2/K111119髄ooE5モルタル控えアンカー土留めの施工村上 温・熊谷治郎土と基礎(1968.7)VQ1.16,No.7,PP.15∼23,図・12,表・11,写真・8,参文・6連続地下壁に作用する土圧の測定法に関する一実験川崎孝人・橋場友則・玉本 稔・免出 泰土と基礎(工969.7)VoL17,NQ.7,PP。13∼17,図・8,写真・6,参文・2 狭あいな場所での切取りを行うための土留めにシートパイルを用いることが多く,作業空間の確保のために,控えアンカーをとるケースが多い。アンカーには幾つかの工法があるが,ここでは布袋を有するモルタル控えアンカーの工法を紹介し,鉄道の線増工事に試用する際に現地試験を行い,この工法の有用性を紹介した。このエ法の特徴は,(i)普通土を対象とした地盤に用いられ,施工が容易でしかもアンカーロッドを直接打込むこともできる,(ii)布袋からセメントペーストが浸出し,地盤との密着を良くするなどである。設計にはアンカー部のせん断抵抗,有効長などを地盤状況から想定し,引抜き試験が行われ,(i)付着部ではなく,地盤でせん断破壊が生じる,(ii)実直径はボーリング径のL5倍程度となる,(iii)パッカー部が実直径より大きくふくらみ支持杭のような働きをして効果的である,(iv)布袋はパッキングの効果を高めている,などのことが分かった。アンカーされたシートパイルの載荷試験ではアンカー部が固定端として働くことが確かめられている。(市原) 本報告は,比較的剛性の高い山留め壁に発生する土圧の実測,あるいは連続山留め壁が地下構造壁を兼ねる場合の地下壁に作用する静的又は動的土圧実測のために,土圧計や聞隙水圧計を設ける圧力計の設置方法に関して述べ,その実測結果の一部について述べたものである。著者らの採用した圧力計設置法は,ビニールシートなどのフレキシブルなシート面に圧力計を取り付け,、掘削の終了した測定側の壁面に沿ってこれを所定の深さまで下げ,その測定面にコンクリートがまわらないようにして,壁体コンクリートをシート背後に打設する方法で,この方法により掘削された壁面に密着するように圧力計が設置できる。ただし,この方法は,掘削面の凹凸の激しい場合には良い方法とはならない。このような方法で,施工地下壁に土圧計と間隙水圧計を設け計測を行ったが,有効土圧の実測値(土圧実測値より静水圧を差引いた値)は静止土圧の計算値に近いものであることが分かった。このことより,著者らの圧力計設置法はo妥当なものであると考えられた。(市原)鐸佳コンクリート/時間効果/試験装置/静止土圧/測定/土圧/場所打ち杭/野外試験崖錐〔堆積物〕/型/載荷試験/施工/注入/定萱/矢板壁/野外試験中刈1118E2/K111120てE5重錘式鋼矢板工法の振動実験と設計法荒井秀夫・倉田 進・福家籠男・願化雅雄土と基礎 (1969.2)VQ1.17,Nα2,PP。13∼21,図・23,表・2,写真・3,参文・4矢板岸壁の設計法について一可トウ性の壁に作用する土圧のシンポジウムに関連して一市原松平土と基礎(工970.4)VoL18,No.4,pp.エ5∼28,図・20,参文・16 片持ちばり型式の謹岸,岸壁の改良工法として背後にアンカースラブを埋設し,その引抜き抵抗力によって矢板頭部の水平変位を小さくし,かつ矢板地中部に発生する曲げモーメントを低減させる方法として重錐式鋼矢板工法を提案し,振動模型実験及ぴアンカースラブの引抜き実験の結果とこれに基づく設計法を示してある。設計は港湾構造物設計基準の自立岸壁の設計法を骨子とし,それに実験結果を加味している。振動実験で与えた振動は水平方向り単弦振動である。実験結果及びその考察から次のことがいえるとしている。(1)重錐式の最大曲げひずみは自立式にくらべて大きい。(2)アーム長と壁高との比はq.4以上にするのがよい。(3)土圧は重すい式の場合には矢板頭部にもかなり大きく発生する。(4)主働土圧係数はアンカースラブによる固定モーメントの影響によって自立式に比べ見かけ上大きくなる。(=5)頭部変位は重すい式では自立式の5割前後に押えることができる。(6)アンカースラブの設計では引抜き抵抗力が連続スラブの場合,単独スラブより小さいので,前者の実験値の最下限値を採用する。 近年,擁壁,土留,岸壁,埋設管などに鋼材が使用されるようになった。これら可とう性構造物の合理的設計をするためには,壁体の変位に伴う土圧の挙動を十分解明しておく必要があり,昭和44年11月,たわみ性の壁に働く土圧なるテーマで第14回土質工学シンポジウムが開催された。そのシンポジウムを司会した著者が,代表的可とう性構造物である矢板岸壁について,現在の設計法に到達するまでの研究の歴史及び現在の設計法の考え方を平易に説明している。これは,他の可とう性の土留壁や埋設管のより合理的な設計方法を開発する指針となるであろう。又,ここには,シンポジウムに提出された9編の論文と門般討議の概要が載せられている。9編の論文の内容は,現在採用されている矢板壁の設計法に対する現場実験による検証を目的としたもの及ぴ現場における矢板壁,土留壁,埋設パイプなどの変形とが作用する土圧の挙動を観察し,より合理的な設計,施工を行うための資料を得ることを目的としたものである。又,報告された論文の研究対象は,現場構造物や大型実験が主である。(網干)尋1(北郷)岸壁/振動/設計/定着/土圧/動的/模型実験/矢板壁L岸壁/主働土圧/静的/設計/矢板壁/擁壁」 「「1121E51123E5浅いトンネルの覆工に作用する土圧の合理的算定法(その1)市原松平土と基礎(1971.11)Vo1.19,NQ.11,pp,29∼35,図・18,参文・8土圧安定計算に関する見解福岡 保・加納伸郎土と基礎(1972.7)VoL20,No.7,pp.53∼58,図・7,表・6 都市内などでよく行われる比較的浅いトンネルで,開削工法によらないで,横方向からしだいに掘削したときの覆工に作用する土圧の合理的な計算法を示し,結果について考察したものである。覆工の形は基部が平面で,外周が円弧のものである。この覆工がβなる傾角の地表面の地盤内になされた場合,基部の両端から∫・,’・なる傾角で発生したすべり面は地表面まで達し,その間にある土は塑性平衡状態にあるとする。そして外周に地表面に平行な接線を引き,それをヱ軸,接点を通りκ軸に直交する軸を2軸とする。外周に作用する土圧の算定には2軸より山側をランキンの主働土圧,谷側をクーロンの主働土圧として求めている。・クーロンの土圧は外周を区分し,その弦を傾角αの擁壁と仮定し∬軸まで伸ぴているとして求めた計算式で示された。そして式中のクーロンの主働土圧係数κ4をβと土の内部摩擦角φをパラメーターにしてαとの関係で示した。又,2,3の計算例を示し,その結果について考察を加え,β L型及び逆丁型擁壁の土圧計特で現行の裏込め内に仮想壁面を設ける計算法に疑問を持ち,種々の点より検討して,この非現実性を説明している。まず現象面より.,土圧計算により仮想壁面を設けることの矛盾について説明し,各条件に対する壁面土圧,及ぴ底版反力を計算し,仮想壁面による計算法の問題点を指摘した。条件はa)底版後端を通る鉛直仮想壁面,ク歯ロン土圧,δ=ψ,b)底版後端と壁体頂点を結ぷ仮想壁面,クーロン土圧,δ=g,c)a)と同じ仮想壁面,ランキン土圧,α=∫,d)実際の壁面,クーロン土圧,δ=φ/3,e)実際の壁面,ランキン土圧,α=f,ここにαは土圧が水平となす角,δは壁体と砂の摩擦角,∫は裏込めの傾斜角,φは砂の内部摩擦角。次の結果を得た。1)仮想壁面の場合,転倒,すべりに対する安定性が一定とならず危険側にある。2)a),b)では地盤反力が過大に計算される。c)、d),e)では底面すべりに対し安全側で,この場合安全率Fs<1』5,他の場合は鳶>2・5とすべきである。そして以上より安定計算は壁体自体に対して行うべきだと主張している。(西田)と∫1,‘・及びβと土圧の関係についても図示している。(西田)毘匪傾斜荷重/主働土圧/塑性/トンネル/内部摩擦角/ライニング安全率/安定解析/裏込め/主働土圧/擁壁由刈1122E5浅いトンネルの覆工に作用する土圧の合理的算定法(その2)市原松平土と基礎(1971.12)Vo1.19,No.工2,PP.45∼53,図・19,表・1参文・10 「土と基礎」VoL19,No,11(1971年11月号)に掲載された(その1)に続く内容である。土圧算定の考え方は(その1)と同じであり,以下記号は(その1)と同じとする。本文では次の諸点について書き加えた。1)裏込めが塑性平衡状態にある変位中の壁を停止させると土圧がしだいに増加する。これを考慮して覆工施工後に地盤の応力状態が回復したときの土圧の算定法を示した。土圧増加が摩擦抵抗角gノ,の減少にあるとし,擁壁実験より求めた土圧増加が20%である事実と仮定の下にランキン状態の土圧が20%増加するときのg〃を内部摩擦角とβに対し求めた。更にクーロン土圧係数をg∫。に対し求め,応力回復後の土圧係数Kσと塑性平衡状態のものK粥との関係をKCi紐ζAcで表わし,翅とαの関係をβをパラメーターにして示した。2)地震時土圧は水平設計震度に対し算定しクーロン土圧の部分の地震時土圧係数とαの関係を震度βをパラメーターにして図示した。3)トンネルの底面反力を外周の主働土圧,応力回復後の土圧,水圧,覆工の自重,覆工に作用する地震力を考慮して計算1124K10v地下連続壁の施工について石山和雄・山本稜威夫土と基礎(1973.1)VoL21,No.1,pp,1工∼17,図・9,表・1,写真・2,参文・13旨1 地下連続壁の各種施工法を紹介し,それらの違いを述べると共に,地下連続壁の施工についての要点をまとめたものである。現在採用されている各種工法の掘削方法や掘削形状,排土方法,適用土質などをまとめて表に示し,又,これら各種工法の掘削方式を,1)バケット,クラムシェルなどで掘削するもの,2)回転,衝撃ビットなどで土をくずして掘削するもの,の2種類に分類して各々の特質について説明している。次に,地下連続壁の施工について,a)壁中心線や計画壁厚の精度,掘削壁面の安定などの掘削時に留意すべき点,b)掘削方法や掘削後の経過時間とスライム量との関係及びその除去について,c)鉄筋の組立てと設置,d)安定液中でトレミー管により打ち込まれるコンクリート挙動,ワーカビリティ,コンクリート強度,などについて注意すべき点を挙げ解説している。最後にコストや市街地における工事計画についても触れている。(網干)した。(西田)傾斜荷重/地震/主働土圧/塑性/トンネル/内部摩擦角/ライニング/リラクゼーションL管理/機械/掘削/計画/コンクリート/施工/場所打ち杭/ベントナイト鱒co」一 「「1125E5/E2RC山留め壁にかかる側圧1127、K10NQObO海外における地下連続壁工法の動向山肩邦男土と基礎(1973.1)Vo1,21,No.1,pp・39∼46,図・14,表・1,写真・6,参文・16金谷砧二・宮崎砧助土と基礎(1973.1)Vo1.21,No.1,pp。19∼24,図・16 RC山留め壁に作用する側圧(土圧+水圧)について,筆者らが昭和40年以来東京,横浜,北九州,船橋などの各都市で,壁体に埋設した土圧計及び水圧尉により測定した結果を報告したものである。測定の結果は砂質系地盤,砂と粘性土の中間地盤,粘性土系地盤に大別され,掘削前と終了時の側圧分布,掘削深さと側圧係数の変化,側圧係数とN値の関係,切ぱり軸力との比較,土圧と水圧の分布性状について整理され検討されている。そして,RC山留め壁にかかる側圧は水圧に支配的影響を受けていること,側圧の分布形状は地盤の種類にかかわらず三角形分布でありその値は掘削に伴って減少すること,砂質土系地盤の側圧係数は亙値が変わってもあまり変化しないが粘性土系地盤ではN値の小さな軟弱なものほど側圧係数が大きくなる,などの結論を得ている。又,現状では水圧の賭性状を定量的に知るまでに至っておらず,土圧と水圧とをまとめた側圧が三角形分布するものと考え,この側圧係数を地盤別に,そして掘削段階によって決定して使用するのが適当であると述べている。(網干) 地下連続壁工法は,ヨーロッパにおいて開発され発展してきた工法であり,現在までの施工実績からみても海外工事の大部分を占めているのがヨーロッパ諸国である・従って海外における同工法の動向としては,ヨーロッパに注目する必要がある。本文は,昭和47年4月8日から26日までの19日間,ヨーロッパ7か国の無音無振動基礎工法について調査した結果のうちから地下連続壁関係のものを報告している。 地下連続壁工法の由来と長所,現在ヨーロッパで実用に供されている掘削機と掘削方法,ベントナイト泥水の調合及びコンクリートの打設について,継手部の施工と止水,横土圧の支保工,鉛直荷重を支持するための基礎杭としての応用,新しい研究開発などについて述べている。(網干)鐸臣間隙圧/掘削/砂質土/地下構造物/土圧/統計的解析/粘性土機械/掘削/地盤/施工/トレンチ/場所打ち杭/ベントナイト宙刈1126K4/K10vE5廿地中連続壁工法における安定液の調合と管理喜田大三土と基礎(1973.1)VoL21,No・1,pp・25∼30,図・4,表・4,写真・1,参文・16鋼製擁壁に加わる土圧に関する実験福岡正巳土と基礎(1973.6)VoL21,No.6,PP.75∼80,図・19,表・2 地中連続壁工法における掘削壁面の安定を維持するために使用される安定液は6紺12%濃度のベントナイトを主体とした水懸濁液で,その他にCMC,分敵剤,逸泥防止剤などの添加剤が地盤や施工条件・工法に合わせて調合される。安定液は一般に繰返し使用され,この間掘削土やコンクリート打設によるセメントの混入によって劣化が生じるので,使用中は常に安定液の有効性試験を行って適切な管理を行う必要がある。有効性判定試験には化学的試験・比重試験,粘性試験,脱水量試験,砂分率試験などがあり,その概要を紹介している。そして・安定液の機能と性質が主として安定液中のベントナイト濃度(微細粒子濃度)とセメント成分あるいは海水などの塩類濃度に支配されることに着目して,著者らが採用した化学的試験法と有効性判定用管理図の説明を行い,他の判定法との比較を行っている。又,掘削,コンクリート打設,再使用液の補給などの施工過程及ぴ地盤の種類に応じた安定液の試験項目についても説明 ローム土を裏込め材料とする逆丁型鋼製擁壁に作用する土圧を測定する大型模型実験の結果を報告したものである。土圧は擁壁の土と接する面に加わる圧力の合計をロードセルにより測定し,又,壁面摩擦,反力,壁体の移動傾斜,裏込め土の盛土圧力,天ばたん水の影響などの測定も実施している。測定の結果は次のようである。(1)測定板とロードセルを用いた擁壁の模型実験により,設計の参考となるような資料を得た。(2)逆丁型擁壁の直立壁面に働く土圧は底板後端における仮想壁面に働くものより小さく,その差は底板上面に働く摩擦力によって生じる。(3)模型擁壁では仮想面に働く水平土圧の大きさは静止土圧又は静水圧にほぼ等しいが,合力の作用点はこれら よりもはるかに高いところにある。(4)直立壁の最大曲げモーメントは静止土圧ないし静水圧によるものとほぽ等しくなる。(5)直立壁には下向きの壁面摩擦が働く。(6)底板上面の圧力の合力着力点は中心点よりやや後方にある。又,底板の最大曲げモしている。(網干)ーメントは通常の計算値よりもかなり大きい。(網干)管理/掘削/試験方法/スラリー/施工/トレンチ/軟弱地盤/場所打ち杭/ベントナイトL1128火山灰質粘性土/主働土圧/測定/模型実験/擁壁」 「「1129EOTheoretical In▼estigations of the Passi▼e Progressive Failure in an Eart血Pτes㎝reProblem(進行性破壊を考慮した受働土圧の理論的研究)AliSabzevari,ArsalanGhahramani1131E5/H2鋼矢板土留壁の変形と土圧楠本干賀志土と基礎(1973.11)Vo1.21,No.11,pp.35∼40,図・12,表・5,写真・1,参文・4土質工学会論文報告集(1973.6)Vo1.13,No・2,pp・1∼18,図・17,参文・12 粗な鉛直壁面の底部回転,上部回転,平行移動の3種の変位を与えたときの砂の受働土圧の計算法を提案した。計算は第1近似としてまず土の内部摩擦角を用いて拡張したソコロフスキーの応力特性線によって剛塑性体と仮定した塑性領域内の応力場の解を得る。この解とσ・と主ひずみ増分θ・方向の同一性によって速皮場の特性曲線を得る。これと壁面移動量で速度場の解が求まり,これから領域内のひずみが決定できる・応力とひずみはせん断ひずみで変わるφ(¢,2),ツ(¢,2)で関係づけられる。この計算を領域内の各点で一定のひずみに収束するまで繰り返す。RQscoeが行ったせん断試験からφとンの形を決め,これによって計算した結果をRoscoe,Narainの行った土圧実験結果と対比して一致を示している。又,現場のゆるい砂に対する受働土圧の計算法も示した。(三笠) 本報告は・非常に軟弱な地盤を掘削する際,IV型鋼矢板を用い仮設土留め壁とした時の現場におけるに種々の調査結果について述べたものである。結果を箇条書きすれば,1)軟らかい地盤における仮設鋼矢板(U型矢板)土留め壁で,矢板の変形が大きくなるのは剛性が不足するためである。又,矢板の変形について検討する際は中立軸の位置を検討する必要がある。2)掘削した際,自立しないような軟弱地盤での鋼矢板土留め壁においても,矢板背面の主働土圧は,κ^=L Oとした三角形分布土圧が作用する。又,矢板根入れ部分の土圧はほぽκム=1.0としたランキン土圧が作用すると考えてよい。3)矢板根入れ部分の仮想交点の位置は各種の説があるようだが,本測定結果では主働土圧と受働土圧の大きさが等しくなる深さに一致した。4)矢板の変形が大きくなるような土留め壁の切ばり荷重は矢板の変形によって荷重が変化し,かつ切ばりに曲げモーメントを生ずるので,切ばり設計時に安全率を大きくとるなどの対策が必要である。以上,軟らかい粘土地盤での鋼矢板土留めの大きな変形は,矢板の剛性の不足が原因することを現場計測を基にして述べている。(八木)園■応カーひずみ曲線/受働土圧/進行性破壊/砂/変形/擁壁掘削/現地調査/鋼/土圧/軟弱地盤/変形/矢板壁用刈1130E5/H21132剛な山留壁の変形と土圧変化金谷祐二・宮崎祐助土と基礎(1973.エ1)VoL21,Nα11,pp.29∼34,図・13,参文・7Limit Analysis Solutions of Earth Press皿re Problems(土圧問題の極限解析法)W。F.Che皿,」.L Rose㎡arb土質工学会論文報告集(1973.12)Vo1.エ3,Nα4,PP,45∼60,図・ユ0,表・2,参文・ユ4 比較的剛性の高い鉄筋コンクリート山留め壁の変形とそれに伴う土圧変化の性状について,実測例と計算結果の比較及び模型実験の結果を報告している。ここでの実測例は東京大手町の 剛な擁壁に作用する非粘性土の主働及ぴ受働土圧を,モール・クーロンの破壊規準と塑性ひずみ速度を考えた流動法則から上限定理による極限解析の理論によって解いた。すべり領域は剛性域と放射せん断域とし,これを数ケースの異なる形の組合せの破壊機械を仮定し,それぞれにこの解析法を適用して解いた。この解析法とケッテルの理論を用いたソコロフフキーのすべり線法とを比較すれば,せん断域が二つの三角形の組合わせ及び三角形領域の間に対数ら線域の入ったものが近似した結果を与えている。以上の解析結果を土の摩擦角,壁面角,土と壁面との摩擦角をパラメーターにして表に示し,又,粘性土で上載荷重のある場合の土圧解析をSビル新築工事現場で実施した鉄筋コンクリート山留め壁にかかる土圧と変形の測定例である。又,理論計算の基本仮定としては,1)根入れ部の山留め壁に作用する横抵抗は山留め壁の変位に比例するものとし,かつ受働土圧を越えない,2)各段の支保工を設置する以前の掘削段階でその点に生ずる変位はそのまま残留するものとして計算を行っていることが挙げられる。これによると,実測調査と計算結果は定量的にはかなりの差がみられるが,定性的には変形量が最大となる深さ及び変形形状が移行する過程など比較的一致することが報告されている。更にこの問題に関して筆者らが実施した模型実験の結果と両者の相関関係を示す一つのアプローチとして提案した実験式を紹介し,これから算定した計算値と実測値との比較結果などを報告》E5/H2廿行っている。(三笠)している。(八木)現地調査/土圧/変形/模型実験/擁壁L主働土圧/受働土圧/砂/塑性/粘性土/擁壁国QO●o」 「.「1133E5hteral Earth Pressure Analysis Using Relevant Son Moaul皿s(土の変形係数を用いた横方向土圧の解析)Y皿dhbir,A.Varadarajan土質工学会論文報告集(1974,6)V帆14,Nα2,pp.89∼95,図・5,参文・8 壁の主受働土圧を,壁め変形時の応力変形状態をシミュレートして三軸排水せん断を行うことにより応カーひずみ曲線を求めた。これより変形係数を求め有限要素法によりいろいろな壁の動きに応ずる土圧分布の変化を求め図示している。主働時にはσ、’=一定,∠σ、’く0の条件で,受働時には∠σ!〉0,σ魯’=一定の条件が対応するとし,応カーひずみ曲線についてダンカンの方法に従い岳(初期),盈(応力レベルによる接線に関する),Rノ(破壊比)を推定し,ヤンブーの方法に従い島。。σ・’(拘束圧)の関係を得た。計算の結果,基礎が滑らかなら変位が増しても土圧は直線状であるが,基礎が粗いと直線でなくなる。文,下端周りの回転変位時の主働圧は塑性土圧より多少大きく,上端周り回転時では放物線状分布をなす。同様受働時に対しても上下端周り回転時の土圧分布を与え,分布に及ぼす底面の粗さの状態や,壁の変形様式の重要性を示した。又,静止土圧と主働土圧の比はκ・≒0.5と飾(ランキン主働圧)の比にほ1135にco“D5/E7粘性土の静止土圧係数に関する一考察山内豊聡・安原一哉土質工学会論文報告集(1974.6)VoL14,No.2,pp,113∼118,図・6,参文・16 静止土圧係数の理論的考察を行い,載荷と除荷時に適用できるκ。の評価式を与え,実験的考察を加えている。すなわち圧密平衡時にも,動員される直応力,せん断応力に関してボシュレフ型の関係式が成り立つとし,K・(載荷時の静止土圧係数),凡・(除荷時のもの),π(過圧密比),λ(膨張指数と圧縮指数の比),砺(動員された粘着力係数でおよそ0∼0.1の間にある)の間に関係づける式を導いている。この式で瓦。=K。,π=1として載荷時の瓦を求あるとせん断抵抗角φ’のほかに勘を含む式が得られ,砺の値に応じ多くの実験値をカバーできる瓦∼φ’の関係が得られるとしている。なお砺が大きいほどκ・は小さくなり,瓦に及ぽす有効粘着力の影響があると述べている。一方,初めの式から茄3はK。,λ,露,向の関数となるが,λが塑性指数為に依存することからκ・3はπ,為の関数であることを推論し,アルパンの実験式(1967)を定性的に説明している。又,砂質土にはヤーキー式,粘性土にはブルーカー式が実用上十分であることを確認したと述べている。(山□)ぽ等しいことが分かった。(山口)尽匪m静止土圧/内部摩擦角/二次圧密/粘性土/粘着力応力経路/応カーひずみ曲線/土圧/粘土/破壊/変形/摩擦/有限要素法/擁壁刈1134】i】5Settleme皿t of Burie置Loaded Areas in Normally Consolidate−Clay(正規圧密粘土層内部の深基礎の沈下)S.R。Kaniraj,R,V。Ranganatham1136vH7旨埋立護岸の沈下鶴見俊一・田中常義土と基礎(1974,12)VoL22,Nα12,PP.35∼44,図・14,表・6,写真・1,参文・81土質工学会論文報告集(1974・6)VQ1.14,N(》・2,pp・95∼103,図・7,参文・4 半無限弾性地盤(正規粘土地盤に対応)で根入れがhであるような方形,長方形,帯地盤の沈下を解析し無次元図表を与えた。荷重は均一とし,応力分布はブーシネスク,ミンドリンの両方法について計算した。ただし沈下増分は珈謂Clog(毎+σぎ)48/毎で求める(ρ=沈下,か置上載圧,σ∼=分布応力)。又,平均沈下は伽=(2ρ中心+ρ隅)/3(長方形),伽=(ρ中心+ρ隅)/2として求め,この沈下は剛性基礎と大差がないと述べている。根入れ深さ,長方形の幅,長さのいろいろの組合せに対し平均沈下の図から,1)ブーシネスク応力による沈下はミンドリン沈下に比べ大きく,根入れが大きくなるにつれ差が広がる,2)周面摩擦(正)のある場合の深基礎ではミンドリン沈下の方が合理的である。3)方形基礎(4×σ)では2=4σまでの沈下が全沈下の95%に・又,長方形基礎(σx2σ)では2=6σまでで95%の沈下が生じ,ここで述べた方法は層状地盤に対しても有効であることを示している。(山口)応力分布/基礎/弾性/沈下/粘土L 横浜市根岸湾及び金沢地埋立工事において,埋立ケーソン防波護岸として捨石基礎と摩擦杭の併用工法を用いた。そして杭頭とケーソン底版とは約50∼100cm離して施工した。これは,荷重を分担させ,基礎地盤が沈下した場合でも構造物底面と基礎地盤どの間に空隙を生じないようにすることと,施工性の面から採用された工法である。杭,在来地盤,捨石基礎及びヶ一ソンの沈下状況とケーソン底面,背面の土圧,間隙水圧を4∼6年間測定したので,この報告では,この護岸の設計,施工,測定結果について述べる。観測を通じて考えられることを列挙すれば次のとおりである。(1)ケーソン底面と基礎杭頭を離して施工された護岸では,その荷重分担状況は不明であるが,沈下の阻止には有効である。(2)捨石基礎をおもりで突固める工法は,捨石の即時沈下を防ぐに有効である。(3)貝類の鷺ん孔による捨石の沈下も,時には重大な結果を与えるので注意が必要である。(市原)杭/事例/施工/設計/測定/沈下/堤防」 「「1137E21E51139E5/E81H7逆丁型壁体の変位と土圧の観測大津留喬久土と基礎(1975.3)VoL23,No.3,PP.9∼15,図・20,表・2二重鋼矢板壁の振動特性について荒井秀夫・高橋干代丸・石田昌弘土と基礎(1976.5)Vo1.24,No.5,pp・55∼61,図・9,表・1,参文・10 側壁の変位が厳しく制限される船舶試験水槽を設計するために模型水槽をつくり,この水槽の側壁を形成する逆丁型壁体に水圧を加え,水圧の変動によって生じた壁体の変位と側面の土圧,底面の接地圧について観測し,変位の原因と裏込め材料の種類による壁体変位の抑制の効果を検討した。得られた結果は次のとおりである。(1)逆丁型壁体のような垂直部の高さに比べて,十分広い幅の基底部をもつ壁体を側壁とする水槽では,水圧の大部分を底面のせん断抵抗と地盤反力で受けもつ。(2)側壁頂部の変位を小さくするための効果は,材料として最適含水比で締固めた砂を用いた場合に大きい。(3)接地圧分布を測定することは,解析を行うに当たって有用である。(4)壁体の変位を傾斜計の測定値から推定すれば,壁体の変位は壁体の回転,地盤のせん断ひずみ,直立型のたわみの和と考えてよい。(5)壁体側面に働く土圧は,壁 まだ設計法が確立していない二重矢板工法の動的特性を明らかにする目的で行った模型実験の報告である。まず,相似律を検討し,乾燥砂・アルミ板を模型地盤・模型矢板に用いた締切りタイプと穫岸タイプの模型に定常的正弦加振を行っている。そして,矢板間隔と壁高の比,及び矢板剛性が矢板壁の静的特性及び加振時における動的特性に及ぽす影響を調べ,次のような結果を得た。(1)現設計法によれば最大曲げモーメント,土圧,及ぴタイロッド張力は実験値よりも安全側に計算されるが,最大変位は矢板剛性によって実験値を上回ることがある。(2)本工法では土・構造物系としての慣性質量作用の効果が大きいため,共振時の加速度応答倍率は7∼8倍にも達する。(3)締切りタイプの地盤のばね作用は線形を示し,護岸タイプのそれは非線形である。このため,締切りタイプでは中詰砂と矢板を連続体として考えることができるが,護岸タイプは矢板・中詰砂・盤面土砂の連成系として取り扱う必要がある。(4)減衰機構に関しては,締切りタイプでは中詰砂のそれに対し,護岸タイプでは対応性がない。体の水平変位に比例して増減する。(北郷)(土岐)鐸臣応力分布/地盤/設計/土圧/変形/模型実験減衰/振動/設計/耐震/土圧/動的/模型実験/矢板壁用刈1138E5逆丁型鋼製擁壁に作用する土圧福岡正巳・吉田喜忠・赤津武男・片桐真次土質工学会論文報告集(1975.12)VoL15,Nα4,PP,101∼111,図・14,表・11,参文・4 高さが約5mの実物大の逆丁型鋼製擁壁の模型実験を行い土圧と変位の測定を行った結果を述べたものである。土圧を測るため通常の土圧計を用いたほかにスチール製のパネルと工8個のロードセルにより垂直合力と側面摩擦も測っている。計器の精度は10%であるという。測定結果を解析して土圧分布や主応力分布を与えている。結果は(1)裏込めが水平であっても前壁と底板上に相当な摩擦力が働き,これは材料の圧縮性と施工の過程のため生ずるとして説明される,(2)周摩擦のため主応力線は壁高の範囲にわたって壁の影響を受ける,(3)前壁から相当離れた所で鉛直土圧と水平土圧の比はポアソン比と変形係数によって決まり,土圧は静水圧的分布をなす,(4)この土圧よりは壁土圧のほうが小さく底板摩擦が効く,(5)底板の土圧合力の着力点は中点より後方にあることなどである。しかし土圧に及ぽす変位の定量的影響については明確にされてはいない。(山口)1140vE2/E5旨Vertical Earth Pressure on a Pipe in the GrouM(地中埋設管上の鉛直土圧)吉越亘土質工学会論文報告集(1976.6)VQL16,No.2,PP・31∼41,図・6,表・2,写真・11,参文・4 埋設管上の鉛直土圧に関するMars亡on−Spangler理論の,、一組の鉛直すべり面と等沈下量の面が生ずるとする2大仮定について,X線フィルム解析により検討している。手法は小型の砂箱中に固定された管の周辺土を落しぶたの落下により強制沈下させ,一定量沈下したときの管に作用する鉛直土圧を測定しX線写真を撮るものである。すべり面,砂粒子の沈下及び管の位置が分かるX線写真によれば,2個の鉛直面ま観察されず埋戻し土の表面に鉛直に到達することもなかったが,等沈下最の面は推察することができ,又すぺり面の伝ぱは管上の砂層の高さと管径の比によると考えられ(本実験では6.3∼15・4),この比が極めて小さい時一組のすべり面が埋戻し土の表面に鉛直に達するように推定されたと述べている。一方,落しぶたの落下による鉛直圧と沈下量の特徴的な関係を得ると共に,Marston−Spangler理論における条件をも含んで管上の鉛直土圧を計算するのに,管周辺のすべり面と鉛直土圧の測定値との関係を更に解析することが必要であるとしている。(山内)静止土圧/設計/土圧/粘性土/変形/模型実験/擁壁L暗きょ/砂質土/室内実験/些画/沈下/坦/防護工事」図oo㎝ 「「U411)5/E51143砂の静止土圧係数落合英俊土質工学会論文報告集(1976.6)Vo1.工6,No.2,pp,105∼111,図・7,参文・27タワミ性山留め壁に作用する土圧について玉置 脩・和田克哉・中川誠志土と基礎(1976.12)Vo1.24,No.12,pp.17∼22,図・12,参文・10 側方変位のない非塑性状態あるいは圧密平衡状態にある静止土圧係数瓦は,地下壁や地中埋設物などの土圧の評価や,自重圧密に伴う粘性土の強度増加の算定において重要な要素となる。本文は,砂の直接せん断試験における主応力の表示式に基づき,砂の静止土圧係数を粒子 数多くの実測データに基づきたわみ性山留め壁に作用する土圧の性状を分類している。土圧は地盤種別,山留め壁の剛性別,更に壁面土圧計からのデータと切ばり反力からのデータ別に比較,検討された。その結果は以下のようである。まず,砂地盤,硬い粘土地盤,軟らかい粘土地盤別の土圧分布はいずれも三角形分布せず深い所でも土圧値がそれほど増加しない。特に砂や硬い粘土ではその傾向が明瞭である。又,これら地盤の土圧分布を建築学会規準の台形,長方形分布で比較すれば,土圧は浅い掘削でそれらの分布を上まわり,逆に深い掘削で下まわることになる。一方,切ばり反力より下担分担法によって整理された土圧分布は,分割法による分布と比較して壁面土圧計からの土圧分布に近いことが,又,切ばり反力から算定される土圧値は壁面土圧計より測定された土圧値より小さいことが,それぞれ明らかとなった。更に,剛性の高い山留め壁に作用する土圧は,たわみ性壁のそれより壁の変形が拘束されるという観間摩擦角φ・,あるいは臨界間隙比状態φ・・の関数によって次式として求めている。        畦葦ii器脚(好一砦)・瓦一・一sin伽更に,1種の実験式として,内部摩擦角φ’の関数として次のようにκ・の算定式を提出した。            撫ゾ(π/2)2+伽2φ一㎞φ’              v/(π/2)2+t組3φ’+ta皿φ’そして,静止土圧係数に関する従来の提案式を簡単に総括すると共に,それら従来の提案式及ぴ実験結果との比較を行い,本文における提案式の妥当性について論じている。(山内)図ooE51E6o点より大きな値をもつことが示された。(市原)詑臣掘削/砂質土/施工/測定/地下構造物/土圧/粘性土/変形/矢板壁間隙比/砂/静止土圧/直接せん断試験/内部摩擦角/擁壁円刈1142K101144てEl/H7プレキャストコンクリート板を用いた地中連続壁工法増沢㌶男土と基礎(1976.9)VoL24,No,9,pp.9∼16,図・21,表・1,写真・3大水深防波堤の基礎竹田英章土と基礎(1977.4)Vo1.25,No.4,Pp.55∼60,図・14,表・1,参文・15 掘削工事において地中連続壁工法は,現在多く用いられているが,この工法にも幾つかの難点がある。例えば,施工管理,品質管理の困難さ,コンクリートと鉄筋との付着力の推定難及ぴ壁の垂直精度や表面精度が悪いことである。本報告はこれらの点を解決する方法として地中壁をあらかじめ地上で造っておき,このプレキャスト部材を泥水溝中に挿入する地中プレキャスト工法を提案している。そして,この工法を適用する際,重要な問題となる溝中に残留する泥水を地上からの固化剤で固結処理しようとするものである。すなわち,溝側面の安定のために使用される泥水は,珪酸ソーダやセメントなどの固化剤を投入し溝底部に設置した管からの気泡によって硬質粘土に似た,透水性の低い物質に変状されるわけである。しかも,泥水固化物の強度や物性が固化剤の調合によって調整できると述べている。この泥水固化を伴う地中プレスキャストコンクリート壁工法が実際の現場に実施され,特に工費節減,無振動,無騒音,止水性などの面にかなりの実績のあったことを報告している。(市原) 水深の大きな地点に建設された防波堤について,災害事例からみた,防波堤の歴史的変遷をとりまとめた。そして,わが国で計画されている大水深防波堤の典型例として,平均水深60mに建設される釜石湾口防波堤をとりあげて,設計上の問題点とその対応策について言及した。すなわち,大断面の割石マウントに鉄筋コンクリート製かん体をその上部に配する構造物では従前にとりたてて考慮する必要のなかった,地震時の安定,かん体底面での支持力並びに不同沈下が重要な設計項目となる。これらの項目は,静的な設計法では対処し得ず,動的設計法に尋より解決し得るものである。化学薬品/塑型/コンクリート/止水/スラリー/獲/トレンチ/場所打ち杭/ベントナイトLケーソン/港湾/事例/侵食/水中構造物/堤防/破壊」 「「1145H7μ【11/K121147D6/E6浮遊構造物の基礎大津留喬久・安藤定雄土と基礎(1977.4)VoL25,No.4,pp・61∼66,図・9,表・4,参文・13砂の静止土圧係数の算定式と1V値を用いた静止土圧の計算法落合英俊土質工学会論文報告集(1977.9),VQL17,No.3,pp。93∼101,図41,参文・27 浮遊構造物の基礎は,他の海洋構造物とちがって海底に固定されたアンカーのほかに,アンカーと構造物本体を結ぷ係留ライン(ロープ,チェーン,中間ブイ)によって位置を保持しているのが特長である。まず浮遊構造物の種類と,それに作用する外力を概括的に述べ,数本の係留ラインの組合せによる各種係留方式の特長,アンカーの種類と特長,これまでに建造された浮遊構造物の要目を表によって示し・係留ラインを設計する手がかりになる文献とラ インの流体抵抗についての著者が行った実験結果を紹介している。アンカーは,海底地盤に埋設したコンクリートパイルと,重力式ブロックを海底に沈設したシンカーが主体である。その実例として,沖縄海洋博に展示されたアクアポリスと,伊豆大島沖合に設置された海洋無線中継所の基礎についてやや詳しくふれ,ほかに海外の2,3の例について述べている。浮遊構造物の基礎の概要を知ることができる。 砂の静止土圧係数の算定式について,著者がさきに,砂の直接せん断試験における主応力の表示式に基づき求めた式を,別の立場より再検討し,模型実験結果との比較により,その妥当性を再検証すると共に,その結果を利用して,砂の粒度組成との関係について検討した。更に,実用的な静止土圧の計算法として,標準貫入試験のN値を用いた方法を新たに提案し,現場の地下壁に対する土圧実測値との比較により,その適用性を検証し,次の結論を得ている。(1)著者がさきに提案した式と同形の式は,静止土圧状態における応力の最大傾角面上の応力にクーロンの摩擦法則を適用し,それに強皮のか働率という考え方を導入することによっても得られる。(2)砂の静止土圧係数は,粒径が大きくなるにつれて大きくなる。(3)坪値と砂層の内部摩擦角φ一の関係には,深さ,従って,有効上載圧力ρを考慮することが必要であり,そのN一ρ一φ’関係図を新たに与えた。(4)N値を用いた実用的な静止土圧の計算法,及びその関係図を新たに与えた。鐸ト←間隙比/貫入試験/砂/静止土圧/直接せん断試験/内部摩擦角浮き基礎/海底土/杭/水中構造物/定着田圃1146E3/K11Um皿ate Resistanoe of Deep Vertical Anchor in Sand(砂中に深く設置されたアンカーの極限抵抗力)Braja M.Das,GeraM R.Seeleyp Sankar C.Das土質工学会論文報告集(1977.6)Vo1.17,No.2,pp.52∼56,図・6,参文・8 実験砂槽に正方形のアンカープレートを埋設し,それを引き揚げる際に生ずる極限抵抗力を検討したものである。実験槽に締め固められた乾燥砂は,ゆるい状態,中ぐらいの状態,及びよく締固まった状態を想定して,それぞれ密度ρが1.51t/m3,1.61t/m3,1.72t/m3である。なお,これらの内部摩擦角φは31。,34。,40.5。である。アンカープレートの極限抵抗力を無次元量1%で表わす。すなわち,1%=P・々・44・丑で,ここにaは極限抵抗力, Aはプレートの面積,冴は地表面からプレート下端までの深さである。鵡は実験砂槽の締固め状態やアンカープレートの設置比研hによって変化する。乃はプレートの幅である。特に,研ゐがある値以下では,研んの増加につれて1%が増加するが,一方,研彦がある値以上では珊はほとんど変化しないことが明らかとなった。ここでは後者を深いアンカーと定義した。このの研海臨界値は中ぐらいの締固まり状態までが約5,よく締固まった状態で約8となった。一方深いアンカーにおける実験値1%がMeyerhof式と比較検討された結果,中ぐらいの締固め状態まではよい一致をみた。(訳1松尾稔)荷重/支持力/室内実験/締固め/砂/定着/内部摩擦角/揚圧力L1148vH7旨埋立て護岸の型式選択における信頼性設計の適用新見吉和・久我 昂・伊勢村邦郎・鈴木正敏土と基礎(1977.11)Vo1.25,NQ.11,PP.27∼34,図・15,表・3,参文・15 埋立て護岸の設計に当たっては,建設中の条件,使用時の目的などに最適な構造を選択すべく多くの型式の比較検討を行ったうえで実施案が決定されるのが通例である。比較検討の対象となった数案の中から最適案を選択する従来の過程は,一般に設計基準を満足させた上で過去の経験に頼っていたと言っても過言ではない。しかし,本来数多くの不確実性を有している埋立て護岸各代替案の選択に当たっては,それら不確実性を考慮した上で,安全性・経済性など総合的評価を数量的に行うぺきであろうと思われる。このような認識の下に,本報告は,代替案選択過程を意志決定問題として定式化し,適当な評価基準を設定して,最適案の選択過程を数量的にさし示した。その結果,今回の設計条件下で,実際の埋立て護岸代替案を信頼性設計で順位づけしてみると,第1位,矢板斜控杭式,以下,ケーソン式,鋼板セル式,ブロック積式となった。なおこの順位は,従来の設計手法で検討を行った場合の結果と概ね一致するものであった。安全率/岸壁/港湾/設計/統計的解析/破壊/費用」bDoo刈 「「1149E5/H2Experimental Study on Earth Pressure of Retaining Wall by Field Tests(現場実験による擁壁土圧の研究)松尾 稔・剣持 叡・八木英樹土質工学会論文報告集(1978.9)Vo1・18,No・3,pp・27∼41・図・15・表・1・参文・8 現場で実物大の擁壁を用いて,擁壁に作用する土圧特性を調べた研究である。擁壁はコンクリート製で,高さ10mの大規模なものである。裏込め材料としては一般的な山土と製鉄過程で生ずる鉱さいを用いた。主として静止土圧と主働土圧の特性を調べた。すなわち,静止状態の土圧特性を調べた後,壁を外側に移動させ,安全な主働状態に移行する過程を詳細に検討した。その結果得られた土圧の深度方向分布,土圧係数,壁摩擦角,合土圧の作用点などを示し,詳しい検討を加えている。特に,設計における静止土圧の重要性を強調し,擁壁の設計は静止土圧に基づいてなされるべきであることをその理由をそえて主張している。更に,静止土圧についてFEM解析を行い,弾性率,ポァソン比,密度などが土圧の大きさに及ぽす感度を分析すると共に,計算結果を実測値と比較検討している。1151NGOooHl/K11鉄塔基礎アンカーの支持機構などについて神村貞治・広谷泰夫土と基礎(1979.2)VoL27,No,2,pp.17∼24,図・10,表・6,参文・6 日本電信電話公社の無線鉄塔基礎に採用した7地点のアンカー工法をまとめ,その計画,地盤調査,設計,原位置試験結果及び将来の方向について,支持機構の検討を中心にして考察している。 現段階で,アンカーは岩盤に対する孔壁摩摩抵抗方式に限定した。計画に関連して,アンカー工法採用の条件を記し,それに適した地盤調査方法のために,在来の手法の再編成を試みると共に,岩盤強度区分を作成し,各地点における原位置試験結果との対応を試みている。設計に当たっては,原位置試験より得たアンカー孔壁周長の単位長さ当たりの引張り軸力の深さ分布を整理した関係に基づく定着長の決定とその例を示し,更に,その関係を,付着力の深さ分布,付着力とPC鋼棒のひずみの関係などについて考察した結果を記し,モデル性状を整理し,今後の解析的解明の出発点としている。最後に,鉄塔基礎のためのアンカー工法のもつ問題点を,その支持機構を中心とし,地盤調査の方向,岩盤強度区分,シミュレーションなどを含めて記し,今後の方向を検討している。尽臣m岩盤/基礎/計画/原位置試験/現地調査/設計/定着/分類裏込め/主働土圧/受働土圧/静止土圧/設計/測定/土圧/擁壁刈1150LE2/H2/K111152アースアンカーの荷重一変位量関係の簡単な予測方法上田勝基・草深守人土と基礎(工979.2〉Vo1.27,No.2,pp,9∼工5,図・18,表・1,参文・6多段式アースアンカー工法を用いた鋼矢板土留めの実測例玉野富雄・結城庸介・六鹿史郎・松永一成・植下協・富永克己土と基礎(1979.2)Vo1・27,No.2,pp・25∼32,図・19,表・2,参文・10 アースアンカーの非線形な力学的挙動を説明するために,どのような力学モデルを設定し,又,その入力情報をどのようにして決定したらよいかについて,現場で実施された多数のアンカーの引抜き試験結果を解析しながら検討し考察している。解析方法は二通りの手法を提案した。その一つは,アンカー体周面の摩擦抵抗と変位の関係に,ある弾塑曲関係を仮定した方法で,アンカー系に対する変形法によるものである。他の一つは,実際に設計施工管理に当たる技術者のために,前者の手法をより簡略化したものである。又,引抜き試験時に測定されたアンカー頭部の荷重一変位量曲線から,実際地盤中に造成されているアンカー体の長さ,対象地盤の地盤定数の推定方法について述べ,併せて地盤定数の推定値を,N値との関係で具体的に示している。更に,上記二つの解析手法から得られるアンカーの荷重一変位量関係に対してアンカーの形状寸法,使用材料条件,地盤条件の影響を調べることにより,.これらの条件中に含まれる各種因子の設計上の考え方を示唆している。 多段のアースアンカーを用いた土留めの設計・施工には,アースアンカーの引抜き抵抗力を含めて多くの問題がある。アー7くアンカー工法は切ばり工法に比ベアースアンカー設置時にプレストレスを導入すること,外力の変化に応じて変位しうることが特徴である。そのため,アースアンカー荷重や土圧の再配分などについて,施工時に十分な計測管理が要求される。筆者らは,大阪市平野処理場で大規模な平面と大きな掘削深(幅100m,長さ200m,深さ6.4∼15・1m)を有する土留め工事を行う際,アースアンカーを用いた土留め工事を計画・設計した。又,施工時に計測安全管理を行った。本報告では4段のアースアンカーによる鋼矢板土止応カーひずみ曲線/応力分布/荷重/貫入試験/基礎/杭/載荷試験/地盤係数/定着/破壊/変形/摩擦                           1.一∫、 7てE2/K11潜1めを用いた軟弱粘土地盤における10.4mの掘削の土留め挙動と,それについての2,3の考察について述べているが,切ばり工法と比ペアースアンカー工法特有の土留め挙動,特にアースアンカー設置時のプレストレスの影響が顕著にみられた。塑/水圧/施工/塵/土圧/軟弱地盤/矢板壁/野外試験」 「「1153E6/H2/K111155E5永久構造物(擁壁)に用いたアース・アンカー工法後藤俊次・蛭田高雄・田中誠一郎・武部 亨・本間一臣土と基礎(1979.2)Vo1.27,No.2,pp.43∼50,図・18,表・8,参文・1Sokolovski法を用いた地震時受働土圧算定における誤差軽減の方法市原松平・干田正孝・大島 博土質工学会論文報告集(1979.6)Vo1.19,No.2,Pp.103∼113,図・18,参文・10 東北自動車道紫波工事で』切土区間に発見された遣跡を永奈保存するために,土留工として擁壁(連続地中壁)とアース・アンカー工法を採用した。アース・アンカー施工箇所は,複雑な地層からなり,付近では斜面崩壊を起こしているため,アンカーの設計には各種試験の結果を用いた。試験は,引抜き試験を11本,繰返し賊荷試験(繰返し回数100回)を1、本,、クリープ試験を1本,及びアンカー体の応力分布測定試験を1本行い,その結果によって,永久構造物としての長期安定性を確認した。引抜き試験からアンカー定着長を決定したが,全体のアンカー施工規模は,合計本数265本,総延長9,028、5mとなった。当切土斜面の安定性を,長期にわたって保持するために,その管理方法として動態観測を行い,崩壊の予知と対策工の Sokolovski法を用いて地震時受働土圧を算定する場合,差分式を用いることにより生じる誤差は0ρ材の解法において最も著しい。又,この誤差は計算機の容量の制限のため,分割数を増大するだけでは軽減させることはできない。著者らは2∼3の修正法を用いて修正計算を行った。その結果,著者らが新しく提案した方法を用い壁面から算定を進めると,土圧係数Kp・の誤差は他の修正法を用いた場合よりも軽減され,』かつ短時間に計算を終了することが可能となった。又,この誤差が土圧合力に与える影響を調べたところ・土圧合力としては誤差は更に軽減され,1.5%以下になることが分かり,ここに提案する修正法は実用上有効であることが分かった。ために役立てている。鍔陣m応力分布/クリープ/載荷試験/斜面安定/施工/設計/定着/擁壁刈砂質土/地震/受働土圧/塑性/内部摩擦角/粘性土/粘着力v尋11154E5C9/E6鉱津サイロ内の圧力分布大原資生・三浦哲彦・山本哲朗土と基礎(1979.6)VQL27,No.6,PP.3∼6,図・9,表・2,参文・1国鉄三角線赤瀬附近の地走りとその対策伊崎 晃・長野逸人土と基礎(1953.4)Vo1,1,No.1,PP.21∼24,図・6 鉱さい(通称を銅からみ及びニッケルからみ)という粒子の密度や粒子の形状が土とかなり異 昭和26年7月のルース台風で赤瀬附近の低い築堤が85m幅にわたってすべり出した。それ以前に線路で沈下,移動しつつあることが観測されたので,滑動置を調査すると同時に,排水の促進やセメント注入等種々防止策を計ったがすべりは止まらなかった。それゆえ,すべった後,弾性波式地質探査とつぼ掘を行った結果,四つの地層が識別され各々の厚さや形態を解析することができ,基盤の崖の下部分の風化帯に水が集中滞留しすべり面が生じて滑動したものなる材料を貯蔵するコンクリート製サイロ(縦,横,高さがそれぞれユOm×エOm×16m)を設計するに当たり,サイロ内の圧力分布をはじめ種々の事項の検討が行われた。本論文では,その中の圧力分布について模型サイロ(縦,横,高さがそれぞれ49cm×49cm×78cm)にょって行われた実験結果を,計算値と比較,検討し,次のような結論が得られたことを示している。(1)鉱さいの場合もサイロ内の圧力分布は,砂の場合のそれと変わらない。(2)サイロ内の圧力分布は,ゆる詰め試料の場合は通常の計算式の値と比較的よく一致し,安全率a oで設計して十分である。(3)材料が密詰めの状態となる場合にはサイロ側壁面に作用する圧ヵは計算値よりかなり過大なもので注意する必要がある。アーチ作用/タンク/土圧/特殊土/模型実験L1156鐸豊副路満と推定された。以上の地質調査に基づき次のような対策工事が採られ,すべりは全く生じていないことが述べられている。(1)基盤の崖の下の部分に上方から地下水が集中するのを防ぐ,(2)万一,すべり出してもその上部に波及するのを防ぐことを目的として,基盤の崖の上にコンクリート擁壁を設ける。(山内)火山灰質粘性土/岩盤/現地調査/地すべり/すべり面/堆積岩/地下水/沈下/物理地下探査/防護工事」NQOo
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  • タイトル
  • (I.報文・論文,論文,報告,報文,テクニカルノート,研究ノート)23.斜面安定
  • 著者
  • 文献要約集編集委員会
  • 出版
  • 委員会関連資料
  • ページ
  • 289〜310
  • 発行
  • 1980/03/25
  • 文書ID
  • 57979
  • 内容
  • 「「1153E6/H2/K111155E5永久構造物(擁壁)に用いたアース・アンカー工法後藤俊次・蛭田高雄・田中誠一郎・武部 亨・本間一臣土と基礎(1979.2)Vo1.27,No.2,pp.43∼50,図・18,表・8,参文・1Sokolovski法を用いた地震時受働土圧算定における誤差軽減の方法市原松平・干田正孝・大島 博土質工学会論文報告集(1979.6)Vo1.19,No.2,Pp.103∼113,図・18,参文・10 東北自動車道紫波工事で』切土区間に発見された遣跡を永奈保存するために,土留工として擁壁(連続地中壁)とアース・アンカー工法を採用した。アース・アンカー施工箇所は,複雑な地層からなり,付近では斜面崩壊を起こしているため,アンカーの設計には各種試験の結果を用いた。試験は,引抜き試験を11本,繰返し賊荷試験(繰返し回数100回)を1、本,、クリープ試験を1本,及びアンカー体の応力分布測定試験を1本行い,その結果によって,永久構造物としての長期安定性を確認した。引抜き試験からアンカー定着長を決定したが,全体のアンカー施工規模は,合計本数265本,総延長9,028、5mとなった。当切土斜面の安定性を,長期にわたって保持するために,その管理方法として動態観測を行い,崩壊の予知と対策工の Sokolovski法を用いて地震時受働土圧を算定する場合,差分式を用いることにより生じる誤差は0ρ材の解法において最も著しい。又,この誤差は計算機の容量の制限のため,分割数を増大するだけでは軽減させることはできない。著者らは2∼3の修正法を用いて修正計算を行った。その結果,著者らが新しく提案した方法を用い壁面から算定を進めると,土圧係数Kp・の誤差は他の修正法を用いた場合よりも軽減され,』かつ短時間に計算を終了することが可能となった。又,この誤差が土圧合力に与える影響を調べたところ・土圧合力としては誤差は更に軽減され,1.5%以下になることが分かり,ここに提案する修正法は実用上有効であることが分かった。ために役立てている。鍔陣m応力分布/クリープ/載荷試験/斜面安定/施工/設計/定着/擁壁刈砂質土/地震/受働土圧/塑性/内部摩擦角/粘性土/粘着力v尋11154E5C9/E6鉱津サイロ内の圧力分布大原資生・三浦哲彦・山本哲朗土と基礎(1979.6)VQL27,No.6,PP.3∼6,図・9,表・2,参文・1国鉄三角線赤瀬附近の地走りとその対策伊崎 晃・長野逸人土と基礎(1953.4)Vo1,1,No.1,PP.21∼24,図・6 鉱さい(通称を銅からみ及びニッケルからみ)という粒子の密度や粒子の形状が土とかなり異 昭和26年7月のルース台風で赤瀬附近の低い築堤が85m幅にわたってすべり出した。それ以前に線路で沈下,移動しつつあることが観測されたので,滑動置を調査すると同時に,排水の促進やセメント注入等種々防止策を計ったがすべりは止まらなかった。それゆえ,すべった後,弾性波式地質探査とつぼ掘を行った結果,四つの地層が識別され各々の厚さや形態を解析することができ,基盤の崖の下部分の風化帯に水が集中滞留しすべり面が生じて滑動したものなる材料を貯蔵するコンクリート製サイロ(縦,横,高さがそれぞれユOm×エOm×16m)を設計するに当たり,サイロ内の圧力分布をはじめ種々の事項の検討が行われた。本論文では,その中の圧力分布について模型サイロ(縦,横,高さがそれぞれ49cm×49cm×78cm)にょって行われた実験結果を,計算値と比較,検討し,次のような結論が得られたことを示している。(1)鉱さいの場合もサイロ内の圧力分布は,砂の場合のそれと変わらない。(2)サイロ内の圧力分布は,ゆる詰め試料の場合は通常の計算式の値と比較的よく一致し,安全率a oで設計して十分である。(3)材料が密詰めの状態となる場合にはサイロ側壁面に作用する圧ヵは計算値よりかなり過大なもので注意する必要がある。アーチ作用/タンク/土圧/特殊土/模型実験L1156鐸豊副路満と推定された。以上の地質調査に基づき次のような対策工事が採られ,すべりは全く生じていないことが述べられている。(1)基盤の崖の下の部分に上方から地下水が集中するのを防ぐ,(2)万一,すべり出してもその上部に波及するのを防ぐことを目的として,基盤の崖の上にコンクリート擁壁を設ける。(山内)火山灰質粘性土/岩盤/現地調査/地すべり/すべり面/堆積岩/地下水/沈下/物理地下探査/防護工事」NQOo 「「1157D41E61159E6尼崎港閑門仮締切内排水工事に於ける法面安定問題について佐藤 肇・最上武雄・渡辺 隆土と基礎(1953.7)VoL1,No,2,pp・4∼9,図・9,表・3,参文・6地走り防止工事の実例 尼崎港の防潮堤工事のうちのこう門締切工事は鋼矢板で囲み,ポンプ船等により所定の深さまで水中掘削を行い,門扉室の基礎杭及び止水鋼矢板を水中施工し,内部に根固め捨石を行い,ポンプ排水しながら以後の工事を行った。この仮締切工事で中央のこう室部でo・p・一5・5mまで掘削されるが,この掘削のり面の安全性が重要な問題である。のり面が水中にあるときは安全であるが,排水が終ればすべりに対し危険である。そこで掘削計画の断面によって水圧を考慮した安定計算か円形すべり面を仮定して行った結果,締切矢板附近の内部の地下水位と水面の差が3m以内であれぱ安全であることが結論づけられた。なお,安定計算は浸潤線とし すでにすべり始めている地すべりの防止に成功した二つの工事例の紹介である。第1の例は埼玉県荒川筋に起こったもので・地すべり地の前面堆積部分が洪水によって洗掘されたために地すべりが生じたものである。現地は高い崖をなしており護岸の重量が大きいため,のり勾配を緩め小段を設けるなどの配慮を行い,基礎にかかる荷重の軽減をはかった。地下爆圧工法を応用して護岸の全荷重が最下部に伝達されないよう三殺に分けて支える点がこの工事の特色である。第2の例は兵庫県淡路島西海岸に起こったもので,へどろ状の堆積が道路を遮断した。この現場は,石積,コンクリート擁壁,鉄筋コンクリート粗柱による防止工がすべて失敗に終ったところである。この失敗を詳細に検討した結果,・鉄筋コンクリート合掌枠を採用して成功した。特に,堆積部分の脱水と粗度を増して土圧に抵抗する目的で裏,中,敷栗を十分配した。この例から,地すべり対策としては,すべりの部分に流入する水を閉め出し,内部に含まれている水を抜き出すことがまず第一に重要であると強調している。(網干)Noo関周三土と基礎(1956.2)VQ1.4,No,1,PP.4∼7,図・8,写真・8て,水面とのり面との接点を焦点とした二次放物線を用い,のり尻附近にCasagrandeの補正を行って計算を行い,ピエゾメータによる現場観測と比較を行った。その結果,放物線で浸潤線を求める方法は工学上有効で,計算値と実測値がほぽ一致することが判明した。(山内)鎚笠掘削/港湾/試験装置/締切り/斜面安定/すべり面/測定/地下水/排水地すべり/事例/地下水/防護工事副1158LE61160E6地すべりの内部構造について高野秀夫土と基礎(1955.9)VoL3,No.11,pp。17∼21,図・11地スペリとその予察高野秀夫土と基礎(1956,8)VQ1.4,No.4,pp.9∼11,図・6,参文・1 地すべりの調査については,従来,雨量と地下水位,及ぴ移動量の関係に主力が注がれてきており,これらの関係については多くの成果が得られている。しかしなぜ地すべりの移動が起きるかについてはいまだ不明の点が少なくない。この報告は新潟県の地すべり地の一部でオープンカットを行い,その成層状況を調査し,地すべりの地下構造についてまとめたものである。地すべりの形態には,岩と岩の面摩擦を伴ってすべりはpめ,次にすべり面に生ずる破砕岩片の粘土によって緩慢な移動に移る型と,単に風化の促進によって内部摩擦角の低下をきたし移動するにいたった型とがある。後者としては,酸性凝灰岩の風化に伴って生じたベントナイトを潤滑材として地すべりを生じている場合が少なくない。岩と岩のすべりの例としては,新潟県虫川地すべり,及び神谷地すべりが挙げられ,前者は砂岩を基岩とし移動層は頁岩である。後者は基岩も移動層も頁岩である。この型の地すぺりでは,移動量が多くなるとすべり面上に破砕岩片を生じ,急激な移動は抑制され緩慢な継続的移動に移行する。(市原) 地すべりの予知は重要であるが容易ではない。しかし地すべりの起こりうる可能性の推定は可能である。本文は,適中率の低い予知,すなわち地すべりの予察について述べている。地すべり予察の項目として次のものを挙げている。(1)地形地質,(2)周期による予察,6年,8年,11年,80年周期の地すべりの例を挙げて説明している。(3)降雨融雪による予察,地す岩屑/切取り斜面/現地調査/地すべり/すべり面/成層/地質学井戸/現地調査/地すぺり/地下水/統計的解析燈蔚べり発生までの累計降雨量と発生頻度を調べると,平均降雨10mmが5日間続いた場合が最も多い,など。(4)地下水位による予察,地下水位が上昇した場合に発生しやすい。最高危険水位を与える式を与え,観測井による予察が可能としている。(5)地下水や地表水の変化,地表のき裂,地鳴りなどの前兆による予察。(網干)」 「「1161E61163E6杭打による地スベリ防止の一例米倉亮三土と基礎(1956.8)Vo1.4,No.4,pp,24∼27,図・7,表・4,写真・1修正フェレニウス法による安定計算法(枚尾ダムの計算例)山田光敏土と基礎(1957.12)VoL5,No.6,PP.14∼18,図・15,表・2 盛土斜面の崩壊を杭により防止した例を報告している。盛土工事は多摩丘陵地帯の一部を切取って谷部を埋め,全体をほぽ一様の高さに整地するもので,地表は一部に関東ロームが被い,その下は三浦層群である。三浦層群は,粘土,砂質ローム,砂,礫が互層をなし,砂質の層にはゆう(湧)水が見られる。盛土部の土質試験はo=0.2kgf/cm2,φ=10。であった。平均勾配約1.7割で盛度高の90%(15m)施工したときのり面の崩壊が生じた。崩壊状況や調査杭によりすべり面の形状を検討し,又,ペネトロメーターにより強度を調べた結果,谷部を通った湧水及び盛土中の含水が地山と盛土の境に集中しこの付近の土の強度が低下したことが崩壊の原因 修正フェレニウス法の基本的な考え方は,フェレニウムが第2回国際大ダム会議に発表したアースダムの安定計算にあるのと同じであるが,彼が円形すべり面についての安定を考えたのに対し,この修正法では任意のすべり面について考える。基本的な考え方は土の強度定数己φ’と安全率Fsによって,すべり面に働くせん断力をS雷〔σ’+(伽一拶)伽φ〕!恥とし,スラと考えられた。対策工としては,(1)杭打,(2)排水暗きょ,(3)押え盛土,(4)薬注などが挙げられたが,用地,工期,費用を検討した結果(1)の方法が最適となった。崩壊幅40mにわたって総数126本の杭打を実施した。杭打を実施しない地区でその後崩落や小規模なすべりが見られたのに対して,この地区で異常は見られず,この工法の有効性が認められた。(網干)イス自重,すべり面の反力,スライス両側面土圧の力多角形を閉じさせる(Σy=0,Σπ=0),次に力多角形の各力の方向を用いて力線を描き翻4=0を検定を行う。土圧とすべり面反力の作用点は,それぞれ各スライスの鉛直断面及ぴすべり面の3等分点と中点の間にあるとし・土圧の方向を適当に仮定し,力の多角形を描いていく。最後のスライスで,土圧と反力の作用点が仮定した3等分点と中点からずれたときには,土圧の方向を変えて力の多角形を作り直し・作用点が満足するまで繰り返す。この方法による枚尾ダムの安定計算例を詳述した。(三笠)鐸豊安全率/安定解析/間隙圧/図式解法/ダム/土圧/流線網杭/原位置試験/斜面安定/事例/すべり面/施工/せん断強さ/防護工事/盛よ副1162E6E6但7地すべり防止工事の成果について高野秀夫土と基礎(1957.10)Vo1.5,No.5,pp.13∼16,表・2上流側に地震を考慮したアースダムの安定計算例中村武夫・中島哲生土と基礎(1959.2)VQ1.7,No.1,pp,23∼26,図・7,表・4,参文・4 昭和30年までに行われた国鉄の178例と新潟県の325例の地すべり防止工事を工法別に分類し,その効果を,効果十分,不十分,なし,不明に分類し,考察を加えた。地すべり工法は多種類にわたるが,排水工を主とした工法が国鉄では46%,県では70%に当たり,そのうち効果の認められるものは国鉄62%,県74%と最も高い有効性を示した。国鉄の場合の工法の成 アースダムののり面の斜面安定を検定するのに,当初農地局のダムの設計基準を作成して三つの場合を規定したが,その後多くの設計例を取扱ってみると,更に上流側につき,完成後における低水時(浸透水による間隙水圧,地震,貯水圧を考慮)の斜面安定を検定する条件を補足する必要が認められた。そこでこの報文において,この検定条件を適用した例題を掲げて・前述の三つの場合の中の最初の2条件で十分安全であった断面が,補足検定条件によると安全率の許容値1.2を切るため,断面の拡幅修正する必要が生ずることを示した。この補足検定条件としては上流側斜面1ζつき,次の三つのものである。(1)完成直後,残存間隙水圧が不透水性ゾーンの鉛直高の1/2倍及び1114倍の水頭に等しいとき,(2)完成後における急速な水面降下時,浸透水による間隙水圧,(3)完成後における低水時に外力として浸透水による間隙水圧,地震及び貯水圧。このうちぐ3)の場合に安全率は例題のいずれにおいてもL2以下となるので,ダム上流面の形状例えば斜面傾度の漸変度とか小段の位置もこの補足検定条件にマッチする合理的かつ経済的な断面をとるようにすべきであることを報告している。(小田)功率は,地下排水20/26,地表排水29170,抑え14137で,これに対して失敗率の高いものは,ずい道3!5,切取り11122,斜面防護6115などであった。一方県の工事では地表・暗きょ排水が成功率79/168と有効であるが,地下排水は14!56と国鉄の場合より劣る。地下排水は国鉄と異なり横ボーリングが主体であることと,粘土質の地域が多いことからと推察される。暗きょ排水は蛇かごの効果が高かった。このほか砂防ダム工法も河床の安定と共に地すべり防止に効果を与えることも推察された。(三笠)地すべり/排水/防護工事/擁壁L1164間隙圧/地震/斜面安定/浸透/設計/貯水池/墾堕/ロックフィル博蔚  ゆ  寧」 「「1165E6/E71167現場実験による特殊土壌(シラス層)急斜面の土壌浸蝕について(第一報)久原中吾・藤本 広・高橋 勲土と基礎(1959.4)Vo1.7,No.2,pp.33∼46,図・10,表・6,写真・28,参文・16斜面崩壊と歪測定斎藤迫孝土と基礎特集号(1959.8)No.1,pp.29∼33,図・6 雨水流に対する耐侵食性が極めて低いと定評のある,南九州一帯に分布する火山灰性土壌 斜面崩壊の予知法について記したものであって,予知因子としてひずみが有望であることを現場観測結果から見い出し,ひずみ測定の具体的手法並びに斜面崩破時期の予知法を提案している。まず,斜面の変状と現場の処置について幾つかの具体例を示しながら概説し,これまでに多くの現場で移動の記録がとられているにもかかわらず判定の基準が見いだされない理由を説明している。次に,降雨による斜面崩壊の実験結果から予知因子として地表ひずみと地表傾斜が有効であり,このうち傾斜は斜面の安定解析と関係づけるのに不便であることから,ひずみを最適と考えたととしている。続いて,ひずみの観測装置の精度,遠隔自動記録のメカニズムについて説明したのち,たまたま崩壊の直前まで記録のとれた飯田線における観測記録を示している。この資料から,変位の対数と時間との関係曲線を描いてその変曲点を見いだすことにより,崩壊よりかなり以前に崩壊時期を予知することができるとしている。(北郷)(しらす)の急斜面の侵食に関する基礎的資料を得るために行った一連の現地実験による調査結果をまとめたものである。従来,しらす層における切取りのり面勾配は,経験的に緩傾斜よりも急傾斜,それも鉛直に近い方が雨水流侵食に対しては極めて効果的であると言われてきている。そこで,この論文では,その事実の裏付けとなるべき実験的資料を得て,その考察を行うことにより,これまでの室内実験からは得られなかった自然成層急斜面の面水流による土壌侵食機構の解析を行い,侵食過程に支配的な影響を与えるのは,雨滴による分散剥離と飛散であり,殊に土の分散率が重要な要因となっていることを示している。(植下)oN卜oC71E6鐸輩安定解析/現地調査/地すべり/斜面安定/事例/進行性破壊/測定/ひずみ火山成粗粒土/原位置試験/斜面安定/侵食/粒径劇1166E3ノ】i】6/H41168E61H4軟弱地盤上の盛土施工について埴原文彌・鈴木道雄土と基礎(1959.6)VQ1.7,No.3,pp.48∼54,図・17,表・1,写真・4水面降下による堤防破壊の一事例手島 渚・衛藤輝之・佐藤典夫土と基礎(1959.10)Vo1.7,No.5,pp。9∼13,図・6,表・1,写真・3 国道6線松戸バイパスの軟弱地盤上の盛土施工に当たってすべり破壊防止のために採用した緩速施工法(筆者らは盛土速度統制法と呼んでいる)による工事報告である。地盤は腐食土(高含水比有機質土)及び粘土層からなり,層厚は約15m,盛土高は8∼10mである。現場べ一ンテストの試験結果を用いてすべり破壊に対する安定性から求めた限界盛土高さは4m弱と推定されたので,マノメータ型間隙水圧計を地下3,6,9,12,15mの位置に設置して間隙水圧を測定し,これから圧密度を算定して強度増加率を見込んだ安全率を計算し施工管理図を作成しつつ盛土の施工を実施した。施工管理に当たっては安全率1.2を限界値として盛土速度を統制したが,一度安全率1.2を少し下回った時に側方降起が局部的に生じ,その後安全率1.28 印旛沼水路開削のための試験堤防が水面低下のため円弧すべりにより破壊したが,その解析謡結果である。水路幅約40m,水路底より堤防天端までの高さは約5m,堤体の上半分は開削土をサンドポンプでまき出したものである。堤防天端より5mまでは表土及ぴ化土,5∼12m間がシルト,12m以下は被圧水を持った細砂である。被圧水の水位は堤防天端にほぼ等しく,水路の水面はこれより約2m低い。盛土完了後約9か月後に水路の水面を85㎝低下させたと完成させている。(福岡)ころ,堤体に円弧すべりを生じて急激に破壊した。堤体には各種計器が埋込まれており,すべり円め形状も正確に知ることができた。間隙水圧の大きさは破壊時に細砂層で低下し,シルト層では上昇した。安定計算からすべり面の平均せん断応力皮を求めると水面低下前で0.087kgf/cm2,低下後で0・09k菖f/cm2である。これに対しシルトの三軸圧縮(圧密急速)からo=0.11kgf/cm2,破壊後の化土のべ一ン試験よりo昌0,14kgf/㎝ユ2となり,いずれも安定計算の値より大きい。これは密度の仮定の誤差によるものと考える。(松浦)安全率/安定解析/間隙圧/斜面安定/事例/粘性土/有機質土/盛土圧力で大規模なすべりが生じたことから,筆者らの採用した施工管理方法になお検討の余地のあることを指摘している。なお,すべり破壊を生じた箇所については押え盛土工法を用いて盛土を賠安定解析/河川/掘削/斜面安定/事例/水位低下/水路/すべり面/堤防/破壊/盛土/揚L」 「「1169E6/H4/K31171E6複合スベリ面法による軟弱地盤上の築堤の安定計算赤井浩一土と基礎特集号(1960.2)No.2,pp,9∼13,図・9軟弱粘土ノリ面崩壊の解析と保護工について高木俊介・遊佐志治磨・鈴木音彦土と基礎(1961.4)Vo1.9,No.2,PP。18∼24,図・10,表・1,写真・5 軟弱地盤上の築堤の設計に際して採用した複合すべり面による安定計算と,すべりを生ぜしめないように施工する場合の設計計算法について述べたものである。まず複合すべり面を構成する円弧同士,又は円弧と直線がその接点で共通接線をもつような条件で,すべり面が二つないし三つの円弧からなる場合,及び二つの円弧と一つの直線よりなる場合のすべり破壊に関する安全率の算定式を示している。ついで巨椋池干拓地上の築堤を例示し,一次及び二次盛土に対して複合すべり面法による安全率算定法を説明している。又,想定される複合すべり面の数は無限にあるので,その中から最小の安全率を有するすぺり面を求める組織的な試索計算法を 北海道幌向地区において細砂層を挾んだ軟弱粘土に掘削された排水路ののり面崩壊について,現地調査を行い,その結果から現地に最も適した工法を決め,崩壊区間の復旧工事を行っ紹介し,この方法によって求めた最小安全率はL O5であり,単一円形すぺり面法による値(1・09)より若干小さな値を得ている。この実例では両法に顕著な相違は認められないが,他のより錯そうした地層構成の地点の安定計算では30∼40%一もの違いがあったことから,現地の地質状況に適合した複合すべり面法による安定解析が必要であるとしている。(士岐)角。排水路は底幅1m・深さ5mで1:0・5と1:1の2毅のり面で,旧河川敷の沖積層を横切っている。6∼8mのハンドボーリングの結果,崩壊の激しい区間は地表から約1.6m付近12cmと6cmの軟弱粘土が水路に向って流れ盤状に存在し,これをすべり面とする直線すべりであることが推定された。[方現地のすべりは二次元的ではなく,幅10∼15mですべっているので,直線すべり面と側面の抵抗を考えたすべり解析の裏付けから,斜面を水路に沿ってサンドウォールですべり体の幅を10m程度に区切ってやれば,サンドウォールヘの排水による粘土の強化と側面抵抗の増加によってすべりを止められると考え,これを実施したところ,サンドウォールは良く排水路として働き,粘土面は乾き,崩壊は生ぜず,良好な対策工であることが確認された。(三笠)鐸塗安全率/安定解析/斜面安定/すべり面/成層/施工/設計/軟弱地盤/盛土安定解析/現地調査/すべり面/地下水/トレンチ/粘土/排水國1170E6小規模な地スペリの対策施工例稲田倍穂・田中淳七郎土と基礎(エ961.2)Vo1.9,Nq1,pp,44∼53,図・13,表・2,参文・1 名神高速道路山科第1工区付近で側道の切取りによって小規模なすべりを生じた。この付近は東山丘陵の裾部をおおって形成された洪積層段丘で,しまった砂と先行荷重50∼100tf/m2の粘土の互層からなる。現場は旧東海道線跡地の古い地すべり地で,山腹を2∼5m幅,深さ1∼2mに切取後,斜面にクラックを生じたのちすべり出し,のり先は流動化し,崩壊し始めたので,切取土量に見合う盛土によって押えた。オーガーボーリングやサウンディングなどの調査から,GL−1.5∼2m以下の暗胃色粘土の上部がすべり面になっていることが明らかになった。対策工として・側道の設計高奄・押え盛土を生かして・当初よりも2∼25m上げ・水抜き工をつけて工事を完了した。すべりの安定解析を切取前から切取り,押え盛土の各段階について行い,安定性の推移を調べた結果,切取にタってのり先から2∼4m間の土塊がすべり出したζとが明らかになった。又・すべり面付近の粘土を用いた一面せん断クリープ試験から・クリープ強さは極限強さの6∼7割にあり,のり先から離れてもクリープ現象の持続が予想され1172E2/E6矯盛土荷重による破壊スベリ面の形について山ロ英太郎・宮原吉秋・中村六史・高山昌照土と基礎(1961.12)Vo1.9,No.6,pp。19∼24,図・1,表・2,写真・22,参文・5詩 提体荷重による軟弱地盤のすぺり破壊面の形状を知るために,3×1×0,3mの土槽を使用した二次元模型実験を行った。土槽内で圧密し,上部を5cm切り取った模型地盤上に載荷面が自由変形するように3分鉄筋を積み上げて提体荷重をかけた。変位測定は内面ガラスにポイントを打ち,このポイントの移動をみる方法と,圧密終了時に発生するかぴを観察する方法の二つを用いている。載荷試験は載荷速度を変えた場合,砂置換基礎のある場合,砂基礎の厚みを変えた場合等について行い,発生したすぺりの形状を調べた。・実験の結果,①地盤が比較的単純な場合は,実験すぺり面は円弧すべり面と良く一致する。②限界支持力(載荷本数/地盤の粘着力)によってすべりの形状はあまり変わらず,むしろ地盤内の粘着力の分布状態によって大きく左右される,③砂床を入れると厚さが増すにつれて支持力も増し,すべり面は深い所から発生する,④限界支持力の目安としてひずみ速度を考慮することが必要である,等のことが分かった。(三笠)た。(三笠)安定解析/クリープ/洪積層/サウンディング/地すべり/すべり面/地下水/粘土L圧密/荷重/時間効果/支持力/すべり面/軟弱地盤/破壊/盛土」Noω 「「1173B4/C7/E61175C7/C9/E6鹿野川ダム貯水池周辺の地スペリについて(その2)樋口哲司・設楽武久・久保 光土と基礎(1962.2),Vo1.10,No.工,PP,36∼43,図・12,表・1,写真・4第三紀層(破砕帯)地スペリ土および地スペリ母岩の実態大平成人・岸本良次郎・仲野良紀土と基礎特集号(1962,3)No.6,pp.エ5∼24,図・18,表・4,参文・1 鹿野川ダムのたん水を契機として発生した地すべりについて,ここでは,地すべりの誘因及ぴ対策工事について報告している。この地すぺりの誘因は,旧山崩れの地塊が,ダムのたん水により周辺地下水位を上昇させ,地塊の単位重量の増加やたん水下での浮力などの作用により重心の移動が生じたことが第一の誘因としている。これに,降雨や融雪水が加わり,地すべりに加速を加えたとして,これを第二の誘因と考えている。対策工事は,地すべり発生に伴う応急的対策工事に加えて,ダムの貯水及び降水などが誘因と考えられることから,暗きょ排水,開きょ排水,ボーリングによる横内排水,排水横穴などの排水工法を重点にし,切取工法,すべり面抵抗工法,浸透防止工法などがすみやかに施工された。その結果,内部圧密の促進と浸透水のすみやかな排除によって,地すべりによる移動は静止し,道路や橋の恒久的復旧工事も行え,かつ又,ダムの本たん水も可能となった。(竹中) 第三紀層地すべり土と地すべり母岩の物性や強度特性を解明するために,先ず上手村と上境地すべりを中心として実施したボーリング,サウンディング,試掘,標準貫入試験等の土質調査結果を報告している。上手村地すべりは地表からほぽ6∼7m付近に明白な鏡はだのすべゆNo“面を有する青黒粘土層からなり,一方上境地すべむは深さ50mのボーリングから・所々に砂礫層を含むが,主に珪藻土からなる軟弱泥岩である弓とを示している。又,各地点で深さ方向から採取した試料について各種の物理試験,透水試験,一軸,三軸によるせん断試験を実施した結果,青黒粘土は中塑性無機質粘土,珪藻土は高塑性無機質粘土に分類され,前者はすべり面の位置にかかわらず深さ方向にほぽ等しい土質工学的性質を示したのに対し,後者は深さ方向でかなり偏差的性質を示すことが確認された。更に,泥岩から成る両地すべり母岩に対するスレーキング試験によると,両者において顕著なスレーキング崩壊を生じることが確められ,母岩でもすべりが発生する可能性があることを指摘している。(北郷)畢橋台/現地調査/地すべり/斜面安定/事例/浸透/すべり面/ダム/地下水/排水/ボーリグン攣安定解析/一軸圧縮試験/貫入試験/現地調査/三軸圧縮試験/試掘/地すべり/試料/すべり面/測定/粘性土/破壊/物理化学的性質副1174D6/E3/E6c8/E6/E7土質工学に関する模型実験一スベリ面の形について一山ロ英太郎・宮原吉秋・中村六史・高山昌照土と基礎特集号(1962.3)NQ.6,pp.3∼14,図・1,写真・5盛土斜面の崩壊について斎藤迫孝土と基礎特集号(1962.3)No.6,pp.25∼32,図・7,表・1,写真・1,参文・3 本報文は干拓堤防の安定に関して堤体荷重による地盤の破壊すべりの様相を究明するために行った模型実験の報告である。実験は3×0.3×1.Omの二次元土槽を用い,有明干拓のへどろを0.2tf/m2で2∼3か月圧密して模型地盤を作成し,堤体荷重として三分鉄筋を使用し一定の載荷速度で段階的に水平に積み上げ,これに伴い地盤が変形し移動する現象を順次写真に記録し観察したものである。まず,多数の写真について現象の説明をしたあと,すべり面の発生状況を主働域,過渡域,受働域に分けて観測結果を分析し,これらのすぺり面が円,Reisner−Caquotの式,対数ら線のいずれに合致するかを地盤条件を加味して検討を加えている。結論として,著者らは地盤が比較的単純な場合,又,単純に変化する場合はすべり面は地盤の極限支持力の大きさにあまり影響されず円弧すべりで近似できるとしている。又,砂床を入れた場合,厚さを増すに従って支持力も増しすべり面の位置は深くなるが,形としてはあまり大きな変化は見られず,やはり円弧すべりで近似できるとしている。(北郷) 本報告は,盛土又は地山の中に浸透した水のため斜面が崩壊する例の多いことにかんがみ,、降雨の浸透による地下水位,飽和度,単位体積重量,せん断強さなどの要因を考慮に入れて砂質盛土の実験を行い,それらを解析したものである。実験はかつて崩壊した盛土材である砂質圧密/安定解析/応力/支持力/室内実験/地盤/斜面安定/事例/すべり面/測定/堤防/模型実験L1176賠蔚土を用い小型,大型,大型精密の3種の模型を用い,降雨量は小型実験では16∼60mm/h,大型実験では30∼60mm/hとし,雨量計,含水量計,地下水位計,ひずみ計を設置しそれぞれの経時的変化を自記測定している。その結果,雨水の浸透に伴って地下水面の上昇,含水量の増加,ひずみの増大が見られ,地下水面がのり面を切る箇所で不安定となって崩壊を生じ,実状に近い崩壊現象が観察されたとしている。斜面崩壊の重要因子である雨水の浸透評価はIrmayの飽和度と浸透係数との関係式を適用し,浸透量を推定し,又,地下水面の上昇してゆく経過を連続条件,Dupuitの仮定を用いて定常,非定常の場合について理論解析を実施し最終水位の実測値が計算値に比較的近いことを報告している。(北郷)安全率/安定解析/含水量/地すべり/地盤/斜面安定/事例/懸/すべり面/せん断強さ/透水性/飽和/模型実験/盛土」 「「1177B21C7/D2/E6斜面安定におけるイオン交換の影響について松尾新一郎土と基礎特集号(1962.3)No.6,pp.33∼40,図・9,表・5,参文・31179D6/E6Model Tests on the Con丘gulation of Slip S皿rface(スベリ面の形についての模型実験)山ロ英太郎・宮原吉秋・中村六史・高山昌照Soil and Foundation(1962.9)Vo1.3,No.1,pp,52∼63,図・1,写真・19,参文・2 十数年間も安定であった斜面が外的条件に特別の変化が認められないのに滑動を起こした事実に関して,この原因の一つが地すべり発生地において,地中漫透水がイオン交換を行いつつ土性を変化させることにあるのではないかと推測し,土のイオン交換現象と斜面安定の関連を実際の地すべりについて検討した報告である。現地において地下水とすべり面を構成する粘土及び雨水を採取し分析した結果,地下水はどの地点のものも大差はなく,又,雨水と地下水と.ではCaイオンにおいてのみ顕著な差が認められた。従って雨水が土と接触して流出して来る間にCa飽和状態にあった土が次第に雨水に洗われてCaイオンが置換浸出されたと考えられる。そこで,自然土とCa飽和土について自然含水状態に近い範囲での含水比で二面せん断試験機を用いてせん断試験を実施し内部摩擦角,粘着力等から比較した結果Caイオンを置換浸出した自然土においてかなりの強度低下が確認されたことから土中水によるイオン交換が土のせん断抵抗の低下の原因の一つになっているに違いないことを指摘している。(北郷)’ 干拓堤防の安定に関して模型実験を計画し,それによって堤体荷重による応力分布,圧密による変形,、地盤強度の変化,過剰水圧の変化,破壊すべり面の様相及び施工速度の管理などを究明するために,総合的な実験を行っている。ζれらについては,“土質工学に関する模型相似率について“と、“圧密によるかく乱粘土の強度特性について”で発表している。今回は3m×0.3m×L Omめ2次元土槽でへどろを自然圧密させ,無基礎で載荷速度を変える,初期に限界荷重以下をのせ,あと所定の速度で載荷させる,傾斜砂基礎を有する,及び砂置換の厚みを変えるの4ケースについて,変位測定とすべり面の観察をしている。ζれらの結論は,地盤が比較的単純な場合,又,単純に変化する場合は円弧すべりでかなりよく一致する,地盤の強さは極限支持力の大きさに関連するのみで,すべり面の形はあまり変わらない,及び砂床をいれた場合,厚さを増すに従って支持力も増し,すべり面は深くなるが形はあまり変化しない。(山内)墨安定解析/含水量/地すべり/斜面安定/せん断強さ/地下水/土中水/内部摩擦角/粘着力/水聾圧密/斜面安定/すべり面/堤防/軟弱地盤/模型実験国{1178E6/E4アースダムノリ面のスベリ破壊に対する簡易計算グラフ南勲土と基礎(1962.5)Vo1.10,No.3,pp.5∼8,図・5,参文・21180E6矯軟弱地盤における円形スペリ面法による基礎破壊の臨界円について一試算によらない臨界円の求め方(その1)灘佐藤勇土と基礎(1963.1)VoL11,No.1,PP。10∼17,図・10,表・1 のり面の安定解析には普通円形すべり面法が使われるが,試算を伴い計算が面倒なので,著者はアースダム安定解析の第1近似的な利用に供しようとして,簡易な計算グラフを提唱した。これは最危険すぺり面上の土塊が揚圧力又は間隙圧の影響を受ける場合と受けない場合に分け,下流面勾配を1=2.0∼3.5の4ケースに分け粘着力(1.5tf!m2きざみ)と内部摩擦角(10。きざみ)の変化に応じた堤高とすべり安定係数との関係を求めるグラフであるが,著者既発表の理論に基づき,単位体積重量,飽水単位重量,揚水圧,地震力に関する補正が加えられて真の安定係数が求められる。使用上の便宜を計るためこのグラフによる計算例がつけられている。(芥川)安定解析/斜面安定/すべり面/設計/ダム/盛土L 断面が整形で基盤が均一な強度を有する場合の円形すべり面法による基礎破壊の解析は,比較的簡単にその適応性が実証されつつあるが,断面が不整形か,基盤の強度が不均一の場合ば多くの労力と時間を要する。この臨界円の位置と大きさが求まれば非常に便利であることはいうまでもない。そこで著者は,種々の条件のもとで臨界円を重心円と中点円の関係から導いている。これらの重心円と中点円の理論式及び図表はフェレニウスの支持力公式やテーラーの安定係数に伴う臨界円の大きさに対する理論的根拠をも示されている。これらの関係式及び考え方を利用すれば,φ=0において,粘着力が地盤で変化する場合でも次のことが計算で求まる。(1)地盤強度に対する盛土限界高及び盛土限界勾配,(2)与えられた断面の臨界円孚位置と大きさ,(3)地盤中に弱層をかんでいるときの臨界円の位置の領域,(4)粘着力変化が直線変化でなく不均一の場合,関係式が得られるときの臨界円・・(5)境界条件の位置が深い時のサンドドレーンにおけるサンドパイルの深さが解析できることが示されている。(山内)bO安定解析/斜面安定/すべり面/軟弱地盤」o㎝ 「「1181,E6/H4軟弱地盤における円形スベリ面法にょる基礎破壊の臨界円について(その2)1183bOoEOIE6①形態学的方法にょる地スベリ土の分類と地スベリ履歴論への試み(第一報)分類と地スベリ面の形態岸本良次郎土と基礎(1963.7)Vol,11,No.7,PP.3∼9,図4,表・3,写真・11,参文・7佐藤勇土と基礎(1963.2)Vo1.11,No.2,pp,5∼9,図・6,表・2,写真・3,参文・11 円形すべり面法による基礎破壊の解析は,断面が不整形か基盤強度が不均一である場合には膨大な繰返し試算も必要となる。このため,臨界円の位置と大きさを試算によらないで求める方法を提示したもので,(その1)で提案法の基本的考察と応用的考察を述べたのに引続き,その検証及び提案法による設計例を示している。まず,干拓堤防の破壊例を対象として,本法により臨界円の位置と大きさを求めた結果が試算によるそれと一致することから,本法の妥当性を確認している。次いで,地盤の粘着力が変化する場合に試算なしで壁土限界勾配を求める方法を,干拓堤防の設計例とレて示すと共に,地盤沈下を起こして完成が危ぷまれていた干拓貯水池堤防に,断面形を変えずに施工中の破壊沈下をなくすため採用したそだ沈床基礎の設計を,本法の応用例として掲げている・そして最後に,本提案法を適用すれば,軟弱地盤上の築堤の解析,設計が非常に簡単になると結論している。(山内) 地すぺりをする土層を明らかにすると同時に,地すべり運動のようすも明らかにする目的で,筆者は2地区の地すべり地から地すべり面を含む乱さない試料を採取し,風乾後研磨し,研磨面の肉眼観察により,先に次のことを報告している。第一地区の地すべり土に関して,黒色の粘土層が地すべり面の痕跡であるとし,その形態を詳細に論じると共に,土層の分類を試みて,第二地区の地すべり土については,無色の層の形態と土層の分類の概略を論じた。その後,両試料を研究し,・形態学的に地すべり土層を分類する。ことができ,又,地すべり履歴論に接近し得ると考えるに至り,ここで報告している。この報告では,研磨後の試料を,、各切断片の位置,方位を現場状態に復元して』研磨面を肉眼観察し記載すると共に,写真記録を行っているほか,地すべり面の物質的性格や物質的特異性生成の原因の考察も行っている。なお,この報告では,論旨に支障のない限り,前記両論文との重復する部分を省略し,風乾研磨後黒色にならない地すべり面についての履歴論の確立は今後の問題として扱っていない。(西田)鐸塗地すべり/試料/試料の乱れ/すべり面/土の分類/粘土/分類/履歴安全率/安定解析/すべり面/設計/堤防/軟弱地盤/破壊副1182E3/E61184E6低い盛土の設計図表中瀬明男土と基礎(1963.4)Vo1.1工,No.4,PP.30∼33,図・11,参文・6三石バイパスにおける斜面の崩壊について安達径治・吉田敬夫・北河吾郎・河井武夫土と基礎(1963.12)Vo1.11,No.12,pp.3∼8,図・8,写真・5 飽和した地盤上に盛土を施工する場合,施工速度と圧密特性によっては,安定計算において非排水強さo・(φ田0)が用いられる。ここに示す解析方法は,比較的透水性の小さい地盤上に低い盛土を急速施工する場合を対象とするもので,解析過程に次のような仮定が入っている。(1)地盤は一様無限深さとし』磁は深さに対して一定又は直線的に変化する。(2)円形すべり面とし,安全率はすべり面上の0・による抵抗モーメントの盛土荷重によるすべりモーメントに対する比で表わす乙(3)すべり面が地盤表面と交わるところから盛土内に鉛直な引張りぎ裂が発生する。計算結果は便利な設計図表として提示している。次に,同じ解析法(φ=0法)を長いフーチングの極限支持力問題に対して応用している。この支持力式の誘導に際して次の前提条件が加えられている。(1)円形すべり面は常にフーチングの一端から始まる。(2)フ』チングは両端における抵抗が無視し得るほど長い。付録として,低い盛土の設計に対するオー 国道2号線三石バイパスの工事中において,工事中の切取り斜面に大きな崩壊を生じた時の応急処置とその後の調査と処理についての報告である。昭和37年10月31日,三石バイパス工事において,昼すぎ約2時間にわたり約4,000m’に近い土が動いた。11月2日応急処置として,ずり石などで斜面の下端に押え荷重をおき,1工月6日ブルドーザーで崩壊の上端を削って斜面下端方面に流下させ,上方に半円ヒューム管をめぐらした5崩壊の機構は,一般の切取り斜面で見られる円弧すべり面を生じためではなく,押え荷重がなくなったための傾働という非常に特異な形式である。対策として,すべろうとする荷重の軽減とすべりに抵抗するカめ増大があり,この場合後の方法を用いて斜面の下端に押え荷重を置き, 道路中心を移動し,擁壁も2倍にし,第一小段にかけて押え荷重を置くことにした。擁壁を逆丁型にし,鋼Eパイルを矯満擁壁の中に抱き込んだ。(西田)デンスタットの方法を紹介している。(山内)安全率/安定解析/支持力/斜面安定/すべり面/題辻/フーチング/盛よL岩石質材料/切取り斜面/地すべり/事例/道路/防護工事」 「「1185B4/E61187E6/E8振動による砂層斜面の崩壊実験後藤正司土と基礎(1965.2)Vo1.13,No.2,pp。72∼76,図・9,表・2山ロ2号国道椿峠付近の災害復旧について安達径治・斉藤武夫土と基礎(196生1)Vo1.12,No.1,Pμ11∼17,図・8,表・4・写真・10 昭和33ボ34年度に施工した防府市富海の椿峠地区の防災工事の災害復旧報告である。この地区は工事中にも地すべりやわき水による災害をひき起こし,このため相当数の地す琴り防止工や排水工を実施したが,37年7月の異常降雨にあい』全区間内で,5か所に亘る災害をひき起こした。盛土部の土質は,含水比の増加に伴い粘着力・内部摩擦角の減少が大き く,このため斜面高が急速に限界高さに近づいたものと推論している。更に排水フィルターは3年間の使用の間に目づまりを起こし,排水効果も不十分となり,盛土内部の間隙水圧を増大させ盛土部を崩壊させたものとしている。以上の対策工法としては,フィルター効果を目的とした地下排水工を用い,間隙水圧の減少をはかり,、又,切取り斜面では㌶風化して生じた厚い表層土のために,地すべり性崩壊を起こしたと考え,対策工法としてすべり抵抗を増大させる目的で斜杭先に押え荷重を置き,更に斜面内部の排水も考え,水平方向ボーリングを5m間隔で行ったも 昭和39年度「砂質土に関する土質力学上の諸問題」シンポジウムの報文とそれに対する討論である。砂層斜面の地震時の挙動を模型実験により調べている。実験は・長さ60cm・幅45cm,深さ30cmの砂箱を用い,これに高さ14cmで勾配が25。,30。・35。の砂層斜面を作成砺起振機により水平加速度100∼700GaL振幅0.15∼0。325の正弦波振動を加えて行っている。斜面の崩壊状況は,前面ガラス面を介して写真撮影により調べている。実験の結果は・振動開始後の時間と斜面角の関係,斜面角の変化速度と振動加速度との関係,崩壊の段階の程度と加速度との関係について整理され図に示されている。これらに基づいて,振動による砂層斜面の崩壊の理論的条件として,振動エネルギーを基礎とした解析,摩擦抵抗の減少とする見方,などの可否について論じている。(網干)のである。(北郷)鐸筆間隙圧/切取り斜面/現地調査/地すべり/斜面安定/水圧/排水/フィルター/盛土・室内実験/斜面安定/振動/砂/模型実験画1186D5/E6COIE6圧密中の円弧スベリに関する一考察Landslide at Yui and its Countermeasure(由比町ゐ地スペリとその対策)中野担谷口敏雄・渡正亮SoilandFoundation(1965.3)VQL5,No.2,pp.7∼25,図・14 軟弱地盤上に盛土を行なう場合,施工期間の制限により各段階載荷に対する圧密の終了を待たずに盛土を進めることがあり,この際,排水層より遠方に位置する粘土ほどせん断強さの増加が遅れる。もし,すべり破壊が起こるとすれば,強さの増加のおそい位置にすべり面の生じる恐れがあるとして,このような場合のすべり破壊に対する抵抗モーメントの算定について考察したものである。まず,初期過剰間隙水圧の分布が深さ方向に一定な条件のもとで,圧密期間中のせん断強さの層分布が放物線になると仮定し,円弧すべりに対ナる抵抗毛一メントの算定式を導いている。この算定結果と従来から行われている層平均せん断強さで算定した抵抗モーメントを,種々のすべり面の位置に対して比較検討し,その調整のための補正係数を見出している。この補正係数は,、すぺり面の最下端が層のどの位置を通るかによってほぼ定まり,圧密度とは全く無関係に決定されるものであるとしている。更に,サンドパイルを有する地盤については,従来通りの層平均せん断強さで処理し得ることを確認している。(北郷) 由比町の地すべりは, 1961年3月14日に静岡県庵原郡由比町寺尾地区の海抜383.7mの南圧密/支持力/すべり面/せん断強さ/軟弱地盤/粘土/排水/盛土現地調査/地すべり/斜面安定/事例/地下水/地質学/物理地下探査/防護工事土と基礎(1964。4)VoL12,No.4,PP,3∼7,図・9,参文・5L1188賠蔚側急斜面で発生した。地すべりの規模は大きいものではないが.国鉄東海道本線,国道1号線及び電信電話線が設置されていたので,早急な原因究明とその対策が要望された。地すべりの概要を知るため,この地区の地すべりの歴史,地質状聾及び地形状態の予備調査の後で,地すべりの調査計画(標柱変位の観測と傾斜の動きの観測とによる地表面における移動調査と垂直掘削と水平掘削,地震探査,電気探査及び天然放射能探査による地質調査,き裂表面の調査,地下水量と地下水位の地下水調査及び土質調査)一を実施した。これらを基に,地すべり対策として,地すべり地帯の土の除去,表面排水,排水トンネルによる排水工,地すべり地帯より土の潜在地すべり土の除去及び地すべ・り防止のための杭打ち工と杭打ち工上部の擁壁による工法などが採用された。(山内)鱒o」刈 「「1189E6/H31191C6/E6NoooTkeφ召窯O Analysis of S訟bili旬and Uncon血πLed Compressio皿Strength (φ聞=0法による安定解析と一軸圧縮強さ)中瀬明男Soil and Foundation(1967.3)Vo1.7,No.2,pp.33∼50,図・16,参文・21ノリクズレ地帯における道路の設計・施工について定井喜明・松上真典土と基礎(1965.6)Vo1.13,No.6,PP.33∼41,図・10,表・2,写真・10 1級国道9号線の浜田市付近における改良工事では,千枚岩質の切土のり面の崩壊が各所で発生した。本文は,これを土質工学的,地質学的に検討した結果と,最大の崩壊箇所に対する対策工法とを紹介している。この付近の地質は,古生層を基盤として火成岩がへい入し,随所に火山岩の噴出したのが見られる。岩質は節理が多く脆弱である。大規模な崩壊は鉄道競合部分で生じた。当初作業スペースや切崩土処理の関係で落石防止工を兼ねたずい道形式め断面で施工を行ったが,道坑貫通直後に斜面の崩壊が発生した。崩壊の原因を検討した結果,多量の雨水の充満と長雨によるすべり面における軟弱化に起因しているととが分かった。又,崩壊箇所と安定な部分について岩の傾斜や走向と道路中心線方向とのなす角を調べ,そののり崩壊との関係を見つけた。これを基に構造物による地すべり対策から1.5割のり勾配の切土による土工処理へ設計変更し,工事を完成した。(網干) 港湾技術研究所で従来行われた大規模な不かく乱正規粘土の一軸圧縮強さ(4・)のデータを分析した結果,サンプリング時の応力開放よりも,試料を押出す時の機械的かく乱のほうが強度低下に大きく動くことを明らかにした。そして争∼9,釦∼z,伽+2∼2(ただしσ露寓平均値,伽=サンプラー底部についての値,伽+2=底と,引続く部分について求めた平均値,2=深度)の関係は,ほぼ一致することを示した。c・1久ヵ昌有効土かぷり圧)の関係はリーチングのある霞ケ浦粘土を除き,我が国港湾地帯の粘土についてスケンプトンの実験式(卯ゆ=0.11+0.0037為)とほぽ一致することが認められた。又,港湾地帯軟弱粘土地盤の三つの破壊例を検討したところご。を用いたφFO法による安全率は0.93∼L O4で,φ。=0法の妥当性が確かめられたが,すべり線に関しては計算値と実際のものとは相当異なるものであると述べている。(山ロ)墨輩安全率/安定解析/一軸圧縮試験/サンプリング/軟弱地盤/粘土切取り斜面/斜面安定/事例/施工/設計/節理/道路/変成岩副1190C71Eり1192E6傾斜地の根切り工事による地スペリ対策について谷口敏雄・福田乙二・上野長八郎・八尋暉夫・近藤貞雄土と基礎(1966.3)Vo1.14,No.3,pp。21∼28,図・14,表・2,写真・2,参文・9砂グイを打設した粘土地盤の安定計算について 傾斜地における根切り工事の進行に伴う地盤内部の変形や移動を測定し,地盤変動をできるだけ早期に察知し,施工の安全を図った実例を示している。工事場所は神奈川県足柄下郡箱根湯本で,地形は全般的に準平原で風化侵食作用が著しくなく,敷地周辺の地山の平均勾配は35。パ45。である。地層は上部から関東ローム,石英安山岩を主体とする礫混じりローム,砂礫層及び石英安山岩風化帯からなり,地山の傾斜とほぼ平行に成層している。GL−12mより採取した関東ローム土のX線回折の結果,含有粘土鉱物はハロイサイトが主体である。根切り工事に伴う地盤の挙動は,水管式傾斜計,自記傾斜計及ぴパイプひずみ傾斜計によって地盤の変形を主体に計測を行い,その結果を示し考察を行っている。そして地す彗りの全く起こっていな 本報文においては,大径で締め固めた砂杭,つまりせん断抵抗を持つ砂杭を打設した安定複合地盤に外力が作用した時の急速な破壊について述べられている。この問題に関して筆者は次のような計算法を提案している。すなわち,砂杭部分にP・,粘土部分にP・を載荷した荷重状態において砂杭を含む帯状部と粘土だけの帯状部の両部分について同一すべり面に対する安全率を求めそれぞれ瓦,瓦とすると,瓦,瓦は荷重分担比”篇P・ノ瓦の関数である。すべり破壊は複合地盤体として生じ,かつこの両帯状部分において同時に同一すべり面に対して,F=瓦置凡とすることによって荷重分担比が求められる。このように安全率,荷重分担比を求めるのが本方法の特徴である。安全率の計算には従来r般に用いられている方法が用いられてい地域の傾斜変動量が3.6”/d∼7.1”/dといわれるのに対して,計測された値は10”ノd程度であることを報告している。最後に,地すべり地帯における施工管理について幾つかの注意事いる。(八木)焙松尾稔蔚土と基礎(工967.12)Vo1.15,No.12,PP.27∼35,図・9,表・1,参文・7項を挙げて説明している。(網干)安定解析/管理/掘削/現地調査/測定/地すべり/斜面安定/事例/施工L安全率/安定解析/杭/地盤/砂/すぺり面/土地改良/粘性土」 「「1193El/E6/G41195E6/H4Seismic Coemcient Circle Method in Stability Analysis of Rock−Fill Dams(ロックフィルの震度円法による安定解析)自由斜面の変形と応力状態について(その1等方性および異方性線形弾性斜面)川本眺万・藤田益夫土と基礎(1968.8)Vo1.16,No,8,pp。37∼46,図・12,参文・17中島保治・山下進Soils and Foundations(1969.12)Vo1.9,No.4,pp.1∼22,図・20,写真・6,参文・6 自由斜面の安定性に及ぽす要素の一つと考えられる初期応力状態に注目し,有限要素法を適用して,線形弾性性質をもつ斜面の応力解析を行った。有限要素解析を行うに当たって,まず,地山の自重を外荷重とする場合と潜在応力を解放する場合の解を比較し,又,境界条件の影響について検討した。次いで,等方等質の斜面の傾斜角(θ=30。,45。,60。,90。)や谷幅(β/E=0,0.5,1.0,2.0,3.0,θ=45。)と斜面の応力及び変形状態の関係を求めた。更に,平面ひずみ状態での異方性に対する有限要素法の取り扱いについて説明し,岩盤の異方性の斜面の応力及び変形状態に及ぼす影響について解析した。のりじりに近づくほど最大せん断応力は増大し,岩盤の強さによってはこの部分からのせん断破壊,あるいは, 塑性領域の発生から更に進行性破壊が考えられる。岩盤の異方性の影響は,主弾性係数比が5程度になるとかなり大きく現われ,特に斜面表面近傍に生ずる引張り応力領域とのりじり部分での主応力の大きさが異方性の方向によって大きく変化させられることが明らかになった。(市原) 粘着力のないロックフィルダムの耐震設計法について述べている。まず粘着力のない斜面のすべり形状は直線的であることを示し,・振動台上の粒状三角形体は加振後の安定形状として,ほぼ円形となる実験事実を震度が高さ方向に増すことと上記直線すべりの性質から説明している。これを震度円と呼んだ。震皮円が地盤と交わる点の勾配は震度と土の性質で決まる動的安息角をなすが,実験によると,これは震度に対し指数的に減る。ロックフィルの頂部高に相当する震度円の切線勾配は最小で,これよりもロックフィルの傾角が小さければ安定であるとして耐震設計法を提案したものである。又,エジプトやメキシコにある古いピラミッド型の巨石構造物の安定性を本法によって検討している。(山口)墜異方性/応力/応力分布/切取り斜面/地盤/斜面安定/弾性/電算機の応用/変形/有限要素法塗地震/室内実験/斜面安定/図式解法/ロックフィル副11941196E6斜面崩壊発生時期の予知斎藤迫孝土と基礎(1969.2)VoL17,No,2,PP.29∼38,図・2工,表・1,参文・13On the Limit Analysis of Stability of Slopes(斜面安定の極限解析) 斜面崩壊の発生を予測する手段及び予知因子を求めるために行った各種の実験・検証から得られた結果を報告したものである。斜面崩壊の実験から予知因子としては斜面表面のひずみが最も有望であるとしてクリープ破壊試験を実施し,その結果としてクリープ破壊時間が第二次クリープ段階の定常ひずみ速度に反比例すること,その相互関係は,(1)土の種類及び実験方法に無関係であり,(2)第三次クリープに拡張可能で,図式解法により簡単に利用できることにあるとしている。又,この関係は,国外での実験結果とよく一致しており,斜面崩壊実験及び実斜面で得られた結果を用いた検証にもよく適合したとしている。これらの実事から,斜面崩壊の発生を予測する手段として次のような方法を提案している:(a)斜面変状の初期には,第二次クリープの定常ひずみ速度による概略の予測,(b)崩壊近接時には, 第三次クリープの定常ひずみ速度による近接予測。両者の予測方法の優劣は比較しうるものではなく,クリープの毅階によって導用箇所が異なるものである。(北郷) 斜面高況天端面,斜面傾角がα,βであるとき,極限解析の上界定理を用い塑性解析を行い安定係数の表を与えた。 ただし,不連続面は対数ら線を用い斜面先を通るとしている。ら線の重心周りに微小回転を与えた時すぺり土塊への外力仕事とら線に沿う消費仕事を等値し・E=0∫クリープ/室内実験/斜面安定/ひずみ/野外試験LE6娘W.F.Chen,M.W Giger,H.Y.FangSQilsandFoundations(1969.12)Vo1.9,NQ.4,pp,23∼32,図・4,表・2,参文・17蔚(θ幽,θ5)/rの関数を求めた。τθゑ,θ5はら線の位置を定める角変数である。限界時には∂ノ炉θル=似ノ∂θ5ニ0として,の,θoを定めN3=Minノ’冨E‘7/oを計算した。α謂0,β=90。の時はDruckerらの既知解と一致し,α=0,β=15。∼go。の範囲ではTay1Qrの摩擦円法による値とほとんど一致する(最大偏差8%)が,分割法に比ぺると極限解析値は30%ほど大きくなるケースが出ている。(山口)安定解析/斜面安定/塑性/土質力学〔一般〕/盛土図」oo 「「1197E6Stability of Low Embankment on Cohesive Soil Stratum(粘性土地盤上の低い盛土の安定性)中瀬明男Soils and Fomdations(1970.12)Vo1.10,No.4,pp,39∼64,図・24,参文・101199ωooD6/E6The Factor of Safety against U皿drained Faihre of a Slope(斜面の非排水セン断破壊に対する安全率)P.」。MooreSoils and Fomdations(1970、9)VoL10,No.3,pp,81∼91,図・9,参文・9 水平な粘性土地盤上にある低い盛土の安定解析を論じている。ここで,盛土の荷重をσ,上載荷重を塑,盛土内での引張りき裂の発生,φ=0法の適用,深さにつれての土の非排水せん断強さの直線的増加などを仮定している乙円形すべり面にそう非排水せん断強さによる抵抗モーメントを鉱・とし,これを粘性土の強度特性とすべり面の大きさとの関数で表わし,一その最小値を求めている。次いで,4,紹からすべりモーメント賄の最大値を求め,極限平衡の条件は・安全率をFとすれば,F罵4=幡であり,これを変形してFσノC・の最小値が支持力係数に相当するとしている。ここで,C・は地表面での粘着力の大きさである。解析の結果,上載荷重比πをパラメーターとし,各支持力係数に対応する臨界円の位置と大きさとを求めている。更に,斜面が単純でない時には,等価な斜面に置換することとし・粘性土の層厚に制限がある時とは,平面すべりを仮定した解析の検討を行い,かつ,直立斜面の場合と共に,解析図表を作製している。この解析法を実際の盛土の破壊例に適用して十分な精度が得られている。 斜面の安定解析のFellenius法,Bishop法,摩擦円法などでの安全率瓦の値は,有効垂直応力σ・’の平衡状態におけるもので,このσ〆のもとで生じるせん断強さτ1を用いている。本論では非排水破壊時に生じる間隙水圧の変化を考慮した安全率をFで表わし,従来の瓦では解析できなかったカナダのSeven Sisters盛土の安定性をFで検討し,その有効性を確認している。すなわち,これまでの瓦は,σ・’のもとでのτノと初期せん断応力τとの比で示されているが,とこではその代わりに,破壊時の破壊面上でのせん断強さτ“との比で表わすべきであるとし,τ〃のなかに間隙圧係数・幻をとりいれて,上記3方法の安全率の式を誘導している。次に,このFの計算は,電算機がなくては計算が面倒なので,Fの近似解としてFapproxをF・と・4ノの関数が表わしている。Fapprox/Fには,Bishopの方法が最もよく一致することを明らかにしている。更に内部摩擦角φと・4ブを種々変化させて求めたFapproxとF・との比較検討もあわせて行っている。(山内)(山内)鐸豊安全率/応力経路/間隙圧/斜面安定/すべり面/盛土/有効応力安全率/安定解析/支持力/斜面安定/粘性土/盛土國1198E1/E6Relations between Process of Cutting and U皿iq鵬ness of Solutions(掘削の過程と解の唯一性との関係)石原研而Soils and Foundations(1970.9)Vo1,10,No.3,pp.50∼65,図・3,参文・16 掘削を行うときの,掘削順序の互換性と掘削順序の置換性の2つの基本的問題を論じている。すなわち,掘削の順序によって,最終断面での応力や変位の分布に差があるかどうか,又,多段階に分けて掘削する場合と,一挙に全断面掘削する場合とで解が異なるか否かを検討している。証明は,初期応力状態の式,掘削後の応力状態の式を誘導し,かつ仮想仕事の原理を用いて行っている。又,別々に掘削した場合と一挙に掘削した場合とで,最終的な応力,変位が一致するか否かという解の唯一性の証明も行っている。結論として,(工)一度に掘削する場合と二度に分けて掘削する場合との解の唯一性は,土の性質で異なり,各段階除荷に対して土が同一の弾性的性質を持つ場合のみ解は一致する。(3)二度の掘削を考えた場合,最初の除荷と次の除荷とで弾性定数が異なる場合には, 解の唯一性は成立しない。すなわち,時間と共に変形定数が変わる場合には,解の唯一性が成立しない。又,土が永久変形を伴う塑性を有すξ場1200E6矯斜面崩壊の予測について斎藤迫孝土と基礎(1972.2)Vo1.20,NQ.2,pp,13∼19,図・14,参文・10満 斜面崩壊の予測といえば,崩壊場所の予測と崩壊時期の予測の問題があるが,ここには変状の現われた斜面の崩壊時期を予測する問題が取り扱われており,崩壊時期を予測するための予知因子の適性及び斜面の地表ひずみを基に崩壊に至るまでの余裕時間を求める方法についての観測,解析上の問題点が検討されている。又,飯山線高場山トンネルの地すべりにおいて,斜面崩壊の時期を予測した際の予測を解析すると共に,予測値と実測値の一致性が極めて良好であったことから,ここで用いられた予測の方法が十分役立ち得るものであることを強調している。崩壊時期の予知因子としては,土塊の滑動,変形に直接関係のある地表の移動,沈下,傾斜,ひずみ,地中の傾斜及ぴ土圧などが適性を持っている。その中で斜面上の2点間の相対変位を基にした地表ひずみが最も有力である。ほかに地表の移動と傾斜も有望であるが,連続測定の困難さ,判断基準の不明確さ,その他の理由によって利用し難いと述べている。(網干)合も成立しないことを示している。(山内)安定解析/応力分布/掘削/塑性/弾性/ひずみ/変形L地すべり/斜面安定/測定/ひずみ/変形」 「「1201E6/G41203E61G4東京山手台地におけるがけ・擁壁崩壊危険度の実態調査中野尊正・門村 浩・松田盤余土と基礎(1972.2)Vo1.20,NQ。2,PP,21∼26,図・1,表・5切土ノリ面の崩壊とノリコウ配奥園誠之土と基礎(1972.2)Vo1.20,No.2,PP.33∼39,図・11,写真・5 東京山手台地17特別区間崖・擁壁の崩壊危険度についての実態調査を行った結果を報告したもので,崩壊危険度は調査員の現場での判定による第1次判定と判別解析による第2次判定とによって判定している。判別解析の結果によると,調査総件数22,612件の崖・擁壁のうち2,519件(1L9%)が危険度大とみなされ,判別解析の結果は物理的根拠に乏しい欠点はあるがこの調査方法により危険な崖・擁壁の分布を把握することができたと報告している。又,崖・擁壁の崩壊危険皮調査における今後の問題として次のように述べている。1)この調査では崩壊発生の直接の誘因となる降雨や地震動との関係の分析が十分でなく,雨量など外力の強さとの関係を検討する必要がある。 2)判別解析に使用した各因子の判別効率や判別値のもつ物理的意味が明確でなく,経験則や物理的モデルによる検討が必要である。3)災害の予測は,破壊力となる異常現象,これを受ける崖 ・擁壁の反応及びこ1れによって生じる人的,物的被害の3項目について一貫した予測が必要であり,この意味から被害の量的予想が必要であ 切土のり面の安定計算は困難な場合が多いため,のり勾配の決定は過去の経験にたよって決められることが多い。そこで著者は,東名,中央,東北,北陸などの高速道路における切取り斜面の中から,崩壊したものを抽出し,崩壊の原因を地質的,土質的に検討をした。次に崩壊1二強く関係している幾つかの因子を見いだし,現場調査や室内試験の結果を用いて崩壊因子の定量化を行っている。そして多くの切取りのり面のデータから統計的に崩壊因子とのり面勾配の関係を見いだし,のり面が安定を保つに必要な勾配を求めている。なお,崩壊に最も強く関係する因子は,ケースによって異なり,五つのケースについて各々次のような量を採用している。地山の強度が極めて弱い場合には,礫間の充てん物が,吸水膨潤によって強度低下をきたす場合には,乾湿繰返しにおける吸水量増加率(%/回)が,割れ目の多い岩盤の場合は,き裂係数が,割れ目が流水盤になる場合には,割れ目の傾斜角が,それぞれ崩壊に強く関係するとして採用されている。(網干)る。(網干)鐸睦現地調査/降雨/斜面安定/統計的解析/擁壁切取り斜面/斜面安定國1202E6/G41204E6/H3痩正亮安定液にょる壁面安定の機構一非粘性土地盤におけるトレンチ掘削の場合を問題として一浅川美利・吉田泰治土と基礎(1973.1)VoL21,NQ、1,PP,31∼37,図・6,表兜3,参文・10 急傾斜地崩壊の全国的調査結果を基に,崩壊に関与する因子について説明し,その崩壊形態を論じると共に,崩壊予測と防止工計画の着眼点となるべき崩壊型を分類し,各崩壊型についての説明を加えたものである。この報告においては,急傾斜地の崩壊に関する因子として地形,土質構成,植生,地表水,地下水及び地質を選び,崩壊発生地におけるこれら因子の特徴を説明している。又,崩壊の形態を崩落型と滑落型の2種類に大きく区分し,滑落型を更に静比形,流動形,分散形に再区分している。そして崩壊型の分類は,表土,崩積土,火山砕屑物,段丘堆積物,強風化岩(まさ,温泉余土),岩〔1〕及び岩〔豆〕について,それぞれ崩落型と滑落型があるとして典型化されており,各崩壊型の特徴が説明図をつけて解説さ.れている。 安定液による掘削壁面の安定機構に関して,従来提唱されている諸説を系統づけ若干の考察を加えまとめたものである。まず掘削壁面Q安定に関する安定液の役割りを,(1)安定液そのものによる作用,(2)掘削壁面にできるフィルターケーキ(泥壁)の作用,(3)地山の在来の性質と安定液の浸入を受けた地山の性質,の三つに分け,各々の性質,機能,安定に関係する要素,安定作用について説明している。次に安定液を満たしたトレンチの安定に関して,安定液の静水圧のみが安定作用を行うと考えてクーロンの主動土圧との力の平衡式を導き,掘削深さそのものよりも安定液と地下水との相対水位が安定を左右する重要な因子であることを示している。更に,安定液の静水圧作用以外の安定作用として安定液の受動抵抗と安定液で飽和された部分の砂のせん断抵抗力を挙げ,これに関するエルソンやモルゲンスターンの解析を紹介急傾斜地崩壊型の分類土と基礎(1972.2)VoL20,No.2,PP.27∼32,図・28,写真。1(網干)路詩し若干の討議を加えている。(網干)現地調査/斜面安定/分類L安定解析/掘削/スラリー/地下水/土圧/トレンチ/軟弱地盤/ベントナイトQQ『」o一 「「1205E61207昭和47年6,7月豪雨によって鹿児島県内に発生した斜面崩壊の実態春山元春・下川悦郎土と基礎(工973.7)VQ1.21,No.7,pp・13∼16,図・5,表・4,参文・4切取りノリ面の安定度調査法について小橋澄治・小倉正已土と基礎(1973.7)Vol・21,No.7,pp・55∼61,図・10,表・4,参文・5 鹿児島県内では,年々の梅雨期や台風時には必ず地盤災害が発生している。その原因は多くの場合,素因としてのしらすと誘因としての異常豪雨に帰せられていたが,崩壊形態から判断する限り,第一義的にしらす自然斜面の崩壊といえるのは必ずしも多くないことが述べられている。山地を主とする斜面の崩壊発生と降雨量,崩壊地の地質,崩壊形態,及び崩壊地の植生について検討している。雨量観測と崩壊時間の測定から,先行降雨が比較的少なくて,短時間の降雨の場合表層すべりが多く,先行降雨が多い場合はパイピングの発生の可能性の大きいこ 国鉄での斜面災害のうち切取りのり面崩壊が占める割合は大きく,その発生箇所を予測することが難しいため大きな問題が生じている。切取りのり面対策は,その発生箇所の予測,危険のり面のランクづけをいかに行うかということにつきるといってよい。切取りのり面の強度を定量的に判定することは極めて難しいことである。しかも多数ののり面の中から危険度の高いのり面を選び出すわけで,その手法はなるべく簡単で迅速に行えるものでなくてはならない。危険のり面をふるい分ける第1段階の方法として,国鉄ではのり面採点表が検討されてきている。昭和39年ごろに定められたその第1次案は基礎データが十分でなく,的中率が低い,昭とを指摘している。更に多雨期に集中豪雨が発生し,雨量が200∼250mmを越え,この間に時間降雨が50∼60mm以上発生すれば,その後数時間以内に斜面崩壊の発生の恐れがあると述べている。又,崩壊斜面の地盤・地質を調査した結果から地盤がしらすであっても,崩壊物質はしらすを被っている表土層やローム層が多いことを述べている。又,森林の土地保全機能は樹木の生態的特性を考えて論ぜられるべきだとしている。(八木)CQoE6b⊃和43年ごろに再検討されてできた第2次案は崩壊発生雨量の地域特性が強いが,実際のデータで検討するとばらつきが極めて大きい。この報文では,採点表の精度を更に向上する方法として,主に対象とする崩壊形態,表層土構造の調査法などを取り入れた新しい提案を述べている。更にその適用限界と今後に残された問題点を検討している。今後の問題点としては,のり面採点表による一次的な判別から経時的測定による危険度の緊急度の検討,対策工の選択まで一貫レたシステム的手法の確立の必要であり,崩壊の前兆を早期に知る手法と安定度判定に必要な要因の調査の精度を上げる手法を検討するζとが必要であると述べている。(八木)田摯現地調査/降雨/地盤/しらす/事例/破壊切取り斜面/統計的解析/破壊/表土副1206LE61208E6第三紀層地スベリの発生機構について玉田文吾土と基礎(工973.7)Vo1.21,No.7,pp。33∼39,図・7,表・8,写真・2参文・17斜面崩壊防止工法木村正昭・黒瀬正行土と基礎(1973.7)Vo1,21,Np。7,pp.69∼74,図・10,写真・8,参文・5 長崎県北松地区,口之津地区及び山□県油谷地区などにおいては,多くの地すべりが発生している。これらの地区の地すべり面は第三紀層の内部又は第三者層上の堆積層(その多くは第四紀のもの)の内部にすべり面がある。(本文ではこれらの地すべりを“第三紀層地すべり”とよんでいる。)現在これらの地すぺりに対して地下水排除工法,杭打設工法を含む各種の防止対策工事が行われているが,地すべりの発生機構などについては不明の点が多く,十分な対策を講ずることができないのが現状である。このため筆者は上記の地すべり地区を対象に第三紀層地すべりの発生機構を解明し,この結果を地すべり防止対策へ応用することを目的としている。上記の地区は,さまざまな規模の地すべりが群発しているが,このような地区は地すべりを誘発する素因が存在し,この素因に対して種々な誘因が作用して地すべりが発生するとの見地を述べている。本報文は,地すべりの素因と誘因の解明,及ぴこれらの相互関係についての報告である。地すぺりの発生機構は,まず地層堆積過程に形成された軟弱層(粘土層)の中にwater mm面という弱面ができる。これが潜在すべり面として地すべりの素因となり,これに誘因が作用することで潜在すべり面付近がクリープを含む原因によって破壊し,連続したすべり面(破壊き裂面)に転化すると述べている。(八木) 地すべり,斜面崩壊にはいろいろな対策工法が講じられる。その工法の一つとして擁壁工が,主要部分を占めている。しかし擁壁工は施工時にのり面の切取りを要する場合,高い擁壁を用いるほど断面が大きくなるため,大きな切土を必要とし,擁壁を設けることにより新たなすべりが発生する危険が生じ,又,急傾斜地では崖面が民家に近接するため,崖を切り取って擁壁を設けることは不可能な場合が多い。そのため,イ)大きな切土を避ける。ロ)擁壁断面を小さくする。ハ)急速施工するためプレハブ化する,などを満足する工法として本報文では道路災害に対しては大型コンクリートブロック(1個4t),急傾斜対策ではアンカー付組立擁壁を各々用いる方法について報告している。斜面崩壊及ぴ地すぺり防止工法としてプレハブ材を使用しているが,施工の簡易化と迅速性は期待できるとしても,アンカーについてはまだ知られていない部分もあるので今後テストを重ね,より以上の安全性を確保する必要があると述クリープ/地すべり/事例/地質学/防護工事地すべり/地盤/斜面安定/破壊/防護工事/擁壁焙蔚べている。(八木)」 「「1209E6斜面安定の問題一安定計算における理論と実際一篠木嶺二・奥園誠之土と基礎(1973.11)Vo1.21,No.11,PP.47∼52,図・8 表・7,参文・21211G4/H4/K4軟岩地帯の宅地造成の問題点、とその対策一神戸層群の例一中世古幸次郎・河野 清・嘉門弘司・三木幸蔵土と基礎(1974.6)VoL22,Nα6,pp。13∼19,図・9,表・4,写真・1,参文・4 本報告は高速道路の,ある切土のり面に起こらた地すべり的崩壊事例について,その対策工法の検討を行う際問題になったことがらについて述べている。すなわち,(i)すべり面のせん断強さの考え方,(ii)強度低下の問題点などについての実例を紹介し,今まで集積された資料を基に,のり面安定の理論と実際のくい違いによる問題点を報告している。せん断強さを決定する際の問題として,地すべり粘土が均一な土質ではなく,しかも実際は厚さも薄く岩片を含むことが多いことを挙げている。なお,土の強度定数についても,土質試験から求められた強度定数をそのまま用いず,実際の地すべり断面から逆算した強度定数と対応して,採用すぺき強度定数の値を決定すべきであると述べている。更に,あるのり面崩壊の例を挙げ,実際の崩壊形状からすべり面のせん断強さを算定する私案を紹介している。強度低下の原因としては,地盤が,乾燥・湿潤繰返しや凍結融解繰返しなどの風化作用を受けてぜい弱化すること,切土掘削によって応力解放を受けた岩の吸水膨張による急速な強度低下を挙げている。又,強度低下によってすべりが起こることははっきりしているが,それを裏づける理論がないため,崩壊のり面の復旧対策を行う場合,安定計算による検討は非常に難しくなると述べている。(八木) 大部分が軟岩から成る神戸層群上にある花山東団地の宅造上の問題点と対策について述べてある。地盤は砂岩・泥岩・礫岩及び凝灰岩から成り,調査は現在踏査を主とし,振動弾性波探査などを実施した。起伏量を図上で概測して急しゅん地は保存区域とし,谷部での盛土部分では直接建物を設置しないようにした。問題点とその対策としては,1)山田川の急斜面では斜面崩壊を避けるためループ状の橋によって斜面頂部に達するようにし,2)切土部の安定に対しては,斜面の勾配と地暦の走向傾斜をチェックし,流れ盤では2.5割,緩傾斜盤ではL5割,受け盤では1割前後の傾斜にし,崩壊を最小限に止めるようにし,3)谷部のえん堤部では水処理を含めた防災対策を実施するため,軟弱層の除去,斜面の段切り,盲排水施設の設置,ふとんかごえん堤・フレキシブルな型式のP・1・Pロック合成えん堤を設置することとし・4)盛土材は,大型試験盛土を行いその結果,締固め変化率がL15以下になるようにし,又,運土計画に即したものを選んだ。(北郷)鐸逡岩盤/切取り斜面/計画/地盤/斜面安定/土地造成/排水/盛土切取り斜面/斜面安定/事例/すべり面/せん断強さ/道路/風化/膨張目1210E6/K7スペリ防止対策の一方法について佐藤典夫土と基礎(1973.12)VoL21,No.12,pp.17∼22,図・12,表・1,参文・2L1212E6賠マサ土を用いた盛土斜面の室内崩壊実験内田一郎・鬼塚克忠・平田登基男土と基礎(1975.2)VoL23,No.2,pp,33∼40,図・22,表・3,写真・1,参文・15 地すべり防止対策の1例として,自立の土留め矢板を取り上げている。矢板の設計は本来土圧の計算から行われるのが一般的であるが,すべり円を基準として土留め矢板の設計ができるものなのか,もしできるとすればどんな考えがいいのかということについて人工粘土を使用した模型実験を行い,その妥当性が検討されている。すなわち,すべり円と矢板の根入れとの関係からすべり円の状態,地盤の変位,矢板の応力等を測定して現象を把握し,又,矢板位置の影響をも確かめつつ,矢板の設計の検討が行われている。更に有限要素法による検討も合わせて行われている。しかし矢板断面の決定に対して,まだ結論を出すまでには達していないが,大胆ではあるが一つの手順を見出している。しかし実際に施工した矢板について種々の測定がなされていないので,不安もあるが一応の目安となるものと思われる。(西田) まさ土地帯は山くずれ,盛土のり面の侵食,崩壊などが数多く発生し,宅地造成や切土,盛土斜面の形成工事において人身事故につながる危険性が大きく防災上からこの方面に関する研究の必凄が高まっている。本文は,まさ土による盛土斜面の破壊機構を明らかにする目的でまさ土の物理的特性と共に,圧縮沈下特性,圧縮強さ特性,せん断特性(間隙圧・ダイレイタンシー・強度定数0,φ)を調べる基礎的実験と関連させて,盛土斜面の模型実験から上部載荷,繰返し荷重,水の浸水による盛土斜面の崩壊機構について検討している。その結果,まさ土においても,締固め密度が小さく含水比が大きくなると荷重による沈下量,間隙圧で増大し,強度,強度定数0,φ,ダイレイタンシー指数が減少することを示し,更に,のり肩近傍に載荷した場合の支持力算定式については,すべり線の発生順序を考慮に入れるべきことを指摘し,マイヤーホフの提案した支持力式の適用限界について論述している。(北郷)応力/地すべり/地盤/設計/土圧/変形/模型実験/矢板壁圧縮/圧縮強さ/締固め/斜面安定/せん断強さ/沈下/破壊/まさ土/模型実験/盛土泌」CQQQo 「1213C9/E6シラス地域における切土・盛土の施工例一九州縦貫道・加治木一薩摩吉田間の土工工事一谷山和則・原田博介土と基礎(1975.2)Vo1.23,Nα2,pp.49∼56,図・19,表・2,写真・3,参文・51215ω.「oEl/E6陰』On Slip Surface and Slope Stability Analysis(スペリ面と斜面安定解析について)W.F Chen,N.Snitbhan土質工学会論文報告集(1975.9)Vo1.15,Nq3,pp・4工∼50,図・5,参文・7 しらす地域を通過する九州縦貫自動車道の土工工事に当たり最大の問題は切土,のり面勾配の決定と水の処理方法及び工事中の防災対策である。 本文は,この観点から,各種の調査及び現地における実物大の切土,盛土試験を実施し,その結果を基にして切土,盛土ののり面勾配,保護路肩,小段とたて排水溝,のり肩,のり面仕上げ,のり面保護に関するしらすの設計基準案を作成し,それに対比しながら実際の施工過程を報告している。それによると,切土のり面勾配は1二〇.8∼1:1,2としており,盛土のり面は土羽施工とし1=1.8ののり面勾配を採用し,のり面の保護は60%以上種子吹付けによる植生で保護している。又,しらすの盛土は,モデル施工から得られた,まきだし厚さ,転圧機種,転圧回数,締固め度の確認試験方法などの施工管理の基準に基づき施工されている。更に,しらす土工事中の防災対策上から,工事工程,伐開除根,気象情報,切土部の施工,のり面保護,排水溝の設置などに関する留意点を簡潔に指摘している。(北郷) 斜面のすべり面の形や,その上の直応力を求めるための変分計算を行っている。以前にSpencerは,対数ら線よりも円弧すべり面のほうが形としては危険である。すべり面は土の内部摩擦角で決まるものではないと主張してきたが,本論文は,それに対する反論である。すなわち,この問題に解答を与えるためには,すべり面のあらゆる可能な形と,可能な応力分布について変分学的に検討されねばならないとしている。ここでは土の破壊がクーロン・モールの規準に従うものとし,更にすべり落ちる土壌の重量が最小値をとるとしてカの釣合い条件を満たすよう変分解析を行った。その結果,すべり面は対数ら線であることが証明され,応力分布の形も確定したものとして与えられた。これらの結論によって,従来上界定理で多用される対数ら線の仮定は,その正当な根拠が与えられたとしている。(山口)器輩基準/切取り斜面/締固め/しらす/施工/設計/土工/盛土安定解析/斜面安定/すべり面/塑性/内部摩擦角副1214E6Stability Analysis of Ve鴬ical Cut with Variable Co】mer Angle(任意の交角を持つ直立ノリ面の安定解析>M.W.Giger,R.J.KrizekL1216E4/E5/E6博Methods to Estimate Lateral Force Acting on Stabilized Piles(地スベリ防止グイに作用する側方外力の算定)伊藤冨雄・松井 保 満土質工学会論文報告集(エ975.6)VoL15,No.2,pp。63∼71,図・5,参文・7土質工学会論文報告集(1975.12)VoL15,No,4,pp。43∼59,図・14,表・1,参文・15 2つの鉛直面が角(α)をなして交わる三次元的土構造物の限界直立高さを解析したものである。方法は三次元崩壊機構と剛塑性体に関する上界定理によった。すなわち斜面を対称的に2分する鉛直面内に中心を持ち,任意半径の円で地表面をカットする。その交線上の各点と斜面先きを対数ら線で結ぷようなすべり面を考え,内,外力仕事を等値して濡冨伍7/σ(払;限界高さ)を計算し,それが最小になるように解析したものである。その結果として,(1)αが増すとκ・はだんだん減るが,α冨45。∼135。の間では減り方が少ないのに反しα昌160。∼180。では品が大きく減る,(2)α冨180。では二次元解析値と一致することが示された。本解法は,通常の安定計算では取り扱えない複雑な三次元問題の解法として有力であり,地表面に表面荷重がある場合にも適用しうるのであって,下界定理を考慮していないため精度や妥当性は直接確かあられないが,上記(2)から考えて十分利用できるものと主張している。(山口) 列状をなし打込まれた地すべり防止杭に働く推力の発生機構を,杭の相互作用を考えて論じている。解析は,杭周辺粘土がクーロン・モール則に従う剛塑性体(塑性変形論と呼んでいる),粘塑性体(塑性流動論と呼んでいる)の両者につき行った。両者の解析結果に共通していえることはP・μ)・(易は杭間隔,4を杭径として跳=五)1−4)が減少すると側方土圧が急.激に増大することである。又,変形論では粘着力,摩擦角,4が増すと土圧が増加し,流動論によれば流動粘土×塑性粘土と杭径の増加と共に側方土圧が増えることが示された。しかして後者の場合,降伏応力の影響は小さい。両理論解と実測値を比べると,ばらつきは少なくないが大体のr致を認められたこと,又,他の理論解,例えばHennesによるものでは小さめな,.土研方式では大きめな予測値となること,特に杭頭が拘束されている場合には提案した塑性変形論の予測精度が良いことが示されたことなξを述べている。(山口)安定解析/切取り斜面/すべり面/塑性埜/地すべり水平荷重/斜面安定//坦/変形/レオロジー」 「「1217C7/E6/E71219C7/E6/F7傾斜地の侵食防止工法中谷三男土と基礎(1976.2)Vo1.24,No.2,pp.11∼17,図・8表・1,写真・3,参文・21林地切削による斜面の安定性東山 勇・金内英司土と基礎(1976.2)VoL24,No.2,pp・47∼52,図・3,表・5,写真・2,参文・59 造成斜面は,長年の試練を受けて安定している自然斜面と違い,風化侵食されやすく,従来から施工中,完工後の造成地における崖崩れ,斜面崩壊の事例が数多く報じられているのに対し,本文は傾斜裸地を対象に災害の誘因となる斜面侵食の防止工として植生をとりあげ,これを論じたものである。侵食災害の防護工として植生工法が最も優れていることは,従来多くののり面侵食実験,自然の樹草地斜面と裸地面からの流出土砂量調査などからも判明しており,更に防止効果の持続性,自然環境との調和及び人間生活上有形無形の効能から明らかであるとしている。植生管理に当たって検討しなければならない点として,土壌,土質条件,。気象条件,品種の選定,播種量,施工時期及び播種管理などを挙げ,、これらの点を考慮して最適工法を決定すべきであるとしている。又,植生不能の傾斜地において,人工材料による防護工,例えばモルタル吹付け工などを次善の工法として用いる場合の施工法の紹介,注意点などを示している。更に,治山,砂防の重要性と砂防工法についても言及している。(北郷) 最近の広域畜産基地開発により,大規模な林地の草地転換が行われているが,これら草地転換の造成地や遊牧林の中には,新たに斜面安定の問題が発生している場合が多いとして,これらを中心に,林地における切土斜面に及ぼす侵食の影響と植生の役割について検討したものである。植生の侵食防止効果が大きい理由として,林木の根系の土壌緊縛効果による土層の強度増加,樹幹の崩落石阻止及び水分の急激な変化を緩和する制御機能などを例示している。又,林地切削による草地転換造成地における問題点を示すために実施した,福島県川内の深層風化を受けたまさ土地帯での試験の結果から,草地においては林地に比べ,降雨の地中浸透は少なく,表面流去水が増加しており,植生による侵食や崩壊防止効果は有効であるとしている。しかし, 昭和46年の台風23号による集中豪雨で草地の一部で被害を受けた事例を基に,原地形を極端に変更するような造成工法,特に凹地形の斜面を形成するような工法は集水の流れを変えて集水区とし,災害の誘因となるので避けるべきことを指摘している。(北郷)畢箪切取り斜面/砂質土/植生/侵食/表土/風化/盛土間隙圧/締固め/斜面安定/植生/侵食/浸透/風化/まさ土副1218LC7/E6/E71220E6/E2ノリ面の安定に及ぽす植生の影響小橋澄治土と基礎(1976.2)VoL24,Noi2,pp,39∼45,図・6,表・1,参文・16山梨県南部町井出地区道路災害復旧工事の計画設計岩淵 丞・福井幸夫・石井幸雄・荒井満男土と基礎(1976.9)VoL24,No.9,pp.17∼24,図・11,表・5,写真・5 のり面の安定と植生の役割との関連について,従来の研究成果を基に検討したものである。のり面の災害を侵食作用と崩壊現象に大別し,それぞれに及ぽす植生の影響について詳細に考察を加えている。すなわち侵食防止法として,芝草を密生させるなどの植生被覆は大きな効果を示すが,地上部に樹木,かん木類などがあまり繁茂すると下草が枯死し,一裸地化して侵食の発生する恐れがあることを指摘している。又,表層崩壊現象と植生の関係を定量的に示すことは,現状ではかなり困難であるが,’のり面において発生する崩壊の型及ぴその機構を明確にすることがまず必要であるとしている。、つまり植生が,のり面の水収支の特性と土層の強度にどのような影響を及ぽすかを明らかにすれば,植生の役割が正当に評価されるだろうとしている。このことから,植生は侵食による被害に対してはほぽ完全な防止効果をもつといえるが,表層崩壊に対しては,常にそうであるとは限らないため,現時点では,のり面の設計には安全側を考え,植生の役割を侵食防止効果のみに限定すべきであるとレている。(北郷) 県道万沢∼身延線の井出地区は,路面沈下とコンクリート擁壁部のクラックの発生が著しいため,昭和50年2月に既設擁壁壁前面に重力式擁壁の施工に着手したところ,延長約80mにわたり擁壁と路面の大部分が崩壊した。報告は,当地域の地質及び地盤の概要と災害復旧計画実施設計の詳細を示したものである。まず,在来道路面から泥岩から成る基岩までの深度は10.5∼10.9mで,この間は転石を含んだ砂質の段丘砂礫であるが,崩壊した擁壁の基礎ゐ大部分は着岩しておらず,このため,すべり面が擁壁底部まで及ぷせん断破壊により崩壊したことが推定された。災害復旧計画では,のり面の安定工として、のり面を吹付け工法によるRCスラブで被覆し数多くのRCアンカー,PCアンカーを設置して地山にしっかりと定着させる方法を,道路の復旧工法としては橋梁型式による工法をそれぞれ採用しているが,このうちアンカー工についてはその設計計算にっいて詳細に述尽ている。(市原)切取り斜面/砂質土/植生/侵食/すべり面/フィルター/盛土安定解析/斜面安定/すべり面/設計/定着/道路/防護工事矯満ω〇二q司ど」 「「1221E6/E7Computer Solutions for the Stability of Reservoir Slopes(コンビュータによる貯水池斜面の安定解析)B.Roy1223ωoE21E6σ》軟弱粘土地盤泥水掘削の安定について玉野富雄・植下 協・松永一成・山野寿男土と基礎(1977.3)Vo1.25,No,3,PP.27∼32,図・15,参文・6土質工学会論文報告集(1976.12)VoL16,No.4,pp,35∼45,図・11,参文・21 貯水池の水に接している斜面において,その水面の高低あるいは変動が斜面の安定に及ぼす影響について、電子計算機を用いて解析する方法と幾つがの水理境界条件の基での解析例を示している。斜面の安定解析は,二次元の円弧すべり破壊面を仮定する,いわゆるBishopのモデルを用い1すぺり面上に発生する間隙水圧を考慮して抵抗モーメントと起動モーメントの比を安全率として算出している。ここでは浸透水圧による局部破壊は対象外としている。解析に用いている水理条件として,(1)貯水池の水面と斜面内の地下水位が等しく,浸透流がない場合,(2)貯水池の水面が瞬時に降下する場合,(3)貯水池水面が一定の速さで降下する場合,である。その結果,条件(1)では,水面が高いほど安全率が大きいこと,条件(3)では,『水面降下量と間隙圧係数が大きいほど安全率が小さくなること,条件C3)では,初期に安全率が小さく,時間の経過と共に安全率が大きくなること,をグラフで示している。(柴田) ベントナイト泥水によるトレンチ掘削時の壁面安定機構は非粘性土地盤の場合,種々の要因について考察され明らかにされせいるが,粘性土地盤の場合,時として壁面がはらみ出す事例がありながら,壁面安定機構は不明確であり,この工法の成否を判定する方法は明らかになっていない。この報文では,埋立て部軟弱粘土地盤で泥水によるトレンチ掘削の試験を行った際,同一敷地内(盛土厚2∼9m)で盛土下の沖積粘土層(自然含水比55∼80%,液性限界80∼100%,塑性限界30%前後,一軸圧縮強さ2∼4tf/m2)の壁面が安定した場合(盛土厚2m),安定しなかった場合(盛土厚9m),その中間的な場合(盛土厚4m)を経験したので,その壁面変形と破壊に至る挙動並ぴに,その差異について考察している。その結果,盛土厚と盛土時期の相異による粘土屈の圧密進行状態の相異が壁面安定を判断する主要因であることを示し,壁面安定の成否は掘削前における粘土層の圧密状態と関係が深く,粘土層の静止土圧と泥水圧の大小関係を調べることにより,その成否を知ることができることを考察している。墾塗安全率/斜面安定/貯水池/電算機の応用/土中水/盛土圧密/掘削/静止土圧/測定/トレンチ/軟弱地盤/粘性土副1222C7/D6/E6大阪層群における破砕帯スベリ例西垣好彦土と基礎(1977.2)Vo1.25,No.2,pp。57∼62,図・10,表・2,写真・5L1224E6娘ポリプロビレン系ドレーンボードに関する実験的考察松浦章・福田直三・見上隆志苺土と基礎(1977.9)VoL25,No.9,pp。31∼38,図・19,表・5,参文・6 大阪層群によって構成されている大阪地盤は第四紀の地殻変動,いわゆる六甲変動により形成された地形で,平野部は沈降部であり,平野周辺の丘陵部は隆起地帯である。丘陵部では衝上断層が多く,岩盤と同種の節理系とせん断域とがみられ,それらの例を示している。そのうちの一つは粘土層中に層面すべりを起こしている例である。平野部においてもボーリング結果や掘削現場の観察により,丘陵部と同程の断層が確認されている。このように構造運動を受けた地盤は強度特性・変形特性,時には土性まで著しい影響を受けているので,大阪層群での断層や微構造線が建設工学に多くの影響を与えることを述べている・又,粘土の強度特性を調ぺるため,丘陵部の破砕帯で試料を採取し,一面せん断試験を行った結果,高含水比ほど低強度で,完全に膨潤すれば正規圧密粘土と同じ強さとなることを示している。又,実際に活動した破砕帯について,破砕帯に沿った平面すべりで安定解析を行い,最低せん断強さがL O tflm3と軟弱粘土程度の強さしかなかったことを示している。 軟弱地盤改良工法の一つとしてぺ一パードレーン工法が普及しているが,少なからず欠点を有している。素材を紙繊維から合成樹脂繊維にし,その改良効果を室内及び聾外実験で確めた。本報告ではポリプロピレン系ドレーンボードを使用した。その結果は,(1)ドレーンボードの透水性が,土圧及び圧密による変形に影響されないこと,(2)地中での耐腐食性が高いこと,(3)湿潤強度が低下せず引張り強さが半永久的に変化しないこと,(4)施工時における機械的外力に対する耐久性が上昇したことが挙げられる。特に(3)の引張り。強さを有することに着目し,盛土の排水としてホリゾンタルに埋設した場合,複合土としての補強効果を期待できることを理論的に考察し,かつ計算例によりその効果を示した。又,ドレーンボードと土のせん断特性を直接せん断試験及び三軸圧縮試験より調べ計算例に応用した。掘削/クリープ/塑逼/残留強さ/塑/墜墨/排水せん断安全率/室内実験/鐡旦/軟弱地盤/バーチカルドレーン/摩擦」 「「1225E6/E13Plastic Zone Development during Emban㎞ent Cons伽ction(築堤中の塑性領域の発達)Spyros Cavouni通is1227E6/E7地スペリ性山腹崩壊の機構について田中 茂土と基礎(1978.6)VoL26,No.6,PP。9∼16,図・11,参文・23土質工学会論文報告集(1977.9)VoL17,No.3,pp,69∼72,図・1,参文・4 フィルダムを築堤する途中では,次第にかぷりが大きくなり堤体中には塑性領域が発達しやすくなる。この現象を数値解析で説明するために,均等等方の有限要素モデルを用いて,塑性条件としてはVQn−Misesの仮説を用い,非排水状態での急速な施工状態での線形な弾塑性解析を行っている。剛塑性の仮定である点で一般の漸変的な非線形解析とはやや異なっている。塑性域の剛性はPrand1−Reussの応カーひずみ関係の逆変換方式である山田らの方法を用いている。築堤の途中で土層が積み重ねられるごとに,非線形増分変位と増分応力を求めている。数値解析の結果によると,塑性域は,堤底の表層よりやや深い位置に先ず発生し,その塑性域が,築堤の中高部及び,堤趾に次第に拡大し,全体として,すべりのポテンシャルを有するようになることが解説されている。この結果は,堤底に固定条件を与えているが,軟かい基礎のときには更に深く塑性域が及ぶことになろう。(訳;林正夫) 地すべりと崩壊との中間的な性格を有し,比較的深いすぺり面をもつ,あまり大きくない移動速度で動く崩壊をとり上げて,主としてその機構について述べた。降雨や融雪水が山腹斜面に加わった場合に,これらを受ける斜面自身がどのような地形,土質,地質を有するかにより。水の斜面上及び斜面内での加きが大きく相違する。表面から深いところまで水の浸透が行われ,又,地下水の水面又はその水頭が予想外に高く上昇してくるような水みちが発達している斜面は,造山運動や地殻変動を受けたものが多く,従って,地質的にも破砕されたり,変成作用を受けて粘土化が進んでいたり,強風化を受けていて,すべりを生じやすい素因を有する欠陥斜面であることが多い。このような斜面に豪雨,融雪,地震などの誘因が作用すると表記の崩壊が起こるが,その機構を幾つかの例をあげて説明した。更に,この種の崩壊の研究を進めるに際して,解決すべき幾つかの問題点を指摘した。特に,土や風化岩が水の浸透を受けたときの‘,φの測定法,山地地下水の長期観測の大切なことを強調した。器塗グリープ/地震/地すべり/地盤/斜面安定/植生/浸透/すべり面/断層/地下水/表土降伏/すべり面/せん断強さ/塑性/弾性/堤防/有限要素法画1226B2/c7/E6地下水変動による斜面崩壊の予測桑原啓三土と基礎(1977.12)VoL25,No。12,PP.11∼17,図・9,表・2,参文・9 降雨によって斜面崩壊が多く発生している横浜市磯子区において,雨量,間隙水圧,地下水位を2年4か月の長期にわたって観測測定し,地下水位と斜面崩壊との関連を求め,地盤を簡単なタンクモデルに置き換えて雨量によって地下水位を推定することによって,斜面崩壊を予測しようとしたものである。観測は関東ローム1新第三紀相模層群より成る地盤に水位計及ぴ間隙水圧計を埋設し,196&11∼197L3の間行ったもので,その結果斜面崩壊は地下水位が極めて上昇した時に発生する。又,1965酎1975の雨量記録により,積算降雨量や雨量強度は崩壊に直接結びつかないとした。そこで地盤をタンクモデルに置きかえて地下水位の連続式を導き,観測結果より地盤の浸透に関する諸定数を決定し,地下水位をシミュレートさせている。その結果シミュレーションによる地下水位と崩壊との間にはある一定の関係,すなわち調査地では地下水位GL−3.5m以上になると斜面崩壊が生じはじめ,地下水位が高くなるに従ってその確率は高くなり,GL−2.5m以上になるとほとんど崩壊が生ずるとしている。L火山灰質粘性土/切取り斜面/現地調査/降雨/地すべり/浸透/地下水/透水性/破壊/不飽和土1228E6/E7蟄斜面スベリに関する模型実験吉田喜忠・長尾哲満土と基礎(1978.6)Vol.26,No.6,pp・17∼22 斜面すべり。に関する研究は多方面の研究者によって行われてきたが,これらの研究のほとんどは現場における観測あるいは数式をたてこれを解くといったものが多く,模型を作り実験を行うといったことは従来ほとんど行われてこなかった。そこで今回の報告においては,著者らが東京大学工学部で行ってきた模型実験一すなわち,崖崩れの運動機構に関するもの,すぺり面のせん断力分布に関するもの,降雨による滑動機構に関するもの,たん水斜面のすべり面に沿うせん断力分布,円弧すべり面のせん断力及び垂直反力の実測に関するものといった実験的研究一を中心とし,他の研究機関で行われた実験研究も含めて論評したものである。切取り斜面/地すべり/斜面安定/進行性破壊/浸透/すべり面/模型実験ω刈o」 「「1229E4但5/E61231ωoooB4/E61E7クイ間隔を考慮した地スペリ防止グイの設計法に関する提案伊藤冒雄・松井 保土と基礎(1978.6)Vo1.26,No.6,pp・31∼36,図・9,表・1,参文・4土石流の発生と流動の機構 まず,地すべり防止の設計において,杭間隙を精度よく考慮し,かつ杭及び斜面の安定を有機的・系統的に解析すべきことを強調し,次いで,それらを考慮した新しい設計法を提案し,更に,2,3の設計例を示している。提案された設計法は,すでに著者らにより誘導された塑性変形地盤中の列杭に作用する側方土圧(あるいは杭から地すべり土塊に作用する反力)の算定理論式を用い,この側方土圧を班知として杭の安定及び斜面の安定を有機的・系統的に解析し,両者の安定を共に満足するような所要の杭間隙を決定する方法である。その際,杭の安定解析では,水平分布荷重を受ける杭の解析法を示し,杭頭拘束条件や水平集中荷重として近似した場合の影響を検討し,斜面の安定解析では,列杭の効果を考慮するときのすべり土塊の抵抗力の計算法を明確にしている。最後に,実在の地すべり地を例にとり,杭列が1例及び2列のそれぞれの場合に対して,上述の設計法に従って,必要な列杭の仕様及ぴ設置間隔を決定し 急勾配の一様な砂礫堆積層に,豪雨時に飽和浸透流及び表面流が発生することによって,土石流が発生する条件と流動機構について,筆者の研究を中心に紹介している。土石流は堆積物の物性によって決まるある限界勾配以上で発生し,更に別の限界勾配を境に,それ以下では堆積物中に流動境界面が存在し,それ以上では全堆積層が一挙に流動化することが明らかにされた。前者の勾配で発生する土石流段波は,流下と共に定常的な移動波に漸近し,後者の勾配では,堆積層があるかぎり,先端波高が流下につれて単調に増大してゆくことを示している。土石流中の砂礫濃度が堆積物の勾配に応じて決まることや,土石流段波の流下速度及び波高の予測式が,砂礫同士の衝突による運動量輸送機構が支配的であるとするバグノルド(BagnQld)のダイラタント流体モデルによって求められている。以上の理論解析結果は,粘着力のない砂礫層に対して,水路実験によって検証されている。土石流段波先端部への巨礫の集中機構についても,定性的な説明が加えられている。高橋保土と基礎(工978.6)Vol.26,No.6,PP,45∼50,図・8,参文・5ている。墨塗安定解析/凱/地すべり/斜面安定/麺/土圧安定解析/崖錐〔堆積物〕/スラリー/内部摩擦角/粘着力/飽和/水/粒径画1230Lc2/E6/F21232DOID6/E6切取りのり面の風化とその対策奥園誠之土と基礎(1978.6)Vo1.26,No.6,pp。37∼44,図・13,表・6,参文・5地スベリ地の土の土質試験法の問題点小川正二・青山清道土と基礎(1978.6)VoL26,No.6,pp.51∼56,図・16,表・2,参文・13 切取りのり面は,施工後の風化によって崩壊する例が多い。本報告は,①風化が進んでも崩壊しないための適正のり勾配,②風化を抑制するための適正な保護工,③風化の拳行を測定して崩壊を事前に予測する方法,などを検討するために,道路公団試験所が行った「切土のり面実態調査」や「追踏調査」等の結果をまとめたものである。調査は全国の高速道路から風化しやすい岩よりなるのり面を選び,現地踏査,弾性波探査,ボーリング,孔内物理検層,室内土質(岩石)試験を行い,一設計条件,風化の進行度合,岩質,のり面の安定状況などを求めた。調査の結果,次の結論を得た。①限界のり勾配は,硬さによる要因と二次的変化のしやすさによる要因を組合せて区分した岩質によって決まる。②風化を抑制するのに効果的な保護工は密閉型のもので,特に硬質の岩ほど効果的であるが,わく工など開放型の保護工は風化抑止工としての効果は期待できない。③風化の進行度合を弾性波探査による風化帯走時で評価すれば,のり勾配と風化帯走時の増加から崩壊をある程度予測できる。 地すぺり防止対策を効果的に行うためには,地すべり地の土の土質工学的性質を十分に把握する必要がある。そのために,地すべり地では,毎年,多くの土質試験が実施されている。著者らは過去数年にわたって新潟県下で行われた土質試験の結果を検討してきたが,地すべり地の土の性質を現行の試験法で調べるのには幾多の問題があることを知った。本文は,これらの結果を考察して,地すべり地の土の性質を正しく判定することを目的として,著者らが行った実験と過去に行われた実験の結果を比較することによって,地すべり地の土の試験法の問題点について述べたものである。又,地すべりという特殊な状態にある土に適合した試験法の具体的な提言や現行の試験法の修正点についても言及している。切取り斜面/現地調査/室内実験/斜面安定/統計的解析/風化/物理地下探査/防護工事含水量/コンシステンシー限界/残留強さ/地すべり/室内実験/内部摩擦角/粘性土焙蔚」 「「1233E6/KOIK71235E6/H4大月(岩殿山)の地すべりとその復旧Dynamic Design Philosophy of Soils Based on the Bayesian Reliability Prediction塩原茂(ペイズの信頼性理論を用いた土のDynamic Designの考え方)土と基礎(1978.9)VoL26,Nα9,pp,19∼24,図・6,表・2,写真・6,参文・4松尾稔・浅岡顕土質工学会論文報告集(1978,12)Vo1.18,Nα4,pp・工∼17,図・8,表・4,参文・17 昭和47年2月,中央自動車道(山梨県大月市)を揺がした地すべりは,約2か月後には高速道路の一部区間を完全閉鎖という事態に至らせた。その影響で,大月市内を通過する国道20号線は,連日のように車輌の渋滞が続き,地方産業生産の輸送と観光客の低下は,経済的にも影響を与えるに及んだ。直ちに部内関係者と専門家による委員会が設置され,観測,調査が開始された。その資料に基づいて誰計,施工計画がなされて応急復旧工事わら本復旧工事までの一連の工事が順調に施工され,早期閉鎖解除をみることができた。韓告書の中では1調査観測方法と,地すべり機構と起因,そして地質の概要を述べると共に,風化岩の急斜面での複次すべりに対する工法,及び設計上の安全率の考え方,又,すべり測線上に設置された抑止杭(場所打ち杭と鋼管杭)の形状寸法等,そして復旧工事の仮設備工事(1)押え盛土工,(a)索道工,本復旧工事(1)切土工,(2)深礎工と鋼管杭,(3)のり面工,(4)水抜工1(5)その他工事,等の実施内容と経過を表,及ぴ図,写真等をまじえて述べている。 r般的な殼計問題においては,設計に必要な情報はすべて事前に収集され,設計はすべて施工前に完結する。しかしながら,事前の設計には種々の木確実性が入るから,施工開始後動態観測によって初めて得られる新しい情報を利用して事前の設計を変更しながら施工を進める方が,「経済的にも安全施工め面からもはるかに有利な場合が多い。特に,設計変更が比較的容易な土工問題ではその利点が大である。本論文では,新しい情報を用いて必要ならば設計変更を行い,常に最適設計結果を誘導する過崔を動的設計と名付け,軟弱地盤上の盛土の安定問題を例にベイズの信頼性理論を用いてこれを定式化している。すなわち,まず設計に混入する不確定さを土質本来のばらつきと設計法のもつエラーに分けて考察し,・次いで施工中に得られる情報を2種類に分類し,これらを用いていかによりよい設計結果を得るかの過程を定式化している。鐸塗安全率/地すべり/麺些/道壁/土工/場所打ち杭轡/斜面安定/劃/測定/統計的解析/土工/軟弱地盤/盛土回1234D61E61236浸水に伴う土のせん断抵抗の低下と盛土斜面の一安定解析一まさ土のような風化砂質土を対象として一軟弱地盤における岸壁工事一ブラジルー田北元良・田口精亮・太田隆義福田護土と基礎(1979.1)VoL27,Nα1,pp,57∼63,図・20,表・2E6/H7路蔚土質工学会論文報告集(1978・9)Vo1.18,No・3,pp・75∼83,図・17、表・1,参文・7 まさ土のような風化砂質土を材料とした新設盛土斜面では,浸透地下水面の上昇過程で,水面付近をすべり面として崩壊を生じることがある。これは浸水を受けると土粒子表面又は土の構造に何らかの変化を生じ,土のせん断抵抗が低下することに起因しているものと考えられる。そして,特に締固め不足で土の密度が低い場合には,浸水時,土粒子は容易に移動し安定した状態に戻るまでの間,瞬時に土のせん断抵抗は大きく低下する。このようなことから,筆者は,不飽和土の浸水に伴う土のせん断抵抗の低下を測定するため,直接せん断試験機を改良した特殊試験機を製作し,その試験法並びに試験結果を示している。そして,上述のように』地下水面の上昇過程で生じる水面付近をすべり面とする盛土の塊状崩壊を対象におき,施工時における締固め圧をも考慮した安定解析法並びにその結果についても論及している。安定解析/せん断強さ/土の構造/特殊せん断試験/不飽和土/まさ土/盛土L リオ・デ・ジャネイロ市の造船所において,1976年3月から1978年2月にかけて,延長約300mの餓装岸壁と延長約600mの護岸とを建設した。本工事は,軟弱な粘土地盤上に埋立てられた比較的新らしい埋立地に,構造物を構築するため,岸壁・護岸の斜面安定問題が,設計・施工においての中心課題であった。この斜面安定のための対策として,基本的には土留め鋼矢板を支持地盤層まで入れて・すべりに抵抗させる方式をとったが,軟弱層が厚く,特に条件の悪い一部の工区では,軟弱粘性土の強度増加を目的とした地盤改良工法を採用した。しかしながら・地盤改良工法の実績のないブラジルであるため,サンドドレーン・ペーパードレーン及び生石灰パイルによる改良工法等を,試験工事と共に比較検討し,最終的にサンドドレーンによる改良工法を決定し施工した。ここではその選考の経過と施工を中心に,現場製作の鋼矢板や,設計・施工一般についても述ぺている。go圧密/岸壁/斜面安定/すべり面/石灰/軟弱地盤/粘性土/矢板壁」oo 「「1237D6/E61239・ω一〇E6!G4/H5地すべり斜面における原位置大型供試体の長期クリープ試験福本安正土と基礎(1979.3)Vo1.27,No.3,pp.9∼18,図・20,表・5,参文・19地すべり域におけるトンネル施工の一例高松 眞・羽根田汎美・竹林亜夫土と基礎(1979.7)VoL27,Nα7,pp.13∼20,図・10,表・5,参文・6 地すべり斜面の安定解析に適合する土塊のせん断強さを求めるため,地すべりが多発する冬期から春にかけて,地すべり斜面において原位置大型供試体の長期クグープ試験を行った。ぞの結果,上限降伏値以上の応力を与えるならぱせん断破壊すること,上限降伏値は土質試験のせん断強さの1!3よりも小さく,ほぽ残留強さと同値であることが明らかになった。クリープ性の地すべり斜面の安定解析には上限降伏値がよぐ適合する。. 地すべり域にトンネルを施工する場合,掘削の影響により地すべりを誘発することがあるが,この場合,トンネル構造物にも強大な土圧が作用し,時にはトンネルの崩壊に至る。従ってトンネル施工に際し,地すべりとトンネルの位置関係を明確にし,トンネル掘削が与える地すべり誘発現象皆予測し,対策方法を検討する必要がある。なお地すべり誘発現象については未解明な点が多いため,施工時には動態観測計画を立てて,地すべり挙動を把握しつつ施工管理を行う必要がある。本文は,この主旨に基づいて,北陸自動車道・地蔵トンネル西工事の坑口付近に広く分布する地すべり域部のトンネル施工例について述べたものである。特にトンネル施工時に発生した地すべり挙動の状況について,地表面,地中,トンネル坑内の各位置での変位及び土圧状況を中心に報告し,地すべり抑止工の効果などについて考察を加えている。鐸塗安全率/安定解析/地すべり/すべり面/土圧/トンネル安定解析/クリープ/原位置試験/地すべり/せん断強さ副1238滞Undrained Strengtb and Stability Analysis of Soft Ira吼i C且ays(イラク沖積粘土の安定解析結果について)Desig皿Method for the Stability Analysis of the Slope with Landing Pieで(横桟橋における斜面安定設計法)誹半沢秀郎・松野忠衛・辻清伊藤冨雄・松井保・洪元杓土質工学会論文報告集(1979.一6)Vo1.19,Nα2,pp.1∼14,図・17,参文・5土質工学会論文報告集(1979.12)VoL19,No.4,pp,43∼57,図・20,参文・5 シャトアルアラブ川の下流に分布する沖積粘土の設計用強度決定法と,7アオ及びコールアルズベールにおける桟橋のすべり安定解析結果をまとめたものである。その非排水強さを検討した結果,ζの地区に分布する沖積粘土の設計用強度としてはべ一ン試験より得られる強度を基本とすべきであること,安定解析結果より得られた安全率と現場観測結果を比較した結果,圧縮及び伸長強さを用いて得られた安全率が現実のそれと最もよく合致すること,などの結果 列杭を含む斜面安定の問題,特に横桟橋の基礎杭を含む斜面の安定解析においては,列杭の効果を無視して設計されることが多い。これは,、“受働杭”としての列杭の挙動が“主働杭”のそれに比べて非常に複雑なことに起因しており,著者らは,杭間隔をできるだけ厳密に考慮し,杭及び斜面のそれぞれの安定を系統的に解析することが非常に重要であると考える。本文では,まず,著者らの誘導した塑性変形地盤中の列杭の側方外力に関する算定式を利用して,杭及び斜面の基本的な安定解析法を提案し,次に,横桟橋基礎杭を対象として,杭及び斜面に関する種々の要因,すなわち杭列の設置位置,杭頭の拘束条件,杭間隔,杭径,鋼管杭の肉厚及び斜面勾配が,斜面安定に及ぽす影響について検討する。そして,以上の結果に基づいて,横桟橋における斜面安定解析のための新しい設計法を提案する。が得られた。圧縮強さ/圧密非排水せん断/安定解析/腿/糧』/べ一ンせん断試験L1240E4/E5/E6D6/E6安全率/安定解析/拡/斜面安定/水平荷重/置/土圧」
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